JP2020020692A - トルク計測装置の計測精度の判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】動的な計測精度を確実に検証することができるトルク計測装置の計測精度の判定方法を提供する。【解決手段】トルク計測装置1のトルクセンサ4に既知の慣性モーメントを有するフライホイール20を取り付ける。モータ3によって、トルクセンサ4を介してフライホイール20を所定時間の間、所定の角加速度で等角加速度回転させることにより、トルク計測装置の出力トルク値を得る。得られた前記出力トルク値と、前記慣性モーメントと前記角加速度とに基づいて算出された算出トルク値とを比較して、トルク計測装置1の計測精度を判定する。【選択図】図3
Description
本発明は、トルク計測装置の計測精度の判定方法に関する。
従来から、トルク計測装置に静的なトルクを与えてトルク計測装置を校正する方法が行われている。例えば、一端が拘束されたトルク計測装置の他端に、アームの一端を接続し、アームの他端に重りを吊るすことで、トルク計測装置に静的なトルクを付与する。そして、アームの長さと重りの質量とから、付与されたトルクを算出し、算出されたトルク値とトルク計測装置の出力値とを比較することで、トルク計測装置の校正を行う。
しかし、この場合、静的な計測精度の検証のみが可能であり、動的な計測精度の検証を行うことができない。
一方、回転時において、トルク計測装置によって計測されたトルクと、基準計測装置によって計測されたトルクとを比較することで、動的な計測精度の検証を行う手法が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
一方、回転時において、トルク計測装置によって計測されたトルクと、基準計測装置によって計測されたトルクとを比較することで、動的な計測精度の検証を行う手法が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
しかしながら、基準計測装置に関しても、静的な計測精度のみが検証され、動的な計測精度が検証されているわけではない。このため、トルク計測装置に対して、動的な計測精度を確実に検証することができない。
本発明の目的は、動的な計測精度を確実に検証することができるトルク計測装置の計測精度の判定方法を提供することである。
本発明の目的は、動的な計測精度を確実に検証することができるトルク計測装置の計測精度の判定方法を提供することである。
請求項1に記載の発明は、トルク計測装置(1)のトルクセンサ(4)に既知の慣性モーメント(I)を有するフライホイール(20)を取り付けて、前記トルクセンサを介して前記フライホイールを所定時間(t)の間、所定の角加速度(α)で等角加速度回転させることにより、前記トルク計測装置の出力トルク値(Td)を得、得られた前記出力トルク値と、前記慣性モーメントと前記角加速度とに基づいて算出された算出トルク値(Tc)とを比較して、前記トルク計測装置の計測精度を判定する、トルク計測装置の計測精度判定方法を提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
請求項2に記載の発明は、トルク計測装置のトルクセンサに既知の慣性モーメントを有するフライホイールを取り付けて、前記トルクセンサを介して前記フライホイールを、第1角加速度(α1)で回転させることにより、前記トルク計測装置の出力トルク値として第1出力トルク値(Td1)を得る第1計測工程(S11)と、前記トルクセンサを介して前記フライホイールを前記第1角加速度とは異なる第2角加速度(α2)で回転させることにより、前記トルク計測装置の出力トルク値として第2出力トルク値(Td2)を得る第2計測工程(S12)と、前記慣性モーメントと前記第1角加速度とに基づいて算出された第1算出トルク値(Tc1)と、前記慣性モーメントと前記第2角加速度とに基づいて算出された第2算出トルク値(Tc2)との差分である算出トルク値偏差(ΔTc)と、前記第1出力トルク値と前記第2出力トルク値との差分である出力トルク値偏差(ΔTd)とを比較することにより、前記トルク計測装置の計測精度を判定する判定工程(S13)と、を含む、トルク計測装置の計測精度判定方法を提供する。
請求項2に記載の発明は、トルク計測装置のトルクセンサに既知の慣性モーメントを有するフライホイールを取り付けて、前記トルクセンサを介して前記フライホイールを、第1角加速度(α1)で回転させることにより、前記トルク計測装置の出力トルク値として第1出力トルク値(Td1)を得る第1計測工程(S11)と、前記トルクセンサを介して前記フライホイールを前記第1角加速度とは異なる第2角加速度(α2)で回転させることにより、前記トルク計測装置の出力トルク値として第2出力トルク値(Td2)を得る第2計測工程(S12)と、前記慣性モーメントと前記第1角加速度とに基づいて算出された第1算出トルク値(Tc1)と、前記慣性モーメントと前記第2角加速度とに基づいて算出された第2算出トルク値(Tc2)との差分である算出トルク値偏差(ΔTc)と、前記第1出力トルク値と前記第2出力トルク値との差分である出力トルク値偏差(ΔTd)とを比較することにより、前記トルク計測装置の計測精度を判定する判定工程(S13)と、を含む、トルク計測装置の計測精度判定方法を提供する。
請求項1に記載の発明では、フライホイールによってトルクセンサに付与される算出トルク値が計算によって求められる。その算出トルク値とトルク計測装置の出力トルク値とを比較することで、出力トルク値の誤差が求められるので、トルク計測装置の動的な計測精度を検証することができる。特に、フライホイールを一定の角加速度で一定時間の間回転させるので、フライホイールの慣性モーメントの誤差による影響を抑制して、トルク計測装置に実際に付与されるトルクを算出トルク値に略一致させることができる。このため、動的な計測精度を確実に検証することができる。
請求項2に記載の発明では、第1、第2計測工程において、第1角加速度、第2角加速度でそれぞれ回転されたときのフライホイールによってそれぞれトルクセンサに付与される第1算出トルク値と第2算出トルク値とが計算によって求められる。第1算出トルク値と第2算出トルク値との差分である算出トルク値偏差と、トルク計測装置の第1出力トルク値と第2出力トルク値との差分である出力トルク値偏差とを比較することで、出力トルク値偏差の誤差が求められるので、トルク計測装置の動的な計測精度を検証することができる。特に、フライホイールを第1、第2角加速度で回転させるので、フライホイールの慣性モーメントの誤差による影響を抑制して、それぞれの角加速度で回転されるときにトルクセンサに実際に付与されるトルクを第1、第2算出トルク値に略一致させることができる。このため、動的な計測精度を確実に検証することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に従って説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る計測精度の判定方法が適用されるトルク計測装置1の概略図である。トルク計測装置1は、ベース2と、回転駆動装置としてのモータ3と、トルクセンサ4と、例えば油圧ポンプである測定対象5が取り付けられる測定対象保持部6と、計測ユニット10とを備えている。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る計測精度の判定方法が適用されるトルク計測装置1の概略図である。トルク計測装置1は、ベース2と、回転駆動装置としてのモータ3と、トルクセンサ4と、例えば油圧ポンプである測定対象5が取り付けられる測定対象保持部6と、計測ユニット10とを備えている。
モータ3は、ベース2に支持されたモータ本体3aと、出力軸3bとを含む。トルクセンサ4は、図示しないトーションバーによって同軸上に連結された入力部4aと出力部4bとを含む。モータ3の出力軸3bとトルクセンサ4の入力部4aとが、カップリング7を介して接続されている。
測定対象5は、測定対象保持部6に取付固定されるケーシング5aと、入力軸5bとを含む。トルクセンサ4の出力部4bと測定対象5の入力軸5bとが、カップリング8を介して接続されている。トルクセンサ4は、入力部4aと出力部4bとの回転方向の捩じれ角に基づいて、入力部4aと出力部4bとの間に加わるトルクを表すトルク検出信号を出力する検出部4cを含む。
測定対象5は、測定対象保持部6に取付固定されるケーシング5aと、入力軸5bとを含む。トルクセンサ4の出力部4bと測定対象5の入力軸5bとが、カップリング8を介して接続されている。トルクセンサ4は、入力部4aと出力部4bとの回転方向の捩じれ角に基づいて、入力部4aと出力部4bとの間に加わるトルクを表すトルク検出信号を出力する検出部4cを含む。
計測ユニット10は、CPU、メモリ13、その他の周辺ディバイスを含むコンピュータにより構成されている。具体的には、計測ユニット10は、モータ3をインバータ制御する回転制御部11と、信号処理部12と、モータ3の運転条件データや信号処理部12からの出力トルク値データ等を格納するメモリ13と、制御部14と、入力操作部15と、表示部16とを含む。
信号処理部12は、トルクセンサ4の検出部4cから出力されるトルク検出信号を出力トルク値データに変換して、メモリ13に格納する機能や、表示部16に出力トルク値データに応じた表示信号を出力して出力トルク値を表示させる機能を有する。
入力操作部15は、モータ3の運転条件等を設定するための例えば、キーボード、マウス、各種スイッチ、タッチパネル等の少なくとも1つを含む入力ディバイスであり、オペレータからの各種の操作(コマンドや各種データの入力といった操作)を受け付ける。表示部16は、液晶表示装置、ランプ等により構成されており、制御部14の制御の下、各種の情報を表示する。
入力操作部15は、モータ3の運転条件等を設定するための例えば、キーボード、マウス、各種スイッチ、タッチパネル等の少なくとも1つを含む入力ディバイスであり、オペレータからの各種の操作(コマンドや各種データの入力といった操作)を受け付ける。表示部16は、液晶表示装置、ランプ等により構成されており、制御部14の制御の下、各種の情報を表示する。
次いで、トルク計測装置の計測精度の判定方法について、図2のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1の準備工程では、図3に示すように、トルク計測装置1において、測定対象5を接続するためのカップリング8(図1参照)が取り外された状態で、トルクセンサ4の出力部4bに、既知の慣性モーメントIを有するフライホイール20が取り付けられる。
ステップS1の準備工程では、図3に示すように、トルク計測装置1において、測定対象5を接続するためのカップリング8(図1参照)が取り外された状態で、トルクセンサ4の出力部4bに、既知の慣性モーメントIを有するフライホイール20が取り付けられる。
フライホイール20は、トルクセンサ4の中心軸と同心に配置される円盤である。フライホイール20の慣性モーメントIは、可能な限り高精度で測定されていることが好ましい。
次いで、ステップS2の計測判定工程では、入力操作部15からの入力によりメモリ13に予め記憶された運転条件に基づいて、制御部14が、回転制御部11を介してモータ3を回転させる。具体的には、所定時間t(sec )の間、一定の角加速度α(rad /sec2)で等角加速度回転させて、モータ3の回転数を開始回転数NS(min−1 )から終了回転数NE(min−1)までスイープさせながら、トルクセンサ4からのトルク検出信号に基づいて得られる出力トルク値Tdを表示部16にオンタイムで表示させる。
次いで、ステップS2の計測判定工程では、入力操作部15からの入力によりメモリ13に予め記憶された運転条件に基づいて、制御部14が、回転制御部11を介してモータ3を回転させる。具体的には、所定時間t(sec )の間、一定の角加速度α(rad /sec2)で等角加速度回転させて、モータ3の回転数を開始回転数NS(min−1 )から終了回転数NE(min−1)までスイープさせながら、トルクセンサ4からのトルク検出信号に基づいて得られる出力トルク値Tdを表示部16にオンタイムで表示させる。
オペレータが、表示部16に表示される出力トルク値Tdと、フライホイール20の慣性モーメントIと角加速度αとの積に基づいて計算により予め求めた算出トルク値Tc(Tc=I×α)とを比較し、出力トルク値Tdの、算出トルク値Tcに対する誤差が、本トルク計測装置1の分解能e(正の定数)の範囲内にあるか否かに基づいて、動的な計測精度の良否を判定する。
すなわち、所定時間tの間の全期間で、下記の式(1)が満足されていれば、合格と判定される。所定時間tの間の少なくとも一部の期間で、下記の式(1)が満足されていなければ、不合格と判定される。
−e≦(Td−Tc)≦e …(1)
換言すると、例えば、算出トルク値Tcが1N・mであって、分解能eが0.001N・mである場合に、60sec間(t=60)で1000min−1 (NS=1000)から3000min −1(NE=3000)まで回転数をスイープさせ、その間に得られた出力トルク値Tdが、下記の式(2)を満足していれば、合格と判定される。
−e≦(Td−Tc)≦e …(1)
換言すると、例えば、算出トルク値Tcが1N・mであって、分解能eが0.001N・mである場合に、60sec間(t=60)で1000min−1 (NS=1000)から3000min −1(NE=3000)まで回転数をスイープさせ、その間に得られた出力トルク値Tdが、下記の式(2)を満足していれば、合格と判定される。
0.999≦Td≦1.001 …(2)
本実施形態によれば、既知の慣性モーメントIを有するフライホイール20によってトルクセンサ4に付与される算出トルク値Tcが、計算によって求められる。求められた算出トルク値Tcとトルク計測装置1の出力トルク値Tdとを比較することで、出力トルク値Tdの誤差が求められるので、トルク計測装置1の動的な計測精度を検証することができる。
本実施形態によれば、既知の慣性モーメントIを有するフライホイール20によってトルクセンサ4に付与される算出トルク値Tcが、計算によって求められる。求められた算出トルク値Tcとトルク計測装置1の出力トルク値Tdとを比較することで、出力トルク値Tdの誤差が求められるので、トルク計測装置1の動的な計測精度を検証することができる。
特に、フライホイール20を所定の角加速度αで等角加速度回転させるので、フライホイール20の慣性モーメントの誤差による影響を抑制して、トルクセンサ4に実際に付与されるトルクを算出トルク値Tcに略一致させることができる。このため、動的な計測精度を確実に検証することができる。
また、フライホイール20のサイズを変更したり、モータ3の回転数をスイープさせる条件パラメータである、所定時間t(スイープ時間に相当)、角加速度α、開始回転数NS、終了回転数NE等を変更したりすることにより、種々のトルク値を生成することができる。このため、種々のトルク計測装置において、動的な計測精度を正確に判定することが可能になる。
また、フライホイール20のサイズを変更したり、モータ3の回転数をスイープさせる条件パラメータである、所定時間t(スイープ時間に相当)、角加速度α、開始回転数NS、終了回転数NE等を変更したりすることにより、種々のトルク値を生成することができる。このため、種々のトルク計測装置において、動的な計測精度を正確に判定することが可能になる。
動的な計測精度の判定は、トルク計測装置1の製造時に実施されてもよいし、また、トルク計測装置1の使用時に適宜実施されてもよい。
また、計測判定工程は、制御部が予め用意されたプログラムを実行することにより行われてもよい。この場合、オペレータが表示部の表示を目視により確認する作業が不要になって作業性が良くなり、また、検証の確実性が向上する。
また、計測判定工程は、制御部が予め用意されたプログラムを実行することにより行われてもよい。この場合、オペレータが表示部の表示を目視により確認する作業が不要になって作業性が良くなり、また、検証の確実性が向上する。
また、角加速度αは、正であってもよいし、負であってもよい。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係るトルク計測装置の計測精度の判定方法を示すフローチャートである。
ステップS10の準備工程は、第1実施形態の図2のステップS1の準備工程と同じである。すなわち、図3に示すように、トルク計測装置1において、トルクセンサ4の出力部4bに、既知の慣性モーメントIを有するフライホイール20を取り付ける。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係るトルク計測装置の計測精度の判定方法を示すフローチャートである。
ステップS10の準備工程は、第1実施形態の図2のステップS1の準備工程と同じである。すなわち、図3に示すように、トルク計測装置1において、トルクセンサ4の出力部4bに、既知の慣性モーメントIを有するフライホイール20を取り付ける。
次いで、ステップS11の第1計測工程では、入力操作部15からの入力操作に基づいて、制御部14が、回転制御部11を介してモータ3を第1回転数N1から第1角加速度α1で等角加速度回転させる。このときに得られる出力トルク値である第1出力トルク値Td1を表示部16に表示させ、オペレータが第1出力トルク値Td1を記録する。
次いで、ステップS12の第2計測工程では、入力操作部15からの入力操作に基づいて、制御部14が、回転制御部11を介してモータ3を第2回転数N2から第1角加速度α1とは異なる第2角加速度α2で等角加速度回転させる。このときに得られる出力トルク値である第2出力トルク値Td2を表示部16に表示させ、オペレータが第2出力トルク値Td2を記録する。第2角加速度α2は、第1角加速度α1よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
次いで、ステップS12の第2計測工程では、入力操作部15からの入力操作に基づいて、制御部14が、回転制御部11を介してモータ3を第2回転数N2から第1角加速度α1とは異なる第2角加速度α2で等角加速度回転させる。このときに得られる出力トルク値である第2出力トルク値Td2を表示部16に表示させ、オペレータが第2出力トルク値Td2を記録する。第2角加速度α2は、第1角加速度α1よりも大きくてもよいし、小さくてもよい。
次いで、ステップS13の判定工程では、オペレータが、慣性モーメントIと第1角加速度α1とに基づいて算出された第1算出トルク値Tc1(Tc1=I×α1)と、慣性モーメントIと第2角加速度α2とに基づいて算出された第2算出トルク値Tc2(Tc2=I×α2)との差分である算出トルク値偏差ΔTcを下記の式(3)を用いて求める。
ΔTc=Tc2−Tc1 …(3)
算出トルク値偏差Tcの算出は、判定工程の前に予め行っておいてもよい。
そして、オペレータが、記録しておいた第1出力トルク値Td1と第2出力トルク値Td2との差分である出力トルク値偏差ΔTdを下記の式(4)を用いて求める。
ΔTd=Td2−Td1 …(4)
そして、オペレータが、算出トルク値偏差ΔTcと出力トルク値偏差ΔTdとを比較することにより、トルク計測装置1の計測精度を判定する。
算出トルク値偏差Tcの算出は、判定工程の前に予め行っておいてもよい。
そして、オペレータが、記録しておいた第1出力トルク値Td1と第2出力トルク値Td2との差分である出力トルク値偏差ΔTdを下記の式(4)を用いて求める。
ΔTd=Td2−Td1 …(4)
そして、オペレータが、算出トルク値偏差ΔTcと出力トルク値偏差ΔTdとを比較することにより、トルク計測装置1の計測精度を判定する。
具体的には、出力トルク値偏差ΔTdの、算出トルク値偏差ΔTcに対する誤差が、本トルク計測装置1の分解能e(正の定数)の範囲内にあるか否かに基づいて、動的な計測精度の良否を判定する。
すなわち、下記の式(5)が満足されていれば、合格と判定され、下記の式(5)が満足されなければ、不合格と判定される。
すなわち、下記の式(5)が満足されていれば、合格と判定され、下記の式(5)が満足されなければ、不合格と判定される。
−e≦(ΔTd−ΔTc)≦e …(5)
換言すると、例えば、第1算出トルク値Tc1が1N・mであり(Tc1=1)、第2算出トルク値Tc2が1.01N・mである(Tc2=1.01)場合、算出トルク値偏差ΔTcは、0.01N・mとなる(ΔTc=0.01)。したがって、分解能eを0.001N・mとして、出力トルク値偏差ΔTdは、下記の式(6)を満足していれば、合格と判定される。
換言すると、例えば、第1算出トルク値Tc1が1N・mであり(Tc1=1)、第2算出トルク値Tc2が1.01N・mである(Tc2=1.01)場合、算出トルク値偏差ΔTcは、0.01N・mとなる(ΔTc=0.01)。したがって、分解能eを0.001N・mとして、出力トルク値偏差ΔTdは、下記の式(6)を満足していれば、合格と判定される。
0.009≦ΔTd≦0.011 …(6)
本実施形態によれば、フライホイール20の回転によってトルクセンサ4に実際に付与されるトルクの差分(算出トルク値偏差ΔTcに相当)が、トルク計測装置1で精度良く検出されているか否かを検証することができる。
特に、フライホイール20を第1角加速度α1、第2角加速度α2で回転させるので、フライホイール20の慣性モーメントIの誤差による影響を抑制して、第1角加速度α1,第2角加速度α2でそれぞれ回転されるときにトルクセンサ4に実際に付与されるトルクをそれぞれ第1算出トルク値Tc1、第2算出トルク値Tc2に略一致させることができる。このため、動的な計測精度を確実に検証することができる。
本実施形態によれば、フライホイール20の回転によってトルクセンサ4に実際に付与されるトルクの差分(算出トルク値偏差ΔTcに相当)が、トルク計測装置1で精度良く検出されているか否かを検証することができる。
特に、フライホイール20を第1角加速度α1、第2角加速度α2で回転させるので、フライホイール20の慣性モーメントIの誤差による影響を抑制して、第1角加速度α1,第2角加速度α2でそれぞれ回転されるときにトルクセンサ4に実際に付与されるトルクをそれぞれ第1算出トルク値Tc1、第2算出トルク値Tc2に略一致させることができる。このため、動的な計測精度を確実に検証することができる。
動的な計測精度の判定は、トルク計測装置1の製造時に実施されてもよいし、また、トルク計測装置1の使用時に適宜実施されてもよい。
また、第1計測工程、第2計測工程及び判定工程は、制御部が予め用意されたプログラムを実行することにより行われてもよい。この場合、オペレータが表示部の表示を目視により確認する作業が不要になって作業性が良くなり、また、検証の確実性が向上する。
また、第1計測工程、第2計測工程及び判定工程は、制御部が予め用意されたプログラムを実行することにより行われてもよい。この場合、オペレータが表示部の表示を目視により確認する作業が不要になって作業性が良くなり、また、検証の確実性が向上する。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明をモータの性能評価に用いられるトルク計測装置の計測精度の判定に適用してもよいし、また、エンジンやトランスミッション等の性能評価に用いられるトルク計測装置の計測精度の判定に適用してもよい。その他、本発明は、特許請求の範囲記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…トルク計測装置、3…モータ、4…トルクセンサ、4a…入力部、4b…出力部、5…測定対象、10…計測ユニット、20…フライホイール
Claims (2)
- トルク計測装置のトルクセンサに既知の慣性モーメントを有するフライホイールを取り付けて、前記トルクセンサを介して前記フライホイールを所定時間の間、所定の角加速度で等角加速度回転させることにより、前記トルク計測装置の出力トルク値を得、
得られた前記出力トルク値と、前記慣性モーメントと前記角加速度とに基づいて算出された算出トルク値とを比較して、前記トルク計測装置の計測精度を判定する、トルク計測装置の計測精度判定方法。 - トルク計測装置のトルクセンサに既知の慣性モーメントを有するフライホイールを取り付けて、前記トルクセンサを介して前記フライホイールを、第1角加速度で回転させることにより、前記トルク計測装置の出力トルク値として第1出力トルク値を得る第1計測工程と、
前記トルクセンサを介して前記フライホイールを前記第1角加速度とは異なる第2角加速度で回転させることにより、前記トルク計測装置の出力トルク値として第2出力トルク値を得る第2計測工程と、
前記慣性モーメントと前記第1角加速度とに基づいて算出された第1算出トルク値と、前記慣性モーメントと前記第2角加速度とに基づいて算出された第2算出トルク値との差分である算出トルク値偏差と、前記第1出力トルク値と前記第2出力トルク値との差分である出力トルク値偏差とを比較することにより、前記トルク計測装置の計測精度を判定する判定工程と、を含む、トルク計測装置の計測精度判定方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024114815A1 (zh) * | 2022-12-02 | 2024-06-06 | 中国石油天然气集团有限公司 | 一种油井管柱液压大钳扭矩测试系统和测试方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024114815A1 (zh) * | 2022-12-02 | 2024-06-06 | 中国石油天然气集团有限公司 | 一种油井管柱液压大钳扭矩测试系统和测试方法 |
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