JP2019147748A - 化合物又はその薬理学上許容される塩、光学活性体、医薬組成物、及び化合物の製造方法 - Google Patents

化合物又はその薬理学上許容される塩、光学活性体、医薬組成物、及び化合物の製造方法 Download PDF

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【課題】生理活性を有する化合物又はその薬理学上許容される塩、その光学活性体、及び生理活性を有する化合物を含む医薬組成物、並びに、生理活性を有する化合物を製造する方法を提供すること【解決手段】下記一般式(1)で示される構造を有する化合物又はその薬理学上許容される塩を提供する。[上記一般式(1)中、R1及びR2はアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、R1とR2は互いに異なる基であり、FGはアミノ基又はカルボキシメチル基を示す。]【選択図】なし

Description

本発明は、化合物又はその薬理学上許容される塩、光学活性体、医薬組成物、及び化合物の製造方法に関する。
ケイ素原子が不斉中心となる光学活性有機ケイ素化合物は、機能性材料等の分野においての利用が期待されている。また、光学活性有機ケイ素化合物は、医薬及び農薬等の分野において生物活性物質としての利用も期待されている。
ケイ素原子が不斉中心となるケイ素化合物を合成する方法、及び光学活性有機ケイ素化合物のエナンチオマーを選択的に合成する方法が検討されている。例えば、非特許文献1には、特定のキラルリチウムアミドの存在下で、アキラルなシラシクロペンテンオキサイドのβ水素脱離を起こさせることによって、ケイ素原子を不斉中心とするキラルシクロペンテン骨格を有するキラルシクロペンテノールを選択的に合成する方法が開示されている。
Kazunobu Igawa, et al., "Enantioselective Synthesis of Silacyclepentanes"、Angew. Chem. Int. Ed. 2016, 55, p.5814−5818
しかし、キラルシクロペンテノール骨格を有する化合物が有すると考えられる生理活性等の機能を評価した例は少ない。また、生理活性を有する光学活性有機ケイ素化合物を選択的に製造する方法も、十分に検討されているとはいえない。
本発明は、生理活性を有する化合物又はその薬理学上許容される塩、その光学活性体、及び生理活性を有する化合物を含む医薬組成物、並びに、生理活性を有する化合物を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明は一つの側面において、下記一般式(1)で示される構造を有する化合物又はその薬理学上許容される塩を提供する。
Figure 2019147748
上記一般式(1)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基であり、FGはアミノ基又はカルボキシメチル基を示す。
上記化合物又はその薬理学上許容される塩は、ケイ素原子を不斉中心として有しており(不斉ケイ素を有しており)、医薬、及び機能性材料等において使用される材料としての利用が期待される。また、上記化合物又はその薬理学上許容される塩は、アミノ酸の部分構造であるアミノ基若しくはカルボキシメチル基、又はこれらの塩を有していることから、生理活性機能を有することが期待される。
本発明は一つの側面において、下記一般式(1)で示される構造を有する化合物又はその薬理学上許容される塩を含む、光学活性体を提供する。
Figure 2019147748
上記一般式(1)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基であり、FGはアミノ基又はカルボキシメチル基を示す。
本発明は一つの側面において、下記一般式(1)で示される構造を有する化合物又はその薬理学上許容される塩を含む、医薬組成物を提供する。
Figure 2019147748
上記一般式(1)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基であり、FGはアミノ基又はカルボキシメチル基を示す。
本発明は一つの側面において、下記一般式(2)で示される構造を有する脂環式アルコールと反応基質とを光延反応又は辻−Trost反応させ、下記一般式(3)で表される中間体を得る工程と、下記一般式(3)で表される中間体から、下記一般式(1)で示される構造を有する化合物を得る工程を含む、化合物の製造方法を提供する。
Figure 2019147748
上記一般式(2)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基である。
Figure 2019147748
上記一般式(3)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基であり、Nuは反応基質に由来する置換基を示す。
Figure 2019147748
上記一般式(1)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基であり、FGはアミノ基又はカルボキシメチル基を示す。
上記製造方法では、光延反応又は辻−Trost反応を用いていることから、一般式(2)で示される構造を有する脂環式アルコールにおける立体化学(特に、シラシクロペンテン骨格の4位炭素上における立体化学)を反転又は維持して、不斉ケイ素を有する化合物を製造することができる。例えば、一般式(1)で表される構造を有する化合物に含まれる一つのエナンチオマーを選択的に合成することも可能である。
本発明は一つの側面において、下記一般式(4)で示される構造を有する化合物又はその薬理学上許容される塩を提供する。
Figure 2019147748
上記一般式(4)中、R、R及びR3はアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基である。
本発明は一つの側面において、下記一般式(4)で示される構造を有する化合物又はその薬理学上許容される塩を含む、光学活性体を提供する。
Figure 2019147748
上記一般式(4)中、R、R及びR3はアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基である。
本発明は一つの側面において、下記一般式(5)で示される構造を有するシラシクロペンテノールオキシドと、アミン化合物とを求核置換反応させ、下記一般式(4)で示される構造を有する化合物を得る工程を含む、化合物の製造方法を提供する。
Figure 2019147748
上記一般式(5)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基である。
Figure 2019147748
上記一般式(4)中、R、R及びR3はアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基である。
上記製造方法では、求核置換反応を用いていることから、一般式(5)で示される構造を有する脂環式アルコールにおける立体化学(特に、シラシクロペンタン骨格の2位炭素上における立体化学)を反転して、不斉ケイ素を有する化合物を製造することができる。例えば、一般式(4)で表される構造を有する化合物に含まれる一つのエナンチオマーを選択的に合成することも可能である。
本発明によれば、生理活性を有する化合物又はその薬理学上許容される塩、その光学活性体、及び生理活性を有する化合物を含む医薬組成物、並びに、生理活性を有する化合物を製造する方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。
本発明の一実施形態は、下記一般式(1)で示される構造を有する化合物又はその薬理学上許容される塩である。本明細書において、下記一般式(1)で示される構造を有する化合物又はその薬理学上許容される塩を「化合物(I)」ともいう。下記一般式(1)で示されるとおり、化合物(I)は、不斉ケイ素を有することから、一般試薬、試験薬、医薬、診断薬、検査薬、及び造影剤等への応用が可能である。
Figure 2019147748
一般式(1)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基であり、FGはアミノ基又はカルボキシメチル基を示す。
一般式(1)において、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基である。アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基であってよく、また炭素数1〜7のアルキル基であってもよい。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、及びt−ブチル基等が挙げられる。アルコキシル基は、炭素数1〜6のアルコキシル基であってよく、炭素数1〜4のアルコキシル基であってもよい。アルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、及びt−ブトキシ基等が挙げられる。アリール基は、置換基を有していてもよく、炭素数6〜20のアリール基であってよく、炭素数6〜14のアリール基であってもよい。アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、及びアントラセニル基等が挙げられる。
一般式(1)において、FGはアミノ基又はカルボキシメチル基である。FGが、アミノ基である場合、化合物(I)は、アドレナリン受容タンパク質、ノルアドレナリン受容タンパク質、グルタミン酸受容タンパク質、ヒスタミン受容タンパク質、オピオイド受容タンパク質、シグマ受容タンパク質、及びナトリウムチャネルタンパク質等に対する結合力が強く、生理活性を持ち得る。FGが、カルボキシメチル基である場合、化合物(I)は、アドレナリン受容タンパク質等に対する結合力が強く、生理活性を持ち得る。
本発明の一実施形態は、下記一般式(4)で示される構造を有する化合物又はその薬理学上許容される塩である。本明細書において、下記一般式(4)で示される構造を有する化合物又はその薬理学上許容される塩を「化合物(II)」ともいう。下記一般式(4)で示されるとおり、化合物(II)は、化合物(I)と同じく、不斉ケイ素を有することから、一般試薬、試験薬、医薬、診断薬、検査薬、及び造影剤等への応用が可能である。
Figure 2019147748
上記一般式(4)中、R、R及びR3はアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基である。アルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基であってよく、また炭素数1〜7のアルキル基であってもよい。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、及びt−ブチル基等が挙げられる。アルコキシル基は、炭素数1〜6のアルコキシル基であってよく、炭素数1〜4のアルコキシル基であってもよい。アルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、及びt−ブトキシ基等が挙げられる。アリール基は、置換基を有していてもよく、炭素数6〜20のアリール基であってよく、炭素数6〜14のアリール基であってもよい。アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、及びアントラセニル基等が挙げられる。
化合物(I)又は化合物(II)は、単一の光学異性体(エナンチオマー及びジアステレオマーのいずれか一つの立体異性体であって光学活性な異性体)であってもよく、複数の光学異性体の混合物であってもよい。複数の光学異性体の混合物の場合、その混合割合は、特に限定されず、例えば、エナンチオマーの等量混合物(ラセミ体)であってもよく、R体及びS体を任意の割合で混合した混合物であってもよい。
化合物(I)又は化合物(II)は、構成する原子の一つ又は複数が原子同位体で置換されていてもよく、その置換比率は、天然における同位体の存在比率を超えていてもよい。原子同位体としては、例えば、重水素(H)、トリチウム(H)、炭素−11(11C)、炭素−14(14C)、フッ素−18(18F)、硫黄−35(35S)、及びヨウ素−125(125I)等が挙げられる。これらの同位体変異種は、放射性であるか否かに係わらず、化合物(I)に含まれる。同位体変異種は、特に、治療剤、予防剤、研究試薬、及び検査薬等として使用できる。
本実施形態に係る「薬理学上許容される塩」とは、医薬として許容される塩を意味し、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸塩当の無機酸との塩;酢酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、アジピン酸、乳酸、トリフルオロ酢酸等の有機カルボン酸との塩;メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸等の有機スルホン酸との塩;リチウム、ナトリウム、カリウム当のアルカリ金属との塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩;アンモニア、モルホリン、グルコサミン、エチレンジアミン、グアニジン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン等との4級アンモニウム塩等が挙げられる。薬理学上許容される塩は、水和物、又は溶媒和物を形成してもよく、これらの水和物及び溶媒和物は1種を単独で、又は複数を組み合わせても用いてもよい。
本発明の一実施形態は、化合物(I)又は化合物(II)を含む組成物(例えば、医薬組成物)である。上記組成物は、化合物(I)又は化合物(II)に加えて、賦形剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤、コーティング剤、安定化剤、等張化剤、緩衝材、pH調節剤、可溶化剤、増粘剤、保存剤、抗酸化剤、甘味料、着色料、香料等の他の成分を含んでもよい。医薬組成物は、当業者における公知の方法によって、適宜調製してもよい。医薬組成物が、化合物(I)又は化合物(II)に加えて、他の成分を含む場合、他の成分の含有量は、治療される個体と、投与形態等に応じて調整することができ、例えば、医薬組成物の全量を基準として、0.001〜95質量%であってよく、又は0.01〜50質量%であってもよい。
医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、及び剤等の経口投与用であってもよく、注射剤、点眼剤、点鼻剤、坐剤、軟膏剤、ローション、クリーム、ゲル、スプレー、吸入剤、経皮吸収製剤等の非経口投与用であってもよい。
化合物(I)の製造方法について説明する。化合物(I)の製造方法の一実施形態は、一般式(2)で示される構造を有する脂環式アルコールと反応基質とを光延反応又は辻−Trost反応させ、一般式(3)で示される構造を有する中間体を得る工程と、一般式(3)で示される構造を有する中間体から、一般式(1)で示される構造を有する化合物を得る工程を含む。
Figure 2019147748
上記一般式(2)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基である。
Figure 2019147748
上記一般式(3)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基であり、Nuは反応基質に由来する置換基を示す。
Figure 2019147748
上記一般式(1)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基であり、FGはアミノ基又はカルボキシメチル基である。
本実施形態に係る製造方法は、一般式(2)で示される構造を有する脂環式アルコールと反応基質とを光延反応させて、一般式(3)で示される構造を有する中間体を得る工程を含む方法と、一般式(2)で示される構造を有する脂環式アルコールと反応基質とを辻−Trost反応させて、一般式(3)で示される構造を有する中間体を得る工程を含む方法とがある。
一般式(2)で示される構造を有する脂環式アルコールと反応基質とを光延反応させて、一般式(3)で示される構造を有する中間体を得る工程を含む方法の一例を下記反応式(1)に示す。反応式(1)に示す製法は、工程A1及び工程A2を含む。工程A1は、一般式(2)で示される構造を有する脂環式アルコールと反応基質とを光延反応、一般式(3)で示される構造を有する中間体を得る工程に対応し、工程A2は、一般式(3)で示される構造を有する中間体から、一般式(1)で示される構造を有する化合物を得る工程に対応する。
Figure 2019147748
[工程A1:光延反応]
工程A1において、一般式(2)で示される構造を有する化合物と、反応基質とを、光延反応させることによって、一般式(2)で示される構造中、シラシクロペンテン骨格の4位炭素における立体化学の反転を伴って、一般式(3)に示される構造を有する中間体が製造される。
光延反応における反応基質(NuH)は、特に制限されるものではない。反応基質を構成する求核剤(Nu)としては、アミン、アルコール、カルバニオン、フェノール、カルボン酸、インドール、核酸塩基、及びチオカルボン酸等であってよい。反応基質の使用量は、一般式(2)で示される構造を有する化合物1モルに対して1.0〜100倍モルであってよく、1.1〜10.0倍モルであってもよく、1.2〜2.0倍モルであってもよい。
光延反応における触媒は、当業者において周知の触媒を用いることができ、例えば、アゾジカルボン酸エステルとホスフィンとを組み合わせたもの、及びアゾジカルボン酸アミドとホスフィンとを組み合わせたもの等を使用することができる。アゾジカルボン酸エステルとしては、例えば、アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)、及びアゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)等が挙げられる。アゾジカルボン酸アミドとしては、例えば、1,2−ビス(ピペリジノカルボニル)ジアゼン等が挙げられる。ホスフィンとしては、トリアリールホスフィン、及びトリアルキルホスフィン等が使用され、例えば、トリフェニルホスフィン(PPh)、及びトリブチルホスフィン等が挙げられる。
アゾジカルボン酸エステル又はアゾジカルボン酸アミドの使用量は、一般式(2)で示される構造を有する化合物1モルに対して、1.0〜100倍モル、又は1.4〜5.0倍モルであってよい。ホスフィンの使用量は、一般式(2)で示される構造を有する化合物1モルに対して、1.0〜100倍モルであってよく、1.4〜5.0倍モルであってもよい。
光延反応における反応溶媒としては、例えば、クロロホルム、ジオキサン、キシレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(CHCl)、及びトルエン等から選択される少なくとも1種の溶媒を使用することができる。副反応を抑制し、化合物(I)の収率を向上させる観点から、反応溶媒は、ジクロロメタン又はトルエンであってよく、又はトルエンであってもよい。溶媒の使用量は、一般式(2)で示される構造を有する化合物1モルに対して、例えば、10〜100Lであってよく、又は20〜30Lであってもよい。
光延反応における反応温度は、一般式(2)で示される構造を有する化合物、反応基質、及び反応溶媒等によって、適宜調整することができるが、例えば、20〜40℃であってよく、25〜35℃であってもよい。
[工程A2]
工程A2において、一般式(3)で示される構造を有する中間体から、一般式(1)で示される構造を有する化合物を得る。例えば、一般式(3)において、Nuがイミド基である場合、加水分解反応を行うことで、アミン体を得る。また、一般式(3)において、Nuがマロン酸エステル基である場合、加水分解反応後に脱炭酸反応を行うことで、カルボキシメチル体を得る。
一般式(2)で示される構造を有する脂環式アルコールと反応基質とを辻−Trost反応させ、一般式(3)で表される中間体を得る工程を含む方法の一例を下記反応式(2)に示す。反応式(2)に示す製法は、工程B1、工程B2及び工程B3を含む。工程B1及びB2は、一般式(2)で示される構造を有する脂環式アルコールと反応基質とを辻―Trost反応させ、一般式(3)で示される構造を有する中間体を得る工程に対応し、工程B3は、一般式(3)で示される構造を有する中間体から、一般式(1)で示される構造を有する化合物を得る工程に対応する。
Figure 2019147748
[工程B1]
工程B1において、一般式(2)で示される構造を有する化合物において水酸基を置換基Gに置換して、アリルハライド、アリルエステル、アリルカーボネート、及びアリルホスホネート等の部分構造を導入する。反応式(2)中、Gは、X−、RCO−、ROCO−、RO−、RN−、RSO3−、ArSO3−等であってよい。ここでXは、ハロゲン原子を示し、Arは芳香環を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。
[工程B2:辻−Trost反応]
工程B2において、工程B1で得られた化合物を反応基質(NuH)と辻−Trost反応させることによって、一般式(2)で示される構造中、シラシクロペンテン骨格の4位炭素における立体化学を維持したまま、一般式(3)に示される構造を有する中間体が製造される。
一般式(2)で示される構造を有する化合物において水酸基を置換基Gに置換するためには、例えば、クロロギ酸メチル(MeOCOCl)、クロロギ酸イソプロピル、クロロギ酸ベンジル、無水酢酸、塩化アセチル、無水トリフルオロ酢酸、メタンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリド、及びパラトルエンスルホニルクロリド等を使用することができる。
辻−Trost反応における反応基質(NuH)は、特に制限されるものではない。反応基質を構成する求核剤(Nu)としては、アミン、アルコール、カルバニオン、フェノール、カルボン酸、インドール、核酸塩基、及びチオカルボン酸等であってよい。反応基質の使用量は、一般式(2)で示される構造を有する化合物1モルに対して、1.0〜100倍モルであってよく、1.3〜20倍モルであってもよく、又は1.5〜3.0倍モルであってもよい。
辻−Trost反応における触媒は、当業者において周知の触媒を用いることができ、例えば、パラジウム錯体とホスフィンとを組み合わせたもの等を使用することができる。パラジウム錯体としては、例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd(dba))等が挙げられる。ホスフィンとしては、例えば、トリフェニルホスフィン、及びトリス(オルトトリル)ホスフィン(P(o−tolyl))等が挙げられる。副反応を抑制し、化合物(I)の収率を向上させ、立体選択性に優れる観点から、ホスフィンは、トリス(オルトトリル)ホスフィンであってよい。
パラジウム錯体の使用量は、触媒量であってよく、一般式(2)で示される構造を有する化合物1モルに対して、0.01〜10倍モルであってよく、又は0.05〜1.0倍モルであってもよい。ホスフィンの使用量は、触媒量であってよく、一般式(2)で示される構造を有する化合物1モルに対して、0.01〜10倍モルであってよく、又は0.05〜1.0倍モルであってもよい。
辻−Trost反応における反応溶媒としては、例えば、クロロホルム、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、キシレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(CHCl)、及びトルエン等から選択される少なくとも1種の溶媒を使用することができる。カルバニオンの溶解性の観点から、反応溶媒は、テトラヒドロフランであってよい。溶媒の使用量は、一般式(2)で示される構造を有する化合物1モルに対して、例えば、5〜100Lであってよく、又は8〜20Lであってよい。
辻−Trost反応における反応温度は、一般式(2)で示される構造を有する化合物、反応基質、及び反応溶媒等によって、適宜調整することができるが、例えば、20〜60℃であってよく、25〜55℃であってよもよい。
[工程B3]
工程B3において、工程B2で得られた一般式(3)で示される構造を有する中間体から、一般式(1)で示される構造を有する化合物を得る。例えば、一般式(3)において、Nuがイミド基である場合、加水分解を行うことでアミン体を得る。また、一般式(3)において、Nuがマロン酸エステル基である場合、加水分解後に脱炭酸反応を行うことでカルボキシメチル体を得る。
上述の反応式(1)及び反応式(2)では、一般式(2)で表される構造を有する脂環式アルコールとして、一つのエナンチオマーを用いる例を示したが、もう一方のエナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物を用いることもできる。
一般式(2)で表される構造を有する脂環式アルコールは、例えば、非特許文献1に開示されている方法により得られる化合物を使用することができる。より具体的には、下記の反応式(3)又は反応式(4)によって得られる脂環式アルコール(化合物A1、化合物A2、化合物B1及び化合物B2)を用いることができる。反応式(3)及び反応式(4)においては、特定のキラルリチウムアミドを用いることで、一方のエナンチオマー(化合物A1及び化合物A2のいずれか、又は化合物B1及び化合物B2のいずれか)を選択的に合成することができる。化合物A2又は化合物B2を合成する場合には、例えば、反応式(3)及び反応式(4)に記載のキラルリチウムアミドの鏡像異性体を用いる。
Figure 2019147748
Figure 2019147748
上記の製造方法によれば、一般式(1)で示される構造に含まれる各種光学異性体(化合物Ia、化合物Ib、化合物Ic及び化合物Id)をそれぞれ選択的に造り分けることが可能である。このような光学異性体は、下記の一般式により表すことができる。
Figure 2019147748
上記製造方法は、得られた化合物(I)を更に精製する工程を備えてもよい。精製工程は、例えば、高速液体クロマトグラフィー等を用いて行われる。光学活性体の光学純度は、例えば、80%ee以上、90%ee以上、又は100%eeとすることができる。光学純度は、キラル固定相を用いたHPLC分析により測定することができる。
化合物(II)の製造方法について説明する。化合物(II)の製造方法の一実施形態は、一般式(5)で示される構造を有するシラシクロペンテノールオキシドと、アミン化合物とを求核置換反応させ、一般式(4)で示される構造を有する化合物を得る工程を含む。
Figure 2019147748
上記一般式(5)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基である。
Figure 2019147748
上記一般式(4)中、R、R及びR3はアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基である。
本実施形態に係る製造方法の一例を下記反応式(5)に示す。反応式(5)に示す製法は、工程C1及び工程C2を含む。工程C1は、一般式(2)で示される構造を有する脂環式アルコールのエポキシ化反応を行い、一般式(5)で示される構造を有するシラシクロペンテノールオキシドを得る工程を示し、工程C2は、一般式(5)で示される構造を有するシラシクロペンテノールオキシドと、アミン化合物とを反応させ、一般式(4)で示される構造を有する化合物を得る工程に対応する。
Figure 2019147748
[工程C1:エポキシ化反応]
工程C1において、一般式(2)で示される構造を有する化合物と、メタクロロ過安息香酸(mCPBA)とを反応させることによって、一般式(5)に示される構造を有するエポキシド中間体が製造される。反応溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、及びトルエン等を使用することができる。反応温度は、例えば、20〜40℃であってよく、25〜35℃であってもよい
[工程C2:求核置換反応]
工程C2において、一般式(5)で示される構造を有するシラシクロペンテノールオキシドと、アミン化合物(RNH)とを反応させて、一般式(4)で示される構造を有する化合物を得る。工程C2において、上記シラシクロペンテノールオキシドに対して、反応基質(RNH)を求核置換反応させることによって、一般式(5)で示される構造中、シラシクロペンタン骨格の2位炭素における立体化学を反転させながら、一般式(4)に示される構造を有する化合物が製造される。工程C2において、触媒の選択が重要であり、例えば、Eu(OTf)等を用いることができる。BF・OEtを触媒とする従来法では一般式(4)で示される構造を有する化合物を得ることは困難である。
反応式(3)において使用されるアミン化合物(RNH)としては、アルキルアミン、アルカノールアミン及びアリールアミン等を用いることができる。アミン化合物の使用量は、一般式(5)で示される構造を有する化合物1モルに対して、1.0〜100倍モルであってよく、2.0〜20倍モルであってもよく、2.0〜3.0倍モルであってもよい。
工程C2における反応溶媒としては、例えば、クロロホルム、キシレン、ジエチルエーテル、ジクロロメタン(CHCl)、及びトルエン等から選択される少なくとも1種の溶媒を使用することができる。副反応を抑制し、化合物(II)の収率を向上させる観点から、反応溶媒は、ジクロロメタン又はトルエンであってよく、又はトルエンであってもよい。溶媒の使用量は、一般式(5)で示される構造を有する化合物1モルに対して、例えば、10〜100Lであってよく、又は20〜30Lであってもよい。
工程C2における反応温度は、一般式(5)で示される構造を有する化合物、アミン化合物、及び反応溶媒等によって、適宜調整することができるが、例えば、20〜40℃であってよく、25〜35℃であってもよい。
上述の反応式(5)では、一般式(2)で表される構造を有する脂環式アルコールとして、一つのエナンチオマーを用いる例を示したが、上述の反応式(1)及び(2)と同様に、もう一方のエナンチオマー、ジアステレオマー、又はこれらの混合物を用いることもできる。一般式(2)で表される構造を有する脂環式アルコールとしては、上述の反応式(1)及び(2)において使用可能な脂環式アルコールとして例示したものを使用することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例を参照して本発明の内容をより詳細に説明する。ただし、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
以下に記載する実施例において、得られた化合物は、下記の方法によって同定し構造を確認した。
[IRスペクトル分析]
得られた化合物を塩化ナトリウム(NaCl)プレートに塗布して測定サンプルを調製し、分光器(株式会社パーキンエルマー製、スペクトラムワン)を用いて、透過光の測定を行った。
[NMRスペクトル分析]
得られた化合物を重溶媒に溶解して、直径5mmのサンプルチューブに入れて測定サンプルを調製し、分光器(バリアン社製、マーキュリー(H:300MHz,13C:75MHz))を用いて、室温で測定を行った。
[旋光度分析]
得られた化合物をクロロホルムに溶解して光路長100mmの円筒形セルに入れて測定サンプルを調製し、分光器[日本分光株式会社製、旋光計DIP−370]を用いて、589nmの可視光で測定を行った。
[マススペクトル分析]
得られた化合物に対して、質量分析装置(日本電子株式会社製、JMS−700)を用いて、EI又はFABモードで測定を行った。
また、得られた化合物について、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)(日本分光株式会社製、送液ポンプ:PU−2089、検出器:CD−2095)を用いて、化合物を展開液に溶解してキラル固定相を充填したカラムでエナンチオマーを分離することにより、反応収率及び純度を測定した。
(実施例1)
[化合物3の合成(アミノ基を有する化合物(I)の合成)]
下記反応式にしたがって、化合物3の合成を行った。
Figure 2019147748
50.0mg(0.22mmоl)の化合物1(光学純度:98%ee以上)と、38.0mg(0.26mmоl)のフタル酸イミド、0.15mL(0.32mmоl)のジアゾジガルボン酸ジエチル(DEAD)、及び84.6mg(0.32mmоl)のトリフェニルホスフィン(PPh)を5mLのトルエン中に溶解させ、25℃で6時間だけ光延反応させて、中間体である化合物2を合成した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として、ヘキサン:酢酸エチル=40:1の混合溶媒を用いた)によって化合物2を単離した後、得られた化合物2を50.9mg(0.14mmоl)、及び33.0μL(0.68mmоl)のヒドラジン一水和物(HNNH・HO)を5mLのメタノール中に溶解させ、還流させながら、20時間だけ反応させた。セライトろ過を行った後、酸塩基抽出によって得られた粗精製物を、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として、クロロホルム:メタノール=20:1の混合溶媒を用いた)にかけて、精製された化合物3を得た(反応収率:93%、光学純度:98%ee)。
化合物3についてのスペクトルデータは下記のとおりであった。
H−NMR(300MHz、CDCl):
δ 7.51−7.48(m,2H),7.36−7.31(m,3H),6.85(dd,J = 10.5,1.8Hz,1H),6.25(dd,J = 10.5,1.8 Hz,1H),3.94(brs,1H),2.60(br, 1H),1.63(dd,J = 15.0,8.1 Hz,1H),0.98(s,9H),0.72(dd, J = 15.0,6.0 Hz,1H).
13C−NMR(75MHz、CDCl):
δ 159.1, 136.0, 134.8, 129.1, 127.7, 126.9, 56.5, 27.0, 18.1, 17.0.
HRMS(EI、positive):
Exact mass calc. for C1421NSi [M],requires m/z:231.1443,found m/z:231.1442.
<生理活性評価>
上記で得られた化合物3について、生理活性を評価した。所定のタンパク質に対して結合することが分かっている標準タンパク質を用いて評価試験を行った。例えば、化合物3の方が標準リガンドよりも試験タンパク質に対して強く作用する場合には、標準リガンドの試験タンパク質への結合が阻害されるため、標準リガンドが遊離の状態で検出される。具体的な試験は、化合物3、及びトリチウム又はヨウ素125で標識した標準リガンドをDMSOに溶解させて、当該DMSO溶液を試験タンパク質に対して作用させることで行った。生理活性の評価は、追い出された標準リガンドの量を放射線量測定によって決定することで行った。
試験タンパク質として、アドレナリン受容タンパク質、ノルアドレナリン受容タンパク質、ナトリウムチャネル受容タンパク質、グルタミン酸受容タンパク質、ヒスタミン受容タンパク質、オピオイド受容タンパク質、及びシグマ受容タンパク質を含む30種の試験タンパク質を使用した。
測定の結果、化合物3のラセミ体が、10μMの濃度で、アドレナリン受容タンパク質(標準リガンド:0.25nM,「H標識」,Prazosin、阻害率:90%)、ノルアドレナリン受容タンパク質(標準リガンド:0.20nM,「125I標識」,RTI−55、阻害率:97%)、ナトリウムチャネル受容タンパク質(標準リガンド:5.0nM,「H標識」,Batrachotoxinin、阻害率:98%)、グルタミン酸受容タンパク質(標準リガンド:4.0nM,「H標識],TCP、阻害率:80%)、ヒスタミン受容タンパク質(標準リガンド:1.20nM,「H標識」,Pyrilamine、阻害率:65%)、オピオイド受容タンパク質(標準リガンド:0.60nM,「H標識」,Diprenorphine、阻害率:65%)、及びシグマ受容タンパク質(標準リガンド:8.0nM,「H標識」,Haloperidol、阻害率:55%)に対して生理活性を有することが確認された。これらの試験タンパク質の中でも、化合物3のラセミ体は、ナトリウムチャネル受容タンパク質に対して特に強い活性を示すことが確認された。
さらに、光学活性体として、ケイ素上の立体化学がS体及びR体となっている化合物3を調製した。調製した上記S体及びR体のそれぞれについて、生理活性評価を行った。対象となる上記S体及びR体の濃度を、それぞれ100μM、10μM、1μM、及び0.1μMの濃度に調整して、生理活性の濃度依存性について検討することで、50%阻害濃度(IC50)を決定した。その結果、化合物3のS体を用いた場合のIC50が0.33μMであり、そのエナンチオマーであるR体のIC50が0.96μMであることに比較して、3倍高い活性を有していることが確認された.
(実施例2)
[化合物5の合成(カルボキシメチル基を有する化合物(I)の合成)]
下記反応式にしたがって、化合物5の合成を行った。
Figure 2019147748
38.0mg(0.16mmоl)の化合物1(光学純度:98%ee以上)と、27.7mg(0.19mmоl)のメルドラム酸、0.11mL(0.24mmоl)のジアゾジガルボン酸ジエチル、及び63.0mg(0.24mmоl)のトリフェニルホスフィンを3mLのトルエン中に溶解させ、25℃で6時間だけ光延反応させて、中間体である化合物4を合成した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として、ヘキサン:酢酸エチル=40:1の混合溶媒を用いた)によって化合物4を単離した後、得られた化合物4を15.0mg(42.0μmоl)、及び0.1規定の塩酸水溶液1mLを3mLの1,4−ジオキサン中に溶解させ、100℃の条件下で、20時間だけ反応させた。粗精製物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として、ヘキサン:酢酸エチル=5:1の混合溶媒を用いた)にかけて、精製された化合物5を得た(反応収率:87%、光学純度:98%ee)。
化合物5についてのスペクトルデータは下記のとおりであった。
H−NMR(300MHz、CDCl):
δ 7.52(m,2H),7.36−7.32(m,3H),6.81(dd,J = 10.2,2.1 Hz,1H),6.24(dd,J = 10.2,2,4 Hz,1H),3.15−3.10(m,1H),2.60(dd,J = 14.7,6.3 Hz,1H),2.37(dd,J = 14.7,9.0 Hz,1H),1.39(dd,J = 15.3,8.4 Hz,1H),0.95(s,9H),0.62(dd,J = 15.3,8.4 Hz,1H).
13C−NMR(75MHz、CDCl):
δ 178.2,157.2,136.3,134.8,129.0,127.7,127.3,42.1,41.0,27.1,17.0,11.9.
IR(neat、cm−1):
2926,2855,1708,1469,1427,1110,822,733,699.
HRMS(EI、positive):
Exact mass calc.for C12132Si[M−tBu],requires m/z:217.0684,found m/z:217.0685.
[α] 28
−71.0(c 0.66,CHCl)for >98%ee.
<生理活性評価>
上記で得られた化合物5について、実施例1と同様にして、生理活性を評価した。
評価の結果から、化合物5のラセミ体が、10μMの濃度で、アドレナリン受容タンパク質(標準リガンド:0.25nM,「H標識」,Prazosin、阻害率:19%)に対して生理活性を有することが確認された。
(実施例3)
[化合物8の合成(カルボキシメチル基を有する化合物(I)の合成)]
下記反応式にしたがって、化合物8の合成を行った。
Figure 2019147748
50mg(0.22mmоl)の化合物1(光学純度:98%ee以上)と、ピリジン0.25mL、及び33.3μL(0.44mmоl)のクロロギ酸メチルとを0℃の条件下で1.5mLのジクロロメタン中に溶解させ,25℃で反応させることにより化合物6を得た。48.5μL(0.42mmоl)のマロン酸ジメチル、16.1mg(0.42mmоl)の水素化ナトリウムを1mLのテトラヒドロフラン中に溶解させ20分間攪拌したのちに、11.0mg(10.6μmоl)のトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム及び16.1mg(52.8μmоl)のトリ(オルトトリチル)ホスフィン、及び61.3mg(0.21mmоl)の化合物6を、2mLのテトラヒドロフラン中に溶解させ、50℃の条件下で6.5時間だけ辻−Trost反応させて、中間体である化合物7を合成した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として、ヘキサン:ジエチルエーテル=20:1の混合溶媒を用いた)によって化合物7を単離した。得られた化合物7を62.7mg(0.18mmоl)、及び1規定の水酸化ナトリウム水溶液1mLを加えて、3mLの1,4−ジオキサン中で7時間攪拌した後に、1規定の塩酸水溶液を2mL加えて、100℃の条件下で、20時間だけ反応させた。粗精製物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として、ヘキサン:酢酸エチル=3:1の混合溶媒を用いた)にかけて、精製された化合物8を得た(反応収率:77%、光学純度:98%ee)。
化合物8についてのスペクトルデータは下記のとおりであった。
H−NMR(300MHz、CDCl):
δ 7.53−7.50(m,2H),7.37−7.32(m,3H),6.84(dd,J = 10.2,2.1 Hz,1H),6.24(dd,J = 10.2,2.4 Hz,1H),3.20(m,1H),2.50(dd,J = 15.0,6.3 Hz,1H),2.24(dd,J = 15.3,8.7 Hz,1H),1.44(dd,J = 15.3,8.1 Hz,1H),0.94(s,9H),0.62(dd,J = 15.0,5.4 Hz,1H).
13C−NMR(75MHz、CDCl):
δ 178.6,157.1,136.8,134.6,129.0,127.7,127.4,42.3,41.7,26.7,15.7,12.8.
IR(neat、cm−1):
2926,1707,1427,1285,1111,822,728,699,522.
HRMS(EI、positive):
Exact mass calc. for C12132Si[M−tBu],requires m/z:217.0685,found m/z:217.0685.
[α] 28
−16.7(c 1.33,CHCl)for >98%ee.
(参考例)
[化合物12の合成]
下記反応式にしたがって、化合物12の合成を行った。
Figure 2019147748
50.1mg(0.22mmоl)の化合物9(光学純度:98%ee以上)と、77.7mg(0.32mmоl)のメタクロロ過安息香酸(mCPBA)とを2mLのジクロロメタン中に溶解させ、25℃の条件下で反応させることにより化合物10を得た。化合物10、及び2.5μL(0.02mmоl)の三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体を、1mLのアリルアルコールに溶解させ、60℃の条件下で24時間だけ反応させ、化合物11を得た。化合物11と、11.8mg(12.8μmоl)のトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)クロリド(RhCl(PPh)、4.3mg(38.4μmоl)の1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)を0.9mLのエタノール及び0.1mLの水に溶解させて、還流させながら2時間だけ反応させた後、1規定の塩酸水溶液を1mL加えた。粗精製物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として、ヘキサン:酢酸エチル=1:1の混合溶媒を用いた)にかけて、精製された化合物12を得た(反応収率:57%、光学純度:98%ee)。
化合物12についてのスペクトルデータは下記のとおりであった。
H−NMR(300MHz、CDCl):
δ 7.64−7.61(m,2H),7.38−7.35(m,3H),4.36(brs,1H),4.15(brd,J = 9.3 Hz,1H),4.02(d,J = 3.9 Hz,1H),2.49(br,1H),1.99(br,2H),1.28(dd,J = 15.6,3.0 Hz,1H),1.21(dd,J = 15.6,5.1 Hz,1H),1.02(s,9H).
13C−NMR(75MHz、CDCl):
δ 135.3,134.7,129.3,127.7,82.8,72.4,69.8,26.6,17.6,13.7.
IR(reflection,cm−1):
3307,2856,1873,1428,1326,1111,824,699,497.
HRMS(EI、positive):
Exact mass calcd for C1013Si[M−tBu],requires m/z:209.0634,found m/z:209.0634.
[α] 28
+27.5(c 0.38,CHCl) for >98%ee(SiS).
<生理活性評価>
上記で得られた化合物12について、実施例1と同様にして、生理活性を評価した。
評価の結果から、化合物12のラセミ体が、セロトニン受容タンパク質(標準リガンド:1.20nM、「H標識」、Lysergic acid diethylamide、阻害率:44%)に対して生理活性を有することが確認された。一方、アドレナリン受容タンパク質、ノルアドレナリン受容タンパク質、ナトリウムチャネル受容タンパク質、グルタミン酸受容タンパク質、ヒスタミン受容タンパク質、オピオイド受容タンパク質、及びシグマ受容タンパク質に対して生理活性を示さなかった。
さらに、光学活性として、ケイ素上の立体化学がS体及びR体となっている化合物12を調製した。調整した上記S体及びR体のそれぞれについて、セロトニン受容タンパク質に対する生理活性評価の濃度依存性を検討した。上記S体及びR体の濃度を、100μM、10μM、1μM、及び0.1μMの濃度に調整して、生理活性の濃度依存性について検討することで、50%阻害濃度を決定した。その結果、化合物12のS体のIC50が6.4μMであり、そのエナンチオマーであるR体のIC50が10.3μMであることに比較して、1.6倍高い活性を有していることが確認された.
(実施例3)
[化合物13の合成]
下記反応式にしたがって、化合物8の合成を行った。
Figure 2019147748
100.0mg(0.43mmоl)の化合物9(光学純度:98%ee以上)と、154.6mg(0.64mmоl)のメタクロロ過安息香酸(mCPBA)とを10mLのジクロロメタン中に溶解させ、25℃の条件下で反応させることにより化合物10を得た。化合物10、88.0mL(0.81mmоl)のベンジルアミン、及び48.2mg(80.5μmоl)のユーロピウム(III)トリフラートを、2mLのトルエン中に溶解させ、100℃の条件下で24時間だけ反応させ、化合物13を合成した。粗精製物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液として、ヘキサン:ジエチルエーテル=2:1〜1:1の混合溶媒を用いた)にかけて、精製された化合物13を得た(反応収率:49%、光学純度:98%ee)。
化合物13についてのスペクトルデータは下記のとおりであった。
H−NMR(300MHz、CDCl):
δ 7.66−7.63(m,2H),7.40−7.37(m,3H),4.27(ddd,J = 6.0,3.6,3.3 Hz,1H),4.03(d,J = 8.4 Hz,1H),3.80(dd,J = 8.4,3.3 Hz,1H),2.37(br,3H),1.36(dd,J = 15.6,6.0 Hz,1H),1.20(dd,J = 15.6,3.3 Hz,1H),1.01(s,9H).
13C−NMR(150MHz、CDCl):
δ 140.6,135.4,134.8,129.2,128.6,128.3,127.8,127.2,81.7,72.3,56.0,54.0,27.3,17.9,14.1.
IR(neat、cm−1):
3369,2927,1470,1427,1109,1050,822,756,699,496.

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)で示される構造を有する化合物又はその薬理学上許容される塩。
    Figure 2019147748

    [上記一般式(1)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基であり、FGはアミノ基又はカルボキシメチル基を示す。]
  2. 下記一般式(1)で示される構造を有する化合物又はその薬理学上許容される塩を含む、光学活性体。
    Figure 2019147748

    [上記一般式(1)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基であり、FGはアミノ基又はカルボキシメチル基を示す。]
  3. 下記一般式(1)で示される構造を有する化合物又はその薬理学上許容される塩を含む、医薬組成物。
    Figure 2019147748

    [上記一般式(1)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基であり、FGはアミノ基又はカルボキシメチル基を示す。]
  4. 下記一般式(2)で示される構造を有する脂環式アルコールと反応基質とを光延反応又は辻−Trost反応させ、下記一般式(3)で表される中間体を得る工程と、下記一般式(3)で表される中間体から、下記一般式(1)で示される構造を有する化合物を得る工程を含む、化合物の製造方法。
    Figure 2019147748

    [上記一般式(2)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基である。]
    Figure 2019147748

    [上記一般式(3)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基であり、Nuは反応基質に由来する置換基を示す。]
    Figure 2019147748

    [上記一般式(1)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基であり、FGはアミノ基又はカルボキシメチル基を示す。]
  5. 下記一般式(4)で示される構造を有する化合物又はその薬理学上許容される塩。
    Figure 2019147748

    [上記一般式(4)中、R、R及びR3はアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基である。]
  6. 下記一般式(4)で示される構造を有する化合物又はその薬理学上許容される塩を含む、光学活性体。
    Figure 2019147748

    [上記一般式(4)中、R、R及びR3はアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基である。]
  7. 下記一般式(5)で示される構造を有するシラシクロペンテノールオキシドと、アミン化合物とを求核置換反応させ、下記一般式(4)で示される構造を有する化合物を得る工程を含む、化合物の製造方法。
    Figure 2019147748

    [上記一般式(5)中、R及びRはアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基である。]
    Figure 2019147748

    [上記一般式(4)中、R、R及びR3はアルキル基、アルコキシル基、又はアリール基を示し、RとRは互いに異なる基である。]
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