本発明の実施形態の運転支援装置は、自車両の運転を支援する運転支援装置であって、接近判断部、横断判断部、道幅判断部、通行障害判断部、前進判断部および運転支援制御部を有している。
接近判断部は、第1の道路上に存在している自車両が第1の道路と第2の道路とが交わる交差点に接近したか否かを判断する。例えば、交差点に設けられた信号機の信号が赤であるために第1の道路を走行していた自車両が交差点の手前側(交差点を越える前の領域)において交差点の直前で停止した場合、接近判断部は、第1の道路上に存在している自車両が交差点に接近したと判断する。また、交差点に設けられた信号機の信号が青であるために自車両が交差点を直進すべく交差点に向かって第1の道路を走行し、自車両と交差点との距離が所定距離範囲内となった場合、接近判断部は、第1の道路上に存在している自車両が交差点に接近したと判断する。
横断判断部は、自車両の前方を撮像する撮像装置により撮像された撮像画像に基づき、自転車等の小型車両が交差点の左側において第2の道路を交差点の手前側から交差点の向こう側(交差点を越えた後の領域)へ横断しようとしているか否か、または横断しているか否かを判断する。例えば、第1の道路上に存在している自車両から見て、交差点の手前側の左側において交差点の直前に小型車両が停止していることが撮像画像から認識された場合、横断判断部は、小型車両が交差点の左側において第2の道路を交差点の手前側から向こう側へ横断しようとしていると判断する。また、第1の道路上に存在している自車両から見て、小型車両が交差点の左側を交差点の手前側から向こう側へ移動している最中であることが撮像画像から認識された場合、横断判断部は、小型車両が交差点の左側において第2の道路を交差点の手前側から向こう側へ横断していると判断する。
道幅判断部は、撮像装置により撮像された撮像画像に基づき、交差点の向こう側の道路の幅または交差点の向こう側の道路における最も左側の車線の幅が所定値未満であるか否かを判断する。第1の道路と第2の道路とが十字形に交わる交差点においては、交差点の向こう側の道路とは第1の道路において交差点の向こう側の部分である。また、例えば第2の道路の一方の側から第1の道路の端部が交わり、第2の道路の他方の側から第3の道路の端部が交わり、第1の道路の端部と第3の道路の端部とが第2の道路を挟んで概ね向かい合っている交差点においては、交差点の向こう側の道路とは第3の道路である。また、交差点の向こう側の道路が、中央線のない道路である場合、道幅判断部は当該道路の幅が所定値未満であるか否かを判断する。また、交差点の向こう側の道路が、片道1車線の道路である場合、道幅判断部は、交差点の手前側から見て当該道路の左側の車線の幅が所定値未満であるか否かを判断する。また、交差点の向こう側の道路が、片道2車線以上の道路である場合、道幅判断部は、交差点の手前側から見て当該道路の最も左側の車線の幅が所定値未満であるか否かを判断する。
通行障害判断部は、撮像装置により撮像された撮像画像に基づき、交差点の向こう側の左隅部に通行障害があるか否かを判断する。例えば、第1の道路上に存在している自車両から見て、交差点の向こう側の左側の隅切りまたはその周辺に陥没、隆起、水溜まり、砂溜まり、凍結、大きな石等があることが撮像画像から認識された場合、通行障害判断部は、交差点の向こう側の左隅部に通行障害があると判断する。
前進判断部は、自車両が交差点の向こう側に向かって前進したか否かを判断する。例えば、交差点に設けられた信号機の信号が赤であったために第1の道路における交差点の手前側において交差点の直前で停止していた自車両が、信号が青に変わったので交差点の向こう側の道路に向かって発進して直進した場合、前進判断部は、自車両が交差点の向こう側に向かって前進したと判断する。また、交差点に設けられた信号機の信号が青であるために交差点に向かって第1の道路を走行している自車両が停止せず、かつ走行方向を変えずに交差点に進入することが予測された場合、前進判断部は、自車両が交差点の向こう側に向かって前進したと判断する。
運転支援制御部は、自車両の運転者に向けて警報を出力する警報装置を制御し、または自車両の走行を制御する。具体的には、運転支援制御部は、接近判断部の判断結果により第1の道路上に存在している自車両が交差点に接近しており、横断判断部の判断結果により小型車両が交差点の左側において第2の道路を交差点の手前側から向こう側へ横断しようとしまたは横断しており、道幅判断部の判断結果により交差点の向こう側の道路の幅または交差点の向こう側の道路における最も左側の車線の幅が所定値未満であり、通行障害判断部の判断結果により交差点の向こう側の左隅部に通行障害があり、かつ前進判断部の判断結果により自車両が交差点の向こう側に向かって前進した場合には、警報装置から警報を出力させ、または自車両を減速または停止させる。
すなわち、第1の道路上に存在している自車両が交差点に接近しており、かつ小型車両が交差点の左側において第2の道路を交差点の手前側から向こう側へ横断しようとし、または横断している場合、第1の道路上に存在している自車両が交差点の向こう側に到達するタイミングと、交差点の左側に存在している小型車両が交差点の向こう側に到達するタイミングとが一致する可能性が高い。運転支援制御部は、接近判断部の判断結果と横断判断部の判断結果を合わせることにより、これらのタイミングが一致する可能性が高いことを認識することができる。そして、これらのタイムミングが一致する可能性が高いことは、自車両と小型車両とが交差点内または交差点の向こう側で互いに接近する可能性が高いことを意味する。
また、運転支援制御部は、道幅判断部の判断結果により、交差点の向こう側の道路または左側車線の幅が狭いことを認識することができる。交差点の向こう側の道路または左側車線の幅が狭いことは、自車両と小型車両とが交差点の向こう側に同時に到達した場合に両車両が互いに急接近または接触する危険性があることを意味する。
また、運転支援制御部は、通行障害判断部の判断結果により、交差点の向こう側の左隅部に通行障害があることを認識することができる。交差点の向こう側の左隅部に通行障害があることは、交差点の向こう側へ進む小型車両が、通行障害を避けるために、交差点の中央側に寄り、交差点内または交差点の向こう側において自車両と接触し易い状態となる可能性が高いことを意味する。
また、運転支援制御部は、前進判断部の判断結果により、自車両が交差点の向こう側に向かって前進したことを認識することができる。自車両が交差点の向こう側に向かって前進したことは、自車両と小型車両とが交差点の向こう側に同時に到達し、両車両が互いに急接近または接触する実際の危険性が高まったことを意味する。
したがって、運転支援制御部は、接近判断部、横断判断部、道幅判断部、通行障害判断部および前進判断部のそれぞれの判断結果を合わせることにより、自車両と小型車両とが第2の道路を交差点の手前側から向こう側へ横断して交差点の向こう側の道路へほぼ同時に到達し、その結果、自車両と小型車両とが交差点内または交差点の向こう側で互いに急接近し、または接触する実際の危険性が高いことを高精度に認識することができる。そして、運転支援制御部は、このような実際の危険性の高まりを認識したときに、警報装置から警報を出力させ、または自車両を減速または停止させる制御を行う。これにより、自車両と小型車両との急接近または接触を防止することができる。
図1は自車両15並びに小型車両16および17が交差点5の手前側において交差点5の直前で停止している状態を示している。図2は自車両15が交差点5に向かって走行し、小型車両16および17が交差点5の手前側から向こう側に移動している状態を示している。
本発明の実施例の運転支援装置31は、交差点において、自車両および小型車両の双方がそれらの前方を横切る道路を横断して交差点の向こう側の道路へ進む場面で自車両15の運転支援を行う。運転支援装置31が運転支援を行う場面は例えば次のような場面である。
すなわち、図1に示すように、道路1(第1の道路)と道路2(第2の道路)があり、道路1と道路2とは互いに交わって十字路を形成しており、これらの道路1および2の交わった部分が交差点5となっている。道路1は中心線6を有する片側1車線の道路である。道路2も片側一車線の道路である。交差点5の手前側(交差点5を越える前の領域であって、図1においては交差点5よりも下側)から交差点5の向こう側(交差点5を越えた後の領域であって、図1においては交差点5よりも上側)を見たとき、道路1において、交差点5の手前側の左側部分には、自転車の通行が許可された歩道9が設けられている。また、交差点5の左側には、道路2を横断するための横断歩道10が設けられている。また、交差点5には4つの信号機11A、11B、11Cおよび11Dが設けられている。これらの信号機11A、11B、11Cおよび11Dのうち、信号機11Aは、道路1の左側車線7を走行する車両、歩道9を走行する小型車両、または歩道9を歩行する歩行者が道路2を横断することを規制する信号機である。また、交差点5の手前側から交差点5の向こう側を見たとき、交差点5の向こう側の左側の隅切りには通行障害12が形成されている。通行障害12は、例えば、陥没、隆起、水溜まり、砂溜まり、凍結または大きな石等である。
図1において、信号機11Aの信号は赤である。また、道路1の左側車線7において交差点5の手前側において交差点5の直前には自車両15が停止している。自車両15は例えば自動四輪車である。また、自車両15は、基本的に運転者により車両が運転され、運転者の運転を支援するために車両の自動的な走行制御が補助的に行われるレベル(レベル1または2)の自動運転車両である。また、歩道9において交差点5または道路2の直前には2つの小型車両16および17が停止している。一方の小型車両16は例えば自転車であり、他方の小型車両17は電動車いす(または電動カート)である。
一方、図2に示す場所は、図1に示す場所と同じである。しかしながら、図2においては、図1と異なり、信号機11Aの信号が青であり、自車両15が道路1の左側車線7において交差点の手前側を走行しており、小型車両16および17が道路2を交差点5の手前側から向こう側へ横断している最中である。
図3は、自車両15に設けられた撮像装置21、警報装置22、走行制御装置23、および本発明の実施例の運転支援装置31の構成を示している。図3において、撮像装置21は、自車両15の前方を撮像する装置であり、例えばビデオカメラまたはスチルカメラである。撮像装置21は、例えば自車両15の前部または上部に取り付けられている。本実施例における自車両15では、図1または図2に示すように、撮像装置21は自車両15の運転室内における前上部の左右方向中央に取り付けられている。
警報装置22は、自車両15の運転者に向けて警報を出力する装置である。警報装置22は、自車両15の室内に設けられたスピーカを利用して警報を音で出力することができる。また、警報装置22は、自車両15の計器盤等に設けられたランプやディスプレイを利用して警報を光や画面表示で出力することができる。
走行制御装置23は自車両15の走行を制御する装置である。走行制御装置23は、例えば自車両15に設けられた燃料噴射弁やスロットル装置を制御して自車両15のエンジン出力を制御することにより、または自車両15のブレーキを制御することにより、自車両15を自動的に減速させ、または停止させることができる。
運転支援装置31は、自車両15の運転を支援する装置である。運転支援装置31は自車両15に設けられている。運転支援装置31は、演算処理部32および記憶部39を備えている。演算処理部32は、例えば、電子制御ユニット(ECU)、中央演算処理装置(CPU)またはマイクロプロセッサ(MPU)等である。記憶部39は例えば半導体記憶素子等である。
また、演算処理部32は、例えば記憶部39に記憶されたプログラムを読み込んで実行することにより、接近判断部33、横断判断部34、道幅判断部35、通行障害判断部36、前進判断部37および運転支援制御部38として機能する。
接近判断部33は、道路1上に存在している自車両15が道路1と道路2とが交わる交差点5に接近したか否かを判断する。ここで、自車両15が交差点5に接近する態様には、例えば信号機11Aの信号が赤であること等の理由により、道路1を走行している自車両15が交差点5の手前側において交差点5の直前で停止する第1の態様と、例えば信号機11Aの信号が青であること等の理由により、道路1を走行している自車両15が交差点5の手前側において交差点の直前で停止しない第2の態様が考えられる。接近判断部33は、これらの態様に応じて、道路1上に存在している自車両15が交差点5に接近したか否かを判断する。具体的には、第1の態様を認識するために、接近判断部33は、自車両15が交差点5の手前側において交差点5の直前で停止したか否かを判断する。また、第2の態様を認識するために、接近判断部33は、道路1において交差点5の手前側を走行している自車両15と交差点5との距離が所定距離範囲内となったか否かを判断する。
横断判断部34は、道路1において交差点5の手前側に存在している自車両15から見て、小型車両16または17(以下、これを「小型車両16等」という。)が交差点5の左側において道路2を交差点5の手前側から向こう側へ横断しようとしているか否か、または横断しているか否かを判断する。横断判断部34は、小型車両16等が交差点5の左側において道路2を交差点5の手前側から向こう側へ横断しようとしているか否かの判断を、交差点5の左側に道路2を横断するための横断歩道10または自転車横断帯があるか否か、および小型車両16等が交差点5の手前側の左側において交差点5または道路2の直前に停止しているか否かに基づいて行う。
道幅判断部35は、道路1において交差点5の手前側に存在している自車両15から見て、交差点5の向こう側の道路の幅または交差点5の向こう側の道路における最も左側の車線の幅が所定の幅閾値未満であるか否かを判断する。すなわち、図1または図2に示す例では、道幅判断部35は、道路1において交差点5の向こう側の部分の左側車線7の幅が所定の幅閾値未満であるか否かを判断する。
通行障害判断部36は、道路1において交差点5の手前側に存在している自車両15から見て、交差点5の向こう側の左隅部に通行障害12があるか否かを判断する。
前進判断部37は、自車両15が交差点5の向こう側に向かって前進したか否かを判断する。
運転支援制御部38は、接近判断部33、横断判断部34、道幅判断部35、通行障害判断部36および前進判断部37のそれぞれの判断結果に基づき、警報装置22および走行制御装置23を制御する。警報装置22は運転支援制御部38の制御に基づいて警報を出力し、走行制御装置23は運転支援制御部38の制御に基づいて自車両15を減速または停止させる。
運転支援装置31は、2通りの運転支援処理(第1の運転支援処理および第2の運転支援処理)を行う。いずれの運転支援処理も、交差点において、自車両15と小型車両16等との双方がそれらの前方を横切る道路を横断して交差点の向こう側の道路へ進む場面で自車両15と小型車両16等との急接近または接触を回避する処理である。第1の運転支援処理は、例えば信号機11Aの信号が赤であること等の理由により、道路1を走行している自車両15が交差点5の手前側において交差点5の直前で停止する場面を想定した運転支援処理である。また、第2の運転支援処理は、例えば信号機11Aの信号が青であること等の理由により、道路1を走行している自車両15が交差点5の手前側において交差点5の直前で停止しない場面を想定した運転支援処理である。
図4は運転支援装置31による第1の運転支援処理を示している。第1の運転支援処理において、まず、接近判断部33が、図1に示すように、道路1の左側車線7の交差点5の手前側において交差点5の直前で自車両15が停止したか否かを判断する(図4中のステップS1)。この判断において、交差点5の直前とは、例えば、道路1の左側車線7において交差点5の手前側に引かれた停止線8の前後の位置である。接近判断部33は、例えば、自車両15に設けられている車速センサから出力される車速パルスに基づいて自車両15が停止したことを認識することができる。また、接近判断部33は、撮像装置21により撮像された撮像画像を用いて画像認識を行うことにより、自車両15の停止位置が停止線8の前後の位置であることを認識することができる。
接近判断部33の判断結果により、道路1の左側車線7の交差点5の手前側において交差点5の直前で自車両15が停止した場合には(ステップS1:YES)、次に、横断判断部34が、撮像装置21により撮像された撮像画像を用いて画像認識を行うことにより、交差点5の左側に道路2を横断するための横断歩道10または自転車横断帯があるか否かを判断する(ステップS2)。
横断判断部34のステップS2における判断結果により、交差点5の左側に道路2を横断するための横断歩道10または自転車横断帯がある場合には(ステップS2:YES)、次に、横断判断部34が、撮像装置21により撮像された撮像画像を用いて画像認識を行うことにより、小型車両16等が交差点5の手前側の左側において交差点5または道路2の直前に停止しているか否かを判断する(ステップS3)。この判断において、交差点5または道路2の直前とは、例えば、交差点5または道路2と歩道9との境界線から手前側(図1中の下側)へおよそ3m以下の位置である。交差点5の左側に道路2を横断するための横断歩道10または自転車横断帯があり、かつ小型車両16等が交差点5の手前側の左側において交差点5または道路2の直前に停止している場合、小型車両16等が交差点5の左側において道路2を交差点5の手前側から向こう側へ横断しようとしている可能性が高い。
横断判断部34のステップS3における判断結果により、小型車両16等が交差点5の手前側の左側において交差点5または道路2の直前に停止している場合には(ステップS3:YES)、次に、道幅判断部35が、撮像装置21により撮像された撮像画像を用いて画像認識を行うことにより、道路1において交差点5の向こう側の部分の左側車線7の幅が所定の幅閾値未満か否かを判断する(ステップS4)。上記幅閾値は、道路1において交差点5の向こう側の部分に自車両15と小型車両16等とが同時に到達したときに両車両が互いに急接近または接触する危険性が高まるかという観点から設定されている。すなわち、交差点5の向こう側における道路1の左側車線7の幅が、自車両15の車幅と、小型車両16等の車幅と、小型車両16等が通行障害12を避けて進む際の通行障害12と小型車両16等との間の距離との合計値に近い値である場合には、両車両の急接近または接触の危険性が高まる。そこで、本実施例では、(a)自車両15が自動四輪の乗用車である場合にはその車幅が例えば1.8m程度であること、(b)小型車両16等の車幅が通常0.6m程度であること、(c)小型車両16等が通行障害12を避けて進む際の通行障害12と小型車両16等との間の距離が通常0.5m程度であること、および(d)交差点5の向こう側に同時に到達した自車両15と小型車両16等との間に確保されるべき間隔等を考慮し、上記幅閾値は例えば3.3m程度に設定されている。なお、小型車両16等が通行障害12を避けるために方向転換をした際に、小型車両16等の荷籠から荷物が路面へ落下し、その荷物と自車両15とが接触することがあり得ることを考慮し、上記幅閾値をもう少し大きい値に設定してもよい。
道幅判断部35の判断結果により、道路1において交差点5の向こう側の部分の左側車線7の幅が所定の幅閾値未満である場合には(ステップS4:YES)、次に、通行障害判断部36が、撮像装置21により撮像された撮像画像を用いて画像認識を行うことにより、交差点5の向こう側の左隅部に通行障害12があるか否かを判断する(ステップS5)。通行障害12は、上述したように、例えば、陥没、隆起、水溜まり、砂溜まり、凍結、大きな石等である。これらは例えばパターンマッチングにより認識することができる。また、水溜まりの認識には、例えば特開2008−179251号公報に記載されている技術を用いることができる。また、凍結とは、例えば水溜まり等の凍結を意味する。自車両15に大気温度センサを設け、この大気温度センサを用いて水溜まり等の凍結を予測してもよい。
通行障害判断部36の判断結果により、交差点5の向こう側の左隅部に通行障害12がある場合には(ステップS5:YES)、次に、前進判断部37が、自車両15が交差点5の向こう側に向かって前進したか否かを判断する(ステップS6)。これにより、例えば、信号機11Aの信号が赤から青に変わったために自車両15が停止線8から交差点5の向こう側に向かって直進することを認識することができる。停止線8の前後に停止している自車両15が交差点5の向こう側に向かって前進したか否かの判断において、自車両15が発進したか否かの判断は、例えば自車両15に設けられている車速センサから出力される車速パルスに基づいて行うことができる。また、自車両15が交差点5を右折も左折もせずに交差点5の向こう側へ直進したか否かの判断は、例えば自車両15に設けられている慣性センサから出力される検出信号に基づいて行うことができる。
前進判断部37の判断結果により、自車両15が交差点5の向こう側に向かって前進した場合には(ステップS6:YES)、次に、運転支援制御部38が、警報装置22から警報を出力させ、かつ自車両15を減速または停止させる(ステップS7)。警報装置22からの警報により、運転者は、自車両15と小型車両16等との急接近または接触を回避するために自車両15が減速または停止することを知ることができる。また、自車両15は、停止線8から交差点5の向こう側に向かって一旦前進した後、運転支援制御部38の制御によって減速または停止する。ここで、図6は、第1の運転支援処理または第2の運転支援処理により自車両15が減速または停止した状態を示している。図6に示すように、運転支援制御部38の制御により、自車両15は、通行障害12から、通行障害12と自車両15との間を小型車両16等が通過することができる程度の距離離れた位置で減速し、または停止する。
ステップS7で自車両15を減速させるか、停止させるかは、例えば、自車両15と小型車両16等との急接近または接触の危険性が解消されるのにかかる時間等により選択することができる。具体的には、交差点5を横断した小型車両が移動速度の速い小型車両16(自転車)である場合には自車両15を減速させ、交差点5を横断した小型車両が移動速度の遅い小型車両17(電動車いす)である場合には自車両15を停止させるようにしてもよい。また、交差点5を横断した小型車両16等が1台の場合には自車両15を減速させ、交差点5を横断した小型車両16等が2台以上の場合には自車両15を停止させるようにしもよい。
以上より、第1の運転支援処理は終了する。そして、例えば小型車両16等のすべてが交差点を通過し、その後、自車両15が前進して交差点5を通過した後、第1の運転支援処理がステップS1から再び開始される。
一方、横断判断部34のステップS2における判断結果により、交差点5の左側に道路2を横断するための横断歩道10または自転車横断帯がない場合(図4中のステップS2:NO)、横断判断部34のステップS3における判断結果により、小型車両16等が1台も交差点5の手前側の左側において交差点5または道路2の直前に停止していない場合(ステップS3:NO)、道幅判断部35の判断結果により、道路1において交差点5の向こう側の部分の左側車線7の幅が上記幅閾値未満でない場合(ステップS4:NO)、通行障害判断部36の判断結果により、交差点5の向こう側の左隅部に通行障害12がない場合(ステップS5:NO)、または前進判断部37の判断結果により、自車両15が交差点5を右折または左折した場合(ステップS6:NO)には、運転支援制御部38は、警報装置22から警報を出力させる制御を行わず、かつ自車両15を減速または停止させる制御を行わない。そして、第1の運転支援処理は直ちに終了するが、自車両15が交差点5を通過した後、第1の運転支援処理がステップS1から再び開始される。
図5は運転支援装置31による第2の運転支援処理を示している。第2の運転支援処理において、まず、接近判断部33が、図2に示すように、道路1において交差点5の手前側を走行している自車両15と交差点5との距離が所定距離範囲内となったか否かを判断する(ステップS11)。この判断は、自車両15に設けられたGPS(グローバル・ポジショニング・システム)受信機により自車両15の位置情報を取得し、この位置情報を地図データと照合することにより行うことができる。
また、上記所定距離範囲の上限値は、道路1において交差点5の手前側を走行している自車両2の走行速度に応じ、自車両2が安全に停止することができる距離に設定される。乾燥したアスファルトの道路上を時速40kmで走行している自動四輪車が制動を開始してから停止するまでの距離は17mである。また、乾燥したアスファルトの道路上を時速60kmで走行している自動四輪車が制動を開始してから停止するまでの距離は32mである。これらのことを考慮し、道路1において交差点5の手前側を走行している自車両2の走行速度が時速40kmである場合には、上記所定距離範囲の上限値は例えば25mに設定され、当該自車両2の走行速度が時速60kmである場合には、上記所定距離範囲の上限値は例えば40mに設定される。
接近判断部33の判断結果により、道路1において交差点5の手前側を走行している自車両15と交差点5との距離が所定距離範囲内となった場合には(ステップS11:YES)、次に、横断判断部34が、撮像装置21により撮像された撮像画像を用いて画像認識を行うことにより、小型車両16等が交差点5の左側において道路2を交差点5の手前側から向こう側へ横断しているか否かを判断する(ステップS12)。
横断判断部34における判断結果により、小型車両16等が交差点5の左側において道路2を交差点5の手前側から向こう側へ横断している場合には(ステップS12:YES)、次に、道幅判断部35が、第1の運転支援処理のステップS4と同様に、道路1において交差点5の向こう側の部分の左側車線7の幅が所定の幅閾値未満か否かを判断する(ステップS13)。
道幅判断部35の判断結果により、道路1において交差点5の向こう側の部分の左側車線7の幅が所定の幅閾値未満である場合には(ステップS13:YES)、次に、通行障害判断部36が、第1の運転支援処理のステップS5と同様に、交差点5の向こう側の左隅部に通行障害12があるか否かを判断する(ステップS14)。
通行障害判断部36の判断結果により、交差点5の向こう側の左隅部に通行障害12がある場合には(ステップS14:YES)、次に、前進判断部37が、例えば、自車両15に設けられている車速センサから出力される車速パルス、および慣性センサから出力される検出信号に基づき、自車両15が交差点5の向こう側に向かって前進したか否かを判断する(ステップS15)。例えば、自車両15の走行速度の変化(減速の程度)に基づいて、自車両15が交差点5を右折せず、左折せず、かつ停止線8の前後で停止しないことが予測された場合には、前進判断部37は、自車両15が交差点5の向こう側に向かって前進したと判断する。
前進判断部37の判断結果により、自車両15が交差点5の向こう側に向かって前進した場合には(ステップS15:YES)、次に、運転支援制御部38が、第1の運転支援処理のステップS7と同様に、警報装置22から警報を出力させ、かつ自車両15を減速または停止させる(ステップS16)。これにより、自車両15は、図6に示すように、通行障害12から、通行障害12と自車両15との間を小型車両16等が通過することができる程度の距離離れた位置で減速し、または停止する。以上より、第2の運転支援処理は終了する。そして、例えば小型車両16等のすべてが交差点を通過し、その後、自車両15が前進して交差点5を通過した後、第2の運転支援処理がステップS11から再び開始される。
一方、横断判断部34の判断結果により、小型車両16等が1台も交差点5の左側において道路2を交差点5の手前側から向こう側へ横断していない場合(ステップS12:NO)、道幅判断部35の判断結果により、道路1において交差点5の向こう側の部分の左側車線7の幅が所定の幅閾値未満でない場合(ステップS13:NO)、通行障害判断部36の判断結果により、交差点5の向こう側の左隅部に通行障害12がない場合(ステップS14:NO)、または前進判断部37の判断結果により、自車両15が交差点5を右折し、もしくは左折し、または停止線8の前後で停止することが予測された場合(ステップS15:NO)には、運転支援制御部38は、警報装置22から警報を出力させる制御を行わず、かつ自車両15を減速または停止させる制御を行わない。そして、第2の運転支援処理は直ちに終了するが、自車両15が交差点5を通過した後、第2の運転支援処理がステップS11から再び開始される。
なお、第2の運転支援処理において、ステップS11〜S14の各ステップを経てステップS15に達した後に、自車両15が停止線8の前後で停止した場合には、ステップS15でNOと判断され、同時に、第1の運転支援処理のステップS1でYESと判断される。その結果、第2の運転支援処理がステップS15で終了し、第1の運転支援処理におけるステップS2以後の処理が開始される。
以上説明した通り、本発明の実施例の運転支援装置31によれば、接近判断部33、横断判断部34、道幅判断部35、通行障害判断部36および前進判断部37のそれぞれの判断結果に基づき、自車両15と小型車両16等とが交差点5内または交差点5の向こう側で互いに接触し、または急接近する実際の危険性が高いことを高精度に認識することができる。
すなわち、道路1上に存在している自車両15が交差点5に接近しており、かつ小型車両16等が交差点5の左側において道路2を交差点5の手前側から向こう側へ横断しようとし、または横断している場合、道路1上に存在している自車両15と、交差点5の左側に存在している小型車両16等とが交差点5の向こう側に同時に到達する可能性が高い。これは、自車両15と小型車両16等とが交差点5内または交差点5の向こう側で接近する可能性が高いことを意味する。運転支援装置31は、接近判断部33と横断判断部34とのそれぞれの判断結果を合わせることにより、自車両15と小型車両16等とが交差点5の向こう側に同時に到達する可能性が高いことを認識することができる。
また、交差点5の向こう側の道路または車線の幅が狭いと、自車両15と小型車両16等とが交差点5の向こう側に同時に到達した場合に両車両が互いに急接近または接触する危険性が高まる。運転支援装置31は、道幅判断部35の判断結果により、交差点5の向こう側の道路または車線の幅が狭いことを認識することができる。
また、交差点5の向こう側の左隅部に通行障害12があると、交差点5の向こう側へ進む小型車両16等は、通行障害12を避けるために、通行障害12からその右側へ例えば0.5m程度離れた位置を通る。この結果、小型車両16等が交差点5の中央側に寄り、交差点5内または交差点5の向こう側において自車両15と接触し易い状態となる可能性が高まる。運転支援装置31は、通行障害判断部36の判断結果により、交差点5の向こう側の左隅部に通行障害12があることを認識することができる。
また、自車両15が交差点5の向こう側に向かって前進すると、自車両15と小型車両16等とが交差点5の向こう側に同時に到達し、両車両が互いに急接近または接触する実際の危険性が高まる。運転支援装置31は、前進判断部37の判断結果により、自車両15が交差点5の向こう側に向かって前進したことを認識することができる。
したがって、運転支援装置31は、接近判断部33、横断判断部34、道幅判断部35、通行障害判断部36および前進判断部37のそれぞれの判断結果を合わせることにより、自車両15と小型車両16等とが道路2を交差点5の手前側から向こう側へ横断して交差点5の向こう側の道路へほぼ同時に到達し、その結果、自車両15と小型車両16等とが交差点5内または交差点5の向こう側で互いに急接近し、または接触する実際の危険性が高いことを認識することができる。そして、運転支援装置31は、このような実際の危険性の高まりを認識したときに、警報装置22から警報を出力させ、かつ自車両15を減速または停止させる。これにより、自車両15と小型車両16等との急接近または接触を防止することができる。
また、運転支援装置31は、第1の運転支援処理において、接近判断部33の判断結果により、自車両15が交差点5の手前側において交差点5の直前で停止したことを認識し、かつ横断判断部34の判断結果により、小型車両16等が交差点5の手前側の左側において交差点5または道路2の直前に停止していることを認識する。これらの認識により、自車両15と小型車両16等とが交差点5の向こう側に同時に到達する可能性が高いことを高精度に認識することができる。すなわち、自車両15と小型車両16等とが交差点5の手前側において交差点5または道路2の直前に停止している理由は、多くの場合、交差点5に設けられた信号機11Aの信号が赤であるためである。そして、信号が赤であるために交差点5の手前側において交差点5または道路2の直前に停止している自車両15と小型車両16等とは、多くの場合、信号が青に変わった直後、同時に発進する。また、交差点5の手前側において交差点5または道路2の直前から発進して交差点5の向こう側に到達する間において、自車両15と小型車両16等との速度には大差がなく、交差点5の向こう側に到達した時点で、自車両15の速度も小型車両16等の速度も概ね時速5〜10km前後(自動車の徐行速度程度)である。したがって、交差点5の手前側において交差点5または道路2の直前にそれぞれ停止していた自車両15と小型車両16等とがほぼ同時に交差点5の向こう側に向かって発進した場合に、自車両15と小型車両16等とが交差点5の向こう側にほぼ同時に到達する。したがって、自車両15が交差点5の手前側において交差点5の直前で停止したことと、小型車両16等が交差点5の手前側の左側において交差点5または道路2の直前に停止していることとを認識することにより、自車両15と小型車両16等とが交差点5の向こう側に同時に到達する可能性が高いことを高精度に認識することができる。
また、運転支援装置31は、第2の運転支援処理において、接近判断部33の判断結果により、自車両15と交差点5との距離が所定距離範囲内となったことを認識し、かつ横断判断部34の判断結果により、小型車両16等が交差点5の左側において道路2を交差点5の手前側から向こう側へ横断していることを認識する。これらの認識により、自車両15と小型車両16等とが交差点5の向こう側に同時に到達する可能性が高いことを認識することができる。例えば、小型車両16等が、交差点5の向こう側の道路と交差点5との境界線よりも3m手前の位置(すなわち、道路2の道幅が6mであるとすると道路2の中央位置)を当該境界線へ時速5kmで直進したとする。これと同時に、自車両15が、当該境界線よりも25m手前の位置を当該境界線へ時速40kmで直進したとする。この場合、両車両は当該境界線にほぼ同時に到達する。
また、運転支援装置31は、第1の運転支援処理において、横断判断部34の判断結果により、交差点5の左側に道路2を横断するための横断歩道10または自転車横断帯があることを認識し、かつ小型車両16等が交差点5の手前側の左側において交差点5または道路2の直前に停止していることを認識する。これにより、小型車両16等が道路2を交差点5の手前側から向こう側へ横断しようとしていることを高精度に認識することができる。すなわち、交差点5の左側に道路2を横断するための横断歩道10または自転車横断帯があり、かつ小型車両16等が交差点5の手前側の左側において交差点5または道路2の直前に停止している場合、その小型車両16等はその横断歩道10上または自転車横断帯上を移動する可能性が高い。したがって、交差点5の左側に道路2を横断するための横断歩道10または自転車横断帯があることと、小型車両16等が交差点5の手前側の左側において交差点5または道路2の直前に停止していることとを認識することにより、小型車両16等が道路2を交差点5の手前側から向こう側へ横断しようとしていることを高精度に認識することができる。
また、運転支援装置31の通行障害判断部36は、交差点5の向こう側の左隅部に、通行障害12として、陥没、隆起、水溜まり、砂溜まり、凍結または大きな石等があるか否かを判断する。小型車両16等が、陥没や、水溜まり、砂溜まりを通り抜け、または隆起や大きな石を乗り越え、または氷の上を通ることは危険である。したがって、小型車両16等は、通常、交差点5の向こう側の左隅部にある陥没、隆起、水溜まり、砂溜まり、凍結または大きな石等を避けて進み、その結果、交差点5の中央側に寄り、自車両15と接触し易い状態になる。したがって、通行障害判断部36の判断結果により、交差点5の向こう側の左隅部に陥没、隆起、水溜まり、砂溜まり、凍結または大きな石等があることを認識することにより、交差点5の向こう側へ移動する小型車両16等が交差点5の中央側に寄って自車両15と接触し易い状態になる可能性が高まることを高精度に認識することができる。
また、運転支援装置31の横断判断部34が第1の運転支援処理(図4中のステップS3)または第2の運転支援処理(図5中のステップS12)において認識する小型車両には、自転車の他、電動車いす(または電動カート)が含まれる。これにより、運転支援装置31によれば、電動車いすと自車両15との急接近または接触を防止することができる。したがって、高齢化社会における予防安全を図ることができる。すなわち、一般に、電動車いすの運転者は、注意力が低下した高齢者であることが多い。このような運転者においては、高齢でない成人の運転者と比較して、交差点5の向こう側の左隅部にある水溜まり等を避ける際に、後方を確認せずに交差点5の中央側に寄ることが多いと考えられる。したがって、高齢者の増加により、道路を走行する電動車いすの数が増加した場合には、交差点5における電動車いすと自車両15との急接近または接触の危険性が高まり、それゆえ、交差点5における電動車いすと自車両15との急接近または接触を防止する要請が高まる。運転支援装置31によれば、この要請に応じることができ、高齢化社会における予防安全を図ることができる。
また、本実施例で述べたように、運転支援装置31を自動運転車両(自車両15)に適用することにより、交差点の隅切りが傷んでおり、そこに水溜まり等が形成されているという個別的な状況において、自動運転車両の走行を的確に制御し、予防安全を図ることができる。
なお、上述した実施例において、道路1において交差点5の手前側を走行していた自車両15が停止線8の前後で停止した場合には第1の運転支援処理により自車両15の運転支援を行い、そうでない場合には第2の運転支援処理により自車両15の運転支援を行うこととした。しかしながら、道路1の左側車線7において交差点5の手前側を、自車両15を含む複数の車両が走行しており、それら複数の車両が停止線8の前後の位置から一列に整列して停止した場合において、自車両15が先頭から2番目または3番目の位置に停止した場合には、第1の運転支援処理により自車両15の運転支援を行うようにしてもよい。
また、本発明の実施例の運転支援装置31は、図1または図2に示すような十字路の交差点に限らず、図7(1)に示すように、道路51(第1の道路)の途中に道路52(第2の道路)の端部が交わる丁字路の交差点55においても、上述した第1の運転支援処理および第2の運転支援処理による運転支援を行うことができる。また、本発明の実施例の運転支援装置31は、図7(2)に示すように、道路62(第2の道路)の一方の側から道路61(第1の道路)の端部が交わり、道路62の他方の側から道路63(第3の道路)の端部が交わり、道路61の端部と道路63の端部とが道路62を挟んで概ね向かい合っている交差点65においても、上述した第1の運転支援処理および第2の運転支援処理による運転支援を行うことができる。なお、図7(2)に示す交差点65の場合、道路63が交差点65の向こう側の道路に当たる。また、本発明の実施例の運転支援装置31は、信号機のない交差点においても、上述した第1の運転支援処理および第2の運転支援処理による運転支援を行うことができる。
また、本発明の運転支援装置31は、自車両が自動運転のレベルが3以上の自動運転車両である場合にも適用することができる。自動運転レベルが高い場合(例えばレベル4以上である場合)には、第1の運転支援処理のステップS7、または第2の運転支援処理のステップS16において、自車両と小型車両との接触を走行制御装置23の制御により回避することが困難な場合を除き、警報装置22からの警報出力を行わずに、自車両の減速または停止の制御を行うようにしてもよい。
また、本発明の運転支援装置31は、自車両が手動運転車両(自動運転レベルが0の自動四輪車等)にも適用することができる。この場合には、第1の運転支援処理のステップS7、または第2の運転支援処理のステップS16において、警報装置22からの警報出力のみを行うようにする。
また、本発明の運転支援装置31は、自車両が鞍乗型車両である場合でも適用することができる。これにより、ヘルメットの着用により視野が狭くなりがちである運転者の運転を支援することができ、予防安全を図ることができる。
また、小型車両は、自転車および電動車いすに限らず、歩道や、自転車の通行帯を時速4km〜15km程度で走行することを想定して造られた他の車両でもよい。
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う運転支援装置もまた本発明の技術思想に含まれる。