JP2019215043A - 油圧駆動装置およびこれを備えた作業機械 - Google Patents

油圧駆動装置およびこれを備えた作業機械 Download PDF

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健吾 前田
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Abstract

【課題】破砕用シリンダに作動油を給排するときのエネルギ損失を低減することができる油圧駆動装置およびこれを備えた作業機械を提供する。【解決手段】油圧回路5は、第1メインシリンダ16Aを含む破砕機9と、油圧ポンプ25と、コントロールバルブ23と、破砕機9の開き操作および閉じ操作を受けるリモコン弁50と、第1〜第5方向切換弁41〜49と、を有する。リモコン弁50が開き操作を受けると、油圧ポンプ25からロッド側室T2に作動油が供給され、ヘッド側室T1からヘッド側室S1に作動油が供給される。一方、リモコン弁50が閉じ操作を受けると、油圧ポンプ25からヘッド側室T1およびロッド側室S2に作動油が供給され、ロッド側室T2およびヘッド側室S1から作動油が排出される。この結果、開き操作時のタンク戻り量が低減され、閉じ操作時にサブシリンダ17を復元することが可能となる。【選択図】図5

Description

本発明は、一対の破砕アームを有する破砕機を備えた油圧駆動装置およびこれを備えた作業機械に関するものである。
従来から、機体と、機体に取り付けられた基端部を有する作業腕と、作業腕の先端部に取り付けられた破砕機と、を備えた作業機械が知られている。
破砕機は、作業腕に取り付けられた破砕機本体と、破砕機本体に対して回動可能に取り付けられた一対の破砕アームと、両破砕アームの先端部が互いに近接及び離間するように破砕アームを回動させる破砕用シリンダと、を有する。
機体に設けられた油圧ポンプから吐出された作動油が作業腕に設けられた配管を通じて破砕用シリンダに供給され、かつ、破砕用シリンダから吐出される作動油が作業腕に設けられた配管を通じて機体に設けられたタンクに導かれることにより、破砕用シリンダが作動する。
このように作業腕に設けられた配管を通じて破砕用シリンダと油圧ポンプ及びタンクとの間で作動油の授受が行われるため、当該配管において生じる作動油の圧力損失により作業機械の動力損失が大きくなる、という問題がある。
そこで、例えば、特許文献1に記載の破砕機は、破砕用シリンダの縮小時に当該破砕用シリンダのヘッド側室から導出された作動油を蓄える一方、蓄えられた作動油を破砕用シリンダの伸長時に当該破砕用シリンダのヘッド側室に供給するアキュムレータを備えている。
この破砕機によれば、破砕アームの開き動作時(破砕用シリンダの縮小時)に破砕用シリンダから導出される作動油をアキュムレータに導くことにより、作業腕に設けられた配管を通じてタンクに導かれる作動油の流量を減少させることができる。
さらに、破砕アームの閉じ動作時(破砕用シリンダの伸長時)にアキュムレータに蓄えられた作動油を破砕用シリンダに供給することにより、作業腕に設けられた配管を通じて油圧ポンプから破砕用シリンダに供給される作動油の流量を減少させることができる。
また、特許文献2に記載の破砕機は、破砕アームを回動させる破砕用シリンダと、当該破砕用シリンダに連通されるサブシリンダと、を備えている。そして、破砕アームの開き動作時には、破砕用シリンダのヘッド側とサブシリンダのヘッド側とが連通され、サブシリンダのロッド側から吐出される戻り油がタンクに排出されることで、戻り油の流量が減少し戻り油の圧損が低減される。また、破砕アームの閉じ動作のうち低負荷時には、ポンプの吐出油がサブシリンダのロッド側に供給され、サブシリンダのヘッド側からの吐出油が破砕用シリンダのヘッド側に導入されることで、破砕用シリンダの伸長動作が増速される。また、破砕アームの閉じ動作のうち有負荷時には、ポンプの吐出油が破砕用シリンダのヘッド側に導入され、破砕用シリンダのロッド側の排出油がサブシリンダのロッド側に導入されることで、サブシリンダを縮小しつつ、破砕用シリンダの駆動力が確保される。
特開2010−242435号公報 特開2011−38627号公報
上記のような破砕機では、破砕用シリンダに対する作動油の給排時に、圧力損失や動力損失などのエネルギ損失が大きくなるという問題があった。
具体的に、特許文献1に記載の破砕機では、アキュムレータに蓄えた圧油を用いて破砕アームの閉じ動作を行うためには、予め十分に高い圧力をアキュムレータに蓄圧する必要がある。このため、破砕アームの開き動作時におけるポンプ吐出圧が高圧となるため、破砕用シリンダに供給される作動油の圧力損失が大きくなる。
また、特許文献2に記載の破砕機では、破砕アームの閉じ動作のうち有負荷時には、破砕用シリンダのロッド側の排出油がサブシリンダのロッド側に導入され、サブシリンダのヘッド側の排出油がタンクに排出される。このため、タンクへの戻り流量が増加し、戻り油の圧力損失が増加する。この結果、破砕用シリンダの駆動力がこの圧力損失によって低下する問題があった。
本発明の目的は、破砕アームを駆動する破砕用シリンダに作動油を給排する際のエネルギ損失を低減することができる油圧駆動装置およびこれを備えた作業機械を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の一の局面に係る油圧駆動装置は、機体と、当該機体に連結される基端部及び当該基端部に対して相対変位が可能な先端部を有する作業腕と、を備えた作業機械に設けられる油圧駆動装置であって、前記作業腕の前記先端部に装着される破砕機であって、互いに接離する開閉方向に動くことが可能な一対の破砕アームと、前記一対の破砕アームを前記開閉方向に動かすように当該一対の破砕アームに連結される油圧式の破砕用シリンダであって、当該破砕用シリンダは、第1容器本体と、前記第1容器本体内で第1変位方向に変位可能であるとともに前記第1容器本体内を第1収容室と第2収容室とに仕切る第1可動部材と、を有し、前記第1変位方向と直交する前記第1収容室の断面積が、前記第1変位方向と直交する前記第2収容室の断面積よりも大きく設定されており、前記破砕用シリンダは、前記第1収容室への作動油の供給を受けることにより前記第1可動部材の変位に応じて前記一対の破砕アームを閉じ方向に動かしながら前記第2収容室から作動油を排出する一方、前記第2収容室への作動油の供給を受けることにより前記第1可動部材の変位に応じて前記一対の破砕アームを開き方向に動かしながら前記第1収容室から作動油を排出する破砕用シリンダと、を有する破砕機と、前記作業腕または前記破砕機に配置され、前記破砕用シリンダとの間で作動油の給排を行うことが可能な油圧式の流量変換用シリンダであって、当該流量変換用シリンダは、第2容器本体と、前記第2容器本体内で第2変位方向に変位可能であるとともに前記第2容器本体内を第3収容室と第4収容室とに仕切る第2可動部材と、を有し、前記第2変位方向と直交する前記第3収容室の断面積が、前記第2変位方向と直交する前記第4収容室の断面積よりも大きく設定されており、前記流量変換用シリンダは、前記第3収容室への作動油の供給を受けることにより前記第2可動部材の変位に応じて前記第4収容室から作動油を排出する一方、前記第4収容室への作動油の供給を受けることにより前記第2可動部材の変位に応じて前記第3収容室から作動油を排出する流量変換用シリンダと、前記機体に搭載され、前記破砕用シリンダおよび前記流量変換用シリンダに供給されるための作動油を吐出する油圧ポンプと、前記一対の破砕アームを開き方向に動作させるための開き操作および前記一対の破砕アームを閉じ方向に動作させるための閉じ操作を受ける被操作部と、前記破砕用シリンダと前記油圧ポンプとの間に介在し、前記油圧ポンプから吐出される作動油を前記第1収容室に供給するとともに前記第2収容室から排出される作動油をタンクに導く油路を形成する閉じ駆動位置と前記油圧ポンプから吐出される作動油を前記第2収容室に供給するとともに前記第1収容室から排出される作動油をタンクに導く油路を形成する開き駆動位置とに切換わることが可能なコントロールバルブと、前記コントロールバルブと前記破砕用シリンダの前記第1収容室とを連通する第1メイン油路と、前記コントロールバルブと前記破砕用シリンダの前記第2収容室とを連通する第2メイン油路と、前記破砕用シリンダの前記第1収容室と前記流量変換用シリンダの前記第3収容室とを連通する第1サブ油路と、前記流量変換用シリンダの前記第3収容室と前記第2メイン油路とを連通する第2サブ油路と、前記流量変換用シリンダの前記第4収容室と前記第1メイン油路とを連通する第3サブ油路と、前記流量変換用シリンダの前記第4収容室と前記第1メイン油路とを連通する第4サブ油路と、前記流量変換用シリンダおよび前記コントロールバルブをバイパスして前記破砕用シリンダの前記第1収容室とタンクとを連通する第5サブ油路と、前記第1サブ油路を介した前記破砕用シリンダの前記第1収容室と前記流量変換用シリンダの前記第3収容室との間の作動油の流通を許容する連通状態と当該流通を遮断する遮断状態との間で切換るように作動する第1切換機構と、前記第3サブ油路を介した前記流量変換用シリンダの前記第4収容室と前記第1メイン油路と間の作動油の流通を許容する連通状態と当該流通を遮断する遮断状態との間で切換るように作動する第2切換機構と、前記第2サブ油路を介した前記流量変換用シリンダの前記第3収容室と前記第2メイン油路との間の作動油の流通を許容する連通状態と当該流通を遮断する遮断状態との間で切換るように作動する第3切換機構と、前記第4サブ油路を介した前記第1メイン油路と前記流量変換用シリンダの前記第4収容室と間の作動油の流通を許容する連通状態と当該流通を遮断する遮断状態との間で切換るように作動する第4切換機構と、前記第5サブ油路を介した前記破砕用シリンダの前記第1収容室とタンクとの間の作動油の流通を許容する連通状態と当該流通を遮断する遮断状態との間で切換るように作動する第5切換機構と、前記コントロールバルブを前記閉じ駆動位置と前記開き駆動位置との間で切換え、前記第1切換機構、前記第2切換機構、前記第3切換機構、前記第4切換機構および前記第5切換機構をそれぞれ連通状態と遮断状態との間で切換えることが可能な油路切換部と、を備え、前記油路切換部は、前記被操作部が前記開き操作を受けた場合に、前記コントロールバルブを前記開き駆動位置に設定し、前記第1切換機構、前記第2切換機構および前記第5切換機構を連通状態に設定するとともに、前記第3切換機構および前記第4切換機構を遮断状態に設定し、前記被操作部が前記閉じ操作を受けた場合に、前記コントロールバルブを前記閉じ駆動位置に設定し、前記第1切換機構、前記第2切換機構および前記第5切換機構を遮断状態に設定するとともに、前記第3切換機構を連通状態に設定し、更に、前記被操作部が前記閉じ操作を受けるとともに少なくとも前記一対の破砕アームが所定の負荷よりも大きな負荷を受けている場合に前記第4切換機構を連通状態に設定する。
本構成によれば、特に、破砕機の閉じ操作が行われる場合の油圧駆動装置のエネルギ損失を抑えることができる。具体的に、破砕機の閉じ操作時には、破砕用シリンダの第2収容室から排出される少なくとも一部の作動油が、流量変換用シリンダを介さずにタンクに直接戻される。このため、流量変換用シリンダの第3収容室と第4収容室との面積比に応じてタンクに排出される戻り油が増大することが抑制される。この結果、破砕機の閉じ操作時に第2収容室から排出される作動油の全てが流量変換用シリンダの第4収容室に供給されることで第2可動部材が変位し第3収容室からタンクに作動油が排出される場合と比較して、タンクへの戻り流量が低下し作動油の戻り圧損が低下する。この結果、破砕用シリンダの推力がこの圧損により低下することが抑止され、破砕アームの破砕力が低下することが抑止される。このように、破砕機の閉じ操作時における破砕用シリンダに対する作動油の給排時に、エネルギ損失が大きくなることが抑止される。
また、破砕機の閉じ操作が行われ前記一対の破砕アームが所定の負荷よりも大きな負荷を受けている場合には、油圧ポンプから破砕用シリンダの第1収容室に向かって吐出される作動油の一部が流量変換用シリンダの第4収容室に導入される。そして、第2可動部材が変位しながら、第3収容室から作動油がタンクに排出される。このため、破砕機の開き操作時に伸長した流量変換用シリンダを閉じ操作時に縮小(復元)することができる。
また、上記の特徴に加えて、破砕機の開き操作時には、破砕用シリンダの第1収容室から排出された作動油は、コントロールバルブにおける抵抗が大きいため、主に第1サブ油路を通じて流量変換用シリンダの第3収容室に導入される。そして、作動油が流量変換用シリンダの第3収容室に導入されると、流量変換用シリンダの第2可動部材が変位しながら第4収容室から作動油がタンクに排出される。この際、第3収容室と第4収容室との面積比に応じて、タンクに排出される戻り油の量が低減される。この結果、破砕用シリンダの第1収容室から排出される作動油の全てが直接タンクに導かれる場合と比較して、タンクに排出される作動油の流量が低減され、作動油の圧力損失を低下させることができる。
更に、破砕機の開き操作時には、第5切換機構が第5サブ油路を開通する。このため、破砕用シリンダの第1収容室から排出された作動油は、流量変換用シリンダの第3収容室に繋がる第1サブ油路と、タンクに繋がる第5サブ油路とに分流する。第1サブ油路および第5サブ油路は互いに並列的に配設されているため、第1収容室から排出された作動油のすべてが第1サブ油路を通じて第3収容室に導入される場合と比較して、油路全体の圧損が低くなる。この結果、油圧ポンプからより多くの作動油を破砕用シリンダの第2収容室に供給することが可能となり、開き操作の速度を上げることができる。更に、開き操作時に第1収容室から排出された作動油のすべてが第1サブ油路を通じて第3収容室に導入される場合と比較して、流量変換用シリンダの第3収容室に流入する作動油の流量が小さくなるため、流量変換用シリンダの小型化、低容量化が実現可能とされる。更に、流量変換用シリンダの低容量化によって、少ない作動油の流量で流量変換用シリンダが閉じ操作時に速やかに復元することができる。
上記の構成において、前記油路切換部は、前記被操作部が前記閉じ操作を受けると、前記一対の破砕アームが受ける負荷の大きさに関わらず、前記第1切換機構、前記第2切換機構および前記第5切換機構を遮断状態に設定するとともに、前記第3切換機構および前記第4切換機構を連通状態に設定するものでもよい。
本構成によれば、破砕機の閉じ操作が行われている際に、一対の破砕アームが受ける負荷の大きさに関わらず、破砕機の開き操作時に伸長した流量変換用シリンダを安定して縮小することができる。
上記の構成において、前記第1サブ油路は、前記破砕用シリンダと前記コントロールバルブとの間において前記第1メイン油路に連通することで、前記第1メイン油路の一部を介して前記破砕用シリンダの前記第1収容室に連通しており、前記被操作部が前記開き操作を受けた場合に、前記油路切換部が、前記第1切換機構、前記第2切換機構および前記第5切換機構を前記連通状態に設定するとともに、前記第3切換機構および前記第4切換機構を前記遮断状態に設定すると、前記第1収容室から排出された作動油が前記第1サブ油路を介して前記第3収容室に流入可能であるとともに前記第1メイン油路および前記第5サブ油路を介してそれぞれタンクに排出可能とされているものでもよい。
本構成によれば、破砕機の開き操作時に、破砕用シリンダの第1収容室から排出された作動油の一部が、第5サブ油路に加え、第1メイン油路を通じてタンクに排出されることが可能となる。このため、流量制御用シリンダの第3収容室に過剰な量の作動油が供給されることが抑止される。また、第1収容室から排出された作動油のすべてが第1サブ油路を通じて第3収容室に導入される場合と比較して、油路全体の圧損が更に低くなるとともに、閉じ操作の速度を上げることができる。
上記の構成において、前記破砕用シリンダと前記コントロールバルブとの間の領域において前記第1メイン油路と前記第2メイン油路とを互いに連通する回生用油路と、前記被操作部が前記開き操作を受けた場合に前記回生用油路における作動油の流通を遮断し、前記被操作部が前記閉じ操作を受けた場合に前記回生用油路を開通して前記第2収容室から排出された作動油を前記回生用油路を通じて前記第1収容室に回生させる、第6切換機構と、を更に備えることが望ましい。
本構成によれば、破砕機の閉じ操作時に、破砕用シリンダの第2収容室から排出された作動油の一部を第1収容室に供給することができる。このため、破砕機の閉じ速度を上げることができるとともに、第2メイン油路を介したタンクへの戻り流量が低下し、戻り圧損を下げることができる。
上記の構成において、前記第3収容室が収縮し前記第4収容室が拡張する方向に前記第2可動部材を付勢する付勢部材と、前記被操作部が前記開き操作および前記閉じ操作の何れの操作も受けていない場合に、前記コントロールバルブを前記閉じ駆動位置に強制的に切換え、前記付勢部材の付勢力によって前記第3収容室から排出された作動油が前記第2サブ油路および前記コントロールバルブを介してタンクに導かれることを許容する強制切換機構と、を更に備えることが望ましい。
本構成によれば、破砕機の開き操作時に伸長した流量変換用シリンダを、非操作状態において付勢部材の付勢力によって再び縮小させることができる。このため、非操作状態において次の開き操作のための流量変換用シリンダの準備を完了させることができる。
本発明の他の局面に係る作業機械は、機体と、当該機体に連結される基端部及び当該基端部に対して相対変位が可能な先端部を有する作業腕と、上記の何れか1に記載の油圧駆動装置と、を備え、前記流量変換用シリンダは、前記作業腕に設けられる。
本構成によれば、作業機械が上記の油圧駆動装置が奏する効果を享受することで、破砕アームを駆動する破砕用シリンダに作動油を給排する際のエネルギ損失を低減することができる。また、流量変換用シリンダが作業腕に備えられているため、破砕機の重量を小さくすることが可能となる。更に、流量変換用シリンダを備えていない他の作業機械との間で、破砕機を共用することができる。
本発明によれば、破砕用シリンダに作動油を給排するときのエネルギ損失を低減することができる。
本発明の第1実施形態に係る破砕機を有する作業機械の全体構成を示す側面図である。 図1の破砕機を拡大して示す正面図であり、一対の破砕アームが開いた状態を示す正面図である。 図1の破砕機を拡大して示す正面図であり、一対の破砕アームが閉じた状態を示す正面図である。 本発明の第1実施形態に係る流量変換用シリンダを拡大して示す断面図である。 図1の作業機械に設けられた油圧駆動装置の回路図である。 図5に示されるコントローラの機能構成を示すブロック図である。 図1の作業機械に設けられた油圧駆動装置の回路図であって、破砕機の一対の破砕アームの開き操作が行われている状態の回路図である。 図1の作業機械に設けられた油圧駆動装置の回路図であって、破砕機の一対の破砕アームの閉じ操作が行われている状態の回路図である。 本発明の第2実施形態に係る破砕機を有する作業機械に設けられた油圧駆動装置の回路図である。 図9に示されるコントローラの機能構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る作業機械における破砕機の動作を示すフローチャートである。 図9の油圧駆動装置の回路図であって、破砕機の一対の破砕アームの操作が行われていない状態の回路図である。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
<解体機について>
図1は、本発明の第1実施形態に係る破砕機9を有する解体機1の全体構成を示す側面図である。図2は、図1の破砕機9を拡大して示す正面図であり、一対の破砕アーム15が開いた状態を示す正面図である。図3は、図1の破砕機9を拡大して示す正面図であり、一対の破砕アーム15が閉じた状態を示す正面図である。図4は、本発明の第1実施形態に係るサブシリンダ17(流量変換用シリンダ)を拡大して示す断面図である。
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る作業機械の一例としての解体機1は、クローラ2aを有する下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に設けられた上部旋回体3と、上部旋回体3に取り付けられたアタッチメント4と、を備えている。
アタッチメント4は、上部旋回体3に対して回動可能に取り付けられた基端部を有するメインブーム6と、メインブーム6の先端部に対して回動可能に取り付けられた基端部を有するインターブーム7と、インターブーム7の先端部に対して回動可能に取り付けられたアーム8と、アーム8の先端部に回動可能に取り付けられた破砕機9と、を備えている。なお、破砕機9は、本発明の油圧駆動装置5の一部を構成する。
また、アタッチメント4は、上部旋回体3に対してメインブーム6を回動させるメインブームシリンダ10と、メインブーム6に対してインターブーム7を回動させるインターブームシリンダ11と、インターブーム7に対してアーム8を回動させるアームシリンダ12と、アーム8に対して破砕機9を回動させる破砕機用シリンダ13と、を備えている。
なお、下部走行体2及び上部旋回体3は、機体に相当し、メインブーム6、インターブーム7及びアーム8は、機体に取り付けられた基端部と当該基端部に対して相対変位が可能な先端部とを有する作業腕に相当する。
<破砕機について>
図2を参照して、破砕機9は、アーム8(作業腕)の先端部に取り付けられた破砕機本体14と、破砕機本体14に対して回動可能に設けられ、互いに接離する開閉方向に動くことが可能な一対の破砕アーム15と、各破砕アーム15を回動させる一対の油圧式のメインシリンダ(破砕用シリンダ)16と、メインシリンダ16との間で作動油の給排を行うことが可能であり、換言すれば、破砕アーム15の回動に応じて作動油を出し入れ可能な油圧式のサブシリンダ17(図4)(流量変換用シリンダ)と、を備えている。
破砕機本体14は、アーム8の先端部に着脱可能に取り付けられた被取付部14aと、被取付部14aの先端部に設けられたシリンダ取付部14bと、シリンダ取付部14bから先端側に延びるアーム支持部14cと、を有する。被取付部14aは、水平軸(図2の紙面と直交する方向に延びる軸)を中心としてアーム8の先端部に対して回動可能に取り付けられている。シリンダ取付部14bは、前記水平軸と平行な軸J1を中心として回動可能な状態でメインシリンダ16の基端部(ロッド側の端部)を支持している。アーム支持部14cは、軸J1と平行な軸J2、J3を中心として回動可能な状態で両破砕アーム15をそれぞれ支持している。軸J2、J3は、軸J1よりも破砕機本体14の先端側の位置に設けられている。
一対の破砕アーム15は、軸J2、J3によって支持された支持部分と、支持部分よりも先端側に配置された先端部と、支持部分よりも基端側に配置された基端部と、を有する。なお、両破砕アーム15の一方は第1破砕アーム15Aであり、他方は第2破砕アーム15Bである。
一対のメインシリンダ16は、一対の破砕アーム15を前記開閉方向に動かすように当該一対の破砕アーム15に連結される。一対のメインシリンダ16は、その伸長動作(図3参照)により第1破砕アーム15Aの先端部が第2破砕アーム15Bの先端部に近接するとともに、その縮小動作(図2参照)により第1破砕アーム15Aの先端部が第2破砕アーム15Bの先端部から離間するように、一対の破砕アーム15をそれぞれ回動させる。なお、一対のメインシリンダ16の一方は第1メインシリンダ16Aであり、他方は第2メインシリンダ16Bである。各メインシリンダ16の先端部(ヘッド側の端部)は、軸J1と平行な軸J4を中心として回動可能な状態で各破砕アーム15の基端部に取り付けられている。
具体的に、各メインシリンダ16は、油圧ポンプ25からの作動油をそれぞれ収容可能なヘッド側室T1(第1収容室)およびロッド側室T2(第2収容室)を有する(図5参照)。また、各メインシリンダ16は、シリンダ本体16C(第1容器本体)と、シリンダ本体16C内をヘッド側室T1およびロッド側室T2に仕切るとともに、シリンダ本体16Cに対して所定の変位方向(第1変位方向)に沿って相対変位可能に取り付けられたピストン16D(第1可動部材)と、ピストン16Dから延びるロッド16Eと、を備えている。ロッド16Eの先端部はシリンダ取付部14bの軸J1に連結されており、シリンダ本体16Cの基端部(ロッド16Eとは反対側の端部)は破砕アーム15の軸J4に連結されている。また、ピストン16Dの変位方向と直交する断面におけるヘッド側室T1の断面積は、ピストン16Dの変位方向と直交する断面におけるロッド側室T2の断面積よりも大きく設定されている。
一対のメインシリンダ16は、前記破砕用シリンダは、ヘッド側室T1への作動油の供給を受けることによりピストン16Dの変位に応じて前記一対の破砕アーム15を閉じ方向に動かしながらロッド側室T2から作動油を排出する一方、ロッド側室T2への作動油の供給を受けることによりピストン16Dの変位に応じて前記一対の破砕アーム15を開き方向に動かしながらヘッド側室T1から作動油を排出する。
サブシリンダ17は、図2、図3のアーム支持部14cの裏側の面に配設されている。図4を参照して、サブシリンダ17は、メインシリンダ16または油圧ポンプ25からの作動油をそれぞれ収容可能なヘッド側室S1(第3収容室)およびロッド側室S2(第4収容室)を有する。また、サブシリンダ17は、ヘッド側室S1およびロッド側室S2の縮小に伴い、ヘッド側室S1およびロッド側室S2内の作動油を導出可能である。具体的に、サブシリンダ17は、シリンダ本体18(第2容器本体)と、シリンダ本体18内をヘッド側室S1およびロッド側室S2に仕切るとともに、シリンダ本体18に対して所定の変位方向(第2変位方向)に沿って相対変位可能に取り付けられたピストン19(第2可動部材)と、ピストン19から延びるロッド20と、を備えている。
シリンダ本体18は、円筒状の周壁部と、周壁部の一方の開口(図4の右側の開口)を閉じる底部と、周壁部の他方の開口(図4の左側の開口)を閉じる蓋部と、を有する。周壁部の底部側の端部には、周壁部の内部と外部とに繋がる連通部18Aが形成されている。一方、周壁部の蓋部側の端部には、周壁部の内部と外部とに繋がる連通部18Bが形成されている。
ピストン19は、シリンダ本体18の底部と対向するとともにシリンダ本体18内に摺動可能に設けられている。具体的に、ピストン19は、シリンダ本体18の周壁部の内面との間における作動油の流通を規制するように当該内面に接触した状態で当該周壁部内に摺動可能に設けられている。これにより、シリンダ本体18内には、ピストン19と底部との間に作動油を収容するためのヘッド側室S1が形成されているとともに、ピストン19と蓋部との間に作動油を収容するためのロッド側室S2が形成されている。なお、ピストン19の変位方向と直交する断面におけるヘッド側室S1の断面積は、ピストン19の変位方向と直交する断面におけるロッド側室S2の断面積よりも大きく設定されている。
ロッド20は、シリンダ本体18の底部を貫通してピストン19からロッド側室S2の外側まで延びている。具体的に、ロッド20は、シリンダ本体18の底部との間で作動油の流通を規制するように底部の貫通孔の内面に接触し、かつ、底部に対して摺動可能な状態で底部を貫通している。なお、本実施形態では、ロッド20の先端部には、他のアクチュエータ(可動する部材)は連結されていない。
サブシリンダ17は、ヘッド側室S1への作動油の供給を受けることによりピストン19の変位に応じてロッド側室S2から作動油を排出する一方、ロッド側室S2への作動油の供給を受けることによりピストン19の変位に応じてヘッド側室S1から作動油を排出する。
具体的に、図2に示すように両メインシリンダ16が縮小して両破砕アーム15の先端部が互いに離間するとき(開き動作)に、サブシリンダ17におけるヘッド側室S1が拡張すると、両メインシリンダ16のヘッド側室T1から導出される作動油をヘッド側室S1に収容することができる。一方、図3に示すように両メインシリンダ16が伸長して両破砕アーム15の先端部が互いに近接するとき(閉じ動作)に、サブシリンダ17における収容室S1が縮小すると、収容室S1から導出される作動油がタンク22に排出される。
<油圧駆動装置について>
以下、解体機1に設けられた油圧駆動装置5の構成について図5を参照して説明する。図5は、図1の解体機1に設けられた油圧駆動装置5の回路図である。なお、図5では、説明を簡略化するために、一対のメインシリンダ16のうち第1メインシリンダ16Aのみを図示している。実際には、第1メインシリンダ16Aおよび第2メインシリンダ16Bが、コントロールバルブ23およびサブシリンダ17に対して並列に接続されている。
油圧駆動装置5は、前述の破砕機9に加え、上部旋回体3(機体)に設けられ第1メインシリンダ16Aおよびサブシリンダ17に作動油を供給可能な油圧ポンプ25と、上部旋回体3(機体)に設けられ油圧ポンプ25から両メインシリンダ16A、16Bに対する作動油の給排を制御するコントロールバルブ23と、破砕機9を操作するためのリモコン弁50(被操作部)と、を備えている。また、油圧駆動装置5は、ポンプ吐出路21と、第1油路31と、第2油路32と、第3油路33と、第4油路34と、第5油路35と、第6油路36と、第7油路37と、第8油路38と、第9油路39と、を備える。
油圧ポンプ25は、上部旋回体3に搭載され、第1メインシリンダ16Aおよびサブシリンダ17に供給されるべき作動油をタンクから吸い込んで吐出する。この実施の形態に係る油圧ポンプ25は、可変容量型油圧ポンプからなり、当該油圧ポンプ25に含まれる図示されないレギュレータへのポンプ指令信号の入力により当該油圧ポンプ25の容量(押しのけ容積)が変化し、これにより当該油圧ポンプ25から吐出される作動油の流量であるポンプ吐出流量が変化する。
コントロールバルブ23は、油圧ポンプ25と第1メインシリンダ16Aとの間に介在し、油圧ポンプ25から第1メインシリンダ16Aへの作動油の供給の方向を切換えるように作動する。コントロールバルブ23は、ポンプ吐出路21を介して、油圧ポンプ25に接続されている。なお、ポンプ吐出路21の途中で分岐された油路はリリーフ弁48を通じてタンクに接続されている。リリーフ弁48は、ポンプ吐出路21の作動油の圧力(リリーフ圧)が所定の圧力を超えると、作動油の一部をタンクに排出するように開弁する。
また、コントロールバルブ23は、第1油路31を介して第1メインシリンダ16Aのロッド側室T2に接続され、かつ、第2油路32を介して第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1に接続されている。第1油路31のうちコントロールバルブ23とロッド側室T2との間には、第1分岐点H1、第2分岐点H2および第3分岐点H3が配置されている。また、第2油路32のうちコントロールバルブ23とヘッド側室T1との間には、第4分岐点H4、第5分岐点H5および第7分岐点H7が配置されている。
なお、第1メインシリンダ16Aおよび第2メインシリンダ16Bは、当該第1メインシリンダ16Aおよび第2メインシリンダ16Bに対して油圧ポンプ25から吐出される作動油が均等に分配されるように油圧ポンプ25及びコントロールバルブ23に対して並列に接続されている。具体的に、第1油路31は第1、第2メインシリンダ16A、16Bに近い領域(第3分岐点H3よりも第1メインシリンダ16A、第2メインシリンダ16Bに近い位置)で分岐して第1、第2メインシリンダ16A、16Bのロッド側室T2にそれぞれ至り、第2油路32は第1、第2メインシリンダ16A、16Bに近い領域(第7分岐点H7よりも第1メインシリンダ16A、第2メインシリンダ16Bに近い位置)で分岐して第1、第2メインシリンダ16A、16Bのヘッド側室T1にそれぞれ至っている。
なお、第2油路32は、本発明の第1メイン油路を構成する。第2油路32は、コントロールバルブ23と第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1とを連通する。また、第1油路31は、本発明の第2メイン油路を構成する。第1油路31は、コントロールバルブ23と第1メインシリンダ16Aのロッド側室T2とを連通する。また、第3油路33は、本発明の第1サブ油路を構成する。第3油路33は、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1とサブシリンダ17のヘッド側室S1と連通する。また、第4油路34は、本発明の第2サブ油路を構成する。第4油路34は、サブシリンダ17のヘッド側室S1と第1油路31とを連通する。更に、第6油路36は、本発明の第3サブ油路を構成する。第6油路36は、サブシリンダ17のロッド側室S2と第2油路32とを連通する。第5油路35は、本発明の第4サブ油路を構成する。第5油路35は、サブシリンダ17のロッド側室S2と第2油路32とを連通する。また、第7油路37は、本発明の回生用油路を構成する。第7油路37は、第1メインシリンダ16Aとコントロールバルブ23との間の領域において第1油路31と第2油路32とを互いに連通する。更に、第9油路39は、本発明の第5サブ油路を構成する。第9油路39は、サブシリンダ17およびコントロールバルブ23をバイパスして第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1とタンクとを連通する。
コントロールバルブ23は、この実施の形態ではパイロット操作式の方向切換弁により構成され、当該コントロールバルブ23に入力されるパイロット圧に応じて中立位置23C、閉じ駆動位置23B及び開き駆動位置23Aの間で切換わるように作動する。当該コントロールバルブ23は、中立位置23Cでは、油圧ポンプ25およびタンク22と、第1メインシリンダ16A(第1油路31、第2油路32)との間の作動油の流通を遮断する。コントロールバルブ23は、閉じ駆動位置23Bでは、油圧ポンプ25から吐出される作動油を第2油路32を通じて第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1に供給するとともに、ロッド側室T2から第1油路31に排出される作動油をタンク22に導く油路を形成する。更に、コントロールバルブ23は、開き駆動位置23Aでは、逆に、油圧ポンプ25から吐出される作動油を第1油路31を通じて第1メインシリンダ16Aのロッド側室T2に供給するとともに、ヘッド側室T1から第2油路32に排出される作動油をタンク22に導く油路を形成する。
コントロールバルブ23は、一対のパイロットポート、すなわち閉じ操作パイロットポート23J及び開き操作パイロットポート23Kを有する。コントロールバルブ23は、閉じ操作及び開き操作パイロットポート23J,23Kのいずれにもパイロット圧が供給されない場合には前記中立位置23Cに保たれる。コントロールバルブ23は、閉じ操作パイロットポート23Jにパイロット圧すなわち閉じ操作パイロット圧Pbが供給されると閉じ駆動位置23Bに切換えられ、開き操作パイロットポート23Bにパイロット圧すなわち開き操作パイロット圧Paが供給されると開き駆動位置23Aに切換えられる。
リモコン弁50は、操作レバー50Aと、当該操作レバー50Aに連結される弁本体50Bと、閉じ操作パイロット圧センサ51と、開き操作パイロット圧センサ52と、を有する。
操作レバー50Aは、被操作部の一態様であり、当該操作レバー50Aは、一対の破砕アーム15に閉じ動作及び開き動作をそれぞれ行わせるための閉じ操作及び開き操作を受ける。当該閉じ操作は、例えば、操作レバー50Aを特定方向に回動させる操作であり、開き操作は、例えば、操作レバー50Aを前記特定方向と反対の方向に回動させる操作である。
弁本体50Bは、バルブ操作部の一態様であり、操作レバー50Aに与えられる操作に応じてコントロールバルブ23を作動させる。具体的に、当該弁本体50Bは、図示されないパイロット油圧源と前記コントロールバルブ23の閉じ操作パイロットポート23J及び開き操作パイロットポート23Kとの間に介在し、当該閉じ操作及び開き操作パイロットポート23J,23Kにそれぞれ閉じ操作パイロットライン50C及び開き操作パイロットライン50Dを介して接続されている。当該弁本体50Bは、操作レバー50Aに前記閉じ操作が与えられると前記パイロット油圧源から閉じ操作パイロットポート23Jにパイロット圧(閉じ操作パイロット圧Pb)が供給されるのを許容するように開弁し、操作レバー50Aに前記開き操作が与えられると前記パイロット油圧源から開き操作パイロットポート23Kにパイロット圧(開き操作パイロット圧Pa)が供給されるのを許容するように開弁する。閉じ操作パイロット圧センサ51は、閉じ操作パイロットポート23Jに供給されるパイロット圧(閉じ操作パイロット圧Pb)を検出するとともに、当該パイロット圧に応じた信号をコントローラ30に出力する。同様に、開き操作パイロット圧センサ52は、開き操作パイロットポート23Kに供給されるパイロット圧(開き操作パイロット圧Pa)を検出するとともに、当該パイロット圧に応じた信号をコントローラ30に出力する。
前述のとおり、第1油路31は、コントロールバルブ23と第1メインシリンダ16Aのロッド側室T2とを連通する油路である。また、第2油路32は、コントロールバルブ23と第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1とを連通する油路である。更に、第3油路33は、第5分岐点H5において第2油路32から分岐する油路であって、第2油路32の一部とともに、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1とサブシリンダ17のヘッド側室S1とを連通する油路である。第4油路34は、第1分岐点H1において第1油路31から分岐する油路であって、第1油路31の一部とともに、サブシリンダ17のヘッド側室S1とコントロールバルブ23とを連通する油路である。第5油路35は、第5分岐点H5において第2油路32から分岐する油路であって、第2油路32の一部とともに、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1およびコントロールバルブ23とサブシリンダ17のロッド側室S2とを連通する油路である。第6油路36は、第4分岐点H4において第2油路32から分岐する油路であって、第2油路32とサブシリンダ17のロッド側室S2とを連通する油路である。また、第7油路37は、第3分岐点H3および第4分岐点H4を連通する油路であって、コントロールバルブ23と第1メインシリンダ16Aとの間で、第1油路31と第2油路32とをバイパスする油路である。第8油路38は、チェック弁46を迂回して、第7油路37(第3分岐点H3)と第2分岐点H2とを連通する油路である。また、第9油路39は、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1と第5分岐点H5との間に配置された第7分岐点H7において、第2油路32から分岐する油路である。第9油路39は、コントロールバルブ23をバイパスしてヘッド側室T1とタンク22とを連通する。なお、第2油路32から第5分岐点H5で分岐してサブシリンダ17のヘッド側室S1に連通する第3油路33と、第2油路32から第7分岐点H7で分岐してタンク22に連通する第9油路39とは、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1から見て並列的に配設されている。
油圧駆動装置5は、更に、前述のサブシリンダ17と、圧力センサ29と、戻り方向切換弁40と、第1方向切換弁41と、第2方向切換弁42と、第3方向切換弁43と、第4方向切換弁44と、チェック弁46と、パイロット式チェック弁47と、第5方向切換弁49と、を備える。
上記のように、サブシリンダ17のヘッド側室S1は、第3油路33を介して第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1に連通可能とされているとともに、第4油路34を介してタンク22に連通可能とされている。一方、サブシリンダ17のロッド側室S2は、第6油路36および第2油路32を介してコントロールバルブ23(タンク22)に連通可能とされているとともに、第5油路35および第2油路32を介してポンプ吐出路21(油圧ポンプ25)に連通可能とされている。
戻り方向切換弁40は、第8油路38の中間部に配設されている。戻り方向切換弁40は、この実施の形態ではパイロット操作式の方向切換弁により構成され、当該戻り方向切換弁40のパイロットポートに入力されるパイロット圧に応じて連通位置と遮断位置との間で切換わるように作動する。戻り方向切換弁40の連通位置では、第7油路37側から第2分岐点H2側への第8油路38における作動油の流通が許容され、戻り方向切換弁40の遮断位置では、第8油路38における作動油の連通が遮断される。戻り方向切換弁40のパイロットポートは、第2油路32に連通されており、第2油路32を流通する作動油の圧力が所定の値を超えると、戻り方向切換弁40が遮断位置から連通位置に切り換わる。換言すれば、第2油路32の圧力が所定の値よりも低い場合、戻り方向切換弁40は遮断位置に保持される。
第1方向切換弁41は、第3油路33の中間部(第5分岐点H5とサブシリンダ17との間)に配設されている。第1方向切換弁41は、この実施の形態ではパイロット操作式の方向切換弁により構成され、当該第1方向切換弁41のパイロットポートに入力されるパイロット圧に応じて連通位置と遮断位置との間で切換わるように作動する。第1方向切換弁41は、連通位置に設定されると第3油路33を開通して、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1側からサブシリンダ17のヘッド側室S1側へのヘッド側室T1とヘッド側室S1との間の作動油の流通を許容する。また、第1方向切換弁41は、遮断位置に設定されると第3油路33を遮断して、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1とサブシリンダ17のヘッド側室S1との間の作動油の流通を阻止する。第1方向切換弁41のパイロットポートは、開き操作パイロットライン50Dに連通されており、前述の開き操作パイロット圧Paが開き操作パイロットライン50Dを通じて開き操作パイロットポート23Kに供給されると、第1方向切換弁41が遮断位置から連通位置に切り換わる。一方、前述の開き操作パイロット圧Paが開き操作パイロットライン50Dを通じて開き操作パイロットポート23Kに供給されていない場合、第1方向切換弁41は遮断位置に保持される。
なお、第1方向切換弁41は、本発明の第1切換機構を構成する。第1方向切換弁41は、第3油路33を介した第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1とサブシリンダ17のヘッド側室S1との間の作動油の流通を許容する連通状態と当該流通を遮断する遮断状態との間で切換るように作動する。
第2方向切換弁42は、第6油路36の中間部(第6分岐点H6と第4分岐点H4との間)に配設されている。第2方向切換弁42は、この実施の形態ではパイロット操作式の方向切換弁により構成され、当該第2方向切換弁42のパイロットポートに入力されるパイロット圧に応じて連通位置と遮断位置との間で切換わるように作動する。第2方向切換弁42は、連通位置に設定されると第6油路36を開通して、サブシリンダ17のロッド側室S2側から第2油路32(コントロールバルブ23)側へのロッド側室S2と第2油路32との間の作動油の流通を許容する。また、第2方向切換弁42は、遮断位置に設定されると第6油路36を遮断して、サブシリンダ17のロッド側室S2と第2油路32(コントロールバルブ23)との間の作動油の流通を阻止する。第2方向切換弁42のパイロットポートも、開き操作パイロットライン50Dに連通されており、前述の開き操作パイロット圧Paが開き操作パイロットライン50Dを通じて開き操作パイロットポート23Kに供給されると、第2方向切換弁42が遮断位置から連通位置に切り換わる。一方、前述の開き操作パイロット圧Paが開き操作パイロットライン50Dを通じて開き操作パイロットポート23Kに供給されていない場合、第2方向切換弁42は遮断位置に保持される。
なお、第2方向切換弁42は、本発明の第2切換機構を構成する。第2方向切換弁42は、第6油路36を介したサブシリンダ17のロッド側室S2と第2油路32と間の作動油の流通を許容する連通状態と当該流通を遮断する遮断状態との間で切換るように作動する。
第3方向切換弁43は、第4油路34の中間部(第1分岐点H1とサブシリンダ17のヘッド側室S1との間)に配設されている。第3方向切換弁43は、この実施の形態ではパイロット操作式の方向切換弁により構成され、当該第3方向切換弁43のパイロットポートに入力されるパイロット圧に応じて連通位置と遮断位置との間で切換わるように作動する。第3方向切換弁43は、連通位置に設定されると第4油路34を開通して、サブシリンダ17のヘッド側室S1側から第1油路31(コントロールバルブ23)側へのヘッド側室S1と第1油路31との間の作動油の流通を許容する。また、第3方向切換弁43は、遮断位置に設定されると第4油路34を遮断して、サブシリンダ17のヘッド側室S1と第1油路31(コントロールバルブ23)との間の作動油の流通を阻止する。第3方向切換弁43のパイロットポートは、開き操作パイロットライン50Dに連通されており、前述の開き操作パイロット圧Paが開き操作パイロットライン50Dを通じて開き操作パイロットポート23Kに供給されると、第3方向切換弁43が連通位置から遮断位置に切り換わる。一方、前述の開き操作パイロット圧Paが開き操作パイロットライン50Dを通じて開き操作パイロットポート23Kに供給されていない場合、第3方向切換弁43は連通位置に保持される。
なお、第3方向切換弁43は、本発明の第3切換機構を構成する。第3方向切換弁43は、第4油路34を介したサブシリンダ17のヘッド側室S1と第1油路31との間の作動油の流通を許容する連通状態と当該流通を遮断する遮断状態との間で切換るように作動する。
第4方向切換弁44は、第5油路35の中間部(第5分岐点H5と第6分岐点H6との間)に配設されている。第4方向切換弁44は、この実施の形態ではパイロット操作式の方向切換弁により構成され、当該第4方向切換弁44のパイロットポートに入力されるパイロット圧に応じて連通位置と遮断位置との間で切換わるように作動する。第4方向切換弁44は、連通位置に設定されると第5油路35を開通して、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1側からサブシリンダ17のロッド側室S2側へのヘッド側室T1とロッド側室S2との間の作動油の流通を許容する。また、第4方向切換弁44は、遮断位置に設定されると、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1とサブシリンダ17のロッド側室S2との間の作動油の流通を遮断する。第4方向切換弁44のパイロットポートは、開き操作パイロットライン50Dに連通されており、前述の開き操作パイロット圧Paが開き操作パイロットライン50Dを通じて開き操作パイロットポート23Kに供給されると、第3方向切換弁43が連通位置から遮断位置に切り換わる。一方、前述の開き操作パイロット圧Paが開き操作パイロットライン50Dを通じて開き操作パイロットポート23Kに供給されていない場合、第4方向切換弁44は連通位置に保持される。
なお、第4方向切換弁44は、本発明の第4切換機構を構成する。第4方向切換弁44は、第5油路35を介した第2油路32とサブシリンダ17のロッド側室S2と間の作動油の流通を許容する連通状態と当該流通を遮断する遮断状態との間で切換るように作動する。
第5方向切換弁49は、第9油路39の中間部(第7分岐点H7とタンク22との間)に配設されている。第5方向切換弁49は、この実施の形態ではパイロット操作式の方向切換弁により構成され、当該第5方向切換弁49のパイロットポートに入力されるパイロット圧に応じて連通位置と遮断位置との間で切換わるように作動する。第5方向切換弁49は、連通位置に設定されると、第9油路39を開通して第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1からタンク22への作動油の流通を許容する。また、第9方向切換弁39は、遮断位置に設定されると、第9油路39を遮断して第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1とタンク22との間の作動油の流通を阻止する。第5方向切換弁49のパイロットポートは、開き操作パイロットライン50Dに連通されており、前述の開き操作パイロット圧Paが開き操作パイロットライン50Dを通じて開き操作パイロットポート23Kに供給されると、第5方向切換弁49が遮断位置から連通位置に切り換わる。一方、前述の開き操作パイロット圧Paが開き操作パイロットライン50Dを通じて開き操作パイロットポート23Kに供給されていない場合、第5方向切換弁49は遮断位置に保持される。
なお、第5方向切換弁49は、本発明の第5切換機構を構成する。第5方向切換弁49は、第9油路39を介した第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1とタンク22との間の作動油の流通を許容する連通状態と当該流通を遮断する遮断状態との間で切換るように作動する。
チェック弁46は、第1油路31のうち第2分岐点H2と第3分岐点H3との間の部分に配置され、第1油路31における作動油の逆流を阻止する。すなわち、チェック弁46では、コントロールバルブ23から第1メインシリンダ16Aに向かう作動油の流れのみが許容される。
パイロット式チェック弁47は、第7油路37のうち第8油路38が第7油路37に合流する部分よりも第4分岐点H4側に配置されている。パイロット式チェック弁47のパイロットポートは、第1油路31のうち第1分岐点H1と第2分岐点H2との間の部分に連通している。したがって、第1油路31を流れる作動油の圧力が所定の値よりも高い場合には、第7油路37における第3分岐点H3から第4分岐点H4に向かう作動油の流れがパイロット式チェック弁47によって阻止される。一方、第1油路31を流れる作動油の圧力が所定の値よりも低い場合には、第7油路37における第3分岐点H3から第4分岐点H4に向かう作動油の流れが許容される。なお、第7油路37における第4分岐点H4から第3分岐点H3に向かう作動油の流れは常に阻止される。
なお、パイロット式チェック弁47は、本発明の第6切換機構を構成する。パイロット式チェック弁47は、リモコン弁50が開き操作を受けた場合に第7油路37における作動油の流通を遮断し、リモコン弁50が閉じ操作を受けた場合に第7油路37を開通してロッド側室T2から排出された作動油を第7油路37を通じてヘッド側室T1に回生させる。
圧力センサ29は、油圧ポンプ25のポンプ圧(吐出圧)を検出する。圧力センサ29は、検出したポンプ圧に対応した電気信号(検出信号)を生成し、コントローラ30に出力する。
なお、油圧ポンプ25及びコントロールバルブ23は、上部旋回体3(図1参照)に設けられている。また、第1油路31および第2油路32は、上部旋回体3からメインブーム6、インターブーム7、及びアーム8(つまり、作業腕)を経由して破砕機9(メインシリンダ16)まで延びている。このように第1油路31及び第2油路32における破砕機9の外側に延びる部分は長距離に亘るため、この部分を通過する作動油には圧力損失が生じ、その結果、解体機1の動力損失が大きくなる。
このような動力損失を低減するために、本実施形態では、油圧駆動装置5を用いて破砕機9への作動油の給排が好適に制御される。
なお、コントローラ30、リモコン弁50、閉じ操作パイロットライン50C、開き操作パイロットライン50Dおよび第1方向切換弁41〜第5方向切換弁49の各切換弁に至るパイロットラインによって本発明の油路切換部が構成される。油路切換部は、コントロールバルブ23を前記閉じ駆動位置と前記開き駆動位置との間で切換え、第1方向切換弁41、第2方向切換弁42、第3方向切換弁43、第4方向切換弁44および第5方向切換弁49をそれぞれ連通状態と遮断状態との間で切換えることが可能とされる。また、コントロールバルブ23および各切換弁は、パイロット操作式の方向切換弁に限定されるものではなく、電磁弁など他の構成からなるものでもよい。
図6は、図5に示されるコントローラ30の機能構成を示すブロック図である。
コントローラ30は、例えばマイクロコンピュータからなり、当該コントローラ30に入力される前記各検出信号に基いて主油圧ポンプ25の容量を制御する。具体的に、当該コントローラ30は、図6に示すような油圧ポンプ制御部301を有する。また、コントローラ30には、リモコン弁50の閉じ操作パイロット圧センサ51、開き操作パイロット圧センサ52、油圧ポンプ25および圧力センサ29が電気的に接続されている。
油圧ポンプ制御部301は、油圧ポンプ25のレギュレータにポンプ指令信号を入力することにより、油圧ポンプ25の容量を変化させて油圧ポンプ25の吐出流量を制御する。この実施の形態に係る油圧ポンプ制御部301は、閉じ操作および開き動作について、いわゆるポジティブコントロールを行うための特性、すなわち、前述の閉じ操作パイロット圧Pbおよび開き操作パイロット圧Paの増加に伴って油圧ポンプ25のポンプ容量を増加させるための特性、を例えばマップとして記憶し、入力される各パイロット圧検出信号に対応するポンプ指令信号を前記マップに基づいて演算し、当該ポンプ指令信号を油圧ポンプ25のレギュレータに入力する。
次に、本実施形態の破砕機9の開き動作および閉じ動作における油圧回路5の作動油の流れについて説明する。
<開き動作>
図7を参照して、解体機1が使用され、作業者がリモコン弁50の操作レバー50Aを開き操作側に操作すると、操作レバー50Aが受ける操作量に応じた開き操作パイロット圧Paに基づいて、コントロールバルブ23が開き駆動位置23Aに切り換わる。また、開き操作パイロットライン50Dに連通するパイロットポートを備えた、第1方向切換弁41、第2方向切換弁42および第5方向切換弁49は図7に示すようにそれぞれ連通位置に切り換わる。一方、開き操作パイロットライン50Dに連通するパイロットポートを備えた、第3方向切換弁43および第4方向切換弁44はそれぞれ遮断位置に切り換わる。
油圧ポンプ25から吐出された作動油は、コントロールバルブ23および第1油路31を通じて第1メインシリンダ16Aのロッド側室T2に供給される。この結果、図7の矢印で示すように、第1メインシリンダ16Aが収縮する。なお、第1油路31に連通する、パイロット式チェック弁47のパイロットポートには予め設定された閾値圧力よりも高いパイロット圧が供給される。このため、第1油路31の第3分岐点H3から第2油路32の第4分岐点H4に向かって作動油が第7油路37を流れることが阻止される。また、第2油路32に連通する、戻り方向切換弁40のパイロットポートには予め設定された閾値圧力よりも低いパイロット圧が供給される。このため、戻り方向切換弁40が遮断位置に切り換えられ、作動油が第8油路38を流れることが阻止される。
一方、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1から排出された作動油は、主に第3油路33を通じて、サブシリンダ17のヘッド側室S1に供給される。この結果、図7の矢印で示すように、サブシリンダ17が伸長する。そして、サブシリンダ17のロッド側室S2から排出された作動油は、第6油路36およびコントロールバルブ23を通じて、タンク22に排出される。
また、本実施形態では、破砕機9の開き動作時に、操作レバー50Aが受ける操作量に応じた開き操作パイロット圧Paに基づいて、第5方向切換弁49が連通位置に切り換えられ、第9油路39を開通する。このため、上記のようにヘッド側室T1から排出された作動油が、サブシリンダ17のヘッド側室S1に繋がる第3油路33と、タンク22に繋がる第9油路39とに分流する。しかし、第9油路39は、上部旋回体3からメインブーム6、インターブーム7、及びアーム8(つまり、作業腕)を経由して破砕機9(メインシリンダ16)まで延びていて第3油路33の管路抵抗よりも大きい管路抵抗を有するため、ヘッド側室T1から排出された作動油の多くは第3油路33を介してヘッド側室S1に流入する。第3油路33および第9油路39は互いに並列的に配設されているため、ヘッド側室T1から排出された作動油のすべてが第3油路33を通じてヘッド側室S1に導入される場合と比較して、油路全体の圧損が低くなる。この結果、油圧ポンプ25からより多くの作動油を第1メインシリンダ16Aのロッド側室T2に供給することが可能となり、開き操作の速度を上げることができる。更に、開き操作時にヘッド側室T1から排出された作動油のすべてが第3油路33を通じてヘッド側室S1に導入される場合と比較して、サブシリンダ17のヘッド側室S1に流入する作動油の流量が小さくなるため、サブシリンダ17の小型化、低容量化が実現可能とされる。上記のように、開き動作時に、第9油路39にはサブシリンダ17のヘッド側室S1から多くの作動油が流れることは少ない。しかしながら、第9油路39が第3油路33と並列的に配設されることで、油路全体の管路抵抗を低減することが可能となる。
また、破砕機9の開き動作中に、サブシリンダ17がストロークエンド、すなわち、ロッド側室S2の容積が最小となり、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1からサブシリンダ17のヘッド側室S1への作動油の流入が停滞した場合であっても、ヘッド側室T1から排出された作動油が第7分岐点H7を通じて第9油路39に流れることができる。このため、第1メインシリンダ16Aのピストン16Dの動きが停止し破砕機9の開き動作が急停止することが防止される。
なお、前述のように、コントロールバルブ23における流路抵抗は、サブシリンダ17における流路抵抗よりも大きい。しかし、破砕機9の開き動作時には、コントロールバルブ23が開き駆動位置23A(図7)に設定されているため、ヘッド側室T1から排出された作動油は、第3油路33および第9油路39に加え、僅かながらも第2油路32に分流することが可能となり、開き動作中の油路全体の圧損を更に低くすることができる。なお、他の実施形態において、第4分岐点H4と第5分岐点H5との間の油路BP(図7)に他の方向切換弁が配置され、開き動作時に油路BPにおける作動油の流通が遮断されてもよい。
以上のように、本実施形態では、操作レバー50Aが開き操作を受け破砕機9の開き動作が行われる際には、油路切換部が、コントロールバルブ23を開き駆動位置23Aに設定し、第1方向切換弁41、第2方向切換弁42および第5方向切換弁49を連通状態(連通位置)に設定するとともに、第3方向切換弁43および第4方向切換弁44を遮断状態(遮断位置)に設定する。この結果、油圧ポンプ25から吐出される作動油はメインシリンダ16のロッド側室T2に流入され、メインシリンダ16のヘッド側室T1から排出される作動油の多くは、サブシリンダ17のヘッド側室S1に流入する。また、サブシリンダ17のロッド側室S2から排出される作動油は、コントロールバルブ23を通過してタンク22に導かれる(図7)。
ここで、仮に、破砕機9の開き操作が行われる際に、油圧ポンプ25から吐出された作動油が第1メインシリンダ16Aのロッド側室T2に導入され、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1から排出された作動油が、そのままタンク22に排出されると仮定する。そして、第1メインシリンダ16Aにおけるヘッド側室T1の断面積とロッド側室の断面積T2との比が2:1の場合、油圧ポンプ25から第1メインシリンダ16Aのロッド側室T2に供給される作動油の2倍の流量の作動油が第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1から排出されタンク22に導かれる。第2油路32(図7)は、解体機1のブームに沿って長い管路を有している。このため、上記のようにポンプ吐出量の2倍の流量の作動油が、長い管路を通過する場合、その圧力損失が非常に大きくなる。そして、この圧損により、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1の圧力が上昇し、ロッド側室T2の圧力はヘッド側室T1の圧力の2倍となる。この結果、油圧ポンプ25のポンプ圧も上昇するため、油圧ポンプ25の減馬力制御によって、ポンプ吐出量が減少し、破砕機9の開き速度が低下するという問題がある。
一方、本実施形態では、サブシリンダ17のヘッド側室S1とロッド側室S2との面積差が2:1の場合、破砕機9の開き操作において、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1から排出された作動油がサブシリンダ17のヘッド側室S1に導入されると、サブシリンダ17のロッド側室S2から排出される際に作動油の流量が1/2に変換される。この結果、第2油路32を通過する流量は、上記の仮定の場合の1/2となるため、作動油の圧力損失を約1/4に減少させることができる。この結果、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1の圧力、ロッド側室T2の圧力、油圧ポンプ25のポンプ圧がそれぞれ低下し、ポンプ減馬力制御によるポンプ流量の減少が少なくなる。したがって、油圧ポンプ25のポンプ吐出量が増加するため、破砕機9の開き速度が速くなる効果(増速効果)が奏される。
<閉じ動作>
図8を参照して、解体機1が使用され、作業者がリモコン弁50の操作レバー50Aを閉じ操作側に操作すると、操作レバー50Aが受ける操作量に応じた閉じ操作パイロット圧Pbに基づいて、コントロールバルブ23が閉じ駆動位置23Bに切り換わる。この際、開き操作パイロットライン50Dに連通するパイロットポートを備えた、第1方向切換弁41、第2方向切換弁42および第5方向切換弁49は、図8に示すようにそれぞれ遮断位置に切り換わる。一方、開き操作パイロットライン50Dに連通するパイロットポートを備えた、第3方向切換弁43および第4方向切換弁44はそれぞれ連通位置に切り換わる。
油圧ポンプ25から吐出された作動油は、コントロールバルブ23および第2油路32を通じて第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1に供給される。この結果、図8の矢印で示すように、第1メインシリンダ16Aが伸長する。更に、第2油路32の第5分岐点H5において第5油路35に流入した作動油は、サブシリンダ17のロッド側室S2に供給される。この結果、図8の矢印で示すように、サブシリンダ17が収縮する。
一方、第1メインシリンダ16Aのロッド側室T2から排出された作動油は、第1油路31および第8油路38を通じて、タンク22に排出される。なお、第1油路31に連通する、パイロット式チェック弁47のパイロットポートには予め設定された閾値圧力よりも低いパイロット圧が供給される。このため、第1油路31の第3分岐点H3から第2油路32の第4分岐点H4に向かって作動油の一部が第7油路37を流れることが許容される。当該作動油は、第4分岐点H4において第2油路32に合流し、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1またはサブシリンダ17のロッド側室S2に供給される。すなわち、第1メインシリンダ16Aのロッド側室T2から排出された作動油が回生される。また、第2油路32に連通する、戻り方向切換弁40のパイロットポートには予め設定された閾値圧力よりも高いパイロット圧が供給される。このため、戻り方向切換弁40が連通位置に切り換えられ、上記のように作動油が第8油路38を流れることが許容される。
また、サブシリンダ17のヘッド側室S1から排出された作動油は、第4油路34、第1油路31およびコントロールバルブ23を通じてタンク22に排出される。
上記のように、本実施形態では、操作レバー50Aが閉じ操作を受け破砕機9の閉じ動作が行われる際には、油路切換部が、コントロールバルブ23を閉じ駆動位置23Bに設定し、第1方向切換弁41、第2方向切換弁42および第5方向切換弁49を遮断状態に設定するとともに、第3方向切換弁43を連通状態に設定する。また、油路切換部は、操作レバー50Aが閉じ操作を受けるとともに少なくとも一対の破砕アーム15が所定の負荷よりも大きな負荷を受けている場合(有負荷状態)には、第4方向切換弁44を連通状態に設定する。この結果、油圧ポンプ25から吐出される作動油が、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1に供給され、第1メインシリンダ16Aが伸長する。更に、油圧ポンプ25から吐出される作動油の一部が、第5油路35を通じてサブシリンダ17のロッド側室S2に供給される。また、サブシリンダ17のヘッド側室S1から排出される作動油は、第4油路34を通じてタンク22に排出される。したがって、破砕機9の開き動作時に伸長したサブシリンダ17を閉じ動作時に収縮(復元)することができるため、次の開き動作に備えることが可能となる。なお、上記のような有負荷状態では、破砕機9の閉じ速度が小さいため、ヘッド側室T1に流入する作動油の流量は小さい。このため、第4方向切換弁44が第5油路35を開通することで、余剰流量を用いて、サブシリンダ17を効率的に収縮することができる。
一方、このような破砕機9の閉じ動作において、一対の破砕アーム15が被破砕物を把持していない、いわゆる無負荷状態の場合には、油圧ポンプ25から第1メインシリンダ16Aに供給される作動油の流量が小さい。このため、第2油路32の作動油の圧力は比較的小さくなり、戻り方向切換弁40が遮断位置に設定される。この結果、第1メインシリンダ16Aのロッド側室T2から排出された作動油は、パイロット式チェック弁47、第4分岐点H4と第5分岐点H5との間の油路BPを通ってヘッド側室T1に再生されるため、タンク22に作動油が排出されることはない。このため、作動油の回生によって、破砕機9の閉じ動作を増速することができる。この際、第1油路31を介したタンク22への戻り流量が低下し、戻り圧損を下げることができる。また、このような無負荷状態では、第4方向切換弁44が第5油路35を遮断してもよい。この場合、油圧ポンプ25が吐出した作動油をヘッド側室T1に優先的に供給することができる。
やがて、破砕機9が有負荷状態となり、一対の破砕アーム15に掛かる負荷が上昇してくると、戻り方向切換弁40が徐々に遮断位置から連通位置に切り換わる。このため、第1メインシリンダ16Aのロッド側室T2から排出された作動油の一部がタンク22に排出される。この際、一対の破砕アーム15に掛かる負荷が高いために、第1メインシリンダ16Aの伸長速度は小さくなる。このため、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1に対して供給される作動油の流量は小さく、かつロッド側室T2から排出される作動油の流量も小さい。また、油圧ポンプ25から第2油路32を通じて供給された作動油の多くは、第5油路35を通じてサブシリンダ17のロッド側室S2に供給される。したがって、本実施形態では、破砕機9の閉じ動作における作業速度が従来と同等に維持されながら、サブシリンダ17のロッド側室S2を速やかに拡張した状態に戻すことが可能となる。
更に、破砕機9が鉄筋コンクリートなどを破砕する場合には、第1メインシリンダ16Aに大きな負荷がかかるため、油圧ポンプ25の吐出流量がリリーフ弁48を通じてリリーフされやすくなる。本実施形態では、このように従来リリーフしていた作動油の流量をサブシリンダ17に供給することで、第1メインシリンダ16A(第2メインシリンダ16B)の動作に影響を与えることなく、サブシリンダ17を収縮(復元)することが可能となる。
なお、油路切換部は、操作レバー50Aが閉じ操作を受けると、一対の破砕アーム15が受ける負荷に関わらず第1方向切換弁41、第2方向切換弁42および第5方向切換弁49を遮断状態に設定するとともに、第3方向切換弁43および第4方向切換弁44を連通状態に設定してもよい。この場合、破砕機9の閉じ操作が行われている際に、破砕機9の開き操作時に伸長したサブシリンダ17を安定して縮小することができる。
更に、本実施形態では、油圧駆動装置5が、第7油路37と、パイロット式チェック弁47と、を備えている。第7油路37は、第1メインシリンダ16Aとコントロールバルブ23との間の領域において第1油路31と第2油路32とを互いに連通する。また、パイロット式チェック弁47は、操作レバー50Aが開き操作を受けた場合に第7油路37における作動油の流通を遮断し、操作レバー50Aが閉じ操作を受けた場合に、第7油路37を介して第1油路31から第2油路32への作動油の流通を許容する。
このため、破砕機9の閉じ操作時に、第1メインシリンダ16Aのロッド側室T2から排出された作動油の一部をヘッド側室T1に供給することができる。このため、ロッド側室T2から排出された作動油の回生とタンクへの排出とを両立することができる。この結果、第1油路31を介したタンク22への戻り流量が低下し、戻り圧損が低下する。
<非操作時>
なお、リモコン弁50の操作レバー50Aに対して上記の閉じ操作、開き操作の何れも入力されていない場合(非操作時)には、コントロールバルブ23が中立位置23Cに設定される。この場合、第1メインシリンダ16Aおよびサブシリンダ17とコントロールバルブ23との間で、作動油の流れはほぼゼロとなる。また、第2油路32に連通するパイロットポートを備える戻り方向切換弁40は遮断位置に設定される。したがって、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1およびロッド側室T2における作動油の給排もほとんど行われないため、第1メインシリンダ16Aのピストン16Dの位置が保持される。
次に、図9乃至図12を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図9は、本実施形態に係る破砕機を有する作業機械に設けられた油圧駆動装置5Aの回路図である。図10は、図9に示されるコントローラ30の機能構成を示すブロック図である。図11は、本実施形態に係る作業機械における破砕機の動作を示すフローチャートである。図12は、図9の油圧駆動装置5Aの回路図であって、破砕機の一対の破砕アームの操作が行われていない状態の回路図である。なお、本実施形態では、先の第1実施形態と比較して、油圧駆動装置5Aにおけるサブシリンダ17の復元(収縮)動作において相違するため、当該相違点を中心に説明し、第1実施形態と共通する点の説明を省略する。また、図9乃至図12では、先の第1実施形態の部材と同じ機能を有する部材については図1乃至図8と同じ符号を付している。
図9を参照して、油圧駆動装置5Aは、第1実施形態に係る油圧駆動装置5と比較して、アンロード方向切換弁61と、チェック弁62と、第1比例弁63と、第2比例弁64(強制切換機構)と、を更に有する。
アンロード方向切換弁61は、リリーフ弁48よりもコントロールバルブ23に近い位置でポンプ吐出路21とタンクとを連通する油路に配置されている。図9に示すように、アンロード方向切換弁61は、この実施の形態ではパイロット操作式の方向切換弁により構成され、当該アンロード方向切換弁61のパイロットポートに入力されるパイロット圧に応じて連通位置と遮断位置との間で切換わるように作動する。アンロード方向切換弁61の連通位置では、ポンプ吐出路21の作動油がアンロード方向切換弁61を通じてタンクに排出される。一方、アンロード方向切換弁61の遮断位置では、ポンプ吐出路21の作動油がアンロード方向切換弁61を通じてタンクに排出されることが阻止される。なお、アンロード方向切換弁61のパイロットポートと不図示のパイロット油圧源とを連通するパイロットライン63Aには、第1比例弁63が配設されている。そして、アンロード方向切換弁61の切換え動作のために、リモコン弁50の操作レバー50Aが受ける操作に応じて、後記のコントローラ30の開閉切換制御部302(図10)が第1比例弁63の開弁を切換える。第1比例弁33がアンロード方向切換弁61に対するパイロット油の供給量を調整するように開弁することで、アンロード方向切換弁61に入力されるパイロット圧が変化する。この結果、アンロード方向切換弁61のポジションが切換えられる。なお、本実施形態では、リモコン弁50の操作レバー50Aに操作が入力されていない場合、アンロード方向切換弁61は連通位置に切り換えられる。一方、操作レバー50Aに操作が入力され、操作量が増大するにつれて、アンロード方向切換弁61は連通位置から徐々に遮断位置に切り換えられる。
チェック弁62は、閉じ操作パイロットライン50Cに配設されており、当該閉じ操作パイロットライン50Cにおけるパイロット油の逆流を防止する。
更に、閉じ操作パイロットライン50Cと不図示のパイロット油圧源とを連通するパイロットライン64Aには、第2比例弁64が配設されている。そして、リモコン弁50の操作レバー50Aが操作を受けていない非操作状態において、コントローラ30の開閉切換制御部302(図10)が第2比例弁64の開弁を切換える。この結果、前記非操作状態において、コントロールバルブ23の閉じ操作パイロットポート23Jに第2比例弁64を通じてパイロット圧が供給され、コントロールバルブ23が閉じ駆動位置23Bに強制的に切換ることが可能となる。
更に、本実施形態では、サブシリンダ17が付勢ばね70を有する。
付勢ばね70は、サブシリンダ17のロッド側室S2に配設されている。具体的に、付勢ばね70は、サブシリンダ17のロッド20(図4)に外嵌されており、ヘッド側室S1を収縮させロッド側室S2を拡張させるように、ロッド20を付勢する。
更に、図10を参照して、本実施形態では、コントローラ30は、油圧ポンプ25に加え、前述の第1比例弁63および第2比例弁64に接続されている。コントローラ30は、当該コントローラ30に入力される前記各検出信号に基いて油圧ポンプ25の容量、第1比例弁63および第2比例弁64の開閉動作を制御する。具体的に、当該コントローラ30は、図10に示すように、前述の油圧ポンプ制御部301に加え、開閉切替制御部302(強制切換機構)、破砕動作判定部303、カウント部304および記憶部305を有する。
開閉切替制御部302は、第1比例弁63および第2比例弁64の図示しないソレノイドに対する開通指令信号の入力及び当該入力の停止によって、第1比例弁63および第2比例弁64の位置切換の制御を行う。
破砕動作判定部303は、図11に示すフローチャートのステップS1〜S4における各種の判定動作を実行する。
カウント部304は、第2比例弁64の開弁時間をカウントする機能を有する。また、記憶部305は、図11に示すフローチャートにおいて各ステップで参照される閾値を予め記憶している。
本実施形態では、リモコン弁50の操作レバー50Aに操作が入力されていない非操作状態において、サブシリンダ17が付勢ばね70の付勢力で復元(収縮)する。具体的に、図11を参照して、ステップS1において、破砕動作判定部303が操作レバー50Aに開き操作が入力されているか否かを判定する。当該判定は、開き操作パイロット圧センサ52が検出する開きパイロット圧Pbの大きさに基づいて行われる。
操作レバー50Aに開き操作が入力されている場合(ステップS1でNO)、開閉切替制御部302が記憶部305に格納されている励磁フラグを「1」に更新する(ステップS7)。この際、開閉切替制御部302は、第2比例弁64に対する指令信号をOFFすることで、第2比例弁64を通じて閉じ操作パイロットライン50Cにパイロット圧が供給されることを阻止する(ステップS7)。
一方、ステップS1において操作レバー50Aに開き操作が入力されていない場合(ステップS1でYES)、破砕動作判定部303は、記憶部305に格納されている励磁フラグが「1」か否かを判定する(ステップS2)。そして、励磁フラグが「1以外」の場合(ステップS2でNO)、開閉切替制御部302が記憶部305に格納されている励磁フラグを「0」に更新する(ステップS8)。この際、開閉切替制御部302は、第2比例弁64に対する指令信号をOFFすることで、第2比例弁64を通じて閉じ操作パイロットライン50Cにパイロット圧が供給されることを阻止する(ステップS8)。
また、ステップS2において励磁フラグが「1」の場合(ステップS2でYES)、破砕動作判定部303は、開き操作以外の操作(閉じ操作、他の油圧アクチュエータの操作)が入力されているか否かを判定する(ステップS3)。ここで、他の操作が入力されている場合(ステップS3でNO)、開閉切替制御部302が記憶部305に格納されている励磁フラグを「1」に更新する(ステップS9)。この際、開閉切替制御部302は、第2比例弁64に対する指令信号をOFFすることで、第2比例弁64を通じて閉じ操作パイロットライン50Cにパイロット圧が供給されることを阻止する(ステップS9)。
一方、ステップS3において他の操作が入力されていない場合(ステップS3でYES)、破砕動作判定部303は、カウント部304のカウントが予め設定された最大値Cmaxと一致するか否かを判定する(ステップS4)。そして、前記カウントがCmax未満の場合(ステップS4でNO)、開閉切替制御部302が記憶部305に格納されている励磁フラグを「1」に更新する(ステップS6)。この際、開閉切替制御部302は、第2比例弁64に対する指令信号をONすることで、第2比例弁64を通じて閉じ操作パイロットライン50Cにパイロット圧が供給されることを許容する(ステップS6)。この結果、油圧駆動装置5において図12に示すような作動油の流れが実現される。具体的に、当該ステップS6では、操作レバー50Aに開き操作、閉じ操作が入力されていない。このため、第1方向切換弁41および第2方向切換弁42は遮断位置に設定され、第3方向切換弁43および第4方向切換弁44は連通位置に設定される。一方、第2比例弁64を通じて閉じ操作パイロットポート23Jにパイロット圧が供給されるため、コントロールバルブ23が閉じ駆動位置23Bに切換えられる。この結果、サブシリンダ17のヘッド側室S1から第4油路34および第1油路31を通じてタンク22に作動油の排出が可能となる。この際、付勢ばね70の付勢力によって、サブシリンダ17の復元(収縮)が促進される。なお、図12に示すように、サブシリンダ17のヘッド側室S1から排出された作動油の一部が、第1分岐点H1から第1油路31、第7油路37、第2油路32および第5油路35を通じてサブシリンダ17のロッド側室S2に供給される。このため、サブシリンダ17内でキャビテーションが発生することが抑止される。なお、図11のステップS6では、カウント部304がカウントCをC+1にカウントアップした上で、ステップを終了する。そして、図11に示されるフローが繰り返されながら、やがて、ステップS4においてカウントCがCmaxに至ると(ステップS4でYES)、開閉切替制御部302が記憶部305に格納されている励磁フラグを「0」に更新する(ステップS5)。そして、開閉切替制御部302は、第2比例弁64に対する指令信号を再びOFFすることで、第2比例弁64を通じて閉じ操作パイロットライン50Cにパイロット圧が供給されることを阻止する(ステップS5)。また、カウント部304によるカウントが終了(リセット)する。このように、非操作状態(アイドル状態)が継続された場合であっても、カウントCがCmaxに至るまでの予め定められた時間が経過すると、開閉切替制御部302がコントロールバルブ23を強制的に閉じ駆動位置23Bに設定することを終了する。これは、十分に時間がたてば、サブシリンダ17が元の収縮状態に復元しているため、不要な制御による無駄な電力の消費を防止するためである。なお、操作レバー50Aに開き操作が再び入力されると、カウント部304のカウントCはリセットされる。
本実施形態においても、先の第1実施形態と同様に、破砕機9の開き動作時にサブシリンダ17のヘッド側室S1が拡張した後、破砕機9の閉じ動作時に、サブシリンダ17の復元動作が実行される。しかしながら、破砕機9の閉じ動作時に、一対の破砕アーム15が受ける負荷(メインシリンダ16の負荷圧)が小さい場合には、第1メインシリンダ16A(第2メインシリンダ16B)からサブシリンダ17のロッド側室S2に吐出される作動油の流量が小さくなるため、サブシリンダ17の復元がやや不足する可能性がある。このような場合であっても、本実施形態では、非操作状態において、付勢ばね70の付勢力によってサブシリンダ17を元の収縮状態に確実に復元することが可能となる。このため、非操作状態において次の開き操作のためのサブシリンダ17の準備を完了させることができる。
上記の第1および第2実施形態によれば、特に、破砕機9の閉じ操作が行われる場合の油圧駆動装置5のエネルギ損失を抑えることができる。具体的に、破砕機9の閉じ操作時には、第1メインシリンダ16Aのロッド側室T2から排出される少なくとも一部の作動油が、サブシリンダ17を介さずにタンク22に直接戻される。このため、第1メインシリンダ16Aのロッド側室T2から排出される作動油の全てがサブシリンダ17のロッド側室S2に供給されピストン19が変位するとともにヘッド側室S1からタンク22に作動油が排出される場合と比較して、タンク22への戻り流量が低下し、戻り圧損が低下する。この結果、第1メインシリンダ16Aの推力がこの圧損により低下し破砕アーム15の破砕力が低下することが抑止される。したがって、第1メインシリンダ16Aに対する作動油の給排時に、エネルギ損失(動力損失)が大きくなることが抑止される。
また、上記の特徴に加えて、破砕機9の開き操作時には、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1から排出された作動油がサブシリンダ17のヘッド側室S1に導入されると、サブシリンダ17のピストン19が変位しながら、ロッド側室S2から作動油がタンク22に排出される。この結果、第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1から作動油の全てが直接タンク22に排出される場合と比較してタンク22に排出される作動油の流量が低減される。したがって、タンク22に排出される作動油の圧力損失を低下させることができる。
また、破砕機9の閉じ操作が行われ一対の破砕アーム15が所定の負荷よりも大きな負荷を受けている場合には、油圧ポンプ25から第1メインシリンダ16Aのヘッド側室T1に向かって吐出される作動油の一部がサブシリンダ17のロッド側室S2に導入される。この結果、ピストン19が変位しながら、ヘッド側室S1の作動油がタンク22に排出される。このため、破砕機9の開き操作時に伸長したサブシリンダ17を閉じ操作時に縮小することができる。以上のように、これらの実施形態によれば、破砕アーム15を駆動する第1メインシリンダ16Aに作動油を給排する際のエネルギ損失を低減することができる。
更に、これらの実施形態では、破砕機9の開き動作時に、第5方向切換弁49が第9油路39を開通する。このため、ヘッド側室T1から排出された作動油のすべてが第3油路33を通じてヘッド側室S1に導入される場合と比較して、油路全体の圧損が低くなる。この結果、油圧ポンプ25からより多くの作動油をメインシリンダ16に供給することが可能となり、開き操作の速度を上げることができる。更に、開き操作時にヘッド側室T1から排出された作動油のすべてが第3油路33を通じてヘッド側室S1に導入される場合と比較して、サブシリンダ17のヘッド側室S1に流入する作動油の流量が小さくなるため、サブシリンダ17の小型化、低容量化が実現可能とされる。このため、サブシリンダ17が、閉じ操作時に速やかに復元することができる。
なお、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。本発明に係る油圧駆動装置として、以下のような変形実施形態が可能である。
(1)上記の第1実施形態では、破砕機9の閉じ操作時(図8)に、第4方向切換弁44が連通位置に設定される態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。第4方向切換弁44が有する開口の面積が可変とされており、圧力センサ29が検出する油圧ポンプ25の吐出圧に応じて、第4方向切換弁44の開口面積が調整される態様でもよい。すなわち、第4方向切換弁44には、第5油路35における作動油の流通を許容する開口部が形成されており、第4方向切換弁44は、前記開口部の開口面積が調整可能な流量制御弁である。そして、コントローラ30の開閉切替制御部302は、破砕機9の閉じ動作時(メインシリンダ16の伸長時)における油圧ポンプ25の吐出圧が大きいほど、第4方向切換弁44の開口面積(開度)を大きく設定することが望ましい。
この場合、破砕機9の閉じ動作時においてサブシリンダ17のロッド側室S2を拡張するにあたって、第1メインシリンダ16Aの負荷が小さい場合(圧力センサ29が検出するポンプ圧が低い場合)には、第4方向切換弁44の開口面積が小さく設定される。この結果、油圧ポンプ25が吐出する作動油の大部分は第1メインシリンダ16Aに供給されるため、十分な破砕機9の閉じ速度が確保される。一方、第1メインシリンダ16Aの負荷が大きい場合(圧力センサ29が検出するポンプ圧が高い場合)には、第4方向切換弁44の開口面積が大きく設定され、サブシリンダ17に供給される作動油の流量が増加する。この結果、サブシリンダ17のロッド側室S2を速やかに拡張させることが可能となる。
(2)また、上記の各実施形態では、サブシリンダ17が破砕機9に備えられる態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。サブシリンダ17は、アーム8などの作業腕に直接備え付けられる態様でもよい。この場合、破砕機9の重量を小さくすることが可能となるため、アーム8の先端部にかかる負荷を低減することができる。更に、サブシリンダ17を備えていない他の作業機械との間で、破砕機9を共用することができる。
(3)また、上記の各実施形態では、第1方向切換弁41、第2方向切換弁42、第3方向切換弁43、第4方向切換弁44および第5方向切換弁49が、本発明の第1切換機構、第2切換機構、第3切換機構、第4切換機構および第5切換機構としてそれぞれ機能する態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。第1切換機構、第2切換機構、第3切換機構、第4切換機構および第5切換機構のうちの複数の切換機構の機能を兼ね備えるような切換弁が配設されてもよい。
1 解体機(作業機械)
2 下部走行体
3 上部旋回体
5 油圧回路
6 メインブーム
7 インターブーム
8 アーム
9 破砕機
14 破砕機本体
15 破砕アーム
15A 第1破砕アーム
15B 第2破砕アーム
16 メインシリンダ(破砕用シリンダ)
16A 第1メインシリンダ
16B 第2メインシリンダ
16C シリンダ本体(第1容器本体)
16D ピストン(第1可動部材)
16J 第1ポート16
16K 第2ポート16
17 サブシリンダ(流量変換用シリンダ)
18 シリンダ本体(第2容器本体)
18A、18B 連通部
19 ピストン(第2可動部材)
20 ロッド
21 ポンプ吐出路
23 コントロールバルブ
25 油圧ポンプ
29 圧力センサ(圧力検出部)
30 コントローラ
31 第1油路(第2メイン油路)
32 第2油路(第1メイン油路)
33 第3油路(第1サブ油路)
34 第4油路(第2サブ油路)
35 第5油路(第4サブ油路)
36 第6油路(第3サブ油路)
37 第7油路(回生用油路)
38 第8油路
40 戻り方向切換弁
41 第1方向切換弁(第1切換機構)
42 第2方向切換弁(第2切換機構)
43 第3方向切換弁(第3切換機構)
44 第4方向切換弁(第4切換機構)
46 チェック弁
47 パイロット式チェック弁(第5切換機構)
48 リリーフ弁
50 リモコン弁
50A 操作レバー(被操作部)
50B 弁本体
50C 閉じ操作パイロットライン
50D 開き操作パイロットライン
51 閉じ操作パイロット圧センサ
52 開き操作パイロット圧センサ
61 アンロード方向切換弁
62 チェック弁
63 第1比例弁
64 第2比例弁(強制切換機構)
70 付勢ばね(付勢部材)
S1 ヘッド側室
S2 ロッド側室
T1 ヘッド側室
T2 ロッド側室

Claims (6)

  1. 機体と、当該機体に連結される基端部及び当該基端部に対して相対変位が可能な先端部を有する作業腕と、を備えた作業機械に設けられる油圧駆動装置であって、
    前記作業腕の前記先端部に装着される破砕機であって、互いに接離する開閉方向に動くことが可能な一対の破砕アームと、前記一対の破砕アームを前記開閉方向に動かすように当該一対の破砕アームに連結される油圧式の破砕用シリンダであって、当該破砕用シリンダは、第1容器本体と、前記第1容器本体内で第1変位方向に変位可能であるとともに前記第1容器本体内を第1収容室と第2収容室とに仕切る第1可動部材と、を有し、前記第1変位方向と直交する前記第1収容室の断面積が、前記第1変位方向と直交する前記第2収容室の断面積よりも大きく設定されており、前記破砕用シリンダは、前記第1収容室への作動油の供給を受けることにより前記第1可動部材の変位に応じて前記一対の破砕アームを閉じ方向に動かしながら前記第2収容室から作動油を排出する一方、前記第2収容室への作動油の供給を受けることにより前記第1可動部材の変位に応じて前記一対の破砕アームを開き方向に動かしながら前記第1収容室から作動油を排出する破砕用シリンダと、を有する破砕機と、
    前記作業腕または前記破砕機に配置され、前記破砕用シリンダとの間で作動油の給排を行うことが可能な油圧式の流量変換用シリンダであって、当該流量変換用シリンダは、第2容器本体と、前記第2容器本体内で第2変位方向に変位可能であるとともに前記第2容器本体内を第3収容室と第4収容室とに仕切る第2可動部材と、を有し、前記第2変位方向と直交する前記第3収容室の断面積が、前記第2変位方向と直交する前記第4収容室の断面積よりも大きく設定されており、前記流量変換用シリンダは、前記第3収容室への作動油の供給を受けることにより前記第2可動部材の変位に応じて前記第4収容室から作動油を排出する一方、前記第4収容室への作動油の供給を受けることにより前記第2可動部材の変位に応じて前記第3収容室から作動油を排出する流量変換用シリンダと、
    前記機体に搭載され、前記破砕用シリンダおよび前記流量変換用シリンダに供給されるための作動油を吐出する油圧ポンプと、
    前記一対の破砕アームを開き方向に動作させるための開き操作および前記一対の破砕アームを閉じ方向に動作させるための閉じ操作を受ける被操作部と、
    前記破砕用シリンダと前記油圧ポンプとの間に介在し、前記油圧ポンプから吐出される作動油を前記第1収容室に供給するとともに前記第2収容室から排出される作動油をタンクに導く油路を形成する閉じ駆動位置と前記油圧ポンプから吐出される作動油を前記第2収容室に供給するとともに前記第1収容室から排出される作動油をタンクに導く油路を形成する開き駆動位置とに切換わることが可能なコントロールバルブと、
    前記コントロールバルブと前記破砕用シリンダの前記第1収容室とを連通する第1メイン油路と、
    前記コントロールバルブと前記破砕用シリンダの前記第2収容室とを連通する第2メイン油路と、
    前記破砕用シリンダの前記第1収容室と前記流量変換用シリンダの前記第3収容室とを連通する第1サブ油路と、
    前記流量変換用シリンダの前記第3収容室と前記第2メイン油路とを連通する第2サブ油路と、
    前記流量変換用シリンダの前記第4収容室と前記第1メイン油路とを連通する第3サブ油路と、
    前記流量変換用シリンダの前記第4収容室と前記第1メイン油路とを連通する第4サブ油路と、
    前記流量変換用シリンダおよび前記コントロールバルブをバイパスして前記破砕用シリンダの前記第1収容室とタンクとを連通する第5サブ油路と、
    前記第1サブ油路を介した前記破砕用シリンダの前記第1収容室と前記流量変換用シリンダの前記第3収容室との間の作動油の流通を許容する連通状態と当該流通を遮断する遮断状態との間で切換るように作動する第1切換機構と、
    前記第3サブ油路を介した前記流量変換用シリンダの前記第4収容室と前記第1メイン油路と間の作動油の流通を許容する連通状態と当該流通を遮断する遮断状態との間で切換るように作動する第2切換機構と、
    前記第2サブ油路を介した前記流量変換用シリンダの前記第3収容室と前記第2メイン油路との間の作動油の流通を許容する連通状態と当該流通を遮断する遮断状態との間で切換るように作動する第3切換機構と、
    前記第4サブ油路を介した前記第1メイン油路と前記流量変換用シリンダの前記第4収容室と間の作動油の流通を許容する連通状態と当該流通を遮断する遮断状態との間で切換るように作動する第4切換機構と、
    前記第5サブ油路を介した前記破砕用シリンダの前記第1収容室とタンクとの間の作動油の流通を許容する連通状態と当該流通を遮断する遮断状態との間で切換るように作動する第5切換機構と、
    前記コントロールバルブを前記閉じ駆動位置と前記開き駆動位置との間で切換え、前記第1切換機構、前記第2切換機構、前記第3切換機構、前記第4切換機構および前記第5切換機構をそれぞれ連通状態と遮断状態との間で切換えることが可能な油路切換部と、
    を備え、
    前記油路切換部は、
    前記被操作部が前記開き操作を受けた場合に、前記コントロールバルブを前記開き駆動位置に設定し、前記第1切換機構、前記第2切換機構および前記第5切換機構を連通状態に設定するとともに、前記第3切換機構および前記第4切換機構を遮断状態に設定し、
    前記被操作部が前記閉じ操作を受けた場合に、前記コントロールバルブを前記閉じ駆動位置に設定し、前記第1切換機構、前記第2切換機構および前記第5切換機構を遮断状態に設定するとともに、前記第3切換機構を連通状態に設定し、更に、前記被操作部が前記閉じ操作を受けるとともに少なくとも前記一対の破砕アームが所定の負荷よりも大きな負荷を受けている場合に前記第4切換機構を連通状態に設定する、油圧駆動装置。
  2. 前記油路切換部は、前記被操作部が前記閉じ操作を受けると、前記一対の破砕アームが受ける負荷の大きさに関わらず、前記第1切換機構、前記第2切換機構および前記第5切換機構を遮断状態に設定するとともに、前記第3切換機構および前記第4切換機構を連通状態に設定する、請求項1に記載の油圧駆動装置。
  3. 前記第1サブ油路は、前記破砕用シリンダと前記コントロールバルブとの間において前記第1メイン油路に連通することで、前記第1メイン油路の一部を介して前記破砕用シリンダの前記第1収容室に連通しており、
    前記被操作部が前記開き操作を受けた場合に、前記油路切換部が、前記第1切換機構、前記第2切換機構および前記第5切換機構を前記連通状態に設定するとともに、前記第3切換機構および前記第4切換機構を前記遮断状態に設定すると、前記第1収容室から排出された作動油が前記第1サブ油路を介して前記第3収容室に流入可能であるとともに前記第1メイン油路および前記第5サブ油路を介してそれぞれタンクに排出可能とされている、請求項1または2に記載の油圧駆動装置。
  4. 前記破砕用シリンダと前記コントロールバルブとの間の領域において前記第1メイン油路と前記第2メイン油路とを互いに連通する回生用油路と、
    前記被操作部が前記開き操作を受けた場合に前記回生用油路における作動油の流通を遮断し、前記被操作部が前記閉じ操作を受けた場合に前記回生用油路を開通して前記第2収容室から排出された作動油を前記回生用油路を通じて前記第1収容室に回生させる、第6切換機構と、
    を更に備える、請求項1乃至3の何れか1項に記載の油圧駆動装置。
  5. 前記第3収容室が収縮し前記第4収容室が拡張する方向に前記第2可動部材を付勢する付勢部材と、
    前記被操作部が前記開き操作および前記閉じ操作の何れの操作も受けていない場合に、前記コントロールバルブを前記閉じ駆動位置に強制的に切換え、前記付勢部材の付勢力によって前記第3収容室から排出された作動油が前記第2サブ油路および前記コントロールバルブを介してタンクに導かれることを許容する強制切換機構と、
    を更に備える、請求項1乃至4の何れか1項に記載の油圧駆動装置。
  6. 機体と、
    当該機体に連結される基端部及び当該基端部に対して相対変位が可能な先端部を有する作業腕と、
    請求項1乃至5の何れか1項に記載の油圧駆動装置と、を備え、
    前記流量変換用シリンダは、前記作業腕に設けられている、作業機械。
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