JP2019162030A - 駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】移動体ユニットを移動する駆動力を変更できる駆動装置を提供する。【解決手段】駆動装置1は、移動体ユニット3と、移動体ユニット3を支持する支持ユニット6と、電気信号を機械的な振動に変換する振動子7とを備え、振動子7の振動により移動体ユニット3が支持ユニット6に対して相対的に移動する。移動体ユニット3を移動する駆動力が変更されるように、振動子7への電気信号の振幅及びデューティ比の少なくとも一方が変更される。【選択図】図2

Description

本発明は、電気エネルギーを駆動力に変換する駆動装置に関するものであって、特に、圧電素子といった振動子の駆動により機械的動作を実行する駆動装置に関する。
従来、電気エネルギーを機械的仕事に変換する装置として、圧電素子を利用した駆動装置がある。本出願人は、ガイド部材と拘束部材とで支持された駆動軸の一端に圧電素子を取り付け、当該圧電素子を伸縮させることで駆動軸を軸方向に移動させる駆動装置を提案している(特許文献1参照)。また、圧電素子を利用した駆動装置において、鋸波の単一パルス又は連続パルスを圧電素子に電圧印加し、移動体の固着状態(スティック)と摺動状態(スリップ)を変化させて、移動させている(特許文献2参照)。
特開2015-128360号公報 特開2006-254595号公報
本発明は、移動体ユニットを移動する駆動力を変更することができる駆動装置を提供することを技術的課題としている。
本発明は、移動体ユニットと、前記移動体ユニットを支持する支持ユニットと、電気信号を機械的な振動に変換する振動子とを備え、前記振動子の振動により前記移動体ユニットが前記支持ユニットに対して相対的に移動する駆動装置であって、前記移動体ユニットを移動する駆動力が変更されるように、前記振動子への電気信号の振幅及びデューティ比の少なくとも一方が変更されるものである。
上記駆動装置において、前記移動体ユニットを構成する出力軸の一端に前記振動子が固定されており、前記支持ユニットが、前記移動体ユニットを前記出力軸で支持するガイド部材と、前記ガイド部材と連結して前記移動体ユニットの前記出力軸を拘束する拘束部材と、前記拘束部材を前記出力軸に向けて押圧する弾性部材とを備えており、前記支持ユニットを覆う筐体の内周面と前記拘束部材とに前記弾性部材を接触させているものとしてもよい。
本発明の駆動装置は、移動体ユニットを移動する駆動力を変更できる。
3軸操作用駆動装置の構成例を示す概略斜視図である。 伸縮駆動装置の第1基本構成を示す概略図である。 制御部の出力を示すタイミングチャートであり、(A)〜(D)は電気信号の第1電気信号及び第2電気信号の波形図である。 伸縮駆動装置の第2基本構成を示す概略図である。 制御部の出力を示すタイミングチャートであり、(A)〜(C)は電気信号の第1電気信号及び第2電気信号の波形図である。 第1実施形態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は左側面図である。 同実施形態を示す、(A)は底面図、(B)は右側面図である。 同実施形態を示す、(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は図6(A)のA−A位置断面図である。 同実施形態を示す、(A)は図6(B)のB−B位置断面図、(B)は図6(A)のC−C位置断面図である。 第1実施形態の一変形例を示す縦断面図である。 第1実施形態の他の変形例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は左側面図である。 同変形例を示す、(A)は底面図、(B)は右側面図である。 同変形例を示す、(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は図11(A)のA1−A1位置断面図である。 同変形例を示す、(A)は図11(B)のB1−B1位置断面図、(B)は図11(A)のC1−C1位置断面図である。 第1実施形態のさらに他の変形例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は左側面図である。 同変形例を示す、(A)は底面図、(B)は右側面図である。 同変形例を示す、(A)は正面図、(B)は図15(A)のA2−A2位置断面図、(C)は図15(A)のD2−D2位置断面図である。 同変形例を示す、(A)は図15(B)のB2−B2位置断面図、(B)は図15(A)のC2−C2位置断面図である。 第2実施形態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は左側面図である。 同実施形態を示す、(A)は底面図、(B)は右側面図である。 同実施形態を示す、(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は図19(A)のD−D位置断面図である。 同実施形態を示す、(A)は図19(B)のE−E位置断面図、(B)は図19(A)のF−F位置断面図である。 第3実施形態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は左側面図である。 同実施形態を示す、(A)は底面図、(B)は右側面図である。 同実施形態を示す、(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は図23(A)のG−G位置断面図である。 同実施形態を示す、(A)は図23(B)のH−H位置断面図、(B)は図23(A)のI−I位置断面図である。 第4実施形態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は左側面図である。 同実施形態を示す、(A)は底面図、(B)は右側面図である。 同実施形態を示す、(A)は正面図、(B)は図27(A)のJ−J位置断面図である。 同実施形態を示す、(A)は図27(B)のK−K位置断面図、(B)は図27(A)のL−L位置断面図である。 第1例の出力部材を構成する駆動装置の外観を示すもので、(A)が平面図であり、(B)が正面図である。 同駆動装置の内部構成を示すもので、(A)が左側面図であり、(B)が右側面図である。 同駆動装置の内部構成を示す斜視図である。 同駆動装置の動作状態を示すもので、(A)がA−A断面図であり、(B)が平面図である。 同駆動装置の振動ユニットの構成を示す分解斜視図である。 同駆動装置の構成を示す分解斜視図である。 第2例の出力部材を構成する駆動装置の外観を示すもので、(A)が平面図であり、(B)が正面図である。 同駆動装置の内部構成を示すもので、(A)が左側面図であり、(B)が右側面図である。 同駆動装置の内部構成を示す斜視図である。 同駆動装置の動作状態を示すもので、(A)がA−A断面図であり、(B)が平面図であり、(C)がB−B断面図である。 同駆動装置の構成を示す分解斜視図である。 第3例の出力部材を構成する駆動装置の内部構成を示すもので、(A)が平面図であり、(B)がA−A断面図である。 同駆動装置の内部構成を示す左側面図である。 第4例の出力部材を構成する駆動装置の内部構成を示すもので、(A)が平面図であり、(B)がA−A断面図である。 同駆動装置の内部構成を示す左側面図である。 本発明の第4実施形態となる駆動装置の内部構成を示す左側面図である。 出力部材をグリッパに適用した例を示す平面図であり、(A)がグリッパを開いた状態を示し、(B)がグリッパを当接させた状態を示し、(C)がグリッパを限界まで閉じた状態を示す。
<3軸操作用駆動装置>
以下に、本発明の駆動装置を3軸操作用駆動装置に適用した例を示し、図面に基づいて説明する。なお、図1は、以下に説明する3軸操作用駆動装置の構成を示す概略斜視図である。本発明の駆動装置は、3軸操作用駆動装置以外にも、1軸操作用駆動装置や2軸操作用駆動装置であっても構わないし、回転動作を行う駆動装置と組み合わせたものとしても構わない。
図1に示す3軸操作用駆動装置は、台座50上に一端が固定されて立設された上下方向(Z軸方向)用の伸縮駆動装置1Aと、伸縮駆動装置1Aの出力側となる他端に固定された左右方向(Y軸方向)用の伸縮駆動装置1Bと、伸縮駆動装置1Bの出力側に固定された前後方向(X軸方向)用の伸縮駆動装置1Cと、伸縮駆動装置1Cの出力側に固定された出力部材2とを備える。伸縮駆動装置1A〜1Cはそれぞれ同一の構成を有しており、移動体ユニット3の出力軸4を筐体5に対して軸方向にスライドさせて伸縮する。
伸縮駆動装置1Aは、出力軸4の軸方向が上下となる台座50に筐体5の下端が固定されて、台座50より立設しており、筐体5の上端側より移動体ユニット3を上下に抜挿することで、伸縮駆動装置1B,1Cを介して接続された出力部材2を上下方向に移動させる。伸縮駆動装置1Bは、伸縮駆動装置1Aにおける移動体ユニット3上端の出力側に筐体5の出力側(右側)が固定され、台座50に対して左右方向に水平に配置されており、筐体5の右端より移動体ユニット3を左右に抜挿することで、伸縮駆動装置1Cを介して接続された出力部材2を左右方向に移動させる。伸縮駆動装置1Cは、伸縮駆動装置1Bにおける移動体ユニット3上端の出力側に筐体5の出力側(前側)が固定され、台座50に対して前後方向に水平に配置されており、筐体5の前端より移動体ユニット3を前後に抜挿することで、移動体ユニット3前端に接続された出力部材2を前後方向に移動させる。
<伸縮駆動装置の第1基本構成>
次いで、本発明の駆動装置となる伸縮駆動装置1A〜1Cの第1基本構成について、図2を参照して以下に説明する。以下では、伸縮駆動装置1A〜1Cを単に伸縮駆動装置1とする。図2は、本基本構成における伸縮駆動装置の構成を示す概略図である。
本基本構成における伸縮駆動装置1は、図2に示すように、移動体ユニット3と、移動体ユニット3を支持する支持ユニット6と、電気信号を機械的な振動に変換する圧電素子(振動子)7とを備える。圧電素子7の振動により移動体ユニット3が支持ユニット6に対して相対的に移動する。制御部8は、移動体ユニット3が支持ユニット6に対して停止したスティック状態から移動体ユニット3と支持ユニット6との摩擦による停止状態を不安定にする第1電気信号と、移動体ユニット3を支持ユニット6に対して移動させる第2電気信号とを発生して、圧電素子7に与える。
移動体ユニット3を構成する出力軸4の一端に圧電素子7が固定されており、第1電気信号が圧電素子7に与えられた後に、第2電気信号が圧電素子7に与えられる。これにより、移動体ユニット3が支持ユニット6との摩擦による停止が不安定になる状態を経て、スリップ状態に移行し、移動体ユニット3が支持ユニット6に対して移動する。圧電素子7に二種類の第1及び第2電気信号を組み合わせて供給する構成としているため、第1及び第2電気信号それぞれを調整して組み合わせることで、圧電素子7による振動波形を調整できる。すなわち、移動体ユニット3の移動量に応じて第1及び第2電気信号それぞれを調整して組み合わせることができるため、移動体ユニット3の目標位置の高分解能化を図ると同時に、移動体ユニット3を高速に目標位置まで移動できる。従って、伸縮駆動装置は、安定した精密な動作を高速で実現できるため、あらゆる分野で必要とされる微細精密操作に適用可能となる。
軸状の構成を有する移動体ユニット3は、出力軸4の一端に圧電素子7が固定される一方で、出力軸4の他端に出力部材2が固定されている。そして、移動体ユニット3は、筒状に構成された筐体5内に圧電素子7側から挿入されるとともに、筐体5内で出力軸4が軸方向(スライド方向)にのみ自由度を有するように支持ユニット6で支持される。出力軸4の他端に固定された出力部材2は、筐体5の外部に配置されており、筐体5の延長方向(軸方向)外側で、移動体ユニット3のスライド動作に従い、出力軸4の軸方向に沿って移動する。
伸縮駆動装置1に電気信号を与える制御部8は、移動体ユニット3と支持ユニット6との摩擦による停止状態を不安定にする第1電気信号を出力する第1電気信号発生部81と、移動体ユニット3を支持ユニット6に対して移動させる第2電気信号を出力する第2電気信号発生部82と、第1及び第2電気信号発生部81,82それぞれからの電気信号を加算する加算部83とを備える。制御部8では、第1電気信号発生部81からの第1電気信号が、加算部83において、第2電気信号発生部82からの第2電気信号に重畳されて、移動体ユニット3の圧電素子7に出力される。すなわち、第1電気信号発生部81から出力される第1電気信号が、加算部83を介して移動体ユニット3の圧電素子7に入力されるとともに、第2電気信号発生部82から出力される第2電気信号が、加算部83を介して移動体ユニット3の圧電素子7に入力される。
本基本構成における伸縮駆動装置1は、図3(A)に示すように、移動体ユニット3の圧電素子7に対して、第1電気信号発生部81からパルス幅Tp1で且つ振幅−V1(V1>0)となる電圧信号(電流信号でもよい)によるパルス波の第1電気信号P1が出力される。第1電気信号P1を構成する単一パルスは、加算部83を介して圧電素子7に入力されると、パルス幅Tp1が短いため圧電素子7への印加時間が短くなることから、圧電素子7が瞬間的に伸縮することで、移動体ユニット3に微弱な振動が与えられる。移動体ユニット3は、第1電気信号P1の単一パルスに基づく圧電素子7からの振動が与えられることで、支持ユニット6との摩擦力が静摩擦力から動摩擦力へ変化する。すなわち、第1電気信号(単一パルス)P1が圧電素子7に与えられることにより、支持ユニット6に対する摩擦による移動体ユニット3の停止状態が不安定となる。
第1電気信号P1が出力された後、時間T1となるパルス停止期間(間欠期間)が経過すると、第2電気信号発生部82からパルス幅Tp2(Tp2>Tp1)で且つ振幅V2(V2≧V1)となる電圧信号(電流信号でもよい)によるパルス波の第2電気信号P2が出力される。このとき、移動体ユニット3と支持ユニット6との摩擦力が静摩擦力から動摩擦力へ低下しているため、第2電気信号P2を構成する単一パルスの振幅V2が、第1電気信号P1の入力を行わない場合に比べて低い値であっても、移動体ユニット3がスリップ状態を維持して移動する。即ち、第1電気信号P1により移動体ユニット3の停止状態が不安定となることで、第2電気信号P2の振幅を低い値としても移動体ユニット3が移動できるため、第2電気信号P2の振幅を限界値とした際の移動体ユニット3の移動量が50nm以下となる。
第1電気信号P1及び第2電気信号P2は、周期T2毎に圧電素子7に出力されている。すなわち、第1電気信号P1が出力されてから第2電気信号P2が出力されるまでの時間が、圧電素子7による加振時間であり、第2電気信号P2が出力された後に第1電気信号P1が出力されるまでの時間が、支持ユニット6の振動が減衰して移動体ユニット3が安定した停止状態となる静定時間である。第1及び第2電気信号P1,P2を周期T2毎に複数回出力することで、移動体ユニット3を高い分解能で目標位置まで移動させる。なお、図3(A)の例では、第1電気信号P1を負の単一パルスとする一方、第2電気信号を正の単一パルスとしたが、第1及び第2電気信号P1,P2の正負を反転させることで、移動体ユニット3を図3(A)の例と逆方向に移動できる。
第1電気信号P1が圧電素子7に与えて移動体ユニット3に刺激を与えることで、移動体ユニット3と支持ユニット6の接触部分(摩擦部分)における移動体ユニット3の保持状態(摩擦保持状態)が不安定になる。第1及び第2電気信号P1,P2の間となるパルス停止期間T1は、支持ユニット6による移動体ユニット3の不安定な摩擦停止状態が解消されるまでの時間に設定される。また、第1電気信号P1の振幅V1は、移動体ユニット3の摩擦保持状態が不安定となる程度の高さでよい。このように、第1電気信号P1により移動体ユニット3の摩擦保持状態が不安定となることで、エネルギー量が小さい第2電気信号P2を圧電素子7に与えることで、移動体ユニット3が移動を開始する。
上述したように、第2電気信号P2の振幅を低くすることで、移動体ユニット3の移動量を短くできるため、伸縮駆動装置1の高分解能化を実現できる。一方、移動体ユニット3の移動距離が長くなる場合は、第2電気信号P2の振幅を高くすることで、移動体ユニット3を目標位置まで高速で移動できる。そして、移動体ユニット3が目標位置に近づくに従って、第2電気信号P2の振幅を低い値となるように変化させることで、伸縮駆動装置1の高分解能化と高速化を両立できる。
また、各周期の静定時間を短くすることによっても、移動体ユニット3が完全に停止する前に次ステップの第1及び第2電気信号P1,P2を圧電素子7に与えることで、移動体ユニット3を目標位置まで高速で移動できる。このとき、移動体ユニット3が目標位置に近づくに従って、各周期の静定時間を長くなるように変化させることで、伸縮駆動装置1の高分解能化と高速化を両立できる。更に、各周期の静定時間を短くして次ステップまでに移動体ユニット3を停止させない場合、次ステップにおける第1電気信号P1の振幅を低くすることで、消費電力量を低減できる。
なお、本基本構成において、図3(A)の例にように、第1及び第2電気信号P1,P2について、振幅が互いに正負逆側となる逆極性のパルス波としたが、図3(B)の例のように、振幅が正負同一側となる同一極性のパルス波によるものとしても構わない。また、図3(A)の例では、第1及び第2電気信号P1,P2を矩形波で構成するものとしたが、図3(C)の例のように、擬似的な鋸波(台形状の波形)で構成するものとしても構
わない。
更に、図3(A)の例では、パルス停止時間T1(例えば、7μ秒)が第1電気信号P1のパルス幅Tp1(例えば、3μ秒)より長い時間とするとともに、第2電気信号P2のパルス幅Tp2(例えば、10μ秒)を第1電気信号P1のパルス幅Tp1の4倍以下の時間としたが、図3(D)の例のように、パルス停止時間T1(例えば、1μ秒)が第1電気信号P1のパルス幅Tp1(例えば、3μ秒)より短い時間とするとともに、第2電気信号P2のパルス幅Tp2(例えば、50μ秒)を第1電気信号P1のパルス幅Tp1の10倍以上の時間としても構わない。
図3(D)の例では、第1及び第2電気信号P1,P2は、互いに逆極性となるパルス波であり、第2電気信号P2の立ち上がりが第1電気信号P1と組み合わさることで、移動体ユニット3の摩擦保持状態が不安定となる。その後、第2電気信号P2がたち下がることで、移動体ユニット3が移動する。このとき、第1及び第2電気信号P2のパルス幅Tp2は、支持ユニット6による移動体ユニット3の不安定な摩擦保持状態が解消されるまでの時間に設定される。なお、図3(D)の例においても、第1及び第2電気信号P1,P2を、図3(C)の例と同様の擬似的な鋸波としても構わない。
<伸縮駆動装置の第2基本構成>
次いで、本発明の駆動装置となる伸縮駆動装置1A〜1Cの第2基本構成について、図4を参照して以下に説明する。本基本構成においても、上述の第1基本構成と同様、伸縮駆動装置1A〜1Cを単に伸縮駆動装置1とする。図4は、本基本構成における伸縮駆動装置の構成を示す概略図である。また、本基本構成において、上述の第1基本構成と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
本基本構成における伸縮駆動装置1は、図4に示すように、上述の第1基本構成と同様、出力軸4の一端に圧電素子7が固定されて成る移動体ユニット3を圧電素子7側から筐体5内に挿入されるとともに、移動体ユニット3の出力軸4が筐体5内の支持ユニット6により支持されている。そして、伸縮駆動装置1は、支持ユニット6にも補助圧電素子9が固定されており、移動体ユニット3の圧電素子7及び支持ユニット6の補助圧電素子9それぞれに対して、制御部8より電気信号が出力される。すなわち、伸縮駆動装置1は、移動体ユニット3を構成する出力軸4の一端に固定された圧電素子(第1振動子)7と、支持ユニット6に設けられた補助圧電素子(第2振動子)9とを有している。そして、制御部8が、第2電気信号を圧電素子7に与えられる一方で、第1電気信号を補助圧電素子9に与えることで、移動体ユニット3が筐体5及び支持ユニット6に対して相対的に移動する。
伸縮駆動装置1に電気信号を与える制御部8は、第1電気信号を出力する第1電気信号発生部81と、第2電気信号を出力する第2電気信号発生部82とを備えており、第1電気信号発生部81が支持ユニット6の補助圧電素子9と電気的に接続される一方、第2電気信号発生部82が移動体ユニット3の圧電素子7と電気的に接続される。このとき、伸縮駆動装置1は、補助圧電素子9に第1電気信号を与えると共に圧電素子7に第2電気信号を与えることで、移動体ユニット3がスティック状態からスリップ状態へ移行しようとする(移動体ユニット3と支持ユニット6との摩擦保持状態が不安定となる)。その後、圧電素子7に第2電気信号が与えられることで、移動体ユニット3が支持ユニット6に対して移動する。
本基本構成における伸縮駆動装置1は、図5(A)に示すように、単一の擬似的な鋸波による第2電気信号P2を圧電素子7に与えながら、周波数の高い複数のパルス波による第1電気信号P1を補助圧電素子9に与えている。第2電気信号P2は、周波数F1(例えば、30KHz)となる台形状の波形信号で構成されており、電圧値(電流値)を正側のV3まで瞬時に立ち上げて時間T3だけ維持させた後、時間T4(T4>T3)をかけて負側の−V4まで低下させると、次ステップまで電圧値(電流値)を−V4で維持させる。この第2電気信号P2による単一の鋸波が第2電気信号発生部82より出力されるとき、第1電気信号発生部81からは、パルス発生回数がN回となる複数パルスによる第1電気信号P1が出力される。
周波数F2(F2>F1)となる第1電気信号P1は、Nパルス分(図5(A)の例では、6パルス)で構成され、第2電気信号P2による鋸波の発生タイミングにあわせて補助圧電素子9に与えられる。すなわち、Nパルスによる第1電気信号P1は、第2電気信号P2と同一周期で補助圧電素子9に与えられる。また、第1電気信号P1を構成するパルスの振幅(電圧値又は電流値)は、第2電気信号P2の値V1と比べて低い値V2としてもよい。第2電気信号P2が最大となるときに第1電気信号P1が出力されることで、移動体ユニット3と支持ユニット6との摩擦力による停止状態を不安定な状態にさせる振動の効果と、移動体ユニット3を支持ユニット6に対して移動させる振動の効果が重畳する。これにより、移動体ユニット3をスティック状態からスリップ状態に移行させられ、移動体ユニット3の移動が容易に開始される。
上述のように、補助圧電素子9に第1電気信号P1を与えて支持ユニット6が振動することで、移動体ユニット3と支持ユニット6の接触部分(摩擦部分)における移動体ユニット3の保持状態(摩擦保持状態)が不安定となる。そのため、第2電気信号P2が圧電素子7に与えられると、圧電素子7の振動に併せて即座に移動体ユニット3が移動を開始するため、移動体ユニット3の移動速度を高速化できるとともに、圧電素子7や補助圧電素子9に印加する電力量を低減できる。
なお、図5(A)の例では、第1電気信号P1を第2電気信号P2の立ち上がりタイミングと同時に出力するものとしたが、図5(B)及び図5(C)の例に示すように、第2電気信号P2の立ち上がり前後に第1電気信号P1を出力するものとしても構わない。すなわち、出力軸4と支持ユニット6との係合部分に作用する圧電素子7による振動と補助圧電素子9による振動のタイミングは一致させるか、多少の前後差を設けて最適化してもよい。図5(B)の例のように、第1電気信号P1により補助圧電素子9の振動を開始した後に、第2電気信号P2で圧電素子7を振動させることにより、移動体ユニット3の動作における応答性が高まり、移動体ユニット3の移動速度がより高速化する。
また、出力軸4が長く、支持ユニット6と圧電素子7との距離が長い場合に、図5(C)の例のように、第2電気信号P2により圧電素子7の振動を開始した後に、第1電気信号P1で補助圧電素子9を振動させるものとしてもよい。すなわち、圧電素子7による振動が、出力軸4と支持ユニット6との係合部分まで伝達するのに時間を有する場合に、第1電気信号P1を第2電気信号P2より遅れて出力する。これにより、出力軸4と支持ユニット6との係合部分に作用する圧電素子7による振動と補助圧電素子9による振動のタイミングを一致させることができる。そのため、移動体ユニット3を容易にスリップ状態に移行させることができ、移動体ユニット3の移動が容易に開始される。
また、第1電気信号P1を構成するパルスのデューティ比や振幅値又はパルス発生回数を調節して、第1電気信号P1より補助圧電素子9に与えるエネルギー量を調整できる。そのため、目標位置までが遠い場合は、第2電気信号P2の電圧値(電流値)を高くして移動体ユニット3の移動速度を速めるだけでなく、第1電気信号P1によるエネルギー量を大きくして、移動体ユニット3の応答性を高めることで、伸縮駆動装置1の高速化を図れる。また、第1電気信号P1によるエネルギー量を大きくすることで、第2電気信号P2の電圧値(電流値)を低くしても移動体ユニット3が移動可能(スリップ状態)となるため、移動体ユニット3を微小単位で移動させることができ、伸縮駆動装置1の高分解能化をはかれる。
次いで、上述の各基本構成を有する伸縮駆動装置1の詳細な構成について、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明で必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば「左右」「前後」「上下」など)を用いる場合は、図中の矢印に示すように、図6(A)で紙面に直交する方向を平面視とし、この方向を基準にしている。これらの用語は説明の便宜のために用いたものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<第1実施形態>
上述の第1又は第2基本構成による伸縮駆動装置の第1実施形態について、その詳細な構成を以下に説明する。図6は、本実施形態の伸縮駆動装置の構成を示す平面図及び右側面図であり、図7は、本実施形態の伸縮駆動装置の構成を示す底面図及び左側面図である。図8は、本実施形態の伸縮駆動装置の構成を示す正面図、背面図、及び断面図であり、図9は、本実施形態の伸縮駆動装置の構成を示す断面図である。なお、上述したように、以下の説明において、移動体ユニット3の軸方向(移動体ユニット3の移動方向)を前後方向とする。
図6〜図9に示すように、本実施形態の伸縮駆動装置1は、圧電素子7を一端に固定させた出力軸4による移動体ユニット3と、移動体ユニット3の圧電素子7側が挿入される筐体5と、筐体5内で移動体ユニット3の出力軸4を支持する支持ユニット6とを備え、移動体ユニット3の出力軸4の他端に出力部材2が固定されている。支持ユニット6は、移動体ユニット3を出力軸4で支持するガイド部材11と、ガイド部材11と連結して移動体ユニット3の出力軸4を拘束する拘束部材12と、拘束部材12を出力軸4に向けて押圧する弾性部材13a,13bとを備えている。弾性部材13a,13bは、支持ユニット6を覆う筐体5の内周面と拘束部材12とに接触している。筐体5は、C字(コの字)断面のカバー51と、カバー51の前面を覆うとともに中心に出力軸4を挿通させる穴を有する前蓋52と、カバー51の後面を覆う後蓋53とを有する。
ガイド部材11は、上部を出力軸4をガイドするガイド部14とする一方、下部を伸縮駆動装置1を外部機器に固定するためのインターフェース部15としている。ガイド部材11のガイド部14は、出力軸4の軸方向の一部と接触するように構成される。そして、ガイド部14下方に設けられたインターフェース部15は、外部機器と連結するための雌ネジ穴16を有する。また、ガイド部14は、インターフェース部15上で上方に突起するようにして設けられており、断面をL字状として、直方体形状となる出力軸4の出力軸下面4cと左右一側面(本実施形態では出力軸右側面4d)に接触している。すなわち、ガイド部材11は、前端側の右側部分を上方に突起させた階段状の断面を構成することで、インターフェース部15上側にガイド部14を構成する。本実施形態の例では、ガイド部14の段差底面14cが出力軸下面4cに当接し、段差側壁面14dが出力軸右側面4dに当接している。
ガイド部材11は、インターフェース部15の後端より後方に延設される底板部17を有しており、インターフェース部15と底板部17とが、筐体5の底部としてカバー51の底を覆う。底板部17は、ガイド部14とインターフェース部15との境界位置となる高さに構成されている。すなわち、インターフェース部15は、ガイド部材11の前端側において、底板部17よりも下方に突設されている。
ガイド部材11において、インターフェース部15及び底板部17それぞれは、その下側の左右側部を広げた階段状に構成することで、逆T字状の断面を有している。このインターフェース部15及び底板部17の下側の段差部分にカバー51の左右下端が当接して、ガイド部材11とカバー51とが連結した筐体5が構成される。このとき、ガイド部14の左右一側面(右側面)とインターフェース部15の左右両側面とがカバー51の内周面に当接している。図7(C)に示すように、カバー51は接着剤18によってガイド部材11に固着されている。また、ガイド部材11のガイド部上面14aが出力軸上面4aよりも下方に位置しており、ガイド部左側面14bが出力軸左側面4bよりも右方に位置している。
また、ガイド部材11は、インターフェース部15の前後長さがガイド部14よりも後方に長くなるように構成されている。インターフェース部15の底部には、前後に雌ネジ穴16が穿設されている。例えば、インターフェース部15の底部には、外部機器の一例として、他の伸縮駆動装置1の出力部材2が雌ネジ穴16に捩じ込まれるボルト26にて連結される。また、底板部17は、出力軸4の軸方向を長手方向とする長孔19を有しており、圧電素子7と電気的に接続されたリード線(図示省略)が、底板部17の長孔19より外側に導出されている。これにより、移動体ユニット3と共に圧電素子7が前後に移動したとき、移動体ユニット3のスライド移動にあわせて、リード線(図示省略)が底板部17の長孔19内で前後に移動できるため、リード線の切断を防止できる。
拘束部材12は、正面視で逆L字状に構成されており、直方体形状となる出力軸上面4aと左右他側面(本実施形態では出力軸左側面4b)に接触している。即ち、拘束部材12は、出力軸上面4aと接触する上側板部下面12aを有する上側板部21と、出力軸左側面4bと接触する左側板部右側面12bを有する左側板部22とを有している。上側板部21及び左側板部22はそれぞれ、前後に延びる板状に構成されており、拘束部材12において、上側板部21の左縁と左側板部22の上縁とが連結している。そして、ガイド部材11のガイド部14と拘束部材12とが、出力軸4の周面を囲むようにして、カバー51内に設置されたとき、拘束部材12とカバー51との間に僅かな隙間Sa,Sbを有した状態となる。
拘束部材12は、上側板部21の上下幅が、ガイド部材11のガイド部上面14aとカバー51の天井板部51aの下面との間の寸法よりも狭く、左側板部22の左右幅が、ガイド部材11のガイド部左側面14bとカバー51の左側板部51bの右側面部との間の寸法よりも狭い。そして、拘束部材12は、弾性部材13a,13bを嵌めあわせる凹部23,24が、上側板部21の上面と左側板部22の左面に穿設される。凹部23は、前
後左右が囲まれると共に前後に長く延びた溝形状となっており、上から見て出力軸4に重なる位置に設けられる。凹部24は、上下左右が囲まれると共に前後に長く延びた溝形状となっており、横から見て出力軸4に重なる位置に設けられる。
拘束部材12は、上側板部下面12aについて、出力軸上面4aとの接触面を下側に凸設するとともに、左側板部右側面12bについて、出力軸左側面4bとの接触面を右側に凸設している。すなわち、拘束部材12は、上側板部下面12aに対して、その左縁側が上方となる段差21aを設けるとともに、左側板部右側面12bに対して、その下縁側が左側となる段差22aを設けている。これにより、拘束部材12は、出力軸4に接触するものの、ガイド部材11のガイド部14と接触しないように固定される。また、固定された拘束部材12について、上側板部21の右端面がカバー51の右側板部51cの左面から離間した位置となるとともに、左側板部22の下端面がガイド部材11のインターフェース部上面15aから離間した位置となる。
このように、拘束部材12は、ガイド部材11及びカバー51と接触しないフローティング状態となる位置に固定されている。従って、カバー51と接触する弾性部材13a,13bの弾性力により、拘束部材12による出力軸4への押圧力が決定されるため、弾性部材13a,13bの弾性力を調整することで、支持ユニット6と摩擦係合している出力軸4に発生する摩擦力を調整できる。
また、拘束部材12は、カバー51の天井板部51a及び左側板部51bとの間に僅かな隙間Sa,Sbを有するようにして配置されている。隙間Sa,Sbをできる限り狭めることにより、出力軸4に取り付けられた出力部材2などに外力が加わって、出力軸4に曲げモーメントやねじりモーメントが発生した場合であっても、拘束部材12がカバー51に接触することで、出力軸4の軸方向に直交する方向への変位量を制限できる。出力軸4の変位量が制限されることにより、出力軸4の移動精度のバラツキを抑制できるだけでなく、出力軸4の変位により圧電素子7が筐体5に接触することを防止し、伸縮駆動装置1を保護できる。なお、上側板部21と天井板部51aとの間の隙間Saと、左側板部22と左側板部51bとの間の隙間Sbは、互いに寸法が同じであってもよいし、異なっていてもよい。
弾性部材13a,13bは、本実施形態の例では、山型(くの字)の板バネで構成されており、前後両端が拘束部材12に当接する一方、中央部分の凸部がカバー51の内周面に当接する。また、弾性部材13a,13bは、凹部23,24内に配置されており、弾性部材13a,13bの前後両端が、凹部23,24内に配置されることで、弾性部材13a,13bの中央部分が盛り上がった形状となり、この中央部分の凸部がカバー51内周面に接触する。弾性部材13a,13bがカバー51に接触することで、拘束部材12の上側板部21及び左側板部22それぞれを出力軸上面4a及び出力軸左側面4bに向かって押圧するようにして、弾性部材13a,13bの弾性力が働くこととなり、ガイド部材11のガイド部14と拘束部材12とで出力軸4が挟持される。
支持ユニット6は、ガイド部材11のガイド部14上に載置される出力軸4に対して、出力軸4を中心にガイド部14に対して点対称となるように弾性部材13a,13bを嵌めあわせた拘束部材12を配置し、上方からカバー51で被覆することで、出力軸4と摩擦係合している。すなわち、弾性部材13a,13bが拘束部材12とカバー51とで挟持されることで、弾性部材13a,13bの弾性力により、拘束部材12と出力軸4との2か所の接触部で出力軸4を押さえつけて、出力軸4と支持ユニット6との間に摩擦力を発生させている。弾性部材13a,13bの弾性力を適宜設定することで、出力軸4と支持ユニット6との間に所望の摩擦力を得ることができる。
出力軸4は、四隅を面取りした略長方形状の断面を有することで、出力軸4の外周面をガイド部材11のガイド部14及び拘束部材12それぞれに対して密着させることができる。また、出力軸4の断面が圧電素子7の断面よりも小さくなるように構成されており、出力軸4と圧電素子7との接続部分の段差により、出力軸4の前方への移動範囲を規制できる。なお、本実施形態の例では、出力軸4の左右幅が、圧電素子7の左右幅よりも狭くなるように構成されている。
また、本実施形態の例では、出力軸4の後端面に圧電素子7の前端面が接着剤25によって固着されている。出力軸4の後端面と圧電素子7の前端面との間からはみ出した接着剤25は、出力軸4の側面と圧電素子7の前端面との間にフィレットを形成している。この接着剤フィレットにより、出力軸4と圧電素子7との接着強度が向上されている。
なお、本実施形態において、第1基本構成を適用した場合について説明したが、第2基本構成を適用したものとしても構わない。第2基本構成を適用した場合、図10に示すように、補助圧電素子9を支持ユニット6に設ける構成となる。図10に示す実施形態では、ガイド部材11のガイド部14の前端面と後端面に取り付けられた2つの補助圧電素子9と、拘束部材12の上側板部21の前端面と後端面に取り付けられた2つの補助圧電素子9が設けられており、合計4つの補助圧電素子9が設けられている。これらの補助圧電素子9は、支持ユニット6を出力軸4の軸方向に振動させる。
補助圧電素子9が支持ユニット6の前側に固定されている場合、筐体5の前端側より補助圧電素子9と電気的に接続されるリード線(図示省略)を外部に導出できるため、当該リード線の長さを短尺化できる。一方、補助圧電素子9が支持ユニット6の後側に固定されている場合、筐体5の底部の長孔19より補助圧電素子9の上記リード線を外部に導出できるため、移動体ユニット3の圧電素子7と電気的に接続されるリード線(図示省略)と纏めた構成とできる。また、ガイド部材11に補助圧電素子9が固定される場合、筐体5の底部の長孔19に近い位置に補助圧電素子9が位置するため、補助圧電素子9の上記リード線の長さを短尺化できる。一方、拘束部材12に補助圧電素子9が固定される場合、拘束部材12がガイド部材11に比べて変形しやすいことから、移動体ユニット3と支持ユニット6との摩擦保持状態が不安定になり、移動体ユニット3の移動速度を高速化できる。
なお、補助圧電素子9は、ガイド部材11のガイド部14の前後いずれかに固定されているものとしても構わないし、拘束部材12の前後いずれかに固定されているものとしても構わないし、ガイド部14と拘束部材12のいずれか一方のみに固定されているものとしても構わない。また、ガイド部材11又は拘束部材12に対して補助圧電素子9が取り付けられる位置は、ガイド部材11又は拘束部材12の部位のうち前端面や後端面に限定されず、いずれの部位でもよく、例えば、ガイド部材11又は拘束部材12の上面や側面であっても構わない。
また、補助圧電素子9は、支持ユニット6を出力軸4の軸方向と交差する方向に振動させる構成であっても構わない。例えば、ガイド部材11のインターフェース部15に、ガイド部14の下方に位置してインターフェース部15の下面に開口する補助圧電素子配置用穴を設け、当該配置用穴の内部に補助圧電素子を配置して、支持ユニット6を出力軸4の軸方向と直交する方向に振動させる構成であっても構わない。なお、本発明の伸縮駆動装置の第2基本構成において、支持ユニットに設けられる補助圧電素子(第2振動子)の配置位置や支持ユニットを振動させる方向は、特に限定されない。
また、図6〜図9に示した実施形態において、カバー51はガイド部材11にビスやボルト等の固着具によって固定されていてもよい。例えば、図11〜図14に示すように、ガイド部材11のインターフェース部15の左右両側部に前後一対の雌ネジ穴27がそれぞれ設けられる一方、カバー51の左側板部51b及び右側板部51cの前部下寄り部位に前後一対のビス挿通穴51dがそれぞれ設けられる。そして、各雌ネジ穴27に、固定具としてのビス28がビス挿通穴51dを介して捩じ込まれることで、カバー51がガイド部材11に強固に固定される。これにより、接着剤を用いなくてもカバー51をガイド部材11に確実に位置固定できるので、弾性部材13a,13bの弾性力による支持ユニット6とカバー51との位置ズレを防止でき、カバー51の位置ズレに起因する出力軸4と支持ユニット6との間の摩擦力の変動を防止できる。
また、図6〜図9に示した実施形態において、筐体5の底部を構成する底板部17は、ガイド部材11とは別部品で構成されていてもよい。例えば、図11〜図14に示すように、筐体5の底板部材17Aは、前後方向に長い板状部材で構成される。底板部材17Aの下面前寄り部位がガイド部材11のインターフェース部15の後部上面に接着剤29によって固着されることで、底板部材17Aがガイド部材11に対して後向きに突出して連結される。これにより、ガイド部材11を小型化でき、ガイド部材11の製造コストを低減できる。なお、底板部材17Aは、ビス等の固定具によってガイド部材11に固定されてもよい。
なお、底板部17がガイド部材11とは別部品で形成されている構成は、カバー51を接着剤18によってガイド部材11に固定する構成(図6〜図9参照)にも適用可能である。また、カバー51をビス28等の固定具でガイド部材11に固定する構成は、底板部17がガイド部材11に一体形成されている構成(図6〜図9参照)にも適用可能である。
また、図6〜図9に示した実施形態において、出力軸4の軸方向でのガイド部材11と拘束部材12との相対移動を規制する規制凸部及び規制凹部を設けてもよい。例えば、図15〜図18に示すように、ガイド部材11のガイド部上面14aに上向きに突出する前後一対の突起部31,31を設けて突起部31,31の間に規制凹部32を形成する一方、拘束部材12の上側板部21の右側面に右向きに突出する規制凸部33を設ける。また、ガイド部材11のインターフェース部上面15aに上向きに突出する前後一対の突起部34,34を設けて突起部34,34の間に規制凹部35を形成する一方、拘束部材12の左側板部22の下面に下向きに突出する規制凸部36を設ける。ガイド部材11の規制凹部32,35に拘束部材12の規制凸部33,36を嵌め込むことで、出力軸4の軸方向でのガイド部材11と拘束部材12との相対移動が規制される。これにより、出力軸4の軸方向での移動(前後移動)に伴って、ガイド部材11に対して拘束部材12が出力軸4の軸方向で位置ズレするのを防止できる。
なお、拘束部材12に規制凹部を設け、その規制凹部に嵌り込む規制凸部をガイド部材11に設けてもよい。また、ガイド部材11及び拘束部材12に少なくとも1組の規制凸部及び規制凹部を設けるようにすれば、出力軸4の軸方向でのガイド部材11と拘束部材12との相対移動を規制できる。また、拘束部材12に規制凹部又は規制凸部を設ける一方、カバー51に規制凸部又は規制凹部を設け、規制凹部に規制凸部を嵌め込むことで、拘束部材12がカバー51及びガイド部材11に対して出力軸4の軸方向で位置ズレするのを防止してもよい。また、ガイド部材11又はカバー51に、拘束部材12を出力軸4の軸方向で挟んで設けられる前後一対の規制凸部を設け、これらの規制凸部を拘束部材12の前端面及び後端面に当接させることで、出力軸4の軸方向でのガイド部材11と拘束部材12との相対移動を規制するようにしてもよい。
筐体5の底部を構成する底板部17は、ガイド部材11とは別部品で構成されていてもよい。例えば、図11〜図14に示すように、筐体5の底板部材17Aは、前後方向に長い板状部材で構成される。底板部材17Aの下面前寄り部位がガイド部材11のインターフェース部15の後部上面に接着剤29によって固着されることで、底板部材17Aがガイド部材11に対して後向きに突出して連結される。これにより、ガイド部材11を小型化でき、ガイド部材11の製造コストを低減できる。なお、底板部材17Aは、ビス等の固定具によってガイド部材11に固定されてもよい。
<第2実施形態>
次に、伸縮駆動装置の第2実施形態について、図19〜図22を参照しながら、その詳細な構成を以下に説明する。なお、本実施形態において、上述の第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
第2実施形態の伸縮駆動装置1では、筐体5は、筐体5の内外を変位するとともに弾性部材13a又は13bに当接する調整部材37a,37bを有している。本実施形態では、調整部材37a,37bは、止めネジからなる固定具にて構成されている。筐体5のカバー51の天井板部51aは、弾性部材13aが配置される凹部23の中央部と平面視で重なる位置に、雌ネジ穴38aを備えている。また、左側板部51bは、弾性部材13bが配置される凹部24の中央部と側面視で重なる位置に、雌ネジ穴38bを備えている。
雌ネジ穴38a,38bには、調整部材37a,37bが捩じ込まれている。調整部材37a,37bの先端部は、筐体5内部に突出しており、弾性部材13a,13bの中央部分の凸部に当接している。筐体5内部への調整部材37a,37bの突出寸法を調節す
ることで、弾性部材13a,13bによる拘束部材12への押圧力が調整され、移動体ユニット3の出力軸4と支持ユニット6との間の摩擦力が調整される。
本実施形態は、調整部材37a,37bを変位させることで移動体ユニット3と支持ユニット6との間の摩擦力を調整できるので、伸縮駆動装置1を組み立てた後に、移動体ユニット3の移動速度や移動精度(分解能)を調節できる。
なお、第2実施形態の伸縮駆動装置1に対して、図10に示した補助圧電素子9を設ける構成や、図11〜図14に示したカバー51をビス28にてガイド部材11に固定する構成や、底板部材17Aをガイド部材11とは別部品で設ける構成や、図15〜図18に示したガイド部材11と拘束部材12との相対移動を規制する構成を組み合わせてもよい。
<第3実施形態>
次に、伸縮駆動装置の第3実施形態について、図23〜図26を参照しながら、その詳細な構成を以下に説明する。なお、本実施形態において、上述の第2実施形態と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
第3実施形態の伸縮駆動装置1では、筐体5は、四角筒状のカバー54と、カバー54の一端側(前端側)を塞ぐ前蓋52と、カバー54の他端側(後端側)を塞ぐ後蓋53とを備えている。カバー54は、ロの字型であり、カバー54内部の前寄り箇所に、出力軸4を支持する支持ユニット6が収容されている。支持ユニット6は、ガイド部材11と、拘束部材12と、弾性部材13a,13bを備えている。本実施形態では、支持ユニット6のガイド部材11は、上記第2実施形態と比較して、インターフェース部15及び底板部17(図18〜図21参照。)を備えておらず、正面視略L字状のガイド部14で構成されている。本実施形態は、筐体5を筒状のカバー54で構成することで、筐体5の構造を簡単化できるとともに組立工数を低減でき、ひいては製造コストの低減を実現できる。
カバー天井板部54aの前寄り部位に、調整部材37aが捩じ込まれる雌ネジ穴38aが設けられている。また、カバー左側板部54bの前寄り部位に、調整部材37bが捩じ込まれる雌ネジ穴38bを備えている。ガイド部14は、調整部材37aによって押圧力が調節される弾性部材13aの弾性力により、拘束部材12及び出力軸4を介して、カバー54のカバー底板部54dに下向きに押し付けられる。また、ガイド部14は、調整部材37bによって押圧力が調節される弾性部材13bの弾性力により、拘束部材12及び出力軸4を介して、カバー右側板部54cに右向きに押し付けられる。ガイド部14の右下角部(ガイド部底面14eとガイド部右側面14gが交差する角部)に面取り部14hが形成されている。面取り部14hの存在によって、ガイド部右側面14gとカバー右側板部54cとの密着具合、及びガイド部底面14eとカバー底板部54dとの密着具合が向上されている。
カバー54のカバー底板部54dの前寄り部位に、前後に並ぶ前側雌ネジ穴55と後側雌ネジ穴56が形成されている。カバー54のカバー底板部54dの下面(外側面)に、カバー54の下方から雌ネジ穴55,56に捩じ込まれる前側ボルト57及び後側ボルト58によって、インターフェース部材59が取り付けられている。インターフェース部材59は、前後一対の雌ネジ穴16を有する略直方体形状であり、上記第2実施形態のインターフェース部15と同様の機能を有する。なお、カバー底板部54dに、圧電素子7と電気的に接続されたリード線(図示省略)が挿通される長孔19が設けられている。
前側ボルト57及び後側ボルト58の先端部は、カバー底板部54dの上面から上向きにカバー54の内部に突出している。ガイド部14のガイド部底面14eには、左右横長の移動規制溝14fが形成されている。移動規制溝14fの前後方向幅寸法は、前側ボルト57の軸の外径とほぼ同じ大きさに設定され、移動規制溝14fに前側ボルト57の先端部が嵌り込むことで、ガイド部14の前後移動が規制される。すなわち、前側ボルト57は、カバー54にインターフェース部材59を固定する作用に加えて、ガイド部14の前後移動を規制する作用を有する。
また、移動規制溝14fの左右方向の長さ寸法は、前側ボルト57の軸の外径よりも大きく設定され、移動規制溝14fの溝深さは、カバー54内での前側ボルト57の突出寸法よりも大きく設定されている。これにより、移動規制溝14fに前側ボルト57の先端部が嵌り込んだ状態でも、弾性部材13a,13bの弾性力により、ガイド部右側面14gとカバー右側板部54cが密着するとともに、ガイド部底面14eとカバー底板部54dが密着するように構成されている。
なお、第3実施形態の伸縮駆動装置1に対して、図6〜図9に示した第1実施形態のように弾性部材13a,13bを筐体5の内周面に接触させる構成や、図10に示した補助圧電素子9を設ける構成や、図15〜図18に示したガイド部材11と拘束部材12との相対移動を規制する構成を組み合わせてもよい。
<第4実施形態>
次に、伸縮駆動装置の第4実施形態について、図27〜図30を参照しながら、その詳細な構成を以下に説明する。なお、本実施形態において、上述の第2実施形態と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。
第4実施形態の伸縮駆動装置1には、支持ユニット6に対する出力軸4の位置を検出する位置検出装置61が設けられている。本実施形態では、位置検出装置61は、光学式のリニアエンコーダ(リニアスケールとも呼ばれる。)で構成され、支持ユニット6のガイド部材11に取り付けられた検出ヘッド62と、所定ピッチで形成された凹凸パターン(目盛り)を有するコード板63とを備えている。コード板63は、出力軸4の軸方向に沿って配置されるコード板ホルダ64に取り付けられている。コード板ホルダ64の一端側(前端側)は、出力部材2の右後ろ上角部が切り欠かれて形成されたホルダ連結凹部2aに接着剤等によって固着されている。コード板63の一部分は検出ヘッド62に対峙しており、コード板63の前後方向での移動量を検出ヘッド62が読み取ることで、出力軸4及び出力部材2の位置が高精度に検出される。
検出ヘッド62は、ガイド部材11の右側面11aに設けられたヘッド収容凹部11bに、検出センサ部62aがコード板63に対峙するようにして、接着剤等によって固着されている。検出ヘッド62の基板部62bに電気的に接続されるリード線65は、ヘッド収容凹部11bの下部を介して、下方に向けて伸縮駆動装置1の外部に取り出される。また、カバー51の右側板部51cには、側面視で検出ヘッド62と重なる位置に設けられたカバー切欠き部51eが設けられている。これにより、ガイド部材11にカバー51を取り付けた状態で、検出ヘッド62をヘッド収容凹部11bに取付可能に構成されている。
また、カバー51の右側板部51cには、コード板ホルダ64を摺動可能に収容する前後方向に延びるホルダ収容凹部66aを有するホルダカバー66が接着剤67等によって固着されている。ホルダ収容凹部66aの前端は、ホルダカバー66の前端面に開口している。ホルダカバー66は、側面視で前端側部位66bが後端側部位66cよりも上下幅寸法が大きい略L字形であり、ホルダカバー66の前端側部位66bは、カバー51のカバー切欠き部51eを覆っており、側面視で検出ヘッド62に重なって配置されている。すなわち、ホルダカバー66は、コード板ホルダ64を前後方向に摺動可能に保持する機能に加えて、検出ヘッド62を保護する機能も備えている。
本実施形態では、出力軸4が支持ユニット6に対して相対的に前後移動すると、その前後移動量と同じ量だけ位置検出装置61のコード板63が検出ヘッド62に対して相対的に前後移動する。したがって、検出ヘッド62に対するコード板63の移動量を位置検出装置61が高精度に検出することで、支持ユニット6に対する出力軸4及び出力部材2の位置を高精度に検出できる。
なお、本実施形態において、検出ヘッド62のガイド部材11への取付けや、コード板63のコード板ホルダ64の取付け、出力部材2へのコード板ホルダ64の取付け、ホルダカバー66のカバー51への取付け等の固定方法は、ビス等の固定具によって実現されてもよい。
また、第4実施形態の伸縮駆動装置1に対して、図6〜図9に示した第1実施形態のように弾性部材13a,13bを筐体5の内周面に接触させる構成や、図10に示した補助圧電素子9を設ける構成や、図11〜図14に示したカバー51をビス28にてガイド部材11に固定する構成や、底板部材17Aをガイド部材11とは別部品で設ける構成や、図15〜図18に示したガイド部材11と拘束部材12との相対移動を規制する構成や、図23〜を図26に示した第3実施形態のように筐体5を筒状のカバー54で形成する構成を組み合わせてもよい。
次いで、上述の伸縮駆動装置1に取り付けられる出力部材2を構成する駆動装置、或いは出力部材2に取り付けられる駆動装置を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明で必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば「左右」「前後」「上下」など)を用いる場合は、図中の矢印に示すように、図1(A)で紙面に直交する方向を平面視とし、この方向を基準にしている。これらの用語は説明の便宜のために用いたものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<出力部材の第1例>
以下に、伸縮駆動装置に取り付けられる出力部材の第1例について、図面を参照して説明する。図31は、本例の出力部材を構成する駆動装置の構成を示す平面図及び正面図であり、図32は、本例の駆動装置の構成を示す左右側面図である。図33は、本例の駆動装置の構成を示す斜視図であり、図34は、本例の駆動装置の動作を示す図である。図35及び図36は、本例の駆動装置の組立工程を説明するための分解斜視図である。なお、上述したように、以下の説明において、振動ユニット101の軸方向(移動体ユニット102の移動方向)を左右方向とするとともに、移動体ユニット102の出力アーム(移動体)121の延設された方向を前後方向として、前後、左右、上下の各方向を設定する。
図31〜図36に示すように、本例の駆動装置は、駆動軸112の一端に圧電素子111を固定した軸状の振動ユニット101と、振動ユニット101に摩擦係合して振動ユニット101の軸方向に移動する移動体ユニット102とを備える。そして、筐体103の底面131から立設された一対の支持片132A,132B上端に、移動体ユニット102が係合された振動ユニット101両端の下面が固着されることで、振動ユニット101が筐体103に支持されている。
すなわち、駆動装置は、圧電素子111の一端に駆動軸112の一端を固定した振動ユニット101を、圧電素子111と駆動軸112の互いに固定された端部とは反対側のニか所の端部で固定枠132に固定している。筐体103は、底面131の外周縁より立設させた固定枠132を有しており、この固定枠132の左右側壁部分が左右一対の支持片132A,132Bに相当する。そして、右側の支持片132Bに圧電素子111の他端が固定される一方、左側の支持片132Aに駆動軸112の他端が固定される。このとき、固定枠132に対して振動ユニット101を一つの方向(上方向)から押し付けて接着剤133で接着するなどの方法で、振動ユニット101が固定枠132へ固定される。また、振動ユニット101の駆動軸112には、移動体ユニット102が摩擦係合されており、駆動軸112の軸方向に沿って移動体ユニット102が移動する。
圧電素子111と駆動軸112は、筐体103の固定枠132へ固定する前に前工程として圧電素子111の一端に駆動軸112の一端を固定し振動ユニット101として組み立てられている。振動ユニット101を構成する圧電素子111と駆動軸112は、接着剤により接着されるものとしてもよい。このとき、圧電素子111と駆動軸112とを接着する接着剤として、熱伝導接着剤を使用することで、圧電素子111の熱を駆動軸112に伝達させて圧電素子111の温度上昇を低減できる。そして、圧電素子111への電気信号の振幅やデューティ比を高めるなどして、投入電力を増加させることで、移動体ユニット102の移動速度を高速にしたり、駆動装置の駆動力を上げることができる。
移動体ユニット102は、駆動軸112に接触させた状態となる出力アーム121の基端部(係合部)123に、弾性を有するアーム固定部材122を装着することで、駆動軸112と摩擦係合している。出力アーム121の基端部123は、側面視で二股に分岐させたL字形状を有しており、一方が後方に延びた上側固定部123Aとなり、他方が下方に延びた前側固定部123Bとなる。アーム固定部材122は、例えば、側面視L字形状に屈曲された板状の摩擦バネなどの弾性体で構成され、アーム固定部材122の一端(後方上縁側)が、基端部123の上側固定部123Aと連結される一方、アーム固定部材122の多端(下方前縁側)が、基端部123の前側固定部123Bと連結される。
出力アーム121は、基端部123より前方に延設させたアーム部124を有しており、アーム部124は、基端部123の上側固定部123Aの左右一方の辺縁であって前側固定部123Bの前面から前方に向けて延設されている。出力アーム121の基端部123は、上側固定部123Aの後方縁に上側に突起させた上側係止部123Xを有する一方、前側固定部123Bの下方縁に前側に突起させた前側係止部123Yを有する。すなわち、出力アーム121の基端部123は、後方縁に側面視鈎状となる上側係止部123Xを有する上側固定部123Aと、下方縁に側面視鈎状となる前側係止部123Yを有する前側固定部123Bとを分岐させて構成されている。
アーム固定部材122は、後側下方端から上方に向かって延びる後方板部122Aと、後方板部122Aの下方縁から前方に向かって延びる下方板部122Bとを有しており、後方板部122Aの上縁にL字状に屈曲させた上側係止部122Xが設けられる一方、下方板部122Bの前縁にL字状に屈曲させた前側係止部122Yが設けられる。アーム固定部材122は、後方板部122Aの上下中途部を前方に突設させるとともに、下方板部122Bの前後中途部を上方に突設させており、後方板部122Aと下方板部122Bとの連結部分が側面視でU字状に形成されている。また、上側係止部122Xが、後方板部122A上縁から前方に延びた後に下方へ屈曲させて構成されており、前側係止部122Yが、下方板部122B前縁から上方に延びた後に後方へ屈曲させて構成されている。
出力アーム121は、基端部123を駆動軸112の外周面の一部に当接させるようにして、振動ユニット101に取り付けられる。このとき、出力アーム121の基端部123において、上側固定部123A下面が駆動軸112上面に接触するとともに、基端部123の前側固定部123B後面が駆動軸112前面に接触する。すなわち、出力アーム121は、基端部123が駆動軸112の左右方向一部における上面及び前面を覆うようにして、振動ユニット101に取り付けられる。また、上側固定部123A後縁が駆動軸112後縁よりも後方に突出するとともに、前側固定部123B下縁が駆動軸112下縁よりも下方に突出している。
アーム固定部材122が、基端部123で覆われた駆動軸112における露出した外周面を覆うようにして、出力アーム121が取り付けられた振動ユニット101に取り付けられる。このとき、アーム固定部材122は、後方板部122Aの突設部分前面を駆動軸112後面に当接させるとともに、下方板部122Bの突設部分上面を駆動軸112下面に当接させる。すなわち、アーム固定部材122は、駆動軸112の出力アーム121の基端部123で覆われた箇所の後面及び下面を覆うようにして、振動ユニット101に取り付けられる。また、アーム固定部材122は、後方板部122A上縁をアーム固定部材122の基端部123上面より上方へ突出させることで、上側係止部122Xを基端部123の上側係止部123Xに係止させる一方、下方板部122B前縁をアーム固定部材122の基端部123前面より前方へ突出させることで、前側係止部122Yを基端部123の前側係止部123Yに係止させる。
出力アーム121は、基端部123両端における上側係止部123X及び前側係止部123Yに、アーム固定部材122両端の上側係止部122X及び前側係止部122Yが引っ掛けられて、駆動軸112との2か所の接触部で駆動軸112を押さえつけて、駆動軸112との聞で摩擦力を発生する。すなわち、出力アーム121は、アーム固定部材122により駆動軸112の方向に引き付けられ、駆動軸112と接触している二つの面(上面及び前面)において駆動軸112との間で摩擦力を発生させる。このようにして、出力アーム121とアーム固定部材122を組み合わせた移動体ユニット102が振動ユニット101に対して摩擦係合した状態となる。
移動体となる出力アーム121の基端部123が、振動ユニット101の軸方向から視て振動ユニット101の外周の一部を覆う形状、すなわち、振動ユニット101の軸方向に対して垂直な面上で振動ユニット101の外周の一部を覆う形状を有している。そして、基端部123を振動ユニット101の外周に沿わせるとともに基端部123の両端を弾性体であるアーム固定部材122で連結させて、出力アーム121を振動ユニット101に係合させている。すなわち、出力アーム121の基端部123を、駆動軸112の前側上方より覆い被せるようにして、駆動軸112の前面及び上面に当接させて設置する。その後、アーム固定部材122を広げて、駆動軸112の後側下方より基端部123の両端を挟み込むようにして、上側係止部123X及び前側係止部123Yそれぞれを上側係止部122X及び前側係止部122Yを係止させて、駆動軸112に対して、出力アーム121の基端部123を摩擦係合させる。
このように、移動体ユニット102は、出力アーム121の基端部123と弾性体となるアーム固定部材122とで駆動軸112を挟むようにして振動ユニット101に設置されるため、振動ユニット101に対する移動体ユニット102の組み込みが容易に行えるとともに、移動体ユニット102を適度な力で振動ユニット101に摩擦係合できる。このとき、アーム固定部材122の弾性力を変更することで、振動ユニット101に対する移動体ユニット102の摩擦力を変更できるものとしてもよいし、アーム固定部材122の駆動軸112への接触面積を変更することで、振動ユニット101に対する移動体ユニット102の摩擦力を変更できるものとしてもよい。
また、移動体ユニット102は、出力アーム121のアーム部124を前方に延設させた構成を有しているが、駆動軸112を四角柱状とするとともに、出力アーム121の基端部123及びアーム固定部材122をL字状に構成することで、アーム部124による回転モーメントにより移動体ユニット102が振動ユニット101に対して回転することを規制できる。すなわち、出力アーム121の基端部123及びアーム固定部材122それぞれが駆動軸112の外周面を押圧しながら当接することにより、駆動軸112に対する出力アーム121の回転を防止できる。このとき、出力アーム121の基端部123及びアーム固定部材122は、前側固定部123Bと後方板部122Aとで駆動軸112の前後を狭持するとともに、上側固定部123Aと下方板部122Bとで駆動軸112の上下を狭持することで、駆動軸112に摩擦係合している。
上述のようにして、移動体ユニット102を駆動軸112に挿入させるようにして摩擦係合した振動ユニット101は、筐体103の固定枠132に対して一つの方向(上方向)から押し付けられて固定枠132上に載置される。このとき、移動体ユニット102が組み付けられた振動ユニット101は、接着剤133による接着などで固定枠132上に固定される。すなわち、固定枠132の左右側壁となる支持片132A,132B上に、絶縁材料による接着剤133を塗布した後、移動体ユニット102が係合された振動ユニット101を筐体103の上方から下降させて、振動ユニット101両端を支持片132A,132B上に載置させる。このとき、振動ユニット101を上から押しつけることで、接着剤133により振動ユニット101を筐体103の固定枠132上に固着させる。これにより、筐体103の固定枠132に対して振動ユニット101が極めて安定的に固定されると同時に、組み立て時に振動ユニット101を筐体103に対して一つの方向(上方向)から設置させるだけでよいので、手動組み立て及び自動組み立てのいずれにおいても組立容易性を向上できる。また、接着剤133は、エポキシ、ウレタン、ゴム、シリコン、シアノアクリレート、ポリイミド系などの接着剤が使用可能であり、駆動装置の仕様や用途に応じて適宜選択できる。更に、接着剤133は、組立工程にあわせて、常温硬化型、熱硬化型、光硬化型などの各種より適宜選択されるものである。
すなわち、移動体ユニット102を組み付けられた振動ユニット101は、固定枠132の二辺の外周に沿って設けられた凸部となる支持片132A,132Bそれぞれに、駆動軸112と圧電素子111を乗せるようにして固定される。この固定枠132に対する振動ユニット101の固定は、固定枠132における支持片132A,132Bに接着剤133を必要量塗布しておき、振動ユニット101を位置決め治具により位置決めして、固定枠132に押し付けて駆動軸112と圧電素子111を固定枠132に接着固定する。このように固定枠132に振動ユニット101を接着する際、固定枠132に対する振動ユニット101の位置や姿勢を固定した状態で把持すればよく、固定枠132に振動ユニット101を押しつけることに限定されるものではない。そして、接着剤133で振動ユニット101を筐体103に組み付けることで、移動体ユニット102の運動軌跡、位置、及び姿勢に対して最適となる位置に振動ユニット101の取り付け位置を調整できる。なお、固定枠132に対する振動ユニット101の固定方法は、上述した接着による固定方法以外に、超音波溶着などによる固定方法を用いてもよい。
筐体103は、底面131の外周縁より立設させた外周壁となる固定枠132を有しており、固定枠132のうちの左右側壁が、支持片132A、132Bとして振動ユニット101の左右両端を支持する。すなわち、圧電素子111の一端が支持片132B上に接着剤133により固着される一方で、駆動軸112の一端が支持片132B上に接着剤133により固着される。接着剤133の弾性係数は、筐体103を構成する材料(例えば、金属又は繊維強化樹脂など)の弾性係数よりも低い。従って、接着剤133が弾性を有する緩衝材として機能するため、圧電素子111の一端が支持片132Aに対して、接着剤133の弾性による範囲内で変位可能であるとともに、駆動軸112の一端が支持片132Aに対して変位可能となる。そのため、振動ユニット101は、上下方向、左右方向、前後方向の3軸方向だけでなく、当該3軸に対する3回転方向についても、筐体103に対して変位できる自由度(6自由度)を有する。従って、筐体103に外力が加わっても接着剤133で吸収されることとなり、振動ユニット101に対して外力への影響を抑制できるため、固定枠132に対して極めて安定的に固定された振動ユニット101上で、動く移動体ユニット102に、固定枠132に対して安定した精密な動作をさせることができる。
筐体103は、固定枠132のうちの前側壁132C及び後側壁132Dの高さを、左右側壁となる支持片132A,132Bよりも高くなるように構成している。このとき、前側壁132C及び後側壁132Dの上端が、振動ユニット101に係合された移動体ユニット102の上端(アーム固定部材122の上端)よりも高くなる。これにより、天井面141の左右側縁から下方に左右側壁142,143を垂設させたU字状(コ字状)のカバー104で、筐体103が覆われたとき、カバー104の天井面141下面と移動体ユニット102上端との間に間隙を設けて干渉を防ぐことができ、移動体ユニット102が振動ユニット101に対して左右にスライド可能となる。
筐体103上方からカバー104を被せたとき、カバー104は、天井面141の前縁側下面が筐体103の前側壁132C上端に当接するとともに、天井面141の後縁側下面が筐体103の後側壁132D上端に当接する。このとき、振動ユニット101が固定された筐体103をカバー104で上方から覆うことで、筐体103の底面131とカバー104の天井面141とで上下が被覆された空間134の前後左右が、筐体103の前後側壁132C,132D及びカバー104の左右側壁142,143で囲まれる。そして、筐体103及びカバー104で囲まれた空間134内には、筐体103の支持片132A,132Bに固定支持された振動ユニット101が、移動体ユニット102が駆動軸112に摩擦係合された状態で左右に延びるように配置されている。振動ユニット101の左右幅は、筐体103の左右幅より短く構成されており、振動ユニット101(圧電素子111)の右端側面が支持片132Bの外側面(右側面)よりも内側(左側)に位置するとともに、振動ユニット101(駆動軸112)の左端側面が支持片132Aの外側面(左側面)よりも内側(右側)に位置している。これにより、振動ユニット101による左右方向の振動や、上下方向又は前後方向を回転軸とする振動により、振動ユニット101が筐体103やカバー104に干渉することを防止し、振動ユニット101又は筐体103及びカバー104の破損を防止できる。
筐体103は、前側壁132Cの一部を切り欠いたアーム用開口部132Eを有しており、出力アーム121のアーム部124を外部に突出させている。アーム用開口部132Eは、その左右幅が移動体ユニット102の左右移動幅より大きくなるように、前側壁132Cの上縁左側を切り欠いて構成されており、アーム用開口部132E上方及び左側方がカバー104の天井面141及び左側壁142により覆われている。また、筐体103は、後側壁132Dの一部を切り欠いたリード線用開口部(導入部)132Fを有しており、移動体ユニット102の圧電素子111に接続されたリード線105がリード線用開口部132Fより外部に引き出される。リード線用開口部132Fは、後側壁132Dの上縁右側を切り欠いて構成されるとともに、振動ユニット101右端側となる圧電素子111に対向する位置に設けられ、リード線用開口部132F上方がカバー104の天井面141に覆われている。
振動ユニット101において、振動ユニット101の軸方向に対して垂直となる断面が、圧電素子111の方が駆動軸112よりも大きい。本例では、圧電素子111の上下高さが、駆動軸112の上下高さよりも高く、圧電素子111上面が駆動軸112上面よりも高い位置となっている。このとき、圧電素子111下面と駆動軸112下面とは、同一高さとなっている。これにより、駆動軸112に摩擦係合している移動体ユニット102が右側に移動する際、出力アーム121の基端部123右側面が、圧電素子111の左側面と当接することで、移動体ユニット102の右側変位が制限される。一方、左側の支持片132A上面に駆動軸112下面が接着剤133を介して固着されている。これにより、駆動軸112に摩擦係合している移動体ユニット102が左側に移動する際、出力アーム121の基端部123左側面が、筐体103の固定枠132(支持片132Aの右側面)と当接することで、移動体ユニット102の左側変位が制限される。
なお、振動ユニット101において、圧電素子111と駆動軸112の上下高さを同一とし、前後幅を異なるものとしてもかまわない。すなわち、圧電素子111の前後幅を駆動軸112の前後幅よりも広くすることで、出力アーム121の基端部123右側面が、圧電素子111の左側面と当接することで、移動体ユニット102の右側変位が制限される。すなわち、圧電素子111の外周面(前後面及び上下面)の少なくとも一面が、駆動軸112の外周面に対して突出するように構成して、圧電素子111の突出部分の左側面に出力アーム121の基端部123右側面を当接させることで、移動体ユニット102の右側変位を制限できる。なお、圧電素子111下面を駆動軸112下面よりも下側に突出させた場合、駆動軸112を固定する支持片132Aの高さを、圧電素子111を固定する支持片132Bの高さより低くすることで、振動ユニット101を筐体103の底面131に対して平行(水平)に設置できる。
筐体103には、圧電素子111と電気的に接続するリード線105を外部から導入するリード線用開口部(導入部)132Fを備えており、移動体ユニット102の移動方向に沿って、リード線用開口部132Fが圧電素子111と駆動軸112との境界よりも圧電素子111側に設けられている。圧電素子111は、例えば、振動ユニット101の軸方向(左右方向)に圧電材料が積層された積層型の圧電素子で構成されるとともに、その前後面に一対の電極を有している。そして、2本のリード線105それぞれが、圧電素子111における前後一対の電極それぞれに半田又は導電接着剤などにより接続されており、圧電素子111を駆動するための電圧波形が、2本のリード線105を介して外部の駆動回路から印加される。そして、固定枠132の後側壁132Dには、浅い切欠き部で構成されるリード線用開口部132Fが設けられており、このリード線用開口部132Fより、圧電素子111に接続された2本のリード線105が外部に引き出される。
筐体103の固定枠132において、後側壁132Dにおけるリード線用開口部132Fが、圧電素子111の後面に対向する位置に設けられている。従って、圧電素子111の前後面に設けられた電極とリード線用開口部132Fとの距離が短くなるため、圧電素子111に接続される2本のリード線105を短くできる。また、リード線用開口部132Fを圧電素子111上面より上方で開口させた構成とすることで、圧電素子111に接続されたリード線105の屈曲箇所を少なくでき、リード線105の破損を防止できる。また、リード線用開口部132Fの左縁を、振動ユニット101における圧電素子111と駆動軸112との境界位置とすることで、移動体ユニット102の移動幅よりも外側(右側)にリード線105を配線できるため、移動体ユニット102とリード線105との接触を防止して、リード線105の破損や移動体ユニット102の移動に対する干渉を防止できる。
圧電素子111は、変動する電圧波形が印加されることで、振動ユニット101の軸方向に伸縮して、駆動軸112の軸方向(長手方向)の振動を誘起させる。この振動ユニット101における振動を、時間軸で非対称な周期となる振動とすることで、移動体ユニット102を駆動軸112の軸方向に沿って移動させることができる。このとき、圧電素子111には、のこぎり波、非対称三角波、非対称正弦波などといった、時間軸方向に非対称な周期の振動を有する電圧波形による電気信号が与えられる。なお、非対称三角波及び非対称正弦波による電圧波形は、時間軸方向に対称性を持つ三角波や正弦波を時間軸方向に歪ませることで非対称性を与えることで生成される。なお、圧電素子111は、積層型の圧電素子に限定されるものではなく、バルク型の圧電素子としてもかまわない。また、振動ユニット101において、圧電素子111の代わりに、磁歪素子などの振動子を駆動軸112に連結させる構成とし、当該振動子により駆動軸112への振動を励起させるものとしてもよい。
<出力部材の第2例>
以下に、伸縮駆動装置に取り付けられる出力部材の第2例について、図面を参照して説明する。本例の出力部材を構成する駆動装置において、第1例の駆動装置と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。図37は、本例の駆動装置の構成を示す平面図及び正面図であり、図38は、本例の駆動装置の構成を示す左右側面図である。図39は、本例の駆動装置の構成を示す斜視図であり、図40は、本例の駆動装置の構成を示す断面図及び平面図である。図41は、本例の駆動装置の組立工程を説明するための分解斜視図である。
図37〜図41に示すように、本例の駆動装置は、第1例の駆動装置と異なり、筐体103に設けられた左右一対の支持片132A,132Bそれぞれの上端に、振動ユニット101の端部の少なくとも一部が配置される切り欠きによる振動ユニット設置部135,136が設けられている。すなわち、筐体103は、矩形の外形を有する固定枠132を底面131外周に立設させている。固定枠132は、振動ユニット101の駆動軸112と圧電素子111を固定するための土手状の凸部となる左右一対の支持片132A,132Bと、カバー104の左右側壁142,143と組み合わされて筐体103の外周壁を構成する前後側壁132C,132Dとを備えている。そして、固定枠132における左右一対の支持片132A,132Bはそれぞれ、その上面の一部が切り欠かれることで、駆動軸112の他端が嵌合又は遊嵌される振動ユニット設置部(駆動軸設置部)135と、圧電素子111の他端が嵌合又は遊嵌される振動ユニット設置部(圧電素子設置部)136とが凹設されている。
本例の駆動装置は、固定枠132における支持片132A,132Bに振動ユニット101の両端を嵌め込む凹部となる振動ユニット設置部135,136が設けられている。そして、この振動ユニット設置部135,136に振動ユニット101を筐体103の上から嵌め込むようにして設置するため、筐体103に対する振動ユニット101の位置決めが容易となる。振動ユニット設置部135,136はそれぞれ、振動ユニット101の両端の前後幅より広く構成された凹部で構成されている。これにより、振動ユニット101による前後方向の振動や、上下方向又は左右方向を回転軸とする振動により、振動ユニット101が筐体103に干渉することを防止し、振動ユニット101又は筐体103の破損を防止できる。また、振動ユニット設置部135,136を構成する凹部の深さは、駆動軸112及び圧電素子111それぞれの少なくとも一部が嵌る深さであればよい。
本例では、振動ユニット101において、圧電素子111と駆動軸112の前後幅を同一幅で構成しているため、振動ユニット設置部135,136を構成する凹部の前後幅を同一幅とする。なお、振動ユニット101が、圧電素子111の前後幅を駆動軸112の前後幅より広くなるように構成される場合、振動ユニット設置部136の前後幅を振動ユニット設置部135よりも広くなるように構成する。また、本例では、振動ユニット101において、圧電素子111と駆動軸112の下面を面一に構成しているため、振動ユニット設置部135,136を構成する凹部の深さを同一深さとする。なお、振動ユニット101が、圧電素子111の下面を駆動軸112の下面より下方に位置するように構成される場合、振動ユニット設置部136の深さを振動ユニット設置部135よりも深くなるように構成することで、振動ユニット101を筐体103の底面131に対して平行に設置できる。
本例の駆動装置を組み立てる際、第1例の駆動装置と同様、まず、移動体ユニット102が、出力アーム121の基端部123と弾性体となるアーム固定部材122とで駆動軸112を挟むようにして、振動ユニット101に組み込まれる。そして、移動体ユニット102が駆動軸112に摩擦係合された振動ユニット101が、筐体103上方より固定枠132に対して押しつけられることで、筐体103に組み込まれる。このとき、本例では、支持片132A、132Bの振動ユニット設置部135,136に接着剤133を塗布した後、振動ユニット101の左右両端が振動ユニット設置部135,136に嵌るように、振動ユニット101を筐体103上方より支持片132A、132B上に載置して押圧することで、振動ユニット101を支持片132A、132Bに固定させる。このように、本例では、支持片132A,132B上に設けた振動ユニット設置部135,136を目印として、振動ユニット101を筐体103に組み込むことができるため、組み付け時の振動ユニット101の姿勢を一定なものとでき、組立容易性を向上できる。また、接着剤133を塗布する箇所が振動ユニット設置部135,136に制限できるため、接着剤133の塗布位置を一定に決めることができるとともに、接着剤133を無駄に塗布することがなくなる。
振動ユニット101が筐体103に固定されると、圧電素子111の前後面に対して半田付けされた2本のリード線105を後側壁132Dにも受けたリード線用開口部132Fより筐体103外側に引き出す。このとき、リード線用開口部132Fにおいて、リード線105を絶縁材料による接着剤などで固定するものとしても構わない。そして、カバー104を筐体103上方より下降させて、振動ユニット101が左右方向に延設された筐体103をカバー104で被覆し、駆動装置を組み上げる。このとき、振動ユニット101に摩擦係合された移動体ユニット102のアーム部124が前後方向に延びて、筐体103の前側壁132Cに設けられたアーム用開口部132Eより前方に突出する。
<出力部材の第3例>
以下に、伸縮駆動装置に取り付けられる出力部材の第3例について、図面を参照して説明する。本例の出力部材を構成する駆動装置において、第1例の駆動装置と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。図42は、本例の駆動装置の構成を示す平面図及び断面図であり、図43は、本例の駆動装置の構成を示す左側面図である。
図42及び図43に示すように、本例の駆動装置は、第1例の駆動装置と異なり、圧電素子111の電極とワイヤボンディングなどにより2本の金属ワイヤ106で電気的に接続される2つの端子用電極137を筐体103に設けて、2本のリード線105を筐体103外部で接続する構成を有している。圧電素子111の前後面の電極部分には、金属片による素子用電極113が導電性接着剤又は半田などで固着されている。前後一対の素子用電極113はそれぞれ、圧電素子111の前後面下端から外側に突出するようにL字状に屈曲した形状を有しており、上下に延びる接着固定部113Aが圧電素子111の電極部に固定される一方、前後に延びる突出部分となるワイヤ固定部113Bの上面に金属ワイヤ106の一端(前端)が固着されている。素子用電極113は、そのワイヤ固定部113B下面が圧電素子111下面と面一になるように、圧電素子111の前後面の下側に固定されている。
筐体103は、圧電素子111の右端を支持する支持片132Bにより、振動ユニット101における一対の素子用電極113を支持できるように構成されている。前後一対の素子用電極113はそれぞれ、圧電素子111を挟んだ前後位置であって左右方向で異なる位置に設置されている。本例では、一対の素子用電極113の左右間隔は、ワイヤボンディングによる2本の金属ワイヤ106の設置可能な左右幅で決定されるものであってもよい。そして、筐体103の支持片132Bは、その左右幅が左側の素子用電極113の左縁から右側の素子用電極113の右縁より広くなるように構成されている。キャピラリを用いて金属ワイヤ106をワイヤボンディングする際に、素子用電極113をキャピラリにて押圧しても、筐体103の支持片132Bにより素子用電極113を支持できる。
端子用電極137は、筐体103の後側壁132Dにおけるリード線用開口部132Fの上面から後面に沿うようなL字上を有しており、絶縁性接着剤などにより後側壁132Dに対して左右一対に固着されている。端子用電極137は、リード線用開口部132F上面に固定されたワイヤ固定部137Aの上面に、金属ワイヤ106の他端(後端)がワイヤボンディングにより固着されるとともに、32D後面に固定されたリード線固定部137Bの後面に、5の一端が半田付けなどにより固着される。一対となる端子用電極137は、左右に隣接して配置されるとともに、左側の端子用電極137右端と、右側の端子用電極137左端とが離間するようにして配置されている。
また、一対の端子用電極137それぞれの左右位置は、振動ユニット101における一対の素子用電極113の左右位置と同等の位置となっており、2本の金属ワイヤ106が平面視で平行になるように配線される。これにより、振動ユニット101が振動したとしても、2本の金属ワイヤ106同士が接触することがなく、振動ユニット101の電気的又は機械的な故障や破損を防止できる。また、筐体103及びカバー104に囲まれた空間134内にリード線105を引き込む必要がないため、外部の動作によりリード線105が変形した場合であっても、金属ワイヤ106の断線を防止できる。なお、本例では、一対の素子用電極113が左右方向で重ならないような位置に設置されているものとしているが、素子用電極113それぞれの一部が左右方向に対して重なるような位置に配置されるものとし、支持片132Bの左右幅を狭くして、圧電素子111の支持面積を小さくするものとしても構わない。
本例の駆動装置は、支持片132B上面に塗布した接着剤133により、圧電素子111と共に前後一対の素子用電極113を固着させる。このとき、固化した接着剤133が弾性を有するものとすることで、圧電素子111と支持片132Bとの間だけでなく、素子用電極113と支持片132Bとの間においても、接着剤133が緩衝材として機能する。なお、本例では、支持片132Bにおける圧電素子111との当接箇所総てに接着剤133を塗布するものとしたが、圧電素子111との当接箇所のうち圧電素子111の右端側に接着剤133を塗布するようにしても構わない。これにより、圧電素子111と支持片132Bとの当接箇所総てを接着する場合と比べて、圧電素子111と支持片132Bとの接着面積が狭くなるため、振動ユニット101の筐体103に対する自由度が大きくなるため、振動ユニット101の動作を安定して実行させることができる。
筐体103において、後側壁132Dの右上側を切り欠くことでリード線用開口部132Fが設けられており、リード線用開口部132F上面の高さ位置が圧電素子111上面よりも高い位置となる。これにより、圧電素子111前面に固定された素子用電極113に一端が固着された金属ワイヤ106を端子用電極137まで配線する際、当該金属ワイヤ106による圧電素子111への接触を防ぎながら、金属ワイヤ106に圧電素子111を跨がせることができる。なお、配線された金属ワイヤ106の最上部は、筐体103の後側壁132Dの最上面よりも低い位置など、カバー104の天井面141よりも低くなるように配線することで、金属ワイヤ106がカバー104と接触することなく配線することで、振動ユニット101の振動による金属ワイヤ106の断線などを防止できる。
なお、本例において、前後一対の素子用電極113の左右位置を異なるものとしたが、前後一対の素子用電極113の左右位置を同一位置としても構わない。これにより、筐体103において、支持片132Bの左右幅を、駆動軸112を支持する支持片132Aの左右幅と同等に構成できる。このとき、前側の素子用電極113と接続される金属ワイヤ106は、後側の素子用電極113と右側の端子用電極137との間で配線される金属ワイヤ106に接触しないように、平面視で斜行させて配線されることで、左側の端子用電極137に接続される。また、本例において、支持片132Bの左右幅を前後方向に沿って同一幅となるように構成するものを例に挙げたが、一対の素子用電極113の左右位置が異なる場合において、右側に位置する素子用電極113を支持される箇所のみ、支持片132Bの左右幅を広く構成するものとしても構わない。
更に、本例において、第1例と同様、筐体103の支持片132A,132Bの上面を平坦に構成するものとしたが、第2例と同様に、支持片132A,132Bの上面を切り欠いて振動ユニット設置部135,136を凹設した構成としても構わない。このとき、素子用電極113が振動ユニット設置部136前後となる支持片132B上面に設置されるものとしても構わないし、前後の素子用電極113を含めて振動ユニット設置部136に圧電素子111をはめ込むようにするものとしても構わない。なお、前後の素子用電極113も振動ユニット設置部136上面に設置される構成とした場合、振動ユニット設置部136の前後幅について、圧電素子111の前後に金属ワイヤ106を素子用電極113にボンディングするためのキャピラリを挿入できる幅とすることが好ましい。
<出力部材の第4例>
以下に、伸縮駆動装置に取り付けられる出力部材の第4例について、図面を参照して説明する。本例の出力部材を構成する駆動装置において、第2及び第3例の駆動装置と同一の部分については、同一の符号を付してその詳細な説明は省略する。図44は、本例の駆動装置の構成を示す平面図及び断面図であり、図45は、本例の駆動装置の構成を示す左側面図である。
図44及び図45に示すように、本例の駆動装置は、第3例の駆動装置と異なり、前後一対の素子用電極113それぞれを圧電素子111の前後面それぞれと上面とに固定させた構成としている。すなわち、前後一対の素子用電極113は、電極となる圧電素子111前後面それぞれに導電性接着剤又は半田により固定される接着固定部113Aの上縁で屈曲させたワイヤ固定部113Bを、前後方向で互いに近づく方向に延設させている。すなわち、前側の素子用電極113は、上下に延びた接着固定部113A上縁から後方に向かって延びるワイヤ固定部113Bを、圧電素子111上面に固定しており、後側の素子用電極113は、接着固定部113A上縁から前方に向かって延びるワイヤ固定部113Bを、圧電素子111上面に固定している。
本例の駆動装置は、第2例と同様、筐体103の支持片132A,132Bそれぞれに、振動ユニット101の両端を嵌入させる凹部となる振動ユニット設置部135,136が設けられている。また、筐体103は、第3例と同様、後側壁132Dの右上側を切り欠くことでリード線用開口部132Fが設けられており、リード線用開口部132Fには、左右一対の端子用電極137が並設されている。そして、リード線用開口部132F上面を、第3例と同様、圧電素子111上面よりも高い位置とすることで、リード線用開口部132Fの開口面積が小さくなるため、筐体103及びカバー104による空間134内への塵埃の進入などを防止できる。なお、リード線用開口部132F上面を、圧電素子111上面の高さ位置と同等又は低くするものとしてもよい。これにより、ワイヤボンディングされた金属ワイヤ106の最上部位置が低くなるため、カバー104の高さを低くしたとしても、金属ワイヤ106と天井面141との接触を防止できるため、駆動装置を小型化できる。
本例の駆動装置は、圧電素子111上面に素子用電極113のワイヤ固定部113Bを載置した構成となるため、リード線用開口部132F上の端子用電極137のワイヤ固定部137Aと素子用電極113のワイヤ固定部113Bとの距離が短くなり、金属ワイヤ106を短尺に構成できる。また、素子用電極113のワイヤ固定部113Bの高さ位置と、端子用電極137のワイヤ固定部137Aの高さ位置とを近づけた構成となり、金属ワイヤ106を圧電素子111上面よりも上方で配線できる。そのため、ボンディングするためのキャピラリを挿入しやすくなり、配線作業が容易になるだけでなく、圧電素子111への金属ワイヤ106の接触を確実に防止できる。更に、キャピラリにより金属ワイヤ106の一端を素子用電極113に固着させる際、圧電素子111を上方から押圧することとなるため、圧電素子111を接着剤133により確実に筐体103の支持片132Bに固定できる。
なお、本例において、第2例と同様、支持片132A,132Bの上面を切り欠いて振動ユニット設置部135,136を凹設した構成したが、第1例と同様、筐体103の支持片132A,132Bの上面を平坦に構成するものとしても構わない。また、図46に示すように、筐体103の支持片132A,132B上面の高さを圧電素子111上面の高さと同一高さとするとともに、深さを圧電素子111の高さと同等とする凹部による振動ユニット設置部135,136を支持片132A,132Bに設けるものとしても構わない。このとき、圧電素子111の前後面に固定された素子用電極113は、その上部におけるワイヤ固定部113Bを圧電素子111の前後外側に向かって延設させた構成を有し、振動ユニット設置部136の前後外側となる支持片132B上面にワイヤ固定部113Bが支持される。また、振動ユニット設置部135,136の前後幅は、圧電素子111の前後面に固定される素子用電極113の接着固定部113Aの厚みを含んだ幅よりも広くすることが好ましい。なお、振動ユニット設置部135については、駆動軸112の前後幅よりも広い前後幅であればよく、振動ユニット設置部136の前後幅よりも狭いものとしても構わない。
なお、上述の第1〜第4例による出力部材2(駆動装置)においても、伸縮駆動装置1と同様、第1電気信号及び第2電気信号が与えられることにより、移動体ユニット102が振動ユニット101に対してスティック状態からスリップ状態に移行するものとしても構わない。このとき、上述の第1基本構成のように、振動ユニット101の圧電素子111に第1電気信号及び第2電気信号が供給される構成とし、第1電気信号を圧電素子111に与えることで、振動ユニット101と移動体ユニット102との摩擦による停止状態を不安定にする。その後、第2電気信号を圧電素子111に与えることで、移動体ユニット102を振動ユニット101に対して移動させる。
また、上述の第2基本構成のように、第2電気信号が与えられる圧電素子111(第1振動子)だけでなく、移動体ユニット102に、第1電気信号が与えられる補助圧電素子(第2振動子)を固定するものとしても構わない。このとき、上述の第2基本構成のように、振動ユニット101の圧電素子111に第2電気信号が供給されると同時に、第1電気信号を移動体ユニット102の補助圧電素子に与えることで、移動体ユニット102を振動ユニット101に対して移動させる。
<グリッパへの適用例>
上述の各出力部材をグリッパに適用した例について、図47を参照して以下に説明する。なお、本例では、第1例における駆動装置による出力部材をグリッパに適用した構成を例に挙げて説明するが、第2〜第4例における駆動装置による出力部材についても適用可能である。また、図47は、グリッパの動作を示す図であり、移動体ユニット102の状態を明らかにするため、カバー104をはずした状態での平面図を示している。
図47に示すように、本例に示すグリッパは、移動体ユニット102における出力アーム121のアーム部124先端を内側(左側)に屈曲させるとともに、アーム部124先端部と対称となる先端部を有する固定アーム125を筐体103における固定枠132の後側壁132Dに突設させている。グリッパは、振動ユニット101の振動により移動体ユニット102を左右に移動させることで、アーム部124先端と固定アーム125先端とを接離させる。図47(A)は、移動体ユニット102を最も左側に位置させて、アーム部124と固定アーム125とを開いた状態とし、この開いた状態から移動体ユニット102を右側に移動させることで、アーム部124先端を固定アーム125先端に近づけて、アーム部124と固定アーム125とを閉じていく。図47(B)に示すように、アーム部124先端と固定アーム125先端とが接触した状態となったとき、出力アーム121の基端部123は、振動ユニット101の圧電素子111の左端(圧電素子111と駆動軸112の境界)まで到達しておらず、移動体ユニット102は更に右側に移動可能な状態にある。
出力アーム121は、アーム部124の左右方向の厚みを薄くして、アーム部124を撓ませることが可能に構成されており、図47(C)のように、アーム部124と固定アーム125とを接触させた状態のまま、更に移動体ユニット102を右側に移動できる。このように、アーム部124を可撓する構造とすることで、アーム部124の撓みによる弾性力がアーム部124と固定アーム125との把持力の強度を上げる。また、アーム部124を撓ませてアーム部124と固定アーム125とを閉じた状態とすることで、アーム部124と固定アーム125とを開く際に、アーム部124の撓みによる弾性力が作用し、アーム部124が固定アーム125から離れる方向に移動体ユニット102が円滑に移動する。更に、グリッパとして組み立てた際に、固定アーム125先端と出力アーム121の先端との位置あわせが容易になる。このとき、出力アーム121の基端部123がアーム部124の撓みに応じて傾くようにしてもよい。なお、本例において、出力アーム121におけるアーム部124の左右幅を薄くすることで、アーム部124を撓ませる構造としたが、出力アーム121における基端部123を高剛性材料で構成する一方、アーム部124を可撓性材料で構成することで、アーム部124を撓ませることができるものとしても構わない。
1 伸縮駆動装置
1A 伸縮駆動装置
1B 伸縮駆動装置
1C 伸縮駆動装置
2 出力部材
3 移動体ユニット
4 出力軸
5 筐体
6 支持ユニット
7 圧電素子
8 制御部
9 補助圧電素子
11 ガイド部材
12 拘束部材
14 ガイド部
15 インターフェース部
17 底板部
19 長孔
21 上側板部
22 左側板部
23 凹部
24 凹部
31 突起部
32 規制凹部
33 規制凸部
34 突起部
35 規制凹部
36 規制凸部
50 台座
51 カバー
52 前蓋
53 後蓋
54 カバー
59 インターフェース部材
61 位置検出装置
81 第1電気信号発生部
82 第2電気信号発生部
83 加算部
101 振動ユニット
102 移動体ユニット
103 筐体
104 カバー
105 リード線
106 金属ワイヤ
111 圧電素子
112 駆動軸
113 素子用電極
121 移動体
121 出力アーム
122 アーム固定部材
123 基端部
124 アーム部
125 固定アーム
131 底面
132 固定枠
133 接着剤
134 空間
135 振動ユニット設置部
136 振動ユニット設置部
137 端子用電極

Claims (2)

  1. 移動体ユニットと、前記移動体ユニットを支持する支持ユニットと、電気信号を機械的な振動に変換する振動子とを備え、前記振動子の振動により前記移動体ユニットが前記支持ユニットに対して相対的に移動する駆動装置であって、
    前記移動体ユニットを移動する駆動力が変更されるように、前記振動子への電気信号の振幅及びデューティ比の少なくとも一方が変更されることを特徴とする駆動装置。
  2. 前記移動体ユニットを構成する出力軸の一端に前記振動子が固定されており、前記支持ユニットが、前記移動体ユニットを前記出力軸で支持するガイド部材と、前記ガイド部材と連結して前記移動体ユニットの前記出力軸を拘束する拘束部材と、前記拘束部材を前記出力軸に向けて押圧する弾性部材とを備えており、
    前記支持ユニットを覆う筐体の内周面と前記拘束部材とに前記弾性部材を接触させていることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
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