以下、本発明の第1の実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1はコーキング材除去工具1の概略斜視図であり、図2はコーキング材除去工具1の側面図であり、図3はコーキング材除去工具1の上面図であり、図4は図2に示したコーキング材除去工具1のA−A線矢視断面図で、図5は図2に示したコーキング材除去工具1のB−B線矢視断面図で、図6は図3に示したコーキング材除去工具1のC−C線矢視断面図である。
コーキング材除去工具1は、図2,図3に示すように、コーキング材を除去する際に、凹目地(図45参照)に挿入させる除去部2と、ヒーター6(電気式ヒーター)、モータ7、ファン8を内部に収納する送熱部3から構成されている。
また、除去部2は、図2に示すように、図2中左側に向かって尖った形状を有する刃部4と、刃部4と送熱部3の間に位置し、送熱部3に接合された略角筒状(図5参照)の胴体部5とから構成されている。なお、除去部2は、銀や銅等の熱伝導率の高い金属を用いて一体形成されている。
刃部4は、図2に示すように、図2中左端部から図2中右側に向かうにつれて、除去部2の平坦な底面2aに対する、刃部4の傾斜面4aの傾きが徐々に大きくなるように、図2,3中左端部が尖って形成されている。
このように、刃部4は、目地底面(図45参照)に付着したコーキング材を引き剥がし易くするために、図2,3中左端部が鋭利に尖って形成されている。
また、刃部4は、図3に示すように、除去部2の平坦な側面2b(図3中、上端面及び下端面)から図3中上下方向の中央側に向かうにつれて、側面2bに対する、刃部4の傾斜面4aの傾きが徐々に大きくなるように、図3中上端部と図3中下端部がそれぞれ尖って形成されている(図1参照)。
このように、刃部4は、目地側面(図45参照)に付着したコーキング材を引き剥がし易くするために、図3中上端部と図3中下端部がそれぞれ尖って形成されている。
また、図4に示すように、刃部4は、深い目地の側面に付着したコーキング材を引き剥がすことができるように、2つの側面2bから、それぞれ内側に長さ寸法L2の間だけ傾斜面4aの頂上部4dが一段高くなるように形成されている(図1参照)。
また、図6に示すように、刃部4の内部には、後述する熱風を吹き入れるための内部空間4bが形成され、内部空間4bの内周面4cは、刃部4の外周面に沿うように形成されている。
なお、除去部2の幅寸法L1(図3参照)は、凹目地に除去部2を挿入できるように、凹目地の幅寸法L7(図45参照)よりも小さくなるように設定されている。
胴体部5は、図5に示すように、図2中左右方向に対する垂直断面の外形が略凹状に形成され、内部空間5cを有する略角筒状の底板部5aと、底板部5aの図5中左右両端部から上方にそれぞれ突出した突出板部5bから構成されている。
そして、図6に示すように、胴体部5の底板部5aの内部空間5cは、刃部4の内部空間4bに連通している(図2参照)。
また、図2に示すように、胴体部5は、図2中右端部が送熱部3の図2中左端部に連結されている。
送熱部3は、図2に示すように、内部空間3bを有する中空箱形に形成され、送熱部3の図2中左側の側板部には、送熱部3の内部空間3bと、胴体部5の内部空間5c(図6参照)を連通させる貫通孔3a(図3参照)が形成されている。
このように、送熱部3の内部空間3bは、胴体部5の内部空間5cを介して、刃部4の内部空間4bに連通しているため、送熱部3のヒーター6で熱せられた空気は、モータ7により駆動されたファン8により刃部4の内部空間4bにまで送られるようになっている。
なお、ヒーター6は、図2に示すように、図2中左右方向に貫通する貫通孔6aを有し、貫通孔6aの内周面には赤外線ランプ6bが取り付けられている。そして、ファン8により図2中左方向に向かって送られた風は、ヒーター6の貫通孔6aを通過する際に、赤外線ランプ6bから放出される赤外光により温度上昇するようになっている。
前述のように、除去部2は熱伝導率の高い金属を用いて形成されているため、送熱部3から刃部4の内部空間4bに送られた熱風により、刃部4の外周面が温度上昇するようになっている。
このため、コーキング材を除去するために、温度上昇した除去部2の刃部4を凹目地に挿入し、刃部4の外周面をコーキング材に接触させた際には、刃部4の熱によりコーキング材が軟化して除去しやすくなる。
以上、説明したように、本実施形態のコーキング材除去工具1においては、除去部2の刃部4を温度上昇させることによりコーキング材を軟化させているため、凹目地の側面や底面に強く付着したコーキング材を除去する際に、多大な時間と労力を要することなく容易に除去することができる。
次に、第2の実施形態におけるコーキング材除去工具10について説明する。図7はコーキング材除去工具10の概略斜視図であり、図8はコーキング材除去工具10の側面図であり、図9はコーキング材除去工具10の上面図であり、図10は図9に示したコーキング材除去工具10のD−D線矢視断面図で、図11は図9に示したコーキング材除去工具10の一部を拡大して示す一部拡大上面図で、図12は図9に示したコーキング材除去工具10のE−E線矢視断面図で、図13は図9に示したコーキング材除去工具10のF−F線矢視断面図で、図14は図9に示したコーキング材除去工具10の側面除去部14の上面図で、図15は図9に示したコーキング材除去工具10の2つの側面除去部14の間の間隔を広げた状態を示す上面図である。
コーキング材除去工具10は、図7〜図9に示すように、目地底に付着したコーキング材を引き剥がすための底面除去部11と、目地側面に付着したコーキング材を引き剥がすための2つの側面除去部14と、ヒーター6、モータ7、ファン8を内部に収納する送熱部3から構成されている。
底面除去部11は、図8,9に示すように、図8中左側に向かって尖った形状を有する刃部12と、刃部12と送熱部3の間に位置し、平面形状が略十字状(図9参照)の接続部13とから構成されている。なお、底面除去部11は、銀や銅等の熱伝導率の高い金属を用いて一体形成されている。
刃部12は、図8,10に示すように、図8中左端部から図8中右側に向かうにつれて、刃部12の平坦な底面12aに対する傾斜面12bの傾きが徐々に大きくなるように、図8,9中左端部が尖って形成されている。
また、刃部12は、図10に示すように、内部に内部空間12cを有する中空状に形成され、内部空間12cの内周面12dは、刃部12の外周面に沿うように形成されている。
接続部13は、図11に示すように、図11中左右方向に伸びる胴体部13aと、胴体部13aの図11中左右方向の略中央部から図11中上下方向にそれぞれ突出する結合部13bから構成されている。
胴体部13aは、図10,12に示すように、内部空間13a1を有する角筒状に形成され、結合部13bは、図12,13に示すように、内部空間13b1(図12参照)を有する角筒状に形成され、内部空間13a1と内部空間13b1は連通している(図11参照)。
また、側面除去部14は、図14に示すように、平面形状が略T字状で、図14中左右方向に延びる刃部15と、刃部15の図14中左右方向の略中央部から、図14中下方向に延びる連結部16から構成されている。なお、側面除去部14は、銀や銅等の熱伝導率の高い金属を用いて一体形成されている。
刃部15の図14中左端部は、目地側面に付着したコーキング材を引き剥がし易くするために、平坦な外側側面15a(図14中上側の端面)から図14中下側に向かうにつれて傾斜面15dの傾きが徐々に大きくなるように尖って形成されている。
また、刃部15は、図14に示すように、内部に内部空間15b(図12参照)を有する中空板状に形成され、内部空間15bの内周面15cは、刃部15の外周面に沿うように形成されている。
また、連結部16は、図14に示すように、内部に内部空間16a(図12参照)を有する角筒状(図13参照)に形成されている。
そして、図12に示すように、刃部15の内部空間15bと、連結部16の内部空間16aは連通している(図14参照)。
また、図12に示すように、接続部13の結合部13b(図11参照)の内部空間13b1内に、側面除去部14の連結部16(図14参照)が嵌合し、結合部13bの内部空間13b1と、連結部16の内部空間16aが連通するようになっている。
また、図11に示すように、接続部13の結合部13bには、図11中右側の外周面から、内部空間13b1(図12参照)まで貫通するメネジ孔13b2(図13参照)が形成されている。
また、図12,13に示すように、側面除去部14の連結部16には、図13中右側の外周面から、内部空間16aまで貫通する貫通孔16cが、図12中左右方向に並んで5つ形成されている。
そして、図13に示すように、接続部13の結合部13bのメネジ孔13b2にボルト17のオネジ部をねじ込んで、側面除去部14の連結部16の貫通孔16cを挿通させることにより、側面除去部14が、底面除去部11の接続部13に対して固定されるようになっている。
そして、凹目地(図45参照)の幅に応じて、図15に示すように、接続部13の結合部13bの内部空間13b1(図12参照)内に、側面除去部14の連結部16(図14参照)を嵌入させる深さを変えることにより、2つの側面除去部14の間の間隔を調節できるようになっている。
なお、接続部13の結合部13bの内部空間13b1(図12参照)内に、側面除去部14の連結部16(図14参照)を嵌入させる深さを変えた場合には、その変更に応じて、ボルト17のオネジ部を挿通させる連結部16の貫通孔16c(図12参照)を、図12中左右方向に並んで配置された別の貫通孔16cに変える必要がある。
このように、本実施形態のコーキング材除去工具10においては、凹目地の幅に応じて、2つの側面除去部14の間の間隔を調節することができるため、目地側面の両側に付着したコーキング材を除去するために、コーキング材除去工具10を左右に移動させる必要がなくなり、コーキング材の除去作業の作業効率を向上させることができる。
なお、底面除去部11の刃部12の幅寸法L3(図9参照)は、所定の幅よりも広くすると除去作業時における目地底での摩擦が大きくなり、コーキング材除去工具10が扱いづらくなり、スムーズにコーキング材を除去できなる場合があるが、凹目地の幅に応じて、2つの側面除去部14の間の間隔を調節した場合でも、コーキング材除去工具10が扱いづらくなることはない。
送熱部3は、図9に示すように、内部空間3bを有する中空状に形成され、送熱部3の図9中左側の側板部には、送熱部3の内部空間3bと、接続部13の胴体部13aの内部空間13a1(図10参照)を連通させる貫通孔3a(図11参照)が形成されている。
このように、送熱部3の内部空間3bは、接続部13の胴体部13aの内部空間13a1を介して、底面除去部11の刃部12の内部空間12cに連通している(図10参照)。
また、送熱部3の内部空間3bは、図9に示すように、接続部13の胴体部13aの内部空間13a1(図12参照)と、接続部13の結合部13bの内部空間13b1(図12参照)、及び側面除去部14の連結部16の内部空間16a(図12参照)を介して、側面除去部14の刃部15の内部空間15b(図12参照)に連通している。
このため、送熱部3のヒーター6で熱せられた空気は、モータ7により駆動されたファン8により、底面除去部11の刃部12の内部空間12cと、側面除去部14の刃部15の内部空間15bにまで送られるようになっている(図9参照)。
前述のように、底面除去部11、及び側面除去部14は熱伝導率の高い金属を用いて形成されているため、送熱部3から底面除去部11の刃部12の内部空間12c、及び側面除去部14の刃部15の内部空間15bに送られた熱風により、刃部12及び刃部15のそれぞれの外周面が共に温度上昇するようになっている。
このため、コーキング材を除去するために、温度上昇した底面除去部11の刃部12、側面除去部14の刃部15を凹目地に挿入し、刃部12及び刃部15のそれぞれの外周面をコーキング材に接触させた際には、刃部12及び刃部15のそれぞれの熱によりコーキング材が軟化して除去しやすくなる。
本実施形態のコーキング材除去工具10においては、刃部12、及び刃部15をそれぞれ温度上昇させることによりコーキング材を軟化させているため、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様に、凹目地の側面や底面に強く付着したコーキング材を除去する際に、多大な時間と労力を要することなく容易に除去することができる。
次に、第3の実施形態におけるコーキング材除去工具20について説明する。図16は、第3の実施形態におけるコーキング材除去工具20の上面図であり、図17は図16に示したコーキング材除去工具20の側面除去部24の上面図であり、図18は図16に示したコーキング材除去工具20の一部を拡大して示す一部拡大上面図であり、図19は図18に示したコーキング材除去工具20のG−G線矢視断面図である。
図16に示すように、底面除去部21の接続部23は、図16中左右方向に伸びる角筒状の胴体部23aと、胴体部23aの図16中左右方向の略中央部から図16中上下方向にそれぞれ突出する円筒状(図19参照)の結合部23bから構成され、結合部23bの内周部にはメネジ部23b2(図18参照)が形成されている。なお、底面除去部21は、銀や銅等の熱伝導率の高い金属を用いて一体形成されている。
図17に示すように、側面除去部24は、平面形状が略T字状で、図17中左右方向に延びる中空板状の刃部25と、刃部25の図17中左右方向の略中央部から、図17中下方向に延びる円筒状(図19参照)の連結部26から構成され、連結部26の外周にはオネジ部26aが形成されている。なお、側面除去部24は、銀や銅等の熱伝導率の高い金属を用いて一体形成されている。
そして、図18に示すように、側面除去部24の連結部26に形成されたオネジ部26aが、接続部23の結合部23bに形成されたメネジ部23b2(図19参照)にネジ締結されることにより、側面除去部24が、底面除去部21の接続部23に固定されるようになっている。
上述した第2の実施形態のコーキング材除去工具10においては、図11に示すように、接続部13の結合部13bのメネジ孔13b2にボルト17のオネジ部をねじ込んで、側面除去部14の連結部16の貫通孔16cに挿通させることにより、側面除去部14が、底面除去部11の接続部13に対して固定されるようになっていた。
一方、本実施形態におけるコーキング材除去工具20においては、上記のように、側面除去部24の連結部26のオネジ部26a(図18参照)が、接続部23の結合部23bのメネジ部23b2(図18参照)にネジ締結されることにより、側面除去部24が、底面除去部21の接続部23に固定されるようになっている。
したがって、凹目地の幅に応じて、接続部23の結合部23bのメネジ部23b2(図18参照)に、、側面除去部24の連結部26(図18参照)をねじ込む量を変えることにより、2つの側面除去部24(図16参照)の間の間隔を調節できるようになっている。
このように、本実施形態のコーキング材除去工具20においては、凹目地の幅に応じて、2つの側面除去部24の間の間隔を調節することができるため、目地側面の両側に付着したコーキング材を除去するために、コーキング材除去工具20を左右に移動させる必要がなくなり、コーキング材の除去作業の作業効率を向上させることができる。
本実施形態のコーキング材除去工具20においては、側面除去部24の連結部26(図18参照)、及び、底面除去部21の接続部23の結合部23b(図18参照)の構成が、上述した第2の実施形態のコーキング材除去工具10における、連結部16(図14参照)、及び、結合部13b(図11参照)の構成とそれぞれ異なるだけで、その他の構成は、上述した第2の実施形態のコーキング材除去工具10と同様である。
本実施形態のコーキング材除去工具20においては、刃部22、及び刃部25をそれぞれ温度上昇させることによりコーキング材を軟化させているため、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様に、凹目地の側面や底面に強く付着したコーキング材を除去する際に、多大な時間と労力を要することなく容易に除去することができる。
次に、第4の実施形態におけるコーキング材除去工具30について説明する。図20は、第4の実施形態におけるコーキング材除去工具30の側面図である。
上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1においては、ヒーター6、モータ7、ファン8を内部に収納した送熱部3を備え、ヒーター6が放熱する熱を除去部2の刃部4の内部空間4b(図6参照)まで送風することにより、除去部2の刃部4の温度を上昇させていた。
一方、本実施形態におけるコーキング材除去工具30においては、図20に示すように、バーナー31、点火器32、エジェクター33、ガスボンベ34(ガス供給機)、ガスホース35(ガス供給機)、モータ7、ファン8を内部に収納した送熱部37を備えている。
そして、点火器32(スパークプラグ等)によってバーナー31から放出されるガスが着火し、モータ7で駆動したファン8によりガスの燃焼熱を除去部2の刃部4まで送風することにより、刃部4の温度を上昇させている。
なお、エジェクター33は、ガスの燃焼に必要な空気を送熱部37の外部から、送熱部37の内部空間37b内に送り込むために設けられている。
また、本実施形態におけるコーキング材除去工具30においては、図20に示すように、送熱部37の上面側に、内部空間36aを有する円筒状のガスボンベ収納部36が連結されている。そして、送熱部37の内部空間37bと、ガスボンベ収納部36の内部空間36aは連通している。
図20に示すように、ガスボンベ収納部36の内部空間36aにはバーナー31にガスを供給するためのガスボンベ34が収納されており、ガスボンベ34からバーナー31にガスホース35を介してガスが供給されている。
その他の構成は、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様である。
本実施形態のコーキング材除去工具30においては、ガスの燃焼熱により、除去部2の刃部4を温度上昇させることによりコーキング材を軟化させることができるため、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様に、凹目地の側面や底面に強く付着したコーキング材を除去する際に、多大な時間と労力を要することなく容易に除去することができる。
次に、第5の実施形態におけるコーキング材除去工具40について説明する。図21は、第5の実施形態におけるコーキング材除去工具40の側面図であり、図22はコーキング材除去工具40の上面図であり、図23は図21に示したコーキング材除去工具40のH−H線矢視断面図である。
上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1においては、ヒーター6、モータ7、ファン8を内部に収納した送熱部3を備え、ヒーター6が放熱する熱を除去部2の刃部4の内部空間4b(図6参照)まで送風することにより、除去部2の刃部4の温度を上昇させていた。
一方、本実施形態におけるコーキング材除去工具40においては、図21に示すように、バーナー41、点火器42、エジェクター43、ガスボンベ44(ガス供給機)、ガスホース45(ガス供給機)を内部に収納した中空箱状の送熱部47を備えている。
図21に示すように、送熱部47の内部空間47aには、内部空間47aを図21中左右に仕切る仕切板46が設けられており、仕切板46よりも図21中右側にはガスボンベ44が配置され、仕切板46よりも図21中左側にはバーナー41、点火器42、エジェクター43が配置されている。
また、図21に示すように、仕切板46にはガスホース45を通すことができる貫通孔46aが形成されている。そして、ガスホース45を介してガスボンベ44のガスがバーナー41に供給されている。
また、図21〜23に示すように、除去部2の内部空間には、金属板48(熱伝導体)が収納されている。金属板48(熱伝導体)は、略平板状に形成され、図21中右端部が送熱部47の内部空間47a中に突出し、図21中左端部が除去部2の刃部4の内部空間4b(図6参照)まで挿入された状態で配置されている。
なお、金属板48は、銀や銅等の熱伝導率が高い金属により形成されている。また、図22に示すように、金属板48の先端部48a(図22中左端部)は、刃部4の内周面4c(図6参照)の図22中左端部に沿うように平面形状が円弧状に成形されている。
そして、点火器42(スパークプラグ等)によってバーナー41から放出されるガスが着火し、ガスの燃焼熱により送熱部47の内部空間47a内に配置された金属板48の図21中右端部が熱せられるようになっている。
上記のように、金属板48は熱伝導率が高い材料を用いて形成されているため、金属板48の図21中右端部の熱は、金属板48の図21中左端部まで伝達される。
そして、金属板48の図21中左端部は、除去部2の刃部4の内部空間4bの内周面に接触するように配置されているため、金属板48の図21中左端部の熱が、熱伝導率の高い金属を用いて形成された刃部4に伝達され、刃部4の外周面も温度上昇するようになっている。
その他の構成は、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様である。
本実施形態のコーキング材除去工具40においては、ガスの燃焼熱により、除去部2の刃部4を温度上昇させることによりコーキング材を軟化させることができるため、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様に、凹目地の側面や底面に強く付着したコーキング材を除去する際に、多大な時間と労力を要することなく容易に除去することができる。
次に、第6の実施形態におけるコーキング材除去工具50について説明する。図24は、第6の実施形態におけるコーキング材除去工具50の側面図であり、図25はコーキング材除去工具50の上面図であり、図26は図24に示したコーキング材除去工具50のI−I線矢視断面図である。
本実施形態におけるコーキング材除去工具50においては、図24,25に示すように、直流電源55(電源装置)を内部に収納した電源格納部51を備えると共に、図24中左端側が除去部52の刃部54の内部空間54bまで挿入され、図24中右端側が直流電源55の両端子に接続された枠状(図25参照)のニクロム線56(発熱線)を備えている。
なお、図25に示すように、ニクロム線56における、除去部52の刃部54の内部空間54b(図24参照)内、及び、除去部52の胴体部53の内部空間53a(図26参照)内に収納されている部分はコイル状に巻かれている。
そして、直流電源55に接続されたニクロム線56に電流が流れることにより、ニクロム線56がジュール熱により発熱するようになっている。
ニクロム線56の図25中左端側は、除去部52の刃部54の内部空間54b(図24参照)まで挿入され、内部空間54bの内周面に接触するように配置されているため、ニクロム線56のジュール熱により、熱伝導率の高い金属を用いて形成された除去部52の刃部54の外周面も温度上昇するようになっている。
なお、本実施形態におけるコーキング材除去工具50の除去部52は、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1の除去部2(図2参照)と同じ外形形状を有しているが、除去部52の内部空間54b,53a(図24,図26参照)は、除去部2の内部空間4b,5c(図2,5参照)よりも狭くなるように形成されている。
すなわち、図26に示すように、除去部52の胴体部53の内部空間53aの高さ(図26中上下方向の長さ寸法L4)が、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1における、除去部2の胴体部5の内部空間5cの高さ(図5中上下方向の長さ寸法L5)よりも低くなるように形成されている。
このように、除去部52の胴体部53の内部空間53aの高さは、ニクロム線56のコイル状に巻かれた部分の上端部と、除去部52の内部空間の内周面が接触するように、ニクロム線56のコイル状に巻かれた部分の高さと略同じになるように設定されている(図26参照)。
そして、ニクロム線56のコイル状に巻かれた部分の上端部と、除去部52の内部空間の内周面が接触することにより、ニクロム線56と除去部52の内周面が接触する面積が増えるため、ニクロム線56のジュール熱が、除去部52の刃部54に伝達する効率を向上させることができる。
その他の構成は、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様である。
本実施形態のコーキング材除去工具50においては、ニクロム線56のジュール熱により、除去部52の刃部54を温度上昇させることによりコーキング材を軟化させることができるため、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様に、凹目地の側面や底面に強く付着したコーキング材を除去する際に、多大な時間と労力を要することなく容易に除去することができる。
次に、第7の実施形態におけるコーキング材除去工具60について説明する。図27は、第7の実施形態におけるコーキング材除去工具60の概略斜視図であり、図28は、コーキング材除去工具60の側面図であり、図29は、図28のコーキング材除去工具60の一部拡大側面図である。
本実施形態におけるコーキング材除去工具60は、図27,図28に示すように、2つの交流電源61を内部に収納した電源格納部62と、図28中左端側が除去部65の刃部66の内部空間66bまで挿入され、図28中右端側が電源格納部62の交流電源61の両端子に接続された2つのコイル体63を備えている。
コイル体63は、図27に示すように、それぞれ6つのコイル64を備えており、6つのコイル64は、それぞれのコイル軸線が図28,29中上下方向に対して平行になるように、交流電源61の両端子間に並列に接続されている。
そして、コイル64に交流電流が流れることにより、コイル64の周りに向き及び強度が変化する磁力線が発生し、その変化する磁力線の影響を受けて、コイル64に近接して配置された金属製の除去部65の内部に渦電流が発生する。
そして、除去部65に渦電流が流れることにより、除去部65にジュール熱が発生して自己発熱するようになっている。除去部65は、銀や銅等の熱伝導率の高い金属を用いて形成されているため、上記のジュール熱は除去部65の刃部66の外周面に伝達されるようになっている。
なお、本実施形態におけるコーキング材除去工具60の除去部65は、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1の除去部2(図2参照)と同じ外形形状を有しているが、除去部65の刃部66の内部空間66b,及び胴体部67の内部空間67a(図28,図29参照)は、除去部2の刃部4の内部空間4b,及び胴体部5の内部空間5c(図2,5参照)よりもそれぞれ狭くなるように形成されている。
すなわち、図28に示すように、除去部65の胴体部67の内部空間67aの高さ(図28中上下方向の長さ寸法)が、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1における、除去部2の胴体部5の内部空間5cの高さ(図5中上下方向の長さ寸法L5)よりも低くなるように形成されている。
そして、除去部65の胴体部67の内部空間67aの高さは、コイル64の高さ(図28中上下方向の長さ寸法)よりも少しだけ高くなるように設定されている。
このため、コイル64(図29中左端部に配置されたコイル64を除く)の上端部と、除去部65の胴体部67の内周面67bの図28中上側の面は近接し、コイル64(図29中左端部に配置されたコイル64を除く)の下端部と、除去部65の胴体部67の内周面67bの図28中下側の面も近接している。
また、図29中左端部に配置されたコイル64の上端部と、除去部65の刃部66の内周面66aの図29中上側の面は近接し、図29中左端部に配置されたコイル64の下端部と、除去部65の刃部66の内周面66aの図29中下側の面も近接している。
このように、コイル64の上端部及び下端部と、除去部65の胴体部67の内周面67b、及び、刃部66の内周面66aが近接しているため、コイル64に近接して配置された金属製の除去部65の内部に渦電流が発生するようになっている。
その他の構成は、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様である。
本実施形態のコーキング材除去工具60においては、除去部65に渦電流を発生させて、除去部65のジュール熱で除去部65の刃部66の外周面を温度上昇させることによりコーキング材を軟化させることができるため、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様に、凹目地の側面や底面に強く付着したコーキング材を除去する際に、多大な時間と労力を要することなく容易に除去することができる。
次に、第8の実施形態におけるコーキング材除去工具70について説明する。図30は第8の実施形態におけるコーキング材除去工具70の側面図であり、図31はコーキング材除去工具70の上面図である。
上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1においては、ヒーター6、モータ7、ファン8を内部に収納した送熱部3を備えていたが、本実施形態におけるコーキング材除去工具70においては、図30、31に示すように、3つのレーザー発生装置71を収納するレーザー格納部72を備えている。
レーザー格納部72は、図30に示すように、内部空間72bを有する中空箱形に形成され、レーザー格納部72の図30中左側の側板部には、レーザー格納部72の内部空間72bと、胴体部5の内部空間5c(図6参照)を連通させる貫通孔72aが形成されている。
3つのレーザー発生装置71から、それぞれ出射されたレーザー光73は、レーザー格納部72の貫通孔72a、及び除去部2の胴体部5の内部空間5c(図6参照)を通って、除去部2の刃部4の内周面4c(図6参照)に照射され、除去部2の刃部4は、照射されたレーザー光73により光加熱される。除去部2は、銀や銅等の熱伝導率の高い金属を用いて形成されているため、レーザー光73による光加熱の熱は、内周面4cの光照射された部分だけでなく、除去部2の刃部4の外周面の全体に伝達されるようになっている。
その他の構成は、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様である。
本実施形態のコーキング材除去工具70においては、除去部2の刃部4をレーザー光73による光加熱で温度上昇させることによりコーキング材を軟化させることができるため、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様に、凹目地の側面や底面に強く付着したコーキング材を除去する際に、多大な時間と労力を要することなく容易に除去することができる。
次に、第9の実施形態におけるコーキング材除去工具80について説明する。図32は、第9の実施形態におけるコーキング材除去工具80の側面図である。
上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1においては、ヒーター6、モータ7、ファン8を内部に収納した送熱部3を備えていたが、本実施形態におけるコーキング材除去工具80においては、図32に示すように、ヒーター6、モータ7、ファン8だけでなく、制御部81と温度通知手段82を内部に収納した送熱部83を備えている。
さらに、本実施形態のコーキング材除去工具80においては、除去部2の刃部4の内部空間4b(図6参照)内にサーミスタ等の温度検出器84が設けられ、温度検出器84により検出された内部空間4b内の温度情報84aは、制御部81及び温度通知手段82に向かって出力される。
そして、制御部81は、入力された刃部4の内部空間4b内の温度情報84aに基づいて、刃部4の内部空間4b内の温度と、制御部81が備える記憶媒体(不図示)に予め設定された設定温度を比較して、その比較結果に基づいて、ヒーター6に対して制御信号81aを出力している。
そして、ヒーター6は、入力された制御信号81aに基づいて、刃部4の内部空間4b内の温度が予め設定された設定温度になるように、放熱する熱量を自動調節している。
また、温度通知手段82は、入力された刃部4の内部空間4b内の温度情報84aに基づいて、画面表示や音声表示等の手段により、外部に内部空間4b内の温度を通知するようになっている。
このように、本実施形態のコーキング材除去工具80においては、コーキング材の除去作業の作業者が、刃部4の内部空間4b内の温度を知ることができると共に、検出した内部空間4b内の温度情報に基づいて、内部空間4b内の温度を設定温度に自動調節できるため、刃部4が必要以上に熱くなりすぎることを防止し、発熱コストを低減することができる。
その他の構成は、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様である。
本実施形態のコーキング材除去工具80においても、除去部2の刃部4を温度上昇させることによりコーキング材を軟化させることができるため、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様に、凹目地の側面や底面に強く付着したコーキング材を除去する際に、多大な時間と労力を要することなく容易に除去することができる。
次に、第10の実施形態におけるコーキング材除去工具90について説明する。図33は、第10の実施形態におけるコーキング材除去工具90の概略斜視図であり、図34は、コーキング材除去工具90の側面図であり、図35は図34に示したコーキング材除去工具90のJ−J線矢視断面図である。
上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1においては、ヒーター6、モータ7、ファン8を内部に収納した送熱部3を備えていた。一方、本実施形態におけるコーキング材除去工具90においては、図34に示すように、ヒーター6、モータ7、ファン8だけでなく、内部空間91aを図34中上下に仕切る仕切板92と、仕切板92よりも上方に配置されたモータ93(冷却用送風機),ファン94(冷却用送風機)を収納した送熱部91を備えている。
また、図34に示すように、送熱部91の図34中左側の側板部における、仕切板92よりも上方には、図34中左右方向に貫通し、開口形状が円形(図35参照)の貫通孔91bが形成されている。
そして、モータ93により駆動されたファン94により、図34中左方向に向かって送られた風96(図33参照)が、貫通孔91bを通って送熱部91の外部に流れ出て、刃部4の方向に送られるようになっている。
本実施形態のコーキング材除去工具90においては、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様に、除去部2の刃部4を温度上昇させることによりコーキング材を軟化させている。
軟化させるまで温度上昇させたコーキング材を、凹目地から除去された直後に手で触れると火傷する恐れがあるが、ファン94から送熱部91の外部に送り出された風96(図33参照)が温度上昇したコーキング材に当たり、コーキング材を迅速に冷却できるようになっている。
このため、本実施形態のコーキング材除去工具90においては、コーキング材の除去作業の作業者が、除去された直後のコーキング材に触れて火傷することを防止することができる。
その他の構成は、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様である。
本実施形態のコーキング材除去工具90においても、除去部2の刃部4を温度上昇させることによりコーキング材を軟化させているため、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様に、凹目地の側面や底面に強く付着したコーキング材を除去する際に、多大な時間と労力を要することなく容易に除去することができる。
次に、第11の実施形態におけるコーキング材除去工具100について説明する。図36は、第11の実施形態におけるコーキング材除去工具100の側面図である。
上述した第10の実施形態のコーキング材除去工具90においては、ヒーター6、モータ7、ファン8、仕切板92、モータ93、ファン94を収納した送熱部91を備えていたが、本実施形態におけるコーキング材除去工具100においては、図36に示すように、ヒーター6、モータ7、ファン8、仕切板92、モータ93(冷却用送風機),ファン94(冷却用送風機)、及び冷却装置101を収納する送熱部102を備えている。
また、図36に示すように、送熱部102の図36中左側の側板部における、仕切板92よりも上方には、図36中左右方向に貫通し、開口形状が円形の貫通孔102aが形成されている。
そして、モータ93により駆動されたファン94により、図36中左方向に向かって送られた風が、途中で冷却装置101により冷やされ、貫通孔102aを通って送熱部102の外部に流れ出て、刃部4の方向に送られるようになっている。
冷却装置101は、図36に示すように、図36中左右方向に貫通する貫通孔101aを有し、貫通孔101aの内周面には、冷凍された保冷剤101bが貼り付けられている。このため、ファン94により図36中左方向に向かって送られた風は、冷却装置101の貫通孔101aを通過する際に、保冷剤101bの冷気により冷却されるようになっている。
本実施形態のコーキング材除去工具100においては、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様に、除去部2の刃部4を温度上昇させることによりコーキング材を軟化させている。
軟化させるまで温度上昇させたコーキング材を、凹目地から除去された直後に手で触れると火傷する恐れがあるが、ファン94から冷却装置101の貫通孔101a、及び、送熱部102の貫通孔102aを通って送熱部102の外部に送り出された冷風が、温度上昇したコーキング材に当たり、コーキング材を冷却できるようになっている。
このため、本実施形態のコーキング材除去工具100においては、コーキング材の除去作業の作業者が、除去された直後のコーキング材に触れて火傷することを防止することができる。
その他の構成は、上述した第10の実施形態のコーキング材除去工具90と同様である。
本実施形態のコーキング材除去工具100においても、除去部2の刃部4を温度上昇させることによりコーキング材を軟化させているため、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1と同様に、凹目地の側面や底面に強く付着したコーキング材を除去する際に、多大な時間と労力を要することなく容易に除去することができる。
次に、第12の実施形態におけるコーキング材除去工具110について説明する。図37はコーキング材除去工具110の概略斜視図であり、図38はコーキング材除去工具110の側面図であり、図39はコーキング材除去工具110の上面図であり、図40は図38に示したコーキング材除去工具110のK−K線矢視断面図で、図41は図38に示したコーキング材除去工具110のL−L線矢視断面図で、図42は図39に示したコーキング材除去工具110のM−M線矢視断面図で、図43は図38に示したコーキング材除去工具110のN−N線矢視断面図である。
コーキング材除去工具110は、図37〜図39に示すように、コーキング材を除去する際に、凹目地(図45参照)に挿入させる除去部112と、ヒーター6(電気式ヒーター)、モータ7、ファン8を内部に収納する送熱部113から構成されている。
除去部112は、図37に示すように、上方に開口するコの字状の角材の図38中左端部を斜めに切断したような形状に形成されており、図38中左側に向かって尖った形状を有する刃部114と、刃部114と送熱部113の間に位置し、図38中右端部が送熱部113に接合された胴体部115から構成されている。なお、除去部112は、銀や銅等の熱伝導率の高い金属を用いて一体形成されている。
刃部114は、図37,図40に示すように、平板状の底板部116と、底板部116の図40中左右方向の両端部からそれぞれ図40中上方に突出し、上端に傾斜した傾斜面117a(図38参照)を有する側板部117から構成されている。
図38に示すように、側板部117の傾斜面117aは、側板部117の平坦な底面に対して鋭角を成すように形成されているため、側板部117の図38中左端部は、鋭利に尖ったような形状に形成されている。
また、図42に示すように、底板部116の図42中左端部には、底板部116の平坦な底面に対して鋭角を成すように傾斜した傾斜面116aが形成されているため、底板部116の図42中左端部は、鋭利に尖ったような形状に形成されている。
このように、底板部116の図42中左端部、及び側板部117の図38中左端部が、それぞれ鋭利に尖ったような形状に形成されているため、刃部114の図39中左端部は、幅方向(図39中上下方向)の全体に渡って鋭利に尖ったように形成されている。
このように、刃部114は、目地底面(図45参照)に付着したコーキング材を引き剥がし易くするために、図39中左端部が鋭利に尖って形成されている。
また、胴体部115は、図37,図41に示すように、平板状の底板部118と、底板部118の図41中左右方向の両端部からそれぞれ図41中上方に突出し、上端に平坦な上面119a(図38参照)を有する側板部119から構成されている。
図40に示すように、刃部114の内部には、後述する熱風を吹き入れるための内部空間114aが、底板部116と側板部117のそれぞれの内部空間を連通するように形成され、内部空間114aの内周面114bは、刃部114の外周面に沿うように形成されている。
また、図41に示すように、胴体部115の内部には、後述する熱風を吹き入れるための内部空間115aが、底板部118と側板部119のそれぞれの内部空間を連通するように形成され、内部空間115aの内周面115bは、胴体部115の外周面に沿うように形成されている。
そして、図38,39に示すように、胴体部115の内部空間115a(図41参照)は、刃部114の内部空間114a(図40参照)に連通している。
送熱部113は、図38に示すように、内部空間113bを有する中空箱形に形成され、送熱部113の図38中左側の側板部には、送熱部113の内部空間113bと、胴体部115の内部空間115a(図41参照)を連通させる貫通孔113aが、上方に開口したコの字状の開口形状(図43参照)を有するように形成されている。
このように、送熱部113の内部空間113bは、胴体部115の内部空間115aを介して、刃部114の内部空間114aに連通しているため、送熱部113のヒーター6で熱せられた空気は、モータ7により駆動されたファン8により刃部114の内部空間114aにまで送られるようになっている。
なお、ヒーター6は、図38に示すように、図38中左右方向に貫通する貫通孔6aを有し、貫通孔6aの内周面には赤外線ランプ6bが取り付けられている。そして、ファン8により図38中左方向に向かって送られた風は、ヒーター6の貫通孔6aを通過する際に、赤外線ランプ6bから放出される赤外光により温度上昇するようになっている。
前述のように、除去部112は熱伝導率の高い金属を用いて形成されているため、送熱部113から刃部114の内部空間114aに送られた熱風により、刃部114の外周面が温度上昇するようになっている。
このため、コーキング材を除去するために、温度上昇した除去部112の刃部114を凹目地に挿入し、刃部114の外周面をコーキング材に接触させた際には、刃部114の熱によりコーキング材が軟化して除去しやすくなる。
なお、除去部112の幅寸法L6(図39参照)は、凹目地に除去部112を挿入できるように、凹目地の幅寸法L7(図45参照)よりも小さくなるように設定されている。
以上、説明したように、本実施形態のコーキング材除去工具110においては、除去部112の刃部114を温度上昇させることによりコーキング材を軟化させているため、凹目地の側面や底面に強く付着したコーキング材を除去する際に、多大な時間と労力を要することなく容易に除去することができる。
また、本実施形態のコーキング材除去工具110においては、コの字状の角材の図38中左端部を斜めに切断するだけで除去部112を形成することができるため、上述した第1の実施形態のコーキング材除去工具1を製造する場合に比べて、製造コストを低減させることができると共に、製造期間を短縮させることができる。
次に、第13の実施形態におけるコーキング材除去工具120について説明する。図44は、第13の実施形態におけるコーキング材除去工具120の側面図である。
上述した第12の実施形態のコーキング材除去工具110においては、ヒーター6、モータ7、ファン8を内部に収納した送熱部113を備え、ヒーター6が放熱する熱を除去部112の刃部114の内部空間114a(図38参照)まで送風することにより、除去部112の刃部114の温度を上昇させていた。
一方、本実施形態におけるコーキング材除去工具120においては、図44に示すように、バーナー31、点火器32、エジェクター33、ガスボンベ34(ガス供給機)、ガスホース35(ガス供給機)、モータ7、ファン8を内部に収納した送熱部123を備えている。
そして、点火器32(スパークプラグ等)によってバーナー31から放出されるガスが着火し、モータ7で駆動したファン8によりガスの燃焼熱を除去部112の刃部114の内部空間114aまで送風することにより、刃部114の外周面の温度を上昇させている。
なお、エジェクター33は、ガスの燃焼に必要な空気を送熱部123の外部から、送熱部123の内部空間123b内に送り込むために設けられている。
また、本実施形態におけるコーキング材除去工具120においては、図44に示すように、送熱部123の上面側に、内部空間36aを有する円筒状のガスボンベ収納部36が連結されている。そして、送熱部123の内部空間123bと、ガスボンベ収納部36の内部空間36aは連通している。
図44に示すように、ガスボンベ収納部36の内部空間36aにはバーナー31にガスを供給するためのガスボンベ34が収納されており、ガスボンベ34からバーナー31にガスホース35を介してガスが供給されている。
その他の構成は、上述した第12の実施形態のコーキング材除去工具110と同様である。
本実施形態のコーキング材除去工具120においては、ガスの燃焼熱により、除去部112の刃部114を温度上昇させることによりコーキング材を軟化させることができるため、上述した第12の実施形態のコーキング材除去工具110と同様に、凹目地の側面や底面に強く付着したコーキング材を除去する際に、多大な時間と労力を要することなく容易に除去することができる。
また、本実施形態のコーキング材除去工具120においては、上述した第12の実施形態のコーキング材除去工具110と同様に、コの字状の角材の図44中左端部を斜めに切断するだけで除去部112を形成することができるため、上述した第4の実施形態のコーキング材除去工具30を製造する場合に比べて、製造コストを低減させることができると共に、製造期間を短縮させることができる。
なお、本発明の実施の形態について具体的に述べてきたが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて、その他にも各種の変更が可能なものである。
また、前記第1〜13の実施形態のコーキング材除去工具1〜120においては、赤外線ランプ6bの赤外光(図2,8等参照)、バーナー31,41の燃焼熱(図20、21参照)、ニクロム線56のジュール熱(図24参照)、除去部65に渦電流が流れることによる、除去部65のジュール熱(図27参照)、レーザー光73による光加熱(図30参照)を用いて発熱していたが、このような構成に限定される必要はなく、他の発熱手段で発熱されるように構成されていてもよい。
また、前記第1〜13の実施形態のコーキング材除去工具1〜120においては、除去部2,52,65,112(図2,24,28,37,44参照)、底面除去部11,21(図9,16参照)、及び側面除去部14,24(図9,16参照)が、それぞれ銀や銅等の熱伝導率の高い金属を用いて一体形成されていたが、このような構成に限定される必要はない。
例えば、除去部2,52,65,112、底面除去部11,21、及び側面除去部14,24が、それぞれ金属以外の熱伝導率の高い材料を用いて形成されていてもよい。
また、例えば、除去部2,52,65,112の刃部4,54,66,114、底面除去部11,21の刃部12,22,側面除去部14,24の刃部15,25のみが、それぞれ銀や銅等の熱伝導率の高い金属を用いて形成されていてもよいし、それぞれ金属以外の熱伝導率の高い材料を用いて形成されていてもよい。
また、前記第2の実施形態のコーキング材除去工具10においては、図9,15に示すように、接続部13の結合部13bの内部空間13b1(図12参照)内に、側面除去部14の連結部16を嵌入させる深さを変えることにより、2つの側面除去部14の間の間隔を調節できるようになっていたが、このような構成に限定される必要はなく、他の方法により2つの側面除去部14の間の間隔を調節できるようになっていてもよい。
また、前記第3の実施形態のコーキング材除去工具20においては、図18に示すように、接続部23の結合部23bのメネジ部23b2に、側面除去部24の連結部26をねじ込む量を変えることにより、2つの側面除去部24(図16参照)の間の間隔を調節できるようになっていたが、このような構成に限定される必要はなく、他の方法により2つの側面除去部24の間の間隔を調節できるようになっていてもよい。
また、前記第5の実施形態のコーキング材除去工具40においては、図21に示すように、送熱部47の内部空間47a内で発生した熱が、熱伝導率が高い金属板48を介して、除去部2の刃部4に伝達されるように構成されていたが、このような構成に限定される必要はない。
例えば、平板状の金属板48ではなく、枠状、棒状等の他の形状の熱伝導率が高い部材を用いて、送熱部47の内部空間47a内で発生した熱が、除去部2の刃部4に伝達されるように構成されていてもよい。
また、前記第7の実施形態のコーキング材除去工具60においては、図27に示すように、6つのコイル64が並列に接続された2つのコイル体63、及び、2つの交流電源61を備えていたが、コイル64の数は6つに限定される必要はないし、コイル体63、及び交流電源61の数も2つに限定される必要はない。
また、前記第8の実施形態のコーキング材除去工具70においては、図31に示すように、レーザー格納部72に3つのレーザー発生装置71が収納されていたが、レーザー発生装置71の数は3つに限定される必要はなく、2つ以下であってもよいし、4つ以上であってもよい。
また、前記第10の実施形態のコーキング材除去工具90においては、図34に示すように、コーキング材を冷却するファン94、及びファン94を駆動するモータ93が送熱部91の内部空間91a内に収納されていたが、このような構成に限定される必要はなく、例えば、ファン94の風が除去された直後のコーキング材に当たるように、モータ93及びファン94が、送熱部91の外周面に取り付けられていてもよい。
また、前記第10の実施形態のコーキング材除去工具90においては、図34に示すように、送熱部91の図34中左側の側板部に、開口形状が円形(図35参照)の貫通孔91bが形成されていたが、貫通孔91bの開口形状は円形に限定される必要はなく、他の開口形状であってもよい。
また、前記第11の実施形態のコーキング材除去工具100においては、図36に示すように、送熱部102の図36中左側の側板部に、開口形状が円形の貫通孔102aが形成されていたが、貫通孔102aの開口形状は円形に限定される必要はなく、他の開口形状であってもよい。
また、前記第11の実施形態のコーキング材除去工具100においては、図36に示すように、ファン94により図36中左方向に向かって送られた風は、冷却装置101の貫通孔101aを通過する際に、保冷剤101bの冷気により冷却されるようになっていたが、このような構成に限定される必要はなく、他の冷却方法を用いて冷却してもよい。例えば、ドライアイスを用いて冷却してもよい。
また、前記第1,12の実施形態のコーキング材除去工具1,110においては、図9,38に示すように、ファン8により図9,38中左方向に向かって送られた風は、ヒーター6の貫通孔6aを通過する際に、赤外線ランプ6bから放出される赤外光により温度上昇していたが、赤外線ランプ6bに限定される必要はなく、例えば、通電させたニクロム線を貫通孔6aの内周面に取り付けて、ニクロム線のジュール熱によりファン8から送られた風を温度上昇させるようにしてもよい。
また、前記第9の実施形態のコーキング材除去工具80(図32参照)においては、制御部81が、ヒーター6の放熱する熱量を自動調節し、温度通知手段82が、外部に刃部4の内部空間4b内の温度を通知するようになっていたが、このような構成に限定される必要はない。
例えば、前記第4,5の実施形態におけるコーキング材除去工具30,40(図20,図21参照)が、制御部81、温度通知手段82、及び温度検出器84を備え、温度検出器84が検出した刃部4の内部空間4b内の温度情報に基づいて、温度通知手段82が、刃部4の内部空間4b内の温度を外部に通知するようにそれぞれ構成されていてもよい。
また、例えば、前記第6の実施形態におけるコーキング材除去工具50(図24参照)が、制御部81、温度通知手段82、及び温度検出器84を備え、温度検出器84が検出した刃部54の内部空間54b内の温度情報に基づいて、温度通知手段82が、刃部54の内部空間54b内の温度を外部に通知し、温度検出器84が検出した刃部54の内部空間54b内の温度情報に基づいて、制御部81が、直流電源55の出力電圧を調節するように構成されていてもよい。
また、例えば、前記第7の実施形態におけるコーキング材除去工具60(図28参照)が、制御部81、温度通知手段82、及び温度検出器84を備え、温度検出器84が検出した刃部66の内部空間66b内の温度情報に基づいて、温度通知手段82が、刃部66の内部空間66b内の温度を外部に通知し、温度検出器84が検出した刃部66の内部空間66b内の温度情報に基づいて、制御部81が、交流電源61の出力電圧、及び/又は周波数を調節するように構成されていてもよい。
また、例えば、前記第8の実施形態におけるコーキング材除去工具70(図30参照)が、制御部81、温度通知手段82、及び温度検出器84を備え、温度検出器84が検出した刃部4の内部空間4b内の温度情報に基づいて、温度通知手段82が、刃部4の内部空間4b内の温度を外部に通知し、温度検出器84が検出した刃部4の内部空間4b内の温度情報に基づいて、制御部81が、レーザー発生装置71から出力されるレーザー光73の強度を調節するように構成されていてもよい。
また、例えば、前記第12の実施形態におけるコーキング材除去工具110(図38参照)が、制御部81、温度通知手段82、及び温度検出器84を備え、温度検出器84が検出した刃部114の内部空間114a内の温度情報に基づいて、制御部81が、ヒーター6の放熱する熱量を自動調節し、温度通知手段82が、外部に刃部114の内部空間114a内の温度を通知するようになっていてもよい。
また、例えば、前記第13の実施形態におけるコーキング材除去工具120(図44参照)が、制御部81、温度通知手段82、及び温度検出器84を備え、温度検出器84が検出した刃部114の内部空間114a内の温度情報に基づいて、温度通知手段82が、刃部114の内部空間114a内の温度を外部に通知するようにそれぞれ構成されていてもよい。
また、前記第10,11の実施形態のコーキング材除去工具90,100(図34、図36参照)においては、モータ93により駆動されたファン94により図34、36中左方向に向かって送られた風96(図33参照)が、貫通孔91b,102aを通って送熱部91、102の外部に流れ出て、刃部4の方向に送られ、温度上昇したコーキング材を迅速に冷却できるように構成されていたが、このような構成に限定される必要はない。
例えば、前記第4の実施形態におけるコーキング材除去工具30(図20参照)が、送熱部37の内部空間37b内における、バーナー31、点火器32等の発熱用の部材が配置された空間とは仕切られた空間内にモータ93、ファン94、及び冷却装置101(図36参照)を備え、モータ93により駆動されたファン94により図20中左方向に向かって送られた風が、送熱部37に形成された貫通孔を通って送熱部37の外部に流れ出て、刃部4の方向に送られ、除去された直後の温度上昇したコーキング材を迅速に冷却できるように構成されていてもよい。
また、例えば、前記第5の実施形態におけるコーキング材除去工具40(図21参照)が、送熱部47の内部空間47a内における、バーナー41、点火器42等の発熱用の部材が配置された空間とは仕切られた空間内にモータ93、ファン94、及び冷却装置101(図36参照)を備え、モータ93により駆動されたファン94により図21中左方向に向かって送られた風が、送熱部47に形成された貫通孔を通って送熱部47の外部に流れ出て、刃部4の方向に送られ、除去された直後の温度上昇したコーキング材を迅速に冷却できるように構成されていてもよい。
また、例えば、前記第6の実施形態におけるコーキング材除去工具50(図24参照)が、電源格納部51の内部空間内にモータ93、ファン94、及び冷却装置101(図36参照)を備え、モータ93により駆動されたファン94により図24中左方向に向かって送られた風が、電源格納部51に形成された貫通孔を通って電源格納部51の外部に流れ出て、刃部54の方向に送られ、除去された直後の温度上昇したコーキング材を迅速に冷却できるように構成されていてもよい。
また、例えば、前記第7の実施形態におけるコーキング材除去工具60(図28参照)が、電源格納部62の内部空間内にモータ93、ファン94、及び冷却装置101(図36参照)を備え、モータ93により駆動されたファン94により図28中左方向に向かって送られた風が、電源格納部62に形成された貫通孔を通って電源格納部62の外部に流れ出て、刃部66の方向に送られ、除去された直後の温度上昇したコーキング材を迅速に冷却できるように構成されていてもよい。
また、例えば、前記第8の実施形態におけるコーキング材除去工具70(図30参照)が、レーザー格納部72の内部空間内にモータ93、ファン94、及び冷却装置101(図36参照)を備え、モータ93により駆動されたファン94により図30中左方向に向かって送られた風が、レーザー格納部72に形成された貫通孔を通ってレーザー格納部72の外部に流れ出て、刃部4の方向に送られ、除去された直後の温度上昇したコーキング材を迅速に冷却できるように構成されていてもよい。
また、例えば、前記第12の実施形態におけるコーキング材除去工具110(図38参照)が、送熱部113の内部空間内にモータ93、ファン94、及び冷却装置101(図36参照)を備え、モータ93により駆動されたファン94により図38中左方向に向かって送られた風が、送熱部113に形成された貫通孔を通って送熱部113の外部に流れ出て、刃部114の方向に送られ、除去された直後の温度上昇したコーキング材を迅速に冷却できるように構成されていてもよい。
例えば、前記第13の実施形態におけるコーキング材除去工具120(図44参照)が、送熱部123の内部空間123b内における、バーナー31、点火器32等の発熱用の部材が配置された空間とは仕切られた空間内にモータ93、ファン94、及び冷却装置101(図36参照)を備え、モータ93により駆動されたファン94により図44中左方向に向かって送られた風が、送熱部123に形成された貫通孔を通って送熱部123の外部に流れ出て、刃部114の方向に送られ、除去された直後の温度上昇したコーキング材を迅速に冷却できるように構成されていてもよい。
また、前記第1〜4,12,13の実施形態のコーキング材除去工具1,10,20,30,110,120(図2,8,16,20,38,44参照)においては、除去部2,112、底面除去部11,21、側面除去部14,24がそれぞれ中空状に形成されていたが、このような構成に限定される必要はない。
例えば、ヒーター6の赤外線ランプ6bから放出される赤外光の熱(図2,8,38参照)、及びバーナー31の燃焼熱(図20,44参照)が、刃部4,12,15,22,25,114(図2、9,16,20,38,44参照)のそれぞれの先端部まで十分に伝わる程度に、除去部2,112、底面除去部11,21、側面除去部14,24のそれぞれの熱伝導率が高い場合には、除去部2,112、底面除去部11,21、側面除去部14,24がそれぞれ中空状ではなく中実状に形成されていてもよい。
また、前記第6の実施形態のコーキング材除去工具50(図24参照)においては、直流電源55を内部に収納した電源格納部51を備えていたが、このような構成に限定される必要はなく、電源格納部51に交流電源が収納されて、交流電源に接続されたニクロム線56に電流が流れることにより、ニクロム線56がジュール熱により発熱するようになっていてもよい。
また、前記第6の実施形態におけるコーキング材除去工具50においては、図24に示すように、ニクロム線56の図24中左端側が、除去部52の刃部54の内部空間54bまで挿入され、内部空間54bの内周面に接触するように配置されていたが、このような構成に限定される必要はなく、ニクロム線56のジュール熱が、刃部4に十分に伝わるのであれば、ニクロム線56の図24中左端側が、内部空間54bの内周面に接触していなくてもよい。
また、前記第2,3の実施形態のコーキング材除去工具10,20(図9,16参照)においては、刃部12,15,22,25をそれぞれ温度上昇させるために、ヒーター6の赤外線ランプ6bの赤外光(図9参照)を用いて発熱していたが、このような構成に限定される必要はない。
例えば、バーナー31,41の燃焼熱(図20、21参照)、ニクロム線56のジュール熱(図24参照)、除去部2に渦電流が流れることによる、除去部2のジュール熱(図27参照)、レーザー光73による光加熱(図30参照)を用いて発熱してもよい。
また、前記第3の実施形態におけるコーキング材除去工具20においては、図17に示すように、側面除去部24は、図17中左右方向に延びる刃部25と、刃部25の図17中左右方向の略中央部から、図17中下方向に延びる円筒状の連結部26から構成され、側面除去部24は一体形成されていたが、このような構成に限定される必要はない。
例えば、側面除去部24(図17参照)が一体形成されず、連結部26が刃部25に対して、それぞれの内部空間が互いに連通するように着脱自在に連結されていてもよい。
このように、連結部26が刃部25に対して着脱自在に連結されることにより、接続部23の結合部23bのメネジ部23b2(図18参照)に、連結部26をねじ込む際に、連結部26のねじ込みに連動して、刃部25が回動しないようにすることができる。
そして、連結部26のねじ込みに連動して、刃部25が回動しないようにすることで、刃部25の尖った先端部が図16中左側に向くように、連結部26のねじ込み量を決める必要はなくなるため、2つの側面除去部24(図16参照)の間の間隔をより正確に調節できるようになる。
また、前記第2の実施形態におけるコーキング材除去工具10においては、図14に示すように、側面除去部14は、図14中左右方向に延びる刃部15と、刃部15の図14中左右方向の略中央部から、図14中下方向に延びる連結部16から構成され、側面除去部14は一体形成されていたが、このような構成に限定される必要はない。
例えば、側面除去部14(図14参照)が一体形成されず、連結部16が刃部15に対して、それぞれの内部空間が互いに連通するように着脱自在に連結されていてもよい。
また、前記第2の実施形態におけるコーキング材除去工具10においては、図9に示すように、底面除去部11は、図8中左側に向かって尖った形状を有する刃部12と、刃部12と送熱部3の間に位置し、平面形状が略十字状(図9参照)の接続部13とから構成され、底面除去部11は一体形成されていたが、このような構成に限定される必要はない。
例えば、底面除去部11が一体形成されず、刃部12が接続部13に対して、それぞれの内部空間が互いに連通するように着脱自在に連結されていてもよい。
そして、刃部12が接続部13に対して着脱自在に連結されることにより、目地底面の幅寸法L7(図45参照)に応じて、その幅寸法L7と略同じ幅寸法L3(図9参照)を有する刃部12を選択して、選択した刃部12を接続部13に連結させることができる。
そして、目地底面の幅寸法L7(図45参照)に応じて、その幅寸法L7と略同じ幅寸法L3(図9参照)を有する刃部12を接続部13に連結させることにより、目地底面に付着したコーキング材を除去するために、コーキング材除去工具を左右に移動させる必要がなくなり、コーキング材の除去作業の作業効率を向上させることができる。
また、前記第3の実施形態におけるコーキング材除去工具20においては、図16に示すように、底面除去部21は、尖った形状を有する刃部22と、刃部22と送熱部3の間に位置し、平面形状が略十字状(図16参照)の接続部23とから構成され、底面除去部21は一体形成されていたが、このような構成に限定される必要はない。
例えば、底面除去部21が一体形成されず、刃部22が接続部23に対して、それぞれの内部空間が互いに連通するように着脱自在に連結されていてもよい。
そして、刃部22が接続部23に対して着脱自在に連結されることにより、目地底面の幅寸法L7(図45参照)に応じて、その幅寸法L7と略同じ幅寸法L3(図9参照)を有する刃部22を選択して、選択した刃部22を接続部23に連結させることができる。
そして、目地底面の幅寸法L7(図45参照)に応じて、その幅寸法L7と略同じ幅寸法L3(図9参照)を有する刃部22を接続部23に連結させることにより、目地底面に付着したコーキング材を除去するために、コーキング材除去工具を左右に移動させる必要がなくなり、コーキング材の除去作業の作業効率を向上させることができる。
また、前記第12の実施形態のコーキング材除去工具110(図37参照)においては、刃部114を温度上昇させるために、ヒーター6の赤外線ランプ6bの赤外光(図38参照)を用いて発熱していたが、このような構成に限定される必要はない。
例えば、ニクロム線56のジュール熱(図24参照)、除去部114に渦電流が流れることによる、除去部114のジュール熱(図27参照)、レーザー光73による光加熱(図30参照)を用いて発熱してもよい。
また、前記第13の実施形態のコーキング材除去工具120(図44参照)においては、ガスの燃焼熱が、ファン8により除去部112の刃部114まで送風されることにより、刃部114の温度が上昇していたが、このような構成に限定される必要はなく、例えば、ガスの燃焼熱が、熱伝導率が高い金属板48(図21参照)を介して、除去部112の刃部114に伝達されることにより、刃部114の温度が上昇するように構成されていてもよい。