JP2019195496A - アレイ型の超音波プローブ及びその製造方法 - Google Patents

アレイ型の超音波プローブ及びその製造方法 Download PDF

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大地 鈴木
Daichi Suzuki
大地 鈴木
不破 耕
Ko Fuwa
耕 不破
前平 謙
Ken Maehira
謙 前平
靖知 大橋
Yasutomo Ohashi
靖知 大橋
藤田 勝博
Katsuhiro Fujita
勝博 藤田
大輔 川久保
Daisuke Kawakubo
大輔 川久保
芳賀 洋一
Yoichi Haga
洋一 芳賀
忠雄 松永
Tadao Matsunaga
忠雄 松永
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Abstract

【課題】超音波の伝搬特性に優れた低コストのアレイ型の超音波プローブを提供する。【解決手段】、同一平面上にアレイ状に配置された同等の厚さを持つ複数の圧電素子22を有して生体の血管径をパルスエコー法を用いて計測する本発明の超音波プローブAPは、生体の音響インピーダンスと各圧電素子の音響インピーダンスとを整合させる音響整合層1と、音響整合層上に積層され、各圧電素子の下面22aが接触する第1電極膜21と、第1電極膜上に積層され、圧電素子と同等の厚さを持つと共に圧電素子を夫々囲繞する第1開口23aが開設された第1ドライフィルムレジスト23と、第1ドライフィルムレジスト上に積層され、圧電素子の上面22bを部分的に露出させる第2開口24aが開設されて第2開口の周縁部と第1電極膜との間で圧電素子を夫々挟持する第2ドライフィルムレジスト24と、各圧電素子の上面が接触する第2電極膜25と、第2電極膜を覆うバッキング材3とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、アレイ型の超音波プローブ及びその製造方法に関し、特に、生体の血管径、より詳しくは、手首橈骨動脈の血管径をパルスエコー法を用いて計測するものに関する。
近年、高齢化社会をむかえ、使用者が容易に取り扱うことができてヘルスケアに必要な生体情報が簡単に取得できるようにした機器が種々開発されている。このような機器の一例として、手首橈骨動脈の血管径をパルスエコー法を用いて計測する超音波プローブが知られている。超音波プローブとしては、超音波を送受信する複数の圧電素子がアレイ状に配置されたウェアラブルかつフレキシブルなアレイ型のものが主流となっている(例えば、特許文献1参照)。このように複数の圧電素子をアレイ状に配置しておけば、臨床医や臨床工学技士などの専門家に依らず、使用者が手首の撓骨動脈上の皮膚に装着し、超音波による血管径の伸縮を計測し、血圧に換算することができる。また、血管の脈動を計測することで、血圧計測に留まらず、脈波と心拍計測はもちろん血管伸縮の経時変化から血管の硬さを評価できる。その結果、動脈硬化や心疾患などの血管疾患を日常的にモニターすることが可能となる。血管内皮障害との相関から高血圧症や糖尿病の予防・ケアに応用することも期待されている。
上記従来例のものでは、所定の厚さを持つブロック状の圧電素子に対してダイサーを用いて溝を形成し、この形成した溝内に絶縁性の樹脂を充填した後、厚さ方向の両側の主面を研磨装置により夫々研磨する。そして、圧電素子の両主面に、スパッタリング法やメッキ法により分割電極と全面電極とを夫々形成することで、超音波を送受信する圧電素子の各々が一定の間隔でアレイ状に配置されたものを製作している。ここで、PZTやチタン酸バリウムなどの圧電セラミックスや、PMN−PTなどの圧電単結晶で構成される圧電素子はその厚さで発振周波数が決まることが知られている。例えば、超音波を送受信する圧電素子としてPMN−PTを用いる場合、数μmの厚さが変化するだけで、特性が損なわれる。このため、上記従来例の製造方法のように、個々の圧電素子に分離するために樹脂を充填してその主面を研磨する方法では、各圧電素子の厚さを互いに一致させることが難しく、ひいては、各圧電素子の発振周波数を揃えることができないという問題を招来する。この場合、アレイ状に配列された各圧電素子の中から発振周波数の異なるものだけを交換したりすることもできないので、厚さの揃った複数の圧電素子が一定の間隔でアレイ状に配列されたアレイ型の超音波プローブを如何に製品歩留まり良く製作するか、そのためのアレイ型の超音波プローブの構造やその製造方法の開発が急務の課題となっている。
そこで、本願出願人は、次のアレイ型の超音波プローブの製造方法を提案している(特願2016−175076号参照)。つまり、予め所定の厚さに研磨された複数の圧電素子を別途準備しておく。そして、生体に対して超音波プローブを装着する方向を下として、支持体の上面に剥離シートを介して第1ドライフィルムレジストを貼付し、この第1ドライフィルムレジストに複数の第1開口をアレイ状に形成する。次に、第1ドライフィルムレジスト上に圧電素子と同等の厚さを有する第2ドライフィルムレジストを貼付し、第1開口の直上に第2開口を夫々形成する。この状態で事前に準備した圧電素子の各々を第2開口の内側に配置する。次に、第2ドライフィルムレジスト上に第3ドライフィルムレジストを貼付し、第1開口の周縁部と共に圧電素子が挟持されるように第3開口を形成する。最後に、第1ドライフィルムレジストと剥離シートとの間の界面で剥離する。
上記製法によりアレイ型の超音波プローブを製作すると、第1ドライフィルムレジストの下面と圧電素子の下面との間に第1ドライフィルムレジストの厚みに相当する上下方向の段差が生じる(即ち、超音波プローブの装着面が上下方向に凹凸を繰り返す形状となる)。このため、使用者が手首の皮膚に超音波プローブを装着すると、圧電素子の下方に空気層としての空間が形成されることになり、これでは、例えば超音波の伝搬等に悪影響を与える虞がある。このような場合、第1ドライフィルムレジスト下面に生体の音響インピーダンスと各圧電素子の音響インピーダンスとを整合させる音響整合層を形成することが考えられる。然し、蒸着重合法等により音響整合層を形成する場合でも、何らの後加工なしに装着面を平坦にできず、結局、製造工程が増加して製造コストの上昇を招来するという問題がある。
特開2006−51105号公報
本発明は、以上の点に鑑み、超音波の伝搬特性に優れた低コストのアレイ型の超音波プローブ及びその製造方法を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するために、同一平面上にアレイ状に配置された同等の厚さを持つ複数の圧電素子を有して生体の血管径をパルスエコー法を用いて計測する本発明のアレイ型の超音波プローブは、生体に対して装着する方向を下として、生体の音響インピーダンスと各圧電素子の音響インピーダンスとを整合させる音響整合層と、音響整合層上に積層され、各圧電素子の下面が接触する第1電極膜と、第1電極膜上に積層され、圧電素子と同等の厚さを持つと共に圧電素子を夫々囲繞する第1開口が開設された第1ドライフィルムレジストと、第1ドライフィルムレジスト上に積層され、圧電素子の上面を部分的に露出させる第2開口が開設されて第2開口の周縁部と第1電極膜との間で圧電素子を夫々挟持する第2ドライフィルムレジストと、各圧電素子の上面が接触する第2電極膜と、第2電極膜を覆うバッキング材とを備えることを特徴とする。本発明において、「圧電素子と同等の厚さ」といった場合、第1電極膜と第2フィルムレジストとで挟持する部分の厚さが同等であれば、その他の部分が同等である必要はない。
また、上記課題を解決するために、同一平面上にアレイ状に配置された同等の厚さを持つ複数の圧電素子を有して生体の血管径をパルスエコー法を用いて計測するためのアレイ型の超音波プローブの製造方法は、生体に装着する方向を下として、支持体の上面に設けられた剥離シートの上面に、生体の音響インピーダンスと各圧電素子の音響インピーダンスとを整合させる音響整合層を形成する工程と、音響整合層の上面に第1電極膜を形成する工程と、音響整合層及び第1電極膜上に圧電素子と同等の厚さを有する第1ドライフィルムレジストを貼付し、第1ドライフィルムレジストを露光現像して圧電素子を囲繞する第1開口を複数形成する工程と、各圧電素子を下面が第1電極膜に接触するように第1開口の内側に圧電素子を夫々配置する工程と、加熱下で、第1ドライフィルムレジスト上に第2ドライフィルムレジストを貼付し、露光現像して各圧電素子の上面を部分的に露出させると共に第1電極膜と共に圧電素子が挟持されるように第2開口を夫々形成する工程と、第2開口により露出した各圧電素子の上面に第2電極膜を形成する工程と、第2ドライフィルムレジストと第2電極膜とを覆う担持体としてのバッキング材を形成し、第1ドライフィルムレジストと剥離シートとの間の界面で剥離する工程とを含むことを特徴とする。
以上によれば、平坦な音響整合層をベースとし、この音響整合層の上面に第1電極膜を介して圧電素子を配置する構成を採用したため、装着面である音響整合層の下面に上下方向の段差が生じない。このため、使用者が手首の皮膚に超音波プローブを装着しても、圧電素子の下方に空気層としての空間が形成されず、超音波の伝搬特性に優れた超音波プローブを得ることができる。しかも、上記第1〜第3ドライフィルムレジストを用いた製法と比較してドライフィルムレジストを1枚減らすことができるため、ドライフィルムレジストを貼付し、露光現像する工程を1回減らすことができ、また、装着面である音響整合層下面を平坦にする後工程を行う必要がないため、製造工程数を少なくでき、製造コストを低減することができる。
ところで、音響整合層をスピンコート法で形成すると、音響整合層のエッジ部分が盛り上がるため、音響整合層を膜厚の面内分布よく形成することが難しく、その結果として、製品歩留まりの低下を招来する。このため、音響整合層に対して例えばnmレベルの膜厚公差が要求される場合には、音響整合層を蒸着重合法を用いて形成することが好ましい。これによれば、音響整合層を膜厚の面内分布よく形成することができるため、製品歩留まりよく超音波プローブを製造できる。特に、直径が150mm以上の大型の支持体を用いる場合には、スピンコート法で音響整合層を形成すると、上記エッジ部分の盛り上がりに加え、気泡が発生したり、ダストが付着し易くなったり、塗布液に含まれる溶剤を全面に亘って均一に揮発させることが困難であることに起因してムラが発生したりするという不具合が生じるため、蒸着重合法を用いることがより一層効果的である。尚、蒸着重合法で形成可能な音響整合層の材料としては、ポリイミド、パリレン、ポリ尿素を挙げることができる。
本発明の実施形態のアレイ型の超音波プローブの構成を説明する部分断面図。 (a)〜(e)は、図1に示すアレイ型の超音波プローブの製作工程を夫々示す断面図。 (a)〜(d)は、図1に示すアレイ型の超音波プローブの製作工程を夫々示す断面図。
以下、図面を参照して、超音波を送受信する圧電素子を用い、生体の血管径をパルスエコー法を用いて計測する本発明の実施形態に係るアレイ型の超音波プローブ及びその製造方法を説明する。以下において、上、下等の方向を示す用語は、図1に示す超音波プローブの測定対象に対する装着姿勢を基準とする。
図1を参照して、APは、手首Wの所定位置に装着して測定対象としての手首橈骨動脈の血管Bの径を測定する本発明の実施形態のアレイ型の超音波プローブである。
超音波プローブAPは、音響整合層1と、超音波送受信部2と、バッキング材3とを備え、ポリイミド等から構成され、表面に所定のパターンで金属配線されたフレキシブル配線基板4にそのバッキング材3側から接合されている。
音響整合層1は、生体の音響インピーダンスと後述する圧電素子22の音響インピーダンスとを整合させるものであり、例えば、ポリイミド、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、パリレン、ポリ尿素から選択される1種の材料で形成され、その厚さは10μm〜50μmの範囲に設定される。
超音波送受信部2は、上記音響整合層1上に形成される、後述する各圧電素子22の下面(一方の主面)22aが接触する第1電極膜21と、パルス電圧が印加されて血管Bに向けて超音波を発振し、血管Bに衝突して反射する反射波を受信する複数の圧電素子22と、音響整合層1及び第1電極膜21上に積層され、圧電素子22と同等の厚さを持つと共に圧電素子22を夫々囲繞する第1開口23aが開設された第1ドライフィルムレジスト23と、第1ドライフィルムレジスト23上に積層され、圧電素子22の上面22bを部分的に露出させる第2開口24aが開設されて当該第2開口24aの周縁部と第1電極膜21との間で圧電素子22を夫々挟持する第2ドライフィルムレジスト24と、各圧電素子22の上面(他方の主面)22bが接触する第2電極膜25とで構成されている。
バッキング材3は、各圧電素子22から超音波を血管Bに向けて効率よく照射すると共に、バッキング材3と超音波送受信部2と音響整合層1とを備える超音波デバイスを担持する担持体としての役割を持つものであり、金属粉とエポキシ樹脂の混合物等で構成される。この場合、バッキング材3は、各圧電素子22がアレイ状に配置された領域を囲むように、第2電極膜25を含む第2ドライフィルムレジスト24上に形成され、その厚さが100μm〜300μmの範囲に設定される。圧電素子22の各々は、PZTやチタン酸バリウムなどの圧電セラミックスや、PMN−PTなどの圧電単結晶で構成され、両主面22a,22bの面積が0.5mmで、80μm〜120μmの範囲の所定厚さ(好ましくは、90μm)を持つ直方体形状に加工されている。
第1及び第2のドライフィルムレジスト23,24は、厚さのみが異なる同一形態のもので構成され、このような第1及び第2の各ドライフィルムレジスト23,24としては、例えば光硬化性や熱溶融性といった機能を持つものであり、樹脂製のシート状支持体表面に感光性樹脂組成物が形成された公知のものが利用できる(例えば、TMMF−S20シリーズ(東京応化工業社製))。この場合、第1及び第2のドライフィルムレジスト23,24としては、20μm〜45μmの範囲の所定厚さのものが選択される。そして、第1及び第2の各ドライフィルムレジスト23,24に対し、図外のフォトマスクを配置して第1及び第2の各ドライフィルムレジスト23,24を夫々露光し、次に、フォトマスクを除去した後に現像する。このとき、第1及び第2の各ドライフィルムレジスト23,24がネガ型の場合には、未露光部分が除去されて、第1及び第2の各開口23a,24aがアレイ状にパターニングされて開設される。第1及び第2の各開口23a,24aは、矩形の輪郭を持つように形成されるが、例えば圧電素子22の主面22a,22bの輪郭に応じて適宜変更することもできる。
上記超音波プローブAPでは、特に図示して説明しないが、既知のパルス電源からフレキシブル配線基板4を介して、各圧電素子22に対して選択的に所定のパルス電圧が印加される。この場合、40〜100Vの範囲のパルス電圧を印加すると、約20MHzの超音波を発振し、血管Bで反射した超音波により圧電素子22が振動し、その振動が電気信号に変換されることで反射波が計測される。なお、超音波プローブAPを用いた生体の血管径の測定方法については公知のものが利用できるため、これ以上の詳細な説明を省略する。以下に、図2及び図3を参照して、上記超音波プローブAPの製造方法を説明する。
先ず、上述した厚さを有する(即ち、発振周波数の揃った)圧電素子22の複数を準備する。併せて、シリコン等の剛性を持つ支持体5の上面全面に亘って熱剥離性の剥離シート6を貼付したものを準備する。なお、剥離シート6としては公知のものが利用でき、また、紫外線硬化性の剥離シートを用いることもできる。
支持体5が準備されると、剥離シート6の上面に、生体の音響インピーダンスと各圧電素子22の音響インピーダンスとを整合させる音響整合層1を形成する(図2(a)参照)。音響整合層1の形成方法としては、接着剤や溶剤を用いて貼り付ける方法、蒸着重合法等により形成する方法などを用いることができる。ところで、音響整合層1をスピンコート法で形成すると、音響整合層のエッジ部分が盛り上がるため、音響整合層を膜厚の面内分布よく形成することが難しく、その結果として、製品歩留まりの低下を招来する。このため、音響整合層1に対して例えばnmレベルの膜厚公差が要求される場合には、音響整合層1を蒸着重合法を用いて形成することが好ましい。これによれば、音響整合層1を膜厚の面内分布よく形成することができるため、製品歩留まりよく超音波プローブAPを製造できる。特に、直径が150mm以上の大型の支持体5を用いる場合には、スピンコート法で音響整合層を形成すると、上記エッジ部分の盛り上がりに加え、気泡が発生したり、ダストが付着し易くなったり、塗布液に含まれる溶剤を全面に亘って均一に揮発させることが困難であることに起因してムラが発生したりするという不具合が生じるため、蒸着重合法を用いることがより一層効果的である。尚、蒸着重合法で形成可能な音響整合層1の材料としては、ポリイミド、パリレン、ポリ尿素を挙げることができる。また、本実施形態では、フレキシブル配線基板4との配線接続を行うための配線層形成用の開口1aを音響整合層1に形成している。
次に、音響整合層1の上面に第1電極膜21を形成する(図2(b)参照)。第1電極膜21としては、例えば、金、銅やクロム等の導電性の金属材料が用いられ、公知のスパッタリング装置や真空蒸着装置等を用いて形成される。
次に、音響整合層1及び第1電極膜21上に圧電素子22と同等の厚さを有する第1ドライフィルムレジスト23を貼付する。この場合、音響整合層1及び第1電極膜21上面の全面に亘って密着性良く第1フィルムレジスト23を貼付するために、加熱しながらロールで圧着するロール式や、減圧下の真空チャンバ内で加熱圧着する真空式のラミネート装置が利用されるが、これに限定されるものではない。
次に、図外のフォトマスクを配置して第1ドライフィルムレジスト23を露光し、フォトマスクを除去した後に現像して圧電素子22を囲繞する複数の第1開口23aをアレイ状に開設する(図2(c)参照)。この場合、第1開口23aは、圧電素子22の輪郭より僅かに大きくなるように設定される。本実施形態では、第1開口23aの開設と同時に、開口1aの直上に、フレキシブル配線基板4との配線接続を行うための配線層形成用の開口23bを第1ドライフィルムレジスト23に形成している。なお、露光、現像、露光部分または未露光部分の除去については公知のものが利用できるため、ここでは詳細な説明は省略する。
そして、第1電極膜21で支持されるように、第1開口23aの内側に、下面22a側から圧電素子22を夫々配置する(図2(d)参照)。各圧電素子22が配置されると、上記第1ドライフィルムレジスト23と同様にして、圧電素子22の上面22bを含む第1ドライフィルムレジスト23上に第2ドライフィルムレジスト24を貼付し、露光現像して第2開口24aを形成し、第2開口24aの周縁部と第1電極膜21とで圧電素子22が挟持されるようにする(図2(e)参照)。本実施形態では、第2開口24aの開設と同時に、開口23bの直上に開口24bを第2ドライフィルムレジスト24に形成している。
次に、第2開口24aが開設されると、各圧電素子22の上面22bに、第2ドライフィルムレジスト24の上面までのびるように第2電極膜25を夫々形成する(図3(a)参照)。第2電極膜25としては、第1電極膜21と同様に、例えば、金、銅やクロム等の導電性の金属材料が用いられ、スパッタリング装置や真空蒸着装置等を用いて形成される。
そして、第2電極膜25を含む第2ドライフィルムレジスト24上にはバッキング材3が形成される。なお、バッキング材3の形成に先立って、配線層形成用の開口1a,23b,24bで画成される空間には、例えば、銀ペースト7が充填され、配線を強化するようにしている(図3(a)参照)。
バッキング材3の形成に際しては、先ず、上記ドライフィルムレジスト23,24と同様にして、第2電極膜25を含む第2ドライフィルムレジスト24上に第3ドライフィルムレジスト8を貼付し、各圧電素子22がアレイ状に配置された領域を囲むように単一の第3開口81を形成する(図3(b)参照)。そして、第3開口81に、例えば金属粉とエポキシ樹脂の混合物を充填し、硬化させることでバッキング材3が形成される(図3(c)参照)。最後に、支持体5を加熱して音響整合層1と剥離シート6との間の界面で剥離する(図3(d)参照)。そして、フレキシブル配線基板4にそのバッキング材3側から接合される。なお、特に図示して説明しないが、フレキシブル配線基板4と、第1電極膜21及び第2電極膜25とが接続されてアレイ型の超音波プローブAPが製作される。
以上の実施形態によれば、上記従来例のようにデバイスの製作過程で圧電素子を研磨するのではなく、予め所定の厚さに研磨された(即ち、発振周波数の揃った)複数の圧電素子22を準備しておき、第1ドライフィルムレジスト23を露光現像してアレイ状に第1開口23aを形成し、各第1開口23aの内側に各圧電素子22を配置するため、各圧電素子22が所定の間隔でアレイ状に配置されたものにできる。そして、第1及び第2の各ドライフィルムレジスト23,24を加熱下で貼付するようにしたため、例えば第1開口23aと圧電素子22との間に微細な隙間があったとしても、第1及び第2の各ドライフィルムレジスト23,24の一部が溶けて当該隙間を埋めることで、圧電素子22が第1及び第2の各ドライフィルムレジスト23,24で強固に保持されて各圧電素子22が確実に電気的に絶縁されたものになる。しかも、第1電極膜21と第2ドライフィルムレジスト24の第2開口24aの周縁部とで各圧電素子22を挟持する構成を採用しているから、デバイスとしての可撓性も損なわれない。このように本発明によれば、圧電素子22の複数が所定の間隔でアレイ状に配置されたものを製品歩留まり良く製作することが可能になる。
さらに、本実施形態によれば、平坦な上面及び下面を持つ音響整合層1をベースとし、この音響整合層1の上に第1金属膜21を介して圧電素子22を配置する構成を採用したため、音響整合層1の下面と圧電素子22の下面22aとの間に上下方向の段差が生じない。即ち、超音波プローブAPの装着面である音響整合層1下面は、上下方向に凹凸を繰り返す形状ではなく、平坦な形状である。このため、使用者が超音波プローブAPを手首Wに装着したときに圧電素子22の下方に空気層としての空間が形成されず、超音波の伝搬特性に優れた超音波プローブAPを得ることができる。しかも、第1〜第3ドライフィルムレジストを用いる製法と比較してドライフィルムレジストを1枚減らすことができるため、ドライフィルムレジストを貼付し、露光現像する工程を1回減らすことができ、また、装着面である音響整合層下面を平坦にする後工程を行う必要がないため、製造工程数を少なくでき、製造コストを低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形することが可能である。例えば、上記実施形態では、バッキング材3にフレキシブル配線基板4を接合する場合を例に説明したが、バッキング材3にケーブルを接続するように構成してもよい。
AP…超音波プローブ、1…音響整合層、21…第1電極膜、22…圧電素子、23…第1ドライフィルムレジスト、23a…第1開口、24…第2ドライフィルムレジスト、24a…第2開口、3…バッキング材、5…支持体、6…剥離シート。

Claims (3)

  1. 同一平面上にアレイ状に配置された同等の厚さを持つ複数の圧電素子を有して生体の血管径をパルスエコー法を用いて計測するアレイ型の超音波プローブにおいて、
    生体に対して装着する方向を下として、生体の音響インピーダンスと各圧電素子の音響インピーダンスとを整合させる音響整合層と、
    音響整合層上に形成され、各圧電素子の下面が接触する第1電極膜と、
    第1電極膜上に積層され、圧電素子と同等の厚さを持つと共に圧電素子を夫々囲繞する第1開口が開設された第1ドライフィルムレジストと、
    第1ドライフィルムレジスト上に積層され、圧電素子の上面を部分的に露出させる第2開口が開設されて第2開口の周縁部と第1電極膜との間で圧電素子を夫々挟持する第2ドライフィルムレジストと、
    各圧電素子の上面が接触する第2電極膜と、
    第2電極膜を覆うバッキング材と、を備えることを特徴とするアレイ型の超音波プローブ。
  2. 同一平面上にアレイ状に配置された同等の厚さを持つ複数の圧電素子を有して生体の血管径をパルスエコー法を用いて計測するためのアレイ型の超音波プローブの製造方法であって、
    生体に装着する方向を下として、支持体の上面に設けられた剥離シートの上面に、生体の音響インピーダンスと各圧電素子の音響インピーダンスとを整合させる音響整合層を形成する工程と、
    音響整合層の上面に第1電極膜を形成する工程と、
    音響整合層及び第1電極膜上に圧電素子と同等の厚さを有する第1ドライフィルムレジストを貼付し、第1ドライフィルムレジストを露光現像して圧電素子を囲繞する第1開口を複数形成する工程と、
    各圧電素子を下面が第1電極膜に接触するように第1開口の内側に圧電素子を夫々配置する工程と、
    加熱下で、第1ドライフィルムレジスト上に第2ドライフィルムレジストを貼付し、露光現像して各圧電素子の上面を部分的に露出させると共に第1電極膜と共に圧電素子が挟持されるように第2開口を夫々形成する工程と、
    第2開口により露出した各圧電素子の上面に第2電極膜を形成する工程と、
    第2ドライフィルムレジストと第2電極膜とを覆う担持体としてのバッキング材を形成し、第1ドライフィルムレジストと剥離シートとの間の界面で剥離する工程とを含むことを特徴とするアレイ型の超音波プローブの製造方法。
  3. 前記音響整合層を蒸着重合法で形成することを特徴とする請求項2記載のアレイ型の超音波プローブの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005087577A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Fuji Photo Film Co Ltd 積層構造体アレイ及びその製造方法、並びに、超音波トランスデューサアレイの製造方法
WO2018047585A1 (ja) * 2016-09-07 2018-03-15 株式会社アルバック デバイス及びデバイスの製造方法並びにアレイ型の超音波プローブの製造方法

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