JP2019519753A - アセットに流体の問題がありそうか否かを判定するためのコンピュータ化された流体解析 - Google Patents

アセットに流体の問題がありそうか否かを判定するためのコンピュータ化された流体解析 Download PDF

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Abstract

アセットに流体の問題があるか否かの判定に関係するシステム、装置、及び方法を本明細書に開示する。特に、例は、少なくとも、1つ以上のアセットについての履歴的流体データに基づいて、アセットに流体の問題がありそうであるか否かの指標を出力する予測モデルを定義するプラットフォームを含む。履歴的流体データは、1つ以上のアセットについての複数の流体報告、及び流体報告毎の流体問題の指示のうちの少なくとも一方を含むことができる。プラットフォームは、所定アセットに関連する少なくとも1つの流体報告を受信し、少なくとも、予測モデル、及び受信した少なくとも1つの流体報告に基づいて、所定アセットに流体の問題がありそうであることの判定を行うことができる。プラットフォームは、コンピュータ装置に判定の指示を出力させる。

Description

関連出願のクロスリファレンス
本願は、米国非仮特許出願第15/092593号、2016年4月6日出願、発明の名称”Computerized Fluid Analysis for Determining Whether an Asset is Likely to Have a Fluid Issue”に基づいて優先権を主張し、この特許出願はその全文を参照することによって本明細書に含める。
今日、アセット(本明細書中では「機械」とも称する)は多数の産業において普遍的である。国々にわたって貨物を運搬する機関車から、看護師及び医師が生命を救うことを手助けする医療機器まで、アセットは日常生活における重要な役割を担う。アセットが担う役割に応じて、その複雑性は変化し得る。例えば、一部のアセットは、そのアセットが適切に機能するために協調して動作しなければならない複数のサブシステム(例えば、機関車のエンジン・トランスミッション(変速機)、等)を含むことができる。
流体解析は、アセットが適切に動作することを確実にするための1つのメカニズムである。鉱山設備(採掘装置)、機関車、航空機、及び船舶のようなアセットは、一般に流体を用いて動作する。この流体は、例えばオイル、トランスミッション、冷却剤、または燃料の形をとることができる。この流体は、アセット内の多数のサブシステムを通って進んで、冷却、油圧、及び潤滑機能を含む種々の機能を実行する。この過程では、流体は、熱、圧力、及び摩擦のような厳しい環境に曝されることがあり、このことが流体の特性を変化させることになる。例えば、オイルは、このオイルが潤滑剤となるアセットの構成部品の摩耗に関連する粒子を取り込むことがある。これらの粒子は、例えば、アルミニウム製ピストンからのアルミニウム粒子、アルミニウム製ピストンライナーからのアルミニウム粒子、あるいは環境からの汚染物質を含み得る。アセットの通常動作に起因する流体組成のいくらかの変化は予期され得る。しかし、他の変化は異常動作を示唆することがある。流体解析は、アセット内の流体の特性の測定である。これらの特性を評価して、アセットが適切に動作しているか否かを判定すること、及び予防的保守を支援することができる。
流体解析装置は、アセットからの流体を解析して、この流体の特性を測定する装置である。これらの特性は、粒子の種類、粒子の数量、及び粒子のサイズのような、流体中の粒子に関する情報を含むことができる。粒子は流体の成分となり得るし、この成分は固体、液体、及び気体の形をとることができる。固体形式の粒子の例はアルミニウムのような金属片とすることができ、液体形式の粒子の例は水またはディーゼルとすることができ、気体形式の粒子の例は水素または二酸化炭素とすることができる。粒子の種類は流体中の特定種類の粒子を示すことができ、粒子の数量は流体中のこの種類の粒子の量または濃度を示すことができ、粒子のサイズは流体中の粒子のサイズを示すことができる。流体解析装置は、流体のpH及び粘度のような流体の他の特性を測定することもできる。
流体解析中に、流体解析装置は流体中の何十、何百、さらには何千もの異なる粒子をチェックすることができ、このチェックは、アセット自体に存在する、あるいはアセットが動作している環境中に存在する特定の元素及び化合物の存在または不在を含む。従って、流体解析装置は一般に、当該装置の発見を複雑な流体報告中に出力し、この流体報告は、粒子の種類、粒子の数量、粒子のサイズを、発見された異なる粒子の全部について詳細に記述することができる。それに加えて、流体報告は、数ある特性の中で特に、流体のpH及び粘度を記述することができる。
流体は、その流体に固有の性質に起因する、あるいはアセットの正常動作による何らかの予期される特性を有することができる。しかし、他の特性は、アセットの動作における異常性(注意を必要とし得る、アセット内の構成部品の故障または故障の可能性)を示すことがあり、その場合、アセットに「流体の問題」があると考えることができる。アセットまたはアセットの特定サブシステムに伴う流体の問題は、構成部品の摩耗または断裂、汚染物質の存在、あるいはアセット等に損傷をもたらし得る流体中への漏洩に起因し得る。例えば、高濃度のアルミニウム粒子が流体中に発見された場合、このことはアセット内のアルミニウム製構成部品の故障または故障の切迫を示し得る。さらに、流体の種類は、アセット内の機能不全であるか機能不全になりつつある特定構成部品を突き止めることに役立ち得る。例えば、流体がエンジンオイルであれば、機能不全であるか機能不全になりつつあるアルミニウム製構成部品は、エンジンオイルが潤滑剤となるアルミニウム製ピストンライナーまたはアルミニウム製ピストンであり得る。
上記の例は、説明のために提供するに過ぎず、流体報告の内容及び利用法の過度の簡略化である。実際には、アセットに流体の問題があるか否かの判定を行うことは極めて困難な過程である。流体解析装置によって解析されて流体報告中に示される非常に多数の特性の数が、この判定の妨げとなる。実際には、上記のように、流体解析装置は一般に、当該流体解析装置によって測定された広範囲の異なる特性を含む複雑な報告を出力し、これらの特性が流体の問題を示すか否かは、流体の種類、アセットの種類、及び/または流体を取り出したアセットのサブシステムのような他の種々の要因に依存し得る。さらに、1つの流体報告だけでなく(長時間にわたる流体中の粒子の種類及び量の変化または傾向を示す)一連の流体報告を、流体の問題の判定に当たり用いることができる。本明細書中に開示するシステム、装置、及び方法の例は、流体解析装置が生成する複雑な流体報告を分析し、アセットに流体の問題があるか否かの信頼性のある判定を行うに当たっての、これらの困難のうちの1つ以上に応えることに役立つことを追求する。
一般に、履歴的流体データを取得し、この履歴的流体データを分析し、そして流体の特性を、アセットに流体の問題があることの指示または確率に関係付ける予測モデルを定義するように、プラットフォームを構成することができる。
履歴的流体データは、流体解析装置によって生成された複数の流体報告のうちの少なくとも1つとすることができ、そして流体報告毎の、当該流体報告に関連するアセットに流体の問題があるか否かの指示とすることができる。これら複数の流体報告は、直近にアセットから取り出した流体の試料の解析、並びにそれ以前のある時点にアセットから取り出した流体の試料の解析を含むことができる。このようにして、履歴的流体データは、長時間にわたるアセットに関連する流体の特性の履歴、及び流体の特性の変化を維持することができる。
履歴的流体データは、同じ種類の流体(例えば、オイルまたは冷却剤の流体)の解析から生成された流体報告を含むことができる。他の例として、流体報告は、同じ種類のアセット(例えば、航空機またはトラクター)からの同じ種類の流体の流体報告の分析から生成することができる。さらに他の例として、流体報告は、あるアセットの同じ種類のサブシステム(例えば、エンジンまたはトランスミッション)からの同じ種類の流体の流体報告の分析から生成することができる。他の例では、流体報告は、同じアセット自体からの同じ種類の流体の流体報告から生成することができる。
上記プラットフォームは、この履歴的流体データを受信して、(1)流体報告の特性と(2)流体の問題が存在するか否かとの関係の分析に基づいて、予測モデルを定義することができる。次に、上記プラットフォームは予測モデルを用いて、流体報告に基づいて所定アセットにおける流体問題の尤度を予測することができる。例えば、上記プラットフォームは、所定アセットに関連する流体についての最新の流体報告を受信して、この流体報告を予測モデルに入力することができる。一方、予測モデルは、所定アセットに流体の問題がありそうであるか否かの指標を出力することができる。それに加えて、上記プラットフォームは、上記モデルを用いて、流体のどの特性が、アセットに流体の問題があることの尤度に寄与しているかを識別することもできる。
従って、上記プラットフォームは、上記モデルの出力に基づいて種々の動作を行うことができる。例えば、1つの実現では、上記プラットフォームが、上記予測モデルの出力に基づいて(例えば、アセットに流体の問題があることの尤度が何らかの閾値量を超えた場合に)警告メッセージを生成することができる。この警告は、コンピュータ、あるいは携帯電話、タブレット、等といった個人用装置のようなクライアント・ステーション上のユーザにとって可視及び/または可聴にすることができる。
他の実現では、上記モデルの出力に基づいて、上記プラットフォームが種々の種類の予防動作をトリガすることができる。例えば、上記確率に基づいて、上記プラットフォームは、上記予測モデルの結果に基づく値を入れたフィールドにより、アセットを修理する作業命令を生成することを促して、ユーザのワークフロー(作業の流れ)を促進することができる。これらのフィールドは、提案する修理、提案する予防的保守手順、等を含むことができるが、それらに限定されない。他の好適例では、クライアント・ステーションは、提案する修理または手順についての詳細な命令を示すこともできる。他の例では、上記プラットフォームは、アセットを修理するための部品を発注すること、及び/またはアセットにその動作を変更させるための1つ以上のコマンド(命令語)をアセットに送信することを促すことができる。他の構成も可能である。
それに加えて、上記プラットフォーム110は、流体報告または複数の流体報告に関連する情報を視覚的に提示することができる。この情報は、グラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI:graphical user interface)としてクライアント・ステーション112上に提示することができる。例えば、1つの実現では、GUIは、所定アセットから取り出した所定種類の流体中の種々の粒子についての粒子数量の文字(テキスト)または図形(グラフィック)表現を含むことができる。他の実現では、GUIは、所定アセットから取り出した所定種類の流体の特定の特性を、他のアセットから取り出した所定種類の流体の特性と比較する方法の文字または図形表現を含むことができる。この情報は、数値データ、棒グラフ、または折れ線グラフの形式でGUI上に提示することができる。
1つの態様では、例えば、方法が、アセットに流体の問題がありそうであるか否かの指標を出力するための予測モデルを定義するステップを含む。この予測モデルは、少なくとも、1つ以上のアセットについての履歴的流体データに基づく。この履歴的流体データは、(i)1つ以上のアセットに関連する複数の流体報告、及び(ii)複数の指示、のうちの少なくとも一方を含み、各指示は、上記1つ以上のアセットのうちの1つのアセットに流体の問題があるか否かを識別する。所定アセットに関連する少なくとも1つの流体報告を受信し、少なくとも、上記予測モデル及び受信した少なくとも1つの流体報告に基づいて、所定アセットに流体の問題がありそうであるか否かの判定を行い、この判定の指示をコンピュータ装置に出力させる。
こうした流体の問題の指示は、流体報告の専門的検討に基づいて決定される。予測モデルを定義するステップは、回帰技術または分類を履歴的流体データに適用することを含む。履歴的流体データは、(i)同じ種類の流体についての複数の流体報告、(ii)同じ種類の所定アセットについての複数の流体報告、(iii)所定アセットについての複数の流体報告、及び(iv)所定アセットの同じ種類のサブシステムについての複数の流体報告、のうちの1つ以上を含む。流体報告の各々は複数の流体特性を含む。これらの流体特性は、流体中の粒子の粒子数量、及び流体の経年、観測された粘度、等のような他の特性を含む。各流体報告は、所定アセットから取り出した所定種類の流体についてのものである。上記複数の流体報告は、所定アセットについての一連の流体報告を含む。上記判定の指示をコンピュータ装置に出力させることは、判定の視覚的指示をコンピュータ装置に表示させることを含むことができる。所定アセットに流体の問題がありそうであることの判定は、少なくとも上記予測モデルに基づく。
少なくとも1つの流体報告を受信することは:受信した少なくとも1つの流体報告に上記予測モデルを適用して、所定アセットに流体の問題がありそうであるか否かの指標を出力すること;及びこの指標が閾値条件を超えることを判定することを含む。さらに、所定アセットの所定種類の流体の特性のうち、所定アセットに流体の問題がありそうであることの判定に影響を与えるものを、上記コンピュータ装置に出力させる。受信した少なくとも1つの流体報告は、流体の複数の特性、及び各特性に関連する尺度を定義する。上記方法は、受信した少なくとも1つの流体報告における所定特性を選択するステップと;上記少なくとも1つの流体報告中のこの所定特性の所定尺度を変化させるステップと;この所定尺度の変化が、所定アセットに流体の問題があることの確率を閾値量だけ変化させることの判定を行うステップと;この所定特性の指示を上記コンピュータ装置に出力させるステップとをさらに含む。
他の態様では、プラットフォームが:通信ネットワークを介したデータ源及びコンピュータ装置との通信を促進するように構成されたネットワーク・インタフェースと;少なくとも1つのプロセッサと;非一時的なコンピュータ可読媒体と;この非一時的なコンピュータ可読媒体上に記憶されているプログラム命令とを具え、これらのプログラム命令は、上記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、上記プラットフォームに:所定アセットに関連する少なくとも1つの流体報告を受信させ;少なくとも、アセットに流体の問題がありそうであるか否かの指標を出力する予測モデル、及び受信した少なくとも1つの流体報告に基づいて、所定アセットに流体の問題がありそうであることの判定を行わせ、この予測モデルは、少なくとも、上記データ源から受信した1つ以上のアセットについての履歴的流体データに基づいて定義され、この履歴的流体データは、(i)上記1つ以上のアセットに関連する複数の流体報告、及び(ii)複数の指示、のうちの少なくとも一方を含み、各指示は、上記1つ以上のアセットのうちの1つのアセットに流体の問題があるか否かを識別し;この判定の指示を上記コンピュータ装置に出力させる。
上記複数の流体報告は、所定アセットについての一連の流体報告を含む。上記判定の指示をコンピュータ装置に出力させるための上記プログラム命令は、この判定の視覚的指示をコンピュータ装置に表示させることを含む。上記履歴的流体データは、(i)同じ種類の流体についての複数の流体報告;(ii)同じ種類の所定アセットについての複数の流体報告;(iii)所定アセットについての複数の流体報告;及び(iv)所定アセットの同じ種類のサブシステムについての複数の流体報告、のうちの1つ以上を含む。少なくとも、上記予測モデル及び受信した少なくとも1つの流体報告に基づいて、所定アセットに流体の問題がありそうであることの判定を行うための上記プログラム命令は、受信した少なくとも1つの流体報告に上記予測モデルを適用して、所定アセットに流体の問題がありそうであるか否かの指標を出力し;この指標を閾値条件と比較し;この指標が閾値条件を超えることを判定するためのプログラム命令を含む。上記プログラム命令は、さらに、上記履歴的流体データに基づいて、所定アセット内の所定種類の流体の特性を他のアセット内のこの所定種類の流体の特性と比較する方法の指示を、上記コンピュータ装置に出力させる。上記受信した少なくとも1つの流体報告は、ある流体の複数の特性、及び各特性に関連する尺度を定義し、上記プラットフォームは:
上記受信した少なくとも1つの流体報告のうちの所定特性を選択し;上記少なくとも1つの流体報告中のこの所定特性の所定尺度を変化させ;この所定尺度の変更が、所定アセットに流体の問題があることの確率を閾値量だけ変化させることの判定を行い;この所定特性の指示を上記コンピュータ装置に出力させるためのプログラム命令をさらに具えている。
さらに他の態様では、非一時的なコンピュータ可読媒体上に記憶されている命令が実行されて、プラットフォームに:所定アセットに関連する少なくとも1つの流体報告を受信させ;所定アセットに流体の問題がありそうであるか否かの指標を出力する少なくとも1つの予測モデル、及び受信した少なくとも1つの流体報告に基づいて、所定アセットに流体の問題がありそうであることの判定を行わせ、この予測モデルは、少なくとも、データ源から受信した1つ以上のアセットについての履歴的流体データに基づいて定義され、この履歴的データは:(i)上記1つ以上のアセットに関連する複数の流体報告、及び(ii)複数の指示、のうちの少なくとも一方を含み、各指示は、上記1つ以上のアセットのうちの1つのアセットに流体の問題があるか否かを識別し;この判定の指示をコンピュータ装置に出力させる。
通常の当業者は、以下の開示を読むに当たり、これらの態様並びに他の多数の態様を理解する。
実施形態を実現することができるネットワーク構成の例を示す図である。 流体報告の抜粋例を示す図である。 プラットフォームの例の構造ブロック図である。 アセットに流体の問題があるか否かを判定するためのプラットフォームの例によって実行される機能例の流れ図である。 モデル化段階中にプラットフォームの例によって実行される機能例の流れ図である。 アセット監視段階中にプラットフォームの例によって実行される機能例の流れ図である。 アセットに流体の問題がある確率に対する流体の影響力の特性を識別するためのプラットフォームの例によって実行される機能例の流れ図である。 クライアント・ステーションのユーザ・インタフェースの例を示す図である。 プラットフォームの例によって実行される機能例の流れ図である。
詳細な説明
以下の開示は、添付した図面及びいくつかの好適なシナリオを参照する。こうした参照は説明目的に過ぎず、従って限定的であることを意味しないことは、通常の当業者の理解する所である。開示するシステム、装置、及び方法の一部または全部は、種々の方法で再構成、組み合わせ、追加。及び/または除外することができ、本明細書ではその各々を考えることができる。
I.システム構成の例
図1に、アセットに流体の問題があるか否かを、流体解析装置によって生成された流体報告に基づいて予測するためのシステム構成100の例を示す。このシステム構成は、アセット102、流体解析装置104、流体データ源106、通信ネットワーク108、プラットフォーム110、及びクライアント・ステーション112を含むことができる。このシステム構成は、複数のアセット及び複数の流体解析装置を含むことができる。それに加えて、一部の実施形態では、このシステム構成が、本明細書中に説明する機能を実行する複数のプラットフォーム及びそれぞれのクライアント・ステーションを含むこともできる。
こうしたネットワーク構成の例をアセット管理の関係で例示する。しかし、本明細書中に開示する概念は、当事者及び他の組織が流体解析に基づいてアセットを管理することに関心があるアセット管理以外の他のあらゆる関係に適用することができることは明らかである。
一般に、通信ネットワーク108は、流体データ源106、プラットフォーム110、及びクライアント・ステーション112の相互間でデータを転送することを促進するように構成された1つ以上のコンピュータシステム及びネットワーク・インフラストラクチャ(基盤)を含むことができる。通信ネットワーク108は、1つ以上のワイドエリア・ネットワーク(WAN:Wide-Area Network)及び/またはローカルエリア・ネットワーク(LAN:Local-Area Network)、パーソナルエリア・ネットワーク(PAN:personal Area Network)及び/または車両エリア・ネットワーク(VAN:Vehicle Area Network)及び/またはアドホック・ネットワーク、及び/または有線及び/または無線ネットワークとすることができ、あるいはこれらのネットワークを含むことができる。一部の例では、通信ネットワーク108が、数あるネットワークの中で特に、1つ以上のセルラ・ネットワーク及び/またはインターネットを含むことができる。通信ネットワーク104は、LTE(Long Term Evolution:ロングターム・エボリューション)、CDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多重アクセス方式)、WiMax(Worldwide Interoperability :ワイマックス方式)、WiFi(Wireless Fidelity:ワイファイ)、ブルートゥース(登録商標)、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol:ハイパーテキスト転送プロトコル)、TCP(Transmission Control Protocol:通信制御プロトコル)、等のような1つ以上の通信プロトコルにより動作することができる。通信ネットワーク108は単一ネットワークとして示しているが、通信ネットワーク108は、それ自体が通信リンクされた複数の区別されるネットワークを含むことができることは明らかである。
各アセット102は種々の形をとることができ、それらの例は、数ある例の中で特に、輸送機械(例えば、機関車、航空機、セミトレーラー型トラック、船舶、等)、工業機械(例えば、鉱山設備、建設機械、等)、医療機器(例えば、医用画像装置、外科手術装置、医用監視システム、医療研究装置、等)、及び公共用機械(例えば、タービン、ソーラーファーム、等)を含むことができる。これらのアセットは種々のサブシステムで構成することができ、これらのサブシステムは、アセットがある機能を実行することを可能にするエンジン、トランスミッション、冷却系、及び燃料系を含む。それに加えて、所定種類のアセットは、ブランド(銘柄)、メーカー、型式、等に応じて種々の異なる構成を有することができる。これらはアセットの少数の例に過ぎず、他の多数の例が可能であり本明細書において考えられることは、通常の当業者にとって明らかである。
アセットの種類の各々の間に共通のスレッドは、各種類が、動作するために流体を必要とする1つ以上のサブシステムを有することである。これらのサブシステムは、エンジン、油圧、トランスミッション、燃料、及び冷却のサブシステムを含むことができるが、それらに限定されない。この流体は、オイル、燃料、油圧流体、ブレーキ流体、冷却液、等を含む種々の形をとることができる。開示する実施形態は、アセットの種類またはアセットが使用する流体の種類によって限定されない。
流体解析装置104は、アセットからの流体を解析して、この流体の種々の特性を測定する機械である。これらの特性は、流体中の粒子の種類、流体中の粒子の数量、及び流体中の粒子のサイズの識別のような、流体の粒子解析を含むことができる。粒子は流体の構成物質を表すことができ、構成物質は固体、液体、及び気体の形をとることができる。固体形態の粒子の例は、アルミニウムのような金属とすることができ、液体形態の粒子の例は、水またはディーゼルとすることができ、気体形態の粒子の例は、水素または二酸化炭素とすることができる。粒子の種類は、流体中の特定種類の粒子の識別とすることができ、粒子の数量は、流体中のこの種類の粒子の量または濃度を示すことができ、粒子のサイズは、流体中のこれらの粒子のある範囲のサイズを示すことができる。流体解析装置は、流体のpH及び粘度のような流体の他の特性を測定することもできる。
流体は、多数の異なる方法で流体解析装置104に供給することができる。一例では、流体の試料をアセット102から物理的に取り出して、流体解析装置104内に配置して解析することができる。他の例では、流体解析装置104をアセット102に搭載して、アセット102が、流体中のセンサまたはプローブのような1つ以上の検査装置を有することができる。こうした検査装置は、流体解析装置104が流体を、アセットから物理的に取り出す必要なしにアセット内で直接、流体を標本化して解析することを可能にする。他の構成も可能である。
流体解析装置104は、流体に対して種々の検査を実行して、流体の特性を測定することができる。これらの検査は、数ある中で特に、流体の特性を測定するための化学検査、濁度検査、赤外線検査、導電率検査、分光計(スペクトロメーター)検査、組成検査、粘度検査を含むが、それらに限定されない。流体解析装置104は、流体における何十、何百、あるいは何千もの異なる粒子を検査することができ、こうした検査は、アセット自体に見出される、あるいはアセットが動作している環境中に見出される特定の元素または化合物の存在または不在を含む。アセットの流体を解析するための流体解析装置の例は、Spectro-Scientific社のFluidScanQ100(登録商標)、及びMaerskFluid Technology社のSEA-Mate Analyzer(登録商標)を含む。
流体解析装置104は、その発見を複雑な流体報告中に出力することができ、この流体報告は流体の種々の特性を示す。この流体報告は、検査した異なる特性のすべてについて、流体の種類、流体の数量、流体のサイズを詳細に記述することができる。それに加えて、流体報告は、数ある特性の中で特に、流体のpH及び粘度を記述することができる。
図2は、エンジンオイルについての1つのこうした流体報告の抜粋例である。この流体報告の例は、流体解析装置104によって測定することができる特性の一部だけを例示する。流体報告は、流体中の各種の粒子についての、粒子の数量及び粒子のサイズのような流体の特性を識別し、粒子の例は、鉄、銅、シリコン、クロム、リン、及びアルミニウムを含むことができる。粒子の数量は、100万分の1(図2に示すppm)単位で、あるいは流体の組成の百分率として測定することができ、粒子のサイズは、例えばミリメートル(mm)単位で測定することができる。流体の元素または化合物の一部は、「小量」または「中量」または「大量」の存在のような定量化されたカテゴリの形で測定することもできる。流体報告は、データファイル、電子メール、またはメッセージのような電子ファイルの形式で出力することができ、これらの電子ファイルは、流体解析装置104から遠隔(リモート)位置にある他の場所に記憶すること、ダウンロードすること、他の場所においてアクセスすること、あるいは他の場所へ送信することができる。
一部の実施形態では、それに加えて、あるいはその代わりに、アセット内の流体を人間が物理的に検査して、流体の特定の特性を評価することができる。物理的検査によって観測可能な特性は、流体の臭気、外観、及び質感を含むことができるが、それらに限定されない。物理的検査の場合には、検査技師、流体の解説者、等のような当業者は、流体報告中の流体の特性を文書記録することができる。これらの特性は、流体分析装置104によって識別した特性と共に、あるいはこうした特性の代わりに、流体報告中に記録することができる。
再び図1を参照すれば、あるアセットに関連する流体報告をデータ源106に提供することができ、データ源106は、流体解析装置104から流体報告を受信し、複数の流体解析装置からの流体報告を集約し、そしてこれらの流体報告を記憶するように構成された1つ以上のコンピュータシステムを含むことができる。流体報告は、流体の特性を規定する1つ以上のデータ記録として流体データ源106に記憶することができる。
流体データ源106は、アセットに流体の問題があるか否かの指示を提供することもできる。流体の問題の指示は、流体報告における特性を分析してアセットに流体の問題があるか否かを判定することができる、流体解析を学習した専門家が定めることができる。こうした専門家は、数ある要因の中で特に、流体中に存在する粒子の種類、粒子の数量、粒子のサイズ、流体の種類、アセットの種類、アセットの経年、長期間にわたって実施した流体解析に関連する一連の流体報告における流体の特性の変化を考慮して、アセットに流体の問題があるか否かを判定することができる。例えば、専門家は、流体報告を検討して、エンジンオイル中の鉄の量が450ppmを超えることが、シリコンの量が200ppmを超えることと共に、流体の問題を示唆し得るものと判定することができる。他の例として、専門家は、流体報告を検討して、エンジンオイル中のアルミニウムの量が100ppmを超え、鉄の量が100ppm未満であることが、流体の問題を示唆し得るものと判定することができる。この関係では、専門家は、流体報告が示す流体の特性を用いて、アセットに流体の問題があるか否かを判定することができる。
上記の例は説明のために提供するに過ぎず、流体報告の過度の簡略化及び利用法である。実際には、流体報告(または一連の流体報告)に基づいてアセットに流体の問題があるか否かの判定を行うことは、極めて困難な過程である。流体解析装置によって解析されて流体報告中に示される非常に多数の特性が、この判定の妨げとなる。実際には、上記のように、流体解析装置は一般に複雑な報告を出力し、こうした報告は流体解析装置によって測定された広範囲の異なる特性を含み、これらの特性が流体の問題を示すか否かは、流体の種類、アセットの種類、流体を取り出したアセットのサブシステムのような他の種々の要因に依存し得る。さらに、1つの流体報告だけでなく(長時間にわたる流体中の粒子の種類及び量の変化または傾向を示す)一連の流体報告を、流体の問題の判定に当たり用いることができる。
流体解析の分野を学習し、かつその流体の出所であるアセットの種類に精通した専門家は、あるアセットに関連する複数の流体報告を学習して、アセットに流体の問題があるか否かを判定するために何時間も費やしている。上記複数の流体報告は、アセットから取り出した最新の流体試料に対して実施した解析、並びにそのアセットから以前に取り出した流体試料に対して実施した解析を含むことができる。専門家は、これらの流体報告のうちの1つ以上を分析して、流体の問題を示す特定の流体報告中の特性を識別することができる。それに加えて、専門家は、最新の流体試料及び以前にそのアセットから取り出した流体試料に関連する流体報告(例えば、一連の流体報告)によって示される長時間にわたる流体の特性の変化を分析することができる。さらに、流体の問題を正しく識別することができることの保証すら存在しない。流体の問題の識別は、分析を実行する専門家の特別な学習に大きく依存する。
専門家は、流体データ源106に、流体報告に関連するアセットについて流体の問題が存在するか否かの自分の判定を入力することができる。例えば、専門家は、自分の判定を、流体データ源106に結合されたユーザ・インタフェースを通して入力することができる。流体データ源106は、専門家が検討した流体報告を、流体の問題が存在するか否かの判定に関連付けることができる。例えば、流体の問題が存在するか否かの判定は、流体の特性を定めるデータ記録中に、あるいは他の何らかのデータ記録中に記憶する。
システム構成100は、何十または何百ものアセット及びデータ解析装置を含むことができ、その結果、何十、何百、さらには何千もの流体報告がこれら複数のアセットに関連し得る。この関係では、複数の専門家が流体報告を検討して、あるアセットに関連する流体報告について流体の問題が存在するか否かの判定を入力しておくことができる。各専門家は、流体報告を検討して、流体データ源106が記憶している流体報告についての流体の問題の判定を入力しておくことができる。
従って、流体の問題を判定することに加えて、専門家は、流体データ源106が記憶している流体報告に関連する流体の問題の判定を検証することもできる。流体の問題の判定は、専門家によって、あるいは以下にさらに詳細に説明する予測モデルを用いて行っておくことができる。専門家は、流体報告または一連の流体報告を検討して、他の専門家または予測モデルによって行われた流体の問題の判定との一致を確認することができる。専門家は、自分の判定との一致を、流体データ源106のユーザ・インタフェースを通して入力することができる。
以上に説明した実施形態は、流体の問題の判定を行う専門家が関与する。しかし、一部の実施形態では、専門家が流体の問題の判定を行う代わりに、コンピュータシステムが流体の問題の判定を行うことができる。例えば、アセット上のセンサを、そのアセットの物理特性を検出して、検出した物理特性に関連する電気信号のような指示を提供するように構成することができる。物理特性の例は、数ある例の中で特に、温度、圧力、速度、加速度または減速度、摩擦、電力使用量、燃料使用量、燃料残量、稼働時間、電圧及び電流、磁界、電界、物体の存在または不在、構成部品の位置、及び電力発生量を含むが、それらに限定されない。上記コンピュータシステムは、これらの指示を処理して、流体に流体の問題があるか否かを判定することができる。この判定には専門家が関与することがなく、あるいは専門家は、判定を行うに当たりコンピュータシステムを用いることができる。他の構成も可能である。
システム構成100はプラットフォーム110(本明細書ではコンピュータシステムとも称する)を有することができる。大まかに言えば、プラットフォーム110は1つ以上のコンピュータシステムの形をとることができ、これらのコンピュータシステムは、1つ以上のアセットについてのアセット関連データ、例えば流体報告を受信して分析するように構成されている。例えば、プラットフォーム110は、本明細書中に開示する機能のうちの1つ以上を実行するように構成されたハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素を有する1つ以上のサーバー(等)を含むことができる。実際には、これらのコンピュータシステムは、単一の物理的な場所に配置することができ、あるいは複数の場所にわたって分布させることができ、そして、システムバス、通信ネットワーク(例えばプライベート(私的)ネットワーク)、あるいは他の何らかの接続メカニズムを介して通信リンクすることができる。さらに、プラットフォーム110の物理的な場所は固定にも可動にもすることができる。
通信ネットワーク108は、プラットフォーム110と流体データ源106とを通信結合することができる。プラットフォーム110は、履歴的流体データを流体データ源106から受信することができる。履歴的流体データは、1つ以上の流体解析装置によって生成された複数の流体報告、及び流体報告毎の、当該流体報告に関連するアセットにおいて流体の問題が存在するか否かの関連指示のうちの少なくとも1つを参照することができる。これら複数の流体報告は、あるアセットの流体の最新の試料の解析結果、並びにそのアセットの流体の以前の試料の解析結果(例えば、一連の流体報告)を含むことができる。このようにして、履歴的流体データは、長時間にわたるアセット用の流体の特性の履歴を維持することができる。履歴的流体データは、さらに、同じ種類の流体(例えば、オイルまたは冷却流体)の解析により生成された流体報告によって規定することができる。他の例として、流体報告は、同じ種類のアセット(例えば、航空機またはトラクター)からの同じ種類の流体の流体報告の分析により生成することができる。さらに他の例として、流体報告は、あるアセットの同じ種類のサブシステム(例えば、エンジンンまたはトランスミッション)からの同じ種類の流体の流体報告の分析により生成することができる。他の例では、流体報告は、特定アセットからの同じ種類の流体の流体報告の分析により生成することができる。
プラットフォーム110は、履歴的流体データを取得して、履歴的流体データの流体報告に基づいて予測モデルを定義するように構成することができ、この予測モデルは、流体の特性を、アセットに流体の問題があるか否かの指示に関係付ける。その後に、プラットフォーム110は、所定アセットに関連する新たな流体報告を受信することができ、この流体報告に基づけば、アセットに流体の問題があるか否かは未知であり、そしてこの流体報告を上記モデルに入力して、所定アセットに流体の問題があるか否かを予測することができる。この関係では、プラットフォーム110は流体報告を入力として取得し、上記モデルはアセットに流体の問題がありそうであるか否かの指標を出力することができる。
それに加えて、クライアント・ステーション112はプラットフォーム110に関連することができる。クライアント・ステーション112は、入力を受信し、データを処理し、そして出力を提供するように構成されたコンピュータシステムまたはコンピュータ装置の形をとることができる。クライアント・ステーション112の例は、単一のデスクトップ・コンピュータ、あるいは互いに接続された複数のデスクトップ・コンピュータのネットワーク、記憶装置、タブレット、スマートホン、ラップトップ・コンピュータ、他のモバイルコンピュータ装置、スマートTV、ウェアラブル(装着型)装置、等を含む。一例では、クライアント・ステーション112のうちの1つ以上は、データを受信するように構成された1つ以上の入力装置、及びこれらのデータに応答して可聴の、視覚的、及び/または触覚的出力を提供するように構成された1つ以上の出力装置とすることができ、あるいはこうした入力及び出力装置を含むことができる。一般に、入力装置は、ユーザ入力を受けるように構成された1つ以上の入力インタフェースを含むことができ、そしてキーボード、マイクロホン、ポインティングデバイス(マウス、トラックボール、等)、カメラ、センサ、等を含むことができる。出力装置は、出力をユーザに提供するように、及び/またはこうしたユーザ入力に基づいてデータを通信ネットワーク108を通して送信するように構成することができ、そして表示装置(ディスプレイ・スクリーン、プロジェクタ、ゴーグル、等)、プリンタ(印字)装置、触覚出力装置、等を含むことができる。
プラットフォーム110は、上記モデルの出力に基づいて、1つ以上の動作をクライアント・ステーション112上で行わせることができる。例えば、1つの実現では、プラットフォーム110が、予測モデルに基づいて(例えば、アセットに流体の問題があることの尤度がある閾値量を超えた場合に)警告メッセージをクライアント・ステーション112上に発生することができる。この警告は、クライアント・ステーションのユーザにとって可視及び/または可聴にすることができる。
他の実現では、上記モデルの出力に基づいて、プラットフォーム110は各種の予防動作をトリガすることができる。例えば、上記確率に基づいて、プラットフォーム110は、アセットを修理することの作業命令を生成することを促すこと、アセットを修理するための部品を発注することを促すこと、及び.またはアセットにその動作を変更させるための1つ以上のコマンドをアセットに送信することができる。他の予防動作も可能である。
それに加えて、あるいはその代わりに、プラットフォーム110は、グラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)を、1つの流体報告または複数の流体報告に関連する情報と共に、クライアント・ステーション112上に表示させることができる。例えば、1つの実現では、GUIが、所定アセットから取り出した所定種類の流体中の種々の粒子についての粒子数量の文字(テキスト)または図形(グラフィック)表現を含むことができる。他の例では、GUIが、所定アセットから取り出した所定種類の流体の特定の特性を、他のアセットから取り出したこの所定種類の流体の特性と比較する方法の文字及び/または図形表現を含むことができる。この情報は、数値データ、及び/または棒グラフ、折れ線グラフ、またはバブルチャート(風船図)のような1種類以上のグラフの形式でGUI上に提示することができる。さらに他の実現では、クライアント・ステーション112は、予測モデルの結果に基づいて値を入れたフィールドを有する作業命令の形式を示して、ユーザ向けのワークフローを促進することができる。これらのフィールドは、提案する修理、提案する予防的保守手順、等を含むことができるが、それらに限定されない。それに加えて、クライアント・ステーション112は、提案する修理または手順についての詳細な命令を示すこともできる。
II.プラットフォームの例
図3を参照すれば、プラットフォーム300の例におけるいくつかの構成要素を構造的な視点から例示する簡略化したブロック図が示されている。上記のように、プラットフォーム300は、一般に、1つ以上のコンピュータシステム(例えば、1つ以上のサーバー)を具えることができ、これらの1つ以上のコンピュータシステムは、集合的に、プロセッサ装置302、データ記憶装置304、ネットワーク・インタフェース306、通信リンク308、及び恐らくはユーザ・インタフェース310も含むことができる。プラットフォーム300が、図示しない追加的構成要素及び.または図示する構成要素よりも多数または少数を含むことができることは、通常の当業者にとって明らかである。
ネットワーク・インタフェース306は、プラットフォーム300と、通信ネットワーク108に結合された流体データ源106のような種々のネットワーク構成要素との間の無線及び/または有線通信を促進するように構成することができる。このため、ネットワーク・インタフェース306は、これらの機能を実行するためのあらゆる適切な形をとることができ、その例は、イーサネット(登録商標)インタフェース、シリアルバス・インタフェース(例えば、ファイヤーワイヤー(FireWire、登録商標)、USB(Universal Serial Bus)2.0、等)、無線通信を促進するように構成されたチップセット及びアンテナ、及び/または有線及び/または無線通信を提供する他のあらゆるインタフェースを含むことができる。ネットワーク・インタフェース306は、データ記憶、計算の必要性、及びデータ伝送に関係するシステムへの各種の異なるネットワーク接続をサポートする複数のネットワーク・インタフェースを含むこともでき、そのいくつかの例は、Hadoop(登録商標)、FTP(File Transfer Protocol:ファイル転送プロトコル)、リレーショナル(関係型)データベース、OSI PI(登録商標)のような高周波データ、XML(Extended Markup language)及びBase64(登録商標)のようなバッチデータを含むことができる。他の構成も可能である。
プロセッサ302は、1つ以上のプロセッサ及び/またはコントローラを含むことができ、これらは汎用または特定目的のプロセッサまたはコントローラの形をとることができる。特に、実現例では、プロセッサ装置302が、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路、デジタルシグナルプロセッサ、等を含むことができる。
一方、データ記憶装置304は、1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を具えることができ、その例は、ランダムアクセスメモリ、レジスタ、キャッシュ、等のような揮発性記憶媒体、及び読出し専用メモリ、ハードディスクドライブ(ハードディスク駆動装置)、固体ドライブ、フラッシュメモリ、光記憶装置、等を含むことができる。
図3に示すように、データ記憶装置304は、プラットフォーム200が本明細書中に開示する機能を実行することを可能にするソフトウェア・コンポーネント(構成要素)を設けることができ、これらの機能は、モデルを定義し、このモデルを適用して、アセットに流体の問題があるか否かを判定することを含む。これらのソフトウェア・コンポーネントは、一般に、プロセッサ302によって実行可能なプログラム命令の形をとることができ、まとめて構成してアプリケーション、ソフトウェア開発キット、ツールセット、等にすることができる。それに加えて、データ記憶装置304は、1つ以上のデータベースを設けることもでき、これらのデータベースは、プラットフォームが実行する機能に関係するデータを記憶するように構成され、その例は、数ある中で特に、時系列データベース、文書(ドキュメント)データベース、リレーショナル・データベース(例えば、MySQL(登録商標))、キー値データベース、及びグラフ・データベースを含む。
一部の実施形態では、プラットフォーム300の例が、プラットフォーム110とのユーザ相互作用を促進するように構成されたユーザ・インタフェース310をサポートすることができ、そしてユーザ相互作用に応答した動作をプラットフォーム110に実行させることを促進するように構成することもできる。このユーザ・インタフェース310は、種々の入力構成要素への接続性を含むか提供することができ、その例は、タッチセンサ・インタフェース、機械的インタフェース(例えば、レバー、ボタン、ホイール、ダイヤル、キーパッド、等)及び他の入力インタフェース(例えば、マイクロホン)を含む。それに加えて、ユーザ・インタフェース310は、種々の出力構成要素への接続性を含むか提供することができ、その例は、ディスプレイ・スクリーン、スピーカー、ヘッドホンジャック、等を含むことができる。他の構成も可能である。
III.動作の例
ここで、図1及び3に示す構成を以下にさらに詳細に説明する。これらの動作の説明に役立てるために、機能ブロック図を参照することがある。一部の場合には、各ブロックがモジュールまたはプログラムコードの一部分を表すことができ、このモジュールまたはプログラムの一部分は、プロセッサによって実行されて特定の論理機能またはプロセス中のステップを実現する。上記プログラムコードは、非一時的なコンピュータ可読媒体のようなあらゆる種類のコンピュータ可読記憶媒体上に記憶することができる。他の場合には、各ブロックが、特定の論理機能またはプロセス中のステップを実行するように配線された回路を表すことができる。さらに、この流れ図に示すブロックは、異なる順序に再配置すること、組み合わせてより少数のブロックにすること、分離して追加的なブロックにすること、及び/または特定の実施形態に基づいて除外することができる。
以下の説明は、同じ種類の流体に関連する1つ以上の流体報告を用いてモデルを定義する例をさらに参照することがある。一方、このモデルは、アセットに流体の問題があるか否かを判定するために用いられる。このことは、明瞭さ及び説明のために行うに過ぎず、限定的であることを意味しないことは明らかである。
図4に、流体報告に基づく、アセットに流体の問題があるか否かについての判定における2つの段階を例示する。これら2つの段階を「モデル化段階」及び「アセット監視段階」と称する。各段階は、部分的にプラットフォーム110によって実行することができる。
「モデル化段階」402は、履歴的流体データに基づいて、アセットに流体の問題があるか否かを予測するためのモデルを定義することを含むことができる。一般に、このモデルは、流体の特性を、アセットに流体の問題があるか否かの指示に関係付けることができる。履歴的流体データは、複数の流体について流体解析装置104が生成する複数の流体報告を含むことができる。履歴的流体データは、アセットに流体の問題があるか否かを流体毎に示すこともできる。プラットフォーム110は、こうした履歴的流体データを流体データ源106から受信することができる。このデータに基づいて、プラットフォーム110は予測モデル(本明細書では多くの場合モデルとも称する)を定義するように構成することができ、この予測モデルは、流体報告における特性を、アセットに流体の問題があるか否かの指示に関連付ける。
次に、「アセット監視」段階404中に、プラットフォーム110は、モデル化段階で定義した予測モデルを適用して、所定アセットに流体の問題があるか否かを判定することができる。アセット監視段階中には、プラットフォーム110は、ある流体の流体報告を流体データ源106から受信することができる。この流体報告は、アセットに関連する流体の問題が存在するか否かの指示を何ら有さないことがある。プラットフォーム110は、予測モデルを用いて、所定アセットに流体の問題があることの尤度を決定することができる。
図5は、モデル化段階の1つの可能な例を示す流れ図500である。説明目的で、このモデル化段階の例はプラットフォーム110によって実行されるものとして説明している。流れ図500は明瞭さ及び説明のために提供することは、通常の当業者にとって明らかである。モデルを決定するに当たり、他の多数の動作の組合せを利用することができ、これらの動作の組合せは、モデル化段階を人間の介入によりオフラインで実行することを含むが、それに限定されない。
図5に示すように、ブロック502では、プラットフォーム110が特定の履歴的流体データを取得することができる。ブロック504では、プラットフォーム110がこれらの流体報告を分析して、(1)流体報告における特性と、(2)この流体報告に関連するアセットに流体の問題があるか否かとの関係を定めることができる。最後に、ブロック506では、こうした関係どうしを組み合わせて、アセットに流体の問題があることの尤度を、流体報告(または一連の流体報告)に基づいて予測するためのモデルを定義することができる。
流体データ源106は、流体報告、及びこれらの流体報告に基づく、アセットに流体の問題があるか否かの指示を受信し続けることができる。次に、プラットフォーム110がこうした履歴的データを用いて、ブロック502〜506における機能を反復することによってモデルを改良し続けることができる。
ここで、図5に例示するモデル化段階の機能をさらに詳細に説明する。
ブロック502から始まって、プラットフォーム110は、データ源106に記憶されている特定の履歴的流体データを、データ源106から取得することができる。この履歴的流体データは、流体解析装置104が生成した複数の流体報告とすることができる。この履歴的流体データは、流体報告に関連するアセットに流体の問題があるか否かの指示を含むこともできる。
一部の実施形態では、この指示を、アセットに流体の問題があるか否かについてのバイナリ(二進数)の判定(即ち、はい/いいえ)とすることができる。この関係では、履歴的流体データが、アセットに流体の問題があることを示す流体報告、及びアセットに流体の問題があることを示さない他の流体報告を含むことができる。さらに、各流体報告を、同じ専門家、あるいは異なる専門家が分析しておくことができ、異なる専門家の各人はアセットに流体の問題があるか否かを結論付けるに当たり異なる基準を用いている。
一部の実施形態では、流体の問題を複数クラスの指示とすることができ、この複数クラスの指示は、例えば、単なる流体の問題の存在ではなく複数レベルの流体の問題を表す。例えば、流体の問題を、流体の問題がないことに対する流体の問題の重大性を「高」、「中」、「低」のような複数のレベルとして符号化することができる。他の例として、流体の問題を、ここでも流体の問題がないことに対して「汚染」、「漏洩」といった特定種類の流体の問題の指示とすることができる。他の構成も可能である。
履歴的流体データ及び/または流体報告自体は、種々の識別データを有することができる。これらの識別データは、流体解析を実行した時点を示すタイムスタンプ(日時印)、あるいはアセットの流体を標本化した時点の日時を示すタイムスタンプを含むことができる。履歴的流体データは、解析した流体の種類を識別することもできる。流体の種類の識別は、エンジンオイルのような大まかなカテゴリとすることができ、あるいはPenzzoil SAE 5W-30エンジンオイルのような具体的な識別とすることができる。それに加えて、履歴的流体データは、その流体を取り出したアセットを識別することができる。ここでも、識別は、その流体を取り出したアセットの種類(例えば、トラクターまたは航空機)の識別及び/またはその流体を取り出したアセットの構成要素の種類(例えば、エンジンまたはトランスミッション)の識別のように大まかにすることができ、あるいは、通し番号112を有するアセットのように具体的にすることができる。他の識別も可能である。
履歴的流体データは、エンジンオイルまたは冷却流体のような同じ種類の流体のうちの1つ以上に関連することができる。他の例として、履歴的流体データは、特定の通し番号を有するアセットのような特定のアセットに関連することができる。さらに他の例として、履歴的流体データは同じ種類のアセットに関連することができる。同じ種類のアセットは、同じ製造業者からのアセット、同じ型番のアセット、あるいは同様な環境または動作条件で使用されるアセットとすることができる。他の例として、履歴的流体データは、エンジンまたはトランスミッションのような同じ種類のサブシステムに関連することができる。
一部の実施形態では、プラットフォーム110は、流体データ源106からの特定の履歴的流体データを要求することができ、プラットフォーム110は、要求した流体データを流体データ源106から受信することができる。プラットフォーム110は、1種類の流体についての履歴的流体データ、特定アセットからの流体についての履歴的流体データ、あるいはあるアセットのサブシステムに関連する流体についての履歴的流体データを要求することができる。それに加えて、あるいはその代わりに、プラットフォーム110は特定範囲の履歴的流体データを要求することができる。例えば、プラットフォーム110は特定時間分のデータを識別することができる。この時間は、1つの時間窓(ウィンドウ)内に標本化した流体についての流体報告、及び/またはあるアセットに関連する1つの時間窓内に解析した流体報告とすることができる。この時間窓は、例えば2〜3日間、1週間、1カ月間、あるいは1年間とすることができる。プラットフォーム110は、あるアセットに関連する特定数の流体報告を識別することもできる。例えば、流体報告は、流体データ源106に記憶されているそのアセットについての少なくとも3つの流体報告とすることができる。次に、プラットフォーム110は、要求した履歴的流体データを受信することができる。他の構成も可能である。
ブロック504では、プラットフォーム110が流体報告を分析して、(1)流体報告における特性と、(2)流体報告に示される、アセットに流体の問題があるか否かとの関係を定めることができる。例えば、ブロック502で得られた流体報告の各々は、その流体報告に関連するアセットに流体の問題があるか否かを示すことができる。プラットフォーム110は、これらの流体報告の各々を分析して、流体報告中の各特性が、アセットに流体の問題があるか否かにどのように影響を与えているかを特定することができる。一部の実施形態では、この分析の結果を可変重要度の統計量として捕捉することができる。この可変重要度の統計量は、流体の1つ以上の所定特性が、アセットに流体の問題があることの尤度にどのように影響を与えるかを特徴付けることができる。
ブロック506では、流体の特性毎の上記の関係を一緒に組み合わせて、1つの流体報告または複数の流体報告が示す流体の特性に基づいて、あるアセットに流体の問題があることの総合的な尤度を予測するための予測モデルを定義することができる。
この関係では、定義される予測モデルが、そのモデルを学習させるために使用した特定の履歴的流体データに依存することができる。そのモデルを定義するために使用した履歴的流体データは、特定アセットについての流体報告のすべて、あるいは一部の部分集合、特定種類の流体についての流体報告のすべて、あるいは一部の部分集合、特定種類のアセットについての流体報告のすべて、あるいは一部の部分集合、あるいはアセットの特定サブシステムについての流体報告のすべて、あるいは一部の部分集合を含むことができる。この部分集合は、1つの時間窓内で実施した解析に基づく流体報告、1つの時間窓内で標本化した流体に基づく流体報告、あるいは特定数の流体報告とすることができる。他の構成も可能である。
例えば、履歴的流体データは、流体の問題が存在しないアセットに関連する1つ以上の流体報告、及び流体の問題が存在することを示す1つ以上の流体報告を含むことができる。流体の問題がないことを示す流体報告は、過去のある時点に取り出した流体試料に基づくことができ、流体の問題を示す流体報告は、最も新しい流体の試料に基づくことができる。他の例として、履歴的データは、流体の問題がない1つ以上のアセットに関連する1つ以上の流体報告のみを含むことができる。さらに他の例として、履歴的流体データは、流体の問題がある1つ以上のアセットに関連する1つ以上の流体報告のみを含むことができる。
一部の例では、履歴的流体データが、長時間にわたる流体の特性の変化を示す流体報告を含むことができる。例えば、履歴的流体データは、長時間にわたって取り出した流体の試料に関連する複数の流体報告を含むことができ、これらの流体報告は流体の特性が長時間にわたって変化する様子を示す。これら複数の流体報告は、あるアセットについて生成された最新N個の流体報告、そのアセットにおける流体の問題に関連する最新の流体報告、及び流体の問題に関連しない1つ以上の以前の流体報告、あるいは特定の時間窓全体にわたるそのアセットについてのすべての流体報告を含むことができる。他の例では、履歴的流体データが、他の同様な、あるいは異なるアセットと比較した、流体の特性の相対的な差を含むこともできる。
実現例では、プラットフォーム110が、モデルを定義する1つ以上のモデル化技術を利用することができ、このモデルは、アセットに流体の問題があることの尤度を示す0と1の間の確率を戻す。このモデル化技術は、モデルを定義するための数ある回帰または分類技術の中で特に、ランダムフォレスト(random forest)技術、ロジスティック回帰技術を含むことができる。これらのモデル化技術は、流体報告毎の流体の特性を、流体報告が流体の問題を示すか否かの指示と考えることができる。一部の実施形態では、履歴的データの部分集合を用いて予測モデルを定義することができ、そして互いに排他的な部分集合を用いて予測モデルを検査または検証することができる。
それに加えて、モデル化段階中に、プラットフォーム110は閾値確率を定義することができ、この閾値確率を上回れば、アセットモデル化段階404中に予測モデルによって判定されるように、アセットに流体の問題があり得る。その代わりに、閾値の定義は人間の介入によりオフラインで行うことができる。いずれの場合にも、この閾値は、履歴的流体報告のうちの1つ以上、流体の問題が存在するか否かの指示、及び正確性、精度、再現率、または曲線下面積のようなモデル性能測定基準の意味でのモデルの性能要求に基づくことができる。
プラットフォーム110は、モデルと共に、モデルを生成するために使用した流体報告に関連するデータを記憶することもできる。これらのデータはデータ記録の形で記憶することができる。例えば、モデルを生成するために使用した履歴的流体データがすべて同じ種類の流体に関連したならば、この種類をそのモデルと共に記憶することができる。他の例として、モデルを生成するために使用した履歴的流体データがすべて特定の発生源または複数の発生源(例えば、アセットの種類またはアセットのサブシステム)に関連したならば、この発生源またはこれらの発生源をそのモデルと共に記憶することができる。
流体データ源106が、流体報告、及びこうした流体報告の各々が流体の問題を示すか否かの指示を受信し続ける間に、プラットフォーム110は、更新された情報を用いてブロック502〜506を反復することによってモデルを改良し続けることができる。さらに、プラットフォーム110は、例えば、各種の流体または各種のアセットに対応する別個のモデルを開発することができる。このようにして、プラットフォーム110は、1種類の流体または1種類のアセットについて、アセットに流体の問題がある確率を予測するためのモデルのデータベースを構築することができる。一部の実施形態では、プラットフォーム110が単一モデルを定義することができ、この単一モデルは別個のモデルの組合せとすることができる。これらのモデルは、システム構成の他のプラットフォーム110と共用することができる。その代わりに、各モデルは、流体の問題の尤度を予測するいくつかの個別モデルの集合体とすることができ、これらのモデルを集約して最終的な尤度を予測する。
ここで、図6に示す「アセット監視」段階の例の機能をさらに詳細に説明する。図6は、流体解析に基づいて、アセットに問題がある確率を決定するに当たり用いることができるアセット監視段階の1つの可能な例を示す流れ図600である。プラットフォーム110は、ブロック602で、アセットからの検査中の流体の流体報告を流体データ源106から受信することによって動作を開始することができる。ブロック604では、予測モデルを識別する。ブロック606では、モデル及び流体報告に基づいて、アセットに流体の問題がある確率の決定を行う。ブロック608では、この確率に基づいて、アセットに流体の問題があることの判定を行う。ブロック608では、この判定に基づいてある動作を行う。
ここで、図6に示すアセット監視段階の例の機能をさらに詳細に説明する。
ブロック602では、プラットフォーム110が流体データ源106から「検査中の流体」の流体報告を受信することができる。この流体は、アセットに問題があるか否かが未知であるアセットからの流体とすることができる。一部の実施形態では、流体報告は、異なる時点で取り出したアセットの流体における最新の流体解析に関連する複数の流体報告(例えば、一連の流体報告)とすることができる。ブロック604では、プラットフォーム110が予測モデルを識別することができる。プラットフォームが複数のモデルを有する場合には、識別されるモデルは、標本化している流体の種類、流体を取り出しているアセットの種類、特定アセット、またはサブシステムの種類のような流体報告を備えたデータに基づくことができる。プラットフォーム110は、流体報告を備えたデータを用いて適切なモデルを識別することができる。
ブロック606では、プラットフォーム110が、上記モデル及び流体報告に基づいて、アセットに流体の問題がある確率を決定することができる。この関係では、プラットフォーム110は、検査中の流体の流体報告にモデルを適用することができ、このことは、アセットに流体の問題がある確率を生じさせる。例えば、流体報告は流体の特性を規定することができる。上記モデルは、これらの特性を入力として取得して、流体報告に関連するアセットに流体の問題があるか否かの確率を決定することができる。それに加えて、あるいはその代わりに、上記モデルは、複数の流体報告を入力として取得することができ、このことは、上記モデルが、アセットに流体の問題がある確率を決定するに当たり、長時間にわたる流体の特性の変化を考慮することも可能にする。
ブロック608では、プラットフォーム110が、アセットに流体の問題があることを上記確率に基づいて判定することができる。例えば、プラットフォーム110は、上記モデルが出力する確率を閾値と比較することができる。例えば、この確率が、モデル化段階中に決定された閾値以上であれば、プラットフォーム110はアセットに流体の問題があることを識別することができる。この確率が、モデル化段階中に決定された閾値未満であれば、プラットフォーム110はアセットに流体の問題があることを識別しなくてもよい。
ブロック610では、プラットフォーム110が、アセットに流体の問題があることの判定に基づく動作を行うことができる。一例では、プラットフォームが、クライアント・ステーション112のようなコンピュータ装置にこの判定の指示を出力させることができる。この判定の指示は、プラットフォーム110に関連するクライアント・ステーションのユーザ・インタフェース上での可聴の指示及び/または視覚的指示とすることができる。クライアント・ステーション112のユーザに対してアセットに流体の問題があることを示す警告または警報、例えば電子メール、ポップアップ・メッセージ、あるいはアラームとすることができる。
他の例では、プラットフォーム110が、アセットを修理する作業命令を生成することを促すことができる。プラットフォーム110は、作業命令システムに作業命令を出力させるための作業命令データを作業命令システムに送信することができる。この作業命令は、流体の問題を軽減するための、アセットに対する特定の修理を記述することができる。それに加えて、あるいはその代わりに、プラットフォーム110は、コンピュータ装置に、作業命令の指示をクライアント・ステーション112上に提示させることができ、さらには、作業命令が実行される前にクライアント・ステーション112のユーザがこの作業命令を許可することを可能にすることができる。
さらに他の例では、プラットフォーム110が、部品発注データを生成して送信することを促すことができる。この部品発注データは、部品発注システムにアセット用の特定の部品を発注させることができる。この特定の部品を用いてアセットを修理して流体の問題を軽減することができる。
他の例では、プラットフォーム110が、流体の問題に対処するまでのアセットの損害を低減するためにアセットの1つ以上の動作状態を変更することを促す1つ以上のコマンドを、アセットに送信することができる。例えば、コマンドはアセットに、数ある例の中で特に、速度、加速度、ファン回転速度、プロペラ角、及び/または空気取り入れ口を減少(または増加)させることができる。
実施形態では、上記モデルを用いて、流体のどの特性が、アセットに流体の問題がある確率に影響を与え得るかを識別することができる。一般に、プラットフォーム110は、アセット報告中の特定の特性を選択して、その特性に関連する尺度を変化させて、この変化がアセットに流体の問題がある確率に影響を与える様子を測定することができる。プラットフォーム110は、流体報告中の1つ以上の特性についてこのプロセスを反復して、アセットに流体の問題がある確率に影響を与え得る、流体報告における1つ以上の特性を特定することができる。
図7は、このプロセスをより詳細に示す流れ図700である。ステップ702では、流体報告中の特性を選択することができる。この選択は種々の方法で実行することができる。1つの実現では、この選択は流体報告中の特性測定値に基づくことができる。例えば、プラットフォーム110は粒子数量を見て、最高の粒子数量尺度を有する特性を選択することができる。特性を選択する他の方法も可能である。
ステップ704では、流体報告中の選択した特性の尺度を変化させることができる。一部の実施形態では、尺度を変化させる量を特性の種類に依存させることができる。例えば、特定の特性が流体中に大量に存在することがあり、従って尺度の変化を大きくすることができる。粒子数量の例では、この変化は数百ppmに及ぶことができる。他方では、特性が流体中に小量だけ存在することがあり、従って、尺度の変化を小さくすることができる。粒子数量の例では、この変化は10ppmだけにすることができる。
ステップ706では、上記モデルを用いて、アセットに流体の問題がある確率を、変化させた尺度に基づいて決定することができる。例えば、この尺度を流体報告中の尺度から増加または減少させることができ、変化させた尺度を有する流体報告を上記モデルに入力することができる。上記モデルは、アセットに流体の問題がある確率を、変化させた尺度で出力することができる。
ステップ708では、尺度を変化させた結果としての、アセットに流体の問題がある確率を、変化なしの尺度による、アセットに流体の問題がある確率と比較することができる。例えば、流体報告に基づく、アセットに流体の問題がある確率の、尺度を変化させた場合と尺度を変化させない場合との差を計算することができる。
ステップ710では、特性が、アセットに流体の問題があるか否かに影響を与えることの判定を行うことができる。例えば、上記確率の差を閾値量と比較することができる。この閾値量は、ユーザがクライアント・ステーション112により所定値に定義することができ、あるいはモデル化段階中に決定することができる。上記確率が閾値量を超えれば、上記特性が、アセットに流体の問題があるか否かに影響を与え得る。換言すれば、この特性の変化が、アセットに流体の問題が存在するか否かに影響を与え得る。
一旦、この判定を行うと、プラットフォーム110は、流体報告における他の特性についてステップ702〜710を反復することができる。このプロセスは、特性の各々が分析されてプロセスを終了するまで継続することができる。このプロセスは、特性の各々を分析してプロセスを終了するまで継続することができる。
一部の実施形態では、プラットフォーム110が、流体の問題の尤度に影響を与える1つ以上の特性の識別をユーザに提示することもできる。例えば、プラットフォーム110は、これら1つ以上の特性の指示を、クライアント・ステーション112のユーザ・インタフェース上に提示させることができる。この関係では、ユーザは、アセットに流体の問題があるか否かの判定に関連する、流体報告における特定の特性を通知されることができる。これら特定の特性をクライアント・ステーション上で強調し、これにより、ユーザはアセット管理の目的でこれら特定の特性に注意を集中することができる。
図7中に識別され、一般に流体報告に基づく1つ以上の特性を用いて、例えば、流体の問題を軽減するためのアセットの特定の修理を記述することもできる。例えば、プラットフォーム110は、流体の特性に関係があり推奨する修理のデータベースを有することができる。プラットフォーム110は、流体の特性をデータベースに入力し、データベースは、流体の問題を軽減するためのアセットの特定の修理を識別することができる。他の例として、プラットフォーム110は、アセットに流体の問題がある確率に影響を与える特性を入力することができ、データベースは、この流体の問題を軽減するための、アセットの具体的修理を識別することができる。他の構成も可能である。
それに加えて、プラットフォーム110は、流体報告または複数の流体報告に関連する情報を提示することができる。この情報は、グラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)としてクライアント・ステーション112上に提示することができる。例えば、1つの実現では、このGUIが、所定アセットから取り出した所定種類の流体中の種々の粒子についての粒子数量の文字または図形表現を含むことができる。他の実現では、GUIが、所定アセットから取り出した所定種類の流体の特定の特性を、他のアセットから、あるいは過去に同じアセットから取り出したこの所定種類の流体の特性と比較する方法の文字及び/または図形による提示を含むことができる。
さらに他の実現では、GUIが、あるアセットの流体中の粒子数量がそのアセットにおいて長時間にわたって変化し得る様子を示すことができる。例えば、GUIは、あるアセットの流体中の特定粒子の数量が何週間、何ヶ月、あるいは何年かにわたって変化する様子を示すことができる。他の例では、GUIが、履歴的データに基づいて、あるアセットの流体の特性を、他のアセットからの同じ流体の特性と比較することができる。この比較は、同じ種類のアセットにおける平均粒子数量に基づくことができる。他の例では、GUIが、アセットに流体の問題があるか否かに影響を与える特性のうちの1つ以上を識別することができる。さらに他の例では、GUIが、アセットに流体の問題があるか否かに影響を与える特性の尺度、及び/またはこれらの特性の最適な尺度をさらに識別することができる。この情報は、数値で、あるいは棒グラフまたは折れ線グラフのようなグラフの形式でGUI上に提示することができる。
他の実現では、GUIが、流体の経年、粘度、pH、等のような流体の特性、及び/または上記予測モデルによって判定された流体の問題を示すことができる。こうした流体の問題は、アセットに問題があることの尤度、あるいは「汚染」、「漏洩」、「構成要素の摩耗または断裂」のような流体の問題のクラスとして表現することができる。他の実施形態では、GUIが、生成すべき作業命令、実行すべき保守手順、等のような、必要とされる可能な動作を示すことができる。
図8にGUI800の例を示す。GUI800は、オイルの流体報告中の種々の特性802、例えばリン、アルミニウム、マンガン、シリコン、銅、鉄、クロム、及び鉛を例示し、具体的にはこれらの特性の粒子数量をppm単位で例示する。一部の実施形態では、図示する特性を、アセットに流体の問題があるか否かに影響を与えるものとすることができる。それに加えて、図示するGUI800は、粒子数量の範囲804、808、810を棒グラフの形式で示す。この棒グラフを正規化して、特性の尺度を範囲804、808、810のうちの1つに合わせてスケーリング(拡大縮小)することができる。範囲808を最適な範囲とすることができ、範囲804内の粒子数量が最適な範囲を下回るにせよ、範囲810内の粒子数量が最適な範囲を上回るにせよ、範囲804及び810は準最適な範囲とすることができる。GUIの例800では、リンの粒子数量が最適な範囲808を超える。また、GUIの例800では、鉛の粒子数量が最適な範囲808未満である。準最適な範囲内の粒子数量は、アセットに流体の問題があることを示すことも示さないこともある。さらに付け加えれば、GUI800は各特性における傾向806を示すことができる。例えば、このGUIは、特性毎の粒子数量が、直近の180日間のような長時間にわたって変化し得る様子を示すことができる。この様子は折れ線グラフとして示すことができ、折れ線グラフの振幅は特定時刻における粒子数量を示す。
IV.方法の例
ここで図9を参照すれば、アセットに流体の問題がありそうであることを判定する方法900の例を示す流れ図が示されている。方法900については、流れ図中のブロックによって示す動作を以上の説明に合わせて実行することができる。さらに、以上に説明した1つ以上の動作は所定の流れ図に追加することができる。
ブロック902では、アセットに流体の問題がありそうであるか否かの指標を出力する予測モデルを定義する。この予測モデルは、少なくとも、1つ以上のアセットについての履歴的流体データに基づくことができる。さらに、この履歴的流体データは、(i)1つ以上のアセットに関連する複数の流体報告、及び(ii)複数の指示、のうちの少なくとも一方を含むことができ、各指示は、上記1つ以上のアセットのうちの1つのアセットに流体の問題があるか否かを識別する。上記予測モデルは、プラットフォーム110によって定義することができ、及び/または人間の介入により定義することができ、あるいは専ら人間によって定義することができる。さらに、アセットに流体の問題があるか否かの指示は、専門家及び/またはコンピュータシステムによって提供することができる。
ブロック904では、所定アセットに関連する少なくとも1つの流体報告を受信する。例えば、この流体報告は流体データ源106から受信することができる。ブロック906では、所定アセットに流体の問題がありそうなことの判定を行う。この判定は、少なくとも、上記予測モデル、及び受信した少なくとも1つの流体報告に基づいて行うことができる。ブロック908では、コンピュータ装置がこの判定の指示を出力することができる。この指示は、例えばクライアント・ステーション112のグラフィカル・ユーザ・インタフェース上への出力とすることができる。
以上の説明は、とりわけ、システム、方法、装置、及び製品の種々の例を開示し、これらは、数ある構成要素の中で特に、ファームウェア、及び/またはハードウェア上で実行されるソフトウェアを含む。こうした例は例示に過ぎず、限定的であるものと考えるべきでないことは明らかである。例えば、ファームウェア、ハードウェア、及び/またはソフトウェアの態様または構成要素のいずれか、あるいはすべてを、ハードウェアのみで、ソフトウェアのみで、ファームウェアのみで、あるいはハードウェア、ソフトウェア、及び/またはファームウェアの任意の組合せで具体化することが考えられる。従って、提供する例は、こうしたシステム、方法、装置、及び/または製品を実現するための必ずしも唯一の方法ではない。
それに加えて、本明細書中での「実施形態」の参照は、その実施形態に関連して説明する特定の特徴、構造、または特性を、本発明の一実施形態に含めることができることを意味する。明細書中の種々の箇所におけるこの語句の出現は、その必ずしもすべてが同じ実施形態を参照するわけでなく、他の実施形態とは互いに排他的な別個または代案の実施形態でもない。このため、本明細書中に説明し、明示的にせよ暗示的にせよ当業者が理解する実施形態は、他の実施形態と組み合わせることができる。
明細書は、大部分は、例示的な環境、システム、手順、ステップ、論理ブロック、処理、及びネットワークに結合されたデータ処理装置の動作に直接または間接的に類似した他の記号的表現の意味で提示する。これらのプロセスの説明及び表現は、当業者が、自分の業績の実体を他の当業者に効果的に伝えるために一般に用いるものである。本開示の完全な理解をもたらすために、多数の具体的詳細を説明している。しかし、
本発明の特定の実施形態を、特定の具体的細部なしで実施することができることは、当業者の理解する所である。他の例では、実施形態の態様を非必要に曖昧にすることを避けるために、周知の方法、手順、構成要素、及び回路は詳細に説明していない。従って、本発明の範囲は、以上の実施形態の説明ではなく、添付した特許請求の範囲によって規定される。
添付した請求項のいずれかを、純然たるソフトウェア及び/またはファームウェアでの実現をカバーするように読む際には、少なくとも1つの例における要素のうちの少なくとも1つを、ソフトウェア及び/またはファームウェアを記憶するメモリ、DVD(digital versatile disc:デジタル多用途ディスク)、CD(compact disc:コンパクトディスク)、ブルーレイ(登録商標)、等のような有形の非一時的媒体を含むべく、ここに明確に定義する。
本明細書中に説明する例が、「人間」、「オペレータ(操作員)」、「ユーザ」または他の実在者のような行為者によって実行または開始される動作を含む範囲では、このことは例示及び説明の目的に過ぎない。さらに、「流体」とは、1種類の流体または複数種類の流体を参照することがある。さらに、特許請求の範囲は、請求項中の文言に明示的記載のない限り、こうした行為者による行為を要求するものとして考えるべきでない。

Claims (20)

  1. 1つ以上のアセットについての少なくとも1つの履歴的流体データに基づいて、アセットに流体の問題がありそうであるか否かの指標を出力する予測モデルを定義するステップであって、前記履歴的流体データが、(i)前記1つ以上のアセットに関連する複数の流体報告、及び(ii)複数の指示、のうちの少なくとも一方を含み、該複数の指示の各々が、前記1つ以上のアセットのうちの1つのアセットに流体の問題があるか否かを識別するステップと、
    所定アセットに関連する少なくとも1つの流体報告を受信するステップと、
    少なくとも、前記予測モデル、及び前記受信した少なくとも1つの流体報告に基づいて、前記所定アセットに流体の問題がありそうであることの判定を行うステップと、
    コンピュータ装置に前記判定の指示を出力させるステップと
    を含む方法。
  2. 流体の問題があることの前記指示が、専門家による前記流体報告の検討に基づく、請求項1に記載の方法。
  3. 前記予測モデルを定義するステップが、前記履歴的流体データに回帰技術を適用することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記履歴的流体データが、(i)同じ種類の流体についての複数の流体報告、(ii)同じ種類の前記所定アセットについての複数の流体報告、(iii)前記所定アセットについての複数の流体報告、及び(iv)前記所定アセットの同じ種類のサブシステムについての複数の流体報告、のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記流体報告の各々が複数の流体特性を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記流体特性が流体中の粒子の数量を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記流体報告の各々が、前記所定アセットから取り出した所定種類の流体についての流体報告である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記複数の流体報告が、前記所定アセットについての一連の流体報告を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記コンピュータ装置に前記判定の指示を出力させるステップが、前記コンピュータ装置に、前記判定をディスプレイ・スクリーン上に表示させることを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 少なくとも、前記予測モデル、及び前記受信した少なくとも1つの流体報告に基づいて、前記所定アセットに流体の問題がありそうであることの判定を行うステップが、
    前記受信した少なくとも1つの流体報告に前記予測モデルを適用して、前記所定アセットに流体の問題がありそうであるか否かの指標を出力することと、
    前記指標を閾値条件と比較することと、
    前記指標が前記閾値条件を超えることを判定することと
    を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記コンピュータ装置に、前記所定アセットの所定種類の流体の特性のうち、前記所定アセットに流体の問題がありそうであることの判定に影響を与える特性の指示を出力させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記受信した少なくとも1つの流体報告が、流体の複数の特性、及び該特性の各々に関連する尺度を規定し、前記方法が、
    前記受信した少なくとも1つの流体報告中の所定特性を選択するステップと、
    前記少なくとも1つの流体報告中の前記所定特性の所定尺度を変化させるステップと、
    前記所定尺度を変化させたことが、前記所定アセットに流体の問題がある確率を閾値量だけ変化させたことの判定を行うステップと、
    前記コンピュータ装置に、前記所定特性の指示を出力させるステップと
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  13. 通信ネットワーク経由でのデータ源及びコンピュータ装置との通信を促進するように構成されたネットワーク・インタフェースと、
    少なくとも1つのプロセッサと、
    非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と、
    前記非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に記憶されているプログラム命令とを具えたプラットフォームであって、
    前記プログラム命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、前記プラットフォームに:
    所定アセットに関連する少なくとも1つの流体報告を受信させ、
    少なくとも、アセットに流体の問題がありそうであるか否かの指標を出力する少なくとも1つの予測モデル、及び前記受信した少なくとも1つの流体報告に基づいて、前記所定アセットに流体の問題がありそうであることの判定を行わせ、前記予測モデルは、少なくとも、前記データ源から受信した、1つ以上のアセットについての履歴的流体データに基づいて定義され、前記履歴的流体データは、(i)前記1つ以上のアセットに関連する複数の流体報告、及び(ii)複数の指示、のうちの少なくとも一方を含み、該複数の指示の各々は、前記1つ以上のアセットのうちの1つのアセットに流体の問題があるか否かを識別し、
    前記コンピュータ装置により前記判定の指示を出力させる、
    プラットフォーム。
  14. 前記複数の流体報告が、前記所定アセットについての流体報告の時系列を含む、請求項13に記載のプラットフォーム。
  15. 前記コンピュータ装置により前記判定の指示を出力させるための前記プログラム命令が、前記コンピュータ装置に、前記判定をディスプレイ・スクリーン上に表示させるためのプログラム命令を含む、請求項13に記載のプラットフォーム。
  16. 前記履歴的流体データが、(i)同じ種類の流体についての複数の流体報告、(ii)同じ種類の前記所定アセットについての複数の流体報告、(iii)前記所定アセットについての複数の流体報告、及び(iv)前記所定アセットの同じ種類のサブシステムについての複数の流体報告、のうちの1つ以上を含む、請求項13に記載のプラットフォーム。
  17. 少なくとも、前記予測モデル及び前記受信した少なくとも1つの流体報告に基づいて、前記所定アセットに流体の問題がありそうであることの判定を行うための前記プログラム命令が:
    前記受信した少なくとも1つの流体報告に前記予測モデルを適用して、前記所定アセットに流体の問題がありそうであるか否かの指標を出力し、
    前記指標を閾値条件と比較し、
    前記指標が前記閾値条件を超えることを判定する
    ためのプログラム命令を含む、請求項13に記載のプラットフォーム。
  18. 前記履歴的流体データに基づいて、前記所定アセット内の所定種類の流体の特性を、他のアセット内の前記所定種類の流体の特性と比較する方法の指示を、前記コンピュータ装置に出力させるためのプログラム命令をさらに具えている、請求項13に記載のプラットフォーム。
  19. 前記受信した少なくとも1つの流体報告が、流体の複数の特性、及び該複数の特性の各々に関連する尺度を規定し、前記プラットフォームが:
    前記受信した少なくとも1つの流体報告における所定特性を選択し、
    前記少なくとも1つの流体報告における前記所定特性の所定尺度を変化させ、
    前記所定尺度を変化させたことが、前記所定アセットに流体の問題がある確率を閾値量だけ変化させたことの判定を行い、
    前記コンピュータ装置に、前記所定特性の指示を出力させる
    ためのプログラム命令をさらに具えている、請求項13に記載のプラットフォーム。
  20. 命令を記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体であって、該命令が実行されて、プラットフォームに:
    所定アセットに関連する少なくとも1つの流体報告を受信させ、
    少なくとも、アセットに流体の問題がありそうであるか否かの指標を出力する少なくとも1つの予測モデル、及び前記受信した少なくとも1つの流体報告に基づいて、前記所定アセットに流体の問題がありそうであるか否かの判定を行わせ、前記予測モデルは、少なくとも、データ源から受信した1つ以上のアセットについての履歴的流体データに基づいて定義され、該履歴的流体データは、(i)前記1つ以上のアセットに関連する複数の流体報告、及び(ii)複数の指示、のうちの少なくとも一方を含み、該複数の指示の各々は、前記1つ以上のアセットのうちの1つのアセットに流体に問題があるか否かを識別し、
    コンピュータ装置により前記判定の指示を出力させる、
    非一時的コンピュータ可読媒体。
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