JP2019113301A - 機器温調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプを備える機器温調装置であって、機器温調装置の冷却性能が凝縮器から受ける影響を小さくすることができる機器温調装置を提供する。【解決手段】 機器温調装置は、機器用熱交換器11と、凝縮器20と、ガス配管30と、液配管40と、バイパス配管50と、ポンプ60とを備える。機器用熱交換器11は、対象機器の冷却時に作動流体が蒸発するように対象機器と作動流体とが熱交換可能に構成されている。バイパス配管50は、機器用熱交換器11の下ヘッダタンク112の一部から凝縮器20をバイパスさせて下ヘッダタンク112の他の一部へ液相の作動流体を流す。ポンプ60は、バイパス配管50に設けられる。バイパス配管50の一端側が接続される第1接続部501は、液配管40に設けられる。バイパス配管50の他端側が接続される第2接続部502は、機器用熱交換器11のうち第1接続部501から水平方向で離れた部位に設けられる。【選択図】図1

Description

本発明は、作動流体の液相と気相との相変化により対象機器の温度を調整する機器温調装置に関するものである。
特許文献1には、冷媒を蒸発させる蒸発器と、冷媒を凝縮させる凝縮器と、蒸発器と凝縮器との間で冷媒を循環させる冷媒ポンプとを備える冷媒回路が記載されている。この冷媒回路では、蒸発器と凝縮器との間で、冷媒ポンプが冷媒を強制循環させる。冷媒ポンプは、凝縮器から蒸発器へ液相の作動流体を流すための液相流路に設けられている。
特開2008−281218号公報
ところで、本発明者は、ループ型のサーモサイフォン回路を用いて、対象機器の温度を調整する機器温調装置を検討した。
このサーモサイフォン回路は、ループ型のサーモサイフォン式ヒートパイプを構成する作動流体の回路である。このサーモサイフォン回路は、作動流体を蒸発させる蒸発器と、蒸発部で蒸発した作動流体を凝縮させる凝縮器と、蒸発器から凝縮器へ気相の作動流体を流すための気相流路と、凝縮器から蒸発器へ液相の作動流体を流すための液相流路とを備える。蒸発器で、作動流体と対象機器とが熱交換することによって対象機器が冷却される。
そして、本発明者は、この機器温調装置に関し、下記の課題を見出した。
機器温調装置の液相流路に、特許文献1のように、液相の作動流体を送るポンプを設けることが考えられる。これによれば、ポンプを作動させることで、サーモサイフォン回路の作動流体の循環量を増大させることできる。よって、機器温調装置の冷却能力を増大させることができる。
しかし、この場合、ポンプが作動すると、蒸発器と凝縮器との間を作動流体が循環する。このため、凝縮器の影響を受けて、機器温調装置の冷却性能が低下する場合がある。すなわち、凝縮器での作動流体の凝縮量が少ないほど、蒸発器での作動流体の蒸発量が少なくなる。このため、対象機器の冷却が弱くなる。また、凝縮器で作動流体が凝縮しなくなると、蒸発器での作動流体の蒸発が停止する。このため、対象機器を冷却することができない。
本発明は上記点に鑑みて、機器温調装置の冷却性能の低下を抑制するために、機器温調装置の冷却性能が凝縮器から受ける影響を小さくすることができる機器温調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明によれば、
作動流体の液相と気相との相変化により対象機器(2)の温度を調整する機器温調装置は、
対象機器の冷却時に作動流体が蒸発するように対象機器と作動流体とが熱交換可能に構成された1つ以上の機器用熱交換器(11、11A、11B、11C)を有する機器温度調整部(10)と、
気相の作動流体を凝縮させる凝縮器(20)と、
機器温度調整部と凝縮器とに接続され、機器温度調整部から凝縮器へ気相の作動流体を流すための気相流路(30)と、
機器温度調整部と凝縮器とに接続され、凝縮器から機器温度調整部へ液相の作動流体を流すための液相流路(40)と、
機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分の一部から凝縮器をバイパスさせて機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分の他の一部へ液相の作動流体を流すためのバイパス流路(50)と、
バイパス流路に設けられ、液相の作動流体を送るポンプ(60)とを備える。
請求項1に記載の発明では、ポンプがバイパス流路に設けられている。このため、ポンプが作動すると、ポンプによって、液相の作動流体は、機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分とバイパス流路との間を、凝縮器をバイパスして流れる。よって、機器温調装置の冷却性能が凝縮器から受ける影響を小さくすることができる。
請求項9に記載の発明によれば、凝縮器は、作動流体と空気とを熱交換させることで、作動流体を放熱させる。このように、作動流体と空気とを熱交換させる凝縮器を用いることができる。
ここで、請求項9に記載の発明と異なり、ポンプが液相流路に設けられる場合が考えられる。この場合において、空気の温度が凝縮器の内部の作動流体の温度よりも高いとき、凝縮器で作動流体が凝縮しない。このため、ポンプを作動させても、液相の作動流体を機器温度調整部へ供給することができない。よって、機器温度調整部で対象機器を冷却することができなくなる。
これに対して、請求項9に記載の発明では、空気の温度が凝縮器の内部の作動流体の温度よりも高いときに、ポンプを作動させる。この場合、機器温度調整部に液相の作動冷媒が存在する限り、機器温度調整部の一部から機器温度調整部の他の一部へ液相の作動流体を流すことができる。このため、ポンプが液相流路に設けられる場合と比較して、対象機器の冷却時間を延ばすことができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の機器温調装置の全体構成を示す図である。 図1中の熱交換器および電池モジュールの斜視図である。 図1中の熱交換器および電池モジュールの断面図である。 図1の機器温調装置が傾いているときであって、ポンプが停止しているときの機器温調装置の状態を示す図である。 図1の機器温調装置が傾いているときであって、ポンプが作動しているときの機器温調装置の状態を示す図である。 比較例1の機器温調装置の全体構成を示す図である。 第2実施形態の機器温調装置の全体構成を示す図である。 第3実施形態の機器温調装置の全体構成を示す図である。 第4実施形態の機器温調装置の全体構成を示す図である。 第5実施形態の機器温調装置が傾いているときであって、ポンプが停止しているときの機器温調装置の状態を示す図である。 第5実施形態の機器温調装置が傾いているときであって、ポンプが作動しているときの機器温調装置の状態を示す図である。 他の実施形態の機器温調装置の全体構成を示す図である。 他の実施形態の機器温調装置の全体構成を示す図である。 他の実施形態の機器温調装置の全体構成を示す図である。 他の実施形態の機器温調装置の全体構成を示す図である。 他の実施形態の機器温調装置の全体構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態の機器温調装置1について、図1〜図5を参照して説明する。機器温調装置1は、電気自動車、プラグインハイブリッド車またはハイブリッド車などの電動車両(以下、単に「車両」という)に搭載される。機器温調装置1は、車両に搭載される二次電池(以下、「電池」という)を冷却または暖機し、電池の温度を調節するものである。
まず、機器温調装置1が温度調整を行う対象機器としての電池2について説明する。車両に設置される大型の電池2は、複数の電池セル3が組み合わされた電池モジュール4が1つまたは複数格納された電池パック(すなわち蓄電装置)として、車両の座席下またはトランクルームの下などに搭載される。電池2に蓄えた電力は、インバータなどを介して車両走行用モータに供給される。電池2は車両走行中などに電力供給等を行うと自己発熱する。電池2は高温になると、十分な機能を発揮できないだけでなく、劣化が促進されることから、自己発熱が少なくなるように出力および入力を制限する必要がある。そのため、電池2の出力および入力を確保するためには、電池2を所定の温度以下に維持するための冷却装置が必要となる。
また、夏季などの外気温が高い季節では、車両走行中だけでなく、駐車放置中などにも電池2の温度は上昇する。また、電池2は車両の床下やトランクルーム下などに配置されることが多く、電池2に与えられる単位時間当たりの熱量は小さいものの、長時間の放置により電池2の温度は徐々に上昇する。電池2を高温状態で放置すると電池2の寿命が短くなるので、車両の駐車中等にも電池2の温度を所定の温度以下に維持することが望まれている。
さらに、電池2は、複数の電池セル3により構成されている。電池2は、各電池セル3の温度にばらつきがあると電池セル3の劣化に偏りが生じ、蓄電性能が低下してしまう。これは、電池2が複数の電池セル3の直列接続体を含んで構成されていることで、最も劣化した電池セル3の特性に合わせて電池2の入出力特性が決まるからである。そのため、長期間にわたって電池2に所望の性能を発揮させるためには、複数の電池セル3の相互間の温度ばらつきを低減させる均温化が重要となる。
また、一般に、電池2を冷却する他の冷却装置として、送風機による空冷式の冷却手段、蒸気圧縮式の冷凍サイクルの冷熱を利用した冷却手段が一般的である。しかし、送風機による空冷式の冷却手段は、車室内の空気を送風するだけなので、冷却能力は低い。また、送風機による送風は、空気の顕熱で電池2を冷却するので、空気流れの上流と下流との間で温度差が大きくなり、複数の電池セル3同士の温度ばらつきを十分に抑制できない。また、冷凍サイクルの冷熱を利用した冷却手段は、冷却能力は高いものの、車両の駐車中に、電力消費量の多いコンプレッサ等を駆動させることが必要となる。このことは、電力消費量の増大、騒音の増大等を招くことになるため好ましくない。
そこで、本実施形態の機器温調装置1は、作動流体をコンプレッサにより強制循環させることなく、作動流体の自然循環によって電池2の温度を調整するサーモサイフォン方式を採用している。
次に、機器温調装置1の構成について説明する。図1に示すように、機器温調装置1は、機器温度調整部10と、凝縮器20と、ガス配管30と、液配管40とを備える。機器温度調整部10、凝縮器20、ガス配管30および液配管40は、互いに接続されており、ループ型のサーモサイフォン回路を構成している。サーモサイフォン回路には、所定量の作動流体が封入されている。作動流体として、例えば、HFO−1234yfまたはHFC−134aなどのフロン系冷媒が用いられる。なお、図面の両矢印で示す上、下は、車両に機器温調装置1が搭載された状態における重力方向の上側と下側を示している。
図1に示すように、機器温度調整部10は、1つの機器用熱交換器11により構成されている。図2、3に示すように、機器用熱交換器11は、筒状の上ヘッダタンク111と、筒状の下ヘッダタンク112と、熱交換コア部113とを有している。
上ヘッダタンク111は、機器用熱交換器11のうち重力方向上側となる位置に設けられる。上ヘッダタンク111は、各熱交換コア部113から流出した作動流体が流れる流路を内部に形成している。下ヘッダタンク112は、機器用熱交換器11のうち重力方向下側となる位置に設けられる。下ヘッダタンク112は、熱交換コア部113に流入する作動流体が流れる流路を内部に形成している。下ヘッダタンク112は、機器用熱交換器11のうち液相の作動流体を流すための部分である。本実施形態では、下ヘッダタンク112は、機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分に相当する。
熱交換コア部113は、対象機器の冷却時に液相の作動流体が蒸発するように対象機器と熱交換可能に構成されている。熱交換コア部113は、板状の部材の内側に複数の流路を形成している。熱交換コア部113の複数の流路は、上ヘッダタンク111内の流路と下ヘッダタンク112内の流路とに連通している。なお、熱交換コア部113は、内部に作動流体の流路が形成された複数のチューブが積層されたものであってもよい。
機器用熱交換器11の各構成部材111、112、113は、例えばアルミニウム、銅等の熱伝導性の高い金属で構成されている。なお、機器用熱交換器11の各構成部材111、112、113は、金属以外の熱伝導性の高い材料により構成されていてもよい。
熱交換コア部113の外側には、電気絶縁性の熱伝導シート114を介して、電池モジュール4が設置される。熱伝導シート114により、熱交換コア部113と電池モジュール4との間の絶縁が保障される。さらに、熱交換コア部113と電池モジュール4との間の熱抵抗が小さいものとなる。なお、熱伝導シート114を介さずに、電池モジュール4と熱交換コア部113とが、直接接続されていてもよい。
本実施形態では、電池モジュール4を構成する複数の電池セル3は、重力方向に交差する方向(例えば、水平方向)に並べられている。複数の電池セル3は、熱交換コア部113の両側の側面に設置されている。図3に示すように、複数の電池セル3のそれぞれは、端子5が設けられた面6とは反対側の面7が、熱伝導シート114を介して、熱交換コア部113の側面に設置されている。図1に示すように、複数の電池セル3が車両前後方向に並ぶように、機器用熱交換器11は車両に搭載される。
電池モジュール4は、熱交換コア部113の内部の作動流体と熱交換可能である。複数の電池セル3が発熱すると、熱交換コア部113の内部の液相の作動流体が蒸発する。これにより、複数の電池セル3は、作動流体の蒸発潜熱により均等に冷却される。
図2に示すように、上ヘッダタンク111の長手方向の一方側の端部には、作動流体が流出する流出口115が設けられている。下ヘッダタンク112の長手方向の一方側の端部には、作動流体が流入する流入口116が設けられている。
凝縮器20は、機器用熱交換器11より重力方向上側に配置されている。凝縮器20は、ガス配管30を通って凝縮器20の内部に流入した気相の作動流体と、所定の受熱媒体とを熱交換させるための熱交換器である。本実施形態では、所定の受熱媒体は、車両外部の空気(すなわち、外気)である。
機器温調装置1は、ファン22を備えている。凝縮器20は、ファン22により送風される空気または走行風と、気相の作動流体とを熱交換させる空冷式の熱交換器である。凝縮器20を流れる気相の作動流体は、その凝縮器20を通過する空気に放熱することで、凝縮する、すなわち、液相の作動流体に相変化する。なお、凝縮器20は、一般に、車両の前方のエンジンルーム内に設けられる。
凝縮器20のうち重力方向上側には、気相の作動流体が流入する流入口201が設けられている。凝縮器20のうち重力方向下側には、液相の作動流体が流出する流出口202が設けられている。
ガス配管30は、機器用熱交換器11の内部で蒸発した気相の作動流体を機器用熱交換器11から凝縮器20へ流すための気相流路を内部に形成している。ガス配管30の一端側は、凝縮器20の流入口201に接続されている。ガス配管30の他端側は、機器用熱交換器11の流出口115に接続されている。ガス配管30は、凝縮器20の流入口201と機器用熱交換器11の流出口115とを連通させている。
液配管40は、凝縮器20の内部で凝縮した液相の作動流体を凝縮器20から機器用熱交換器11へ流すための液相流路を内部に形成している。液配管40の一端側は、凝縮器20の流出口202に接続されている。液配管40の他端側は、機器用熱交換器11の流入口116に接続されている。液配管40は、凝縮器20の流出口202と機器用熱交換器11の流入口116とを連通させている。
なお、ガス配管30と液配管40は、便宜上の呼び名であり、気相または液相の作動流体のみが流れる配管という意味ではない。すなわち、ガス配管30と液配管40のいずれにも、気相と液相の両方の作動流体が流れることがある。また、ガス配管30と液配管40の形状等は、車両への搭載性を考慮して適宜変更可能である。
機器温調装置1は、バイパス配管50と、ポンプ60とを備えている。
バイパス配管50は、下ヘッダタンク112の後方側部分と下ヘッダタンク112の前方側部分とを連通させている。バイパス配管50は、機器用熱交換器11の後方側部分から凝縮器20をバイパスさせて機器用熱交換器11の前方側部分へ液相の作動流体を流すためのバイパス流路を内部に形成している。機器用熱交換器11の後方側部分とは、機器用熱交換器11のうち前後方向の中央よりも後方側の部分である。機器用熱交換器11の前方側部分とは、機器用熱交換器11のうち前後方向の中央よりも前方側の部分である。本実施形態では、下ヘッダタンク112の後方側部分が機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分の一部に相当する。下ヘッダタンク112の前方側部分が機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分の他の一部に相当する。
バイパス配管50の一端側は、液配管40のうち凝縮器20よりも機器用熱交換器11に近い側に接続されている。すなわち、バイパス配管50の一端側が接続される第1接続部501は、液配管40のうち凝縮器20よりも機器用熱交換器11に近い側に設けられている。
バイパス配管50の一端側とは反対側の他端側は、下ヘッダタンク112の後方側の端部に接続されている。すなわち、バイパス配管50の他端側が接続される第2接続部502は、下ヘッダタンク112の後方側の端部に設けられている。したがって、第2接続部502は、第1接続部501よりも車両後方側に位置する。
ポンプ60は、バイパス配管50のうち第1接続部501と第2接続部502との間の位置に設けられている。ポンプ60は、液相の作動流体を送る流体機械である。ポンプ60は、バイパス配管50のうち第1接続部501よりも第2接続部502に近い側に位置する。ポンプ60は、第2接続部502から第1接続部501に向かって、液相の作動流体をバイパス配管50の内部に流す。
図1は、車両が水平に配置された状態ときの機器温調装置1の状態を示している。車両が水平に配置された状態とは、車両が水平面に配置された状態である。図1に示すように、車両が水平に配置された状態のとき、機器用熱交換器11は水平状態である。機器用熱交換器11は水平状態であるとは、機器用熱交換器11の内部の液相の作動流体の液面FLの重力方向における位置が、機器用熱交換器11の前方側部分と後方側部分とで同じである状態を意味する。
機器用熱交換器11が水平状態にある場合、作動流体の液面FLは、機器用熱交換器11の高さ方向の途中に位置する。本実施形態では、作動流体の液面FLは、機器用熱交換器11の高さ方向の中央付近に位置する。そして、第1接続部501および第2接続部502を含むバイパス配管50の全部およびポンプ60は、機器用熱交換器11が水平状態にある場合の作動流体の液面FLよりも下側に位置する。
このように、サーモサイフォン回路にバイパス配管50が接続されている。バイパス配管50は、サーモサイフォン回路のうち機器用熱交換器11を含む部分であって、凝縮器20を含まない部分に接続されている。これにより、凝縮器20をバイパスして機器用熱交換器11とバイパス配管50とを循環するバイパス回路が形成されている。このバイパス回路には凝縮器20が含まれない。
機器温調装置1は、制御装置62と、傾きセンサ64とを備えている。制御装置62は、ポンプ60およびファン22の作動を制御する。傾きセンサ64は、機器温度調整部10の傾きを検出する。傾きセンサ64は、制御装置62の入力側に接続されている。傾きセンサ64は、機器用熱交換器11の傾きに関するセンサ信号を出力する。傾きセンサ64は、機器温度調整部10の傾きとして、車両の傾きを検出してもよい。
次に、機器温調装置1が電池2を冷却する際の機器温調装置1の作動について説明する。<水平状態>
図1に示すように、機器温度調整部10が水平状態にある場合、傾きセンサ64は、機器温度調整部10の傾きを検出しない。傾きセンサ64が機器温度調整部10の傾きを検出しない場合、制御装置62は、ポンプ60を停止させた状態とする。
車両走行中などに電池2が発熱し、電池2の温度が高くなる。このとき、複数の電池セル3から機器用熱交換器11へ伝わる熱によって、機器用熱交換器11の内部の液相の作動流体が蒸発する。液相の作動流体が蒸発するときの蒸発潜熱によって複数の電池セル3が冷却される。蒸発して生成した気相の作動流体は、ガス配管30を介して、凝縮器20に流入する。凝縮器20では、ファン22により送風される空気または走行風との熱交換によって、液相の作動流体が冷却されて凝縮する。凝縮器20で凝縮して生成した液相の作動流体は、液配管40を介して、機器用熱交換器11に流入する。
本実施形態の機器温調装置1では、圧縮機等による作動流体の循環に要する駆動力がなくても、サーフサイフォン回路の内部を作動流体が自然循環する。このため、機器温調装置1は、冷凍サイクル等に比べて、電力消費量および騒音の双方を抑えた効率のよい電池2の温度調整を実現することができる。
また、機器温度調整部10が水平状態にある場合では、機器用熱交換器11の内部の液面FLの高さHは、機器用熱交換器11の前方側部分と後方側部分とにおいて、ほぼ同じである。このため、機器温調装置1は、複数のセル3を均一に冷却することができる。なお、機器用熱交換器11の内部の液面の高さHは、機器用熱交換器11の底部から液面までの高さである。本実施形態では、機器用熱交換器11が水平状態のときの下ヘッダタンク112の下部が機器用熱交換器11の底部である。また、機器用熱交換器11の内部の液面の高さは、下ヘッダタンク112の延伸方向に直交する方向で計測される。
<傾斜状態>
図4は、車両が水平面に対して傾いて配置された状態のときであって、ポンプ60が停止しているときの機器温調装置1の状態を示している。図4では、車両の後方側が車両の前方側よりも重力方向下側に位置するように車両が傾いている。このとき、機器温度調整部10の後方側が機器温度調整部10の前方側よりも重力方向下側に位置するように機器温度調整部10は傾いた状態になる。この状態では、機器用熱交換器11の内部において、液相の作動流体は車両後方側に偏る。機器用熱交換器11の前方側部分での液面の高さH1は、機器用熱交換器11の後方側部分での液面の高さH2よりも低くなる。機器用熱交換器11の前方側部分と後方側部分とでは、複数の電池セル3のそれぞれと熱交換する液相の作動流体の量が異なる。このため、機器用熱交換器11の前方側部分と後方側部分とでは、機器用熱交換器11の冷却性能が異なる。特に、機器用熱交換器11の車両前方側は、液相の作動流体が少ないため、液相の作動流体の不足によるドライアウトが発生する可能性がある。よって、複数の電池セル3を均等に冷却することができない。
そこで、本実施形態では、図5に示すように、車両が傾いて配置された状態のとき、制御装置62は、ポンプ60を作動させる。図5は、図4と同様に、車両が傾いた状態のときであって、ポンプ60が作動しているときの機器温調装置1の状態を示している。
具体的には、傾きセンサ64が機器温度調整部10の傾きを検出した場合に、制御装置62は、ポンプ60を作動させる。傾きセンサ64が機器温度調整部10の傾きを検出した場合とは、傾きセンサ64から入力されたセンサ信号に基づいて、機器温度調整部10が傾いた状態であると、制御装置62が判定した場合である。
ポンプ60が作動することで、機器用熱交換器11の後方側部分に偏った液相の作動流体は、バイパス配管50を介して、機器用熱交換器11の前方側部分に供給される。このため、機器用熱交換器11の内部における液相の作動流体の偏りが解消される。すなわち、機器用熱交換器11の前方側部分での液面の高さH1を、機器用熱交換器11の後方側部分での液面の高さH2に近づけることができる。この結果、機器用熱交換器11の前方側部分と後方側部分とで、機器用熱交換器11の冷却性能を近づけることができる。よって、複数の電池セル3を均等に冷却することができる。
上記の説明の通り、本実施形態の機器温調装置1は、1つの機器用熱交換器11を有する機器温度調整部10と、凝縮器20と、ガス配管30と、液配管40と、バイパス配管50と、ポンプ60とを備える。バイパス配管50の一端側が接続される第1接続部501は、液配管40に設けられている。バイパス配管50の他端側が接続される第2接続部502は、機器温度調整部10のうち後方側の端部に設けられている。このように、第2接続部502は、機器温度調整部10のうち第1接続部501から水平方向で離れた部位に設けられている。
これによれば、機器温調装置1が傾いて、機器温度調整部10のうち第1接続部501に近い側と、機器温度調整部10のうち第2接続部502に近い側とで、液相の作動冷媒の存在量が異なる場合に、ポンプ60が作動する。ポンプ60によって液相の作動流体がバイパス配管50を流れる。これにより、機器温度調整部10のうち第1接続部501に近い側と、機器温度調整部10のうち第2接続部502に近い側とで、液相の作動冷媒の存在量を同じに近づけることができる。よって、機器温調装置1が傾いた場合であっても、複数の電池セル3を均等に冷却することができる。
また、本実施形態では、バイパス配管50の全部とポンプ60は、機器用熱交換器11が水平状態にある場合の作動流体の液面FLよりも下側に位置する。このため、機器温度調整部10が傾いている場合であっても、液相の作動流体をポンプ60で送ることができる。ポンプ60が安定に作動するためには、ポンプ60に液相の作動流体が流入することが望ましい。ポンプ60に気液2相または気相の作動流体が流入すると、ポンプ60の作動が不安定になったり、作動しなくなったりするからである。
また、本実施形態では、ポンプ60は、バイパス配管50のうち第1接続部501よりも第2接続部502に近い側に位置する。第2接続部502は、第1接続部501よりも車両後方側に位置する。このため、車両の後方側が車両の前方側よりも重力方向下側に位置するように車両が傾いた状態のときに、液相の作動流体が存在する部分に、ポンプ60を位置させることができる。このため、ポンプ60によって液相の作動流体を送ることができる。
ここで、本実施形態の機器温調装置1と図6に示す比較例1の機器温調装置J1とを比較する。比較例1の機器温調装置J1は、ポンプ60が液配管40に設けられている点およびバイパス配管50を有していない点で、本実施形態の機器温調装置1と異なる。比較例1の機器温調装置J1の他の構成は、本実施形態の機器温調装置1と同じである。
比較例1の機器温調装置J1では、ポンプ60が作動すると、ポンプ60によって、機器温度調整部10と凝縮器20との間を作動流体が循環する。このため、機器温調装置J1の冷却性能は、凝縮器20の影響を受けてしまう。具体的には、空気の温度が凝縮器20の内部の作動流体の温度よりも高い場合が考えられる。空気の温度が作動流体の温度よりも高くなる場合としては、例えば、空気が夏場の炎天下の外気である場合が挙げられる。この場合、凝縮器20で作動流体が凝縮せず、液相の作動流体が機器温度調整部10へ供給されない。このため、機器温度調整部10で複数の電池セル3を冷却することができなくなる。
これに対して、本実施形態の機器温調装置1では、ポンプ60がバイパス配管50に設けられている。このため、ポンプ60が作動すると、ポンプ60によって、液相の作動流体は、機器温度調整部10の後方側部分から凝縮器20をバイパスして機器温度調整部10の前方側部分へ流れる。よって、機器温調装置1の冷却性能が凝縮器20から受ける影響を小さくすることができる。具体的には、空気の温度が作動流体の温度よりも高い場合に、ポンプ60が作動する。この場合であっても、機器温度調整部10に液相の作動冷媒が存在する限り、機器温度調整部10の後方側部分から機器温度調整部10の前方側部分へ液相の作動流体を流すことができる。このため、ポンプ60が液配管40に設けられる場合と比較して、複数の電池セル3の冷却時間を延ばすことができる。
(第2実施形態)
図7に示すように、本実施形態では、機器温調装置1は、第1凝縮器20と、第2凝縮器24とを備えている。第1凝縮器20は、第1実施形態の凝縮器20と同じである。第1凝縮器20と第2凝縮器24とは並列に接続されている。第2凝縮器24は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルの一部を構成している。第2凝縮器24は、冷凍サイクルを構成する冷媒回路のうち低圧側の部分に接続されている。第2凝縮器24は、冷凍サイクルの冷媒と、気相の作動流体とを熱交換させる熱交換器である。
機器温調装置1の他の構成は、第1実施形態と同じである。このため、本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。なお、本実施形態では、第1凝縮器20と第2凝縮器24とが並列に接続されている。しかしながら、第1凝縮器20と第2凝縮器24とが直列に接続されてもよい。
(第3実施形態)
図8に示すように、本実施形態では、電池2は、複数の電池モジュール、具体的には、2つの電池モジュール4A、4Bにより構成されている。機器温度調整部10は、複数の機器用熱交換器、具体的には、2つの機器用熱交換器11A、11B、ガス連結配管32、液連結配管42により構成されている。2つの機器用熱交換器11A、11Bのそれぞれの構成は、第1実施形態の機器用熱交換器11の構成と同じである。
2つの機器用熱交換器11A、11Bのうち一方の機器用熱交換器11Aは、2つの電池モジュール4A、4Bのうち一方の電池モジュール4Aと熱交換可能に構成されている。2つの機器用熱交換器11A、11Bのうち他方の機器用熱交換器11Bは、2つの電池モジュール4A、4Bのうち他方の電池モジュール4Bと熱交換可能に構成されている。
2つの機器用熱交換器11A、11Bは、凝縮器20に対して並列に接続されている。各機器用熱交換器11A、11Bの流出口115同士は、ガス連結配管32によって連結されている。ガス連結配管32は、気相の作動流体を流すための流路を構成している。各機器用熱交換器11A、11Bの流入口116同士は、液連結配管42を介して、連結されている。液連結配管42は、液相の作動流体を流すための流路を構成している。
本実施形態では、2つの機器用熱交換器11A、11Bが車両前後方向に並ぶように、2つの機器用熱交換器11A、11Bは車両に搭載される。車両に搭載された状態では、各電池モジュール4A、4Bの複数の電池セル3の並び方向は、車両左右方向である。
本実施形態では、バイパス配管50の一端側が接続される第1接続部501は、液配管40のうち凝縮器20よりも車両前方側の機器用熱交換器11Aに近い側に設けられている。バイパス配管50の他端側が接続される第2接続部502は、車両後方側の機器用熱交換器11Bの下ヘッダタンク112のうち流入口116とは反対側の端部に設けられている。なお、本実施形態の機器温調装置1の上記以外の構成は、第1実施形態の機器温調装置1と同じである。
図8に示すように、車両が水平に配置された状態のとき、機器温度調整部10は水平状態である。機器温度調整部10の水平状態とは、各機器用熱交換器11A、11Bが水平方向に並んでいることを意味する。換言すると、機器温度調整部10の水平状態とは、各機器用熱交換器11A、11Bの内部の液相の作動流体の液面FLの重力方向における位置が同じである状態を意味する。
機器温度調整部10が水平状態にある場合、作動流体の液面FLは、2つの機器用熱交換器11A、11Bの高さ方向の途中に位置する。そして、第1接続部501および第2接続部502を含むバイパス配管50の全部およびポンプ60は、機器温度調整部10が水平状態にある場合の作動流体の液面FLよりも下側に位置する。
次に、機器温調装置1が電池2を冷却する際の機器温調装置1の作動について説明する。
<水平状態>
機器温度調整部10が水平状態にある場合、傾きセンサ64は、機器温度調整部10の傾きを検出しない。傾きセンサ64が機器温度調整部10の傾きを検出しない場合、制御装置62は、ポンプ60を停止させた状態とする。ポンプ60が停止した状態で、作動流体がサーモサイフォン回路を自然循環する。本実施形態における機器温調装置1の作動流体の流れは、基本的には、第1実施形態と同じである。本実施形態では、次の点が、第1実施形態と異なる。凝縮器20から流出の液相の作動流体が分岐し、分岐した液相の作動流体が2つの機器用熱交換器11A、11Bのそれぞれに流入する。2つの機器用熱交換器11A、11Bのそれぞれから流出した気相の作動流体が合流し、合流した気相の作動流体が凝縮器20に流入する。
<傾斜状態>
図4に示す機器温調装置1の状態と同様に、車両が水平面に対して傾いて配置された状態のとき、後方側の機器用熱交換器11Bは、前方側の機器用熱交換器11Aよりも重力方向下側に位置する。このように、機器温度調整部10の後方側が機器温度調整部10の前方側よりも重力方向下側に位置するように機器温度調整部10は傾いた状態になる。
この状態で、ポンプ60が停止しているとき、前方側の機器用熱交換器11Aの内部に存在する液相の作動流体の量は、後方側の機器用熱交換器11Bの内部に存在する液相の作動流体の量よりも少なくなる。このように、液相の作動流体は機器温度調整部10の車両後方側に偏る。このため、前方側の機器用熱交換器11Aと後方側の機器用熱交換器11Bとでは、冷却性能が異なる。よって、2つの電池モジュール4A、4Bを均等に冷却することができない。
そこで、本実施形態では、傾きセンサ64が機器温度調整部10の傾きを検出した場合に、制御装置62は、ポンプ60を作動させる。ポンプ60が作動することによって液相の作動流体がバイパス配管50を流れる。これにより、後方側の機器用熱交換器11Bに偏って存在する液相の作動流体を、前方側の機器用熱交換器11Aに供給することができる。前方側の機器用熱交換器11Aと後方側の機器用熱交換器11Bとのそれぞれの内部に存在する液相の作動流体の量を同じに近づけることができる。この結果、前方側の機器用熱交換器11Aと後方側の機器用熱交換器11Bとのそれぞれの冷却性能を近づけることができる。よって、機器温調装置1が傾いた場合であっても、2つの電池モジュール4A、4Bを均等に冷却することができる。
なお、本実施形態では、機器用熱交換器11A、11Bのそれぞれの下ヘッダタンク112および液連結配管42が、機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分に相当する。後方側の機器用熱交換器11Bの下ヘッダタンク112が、機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分の一部に相当する。前方側の機器用熱交換器11Aの下ヘッダタンク112が、機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分の他の一部に相当する。
(第4実施形態)
図9に示すように、本実施形態では、機器温調装置1は、温度センサ66を備えている。温度センサ66は、電池2に設けられる。温度センサ66は、電池2の温度を検出する。温度センサ66は、制御装置62の入力側に接続されている。機器温調装置1の他の構成は、第1実施形態と同じである。
温度センサ66が検出した電池2の温度が所定温度よりも高い場合に、制御装置62はポンプ60を作動させる。ポンプ60が作動することによって液相の作動流体がバイパス配管50を流れる。これにより、機器温度調整部10の車両前後方向での全域への液相の作動流体の供給速度が速くなる。このため、機器温度調整部10と凝縮器20との間の冷媒循環量を増大させることができる。よって、機器温調装置1の冷却能力を増大させることができる。
電池2の温度が高くなりすぎる場合、機器温調装置1の冷却能力を増大させることが望まれる。このため、本実施形態では、温度センサ66が検出した電池2の温度が所定温度よりも高い場合が、機器温度調整部10の冷却能力を増大させる要求がある場合に相当する。
なお、本実施形態では、温度センサ66が検出した電池2の温度が所定温度よりも高い場合に、ポンプ60が作動するようになっていた。しかし、この場合に限られず、電池2の充電時などの機器温度調整部10の冷却能力を増大させる要求がある場合に、ポンプ60が作動するようになっていてもよい。
電池2の充電時、特に、急速充電時では、電池2の温度が上昇する。さらに、急速充電の充電時間の高速化が検討されている。具体的には、現状の急速充電時の入力電力は最大でも約50kW程度である。しかし、充電時間の短縮を狙いとして、今後、150kWあるいはそれ以上の入力電力で充電する方法が検討されている。入力電力が増加すると、電池2の発熱量も増加し、自然循環だけのサーモサイフォンでは冷却能力を賄いきれない恐れがある。これに対して、本実施形態によれば、電池2の急速充電時の冷却能力を確保することができる。
第3実施形態においても、機器温度調整部10の冷却能力を増大させる要求がある場合に、制御装置62がポンプ60を作動させるように構成されていてもよい。
(第5実施形態)
本実施形態では、第1実施形態の機器温調装置1において、車両が下り坂を走行するときの機器温調装置1の作動について説明する。図10に示すように、本実施形態では、機器温調装置1は、傾きセンサ64に加えて、温度センサ66を備えている。
車両が下り坂を走行するとき、電池の発熱量が減少する。そこで、傾きセンサ64が図10に示す状態の機器温度調整部10の傾きを検出した場合であって、温度センサ66が検出した温度が所定温度よりも低い場合に、制御装置62は、ポンプ60を停止させる。図10に示す状態とは、機器温度調整部10の前方側が機器温度調整部10の後方側よりも重力方向下側に位置する状態である。ポンプ60が停止することで、電力の消費、すなわち、電池容量の低下を抑えることができる。
ただし、下り坂が長い場合、あるいは、下り坂の傾きが急な場合、電池2の回生充電が行われる。回生充電が行われると、電池2の発熱量が増大する。この場合、機器温度調整部10の前方側が機器温度調整部10の後方側よりも重力方向下側に位置するように機器温度調整部10は傾いた状態である。この状態では、機器用熱交換器11の内部において、液相の作動流体は車両前方側に偏る。機器用熱交換器11の前方側部分での液面の高さH1は、機器用熱交換器11の後方側部分での液面の高さH2よりも高くなる。機器用熱交換器11の前方側部分と後方側部分とでは、複数の電池セル3のそれぞれと熱交換する液相の作動流体の量が異なる。このため、複数の電池セル3を均等に冷却することができない。
そこで、制御装置62は、傾きセンサ64が図10に示す状態の機器温度調整部10の傾きを検出した場合であって、さらに、温度センサ66が検出した温度が所定温度よりも高い場合に、図11に示すように、ポンプ60を作動させる。これにより、機器用熱交換器11の前方側部分に偏った液相の作動流体は、機器用熱交換器11の後方側部分に供給される。このため、機器用熱交換器11の前方側部分での液面の高さH1を、機器用熱交換器11の後方側部分での液面の高さH2に近づけることができる。この結果、複数の電池セル3を均等に冷却することができる。
(他の実施形態)
(1)第1実施形態では、図5中の矢印のように、ポンプ60は、バイパス配管50の内部において、第2接続部502から第1接続部501に向かって液相の作動流体を流す。しかしながら、ポンプ60は、バイパス配管50の内部において、図5中の矢印の向きとは逆に、第1接続部501から第2接続部502に向かって液相の作動流体を流してもよい。この場合においても、バイパス配管50と機器用熱交換器11の下ヘッダタンク112との間を、凝縮器20をバイパスさせて、液相の作動流体を流すことができる。よって、第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、この場合では、下ヘッダタンク112の前方側部分から、凝縮器20をバイパスして、下ヘッダタンク112の後方側部分に向かうように、液相の作動流体がバイパス配管50を流れる。このため、下ヘッダタンク112の前方側部分が機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分の一部に相当する。下ヘッダタンク112の後方側部分が機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分の他の一部に相当する。
(2)第1実施形態のように、機器温度調整部10が1つの機器用熱交換器11により構成されている場合において、第1接続部501と第2接続部502とのそれぞれの位置は、第1実施形態で説明した場所に限られない。
図12に示すように、第1接続部501は、下ヘッダタンク112のうち前後方向での中央よりも前方側の部位に設けられていてもよい。また、第2接続部502は、下ヘッダタンク112の後方側の端部を除く、下ヘッダタンク112のうち前後方向での中央よりも後方側の部位に設けられていてもよい。これによっても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、第1接続部501と第2接続部502とのそれぞれの位置は、上記の位置に限られない。第1接続部501は、液配管40と下ヘッダタンク112とのいずれかの部位に設けられていればよい。第2接続部502は、下ヘッダタンク112のうち第1接続部501から水平方向で離れた部位に設けられていればよい。例えば、第1接続部501と第2接続部502との両方が、下ヘッダタンク112の前方側の部位に設けられてもよい。また、第1接続部501と第2接続部502との両方が、下ヘッダタンク112の後方側の部位に設けられてもよい。
これによっても、機器温調装置1が傾いた場合に、機器用熱交換器11のうち第1接続部501に近い側と、機器用熱交換器11のうち第2接続部502に近い側とで、液相の作動冷媒の存在量を同じに近づけることができる。
(3)第3実施形態では、機器温度調整部10を構成する機器用熱交換器の数は2つであった。しかしながら、図13に示すように、機器温度調整部10を構成する機器用熱交換器の数は3つ以上でもよい。
図13に示す機器温調装置1では、機器温度調整部10は、3つの機器用熱交換器11A、11B、11Cと、ガス連結配管32A、32Bと、液連結配管42A、42Bとによって構成されている。3つの機器用熱交換器11A、11B、11Cのそれぞれは、3つの電池モジュール4A、4B、4Cのそれぞれと熱交換可能に構成されている。
3つの機器用熱交換器11A、11B、11Cは、凝縮器20に対して並列に接続されている。各機器用熱交換器11A、11B、11Cの流出口115同士は、ガス連結配管32A、32Bによって連結されている。ガス連結配管32A、32Bは、気相の作動流体を流すための流路を構成している。各機器用熱交換器11A、11B、11Cの流入口116同士は、液連結配管42A、42Bを介して、連結されている。液連結配管42A、42Bは、液相の作動流体を流すための流路を構成している。
バイパス配管50の第1接続部501は、第3実施形態と同様に、液配管40に設けられている。バイパス配管50の第2接続部502は、3つの機器用熱交換器11A、11B、11Cのうち最も後方側に位置する機器用熱交換器11Bの下ヘッダタンク112に設けられている。図13に示す機器温調装置1では、機器用熱交換器11A、11B、11Cのそれぞれの下ヘッダタンク112および液連結配管42A、42Bが、機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分に相当する。後方側の機器用熱交換器11Bの下ヘッダタンク112が、機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分の一部に相当する。前方側の機器用熱交換器11Aの下ヘッダタンク112が、機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分の他の一部に相当する。
また、第1接続部501と第2接続部502とが設けられる場所は、図13に示す場所に限られない。図14、図15、図16のそれぞれに示すように、第1接続部501と第2接続部502とを設けてもよい。
図14に示す機器温調装置1では、第1接続部501は、3つの機器用熱交換器11A、11B、11Cのうち最も前方側に位置する機器用熱交換器11Aに設けられている。第2接続部502は、図13に示す機器温調装置1と同様に、機器用熱交換器11Bに設けられている。図14に示す機器温調装置においても、第2接続部502は、水平方向で第1接続部501から離れている。
図15に示す機器温調装置1では、第1接続部501は、複数の機器用熱交換器11A、11B、11Cが並ぶ範囲において前後方向の中央よりも前方側の部位に位置する液連結配管42Aに設けられている。第2接続部502は、図13に示す機器温調装置1と同様に、機器用熱交換器11Bに設けられている。図15に示す機器温調装置1では、後方側の機器用熱交換器11Bの下ヘッダタンク112が、機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分の一部に相当する。液連結配管42Aが、機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分の他の一部に相当する。
図16に示す機器温調装置1では、第1接続部501は、図13に示す機器温調装置1と同様に、液配管40に設けられている。第2接続部502は、複数の機器用熱交換器11A、11B、11Cが並ぶ範囲において前後方向の中央よりも後方側の部位に位置する液連結配管42Bに設けられている。図16に示す機器温調装置1では、液連結配管42Bが、機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分の一部に相当する。前方側の機器用熱交換器11Aの下ヘッダタンク112が、機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分の他の一部に相当する。
これらのように、第1接続部501は、機器温度調整部10のうち前後方向での中央よりも前方側の部分に設けられていてもよい。第2接続部502は、機器温度調整部10のうち前後方向での中央よりも後方側の部分に設けられていてもよい。これによれば、第3実施形態と同様の効果が得られる。
また、第1接続部501は、液配管40または機器温度調整部10のいずれかに設けられていればよい。第2接続部502は、機器温度調整部10のうち第1接続部501から水平方向で離れた部位に設けられていればよい。これによれば、機器温調装置1が傾いた場合に、機器温度調整部10のうち第1接続部501に近い側と、機器温度調整部10のうち第2接続部502に近い側とで、液相の作動冷媒の存在量を同じに近づけることができる。
(4)第3実施形態等では、複数の機器用熱交換器は、並列に接続されていた。しかしながら、複数の機器用熱交換器は、直列に接続されてもよい。また、複数の機器用熱交換器は、並列と直列とを組み合わせて接続されてもよい。
(5)第1実施形態および第3実施形態では、機器温度調整部10が水平状態にある場合において、第1接続部501および第2接続部502を含むバイパス配管50の全部は、作動流体の液面FLよりも下側に位置していた。しかしながら、バイパス配管50の全部ではなく、第1接続部501と第2接続部502との少なくとも一方が、作動流体の液面FLよりも下側に位置していればよい。これによれば、第1接続部501と第2接続部502との一方が他方よりも下に位置するように機器温度調整部10が傾いた場合に、液相の作動流体をバイパス配管50に流すことができる。また、機器温度調整部10のうち液相の作動流体を流すための部分の一部から凝縮器20をバイパスさせてその液相の作動流体を流すための部分の他の一部へ液相の作動流体を流すことができれば、バイパス配管50の接続部の位置は問わない。
(6)上記各実施形態では、機器用熱交換器11は、重力方向に平行な向きで配置されていた。しかしながら、機器用熱交換器11は、水平方向に平行な向きで配置されていてもよい。この場合、電池2の下側に熱交換コア部113が位置する。
(7)上記各実施形態では、機器温調装置1が温度を調整する対象機器は電池2であった。しかしながら、対象機器は、例えばモータ、インバータまたは充電器など、冷却または暖機が必要な他の機器でもよい。また、対象機器は、車両に搭載されないものであってもよい。
(8)上記各実施形態では、機器温調装置1が対象機器を冷却する機能を有する構成について説明した。これに対し、他の実施形態では、機器温調装置1は、対象機器を暖機する機能を備えていてもよい。
(9)上記各実施形態では、作動流体としてフロン系冷媒が採用されていた。しかしながら、作動流体として、プロパン、二酸化炭素等の他の流体が採用されてもよい。
(10)上記各実施形態では、凝縮器20は、機器温度調整部10より重力方向上側に配置されていた。しかしながら、作動流体の循環が可能であれば、凝縮器20は、機器温度調整部10と重力方向で同じ位置に配置されていてもよい。また、凝縮器20を流れる作動流体と熱交換を行う所定の受熱媒体は、空気に限られない。所定の受熱媒体は、冷凍サイクルを循環する冷媒、冷却水回路を循環する冷却水等であってもよい。
(11)本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能であり、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、機器温調装置は、機器温度調整部と、凝縮器と、気相流路と、液相流路と、バイパス流路と、ポンプとを備える。
また、第2の観点によれば、バイパス流路の一端側が接続される第1接続部は、液相流路と機器温度調整部とのいずれかに設けられる。バイパス流路の他端側が接続される第2接続部は、機器温度調整部のうち第1接続部から水平方向で離れた部位に設けられる。第1の観点においては、このようにバイパス流路を接続することができる。
また、第3の観点によれば、1つ以上の機器用熱交換器は、1つの機器用熱交換器である。第1接続部は、液相流路と、1つの機器用熱交換器とのいずれかに設けられる。第2接続部は、1つの機器用熱交換器のうち第1接続部から水平方向で離れた部位に設けられる。第2の観点においては、このようにバイパス流路を接続することができる。
また、第4の観点によれば、1つ以上の機器用熱交換器は、複数の機器用熱交換器である。複数の機器用熱交換器のそれぞれは、水平方向に並ぶとともに、互いに接続されている。第1接続部は、液相流路と、複数の機器用熱交換器のうち一部の機器用熱交換器と、複数の機器用熱交換器のうち隣り合う機器用熱交換器を接続する接続流路とのいずれかに設けられる。第2接続部は、複数の機器用熱交換器のうち一部の熱交換器と、複数の機器用熱交換器のうち隣り合う機器用熱交換器を接続する接続流路とのいずれかのうち、第1接続部から離れた部位に設けられる。第2の観点においては、このようにバイパス流路を接続することができる。
また、第5の観点によれば、機器温度調整部が水平状態にある場合において、作動流体の液面は1つ以上の機器用熱交換器の高さ方向の途中に位置するとともに、第1接続部と第2接続部との少なくとも一方は、作動流体の液面よりも下側に位置する。これによれば、第1接続部と第2接続部との一方が他方よりも下に位置するように機器温度調整部が傾いた場合に、液相の作動流体をバイパス流路に流すことができる。
また、第6の観点によれば、機器温度調整部が水平状態にある場合において、作動流体の液面は1つ以上の機器用熱交換器の高さ方向の途中に位置するとともに、第1接続部および第2接続部を含むバイパス流路の全部は、作動流体の液面よりも下側に位置する。これによれば、バイパス流路とポンプが液面よりも下に位置するため、液相の作動流体を確実にポンプで送ることができる。
また、第7の観点によれば、ポンプは、バイパス流路のうち第1接続部よりも第2接続部に近い側に位置する。機器温度調整部が傾いて、機器温度調整部のうち第2接続部側が、機器温度調整部のうち第1接続部側よりも低くなることが多い場合、このようにポンプを配置することが好ましい。これにより、機器温度調整部のうち第2接続部側が、機器温度調整部のうち第1接続部側よりも低くなるように、機器温度調整部が傾いた場合に、液相の作動流体が存在する部分に、ポンプを位置させることができる。このため、ポンプによって液相の作動流体を送ることができる。
また、第8の観点によれば、対象機器および機器温調装置は、車両に搭載される。第2接続部は、第1接続部よりも車両後方側に位置する。第2−第7の観点において、具体的には、このような構成を採用することができる。
また、第9の観点によれば、凝縮器は、作動流体と空気とを熱交換させることで、作動流体を放熱させる。
また、第10の観点によれば、機器温調装置は、機器温度調整部の傾きを検出する傾きセンサをさらに備える。傾きセンサが機器温度調整部の傾きを検出した場合に、ポンプは作動する。第1−第9の観点において、具体的には、このような構成を採用することができる。
また、第11の観点によれば、機器温度調整部の冷却能力を増大させる要求がある場合に、ポンプは作動する。第1−第10の観点において、具体的には、このような構成を採用することができる。
また、第12の観点によれば、機器温度調整部の冷却能力を増大させる要求がある場合は、対象機器の温度が所定温度よりも高い場合である。第11の観点において、具体的には、このような構成を採用することができる。
2 電池
10 機器温度調整部
11 機器用熱交換器
20 凝縮器
30 ガス配管
40 液配管
50 バイパス配管
501 第1接続部
502 第2接続部
60 ポンプ

Claims (12)

  1. 作動流体の液相と気相との相変化により対象機器(2)の温度を調整する機器温調装置であって、
    前記対象機器の冷却時に作動流体が蒸発するように前記対象機器と作動流体とが熱交換可能に構成された1つ以上の機器用熱交換器(11、11A、11B、11C)を有する機器温度調整部(10)と、
    気相の作動流体を凝縮させる凝縮器(20)と、
    前記機器温度調整部と前記凝縮器とに接続され、前記機器温度調整部から前記凝縮器へ気相の作動流体を流すための気相流路(30)と、
    前記機器温度調整部と前記凝縮器とに接続され、前記凝縮器から前記機器温度調整部へ液相の作動流体を流すための液相流路(40)と、
    前記機器温度調整部のうち液相の作動流体を流すための部分の一部から前記凝縮器をバイパスさせて前記液相の作動流体を流すための部分の他の一部へ液相の作動流体を流すためのバイパス流路(50)と、
    前記バイパス流路に設けられ、液相の作動流体を送るポンプ(60)とを備える機器温調装置。
  2. 前記バイパス流路の一端側が接続される第1接続部(501)は、前記液相流路と前記機器温度調整部とのいずれかに設けられ、
    前記バイパス流路の他端側が接続される第2接続部(502)は、前記機器温度調整部のうち前記第1接続部から水平方向で離れた部位に設けられる請求項1に記載の機器温調装置。
  3. 前記1つ以上の機器用熱交換器は、1つの機器用熱交換器(11)であり、
    前記第1接続部は、前記液相流路と、前記1つの機器用熱交換器とのいずれかに設けられ、
    前記第2接続部は、前記1つの機器用熱交換器のうち前記第1接続部から水平方向で離れた部位に設けられる請求項2に記載の機器温調装置。
  4. 前記1つ以上の機器用熱交換器は、複数の機器用熱交換器(11A、11B、11C)であり、
    前記複数の機器用熱交換器のそれぞれは、前記水平方向に並ぶとともに、互いに接続されており、
    前記第1接続部は、前記液相流路と、前記複数の機器用熱交換器のうち一部の機器用熱交換器(11A)と、前記複数の機器用熱交換器のうち隣り合う機器用熱交換器を接続する接続流路(42A)とのいずれかに設けられ、
    前記第2接続部は、前記複数の機器用熱交換器のうち一部の熱交換器(11B)と、前記複数の機器用熱交換器のうち隣り合う機器用熱交換器を接続する接続流路(42B)とのいずれかのうち、前記第1接続部から離れた部位に設けられる請求項2に記載の機器温調装置。
  5. 前記機器温度調整部が水平状態にある場合において、作動流体の液面は前記1つ以上の機器用熱交換器の高さ方向の途中に位置するとともに、前記第1接続部と前記第2接続部との少なくとも一方は、作動流体の前記液面よりも下側に位置する請求項2ないし4のいずれか1つに記載の機器温調装置。
  6. 前記機器温度調整部が水平状態にある場合において、作動流体の液面は前記1つ以上の機器用熱交換器の高さ方向の途中に位置するとともに、前記第1接続部および前記第2接続部を含む前記バイパス流路の全部は、作動流体の前記液面よりも下側に位置する請求項2ないし4のいずれか1つに記載の機器温調装置。
  7. 前記ポンプは、前記バイパス流路のうち前記第1接続部よりも前記第2接続部に近い側に位置する請求項2ないし6のいずれか1つに記載の機器温調装置。
  8. 前記対象機器および前記機器温調装置は、車両に搭載されており、
    前記第2接続部は、前記第1接続部よりも車両後方側に位置する請求項2ないし7のいずれか1つに記載の機器温調装置。
  9. 前記凝縮器は、作動流体と空気とを熱交換させることで、作動流体を放熱させる請求項1ないし8のいずれか1つに記載の機器温調装置。
  10. 前記機器温度調整部の傾きを検出する傾きセンサ(64)をさらに備え、
    前記傾きセンサが前記機器温度調整部の傾きを検出した場合に、前記ポンプは作動する請求項1ないし9のいずれか1つに記載の機器温調装置。
  11. 前記機器温度調整部の冷却能力を増大させる要求がある場合に、前記ポンプは作動する請求項1ないし10のいずれか1つに記載の機器温調装置。
  12. 前記機器温度調整部の冷却能力を増大させる要求がある場合は、前記対象機器の温度が所定温度よりも高い場合である請求項11に記載の機器温調装置。
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