JP2019218497A - 粘着テープ - Google Patents

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智行 岡村
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昌弘 若山
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亮 黄
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Abstract

【課題】切断容易性及び実用上十分な耐熱性を有すると共に、その生産性や使用者の作業性などを向上させることのできる粘着テープを提供する。【解決手段】粘着テープ1の基材3を構成するポリプロピレン樹脂製の網状構造体は、長さ方向に対応する第1方向に延伸された複数の第1繊維と幅方向に対応する第2方向に延伸された複数の第2繊維とが積層又は織成された構成を有し、(a)前記第1繊維の厚さが0.04mm以下、前記第1繊維の幅が0.6mm以下、(b)前記第2繊維の厚さが前記第1の繊維の厚さよりも大きく、前記第2繊維の幅が前記第1の繊維の幅以上、(c)前記第1方向における引張強度が90〜200N/50mm、(d)カンチレバー法による前記第1方向の剛軟度が25〜60mm、(e)カンチレバー法による前記第2方向の剛軟度が30〜80mmである。【選択図】図1

Description

本発明は、粘着テープに関し、特に人の手で容易に切断することのできる切断容易性を有する粘着テープに関する。
従来の切断容易性を有する粘着テープの一例として、特許文献1に記載の粘着テープが知られている。特許文献1に記載の粘着テープは、一方向に延伸されたポリオレフィン系合成樹脂を割繊して延伸方向に直交する方向に広げてなる第1及び第2網状フィルムが互いの配向方向を略直交させて重ねて接合してなる網状積層体と、前記網状積層体の一面に積層された合成樹脂横延伸フィルムと、前記網状積層体の他面に積層された粘着剤層とを有する。前記第1網状フィルムは、繊維幅1mmあたり1.2kg以下の引張強度を有する繊維からなり、前記第2網状フィルムは、繊維幅1mmあたり1.4kg以上の引張強度を有する繊維からなる。そして、前記網状積層体と前記合成樹脂横延伸フィルムとは、前記第1網状フィルムの繊維の方向と前記合成樹脂横延伸フィルムの延伸方向とが略直交するように積層されている。
特開平1−204983号公報
しかし、前記特許文献1では、粘着テープの製造時や使用時における取扱性について十分な検討がなされていない。例えば、前記網状積層体や前記合成樹脂横延伸フィルムの特性等が不適切な場合には、前記粘着テープの製造時に不具合が発生して生産性が低下するおそれがあり、また、前記粘着テープの貼り付け時に貼り付け不良が発生し易くなったり、前記粘着テープの引き剥がし時に前記粘着テープの千切れが発生したりして、使用者の作業性が低下するおそれがある。さらに、粘着テープは、養生用テープやマスキング用テープとして自動車、土木、建築分野などの高温環境下で使用される場合があることを考慮すると、ある程度の高温に耐え得ること、換言すれば、実用上十分な耐熱性を有することが好ましい。
そこで、本発明は、切断容易性及び実用上十分な耐熱性を有すると共に、その生産性や使用者の作業性などを向上させることのできる粘着テープを提供することを目的とする。
本発明の一側面によると、ポリプロピレン樹脂製の網状構造体からなる基材と、前記基材の一方の面側に設けられた100℃以上の耐熱性を有する粘着剤層とを含む粘着テープが提供される。前記粘着テープにおいて、前記網状構造体は、前記粘着テープの長さ方向に対応する第1方向に延伸されたポリプロピレン樹脂製の複数の第1繊維と前記粘着テープの幅方向に対応する第2方向に延伸されたポリプロピレン樹脂製の複数の第2繊維とが積層又は織成された構成を有し、(a)前記第1繊維の厚さが0.04mm以下、前記第1繊維の幅が0.6mm以下であり、(b)前記第2繊維の厚さが前記第1の繊維の厚さよりも大きく、前記第2繊維の幅が前記第1の繊維の幅以上であり、(c)前記網状構造体の前記第1方向における引張強度が90〜200N/50mmであり、(d)カンチレバー法による前記網状構造体の前記第1方向における剛軟度が25〜60mmであり、(e)カンチレバー法による前記網状構造体の前記第2方向における剛軟度が30〜80mmである。
本発明によれば、良好な切断容易性及び実用上十分な耐熱性を有すると共に、従来の粘着テープに比べて、その生産性や使用者の作業性などを向上させることのできる粘着テープを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る粘着テープの概略断面図である。 網状構造体を構成する一軸延伸網状フィルムの一例(スプリットウェブ)を示す図である。 前記網状構造体を構成する一軸延伸網状フィルムの他の例(スリットウェブ)を示す図である。 前記網状構造体の一例(前記スプリットウェブと前記スリットウェブの積層体)を示す図である。 前記網状構造体の他の例(前記スプリットウェブと前記スプリットウェブとの積層体)を示す図である。 前記網状構造体のさらに他の例を示す図である。 前記網状構造体のさらに他の例を示す図である。 実施例の特性を示す表である。 比較例の特性を示す表である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る粘着テープ1の概略断面図である。図1に示されるように、実施形態に係る粘着テープ1は、ポリプロピレン樹脂製の網状構造体からなる基材3と、基材3の一方の面側に設けられた粘着剤層5とを含む。
ここで、基材3を構成する前記網状構造体をポリプロピレン樹脂製としたのは、ポリプロピレン樹脂は、実用上十分な耐熱性(100℃以上の耐熱性)を有すると共に、機械的強度も優れているからである。なお、ポリプロピレン樹脂とは、ポリプロピレン又はその重合体を主成分とする樹脂のことをいい、その特性を損なわない範囲内で他の樹脂や添加剤などを含み得る。前記添加剤としては、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、抗ブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、無滴剤、顔料、フィラーがなどある。
基材3を構成する前記網状構造体は、粘着テープ1の長さ方向(縦方向)に対応する第1方向に延伸されたポリプロピレン樹脂製の複数の第1繊維と、粘着テープ1の幅方向(横方向)に対応する第2方向に延伸されたポリプロピレン樹脂製の複数の第2繊維とが積層され又は織成された構成を有する。好ましくは、前記網状構造体において、前記複数の第1繊維と前記複数の第2繊維とは熱圧着などによって互いに接着されている。
粘着剤層5は、ポリプロピレン樹脂と同等以上の耐熱性、具体的には、100℃以上の耐熱性を有する粘着剤、例えば、耐熱性アクリル系粘着剤で形成されている。粘着剤層5の厚さは、特に制限されるものではないが、10〜40μm(多少の誤差は許容される)であり得る。
本実施形態においては、押出しラミネート加工によって基材3(すなわち、前記網状構造体)の前記一方の面上にポリプロピレン樹脂製のラミネート層4が形成され、このラミネート層4上に粘着剤層5が形成されている。但し、これに制限されるものではなく、ラミネート層4は基材3の両面上(すなわち、前記網状構造体の前記一方の面上及び他方の面上)に形成されてもよい。ラミネート層4の厚さは、特に制限されるものではないが、全体として30〜80μm(多少の誤差は許容される)である。すなわち、ラミネート層4が基材3(前記網状構造体)の前記一方の面上のみに形成される場合には一つのラミネート層4の厚さが30〜80μmであり、ラミネート層4が基材3(前記網状構造体)の前記両面に形成される場合には二つのラミネート層4の厚さの合計が30〜80μmである。
実施形態に係る粘着テープ1は、主に使用者の手によって前記幅方向に切断され、粘着剤層5を介して所定の被着部に貼り付けられる。粘着テープ1は、特に制限されるものではないが、例えば、包装用テープ、建築現場等における養生用テープやマスキング用テープとして好適に使用され得る。
実施形態に係る粘着テープ1は、以下のような特性(特徴)を有しており、これによって、切断容易性(手切れ性)、良好な生産性(製造容易性)及び良好な作業性などを確保している。ここで、前記切断容易性(手切れ性)とは、主に器具を用いることなく手によって粘着テープ1を前記幅方向に容易に切断できることを意味し、前記良好な生産性(製造容易性)とは、主に粘着テープ1の製造時の不具合の発生を抑制して粘着テープ1の製造を安定して行えることを意味し、前記良好な作業性とは、主に粘着テープ1の貼り付け作業や引き剥がし作業がスムースに行われることを意味する。
(1)ポリプロピレン樹脂製の前記網状構造体において、前記第1繊維の厚さは、0.04mm以下であり、好ましくは0.02〜0.04mmである。また、前記第1繊維の幅は、0.6mm以下であり、好ましくは0.2〜0.6mmである。前記第1繊維の厚さや前記第1繊維の幅が大きすぎると前記切断容易性の低下を招くおそれがあり、前記第1繊維の厚さや前記第1繊維の幅が小さすぎると前記第1繊維の強度が不足するおそれがある。この点に関し、前記第1繊維の厚さ及び幅が上記の寸法範囲内にあるとき、前記第1繊維が必要とされる強度を有すること、及び、前記第1繊維が手によって前記幅方向に比較的容易に切断され得ることが確認されている。
(2)前記第2繊維の厚さは、前記第1繊維の厚さよりも大きい。好ましくは、前記第2繊維の厚さは、前記第1繊維の厚さよりも大きくかつ0.07mm以下である。また、前記第2繊維の幅は、前記第1繊維の幅と同等以上である。好ましくは、前記第2繊維の幅は、前記第1繊維の幅以上かつ1mm以下である。前記切断容易性を確保するためには、前記第2繊維の厚さや幅が前記第1繊維のそれら以上であること、換言すれば、前記網状構造体が前記幅方向に対応する前記第2方向に切断され易い一方、前記長さ方向に対応する前記第1方向においては前記第2方向に比べて切断され難い方が好ましいからである。なお、前記第2繊維の厚さが0.07mm以下であり且つ前記第2繊維の幅が1mm以下であるとき、前記切断容易性などにほとんど影響を与えないことが確認されている。
(3)前記網状構造体の前記第1方向(すなわち、粘着テープ1の前記長さ方向)における引張強度は、90N/50mm以上であり、好ましくは90〜200N/mmである。前記網状構造体の前記第1方向における引張強度が低すぎると、粘着テープ1を被着部から引き剥がす際に粘着テープ1の千切れが発生して作業性の低下を招くおそれがあり、また、粘着テープ1が梱包に用いられた場合には荷物が落下した際の衝撃などによって粘着テープ1が容易に切れてしまい(開梱されてしまい)梱包用テープとして十分に機能しないおそれがある。この点に関し、前記第1方向における引張強度が90N/50mm以上であるとき、上述の千切れの発生などが実用上十分に防止されることが確認されている。一方、前記網状構造体の前記第1方向における引張強度が高すぎると、結果的に前記切断容易性の低下を招くおそれがある。そこで、本実施形態では、前記網状構造体(ひいては、粘着テープ1)の生産性や製造コストなども考慮して、前記網状構造体の前記第1方向における引張強度の上限を200N/50mmに設定している。
(4)カンチレバー法による前記網状構造体の前記第1方向における剛軟度は、25mm以上であり、好ましくは25〜60mmである。また、前記第2方向における剛軟度は、前記第1方向における剛軟度よりも高く、好ましくは30〜80mmである。前記網状構造体の前記第1方向における剛軟度及び/又は前記第2方向における剛軟度が小さすぎると、粘着テープ1の製造時(例えば、前記押出しラミネート加工によるラミネート層4の形成時)に前記網状構造体にシワやよじれなどの不具合が発生し、その結果、粘着テープ1の生産性が低下するおそれがある。この点に関し、前記網状構造体の前記第1方向における剛軟度及び前記第2方向における剛軟度が25mm以上であるとき、上述のような粘着テープ1の製造時における不具合がほぼ発生しないことが確認されている。一方、前記網状構造体の前記第1方向における剛軟度及び/又は前記第2方向における剛軟度が高すぎると、粘着テープ1が硬くなってしまい、特に粘着テープ1の貼り付け時の作業性の低下を招くおそれがある。そこで、本実施形態では、前記網状構造体の前記第1方向における剛軟度の上限を60mmに、前記第2方向における剛軟度の上限を80mmに設定している。なお、前記網状構造体の前記第1方向における剛軟度の上限を60mmに設定した主な理由は、後述するように、ラミネート層4が形成された後の前記網状構造体の前記第1方向における剛軟度を70mm以下に抑えるためである(下記(5)を参照)。また、前記第2方向における剛軟度が前記第1方向における剛軟度よりも高く設定されているのは、前記網状構造体が前記長さ方向に対応する第1方向と比較して前記幅方向に対応する前記第2方向にたわみ難い方が、前記切断容易性の面で有利であると考えられるからである。
(5)カンチレバー法による、ラミネート層4が形成された後の前記網状構造体の前記第1方向における剛軟度は、70mm以下である。このように、ラミネート層4が形成された後の前記網状構造体の前記第1方向における剛軟度の上限を設定する主な理由は、粘着テープ1を貼り付けることのできる前記被着部の形状などが制限されたり、貼り付け不良が発生し易くなったりすることを防止すると共に、粘着テープ1をロール状に巻き取ってロール体として保存することや運搬することを可能にするためである。
好ましくは、上記(1)〜(5)に加えて、(6)前記第1繊維の単糸強度が5N/本以下であり、(7)前記複数の第1繊維と前記複数の第2繊維とが20N以上の接着力で接着されている。前記第1繊維の単糸強度が5N/本以下であることによって結果的に前記第1繊維が前記幅方向においても切断され易くなることが確認されており、前記複数の第1繊維と前記複数の第2繊維とが20N以上の接着力で接着されていることによって粘着テープ1の切断時における前記第1繊維と前記第2繊維とのずれの発生や粘着テープ1の引き剥がし時の剥がし残りの発生などが抑制されることが確認されている。このため、前記第1繊維の単糸強度が5N/本以下であること、及び、前記複数の第1繊維と前記複数の第2繊維とが20N以上の接着力で接着されていることによって、前記切断容易性や粘着テープ1の引き剥がし時の良好な作業性が確保され得る。
ここで、前記第1繊維と前記第2繊維とを安定して接着するためには、前記第1繊維及び前記第2繊維が接着層を有しているのが好ましい。例えば、前記第1繊維及び前記第2繊維のそれぞれが、第1ポリプロピレン樹脂からなる第1層と、前記第1ポリプロピレン樹脂よりも融点が低い第2ポリプロピレン樹脂からなる第2層とを含み、前記第1繊維と前記第2繊維とは、前記第2ポリプロピレン樹脂からなる前記第2層を接着層(融着層)として互いに熱圧着によって接着(融着)される。基本的には、ホモポリプロピレン又はブロックポリプロピレンが前記第1ポリプロピレン樹脂(すなわち、前記第1層(主層))として用いられ、ランダムポリプロピレンが前記第2ポリプロピレン樹脂(すなわち、前記第2層(接着層))として用いられる。但し、これに制限されるものではなく、ランダムポリプロピレンが前記第1ポリプロピレン樹脂(前記第1層(主層))及び前記第2ポリプロピレン樹脂(すなわち、前記第2層(接着層))として用いられてもよい。また、前記第1ポリプロピレン樹脂(前記第1層(主層))の融点と前記第2ポリプロピレン樹脂(前記第2層(接着層))の融点との差は、5℃以上であり、好ましくは、10〜40℃である。
主に前記第2ポリプロピレン樹脂(前記第2層(接着層))として用いられるランダムポリプロピレンは、特に制限されるものではないが、メタロセン触媒を用いて重合されたものであり得る。前記メタロセン触媒は、活性点が比較的単一な、いわゆるシングルサイト触媒と呼ばれる種類の触媒であり、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物を少なくとも含む触媒である。代表的なものとして、遷移金属のメタロセン錯体、例えばジルコニウムやチタンのビスシクロペンタジエニル錯体に助触媒としてのメチルアルミノキサン等を反応させて得られる触媒が挙げられ、各種の錯体、助触媒、担体等を種々組み合わせた均一又は不均一触媒である。前記メタロセン触媒としては、例えば、特開昭58−19309号、同59−95292号、同59−23011号、同60−35006号、同60−35007号、同60−35008号、同60−35009号、同61−130314号、特開平3−163088号公報等で公知であるものが挙げられる。
メタロセン触媒を用いて重合されたランダムポリプロピレンは、例えばツイグラー型触媒やフィリップス型触媒を用いて得られるランダムポリプロピレンと比べて、より均質な分子構造を持ち、融点が低く、熱融着性(接着性)が良好であるという特徴がある。このため、メタセロン触媒を用いて重合されたランダムポリプロピレンは、特に第2ポリプロピレン樹脂(前記第2層(接着層))として好適に用いられ得る。
前記第2ポリプロピレン樹脂からなる前記第2層(接着層)の厚みは、4〜25μmであり、好ましくは4〜20μm、更に好ましくは4〜15μmである。その理由は、前記第2層(接着層)の厚みが4μm未満であると、十分な接着力を得ることができないおそれがあり、前記第2層(接着層)の厚みが25μmを超えると、前記網状構造体の前記第1方向における引張強度が低下したり、前記網状構造体の剛性が低下しすぎたりして、前記網状構造体が前記基材として十分な性能を発揮できないおそれがあるからである。
前記第2ポリプロピレン樹脂からなる前記第2層は、前記第1ポリプロピレン樹脂からなる前記第1層の片面のみに積層されていてもよく、前記第1層の両面に積層されていてもよい。なお、前記第1層の両面に前記第2層が積層されている場合、二つの第2層は、その組成や厚みが同一であってもよく、異なっていてもよい。
前記網状構造体(すなわち、基材3)における前記複数の第1繊維は、前記第1方向に一軸延伸された第1の一軸延伸網状フィルムを構成する複数の繊維(すなわち、前記第1の一軸延伸網状フィルムの構成繊維)であるか又はそれぞれが軸方向に延伸されると共に前記第1方向に沿って配列された複数の延伸繊維(延伸繊維群)であり得る。同様に、前記網状構造体(基材3)における前記複数の第2繊維は、前記第2方向に一軸延伸された第2の一軸延伸網状フィルムを構成する複数の繊維(すなわち、前記第2の一軸延伸網状フィルムの構成繊維)であるか又はそれぞれが軸方向に延伸されると共に前記第2方向に沿って配列された複数の延伸繊維(延伸繊維群)であり得る。
前記一軸延伸網状フィルムは、一軸延伸された網状構造を有するフィルムであり、一軸延伸され且つ複数箇所で割繊された多層フィルムがその延伸方向と直交する方向に拡げられた割繊維フィルム(以下「スプリットウェブ」という)と、複数のスリットを有する多層フィルムが一軸延伸された網状フィルム(以下「スリットウェブという)とを含む。前記多層フィルムは、前記第1ポリプロピレン樹脂からなる前記第1層の両面に、前記第1プロピレン樹脂よりも融点の低い前記第2ポリプロピレン樹脂からなる前記第2層(接着層)が積層された三層構造を有するものが好ましい。
次に、前記網状構造体のいくつかの実施形態について説明する。
[第1の網状構造体]
第1の網状構造体は、前記一軸延伸網状フィルムとしての前記スプリットウェブと前記一軸延伸網状フィルムとしての前記スリットウェブとが互いの延伸方向が略直交するように積層接着された積層不織布である。図2は、前記スプリットフィルムを示し、図3は、前記スリットウェブを示し、図4は、前記第1の網状構造体を示している。
スプリットウェブ31は、多層フィルムを長さ方向(縦方向)に一軸延伸し、延伸方向である縦方向に沿って複数箇所で割繊(例えば千鳥状に割繊)し、その後、延伸方向に直交する横方向(幅方向)に拡げる(拡幅する)ことによって形成され得る。ここで、前記多層フィルムは、前記第1ポリプロピレン樹脂からなる前記第1層の両面に前記第1ポリプロピレン樹脂よりも融点の低い前記第2ポリプロピレン樹脂からなる前記第2層が積層された三層構造を有する。スプリットウェブ31は、図2に示されるように、網目状構造を有しており、その構成繊維として延伸方向に延びる互いにほぼ平行な複数の幹繊維31aと、隣接する幹繊維31a同士を繋ぐ枝繊維31bとを有する。前記多層フィルムを一軸延伸することによって前記多層フィルムを構成する分子が延伸方向に配向する。その結果、スプリットウェブ31は、延伸方向(構成分子の配向方向)である長さ方向(縦方向)において比較的強い強度を有する。
スリットウェブ32は、多層フィルムに幅方向(横方向)に延びる複数のスリットを形成(例えば千鳥状に形成)し、その後、幅方向(横方向)に延伸することによって形成され得る。前記多層フィルムは、スプリットウェブ31の場合と同様、前記第1ポリプロピレン樹脂からなる前記第1層の両面に前記第1ポリプロピレン樹脂よりも融点の低い前記第2ポリプロピレン樹脂からなる前記第2層が積層された三層構造を有する。スリットウェブ32は、図3に示されるように、ひし形の網目状構造を有する。前記多層フィルムを一軸延伸することによって前記多層フィルムを構成する分子が延伸方向に配向し、その結果、スリットウェブ32は、延伸方向(構成分子の配向方向)である幅方向(横方向)において比較的強い強度を有する。
前記第1の網状構造体は、図4に示されるように、スプリットウェブ31(図2)とスリットウェブ32(図3)とを互いの延伸方向が略直交するように積層し、その後、熱圧着によって接着することによって形成される。第1の網状構造体の目付、構成繊維サイズ(厚さや幅)、引張強度などの各種の特性は、前記多層フィルムの前記第1層の厚さ、延伸の倍率、前記多層フィルムにおける割繊箇所、前記多層フィルムにおけるスリットの形成箇所などを適宜調整することで制御可能である。なお、前記第1の網状構造体においては、スプリットウェブ31を構成する複数の繊維(主に幹繊維31a)が前記複数の第1繊維に相当し、スリットウェブ32を構成する複数の繊維が前記複数の第2繊維に相当する。
[第2の網状構造体]
第2の網状構造体は、図5に示されるように、スプリットウェブ31(図2)とスプリットウェブ31(図2)とが互いの延伸方向が略直交するように積層接着された積層不織布である。第2の網状構造体の目付、構成繊維のサイズ(厚さや幅)、引張強度などの各種の特性は、前記多層フィルムの前記第1層の厚さ、延伸の倍率、前記多層フィルムにおける割繊箇所などを適宜調整することで制御可能である。なお、前記第2の網状構造体においては、一方のスプリットウェブ31を構成する複数の繊維(主に幹繊維31a)が前記複数の第1繊維に相当し、他方のスプリットウェブ31を構成する複数の繊維(主に幹繊維31a)が前記複数の第2繊維に相当する。
[第3の網状構造体]
第3の網状構造体は、図6に示されるように、それぞれが軸方向に延伸されると共に前記第1方向に沿って配列された複数の延伸繊維33からなる第1の延伸繊維群と、それぞれが軸方向に延伸されると共に前記第2方向に沿って配列された複数の延伸繊維34からなる第2の延伸繊維群とが積層接着された積層不織布である。前記延伸繊維は、例えば前記多層フィルムと同様の構成の多層テープを長さ方向(縦方向)に一軸延伸することによって形成され得る。なお、前記第3の網状構造体においては、前記第1の延伸繊維群を構成する複数の延伸繊維が前記複数の第1繊維に相当し、前記第2の延伸繊維群を構成する複数の延伸繊維が前記複数の第2繊維に相当する。
[第4の網状構造体]
第4の網状構造体は、図7に示されるように、前記第1の延伸繊維群を構成する複数の延伸繊維33が経糸に、前記第2の延伸繊維群を構成する複数の延伸繊維34が緯糸になるように、任意の織り方で織成され、その後、前記第1の延伸繊維群と前記第2の延伸繊維群とが接着等によって一体化された織布である。なお、前記第4の網状構造体においては、経糸に相当する前記第1の延伸繊維群を構成する複数の延伸繊維33が前記複数の第1繊維に相当し、緯糸に相当する前記第2の延伸繊維群を構成する複数の延伸繊維34が前記複数の第2繊維に相当する。
[第5の網状構造体]
第5の網状構造体は、例えば、スプリットウェブ31(図2)と複数の延伸繊維からなる延伸繊維群とが積層接着された積層不織布である。前記第5の網状構造体は、例えばスプリットウェブ31と前記第2の延伸繊維群とが積層接着された二層構成、又は、スプリットウェブ31の両面に前記第2の延伸繊維群が積層接着された三層構成を有し得る。なお、前記第5の網状構造体においては、スプリットウェブ31を構成する複数の繊維(主に幹繊維31a)が前記複数の第1繊維に相当し、前記第2の延伸繊維群を構成する複数の延伸繊維が前記複数の第2繊維に相当する。
なお、前記網状構造体は、上述のように、粘着テープ1の長さ方向(縦方向)に対応する第1方向に延伸された複数の第1繊維と、粘着テープ1の幅方向(横方向)に対応する第2方向に延伸された複数の第2繊維とが積層又は織成された構成を有していればよく、前記第1〜第5の網状構造体に限られるものではない。
次に、粘着テープ1の製造方法の一例を簡単に説明する。
まず、基材3となるポリプロピレン樹脂製の前記網状構造体を用意する。次いで、前記押出しラミネート加工によって前記網状構造体の一方の面又は両面にポリプロピレン樹脂製のラミネート層4を形成する。次いで、ラミネート層4(前記網状構造体の両面にラミネート層4が形成されている場合は一方のラミネート層4)上に例えば耐熱性アクリル系粘着剤を塗布して粘着剤層5を形成する。これにより、粘着テープ1が得られる。なお、必要に応じて、粘着テープ1の使用時に剥離される剥離シートが前記耐熱性アクリル系粘着剤(粘着剤層5)の露出面に貼り付けられ、剥離剤(背面処理剤)が前記網状構造体のラミネート層4が形成されていない面上又は他方のラミネート層4上に塗布され、及び、粘着テープ1がロール状に巻き取られて前記ロール体となる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。但し、以下の実施例は本発明を何ら限定するものではない。
粘着テープ1の生産性、耐熱性、切断容易性及び作業性などを検証するため、粘着テープ1の基材3を構成する前記網状構造体の複数のサンプルを用意し、それぞれのサンプルについて図8、図9に示される各項目(特性)を測定し又は評価した。
[実施例]
実施例1−5は、それぞれスプリットウェブ31とスプリットウェブ31とが互いの延伸方向が略直交するように積層接着されたポリプロピレン樹脂製の網状構造体(第2の網状構造体)である。
実施例1−3において、スプリットウェブ31(前記多層フィルム)の主層である第1層にはポリプロピレン樹脂Aが用いられ、前記ポリプロピレン樹脂Aからなる前記第1層の両面に前記第2層(接着層)としてポリプロピレン樹脂Cが水冷インフレーション法により積層されている。そして、スプリットウェブ31を作製する際の条件を適宜変更することによって実施例1−3をそれぞれ特性の異なる網状構造体とした。
また、実施例4−5において、スプリットウェブ31(前記多層フィルム)の主層である第1層にはポリプロピレン樹脂Bが用いられ、前記ポリプロピレン樹脂Bからなる前記第1層の両面に前記第2層(接着層)として前記ポリプロピレン樹脂Cが水冷インフレーション法により積層されている。そして、スプリットウェブ31を作製する際の条件を適宜変更することで実施例4と実施例5とを互いに特性の異なる網状構造体とした。
ポリプロピレン樹脂A−Cは以下のとおりである。なお、ポリプロピレン樹脂Aは、ホモポリプロピレン樹脂であり、ポリプロピレン樹脂Bは、ブロックポリプロピレン樹脂であり、ポリプロピレン樹脂Cは、ランダムポリプロピレン樹脂である。
ポリプロピレン樹脂A:PL400A(サンアロマー社製)、融点163℃
ポリプロピレン樹脂B:CS356M(サンアロマー社製)、融点152℃
ポリプロピレン樹脂C:WFX4TA(日本ポリプロ社製)、融点125℃
[比較例]
比較例1は、実施例1と同じ網状構造体である。但し、そこに形成されるラミネート層4の厚さが実施例1のそれとは異なる(図8、図9を参照)。比較例2−3は、実施例1−3と同様の網状構造体(第2の網状構造体)であり、スプリットウェブ31(第1層:ポリプロピレン樹脂A、第2層:ポリプロピレン樹脂C)を作製する際の条件を適宜変更することで実施例1−3とは特性の異なる網状構造体としたものである。
比較例4は、実施例1−5と同様の構成を有するポリエチレン樹脂製の網状構造体(第2の網状構造体)である。比較例4において、スプリットウェブ31(前記多層フィルム)の主層である第1層にはポリエチレン樹脂aが用いられ、前記ポリエチレン樹脂aからなる前記第1層の両面に前記第2層(接着層)としてポリエチレン樹脂bが水冷インフレーション法により積層されている。
ポリエチレン樹脂a,bは以下のとおりである。なお、ポリエチレン樹脂aは、高密度ポリエチレン樹脂であり、ポリエチレン樹脂bは、低密度ポリエチレン樹脂である。
ポリエチレン樹脂a:HY444(日本ポリエチレン社製)、融点135℃
ポリエチレン樹脂b:LE541H(日本ポリエチレン社製)、融点111℃
実施例1−5及び比較例1−4のそれぞれについて、前記第1繊維(経糸)の幅、前記第1繊維(径糸)の厚さ、前記第1繊維(経糸)の単糸強度、前記第2繊維(緯糸)の幅、前記第2繊維(緯糸)の厚さ、前記複数の第1繊維と前記複数の第2繊維との間の接着力(すなわち、スプリットウェブ31とスプリットウェブ31の接着力)、第1方向(縦方向)の引張強度、カンチレバー法による第1方向(縦方向)の剛軟度及びカンチレバー法による前記第2方向(横方向)の剛軟度を測定した。
前記第1方向の引張強度は、引張試験機を用いて測定した。具体的には、各実施例及び各比較例のそれぞれから試験片(縦200mm×横50mm)を切り出し、切り出した試験片の両端をつかみ間距離100mmとしてつかみ具にてつかみ、次いで、引張速度200mm/minで引っ張って発生する最大点強度を測定した。
前記第1繊維の単糸強度は、スプリットウェブの試験片(縦200mm×横50mm)の引張試験の結果を前記試験片の構成繊維数で除算し、又は、前記試験片に相当するn本の延伸繊維群の引張試験結果をnで除算して算出した。
前記複数の第1繊維と前記複数の第2繊維との間の接着力は、引張試験機を用いて測定した。具体的には、各実施例及び各比較例のそれぞれから試験片(縦200mm×横150mm)を切り出し、切り出した試験片の上方から引張試験機のロードセルに連結されたU字型器具を試験片の中央部に引っかけた。試験片の下部は引張試験機に固定し、引張速度500mm/min.で引張り、変位40mm〜90mmの荷重指示値の振幅の平均値で接着力とした。
また、実施例1−5及び比較例1−4のそれぞれについて、押出しラミネート加工時におけるシワ等の発生の有無を評価すると共に、ラミネート層4が形成された後のカンチレバー法による前記第1方向(縦方向)の剛軟度を測定した。ここで、実施例1−4及び比較例1−4においてはその両面にラミネート層4が形成され、実施例5においてはその片面のみにラミネート層4が形成されている。また、実施例1−5及び比較例1−3においてはラミネート層4としてポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ製ノバテックPP FL02A)が用いられ、比較例4においてはラミネート層4として低密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン製ノバテックLD LC600A)が用いられている。
さらに、ラミネート層4が形成された後の各実施例及び各比較例に同様の粘着剤層5を形成して粘着テープ1とし、耐熱性(100℃で1時間)、切断容易性(手切れ性)、貼り付け作業性及び引き剥がし作業性を評価した。
実施例1−5における各特性の測定結果(平均値)及び評価結果を図8に示し、比較例1−4における各特性の測定結果(平均値)及び評価結果を図9に示す。
実施例1−5及び比較例1−4のいずれにおいても、押出しラミネート加工時にシワ等が発生せず、生産性に関しては良好な結果が得られた。
ラミネート層4及び粘着剤層5が形成されて粘着テープ1となった後において、実施例1−5は、100℃の環境下で軟化せず、切断容易性(手切れ性)が良好であり、様々な形状の被着部に対して貼り付けることができ、引き剥がし時に千切れや剥がし残りも発生しなかった。すなわち、実施例1−5は、耐熱性、切断容易性及び作業性に関しても良好な結果が得られた。
ラミネート層4及び粘着剤層5が形成されて粘着テープ1となった後において、比較例1は、実施例1−5及び比較例2−4に比べて、屈曲部や凸部を有する被着部に貼り付ける際に貼り付け不良が発生し易く、ロール状に巻き取る(ロール体とする)のも困難であった。これは、主にラミネート層4が形成された後の比較例1の前記第1方向の剛軟度が高いことに起因すると考えられる。また、比較例2−3は、実施例1−5、比較例1及び比較例4に比べて、切断容易性(手切れ性)が悪かった。これは、比較例2では主に前記第1繊維の幅が大きいことに起因すると考えられ、比較例3では主に前記第1繊維の厚さが厚いこと及び前記第2方向における剛軟度が前記第1方向における剛軟度よりも低いことに起因すると考えられる。さらに、ポリエチレン樹脂製の比較例4は、100℃の環境下で軟化が認められた。つまり、比較例1−4は、耐熱性、切断容易性及び作業性のいずれかにおいて良好な結果が得られなかった。
以上より、上記(1)〜(4)、好ましくは上記(1)〜(5)、さらに好ましくは上記(1)〜(7)を満たす粘着テープ(網状構造体)を製造することにより、実用上十分な耐熱性を有すると共に、切断容易性、生産性及び作業性が良好な粘着テープが得られると考えられる。
1…粘着シート
3…基材(網状構造体)
4…ラミネート層
5…粘着剤層
31…スプリットウェブ(一軸延伸網状フィルム)
32…スリットウェブ(一軸延伸網状フィルム)

Claims (8)

  1. ポリプロピレン樹脂製の網状構造体からなる基材と、前記基材の一方の面側に設けられた100℃以上の耐熱性を有する粘着剤層と、を含む粘着テープであって、
    前記網状構造体は、前記粘着テープの長さ方向に対応する第1方向に延伸されたポリプロピレン樹脂製の複数の第1繊維と前記粘着テープの幅方向に対応する第2方向に延伸されたポリプロピレン樹脂製の複数の第2繊維とが積層又は織成された構成を有し、
    (a)前記第1繊維の厚さが0.04mm以下、前記第1繊維の幅が0.6mm以下であり、
    (b)前記第2繊維の厚さが前記第1の繊維の厚さよりも大きく、前記第2繊維の幅が前記第1の繊維の幅以上であり、
    (c)前記網状構造体の前記第1方向における引張強度が90〜200N/50mmであり、
    (d)カンチレバー法による前記網状構造体の前記第1方向における剛軟度が25〜60mmであり、
    (e)カンチレバー法による前記網状構造体の前記第2方向における剛軟度が30〜80mmである、
    粘着テープ。
  2. ポリプロピレン樹脂製のラミネート層が前記網状構造体の前記一方の面及び他方の面のうちの少なくとも前記一方の面上に形成されていると共に、前記粘着剤層が前記網状構造体の前記一方の面上に形成された前記ラミネート層上に形成されており、
    カンチレバー法による、前記ラミネート層が形成された後の前記網状構造体の前記第1方向における剛軟度が70mm以下である、
    請求項1に記載の粘着テープ。
  3. 前記第1繊維の単糸強度が5N以下である、請求項1又は2に記載の粘着テープ。
  4. 前記第1繊維及び前記第2繊維は、第1ポリプロピレン樹脂からなる第1層と前記第1ポリプロピレン樹脂よりも融点が低い第2ポリプロピレン樹脂からなる第2層とを含み、前記第2層を接着層として互いに熱圧着によって接着されている、請求項1〜3のいずれか一つに記載の粘着テープ。
  5. 前記第1ポリプロピレン樹脂は、ホモポリプロピレン樹脂又はブロックポリプロピレン樹脂であり、前記第2ポリプロピレン樹脂は、ランダムポリプロピレン樹脂である、請求項4に記載の粘着テープ。
  6. 前記複数の第1繊維のそれぞれは、前記第1方向に一軸延伸された第1の一軸延伸網状フィルムを構成する繊維であり、
    前記複数の第2繊維のそれぞれは、前記第2方向に一軸延伸された第2の一軸延伸網状フィルムを構成する繊維であり、
    前記網状構造体は、前記第1の一軸延伸網状フィルムと前記第2の一軸延伸網状フィルムとが積層されて構成されている、
    請求項1〜5のいずれか一つに記載の粘着テープ。
  7. 粘着テープの基材として用いられるポリプロピレン樹脂製の網状構造体であって、
    前記粘着テープの長さ方向に対応する第1方向に延伸されたポリプロピレン樹脂製の複数の第1繊維と前記粘着テープの幅方向に対応する第2方向に延伸されたポリプロピレン樹脂製の複数の第2繊維とが積層又は織成された構成を有し、
    (a)前記第1繊維の厚さが0.04mm以下、前記第1繊維の幅が0.6mm以下であり、
    (b)前記第2繊維の厚さが前記第1の繊維の厚さよりも大きく、前記第2繊維の幅が前記第1の繊維の幅以上であり、
    (c)前記網状構造体の前記第1方向における引張強度が90〜200N/50mmであり、
    (d)カンチレバー法による前記網状構造体の前記第1方向における剛軟度が25〜60mmであり、
    (e)カンチレバー法による前記網状構造体の前記第2方向における剛軟度が30〜80mmである、
    網状構造体。
  8. ポリプロピレン樹脂製のラミネート層が少なくとも一方の面上に形成されており、
    カンチレバー法による、前記ラミネート層が形成された後の前記第1方向における剛軟度が70mm以下である、
    請求項7に記載の網状構造体。

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