JP2019129783A - 細胞培養フラスコ、収納容器、キット、細胞懸濁液製造方法及び細胞輸送方法 - Google Patents
細胞培養フラスコ、収納容器、キット、細胞懸濁液製造方法及び細胞輸送方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019129783A JP2019129783A JP2018016250A JP2018016250A JP2019129783A JP 2019129783 A JP2019129783 A JP 2019129783A JP 2018016250 A JP2018016250 A JP 2018016250A JP 2018016250 A JP2018016250 A JP 2018016250A JP 2019129783 A JP2019129783 A JP 2019129783A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- container
- tube
- cell
- cell culture
- liquid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
Abstract
Description
また、接着細胞を輸送するときは細胞培養フラスコに細胞が接着した状態で輸送する必要があり、受領施設では、受け入れた細胞の利用にあたって、受け入れた細胞培養フラスコに接着した状態にある細胞を細胞と培地とからなる懸濁液の状態とする必要がある。
以下では、アンプル内で凍結保存された種細胞を受領施設が入手し試験するまでの一般的な手順を図7に基づいて説明する。
(a)凍結保存された細胞を収容したアンプルを取り出して解凍する。
(b)解凍した種細胞に培地を加えて細胞懸濁液を作製する。
(c)細胞懸濁液を、細胞を培養する細胞培養フラスコに移し替えて播種し、細胞培養フラスコに細胞を接着させる。
上記の(a)〜(c)の各工程は全てクリーンルーム内で行う。
(輸送工程)
(d)細胞を接着させた細胞培養フラスコを収納した収納容器を受領施設まで搬送する。
(受領施設に搬入した後の工程)
(e)クリーンルーム内で細胞培養フラスコ内の培地を交換した後、培養を継続する。
(f)培養容器から培地を吸引して除去した後、各種薬剤を用いて接着細胞の洗浄、剥離を行い、新しい培地を加えて細胞を新しい容器に移し替え、細胞懸濁液を得る。
上記の(e)及び(f)の工程は全てクリーンルーム内で行う。
また、細胞懸濁液を得た後は、通常はスケールアップ培養を行い、細胞を増やし、受領者が各自の目的に応じて、試験にかける。
しかしながら、各受領施設がクリーンな環境を整備することは負担が大きく困難である。
この輸送容器は輸送には適したものであるが、接着細胞は培養容器に接着した形で搬送する必要があるため、上記の輸送容器を用いて接着細胞を搬送した後は、受領施設のクリーンルーム内で接着細胞を細胞懸濁液の形態にする必要がある。
(1)接着細胞を輸送するための細胞培養フラスコであって、一方の端部に液体流入用の開閉コックを有するチューブが設けられ、他方の端部に液体排出用の開閉コックを有するチューブが設けられてなる細胞培養フラスコ。
(2)前記液体流入用の開閉コックを有するチューブが、細胞洗浄液流入用のチューブ、細胞剥離液流入用のチューブ及び培地流入用のチューブであり、前記液体排出用の開閉コックを有するチューブが、洗浄廃液排出用のチューブ及び剥離した細胞と培地とからなる細胞懸濁液排出用のチューブである、上記(1)に記載の細胞培養フラスコ。
(3)前記細胞洗浄液流入用のチューブ、前記細胞剥離液流入用のチューブ及び前記培地流入用チューブがそれぞれ独立して前記細胞培養フラスコの一方の端部に設けられている、上記(2)に記載の細胞培養フラスコ。
(4)前記細胞洗浄液流入用のチューブ、前記細胞剥離液流入用のチューブ及び前記培地流入用チューブが一本のチューブから分岐した構造であり、前記一本のチューブが前記細胞培養フラスコの一方の端部に設けられている、上記(2)に記載の細胞培養フラスコ。
(5)上記(1)〜(4)の何れかに記載の細胞培養フラスコを収納するための収納容器であって、
容器内部の空間は、
洗浄液の収容容器を収納する区画、剥離液の収容容器を収納する区画及び培地の収容容器を収納する区画に分かれた上部空間と、
前記細胞培養フラスコを収納するための区画からなる中央部空間と、
洗浄廃液を回収する回収容器及び細胞及び培地を含む細胞懸濁液を回収する回収容器を収納するための下方部空間と
に仕切られている、収納容器。
(6)上記(5)に記載の収納容器からなる細胞輸送容器。
(7)上記(5)に記載の収納容器と、
上記(1)〜(4)の何れかに記載の細胞培養フラスコと、
洗浄液を収容し、洗浄液流出用の開閉コックを有するチューブを備えた洗浄液収容容器と、
剥離液を収容し、剥離液流出用の開閉コックを有するチューブを備えた剥離液収容容器と、
培地を収容し、培地流出用の開閉コックを有するチューブを備えた培地収容容器と、
洗浄廃液が流入するための開閉コックを有するチューブを備えた洗浄廃液を回収する洗浄廃液回収容器と、
細胞及び培地を含む細胞懸濁液が流入するための開閉コックを有するチューブを備えた細胞懸濁液を回収する細胞懸濁液回収容器と
からなる、細胞培養フラスコ内の接着細胞から、細胞及び培地を含む細胞懸濁液を製造するためのキット。
(8)上記(7)に記載のキットを用いて細胞培養フラスコ内の接着細胞から、細胞及び培地を含む細胞懸濁液を製造する方法であって、
接着細胞を有する細胞培養フラスコ、洗浄液収容容器、剥離液収容容器、培地収容容器、洗浄廃液回収容器、及び、細胞懸濁液回収容器を前記収納容器内の所定の位置に収納し、前記細胞培養フラスコのチューブと前記各収容容器のチューブ及び各回収容器のチューブとを接続し、次いで少なくとも以下に記載する(1)〜(3)の工程を実施することによって細胞懸濁液を製造する細胞懸濁液製造方法。
(1)接着細胞を有する細胞培養フラスコに洗浄液収容容器から洗浄液を供給し、細胞を洗浄した後、洗浄廃液を洗浄廃液回収容器に回収する工程。
(2)洗浄後の細胞培養フラスコに剥離液収容容器から剥離液を供給して細胞を剥離する工程。
(3)剥離された細胞を有する細胞培養フラスコに培地を供給して、剥離した細胞と培地とからなる細胞懸濁液を細胞懸濁液回収容器に回収する工程。
(9)上記(7)に記載のキットを用いて接着細胞を有する細胞培養フラスコを輸送する細胞輸送方法であって、
クリーンな環境内で、細胞培養フラスコに接着細胞を播種し、前記接着細胞を有する細胞培養フラスコ、洗浄液収容容器、剥離液収容容器、培地収容容器、洗浄廃液回収容器、及び、細胞懸濁液回収容器を前記収納容器内の所定の位置に収納し、前記細胞培養フラスコのチューブと前記各収容容器のチューブ及び各回収容器のチューブとを接続した状態で収納容器を輸送する、細胞輸送方法。
(10)上記(7)に記載のキットを用いて接着細胞を有する細胞培養フラスコを輸送する細胞輸送方法であって、
クリーンな環境内で、細胞培養フラスコに接着細胞を播種し、前記接着細胞を有する細胞培養フラスコ、洗浄液収容容器、洗浄廃液回収容器、及び、細胞懸濁液回収容器を前記収納容器内の所定の位置に収納し、前記細胞培養フラスコのチューブと前記洗浄液収容容器のチューブ及び前記各回収容器のチューブとを接続した状態で収納容器を輸送する、細胞輸送方法。
・細胞の懸濁操作を簡便化することができる。
・よりクローズドな条件下で細胞懸濁液を作製できるので、汚染リスクを低減することができる。
このようにすると、チューブの開閉手段の開閉操作だけで培養容器内の培地の排出、培養容器の洗浄、洗浄廃液の洗浄廃液回収容器への回収、接着細胞の剥離、フラスコへの培地の充填、懸濁液回収容器への細胞懸濁液の回収を行うことができる。
すなわち、この収納容器を用いて、上記(c)迄の工程をクリーンルーム内で行い、細胞を接着したフラスコを収納した収納容器を受領施設に輸送すると、上記(d)〜(f)の工程を収納容器内で行うことができる。
従って、本発明の細胞培養フラスコを用いることにより、細胞の懸濁操作を簡便化することができ、また、よりクローズドな条件下で細胞懸濁液を作製できるので、汚染リスクを低減することができる。
(第1の実施形態)
本実施形態はフラスコの構造に関するものである。
本実施形態のフラスコの構造を図1(a)、(b)に基づいて以下説明する。
図1(a)はフラスコ10の下方部に側面から中央に向かう下向きの傾斜を設けたものであり、図1(b)はフラスコ10の下方部に側面から中央に向かう下向きの傾斜を設け、上方部に側面から中央に向かう上向きの傾斜を設けたものである。
液体をスムーズに流すために傾斜は直線的であることが好ましい。
フラスコ10はフラスコの容器だけを用いてもよいが、大量培養を行うために繊維状担体をフラスコ内に充填したものを用いてもよい。
図示したフラスコ10はプラスチック製で全体形状はTフラスコと同じ形状である。
フラスコ10は3本の液体流入用のチューブと、2本の液体排出用のチューブとを有している。
フラスコ10の一方の端面には下記の3本の液体流入用のチューブT1、T2、T3が設けられ、他方の端面には下記の2本の液体排出用のチューブT4、T5が設けられている。
T1:洗浄液であるリン酸緩衝液(PBS)をフラスコ10に供給するためのチューブ
T2:接着細胞の剥離液であるトリプシンやEDTAをフラスコ10に供給するためのチューブ
T3:培地をフラスコ10に供給するためのチューブ
T4:洗浄廃液をフラスコ10から排出するためのチューブ
培地をフラスコ10から排出する際にも用いることができる。
T5:細胞及び培地を含む細胞懸濁液をフラスコ10から排出するためのチューブ
上記のチューブT1〜T5はいずれも端部にコネクタC1〜C5と流路開閉用の開閉コックF1〜F5を有している。
チューブT1〜T3の端部は、フラスコに流入する液体がフラスコ内に行き渡るように、フラスコの端部中央付近に接続されることが好ましい。
フラスコ10は図1に示すように、フラスコの下方部が外側から中央に向かって下がる傾斜を有していることが好ましい。そして、チューブT4、T5の端部はフラスコから流出する液体が完全に排出されるように、フラスコの下端中央部に接続することが好ましい。
図2にフラスコの他の構成例を示す。
本実施形態では、チューブT1、チューブT2及びチューブT3がそれぞれ一本のチューブT0から分岐した構造を有する。この構造にすると、フラスコ10とチューブとの取り付け構造が簡易なものとなる。
また、フラスコ10から液体を流出させるチューブT4、T5を分岐構造としてもよい。
本実施形態は、第1の実施形態のフラスコを収納する収納容器に関する。
フラスコを収納する収納容器の構造を図3、図4に基づいて以下、説明する。
収納容器20の内部空間は下記に記載するBF及びB1〜B5の区画に分かれている。
BF:フラスコ10を収納する区画
B1:洗浄液であるリン酸緩衝液(PBS)の収容容器1を収納する区画
B2:接着細胞の剥離液であるトリプシンやEDTAを収容した収容容器2を収納する区画
B3:培地を収容した収容容器3を収納する区画
B4:フラスコから流出する廃液を回収するための回収容器4を収納する区画
B5:細胞及び培地を含む細胞懸濁液を回収するための回収容器5を収納する区画
なお、区画B4及び区画B5は、収納される収容容器が常温に保持されるので、特に両者を壁で区画する必要はない。
また、収納容器の外部壁21及び区画壁22はいずれも断熱材を用いた断熱構造となっている。当該区画に収納される収容容器が保冷又は保温を必要とする場合には当該区画には保冷手段又は保温手段を設ける。
保冷手段としては保冷剤を用いることができ、保温手段としては蓄熱材を用いることができる。
収納容器20は使用時には図4に示したように収容容器1〜3が上方に位置し、回収容器4、5が下方に位置するように配置され、収容容器1〜3内の液体が重力によってフラスコ10に流入し、次いで、フラスコ10から回収容器に流入するようにする。
また、図3、4には示していないが、収納容器20は蓋を有しており、収納容器20内にフラスコ10、収容容器1〜3、回収容器4、5を収納した後、内部のフラスコ10及び収容容器1〜3、回収容器4、5を保護するために収納容器20の前面は蓋で覆われる。蓋材としては緩衝性、断熱性のある材料を用いることが好ましい。
フラスコ10を収納する区画BFは細胞培養に適した温度である37℃程度に保持される。
洗浄液の収容容器1、回収容器4、回収容器5を収納する区画B1、B4、B5は常温に保持される。
剥離液を収納する収容容器2を収納する区画B2は−5℃程度に保持される。
培地を収容する収容容器3を収納する区画B3は2℃程度に保持される。
そして、区画B2及び区画B3は所定の低温に保持するため保冷手段を備えている。
また、区画BFは培養温度に適した温度とするために保温手段を備えている。
本実施形態は図3に示した収納容器20と、フラスコ10、収容容器1〜3及び回収容器4、5とを備えたキットにかかるものである。
図4はキットを組み立てた状態を示す。
なお、図4においては、図1、2で示したコネクタC1〜C5については図示を省略した。
まず、図4に基づいて、収容容器1〜3、回収容器4、5について説明する。
収容容器1〜3には、収容容器内部に収容された液体を流出するためのチューブt1〜t3が設けられており、回収容器4、5にはフラスコ10から排出される液体を回収するためのチューブt4、t5が設けられている。
これらのチューブt1〜t5はそれぞれフラスコ10に設けられたチューブT1〜T5と接続される。
また、t1とT1とを接続して形成される液体の流路P1の収容容器側には流路を開閉するための開閉コックf1が設けられており、t2とT2、t3とT3、t4とT4、t5とT5のそれぞれによって形成される流路P2〜P5の収容容器側及び回収容器側にも同様に開閉コックf2〜f5が設けられる。
二重コックについて、フラスコ10と収容容器1とを結ぶ流路P1を例にとって説明する。チューブT1側の開閉コックを開閉コックF1とし、チューブt1側の開閉コックを開閉コックf1とする。開閉コックF1と開閉コックf1との間には清浄な高圧空気30が充填されている。このような構造とすることにより、開閉コックの誤作動があった場合でも、流路P1内の液体は高圧空気30により収容容器側へ押し戻されるので液の漏出、交差汚染を防止することができる。
本実施形態は本発明のキットを用いて細胞を輸送し、受領した細胞から細胞懸濁液を製造する方法に係るものである。
図4に基づいて本実施形態を説明する。
本実施形態では、前記一般的な手順の、細胞の搬出までの工程の前記(a)の工程、前記(b)の工程は、一般的な方法と同様に行うことができ、前記(c)の工程及び搬送工程の前記(d)の工程を図3に示した収納容器(細胞輸送容器)20を用いて行う。
まず、洗浄液収容容器1、剥離液収容容器2、培地収容容器3、洗浄廃液回収容器4、細胞懸濁液回収容器5が収納された収納容器20を準備する。
次いで、クリーンルームやクリーンベンチ等のクリーンな環境内で、収納容器20の区画BFに接着細胞13を有するフラスコ10を収納する。
次いで、クリーンな環境内で収容容器1〜3、回収容器4、5のチューブt1〜t5のそれぞれをフラスコ10のチューブT1〜T5のそれぞれに接続する。
受領施設では、収納容器20について次の操作を行う。
(1)収容容器4とフラスコ10とを結ぶ流路P4の開閉コックF4及び開閉コックf4を開放して、フラスコ10内の古い培地を流路P4を介して回収容器4に回収する。
(2)収容容器3とフラスコ10とを結ぶ流路P3の開閉コックF3及び開閉コックf3を開放して、(1)で回収した古い培地と同量の培地をフラスコ10に供給する。このあと例えば半日〜1日培養を継続して細胞を安定化させる。
(3)収容容器1とフラスコ10とを結ぶ流路P1の開閉コックF1及び開閉コックf1を開放して、洗浄液をフラスコ10に供給し、洗浄処理を行う。
ついで、開閉コックF1及び開閉コックf1を閉じて、フラスコ10と回収容器4とを結ぶ流路P4の開閉コックF4及び開閉コックf4を開放して、洗浄廃液を回収容器4に回収する。
この操作を必要な回数行って開閉コックF1、開閉コックf1、開閉コックF4、開閉コックf4を閉じる。洗浄操作の際にはフラスコ10を揺することにより洗浄効果を高めることができる。
(4)収容容器2とフラスコ10とを結ぶ流路P2の開閉コックF2及び開閉コックf2を開放して、剥離液をフラスコ10に供給し、接着細胞の剥離処理を行い、開閉コックF2及び開閉コックf2を閉じる。剥離操作の際にはフラスコ10を揺すったりタップしたりすることにより洗浄効果を高めることが出来る。
(5)収容容器3とフラスコ10とを結ぶ流路P3の開閉コックF3及び開閉コックf3を開放して、培地をフラスコ10に供給し、次いで、流路P5の開閉コックF5及び開閉コックf5を開放して、剥離した細胞と培地とをフラスコ10から流出させて回収容器5に細胞懸濁液を回収する。
上記(1)〜(5)の操作は、クリーンベンチを必要とせずに行うことができる。
本実施形態は本発明のキットを用いて細胞を輸送し、受領した細胞から細胞懸濁液を製造する方法に係るものである。
図6に基づいて本実施形態を説明する。
本実施形態では、第5の実施形態において、収容容器2及び収容容器3を収納容器20に収納しないで上記(c)の工程を行う。
収容容器2及び収容容器3は所定の温度に保冷するために保冷手段が必要である。そこで、本実施形態では収容容器2及び収容容器3を受領施設内で保冷保管しておき、収納容器20を受領施設に受け入れてから収容容器2及び収容容器3を収納容器20に収納するようにする。このため、収容容器2のチューブt2の端部及び収容容器3のチューブt3の端部には無菌コネクタ40を設ける。
一方、チューブt2とチューブt3に接続するフラスコ10のチューブT2の端部及びチューブT3の端部にも無菌コネクタ40を設ける。
そして、受領施設内でt2とT2及びt3とT3を接続することにより、クリーンベンチを必要とせず無菌接続が可能となる。
その後の工程は第5の実施形態で説明したのと同様である。
第6の実施形態では前記工程(c)を行う際に、収容容器2及び収容容器3を収納容器20に収納しない例を示したが、前記工程(c)を行う際に、収容容器1〜3、回収容器4、5を収納容器20に収納しないようにすることも可能である。
この場合は、フラスコ10のチューブT1〜T5の末端に無菌コネクタ40を設ける必要があり、コスト高になる。
収容容器1、回収容器4及び回収容器5はいずれも常温環境で保管してよいため、実施形態6で示したような前記工程(c)を行う際に収容容器2及び収容容器3を収納容器20に収納しないようにすることが得策である。
本実施形態では、フラスコ10に接続されているチューブT1〜T5の端部のコネクタC1〜C5を無菌コネクタ40とする。
上記(c)の工程を、クリーンルーム内で無菌コネクタ40を備えたフラスコを用いて行う。この場合、フラスコの輸送には収納容器20を用いても用いなくてもよい。
フラスコの輸送に収納容器20を用いた場合には、受領施設で、無菌コネクタを有する収容容器1〜3、回収容器4、5を収納容器に収納して、収容容器側及び回収容器側のチューブとフラスコ側のチューブとの無菌的接続を行い所定の処理操作を行う。
また、フラスコの輸送に収納容器20を用いない場合には、受領施設で、フラスコ10及び無菌コネクタを有する収容容器1〜5をそれぞれ収納容器20に収納して収容容器側及び回収容器側のチューブとフラスコ側のチューブとの無菌的接続を行い所定の処理操作を行う。
4、5 回収容器
10 細胞培養フラスコ
11 繊維状担体
12 培地
13 接着細胞
20 収納容器
21 外部壁
22 区画壁
30 高圧空気
40 無菌コネクタ
C1、C2、C3、C4、C5 コネクタ
T1、T2、T3、T4、T5 チューブ
t1、t2、t3、t4、t5 チューブ
P1、P2、P3、P4、P5 流路
F1、F2、F3、F4、F5 開閉コック
f1、f2、f3、f4、f5 開閉コック
Claims (10)
- 接着細胞を輸送するための細胞培養フラスコであって、一方の端部に液体流入用の開閉コックを有するチューブが設けられ、他方の端部に液体排出用の開閉コックを有するチューブが設けられてなる細胞培養フラスコ。
- 前記液体流入用の開閉コックを有するチューブが、細胞洗浄液流入用のチューブ、細胞剥離液流入用のチューブ及び培地流入用のチューブであり、前記液体排出用の開閉コックを有するチューブが、洗浄廃液排出用のチューブ及び剥離した細胞と培地とからなる細胞懸濁液排出用のチューブである、請求項1に記載の細胞培養フラスコ。
- 前記細胞洗浄液流入用のチューブ、前記細胞剥離液流入用のチューブ及び前記培地流入用チューブがそれぞれ独立して前記細胞培養フラスコの一方の端部に設けられている、請求項2に記載の細胞培養フラスコ。
- 前記細胞洗浄液流入用のチューブ、前記細胞剥離液流入用のチューブ及び前記培地流入用チューブが一本のチューブから分岐した構造であり、前記一本のチューブが前記細胞培養フラスコの一方の端部に設けられている、請求項2に記載の細胞培養フラスコ。
- 請求項1〜4の何れかに記載の細胞培養フラスコを収納するための収納容器であって、
容器内部の空間は、
洗浄液の収容容器を収納する区画、剥離液の収容容器を収納する区画及び培地の収容容器を収納する区画に分かれた上部空間と、
前記細胞培養フラスコを収納するための区画からなる中央部空間と、
洗浄廃液を回収する回収容器及び細胞及び培地を含む細胞懸濁液を回収する回収容器を収納するための下方部空間と
に仕切られている、収納容器。 - 請求項5に記載の収納容器からなる細胞輸送容器。
- 請求項5に記載の収納容器と、
請求項1〜4の何れかに記載の細胞培養フラスコと、
洗浄液を収容し、洗浄液流出用の開閉コックを有するチューブを備えた洗浄液収容容器と、
剥離液を収容し、剥離液流出用の開閉コックを有するチューブを備えた剥離液収容容器と、
培地を収容し、培地流出用の開閉コックを有するチューブを備えた培地収容容器と、
洗浄廃液が流入するための開閉コックを有するチューブを備えた洗浄廃液を回収する洗浄廃液回収容器と、
細胞及び培地を含む細胞懸濁液が流入するための開閉コックを有するチューブを備えた細胞懸濁液を回収する細胞懸濁液回収容器と
からなる、細胞培養フラスコ内の接着細胞から、細胞及び培地を含む細胞懸濁液を製造するためのキット。 - 請求項7に記載のキットを用いて細胞培養フラスコ内の接着細胞から、細胞及び培地を含む細胞懸濁液を製造する方法であって、
接着細胞を有する細胞培養フラスコ、洗浄液収容容器、剥離液収容容器、培地収容容器、洗浄廃液回収容器、及び、細胞懸濁液回収容器を前記収納容器内の所定の位置に収納し、前記細胞培養フラスコのチューブと前記各収容容器のチューブ及び各回収容器のチューブとを接続し、次いで少なくとも以下に記載する(1)〜(3)の工程を実施することによって細胞懸濁液を製造する細胞懸濁液製造方法。
(1)接着細胞を有する細胞培養フラスコに洗浄液収容容器から洗浄液を供給し、細胞を洗浄した後、洗浄廃液を洗浄廃液回収容器に回収する工程。
(2)洗浄後の細胞培養フラスコに剥離液収容容器から剥離液を供給して細胞を剥離する工程。
(3)剥離された細胞を有する細胞培養フラスコに培地を供給して、剥離した細胞と培地とからなる細胞懸濁液を細胞懸濁液回収容器に回収する工程。 - 請求項7に記載のキットを用いて接着細胞を有する細胞培養フラスコを輸送する細胞輸送方法であって、
クリーンな環境内で、細胞培養フラスコに接着細胞を播種し、前記接着細胞を有する細胞培養フラスコ、洗浄液収容容器、剥離液収容容器、培地収容容器、洗浄廃液回収容器、及び、細胞懸濁液回収容器を前記収納容器内の所定の位置に収納し、前記細胞培養フラスコのチューブと前記各収容容器のチューブ及び各回収容器のチューブとを接続した状態で収納容器を輸送する、細胞輸送方法。 - 請求項7に記載のキットを用いて接着細胞を有する細胞培養フラスコを輸送する細胞輸送方法であって、
クリーンな環境内で、細胞培養フラスコに接着細胞を播種し、前記接着細胞を有する細胞培養フラスコ、洗浄液収容容器、洗浄廃液回収容器、及び、細胞懸濁液回収容器を前記収納容器内の所定の位置に収納し、前記細胞培養フラスコのチューブと前記洗浄液収容容器のチューブ及び前記各回収容器のチューブとを接続した状態で収納容器を輸送する、細胞輸送方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018016250A JP6954159B2 (ja) | 2018-02-01 | 2018-02-01 | 細胞培養フラスコ、収納容器、キット、細胞懸濁液製造方法及び細胞輸送方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018016250A JP6954159B2 (ja) | 2018-02-01 | 2018-02-01 | 細胞培養フラスコ、収納容器、キット、細胞懸濁液製造方法及び細胞輸送方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019129783A true JP2019129783A (ja) | 2019-08-08 |
JP6954159B2 JP6954159B2 (ja) | 2021-10-27 |
Family
ID=67545366
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018016250A Active JP6954159B2 (ja) | 2018-02-01 | 2018-02-01 | 細胞培養フラスコ、収納容器、キット、細胞懸濁液製造方法及び細胞輸送方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6954159B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112646720A (zh) * | 2021-01-07 | 2021-04-13 | 广州市言康生物科技有限公司 | 一种针对突变型小分子抗癌药物研发装置 |
JP2021073916A (ja) * | 2019-11-11 | 2021-05-20 | 株式会社金太郎CellsPower | 幹細胞運搬方法 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1128083A (ja) * | 1997-07-11 | 1999-02-02 | Menicon Co Ltd | 細胞培養用容器 |
JP2005058103A (ja) * | 2003-08-13 | 2005-03-10 | Lymphotec:Kk | 閉鎖系細胞培養用容器及び該容器を用いた細胞の増殖培養方法、ならびに該培養方法を用いた免疫治療剤、細胞増殖培養用キット |
WO2015005299A1 (ja) * | 2013-07-09 | 2015-01-15 | ユニバーサル・バイオ・リサーチ株式会社 | 培養装置、培養システム、及び培養方法 |
WO2016104452A1 (ja) * | 2014-12-25 | 2016-06-30 | オリンパス株式会社 | 細胞培養装置および細胞培養バッグ |
JP2017513512A (ja) * | 2014-04-28 | 2017-06-01 | ビババイオセル エスピーエー | 自動細胞培養及び回収装置 |
WO2017112455A2 (en) * | 2015-12-22 | 2017-06-29 | Corning Incorporated | Cell separation device and method for using same |
-
2018
- 2018-02-01 JP JP2018016250A patent/JP6954159B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1128083A (ja) * | 1997-07-11 | 1999-02-02 | Menicon Co Ltd | 細胞培養用容器 |
JP2005058103A (ja) * | 2003-08-13 | 2005-03-10 | Lymphotec:Kk | 閉鎖系細胞培養用容器及び該容器を用いた細胞の増殖培養方法、ならびに該培養方法を用いた免疫治療剤、細胞増殖培養用キット |
WO2015005299A1 (ja) * | 2013-07-09 | 2015-01-15 | ユニバーサル・バイオ・リサーチ株式会社 | 培養装置、培養システム、及び培養方法 |
JP2017513512A (ja) * | 2014-04-28 | 2017-06-01 | ビババイオセル エスピーエー | 自動細胞培養及び回収装置 |
WO2016104452A1 (ja) * | 2014-12-25 | 2016-06-30 | オリンパス株式会社 | 細胞培養装置および細胞培養バッグ |
WO2017112455A2 (en) * | 2015-12-22 | 2017-06-29 | Corning Incorporated | Cell separation device and method for using same |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021073916A (ja) * | 2019-11-11 | 2021-05-20 | 株式会社金太郎CellsPower | 幹細胞運搬方法 |
JP7309194B2 (ja) | 2019-11-11 | 2023-07-18 | 株式会社金太郎CellsPower | 幹細胞運搬方法 |
CN112646720A (zh) * | 2021-01-07 | 2021-04-13 | 广州市言康生物科技有限公司 | 一种针对突变型小分子抗癌药物研发装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6954159B2 (ja) | 2021-10-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5892216B1 (ja) | 細胞培養システムにおける送液方法、及び細胞培養システム | |
JP6424447B2 (ja) | 細胞培養方法、及び細胞培養システム | |
EP3260527B1 (en) | Cell culture device and method for replacing culture medium | |
JP6954159B2 (ja) | 細胞培養フラスコ、収納容器、キット、細胞懸濁液製造方法及び細胞輸送方法 | |
JP2018510660A5 (ja) | ||
JP2013501509A5 (ja) | ||
CN106170540A (zh) | 多腔室培养容器以及细胞培养方法 | |
JP2015188391A (ja) | 細胞培養方法、及び細胞培養システム | |
KR20220058650A (ko) | 백 파지용 클립, 용기 및 교반 방법 | |
TW202100740A (zh) | 細胞回收方法及細胞培養裝置 | |
JP2015188390A (ja) | 細胞培養方法、及び細胞培養システム | |
JP3175393U (ja) | 細胞培養システム | |
CN214932385U (zh) | 一种用于血液检测运输的冷藏箱 | |
CN217599153U (zh) | 一种液体样本运输盒 | |
CN220977008U (zh) | 高通量蜂巢式自动化细胞培养设备 | |
CN211412073U (zh) | 一种冰盒 | |
TWI826085B (zh) | 細胞自動凍存和解凍設備的凍存倉匣 | |
WO2006097740A1 (en) | Capillary devices for cell and non-human embryo culture | |
JP6505942B2 (ja) | 培養容器、培養装置、培養方法 | |
WO2020255929A1 (ja) | 細胞培養装置 | |
CN211469141U (zh) | Ccfc试剂盒 | |
CN215531178U (zh) | 一种血清血浆组织样本低温保存容器 | |
CN213695470U (zh) | 一种胚胎冷冻保存装置 | |
CN213769461U (zh) | 一种新型抗体用避光保存箱 | |
CN211793996U (zh) | 一种多联冻存管及其存放装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200207 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20201218 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210108 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210218 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20210706 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210716 |
|
C60 | Trial request (containing other claim documents, opposition documents) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60 Effective date: 20210716 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20210727 |
|
C21 | Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21 Effective date: 20210728 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210831 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210913 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6954159 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |