JP2019527920A - 膜電極アセンブリ並びにこれから作られる電気化学セル及び液体フロー電池 - Google Patents
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Abstract
本開示は、膜電極アセンブリ、並びにこれらから生成した電気化学セル及び液体フロー電池に関する。膜電極アセンブリは、第1の多孔質電極と、第1の主面及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有するイオン透過膜と、第1の多孔質電極とイオン透過膜の第1の主面との間に配置された第1の不連続輸送保護層と、第1の多孔質電極並びに第1の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第1の接着層と、を含む。第1の接着層は、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されている。第1の接着層が存在しない第1の多孔質電極及び第1の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、膜電極アセンブリが一体構造である。
Description
本発明は、概して、電気化学セル及び電池を作製するのに有用なアセンブリに関する。特に、本発明は、膜電極アセンブリ並びにこれらから生成される電気化学セル及び液体フロー電池に関する。本開示は、電極アセンブリ及び膜電極アセンブリの製造方法を更に提供する。
電気化学セル及びレドックスフロー電池を形成するのに有用な様々な構成要素が当該技術分野において開示されている。このような構成要素は、例えば米国特許第5,648,184号、同第8,518,572号、及び同第8,882,057号に記載されている。
一実施形態では、本開示は、第1の多孔質電極と、
第1の主面及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有するイオン透過膜と、
第1の多孔質電極とイオン透過膜の第1の主面との間に配置された第1の不連続輸送保護層と、
第1の多孔質電極並びに第1の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第1の接着層であって、第1の接着層が膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第1の接着層が存在しない第1の多孔質電極及び第1の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、膜電極アセンブリが一体構造である、第1の接着層と、を含んでいる、膜電極アセンブリを提供する。
第1の主面及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有するイオン透過膜と、
第1の多孔質電極とイオン透過膜の第1の主面との間に配置された第1の不連続輸送保護層と、
第1の多孔質電極並びに第1の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第1の接着層であって、第1の接着層が膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第1の接着層が存在しない第1の多孔質電極及び第1の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、膜電極アセンブリが一体構造である、第1の接着層と、を含んでいる、膜電極アセンブリを提供する。
別の実施形態では、膜電極アセンブリは、イオン透過膜の第1の主面及び第1の不連続輸送保護層と接触している第2の接着層を更に含み、第2の接着層が、第1の不連続輸送保護層をイオン透過膜に接着し、第2の接着層が膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されている。
別の実施形態では、膜電極アセンブリは、イオン透過膜と第1の不連続輸送保護層及び第1の多孔質電極のうちの少なくとも1つとの間に配置された、第1の主面及び第2の主面を有する第1のガスケットを更に含み、第1のガスケットが膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第1のガスケットが、環の形状であり、任意で、第1のガスケットの第1の主面及びイオン透過膜の第1の主面と接触している第1のガスケット接着層と、第1のガスケットの第2の主面及び第1の不連続輸送保護層と接触している第2の接着層と、のうちの少なくとも1つを含む。
更に別の実施形態では、膜電極アセンブリは、第2の多孔質電極、及び第2の多孔質電極とイオン透過膜の第2の主面との間に配置された第2の不連続輸送保護層を更に含む。
別の実施形態では、第2の多孔質電極及び第2の不連続輸送保護層を含んでいる膜電極アセンブリは、第2の多孔質電極並びに第2の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第3の接着層を更に含み、第3の接着層が膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第3の接着層が存在しない第2の多孔質電極及び第2の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、膜電極アセンブリが一体構造である。
別の実施形態では、第2の多孔質電極及び第2の不連続輸送保護層を含んでいる膜電極アセンブリは、イオン透過膜の第2の主面及び第2の不連続輸送保護層と接触している第4の接着層を更に含み、第4の接着層が、第2の不連続輸送保護層をイオン透過膜に接着し、第4の接着層が膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されている。
別の実施形態では、第2の多孔質電極及び第2の不連続輸送保護層を含んでいる膜電極アセンブリは、イオン透過膜と第2の不連続輸送保護層との間に配置された、第1の主面及び第2の主面を有する第2のガスケットを更に含み、第2のガスケットが膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第2のガスケットが環の形状であり、任意で、第2のガスケットの第1の主面及びイオン透過膜の第2の主面と接触している第2のガスケット接着層、並びに第2のガスケットの第2の主面及び第2の不連続輸送保護層と接触している第4の接着層のうちの少なくとも1つを含む。
更に別の実施形態では、本開示は、
第1の多孔質電極と、第1の主面及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有するイオン透過膜と、
第1の多孔質電極とイオン透過膜の間に配置された第1の不連続輸送保護と、
第1の多孔質電極並びに第1の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第1の接着層であって、第1の接着層が、膜電極アセンブリの少なくとも内部に配置された複数の第1の接着領域であり、膜電極アセンブリの面内の第1の複数の接着領域の面積が、膜電極アセンブリの投影面積の少なくとも50パーセント未満であり、第1の接着層が存在しない第1の多孔質電極及び第1の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、膜電極アセンブリが一体構造である、第1の接着層とを含んでいる、膜電極アセンブリを提供する。
第1の多孔質電極と、第1の主面及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有するイオン透過膜と、
第1の多孔質電極とイオン透過膜の間に配置された第1の不連続輸送保護と、
第1の多孔質電極並びに第1の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第1の接着層であって、第1の接着層が、膜電極アセンブリの少なくとも内部に配置された複数の第1の接着領域であり、膜電極アセンブリの面内の第1の複数の接着領域の面積が、膜電極アセンブリの投影面積の少なくとも50パーセント未満であり、第1の接着層が存在しない第1の多孔質電極及び第1の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、膜電極アセンブリが一体構造である、第1の接着層とを含んでいる、膜電極アセンブリを提供する。
別の実施形態において、本開示は、本開示の膜電極アセンブリのいずれか1つによる膜電極アセンブリを含む、電気化学セルを提供する。
別の実施形態では、本開示は、本開示の膜電極アセンブリのいずれか1つによる膜電極アセンブリを少なくとも1つ含んでいる液体フロー電池を提供する。
明細書及び図面中の参照文字が繰り返して使用されている場合、本開示の同じ又は類似の特徴又は要素を表すことを意図している。図面は、縮尺どおりに描かれていない場合がある。本明細書で使用するとき、記号「〜」は、数値範囲に適用されるとき、別途明記しない限り、範囲の端点を含む。端点による数の範囲の記述は、その範囲内の全ての数を含み(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4及び5を含む。)、かつその範囲内の任意の範囲を含む。別途断りがない限り、本明細書及び特許請求の範囲で用いる加工寸法(feature size)、量、及び物理的特性を表す全ての数は、全ての場合において、用語「約」によって修飾されていると理解するものとする。したがって、特にそれに反対する指示のない限り、上記明細書及び添付の特許請求の範囲に記載されている数値パラメータは、本明細書で開示される教示を利用して当業者が得ようとする所望の特性に応じて変動し得る近似値である。
多くの他の変更形態及び実施形態を当業者であれば考案することができ、それらは本開示の原理の趣旨及び範囲に入ることは理解されるべきである。本明細書で用いる全ての科学用語及び技術用語は、別途明記しない限り、当該技術分野で通常用いられる意味を有する。本明細書で与えられる定義は、本明細書で頻繁に用いる特定の用語の理解を助けるためのものであり、本開示の範囲の限定を意図するものではない。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用するとき、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈上特に明示的に指示しない限り、複数の指示対象を有する実施形態を包含する。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用するとき、用語「又は」は、文脈上特に明示的に指示しない限り、一般的に「及び/又は」を含む意味で使用される。
本開示の全体を通じて、基材又は基材の表面が第2の基材又は第2の基材の表面に「隣接している(adjacent)」場合、この2つの基材の最も近い2つの表面は互いに面していると見なされる。2つの表面は互いに接触していてもよく、又は介在する第3の層若しくは基材が2つの表面の間に配置され、互いに接触していなくてもよい。
本開示の全体を通じて、用語「非導電性」は、別途明記しない限り、電気的に非導電性の材料又は基材を指す。いくつかの実施形態において、電気抵抗率が約1000Ω・mより大きい場合、その材料又は基板は非導電性である。
本開示の全体を通じて、水性溶液は、溶媒が少なくとも50重量%の水を含む溶液と定義される。非水性溶液は、溶媒が50重量%未満の水を含む溶液と定義される。
本開示を通じて、別途指示しない限り、「繊維」という用語は単数形及び複数形の両方を含むものを意味する。
本開示の全体を通じて、基材の第1の表面と第2の表面との間の流体連通とは、例えばガス及び/又は液体などの流体が、基材の厚さを貫通して、基材の第1の表面から基材の第2の表面に流れることができることを意味する。これは、基材の第1の表面から基材の厚さを貫通して基材の第2の表面に延びる連続空隙領域が存在することを本質的に示唆する。
軟化温度は、ガラス転移温度及び/又はポリマーの融解温度である。
体積多孔率:不連続輸送保護層の総体積すなわちバルク体積によって除算された、不連続輸送保護層の開放領域の体積である。
開放面積多孔率:織布、不織布、又はメッシュ構造の主面に関して、主面における開放領域の総面積の、主面の全表面積すなわち投影表面に対する率である。
いくつかの実施形態において、一体構造は、空間内の任意の向きに保持することができ、重力の力によって少なくとも2つの構成要素には分離しない構造を含む。
一般的に、液体フロー電池(例えばレドックスフロー電池)の作製に使用され得る単一の電気化学セルは、アノード及びカソードの2つの多孔質電極と、これら2つの電極間に配置されて電極間に電気絶縁をもたらし、アノード半電池及びカソード半電池間を通過する1つ以上の選択イオン種の経路を準備するイオン透過膜と、アノードフロー板及びカソードフロー板であって、前者はアノードに隣接して位置され、後者はカソードに隣接して位置され、各々が、陽極液及び陰極液の電解質溶液をアノード及びカソードそれぞれに接触及び浸透させることができる1つ以上のチャネルを含んでいる、アノードフロー板及びカソードフロー板と、を含む。イオン透過膜は、アノード及びカソードのうちの少なくとも1つと併せて、本明細書では膜電極アセンブリ(MEA)と呼ぶ。単一の電気化学セルを含むレドックスフロー電池では、例えば、セルは2つの集電体も含む。2つの集電体の1つは、アノードフロー板の外部表面に隣接し、かつ接触しており、1つはカソードフロー板の外部表面に隣接し、かつ接触している。集電体は、セルの放電中に発生した電子が外部回路に接続し、有用な仕事を行うことを可能にする。機能しているレドックスフロー電池又は電気化学セルは、陽極液、陽極液リザーバ、及びアノード半電池への陽極液の流れを促進するための対応する流体分配システム(配管及び少なくとも1つ以上のポンプ)、並びに陰極液、陰極液リザーバ、及びカソード半電池への陰極液の流れを促進するための対応する流体分配システムも含む。通常はポンプが用いられるが、重力供給システムを使用してもよい。放電中、陽極液中の活性種、例えば、カチオンが酸化し、対応する電子が外部回路及び負荷を流れ、カソードに至る。カソードでは陰極液中の活性種を還元する。電気化学的酸化及び還元のための活性種は陽極液及び陰極液中に含有されるため、レドックスフローセル及び電池は、そのエネルギーを電気化学セルの本体外部に、すなわち、陽極液中に蓄積することができるという固有の特徴を有する。蓄積容量は、主に陽極液及び陰極液の量、並びにこれら溶液中の活性種の濃度によって制限される。したがって、レドックスフロー電池は、例えば、リザーバタンクのサイズ及び活性種の濃度を適宜拡大縮小することによって、ウィンドファーム及び太陽エネルギープラントに関連付けられた大規模エネルギー蓄積需要のために使用され得る。レドックスフローセルは、その蓄積容量がその電力に依存しないという利点も有する。レドックスフロー電池又はセルの電力は、一般に、電池内の膜電極アセンブリ並びにその対応するフロー板(全体で「積層体」と呼ばれる場合がある)のサイズ及び数によって決定される。更に、レドックスフロー電池は電力供給網用途に向けて設計されるため、電圧は高くなければならない。しかしながら、単一のレドックスフロー電気化学セルの電圧は、一般的には、3ボルト未満である(セルを作り上げる半電池反応の電位における差)。したがって、実用性を有するのに十分に大きい電圧を発生させるためには、数百個のセルが直列に接続される必要があり、セル又は電池のコストのうち相当な量が、個々のセルを作る構成要素のコストに関連する。
レドックスフロー電気化学セル及び電池のコアには、膜電極アセンブリ(例えばアノード、カソード及びそれらの間に配置されたイオン透過膜)がある。MEAの設計は、レドックスフローセル及び電池の電力出力において重要である。次いで、これら構成要素のために選択される材料が性能にとって重要である。電極に使用する材料は、炭素をベースにしてもよい。炭素は、酸化/還元反応を発生させるための望ましい触媒活性をもたらし、電気的に伝導性であり、フロー板への電子移動を提供する。電極材料は、酸化/還元反応を発生させるためのより広い表面積を付与するために多孔質であってもよい。多孔質電極には、炭素繊維ベースの紙、フェルト及び生地を含んでもよい。多孔質電極を使用する場合、電解質が電極の本体に浸透し、更なる表面積に到達して反応するため、電極の単位体積あたりのエネルギー生成率が増加する場合がある。また、陽極液及び陰極液の一方又は両方が水系、すなわち水溶液であってよいことから、多孔質電極の本体への電解質の浸透を促進するために、電極が親水性表面を有する必要があり得る。表面処理剤を使用して、レドックスフロー電極の親水性を増強してもよい。これは、電極及び対応する触媒層/領域に水分が入ることを防止するために、かつ例えば、水素/酸素系燃料電池の電極領域からの水分除去を促進するために、通常、疎水性であるように設計されている燃料電池の電極とは対照的である。
イオン透過膜に使用する材料は、1種以上の選択イオンが膜を通過することを可能にする一方で、良好な電気絶縁体であることが必要とされる。これらの材料は、多くの場合、ポリマーから作製され、イオン透過膜を通過するイオンの移動を促進するためのイオン種を含んでもよい。したがって、イオン透過膜を構成する材料は高価な特殊ポリマーとなる場合がある。1つのセル積層体及び電池につき数百のMEAを必要とする場合があるため、イオン透過膜は、MEAの総体的なコスト並びにセル及び電池の総体的なコストに対して、大きなコスト要因となり得る。MEAのコストを最小にすることが望ましいので、そのコストを最小に抑えるための1つの手法は、MEAに使用されるイオン透過膜の体積を低減することである。しかしながら、セルの電力出力要件が、その長さ及び幅寸法(一般に、長さ及び幅が大きいほど好ましい)に対する所与のMEAのサイズ要件、したがって膜のサイズを規定するので、MEAのコストを低減するためにはイオン透過膜の厚さを低減することしかできない場合がある。しかしながら、イオン透過膜の厚さを低減することによって問題が明らかとなった。膜の厚さが減少すると、多孔質電極を作製するために使用される比較的硬い材料、例えば炭素繊維がより薄い膜を通して貫入し、対向する半電池の対応する電極に接触し得ることが分かった。このことは、セルの有害な局所的短絡、セルによって生成された電力の損失、及び電池全体の電力の損失を引き起こす。このため、膜電極アセンブリから作製された電気化学セル及び電池の必要な酸化/還元反応を阻害することなく膜を通過する、必要なイオン輸送を維持する一方で、この局所的短絡を防止することができる、改善された膜電極アセンブリが要望されている。
本開示は、少なくとも1つの多孔質電極(例えば、第1の多孔質電極)と、イオン透過膜と、第1の多孔質電極とイオン透過膜の第1の主面との間に配置された少なくとも1つの不連続輸送保護層と、第1の多孔質電極並びに第1の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している少なくとも1つの接着層とを含んでいる、膜電極アセンブリを提供する。少なくとも1つの接着層は、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されていてもよい。膜電極アセンブリは、少なくとも1つの接着層を含むため、一体構造であってもよい。不連続輸送保護層及び多孔質電極は、少なくとも1つの接着層が存在せず(すなわち、1つ以上の接着層の追加がなく)、一体構造ではない。本開示の膜電極アセンブリは、電気化学セル及び/又は液体フロー電池において使用されてもよい。不連続輸送保護層は、イオン透過膜を電極の繊維による刺し傷から保護し、それによって他のMEA、電気化学セル、及び液体フロー電池の設計において問題であると判明している、局所的短絡を防止する。本開示の不連続輸送保護層はまた、膜電極アセンブリ内の流体フロー、続いて電気化学セル及び/又は電池内の流体フローを改善することができる。「輸送保護層」という文言中の用語「輸送」は、保護層内の流体輸送及び/又は保護層を貫通する流体輸送を指す。「不連続」という用語は、輸送保護層の多孔質の性質を指し、この性質によって、少なくとも輸送保護層の厚さ(すなわち、不連続輸送保護層の第1の主面と、第1の主面とは反対側を向いた第2の主面との間)を通る流体連通が可能になる。これは、膜電極アセンブリ内に追加の層を含み、次いで電気化学セル及び/又は電池内に追加の層を含むことによって、セル抵抗が発生するものと予想し得ることとは反対に、セル抵抗を改善すなわち低減するか、又は少なくともセル抵抗を大きく変えない。少なくとも1つの不連続輸送保護層を有する膜電極アセンブリは、例えばレドックスフロー、電気化学セル及び電池などの液体フローの作製において有用である。液体フロー電気化学セル及び電池は、液体フロータイプである単一の半電池又は液体フロータイプである両半電池を有するセル及び電池を含んでもよい。本開示は、少なくとも1つの不連続輸送保護層を含む膜電極アセンブリを含む、液体フロー電気化学セル及び電池もまた含む。
本開示は、
(i)第1の多孔質電極と、(ii)第1の主面及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有するイオン透過膜と、(iii)第1の多孔質電極とイオン透過膜の第1の主面との間に配置された第1の不連続輸送保護層と、(iv)第1の多孔質電極並びに第1の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第1の接着層とを備えている膜電極アセンブリを提供し、第1の接着層が膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第1の接着層が存在しない第1の多孔質電極及び第1の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、膜電極アセンブリが一体構造である。通常、本開示の多孔質電極及び不連続輸送保護層はそれぞれ、第1の主面及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有する。いくつかの実施形態において、第1の接着層は、イオン透過膜の第1の表面及び第1の不連続輸送保護層のうちの少なくとも1つ又は両方と接触してもよい。いくつかの実施形態において、第1の接着層は、イオン透過膜の第1の表面及び多孔質電極のうちの少なくとも1つ又は両方と接触してもよい。第1の接着層は、第1の不連続輸送保護層及び第1の多孔質電極のうちの少なくとも1つに、少なくとも部分的に埋め込まれてもよい。いくつかの実施形態において、第1の接着層は、第1の不連続輸送保護層を第1の多孔質電極に接着する。いくつかの実施形態において、第1の接着層は、第1の不連続輸送保護層及び第1の多孔質電極のうちの少なくとも1つをイオン透過膜に接着する。第1の接着層は、連続する接着層又は不連続な接着層であってもよい。膜電極アセンブリは、イオン透過膜の第1の主面及び第1の不連続輸送保護層と接触している第2の接着層を更に含んでもよく、第2の接着層が、第1の不連続輸送保護層をイオン透過膜に接着する。第2の接着層は、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されている。第1の接着層及び/又は第2の接着層はそれぞれ、連続する接着層又は不連続な接着層のうちの1つであってもよい。連続する接着層は、単一の隣接する接着領域を含む。不連続な接着層は、少なくとも2つの分離された接着領域を含む。
(i)第1の多孔質電極と、(ii)第1の主面及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有するイオン透過膜と、(iii)第1の多孔質電極とイオン透過膜の第1の主面との間に配置された第1の不連続輸送保護層と、(iv)第1の多孔質電極並びに第1の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第1の接着層とを備えている膜電極アセンブリを提供し、第1の接着層が膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第1の接着層が存在しない第1の多孔質電極及び第1の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、膜電極アセンブリが一体構造である。通常、本開示の多孔質電極及び不連続輸送保護層はそれぞれ、第1の主面及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有する。いくつかの実施形態において、第1の接着層は、イオン透過膜の第1の表面及び第1の不連続輸送保護層のうちの少なくとも1つ又は両方と接触してもよい。いくつかの実施形態において、第1の接着層は、イオン透過膜の第1の表面及び多孔質電極のうちの少なくとも1つ又は両方と接触してもよい。第1の接着層は、第1の不連続輸送保護層及び第1の多孔質電極のうちの少なくとも1つに、少なくとも部分的に埋め込まれてもよい。いくつかの実施形態において、第1の接着層は、第1の不連続輸送保護層を第1の多孔質電極に接着する。いくつかの実施形態において、第1の接着層は、第1の不連続輸送保護層及び第1の多孔質電極のうちの少なくとも1つをイオン透過膜に接着する。第1の接着層は、連続する接着層又は不連続な接着層であってもよい。膜電極アセンブリは、イオン透過膜の第1の主面及び第1の不連続輸送保護層と接触している第2の接着層を更に含んでもよく、第2の接着層が、第1の不連続輸送保護層をイオン透過膜に接着する。第2の接着層は、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されている。第1の接着層及び/又は第2の接着層はそれぞれ、連続する接着層又は不連続な接着層のうちの1つであってもよい。連続する接着層は、単一の隣接する接着領域を含む。不連続な接着層は、少なくとも2つの分離された接着領域を含む。
本開示の膜電極アセンブリは、第2の多孔質電極、第2の多孔質電極とイオン透過膜の第2の主面との間に配置された第2の不連続輸送保護層、及び任意で、第3の接着層を更に含んでもよい。第3の接着層は、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されてもよく、例えば、第3の接着層の少なくとも一部が、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されている。第3の接着層は、イオン透過膜と、第2の多孔質電極及び第2の不連続輸送保護層のうちの少なくとも1つとの間に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、第3の接着層は、イオン透過膜の第2の表面及び第2の不連続輸送保護層のうちの少なくとも1つ又は両方と接触してもよい。いくつかの実施形態において、第3の接着層は、イオン透過膜の第2の表面及び第2の多孔質電極のうちの少なくとも1つ又は両方と接触してもよい。膜電極アセンブリは、イオン透過膜の第2の主面及び第2の不連続輸送保護層と接触している第4の接着層を更に含んでもよく、第4の接着層が、第2の不連続輸送保護層をイオン透過膜に接着する。第4の接着層は、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されている。
いくつかの実施形態において、第1、第2、第3、及び/又は第4の接着層は、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されるが、膜電極アセンブリの周縁部までは延びない。第1、第2、第3、及び/又は第4の接着層は、環の形状、すなわち環形状の第1の接着層、環形状の第2の接着層、環形状の第3の接着層、及び/又は環形状の第4の接着層であってもよい。用語「環」及び/又は「環状」は、一般に、2つの同心円によって境界付けされたリング状の物体を説明するために使用される。しかし、本開示において、用語「環」及び/又は「環状」はリング状の物体を指す。環の形状は特に限定されず、円、正方形、長方形、三角形、楕円形、及びダイヤモンド形を含み得るが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、第1、第2、第3、及び/又は第4の接着層は、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されてもよいが、膜電極アセンブリの中心部までは延びない。いくつかの実施形態において、第1、第2、第3、及び/又は第4の接着層は、膜電極アセンブリの外辺部に沿った、又は外辺部の近くの環形状の領域に配置され、環形状の領域の内部は、第1、第2、第3、及び/又は第4の接着層をそれぞれ含まない。いくつかの実施形態において、第1の接着層の少なくとも一部及び/又は第3の接着層の少なくとも一部は、第1の不連続輸送保護層及び/又は第2の不連続輸送保護層にそれぞれ埋め込まれてもよい。いくつかの実施形態において、第1の接着層の実質的に全体及び/又は第3の接着層の実質的に全体は、第1の不連続輸送保護層及び/又は第2の不連続輸送保護層にそれぞれ埋め込まれてもよい。「実質的に全体」とは、第1の接着層の体積の、少なくとも80パーセント、少なくとも90パーセント、少なくとも95パーセント、少なくとも99パーセント、又は更には少なくとも100パーセントが、示された一つ又は複数の層に埋め込まれていることを意味する。いくつかの実施形態において、第1の接着層の少なくとも一部及び/又は第3の接着層の少なくとも一部は、第1の不連続輸送保護層及び第1の多孔質電極、並びに/又は第2の不連続輸送保護層及び第2の多孔質電極にそれぞれ埋め込まれてもよい。いくつかの実施形態において、第1の接着層の実質的に全体及び/又は第3の接着層の実質的に全体は、第1の不連続輸送保護層及び第1の多孔質電極にそれぞれ埋め込まれてもよく、かつ/又は第2の不連続輸送保護層及び第2の多孔質電極にそれぞれ埋め込まれてもよい。第1、第2、第3、及び/又は第4の接着層は、例えば図1Bに示されている第1の接着層1001のように、連続する接着層であってもよい。いくつかの実施形態において、第1、第2、第3、及び/又は第4の接着層は、膜電極アセンブリの外辺部に沿って位置する第1の接着領域及び第2の接着領域の少なくとも2つの接着領域を含む、不連続な接着層であってもよく、第1の接着領域は、第2の接着領域の反対側にあり、すなわち第1の接着領域は、第2の接着領域が位置する外辺部の部分の反対側にある外辺部の一部に沿って位置する。膜電極アセンブリは一体構造であってもよい。
図1A〜図1Pは、本開示の膜電極アセンブリの様々な非限定的な実施形態を開示する。本開示の一実施形態によれば、図1Aは、図1Bのライン1Aにおける概略側断面図であり、図1Bは、図1Aの例示的な膜電極アセンブリの接着層1001の面における概略上面図である。膜電極アセンブリ100aは、第1の多孔質電極40と、第1の主面20a及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面20bを有するイオン透過膜20と、第1の多孔質電極40とイオン透過膜20の第1の主面20aとの間に配置された、第1の主面及び第2の主面を有する第1の不連続輸送保護層10と、第1の多孔質電極40並びに第1の不連続輸送保護層10及びイオン透過膜20のうちの少なくとも1つと接触している少なくとも1つの接着層1001と、を含む。この実施形態例では、少なくとも1つの接着層1001が、第1の多孔質電極40及び第1の不連続輸送保護層10と接触している。第1の接着層1001が存在しない第1の多孔質電極40及び第1の不連続輸送保護層10は、一体構造ではない。第1の接着層1001は、膜電極アセンブリの外辺部Pに沿って配置されている。この実施形態例では、接着層が環の形状であるため、間隙Gが接着層の中央の領域に存在する。この実施形態では、第1の接着層は、不連続輸送保護層又は多孔質電極のどちらにも埋め込まれず、例えば、少なくとも部分的にも埋め込まれない。
いくつかの実施形態において、第1の接着層は、不連続輸送保護層に少なくとも部分的に埋め込まれてもよい。図1Cは、膜電極アセンブリ100bを示している。膜電極アセンブリ100bは、第1の接着層1001が不連続輸送保護層10に少なくとも部分的に埋め込まれている(例えば、第1の接着層1001の一部が不連続輸送保護層10に少なくとも部分的に埋め込まれている)ことを除き、前述した膜電極アセンブリ100aに類似している。
いくつかの実施形態において、第1の接着層は、第1の多孔質電極に少なくとも部分的に埋め込まれてもよい。図1Dは、膜電極アセンブリ100cを示している。膜電極アセンブリ100cは、第1の接着層1001が第1の多孔質電極40に少なくとも部分的に埋め込まれている(例えば、第1の接着層1001の一部が第1の多孔質電極40に少なくとも部分的に埋め込まれている)ことを除き、前述した膜電極アセンブリ100aに類似している。いくつかの実施形態において、第1の接着層は、第1の不連続輸送保護層に少なくとも部分的に埋め込まれてもよく、第1の多孔質電極に少なくとも部分的に埋め込まれてもよく、例えば、第1の接着層の一部は第1の不連続輸送保護層に少なくとも部分的に埋め込まれ、第1の接着層の一部は第1の多孔質電極に少なくとも部分的に埋め込まれている。
図1A〜1Dに示されている実施形態などの実施形態例に関しては、不連続輸送保護層及びイオン透過膜は、一体構造になって、一体構造を有する膜電極アセンブリの形成を容易にすることができ、又は下で説明されるように、第2の接着層を使用して、イオン透過膜を第1の不連続輸送保護層に接着し、一体構造を有する膜電極アセンブリの形成を容易にすることができる。
いくつかの実施形態において、第1の接着層の実質的に全体が、不連続輸送保護層及び/又は第1の多孔質電極に埋め込まれてもよい。「実質的に全体」とは、第1の接着層の体積の、少なくとも80パーセント、少なくとも90パーセント、少なくとも95パーセント、少なくとも99パーセント、又は更には少なくとも100パーセントが、示された一つ又は複数の層に埋め込まれていることを意味する。更に、いくつかの実施形態において、第1の接着層は、第1の不連続輸送保護層及び第1の多孔質電極をイオン透過膜に接着する。図1Eは、膜電極アセンブリ100dを示している。膜電極アセンブリ100dは、第1の接着層1001の実質的に全体が第1の不連続輸送保護層10及び第1の多孔質電極40に埋め込まれていることを除き、前述した膜電極アセンブリ100aに類似している。この実施形態例では、第1の接着層1001は、第1の不連続輸送保護層10の全体厚にわたって埋め込まれ、イオン透過膜20の第1の主面20aと接触し、第1の接着層1001は、多孔質電極40に部分的に埋め込まれている。このように、第1の接着層は、第1の不連続輸送保護層を、イオン透過膜及び第1の多孔質電極の両方に接着して、一体構造である膜電極アセンブリを形成することができる。図1Eに関しては、第1の接着層が第1の多孔質電極の表面に接着されても、一体構造を形成することができるため、例えば一体構造を形成するために、第1の接着層を第1の多孔質電極に部分的に埋め込む必要はない。
いくつかの実施形態において、第1の接着層は、第1の多孔質電極をイオン透過膜に接着する。図1Fは、膜電極アセンブリ100eを示している。膜電極アセンブリ100eは、第1の接着層1001の中央部分内に収まるように第1の不連続輸送保護層10のサイズが設定されている、すなわち、図1Aの間隙G内に収まるようにサイズが設定されていることを除き、前述した膜電極アセンブリ100aに類似している。この実施形態例では、第1の接着層1001が第1の多孔質電極40をイオン透過膜20の第1の主面20aに接着し、それによって、一体構造である膜電極アセンブリ100eを形成する。第1の不連続輸送保護層10は、間隙G内に収容されて、膜電極アセンブリ100eの一体構造の一部になる。
本開示の膜電極アセンブリは、イオン透過膜の第1の主面及び第1の不連続輸送保護層と接触している第2の接着層を更に含んでもよく、第2の接着層が、第1の不連続輸送保護層をイオン透過膜に接着し、第2の接着層が膜電極アセンブリの外辺部Pに沿って配置されている。いくつかの実施形態において、第2の接着層は、第1の不連続輸送保護層に、少なくとも部分的に埋め込まれている。図1Gは、膜電極アセンブリ100fを示している。膜電極アセンブリ100fは、第2の接着層1002を更に含んでいることを除き、前述した膜電極アセンブリ100aに類似している。第2の接着層1002は、イオン透過膜20の第1の主面20a及び第1の不連続輸送保護層10と接触している。第2の接着層1002は、第1の不連続輸送保護層10をイオン透過膜20に接着する。第2の接着層1002は、膜電極アセンブリ100fの外辺部Pに沿って配置されている。いくつかの実施形態において、第2の接着層は、環の形状である。いくつかの実施形態において、第2の接着層は、不連続輸送保護層に少なくとも部分的に埋め込まれてもよく、例えば第1の接着層の一部が、不連続輸送保護層に少なくとも部分的に埋め込まれてもよい。この実施形態例では、間隙Gが接着層1001及び1002内に存在する。
図1Hは、膜電極アセンブリ100gを示している。膜電極アセンブリ100gは、第2の接着層1002が不連続輸送保護層10に少なくとも部分的に埋め込まれている(例えば、第2の接着層1002の一部が不連続輸送保護層10に少なくとも部分的に埋め込まれている)ことを除き、前述した膜電極アセンブリ100fに類似している。この実施形態例では、間隙Gが接着層1001及び1002内に存在する。図1D及び1Eと同様に、いくつかの実施形態において、第1の接着層1001は、不連続輸送保護層10に少なくとも部分的に埋め込まれてもよく、かつ/又は第1の多孔質電極40に少なくとも部分的に埋め込まれてもよく、例えば、第1の接着層1001の一部が不連続輸送保護層10に少なくとも部分的に埋め込まれてもよく、かつ/又は第1の接着層10の一部が第1の多孔質電極40に少なくとも部分的に埋め込まれてもよい。第2の接着層の使用は、一体構造を有する膜電極アセンブリの形成を容易にすることができるが、必須ではない。前に示されたように、単一の接着層が使用されて、一体構造である膜電極アセンブリを形成してもよい。第2の接着層は、連続する接着層又は不連続な接着層であってもよい。
本開示の膜電極アセンブリは、イオン透過膜と第1の不連続輸送保護層及び第1の多孔質電極のうちの少なくとも1つとの間に配置された、第1の主面及び第2の主面を有する第1のガスケットを更に含んでもよく、第1のガスケットが膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第1のガスケットが環の形状である。図1Iは、膜電極アセンブリ100hを示している。膜電極アセンブリ100hは、膜電極アセンブリ100hが、第1の主面1041a及び第2の主面1041bを有する、イオン透過膜20と第1の不連続輸送保護層10及び第1の多孔質電極40のうちの少なくとも1つとの間に配置された第1のガスケット1041を更に含んでいることを除き、前述した膜電極アセンブリ100aに類似している。第1のガスケット1041は膜電極アセンブリ100hの外辺部Pに沿って配置され、第1のガスケット1041は環の形状である。この実施形態例では、第1のガスケット1041は、第1の不連続輸送保護層10及び第1の多孔質電極40の両方との間に配置され、第1の不連続輸送保護層10に隣接している。第1の接着層1001は、第1の不連続輸送保護層10を第1の多孔質電極40に接着する。第1の不連続輸送保護層10、第1の接着層1001、及び第1の多孔質電極40の構成は、前述した構成、例えば、図1A〜1Fにおいて説明された構成のいずれであってもよい。例えば、図1Fに類似する別の実施形態では、第1の接着層1001の中央部分内に収まるように、第1の不連続輸送保護層10のサイズが設定されてもよく、すなわち、間隙G内に収まるようにサイズが設定されてもよく、その場合、第1のガスケット1041は、イオン透過膜20と第1の多孔質電極40の間に配置される。その結果、第1の接着層1001は、第1の多孔質電極40を第1のガスケット1041に接着する。一体構造である膜電極アセンブリの形成を容易にするために、他の接着層が使用されてもよく、例えば、1つ以上の接着層が使用されて、イオン透過膜をガスケット(例えば、第1のガスケット)に接着してもよく、かつ/又はガスケット(例えば、第1のガスケット)を不連続輸送保護層(例えば、第1の不連続輸送保護層)に接着してもよい。しかし、一部の実施形態では、これは、イオン透過膜及びガスケット(例えば、第1のガスケット)が一体構造であってもよく、ガスケット(例えば、第1のガスケット)及び不連続輸送保護層(例えば、第1の不連続輸送保護層)が一体構造であってもよく、又はイオン透過膜、ガスケット(例えば、第1のガスケット)、及び不連続輸送保護層(例えば、第1の不連続輸送保護層)が一体構造であってもよいため、必須ではないことがある。間隙Gは、ガスケット内及び第1の接着層内に存在してもよい。
ガスケット(例えば、第1のガスケット)を含んでいる本開示の膜電極アセンブリは、ガスケット(例えば、第1のガスケット)の第1の主面及びイオン透過膜の第1の主面と接触しているガスケット接着層(例えば、第1のガスケット接着層)と、ガスケット(例えば、第1のガスケット)の第2の主面及び不連続輸送保護層(例えば、第1の不連続輸送保護層)と接触している第2の接着層と、のうちの少なくとも1つを更に含んでもよい。いくつかの実施形態において、第1のガスケットを含んでいる膜電極アセンブリは、第1のガスケットの第1の主面及びイオン透過膜の第1の主面と接触している少なくとも1つの第1のガスケット接着層を含む。いくつかの実施形態において、第1のガスケットを含んでいる膜電極アセンブリは、第1のガスケットの第2の主面及び第1の不連続輸送保護層と接触している第2の接着層を含む。いくつかの実施形態において、第1のガスケットを含んでいる膜電極アセンブリは、第1のガスケットの第1の主面及びイオン透過膜の第1の主面と接触している少なくとも1つの第1のガスケット接着層と、第1のガスケットの第2の主面及び第1の不連続輸送保護層と接触している第2の接着層とを含む。図1Jは、膜電極アセンブリ100iを示している。膜電極アセンブリ100iは、膜電極アセンブリ100iが、第1の主面1041a及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面1041bを有する少なくとも1つの第1のガスケット1041と、第1のガスケット接着層1061のうちの少なくとも1つとを更に含んでいることを除き、前述した膜電極アセンブリ100hに類似している。第1のガスケット接着層1061は、第1のガスケット1041の第1の主面1041a及びイオン透過膜20の第1の主面20aと接触している。間隙Gは、第1のガスケット内、第1のガスケット接着層内、及び第1の接着層内に存在してもよい。
別の実施形態において、図1Kは、膜電極アセンブリ100jが、第1のガスケット1041の第1の主面1041a及びイオン透過膜20の第1の主面20aと接触している第1のガスケット接着層1061と、第1のガスケット1041の第2の主面1041b及び第1の不連続輸送保護層10と接触している第2の接着層1002とを更に含んでいることを除き、前述した膜電極アセンブリ100hに類似している、膜電極アセンブリ100jを示している。代替の実施形態(図示されていない)では、第1のガスケット接着層1061が膜電極アセンブリ100jから除去されてもよく、膜アセンブリが第1のガスケット1041の第2の主面1041b及び第1の不連続輸送保護層10と接触している第2の接着層1002を含むことを除き、膜電極アセンブリ100hに類似している膜電極アセンブリを生成する。ガスケット接着層(例えば、第1のガスケット接着層)は、連続する接着層又は不連続な接着層であってもよい。間隙Gは、第1のガスケット内、第1のガスケット接着層内、第1の接着層内、及び第2の接着層内に存在してもよい。
本開示の膜電極アセンブリは、第2の多孔質電極、及び第2の多孔質電極とイオン透過膜の第2の主面との間に配置された第2の不連続輸送保護層を更に含んでもよい。第2の多孔質電極、及び第2の多孔質電極とイオン透過膜の第2の主面との間に配置された第2の不連続輸送保護層を含んでいる本開示の膜電極アセンブリは、第2の多孔質電極並びに第2の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第3の接着層を更に含んでもよい。第3の接着層は、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されていてもよい。いくつかの実施形態において、第3の接着層が存在しない第2の多孔質電極及び第2の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、膜電極アセンブリが一体構造である。いくつかの実施形態において、第3の接着層は、イオン透過膜の第2の表面及び第2の不連続輸送保護層のうちの少なくとも1つ又は両方と接触してもよい。いくつかの実施形態において、第3の接着層は、イオン透過膜の第2の表面及び第2の多孔質電極のうちの少なくとも1つ又は両方と接触してもよい。第3の接着層は、第2の不連続輸送保護層及び第2の多孔質電極のうちの少なくとも1つに、少なくとも部分的に埋め込まれてもよい。いくつかの実施形態において、第3の接着層は、第2の不連続輸送保護層を第2の多孔質電極に接着する。いくつかの実施形態において、第3の接着層は、第2の不連続輸送保護層及び第2の多孔質電極のうちの少なくとも1つをイオン透過膜に接着する。第3の接着層は、膜電極アセンブリの外辺部Pに沿って配置されていてもよい。第3の接着層は、連続する接着層又は不連続な接着層であってもよい。本開示の膜電極アセンブリは、イオン透過膜の第2の主面及び第2の不連続輸送保護層と接触している第4の接着層を更に含んでもよい。第4の接着層は、第2の不連続輸送保護層をイオン透過膜に接着してもよい。第4の接着層は、膜電極アセンブリの外辺部Pに沿って配置されていてもよい。いくつかの実施形態において、第4の接着層は、第2の不連続輸送保護層に、少なくとも部分的に埋め込まれている。第4の接着層は、連続する接着層又は不連続な接着層であってもよい。
図1Lは、膜電極アセンブリ100kを示している。膜電極アセンブリ100kは、膜電極アセンブリ100kが、第2の多孔質電極40’、及び第2の多孔質電極40’とイオン透過膜20の第2の主面20bの間に配置された第2の不連続輸送保護層10’を更に含んでいることを除き、前述した膜電極アセンブリ100jに類似している。膜電極アセンブリは、第2の多孔質電極と接触している第3の接着層1003を更に含んでもよい。いくつかの実施形態において、第3の接着層1003は、第2の不連続輸送保護層10’及びイオン透過膜20の第2の表面20bのうちの少なくとも1つ又は両方と接触してもよい。いくつかの実施形態において、第3の接着層1003は、イオン透過膜20の第2の表面20b及び第2の多孔質電極40’のうちの少なくとも1つ又は両方と接触してもよい。第3の接着層1003は、第2の不連続輸送保護層10’及び第2の多孔質電極40’のうちの少なくとも1つに、少なくとも部分的に埋め込まれてもよい。いくつかの実施形態において、第3の接着層1003は、第2の不連続輸送保護層10’を第2の多孔質電極40’に接着する。いくつかの実施形態において、第3の接着層1003は、第2の不連続輸送保護層10’及び第2の多孔質電極40’のうちの少なくとも1つをイオン透過膜20に接着する。第3の接着層1003は、膜電極アセンブリ100kの外辺部Pに沿って配置されてもよい。第2の多孔質電極と、第2の多孔質電極とイオン透過膜の第2の主面との間に配置された第2の不連続輸送保護層と、第2の多孔質電極並びに第2の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第3の接着層とを含んでいる本開示の膜電極アセンブリは、任意で、イオン透過膜20の第2の主面20b及び第2の不連続輸送保護層10’と接触している第4の接着層1004を更に含んでもよい。第4の接着層1004は、第2の不連続輸送保護層10’をイオン透過膜20に接着してもよい。第4の接着層1004は、膜電極アセンブリ100kの外辺部Pに沿って配置されている。いくつかの実施形態において、第4の接着層1004は、第2の不連続輸送保護層10’に、少なくとも部分的に埋め込まれている。いくつかの実施形態において、第4の接着層1004は、第2の不連続輸送保護層10’をイオン透過膜20に接着してもよい。いくつかの実施形態において、第4の接着層1004は、第2の不連続輸送保護層10’に、少なくとも部分的に埋め込まれている。第4の接着層1004は、連続する接着層又は不連続な接着層であってもよい。間隙Gは、第3及び/又は第4の接着層内に存在してもよい。
第2の多孔質電極、及び第2の多孔質電極とイオン透過膜の第2の主面との間に配置された第2の不連続輸送保護層を含んでいる本開示の膜電極アセンブリは、イオン透過膜と、第2の不連続輸送保護層及び第2の多孔質電極のうちの少なくとも1つとの間に配置された、第1の主面及び第2の主面を有する第2のガスケットを更に含んでもよい。第2のガスケットは膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第2のガスケットは環の形状である。これらの膜電極アセンブリは、第2のガスケットの第1の主面及びイオン透過膜の第2の主面と接触している第2のガスケット接着層と、第2のガスケットの第2の主面及び第2の不連続輸送保護層と接触している第4の接着層と、のうちの少なくとも1つを更に含んでもよい。図1Mは、膜電極アセンブリ100mを示している。膜電極アセンブリ100mは、膜電極100mが、第1の主面1042a及び第2の主面1042bを有する、イオン透過膜20と第2の不連続輸送保護層10’及び第2の多孔質電極40’のうちの少なくとも1つとの間に配置された第2のガスケット1042を更に含んでいることを除き、前述した膜電極アセンブリ100kに類似している。この実施形態例では、膜電極アセンブリ100mは、第2のガスケット1042の第1の主面1042a及びイオン透過膜20の第2の主面20bと接触している第2のガスケット接着層1062を含む。第2のガスケット1042は膜電極アセンブリ100mの外辺部Pに沿って配置され、第2のガスケット1042は環の形状である。膜電極アセンブリ100mは、第2のガスケット1042の第2の主面1042b及び第2の不連続輸送保護層10’と接触している第4の接着層1004を更に含んでもよい。間隙Gは、第2のガスケット内及び第2のガスケット接着層内に存在してもよい。
イオン透過膜、第2の多孔質電極、第2の不連続輸送保護層、第3の接着層、第4の接着層、第2のガスケット、及び/又は第2のガスケット接着層を含んでいる膜電極アセンブリの構成(例えば、層の数及び種類、接着層の数、他の層に埋め込まれる接着層など)に関しては、イオン透過膜、第1の多孔質電極、第1の不連続輸送保護層、第1の接着層、第2の接着層、第1のガスケット、及び/又は第1のガスケット接着層を含んでいる、本明細書において前述された膜電極アセンブリの構成のいずれか(例えば、図1A〜1Kに示されている膜電極アセンブリの構成)が採用されてもよい。これらの比較において、第2の多孔質電極は第1の多孔質電極に類似しており、第2の不連続輸送保護層は第1の不連続輸送保護層に類似しており、第1の接着層は第3の接着層に類似しており、第4の接着層は第2の接着層に類似しており、第2のガスケットは第1のガスケットに類似しており、第2のガスケット接着層は第1のガスケット接着層に類似している。
別の実施形態では、本開示は、第1の多孔質電極と、第1の主面及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有するイオン透過膜と、第1の多孔質電極とイオン透過膜の間に配置された第1の不連続輸送保護層と、第1の多孔質電極並びに第1の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第1の接着層とを含んでいる膜電極アセンブリを提供し、第1の接着層が、膜電極アセンブリの少なくとも内部に配置された複数の第1の接着領域であり、膜電極アセンブリの面内の第1の複数の接着領域の面積が、膜電極アセンブリの投影面積の少なくとも50パーセント未満である。第1の接着層が存在しない第1の多孔質電極及び第1の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、膜電極アセンブリが一体構造である。いくつかの実施形態において、第1の接着層は、第1の多孔質電極をイオン透過膜に接着する。膜電極アセンブリは、イオン透過膜の第1の主面及び第1の不連続輸送保護層と接触している第2の接着層を更に含んでもよい。第2の接着層は、第1の不連続輸送保護層をイオン透過膜に接着する。第2の接着層は、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されていてもよい。第2の接着層は、膜電極アセンブリの少なくとも内部に配置された複数の第2の接着領域であってもよく、膜電極アセンブリの面内の第2の複数の接着領域の面積が、膜電極アセンブリの投影面積の少なくとも50パーセント未満である。いくつかの実施形態において、第2の接着層は、第1の不連続輸送保護層に、少なくとも部分的に埋め込まれている。膜電極アセンブリは、イオン透過膜と第1の不連続輸送保護層及び第1の多孔質電極のうちの少なくとも1つとの間に配置された、第1の主面及び第2の主面を有する第1のガスケットを更に備えてもよく、第1のガスケットが膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第1のガスケットが環の形状である。いくつかの実施形態において、第1のガスケットが、イオン透過膜と第1の不連続輸送保護層の間に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、第1のガスケットが、イオン透過膜と第1の多孔質電極の間に配置されてもよい。特定の一実施形態では、第1のガスケットの中央部分内に収まるように、第1の不連続輸送保護層のサイズが設定されてもよく、すなわち、第1のガスケットの間隙G内に収まるようにサイズが設定されてもよい。したがって、その場合、第1のガスケットが、イオン透過膜と第1の多孔質電極の間に配置される。更に、その結果、第1の接着剤が、第1の多孔質保護層の全体厚さにわたって埋め込まれてもよく、イオン透過膜及び多孔質電極と接触して、単一の接着層を使用した一体構造を有する膜電極アセンブリを形成するように、第1の接着層が、第1の多孔質電極をイオン透過膜の第1の表面に接着してもよい。第1のガスケットを含んでいる膜電極アセンブリは、第1のガスケットの第1の主面及びイオン透過膜の第1の主面と接触している第1のガスケット接着層と、第1のガスケットの第2の主面及び第1の不連続輸送保護層と接触している第2の接着層と、のうちの少なくとも1つを更に含んでもよい。
図2Aは、本開示の例示的な一実施形態による、図2Bのライン2Aにおける、例示的な膜電極アセンブリの概略側断面図である。図2Aは、不連続輸送保護層10と、多孔質電極40と、第1の表面20a及び第1の表面20aとは反対側を向いた第2の表面20bを有するイオン透過膜20と、多孔質電極40と不連続輸送保護層10の間に配置された第1の接着層1001と、を含んでいる膜電極アセンブリ200aを示している。第1の接着層1001は、膜電極アセンブリ200aの内部に配置された複数の第1の接着領域1011を含んでおり、膜電極アセンブリ200aの面内の第1の複数の接着領域の面積(図2Bに示されている複数の円の総面積)は、膜電極アセンブリの投影面積(図2Bに示されている大きい正方形の面積)の少なくとも50パーセント未満である。この実施形態例では、第1の接着層1001が、第1の多孔質電極40及び不連続輸送保護層10の両方と接触している。第1の接着層1001が存在しない第1の多孔質電極40及び第1の不連続輸送保護層10は、一体構造ではない。膜電極アセンブリ200aは、一体構造である。第1の不連続輸送保護層及びイオン透過膜は、一体構造であってもよく、又は第2の接着層を介して互いに接着されてもよい。図2Aでは、第1の接着層が、輸送保護層10と接触しているが、その中に埋め込まれてはいないように図示されている。しかし、これは特に限定ではなく、第1の接着層1001は、不連続輸送保護層10の厚さの一部にわたって埋め込まれてもよく、不連続輸送保護層10の実質的に全体厚さにわたって埋め込まれてもよく(それによって、イオン透過膜20の第1の主面20aと接触する)、不連続輸送保護層10の実質的に全体厚さ及び多孔質電極40の一部の厚さにわたって埋め込まれてもよく、不連続輸送保護層10の実質的に全体厚さ及び多孔質電極40の実質的に全体厚さにわたって埋め込まれてもよい。「実質的に全体厚さにわたって埋め込まれてもよい」という文言は、層の厚さの少なくとも80パーセント、少なくとも90パーセント、少なくとも95パーセント、少なくとも99パーセント、又は更には少なくとも100パーセントに接着剤が埋め込まれていることを意味する。図2Bは、例示的な一実施形態による、図2Aの例示的な膜電極アセンブリの接着層の面における概略上面図である。図2Bは、膜電極アセンブリ200aの内部に配置された複数の第1の接着領域1011を含んでいる、第1の接着層1001を示している。
図2Cは、膜電極アセンブリ200bを示している。膜電極アセンブリ200bは、膜電極200bの第1の接着層1001が不連続輸送保護層10の実質的に全体厚さにわたって埋め込まれていることを除き、前述した膜電極アセンブリ200aに類似している。この実施形態において、第1の接着層1001は、第1の多孔質電極40をイオン透過膜20に接着する。
膜電極アセンブリ200aは、例えば図1G及び図1Hにおいて説明された接着層に類似している、第2の接着層を更に含んでもよい。いくつかの実施形態において、第2の接着層は、膜電極アセンブリの内部に配置された第2の複数の接着領域であり、膜電極アセンブリの面内の第2の複数の接着領域の面積が、膜電極アセンブリの投影面積の少なくとも50パーセント未満である。いくつかの実施形態において、膜電極アセンブリの面における第2の複数の接着領域の面積は、膜電極アセンブリの投影面積の少なくとも50パーセント未満、少なくとも40パーセント未満、少なくとも30パーセント未満、少なくとも20パーセント未満、少なくとも10パーセント未満、又は更には少なくとも5パーセント未満である。第1及び/又は第2の接着層が、膜電極アセンブリの内部に配置された複数の接着領域を含んでいる場合、第1及び第2の接着層の接着領域の形状は特に限定されず、立方体、直方体、円筒、球体、回転楕円体、角錐形、切頭角錐形、円錐などを含んでもよいが、これらに限定されない。接着領域は、例えば矩形実線、円筒形線など、個別の線であってよい。
膜電極アセンブリ200a及び200cは、例えば、図1I及び図1kにおいて説明されたガスケット層に類似している、第1のガスケット層1041を更に含んでもよい。図2Dは、膜電極アセンブリ200cを示している。膜電極アセンブリ200cは、膜電極アセンブリ200cが、第1の主面1041a及び第2の主面1041bを有する第1のガスケット1041を更に含み、第1のガスケット1041の中央部分内に収まるように、すなわち、第1のガスケット1041の間隙G内に収まるように、第1の不連続輸送保護層10のサイズが設定され、第1の接着層1001が、不連続輸送保護層10の実質的に全体厚さにわたって埋め込まれ、多孔質電極40の一部の厚さにわたって埋め込まれていることを除き、前述した膜電極アセンブリ200aに類似している。この実施形態例では、単一の接着層が、一体構造を有する膜電極アセンブリを形成するために使用される。
第1のガスケット層を含んでいる膜電極アセンブリ(例えば、膜電極アセンブリ200c)は、例えば図1J〜1Mにおいて説明された接着層に類似している、第1のガスケット接着層1061を更に含んでもよい。図2Eは、膜電極アセンブリ200dを示している。膜電極アセンブリ200dは、第1の不連続輸送保護層10と、多孔質電極40と、第1の表面20a及び第1の表面20aとは反対側を向いた第2の表面20bを有するイオン透過膜20と、多孔質電極40と不連続輸送保護層10との間に配置された第1の接着層1001と、を含んでいる。第1の接着層1001は、膜電極アセンブリ200aの内部に配置された複数の第1の接着領域1011を含んでおり、膜電極アセンブリ200dの面内の第1の複数の接着領域の面積が、膜電極アセンブリ200dの投影面積の少なくとも50パーセント未満である。この実施形態例では、第1の接着層1001が、第1の多孔質電極40及び不連続輸送保護層10の両方に部分的に埋め込まれている。第1の多孔質電極と不連続輸送保護層の間には間隙がないが、それでも、第1の接着剤の少なくとも一部が多孔質電極と第1の不連続輸送保護層の間の境界面に存在するため、第1の接着層が2つの層の間に配置されると考えられる。膜電極アセンブリ200dは、第1の主面1041a及び第2の主面1041bを有する第1のガスケット1041と、第1のガスケット1041と第1の不連続輸送保護層10及び第1の多孔質電極40のうちの少なくとも1つとの間に配置された第2の接着層1002と、イオン透過膜20と第1のガスケット1041の間に配置された第1のガスケット接着層1061と、を更に含む。第1のガスケット接着層1061は、第1のガスケット1041の第1の主面1041a及びイオン透過膜20の第1の主面20aと接触し、第2の接着層1002は、第1のガスケット1041の第2の主面1041b及び第1の不連続輸送保護層10と接触している。第1の接着層1001が存在しない第1の多孔質電極40及び第1の不連続輸送保護層10は、一体構造ではない。膜電極アセンブリ200dは、一体構造である。
いくつかの実施形態において、第1の接着層、第2の接着層、第3の接着層、及び第4の接着層のうちの少なくとも1つは、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されてもよく、膜電極アセンブリの少なくとも内部に配置された複数の接着領域(第1、第2、第3、及び第4の接着層にそれぞれ対応する第1、第2、第3、及び第4の接着領域)を含んでもよく、膜電極アセンブリの面内の複数の接着領域の面積が、膜電極アセンブリの投影面積の少なくとも50パーセント未満である。図1Nは、例示的な膜電極アセンブリの、図1Pのライン1Nにおける概略側断面図であり、図1Pは、図1Nの例示的な膜電極アセンブリの接着層の面における概略上面図である。図1N及び図1Pは、第1の多孔質電極40と、第1の主面20a及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面20bを有するイオン透過膜20と、第1の多孔質電極40とイオン透過膜20の第1の主面20aとの間に配置された、第1の主面及び第2の主面を有する第1の不連続輸送保護層10と、第1の多孔質電極40並びに第1の不連続輸送保護層10及びイオン透過膜20のうちの少なくとも1つと接触している少なくとも1つの接着層1001と、を含んでいる膜電極アセンブリ100nを示している。この実施形態例では、少なくとも1つの接着層1001が、第1の多孔質電極40及び第1の不連続輸送保護層10と接触している。第1の接着層1001が存在しない第1の多孔質電極40及び第1の不連続輸送保護層10は、一体構造ではない。第1の接着層1001は,膜電極アセンブリの外辺部Pに沿って配置され、膜電極アセンブリ100nの内部に配置された複数の第1の接着領域1011も含んでおり、膜電極アセンブリ100nの面内の第1の複数の接着領域の面積(図1Pに示されている複数の円の総面積)は、膜電極アセンブリの投影面積(図2Pに示されている大きい正方形の面積)の少なくとも50パーセント未満である。この実施形態例でも、間隙Gが、複数の第1の接着領域の間の接着層の中央の領域に存在する。この実施形態では、第1の接着層は、不連続輸送保護層又は多孔質電極のどちらにも埋め込まれず、例えば、少なくとも部分的にも埋め込まれない。前に開示された膜電極アセンブリのいずれかは、膜電極アセンブリの外辺部Pに沿って配置された接着剤を含み、膜電極アセンブリの内部に配置された複数の接着領域も含む、1つ以上の接着層を含んでもよく、膜電極アセンブリの面内の第2の複数の接着領域の面積は、膜電極アセンブリの投影面積の少なくとも50パーセント未満である。膜電極アセンブリの外辺部及び内部領域の一部の両方に沿って配置される接着剤の組み合わせは、膜電極アセンブリの寸法安定性を改善することができる。
本開示を通して、例えば接着層及びガスケット層などの膜電極アセンブリの様々な構成要素は「間隙」を含んでいる。実際の使用時に、電気化学セル又は液体フロー電池内で、間隙の1つ以上、最大で全ての間隙は、電気化学セル又は液体フロー電池を組み立てる間に膜電極アセンブリに適用される圧縮力などの力によって、厚さを減少させるか、又は完全に排除することができる。
本開示の膜電極アセンブリは、不連続輸送保護層を含む。「不連続」とは、輸送保護層が、不連続輸送保護層の第1の主面と第2の主面との間の流体連通を可能にする、少なくとも1つの開放領域及び/又は複数の開放領域を含むことを意味する。不連続輸送保護層は、メッシュ構造体、織布構造体、及び不織布構造体のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
図3Aは、本開示の一実施形態による例示的な不連続輸送保護層の概略上面図であり、図3Bは、図3Aのライン3Bにおける、対応する概略側断面図である。この実施形態例において、不連続輸送保護層10及び/又は10’は、幅Wh(例えば径)、厚さT、及び面積Ah(π[Wh/2]2に相当)を有する、開放領域17(例えば、複数の貫通孔、不連続輸送保護層の第1の主面10a及び第1の主面10aとは反対側を向いた第2の主面10bと実質的に垂直である円筒の軸を伴う円形の円筒、六角配列パターンの円筒)を含んでいる、メッシュ構造体15aである。開放領域17の総面積(例えば、貫通孔の総面積)はn×Ahであり、nは開放領域の数(例えば、貫通孔の数)である。不連続輸送保護層は、長さL、幅W、及び厚さTを有する。不連続輸送保護層の第1の主面10aの面積はApである。不連続輸送保護層の投影面積はL×Wである。
図3Cは、本開示の一実施形態による例示的な不連続輸送保護層の概略上面図であり、図3Dは、図3Cのライン3Dにおける、対応する概略側断面図である。この実施形態例において、不連続輸送保護層10及び/又は10’は、幅Wh、厚さT、及び面積Ahを有する、開放領域17(例えば、複数の貫通孔、不連続輸送保護層の第1の主面10a及び第1の主面10aとは反対側を向いた第2の主面10bと実質的に垂直である円筒の軸を伴う正方形の円筒、正方形グリッド配列パターンの円筒)を含んでいる、メッシュ構造体15aである。開放領域17の総面積(例えば、貫通孔の総面積)はn×Ahであり、nは開放領域の数(例えば、貫通孔の数)である。不連続輸送保護層は、長さL、幅W、及び厚さTを有する。不連続輸送保護層の第1の主面10aの面積はApである。不連続輸送保護層の投影面積はL×Wである。
図3Eは、本開示の一実施形態による例示的な不連続輸送保護層の概略上面図であり、図3Fは、図3Eのライン3Fにおける、対応する概略側断面図である。この実施形態例において、不連続輸送保護層10及び/又は10’は、幅Wh、厚さ2T(縦糸と横糸の繊維が同じ厚さTを有すると仮定し、そうでない場合、不連続輸送保護層の厚さは、縦糸と横糸の繊維の厚さの合計と見なされてもよい)、及び面積Ahを有する、開放領域17(例えば、複数の貫通孔、不連続輸送保護層の第1の主面10a及び第1の主面10aとは反対側を向いた第2の主面10bと実質的に垂直である円筒の軸を伴う正方形の円筒、正方形グリッド配列パターンの円筒)を含んでいる、織布構造体15bである。この特定の実施形態において、開放領域の高さは、織布構造体15bを構成する経糸繊維及び横糸繊維の厚さの合計と等しく設定され得ることを理解されたい。開放領域17の総面積(例えば、孔の総面積)はn×Ahであり、nは開放領域の数(例えば、孔の数)である。不連続輸送保護層は、長さL、幅W、及び厚さ2Tを有する。不連続輸送保護層の第1の主面10aの面積はApである。不連続輸送保護層の投影面積はL×Wである。
図3Gは、本開示の一実施形態による例示的な不連続輸送保護層の概略上面図であり、図3Hは、対応する概略側断面図である。この実施形態例では、第1の主面10a及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面10bを有する不連続輸送保護層10及び/又は10’は、開放領域17を含んでいる不織布構造体15cである。不連続輸送保護層の厚さはTであり、不織布構造体の厚さTpと同じであってもよい。そのランダムな構造のために、不織布の断面積Apは測定するには若干曖昧であり、以降では計算された値が用いられる場合もある。不織布の断面積Apの平均値を次式から算出してもよい。
Ap=Mp/(Dp×Tp)
式中、
Mpは、(所与の面積内の)不織布のポリマーの質量である。
Dpは、不織布を形成するために用いるポリマーの密度である。
Tpは、(所与の面積内の)不織布の厚みである。
Ap=Mp/(Dp×Tp)
式中、
Mpは、(所与の面積内の)不織布のポリマーの質量である。
Dpは、不織布を形成するために用いるポリマーの密度である。
Tpは、(所与の面積内の)不織布の厚みである。
不織布が複数の繊維タイプを含む場合、密度Dpは、不織布を構成する繊維の、不織布に存在する質量含有率によって調整された平均密度に基づいたものとなる。Dpは、当技術分野における公知の技術を使用して測定することもできる。厚さTpが均一でない場合は、厚さの平均値を使用してよい。不連続輸送保護層は、長さL、幅W、及び厚さTを有する(不連続輸送保護層の厚さTは、不織布の厚さTpに等しい)。不連続輸送保護層の投影面積はL×Wである。
上記の式を一般化して、本開示の任意の不連続輸送保護層の断面積Apの平均値を計算してもよい。ここで、Mpは不連続輸送保護層のポリマーの質量、Dpは不連続輸送保護層のポリマーの密度、及びTpは不連続輸送保護層の厚さである。Dpは、当技術分野における公知の技術を使用して測定することができる。厚さTpが均一でない場合は、厚さの平均値を使用してよい。いくつかの実施形態において、Apは計算された断面積の平均値、Ap=Mp/(Dp×Tp)であってもよく、パラメータは上記の定義による。
本開示の不連続輸送保護層は、ポリマー及びセラミックのうちの少なくとも1つを含んでもよい。
不連続輸送保護層は、ポリマーを含んでもよい。不連続輸送保護層のポリマーは、特に限定されない。しかし、使用中に露出され得る、陽極液及び/又は陰極液中のポリマーの長期間にわたる安定を確実にするために、不連続輸送保護層のポリマーは、関連する溶媒、酸化/還元活性種、塩及び/又はそれらに含まれる他の添加物を含む陽極液及び/又は陰極液に対して良好な耐化学薬品性を有するように選択され得る。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層のポリマーは、熱可塑性物質及び熱硬化性物質のうちの少なくとも1つを含み得る。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層のポリマーは、熱可塑性物質を含んでもよい。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層のポリマーは熱硬化性物質を含んでもよい。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層のポリマーは、熱可塑性物質を主成分とすることができる。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層のポリマーは、熱硬化性物質を主成分とすることができる。熱可塑性物質は、熱可塑性エラストマーを含み得る。熱硬化性物質は、例えば最終硬化後のBステージの熱硬化物質など、Bステージの熱硬化物質を含み得る。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層のポリマーは、熱可塑性物質及びBステージの熱硬化性物質のうちの少なくとも1つを含み得る。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層のポリマーは、例えば最終硬化後のBステージの熱硬化物質など、Bステージの熱硬化物質を主成分とすることができる。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層のポリマーは、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、イオン性ポリマー、ポリウレタン、ユリアホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン等のポリオレフィン、例えばスチレン−ブタジエン−スチレン等のスチレン並びにスチレン系ランダムコポリマー及びブロックコポリマー、ポリ塩化ビニル、並びに例えばポリフッ化ビニリデン及びポリテトラフルオロエチレン等のフッ素化ポリマー類のうちの少なくとも1つを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層のポリマーは、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリオレフィン、スチレン並びにスチレン系ランダムコポリマー及びブロックコポリマー、ポリ塩化ビニル、並びにフッ素化ポリマーのうちの少なくとも1つであってよい。不連続輸送保護層のポリマーは、ポリマーブレンド又はポリマー複合体であってよい。いくつかの実施形態において、ポリマーブレンド及び/又はポリマー複合体は、本開示のポリマーから選択される少なくとも2種のポリマーを含み得る。
いくつかの実施形態において、ポリマーを含む不連続輸送保護層は、例えば、無機織布構造体、及び/又はガラス繊維などの無機繊維を含む無機不織布構造体などの無機材料を含み得る。これらの実施形態において、無機織布構造体及び無機不織布構造体は、ポリマーコーティングを含んでもよい。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は、約5重量%〜約100重量%、約10重量%〜約100重量%、約20重量%〜約100重量%、約30重量%〜約100重量%、約40重量%〜約100重量%、約50重量%〜約100重量%、約60重量%〜約100重量%、約70重量%〜100重量%、又は更には約80重量%〜約100重量%のポリマーを含む。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は、低コスト、低重量、及び処理の容易さのうちの少なくとも1つのために、少なくとも約70重量%〜100重量%のポリマーを含むことが望ましいことがある。
いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層のポリマーは、約50℃〜約400℃、約50℃〜約350℃、約50℃〜約300℃、又は更には約50℃〜約250℃の軟化温度を有する。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は、25℃、30℃、40℃、又は更には50℃でも非粘着性である。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層のポリマーは、約0重量%〜約15重量%、約0重量%〜約10重量%、約0重量%〜約5重量%、約0重量%〜約3重量%、約0重量%〜約1重量%、又は更には実質的に0重量%の感圧接着剤を、ポリマーブレンドの形態で含有する。感圧接着剤などの低率の弾性及び/又は高粘弾性材料は、電気化学セル又は液体フロー電池内の圧縮力によって使用中に流れることがあり、セル又は電池構成要素同士の間の所望の分離を得ることを困難にすることがある。いくつかの実施形態において、電極アセンブリ及び/又は膜電極アセンブリは、実質的に感圧接着剤及び/又は感圧接着層を含まない。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層のポリマーの係数、例えばヤング率は、約0.010GPa〜約10GPa、約0.1GPa〜約10GPa、約0.5GPa〜約10GPa、約0.010GPa〜約5GPa、約0.1GPa〜約5GPa、又は更には約0.5GPa〜約5GPaであってよい。
不連続輸送保護層のポリマーは、イオン性ポリマーであってもよい。イオン性ポリマーとして、イオン交換樹脂、イオノマー樹脂及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。イオン交換樹脂が特に有用であり得る。不連続輸送保護層のイオン性ポリマーは、繰り返し単位の一部が電気的に中性であり、繰り返し単位の一部がイオン性官能基すなわちイオン性繰り返し単位を有するポリマーを含んでもよい。いくつかの実施形態において、イオン性ポリマーは、イオン性官能基を有する繰り返し単位のモル分率が、約0.005〜約1である。
イオン性ポリマーは、従来技術で改変された従来の熱可塑性物質及び熱硬化性物質を含み、例えば陰イオン及び/又は陽イオンのイオン性官能基のタイプのうちの少なくとも1つを含み得る。改変され得る有用な熱可塑性樹脂は、例えば高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどのポリエチレン、例えば高分子量のポリプロピレンなどのポリプロピレン、ポリスチレン、例えばアルカリ金属に交換された酸官能基を有し得るアクリル酸をベースにしたポリアクリレートなどのポリ(メタ)アクリレート、塩素化ポリ塩化ビニル、例えば過フッ化フルオロポリマー及び各々が半結晶及び/又は非結晶であり得るポリテトラフルオロエチレン(PTFE)及びフッ化ポリビニリデン(PVDF)など部分的にフッ化されたフルオロポリマーなどのフルオロポリマー、ポリエーテルイミド、並びにポリケトンのうちの少なくとも1つを含むが、これらに限定されない。有用な熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、ユリアホルムアデヒド樹脂及びメラミン樹脂のうち少なくとも1つを含むが、これらに限定されない。イオン性ポリマーとして、イオン交換樹脂、イオノマー樹脂及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。イオン交換樹脂が特に有用であり得る。
本明細書で定義されるように、イオン性ポリマーは、繰り返し単位の一部が電気的に中性であり、繰り返し単位の一部がイオン性官能基を有するポリマーを含む。いくつかの実施形態において、イオン性ポリマーは、イオン性官能基を有する繰り返し単位のモル分率が約0.005〜1である。いくつかの実施形態において、イオン性ポリマーは陽イオン樹脂、すなわち、そのイオン性官能基が負の電荷を有して、陽イオン例えばプロトンの移動を促進する。任意で、陽イオン樹脂はプロトン陽イオン樹脂である。いくつかの実施形態では、イオン性ポリマーは陰イオン交換樹脂、すなわち、そのイオン性官能基が正の電荷を有し、陰イオンの移動を促進する。イオン性ポリマーのイオン性官能基としては、カルボキシレート基、スルホネート基、スルホンアミド基、四級アンモニウム基、チウロニウム基、グアニジニウム基、イミダゾリウム基及びピリジニウム基が挙げることができるが、これらに限定されない。イオン性ポリマーに、イオン性官能基の組み合わせを使用してもよい。
イオノマー樹脂は、繰り返し単位の一部が電気的に中性であり、繰り返し単位の一部がイオン性官能基を有する樹脂を含む。本明細書で定義されるように、イオノマー樹脂は、イオン性官能基を有する繰り返し単位のモル分率が約0.15以下である樹脂と見なされる。いくつかの実施形態において、イオノマー樹脂は、イオン性官能基を有する繰り返し単位のモル分率が、約0.005〜約0.15、約0.01〜約0.15、又は更には約0.03〜約0.15である。いくつかの実施形態において、イオノマー樹脂は、陽極液及び陰極液のうち少なくとも1つに不溶である。イオノマー樹脂のイオン性官能基としては、カルボキシレート基、スルホネート基、スルホンアミド基、四級アンモニウム基、チウロニウム基、グアニジニウム基、イミダゾリウム基及びピリジニウム基を挙げることができるが、これらに限定されない。イオノマー樹脂にイオン性官能基の組み合わせを使用してもよい。イオノマー樹脂の混合物を用いてもよい。イオノマー樹脂は、陽イオン樹脂又は陰イオン樹脂であってもよい。有用なイオノマー樹脂として、限定はしないが、デラウェア州ウィルミントンのDuPont社から入手可能なNAFIONと、ベルギー国ブリュッセルのSOLVAY社から入手可能なパーフルオロスルホン酸であるAQUIVIONと、日本国東京の旭硝子社のフルオロポリマーイオン交換樹脂であるFLEMION及びSELEMIONと、独国Bietigheim−BissingenのFumatek社から入手可能な、FKS、FKB、FKL、FKE陽イオン交換樹脂並びにFAB、FAA、FAP、及びFAD陰イオン交換樹脂を含むFUMASEPイオン交換樹脂と、ミネソタ州セントポールの3M Company社から粉末又は水溶液として、「3M825EW」の登録商標で入手可能な、825当量を有するポリベンゾイミダゾール,パーフルオロスルホン酸イオノマーと、3M Company社から粉末又は水溶液として、「3M725EW」の登録商標で入手可能な、725当量を有するパーフルオロスルホン酸イオノマーと、その全体が本明細書に参照として組み込まれている、米国特許第7,348,088号に記載されているイオン交換材料及び膜と、が挙げられる。
イオン交換樹脂は、繰り返し単位の一部が電気的に中性であり、繰り返し単位の一部がイオン性官能基を有する樹脂を含む。本明細書中に定義されるように、イオン交換樹脂は、イオン性官能基を有する繰り返し単位のモル分率が約0.15より大きく約1.00未満である樹脂と見なされる。いくつかの実施形態では、イオン交換樹脂は、イオン性官能基を有する繰り返し単位のモル分率が、約0.15より大きく約0.90未満、約0.15より大きく約0.80未満、約0.15より大きく約0.70未満、約0.30より大きく約0.90未満、約0.30より大きく約0.80未満、約0.30より大きく約0.70未満、約0.45より大きく約0.90未満、約0.45より大きく約0.80未満、及び更には約0.45より大きく約0.70未満である。イオン交換樹脂は、陽イオン交換樹脂であってもよく、又は陰イオン交換樹脂であってもよい。イオン交換樹脂は、任意で、プロトンイオン交換樹脂であってもよい。イオン交換樹脂のタイプは、例えばイオン交換膜など、イオン透過膜を介して陽極液と陰極液との間で移動される必要がある、イオンのタイプに基づいて選択してもよい。いくつかの実施形態において、イオン交換樹脂は、陽極液及び陰極液のうちの少なくとも1つに不溶である。イオン交換樹脂のイオン性官能基としては、カルボキシレート基、スルホネート基、スルホンアミド基、四級アンモニウム基、チウロニウム基、グアニジニウム基、イミダゾリウム基、及びピリジニウム基が挙げられ得るが、これらに限定されない。イオン交換樹脂にイオン性官能基の組み合わせを使用してもよい。イオン交換樹脂の混合物を用いてもよい。有用なイオン交換樹脂としては、フッ素化イオン交換樹脂、例えば、パーフルオロスルホン酸コポリマー及びパーフルオロスルホンイミドコポリマー、スルホン化ポリスルホン、四級アンモニウム基を含むポリマー又はコポリマー、グアニジニウム基若しくはチウロニウム基のうち少なくとも1つを含むポリマー又はコポリマー、イミダゾリウム基を含むポリマー又はコポリマー、ピリジニウム基を含むポリマー又はコポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。このイオン性ポリマーは、イオノマー樹脂とイオン交換樹脂との混合物であってもよい。
不連続輸送保護層のポリマーは、例えばイオン性官能基を有する繰り返し単位のモル分率が、約0.03〜約1、約0.05〜約1、約0.10〜1、約0.03〜約0.8、約0.05〜0.80、又は更には約0.1〜0.80である、本明細書で先に開示したイオン性ポリマーなどの親水性ポリマーを含んでもよい。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は、約5重量%〜約100重量%、約10重量%〜100重量%、約25重量%〜約100重量%、約5重量%〜約80重量%、約10重量%〜80重量%、約25重量%〜約80重量%、約5重量%〜約60重量%、約10重量%〜約60重量%、又は更には約25重量%〜約60重量%の親水性ポリマーを含む。いくつかの実施形態において、親水性ポリマーを、ポリマーブレンドとしてポリマーに含んでもよく、又はポリマーコーティングとして含んでもよい。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は、親水性ポリマーコーティングを含む。当技術分野において知られた親水性ポリマーが使用されてもよく、親水性ポリマーは、ポリアクリル酸類、ポリメタクリル酸類、ポリビニルアルコール類、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、酸化ポリエチレン、酸化ポリプロピレン、ポリアクリルアミド類、無水マレイン酸ポリマー、セルロース系ポリマー、主鎖又は側鎖にアミン基を有する高分子電解質及びポリマー(例えば、ナイロン66、ナイロン77、及びナイロン12)、ポリスルフォン、エポキシ類、ポリエステル、並びにポリカーボネートを含むが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は親水性コーティングを含む。親水性コーティングは、有機材料又は無機材料であってよい。親水性コーティングは、高分子量分子種(10000g/molより大きい数平均分子量)、オリゴマー分子種(1000g/molより大きく10000g/mol未満の数平均分子量)、低分子量分子種(1000g/mol以下で20g/mol以上の数平均分子量)、及びそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含み得る。親水性コーティングは、例えば酸、ヒドロキシル、エステル、エーテル及び/又はアミンなど、1つ以上の極性官能基を含む分子種を含むことができる。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層の親水性ポリマー及び/又は親水性コーティングは、約90°〜0°、約85°〜約0°、約70°〜約0°、約50°〜約0°、約30°〜約0°、約20°〜約0°、又は更には約10°〜約0°の、水、陰極液及び/若しくは陽極液との表面接触角を有してもよい。接触角は、後退接触角測定及び前進接触角測定を含む、公知の技術で測定することができる。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層の親水性ポリマー及び/又は親水性コーティングは、約90°〜0°、約85°〜約0°、約70°〜約0°、約50°〜約0°、約30°〜約0°、約20°〜約0°、又は更には約10°〜約0°の、水、陰極液及び/若しくは陽極液との後退接触角を有してもよい。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層の親水性ポリマー及び/又は親水性コーティングは、約90°〜0°、約85°〜約0°、約70°〜約0°、約50°〜約0°、約30°〜約0°、約20°〜約0°、又は更には約10°〜約0°の、水、陰極液及び/若しくは陽極液との前進接触角を有してもよい。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は、約90°〜0°、約85°〜約0°、約70°〜約0°、約50°〜約0°、約30°〜約0°、約20°〜約0°若しくは更には約10°〜約0°の、水、陰極液及び/若しくは陽極液との前進接触角並びに/又は後退接触角を有してもよい。不連続輸送保護層のための親水性ポリマー及び/又は親水コーティングの使用は、例えば陽極液及び/又は陰極液の流れなどの、層を介した液体輸送を改善し、電気化学セル及び/又は液体フロー電池の性能を改善し得る。
本開示の不連続輸送保護層のメッシュ構造体(例えば、メッシュ構造体15a)、織布構造体(例えば、織布構造体15b)、及び/又は不織布構造体(例えば、不織布構造体15c)を含んでいるポリマーは、空隙又は孔を実質的に含まない中実であってもよい。例えば、図3A〜3Hの不連続輸送保護層はそれぞれ、ポリマーから形成されてもよく、このポリマーは空隙又は孔を実質的に含まない中実であってもよい。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層のポリマーは、約0〜約5体積%の多孔率、約0体積%〜約3体積%の多孔率、又は更には約0体積%〜約1体積%の多孔率を有する。いくつかの実施形態において、電気化学セル又は液体フロー電池で使用する際に存在する圧縮力により良好に抵抗することができ、及び/又は、例えば多孔質電極とイオン透過膜との間など、構成要素間の所望の間隔を維持することができる、より高い弾性率の材料を準備するために、不連続輸送保護層のポリマー内に低い多孔率を維持することが望ましいことがある。
いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は非導電性である。不連続輸送保護層は、少量の導電性材料又は他の充填剤、例えば非導電性微粒子を含有してよい。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は、導電性微粒子及び非導電性微粒子のうちの少なくとも1つを、約0重量%〜約5重量%、約0〜約3重量%、約0〜約1重量%、又は更には実質的に0重量%を含有する。
不連続輸送保護層の厚さTは、特に限定されない。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層の厚さ、例えば複数の個別の構造体と、メッシュ構造体と、織布構造体と、不織布構造体のうちの少なくとも1つの厚さは、約0.05ミクロン〜約3000ミクロン、約0.05ミクロン〜約2000ミクロン、約0.05ミクロン〜約1000ミクロン、約0.05ミクロン〜約500ミクロン、約1ミクロン〜約3000ミクロン、約1ミクロン〜約2000ミクロン、約1ミクロン〜約1000ミクロン、約1ミクロン〜約500ミクロン、約10ミクロン〜約3000ミクロン、約10ミクロン〜約2000ミクロン、約10ミクロン〜約1000ミクロン、約10ミクロン〜約500ミクロン、約50ミクロン〜約3000ミクロン、約50ミクロン〜約2000ミクロン、約50ミクロン〜約1000ミクロン、又は更には約50ミクロン〜約500ミクロンである。
いくつかの実施形態において、セル又は電池の短絡に対する抵抗性(例えば、イオン透過膜の炭素繊維貫入に関連付けられた)を最大にするために、より厚い不連続輸送保護層を有することが望ましいことがある。これらの実施形態において、不連続輸送保護層の厚さは、上述した厚さの範囲の上端のものであってよい。例えば、不連続輸送保護層の厚さは、約25ミクロン〜約3000ミクロン、約25ミクロン〜約2000ミクロン、約25ミクロン〜約1000ミクロン、約25ミクロン〜約500ミクロン、約50ミクロン〜約3000ミクロン、約50ミクロン〜約2000ミクロン、約50ミクロン〜約1000ミクロン、約50ミクロン〜約500ミクロン、約75ミクロン〜約3000ミクロン、約75ミクロン〜約2000ミクロン、約75ミクロン〜約1000ミクロン、約75ミクロン〜約500ミクロン、約100ミクロン〜約3000ミクロン、約100ミクロン〜約2000ミクロン、約100ミクロン〜約1000ミクロン、又は更には約100ミクロン〜約500ミクロンであってもよい。
いくつかの実施形態において、セル抵抗及び/又は短絡抵抗を強化するため、多孔質保護層の厚さは、約25ミクロン〜約500ミクロン、約50ミクロン〜約500ミクロン、約75ミクロン〜約500ミクロン、約100ミクロン〜約500ミクロン、約25ミクロン〜約400ミクロン、約50ミクロン〜約400ミクロン、約75ミクロン〜約400ミクロン、約100ミクロン〜約400ミクロン、約25ミクロン〜約300ミクロン、約50ミクロン〜約300ミクロン、約75ミクロン〜約300ミクロン、又は更には約100ミクロン〜約300ミクロンであってよい。
いくつかの実施形態において、セル抵抗を向上させる(セル抵抗を低下させる)ために、より薄い不連続輸送保護層を有することが望ましいことがある。これらの実施形態において、不連続輸送保護層の厚さは、上述した厚さの範囲の下端のものであってもよい。例えば、不連続輸送保護層の厚さは、約25ミクロン〜約500ミクロン、約50ミクロン〜約500ミクロン、約75ミクロン〜約500ミクロン、約100ミクロン〜約500ミクロン、約25ミクロン〜約400ミクロン、約50ミクロン〜約400ミクロン、約75ミクロン〜約400ミクロン、約100ミクロン〜約400ミクロン、約25ミクロン〜約300ミクロン、約50ミクロン〜約300ミクロン、約75ミクロン〜約300ミクロン、又は更には約100ミクロン〜約300ミクロンであってもよい。
いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は、メッシュ構造体(図3A及び図3Dを参照)を含んでもよい。メッシュ構造体は、例えば複数の貫通孔など、複数の開放領域を有する連続シート又は層を含む。メッシュ構造体は、例えば、複数の貫通孔を有するポリマーフィルムを含むことができる。本開示のメッシュ構造体は、従来の織布及び不織布構造体すなわち織布基材及び不織布基材を含まない。メッシュ構造体の複数の開放領域の形状は、特に限定されず、円形、楕円形、不規則な多角形、規則的な多角形、例えば三角形、四角形(正方形、矩形、菱形、台形)、五角形、六角形、八角形が挙げられるが、これらに限定しない。形状の組み合わせを用いてもよい。いくつかの実施形態において、メッシュ構造体の複数の開放領域は、約10ミクロン〜約10mm、50ミクロン〜約10mm、100ミクロン〜10mm、約200ミクロン〜約10mm、約500ミクロン〜約10mm、約1000ミクロン〜約10mm、10ミクロン〜約8mm、50ミクロン〜約8mm、約100ミクロン〜約8mm、約200ミクロン〜約8mm、約500ミクロン〜約8mm、約1000ミクロン〜約8mm、10ミクロン〜約6mm、50ミクロン〜約6mm、約100ミクロン〜約6mm、約200ミクロン〜約6mm、約500ミクロン〜約6mm、約1000ミクロン〜約6mm、又は更には約10ミクロン〜約1000ミクロンの長さ及び/又は幅を有してよい。複数の開放領域の深さは、上述したように不連続輸送保護層の厚さTに対応してもよい。各開放領域の寸法すなわち長さ、幅及び/又は深さは、実質的に同一であってもよく、又は異なっていてもよい。メッシュ構造体の複数の開放領域は、ランダムであってもよく、パターンであってもよい。パターンとして、正方配列、及び六方配列等が挙げられるが、これらに限定されない。パターンの組み合わせを用いてもよい。
メッシュ構造体は、当技術分野の公知の技術によって作製され得る。例えば、ポリマーフィルムは押出し成形プロセスによって作製することができ、複数の開放領域が、限定しないが、ダイカット、レーザ切断、ウォータージェット切断、ニードルパンチ、エッチングなど、当技術分野で公知の技術を介してポリマーフィルムに形成することができる。メッシュ構造体もまた押出し成形プロセスによって形成することができる。押出し成形プロセスは、例えば、互いに実質的に平行なポリマーのストランドの第1のセットが、多孔質電極上で1つの方向で押出され、互いに実質的に平行で更にストランドの第1のセットに対して角度θだけオフセットされた、ポリマーストランドの第2のセットが、多孔質電極上に押出され、それによってメッシュ構造体を形成する。θは、約5°〜約90°、約15°〜約90°、約30°〜約90°、又は更には約45°〜約90°であってよい。
いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は、織布構造体、すなわち複数の開放領域を有する織布基材(図3E及び図3Fを参照)を含んでもよい。当技術分野で公知である従来の織布構造体、例えば織物布及び織布が使用され得る。いくつかの実施形態において、織布構造体の複数の開放領域は、約10ミクロン〜約10mm、約50ミクロン〜約10mm、約100ミクロン〜約10mm、約200ミクロン〜約10mm、約500ミクロン〜約10mm、約1000ミクロン〜約10mm、約10ミクロン〜約8mm、約50ミクロン〜約8mm、約100ミクロン〜約8mm、約200ミクロン〜約8mm、約500ミクロン〜約8mm、約1000ミクロン〜約8mm、約10ミクロン〜約6mm、約50ミクロン〜約6mm、約100ミクロン〜約6mm、約200ミクロン〜約6mm、約500ミクロン〜約6mm、約1000ミクロン〜約6mmの長さ及び/又は幅を有してもよい。複数の開放領域の深さは、前述したように不連続輸送保護層の厚さTに対応し得る。
いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は、不織布構造体、すなわち実質的に相互連結した開放領域を有する不織布基材(図3G及び図3Hを参照)を含んでもよい。例えば不織布紙、不織布フェルト、及び不織布ウェブなど、当技術分野で公知である従来の不織布構造体が使用され得る。
本開示における不連続輸送保護層の織布及び不織布構造体は、非導電性の構造体であってもよい。不連続輸送保護層の織布及び不織布構造体は、一般に繊維を含む。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は、非導電性の織布構造体を含み、非導電性の不織布構造体を含まない。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は、非導電性の不織布構造体を含み、非導電性の織布構造体を含まない。不連続輸送保護層における、非導電性の織布及び不織布構造体は、ポリマーを含み、任意で無機物を含み得る。織布及び不織布構造体は、非導電性ポリマー材料を含んでよく、任意で非導電性の無機材料を含み得る。非導電性の織布基材及び不織布基材は、例えば複数の繊維など、繊維を含んでよい。織布及び不織布構造体は、例えば非導電性ポリマー繊維などのポリマー繊維から、及び任意で、例えば非導電性の無機繊維などの無機繊維から作製され得る。いくつかの実施形態において、織布及び不織布構造体は、ポリマー繊維を含み、無機繊維を除外してよい。
いくつかの実施形態において、織布及び不織布構造体の繊維は、長さ対幅のアスペクト比、及び長さ対厚さのアスペクト比の両方が約10より大きくてよく、幅対厚さのアスペクト比が約5未満であってよい。円の形状の断面積を有する繊維の場合、幅及び厚さは同一であり、円形断面の直径に等しくなる。繊維の長さ対幅及び長さ対厚さのアスペクト比に関する特定の上限はない。繊維の長さ対厚さ及び長さ対幅のアスペクト比の両方は、約10〜約1000000、10〜約100000、10〜約1000、約10〜約500、10〜約250、10〜約100、約10〜約50、約20〜約1000000、20〜約100000、20〜約1000、20〜約500、20〜約250、20〜約100、又は更には約20〜約50であってもよい。繊維の幅及び厚さはそれぞれ、約0.001〜約500ミクロン、約0.001〜約250ミクロン、約0.001〜約100ミクロン、約0.001ミクロン〜約50ミクロン、約0.001〜約25ミクロン、約0.001ミクロン〜約10ミクロン、約0.001ミクロン〜約1ミクロン、約0.01〜約500ミクロン、約0.01〜約250ミクロン、約0.01〜約100ミクロン、約0.01ミクロン〜約50ミクロン、約0.01〜約25ミクロン、約0.01ミクロン〜約10ミクロン、約0.01ミクロン〜約1ミクロン、約0.05〜約500ミクロン、約0.05〜約250ミクロン、約0.05〜約100ミクロン、約0.05ミクロン〜約50ミクロン、約0.05〜約25ミクロン、約0.05ミクロン〜約10ミクロン、約0.05ミクロン〜約1ミクロン、約0.1〜約100ミクロン、約0.1〜約500ミクロン、約0.1〜約250ミクロン、約0.1ミクロン〜約50ミクロン、約0.1〜約25ミクロン、約0.1ミクロン〜約10ミクロン、又は更には約0.1ミクロン〜約1ミクロンであってもよい。いくつかの実施形態において、繊維の厚さと幅とは、同一であってもよい。いくつかの実施形態において、より小さいマイクロファイバーが一緒に織られるか又は結合されて、構成する個々の繊維よりも大きな寸法、例えば幅及び/又は厚さを有するマクロファイバーを形成し得る。
繊維は、従来の技術を用いて、織布及び不織布構造体に作製され得る。不織布構造体は、メルトブローン繊維プロセス、スパンボンドプロセス、カーディングプロセスなどによって作製され得る。いくつかの実施形態において、繊維の長さ対厚さのアスペクト比、及び長さ対幅のアスペクト比は、1000000より大きく、約10000000より大きく、約100000000より大きく、又は更には1000000000より大きくてよい。いくつかの実施形態において、繊維の長さ対厚さのアスペクト比、及び長さ対幅のアスペクト比は、約10〜約1000000000、約10〜約100000000、約10〜約10000000、約20〜約1000000000、約20〜約100000000、約20〜約10000000、約50〜約1000000000、約50〜約100000000、又は更には約50〜約10000000であってもよい。
織布及び不織布構造体のうちの少なくとも1つは、従来の織布紙及び不織布紙、フェルト、マット、及び当技術分野で公知である布(布地)を含んでよい。織布及び不織布構造体は、ポリマー繊維、及び任意でセラミック繊維を含んでよい。非導電性の織布及び不織布基材のうちの少なくとも1つを形成するために使用されるタイプの数、ポリマー繊維のタイプ及びセラミック繊維のタイプの数は、特に限定されない。ポリマー繊維は、例えばポリマー組成物又は1つのポリマータイプなど、少なくとも1つのポリマーを含んでよい。ポリマー繊維は、少なくとも2つのポリマー、すなわち2つのポリマー組成物又は2つのポリマータイプを含んでよい。ポリマー繊維は、少なくとも2つの異なるポリマータイプからなる芯鞘ポリマー繊維であってもよい。例えば、ポリマー繊維は、ポリエチレンから成る一方のセットの繊維、及びポリプロピレンから成る他方のセットの繊維を含んでよい。少なくとも2つのポリマーが使用される場合、第1のポリマー繊維は、第2のポリマー繊維よりも低いガラス転移温度及び/又は融解温度を有し得る。第1のポリマー繊維は、織布及び不織布構造体のうちの少なくとも1つのポリマー繊維を一緒に融合させ、例えば織布及び不織布構造体の機械的特性を改善するために使用され得る。任意のセラミック繊維は、例えば1つのセラミック組成物又は1つのセラミックタイプなど、少なくとも1つのセラミックを含んでよい。任意のセラミック繊維は、少なくとも2つのセラミック、すなわち2つのセラミック組成物又は2つのセラミックタイプを含んでよい。織布及び不織布構造体は、例えば1つのポリマー組成物又はポリマータイプなどの、少なくとも1つのポリマー繊維、及び、例えば1つのセラミック組成物又は1つのセラミックタイプなどの、少なくとも1つのセラミック繊維を含んでよい。例えば、織布及び不織布構造体のうちの少なくとも1つは、ポリエチレン繊維及びガラス繊維を含んでよい。
織布及び不織布構造体のうちの少なくとも1つの基本重量は、特に限定されない。いくつかの実施形態において、織布及び不織布構造体のうちの少なくとも1つの基本重量は、材料のグラム/平方メートル(gsm)で測定され、約4gsm〜約60gsm、約4gsm〜約50gsm、約4gsm〜約40gsm、約4gsm〜約32gsm、約6gsm〜約60gsm、約6gsm〜約50gsm、約6gsm〜約40gsm、約6gsm〜約32gsm、約8gsm〜約60gsm、約8gsm〜約50gsm、約8gsm〜約40gsm、又は更には約8gsm〜約32gsmであってよい。
いくつかの実施形態において、織布及び不織布構造体は、導電性材料が非導電性の織布及び不織布構造体のうちの少なくとも1つを導電性に変えない限りは、少量の1つ以上の導電性材料を含んでもよい。いくつかの実施形態において、非導電性の織布及び不織布構造体のうちの少なくとも1つは、実質的に導電性材料を含まない。この場合、「導電性材料を実質的に含まない」とは、非導電性の織布及び不織布基材のうちの少なくとも1つが、約25重量%未満、約20重量%未満、約15重量%未満、約10重量%未満、約5重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、約1重量%未満、約0.5重量%未満、約0.25重量%未満、約0.1重量%未満、又は更には0.0重量%未満の導電性材料を含むことを意味する。
織布及び不織布構造体のうちの少なくとも1つのポリマー繊維は、特に限定されない。いくつかの実施形態において、織布及び不織布構造体のうちの少なくとも1つのポリマー繊維は、非導電性である。いくつかの実施形態において、織布及び不織布構造体のポリマー繊維は、熱可塑性物質及び熱硬化性物質のうちの少なくとも1つを含んでよい。熱可塑性物質は、熱可塑性エラストマーを含み得る。熱硬化性物質は、Bステージのポリマーを含み得る。いくつかの実施形態において、織布及び不織布構造体のポリマー繊維は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、ユリアホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、例えばポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、例えばポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリオレフィン、例えばスチレン−ブタジエン−スチレン等のスチレン並びにスチレン系ランダムコポリマー及びブロックコポリマー、ポリ塩化ビニル、例えばフッ化ポリビニリデン及びポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素化ポリマーのうちの少なくとも1つを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、ポリマー繊維は、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリオレフィン、スチレン並びにスチレン系ランダムコポリマー及びブロックコポリマー、ポリ塩化ビニル、並びにフッ素化ポリマーのうちの少なくとも1つを含む。
織布及び不織布構造体の任意のセラミック繊維は、特に限定されない。セラミック繊維のセラミックとして、金属酸化物、例えばガラス及びドープガラスなどの酸化ケイ素、及び酸化アルミニウムを挙げることができるが、これらに限定されない。
セラミック繊維が織布構造体及び/又は不織布構造体として使用される場合、セラミック繊維は、金属酸化物、例えばガラス及びドープガラスなどの酸化ケイ素、及び酸化アルミニウムのうちの少なくとも1つを含んでもよいが、これらに限定されない。
不連続輸送保護層は、多層構造体であってもよい。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は少なくとも1つの層を含む。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層は2層以上を含む。不連続輸送保護層の層は、同じ組成物及び/若しくは構造体であってもよく、又は2つ以上の異なる組成物及び/若しくは2つ以上の異なる構造体を含んでもよい。
本開示の不連続輸送保護層は、不連続輸送保護層の少なくとも一部分にイオン性樹脂コーティングを更に含んでもよい。不連続輸送保護層のイオン性樹脂コーティングは、電解質の選択イオンが不連続輸送保護層を貫通して移動することを可能にする。これは、電解質が所与の不連続輸送保護層を容易に濡らして不連続輸送保護層に吸収されるようにすることによって達成され得る。材料特性、特に不連続輸送保護層の表面濡れ性は、陽極溶液及び陰極溶液の種類、すなわち、陽極溶液及び陰極溶液が水性系であるか非水性系であるかに基づいて選択してもよい。いくつかの実施形態において、イオン性樹脂コーティングのイオン性樹脂は、約90°〜0°、約85°〜約0°、約70°〜約0°、約50°〜約0°、約30°〜約0°、約20°〜約0°、又は更には約10°〜約0°の、水、陰極液及び/若しくは陽極液との表面接触角を有してもよい。いくつかの実施形態において、イオン性樹脂は不連続輸送保護層の表面積の、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は更には少なくとも100%を、コーティングする。濡れ性の改善は一般にイオン性樹脂コーティングの適用面積と共に増大するので、より大きい適用面積が好ましい可能性がある。
イオン性樹脂コーティングは、イオン性樹脂コーティングを形成するために硬化され得る1つ以上のモノマー及びオリゴマーを含有する、前駆体イオン性樹脂から形成することができる。前駆体イオン性樹脂は、溶解したポリマーを更に含有してもよい。前駆体イオン性樹脂は、前駆体イオン性樹脂の硬化前又は硬化後に除去される溶媒を含んでもよい。イオン性樹脂は、イオン性樹脂粒子の分散体から形成してもよく、分散体の溶媒を除去して不連続輸送保護層のイオン性樹脂コーティングを形成してもよい。イオン性樹脂コーティングはイオン性ポリマーを含むことができ、イオン性ポリマーは溶媒に分散又は溶解してもよく、この溶媒を除去して不連続輸送保護層のイオン性樹脂コーティングを形成してもよい。本明細書で前述したように、イオン性樹脂コーティングは、イオン性ポリマー、イオノマー樹脂、及びイオン交換樹脂のうちの少なくとも1つを含み得る。
不連続輸送保護層の総重量に対する、イオン性樹脂の重量の比率は特に限定されない。いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層の総重量に対するイオン性樹脂の重量の比率は、約0.03〜約0.95、約0.03〜約0.90、約0.03〜約0.85、約0.03〜約0.80、約0.03〜約0.70、約0.05〜約0.95、約0.05〜約0.90、約0.05〜約0.85、約0.05〜約0.80、約0.05〜約0.70、約0.10〜約0.95、約0.10〜約0.90、約0.10〜約0.85、約0.10〜約0.80、約0.10〜約0.70、約0.20〜約0.95、約0.20〜約0.90、約0.20〜約0.85、約0.20〜約0.80、約0.20〜約0.70、約0.30〜約0.95、約0.30〜約0.90、約0.30〜約0.85、約0.30〜約0.80、約0.30〜約0.70、約0.40〜約0.95、約0.40〜約0.90、約0.40〜約0.85、約0.40〜約0.80、又は更には約0.40〜約0.70である。
当技術分野で公知であるコーティング技術が使用されてよく、例として、ブラシコーティング、ディップコーティング、スプレーコーティング、例えばスロット供給ナイフコーティングなどのナイフコーティング、ノッチバーコーティング、例えばメイヤーバーコーティングなどのメータリングロッドコーティング、例えば流体軸受ダイコーティングなどのダイコーティング、例えば3ロールコーティングなどのロールコーティング、カーテンコーティングなどが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、イオン性樹脂は、例えばイオン性樹脂、溶媒、及び他の任意の望ましい添加剤を含む溶液などの、イオン性樹脂コーティング溶液の形態で、不連続輸送保護層の繊維表面の少なくとも一部にコーティングされる。例えば溶媒など、イオン性樹脂コーティング溶液の揮発性の構成成分は、不連続輸送保護層の表面の少なくとも一部にイオン性樹脂を残して、乾燥させることによって除去する。イオン性樹脂コーティング溶液は、樹脂と、適切な溶媒と、任意の他の添加剤とを組み合わせ、その後所望の剪断速度で混合することを含む溶液配合によって調製することができる。混合は、例えばブレードミキサ、及びボールミリング加工などの従来のミリング加工を含む、当技術分野で公知である任意の技術を使用することを含み得る。イオン性樹脂コーティング溶液への他の添加剤として、界面活性剤、分散剤、増粘剤、湿潤剤などを挙げることができるが、これらに限定されない。界面活性剤、分散剤及び増粘剤は、イオン性樹脂コーティング溶液が、不連続輸送保護層の表面を湿潤させる能力を促進するのを助けることができる。それらは粘度調節剤としても機能することができる。コーティング溶液を作る前に、イオン性樹脂は、例えば、エマルジョン重合技術又は懸濁重合技術を介して、イオン性樹脂を調製した場合に生成されるように、分散液又は懸濁液の形態であってもよい。イオン性樹脂分散体又は懸濁液を溶媒中で安定させるために、界面活性剤などの添加剤を使用してもよい。
イオン性樹脂コーティング溶液で有用な溶媒は、イオン性樹脂のタイプに基づいて選択してもよい。イオン性樹脂コーティング溶液で有用な溶媒としては、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール及びプロパノール)、アセトン、酢酸エチル、アルキル溶媒(例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン及びオクタン)、メチルエチルケトン、エチルエチルケトン、ジメチルエーテル、石油エーテル、トルエン、ベンゼン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
イオン性樹脂コーティング溶液中の溶媒の量は、重量基準で、約5〜約95パーセント、約10〜約95パーセント、約20〜約95パーセント、約30〜約95パーセント、約40〜約95パーセント、約50〜約95パーセント、約60〜約95パーセント、約5〜約90パーセント、約10〜約90パーセント、約20パーセント〜約90パーセント、約30〜約90パーセント、約40〜約90パーセント、約50〜約90パーセント、約60〜約90パーセント、約5〜約80パーセント、約10〜約80パーセント、約20パーセント〜約80パーセント、約30〜約80パーセント、約40〜約80パーセント、約50〜約80パーセント、約60〜約80パーセント、約5パーセント〜約70パーセント、約10パーセント〜約70パーセント、約20パーセント〜約70パーセント、約30〜約70パーセント、約40〜約70パーセント、又は更には約50〜約70パーセントであってよい。
例えば湿潤性を向上させるために、界面活性剤をイオン性樹脂コーティング溶液に使用してもよい。界面活性剤には、陽イオン性、陰イオン性及び非イオン性界面活性剤を含んでもよい。イオン性樹脂コーティング溶液で有用な界面活性剤は、Dow Chemical Company社(ミシガン州ミッドランド市)から入手可能なTRITON X−100、BYK Chemie GMBH社から(独国Wesel)から入手可能なDISPERSBYK 190、アミン(例えば、オレイルアミン及びドデシルアミン)、炭素数8以上の主鎖を有するアミン(例えば、3−(N、N−ジメチルドデシルアンモニオ)プロパンスルホン酸(SB12))、Cray Valley USA,LLC社(ペンシルベニア州エクストン市)から入手可能なSMA 1000、1,2−プロパンジオール、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、米国特許出願公開第2013/0011764号において開示されている第四級アミノ及び界面活性剤(この米国特許出願公開の内容は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている)を含むが、これらに限定されない。イオン性樹脂コーティング溶液中に1種以上の界面活性剤が使用される場合、界面活性剤は熱プロセスによって不連続輸送保護層から除去してもよい。界面活性剤は熱処理の温度で揮発するか又は分解し、得られた化合物は熱処理の温度で揮発する。いくつかの実施形態において、イオン性樹脂は界面活性剤を実質的に含まない。「実質的に含まない」とは、イオン性樹脂が、0重量%〜0.5重量%、0重量%〜0.1重量%、0重量%〜0.05重量%、又は更には0重量%〜0.01重量%の界面活性剤を含有することを意味する。いくつかの実施形態において、イオン性樹脂は界面活性剤を含有しない。界面活性剤は、界面活性剤の溶媒を用いた洗浄又はすすぎによってイオン性樹脂から除去してもよい。溶媒としては、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール及びプロパノール)、アセトン、酢酸エチル、アルキル溶媒(例えば、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン及びオクタン)、メチルエチルケトン、エチルエチルケトン、ジメチルエーテル、石油エーテル、トルエン、ベンゼン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
不連続輸送保護層は、ライナー又は剥離ライナー上に溶液をコーティングすることによってイオン性樹脂コーティング溶液で形成することができる。次に、不連続輸送保護層の第1の主面、例えば織布及び不織布構造体の第1の主面は、イオン性樹脂コーティング溶液に接触させて設置され得る。不連続輸送保護層はライナーから取り外され、不連続輸送保護層の第1の主面の少なくとも一部は、イオン性樹脂コーティング溶液でコーティングされる。任意で、新しいライナー又は同じライナーに、同一又は異なるイオン性樹脂コーティング溶液でコーティングしてもよく、次に不連続輸送保護層の第2の主面をイオン性樹脂コーティング溶液に接触させて設置してもよい。不連続輸送保護層はライナーから取り外され、不連続輸送保護層の第2の主面の少なくとも一部は、イオン性樹脂コーティング溶液でコーティングされる。次に、不連続輸送保護層は、例えば溶媒などの揮発性化合物をイオン性樹脂コーティング溶液から除去するために、例えばオーブンから又はオーブンを介した空気流からの熱などの熱処理のために露出され、ポリマー、及び不連続輸送保護層のポリマーの表面の少なくとも一部をコーティングするイオン性樹脂を含む、不連続輸送保護層を生成する。不連続輸送保護層を作製する代替の方法として、イオン性樹脂コーティング溶液を、不連続輸送保護層の第1の主面及び/又は第2の主面上に直接コーティングし、その後、例えば溶媒などの揮発性化合物をイオン性樹脂コーティング溶液から除去するために、例えばオーブンから又はオーブンを介した空気流からの熱などの熱処理を行い、ポリマーと、不連続輸送保護層のポリマーの表面の少なくとも一部をコーティングするイオン性樹脂とを含む、不連続輸送保護層を生成する。コーティング後に、コーティング溶液の量が多すぎる場合には、熱処理の前に、不連続輸送保護層を例えば2つのロールコータのニップに通して、イオン性樹脂コーティング溶液の一部を除去してもよい。
イオン性樹脂が前駆体イオン性樹脂の形態である場合、不連続輸送保護層は、前駆体樹脂を伴うポリマーを含む不連続輸送保護層の、少なくとも一方の主面をコーティングすることによって形成することができる。不連続輸送保護層のポリマー表面の少なくとも一部は、前駆体イオン性樹脂でコーティングされる。次いで、不連続輸送保護層の前駆体イオン樹脂コーティングは、限定ではないが、熱硬化、化学線硬化、及びeビーム硬化を含む、当技術分野で公知である技術によって硬化させることができる。前駆イオン性樹脂は、前駆性イオン性樹脂の硬化化学作用及びイオン性樹脂の所望の最終特性によって、硬化剤、触媒、連鎖移動剤、連鎖延長剤などのうちの1つ以上を含有してもよい。イオン性樹脂前駆体を硬化させることにより、ポリマーと、不連続輸送保護層のポリマー表面の少なくとも一部をコーティングするイオン性樹脂とを含む、不連続輸送保護層を生成する。
いくつかの実施形態において、不連続輸送保護層の体積多孔率、及び開放面積多孔率のうちの少なくとも1つは、約0.10〜約0.995、約0.10〜約0.95、約0.10〜約0.90、約0.10〜約0.85、約0.10〜約0.75、約0.15〜約0.995、約0.15〜約0.95、約0.15〜約0.90、約0.15〜約0.85、約0.15〜約0.75、約0.25〜約0.995、約0.25〜約0.95、約0.25〜約0.90、約0.25〜約0.85、約0.25〜約0.75、約0.35〜約0.995、約0.35〜約0.95、約0.35〜約0.90、約0.35〜約0.85、約0.35〜約0.75、約0.45〜約0.995、約0.45〜約0.95、約0.45〜約0.90、約0.45〜約0.85、約0.45〜約0.75、約0.50〜約0.995、約0.50〜約0.95、約0.50〜約0.90、約0.50〜約0.85、約0.50〜約0.75、約0.65〜約0.995、約0.65〜約0.95、約0.65〜約0.90、約0.65〜約0.85、又は更には約0.65〜約0.75であってよい。
不連続輸送保護層の体積多孔率は、不連続輸送保護層の総体積すなわちバルク体積によって除算された、不連続輸送層の空隙空間の体積と定義される。体積多孔率は、例えば直接方法、光学的方法、及びガス膨脹方法など、当技術分野で公知である従来の技術によって定義することができる。例えば、体積多孔率は次式から算出してもよい。
体積多孔率=1−(Ds/Dm)
式中、
Ds=基材の密度(バルク密度)、例えばg/cm3
Dm=基材を構成する材料の密度、例えばg/cm3
体積多孔率=1−(Ds/Dm)
式中、
Ds=基材の密度(バルク密度)、例えばg/cm3
Dm=基材を構成する材料の密度、例えばg/cm3
基材が2種以上の繊維タイプを含有する織布及び不織布基材である場合、Dmは重み付けされた平均密度である。
重み付けされた平均密度=D1(w1/w3)+D2(w2/w3)
式中、
D1は構成成分1の密度である。
D2は構成成分2の密度である。
w1は構成成分1の重量である。
w2は構成成分2の重量である。
w3は総重量(w3=w1+w2)である。
重み付けされた平均密度=D1(w1/w3)+D2(w2/w3)
式中、
D1は構成成分1の密度である。
D2は構成成分2の密度である。
w1は構成成分1の重量である。
w2は構成成分2の重量である。
w3は総重量(w3=w1+w2)である。
例えば、0.95g/cm3の密度を有するポリエチレン繊維から作られた、0.3g/cm3の密度Dsを有する不織布基材について、多孔率は(1−0.3/0.95)すなわち0.684である。体積多孔率は、基材内の孔又は開放体積の体積率である。
開放面積多孔率は、不連続輸送保護層の主面における不連続輸送保護層の表面の総面積(貫通孔の面積と対応するポリマーの面積)に対する、例えば貫通孔などの空隙面積の比率である。開放面積多孔率は、当技術分野で公知である従来技術によって決定され得る。開放面積多孔率は、例えば矩形貫通孔の長さl、及び幅w、並びに横糸繊維の繊維幅又は径Dwe、及び経糸繊維の繊維幅又は径Dwaを有するメッシュについて、以下のように計算され得る(孔の長さは経糸の方向に対応し、穴の幅は横糸の方向に対応するものと見なす)。
開放面積多孔率=(l×w)/[(l+Dwe)(w+Dwa)]
開放面積多孔率=(l×w)/[(l+Dwe)(w+Dwa)]
いくつかの実施形態において、セル又は電池の短絡に対する抵抗性(イオン透過膜の炭素繊維貫入に関連付けられた)を最大にするために、孔の少ない不連続輸送保護層を有することが望ましいことがある。これらの実施形態において、不連続輸送保護層の体積多孔率及び開放面積多孔率のうちの少なくとも1つは、上述した体積多孔率及び/又は開放面積多孔率の範囲の下端にあってもよい。例えば、不連続輸送保護層の体積多孔率及び開放面積多孔率のうちの少なくとも1つは、約0.10〜約0.65、約0.10〜約0.55、約0.10〜約0.45、約0.10〜約0.35、約0.15〜約0.65、約0.15〜約0.55、約0.15〜約0.45、又は更には約0.15〜約0.35であってよい。
いくつかの実施形態において、セル抵抗を最大にする(セル抵抗を下げる)ため、セル又は電池の中での流体の流れ、すなわち陽極液及び/又は陰極液の流れを増加させるために、より多孔質な不連続輸送保護層を用いることが望ましいことがある。これらの実施形態において、不連続輸送保護層の体積多孔率及び開放面積多孔率のうちの少なくとも1つは、上述した体積多孔率及び/又は開放面積多孔率の範囲の上端にあってもよい。例えば、不連続輸送保護層の体積多孔率及び開放面積多孔率のうちの少なくとも1つは、約0.35〜約0.995、約0.35〜約0.95、約0.35〜約0.90、約0.35〜約0.85、約0.35〜約0.75、約0.45〜約0.995、約0.45〜約0.95、約0.45〜約0.90、約0.45〜約0.85、又は更には約0.45〜約0.75であってよい。
本開示の不連続輸送保護層を含有する電気化学セル又は電池の短絡抵抗及びセル抵抗を改善することに関して、増加又は減少させるかのいずれかの多孔率の変更は、一般的に、パラメータの1つを改善する一方で、他方のパラメータに悪影響を与える。しかし、驚くことに、電気化学セルの短絡に対する抵抗(イオン透過膜の炭素繊維貫入に関連付けられた)は、本開示の不連続輸送保護層を含有する電気化学セルのセル抵抗を、少なくとも著しくではないが変化させ、場合によっては改善させつつ、改善させ得ることが判明した。これらの実施形態において、不連続輸送保護層の体積多孔率及び開放面積多孔率のうちの少なくとも1つは、約0.35〜約0.995、約0.35〜約0.95、約0.35〜約0.90、約0.35〜約0.85、又は更には約0.35〜約0.75であってよい。
本開示の不連続輸送保護層は、様々な技術によって作製され得る。一実施形態では、熱可塑性物質又はBステージの熱硬化性物質の連続フィルムは、例えば所望の開放領域を連続フィルムにダイカットすることによって、不連続輸送保護層の中に形成することができ、メッシュ構造体を形成する。別の実施形態において、熱可塑性繊維又はBステージの熱硬化性繊維の織布構造体若しくは不織布構造体は、例えば、従来技術を用いて織布構造体又は不織布構造体を作製することによって、不連続輸送保護層の中に形成することができる。
いくつかの実施形態において、イオン透過膜に隣接する不連続輸送保護層の主面を、圧力及び熱のうちの少なくとも1つを含み得る従来の積層技術を用いて、イオン透過膜(例えば、イオン交換膜)の第1の主面に積層して、膜電極アセンブリを形成してもよい。不連続輸送保護層の他方の主面が、接着層(例えば、第1の接着層)を介して多孔質電極に接着されるということが仮定される。いくつかの実施形態において、第2の不連続輸送保護層を、圧力及び熱のうちの少なくとも1つを含み得る従来の積層技術を用いて、イオン透過膜(例えば、イオン交換膜)の第1の主面とは反対側を向いた第2の主面に積層して、膜電極アセンブリを形成してもよい。第2の不連続輸送保護層の他方の主面が、接着層(例えば、第2の接着層)を介して第2の多孔質電極に接着されるということが仮定される。
本開示の接着層(例えば、第1の接着層、第2の接着層、第3の接着層、第4の接着層、第1のガスケット接着層、及び第2のガスケット接着層)は、感圧接着剤、熱溶融性接着剤、及び熱硬化性接着剤のうちの少なくとも1つを含んでもよい。本開示の接着層に用いられ得る感圧接着剤として、アクリレート、シリコーン、ニトリル系ゴム、ブチル系ゴム、天然ゴム、スチレンブロックコポリマー、ウレタンなどをベースとするものが挙げられるが、これらに限定されない。ポリ(メタ)アクリレートをベースとする感圧接着剤は、特に好適となり得る。
加熱活性化接着剤は、周囲温度又は使用温度において、例えば感圧接着剤又は構造用接着剤などの接着剤として作用することができ、一方では高温において、液体のように流動する機能を有する。加熱活性化接着剤は熱溶融接着剤を含み、半結晶又は非結晶の接着剤であり、それらの結晶融解温度Tm及び/又はガラス転移温度Tgを超える温度まで加熱すると、流動できる性質を有する。一旦冷却して、温度をTm及び/又はTgより低く戻すと、熱溶融接着剤は固化して接着性がもたらされる。熱溶融接着剤は、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート及びエポキシ樹脂のうちの少なくとも1つを含み得る。熱溶融接着剤は硬化され得る。熱溶融接着剤の硬化は、湿気硬化、熱硬化、及び化学線硬化のうちの少なくとも1つを含むことができる。加熱活性化接着剤は、その全てが本明細書に参照として組み込まれる、米国特許出願公開第2012/0325402号(Suwaらによる)、並びに米国特許第7,008,680号(Everaertsらによる)、及び同第5,905,099号(Everaertsらによる)において開示されている接着剤を含んでもよい。
本開示の接着剤は、例えば、接着転写テープの使用を介して接着層を電極アセンブリの不連続輸送保護層に積層するなどの積層加工、並びに、例えば接着剤を電極アセンブリの不連続輸送保護層にスクリーン印刷するなどの、様々なコーティング及び印刷技術を含む、当技術分野で公知である技術によって、膜電極アセンブリに適用してもよい。
接着層(例えば、第1の接着層、第2の接着層、第3の接着層、第4の接着層、第1のガスケット接着層、及び第2のガスケット接着層)は、環の形状、すなわち環形状の接着層であってもよい。用語「環」及び/又は「環状」は、一般に、2つの同心円によって境界付けされたリング状の物体を説明するために使用される。しかし、本開示において、用語「環」及び/又は「環状」はリング状の物体を指す。環の形状は特に限定されず、円、正方形、長方形、三角形、楕円形、及びダイヤモンド形を含み得るが、これらに限定されない。接着層は、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されていてもよい。いくつかの実施形態において、例えば第1の接着層、第2の接着層、第3の接着層、及び第4の接着層などの接着層のうちの1つ以上は、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されてもよく、不連続なライン又はストリップの連続であってもよい。いくつかの実施形態において、例えば第1の接着層、第2の接着層、第3の接着層、及び第4の接着層などの接着層のうちの1つ以上は、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されてもよく、膜電極アセンブリの外辺部の両側に(例えば、互いに向かい合って)、例えば2つの個別の接着ライン(例えば、ストリップ)などの2つの接着領域を含み得る。
第1及び第2のガスケットは、液体フロー電池の分野でガスケット材料として一般に使用される材料から調製され得る。ガスケットに使用される材料は特に限定されないが、一般的にガスケットの材料は、液体フロー電池に使用される陽極液及び/又は陰極液に対する良好な耐化学薬品性を有する。第1及び/又は第2のガスケットは、少なくとも1つのポリマーを含み得る。いくつかの実施形態において、第1及び第2のガスケットは、例えばポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリエチレンナフタレート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、例えばポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリオレフィン、例えばスチレン−ブタジエン−スチレン等のスチレン並びにスチレン系ランダムコポリマー及びブロックコポリマー、ポリ塩化ビニル、並びに例えばフッ化ポリビニリデン及びポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素化ポリマーのうちの、少なくとも1つを含むことができるが、これらに限定されない。第1及び/又は第2のガスケットは、環の形状、すなわち環形状の第1のガスケット及び/又は環形状の第2のガスケットであってもよい。用語「環」及び/又は「環状」は、一般に、2つの同心円によって境界付けされたリング状の物体を説明するために使用される。しかし、本開示において、用語「環」及び/又は「環状」はリング状の物体を指す。環の形状は特に限定されず、円、正方形、長方形、三角形、楕円形、及びダイヤモンド形を含み得るが、これらに限定されない。第1のガスケット及び/又は第2のガスケットは、膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されていてもよい。第1のガスケット及び/又は第2のガスケットは、イオン透過膜と隣接する接着層の間に配置されていてもよい。第1のガスケット及び/又は第2のガスケットは、イオン透過膜及び隣接する接着層のうちの1つ又は両方と接触してもよい。
本開示全体を通じて、第1及び第2のガスケットは、膜電極アセンブリと同じ幅を有するように図示されているが(例えば、図1I〜1M及び2Eを参照)、これは必要条件ではない。いくつかの実施形態において、第1及び/又は第2のガスケットの幅は、膜電極アセンブリ及び不連続輸送保護層のうちの少なくとも1つの幅未満であってもよい。いくつかの実施形態において、第1及び/又は第2のガスケットの幅は、膜電極アセンブリ及び不連続輸送保護層のうちの少なくとも1つの幅よりも大きくてもよい。第1及び/又は第2のガスケットの幅が、膜電極アセンブリ及び不連続輸送保護層のうちの少なくとも1つの幅よりも大きい場合、ガスケットは、電気化学セル又は液体フロー電池に含まれる場合に、膜電極アセンブリを封止するために用いることができる。
本開示の膜電極アセンブリはイオン透過膜を含むが、イオン交換膜は特に有用である。当技術分野において公知のイオン透過膜及びイオン交換膜を使用してもよい。例えばイオン交換膜などのイオン透過膜は、セパレータと称されることが多く、イオン性ポリマーから調製されてよく、例えば、限定ではないが、イオン交換樹脂、イオノマー樹脂、及びそれらの組み合わせを含む、不連続輸送保護層のイオン性ポリマーについて前述したものであってよい。いくつかの実施形態において、例えばイオン交換膜などの膜は、フッ素化イオン交換樹脂を含んでもよい。本開示の実施形態において有用な、例えばイオン交換膜などの膜は、イオン交換樹脂及び/又は当技術分野で公知であるイオノマーから作製することができ、又は膜フィルムとして市販されているものもあり、デラウェア州ウィルミントンのDuPont社から入手可能なNAFION PFSA MEMBRANESと、ベルギー国ブリュッセルのSOLVAY社から入手可能なパーフルオロスルホン酸であるAQUIVION PFSAと、日本国東京の旭硝子社から入手可能なフルオロポリマーイオン交換膜であるFLEMION及びSELEMIONと、独国Bietigheim−BissingenのFumatek社から入手可能な、FKS、FKB、FKL、FKE陽イオン交換膜、並びにFAB、FAA、FAP、及びFAD陰イオン交換膜を含むFUMASEPイオン交換膜と、ミネソタ州セントポールの3M Company社から粉末又は水溶液として、「3M825EW」の登録商標で入手可能な、825当量を有するパーフルオロスルホン酸イオノマーのイオン交換膜と、3M Company社から粉末又は水溶液として、「3M725EW」の登録商標で入手可能な、725当量を有するパーフルオロスルホン酸イオノマーと、その全体が本明細書に参照として組み込まれている、米国特許第7,348,088号に記載されている材料とが挙げられるが、それらに限定されない。いくつかの実施形態において、イオン交換膜はフルオロポリマーを含む。いくつかの実施形態において、イオン交換膜のフルオロポリマーは、約10重量%〜約90重量%、約20重量%〜約90重量%、約30重量%〜約90重量%、又は更には約40重量%〜約90重量%のフッ素を含有してもよい。
本開示の、例えばイオン透過膜などの膜は、民間供給業者から自立フィルムとして得てもよく、又は、適切な溶媒の中で、例えばイオン交換膜樹脂など、適切な膜の樹脂の溶液をコーティングし、次いで加熱して溶媒を除去することによって作製されてもよい。膜は、剥離ライナー上に溶液をコーティングし、次いで膜コーティング溶液のコーティングを乾燥させて、溶媒を除去することによって、コーティング溶液から形成することができる。
任意の好適なコーティング方法を使用して、膜コーティング溶液を剥離ライナー上にコーティングしてもよい。典型的な方法には手動方法及び機械方法の両方が含まれ、これにはハンドブラッシング、ノッチバーコーティング、流体ベアリングダイコーティング、巻線ロッドコーティング、流体ベアリングコーティング、スロット供給ナイフコーティング、及び3ロールコーティングが含まれる。最も典型的には3ロールコーティングが使用される。コーティングは、1回の通過又は複数回の通過で行うことができる。対応するイオン透過膜の亀裂を増加させることなしに、コーティング重量を増加させるためには、複数回の通過によるコーティングが有用であり得る。
膜コーティング溶液中の溶媒の量は、重量基準で、約5〜約95パーセント、約10〜約95パーセント、約20〜約95パーセント、約30〜約95パーセント、約40〜約95パーセント、約50〜約95パーセント、約60〜約95パーセント、約5〜約90パーセント、約10〜約90パーセント、約20パーセント〜約90パーセント、約30〜約90パーセント、約40〜約90パーセント、約50〜約90パーセント、約60〜約90パーセント、約5〜約80パーセント、約10〜約80パーセント、約20パーセント〜約80パーセント、約30〜約80パーセント、約40〜約80パーセント、約50〜約80パーセント、約60〜約80パーセント、約5パーセント〜約70パーセント、約10パーセント〜約70パーセント、約20パーセント〜約70パーセント、約30〜約70パーセント、約40〜約70パーセント、又は更には約50〜約70パーセントであってもよい。
膜コーティング溶液中の、例えばイオン交換樹脂及びイオノマー樹脂などの膜樹脂の量は、重量基準で、約5〜約95パーセント、約5〜約90パーセント、約5〜約80パーセント、約5〜約70パーセント、約5〜約60パーセント、約5〜約50パーセント、約5〜約40パーセント、約10〜約95パーセント、約10〜約90パーセント、約10〜約80パーセント、約10〜約70パーセント、約10〜約60パーセント、約10〜約50パーセント、約10〜約40パーセント、約20〜約95パーセント、約20〜約90パーセント、約20〜約80パーセント、約20〜約70パーセント、約20〜約60パーセント、約20〜約50パーセント、約20〜約40パーセント、約30〜約95パーセント、約30〜約90パーセント、約30〜約80パーセント、約30〜約70パーセント、約30〜約60パーセント、又は更には約30〜約50パーセントであってもよい。
イオン透過膜の厚さは、約5ミクロン〜約250ミクロン、約5ミクロン〜約200ミクロン、約5ミクロン〜約150ミクロン、約5ミクロン〜約100ミクロン、約10ミクロン〜約250ミクロン、約10ミクロン〜約200ミクロン、約10ミクロン〜約150ミクロン、約5ミクロン〜約10ミクロン、約15ミクロン〜約250ミクロン、約15ミクロン〜約200ミクロン、約15ミクロン〜約150ミクロン、又は更には約15ミクロン〜約100ミクロンであってよい。
本開示全体を通じて、イオン透過膜は、膜電極アセンブリの幅と同じ幅を有するように図示されているが(例えば、図1A〜2Eを参照)、これは必要条件ではない。いくつかの実施形態において、イオン透過膜の幅は、膜電極アセンブリ及び不連続輸送保護層のうちの少なくとも1つの幅未満であってもよい。いくつかの実施形態において、イオン透過膜の幅は、膜電極アセンブリ及び不連続輸送保護層のうちの少なくとも1つの幅よりも大きくてもよい。
本開示の膜電極アセンブリは、少なくとも1つの多孔質電極を含む。本開示の多孔質電極は導電性であり、多孔性は、電極の単位体積当たりの反応のための活性表面積を増加させ、陽極液及び陰極液を多孔質領域内に浸透させ、この付加表面積にアクセスさせることによって、その中に生じる酸化/還元反応を促進する。本開示の多孔質電極(例えば、第1の多孔質電極及び第2の多孔質電極)は、炭素繊維ベースの紙、フェルト、及び生地のうちの少なくとも1つを含んでもよい。多孔質電極は、織布及び不織布繊維マット、織布及び不織布繊維紙、フェルト、及び布(布地)のうちの少なくとも1つを含んでよい。いくつかの実施形態において、多孔質電極は炭素繊維を含む。多孔質電極の炭素繊維としては、焼成カーボン、無定形炭素、グラフェン、カーボンナノチューブ、黒鉛などが挙げることができるが、これらに限定されない。特に有用な多孔質電極材料として、炭素紙、炭素フェルト及び炭素布(布地)が挙げられる。いくつかの実施形態において、多孔質電極は、炭素紙、炭素フェルト及び炭素布のうちの少なくとも1つを含む。いくつかの実施形態において、多孔質電極は、炭素繊維を約30重量%〜約100%、約40重量%〜約100%、約50重量%〜約100重量%、約60重量%〜約100重量%、約70重量%〜約100重量%、約80重量%〜約100重量%、約90重量%〜約100重量%、又は更には約95重量%〜約100重量%含む。いくつかの実施形態において、多孔質電極は、導電性炭素微粒子の約50重量%〜約100重量%、約60重量%〜約100重量%、約70重量%〜約100重量%、約80重量%〜約100重量%、約90重量%〜約100重量%、約95重量%〜約100重量%、又は更には約97重量%〜約100重量%含む。いくつかの実施形態において、導電性炭素微粒子は、炭素粒子、片状炭素、炭素繊維、カーボンデンドライト、カーボンナノチューブ、及び分枝カーボンナノチューブのうちの少なくとも1つを含むことができ、これらの組み合わせが使用されてもよい。いくつかの実施形態では、導電性炭素微粒子は、黒鉛粒子、黒鉛フレーク、黒鉛繊維、及び黒鉛デンドライトのうち少なくとも1つを含んでもよく、これらの組み合わせが使用されてもよい。いくつかの実施形態において、多孔質電極は、重量で、黒鉛粒子、片状黒鉛、黒鉛繊維、及び黒鉛デンドライトのうちの少なくとも1つを、約5重量%〜約100重量%、約10重量%〜約100重量%、約20重量%〜約100重量%、約35重量%〜約100重量%、又は更には約50重量%〜約100重量%含む。
本開示の、電極アセンブリ及び膜電極アセンブリに有用な他の多孔質電極として、2015年6月23日に出願された「Porous Electrodes and Electrochemical Cells and Liquid Flow Batteries Therefrom」と題する、係争中の米国仮特許出願第62/183429号と、2015年6月23日に出願された「Porous Electrodes and Electrochemical Cells and Liquid Flow Batteries Therefrom」と題する、同第62/183441号と、2015年12月18日に出願された「Porous Electrodes,Membrane−Electrode Assemblies,Electrode Assemblies,and Electrochemical Cells and Liquid Flow Batteries Therefrom」と題する、同第62/269227号と、2015年12月18日に出願された「Porous Electrodes and Electrochemical Cells and Liquid Flow Batteries Therefrom」と題する、同第62/269239号とにおける多孔質電極が挙げられる。これらは、その全てが本明細書に参照として組み込まれている。
多孔質電極の厚さは、約10ミクロン〜約15000ミクロン、約10ミクロン〜約10000ミクロン、約10ミクロン〜約5000ミクロン、約10ミクロン〜約1000ミクロン、約10ミクロン〜約500ミクロン、約10ミクロン〜約250ミクロン、約10ミクロン〜約100ミクロン、約25ミクロン〜約15000ミクロン、約25ミクロン〜約10000ミクロン、約25ミクロン〜約5000ミクロン、約25ミクロン〜約1000ミクロン、約25ミクロン〜約500ミクロン、約25ミクロン〜約250ミクロン、又は更には約25ミクロン〜約100ミクロンであってよい。多孔質電極の多孔率は、体積基準で、約5パーセント〜約95パーセント、約5パーセント〜約90パーセント、約5パーセント〜約80パーセント、約5パーセント〜約70パーセント、約10パーセント〜約95パーセント、約10パーセント〜90パーセント、約10パーセント〜約80パーセント、約10パーセント〜約70パーセント、約10パーセント〜約70パーセント、約20パーセント〜約95パーセント、約20パーセント〜約90パーセント、約20パーセント〜約80パーセント、約20パーセント〜約70パーセント、約20パーセント〜約70パーセント、約30パーセント〜約95パーント、約30パーセント〜約90パーセント、約30パーセント〜約80パーセント、又は更には約30パーセント〜約70パーセントであってもよい。
多孔質電極は、織布及び不織布繊維マットの単層又は多層、織布及び不織布繊維紙、フェルト、及び布の単層又は多層、並びに特定の効用を有する多層紙及びフェルトの単層又は多層であってよい。多層が使用される場合、接着剤を使用して、電極同士を積層してもよい。多孔質電極が多層を含む場合、使用し得る層数に関して特に制限はない。しかしながら、コスト及び/又は組み立てステップ数を低減するために、本開示の電極アセンブリ及び膜電極アセンブリの層数を最小限にすることが一般に望まれるので、多孔質電極は、約2〜約20層、約2〜約10層、約2〜約8層、約2〜約5層、約3〜約20層、約3〜約10層、約3〜約8層、又は更には約3〜約5層の、織布及び不織布繊維マット並びに織布及び不織布繊維紙、フェルト、布、及び発泡体を含んでもよい。いくつかの実施形態において、多孔質電極は、約2〜約20層、約2〜約10層、約2〜約8層、約2〜約5層、約3〜約20層、約3〜約10層、約3〜約8層、又は更には約3〜約5層の炭素紙、炭素フェルト及び/又は炭素布を含む。
いくつかの実施形態において、多孔質電極に表面処理を施し、所与の陽極液若しくは陰極液に対する多孔質電極の濡れ性を高めてもよく、又は所与の陽極液若しくは陰極液の化学組成に関連付けられた酸化還元反応に対して、多孔質電極の電気化学活性を与えるか、若しくは増強してもよい。表面処理剤は、化学処理、熱処理及びプラズマ処理のうちの少なくとも1つを含むが、これらに限定されない。多孔質電極の熱処理として、例えば酸素及び空気などの酸化性雰囲気中で高温に加熱することを挙げることができる。熱処置の温度は、摂氏約100〜約1000度、摂氏約100〜約850度、摂氏約100〜約700度、摂氏200〜約1000度、摂氏約200〜約850度、摂氏約200〜約700度、摂氏約300〜約1000度、摂氏約300〜約850度、又は更には摂氏約300〜約700度であってもよい。熱処理の持続時間は、約0.1時間〜約60時間、約0.25時間〜約60時間、約0.5時間から約60時間、約1時間から約60時間、約3時間から約60時間、約0.1時間〜約48時間、約0.25時間〜約48時間、約0.5時間から約48時間、約1時間から約48時間、約3時間から約48時間、約0.1時間〜約24時間、約0.25時間〜約24時間、約0.5時間から約24時間、約1時間から約24時間、約3時間から約24時間、約0.1時間〜約12時間、約0.25時間〜約12時間、約0.5時間から約12時間、約1時間から約12時間、又は更には約3時間から約48時間であってもよい。いくつかの実施形態において、多孔質電極は、空気、酸素、水素、窒素、アルゴン、及びアンモニアのうちの少なくとも1つの、約300℃〜約700℃の温度における雰囲気中で約0.1時間〜48時間熱処理された、炭素紙、炭素フェルト、炭素布のうちの少なくとも1つを含む。
いくつかの実施形態において、多孔質電極は親水性であってよい。これは、多孔質電極が水性陽極溶液及び/又は陰極溶液と共に使用される場合に、特に有利となる場合がある。液体フロー電池の電極の孔への液体、例えば水、陰極液及び/又は陽極液の取り込みは、液体フロー電池の最適な動作のための重要な特性と考えてもよい。一部の実施形態では、電極の孔の100パーセントに液体を充填し、液体と電極表面との間に最大の界面を生成してもよい。他の実施形態では、電極の孔の約30パーセント〜約100パーセント、約50パーセント〜約100パーセント、約70パーセント〜約100パーセント、又は更には約80パーセント〜100パーセントに液体が充填されてもよい。一部の実施形態では、多孔質電極は、90度未満の、水、陰極液及び/又は陽極液との表面接触角を有してもよい。いくつかの実施形態において、多孔質電極は、約90°〜約0°、約85°〜約0°、約70°〜約0°、約50°〜約0°、約30°〜約0°、約20°〜約0°、又は更には約10°〜約0°の、水、陰極液及び/若しくは陽極液との表面接触角を有してもよい。
本開示の不連続輸送保護層、多孔質電極、膜、及び対応する膜電極アセンブリは、例えばレドックスフロー電池などの液体フロー電池で使用される電気化学セルを作製するために用いることができる。いくつかの実施形態において、本開示は、少なくとも1つの膜電極アセンブリを含む、電気化学セルを提供する。別の実施形態において、本開示は、本開示の膜電極アセンブリのいずれか1つによる膜電極アセンブリを含む、電気化学セルを提供する。
図4は、本開示の例示的な一実施形態による、例示的な電気化学セルの概略側断面図である。電気化学セル300は、多孔質電極40及び40’と、不連続輸送保護層10及び10’と、接着層1001及び1003と、イオン透過膜20とを備えている膜電極アセンブリ305を含み、これらは全て先に説明したとおりである。電気化学セル300は、流体入口ポート51a及び51a’のそれぞれ、流体出口ポート51b及び51b’のそれぞれ、フローチャネル55及び55’のそれぞれ、並びに第1の表面50a及び52aのそれぞれを有するエンドプレート50及び50’を含む。電気化学セル300は、集電体60及び62も含む。エンドプレート50及び51は、それぞれ表面50a及び52aを介して、多孔質電極40と電気的に接続している。図示されていない支持プレートが、集電体60及び62の外部表面に隣接して配置されてもよい。支持プレートは集電体から電気的に絶縁され、機械的強度及び支持を与え、セルアセンブリの圧縮を容易にする。膜電極アセンブリ305は、例えば膜電極アセンブリ100a〜100n(図1A〜1P)及び膜電極アセンブリ200a〜200d(図2A〜2E)などの、本開示の膜電極アセンブリのいずれかを含んでもよい。膜電極アセンブリ305は、本明細書で説明した単一の多孔質電極を有する膜電極アセンブリのいずれかであってもよい。膜電極アセンブリ305は、本明細書で説明した2つの多孔質電極を有する膜電極アセンブリのいずれかであってもよい。
個々の電気化学セルは、電気化学セル積層体を形成するように配置されてもよい。本開示の電気化学セル積層体は、本明細書で前述したように、複数の膜電極アセンブリを含むことができる。一実施形態において、本開示は、本開示の膜電極アセンブリのうちのいずれか1つによる、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つの膜電極アセンブリを含む、電気化学セル積層体を提供する。図5は、本開示の例示的な一実施形態による、例示的な電気化学セル積層体の概略側断面図を示す。電気化学セル積層体310は、バイポーラプレート50’’並びにフローチャネル55及び55’を有するエンドプレート50及び50’によって分離された、膜電極アセンブリ305を含む。バイポーラプレート50’’は、例えば、陽極液が1つの流路55のセットを通って流れ、陰極液が流路55’の第2のセットを通って流れることを可能にする。セル積層体310は、複数の電気化学セルを含み、各セルは膜電極アセンブリ並びに対応する隣接したバイポーラプレート及び/又はエンドプレートによって表されている。膜電極アセンブリ305は、本開示の膜電極アセンブリのいずれかを含んでもよい。電気化学セル積層体内において、膜電極アセンブリは同じであっても又は異なっていてもよい。支持板(図示せず)は、集電体60及び62の外部表面に隣接して置かれてもよい。支持板は集電体から電気的に絶縁され、機械的強度及び支持をもたらし、セルアセンブリの圧縮を促進する。陽極液及び陰極液の入口ポート及び出口ポート、並びに対応する流体分配システムについては図示しない。これらの特徴部は、当該技術分野において知られているように提供され得る。
本開示の不連続輸送保護層、多孔質電極、及びイオン透過膜、並びにそれらに対応する膜電極アセンブリは、例えばレドックスフロー電池などの液体フロー電池を作製するために使用され得る。いくつかの実施形態において、本開示は、本開示の少なくとも1つの膜電極アセンブリを含む、液体フロー電池を提供する。一実施形態において、本開示は、例えば膜電極アセンブリ100a〜100n及び膜電極アセンブリ200a〜200dなどの、本開示の膜電極アセンブリのいずれか1つによる膜電極アセンブリを含んでいる、液体フロー電池を提供する。図6は、本開示の例示的な一実施形態による、例示的な単セル液体フロー電池の概略図を示している。液体フロー電池400は、多孔質電極40及び40’と、不連続輸送保護層10及び10’と、接着層1001及び1003と、イオン透過膜20とを含み、これらは全て先に説明したとおりである。多孔質電極40及び40’、不連続輸送保護層10及び10’、並びに膜20は、前述したような膜電極アセンブリ305として液体フロー電池400に含まれてもよく、本開示の膜電極アセンブリのいずれかを含んでもよい。液体フロー電池400はまた、フローチャネル(図示せず)を有するエンドプレート50及び50’、集電体60、62、陽極液リザーバ70及び陽極液流体分配70’、並びに陰極液リザーバ72及び陰極液流体分配システム72’を含む。流体分配システムのポンプは図示しない。集電体60及び62は、電気負荷(図示せず)を含む外部回路に接続してもよい。図示されていない支持プレートが、集電体60及び62の外部表面に隣接して配置されてもよい。支持プレートは集電体から電気的に絶縁され、機械的強度及び支持を与え、セルアセンブリの圧縮を容易にする。単セル液体フロー電池が図示されているが、液体フロー電池が、複数の電気化学セル、すなわちセル積層体を含み得ることは、当技術分野において公知である。複数のセル積層体を使用して、液体フロー電池、例えば、連続で接続された複数のセル積層体を形成してもよい。本開示の不連続輸送保護層、多孔質電極、及びイオン交換膜、並びにそれらに対応する膜電極アセンブリは、例えば図5の複数セルの積層体など、複数セルを有する液体フロー電池を作製するために使用することができる。流れ場が存在してもよいが、これは必要条件ではない。
本開示の膜電極アセンブリは、向上したセル短絡抵抗及びセル抵抗をもたらすことができる。セル短絡抵抗は、例えば、電極の導電性繊維による膜の破壊に起因する短絡に対して電気化学セルが有する抵抗の尺度である。いくつかの実施形態において、本開示の電極アセンブリ及び膜電極アセンブリのうちの少なくとも1つを含む、本開示の実施例の項で説明するような試験セルは、1000Ω・cm2より大きい、5000Ω・cm2より大きい、又は更には10000Ω・cm2より大きいセル短絡抵抗を有し得る。一部の実施形態では、セル短絡抵抗は、約10000000オームcm2未満であってもよい。セル抵抗は、膜を貫通する、すなわち図4又は図6に示されているセルを横断する電気化学セルの電気抵抗の尺度である。いくつかの実施形態において、本開示の実施例の項で説明するように、本開示の電極アセンブリ及び膜電極アセンブリのうちの少なくとも1つを含む試験セルは、約0.01〜約10Ω・cm2、0.01〜約5Ω・cm2、約0.01〜約3Ω・cm2、約0.01〜約1Ω・cm2、約0.04〜約5Ω・cm2、約0.04〜約3Ω・cm2、約0.04〜約0.5Ω・cm2、約0.07〜約5Ω・cm2、約0.07〜約3Ω・cm2、又は更には約0.07〜約0.1Ω・cm2のセル抵抗を有し得る。
本開示のいくつかの実施形態において、液体フロー電池は、レドックスフロー電池、例えば、バナジウムレドックスフロー電池(VRFB)であってもよく、ここでは、V3+/V2+硫酸塩溶液が負電解液(「陽極液」)として機能し、V5+/V4+硫酸塩溶液が正電解液(「陰極液」)として機能する。しかしながら、他のレドックス化学作用が想定され、本開示の範囲内であり、例えば、V2+/V3+対Br−/ClBr2、Br2/Br−対S/S2−、Br−/Br2対Zn2+/Zn、Ce4+/Ce3+対V2+/V3+、Fe3+/Fe2+対Br2/Br−、Mn2+/Mn3+対Br2/Br−、Fe3+/Fe2+対Ti2+/Ti4+及びCr3+/Cr2+の酸性/塩基性の化学作用が含まれるが、これらに限定されないことを理解するべきである。液体フロー電池に有用なその他の化学物質は、例えば米国特許出願公開第2014/0028260号、第2014/0099569号、及び第2014/0193687号において開示されている錯体化学などの、錯体化学、並びに例えば米国特許出願公開第2014/0370403号及び特許協力条約の下で公開された国際出願である国際公開第WO2014/052682号などの、有機複合体を含み、これらの内容は全て、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている。
本開示の選択した実施形態は、以下を含むがそれらに限定されない。
第1の実施形態において、本開示は、
第1の多孔質電極と、
第1の主面及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有するイオン透過膜と、
第1の多孔質電極とイオン透過膜の第1の主面との間に配置された第1の不連続輸送保護層と、
第1の多孔質電極並びに第1の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第1の接着層であって、第1の接着層が膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第1の接着層が存在しない第1の多孔質電極及び第1の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、膜電極アセンブリが一体構造である、第1の接着層と、を備えている、膜電極アセンブリを提供する。
第1の多孔質電極と、
第1の主面及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有するイオン透過膜と、
第1の多孔質電極とイオン透過膜の第1の主面との間に配置された第1の不連続輸送保護層と、
第1の多孔質電極並びに第1の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第1の接着層であって、第1の接着層が膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第1の接着層が存在しない第1の多孔質電極及び第1の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、膜電極アセンブリが一体構造である、第1の接着層と、を備えている、膜電極アセンブリを提供する。
第2の実施形態において、本開示は、第1の接着層が、第1の不連続輸送保護層及び第1の多孔質電極のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に埋め込まれている、第1の実施形態による膜電極アセンブリを提供する。
第3の実施形態において、本開示は、第1の接着層が、第1の不連続輸送保護層を第1の多孔質電極に接着する、第1又は第2の実施形態による膜電極アセンブリを提供する。
第4の実施形態において、本開示は、第1の接着層が、第1の不連続輸送保護層及び第1の多孔質電極のうちの少なくとも1つをイオン透過膜に接着する、第1〜第3の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第5の実施形態において、本開示は、イオン透過膜の第1の主面及び第1の不連続輸送保護層と接触している第2の接着層を更に備え、第2の接着層が、第1の不連続輸送保護層をイオン透過膜に接着し、第2の接着層が膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されている、第1〜第3の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第6の実施形態において、本開示は、第2の接着層が、第1の不連続輸送保護層に少なくとも部分的に埋め込まれている、第5の実施形態による膜電極アセンブリを提供する。
第7の実施形態において、本開示は、イオン透過膜と第1の不連続輸送保護層及び第1の多孔質電極のうちの少なくとも1つとの間に配置された、第1の主面及び第2の主面を有する第1のガスケットを更に備え、第1のガスケットが膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第1のガスケットが環の形状である、第1〜3の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第8の実施形態において、本開示は、第1のガスケットの第1の主面及びイオン透過膜の第1の主面と接触している第1のガスケット接着層と、第1のガスケットの第2の主面及び第1の不連続輸送保護層と接触している第2の接着層と、のうちの少なくとも1つを更に備えている、第7の実施形態による膜電極アセンブリを提供する。
第9の実施形態において、本開示は、第1の接着層が、感圧接着剤、熱溶融接着剤、及び熱硬化性接着剤のうちの少なくとも1つである、第1〜第8の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第10の実施形態において、本開示は、第1の接着層が環形状であるか、又は膜電極アセンブリの外辺部の両側にある2つの個別の接着ラインである、第1〜第9の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第11の実施形態において、本開示は、第2の接着層が、感圧接着剤、熱溶融接着剤、及び熱硬化性接着剤のうちの少なくとも1つである、第5、第6、及び第8の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第12の実施形態において、本開示は、第2の接着層が環形状であるか、又は膜電極アセンブリの外辺部の両側にある2つの個別の接着ラインである、第5、第6、第8、及び第11の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第13の実施形態において、本開示は、第1のガスケット接着層が、感圧接着剤、熱溶融接着剤、及び熱硬化性接着剤のうちの少なくとも1つを含んでいる、第8の実施形態による膜電極アセンブリを提供する。
第14の実施形態において、本開示は、第1のガスケット接着層が環形状である、第8又は第13の実施形態による膜電極アセンブリを提供する。
第15の実施形態において、本開示は、第1のガスケットが、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリエチレンナフタレート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリオレフィン、スチレン並びにスチレン系ランダムコポリマー及びブロックコポリマー、ポリ塩化ビニル、並びにフッ素化ポリマーのうちの少なくとも1つを含んでいる、第7〜第14の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第16の実施形態において、本開示は、第2の多孔質電極、及び第2の多孔質電極とイオン透過膜の第2の主面との間に配置された第2の不連続輸送保護層を更に備えている、第1〜第15の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第17の実施形態において、本開示は、第2の多孔質電極並びに第2の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第3の接着層を更に備え、第3の接着層が膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第3の接着層が存在しない第2の多孔質電極及び第2の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、膜電極アセンブリが一体構造である、第16の実施形態による膜電極アセンブリを提供する。
第18の実施形態において、本開示は、第3の接着層が、第2の不連続輸送保護層及び第2の多孔質電極のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に埋め込まれている、第17の実施形態による膜電極アセンブリを提供する。
第19の実施形態において、本開示は、第3の接着層が、第2の不連続輸送保護層を第2の多孔質電極に接着する、第17又は第18の実施形態による膜電極アセンブリを提供する。
第20の実施形態において、本開示は、第3の接着層が、第2の不連続輸送保護層及び第2の多孔質電極のうちの少なくとも1つをイオン透過膜に接着する、第17〜第19の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第21の実施形態において、本開示は、イオン透過膜の第2の主面及び第2の不連続輸送保護層と接触している第4の接着層を更に備え、第4の接着層が、第2の不連続輸送保護層をイオン透過膜に接着し、第4の接着層が膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されている、第17〜第19の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第22の実施形態において、本開示は、第4の接着層が、第2の不連続輸送保護層に少なくとも部分的に埋め込まれている、第21の実施形態による膜電極アセンブリを提供する。
第23の実施形態において、本開示は、イオン透過膜と第2の不連続輸送保護層との間に配置された、第1の主面及び第2の主面を有する第2のガスケットを更に備え、第2のガスケットが膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第2のガスケットが環の形状である、第16〜18の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第24の実施形態において、本開示は、第2のガスケットの第1の主面及びイオン透過膜の第2の主面と接触している第2のガスケット接着層と、第2のガスケットの第2の主面及び第2の不連続輸送保護層と接触している第4の接着層と、のうちの少なくとも1つを更に備えている、第23の実施形態による膜電極アセンブリを提供する。
第25の実施形態において、本開示は、第3の接着層が、感圧接着剤、熱溶融接着剤、及び熱硬化性接着剤のうちの少なくとも1つである、第17〜第24の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第26の実施形態において、本開示は、第3の接着層が環形状であるか、又は膜電極アセンブリの外辺部の両側にある2つの個別の接着ラインである、第17〜第25の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第27の実施形態において、本開示は、第4の接着層が、感圧接着剤、熱溶融接着剤、及び熱硬化性接着剤のうちの少なくとも1つである、第21、第22、及び第24の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第28の実施形態において、本開示は、第4の接着層が環形状であるか、又は膜電極アセンブリの外辺部の両側にある2つの個別の接着ラインである、第21、第22、第24、及び第25の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第29の実施形態において、本開示は、第2のガスケット接着層が、感圧接着剤、熱溶融接着剤、及び熱硬化性接着剤のうちの少なくとも1つである、第24の実施形態による膜電極アセンブリを提供する。
第30の実施形態において、本開示は、第2のガスケット接着層が環形状である、第24又は第29の実施形態による膜電極アセンブリを提供する。
第31の実施形態において、本開示は、第2のガスケットが、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリエチレンナフタレート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリオレフィン、スチレン並びにスチレン系ランダムコポリマー及びブロックコポリマー、ポリ塩化ビニル、並びにフッ素化ポリマーのうちの少なくとも1つを含んでいる、第23〜第30の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第32の実施形態において、本開示は、第1の不連続輸送保護層が、メッシュ構造体、織布構造体、及び不織布構造体のうちの少なくとも1つを備えている、第1〜第21の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第33の実施形態において、本開示は、第2の不連続輸送保護層が、メッシュ構造体、織布構造体、及び不織布構造体のうちの少なくとも1つを備えている、第16〜第32の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第34の実施形態では、本開示は、第1の多孔質電極が、炭素繊維ベースの紙、フェルト、及び生地のうちの少なくとも1つである、第1〜第33の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第35の実施形態では、本開示は、第2の多孔質電極が、炭素繊維ベースの紙、フェルト、及び生地のうちの少なくとも1つである、第16〜第34の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第36の実施形態において、本開示は、第1の多孔質電極が、約30重量%〜約100重量%の導電性炭素微粒子を含んでいる、第1〜第33の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第37の実施形態において、本開示は、第2の多孔質電極が、約30重量%〜約100重量%の導電性炭素微粒子を含んでいる、第16〜第34の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第38の実施形態において、本開示は、第1の接着層が、膜電極アセンブリの少なくとも内部に配置された複数の第1の接着領域を更に備え、膜電極アセンブリの面内の第1の複数の接着領域の面積が、膜電極アセンブリの投影面積の少なくとも50パーセント未満である、第1〜第37の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第39の実施形態において、本開示は、第3の接着層が、膜電極アセンブリの少なくとも内部に配置された複数の第3の接着領域を更に備え、膜電極アセンブリの面内の第3の複数の接着領域の面積が、膜電極アセンブリの投影面積の少なくとも50パーセント未満である、第17〜第37の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを提供する。
第40の実施形態において、本開示は、
第1の多孔質電極と、
第1の主面及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有するイオン透過膜と、
第1の多孔質電極とイオン透過膜の間に配置された第1の不連続輸送保護と、
第1の多孔質電極並びに第1の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第1の接着層であって、第1の接着層が、膜電極アセンブリの少なくとも内部に配置された複数の第1の接着領域であり、膜電極アセンブリの面内の第1の複数の接着領域の面積が、膜電極アセンブリの投影面積の少なくとも50パーセント未満であり、第1の接着層が存在しない第1の多孔質電極及び第1の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、膜電極アセンブリが一体構造である、第1の接着層と、を備えている、膜電極アセンブリを提供する。
第1の多孔質電極と、
第1の主面及び第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有するイオン透過膜と、
第1の多孔質電極とイオン透過膜の間に配置された第1の不連続輸送保護と、
第1の多孔質電極並びに第1の不連続輸送保護層及びイオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第1の接着層であって、第1の接着層が、膜電極アセンブリの少なくとも内部に配置された複数の第1の接着領域であり、膜電極アセンブリの面内の第1の複数の接着領域の面積が、膜電極アセンブリの投影面積の少なくとも50パーセント未満であり、第1の接着層が存在しない第1の多孔質電極及び第1の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、膜電極アセンブリが一体構造である、第1の接着層と、を備えている、膜電極アセンブリを提供する。
第41の実施形態において、本開示は、第1の接着層が、第1の多孔質電極をイオン透過膜に接着する、第40の実施形態による膜電極アセンブリを提供する。
第42の実施形態において、本開示は、イオン透過膜と第1の不連続輸送保護層及び第1の多孔質電極のうちの少なくとも1つとの間に配置された、第1の主面及び第2の主面を有する第1のガスケットを更に備え、第1のガスケットが膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、第1のガスケットが環の形状である、第40又は第41の実施形態による膜電極アセンブリを提供する。
第43の実施形態において、本開示は、第1〜第42の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを備えている、電気化学セルを提供する。
第44の実施形態において、本開示は、第1〜第42の実施形態のいずれか1つによる膜電極アセンブリを少なくとも1つ備えている、液体フロー電池を提供する。
試験手順及び方法
比較実施例Aの電気化学セル試験手順
使用したハードウェアは、Fuel Cell Technologies社(ニューメキシコ州Albuquerque)で作られた2つの黒鉛バイポーラ板、金メッキを施した2つの銅の集電板、及びアルミニウムのエンドプレートを使用した、改良した燃料セル試験装置であった。黒鉛バイポーラ板は、上部に入口及び下部に出口を有する、5cm2の単一の蛇行チャネルを有していた。
比較実施例Aの電気化学セル試験手順
使用したハードウェアは、Fuel Cell Technologies社(ニューメキシコ州Albuquerque)で作られた2つの黒鉛バイポーラ板、金メッキを施した2つの銅の集電板、及びアルミニウムのエンドプレートを使用した、改良した燃料セル試験装置であった。黒鉛バイポーラ板は、上部に入口及び下部に出口を有する、5cm2の単一の蛇行チャネルを有していた。
試験セルは次のように組み立てられた。まず、5cm2の面積を中央から取り外した、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州Arden HillsのNott Company社から入手可能)の1.9mil(0.048mm)及び5.2mil(0.132mm)(7.1mil(0.180mm)の総厚)の片を、1つの黒鉛板の主面の外辺部に沿って積層及び設置した。ガスケットは蛇行チャネルを有する板の側にあった。ガスケット開口部の大きさにカットしたGDL 35AAの片を、ガスケットの開口部、及び黒鉛板の蛇行チャネルに隣接して設置した。次に、20ミクロンの3M825EW supported PFSA membraneを、ガスケット/電極アセンブリの上に設置した。次に、空洞を伴うガスケット材料の1.9mil(0.048mm)及び5.2mil(0.132mm)の別の片を、膜の上に設置した。ガスケットの空洞の大きさにカットしたGDL 35AAの第2の片を、膜の上のガスケット空洞内に設置した。第2の黒鉛板を、GDL 35AAの第2の片に隣接した黒鉛板の蛇行チャネルと共に積層体の上に設置して、試験用セルを完成させた。次に、試験用セルを、集電体を有する2つのアルミニウム製エンドプレートの間に設置し、一連の8個のボルトを110in・lbs(12.4N・m)で締めて固定した。
試験セルの入口ポート及び出口ポートへは、KNF Neuberger NFB5の膜ポンプ(ニュージャージー州トレントンのKNF Neuberger Inc,社から入手可能)によって、電解質を流速23mL/minでセルの蛇行チャネルに送達できる配管で接続した。電解液の送達は、流体を1つのタンクから上方の入口ポートに入れ、下方の出口ポートから出し、最後に元のタンクに戻るよう、ポンプを使うことによって実現した。黒鉛板ごとに、ポンプシステムが設定された。これらの実施例で使用された電解液は、1.5MのVOSO4、2.6MのH2SO4であった。VOSO4 *xH2O粉末は、Sigma Aldrich社(米国ミズーリ州セントルイス)から購入し、濃縮H2SO4(95〜98%)はSigma Aldrich社から購入した。VOSO4 *xH2O中の水の量はロット毎に変化したが、それは諒解しており、溶液濃度はこの水の割合に相当するよう調整した。最終的な溶液は、これらの成分に18MΩのイオン交換水を規定のモル比で組み合わせ、使用前に撹拌棒で2〜3時間混合して作られた。2.6Mの硫酸中で1.5MのVOSO4を含有し、V+5状態に帯電させた30mLの陰極溶液を、ポンプを使ってセルの一方の側に通した。セルの他方の側において、2.6Mの硫酸中で1.5MのVOSO4を含有し、V+2状態に帯電させた30mLの陽極溶液をポンプで供給した。このセットアップにおいて、セルの放電中に、陰極液はV+5からV+4に還元され、陽極液はV+2からV+3に酸化された。
セルの電気化学動作:次に、Biologic MPG−205ポテンショ/ガルバノスタットにセルを接続し、一方の集電体はアノードとして機能し、他方の集電体はカソードとして機能した。試験を実施するため、次のステップに従った。
1.電解質がセルに確実に流れるようにする。
2.セル電圧が1.8Vに到達するまで、セルを80mA/cm2で充電する。
3.電流が5mA/cm2に下がるまで、セル電圧を1.8Vに保持する。
4.開回路電圧を120秒間観察する。
5.セルを160mA/cm2で120秒間放電し、電圧を記録する。
6.開回路電圧を120秒間観察する。
7.セルを140mA/cm2で120秒間放電し、電圧を記録する。
8.開回路電圧を120秒間観察する。
9.セルを120mA/cm2で120秒間放電し、電圧を記録する。
10.開回路電圧を120秒間観察する。
11.セルを100mA/cm2で120秒間放電し、電圧を記録する。
12.開回路電圧を120秒間観察する。
13.セルを80mA/cm2で120秒間放電し、電圧を記録する。
1.電解質がセルに確実に流れるようにする。
2.セル電圧が1.8Vに到達するまで、セルを80mA/cm2で充電する。
3.電流が5mA/cm2に下がるまで、セル電圧を1.8Vに保持する。
4.開回路電圧を120秒間観察する。
5.セルを160mA/cm2で120秒間放電し、電圧を記録する。
6.開回路電圧を120秒間観察する。
7.セルを140mA/cm2で120秒間放電し、電圧を記録する。
8.開回路電圧を120秒間観察する。
9.セルを120mA/cm2で120秒間放電し、電圧を記録する。
10.開回路電圧を120秒間観察する。
11.セルを100mA/cm2で120秒間放電し、電圧を記録する。
12.開回路電圧を120秒間観察する。
13.セルを80mA/cm2で120秒間放電し、電圧を記録する。
開回路時のセル電圧から負荷下のセル電圧を減算し、動作電流で除算してセル抵抗を計算した。
実施例1及び2の電気化学セル試験手順
試験用セルが次のように組み立てられること除き、比較実施例Aの電気化学セル試験手順において説明されたのと同じ電気化学セル試験手順が使用された。実施例1及び2において作成された膜電極アセンブリを、黒鉛バイポーラプレートの上に設置した。次に、試験用セルを、集電体を有する2つのアルミニウム製エンドプレートの間に設置し、一連の8個のボルトを110lbf・in(12.4N・m)で締めて固定した。
試験用セルが次のように組み立てられること除き、比較実施例Aの電気化学セル試験手順において説明されたのと同じ電気化学セル試験手順が使用された。実施例1及び2において作成された膜電極アセンブリを、黒鉛バイポーラプレートの上に設置した。次に、試験用セルを、集電体を有する2つのアルミニウム製エンドプレートの間に設置し、一連の8個のボルトを110lbf・in(12.4N・m)で締めて固定した。
サブガスケット化した膜の調製
一方のライナーを取り外した3M8171の光学的に透明な接着剤(ミネソタ州セントポールの3M社から入手可能)を、ハンドローラを用いてTEONEX Q83 PEN Film(バージニア州チェスターのDupont Teijin Films社から入手可能)に積層した。Mathias Die Company社(ミネソタ州セントポール)のハンドダイを使用して、この積層体から2つの片をダイカットした。ダイは、3インチ(7.6cm)×3インチ(7.6cm)平方の外形寸法で切断し、2.7cm×2.7cmの内側平方を取り外した。第2のライナーを取り外した、8171接着剤/TEONEX Q83 PENフィルムの1片を、ハンドローラを用いて、20ミクロンの3M825EW Supported PFSA Membraneに積層した。3M825EW Supported PFSA Membrane/8171/TONEX Q83 PENフィルム積層体を、各側3インチ(7.6cm)の外側平方寸法にトリミングした。ライナーを取り外した、第2の8171接着剤/TEONEX Q83 PENフィルム(上記で、3インチ(7.6cm)×3インチ(7.6cm)平方の外形寸法、及び2.7cm×2.7cmの内側平方の開口部にダイカットした)を、ハンドローラを用いて位置合せした3M825EW Supported PFSA Membrane/8171/TEONEX Q83 PENフィルム積層体に積層して、TONEX Q83 PENフィルム/8171/3M825EW Supported PFSA Membrane/8171/TEONEX Q83 PENフィルムで構成された、サブガスケット化した膜を得た。
一方のライナーを取り外した3M8171の光学的に透明な接着剤(ミネソタ州セントポールの3M社から入手可能)を、ハンドローラを用いてTEONEX Q83 PEN Film(バージニア州チェスターのDupont Teijin Films社から入手可能)に積層した。Mathias Die Company社(ミネソタ州セントポール)のハンドダイを使用して、この積層体から2つの片をダイカットした。ダイは、3インチ(7.6cm)×3インチ(7.6cm)平方の外形寸法で切断し、2.7cm×2.7cmの内側平方を取り外した。第2のライナーを取り外した、8171接着剤/TEONEX Q83 PENフィルムの1片を、ハンドローラを用いて、20ミクロンの3M825EW Supported PFSA Membraneに積層した。3M825EW Supported PFSA Membrane/8171/TONEX Q83 PENフィルム積層体を、各側3インチ(7.6cm)の外側平方寸法にトリミングした。ライナーを取り外した、第2の8171接着剤/TEONEX Q83 PENフィルム(上記で、3インチ(7.6cm)×3インチ(7.6cm)平方の外形寸法、及び2.7cm×2.7cmの内側平方の開口部にダイカットした)を、ハンドローラを用いて位置合せした3M825EW Supported PFSA Membrane/8171/TEONEX Q83 PENフィルム積層体に積層して、TONEX Q83 PENフィルム/8171/3M825EW Supported PFSA Membrane/8171/TEONEX Q83 PENフィルムで構成された、サブガスケット化した膜を得た。
実施例1:各側に1つの炭素紙及び各層間に1つの熱溶融接着剤を有する24gsm(gram per square meter、グラム/平方メートル)のポリプロピレン不織布膜電極アセンブリ
ドリルドオリフィスダイを用いて不織布ウェブを形成した。溶融ポリマーがダイに入ることによってメルトブローン繊維が作り出され、流れはダイの空洞内でダイの幅にわたって分散され、ポリマーはフィラメントとしての一連のオリフィスを介してダイを出た。加熱された気流が、エアマニホールド、及びダイ出口(先端)を形成する一連のポリマーオリフィスと隣接しているエアナイフアセンブリを通過した。この加熱された気流の温度と速度の両方を調節することで、ポリマーフィラメントを所望の繊維径まで細くした(引き締めた)。メルトブローン繊維を、この乱れた気流において、回転している表面に向かって運び、そこでメルトブローン繊維を集積してウェブを形成した。
ドリルドオリフィスダイを用いて不織布ウェブを形成した。溶融ポリマーがダイに入ることによってメルトブローン繊維が作り出され、流れはダイの空洞内でダイの幅にわたって分散され、ポリマーはフィラメントとしての一連のオリフィスを介してダイを出た。加熱された気流が、エアマニホールド、及びダイ出口(先端)を形成する一連のポリマーオリフィスと隣接しているエアナイフアセンブリを通過した。この加熱された気流の温度と速度の両方を調節することで、ポリマーフィラメントを所望の繊維径まで細くした(引き締めた)。メルトブローン繊維を、この乱れた気流において、回転している表面に向かって運び、そこでメルトブローン繊維を集積してウェブを形成した。
概ね10インチ(25.4cm)幅の不織布ウェブのロールを次の条件下で集積した:MF−650Xポリプロピレンポリマー(オランダ国ロッテルダムのLyondellBasell社で製造され、テキサス州ウッドランドのNexeo Solutions社を通じて入手可能)を、10lb/hr(4.5kg/hr)で、10インチ(25.4cm)幅のドリルドオリフィスダイ(DOD)を通して押出し成形した。ポリマー溶融温度は366°F(185℃)であった。ダイからコレクターまでの距離は14インチ(35.6cm)であった。ウェブのサンプルを、42g/m2スパンボンドスクリムであるUnipro125(オハイオ州シンシナティのMidwest Filtration LLC社から入手可能)上で、40.5ft/min(12.3m/min)で集積し、メルトブローンウェブをスクリムから分離して、Davies,C.N,「The Separation of Airborne Dust and Particles」Institution of Mechanical Engineers,London Proceedings 1B,1952に記載された方法に従って、有効繊維径(EFD)を評価した。空気の温度及び速度を調整して、有効繊維径21ミクロンを得た。ウェブの基本重量は、24グラム/平方メートル(gsm)であった。
Mathias Die Company社(ミネソタ州セントポール)のハンドダイを使用して、次の材料を以下のレイアップで切断した。ダイは、位置合せピンとして2つの小さい穴を含み、それらは作用面積外にあり、一方は他方の反対側にあった。位置合せ穴を使用して、PTFEガラス繊維複合ガスケットと、Infiana 100ミクロンLDPEと、サブガスケット化した膜とを位置合せした。電極及び輸送保護材料を、ガスケット及びInfiana 100ミクロンLDPEの中央の切り出し窓に位置合せした。以下のレイアップを用意した。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
・位置合せピンを伴う、4(10.2cm)×4インチ(10.2cm)のポリイミドシート2mil(0.051mm)であるDuPont Kapton HN(オハイオ州サークルビルのDuPont High Performance Films社で入手可能)。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm
・1片のInfiana100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)
・1つのガスケット化した膜。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25×2.25cm)。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2.0mil(0.051mm)のポリイミドシート
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
・位置合せピンを伴う、4(10.2cm)×4インチ(10.2cm)のポリイミドシート2mil(0.051mm)であるDuPont Kapton HN(オハイオ州サークルビルのDuPont High Performance Films社で入手可能)。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm
・1片のInfiana100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)
・1つのガスケット化した膜。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25×2.25cm)。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2.0mil(0.051mm)のポリイミドシート
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板
このレイアップを、240°FでカーバープレスModel 2518(インディアナ州WabashのFred S.Carver Inc.社から入手可能)に設置した。このレイアップを、2500lb(1130kg)下で設置し、7分間の放置時間の間に600lb(272kg)に減少させた。7分後にサンプルを取り除き、2枚の12インチ(30.5cm)×18インチ(45.7cm)×1インチ(2.54cm)の金属シート間に設置して、室温で2分間冷却した。冷却後、スチールプレート、ポリイミド、及びPTFEガラス繊維複合ガスケット材料を、レイアップの各辺から取り外し、一体構造を形成する完成した膜電極アセンブリを得た。サンプルをセル内に設置し、実施例1及び2のセル試験手順で説明したように試験した。セル抵抗結果を表1に示す。
実施例2:各側に1つの炭素紙及び層の各対の間に1つの熱溶融接着剤を有するガラスマット膜電極アセンブリ
実施例1において説明したのと同じレイアップが、次の変更を行って使用された:実施例1において説明した24gsmのポリプロピレン不織布サンプルが、2.7cm×2.7cmのSub 11 Glass Matに置き換えられた。
実施例1において説明したのと同じレイアップが、次の変更を行って使用された:実施例1において説明した24gsmのポリプロピレン不織布サンプルが、2.7cm×2.7cmのSub 11 Glass Matに置き換えられた。
このレイアップを、240°F(116℃)でカーバープレスModel 2518(インディアナ州WabashのFred S.Carver Inc.社から入手可能)に設置した。このレイアップを、1500lb(680kg)下で設置し、5分間の放置時間の間に500lb(227kg)に減少させた。5分後にサンプルを取り除き、2枚の12インチ(30.5cm)×18インチ(45.7cm)×1インチ(2.5cm)の金属シート間に設置して、室温で2分間冷却した。冷却後、スチールプレート、ポリイミド、及びPTFEガラス繊維複合ガスケット材料を、レイアップの各辺から取り外し、一体構造を形成する完成した膜電極アセンブリを得た。サンプルをセル内に設置し、実施例1及び2のセル試験手順で説明したように試験した。セル抵抗結果を表1に示す。
実施例3:各側に2つの炭素紙及び層の各対の間に1つの熱溶融接着剤を有する24gsm(グラム/平方メートル)のポリプロピレン不織布膜電極アセンブリ
実施例1において説明したのと同じ24gsmのポリプロピレン不織布が使用された。次のレイアップを有する一体構造を形成するために、実施例1において説明したのと同じ手順が使用された。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2.0mil(0.051mm)のポリイミドシート。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25×2.25cm平方)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)。
・1つのガスケット化した膜。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2.0mil(0.051mm)のポリイミドシート。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
実施例1において説明したのと同じ24gsmのポリプロピレン不織布が使用された。次のレイアップを有する一体構造を形成するために、実施例1において説明したのと同じ手順が使用された。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2.0mil(0.051mm)のポリイミドシート。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25×2.25cm平方)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)。
・1つのガスケット化した膜。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2.0mil(0.051mm)のポリイミドシート。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
このレイアップを、240°F(116℃)でカーバープレスModel 2518(インディアナ州WabashのFred S.Carver Inc.社から入手可能)に設置した。このレイアップを、1500lb(680kg)下で設置し、6分間の放置時間の間に500lb(227kg)に減少させた。6分後にサンプルを取り除き、2枚の12インチ(30.5cm)×18インチ(45.7cm)×1インチ(2.5cm)の金属シート間に設置して、室温で2分間冷却した。冷却後、スチールプレート、ポリイミド、及びPTFEガラス繊維複合ガスケット材料を、レイアップの各辺から取り外し、一体構造を形成する完成した膜電極アセンブリを得た。
実施例4:各側に1つの炭素紙及び各側に熱溶融接着剤の1つの層を有する24gsm(グラム/平方メートル)のポリプロピレン不織布膜電極アセンブリ
実施例1において説明したのと同じ24gsmのポリプロピレン不織布が使用された。次のレイアップを有する一体構造を形成するために、実施例1において説明したのと同じ手順が使用された。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2mil(0.051mm)のポリイミドシート
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6mm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm。
・2片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)。
・1つのガスケット化した膜。
・2片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2.0mil(0.051mm)のポリイミドシート。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
実施例1において説明したのと同じ24gsmのポリプロピレン不織布が使用された。次のレイアップを有する一体構造を形成するために、実施例1において説明したのと同じ手順が使用された。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2mil(0.051mm)のポリイミドシート
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6mm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm。
・2片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)。
・1つのガスケット化した膜。
・2片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2.0mil(0.051mm)のポリイミドシート。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
このレイアップを、240°F(116℃)でカーバープレスModel 2518(インディアナ州WabashのFred S.Carver Inc.社から入手可能)に設置した。このレイアップを、1500lb(680kg)下で設置し、5分間の放置時間の間に500lb(227kg)に減少させた。5分後にサンプルを取り除き、2枚の12インチ(30.5cm)×18インチ(45.7cm)×1インチ(2.5cm)の金属シート間に設置して、室温で2分間冷却した。冷却後、スチールプレート、ポリイミド、及びPTFEガラス繊維複合ガスケット材料を、レイアップの各辺から取り外し、一体構造を形成する完成した膜電極アセンブリを得た。
実施例5:各側に1つの炭素紙並びに外辺部の周囲及びセルの作用面積内の層の各対の間に熱溶融接着剤の1つの層を有する24gsm(グラム/平方メートル)のポリプロピレン不織布膜電極アセンブリ
実施例1において説明したのと同じ24gsmのポリプロピレン不織布が使用された。次のレイアップを有する一体構造を形成するために、実施例1において説明したのと同じ手順が使用された。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2mil(0.051mm)のポリイミドシート。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・GDL 35AA の中心に設置された1片の0.5cm×0.5cm Infiana 100ミクロンLDPE。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm。
・ポリプロピレン不織布の中心に設置された1片の0.5cm×0.5cm Infiana 100ミクロンLDPE。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)。
・1つのガスケット化した膜。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)。
・膜積層体の中心に設置された1片の0.5cm×0.5cm Infiana 100ミクロンLDPE。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm
・ポリプロピレン不織布の中心に設置された1片の0.5cm×0.5cm Infiana 100ミクロンLDPE。
・サブガスケットの大きさにダイカットされた1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm
・1片の8.2milPTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2.0mil(0.051mm)のポリイミドシート。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
実施例1において説明したのと同じ24gsmのポリプロピレン不織布が使用された。次のレイアップを有する一体構造を形成するために、実施例1において説明したのと同じ手順が使用された。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2mil(0.051mm)のポリイミドシート。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・GDL 35AA の中心に設置された1片の0.5cm×0.5cm Infiana 100ミクロンLDPE。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm。
・ポリプロピレン不織布の中心に設置された1片の0.5cm×0.5cm Infiana 100ミクロンLDPE。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)。
・1つのガスケット化した膜。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)。
・膜積層体の中心に設置された1片の0.5cm×0.5cm Infiana 100ミクロンLDPE。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm
・ポリプロピレン不織布の中心に設置された1片の0.5cm×0.5cm Infiana 100ミクロンLDPE。
・サブガスケットの大きさにダイカットされた1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm
・1片の8.2milPTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2.0mil(0.051mm)のポリイミドシート。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
このレイアップを、240°F(116℃)でカーバープレスModel 2518(インディアナ州WabashのFred S.Carver Inc.社から入手可能)に設置した。このレイアップを、1500lb(690kg)下で設置し、5分間の放置時間の間に500lb(227kg)に減少させた。5分後にサンプルを取り除き、2枚の12インチ(30.5cm)×18インチ(45.7cm)×1インチ(2.5cm)の金属シート間に設置して、室温で2分間冷却した。冷却後、スチールプレート、ポリイミド、及びPTFEガラス繊維複合ガスケット材料を、レイアップの各辺から取り外し、一体構造を形成する完成した膜電極アセンブリを得た。
実施例6:サブガスケット化した膜の開口部内でカットされた24gsm(グラム/平方メートル)のポリプロピレン不織布膜電極アセンブリ、各側に1つの炭素紙及び外辺部の周囲のガスケットと電極の間に熱溶融接着剤の1つの層
ここでは、実施例1において説明したのと同じレイアップが、次の変更を行って使用された:実施例1において説明した24gsmのポリプロピレン不織布サンプルが、Infiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)の2.25cm×2.25cmの開口部に収まるように2.25cm×2.25cmカットされた24gsmのポリプロピレン不織布に置き換えられた。
ここでは、実施例1において説明したのと同じレイアップが、次の変更を行って使用された:実施例1において説明した24gsmのポリプロピレン不織布サンプルが、Infiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm)の2.25cm×2.25cmの開口部に収まるように2.25cm×2.25cmカットされた24gsmのポリプロピレン不織布に置き換えられた。
このレイアップを、240°F(116℃)でカーバープレスModel 2518(インディアナ州WabashのFred S.Carver Inc.社から入手可能)に設置した。このレイアップを、1500lb(680kg)下で設置し、5分間の放置時間の間に600lb(272kg)に減少させた。5分後にサンプルを取り除き、2枚の12インチ(30.5cm)×18インチ(45.7cm)×1インチ(2.5cm)の金属シート間に設置して、室温で2分間冷却した。冷却後、スチールプレート、ポリイミド、及びPTFEガラス繊維複合ガスケット材料を、レイアップの各辺から取り外し、一体構造を形成する完成した膜電極アセンブリを得た。
Annealed 9275T27 Polypropylene Wovenサンプルの調製:
9275T27 Polypropylene Wovenのロールからカットされたサンプルを、換気されたオーブン内のアルミニウム鍋に100℃で設置した。15分後にサンプルを取り外し、室温に冷却した。
9275T27 Polypropylene Wovenのロールからカットされたサンプルを、換気されたオーブン内のアルミニウム鍋に100℃で設置した。15分後にサンプルを取り外し、室温に冷却した。
実施例7:9275T27 Polypropylene Woven膜電極アセンブリ、各側に1つの炭素紙及び各層の間に熱溶融接着剤の1つの層
ここでは、実施例1において説明したのと同じレイアップが、次の変更を行って使用された:実施例1において説明した24gsmのポリプロピレン不織布サンプルが、上のAnnealed 9275T27 Polypropylene Wovenサンプルの調製において説明した2.7cm×2.7cmのAnnealed 9275T27 Polypropylene Wovenに置き換えられた。
ここでは、実施例1において説明したのと同じレイアップが、次の変更を行って使用された:実施例1において説明した24gsmのポリプロピレン不織布サンプルが、上のAnnealed 9275T27 Polypropylene Wovenサンプルの調製において説明した2.7cm×2.7cmのAnnealed 9275T27 Polypropylene Wovenに置き換えられた。
このレイアップを、240°F(116℃)でカーバープレスModel2518(インディアナ州WabashのFred S.Carver Inc,社から入手可能)に設置した。このレイアップを、1500lb(680kg)下で設置し、5分間の放置時間の間に500lb(227kg)に減少させた。5分後にサンプルを取り除き、2枚の12インチ(30.5cm)×18インチ(45.7cm)×1インチ(2.5cm)の金属シート間に設置して、室温で2分間冷却した。冷却後、スチールプレート、ポリイミド、及びPTFEガラス繊維複合ガスケット材料を、レイアップの各辺から取り外し、一体構造を形成する完成した膜電極アセンブリを得た。
実施例8:24gsm(グラム/平方メートル)ポリプロピレン不織布膜電極アセンブリ、各側に1つの炭素紙及び各層の間に熱溶融接着剤の1つの層、膜上にサブガスケットなし
実施例1において説明したのと同じ24gsmのポリプロピレン不織布が使用された。次のレイアップを有する一体構造を形成するために、実施例1において説明したのと同じ手順が使用された。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(2.5cm)鋼板。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2.0mil(0.051mm)のポリイミドシート。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)。
・1片の20ミクロン3M825EW Supported PFSA膜。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2.0mil(0.051mm)のポリイミドシート。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
実施例1において説明したのと同じ24gsmのポリプロピレン不織布が使用された。次のレイアップを有する一体構造を形成するために、実施例1において説明したのと同じ手順が使用された。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(2.5cm)鋼板。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2.0mil(0.051mm)のポリイミドシート。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)。
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)。
・1片の20ミクロン3M825EW Supported PFSA膜。
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)
・1片の24gsmのポリプロピレン不織布2.7cm×2.7cm
・1片のInfiana 100ミクロンLDPE(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側開口部2.25cm×2.25cm平方)
・1片のGDL 35AA 2.7cm×2.7cm。
・1片の8.2mil(0.21mm)PTFEガラス繊維複合ガスケット材料(ミネソタ州アーデンヒルのNott Company社から入手可能)(外形寸法3インチ(7.6cm)平方、内側寸法2.7cm×2.7cm)。
・位置合せ穴を伴う、4インチ(10.2cm)×4インチ(10.2cm)×2.0mil(0.051mm)のポリイミドシート。
・位置合せピンを伴う、6インチ(15.2cm)×6インチ(15.2cm)×1/8インチ(0.32cm)鋼板。
このレイアップを、240°F(116℃)でカーバープレスModel2518(インディアナ州WabashのFred S.Carver Inc,社から入手可能)に設置した。このレイアップを、1500lb(680kg)下で設置し、5分間の放置時間の間に500lb(227kg)に減少させた。5分後にサンプルを取り除き、2枚の12インチ(30.5cm)×18インチ(45.7cm)×1インチ(2.5cm)の金属シート間に設置して、室温で2分間冷却した。冷却後、スチールプレート、ポリイミド、及びPTFEガラス繊維複合ガスケット材料を、レイアップの各辺から取り外し、一体構造を形成する完成した膜電極アセンブリを得た。
比較例A(CE−A)
CE−Aは、不連続輸送保護層を有さないGDL 35AAの単一層であった。
CE−Aは、不連続輸送保護層を有さないGDL 35AAの単一層であった。
セル抵抗結果
上で説明した電気化学セルの手順に従って、液体フロー電気化学セルを作製するために、CE−A及び実施例1〜2の電極アセンブリが使用された。セル抵抗を、それらの同じ手順において略述したように測定して、以下の表1に示す。
上で説明した電気化学セルの手順に従って、液体フロー電気化学セルを作製するために、CE−A及び実施例1〜2の電極アセンブリが使用された。セル抵抗を、それらの同じ手順において略述したように測定して、以下の表1に示す。
Claims (44)
- 膜電極アセンブリであって、
第1の多孔質電極と、
第1の主面及び前記第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有するイオン透過膜と、
前記第1の多孔質電極と前記イオン透過膜の前記第1の主面との間に配置された第1の不連続輸送保護層と、
前記第1の多孔質電極並びに前記第1の不連続輸送保護層及び前記イオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第1の接着層であって、前記第1の接着層が前記膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、前記第1の接着層が存在しない前記第1の多孔質電極及び第1の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、前記膜電極アセンブリが一体構造である、第1の接着層と、
を備えている、膜電極アセンブリ。 - 前記第1の接着層が、前記第1の不連続輸送保護層及び前記第1の多孔質電極のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に埋め込まれている、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第1の接着層が、前記第1の不連続輸送保護層を前記第1の多孔質電極に接着する、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第1の接着層が、前記第1の不連続輸送保護層及び前記第1の多孔質電極のうちの少なくとも1つを前記イオン透過膜に接着する、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記イオン透過膜の前記第1の主面及び前記第1の不連続輸送保護層と接触している第2の接着層を更に備え、前記第2の接着層が、前記第1の不連続輸送保護層を前記イオン透過膜に接着し、前記第2の接着層が前記膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されている、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第2の接着層が、前記第1の不連続輸送保護層に少なくとも部分的に埋め込まれている、請求項5に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記イオン透過膜と前記第1の不連続輸送保護層及び前記第1の多孔質電極のうちの少なくとも1つとの間に配置された、第1の主面及び第2の主面を有する第1のガスケットを更に備え、前記第1のガスケットが前記膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、前記第1のガスケットが環の形状である、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第1のガスケットの前記第1の主面及び前記イオン透過膜の前記第1の主面と接触している第1のガスケット接着層と、前記第1のガスケットの前記第2の主面及び前記第1の不連続輸送保護層と接触している第2の接着層と、のうちの少なくとも1つを更に備えている、請求項7に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第1の接着層が、感圧接着剤、熱溶融接着剤、及び熱硬化性接着剤のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第1の接着層が、環形状であるか、又は前記膜電極アセンブリの外辺部の両側にある2つの個別の接着ラインである、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第2の接着層が、感圧接着剤、熱溶融接着剤、及び熱硬化性接着剤のうちの少なくとも1つである、請求項5に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第2の接着層が、環形状であるか、又は前記膜電極アセンブリの外辺部の両側にある2つの個別の接着ラインである、請求項5に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第1のガスケット接着層が、感圧接着剤、熱溶融接着剤、及び熱硬化性接着剤のうちの少なくとも1つを含んでいる、請求項8に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第1のガスケット接着層が環形状である、請求項8に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第1のガスケットが、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリエチレンナフタレート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリオレフィン、スチレン並びにスチレン系ランダムコポリマー及びブロックコポリマー、ポリ塩化ビニル、並びにフッ素化ポリマーのうちの少なくとも1つを含んでいる、請求項7に記載の膜電極アセンブリ。
- 第2の多孔質電極と、
前記第2の多孔質電極と前記イオン透過膜の前記第2の主面との間に配置された第2の不連続輸送保護層と、
を更に備えている、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。 - 前記第2の多孔質電極並びに前記第2の不連続輸送保護層及び前記イオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第3の接着層を更に備え、前記第3の接着層が前記膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、前記第3の接着層が存在しない前記第2の多孔質電極及び第2の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、前記膜電極アセンブリが一体構造である、請求項16に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第3の接着層が、前記第2の不連続輸送保護層及び前記第2の多孔質電極のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に埋め込まれている、請求項17に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第3の接着層が、前記第2の不連続輸送保護層を前記第2の多孔質電極に接着する、請求項17に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第3の接着層が、前記第2の不連続輸送保護層及び前記第2の多孔質電極のうちの少なくとも1つを前記イオン透過膜に接着する、請求項17に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記イオン透過膜の前記第2の主面及び前記第2の不連続輸送保護層と接触している第4の接着層を更に備え、前記第4の接着層が、前記第2の不連続輸送保護層を前記イオン透過膜に接着し、前記第4の接着層が前記膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置されている、請求項17に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第4の接着層が、前記第2の不連続輸送保護層に少なくとも部分的に埋め込まれている、請求項21に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記イオン透過膜と前記第2の不連続輸送保護層との間に配置された、第1の主面及び第2の主面を有する第2のガスケットを更に備え、前記第2のガスケットが前記膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、前記第2のガスケットが環の形状である、請求項16に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第2のガスケットの前記第1の主面及び前記イオン透過膜の前記第2の主面と接触している第2のガスケット接着層と、前記第2のガスケットの前記第2の主面及び前記第2の不連続輸送保護層と接触している第4の接着層と、のうちの少なくとも1つを更に備えている、請求項23に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第3の接着層が、感圧接着剤、熱溶融接着剤、及び熱硬化性接着剤のうちの少なくとも1つである、請求項17に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第3の接着層が、環形状であるか、又は前記膜電極アセンブリの外辺部の両側にある2つの個別の接着ラインである、請求項17に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第4の接着層が、感圧接着剤、熱溶融接着剤、及び熱硬化性接着剤のうちの少なくとも1つである、請求項21に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第4の接着層が、環形状であるか、又は前記膜電極アセンブリの外辺部の両側にある2つの個別の接着ラインである、請求項21に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第2のガスケット接着層が、感圧接着剤、熱溶融接着剤、及び熱硬化性接着剤のうちの少なくとも1つである、請求項24に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第2のガスケット接着層が環形状である、請求項24に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第2のガスケットが、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリエチレンナフタレート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリオレフィン、スチレン並びにスチレン系ランダムコポリマー及びブロックコポリマー、ポリ塩化ビニル、並びにフッ素化ポリマーのうちの少なくとも1つを含んでいる、請求項23に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第1の不連続輸送保護層が、メッシュ構造体、織布構造体、又は不織布構造体のうちの少なくとも1つを備えている、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第2の不連続輸送保護層が、メッシュ構造体、織布構造体、又は不織布構造体のうちの少なくとも1つを備えている、請求項16に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第1の多孔質電極が、炭素繊維ベースの紙、フェルト、及び生地のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第2の多孔質電極が、炭素繊維ベースの紙、フェルト、及び生地のうちの少なくとも1つである、請求項16に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第1の多孔質電極が、約30重量%〜約100重量%の導電性炭素微粒子を含む、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第2の多孔質電極が、約30重量%〜約100重量%の導電性炭素微粒子を含む、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第1の接着層が、前記膜電極アセンブリの少なくとも内部に配置された複数の第1の接着領域を更に備え、前記膜電極アセンブリの面内の前記第1の複数の接着領域の面積が、前記膜電極アセンブリの投影面積の少なくとも50パーセント未満である、請求項1に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記第3の接着層が、前記膜電極アセンブリの少なくとも内部に配置された複数の第3の接着領域を更に備え、前記膜電極アセンブリの面内の前記第3の複数の接着領域の面積が、前記膜電極アセンブリの投影面積の少なくとも50パーセント未満である、請求項17に記載の膜電極アセンブリ。
- 膜電極アセンブリであって
第1の多孔質電極と、
第1の主面及び前記第1の主面とは反対側を向いた第2の主面を有するイオン透過膜と、
前記第1の多孔質電極と前記イオン透過膜との間に配置された第1の不連続輸送保護と、
前記第1の多孔質電極並びに前記第1の不連続輸送保護層及び前記イオン透過膜のうちの少なくとも1つと接触している第1の接着層であって、前記第1の接着層が、前記膜電極アセンブリの少なくとも内部に配置された複数の第1の接着領域であり、前記膜電極アセンブリの面内の前記第1の複数の接着領域の面積が、前記膜電極アセンブリの投影面積の少なくとも50パーセント未満であり、前記第1の接着層が存在しない前記第1の多孔質電極及び第1の不連続輸送保護層が一体構造ではなく、前記膜電極アセンブリが一体構造である、第1の接着層と、
を備えている、膜電極アセンブリ。 - 前記第1の接着層が、前記第1の多孔質電極を前記イオン透過膜に接着する、請求項40に記載の膜電極アセンブリ。
- 前記イオン透過膜と前記第1の不連続輸送保護層及び前記第1の多孔質電極のうちの少なくとも1つとの間に配置された、第1の主面及び第2の主面を有する第1のガスケットを更に備え、前記第1のガスケットが前記膜電極アセンブリの外辺部に沿って配置され、前記第1のガスケットが環の形状である、請求項40に記載の膜電極アセンブリ。
- 請求項1に記載の膜電極アセンブリを備えている、電気化学セル。
- 請求項1に記載の膜電極アセンブリを少なくとも1つ備えている、液体フロー電池。
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