JP2020013634A - 二次電池の状態推定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高精度な推定を実現しつつ、演算負荷を低減する二次電池の状態推定装置を提供する。【解決手段】二次電池の状態推定装置は、電気化学反応に寄与する反応物質を内部に含む活物質を有する正極及び負極と、正極と負極とを電気的に絶縁する絶縁体とを備える二次電池の状態を推定する装置である。この装置は、正極と負極との間の電池電圧、及び、二次電池の電池温度を入力として用い、所定の状態量の電極厚さ方向の分布を推定する電極推定部と、活物質の半径方向の分布を推定する活物質推定部と、を備える。電極推定部の演算において、電極厚さ方向の分布は、電極厚さ方向の位置の4次以下の関数で近似されている。【選択図】図4
Description
本発明は、二次電池の状態推定装置に関する。
従来、二次電池の内部状態を電気化学反応に基づいて推定する技術が知られている。公知の学術文献モデルでは、電極厚さ方向の分布を表現する方法として、電極厚さ方向の位置を細かいメッシュで分割し、境界条件を設定して分布を演算する。この方式では高精度な推定ができる反面、演算負荷が大きくなる。
一方、特許文献1に開示された二次電池の状態推定装置は、演算負荷を軽減するため、簡易化された電圧電流関係モデル式を採用し、負極及び正極の各電極の厚さ方向における電気化学反応を一様なものと仮定している。
特許文献1の従来技術では、負極及び正極の各電極中における電気化学反応を一様なものと仮定しているため、電極の厚さ方向に反応分布が生じた場合に精度の悪化が生じる。具体的には、電極の厚みが厚くなる高容量のセルにおいて精度悪化が生じる。
本発明はこのような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、高精度な推定を実現しつつ、演算負荷を低減する二次電池の状態推定装置を提供することにある。
本発明は、電気化学反応に寄与する反応物質を内部に含む活物質を有する正極(11)及び負極(12)と、正極と負極とを電気的に絶縁する絶縁体(14)とを備える二次電池(1)の状態を推定する装置である。この二次電池の状態推定装置は、正極と負極との間の電池電圧、及び、二次電池の電池温度を入力として用い、所定の状態量の電極厚さ方向の分布を推定する電極推定部(3)と、活物質の半径方向の分布を推定する活物質推定部(4)と、を備える。
電極推定部の演算において、電極厚さ方向の分布は、電極厚さ方向の位置の4次以下の関数で近似されている。好ましくは、電極厚さ方向の分布は、電極厚さ方向の位置の3次以下の関数で近似されている。
本発明では、電極厚さ方向の分布を電極厚さ方向の位置の4次以下、好ましくは3次以下の関数で近似することで、メッシュ方式と同等の高精度な推定を実現しつつ、演算負荷を低減することができる。したがって、実機搭載に適した装置を提供することができる。
(一実施形態)
以下、二次電池の状態推定装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の二次電池の状態推定装置は、電気化学反応に寄与する反応物質を内部に含む活物質を有する正極及び負極と、正極と負極とを電気的に絶縁する絶縁体とを備える二次電池の状態を推定する装置である。図1に、一実施形態による二次電池の状態推定装置50の概略構成を示す。二次電池の状態推定装置50は、電圧検出器61から二次電池1の正極と負極との間の電池電圧を取得し、温度検出器62から二次電池1の電池温度を取得する。
以下、二次電池の状態推定装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の二次電池の状態推定装置は、電気化学反応に寄与する反応物質を内部に含む活物質を有する正極及び負極と、正極と負極とを電気的に絶縁する絶縁体とを備える二次電池の状態を推定する装置である。図1に、一実施形態による二次電池の状態推定装置50の概略構成を示す。二次電池の状態推定装置50は、電圧検出器61から二次電池1の正極と負極との間の電池電圧を取得し、温度検出器62から二次電池1の電池温度を取得する。
二次電池の状態推定装置50は、電極推定部3及び活物質推定部4を備える。電極推定部3は、電池電圧及び電池温度を入力として用い、所定の状態量として、固相電位、液相電位及び液相濃度の電極厚さ方向の分布を推定する。活物質推定部4は、活物質の半径方向の分布を推定する。
図2に、本実施形態が適用される二次電池の例として、カチオンとしてリチウムが用いられたラミネート型のリチウムイオン二次電池1を示す。この二次電池1は、正極11及び負極12がセパレータ14を介して積層した状態で、非水電解質13とともに、ラミネートフィルムから形成される電池ケース2に収容されている。本実施形態のセパレータ14は、正極11と負極12とを電気的に絶縁する「絶縁体」に相当する。
正極11は、略方形状の正極集電体110の両側の表面に正極活物質層111が形成されており、方形状の一辺に、正極活物質層111が形成されず正極集電体110が露出した未塗布部112を有する。同様に、負極12は、略方形状の負極集電体120の両側の表面に負極活物質層121が形成されており、方形状の一辺に、負極活物質層121が形成されず負極集電体120が露出した未塗布部122を有する。
正極11及び負極12は、電気化学反応に寄与する反応物質を内部に含む活物質を有する。正極活物質としては、リチウムの遷移金属複合酸化物等が用いられる。負極活物質としては、リチウムイオン二次電池の電解質イオンを吸蔵、放出可能な炭素材料等が用いられる。
電池ケース2は、可塑性樹脂層201、金属箔202、可塑性樹脂層203をこの順で含むラミネートフィルム20から形成される。電池ケース2は、予め所定の形状に曲成されたラミネートフィルム20を、熱や溶媒により可塑性樹脂層201、203を軟化させた状態で別のラミネートフィルムなどに押圧することにより接着される。予め成形されたラミネートフィルム20は、重ね合わされたときに別のラミネートフィルム20との間で封止部22を形成する平板部21と、平板部21の中央部に形成された正極11及び負極12を収容可能な槽状部23と、を有する。
槽状部23は、二次電池1の積層方向の端部を形成する部分である底部23Aと、平板部21と底部23Aとを接続する立設部23Bとを有する。ラミネートフィルム20は、平板部21及び槽状部23の底部23Aが平行に形成されている。立設部23Bは、平板部21及び底部23Aの平行な方向に対して傾斜した方向に伸びている。
正極端子25は、正極11の未塗布部112に電気的に接続され、負極端子26は、負極12の未塗布部122に電気的に接続される。正極端子25及び負極端子26は、それぞれ電池ケース2を貫通する部分で、ラミネートフィルム20の可塑性樹脂層201との間に密封状態を保つように、シーラント24を介して接合されている。
このような二次電池において、従来、電池反応に関する固相電位、液相電位、液相濃度等の状態量について、電極厚さ方向の分布を推定する技術が知られている。図3(a)に比較例1として、公知の学術文献モデルによるLi濃度の分布を示す。正極及び負極における二重丸は活物質の粒子を模式的に表す。分布図の横軸は、一次元の断面方向であるx方向の位置を示し、縦方向の複数の破線はメッシュを表す。比較例1のモデルは、Li拡散及び電極での反応により電池の内部状態を表現するものであり、均一な細かいメッシュを用いて高精度な推定を行う。以下、この比較例1のモデルを「メッシュ方式」のモデルという。メッシュ方式は高機能、高精度な推定が可能である反面、境界条件を設定して演算を行う必要があり、演算負荷が大きくなる。メッシュ方式において、メッシュ数を減らして計算負荷を低減しようとした場合、隣接するメッシュとの変化量が大きくなる。そのため、精度悪化だけでなく、収束計算における収束性の悪化が生じ計算時間が長くなる。
図3(b)に比較例2として、特許文献1(特許第4872743号公報)のモデルを示す。特許文献1の段落[0064]に記載されているように、このモデルでは、負極及び正極の各電極中における電気化学反応を一様なものと仮定している。すなわち、電極の厚さ方向であるx方向には反応が均一に生じるものとして扱う。これは、メッシュ方式のモデルで「メッシュ数=1」の場合に相当する。比較例2の均一分布モデルでは演算負荷は小さいが、機能や精度が低下する。これは、低温時や大電流時にセパレータ近傍に反応が偏ることを表現できないことを意味する。
図3(c)に本実施形態による電池反応モデルを示す。本実施形態では、比較例1のメッシュ方式に対し、「関数近似」の技術を適用して電極厚さ方向の電気化学反応の分布を表現する。ただし、断面方向の各位置での反応量の分布を関数で近似することは困難であるため、反応の分布を決定づける所定の状態量として、固相電位、液相電位、液相濃度の3つの変数を関数で近似する。3つの変数を決定することにより、各位置での反応量を演算することが可能となり、一意に決定することが可能となる。
例えば液相Li濃度について、正極のLi濃度分布C2は関数f(x)、セパレータのLi濃度分布C1は関数h(x)、負極のLi濃度分布C0は関数g(x)でそれぞれ近似される。本実施形態では、電極推定部3の演算において、メッシュ方式に代えて関数近似方式により電極厚さ方向の状態量分布を推定することで、比較例1と同等の機能及び精度を維持しつつ、演算負荷の低減を図る。そして電極推定部3は、推定した固相電位、液相電位及び液相濃度の電極厚さ方向の分布に基づいて反応量の分布を決定する。
次に図4〜図7を参照し、関数近似方式による電極厚さ方向の状態量分布の推定について、比較例1のメッシュ方式と対比しつつ説明する。状態量の例として液相Li濃度を用いると、図4(a)に示すように、比較例1では、正極、セパレータ、負極を通してN個に分割されたメッシュで濃度の分布が表現される。一方、図4(b)に示すように、本実施形態では、正極、セパレータ、負極の領域毎に、電極厚さ方向の位置xについての関数C2=f(x)、C1=h(x)、C0=g(x)により濃度分布が表現される。
ここで、各分布関数f(x)、g(x)、h(x)を代表して関数g(x)を用いて表すと、電極厚さ方向の分布は、一般式(1)に示す厚さ方向の位置xの4次以下の関数で近似される。a、b、c、dは係数であり、g(0)は、x=0における境界値である。
g(x)=ax4+bx3+cx2+dx+g(0) ・・・(1)
g(x)=ax4+bx3+cx2+dx+g(0) ・・・(1)
関数g(x)は、a≠0のとき4次式、a=0、b≠0のとき3次式、a=b=0、c≠0のとき2次式、a=b=c=0、d≠0のとき1次式で近似される。また、4次式、3次式、2次式、1次式のパラメータ数を、それぞれ、4、3、2、1とする。本実施形態の典型的な一例では、正極、セパレータ、負極における固相電位、液相電位、液相濃度の各パラメータ数は表1に示す値に設定される。
この例では、正極及び負極について、固相電位は2次、液相電位及び液相濃度は3次の関数で近似される。また、セパレータの固相電位は境界値が一定に維持され、セパレータの液相電位は境界からの距離に対して単純に比例する。セパレータの液相濃度は2次関数で近似される。このように、本実施形態の典型的な例では、電極厚さ方向の分布は、厚さ方向の位置xの3次以下の関数で近似される。また、固相電位、液相電位及び液相濃度の3つの状態量についての合計パラメータ数は、正極及び負極で各8、セパレータで3であり、正極、負極及びセパレータを合わせた全パラメータ数は19となる。
電極厚さ方向の分布が3次以下の関数で近似できると考えられる根拠は次のように説明される。電池に電流が流れるとき、電子の移動、及びLiイオンの移動が起こる。電子の移動は時間応答が速く、充放電状態が変化したとき即時応答するため、オームの法則により1次関数で表現できる。一方、Liイオンの移動は時間応答が遅いため、イオン濃度の差が緩やかに2次関数で表現される。充放電を繰り返した場合には、3次関数での表現が必要となる。
さらに、この典型例の他、大電流での充放電等により、セパレータとの境界付近の濃度のみが大きく変化した場合を想定する。このような場合、2次関数では急激な変化が表現できず、3次関数では箔側での一定状態を表現できなくなる可能性がある。したがって、反応分布が生じやすい条件においては、4次関数での表現を用いた方が良い場合がある。そこで本実施形態の二次電池の状態推定装置50は、関数の一般式(1)として4次式を採用した上で、通常の多くの場合は3次以下の関数で分布を表現しつつ、急変動等の発生時等には、特別に4次関数で分布を表現することができる構成とする。
図5に、固相電位の電極厚さ方向の分布に対する関数近似の精度を示す。各図の破線は、メッシュ方式により高精度に推定された参照曲線を示し、実線は、それぞれ2次関数、3次関数、4次関数により近似した値を示す。横軸は、厚さ方向xの位置を0から1までの範囲で表す。2次関数で近似した値は参照曲線に大体類似しているが、細かく見ると、二点鎖線で囲んだ範囲で少しずれが生じている。これに比べ、3次関数で近似した値は、x=1近辺の領域に見られるわずかなずれを除き、ほぼ参照曲線に一致している。さらに4次関数で近似した値は、x=1近辺の領域を含めてほぼ完璧に参照曲線に一致する。
同様に、図6に、液相Li濃度の電極厚さ方向の分布に対する関数近似の精度を示す。2次関数で近似した値は参照曲線に対して少しずれが見られるのに対し、3次関数で近似した値は参照曲線にほぼ一致している。このように、本実施形態の電極推定部3は、3次以下の関数である2次関数又は3次関数により、実用上問題ない程度の精度で電極厚さ方向の分布を推定可能である。
また、図7に示すように、電圧の経時変化の推定において、本実施形態による関数近似方式の推定値は、比較例1によるメッシュ方式の推定値とほとんど重なっており、誤差は小さい。他の変数について比較しても、本実施形態による関数近似方式の推定値は、比較例1によるメッシュ方式の推定値とほとんど差が無いことが確認できる。
次に、メッシュ方式の比較例1に対する演算負荷の低減効果について説明する。メッシュ方式では、メッシュ数の合計をNとすると、演算時間は(5N)3で表される。一方、関数近似方式の本実施形態では、パラメータ数の合計をPとすると、演算時間はP3で表される。したがって、「5N>P」のとき、本実施形態においてメッシュ方式の比較例1に対し演算時間が短縮可能となる。
表1に示す本実施形態の典型例ではパラメータ数の合計Pは19である。これは、各関数を微分した式より各関数のパラメータを求め、定数項は境界条件より求めるためである。したがって、メッシュ数の合計N>4、すなわち5N>20のとき、「5N>P」となり、メッシュ方式に対し演算時間が短縮可能となる。比較例1におけるメッシュ数の合計Nは、実用上20程度必要であるため、当然にN>4の前提が成り立つ。仮にN=20、P=20の場合、P3/(5N)3=1/53=1/125であるため、本実施形態の演算時間は、比較例に対し100分の1以下に短縮する。このように本実施形態は、メッシュ方式と同等の高精度な推定を実現しつつ、演算時間を大幅に短縮することができる。したがって、実機搭載に適した装置を提供することができる。
次に、本実施形態による二次電池の状態推定処理の詳細な演算について、図8のフローチャートを参照して説明する。フローチャートの説明で、記号Sは「ステップ」を表す。S10では、電圧検出器61により正極11と負極12との間の電池電圧が検出される。S20では、温度検出器62により二次電池1の電池温度が検出される。
電極推定部3は、S31、S32、S33で、それぞれ電極厚さ方向の固相電位、液相電位、液相Li濃度を算出する。液相電位φrl、固相電位φrs、液相Li濃度crlの関数は、式(2.1)〜(2.3)に示すように、電極厚さ方向の位置xについての4次式で表される。ar0〜ar4、br0〜br4、cr0〜cr4は各係数を示す。なお、イメージデータで添付される数式の記号について、明細書本文に記載した文字とのフォントの違いに関わらず、同じ文字は同じ量を意味する。
各記号の添え字rは、r=0が負極、r=1がセパレータ、r=2が正極を意味する。xrは、負極集電箔からその領域の一番近い位置までの距離とする。すなわち、x0=0とすると、x1は負極の幅と等しく、x2は負極及びセパレータの幅の和と等しくなる。また、便宜的にx3を負極及びセパレータ及び正極の幅の和と定義する。この値は正極集電箔の位置を意味する。また、添え字rsの「s」は固相を意味し、添え字rlの「l」は「L」の小文字であって液相を意味する。「l」と数字の「1」とを誤認しないように注意を要する。
液相電流irl及び固相電流irsの関数は、式(3.1)、(3.2)に示すように、液相電位φrl及び固相電位φrsを電極厚さ方向の位置xで微分した、位置xについての3次式で表される。κ、σは各係数を示す。
これらの関数に対して各係数を決定するため境界条件が設定される。液相電位φrlは以下の境界条件により係数が求められる。
・x=x1,x2において、
φ0l(x1)=φ1l(x1),φ1l(x2)=φ2l(x2)
・x=x3において、φ2l(x3)=0
・x=x0において、i0l(x0)=0
・x=x1において、i0l(x1)=i
・x=x1において、i1l(x1)=i
・x=x2において、i1l(x2)=i
・x=x2において、i2l(x2)=i
・x=x3において、i2l(x3)=0
・x=x3において、irl(xk)+irs(xk)=i
・x=x1,x2において、
φ0l(x1)=φ1l(x1),φ1l(x2)=φ2l(x2)
・x=x3において、φ2l(x3)=0
・x=x0において、i0l(x0)=0
・x=x1において、i0l(x1)=i
・x=x1において、i1l(x1)=i
・x=x2において、i1l(x2)=i
・x=x2において、i2l(x2)=i
・x=x3において、i2l(x3)=0
・x=x3において、irl(xk)+irs(xk)=i
固相電位φrsは以下の境界条件により係数が求められる。負極について例示するが、正極についても同様である。
・x=x0において、i0s(x0)=i
・x=x2において、i2s(x2)=0
・x=x0において、i0s(x0)=i
・x=x2において、i2s(x2)=0
液相Li濃度crlは以下の境界条件により係数が求められる。負極について例示するが、セパレータ、正極についても同様である。
・x=x1,x2において、
c0l(x1)=c1l(x1),c1l(x2)=c2l(x2)
・x=x1,x2において、
c0l(x1)=c1l(x1),c1l(x2)=c2l(x2)
本実施形態ではまた、活物質推定部4の演算において、活物質の半径方向のカチオン濃度分布が関数で近似されている。活物質推定部4は、S41で反応電流密度を算出し、S42で、活物質半径方向の固相Li濃度を算出する。S41での反応電流密度は、一般的なバトラー・ボルマー式により算出可能であり、具体的には以下の式が用いられる。式中の記号は以下の通りである。
iBV,k:電極電流密度
i0,k:交換電流密度
Φk:過電圧
βk:係数
F:ファラデー定数
R:気体定数
T:電池温度(絶対温度)
i0,k:交換電流密度
Φk:過電圧
βk:係数
F:ファラデー定数
R:気体定数
T:電池温度(絶対温度)
ここで過電圧Φは、固相電位φs及び液相電位φlより、式(4)により求められる。
Φ=φs−φl−φOCP ・・・(4)
このとき、固相電位φs及び液相電位φlは関数近似により任意の場所の値が得られるため、任意の場所での反応電流密度を求めることができる。
Φ=φs−φl−φOCP ・・・(4)
このとき、固相電位φs及び液相電位φlは関数近似により任意の場所の値が得られるため、任意の場所での反応電流密度を求めることができる。
最後のS60では二次電池1の充電率が算出される。二次電池1の充電率は、一般的な手法を用い、モデルより得られた電流値を積算した容量を満充電容量で割ることにより求めることができる。初期の充電率は電極内での分布が緩和されたあとのOCVより求めることが好ましい。以上で、二次電池の状態推定装置50による状態推定処理が終了する。
(その他の実施形態)
(1)本発明が適用される二次電池は、正極と負極との間の絶縁体としてセパレータが設けられる構成に限らず、例えばセパレータが存在しない全固体の構成であってもよい。また、二次電池はリチウムイオン電池に限らず、カチオンとしてナトリウムが用いられるナトリウムイオン電池等であってもよい。
(1)本発明が適用される二次電池は、正極と負極との間の絶縁体としてセパレータが設けられる構成に限らず、例えばセパレータが存在しない全固体の構成であってもよい。また、二次電池はリチウムイオン電池に限らず、カチオンとしてナトリウムが用いられるナトリウムイオン電池等であってもよい。
(2)上記実施形態では、電極推定部3は、「所定の状態量」として、固相電位、液相電位及び液相濃度の電極厚さ方向の分布を推定する。他の実施形態では、これらに代えて又は加えて、電極推定部3が他の状態量の電極厚さ方向の分布を推定してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
1 ・・・二次電池、 11・・・正極、 12・・・負極、
14・・・セパレータ(絶縁体)、
3 ・・・電極推定部、
4 ・・・活物質推定部、
50・・・二次電池の状態推定装置。
14・・・セパレータ(絶縁体)、
3 ・・・電極推定部、
4 ・・・活物質推定部、
50・・・二次電池の状態推定装置。
Claims (5)
- 電気化学反応に寄与する反応物質を内部に含む活物質を有する正極(11)及び負極(12)と、前記正極と前記負極とを電気的に絶縁する絶縁体(14)とを備える二次電池(1)の状態を推定する装置であって、
前記正極と前記負極との間の電池電圧、及び、前記二次電池の電池温度を入力として用い、所定の状態量の電極厚さ方向の分布を推定する電極推定部(3)と、
前記活物質の半径方向の分布を推定する活物質推定部(4)と、
を備え、
前記電極推定部の演算において、前記電極厚さ方向の分布は、電極厚さ方向の位置の4次以下の関数で近似されている二次電池の状態推定装置。 - 前記電極推定部の演算において、前記電極厚さ方向の分布は、電極厚さ方向の位置の3次以下の関数で近似されている請求項1に記載の二次電池の状態推定装置。
- 前記電極推定部は、前記所定の状態量として、固相電位、液相電位及び液相濃度の電極厚さ方向の分布を推定する請求項1または2に記載の二次電池の状態推定装置。
- 前記電極推定部は、推定した固相電位、液相電位及び液相濃度の電極厚さ方向の分布に基づいて反応量の分布を決定する請求項3に記載の二次電池の状態推定装置。
- 前記活物質推定部の演算において、前記の活物質の半径方向のカチオン濃度分布が関数で近似されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の二次電池の状態推定装置。
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- 2018-07-13 JP JP2018132916A patent/JP2020013634A/ja active Pending
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