JP2019050669A - プラントおよびプラントの運転方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、発電機の運転期間中では、上記のループ電流によって発生する過熱温度を、発電機固定子の積層鉄心端または電機子コイルに設置される温度計によって検知できる可能性はある。しかし、温度計が設置される限られた範囲でしか異常を検出できない。
以下では発電プラント(単に、プラントと称することがある)の発電機固定子の異常の検出に適用する例について説明するが、電動機固定子を含む各種プラントの回転電機の固定子の異常の検出にも適用できる。
発電プラントの発電機固定子の積層鉄心または発電機固定子の電機子コイルに異常が発生した場合、異常により生じるループ電流により過熱が発生し、発電機固定子の損失が正常時より増加する。
そこで、本発明の実施形態では発電機回転子の駆動機(例えば蒸気タービン)の出力、または発電機回転子の回転数の時間降下率を監視することで、上記の損失の増加を検出する。発電機回転子は、界磁コイルを有し、駆動機により駆動される。各実施形態のプラントは、駆動機と、駆動機により駆動されるとともに電力系統に接続可能に設けられた回転電機と、回転電機の回転子の界磁コイルの界磁状態を制御する界磁制御手段と、回転電機の固定子の異常の有無を判定する判定手段と、を備える。界磁制御手段は、界磁コイルを、回転電機が電力系統から切り離されて電気出力が定格電圧かつ無電流である定格電圧無電流状態となるように界磁することができるように構成される。また、判定手段は、定格電圧無電流状態での駆動機の出力または回転電機(駆動機)の回転数に基づいて固定子の異常の有無を判定できるように構成される。
駆動機が発電機回転子を定格回転数で駆動するとき、この駆動機は発電機固定子の正常時の出力に加え、発電機固定子の異常により発生する損失分も出力する必要がある。このため、発電機回転子の回転数が定格回転数で一定となるように駆動する際、発電機固定子に異常がある場合には駆動機の出力が正常時より増加する。
そこで、後述する第1および第2の実施形態では、発電機が電力系統と切り離され、発電機の電気出力が定格電圧かつ無電流となる定格電圧無電流状態の場合について、この駆動機の出力に基づいて、発電機固定子の異常によって生じる損失の増加を検出することについて説明する。
そこで、後述する第3の実施形態では、発電機が電力系統と切り離されて発電機回転子の駆動機による駆動を停止した状態で、発電機回転子の界磁を一定時間継続することで定格電圧無電流状態とした時の発電機回転子の回転数の時間降下率に基づいて、発電機固定子の異常によって生じる損失の増加を検出することについて説明する。
次に、第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態におけるプラントの構成を模式的に示す図である。
図1に示すように、第1の実施形態におけるプラントは、蒸気タービンなどの駆動機1、発電機2、界磁制御手段3、判定手段4を有する。
発電機2は、界磁コイルを含む回転子および固定子を有し、駆動機1に駆動されるとともに電力系統に接続可能に設けられる。
界磁制御手段3は、発電機2が電力系統から切り離されて電気出力が定格電圧かつ無電流である定格電圧無電流状態に界磁コイルを界磁する。
判定手段4は、定格電圧無電流状態の駆動機1の出力値に基づいて、固定子の異常の有無を判定する。
図2に示すように、第1の実施形態における判定手段4は、入力部(蒸気タービン入力(圧力P1))41、入力部(蒸気タービン入力(温度T))42、入力部(蒸気タービン入力(蒸気流量(単位時間に流れる流量)Q))43、入力部(復水器真空度P2)44、演算装置45、比較器47、記憶装置(蒸気タービン出力正常値)48、警報出力部49を備える。
また、記憶装置48は、例えば不揮発性メモリなどの記憶装置として実現することができる。
第1の実施形態では、発電機2が電力系統と切り離された状態で発電機2が定格回転数などのあらかじめ定められた一定の回転数となるように駆動機1により制御され、かつ、発電機(回転電機)2の電気出力が定格電圧かつ無電流であることを前提条件とする。
なお、界磁制御手段3が駆動機1の回転数を制御するように構成してもよく、また、駆動機1の回転数を制御する回転数制御装置の一部分として界磁制御手段3を設けても構わない。
判定手段4は、演算装置45と比較器47と警報出力部49を備える。
演算装置45は、S11〜S14で入力した結果を用いて蒸気タービン出力値を演算する(S15)。
警報出力部49は、この信号を受けると、発電機固定子の積層鉄心または発電機固定子の電機子コイルに異常があることを示す警報(例えば音声)を出力する(S17)。
よって、発電機の固定子の損傷が拡大する前に高感度で発電機固定子の異常を検出することができる。つまり、固定子の異常を早期に判定・検出することができる。
次に、第2の実施形態について説明する。以降の実施形態における、第1の実施形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図4は、第2の実施形態における判定手段の機能構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、第2の実施形態における判定手段4は、入力部(軸トルクTr)50、演算装置45a、比較器47、記憶装置(蒸気タービン出力正常値)48、警報出力部49を備える。
第1の実施形態と同じく、第2の実施形態では、発電機2が電力系統と切り離された状態で発電機2が定格回転数などのあらかじめ定められた一定の回転数となるように駆動機1により制御され、かつ、発電機(回転電機)2の電気出力が定格電圧かつ無電流であることを前提条件とする。
界磁制御手段3による制御がなされると、判定手段4は、界磁制御手段3からの制御完了信号の入力などにより、条件が定格電圧無電流状態にあることを検知する。この条件において、判定手段4の演算装置45aは、軸トルクTrの計測結果を入力部50から入力する(S21)。
演算装置45aは、S21で入力した結果を用いて蒸気タービン出力値を演算する(S22)。
警報出力部49は、この信号を受けると、発電機固定子の積層鉄心または発電機固定子の電機子コイルに異常があることを示す警報(例えば音声)を出力する(S24)。
よって、発電機の固定子の損傷が拡大する前に高感度で発電機固定子の異常を検出することができる。つまり、固定子の異常を早期に判定・検出することができる。
次に、第3の実施形態について説明する。
図6は、第3の実施形態におけるプラントの構成を模式的に示す図である。
図6に示すように、第3の実施形態におけるプラントは、蒸気タービンなどの駆動機1、発電機2、界磁制御手段3、判定手段4aを有する。
判定手段4aは、発電機2の回転数に基づいて、固定子の異常の有無を判定する。
図7に示すように、第3の実施形態における判定手段4aは、入力部(発電機回転子の回転数の時間降下率R)51、比較器47、記憶装置(発電機回転子の回転数の時間降下率Rの正常値)52、警報出力部49を備える。
入力部51は、図示しない回転数センサにより計測する、発電機回転子の回転数の時間降下率の計測結果を入力する。
また、記憶装置52は、例えば不揮発性メモリなどの記憶装置として実現することができる。
第1、第2の実施形態と異なり、第3の実施形態では、発電機2が電力系統と切り離されて発電機回転子の駆動機1による駆動を停止した状態で発電機回転子の界磁を一定時間継続することにより、発電機(回転電機)2の電気出力が定格電圧かつ無電流となる定格電圧無電流状態とすることを前提条件とする。
このような状態は、例えば発電プラントにおいてプラントの停止時に発電機2を電力系統から切り離し(解列)、駆動機1である蒸気タービンへの蒸気の供給を遮断し駆動を停止する際などの状態である。
警報出力部49は、この信号を受けると、発電機固定子の積層鉄心または発電機固定子の電機子コイルに異常があることを示す警報(例えば音声)を出力する(S33)。
よって、発電機の固定子の損傷が拡大する前に高感度で発電機固定子の異常を検出することができる。つまり、固定子の異常を早期に判定・検出することができ、発電機固定子の異常の判定が可能となる。
なお、第3の実施形態において、回転電機を発電機ではなく電動機とする場合、回転電機(電動機)が駆動機を兼ねることとなる。
Claims (7)
- 駆動機と、
界磁コイルを含む回転子および固定子を有し、前記駆動機に駆動されるとともに電力系統に接続可能に設けられる回転電機と、
前記回転電機が前記電力系統から切り離されて電気出力が定格電圧かつ無電流である定格電圧無電流状態に前記界磁コイルを界磁する界磁制御手段と、
前記定格電圧無電流状態の前記駆動機の出力値および前記回転電機の回転数の少なくともいずれかに基づいて、前記固定子の異常の有無を判定する判定手段と、
を備えるプラント。 - 前記界磁制御手段は、前記回転電機の回転数が一定となるよう制御された状態で、前記界磁コイルを前記定格電圧無電流状態に界磁するよう構成され、
前記判定手段は、前記駆動機の出力値に基づいて前記固定子の異常を判定する
請求項1記載のプラント。 - 前記駆動機は蒸気タービンであり、
前記蒸気タービンの蒸気流量、蒸気温度、蒸気圧力、および復水器真空度をそれぞれ入力する第1の入力手段と
前記蒸気タービンからの蒸気を導入する復水器の真空度を入力する第2の入力手段とをさらに備え、
前記第1および第2の入力手段により入力された結果を用いて前記蒸気タービンの出力値を演算する演算手段、
を備える請求項2記載のプラント。 - 前記駆動機と前記回転電機の回転子とを接続する軸上の軸トルクに基づいて前記駆動機の出力値を演算する演算手段、
を備える請求項2記載のプラント。 - 前記界磁制御手段は、前記駆動機による駆動を停止した状態で、前記界磁コイルを前記定格電圧無電流状態に界磁するよう構成され、
前記判定手段は、前記回転電機の回転数の時間変化に基づいて前記固定子の異常を判定する
請求項1記載のプラント。 - 界磁コイルを含む回転子および固定子を有し電力系統に接続可能に設けられた回転電機を駆動機により一定の回転数となるように駆動する駆動ステップと、
前記回転電機が前記電力系統から切り離されて電気出力が定格電圧かつ無電流である定格電圧無電流状態に前記界磁コイルを界磁する界磁ステップと、
前記定格電圧無電流状態の前記駆動機の出力値および前記回転電機の回転数の少なくともいずれかに基づいて、前記固定子の異常の有無を判定する判定ステップと
を備えるプラントの運転方法。 - 前記界磁ステップは、前記駆動ステップを終了した後に行なわれ、
前記判定ステップは、前記回転電機の回転数の時間変化に基づいて前記固定子の異常を判定する
請求項6記載のプラントの運転方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017173257A JP2019050669A (ja) | 2017-09-08 | 2017-09-08 | プラントおよびプラントの運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2021000513A Division JP7035228B2 (ja) | 2021-01-05 | 2021-01-05 | プラント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2019050669A true JP2019050669A (ja) | 2019-03-28 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2017173257A Abandoned JP2019050669A (ja) | 2017-09-08 | 2017-09-08 | プラントおよびプラントの運転方法 |
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2017
- 2017-09-08 JP JP2017173257A patent/JP2019050669A/ja not_active Abandoned
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