JP2019111468A - ヒドラジン分解触媒および燃料電池システム - Google Patents

ヒドラジン分解触媒および燃料電池システム Download PDF

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浩史 岸
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友和 坂本
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Koji Yoshimoto
光児 吉元
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Abstract

【課題】ヒドラジン類を改質する際に、アンモニアの発生を抑制し、ヒドラジン類を水素に効率的に改質することができるヒドラジン分解触媒、および、そのヒドラジン分解触媒を充填した改質器を備える燃料電池システムを提供すること。【解決手段】ヒドラジン分解触媒は、担体に、ニッケルおよびモリブデン、および/または、それらの合金が担持されている。ニッケルの含有割合は、ニッケルとモリブデンとの総モルに対して、50モル%を超過し、75モル%未満である。【選択図】図1

Description

本発明は、ヒドラジン分解触媒および燃料電池システムに関し、詳しくは、ヒドラジン分解触媒、および、ヒドラジン分解触媒を充填した改質器を備える燃料電池システムに関する。
燃料電池システムにおいて、燃料電池に供給される燃料を水素に改質するための改質器が、知られている。
このような改質器には、燃料の種類に応じた分解触媒が充填されており、とりわけ、燃料がヒドラジン類である場合には、分解触媒として、ヒドラジン分解触媒が充填されている。
ヒドラジン分解触媒として、例えば、アルミナ担体に、ニッケルが担持された触媒が、提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
Procedia Materials Science、2015年、11、749−753
一方、非特許文献1の触媒を用いると、副反応として、アンモニアが発生する場合がある。このような副反応が生じると、ヒドラジン類を水素に効率的に改質することができないという不具合がある。
本発明は、ヒドラジン類を改質する際に、アンモニアの発生を抑制し、ヒドラジン類を水素に効率的に改質することができるヒドラジン分解触媒、および、そのヒドラジン分解触媒を充填した改質器を備える燃料電池システムを提供することにある。
本発明[1]は、担体に、ニッケルおよびモリブデン、および/または、それらの合金が担持され、ニッケルの含有割合が、ニッケルとモリブデンとの総モルに対して、50モル%を超過し、75モル%未満である、ヒドラジン分解触媒である。
本発明[2]は、ヒドラジン類を水素に改質する改質器と、前記水素が供給される燃料電池とを備える燃料電池システムであって、前記改質器には、上記[1]に記載のヒドラジン分解触媒が充填されている、燃料電池システムを含んでいる。
本発明のヒドラジン分解触媒は、担体に、ニッケルおよびモリブデン、および/または、それらの合金が担持され、ニッケルの含有割合が、ニッケルとモリブデンとの総モルに対して、特定範囲である。そのため、ヒドラジン類を改質する際に、アンモニアの発生を抑制し、ヒドラジン類を水素に効率的に改質することができる。
本発明の燃料電池システムは、本発明のヒドラジン分解触媒を充填した改質器を備えるため、改質器においてヒドラジン類を改質する際に、アンモニアの発生を抑制し、ヒドラジン類を水素に効率的に改質することができる。
図1は、本発明の燃料電池システムの一実施形態を示す概略構成図である。 図2は、選択性試験の結果を示すグラフである。
本発明のヒドラジン分解触媒では、担体に、ニッケルおよびモリブデン、および/または、それらの合金が担持されている。
担体としては、例えば、カーボン(例えば、ケッチェンブラックなど)などの多孔質物質が挙げられる。
これらの担体は、単独使用または2種類以上併用することができる。
そして、担体には、ニッケルおよびモリブデン、および/または、それらの合金が担持されており、好ましくは、ニッケルおよびモリブデンの合金が担持されており、より好ましくは、ニッケルおよびモリブデンの合金のみが担持されている。
担体に、ニッケルおよびモリブデン、および/または、それらの合金を担持させる方法としては、例えば、一括焼成法、物理混合法などが挙げられる。
一括焼成法では、まず、担体を溶剤に分散させた分散液を調製する。
溶剤としては、特に制限されず、例えば、水、アルコール類(例えば、2−プロパノールなど)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン(THF)など)、ケトン類、エステル類、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類などが挙げられる。
これらの溶剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
溶剤として、好ましくは、水が挙げられる。
次いで、上記した分散液に、ニッケル塩およびモリブデン塩とを配合する。
ニッケル塩としては、例えば、ニッケルの無機金属塩、ニッケルの有機金属塩などが挙げられる。
ニッケルの無機金属塩としては、例えば、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩などの無機酸塩、例えば、塩化物、アンモニウム塩などが挙げられる。
ニッケルの有機金属塩としては、例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩などのニッケルのカルボン酸塩、例えば、下記一般式(1)で示されるβ−ジケトン化合物またはβ−ケトエステル化合物、および/または、下記一般式(2)で示されるβ−ジカルボン酸エステル化合物から形成されるニッケルの金属キレート錯体などが挙げられる。
COCHRCOR (1)
(式中、R1は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基またはアリール基を示し、R2は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフルオロアルキル基、アリール基または炭素数1〜4のアルコキシ基を示し、R3は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
CH(COR (2)
(式中、R4は、炭素数1〜6のアルキル基を示し、R5は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
上記一般式(1)および上記一般式(2)中、R1、R2およびR4の炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、t−アミル、t−ヘキシルなどが挙げられる。また、R3およびR5の炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチルなどが挙げられる。
上記一般式(1)中、R1およびR2の炭素数1〜6のフルオロアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチルなどが挙げられる。また、R1およびR2のアリール基としては、例えば、フェニルが挙げられる。また、R1の炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシなどが挙げられる。
β−ジケトン化合物は、より具体的には、例えば、2,4−ペンタンジオン、2,4−ヘキサンジオン、2,2−ジメチル−3,5−ヘキサンジオン、1−フェニル−1,3−ブタンジオン、1−トリフルオロメチル−1,3−ブタンジオン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオン、ジピバロイルメタンなどが挙げられる。
また、β−ケトエステル化合物は、より具体的には、例えば、メチルアセトアセテート、エチルアセトアセテート、t−ブチルアセトアセテートなどが挙げられる。
また、β−ジカルボン酸エステル化合物は、より具体的には、例えば、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチルなどが挙げられる。
これらのニッケル塩は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ニッケル塩として、好ましくは、ニッケルの無機金属塩、より好ましくは、ニッケルの無機酸塩、さらに好ましくは、ニッケルの硝酸塩が挙げられる。
また、ニッケル塩は、必要により、上記した溶剤で溶解することもできる。
モリブデン塩としては、例えば、モリブデンの無機金属塩、モリブデンの有機金属塩などが挙げられる。
モリブデンの無機金属塩としては、例えば、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩などの無機酸塩、例えば、塩化物、アンモニウム塩などが挙げられる。
モリブデンの有機金属塩としては、例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩などから形成されるモリブデンのカルボン酸塩、例えば、上記一般式(1)で示されるβ−ジケトン化合物またはβ−ケトエステル化合物、および/または、上記一般式(2)で示されるβ−ジカルボン酸エステル化合物から形成されるモリブデンの金属キレート錯体などが挙げられる。
これらのモリブデン塩は、単独使用または2種類以上併用することができる。
モリブデン塩として、好ましくは、モリブデンの無機金属塩、より好ましくは、モリブデンのアンモニウム塩が挙げられる。
また、モリブデン塩は、必要により、上記した溶剤で溶解することもできる。
上記した分散液に、ニッケル塩およびモリブデン塩とを配合する方法としては、特に制限されず、例えば、まず、上記した分散液に、ニッケル塩を配合し、その後、これにモリブデン塩を配合し撹拌する方法、例えば、まず、上記した分散液に、モリブデン塩を配合し、その後、これにニッケル塩を配合し撹拌する方法、例えば、まず、ニッケル塩およびモリブデン塩を混合し、その後、これに分散液を配合し撹拌する方法などが挙げられる。
撹拌は、例えば、20℃以上、好ましくは、25℃以上、また、例えば、40℃以下おいて、例えば、12時間以上、好ましくは、20時間以上、また、例えば、48時間以下、好ましくは、30時間以下の条件で実施される。
混合液(ニッケル塩と、モリブデン塩と、担体と、溶剤との混合物)において、ニッケル塩の濃度は、例えば、0.0001mol/L以上、好ましくは、0.01mol/L以上であり、また、例えば、1.0mol/L以下、好ましくは、0.2mol/L以下である。
また、混合液(ニッケル塩と、モリブデン塩と、担体と、溶剤との混合物)において、モリブデン塩の濃度は、例えば、0.0001mol/L以上、好ましくは、0.01mol/L以上であり、また、例えば、1.0mol/L以下、好ましくは、0.1mol/L以下である。
混合液(ニッケル塩と、モリブデン塩と、担体と、溶剤との混合物)において、担体の濃度は、例えば、0.0001mol/L以上、好ましくは、0.01mol/L以上であり、また、例えば、10mol/L以下、好ましくは、5mol/L以下である。
また、混合液(ニッケル塩と、モリブデン塩と、担体と、溶剤との混合物)において、ニッケル塩とモリブデン塩と担体との総量に対して、ニッケル塩とモリブデン塩との総量は、例えば、30質量%以上、好ましくは、40質量%以上であり、また、例えば、70質量%以下、好ましくは、60質量%以下である。
次いで、上記の混合液を必要によりろ過して、上記の混合液から溶剤を除去し、その後、ろ物を乾燥させる。
乾燥条件として、乾燥温度は、例えば、70℃以上、好ましくは、90℃以上、また、例えば、120℃以下であり、また、乾燥時間は、例えば、6時間以上であり、また、例えば、100時間以下、好ましくは、50時間以下、より好ましくは、12時間以下である。
次いで、得られた乾燥物を、不活性ガス雰囲気下(例えば、窒素、アルゴンなど)にて、焼成する。
焼成条件として、焼成温度は、例えば、400℃以上、好ましくは、500℃以上、また、例えば、800℃以下、好ましくは、700℃であり、また、焼成時間は、例えば、0.5時間以上、好ましくは、1時間以上であり、また、例えば、12時間以下、好ましくは、6時間以下、より好ましくは、4時間以下、さらに好ましくは、3時間以下である。
これにより、担体に、ニッケルおよびモリブデンが担持される。
また、上記の焼成により、ニッケルおよびモリブデンの全部または一部が合金化し、ニッケルおよびモリブデンの合金が得られる場合がある。このような場合には、担体に、ニッケルおよびモリブデンの合金が担持される。
つまり、上記の焼成によって、担体に、ニッケルおよびモリブデン、および/または、それらの合金を担持させたヒドラジン分解触媒が得られる。換言すれば、担体に、ニッケルとモリブデンとを担持させたヒドラジン分解触媒、または、担体に、ニッケルとモリブデンとニッケルおよびモリブデンの合金とを担持させたヒドラジン分解触媒、または、担体に、ニッケルおよびモリブデンの合金を担持させたヒドラジン分解触媒が得られる。好ましくは、担体に、ニッケルおよびモリブデンの合金を担持させたヒドラジン分解触媒が挙げられる。なお、このようなヒドラジン分解触媒は、焼成条件によって適宜選択される。
物理混合法では、例えば、ニッケルが担持された担体(モリブデンが担持されていない担体)と、モリブデンが担持された担体(ニッケルが担持されていない担体)とを、上記した方法でそれぞれ調製し、これらを混合する。
なお、担体に、ニッケルを担持させる方法、および、担体に、モリブデンを担持させる方法は、上記した方法に準じる。
混合方法としては、特に制限されず、例えば、乾式混合、湿式混合などの公知の物理混合方法が挙げられる。
これにより、担体に、ニッケルおよびモリブデン、および/または、それらの合金を担持させたヒドラジン分解触媒が得られる。
そして、このようにして得られたヒドラジン分解触媒において、ニッケルの含有割合は、ニッケルとモリブデンとの総モルに対して、50モル%を超過し、好ましくは、51モル%以上、より好ましくは、55モル%以上、さらに好ましくは、60モル%以上、とりわけ好ましくは、64モル%以上であり、また、75モル%未満、好ましくは、74モル%以下、より好ましくは、70モル%以下、さらに好ましくは、68モル%以下である。
ニッケルの含有割合が、上記した範囲内であれば、後述するように、ヒドラジン類を改質する際に、アンモニアの発生を抑制し、ヒドラジン類を水素に効率的に改質することができる。
一方、ニッケルの含有割合が、上記した範囲外であれば、ヒドラジン類を改質する際に、アンモニアの発生を抑制できず、ヒドラジン類を水素に効率的に改質することができない。
また、モリブデンの含有割合は、ニッケルとモリブデンとの総モルに対して、例えば、25モル%以上、好ましくは、26モル%以上、より好ましくは、30モル%以上、さらに好ましくは、32モル%以上であり、また、例えば、50モル%以下、好ましくは、49モル%以下、より好ましくは、45モル%以下、さらに好ましくは、40モル%以下、とりわけ好ましくは、36モル%以下である。
モリブデンの含有割合が、上記した範囲内であれば、後述するように、ヒドラジン類を改質する際に、アンモニアの発生を抑制し、ヒドラジン類を水素に効率的に改質することができる。
また、ニッケルおよびモリブデンの含有割合は、担体とニッケルとモリブデンとの総量に対して、例えば、30質量%以上、好ましくは、40質量%以上であり、また、好ましくは、70質量%以下、好ましくは、60質量%以下である。
そして、本発明の燃料電池システムは、本発明のヒドラジン分解触媒を充填した改質器を備えている。
以下、本発明の燃料電池システムの一実施形態を図1を参照して詳述する。
図1において、燃料電池システム18は、ヒドラジン類を水素に改質する改質器15と、水素が供給される燃料電池1とを備えている。
改質器15は、ヒドラジン類を水素に改質するための装置である。
改質器15は、例えば、中空の容器からなり、燃料(後述)を改質器15に流入させるための流入口16と、改質器15において改質することにより得られた水素(後述)を、改質器15から流出させ、燃料側流路7(後述)に供給するための流出口17とを備えている。また、改質器15は、改質器15において改質することにより得られた窒素(後述)を排気するための配管(図示せず)を備えている。
改質器15における容器には、上記のヒドラジン分解触媒が充填されている。
流入口16には、燃料(後述)を貯留した燃料タンク(図示せず)が接続されている。
流出口17には、供給口9(後述)の上流側端部が接続されている。
燃料タンク(図示せず)には、燃料として、ヒドラジン類が貯留されている。
ヒドラジン類としては、例えば、ヒドラジン(NHNH)、水加ヒドラジン(NHNH・HO)、炭酸ヒドラジン((NHNHCO)、硫酸ヒドラジン(NHNH・HSO)、モノメチルヒドラジン(CHNHNH)、ジメチルヒドラジン((CHNNH、CHNHNHCH)、カルボンヒドラジド((NHNHCO)などが挙げられる。
燃料電池1は、水素が供給されることで、発電する燃料電池であれば、特に制限されず、例えば、アルカリ形(AFC)、固体高分子形(PEFC)、リン酸形(PAFC)、溶融炭酸塩形(MCFC)、固体電解質形(SOFC)などの公知の燃料電池が挙げられる。以下では、燃料電池1を固体高分子形燃料電池として、その構成を説明する。
図1において、燃料電池セルSを備えており、燃料電池セルSは、燃料側電極2、酸素側電極3および電解質層4を備え、燃料側電極2および酸素側電極3が、それらの間に電解質層4を挟んで、対向配置されている。換言すれば、燃料電池セルSは、電解質層4と、電解質層4を挟んで対向配置される燃料側電極2および酸素側電極3とを備えている。
燃料側電極2は、電解質層4の一方の面に対向接触されている。燃料側電極2の材料としては、特に制限されず、例えば、触媒が担持された多孔質担体などが挙げられる。
多孔質担体としては、特に制限されず、例えば、カーボンなどの撥水性担体が挙げられる。
触媒としては、後述する電解質層4の種類に応じた触媒が選択され、例えば、電解質層4がプロトン交換膜(後述)である場合には、後述する反応式(2)で示される反応において触媒として作用する触媒であれば、特に制限されず、例えば、白金族元素(Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)などが挙げられる。また、電解質層4がアニオン交換膜(後述)である場合には、後述する反応式(4)で示される反応において触媒として作用する触媒であれば、特に制限されず、例えば、白金族元素(Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)、鉄族元素(Fe、Co、Ni)などの周期表第8〜10(VIII)族元素や、例えば、Cu、Ag、Auなどの周期表第11(IB)族元素など、さらには、これらの組み合わせなどが挙げられる。
一方、酸素側電極3は、電解質層4の他方の面に対向接触されている。酸素側電極3の材料としては、特に制限されず、例えば、燃料側電極2の材料として例示した、触媒が担持された多孔質担体などが挙げられる。
詳しくは、触媒としては、後述する電解質層4の種類に応じた触媒が選択され、例えば、電解質層4がプロトン交換膜(後述)である場合には、後述する反応式(3)で示される反応において触媒として作用する触媒であれば、特に制限されず、例えば、白金族元素(Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)などが挙げられる。また、電解質層4がアニオン交換膜(後述)である場合には、後述する反応式(5)で示される反応において触媒として作用する触媒であれば、特に制限されず、例えば、白金族元素(Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)、鉄族元素(Fe、Co、Ni)などの周期表第8〜10(VIII)族元素や、例えば、Cu、Ag、Auなどの周期表第11(IB)族元素など、さらには、これらの組み合わせなどが挙げられる。
電解質層4としては、例えば、プロトン交換膜やアニオン交換膜などの固体高分子膜が挙げられる。
プロトン交換膜としては、その内部をプロトンが移動できる膜であれば、特に制限されず、例えば、パーフルオロスルホン酸膜が挙げられる。
一方、アニオン交換膜としては、その内部をアニオン(とりわけ、水酸化物イオン(OH))が移動できる膜であれば、特に制限されず、例えば、4級アンモニウム基、ピリジニウム基などのアニオン交換基を有する固体高分子膜(アニオン交換樹脂)が挙げられる。
燃料電池セルSは、さらに、燃料供給部材5および酸素供給部材6を備えている。燃料供給部材5は、ガス不透過性の導電性部材からなり、その一方の面が、燃料側電極2に対向接触されている。そして、この燃料供給部材5には、燃料側電極2の全体に、後述する、ヒドラジン類を改質器15によって改質することにより得られた水素を接触させるための燃料側流路7が、一方の面から凹む葛折状の溝として形成されている。なお、この燃料側流路7は、その上流側端部および下流側端部に、燃料供給部材5を貫通する供給口9および排出口8がそれぞれ連続して形成されている。
また、酸素供給部材6も、燃料供給部材5と同様に、ガス不透過性の導電性部材からなり、その一方の面が、酸素側電極3に対向接触されている。そして、この酸素供給部材6にも、酸素側電極3の全体に酸素(空気)を接触させるための酸素側流路10が、一方の面から凹む葛折状の溝として形成されている。なお、この酸素側流路10にも、その上流側端部および下流側端部に、酸素供給部材6を貫通する供給口11および排出口12がそれぞれ連続して形成されている。
また、図示しないが、燃料電池1においては、必要に応じて、燃料供給部材5と燃料側電極2との間、および、酸素供給部材6と酸素側電極3との間に、公知のガス拡散層を積層することができる。
そして、この燃料電池1は、実際には、上記した燃料電池セルSが、複数積層されるスタック構造として形成される。そのため、燃料供給部材5および酸素供給部材6は、実際には、両面に燃料側流路7および酸素側流路10が形成されるセパレータとして構成される。
なお、図示しないが、この燃料電池1には、導電性材料によって形成される集電板が備えられており、集電板に備えられた端子から燃料電池1で発生した起電力を外部に取り出すことができるように構成されている。
また、試験的(モデル的)には、この燃料電池セルSの燃料供給部材5と酸素供給部材6とを外部回路13によって接続し、その外部回路13に電圧計14を介在させて、発生する電圧を計測することもできる。
そして、この燃料電池1には、燃料としてのヒドラジン類が改質器15を経由して、燃料供給部材5の燃料側流路7に供給される。
詳しくは、まず、燃料タンク(図示せず)から、改質器15に燃料としてのヒドラジン類を供給すると、ヒドラジン類は、水素および窒素に改質される。例えば、ヒドラジン類がヒドラジンである場合には、次の反応式(1)で表すように、ヒドラジンを水素および窒素に改質することができる。
(1) NHNH→ N+2H
次いで、上記の改質により得られた水素(H)が、燃料供給部材5の燃料側流路7に供給される。
そして、酸素供給部材6の酸素側流路10に酸素(空気)を供給しつつ、燃料供給部材5の燃料側流路7に、上記の改質により得られた水素を供給すれば、電気化学反応が起こり、燃料側電極2と酸素側電極3との間に起電力が発生する。
例えば、電解質層4としてプロトン交換膜が用いられる場合には、燃料側流路7に上記の改質により得られた水素が供給されると、水素が燃料側電極2に供給され、燃料側電極2において、次の反応式(2)に示されるように、水素ガス中の水素の酸化反応が起こり、プロトン(H)および電子(e)が生成する。
(2) 2H→4H+4e
生成したプロトンは、電解質層4を通って酸素側電極3に移動する。一方、電子は、外部回路13を通って酸素側電極3に移動する。
そして、プロトンおよび電子が酸素側電極3に到達すると、酸素側電極3において、次の反応式(3)に示されるように、酸素側流路10を介して酸素側電極3に供給された空気中の酸素の還元反応が起こる。
(3) 2O+4H+4e→2H
このように、外部回路13を介して、燃料側電極2と酸素側電極3との間で電子が授受されることによって、起電力が発生して酸素側電極3から燃料側電極2へと電流が流れ、電圧を得ることができる。
また、例えば、電解質層4としてアニオン交換膜が用いられる場合には、酸素側電極3においては、次の反応式(4)に示されるように、次に述べるように、燃料側電極2で発生し、外部回路13を介して移動する電子(e)と、水(HO)と、酸素(O)とが反応して、水酸化物イオン(OH)を生成する。
(4) O+2HO+4e→4OH
そして、生成した水酸化物イオン(OH)は、アニオン交換膜からなる電解質層4を、酸素側電極3から燃料側電極2へ移動する。そして、燃料側電極2においては、次の反応式(5)に示されるように、電解質層4を通過した水酸化物イオン(OH)と、上記の改質により得られた水素(H)とが反応して、電子(e)が生成する。
(5) H+2OH→2HO+2e
このように、外部回路13を介して、燃料側電極2と酸素側電極3との間で電子が授受されることによって、起電力が発生して酸素側電極3から燃料側電極2へと電流が流れ、電圧を得ることができる。
一方、上記の改質では、次の反応式(6)で表すように、アンモニアを発生する副反応が生じる場合がある。
(6) 2N+O→N+2NH+2H
しかし、この燃料電池1は、上記したヒドラジン分解触媒を充填した改質器15を備えている。
そのため、アンモニアの発生を抑制し、ヒドラジン類を水素に効率的に改質することができる。
なお、この燃料電池1の運転条件は、特に限定されず、公知の運転条件として設定される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜設計を変形することができる。
本発明の燃料電池システムの用途としては、例えば、自動車、船舶、航空機などにおける駆動用モータの電源や、携帯電話機などの通信端末における電源などが挙げられる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。
1.ヒドラジン分解触媒の調製
実施例1(モリブデンおよびニッケルの総モル数に対して、ニッケルの含有割合が、66.7モル%)
カーボン(ケッチェンブラック、商品名:ECP600JD、ライオン社製)0.5gを、0.4Lの純水に分散させ、分散液を得た。次いで、その分散液に、ニッケルの硝酸塩(Ni(NO・6HO)と、モリブデンのアンモニウム塩(NHMo24・HOとを、ニッケルとモリブデンとの原子数比率(ニッケル:モリブデン)が2:1となり、カーボン、ニッケルおよびモリブデンの総質量に対してニッケルおよびモリブデンの総量が50質量%になるように配合して、24時間撹拌し、混合液を得た。次いで、この混合液を、ろ過し、ろ物を純水で洗浄した後、100℃で10時間乾燥させた。その後、得られた乾燥物を、アルゴン雰囲気下で600℃、2時間焼成した。
これにより、カーボンに、ニッケルおよびモリブデンの合金を担持させたヒドラジン分解触媒を調製した。
ニッケルおよびモリブデンの合金において、ニッケルの含有割合は、モリブデンおよびニッケルの総モル数に対して、66.7モル%であり、モリブデンの含有割合は、モリブデンおよびニッケルの総モル数に対して、33.3モル%であった。
比較例1(モリブデンおよびニッケルの総モル数に対して、ニッケルの含有割合が、75.0モル%)
分散液に、ニッケルの硝酸塩(Ni(NO・6HO)と、モリブデンのアンモニウム塩(NHMo24・HOとを、ニッケルとモリブデンとの原子数比率(ニッケル:モリブデン)が3:1となるように配合した以外は、実施例1と同様にして、ヒドラジン分解触媒を得た。
なお、ニッケルおよびモリブデンの合金において、ニッケルの含有割合は、モリブデンおよびニッケルの総モル数に対して、75.0モル%であり、モリブデンの含有割合は、モリブデンおよびニッケルの総モル数に対して、25.0モル%であった。
比較例2(モリブデンおよびニッケルの総モル数に対して、ニッケルの含有割合が、50モル%)
分散液に、ニッケルの硝酸塩(Ni(NO・6HO)と、モリブデンのアンモニウム塩(NHMo24・HOとを、ニッケルとモリブデンとの原子数比率(ニッケル:モリブデン)が1:1となるように配合した以外は、実施例1と同様にして、ヒドラジン分解触媒を得た。
なお、ニッケルおよびモリブデンの合金において、ニッケルの含有割合は、モリブデンおよびニッケルの総モル数に対して、50.0モル%であり、モリブデンの含有割合は、モリブデンおよびニッケルの総モル数に対して、50.0モル%であった。
比較例3
アルミナ(Al)を純水に分散させ、分散液を得た。次いで、その分散液に、ニッケルの硝酸塩(Ni(NO・6HO)を、アルミナとニッケルの総質量に対してニッケルの総量が15質量%になるように配合して、混合液を得た。次いで、この混合液を、120℃で12時間乾燥させた。その後、得られた乾燥物を、エア雰囲気下で550℃、2時間焼成した。さらに水素雰囲気下で550℃、2時間還元して、ヒドラジン分解触媒を得た。
2.評価
(選択性試験)
実施例および各比較例のヒドラジン分解触媒50mgを、4mLの燃料(0.5mol/LのKOHおよび0.5mol/Lの水加ヒドラジンを含む。)に添加した。
次いで、燃料の温度を50℃に調整して、スターラーにより撹拌した(150rpm)。次いで、燃料から発生する気体を採集し、その気体を1mol/Lの塩酸70mLに通過させた。これにより、気体中のアンモニアを除去した。
その後、塩酸を通過させた気体を水上置換法によりトラップし、ガスクロマトグラフィーにより解析した。ガスクロマトグラフィーの解析結果から、ヒドラジンの分解反応において、ヒドラジンが窒素、水素、アンモニアに改質される選択性を算出した。
その結果を図2に示す。
1 燃料電池
15 改質器
18 燃料電池システム

Claims (2)

  1. 担体に、ニッケルおよびモリブデン、および/または、それらの合金が担持され、
    ニッケルの含有割合が、ニッケルとモリブデンとの総モルに対して、50モル%を超過し、75モル%未満であることを特徴とする、ヒドラジン分解触媒。
  2. ヒドラジン類を水素に改質する改質器と、前記水素が供給される燃料電池とを備える燃料電池システムであって、
    前記改質器には、請求項1に記載のヒドラジン分解触媒が充填されていることを特徴とする、燃料電池システム。
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