JP2019100592A - 空気調和装置 - Google Patents

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慎佑 吉田
Shinsuke Yoshida
慎佑 吉田
光将 榎本
Mitsumasa Enomoto
光将 榎本
山本 浩太郎
Kotaro Yamamoto
浩太郎 山本
達哉 松川
Tatsuya Matsukawa
達哉 松川
勇太 清水
Yuta Shimizu
勇太 清水
聡史 後藤
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聡史 後藤
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Abstract

【課題】除霜運転の効率を向上できる空気調和装置を提供する。【解決手段】CPU210は、時刻t2で除霜運転を開始した後、室内機5a〜5cの室内熱交温度センサ62a〜62cで検出した各室内熱交換器51a〜51cの室内熱交温度Tiを、通信部230を介して定期的に取り込み、室内熱交温度Tiを取り込む度に室内機5a〜5c毎に期間Δtをおいて取り込んだ2つの室内熱交温度Tiの温度差ΔTiを算出し、算出した温度差ΔTiが所定温度以下、例えば1℃以下であるか否かを判断する。CPU210は、引き続き温度差ΔTiを算出し、温度差ΔTiが所定温度以下である状態が複数回、例えば3回連続して起これば、当該室内熱交換器の熱量を使い切ったと判断する。そして、CPU210は、熱量を使い切った室内熱交換器に対応する膨張弁開度を全開から最小開度に変更する。【選択図】図2

Description

本発明は、除霜運転が行える空気調和装置に関する。
空気調和装置が暖房運転を行っているときに外気温度が低いと、蒸発器として機能する室外熱交換器に霜が発生する。室外熱交換器に発生する霜の量が多いと、室外熱交換器における熱交換能力が低下する。
このため、空気調和装置が暖房運転を行っているときには、室外熱交換器に発生した霜を溶かすために除霜運転が行われる。除霜運転は、暖房運転時間が所定時間(例えば、3時間)以上継続しているときや、室外熱交換器の温度が外気温度より所定温度(例えば、5℃)以上低い状態が所定時間(例えば、10分間)継続する等、室外熱交換器における着霜量が暖房能力に支障をきたすレベルとなっている恐れがあるときに行われる。
例えば、特許文献1には、室外機に複数台の室内機が接続されて、全ての室内機で暖房運転あるいは冷房運転が行える空気調和装置が、暖房運転中に除霜運転を行うことについて記載されている。具体的には、室外熱交換器の除霜は、暖房運転を中断して室外熱交換器を蒸発器として機能する状態から凝縮器として機能する状態に切り換え、圧縮機から吐出される冷媒を室外熱交換器に流入させて発生した霜を溶かす。そして、除霜運転中に室外熱交換器の温度が例えば10℃以上となれば、室外熱交換器に発生した霜が全て溶けたと判断し、除霜運転を終了して暖房運転に復帰する。
特開平6−26689号公報
特許文献1に記載の空気調和装置のように、室外熱交換器を凝縮器として機能させて除霜運転を行う場合は、室外熱交換器に送風する室外ファンと、各室内熱交換器に送風する室内ファンとを停止させる。また、各室内機に対応する膨張弁は全開とされ、圧縮機は所定の回転数(例えば、70rps)で駆動される。
ところで、室外熱交換器を除霜する際は、圧縮機に発生する熱量や、暖房運転時に凝縮器として機能していた各室内機の室内熱交換器の熱量、各室内機に接続される冷媒配管の熱量等を冷媒が吸熱して暖められ、暖められた冷媒が室外熱交換器に流入して霜を溶かす。除霜運転中は、圧縮機は前述したように所定の回転数で駆動し続けるので、圧縮機に発生する熱量は除霜運転中は変化しない。一方、除霜運転中の各室内熱交換器には、除霜運転中に凝縮器として機能する室外熱交換器において霜を溶かすことで温度が低下した冷媒が流入する。このため、除霜運転を開始した時点から時間が経つにつれて室内熱交換器の温度(以降、室内熱交温度と記載する)が低下し、除霜運転を開始した時点からある一定の時間が経過すれば、室内熱交換器に流入する冷媒と室内熱交温度とが略同じ温度となる。つまり、除霜運転開始前に各室内熱交換器が有する熱量は、除霜運転を開始した時点から時間が経つにつれて少なくなり、除霜運転を開始した時点からある一定の時間が経過すれば、冷媒が当該室内熱交換器から吸熱できなくなる。
前述したように、除霜運転は例えば室外熱交換器の温度が10℃以上となるまで続けられる。また、除霜運転中は、蒸発器として機能する各室室内熱交温度が、除霜運転を開始した時点から徐々に低下していく。このため、除霜運転中に、複数の室内熱交換器のうち除霜運転を開始した時点からある一定の時間が経過した後は冷媒が吸熱できなくなる室内熱交換器が発生する可能性がある。このような室内熱交換器では、冷媒が室内熱交温度から吸熱できなくなった時点から除霜運転が終了するまでの間は、当該室内熱交換器に流入した冷媒はこの室内熱交換器から吸熱できない。従って、当該室内熱交換器に流入した冷媒が得られる熱量は、室内空気の自然対流で得られる熱量のみとなる。
一方、室内熱交温度が下がりきっていない室内熱交換器では、当該室内熱交換器に流入した冷媒はこの室内熱交換器から吸熱できる。しかし、特許文献1に記載の空気調和装置を含め、従来の空気調和装置で除霜運転を行う際は、除霜運転を開始してから終了するまでの間、全ての室内熱交換器における冷媒流量を変化させない。このため、除霜運転中に室内熱交温度が下がりきって冷媒が吸熱できない室内熱交換器と室内熱交温度が下がりきっておらず冷媒が吸熱できる室内熱交換器が混在する状態となった場合、冷媒が吸熱できない室内熱交換器冷媒と吸熱できる室内熱交換器が混在するようなった時点より後に、冷媒が吸熱できない室内熱交換器では、自然対流で得られる室内空気からしか吸熱できず、当該室内熱交換器において冷媒が有効に吸熱できているとは言えない。一方、冷媒が吸熱できない室内熱交換器冷媒と吸熱できる室内熱交換器が混在するようなった時点より後に、冷媒が吸熱できる室内熱交換器では、より多くの冷媒が流入しても冷媒が吸熱できる熱量をまだ有しているにも関わらず流入する冷媒量は変化しないため、当該室内熱交換器においても冷媒が有効に吸熱できているとは言えない。つまり、除霜運転中の各室内熱交換器の熱量に応じた冷媒配分とならない場合があり、効率の悪い除霜運転となって除霜運転に時間がかかる恐れがあった。
本発明は以上述べた問題点を解決するものであって、除霜運転の効率を向上できる空気調和装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の空気調和装置は、室内熱交換器と、この室内熱交換器の温度である室内熱交温度を検出する室内熱交温度検出手段する複数台の室内機と、圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、複数の室内機の台数に対応した数の膨張弁を有する室外機と、各膨張弁の開度を調整する制御手段とを有する。制御手段は、室外熱交換器に発生した霜を溶かす除霜運転を行うとき、各膨張弁の開度を第1開度として除霜運転を開始するとともに、除霜運転中は圧縮機を所定回転数で駆動する。そして、制御手段は、室内機毎に、除霜運転を開始した時点から定期的に室内熱交温度を検出して時系列で記憶し、室内熱交温度を検出する度に1つ前に検出された室内熱交温度との温度差を算出し、温度差が所定の温度範囲となる状態が連続した室内機があった場合に、当該室内機に対応する膨張弁の開度を第1開度より小さい第2開度とする。
上記のように構成した本発明の空気調和装置は、室内熱交温度が低下し、定期的に検出する室内熱交温度のうち連続した2つの室内熱交温度の温度差が所定の温度範囲となる状態が連続した室内機に対応する膨張弁の開度を第1開度より小さい第2開度とする。これにより、温度差が所定の温度範囲となる状態が連続した室内熱交換器つまりは冷媒が吸熱できなくなった室内熱交換器に流れる冷媒量が減少する一方で、温度差が所定の温度範囲でない他の室内熱交換器つまりは冷媒がまだ吸熱できる室内熱交換器での冷媒量が増加する。従って、除霜運転の効率が向上して除霜運転の時間を短縮することができる。
本発明の実施形態である空気調和装置の説明図であり、(A)が冷媒回路図、(B)が室外機制御手段のブロック図である。 本発明の実施形態における、除霜運転時の室内熱交換器の温度変化を示す図面である。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。実施形態としては、1台の室外機に3台の室内機が冷媒配管で並列に接続され、全ての室内機で同時に冷房運転あるいは暖房運転が行える空気調和装置を例に挙げて説明する。尚、本発明は以下の実施形態に限定されることはなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
<空気調和装置の構成>
図1(A)に示すように、本実施形態における空気調和装置1は、1台の室外機2と、3台の室内機5a〜5cを有し、これらが3本の液管8aおよび3本のガス管9aで接続されている。
具体的には、室内機5aの液管接続部52aと室外機2の液側閉鎖弁27aとが液管8aで接続されている。また、室内機5bの液管接続部52bと室外機2の液側閉鎖弁27bとが液管8bで接続されている。また、室内機5cの液管接続部52cと室外機2の液側閉鎖弁27cとが液管8cで接続されている。
また、室内機5aのガス管接続部53aと室外機2のガス側閉鎖弁28aとがガス管9aで接続されている。また、室内機5bのガス管接続部53bと室外機2のガス側閉鎖弁28bとがガス管9bで接続されている。また、室内機5cのガス管接続部53cと室外機2のガス側閉鎖弁28cとがガス管9cで接続されている。
以上のように、室外機2に室内機5a〜5cが液管8a〜8cおよびガス管9a〜9cでそれぞれ接続されて、空気調和装置1の冷媒回路10が構成されている。
<室外機の構成>
室外機2は、圧縮機21と、四方弁22と、室外熱交換器23と、3個の膨張弁24a〜24cと、アキュムレータ25と、室外ファン26と、3個の液側閉鎖弁27a〜27cと、3個のガス側閉鎖弁28a〜28cと、室外機制御手段200とを備えている。そして、室外ファン26および室外機制御手段200を除くこれら各装置が、以下で詳述する各冷媒配管で相互に接続されて、冷媒回路10の一部をなす室外機冷媒回路20を構成している。
圧縮機21は、インバータにより回転数が制御される図示しないモータによって駆動されることで運転能力を可変できる能力可変型圧縮機である。圧縮機21の冷媒吐出口と四方弁22のポートaが吐出管41で接続されている。また、圧縮機21の冷媒吸入側とアキュムレータ25の冷媒流出側が吸入管42で接続されている。
四方弁22は、冷媒の流れる方向を切り換えるための弁であり、a、b、c、dの4つのポートを備えている。上述したように、ポートaと圧縮機21の冷媒吐出口が吐出管41で接続されている。ポートbと室外熱交換器23の一方の冷媒出入口が冷媒配管43で接続されている。ポートcとアキュムレータ25の冷媒流入側が冷媒配管46で接続されている。そして、ポートdには室外機ガス管45の一端が接続されている。
室外機ガス管45の他端には、3本の室外機ガス分管45a〜45cの各々の一端が接続されている。室外機ガス分管45aの他端はガス側閉鎖弁28aに接続されている。室外機ガス分管45bの他端はガス側閉鎖弁28bに接続されている。室外機ガス分管45cの他端はガス側閉鎖弁28cに接続されている。
室外熱交換器23は、室外ファン26の回転により図示しない吸込口から室外機2の内部に取り込まれた外気と冷媒を熱交換させる。上述したように、室外熱交換器23の一方の冷媒出入口と四方弁22のポートbが冷媒配管43で接続されている。また、室外熱交換器23の他方の冷媒出入口には室外機液管44の一端が接続されている。室外熱交換器23は、冷媒回路10が冷房サイクルとなる場合は凝縮器として機能し、冷媒回路10が暖房サイクルとなる場合は蒸発器として機能する。
室外機液管44の他端には、3本の室外機液分管44a〜44cの各々の一端が接続されている。室外機液分管44aの他端は液側閉鎖弁27aに接続されている。室外機液分管44bの他端は液側閉鎖弁27bに接続されている。室外機液分管44cの他端は液側閉鎖弁27cに接続されている。
3個の膨張弁24a〜24cは、各々が図示しないパルスモータにより駆動される電子膨張弁であり、パルスモータに与えられるパルス数によって開度が調整される。膨張弁24aは室外機液分管44aに設けられる。膨張弁24bは室外機液分管44bに設けられる。膨張弁24cは室外機液分管44cに設けられる。膨張弁24a〜24cの開度は、各室内機5a~5cで要求される暖房能力や冷房能力に応じてそれぞれ調整される。尚、除霜運転時の膨張弁24a〜24cの開度の調整については、後述する。
アキュムレータ25は、上述したように、冷媒流入側と四方弁22のポートcが冷媒配管46で接続され、冷媒流出側と圧縮機21の冷媒吸入口が吸入管42で接続されている。アキュムレータ25は、流入した冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離し、ガス冷媒のみを吸入管42を介して圧縮機21に吸入させる。
室外ファン26は、室外熱交換器23の近傍に配置される樹脂材で形成されたプロペラファンであり、図示しないファンモータによって室外ファン26が回転することで、室外機2に設けられた図示しない吸込口から室外機2の内部に外気を取り込み、室外熱交換器23を流れる冷媒と熱交換した外気を室外機2に設けられた図示しない吹出口から室外機2の外部へ放出する。室外ファン26の回転数は、暖房運転時や冷房運転時は圧縮機21の回転数に応じた回転数とされる。また、除霜運転時は室外ファン26は停止する。
以上説明した構成の他に、室外機2には各種のセンサが設けられている。図1(A)に示すように、吐出管41には、圧縮機21から吐出される冷媒の圧力を検出する高圧センサ31と、圧縮機21から吐出される冷媒の温度を検出する吐出温度センサ33が設けられている。冷媒配管46におけるアキュムレータ25の冷媒流入側近傍には、圧縮機21に吸入される冷媒の圧力を検出する低圧センサ32と、圧縮機21に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度センサ34が設けられている。
室外熱交換器23には、室外熱交換器23の温度(以降、室外熱交温度と記載する)を検出する室外熱交温度検出手段である室外熱交温度センサ35が設けられている。また、室外機2の図示しない吸込口付近には、室外機2の内部に流入する外気の温度、すなわち外気温度を検出する外気温度センサ38が設けられている。
室外機液分管44aにおける膨張弁24aと液側閉鎖弁27aの間には、室外機液分管44aを流れる冷媒の温度を検出する液側温度センサ36aが設けられている。室外機液分管44bにおける膨張弁24bと液側閉鎖弁27bの間には、室外機液分管44bを流れる冷媒の温度を検出する液側温度センサ36bが設けられている。室外機液分管44cにおける膨張弁24cと液側閉鎖弁27cの間には、室外機液分管44cを流れる冷媒の温度を検出する液側温度センサ36cが設けられている。
室外機ガス分管45aには、室外機ガス分管45aを流れる冷媒の温度を検出するガス側温度センサ37aが設けられている。室外機ガス分管45bには、室外機ガス分管45bを流れる冷媒の温度を検出するガス側温度センサ37bが設けられている。室外機ガス分管45cには、室外機ガス分管45cを流れる冷媒の温度を検出するガス側温度センサ37cが設けられている。
また、室外機2には、本発明の制御手段である室外機制御手段200が備えられている。室外機制御手段200は、室外機2の図示しない電装品箱に格納された制御基板に搭載されており、図1(B)に示すように、CPU210と、記憶部220と、通信部230と、センサ入力部240とを備えている。
記憶部220は、例えばフラッシュメモリで構成されており、室外機2の制御プログラムや各種センサからの検出信号に対応した検出値、圧縮機21や室外ファン26の駆動状態、室内機5a〜5cの各々から送信される運転情報(運転/停止情報、冷房/暖房等の運転モード、後述する室内機5a〜5cに備えられた室内熱交温度センサ62a〜62cの検出値、等を含む)等を記憶する。通信部230は、各室内機5a〜5cとの通信を行うインターフェイスである。センサ入力部240は、室外機2の各種センサでの検出結果を取り込んでCPU210に出力する。
CPU210は、センサ入力部240を介して各種センサでの検出値を定期的(例えば、30秒毎)に取り込むとともに、室内機5a〜5cから送信される運転情報を含む信号が通信部230を介して入力される。CPU210は、これら入力された各種情報に基づいて、膨張弁24a〜24cの開度調整、圧縮機21や室外ファン26の駆動制御を行う。
<各室内機の構成>
次に、室内機5a〜5cについて説明する。室内機5a〜5cは、室内熱交換器51a〜51cと、液管接続部52a〜52cと、ガス管接続部53a〜53cと、室内ファン54a〜54cを備えている。そして、室内ファン54a〜54cを除くこれら各構成装置が以下で詳述する各冷媒配管で相互に接続されて、冷媒回路10の一部をなす室内機冷媒回路50a〜50cを構成している。
尚、室内熱交換器51aの容積は室内熱交換器51b、51cの容積より大きくされており、これにより室内熱交換器51aの熱容量は室内熱交換器51b、51cの熱容量より大きい。また、室内熱交換器51bと室内熱交換器51cの容積は同じ、すなわち、熱容量も同じである。従って、室内機5bと室内機5cは同じ空調能力を発揮するものであり、また、室内機5aは、室内機5b、5cと比べて発揮できる空調能力が大きい。
上述した室内熱交換器51a〜51cの容積の違いを除いて、室内機5a〜5cは全て同じ構成を有するため、以下の説明では室内機5aについてのみ各構成の説明を行い、室内機5b、5cの各構成については説明を省略する。尚、図1(A)では、室内機5aの各構成装置に付与した各番号の末尾をaからbあるいはcにそれぞれ変更したものが、室内機5aの各構成装置と対応する室内機5b、5cの各構成装置となる。
室内熱交換器51aは、冷媒と、室内ファン54aの回転により室内機5aに備えられた図示しない吸込口から室内機5aの内部に取り込まれた室内空気を熱交換させるものである。室内熱交換器51aの一方の冷媒出入口と液管接続部52aが室内機液管71aで接続されている。室内熱交換器51aの他方の冷媒出入口とガス管接続部53aが室内機ガス管72aで接続されている。室内熱交換器51aは、室内機5aが冷房運転を行う場合は蒸発器として機能し、室内機5aが暖房運転を行う場合は凝縮器として機能する。尚、液管接続部52aやガス管接続部53aには、各冷媒配管が溶接やフレアナット等によって接続されている。
室内ファン54aは、室内熱交換器51aの近傍に配置される樹脂材で形成されたクロスフローファンであり、図示しないファンモータによって回転することで、図示しない吸込口から室内機5aの内部に室内空気を取り込み、室内熱交換器51aにおいて冷媒と熱交換した室内空気を室内機5aに備えられた図示しない吹出口から室内へ供給する。室内ファン54aの回転数は、暖房運転時や冷房運転時は使用者の指示した風量に応じた回転数とされる。また、除霜運転時は室内ファン54aは停止する。
以上説明した構成の他に、室内機5aには2つの温度センサが設けられている。室内機5aの図示しない吸込口付近には、室内機5aの内部に流入する室内空気の温度、すなわち室内温度を検出する室内温度センサ61aが備えられている。室内熱交換器51aには、室内熱交換器51aの温度(以降、室内熱交温度と記載する)を検出する室内熱交温度検出手段である室内熱交温度センサ62aが設けられている。
<冷媒回路10の動作>
次に、本実施形態の空気調和装置1が空調運転を行うときの冷媒回路10における冷媒の流れや各部の動作を、図1(A)を用いて説明する。尚、以下の説明では、まず、室内機5a〜5cが暖房運転を行う場合について説明し、次に、室内機5a〜5cが冷房運転を行う場合について説明する。最後に、室内機5a〜5cが暖房運転を行っているときに、冷媒回路10を冷房運転時の状態として室外熱交換器23に発生した霜を溶かす除霜運転を行う場合について説明する。
尚、図1(A)における実線矢印は、冷媒回路10における暖房運転時の冷媒の流れを示している。また、図1(A)における破線矢印は、冷媒回路10における冷房運転時あるいは除霜運転時の冷媒の流れを示している。
<暖房運転>
空気調和装置1が暖房運転を行う場合、室外機制御手段200のCPU210は、四方弁22を図1(A)に実線で示す状態、すなわち、四方弁22のポートaとポートdが連通するように、また、ポートbとポートcが連通するように切り換える。これにより、冷媒回路10が図1(A)に実線矢印で示す方向に冷媒が流れる状態となり、室外熱交換器23が蒸発器として機能するとともに、室内熱交換器51a〜51cがそれぞれ凝縮器として機能する暖房サイクルとなる。
冷媒回路10を暖房サイクルとした後、CPU210は圧縮機21を起動しその回転数を各室内機5a〜5cで要求される暖房能力に応じた回転数とする。圧縮機21が駆動すると、圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は吐出管41から四方弁22に流入し、四方弁22から室外機ガス管45を流れて室外機ガス分管45a〜45cに分流する。室外機ガス分管45a〜45cに分流した冷媒は、ガス側閉鎖弁28a〜28cを介してガス管9a〜9cに流入する。
ガス管9aを流れる冷媒は、室内機5aのガス管接続部53aを介して室内機5aに流入する。室内機5aに流入した冷媒は、室内機ガス管72aを流れて室内熱交換器51aに流入し、室内ファン54aの回転により室内機5aの内部に取り込まれた室内空気と熱交換を行って凝縮する。また、ガス管9bを流れる冷媒は、室内機5bのガス管接続部53bを介して室内機5bに流入する。室内機5bに流入した冷媒は、室内機ガス管72bを流れて室内熱交換器51bに流入し、室内ファン54bの回転により室内機5bの内部に取り込まれた室内空気と熱交換を行って凝縮する。そして、ガス管9cを流れる冷媒は、室内機5cのガス管接続部53cを介して室内機5cに流入する。室内機5cに流入した冷媒は、室内機ガス管72cを流れて室内熱交換器51cに流入し、室内ファン54cの回転により室内機5cの内部に取り込まれた室内空気と熱交換を行って凝縮する。
このように、室内熱交換器51a〜51cがそれぞれ凝縮器として機能し、室内熱交換器51a〜51cで冷媒と熱交換を行った室内空気が図示しない室内機5a〜5cの吹出口から室内に吹き出されることによって、室内機5a〜5cが設置された各部屋の暖房が行われる。
室内熱交換器51aから流出した冷媒は室内機液管71aを流れ、液管接続部52aを介して液管8aに流出する。液管8aを流れる冷媒は、液側閉鎖弁27aを介して室外機2に流入し、液側閉鎖弁27aから室外機液分管44aに流入する。また、室内熱交換器51bから流出した冷媒は室内機液管71bを流れ、液管接続部52bを介して液管8bに流出する。液管8bを流れる冷媒は、液側閉鎖弁27bを介して室外機2に流入し、液側閉鎖弁27bから室外機液分管44bに流入する。また、室内熱交換器51cから流出した冷媒は室内機液管71cを流れ、液管接続部52cを介して液管8cに流出する。液管8cを流れる冷媒は、液側閉鎖弁27cを介して室外機2に流入し、液側閉鎖弁27cから室外機液分管44cに流入する。
室外機液分管44a〜44cを流れる冷媒は、CPU210によって各室内機5a〜5cで要求される暖房能力に応じた開度とされている膨張弁24a〜24cによりそれぞれ減圧されて室外機液管44で合流する。室外機液管44で合流した冷媒は、室外機液管44を流れて室外熱交換器23に流入する。室外熱交換器23に流入した冷媒は、室外ファン26の回転により室外機2の内部に取り込まれた外気と熱交換を行って蒸発する。
室外熱交換器23から冷媒配管43に流出した冷媒は、四方弁22、冷媒配管46、アキュムレータ28、吸入管42の順に流れ、圧縮機21に吸入されて再び圧縮される。
<冷房運転>
空気調和装置1が冷房運転を行う場合、CPU210は、四方弁22を図1(A)に破線で示す状態、すなわち、四方弁22のポートaとポートbが連通するように、また、ポートcとポートdが連通するように切り換える。これにより、冷媒回路10が図1(A)に破線矢印で示す方向に冷媒が流れる状態となり、室外熱交換器23が凝縮器として機能するとともに、室内熱交換器51a〜51cがそれぞれ蒸発器として機能する冷房サイクルとなる。
冷媒回路10を冷房サイクルとした後、CPU210は圧縮機21が起動しその回転数を各室内機5a〜5cで要求される冷房能力に応じた回転数とする。圧縮機21が駆動すると、圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は吐出管41から四方弁22に流入し、四方弁22から冷媒配管43を流れて室外熱交換器23に流入する。室外熱交換器23に流入した冷媒は、室外ファン26の回転により室外機2の内部に取り込まれた外気と熱交換を行って凝縮する。
室外熱交換器23から室外機液管44に流出した冷媒は、室外機液分管44a〜44cに分流する。室外機液分管44aに流入した冷媒は、CPU210によって室内機5aで要求される冷房能力に応じた開度とされている膨張弁24aを通過して減圧され、閉鎖弁27aを介して液管8aに流入する。室外機液分管44bに流入した冷媒は、CPU210によって室内機5bで要求される冷房能力に応じた開度とされている膨張弁24bを通過して減圧され、閉鎖弁27bを介して液管8bに流入する。室外機液分管44cに流入した冷媒は、CPU210によって室内機5cで要求される冷房能力に応じた開度とされている膨張弁24cを通過して減圧され、閉鎖弁27cを介して液管8cに流入する。
液管8aを流れる冷媒は、室内機5aの液管接続部52aを介して室内機5aに流入する。液管8bを流れる冷媒は、室内機5bの液管接続部52bを介して室内機5bに流入する。液管8cを流れる冷媒は、室内機5cの液管接続部52cを介して室内機5cに流入する。
室内機5aに流入した冷媒は、室内機液管71aを流れて室内熱交換器51aに流入し、室内ファン54aの回転により室内機5aの内部に取り込まれた室内空気と熱交換を行って蒸発する。また、室内機5bに流入した冷媒は、室内機液管71bを流れて室内熱交換器51bに流入し、室内ファン54bの回転により室内機5bの内部に取り込まれた室内空気と熱交換を行って蒸発する。また、室内機5cに流入した冷媒は、室内機液管71cを流れて室内熱交換器51cに流入し、室内ファン54cの回転により室内機5cの内部に取り込まれた室内空気と熱交換を行って蒸発する。
このように、室内熱交換器51a〜51cがそれぞれ蒸発器として機能し、室内熱交換器51a〜51cで冷媒と熱交換を行った室内空気が図示しない室内機5a〜5cの吹出口から室内に吹き出されることによって、室内機5a〜5cが設置された各部屋の冷房が行われる。
室内熱交換器51aから流出した冷媒は室内機ガス管72aを流れ、ガス管接続部53aを介してガス管9aに流出する。ガス管9aを流れる冷媒は、ガス側閉鎖弁28aを介して室外機2に流入し、ガス側閉鎖弁28aから室外機ガス分管45aに流入する。また、室内熱交換器51bから流出した冷媒は室内機ガス管72bを流れ、ガス管接続部53bを介してガス管9bに流出する。ガス管9bを流れる冷媒は、ガス側閉鎖弁28bを介して室外機2に流入し、ガス側閉鎖弁28bから室外機ガス分管45bに流入する。そして、室内熱交換器51cから流出した冷媒は室内機ガス管72cを流れ、ガス管接続部53cを介してガス管9cに流出する。ガス管9cを流れる冷媒は、ガス側閉鎖弁28cを介して室外機2に流入し、ガス側閉鎖弁28cから室外機ガス分管45cに流入する。
室外機ガス分管45a〜45cを流れる冷媒は、室外機ガス管45で合流する。室外機ガス管45を流れる冷媒は、四方弁22、冷媒配管46、アキュムレータ28、吸入管42の順に流れ、圧縮機21に吸入されて再び圧縮される。
<除霜運転>
空気調和装置1が暖房運転を行っているとき、CPU210は、除霜運転開始条件が成立しているか否かを判断する。そして、除霜運転開始条件が成立していれば、CPU210は、暖房運転を中断して以下に説明する除霜運転を実行する。
ここで、除霜運転開始条件とは、予め試験等を行って定めて記憶部220に記憶されているものであり、室外熱交換器23での着霜量が暖房運転に支障をきたすレベルであることを示すものである。尚、除霜運転開始条件としては、例えば、暖房運転が3時間以上継続して行われている場合や、室外熱交温度センサ35で検出した室外熱交換温度が外気温度センサ38で検出した外気温度より5℃以上低い状態が10分間継続した場合、等である。
暖房運転中に除霜運転開始条件が成立した場合、CPU210は、まず暖房運転を停止する。具体的には、CPU210は、圧縮機21および室外ファン26を停止するとともに、膨張弁24a〜24cの開度を全開とする。また、CPU210は、室内機5a〜5cに対して室内ファン54a〜54cを停止するよう、通信部230を介して指示する。
CPU210は、圧縮機21を停止してから、冷媒回路10の高圧側(圧縮機21の吐出側から各室内機5a〜5cを経由して膨張弁24a〜24cまで)と低圧側(膨張弁24a〜24cから室外熱交換器23を経由して圧縮機21の吸入側まで)との圧力差が所定値(例えば、0.2MPa)以下となる(以降、高圧側と低圧側とが均圧する、と記載する)まで待って、四方弁22を切り換えて冷媒回路10を冷房サイクルとする。尚、上記圧力差は、高圧センサ31で検出した高圧と低圧センサ32で検出した低圧を用いて算出すればよい。また、圧力差を求める代わりに、圧力差が所定値となるのに必要な時間を予め試験などを行って求めて記憶部220に記憶しておき、圧縮機21の停止から記憶した時間が経過するのを待って四方弁22を切り換えてもよい。
冷媒回路10が冷房サイクルとされた後、CPU210は、圧縮機21を起動してその回転数が所定回転数、例えば、70rpsとなるように制御する。尚、CPU210は、除霜運転中は圧縮機21の回転数は変化させない。また、CPU210は、除霜運転中は室外ファン26を停止させたままとし、各室内機5a〜5cに対して室内ファン54a〜54cを停止させたままとするよう、通信部230を介して指示する。また、CPU210は、除霜運転開始時は、各膨張弁24a〜24cの開度は全開のままとする。尚、このときの各膨張弁24a〜24cの開度(=全開)が、本発明の第1開度である。
圧縮機21が駆動すると、圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は吐出管41から四方弁22に流入し、四方弁22から冷媒配管43を流れて室外熱交換器23に流入する。室外熱交換器23に流入した冷媒によって、室外熱交換器23に発生した霜が溶かされる。
室外熱交換器23から室外機液管44に流出した冷媒は、室外機液分管44a〜44cに分流する。室外機液分管44aに流入した冷媒は、CPU210によって全開とされている膨張弁24aを通過し、閉鎖弁27aを介して液管8aに流入する。室外機液分管44bに流入した冷媒は、CPU210によって全開とされている膨張弁24bを通過し、閉鎖弁27bを介して液管8bに流入する。室外機液分管44cに流入した冷媒は、CPU210によって全開とされている膨張弁24cを通過し、閉鎖弁27cを介して液管8cに流入する。
液管8aを流れる冷媒は、室内機5aの液管接続部52aを介して室内機5aに流入する。液管8bを流れる冷媒は、室内機5bの液管接続部52bを介して室内機5bに流入する。液管8cを流れる冷媒は、室内機5cの液管接続部52cを介して室内機5cに流入する。
室内機5aに流入した冷媒は、室内機液管71aを流れて室内熱交換器51aに流入し、暖房運転時に凝縮器として機能していた室内熱交換器51aから吸熱する。また、室内機5bに流入した冷媒は、室内機液管71bを流れて室内熱交換器51bに流入し、暖房運転時に凝縮器として機能していた室内熱交換器51bから吸熱する。また、室内機5cに流入した冷媒は、室内機液管71cを流れて室内熱交換器51cに流入し、暖房運転時に凝縮器として機能していた室内熱交換器51cから吸熱する。
室内熱交換器51aから吸熱した冷媒は室内機ガス管72aに流出し、ガス管接続部53aを介してガス管9aに流出する。ガス管9aを流れる冷媒は、ガス側閉鎖弁28aを介して室外機2に流入し、ガス側閉鎖弁28aから室外機ガス分管45aに流入する。また、室内熱交換器51bから吸熱した冷媒は室内機ガス管72bに流出し、ガス管接続部53bを介してガス管9bに流出する。ガス管9bを流れる冷媒は、ガス側閉鎖弁28bを介して室外機2に流入し、ガス側閉鎖弁28bから室外機ガス分管45bに流入する。そして、室内熱交換器51cから吸熱した冷媒は室内機ガス管72cに流出し、ガス管接続部53cを介してガス管9cに流出する。ガス管9cを流れる冷媒は、ガス側閉鎖弁28cを介して室外機2に流入し、ガス側閉鎖弁28cから室外機ガス分管45cに流入する。
室外機ガス分管45a〜45cを流れる冷媒は、室外機ガス管45で合流する。室外機ガス管45を流れる冷媒は、四方弁22、冷媒配管46、アキュムレータ28、吸入管42の順に流れ、圧縮機21に吸入されて再び圧縮される。
冷媒回路10を上述したように動作させて除霜運転を行っているとき、CPU210は、除霜運転終了条件が成立しているか否かを判断する。そして、除霜運転終了条件が成立していれば、CPU210は、除霜運転を終了して暖房運転を再開する。ここで、除霜運転終了条件とは、予め試験等を行って定められて記憶部220に記憶されているものであり、室外熱交換器23に発生した霜が全て溶けたことを示すものである。尚、除霜運転終了条件としては、例えば、室外熱交温度センサ35で検出した室外熱交温度が10℃以上となった場合、である。
除霜運転中に除霜運転終了条件が成立した場合、CPU210は、まず除霜運転を停止する。具体的には、CPU210は、圧縮機21を停止し、高圧側と低圧側とが均圧するのを待って、四方弁22を切り換えて冷媒回路10を暖房サイクルとする。そして、CPU210は、圧縮機21の回転数、室外ファン26の回転数、膨張弁24a〜24cの開度、および、室内ファン54a〜54cの回転数の各々を、除霜運転前の暖房運転時と同様の状態として、暖房運転を再開する。
<除霜運転時の各膨張弁制御>
以上説明したように冷媒回路10を動作させて除霜運転を行っている最中に、CPU210は、各室内機5a〜5cの室内熱交温度センサ62a〜62cで検出した各室内熱交換器51a〜51cの室内熱交温度(単位:℃。以降、室内熱交温度Tiと記載する)を通信部230を介して定期的(例えば、30秒ごと。以降、期間Δtと記載する)に取り込み、取り込んだ各室内熱交換器51a〜51cの室内熱交温度Tiに基づいて、各膨張弁24a〜24cの開度調整を行う。具体的には、CPU210は、期間Δtを置いて取り込んだ連続する2つの室内熱交温度Tiを用い、現在の室内熱交温度Tiを現在より期間Δt前に検出した室内熱交温度Tiから減じて温度差(単位:℃。以降、温度差ΔTiと記載する)を算出し、この温度差ΔTiが所定の温度範囲、例えば、−1℃以上1℃未満となった室内機5a〜5cに対応する膨張弁24a〜24cの開度を、全開から最小開度とする。尚、このときの膨張弁24a〜24cの開度(=最小開度)が、本発明の第2開度である。また、膨張弁24a〜24cの最小開度とは、図示しない膨張弁24a〜24cの弁体と弁口との距離が最小となる状態であり、膨張弁24a〜24cを最小開度とする場合は、膨張弁24a〜24cの図示しないパルスモータに、弁体と弁口との距離が最小となる状態に対応するパルス数をパルスモータに加える。
上記膨張弁24a〜24cの開度調整について、図2を用いて説明する。図2は、除霜運転中の室内熱交温度Tiの時間変化を表すものであり、縦軸が室内熱交温度Ti、横軸が時間(単位:秒。以降、時刻tと記載する)である。ここでは、時刻t1が暖房運転を停止つまり圧縮機21を停止させた時刻t、時刻t2が除霜運転を開始つまり圧縮機21を所定回転数で起動させた時刻tとしている。また、時刻t1つまり暖房運転を停止したときの室内熱交温度TiをTiwとしている。
時刻t1で暖房運転を停止してから時刻t2で除霜運転を開始するまでの間は、各室内ファン54a〜54cが停止して各室内熱交換器51a〜51cに室内空気が流れないこと、および、時刻t1と時刻t2の間が短い時間(高圧側と低圧側の圧力差が所定値以下となるまでの時間、例えば、3分間)であることから、室内熱交温度TiはTiwからほとんど低下しない。
時刻t2で除霜運転が開始されると、各室内熱交換器51a〜51cには室外熱交換器23で霜を溶かして冷却された冷媒が流入し始め、各室内熱交換器51a〜51cの室内熱交温度TiもTiwから低下し始める。これら各室内熱交温度Tiは、図2に示すように除霜運転を開始した時刻t2から時間が経つにつれて低くなる。これは、除霜運転中に各室内熱交換器51a〜51cに流入した冷媒が各室内熱交換器51a〜51cから吸熱していることを示している。そして、時刻t2で除霜運転が開始されてからある程度時間が経過すれば、例えば、図2の時刻t4となれば、各室内熱交換器51a〜51cの室内熱交温度Tiがほとんど変化しなくなる、つまり、各室内熱交換器51a〜51cから冷媒が吸熱できなくなる。
上述した、時刻t2から時刻t4までの時間は、各室内熱交換器51a〜51cの熱容量によって変化する。例えば、熱容量の大きい室内熱交換器51aにおける時刻t2から時刻t4までの時間は、熱容量の小さい室内熱交換器51b、51cの各々における時刻t2から時刻t4までの時間より長くなる。このため、本実施形態の空気調和装置1のように、室内熱交換器51aの熱容量が室内熱交換器51b、51cの熱容量より大きい場合、除霜運転中にまず室内熱交換器51b、51cにおいて冷媒が吸熱できなくなり、次に室内熱交換器51aにおいて冷媒が吸熱できなくなる。
前述したように、除霜運転では圧縮機21を所定回転数で駆動し続ける。そして、除霜運転は除霜運転終了条件が成立するまで続けられる。従って、除霜運転中に、熱容量の小さい室内熱交換器51b、51cで冷媒が吸熱できなくなった時点で除霜運転終了条件が成立しておらず引き続き除霜運転が行われる場合は、室内熱交換器51b、51cで冷媒が吸熱できなくなった時点以降も冷媒が吸熱できていたときと同様に冷媒を流しても、室内熱交換器51b、51cでは、冷媒は室内空気の自然対流で得られる熱量以上の熱量が得られない。
一方で、室内熱交換器51b、51cで冷媒が吸熱できなくなった時点では、これらより熱容量の大きい室内熱交換器51aではまだ温度差ΔTiが所定の温度範囲でない(例えば、ΔTi≧1℃)、つまり、冷媒が室内熱交換器51aから吸熱できる状態である。そこで、本実施形態の空気調和装置1では、除霜運転中に室内熱交換器51a〜51c毎に、期間Δtをおいて検出する2つの室内熱交温度Ti、つまり、現在の室内熱交温度Tiと現在より期間Δt前に検出した室内熱交温度Tiとの温度差ΔTiを算出し、算出した温度差ΔTiを用いて冷媒が吸熱できなくなった室内熱交換器の有無を判定し、冷媒が吸熱できなくなった室内熱交換器に対応する膨張弁の開度を全開から最小開度に変更する。
ここで、冷媒が吸熱できなくなった室内熱交換器の有無の判定は、次のように行う。室外機制御手段200のCPU210は、時刻t2で除霜運転を開始した後、室内機5a〜5cの室内熱交温度センサ62a〜62cで検出した各室内熱交換器51a〜51cの室内熱交温度Tiを、通信部230を介して期間Δt毎に取り込んで記憶部220に時系列で記憶する。また、CPU210は、各室内熱交温度Tiを取り込む度に、室内機5a〜5c毎に期間Δtをおいて取り込んだ連続した2つの室内熱交温度Tiの温度差ΔTiを算出し、算出した温度差ΔTiが所定の温度範囲(例えば、前述した−1℃以上1℃以下)であるか否かを判断する。
CPU210は、除霜運転を継続している間は、室内熱交換器51a〜51c毎に各温度差ΔTiを算出し、算出した温度差ΔTiが所定の温度範囲であるか否かを判断する。そして、CPU210は、温度差ΔTiが所定の温度範囲である状態が複数回、例えば3回連続して起こった室内熱交換器があれば、当該室内熱交換器において冷媒が吸熱できなくなったと判断する。そして、CPU210は、冷媒が吸熱できなくなった室内熱交換器に対応する膨張弁開度を全開から最小開度に変更する。尚、冷媒が吸熱できなくなった室内熱交換器においても、室内空気の自然対流により若干の室内空気が当該室内熱交換器に流通し、この室内空気から冷媒が熱を奪える。このため、熱量を使い切った室内熱交換器に対応する膨張弁開度を全閉とせずに最小開度とする。
本実施形態の空気調和装置1では、時刻t2で除霜運転を開始した場合、図2に示す時刻t4で、室内熱交換器51bと室内熱交換器51cの両方の温度差ΔTi(この場合、時刻t3で検出した室内熱交換器51bと室内熱交換器51cの室内熱交温度Tiと、時刻t4で検出した室内熱交換器51bと室内熱交換器51cの室内熱交温度Tiの温度差ΔTi)が所定の温度範囲となり、その後、時刻t5、時刻t6で3回連続して温度差ΔTiが所定の温度範囲となっている。従って、CPU210は、時刻t6の時点で室内熱交換器51bと室内熱交換器51cでは冷媒が吸熱できなくなったと判断し、膨張弁24bと膨張弁24cの開度をそれぞれ全開から最小開度に変更する。一方で、CPU210は、時刻t6の時点で室内熱交換器51aでは室内熱交温度Tiが下がりきっておらず冷媒が室内熱交換器51aから吸熱できると判断し、膨張弁24aは全開のままとしている。
従って、時刻t6以降に室内機5b、5cに流入する冷媒量が、時刻t6以前に室内機5b、5cに流入していた冷媒量より少なくなる。一方で、時刻t6以降に室内機5aに流入する冷媒量が、時刻t6以前に室内機5b、5cに流入していた冷媒量より多くなる。つまり、時刻t6以降は室内空気の自然対流以外に冷媒が吸熱できない室内熱交換器51b、51cに流す冷媒量を減らし、その分、冷媒が吸熱できる室内熱交換器51aに流す。これにより、除霜運転中に冷媒が吸熱できなくなった室内熱交換器への冷媒流量を減らし、その減少分を冷媒が吸熱できる室内熱交換器へと流して当該室内熱交換器での冷媒流量を増やすことができる。従って、除霜運転開始から終了まで膨張弁24a〜24cを全開とする従来の除霜運転と比べて除霜運転の効率が向上し、除霜運転に要する時間が短縮できる。
尚、以上説明した実施形態では、温度差ΔTiが3回連続して所定の温度範囲であれば、当該室内熱交換器の熱量を使い切ったと判定したが、温度差ΔTiが所定の温度範囲となる回数が2回連続、あるいは、4回以上連続する場合に当該室内熱交換器で冷媒が吸熱できなくなったと判定してもよい。
また、本実施形態では、除霜運転開始時の各膨張弁24a〜24cの開度である第1開度を全開とする場合について説明した。しかし、これに限られず、第1開度を第2開度より大きい任意の開度としてもよい。この場合の任意の開度は、各室内熱交換器51a〜51cに流入する冷媒が、できる限り早く室内熱交換器51a〜51cから吸熱できる冷媒流入量となる開度であればよい。
さらには、室内熱交換器の熱量を使い切ったと判定した室内機に対応する膨張弁の開度である第2開度を最小開度とする場合を説明したが、第1開度よりも小さい任意の開度としてもよい。この場合の任意の開度は、冷媒が吸熱できなくなった室内熱交換器の大きさや当該室内熱交換器での室内空気の自然対流量に応じた開度、つまり、当該室内熱交換器に室内ファンで室内空気を送風しない場合の熱交換量に応じた冷媒流入量となる開度であればよい。
また、除霜運転中に全ての室内熱交換器51a〜51cにおいて温度差ΔTiが3回連続して所定の温度範囲となる、つまり、全ての室内熱交換器51a〜51cでの室内空気の自然対流以外に冷媒が吸熱できなくなった場合は、全ての膨張弁24a〜24cの開度を第1開度あるいは第1開度よりも小さい任意の開度とすればよい。この場合は、冷媒は圧縮機21と各室内熱交換器51a〜51cでの室内空気の自然対流とから吸熱することとなる。
1 空気調和装置
2 室外機
5a〜5c 室内機
21 圧縮機
23 室外熱交換器
24a〜24c 膨張弁
26 室外ファン
35 室外熱交温度センサ
51a〜51c 室内熱交換器
54a〜54c 室内ファン
62a〜62c 室内熱交温度センサ
200 室外機制御部
210 CPU
220 記憶部
240 センサ入力部
300 除霜運転終了条件テーブル
Ti 室内熱交温度
ΔTi 温度差
Δt 期間

Claims (2)

  1. 室内熱交換器と、同室内熱交換器の温度である室内熱交温度を検出する室内熱交温度検出手段する複数台の室内機と、
    圧縮機と、四方弁と、室外熱交換器と、前記複数の室内機の台数に対応した数の膨張弁を有する室外機と、
    前記各膨張弁の開度を調整する制御手段と、
    を有する空気調和装置であって、
    前記制御手段は、
    前記室外熱交換器に発生した霜を溶かす除霜運転を行うとき、前記各膨張弁の開度を第1開度として前記除霜運転を開始するとともに、前記除霜運転中は前記圧縮機を所定回転数で駆動し、
    前記室内機毎に、前記除霜運転を開始した時点から定期的に前記室内熱交温度を検出して時系列に記憶し、前記室内熱交温度を検出する度に1つ前に検出された室内熱交温度との温度差を算出し、同温度差が所定の温度範囲となる状態が連続した室内機があった場合に、当該室内機に対応する膨張弁の開度を前記第1開度より小さい第2開度とする、
    ことを特徴とする空気調和装置。
  2. 全開より小さい前記膨張弁の開度とは、同膨張弁の最小開度である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
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