JP2019079672A - Nb3Al超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材、及びNb3Al超伝導線材用の前駆体線材の熱処理方法 - Google Patents

Nb3Al超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材、及びNb3Al超伝導線材用の前駆体線材の熱処理方法 Download PDF

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【課題】 Nb3Al超伝導線材用の前駆体線材の急熱急冷処理において、線材表面に硬い粒状のNb−Ga化合物が生成されることを防止すること。【解決手段】 NbとAlの複合体と、この複合体周囲に形成された高融点金属の被覆層とを有するNb3Al超伝導線材用の前駆体線材であって、この前駆体線材に急熱急冷処理を施すことによって生成された、前記複合体に基づいたNb‐Al過飽和固溶体を有するNb3Al超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材において、前記前駆体線材の表面に形成された薄い酸化皮膜を有すると共に、前記、前駆体線材表面に粒状のNb−Ga化合物が生成されていないことを特徴とするNb3Al超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材。【選択図】図2

Description

本発明は、NbAl超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材、及びNbAl超伝導線材用の前駆体線材の熱処理方法に関する。より詳しくは、Nb及びAlを含むフィラメント領域と、該フィラメント領域の周囲を覆うバリア層を有するシングル線を複数備えたNbAl超伝導線材用の前駆体線材の熱処理方法、及びこの前駆体線材を用いたNbAl超伝導線材に関する。
特性に優れた化学量論組成比に近いNbAl超伝導線材を提供するにあたり、真空中で短時間通電加熱と液体金属ガリウムによる急冷を連続的に実施する急熱急冷処理は有効な手段である(例えば、特許文献1〜4参照)。急熱急冷処理では、2000℃近傍の高温加熱を短時間行い、次いで50℃程度の温度に保たれた液体金属ガリウム浴に浸漬して急冷することで、NbAlの化学量論組成比を保った過飽和固溶体を生成させる。その後に800℃程度の追加熱処理で化学量論組成比に近いA15型NbAl超伝導化合物へ相変態させる。これまでの急熱急冷処理は、2000℃の高温加熱を伴うために著しい酸化反応が起こって線材が焼き切れる等の問題が予想され、真空中で行うことが通例であった。例えば、本製法について初めて報告された文献(非特許文献1)や、イタリアのグループから同製法について報告された文献(非特許文献2)など多くの非特許文献において、急熱急冷処理は10−5Torr以下の高真空中で実施するとの明瞭な記載がある。
さらに通電加熱温度は銅の融点をはるかに超えるため、実用上不可欠な安定化銅を含んだ線材の急熱急冷処理は難しい。そこで、通常は急熱急冷処理後に安定化銅を付与することになり、具体的には銅箔のクラッド圧延、銅イオンプレーティング、銅電解めっきなどの手法が用いられる。安定化銅を付与するためのいずれの手法においても、強固な密着性を確保する上で最も重要になるのが複合前の線材の表面状態である。
急熱急冷処理において、線材は高温の状態で金属ガリウムに突入するために、表面材質のニオブとガリウムが著しく反応して、線材表面の所々にNb−Ga化合物が粒状に生成される。線材表面を汚染しているNb−Ga化合物は安定化銅を複合するために除去されなければならないが、非常に硬いため、従来はワイヤーブラシや研磨紙などにより機械的に削り取ったり、フッ酸等により化学的に除去したりする煩雑な作業を必要としていた。またそれら煩雑な作業はNbAl超伝導線材の製造コストを引き上げる要因の1つにもなっていた。
特許2021986号公報 特許4005713号公報 特開2004−207013号公報 特開2000−090754号公報
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本発明は、急熱急冷処理において、急冷処理において前駆体線材が金属ガリウムに突入しても、線材表面にNb−Ga化合物が粒状に生成されることを防止した、NbAl超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材、及びNbAl超伝導線材用の前駆体線材の熱処理方法を提供することを目的とする。
[1] 本発明のNbAl超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材は、NbとAlの複合体と、この複合体周囲に形成された高融点金属の被覆層とを有するNbAl超伝導線材用の前駆体線材であって、この前駆体線材に急熱急冷処理を施すことによって生成された、前記複合体に基づいたNb‐Al過飽和固溶体を有するNbAl超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材において、
前記前駆体線材の表面に形成された薄い酸化皮膜を有すると共に、前記、前駆体線材表面に粒状のNb−Ga化合物が生成されていないことを特徴とする。
[2] 本発明のNbAl超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材において、好ましくは、前記複合体は、ジェリーロール法、RIT法(ロッド・イン・チューブ法)、CCE法(クラッドチップ押出法)、PIT法(粉末充填法)のいずれかの方法によって作製されるとよい。
[3] 本発明のNbAl超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材において、好ましくは、前記高融点金属は、Nb又はTaからなると共に、添加元素としてNi、Al、Ti、Co、GdもしくはFe又はこれらのいずれかの元素の合金又はCu合金からなる群から選択された元素又は合金を含むとよい。
[4] 本発明のNbAl超伝導線材は、[1]から[3]のNbAl超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材を変態熱処理したものである。
[5] 本発明の超伝導磁気エネルギー貯蔵装置、核磁気共鳴分析装置、医療用磁気共鳴診断装置、磁気分離装置、磁場中単結晶引き上げ装置、超伝導発電機、核融合炉用マグネット、又は高エネルギー粒子加速器用マグネットは、[4]のNbAl超伝導線材を用いるものである。
[6] 本発明のNbAl超伝導線材用の前駆体線材の熱処理方法は、NbとAlの複合体の周囲に高融点金属の被覆を形成した前駆体線材に急熱急冷処理を施すことによって、前記複合体に基づいたNb‐Al過飽和固溶体を生成させるNbAl超伝導線材用の前駆体線材の熱処理方法において、
前記急熱急冷処理の急熱処理において、1700℃〜2100℃の急熱処理を大気中で行うことで、前駆体線材表面に薄い酸化皮膜が形成される工程と、
前記急熱急冷処理の急冷処理において、前駆体線材表面での粒状のNb−Ga化合物の生成を防止する工程と、を備えることを特徴とする。
[7] 本発明のNbAl超伝導線材の製造方法は、[6]のNbAl超伝導線材用の前駆体線材の熱処理方法で熱処理された前駆体線材を変態熱処理することによって、前記Nb‐Al過飽和固溶体に基づくNbAl相を析出させることを特徴とする。
本発明では、急熱急冷処理を大気中で行うことで、前駆体線材表面に薄い酸化皮膜が形成され、硬い粒状のNb−Ga化合物の生成を防止する。本発明により、Nb−Ga化合物を除去するための煩雑な作業が無くなるだけでなく、且つ、急熱急冷処理装置そのものの高価な真空チャンバーや排気系システムを不要にして劇的に簡素化し、装置価格も大幅に安価なものとなる。
本発明によるNbAl超伝導線材の前駆体線材製造の加工経緯説明図であり、ジェリーロール法の場合を示している。Aは部分拡大図を示す。 図1の実施形態において使用される急熱急冷処理装置の一例を示す構成図である。 図1および図2の実施形態における製造プロセス図である。 急熱急冷処理前のNb/Al前駆体線材の表面状態を示す図である。 本発明の一実施の形態を示す、大気中で急熱急冷処理を行ったNb/Al前駆体線材の表面状態を示す図である。 本発明の比較例を示す、従来のNbAl超伝導線材用の前駆体線材の熱処理方法に用いられる、急熱急冷処理装置の一例を示す構成図である。 本発明の比較例を示す、真空中で急熱急冷処理を行ったNb/Al前駆体線材の表面状態を示す図である。
次に、本発明によるNbAl系超伝導線およびその製造方法における実施の形態について説明する。図1は、本発明によるNbAl超伝導線材の前駆体線材製造の加工経緯説明図であり、ジェリーロール法の場合を示している。
図1(イ)において、1は、工業用純Nbシート2と工業用純Alシート3を積層し、これを工業用純Nb製の中心材4に隙間なく巻き付けることによって構成したジェリーロール形式の複合体を示す。5は複合体1上に静水圧押出によりNb管を被せることによって設けられた工業用純Nb製の被覆を示し、この被覆5の上にはCu被覆6が同様にして形成され、これによって複合素線7とされる。
図1(ロ)は、複合素線7をダイス伸線により断面6角形に減面加工し、その後、Cu被覆6を除去することによって製造したシングル線材8の構造を示したもので、6角形による密接集合が可能な構造となっている。
図1(ハ)は、Nb製の一括被覆9とCu‐Ni合金被覆10とをシングル線材8の集合束の上に形成することによって得られた複合線材11の構造を示す。この複合線材11は、ダイス伸線により所定の寸法に減面加工された後、外周のCu‐Ni合金被覆10が除去され、これにより所定寸法のマルチ複合線材とされる。
図1(ニ)は、以上により得られたマルチ複合線材16を加熱し、冷却し、さらに、再加熱することによって製造したNbAl系超伝導線の断面構造を示したもので、最初の加熱とそれに続く冷却とは、以下に説明する装置を使用して行われた。 なお、図中、12はNbAl超伝導部、13と14は、いずれもNbから構成された中心材マトリックスと外周部マトリックスを示す。
図2は、加熱および冷却に使用された装置の概要を示したもので、15はマルチ複合線材16を送り出すための供給リール、17、18は電極ローラ、19は内部に冷却剤としての液体Ga20を収容した冷却槽を示し、液体Ga20の中には電極ロール18が浸漬させられている。21は巻取リール、22は電源、23は抵抗Rの両端の電位差から電流を測定する電流値測定リード線24と、電極ローラ17、18間の電圧を測定する電圧測定リード線25とを備えた記録計、26はガイドローラを示す。
供給リール15から送り出されたマルチ複合線材16は、電極ローラ17と18を通過する間に2000℃で0.1秒間通電加熱され、その後、引き続き液体Ga20によって5000K/秒の冷却速度で冷却された後、巻取リール21に巻き取られる。ここで、急熱急冷処理は、加熱を1800〜2100℃で、0.1〜10秒行った後、500℃以下に急冷して行うのが好ましい。これにより、マルチ複合線材を構成するAlとNbとが反応して、過飽和固溶体が形成される。
巻き取られたマルチ複合線材16は、変態熱処理工程において800℃で10時間再加熱され、これによりNbAlを析出させられ、所定のNbAl系超伝導線となる。変態熱処理工程では、好ましくは600〜1000℃、典型的には800℃で、10時間程度の熱処理により実施することができる。変態熱処理は、過飽和固溶体を有するマルチ複合線材の再加熱処理のことであり、これにより最終形状を備えたNbAl超伝導線材が製造される。
図3は、以上の超伝導線製造プロセスをフローチャートにまとめたものである。
(実施例)
図4は、本発明の一実施の形態を示す、急熱急冷処理前のNb/Al前駆体線材の表面状態を示す図である。前駆体線材の表面の材質はニオブであり、外径は1.37mmである。
図5は、大気中で急熱急冷処理を行ったNb/Al前駆体線材の表面状態を示す図である。急熱急冷時の印加電圧は10.5Vで、線材は約2000℃まで加熱した。急熱急冷処理を行ったNb/Al前駆体線材の表面状態では、ニオブ−ガリウム化合物の生成は一切認められない。
(比較例)
図6は、本発明の比較例を示す、従来のNbAl超伝導線材用の前駆体線材の熱処理方法に用いられる、急熱急冷処理装置の一例を示す構成図である。なお、図6において、前記図2と同一作用をするものには、同一符号を付して説明を省略する。
ここでは、急熱急冷処理装置の全体が、例えば2x10−5Torr程度の真空状態となっている。
図7は、真空中で急熱急冷処理を行ったNb/Al前駆体線材の表面状態を示す図である。急熱急冷時の印加電圧は10.5Vで、線材は約2000℃まで加熱した。線材表面は冷媒の金属ガリウムと反応して所々に硬いニオブ−ガリウム化合物が生成し、それらは線材表層を一部浸食して強固に付着している。
そこで、後工程として、線材表層のニオブ−ガリウム化合物を剥離させる追加工程が必要となる。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、上記の実施の形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態及び実施例の項で説明した特徴の組み合わせの全てが本発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
例えば、上記の実施形態においては、NbAl超伝導線材用の前駆体線材の製造工程として、ジェリーロール法の場合を示してあるが、RIT法(ロッド・イン・チューブ法)、CCE法(クラッドチップ押出法)、PIT法(粉末充填法)等の他の慣用されている製造方法を用いてよい。
また、上記の実施形態においては、NbとAlの複合体の周囲に高融点金属の被覆を形成した前駆体線材として、工業用純Nbシートと工業用純Alシートを積層し、これを工業用純Nb製の中心材に隙間なく巻き付けることによって構成したジェリーロール形式の複合体に、高融点金属の被覆としてNb管を被せる場合を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば高融点金属がNb又はTaからなると共に、添加元素としてNi、Al、Ti、Co、GdもしくはFe又はこれらのいずれかの元素の合金又はCu合金からなる群から選択された元素又は合金を含むバリア層を設けても良い。
本発明のNbAl超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材、及びNbAl超伝導線材用の前駆体線材の熱処理方法によれば、急熱急冷処理を大気中で行うことで、前駆体線材表面に薄い酸化皮膜が形成され、硬い粒状のNb−Ga化合物の生成を防止できる。本発明により、Nb−Ga化合物を除去するための煩雑な作業が無くなるだけでなく、且つ、急熱急冷処理装置そのものの高価な真空チャンバーや排気系システムを不要にして劇的に簡素化し、装置価格も大幅に安価なものとできる。
1 複合体
2 Nbシート
3 Alシート
4 中心材
5 被覆
6 Cu被覆
7 複合素線
8 シングル線材
9 一括被覆
10 Cu‐Ni合金被覆
11 複合線材
12 Nb3 Al超伝導部
13 中心材マトリックス
14 外周部マトリックス
15 供給リール
16 マルチ複合線材
17、18 電極ローラ
19 冷却槽
20 液体Ga
21 巻取リール
22 電源
23 記録計
24 抵抗Rの両端の電位差から電流を測定する電流値測定リード線
25 電極ローラ17、18間の電圧を測定する電圧測定リード線
26 ガイドローラ

Claims (7)

  1. NbとAlの複合体と、この複合体周囲に形成された高融点金属の被覆層とを有するNbAl超伝導線材用の前駆体線材であって、
    この前駆体線材に急熱急冷処理を施すことによって生成された、前記複合体に基づいたNb‐Al過飽和固溶体を有するNbAl超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材において、
    前記前駆体線材の表面に形成された薄い酸化皮膜を有すると共に、前記、前駆体線材表面に粒状のNb−Ga化合物が生成されていないことを特徴とするNbAl超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材。
  2. 前記複合体は、ジェリーロール法、RIT法、CCE法、PIT法のいずれかの方法によって作製されることを特徴とする請求項1に記載のNbAl超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材。
  3. 前記高融点金属は、Nb又はTaからなると共に、添加元素としてNi、Al、Ti、Co、GdもしくはFe又はこれらのいずれかの元素の合金又はCu合金からなる群から選択された元素又は合金を含むことを特徴とする請求項第1項あるいは第2項記載のNbAl超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材。
  4. 請求項1乃至3に記載のNbAl超伝導線材用の急熱急冷処理済みの前駆体線材を変態熱処理したNbAl超伝導線材。
  5. 請求項4に記載のNbAl超伝導線材を用いた超伝導磁気エネルギー貯蔵装置、核磁気共鳴分析装置、医療用磁気共鳴診断装置、磁気分離装置、磁場中単結晶引き上げ装置、超伝導発電機、核融合炉用マグネット、又は高エネルギー粒子加速器用マグネット。
  6. NbとAlの複合体の周囲に高融点金属の被覆を形成した前駆体線材に急熱急冷処理を施すことによって、前記複合体に基づいたNb‐Al過飽和固溶体を生成させるNbAl超伝導線材用の前駆体線材の熱処理方法において、
    前記急熱急冷処理の急熱処理において、1700℃〜2100℃の急熱処理を大気中で行うことで、前駆体線材表面に薄い酸化皮膜が形成される工程と、
    前記急熱急冷処理の急冷処理において、前駆体線材表面での粒状のNb−Ga化合物の生成を防止する工程と、
    を備えることを特徴とするNbAl超伝導線材用の前駆体線材の熱処理方法。
  7. 請求項6に記載のNbAl超伝導線材用の前駆体線材の熱処理方法で熱処理された前駆体線材を変態熱処理することによって、前記Nb‐Al過飽和固溶体に基づくNbAl相を析出させるNbAl超伝導線材の製造方法。
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