JP2019200914A - 真空バルブ - Google Patents

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昂 大坊
Akira Daibo
昂 大坊
丹羽 芳充
Yoshimitsu Niwa
芳充 丹羽
直紀 浅利
Naoki Asari
直紀 浅利
坂口亙
Wataru Sakaguchi
亙 坂口
遥 佐々木
Haruka Sasaki
遥 佐々木
吉田 剛
Takeshi Yoshida
剛 吉田
淳一 近藤
Junichi Kondo
淳一 近藤
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Abstract

【課題】電極の変形を抑制すると共に、電気抵抗が低減する真空バルブを提供する。【解決手段】真空バルブ1は、スリットを有する固定側電極5及び可動側電極6と、固定側電極5又は可動側電極6をそれぞれ支持する補強部8と、を備える。固定側電極5及び可動側電極6が有する互いの膨出部51、61が接触する接触面53、63の背面に凹部54、64を有し、補強部8は、凹部54、64に挿入される。【選択図】図1

Description

本発明は、真空バルブに関する。
電気回路の開閉を行い、短絡が起こった場合などに電流を遮断する真空遮断器が知られている。真空遮断器は、真空バルブが真空中で導通、遮断を行うことで、電気回路の開閉を行っている。従来の真空バルブは、真空容器内に固定側導体に固定されている固定側電極と可動側導体に固定されている可動側電極が一対あり、可動側電極が固定側電極と接触又は離間することで、電路の導通、遮断を行っている。
電路の遮断を行う際に、電極間にアークが生じる。このアークは高温であるため、電極を蒸発させ、損耗させる。アークが電極の1箇所に停滞すると、電極は、アークが停滞した箇所のみ局所的に損耗する。このように、電極が局所的に損耗すると、その部分で絶縁破壊を起こし、遮断性能を低下させるおそれがある。
そこで、アークを駆動させ、電極の局所的な損耗を防止するため、例えば、スパイラル電極を用いることが提案されている。スパイラル電極は、円盤状の電極で外周部から延びた複数のスリットを有することで、スリットにより部分的に区画された複数の腕部を有し、渦巻き状の形状となっている電極である。
特開2017−174496号公報
真空バルブは、短絡などが起こった場合、即座に電流を遮断する必要がある。そのため、真空バルブは、可動側電極と固定側電極との接触又は離間を瞬時に行う。よって、真空バルブが電路の開閉を行う際、スパイラル電極には、相当な衝撃が加わる。しかも、スパイラル電極は、スリットが入っているため腕部の強度が弱く、電路の開閉を行う際の衝撃により変形しやすく、最悪の場合には、折れてしまうおそれもある。
また、この一対のスパイラル電極が接触する接触面は、ミクロレベルで見ると、凹凸があり、接触面全体が接触しているわけではない。よって、電極の接触面積が小さいため電気抵抗が高かった。
本実施形態は、上記課題を解決すべく、電極の変形を抑制すると共に、電極の接触部の電気抵抗を低減する真空バルブを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本実施形態の真空バルブは固定側電極と、前記固定側電極と対向して配置され、前記固定側電極に対して接離可能な可動側電極と、前記固定側電極及び前記可動側電極をそれぞれ支持する補強部と、を備え、前記固定側電極及び前記可動側電極は、表面が膨出した膨出部と、前記固定側電極の前記膨出部と前記可動側電極の前記膨出部が接触する接触面と、前記接触面の背面に凹部と、を各々有し、前記補強部は、前記凹部に挿入されていること、を特徴とする。
第1の実施形態に係る真空バルブの全体構成を示す全体図である。 第1の実施形態に係る固定側電極の平面図である。 第1の実施形態に係る電極の側面からみた断面図である。 第1の実施形態に係る真空バルブにおける電流の経路を示す図である。 変形例1に係る補強部が電極を支持する側面からみた断面図である。 変形例2に係る固定側電極の平面図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る真空バルブ1について図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、第1の実施形態の真空バルブ1の全体構成について説明する。図1は、開路状態の真空バルブ1の全体構成を示す全体図である。真空バルブ1は、真空遮断器の構成部品であり、真空の中で電路の導通、遮断を行う。この真空バルブ1は、図1に示すように、真空容器2、固定側導体3、可動側導体4、固定側電極5、可動側電極6、プレート7、補強部8、ベローズ9及び駆動装置10を備える。
この真空バルブ1は、概略円筒形状の真空容器2内に、一対の固定側電極5と可動側電極6とが対向に配置され、可動側電極6を円筒軸Xに沿って移動させることで、可動側電極6と固定側電極5とを接離させる。この可動側電極6が固定側電極5と接触している場合には、導通となり、電路は閉路状態となる。一方、可動側電極6が固定側電極5と離間すると、電流は遮断され、電路は開路状態となる。
真空容器2は、密閉された空間が真空である容器である。真空とは、これに限られないが、例えば、10−2Pa以下であることが望ましい。この真空容器2は、絶縁筒21及び封着金具22を有する。絶縁筒21は、両端が開口した円筒形状を有する。この絶縁筒21は、絶縁性を有する材質であり、例えば、セラミックスや硝子である。
封着金具22は、絶縁筒21の両端の開口を塞ぐ部材である。封着金具22は、円盤形状を有し、その外径は、絶縁筒21の両端の開口と概略同一径である。この封着金具22が、絶縁筒21の両端の開口を塞ぎ、銀ろう付けされることで絶縁筒21と封着金具22は気密接合し、真空容器2の内部が密閉される。
固定側導体3及び可動側導体4は、銅などの導電性を有する材質により構成された導体であり、例えば、円筒形状を有する。固定側導体3及び可動側導体4の一方端面は、中心部分が、例えば端面中心から突起した円筒形状の支持部31、41と、それ以外の平坦な平坦部32、42を有する。封着金具22の中心は、開口しており、固定側導体3及び可動側導体4は、真空容器2外からこの開口を貫通し、固定側導体3及び可動側導体4の支持部31、41を有する端部が、真空容器2内に延びている。
固定側導体3及び可動側導体4は、絶縁筒21の円筒軸Xと共通軸を有する。また、固定側導体3及び可動側導体4は、対向に配置される。即ち、支持部31を有する固定側導体3の端部は、真空容器2の一方端部から真空容器2内に延び、支持部41を有する可動側導体4の端部は、真空容器2の他方端部から真空容器2内に延びている。よって、固定側導体3の支持部31と可動側導体4の支持部41とが真空容器2内で対向している。なお、本実施形態では、固定側導体3及び可動側導体4は、絶縁筒21の円筒軸Xと共通軸を有するように配置したが、これに限定するものではなく、固定側導体3と可動側導体4を対向に配置すれば、所望の位置に配置することができる。
固定側導体3の外径は、封着金具22の開口の外径と概略同一径である。固定側導体3は、封着金具22の開口と銀ろう付けされることにより、封着金具22に固定されて支持されている。一方、可動側導体4の外径は、封着金具22の開口よりやや小さい。やや小さいとは、可動側導体4が、封着金具22の開口を円筒軸Xに沿って移動できる程度に小さければよい。即ち、可動側導体4は、封着金具22の開口に遊貫している。
固定側電極5及び可動側電極6は、銅などの導電性を有する材質により構成された、例えば、スリットSを有する円盤形状のスパイラル電極である。固定側電極5は、固定側導体3の支持部31の端面と接触し、銀ろう付けによって固着される。一方、可動側電極6は、可動側導体4の支持部41の端面と接触し、銀ろう付けにより固着される。即ち、固定側電極5と可動側電極6は、対向に配置される。固定側電極5及び可動側電極6の形状については後述する。
プレート7は、固定側導体3と固定側電極5の間、可動側導体4と可動側電極6の間にそれぞれ配置される。プレート7は、例えば、円板形状である。このプレート7は、中心に支持部31、41の外径と概略同一径の開口を有している。支持部31、41がこの開口を貫通し、プレート7は、平坦部32、42と接し、銀ろう付けにより固定されている。プレート7の厚みは、支持部31、41の高さよりも薄い。換言すれば、プレート7と固定側電極5又は可動側電極6の間には隙間がある。
プレート7は、アークによって蒸発した金属粒子が、絶縁筒21などに付着し、絶縁性能を低下させることを防止する。具体的には、固定側電極5及び可動側電極6がスリットSを有することによって、蒸発した金属粒子はスリットSからすり抜ける可能性がある。このスリットSをすり抜けた金属粒子をプレート7に付着させることにより、絶縁筒21などに金属粒子が付着することを防止する。
補強部8は、プレート7と固定側電極5及び可動側電極6の間にそれぞれ配置される。補強部8の一方端部はプレート7に銀ろう付けにより固定され、他方端部は固定側電極5又は可動側電極6に銀ろう付けにより固定される。固定側電極5又は可動側電極6を支持する各補強部8は、例えば、概略同一径のリング形状を有する。即ち、リング形状の各補強部8は、概略同一径を有する。
各補強部8は、その中心が絶縁筒21の円筒軸X上に配置される。つまり、固定側電極5を支持する補強部8と、可動側電極6を支持する補強部8とが、固定側電極5及び可動側電極6を挟んで向き合って配置される。補強部8は、支持する固定側電極5又は可動側電極6よりも剛性が高く、かつ、電気抵抗が高いものが好ましく、例えば、ステンレス鋼である。
ベローズ9は、伸縮可能な蛇腹状の伸縮管であり、金属等の材料から成る。このベローズ9は真空容器2内に設けられている。ベローズ9の内部は、可動側導体4が貫通している。ベローズ9の一方端部は、封着金具22の開口を覆うように封着金具22と銀ろう付けにより固定されている。即ち、ベローズ9の外径は、封着金具22の開口の外径より大きい。一方、ベローズ9の他方端部は、可動側導体4と銀ろう付けにより固定されている。つまり、ベローズ9は、絶縁筒21と可動側導体4とに固定されることで、封着金具22の開口から流入してくる大気をベローズ9内部に留める。これにより、真空容器2内に大気が流入することを防止でき、真空容器2内の真空が保持される。
駆動装置10は、真空容器2外に配置され、可動側導体4の真空容器2外に延びた端部と接続している。駆動装置10は、可動側導体4を絶縁筒21の円筒軸Xに沿って押し引きする。即ち、駆動装置10が、可動側導体4を円筒軸X方向に移動させることで、可動側導体4の端部に固着している可動側電極6を固定側電極5に接触又は離間させる。駆動装置10は、例えば、電動ばねである。即ち、モータでばねを引き延ばしておき、この引き延ばされたばねを離すことで可動側導体4を駆動させる。
次に、固定側電極5及び可動側電極6について詳述する。図2は、固定側電極5の平面図である。図3は、固定側電極5及び可動側電極6を側面から見た断面図である。なお、図2は、固定側電極5のみ図示しているが、可動側電極6も同一の形状を有している。
固定側電極5及び可動側電極6は、表面に膨出しているリング状の膨出部51、61を有する。各膨出部51、61は、概略同一形状及び概略同一径である。膨出部51、61は、支持部31、41が固定側電極5又は可動側電極6を支持している箇所よりも外側で、4本の各スリットSよりも内側に設けられている。このリング状の膨出部51、61の中心は、円筒軸X上に配置される。前述したように、固定側電極5と可動側電極6は対向しているので、互いの膨出部51、61は向き合っている。この向き合った互いの膨出部51、61が接触又は離間する。これにより、真空バルブ1は、電路を閉路状態又は開路状態とすることができる。
各膨出部51、61は、対向する膨出部61、51と接触する接触面53、63を有する。また、固定側電極5及び可動側電極6は、各膨出部51、61の接触面53、63の背面に、リング状の凹部54、64を有する。換言すれば、膨出部51、61の厚みは、凹部54、64の分薄くなっている。この各凹部54、64には、補強部8が挿入される。即ち、補強部8は、各接触面53、63の背面から固定側電極5又は可動側電極6を支持する。
固定側電極5及び可動側電極6は、例えば、外周部から延びる概略同一形状の4本のスリットSを有する。図2に示すように、スリットSの切込み箇所は、円周上に等配間隔で配置される。即ち、スリットSの切込み箇所は、90度間隔で配置される。各スリットSは、当該スリットSの時計回り方向の隣のスリットSの切込み箇所に向けて延び、隣のスリットSの切込み箇所には未達である。スリットSは、中心を介して相対するスリットSに対して、平行に配置される。
なお、本実施形態では、スリットSは、時計回り方向の隣のスリットSの切込み箇所に向かって延びていたが、反時計周り方向の隣のスリットSの切込み箇所に向かって延びていてもよい。また、本実施形態では、スリットSを4本有していたが、スリットSの数はこれに限られず、例えば、3本以下でもよいし、5本以上有していてもよい。この場合、スリットSは、スリットSの数に応じた切込み箇所が電極5、6の外周上に等配間隔に配置され、各スリットSは、当該切込み箇所から時計回り又は反時計回り方向の隣の切込み箇所に向けて延びている。また、各スリットSは膨出部51、61の外周部をかすめるように延びている。換言すると、円盤状の電極5、6に内接し、また、膨出部51、61に外接する正多角形を考えると、各スリットSは、当該正多角形の各角を基端とし、時計回り又は反時計回り方向に延びる辺をなぞるように切り込まれるようにすればよい。
固定側電極5及び可動側電極6は、スリットSが隣のスリットSの切込み箇所に向けて延び、当該切込み箇所に未達であるので、スリットSと固定側電極5又は可動側電極6の外周部の間に腕部52、62を有する。即ち、腕部52、62は、膨出部51、61より外周側に設けられている。腕部52、62は、膨出部51、61と繋がっており、この膨出部51、61を基端として電極5、6の外周部に向けて屈曲又は湾曲しながら延び、末端は外周に沿う。この腕部52、62の表面は、膨出部51、61から外周に向けて、なだらかな傾斜となっている。一方、固定側電極5及び可動側電極6は、膨出部51、61の背面に凹部54、64を有する。そのため、固定側電極5及び可動側電極6は、膨出部51、61の厚みが薄くなっている。つまり、図3に示すように、腕部52、62の電極5、6の厚みt2は、膨出部51、61の電極5、6の厚みt1より厚さを有する。
次に、本実施形態に係る真空バルブ1が電路を開路状態から閉路状態にする動作について図1及び図4を参照しつつ説明する。図4は、電路の閉路状態の電流の経路を示す図である。開路状態とは、可動側電極6が固定側電極5から離間して、電気的に接続していない状態をいう。閉路状態とは、可動側電極6が、固定側電極5に接触し、電気的に接続している状態をいう。
まず、図1のように、開路状態である場合は、固定側電極5と可動側電極6が離間しており、電気的に接続していない。即ち、電気を遮断している状態である。次に、駆動装置10は、不図示の制御装置から閉路命令が送られると、可動側導体4を絶縁筒21の円筒軸X方向に押し上げ、可動側導体4の端部に固定されている可動側電極6の膨出部61を固定側電極5の膨出部51に接触させる。
接触の際、固定側電極5及び可動側電極6には、衝撃が加わる。即ち、固定側電極5には、可動側電極6が接触した力が固定側電極5の表面から背面に向けて働く。一方、可動側電極6には、反作用により、接触した力が可動側電極6の表面から背面向けて働く。本実施形態では、固定側電極5及び可動側電極6は、支持部31、41だけでなく、電極5、6よりも剛性の高い補強部8によっても支持されている。つまり、電極5、6よりも強度の強い補強部8が電極5、6を背面から支持することで、この接触した力を受け止め、電極5、6が変形することを抑制している。
また、各補強部8は、凹部54、64に挿入され、同軸上に対向に配置されているので、膨出部51、61の接触面53、63を加圧する。そして、電極5、6は、膨出部51、61の背面に凹部54、64を有しているので、膨出部51、61の厚みが薄くなっている。これにより、補強部8が加圧する力が効率よく接触面53、63に伝わっている。したがって、接触面53、63の凹凸は押しつぶされ、接触面積が増えるので、電気抵抗が低減されている。
次に、電路の閉路状態から開路状態に遮断すると、固定側電極5と可動側電極6の間にアークが生じる。アークは、高温のため電極を蒸発させるので、固定側電極5及び可動側電極6は損耗する。アークが発生した時、固定側電極5と可動側電極6との間には、電極5、6に流れていた電流によって、電極5、6の半径方向に磁界(横磁界)が発生する。この磁界はアークに印加される。アークは、この磁界とアークに流れる電流によりローレンツ力が働き、円周方向に駆動する。電極5、6はスリットSを有するので、アークを1箇所に停滞させることなく電極5、6の4つの腕部52、62で駆動させる。
ここで、補強部8の電気抵抗を高くすることで、補強部8に電流が流れることを抑制する。即ち、図4に示すように、可動側導体4に流れた電流は、可動側電極6に流れ、膨出部61に向けて広がる。膨出部61に向けて広がった電流は、可動側電極6の膨出部61と接触している固定側電極5の膨出部51に流れる。膨出部51に流れた電流は、電気抵抗の高い補強部8には向かわず、固定側導体3の支持部31に向けて流れ、広がっていた電流はこの支持部31の手前で合流し、固定側導体3に流れる。即ち、補強部8を設けていない場合と同様の電流経路となる。よって、補強部8を設けた場合であっても、アークを腕部52、62で駆動させる。
アークが円周方向に回転を始めると、アークは、電極5、6の腕部52、62を駆動するため、腕部52、62の損耗は、他の部分と比較すると大きくなる。しかし、本実施形態では、腕部52、62の厚みt2は、接触面53、63から凹部54、64までの厚みt1よりも厚みを有している。よって、アークを腕部52、62に駆動させても、電路を多数回遮断することが可能となり、電極を長寿命化させることができる。
また、アークが発生すると、アークは高温であるので、電極5、6は蒸発し、金属粒子が発生する。この金属粒子は拡散するので、電極5、6のスリットSをすり抜ける可能性がある。プレート7は、このスリットSをすり抜けた金属粒子をプレート7に付着させ、金属粒子が絶縁筒21などに付着して、絶縁性能を低下させることを防止されている。
そして、腕部52、62を駆動していたアークは、電流零点になると消弧する。
(第1実施形態の効果)
以上のように、本実施形態では、固定側電極5と、固定側電極5と対向して配置され、固定側電極5に対して接離可能な可動側電極6と、固定側電極5及び可動側電極6をそれぞれ支持する補強部8と、を備え、固定側電極5及び可動側電極6は、表面が膨出した膨出部51、61と、固定側電極5の膨出部51と可動側電極6の膨出部61とが接触する接触面53、63と、接触面53、63の背面に凹部54、64と、を各々有し、補強部8は、凹部54、64に挿入されるようにした。
これにより、電極5、6の開閉時の衝撃を補強部8が受け止めるので、電極5、6の変形を抑制することができる。また、各補強部8は、それぞれ膨出部51、61が接触する方向に加圧している。よって、接触面53、63の面圧が高まり、電極5、6の表面の凹凸は押しつぶされ、接触面積が大きくなるので、電気抵抗を低減させることができる。
電極5、6を支持する補強部8は、当該固定側電極5、6と比較して剛性が高く、かつ、電気抵抗が高い材質となるようにした。補強部8を電極5、6より剛性が高い材質にすることにより、補強部8は、電極5、6の接離時の衝撃で電極5、6よりも先に変形することなく、また、より強い力で電極5、6を支持することができ、電極5、6の変形を抑制することができる。
また、補強部8に電流が流れると、アークを駆動するローレンツ力が低下し、アークを消弧する性能が低下するおそれがあるが、電気抵抗を高い材質にすることで、補強部8に電流が流れることを抑制し、補強部8を設けていない場合と同様にアークを駆動させ、消弧できる。
固定側電極5及び可動側電極6は概略同一形状であり、固定側電極5を支持する補強部8と可動側電極6を支持する補強部8は概略同一形状であり、互いの補強部8の端面が向かい合わせて配置するようにした。これにより、各補強部8が加圧する力は、対向する補強部8に向けられる。即ち、各補強部8は、膨出部51、61を接触する方向に加圧する。よって、固定側電極5及び可動側電極6の表面の凹凸が押しつぶされ、膨出部51、61が接触し合う面積は増加し、電気抵抗をより低減させることができる。
固定側電極5及び可動側電極6の腕部52、62の厚みは、膨出部51、61の厚みよりも厚くなるようにした。これにより、アークが腕部52、62を周回しても、腕部52、62のみ早く損耗することなく、電極5、6は全体としてバランスよく損耗するので、電極5、6が長寿命化する。
(変形例1)
変形例1に係る真空バルブ1について図面を参照しつつ説明する。図5は、変形例1に係る補強部8が固定側電極5及び可動側電極6を支持する模式図である。図5に示すように、変形例1に係る補強部8は、各電極5、6と接する端部が先細りしているリング形状を有している。即ち、この補強部8は、固定側電極5又は可動側電極6と接する端面がプレート7と接する端面よりも面積が小さくなっている。
これにより、補強部8が電極を押し上げる力は集中するため、力が分散することを抑制し、接触面53、63に対する面圧が高まる。よって、接触面53、63における接触面積を増加させ、電気抵抗をより低減させることができる。
(変形例2)
変形例2に係る真空バルブ1について図面を参照しつつ説明する。図6は、変形例2に係る補強部8が固定側電極5を支持する模式図である。なお、図6は、固定側電極を支持する補強部8を図示したが、可動側電極6も同様の構成となっている。第1の実施形態及び変形例1では、リング状の補強部8によって、固定側電極5及び可動側電極6を支持していたが、変形例2に係る補強部8は、複数の中実な円柱形状によって電極5、6を支持している。即ち、図6に示すように、各補強部8は、例えば、中実な円柱形状のステンレス鋼を4本有している。
固定側電極5は、4本のスリットS及び4本の腕部52を有し、この4本のステンレス鋼は、それぞれ固定側電極5の各腕部52の付け根付近に配置される。換言すれば、スリットSを有することにより、電極5、6の開閉によって生じる衝撃で電極が変形しやすいところを支持する。
このように、変形例2に係る真空バルブ1は、複数の補強部8によって電極5、6を支持した。これにより、電極5、6の変形の大きい箇所などユーザが補強したい所望の場所をピンポイントで補強することができ、電極5、6の変形をより効果的に抑制することができる。なお、変形例2では、各電極5、6を支持する補強部8は、4つであったが、これに限らない。腕部52、62の数に応じて4つ以上で支持してもよいし、電極5、6が変形しやすいところのみを4つ以下の補強部8によって支持してもよい。
(他の実施形態)
本明細書においては、本発明に係る実施形態を説明したが、この実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。上記のような実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
本実施形態では、補強部8とプレート7は別体として構成したが、補強部8とプレート7は一体に成形してもよい。一体に成形すれば、ろう付け等により補強部8とプレート7を固着させる必要がなく、ユーザの作業工程を削減することができる。
1 真空バルブ
2 真空容器
21 絶縁筒
22 封着金具
3 固定側導体
31 支持部
32 平坦部
4 可動側導体
41 支持部
42 平坦部
5 固定側電極
51 膨出部
52 腕部
53 接触面
54 凹部
6 可動側電極
61 膨出部
62 腕部
63 接触面
64 凹部
7 プレート
8 補強部
9 ベローズ
10 駆動装置
X 円筒軸
S スリット

Claims (5)

  1. 固定側電極と、
    前記固定側電極と対向して配置され、前記固定側電極に対して接離可能な可動側電極と、
    前記固定側電極及び前記可動側電極をそれぞれ支持する補強部と、
    を備え、
    前記固定側電極及び前記可動側電極は、
    表面が膨出した膨出部と、
    前記固定側電極の前記膨出部と前記可動側電極の前記膨出部が接触する接触面と、
    前記接触面の背面に凹部と、
    を各々有し、
    前記補強部は、前記凹部に挿入されていること、
    を特徴とする真空バルブ。
  2. 前記固定側電極を固定している固定側導体と、
    前記固定側導体と対向に配置され、前記可動側電極を固定している可動側導体と、
    を更に備え、
    前記固定側電極及び前記可動側電極は、
    スリットと、
    前記スリットにより部分的に区画され、前記膨出部を基端として外側に向けて延びる腕部と、
    を有し、
    固定側電極及び前記可動側電極の各補強部は、前記腕部より内側で、前記固定側導体が前記固定側電極を固定している箇所又は前記可動側導体が前記可動側電極を固定している箇所よりも外側に設けられていること、
    を特徴とする請求項1に記載の真空バルブ。
  3. 前記固定側電極を支持している前記補強部は、当該固定側電極と比較して剛性が高く、かつ、電気抵抗が高い材質であり、
    前記可動側電極を支持している前記補強部は、当該可動側電極と比較して剛性が高く、かつ、電気抵抗が高い材質であること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の真空バルブ。
  4. 前記固定側電極と前記可動側電極は、略同一形状であり、
    前記固定側電極を支持している前記補強部と前記可動側電極を支持している前記補強部は、略同一形状であり、前記補強部の端面が電極を挟んで互いに向かい合わせに配置されていること、
    を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の真空バルブ。
  5. 前記腕部の電極は、前記接触面から前記凹部の底面までと比べて厚いこと、
    を特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の真空バルブ。
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