JP2020015223A - 反射防止フィルム、車両用表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルムが湾曲されることによる場所ごとの反射光の見え方のばらつきを抑制可能な反射防止フィルム、及び、反射光の見え方のばらつきを抑制可能な湾曲した表示面を有する車両用表示装置を提供する。【解決手段】反射防止フィルム20は表示面11上に貼り付けられるフィルムであって、多層粒子221が充填されている粒子充填層22を有する。多層粒子221は、屈折率が異なる薄膜を積層した粒子状の構成である。個々の多層粒子221がフィルム表面になす姿勢はランダムであるが、多層粒子221は多数存在するため、外部光を視認方向に向けて反射する多層粒子221も一定の割合で存在する。多層粒子221が射出する反射光とフィルム表面での反射光とは干渉し、打ち消し合うように作用する。多層粒子221は、フィルム全体に分布しているため、巨視的には、フィルム全体において均一な反射光の見え方を提供する。【選択図】図11

Description

本開示は、湾曲した表示面を有する表示装置に付加して使用される反射防止フィルム、及び車両で使用される湾曲した表示面を有する車両用表示装置に関する。
従来、液晶ディスプレイ等を用いた車両用表示装置が知られている。車両用表示装置の表示面には、表示面の視認性を確保するために、フロントガラス等から入射する外部光(例えば太陽光や街灯)の反射を防止するための反射防止フィルムが貼り付けられている。なお、反射防止フィルムは、アンチリフレクション(Anti-Reflection:AR)フィルムとも称される。
反射防止フィルムは、例えば特許文献1に開示されているように、屈折率の異なる複数の薄膜を積層して構成されている。多層構造を有する反射防止フィルムは、内部に積層されている薄膜の界面で反射された反射光と、フィルムの内層界面で反射した光とが、干渉により打ち消しあうように構成されている。故に、当該反射防止フィルムを表示面に付加した構成によれば、表示面で反射した外部光によって、表示画面の視認性が低下することを抑制できる。
特開2005−173371号公報
これまで車両用表示装置としてのディスプレイは、表示面が平坦に構成されてあって、且つ、当該平坦な表示面が座席方向に向く姿勢で車両のインストゥルメントパネル(以降、インパネ)に取り付けられて使用されてきた。
ところで、近年では、有機ELディスプレイやフルアクティブ・フレックス(登録商標)等、表示面を湾曲可能なディスプレイ(以降、フレキシブルディスプレイ)が種々登場してきている。このフレキシブルディスプレイ技術の発展に伴い、車両においても商品性向上の観点から、例えばインパネの上面部から正面部にかけて、湾曲しているインパネの表面に沿うようにフレキシブルディスプレイを配置した構成を採用したいという需要が生じている。なお、ここでのインパネ上面部とは、フロントガラスの下端と接続する平坦な面部を指す。またインパネの正面部とは、インパネにおいて座席方向に向く部分、換言すればインパネ上面部の座席側端部から車両下方に向かって延設されている面を指す。インパネ正面部には運転席等の前部座席の背もたれ部と対向する部分のほか、車幅方向中央部に相当する領域(例えばセンタークラスタ)も含まれる。
上記需要に対応する構成(以降、需要構成)においては、ディスプレイの表示面は曲面状であるため、反射防止フィルムもまた曲面状(換言すれば湾曲した形状)となる。反射防止フィルムを湾曲させた態様においては、反射防止フィルムに対する外部光の入射角が場所によって異なることになる。通常、屈折率の異なる複数の膜を積層した反射防止フィルムにおいては、見る角度を変わったり、光の照射角度が変わったりすると、積層膜による分光効果で生じる干渉波長が変わり、反射光(ひいては反射防止フィルム)の色の見え方が変化する。
そのため、需要構成に対し、特許文献1に開示されている従来の反射防止フィルムを付加した構成では、運転席に着座している人物である運転席乗員は、反射防止フィルムの場所に応じて反射光を異なる色で視認することになる。その結果、ディスプレイの見栄えの悪化が懸念される。
本開示は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、フィルムが湾曲されることによる場所ごとの反射光の見え方のばらつきを抑制可能な反射防止フィルム、及び、反射光の見え方のばらつきを抑制可能な湾曲した表示面を有する車両用表示装置を提供することにある。
その目的を達成するための反射防止フィルムは、湾曲した表示面を有する表示装置用の反射防止フィルムであって、屈折率が異なる複数の層を備える粒子(221)を多数組み合わせて構成された光反射制御部(22)を備えることを特徴とする。
上記構成において、個々の粒子がフィルム表面になす姿勢はランダムとなりうるが、光反射制御部内に粒子は多数存在するため、多数の粒子のなかには、外部光を視認方向に向けて反射する粒子が一定の割合で存在することが期待できる。
そのような粒子が射出する反射光と、フィルム表面での反射光とは、互いに干渉し、打ち消し合うように作用する。また、粒子はフィルム表面に対して様々な姿勢で多数存在しているため、上記の干渉作用は、外部光の入射方向や視認方向に依らずに生じうる。加えて、粒子は、巨視的には、フィルム全体に密度や向きの偏りなく分布していることが期待できる。そのため、上記の構成を有する反射防止フィルムは巨視的には、フィルム全体において均一な反射光の見え方を提供する。つまり、上記の構成によれば、フィルムが湾曲している場合であっても場所ごとの反射光の見え方のばらつきを抑制することができる。
また上記目的を達成するための車両用表示装置は、一例として、曲面状の表示面を有する車両用表示装置であって、その表示面上に、上述した反射防止フィルムが付加されていることを特徴とする。上記の反射防止フィルムを表示面に付加した構成によれば、表示面が湾曲している場合であっても、表示面の場所ごとに反射光の見え方が異なる態様となることを抑制できる。
さらに、上記目的を達成するための他の態様としての車両用表示装置は、車両のインストゥルメントパネルに取り付けられて使用される、湾曲した表示面を有する車両用表示装置であって、車両の座席に着座している乗員に向けた情報を表示する情報表示部(10)を備え、情報表示部の表示面は、インストゥルメントパネルの外観形状に沿うように湾曲した曲面状に形成されており、表示面には、屈折率が異なる複数の層を有する積層体(31)を隣接配置して構成された反射防止部(30)が設けられていることを特徴とする。
上記の構成によれば、複数の多層細線体のそれぞれが内蔵している反射防止層は、車両に対して一定の方向を向いた姿勢で、表示面に沿うように形成される。このような態様によれば、表示面そのものが湾曲していても、表示面の各領域に付加されている反射防止層が視認方向に対してなす角度は均一であるため、場所ごとの反射光の見え方が異なる態様となることを抑制できる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
車両用表示装置100の構成を示す概念図である。 車両用表示装置100の断面形状及び取付位置を示す概念図である。 第1実施形態の車両用表示装置100の構成を示す分解斜視図である。 ディスプレイ10の形状を説明するための図である。 第1実施形態の反射防止フィルム20の構成の一例を示す模式断面図である。 多層粒子221の構造を説明するための断面図である。 多層粒子221の構造の変形例を示す図である。 多層粒子221の構造の変形例を示す図である。 多層粒子221の構造の変形例を示す図である。 車両用表示装置100の断面構造を示す概念図である。 図10におけるXI部の構造を拡大して示す概念図である。 図10におけるXII部の構造を拡大して示す概念図である。 多層粒子221の形成態様の変形例を示す概念図である。 第2実施形態の車両用表示装置100の構成を示す分解斜視図である。 多層細線体31の構成を示す概念図である。 第2実施形態の車両用表示装置100の断面構造を示す概念図である。 図16におけるXVII部の構造を拡大して示す概念図である。 図16におけるXVIII部の構造を拡大して示す概念図である。 変形例1の車両用表示装置100の構成を示す概念図である。 変形例2の車両用表示装置100の構成を示す概念図である。
[第1実施形態]
以下、本開示の第1の実施形態について図を用いて説明する。図1、図2は、本開示に係る車両用表示装置100の概略的な構成の一例を示す図である。車両用表示装置100は、別途後述するディスプレイ10を主体として構成されている。車両用表示装置100は、車両のインストゥルメントパネル(以降、インパネ90)に設置されて、車両に関連する所定情報を乗員に表示する装置として構成されている。車両用表示装置100はインパネ90においてディスプレイ10の表示面11が、運転席に着座した乗員の顔部が位置することとなる視認側へ向くように配置されている。つまり、車両用表示装置100は、視認側に向けて情報を表示するように車両に搭載されて使用される。
本明細書では便宜上、車両の高さ方向に直交する平面のことを車両水平面と称する。また、インパネ90から座席へと向かう方向を座席方向と称する。座席方向には、車両前端から後端に向かう、車両水平面に平行な方向(以降、車両後部方向)が含まれる。また、座席方向には車両後部方向に対して所定角度(例えば30度程度)上向きとなる方向も含まれる。座席方向は前述の視認側に相当する。
本実施形態では一例として、車両用表示装置100はインパネ90において運転席の正面に位置する領域(以降、運転席正面領域)に配置されている。より具体的には、運転席正面領域のうち、インパネ90の上面部(以降、インパネ上面部91)から、ステアリングコラムカバー81との接合部(以降、ステアリング接合部92)付近まで連続的な表示面11を提供するように構成されている。インパネ上面部91は、フロントガラス70の下端と接続する平坦な面部である。
インパネ90は、外観形状として、インパネ上面部91の座席側端部から車両下方に向かって延設されている傾斜部94と、当該傾斜部94の下端から車両後方に向かって形成されているテラス部93とを備えている。テラス部93は、インパネ90全体のうち、インパネ上面部91よりも下方に形成された平坦な部分を指す。本実施形態のテラス部93はステアリング接合部92へと続く領域に相当する。テラス部93とインパネ上面部91とは傾斜部94を介して接続している。テラス部93が平坦部に相当する。インパネ90は、インパネ上面部91からステアリング接合部92に向けてなだらかな段差を有するように構成されている。なお、82はステアリングホイールを示しており、83はステアリングパッドを示している。以下、車両用表示装置100の具体的な構成について説明する。
車両用表示装置100は、情報表示部としてのディスプレイ10と、ディスプレイ10の表示面11上に付加されている反射防止フィルム20とを備える。ディスプレイ10は、表示面11が湾曲可能に構成されているディスプレイ(以降、フレキシブルディスプレイ)である。ディスプレイ10としては、有機ELディスプレイや、フルアクティブ・フレックス(登録商標)などを採用可能である。有機ELディスプレイは有機発光素子(OLED:Organic Light-Emitting Diode)を用いてなるディスプレイである。フルアクティブ・フレックスは液晶ディスプレイの一種である。
ディスプレイ10には予め上下方向と左右方向とが設定されている。ディスプレイ10にとっての上下方向はディスプレイ10にとって縦方向に相当する。ディスプレイ10にとっての左右方向はディスプレイ10にとっての横方向に相当する。ディスプレイ10の表示面11は、例えば縦方向の長さL=285mm、横方向の長さW=160mmの矩形状に形成されている。すなわち、本実施形態のディスプレイ10は、アスペクト比が16:9の縦長の矩形状に形成されているフレキシブルディスプレイである。
ディスプレイ10において短辺に相当する(換言すれば横方向に延びる)2つの縁部のうち、ディスプレイ10にとっての上側に位置する縁部を上端部12と称し、他方を下端部13と称する。ディスプレイ10はその上端部12が、相対的に車両前方に位置し、かつ、下端部13が座席側に位置するように、インパネ90の湾曲した表面に沿って取り付けられている。このような取り付け態様は、表示面11の上下方向がインパネ90の上下方向に沿うように取り付けられている状態に相当する。
当該ディスプレイ10は、インパネ90の湾曲面に沿うように取り付けられることにより、図1〜図4等に示すように、車両高さ方向(別の観点によれば車両前後方向)に湾曲した(換言すれば曲面状の)表示面11を提供する。具体的にはディスプレイ10はインパネ90に搭載された状態において、図3及び図4に示すように、車両後方に向かうにつれて車両下方へと湾曲している部分(以降、第1領域10A)と、第1領域10Aとは逆方向に湾曲している部分(以降、第2領域10B)とを備える。第1領域10Aと第2領域10Bとの境目となる線を変曲線Lcと称する。変曲線Lcは変曲点の集合である。
第1領域10Aは、変曲線Lcよりも上側の領域(つまり上半分)である。第1領域10Aは表示面が上端部12と変曲線Lcとを接続する平面に対して乗員側に隆起している領域に相当する。別の観点によれば、第1領域10Aは、車両上方に凸状に湾曲している領域に相当する。また、第2領域10Bは、変曲線Lcよりも下側の領域(つまり下半分)である。第2領域10Bは下端部13と変曲線Lcとを接続する平面に対して沈み込んでいる領域に相当する。別の観点によれば、第2領域10Bは、第1領域10Aよりも車両後方に位置し、且つ、車両下方に凹状に湾曲している領域に相当する。第1領域10Aが凸状湾曲部に相当し、第2領域10Bが凹状湾曲部に相当する。ディスプレイ10において上端部12と下端部13の中間付近の領域、換言すれば、変曲線Lc付近の領域を中央部14と称する。
第1領域10Aと第2領域10Bは、一体物であるディスプレイ10を仮想的に分割してなる構成であり、物理的には(換言すれば実体としては)これらは一体的に連続的につながっている。ここでは説明の簡易化のため、第1領域10A及び第2領域10Bは何れも所定の曲率半径で湾曲しているものとする。すなわち、第1領域10Aは所定の第1半径R1で湾曲しており、第2領域10Bは所定の第2半径R2で湾曲している。図中のO1は第1領域10Aの曲率円の中心(いわゆる曲率中心)を表しており、図中のO2は第2領域10Bの曲率円の中心を表している。第1半径R1と第2半径R2は同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。インパネ90の形状に応じた値に設定されていれば良い。ここでは一例として第1半径R1及び第2半径R2は200mmに設定されているものとする。
上端部12付近の表示面11及び下端部13付近の表示面11は、座席方向よりも車両上方を向く面(以降、上向き面部)に該当する。上向き面部は、例えば、表示面11において車両水平面に対してなす傾斜角が30度(より好ましくは15度)未満となる領域である。便宜上、上端部12付近の表示面11のことを上方上向き面部11Aと記載するとともに、下端部13付近の表示面11のことを下方上向き面部11Bと記載する。
反射防止フィルム20は、太陽光や街灯などの外部光が表示面11で反射することを抑制するための構成である。反射防止フィルム20は、表示面11での反射光によって表示画面の視認性が低下することを抑制する役割を担う。反射防止フィルム20は、フィルム状の部材であって、表示面11に貼り付けられている。反射防止フィルム20と表示面11との間には別のフィルム(例えばルーバー)が介在していてもよい。なお、ここでのフィルム状には、或る程度の厚みを有する構成も含まれる。フィルム状には、シート状や、板状も含めることができる。反射防止フィルム20の厚みは例えば100μm程度に設定されている。なお、反射防止フィルム20の厚みは適宜変更可能である。
反射防止フィルム20は、図5に示すように、基材層21と、基材層21上に形成されている粒子充填層22とを備える。反射防止フィルム20は、粒子充填層22が視認側に向いた状態で、例えば透光性を有する接着剤を用いて表示面11に貼り付けられている。なお、図5では、各層の厚みを実際の比率とは異なる態様で図示している。特に粒子充填層22については、内部構成を説明するために誇張して拡大して図示している。すなわち、図5では、基材層21よりも粒子充填層22のほうを厚く図示しているが、実際はこれに限らない。粒子充填層22は基材層21と同程度の厚みに設定されていてもよいし、基材層21よりも薄く形成されていても良い。
基材層21は透明なフィルム状の部材である。基材層21の材質としては、平滑透明で、可視光線を透過し、且つ湾曲可能なものであれば何でもよい。このような材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリエーテルスルホン、ポリメチルメタクリレート等のプラスチック(換言すれば合成樹脂)を採用可能である。基材層21の厚さは用途に応じて適宜選定される。例えば60μm程度に設定されている。また、基材層21は、単一の層で構成してもよいし、複数層の積層体とすることもできる。
粒子充填層22は、多層粒子221が充填された層である。多層粒子221は、図6に示すように屈折率が異なる複数の薄膜を積層してなる粒状の構成である。粒子充填層22は、複数の多層粒子221と、この多層粒子221を分散し保持する透明な結合剤としてのバインダ222と、を用いて実現されている。なお、本明細書における屈折率とは、可視光の波長域(特に波長550nm)における屈折率を指す。
本実施形態では一例として多層粒子221は、第1屈折率層L1、第2屈折率層L2、第3屈折率層L3、及び第4屈折率層L4の4つの層を備えるものとする。第1屈折率層L1と第3屈折率層L3は相対的に低い屈折率を有する材料を用いてなる層(以降、低屈折率層)である。第2屈折率層L2と第4屈折率層L4は第1屈折率層L1及び第3屈折率層L3よりも高い屈折率を有する材料を用いてなる薄膜層(以降、高屈折率層)である。つまり多層粒子221は、光学的には高屈折率層と低屈折率層を交互に積層した構造を有している。各薄膜層の材料としては、金属や、酸化物、樹脂など多様な材料を採用可能である。
第1屈折率層L1及び第3屈折率層L3は、例えば、屈折率が1.6以下である物質によって構成されている。屈折率が1.6以下である物質としては、例えば、二酸化ケイ素、フッ化マグネシウム、フッ化カリウム、フッ化アルミニウム、フッ化ランタン、酸化アルミニウム、6フッ化アルミン酸ナトリウム(NaAlF:Trisodiumhexafluoroaluminate)等が挙げられる。
ここでは一例として第1屈折率層L1と第3屈折率層L3は、同じ材料(例えば二酸化ケイ素)を用いて実現されている。なお、第1屈折率層L1と第3屈折率層L3とは材料が異なっていても良い。第1屈折率層L1の厚みは例えば30nm程度に設定されている。第3屈折率層L3の厚みは例えば90nm程度に設定されている。なお、ここでは一例として第3屈折率層L3のほうが第1屈折率層L1よりも厚く形成されているものとするが、第1屈折率層L1と第3屈折率層L3の厚み(幾何学的膜厚)は同じに設定されていてもよいし。また、第1屈折率層L1のほうが第3屈折率層L3よりも厚めに形成されていても良い。
第2屈折率層L2及び第4屈折率層L4は、例えば、低屈折率層との屈折率差が0.3以上となる材料を用いて実現されていることが好ましい。例えば、第2屈折率層L2及び第4屈折率層L4は、屈折率が1.7以上である物質によって構成されている。屈折率が1.7以上の物質としては、例えば、5酸化ニオブや、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化タンタル、酸化スズなどがある。第2屈折率層L2及び第4屈折率層L4は、酸化亜鉛を主成分とし、酸化アルミニウム(Al2O3)を含有する酸化物を用いて実現されていても良い。その他、第2屈折率層L2及び第4屈折率層L4は、酸化インジウムと酸化セリウムからなる薄膜であってもよい。
ここでは一例として、第2屈折率層L2及び第4屈折率層L4は、可視光線の透過率が高いという観点から、酸化インジウムと酸化スズとの混合物(Indium Tin Oxide:ITO)を用いて実現されているものとする。なお、第2屈折率層L2と第4屈折率層L4は互いに異なる材料で構成されていても良い。第2屈折率層L2と第4屈折率層L4の厚みは例えば10〜20nm程度に設定されている。なお、多層粒子221を構成する各層の幾何学的膜厚については、目的とする反射防止特性及び可視光の透過率を提供するように、光学設計的かつ実験的に決定される。
本実施形態では一例として多層粒子221は、球状に形成されているものとするが、多層粒子221の外観形状はこれに限らない。図7に示すように立方体状(換言すればダイス状)に形成されていても良い。多層粒子221の形状は楕円体であってもよい。多層粒子221の形状は、製造のしやすさの観点から適宜決定されれば良い。多層粒子221の大きさ(例えば直径)は、多層粒子221を構成する層数に応じて適宜設計されれば良い。図8に示すように多層粒子221の層数は3であってもよい。また多層粒子221の層数は2や5以上であってもよい。
さらに、多層粒子221は図9に示すように、第1屈折率層L1〜第4屈折率層L4からなる積層部Lmに加えて、下方透過部Lpと、上方透過部Lqとを備えていても良い。下方透過部Lpは、積層部Lmの下面に付加される透明の部材である。上方透過部Lqは、積層部Lmの上面に付加される透明の部材である。下方透過部Lp及び上方透過部Lqは、積層部Lmを上下から挟み込み、保護するための部材である。下方透過部Lp及び上方透過部Lqの材料としては基材層21やバインダ222と同様の材料を採用可能である。また、下方透過部Lp及び上方透過部Lqの材料としては、透明であって、且つ、剛性を有する材料を採用可能である。例えば下方透過部Lp及び上方透過部Lqの材料としては、紫外線硬化型のアクリル樹脂、シリコン樹脂等を主体とする樹脂などを採用可能である。例えば下方透過部Lp及び上方透過部Lqの材料としては、1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を含有する多官能性モノマーを主成分とする重合物を採用することもできる。
多層粒子221の直径は例えば50〜200nm程度に設定されていればよい。本実施形態の多層粒子221は直径(換言すれば粒径)140nmの球状粒子として形成されている。図5では多層粒子221を誇張して図示している。
上記の多層粒子221は、第1屈折率層L1〜第4屈折率層L4の積層構造を有する1枚のフィルム(以降、多層フィルム)を、粒子状に細かく裁断することによって製造されれば良い。多層粒子221のもととなる多層フィルムを構成する各薄膜層は、真空蒸着法、反応性蒸着法、イオンビームアシスト蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理気相析出法またはプラズマCVD法等の化学気相析出法などの、多様な方法によって形成することができる。なお、多層粒子221は、例えば光透過性粒子の外表面に、屈折率の異なる層を横並び的に且つランダムに真空蒸着法などによって形成されたものであってもよい。
バインダ222は、多層粒子221同士の隙間を埋める構成である。別の観点によれば、粒子充填層22における多層粒子221同士の隙間にはバインダ222が充填されている。バインダ222としては、樹脂を含む透明なバインダ材料を用いることができ、典型的には、紫外線で硬化する光硬化性樹脂を用いることができる。バインダ222の材料としては、形成時の固化が迅速などの点で、硬化性樹脂、それも、紫外線や電子線で硬化する光硬化性樹脂を用いるのが好ましい。光硬化性樹脂としては、アクリレート系、エポキシ系、ポリエステル系などの樹脂を採用することができる。なお、バインダ222の材料としては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂も採用可能である。
粒子充填層22の厚みは、多層粒子221の粒径に応じて決定されれば良い。例えば粒子充填層22の厚みは、多層粒子221の粒径の3倍以上に設定されていることが好ましい。また、例えば粒子充填層22の厚みは、所望の透過率を提供する限りにおいて、多層粒子221の粒径の5倍以上に設定されていることが好ましい。例えば粒子充填層22の厚みは450nm程度に設定されている。なお、粒子充填層22の厚みは、多層粒子221の粒径と同程度に設定されていても良い。粒子充填層22における多層粒子221の充填量は適宜設計されれば良い。粒子充填層22は、多層粒子221が総体積の50%以上を占めるように形成されていることが好ましい。
上記構成を有する反射防止フィルムは、屈折率が異なる複数の層を備える粒子を多数組み合わせて構成された光反射制御部を備える反射防止フィルムに相当する。粒子充填層22が光反射制御部に相当する。多層粒子221が、屈折率が異なる複数の層を備える粒子に相当する。
なお、基材層21は任意の構成である。例えば粒子充填層22が基材層21を兼ねるように構成されていても良い。また、粒子充填層22の上側には保護膜層が形成されていても良い。保護膜層は、粒子充填層22を保護するための層である。保護膜層は、最表面に指紋等の汚れがついた場合に拭き取りが容易なように、パーフルオロシラン、フルオロカーボン等を含む撥油性の有機膜を用いて実現されていることが好ましい。保護膜層の幾何学的膜厚としては、数nm程度に設定されている。
その他、反射防止フィルム20の最下面(例えば基材層21の下面)には粘着層が付加されていても良い。粘着層は、反射防止フィルム20を表示面に貼り付けるための層である。なお、粘着層を設けた反射防止フィルム20を流通させる場合、当該粘着層の表面は剥離可能なフィルム(いわゆるリリースフィルム、剥離フィルム)で覆われていればよい。粘着層の材料としては、アクリル系接着剤、シリコン系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリビニルブチラール接着剤(PVB)、エチレン−酢酸ビニル系接着剤(EVA)等、ポリビニルエーテル、飽和無定形ポリエステル、メラミン樹脂等を採用可能である。
図10は、上述した反射防止フィルム20をディスプレイ10の表示面11に付加した状態、すなわち車両用表示装置100の断面構成を概念的に示した図である。なお、図10ではハッチングは省略している。また、図11は上方上向き面部11Aの断面構造を拡大して示す概念図であり、図12は中央部14の断面構造を拡大して示す概念図である。
<実施形態の効果について>
本実施形態の反射防止フィルム20は、概略的には、フロントガラス等から入射した外部光がフィルム表面で反射した光(以降、表面反射光)と、多層粒子221を構成する積層膜の界面で反射した光(以降、内部反射光)との干渉を利用するものである。
具体的には、図11、図12に示すように、外部光の入射方向及びフィルム表面に対する個々の多層粒子221の姿勢は不均一であるため、内部反射光は複数の方向に出力されうる。ただし、内部反射光を提供する多層粒子221は微小な粒子であってフィルム内に多数存在するため、多数の多層粒子221のなかには、視認方向に向かう内部反射光を提供する多層粒子221が一定の割合で存在することが期待できる。そして、視認方向に伝搬する内部反射光は、同じく視認方向に向かう表面反射光と干渉し、互いに打ち消すように(弱め合うように)作用する。つまり、粒子充填層22は反射防止層として機能する構成である。
また、多層粒子221はフィルム表面に対して様々な姿勢で多数存在しているため、上記の干渉作用は、外部光の入射方向や視認方向に依らずに生じうる。加えて、多層粒子221は、巨視的には、フィルム全体に密度や向きの偏りなく分布している。故に、上記の反射光の干渉作用は、フィルム全体において均一的に生じる。その結果、運転席乗員等にとっての反射光の見え方は巨視的には均一となる。例えば上方上向き面部11Aでの反射光の見え方と、中央部14での反射光の見え方は同様となり得る。
このように本実施形態の構成によれば、微小な多層粒子221が巨視的に視認方向に依らない内部反射光を提供する。そのため、湾曲した表示面11に付加されている状態においても、反射防止フィルム20の場所に応じて反射光が異なる色合いで見えてしまうことを抑制できる。また、その結果として、ディスプレイ10の見栄えが悪化することも抑制できるとともに、湾曲した表示面11に対する運転席乗員の視認性を向上させることができる。
なお、上述した実施形態では、表示面11に対する多層粒子221の姿勢(向き)がランダムに形成されている態様を開示したがこれに限らない。図13に示すように、表示面11に取り付けられた状態において、車両水平面に対してなす角度が一定となるように構成されていても良い。また、以上では反射防止フィルム20を、車両のインストゥルメントパネルに取り付けられて使用される、湾曲した表示面を有する表示装置(つまり車両用表示装置)に付加して使用する態様を開示したが、反射防止フィルム20の適用対象はこれに限らない。上記の反射防止フィルム20は、車両用表示装置に限らず、湾曲した表示面を有する種々の表示装置用の反射防止フィルムとして適用することができる。
以上、本開示の実施形態を説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる種々の変形例も本開示の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。例えば下記の種々の変形例は、技術的な矛盾が生じない範囲において適宜組み合わせて実施することができる。なお、前述の実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した実施形態の構成を適用することができる。
[第2実施形態]
上述した第1実施形態では薄膜を積層して成る粒状の構成(つまり多層粒子221)を充填したフィルムを用いて、湾曲した表示面11における反射光の見え方を均一化する態様を開示したが、車両用表示装置100の構成態様はこれに限らない。以下、本開示の第2実施形態について図14等を用いて説明する。
本実施形態の車両用表示装置100は、ディスプレイ10の表示面11上に、反射防止フィルムとして機能する反射防止部30が形成されている。反射防止部30は、図15に示すように、細線状に構成された複数の多層細線体31を表示面11の縦方向に間隙なく並設した構成である。個々の多層細線体31は表示面11の横方向に沿う姿勢で表示面11に付着されている。多層細線体31が積層体に相当する。
多層細線体31は図15に示すように、基材層311、反射防止層312、及び保護膜層313が積層された構造を有する。基材層311や、保護膜層313は、前述の第1実施形態における基材層21、保護膜層と同様の技術意義を有する構成であって、それぞれ対応する部材と同様の材料を用いて実現されている。反射防止層312は、屈折率の異なる薄膜を積層した構成である。例えば反射防止層312は、第1屈折率層L1〜第4屈折率層L4の4層構造を有している。各層の材料については、前述の第1実施形態にて開示の材料を援用することができる。
上記の多層細線体31は、例えば、従来構造を有する1枚の反射防止フィルムを、線状に細かく裁断することによって製造されれば良い。従来構造の反射防止フィルムとは、フィルム表面に対して反射防止層が平行に形成されているフィルムである。多層細線体31のもととなる反射防止フィルムは、真空蒸着法、反応性蒸着法、イオンビームアシスト蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理気相析出法またはプラズマCVD法等の化学気相析出法などの、多様な方法によって製造することができる。なお、多層細線体31の断面形状は適宜変更可能である。図15では矩形状を示しているが、その他、円形や楕円形、平行四辺形などであってもよい。
複数の多層細線体31はそれぞれ、図16、図17、図18に示すように、反射防止層312が車両水平面に対してなす角度が一定となる姿勢(例えば平行となるように)、接着剤40を用いて表示面11に付加されている。各多層細線体31が表示面11に対してなす姿勢は、接着剤40によって調整/保持されれば良い。
当該構成によっても、運転席乗員の目線に対して、反射光の見え方を均一にすることができる。なお、上記の構成は、複数の反射防止層312のそれぞれが車両水平面に対してなす角度を一定に設定した構成に相当する。換言すれば、上記の構成は、複数の反射防止層312のそれぞれが表示面11に対してなす倒れ角を、反射防止層312と対応する部分が車両水平面に対してなす角度に応じた値に設定した構成に相当する。
なお、表示面11において或る反射防止層312と対応する部分とは、車両高さ方向において当該反射防止層312と重なる部分及びその近傍を指す。或る反射防止層312が表示面11に対してなす倒れ角とは、具体的には、その反射防止層312と対応する表示面11の法線に対して反射防止層312がなす角度を指す。法線は、吸光部形成部に垂直な方向を指す。反射防止層312の表示面11に対する倒れ角が大きいほど、車両水平面に対する反射防止層312の傾斜角が小さいことを意味する。
具体的には、上端部12付近に配される反射防止層312の倒れ角は、図17及び図18に示す通り、中央部14付近に配される反射防止層312の倒れ角よりも大きい値に設定される。下端部13付近に配される反射防止層312の倒れ角もまた、中央部14付近に配される反射防止層312の倒れ角よりも大きい値に設定される。各反射防止層312の倒れ角は、車両水平面に対する表示面11の場所ごとの傾斜角に対応するように段階的に変化させた値に設定されればよい。
[変形例1]
車両用表示装置100は、図19に示すように、インパネ上面部91の所定位置からステアリング接合部92まで続く、連続的な表示面11を提供するように構成されていても良い。また、車両用表示装置100は、その表示面11がステアリングコラムカバー81の上面部にかかるように形成されていても良い。
その他、車両用表示装置100の搭載位置は、運転席正面領域に限定されない。車両用表示装置100は、インパネ90において助手席の正面に位置する領域(以降、助手席正面領域)取り付けられていてもよい。車両用表示装置100は、インパネ90の車幅方向中央部(以降、インパネ90中央部)に取り付けられていてもよい。また、車幅方向中央部は、インパネ90において運転席正面領域と助手席正面領域に挟まれる領域に相当する。例えば車両用表示装置100は、インパネ90中央部の上面部からステアリングコラムカバー81の付け根と同程度の高さ位置まで連続的な表示面11を提供するように形成及び配置されていてもよい。
[変形例2]
上述した第1、第2実施形態では、車両用表示装置100が、情報表示部としてディスプレイ10のみを備える態様を開示したがこれに限らない。車両用表示装置100は、図20に示すようにディスプレイ10と、メカニカルメータ110とを組み合わせて実現されていても良い。その場合、ディスプレイ10と、メカニカルメータ110とを組み合わさった構成が情報表示部に相当する。本変形例の車両用表示装置100は、ディスプレイ10とメカニカルメータ110とを収容するリアケース120と、フロントパネル130とを備える。メカニカルメータ110は、指針を機械的に回動させることによって、車両の速度やエンジン回転速度などの所定の車両情報を示す構成である。指針の目盛りは、樹脂等を用いて実現されている板状部材に印字されていても良いし、ディスプレイ10に表示されても良い。
フロントパネル130は、車両用表示装置100の前面に配置されて、リアケース120に収容されているディスプレイ10及びメカニカルメータ110等を保護する部材である。フロントパネル130は、例えばアクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂等により、透光性を有するように形成されている。フロントパネル130はインパネ90の外観形状に適合した曲面板状に形成されている。フロントパネル130は、その透光性により、ディスプレイ10やメカニカルメータ110の表示を乗員に提示する。
本変形例においては、第1実施形態として開示の反射防止フィルム20は、フロントパネル130の表面または内側面に貼り付けられている。また、他の態様として、フロントパネル130の構成として多層粒子221を内蔵した構成を採用することにより、フロントパネル130自体が反射防止フィルム20として機能するように構成されていても良い。そのような構成によっても上述した第1実施形態と同様の効果を奏する。
また、第2実施形態に本変形例を適用する場合、反射防止部30は、フロントパネル130の表面または内側面に付加されていれば良い(図示略)。フロントパネル130が反射防止部30の構成を内蔵することにより、フロントパネル130自体が反射防止部30として機能するように構成されていても良い。そのような構成によっても上述した第2実施形態と同様の効果を奏する。
なお、本変形例におけるディスプレイ10はフレキシブルディスプレイである必要はなく、その表示面11は平坦に構成されていてもよい。また、本変形例では車両用表示装置100は情報表示部としてディスプレイ10を備える態様を開示したがこれに限らない。車両用表示装置100が備える情報表示部はメカニカルメータのみであってもよい。本変形例においてはフロントパネルの表面が情報表示部の表示面に相当する。
100 車両用表示装置、10 ディスプレイ、10A 第1領域(凸状湾曲部)、10B 第2領域(凹状湾曲部)、11 表示面、11A 上方上向き面部、11B 下方上向き面部、20 反射防止フィルム、21 基材層、22 粒子充填層(光反射制御部)、30 反射防止部、31 多層細線体(積層体)、40 接着剤、90 インパネ(インストゥルメントパネル)、91 インパネ上面部、92 ステアリング接合部、93 テラス部(平坦部)、94 傾斜部、110 メカニカルメータ、120 リアケース、130 フロントパネル、221 多層粒子(粒子)、222 バインダ、311 基材層、312 反射防止層、313 保護膜層、L1 第1屈折率層(薄膜層)、L2 第2屈折率層(薄膜層)、L3 第3屈折率層(薄膜層)、L4 第4屈折率層(薄膜層)、Lm 積層部、Lp 下方透過部、Lq 上方透過部

Claims (9)

  1. 湾曲した表示面を有する表示装置用の反射防止フィルムであって、
    屈折率が異なる複数の層を備える粒子(221)を多数組み合わせて構成された光反射制御部(22)を備えることを特徴とする反射防止フィルム。
  2. 請求項1に記載の反射防止フィルムであって、
    前記粒子は屈折率が1.6以下の物質を用いてなる薄膜層である低屈折率層(L1、L3)と、屈折率が1.7以上の物質を用いてなる薄膜層である高屈折率層(L2、L4)とが交互に積層された構造を有する反射防止フィルム。
  3. 請求項1に記載の反射防止フィルムであって、
    前記粒子は粒径が200nm以下に設定されており、
    前記光反射制御部の厚みは前記粒子の粒径の3倍以上に設定されている反射防止フィルム。
  4. 車両のインストゥルメントパネルに取り付けられる、曲面状の表示面を有する車両用表示装置であって、前記表示面に請求項1から3の何れか1項に記載の前記反射防止フィルムが付加されている車両用表示装置。
  5. 車両のインストゥルメントパネルに取り付けられて使用される、湾曲した表示面を有する車両用表示装置であって、
    前記車両の座席に着座している乗員に向けた情報を表示する情報表示部(10)を備え、
    前記情報表示部の表示面は、前記インストゥルメントパネルの外観形状に沿うように湾曲した曲面状に形成されており、
    前記表示面には、屈折率が異なる複数の層を有する積層体(31)を隣接配置して構成された反射防止部(30)が設けられている車両用表示装置。
  6. 請求項5に記載の車両用表示装置であって、
    複数の前記積層体はそれぞれ、前記車両に対して一定の方向を向くように前記表示面に設けられている車両用表示装置。
  7. 請求項4から6の何れか1項に記載の車両用表示装置であって、
    前記表示面は、車両上方に凸状に湾曲している凸状湾曲部(10A)を備えるとともに、前記凸状湾曲部よりも車両後方に位置する部分には、車両下方に向かって凹状に湾曲している凹状湾曲部(10B)が形成されている車両用表示装置。
  8. 請求項4から6の何れか1項に記載の車両用表示装置であって、
    前記インストゥルメントパネルは、外観形状として、フロントガラスの下端と接続する平坦な面部である上面部(91)と、前記上面部の座席側端部から車両下方に向かって延設されている傾斜部(94)と、前記傾斜部の下端から車両後方に向かって平坦に形成されている平坦部(93)と、を備えており、
    前記表示面は、前記上面部の所定位置から前記傾斜部を介して前記平坦部の所定位置まで連続的に形成されている車両用表示装置。
  9. 請求項4から8の何れか1項に記載の車両用表示装置であって、
    前記表示面を提供する構成として有機ELディスプレイが採用されている車両用表示装置。
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