JP2019528921A - 患者インターフェースのための通気および通気アダプタ - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、米国仮出願第62/397,544号(出願日:2016年9月21日)、米国仮出願第62/443,305号(出願日:2017年1月6日)、および国際出願第PCT/AU2016/050893号(出願日:2016年9月23日)の恩恵を主張し、上記の出願をそれぞれ、本明細書中、参考のため全体的に援用する。
2.1 技術の分野
本技術は、呼吸関連疾患の検出、診断、治療、予防および改善のうち1つ以上に関する。本技術はまた、医療デバイスまたは装置と、その使用とに関する。
2.2.1 ヒトの呼吸器系およびその疾患
身体の呼吸器系は、ガス交換を促進させる。鼻および口腔は、患者の気道への入口を形成する。
多様な療法(例えば、持続的気道陽圧(CPAP)治療法、非侵襲的換気(NIV)および侵襲的換気(IV))が上記の呼吸器疾患の1つ以上の治療のために用いられている。
これらの治療は、治療システムまたはデバイスによって提供され得る。このようなシステムおよびデバイスは、疾患を治療することなく診断するためにも、用いられ得る。
患者インターフェースは、例えば気道入口への空気流れを提供することにより呼吸装具へのインターフェースを装着者へ提供するために、用いられ得る。空気流れは、鼻および/または口腔へのマスク、口腔への管、または患者気管への気管切開管を介して提供され得る。適用される療法に応じて、患者インターフェースは、例えば患者の顔の領域との密閉部を形成し得、これにより、療法実行のための雰囲気圧力と共に充分な分散の圧力において(例えば、例えば雰囲気圧力に対して約10cmH2Oの陽圧において)ガス送達を促進する。酸素送達などの他の治療形態において、患者インターフェースは、約10cmH2Oの陽圧において気道へのガス供給の送達を促進するのに充分な密閉を含まない場合がある。
患者インターフェースはシール形成構造を含み得る。患者インターフェースは、患者の顔と直接接触するため、シール形成構造の形状および構成は、患者インターフェースの有効性および快適性に直接影響を持ち得る。
陽圧空気治療に用いられる患者インターフェースのシール形成構造は、密閉を妨害する空気圧力の対応する力を受ける。そのため、シール形成構造を位置決めすることと、顔の適切な部分に対して密閉を維持することとを行うために、多様な技術が用いられている。
呼吸圧力治療(RPT)デバイスは、例えば気道入口への空気送達流れを生成することにより、上記した複数の治療のうち1つ以上の送達に用いられ得る。この空気流れは、加圧され得る。RPTデバイスの例を挙げると、CPAPデバイスおよび人工呼吸器がある。
RPTデバイス名 A特性音圧レベルdB(A) 年(概算)
C−Series Tango(登録商標) 31.9 2007
C−Series Tango(登録商標)(加湿器併用) 33.1 2007
S8Escape(登録商標)II 30.5 2005
S8Escape(登録商標)II(H4i(登録商標)加湿器併用) 31.1 2005
S9AutoSet(登録商標) 26.5 2010
S9AutoSet(登録商標)(H5i加湿器併用) 28.6 2010
空気流れの送達を加湿無しで行った場合、気道の乾燥に繋がり得る。加湿器をRPTデバイスおよび患者インターフェースと共に用いた場合、加湿ガスが生成されるため、鼻粘膜の乾燥が最小化され、患者気道の快適性が増加する。加えて、より冷涼な気候においては、概して患者インターフェースの周囲の顔領域へ温風を付加すると、冷風の場合よりも快適性が高まる。
臨床的理由により、呼吸治療が処方された患者が「コンプライアンスを遵守している」(例えば、患者が自身のRPTデバイスを特定の「コンプライアンスルール」に則っているか)を決定するためのデータを入手する場合がある。CPAP治療についてのコンプライアンスルールの一例として、患者がコンプライアンスを遵守しているとみなすためには、患者が連続30日間のうち少なくとも21日間にわたってRPTデバイスを一晩あたり少なくとも4時間にわたって使用する必要がある。患者のコンプライアンスを決定するためには、RPTデバイスのプロバイダ(例えば、ヘルスケアプロバイダ)は、RPTデバイスを用いた患者の治療を記述するデータを手作業で入手し、所定期間にわたる使用率を計算し、これをコンプライアンスルールと比較し得る。ヘルスケアプロバイダが患者が自身のRPTデバイスをコンプライアンスルールに則って使用したと決定すると、当該ヘルスケアプロバイダは、患者がコンプライアンスを遵守している旨を第三者に通知し得る。
下顎再位置決めデバイス(MRD)または下顎前方固定デバイス(MAD)は、睡眠時無呼吸およびいびきの治療選択肢の1つである。これは、歯科医または他の供給業者から利用可能である調節可能な口腔用器具であり、下顎部(下顎)を睡眠時に前方位置に保持する。MRDは、取り外し可能なデバイスであり、患者の睡眠前に口腔内に挿入され、睡眠後に取り外される。そのため、MRDは、常時装着用途を想定した設計はされていない。MRDは、カスタム仕様にしてもよいし、あるいは、標準形態で製造してもよく、患者の歯に適合するように設計された咬合印象部位を含む。この下顎からの機械的突出部は、舌の後ろ側の空間を拡張させ、咽頭壁上へ張力を付加して、気道崩壊を低減させ、口蓋振動を低減させる。
いくつかの形態の治療システムは、吐き出された二酸化炭素を押し出すための通気部を含み得る。この通気部により、患者インターフェースの内部空間(例えば、プレナムチャンバ)から患者インターフェースの外部(例えば、周囲)へのガス流れが可能になり得る。
マスク名 マスク種類 A特性音パワーレベルdB(A)(不確実性) A特性音圧レベル(A)(不確実性) 年(概算)
Glue−on(*) 鼻 50.9 42.9 1981
ResCare 規格(*) 鼻 31.5 23.5 1993
ResMedMirage(登録商標)(*) 鼻 29.5 21.5 1998
ResMed UltraMirage(登録商標) 鼻 36(3) 28(3) 2000
ResMed Mirage Activa(登録商標) 鼻 32(3) 24(3) 2002
ResMed Mirage Micro(登録商標) 鼻 30(3) 22(3) 2008
ResMed Mirage(登録商標)軟性Gel 鼻 29(3) 22(3) 2008
ResMed Mirage(登録商標)FX 鼻 26(3) 18(3) 2010
ResMed Mirage Swift(登録商標)(*) 鼻枕 37 29 2004
ResMed Mirage Swift(登録商標)II 鼻枕 28(3) 20(3) 2005
ResMed Mirage Swift(登録商標)LT 鼻枕 25(3) 17(3) 2008
ResMed AirFitP10 鼻枕 21(3) 13(3) 2014
対象 A特性音圧dB(A) 注記
真空掃除機:Nilfisk Walter Broadly Litter Hog:B+Grade 68 距離1mにおけるISO3744
会話音声 60 距離1m
平均的家庭 50
静かな図書館 40
夜間の静かな寝室 30
TVスタジオにおけるバックグラウンド 20
睡眠ポリグラフ(PSG)は、心肺疾患の診断および監視のための従来のシステムであり、典型的には、システム適用のために専門家臨床スタッフを必要とすることが多い。PSGにおいては、多様な身体信号(例えば、脳波検査(EEG)、心電図検査(ECG)、電気眼球図記録(EOG)、筋電図描画法(EMG))を記録するために、典型的には15〜20個の接触覚センサーを人体上に配置する。睡眠時呼吸障害のPSGのめには、患者を専門病院において二晩にわたって観察する必要があった。すなわち、第一夜は純然たる診断のためであり、第二夜は、臨床医による治療パラメータのタイトレーションのために必要であった。そのため、PSGは高コストであり、利便性も低い。PSGは、家庭における睡眠テストには特に不向きである。
本技術は、呼吸器疾患の診断、改善、治療または予防において用いられる医療機器の提供に関連し、これらの医療機器は、向上した快適性、コスト、有効性、使い易さおよび製造可能性のうち1つ以上を有する。
実施例において、(a)通気用ハウジングは、外壁および内壁を含み得、内壁は、治療用ガス流れのための入口を規定し、ベースは、外壁と内壁との間に配置され得、(b)ベースは、内側ベースおよび外側ベースを含み得、(c)外側ベースは外壁に隣接し得、内側ベースは外側ベースに隣接し得、内側ベースは内壁に隣接し得、(d)少なくとも1つの第1のオリフィスは複数の第1のオリフィスを含み得、少なくとも1つの第2のオリフィスは複数の第2のオリフィスを含み得、(e)複数の第2のオリフィスは、外側ベースを通過し得、複数の第1のオリフィスは、外側ベースと内側ベースとの間を通過し得、(f)通気システムは、内側ベースおよび外側ベースを接合させかつ複数の第1のオリフィスを分割するための複数のベースコネクタを含み得、(g)通気システムは、内側ベースから延びる複数の膜スペーサを含み得、(h)膜は、外側ベースおよび膜スペーサ上の複数の第1のオリフィス上において支持され得、(i)通気用ハウジングは、内側ベースと外側ベースとの間のベース分割器を含み得、膜は、ベース分割器および膜スペーサ上の複数の第1のオリフィス上において支持され得、(j)複数の膜スペーサは、複数の膜スペーサのうち隣接するものの間に複数の膜スペーサギャップを規定し得、(k)膜は、通気用ハウジングの内側ベースおよび外側ベースに隣接する雰囲気側面を含み得、および膜開口部を規定する内面および吐出流れのための内側ベース膜通路が、膜の雰囲気側面と、通気用ハウジングの内側ベースとの間に規定され得、(l)吐出流れのための内壁膜通路は、膜の内面と、通気用ハウジングの内壁との間に規定され得、(m)内側ベースは、複数の膜スペーサのうち隣接するものの間の複数の内側ベーススロットを含み得、(n)外側ベースは、膜が複数の第2のオリフィスを被覆することを防止するように構成された複数の横方向膜支持部を含み得、(o)通気用ハウジングは、外側ベースの反対側の複数の凹部を含み得、複数の第2のオリフィスのうち少なくとも1つは、複数の凹部のうち対応する1つに対して開口し得、(p)内壁は、内側ベースおよび外側ベースの上方に延び得、(q)内壁は、内側ベースおよび外側ベースの下方に延び得、(r)膜は弾性変形材料を含み得、(s)弾性変形材料はシリコーンを含み得、(t)通気用ハウジングは、比較的剛性の材料からなる同質の単一ピースから形成され得、(u)比較的剛性の材料はポリカーボネートであり得、(v)外壁、内壁、内側ベース、外側ベースおよび膜は円形であり得、(w)外壁、内壁、内側ベース、外側ベースおよび膜は同軸であり得、(x)通気用ハウジングは、治療用ガス流れを受容するようにベースから延びるシャフトと、ベースを通り抜ける少なくとも1つの第1のオリフィスと、シャフトを通り抜ける少なくとも1つの第2のオリフィスとを含み得る。(y)少なくとも1つの第1のオリフィスおよび少なくとも1つの第2のオリフィスは、少なくとも1つの第1のオリフィスおよび少なくとも1つの第2のオリフィスを通り抜ける通気流れが通気用ハウジングの外部において交差するように、方向付けられ得る。(z)通気システムは拡散器を含み得、拡散器内にて交差する少なくとも1つの第1のオリフィスおよび少なくとも1つの第2のオリフィスを通気流れが通過し、(aa)少なくとも1つの第1のオリフィスは複数の第1のオリフィスを含み得、少なくとも1つの第2のオリフィスは複数の第2のオリフィスを含み得、かつ/また(bb)膜は、膜がベースに対して近位方向および遠位方向に自由に移動可能となるように、通気用ハウジングへ取り付けられ得ない。
本技術を、添付図面中に非限定的に一実施例として例示する。図面中、類似の参照符号は、以下の類似の要素を含む:
4.1 治療システム
4.2 呼吸システムおよび顔の解剖学的構造
4.3 患者インターフェース
4.4 呼吸波形
4.5 通気システム
本技術についてさらに詳細に説明する前に、本技術は、本明細書中に記載される異なり得る特定の実施例に限定されるのではないことが理解されるべきである。本開示中に用いられる用語は、本明細書中に記載される特定の実施例を説明する目的のためのものであり、限定的なものではないことも理解されるべきである。
一形態において、本技術は、呼吸器疾患の治療方法を含む。本方法は、患者1000の気道の入口へ陽圧を付加するステップを含む。
1つの形態において、本技術は、呼吸障害の治療のための装置またはデバイスを含む。装置またはデバイスは、加圧空気を患者インターフェース3000への空気回路4170を介して患者1000へ供給するRPTデバイス4000を含み得る。
本技術の一態様による非侵襲的患者インターフェース3000は、以下の機能様態を含む:シール形成構造3100、プレナムチャンバ3200、位置決めおよび安定化構造3300、通気システム3400、空気回路4170への接続のための一形態の接続ポート3600、および前額支持部3700。いくつかの形態において、機能様態が、1つ以上の物理的コンポーネントによって提供され得る。いくつかの形態において、1つの物理的コンポーネントは、1つ以上の機能様態を提供し得る。使用時において、シール形成構造3100は、気道への陽圧での空気供給を促進するように、患者の気道の入口を包囲するように配置される。
本技術の一形態において、シール形成構造3100は、目標シール形成領域を提供し、クッション機能をさらに提供し得る。目標シール形成領域は、シール形成構造3100において密閉が発生し得る領域である。密閉が実際に発生する領域(すなわち、実際の密閉面)は、一定範囲の要素(例えば、顔面上の患者インターフェースの配置位置、位置決めおよび安定化構造における張力、および患者の顔の形状)に応じて、所与の治療セッションにおいて患者によって日々変化し得る。
一形態において、シール形成構造は、圧力アシスト密閉機構を用いる密閉フランジを含む。使用時において、密閉フランジは、プレナムチャンバ3200内のシステム陽圧に容易に応答してその下側上に作用して、面と緊密な密閉係合を形成させ得る。圧力アシスト機構は、位置決めおよび安定化構造における弾性張力と共に作用し得る。
一形態において、非侵襲的患者インターフェース3000は、使用時に患者の顔の鼻梁領域上にまたは鼻堤領域上に密閉を形成するシール形成構造を含む。
一形態において、非侵襲的患者インターフェース3000は、患者の顔の上唇領域(すなわち、上唇)上に使用時に密閉を形成するシール形成構造を含む。
一形態において、非侵襲的患者インターフェース3000は、使用時に患者の顔の顎領域上に密閉を形成するシール形成構造を含む。
一形態において、シール形成構造は、シール使用時において患者の顔の前額領域上にシールを形成する。このような形態において、プレナムチャンバは、使用時において眼を被覆し得る。
一形態において、非侵襲的患者インターフェース3000のシール形成構造は、一対の鼻パフまたは鼻枕を含む。各鼻パフまたは鼻枕は、患者の鼻の各鼻孔とのシールを形成するように構成および配置される。
プレナムチャンバ3200は、使用時に密閉が形成される領域において平均的な人の顔の表面外形に対して相補的である形状の周囲を有する。使用時において、プレナムチャンバ3200の周辺縁部は、顔の隣接する表面に近接して位置決めされる。顔との実際の接触は、シール形成構造3100によって提供される。シール形成構造3100は、使用時においてプレナムチャンバ3200の縁部全体の周りに延び得る。いくつかの形態において、プレナムチャンバ3200およびシール形成構造3100は、単一の均質的材料ピースから形成される。
本技術の患者インターフェース3000のシール形成構造3100は、使用時において位置決めおよび安定化構造3300によって密閉位置において保持され得る。
1つの形態において、患者インターフェース3000は、吐き出されたガス(例えば、二酸化炭素)の押し出しを可能にするように構成および配置された通気システム3400を含む。
図6A〜図6G、図9A〜図9G、図10A〜図10Gおよび図11A〜図11Gは、いくつかの異なる通気用ハウジング3401構成の例を示す。通気用ハウジング3401は、外壁3402を含み得、外壁3402は、通気用ハウジング3401の外周を規定し得る。通気用ハウジング3401は、内壁3410も含み得る。内壁3410は、RPTデバイス4000によって生成されたガス流れの入口を規定し得る。このガスは、プレナムチャンバ3200へ方向付けられ、治療のために患者へ方向付けられる。理解されるように、外壁3402および内壁3410は、本実施例において同軸の円形として形成される。
図7A〜図7Dは、例示的膜3430を示す。例示的膜3430は、上記に開示した多様な通気用ハウジング3401の構成のうちいずれかと共に用いられ得る。膜3430の形状は、平坦な円盤であり得る。換言すれば、膜3430の厚さ(図7Dを参照)は、外径と比較して小さくなり得る。膜3430の厚さは、図7Dに示すように全体的に一様であり得る。あるいは、膜3430の厚さは、ラジアル方向において可変であり得る。
図5A〜図5Gおよび図8A〜図8Gは、例示的通気システム3400のいくつかの図であり、膜3430が通気用ハウジング3401と共に組み立てられる。図5A〜図5Gにおいて、入口3411を規定する内壁3410は、内側ベース3406から上方に延びない。図8A〜図8Gにおいて、内壁3410は、内側ベース3406の上方に延びない。内壁3410が内側ベース3406から上方に延びる実施例において、内壁3410は、入口3411を介して通気システム3400中に移動するガス流れを通気システム3400から退出する通気流れから分離するバッフル機能を提供し得、その結果、入口3411中に流入して通気システム3400から直接退出する量が低減し得る。
図13〜図18および図29〜図34は、ガス流れを用いた(すなわち、使用時の)例示的通気システム3400の図である。上記したように、例示的通気システム3400は、膜3430を含み得る。膜3430は、第2のオリフィス3404を通過する通気流れは膜3430によって制限されずかつ第1のオリフィス3407を通過するガス流れを少なくとも部分的に制限するように、第1のオリフィス3407上に配置される。
図20A〜図20Eは、本技術の一例による通気拡散器カバー9330を示す。図24A〜図24Fは、図20A〜図20Eの通気拡散器カバー9330を含む、本技術の一実施例による例示的通気システム3400を示す。これらの例において、通気拡散器カバー9330は、拡散器9146を通気システム3400内に保持するラジアル拡散器リテーナ9149を有する。組み立てられた状態において、ラジアル拡散器リテーナ9149により、通気拡散器カバー9330は通気用ハウジング3401から離隔されて、後方通気出口9340を形成する。後方通気出口9340により、通気流れが通気用ハウジング3401内の第1のオリフィス3407および第2のオリフィス3404を通過した後に拡散器9146を通過して、雰囲気へ移動して通気システム3400からラジアル方向に移動することができる。一実施例において、通気流れは、雰囲気へ退出する際に後方通気出口9340のみを通過し得る。別の例において、通気流れは、後方通気出口9340および少なくとも1つの他の通気開口部(例えば、患者インターフェース3000上の開口部)を通じて雰囲気へ退出し得る。
一形態において、患者インターフェース3000は、少なくとも1つの結合解除構造(例えば、スイベルまたは球窩)を含む。
接続ポート3600は、空気回路4170への接続を可能にする。
一形態において、患者インターフェース3000は、前額支持部3700を含む。
一形態において、患者インターフェース3000は、窒息防止弁を含む。
本技術の一形態において、患者インターフェース3000は、プレナムチャンバ3200内の量へのアクセスを可能にする1つ以上のポートを含む。一形態において、これにより、臨床医が補充酸素を供給することが可能になる。一形態において、これにより、プレナムチャンバ3200内のガス(例えば、圧力)の特性を直接測定することが可能になる。
図4は、睡眠時のヒトの典型的な呼吸波形のモデルを示す。水平軸は時間であり、垂直軸は呼吸流量である。パラメータ値は変動し得るため、典型的な呼吸は、以下のおおよその値を持ち得る:一回換気量、Vt、0.5L、吸息時間、Ti、1.6秒、ピーク吸気流量、Qピーク、0.4L/秒、呼息時間、Te、2.4s、ピーク呼気流量、Qピーク、−0.5L/秒。呼吸の全持続時間Ttotは約4秒である。人間は典型的には、1分あたり呼吸を約15回行い(BPM)、換気Ventは約7.5L/minである。典型的な負荷サイクル、TiとTtotの比は約40%である。
本技術の開示目的のため、本技術の特定の形態において、以下の定義のうち1つ以上が適用され得る。本技術の他の形態において、別の定義も適用され得る。
空気:本技術の特定の形態において、空気は大気を意味し得、本技術の他の形態において、空気は、他の呼吸可能なガスの組み合わせ(例えば、酸素を豊富に含む大気)を意味し得る。
シリコーンまたはシリコーンエラストマー:合成ゴム。本明細書において、シリコーンについて言及される場合、液体シリコーンゴム(LSR)または圧縮成形シリコーンゴム(CMSR)を指す。市販のLSRの一形態として、Dow Corningによって製造されるSILASTIC(この登録商標下において販売される製品群に含まれる)がある。別のLSR製造業者として、Wackerがある。他に逆の明記無き限り、例示的形態のLSRのASTMD2240によって測定した場合のショアA(またはタイプA)押込み硬さは、約35〜約45である。
弾性:弾性変形時にエネルギーを吸収することおよび除荷時にエネルギーを解放することが可能な材料の能力。
・ 「軟性」材料は、シリコーンまたは熱可塑性エラストマー(TPE)を含み得、例えば指圧力下において容易に変形し得る。
・ 「硬質」材料は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、鋼またはアルミニウムを含み得、例えば指圧力下において容易に変形し得ない。
無呼吸:いくつかの定義によれば、無呼吸とは、所定の閾値を下回った流れが例えば10秒間の継続期間にわたって継続した場合に発生したと言われる。閉塞性無呼吸とは、患者の労作にもかかわらず、何らかの気道閉塞により空気の流れが許されないときに発生すると言われる。中枢性無呼吸とは、気道が開通しているにも関わらず呼吸努力の低下または呼吸努力の不在に起因して無呼吸が検出された状態を指すと言われる。混合無呼吸とは、呼吸努力の低下または不在が気道閉塞と同時発生した状態を指すと言われる。
(i)平坦化:上昇の後に比較的平坦な部位が続いた後、下降が発生すること。
(ii)M字型:立ち上がりにおいて1つおよび立ち下がりにおいて1つの2つの局所的ピークを持ち、これら2つのピークの間に比較的平坦な部位がある。
(iii)椅子状:単一の局所的ピークを持ち、このピークが立ち上がり部分に発生した後、比較的平坦な部位が続く。
(iv)逆椅子状:比較的平坦な部位の後に単一の局所的ピークが続き、このピークが立ち下がり部分に発生する。
(i)患者呼吸の30%の低下が少なくとも10秒+関連する4%の脱飽和、または、
(ii)患者呼吸の(50%未満の)低下が少なくとも10秒間継続し、関連して脱飽和が少なくとも3%であるかまたは覚醒が発生する。
適応サーボ人工呼吸器(ASV):一定の目標換気を持つのではなく変更が可能なサーボ人工呼吸器。変更可能な目標換気は、患者の何らかの特性(例えば、患者の呼吸特性)から学習され得る。
5.5.4.1 顔の解剖学的構造
翼(Ala):外部の外壁または各鼻穴の「翼」(複数形:alar)
前頭骨:前頭骨は、前額部として知られる領域に対応する大型垂直部分である前頭鱗を含む。
横隔膜:シート状の筋肉であり、胸郭下部上に延びる。横隔膜は、心臓、肺および肋骨を含む胸腔を腹腔から分離させる。横隔膜が収縮すると、胸腔の容量が増加し、肺中に空気が引き込まれる。
窒息防止弁(AAV):マスクシステムの構成要素またはサブアセンブリであり、フェールセーフ様態での雰囲気中への開口により、患者による過度のCO2の再呼吸の危険性を低減させる。
本技術による製品は、1つ以上の三次元機械構造(例えば、マスククッションまたはインペラ)を含み得る。三次元構造は、二次元表面によって制限され得る。これらの表面は、関連付けられた表面の方向、位置、機能または他の何らかの特性を記述するためのラベルを用いて区別され得る。例えば、構造は、前表面、後表面、内面および外面のうち1つ以上を含み得る。別の実施例において、シール形成構造は、顔接触(例えば、外側の)表面と、別個の非顔接触(例えば、下側または内側の)表面を含み得る。別の実施例において、構造は、第1の表面および第2の表面を含み得る。
pにおける平面曲線の曲率は、符号(例えば、正、負)および大きさ(例えば、pにおいて曲線に接する円形の1/半径)を持つものとして記述され得る。
本技術による二次元表面上の所与の点における形状の記述は、複数の垂直断面を含み得る。複数の断面は、外向き法線(「法平面」)を含む面において表面を切断し得、各断面は、異なる方向においてとられ得る。各断面の結果、対応する曲率を有する平面曲線が得られる。その点における異なる曲率は、同一符号または異なる符号を持ち得る。その点における曲率はそれぞれ、(例えば、比較的小さな)大きさを有する。図3B〜図3F中の平面曲線は、特定の点におけるこのような複数の断面の例であり得る。
空間曲線:平面曲線と異なり、空間曲線は、任意の特定の平面内に必ずしも存在しない。空間曲線は閉鎖され得る。すなわち、終点を有さない。空間曲線は、三次元空間の一次元ピースとみなされ得る。DNA螺旋の鎖上を歩行している架空の人物は、空間曲線に沿って歩行する。典型的なヒトの左耳は、左手螺旋を含む(図3Qを参照)。典型的なヒトの右耳は、右手螺旋を含む(図3Rを参照)。図3Sは、右手螺旋を示す。構造の縁部(例えば、膜またはインペラの縁部)は、空間曲線をたどり得る。一般的に、空間曲線は、空間曲線上の各点における曲率およびねじれによって記述され得る。ねじれとは、平面から発生する曲線の様態の尺度である。ねじれは、符号および大きさを有する。空間曲線上の点におけるねじれは、当該点における接線ベクトル、法線ベクトルおよび従法線ベクトルに対して特徴付けられ得る。
表面は、一次元穴を持ち得る(例えば、平面曲線または空間曲線によって境界付けられた穴)。穴を含む肉薄構造(例えば、膜)の場合、この構造は、一次元穴を有するものとして記述され得る。例えば、図3Iに示す構造の表面中の一次元穴が平面曲線によって境界付けられる様子を参照されたい。
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1000 患者
1100 同床者
3000 患者インターフェース
3100 シール形成構造
3200 プレナムチャンバ
3300 構造
3400 通気システム
3401 通気用ハウジング
3402 外壁
3403 外側ベース
3404 第2のオリフィス
3405 横方向膜支持部
3406 内側ベース
3407 第1のオリフィス
3408 ベースコネクタ
3409 膜スペーサ
3410 内壁
3411 入口
3412 膜スペーサギャップ
3413 内側ベーススロット
3414 凹部分割器
3415 凹部
3416 内側ベース膜通路
3417 内壁膜通路
3418 ベース分割器
3419 シャフト
3430 膜
3431 膜開口部
3432 患者側面
3433 雰囲気側面
3434 内面
3435 外面
3450 活性長
3451 膜厚さ
3452 スペーサ高さ
3453 膜−内側ベースギャップ
3454 第1のオリフィス半径
3455 第1のオリフィス幅
3456 第1のオリフィス長さ
3457 重複長さ
3458 オーバーハング長さ
3600 接続ポート
3700 前額支持部
3800 熱湿交換器
4000 RPTデバイス
4170 空気回路
4171 空気回路コネクタ
4180 通気コネクタ管
4181 エルボー
4182 管コネクタ
5000 加湿器
6000 RPTデバイス流れ
6001 患者から発生する流れ
6002 第2の通気流れ
6003 第1の通気流れ
6004 加圧体積
6005 雰囲気
6006 水流れ
9140 フラップ
9141 開口部
9146 拡散器
9147 開口部
9149 拡散器リテーナ
9330 通気拡散器カバー
9332 カバースペーサ
9336 開口部
9337 第1のノッチ
9338 第2のノッチ
9340 後方通気出口
9342 前方通気出口
Claims (104)
- 周囲圧力を超えて加圧された治療用ガス流れを用いた患者の呼吸治療時において患者インターフェースと共に用いられる通気システムであって、前記通気システムは、加圧体積から通気用ガス流れを前記患者が呼気した排出ガスへ提供し、前記通気流れは、前記呼吸治療時に連続する、通気システムであって、当該通気システムは:
前記加圧体積からのガスを雰囲気へ放出させることを可能にするようにベースを通じて延びる少なくとも1つの第1のオリフィスを有する前記ベースを含む通気用ハウジングと;
加圧体積からのガスを雰囲気へ放出させることを可能にする少なくとも1つの第2のオリフィス;および
前記ベースに隣接して配置された膜と、を含み、
前記加圧体積は、治療圧力範囲全体において前記少なくとも1つの第1のオリフィスおよび前記少なくとも1つの第2のオリフィスを通じて雰囲気と流体連通し、
前記加圧体積内の圧力が前記治療圧力範囲全体において前記少なくとも1つの第1のオリフィスと前記少なくとも1つの第2のオリフィスとの間の前記通気流れを配分することに起因して、前記膜は弾性変形可能である、通気システム。 - 前記通気用ハウジングは、外壁および内壁を含み、前記内壁は、前記治療用ガス流れのための入口を規定し、
前記ベースは、前記外壁と前記内壁との間に配置される、前記ベース、請求項1に記載の通気システム。 - 前記ベースは、内側ベースおよび外側ベースをさらに含む、請求項2に記載の通気システム。
- 前記外側ベースは前記外壁に隣接し、前記内側ベースは前記外側ベースに隣接し、前記内側ベースは前記内壁に隣接する、請求項3に記載の通気システム。
- 前記少なくとも1つの第1のオリフィスは、複数の第1のオリフィスをさらに含み、前記少なくとも1つの第2のオリフィスは、複数の第2のオリフィスをさらに含む、請求項3または4に記載の通気システム。
- 前記複数の第2のオリフィスは、前記外側ベースを通過し、前記複数の第1のオリフィスは、前記外側ベースと、前記内側ベースとの間を通過する、請求項5に記載の通気システム。
- 前記内側ベースおよび前記外側ベースを接合させかつ前記複数の第1のオリフィスを分割するための複数のベースコネクタをさらに含む、請求項6に記載の通気システム。
- 前記内側ベースから延びる複数の膜スペーサをさらに含む、請求項5〜7のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記膜は、前記外側ベースおよび前記膜スペーサ上の前記複数の第1のオリフィスにわたって支持される、請求項8に記載の通気システム。
- 前記通気用ハウジングは、前記内側ベースと前記外側ベースとの間のベース分割器を含み、
前記膜は、前記ベース分割器および前記膜スペーサ上の前記複数の第1のオリフィスにわたって支持される、請求項8に記載の通気システム。 - 前記複数の膜スペーサは、前記複数の膜スペーサのうち隣接するものの間に複数の膜スペーサギャップを規定する、請求項8〜10のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記膜は、前記通気用ハウジングの前記内側ベースおよび前記外側ベースに隣接する雰囲気側面および膜開口部を規定する内面を含み、
前記通気流れのための内側ベース膜通路は、前記膜の前記雰囲気側面と、前記通気用ハウジングの前記内側ベースとの間に規定される、請求項8〜11のうちいずれか一項に記載の通気システム。 - 前記通気流れのための内壁膜通路は、前記膜の前記内面と、前記通気用ハウジングの前記内壁との間に規定される、請求項12に記載の通気システム。
- 前記内側ベースは、前記複数の膜スペーサのうち隣接するものの間の複数の内側ベーススロットを含む、請求項8〜13のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記外側ベースは、前記膜が前記複数の第2のオリフィスを被覆することを防止するように構成された複数の横方向膜支持部を含む、請求項5〜14のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記通気用ハウジングは、前記外側ベースの反対側の複数の凹部を含み、
前記複数の第2のオリフィスのうち少なくとも1つは、前記複数の凹部のうち対応する1つ内に開口する、請求項5〜15のうちいずれか一項に記載の通気システム。 - 前記内壁は、前記内側ベースおよび前記外側ベースの上方に延びる、請求項3〜16のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記内壁は、前記内側ベースおよび前記外側ベースの下方に延びる、請求項3〜17のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記外壁、前記内壁、前記内側ベース、前記外側ベースおよび前記膜は円形である、請求項3〜18のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記外壁、前記内壁、前記内側ベース、前記外側ベースおよび前記膜は同軸である、請求項19に記載の通気システム。
- 前記通気用ハウジングは、治療用ガス流れを受容するようにベースから延びるシャフトと、ベースを通り抜ける少なくとも1つの第1のオリフィスと、シャフトを通り抜ける少なくとも1つの第2のオリフィスとを含む、請求項1に記載の通気システム。
- 前記少なくとも1つの第1のオリフィスおよび前記少なくとも1つの第2のオリフィスは、少なくとも1つの第1のオリフィスおよび少なくとも1つの第2のオリフィスを通り抜ける通気流れが通気用ハウジングの外部において交差するように、方向付けられる、請求項21に記載の通気システム。
- 拡散器をさらに含み、
少なくとも1つの第1のオリフィスおよび少なくとも1つの第2のオリフィスを通過する通気流れが前記拡散器内にて交差する、請求項22に記載の前記通気システム。 - 前記少なくとも1つの第1のオリフィスは、複数の第1のオリフィスをさらに含み、前記少なくとも1つの第2のオリフィスは、複数の第2のオリフィスをさらに含む、請求項21〜23のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記膜は、弾性変形材料を含む、請求項1〜24のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記弾性変形材料は、シリコーンを含む、請求項25に記載の通気システム。
- 前記通気用ハウジングは、比較的剛性の材料からなる同質の単一ピースから形成される、請求項1〜26のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記比較的剛性の材料はポリカーボネートである、請求項27に記載の通気システム。
- 前記膜は、前記膜が前記ベースに対して近位方向および遠位方向に自由に移動可能となるように、前記通気用ハウジングに取り付けられない、請求項1〜28のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 患者インターフェースであって:
シール形成構造;
前記シール形成構造へ接合されたプレナムチャンバ;
使用時に前記患者インターフェースを前記患者上に固定するための位置決めおよび安定化構造と;および
請求項1〜29のうちいずれか一項に記載の通気システム、を含む、患者インターフェース。 - 前記通気システムを前記プレナムチャンバへ流体接続させるための通気コネクタ管または結合解除構造をさらに含む、請求項30の患者インターフェース。
- 周囲圧力を超えて加圧された治療用ガス流れを用いた患者の呼吸治療時において患者インターフェースと共に用いられる通気システムであって、前記通気システムは、加圧体積から通気用ガス流れを前記患者が呼気した排出ガスへ提供し、前記通気流れは、前記呼吸治療時に連続する、通気システムであって、当該通気システムは:
通気用ハウジング加圧体積からのガスを雰囲気へ放出させることを可能にするようにベースを通じて延びる少なくとも1つの第1のオリフィスを有するベース;
加圧体積からのガスを雰囲気へ放出させることを可能にする少なくとも1つの第2のオリフィス;および
前記ベースに隣接して配置された膜と、を含み、
前記加圧体積は、治療圧力範囲全体において前記少なくとも1つの第1のオリフィスおよび前記少なくとも1つの第2のオリフィスを通じて雰囲気と流体連通し、
前記膜は、加圧体積内の圧力が増加すると、治療圧力範囲全体において少なくとも1つの第1のオリフィスを通じて膜に第1の通気流れを制限させるように構成され、
少なくとも1つの第1のオリフィスを通じて第1の通気流れが制限されると、少なくとも1つの第2のオリフィスを通じて第2の通気流れを増加させて、少なくとも1つの第1のオリフィスおよび少なくとも1つの第2のオリフィスを通じた通気流れが治療圧力範囲全体においてほぼ一定となる、通気システム。 - 前記通気用ハウジングは、外壁および内壁を含み、前記内壁は、前記治療用ガス流れのための入口を規定し、
前記ベースは、前記外壁と前記内壁との間に配置される、請求項32に記載の通気システム。 - 前記通気流れは、第1の通気流れおよび第2の通気流れの合計以上である、請求項33に記載の通気システム。
- 前記膜は、膜がベースへ向かって歪むのと共に第1の通気流れが制限されるように、使用時にベースへ向かって弾性変形可能である、請求項32または34に記載の通気システム。
- 前記膜は、治療圧力が上昇して閾治療圧力値を超えると、ベースにより近接して歪むように構成される、請求項35に記載の通気システム。
- 前記膜は、第1の通気流れを低減するように構成され、これにより、治療圧力が閾治療圧力値を超えて増加することに起因して膜がベースへより近接して歪むと第2の通気流れが増加する、請求項36に記載の通気システム。
- 前記少なくとも1つの第1のオリフィスは、複数の第1のオリフィスをさらに含み、前記少なくとも1つの第2のオリフィスは、複数の第2のオリフィスをさらに含む、請求項32〜37のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記ベースは、内側ベースおよび外側ベースをさらに含む、請求項38に記載の通気システム。
- 前記内側ベースから延びる複数の膜スペーサをさらに含む、請求項39に記載の通気システム。
- 前記膜は、外側ベースおよび膜スペーサ上の複数の第1のオリフィスにわたって支持され、これにより、治療圧力が閾治療圧力値を超えて増加すると、膜が内側ベースに向かって歪む、請求項40に記載の通気システム。
- 前記膜は、治療圧力が閾治療圧力値を超えて増加すると、膜と内側ベースとの間に規定された膜−内側ベースの隙間が低減するように構成される、請求項41に記載の通気システム。
- 前記膜は、膜/内側ベースの隙間の低減と共に第1の通気流れが低下しかつ第2の通気流れが増加するように構成される、請求項42に記載の通気システム。
- 前記外壁、前記内壁、前記内側ベース、前記外側ベースおよび前記膜は円形である、請求項32〜43のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記外壁、前記内壁、前記内側ベース、前記外側ベースおよび前記膜は同軸である、請求項44に記載の通気システム。
- 前記通気用ハウジングは、治療用ガス流れを受容するようにベースから延びるシャフトと、ベースを通り抜ける少なくとも1つの第1のオリフィスと、シャフトを通り抜ける少なくとも1つの第2のオリフィスとを含む、請求項32に記載の通気システム。
- 前記少なくとも1つの第1のオリフィスおよび前記少なくとも1つの第2のオリフィスは、少なくとも1つの第1のオリフィスおよび少なくとも1つの第2のオリフィスを通り抜ける通気流れが通気用ハウジングの外部において交差するように、方向付けられる、請求項46に記載の通気システム。
- 拡散器をさらに含み、
少なくとも1つの第1のオリフィスおよび少なくとも1つの第2のオリフィスを通過する通気流れが前記拡散器内にて交差する、請求項47に記載の前記通気システム。 - 前記少なくとも1つの第1のオリフィスは、複数の第1のオリフィスをさらに含み、前記少なくとも1つの第2のオリフィスは、複数の第2のオリフィスをさらに含む、請求項46〜48のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記膜は、弾性変形材料を含む、請求項32〜49のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記弾性変形材料は、シリコーンを含む、請求項50に記載の通気システム。
- 前記通気用ハウジングは、比較的剛性の材料からなる同質の単一ピースから形成される、請求項32〜51のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記比較的剛性の材料はポリカーボネートである、請求項52に記載の通気システム。
- 前記膜は、前記膜が前記ベースに対して近位方向および遠位方向に自由に移動可能となるように、前記通気用ハウジングに取り付けられない、請求項32〜53のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 患者インターフェースであって:
シール形成構造;
前記シール形成構造へ接合されたプレナムチャンバ;
使用時に前記患者インターフェースを前記患者上に固定するための位置決めおよび安定化構造と;および
請求項32〜54のうちいずれか一項に記載の通気システム、を含む、患者インターフェース。 - 前記通気システムを前記プレナムチャンバへ流体接続させるための通気コネクタ管または結合解除構造をさらに含む、請求項55の患者インターフェース。
- 患者インターフェースであって:
周囲空気圧力を超える少なくとも6cmH2Oの治療圧力へ加圧可能であるプレナムチャンバであって、前記プレナムチャンバは、治療圧力における空気流れを患者の呼吸のために受容するようなサイズおよび構造にされたプレナムチャンバ入口ポートを含む、プレナムチャンバ;
患者の気道への入口を包囲する患者の顔領域に対してシールを形成するように構築および配置されたシール形成構造であって、これにより、前記治療圧力における空気流れが少なくとも患者の鼻孔への入口に送達され、シール形成構造は、使用時において患者の呼吸サイクル全体において前記治療圧力をプレナムチャンバ内に維持するように構築および配置される、シール形成構造;
シール形成構造を患者の頭部上の治療的に有効な位置に保持するための弾性力を提供する位置決めおよび安定化構造であって、位置決めおよび安定化構造はタイを含み、タイは、使用時に少なくとも一部が患者の頭部の耳基底上点の上方の患者の頭部の領域に載置されるように構築および配置され、タイの一部は、使用時に患者の頭部の一部を頭頂骨の領域内に係合させるような寸法および構造にされ、ここで、位置決めおよび安定化構造は、非剛性の結合解除部を有する、位置決めおよび安定化構造;および
周囲圧力を超えて加圧された治療用ガス流れを用いた患者の呼吸治療時において患者インターフェースと共に用いられる通気システムであって、前記通気システムは、加圧体積から通気用ガス流れを前記患者が呼気した排出ガスへ提供し、前記通気流れは、前記呼吸治療時に連続する、通気システムであって、当該通気システムは:
通気用ハウジング加圧体積からのガスを雰囲気へ放出させることを可能にするようにベースを通じて延びる少なくとも1つの第1のオリフィスを有するベース;
加圧体積からのガスを雰囲気へ放出させることを可能にする少なくとも1つの第2のオリフィス;および
前記ベースに隣接して配置された膜と、を含む、通気システムを含み、
前記加圧体積は、治療圧力範囲全体において前記少なくとも1つの第1のオリフィスおよび前記少なくとも1つの第2のオリフィスを通じて雰囲気と流体連通し、
膜は、加圧体積内の圧力が増加すると、治療圧力範囲全体において少なくとも1つの第1のオリフィスを通じて膜に第1の通気流れを制限させるように構成され、
少なくとも1つの第1のオリフィスを通じて第1の通気流れが制限されると、少なくとも1つの第2のオリフィスを通じて第2の通気流れを増加させて、少なくとも1つの第1のオリフィスおよび少なくとも1つの第2のオリフィスを通じた通気流れが治療圧力範囲全体においてほぼ一定となり、
前記患者インターフェースは、前記プレナムチャンバ入口ポートを通じた加圧空気流れが無い場合に前記患者が自身の口腔を通じて雰囲気から呼吸することを可能にするように構成されるか、あるいは、前記患者インターフェースは、前記患者の口腔を露出させたままにするように構成される、患者インターフェース。 - 前記通気用ハウジングは、外壁および内壁を含み、前記内壁は、前記治療用ガス流れのための入口を規定し、
前記ベースは、前記外壁と前記内壁との間に配置される、請求項57に記載の通気システム。 - 前記通気流れは、第1の通気流れおよび第2の通気流れの合計以上である、請求項58に記載の患者インターフェース。
- 前記膜は、膜がベースへ向かって歪むのと共に第1の通気流れが制限されるように、使用時にベースへ向かって弾性変形可能である、請求項57または59に記載の患者インターフェース。
- 前記膜は、治療圧力が上昇して閾治療圧力値を超えると、ベースにより近接して歪むように構成される、請求項60に記載の患者インターフェース。
- 前記膜は、第1の通気流れを低減するように構成され、これにより、治療圧力が閾治療圧力値を超えて増加することに起因して膜がベースへより近接して歪むと第2の通気流れが増加する、請求項61に記載の患者インターフェース。
- 前記ベースは、内側ベースおよび外側ベースをさらに含む、請求項57〜62のうちいずれか一項に記載の患者インターフェース。
- 前記少なくとも1つの第1のオリフィスは、複数の第1のオリフィスをさらに含み、前記少なくとも1つの第2のオリフィスは、複数の第2のオリフィスをさらに含む、請求項57〜63のうちいずれか一項に記載の患者インターフェース。
- 前記内側ベースから延びる複数の膜スペーサをさらに含む、請求項57または64に記載の患者インターフェース。
- 前記膜は、前記外側ベースおよび前記膜スペーサ上の前記複数の第1のオリフィスにわたって支持される、請求項65に記載の患者インターフェース。
- 前記通気用ハウジングは、前記内側ベースと前記外側ベースとの間のベース分割器を含み、
前記膜は、前記ベース分割器および前記膜スペーサ上の前記複数の第1のオリフィスにわたって支持される、請求項66に記載の患者インターフェース。 - 前記外側ベースは、前記膜が前記複数の第2のオリフィスを被覆することを防止するように構成された複数の横方向膜支持部を含む、請求項63〜67のうちいずれか一項に記載の患者インターフェース。
- 前記外壁、前記内壁、前記内側ベース、前記外側ベースおよび前記膜は円形である、請求項63〜68のうちいずれか一項に記載の患者インターフェース。
- 前記外壁、前記内壁、前記内側ベース、前記外側ベースおよび前記膜は同軸である、請求項69に記載の患者インターフェース。
- 前記通気用ハウジングは、治療用ガス流れを受容するようにベースから延びるシャフトと、ベースを通り抜ける少なくとも1つの第1のオリフィスと、シャフトを通り抜ける少なくとも1つの第2のオリフィスとを含む、請求項57に記載の通気システム。
- 前記少なくとも1つの第1のオリフィスおよび前記少なくとも1つの第2のオリフィスは、少なくとも1つの第1のオリフィスおよび少なくとも1つの第2のオリフィスを通り抜ける通気流れが通気用ハウジングの外部において交差するように、方向付けられる、請求項71に記載の通気システム。
- 拡散器をさらに含み、
少なくとも1つの第1のオリフィスおよび少なくとも1つの第2のオリフィスを通過する通気流れが前記拡散器内にて交差する、請求項72に記載の前記通気システム。 - 前記少なくとも1つの第1のオリフィスは、複数の第1のオリフィスをさらに含み、前記少なくとも1つの第2のオリフィスは、複数の第2のオリフィスをさらに含む、請求項71〜73のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記膜は、弾性変形材料を含む、請求項57〜74のうちいずれか一項に記載の患者インターフェース。
- 前記弾性変形材料は、シリコーンを含む、請求項75に記載の患者インターフェース。
- 前記通気用ハウジングは、比較的剛性の材料からなる同質の単一ピースから形成される、請求項57〜76のうちいずれか一項に記載の患者インターフェース。
- 前記比較的剛性の材料はポリカーボネートである、請求項77に記載の患者インターフェース。
- 前記膜は、前記膜が前記ベースに対して近位方向および遠位方向に自由に移動可能となるように、前記通気用ハウジングに取り付けられない、請求項57〜78のうちいずれか一項に記載の患者インターフェース。
- 前記通気システムを前記プレナムチャンバへ流体接続させるための通気コネクタ管または結合解除構造をさらに含む、請求項79の患者インターフェース。
- 患者インターフェースであって:
周囲空気圧力を超える少なくとも6cmH2Oの治療圧力へ加圧可能であるプレナムチャンバであって、前記プレナムチャンバは、治療圧力における空気流れを患者の呼吸のために受容するようなサイズおよび構造にされたプレナムチャンバ入口ポートを含む、プレナムチャンバ;
患者の気道への入口を包囲する患者の顔領域に対してシールを形成するように構築および配置されたシール形成構造であって、これにより、前記治療圧力における空気流れが少なくとも患者の鼻孔への入口に送達され、シール形成構造は、使用時において患者の呼吸サイクル全体において前記治療圧力をプレナムチャンバ内に維持するように構築および配置される、シール形成構造;
シール形成構造を患者の頭部上の治療的に有効な位置に保持するための弾性力を提供する位置決めおよび安定化構造であって、位置決めおよび安定化構造はタイを含み、タイは、使用時に少なくとも一部が患者の頭部の耳基底上点の上方の患者の頭部の領域に載置されるように構築および配置され、タイの一部は、使用時に患者の頭部の一部を頭頂骨の領域内に係合させるような寸法および構造にされ、ここで、位置決めおよび安定化構造は、非剛性の結合解除部を有する、位置決めおよび安定化構造;および
加圧体積から通気用ガス流れを患者が呼気した排出ガスへ提供する通気システムであって、通気流れは呼吸治療時に連続し、通気流れは、第1の通気流れおよび第2の通気流れを含む、通気システムであって、当該通気システムは:
第1の通気流れのためのベースを通じて延びる少なくとも1つの第1のオリフィスを有するベースを含む通気用ハウジング;
第2の通気流れのための少なくとも1つの第2のオリフィス;および
前記ベースに隣接して配置された膜と、を含む、通気システムを含み、
前記加圧体積は、治療圧力範囲全体において前記少なくとも1つの第1のオリフィスおよび前記少なくとも1つの第2のオリフィスを通じて雰囲気と流体連通し、
前記膜は、加圧体積内の圧力によって弾性変形するように構成され、これにより、圧力増加に起因して変形が増加すると、少なくとも1つの第1のオリフィスを通じて第1の通気流れが低減し、少なくとも1つの第2のオリフィスを通じて第2の通気流れが増加して、治療圧力範囲全体において実質的に一定の通気流れが維持され、
前記患者インターフェースは、プレナムチャンバ入口ポートを通じた加圧空気の流れが無い場合に患者が自身の口腔を通じて周囲から呼吸できるように構成され、あるいは、患者インターフェースは、患者の口腔露出させたままにするように構成される、患者インターフェース。 - 前記通気用ハウジングは、外壁および内壁を含み、前記内壁は、前記治療用ガス流れのための入口を規定し、
前記ベースは、前記外壁と前記内壁との間に配置される、請求項81に記載の通気システム。 - 前記通気流れは、第1の通気流れおよび第2の通気流れの合計以上である、請求項82に記載の患者インターフェース。
- 前記膜は、膜がベースへ向かって歪むのと共に第1の通気流れが制限されるように、使用時にベースへ向かって弾性変形可能である、請求項82または83に記載の患者インターフェース。
- 前記膜は、治療圧力が上昇して閾治療圧力値を超えると、ベースにより近接して歪むように構成される、請求項84に記載の患者インターフェース。
- 前記膜は、第1の通気流れを低減するように構成され、これにより、治療圧力が閾治療圧力値を超えて増加することに起因して膜がベースへより近接して歪むと第2の通気流れが増加する、請求項85に記載の患者インターフェース。
- 前記ベースは、内側ベースおよび外側ベースをさらに含む、請求項81〜86のうちいずれか一項に記載の患者インターフェース。
- 前記少なくとも1つの第1のオリフィスは、複数の第1のオリフィスをさらに含み、前記少なくとも1つの第2のオリフィスは、複数の第2のオリフィスをさらに含む、請求項81〜87のうちいずれか一項に記載の患者インターフェース。
- 前記内側ベースから延びる複数の膜スペーサをさらに含む、請求項87または88に記載の患者インターフェース。
- 前記膜は、前記外側ベースおよび前記膜スペーサ上の前記複数の第1のオリフィスにわたって支持される、請求項89に記載の患者インターフェース。
- 前記通気用ハウジングは、前記内側ベースと前記外側ベースとの間のベース分割器を含み、
前記膜は、前記ベース分割器および前記膜スペーサ上の前記複数の第1のオリフィスにわたって支持される、請求項90に記載の患者インターフェース。 - 前記外側ベースは、前記膜が前記複数の第2のオリフィスを被覆することを防止するように構成された複数の横方向膜支持部を含む、請求項87〜91のうちいずれか一項に記載の患者インターフェース。
- 前記外壁、前記内壁、前記内側ベース、前記外側ベースおよび前記膜は円形である、請求項87〜92のうちいずれか一項に記載の患者インターフェース。
- 前記外壁、前記内壁、前記内側ベース、前記外側ベースおよび前記膜は同軸である、請求項93に記載の患者インターフェース。
- 前記通気用ハウジングは、治療用ガス流れを受容するようにベースから延びるシャフトと、ベースを通り抜ける少なくとも1つの第1のオリフィスと、シャフトを通り抜ける少なくとも1つの第2のオリフィスとを含む、請求項81に記載の通気システム。
- 前記少なくとも1つの第1のオリフィスおよび前記少なくとも1つの第2のオリフィスは、少なくとも1つの第1のオリフィスおよび少なくとも1つの第2のオリフィスを通り抜ける通気流れが通気用ハウジングの外部において交差するように、方向付けられる、請求項95に記載の通気システム。
- 拡散器をさらに含み、
少なくとも1つの第1のオリフィスおよび少なくとも1つの第2のオリフィスを通過する通気流れが前記拡散器内にて交差する、請求項96に記載の前記通気システム。 - 前記少なくとも1つの第1のオリフィスは、複数の第1のオリフィスをさらに含み、前記少なくとも1つの第2のオリフィスは、複数の第2のオリフィスをさらに含む、請求項95〜97のうちいずれか一項に記載の通気システム。
- 前記膜は、弾性変形材料を含む、請求項81〜98のうちいずれか一項に記載の患者インターフェース。
- 前記弾性変形材料は、シリコーンを含む、請求項99に記載の患者インターフェース。
- 前記通気用ハウジングは、比較的剛性の材料からなる同質の単一ピースから形成される、請求項81〜100のうちいずれか一項に記載の患者インターフェース。
- 前記比較的剛性の材料はポリカーボネートである、請求項101に記載の患者インターフェース。
- 前記膜は、前記膜が前記ベースに対して近位方向および遠位方向に自由に移動可能となるように、前記通気用ハウジングに取り付けられない、請求項81〜102のうちいずれか一項に記載の患者インターフェース。
- 前記通気システムを前記プレナムチャンバへ流体接続させるための通気コネクタ管または結合解除構造をさらに含む、請求項103の患者インターフェース。
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