JP2019517347A - 電流を身体に送達するための装置及びそれに関連する治療方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、電流を皮膚の或る領域に送達するための装置を提供する。本発明の装置は、4つの指状突出部を有する基部の形状を有し、かつ導電層を含む第1のパッドと、1つの親指状突出部を有する手掌の形状を有し、かつ導電層を含む第2のパッドと、第1のパッドの導電層に電気的に接続された第1の電気接続システムと、第2のパッドの導電層に電気的に接続された第2の電気接続システムと、第1の電気接続システム及び第2の電気接続システムに接続された制御回路と、ウェアラブル電源とを備える。あるいは、本発明の装置は、足または他の身体部分に適した形状を有し得る。【選択図】図9
Description
本開示は、概して、電流を身体または身体部分に送達するための装置、システム、及び方法に関し、特に、電流を皮膚に送達するためのイオントフォレシス装置、及び発汗の管理または多汗症の治療におけるそれらの使用に関する。
イオントフォレシス(iontophoresis)は、電流を用いて、イオン、電子、またはエネルギーを体内に導入するか、電位勾配または電気化学的勾配を変化させるかまたは生成するか、あるいは、膜を横断してまたは組織内にイオンを輸送する周知の技術である。イオントフォレシスは非侵襲的手法であり、例えば、予め選択された電流送達領域への経皮薬物送達、嚢胞性線維症の診断、及び多汗症(過度の発汗)の治療などの様々な用途を有する。商業的に入手可能なイオントフォレシス方法、装置、及びシステム(身体または身体部分に電気を伝導するために水槽を使用するもの、例えば、米国カリフォルニア州フィッシャー所在のRA社製のMD−2ガルバニックイオントフォレシス装置)は、電流送達中のユーザの可動性が制限されるという理由(それ故に、そのための時間を割く必要がある)、及びセットアップが複雑であり予め選択された電流送達領域の全体への効果的な送達を保証できないという理由等によりユーザにとっては不便であった。また、それらの使用は、煩わしい刺痛、しびれ感、筋肉の緊張、紅斑、または軽度/重度の火傷を引き起こす恐れがあるので、ユーザにとって不快なものであった。
イオントフォレシスをより簡便にすることを目的とした開発(例えば、特許文献1及び特許文献2に記載されているもの。両特許文献は、この参照により本明細書に援用される)は、特に多汗症を治療する目的では商品化されていない。これらの及び他の開発の重要な問題は、それらが予め選択された電流送達領域に最適に適合する効果的な方法を提供しないことである。とりわけ、導電性衣類は、身体または身体部分との不十分または断続的に接触し、このような接触は、痛みを伴う感覚を引き起こすので不便である。予め選択された電流送達領域の不十分な接触または不完全な被覆はまた、不完全なアウトカムの原因となる可能性がある。例えば、上記の従来技術には、電流を使用して多汗症(過剰発汗)、例えば手掌多汗症の場合は指の側部、足底多汗症の場合は足の側部を適切に治療するために、身体または標的身体部分における過度に発汗する汗腺を含む領域を十分に被覆する方法は記載されていない。加えて、上記の従来技術には、手掌多汗症の場合には、例えば、腕や膝関節などの、管理または治療を必要としない部分の治療を最小限に抑えるまたは治療しない方法は記載されていない。また、上記の従来技術は、製造可能性についても問題がある。例えば、特許文献1に記載された衣類は、ダイカット工具のような簡単な技術で製造することは困難である。
特に、発汗の管理または多汗症の治療については、より良い解決策の欠如は、この患者集団に対する良好な管理または治療の選択肢が存在しないため、重大な、満たされていない臨床的ニーズを提示する。多汗症は交感神経系の過活動により引き起こされ、熱調節に必要なレベルをはるかに超えて、汗の生成が劇的に増加する。この症状に詳しくない人には、多汗症が、皮膚炎、湿疹、及び乾癬よりも深刻な、生活の質に非常に大きな影響を与える皮膚疾患であることを認識できないかもしれない。患者の75%が、この疾患が彼らの情緒的健康に影響を及ぼし、この患者集団ではうつ病の有病率が3倍になることが報告されている。この疾患は、人生における、社会的交流が極めて重要な時期に特に悪化することがある。最年少の患者は、手をつなぐ必要があるときに学校でいじめを受けたり、汗で濡れた書類を先生に提出するときに恥ずかしく感じたりする。この疾患はまた、特に、青年期に悪化することがあり、情緒面に影響を与え、例えば、誰かと手をつなぐときに恥ずかしいと感じる。職場でのインタビューでは、汗っかきな手はプレッシャーを与え、成人患者の50%以上で、その疾患が彼らの職業に悪影響を及ぼしていることが報告されている。重度の医療レベルに達していない発汗も、一部の人間にとっては、同様に煩わしくあり得る。
多汗症の現行の治療法はそれぞれ、少なくとも1つの大きな欠点がある。制汗剤が一次治療として処方されているが、これは一般的に効果がない。ボツリヌストキシン注射を使用することもできるが、痛みを伴い、また高価である。抗コリン作用薬などの全身投薬は、その副作用によって大きく制限される。交感神経(胸部)手術は効果的であるが、胸部や背部などの他の身体部位における代償的発汗を発症させる重大なリスクを伴う侵襲的治療である。発汗の管理のためには、これらのオプションはいずれも、面倒であり、侵襲的であり、または高価である。
したがって、使用が簡便であり、予め選択された電流送達領域への効果的な電流送達を確実にし、使用者の不快感を最小限に抑え、及び/または大規模であっても製造が容易な、電流を身体、皮膚、膜、または他の組織に送達するための方法、装置、及びシステムが依然として求められている。
一態様では、本発明は、電流を皮膚の或る領域に送達するための装置を提供する。この装置は、第1の電極アセンブリと、第2の電極アセンブリと、第1電極アセンブリ及び第2電極アセンブリに電気的に接続されたジェネレータ・コントローラシステムとを備える。ジェネレータ・コントローラシステムは、第1の電極アセンブリ及び第2の電極アセンブリに電流を供給するように構成されている。加えて、第1の電極アセンブリは、手形状パッドであり、該パッドの縁部に設けられた1以上のタブ、導電層、及び接着性ヒドロゲルを含む。
第2の電極アセンブリは、手形状パッドであり得、該パッドの縁部に設けられた1以上のタブ、導電層、及び接着性ヒドロゲルを含む。第1のセット及び第2のセットの一方または両方は、リリーフカットを有し得る。各電極アセンブリは、絶縁層及びボトムライナをさらに含み得る。
別の態様では、本発明は、電流を皮膚の或る領域に送達するための装置を提供する。この装置は、アノードとしての機能を果たす1以上の第1の電極アセンブリの第1のセットと、1以上の第1の電極アセンブリの第1のセットに電気的に接続された第1の電気接続システムと、カソードとしての機能を果たす1以上の第2の電極アセンブリの第2のセットと、1以上の第2の電極アセンブリの第2のセットに電気的に接続された第2の電気接続システムと、第1の電気接続システム及び第2の電気接続システムに電気的に接続されたジェネレータ・コントローラシステムとを備える。ジェネレータ及び制御システムは、第1の電気接続システム及び第2の電気接続システムに電流を供給するように構成されたウェアラブル電源及び制御回路を含む。1以上の第1の電極アセンブリの第1のセット及び1以上の第2の電極アセンブリの第2のセットの各電極アセンブリは、導電層及び接着性ヒドロゲルを含むパッドである。1以上の第1の電極アセンブリの第1のセット及び1以上の第2の電極アセンブリの第2のセットは、互いに協働して手形状のパッドを形成する。1以上の第1の電極アセンブリの第1のセット及び1以上の第2の電極アセンブリの第2のセットの少なくとも1つの電極アセンブリは、パッドの縁部に設けられた1以上のタブを含む。
1以上の第1の電極アセンブリの第1のセット及び1以上の第2の電極アセンブリの第2のセットは、リリーフカットを有し得る。各電極アセンブリは、絶縁層及びボトムライナをさらに含み得る。
別の態様では、本発明は、電流を皮膚の或る領域に送達するための装置を提供する。この装置は、4つの指状突出部を有する基部の形状を有し、かつ導電層を含む第1のパッドと、1つの親指状突出部を有する手掌の形状を有し、かつ導電層を含む第2のパッドと、第1のパッドの導電層に電気的に接続された第1の電気接続システムと、第2のパッドの導電層に電気的に接続された第2の電気接続システムと、第1の電気接続システム及び第2の電気接続システムに接続された制御回路と、ウェアラブル電源とを備える。
この装置は、圧縮手袋をさらに含み得る。ウェアラブル電源は、圧縮手袋の裏面に取り付けられ得る。第1のパッド及び第2のパッドの少なくとも一方のパッドは、該パッドの縁部に設けられた1以上のタブを有する。好ましくは、第1のパッドはアノードであり、第2のパッドはカソードである。好ましくは、第1のパッドの面積は、第2のパッドの面積の33%ないし300%に等しい。第1のパッド及び第2のパッドはそれぞれ、絶縁層、接着剤ヒドロゲル、及びボトムライナをさらに含み得る。第1のパッド及び第2のパッドは、非導電性材料によって互いに接続され得る。第1のパッド及び第2のパッドの少なくとも一方は、1以上のリリーフカットを有し得る。4つの指状突出部の互いに隣接する指状突出部の遠位端は、パッドの縁部に設けられたタブを除いて、互いに隣接する指状突出部のうちの幅がより狭い方の指状突出部の幅の少なくとも1.25倍に等しい距離離間していることが好ましい。1つの親指状突出部の長手方向軸線と、4つの指状突出部のうちの1つの親指状突出部に隣接する指状突出部の長手方向軸線とがなす角度は、少なくとも20°であることが好ましい。1つの親指状突出部の遠位部分の長手方向軸線は、1つの親指状突出部の基部において1つの親指状突出部の中間点から2mm以上離間していることが好ましい。制御回路は、電流の密度を、選択可能な予め定められた閾値以下に制限する命令を有していることが好ましい。
添付図面を参照して本明細書で提示される様々な装置、システム、及び方法の上記及び他の特徴、態様、及び利点は、そのような装置、システム及び方法を説明することを意図しており、限定を意図するものではない。添付図面は、本明細書で説明される実施形態の概念を図示するためのものであり、縮尺通りではないことを理解されたい。
本願の実施形態は、電流を身体に送達するための方法、装置、及びシステムに関する。これらの方法、装置、及びシステムの多くは、個別にまたは互いに協働して実施できることが予想される。さらに、本明細書に開示される電流送達のモダリティは、電流の送達が所望される身体の任意の部位、例えば、手、手掌(手の平)、手の甲、手首、足、足底(足の裏)、足の甲、足首、脇の下、腕、脚、股間、顔、首、背中、または胸などに適用され得る。例えば、エクリン腺、アポクリン腺、アポエクリン腺、皮脂腺、唾液腺、毛包、または立毛筋などの様々な皮膚付属器を含む領域を標的とすることができる。
本明細書に開示された図面を参照すると、図示された詳細は、例示のためのものであり、特定の実施形態を説明することを目的としている。これに関して、全ての構造的詳細を詳細に示しているわけではない。したがって、本技術は、その用途において、本明細書により提供された説明または図面に記載された構成の詳細及び構成要素の配置に限定されないことを理解されたい。
イオントフォレシス装置(Iontophoresis device)
イオントフォレシス装置:構成要素の概要
図1に示すように、本発明のイオントフォレシス装置は、接続要素12、14(電気接続システム)を介して電極アセンブリ16、18に接続されたジェネレータ・コントローラシステム10を含む。使用するとき、電極アセンブリは、身体または身体部分20に接続される。任意選択で、本発明のイオントフォレシス装置は、電極アセンブリと身体または身体部分との間の接続を向上させることにより、ユーザ(例えば、患者であってもよいし、患者でなくてもよい)の日常活動の実施及び/または他の機能の向上を助けることができる支援システム22を含み得る。任意選択で、1または複数のマスク24、26を電極アセンブリに取り付けてもよい。使用中に、電極アセンブリまたはその一部と、身体または身体部分との間にマスク24、26を配置することにより、身体の特定部分を保護したり、身体の特定部分に電流を優先的に流したりすることができる。
本発明のイオントフォレシス装置は、ユーザの身体に装着可能(ウェアラブル)であり得る。このような装着可能性は、イオントフォレシス装置をより使い易くするのに役立つ。イオントフォレシス装置は、商用電源から電力供給を受けるように構成してもよく、この場合は、完全なウェアラブルではない。使用中のユーザの可動性は、ジェネレータ・コントローラシステムと電極アセンブリとの間の接続要素の長さを、例えば、1m以上、または5m以上、または10m以上にすることによって依然として可能であり得る。ウェアラブルではないイオントフォレシス装置は、ステアリングホイール、コンピュータマウス、またはタッチパッドなどの1または複数のアクセサリまたは従来装着不能な他の付属物に組み込まれる、単数の電極アセンブリ、複数の電極アセンブリ、または支援システムを備え得る。電気回路は、ユーザが、電極アセンブリが組み込まれたアクセサリまたは他の付属物と接触したときに形成される。
イオントフォレシス装置の2以上の構成要素及び/またはサブシステムは、互いに一体化させてもよい。いくつかの例を挙げると、接続要素12、14を支援システム22に組み込んでもよく、ジェネレータ・コントローラシステム10を支援システム22に組み込んでもよく、マスク24、26を電極アセンブリ16に組み込んでもよく、接続要素12、14を電極アセンブリ16、18に組み込んでもよく、接続要素12、14をジェネレータ・コントローラシステム10に組み込んでもよいし、または、これらの任意の組み合わせであってもよい。
図2に示すように、イオントフォレシス装置は、電流が身体または身体部分を通って互いに異なる経路で流れることを可能にする互いに異なる回路を接続要素36、38、40、42と共に形成するために、互いに独立して作動することができる複数の電極アセンブリ28、30、32、34を含み得る。図2には、電力ジェネレータ56の電気端子52、54から延びている分岐リードに沿って配置されたスイッチ44、46、48、50を有する2つの電気回路が示されている。また、複数のジェネレータ・コントローラシステムを別々の電気回路で作動させるようにすることも可能である。
電極アセンブリ
電極アセンブリ:目的
電極アセンブリは、イオントフォレシス装置と、電流が送達される身体または身体部分との間のインターフェースを形成する。電極アセンブリは、その全体または一部が、電流を予め選択された電流送達領域に伝導する。
電極アセンブリ:フォームファクタ
電極アセンブリは、例えば、手、手掌、手の甲、手首、足、足底、足の甲、足首、脇の下、腕、脚、股間、顔、首、背中、または胸などの身体の任意の部分に接続することができる。電極アセンブリのデザインは、電極アセンブリの輪郭によって画定されるように、予め選択された電流送達領域への電流の効果的な送達を確実にすることができる。
一実施形態では、電極アセンブリは、予め選択された電流送達領域を含む身体部分を覆う1または複数のパッドであり得る。治療の場合、予め選択された電流送達領域は、治療領域であり得る。1つのみまたは少数の電極アセンブリを治療領域に配置し、他の電極アセンブリを他の位置、例えば手首、前腕、上腕、脚などに配置することも可能である。この配置は、ユーザの利便性を高めるために調節可能であり得る。電極アセンブリの寸法は、特定の個人の寸法に合わせてカスタマイズすることや、身体部分の1または複数のキー寸法に基づき標準サイズの範囲内にすることができる。例えば、手の場合、寸法は、手の幅、手掌の幅、手の長さ、手掌の長さ、手の甲の長さ、指の太さ、指の長さ、指−指股高さ(digit-to-crotch height)、または手囲であり得る。足の場合、寸法は、足の幅、足の長さ、足の甲の長さ、または母指球−足囲(ball-to-foot circumference)であり得る。顔の場合、寸法は、あごと頭髪の生え際との間の距離、または両耳間の距離であり得る。
一実施形態では、電極アセンブリは、その一部または全体が、1または複数の2次元パッドから部分的または全体的に構成される。2次元パッドは、三次元形状に折り畳むかまたは曲げたときに、予め選択された電流送達領域(またはその一部)を(互いに協働して)適切に覆うことができるように構成されている。三次元構造体の製造はより困難であるので、上述のような2次元パッドを用いると、電極アセンブリの製造可能性を高めることができる。例えば、図3に示すように(破線58)、手掌用のパッドの或る製造可能な実施形態は、手の手掌側を2次元平面に単純に投影したものであり得る。図4A−4Bに示すように、この形状は、指78の腹及び手掌の中央部分の被覆を提供することができるが、親指80の近位及び遠位の指骨の手掌側には同様の被覆を提供しない。人間の手の解剖学的構造を考えると、手掌側を2次元平面に投影すると、親指の外側のみが投影される。親指80の近位及び遠位(「指腹」)指骨の手掌側が著しく汗をかくことを考慮すると、上述のような単純な投影は最適ではなく、発汗の管理または手掌多汗症の治療にとって望ましくない場合もある。
手掌の一実施形態では、図3(実線60)に示すように、二次元パッドは、三次元形状に折り畳むかまたは曲げたときに、手の手掌と親指の手掌側とを適切に覆うように構成することができる。この2次元パッド60は、手形状に形成されており、4つの指状突出部62、64、66、68と、親指状突出部70とを有する。手掌側の2次元平面58への単純な投影と比較して、この手形状パッド60の親指状突出部70は、パッド装着時に親指80の近位及び遠位(「指腹」)指骨の手掌側を適切に覆うことを確実にするために、親指状突出部70に隣接する指状突出部62に向かって、指状突出部62の長手方向軸線lに対して垂直に(指状突出部62の方向に)移動している。このことは、親指状突出部70(の遠位部分)の長手方向軸線tが、親指状突出部70の基部において親指状突出部70の中間点pから2mm以上の距離d離間するように構成することによって実現され得る。手形状パッド60は、そのパッド縁部に1または複数のタブ72、74、76を含み得る。互いに隣接する指状突出部(例えば、62及び64)は、それらの遠位端において、指の幅と指の厚さの半分との合計dと等しい距離d´またはそれ以上互いに離間している。このことより、指状突出部間の材料を、パッド縁部に設けられたタブ(例えば、72,74)及び他の要素の潜在的な追加のために使用することができ、これによって、製造可能性を向上させることができる。互いに隣接する指状突出部に対応する指における、厚さがより薄い及び幅がより狭い方の指が、計算の基準として選択される。例えば、或る女性が、厚さ1cm、幅1.5cmの人指し指と、厚さ1.1cm、幅1.6cmの中指とを有する場合、それに対応する指状突出部の遠位端間の最小距離は、2.0cm(すなわち、1.0/2cm+1.5cm)となる。爪床の近くでは、指の厚さが指の幅の約半分になると仮定すると、この式はさらに近似することができる。この仮定により、4つの指状突出部の互いに隣接する指状突出部の遠位端は、パット縁部に設けられたタブを除いて、互いに隣接する指状突出部のうちの幅がより狭い方の指状突出部の幅の1.25倍の距離またはそれ以上離間している必要がある。親指状突出部70の長手方向軸線tと、それに隣接する指状突出部62の長手方向軸線lとのなす角度αは、20°またはそれ以上である。このことにより、親指状突出部70は、パッド装着時に折り畳むかまたは曲げたときに、親指80の手掌側を覆うことができる。また、このことにより、親指状突出部70とそれに隣接する指状突出部62との間の材料を、パッド端部上のタブ72、74及び他の要素(例えば、接続延出部124)の潜在的な追加のために使用することができ、これによって、製造可能性を向上させることができる。また、図3の実施形態は、手の側部に沿ったタブ(例えば、76)を有ることを特徴とする。
予め選択された電流送達領域が足底である場合、二次元パッドは、三次元形状に折り畳むかまたは曲げたときに、足のアーチ及びつま先(またはその一部)を適切に覆うことができる。図5Aに示すように、足の足底84に適した一実施形態では、タブ86、88、90、92、94、96が、足の側部を覆うようにパッド縁部上のソールプリント98の外周縁の周りに配置される。図5Aに示す実施形態の輪郭は、つま先インプリントの形状に従っている。図5Bに示すように、別の実施形態では、必ずしもそうである必要はない。図5Bの実施形態では、パッド102は、つま先の間に隙間を有していない。
図3及び図5に戻り、予め選択された電流送達領域の良好な被覆を確実にするために、タブ72、74、76、86、88、90、92、94、96を、他の単純な形状(例えば、手掌用のハンドプリント、足底用のフットプリント、脇の下または顔のための円形または楕円形あるいは他の凸形状または凹形状)の縁部に追加してもよい。例えば、電極アセンブリは、エクリン、アポクリン、アポエクリン、または他の(汗腺)腺を含む身体部分の一部または全部を覆うように構成され得る。手の場合、これらのタブ72、74は、指の側部及び/または背部、手76の側部、及び/または指のウェブを覆うために使用され得る。足の場合、これらのタブ86、88、90、92、94、96は、足の側部を覆うために使用され得る。これらはまた、つま先のウェブを覆うために使用してもよい。例えば爪床、鼻、目、または足首の側部などのより敏感な領域は、意図的に覆わなくてもよい。2つのタブが互いに隣接する場合(例えば、72、74、及び86、88)、それらは、ノッチ(例えば、82)によって互いに離間させるようにしてもよい。このようなノッチ(例えば、82、100)は、それが身体部分の大きく動く領域の位置(例えば、関節、または皮膚のしわ)から約1.0cm離れた位置に配置されている場合に、電極アセンブリのポイントが互いに対して移動可能にすることができる。
イオントフォレシス装置の電極アセンブリ上の様々なタブは、必要に応じて互いに同一または異なる形状及び寸法を有することができる。タブは、所与の実施形態内で均一にまたは個々に、矩形、台形、平行四辺形、または三角形の形状を有してもよいし、丸みを帯びた/または四角形の縁部を有してもよいし、円弧形状を有してもよいし、または、様々な機能(例えば、タブの追加または除去、イオントフォレシス装置の他のサブシステム(例えば、支援システムまたはジェネレータ・コントローラシステム)の追加または除去、及び身体または身体部分への接続)を最適化するためのより複雑な形状を有してもよい。例えば、図3の各タブ72、74、76の最遠位の横方向縁部は、タブを越えて手袋を手に滑らせて装着することがより容易になるように傾斜付けされている。一方、各タブ72、74、76の最近位の横方向縁部は、手袋を手から滑らせて脱離させることがより容易になるように傾斜付けされている。図3に示すように、指状突出部上のタブについての実施形態では、タブの横方向縁部と指状突出部の長手方向軸に対する垂線とがなす角度a´は5°以上であり、遠位タブ縁部の場合にはパッドの遠位端から離間する方向を向いており、近位タブ縁部の場合にはパッドの遠位端の方向を向いている。タブが長方形でない場合でも、この全体的な向きは維持され得る。手袋を手に滑らせて装着するのを容易にするために、他のパッド縁部のタブにも同様の角度を定義してもよい。同様の特徴は、他の身体部分用の電極アセンブリ、例えば、足の足底用の電極アセンブリ(例えば、電極アセンブリ上靴下または靴を滑らせるのを容易にする)、または脇の下用の電極アセンブリ(電極アセンブリ上に衣服を滑らせるのを容易にする)にも定義してもよい。
図3に示す手についての実施形態では、パッドは、指の幅と実質的に等しい幅を有する指状突出部62、64、66、68を有する。タブ72、74は、ナックルの位置から約1cm離れた位置で内向きに収束するノッチ82によって互いに分離されている。タブ72、74、76は、被覆される身体部分の厚さの実質的に3倍またはそれ未満の幅を有する。図6Aに示すように、指についての一実施形態では、電極アセンブリ112のタブは、指110の周りで折り畳むかまたは曲げたときに、指の中央線114の真下またはそれよりも高い位置に達する。図6Bに示すように、手掌116の側部についての一実施形態では、電極アセンブリ118のタブは、その位置での手の断面の中央線120またはそれよりも高い位置に達する。図5Aに示すように、足底84に適した一実施形態では、タブ86、88、90、92、94、96は、パッド縁部上のソールプリント98の外周縁の周りに配置される。複数のタブは、内向きに収束するノッチ(例えば、100)によって互いに分離されている。これらのノッチ(例えば、100)は、パッド縁部上の第1、第2またはより高次のパッド縁部(タブを除く)98上の位置に配置してもよいし、または所望の長さ(例えば、2cm未満、5cm未満、または8cm未満)のタブを得るために配置してもよいし、またはその両方の組み合わせであってもよい。足の場合、足の側部のタブは、タブをスライドスリッパのように足全体にわたって折り畳むかまたは曲げることを可能にする幅、あるいは約5mm以下の幅を有し得る。同様の特徴は、他の身体部分(例えば、顔、脇の下)のための他の実施形態にも含まれ得る。
パッド、衣服、フィルム、ドレッシング(包帯)、または他の電極アセンブリの実施形態は、ユーザの快適性を高めるためのレリーフカットを含み得る。レリーフカットを形成するためには、材料における屈曲中に曲がる可能性のある部分を除去してもよいし、材料がそのような部分を最初から含まないようにしてもよい。例えば、図3に示すような指の場合、より自然な指の動きを可能にするために、レリーフカット122が、指関節に隣接して(タブ72、74間のノッチ82の位置に隣接して)形成され得る。手形状パッドにおけるレリーフカットが形成される他の可能性のある位置は、例えば、指のウェブに隣接する位置、及びナックルに隣接する位置である。
電極アセンブリは、電極アセンブリを接続要素に接続する、または電極アセンブリをジェネレータ・コントローラシステムに接続するのを助けることができる追加的な要素を含み得る。図7に示すように、手に使用するための一実施形態では、接続延出部124,126が、接続要素との接続点、またはジェネレータ・コントローラシステムとの接続点に達する長さを有する材料ストリップとして、パッド128、130に追加され得る。これらの追加的な特徴は、他の身体部分(例えば、足底、顔、脇の下)のための他の実施形態にも含まれ得る。
一実施形態では、電極アセンブリは、その一部を切り取るまたは切り離すことによって形状をカスタマイズすることができる。切り取りまたは切り離しは、予め定められた切り離し線によって補助することができ、例えば、予め定められたラインに沿った小さな切り込み(互いに隣接する小さな切り込みは約2cm以下で分離され得る)、または材料に予め応力を加えることによって実施される。電極アセンブリの様々な層(図13に示す)は、いくつかの層が、身体、身体部分、皮膚、膜または他の組織と接触するのを防ぐために、互いにわずかに相違する位置に切り離し線を有し得る。例えば、導電層224上の切り離し線は、元の縁部から絶縁層上の引き裂き線よりも離れた位置に形成してもよく、これにより、皮膚/膜/組織の火傷を防止することができる。
一実施形態では、電極アセンブリは、衣服、または衣服の一部であり得る。そのような衣服としては、例えば、手袋、袖、靴下、シャツ、フェイスマスク、帽子、袖口、アームバンド、レッグバンド、靴、靴のインサート、ベスト、脇の下用ストラップ、またはベルトなどが挙げられる。衣服は、予め選択された電流送達領域を少なくとも覆う導電性材料を用いて、絶縁性材料と導電性材料との組み合わせから構成することができる。
一実施形態では、電極アセンブリは、毎日、毎週、毎月、高頻繁で、または低頻繁でユーザにより使用される、装置(デバイス)、器具(ツール)、またはシステム、例えば、ステアリングホイール、冬用手袋、マグカップ、コンピュータマウス、タッチパッド、歯ブラシなどに組み込まれ得る。
図8に示す手についての一実施形態では、電極アセンブリは、予め選択された電流送達領域にわたって電流を均等に流すための1または複数の導電性ワイヤまたはトレース144、146、148を有する薄い可撓性の導電性フィルム142であってもよいし、該フィルム142を含んで構成されてもよい。手150の場合、このフィルム142は、予め選択された電流送達領域に適用され得る。図8に示す、導電性ワイヤまたはトレースを有する導電性フィルムのこの構成は、他の実施形態、例えば図5に示すような足底の治療にも使用され得る。
一実施形態では、電極アセンブリは、予め選択された電流送達領域にわたって分布させることができる導電性ポリマーまたは他の材料であってもよいし、またはそれを含んで構成されてもよい。この導電性ポリマーまたは他の材料を所定位置で乾燥させると、電流が供給される身体部分の領域を覆う連続的フィルムが形成される。
電極アセンブリ:構成
手162に使用するように設計された図9に示す実施形態では、様々なアウトカム、例えば、身体(身体部分)の動き、感覚、(例えば、様々な身体部分の治療レベルを最適化する目的での)所望の電流送達パターン、または製造可能性などを最適化するために、複数の電極アセンブリ152、154、156、158を直列または並列、あるいはその両方を組み合わせて使用することができる。このような複数の電極アセンブリは、他の身体部分(例えば、足底、顔、脇の下)に使用するように設計された実施形態に使用してもよい。
電極アセンブリ152、154、156、158の形状及び寸法は、自然な手の動きを維持するという潜在的な目標を持って、1または複数の大きなまたは小さな手掌のしわ(例えば、160)の位置、自然の皮膚のひだ、または手の動き中に皮膚が大きく変位する領域に基づいて選択することができる。一実施形態では、図7に示すように、このことは、4つの指状突出部132、134、136、138を有する基部の形状に成形された一方の電極アセンブリ128と、親指状突出部140を有する手掌の形状に成形された他方の電極アセンブリ130との構成により実現される。このように電極アセンブリを分離することにより、いずれか一方の電極アセンブリに、人差し指の親指に面した側部を覆うために1または複数の追加的なタブを追加するか、または一方または両方の電極アセンブリに接続延出部124、126を追加することができる。別の実施形態では、図10に示すように、一方の電極アセンブリ170を、1つの親指状突出部174と、2つの指状突出部176、178とを有する手掌部分の形状に形成し、他方の電極アセンブリ172を、2つの指状突出部180、182を有する相補的な手掌部分の形状に形成し、両アセンブリが分離ライン184によって互いに隔てられるように構成してもよい。同様に、足の場合は、複数の電極アセンブリを組み合わせて、足底の形状を形成するようにしてもよい。他の電極アセンブリの構成も可能である。別の実施形態では、一方の電極アセンブリが、4つの指状突出部及び親指状突出部を有する基部の形状に形成され、他方の電極アセンブリが、手掌の形状に形成される。
複数の電極アセンブリは、互いに物理的に分離されてもよいし、非導電性材料を介して互いに接続されてもよいし、または導電性材料を介して互いに接続されてもよい。複数の電極アセンブリが、導電性材料を介して(例えばワイヤまたはトレースを介して)互いに接続されている場合、複数の電極アセンブリは互いに協働して1つのカソードまたはアノードを形成する。この場合、互いに隣接する電極アセンブリ間の間隔は、約0mmまたはそれ以上であり得る。カソードがアノードに隣接する場合、互いに隣接する電極アセンブリ間の間隔は、約1mmまたはそれ以上であり得る。
特許文献3には、手掌に配置されたアノードと、手の指に配置されたカソードとを備えた、手の発汗を抑制するのに有用な構成が記載されている。このため、4本の指(多くの場合、手の残りの部分よりも多く汗をかく)にアノードを配置し、手掌と親指にカソードを配置すると、効果的に治療できないと思われるであろう。しかしながら、本願発明者は、後者の構成によって効果的に治療できることを実験により見出した。手掌多汗症患者を図11に示すようにセットアップした装置によって治療した。図11に示すように、4本の指にアノード190が配置され、手掌と親指にカソード192が配置されている。そして、両方の電極アセンブリは、ワイヤ196、188及び手198を介して、コンセント電力供給型のジェネレータ194に接続されている。この実験では、患者の左手200は治療を行わなかったが、右手212は、9−12mAの電流レベルで毎日30分間、14日間治療した。データは、図12A−12Bに示すように、患者のヨードインプリント試験によって視覚化された。ヨードインプリント試験は、両方の手掌にヨウ素を塗布し、手を乾燥させ、その後、手をデンプン含有紙上に2分間置くことを含む。この2分間の間に、患者が汗をかいた部分には、紙に暗い印が付く。この2分間の間に患者が汗をかかなかった部分には、紙に色が付かないか、またはほどんど付かない。ここで説明する患者の場合、図12A−12Bは、患者の未治療の手200は依然として発汗していたが(図12A)、治療した手212はほとんど乾燥していた(図12B)ことを示す。最も重要なことには、患者はこの改善のおかげで日常生活に自信を持つことができた。このアプローチは、発汗の管理にも使用することができる。管理または治療の効果を除く、アノード及びカソードの位置を最適化する他の方法は、安全な電流密度(例えば、カソードをより厚いまたはより丈夫な上に配置する)及び感覚であり得る。
アノード側及びカソード側は、電流送達セッションの異なる部分の間に、1つのセッションまたはシッティング中に、または同一の構成における複数のセッションの後に変更することができる。例えば、アクティブ電極アセンブリ間の距離をより大きくするために、または予め選択された電流送達領域の一部が何らかの「休止」状態になることを可能にするために(すなわち、所定の時間、例えば、数分の1秒、数分、数時間、または数日の期間、この領域にエネルギーが送達されないようにする)、1または複数のセッション中に、1または複数の電極アセンブリを回路から除外することも可能である。
電極アセンブリは、1または複数の互いに異なるサイズで利用できるようにしてもよく、互いに異なるサイズの電極アセンブリを組み合わせることによってカスタマイズ可能なフィッティングを実現することができる。例えば、図7に示す実施形態の場合、指状突出部を有するパッド128は、最大10サイズで利用可能であり、親指状突出部を有するパッド130は、最大10サイズで利用可能であり、この結果、全体として最大100サイズの手形状を形成することが可能となる。指状突出部は、長方形、台形、平行四辺形、三角形の形状を有してもよいし、丸みを帯びた及び/または四角形の縁部を有してもよいし、円弧状の形状を有してもよいし、または様々な機能を最適化するためのより複雑な形状を有してもよい。同一のパッドの指状突出部は、互いに同一または異なる長さ及び幅を有し得る。指状突出部または親指状突出部の長さは、約1cmないし約16cmの任意の長さであり得る。指状突出部または親指状突出部(タブを除く)の幅は、約0.5cmないし約4cmの任意の幅であり得る。製造業者、医療専門家、介護者、ユーザ、または他の個人は、ユーザにとって適切なサイズを組み合わせることができる。例えば、最長の指状突出部が9cmである指状突出部を有するパッドと、8.8cmの手掌幅を有する手掌及び親指状突出部を有するパッドとを組み合わせてもよい。あるいは、最長の指状突出部の長さが8.5cmである指状突出部を有するパッドと、9.5cmの手掌幅を有する手掌の形状を有するパッドとを組み合わせてもよい。
アノード領域の面積は、カソード領域の面積の33%ないし300%に等しくあり得る。例えば、1つの(電気)回路におけるカソードアセンブリ対アノード電極アセンブリの相対表面積は、1:1、2:1、1:2、1:3、または3:1であり得る。相対的により大きいカソード領域を使用すると、安全性を最適化することができる。一方、相対的により大きいアノード領域を使用すると、効果を最適化することができる。
電極アセンブリ:材料
図13に示すように、電極アセンブリは、安定化ライナ220、絶縁層222、導電層224、ヒューズ層226、キャリア228、接着剤230、ボトムライナ232、及び縁部保護部234、またはこれらの層の全てのサブセットを含む。これらの層の配置順序は、所望の構成に応じて、ここに記載した配置順序と異なってもよい。例えば、ヒューズ層及び導電層は、図12に示した配置順序と比べて交換してもよい。これらの層は、全て同一の形状及びサイズを有してもよいし、互いに異なる形状及びサイズを有してもよい。これらの層は、複数の部分から構成することもでき、或る層の部分の形状、サイズ、及び位置は、他の層の部分の形状、サイズ及び位置と同一である必要はない。
安定化ライナ220は、使用していないときに電極アセンブリをまとめておくために使用され得る。また、安定化ライナ220は、電極アセンブリを身体または身体部分に取り付けた後は、そのままにしておいてもよいし、剥がしてもよい。安定化ライナ220は、プラスチックまたは最小限の構造を有する任意の他の材料から作製され得る。
安定化ライナの除去後は、絶縁層222が導電層224を覆うので、ユーザが導電層224に直接接触するのが防止される。この絶縁層222は、電極アセンブリから送達される電流に対して絶縁性を有する任意の材料、例えば、プラスチック、ゴム、ガラス、またはそれらの任意の組み合わせから作製され得る。また、柔軟性を有することが望ましいので、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ナイロンなどの薄いプラスチックフィルムが最も好適であり得る。
導電層224は、炭素、スズ、銅、鉛、アルミニウム、白金、銀、または任意の他の導電性材料を含み得る。この導電層224を導電性シートとして製造する代わりに、例えば材料コストを低減するために、ワイヤまたは(可撓性の)トレースなどの別の設計を採用してもよい。
ヒューズ層226は、低いまたは高いエネルギーレベル、電流、電圧、またはパラメータの組み合わせに対する保護としての機能を果たすために含まれ得る。ヒューズ層226は、抵抗、インピーダンス、及び/または他の性質が1または複数の変数(例えば、熱、電流、または電圧)に依存する材料またはアセンブリを含み得る。ヒューズ層226は、連続的な層であってもよいし、あるいは、電流に対する高いまたは無限の抵抗を一時的にまたは恒久的に発生させる材料の個別の領域(これらの領域は、空間によって、または完全に非導電性または導電性の材料によって、互いに隔離され得る)を含んでいてもよい。
キャリア228は、電流送達を助けるために、身体部分に、あるいは、電極、パッド、または衣服に適用され得る。キャリア228は、液体(例えば、塩水、懸濁液、またはエマルションなどの溶液)、半固体(例えば、ゲル、ローション、クリーム、またはヒドロゲル)であり得る。また、汗が、電極アセンブリと身体または身体部分との間のイオン流通(ionic communication)を提供するキャリア228の構成要素であってもよい。衣服の場合、キャリア228の漏出を避けるために衣服の端部をシールするか、または、吸収性材料(例えば、ガーゼ、スポンジ)を使用してキャリア228を衣服内に固定するとよい。キャリアは、例えばpH緩衝液などの他の添加物を含有してもよい(組織の火傷を防止するために)。キャリアはまた、薬物または活性物質を含み得る。
電極アセンブリと身体または身体部分との間の接続を確実にするために、接着剤230が使用され得る。接着剤230は、電解質組成物またはキャリア228と混合してもよいし、別々に添加してもよい。アクリル接着剤やシアノアクリレートなどの様々なタイプの接着剤230を使用することができる。
ボトムライナ232は、製造中の構造的剛性を確保するために使用され得る。また、ボトムライナ232は、包装中に接着剤層及び/またはキャリアを保護するために使用され得る。ボトムライナ232は、電極アセンブリを身体または身体部分に取り付ける前に除去される。
電極アセンブリの縁部は、皮膚、膜、または他の組織の火傷を防止するために、追加的な絶縁材料234で仕上げてもよい。火傷はまた、非導電性ゲル(例えば、ワセリン)、または他の材料を切断縁部に適用することによって防止することができる。図13に示すように、この縁部保護部234は、絶縁層222、導電層224、ヒューズ層226、キャリア228、及び場合によっては接着剤230を取り囲むことができる。あるいは、この縁部保護部234は、電極アセンブリの最上層及び最下層を越えて延在せずに、互いに隣接する電極アセンブリのこれらの層の間に位置してもよい。代替的にまたは追加的に、この縁部保護部234は、絶縁層222と連続していてもよい。
電極アセンブリはまた、ユーザが、例えば人間の皮膚の静電容量特性を模倣した導電性スレッドまたは他の追加的な材料を介して、静電容量式タッチスクリーン及び他の電子機器を依然として操作することを可能にする要素を含み得る。
追加的な材料は、電極アセンブリの縁部の1または複数の部分に追加され、これにより、電極アセンブリを身体(身体部分)に容易に適用及び除去することが可能となる。これの一実施形態は、電極アセンブリの縁部に設けられた1または複数の非導電性(例えば、プラスチック)プルタブの形態を取ることができる。
一実施形態では、マーカー、着色、互いに異なる材料または材料厚さ、書き込み、または他の手段を用いて、1または複数の領域を電極アセンブリ上に示す(表示する)ことができる。これらの領域は、追加的な材料を適用する位置、例えば、活性物質/薬物送達のために薬物または活性物質(例えば、制汗剤、とりわけ、アルミニウムクロロハイドレートまたはアルミニウム−ジルコニウムなどのアルミニウム含有薬物)を適用する位置やワセリンを適用する位置をユーザに示す。
タブ(例えば、72、74、76)及び接続延出部(例えば、124、126)は、電極アセンブリの残りの部分と同一または異なる材料から作製することができ、導電性領域、非導電性領域、またはその両方を有し得る。また、タブ(例えば、72、74、76)及び接続延出部(例えば、124、126)は、身体または身体部分に対する適合性を有する接着剤または機械的手段を用いて、例えば、布、シリコーン、またはプラスチック製のカバー内に封入されたニチノールまたは層状の可撓性ステンレススチール製の双安定スプリングバンドなどの好ましい状態を有することができる材料または配置によって、身体または身体部分に接着され得る。代替的にまたは追加的に、タブの固定は、支援システムによって確実にされ得る。図7に示す手についての実施形態では、接続延出部における手の甲に接触する部分は、非導電性材料から作製してもよいし、または非導電性材料のマスクを有していてもよい。一方、接続延出部の他の部分(例えば、手の側部)は、これらの部分への電流の供給を確実にするために導電性を有するように構成される。発汗の管理または多汗症の治療の場合、この実施形態は、汗を最もかく手の部分を治療するために使用され得る。
イオントフォレシス装置が2以上の電極アセンブリを含む場合、図9に示すように、電極アセンブリ152、154、156、158は、互いに物理的に分離されてもよいし、非導電性材料を介して接続されてもよいし、または導電性材料を介して接続されてもよい。非導電性材料を介して互いに接続する場合、非導電性材料は、プラスチック、ゴム、ガラス、またはこれらの任意の組み合わせを含む材料であり得る。また、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ナイロン、及び他の可撓性材料などの薄いプラスチックフィルムを用いることも可能である。導電性材料を介して互いに接続する場合、導電性材料は、銀、金、銅、ニッケル、鉄合金、または上記の材料のいずれかの合金などの金属、あるいは、PEDOTまたはポリアセチレンなどの導電性ポリマーであり得る。これらの接続セグメントは、隣接する電極アセンブリと同一の層構造を有してもよいし、異なる層構造を有してもよい。一実施形態では、複数の電極アセンブリは、これらの電極アセンブリの連続的な絶縁層を用いることによって非導電性材料を介して接続され、一方、それらの電極アセンブリの他の層のいくつかまたは全ては分離される。この場合、いくつかの他の層、例えばボトムライナ及び縁部保護部が接続され得る。追加的な絶縁材料(例えば、ストリップの形態)を、隣接する電極アセンブリが身体と電気的に接続しないことを確実にするために、キャリア/接着剤における隣接する電極アセンブリに面しない側に配置してもよい。
イオントフォレシス装置が2以上の電極アセンブリを含む場合、これらの電極アセンブリまたはこれらの電極アセンブリの特定の層に使用される材料は、互いに同一であってもよいし、互いに異なってもよい。例えば、キャリア材料140または厚さに差をつけることによって、様々な電極アセンブリの導電率が互いに異なるようにすることができる。このことは、身体(身体部分)の動き、感覚、または(例えば、身体部分の治療レベルを最適化する目的での)所望の電流送達パターン、または製造可能性を含む様々なアウトカムを最適化するのにも役立ち得る。また、例えば、互いに異なる電極アセンブリのヒューズ層138は、互いに異なるレベルの電流が、互いに異なる身体部分に供給されるように、互いに異なるように調節してもよい。
電極アセンブリ:製造の詳細
電極アセンブリは、様々な層を、シート状の構成で互いに積層させることによって製造され得る。電極アセンブリはまた、大部分の層を互いに積層させた後、残りの層を後から追加することによっても製造され得る。電極アセンブリは、ダイカットツール、または他の製造技術を用いて、手動で切断して成形してもよい。
一実施形態では、電極アセンブリは、電極アセンブリと身体または身体部分との間の良好な接続を確実にするために、モデル、または予め選択された電流送達領域のカスタマイズされたモデルに基づいてカスタマイズされる。このカスタマイズされた幾何学的形状は、例えば、スティールルールダイカットなどの低容量電極製造の任意の手段によって、または3D印刷などの高速製造技術によって形成することができる。
電極アセンブリと身体または身体部分との間の良好な接続を確実にする
電極アセンブリと身体、皮膚、膜、または他の組織との間の接続は、様々な方法で形成するか、または向上させることができる。この接続は、例えば、電流の送達中及び送達後に、感覚(例えば、刺痛、しびれ感、筋肉緊張など)に影響を及ぼす恐れや、紅斑及び軽度または重度の火傷などの副作用が生じる恐れがあるため、非常に重要である。この接続はまた、(大半の)使用セッション中、システムが身体部分に接続したままである必要があるため、装着しやすいシステムにとっては非常に重要である。
本開示の他の部分に記載されているように、電極アセンブリは、電極アセンブリと身体との間の接続を確実にするために接着剤230を含み得る。身体の凹状部分(例えば、手についての実施形態では手掌の中央部)では、良好な接続を維持するための他の技術はあまり成功しない可能性があるので、接着剤による接続が必要不可欠であり得る。
一実施形態では、電極アセンブリは、その縁部が身体部分から分離しないようにするために、電極アセンブリ−身体接続の残りの部分と少なくとも同等またはそれ以上の接着性を有する接着性外側縁部によって身体に固定される。このことは、例えば、電極アセンブリ上に追加的な層を配置し、この追加的な層の外周縁によって確実な電極アセンブリ−身体接続を提供することにより実現され得る。別の例では、このことは、電極アセンブリの周縁部の一部または全部に接着剤部分を追加することによって実現され得る。
手及び足についての図3及び図5に示すように、電極アルゴリズムと身体または身体部分との間の接続は、パッド縁部に沿って配置されたタブ(例えば、72、74、76、86、88、90、92、94、96)によって向上する。
図14に示すように、一実施形態では、電極アセンブリと身体との間の接続は、低圧領域または真空を生成することによって向上する。1または複数の可撓性電極アセンブリシート236を身体部分238またはその周囲に配置し、その後、シート236と身体部分238との間から空気240を吸い出す。非透過性の布、膜、または他の可撓性材料242を使用して、電極アセンブリシート(の一部)と身体部分との周囲に、空気が吸引される閉鎖区画が確実に形成されるようにしてもよい。空気の吸引は、手動ポンプまたは自動ポンプ、または電気ポンプなどのポンプによって実現することができる。
一実施形態では、電極アセンブリと身体または身体部分との間の接続は、圧力を加えることによって、受動的に(例えば、電極アセンブリの周囲に密着する衣服によって)、または能動的に(例えば、手の圧力を加えることによって)向上させることができる。このことは、支援システムと統合してもよい。例えば、手袋支援システムの場合、圧縮手袋または他の圧縮性手袋を使用することができる。
一実施形態では、電極アセンブリと身体または身体部分との間の接続は、伸縮性及び/または可撓性を有するアセンブリを、場合によっては身体の一部に固定された伸縮性及び/または可撓性を有さない要素と組み合わせて使用することによって向上する。例えば、硬質または非硬質のフィンガーキャップは、フィンガーキャップと、手首または手の甲に装着されたジェネレータとの間の手掌上で引き伸ばされた薄い可撓性導電フィルムのアンカーとしての機能を果たし得る。
一実施形態では、電極アセンブリは、電極アセンブリと身体部分との間の良好な接続を確実にするために、包帯のように、身体または身体部分に適用される。
一実施形態では、電極アセンブリは、マイクロニードルを含み得る。この場合、電極アセンブリは、身体部分の最外層(例えば、皮膚の場合は、角質層または真皮)の比較的高い電気抵抗をバイパスすることができ、このことにより、身体または身体部分との良好な電気伝導性を実現するために必要とされる電極アセンブリの全体サイズを小型化することができる。マイクロニードルはまた、身体部分のこれらの最外層をバイパスする代わりに、接触表面積を増加させるために使用することができ、この場合も、身体または身体部分との良好な電気伝導性を実現するために必要とされる電極アセンブリの全体サイズを小型化することができる。さらに、マイクロニードルは、発生する抵抗加熱の量を減少させることができ、これにより、皮膚に損傷を与えることなく、より多い電流送達量を可能にする。マイクロニードルは、円形の断面、長方形の断面、または任意の他の断面形状を有する円筒形であり得る。また、マイクロニードルは、ジェネレータ・コントローラシステムから電流を伝導するための導電性フィルムまたは配線を有するパッドに取り付けられ得る。マイクロニードルは、完全な導電性であってもよいし、または絶縁部分またはコーティングを有してもよい。例えば、身体部分の最外層をバイパスするために、マイクロニードルにおける該ニードルが接続されているパッドに最も近い部分は、身体部分と接触しないように絶縁コーティングによって覆われ得る。市販のマイクロニードルパッチ、あるいは、他の寸法または材料特性を有するマイクロニードルパッチをこの目的のために使用してもよい。
ジェネレータ・コントローラシステム
ジェネレータ・コントローラシステム:目的及び使用
ジェネレータ・コントローラシステム10は、所望の量の電流及び電圧が身体または身体部分に供給されることを確実にする。イオントフォレシス装置は直流のみを送達する場合が多いが、電流は、交流、直流、またはその両方の組み合わせ(例えば、パルス幅変調、または直流オフセットを有する交流によって)であってもよい。システムは、電流制御または電圧制御のいずれか、またはその両方であってもよい。システムは、電圧及び/または電流、及び/またはそれに関連する変数について設定された、より低い及び/または高い限度値を有することができる。
直流の場合、電流は、約0mAまたは任意の様々な電流レベルで開始し、所望に応じて徐々に増加または減少させることができる。これは、図15の例に示すように段階的に行ってもよいし、図16の例に示すように、連続的に行ってもよいし、またはその両方の組み合わせであってもよい。最大電流または電流密度は、ユーザにとって依然として快適なものに依存し得る。例えば、最大電流は、あるユーザに対しては5mAに設定し、別のユーザに対しては35mAに設定してもよい。この最大電流がユーザによって選択可能である場合、ジェネレータはユーザの入力に応答して、供給する電流量を調節することができる。交流電流、パルス幅変調、または直流オフセットを有する交流の場合も同じことが言えるが、直流レベルを使用する代わりに、二乗平均平方根またはDCと等価なものを使用してもよい。
交流成分が存在する場合には、ユーザの不快感を最小限に抑えるために周波数は最適化され得る。この最適周波数は、ユーザ毎に異なっていてもよく、例えば、あるユーザに対しては5kHzに設定し、別のユーザに対しては10kHzに設定するようにしてもよい。最適周波数は、ユーザが設定してもよいし、場合によってはユーザからの感覚レベルのフィードバックを用いて、自動的に検出されるようにしてもよい。
このシステムは、電極アセンブリの極性を周期的に反転させてもよい。図17に示すように、電流プロファイルはまた、直流オフセットを有する交流であってもよい。これは、パルス幅変調によって得ることができる。
ジェネレータ・コントローラシステムは、送達期間後にオフにするようにしてもよい。このシステムは、装置が電極アセンブリに適切に取り付けられていることを確実にするための負荷監視も含み得る。負荷が検出されない場合、システムは自動的にスイッチを切る。
ジェネレータ・コントローラシステム:フォームファクタ
イオントフォレシス装置が完全に着用可能である場合、ジェネレータ・コントローラシステム10は、手、手掌、手の甲、手首、足、足底、足の甲、足首、脇の下、腕、脚、股間、顔、首、背中、または胸に取り付けられ得る。
ジェネレータ・コントローラシステム10は、電極アセンブリ16、18、または接続要素12、14、または支援システム22から分離して身体に取り付けてもよい。または、ジェネレータ・コントローラシステム10は、1または複数の装置またはシステムに接続または一体化させてもよい。ジェネレータ・コントローラシステム10が、電極アセンブリ16、18、または接続要素12、14、または支援システム22から分離して装着される場合、ジェネレータ・コントローラシステム10は、接着剤によって身体に取り付けてもよいし、または例えば手首などの付属器官の周りに固定してもよい。図18A−18Bに示すように、一実施形態では、ジェネレータ・コントローラシステム250は、手及び腕にそれぞれ装着された2つの電極アセンブリ252及び254に、接続要素256及び258を介して接続される。ジェネレータ・コントローラシステム250は、手首に取り付けられる。図19に示すように、一実施形態では、ジェネレータ・コントローラシステム260は、手に装着されたパッド262に組み込まれた2つの電極アセンブリに、接続要素264及び266を介して接続される。ジェネレータ・コントローラシステム260は、手首に取り付けられる。
ジェネレータ・コントローラシステムは、身体の特定の用途及び場所に最も適した任意の形状を取ることができる。例えば、手268の場合には、図20に示すように、ジェネレータ・コントローラシステム270は、手268の甲の上(ナックルから手首または手首を越えた位置までを含む)に良好にフィットするように設計され得る。このシステム270は、長方形、円形、楕円形、鋭いまたは丸みを帯びた縁部、または他の任意の形状を有し得る。
ジェネレータ・コントローラシステム:構成要素及び材料
ジェネレータ・コントローラシステム10は、ジェネレータと、電流/電圧制御回路とから構成されている。ジェネレータ・コントローラシステム10は、接続要素12、14を介して電極アセンブリ16、18に接続されている。
ジェネレータ・コントローラシステム10は、電池、AC電源、コンデンサ、または、銀、チタン、または亜鉛を含む要素を使用するガルバニ電池などの電気生成化学ハーフセル反応によって作動され得る。一実施形態では、ジェネレータは、現在市販されているものの中で蓄積エネルギー密度が最も高いリチウムイオンまたはリチウムポリマー電池を使用する。
電気制御回路は、負荷抵抗が減少しても、電圧または電流が予め設定された閾値を超えて上昇することを防止する単純な電流制限装置であってよい。電気制御回路はまた、負荷の抵抗の正または負の変化にもかかわらず、定常電流出力を維持するフィードバック制御システムであってもよい。身体への電流送達を適切に制御するためには、この電流が適用される表面領域の知識がさらに必要とされ得る。この知識により、治療領域の任意の部分にわたって安全かつ有効な電流密度を維持することが可能になる。身体部分と電極アセンブリとの間の接触領域は、電極アセンブリのサイジングによって知ることができる。予め定められた所定の表面積を有する電極を使用することによって、電流密度を計算し、制御することができ、様々な手の大きさを有するユーザ間で標準化することが可能となる。身体部分と電極アルゴリズムとの接触面積がユーザによって異なる場合があるので、異なるユーザ間では、電流が同一であっても電流密度が異なる場合がある。表面積は、ジェネレータ・コントローラシステムに予めプログラムされていてもよい。表面積は、医療専門家、製造者、ユーザ、介護者、または他の個人によって、例えば出荷前または使用セッション前に入力してもよいし、オーバーライドしてもよい。もし、ジェネレータ・コントローラシステムが、例えばメモリに記憶された実行可能命令によって使用セッションに使用される電極アセンブリを認識することができるならば、表面積は既知数である。
電流密度または電流密度を調節するための制限的及び能動的制御アプローチは、アナログまたはデジタル回路設計のいずれかによって行うことができる。デジタル制御アプローチの場合、システムは、制御ループ(例えばPIDコントローラなど)を実行しているマイクロコントローラにフィードバックし、電流を設定電流に維持するべく電圧源出力をより高くまたは低く作動するために、装置の出力における電流検出を必要とする。制御回路は、メモリに記憶された実行可能命令を有するデジタルプロセッサを含み得る。実行可能命令は、送達される電流、電圧、及び/または電流密度を、選択可能な予め定められた閾値以下に自動的に制限するための命令を含み得る。
ジェネレータ・コントローラシステム10はまた、ユーザがシステムの出力電圧、出力電流、または、電圧または電流出力の制御特性を調節することを可能にするインターフェースを含み得る。このインターフェースは、装置をオンまたはオフにする電源スイッチ、またはユーザの身体部分の動きを検出して様々な設定のジェスチャベースの制御を提供する内部加速度計であってよい。例えば、手の場合、手の動きが速いことが加速度計により検出されると、装置のスイッチをオフにするように構成してもよい。システムはまた、組み込まれたスクリーン、ライト、スピーカー、またはそれらの組み合わせなどの装置を使用して、視覚または聴覚メッセージを介してユーザに情報を提供してもよい。一実施形態では、図25に示すように、システム314は、ユーザが単純なグラフィカルユーザインターフェースをナビゲートすることを可能にする2以上のプログラム可能なボタンを有する小型のLCDまたはOLEDタッチスクリーンディスプレイ312を有する。
ジェネレータ・コントローラシステム10はまた、該システムが他のジェネレータ装置または他のコンピュータ装置(例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話、ウェアラブルコンピュータ装置(例えば、スマートウォッチ)、またはタブレットコンピュータ)と相互作用することを可能にする無線トランシーバ(例えば、802.11x wi−fi、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標)低エネルギー(BLE)、近距離通信(NFC)、光または他の無線規格/プロトコルを使用する)を含み得る。これにより、使用セッションからのデータを、他の装置で使用するために(例えば、データ評価、データ分析)、記録及び送信することが可能になる。ジェネレータが携帯電話などの装置と通信する機能によって、上述したようにジェネレータにユーザインターフェースを直接設置する代わりに、携帯電話のディスプレイ及びインターフェースを使用することが可能となる。無線トランシーバは、ジェネレータの回路基板に組み込んでもよい。あるいは、ジェネレータ・コントローラシステム、または該システムの一部は、パーソナルコンピュータ、携帯電話、ウェアラブルコンピュータ装置(例えば、スマートウォッチ)、タブレットコンピュータ、または他のジェネレータ及び/またはコンピュータ装置に組み込んでもよい。
ジェネレータ・コントローラシステムはまた、電子部品を損傷から保護するためのハウジングを有し得る。このハウジングは、回路基板及び部品を取り囲む硬質ハウジングを含み得る。このハウジングは、ABS、ポリカーボネート、またはポリアミド(例えば、ナイロン)などの金属またはプラスチックを含む材料、あるいは他の(半)硬質材料から作製してもよい。ハウジングはまた、様々なゴム系及びシリコーン系化合物やアラミドなどの可撓性を有する衝撃吸収性材料から構成してもよい。ハウジングは、システムの他の構成要素とインターフェースするスタンドアローンユニットとして存在してもよいし、または、システムの他の構成要素、例えば支援システム内に組み込んでもよい。
ジェネレータ・コントローラシステム:製造の詳細
ジェネレータ・コントローラシステムは、当分野で既知の技術にしたがって製造することができる。これは、プリント回路基板(PCB)を印刷することを含むことができ、PCBの上部、下部、隣、周囲、またはPCB内に配置されたジェネレータと組み合わせて任意の形状に形成することができる。一般的に、ジェネレータ・コントローラシステムは、可逆的または不可逆的に密封されたハウジング内に収容される。
接続要素
接続要素:目的及び使用
接続要素は、ジェネレータ・コントローラシステムを電極アセンブリに接続する。
接続要素:フォームファクタ及び構成要素
電極アセンブリ16、18と、ジェネレータ・コントローラシステム10とは、互いに直接的に、または、電極アセンブリの導電層224の接続点または領域をジェネレータ・コントローラシステム10のアノードまたはカソードに接続する配線またはトレースを介して互いに間接的に接続され得る。
図7を参照すると、一実施形態では、接続要素は、電極アセンブリに一体化され得る接続延出部124、126の形態を取ることができる。接続延出部は、他の接続要素またはジェネレータ・コントローラシステムとの接続点に達する長さの材料ストリップとして追加され得る。一実施形態では、手についての図20に示すように、接続延出部272、274は、ジェネレータ・コントローラシステム276を手268に固定するのを助けるために使用され得る。
図21A−21Cに示すように、一実施形態では、電極アセンブリ276及びジェネレータ・コントローラシステムは、その一方または両方に配置された、あるいはその一方または両方に(例えば配線またはトレースなどによって)直接的または間接的に接続された追加的な衣服または装置に配置された導電性コネクタまたは領域278、280を介して互いに接続され得る。相対的サイズが互いに同一のまたは異なるこれらの導電性コネクタまたは領域278、280は、磁石、(電気)スナップ、ラミネーション、はんだ、ポストコネクタ(例えば、2mmのバナナプラグコネクタ)、導電性のフックアンドループ型ファスナ、または任意の他の位置合わせ装置またはシステム、あるいはそれらの組み合わせの助けを借りて、互いに位置合わせされる。導電性領域のサイズが互いに異なる場合、様々な相対位置での位置合わせが可能となる。一方の側(例えば、ジェネレータ・コントローラシステム側)の導電性領域280は、他方の側(例えば、電極アセンブリ側)のコネクタ278よりもサイズが大きく、これにより、様々な相対位置での適切な電気接続が可能となる。適切な電気的接続を可能にする、2つの別個の相対位置が、図21B−21Cに示されている。
様々な相対位置を可能にする別の方法は、複数のメス型またはオス型の接続要素を、ジェネレータ・コントローラシステム10または接続要素12、14、あるいはその両方に配置することである。例えば、突起及びスナップボタンを互いに接続する場合、複数のメス型スナップボタン部品を一方の接続延出部に配置し、1つのオス型スナップボタン部品をジェネレータ・コントローラシステムに配置するとよい。ジェネレータ・コントローラシステム上のスナップボタン部分は、ジェネレータのアノード及びカソードにそれぞれ接続する2つの同軸領域を有し得る。ジェネレータ・コントローラシステムのスナップボタン部分と位置合わせさせた後、一方の接続延出部のメス型スナップボタン部分はアノードの同軸領域と整列し、他方の接続延出部のメス型スナップボタン部分はカソード同軸領域と整列する(その逆であってもよい)。
接続要素:材料
接続要素の導電性要素は、銅、ニッケル、銀、金、またはそれらの任意の組み合わせなどの金属を含む任意の導電性材料から作製することができる(例えば、金メッキまたはニッケルメッキされた導電性接点など)。接続要素はまた、潜在的にコーティングの形態を取る絶縁材料、例えばプラスチックまたはゴムを含み得る。例えば、導電性接点は、身体部分との偶発的接触を防ぐために絶縁性シュラウドによって被覆してもよい。
支援システム
支援システム:目的及び使用
支援システム22の全体的な目的は、ユーザが日常活動を実施するのを可能にすることである。これは、とりわけ、イオントフォレシス装置の一部または全部のサブシステムを1つにまとめること、電極アセンブリと身体または身体部分との間の接続を形成するまたは向上させること、イオントフォレシス装置の外観及び感触を向上させること、ユーザの使用を簡易化すること(イオントフォレシス装置の取り付け及び取り外しを含む)、及びユーザが日常活動を実施できるようにすることを含む。これらの目的の1または複数が主な目的になることもあり、例えば、主目的は、ユーザが日常活動を実施できるようにすることの代わりに、電極アセンブリと身体または身体部分との間の接続を向上させることであり得る。
支援システム:フォームファクタ及び構成要素
支援システム22は、配線、衣服、または衣服の一部を含む様々な形態を取ることができる。衣服としては、例えば、手袋、袖、靴下、シャツ、フェイスマスク、帽子、袖口、アームバンド、レッグバンド、靴、靴のインサート(中敷き)、ベスト、脇下ストラップ、またはベルトなどが挙げられる。この命名法の解釈は、広く取ってよい。例えば、手袋は通常の手袋であってもよいが、手の甲に開口部を有する手袋、わずかな数の材料ストラップから構成された手袋、ゴルフグローブ、運転用グローブ、アーチェリー用グローブ、ミトン、長手袋、ミトントップを有する指のない手袋、個々の指フラップ/ジッパーを有する指のない手袋、またはそれらの手袋の任意の変形であってもよい。例えば、靴下は通常の靴下であってもよいが、つま先を有する靴下、足首のない靴下、かかとのない靴下、スリッパ靴下、フリップフロップ靴下、つま先が半分の靴下、背部が開いた靴下、またはそれらの手袋の任意の変形であってもよい。衣服は、電極アセンブリと身体部分との間の不均一な接触を防止するために縫い目がないように製造してもよいし、または圧縮衣服の場合のように縫い目は衣服の外側に形成してもよい。一実施形態では、図22に示すように、支援システム284は手袋であり、スナップボタンを介してジェネレータ・コントローラシステム286に接続されている。そして、ジェネレータ・コントローラシステム286は、配線288、290を介して電極アセンブリに接続されている。支援システムをジェネレータ・コントローラシステムに接続する他の方法には、スナップボタン、フックアンドループ型ファスナ、フック、または回転ノブが含まれる。図23に示すように、ジェネレータ・コントローラシステム294を電極アセンブリに接続する接続要素292は、支援システム296と一体化させてもよい。
支援システムは、ユーザが、例えば人間の皮膚の静電容量特性を模倣した導電性スレッドまたは他の材料を介して、静電容量式タッチスクリーン及び他の電子機器を依然として操作することを可能にする要素を含み得る。これは、例えば、手についての実施形態にしたがって、指先で実施され得る。
イオントフォレシス装置、支援システム、またはイオントフォレシス装置の他のサブシステムの着脱を容易にするために、支援システムに要素が追加され得る。支援システムは、ジッパー、フックアンドループ型ファスナ、またはスナップボタンなどの1または複数の要素を備え得る。追加的な材料部分が、支援システムの縁部の1または複数の部分に追加され得る。手についての一実施形態では、追加的な材料部分は、手首に隣接する1または複数のプルタブの形態を取り得る。手についての別の実施形態では、追加的な材料部分は、手の側部または手の甲に配置され、手首から指の基部まで延びるジッパーの形態を取り得る。
支援システムは、イオントフォレシス装置の一部または全体を覆うかまたは含んでもよい。例えば、1組の電極アルゴリズムが支援システムによって覆われるが、支援システムの一部である他の電極アルゴリズムが覆われないようにしてもよい。
支援システム:材料
支援システムは、非導電性の任意の材料、または導電性材料と非導電性材料との組み合わせから作製され得る。例えば、支援システムは、綿、レーヨン、ポリエステル、他のポリマー繊維などの洗濯可能な織布または不織布から作製され得る。材料は、支援システムが取り付けられる身体部分に応従するように可撓性であってもよい。支援システムは、身体部分及び/または電極アセンブリに対して軽度の圧縮/圧力を加えることができ、これによって、身体部分と電極アセンブリ(例えば、圧縮衣服)との間の接続を向上させることができる。材料は、キャリアを吸収できるようにしてもよい。
マスク
任意選択で、電極アセンブリまたはその一部と、身体または身体部分との間にマスク24、26を配置してもよい。これは、身体の特定の部分の保護や、身体の特定の部分に対して優先的に電流を流すことを目的とする。マスクは、ワセリン、シリコングリース、硬質または成形可能なポリマー、様々なゴム、プラスチックフィルム、または任意の非導電性材料から構成され得る。
副作用を最小限に抑えるための追加的な方法
刺痛、しびれ感、筋肉の張り、発汗、または軽度/重度の火傷を含む副作用を最小限に抑えるために、受動的または能動的な測定が実施され得る。測定される可能性のある変数は、とりわけ、温度、pH、電流レベル、電圧レベル、電気抵抗、またはインピーダンスである。一実施形態では、図24に示すように、1または複数の上記変数を測定する1または複数のセンサ300、302、304が電極アセンブリ306に取り付けられるか、または電極アセンブリ306に埋め込まれる。センサシステム308は、ジェネレータ・コントローラシステム310とは別体であってもよいし、ジェネレータ・コントローラシステム310と一体化されてもよい。例えば、電極アセンブリの下側または近傍の温度を追跡することによって、軽度または重度の組織火傷の危険性を識別することができる。複数の電極アセンブリが使用される場合、潜在的な損傷レベルが測定された場合には、1または複数の電極アセンブリまたはその一部がスイッチオフされる。あるいは、この場合には、装置は完全にスイッチオフされる。センサ出力は、ユーザによって仲介されるか、またはジェネレータ・コントローラシステムによって自動的に処理されるフィードバックループを介して電流レベル等の設定を最適化するために使用され得る。このような開または閉フィードバックループは、機械学習アルゴリズムに依存してもよい。加えて、安全なシャットオフは、電流レベル等が安全でないレベルに達すると、電流の供給を制限または停止することができる。
イオントフォレシス装置(続き)
イオントフォレシス装置:目的及び使用
ユーザは、自身または他者の身体に、任意の時間長さで電流を送達することができる。また、電流の送達は、1回だけまたは複数回行うことができる。とりわけ、発汗の管理または多汗症の治療のために、電流は、毎日、1日あたり複数回、毎週、毎月、または任意の他の規則的または不規則的な間隔で供給され得る。電流送達は、ユーザが床についているまたは眠っている時間の全期間、それよりも長い期間、またはそれよりも短い期間にわたって、一晩中行ってもよい。身体に送達される電流または電流密度の量は、1回の使用セッション及び/または連続する使用セッションにわたって監視、記録、及び追跡され得る。この情報に基づいて、推奨される使用及び用量レベルがユーザに提供され得る。本開示の他の部分に記載されているように、副作用を最小限に抑える方法をここで用いてもよい。
発汗応答の減少は、セッション中またはセッションの直後に起こり得る。発汗応答の減少はまた、使用セッション後のある期間(例えば、数分、数時間、数日、数週間)においてより顕著であり得る。
使用セッションは、病院、診療所、医者のオフィス、皮膚科医のオフィス、他の医療施設、自宅、またはそれらの組み合わせにおいて実施され得る。発汗の管理または多汗症または治療は、医療環境(施設)で開始され、1回または複数回の使用セッション後は自宅環境で実施され得る。あるいは、バス、歩行中、運動中、自動車、オフィス、またはキッチンを含む非医療環境において、使用セッションの一部または全部を実施してもよい。
電流及び電圧の設定は一定に保ってもよいし、または、使用セッション間で変更してもよい。電流及び電圧の設定は自由に選択してもよいし、または、ユーザの発汗応答に関する情報に基づいて選択してもよい。図25に示すように、ユーザは、ジェネレータ・コントローラシステム314(この場合、支援システム316に接続されている)上のアナログまたはデジタルインターフェース312を使用して、電流及び電圧の設定を行うことができる。電流及び電圧の設定は、例えば手の動きなどの他の信号を使用して設定してもよい。例えば、一実施形態では、例えばウェアラブル装置ハウジング、加速度計、またはジャイロスコープからキャプチャされたようなハンドジェスチャを使用して、電流及び電圧の設定を変更してもよい。また、使用セッション間に発汗レベル試験を実施してもよいし、使用セッション中に発汗レベルを評価してもよい。発汗レベル試験は、下記の技術のうちの1または任意の組み合わせを用いて実施され得る。重量測定、Minor試験、蒸発計、他の湿度センサ、Persprintペーパーテスト、多汗症疾患重症度スコアアンケート、皮膚科の生活の質(QOL)指標、個々または複数の汗腺の視覚化、交感神経/皮膚電気反射、電気抵抗測定。これらのテスト結果は、医療専門家、ユーザ、製造者、介護者、または他の個人によって仲介されるか、またはジェネレータ・コントローラシステムによって自動的に処理されるフィードバックループを介して、用量の設定を最適化するために使用することができる。例えば、発汗レベルが最初の数回の使用セッション後に減少していない場合や、ユーザが煩わしい感覚を示さない場合には、電流レベルを増加させるとよい。あるいは、発汗レベルが予め定められたレベルまで減少した場合には、電流レベルは減少させるとよい。このフィードバックループにより、ユーザは、最も低い用量及びセッション期間で、発汗の管理または多汗症または治療の十分な効果を得ることが可能となる。この開または閉フィードバックループは、機械学習アルゴリズムに依存してもよい。発汗レベルは、例えば、図26に示すように、装置及びシステム320を継続して使用することをユーザに動機付けるために、ユーザインターフェース装置318を介してユーザに伝達するようにしてもよい。このユーザインターフェース装置318は、携帯電話、タブレット、ウェアラブルコンピュータ装置(例えば、スマートウォッチ)、ラップトップ型コンピュータ、デスクトップ型パーソナルコンピュータ、またはユーザインターフェースを有する任意の他の装置などのコンピュータ装置であってもよい。
イオントフォレシス装置が送達する総量D(mA・分/cm2で表される)は、使用セッション間で、互いに同一または異なり得る。使用セッションの総量は、下記の数1の数式により定義される。
上記の数式において、Danodeは、アノードでの総量であり、Aanodeは、アノード表面積であり、i(t)は、電流レベルである。i(t)/Aanodeは電流密度であり、使用時間の大部分において、所定の閾値(例えば、約1mA/cm2)未満にするべきである。とりわけ、カソードについては、電流密度の限度値は、より低い値、例えば約0.5mA/cm2に設定するべきである(Belanger 2010、Therapeutic Electrophysical Agents:Evidence Behind Practice. Philadelphia, Lippincott Williams and Wilkins)。ΔTは、使用時間であり、約0分ないし約1440分の範囲であり得る。なお、使用セッションが複数日にわたって実行される場合には、使用時間はさらに長くなる。
カソードでの総量Dcathodeについても、同様の数式(下記の数2の数式)を構築することができる。
使用時間を通じて、i(t)がほぼ一定(i)に保たれる場合には、Danodeの式は、下記の数3の数式のように簡略化することができる。
i(t)が変数である場合には、その二乗平均平方根が使用される。
1つの方法によれば、総使用時間ΔT及び電流密度の上限値は、医療専門家、製造者、または介護者によって設定され、表面積Aanodeは既知数であり、電流はユーザによって設定される。電流密度が許容上限値を超えた場合には、電流はイオントフォレシス装置によってオーバーライドされる。
1つの方法によれば、総量D及び電流密度の上限は、医療専門家、製造者または介護者によって設定され、表面積Aは既知数であり、電流はユーザによって設定され、総使用時間ΔTは、上記の数式にしたがってイオントフォレシス装置により算出される。電流密度が許容上限値を超えた場合には、電流はイオントフォレシス装置によってオーバーライドされ、総使用時間ΔTが再計算される。
1つの方法によれば、総量D及び電流密度の上限は、医療専門家、製造者または介護者によって設定され、表面積Aは既知数であり、総使用時間ΔTはユーザによって設定され、電流は、上記の数式にしたがってイオントフォレシス装置により算出される。電流密度が許容上限値を超えた場合には、電流はイオントフォレシス装置によってオーバーライドされ、総使用時間ΔTが再計算される。
1または複数のイオントフォレシス装置、または本開示に記載されたイオントフォレシス装置の構成要素または(サブ)システムの任意の組み合わせを備えたキットを組み立ててもよい。
一実施形態では、発汗の管理または多汗症の治療のために使用されるキットであって、(a)一組の電極アセンブリを含む1または複数のパッドであって、各パッドが導電層及び導電層を有し、任意選択でパッド縁部にタブを有する、該パッドと、(b)電源(ウェアラブルであってもよいし、そうでなくてもよい)とを備えたキットが提供される。
一実施形態では、手の発汗の管理または手掌多汗症の治療のために使用されるキットであって、(a)一組の電極アセンブリを含む1または複数のパッドであって、各パッドが導電層及び導電層を有し、任意選択でパッド縁部にタブを有する、該パッドと、(b)支援システムと、(c)電源(ウェアラブルであってもよいし、そうでなくてもよい)とを備えたキットが提供される。
一実施形態では、手の発汗の管理または手掌多汗症の治療のために使用されるキットであって、(a)2つの手形状の電極アセンブリパッドであって、そのパッド縁部に配置されたタブ、導電層、及び接着性ヒドロゲルを有する、該パッドと、(b)手袋支援システムと、(c)2つの手形状の電極アセンブリを互いに接続するための配線と、(d)ウェアラブル電源とを備えたキットが提供される。
一実施形態では、足の発汗の管理または足底多汗症の治療のために使用されるキットであって、(a)2つの足底形状の電極アセンブリパッドであって、そのパッド縁部に配置されたタブ、導電層、及び接着性ヒドロゲルを有する、該パッドと、(b)支援システムと、(c)2つの足底形状の電極アセンブリを互いに接続するための配線と、(d)ウェアラブル電源とを備えたキットが提供される。
一実施形態では、手の発汗の管理または手掌多汗症の治療のために使用されるキットであって、(a)2つのパッドであって、各パッドが、4つの指状突出部を有する基部の形状の第1の電極アセンブリと、1つの親指状突出部を有する手掌の形状の第2の電極アセンブリとを含む該パッドと、(b)2つの手袋支援システム(1つは左手用、もう1つは右手用)と、(c)2つのウェアラブル電源とを備えたキットが提供される。各パッドの2つの電極アセンブリは、非導電性材料によって互いに接続される。2つのパッドの一方は左手用であり、他方は右手用である。このキットはまた、左手用だけ、または右手用だけであってもよく、その場合は、キットは、パッド、手袋支援システム、及びウェアラブル電源をそれぞれ1つだけ備える。
一実施形態では、足の発汗の管理または足底多汗症の治療のために使用されるキットであって、(a)2つの足底形状パッドであって、各パッドが2つの電極アセンブリを含む、該パッドと、(b)2つの靴下支援システム(1つは左足用、もう1本は右足用)と、(c)2つのウェアラブル電源とを備えたキットが提供される。各パッドの2つの電極アセンブリは、非導電性材料によって互いに接続される。2つのパッドの一方は左足用であり、他方は右足用である。このキットはまた、左足用だけ、または右足用だけであってもよく、その場合は、キットは、パッド、靴下支援システム、及びウェアラブル電源をそれぞれ1つだけ備える。
これらのキットはまた、ユーザマニュアル、薬物/活性物質、導電性ゲル、ワセリン、水、または他の液体などの追加的な要素を備え得る。
一実施形態では、イオントフォレシス装置またはその任意のサブシステムは、毎日、毎週、毎月、高頻繁で、または低頻繁でユーザにより使用される、装置(デバイス)、器具(ツール)、またはシステム、例えば、ステアリングホイール、冬用手袋、マグカップ、コンピュータマウス、タッチパッド、歯ブラシなどに組み込まれ得る。
発汗の管理及び多汗症の治療のための用途以外にも、本明細書に記載された電流を身体に送達するための装置は、予め選択された電流送達領域への経皮薬物送達、炎症、痛み、創傷、感染症、浮腫、瘢痕組織及び癒着、ミオパシー、癌、皮膚変色、真菌感染症、水虫の治療、軟組織石灰化の消散、嚢胞性線維症の診断などの様々な用途に使用することができる。
一実施形態では、本発明は、皮膚の或る領域に電流を送達する方法であって、2以上の接着性電極アセンブリを治療領域に接着するステップと、任意選択で、電極アセンブリに支援システムを適用するステップと、電気接続システムを介して電極アセンブリをウェアラブル電源に電気的に接続するステップと、皮膚に所定量の電流を供給するステップとを含む方法を提供する。電極アセンブリは、好ましくは、パッド縁部上に設けられた1または複数のタブ、導電層、及び接着剤ヒドロゲルを含むパッドである。支援システムは、電極アセンブリと皮膚との間の接続を向上させる。この方法はまた、電極アセンブリに供給される電流の極性を周期的に反転させるステップを含み得る。電流は、直流電流、または直流オフセットを有するパルス電流であり得る。一実施形態では、2以上の電極アセンブリは、互いに協働して、手形状または足底形状を形成する。制御回路は、電流密度を選択可能な予め定められた閾値以下に自動的に制限する命令を有し得る。支援システムは、手袋、袖、靴下、フェイスマスク、シャツ、及びベルトからなる群より選択され得る。
イオントフォレシス装置:使用例1 手掌多汗症
ユーザは、図27に示すイオントフォレシス装置を使用する。ユーザは、第1の手形状の電極アセンブリパッド322のボトムライナを剥がし、その後、使用説明書にしたがって、パッド322を一方の手に配置して接着させる。ユーザは、第2の手形状の電極アセンブリパッド324のボトムライナを剥がし、その後、使用説明書にしたがって、パッド324を他方の手に配置して接着させる。ユーザは、両方のパッドを、コネクタケーブル326、328を介して電源330に接続する。電流回路は、身体332によって完成される。ユーザは所望の電流強度、例えば20mAを選択し、治療を開始する。必要な治療時間、例えば30分間、電流が供給される。治療の終了後、ユーザは、手形状の電極アセンブリパッド322、324と電源及びコネクタケーブルとの接続を切断する。ユーザは、一方の手から第1の手形状の電極アセンブリパッド322を取り外し、取り外したパッド322にボトムライナを再び貼り付けるか、または取り外したパッド322を廃棄する。ユーザは、他方の手から第2の手形状の電極アセンブリパッド324を取り外し、取り外したパッド324にボトムライナを再び貼り付けるか、または取り外したパッド324を廃棄する。
イオントフォレシス装置:使用例2 手掌多汗症
ユーザは、図28に示すイオントフォレシス装置を使用する。ユーザは、第1のパッド(アノード334とカソード336との両方のセグメントを含む)のボトムライナを剥がし、その後、使用説明書にしたがって、第1のパッドを一方の手338の上に配置して接着させる。ユーザは、コネクタ342、344を使用して、そのパッドをウェアラブル電源340に接続する。ユーザは、第2のパッド(アノードとカソードとの両方のセグメントを含む)のボトムライナを剥がし、その後、使用説明書にしたがって、第2のパッドを他方の手に配置して接着させる。ユーザは、そのパッドをウェアラブル電源に接続する。ユーザは所望の電流強度、例えば10mAを選択し、治療を開始する。必要な治療時間、例えば30分間、電流が供給される。治療の終了後、ユーザは、各パッドと各ウェアラブル電源との接続を切断する。ユーザは、一方の手から第1のパッドを取り外し、取り外したパッドにボトムライナを再び貼り付けるか、または取り外したパッドを廃棄する。ユーザは、他方の手から第2のパッドを取り外し、取り外したパッドにボトムライナを再び貼り付けるか、または取り外したパッドを廃棄する。この使用例2では、手のサイズが同一のユーザに使用される場合、使用例1で使用した電流強度と比較してより低い電流強度を使用するが、ユーザは、電極アセンブリの表面積の差を所与として同一の電流密度を依然として受け取ることができる。
イオントフォレシス装置:使用例3 手掌多汗症
ユーザは、第1のパッド(アノード及びカソードの両方のセグメントを含む)のボトムライナを剥がし、その後、使用説明書にしたがって、第1のパッドを一方の手に配置して接着させる。ユーザは、この一方の手を、図22に示すような手袋支援システム内にスライド変位させ、該システムを第1のウェアラブル電源に接続する。ユーザは、第2のパッド(アノード及びカソードの両方のセグメントを含む)のボトムライナを剥がし、その後、使用説明書にしたがって、その第2のパッドを他方の手に配置して接着させる。ユーザは、この他方の手を、図22に示すような手袋支援システム内にスライド変位させ、該システムを第2のウェアラブル電源に接続させる。ユーザは所望の電流強度、例えば10mAを選択し、治療を開始する。必要な治療時間、例えば30分間、電流が供給される。治療の終了後、ユーザは、各手袋支援システムと各ウェアラブル電源との接続を切断する。ユーザは、一方の手から第1のパッドを取り外し、取り外したパッドにボトムライナを再び貼り付けるか、または取り外したパッドを廃棄する。ユーザは、他方の手から第2のパッドを取り外し、取り外したパッドにボトムライナを再び貼り付けるか、または取り外したパッドを廃棄する。
イオントフォレシス装置:使用例4 薬物送達
ユーザは、パッド(アノードセグメントとカソードセグメントの両方を含む)のボトムライナを剥がし、パッドのマークされた領域に薬物を適用する。ユーザは、使用説明書にしたがって、パッドを手に配置して接着させる。ユーザは、パッドをウェアラブル電源に接続する。ユーザは所望の電流強度、例えば8mAを選択し、治療を開始する。必要な治療時間、例えば30分間、電流が供給される。治療の終了後、ユーザは、パッドとウェアラブル電源との接続を切断する。ユーザは、手からパッドを取り外し、取り外したパッドにボトムライナを再び貼り付けるか、または取り外したパッドを廃棄する。
イオントフォレシス装置:使用例5 手掌多汗症及び足底多汗症
ユーザは、手形状の電極アセンブリパッドのボトムライナを剥がし、その後、使用説明書にしたがって、手形状パッドを手に配置して接着させる。ユーザは、足底形状の電極アセンブリパッドのボトムライナを剥がし、その後、使用説明書にしたがって、足底形状パッドを足に配置して接着させる。ユーザは、両方のパッドを、コネクタケーブルを介して電源に接続する。ユーザは所望の電流強度、例えば20mAを選択し、治療を開始する。必要な治療時間、例えば30分間、電流が供給される。治療の終了後、ユーザは、両方のパッドと電源及びコネクタケーブルとの接続を切断する。ユーザは、手から手形状の電極アセンブリパッドを取り外し、取り外したパッドにボトムライナを再び貼り付けるか、または取り外したパッドを廃棄する。ユーザは、足から足底形状の電極アセンブリパッドを取り外し、取り外したパッドにボトムライナを再び貼り付けるか、または取り外したパッドを廃棄する。
イオントフォレシス装置:使用例6 足底多汗症
ユーザは、第1のパッド(アノードとカソードの両方のセグメントを含む)のボトムライナを剥がし、その後、使用説明書にしたがって、第1のパッドを一方の足に配置して接着させる。ユーザは、この一方の足を靴下支援システム内にスライド変位させ、該システムを第1のウェアラブル電源に接続させる。ユーザは、第2のパッド(アノードとカソードの両方のセグメントを含む)のボトムライナを剥がし、その後、使用説明書にしたがって、第2のパッドを他方の足に配置して接着させる。ユーザは、この他方の足を靴下支援システム内にスライド変位させ、該システムを第2のウェアラブル電源に接続させる。ユーザは所望の電流強度、例えば10mAを選択し、治療を開始する。必要な治療時間、例えば30分間、電流が供給される。治療の終了後、ユーザは、各靴下支援システムシステムと各ウェアラブル電源との接続を切断する。ユーザは、一方の足から第1のパッドを取り外し、取り外したパッドにボトムライナを再び貼り付けるか、または取り外したパッドを廃棄する。ユーザは、他方の足から第2のパッドを取り外し、取り外したパッドにボトムライナを再び貼り付けるか、または取り外したパッドを廃棄する。
Claims (20)
- 電流を皮膚の或る領域に送達するための装置であって、
第1の電極アセンブリと、
第2の電極アセンブリと、
前記第1の電極アセンブリ及び前記第2の電極アセンブリに電気的に接続されたジェネレータ・コントローラシステムと、を備え、
前記ジェネレータ・コントローラシステムが、前記第1の電極アセンブリ及び前記第2の電極アセンブリに電流を供給するように構成されており、
前記第1の電極アセンブリが、手形状パッドであり、該パッドの縁部に設けられた1以上のタブ、導電層、及び接着性ヒドロゲルを含むことを特徴とする装置。 - 前記第2の電極アセンブリが、手形状パッドであり、該パッドの縁部に設けられた1以上のタブ、導電層、及び接着性ヒドロゲルを含むことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- 前記第2の電極アセンブリが、リリーフカットを有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- 前記各電極アセンブリが、絶縁層及びボトムライナをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
- 電流を皮膚の或る領域に送達するための装置であって、
アノードとしての機能を果たす1以上の第1の電極アセンブリの第1のセットと、
前記1以上の第1の電極アセンブリの第1のセットに電気的に接続された第1の電気接続システムと、
カソードとしての機能を果たす1以上の第2の電極アセンブリの第2のセットと、
前記1以上の第2の電極アセンブリの第2のセットに電気的に接続された第2の電気接続システムと、
前記第1の電気接続システム及び前記第2の電気接続システムに電気的に接続されたジェネレータ・コントローラシステムと、を備え、
前記ジェネレータ・コントローラシステムが、前記第1の電気接続システム及び前記第2の電気接続システムに電流を供給するように構成されたウェアラブル電源及び制御回路を含み、
前記1以上の第1の電極アセンブリの第1のセット及び前記1以上の第2の電極アセンブリの第2のセットの前記各電極アセンブリが、導電層及び接着性ヒドロゲルを含むパッドであり、
前記1以上の第1の電極アセンブリの第1のセット及び前記1以上の第2の電極アセンブリの第2のセットが、互いに協働して手形状のパッドを形成し、
前記1以上の第1の電極アセンブリの第1のセット及び前記1以上の第2の電極アセンブリの第2のセットの少なくとも1つの前記電極アセンブリが、前記パッドの縁部に設けられた1以上のタブを含むことを特徴とする装置。 - 前記1以上の第1の電極アセンブリの第1のセット及び前記1以上の第2の電極アセンブリの第2のセットが、リリーフカットを有することを特徴とする、請求項5に記載の装置。
- 前記各電極アセンブリが、絶縁層及びボトムライナをさらに含むことを特徴とする、請求項5に記載の装置。
- 電流を皮膚の或る領域に送達するための装置であって、
4つの指状突出部を有する基部の形状を有し、かつ導電層を含む第1のパッドと、
1つの親指状突出部を有する手掌の形状を有し、かつ導電層を含む第2のパッドと、
前記第1のパッドの前記導電層に電気的に接続された第1の電気接続システムと、
前記第2のパッドの前記導電層に電気的に接続された第2の電気接続システムと、
前記第1の電気接続システム及び前記第2の電気接続システムに接続された制御回路と、
ウェアラブル電源と、を備えた装置。 - 前記第1のパッド及び前記第2のパッドの少なくとも一方のパッドが、該パッドの縁部に設けられた1以上のタブを有することを特徴とする、請求項8に記載の装置。
- 前記第1のパッドがアノードであり、前記第2のパッドがカソードであることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
- 圧縮手袋をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の装置。
- 前記ウェアラブル電源が、前記圧縮手袋の裏面に取り付けられることを特徴とする、請求項11に記載の装置。
- 前記第1のパッドの面積が、前記第2のパッドの面積の33%ないし300%に等しいことを特徴とする、請求項8に記載の装置。
- 前記第1のパッド及び前記第2のパッドがそれぞれ、絶縁層、接着剤ヒドロゲル、及びボトムライナをさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の装置。
- 前記第1のパッド及び前記第2のパッドの少なくとも一方が、1以上のリリーフカットを有することを特徴とする、請求項8に記載の装置。
- 前記4つの指状突出部の互いに隣接する指状突出部の遠位端が、前記パッドの縁部に設けられたタブを除いて、前記互いに隣接する指状突出部のうちの幅がより狭い方の前記指状突出部の幅の少なくとも1.25倍に等しい距離離間していることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
- 前記1つの親指状突出部の長手方向軸線と、前記4つの指状突出部のうちの前記1つの親指状突出部に隣接する前記指状突出部の長手方向軸線とがなす角度が、少なくとも20°であることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
- 前記1つの親指状突出部の遠位部分の長手方向軸線が、前記1つの親指状突出部の基部において前記1つの親指状突出部の中間点から2mm以上離間していることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
- 前記第1のパッド及び前記第2のパッドが、非導電性材料によって互いに接続されていることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
- 前記制御回路が、前記電流の密度を、選択可能な予め定められた閾値以下に制限する命令を有していることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
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