JP2020034910A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 帯電手段の汚染を抑制し、安定した画像特性を高水準で維持する。【解決手段】 コロナ放電方式の帯電部材を用いる画像形成装置であって、所定の物性を有するチタン酸ストロンチウム粒子とシリカ粒子とを表面に有するトナーを用いる。【選択図】 図1

Description

本発明は、静電荷像を顕像化するための画像形成装置に関する。
近年、複写機及びプリンターのような画像形成装置が広く普及するに従い、画像形成装置に要求される性能としては、より高速化、長寿命化に加えて、さらなる高画質化が求められている。
画像形成装置の高画質化を達成する手段として、トナーの小粒径化が進んでいる。トナーの粒径が小さくなると、クリーニング工程では、トナーがクリーニングブレード(以下、「クリーニング手段」とも記載する。)に掻き取られにくくなり、クリーニングブレードをすり抜けやすくなるため、クリーニング不良が起こりやすくなる。
また、現像剤には流動性付与剤として、シリカなど、粒径が50nm未満の粒子が外添されていることが多く、クリーニング手段をすり抜けて、帯電手段に付着してしまう。これらの微小粒子は、一旦付着すると、清掃部材やバイアスなどでも除去することが困難であり、多量にかつ不均一に付着すると、帯電手段における帯電が不均一となる場合がある。
クリーニング不良を改善したものとして、特許文献1に、トナー粒子にチタン酸ストロンチウム粉体を添加する方法が提案されている。これらの方法に使用されるチタン酸ストロンチウム粉体は、優れた研磨効果があり、感光体上にトナーが付着することによって生じるフィルミングや融着を防止するためには効果的であるが、帯電手段に付着したシリカなどの除去には不十分であった。
特開2005−338750号公報
本発明の一態様は、帯電手段の汚染を抑制し、安定した画像特性を高水準で維持可能な画像形成装置の提供に向けたものである。
本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、帯電手段の汚染を抑制し、安定した画像特性を高水準で維持可能な画像形成装置を提供するためには、下記の構成が重要であることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の一態様は、
像担持体と、
前記像担持体に対向して配置された放電電極を有するコロナ放電方式の帯電手段と、
前記放電電極に接触して前記放電電極の表面を清掃する放電電極の清掃手段と、
前記帯電手段によって帯電処理された前記像担持体の表面に静電潜像を形成するための露光手段と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像し、前記像担持体の表面にトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を転写材に転写する転写手段と、
前記像担持体の表面に残留したトナーを清掃するためのクリーニング手段と、
前記転写材に転写されたトナー像を定着するための定着手段と、
を有する画像形成装置であって、
前記トナーは、トナー粒子と、その表面に存在するチタン酸ストロンチウム粒子およびシリカ粒子を有しており、
前記チタン酸ストロンチウム粒子は、
(i)一次粒子の個数平均粒子径(D1T)が10nm以上95nm未満であり、
(ii)平均円形度が0.700以上0.920以下であり、
(iii)CuKα特性X線回折における回折角(2θ)の32.00deg以上32.40deg以下に最大ピーク(a)を有し、前記最大ピーク(a)の半値幅が、0.23deg以上0.50deg以下であり、前記最大ピーク(a)の強度(Ia)と、CuKα特性X線回折における回折角(2θ)の24.00deg以上28.00deg以下の範囲における最大ピークの強度(Ix)とが、下記式(1)を満たし、
(Ix)/(Ia) ≦ 0.010 ・・・ 式(1)
(iv)蛍光X線分析によって検出される元素が全て酸化物で含有されているとみなした際において、全酸化物の総量を100質量%としたときの酸化ストロンチウム及び酸化チタンの含有量の合計が、98.0質量%以上であり、
前記シリカ粒子は、一次粒子の個数平均粒子径(D1S)が5nm以上300nm以下であり、
前記トナーを水洗した際にトナーから離れる前記チタン酸ストロンチウム粒子の量が、前記トナーを水洗した際にトナーから離れる前記シリカ粒子の量の0.01倍以上0.9倍以下であることを特徴とする画像形成装置である。
本発明の一態様によれば、帯電部材に対する外添剤の付着を抑制し、安定した画像特性を高水準で維持可能な画像形成装置を提供することが可能となる。
本実施例に係る画像形成装置の概略構成図である。 本実施例に係る帯電器の概略構成図である。 コロナ帯電器を示す外観斜視図である。 コロナ帯電器を示す断面図である。 コロナ帯電器を側面から見たときの動作状態を示す図である。 本実施における放電ワイヤ清掃部材の概略構成図である。 本実施における放電ワイヤ清掃部材と支持部材の概略構成図である。 本実施例における表面処理装置の断面図である。
以下に図面を参照して、本発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により、適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定するものではない。
本発明に係る画像形成装置は、
像担持体と、
前記像担持体に対向して配置された放電電極を有するコロナ放電方式の帯電手段と、
前記放電電極に接触して前記放電電極の表面を清掃する放電電極の清掃手段と、
前記帯電手段によって帯電処理された前記像担持体の表面に静電潜像を形成するための露光手段と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像し、前記像担持体の表面にトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を転写材に転写する転写手段と、
前記像担持体上に残留したートナー像を清掃するためのクリーニング手段と、
前記転写材に転写されたトナー像を定着するための定着手段と、
を有する画像形成装置であって、
前記トナーは、トナー粒子と、その表面に存在するチタン酸ストロンチウム粒子およびシリカ粒子を有する。
チタン酸ストロンチウム粒子およびシリカ粒子は下記の要件を満たす。
チタン酸ストロンチウム粒子は、下記(i)〜(iv)の特性を有する。
(i)一次粒子の個数平均粒子径(D1T)が10nm以上、95nm未満である。
(ii)平均円形度が、0.700以上0.920以下である。
(iii)CuKα特性X線回折における回折角(2θ)の32.00deg以上32.40deg以下に最大ピーク(a)を有し、前記最大ピーク(a)の半値幅が、0.23deg以上0.50deg以下であり、前記最大ピーク(a)の強度(Ia)と、CuKα特性X線回折における回折角(2θ)の24.00deg以上28.00deg以下の範囲における最大ピーク度(Ix)とが、下記式(1)を満たす。
(Ix)/(Ia) ≦ 0.010 ・・・式(1)
(iv)蛍光X線分析により検出される元素が全て酸化物で含有されているとみなした際において、全酸化物の総量を100質量%としたときの酸化ストロンチウム及び酸化チタンの含有量の合計が、98.0質量%以上である。
シリカ粒子は、一次粒子の個数平均粒子径(D1S)が5nm以上300nm以下である。
トナーを水洗した際にトナーから離れるチタン酸ストロンチウム粒子の量が、トナーを水洗した際にトナーから離れるシリカ粒子の量の0.01倍以上0.9倍以下である。
上記トナーは、帯電手段に接触して帯電手段の表面を清掃する清掃部材の清掃効果を高めることによって、帯電手段の汚染を抑制し、安定した画像特性を高水準で維持可能な画像形成装置を提供することができる。
本開示のトナーが、上記課題を解決するに至った理由を、本発明者らは以下のように推測している。
上記トナーが有するチタン酸ストロンチウム粒子は、一次粒子の個数平均粒子径(D1T)が10nm以上95nm未満であり、平均円形度が0.700以上0.920以下である。このようなチタン酸ストロンチウム粒子を有することで、クリーニングブレード(クリーニング部材)付近でトナーから外れたチタン酸ストロンチウム粒子が、クリーニングブレードを適度にすり抜けることができる。
チタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子の個数平均粒子径と平均円形度が上記の範囲であることは、形状が従来のチタン酸ストロンチウムよりも小さく、角のない角丸の形状であることを表している。これによって、従来のチタン酸ストロンチウム粒子よりもクリーニングブレードを適度にすり抜けやすい形状となっている。
クリーニングブレードをすり抜けたチタン酸ストロンチウム粒子やシリカ粒子は、感光体の回転に伴う力や、後述するコロナ帯電器のエアフローや電界などによって放電電極付近まで到達する。コロナ帯電器の放電電極には付着物を清掃するために放電電極に接触して放電電極の表面を清掃する清掃部材がある。清掃部材は、放電電極の付着物を物理的に掻き取る。その際、清掃部材にチタン酸ストロンチウム粒子が付着する。
上記の個数平均粒子径と平均円形度を有するチタン酸ストロンチウム粒子が付着した清掃部材の清掃力は高くなり、放電電極に付着したシリカ粒子などの付着物を除去する性能が向上する。その結果、帯電手段の汚染を抑制し、長期にわたって安定した画質を維持することができる。チタン酸ストロンチウム粒子の一次粒子の個数平均粒子径は、チタン原料およびストロンチウム原料の濃度や反応温度および反応時間によって制御できる。
本発明において、チタン酸ストロンチウム粒子は、CuKα特性X線回折における回折角(2θ)の32.00deg以上32.40deg以下に最大ピーク(a)を有し、該最大ピーク(a)の半値幅が、0.23deg以上0.50deg以下である。該最大ピーク(a)はチタン酸ストロンチウムの結晶の(1,1,0)面ピークに起因する。
本発明者らは鋭意検討を行った結果、前記半値幅を0.23deg以上0.50deg以下に制御することが非常に重要であることを見出した。
一般的に、X線回折における回折ピークの半値幅は測定対象物の結晶子径と関係がある。一次粒子の一個の粒は、複数の結晶子によって構成されており、結晶子径とは、一次粒子を構成する個々の結晶子の大きさのことである。
本発明において結晶子とは、粒子を構成する個々の結晶粒のことを指し、結晶子が集まって粒子になる。結晶子の大きさと粒子の大きさ(粒径)とは無関係である。結晶子径が小さいと半値幅が大きくなり、結晶子径が大きいと半値幅が小さくなる。
本発明に係るチタン酸ストロンチウム粒子のX線回折における回折ピークの半値幅は、0.23deg以上0.50deg以下であり、これは従来のチタン酸ストロンチウム粒子よりも結晶子径が小さいことを表している。
チタン酸ストロンチウム粒子の結晶子径が小さくなると、一次粒子の中に存在する結晶子と結晶子との間に存在する界面(結晶粒界)が多くなる。
結晶粒界は電荷をトラップするポイントと考えられる。そのため、トナーの帯電量が小さい場合、結晶粒界が電荷をトラップしやすいため、トナーの摩擦帯電量の立ち上がりが速くなる。一方で、チタン酸ストロンチウム粒子の結晶子内部は、トナーの電荷をリークしやすいため、トナーが過剰に帯電して結晶粒界がトラップできる電荷量を超えた場合、結晶子内部を電荷が通り抜けて、トナーの過剰な帯電を制御することができると考えられる。
すなわち、前記半値幅を0.23deg以上0.50deg以下に制御することで、従来のチタン酸ストロンチウムでは得られなかった、トナーの帯電の立ち上がりを速め、かつトナーの過剰帯電を抑制する効果を得ることができた。この帯電特性も、放電電極の清掃部材にチタン酸ストロンチウム粒子が付着したことによって清掃部材の清掃力を高める効果につながっている可能性がある。
上述のチタン酸ストロンチウム粒子によって、トナーの帯電の立ち上がりを速め、かつ過剰帯電を抑制する効果が良好になると、トナーの帯電量分布がよりシャープになる。トナーの帯電量分布がシャープになるとブロードの場合に比べて、現像性や転写性が向上する。転写性が向上した結果、感光体クリーニング(クリーニング部材)に到達するトナー量が適切化される。特に、低温低湿環境や高温高湿環境で長期に渡って使用した場合においても、良好な画像形成を行うことができる。
チタン酸ストロンチウム粒子のX線回折における回折ピークの半値幅は、0.23deg以上0.50deg以下であることが重要であり、好ましくは0.25deg以上0.45deg以下、より好ましくは0.28deg以上0.40deg以下である。
本発明において、前記最大ピーク(a)の強度(Ia)と、CuKα特性X線回折における回折角(2θ)の24.00deg以上28.00deg以下の範囲における最大ピークの強度(Ix)が、下記式(1)を満たすことが重要である。
(Ix)/(Ia) ≦ 0.010 ・・・ 式(1)
(Ix)は、チタン酸ストロンチウム粒子の原料に由来するSrCOやTiOのピークの強度を表す。
(Ix)/(Ia)が式(1)を満たさない場合、チタン酸ストロンチウムの純度が低いことを意味する。例えば、チタン酸ストロンチウムの原料由来のSrCOやTiOが不純物として残っている場合、これらの最大ピークの強度(Ix)が大きくなり、式(1)を満たさなくなる。この場合、不純物が結晶粒界に局在しやすく、上述の清掃部材における清掃力の向上効果は小さくなる。
式(1)は、
(Ix)/(Ia) ≦ 0.010
であることが重要であり、
好ましくは、
(Ix)/(Ia) ≦ 0.008
である。不純物に由来するピークは存在しないことが好ましい。
(Ix)/(Ia)は、チタン原料とストロンチウム原料の混合比、反応温度、反応時間によって制御することができる。さらに、反応後にチタン酸ストロンチウムスラリーを酸洗浄することによって制御することができる。
また、本発明において、チタン酸ストロンチウムは、蛍光X線分析によって検出される元素が全て酸化物であるとみなして、全酸化物の総量を100質量%としたときの酸化ストロンチウム及び酸化チタンの含有量が98.0質量%以上であることが重要である。
前記含有量が98.0質量%未満であるということは、チタン酸ストロンチウム以外の不純物が結晶内部に多いことを意味する。チタン酸ストロンチウムの結晶内部に不純物が多い場合、不純物が結晶に歪を与え、その効果によって、半値幅が大きくなる。この場合、半値幅を大きくすることはできるが、結晶子径を小さく制御することは難しいため、結晶粒界が少なくなり、清掃部材に付着した際の清掃力の向上効果が弱くなる。
全酸化物の総量を100質量%としたときの酸化ストロンチウム及び酸化チタンの含有量の合計を98.0質量%以上にすることで、チタン酸ストロンチウム粒子の結晶子径を小さく制御することができるため、吸着能力が向上する。酸化ストロンチウム及び酸化チタンの含有量は、98.2質量%以上であることが好ましい。上限は特に制限されないが100質量%以下であることが好ましい。当該含有量は、チタン原料を精製し、不純物を低減することによって制御することができる。
本発明の画像形成装置は、コロナ帯電の放電電極に接触して放電電極の表面を清掃する清掃部材の清掃効果を高めることによって、帯電手段の汚染を抑制することができる。
前記感光体とクリーニングブレードとの当接ニップ幅は、7μm以上150μm以下が好ましく、より好ましくは、10μm以上90μm以下である。また、平均当接面圧は0.05N/mm以上0.8N/mm以下が好ましく、より好ましくは、0.1N/mm以上、0.5N/mm以下である。
感光体とクリーニングブレードとの当接ニップ幅と平均当接面圧が上記範囲であることで、トナーをクリーニングし、かつ、チタン酸ストロンチウム粒子が、クリーニングブレードから適度にすり抜けやすくする。
トナーを水洗した際にトナーから離れるシリカ粒子の量は2.5以下であることが好ましい。この範囲内であることにより、帯電部材の汚染をより良好に抑制できる。
トナーを水洗した際にトナーから離れるチタン酸ストロンチウム粒子の量が1.5以下であることが好ましい。この範囲内であることにより、帯電部材の汚染をより良好に抑制できる。
(シリカ粒子)
本発明において、トナー粒子の表面に存在するシリカ粒子の一次粒子の個数平均粒子径(D1S)は5nm以上、300nm以下とする。
シリカ粒子の粒径がこの範囲にあることで、良好な流動性が得られることに加え、クリーニングブレードでシリカ粒子が阻止層を形成し、チタン酸ストロンチウムのすり抜け量を制御することができる。
前記トナーは、個数平均粒子径が異なる第一のシリカ粒子と第二のシリカ粒子とを有することが好ましい。具体的には、個数平均粒子径(D1S1)が5nm以上20nm以下である第一のシリカ粒子と、個数平均粒子径(D1S2)が80nm以上120nm以下である第二のシリカ粒子とを有することが好ましい。
第一のシリカ粒子の個数平均粒子径がこの範囲であることで、コロナ帯電器の放電電極の清掃部材での本件のチタン酸ストロンチウム粒子の掻き取り効果がもっとも発揮される。
また、第二のシリカ粒子の個数平均粒子径がこの範囲にあることで、クリーニングブレードで第二のシリカ粒子が阻止層を形成し、本件のチタン酸ストロンチウムなどのすり抜け量を適正に制御することができる。
なお、阻止層とは、感光体の表面に形成される外添剤の層である。クリーニングブレードで形成される阻止層は、感光体の表面に残存するトナーが、クリーニングブレードに対して感光体の回転方向上流側から回転方向下流側へすり抜けることを抑制する。
前記チタン酸ストロンチウム粒子の個数平均粒子径(D1T)と、前記第一のシリカ粒子の個数平均粒子径(D1S1)と、前記第二のシリカ粒子の個数平均粒子径(D1S2)との関係が下記式(2)を満たすことが好ましい。
D1S2>D1T>D1S1 ・・・ 式(2)
上述のように粒子径の大きな第二のシリカ粒子は主にクリーニングブレードにおける阻止層の形成にはたらくため、本件のチタン酸ストロンチウム粒子より大きいことが好ましい。これによって、チタン酸ストロンチウム粒子はクリーニングブレードを適度にすり抜けることができる。さらに第一のシリカ粒子が本件のチタン酸ストロンチウム粒子よりも小さいことによって、コロナ帯電器における放電電極の清掃部材でのチタン酸ストロンチウムの掻き取り効果が発揮される。
前記トナーは個数基準におけるメジアン径(D50)が3.0μm以上6.0μm以下であることが好ましい。トナーが小粒径になり、トナーのクリーニングブレードのすり抜けが厳しくなるほど、チタン酸ストロンチウム粒子はコロナ帯電器における放電電極の清掃部材におけるかきとり効果を発揮する。
次に、好ましい態様などを記載する。
(チタン酸ストロンチウム粒子の製造に関する詳細説明)
チタン酸ストロンチウム粒子は、必要に応じ、疎水化、摩擦帯電性コントロールの目的で、表面処理されていることが好ましい。すなわち、処理剤としては、未変性のシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、未変性のシリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシラン化合物又は、その他の有機ケイ素化合物などが挙げられる。種々の処理剤を併用してもよい。この中でも特にシランカップリング剤で処理されていることが好ましい。すなわち、チタン酸ストロンチウムがシランカップリング剤による表面処理微粒子であることが好ましい。
シランカップリング剤としては、例えば、以下のものが挙げられる。ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、トリフロロプロピルトリメトキシシラン及びこれらの加水分解物等。
このなかでも、n−オクチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、トリフロロプロピルトリメトキシシランが好ましく、イソブチルトリメトキシシランがより好ましい。また、これらの処理剤は、一種類を単独で使用してもよいし二種類以上を併用してもよい。
表面処理によって、チタン酸ストロンチウム粒子の表面を化学修飾することができるが、チタン酸ストロンチウム粒子の結晶構造には影響を与えない。即ち、表面処理は、チタン酸ストロンチウムの前記最大ピーク(a)の半値幅に影響を与えない。そのため、本発明では、結晶構造に影響を与える不純物元素の測定を行うために、チタン酸ストロンチウムの蛍光X線測定は、表面処理前に行う。
チタン酸ストロンチウムは、その調製法は特に制限はないが、例えば、以下の方法で製造される。
例えば、硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーのpHを調整して得たチタニアゾルの分散液に、硝酸ストロンチウム、塩化ストロンチウム等を添加する。そして、反応温度まで加温した後、アルカリ水溶液を添加することで合成することができる。なお、反応温度は60〜100℃が好ましい。
前記最大ピーク(a)の半値幅を制御するために、アルカリ水溶液を添加する工程において、アルカリ水溶液の添加にかける時間は60分以下にすることが好ましい。アルカリ水溶液の添加速度を60分以下にすることで、結晶子径が小さな粒子を得ることができる。
さらに、アルカリ水溶液を添加する工程において、超音波振動を加えながら添加を行うことが半値幅を制御する上で好ましい。反応工程において、超音波振動を加えることで、結晶の析出速度が速くなり、結晶子径が小さな粒子を得ることができる。
また、アルカリ水溶液を添加して反応を終えた水溶液を急冷することが半値幅を制御する上で好ましい。急冷する方法としては、例えば10℃以下に冷やした純水を所望の温度になるまで添加する方法等が挙げられる。急冷することで、冷却工程で結晶子径が大きくなることを抑制することができる。
一方で、半値幅を制御する方法として、強加工法(無機微粒子に機械的に強い力を加える手法)を用いてもよい。強加工としては、ボールミル法、高圧化のねじり、落錘加工、粒子衝撃、エア式ショットピーニング等の方法を用いることができる。
(シリカ粒子の製造についての詳細説明)
本発明に用いられるシリカ粒子としては、沈降法、ゾルゲル法等の湿式シリカ、爆燃法、ヒュームド法等の乾式シリカがあるが、形状制御のしやすさから、乾式シリカであることがより好ましい。
乾式シリカは、ケイ素ハロゲン化合物等を原料としている。ケイ素ハロゲン化合物としては、四塩化ケイ素が用いられるが、メチルトリクロロシラン、トリクロロシランなどのシラン類単独、又は四塩化ケイ素とシラン類との混合状態でも原料として使用可能である。
原料は気化した後、酸水素炎中で中間体として生じる水と反応する、いわゆる、火炎加水分解反応によって目的のシリカを得る。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸素、水素中における熱分解酸化反応を利用するもので、反応式は次の様なものである。
SiCl+2H+O→SiO+4HCl
以下に、本発明に用いられる乾式シリカの製造例を説明する。
酸素ガスをバーナーに供給し、着火用バーナーに点火した後、水素ガスをバーナーに供給して火炎を形成し、これに原料である四塩化ケイ素を投入しガス化させた。次に、火炎加水分解反応を行わせ、生成したシリカ粉末を回収した。個数平均粒子径及び形状は、四塩化ケイ素流量、酸素ガス供給流量、水素ガス供給流量、シリカの火炎中滞留時間を適宜変えることによって、任意に調整可能である。
シリカ粒子の解砕方法としては、例えばアトマイザー(東京アトマイザー製造(株)製)等の解砕機を用いることができる。
シリカ粒子は、必要に応じて、種々の処理剤を単独で又は併用して、疎水化、摩擦帯電性コントロールなどの目的のために表面処理されていることが好ましい。処理剤としては例えば以下のものが挙げられる。未変性のシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、未変性のシリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシラン化合物又は、その他の有機ケイ素化合物など。
(トナーについての詳細説明)
トナー粒子は、通常、結着樹脂及び着色剤を含有し、その他必要に応じて、離型剤、荷電制御剤などを含有する。
結着樹脂としては、以下のものが挙げられる。スチレン系樹脂、スチレン系共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂。好ましく用いられる樹脂として、スチレン系共重合樹脂、ポリエステル樹脂、及びポリエステル樹脂とスチレン系共重合樹脂が混合又は両者が一部反応したハイブリッド樹脂。さらに好ましくは、結着樹脂として、ポリエステル樹脂を含む態様である。
トナーに離型性を与えるために、離型剤(ワックス)を用いてもよい。
ワックスの一例としては、次のものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、オレフィン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化型ワックス;カルナバワックス、ベヘン酸ベヘニル、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;及び脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したものなどが挙げられる。
さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸類;ブランジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどの飽和アルコール類;ソルビトールなどの多価アルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系共重合モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物など。
本発明において特に好ましく用いられるワックスは、脂肪族炭化水素系ワックスである。例えば、以下のものが好ましい。アルキレンを高圧下でラジカル重合あるいは低圧下でチーグラー触媒、メタロセン触媒で重合した低分子量の炭化水素;石炭又は天然ガスから合成されるフィッシャートロプシュワックス;高分子量のオレフィンポリマーを熱分解して得られるオレフィンポリマー。一酸化炭素及び水素を含む合成ガスからアーゲ法によって得られる炭化水素の蒸留残分から得られる合成炭化水素ワックス、あるいはこれらを水素添加して得られる合成炭化水素ワックス。
さらにプレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式によって炭化水素ワックスの分別を行ったものが、より好ましく用いられる。特にアルキレンの重合によらない方法によって合成されたワックスがその分子量分布からも好ましい。
ワックスを添加するタイミングは、トナー製造時でもよいし、結着樹脂の製造時でもよい。また、これらワックスは、一種類を単独で使用してもよいし二種類以上を併用してもよい。ワックスは、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下添加することが好ましい。
本発明のトナーは、磁性1成分トナー、非磁性1成分トナー、非磁性2成分トナーのいずれのトナーとしても使用できる。
磁性1成分トナーとして用いる場合、着色剤としては、磁性酸化鉄粒子が好ましく用いられる。磁性1成分トナーに含まれる磁性酸化鉄粒子としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトのような磁性酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む磁性酸化鉄;Fe,Co,Niのような金属、あるいは、これらの金属とAl,Co,Cu,Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,Be,Bi,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vのような金属との合金、及びこれらの混合物が挙げられる。磁性酸化鉄粒子の含有量は、結着樹脂100質量部に対し、30質量部以上100質量部以下が好ましい。
非磁性1成分トナー、及び非磁性2成分トナーとして用いる場合の着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色の顔料としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラックが用いられ、また、マグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いられる。
イエロー色に好適な着色剤としては、顔料又は染料を用いることができる。顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,11,12、13、14、15、17、23、62、65、73、74、81、83、93、94、95、97、98、109、110、111、117、120、127、128、129、137、138、139、147、151、154、155、167、168、173、174、176、180、181、183、191、C.I.バットイエロー1,3,20。染料としては、C.I.ソルベントイエロー19、44、77、79、81、82、93、98、103、104、112、162等が挙げられる。これらのものを単独又は2以上を併用して用いる。
シアン色に好適な着色剤としては、顔料又は染料を用いることができる。顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15;1、15;2、15;3、15;4、16、17、60、62、66等、C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45が挙げられる。染料としては、C.I.ソルベントブルー25、36、60、70、93、95等が挙げられる。これらのものを単独又は2以上を併用して用いる。
マゼンタ色に好適な着色剤としては、顔料又は染料を用いることができる。顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,21,22,23,30,31,32,37,38,39,40,41,48,48;2、48;3、48;4、49,50,51,52,53,54,55,57,57;1、58,60,63,64,68,81,81;1、83,87,88,89,90,112,114,122,123,144、146,150,163,166、169、177、184,185,202,206,207,209,220、221、238、254等、C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1,2,10,13,15,23,29,35。
マゼンタ用染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1,3,8,23,24,25,27,30,49,52、58、63、81,82,83,84,100,109,111、121、122等、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8,13,14,21,27等、C.I.ディスパースバイオレット1等の油溶染料、C.I.ベーシックレッド1,2,9,12,13,14,15,17,18,22,23,24,27,29,32,34,35,36,37,38,39,40等、C.I.ベーシックバイオレット1,3,7,10,14,15,21,25,26,27,28等の塩基性染料等。これらのものを単独又は2以上を併用して用いる。
着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対し、1質量部以上20質量部以下が好ましい。
トナーには、荷電制御剤を用いてもよい。荷電制御剤としては既知のものを用いることができ、例えば、以下のものが挙げられる。アゾ系鉄化合物、アゾ系クロム化合物、アゾ系マンガン化合物、アゾ系コバルト化合物、アゾ系ジルコニウム化合物、カルボン酸誘導体のクロム化合物、カルボン酸誘導体の亜鉛化合物、カルボン酸誘導体のアルミ化合物、カルボン酸誘導体のジルコニウム化合物。
前記カルボン酸誘導体は、芳香族ヒドロキシカルボン酸が好ましい。また、荷電制御樹脂も用いることもできる。荷電制御剤や荷電制御樹脂を使用する場合、結着樹脂100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下使用することが好ましい。
トナーには、必要に応じて他の外添剤を添加してもよい。このような外添剤としては、例えば、帯電補助剤、導電性付与剤、流動性付与剤、ケーキング防止剤、熱ローラ定着時の離型剤、滑剤、研磨剤等の働きをする樹脂微粒子や無機微粒子が挙げられる。滑剤としては、ポリフッ化エチレン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末が挙げられる。研磨剤としては、酸化セリウム粉末、炭化ケイ素粉末、が挙げられる。
トナーは、キャリアと混合して2成分現像剤として使用してもよい。キャリアとしては、通常のフェライト、マグネタイト等のキャリアや樹脂コートキャリアを使用することができる。また、樹脂中に磁性粉が分散されたバインダー型のキャリアコアも用いることができる。
(キャリアについての詳細説明)
樹脂コートキャリアは、キャリアコア粒子とキャリアコア粒子表面を被覆(コート)する樹脂である被覆材からなる。被覆材に用いられる樹脂としては、以下のものが挙げられる。スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体等のスチレン−アクリル系樹脂;アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂;ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素含有樹脂;シリコーン樹脂;ポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;ポリビニルブチラール;アミノアクリレート樹脂。その他には、アイオモノマー樹脂やポリフェニレンサルファイド樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、単独で又は複数を併用して用いることができる。
(トナーの製造方法についての詳細な説明)
ここでは、粉砕法を用いたトナーの製造手順について説明する。
原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、結着樹脂、着色剤、及びワックス、並びに必要に応じて、荷電制御剤等の他の成分を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、メカノハイブリッド(日本コークス工業(株)製)が挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中にワックス等を分散させる。その溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができる。連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機((株)神戸製鋼所製)、TEM型2軸押出機(東芝機械(株)製)、PCM混練機(池貝鉄工(株)製)、2軸押出機(ケイ・シー・ケイ社製)、コ・ニーダー(ブス社製)、ニーデックス(日本コークス工業(株)製)が挙げられる。
さらに、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。
ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミルの如き粉砕機で粗粉砕した後、さらに、微粉砕機で微粉砕する。微粉砕機としては、クリプトロンシステム(川崎重工業(株)製)、スーパーローター(日清エンジニアリング(株)製)、ターボ・ミル(ターボ工業(株)製)やエアージェット方式による微粉砕機が挙げられる。
その後、必要に応じて分級機や篩分機を用いて分級し、母体粒子を得る。分級機や篩分機としては以下のものが挙げられる。慣性分級方式のエルボジェット(日鉄鉱業(株)製)、遠心力分級方式のターボプレックス(ホソカワミクロン(株)製)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン(株)製)、ファカルティ(ホソカワミクロン(株)製)の如き分級機や篩分機。
このようにして得られた、母体粒子の表面にチタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子を付着させる付着工程を経た後、熱風による表面処理を施す。そして、必要に応じて分級機や篩分機を用いて分級し、表面にチタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子が固着されたトナー粒子を得ることができる。
付着工程において母体粒子の表面にチタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子を付着させる方法は特に制限されるものではなく、母体粒子とチタン酸ストロンチウム粒子とシリ粒子とを所定量秤量して配合して混合する。
また本発明の効果を損なわない範囲で、他の無機微粒子や荷電制御剤、流動性付与剤などを同時に配合することもできる。
混合装置の一例としては、ダブルコン・ミキサー、V型ミキサー、ドラム型ミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサーがあり、それぞれ好ましく用いられる。
母体粒子の表面にチタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子をより均一に付着させることができる点で、混合装置としてヘンシェルミキサーを用いることがより好ましい。
混合条件としては、混合羽根の回転速度が高いほど、混合時間が長いほど、母体粒子の表面に均一にチタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子を付着させ易くなるため好ましい。
ただし、混合羽根の回転数が高すぎたり、混合時間が長すぎたりすると、トナーと混合羽根との摩擦熱が高くなり、トナーが昇温して融着してしまうことがある。
よって、混合羽根や、混合機に水冷ジャケットを設けるなどして、混合機を積極的に冷却することが好ましい。
そして、混合羽根の回転数や、混合時間は、混合機内の温度が45℃以下となる範囲に調整することが好ましい。具体的には、混合羽根の最大周速は10.0m/sec以上、150.0m/sec以下であることが好ましく、混合時間は0.5分〜60分の範囲で調整することが好ましい。
また、付着工程は、1段階で行っても、2段階以上の多段階で行ってもよく、それぞれの段階で用いる混合装置、混合条件及び母体粒子の配合等は、同一であっても異なっていても良い。
本発明において、熱風を用いた処理に使用される装置としては、熱風を用いて処理前のトナー粒子の表面を溶融状態にする手段を有し、かつ、熱風を用いて処理されたトナー粒子を冷風で冷却できる手段を有したものであれば、どのようなものでもかまわない。
そのような装置としては、例えば、メテオレインボー MR Type(日本ニューマチック工業(株)製)などが例示できる。
次に、熱風を用いた表面処理の方法の一態様を、図8を用いて説明するがこれに限定されない。
本発明では、表面にチタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子を付着させた母体粒子に、熱風を用いた表面処理が施され、表面にチタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子が固着された粒子をトナー粒子と呼ぶ。しかし、本明細書の説明においては、便宜上、表面にチタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子が固着される前の粒子もトナー粒子と表現することがある。
図8は、本発明で用いた表面処理装置の断面図の一例である。表面処理の方法としては、具体的には、予め母体粒子の表面にチタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子を付着させたものを原料とし、該原料を当該表面処理装置に供給する。
そして、トナー粒子供給口100から供給されたトナー粒子114は、高圧エア供給ノズル115から噴射されるインジェクションエアによって加速され、その下方にある気流噴射部材102へ向かう。
気流噴射部材102からは拡散エアが噴射され、この拡散エアによってトナー粒子が外側方向へ拡散する。この時、インジェクションエアの流量と拡散エアの流量とを調節することによって、トナー粒子の拡散状態をコントロールすることができる。
また、トナー粒子の融着防止を目的として、トナー粒子供給口100の外周、表面処理装置外周及び移送配管116の外周には冷却ジャケット106が設けられている。
なお、該冷却ジャケットには冷却水(好ましくはエチレングリコール等の不凍液)を通水することが好ましい。
一方、拡散エアによって拡散したトナー粒子は、熱風供給口101から供給された熱風によって、トナー粒子の表面が処理される。
この時、熱風の吐出温度は100℃以上、300℃以下であることが好ましく、150℃以上、250℃以下であることがより好ましい。
熱風の温度が100℃未満の場合には、トナー粒子の溶融状態が不十分となり、トナー粒子の表面へのチタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子の埋没が不十分となって、チタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子を固着できない場合がある。
熱風の温度が300℃を超える場合には、トナー粒子の溶融状態が進みすぎてしまう。そのため、トナー粒子の表面におけるチタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子の埋没度合いが不均一となったり、トナー粒子の内部にチタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子が完全に埋没したりしてしまう。その結果、得られるトナーの流動性や帯電性が悪化する場合がある。また、製造工程においてトナー粒子同士の合一が起こりやすくなり、トナー粒子が粗大化したり、トナー粒子が装置の内壁面へ多量に融着したりする場合がある。
さらに、上記の温度範囲において熱風の吐出温度を調整することで、得られるトナーの平均円形度を0.955以上0.980以下に制御することができる。
高温で処理するほど、得られるトナーの平均円形度は高くなり、低温で処理するほど、得られるトナーの平均円形度は低くなることから、トナー粒子に加えられた熱量が多いほど、トナーの平均円形度は高くなる傾向にある。
そのためトナーの平均円形度によって、トナー粒子の表面におけるチタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子の埋没する度合いが異なることが考えられる。しかし、本発明に用いられるチタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子は、一次粒子の個数平均粒子径が特定の範囲にあるため、トナーの平均円形度が上記の範囲において、トナー粒子の表面に適度に埋め込まれており、固着強度も高いため好ましい。
熱風によって表面が処理されたトナー粒子は、装置上部の熱風供給口101の外周に設けた第一の冷風供給口103から供給される冷風によって冷却される。この時、装置内の温度分布の制御、トナー粒子の表面状態をコントロールする目的で、装置の本体側面に設けた第二の冷風供給口104から冷風を導入することが好ましい。第二の冷風供給口104の出口はスリット形状、ルーバー形状、多孔板形状、メッシュ形状等を用いることができ、導入方向は中心方向へ水平、装置壁面に沿う方向が、目的に応じて選択可能である。
この時、上記冷風温度は−50℃以上、10℃以下であることが好ましく、−40℃以上、8℃以下であることがより好ましい。また、上記冷風は除湿空気であることが好ましい。具体的には、冷風中の絶対水分量が5g/m以下であることが好ましく、さらに好ましくは、3g/m以下である。
これらの冷風温度が−50℃未満の場合には装置内の温度が下がりすぎてしまい、本来の目的である熱による処理が十分になされず、トナー粒子の表面を溶融状態にすることができない場合がある。
また、冷風温度が10℃を超える場合には、熱風による表面処理が施されたトナー粒子を十分に冷却できず、トナー粒子同士の合一に起因するトナー粒子の粗大化や、融着が生じる場合がある。
その後、冷却されたトナー粒子は、ブロワーで吸引され、移送配管116を通じて、サイクロン等で回収される。
このようにして熱風による表面処理を施した後、必要に応じて分級機や篩分機を用いて分級し、表面にチタン酸ストロンチウム粒子及びシリカ粒子が固着されたトナー粒子を得ることができる。
本発明のトナーは、熱風による表面処理を施した後のいずれかの段階で、さらに、一次粒子の個数平均粒子径が5nm以上、50nm以下の、シリカ粒子及び酸化チタン粒子の少なくとも一方の粒子が外添されていることが好ましい。トナーの流動性をさらに改善することが可能となるためである。
<画像形成工程>
(画像形成装置の各部の説明)
図1及び図2を用いて、本実施形態の画像形成装置の概略構成について説明する。図1は画像形成装置の全体概略図である。図2は、画像形成部の概略図である。
図1に示す画像形成装置100は、電子写真方式のタンデム型のフルカラープリンタである。画像形成装置100は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像を形成する画像形成部PY、PM、PC、PKを有する。画像形成装置100は、装置本体100Aに接続された原稿読取装置(不図示)又は装置本体100Aに対し通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等の外部機器(不図示)からの画像信号に応じてトナー像を記録材に形成する。記録材としては、用紙、プラスチックフィルム、布などのシート材が挙げられる。
図1に示すように、画像形成部PY、PM、PC、PKは、中間転写ベルト8の移動方向に沿って並べて配置されている。中間転写ベルト8は複数のローラに張架されて、矢印R2方向に走行するように構成されている。そして、中間転写ベルト8は後述するようにして一次転写されたトナー像を担持して搬送する。中間転写ベルト8を張架するローラ9と中間転写ベルト8を挟んで対向する位置には、二次転写ローラ10が配置され、中間転写ベルト8上のトナー像を記録材に転写する二次転写部T2を構成している。二次転写部T2の記録材搬送方向下流には定着装置11が配置されている。
画像形成装置100の下部には、記録材が収容されたカセット12が配置されている。記録材は、搬送ローラ13によってカセット12からレジストレーションローラ14に向けて搬送される。その後、レジストレーションローラ14が中間転写ベルト8上のトナー像と同期して回転開始されることによって、記録材は二次転写部T2に搬送される。
画像形成装置100が備える4つの画像形成部PY、PM、PC、PKは、現像色が異なることを除いて実質的に同一の構成を有する。従って、ここでは代表して画像形成部PKについて説明し、その他の画像形成部については説明を省略する。
図2に示すように、画像形成部PKには感光ドラム1が配設されている。感光ドラム1は例えば外径84mm、長さ380mmに形成され、矢印R1方向に例えば450mm/sの回転速度で回転される。感光ドラム1の周囲にはコロナ帯電器2、露光装置3、現像装置4、一次転写ローラ5、クリーニング装置6が配置されている。
上述のように構成される画像形成装置100によって、例えば4色フルカラーの画像を形成するプロセスについて説明する。
まず、画像形成動作が開始すると、回転する感光ドラム1の表面がコロナ帯電器2によって一様に帯電される。コロナ帯電器2は、コロナ放電に伴う荷電粒子を照射して感光ドラム1を一様な負極性の暗部電位に帯電させる。感光ドラム1の周方向におけるコロナ帯電器2の帯電幅は、例えば約30mmである。コロナ帯電器2については詳細を後述する(図3〜図6参照)。次いで、感光ドラム1は、露光装置3から発せられる画像信号に対応したレーザ光によって走査露光される。これによって、感光ドラム上に画像信号に応じた静電潜像が形成される。感光ドラム上の静電潜像は、現像装置4内に収容されたトナーによって顕像化され、可視像となる。
感光ドラム1上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト8を挟んで配置される一次転写ローラ5との間で構成される一次転写部T1にて、中間転写ベルト8に一次転写される。この際、一次転写ローラ5には一次転写バイアスが印加される。一次転写後に感光ドラム1の表面に残ったトナーなどは、クリーニング装置6によって除去される。感光ドラム1とクリーニングブレードとの当接ニップ幅は、10〜70μmの範囲に設定した。また、平均当接面圧は0.2N/mm以上、1.2N/mm以下の範囲に設定した。クリーニングブレードは、感光ドラム1と接触する当接面と接触しない内部とで硬度の異なるものを用いてもよい。その場合、感光ドラム1と接触する当接面の硬度を高めたタイプが好ましい。
このような動作をイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各画像形成部で順次行い、中間転写ベルト8上で4色のトナー像を重ね合わせる。その後、トナー像の形成タイミングにあわせてカセット12に収容された記録材が二次転写部T2に搬送される。そして、二次転写ローラ10に二次転写バイアスを印加することによって、中間転写ベルト8上の4色のトナー像を、記録材上に一括して二次転写する。
次いで、記録材は定着装置11に搬送される。定着装置11は、搬送される記録材を加熱、加圧する。これによって、記録材上のトナーが溶融、混合されて、フルカラーの画像として記録材に定着される。その後、記録材は排出トレイ15に排出される。こうして、一連の画像形成プロセスが終了する。
<コロナ帯電器>
図3から図5を用いて、コロナ帯電器2の構成について説明する。コロナ帯電器2はスコロトロン方式の帯電装置であり、図3には感光ドラム側から視たコロナ帯電器2を示した。コロナ帯電器2は画像形成装置100の装置本体100A(図1参照)に挿抜可能に設けられ、図3に示すように、感光ドラム1の回転軸線方向(長手方向)に沿って感光ドラム1に対向する位置に配置される。
帯電装置としてのコロナ帯電器2は、シールド電極としての一対のシールド板203と、コロナ帯電器2の挿入方向(図中矢印X方向)の手前側に配置された前ブロック201と、コロナ帯電器2の挿入方向の奥側に配置された奥ブロック202とを有する。
コロナ帯電器2は帯電器の上方から下方へ抜けるエアフローを有する。エアフローによって外気を供給することによってコロナ放電を安定的に放電させる。一対のシールド板203はステンレス鋼(SUS)を用いて形成され、筐体90の幅方向(感光ドラム1の回転軸線方向に直交する方向、短手方向)に所定間隔(例えば約30mm)で互いに対向するように配置されている。シールド板203と前ブロック201と奥ブロック202とは、断面が略コの字状の開口した筐体90を形成する。筐体90は、感光ドラム1に面する側に開口部90aを有する。前ブロック201と奥ブロック202は、後述の放電ワイヤ205(図4参照)及びグリッド電極206を長手方向に張架して保持可能である。
<放電電極(放電ワイヤ)>
図4に示すように、コロナ帯電器2は、放電ワイヤ205とグリッド電極206とを有する。放電電極としての放電ワイヤ205は、一対のシールド板203の内側(筐体内)に配置されている。放電ワイヤ205は、不図示の高圧電源から帯電電圧が印加されることによってコロナ放電を生じる。放電ワイヤ205は、例えばステンレススチール、ニッケル、モリブデン、タングステン、金などがワイヤ状に形成されたものである。
放電ワイヤ205は直径が小さくなるにつれ、放電に伴い発生するイオンの衝突によって切断されやすくなる。反対に、放電ワイヤ205は直径が大きくなるにつれ、安定したコロナ放電を生じさせるために帯電電圧をより高くする必要がある。しかし、帯電電圧を高くしすぎると、放電に伴いオゾンが発生しやすくなる。上記点に鑑み、放電ワイヤ205は、直径が40μm〜100μmに形成されるのが好ましい。一例として、放電ワイヤ205は直径が60μmに形成されたタングステンワイヤである。なお、放電電極は上記したような放電ワイヤ205に限らず、長手方向に凹凸状に形成された、のこぎり歯を有するものであってもよい。
<グリッド電極>
グリッド電極206は、感光ドラム1と放電ワイヤ205との間に配置され、感光ドラム1の表面に近接されるように帯電器の前ブロック201と奥ブロック202からなる筐体に着脱自在に設けられている。グリッド電極206は、所定の張力で感光ドラム1の回転軸線方向(長手方向)に張架されるようにして、筐体90に取り付けられている。
具体的には、図5(a)に示すように、グリッド電極206は前ブロック201に設けられた保持部207と奥ブロック202に設けられた保持部209とに保持される。そして、グリッド電極206は、使用者によってつまみ208が操作されることに応じて、保持部207、209から取り外されたり、取り付けられたりされる。また、つまみ208は、保持部207、209を介しグリッド電極206を張架する張力を調整し得る。
グリッド電極206は、不図示の高圧電源から高圧電圧が印加されることに伴って感光ドラム側に流れる電流量を制御し得る。これによって、感光ドラム1の表面の帯電電位が制御される。グリッド電極206は感光ドラム1の表面により近いほうが、感光ドラム1の表面を均一に帯電する効果が高くなる。本実施形態では、グリッド電極206と感光ドラム1との最近接距離を「1.3±0.3mm」とした。また、グリッド電極206と放電ワイヤ205との距離を「8mm」とした。つまり放電ワイヤ205は、感光ドラム1から約9.3mmの距離にあるよう配設されている。
<放電電極の清掃部材>
また、図4に示すようにコロナ帯電器2の放電ワイヤ205には、放電ワイヤ205に接触する放電ワイヤ清掃部材30(以下、単に「清掃部材」とも記載する。)が清掃部材支持部材(以下、単に「支持部材」とも記載する。)40によって配設されている。
図7は、清掃部材支持部材40に取り付けられた2個の放電ワイヤ清掃部材30が放電ワイヤ205を挟持している様子を拡大して示した図である。
図6は放電ワイヤ清掃部材30の断面の拡大図である。放電ワイヤ清掃部材30は、支持層31と、耐磨耗層32と、研磨層33から構成されている。支持層31は、弾力性を持ったスポンジゴム製の層である。耐磨耗層32は、支持層31の上に両面接着テープで接着された、不織布状のPET材を用いた層である。研磨層33は、耐摩耗層32の上にアルミナ粉をエポキシ系樹脂によって固めた層である。弾力性を有する支持層31は難燃性を有する材質の方が好ましい。
図7に示すように、支持層31と耐摩耗層32の弾性力によって、清掃部材30の研磨層33は放電ワイヤ205を包み込むように、かつ圧力をもって放電ワイヤ205に接触している。研磨層33を放電ワイヤ205に接触させた状態で清掃部材30を平行移動させるという清掃動作によって放電ワイヤ205を清掃すると、放電ワイヤ205の付着物は研磨層によって除去・清掃される。よって、放電ワイヤ205にシリカやチタン酸ストロンチウムの粒子が付着した場合は、清掃動作によって、研磨層33の表面にシリカやチタン酸ストロンチウムの粒子が保持されながら清掃が行われる。
<放電電極の清掃部材の動作>
本実施の形態では、画像形成装置のメインスイッチをオンにした直後と、2000枚の画像の形成を行った毎に、放電ワイヤ清掃部材30が放電ワイヤ205を挟持した状態で前ブロック201と奥ブロック202との間を往復する。このような往復動作によって、放電ワイヤ205の表面に付着した汚染物質を研磨除去する。
前記のように、放電ワイヤ清掃部材30は支持部材40によって支持されている。図5(a)及び図5(b)に示すように、支持部材40は、駆動スクリュ217に連結されている。駆動スクリュ217は、モータMによって回転駆動される。駆動スクリュ217の回転(正回転)に伴って、支持部材40は矢印Bの方向に移動する。
支持部材40には、ポジション検知部材220がついており、ポジションセンサPS1、PS2によって清掃部材30および支持部材40の位置を検出できる。
ポジションセンサPS1、PS2としては、例えば光を照射する発光部と、発光部から照射された光を受光する受光部とが対向配置されたフォトインタラプト式のセンサを用いるのが好ましい。
ポジションセンサPS2が支持部材40のポジション検知部材220を検知したら、駆動スクリュ217を逆回転に駆動させ、支持部材40に連結された清掃部材30を矢印Cの方向に移動させる。
ポジションセンサPS1、PS2を用いることによって、清掃部材30が放電ワイヤ205を何回(何往復)清掃したか正確に制御することができる。また、清掃部材30がブロック202などにぶつかる前にモータMの回転駆動を制御することによって清掃部材30がブロック202などにぶつかることを回避することができる。
さらに、支持部材40は、グリッド電極206を清掃する清掃ブラシ250も連結されている。放電ワイヤ205の清掃部材30とグリッド電極206の清掃ブラシ250は、支持部材40の移動に伴い、放電ワイヤ205とグリッド電極206の清掃を行う。
清掃ブラシ250としては、ナイロン(登録商標)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)等の樹脂製ブラシを難燃化処理して基布に織り込んだものが用いられる。なお、清掃ブラシ250はブラシ状のものに限らず、例えばフェルトやスポンジなどによって形成されたパット状のもの、あるいはアルミナや炭化珪素などの研磨剤を塗布したシート状のものなどでもよい。
上述のチタン酸ストロンチウム粒子を有するトナーを使用すると、シリカ粒子とともにチタン酸ストロンチウム粒子もクリーニングブレードから適切量がすり抜ける。すり抜けた粒子は、感光ドラム1の回転に伴う力やコロナ帯電器2の放電によって形成された電界、エアフローなどの影響によって、すり抜けた粒子の一部分が放電ワイヤ205に付着する。清掃部材30が放電ワイヤ205に付着したシリカなどの汚染物質を除去する。
同じ処方の清掃部材を用いて、(1)シリカ粒子のみが放電ワイヤ205に付着した場合と、(2)シリカ粒子と所定量のチタン酸ストロンチウム粒子が付着した場合とで清掃効果を比較した。その結果、(1)の場合に比べ、(2)の場合のほうが、清掃部材30による清掃効果が向上することがわかった。
これは、放電ワイヤ205に付着したシリカ粒子やチタン酸ストロンチウム粒子が清掃部材30によって除去され、清掃部材30の研磨層33に保持される。そして、研磨層33に保持されたチタン酸ストロンチウム粒子自身が研磨層とともに、放電ワイヤ205の付着物に接触して、放電ワイヤ205の付着物を除去・清掃する効率を高めたと考えている。
なお、本実施の形態では、研磨層33を有する清掃部材30を放電ワイヤ205に接触させた。しかし、研磨層33がなくとも、スポンジの発泡処方や表面粗さなどの特性を適切に制御すれば、弾性力を有するスポンジや適切な厚みのウレタンやPET(ポリエチレンテレフタレート)などのシートを放電ワイヤ205に直接、接触させても清掃効果は得られる。清掃部材の形状としては、清掃部材で放電電極を挟み込む形状でなくとも、清掃部材をローラ状にして回転させながら接触するような清掃部材においても清掃効果は得られる。また放電電極の形状はワイヤ状でなくとも、鋸歯状の電極であっても、接触し清掃する清掃部材であれば上述のチタン酸ストロンチウム粒子による清掃効果は得られる。
次に、本発明に係る各物性の測定方法に関して記載する。
<X線回折測定>
測定はMiniFlex600((株)リガク製)を用いて、以下の条件で行う。
測定サンプルは、測定範囲内に回折ピークを持たない無反射試料板((株)リガク製)に無機微粒子(チタン酸ストロンチウム)を粉末の状態で平らになるように軽く押さえながら乗せる。平らになったら、試料板ごと装置へセットする。
[X線回折の測定条件]
管球:Cu
平行ビーム光学系
電圧:40kV
電流:15mA
開始角度:3°
終了角度:60°
サンプリング幅:0.02°
スキャンスピード:10.00°/min
発散スリット:0.625deg
散乱スリット:8.0mm
受光スリット:13.0mm(Open)
得られたX線回折ピークの半値幅、ピーク強度の算出は、(株)リガク製解析ソフト「PDXL」を用いて行う。
<蛍光X線測定>
無機微粒子の蛍光X線測定は、シランカップリング剤などで表面処理を行う場合は、表面処理剤を溶剤洗浄により除去した後に測定を行う。処理前の粒子を入手できるのであれば、処理前の粒子を用いて測定を行ってもよい。
波長分散型蛍光X線分析装置Axios advanced(スペクトリス(株)製)を用いてHe雰囲気下、無機微粒子におけるNaからUまでの元素を直接測定する。装置付属の液体試料用カップを使用し、PP(ポリプロピレン)フィルムを底面に張り、試料を十分量入れ、底面に均一厚に層を形成させて、ふたをする。出力が2.4kWの条件で測定する。解析には、FP(ファンダメンタルパラメーター)法を用いる。その際、検出された元素の全てが酸化物であると仮定し、それらの総質量を100質量%とする。ソフトウエアUniQuant5(ver.5.49)(スペクトリス(株)製)にて総質量に対する酸化ストロンチウム(SrO)及び酸化チタン(TiO)の含有量(質量%)を酸化物換算値として求める。
<平均円形度の測定方法>
平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス(株)製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定する。
フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス(株)製)の測定原理は、流れている粒子を静止画像として撮像し、画像解析を行うというものである。試料チャンバーへ加えられた試料は、試料吸引シリンジによって、フラットシースフローセルに送り込まれる。フラットシースフローに送り込まれた試料は、シース液に挟まれて扁平な流れを形成する。フラットシースフローセル内を通過する試料に対しては、1/60秒間隔でストロボ光が照射されており、流れている粒子を静止画像として撮影することが可能である。また、扁平な流れであるため、焦点の合った状態で撮像される。粒子像はCCDカメラで撮像され、撮像された画像は512×512画素の画像処理解像度(一画素あたり0.37μm×0.37μm)で画像処理され、各粒子像の輪郭抽出を行い、粒子像の投影面積Sや周囲長L等が計測される。
次に、上記面積Sと周囲長Lを用いて円相当径と円形度を求める。円相当径とは、粒子像の投影面積と同じ面積を持つ円の直径のことであり、円形度Cは、円相当径から求めた円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割った値として定義され、次式で算出される。
円形度C=2×(π×S)1/2/L
粒子像が円形の時に円形度は1.000になり、粒子像外周の凹凸の程度が大きくなればなるほど円形度は小さい値になる。各粒子の円形度を算出後、円形度0.200以上1.000以下の範囲を800分割し、得られた円形度の相加平均値を算出し、その値を平均円形度とする。
具体的な測定方法は、以下の通りである。
まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水20mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業(株)製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を0.2mL加える。さらに測定試料を0.02g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(「VS−150」((株)ヴェルヴォクリーア製))を用い、水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に該コンタミノンNを2mL添加する。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した該フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス(株)製)を使用する。
該手順に従い調製した分散液を該フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モード(高倍率撮像モード)で、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測する。
そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径1.98μm以上39.96μm以下とし、トナー粒子等の平均円形度を求める。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(例えば、Duke Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5200A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
<無機微粒子の一次粒子の個数平均粒径(D1)の測定方法>
外添剤の一次粒子の個数平均粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)「JEM2800」(日本電子(株)製)を用いて測定する。
まず、測定サンプルの調整を行う。外添剤約5mgに対し、イソプロパノール1mLを加え、超音波分散機(超音波洗浄機)で5分間分散させる。次に、TEM用の支持膜付きマイクログリッド(150メッシュ)に上記分散液を1滴たらし、乾燥させることで測定サンプルを準備した。
次に、透過型電子顕微鏡(TEM)によって、加速電圧200kVの条件のもと、視野中の外添剤が十分に測長できる倍率(例えば200k〜1M倍)にて画像を取得し、ランダムに100個の外添剤の一次粒子の粒径を測定して個数平均粒子径を求める。一次粒子の粒径の測定は手動、または計測ツールを用いても良い。
<トナー表面上の無機微粒子の一次粒子の粒径の測定>
トナー表面上の無機微粒子の一次粒子の粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)「S−4700」((株)日立製作所製)を用いて、トナー上の無機微粒子を観察して求めた。
観察倍率は有機無機複合微粒子の大きさによって適宜調整したが、最大20万倍に拡大した視野において、100個の一次粒子の長径を測定して、その平均値を個数平均粒子径とした。
<トナーの個数基準におけるメジアン径(D50)の測定>
トナーの個数基準におけるメジアン径(D50)は走査型電子顕微鏡による二次電子像の観察と、続く画像処理によって求めることができる。
本発明のトナーの個数基準におけるメジアン径(D50)の測定は、走査電子顕微鏡(SEM)、S−4800((株)日立製作所製)を用いて行った。
具体的には、電子顕微鏡観察用の試料台上にカーボンテープでトナーを一層になるように固定し、白金による蒸着を行い、以下の条件で観察した。フラッシング操作を行ってから観察を行った。
SignalName=SE(U,LA80)
AcceleratingVoltage=2000Volt
EmissionCurrent=10000nA
WorkingDistance=6000um
LensMode=High
Condencer1=5
ScanSpeed=Slow4(40秒)
Magnification=50000
DataSize=1280×960
ColorMode=Grayscale
二次電子像は、走査電子顕微鏡S−4800の制御ソフト上で‘コントラスト5、ブライトネス−5’に明るさを調整し、キャプチャスピード/積算枚数‘Slow4を40秒’、画像サイズ1280×960pixelsの8bitの256階調グレースケール画像としてトナーの投影像を得た。画像上のスケールから、1pixelの長さは0.02μm、1pixelの面積は0.0004μmとなる。
続いて、得られた二次電子による投影像を用いて、トナー100粒について投影面積円相当径を算出した。解析するトナー100粒の選択方法の詳細は後述する。
次に、トナー粒群の部分を抽出し、抽出されたトナー1粒のサイズをカウントした。具体的には、まず、解析するトナー粒群を抽出するため、トナー粒群と背景部分を分離する。Image−Pro Plus5.1Jの「測定」−「カウント/サイズ」を選択する。「カウント/サイズ」の「輝度レンジ選択」で、輝度レンジを50〜255の範囲に設定して、背景として写りこんでいる輝度の低いカーボンテープ部分を除外し、トナー粒群の抽出を行った。カーボンテープ以外の方法でトナー粒群を固定した際には、必ずしも背景が輝度の低い領域とならない、あるいは、部分的にトナー粒群と同じような輝度となる可能性は皆無ではない。しかし、トナー粒群と背景の境界については、二次電子観察像から容易に区別できる。抽出を行う際、「カウント/サイズ」の抽出オプションで、4連結を選択し、平滑度5を入力、穴埋めるにチェックを入れ、画像の全ての境界(外周)上に位置するトナー粒や他のトナー粒と重なっているトナー粒については、計算から除外するものとした。次に「カウント/サイズ」の測定項目で、面積とフェレ径(平均)を選択し、面積の選別レンジを最小100pixel、最大10000pixelとして、画像解析するトナー各粒を抽出した。抽出されたトナー粒群からトナー1粒を選択し、その粒子に由来する部分の大きさ(pixel数:ja)を求めた。得られたjaと下記式を用いて、投影面積円相当径dを得た。
={(4×ja×0.3088)/3.14}1/2
次に、Image−Pro Plus5.1Jの「カウント/サイズ」の「輝度レンジ選択」で、輝度レンジを140〜255の範囲に設定して、トナー1粒上の輝度の高い部分の抽出を行った。
次いで、抽出された粒子群の各粒子に対して、選択されるトナー粒の数が100となるまで同様の処理を行った。一視野中のトナー粒の数が100に満たない場合には、別視野のトナー投影像について同様の操作を繰り返した。
得られたトナー100粒について、投影面積円相当径が昇順に並べ、50個目にあたるトナー粒の投影面積円相当径を、本発明のトナーの個数基準におけるメジアン径(D50)とした。
<トナーを水洗した際にトナーから離れるチタン酸ストロンチウム塩粒子及びトナーを水洗した際にトナーから離れるシリカ粒子の量の測定方法>
水洗前トナー:後述する実施例で作製した各種トナーをそのまま用いた。
水洗後トナー:50mL容量のバイアルに、「コンタミノンN」6mL、スクロース液(スクロース:純水=2:1)31g、及びトナー1gを混合する。振とう機(ヤヨイ(株)製「YS−8D」)にセットし、200rpmにて5分間振とうし、トナーと外添剤を遊離させる。その後、遠心分離機(コクサン(株)製「H−19S」)を用いて、3700rpmにて30分間遠心分離を行い、トナーと水溶液とを分離する。水溶液からトナーを採取し、含有洗剤がなくなるまで真空濾過を行ったのち、常圧50℃にて12時間以上乾燥させる。
水洗前トナー、水洗後トナーの各々を、成型圧縮機を用いて20kPaの圧力を1分間加えて、直径15mm、厚み2mm程度のペレットに成型する。
各々のペレットを高出力蛍光X線分析装置(Malvern PANalytical社製「AXiosmAX」)により、シリカ元素,チタン元素のみを調べるモードにて測定を行い、外添剤に含まれる元素の蛍光X線強度(単位:kcps)を検出する。
水洗前トナーに含まれる元素の蛍光X線強度と、水洗後トナーに含まれる元素の蛍光X線強度の差(単位:kcps)を遊離量とする。
なお、この遊離量測定は、画像形成装置を通常の使用条件下において使用した場合には生じえないような大きなエネルギーをかけてトナーから外添剤を分離し、分離された外添剤の量を測定している。
シリカ元素のみを調べるモードの測定条件
測定角度 104.1298〜114.1298°
Step size 0.05°
測定時間 50秒
測定電位、電流 25kV、160mA
チタン元素のみを調べるモードの測定条件
測定角度 84.1398〜88.1398°
Step size 0.04°
測定時間 20秒
測定電位、電流 40kV、100mA
[実施例1]
以下、実施例に基づいて具体的に本願発明について説明する。しかしながら、本願発明は何らこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、部及び%は、特に断りのない限り質量基準である。
<結着樹脂の製造例>
(ポリエステル樹脂の製造例)
・ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:多価アルコール総モル数に対して80.0mol%
・ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:多価アルコール総モル数に対して20.0mol%
・テレフタル酸:多価カルボン酸総モル数に対して80.0mol%
・無水トリメリット酸:多価カルボン酸総モル数に対して20.0mol%
冷却管、攪拌機、窒素導入管、及び、熱電対のついた反応槽に、上記材料を投入した。そして、モノマー総量100部に対して、触媒として2−エチルヘキサン酸錫(エステル化触媒)を1.5部添加した。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、200℃の温度で撹拌しつつ、2.5時間反応させた。
さらに、反応槽内の圧力を8.3kPaに下げ、1時間維持した後、180℃まで冷却し、そのまま反応させASTM D36−86に従って測定した軟化点が110℃に達したのを確認してから温度を下げて反応を止めた。
<トナー1の製造例>
・ポリエステル樹脂 100.0部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.1部
・フィッシャートロプシュワックス(最大吸熱ピーク温度90℃) 5.0部
・C.I.ピグメントブルー15:3 5.0部
前記処方で示した原材料をヘンシェルミキサー(FM75J型、日本コークス(株)製)を用いて所定条件にて混合した後、二軸混練機(PCM−30型、(株)池貝製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、機械式粉砕機(T−250、ターボ工業(株)製)にて微粉砕した。慣性分級方式のエルボージェット(日鉄鉱業(株)製)を用い、分級を行い、トナー粒子を得た。
さらに、得られたトナー粒子に対して、トナー粒子の表面にシリカ粒子やチタン酸ストロンチウムなどの微粒子を付着させる工程を経た後に熱風による表面処理を施し、表面にシリカ粒子やチタン酸ストロンチウムなどの微粒子が固着したトナー粒子を得た。熱風の温度を調整することによって、円形度0.960以上のトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子1は、個数基準におけるメジアン径(D50)は5μmであった。個数基準におけるメジアン径(D50)は粉砕と分級の条件の変更によって調整される。更に、熱風処理後のトナー粒子に対して、第一や第二のシリカ粒子、チタン酸ストロンチウム粒子を外添した。
また、外添剤処方を変化させ、適切な製造条件を用いて、後述の種類のトナーを得た。
尚、各実施例、各比較例で使用したチタン酸ストロンチウム粒子、シリカ粒子の物性を表1および表2に示す。
<磁性コア粒子1の製造例>
・工程1(秤量及び混合工程):
Fe 62.7部
MnCO 29.5部
Mg(OH) 6.8部
SrCO 1.0部
上記材料を上記組成比となるようにフェライト原材料を秤量した。その後、直径1/8インチのステンレスビーズを用いた乾式振動ミルで5時間粉砕及び混合した。
・工程2(仮焼成工程):
得られた粉砕物をローラーコンパクターにて、約1mm角のペレットにした。このペレットを目開き3mmの振動篩にて粗粉を除去し、次いで目開き0.5mmの振動篩にて微粉を除去した後、バーナー式焼成炉を用いて、窒素雰囲気下(酸素濃度0.01体積%)で、温度1000℃で4時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。得られた仮焼フェライトの組成は、下記の通りである。
(MnO)(MgO)(SrO)(Fe
上記式において、a=0.257、b=0.117、c=0.007、d=0.393
・工程3(粉砕工程):
クラッシャーで0.3mm程度に粉砕した後に、直径1/8インチのジルコニアビーズを用い、仮焼フェライト100部に対し、水を30部加え、湿式ボールミルで1時間粉砕した。そのスラリーを、直径1/16インチのアルミナビーズを用いた湿式ボールミルで4時間粉砕し、フェライトスラリー(仮焼フェライトの微粉砕品)を得た。
・工程4(造粒工程):
フェライトスラリーに、仮焼フェライト100部に対して分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム1.0部、バインダーとしてポリビニルアルコール2.0部を添加し、スプレードライヤー(製造元:大川原化工機(株))で、球状粒子に造粒した。得られた粒子を粒度調整した後、ロータリーキルンを用いて、650℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーの有機成分を除去した。
・工程5(焼成工程):
焼成雰囲気をコントロールするために、電気炉にて窒素雰囲気下(酸素濃度1.00体積%)で、室温から温度1300℃まで2時間で昇温し、その後、温度1150℃で4時間焼成した。その後、4時間をかけて、温度60℃まで降温し、窒素雰囲気から大気に戻し、温度40℃以下で取り出した。
・工程6(選別工程):
凝集した粒子を解砕した後に、磁力選鉱によって低磁力品をカットし、目開き250μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、体積分布基準の50%粒径(D50)37.0μmの磁性コア粒子1を得た。
<被覆樹脂1の調製>
1)シクロヘキシルメタクリレートモノマー 26.8質量%
2)メチルメタクリレートモノマー 0.2質量%
3)メチルメタクリレートマクロモノマー 8.4質量%
(片末端にメタクリロイル基を有する重量平均分子量5000のマクロモノマー)
4)トルエン 31.3質量%
5)メチルエチルケトン 31.3質量%
6)アゾビスイソブチロニトリル 2.0質量%
上記材料のうち、1)、2)、3)、4)及び5)を、還流冷却器、温度計、窒素導入管及び攪拌装置を取り付けた四つ口のセパラブルフラスコに入れ、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温した。その後、アゾビスイソブチロニトリルを添加して5時間還流し重合した。得られた反応物にヘキサンを注入して共重合体を沈殿析出させ、沈殿物を濾別後、真空乾燥して被覆樹脂1を得た。
得られた30部の被覆樹脂1を、トルエン40部、及びメチルエチルケトン30部に溶解して、重合体溶液1(固形分30質量%)を得た。
<被覆樹脂溶液1の調製>
・重合体溶液1(樹脂固形分濃度30%) 33.3質量%
・トルエン 66.4質量%
・カーボンブラック(Regal330;キャボット社製) 0.3質量%(一次粒子の個数平均粒子径25nm、窒素吸着比表面積94m/g、DBP吸油量75mL/100g)
上記材料を、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、ペイントシェーカーで1時間分散をおこなった。得られた分散液を、5.0μmのメンブランフィルターで濾過を行い、被覆樹脂溶液1を得た。
<磁性キャリア1の製造例>
(樹脂被覆工程):
常温で維持されている真空脱気型ニーダーに被覆樹脂溶液1を、100部の磁性コア粒子1に対して、樹脂成分として2.5部になるように投入した。投入後、回転速度30rpmで15分間撹拌し、溶媒が一定以上(80質量%以上)揮発した後、減圧混合しながら80℃まで昇温し、2時間かけてトルエンを留去した後冷却した。
得られた磁性キャリアを、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口70μmの篩を通した後、風力分級器で分級し、体積分布基準の50%粒径(D50)が38.2μmの磁性キャリア1を得た。
磁性キャリア1に対し、各トナーを、トナー濃度が8.0質量%になるように添加し、V型混合機(V−10型:(株)徳寿製作所)を用い0.5s−1、回転時間5minの条件で混合し、後述の表1に記載する二成分系現像剤1〜27を得た。
[実施例1〜22、比較例1〜12]
得られた二成分系現像剤を用いて、以下の評価を行った。評価結果は表1及び表2に示す。
<コロナ帯電方式を用いた耐久試験および評価方法の説明>
次に、コロナ帯電方式を用いた耐久試験及び画像評価の実験条件の説明を簡単に行う。実施例1では、感光ドラムの外径を84mm、長さを380mmとし、記録メディアの出力スピードを450mm/sとした。
実施例1では、清掃部材30の清掃の往復移動を30秒で行い、1300枚ごとに放電ワイヤの清掃動作が入る(清掃部材30が1往復する)ようにした。放電ワイヤ205に付着物が一定量以上に付着すると、ハーフトーン上にスジなどの濃度ムラが生じる。以下、放電ワイヤに付着した付着物(汚染物質)に起因するハーフトーン上のスジなどの濃度ムラを「ワイヤ汚れ」と記載する。
・ワイヤ汚れの評価
画像評価を行う複写機は温度23℃/相対湿度5%の環境下で、画像比率10%の画像を1000枚出力後、ワイヤ汚れ評価用の下記の2種類のサンプル画像をそれぞれ5枚出力し、これらを200セット行い、ハーフトーン画像上の濃度ムラを評価した。
第1のサンプル画像:X−riteで測定した反射濃度が0.3〜0.7の範囲のアナログハーフトーン画像
第2のサンプル画像:X−riteで測定した反射濃度が0.3〜0.7の範囲のデジタルハーフトーン画像
ワイヤ汚れの評価画像は上述のようにアナログハーフトーン画像とデジタルハーフトーン画像の2種類を用いて評価を行った。
1つは帯電部材によって感光ドラム1の表面に形成する暗部電位VDに直接現像させたものである(以下、アナログHT(ハーフトーン)と称す)。具体的には感光体ドラムの表面を暗部電位VDとして約−700Vに帯電させ、現像スリーブ電位を約−720Vに設定することで暗部電位VDに現像させる。この条件だと放電ワイヤの汚れによって発生する帯電ムラが直接、画像に反映されるので、厳しい条件で汚れを評価できる。
もう1つは通常の像露光を経て画像形成する方法を用いた(以下、デジタルHT(ハーフトーン)と称す)。具体的には感光体ドラム表面を暗部電位VDとして約−700Vに帯電させた後、全面像露光によって明部電位VLとして約−600Vにする。そして現像スリーブ電位を約−600Vに設定することで明部電位VLに現像させる。
上記画像は共にX−riteで測定した反射濃度が0.3〜0.7の範囲のハーフトーン画像になるよう調整した。
評価ランクは以下の様に判断した。
ランクA:アナログHTでも画像に帯電ムラが出ない。
ランクB:アナログHTではスジ状にムラが発生するが、デジタルHTでは画像に出ない。
ランクC:デジタルHTではうっすらムラが発生するが実用上問題無い。
ランクD:デジタルHTではっきりとムラ、スジが確認できる。
以上説明したように、本発明によれば、複写機やプリンター等のコロナ帯電方式を用いた帯電装置において、放電ワイヤに付着した付着物に起因するワイヤ汚れが抑制され、画像不良の発生のない画像形成装置を提供することが可能となった。
1…感光ドラム
2…帯電装置(コロナ帯電器)
30…清掃部材
40…支持部材
205…放電電極(放電ワイヤ)
206…グリッド電極

Claims (5)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体に対向して配置された放電電極を有するコロナ放電方式の帯電手段と、
    前記放電電極に接触して前記放電電極の表面を清掃する放電電極の清掃手段と、
    前記帯電手段によって帯電処理された前記像担持体の表面に静電潜像を形成するための露光手段と、
    前記静電潜像をトナーを用いて現像し、前記像担持体の表面にトナー像を形成する現像手段と、
    前記トナー像を転写材に転写する転写手段と、
    前記像担持体の表面に残留したトナーを清掃するためのクリーニング手段と、
    前記転写材に転写されたトナー像を定着するための定着手段と、
    を有する画像形成装置であって、
    前記トナーは、トナー粒子と、その表面に存在するチタン酸ストロンチウム粒子およびシリカ粒子を有しており、
    前記チタン酸ストロンチウム粒子は、
    (i)一次粒子の個数平均粒子径(D1T)が10nm以上95nm未満であり、
    (ii)平均円形度が0.700以上0.920以下であり、
    (iii)CuKα特性X線回折における回折角(2θ)の32.00deg以上32.40deg以下に最大ピーク(a)を有し、前記最大ピーク(a)の半値幅が、0.23deg以上0.50deg以下であり、前記最大ピーク(a)の強度(Ia)と、CuKα特性X線回折における回折角(2θ)の24.00deg以上28.00deg以下の範囲における最大ピークの強度(Ix)とが、下記式(1)を満たし、
    (Ix)/(Ia) ≦ 0.010 ・・・ 式(1)
    (iv)蛍光X線分析によって検出される元素が全て酸化物で含有されているとみなした際において、全酸化物の総量を100質量%としたときの酸化ストロンチウム及び酸化チタンの含有量の合計が、98.0質量%以上であり、
    前記シリカ粒子は、一次粒子の個数平均粒子径(D1S)が5nm以上300nm以下であり、
    前記トナーを水洗した際にトナーから離れる前記チタン酸ストロンチウム粒子の量が、前記トナーを水洗した際にトナーから離れる前記シリカ粒子の量の0.01倍以上0.9倍以下であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記トナーを水洗した際にトナーから離れる前記シリカ粒子の量が2.5以下である請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記トナーを水洗した際にトナーから離れる前記チタン酸ストロンチウム粒子の量が1.5以下である請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記シリカ粒子が、個数平均粒子径(D1S1)が5nm以上20nm以下である第一のシリカ粒子と、個数平均粒子径(D1S2)が80nm以上120nm以下である第二のシリカ粒子によって構成され、
    前記チタン酸ストロンチウム粒子の個数平均粒子径(D1T)と、前記第一のシリカ粒子の個数平均粒子径(D1S1)と、前記第二のシリカ粒子の個数平均粒子径(D1S2)との関係が下記式(2)を満たす請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
    D1S2>D1T>D1S1 ・・・ 式(2)
  5. 前記トナーは個数基準におけるメジアン径(D50)が3.0μm以上6.0μm以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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