JP2019112387A - 有機発光素子材料合成用原料および化合物 - Google Patents

有機発光素子材料合成用原料および化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP2019112387A
JP2019112387A JP2018163977A JP2018163977A JP2019112387A JP 2019112387 A JP2019112387 A JP 2019112387A JP 2018163977 A JP2018163977 A JP 2018163977A JP 2018163977 A JP2018163977 A JP 2018163977A JP 2019112387 A JP2019112387 A JP 2019112387A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
general formula
group
independently represent
substituent
hydrogen atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018163977A
Other languages
English (en)
Inventor
善丈 鈴木
Yoshitake Suzuki
善丈 鈴木
直人 能塚
Naoto Nozuka
直人 能塚
ユソク ヤン
Yu-Seok Yang
ユソク ヤン
ショウシェン チェン
Shuo-Hsien Cheng
ショウシェン チェン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyulux Inc
Original Assignee
Kyulux Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyulux Inc filed Critical Kyulux Inc
Publication of JP2019112387A publication Critical patent/JP2019112387A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pyridine Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

【課題】有機発光素子材料として有用な化合物を容易に合成することができる有機発光素子材料合成用原料を提供すること。【解決手段】一般式(1)で表される化合物からなる有機発光素子材料合成用原料。Acは芳香族アクセプター基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、nは0または1を表し、A1〜A3はC(R10)またはNを表し、R10は水素原子または置換基を表す。A1、A2およびA3のうちの2つ以上がC(R10)を表すとき、2つ以上のR10は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。【選択図】なし

Description

本発明は、有機発光素子材料を合成するための原料として有用な化合物に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)などの有機発光素子には、発光材料や、発光分子への電荷輸送およびエネルギー輸送を担うホスト材料、電極からの電荷を発光層へ輸送する電荷輸送材料など、様々な材料(有機発光素子材料)が用いられており、有機発光素子のさらなる性能向上を目指して、これらの材料として有用な化合物を新たに開発する研究が活発に行われている(非特許文献1参照)。
ここで、こうした化合物の開発研究は、発光や電荷輸送などの、目的の機能を奏することが期待されるHOMO/LUMO準位や励起エネルギー準位を予測し、それに適合する分子構造を、電子状態計算を用いて設計し、その設計した分子構造を有する化合物を実際に合成して評価することにより行われる。
時任静士、安達千波矢、村田英幸共著「有機ELディスプレイ」(オーム社)
しかしながら、有機発光素子材料として有用であることが期待される化合物を分子設計できたとしても、その合成が困難であったり、合成は可能であっても合成ルートが長くて効率的な合成ができなかったりする問題があり、有機発光素子材料を得るために分子設計した化合物を合成することは容易でないのが実情である。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、有機発光素子材料として有用な化合物を容易に合成することができる有機発光素子材料合成用原料を提供することを目的として検討を進めた。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、2つのフッ素原子が互いにメタ位に結合した6員芳香環のフッ素原子同士の間の位置に、芳香族アクセプター基が連結した構造を有する化合物を原料に用いることにより、有機発光素子材料として有用な化合物を容易に合成できるとの知見を得るに至った。本発明は、こうした知見に基づいて提案されたものであり、具体的に以下の構成を有する。
[1] 下記一般式(1)で表される化合物からなる有機発光素子材料合成用原料。
Figure 2019112387
[一般式(1)において、Acはヘテロ芳香族アクセプター基または非ヘテロ芳香族アクセプター基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、nは0または1を表し、A〜Aは、各々独立にC(R10)またはNを表し、R10は水素原子または置換基を表す。Acが非ヘテロ芳香族アクセプター基であるとき、nは1である。nが1であるとき、一般式(1)中のAc−(L)結合の他にもAcとLが互いに結合して環状構造を形成していてもよい。A、AおよびAのうちの2つ以上がC(R10)を表すとき、2つ以上のR10は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。]
[2] 前記一般式(1)のnが0である、[1]に記載の有機発光素子材料合成用原料。
[3] 前記一般式(1)のnが1で、Lが置換もしくは無置換のフェニレン基である、[1]に記載の有機発光素子材料合成用原料。
[4] 前記一般式(1)のAcが芳香環骨格構成原子として窒素原子を少なくとも1つ含む芳香族基である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の有機発光素子材料合成用原料。
[5] 前記一般式(1)のAcが下記一般式(2)または下記一般式(3)で表される、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の有機発光素子材料合成用原料。
Figure 2019112387
[一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(L)への結合位置を示す。
一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(L)への結合位置を示す。]
Acの具体例を以下に挙げる。
Figure 2019112387
[6] 前記一般式(2)のZ〜Zのうち、少なくともZおよびZがNである、[5]に記載の有機発光素子材料合成用原料。
[7] 前記化合物が下記一般式(4)、(5)、(7)、(9)、(11)、(12)、(13a)および(13b)のいずれかで表される、[1]に記載の有機発光素子材料合成用原料。
Figure 2019112387
[一般式(4)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n1は0または1を表す。
ただし、下記一般式(2)において、*は(Ln1への結合位置を示す。n1が0で、ZまたはZの1つがNで、ZがC(R11)で、Rが水素原子またはフェニル基であるとき、Rは置換基である。また、下記一般式(3)において、*は(Ln1への結合位置を示す。n1が0で、ZがOまたはSであるとき、R〜Rの少なくとも1つは置換基である。]
Figure 2019112387
[一般式(5)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n2は0または1を表し、R13は水素原子またはフッ素原子以外の置換基を表す。
ただし、下記一般式(2)において、*は(Ln2への結合位置を示す。n2が0で、ZまたはZの1つがNで、R13が水素原子であるとき、R、Rのいずれかは置換基である。また、n2が0で、R13が水素原子で、Z〜ZがNで、Rがフェニル基であるとき、Rは水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ基、シアノ基、またはハロゲン原子である。また、下記一般式(3)において、*は(Ln2への結合位置を示す。n2が0で、R13が水素原子で、ZがSであるとき、R〜Rの少なくとも1つは置換基である。]
Figure 2019112387
[一般式(7)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n4は0または1を表し、R14は水素原子またはフッ素原子以外の置換基を表す。
ただし、下記一般式(2)において、*は(Ln4への結合位置を示す。n4が0で、ZまたはZの1つがNで、R14が水素原子であるとき、R、Rのいずれかは置換基である。また、下記一般式(3)において、*は(Ln4への結合位置を示す。]
Figure 2019112387
[一般式(9)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n6は0または1を表し、R15およびR16は、各々独立に水素原子またはフッ素原子以外の置換基を表す。
ただし、下記一般式(2)および(3)において、*は(Ln6への結合位置を示す。]
Figure 2019112387
[一般式(11)および一般式(12)において、AcおよびAc10は、各々独立に下記一般式(2)または(3)で表される基、またはシアノ基もしくはハロゲン原子を含む基を表し、LおよびL10は、各々独立に置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n9およびn10は、各々独立に0または1を表す。AcおよびAc10がシアノ基もしくはハロゲン原子を含む基であるとき、n9およびn10は1である。ただし、下記一般式(2)および(3)において、*は(Ln9または(L10n10への結合位置を示す。]
Figure 2019112387
[一般式(13a)および(13b)において、XおよびXは、各々独立にS、O、C=O、C(CまたはN(C)を表す。Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、ZおよびZの少なくとも1つはNであり、ZおよびZの少なくとも1つはNである。R17〜R26は、各々独立に水素原子または置換基を表す。]
Figure 2019112387
[一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は、(Ln1、(Ln2、(Ln4、(Ln6、(Ln9、または(L10n10への結合位置を表す。
一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は、(Ln1、(Ln2、(Ln4、(Ln6、(Ln9、または(L10n10への結合位置を表す。]
[8] 下記一般式(4)で表される化合物。
Figure 2019112387
[一般式(4)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n1は0または1を表す。]
Figure 2019112387
[一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln1への結合位置を示す。ただし、n1が0で、ZまたはZの1つがNで、ZがC(R11)で、Rが水素原子またはフェニル基であるとき、Rは置換基である。
一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln1への結合位置を示す。ただし、n1が0で、ZがOまたはSであるとき、R〜Rの少なくとも1つは置換基である。]
[9] 下記一般式(5)で表される化合物。
Figure 2019112387
[一般式(5)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n2は0または1を表し、R13は水素原子またはフッ素原子以外の置換基を表す。]
Figure 2019112387
[一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln2への結合位置を示す。ただし、n2が0で、ZまたはZの1つがNで、R13が水素原子であるとき、R、Rのいずれかは置換基である。また、n2が0で、R13が水素原子で、Z〜ZがNで、Rがフェニル基であるとき、Rは水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ基、シアノ基、またはハロゲン原子である。
一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln2への結合位置を示す。ただし、n2が0で、R13が水素原子で、ZがSであるとき、R〜Rの少なくとも1つは置換基である。]
[10] 前記一般式(5)で表される化合物が、下記一般式(6)で表される、[9]に記載の化合物。
Figure 2019112387
[一般式(6)において、AcおよびAcは、各々独立に下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、LおよびLは、各々独立に置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n2およびn3は、各々独立に0または1を表す。]
Figure 2019112387
[一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln2または(Ln3への結合位置を示す。
一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln2または(Ln3への結合位置を示す。]
[11] 一般式(6)において、AcとAcが同一であり、LとLが同一であり、n2とn3が同一である、[10]に記載の化合物。
[12] 下記一般式(7)で表される化合物。
Figure 2019112387
[一般式(7)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n4は0または1を表し、R14は水素原子またはフッ素原子以外の置換基を表す。]
Figure 2019112387
[一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。ただし、n4が0で、ZまたはZの1つがNで、R14が水素原子であるとき、R、Rのいずれかは置換基である。*は(Ln4への結合位置を示す。
一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln4への結合位置を示す。]
[13] 前記一般式(7)で表される化合物が、下記一般式(8)で表される、[12]に記載の化合物。
Figure 2019112387
[一般式(8)において、AcおよびAcは、各々独立に下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、LおよびLは、各々独立に置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n4およびn5は、各々独立に0または1を表す。]
Figure 2019112387
[一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln4または(Ln5への結合位置を示す。
一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln4または(Ln5への結合位置を示す。]
[14] 前記一般式(8)において、AcとAcが同一であり、LとLが同一であり、n4とn5が同一である、[13]に記載の化合物。
[15] 下記一般式(9)で表される化合物。
Figure 2019112387
[一般式(9)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n6は0または1を表し、R15およびR16は、各々独立に水素原子またはフッ素原子以外の置換基を表す。]
Figure 2019112387
[一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln6への結合位置を示す。
一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln6への結合位置を示す。]
[16] 前記一般式(9)で表される化合物が、下記一般式(10)で表される、[15]に記載の化合物。
Figure 2019112387
[一般式(10)において、Ac〜Acは、各々独立に下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、L〜Lは、各々独立に置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n6〜n8は、各々独立に0または1を表す。]
Figure 2019112387
[一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln6、(Ln7または(Ln8への結合位置を示す。一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln6、(Ln7または(Ln8への結合位置を示す。]
[17] 一般式(10)において、Ac〜Acが同一であり、L〜Lが同一であり、n6〜n8が同一である、[16]に記載の化合物。
[18] 下記一般式(11)または下記一般式(12)で表される化合物。
Figure 2019112387
[一般式(11)および一般式(12)において、AcおよびAc10は、各々独立に下記一般式(2)または(3)で表される基、またはシアノ基もしくはハロゲン原子を含む基を表し、LおよびL10は、各々独立に置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n9およびn10は、各々独立に0または1を表す。AcおよびAc10がシアノ基もしくはハロゲン原子を含む基であるとき、n9およびn10は1である。]
Figure 2019112387
[一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln9または(L10n10への結合位置を示す。
一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln9または(L10n10への結合位置を示す。]
[19] 下記一般式(13a)または(13b)で表される化合物。
Figure 2019112387
[一般式(13a)および(13b)において、XおよびXは、各々独立にS、O、C=O、C(CまたはN(C)を表す。Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、ZおよびZの少なくとも1つはNであり、ZおよびZの少なくとも1つはNである。R17〜R26は、各々独立に水素原子または置換基を表す。]
[20] 下記一般式(14)で表される化合物。
Figure 2019112387
[一般式(14)において、R41〜R44は、各々独立に水素原子またはアルキル基を表す。R41とR42は互いに結合して環状構造を形成してもよく、R43とR44は互いに結合して環状構造を形成してもよい。]
[21] 下記の構造を有する、[20]に記載の化合物。
Figure 2019112387
本発明の化合物は有機発光素子材料合成用原料として有用である。本発明の有機発光素子材料合成用原料を出発原料として用いることにより、有機発光素子材料として有用な化合物を容易に合成することができる。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。また、本発明に用いられる化合物の分子内に存在する水素原子の同位体種は特に限定されず、例えば分子内の水素原子がすべてHであってもよいし、一部または全部がH(デューテリウムD)であってもよい。
<有機発光素子材料合成用原料>
本発明の有機発光素子材料合成用原料は、下記一般式(1)で表される化合物からなることを特徴とする。
Figure 2019112387
一般式(1)において、Acはヘテロ芳香族アクセプター基または非ヘテロ芳香族アクセプター基を表す。本発明における「ヘテロ芳香族アクセプター基」は、ハメットのσp値が正である、複素芳香環で結合する基を意味する。また、「非ヘテロ芳香族アクセプター基」は、ハメットのσp値が正である、複素芳香環以外の構造で結合する基を意味する。
ここで、「ハメットのσp値」は、L.P.ハメットにより提唱されたものであり、パラ置換ベンゼン誘導体の反応速度または平衡に及ぼす置換基の影響を定量化したものである。具体的には、パラ置換ベンゼン誘導体における置換基と反応速度定数または平衡定数の間に成立する下記式:
log(k/k0) = σp
または
log(K/K0) = σp
における置換基に特有な定数(σp)である。上式において、kは置換基を持たないベンゼン誘導体の速度定数、k0は置換基で置換されたベンゼン誘導体の速度定数、Kは置換基を持たないベンゼン誘導体の平衡定数、K0は置換基で置換されたベンゼン誘導体の平衡定数、ρは反応の種類と条件によって決まる反応定数を表す。本発明における「ハメットのσp値」に関する説明と各置換基の数値については、Hansch,C.et.al.,Chem.Rev.,91,165-195(1991)のσp値に関する記載を参照することができる。ハメットのσp値が負である置換基は電子供与性(ドナー性)を示し、ハメットのσp値が正である置換基は電子求引性(アクセプター性)を示す傾向がある。
Acが表すヘテロ芳香族アクセプター基は芳香環骨格構成原子として窒素原子を少なくとも1つ含む芳香族基であることが好ましく、下記一般式(A)で表される基であることが好ましい。
Figure 2019112387
一般式(A)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。*は一般式(1)における(L)への結合位置を表す。R11は水素原子または置換基を表す。R11がとりうる置換基の好ましい範囲と具体例については、下記の一般式(2)のR11が表す置換基の好ましい範囲と具体例を参照することができる。Z〜Zの中でNであるものは1つであってもよいし、2〜5つであってもよい。Z〜Zの1つがNであるとき、ZがNであっても、ZがNであっても、ZがNであってもよい。Z〜Zの2つ以上がNであるときは、ZとZとZ、ZとZとZ、ZとZとZ、ZとZとZ、ZとZ、ZとZ、ZとZ、ZとZ、ZとZがNであることが好ましい。Z〜Zの2つ以上がC(R11)であるとき、2つのC(R11)におけるR11同士は互いに同一であっても異なっていてもよい。
以下に一般式(A)に包含されるヘテロ芳香族アクセプター基の一般式を例示する。下記一般式において、R〜RはR11と同義であり、互いに同一であっても異なっていてもよい。
Figure 2019112387
Acが表すヘテロ芳香族アクセプター基の好ましい例として、下記一般式(2)または下記一般式(3)で表される基を挙げることができる。
Figure 2019112387
一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R11は水素原子または置換基を表す。Z〜Zの中でNであるものは1つであってもよいし、2つまたは3つであってもよい。Z〜Zの2つ以上がNであるとき、少なくともZおよびZがNであることが好ましい。Z〜Zの1つがNであるとき、2つのC(R11)におけるR11同士は互いに同一であっても異なっていてもよい。
およびRは、各々独立に水素原子または置換基を表す。RおよびRは、両方が水素原子であっても両方が置換基であってもよく、一方が水素原子で他方が置換基であってもよい。RおよびRの両方が置換基であるとき、それらの置換基は互いに同一であっても異なっていてもよい。また、Z〜Zの1つまたは2つがC(R11)であるとき、R、RおよびR11は、全てが水素原子であっても全てが置換基であってもよく、一部が置換基で残りが水素原子であってもよい。R、RおよびR11の2つ以上が置換基であるとき、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
、RおよびR11が表す置換基は特に限定されないが、好ましい例として、メチル基等のアルキル基、メトキシ基等のアルコキシ基、アルケニル基、フェニル基やナフチル基等のアリール基、シアノ基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基等のハロゲン化アルキル基、カルバゾリル基やフェニルカルバゾリル基等のヘテロアリール基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基等を挙げることができ、メチル基等のアルキル基、メトキシ基等のアルコキシ基、フェニル基やナフチル基等のアリール基、シアノ基、トリフルオロメチル基等のハロゲン化アルキル基、カルバゾリル基やフェニルカルバゾリル基であることがより好ましい。これらの具体例のうち、さらに置換基により置換可能なものは置換されていてもよい。
とR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。環状構造の好ましい範囲と具体例については、後述の一般式(1)における2つ以上のR10が互いに結合して形成する環状構造の好ましい範囲と具体例を参照することができる。
*は一般式(1)の(L)への結合位置を示す。
一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。*は(L)への結合位置を示す。R〜RおよびR12の中で置換基であるものの数は特に制限されず、全てが水素原子であっても全てが置換基であってもよく、一部が置換基で残りが水素原子であってもよい。R〜RおよびR12の2つ以上が置換基であるとき、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。
〜RおよびR12が表す置換基は特に限定されない。その好ましい範囲と具体例については、上記のR、RおよびR11が表す置換基の好ましい例を参照することができる。
とR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。環状構造の好ましい範囲と具体例については、後述の一般式(1)における2つ以上のR10が互いに結合して形成する環状構造の好ましい範囲と具体例を参照することができる。
Acが表す非ヘテロ芳香族アクセプター基は、シアノ基もしくはハロゲン原子を含む基であることが好ましい。ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のいずれかであることが好ましく、フッ素原子、塩素原子、臭素原子のいずれかであることがより好ましく、例えばフッ素原子を選択することができる。ハロゲン原子を含む基としては、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基が好ましく、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基がより好ましい。ハロゲン化アルキル基として、パーフルオロアルキル基を好ましく採用することができ、例えばトリフルオロメチル基を挙げることができる。
Acが非ヘテロ芳香族アクセプター基を表すとき、一般式(1)におけるnは1である。
一般式(1)において、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、nは0または1を表す。nが0であるとき、Lは単結合である。Lにおけるアリーレン基は、芳香族炭化水素から2つの水素原子を除いた2価の芳香族基、すなわち、芳香環骨格構成原子としてヘテロ原子を含まない2価の芳香族基である。アリーレン基を構成する芳香環は、単環であっても、2以上の芳香環が縮合した縮合環であっても、2以上の芳香環が連結した連結環であってもよい。2以上の芳香環が連結している場合は、直鎖状に連結したものであってもよいし、分枝状に連結したものであってもよい。芳香環の炭素数は、6〜22であることが好ましく、6〜18であることがより好ましく、6〜14であることがさらに好ましく、6〜10であることがさらにより好ましい。アリーレン基の具体例として、フェニレン基、ナフタレンジイル基、ビフェニルジイル基等を挙げることができる。アリーレン基は無置換であっても置換基で置換されていてもよい。置換アリーレン基における置換基は特に限定されず、その好ましい範囲と具体例については、上記のR、RおよびR11が表す置換基の好ましい例を参照することができる。nは0であるか、nが1であってLが置換もしくは無置換のフェニレン基であることが好ましい。
nが1であるとき、一般式(1)中のAc−(L)結合の他にもAcとLが互いに結合して環状構造を形成していてもよい。形成される環状構造は、5〜7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがより好ましく、例えば5員環とすることができる。Ac−(L)結合の他にもAcとLが互いに結合するとき、その結合は単結合であってもよいし、連結基による結合であってもよい。連結基の具体例として、−O−、−S−、−N(R31)−、−C(R32)(R33)−、−Si(R34)(R35)−、−CO−、−CS−、を挙げることができる。R31〜R35は、各々独立に水素原子または置換基を表す。R31がとりうる置換基の説明、具体例、好ましい範囲については、上記のR12の置換基の対応する記載を参照することができる。また、R32〜R35がとりうる置換基の説明、具体例、好ましい範囲については、上記のR11の置換基の対応する記載を参照することができる。一般式(1)中のAc−(L)結合の他にもAcとLが互いに結合して環状構造を形成している化合物の一般式として、後述の一般式(13a)および(13b)を挙げることができる。
一般式(1)において、A〜Aは、各々独立にC(R10)またはNを表し、R10は水素原子または置換基を表す。A〜AはすべてがC(R10)であっても、すべてがNであってもよく、A〜Aの1つまたは2つがC(R10)であって残りがNであってもよい。これらの中で好ましいのは、A〜AのすべてがC(R10)であるか、あるいは、A〜Aの2つがC(R10)であり、残りの1つがNである場合である。ここで、A〜Aの2つ以上がC(R10)を表すとき、その2つ以上のR10は同一であっても異なっていてもよい。
10は水素原子または置換基であれば特に限定されないが、R10として好ましいものは、水素原子、重水素、シアノ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フェニル基やナフチル基等のアリール基、メチル基等のアルキル基、メトキシ基等のアルコキシ基であり、フッ素原子、臭素原子、シアノ基であることがより好ましく、フッ素原子であることがさらに好ましい。これらのR10の具体例のうち、さらに置換基により置換可能なものは置換されていてもよい。
また、A〜Aのうちの2つ以上がC(R10)を表すとき、2つ以上のR10は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。環状構造は芳香環であっても脂環であってもよく、また環骨格構成原子としてヘテロ原子を含むものであってもよく、さらに環状構造は2環以上の縮合環であってもよい。ここでいうヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子および硫黄原子からなる群より選択されるものであることが好ましい。形成される環状構造の例として、ベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、イミダゾリン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾイミダゾール環、シクロヘキサジエン環、シクロヘキセン環、シクロペンタエン環、シクロヘプタトリエン環、シクロヘプタジエン環、シクロヘプタエン環などを挙げることができる。これらの環状構造は置換基で置換されていてもよい。置換基の好ましい範囲と具体例については、上記のR10として好ましいもののうち、置換基に相当するものの例を参照することができる。
以下にA〜Aを含む6員環の具体例を示す。*は、一般式(1)における(L)への結合位置を示す。なお、以下の具体例において、A〜Aを含む6員環に結合している水素原子は置換基で置換されていてもよい。置換基の説明と好ましい具体例については、R11がとりうる置換基の説明と好ましい具体例の記載を参照することができる。
Figure 2019112387
[一般式(4)〜(13b)のいずれかで表される化合物]
一般式(1)で表される化合物は、下記一般式(4)〜(13b)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。
Figure 2019112387
一般式(4)において、Acは上記の一般式(2)または(3)で表される基を表す。
一般式(4)における一般式(2)において、Z〜Z、R、RおよびR11の説明と好ましい範囲、具体例については、上記のヘテロ芳香族アクセプター基の例である、一般式(2)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(4)における一般式(2)において、*は(Ln1への結合位置を示す。n1が0で、ZまたはZの1つがNで、ZがC(R11)で、Rが水素原子またはフェニル基であるとき、Rは置換基である。
一般式(4)における一般式(3)において、Z、R〜RおよびR12の説明と好ましい範囲、具体例については、ヘテロ芳香族アクセプター基の例である一般式(3)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(4)における一般式(3)において、*は(Ln1への結合位置を示す。n1が0で、ZがOまたはSであるとき、R〜Rの少なくとも1つは置換基である。
一般式(4)において、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n1は0または1を表す。Lの説明と好ましい範囲、具体例については、一般式(1)のLの説明と好ましい範囲、具体例を参照することができ、n1の説明については、一般式(1)のnの説明を参照することができる。
Figure 2019112387
一般式(5)において、Acは上記の一般式(2)または(3)で表される基を表す。
一般式(5)における一般式(2)において、Z〜Z、R、RおよびR11の説明と好ましい範囲、具体例については、上記のヘテロ芳香族アクセプター基の例である、一般式(2)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(5)における一般式(2)において、*は(Ln2への結合位置を示す。n2が0で、ZまたはZの1つがNで、R13が水素原子であるとき、R、Rのいずれかは置換基である。また、n2が0で、R13が水素原子で、Z〜ZがNで、Rがフェニル基であるとき、Rは水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ基、シアノ基、またはハロゲン原子である。
一般式(5)における一般式(3)において、Z、R〜RおよびR12の説明と好ましい範囲、具体例については、ヘテロ芳香族アクセプター基の例である一般式(3)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(5)における一般式(3)において、*は(Ln2への結合位置を示す。n2が0で、R13が水素原子で、ZがSであるとき、R〜Rの少なくとも1つは置換基である。
一般式(5)において、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n2は0または1を表す。Lの説明と好ましい範囲、具体例については、一般式(1)のLの説明と好ましい範囲、具体例を参照することができ、n2の説明については、一般式(1)のnの説明を参照することができる。
13は水素原子またはフッ素原子以外の置換基を表す。フッ素原子以外の置換基として、シアノ基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フェニル基やナフチル基等のアリール基、メチル基等のアルキル基、メトキシ基等のアルコキシ基等を挙げることができる。これらのR13の具体例のうち、さらに置換基により置換可能なものは置換されていてもよい。
一般式(5)で表される化合物は、下記一般式(6)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2019112387
一般式(6)において、AcおよびAcは、各々独立に上記の一般式(2)または(3)で表される基を表す。
一般式(6)における一般式(2)において、Z〜Z、R、RおよびR11の説明と好ましい範囲、具体例については、上記のヘテロ芳香族アクセプター基の例である、一般式(2)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(6)における一般式(2)において、*は(Ln2または(Ln3への結合位置を示す。
一般式(6)における一般式(3)において、Z、R〜RおよびR12の説明と好ましい範囲、具体例については、ヘテロ芳香族アクセプター基の例である一般式(3)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(6)における一般式(3)において、*は(Ln2または(Ln3への結合位置を示す。
一般式(6)において、LおよびLは、各々独立に置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n2およびn3は、各々独立に0または1を表す。LおよびLの説明と好ましい範囲、具体例については、一般式(1)のLの説明と好ましい範囲、具体例を参照することができ、n2およびn3の説明については、一般式(1)のnの説明を参照することができる。
AcとAcは互いに同一であっても異なっていてもよく、LとLは互いに同一であっても異なっていてもよく、n2とn3は互いに同一であっても異なっていてもよいが、AcとAcが同一であり、LとLが同一であり、n2とn3が同一であることが好ましい。
Figure 2019112387
一般式(7)において、Acは上記の一般式(2)または(3)で表される基を表す。
一般式(7)における一般式(2)において、Z〜Z、R、RおよびR11の説明と好ましい範囲、具体例については、上記のヘテロ芳香族アクセプター基の例である、一般式(2)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(7)における一般式(2)において、*は(Ln4への結合位置を示す。n4が0で、ZまたはZの1つがNで、R14が水素原子であるとき、R、Rのいずれかは置換基である。
一般式(7)における一般式(3)において、Z、R〜RおよびR12の説明と好ましい範囲、具体例については、ヘテロ芳香族アクセプター基の例である一般式(3)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(7)における一般式(3)において、*は(Ln4への結合位置を示す。
一般式(7)において、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n4は0または1を表す。Lの説明と好ましい範囲、具体例については、一般式(1)のLの説明と好ましい範囲、具体例を参照することができ、n4の説明については、一般式(1)のnの説明を参照することができる。
14は水素原子またはフッ素原子以外の置換基を表す。フッ素原子以外の置換基の好ましい範囲と具体例については、上記の一般式(5)のR13がとりうる置換基の好ましい範囲と具体例を参照することができる。
一般式(7)で表される化合物は、下記一般式(8)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2019112387
一般式(8)において、AcおよびAcは、上記の一般式(2)または(3)で表される基を表す。
一般式(8)における一般式(2)において、Z〜Z、R、RおよびR11の説明と好ましい範囲、具体例については、上記のヘテロ芳香族アクセプター基の例である、一般式(2)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(8)における一般式(2)において、*は(Ln4または(Ln5への結合位置を示す。
一般式(8)における一般式(3)において、Z、R〜RおよびR12の説明と好ましい範囲、具体例については、ヘテロ芳香族アクセプター基の例である一般式(3)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(6)における一般式(3)において、*は(Ln4または(Ln5への結合位置を示す。
一般式(8)において、LおよびLは、各々独立に置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n4およびn5は、各々独立に0または1を表す。LおよびLの説明と好ましい範囲、具体例については、一般式(1)のLの説明と好ましい範囲、具体例を参照することができ、n4およびn5の説明については、一般式(1)のnの説明を参照することができる。
AcとAcは互いに同一であっても異なっていてもよく、LとLは互いに同一であっても異なっていてもよく、n4とn5は互いに同一であっても異なっていてもよいが、AcとAcが同一であり、LとLが同一であり、n4とn5が同一であることが好ましい。
Figure 2019112387
一般式(9)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表す。
一般式(9)における一般式(2)において、Z〜Z、R、RおよびR11の説明と好ましい範囲、具体例については、上記のヘテロ芳香族アクセプター基の例である、一般式(2)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(9)における一般式(2)において、*は(Ln6への結合位置を示す。
一般式(9)における一般式(3)において、Z、R〜RおよびR12の説明と好ましい範囲、具体例については、ヘテロ芳香族アクセプター基の例である一般式(3)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(9)における一般式(3)において、*は(Ln6への結合位置を示す。
一般式(9)において、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n6は0または1を表す。Lの説明と好ましい範囲、具体例については、一般式(1)のLの説明と好ましい範囲、具体例を参照することができ、n6の説明については、一般式(1)のnの説明を参照することができる。
15およびR16は、各々独立に水素原子またはフッ素原子以外の置換基を表す。フッ素原子以外の置換基の好ましい範囲と具体例については、上記の一般式(5)のR13がとりうる置換基の好ましい範囲と具体例を参照することができる。R15とR16は互いに同一であっても異なっていてもよい。例えばR15がシアノ基で、R16が水素原子である組み合わせを例示することができる。
一般式(9)で表される化合物は、下記一般式(10)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2019112387
一般式(10)において、Ac〜Acは、各々独立に上記の一般式(2)または(3)で表される基を表す。
一般式(10)における一般式(2)において、Z〜Z、R、RおよびR11の説明と好ましい範囲、具体例については、上記のヘテロ芳香族アクセプター基の例である、一般式(2)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(10)における一般式(2)において、*は(Ln6、(Ln7または(Ln8への結合位置を示す。
一般式(10)における一般式(3)において、Z、R〜RおよびR12の説明と好ましい範囲、具体例については、ヘテロ芳香族アクセプター基の例である一般式(3)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(10)における一般式(3)において、*は(Ln6、(Ln7または(Ln8への結合位置を示す。
一般式(10)において、L〜Lは、各々独立に置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n6〜n8は、各々独立に0または1を表す。L〜Lの説明と好ましい範囲、具体例については、一般式(1)のLの説明と好ましい範囲、具体例を参照することができ、n6〜n8の説明については、一般式(1)のnの説明を参照することができる。
Ac〜Acは同一であっても異なっていてもよく、L〜Lは同一であっても異なっていてもよく、n6〜n8は同一であっても異なっていてもよいが、Ac〜Acが同一であり、L〜Lが同一であり、n6〜n8が同一であることが好ましい。
Figure 2019112387
一般式(11)および一般式(12)において、AcおよびAc10は、各々独立に上記の一般式(2)または(3)で表される基、またはシアノ基もしくはハロゲン原子を含む基を表す。
一般式(11)および一般式(12)における一般式(2)において、Z〜Z、R、RおよびR11の説明と好ましい範囲、具体例については、上記のヘテロ芳香族アクセプター基の例である、一般式(2)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(11)および一般式(12)における一般式(2)において、*は(Ln9または(L10n10への結合位置を示す。
一般式(11)および一般式(12)における一般式(3)において、Z、R〜RおよびR12の説明と好ましい範囲、具体例については、ヘテロ芳香族アクセプター基の例である一般式(3)についての対応する記載を参照することができる。ただし、一般式(11)および一般式(12)における一般式(3)において、*は(Ln9または(L10n10への結合位置を示す。
一般式(11)および一般式(12)において、LおよびL10は、各々独立に置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n9およびn10は、各々独立に0または1を表す。LおよびL10の説明と好ましい範囲、具体例については、一般式(1)のLの説明と好ましい範囲、具体例を参照することができ、n9およびn10の説明については、一般式(1)のnの説明を参照することができる。
一般式(11)および一般式(12)におけるハロゲン原子を含む基の説明と好ましい範囲、具体例については、一般式(1)のAcにおけるハロゲン原子を含む基の説明と好ましい範囲、具体例を参照することができる。
Figure 2019112387
一般式(13a) 一般式(13b)
一般式(13a)および(13b)において、XおよびXは、各々独立にS、O、C=O、C(CまたはN(C)を表す。Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、ZおよびZの少なくとも1つはNであり、ZおよびZの少なくとも1つはNである。R17〜R26は、各々独立に水素原子または置換基を表す。R17〜R26がとりうる置換基の説明と好ましい範囲については、一般式(2)の対応する記載を参照することができる。
以下において、一般式(1)で表される化合物の具体例を例示する。ただし、本発明において用いることができる一般式(1)で表される化合物はこれらの具体例によって限定的に解釈されるべきものではない。下記式において、Phはフェニル基を表す。
Figure 2019112387
Figure 2019112387
Figure 2019112387
Figure 2019112387
Figure 2019112387
Figure 2019112387
Figure 2019112387
[一般式(1)で表される化合物の合成方法]
一般式(1)で表される化合物のうち、一般式(4)〜(13b)のいずれかで表される化合物は新規化合物である。
一般式(1)で表される化合物は、下記一般式(21)で表される化合物と、下記一般式(22)で表される化合物を、銅触媒の存在下で反応させることによって合成することができる。
Figure 2019112387
上記の反応式におけるAc、L、n、A〜Aの説明については、一般式(1)における対応する記載を参照することができる。Xはハロゲン原子または脱離基を表す。ハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができ、臭素原子、ヨウ素原子であることが好ましい。脱離基としては、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基(OTf基:OSOCF)を挙げることができる。上記の反応は、塩基の存在下で行うことが好ましく、フェナントロリン等の銅の配位子の存在下で行うことがより好ましい。上記の反応で用いる銅触媒は、通常は一般式(22)で表される化合物に対して0.1〜0.2当量用いるが、この触媒量では反応が進行しない場合がある。そのような場合は銅触媒の量を0.3当量以上に増量することにより反応が進行し、目的とする化合物が得られうる。
上記の反応の詳細については、後述の実施例を参考にすることができる。
また、一般式(21)で表される化合物の代わりに下記一般式(21’)で表される化合物を用いて、下記一般式(22)で表される化合物と触媒の存在下で反応させることによって合成することもできる。触媒としては、Pd触媒等を用いることができる。
Figure 2019112387
上記の反応式におけるAc、L、n、A〜A、Xの説明については、一般式(21)で表される化合物を用いた合成反応の記載を参照することができる。R41およびR42は各々独立に水素原子またはアルキル基を表す。R41とR42は互いに結合して環状構造を形成してもよい。アルキル基は炭素数1〜6であることが好ましく、炭素数1〜3であることがより好ましい。R41とR42は互いに結合して環状構造を形成してもよい。R41とR42が互いに結合して形成される連結基として、−[C(CH)(CH)]m−で表される連結基を挙げることができる。ここでmは、1〜3の整数であり、2であることが好ましい。
上記の反応の詳細については、後述の実施例を参考にすることができる。
上記一般式(21’)で表される化合物のうち、下記一般式(14)で表される化合物は新規化合物である。
Figure 2019112387
一般式(14)において、R41〜R44は各々独立に水素原子またはアルキル基を表す。R41とR42は互いに結合して環状構造を形成してもよく、R43とR44は互いに結合して環状構造を形成してもよい。ここでいうアルキル基と環状構造の説明については、上記のR41とR42における対応する記載を参照することができる。 一般式(14)で表される化合物の具体例として、下記の構造を有する化合物を例示することができる。
Figure 2019112387
一般式(14)で表される化合物は、後述の実施例に示すようにビス(ピナコラト)ジボロンを用いて合成する等の方法により合成することが可能である。また、得られた化合物を加水分解することにより、容易にR41〜R44が水素原子である化合物を合成することもできる。
[有機発光素子材料合成用原料としての使用]
一般式(1)で表される化合物は、6員芳香環に芳香族アクセプター基が連結した構造を有することにより、6員芳香環を構成する窒素原子の数や置換基種、芳香族アクセプター基の種類や置換基種等の分子構造を制御することで、その電子状態を多様に変化させることができる。そのため、この一般式(1)で表される化合物を出発原料として用いることにより、有機発光素子材料を得るために設定したHOMO/LUMO準位や励起エネルギー準位を有する化合物を容易に得ることができる。例えば、一般式(1)で表される化合物を、ドナー性基Dに水素原子が結合した化合物D−H(例えばカルバゾール)と反応させることにより、一般式(1)のフッ素原子をドナー性基Dに置換して有機発光素子材料を合成することができる。この反応の具体的な条件や反応手順については、後述の合成例を参考にすることができる。よって、一般式(1)で表される化合物は、有機発光素子材料合成用原料として有用であり、特に、発光材料、ホスト材料、電荷輸送材料を合成するための原料として効果的に用いることができる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
以下の実施例1〜11では、一般式(1)で表される化合物の代表例として化合物1〜13を合成した。
(実施例1) 化合物1の合成
Figure 2019112387
ペンタフルオロベンゼン(2.32g、13.80mmol)、2−ブロモ−4,6−ジフェニルピリミジン(2.0g、6.42mmol)、1,10−フェナントロリン(0.115g、0.64mmol)、およびリン酸三カリウム(2.73g、12.84mmol)をキシレン(30mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)の混合溶媒に溶解した溶液に、窒素気流下で、ヨウ化銅(0.12g、0.64mmol)を加えて125℃に昇温し、18時間攪拌した。この反応液を室温に戻し、水を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧濃縮して濃縮物を得た。この濃縮物を、トルエン:ヘキサン=1:2の混合溶媒を展開液に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物1の白色固体を収量1.92g(4.82mmol)、収率75.0%で得た。
H−NMR(500MHz、CDCl3、δ):8.21−8.17(m,4H)、8.13(s,1H)、7.57−7.54(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値398.1、観測値399.0
(実施例2) 化合物2の合成
Figure 2019112387
ペンタフルオロベンゼン(5.61g、33.37mmol)、2−ヨード−4,6−ジフェニルトリアジン(3.0g、8.35mmol)、1,10−フェナントロリン(0.15g、0.83mmol)、およびリン酸三カリウム(3.54g、16.7mmol)をキシレン(35mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(35mL)の混合溶媒に溶解した溶液に、窒素気流下で、ヨウ化銅(0.159g、0.83mmol)、を加えて100℃に昇温し、40時間攪拌した。この反応液を室温に戻し、水を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧濃縮して濃縮物を得た。得られた濃縮物を、トルエン:ヘキサン=1:1の混合溶媒を展開溶媒に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物2の白色固体を収量0.62g(1.55mmol)、収率18.6%で得た。
H−NMR(500MHz、CDCl3、δ):8.70−8.67(m,4H)、7.65−7.62(m,2H)、7.60−7.56(m,4H)
ASAPマススペクトル分析:理論値399.1、観測値400.1
(実施例3) 化合物3の合成
Figure 2019112387
1,2,4,5−テトラフルオロベンゼン(5.25g、35.0mmol)、2−ブロモベンゾチアゾール(5.0g、23.3mmol)、1,10−フェナントロリン(0.42g、2.33mmol)、およびリン酸三カリウム(7.43g、35.0mmol)をキシレン(100mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)の混合溶媒に溶解した溶液に、窒素気流下で、ヨウ化銅(0.44g、2.33mmol)を加えて130℃に昇温し、13時間攪拌した。この反応液を室温に戻し、水を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧濃縮して濃縮物を得た。得られた濃縮物を、トルエン:ヘキサン=1:2の混合溶媒を展開溶媒に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物3の白色固体を収量1.29g(1.08mmol)、収率19.5%で得た。
H−NMR(500MHz、CDCl3、δ):8.21(d,J=7.5Hz、1H)、8.00(d,J=7.5Hz、1H)、7.60−7.57(m,1H),7.53−7.47(m,1H)、7.28−7.21(m,1H)
ASAPマススペクトル分析:理論値283.0、観測値283.5
(実施例4) 化合物4および5の合成
Figure 2019112387
1,2,4,5−テトラフルオロベンゼン(0.19g、1.27mmol)、2−ブロモ−4,6−ジフェニルピリミジン(0.89g、2.86mmol)、1,10−フェナントロリン(0.055g、0.31mmol)、およびリン酸三カリウム(0.99g、4.68mmol)をキシレン(10mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)の混合溶媒に溶解した溶液に、窒素気流下で、ヨウ化銅(0.056g、0.29mmol)を加えて140℃に昇温し、28時間攪拌した。この反応液を室温に戻し、水を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧濃縮して濃縮物を得た。得られた濃縮物を、トルエン:ヘキサン=1:1の混合溶媒を展開溶媒に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物4の白色固体と化合物5の白色固体を得た。このとき、化合物4の収量は0.016g(0.042mmol)、収率は3.3%であり、化合物5の収量は0.437g(0.715mmol)、収率は56.3%であった。
化合物4
H−NMR(500MHz、CDCl3、δ):8.22−8.18(m,4H)、8.14(s,1H)、7.57−7.54(m,6H)、7.23−7.16(m,1H)
ASAPマススペクトル分析:理論値380.1、観測値381.2
化合物5
H−NMR(500MHz、CDCl3、δ):8.26−8.23(m,4H)、8.17(s,1H)、7.60−7.55(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値610.1、観測値611.0
(実施例5) 化合物6および7の合成
Figure 2019112387
1,2,3,5−テトラフルオロベンゼン(3.21g、21.40mmol)、2−ブロモ−4,6−ジフェニルピリミジン(2.00g、6.42mmol)、1,10−フェナントロリン(0.154g、0.855mmol)、およびリン酸三カリウム(5.42g、25.53mmol)をキシレン(15mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)の混合溶媒に溶解した溶液に、窒素気流下で、ヨウ化銅(0.162g、0.855mmol)を加えて130℃に昇温し、47時間攪拌した。この反応液を室温に戻し、水を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧濃縮して濃縮物を得た。得られた濃縮物を、トルエン:ヘキサン=1:1の混合溶媒を展開溶媒に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物6の白色固体と化合物7の白色固体を得た。このとき、化合物6の収率は0.685g(1.80mmol)、収率は28.0%であり、化合物7の収量は0.15g(0.246mmol)、収率は3.8%であった。
化合物6:
H−NMR(500MHz、CDCl3、δ):8.21−8.17(m,4H)、8.11(s,1H)、7.57−7.54(m,6H)、6.96−6.90(m,1H)
ASAPマススペクトル分析:理論値380.1、観測値381.1
化合物7
H−NMR(500MHz、CDCl3、δ):8.24−8.16(m,8H)、8.13(s,2H)、7.59−7.50(m,12H)
ASAPマススペクトル分析:理論値610.2、観測値611.2
(実施例6) 化合物8の合成
Figure 2019112387
2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル(0.63g、3.60mmol)、2−ブロモ−4,6−ジフェニルピリミジン(0.50g、1.61mmol)、1,10−フェナントロリン(0.029g、0.16mmol)、およびリン酸三カリウム(0.682g、3.21mmol)をキシレン(10mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)の混合溶媒に溶解した溶液に、窒素気流下で、ヨウ化銅(0.036g、0.16mmol)を加えて100℃に昇温し、38時間攪拌した。この反応液を室温に戻し、水を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧濃縮して濃縮物を得た。得られた濃縮物を、トルエン:ヘキサン=1:2の混合溶媒を展開溶媒に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物8の白色固体を収量0.44g(1.08mmol)、収率67.0%で得た。
H−NMR(500MHz、CDCl3、δ):8.20−8.17(m,5H)、7.58−7.55(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値405.1、観測値406.1
(実施例7) 化合物9の合成
Figure 2019112387
化合物3(0.40g、1.41mmol)、2−ブロモ−4,6−ジフェニルピリミジン(0.398g、1.28mmol)、1,10−フェナントロリン(0.046g、0.256mmol)、およびリン酸三カリウム(0.543g、2.56mmol)をキシレン(10mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)の混合溶媒に溶解した溶液に、窒素気流下で、ヨウ化銅(0.049g、0.256mmol)を加えて120℃に昇温し、16時間攪拌した。この反応液を室温に戻し、水を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧濃縮して濃縮物を得た。得られた濃縮物を、トルエン:ヘキサン=1:1の混合溶媒を展開溶媒に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物9の白色固体を収量0.42g(0.818mmol)、収率63.9%で得た。
H−NMR(500MHz、CDCl3、δ):8.26(d,J=8.0Hz、1H)、8.24−8.21(m,4H)、8.17(s,1H)、8.02(d,J=8.0Hz、1H)、7.62−7.56(m,7H)、7.55−7.51(m,1H)
ASAPマススペクトル分析:理論値513.1、観測値513.1
(実施例8) 化合物10の合成
Figure 2019112387
トリブチル錫クロリド(5.77g、5.1mL、15.72mmol)と1−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゼン(3.11g、13.58mmol)のトルエン溶液(50mL)に、窒素気流下で、トリ(о−トリル)ホスフィン(0.59g、1.96mmol)およびトリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(0.7g、0.76mmol)を加えて100℃に昇温し、18時間攪拌した。この反応液を室温に戻し、水を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルによる抽出を行い、セライトでろ過した。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧濃縮して濃縮物を得た。得られた濃縮物を、ヘキサンを展開溶媒に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、メタノール洗浄を行うことで中間体aの白色固体を収量1.45g(6.41mmol)、収率49.0%で得た。
Figure 2019112387
中間体a(1.30g、5.74mmol)、2−ブロモ−4,6−ジフェニルピリミジン(1.62g、5.22mmol)、1,10−フェナントロリン(0.094g、0.522mmol)、およびリン酸三カリウム(2.21g、10.44mmol)をキシレン(20mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)の混合溶媒に溶解した溶液に、窒素気流下で、ヨウ化銅(0.099g、0.522mmol)を加えて140℃に昇温し、24時間攪拌した。この反応液を室温に戻し、水を加えて反応を停止させた後、酢酸エチルによる抽出を行った。得られた有機層を飽和食塩水により洗浄し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、減圧濃縮して濃縮物を得た。得られた濃縮物を酢酸エチルを用いて洗浄し、化合物10の白色固体を収量1.72g(3.76mmol)、収率72.2%で得た。
H−NMR(500MHz、CDCl3、δ):8.24−8.21(m,4H)、8.15(s,1H)、7.58−7.46(m,11H)
ASAPマススペクトル分析:理論値456.1、観測値456.2
(実施例9) 化合物11の合成
Figure 2019112387
2−ブロモ−4,6−ジフェニルピリミジン(1.00g、3.21mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(0.72g、4.82mmol)、1,10−フェナントロリン(0.06g、0.3mmol)、ヨウ化銅(I)(0.06g、0.3mmol)、およびリン酸三カリウム(1.36g、6.43mmol)を100mLの三口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。この混合物へ脱水N,N−ジメチルホルムアミド(25mL)およびキシレン(25mL)を加えた後、窒素雰囲気下、100℃で12時間加熱撹拌した。撹拌後、反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮し、トルエンにて再結晶させることにより、化合物11を収量0.96g(2.51mmol)、収率78.1%で得た。
H NMR(500MHz,CDCl,δ):8.21−8.19(m,5H),7.58−7.57(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値381.1、観測値382.1
(実施例10) 化合物12の合成
Figure 2019112387
2−ヨード−4,6−ジフェニルトリアジン(1.00g、2.78mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(0.63g、4.17mmol)、1,10−フェナントロリン(0.05g、0.28mmol)、ヨウ化銅(I)(0.053g、0.28mmol)、およびリン酸三カリウム(1.18g、5.57mmol)を100mLの三口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。この混合物へ脱水N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)およびキシレン(20mL)を加えた後、窒素雰囲気下、100℃で36時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮して得た濃縮物を、トルエンを展開溶媒に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物12を収量0.56g(1.46mmol)、収率52.5%で得た。
H NMR(500MHz,CDCl,δ):8.69(d,J=8.0Hz,4H),7.65(t,J=7.5Hz,2H),7.58(t,J=7.0Hz,4H)
ASAPマススペクトル分析:理論値382.1、観測値383.1
(実施例11) 化合物13の合成
Figure 2019112387
2−ブロモベンゾチアゾール(2.00g、9.34mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(1.98g、13.1mmol)、1,10−フェナントロリン(0.17g、0.93mmol)、ヨウ化銅(I)(0.18g、0.93mmol)、およびリン酸三カリウム(3.97g、18.7mmol)を100mLの三口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。この混合物へ脱水N,N−ジメチルホルムアミド(75mL)およびキシレン(75mL)を加えた後、窒素雰囲気下、100℃で12時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮して得た濃縮物を、トルエンを展開溶媒に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物13を収量1.58g(5.55mmol)、収率59.4%で得た。
H NMR(500MHz,CDCl,δ):8.27(d,1H,J=8.5Hz),8.04(d,1H,J=8.0Hz),8.64(td,1H,J=7.5Hz,J=1Hz),8.57(td,1H,J=7.5Hz,J=1Hz)
ASAPマススペクトル分析:理論値284.0、観測値284.1
(実施例12) 化合物14の合成
Figure 2019112387
4−ブロモ−2,6−ジフェニルピリミジン(4.12g、13.24mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(3.00g、19.86mmol)、1,10−フェナントロリン(0.238g、1.32mmol)、ヨウ化銅(I)(0.25g、1.32mmol)、およびリン酸三カリウム(5.63g、26.48mmol)を500mLの三口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。この混合物へ脱水N,N−ジメチルホルムアミド(75mL)およびキシレン(75mL)を加えた後、窒素雰囲気下、100℃で24時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮して得た濃縮物を、トルエンを展開溶媒に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物14を収量4.33g(11.33mmol)、収率85.9%で得た。
H NMR(500MHz,CDCl,δ):8.63−8.61(m,2H),8.29−8.26(m,2H),7.83(s,1H),7.60−7.53(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値381.1、観測値381.2
(実施例13) 化合物15の合成
Figure 2019112387
4−ブロモ−2,6−ジフェニルピリジン(5.00g、16.12mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(7.25g、48.0mmol)、1,10−フェナントロリン(1.45g、8.06mmol)、ヨウ化銅(I)(1.53g、8.06mmol)、およびリン酸三カリウム(17.1g、80.6mmol)を300mLの三口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。この混合物へ脱水N,N−ジメチルホルムアミド(70mL)およびキシレン(70mL)を加えた後、窒素雰囲気下、150℃で20時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮して得た濃縮物を、トルエンを展開溶媒に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物15を収量1.89g(4.97mmol)、収率31%で得た。
H NMR(500MHz,CDCl,δ):8.18−8.15(m,4H),7.79(s,2H),7.56−7.46(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値380.1、観測値380.2
(実施例14) 化合物16の合成
Figure 2019112387
4−(4−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジン(1.80g、4.65mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(3.51g、23.2mmol)、1,10−フェナントロリン(0.42g、2.32mmol)、ヨウ化銅(I)(0.44g、2.32mmol)、およびリン酸三カリウム(9.87g、46.5mmol)を200mLの三口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。この混合物へ脱水N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)およびキシレン(20mL)を加えた後、窒素雰囲気下、150℃で17時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮して得た濃縮物を、トルエンを展開溶媒に用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物16を収量0.85g(4.97mmol)、収率40%で得た。
H NMR(500MHz,CDCl,δ):8.75−8.73(m,2H),8.49−8.46(m,2H),8.33−8.31(m,2H),8.09(s,1H),7.75(dd,2H,J=7Hz,J=1Hz),7.61−7.54(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値457.1、観測値457.2
(実施例15) 化合物17の合成
Figure 2019112387
窒素気流下、4−(3−ブロモフェニル)−2,6−ジフェニルピリミジン(1.00g、2.58mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(1.95g、12.91mmol)、1,10−フェナントロリン(0.232g、1.29mmol)、リン酸三カリウム(5.48g、25.8mmol)の脱水N,N−ジメチルホルムアミド(15mL)およびキシレン(15mL)溶液にヨウ化銅(I)(0.245g、1.29mmol)加えた後、150℃で14時間加熱撹拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えてクエンチし、酢酸エチルにより抽出し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させた。これを減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:ヘキサン=1:2)で精製し、化合物17を収量0.70g(1.53mmol)、収率59.3%で得た。
H NMR(500MHz,CDCl,δ):8.73−8.71(m,2H),8.46−8.43(m,2H),8.32−8.30(m,2H),8.04(s,1H),7.77(t,J=8.0Hz,1H),7.71−7.69(m,1H),7.60−7.53(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値457.1、観測値457.1
(実施例16) 化合物18の合成
Figure 2019112387
窒素気流下、2−(4−ブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(3.00g、7.72mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(5.84g、38.6mmol)、1,10−フェナントロリン(0.70g、3.86mmol)、リン酸三カリウム(16.4g、77.3mmol)の脱水N,N−ジメチルホルムアミド(35mL)およびキシレン(35mL)溶液にヨウ化銅(I)(0.74g、3.86mmol)加えた後、150℃で20時間加熱撹拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えてクエンチし、酢酸エチルにより抽出し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させた。これを減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:ヘキサン=1:4)で精製し、化合物18を収量1.58g(3.44mmol)、収率44.6%で得た。
H NMR(500MHz,CDCl,δ):8.95(d,2H,J=7.0Hz),8.81−8.79(m,6H),7.76(d,2H,J=7.0Hz),7.67−7.58(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値458.1、観測値458.1
(実施例17) 化合物19の合成
Figure 2019112387
窒素気流下、2−(3−ブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(3.00g、7.72mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(5.84g、38.6mmol)、1,10−フェナントロリン(0.70g、3.86mmol)、リン酸三カリウム(16.4g、77.3mmol)の脱水N,N−ジメチルホルムアミド(35mL)およびキシレン(35mL)溶液にヨウ化銅(I)(0.74g、3.86mmol)加えた後、150℃で17時間加熱撹拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えてクエンチし、酢酸エチルにより抽出し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させた。これを減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:ヘキサン=1:4)で精製し、化合物19を収量1.79g(3.90mmol)、収率50.5%で得た。
H NMR(500MHz,CDCl,δ):8.97−8.93(m,2H),8.80−8.77(m,4H),7.79−7.77(m,2H),7.76−7.58(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値458.1、観測値458.1
(実施例18) 化合物20の合成
Figure 2019112387
窒素気流下、2−ブロモ−4,6−ジフェニルピリミジン(4.79g、15.4mmol)、2,4,6−トリフルオロ−1,1′−ビフェニル(1.00g、4.80mmol)、1,10−フェナントロリン(0.43g、2.39mmol)、リン酸三カリウム(10.2g、48.0mmol)の脱水N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)およびキシレン(20mL)溶液にヨウ化銅(I)(0.46g、2.40mmol)加えた後、150℃で96時間加熱撹拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えてクエンチし、酢酸エチルにより抽出し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させた。これを減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン:ヘキサン=1:1)で精製し、化合物20を収量1.86g(2.78mmol)、収率57.9%で得た。
H NMR(500MHz,CDCl,δ):8.23−8.20(m,8H),8.11(s,2H),7.54−7.41(m,17H)
ASAPマススペクトル分析:理論値668.2、観測値668.5
(実施例19) 化合物21の合成
Figure 2019112387
窒素気流下、2−(4−ブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(1.0g、2.57mmol)、ペンタフルオロベンゼン(1.43g、8.50mmol)、1,10−フェナントロリン(0.231g、1.28mmol)、リン酸三カリウム(4.36g、20.5mmol)の脱水N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)およびキシレン(10mL)溶液にヨウ化銅(I)(0.245g、1.29mmol)加えた後、130℃で120時間加熱撹拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えてクエンチし、酢酸エチルにより抽出し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させた。これを減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:ヘキサン=1:20)で精製し、化合物21を収量0.20g(0.42mmol)、収率7.8%で得た。
H NMR(500MHz,CDCl,δ):8.90(d,J=8.5Hz,2H),8.80(dd,J=8.5Hz,J=2.0Hz,4H),7.67−7.58(m,8H)
ASAPマススペクトル分析:理論値475.1、観測値475.3
(実施例20) 化合物22の合成
Figure 2019112387
窒素気流下、2−ブロモピリミジン(3.50g、22.0mmol)、1,2,3,5−テトラフルオロベンゼン(1.00g、6.66mmol)、1,10−フェナントロリン(0.60g、3.33mmol)、リン酸三カリウム(14.1g、66.6mmol)の脱水N,N−ジメチルホルムアミド(35mL)およびキシレン(35mL)溶液にヨウ化銅(I)(0.63g、3.33mmol)加えた後、100℃で21時間加熱撹拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えてクエンチし、酢酸エチルにより抽出し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させた。これを減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:クロロホルム=1:10)で精製し、化合物22を収量0.87g(2.84mmol)、収率42.7%で得た。
H NMR(500MHz,CDCl,δ):8.91(d,J=5.0Hz,4H),7.33(t,J=5.0Hz,2H)
ASAPマススペクトル分析:理論値306.1、観測値306.2
(実施例21) 化合物23の合成
Figure 2019112387
窒素気流下、8−ブロモ−2,4−ジフェニル−ベンゾフロ[3、2−d]ピリミジン(0.15g、0.374mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(0.28g、1.87mmol)、1,10−フェナントロリン(0.034g、0.187mmol)、リン酸三カリウム(0.79g、3.74mmol)の脱水N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)およびキシレン(10mL)溶液にヨウ化銅(I)(0.036g、0.187mmol)加えた後、160℃で21時間加熱撹拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えてクエンチし、酢酸エチルにより抽出し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させた。これを減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=3:2)で精製し、化合物23を収量0.029g(0.0615mmol)、収率16.4%で得た。
H NMR(500MHz,CDCl,δ):8.77−8.71(m,4H)、8.59(s,1H)、7.97−7.87(m,2H)、7.70−7.51(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値471.1、観測値471.1
(実施例22) 化合物24の合成
Figure 2019112387
窒素気流下、1−ブロモ−2,4,6−トリフルオロベンゼン(5.0g、23.7mmol)、4−(9−カルバゾリル)フェニルボロン酸(8.84g、30.8mmol)、2M炭酸カリウム溶液(47.4mL、94.8mmol)のテトラヒドロフラン溶液(100mL)に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.74g、2.37mmol)を加えて80℃に昇温し、20時間攪拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えてクエンチし、酢酸エチルにより抽出し、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させた。これを減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=4:1)で精製し、中間体bを収量6.33g(16.9mmol)、収率71.4%で得た。
H−NMR(500MHz、CDCl3、δ):8.16(d,J=8.0Hz、2H)、7.68−7.66(m,4H)、7.51(d,J=8.0Hz、2H)、7.43(t,J=8.0Hz、2H)、7.31(t,J=8.0Hz、2H)、6.86−6.82(m,2H)
ASAPマススペクトル分析:理論値373.1、観測値373.2
Figure 2019112387
窒素気流下、中間体b(1.0g、2.67mmol)、2−ブロモ−4,6−ジフェニルピリミジン(2.08g、6.68mmol)、1,10−フェナントロリン(0.24g、1.33mmol)、およびリン酸三カリウム(5.69g、26.8mmol)をキシレン(25mL)とN,N−ジメチルホルムアミド(25mL)の混合溶媒に溶解した溶液に、ヨウ化銅(0.25g、1.31mmol)を加えて170℃に昇温し、8時間攪拌した。この反応混合物を室温に戻し、水を加えてクエンチし、酢酸エチルにより抽出、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させた。これを減圧濃縮し、得られた混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン)で精製し、化合物24を収量0.45g(0.54mmol)、収率20.2%で得た。
ASAPマススペクトル分析:理論値833.3、観測値833.5
(実施例23) 化合物25の合成
Figure 2019112387
2−ブロモベンゾニトリル(4.0g、21.98mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(4.98g、32.96mmol)、1,10−フェナントロリン(0.594g、3.3mmol)、ヨウ化銅(I)(0.628g、3.3mmol)、およびリン酸三カリウム(9.33g、43.96mmol)を300mLの三口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。この混合物へ脱水N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)およびキシレン(50mL)を加えた後、窒素雰囲気下、120℃で8時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮して得た濃縮物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン:トルエン=1:1)により精製し、化合物25を収量0.90g(3.57mmol)、収率16.2%で得た。
H−NMR(500MHz,CDCl,δ):7.91(dd,J=7.5Hz,1.0Hz,1H),7.81(dt,J=7.5Hz,1.0Hz,1H),7.70(dt,J=7.5Hz,1.0Hz,1H),7.52(dd,J=7.5Hz,1.0Hz,1H)
ASAPマススペクトル分析:理論値252.0、観測値252.0
(実施例24) 化合物26の合成
Figure 2019112387
3−ブロモベンゾニトリル(4.5g、24.72mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(7.47g、49.44mmol)、1,10−フェナントロリン(1.33g、7.41mmol)、ヨウ化銅(I)(1.41g、7.41mmol)、およびリン酸三カリウム(15.74g、74.16mmol)を300mLの三口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。この混合物へ脱水N,N−ジメチルホルムアミド(60mL)およびキシレン(60mL)を加えた後、窒素雰囲気下、110℃で17時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮して得た濃縮物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、ヘキサン:トルエン=1:1)により精製し、化合物26を収量1.25g(4.96mmol)、収率20.0%で得た。
H−NMR(500MHz,CDCl,δ):7.86−7.83(m,2H),7.80−7.76(m,1H),7.72−7.69(m,1H)
ASAPマススペクトル分析:理論値252.0、観測値252.0
(実施例25) 化合物27の合成
Figure 2019112387
4−ブロモベンゾニトリル(4.0g、21.98mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(6.64g、43.95mmol)、1,10−フェナントロリン(1.19g、6.59mmol)、ヨウ化銅(I)(1.26g、6.59mmol)、およびリン酸三カリウム(9.33g、43.96mmol)を300mLの三口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。この混合物へ脱水N,N−ジメチルホルムアミド(65mL)およびキシレン(65mL)を加えた後、窒素雰囲気下、110℃で24時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮して得た濃縮物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、ヘキサン:クロロホルム=2:1)により精製し、化合物27を収量2.32g(9.20mmol)、収率41.9%で得た。
H−NMR(500MHz,CDCl,δ):7.88−7.85(m,2H),7.69−7.66(m,2H)
ASAPマススペクトル分析:理論値252.0、観測値252.0
(実施例26) 化合物28の合成
Figure 2019112387
3−ヨードベンゾトリフルオリド(3.0g、11.03mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(3.33g、22.06mmol)、1,10−フェナントロリン(0.99g、5.51mmol)、ヨウ化銅(I)(1.05g、5.51mmol)、およびリン酸三カリウム(9.37g、44.12mmol)を100mLの三口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。この混合物へ脱水N,N−ジメチルホルムアミド(25mL)およびキシレン(25mL)を加えた後、窒素雰囲気下、120℃で16時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮し、マススペクトル分析により化合物28の生成を確認した。
ASAPマススペクトル分析:理論値295.0、観測値294.0
(実施例27) 化合物29の合成
Figure 2019112387
4−ヨードベンゾトリフルオリド(1.0g、3.68mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(1.66g、11.04mmol)、1,10−フェナントロリン(0.33g、1.84mmol)、ヨウ化銅(I)(0.35g、1.84mmol)、およびリン酸三カリウム(3.12g、14.72mmol)を100mLの三口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。この混合物へ脱水N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)およびキシレン(10mL)を加えた後、窒素雰囲気下、120℃で18時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮して得た濃縮物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、ヘキサン:クロロホルム=5:1)により精製し、化合物29を収量0.587g(1.98mmol)、収率53.8%で得た。
H−NMR(500MHz,CDCl,δ):7.82(d,J=8.0Hz,2H),7.67(d,J=8.0Hz,2H)
ASAPマススペクトル分析:理論値295.0、観測値295.0
(実施例28) 化合物30の合成
Figure 2019112387
2−(2−ブロモフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(1.20g、3.09mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロピリジン(2.33g、15.45mmol)、1,10−フェナントロリン(0.278g、1.54mmol)、ヨウ化銅(I)(0.294g、1.54mmol)、およびリン酸三カリウム(6.56g、30.90mmol)を100mLの三口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。この混合物へ脱水N,N−ジメチルホルムアミド(30mL)およびキシレン(30mL)を加えた後、窒素雰囲気下、150℃で20時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮して得た濃縮物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、ヘキサン:トルエン=4:1)により精製し、化合物30を収量0.78g(1.70mmol)、収率55.0%で得た。
H−NMR(500MHz,CDCl,δ):8.80(dd,J=7.5Hz,1.0Hz,1H),8.38(dd,J=7.5Hz,1.0Hz,4H),7.80−7.73(m,2H),7.62−7.58(m,2H),7.54−7.50(m,4H),7.45(d,J=7.5Hz,1H),
ASAPマススペクトル分析:理論値458.1、観測値457.0
(実施例29) 化合物31の合成
Figure 2019112387
2−ヨード−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(4.10g、11.42mmol)、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル(3.00g、17.12mmol)、1,10−フェナントロリン(0.62g、3.42mmol)、ヨウ化銅(I)(0.65g、3.42mmol)、およびリン酸三カリウム(4.85g、22.83mmol)を500mLの三口フラスコに入れ、フラスコ内を窒素置換した。この混合物へ脱水N,N−ジメチルホルムアミド(80mL)およびキシレン(80mL)を加えた後、窒素雰囲気下、100℃で72時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮して得た濃縮物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、ヘキサン:トルエン=2:1)により精製し、化合物31を収量1.40g(3.44mmol)、収率30.3%で得た。
H−NMR(500MHz,CDCl,δ):8.68−8.66(m,4H),7.67−7.56(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値406.0、観測値406.8
(実施例30) 化合物32の合成
Figure 2019112387
2,4−ジフェニル−6−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(1.17g、2.70mmol)、3−クロロ−2,4,5,6−テトラフルオロピリジン(0.50g、2.70mmol)、XPhоs(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル、0.128g、0.27mmol),2M炭酸カリウム水溶液(2.7mL)およびテトラヒドロフラン(30mL)を加え、3分間窒素バブリングした。その後、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.123g、0.13mmol)を加え、窒素雰囲気下、80℃で16時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮して得た濃縮物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム)により精製し、化合物32を収量0.87g(1.90mmol)、収率70%で得た。
H−NMR(500MHz,CDCl,δ):8.92−8.90(m,2H),8.83−8.78(m,4H),7.70−7.58(m,8H)
ASAPマススペクトル分析:理論値458.1、観測値458.2
(実施例31) 化合物33の合成
Figure 2019112387
4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル(0.33g、1.42mmol)、5−クロロ−2,4,6−トリフルオロピリミジン(0.20g、1.19mmol)、XPhоs(0.113g、0.24mmol)、2M炭酸カリウム水溶液(1.2mL)および1,4−ジオキサン(6mL)を加え、3分間窒素バブリングした。その後、酢酸パラジウム(II)(0.027g、0.12mmol)を加え、窒素雰囲気下、100℃で24時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮して得た濃縮物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:トルエン)により精製し、化合物33を収量0.05g(0.212mmol)、収率17.9%で得た。
H−NMR(500MHz,CDCl,δ):7.80−7.77(m,2H),7.71−7.68(m,2H)
ASAPマススペクトル分析:理論値235.0、観測値234.2
(実施例32) 化合物34の合成
Figure 2019112387
ビス(ピナコラト)ジボロン(3.09g、12.18mmol)、1,3−ジブロモテトラフルオロベンゼン(1.50g、4.87mmol)、酢酸カリウム(2.39g、24.36mmol)の1,4−ジオキサン溶液(73mL)に、[1、1−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(0.178g、0.24mmol)を加え、窒素雰囲気下、110℃で19時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮して得た濃縮物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム)により精製し、化合物34を収量1.00g(2.48mmol)、収率51.0%で得た。
H−NMR(500MHz,CDCl,δ):1.26(s,24H)
ASAPマススペクトル分析:理論値402.2、観測値402.4
(実施例33) 化合物35、36の合成
Figure 2019112387
化合物34(0.35g、0.87mmol)、2−クロロ−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン(0.54g、2.00mmol)、0.5Mのリン酸三カリウム水溶液(6.96mL、3.48mmol)、およびテトラヒドロフラン(4mL)を加え、3分間窒素バブリングした。その後、Pd(Xphоs)G2(CAS番号1310584−14−5、0.034g、0.04mmol)を加え、窒素雰囲気下、80℃で6時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、クロロホルムにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮し生成した粉体をろ過、メタノール洗浄することで、化合物35を得た(収量0.14g(0.228mmol)、収率26.2%)。
一方、ろ液を濃縮し濃縮物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、ヘキサン:クロロホルム=1:1))により精製し、化合物36を収量0.068g(0.178mmol)、収率20.4%で得た。
化合物35
H−NMR(500MHz,CDCl,δ):8.70−8.67(m,4H),7.64−7.54(m,6H),7.01−6.95(m,1H)
ASAPマススペクトル分析:理論値381.1、観測値382.3
化合物36
H−NMR(500MHz,CDCl,δ):8.65−8.55(m,4H),7.70−7.58(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値612.2、観測値613.6
(実施例34) 化合物37の合成
Figure 2019112387
2−ブロモ−4,6−ジフェニルピリミジン(82mg、0.26mmol)、化合物35(50mg、0.13mmol)、1,10−フェナントロリン(12mg、0.07mmol)、ヨウ化銅(I)(12mg、0.07mmol)、およびカリウムt−ブトキシド(44mg、0.39mmol)の脱水N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)およびキシレン(2mL)溶液を、窒素雰囲気下、110℃で20時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、水で洗浄し、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた有機層を濃縮し、マススペクトル分析により化合物37の生成を確認した。
ASAPマススペクトル分析:理論値611.2、観測値612.4
(実施例35) 化合物38の合成
Figure 2019112387
2,4−ジフェニル−6−[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(6.50g、14.93mmol)、4−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル(3.86g、15.23mmol)、炭酸カリウム(6.21g、44.79mmol)のテトラヒドロフラン(60mL)および水(20mL)溶液を3分間窒素バブリングした。その後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.87g、0.747mmol)を加え、窒素雰囲気下、80℃で24時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、メタノールに加え、析出物を水で洗浄した。得られた混合物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=3:1)により精製し、化合物38を収量4.80g(9.95mmol)、収率66.6%で得た。
8.94(dt,J=8.0Hz,1.5Hz,2H),8.81−8.78(m,4H),7.69(d,J=8.0Hz,2H),7.66−7.58(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値482.1、観測値482.3
(実施例36) 化合物39の合成
Figure 2019112387
2,4−ジフェニル−6−[3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(2.00g、4.59mmol)、4−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル(1.19g、4.69mmol)、炭酸カリウム(1.90g、13.78mmol)のテトラヒドロフラン(18mL)および水(6mL)溶液を3分間窒素バブリングした。その後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.268g、023mmol)を加え、窒素雰囲気下、80℃で19時間加熱撹拌した。撹拌後、この反応液を室温に戻した後、セライトろ過、得られたろ液を濃縮した。得られた濃縮物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:トルエン=3:2)により精製し、化合物39を収量0.962g(1.99mmol)、収率43.4%で得た。
H−NMR(500MHz,CDCl,δ):8.94(dt,J=8.0Hz,1.5Hz,1H),8.86(s,1H),8.78−8.76(m,4H),7.77(t,J=8.0Hz,1H),7.70(d,J=8.0Hz,1H),7.66−7.57(m,6H)
ASAPマススペクトル分析:理論値482.1、観測値482.3
(実施例37) 有機発光素子材料の合成
Figure 2019112387
100mLの三口フラスコに化合物11を0.140g(0.367mmol)、9H−カルバゾールを0.368g(0.220mmol)、炭酸カリウムを0.523g(0.294mmol)入れ、フラスコ内を窒素置換した。さらにこの混合物へ、脱水1−メチル−2−ピロリドンを5mL加えた後、窒素雰囲気下、100℃で24時間加熱撹拌した。撹拌後、この混合物を室温に戻した後、水を加えて吸引ろ過した。得られた固体をトルエンへ溶解させシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られたフラクションを濃縮し、クロロホルムとメタノールの混合溶媒で再結晶したところ淡黄色固体の有機発光素子材料1を得た(収量:0.59g、収率:92%)。
H NMR(500MHz,CDCl,δ):7.82(d,J=7Hz,4H),7.58−7.55(m,8H),7.24−7.22(m,2H),7.18−7.16(m,4H),7.42(td,J=7.5,J=1.0Hz,4H),7.05−7.01(m,9H),6.94−6.89(m,8H),6.74(dd,J=7.5,J=1.0,4H)
ASAPマススペクトル分析:理論値969.36、観測値969.40
石英基板上に真空蒸着法にて、真空度1×10−3Pa未満の条件にて有機発光素子材料1を蒸着し、有機発光素子材料1のみからなる薄膜を70nmの厚さで形成した。得られた薄膜について、337nm励起光を用いて発光スペクトルを観測したところ、ピーク波長(λmax)は502nmであった。337nm励起光を用いて観測した発光の過渡減衰曲線より、遅延蛍光の寿命(τd)は4.53μs(マイクロ秒)であることが確認された。さらに300nm励起光を用いてフォトルミネッセンス量子効率(PLQY)を測定したところ、空気中で59.7%、窒素中で67.8%であった。
石英基板上に真空蒸着法にて、真空度3×10−3Pa未満の条件にて有機発光素子材料1とmCBPとを異なる蒸着源から蒸着し、有機発光素子材料1の濃度が20重量%である薄膜を100nmの厚さで形成した。得られた薄膜について、337nm励起光を用いて発光スペクトルを観測したところ、ピーク波長(λmax)は485nmであった。337nm励起光を用いて観測した発光の過渡減衰曲線より、遅延蛍光の寿命(τd)は6.83μs(マイクロ秒)であることが確認された。さらに300nm励起光を用いてフォトルミネッセンス量子効率(PLQY)を測定したところ、窒素中で84.7%であった。
本発明の有機発光素子材料合成用原料によれば、発光材料、ホスト材料、電荷輸送材料等の有機発光素子材料として有用な化合物を容易に合成することができる。そのため、本発明は、産業上の利用可能性が高い。

Claims (21)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物からなる有機発光素子材料合成用原料。
    Figure 2019112387
    [一般式(1)において、Acはヘテロ芳香族アクセプター基または非ヘテロ芳香族アクセプター基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、nは0または1を表し、A〜Aは、各々独立にC(R10)またはNを表し、R10は水素原子または置換基を表す。Acが非ヘテロ芳香族アクセプター基であるとき、nは1である。nが1であるとき、一般式(1)中のAc−(L)結合の他にもAcとLが互いに結合して環状構造を形成していてもよい。A、AおよびAのうちの2つ以上がC(R10)を表すとき、2つ以上のR10は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。]
  2. 前記一般式(1)のnが0である、請求項1に記載の有機発光素子材料合成用原料。
  3. 前記一般式(1)のnが1で、Lが置換もしくは無置換のフェニレン基である、請求項1に記載の有機発光素子材料合成用原料。
  4. 前記一般式(1)のAcが芳香環骨格構成原子として窒素原子を少なくとも1つ含む芳香族基である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機発光素子材料合成用原料。
  5. 前記一般式(1)のAcが下記一般式(2)または下記一般式(3)で表される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機発光素子材料合成用原料。
    Figure 2019112387
    [一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(L)への結合位置を示す。
    一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(L)への結合位置を示す。]
  6. 前記一般式(2)のZ〜Zのうち、少なくともZおよびZがNである、請求項5に記載の有機発光素子材料合成用原料。
  7. 前記化合物が下記一般式(4)、(5)、(7)、(9)、(11)、(12)、(13a)および(13b)のいずれかで表される、請求項1に記載の有機発光素子材料合成用原料。
    Figure 2019112387
    [一般式(4)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n1は0または1を表す。
    ただし、下記一般式(2)において、*は(Ln1への結合位置を示す。n1が0で、ZまたはZの1つがNで、ZがC(R11)で、Rが水素原子またはフェニル基であるとき、Rは置換基である。また、下記一般式(3)において、*は(Ln1への結合位置を示す。n1が0で、ZがOまたはSであるとき、R〜Rの少なくとも1つは置換基である。]
    Figure 2019112387
    [一般式(5)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n2は0または1を表し、R13は水素原子またはフッ素原子以外の置換基を表す。
    ただし、下記一般式(2)において、*は(Ln2への結合位置を示す。n2が0で、ZまたはZの1つがNで、R13が水素原子であるとき、R、Rのいずれかは置換基である。また、n2が0で、R13が水素原子で、Z〜ZがNで、Rがフェニル基であるとき、Rは水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ基、シアノ基、またはハロゲン原子である。また、下記一般式(3)において、*は(Ln2への結合位置を示す。n2が0で、R13が水素原子で、ZがSであるとき、R〜Rの少なくとも1つは置換基である。]
    Figure 2019112387
    [一般式(7)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n4は0または1を表し、R14は水素原子またはフッ素原子以外の置換基を表す。
    ただし、下記一般式(2)において、*は(Ln4への結合位置を示す。n4が0で、ZまたはZの1つがNで、R14が水素原子であるとき、R、Rのいずれかは置換基である。また、下記一般式(3)において、*は(Ln4への結合位置を示す。]
    Figure 2019112387
    [一般式(9)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n6は0または1を表し、R15およびR16は、各々独立に水素原子またはフッ素原子以外の置換基を表す。
    ただし、下記一般式(2)および(3)において、*は(Ln6への結合位置を示す。]
    Figure 2019112387
    [一般式(11)および一般式(12)において、AcおよびAc10は、各々独立に下記一般式(2)または(3)で表される基、またはシアノ基もしくはハロゲン原子を含む基を表し、LおよびL10は、各々独立に置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n9およびn10は、各々独立に0または1を表す。AcおよびAc10がシアノ基もしくはハロゲン原子を含む基であるとき、n9およびn10は1である。ただし、下記一般式(2)および(3)において、*は(Ln9または(L10n10への結合位置を示す。]
    Figure 2019112387
    [一般式(13a)および(13b)において、XおよびXは、各々独立にS、O、C=O、C(CまたはN(C)を表す。Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、ZおよびZの少なくとも1つはNであり、ZおよびZの少なくとも1つはNである。R17〜R26は、各々独立に水素原子または置換基を表す。]
    Figure 2019112387
    [一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は、(Ln1、(Ln2、(Ln4、(Ln6、(Ln9、または(L10n10への結合位置を表す。
    一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は、(Ln1、(Ln2、(Ln4、(Ln6、(Ln9、または(L10n10への結合位置を表す。]
  8. 下記一般式(4)で表される化合物。
    Figure 2019112387
    [一般式(4)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n1は0または1を表す。]
    Figure 2019112387
    [一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln1への結合位置を示す。ただし、n1が0で、ZまたはZの1つがNで、ZがC(R11)で、Rが水素原子またはフェニル基であるとき、Rは置換基である。
    一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln1への結合位置を示す。ただし、n1が0で、ZがOまたはSであるとき、R〜Rの少なくとも1つは置換基である。]
  9. 下記一般式(5)で表される化合物。
    Figure 2019112387
    [一般式(5)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n2は0または1を表し、R13は水素原子またはフッ素原子以外の置換基を表す。]
    Figure 2019112387
    [一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln2への結合位置を示す。ただし、n2が0で、ZまたはZの1つがNで、R13が水素原子であるとき、R、Rのいずれかは置換基である。また、n2が0で、R13が水素原子で、Z〜ZがNで、Rがフェニル基であるとき、Rは水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアルコキシ基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、置換もしくは無置換のアリールオキシ基、置換もしくは無置換のヘテロアリールオキシ基、シアノ基、またはハロゲン原子である。
    一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln2への結合位置を示す。ただし、n2が0で、R13が水素原子で、ZがSであるとき、R〜Rの少なくとも1つは置換基である。]
  10. 前記一般式(5)で表される化合物が、下記一般式(6)で表される、請求項9に記載の化合物。
    Figure 2019112387
    [一般式(6)において、AcおよびAcは、各々独立に下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、LおよびLは、各々独立に置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n2およびn3は、各々独立に0または1を表す。]
    Figure 2019112387
    [一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln2または(Ln3への結合位置を示す。
    一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln2または(Ln3への結合位置を示す。]
  11. 前記一般式(6)において、AcとAcが同一であり、LとLが同一であり、n2とn3が同一である、請求項10に記載の化合物。
  12. 下記一般式(7)で表される化合物。
    Figure 2019112387
    [一般式(7)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n4は0または1を表し、R14は水素原子またはフッ素原子以外の置換基を表す。]
    Figure 2019112387
    [一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。ただし、n4が0で、ZまたはZの1つがNで、R14が水素原子であるとき、R、Rのいずれかは置換基である。*は(Ln4への結合位置を示す。
    一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln4への結合位置を示す。]
  13. 前記一般式(7)で表される化合物が、下記一般式(8)で表される、請求項12に記載の化合物。
    Figure 2019112387
    [一般式(8)において、AcおよびAcは、各々独立に下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、LおよびLは、各々独立に置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n4およびn5は、各々独立に0または1を表す。]
    Figure 2019112387
    [一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln4または(Ln5への結合位置を示す。
    一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln4または(Ln5への結合位置を示す。]
  14. 前記一般式(8)において、AcとAcが同一であり、LとLが同一であり、n4とn5が同一である、請求項13に記載の化合物。
  15. 下記一般式(9)で表される化合物。
    Figure 2019112387
    [一般式(9)において、Acは下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、Lは置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n6は0または1を表し、R15およびR16は、各々独立に水素原子またはフッ素原子以外の置換基を表す。]
    Figure 2019112387
    [一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln6への結合位置を示す。
    一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln6への結合位置を示す。]
  16. 前記一般式(9)で表される化合物が、下記一般式(10)で表される、請求項15に記載の化合物。
    Figure 2019112387
    [一般式(10)において、Ac〜Acは、各々独立に下記一般式(2)または(3)で表される基を表し、L〜Lは、各々独立に置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n6〜n8は、各々独立に0または1を表す。]
    Figure 2019112387
    [一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln6、(Ln7または(Ln8への結合位置を示す。一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln6、(Ln7または(Ln8への結合位置を示す。]
  17. 前記一般式(10)において、Ac〜Acが同一であり、L〜Lが同一であり、n6〜n8が同一である、請求項16に記載の化合物。
  18. 下記一般式(11)または下記一般式(12)で表される化合物。
    Figure 2019112387
    [一般式(11)および一般式(12)において、AcおよびAc10は、各々独立に下記一般式(2)または(3)で表される基、またはシアノ基もしくはハロゲン原子を含む基を表し、LおよびL10は、各々独立に置換もしくは無置換のアリーレン基を表し、n9およびn10は、各々独立に0または1を表す。AcおよびAc10がシアノ基もしくはハロゲン原子を含む基であるとき、n9およびn10は1である。]
    Figure 2019112387
    [一般式(2)において、Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、Z〜Zの少なくとも1つはNである。R、RおよびR11は各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR11、RとR11は、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln9または(L10n10への結合位置を示す。
    一般式(3)において、ZはO、SまたはN(R12)を表し、R〜RおよびR12は、各々独立に水素原子または置換基を表す。RとR、RとR、RとRは、互いに結合して環状構造を形成していてもよい。*は(Ln9または(L10n10への結合位置を示す。]
  19. 下記一般式(13a)または(13b)で表される化合物。
    Figure 2019112387
    [一般式(13a)および(13b)において、XおよびXは、各々独立にS、O、C=O、C(CまたはN(C)を表す。Z〜Zは、各々独立にC(R11)またはNを表し、ZおよびZの少なくとも1つはNであり、ZおよびZの少なくとも1つはNである。R17〜R26は、各々独立に水素原子または置換基を表す。]
  20. 下記一般式(14)で表される化合物。
    Figure 2019112387
    [一般式(14)において、R41〜R44は、各々独立に水素原子またはアルキル基を表す。R41とR42は互いに結合して環状構造を形成してもよく、R43とR44は互いに結合して環状構造を形成してもよい。]
  21. 下記の構造を有する、請求項20に記載の化合物。
    Figure 2019112387
JP2018163977A 2017-09-01 2018-08-31 有機発光素子材料合成用原料および化合物 Pending JP2019112387A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017168885 2017-09-01
JP2017168885 2017-09-01
JP2018002355 2018-01-11
JP2018002355 2018-01-11

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019112387A true JP2019112387A (ja) 2019-07-11

Family

ID=67223528

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018163977A Pending JP2019112387A (ja) 2017-09-01 2018-08-31 有機発光素子材料合成用原料および化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019112387A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112409276A (zh) * 2019-08-20 2021-02-26 北京鼎材科技有限公司 一种化合物及其应用
JP2021519765A (ja) * 2018-03-30 2021-08-12 株式会社Kyulux 有機発光ダイオードに使用される組成物

Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006111854A (ja) * 2004-10-11 2006-04-27 Korea Electronics Telecommun トリアジン基を有する有機半導体素子用化合物と、それを含む有機半導体薄膜及び有機半導体素子、並びにそれらの製造方法
JP2009173630A (ja) * 2007-11-20 2009-08-06 Gracel Display Inc 新規な有機発光化合物及びこれを使用する有機発光素子
CN101654442A (zh) * 2009-09-11 2010-02-24 大连理工大学 2-(2’-羟苯基)苯并噻唑螯合锌衍生物及其制备方法和应用
CN102108087A (zh) * 2009-12-24 2011-06-29 宁波大学 可聚合的电致磷光铱配合物单体
KR20130043460A (ko) * 2011-10-20 2013-04-30 에스에프씨 주식회사 유기금속 화합물 및 이를 포함하는 유기전계발광소자
CN103193568A (zh) * 2013-04-01 2013-07-10 中国科学院上海有机化学研究所 含氟芳烃衍生物的选择性氢化还原方法
KR20130110934A (ko) * 2012-03-30 2013-10-10 에스에프씨 주식회사 유기금속 화합물 및 이를 포함하는 유기전계발광소자
JP2014513666A (ja) * 2011-02-18 2014-06-05 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア テトラアザピレン化合物、およびn型半導体としてのその使用
JP2014514281A (ja) * 2011-03-15 2014-06-19 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア テトラアザペロピレン化合物及びそのn型半導体としての使用
KR20150031396A (ko) * 2013-09-13 2015-03-24 (주)씨에스엘쏠라 신규한 유기발광화합물 및 이를 포함하는 유기전기발광소자
JP2016516085A (ja) * 2013-03-22 2016-06-02 メルク パテント ゲーエムベーハー 電子素子のための材料
WO2016158540A1 (ja) * 2015-03-27 2016-10-06 出光興産株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子、電子機器、および化合物
KR20170057851A (ko) * 2015-11-17 2017-05-25 주식회사 엘지화학 화합물 및 이를 포함하는 유기전자소자
US20170186970A1 (en) * 2015-12-29 2017-06-29 Universal Display Corporation Organic Electroluminescent Materials and Devices
KR20180047306A (ko) * 2016-10-31 2018-05-10 성균관대학교산학협력단 지연형광 재료 및 이를 포함하는 유기 발광장치

Patent Citations (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006111854A (ja) * 2004-10-11 2006-04-27 Korea Electronics Telecommun トリアジン基を有する有機半導体素子用化合物と、それを含む有機半導体薄膜及び有機半導体素子、並びにそれらの製造方法
JP2009173630A (ja) * 2007-11-20 2009-08-06 Gracel Display Inc 新規な有機発光化合物及びこれを使用する有機発光素子
CN101654442A (zh) * 2009-09-11 2010-02-24 大连理工大学 2-(2’-羟苯基)苯并噻唑螯合锌衍生物及其制备方法和应用
CN102108087A (zh) * 2009-12-24 2011-06-29 宁波大学 可聚合的电致磷光铱配合物单体
JP2014513666A (ja) * 2011-02-18 2014-06-05 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア テトラアザピレン化合物、およびn型半導体としてのその使用
JP2014514281A (ja) * 2011-03-15 2014-06-19 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア テトラアザペロピレン化合物及びそのn型半導体としての使用
KR20130043460A (ko) * 2011-10-20 2013-04-30 에스에프씨 주식회사 유기금속 화합물 및 이를 포함하는 유기전계발광소자
KR20130110934A (ko) * 2012-03-30 2013-10-10 에스에프씨 주식회사 유기금속 화합물 및 이를 포함하는 유기전계발광소자
JP2016516085A (ja) * 2013-03-22 2016-06-02 メルク パテント ゲーエムベーハー 電子素子のための材料
CN103193568A (zh) * 2013-04-01 2013-07-10 中国科学院上海有机化学研究所 含氟芳烃衍生物的选择性氢化还原方法
KR20150031396A (ko) * 2013-09-13 2015-03-24 (주)씨에스엘쏠라 신규한 유기발광화합물 및 이를 포함하는 유기전기발광소자
WO2016158540A1 (ja) * 2015-03-27 2016-10-06 出光興産株式会社 有機エレクトロルミネッセンス素子、電子機器、および化合物
KR20170057851A (ko) * 2015-11-17 2017-05-25 주식회사 엘지화학 화합물 및 이를 포함하는 유기전자소자
US20170186970A1 (en) * 2015-12-29 2017-06-29 Universal Display Corporation Organic Electroluminescent Materials and Devices
KR20180047306A (ko) * 2016-10-31 2018-05-10 성균관대학교산학협력단 지연형광 재료 및 이를 포함하는 유기 발광장치

Non-Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
CHEM. EUR. J., vol. 21, JPN6022042344, 2015, pages 15534 - 15539, ISSN: 0004892239 *
CRAWFORD, JENNIFER M. ET AL: "Nickel-catalyzed decarboxylative arylation of azoles with perfluoro- and nitrobenzoates", ORGANIC CHEMISTRY FRONTIERS, vol. 2(6),, JPN7022001717, 2015, pages 726 - 729, ISSN: 0004747764 *
CRYSTENGCOMM, vol. 15, JPN6022042346, 2013, pages 10068 - 10078, ISSN: 0004892240 *
EUR. J. ORG. CHEM., JPN6022042348, 2011, pages 6226 - 6232, ISSN: 0004892241 *
FERRER, MONTSERRAT ET AL: "New Insights into the Factors That Govern the Square/Triangle Equilibria of Pd(II) and Pt(II) Supram", INORGANIC CHEMISTRY, vol. 49(20),, JPN7022001716, 2010, pages 9438 - 9449, ISSN: 0004747765 *
FERRER, MONTSERRAT ET AL: "Self-Assembly Reactions between the Cis-Protected Metal Corners (N-N)MII (N-N = Ethylenediamine, 4,4", INORGANIC CHEMISTRY, vol. 46(8),, JPN7022001715, 2007, pages 3395 - 3406, ISSN: 0004747766 *
GUO, WEN-HAO ET AL: "Rhodium-Catalyzed ortho-Selective C-F Bond Borylation of Polyfluoroarenes with Bpin-Bpin", ANGEWANDTE CHEMIE, INTERNATIONAL EDITION, vol. 54(31),, JPN7022001714, 2015, pages 9075 - 9078, ISSN: 0004747767 *
KAMATA, TAKAHIRO ET AL: "A series of fluorinated phenylpyridine-based electron-transporters for blue phosphorescent OLEDs", JOURNAL OF MATERIALS CHEMISTRY C: MATERIALS FOR OPTICAL AND ELECTRONIC DEVICES, vol. 4(5),, JPN7022001713, 2016, pages 1104 - 1110, ISSN: 0004747768 *
MILLER, ALEXEY O. ET AL: "Perfluorozinc aromatics by direct insertion of zinc into C-F or C-Cl bonds", TETRAHEDRON LETTERS, vol. 41(20),, JPN7022001711, 2000, pages 3817 - 3819, ISSN: 0004747770 *
NEOPHYTOU, MARIOS ET AL: "2-(2,3,4,5,6-Pentafluorophenyl)-1H-benzo[d]imidazole, a fluorine-rich building block for the prepara", POLYMER CHEMISTRY, vol. 3(8),, JPN7022001720, 2012, pages 2236 - 2243, ISSN: 0004747761 *
SENAWEERA, SAMEERA ET AL: "Dual C-F, C-H Functionalization via Photocatalysis: Access to Multifluorinated Biaryls", JOURNAL OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCIETY, vol. 138(8),, JPN7022001718, 2016, pages 2520 - 2523, ISSN: 0004747763 *
SENAWEERA, SAMEERA ET AL: "SNAr catalysis enhanced by an aromatic donor-acceptor interaction; facile access to chlorinated poly", CHEMICAL COMMUNICATIONS (CAMBRIDGE, UNITED KINGDOM), vol. 53(54),, JPN7022001719, 2017, pages 7545 - 7548, ISSN: 0004747762 *
YU, DAOHONG ET AL: "Palladium-Catalyzed Coupling of Polyfluorinated Arenes with Heteroarenes via C-F/C-H Activation", ORGANIC LETTERS, vol. 15(4),, JPN7022001712, 2013, pages 940 - 943, ISSN: 0004747769 *

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021519765A (ja) * 2018-03-30 2021-08-12 株式会社Kyulux 有機発光ダイオードに使用される組成物
JP7412773B2 (ja) 2018-03-30 2024-01-15 株式会社Kyulux 有機発光ダイオードに使用される組成物
CN112409276A (zh) * 2019-08-20 2021-02-26 北京鼎材科技有限公司 一种化合物及其应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7222549B2 (ja) 化合物、発光材料および発光素子
JP6391570B2 (ja) 赤色発光材料、有機発光素子および化合物
EP2949724B1 (en) Light emitting material and organic light emitting element using same
JP7023452B2 (ja) 発光材料、有機発光素子および化合物
JP7252959B2 (ja) 化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子、および電子機器
JP5679496B2 (ja) 有機発光素子ならびにそれに用いる遅延蛍光材料および化合物
JP5631884B2 (ja) 発光ダイオード用ホスト材料
WO2015002213A1 (ja) 発光材料、遅延蛍光体、有機発光素子および化合物
JP6765107B2 (ja) イリジウム錯体の製造方法、イリジウム錯体ならびに該化合物からなる発光材料
KR20210083134A (ko) 협대역 적색 인광성 4좌 백금(ii) 착물
WO2015016200A1 (ja) 化合物、発光材料および有機発光素子
WO2013154064A1 (ja) 有機発光素子ならびにそれに用いる発光材料および化合物
WO2014189122A1 (ja) 化合物、発光材料および有機発光素子
WO2019240251A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及びそれを用いた電子機器
JP6378106B2 (ja) 化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子および電子機器
JP6249150B2 (ja) 発光材料およびそれを用いた有機発光素子
KR20140144152A (ko) 개질된 방출 스펙트럼을 갖는 인광성 네자리 금속 착물
WO2021066059A1 (ja) 化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
JP2019514928A (ja) 有機発光化合物およびこれを用いた有機電界発光素子
JP2022511481A (ja) 有機化合物及びこれを含む有機電界発光素子
WO2022260119A1 (ja) 化合物、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料、有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
JP2019112387A (ja) 有機発光素子材料合成用原料および化合物
JP6732190B2 (ja) ヘテロレプティックイリジウム錯体、ならびに該化合物を用いた発光材料および有機発光素子
WO2021166552A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器
WO2021166553A1 (ja) 有機エレクトロルミネッセンス素子及び電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210716

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220310

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220412

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220610

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20221011