本発明の一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して説明する。以下の説明では、図1の手前側、奥側、上側、下側、左側、および右側を、それぞれ、パチンコ機1の前側(正面側)、後側(背面側)、上側、下側、左側、および右側とする。
図1および図2を参照し、パチンコ機1の概略構成を説明する。パチンコ機1には、遊技盤2が設けられている。遊技盤2は、正面視で略正方形の板状であり、透明なガラス板を保持した前面枠13によって前面を保護されている。遊技盤2の下部には上皿5が設けられている。上皿5は、発射機(図示外)に遊技球(図示外)を供給し、且つ賞球を受ける。上皿5の上部中央には、遊技者によって操作される操作ボタン9が設けられている。上皿5の直下には、賞球を受ける下皿6が設けられている。下皿6の右横には、遊技球の発射を調整する発射ハンドル7が設けられている。前面枠13の上部の左右の角には、スピーカ48がそれぞれ設けられている。
遊技盤2の前面には、ガイドレール3で囲まれた略円形の遊技領域4が形成されている。発射機によって発射された遊技球は、遊技領域4内を流下する。遊技領域4の略中央に、演出装置50が配設されている。演出装置50の下側に、第一始動口15が設けられている。第一始動口15の直下に、開閉部材を備えた第二始動口16が設けられている。第二始動口16は、開閉部材が開放された場合にのみ遊技球が入賞可能である。第二始動口16の下側に、遊技領域4の中央下端部まで流下した遊技球を回収するアウト口17が設けられる。
演出装置50は、装飾枠14、画像表示装置28、及び動作装置30(図3参照)を備える。装飾枠14は、遊技盤2の略中央部に設けられる開口部に嵌め込まれた枠体である。画像表示装置28は、装飾枠14の後側に設けられている。画像表示装置28は、LCD(液晶ディスプレイ)等で構成される略矩形状の表示面27を有する。表示面27は、正面視で装飾枠14の内側に配置され、前方に向けて画像を表示可能である。表示面27には、特別図柄に基づく当たり判定(大当たり判定)の結果を遊技者に報知するための複数のデモ図柄が表示される。複数のデモ図柄は、遊技球が第一始動口15および第二始動口16のいずれかに入賞すると変動を開始し、その変動後に大当たり判定の結果に応じた組み合わせで確定表示される。
動作装置30(図3参照)は、装飾枠14の後方且つ画像表示装置28の前方に設けられる。動作装置30は、画像表示装置28およびスピーカ48等と連動して、装飾体55を上下動させる装置である。これにより、演出装置50は、報知演出等の様々な演出を実行する。動作装置30の詳細は後述する。尚、図2では、可動範囲の下端位置にある装飾体55を実線によって図示し、可動範囲の上端位置にある装飾体55を仮想線によって図示する。以下、装飾体55の可動範囲の下端位置を単に「下端位置」といい、装飾体55の可動範囲の上端位置を単に「上端位置」という。
遊技盤2の後面側には、主基板(図示外)、サブ基板(図示外)等が設けられている。主基板はパチンコ機1の主制御を司る。主基板には、各種の演算処理を実行するCPU、データを一時的に記憶するRAM、および制御プログラム等を記憶したROMが設けられている。サブ基板は、主基板と電気的に接続されている。サブ基板は、主基板と同様に、CPU、RAM、およびROMが設けられている。サブ基板は、主基板から送信されるコマンドに従って、演出装置50等を動作させ、演出に関する総合的な制御を実行する。
図3〜図6を参照し、動作装置30について説明する。尚、図4では、後述の移動部材110の図示を省略している。動作装置30は、装飾体55を上下方向に移動させながら、装飾体55の上下方向に対する角度である所定角度(例えば、図7で示す角度θ)を変化させる装置である(図7、図10参照)。本例の装飾体55は、略前後方向に延びる軸線に沿って延びる円柱体である。図3に示すように、装飾体55は、背面視で略円形状の板状体であるベース59と、ベース59の前部を覆う装飾部56を備える。装飾部56は、第一装飾部材51および第二装飾部材52を備える。第一装飾部材51は、正面視で円形状の部材である。第一装飾部材51の前面には、矩形状の凹部である矩形凹部51Bが形成されている。矩形凹部51Bは、第一装飾部材51の前面の周端部51Aを、第一装飾部材51の中心部を通過しつつ直線状に掛け渡すように形成されている。第二装飾部材52は、「18」をかたどった部材であり、矩形凹部51Bの前方に配置されている。第二装飾部材52は、正面視で周端部51Aの内側に配置されている。遊技者は、装飾部56の全体を前側から視認することによって、所謂、「18禁」を示すマークを想起できる。
図3に示すように、動作装置30は支持部材60を備える。支持部材60は、左右方向に長い正面視で略矩形状の板状部材であり、装飾枠14(図2参照)の下部の後側で固定されている。後述するように、支持部材60の前面右部には、装飾体55が上下動可能に支持される。
支持部材60の左端部には、支軸72が設けられている。支軸72は、支持部材60から前方へ延びる。支軸72には、アーム部材70が回転可能に支持されている。アーム部材70は、前後方向と直交する方向に沿って、支軸72から右側へ延びる。アーム部材70は、支持部材60の左下部に設けられたモータ62の回転駆動に伴って、支軸72を中心に回転する。
アーム部材70のうち、支軸72から離間する方向の端部である右端部75には、開口部76が設けられている。開口部76は、アーム部材70の長手方向に長い長穴であり、右端部75を前後方向に貫通する。開口部76には、回転部材81が取り付けられている。回転部材81は、正面視で略円形状の部材である。回転部材81は、右端部75に対して開口部76の長手方向に相対移動可能であると共に、前後方向に延びる軸線(図示外)を中心に回転可能である。回転部材81の外周面には、周方向に亘って延びる歯部である噛合部81Aが形成されている。
支持部材60の前面のうち、アーム部材70の右端部75の後方となる部位には、固定部材90が固定されている。固定部材90は歯部92を備える。歯部92は、支持部材60から前方へ立設すると共に、上下方向に直線状に延びる。歯部92は、回転部材81の噛合部81Aと左側から噛み合う。従って、アーム部材70が支軸72を中心に回転する場合に、回転部材81は、歯部92に沿って上方に移動しながら回転できる。以下、回転部材81の可動範囲の下端位置を単に「下端位置」(図3、図4参照)といい、回転部材81の可動範囲の上端位置を単に「上端位置」(図9参照)という。アーム部材70が、支軸72から右斜め下方に延びる回転位置である第一回転位置にある場合(図3参照)、回転部材81は下端位置にある。
回転部材81の右方には、正面視で略矩形状の移動部材110が設けられている。移動部材110は、スライドレール105を介して、支持部材60の前面の右部に取り付けられている。より詳細には、スライドレール105の固定レール105Aが、支持部材60の前面に固定されており、スライドレール105の可動レール105B(図7参照)が移動部材110の後面に固定されている。可動レール105Bは、上下方向に沿って複数並ぶ転動部材(本例では球状部材)を介して、固定レール105Aに取り付けられている。従って、移動部材110は、支持部材60の前方で、上下方向に直線移動可能に支持される。以下、移動部材110の可動範囲の下端位置を単に「下端位置」(図3参照)といい、移動部材110の可動範囲の上端位置を単に「上端位置」(図9、図10参照)という。移動部材110の上端部には、装飾体55が設けられている。つまり、装飾体55は、移動部材110と共に上下動可能である。
移動部材110の左端部には、歯部112が形成されている。歯部112は、上下方向に直線状に延び、回転部材81の噛合部81Aと右側から噛み合う。歯部112が噛合部81Aと噛み合うので、回転部材81の回転及び上下動に伴って、移動部材110は上下動できる。回転部材81が下端位置にある場合、移動部材110および装飾体55は、いずれも、下端位置にある。この場合、装飾体55のうち上端部が、表示面27の下端部と正面視で重なる(図2参照)。
図3および図4に示すように、移動部材110の下端部の右部には、爪部113(図3参照)が設けられている。支持部材60の上端部のうち、爪部113の上方となる部位には、爪部63(図4参照)が設けられている。爪部63,113には、弾性部材101(図3参照)が取り付けられている。本例の弾性部材101は、上下方向に沿って弾性変形可能な引張バネである。弾性部材101は、移動部材110を上方に付勢している。
移動部材110の右上部には、貫通孔114(図3参照)が形成されている。貫通孔114は、正面視で略矩形状であり、移動部材110を前後方向に貫通する。貫通孔114の後方には、レール部材118(図4参照)が設けられている。本例のレール部材118は、支持部材60の前面と一体的に形成されている。レール部材118は、支持部材60の上下方向略中央部から、支持部材60の上端まで上下方向に沿って延びる。レール部材118の前面には、上下方向に延びる平面118A(図4参照)と、平面118Aの上端から上斜め後方へ延びる傾斜面118B(図4参照)とが形成されている。
移動部材110の上部には、支持機構150が設けられている(図7参照)。支持機構150は、装飾体55を、左右方向に延びる後述の軸線A(図5参照)を中心に揺動可能に支持する機構である。図5および図6に示すように、支持機構150は、取付部材120、軸部材128、連結部材130、および付勢部材127(図5参照)を備える。
取付部材120は、移動部材110の前面の上部に取り付けられた部材である。取付部材120は、壁部122及び二つの外側壁部124を備える。壁部122は、背面視で略矩形状であり、二つの締結穴122Aが設けられている。二つの締結穴122Aは、夫々、移動部材110に設けられた二つの挿通孔(図示略)と対向する。二つのネジ(図示外)が夫々、移動部材110の挿通孔に後方から挿通されて、締結穴122Aに締め付けられる。これにより、取付部材120は、移動部材110の前面の上部に取り付けられる。二つの外側壁部124は、夫々、壁部122の左右方向の両端部から前方へ立設する壁部である。二つの外側壁部124は、左右方向に間隔を空けて対向する。二つの外側壁部124には、夫々、支持孔が設けられている。
軸部材128は、左右方向に延びる。軸部材128の左右方向の両端部は、夫々、二つの外側壁部124の支持孔に嵌合される。これにより、軸部材128は二つの外側壁部124に固定されている。
連結部材130は、内側壁部131,133、固定壁部134(図5参照)、および延設壁部135を備える。内側壁部131,133は、二つの外側壁部124の間に設けられている。内側壁部131,133は、左右方向に沿って左側から順に間隔を空けて配置される。内側壁部131,133の後部は、夫々、取付部材120の壁部122に対して前方から対向する。内側壁部131、133の前後方向の略中央部には、夫々、軸部材128が挿通される円形孔(図示外)が設けられている。円形孔の内径は、軸部材128の外径よりも僅かに大きい。これにより、連結部材130は、軸部材128によって揺動可能に支持されている。連結部材130は、軸部材128の軸線である軸線Aを中心に、揺動可能である。
固定壁部134は、内側壁部131,133の夫々の前端部を互いに接続する、背面視で略矩形状の壁部である。固定壁部134の上端部は軸部材128よりも上側に位置し、固定壁部134の下端部は軸部材128よりも下側に位置する。固定壁部134には、左右方向に並ぶ二つの挿通孔(図示外)が設けられている。固定壁部134の二つの挿通孔は、夫々、装飾体55のベース59の下部に設けられた二つの締結穴(図示略)と対向する。二つの螺子(図示外)が夫々、固定壁部134の挿通孔に後方から挿通されて、ベース59の締結穴に締め付けられる。これにより、装飾体55は、軸部材128よりも前側で固定壁部134に固定されると共に、連結部材130と一体的に軸線Aを中心に揺動可能である。
延設壁部135は、内側壁部133の下端部から貫通孔114(図3参照)の内側まで前後方向に延びる、側面視略矩形の壁部である。つまり、延設壁部135は、貫通孔114と固定壁部134との間で前後方向に延びる部位を含む。延設壁部135は後端部には、円筒部135A(図6参照)が形成されている。円筒部135Aは、貫通孔114よりも後方で、延設壁部135から左方に延びる。円筒部135Aは、軸部材128よりも後斜め下方に位置する。
円筒部135Aには、貫通孔114から後方に露出するローラ94が設けられている。ローラ94は、中央部に孔(図示外)が形成された円板状の回転体(転動部材)である。ローラ94の孔に円筒部135Aが挿通されることで、ローラ94は円筒部135Aによって回転可能に支持される。円筒部135Aの筒孔(図示外)には、締結部材97が締結されている。本例の締結部材97は、皿ネジである。ローラ94は、締結部材97の左端部に形成された頭部と延設壁部135の後端部との間に配置されることで、左右方向の移動が規制される。従って、ローラ94は、簡易な構成で、延設壁部135に組み付けることができる。
付勢部材127(図5参照)は、本例ではコイルバネである。付勢部材127は、固定壁部134の上端部と、壁部122の上端部との間で、圧縮された状態で配置される。付勢部材127は、軸部材128よりも上側に位置する。つまり、付勢部材127は、上下方向において、軸部材128に対してローラ94とは反対側に位置する。付勢部材127は、固定壁部134を前方へ付勢する。これにより、装飾体55は、軸線Aを中心に右側面視で反時計回りに付勢されている。
装飾体55の軸線Aを中心とした揺動範囲を説明する。装飾体55は、第一揺動位置(図4、図7等参照)と第二揺動位置(図9、図10参照)の間を揺動可能である。第一揺動位置は、ローラ94がレール部材118の平面118Aと当接する装飾体55の揺動位置である。つまり、付勢部材127によって付勢される装飾体55は、ローラ94が平面118Aと当接することによって、右側面視で反時計回りへの揺動を規制される。装飾体55が第一揺動位置にある場合、内側壁部131、133(図6参照)の下側後部は、壁部122(図6参照)に対して前方に離間する。本例では、装飾体55が第一揺動位置にある場合、装飾体55の下部は、上部よりも前方に位置する。つまり、装飾体55が第一揺動位置にある場合、第一装飾部材51と第二装飾部材52の夫々の前面は、上斜め前方を向く。
第二揺動位置は、内側壁部131,133の下側後部が壁部122と当接する装飾体55の揺動位置である。つまり、付勢部材127によって付勢される装飾体55は、内側壁部131、133が壁部122と当接することによって、右側面視で反時計回りへの揺動を規制される。本例では、装飾体55が第二揺動位置にある場合、装飾体55の下部と上部は、いずれも、同じ前後方向位置にある。つまり、装飾体55が第二揺動位置にある場合、第一装飾部材51と第二装飾部材52の夫々の前面は、前方を向く。
尚、装飾体55が第一揺動位置にある場合、ローラ94の後端は、傾斜面118Bの下端と前後方向において略同じ位置にある(図7参照)。装飾体55が第二揺動位置にある場合、ローラ94の後端は、傾斜面118Bの上端と前後方向において略同じ位置にある(図10参照)。従って、装飾体55の上下動に伴いローラ94が傾斜面118Bに沿って転動することで、装飾体55は、第一揺動位置と第二揺動位置との間を揺動する。
図3、図4、図7〜図10を参照し、装飾体55を下端位置から上端位置まで移動させる動作装置30の動作を説明する。尚、図7、図8、および図10では、移動部材110を仮想線によって模式的に図示する。
モータ62が回転駆動すると、第一位置にあったアーム部材70は、支軸72を中心に正面視で反時計回り(図3の矢印P方向)に回転する。アーム部材70の回転に伴って、開口部76の内壁面は、回転部材81を上方に付勢すると共に、回転部材81に対してアーム部材70の長手方向に相対移動する。これにより、回転部材81は、前後方向に延びる軸線(図示外)を中心に正面視で反時計回り(図3の矢印Q方向)に回転しながら、上方に直線移動する。
回転部材81が直線移動しながら回転移動することによって、移動部材110および装飾体55は、下端位置から上方に移動する。この場合、弾性部材101(図3参照)が移動部材110を上方に付勢しているので、回転駆動するモータ62に加わる負荷は、低減する。
図7および図8に示すように、移動部材110の移動に伴い、ローラ94は、移動部材110よりも後方となる位置にて、レール部材118に対して転動しながら上方へ移動する。ローラ94が平面118A(図4参照)に対して転動する間、装飾体55は、第一揺動位置にある状態を維持しつつ上方に移動する。この場合、付勢部材127が装飾体55を付勢しているので、ローラ94は平面118Aに安定して接触できる。
ローラ94は、平面118Aに対して転動した後、傾斜面118Bに対して転動する(図示外)。装飾体55が上方に移動するにしたがって、ローラ94と傾斜面118Bとの接触位置は、後方に変位する。つまり、装飾体55が上方に移動するにしたがって、装飾体55は軸線Aを中心に右側面視で反時計回りに揺動する。装飾体55の所定角度は徐々に変化する。この場合、付勢部材127が装飾体55を付勢しているので、ローラ94は傾斜面118Bに安定して接触できる。
ローラ94が傾斜面118Bの上端まで転動し、さらに、ローラ94がレール部材118に対して上方に離間した場合、装飾体55は第二揺動位置まで揺動する(図9、図10参照)。
図9及び図10に示すように、ローラ94が傾斜面118Bに対して上方に離間した後も、アーム部材70が回転することによって、移動部材110および装飾体55は上方に移動する。装飾体55は、第二揺動位置にある状態を維持しつつ上方に移動する。アーム部材70が、軸線Aから右上方に延びる回転位置である第二回転位置(図9参照)まで回転すると、モータ62は回転駆動を停止する。回転部材81および移動部材110は、上端位置まで移動し停止する。同様に装飾体55は、第二揺動位置にある状態で上端位置まで移動し停止する。
本例では、装飾体55が第一揺動位置から第二揺動位置まで揺動することで、装飾体55は軸線Aを中心に約16°揺動し、装飾体55の上下方向の長さは、長くなる。図7で示す寸法L1は、第一揺動位置にある装飾体55の上下方向の長さを示し、図10で示す寸法L2は、第二揺動位置にある装飾体55の上下方向の長さを示す。つまり、寸法L2は寸法L1よりも長い。
移動部材110の移動量について説明する。本例では、アーム部材70の回転に伴って、回転部材81は上方に移動しながら更に回転する。よって、移動部材110の移動量は、回転部材81の回転移動量と、回転部材81の上方への移動量とを合計した移動量になる。回転部材81の回転移動量と、回転部材81の上方への移動量は同じである。故に、移動部材110と装飾体55の夫々の移動量は、回転部材81の上方への移動量の2倍となる。
本例では、装飾体55が下端位置にある場合、装飾体55のうち上端部が表示面27の下端部と正面視で重なる。一方、装飾体55が上端位置にある場合、装飾体55の略全体が表示面27の下半分と正面視で重なる。つまり、装飾体55が下端位置と上端位置との間を移動することで、装飾体55と表示面27とが正面で重なる部位の面積は、大きく変わる。従って、表示面27の外観は大きく変化する。
図7〜図10を参照し、動作装置30が装飾体55を上端位置から下端位置まで移動させる動作を説明する。モータ62が回転駆動することによって、第二回転位置にあったアーム部材70は、支軸72を中心に正面視で時計回り(図9の矢印S方向)に回転する。回転部材81は、正面視で時計回り(図9の矢印T方向)に回転しながら、上端位置から下方に移動する。移動部材110および装飾体55はいずれも上端位置から下方に、弾性部材101の付勢力に抗って移動する。この場合、移動部材110と装飾体55の自重が、移動部材110と装飾体55の下方への移動を補助するので、回転駆動するモータ62に加わる負荷は、低減する。尚、ローラ94が傾斜面118Bの上端まで下方に移動する間、装飾体55は第二揺動位置にある状態を維持しつつ下方に移動する。
ローラ94は、傾斜面118Bの上端と接触し、さらに傾斜面118Bに沿って下方に転動する。傾斜面118Bが下方向に沿って前側に傾斜して延びるので、ローラ94は、前方へ向かう反力を、傾斜面118Bから受ける。装飾体55は、軸線Aを中心に右側面視で反時計回りに揺動する。言い換えると、ローラ94が傾斜面118Bに沿って下方に転動することで、移動部材110および装飾体55の下方への推進力は、装飾体55の第一揺動位置へと向かう揺動力に変換される。従って、装飾体55は、付勢部材127の付勢力に抗って、第一揺動位置に向けて揺動する。ローラ94が平面118Aの上端まで転動すると、装飾体55は第一揺動位置まで揺動する。
ローラ94が平面118Aの上端から下方に転動する場合、装飾体55は第一揺動位置に位置する状態を維持して下方に移動する。アーム部材70が第一回転位置(図3参照)まで回転すると、回転部材81、移動部材110、および装飾体55は、いずれも下端位置まで移動し、モータ62は回転駆動を停止する。
以上説明したように、演出装置50の動作装置30は、支持機構150、ローラ94、およびレール部材118を備える。装飾体55は、支持機構150によって軸線Aを中心に揺動可能に支持される。支持機構150が装飾体55を支持することで、装飾体55は移動部材110と共に上下動可能である。装飾体55が上端位置から下方に移動する場合、ローラ94は傾斜面118Bの上端から下端まで転動する。下方に移動するローラ94は、前方を向く反力を、傾斜面118Bから受ける。これにより、装飾体55は、軸線Aを中心に右側面視で時計回りに回転する。つまり、ローラ94及びレール部材118は、上下方向のうち下方向に移動する装飾体55の推進力を、装飾体55の軸線Aを中心とした揺動力に変換し、装飾体55の所定角度を変化させる角度調整機構として機能する。装飾体55が下方に移動しながら所定角度を変えるので、装飾体55の動きは遊技者にとって変則的に見える。よって、演出装置50は、装飾体55を下方に移動させる場合の演出効果を高めることができる。
また、本例の演出装置50は、装飾体55を上端位置と下端位置の間を移動させることによって、装飾体55の所定角度を変えると共に、装飾体55と表示面27とが正面視で重なる領域の面積を大きく変化させる。従って、演出装置50は、装飾体55を上下動させることによって、表示面27の外観は大きく変化する。よって、演出装置50は、装飾体55を移動させる演出を実行することで、遊技者の興趣を強く惹き付けることができる。
装飾体55が下端位置にある場合、上端位置にある場合に比べ、装飾体55の上下方向の長さが短くなる。装飾体55が上端位置から下端位置まで移動しても、装飾体55の上下方向の長さが変わらない場合と比べ、装飾体55の見栄えの変化が大きくなる。これにより、表示面27の見栄えの変化が大きくなる。よって、演出装置50は、装飾体55を上下動させる場合の演出効果を更に高めることができる。
装飾体55が、下端位置に位置することで表示面27の中央部から離間する場合、装飾体55の上下方向の長さは、短くなる。従って、装飾体55が下端位置にある場合においては、装飾体55の存在感を抑えることできる。例えば、装飾体55が下端位置である状態で、演出装置50が表示面27を用いた各種の報知演出を実行する場合、遊技者は表示面27を視認し易くなる。
本例では、装飾体55が下端位置から上端位置まで移動すると、装飾体55の上下方向の長さは長くなるので、装飾体55の存在感は大きくなる。本例では、装飾体55の上端位置は、装飾体55が表示面27の中央部と近接する位置である。例えば、大当たり判定の報知演出が実行される場合において、演出装置50が、表示面27で報知演出を実行しながら装飾体55を上端位置まで移動させると、表示面27の外観は大きく変化する。よって、演出装置50は、遊技者の興趣を強く惹き付けることができる。
上端位置にある装飾体55は、表示面27の中央部付近に位置する。この場合、装飾体55が第二揺動位置にあるので、装飾体55の前面は前方を向く。つまり、装飾体55が遊技者の目線と略同じ高さとなる上端位置にある場合に、装飾体55の前面が前方を向く。従って、上端位置にある装飾体55の前面は、遊技者の顔を向く。一方、下端位置にある装飾体55は、表示面27の下端部付近に位置する。この場合、装飾体55が第一揺動位置にあるので、装飾体55の前面は上斜め前方を向く。つまり、装飾体55が、遊技者の目線よりも低い下端位置にある場合であっても、装飾体55の前面は、遊技者の顔を向く。従って、装飾体55は上端位置および下端位置のいずれの位置にある場合であっても、装飾体55の前面は遊技者の顔を向く。動作装置30は、装飾体55を上下動させる場合に、装飾体55の前面が遊技者の顔を向くように所定角度を制御する。よって、演出装置50は、装飾体55の上下方向に位置に関わらず、遊技者にとっての装飾体55の存在感を大きくできる。故に演出装置50は、遊技者の興趣を強く惹き付けることができる。
また、上端位置にある装飾体55の前面は、表示面27の中央付近に位置するので、遊技者の顔と前方から略対向する。よって、演出装置50は、装飾体55を上端位置まで移動させることで、装飾体55の存在感を更に大きくし、遊技者の興趣を更に強く惹き付けることができる。
装飾体55が上端位置から下端位置まで移動する場合、ローラ94がレール部材118に対して転動することによって、装飾体55の所定角度は変化する。装飾体55の所定角度を変化させる機構が、支持機構150、ローラ94、およびレール部材118によって実現される。よって、演出装置50は、装飾体55の所定角度を変化させる機構を簡易化できる。
下端位置にある装飾体55は、第一揺動位置にある。この場合、装飾体55のうち、表示面27から離間する方向の部位である下部は、表示面27に近接する部位である上部よりも前方に位置する。そして、装飾体55が下端位置にある場合、装飾体55の上端部は、表示面27の下端部と正面視で重なる。従って、演出装置50は、装飾体55を下端位置に位置させることで、表示面27に前後方向の立体感を生じさせることができる。故に、演出装置50は、表示面27を用いた演出の演出効果を更に高めることができる。
レール部材118は、傾斜面118Bを含む。傾斜面118Bは、下方向に沿って前側に直線状に延びる。傾斜面118Bが直線状に延びることで、ローラ94は傾斜面118Bに対して転動し易い。よって、演出装置50は、装飾体55の揺動位置を安定して変化させることができる。
動作装置30は、レール部材118と摺動する摺動部材として、ローラ94を備える。
ローラ94は、延設壁部135の円筒部135Aによって回転可能に支持される。従って、装飾体55が上端位置から下方に移動する場合、ローラ94は、傾斜面118Bおよび平面118Aに対して円滑に転動できる。よって、演出装置50は、装飾体55の揺動位置を安定して変化させることができる。
ローラ94を支持する延設壁部135は、内側壁部133から貫通孔114の内側まで後方に延びる。ローラ94は、延設壁部135によって、貫通孔114から後方に露出する位置にて回転可能に支持される。延設壁部135は、ローラ94を支持するために、上下方向および左右方向に折れ曲がった形状をなす必要がない。よって、延設壁部135の上下方向および左右方向の長さは、短くなる。故に、演出装置50は小型化できる。
本例では、レール部材118とローラ94のうち、ローラ94が支持機構150(即ち移動部材110)に設けられる。レール部材118が支持機構150によって支持される場合と比べ、上下方向に移動する装飾体55の推進力は、ローラ94の円筒部135Aを中心とした回転力に変換され易い。よって、演出装置50は、装飾体55を上端位置から下方に移動させる場合、装飾体55を安定して揺動させることができる。故に、演出装置50は、装飾体55の所定角度を安定して変化させることができる。
動作装置30は付勢部材127を備える。付勢部材127は、装飾体55のうち、軸線Aよりも上側にある部位を、軸線Aを中心に右側面視で反時計回りに付勢する。言い換えると、付勢部材127は、装飾体55が第二揺動位置から第一揺動位置に向けて揺動する方向とは反対方向へ、装飾体55を付勢する。これにより、装飾体55が下方向および上方向のいずれの方向に移動する場合であっても、ローラ94は、平面118Aと傾斜面118Bとに安定して接触できる。故に、演出装置50は、装飾体55を上端位置と下端位置の間で移動させる場合、装飾体55の所定角度を安定して変化させることができる。
レール部材118は、傾斜面118Bの下側で上下方向に延びる平面118Aを含む。
装飾体55が下端位置から上方に移動する場合、ローラ94が平面118Aに対して転動する間、装飾体55は第一揺動位置にある状態を維持する。即ち、下端位置から上方に移動する装飾体55は、移動を開始した直後に、第一揺動位置から第二揺動位置に向けて揺動することはない。従って、装飾体55の上方への移動に伴う、装飾体55の所定角度の変化は、変則的になる。故に、演出装置50は、装飾体55を上方に移動させる場合の演出効果を高めることができる。
傾斜面118Bは、上下動するローラ94の可動範囲の上端よりも下側にある。従って、装飾体55が上端位置から下方への移動を開始した場合、ローラ94が傾斜面118Bと接触するまでの間、装飾体55は第二揺動位置にある状態を維持する。即ち、上端位置から下方に移動する装飾体55は、移動を開始した直後に、第二揺動位置から第一揺動位置に向けて揺動することはない。従って、装飾体55の下方への移動に伴う、装飾体55の所定角度の変化は、変則的になる。故に、演出装置50は、装飾体55を下方に移動させる場合の演出効果を高めることができる。
上記実施形態において、パチンコ機1は本発明の「遊技機」の一例である。移動部材110は本発明の「可動体」の一例である。支持部材60は本発明の「支持体」の一例である。ローラ94、レール部材118、および付勢部材127は本発明の「角度調整機構」の一例である。レール部材118は本発明の「延設部材」の一例である。ローラ94は本発明の「摺動部材」の一例である。左右方向は本発明の「第一所定方向」の一例である。上下方向は本発明の「第二所定方向」の一例である。下方向は本発明の「第一方向」の一例である。前側は本発明の「一方側」の一例である。移動部材110の上端位置は本発明の「第一位置」の一例である。移動部材110の下端位置は本発明の「第二位置」の一例である。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは勿論である。動作装置30は、装飾体55を、上下方向に代えて左右方向に直線移動させる構成であってもよい。また、動作装置30は、例えば、正面視で上下方向および左右方向に対して傾斜する方向に、装飾体55を直線移動させる構成であってもよい。
装飾体55は直線移動することに限定されない。例えば、支持部材60によって支持される装飾体55は、モータ62の回転駆動に伴って、前後方向に延びる軸線を中心に回転移動する構成であってもよい。この場合、支持部材60に設けられるレール部材118は、装飾体55の回転方向に沿って円弧状に延びる。
装飾体55の上端位置と下端位置は、いずれも、装飾体55の略全体が正面視で表示面27と重なる位置であってもよい。つまり、装飾体55が上端位置と下端位置のいずれか一方の位置にある場合、いずれか他方の位置にある場合よりも、表示面27の中央部に接近していればよい。
第一揺動位置と第二揺動位置との間を揺動する装飾体55の揺動角度は、16°より大きくてもよく、例えば20°以上90°未満であってもよい。この場合、例えば傾斜面118Bの前端位置が図10で示す位置よりも前方にあることによって、装飾体55の揺動角度は大きくなる。第一揺動位置にある装飾体55の上下方向の長さは、図7で示す寸法L1よりもさらに小さくなる。
装飾体55は、軸線が略前後方向に延びる円柱体であるがこれに限定されない。例えば、装飾体55は、上下方向の両端部が夫々、軸線Aを中心に円弧状となる形状であってもよい。この場合、装飾体55が、第一揺動位置および第二揺動位置のいずれの揺動位置にあっても、装飾体55の上下方向の長さは変わらない。
レール部材118は、平面118Aを備える代わりに、上方向に向かう程前方へ延びる第一面と、上方向に向かう程後方に延びる第二面とを、上下方向に沿って交互に複数備えてもよい。この場合、装飾体55は、上下動する場合、軸線Aを中心に側面視で時計回りおよび反時計回りに交互に揺動できる。従って、上下動する装飾体55の動きは、更に変則的になる。
装飾体55の第一揺動位置と第二揺動位置は、上記実施形態とは反対であってもよい。つまり、装飾体55が第一揺動位置にある場合、装飾体55の前面は前方を向き、装飾体55が第二揺動位置にある場合、装飾体55の前面は上斜め前方を向いてもよい。装飾体55が、下端位置から上端位置まで移動する間に、第一揺動位置から第二揺動位置まで揺動することで、装飾体55の上下方向における長さは、短くなる。従って、演出装置50は、装飾体55を上端位置まで移動させることで遊技者の興趣を惹き付けつつも、装飾体55が表示面27を正面視で遮るのを抑制できる。これにより、演出装置50は、装飾体55と表示面27とを用いた複合的な演出を実行する場合に、全体としてまとまりのある演出を実行できる。
ローラ94は円筒部135Aに回転可能に支持される代わりに、回転不能に支持されてもよい。この場合であっても、装飾体55の上下動に伴い、ローラ94が傾斜面118Bに対して摺動することで、装飾体55の揺動位置は変化する。
延設壁部135は、内側壁部133の下端部から後方に延びることに限定されない。例えば、延設壁部135は、装飾体55のベース59のうち、軸部材128に対して上方又は下方にある部位から後方に延びてもよい。この場合であっても、延設壁部135に設けられたローラ94が、装飾体55の上下動に伴って傾斜面118B上を転動することで、装飾体55の揺動位置は変化する。
ローラ94は、延設壁部135(即ち移動部材110)に設けられる代わりに、支持部材60に設けられてもよい。この場合、レール部材118は、移動部材110に設けられ、平面118Aおよび傾斜面118Bは、いずれも、レール部材118の後端面に形成される。
また、請求項、明細書および図面に記載される全ての要素(例えば、図柄表示装置、大入賞装置、始動入賞口等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。また、前記要素につけられた名称(要素名)は、単に本件の記載のために便宜上付与したにすぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。 従って、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「演出装置」は、ハード単体でも、ソフトを含んだものであっても構わない。
更には、上記全ての要素のうちの複数の要素を適宜一体的に構成するか、もしくはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、何れも当業者であれば容易に考えられる事項であり、敢えて明細書等において全パターンを記載しなくても何れのパターンも想定範囲内であることは明らかであることから、特許請求の範囲等においてそれらを明確に除外している旨の記載がない限りは、それら全てについて本発明に係る権利範囲に含まれることは言うまでもない。従って、その程度の範囲内での構成上の差異を、本実施例に記載がなされていないことを理由に遊技機に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはあたらない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。
<備考>
以下、本開示の作用効果を例示する。下記の構成に注記したカッコ書きは、対応する本開示の構成を例示する。
遊技に関する情報が表示され且つ前方を向く表示面(表示面27)を有する画像表示装置(画像表示装置28)が設けられた演出装置(演出装置50)であって、前後方向と交差する第一所定方向(左右方向)に延びる軸線(軸線A)を中心に装飾体(装飾体55)を揺動可能に支持する支持機構(支持機構150)が設けられ、前記前後方向と前記第一所定方向の夫々と交差する第二所定方向(上下方向)に、前記装飾体と共に変位する可動体(移動部材110)と、前記可動体を、前記装飾体の少なくとも一部が正面視で前記表示面と重なる位置である第一位置(上端位置)と、正面視で前記表示面と重なる前記装飾体の部位が前記第一位置よりも少ない位置である第二位置(下端位置)との間で変位可能に支持する支持体(支持部材60)と、前記第二所定方向のうち第一方向(下方向)に変位する前記装飾体の推進力を、前記装飾体の揺動力に変換し、前記装飾体の前記第二所定方向に対する角度である所定角度(角度θ)を変化させる角度調整機構(ローラ94、レール部材118、付勢部材127)とを備えた演出装置。
上記構成によれば、装飾体は、可動体と共に第一方向に変位する場合に、角度調整機構によって、所定角度を変化させる。装飾体の動きは遊技者にとって変則的に見える。よって、演出装置は、装飾体を変位させる場合の演出効果を高めることができる。
前記角度調整機構は、前記可動体が前記第二位置にある場合に、前記第一位置にある場合と比べて、前記装飾体の前記第二所定方向における長さ(寸法L1,L2)が短くなるように、前記所定角度を変化させてもよい。この場合、演出装置は、可動体の第一位置から第二位置への変位に伴う、画像表示装置の見栄えの変化が大きくなる。よって、演出装置は、装飾体を変位させる場合の演出効果を更に高めることができる。
前記角度調整機構は、
前記支持体と前記可動体のいずれか一方に設けられ、前記第一方向に沿って前記前後方向の一方側へ延びる延設部材(レール部材118)と、前記支持体と前記可動体のいずれか他方に設けられ、前記可動体が前記第一位置と前記第二位置との間を変位する場合に、前記延設部材に対して摺動する摺動部材(ローラ94)とを備えてもよい。この場合、角度調整機構は、摺動部材を延設部材に対して摺動させることによって、所定角度を変化させる。よって、角度調整機構を簡易化できる。
前記角度調整機構は、前記可動体が前記第二位置にある場合に、前記装飾体のうち前記表示面から離間する部位が、前記表示面に近接する部位よりも前方に位置するように、前記所定角度を変化させてもよい。この場合、演出装置は、可動体を第二位置まで変位させた場合に、表示面に立体感を生じさせることができる。よって、演出装置は、表示面を用いた演出の演出効果を更に高めることができる。
前記延設部材は、前記第一方向に沿って前記一方側へ直線状に延びる部位(傾斜面118B)を含んでもよい。この場合、延設部材が直線状に延びるので、摺動部材は、延設部材に対して円滑に摺動できる。
前記摺動部材は、前記延設部材に対して転動する転動部材(ローラ94)であってもよい。この場合、摺動部材が転動部材であるので、角度調整機構は所定角度を安定して変化させることができる。
前記装飾体、前記可動体、及び前記支持体は、前側から順に配置され、前記可動体は、前後方向と対向する貫通孔(貫通孔114)を備え、前記支持機構は、前記可動体よりも前側で前記装飾体を支持する支持部(固定壁部134)と、前記貫通孔と前記固定壁部との間で前後方向に延びる部位を含む延伸部(延設壁部135)とを有する第一支持部材(連結部材130)と、前記第一支持部材を、前記軸線を中心に揺動可能に支持する第二支持部材(軸部材128)とを備え、前記延設部材と前記摺動部材のうち、前記可動体に設けられた部材である第一部材(ローラ94)は、少なくとも一部が前記貫通孔よりも後側に配置されるように、前記延伸部によって支持されてもよい。この場合、支持機構の第二所定方向の長さが短くなる。よって、演出装置を小型化できる。
前記第一部材は、前記転動部材であってもよい。この場合、前記可動体が第一位置と第二位置の間で変位する場合に、可動体の移動力が転動部材の回転力に変換され易い。よって、角度調整機構は、所定角度を安定して変化させることができる。
前記角度調整機構は、前記可動体が前記第二位置まで変位する場合に前記装飾体が揺動する方向とは反対方向に向けて、前記装飾体を付勢する付勢部材(付勢部材127)を備えてもよい。この場合、可動体が第一位置と第二位置の間を変位する場合において、延設部材と摺動部材は互いに接触した状態を維持し易い。よって、角度調整機構は、安定して所定角度を変化させることができる。
上記演出装置を備えた遊技機(パチンコ機1)。この場合、遊技機は、上記演出装置と同様の効果を奏する。