(発明の詳細な説明)
さまざまな本発明の実施形態が、本明細書に示され、及び記載されているが、当業者にとっては、そのような実施形態が例示のみのために提供されていることが明白であろう。当業者には、本発明を逸脱することなく、膨大な数の変形、変更、及び置換が、思い浮かぶであろう。本明細書に記載される実施形態のさまざまな代替物が、本発明の実施において用い取得することを理解されたい。
本明細書において用いられる用語“モジュール”は、より大きな機器又は装置の部品になるために構成された、1つ以上の部品又は独立したユニットを含む、機器、構成要素、又は装置を指す。ある場合には、モジュールは別のモジュールからは独立して、及び独立して作用する。他の場合には、生物学的サンプルの検定等の1つ以上の任務を実行するために、モジュールは他のモジュール(例えば、モジュール内のモジュール)と連動して作用する。
本明細書において用いられる用語“サンプル取扱いシステム”は、サンプルを画像化すること、検出すること、位置決めすること、再度位置決めすること、保持すること、吸い上げること、及び堆積させることを、助けるために構成された機器又はシステムを指す。一実施例では、ピペット操作を行う能力を有するロボットが、サンプル取扱いシステムである。別の実施例では、(他の)ロボット能力を持っても、持たなくてもよい、ピペットがサンプル取扱いシステムである。サンプル取扱いシステムにより処理されたサンプルは、流体を含んでも、含まなくてもよい。サンプリング取扱いシステムは、体液、分泌物、又は組織を輸送する能力を有し得る。サンプリング取扱いシステムは、前記機器ないのサンプルである必要のない1つ以上の物質を輸送し得る。例えば、前記サンプル取扱いシステムは、1つ以上のサンプルと反応し得る粉体を輸送し得る。場合によっては、サンプル取扱いシステムは流体取扱いシステムである。前記流体取扱いシステムは、ポンプ及びさまざまな種類のバルブ又は限定はされないが、容積式ピペット、空気置換式ピペット及び吸引式ピペットを含み得るピペットを含み得る。前記サンプル取扱いシステムは、本明細書の他の部分に記載されるロボットの助けを借りてサンプル又は他の物質を輸送できる。
本明細書において用いられる用語“ヘルスケア提供者”は、医療及び/又は医療機器を前記被験者に提供する、医師又は他のヘルスケア専門家を指す。ヘルスケア専門家は、前記ヘルスケアシステムに関係する人又は組織を含み得る。ヘルスケア専門家の例としては、内科医(一般開業医、及び専門医を含む)、外科医、歯科医、聴覚学者、医療言語聴覚士、内科医助手、看護師、助産師、薬剤専門家(デンマークでの職名)/薬剤師、栄養士、療法士、心理学者、カイロプラクター、臨床オフィサー(南アフリカでの職名)、理学療法士、瀉血専門医、作業療法士、検眼医、緊急医療技術者、救急医療隊員、医学臨床検査技術者、医学人工装具技術者、X線技師、ソーシャルワーカー、及び広い範囲の特定の種類の健康ケアサービスを提供するために訓練された他の人的リソースを挙げることができる。ヘルスケア専門家は、処方を書くことを許可されていても、いなくてもよい。ヘルスケア専門家は、病院、ヘルスケア施設、及び他のサービス提供ポイントで働くか、若しくはそれらと提携しているか、又は更に学術的訓練、研究及び管理にあってよい。特定のヘルスケア専門家は、私的又は公的居所において、地域社会センター又は集合又は可動ユニットの位置において、患者にケア及び治療サービスを提供し得る。地域社会健康従事者は、正式のヘルスケア施設の外部で働くことができる。ヘルスケア・サービス・マネージャー、医療記録及び健康情報技術者及び他の支援作業者もヘルスケア専門家であるか、又はヘルスケア提供者と提携し得る。ヘルスケア専門家は、予防的、治癒的、促進的、又はリハビリ的健康ケアサービスを、個人、家族、又は地域社会に提供する個人、又は施設であることができる。
いくつかの実施形態では、前記ヘルスケア専門家は既に前記被験者と周知の間柄であるか、又は前記被験者と交信していてよい。前記被験者は、前記ヘルスケア専門家の患者であることができる。ある場合には、前記ヘルスケア専門家は、前記被験者が臨床検査を受けるための処方を与えることができる。前記ヘルスケア専門家は、前記ポイント・オブ・サービスの位置、又は臨床検査施設により遂行される臨床検査を受けることを、前記被験者に指示又は示唆し得る。一実施例では、前記ヘルスケア専門家は、前記被験者の一次診療医であることができる。前記ヘルスケア専門家は、前記被験者にとり任意の種類医師(一般開業医、紹介された臨床医、又は随意的に遠隔医療サービスを通じて選択、若しくは接続される前記患者自身の医師、及び/又は専門医を含む)であってよい。前記ヘルスケア専門家はヘルスケア専門家であってよい。
本明細書において用いられる用語“ラック”は、多重のモジュールを取付けるためのフレーム又は保存体を指す。前記ラックは、モジュールが前記ラックに締め付けられるか、又は係合されることを可能にするために構成されている。場合によっては、前記ラックのさまざまな寸法が、標準化される。一実施例では、モジュールの間の間隔は、少なくとも約0.5インチ、又は1インチ、又は2インチ、又は3インチ、又は4インチ、又は5インチ、又は6インチ、又は7インチ、又は8インチ、又は9インチ、又は10インチ、又は11インチ、又は12インチの倍数として標準化される。
生物学的サンプルの文脈において用いられる用語“細胞”は、一般的に個々の細胞が同様のサイズを持つものであって、限定されはされないが、小胞(リポソーム等の)、細胞、ビリオン、及びビーズ等の小粒子に結合された物質、ナノ粒子、又はマイクロスフェアを含むサンプルを包含する。特性としては、限定はされないが、サイズ;形状;細胞動作又は増殖等の時間的及び動的変化;粒状;前記細胞膜が完全なままか否か;内部の細胞内容物、限定はされないが、を含む、タンパク内容物、タンパク修飾、核酸内容物、核酸修飾物、オルガネラ内容物、核構造、核内容物、内部の細胞構造、内部小胞の内容物、イオン濃度、及びステロイド又は薬剤等の他の低分子の存在;及びタンパク質、脂質、炭水化物、及びその修飾物を含む細胞表面(細胞膜及び細胞壁の両方)のマーカーが挙げられる。
本明細書において用いられる“サンプル”は、文脈が明確に他のものを指示しない限り、オリジナルのサンプルの全体、又はその任意の部分を指す。
本発明は、サンプル又は健康パラメータの多目的分析のためのシステム及び方法を提供する。前記サンプルが収集されることができ、及び1つ以上のサンプル調製ステップ、検定ステップ、及び/又は検出ステップが機器上で生じる。本発明のさまざまな態様は、以下で説明される、特定の適用、システム、及び機器の任意のものに適用し得る。本発明はスタンドアロンのシステム又は方法、又はポイント・オブ・サービス・ヘルスケアを含むシステム等の、一体化されたシステムの一部として応用され得る。いくつかの実施形態では、前記システムは、超音波若しくはMRI等の外部に配向された画像化技術を含み得るか、又は統合されたイメージング及び他の健康検査又はサービスのために、外部周辺機器と一体化され得る。本発明の異なる態様が理解され、個別に、集合的に、又は互いの組合せとして実行されることを理解されたい。
本発明の一態様によると、多目的分析又は分析及び/又はサンプル取扱のためのシステムが提供され得る。
図1は、システムの実施例を図示する。システムは、サンプルを受取るために、及び/又は1つ以上のサンプル若しくはサンプルの種類の多目的分析を順次に若しくは同時に遂行するために構成された1つ以上のサンプル処理機器100を含み得る。分析は前記システム中で生じる。分析は、前記機器上で生じても、又は生じなくてもよい。システムは、1つ、2つ、3つ以上のサンプル処理機器を含む得る。前記サンプル処理機器は、相互に又は外部機器と通信状態にあっても、又はなくてもよい。分析は、前記外部機器上で生じても、又は生じなくてもよい。分析は、ソフトウエアプログラム及び/又はヘルスケア専門家の支援下に達成され得る。ある場合には、前記外部機器は制御装置110であってよい。
多目的分析のシステムは、1つ以上のサンプル処理機器の群を含み得る。サンプル処理機器の群は、1つ以上の機器100を含み得る。機器は、地理的、関連する組織、施設、部屋、ルーター、ハブ、ケアプロバイダによりグループ化されるか、又は任意の他のグループ化を有し得る。群内の機器は、相互に通信状態にあってもなくてもよい。群内の機器は1つ以上の外部機器と通信状態にあっても、又はなくてもよい。
サンプル処理機器は、1つ、2つ、又はそれより多いモジュール130を含み得る。モジュールは、前記機器に取外し可能に提供される。モジュールは、サンプル調製ステップ、検定ステップ、及び/又は検出ステップを達成する能力があり取得することができる。いくつかの実施形態では、それぞれのモジュールが、サンプル調製ステップ、検定ステップ、及び検出ステップを達成する能力があり取得することができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のモジュールが、ラック等の支持構造物120に支持され得る。ゼロ、1つ、2つ以上のラックが、機器に提供され得る。
モジュールは、サンプル調製ステップ、検定ステップ、及び/又は検出ステップを達成する能力を有し得る1つ、2つ以上の構成要素140を含み得る。モジュールは、サンプル調製ステップ、検定ステップ、及び/又は検出ステップを可能にし得る、試薬及び/又は容器若しくはコンテナーも含み得る。モジュール構成要素は前記サンプル調製ステップ、前記検定ステップ、及び/又は検出ステップを援助できる。機器はモジュールには提供されていない1つ以上の構成要素を含み得る。ある場合には、構成要素は、サンプル調製ステップ、検定ステップ、及び/又は検出ステップの1つのみに対して有用である。構成要素の実施例は、本明細書の他の部分において、より詳細に提供される。構成要素は1つ以上の従属構成要素を含み得る。
ある場合には、システムが1つ以上の機器の群を含み、機器の群が1つ以上の機器を含み、機器は随意的に、1つ以上のモジュールを含み得る1つ以上のラックを含むことができ、機器は1つ以上のモジュールを含むことができ、モジュール及び/又は機器1つ以上の構成要素を含むことができ、及び/又は構成要素は、1つ以上の前記構成要素の従属構成要素を含み得る場合には、階層が提供され得る。1つ以上の前記階層のレベルは随意であることができ、及び前記システムに提供されなくてもよい。代替方法として、本明細書に記載される全ての階層のレベルが、前記システム内に提供され得る。本明細書における1つの階層のレベルに適用される全ての議論は、他の階層のレベルにも適用される。
本発明の一態様によりサンプル処理機器が提供される。サンプル処理機器は、1つ以上の構成要素を含み得る。前記サンプル処理機器は、サンプルを受取るために、及び/又はサンプル調製ステップ、検定ステップ、及び/又は検出ステップ。前記サンプル調製ステップ、検定ステップの1つ以上を遂行するために構成されることができ、及び/又は検出ステップは人間の介入なしで自動化され得る。
いくつかの実施形態では、本明細書において提供されるシステムは、以下のように構成され得る:前記システムが、サンプル処理機器及び随意的に外部機器を含むことができる。前記外部機器は、例えば、遠隔サーバー又はクラウドに基づく計算インフラストラクチャーであり得る。前記サンプル処理機器は筐体を含み得る。機器の筐体内には、1つ以上のモジュールがあり得る。前記モジュールは、ラック又は他の支持構造に指示され得る。前記モジュールは、1つ以上の構成要素又はステーションを含み得る。モジュールの構成要素及びステーションは、例えば、検定ステーション、検出ステーション、サンプル調製ステーション、核酸検定ステーション、カートリッジ、遠心分離機、光ダイオード、PMT、分光光度計、光学的センサー(例えば、発光、蛍光、吸光度、又は比色のための)、カメラ、サンプル取扱いシステム、流体取扱いシステム、ピペット、熱的制御ユニット、制御装置、及び血球計算器を含み得る。モジュールの構成要素及びステーションは、モジュール中に再移動可能、又は挿入可能であり得る。前記モジュールの構成要素及びステーションは、構成要素又はステーションの一部分であるか、又はそれらにより支持され得る、1つ以上の副次的構成要素又は他の品目を含み得る。副次的構成要素は、例えば、検定ユニット、試薬ユニット、チップ、容器、磁石、フィルター、及びヒーターを含み得る。構成要素又はステーションの副次的構成要素は、再移動可能又は前記構成要素又はステーションに挿入可能であり得る。加えて、前記機器は、モジュールの一部であるか、又は前記機器中の別の部分(例えば筐体、ラックの上にあるか、又はモジュールの間)にある、制御装置、通信ユニット、電源ユニット、ディスプレー、サンプル取扱いシステム、流体取扱いシステム、プロセッサ、メモリ、ロボット、サンプル操作機器、検出ユニット等の1つ以上の追加的な構成要素を含み得る。前記システム又は機器は、1つ以上のカートリッジを有し得る。前記カートリッジは、機器に挿入可能であるか、又はそれから再移動可能であり得る。前記カートリッジは、例えば検定を遂行するための、又は生物学的サンプルのための試薬を含み得る。前記機器は、機器レベル及びモジュール・レベルの制御装置の、1つ又は両方を含む1つ以上の制御装置(例えば、前記機器レベルの制御装置が、特定の操作手順を特定のモジュール上で遂行するように命令させるために構成され、及び前記モジュール・レベルの制御装置が、前記構成要素又はステーションをサンプル調製、サンプル検定、又はサンプル検出のための特定のステップを実行することを命令するために構成されている場合)を含み得る。代替的方法としては、機器レベルの制御装置は、これらの機能の両方を遂行するために、モジュール及びモジュールの構成要素に接続され得る)。前記機器は、機器レベル及びモジュール・レベルのサンプル取扱いシステムの両方を含む1つ以上のサンプル取扱いシステムを含み得る(例えば、機器レベルのサンプル取扱いシステムが、サンプル又は構成要素を、モジュール間を移動するために構成され、モジュール・レベルのサンプル取扱いシステムが、サンプル又は構成要素をモジュール内で移動させるために構成される場合。代替的方法としては、機器レベルのサンプル取扱いシステムは、これらの機能の両方を遂行するために構成され得る)。前記サンプル処理機器は、外部機器との双方向通信にあることができるので、前記サンプル処理機器は、情報を外部機器に送信し、及び情報もその外部機器から受け取るするために構成される。前記外部機器は、例えば、プロトコルを前記サンプル処理機器に送信し得る。
いくつかの実施形態では、機器は、カートリッジを含み得る。前記カートリッジは、大きな機器から取外し可能であることができる。代替方法として、前記カートリッジは、前記機器に永久に固定されるか、又は一体化され得る。前記機器及び/又は前記カートリッジは、(両方とも)パッチ又はピル等の使い捨ての構成要素であることができる。いくつかの実施形態では、検定ステーションはカートリッジを含み得る。
カートリッジは、同じ検査の選択のために構成された汎用カートリッジであることができる。汎用カートリッジは、特定の検査のために、遠隔の、又は搭載されたプロトコルを介して動的にプログラムされ得る。ある場合には、カートリッジ搭載された全ての試薬を有することができ、及び随意的に双方向通信システムを介してサーバ側(又はローカルの)制御を受けることができる。そのような場合には、実質的に全ての検定試薬をオンボードでカートリッジ搭載し、そのような使い捨てのカートリッジを使用するシステムは、管類、置換可能な液体タンクを必要とせず、又は手作業でのメンテナンス、校正を要求する他の実施形態、及び手作業及び処理ステップの介入に起因する品質の劣化を蒙る必要がない。本明細書において提供される、システム又は機器に対して、1つ以上の検定に必要な全ての試薬をカートリッジ内に含むカートリッジは、前記機器又はシステムが前記機器内に、検定試薬又は使い捨ての物を有さないことを可能にする。
図75を参照し、カートリッジ9900の一実施形態について記載する。この実施形態は、を提供するために、前記カートリッジ9900上に複数の異なる領域9920〜9940があり得ることを示す。これらの要素の混合は前記カートリッジ9900を用いて遂行されるべき検定のタイプに依存する。非制限的な例として、前記カートリッジ9900は、1つ以上のサンプル容器、ピペット・チップ、顕微鏡キュベット、大容積ピペット・チップ、大容積試薬ウエル、大容積ストリップ、反応容器の直線状アレイを持つキュベット、丸い容器、キャップ除去チップ、遠心分離機容器、光学的測定のために構成された遠心分離機容器、核酸増幅容器を受け入れるための領域を有し得る。前述のいずれの物も、前記異なる領域9920〜9940の中にあることができる。いくつかは、チップ及び容器を、参照によりその全体が全ての目的で本明細書に組み込まれる、同一出願人による米国特許第8,088,593号に示されるカートリッジと同様のアレーに配列させ得る。
非制限的な例として、前記試薬は、前記カートリッジ中で異なることができ、及び限定はされないが、脂質パネル及びchem14パネル又は2つ以上の異なる臨床検査パネルの他の組み合わせなどの、検定パネルの少なくとも2つ以上のタイプを遂行するために望まれるものを少なくとも含むために選択され得る。例えば、いくつかのカートリッジは、核酸増幅、一般化学、免疫検定、又は血球計算からの少なくとも2つの異なる検定タイプを支持する試薬、希釈剤、及び/又は反応容器を有し得る。
前記カートリッジ構成要素の任意の1つ以上は、前記システムのサンプル取扱いシステムによりアクセス可能であることができる。前記カートリッジ中の異なるゾーンは、前記システム中で用いられるピペット・ヘッドのピッチと一致するために構成され得る。随意的に、いくつかのゾーンは、ピペット・ヘッドのピッチの倍数又は分数であるピッチになるように構成される。例えば、前記カートリッジいくつかの構成要素は、前記ピッチの1/3x、前記ピペット・ピッチの1/2xピッチ、その他は1xピッチ、その他は2xピッチにあり、更に他の物は4xピッチであることができる。
図75を未だに参照して、前記カートリッジの一平面上に構成要素が配置され得る一方で、他の物はより低いか、又はより高い平面に配置され得ることを理解されたい。例えば、いくつかの構成要素は、又は他の構成要素の下に配置され下方のより低い構成要素は、アクセス可能になる。この多層アプローチは、カートリッジ上の構成要素に関してより大きな充填密度を提供する。前記カートリッジ9900の上には、限定はされないが、前記システム中の前記カートリッジ受け取り位置の上の適合するスロットと係合するために構成されたレール9834の配置特徴もあり得る。前記カートリッジは、前記システムが、いったん前記システムにより前記カートリッジが認識されると前記カートリッジの構成要素と正確に係合することを可能にする登録特徴(物理的、光学的等)も有し得る。非制限的な例として、検定処理中に、構成要素は、前記カートリッジ9900から取り除かれるが、いくつかの実施形態は、統一された廃棄のために、全ての構成要素が、前記カートリッジへ戻ることを許容し得ることを理解されたい。随意的に、前記システムのいくつかの実施形態では、前記カートリッジを前記システムから排出する前に前記カートリッジに戻らなかった前記カートリッジの構成要素を廃棄するための廃棄領域、容器、シュート等を有し得る。いくつかの実施形態では、これらの領域は、前記システムの廃棄物を受け取るための専用領域であり得る。
さて図76を参照し、カートリッジ9901の別の実施形態について記載する。これは、減少した高さのカートリッジ9901を用い、その側壁は、減少した垂直の高さを有する。これらは、消耗品のより少ない物質の使用を提供し及び反応容器及び/又は試薬をもたらす。
さて図77を参照し、少なくともいくつかのカートリッジの更に別の特徴について記載する。図77は、蓋9970を有するカートリッジ9900の側面図を示し、前記蓋9970は、前記カートリッジ9900を前記システムに挿入すると再移動可能であり、及び前記カートリッジ9900が前記システムから取り外される場合には、カバーするために再係合する。そのような特徴は、前記カートリッジの構成要素の安全性及び保護(例えば、改ざん又は外部物質の不注意な導入を防止するため)を増加させるために有利であり得る。図77に見られるように、限定はされないが、前記カートリッジ9900の本体中の錠止め特徴9974を係合するスナップなどの係合特徴9972がある。限定はされないが、ピンなどの解放機構9976は、それが錠止め特徴9974に接触できる開口部中に挿入されることができ、及びそれを解放位置に移動させる。このことは、前記カートリッジ9900がシステム中に挿入されたときに前記蓋9970の一つの端を自動的に脱係合させる。随意的に、前記解放機構9976は、作動させるピンを有するために、前記蓋9970の解放は、前記システムが、前記錠止め特徴9974を開錠するときに基づく。非限定的な一実施例では、限定はされないが、ねじりスプリングなどの、スプリング機構9980は、自動的に前記蓋9970を、錠止め機構9974が脱係合されたときに、矢印9982により示されるように、吊り上げて開くことができる。前記カートリッジ9900を機器外に排出するときに、前記機器の外に出る、前記カートリッジ9900の動作は、それが閉鎖機器9984の下を通過する際に、開放位置にある前記蓋9970が、閉鎖機器9984(点線で示される)に水平に係合すること、又はさもなければ、それに取りつけられことを引き起こし、それが9986により示されるように、カートリッジ9900の動きに起因して、前記蓋9970を閉鎖位置に動かす。本実施形態では、前記スプリング機構9980は、開口部9978(図75を参照のこと)を介して、前記カートリッジ9900に係合される。
図78は、カートリッジ9900の上に係合する前記蓋9970の一実施形態の透視図を示す。この蓋は、前記カートリッジが前記システム内にない場合に、前記カートリッジ前内部のカートリッジ9900の様々な構成要素の全てを保持するために構成され得る。二重の係合特徴9972の使用は、より安全に前記蓋9970をカートリッジに保持し、及びカートリッジ錠止め機構と2つ以上の係合点を用いているために、ユーザーが不注意により前記蓋9970を開けてしまうことをより困難にする。図78中に見られるように、前記カートリッジ9900が、前記システム内に充填される前に前記カートリッジ9900中に前記サンプル容器が配置されることを許容する切り取り部分9988も存在する。非限定的な一実施例では、これは、前記カートリッジの使用を、これが単に前記サンプル容器を、前記カートリッジ9900内の1つの位置に配置することだけを許容するように単純化し、従ってサンプル充填のための前記ユーザーの前記カートリッジとの相互作用を、はるかに変化しにくく、また誤りが生じにくくする。前記蓋9970は、前記ユーザーの注意が、この実施形態では、開口部の鍵のある形状のために、特定の配向でしか挿入され得ない前記サンプル容器に、用意されている、利用可能な空のあるスロットに集中する代わりに、カートリッジ中の容器及び要素により気を取られることを防止するために不透明であることもできる。
図79を参照して、前記カートリッジ9900は、様々なチップ、容器、又は他の要素から過剰の液体を除くために用いられる吸収剤パッド組立品10000も含み得ることを理解されたい。一実施形態では、前記吸収剤パッド組立品10000は、スペーサー10002、吸収剤パッド10004、及び接着剤層10006を含む多層構成を有する。いくつかの実施形態は、限定はされないがアクリル又は他の同様の物質等の材料により形成され得る前記スペーサー層10002を有しても、又は有さなくてもよい。前記スペーサー10002中の開口部の形状は、隣接した開口部のための吸収剤パッド10004を汚染することなく前記チップの過剰の流体を清掃するために、限定はされないがピペットチップ等が、スペーサー層10002に入るための特徴を許容するためにサイズ付けされている。随意的に吸収剤物質10004は、単独又は接着剤若しくは他の物質と共に特定の試薬又は他のゾーンを覆うために用いられ、チップは、下部の試薬に達するために吸収剤物質10004を通して貫通することを理解されたい。このことは、チップの挿入及び/又は撤去の際に前記チップの外側の過剰の流体の除去を提供し、及び交差反応性の削減を支援し得る。一実施形態では、吸収剤物質のやぶれ得る膜に類似することができる。いくつかの実施形態は、直線状であり、及び遠位部分において円錐状ではないチップを用い得るために、チップ直径の変動に起因して吸収剤物質との接触を失うことが無く、チップの外側部分からの流体の完全ではない拭き取りをもたらす。
いくつかの実施形態では、チップは、そのチップの外側に過剰の流体を保持しないために構成されることができ、及び吸収剤パッドと共には用いられない。
図80を参照するが、前記カートリッジは、特定の機能様々なタイプの特殊化されたチップ又は要素も含み得ることを理解されたい。非制限的な例として、図80中に見られるように、サンプル調製チップ10050について記載する。サンプル調製チップのこの実施形態では、開口部10054において、前記チップ10050のプランジャー10052が、単一のミニチップ・ノズルと連結し;前記ピペット・ノズルは、このプランジャーが、ノズル上に、よりしっかりと留まることを許容する、真空を形成するために「引く」ために設定されることができる。本実施形態では、前記サンプル調製チップの10050の樽の部分10056は、空洞10058及び10060において、ピペットの2つのミニチップ・ノズルと連結する。この様式で、前記ピペットシステムは、その上にノズルを持つ複数のヘッドを、前記チップ10050のハードウエアを移動するため、及びプランジャー10052を用いて吸引するための両方のために用いる。
本実施形態では、前記チップ10050は、その上と下をガラス原料10072及び10074により結合される、樹脂部分10070を含み得る。ガラス原料物質は、サンプル精製化学に適合することができ、及び下流の検定中に何らのキャリー・オーバーの阻害をも浸出しない。随意的に、ガラス原料物質は、若しくはそのようなことを防止するために、表面を不動態化するべきである。随意的に、ガラス原料物質は、適切な孔を持つ多孔性であることができ、この樹脂は、その空洞の境界内に留まる。随意的に、ガラス原料は、樽及びガラス原料の間の連結が、典型的な操作流体圧に対抗して適正な位置を保持できるような、大きさに製造されなければならない。非制限的な例として、前記樹脂部分10070は、限定はされないが、修飾されない、及び化学的に修飾されたシリカ、ジルコニア、ポリスチレン又は磁気的ビーズを含む、選択された生体分子に最適に結合するようなものが選ばれ得る。
一実施形態では、前記チップ10050を使用する方法は、樹脂10070を介して結合バッファーと混合された、溶解された精製されていないサンプルを吸引することを含む。そのような実施例では、選択されたDNA又は生体分子は廃棄物中に分注される。前記方法は、結合されたサンプルをきれいにし、及び流体を廃棄物容器に分注するために洗浄緩衝液を吸引することを含み得る。このことは、きれいなサンプルを得るために必要なだけ複数回繰り返し得る。前記方法は、下流の検定に影響し得る、残りの溶媒及びいかなるキャリー・オーバーの阻害物をも除去するために、樹脂を乾燥させるための、加熱された空気の吸引及び分注を更に含み得る。随意的に、前記チップ10050は、結合された目的の分子を取り外すために、溶出緩衝液の吸引のために用いられることができ、及び適切な収集容器に分注する前に、溶出緩衝液が、樹脂を完全に飽和することを許容し得る。
いくつかの実施形態では、ピペット・チップは、前記ピペット・チップのサンプル取り込み部分とピペットの作動機構の道筋(例えば、ピストン・ブロック)の間に密封ができるように隔膜を含み得る。
いくつかの実施形態では、ピペット・ノズル及びピペット・チップは、前記ピペット・チップが、前記チップ(例えば、回転により)上にねじ止めされ得るように、ねじ山を有し得る。前記ノズルは、ねじ山前記チップを前記ノズルにねじ止めするために回転できるか、又は前記チップが、回転し得る。前記チップは、前記チップを前記ピペット・ノズルにねじ止めすると、前記ノズル上の適切な位置で「係止」され得る。前記チップは、前記ノズル、又は前記チップを、前記チップを前記ノズルに取りつけたものと反対方向に回転させることにより「開錠」させ得る。
図81A及び81Bを参照して、いくつかの実施形態では、前記カートは、動力学を増強、及び/又は混合物を加熱するために、局所的に熱を発生するための化学的反応パックなどの少なくとも1つの熱的機器9802を含む。前記化学的反応パックは、酢酸ナトリウム又は塩化カルシウムなどの化学物質を含み得る。このことは、用の前に、前記カートリッジ9800が、限定はされないが0°C〜8°Cの範囲等の冷蔵条件で、数日から数週間保存さは、約−20°C〜8°C、随意的に−10°C〜5°C、随意的に−5°C〜5°C、or随意的に2°Ct〜8°Cであり得る。非限定的な一実施例では、前記熱的パック9802は、少なくとも1月の間冷蔵状態にある。実施においては、酢酸ナトリウムは、化学的反応熱的パック9802中の化学物質中で用いられる。酢酸ナトリウム三水和物の結晶は、58.4°Cで融解し、水中に溶解する。それらが約100°Cまで加熱され、及び次いで放冷されると、この水溶液は過飽和になる。この溶液は、結晶を生成することなく室温まで冷却できる。過飽和した溶液が攪乱される場合に、結晶が生成される。結晶化の結合形成過程は発熱的である。融合の潜熱は、約264〜289kJ/kgである。この結晶化の事象は、金属ディスクをクリックして、固体の酢酸ナトリウム三水和物に再び結晶化することを引き起こす、核形成中心を生成させることにより引き起こされる。このことは、前記システム中のピペット又は前記機器中の他の作動により引き起される。代替的に、酢酸ナトリウムの結晶をその表面上に持ったピペットのチップ/針が、酢酸ナトリウムの箔のシールを貫通できる。このことも、結晶化を引き起こす。酢酸ナトリウムの代わりに、他の発熱的反応も用いられることができ、及びこれらの他の反応が除外されないことを理解されたい。1つの非制限的な実施例は、塩化ナトリウムが含まれるポリマー性粉末から形成される多孔性マトリクス中のマグネシウム/鉄合金を用いるものである。この反応は、水の添加により開始される。この水は、塩化ナトリウムを電解質溶液中に溶解させ、マグネシウム及び鉄が、それぞれ、陰極及び陽極として機能することを引き起こす。随意的に、マグネシウム−鉄合金及び水の間の、発熱的な酸化・還元反応が、水酸化マグネシウム、水素ガス及び熱を生成するために用いられ得る。随意的に、前記システム上で、ファン又は他の流れを発生する機器が、対流を提供するために用いられる。このファンは、カートリッジの下側、側面に沿って、又は随意的にカートリッジの最上部の上に配置され得る。
いくつかのカートリッジ9800は、2つ以上のヒーターを有し得ることを理解されたい。図81A及び81Bに見られるように、第二の熱的機器9804が、前記カートリッジ9800の一部分であることもできる。いくつかの実施形態では、前記ヒーター9802及び9804は、前記カートリッジ9800の特定の領域、特に温度に敏感な物質を含むか、又はそれらが特定の温度範囲で使用されるときに、より一貫した、若しくは正確な結果を提供する、容器、ウエル、又は他の特徴の温度を熱的に制御するために、配置され、及びその大きさに製造される。図81A及び81Bに見られるように、前記ヒーター9802及び9804は、カートリッジ中のそれらの位置を熱的に条件付け(加熱又は冷却)するために配置される。いくつかの実施形態では、前記ヒーター9802及び9804は、カートリッジ中の特定の試薬を熱的に条件付けするために配置される。限定はされないがアルミニウム銅等の熱的伝導物質も、前記カートリッジの特定の領域を優先的に熱的に条件付けするために前記カートリッジ内に取り込まれ得ることを理解されたい。非限定的な一実施例では、前記熱的伝導物質9806及び9808は、前記カートリッジとは異なる物質から形成されることができ、特定のピペット・チップ、試薬ウエル、希釈剤ウエル等を、受け入れるか適合するために形成されるか、又はさもなければそれらと接触するか、若しくはそれらの近くにあるために形状付けされる。いくつかの実施形態では、熱的条件付けを、前記カートリッジの他の領域により容易に伝播するために、前記熱的伝導物質は、前記熱的機器からは間隔を置いて配置された、それらの領域を、条件付けするために用いられ得る。随意的に、前記熱的伝導物質は、前記熱的パックの上の目的の領域にのみ配置され、及び前記カートリッジのいくつかの他の領域を熱的に条件付けするためだけに設計される。随意的に、いくつかの実施形態は、限定はされないが金属ビーズ又は他の熱的伝導物質等の熱的伝導物質を、前記カートリッジのポリマー性又は他の物質の中に統合できる。前記カートリッジ前記カートリッジ/機器の他の部品に影響を与えることなく温度制御により分離された領域(例えば、核酸検査のための高温を持つ領域)を持つことができる。
図82を参照し、別の実施形態では、レール9832を持つ前記カートリッジ受け取り位置9830は、マイクロ流体カートリッジ9810を含むカートリッジを受け入れるために構成される。この受動的流動カートリッジ9810は、もう1つのサンプル預入位置9812を有し得る。非制限的な例として、このカートリッジ9810は、その2つとも、全ての目的で、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第8,007,999号及び7,888,125号に記載されるマイクロ流体カートリッジであり得る。前記受動的流動カートリッジ9810は、前記カートリッジ受け取り位置の少なくとも1つのスロット9832と係合する1つ以上のレールも有し得る。前記カートリッジ受け取り位置9830は、前記カートリッジ上に、限定はされないが、電気的コネクタ又は光学的コネクタなどの、もう一つの信号接続位置を有し得るので、電極、光ファイバー、又は前記カートリッジ中の他の要素は、前記システム中の前記カートリッジ9810の要素からの信号を読み取ることのできる、対応する装置と通信することができる。
ピペットは、サンプルを前記カートリッジ9810中に充填するために用いられ得ることを理解されたい。随意的に、前記受動的流動カートリッジ9810も、サンプルを前記カートリッジ9810中の特定のポートから、前記サンプル・カートリッジ上の他のカートリッジへ、又は他のタイプのサンプル容器へと輸送するために使用するために前記ピペットに統合され得る。終了後に、前記カートリッジは、9819に示されるように前記カートリッジ受け取り位置9830から、抜き取られる。
図83を参照し、更なる実施形態では、前記レール9832を持つカートリッジ受け取り位置9830は、マイクロ流体部分9822を有するカートリッジを受け取るために構成される。この非限定的な実施例では、前記マイクロ流体部分9822は、様々な試薬領域9826及びサンプル容器領域9828を有し得る、より大きなカートリッジ9824に取りつけられる。いくつかの実施形態は、前記サンプル流体を、前記機器中に充填されて、分析される準備ができるま、気密な容器中に輸送するサンプル容器保持位置9938を持つカートリッジも有し得る。非限定的な一実施例では、マイクロ流体部分9822の中に、等分化される前記サンプルは、前記サンプル容器中の物質により前処理され得る。いくつかの実施形態では、前記マイクロ流体部分9822は、前記カートリッジ9824から分離された位置に移動され得るので、前記マイクロ流体部分9822上での処理は、前記カートリッジ9824上で生じる、他のサンプル処理と同時に生じ得る。随意的に、前記システムは、移動された前記マイクロ流体部分9822を有し得るので、本実施形態においては、前記マイクロ流体部分9822の下部に収納される、他の試薬、希釈剤、チップ、又は容器は、使用のためにアクセス可能になる。随意的に、前記マイクロ流体部分9822は、使用後に、前記カートリッジ9824に、戻されることができる。全体のカートリッジ9824は、前記システム中で使用されない時に、改善されたカートリッジ取扱いのために封入されたユニットを提供するためにカバー9970(図示せず)を用い得る。
図84を参照して、カートリッジ受け取り位置9830の別の実施形態について記載する。この実施形態は、カートリッジ9842上の複数の検出器の位置9841を示す。ピペット9844は、サンプルを1つ以上の前記検出器位置9841に輸送するために用いられ得る。非限定的な一実施例では、サンプルの一つの検出器位置9841から別の位置への移動、又は随意的に、サンプル容器から、前記検出器位置9841の1つ以上の移動は、前記ピペット9844の手段によることができる。
非限定的な一実施例では、前記検出器位置9841における前記サンプルの測定は、2つの様式の内の1つにおいて用いられる検出電極の手段によることができる。第一に、前記変化は、露出された基準キャパシターに関して測定され得る。この実施形態では、前記参照電極は、前記検出電極と同じ溶液に曝露される。随意的に、プローブは、探査される親和性と同様の電気的特性を有するように設計されるが、前記参照電極に接する溶液中の標的には結合しないように設計される。検出電極(又はそこに取りつけられた親和性プローブ)に結合が生じ、その電気的特性が変化するが、前記参照電極の電気的特性が同じに留まる際の統合された電荷(integrated charge)における変化が測定される。第二に、検体が結合する前及び後の同じ電極の2つの測定が、結合によりもたらされる統合された電荷における変化を確立するために比較される。この場合には、前回の同じ電極が‘参照を提供する。前記機器は、差分検出モードにおいて作動し、マトリクス又は他の雑音源による同相雑音を拒絶するために参照及び検出電極の両方が親和性プローブ(異なる親和性の)に取りつけられる。
代替的な構成としては、前記参照電極は、検出電極が、直接キャパシタンス測定を行えるように校正できる(非差分)。この構成では、前記参照電極は、エポキシなどの小さな誘電物質に覆われるか、又は機器の若しくは空気に露出されたままにされる。前記電極からの信号は、次いで測定の絶対参照を確立するために開回路と比較されるが、雑音の影響をより受け易い。そのような実施形態は、絶対検出モードにある機器を使用し、その参照は露出されない(又は空気などの固定された環境に露出される)固定されたキャパシタである。
次いで図85〜88を参照するが、いくつかの実施形態では前記熱的機器は、カートリッジ9800のような消耗品の一部には一体化されないが、その代わりに、前記システムのハードウエアの部分である非消耗品に一体化されることを理解されたい。前記熱的機器は熱的制御ユニットであってよい。図85は、前記システムの検定ステーションを受け取る位置9830の中に受け取られたカートリッジ9820の一実施形態を示す。いくつかの実施形態では、検定ステーションを受け取る位置トレイであり得る。この非制限的な実施例では、前記検定ステーションを受け取る位置9830は、前記カートリッジ9820上のレール9834を受け入れるために形状付けられたスロット9832を有する。前記カートリッジ9820は、前記検定ステーションを受け取る位置9830内に、前記カートリッジ9820がストップ9836と係合するまで挿入される。図85〜88の中の領域及び随意的に本明細書に記載される他のカートリッジにおいては、前記領域は、参照によりその全体が全ての目的で本明細書に組み込まれる、米国特許第8,088,593号のカートリッジにおいて示されるような複数のウエル、チップ等を含むことを理解されたい。
さて、前記検定ステーションを受け取る位置9830の下側を示し、前記検定ステーションを受け取る位置9830の上には、前記検定ステーションを受け取る位置9830の上の望ましい位置にある場合に、前記カートリッジ9820の下側の流れを促進するために、対流機器9840が配置され得ることを示す図86を参照する。図86は、前記機器9840が、1つの位置だけにある場合を示しているが、前記カートリッジ9820の他の領域にアクセスするために機器9840は1つ以上の他の位置にも配置され得ることを理解されたい。いくつかの実施形態は、少なくとも1つの前記対流機器9840を、空気中で引くように、一方で少なくとも1つの他の対流機器9840は、前記カートリッジの外へ空気を押し出すように構成し得る。前記カートリッジ9820の下側又は他の領域に空気の流れを導くために、限定はされないが、羽根、フィン、ロッド、管等の特徴があってよい。
図87を参照するが、前記検定ステーションを受け取る位置9830の上の対流機器9840の上に配置された前記カートリッジ9820の断面図が示される図87は、消耗品ではない、前記システムの一部として残り、及び前記カートリッジと共には廃棄されない熱的機器9850があることを示す。代替的に、いくつかの実施形態は、前記熱的機器9850を前記カートリッジ中に一体化でき、その場合には、前記熱的機器9850は、消耗品の一部である。図87中に見られるように、前記カートリッジ9820中で、熱的に条件付けされるために、前記熱的機器9850は、標的とする物質9852から間隔を置かれた第一の位置にある。図87を未だに参照し、いくつかの実施形態では、前記カートリッジの下側は、場合により、前記カートリッジ9820の下側へのアクセスを許容するハッチ、ドア、又はカバーを除いて、実質的に封入される。
図88を参照するが、この図は、前記熱的機器9850が、熱的に条件付けされるために、前記カートリッジ9820の領域及び/又は構成要素と、より直接的に接触図88に示されるように、前記熱的機器9850は、熱的に条件付けされるために、限定はされないが、前記カートリッジ9820の領域及び/又は構成要素の表面に係合するために適合するように形成された、空洞、開口部等の形状を有し得る。前記熱的機器9850は、前記カートリッジ又はカートリッジ構成要素の特徴と係合する部分を、加熱又は冷却するために様々な熱的要素を用い得ることを理解されたい。非限定的な一実施例では、前記熱的機器9850は、前記機器9850中で加熱ロッド9852を用い得る。これらは、電気抵抗加熱等による熱的条件付けを引き起こし得る。ヒーター・ブロック中の対応する空洞から、狭い空隙を通じて、それぞれの前記熱的条件付けを加速することを支援し得る。随意的に、いくつかの実施形態は、初期の熱的条件付け相の後に、前記カートリッジに、より早く定常状態条件をもたらすために、前記対流機器9840を用い得る。非制限的な例として、冷蔵された(例えば、4°C)前記カートリッジ9820中のカートリッジの丸い容器と係合する、予め加熱されたヒーター・ブロックが前記熱的機器9850であることができ、次いで熱的機器9850からの急速な加熱、次いで対流機器9840によるファン冷却、次いで約180秒以内に、容器中に制御可能な操作温度を導く。
熱的に条件付けが完了した後又は前記対流機器9840へのよりよいアクセスを提供するために、前記熱的機器9850は、限定はされないが窪み9858中に位置する等、随意的にそれが、前記カートリッジ9820の前記検定ステーションを受け取る位置9830への挿入及び/又はそれからの取り出しを妨害しない位置に戻る。
図89及び90を参照し、更に別の熱的制御構成について記載する。図89中に見られるように、一実施形態はモジュールの支持構造9870が熱的に制御され得ることを示す。いくつかの実施形態では、前記モジュールの支持構造は、筐体であり得る。、その上に複数の構成要素が取りつけられ得る(図示の容易さのために図示せず)前記モジュールの支持構造9870は、次いで前記筐体9870に取りつけられた複数の構成要素への熱的条件付けを提供するために用いられる。前記モジュールの支持構造9870は、熱的底板9872を有し得る。前記熱的底板9872は、底板9872全体又はその一部分に均一な熱的状態を形成し得る。非制限的な実施例として、前記熱的条件付けは、熱的に底板に用いられる伝導性の物質に埋め込まれたか、又はその上にある電気抵抗的要素によることができる。
随意的に図90中に見られるように、別の実施形態は、底板の中の1つ以上の位置に選択的に熱的に条件付けする不均一な熱的底板9882を有するモジュールの支持構造9880を用い得る。これは、底板のための熱的に伝導性、熱的に中立、又は熱的に絶縁する物質と共に使用するために設計され得る。これは、モジュールの支持構造9880上に取りつけられた構成要素の様々な操作状態に対する望ましい熱的プロファイルに応じて、異なる熱的ゾーンを形成することを可能にする。非制限的な例として、いくつかの実施形態は、モジュールの支持構造9880上の前記検定ステーションを受け取る位置の下に加熱された位置を有し得る。システムが、ラック上の複数の筐体又は他の複数の筐体システムを用いる場合、いくつかの実施形態は、それらの筐体だけを前記熱的底板と用い得る。随意的に、いくつかの実施形態は、熱的底板を持つか、又は持たない筐体の混合を用い得る。
いくつかの実施形態では、カートリッジなどの消耗品及び前記システムハードウエアの両方が熱的機器を含む。いくつかの実施形態では、使用前又は使用中にカートリッジは熱的に条件付けされない。
随意的に、前記カートリッジは、外部又は内部の刺激に基づいて、異なる構成に変換することもできる。前記刺激は前記カートリッジ本体上にあるか、又は前記カートリッジの部品であるセンサーを介して検出され得る。RFIDタグ等のより通常のセンサーが、前記カートリッジの部品であることができる。例えば、前記サンプル収集及び分析が、(例えば、集中治療室にいる患者のために、サンプルが、前記患者から収集され、次いで分析のために前記機器に移動される等)2つの離れた位置で実行される場合に前記カートリッジは、バイオメトリックセンサーを装備し得る。このことは、患者サンプルを前記カートリッジに連結することを可能にし、それにより誤りを防ぐことができる。前記カートリッジは、前記カートリッジ上の異なる容器、チップ等の間で、信号及び/又は流体を移動させるために電気的及び/又は流体的相互接続を持ってもよい。前記カートリッジは検出器及び/又はセンサーも含み得る。
フィードバック、自己学習、及び検出機構を有する知的能力のあるカートリッジ設計は、ポイント・オブ・サービス有用性、廃棄物削減、及びより高い効率を有するコンパクトな形状因子を可能にする。
一実施形態では、分離された外部ロボットのシステムが、必要に応じてリアルタイムで新しいカートリッジを組み立てるために、現場で利用可能である。代替方法として、この能力は、前記機器又はカートリッジの一部であり得る。検定を実行するための個別のカートリッジ構成要素は、限定はされないが、試薬を含む密封された容器と同時に、混合及び光学的又は非光学的測定のためのチップ及び容器を含み得る。これらの構成要素の全て又はいくつかは、自動化されたロボットのシステムにより、リアルタイムで、カートリッジ本体に加えられ得る。それぞれの検定望まれる構成要素は、カートリッジ個別に充填されるか、又はミニ・カートリッジ内に予め包装され得る。このミニ・カートリッジは、次いで前記機器中に挿入されるより大きなカートリッジに加えられる1つ以上の検定ユニット、試薬ユニット、チップ、容器又は他の構成要素が、カートリッジにリアルタイムで加えられる。カートリッジは、それらに予め装填された構成要素を持たなくてもよいか、又は予め装填されたいくつかの構成要素を有し得る。患者の注文に基づいて、追加的な構成要素が、リアルタイムでカートリッジに加えられる。カートリッジに加えられる前記構成要素の位置は予め決定され及び/又は保存されるので、前記機器プロトコルは、前記機器内で正しく前記検定ステップを遂行し得る。前記機器は、前記検定カートリッジ構成要素が前記機器により利用可能である場合には、前記カートリッジをリアルタイムで構成もできる。例えば、チップ及び他のカートリッジ構成要素が、前記機器中に充填されることができ、及び患者の注文をその時点で実行することを前提として、カートリッジに、リアルタイムで充填されることができる。
図2は、機器200の実施例を示す。機器はサンプル収集ユニット210を持つことができる。前記機器は、1つ以上のモジュール230a、230を支持できる、1つ以上の支持構造物220を含み得る。前記機器の残りの部分を支持又は含むことのできる、機器筐体240を含み得る。機器は、制御装置250、ディスプレー260、電源ユニット270、及び通信ユニット280を更に含み得る。前記機器は、前記通信ユニットを介して外部機器290と通信し得る。前記機器は、前記機器により実行されるべき、1つ以上のステップ又は1つ以上のステップの達成のために指示を与える能力を有し得るプロセッサ及び/又はメモリを有し得て、及び/又は前記プロセッサ及び/又はメモリは1つ以上の指示を保存する能力を有し得る。サンプル収集
機器サンプル収集ユニットを含み得る。前記サンプル収集ユニットは、前記被験者からサンプルを受取るために構成され得る。前記サンプル収集ユニットは、前記被験者から直接にサンプルを受取るために構成され得るか、又は前記被験者から収集されたサンプルを間接的に受取るために構成され得る。
前記被験者からのサンプル収集において1つ以上の収集機構が用いられ得る。収集機構は、サンプル収集において、1つ以上の原理を用いることができる。例えば、サンプル収集機構は、重力、毛細管作用、表面張力、吸引、真空力、圧力の差、密度の差、熱的な差、又はサンプル収集における任意の他の機構、又はその組合せを用い得る。
体液は、限定はされないが、指先穿刺、ランセットで突くこと、注射器による抜き取り、ポンピング、拭き取り、ピペッティング、呼気収集、及び/又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の技法を含む、さまざまな方式で前記被験者から収集され、及び機器に提供され得る。前記体液は、体液収集器を用いて提供され得る。体液収集器としては、ランセット、毛細管、管、ピペット、注射器、注射針、極微注射針、ポンプ、レーザー、多孔膜又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の収集器が挙げられる。前記体液収集器は、ランセット及び/又は毛細管の前記カートリッジ本体又は容器への包含、又は生物学的サンプルを前記患者から直接吸引できるピペットを介して等により、カートリッジ又は前記機器に一体化され得る。前記収集器は、人又は自動化により、直接又は遠隔的のいずれかにより、操作され得る。自動化又は遠隔の人的操作を達成するための一手段は、カメラ又は他の検出機器の前記収集器それ自身、又は前記機器若しくはカートリッジ若しくはその任意の構成要素への組み込みにより、及び前記サンプル収集を導くために前記検出機器を使用することである。
一実施形態では、ランセットは前記被験者の皮膚を穿刺して、例えば、重力、毛細管作用、吸引、圧力の差及び/又は真空力を用いてサンプルを抜き取る。前記ランセット、又は任意の他の体液収集器は、前記機器の部品、前記機器のカートリッジの部品、システムの部品、又はスタンドアロンの構成要素であってよい。別の実施形態では、レーザーは、前記皮膚を穿刺するためか、又は患者から組織サンプルを切断するために用い得る。前記レーザーは、サンプル収集部位を麻酔するためにも用い得る。別の実施形態では、センサーは、侵襲的にサンプルを取得することなく、光学的に前記皮膚を通して測定し得る。いくつかの実施形態では、パッチは、前記被験者の皮膚を穿刺し得る複数の極微注射針を含み得る。必要に応じて、前記ランセット、前記パッチ、又は任意の他の体液収集器は、さまざまな機械的、電気的、電気機械的、又は任意の他の周知の活性化機構又はそのような方法の任意の組合せにより活性化され得る。
ある場合には、体液収集器は、使い捨てのもの上に提供されるか、それ自身が使い捨てである、穴開け機器である。前記穴開け機器は、サンプル又はサンプルに関する情報を、前記サンプルを処理できる使い捨てではない機器に運搬するために使用できる。代替方法として、前記使い捨ての穴開け機器それ自身が、サンプルを処理する、及び/又は分析し得る。
一実施例では、体液を産生するために、前記被験者の指(又は前記被験者の体の他の部分)を穿刺できる。前記体液は、毛細管、ピペット、拭い取り綿、降下、又は当技術分野で周知の任意の他の機構を用いて収集され得る。前記毛細管又はピペットは、前記機器、及び/又は機器に挿入されるか、又は取付けられることができる機器のカートリッジとは別個であることができるか、又は機器及び/又はカートリッジの部品であることができる。能動機構(身体を越える)が必要とされない別の実施形態では、唾液サンプル又は指先穿刺サンプルで生じるように、前記被験者は、単に体液を前記機器及び/又はカートリッジに提供し得る。
体液は、限定はされないが、指先穿刺、ランセットで突くこと、注射器により、及び/又はピペッティングを含む様々な方法により、前記被験者から抜き取られて、機器に提供され得る。前記体液は、静脈的又は非静脈的方法を用いて収集される。前記体液は、体液収集器を用いて提供され得る。体液収集器は、ランセット、毛細管、管、ピペット、注射器、静脈的採血、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の収集器を含み得る。一実施形態では、ランセット皮膚を穿刺し、及びサンプルを、例えば、重力、毛細管作用、吸引、又は真空力を用いて抜き取る。前記ランセットは、前記読み取り機器の部品、前記カートリッジの部品、システムの部品、又は使い捨てであり得るスタンドアロンの構成要素であることができる。必要に応じて、前記ランセットは、様々な機械的、電気的、電気機械的、又は任意の他の周知の活性化機構、又はそのような方法の任意の組合せにより活性化され得る。一実施例では、体液を産生するために、前記被験者の指(又は前記被験者の体の他の部分)が穿刺され得る。前記被験者の体の他の部分の例としては、限定はされないが、前記被験者の手、手首、腕、胴、脚、足、耳、又は首を挙げることができる。前記体液は、毛細管、ピペット、又は当技術分野で周知の任意の他の機構を用いて収集され得る。前記毛細管又はピペットは、前記機器及び/又はカートリッジから別個であるか、又は機器及び/又はカートリッジ若しくは容器の部品であってよい。能動機構が要求されない別の実施形態では、唾液サンプル又は指先穿刺サンプルで起きるように、前記被験者は、単に体液を前記機器及び/又はカートリッジに提供し得る。前記収集された流体は、前記機器内に配置され得る。体液収集器は、前記機器に取付けられ、前記機器に取外し可能に取付けられ、又は前記機器とは別個に提供され得る。
いくつかの実施形態では、サンプルは、前記機器に直接提供され得るか、又は追加的な容器若しくは導管として使用できる構成要素若しくはサンプルを機器に提供する手段を用いることができる。一実施例では、糞便がカートリッジ上に拭い取られ得るか、又はカートリッジ上の容器に提供され得る。別の実施例では尿カップを、機器のカートリッジ、機器、又は機器の周辺から抜き出すことができる。代替方法として、小さな容器を、機器のカートリッジ又はカートリッジ周辺から、押し出す、抜き出す、及び/又はねじりだすことができる。尿は直接か、又は尿カップから前記小さな容器に提供される得る。別の実施例では、鼻腔拭い液がカートリッジ中に挿入され得る。カートリッジは、前記鼻腔拭い取り綿と相互作用できる緩衝液を含み得る。ある場合には、カートリッジは、1つ以上の試薬、希釈剤、洗浄液、緩衝液、又は任意の他の溶液又は物質を有する1つ以上のタンク又は貯留器を含み得る。組織サンプルは、前記サンプルを処理するために、カートリッジ中に埋め込まれたスライドの上に配置され得る。ある場合には、組織サンプルは、任意の機構(例えば、開口部、トレイ等)びよりカートリッジに提供されることができ、及び前記カートリッジ中で、スライドは自動的に調製され得る。流体サンプルがカートリッジに提供されることができ、及び前記カートリッジは、随意前記カートリッジ中のスライドとして調製され得る。カートリッジ又はその中の容器にサンプルを提供する、全ての記載は、カートリッジを必要とせずに、前記サンプルを直接前記機器に提供することにも適用され得る。ステップ本明細書に記載される前記カートリッジにより実行される任意のステップも、カートリッジを必要とすることなく前記機器により直接実行され得る。
サンプル収集のための容器は、広範囲の異なる生物学的、環境的、及び任意の他の母体からサンプルを得るために構成され得る。前記容器は、指又は腕等の体の一部から、前記体の一部を容器に触れることにより、サンプルを直接受取るために構成され得る。サンプルは、随意的に、容器若しくはカートリッジ、又は前記機器の中にサンプル移動する、単独ステップの処理のために設計され得るサンプル移動機器を介して導入され得る。収集容器は、尿、糞便、又は血液等の、それぞれの異なる、処理されるサンプル母体のために設計され、及びカスタム化され得る。例えば、サンプルのピペット操作の必要なしで、密封容器がカートリッジ中に直接配置され得るように、従来の尿カップから、密封容器がねじり出されるか、又は飛び出すことができる。サンプル収集のための容器は、指先穿刺(又は他の穿刺部位)からの血液を取得するために構成され得る。前記収集容器が、それぞれが1つ以上の分離されたチャンバーと結合された1つ以上の入口ポートを持つために構成され得る。前記収集容器は、1つ以上の分離されたチャンバーと結合された単独の入口ポートを持つために構成され得る。前記収集されたサンプルは前記チャンバーに毛細管作用により流入できる。それぞれの分離されたチャンバーは1つ以上の試薬を含み得る。それぞれの分離されたチャンバーは他のチャンバーからの異なる試薬を含み得る。前記チャンバー中の試薬は前記チャンバー壁に被覆され得る。前記試薬は、試薬の混合及び前記サンプル中での分布を制御するために、前記チャンバーの特定領域に堆積されることができ、及び/又は段階化された様式にあることができる。チャンバーは、抗凝固剤(例えば、リチウム−ヘパリン、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、クエン酸塩)を含み得る。前記チャンバーは、さまざまなチャンバーの間でサンプルの混合が生じないように配置され得る。前記チャンバーは、前記さまざまなチャンバーの間で、決定された量の混合が生じるように配置され得る。それぞれのチャンバーは、サイズ及び/又は容積において、同一であることも、異なることもできる。前記チャンバーは、前記サンプルにより、同一又は異なる速度で満たされ得るために構成され得る。前記チャンバーは、開口部又はバルブを有し得るポートを介して前記入口ポートに結合され得る。そのようなバルブは、流体が一方向又は二方向に流れることを許容するために構成され得る。前記バルブは、受動的又は能動的であり得る。前記サンプル収集容器は、特定の領域において、透明又は不透明であってよい。前記サンプル収集容器は、前記サンプル収集プロセスの自動化された、及び/又は手動の評価を可能にするために、1つ以上の不透明領域を持つために構成され得る。それぞれのチャンバー中のサンプルは、前記機器により、前記サンプル収集容器と連結するために、チップ又は容器が嵌められたサンプル取扱いシステムにより抽出され得る。それぞれのチャンバー中のサンプルは、プランジャーにより強制的に押し出される。前記サンプルは、それぞれのチャンバーから、個々に又は同時に抽出、又は排斥される。
サンプルは、環境又は任意の他のソースから収集され得る。ある場合には、前記サンプルは、前記被験者からは収集されない。実施例サンプルの例としては、検査され得る、流体(液体、気体、ゲル等)、固体、又は半固体物質が挙げられる。1つのシナリオでは、食品製品が、前記食品を食べても安全か否かを決定するために検査され得る。別のシナリオでは、環境サンプル(例えば、水サンプル、土壌サンプル、空気サンプル)が、汚染物質又は毒素がないかどうかを決定するために検査され得る。そのようなサンプルは、本明細書の他の部分に記載されるものを含む任意の機構を用いて収集され得る。代替方法として、そのようなサンプルは、前記機器、カートリッジ又は容器に直接提供され得る。
前記収集された流体は、前記機器内に配置され得る。ある場合には、前記収集された流体は、前記機器のカートリッジ内に配置される。前記収集された流体は、前記機器の任意の他の領域内に配置され得る。前記機器は、前記被験者から、体液収集器から、又は任意の他の機構から、直接か否かに関わらず、サンプルを受取るために構成され得る。前記機器のサンプル収集ユニットは、サンプルを受取るために構成され得る。
体液収集器は、前記機器に取付けられ、取外し可能に前記機器に取付けられ、又は前記機器とは別個に提供され得る。ある場合には、前記体液収集器は、前記機器と一体化される。前記体液収集器は、前記機器の任意の部分に、取付け、又は取外し可能に取付けられ得る。前記体液収集器は、前記機器サンプル収集ユニットと流体連結にあるか、又は流体連結され得る。
カートリッジは、前記サンプル処理機器中に挿入され得るか、又はさもなければ前記機器と連結される。前記カートリッジは、前記機器に取付けられ得る。前記カートリッジは、前記機器から取り外され得る。一実施例では、サンプルが、前記カートリッジサンプル収集ユニットに提供され得る。カートリッジは、前記機器に挿入される前に、選択された温度(例えば、4°C、室温、37°C、40°C、45°C、50°C、60°C、70°C、80°C、90°Cまで等)にもたらされることができる。前記サンプルは体液収集器を介して、前記サンプル収集ユニットに提供されても、又はされなくてもよい。前記体液収集器は、前記機器に取付けられ、取外し可能に前記機器に取付けられ、又は前記機器とは別個に提供され得る。前記体液収集器は、前記サンプル収集ユニットと一体化されても、又はされなくてもよい。前記カートリッジは、次いで前記機器に挿入され得る。代替方法として、前記サンプルは、前記カートリッジを使っても、使わなくても、直接前記機器に提供され得る。前記カートリッジは、前記機器の操作において使用される1つ以上の試薬を含み得る。前記試薬は、前記カートリッジ内に内蔵され得る。試薬は、試薬が前記機器中に管及び/又は緩衝液のタンクを介してポンプで汲み上げられることを必要とせずに、カートリッジを介して機器に提供され得る。代替方法として、1つ以上の試薬が、機器に予め搭載されて提供され得る。前記カートリッジは、外郭及び挿入可能な管、容器、又はチップを含み得る。前記カートリッジは、例えば、検定ユニット、試薬ユニット、処理ユニット、又はキュベット(例えば、血球計算器キュベット)を含み得る。容器又はチップは、検査を行うために必要な試薬を保存するために用いられ得る。いくつかの容器又はチップは、予めカートリッジ中に充填され得る。他の容器又はチップは、必要であれば、冷却された環境中で前記機器内に保存され得る。検査の時に、前記機器は、必要であれば前記機器内のロボットのシステムを用いて、前記搭載された保存容器又はチップを特定のカートリッジと組み立てることができる。
いくつかの実施形態では、カートリッジは、マイクロ流体チャネルを含む。検定は、カートリッジのマイクロ流体チャネル中で遂行され得るか又は検出され得る。カートリッジのマイクロ流体チャネルは、例えば、チップと連結するための開口部を持つので、サンプルは、前記チャネル内に充填され又は前記チャネルから取り除かれ得る。いくつかの実施形態では、サンプル及び試薬は、容器中で混合されることができ、及び次いでカートリッジのマイクロ流体チャネルに移動される。代替的に、サンプル及び試薬はカートリッジのマイクロ流体チャネル内で混合され得る。
いくつかの実施形態では、カートリッジは、電子的マイクロ流体塗布のためのチップを含む。液体の小容積が、そのようなチップに塗布されることができ、及び検定は、このチップ上で遂行され得る。液体は、例えば、チップ上に滴下又はピペットで塗布され、及び例えば電荷により移動される。
いくつかの実施形態では、カートリッジは、例えば、抗体、核酸プローブ、緩衝液、色原体、化学発光化合物、蛍光化合物、洗浄溶液、染料、酵素、塩、又はヌクレオチドを含む1つ以上の検定ユニット、試薬ユニット、又は他の容器を含む。いくつかの実施形態では、容器は、複数の異なる試薬をその容器中に含み得る(例えば、緩衝液、塩、及び酵素を同じ容器に)。単一の容器中の複数の試薬の組み合わせは、試薬混合物であってよい。試薬混合物は、例えば、液体、ゲル又は凍結乾燥形態であることができる。いくつかの実施形態では、カートリッジ中の1つ以上の又は全ての容器はぴ密封される(例えば、密封された検定ユニット、試薬ユニット等)。前記密封された容器は、個別に密封されるか、それらの全てが同じ密封を共有し得る(例えば、カートリッジの広さの密封)か、容器の群が共に密封され得る。密封する物質は、例えば、金属箔又は合成物質(例えば、ポリプロピレン)であってよい。前記密封する物質は、食又は分解に抵抗するために構成され得る。いくつかの実施形態では、容器は、隔膜を有し得るので、容器の内容物は隔膜を穿刺するか超えない限り空気には曝露されない。
いくつかの実施形態では、本明細書において提供されるカートリッジは、前記カートリッジのオンボードで1つ以上の検定を遂行するために必要な全ての試薬を含み得る。カートリッジは、オンボードで1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、又はそれより多い検定を遂行するために必要な試薬の全てを含み得る。前記検定は、本明細書の他の部分で開示される任意の検定又は検定タイプであり得る。いくつかの実施形態では、本明細書において提供されるカートリッジは、前記カートリッジ内に被験者からの生物学的サンプルに対して遂行されるべき検定の全てを遂行するために必要な全ての試薬を含み得る。いくつかの実施形態では、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、又はそれより多い検定が、被験者からの生物学的サンプル中で遂行されるべきである。カートリッジは、被験者からの生物学的サンプルを受け取るか、又は保存するためにも構成され得るので、1つ以上の検定を遂行するために必要な全ての試薬及び生物学的物質が、前記サンプル及び試薬を含むカートリッジの前記機器中への挿入を介して機器に提供される。サンプルのカートリッジを介した機器中への導入の後に、サンプルは、例えば、前記機器中に、アーカイビング若しくは後での分析を達成するために保存されるか、又は前記機器中で培養され得る。いくつかの実施形態では、カートリッジ中の試薬の全ては、直接的に包装され及び/又はサンプル処理機器のハードウエアとの接続から密封される。
いくつかの実施形態では、本明細書で提供されるものは、サンプル処理機器及びカートリッジを含むシステムである。前記システム、サンプル処理機器、及びカートリッジは、本明細書の他の部分に記載される特徴のいかなるものも有し得る。前記カートリッジは、前記サンプル処理機器の一部分であり得る。カートリッジは、センサー(例えば、光学的センサー)又は検出ステーションに隣接した機器又はモジュールに配置され得るので、前記カートリッジ内の反応(例えば、マイクロ流体チャネル内、又は前記カートリッジ中の容器内)が測定され得る。
いくつかの実施形態では、サンプル処理機器及びカートリッジを含むシステムでは、前記機器は、前記機器内での検定の遂行に必要ないくつかの又は全ての試薬を保存している。例えば、前記機器は、水、選択された緩衝液などの共通の試薬、及び検出に関連する化合物(例えば、化学発光分子及び色原体)を前記機器内に保存し得る。前記機器は、検定のための試薬を必要に応じて前記カートリッジに向かわせ得る。試薬を保存する機器は、試薬を試薬保存位置から前記カートリッジに輸送する管類を有し得る又は試薬の損失を減少させ得る。
他の実施形態では、サンプル処理機器及びカートリッジを含むシステムでは、前記機器は、前記機器内で検定を遂行するためのいかなる試薬も保存しない。同様に、いくつかの実施形態では、前記機器は、洗浄溶液又は他の容易に廃棄できる液体を前記機器内に保存しない。そのようなシステムでは、1つ以上の検定前記機器に提供され得る。いくつかの実施形態では、単一の検定を遂行するための複数の試薬が、単一の流体的に分離された容器(例えば、反応混合物として)中に提供され得る。前記機器は、前記カートリッジ中に提供された試薬を、生物学的サンプルの1つ以上の検定を遂行するために用い得る。前記生物学的サンプルも、前記カートリッジ中に含められることができるか、又はそれは個別に前記機器に提供され得る。加えて、いくつかの実施形態では、前記機器は、使用された試薬を前記カートリッジに戻すことができるので、1つ以上の検定を遂行するために使用された試薬は、前記カートリッジを介して、前記機器内に入り、及びそこから去ることの両方ができる。
機器内に試薬を保存しないサンプル処理機器(及びその代わりに、カートリッジ又は他の構造の前記機器内への挿入により試薬を受け取る)は、試薬又は他の消耗品を機器内、又は機器との流体通信に保存するサンプル処理機器に対して有益性を有し得る。例えば、機器内に試薬を保存するサンプル処理機器は、前記試薬の保存及び輸送に複雑な構造を要求し(例えば、保存領域及び管類)。これらの構造は、前記機器のサイズを増大させ、定期的な維持管理を要求し、検定を遂行するために必要な試薬及びサンプルの合計量を増加させ、及び誤差の源であり得る、変数を導入する可能性がある(例えば、管類は、経時的にその形状を失い及び正確な容積を送達しない)。その一方、前記機器内、又はそれと流体通信にある試薬を保存しないサンプル処理機器は、試薬を保存する機器に比べて、より小さいことができ、より少ない維持管理を必要とでき、検定を遂行するためにより少ない試薬又はサンプルを用いることができ、及びより高い正確性、より高い精密性、及びより低い変動係数を有する。別の実施例では、典型的に、機器内に試薬を保存する機器は、限定された数の試薬しか保存できず、及び従って、限定された数の異なる検定しか行うことができない。加えて、そのような機器は、限定された数のサンプルのタイプ(例えば、血液のみ又はのみ)の検定を支援するためにのみ構成され得る。更に、異なる検定を支援するために、前記機器中の試薬の1つ以上が交換されるとしても、前記試薬の交換は難しく時間を消費する処理であり得る(例えば、以前の試薬を含む管類は、試薬のキャリー・オーバーを防止するために、洗浄する必要があり得る)。その一方、前記機器内、又はそれと流体連通にある試薬を保存しないサンプル処理機器は、試薬を保存する機器よりも、例えば低減されたか又は除去された試薬の交差反応性又は低減されたか又は除去された人間の介入又は校正に起因して、より高い数の異なる検定を、及び異なる検定をより迅速に、容易に。及び正確に遂行する能力を有し得る。
体液収集器又は任意の他の収集機構は、消耗品であり得る。例えば、体液収集器は、1回使用されて及び廃棄され得る。体液収集器は、1つ以上の使い捨ての構成要素を有し得る。代替方法として、体液収集器は再使用可能であり得る。前記体液収集器は、任意の回数、再使用され得る。ある場合には、前記体液収集器は、再使用可能及び使い捨ての構成要素の両方を含み得る。廃棄の環境への影響を低減するために、前記カートリッジの物質又は他の体液収集器は、堆肥にできるか、又は他の“環境に優しい”物質により製造され得る。
前記システム又は機器中に挿入される任意の構成要素は、識別票又は標識及び/又は他の通信手段に基づいて識別され得る。そのような構成要素の識別に基づき、前記システムは、前記構成要素が使用に適する(例えば、その使用期限を過ぎていない)ことを確実にし得る。前記システムは、前記構成要素、関連するプロトコル又は患者IDに関する、データ及び情報を含む、搭載された及び/又は遠隔データベースと相互参照を行い得る。
前記システム又は機器中に挿入された構成要素は、搭載されたセンサーを含み得る。そのようなセンサーは、温度、湿度、光、圧力、振動、加速、及び他の環境因子に反応できる。そのようなセンサーは、絶対レベル、曝露時間レベル、累積曝露レベル、及び他の因子の組合せに対して感受性であり得る。前記システム又は機器は、一組の規則に基づいて前記構成要素が前記システム/機器での使用にどのように適するか、又は適するか否かを決定するために、前記構成要素がシステム又は機器又は前記ユーザーインターフェースとの連結部分に挿入されたときに、そのようなセンサーを読み取ることができ、及び/又はそのようなセンサーと通信し得る。
サンプル収集ユニット及び/又は前記機器の任意の他の部分は、受取ること単独の種類のサンプル、又は多数の種類のサンプルを受取る能力を有し得る。例えば、前記サンプル収集ユニットは、受取ること2つの異なる種類の体液(例えば、血液、涙液)を受取る能力を有し得る。別の実施例では、前記サンプル収集ユニットは、受取ること2つの異なる種類の生物学的サンプル(例えば、尿サンプル、糞便サンプル)を受取る能力を有し得る。多数の種類のサンプルは、流体、固体、及び/又は半固体であることも、ないこともできる。例えば、前記サンプル収集ユニットは、1つ以上の、2つ以上の、又は3つ以上の体液、分泌物及び/又は組織サンプルを受取る能力を有し得る。
機器は、単独の種類のサンプル又は多数の種類のサンプルを受取る能力を有し得る。前記機器は、処理前記単独の種類のサンプル又は多数の種類のサンプルを受取る能力を有し得る。ある場合には、単独の体液収集器が使用され得る。代替方法として、多重の及び/又は異なる体液収集器が使用され得る。サンプル
サンプルは前記機器により受取られ得る。サンプルの例としては、さまざまな流体サンプルが挙げられ得る。ある場合には、前記サンプルは、前記被験者からの体液サンプルであってよい。前記サンプルは水性又は気体状サンプルであってよい。前記サンプルはゲルであってよい。前記サンプルは、1つ以上の流体構成要素を含み得る。ある場合には、固体又は半固体サンプルが提供され得る。前記サンプルは、前記被験者から収集された組織を含み得る。前記サンプルは、体液、分泌物、及び/又は前記被験者の組織を含み得る。前記サンプルは、生物学的サンプルであってよい。前記生物学的サンプルは、体液、a分泌物、及び/又は組織サンプルであってよい。生物学的サンプルの例としては、それらに限定はされないが、血液、血清、唾液、尿、胃液及び消化液、涙液、糞便、精液、膣液、腫瘍性組織から収集された間質液、眼液、汗、粘液、耳垢、脂、腺分泌物s、呼気、髄液、毛髪、指の爪s、皮膚細胞、血漿、鼻腔拭い液又は鼻咽頭洗浄液、髄液、脳脊髄液、組織、咽喉拭い液、生検体、胎盤液、羊水、臍帯血、リンパ液、体腔液、痰、膿、微生物相、胎便、母乳及び/又は他の排泄物を挙げることができる。前記サンプルは、人間又は動物から提供され得る。前記サンプルは、ネズミ、サル、ヒト、家畜、スポーツ動物、又はペット等の哺乳類等の脊椎動物から提供され得る。前記サンプルは、生きているか、又は死んだ前記被験者から収集され得る。
前記サンプルは、前記被験者から新鮮に収集されたものか、又はいくつかの形態の前処理、保存、又は輸送を受けたものであってよい。前記サンプルは、前記被験者から機器に、介入又は長時間の経過を受けずに提供され得る。前記被験者はサンプルを提供するために、前記機器、カートリッジ、及び/又は容器に接触できる。
前記被験者はサンプルを提供でき、及び/又は前記サンプルは前記被験者から収集され得る。前記被験者人間又は動物であってよい。前記被験者は、ネズミ、サル、ヒト、家畜、スポーツ動物、又はペット等の哺乳類等の脊椎動物であってよい。前記被験者生きているか、又は死亡していてもよい。前記被験者は、患者、臨床前記被験者、又は前臨床前記被験者であってよい。前記被験者は、診断、治療、及び/又は疾患管理若しくはライフスタイル若しくは予防的ケアを受けることができる。前記被験者は、ヘルスケア専門家のケアを受けていても、いなくてもよい。
サンプルは、前記被験者の皮膚を穿刺することにより、又は前記被験者の皮膚を穿刺することなく前記被験者から収集され得る。サンプルは、前記被験者のオリフィスを通じて収集され得る。内部か又は外部組織サンプルであるかに関わらず、組織サンプルが前記被験者から収集され得る。前記サンプルは、限定はされないが、前記被験者の指、手、腕、肩、胴、腹部、脚、足、首、耳、又は頭を含む、前記被験者の任意の部分から収集され得る。
いくつかの実施形態では、前記サンプルは環境サンプルであってよい。環境サンプルの例は、空気サンプル、水サンプル、土壌サンプル、又は植物サンプルを含み得る。
追加的なサンプルは、食品製品、飲料、製造材料、繊維、化学物質、治療薬、又は任意の他のサンプルを含み得る。
前記機器により、1つの種類のサンプルが受入れられることができ、及び/又は処理され得る。代替方法として、前記機器により、多数の種類のサンプルが受入れられることができ、及び/又は処理され得る。例えば、前記機器は、1つ以上の、2つ以上の、3つ以上の、4つ以上の、5つ以上の、6つ以上の、7つ以上の、8つ以上の、9つ以上の、10以上の、12以上の、15以上の、20以上の、30以上の、50以上の、又は100以上の種類のサンプルを受入れる能力を有し得る。前記機器は、これらのうちの任意の数の、異なるか、若しくは同一の母体からのサンプル種類を受入れて、及び/又は同時に、若しくは異なる時点で処理する能力を有し得る。例えば、前記機器は、1つ又は多数の種類のサンプルを調製し、検定し及び/又は検出する能力を有し得る。
任意の容積のサンプルが、前記被験者から又は別のソースから提供され得る。容積の例としては、それらに限定はされないが、約10mL以下、5mL以下、3mL以下、1μL以下、500μL以下、300μL以下、250μL以下、200μL以下、170μL以下、150μL以下、125μL以下、100μL以下、75μL以下、50μL以下、25μL以下、20μL以下、15μL以下、10μL以下、5μL以下、3μL以下、1μL以下、500nL以下、250nL以下、100nL以下、50nL以下、20nL以下、10nL以下、5nL以下、1nL以下、500pL以下、100pL以下、50pL以下、又は1pL以下が挙げられる。前記サンプルの量は約1滴のサンプルであってよい。前記サンプルの量は約1〜5滴のサンプル、1〜3滴のサンプル、1〜2滴のサンプル、又は1滴のサンプルより少なくてもよい。前記サンプルの量は刺された指又は指先穿刺から収集され得る。本明細書に記載される任意の容積が、前記機器に提供され得る。サンプルを機器へ
サンプル収集ユニットは前記機器に一体化され得る。前記サンプル収集ユニットは前記機器からは分離され得る。いくつかの実施形態では、前記サンプル収集ユニット前記機器から取外し可能であり、及び/又は前記機器に挿入可能である。前記サンプル収集ユニットは、カートリッジ中に提供されても、又はされなくてもよい。カートリッジは、前記機器から取外し可能であってもなくても、及び/又は前記機器に挿入可能であってもなくてもよい。
サンプル収集ユニットは、サンプルを受取るために構成され得る。前記サンプル収集ユニットは前記サンプルを含み、及び/又は収容する能力を有し得る。前記サンプル収集ユニット前記サンプルを前記機器の別の部分に搬送する能力を有し得る。
前記サンプル収集ユニットは、1つ以上の機器のモジュールと流体連結にあることができる。ある場合には、前記サンプル収集ユニットは、1つ以上の前記機器のモジュールと永久に流体連結にあることができる。代替方法として、前記サンプル収集ユニットは、モジュールとの流体連結されるか、モジュールとの流体連結を外され得る。前記サンプル収集ユニットは、1つ以上のモジュールから、選択的に流体的に分離されても、又はされなくてもよい。ある場合には、前記サンプル収集ユニットは、前記機器のそれぞれのモジュールと流体連結にあることができる。前記サンプル収集ユニットは、それぞれの前記モジュールと永久に流体連結にあるか、又はそれぞれのモジュールとの流体連結されるか、それぞれのモジュールとの流体連結を外され得る。
サンプル収集ユニットは、1つ以上のモジュールとの流体連結をもたらされるか、1つ以上のモジュールとの流体連結を外され得る。前記流体連結は、1つ以上のプロトコル、又は一組の指示に従って制御され得る。サンプル収集ユニットは、第一のモジュールとの流体連結にもたらされることができ、及び第二のモジュールとの連結を外されることができるか、及びその逆も成立つ。
同様に、前記サンプル収集ユニットは、機器の1つ以上の構成要素と流体連結できる。ある場合には、前記サンプル収集ユニットは、前記機器の1つ以上の構成要素と永久に流体連結できる。代替方法として、前記サンプル収集ユニットは、機器構成要素と流体連結をもたらされるか、機器構成要素との流体連結を外され得る。前記サンプル収集ユニットは、1つ以上の構成要素から、選択的に流体的に分離されても、又はされなくてもよい。ある場合には、前記サンプル収集ユニットは、前記機器の構成要素のそれぞれと流体連結にある。前記サンプル収集ユニットは、前記構成要素のそれぞれと永久に流体連結にあるか、又前記構成要素のそれぞれとの流体連結をもたらされるか、前記構成要素のそれぞれとの流体連結を外され得る。
前記サンプル収集ユニットから検査部位へサンプルを移動するために1つ以上の機構が提供され得る。いくつかの実施形態では、流水式機構が使用され得る。例えば、チャネル又は導管が、サンプル収集ユニットのモジュールの検査部位に接続され得る。前記チャネル又は導管は、流体の流れを選択的に許容、又は妨害し得る1つ以上のバルブ又は機構を、持っても、持たなくてもよい。
サンプル収集ユニットから検査部位にサンプルを移動するために用い得る別の機構は、1つ以上の流体的に分離された構成要素を用い得る。例えば、サンプル収集ユニットは、前記サンプルを、前記機器中で移動可能な1つ以上のチップ又は容器に提供し得る。前記1つ以上のチップ又は容器は、1つ以上のモジュールへ移動され得る。いくつかの実施形態では、前記1つ以上のチップ又は容器は、1つ以上のモジュールへ、ロボットのアーム又は前記機器他の構成要素により、往復させ得る。いくつかの実施形態では、前記チップ又は容器は、モジュールにおいて受取られることができる。いくつかの実施形態では、前記モジュールの流体取扱い機構が、前記チップ又は容器を取り扱い得る。例えば、モジュールのピペットが、前記モジュールに提供されたサンプルを拾上げ、及び/又は吸引できる。
機器は、単独のサンプルを受入れるために構成され得るか、又は多重のサンプルを受入れるために構成され得る。ある場合には、前記多重のサンプルは多数の種類のサンプルであっても、又はなくてもよい。例えば、ある場合には単独の機器は、一度に単独のサンプルを取扱い得る。例えば、機器は、単独のサンプルを受取ることができ、及び前記サンプルのサンプル調製ステップ、検定ステップ、及び/又は検出ステップ等の1つ以上のサンプル処理ステップを実行できる。前記機器は新しいサンプルを受入れる前に、サンプルの処理又は分析を完了できる。
別の実施例では、機器は、取扱い多重のサンプルを同時に取扱う能力を有し得る。一実施例では、前記機器は、多重のサンプルを同時に受取り得る。前記多重のサンプルは、多数の種類のサンプルであっても、又はなくてもよい。代替方法として、前記機器は、サンプル順々に受取り得る。サンプルは、前記機器に順々に提供され得るか、又は任意の時間の経過後に提供され得る。機器は、第一のサンプルのサンプル処理を開始し、第二のサンプルを、前記サンプル処理の間に受取ること、及び前記第二のサンプルを前記第一のサンプルと並行処理する能力を有し得る。前記第一及び第二のサンプルは、同一の種類のサンプルであっても、又はなくてもよい。前記機器は、それらには限定はされないが、約1サンプル、2サンプル、3サンプル、4サンプル、5サンプル、6サンプル、7サンプル、8サンプル、9サンプル、10サンプル、11サンプル、12サンプル、13サンプル、14サンプル、15サンプル、16サンプル、17サンプル、18サンプル、19サンプル、20サンプル、25サンプル、30サンプル、40サンプル、50サンプル、70サンプル、100サンプル以上のサンプルを含む、任意の数のサンプルを並行処理できる。
いくつかの実施形態では、機器は、並行して1つ、2つ以上のサンプルの処理を実行し得る1つ、2つ以上のモジュールを含み得る。並行処理され得るサンプルの数は、前記機器中の利用可能なモジュール及び/又は構成要素の数により決定される。
複数のサンプルが同時に処理されているとき、前記サンプルは、いつでも処理を開始及び/又は終了できる。前記サンプルは処理の開始及び/又は終了を同時に行う必要はない。第二のサンプルが未だに処理されている間に第一のサンプルの処理が終了し得る。前記第二のサンプルの処理が、前記第一のサンプルの処理の開始後に開始され得る。サンプル処理が完了したとき、追加的なサンプルが前記機器に加えられることができる。ある場合には、前記機器は、サンプルを前記機器に加えながら、さまざまなサンプルの処理を完了しながら、継続的に操作を行うことができる。
前記多重のサンプルは同時に提供され得る。前記多重のサンプルは、同じ種類のサンプルであっても、又はなくてもよい。例えば、多重のサンプル収集ユニットが機器に提供され得る。例えば、1つ、2つ以上のランセットが機器に提供され得るか、又は機器のサンプル収集ユニットと流体連結され得る。前記多重のサンプル収集ユニットは、サンプルを同時に、又は異なる時点で受取り得る。本明細書に記載される任意のサンプル収集機構の複数のものが使用され得る。前記同じ種類のサンプル収集機構、又は異なる種類のサンプル収集機構が用いられ得る。
前記多重のサンプルは、順々に提供され得る。ある場合には、多重のサンプル収集ユニット、又は単独のサンプル収集ユニットが使用され得る。本明細書に記載されるサンプル収集機構の任意の組合せが使用され得る。機器は、同時に1サンプル、同時に2つ以上のサンプルを受取り得る。サンプルは、前記機器に、任意の時間量が経過した後に提供され得る。モジュール
機器は1つ以上のモジュールを含み得る。モジュールは、1つ以上の、2つ以上の、又は3つの全てのサンプル調製ステップ、検定ステップ、及び/又は検出ステップを実行する能力を有し得る。図3は、モジュール300の実施例を示す。モジュールは、1つ以上の、2つ以上の、又は3つ以上のサンプル調製ステーション310、及び/又は検定ステーション、及び/又は検出ステーション330を含み得る。いくつかの実施形態では、多重のサンプル調製ステーション、検定ステーション、及び/又は検出ステーションが提供される。モジュールは、流体取扱いシステム340を更に含み得る。
モジュールは1つ以上のサンプル調製ステーションを含み得る。サンプル調製ステーションは、化学的処理及び/又は物理的処理のために構成された1つ以上の構成要素を含み得る。そのようなサンプル調製の例としては、希釈、濃縮/富化、分離、選別、ろ過、溶解、クロマトグラフィー、培養、又は任意の他のサンプル調製ステップを挙げることができる。サンプル調製ステーションは、分離システム(限定はされないが、遠心分離機を含む)、磁気的分離のための磁石(又は他の磁場誘起機器)、フィルター、加熱器、又は希釈剤等の1つ以上のサンプル調製構成要素を含み得る。
サンプル調製ステーションシステム、機器、又はモジュール中に挿入可能であるか、又はそこから再移動可能である。サンプル調製ステーションカートリッジを含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書において提供されるカートリッジのいかなる記載も、サンプル調製ステーションに適用され、及びその逆も成り立つ。
1つ以上の検定ステーションが、モジュールに提供され得る。前記検定ステーションは、以下の1つ以上の検定又はステップを実行するために構成された、1つ以上の構成要素を含み得る:免疫検定、核酸検定、受容体に基づく検定、血球計算検定、比色検定、酵素的検定、電気泳動的検定、電気化学的検定、分光的検定、クロマトグラフィー的検定、顕微鏡的検定、局所的検定、熱量測定的検定、比濁的検定、凝集検定、放射性同位体検定、粘度測定検定、凝固検定、凝固時間検定、タンパク合成検定、組織学的検定、培養物検定、浸透圧検定、及び/又は他の種類の検定、又はそれらの組合せ。前記検定ステーションは、免疫検定、及び酵素的検定、又はタンパク性構成要素との相互作用を含む任意の他の検定を含む、タンパクに関する検定のために構成され得る。局所的検定は、いくつかの例では形態学的検定を含む。前記検定ステーション又はモジュールに含まれ得る、他の構成要素の例としては、限定することなしに、以下の1つ以上のものが挙げられる:温度制御ユニット、加熱器、熱的ブロック、血球計算器、電磁的エネルギー源(例えば、X線、光源)、検定ユニット、試薬ユニット、及び/又は支持する。いくつかの実施形態では、モジュールは、核酸検定及びタンパク性検定(免疫検定及び酵素的検定を含む)を実行する能力のある1つ以上の検定ステーションを含み得る。いくつかの実施形態では、モジュールは、蛍光検定及び血球計算を実行する能力のある、1つ以上の検定ステーションを含む。
サンプル調製ステーションシステム、機器、又はモジュール中に挿入可能であるか、又はそこから再移動可能である。検定ステーションはカートリッジを含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書において提供されるカートリッジ検定/試薬ユニット支持体、又は本明細書において提供されるカートリッジのいかなる記載も、サンプル調製ステーションに適用され、及びその逆も成り立つ。
いくつかの実施形態では、本明細書において提供されるシステム、機器、又はモジュールは、検定ステーション/カートリッジ受け取り位置を有し得る。前記検定ステーションを受け取る位置は、再移動可能な又は挿入可能な検定ステーションを受け取るために構成され得る。前記検定ステーションを受け取る位置は、モジュール、機器、又はシステム中に存在し得るので、受け取り位置内に配置された検定ステーション(及びその中の検定ユニット)は、モジュール、機器、又はシステムのサンプル取扱いシステムによりアクセス可能であり得る。前記検定ステーションを受け取る位置は、検定ステーションを、前記受け取り位置内の正確な位置に位置付けるように構成され得るので、サンプル取扱いシステムは、正確に前記検定ステーションの構成要素にアクセスし得る。検定ステーションを受け取る位置は、トレイであってよい。前記トレイは移動可能であることができ、及び例えば、トレイが、前記機器の筐体の外側に延伸する第一の位置、及びトレイが、前記機器の筐体の内側にある第二の位置などの複数の位置を有することができる。いくつかの実施形態では、検定ステーションは、検定ステーションを受け取る位置内の適正な場所に係止めされ得る。いくつかの実施形態では、前記検定ステーションを受け取る位置は、前記検定ステーションの温度を制御するための熱的制御ユニットを含み得るか、又はそれと操作可能に連結し得る。いくつかの実施形態では、前記検定ステーションを受け取る位置は、検定ステーションの上にあることができる識別子(例えば、バーコード、RFIDタグ)のための検出器(例えば、バーコード検出器、RFID検出器)を含み得るか、又はそれと操作可能に連結し得る。前記識別子検出器は、前記機器の制御装置又は他の構成要素と通信状態にあることができるので、前記識別子検出器は、前記機器に挿入された検定ステーション/カートリッジの識別に関する情報を、前記機器又はシステム制御装置に送信し得る。
前記検定ステーションは、前記調製ステーションから離れて配置されていても、いなくてもよい。ある場合には、検定ステーションは、前記調製ステーションと一体化され得る。代替方法として、それらは別のステーションであり、及びサンプル又は他の物質が、1つのステーションから別のステーションに送られることができる。
本明細書の更に他の部分に記載される1つ以上の特性を有し得る検定ユニットが提供され得る。検定ユニットは、サンプルを受入れ、及び/又は収容する能力を有し得る。前記検定ユニットは、相互に流体的に分離され、又は水圧操作的に独立し得る。いくつかの実施形態では、検定ユニットはチップ形式を有し得る。検定チップは、内表面及び外表面を有し得る。前記検定チップは、第一の開口端及び第二の開口端を有し得る。いくつかの実施形態では、検定ユニットは、アレイとして提供され得る。検定ユニットは移動可能であり得る。いくつかの実施形態では、個々の検定ユニットは、相互に対し、及び/又は前記機器の他の構成要素に対して移動可能であり得る。ある場合には、1つ以上の検定ユニットが同時に移動され得る。いくつかの実施形態では、検定ユニットは表面に被覆された試薬又は他の反応剤を有し得る。いくつかの実施形態では、試薬の連続がチップ表面等の表面に被覆されるか、又は堆積されることができ、及び前記試薬の連続は順次的な反応に用いられ得る。代替方法として、検定ユニットは、試薬又は他の反応剤が、その上に被覆、又は吸収、吸着、若しくは接着されたビーズ又は他の表面を含み得る。別の実施例では、検定ユニットは、溶解性の試薬又は他の反応剤により被覆され、又は形成されたビーズ又は他の表面を含み得る。いくつかの実施形態では、検定ユニットはキュベットであってよい。ある場合には、キュベットは、血球計算のために構成されることができ、顕微鏡キュベットを含み得る。
本明細書の更に他の部分に記載される、1つ以上の特性を有し得る試薬ユニットが提供され得る。試薬ユニットは、試薬又はサンプルを受入れ及び/又は収容する能力を有する。試薬ユニットは、相互に流体的に分離されるか、又は水圧操作的に独立し得る。いくつかの実施形態では、試薬ユニットは、容器フォーマットを有し得る。試薬容器は内表面及び外表面を有し得る。前記試薬ユニットは開口端及び閉鎖端を有し得る。いくつかの実施形態では、前記試薬ユニットは、アレイとして提供され得る。試薬ユニット移動可能であり得る。いくつかの実施形態では、個々の試薬ユニットは、相互に対して移動可能であり、及び/又は前記機器の他の構成要素に対して移動可能である。ある場合には、1つ以上の試薬ユニットが、同時に移動され得る。試薬ユニットは、1つ以上の検定ユニットを受入れるために構成され得る。前記試薬ユニットは、検定ユニットが少なくとも部分的に挿入される内部領域を有し得る。
前記検定ユニット及び/又は試薬ユニットに対して支持体が提供され得る。いくつかの実施形態では、前記支持体は、検定ステーション形式、カートリッジ形式又はマイクロカード形式を有し得る。いくつかの実施形態では、支持体は、パッチ形式を有するか、又はパッチ内に一体化されるか、又は埋め込み可能な検知器及び分析的ユニットに一体化される。1つ以上の検定/試薬ユニットの支持体が、モジュール内に提供され得る。前記支持体は、1つ以上の検定ユニット及び/又は試薬ユニットを保持するために形状付けされる。前記支持体は、前記検定ユニット及び/又は試薬ユニットに垂直配向の整列を保たせることができる。前記支持体は、検定ユニット及び/又は試薬ユニットが移動又は移動可能になることを許容する。検定ユニット及び/又は試薬ユニット支持体から取除かれるか、及び/又は支持体上に配置され得る。前記機器及び/又はシステムは米国特許出願第2009/0088336号において提供される1つ以上の特性、構成要素、特徴、又はステップを組み込むことができ、この出願は参照により、その全体が本明細書に組み込まれる。
モジュールは1つ以上の検出ステーションを含み得る。検出ステーションは、可視光信号、赤外信号、熱/温度信号、紫外信号、電磁的スペクトルの中の任意の信号、電気的信号、化学的信号、音声信号、圧力信号、動作信号、又は任意の他の種類の検出可能な信号を検出できる1つ以上のセンサーを含み得る。本明細書において提供される前記センサーは、本明細書の他の部分に記載される他のセンサーを含んでも、含まなくてもよい。前記検出ステーションは、前記サンプル調製及び/又は検定ステーションとは分離されて配置され得る。代替方法として、前記検出ステーションは、前記サンプル調製及び/又は検定ステーションと一体化された様式で配置され得る。検出ステーションは、本明細書の他の部分で開示される任意の検出ユニットを含む1つ以上の検出ユニットを含み得る。検出ステーションは、例えば、分光光度計、PMT、光ダイオード、カメラ、画像化機器、CCD又はCMOS光学的センサー、又は非光学的センサーを含み得る。いくつかの実施形態では、検出ステーションは、光源及び光学的センサーを含み得る。いくつかの実施形態では、検出ステーションは、顕微鏡対物レンズ及び画像化機器を含み得る。
いくつかの実施形態では、サンプルは、検定ステーションに提供される前に、1つ以上のサンプル調製ステーションに提供され得る。ある場合には、サンプルは、検定ステーションに提供された後にサンプル調製に提供され得る。サンプルは、それがサンプル調製ステーション及び/又は検定ステーションに提供される前に、その間に、又はその後に検出を受けることができる。
流体取扱いシステムが、モジュールに提供され得る。前記流体取扱いシステムは、サンプル、試薬、又は流体の動作を可能にする。前記流体取扱いシステムは、流体の分注及び/又は吸引を可能にする。前記流体取扱いシステムは、選択された位置から所望の流体を拾上げることができ、及び/又は選択された位置で流体を分注し得る。前記流体取扱いシステムは、2つ以上の流体の混合及び/又は反応を可能にできる。ある場合には、流体取扱い機構はピペットであってよい。ピペット又は流体取扱い機構の例は、本明細書の他の部分において、より詳細に提供される。
本明細書における任意の流体取扱いシステムの記載は、他のサンプル取扱いシステムに適用されることができ、及びその逆も成立つ。例えば、サンプル取扱いシステムは、それらに限定はされないが、体液、分泌物、又は組織サンプルを含む任意の種類のサンプルを輸送し得る。サンプル取扱いシステムは、流体、固体、又は半固体を取り扱う能力を有し得る。サンプル取扱いシステムは、サンプルを受入れ、正確に配置し、及び/又は移動する能力があり、及び/又は前記機器内の任意の他の物質は、前記機器内でのサンプル処理に対して有用であり及び/又は必要である。サンプル取扱いシステムは、サンプル、及び/又は前記機器内の任意の他の物質を含むことのできる容器(例えば、検定ユニット、試薬ユニット)を、受入れ、正確に配置し、及び/又は移動する能力を有し得る。
流体取扱いシステムはチップを含み得る。例えば、ピペット・チップは、取外し可能にピペットに結合され得る。前記チップは、ピペット・ノズルと連結できる。チップ/ノズルインターフェースの例は、本明細書の他の部分において、その詳細が提供される。
流体取扱いシステムの別の実施例は、流水式設計を用い得る。例えば、流体取扱いシステムそこを通じて流体が流れる、1つ以上のチャネル及び/又は導管を包含し得る。前記チャネル又は導管は流体の流れを選択的に停止及び/又は許容し得る1つ以上のバルブを含み得る。
流体取扱いシステムは、流体分離をもたらし得る1つ以上の部分を有し得る。例えば、流体取扱いシステムは、前記機器の他の構成要素と流体的に分離され得るピペット・チップを使用し得る。前記流体的に分離された部分は移動可能であり得る。いくつかの実施形態では、前記流体取扱いシステムチップは、本明細書の他の部分に記載される検定チップであってよい。
モジュール筐体及び/又は支持構造物を有し得る。いくつかの実施形態では、モジューは、その上に前記モジュールの1つ以上の構成要素を置くことができる支持構造物を有し得る。前記支持構造物は、前記モジュールの1つ以上の構成要素の重量を支持できる。前記構成要素は、前記支持構造物の上、前記支持構造物の側方上、及び/又は前記支持構造物の下に提供され得る。前記支持構造物は、前記モジュールのさまざまな構成要素を接続及び/又は支持する基板であってよい。前記支持構造物は、前記モジュールの1つ以上のサンプル調製ステーション、検定ステーション、及び/又は検出ステーションを支持できる。モジュール内蔵型であってよい。前記モジュールは、一緒に移動され得る。前記モジュールのさまざまな構成要素は、一緒に移動される能力を有し得る。前記モジュールのさまざまな構成要素は、相互に結合され得る。前記モジュールの構成要素は、共通の支持体を共有できる。
モジュールは封入型又は開放型であってよい。前記モジュールの筐体は、その中に前記モジュールを封入できる。前記筐体は完全に前記モジュールを封入できるか、又は部分的に前記モジュールを封入できる。前記筐体は、気密の保存体を前記モジュールの周囲に形成できる。代替方法として、前記筐体は、気密でなくてもよい。前記筐体は、前記モジュール内、又は前記モジュールの構成要素内の前記温度、湿度、圧力、又は他の特性の制御を可能にする。
電気的接続が、モジュールのために提供され得る。モジュールは、前記機器の残りの部分と電気的に接続され得る。複数のモジュールは、相互に電気的に接続されても、又はされなくてもよい。モジュールが、前記機器に挿入、又は取付けられたときに、モジュールは、前記機器との電気的接続状態にもたらされ得る。前記機器は、前記モジュール動力(又は電力)を提供し得る。モジュールは、前記機器から取り外されたときに前記電源からの接続が切られることができる。一実施例においては、モジュールが前記機器に挿入されたときに、前記モジュールは、前記機器の残りの部分と電気的接続を形成する。例えば、前記モジュールは、前記機器支持体にプラグを差し込み得る。ある場合には、前記機器の支持体(例えば、筐体)は、電力及び/又は動力を前記モジュールに提供し得る。
モジュールは、前記機器の残りの部分と流体性接続を形成する能力を有し得る。一実施例では、モジュールは、前記機器の残りの部分に流体的に接続され得る。代替方法として、前記モジュールは、例えば、本明細書において開示される流体取扱いシステムを介して前記機器の残りの部分と流体連結され得る。前記モジュールは、前記機器に挿入、又は取付けられたときに、前記機器との流体連結され得るか、又は前記モジュールが前記機器に挿入、又は取付けられた任意の時間の後に、前記機器との流体連結され得る。モジュールは前記機器から取除かれたときに、前記機器との流体連結から切断され、及び/又は前記モジュールが前記機器に取付けられている間でも、選択的に流体連結から切断され得る。一実施例では、モジュールは、前記機器のサンプル収集ユニットと流体連結にあるか、又は流体連結され得る。別の実施例では、モジュールは、前記機器の他のモジュールと流体連結にあるか、又は流体連結され得る。
モジュールは、本明細書の他の部分に記載されるものを含む任意のサイズ又は形状を有し得る。モジュールは、前記機器以下のサイズを有し得る。前記機器モジュールは、約4m3、3m3、2.5m3、2m3、1.5m3、1m3、0.75m3、0.5m3、0.3m3、0.2m3、0.1m3、0.08m3、0.05m3、0.03m3、0.01m3、0.005m3、0.001m3、500cm3、100cm3、50cm3、10cm3、5cm3、1cm3、0.5cm3、0.1cm3、0.05cm3、0.01cm3、0.005cm3、又は0.001cm3の合計容積を封入し得る。前記モジュールは、本明細書の他の部分に記載される任意の容積を有し得る。
前記モジュール及び/又はモジュール筐体前記機器の横領域を覆う、設置面積を有し得る。いくつかの実施形態では、前記機器設置面積は、約4m2、3m2、2.5m2、2m2、1.5m2、1m2、0.75m2、0.5m2、0.3m2、0.2m2、0.1m2、0.08m2、0.05m2、0.03m2、100cm2、80cm2、70cm2、60cm2、50cm2、40cm2、30cm2、20cm2、15cm2、10cm2、7cm2、5cm2、1cm2、0.5cm2、0.1cm2、0.05cm2、0.01cm2、0.005cm2、又は0.001cm2以下であってよい。
前記モジュール及び/又はモジュール筐体は〜以下の約4m、3m、2.5m、2m、1.5m、1。2m、1m、80cm、70cm、60cm、50cm、40cm、30cm、25cm、20cm、15cm、12cm、10cm、8cm、5cm、3cm、1cm、0.5cm、0.1cm、0.05cm、0.01cm、0.005cm、又は0.001cm以下の横寸法(例えば、幅、長さ、又は直径)又は高さを有し得る。前記横寸法及び/又は高さは、相互に変化し得る。代替方法として、それらは同じであることができる。ある場合には、前記モジュールは、高くて及び細く、又は低くて、及びずんぐりしている。前記高さ対横寸法の比は、100:1、50:1、30:1、20:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:20、1:30、1:50、又は1:100以上であってよい。前記モジュール及び/又は前記モジュール筐体比例的に高くて及び細くなってよい。
前記モジュール及び/又はモジュール筐体は、任意の形状を有し得る。いくつかの実施形態では、前記モジュール長方形又は正方形の横断面形状を有し得る。他の実施形態においては、前記モジュールは、円形、楕円形、三角形、台形、平行四辺形、五角形、六角形、八角形、又は任意の他の形状の横断面形状を有し得る。前記モジュールは、円形、楕円形、三角形、長方形、正方形、台形、平行四辺形、五角形、六角形、八角形、又は任意の他の形状の垂直断面形状を有し得る。前記モジュールは、箱型形状であっても、又はなくてもよい。
任意の数のモジュールが機器に提供され得る。機器は、固定数のモジュールを受入れるために構成され得る。代替方法として、前記機器は、変動する数のモジュールを受入れるために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記機器のためのそれぞれのモジュは、変化する構成要素及び/又は構成を有し得る。ある場合には、前記異なるモジュール同じ筐体及び/又は支持構造物の形式を有し得る。別の実施例では、前記異なるモジュールは、更に同一の全体の寸法を有し得る。代替方法として、それらは変化する寸法を有し得る。
ある場合には機器は単独のモジュールを有し得る。前記単独のモジュールは、同時に単独のサンプルを受入れるために構成され得るか、又は複数のサンプルを同時に又は順々に受入れる能力を有し得る。前記単独のモジュール1つ以上のサンプル調製ステップ、検定ステップ、及び/又は検出ステップを実行する能力を有し得る。前記単独のモジュールは、異なる機能性を提供するために、交換されても、又はされなくてもよい。
モジュール及びモジュール構成要素の更なる詳細及び記載は、本明細書の更に他の部分に記載される。任意のそのようなモジュールの実施形態は、組合せにおいて、又は単独で提供され得る。ラック
本発明の一態様では、複数のモジュールを有するシステムが提供される。前記システムは、前記被験者からの流体及び/又は組織サンプル等の生物学的サンプルを検定するために構成される。
いくつかの実施形態では、前記システムは、支持構造物に取付けられた複数のモジュールを含む。一実施形態においては、前記支持構造物は、複数の取付けステーションを有するラックであり、前記複数の取付けステーションの個々の取付けステーションモジュールを支持するためのものである。
一実施形態においては、前記ラックは、前記複数のモジュールと通信的に連結された制御装置を含む。場合によっては、以下に記載されるように、前記制御装置は、流体取扱いシステムと通信的に連結される。前記制御装置は、サンプルを調製及び/又は本明細書に記載される1つ以上の技法によりサンプルを検定する等の処理をするために、前記モジュールの操作を制御するために構成されている
前記複数のモジュールの個々のモジュールは、サンプル調製ステーション、検定ステーション、及び/又は検出ステーションを含む。前記システムは、(a)サンプル処理、遠心分離、分離、物理的分離及び化学的分離より成る群から選ばれる多重のサンプル調製手順、及び(b)検定免疫検定、核酸検定、受容体に基づいて検定、血球計算検定、比色検定、酵素的検定、電気泳動的検定、電気化学的検定、分光的検定、クロマトグラフィー的検定、顕微鏡的検定、局所的検定、熱量測定的検定、比濁的検定、凝集検定、放射性同位体検定、粘度測定検定、凝固検定、凝固時間検定、タンパク合成検定、組織学的検定、培養物検定、浸透圧検定、及び/又は他の種類の検定又はそれらの組合せより成る群から選ばれる少なくとも1つの種類の検定の少なくとも1つの種類の検定を実行するために構成されている。いくつかの実施形態では、分離は、例えば、磁場の支援下の分離等の磁気的分離を含む。
一実施形態においては、前記支持構造物は、前記複数のモジュールの個々のモジュールを取外し可能に保持するか、又は固定するためのラック式構造である。前記ラック式構造は、モジュールを受入れて、及び取外し可能に固定するために構成されている複数の区切りを含む。一実施例では、図4に示されるように、ラック400は1つ以上のモジュール410a、410b、410c、410d、410e、410fを有し得る。前記モジュールは、それらが互いの上に位置する垂直の配置を有し得る。例えば、6個のモジュールが、別のもの上に積み重ねられることができる。前記モジュールは、それらが相互に隣接する、水平の配置を有し得る。別の実施例では、前記モジュールはアレイを形成できる。図5は、アレイを形成する複数のモジュール510を有するラック500実施例を図示する。例えば、前記モジュールは、M個のモジュールの高さ及び/又はN個のモジュール幅を持つ垂直のアレイで、M及びNは、正の整数である。他の実施形態においては、ラックは、モジュールの水平のアレイが形成されている、モジュールのアレイを支持できる。例えば、前記モジュールは、N個のモジュールの幅及び/又はP個のモジュールの長さである水平のアレイを形成でき、N及びPは正の整数である。別の実施例では、モジュールの三次元アレイがラックにより支持され、前記モジュールは、M個のモジュールの高さ、N個のモジュールの幅、及びP個のモジュールの長さであるブロックを形成し、M、N、及びPは正の整数である。ラックは、任意の数の構成を有する任意の数のモジュールを支持できる。
いくつかの実施形態では、ラックは1つ以上の区切りを有することができ、それぞれの区切りは1つ以上のモジュールを受入れるために構成されている。区切りがモジュールを受入れたときに機器は作動する能力を有し得る。機器は、1つ以上の区切りが、モジュールを受入れていない時でさえも作動する能力を有し得る。
図6は、別のラック取付け構成の実施形態を示す。1つ以上のモジュール600a、600bが、相互に隣接して提供され得る。任意の数のモジュールが提供され得る。例えば、前記モジュールは、互いの上に垂直に積み重ねられることができる。例えば、N個のモジュールが、互いの上に垂直に積み重ねられることができ、Nは任意の正の整数である。別の実施例では、前記モジュールは、相互に水平に結合され得る。垂直及び/又は水平のモジュール間の接続の任意の組合せが提供され得る。前記モジュールは、相互に直接接し得るか、又は接続のインターフェースを有し得る。ある場合には、モジュールは、前記積み重ね/群に加えられるか、又はそこから除去され得る。前記構成は、任意の数のモジュールを収容し得る。いくつかの実施形態では、モジュールの数は、機器筐体により、制限されても、又はされなくてもよい。
別の実施形態では、前記支持構造物は、第一のモジュールの下に配設され、及び一連のモジュールは、それぞれのモジュールに配設された取付け用部材の助けを借りて、又は借りないで、相互に取付けられることができる。前記取付け用部材は、モジュール間を接続するインターフェースであってよい。一実施例では、それぞれのモジュールは、第一のモジュールの上面を第二のモジュールの底面に固定するための磁気的取付け構造を含む。他の接続インターフェースを用いることができ、それらは磁気的特徴、接着剤、滑り特徴、係止特徴、結び付け、スナップ式、マジックテープ(登録商標)、ひねり特徴、又は差し込みを含み得る。前記モジュールは、機械的に及び/又は電気的に相互接続され得る。サンプルの検定のためのシステムを形成するために、そのような様式でモジュールは、一つの上に、又は相互に積み重ねられることができる。
他の実施形態においては、サンプル検定のためのシステムは、筐体及び前記筐体内の複数のモジュールを含む。一実施形態においては、前記筐体は複数の取付けステーションを有するラックであり、前記複数の取付けステーションの個々の取付けステーションは、モジュールを支持するためのものである。例えば、ラックは、前記筐体と一体化されて形成され得る。代替方法として、前記筐体は、前記ラックを含むか、又は取り囲むことができる。前記筐体及び前記ラックは、相互に結合されても、又はされなくてもよい、個別の部分として、形成されても、又はされなくてもよい。前記複数のモジュールの個々のモジュールは、サンプル調製ステーション、検定ステーション及び検出ステーションより成る群から選ばれる少なくとも1つのステーションを含む。前記システムは、サンプル又は試薬容器を前記個々のモジュール内で、又は前記システムの筐体内で個々のモジュールから別のモジュールに移動するために構成される流体取扱いシステムを含む。一実施形態においては、前記流体取扱いシステムはピペットである。
いくつかの実施形態では、全てのモジュールが、機器内又は機器間で共有されてよい。例えば、機器は、1つ、いくつか、又は全てのそのモジュールを、特殊化されたモジュールとして有し得る。この場合には、サンプルは、1つのモジュールから、別のモジュールに、必要に応じて、輸送され得る。この動作は、順次であるか、又はランダムであってよい。
任意の前記モジュールは共有されたリソースであるか、又は指定された共有されたリソースを含み得る。一実施例では、指定された共有されるリソースは、全てのモジュールにとって利用可能なリソースではなくてよいか、又は限定された数のモジュールにとって利用可能であってよい。共有されたリソースは、前記機器から取外し可能であっても、又はなくてもよい。共有されたリソースの例としては血球計算ステーションが挙げられる。
一実施形態においては、前記システムは、更に1つ以上のサンプルの血球計算を実行する血球計算ステーションを含む。前記血球計算ステーションは、前記ラックにより支持され、及び前記複数のモジュールのそれぞれに、サンプル取扱いシステムにより操作可能に連結される。
血球計算検定は、典型的には、光学的に個々の細胞の特性を測定するために用いられる。モニターされる細胞は、生きている細胞及び/又は死んだ細胞であってよい。適切な染料、染色、又は他の標識分子を用いることで、血球計算は、特定のタンパク質、核酸、脂質、炭水化物、又は他の分子の存在、量、及び/又は修飾を検出するために用いられることができる。血球計算により測定され得る性質としては、限定はされないが、以下を含む細胞の機能又は活動が挙げられる:貪食作用、低分子の能動輸送、有糸分裂又は減数分裂;タンパク質翻訳、遺伝子転写、DNA複写、DNA修復、タンパク分泌物、アポトーシス、走化性、流動性、接着、抗酸化活性、RNAi、タンパク質又は核酸分解、薬剤応答、感染力、及び特定の経路又は酵素の活性。血球計算は、細胞計数、合計集団のパーセント、及び上記に記載される任意の特性に対するサンプル集団の変異を含むが、それらには限定されない、細胞の集団に関する情報を決定するためにも用いられ得る。本明細書に記載される前記検定は、それぞれの細胞について、1つ以上の上記の特性を測定するために使用されることができ、異なる特性の間の相互関係又は他の関係を決定するために、有益であり得る。本明細書に記載される前記検定は、例えば、混合された細胞集団を異なる細胞株に特異的である抗体により標識することにより、独立して細胞の多重の集団を測定するために用いられることもできる。
血球計算細胞の特性をリアルタイムで決定するために有用であり得る。細胞の特性は、継続的に及び/又は異なる時点で監視され得る。前記異なる時点は、規則的又は不規則的な時間間隔であり得る。前記異なる時点は、所定のスケジュールに従うことができるか、又は1つ以上のイベントにより引き起こされ得る。血球計算は、1つ以上の画像化、又は本明細書に記載される、経時的に細胞の変化を検出するための他の検出技法を用い得る。このことは細胞動作又は形態学を含み得る。サンプルの運動学又は力学が分析され得る。時系列分析が前記細胞に提供され得る。そのようなリアルタイムの検出は、凝集、凝固、又はプロトロンビン時間の計算に有用であり得る。1つ以上の分子及び/又は疾患の存在、疾患及び/又は薬剤への応答は、前記時間に基づく分析に基づいて解明され得る。
一実施例では、血球計算分析は、フローサイトメトリー、又は顕微鏡法による。フローサイトメトリーは、典型的には個々の細胞を連続して光学的検出器に運ぶ可動性の液体媒体を用いる。顕微鏡法は、典型的には光学的手段を用い、一般的に少なくとも1つの拡大された画像を記録することにより固定された細胞を検出する。顕微鏡法については、前記固定化された細胞は、顕微鏡キュベット又はスライド内にあることができ、細胞を検出するための画像化機器に隣接するか、又は光学的接続にある顕微鏡ステージ上に配置され得る。画像化された細胞は、例えば、計数されるか、又は1つ以上の抗原又は他の特徴について測定され得る。フローサイトメトリー及び顕微鏡法が完全に排他的ではないことを理解されたい。一実施例として、フローサイトメトリー検定は、通過する細胞の画像を記録するために、前記光学的検出器による顕微鏡法を用いる。標的、試薬、検定、及び検出方法の多くが、フローサイトメトリーと顕微鏡法に共通し得る。そのようなものとして、特に特定されない場合、本明細書において提供される記載は、これらの及び当技術分野で周知の他の形態のサイトメトリー分析にも適用されるものであると理解されたい。
いくつかの実施形態では、最大約10,000の任意の所定の種類の細胞が測定され得る。他の実施形態においては、限定はされないが、約10細胞、30細胞、50細胞、100細胞、150細胞、200細胞、300細胞、500細胞、700細胞、1000細胞、1500細胞、2000細胞、3000細胞、5000細胞、6000細胞、7000細胞、8000細胞、9000細胞、10000細胞、100,000細胞、500,000細胞、1,000,000細胞、5,000,000細胞、又は10,000,000細胞以上の細胞を含む、さまざまな数の任意の種類の所定の細胞が測定される。
いくつかの実施形態では、血球計算は、微小流体チャンネル中で実行される。例えば、フローサイトメトリー分析は、単独のチャネル中、又は並行して多重のチャネル中で実行される。いくつかの実施形態では、フローサイトメトリーは、連続して又は同時に多重の細胞特性を測定する。ある場合には、血球計算は、本明細書に記載される1つ以上のチップ/容器中で生じ得る。血球計算は、細胞選別と組み合わされ得る、検出特性の特定のセットを満たす細胞が検出されると、前記流れから迂回され、及び保存、追加的な分析、及び/又は処理のために収集される。そのような選別は、細胞の多重の集団を、3元又は4元選別等の、異なる特性のセットに基づいて分離し得る。
図7は、本発明の一実施形態による複数のモジュール701〜706及び血球計算ステーション707を有するシステム700を示す。前記複数のモジュールは、第一のモジュール701、第二のモジュール702、第三のモジュール703、第四のモジュール704、第五のモジュール705及び第六のモジュール706を含む。
前記血球計算ステーション707は、サンプル取扱いシステム708の手段として、前記複数のモジュール701〜706のそれぞれと移動可能なように連結される。前記サンプル取扱いシステム708は、本明細書に記載される容積式、空気置換式又は吸引式ピペット等のピペットを含み得る。
上述及び本発明の他の実施形態においては、前記血球計算ステーション707は、サンプルの血球計算を実行するための血球計算器を含む。前記血球計算ステーション707は、1つ以上の前記モジュール701〜706が別のサンプルについて他の調製及び/又は検定手順を実行している間にサンプルの血球計算を実行し得る。場合によっては、前記血球計算ステーション707は、前記サンプルが1つ以上の前記モジュール701〜706において調製を受けた後に、サンプルの血球計算を実行し得る。
前記システム700は、複数の区切り(又は取付けステーション)を有する支持構造物709を含む。前記複数の区切りは、前記モジュール701−706tを前記支持構造物709にドッキングするためのものである。図示されるように、前記支持構造物709はラックである。
それぞれのモジュールは、連結部材の支援下にラック709に固定される。一実施形態においては、連結部材は、前記モジュール又は前記区切りのいずれかにフックにより締め付けられる。そのような場合には、前記フックは、前記モジュール又は前記区切りのいずれかのレセプタクルに滑り込むために構成される。別の実施形態では、連結部材は、ねじファスナー等のファスナーを含む。別の実施形態では、連結部材は磁気的物質から形成される。そのような場合には、前記モジュール及び区切りは、前記モジュールを前記区切りに固定するための引力を提供するために、逆の極性の磁気的物質を含み得る。別の実施形態では、前記連結部材は、前記区切り中に1つ以上のラック又はレールを含む。そのような場合には、モジュールは、前記1つ以上のラック又はレールと一対にするための1つ以上の構造を含み、それにより前記モジュールを前記ラック709に固定する。随意的に、前記レールに動力が提供され得る。
モジュールがラックに接合することを可能にし得る構造の例は、1つ以上のピンを含み得る。ある場合には、モジュールは、前記ラックから直接動力を受取る。ある場合には、モジュールは、リチウムイオンのような電源、又は前記機器に内部的に動力を提供する燃料電池を動力源とするバッテリーであることができる。一実施例では、前記モジュールは、レールの支援下に、前記ラックと接合するために構成され、及び前記モジュールのための動力は、直接前記レールから来る。別の実施例では、前記モジュールは、連結部材(レール、ピン、フック、ファスナー)の支援下に前記ラックと接合するが、前記モジュールに、誘導的(すなわち、誘導結合)等無線的に提供される。
いくつかの実施形態では、ラックと結合するモジュールはピンを必要としない。例えば、誘導的な電気通信が前記モジュール及びラック又は他の支持物の間に提供され得る。ある場合には、無線通信がZigBee通信又は他の通信プロトコル等の支援下に用いられ得る。
それぞれのモジュールが、前記ラック709から取外し可能であり得る。場合によっては、1つのモジュールは、類似の、同様の、又は異なるモジュールにより置換され得る。一実施形態においては、前記ラック709の外へ前記モジュールを滑らせることによりをモジュールを前記ラックから取外し得る。別の実施形態では、モジュールは、前記モジュールの連結部材が前記ラック709から離れるために前記モジュールをひねること又は回転させることにより、前記ラック709から取り外される。モジュールを前記ラック709から取り外すことは、前記モジュール及び前記ラック709の間の任意の電気的接続性をも終了させ得る。
一実施形態においては、モジュールを前記区切り内に滑り込ませることにより、前記モジュールを前記ラックに取付け得る。別の実施形態では、前記モジュールの連結部材が前記ラック709係合できるように、前記モジュールをひねること又は回転させることにより、モジュールを前記ラックに取付け得る。モジュールを前記ラック709に取付けることは、前記モジュール及び前記ラックの電気的接続を確立し得る。前記電気的接続は、前記モジュールへ、又は前記ラックへ、又は前記モジュールから前記機器へ電力を提供するため、及び/又は通信バスを、前記モジュール、及び1つ以上の他のモジュール、又は前記システムの制御装置700との間に提供するためであってよい。
前記ラックのそれぞれの区切りは、占有されても、又は又は占有されなくてもよい。図示されるように、前記ラック709の全ての区切りはモジュールにより占有されている。場合によっては、しかしながら、前記ラック709の1つ以上の区切りはモジュールにより占有されていない。一実施例では、前記第一のモジュール701が前記ラックから取除かれる。そのような場合には前記システム700は取除かれたモジュールなしで作動する。
場合によっては、区切りは、前記システム700がそれを使用するために構成される、前記モジュールの種類のサブセットを受入れるために構成され得る。例えば、区切りは、血球計算検定ではなく、凝集検定を行う能力があるモジュールを受入れるために構成され得る。そのような場合には、前記モジュールは、凝集のために“特殊化され”得る。凝集は、様々な方法により測定され得る。前記サンプルの濁度における時間依存性の変化を測定することは一方法である。前記サンプルを光により照射し及び、光ダイオード又はカメラなどの光学的センサーにより、90度における反射光を測定することにより達成できる。経時的に、前記サンプルにより、より多くの光が散乱されるために、測定される光は増加する。時間依存性の透過率の変化を測定することは別の例である。後者の場合、これは、容器中の前記サンプルを光により照射し、及び前記サンプルを透過する光を光ダイオード又はカメラ等の光学的センサーにより測定することにより達成される。経時的に、前記サンプルが凝集するために、測定される光は減少又は増加し得る(例えば、凝集した物質が、懸濁液中に留まるか、又は懸濁液外に沈殿するかに依存して)。他の状況においては、区切りは、前記システム700がそれらを使うために構成されている、検出ステーションからサポート用の電気的システムまでに渡る、全種類のモジュールを受入れるために構成される。
前記モジュールのそれぞれは、他のモジュールから独立して機能(又は実行)するために構成され得る。一実施例では、前記第一のモジュール701は、第二のモジュール702、第三のモジュール703、第四のモジュール704、第五のモジュール705及び第六のモジュール706から独立して実行するために構成されている。他の状況においては、モジュール1つ以上の他のモジュールを実行するために構成され得る。そのような場合には、前記モジュールは、1つ以上のサンプルの並行処理を可能にし得る。一実施例では、前記第一のモジュール701が、サンプルを調製している間に、前記第二のモジュール702が同じ又は異なるサンプルを検定する。このことは、前記モジュール間の休止時間の最小化、又は削除を可能にし得る。
前記支持構造物(又はラック)709は、サーバ種類の構成を有し得る。場合によっては、前記ラックのさまざまな寸法が標準化される。一実施例では、前記モジュール701〜706の間の間隔が、少なくとも約0.5インチ、又は1インチ、又は2インチ、又は3インチ、又は4インチ、又は5インチ、又は6インチ、又は7インチ、又は8インチ、又は9インチ、又は10インチ、又は11インチ、又は12インチの倍数として標準化される。
前記ラック709は、前記モジュール701〜706の1つ以上の重量を支持し得る。加えて、前記ラック709は、前記ラック709に回転又は降下を引き起こし得るモーメントアームを発生しないように前記モジュール701(一番上)が、前記ラック709に取付けられることができるように、選ばれる重心を有する。場合によっては、前記ラック709の重心は、前記ラック及び前記ラックの基部の間の垂直中点に配設され、前記垂直中点は、前記ラック709の底から前記ラックの頂上との間の50%である。一実施形態においては、前記ラック709の重心は、前記ラック709の底から離れる垂直の軸に沿って測定されるものとして、前記ラック709の底から測定される前記ラックの高さの少なくとも約0.1%、又は1%、又は10%、又は20%、又は30%、又は40%、又は50%、又は60%、又は70%、又は80%、又は90%、又は100%に配設される。
ラックは、1つ以上のモジュールを受入れるために構成される、多重の区切り(又は取付けステーション)を有し得る。一実施例では、前記ラック709は、前記モジュール701〜706のそれぞれが、前記ラックに取付けられることを可能にする、6つの取付けステーションを有する。場合によっては、前記区切りは前記ラックと同側にある。他の状況においては、前記区切りは、前記ラックの両側に交互に配置される。
いくつかの実施形態では、前記システム700は、前記モジュール701〜706を相互に電気的に接続するための電気的接続性構成要素を含む。前記電気的接続性構成要素は、システムバス等のバスであってよい。場合によっては、前記電気的接続性構成要素は、前記モジュール701〜706が、相互に及び/又は前記システムの制御装置700と通信することも可能にする。
いくつかの実施形態では、前記システム700は、1つ以上の前記モジュール701〜706の支援下に、サンプルの処理を促進するための制御装置(示されていない)を含む。一実施形態においては、前記制御装置は、前記モジュール701〜706におけるサンプルの並行処理を促進する。一実施例では、前記制御装置は、前記サンプル取扱いシステム708が前記第一のモジュール701中にサンプルを提供し、及び第二のモジュール702に、同時に前記サンプルの異なる検定を行うように命令する。別の実施例では、前記サンプルの血球計算及び1つ以上の他のサンプル調製手順及び/又は検定が並行して行われ得るように、前記制御装置は、前記サンプル取扱いシステム708に、前記モジュール701〜706のうちの1つにサンプルを提供し、及び前記血球計算ステーション707にも同じサンプル(前記サンプルの有限容積等の部分)を提供するために命令する。そのような様式で、前記システムは、前記モジュール701〜706及び前記血球計算ステーション707の休止時間を除去しないまでも最小化する。
複数のモジュールの個々のモジュールのそれぞれは、前記個々のモジュールの様々な処理及び検定モジュールにサンプルを提供するための、及びそこからサンプルを取除くための、サンプル取扱いシステムを含む。加えて、それぞれのモジュールは、そのモジュールの支援下に、サンプルの処理及び/又は検定を促進するための他の構成要素に加えて、さまざまなサンプル処理及び/又は検定モジュールを含み得る。それぞれのモジュールの前記サンプル取扱いシステムは、前記システム700の前記サンプル取扱いシステム708とは離れていることができる。すなわち、前記サンプル取扱いシステム708は、サンプルを前記モジュール701〜706へ、及びそこから移動する一方、それぞれのモジュールの前記サンプル取扱いシステムは、サンプルをそれぞれのモジュール内に含まれるさまざまなサンプル処理及び/又は検定モジュールへ、及びそこから移動する。
図7の図示された例においては、前記第六のモジュール706は、吸引式ピペット711及び容積式ピペット712を含むサンプル取扱いシステム710を含む。前記第六のモジュール706は、遠心分離機713、分光光度計714、核酸検定(ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検定等の)ステーション715及びPMT716を含む。前記分光光度計714の例が図70(下記を参照)に示される。前記第六のモジュール706は、サンプルを前記第六のモジュールそれぞれの処理又は検定モジュールへ、及びそこから移動することを促進するための複数のチップを保持するためのカートリッジ717を更に含む。
一実施形態においては、前記吸引種類のピペット711は、1つ以上の、又は2つ以上の、又は3つ以上の、又は4つ以上の、又は5つ以上の、又は6つ以上の、又は7つ以上の、又は8つ以上の、又は9つ以上の、又は10つ以上の、又は15つ以上の、又は20つ以上の、又は30つ以上の、又は40つ以上の、又は50つ以上のヘッドを含む。一実施例では、前記吸引種類のピペット711は、8つのヘッドを有する8ヘッドピペットである。前記吸引種類ピペット711は本発明の他の実施形態において記載されるものと同じであり得る。
いくつかの実施形態では、前記容積式ピペット712は、約20%、15%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.3%、又は0.1%以下の変動係数を有する。前記変動係数σ/μにより決定され、式中、「σ」は、標準偏差であり、及び「μ」は、全サンプル測定を通じた平均値である。
一実施形態においては、全てのモジュールは相互に同一である。別の実施形態では、少なくとも前記モジュールのいくつかは相互に異なる。一実施例では、前記第一のモジュール、第二のモジュール、第三のモジュール、第四のモジュール、第五のモジュール及び第六のモジュール701〜706は、容積式ピペット及び吸引式ピペット並びに核酸検定及び分光光度計等の様々な検定を含む。別の実施例では、少なくとも1つの前記モジュール701〜706は、前記他のモジュールとは異なる検定及び/又はサンプル調製ステーションを有する。一実施例では、前記第一のモジュール701は、核酸増幅検定は含まないが、凝集検定を含み、及び前記第二のモジュール702は、凝集検定は含まないが、核酸検定を含む。モジュールは検定を全く含まなくてもよい。
図7の図示された例では、前記モジュール701〜706は、同一の検定及びサンプル調製(又は操作)ステーションを含む。しかしながら、他の実施形態においては、それぞれのモジュールは、本明細書に記載される任意の数及び組合せの検定及び処理ステーションを含む。
前記モジュールは、相互に関して垂直に又は水平に積み重ねられ得る。2つのモジュールは、それらが前記重力加速ベクトルに平行な、実質的に平行な、又は平行に近い平面に配向される場合、互いの関係において垂直に配向される。2つのモジュールは、それらが前記重力加速ベクトルに垂直な、実質的に垂直な、又は垂直に近い平面に配向される場合、互いの関係において水平に配向される。
一実施形態においては、前記モジュール垂直に、すなわち、1つのモジュールが別のモジュールの上になるように積み重ねられる。図7の図示された例では、前記モジュール701〜706が、互いの関係において垂直に配向され得るように前記ラック709は配向される。しかしながら、他の状況においては、前記モジュールは互いの関係において水平に配設される。そのような場合には、前記ラック709は、前記モジュール701〜706は、水平に互いの側面が並んで配置され得るように配向され得る。
図7Aを参照し、複数のモジュール701〜704を持つシステム730の更に別の実施形態が示される。図7Aの、この実施形態は、前記モジュール701〜704が、限定はされないが、モジュール内及び/又はモジュール間のサンプル容器、チップ、キュベット等の要素を移動させるために、その上を輸送機器734が、X、Y、及び/又は随意的にZ軸に沿って動くことができる、支持構造732に取りつけられている、水平構成を示す。非制限的な例として、前記モジュール701〜704は、それらが、重力加速度ベクトルに対して、直交する、実質的に直交する、又はほぼ直交する平面に沿って配向される場合、お互いに関して水平に配向される。
図7の実施形態のように、モジュール701〜704の全てが、お互いに同じモジュールであることを理解されたい。別の実施形態では、少なくとも前記モジュールのいくつかはお互いに異なる。一実施例では、前記第一の、第二の、第三の、及び/又は第四のモジュール701〜704は、置換されるモジュールの位置を占有できる1つ以上の他のモジュールにより置換され得る。この他のモジュールは、前記モジュール701〜704の内の置換される1つに、限定はされないが1つ以上の血球計算モジュール707、通信モジュール、保存モジュール、サンプル調製モジュール、スライド調製モジュール、組織調製モジュール等の異なる機能性を随意的に提供し得る。例えば、前記モジュール701〜704の内の1つは、限定はされないが、インキュベーション、試験の間の保存、及び/又は試験後の保存のための熱的に制御された保存チャンバー等の異なるハードウエア構成を提供する1つ以上のモジュールにより置換され得る。随意的に、前記モジュール701〜704の1つ以上を置換するモジュールは、限定はされないが、前記システム730のための追加的な遠隔通信装置、追加的な画像化若しくはユーザー・インターフェース装置、又は限定はされないが、バッテリー、燃料電池などの追加的な電源などの検定には関係しない機能性を提供し得る。随意的に、前記モジュール701〜704の1つ以上を置換するモジュールは、追加的な消耗品及び/又は試薬又は流体のための保存を提供し得る。図7Aは、支持構造に取りつけられた4つのモジュールだけを示しているが、より少ないか、又はより多いモジュールを有する他の実施形態が、水平構成から除外されないことを理解されたい。特に1つ以上のタイプのモジュールが、他のモジュールよりも多くの電力を取るシナリオにおいては、モジュールにより全てのベイ又はスロットが占有されない構成も実行されることができることも理解されたい。そのような構成においては、さもなければ空のベイに向けられる電力が、他のモジュールよりも多くの電力を取るモジュールにより用いられ得る。
非限定的な一実施例では、それぞれのモジュールは、取り付け部材の支援により支持構造732に安全に取り付けられる。一実施形態では、取り付け部材は、前記モジュール又は前記ベイのいずれかに締め付けられるフックである。そのような場合には、このフックは、前記モジュール又は前記ベイのいずれかのレセプタクル中に滑入するために構成される。別の実施形態では、取り付け部材は、スクリュー・ファスナー等のファスナーを含む。別の実施形態では、取り付け部材は、磁性物質により形成される。そのような場合には、前記モジュール及びベイは、前記モジュールを前記ベイに安全に取り付けるための引力を提供するために反対の極性の磁性物質を含む。別の実施形態では、前記取り付け部材は、前記ベイ中の1つ以上のトラック又はレールを含む。そのような場合には、モジュールは、前記1つ以上のトラック又はレールと嵌合し、それにより前記モジュールを支持構造732に安全に取り付けるための1つ以上の構造を含む。随意的に、レールにより電力が供給され得る。
モジュールが支持構造732に嵌合することを可能にし得る構造の一例は、1つ以上のピンを含み得る。場合によっては、モジュールは、支持構造732から直接電力を受ける。場合によっては、モジュールはリチウム・イオン、又は前記機器に内部的に電力を提供するバッテリーから電力を受ける燃料電池などの電源であり得る。一実施例では、前記モジュールは、レールの支援により支持構造732と嵌合するために構成され、及び前記モジュールのための電力は直接レールから来る。別の実施例では、前記モジュールは、取り付け部材(レール、ピン、フック、ファスナー)の支援により支持構造732に嵌合するが、電力は、前記モジュールから、誘導的(即ち、誘導結合)等、無線的に提供される。
図7Bを参照するが、複数のモジュール701〜706を持つシステム740の更に別の実施形態が示される。図7Bは、限定はされないが、サンプル容器、チップ、キュベット等の要素を、モジュール内及び/又はモジュール間で輸送するために輸送機器744が、X、Y、及び/又は随意的にZ軸に沿って移動することを許容し得る支持構造742が提供されることを示す。この輸送機器744は、いずれかのモジュールの縦列にアクセスするために構成される。随意的に、いくつかの実施形態は、モジュール間で容器又は他の要素を輸送する能力の、より高い処理能力を提供するために2つ以上の輸送機器744を有し得る。明瞭さのために、点線で示される輸送機器744は、第二の輸送機器744を表し得る。代替的に、これは、前記モジュールの第二の縦列に作用する場合に配置される、輸送機器744の場所を示すためにも用いられ得る。そのような構成を受け入れるための、より大きな支持構造を用いることにより、更なる横列及び/又は縦列を有する実施形態を作成し得ることも理解されたい。
図7の実施形態のように、モジュール701〜706の全てがお互いに同じモジュールであることを理解されたい。別の実施形態では、少なくとも前記モジュールのいくつかはお互いに異なる。一実施例では、前記第一の、第二の、第三の、及び/又は第四のモジュール701〜706は、置換されるモジュールの位置を占有できる1つ以上の他のモジュールにより置換され得る。この他のモジュールは、随意的に、前記モジュール701〜706の内の置換される1つに、限定はされないが1つ以上の血球計算モジュール707、通信モジュール、保存モジュール、サンプル調製モジュール、スライド調製モジュール、組織調製モジュール等の異なる機能性を随意的に提供し得る。
図7Aは、支持構造に取りつけられた4つのモジュールだけを示しているが、より少ないか、又はより多いモジュールを有する他の実施形態が、水平又は垂直の取り付け構成から除外されないことを理解されたい。特に1つ以上のタイプのモジュールが、他のモジュールよりも多くの電力を取るシナリオにおいては、モジュールにより全てのベイ又はスロットが占有されない構成も実行されることができることも理解されたい。そのような構成においては、さもなければ空のベイに向けられる電力が、他のモジュールよりも多くの電力を取るモジュールにより用いられ得る。
図7Cを参照するが、複数のモジュール701、702、703、704、706、及び707を持つシステム750の更に別の実施形態が示される。図7Cは、ステム750が、限定はされないが、インキュベーション、試験の間の保存、及び/又は試験後の保存のための熱的に制御された保存チャンバー等の異なるハードウエア構成を提供する1つ以上の追加的なモジュール752を有することも示している。随意的に、前記モジュール701〜704の1つ以上を置換する前記モジュールは、限定はされないが、前記システム730のための追加的な遠隔通信装置、追加的な画像化若しくはユーザー・インターフェース装置、又は限定はされないが、バッテリー、燃料電池などの追加的な電源などの検定には関係しない機能性を提供し得る。随意的に、前記モジュール701〜707の1つ以上を置換するモジュールは、追加的な消耗品及び/又は試薬又は流体のための保存を提供し得る。
図7Cは、支持構造に取りつけられた7つのモジュールを示しているが、より少ないか、又はより多いモジュールを有する他の実施形態が、この取り付け構成から除外されないことを理解されたい。特に1つ以上のタイプのモジュールが、他のモジュールよりも多くの電力を取るシナリオにおいては、モジュールにより全てのベイ又はスロットが占有されない構成も実行されることができることも理解されたい。そのような構成においては、さもなければ空のベイに向けられる電力が、他のモジュールよりも多くの電力を取るモジュールにより用いられ得る。
いくつかの実施形態では、前記モジュール701〜706は、電子回路、及び前記モジュール及び/又は前記制御装置の間の通信を促進するための構成要素を含み得る、通信バス(“バス”)の手段により、相互に、及び/又は前記システムの制御装置700と通信状態にある。前記通信バスは、前記モジュールの間及び/又は前記システム700制御装置との間でデータを移動するサブシステムを含む。前記システム700のさまざまな構成要素を、前記システム700の中央処理装置(CPU)、メモリ(例えば、内部メモリ、システムキャッシュ)及び保存位置(例えば、ハードディスク)と通信させることができる。
通信バスは、多重の接続を有する並列の電線、又は並列の電気的バスとしての論理的機能性を提供する任意の物理的配置を含み得る。通信バスは並列及びビット直列接続の両方を含むことができ、及び分岐(すなわち、電気的並列)若しくはデイジィー・チェインのトポロジーのいずれかにより配線されるか、又はスイッチ付ハブに接続される。一実施形態においては、通信バスは、第一世代バス、第二世代バス、又は第三世代バスであってよい。前記通信バスは、前記モジュールのそれぞれの間及び他のモジュール及び/又は前記制御装置との間の通信を可能にする。場合によっては、前記通信バスは、システム700に同様又は同一の複数のシステム等の複数のシステムの間の通信を可能にする。
前記システム700は1つ以上の直列バス、並列バス、又は自己修理可能バスを含み得る。バスはモジュール(例えば、モジュール701〜706)、制御装置、及び/又は他のシステムへの、又はそれらからの、トラフィック等の、制御データ・トラフィックを制御するマスタースケジューラーを含み得る。バスは、外部機器及びシステムを、メインシステムボード(例えば、マザーボード)に接続する外部バス、及びシステムの内部の構成要素を前記システムボードに接続する内部バスを含み得る。内部バスは、内部の構成要素を1つ以上の中央処理装置(CPUs)及び内部メモリに接続する。
いくつかの実施形態では、前記通信・バスは無線バスであってよい。前記通信バスは、Firewire(IEEE1394)、USB(1.0、2.0、3.0、若しくはその他)、又はThunderboltであってよい。
いくつかの実施形態では、前記システム700は、メディアバス、コンピュータ自動化された測定及び制御(CAMAC)バス、インダストリースタンダードアーキテクチャー(ISA)バス、USBバス、Firewire、Thunderbolt、エクステンディッドISA(EISA)バス、ローピンカウントバス、Mバス、マイクロチャネルバス、マルチバス、ヌーバス又はIEEE1196、OPTiローカルバス、周辺部品相互接続(PCI)バス、アドバンスドテクノロジーアタッチメント(ATA)バス、Q−バス、S−100バス(又はIEEE696)、Sバス(又はIEEE1496)、SS−50バス、STEバス、STDバス(STD−80[8−ビット]及びSTD32[16−/32−ビット]用)、ユニバス、VESAローカルのバス、VMEバス、PC/104バス、PC/104Plusバス、PC/104Expressバス、PCI−104バス、PCIe−104バス、1線式バス、Hyper Transportバス、Inter−Integrated Circuit(I2C)バス、PCIExpress(又はPCIe)バス、直列ATA(SATA)バス、シリアル・ペリフェラル・インターフェース・バス、UNI/Oバス、SMバス、2線式又は3線式インターフェース、自己修理可能エラスティック・インターフェース・バス及び変動及び/又はそれらの組合せより成る群から選ばれる1つ以上のバスを含む。
場合によっては、前記システム700は、前記システム700の1つ以上のマイクロプロセッサ、及び周辺成分、又はI/O構成要素(例えば、モジュール701〜706)との間を接続する、シリアル・ペリフェラル・インターフェース(SPI)を含む。前記SPIは、2つ以上の、又は3つ以上の、又は4つ以上の、又は5つ以上の、又は6つ以上の、又は7つ以上の、又は8つ以上の、又は9つ以上の、又は10つ以上の又は50つ以上の又は100つ以上のI/O構成要素互換性SPIを、マイクロプロセッサ又は複数のマイクロプロセッサに取付けるために用いられ得る。他の例においては、前記システム700は、RS−485又は他の規格を含む。
一実施形態においては、並列及び/又は直列トポロジーを有するSPIブリッジを有するSPIが提供される。そのようなブリッジは、チップ選択の増殖なしで、SPII/Oバス上の多くのSPI構成要素の1つの選択を可能にする。このことは、以下に記載される、前記機器のデイジー・チェーン化、又は前記SPIバスで前記機器のためのチップ選択を可能にするための適切な制御信号の適用により達成される。しかしながらSPI構成要素及びマイクロプロセッサの間で移動されるべきデータのデイジー・チェーンがないように、それは並列データ経路を保持する。
いくつかの実施形態では、SPIブリッジ構成要素が、並列及び/又は直列(又はシリアル)トポロジーにより接続される、マイクロプロセッサ及び複数のSPII/O構成要素の間に提供される。前記SPIブリッジ構成要素は、MISO及びMOSIライン及び他のスレーブへの(CSL/)直列(デイジー・チェーン)ローカルのチップ選択接続を用いて並列SPIを可能にする。一実施形態においては、本明細書において提供されるSPIブリッジ構成要素は、多重のスレーブのための多重のチップ選択に付随する任意の問題も解決する。別の実施形態では、本明細書において提供されるSPIブリッジ構成要素は、4つのSPIイネーブルド機器(CS1/−CS4/)のための4、8、16、32、64以上の個々のチップ選択をサポートする。別の実施形態では、本明細書において提供されるSPIブリッジ構成要素は、外部アドレスライン設定(ADR0−ADR1)の4回のカスケーディングを可能にする。場合によっては、本明細書において提供されるSPIブリッジ構成要素は、制御又はデータのために、最大8、16、32、64、又はそれを超える汎用出力ビットを制御する能力を提供する。本明細書において提供されるSPIブリッジ構成要素は、ある場合には、制御又はデータのために、最大8、16、32、64、又はそれを超える汎用入力ビットの制御を可能にし、及び前記マスターへの機器の特定及び/又は前記マスターへの診断的通信のために用いられ得る。
図41Aは、本明細書に記載される一実施形態による、マスター及び、並直列SPIスレーブ・ブリッジを有するSPIブリッジ配置を示す。多重のスレーブ機器のカスケーディング、前記モジュール対モジュール信号カウントを許容レベルに保つための機器チップ選択の仮想デイジー・チェーン、モジュール特定及び診断のためのサポート、及び埋め込まれたSPIにより制御されるスレーブ構成要素との互換性を維持しながらの、モジュール上の非SPI成分への通信等の、不可欠及び不可欠ではないシステム特性を含むさまざまなシステム特性の追加を可能にするために、前記SPIバスは、SPIブリッジへのローカルのチップ選択(CSL/)、モジュール選択(MOD_SEL)、及び選択データ(DIN_SEL)の追加により増加させることができる。図41Bは、本発明の一実施形態によるSPIブリッジの実施例を示す。前記SPIブリッジは、内部のSPI制御論理、制御レジスタ(示されるように8ビット)、及びさまざまな入力及び出力ピンを含む。
それぞれのスレーブ・ブリッジは、並直列構成で、マスター(本明細書における“SPIマスター”及び“マスター・ブリッジ”でもある)に接続される。前記それぞれのスレーブ・ブリッジのMOSIピンが、前記マスター・ブリッジのMOSIピンに接続され、及び前記スレーブ・ブリッジのMOSIピンが相互に接続される。同様に、それぞれのスレーブ・ブリッジのMISOピンが、前記マスター・ブリッジのMISOピンに接続され、及び前記スレーブ・ブリッジMISOピンは、相互に接続される。
それぞれのスレーブ・ブリッジは、モジュール(例えば、図7の前記モジュール701〜706の1つ)、又はモジュール内の構成要素であり得る。一実施例では、前記第一のスレーブ・ブリッジは、前記第一のモジュール701、前記第二のスレーブ・ブリッジは前記第二のモジュール702、等である。別の実施例では、前記第一のスレーブ・ブリッジは、モジュールの構成要素(例えば、図9の前記構成要素910の1つ)である。
図41Cは、本発明の一実施形態による、相互接続されたモジュール・ピン及びマスター・ブリッジ及びスレーブ・ブリッジのさまざまな構成要素を有する、モジュール構成要素の略図を示す。図41Dは、本発明の一実施形態によるマスター・ブリッジに接続されたスレーブ・ブリッジを示す。それぞれのスレーブ・ブリッジのMISOピンは、前記マスター・ブリッジのMOSIピンと電気的に接続される。前記それぞれのスレーブ・ブリッジのMOSIピンは、前記マスター・ブリッジMISOピンと電気的に接続される。前記第一のスレーブ・ブリッジ(左)のDIN_SELピンは、前記第一のスレーブ・ブリッジのMOSIピンと電気的に接続される。前記第一のスレーブ・ブリッジのDOUT_SELピンは、前記DIN_SEL前記第二のスレーブ(右)と電気的に接続される。それぞれの追加的なスレーブ・ブリッジDIN_SELピンを、以前のスレーブ・ブリッジのDOUT_SELピンと電気的に接続させることにより、追加的なスレーブ・ブリッジが、前記第二のスレーブとして接続され得る。そのような様式で、前記スレーブ・ブリッジは並直列構成で接続される。
いくつかの実施形態では、接続されたSPI−ブリッジに向けられたクロックパルスは、モジュール選択ライン(MOD_SEL)のアサーションにおいて、ブリッジ内にシフトした、DIN_SELビットの状態を捕捉する。DIN_SELビットの数は、並直列SPIリンクの上で一緒に接続されているモジュールの数に対応する。一実施例では、もし2つのモジュールが並直列構成(例えば、RS486)、で接続されていると、DIN_SELの数は2に等しい。
一実施形態においては、前記モジュール選択シーケンスの間に、「1」をラッチするSPI−ブリッジは、後続する要素選択シーケンスの間に、8ビットの制御語を受取る選択されたモジュールになる。それぞれのSPI−ブリッジは、最大で4つの連鎖されたSPIスレーブ機器にアクセスできる。加えて、それぞれのSPI−ブリッジは8−ビットのGP受信ポート及び8−ビットGP送信ポートを有し得る。「要素選択」シーケンスは、後続する特定のSPI機器とのトランザクション、又は前記SPI−ブリッジGPIOポートを介してデータの読み取り又は書き込みを可能にするために、前記「選択されたモジュール」SPI−ブリッジ制御レジスタに8ビット語を書き込む。
一実施形態においては、要素選択は、前記ローカルのチップ選択ライン(CSL/)のアサーション、次いで前記第一のMOSIにより前記制御レジスタに移転されたデータ語の最初のバイトをク係止することにより発生できる。ある場合には、前記制御レジスタのフォーマットは、CS4 CS3 CS2 CS1 AD1 AD0 R WNである。別の実施形態では、前記第二のバイトは、データを送信又は受信するためのものである。CSL/がアサート停止されると、サイクルが完了する。
SPIトランザクションでは、前記要素選択シーケンスに続いて、後続するSPIスレーブデータトランザクションが開始される。前記SPICS/(SS/と称され得る)が、前記CS4、CS3、CS2又はCS1のいずれかの真の状態のために、4つの可能なブリッジされた機器のうちの1つに振り向けられる。ジャンパービットAD0、AD1が前記制御レジスタのAD0、AD1と比較されるモジュール上に最大4つのSPI−ブリッジを許容する。
図41Eは、本発明の一実施形態による機器の通信バスのSPIリンク上に取付けられた複数のモジュールを有する機器を示す。3つのモジュール、すなわちモジュール1、モジュール2及びモジュール3が図示されている。それぞれのモジュールは、モジュールのさまざまな構成要素を前記SPIリンクと電気通信にあるマスター制御装置(1つ以上のCPUのものを含む)を含む、前記SPIリンクと電気的接続させるための1つ以上のSPIブリッジを含む。モジュール1は、SPIブリッジ00、SPIブリッジ01、SPIブリッジ10及びSPIブリッジ11のそれぞれと電気通信にある複数のSPIスレーブを含む。加えて、それぞれのモジュールは、受信データ制御装置、送信データ制御装置及びモジュールIDジャンパーを含む。
他の実施形態においては、前記モジュール701〜706は、無線通信バス(又はインターフェース)の支援下に、相互に及び/又は前記システム700の1つ以上の制御装置と通信するために構成されている。一実施例では、前記モジュール701〜706は、無線通信インターフェースの支援下に相互に通信する。別の実施例では、無線通信バスの支援下に、1つ以上の前記モジュール701〜706が、前記システムの制御装置700と通信する。ある場合には、モジュール701〜706及び/又は1つ以上の前記システムの制御装置の間の通信は、無線通信バスの手段のみにより実行される。このことは、前記モジュール701〜706を受入れるための、前記区切り中の無線インターフェースの必要性を、有利に除外し得る。他の場合には、前記システム700は、前記システム700の無線インターフェースと連動して作動する有線インターフェースを含む。
前記システム700、図示されるように、単独のラックを有するが、前記システム700等のシステムは多重のラックを有し得る。いくつかの実施形態では、システムは、最大限で1、又は2、又は3、又は4、又は5、又は6、又は7、又は8、又は9、又は10、又は20、又は30、又は40、又は50、又は100、又は1000、又は10、000のラックを有する。一実施形態においては、前記システムは、隣り合った構成に配設された複数のラックを有する。
図8は、多重ラックシステムの実施例を示す。例えば、第一のラック800aは、第二のラック800bに接続され、及び/又は隣接する。それぞれのラックは、1つ以上のモジュール810を含み得る。別の実施形態では、前記システムは、互いの関係において垂直に配設される−すなわち、1つのラックが別のラックの上にある、複数のラックを含む。いくつかの実施形態では、前記ラックは、垂直のアレイ(例えば、1つ以上のラックの高さ、及び1つ以上のラックの幅)、水平のアレイ(1つ以上のラックの幅、1つ以上のラックの長さ)、又はa三次元アレイ(1つ以上のラックの高さ、1つ以上のラックの幅、及び1つ以上のラックの長さ)を形成し得る。
いくつかの実施形態では、ラック構成に依存して、前記モジュールは前記ラック上に配設される。例えば、もし垂直に配向されたラックが相互に隣り合って配置された場合、モジュールは前記ラックに沿って垂直に配設され得る。もし水平に配向されたラックが、互いの上に配置された場合は、モジュールは、前記ラックに沿って水平に配設される。ラックは、モジュールについて上記で記載されたものを含む、任意の種類の結合インターフェースを介して相互に接続され得る。ラックは相互に接触しても、又はしなくてもよい。ラックは、機械的に及び/又は電気的に相互に接続され得る。
別の実施形態では、前記システムは複数のラックを含み、及び前記複数のラックの中のそれぞれのラックは、サンプル処理等の異なる用途のために構成される。一実施例では、第一のラックはサンプル調製及び血球計算のために構成され、及び第二のラックは、サンプル調製及び凝集のために構成される。別の実施形態では、前記ラックは、水平に(すなわち、重力加速ベクトルに直交する軸に沿って)配設される。別の実施形態では、前記システムは複数のラックを含み、及び前記複数のラックの内の2つ以上のラックは、サンプル調製又は処理等の同一用途のために構成される。
ある場合には、複数のラックを有するシステムは、それぞれのラック中でのサンプル処理を指向する(又は促進する)ために構成された単独の制御装置を含む。他の場合には、複数のラック中の個々のラックのそれぞれは、前記個々のラック中でのサンプル処理を促進するために構成された制御装置を含む。前記制御装置は、ネットワーク中であっても、又は相互に電気通信していてもよい。
複数のラックを有するシステムは、前記複数のラックに相互に通信状態をもたらすための通信バス(又はインターフェース)を含み得る。これは、前記ラックの中での並行処理を可能にする。例えば、通信バスの支援下に互換的に相互に連結された2つのラックを含むシステムに対しては、前記システムは、第一のサンプルを前記2つのラックの第一のラックにおいて処理する一方、前記システム前記2つのラックの第二のラックにおいて第二のサンプルを処理する。
複数のラックを有するシステムは、サンプルをラックへ、又はラックから移動するための1つ以上のサンプル取扱いシステムを含み得る。一実施例では、システムは、3つのラック及び移動するサンプルを前記第一の、第二の及び第三のラックのそれぞれへ、又はそれらから移動するための2つのサンプル取扱いシステムを含む。
いくつかの実施形態では、サンプル取扱いシステムは、ラック間の、ラック中のモジュール間の、及び/又はモジュール内のサンプルの移動を促進するロボット又はロボットのアームである。いくつかの実施形態では、それぞれのモジュールは、1つ以上のロボットを有し得る。前記ロボットは、異なるモジュール又は他のシステムの構成要素の中で、又はそれらの間で構成要素を移動するために有用であり得る。他の実施形態においては、サンプル取扱いシステムは、ラックの間で、又はラック中のモジュールの間でのサンプルの移動を促進するための駆動装置(例えば、電気的モーター、空気圧駆動装置、油圧駆動装置、線形駆動装置、コム駆動(comb drive)、圧電駆動装置、及び増幅圧電駆動装置、熱的バイモルフ、マイクロミラー機器及び電気活性なポリマー)機器である。他の実施形態においては、サンプル取扱いシステムは、随意的にロボット能力又はピペット操作能力を持つロボットである、容積式、吸引式又は空気置換式ピペット等のピペットを含む。1つ以上のロボットは、サンプリングシステムを一つの位置から別の位置に移動するために有用であり得る。
前記ロボットのアーム(本明細書では“アーム”とも称される)は、サンプルを、モジュールへ、又はモジュールから、又はいくつかの例ではラックの間を移動する(又は往復する)ために構成される。一実施例では、アームは、ラックの中の複数の垂直に配向されたモジュールの間でサンプルを移動する。別の実施例では、アームは、ラックの中の複数の水平に配向されたモジュールの間でサンプルを移動する。別の実施例では、アームは、ラックの中の複数の水平及び垂直に配向されたモジュールの間でサンプルを移動する。
それぞれのアームは、モジュール及び/又は1つ以上の他のラックへの、及びそれらからの輸送の間にサンプルを支持するためのサンプル操作機器(又は部材)を含み得る。一実施形態においては、前記サンプル操作機器は、前記サンプルを有するチップ又は容器(例えば、コンテナ、バイアル)を支持するために構成される。前記サンプル操作機器は、マイクロカード又はカートリッジ等のサンプル支持体を支持するために構築され得る。代替方法として、前記操作機器は、前記操作機器がサンプル支持体として機能することを可能にする1つ以上の特徴を有し得る。前記サンプル操作機器は、プラットフォーム、把持部、磁石、ファスナー、又は前記輸送において有用である任意の他の機構を含んでも、含まなくてもよい。
いくつかの実施形態では、前記アームは、モジュールを一つの区切りから別の区切りに移動するために構成される。一実施例では、前記アームは、モジュールを第一のラック中の第一の区切りから、第二のラック中の第一の区切りに、又は前記第一のラック中の前記第一の区切りから前記第二のラック中の第二の区切りに移動する。
前記アームは、前記アームが、前記サンプル及び/又はモジュール移動することを可能にする1つ以上の作動機構を有し得る。例えば、前記アームの動作を可能にする1つ以上のモーターが提供され得る。
ある場合には、前記アームは、軌道に沿って移動できる。例えば、垂直の及び/又は水平の軌道が提供され得る。ある場合には、前記ロボットのアームは、運動学的な係止取付け具を有する磁気的取付け具であり得る。
いくつかの実施形態では、ロボットのアーム等のロボットが、機器筐体の内部に提供され得る。前記ロボットは、ラック内、及び/又はモジュール内に提供され得る。代替方法として、それらはラック及び/又はモジュールの外部にあることができる。それらは機器内の、軌道間の、モジュール間の、又はモジュール内の構成要素の動作を可能にし得る。前記ロボットは、ピペット、容器/チップ、カートリッジ、遠心分離機、血球計算器、カメラ、検出ユニット、熱的制御ユニット、検定ステーション又はシステム、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の構成要素等を含むが、それらには限定されない、サンプル取扱いシステムを含む、1つ以上の構成要素を移動させ得る。前記機器は、前記機器内にラック又はモジュールが提供されていなくても、前記構成要素は、モジュール内、ラック内、又は前記機器内で移動可能であり得る。前記構成要素は、ラック又はモジュールが提供されなくても、前記機器内で移動可能である。前記ロボットは、1つ以上のモジュールを移動させ得る。前記モジュールは、前記機器移動可能であり得る。前記ロボットは1つ以上のラックを移動され得る。前記ラックは、前記機器内で移動可能である。
前記ロボットは、1つ以上の異なる作動機構を用いて移動させ得る。そのような作動機構は、機械的構成要素、電磁的、磁力、熱的性質、圧電的性質、光学、又は任意の他の性質又はそれらの組合せを用い得る。例えば、前記作動機構は、モーター(例えば、リニア・モーター、ステッピング・モーター)、送りネジ、磁気トラック、又は任意の他の作動機構を用い得る。ある場合には、前記ロボットは、電子的に、磁気的に、温度的に、又は光学的に制御される。
図68Aは、ロボット又は他の物件の位置を制御するための磁気的方法の実施例を提供する。上面図は、磁石6800のアレイを示す。コイル支持構造物6810が、前記磁石に隣接して提供され得る。コイル支持構造物は、導電性の弱磁性物質から形成され得る。
前記磁石のアレイは、磁石の細片、又は磁石のmxnアレイであって、式中m及び/又はnは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、40、50、又は100以上である、磁石のmxnアレイを含み得る。
図68Bは、前記磁気的制御の側面図を提供する。コイル支持構造物6810はその上に1、2、3、4、5、6、7、8以上の誘導コイル6820を有し得る。前記コイル支持構造物は、磁石6800のアレイに隣接し得る。
導電性磁気的物質の使用と同様に受動減衰が提供され得る。
前記作動機構は、非常に高い正確度で移動させる能力を有し得る。例えば、前記ロボットは、約0.01nm、0.05nm、0.1nm、0.5nm、1nm、5nm、10nm、30nm、50nm、75nm、100nm、150nm、200nm、250nm、300nm、400nm、500nm、600nm、700nm、800nm、900nm、1μm、1.5μm、2μm、3μm、4μm、5μm、7μm、10μm、15μm、20μm、25μm、30μm、40μm、50μm、75μm、100μm、150μm、200μm、250μm、300μm、500μm、750μm、1mm、2mm、又は3mm以内の正確度で移動させる能力を有し得る。
前記ロボットは、任意の方向に移動させる能力がある。前記ロボットは、横方向(例えば、水平の方向)及び/又は垂直の方向に移動させる能力がある。ロボットは、水平の平面内、及び/又は垂直の平面内で移動させる能力がある。ロボットは、x、y、及び/又はz方向に移動させる能力があり、x−軸、y−軸、及びz−軸は、相互に直交する。いくつかのロボットは、一次元内で、二次元内で、及び/又は3次元内でのみ移動させることができる。
ある状況では、本明細書において用いられる用語「システム」は、文脈が明確に他のものを指示しない限り、本明細書において開示される「機器」又は「サンプル処理機器」を指す。プラグ・アンド・プレイ
本発明の一実施形態においては、プラグ・アンド・プレイ・システムが記載される。前記プラグ・アンド・プレイ・システムは、前記被験者からの組織又は流体サンプル等の少なくとも1つのサンプルを検定するために構成される。
いくつかの実施形態では、前記プラグ・アンド・プレイ・システムは、複数のモジュールの中のモジュールを支持するために構成された、取付けステーションを有する支持構造物を含む。前記モジュールは、前記取付けステーションから取外し可能である。ある場合には、前記モジュールは、取外し可能に取外し可能である−すなわち、前記モジュール前記取付けステーションから取り外され、及び前記取付けステーション上の元の位置に戻され得る。代替方法として、前記モジュールは、別のモジュールにより置換され得る。
一実施形態においては、前記モジュールは、前記システム中の別のモジュールの支援を受けることなく、(a)サンプル処理、遠心分離、磁気的分離より成る群から選ばれる少なくとも1つのサンプル調製手順、又は(b)少なくとも1つの種類の検定免疫検定、核酸検定、受容体に基づく検定、血球計算検定、比色検定、酵素的検定、電気泳動的検定、電気化学的検定、分光的検定、クロマトグラフィー的検定、顕微鏡的検定、局所的検定、熱量測定的検定、比濁的検定、凝集検定、放射性同位体検定、粘度測定検定、凝固検定、凝固時間検定、タンパク質合成検定、組織学的検定、培養物検定、浸透圧検定、及び/又は他の種類の検定又はそれらの組合せより成る群から選ばれる少なくとも1つの種類の検定を実行するために構成される。
一実施形態においては、前記モジュールは、制御装置と、電気的、電磁気的又は光電子的通信状態にあるために構成される。前記制御装置は、前記少なくとも1つのサンプル調製手順、又は前記少なくとも1つの種類の検定の実行を促進するために、1つ以上の指示を前記複数のモジュールの前記モジュール、又は個々のモジュールに提供するために構成される。
一実施形態においては、前記サンプルの処理を調整、又は促進するために、前記システムは制御装置と通信状態にある。一実施形態においては、前記制御装置は、前記システムの部品である。別の実施形態では、前記制御装置は、前記システムに関して遠隔に配置される。一実施例では、前記制御装置は、前記システムとネットワーク通信している。
一実施形態においては、モジュールは、支持構造物と連結するために構成される。前記支持構造物は、複数のモジュールを受入れるための複数の区切りを有するラックであってよい。前記支持構造物は、前記モジュール受入れるために構成される前記システムの部品である。一実施形態においては、前記モジュールは、ホット交換可能−すなわち、前記システムが他のサンプルを処理している間に、前記モジュールが別のモジュールで置換されるか、又は前記支持構造物から取除かれることができる。
いくつかの実施形態では、一旦ユーザーが第一のモジュールを、第二のモジュールでホット交換すると、前記システムは、前記第二のモジュールを検出して特定することができ、及び前記システムによる使用のために利用可能なモジュールのリストが更新される。このことは、前記システムが、処理サンプルのために、前記システムによる使用のために利用可能なリソースを決定することを可能にする。例えば、もし血球計算モジュールが、凝集モジュールにより交換され、及び前記システムが他の血球計算モジュールを持たないとすると、次いで前記システムは、前記システムがサンプルの血球計算をすることができないことを知る。
前記複数のモジュールは、同一のモジュール又は異なるモジュールを含み得る。ある場合には、前記複数のモジュールは、さまざまな調製及び/又は処理機能のために構成された多目的(又は多重使用)モジュールである。他の場合には、前記複数のモジュールは、前記多目的モジュールよりも少ない機能のために構成された、特別用途(又は特別目的)モジュールであってよい。一実施例では、前記モジュールの1つ以上は、血球計算のために構成された特別用途モジュールである。
いくつかの実施形態では、前記システムは、ユーザー入力の必要性なしで、前記モジュールの種類を検出するために構成される。そのようなプラグ・アンド・プレイ機能性は、ユーザーが、コマンド又は指示を入力する必要なく、使用のためにモジュールを前記システムに挿入することを有利に可能にする。
場合によっては、前記制御装置は、モジュールを検出するために構成される。そのような場合には、ユーザーがモジュールを前記システムに差し込んだ時に、前記システムは、前記モジュールを検出し、及び前記モジュールが多重使用モジュールであるか、又は特別用途モジュールであるかを決定する。ある場合には、前記システムは、一意識別子を含み得る電子識別子を使用して、モジュールを検出し得る。他の場合には、前記システムは、バーコード又は電波による個体識別(unique radio frequency identification:RFID)コードを提供するために構成された電子構成要素等の物理的識別子、RFID数又は一意識別等の支援下に、前記システムバスを介して前記モジュールを検出できる。
前記システムは、モジュールを自動的に、又はユーザー若しくは前記システムと通信する別のシステム若しくは電子構成要素からの要求に応じて、検出できる。一実施例では、ユーザが、前記モジュール701を前記システム700に挿入すると、前記システム700が前記モジュールを検出し、前記システム700は、前記モジュールの種類を決定することが可能になる(例えば、血球計算モジュール)。
場合によっては、前記システムは、前記モジュールの位置を決定するためにも構成され、前記システムが、例えば、並行処理(以下を参照のこと)の促進のために、モジュールの仮想地図を構築することが可能になる。一実施例では、前記システム700は、前記モジュール701〜706のそれぞれの物理的位置を検出するために構成される。そのような場合には、前記システム700は、前記第一のモジュール701が前記システム700の第一のポート(又は区切り)に配置されていることを知る。
モジュールは、同一の構成要素又は異なる構成要素を有し得る。一実施形態においては、それぞれのモジュールは、図7の背景において記載されたもの等の同一の構成要素を含む。すなわち、それぞれのモジュールは、ピペット及びさまざまなサンプル処理ステーションを含む。別の実施形態では、前記モジュールは、異なる構成要素を有する。一実施例では、いくつかのモジュールは、血球計算検定のために構成される一方、他のものは凝集検定のために構成される。
別の実施形態では、共有されたモジュールが、必要に応じて冷却又は加熱能力を前記機器又は他のモジュールに提供する、冷却又は加熱ユニットとして専用に使用され得る。
別の実施形態では、共有されたリソースモジュールは、充電可能なバッテリー・パックであり得る。バッテリーの例としては、それらに限定はされないが、亜鉛−炭素、亜鉛−塩化物、アルカリ、オキシ水酸化ニッケル、リチウム、酸化水銀、亜鉛−空気、酸化銀、NiCd、鉛酸、NiMH、NiZn、又はリチウムイオンを挙げることができる。これらのバッテリーは、ホット交換可能又は不能である。前記充電可能なバッテリーは、外部電源と連結され得る。前記充電可能なバッテリーモジュールは、前記機器が外部電源にプラグ接続されている間に充電されるか、又は前記バッテリーモジュールが機器から取り外され、及び前記機器の外部で、専用充電ステーションにおいて、充電されるか、又は外部電源に直接プラグ接続される。前記専用充電ステーションは、前記機器であるか、又は移動可能なように前記機器に接続され得る(例えば、充電は直接の物理的接触なしで、誘導により行われ得る)。前記充電ステーションは、太陽光発電の充電ステーションであるか、又は他のクリーンな、又は従来のソースを動力源とする。前記充電ステーションは、従来の発電機を動力源とする。外部提供源から、電力中断がある場合には、前記バッテリーモジュールが無中断電源(UPS)を前記機器又は一揃いの機器のに提供し得る。
別の実施形態では、前記共有されたリソースモジュールは、‘コンピュータ・ファーム’であるか、又は前記機器の内側、若しくは機器のコレクションに共有される、高速コンピューティング専用のモジュールとして、適切な冷却とともにパックされた高速汎用の又は特定の目的のプロセッサのコレクションであることができる。
別の実施形態では、モジュールは、全てのモジュール、前記機器とリソースを共有し得る他の機器内のモジュール、及び大容量のデータを機器又は物理的サイトにローカルでキャッシュするための前記外部制御装置によりさえ、又はサイトのコレクション、若しくは任意の他の機器の集団により共有されるべき、大容量の記憶スペース(例えば、1TB、2TB、10TB、100TB、1PB、100PBつ以上の)を前記機器に提供するための高速の組立品及び/又は大容量の記憶装置であることができる。
別の実施形態では、共有されたモジュールは、前記機器又はリソースを共有できる他の機器から、衛星に通信するための通信能力を提供する能力のある衛星通信モジュールであってよい。
別の実施形態では、前記モジュールは、前記機器又は前記機器のリソースの共有が許可された一揃いの機器に完全なルーティング及び/又はホットスポット能力を提供する、インターネットルーター及び/又は無線ルーターあることができる。
いくつかの実施形態では、前記モジュールは、単独又は本明細書において提供される他のモジュール(又はシステム)との組合せにおいて、前記機器又は前記機器のリソースの共有が許可された一揃いの機器のいずれかのための、所定の位置又はサイトのために、又は多重の位置又はサイトのために前記機器に高速コンピューティング、大容量保存、高速ネットワーキング、衛星又は他の形態の専用通信能力を提供する‘データセンター’として機能できる。
一実施形態では、共有されたモジュールは、前記機器と連動して使用される無線又は有線の周辺機器のための充電ステーションであることができる。
一実施形態では、共有されたモジュールは、前記機器のためのサンプル、カートリッジ、その他の提供を保存するための、小さな冷却又は温度制御保存ユニットであることができる。
別の実施形態では、モジュールは、処方又は他の薬学的薬剤を自動的に分注するために構成され得る。前記モジュールは、パケット密封機及びラベル印刷機等の、パッケージング及び分注薬剤を安全かつ効率的に作成するための他の構成要素を有し得る。前記モジュールは、生物学的サンプルのリアルタイム診断、又は任意の他のアルゴリズム若しくはそのような必要性を決定する方法に基づいて自動的に薬剤を分注するために、遠隔的に又は前記機器内でプログラムされ得る。前記システムは、治療的決断、投薬、及び他の薬剤関連決断サポートの周辺のモジュールをサポートするための、薬剤決断サポートのための分析論を有し得る。
モジュールは交換可能構成要素を有し得る。一実施例では、モジュールは、同一の種類のピペット、又は吸引式ピペット等の異なる種類のピペットと交換可能容積式ピペットを有する。別の実施例では、モジュールは、同一の種類の検定ステーション(例えば、血球計算)又は異なる種類の検定ステーション(例えば、凝集)と交換可能な検定ステーションを有する。前記モジュール及びシステムは、前記モジュール及び前記モジュールの構成要素を認識し、及び前記システム及び前記モジュールのそれぞれの構成要素と連結したモジュールを考慮して、並行処理ルーチン等の処理ルーチンを更新又は修飾するために構成される。
ある場合には、前記モジュールは、前記機器の外部にあり、及び前記機器のバス(例えば、USBポートを介して)を介して機器に接続され得る。
図9は、1つ以上の構成要素910を有するモジュール900の実施例を示す。モジュールは1つ以上の制御装置を有し得る。前記構成要素910は、例えば、図7の背景において上記に記載されたバス等の通信バス(“バス”)を介して電気的に相互に、及び/又は前記制御装置に連結される。一実施例では、前記モジュール900は、メディアバス、コンピュータ自動化された測定及び制御(CAMAC)バス、インダストリースタンダードアーキテクチャー(ISA)バス、エクステンディッドISA(EISA)バス、ローピンカウントバス、Mバス、マイクロチャネルバス、マルチバス、ヌーバス又はIEEE1196、OPTiローカルバス、周辺部品相互接続(PCI)バス、アドバンスドテクノロジーアタッチメント(ATA)バス、Q−バス、S−100バス(又はIEEE696)、Sバス(又はIEEE1496)、SS−50バス、STEバス、STDバス(STD−80[8−ビット]及びSTD32[16−/32−ビット]用)、ユニバス、VESAローカルのバス、VMEバス、PC/104バス、PC/104Plusバス、PC/104Expressバス、PCI−104バス、PCIe−104バス、1線式バス、HyperTransportバス、Inter−IntegratedCircuit(I2C)バス、PCIExpress(又はPCIe)バス、直列ATA(SATA)バス、シリアル・ペリフェラル・インターフェース・バス、UNI/Oバス、SMバス、2線式又は3線式インターフェース、自己修理可能エラスティック・インターフェース・バス及び変動及び/又はそれらの組合せより成る群から選ばれる1つ以上のバスを含む。一実施形態においては、前記通信バスは、前記構成要素910を相互に、及び前記制御装置と通信的に連結するために構成される。別の実施形態では、前記通信バスは、前記構成要素910を前記制御装置に通信的に連結するために構成される。一実施形態においては、前記通信バスは、前記構成要素910を相互に通信的に連結するために構成される。いくつかの実施形態では、前記モジュール900は、前記構成要素910の1つ以上に電力を提供する電力バスを含む。前記電力バスは、前記通信バスとは別であることができる。他の実施形態においては、前記通信バスの支援下に前記構成要素の1つ以上に電力が提供される。
一実施形態においては、前記構成要素910は、ホット交換等の交換が可能である。別の実施形態では、前記構成要素910は、前記モジュール900から取外し可能である。前記構成要素910は、サンプルの調製、処理、及び検査のために構成される。前記構成要素910のそれぞれは、サンプル処理、調製及び/又は試験ルーチンの1つ以上の支援下にサンプルを処理するために構成される。
前記図示された実施例では、前記モジュール900は、6つの構成要素910:第一の構成要素(構成要素1)、第二の構成要素(構成要素2)、第三の構成要素(構成要素3)、第四の構成要素(構成要素4)、第五の構成要素(構成要素5)、及び第六の構成要素(構成要素6)を含む。前記モジュール900一般的に、1つ以上の、又は2つ以上の、又は3つ以上の、又は4つ以上の、又は5つ以上の、又は6つ以上の、又は7つ以上の、又は8つ以上の、又は9つ以上の、又は10つ以上の、又は20つ以上の、又は30つ以上の、又は40つ以上の、又は50つ以上の、又は100つ以上の構成要素910を含み得る。前記構成要素910は、通信的(及び電気的に)に前記構成要素910に連結された前記制御装置の支援下に、サンプルの順次及び/又は並行処理ために構成される。
一実施例では、構成要素1は遠心分離機であり、構成要素2は分光光度計であり、構成要素3は核酸検定ステーションであり、構成要素4はPMTステーションであり、構成要素5はチップホルダーであり、及び構成要素6はサンプル洗浄ステーションである。
一実施形態においては、前記構成要素は、サンプルを順次に処理するために構成される。そのような場合には、サンプルは、前記構成要素中で順々に(すなわち、構成要素1、構成要素2、等)処理される。別の実施形態では、サンプル処理は順次でなくてよい。一実施例では、サンプルは、構成要素4の中で最初の処理を受け、次いで構成要素1中で処理される。
一実施形態においては、前記構成要素910は、サンプル並行を処理する。すなわち、構成要素は、1つ以上の他の構成要素がサンプル又は異なるサンプルを処理する間に、前記サンプルを処理できる。一実施例では、構成要素2がサンプルを処理している間に構成要素1がサンプルを処理する。別の実施形態では、前記構成要素910は、サンプルを連続して処理する。すなわち、1つの構成要素がサンプルを処理している間に、別の構成要素はサンプルを処理しない。
いくつかの実施形態では、前記モジュール900は、前記構成要素910へ、又は前記構成要素910から、サンプルを移動するために構成された、サンプル取扱いシステムを含む。一実施形態においては、前記サンプル取扱いシステムは、容積式ピペットである。別の実施形態では、前記サンプル取扱いシステムは、吸引式ピペットである。別の実施形態では、前記サンプル取扱いシステムは、空気置換式ピペットである。別の実施形態では、前記サンプル取扱いシステムは、1つ以上の吸引式ピペット、容積式ピペット及び空気置換式ピペットを含む。別の実施形態では、前記サンプル取扱いシステムは、2つの吸引式ピペット、容積式ピペット、及び空気置換式ピペットを含む。別の実施形態では、前記サンプル取扱いシステムは、吸引式ピペット、容積式ピペット、及び空気置換式ピペットを含む。
前記構成要素910は、本明細書において提供されるバスのアーキテクチャーを介して接続され得る。一実施例では、前記構成要素910は、図41A〜41Eの背景において記載される前記並直列構成を介して接続され得る。すなわち、それぞれの構成要素910が、次にマスターブリッジに接続される、SPIスレーブ・ブリッジに接続され得る。他の実施形態においては、前記構成要素910は、直列(又はデイジー・チェイン)構成で接続され得る。他の実施形態においては、前記構成要素910は、並列構成で接続され得る。
いくつかの実施形態では、前記構成要素910は、他の構成要素と交換可能である。一実施形態においては、それぞれの構成要素は、同一の構成要素(すなわち、同一の機能性を持つ別の構成要素)と交換可能である。別の実施形態では、それぞれの構成要素は、異なる構成要素(すなわち、異なる機能性を持つ構成要素)と交換可能である。前記構成要素910はホット交換可能であるか、又は前記モジュール900がシャットダウンされると、取外し可能になる。
図10は、本発明の一実施形態による、システム1000の区切りに取付けられた複数のモジュールを有するシステム1000を示す。前記システムは、第一のモジュール(モジュール1)、第二のモジュール(モジュール2)及び第三のモジュール(モジュール3)を含む。前記システム1000は、前記システム1000の制御装置と前記モジュールのそれぞれとの通信状態をもたらす通信バス(“バス”)を含む。前記システム1000の通信バス(本明細書における“システム・バス”でもある)は、前記モジュールに相互に通信状態をもたらすためにも構成される。場合によっては、前記システム1000の制御装置は随意的である。
引き続き図10を参照し続けるが、それぞれのモジュールは、Mxyにより指定される複数のステーション(又はサブ・モジュール)を含み、式中、「x」は前記モジュールを示し、及び「y」は前記ステーションを示す。それぞれのモジュールは、随意的に、前記ステーションのそれぞれと、通信バス(本明細書における“モジュール・バス”でもある)を介して通信的に連結された制御装置を含む。ある場合には、制御装置は、前記モジュール・バスを介して前記システム・バスに通信的に連結される。
モジュール1は、第一のステーション(M11)、第二のステーション(M12)、第三のステーション(M13)及び制御装置(C1)を含む。モジュール2は、第一のステーション(M21)、第二のステーション(M22)、第三のステーション(M23)及び制御装置(C2)を含む。モジュール3は、第一のステーション(M31)及び制御装置(C3)を含む。前記モジュールの制御装置は、通信バスを介して前記ステーションのそれぞれと通信的に連結される。前記ステーションは、調製ステーション、検定ステーション及び検出ステーションより成る群から選ばれる。調製ステーションはサンプル調製のために構成され;検定ステーションはサンプル検定のために構成され;及び検出ステーションは検体検出のために構成される。
一実施形態においては、前記モジュールが、除去されたステーションなしで機能できるように、それぞれのモジュールバスは、ステーションが除去されることを許容するために構成される。一実施例では、M12及びM13が機能することを許容しながら、M11がモジュール1から除去され得る。別の実施形態では、それぞれのステーションは、別のステーションとホット交換が可能である−すなわち、前記モジュールを取り外すことなく又は前記システム1000をシャットダウンすることなく、1つのステーションを、別のステーションと交換できる。
いくつかの実施形態では、前記ステーションは前記モジュールから取外し可能である。他の実施形態においては、前記ステーションは、他のステーションにより置換される。一実施例では、M11がM22により置換される。
特定のモジュールに関して、それぞれのステーションは異なることができるか、又は2つ以上のステーションが同一であることができる。一実施例では、M11は遠心分離機であり、及びM12は凝集ステーションである。別の実施例として、M22は核酸検定ステーションであり、及びM23はX線光電子分光法ステーションである。
2つ以上の前記モジュールは、同一又は異なるステーション構成を有し得る。場合によっては、モジュールは特殊化されたモジュールであってよい。図示された図10の実施例では、モジュール3はC3に通信的に連結された、単独のステーションである、M31を有する。
前記システム1000は、サンプルを前記モジュールへ、及び前記モジュールから移動するためのサンプル取扱いシステムを含む。前記サンプル取扱いシステムは、容積式ピペット、吸引式ピペット及び/又は空気置換式ピペットを含む。前記サンプル取扱いシステムは、前記システムの制御装置1000により制御される。場合によっては、前記サンプル取扱いシステムは、特定の用途に特殊化されたサンプル取扱いシステム等の別のサンプル取扱いシステムにより交換可能である。
引き続き図10を参照するが、それぞれのモジュールは、サンプルを前記ステーションへ、及び前記ステーションから移動するためのサンプル取扱いシステムを含む。前記サンプル取扱いシステムは、容積式ピペット、吸引式ピペット及び/又は空気置換式ピペットを含む。前記サンプル取扱いシステムは、前記モジュール中の前記制御装置により制御される。代替方法として、前記サンプル取扱いシステムは、前記システム1000の制御装置により制御される。並行処理及び動的リソース共有
本発明の別の実施形態では、サンプルを処理するための方法が提供される。前記方法は、サンプルの調製及び/又は1つ以上のサンプル検定の実行のために用いられ得る。
いくつかの実施形態では、サンプルを処理するための方法は、本明細書に記載される複数のモジュールを有するシステムを提供することを含む。前記システムの前記モジュールは同時に、(a)サンプル処理、遠心分離、磁気的分離より成る群から選ばれる少なくとも1つのサンプル調製手順、及び化学的処理、及び/又は(b)免疫検定、核酸検定、受容体に基づく検定、血球計算検定、比色検定、酵素的検定、電気泳動的検定、電気化学的検定、分光的検定、クロマトグラフィー的検定、顕微鏡的検定、局所的検定、熱量測定的検定、比濁的検定、凝集検定、放射性同位体検定、粘度測定検定、凝固検定、凝固時間検定、タンパク質合成検定、組織学的検定、培養物検定、浸透圧検定、及び/又は他の種類の検定又はそれらの組合せより成る群から選ばれる少なくとも1つの種類の検定を実行するために構成される。次に、前記システムは、(a)前記少なくとも1つのサンプル調製手順、又は(b)前記少なくとも1つの種類の検定での、リソースの利用不可能性、又は機能不良の存在を検査する。少なくとも1つのモジュール内での機能不良を検出すると、前記システムは、前記少なくとも1つのサンプル調製手順、又は前記少なくとも1つの種類の検定を実行するために、前記システムの別のモジュール、又は前記システムと通信する別のシステムを用いる。
いくつかの実施形態では、図7の前記システム700は、サンプル調製、処理及び検査を促進するためにリソース共有を割当てるために構成される。一実施例では、前記モジュール701〜706の1つが第一のサンプル調製手順を実行するために構成される一方で、別の前記モジュール701〜706の別のものが、前記第一のサンプル調製手順とは異なる、第二のサンプル調製手順を実行するために構成される。このことは、前記システム700が、前記システム700が第二のサンプルを処理するか、又は前記第一のサンプルの一部を処理する間に、前記第一のモジュール701にある第一のサンプルを処理することを可能にする。このことは、モジュール(又はモジュール内の構成要素)内の処理ルーチンが、それぞれの仕事を完了するために異なる時間を必要とする場合に、モジュールの間の休止時間(又はむだ時間)を有利に減少させるか、又は除去し得る。もし処理ルーチンが、それぞれの仕事を同一の時間期間で完了できるとしてさえ、その時間が重ならない状況では、並行処理が、前記システムがシステムリソースを最適化することを可能にする。このことは、モジュールが、別のモジュールの後に使用されるか、又は1つのモジュールが、別のモジュールとは異なる開始時間を持つときにも適用可能である。
前記システム700は、サンプルの移動、調製、及び検査を促進するためのさまざまな機器及び装置を含む。前記サンプル取扱いシステム708は、前記モジュール701〜706のそれぞれへ、及び前記モジュール701〜706のそれぞれからサンプルを移動することを可能にする。前記サンプル取扱いシステム708は、前記サンプルの一部又は異なるサンプルが、別のモジュールへ、又は別のモジュールから移動される間に、1つのモジュールの中でサンプルが処理されることを可能にする。
場合によっては、前記システム700は、前記モジュール701〜706のそれぞれの検出、及びモジュールを受入れるために構成される区切りが、空であるか又はモジュールに占有されているかを決定するために構成される。一実施形態においては、前記システム700は、前記システム700の区切りが、複数の検査を実行するために構成されるモジュール又は選択検査を実行するために構成されるモジュール等の特殊化されたモジュール等の、汎用又は多目的モジュールによりが占有されているか否かを決定し得る。別の実施形態では、前記システム700は、前記区切りの中の区切り又はモジュールが、欠陥品であるか又は機能不良か否かを決定し得る。サンプル処理又は検査を実行するために、前記システムは、次いで他のモジュールを用い得る。
“多目的モジュール”は、サンプル調製及び処理等の多様な使用のために構成される。多目的モジュールは、少なくとも2、又は3、又は4、又は5、又は6、又は7、又は8、又は9、又は10、又は20、又は30、又は40、又は50の用途のために構成される。”特殊用途モジュール”は、最大限で1、又は2、又は3、又は4、又は5、又は6、又は7、又は8、又は9、又は10、又は20、又は30、又は50の用途等の1つ以上の選択用途、又は用途のサブセットのために構成されるモジュールである。そのような用途は、サンプル調製、処理及び/又は試験(例えば、検定)を含み得る。モジュールは、多目的モジュール又は特殊用途モジュールであってよい。
ある場合には、特殊用途モジュールは、他のモジュールには含まれない、サンプル調製手順及び/又は検査を含み得る。代替方法として、特殊用途モジュールは、他のモジュールに含まれる、サンプル調製手順及び/又は検査のサブセットを含む。
図7の図示された実施例では、前記モジュール706は特殊用途モジュールであることができる。特殊用途は、例えば、血球計算、凝集、顕微鏡法及び/又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の検定から選択される1つ以上の検定を含む。
一実施例では、モジュールは、血球計算のみを実行するために構成される。前記モジュールは、血球計算を実行するために前記システム700により使用されるために構成される。前記血球計算モジュールは、前記サンプルの血球計算の実行に先立って、サンプルを調製及び/又は処理するために構成される。
いくつかの実施形態では、複数のサンプルを並行して処理するために構成された、システムが提供される。前記複数のサンプルは、異なるサンプルであるか、又は同一のサンプルの一部分(例えば、血液サンプルの一部分)であってよい。並行処理は、さもなければそのようなリソースが使用されない時点で、前記システムが、システムリソースを使用することを可能にする。そのような様式で、前記システムは、調製及び/又は検定ルーチン等の処理ルーチンの間の無駄な時間を最小化、又は削除するために構成される。一実施例では、前記システムが、同一又は異なるサンプルを異なるモジュール中で遠心分離している間に、前記システムは、(例えば、血球計算の手段として)第一のモジュール中の第一のサンプルを検定する。
場合によっては、前記システムは、前記システムが、前記第一のモジュールの第二の構成要素中の第二のサンプルを処理する間に、第一のモジュールの第一の構成要素中の第一のサンプルを処理するために構成される。前記第一のサンプル及び第二のサンプルは、血液サンプルの一部等の大量のサンプルの一部であるか、又は第一の前記被験者からの血液サンプル及び第二の前記被験者からの血液サンプル、又は前記第一の前記被験者からの尿サンプル及び前記第一の前記被験者からの血液サンプル等の異なるサンプルであってよい。一実施例では、前記システムは、前記第一のモジュール中の第一のサンプルを、前記システムが前記第一のモジュール中の第二のサンプルを遠心分離している間に検定する。
図11は、本発明の一実施形態による、並行処理ルーチンを図示する複数のプロットを示す。それぞれのプロットは、時間の関数としての個々のモジュールでの処理(横座標、又は“x軸”)を図示する。それぞれのモジュールにおいて、ステップは、処理及びステップの開始に対応する時間に増加し、処理の終了(又は完了)に対応する時間に減少する。前記最上部のプロットは、第一のモジュールでの処理を示し、前記中央のプロットは第二のモジュールでの処理を示し、及び前記最下部のプロットは、第三のモジュールでの処理を示す。前記第一の、第二の及び第三のモジュールは、部品同じシステム(例えば、図7のシステム700)の一部であることができる。代替方法として、前記第一の、第二の及び/又は第三のモジュールは、別のシステムの一部であることができる。
前記図示された実施例では、前記第一のモジュールが第一のサンプルを処理するときに、前記第二のモジュールが第二のサンプルを処理し、及び前記第三のモジュールが第三のサンプルを処理する。前記第一の及び第三のモジュールは、同一の時刻に処理を開始するが、処理時間は異なる。例えば、前記第一のモジュールが、サンプル前記第三のモジューとは異なる(例えば、前記第一のモジュールでは遠心分離及び前記第三のモジュールでは血球計算)検定又は調製ルーチンの支援下に、サンプルを処理する場合がこれにあてはまる。加えて、前記第一のモジュールが、完了までに2倍の時間を要する。その時間間隔で、前記第三のモジュールの第二のサンプルを処理する。
前記第一の及び第三のモジュールの開始時間よりも、遅い時間に前記第二のモジュールがサンプルの処理を開始する。このことには、例えば、前記第二のモジュールがサンプル処理の完了のために前記第一の及び第三のモジュールとは異なる時間を要する場合、又は前記第二のモジュール機能不良を起こした場合が当てはまる。
前記モジュールは同一の寸法(例えば、長さ、幅、高さ)又は異なる寸法を有し得る。一実施例では、汎用又は特殊用途モジュールが、別の汎用又は特殊用途モジュールとは異なる、長さ、幅及び/又は高さを有する。
場合によっては、生物学的サンプル処理のためのシステム及びモジュールは、サンプル処理(例えば、調製、検定)を促進するために他のシステムと通信するために構成される。一実施形態においては、システムは別のシステムと、例えば、無線ネットワークルーター、ブルートゥース、無線周波数(RF)、光電子、又は他の無線モードの通信等の、無線通信インターフェースの手段により通信する。別の実施形態では、システムは、別のシステムと、有線ネットワーク(例えば、前記インターネット又はイントラネット)等の有線通信の手段で通信する。
いくつかの実施形態では、所定の地域のポイント・オブ・サービス機器と、前記インターネット又はイントラネットへの接続性等の、互いのネットワーク接続性を促進するために通信する。ある場合には、複数のポイント・オブ・サービス機器は、前記複数のポイント・オブ・サービス機器の1つにより確立されるイントラネット等のインターネットの支援下に相互に通信する。このことは、複数のポイント・オブ・サービス機器のサブセットが、直接の(例えば、有線、無線)ネットワーク接続なしで、ネットワークに接続することを可能にする−前記複数のポイント・オブ・サービス機器のサブセットは、前記ネットワークに接続されたポイント・オブ・サービス機器ネットワーク接続性の支援下に、前記ネットワークに接続する。そのような共有された接続性の支援下に、1つのポイント・オブ・サービス機器が、ネットワークに接続することなく、データ(例えば、ソフトウエア、データファイル)を検索できる。例えば、広域ネットワークに接続されていない、第一のポイント・オブ・サービス機器は、第二のポイント・オブ・サービス機器との、ローカル・エリア接続又はピア・トゥ・ピア接続を形成することによりソフトウエア更新を検索できる。前記第一のポイント・オブ・サービス機器は、次いで、前記第二のポイント・オブ・サービス機器のネットワーク接続性の支援下に、前記広域ネットワーク(又はクラウド)に接続される。代替方法として、前記第一のポイント・オブ・サービス機器は、前記ソフトウエア更新のコピーを、前記第二のポイント・オブ・サービス機器から直接に受取り得る。
共有された接続性の一実施例では、第一のポイント・オブ・サービス機器は第二のポイント・オブ・サービス機器に接続する(例えば、無線接続)。前記第二のポイント・オブ・サービス機器は、前記第二のポイント・オブ・サービス機器のネットワークインターフェースの支援下に、ネットワークに接続される。前記第一のポイント・オブ・サービス機器は、前記第二のポイント・オブ・サービス機器のネットワーク接続を介して前記ネットワークに接続され得る。ログに基づくジャーナル処理及び障害回復
本発明の別の態様は、ポイント・オブ・サービス機器等の機器及びシステムが、トランザクション記録及び/又は操作ログジャーナルを維持することを可能にする方法を提供する。そのような方法は、本明細書において提供されるシステム及び機器が、例えば障害状態から回復することを可能にする。
場合によっては、ポイント・オブ・サービス機器及びモジュールは、例えば、サンプル遠心分離、サンプルを第一の構成要素から第二の構成要素へ移動するか、又は核酸増幅等の、機器の操作の状況を特性化する操作状況を有する。一実施形態においては、前記操作状況は、離れた(又は別々の)ポイント・オブ・サービス機器の操作の状況の状態である。
操作状況は、前記機器レベル又はシステムレベル等のさまざまなレベルにおいて操作を捕捉できる。一実施例では、操作状況は、機器(例えば、ピペット)を用いることを含む。別の実施例では、操作状況は、前記機器の構成要素を移動すること(例えば、前記ピペットを2インチ左に移動させること)を含む。
いくつかの実施形態では、ポイント・オブ・サービス機器は、1つ以上の操作のマトリクスを有する処理カタログ(又は操作のカタログ)を有する。前記1つ以上のそれぞれのマトリクスは、前記ポイント・オブ・サービス・システム(又は機器)又は前記システムの1つ以上のモジュールの別々の操作状況を有する。前記処理カタログは、前記ポイント・オブ・サービス・システム又は機器、又は前記ポイント・オブ・サービス・システム又は機器上の、又はそれらに付随する別のシステムにより作成され得る。一実施例では、前記処理カタログは、最初のシステム開始又は設定の際に作成される。別の実施例では、前記処理カタログは、要求byaユーザー又は保守管理システム等の他のシステムの要求により作成される。
一実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システムが、ポイント・オブ・サービス・システムの1つ以上の別々の操作状況に対応する記録操作データのために構成された処理カタログを作成する。前記1つ以上の別々の操作状況は、サンプル調製、サンプル検定及びサンプル検出より成る群から選ばれることができる。次に、前記ポイント・オブ・サービス・システムの操作データは、前記処理カタログに連続して記録される。
ある場合には、前記操作データは、リアルタイムで記録される。すなわち、前記操作データは、前記ポイント・オブ・サービス・システムの操作状況における、検出された又は通知された変化又は更新として記録され得る。
ある場合には、前記ポイント・オブ・サービス・システムが、前記ポイント・オブ・サービス・システムの操作状況に対応する処理ルーチンを実行する前に、操作データが、前記サンプル処理カタログに記録される。他の場合には、前記ポイント・オブ・サービス・システムが前記処理ルーチンを実行した後に操作データが、前記サンプル処理カタログに記録される。代替的なものとして、前記ポイント・オブ・サービス・システムは、前記処理ルーチンを実行している間に、操作データが、前記サンプル処理カタログに記録される。ある場合には、前記及び前記全体のシステムレベルでの、時空間のあちこちでの全ての動作のためのロギングのための、又はシステム整合性及び修復の目的のために、最もきめ細かいレベルのロギングを提供するために、前記ログデータは、トランザクションの完了の前、最中、及びその後に記録される。
前記ポイント・オブ・サービス・システムは、前記ポイント・オブ・サービス・システム及び/又は前記ポイント・オブ・サービス・システムのモジュールのさまざまな構成要素の、さまざまな処理ルーチンの進展を記録するために構成される。場合によっては、前記ポイント・オブ・サービス・システムは、前記ポイント・オブ・サービス・システムにより処理ルーチンが完了されたときに、処理カタログに記録する。
処理カタログは、1つ又はマトリクスとして、前記ポイント・オブ・サービス・システム又は前記ポイント・オブ・サービス・システムに付随する別のシステムに保存されるために、提供され得る。場合によっては、ポイント・オブ・サービス機器(例えば、前記図7のシステム700)又はモジュール(例えば、前記図7の第一のモジュール701)は、前記ポイント・オブ・サービス機器又はモジュールの別々の操作状況を有する操作マトリクスを含み得る。前記操作マトリクスは、ポイント・オブ・サービス・システムの個々のモジュール又はモジュールの構成要素の別々の状態、すなわち状態1、状態2、状態3等を含む。前記操作マトリクスの行(一行の行列の場合)又は列(一列の行列の場合)は、モジュール又は構成要素のそれぞれのために保存される。加えて、それぞれの状態は1つ以上のサブ状態を含み得て、及びそれぞれのサブ状態は1つ以上のサブ状態を含み得る。例えば、第一の状態である状態1を有するモジュールは、さまざまな機能を実行する構成要素を有し得る。さまざまな構成要素の前記状態は、状態mnにより指定される状態を有し、「m」は前記モジュールを指定し、及び「n」前記モジュールの構成要素を指定する。一実施例では、ポイント・オブ・サービス機器の第一のモジュールについては、第一の構成要素は第一の状態である状態11を有し得て、及び第二の構成要素は第二の状態である状態12を有し得て、及び前記ポイント・オブ・サービス機器第二のモジュールについては、第一の構成要素は第一の状態である状態21を有し得て、及び第二の構成要素は第二の状態である状態22を有し得る。それぞれのモジュールは、少なくとも1つの構成要素(例えば、単独の遠心分離機)、少なくとも10構成要素、又は少なくとも100構成要素等の、任意の数の構成要素(又はサブ・モジュール)を有し得る。
図42は、本発明の一実施形態によるポイント・オブ・サービス・システムの操作マトリクスの実施例を示す。前記操作マトリクスは、前記ポイント・オブ・サービス・システム又は前記システムのモジュール若しくは前記システム又は任意のモジュールの任意の構成要素のためのものであり得る。前記操作マトリクスは、第一の列及び第二の列を含み、前記第一の列は、前記配列番号(“配列ナンバー”)に対応する数を有し、及び前記第二の列は、前記システムの操作状況(例えば、“状態1”)に対応する文字列を有する。それぞれの操作状況は、1つ以上のルーチン、ルーチンn、式中‘n’は、1以上の整数である。前記図示された実施例では、前記第一の状態(“状態1”)は、少なくとも3つのルーチン、“ルーチン1”、“ルーチン2”及び“ルーチン3”を含む。一実施形態においては、ルーチンは、個々に又は他のルーチンと共同して、前記システム又は前記システム中のモジュールが、前記システムの特定の状態に従うことをもたらす1つ以上の指示を含む。
マトリクスは、ポイント・オブ・サービス機器の制御装置の物理的保存媒体、又はそれに付随した物理的保存媒体に置かれ(又は保存され)得る。前記物理的保存媒体は、前記ポイント・オブ・サービス機器のデータベースの一部であってよい。前記データベースは、中央処理装置(CPU)、ハードディスク及びメモリ(例えば、フラッシュ・メモリ)より成る群から選ばれる1つ以上の構成要素を含み得る。前記データベースは前記機器に搭載され、及び/又は前記機器内に収納され得る。代替方法として、前記データは、機器から外部機器、及び/又はクラウド・コンピューティング・インフラストラクチャーに送信され得る。前記マトリクスは、1つ以上のスプレッドシート、1つ以上の行及び列を有するデータファイルの形式で提供され得る。代替方法として、前記マトリクスは、制御装置、又は前記ポイント・オブ・サービス機器上の、若しくはそれに付随する他のシステム上の、メモリ又は他の保存位置に存在する1つ以上の行及び1つ以上の列により、定義され得る。
図43は、ポイント・オブ・サービス・システム及び/又は前記ポイント・オブ・サービス・システムの1つ以上のモジュールの、操作マトリクスの実施例である。前記操作マトリクスは、すなわち“サンプルを遠心分離する”、“サンプルの血球計算を実行する”、及び“サンプルの凝集検定を行う”の、前記モジュールの3つの処理状態を含む。それぞれの処理状態は1つ以上のルーチンを含む。例えば、前記第一の処理状態(“サンプルを遠心分離する”)は、図示されるように、すなわち、“サンプル取扱いシステムからサンプルを取除く”、“サンプルを遠心分離チップに提供する”、等の6つのルーチンを含む。前記ルーチンは、時間が経過する順に従ってリストされる。すなわち、前記“サンプル取扱いシステムからサンプルを取除く”ルーチンは、前記“サンプルを遠心分離チップに提供する”ルーチンの前に実行される。
場合によっては、操作データは、一次マトリクス(すなわち、1列又は1行の行列)中で提供される。他の状況においては、操作データは、行がルーチンに対応し及び列が個々のシステム又はシステムモジュールに対応する、二次マトリクス中で提供される。
操作マトリクスは、ポイント・オブ・サービス・システムが、前記システム中で、前記システムによりどの処理ルーチンが遂行されているかを、最もきめの細かいレベルの詳しさで、決定することを可能にする。このことは、故障状態(例えば、停電、システム・クラッシュ、モジュール・クラッシュ)に先立つ特定の状態において、どの処理ルーチンが完了されたのかをシステムが記録している場合に、前記システムが、故障状態から回復することを、有利に可能にする。
いくつかの実施形態では、ポイント・オブ・サービス・システムの操作ログジャーナルを更新するための方法は、前記ポイント・オブ・サービス・システムの操作ログジャーナルにアクセスすることを含み、前記操作ログジャーナルは、前記ポイント・オブ・サービス・システムの1つ以上の別々の操作状況に対応する操作データの記録のために構成される。前記操作ログジャーナルは、前記ポイント・オブ・サービス・システム、前記ポイント・オブ・サービス・システムの制御装置、又は前記ポイント・オブ・サービス・システムの別のシステム若しくは前記ポイント・オブ・サービス・システムに付随する別のシステム(集合的に“システム”)によりアクセスされ得る。前記1つ以上の別々の操作状況は、1つ以上の所定の処理ルーチン(例えば、遠心分離、PCR、1つ以上の検定)を含む。次に、前記システムは、前記ポイント・オブ・サービス・システムにより実行され得る、1つ以上の処理ルーチンを作成する。前記処理ルーチンは、前記ポイント・オブ・サービス・システムの1つ以上の操作状況に対応する。前記システムは、次いで、前記操作ジャーナル中の前記1つ以上の処理ルーチンに対応するデータを記録する。
ある場合には、前記操作ログジャーナルは、前記システムのオペレーティング・システムの一部であってよい。代替方法として、前記操作ログジャーナルは、前記システム又は前記クラウドに存在するソフトウエア又は他のコンピュータにより遂行されるアプリケーションであってよい。
ある場合には、前記ジャーナルは、ハードディスク又は前記ハードディスクの一部ではないフラッシュ・ドライバーにおいて実行される(又は存在する)。システム・クラッシュ又は外部又は他のソースからの電力が途絶した場合に、前記ジャーナル処理システムは、無中断電源を前記ジャーナル処理システムに提供するための前記外部電力に加えて、独立してバッテリーにより電力が提供され得る。他の場合には、前記操作ジャーナルは、遠隔システム等の別のシステムの保存媒体(ハードディスク、フラッシュ・ドライブ)に存在する。
別の実施形態では、前記ログ・ジャーナルは、前記システムがブートアップし及び前記システムをリセットするときに参照される。前記システムが以前にクラッシュしたか又は異常停止した場合には、前記システムは、前記ログ・ジャーナルを全てのモジュール、構成要素及び前記システムを優雅に(gracefully)復帰するために用いるので、前記システムは信頼され得る。ある場合には、前記システムは、それぞれのモジュール、構成要素、副次的構成要素等の状況を監視し、及びいかなるエラーをもリアルタイムで修復することを提供するために、前記ログ・ジャーナルを周期的に参照する。
別の実施形態では、前記システムは、ログ・ジャーナル及びオンボードのカメラを、システム全体又は所定のモジュールの監視を提供するために用い得る。 この場合には、前記システムは、異常及び過失をリアルタイム、又はほぼリアルタイムで通知し、及び定性措置を取る。別の実施形態では、前記システムは、これらの観察を、クラウドなどの外部機器に送信することができ、及び前記システムにおける、そのようなエラー又は過失の修正の指示を前記外部機器から受け取る。
別の実施形態では、ポイント・オブ・サービス・システムの支援下にサンプルを処理するための方法は、前記ポイント・オブ・サービス・システムの操作ジャーナルにアクセスすることを含む。前記操作ジャーナルは、前記ポイント・オブ・サービス・システムの1つ以上の別々の操作状況に対応する操作データを有する。前記1つ以上の別々の操作状況は、1つ以上の所定の処理ルーチンを含む。前記システムは、前記1つ以上の所定の処理ルーチンからの処理ルーチンを連続して実行し、及び前記ポイント・オブ・サービス・システムの操作状況の完了された処理ルーチンを前記操作ジャーナルデータから除去する。
一実施形態においては、前記完了された処理ルーチンに対応するデータは、連続して前記処理ルーチンが実行される前に、その最中に、又はその後に前記操作ジャーナルから除去される。
いくつかの実施形態では、ポイント・オブ・サービス・システムの操作状況を回復するためのコンピュータに支援される方法は、前記ポイント・オブ・サービス・システムの故障状態に続きサンプル処理カタログにアクセスすること;前記ポイント・オブ・サービス・システムの時間的に最後の操作状況を、前記サンプル処理カタログから特定すること;時間的に最後のサンプル処理ルーチンを前記1つ以上の所定のサンプル処理ルーチンから特定することであって、時間的に最後のサンプル処理ルーチンは、前記ポイント・オブ・サービス・システムの時間的に最後の操作状況に対応し;及び前記1つ以上の所定のサンプル処理ルーチンから選択された時間的に次の処理ルーチン選択を実行することであって、前記時間的に次の処理ルーチンは、前記時間的に最後のサンプル処理ルーチンに続いて起きることを含む。前記サンプル処理カタログは、前記ポイント・オブ・サービス・システムの1つ以上の別々の操作状況に対応する操作データを記録するために構成される。ある場合には、前記操作データは、1つ以上の所定のサンプル処理ルーチンから連続して選択されるサンプル処理ルーチンの完了に続いて、前記サンプル処理カタログ中に記録される。前記ポイント・オブ・サービス・システムの前記1つ以上の操作状況は、サンプル調製、サンプル検定及びサンプル検出より成る群から選ばれる。ある場合には、前記故障状態はシステム・クラッシュ、停電、ハードウエア故障、ソフトウエア故障、及びオペレーティング・システム故障より成る群から選ばれる。
他の実施形態においては、コンピュータにより支援されるポイント・オブ・サービス・システムの操作状況を回復するための方法は、前記ポイント・オブ・サービス・システムの故障状態に続き前記ポイント・オブ・サービス・システムの操作ジャーナルにアクセスすることを含む。次に、前記操作データに対応する1つ以上の処理ルーチンが、連続して前記操作ジャーナルから再生される。前記ポイント・オブ・サービス・システムが前記1つ以上の処理ルーチンを実行することなく、前記1つ以上の処理ルーチンが再生される。前記システムは、前記1つ以上の処理ルーチンからの処理ルーチンが、前記故障状態の前の前記ポイント・オブ・サービス・システムの操作状況に一致したときに、前記1つ以上の処理ルーチンの再生を停止する。前記システムは、次いで前記ポイント・オブ・サービス・システムを、前記故障状態以前の操作状況に修復する。ある場合には、前記操作ジャーナルは、前記ポイント・オブ・サービス・システムの1つ以上の別々の操作状況に対応する操作データを有する。前記1つ以上の別々の操作状況は、1つ以上の所定の処理ルーチンを含む。
図44は、計画マトリクス及びルーチン・マトリクスを示す。前記計画及びルーチンマトリクスは、ポイント・オブ・サービス・システムの1つ以上の操作マトリクスの一部であることができる。前記計画マトリクスは、ポイント・オブ・サービス・システム又は前記ポイント・オブ・サービス・システム(“システム”)のモジュールにより実行されるべき所定のルーチンを含む。いくつかの実施形態では、このルーチンは、動的であり、例えばサンプルのタイプ、タイミング、又はシステムのクラッシュに関する情報を考慮に入れる。前記計画されたルーチン(“計画”)は、そのような計画が前記システムで実行されるべき順番で、最上部から最下部に連続してリストされる。前記ルーチン・マトリクスは、前記システムにより実行されているルーチン(又は計画)を含む。前記システムが特定のルーチンを実行するとき、前記システムは、前記ルーチンを前記ルーチン・マトリクスに記録する。ルーチンは、それらが実行される順番で前記ルーチン・マトリクスに記録される。前記リストの最下部にあるルーチンは、は時間的に最後に実行されるルーチンである。場合によっては、ルーチンは、前記ルーチンを完了するために必要な前記ステップの1つ以上が、前記システムにより完了されるとすぐに完了としてマークされる。
一実施例では、故障状態に続き、時間的に最後に実行される前記ルーチンを決定するために、前記システムは前記ルーチン・マトリクスにアクセスする。前記システムは、次いで時間的に最後に実行された前記ルーチンに続き、選択された前記計画(前記計画マトリクスから)による処理を開始する。前記図示された実施例では、前記システムは、遠心分離チップを遠心分離機に提供することで処理を開始する。いくつかの実施形態では、障害復旧は外部機器(例えば、クラウド)からの情報により生じ得る。
一実施形態では、前記システムは、障状態の以前に完了されるべき時間的に最後の処理ルーチンを指示するためのポインターを提供する。図45Aは、処理状態を有する操作マトリクスを示す。それぞれの処理状態は、ルーチン・マトリクス中の1つ以上のルーチンを有する。前記図示された実施例では、完了されたルーチンが、黒い文字で表示され、及びまだ完了されていないルーチンは、灰色の文字で表示される。前記完了されるべきルーチンは、上述のように、計画マトリクスを参照することにより追加され得る。前記水平の矢印は、時間的に最後のルーチンの直後の前記ルーチン・マトリクス中の位置をマークするポインターを示す。故障状態に続き、前記システムは、前記水平の矢印により示される一において処理を開始する。ここで、前記システムは、遠心分離チップを遠心分離機内に提供する。他の場合には、前記システムは、現在の及び完了されるべき処理ルーチンの位置をマークするポインターを含む。図45Bでは、前記水平の矢印は、完了されていない処理ルーチン(“サンプルを遠心分離チップに提供する”)の位置をマークするポインターである。前記システムは、そのような処理ルーチンを0%から、100%未満の完了率で実行できる。いったん完了すると、前記水平の矢印は、次のルーチンにインクリメントされる(前記矢印が前記ルーチン・マトリクスに沿って下方にインクリメントされる)。故障状態に続き、前記システムは、前記水平の矢印に示される位置において処理を開始する。別の代替的なものとして、前記システムは、現在の処理ルーチンの直後に、完了されるべき処理ルーチンの位置をマークするポインターを含む。図45Cでは、前記水平の矢印は、次に処理されるべき、処理ルーチン(“遠心分離チップを遠心分離機に提供する”)の位置をマークするポイントである。前記図示された実施例では、前記システムは、未だに以前の処理ルーチン(“サンプルを遠心分離機に提供する”、に示されるように灰色である)を実行している。上述のように完了されるべきルーチンは、計画マトリクスを参照して、追加され得る。
いくつかの実施形態では、処理ルーチンを追跡すること、1つ以上の構成要素の正確な位置を追跡することを更に含み得る。処理ルーチンを追跡することは、前記処理ルーチンを追跡することに含まれるステップ又は位置のそれぞれを追跡することを含み得る。例えば、構成要素の位置を追跡することは、構成要素が移動された厳密な距離ごと(例えば、mm、μm、nm、又はその未満ごとに追跡すること)に記録できることである。構成要素が、その目的地に到達していない場合でも、その移動において、それが移動した距離が追跡され得る。従って、もし誤差があってさえも、前記構成要素の厳密な位置を知ることができ、及び前記次のステップを決定するために有用であり得る。別の実施例では、前記遠心分離機処理が、完了されていなくてもいさえ、品目が遠心分離される時間の長さが追跡され得る。構成要素
機器は1つ以上の構成要素を含み得る。これらの構成要素の1つ以上は、モジュールに提供されるモジュール構成要素であることができる。これらの構成要素の1つ以上は、モジュール構成要素ではなく、及び前記機器に提供され得るが、前記モジュールの外部にである。
機器構成要素の実施例は、流体取扱いシステム、チップ、容器、マイクロカード、検定ユニット(チップ又は容器の形態であってよい)、試薬ユニット(チップ又は容器の形態であってよい)、希釈ユニット(チップ又は容器の形態であってよい)、洗浄ユニット(チップ又は容器の形態であってよい)、汚染物質低減特徴、溶解特徴、ろ過、遠心分離機、温度制御、検出器、筐体/支持体、制御装置、ディスプレー/ユーザーインターフェース、電源、通信ユニット、機器ツール、及び/又は機器識別子を含み得る。
前記機器の構成要素の1つ、2つ、3つ以上も、モジュール構成要素であってよい。いくつかの実施形態では、いくつかの構成要素が、前記機器レベル及びモジュールレベルの両方に提供されることができ、及び/又は前記機器及びモジュールは同一である。例えば、機器はそれ自身の電源を有し得る一方、モジュールもそれ自身の電源を有し得る。
図2は、機器200の高いレベルの図示を示す。前記機器は筐体240を有し得る。いくつかの実施形態では、前記機器の1つ以上の構成要素は、前記機器筐体内に収納され得る。例えば、前記機器は、1つ以上のモジュール230a、230bを有し得る1つ以上の支持構造物220を含み得る。前記機器は、サンプル収集ユニット210も有し得る。機器は、前記機器が1つ以上の外部機器290と通信することを可能にする能力のある、通信ユニット280を有し得る。前記機器は、電源ユニット270.機器は、前記機器のオペレーター又はユーザーが見ることのできるディスプレー/ユーザーインターフェース260を更に含み得る。場合によっては、前記ユーザーインターフェース260は、前記被験者に、グラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)等のユーザーインターフェースを表示する。前記機器は、前記機器の1つ以上の構成要素に指示を提供し得る制御装置250も更に有し得る。
いくつかの実施形態では、前記機器のディスプレーユニットは取外し可能であり得る。いくつかの実施形態では、前記ディスプレーユニットは、それが無線的に前記機器と通信することを可能にする、“タブレットコンピュータ”又は“スレートコンピュータ”として操作されることを可能にするために、CPU、メモリ、グラフィック処理装置、通信ユニット、充電可能なバッテリー及び他の周辺機器も有し得る。いくつかの実施形態では、前記分離されたディスプレー/タブレットは、1つの位置又は群において、全ての機器の間で共有されるソースであることができ、そのため、“1つのタブレット”が、1、2、5、10、100、1000つ以上の機器を制御し、それらに入力し、及びそれらと相互作用できる。
いくつかの実施形態では、前記分離されたディスプレーは、ヘルスケア専門家のために、前記機器を制御する併用機器として機能するばかりでなく、患者のシグネチャー、権利放棄書面、及び他の認証及び他の患者及びヘルスケア専門家との協力のためにもタッチ操作可能な入力機器としても機能し得る。
前記筐体は、前記機器の1つ以上の構成要素を取り囲む(又は封入する)ことができる。
前記サンプル収集ユニットは、1つ以上のモジュールと流体連結にあることができる。いくつかの実施形態では、前記サンプル収集ユニットは、前記1つ以上のモジュールと選択的に流体連結にあることができる。例えば、前記サンプル収集ユニットは、選択的にモジュールと流体連結されることができ、及び/又は前記モジュールとの流体連結から外されることもできる。いくつかの実施形態では、前記サンプル収集ユニットは、前記モジュールから流体的に分離され得る。流体取扱いシステムは、サンプル収集ユニットからモジュールへ、サンプルを移動することを支援できる。前記流体取扱いシステムは、前記サンプル収集ユニットが、前記モジュールから流体的に又は水圧操作的に分離されている間に、流体を輸送できる。代替方法として、前記流体取扱いシステムは、前記サンプル収集ユニットが、前記モジュールに流体的に接続されることを可能にし得る。
前記通信ユニットは、外部機器と通信する能力を有し得る。前記通信ユニット及び前記外部機器の間に双方向通信が提供され得る。
前記電源ユニットは、内部電源であるか、又は外部電源に接続され得る。
更に診断機器及び1つ以上の機器構成要素の記載が、本明細書の他の部分においてより詳細に議論され得る。流体取扱いシステム
機器は流体取扱いシステムを有し得る。以前に記載されるように本明細書における流体取扱いシステムの任意の議論も、任意のサンプリング取扱いシステムに提供されることができ、又はその逆も成立つ。いくつかの実施形態では、流体取扱いシステムは機器筐体内に収納され得る。前記流体取扱いシステム又は前記流体取扱いシステムの部分はモジュール筐体内に収納され得る。前記流体取扱いシステムは、流体の収集、送達、処理及び/又は輸送、乾燥試薬の溶解、液体及び/又は乾燥試薬と液体との混合と同時に、非流体性構成要素、サンプル、又は物質の収集、送達、処理及び/又は輸送を可能にする。前記流体は、サンプル、試薬、希釈剤、洗浄剤、染料、又は前記機器により使用され得る任意の他の流体であってよい。前記流体取扱いシステムにより取り扱われる流体は、均一な流体、又はその中に粒子又は固体構成要素を有する流体を含み得る。流体取扱いシステムにより取り扱われる流体は、その中流体の少なくとも一部分を有し得る。前記流体取扱いシステムは、乾燥試薬の溶解、液体及び/又は乾燥試薬の液体中での混合を取り扱う能力を有し得る。“流体”は、それらに限定はされないが、異なる液体、乳化物、懸濁物等を含む。異なる流体は、異なる流体移動機器(チップ、キャピラリー等)を用いて取扱い得る。制限することなくピペットを含む流体取扱いシステムは、前記機器の周囲で容器を輸送するために用いられ得る。流体取扱いシステムは、それらに限定はされないが、液体又は気体状流体、又はその任意の組合せを含む流体物質を取り扱う能力を有し得る。前記流体取扱いシステムは、前記流体を分注及び/又は吸引し得る。前記流体取扱いシステムは、体液又は任意の他の種類の流体であってよい、サンプル又は他の流体分注及び/又は吸引し得る、前記サンプルは流体中を漂う1つ以上の微粒子又は固体物体を含み得る。
一実施例では、前記流体取扱いシステムは、ピペット又は同様の機器を用い得る。流体取扱い機器は、前記流体取扱いシステムの一部であることができ、及びピペット、注射器、毛細管、又は任意の他の機器であってよい。前記流体取扱い機器は、内表面及び外表面及び開口端を有し得る部分。前記流体取扱いシステムは、1つ以上のピペットも含むことができ、それぞれのピペットは、それらを通じて流れの置換(venting)及び/又は流体の流れが同時に起きることができる多重のオリフィスを有する。ある場合には、前記内表面及び外表面及び開口端を有する部分はチップであってよい。前記チップは、ピペット・ノズルから取外し可能であっても、又はなくてもよい。前記開口端は流体を収集できる。前記流体は、同一の開口端を通じて分注され得る。代替方法として、前記流体は、別の開口端を通じて分注され得る。
収集された流体は、選択的に前記流体取扱い機器に収容され得る。前記流体は、前記流体取扱い機器から、所望の時に分注する得る。例えば、ピペットは、選択的に流体を吸引し得る。前記ピペットは、選択された量の流体を吸引し得る。前記ピペットは、前記流体を前記チップ又は容器内で混合するために、撹拌機構を作動する能力を有し得る。前記ピペットは、非液体形状の物質又は試薬を含む混合のために、継続的な流れのループを発生するチップ又は容器を組み込み得る。ピペット・チップは、2成分基質反応等の多重の流体の、同時又は順々の計量された送達による混合も促進し得る。前記流体は、前記ピペット・チップから流体を通じて分注することが望まれる時点まで、ピペット・チップ内に収納され得る。いくつかの実施形態では、前記流体取扱い機器内にある流体の全体が分注され得る。代替方法として、前記流体取扱い機器内にある流体の一部が分注され得る。前記流体取扱い機器中の選択された量の流体が、分注されるか、又はチップ内に保持される。
流体取扱い機器は、1つ以上の流体取扱いオリフィス及び1つ以上のチップを含み得る。例えば、前記流体取扱い機器は、ピペット・ノズル、及び取外し可能/分離可能なピペット・チップを有するピペットであることができる。前記チップは、前記流体取扱いオリフィスに接続され得る。前記チップは、前記流体取扱いオリフィスから取外し可能である。代替方法として、前記チップは、前記流体取扱いオリフィスに一体的に形成される得るか、又は前記流体取扱いオリフィスに永久に固定され得る。前記流体取扱いオリフィスに接続されたとき、前記チップ流体密封の密閉を形成し得る。いくつかの実施形態では、流体取扱いオリフィスは、単独のチップを受入れる能力がある。代替方法として、前記流体取扱いオリフィスは、複数のチップ同時に受入れるために構成され得る。
前記流体取扱い機器は、1つ以上の流体的に分離された又は水圧操作的に独立したユニットを含み得る。例えば、前記流体取扱い機器は、1つ、2つ以上のピペット・チップを含み得る。前記ピペット・チップは、流体を受入れ及び密封するために構成され得る。前記チップは、相互に流体的に分離されるか、又は水圧操作的に独立し得る。前記チップ内に収納される流体は、相互に及び前記機器の他の流体と、流体的に分離されるか、又は水圧操作的に独立し得る。前記流体的に分離されるか、又は水圧操作的に独立したユニットは、前記機器の他の部分及び/又は相互に対して移動可能であることができる。前記流体的に分離されるか、又は水圧操作的に独立したユニットは個々に移動可能である。
流体取扱い機器は、流体を分注及び/又は吸引するために、1、2、3、又は4以上の種類の機構を含み得る。例えば、前記流体取扱い機器は、容積式ピペット及び/又は空気置換式ピペットを含み得る。前記流体取扱い機器は、圧電性又は音響分注器及び他の種類分注器を含み得る。前記流体取扱い機器は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上の容積式ピペットを含み得る。前記流体取扱い機器は、ピペット・ノズル/チップからの流体の非常に小さい液滴を計量(吸引)する能力を有し得る。前記流体取扱い機器は、1以上の、2以上の、4以上の、8以上の、12以上の、16以上の、20以上の、24以上の、30以上の、50以上の、又は100以上の空気置換式ピペットを含み得る。いくつかの実施形態では、同一の数の容積式ピペット及び空気置換式ピペットを用い得る。代替方法として、容積式ピペットより多くの空気置換式ピペットが提供され得るか、又はその逆も起き得る。いくつかの実施形態では、スペースの節約及び追加的なカスタム的構成を提供するために、1つ以上の容積式ピペットは前記“ブレード”スタイルの(又はモジュール式の)ピペッター形式に一体化され得る。
いくつかの実施形態では、ピペット(例えば、容積式ピペット、空気置換式ピペット、圧電性ピペット、音響ピペット、又は本明細書の他の部分に記載される他の種類のピペット又は流体取扱い装置)等の流体取扱い装置は、空気“栓”により分離されるか、又は分離されることなく幾つかの異なる液体を、拾上げる能力を有し得る。流体取扱い装置は、表面(例えば、ピペット・チップ表面)に付着された試薬との反応を、封入された液体を往復させる動作により、撹拌されていない層を破壊することにより、推進/加速する能力を有し得る。前記往復動作は、空気圧的に駆動され得る。前記動作は、ELIS検定における結合反応を加速するために、マイクロタイターが行う環状の動作と等価であるか、又はそれと比較し得る。
流体取扱い機器は、1つ以上の基部又は支持体を含み得る。前記基部及び/又は支持体は、1つ以上のピペット・ヘッドを支持し得る。ピペット・ヘッドは、ピペット本体及びピペット・ノズルを含み得る。前記ピペット・ノズルは、取外し可能なチップと連結及び/又は接続するために構成され得る。前記基部及び/又は支持体は、前記流体取扱い機器の1つ以上のピペット・ヘッド相互に接続できる。前記基部及び/又は支持体は、前記ピペット・ヘッドの重量を、保持及び/又は運搬できる。前記基部及び/又は支持体は、前記ピペット・ヘッドが、一緒に移動されることを可能にする。1つ以上のピペット・ヘッドは、前記基部及び/又は支持体から延伸できる。いくつかの実施形態では、1つ以上の容積式ピペット及び1つ以上の空気置換式ピペットが基部又は支持体を共有し得る。容積式ピペット
図12は、本発明の一実施形態により提供される容積式ピペットの分解立体図を示す。容積式ピペットは、容積式ピペット・チップ1200、ノズル1202及びスロット付きスリーブ1204を含む下側部分を含み得る。前記容積式ピペットは、コレット1212、コレット・スリーブ1214、コレットばね1216、及びコレット・キャップ及びハンマー1218を含む内側部分を更に含み得る。前記容積式ピペットはハンマーピン1220を有するねじ螺旋1222、基部1228、及びDCギアモーター1230を含む上側部分を含み得る。
容積式ピペットは、前記流体の分注又は吸引を、高い程度の正確度及び精度で可能にし得る。例えば、容積式ピペットを用い、分注されるか、又は吸引される流体の量は、約1mL、500マイクロリットル(μL、本明細書における“ul”でもある)、300μL、200μL、150μL、100μL、50μL、30μL、10μL、5μL、1μL、500nL、300nL、100nL、50nL、10nL、5nL、1nL、500pL、100pL、10pL、又は1pL以内に制御され得る。
容積式ピペットは、低い変動係数(CV)を有し得る。例えば、前記CVは、10%以下、8%以下、5%以下、3%以下、2%以下、1.5%以下、1%以下、0.7%以下、0.5%以下、0.3%以下、0.1%以下、0.05%以下、0.01%以下、0.005%以下、又は0.001%以下であることができる。ある場合には、そのような変動係数を有する容積式ピペットは、10mL、5mL、3mL、2mL、1mL、0.7mL、0.5mL、0.4mL、0.3mL、250μL、200μL、175μL、160μL、150μL、140μL、130μL、120μL、110μL、100μL、70μL、50μL、30μL、20μL、10μL、7μL、5μL、3μL、1μL、500nL、300nL、100nL、50nL、10nL、5nL、1nL、500pL、100pL、50pL、10pL、5pL、1pL以下の容積のサンプル(例えば、流体)を取り扱うために構成され得る。他の場合には、そのような変動係数を有する容積式ピペットは、10mL、20mL、30mL、40mL、50mL、100mL、又はより大きい容積を超える容積のサンプルを取り扱うために構成される。
容積式ピペットは、前記流体の固定量を閉じ込めることにより、流体が分注及び/又は吸引されることをもたらすことができ、及び前記流体が閉じ込められる空洞の容積を変化させることにより、流体を排出し得る。前記容積式ピペットは、空気も閉じ込めることなく、前記流体を閉じ込め得る。別の実施形態では、単独のピペットは、複数の量又は種類の液体を、閉じ込められた液体を空気“栓(plug)”により分離することにより、閉じ込める能力を有し得る。前記容積式ピペットのチップは、直接的に前記流体を追い出すことができるプランジャーを含み得る。いくつかの実施形態では、前記容積式ピペットのチップは、内部のプランジャーが前記液体を直接追い出すことのできるマイクロ注射器として機能し得る。
容積式ピペットは、様々な形式を有し得る。例えば、前記プランジャーは、さまざまな作動機構に基づいて上下に滑動し得る。前記ねじ螺旋1220のハンマー・ピン1222との使用は、吸引及び/又は分注される容積が、より大きな程度で有利に制御されることを可能にする。小容積の流体が取り扱われる状況においては、このことは大変に有用である。前記ねじ螺旋は、機械的にモーター1230に連結され得る。前記モーターは回転することができ、それにより前記ねじ螺旋が回転することを惹起する。いくつかの実施形態では、前記螺旋が、前記モーターの回転と同量だけ回転できるために、前記ねじ螺旋は、前記モーターに直接連結され得る。代替方法として、前記螺旋が前記モーターの回転量に対して特定の比率で回転できるように、前記ねじ螺旋は前記モーターに間接的に連結され得る。
前記ハンマー・ピン1222は、前記ねじ螺旋1220を介して位置付けられることができる。前記ハンマー・ピンは、前記ねじ螺旋との関係において、垂直の配向を有し得る。例えば、もし前記ねじ螺旋が垂直に整列されると、前記ハンマー・ピンが水平に整列され得る。前記ハンマー・ピンは、前記ねじ螺旋を2か所において通過し得る。いくつかの実施形態では、前記ねじ螺旋及びハンマー・ピンは、スロット付きスリーブ1204内部に位置付けされ得る。前記ハンマー・ピンの一端は、前記スレーブのスロット内に嵌合し得る。いくつかの実施形態では、前記スロット付きスリーブは、2つのスロットを有することができ、及び前記ハンマー・ピンは2つの端を有し得る。前記ハンマー・ピンの第一の端は、前記スリーブの第一のスロット内に、及び前記ハンマーの第二の端は前記スリーブの第二のスロット内にあることができる。前記スロットは、前記ハンマー・ピンが回転することを防止できる。従って、前記ねじ螺旋がモーターにより回転されるとき、前記ハンマー・ピンは、前記スロットに沿って上下に移動し得る。
前記ハンマー・ピン1222は、随意的にコレット・キャップ及びハンマー1218を貫通できる。前記コレット・キャップは、直接的又は間接的にコレットに接続され得る。前記コレットは、ピペット・ノズル1202の少なくとも一部分に入り込み、及びそれを通過する能力を有し得る。前記ハンマー・ピンは、前記スロットを上下に動くことができるために、前記コレットも前記スロットを上下に動くことができる。前記コレット・ピンは、前記ハンマー・ピンが動く量と、同一の量だけ上下に動くことができる。代替方法として、前記コレット・ピンは、前記ハンマー・ピンが動く距離の特定の比率の距離を動くことができる。前記コレット・ピンは、直接的又は間接的に前記ハンマー・ピンに連結され得る。
前記コレットは、好適にはピペット・チップ内に収集された及び/又はピペット・チップにより分注される流体と直接に接触しない。代替方法として、前記コレットは前記流体と接触してよい。前記コレットは、好適には、ピペット・チップ内に収集された及び/又はピペット・チップにより分注される流体と直接的に接触できるプランジャーと接触できる。代替方法として、前記プランジャーは、直接的に前記流体に接触しなくてもよい。前記コレットが、上下に動く量は、分注される流体の量を決定し得る。
前記ねじ螺旋の使用は、分注及び/又は吸引される流体の量の高度の制御を提供する。前記ねじを回転する動作の有意な量は、前記ハンマー・ピン、及び従って、前記ピペット・チップ内のプランジャーが上下に滑る小さな量に変換され得る。
容積式ピペットは、完全な吸引位置及び完全な分注位置を有し得る。前記ピペットが、完全な吸引位置にあるとき、前記コレットは、最上部の位置にあることができる。前記ピペットが、完全な分注位置にあるときは、前記コレットは、底の位置にあることができる。前記ピペットは、完全な吸引及び完全な分注位置の間を移行する能力を有し得る。前記ピペットは、完全な吸引及び完全な分注位置の間の任意の位置にある能力を有し得る。前記ピペットは、部分的に吸引される、及び部分的に分注される位置を有し得る。前記ピペットは、アナログ的な様式で、途中の任意の位置に停止し得る。代替方法として、前記ピペットは、固定された増分で、デジタル様式で、特定の途中の位置に停止できる。前記ピペットは、流体を吸引又は吸い込むために、分注する位置から吸引される位置に移動できる(例えば、前記コレット組立品を前記モーターに対して上方に動かすことにより)。前記ピペットは、流体を分注又は排出するために、吸引される位置から分注位置へ移動できる(例えば、例えば、前記コレット組立品を前記モーターに対して下方に動かすことにより)。
図13は、最上部の位置にある容積式チップ(例えば、完全な吸引位置)の外部側面図、及び断面図である。前記ピペット・チップは、明瞭さのために表示されていない。モーター1300は、螺旋1310に連結され得る。前記螺旋は、前記モーターの下に配置され得る。前記螺旋は、モーター及び容積式チップの間に配置され得る。コレット組立品1320は前記螺旋内に配置され得る。前記螺旋は、前記コレット組立品の周囲を包むか、又は取り囲むことができる。
プランジャーばね1330が、前記コレット組立品1320及び前記螺旋1310の間に提供され得る。前記コレット組立品は、その上に前記プランジャーばねの一端が支持され得るか、又は休止できる、棚又は突出する部分を有し得る。前記ピペット・ノズル1340はその上に前記プランジャーばねの一端が支持され得るか、又は休止できる、別の棚又は突出する部分を有し得る。前記プランジャーばねは、ピペット・ノズル、及びコレットの最上部の間に配置され得る。
容積式ピペットが、完全な吸引位置にあるとき、前記プランジャーばねは、延伸された状態にある。前記ピペットが、吸引される位置にあるときには、前記プランジャーばねは、コレット組立品を上側の位置に保つことができる。
図14は、最下部の位置にある容積式チップの外部側面図及び側面断面図(例えば、完全な分注位置)を示す。モーター1400は、螺旋1410と連結され得る。前記螺旋は、前記モーターの下部に配置され得る。前記螺旋は、モーター及び容積式チップの間に配置され得る。コレット組立品1420は、前記螺旋内、又は少なくとも部分的に前記螺旋の下方に配置され得る。前記螺旋は、前記コレット組立品の周囲を包むか、又は取り囲むことができる。
プランジャーばね1430が、少なくとも部分的に、前記コレット組立品1420及び前記螺旋1410の間に提供され得る。前記コレット組立品は、その上に前記プランジャーばねの一端が支持され得るか、又は休止できる、棚又は突出する部分を有し得る。前記ピペット・ノズル1440は、その上に前記プランジャーばねの一端が支持され得るか、又は休止できる、別の棚又は突出する部分を有し得る。前記プランジャーばねは、ピペット・ノズル、及びコレットの最上部の間に配置され得る。前記プランジャーばねは、少なくとも前記コレット組立品一部の周囲を包むか、又は取り囲むことができる。
容積式ピペットが、完全な分注位置にあるとき、前記プランジャーばねは、圧縮された状態にあり得る。前記コレット組立品は、前記チップに向かって下方に駆動されることができ、それにより前記ばねを圧縮する。前記ピペットは、例えば、2つの異なる化学的物質から形成される共重合体であるエポキシの処理等の、2つの物質及び後続する混合の吸引/分注を可能にする2つ(又はそれより多い)のプランジャー及び/又はコレットを有することができ;前記混合及び計量は、その容積及び倍率に関して精密に制御され得る。
容積式チッププランジャー1450は、前記コレット組立品1420に接続され得る。前記プランジャーは、前記コレット組立品の下に配置され得る。前記プランジャーは、前記コレット組立品及び前記チップの間に配置され得る。前記容積式チッププランジャーは、少なくとも部分的に前記ピペット・チップを貫通して延伸する能力のある延伸された部分を含み得る。いくつかの実施形態では、前記延伸された部分は、完全な分注位置では、前記ピペット・チップを完全に貫通して延伸するために十分に長いことができる。いくつかの実施形態では、完全な分注位置にあるとき、前記プランジャーの延伸された部分は、前記ピペット・チップを越えて延伸する。前記プランジャーの端は、前記容積式ピペットにより吸引及び/又は分注される流体と直接的に接触しても、又はしなくてもよい。いくつかの実施形態では、前記プランジャーは、前記コレット組立品の上に休止する突出する部分又は棚を有し得る。前記プランジャーは、コレット組立品が、上下に動く量と同じだけの量で上下に動くことができる。
前記ピペット・チップは、本明細書の他の部分に記載されるチップの任意の構成を有し得る。例えば、前記ピペット・チップは、図14又は図27に図示されるような容積式チップを有し得る。前記容積式チップは、本明細書の他の部分に記載されるものを含む、任意の容積の流体を密封、及び受容するために構成され得る。
図91を参照し、容積式(PD)チップの係合機構の一実施形態について記載する。図91に見られるように、「コレット・ドライバー」(collet driver)1460は、磁気的に、又は機械的に、固定化された「筐体」1462に対してそれを駆動できる任意の機構に結合され得る。この実施形態は、圧縮スプリング1464、コレット・スリーブ1466、及びコレット1468を含み得る。コレット・ドライバー1460の動作は、前記PDチップの他の実施形態における「螺旋」中の「ハンマー・ピン」の動作と同じ効果を前記システムの残りの部分で引き起こす。コレット・ドライバー1466内の圧縮スプリング1464の設定を有することにより、ドライバー作動装置は、PD組立品と一直線上にある必要はなく、及び前記PD機構は作動方法から無関係になる。組立品全体がピペット機構の一部であり得る。空気置換式ピペット
図15は、本発明の一実施形態により提供される空気置換式ピペットの外面図を示す。空気置換式ピペットは、ピペット・チップ1500及び前記ピペット・チップをピペット・ノズル1520から取り外すための外部取外し機構1510を含み得る。
空気置換式ピペットは、高度の正確度及び精度での流体の分注又は吸引を可能にし得る。例えば、空気置換式ピペットを用いて、分注される又は吸引される流体の量は、約3mL、2mL、1.5mL、1mL、750μL、500μL、400μL、300μL、200μL、150μL、100μL、50μL、30μL、10μL、5μL、1μL、500nL、300nL、100nL、50nL、10nL、又は1nL以内に制御される。いくつかの実施形態では、容積式ピペットは空気置換式ピペットよりも、より高度の正確度及び/又は精度を有し得る。
いくつかの実施形態では、1つ以上の空気置換式ピペット、容積式ピペット及び吸引式ピペット等の1つ以上のピペットは、低い変動係数(CV)を有し得る。例えば、前記CVは、15%以下、12%以下、10%以下、8%以下、5%以下、3%以下、2%以下、1.5%以下、1%以下、0.7%以下、0.5%以下、0.3%以下、又は0.1%以下であることができる。ある場合には、そのような変動係数を有するピペット(例えば、容積式ピペット、空気置換式ピペット、又は吸引式ピペット)は、10mL、5mL、3mL、2mL、1mL、0.7mL、0.5mL、0.4mL、0.3mL、250μL、200μL、175μL、160μL、150μL、140μL、130μL、120μL、110μL、100μL、70μL、50μL、30μL、20μL、10μL、7μL、5μL、3μL、1μL、500nL、300nL、100nL、50nL、10nL、5nL、1nL、500pL、100pL、50pL、10pL、5pL、1pL以下の容積のサンプル(例えば、流体)を取り扱うために構成され得る。他の場合には、そのような変動係数を有するピペット(例えば、容積式ピペット、空気置換式ピペット、又は吸引式ピペット)は、10mL、20mL、30mL、40mL、50mL、100mL、又はより高い容積を超える容積のサンプルを取り扱うために構成され得る。本明細書において提供される、ピペットのさまざまな種類及び組合せ(例えば、容積式ピペット、空気置換式ピペット、又は吸引式ピペット)が、本明細書において説明されるサンプルの容積を取り扱いながら、そのような変動係数を有するために構成される。
空気置換式ピペットは、低い変動係数(CV)を有し得る。例えば、前記CVは、10%以下、8%以下、5%以下、3%以下、2%以下、1.5%以下、1%以下、0.7%以下、0.5%以下、0.3%以下、0.1%以下、0.05%以下、0.01%以下、0.005%以下、又は0.001%以下であることができる。ある場合には、そのような変動係数を有する空気置換式ピペットは、10mL、5mL、3mL、2mL、1mL、0.7mL、0.5mL、0.4mL、0.3mL、250μL、200μL、175μL、160μL、150μL、140μL、130μL、120μL、110μL、100μL、70μL、50μL、30μL、20μL、10μL、7μL、5μL、3μL、1μL、500nL、300nL、100nL、50nL、10nL、5nL、1nL、500pL、100pL、50pL、10pL、5pL、1pL以下の容積を有するサンプル(例えば、流体)を取り扱うために構成される。他の場合には、そのような変動係数を有する空気置換式ピペットは、10mL、20mL、30mL、40mL、50mL、100mL、又はより高い容積を超える容積のサンプルを取り扱うために構成され得る。
空気置換式ピペットは、気密のスリーブ内のプランジャーの動きにより、真空を生成することにより、流体が分注及び/又は吸引されることを引き起こす。前記プランジャーが上方に動くに従い、前記プランジャーにより、空にされた空間に真空が形成される。前記チップから空気が、空にされた空間を満たすために上昇する。前記チップの空気は、次いで前記チップ内に引き抜かれ、他の位置への輸送及び分注のために利用可能である流体により置換される。いくつかの実施形態では、空気置換式ピペットは、温度等の環境の影響を受け得る。いくつかの実施形態では、改善された正確度を提供するために、前記環境は制御され得る。
前記空気置換式ピペットは、さまざまな形式を有し得る。例えば、前記空気置換式ピペットは調整可能であるか、又は固定され得る。前記チップは、円錐状又は円筒形であってよい。前記ピペットは、標準又は係止であってよい。前記ピペットは、電子的に、又は自動化的に制御されるか、又は手動であることができる。前記ピペットは、単独チャネル式又は多重チャネル式であってよい。
図16は、空気置換式ピペットの断面図を示す。前記空気置換式ピペットは、ピペット・チップ1600及び前記ピペット・チップをピペット・ノズル1620から取り外すための外部取外し機構1610を含み得る。前記取外し機構は、前記ピペット・チップの一端と接触するために位置決めされ得る。前記取外し機構は、流体を分注及び/又は吸引する前記ピペット・チップの端に対向する端において、前記ピペット・チップの上に位置決めされ得る。前記ピペット・チップは、前記取外し機構が休止できる棚又は突出する部分を有し得る。
前記ピペット・チップは、チップ本明細書の他の部分に記載される任意のチップの任意の形式を有し得る。例えば、前記チップは、核酸チップ、遠心分離抽出チップ、バルク取扱いチップ、色チップ、血液チップ、ミニチップ、マイクロチップ、ナノチップ、フェントチップ、ピコチップ等であり得る。代替方法として、図24〜34に記載される任意のチップの特徴又は特性を有し得る。
図17はピペット・チップ1700及びノズル1720の間の連結部の拡大図を示す。取外し機構1710は、前記ピペット・チップと接触するために位置決めされ得る。
ピペット・ノズルは、取外し機構に接触できる突出する部分1730又は棚を有し得る。前記ノズルの棚は、前記取外し機構が、更に上方に移動することを防止し得る。前記ノズルの棚は、前記取外し機構に対して所望の位置を提供し得る。
ピペット・ノズルは、1つ以上の密封要素1740も有し得る。前記密封成分は、1つ以上のO−リング又は当技術分野で周知の他の同様の物質であることができる。前記密封成分は、前記ピペット・チップが前記ノズルに取付けられているときに、ピペット・チップと接触できる。前記密封要素は、前記ピペット・チップ及び前記ノズルの間の流体密封を可能にし得る。前記密封要素は、外力の不在下で、前記ピペット・チップが前記ノズルに取付けられた状態を保つ。前記ピペット・チップは、前記ピペット・ノズルに摩擦嵌合され得る。
内部チャネル1750又はチャンバーが、前記ピペット・ノズル内部に提供され得る。前記ピペット・チップは内表面1760及び内部領域1770を有し得る。前記ピペット・ノズルの内部チャネルは、前記ピペット・チップの内部領域と流体連結し得る。プランジャーは、前記ピペット・ノズルのチャネル、及び/又は前記ピペット・チップの内部領域を通過して移動し得る。前記プランジャーは、前記ピペット・チップからの流体の吸引又は分注を可能にし得る。前記プランジャーは前記流体に直接的に接触しても、又はしなくてもよい。いくつかの実施形態では、前記プランジャー及び前記流体の間に空気が提供され得る。
図18は、取外し機構1810の作動の実施例を示す。前記取外し機構は、ピペット・チップ1800のノズル1820からの取外しを引き起こし得る。前記取外し機構は、前記ピペット・チップ及びノズルの外部に提供され得る。前記取外し機構は、前記ノズルから前記ピペット・チップを押し外すために、下方に移動され得る。代替方法として、前記ピペット・チップが前記取外し機構により捕捉され、押し外されることをもたらすために、前記ピペット・ノズルは上方に移動され得る。前記取外し機構は、前記ピペット・ノズルに対して移動し得る。
前記取外し機構は、前記ピペット・チップの最上部において、ピペット・チップと接触できる。前記取外し機構は、前記ピペット・チップの側部において前記ピペット・チップと接触できる。前記取外し機構は、部分的に又は完全に前記ピペット・チップの周りを周回できる。
図19Aは、外部取外し機構を持つ複数のピペットを示す。例えば、8個のピペット・ヘッドが提供され得る。本発明の他の実施形態においては、本明細書の他の部分に記載されるものを含む任意の他の数のピペット・ヘッドが使用され得る。
図19Bは、ピペット・ヘッドの側面図を示す。前記ピペット・ヘッドはピペット・チップ1900を含み得る。前記ピペット・チップは、取外し可能にピペット・ノズル1920に連結され得る。外部取外し機構1910が提供され得る。前記外部取外し機構は、前記ピペット・チップと接触状態にあるか、又は前記ピペット・チップと当接され得る。前記ピペット・ノズルは、前記ピペットの支持体1930と連結され得る。前記ピペットの支持体は、モーター1940又は他の作動機構と連結され得る。
図20A、20B、及び20Cは、空気置換式ピペットの断面図を示す。前記空気置換式ピペットは、ピペット・チップ2000及び前記ピペット・チップをピペット・ノズル2020から取り外すための外部取外し機構2010を含み得る。前記取外し機構は、前記ピペット・チップの一端と接触するために位置決めされ得る。前記取外し機構は、流体を分注及び/又は吸引する前記ピペット・チップの端に対向する端において、前記ピペット・チップの上に位置決めされ得る。前記ピペット・チップは、前記取外し機構が休止できる棚又は突出する部分を有し得る。
前記取外し機構2010は、ピペット・チップをノズルかた取り外すために、上下に動くことができる。前記取外し機構は、前記取外し機構が上下に動くことを可能にし得る作動機構と連結され得る。いくつかの実施形態では、前記取外し機構は、直接的に前記作動機構に連結され得る。代替方法として、前記取外し機構は、間接的に前記作動機構と連結され得る。前記取外し機構が前記作動機構に応答するか否かを決定し得る1つ以上のスイッチが、取外し機構及び作動機構の間に提供され得る。前記スイッチはソレノイド又は他の機構であってよい。
前記空気置換式ピペットは、内部のプランジャー2030を更に含み得る。前記プランジャーは、ピペット・ノズルの内部を通過して動くことができる。前記プランジャーは、前記プランジャーが上下に動くことを可能にする、作動機構と連結され得る。いくつかの実施形態では、前記プランジャーは、直接的に前記作動機構に連結され。代替方法として、前記プランジャーは、間接的に前記作動機構と連結され得る。前記プランジャーが、前記作動機構に対して応答するか否かを決定し得る、1つ以上のスイッチが、プランジャー及び作動機構の間に提供され得る。前記スイッチはソレノイド又は他の機構であってよい。
図20Aは、プランジャーが下方の位置にあり、同時に取外し機構も下方の位置にあり、それにより前記ピペット・ノズルに対して下方にチップを押す状態を示す。
図20Bは、プランジャーが中間的な位置にあり、同時に取外し機構は上方の位置にあり、それによりチップが前記ピペット・ノズルに取付けられることを可能にする状態を示す。
図20Cは、プランジャーが上方の位置にあり、同時に取外し機構も上方の位置にあり、それによりチップが前記ピペット・ノズルに取付けられることを可能にする状態を示す。
図21は、外部取外し機構を持つ複数のピペットを示す。例えば、8個のピペット・ヘッドが提供され得る。本発明の他の実施形態においては、本明細書の他の部分に記載されるものを含む任意の他の数のピペット・ヘッドが使用され得る。
前記ピペットのための支持構造物2100が提供され得る。プランジャーがそこを貫通して延伸し得る、1つ以上のピペット・スリーブ2110が提供され得る。本明細書に記載される一実施形態による、ばね2120が提供され得る。前記ばねは、前記プランジャーが下方に移動されたときに圧縮され得る。前記プランジャーが上方に移動されたときに延伸され得る。
ソレノイド等の1つ以上のスイッチング機構2130が提供され得る。モーター2140等の作動機構が、前記複数のピペットのために提供され得る。前記作動機構は、前記ピペットのプランジャー及び/又は取外し機構に連結され得る。いくつかの実施形態では、前記作動機構は直接的に前記プランジャー及び/又は取外し機構に連結され得る。代替方法として、前記作動機構は、間接的に前記プランジャー及び/又は取外し機構に連結され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上のが、前記作動機構及び前記プランジャー、及び/又は取外し機構の間に提供され得る。前記スイッチは、前記プランジャー及び/又は取外し機構が、前記作動機構に応答するか否かを決定し得る。いくつかの実施形態では、前記スイッチはソレノイドであってよい。
いくつかの実施形態では、前記多重ヘッド・ピペットのそれぞれのピペット・ピストンを制御するために単独の作動機構が用いられ得る。前記ピペット位置のそれぞれのために作動が個々に制御可能であるために、スイッチは、前記ピペット・ピストンのそれぞれに提供され得る。いくつかの実施形態では、前記ピペット・ピストンは、動的にその容積を変化させ、それにより要求されるサンプル容積の、吸引・分注の実行を最適化し;例えば、前記ピストンは、動的に容積を制御するために拡張可能な、管の中の管であることができる。いくつかの実施形態では、前記ピペットピストンの群のそれぞれの間で前記作動が個々に制御可能になるために、スイッチが、ピペット・ピストンの群のために提供され得る。前記ピペットピストンのそれぞれを制御するために、単独の作動機構が用いられ得る。いくつかの実施形態では、ピペットピストンの群を制御するために単独の作動機構が用いられ得る。代替方法として、それぞれのピペット・ピストンは、それ自身の個々の作動機構に連結され得る。従って、1、2、3、4個以上の作動機構(モーター等の)が、ピペット・ピストンに提供され得る。
図22は、本発明の一実施形態による、多重ヘッド・ピペットの実施例を示す。前記多重ヘッド・ピペット上の個々のピペット・ヘッドは、個々に操作可能であるか、又は個々に操作可能な構成要素を有し得る。例えば、前記ピペット・ヘッドの1つのための取外し機構2200は、上方の位置にあることができる一方、前記他の取外し機構2210は、下方の位置にあることができる。ソレノイド2220等のスイッチは、その1つのピペット・ヘッドのために脱係合される一方、前記スイッチは他のピペット・ヘッドのために係合される。従って、ピペット・ノズルからピペット・チップを外すために、前記取外し機構を下方に動かすために、モーター2230等の作動機構が係合しているときには、前記1つの脱係合されたスイッチは、その1つの取外し機構が、他のものと一緒に動かないようにし得る。前記脱係合された取外し機構は、その位置にとどまり得る。このことは、前記ピペット・チップが、前記脱係合されたピペット上にとどまる一方、ピペット・チップが他のピペットから取除かれることを可能にする。
別の実施例では、前記ピペット・ヘッドの1つのためのプランジャー2250が、上方の位置にある一方、前記他のプランジャー2260は、下方の位置にあることができる。ソレノイド等のスイッチは、その1つのピペット・ヘッドのために脱係合され得る一方、他のピペット・ヘッドのためのスイッチは係合され得る。従って、流体を分注するため、又はピペット・チップをピペット・ノズルから外すために、前記プランジャーを下方に移動させるために、モーター等の作動機構が係合されたとき、前記脱係合された1つのスイッチは、その1つのプランジャーが他のものと一緒に動かないようにし得る。前記脱係合されたプランジャーは、その位置にとどまる。このことは、前記ピペット・チップが、前記脱係合されたピペット上にとどまる一方、ピペット・チップが、他のピペットから取除かれることをもたらすか、又は他のピペット流体が分注される間に、前記脱係合されたピペットから流体が分注されることを防止し得る。
いくつかの実施形態では、脱係合されたスイッチは、ピペット・チップが取除かれるか、又は流体が分注されることを防止し得る。いくつかの実施形態では、脱係合されたスイッチは、ピペット・チップが拾上げられることを防止し得る。例えば、前記係合されたスイッチは、ピペット・チップを拾上げるために、ピペット・ヘッドが下方に作動される一方、脱係合されたスイッチに連結されたピペット・ヘッドが後退位置にとどまることをもたらし得る。別の実施例では、係合されたスイッチは、ヘッドを拾上げるために作動するピペット・ヘッドを拾上げる1つ以上の機構をもたらす一方、脱係合されたスイッチは、1つ以上のピペット・チップ拾上げ機構が作動することを防止する。
いくつかの追加的な実施形態では、脱係合されたスイッチは、ピペット・チップが流体を吸引することを防止し得る。例えば、係合されたスイッチは、流体を吸引するために、内部のプランジャー又は他の機構が上方へ移動することをもたらし得る。脱係合されたスイッチは、プランジャーがその位置にとどまることをもたらし得る。従って、多重ヘッド・ピペットにおける流体の吸引は、1つ以上の作動機構を用いて個々に制御され得る。
取外し機構が、ピペット・ノズルの外部、又は前記ピペット・ノズルの内部に提供され得る。本明細書における任意の種類の取外し機構の任意の記載は、他の種類の取外し機構にも言及し得る。例えば、個々に操作可能な外部取外し機構の記載は、ノズル内部に提供され得るプランジャー形態又は他の形態を有し得る内部の取外し機構にも適用され得る。
作動機構は、複数のピペット中の構成要素を作動させるために構成され得る。例えば、作動機構は、取外し機構を作動させるために構成され得る。作動機構は、第一の取外し機構及び第二の取外し機構の両方を作動させる能力を有し得る。第一のソレノイドは、前記作動機構及び前記第一の取外し機構の間に、移動可能なように提供され得る。第二のソレノイドは、前記作動機構及び前記第二の取外し機構の間に、移動可能なように提供され得る。前記第一のソレノイドは、前記作動機構による作動が、前記取外し機構の動作をもたらすか否かを決定するために、係合又は脱係合され得る。前記第二のソレノイドは、前記作動機構の作動が前記取外し機構の動作をもたらすか否かを決定するために、係合又は脱係合され得る。前記第一の及び第二のソレノイドは、相互に独立して係合又は脱係合され得る。個々のピペット又はピペットの群のための、作動機構により制御されるそれぞれのソレノイドは、制御装置から受取られた1つ以上の信号に応えて係合又は脱係合され得る。
いくつかの実施形態では、前記作動機構は、ピペットの最上部に配置され得る。前記作動機構は、前記ピペット・チップに対向する端において支持構造物上に配置され得る。前記作動機構は、前記ピペット・ノズルに対向する端において支持構造物上に配置され得る。前記作動機構は、1つ以上のピペット・チップに平行に配向され得る1つ以上のシャフトを含み得る。前記作動機構は、1つ以上のピペット・チップの高さに沿って延伸する軸に平行な回転軸を有し得る。
図23は、本発明の別の実施形態に従って提供される多重ヘッド・ピペット2300の実施例を示す。作動機構2310は、ピペットの任意の部分に配置され得る。例えば、前記作動機構は、前記支持構造物の側面に配置され得る。代替方法としてそれは、支持構造物の最上部又は最下部に配置され得る。前記作動機構は、前記ピペット・ノズル2320に対向する前記支持構造物の側面に配置され得る。前記作動機構は、1つ以上のピペット・チップ2340に垂直に配向され得る1つ以上のシャフトを含み得る。前記作動機構は、前記1つ以上のピペット・チップの高さに沿って延伸する軸に垂直な回転軸を有し得る。例えば、ピペット・チップは、垂直の配向を有し得る一方、作動機構は、水平の配向を有するシャフト又は回転軸を有し得る。代替方法として、前記作動機構のシャフト又は軸は、前記1つ以上のピペット・チップに対して任意の角度にあることができる。
1つ以上のピペット・ヘッド又はピペット支持体2350は湾曲した構成を有し得る。例えば、ピペット支持体は垂直の構成要素2350bに交わる水平の構成要素2350aを有し得る。いくつかの実施形態では、流体は、前記ピペットの垂直の構成要素のみに提供され得る。代替方法として、流体は、前記ピペットの水平の構成要素には流れても、流れなくてもよい。ピペットは、2つ以上のノズル又はチップに連結できる単独のピストン又はプランジャーを有することができ、及びバルブ又はスイッチが、1つ以上の前記ノズル又はチップを介する吸引/分注を可能にするために用いられ得る。
1つ以上のスイッチ2360が提供され得る。前記スイッチは、個々に制御可能であり得る。本明細書の他の部分に記載される、スイッチ及び制御の実施例が適用され得る。前記作動機構は、ピペット・チップ取外し器、1つ以上のピペット・チップ取付け器、1つ以上の流体分注機構、及び/又は1つ以上の流体吸引機構等の1つ以上のピペット作動構成要素を駆動する能力を有し得る。前記スイッチは、1つ以上の前記ピペット作動構成要素が移動されたいるか否かを決定し得る。
側面に取付けられた作動機構を有することは、前記多重ヘッド・ピペットの1つ以上の寸法を低減させ得る。例えば、側面に取付けられた作動機構は、前記多重ヘッド・ピペットの前記垂直の寸法を低下させることができる一方、同一の容器容積、従ってピペットの収容能力を維持する。前記機器及び/又はモジュール、又は前記機器及び/又はモジュール中の他の収容する物の中での前記ピペットの好適な配置に依存して、最上部、側面、又は最下部に取付けられた作動機構が選択され得る。
全てのピペット作動構成要素の作動をもたらす、単独の作動機構を有することも、前記多重ヘッド・ピペットの寸法の低減し得る。単独の作動機構は、複数の前記ピペット作動構成要素を制御し得る。いくつかの実施形態では、複数のピペット作動構成要素を制御するために、1つ以上の作動機構が提供され得る。
図46は、本発明の別の実施形態による、陥没された位置にある流体取扱い装置の実施例を示す。前記流体取扱い装置は、1つ以上のチップ4610、4612、4614を含み得る。いくつかの実施形態では、複数のチップ種類が提供され得る。例えば、容積式チップ4610が提供され得て、空気置換式ノズルチップ4612、及び空気置換式ミニノズルチップ4614が提供され得る。1つ以上のピペット・ヘッドを支持する基部4620が提供され得る。容積式モーター4630が容積式ピペット・ヘッド4635と連結され得る。
流体取扱い装置は、マニホルド4640を含み得る。前記マニホルドは1つ以上の換気ポート4642を含み得る。換気ポートは、流体的にピペット・ヘッドの流体管路と接続され得る。いくつかの実施形態では、それぞれのピペット・ヘッドは換気ポートを有し得る。ある場合にはそれぞれの空気置換式ピペット・ヘッドは換気ポートを有し得る。管類4644が、前記マニホルドに接続され得る。前記管類は、随意的に前記マニホルドを、陽圧又は陰圧源、大気の空気、又は可逆的な陽圧又は陰圧源に接続する。
熱散布機4650が、流体取扱い装置のために提供され得る。前記熱散布機は、等温制御を提供し得る。いくつかの実施形態では、前記熱散布機は、複数のピペット・ヘッドと熱的連結にあることができる。前記熱散布機は、前記複数のピペット・ヘッドを等温度化することを支援できる。
流体取扱い装置は、1つ以上の支持する部分を有し得る。いくつかの実施形態では、前記支持する部分は、上側クラムシェル4660及び下側クラムシェル4665を含み得る。
図46Aは、以前に記載されたように、完全に後退位置にある、陥没された流体取扱い装置を示す。図46Bは、完全なz−軸方向の降下位置にある陥没された流体取扱い装置を示す。完全なz−軸方向の降下位置では、下側クラムシェル4665の全体は、前記上側クラムシェル4660に対して降下される。前記下側クラムシェルは、前記ピペット・ヘッド及びノズルを支持し得る。前記ピペット・ヘッド及びノズルは、前記下側のクラムシェルと共に移動できる。前記下側クラムシェルは、前記ピペット・ヘッドを支持する正面部分4667、及び作動機構及びスイッチング機構を支持する後部部分4668を含み得る。
図47は、本発明の一実施形態による、延伸位置にある流体取扱い装置の実施例を示す。前記流体取扱い装置は、1つ以上のチップ4710、4712、4714を含み得る。容積式チップ4710が提供され得る、空気置換式ノズルチップ4712及び空気置換式ミニノズルチップ4714が提供され得る。前記流体取扱い装置は、1つ以上のノズル4720、4722、4724を更に含み得る。容積式ノズル4720空気置換式ノズル4722及び空気置換式ミニノズル4724が提供され得る。前記ノズルは、それらに対するそれぞれのチップに連結され得る。ある場合には、前記ノズルは、それらに対するそれぞれのチップに圧入、又は任意の他の連結機構により結合され得る。1つ以上のチップ排出装置4732、4734が提供され得る。例えば、空気置換式チップ4712を取除くために、通常のチップ排出装置4732が提供され得る。1つ以上のミニ排出装置4734が、空気置換式ミニチップ4714を取除くために、提供され得る。前記排出装置は環を形成し得る。前記排出装置は、前記チップを押し出すために設計され得る。前記排出装置は、前記ノズルの下部に配置され得る。
前記流体取扱い装置は、上側クラムシェル4760に対して降下された、下側クラムシェル4765とともに完全にZ軸に沿った降下位置にあることができる。更に、個別化された及び/又は組み合わされたノズルの降下(すなわち、ノズルの延伸)のために、いずれかの、又は全ての前記ピペットと係合し得るZ方向のクラッチ・バー(z−clutch−bar)4770が提供され得る。図47は、全てのノズルが降下された実施例を示す。しかしながら、前記ノズルは、どのノズル下降するかを決定するために個々に選択可能であり得る。前記ノズルは、単独のモーター等の作動機構に応えて下降し得る。スイッチング機構は、どのピペットが前記バーと係合しているかを決定し得る。図示されたクラッチ・バー4770は、降下した位置に前記ノズル、前記クラッチ・バーも下げられていることを示している。Z−モーター・エンコーダー4780が提供され得る。前記エンコーダーは、前記モーター動作の位置を追跡することを可能にする。
いくつかの実施形態によると、X−軸滑動部4790が提供され得る。前記X−軸滑動部は前記流体取扱い装置が側方に移動することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、前記流体取扱い装置は軌道に沿って滑動し得る。
図48は、流体取扱い装置の正面図を示す。いくつかの実施形態では保護用プレート4810が提供され得る。前記保護用プレートは、前記ピペット・ヘッドの一部を保護できる。前記保護用プレートは、前記ピペット・ヘッドの流体管路を保護し得る。一実施例では、前記保護用プレートが、ピペット空洞とノズルを接続する剛体の管類のために提供され得る。前記保護用プレートは、熱拡散器に接続され得るか、又は熱拡散器に一体的に組み込まれ得る。
以前に記載されるように、多数の種類のピペット及び/又はチップが提供され得る。1つ以上の容積式ピペット及び/又は1つ以上の空気置換式ピペットが使用され得る。ある場合には、前記保護用プレートは、前記空気置換式ピペットのみを覆うことができる。代替方法として、前記保護用プレートは、前記容積式ピペットのみを、又は両方を覆うことができる。
図49は、流体取扱い装置の側面図を示す。流体取扱い装置は、チップ4904に結合するために構成され得るノズル・ヘッド4902を含み得るピペット・ヘッドを含み得る。前記チップは、前記ピペット・ノズルに取外し可能に接続され得る。
1つ以上のピペット・ノズルは、ノズル降下シャフト4920により支持され得る。作動されたときに、1つ以上のノズルが降下(例えば、延伸)することをもたらし得る、Z−モーター4922が提供され得る。前記Z−モーターを選択的に前記ノズル降下シャフトに接続するために、1つ以上のソレノイド4924、又は他のスイッチング機構が提供され得る。前記ソレノイドが“オン”位置にあるときに、前記Z−モーターの作動は、前記ノズル降下シャフトが、降下されるか、又は上昇されることをもたらし得る。前記ソレノイドが“オフ”位置にあるときに、前記Z−モーターの作動は、前記ノズル降下シャフトの動作をもたらさない。
前記ピペット・ヘッドを通過し、及び前記ピペット・ノズルにおいて終結する管類4910が提供され得る。前記管類は、剛体の内部管類4910a、及び剛体の外部管類4910bを有し得る部分。ある場合には、前記剛体の内部管類が移動可能である一方、前記剛体の外部管類が固定されている。他の実施形態においては、前記剛体の内部管類が移動可能か、固定され、及び前記剛体の外部管類が、移動可能か、又は固定されている。いくつかの実施形態では、前記内部管類は、前記外部管類に対して移動可能である。前記管類全体の長さは可変であり得る。
前記流体取扱い装置内部にプランジャー4930が提供され得る。前記プランジャーは、ピペット空洞内での計量を提供し得る。前記ピペット空洞4935の延伸部が提供され得る。ある場合には、前記ピペット空洞の延伸部は、前記管類4910と流体連結にあり得る。代替方法として、前記管類、及び前記ピペット空洞は流体連結にはない。いくつかの実施形態では、前記ピペット空洞、及び前記管類は、互いのに平行である。他の実施形態においては、前記ピペット空洞及び前記管類は、実質的に相互に平行ではない。それらは相互に実質的に垂直であり得る。前記管類は、実質的に垂直の配向を有し得る一方、前記ピペット空洞は、実質的に水平の配向を有し得るか、又はその逆も成立つ。いくつかの実施形態では、同時に又は連続して吸引及び分注するために、ピペット及びチップは、マルチルーメン管類配置等のプッシュ/プル様式で作用できる。
換気ポートの前記ピペットへのアクセスを制御するために、1つ以上のバルブ4937が提供され得る。ある場合には、バルブは、関係するピペットに応答できる。バルブは、換気ポートが開放されているか、又は閉鎖されているかを決定し得る。バルブは、換気ポートが開放される程度を決定し得る。前記換気ポートは、陽圧又は陰圧源等の圧力源と連通し得る。前記換気ポートは、大気空気と連通できる。前記換気ポートは、マニホルドからの管類4910へのアクセスを提供し得る。
個々の計量のためのクラッチ・バー4940が提供され得る。前記クラッチ・バーは、流体の計量を作動させるために用いられ得るモーターに接続され得る。ガイド・シャフト4942が、随意的に提供される。前記クラッチ・バーと連通する、1つ以上のソレノイド4945又は他のスイッチング機構が、提供され得る。前記モーターを選択的に前記プランジャー4930に接続するために、前記ソレノイド又は他のスイッチング機構が提供され得る。前記ソレノイドが、“オン”位置にあるとき、前記計量モーターの作動は、前記プランジャーが係合され、及び流体を分注及び/又は吸引するために移動することをもたらし得る。前記ソレノイドが、“オフ”位置にあるとき、前記計量モーターの作動は、前記プランジャーの動作をもたらさない。それぞれが、選択的にオン又はオフ位置にあることができる、それぞれのソレノイドに関係づけられる、複数のプランジャーが提供され得る。従って、モーターが作動されるとき、“オン”ソレノイドに関係づけられるプランジャーのみが応答できる。
図50は、流体取扱い装置の別の側面図を示す。この図は計量のために用いられるモーター5010の図を含む。前記モーターは、前記空気置換式ピペット内部の流体を計量するために用いられる。前記モーターのためのエンコーダー5020も図示される。前記エンコーダーは、前記モーター動作を追跡することを可能にする。このことは、前記プランジャーの位置が、常に知られていることを確実にする。
図51は、流体取扱い装置の背部透視図を示す。前記流体取扱い装置は、ポンプ5110を含み得る。前記ポンプは、ピペット空洞と流体連結にあり得る。ある場合には、前記ポンプは、前記ピペット空洞との流体連結をもたらされるか、又は連通から外され得る。前記ポンプは、マニホルド、及び/又は換気ポートと流体連結にあり得る。前記ポンプは、液体又は空気をポンプ(又はその動作を達成)し得る。
前記ポンプは、陽圧及び/又は陰圧を提供し得る。前記ポンプは、陽圧及び陰圧の両方を提供する能力のある可逆ポンプであってよい。ピストンを含むピペット中で、所定のピストンのサイズが生成する能力のある陽圧による置換の制限を受けることなく、前記ピペットが任意の容積の液体を吸引又は分注することを可能にするために、前記ポンプはピストンを含むピペット中で作動され得る。この要素は、チップの大きな容積との組合せにおいて、特定の適用のために、小さなピペットが、大きな容積の液体を吸引又は分注することを可能にし得るであろう。前記ポンプは、前記ピペットがモーター又はピストンなしで機能することを可能にする一方、パルス幅調節により精密な制御を提供し続ける。
流体取扱い装置は、圧力源又は大気状態に接続され得る1つ以上のバルブを有するアキュムレーター5120を更に含み得る。前記アキュムレーターは、随意的に陽圧又は陰圧を提供し得る前記可逆ポンプに接続される。
多重ヘッド付のピペット等の多重ヘッド付流体取扱い装置は、同時に、いくつかのピペット・ノズル上に、多重のチップ/容器を拾上げる能力を有し得る。例えば、多重のピペット・ノズルは、多重のチップ/容器を拾上げるために延伸し得る。前記多重のピペット・ノズルは、どのチップ/容器が拾上げられるかを決定するために、個々に制御可能であり得る。多重のチップ/容器は、同時に拾上げられ得る。ある場合には、全てのピペット・ノズルが、実質的に同時にピペット・チップ/容器を拾上げ得る
いくつかの実施形態では、ピペットは、プランジャーを含まない。サンプル(例えば、流体)は、陽圧及び/又は陰圧を用いる前記ピペット中で、又はその支援下に移動され得る。場合によっては、気体又は真空のそれぞれの支援下に、陽圧又は陰圧が提供される。1つ以上の真空ポンプを持つ真空システムを用いて真空が提供され得る。圧縮空気の支援下に陽圧が提供され得る。コンプレッサーを用いて空気が圧縮され得る。寸法/範囲
ピペットの1つ以上の寸法(例えば、長さ、幅、又は高さ)は、約1mm、5mm、10mm、15mm、20mm、25mm、30mm、35mm、40mm、45mm、50mm、55mm、60mm、70mm、80mm、90mm、100mm、112mm、12cm、15cm、20cm、25cm、30cm、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の寸法以下であり得る。1つ以上の寸法は同一であっても、変化してもよい。例えば、前記ピペットの高さは、1mm、1cm、2cm、3cm、4cm、5cm、5.5cm、6cm、6.5cm、7cm、8cm、9cm、10cm、11cm、12cm、13cm、15cm、17cm、20cm、25cm、又は30cmを超えないことができる。
いくつかの実施形態では、ピペットは1cm3以下、5cm3以下、8cm3以下、10cm3以下、15cm3以下、20cm3以下、25cm3以下、30cm3以下、35cm3以下、40cm3以下、50cm3以下、60cm3以下、70cm3以下、80cm3以下、90cm3以下、100cm3以下、120cm3以下、150cm3以下、200cm3以下、250cm3以下、300cm3以下、又は500cm3以下の合計容積を有し得る。
前記ピペットは1つ以上のピペット・ヘッドを有し得る。いくつかの実施形態では、前記ピペットの個々のピペット・ヘッドは、流体の任意の容積を分注できる。例えば、前記個々のピペット・ヘッドは、約10mL、5mL、3mL、2mL、1mL、0.7mL、0.5mL、0.4mL、0.3mL、250μL、200μL、175μL、160μL、150μL、140μL、130μL、120μL、110μL、100μL、70μL、50μL、30μL、20μL、10μL、7μL、5μL、3μL、1μL、500nL、300nL、100nL、50nL、10nL、5nL、1nL、500pL、100pL、50pL、10pL、5pL、1pL、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の容積以下の流体を、分注及び/又は吸引する能力を有し得る。前記ピペットは、本明細書に記載されるもの等の、任意の容積以下の流体を分注する能力を有し得る一方、本明細書の他の部分に記載されるもの等の任意の寸法を有し得る。一実施例では、流体取扱い装置は20cmを超えない高さ、幅、及び/又は長さ、及び少なくとも150μLを吸引及び/又は分注する能力のあるピペット・ヘッドを有し得る。
前記流体取扱いシステムは、大きな精度及び/又は正確度で流体を分注及び/又は吸引し得る。例えば、前記流体取扱いシステムの変動係数は、20%、15%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1.5%、1%、0.7%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.07%、0.05%、0.01%、0.005%、又は0.001%以下であり得る。流体取扱い装置は、流体の分注及び/又は吸引を行う能力がある一方、本明細書に記載される変動係数値で機能し得る。前記流体取扱いシステムは、流体の分注される容積を、5mL、3mL、2mL、1mL、0.7mL、0.5mL、0.3mL、0.1mL、70μL、50μL、30μL、20μL、10μL、7μL、5μL、3μL、1μL、500nL、300nL、100nL、50nL、10nL、5nL、1nL、500pL、100pL、50pL、10pL、5pL、又は1pL以内で制御し得る。例えば、前記流体取扱い装置は、本明細書に記載される任意の容積未満の最少増分で分注及び/又は吸引する能力を有し得る。
前記流体取扱いシステムは、本明細書に記載される任意の変動係数で作動及び/又は本明細書に記載される任意の容積の流体の分注を制御する能力がある一方、(例えば、本明細書に記載される任意の寸法を有するか、又は本明細書に記載される任意の容積分注及び/又は吸引する能力を持つ等)1つ以上の記載される他の特徴を有し得る。例えば、流体取扱い装置1μL〜3mLの流体の分注及び/又は吸引を行う能力を有し得る一方、4%以下の変動係数で機能し得る。
流体取扱い装置は1つのピペット・ヘッド又は複数のピペット・ヘッドを含み得る。いくつかの実施形態では、前記複数のピペット・ヘッドは、第一のピペット・ヘッド及び第二のピペット・ヘッドを含み得る。前記第一及び第二のピペット・ヘッドは、同一の量の流体の分注及び/又は吸引の能力があり、及び/又はそのために構成され得る。代替方法として、前記第一及び第二のピペット・ヘッドは、異なる量の流体を分注する能力があり、及び/又はそのために構成され得る。例えば、前記第一のピペット・ヘッドは、第一の流体の容積を分注及び/又は吸引するために構成されることができ、及び前記第二のピペット・ヘッドは、第二の流体の容積を分注及び/又は吸引するために構成されることができ、前記第一の容積及び第二の容積は異なっても、同一でもよい。一実施例では、前記第一の容積は約1mLである一方、前記第二の容積は約250μLであり得る。
別の実施例では、前記流体取扱い装置は、複数のピペット・ヘッドを含むことができ、第一のピペット・ヘッドは、第一の取外し可能なチップと結合するために構成された第一のピペット・ノズルを含むことができ、及び第二のピペット・ヘッドは、第二の取外し可能なチップに結合するために構成された第二のピペット・ノズルを含み得る。前記第一の取外し可能なチップは、第一の流体の容積を維持するために構成されることができ、及び前記第二の取外し可能なチップは、第二流体の容積を維持するために構成され得る。前記第一及び第二の容積は同一であっても、異なってもよい。前記第一の及び第二の容積は本明細書の他の部分に記載される任意の値を有し得る。例えば、前記第一の容積が、約1mLであり得る一方、前記第二の容積は約250μLであり得る。
複数のピペット・ヘッドが、流体取扱い装置のために提供され得る。前記複数のピペット・ヘッドは任意の距離離れることができる。いくつかの実施形態では、前記流体取扱い装置は、以下の約0.1mm、0.3mm、0.5mm、0.7mm、1mm、1.5mm、2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、4mm、4.5mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、12mm、15mm、20mm、30mm、又は50mm以下の距離で離れていることができる。前記ピペット・ヘッドの間の距離は、前記ピペット・ヘッドの中心から中心へのものであってよい。前記ピペット・ヘッドの中心から中心への距離は、前記ピペット・ヘッドのピッチであり得る。
前記ピペット・ヘッドは、支持構造物を共有し得る。いくつかの実施形態では、前記支持構造物は移動可能な支持構造物である。前記ピペット・ヘッド間の横距離が可変であり得るために1つ、2つ以上のピペット・ヘッドが前記支持構造物に沿って移動可能である。ある場合には、前記ピペット・ヘッドのピッチは、上記で記載された1つ以上の寸法を包含するために可変であり得るか、又は上記で記載された1つ以上の寸法により制限される。一実施例では、前記ピペット・ヘッドの中心から中心への距離が変化できるために、前記ピペット・ヘッドは支持体に沿って滑動可能であり得る。ピペット・ヘッドのそれぞれは、それらが同一の距離だけ離れ得るために可変であり得るか、又はそれらがさまざまな距離だけ離れ得るために、個々に可変であり得る。ピペット・ヘッド位置が変化するときに、前記ピペット・ヘッド間の横距離の比率は同一にとどまるか、又は変化できる。必要に応じて異なるピッチを達成するため、及び多重の平面にあるリソースに同時にアクセスできるために、ピペット、ブレード、又はノズルは、それらの相対的な位置(近寄る又は離れる、延伸する又は収縮する)が変化し得る。
いくつかの実施形態では、前記ピペットの形状因子(例えば、容積式ピペット、吸引式ピペット、空気置換式ピペット)は、いわゆる“ミニ”ピペットに適し得る。そのような場合の形状因子は、水平又はクラムシェル構成を通過するスペースのために、削減及び最適化され得る。システム又は機器は、1つ以上のミニピペットを含み得る。前記ミニピペットは、モジュール式であり、及び前記ミニピペットを有する支持構造物から取外し可能であり得る。
いくつかの実施形態では、ミニピペットは、1uL、0.9uL、0.8uL、0.7uL、0.6uL、0.5uL、0.4uL、0.3uL、0.2uL、0.1uL、10nL、1nLのサンプルを取り扱うために構成される。
いくつかの実施形態では、臨床検査プロトコルを反復する必要のない微小流体に制限された処理とは反対に、ポイント・オブ・サービスの位置でのマクロ・スケールのプロトコル及び/又はさまざまな化学物質の処理を可能にするために、ミニピペットが提供される。場合によっては、前記プロトコル及び/又は処理は、制限なしで:遠心分離、分離、沈殿、変性、抽出、液滴形成、凝集、クロマトグラフィー、カラムに基づく処理、溶出、希釈、混合、インキュベーション、細胞溶解、細胞の固定、加熱、冷却、サンプルの分配、別個の処理又は検定若しくは検出システム、モジュール方式、サンプル利用の効率、堆積、固相上の検体濃度、免疫検定、核酸増幅、核磁気共鳴、顕微鏡法、分光法、比色法、配列決定、病理学的監視及び分析、並びに培養物から選択される。ピペットの構成
流体取扱い装置は、ピペットであってよい。いくつかの実施形態では、流体取扱い装置は1つ以上のピペット・ヘッドを含み得る。流体取扱い装置は支持体、及びそこから延伸する前記1つ以上のピペット・ヘッドを含み得る。以前に記載されるように、前記支持体前記1つ以上のピペット・ヘッドの重量を支持し得る。前記支持体は、1つの次元又は多重の次元に、前記ピペット・ヘッドを独立して、又は一緒に移動させるための機構を含み得る。前記支持体は、前記ピペット・ヘッドが一緒に動くことを可能し得る。前記支持体は可撓性、又は“蛇のような”ものであることができ、及び/又は事実上ロボット性であり、前記ピペット・ヘッドが、複数の(又は無限の)方向性の平面での広範囲の動作を行うことを可能にする。この動作の範囲が、前記ピペットが、1つ以上の流体取扱い又は非流体取扱い機能を持つ前記機器のために、ロボットのエンド・エフェクターとして機能することを可能にし得る。前記支持体は、前記ピペット・ヘッドを相互に結合させ得る。前記共有された支持体は、前記ピペット・ヘッドと一体に形成されても、又はされなくてもよい。前記支持体は、作動機構を、支持しても、又はしなくてもよい。前記支持体は、1つ以上のピペット・ヘッドに操作可能に接続される作動機構の重量を支持する能力を有しても、又は有さなくてもよい。
ピペット・ヘッドは、取外し可能なチップに結合するために構成された、ピペット・ノズルを含み得る。前記ピペット・ヘッドピペット本体を更に含み得る。前記ピペット・ノズルは、前記ピペット本体と同軸であることができる。前記ピペット本体は、前記ピペット・ノズルを支持し得る。前記ピペット・ノズルは開口部を含み得る。前記ピペット・ヘッドその中に流体管路を更に含み得る。前記流体管路は、前記ピペット本体内に包含されても、又はされなくてもよい。前記流体管路は、前記ピペット本体を貫通し得る。前記流体管路は所定の長さを有し得る。前記流体管路は、前記ピペット・ノズルにおいて終結できる。前記流体管路は、内部管類の中にあることができる。前記内部管類は剛体又は可撓性であることができる。
前記ピペット・ノズルは、前記取外し可能なチップと任意の様式で結合され得る。例えば、流体密封の密封を形成するために、前記ピペット・ノズルは前記取外し可能なチップと結合することができ。前記取外し可能なチップは、前記ピペット・ノズルと摩擦嵌合し得る。前記チップは、前記ピペット・ノズルと、前記ピペット・ノズルの外表面に沿って、前記ピペット・ノズルの内表面に沿って、又は前記ピペット・ノズルの溝の中、若しくは中間的な部分で結合し得る。代替方法として、前記ピペット・ノズルは、前記チップと、前記チップの外表面に沿って、前記チップの内表面に沿って、又は前記チップの溝の中、若しくは中間的な部分で結合し得る。
いくつかの実施形態では、プランジャーがピペット・ヘッド中に提供され得る。前記プランジャーは流体の分注及び/又は吸引を可能にする。前記プランジャーは、前記ピペット・ヘッド中で移動可能である。前記ピペットは、前記ピペットに保存されるか、又は前記ピペットの保存領域から拾上げられたかの、いずれかであるプランジャーの選択から、所望のプランジャーを充填する能力を有し得る。前記プランジャーは、流体管路に沿って移動可能であり得る。前記プランジャーは、同一の配向にとどまるか、又は変化する配向を有し得る。代替的な実施形態では、流体が前記チップを介して分注される及び/又は吸引されることを引き起こし得る、トランスデューサーにより駆動されるダイアフラムが提供され得る。流体管路に連結され得る陽圧及び/又は陰圧源を含み得る、代替的な分注及び/又は吸引機構が用いられ得る。
いくつかの実施形態では、前記ピペット・ヘッドのチップは長さを有し得る。前記チップの方向は前記チップの長さに沿ったものであり得る。いくつかの実施形態では、前記流体取扱い装置は、回転子及び固定子を有するモーターを含み得る。前記回転子は、回転軸の周りを回転するために構成され得る。前記回転軸は、前記チップに関して任意の配向を有し得る。例えば、前記回転軸は前記チップ実質的に平行であり得る。代替方法として、前記回転軸は前記チップに実質的に平行でなくてよい。ある場合には、前記回転軸は、前記チップ実質的に垂直であり得るか、又は前記チップに関して15度、30度、45度、60度、又は75度を含むが、それらには限定されない任意の他の角度を取り得る。一実施例では、前記回転軸は水平である一方、前記取外し可能なチップ垂直に配列され得る。代替方法として、前記回転軸が垂直である一方、前記取外し可能なチップは水平に配列される。この構成は、前記チップが前記モーターに対して湾曲した“湾曲した(bent)”ピペット構成を提供し得る。前記モーターは、前記チップ中で流体を計量するために有用であり得る。いくつかの実施形態では、前記モーターが、ピペット・ヘッド中での1つ以上のプランジャーの動作を可能にし得る。
いくつかの実施形態では、前記流体取扱い装置は、前記取外し可能なチップに実質的に平行でない複数のプランジャーの動作を可能にする能力のあるモーターを含み得る。代替方法として、前記複数のプランジャーの動作は、前記取外し可能なチップに、実質的に平行であり得る。ある場合には、前記複数のプランジャーの動作は、前記取外し可能なチップに実質的に垂直であるか、又は本明細書の他の部分において言及されるものを含むが、それらには限定されない任意の他の角度を取り得る。一実施例では、前記プランジャーは水平方向に移動する能力がある一方、前記取外し可能なチップは垂直に配列される。代替方法として、前記プランジャーが垂直方向に移動する能力がある一方、前記取外し可能なチップは水平に配列される。
流体管路は、ピペット・ノズルにおいて終結し得る。ある場合には、前記流体管路の別の末端が前記プランジャーに提供され得る。いくつかの実施形態では、前記流体管路は、湾曲した又は曲線状であり得る。流体管路の第一の部分は流体管路の第二の部分とは異なる配向を有し得る。前記第一及び第二の部分は、相互に実質的に垂直であってよい。前記第一及び第二の部分の角度は、相互に関して固定されるか、又は可変であり得る。作動
流体取扱い装置は、作動機構を含み得る。いくつかの実施形態では、前記流体取扱い装置のために、単独の作動機構が提供され得る。代替方法として、複数の作動機構が提供され得る。ある場合には、特定の使用(例えば、チップ取外し、プランジャー制御、スイッチ制御)当たりに単独の作動機構のみが提供され得る。代替方法として、特定の使用に対して多重の作動機構が提供され得る。一実施例では、作動機構はモーターであり得る。前記モーターは回転子及び固定子を含み得る。前記回転子は回転軸の周りを回転する能力を有し得る。
単独のモーター等の作動機構は、個別化された分注及び/又は吸引にとり有用である。流体取扱い装置は、複数のピペット・ヘッドを含み得る。少なくとも1つのプランジャーがピペット・ヘッド中にあることができ、及び前記ピペット・ヘッド中を移動可能に構成可能である、複数のプランジャーが提供され得る。ある場合には、それぞれのピペット・ヘッドはその中に1つ以上のプランジャーを有し得る。前記複数のプランジャーは、独立して移動可能であり得る。ある場合には、前記プランジャーは、前記ピペット・ヘッド中で流体管路に沿って移動し得る。前記作動機構は、操作可能に前記プランジャーに接続され得る。前記作動機構は、前記複数のプランジャーの独立した動作を可能にし得る。そのようなプランジャーの動作は、随意的に流体の分注及び/又は吸引をもたらし得る。単独のモーター又は他の作動機構は、前記独立した複数のプランジャーの動作を制御し得る。ある場合には、単独のモーター又は他の作動機構が、前記複数中の全てのプランジャーの動作を制御し得る。
ピペット・ノズルからのチップの個別化された除去にとり、単独のモーター等の作動機構が有用であり得る。流体取扱い装置は複数のピペット・ヘッドを含み得る。複数のチップ取外し機構が提供されることができ、少なくとも1つのチップ取外し機構は、前記ピペット・ノズルから個別に選択されたチップを取除くために構成される。前記チップ取外し機構は、前記除去を達成するために、前記ピペット・ノズルに関して移動可能であるために構成され得る。前記チップ取外し機構は、独立して移動可能であり得る。代替方法として、前記チップ取外し機構は移動しなくてもよいが、前記チップの除去を可能にするために、独立して制御可能である。前記作動機構は、操作可能に前記チップ取外し機構に接続され得る。前記作動機構は、前記複数のチップ取外し機構の独立した動作を可能にする。単独のモーター又は他の作動機構は、複数のチップ取外し機構の独立した動作を制御し得る。ある場合には、単独のモーター又は他の作動機構が、前記複数の内の全てのチップ取外し機構の独立した動作を制御し得る。
いくつかの実施形態では、チップ取外し機構は、ピペット・ヘッド中にあることができる。内部のチップ取外し機構は、前記ピペット・ヘッド中で移動可能になるために構成され得る。例えば、チップ取外し機構はプランジャーであってよい。他の実施形態においては、前記チップ取外し機構は、前記ピペット・ヘッドの外部にあることができる。例えば、前記チップ取外し機構は、ピペット・ヘッドの少なくとも一部を包むカラーであり得る。前記カラーは、前記ピペット・ノズル、ピペット本体及び/又はピペット・チップの一部に接触し得る。外部取外し機構の別の実施例は、剥ぎ取り板であり得る。チップ取外し機構は、前記チップが前記ピペットから除去されることをもたらすときに、前記チップに接触しても、又はしなくてもよい。
単独のモーター等の作動機構は、ピペット・ノズルの個別化された後退及び/又は延伸にとり有用であり得る。流体取扱い装置は複数のピペット・ヘッドを含み得る。ピペット・ヘッドは、支持する本体に対して移動可能であっても、又はなくてもよいピペット・ノズルを含み得る。複数のピペット・ノズルは、独立して移動可能であり得る。前記作動機構は、操作可能に、前記ピペット・ノズルの後退及び/又は延伸を可能にし得る、ピペット・ヘッドのピペット・ノズル又は他の部分に接続され得る。前記作動機構は、前記複数のピペット・ノズルの独立した動作を可能にし得る。単独のモーター又は他の作動機構は、複数のピペット・ノズルの独立した動作を制御し得る。ある場合には、単独のモーター又は他の作動機構が、前記複数の中の全てのピペット・ノズルの独立した動作を制御し得る。
いくつかの実施形態では、チップは、前記ピペット・ノズルの位置に基づいて前記ピペット・ノズルに結合され得る。例えば、ピペット・ノズルが、延伸され、下降してチップに当接され得る。前記ピペット・ノズル及びチップは相互に圧入し得る。もし選択されたピペット・ノズルが延伸位置にあるために、独立して制御可能であれば、前記装置に接続されたチップは制御可能であり得る。例えば、延伸されるために、1つ以上のピペット・ノズルが選択され得る。チップは前記延伸されたピペット・ノズルに接続され得る。従って、単独の作動機構が、独立した選択及びチップの接続/拾上げを可能にし得る。
代替方法として、単独のモーター又は他の作動機構は、単独のプランジャー、チップ取外し機構、及び/又はピペット・ノズルの独立した動作を制御し得る。ある場合には、複数のプランジャー、チップ取外し機構、及び/又はピペット・ノズルの動作を制御するために複数の作動機構が提供され得る。
流体取扱い装置は1つ以上のスイッチを含み得る。個々のスイッチは、オン位置及びオフ位置を有し得る、前記オン位置は、作用又は動作に応えて作動機構による動作を可能にし、及び前記オフ位置は作用又は動作に応えて前記作動機構による動作を可能にしない。スイッチのオン位置は、前記作動機構、及びプランジャー、チップ取外し機構、及び/又はピペット・ノズル動作機構等の前記流体取扱い装置の別の部分の操作可能な接続を可能にする。スイッチのオフ位置は、前記作動機構、及びプランジャー、チップ取外し機構、及び/又はピペット・ノズル動作機構等の、前記流体取扱い装置の別の部分の操作可能な接続を可能にしない。例えば、オフ位置は、前記作動機構が移動することを可能にするが、前記流体取扱い機構の選択された他の部分による応答は提供されない。一実施例では、スイッチがオン位置にあるとき、前記個々のスイッチに付随する1つ以上のプランジャーは、モーターによる動作に応えて移動でき、及び前記スイッチがオフ位置にあるときは、前記個々のスイッチに付随する1つ以上のプランジャーは、前記モーターによる動作に応答して移動することはできない。別の実施例では、スイッチがオン位置にあるときは、前記個々のスイッチに付随する1つ以上のチップ取外し機構は、モーターによる動作に応えて、チップが除去されることをもたらすことができ、及び前記スイッチがオフ位置にあるときは、1つ以上のチップ取外し機構は、前記モーターによる動作に応答して、チップが除去されることをもたらさない。同様に、スイッチがオン位置にあるときは、前記個々のスイッチに付随する1つ以上のピペット・ノズルは、モーターの動作に応えて延伸及び/又は後退し得て、及び前記スイッチがオフ位置にあるときは、前記個々のスイッチに付随する1つ以上のピペット・ノズルは、前記モーターによる動作に応答して延伸及び/又は後退することが可能にされない。
スイッチは、オン位置及びオフ位置のみを有し得る二元スイッチであり得る。1つ、2つ以上の作動が、スイッチがオン位置のときに生じることができ、及びスイッチがオフ位置にあるときには生じない。代替的な実施形態では、スイッチは多重の位置(例えば、3、4、5、6、7、8つ以上の位置)を有し得る。スイッチは完全にオフ、完全にオン、又は部分的にオンであり得る。いくつかの実施形態では、スイッチは異なる程度の凹部を有し得る。前記スイッチの異なる位置は、作動の異なる組合せを可能にしても、又はしなくてもよい。一実施例では、モーターが作動されているときに、0位置にあるスイッチは、プランジャー及びチップ取外し機構の作動を可能にしないが、位置1にあるスイッチは、プランジャーの作動を可能にする一方、チップ取外し機構の作動は可能にせず、位置2にあるスイッチは、プランジャーの作動を可能にしない一方、チップ取外し機構の作動を可能にし、及び3位置にあるスイッチは、プランジャーの作動を可能にし、及びチップ取外し機構の作動を可能にする。いくつかの実施形態では、スイッチは、そのスイッチの異なる位置を表示するために、異なった程度で延伸する制御ピンを含み得る。
いくつかの実施形態では、前記スイッチはソレノイドであり得る。前記ソレノイドはオン位置及び/又はオフ位置を有し得る。いくつかの実施形態では、前記ソレノイドは、オン位置のための延伸された構成要素、及びオフ位置のための後退された構成要素を有し得る。それぞれのピペット・ヘッドのために単独のソレノイドが、提供され得る。例えば、単独のソレノイドは、前記ソレノイドに付随された個々のプランジャー、前記ソレノイドに付随されたチップ取外し機構、又は前記ソレノイドに付随されたピペット・ノズルの動作を、可能にしても、又はしなくてもよい。
別のスイッチの実施例は、1つ以上の二進法カムの使用を含み得る。図54は、カム・スイッチ配置の実施例を示す。カム・スイッチ配置は、複数の二進法カム5410a、5410b、5410c、5410dを含み得る。前記二進法カムは1つ以上の突出するセグメント5420及び1つ以上の刻みが付けられたセグメント5422を有し得る。1つ以上の制御ピン5430が提供され得る。いくつかの実施形態では、それぞれのカムは、そこに操作可能に接続された制御ピンを有し得る。
個々の制御ピン5430は、個々の二進法カム5410に接触し得る。いくつかの実施形態では、前記カムの表面に前記制御ピン接触し続けることをもたらし得る付勢力が前記制御ピンに提供され得る。従って、制御ピンは、前記カムの突出するセグメント5420又は前記カムの刻みが付けられたセグメント5422に接触し得る。カムは回転でき、前記カムが前記制御ピンに接触する部分が変化することをことをもたらす。前記カムは回転軸を有し得る。前記カムが回転するに連れて、前記制御ピンが突出するセグメント又は刻みが付けられたセグメントに接触でき、前記制御ピンが応答して移動することをもたらし得る。制御ピンが突出するセグメントに接触するとき、前記制御ピンは、前記制御ピンが刻みが付けられたセグメントに接触している場合よりも、前記カムの回転軸から更に延伸するできる。
複数のカムが提供され得る。一実施例では、前記カムのそれぞれは、回転軸を共有できる。ある場合には、前記カムは、共通シャフトを有し得る。前記カムは、同一の速度で回転するために構成され得る。前記カムは、前記カムの周りに異なる程度で突出し、及び刻みが付けられたセグメントを有し得る。例えば、図54Aは第一のカム5410aは、1つの突出するセグメント、及び1つの刻みが付けられたセグメントを有する。第二のカム5410bは、2つの突出するセグメント及び2つの刻みが付けられたセグメントを有し得る。第三のカム5410cは、4つの突出するセグメント及び4つの刻みが付けられたセグメントを有し得る。第四のカム5410dは、8つの突出するセグメント及び8つの刻みが付けられたセグメント、を有し得る。ある場合には、任意の数のカムが提供され得る。例えば、n個のカムが提供されることができ、nは任意の正の整数である。第一のカムからn番目のカムまでが提供され得る。前記複数のカムの中で任意の選択されたカムiが提供され得る。ある場合には、前記i番目のカムは、2i−1個の突出するセグメント、及び2i−1個の刻みが付けられたセグメントを有し得る。前記突出する及び刻みが付けられたセグメントは、前記カムの周りに放射状に均一な間隔で配置され得る。前記カムから突出しても、又はしなくてもよい前記制御ピンの構成は、二進法構成を形成し得る。
図54Aは、0位置での二進法カムが0度回転される実施例を示す。前記制御ピンのそれぞれは、前記制御ピンそれぞれが後退位置を持つことを可能にする、刻みが付けられた部分に接触している。図54Bは、二進法カムが1位置にあり22.5度回転された実施例を示す。第四の制御ピンを除く前記制御ピンのそれぞれは、刻みが付けられた部分に接触している。前記第四の制御ピンは、前記第四の制御ピンが延伸することをもたらす、突出するセグメントに接触している。前記後退されたピンがゼロ、及び延伸されたピンが1のときに、二進法の読みが実行される。図54Cは、二進法カムが5位置にあり112.5度回転されている実施例を示す。前記第一及び第三の制御ピンが刻みが付けられた部分に接触している一方、前記第二及び第四のピンは、突出する部分に接触している。前記第二及び第四のピンは延伸されている。図54Dは、二進法カムが15位置にあり、337.5度回転されている実施例を示す。前記制御ピンのそれぞれは、前記カムの突出するセグメントに接触している。前記制御ピンのそれぞれは延伸位置にあり、従ってそれぞれが1の読みを有する。前記カムは、ピンの任意の組合せが延伸又は後退状態にある、任意の量だけ回転できる。
延伸された制御ピンは、作動機構及び前記流体取扱い装置の別の部分との、操作可能な接続を可能にし得る。例えば、特定のカムのための延伸された制御ピンは、モーターが、その個々のカムに付随する、プランジャー、チップ取外し機構、及び/又はピペット・ノズルが動くことを可能にし得る。
図54Eは本発明の一実施形態による、モーターに取付けられた選択カムを示す。1つ以上の制御ピン5430を有する1つ以上のカム5410が提供され得る。前記カムはシャフト5440を共有し得る。エンコーダーを有するモーター5450が提供され得る。プーリー5460が、操作可能に前記モーターを前記カムに接続する。いくつかの実施形態では、モーターは、前記カムが回転することをもたらす、回転を制御する能力を有し得る。前記シャフトは回転でき、それにより前記カムが一緒に回転することが引き起こされる。延伸された制御ピンの所望の配置をもたらすために、前記カムは所望の位置へ回転できる。前記延伸された制御ピンは、別のモーター及び前記ピペットの別の部分の間の、操作可能な接続を可能にし得る。裸のピペット本体5470も提供され得る。いくつかの実施形態では、延伸された制御ピンは、オン位置のスイッチであることができ、及び後退された制御ピンは、オフ位置のスイッチであることができるか、又はその逆も成立つ。
いくつかの実施形態では、吸引及び分注は相互に独立して制御される。このことは、個々の作動機構の助けを借りて達成され得る。一実施例では、作動機構は、サンプル(例えば、流体)の吸引を提供する一方、別の作動機構が、サンプルの分注を提供する。通気
1つ以上の流体取扱い機構は、通気孔を含み得る。例えば、ピペットは、通気孔を含み得る。例えば、ピペット・ノズル及び/又はピペット・チップは、換気開口部を含み得る。通気開口部は、内部のプランジャー機構が、内部で、流体を排斥又は吸引することなしに移動することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、前記通気開口部は、流体管路中の流体が実質的に前記流体管路沿って移動することをもたらさずに、プランジャーが移動することを可能にし得る。例えば、前記通気孔は流体を排斥することなく、プランジャーが前記ピペット・ノズル又はチップ中を下方に移動することを可能にし得る。前記プランジャー前記流体と接触しても、又はしなくてもよい。ある場合には、前記プランジャーは、前記プランジャーが流体に接するまでは、前記流体を排斥することなく下方に移動し得る。別の実施例では、通気開口部は、プランジャーが流体から上方に移動して去ること、及び空気中を吸い込むことを可能にしながら、前記流体が前記ピペット・ノズル、又はチップ中のその位置にとどまることを可能にする。
通気孔は、ピペットの増加された正確度及び/又は精度を可能にし得る。前記通気孔は、空気置換式ピペットに含まれ得る。前記通気孔は、環境条件に依存して、流体に固有の不正確度を引き起こし得る空気を通気することにより、空気置換式ピペットの正確度及び/又は精度を増加させる。代替方法として、前記通気孔は、ピペットに含まれ得る。通気することは、変動可能な条件に付随する不正確度を低減する。前記通気孔は、流体により満たされたピペット・チップが、前記チップから流体の損失なしで、流体を押し出すことを可能にし得る。流体に満たされたチップを、流体の損失なしで通気することは、チップが前記ピペットから脱係合されたときに、チップのインキュベーション(定温放置)を可能にし、それにより、他の任務を遂行するために前記ピペットを解放する。一実施形態においては、前記ピペット・チップは、通気され、及びその後に前記流体内側での更なる処理のために拾上げられる。
いくつかの実施形態では、流体取扱い装置は1つ以上の通気ポートを含み得る。ある場合には、1つ以上のピペット・ヘッドは通気ポートを有し得る。一実施例では、前記流体取扱い装置のそれぞれのピペット・ヘッドは通気ポートを有し得る。それぞれの特定の種類の(例えば、空気置換式ピペット・ヘッド)ピペット・ヘッドは通気ポートを有し得る。
通気ポートは、開放位置及び閉鎖位置を有する能力を有し得る。ある場合には、スイッチは、どの前記通気ポートが開放位置又は閉鎖位置にあるかを決定するために用いられ得る。一実施例では、前記スイッチは、ソレノイド、バルブ、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他のスイッチング機構であってよい。前記通気ポートスイッチは本明細書の他の部分に記載される任意の他のスイッチング機構のための1つ以上の特性を有することができ、又はその逆も成立つ。前記通気ポートスイッチは、二進法のスイッチであるか、又は多重の位置を有し得る。通気ポートは、開放されるか、又は閉鎖されるかのどちらかであることができるか、又は変化する度合の開放性を有し得る。前記通気ポートが開放されるか、又は閉鎖されるか、又は前記通気ポートの変化する度合の開放性は、制御装置により制御され得る。一実施例では、通気ソレノイドが、前記通気ポートが開放位置にあるか又は閉鎖位置にあるかを決定し得る。別の実施例では、バルブが前記通気ポートが開放位置にあるか又は閉鎖位置にあるかを決定し得る。バルブ、ソレノイド、又は任意の他のスイッチは、デューティサイクル化され得る。前記デューティサイクルは、5s以下、3s以下、2s以下、1s以下、500ms以下、300ms以下、200ms以下、100ms以下、75ms以下、60ms以下、50ms以下、40ms以下、30ms以下、20ms以下、10ms以下、5ms以下、又は1ms以下を含むが、それらには限定されない、任意の周期を有し得る。前記デューティサイクルは、制御装置からの1つ以上の指示に従い制御され得る。
いくつかの実施形態では、通気ソレノイド、バルブ、又は他のスイッチが、前記通気孔が開かれる度合を決定し得る。例えば、前記スイッチは、前記通気ポート開放されているか又は閉鎖されているかのみを決定し得る。代替方法として、前記スイッチは、前記通気ポートが、約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、又は90%開放等の中間的な度合で開放されているかを決定し得る。前記通気ポートは、固定された度合いで開放され得るか、又は連続的スペクトルに沿って任意の度合いで開放され得る。前記開口部の度合は、制御装置からの1つ以上の信号に応えて制御され得る。前記制御装置は、流体管路に提供されるべき所望の度合の圧力を決定するために用いられ得る。
通気ポートは、圧力源に連結され得る。前記圧力源は、陽圧源又は陰圧源であることができる。前記陽圧源は、前記ピペット・ヘッドからの流体の排除のために有用であり得る。前記陰圧源は、前記ピペット・ヘッドへの流体の吸引のために有用であり得る。ある場合には、前記通気ポートは、大気条件に連結され得る。例えば、前記通気ポートは、選択的に前記ピペット・ヘッドの内部を大気空気と接触させ得る。
前記陽圧又は陰圧は、当技術分野で周知の任意の技法により送達され得る。一実施例では、前記通気ポートが陽圧又は陰圧を送達する能力のある可逆ポンプに連結され得る。前記ポンプは、延長された時間の期間、前記陽圧又は陰圧を送達する能力を有し得る。例えば、前記ポンプは、流体が排斥されるまで、陽圧を送達し得る。前記ポンプは、所望の量の流体が前記ピペット・ヘッドを通じて排斥されることを許容するために、所望の長さで陽圧を送達し得る。別の実施例では、前記ポンプは、所望の量の流体が前記ピペット・ヘッドを通じて吸引されることを許容するために、所望の長さで陰圧を送達し得る。前記可逆ポンプは、選択された条件下で陽圧及び陰圧を提供する間のスイッチングを可能にし得る。
前記陽圧又は陰圧は、流体により提供され得る。例えば、前記陽圧又は陰圧は、空気又は別の気体により提供され得る。他の実施形態においては、前記陽圧又は陰圧は、液体、又は任意の他の流体により提供され得る。
ある場合には、ピペット・ヘッドは、単独の通気ポートを有し得る。代替方法として、ピペット・ヘッドは、多重の通気ポートを有し得る。多重の通気ポートは、陽圧源、陰圧源、大気条件、又はそれらの任意の組合せに接続され得る。後退
流体取扱い装置は、1つ以上のピペット・ヘッドを含むことができ、個々のピペット・ヘッドが所定の長さの流体管路を有する。前記流体管路は、全体が前記ピペット・ヘッド中にあるか、又は前記ピペット・ヘッドの1つ以上の部分が、前記ピペット・ヘッドの外部にあることができる。前記流体管路の長さは、ピペット・ノズルにおいて終結できる。前記流体管路の長さは、前記流体取扱い装置のオリフィスにおいて終結できる。ある場合には、前記流体管路の長さは、前記流体取扱い装置に接続されたチップの一端で終結できる。ある場合には、流体管路の長さは、プランジャーの一端(例えば、前記プランジャーの、前記チップにより近いほうの端)で終結できる。代替方法として、前記流体管路の長さは、ピペット・ヘッド又は基部又は支持体の一端で終結できる。前記流体管路は2つ以上の終結端を有することができ、それらは、上述された終結位置の任意の組合せであることができる。ある場合には、前記流体管路の長さは、2つの終結端により決定され得る。
前記流体管路の長さは調節可能である。ある場合には、前記チップ及びピペット・ノズルが係合しているときに、前記流体管路の長さは、チップからの流体の動作に影響を与えることなく調節可能であり得る。前記チップ中の流体が実質的に同一の位置にとどまる間に、前記流体管路の長さが調節され得る。前記流体管路の長さは、増加及び/又は減少される。
前記流体管路長は、前記流体管路の終結点の1つ、2つ以上の位置を変化することにより調整され得る。一実施例では、流体管路は、前記チップ又は流体が排斥及び/又は吸引される点に近い遠位の終結点、及び前記チップ又は流体が排斥及び/又は吸引される点に遠い近位の終結点の2つの終結点を有し得る。遠位の終結点は移動されることができ、それにより前記流体管路の長さが調節される。代替方法として、近位の終結点が移動されることができ、それにより前記流体管路の長さが調節される。ある場合には、前記遠位及び近位の終結点は、相互に対して移動されることができ、それにより前記流体管路の長さが調節される。
一実施例では、遠位の終結点がピペット・ノズルであることができ、及び近位の終結点は、前記ピペット・ノズルに近いプランジャーの一端であることができる。前記ピペット・ノズルは、流体をその中に含み得るチップに結合され得る。前記ピペット・ノズルは、前記プランジャー及び/又は前記ピペット・ヘッドの残りの部分に対し、後退されるか、又は延伸され得る。前記ピペット・ヘッドの流体管路長は調節され得る。ある場合には、後退前記ピペット・ノズルの延伸及び/又は前記チップ内の流体の実質的な動作を引き起こさないで済む。別の実施例では、前記プランジャーは、前記チップに向かって、又は次いで離れるように作動され得る。このことは、前記ピペット・ヘッドの流体管路長が調節されることももたらし得る。前記プランジャーは、前記チップ内の流体の実質的な動作を引き起こさないで作動され得る。
以前に記載されるように、流体取扱い装置は基部に結合された少なくとも1つのピペット・ヘッドを含むことができ、個々のピペット・ヘッドは取外し可能なチップに結合するために構成されたピペット・ノズルを含む。プランジャーが、前記ピペット・ヘッド中に、提供されることができ、及び前記ピペット・ヘッド中で移動可能であるために構成され得る。前記ピペット・ノズルが後退された位置及び延伸された位置を持つ能力を有するために、前記ピペット・ノズルは、前記基部に対して移動可能であることができ、前記ピペット・ノズルは、前記後退位置にあるときよりも更に前記基部から遠ざかる。前記ピペット・ノズルは、前記プランジャー、前記モーター、前記ピペット・ヘッドの残りの部分、前記スイッチ、又は前記流体取扱い装置の任意の他の部分に対して移動可能である。前記後退された、及び延伸された位置の間で前記ピペット・ノズルを調節することは、前記ピペット・ノズルにおいて終結する流体管路の長さを変化させ得る。ある場合には、前記流体管路の長さは、剛体の構成要素のみを用いて形成され得る。
前記後退された位置及び前記延伸された位置の間で、位置における任意の差が提供され得る。例えば、約1mm、3mm、5mm、7mm、1cm、1.5cm、2cm、2.5cm、3cm、4cm、5cm、又は10cm以下の差が、前記後退された位置及び延伸された位置の間に存在し得る。前記位置における差は、垂直の方向、水平の方向、又はその任意の組合せであることができる。前記位置における差は、前記チップの長さに対して平行な方向にあり、前記チップの長さに対して垂直であり、又はその任意の組合せであり得る。
いくつかの実施形態では、このことは、本明細書の他の部分に記載される通気機構又は他の機構等の通気により可能にされ得る。前記通気ポートは前記流体管路に沿って配置され得る。
前記流体管路は1つ以上の構成要素から形成され得る。いくつかの実施形態では、前記流体管路は完全に剛体の構成要素のみから構成され得る。他の実施形態においては、前記流体管路は可撓性の構成要素から形成され得る。代替方法として、前記流体管路は剛体及び可撓性の構成要素の組合せから構成され得る。前記流体管路は、可撓性の構成要素を使用することなく、剛体の構成要素から構成され得る。前記流体管路は、剛体の構成要素を使用することなく、可撓性の構成要素から構成され得る。
剛体の構成要素の例は、高真空管、パイプ、導管、又はチャネルを含み得る。前記流体管路は、単独の剛体の構成要素又は多重の剛体の構成要素から形成され得る。多重の剛体の構成要素は、相互に移動可能であっても、又はなくてもよい。前記剛体の構成要素は、相互に対して滑動し得る。一実施例では、入れ子(望遠鏡)配置の複数の剛体の構成要素が提供されることができ、1つ以上の剛体の構成要素は、別の剛体の構成要素の中を滑動し得る。前記流体管路の長さは、前記1つ以上の剛体の構成要素を相互に対して移動することにより変化させることができる。
可撓性の構成要素の例は、曲げられる管、パイプ、導管又はチャネルを含み得る。例えば、曲げられるプラスチック管類が用いられ得る。前記流体管路は、単独の可撓性の構成要素又は多重の可撓性の構成要素から形成され得る。多重の可撓性の構成要素は、相互に対して移動可能である。例えば、それらは相互に対して滑動でき、及び/又は入れ子(望遠鏡)構成の配置を有し得る。
流体取扱い装置は、1つ以上のピペット・ヘッド中にプランジャーを有し得る。前記プランジャーは、前記ピペット・ヘッド中を移動可能になるために構成され得る。前記プランジャー流体管路に沿って移動可能であり得る。前記プランジャーは、垂直方向及び/又は水平方向に移動可能であり得る。前記プランジャーは、前記チップの長さ及び/又は前記チップの長さに垂直な方向に移動可能であり得る。前記プランジャーは、前記流体管路の1つ以上の壁と流体密封の接続を形成し得る。従って、前記プランジャーが流体管路に沿って移動するにつれて、前記流体管路内の圧力が変化及び/又は維持され得る。
前記プランジャーは、剛体の構成要素、可撓性の構成要素、又はその任意の組合せから形成され得る。前記プランジャーは、単独の一体化された要素から形成され得る。代替方法として、前記プランジャーは、複数のセクションから形成され得る。例えば、前記プランジャーは第一のセクション及び第二のセクションを含み得る。前記第一のセクションの少なくとも一部分は、前記第二のセクションに対して滑動するために構成され、それにより前記プランジャーが延伸及び/又は陥没することを可能にする。一実施例では、前記第一のセクションは、前記第二のセクション中を滑動するために構成され得る。入れ子構造の配置が提供され得る。前記プランジャーの長さは、固定されても、又は可変であってもよい。前記プランジャーは任意の数のセクション(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8個以上のセクション)を有することができ、相互に対して移動可能であっても、又はなくてもよい。前記プランジャーは二重注射針及び/又は多重注射針構成を形成し得る。
いくつかの実施形態では、熱拡散器が、前記プランジャーを取り巻くことができる。前記熱拡散器は、前記プランジャーを所望の温度に、又は所望の温度範囲内に保つことを支援できる。このことは、分注及び/又は吸引される容積の厳密な制御が望まれる場合には、有益であり得る。前記熱拡散器は、プランジャー等の前記流体取扱い装置の1つ以上の構成要素の熱膨張を低下及び/又は制御することを支援できる。他の実施形態においては、前記ピペット・ノズル及び/又はチップは、加熱及び/又は冷却操作のために、前記ピペットへ、及び/又は前記ピペットから、熱を移動するために用いられ得る。前記ピペットは、カートリッジ、容器、チップ等の温度を制御するために冷気を送達/加えるためにも使用され得る。ポンプはこの機能のために用いられ得る。
本発明の一態様は、流体取扱いのための方法を指向でき、本明細書に記載される特徴の1つ以上を有する流体取扱い装置を提供することを含み得る。例えば、前記方法は、操作可能に基部に結合された少なくとも1つのピペット・ヘッドを提供することを含むことができ、個々のピペット・ヘッドは、取外し可能なチップに結合するために構成されたピペット・ノズルを含む。前記方法は、前記基部に対して前記ピペット・ノズルを後退及び/又は延伸させることを更に含み得る。前記方法は、前記ピペット・ノズルを任意の距離だけ後退及び/又は延伸させることを更に含むことができ、そのことは制御装置により命令される。
前記方法は、随意的にチップによる流体の分注及び/又は吸引を含み得る。前記吸引及び/又は分注は、前記ピペット・ノズルが後退及び/又は延伸されている間に生じることができる。前記吸引及び/又は分注は、垂直の方向に、水平の方向に、チップ長さに平行な方向に、チップ長さに垂直方向に、基部から離れるか若しくは近寄る方向に、又はその任意の組合せの方向に前記ピペット・ノズルが後退及び/又は延伸されている間に、生じ得る。
前記分注及び/又は吸引の速度は、前記ピペット・ノズルによる後退及び/又は延伸の速度に依存するか、又はその逆も成立つ。前記ピペット・ノズルを後退及び/又は延伸させている間に、分注及び/又は吸引することは、小さな容積の流体、及び小さな容器を持つシステムにおいて有益であり得る。例えば、前記容器の最上部のレベルにおいて、又はその近くにおいて、流体を持つ小さな容器が提供され得る。チップが、前記容器の流体表面の最上部に遭遇するときに、もし吸引が生じなければ、溢出が生じ得る。もし吸引が、前記チップが前記流体に遭遇して、及び前記容器中に低下されている間に生じると、吸引は、溢出が起きることを防止し得る。いくつかの実施形態では、分注及び/又は吸引は、溢出を防止するためか、又は任意の他の好適な効果を有するために十分な速度で生じ得る。
いくつかの実施形態では、ピペット・ヘッドを平行移動させることに、先立って、その間に、及び/又はその後にピペット・ノズルが、延伸及び/又は後退され得る。前記ピペット・ノズルは、第一の方向に延伸及び/又は後退されることができ、及び前記ピペット・ヘッドの平行移動は第二の方向に生じ得る。前記第一及び第二の方向は、実質的に相互に平行であっても、又はなくてもよい。ある場合には、前記第一及び第二の方向は実質的に相互に非平行であり得る。前記第一及び第二の方向は、相互に実質的に垂直であり得る。一実施例では、前記第一の方向は実質的に垂直方向である一方、前記第二の方向は、実質的に水平方向である。別の実施例では、前記第一の方向が、前記チップの長さと実質的に平行であり、及び前記第二の方向は、前記チップの長さと実質的に垂直である。
前記ピペット・ノズルは、前記チップによる流体の分注及び/又は吸引に、先立ち、それと同時に、又はその後に、前記基部に対し、延伸及び/又は後退され得る。前記流体は、前記ピペット・ヘッドの平行移動に、先立ち、それと同時に、又はその後に分注及び/又は吸引され得る。
一実施例では、ピペット・ノズルは、前記ピペット・ヘッドの平行移動に、先立ち及び/又はそれと同時に後退され得る。前記ピペット・ノズルは、前記チップによる流体の分注及び/又は吸引に、先立って及び/又はそれそれと同時に延伸され得る。前記ピペット・チップは、前記ピペット・ヘッドを平行移動中に、遭遇する可能性のある、任意の物体をも除去するために十分な量だけ後退される。前記ピペット・チップは、吸引されるべき流体と接触するために、及び/又は前記流体を指定された位置に分注するために十分に延伸され得る。
前記ピペット・ノズルは、前記ピペット・ヘッドの平行移動が生じている間に延伸及び/又は後退しても、又はしなくてもよい。ある場合には、一緒に平行移動される、複数のピペット・ヘッドの個々のピペット・ノズルは、一緒に延伸及び/又は後退しても、又はしなくてもよい。ある場合には、前記個々のピペット・ノズルは、独立して後退及び/又は延伸され得る。前記ピペット・ノズルは、排除されるべき周知の障害物を含んでも、含まなくてもよい、移動されるべき周知の経路に基づいて、延伸及び/又は後退し得る。前記ピペット・ノズルは、センサー(例えば、もし前記ピペット・ヘッドの平行移動中に、センサーが障害物に遭遇する等)により提供される1つ以上の測定に基づいて延伸及び/又は後退し得る。
場合によっては、ピペットは、前記ピペットを操作する制御システムにさまざまなデータを提供するための1つ以上のセンサーを含み得る。一実施例では、前記1つ以上のセンサーは、前記ピペットが、延伸及び後退することを可能にするための位置測定を提供する。別の実施例では、前記1つ以上のセンサーは、温度、圧力、湿度、伝導度のデータを提供する。別の実施例では、前記1つ以上のセンサーは、画像、ビデオを撮影するための、及び/又は前記ピペット内からの音を記録するためのカメラを含む。
多重ヘッド・ピペットは複数のピペット・ヘッドを有し得る。前記ピペット・ヘッドの1つ以上、及び/又は前記ピペット・ヘッドのそれぞれはピペット・ノズルを含み得る。前記ピペット・ヘッドの1つ以上、及び/又は前記ピペット・ヘッドのそれぞれは、そこに接続されたピペット・チップを有し得る。前記ピペット・ヘッドの1つ以上、及び/又は前記ピペット・ヘッドのそれぞれは、ピペット・チップを受入れて、それに接続する能力を有し得る。一実施例では、それぞれのピペット・ヘッドは、1つのピペット・チップに接続され得る。他の実施例では、それぞれのピペット・ヘッドは、1つ又は多重のピペット・チップと接続する能力を有し得る。前記ピペット・チップは、前記ピペット・ヘッドに圧入されることができ、及び/又はそれらに限定はされないが、磁気的、スナップ嵌合、フック及びループ・ファスナー、弾性物、結び付け、滑り機構、係止機構、締め具、作動された機械的構成要素、及び/又は接着剤を含む周知の任意の他の機構を用いて連結され得る。
前記ピペット・ヘッドの1つ以上が、1行に提供され得る。例えば、1つ以上の、2つ以上の、3つ以上の、4つ以上の、5つ以上の、6つ以上の、7つ以上の、8つ以上の、9つ以上の、10以上の、又は12以上のピペット・ヘッドが、一行に提供され得る。1つ以上のピペット・ヘッドが一行に提供され得る。例えば、1つ以上の、2つ以上の、3つ以上の、4つ以上の、5つ以上の、6つ以上の、7つ以上の、8つ以上の、9つ以上の、10以上の、又は12以上のピペット・ヘッドが、一行に提供され得る。ピペットのアレイが提供されることができ、前記アレイは、1つ以上の、2つ以上の、3つ以上の、4つ以上の、5つ以上の、6つ以上の、7つ以上の、8つ以上の、9つ以上の、10以上の、又は12以上のピペット・ヘッドを一行に、及び1つ以上の、2つ以上の、3つ以上の、4つ以上の、5つ以上の、6つ以上の、7つ以上の、8つ以上の、9つ以上の、10以上の、又は12以上のピペット・ヘッドを一列に有する。いくつかの実施形態では、前記ピペット・ヘッドは、ジグザグ状、直線、カーブ又は湾曲した行、同心形状、又は任意の他の構成に配置され得る。前記ピペット・ヘッドは、本明細書の他の部分に記載されるマイクロカードの1つ以上の配置に適合するために構成されることができ、及び/又は寸法づけられることができる。
前記多重ヘッド型ピペットは、本明細書の他の部分に記載されるピペット・ヘッドの構成を有する空気置換式ピペットを有し得る。代替方法として、前記多重ヘッド型ピペットは、本明細書の他の部分に記載されるピペット・ヘッドの構成を有する容積式ピペットを有し得る。代替方法として、前記多重ヘッド型ピペットは、空気置換式及び容積式ピペットの両方を含み得る。1つ以上の空気置換式ピペットが、1つの領域に提供されることができ、及び1つ以上の容積式ピペットが、別の領域に提供され得る。代替方法として、前記空気置換式ピペット及び容積式ピペットが散在され得る。前記空気置換式ピペットが、1つの形式において提供され得る一方、容積式ピペットが、別の形式において提供され得る。例えば、1行の空気置換式ピペットが提供され得る一方、単独の容積式ピペットが提供され得る。一実施形態では、8ヘッドの行の空気置換式ピペットが、単独の容積式ピペットとともに提供され得る。
前記同一のピペット支持体の上に1つ以上の空気置換式ピペット及び1つ以上の容積式ピペットが提供され得る。代替方法として、それらは異なるピペット支持体の上に提供され得る。前記空気置換式ピペット及び容積式ピペットは相互に対して固定された位置にあり得る。代替方法として、それらは相互に対して移動可能であり得る。
1、2、3、4、5、6個以上のピペット及び/又は他の流体取扱い機構が、機器中に提供され得る。前記流体取扱い機構は前記機器中で固定された位置を有し得る。代替方法として、前記流体取扱い機構は、前記機器中で移動可能であり得る。
1、2、3、4、5、6個以上のピペット及び/又は他の流体取扱い機構が、モジュール中に提供され得る。前記流体取扱い機構は、前記モジュール中で固定された位置を有し得る。代替方法として、前記流体取扱い機構は、前記モジュール中で移動可能であり得る。いくつかの実施形態では、前記流体取扱い機構は、モジュール間で移動可能であり得る。随意的に、流体取扱い機構が、前記機器中で前記モジュール外部に、提供され得る。
前記流体取扱い機構は、サンプル又は他の流体を、前記機器及び/又はモジュールの一部分から別の部分に移動し得る。前記流体取扱い機構は、モジュール間で流体を移動し得る。1つ以上のサンプル処理ステップを達成するために、前記流体取扱い機構は、前記機器の一部分から別の部分へ流体が往復することを可能にし得る。例えば、流体は、前記機器の第一の部分においてでサンプル調製ステップを受け、及び前記流体取扱いシステムにより前記機器の第二の部分に移動されることができ、そこで追加的なサンプル調製ステップ、検定ステップ、又は検出ステップが行われ得る。別の実施例では、流体は、前記機器第一の部分において検定を受け、及び前記流体取扱いシステムにより、前記機器の第二の部分に移動されることができ、そこで追加的な検定ステップ、検出ステップ、又はサンプル調製ステップが行われ得る。ある場合には、前記流体取扱い機構は流体、固体又は半固体(例えば、ゲル)を、移動するために構成される。従って、用語“流体取扱い”は、流体には限定されなくてよいが、異なる粘度又は稠密性の物質を捕捉できる。
前記流体取扱い装置が、前記流体の移動を可能にし得る一方、前記流体は1つ以上のピペット・チップ又は容器内に収容される。前記流体を収容するピペット・チップ及び/又は容器は、前記機器の一部分から他の部分へ移動され得る。例えば、ピペット・チップは、前記機器の一部分において流体を拾上げ、及び前記機器の第二の部分に移動され、そこで前記流体が分注され得る。代替方法として、前記機器の一部が、前記流体取扱い機構に対して移動され得る。例えば、前記機器の一部分が、前記ピペットへ移動されることができ、そこで前記ピペットが、流体を拾上げることができる。次いで前記機器別の部分が、前記ピペットへ移動されることができ、そこで前記ピペットが、前記流体を分注し得る。同様に、流体取扱い機構は、異なる位置のピペット・チップ及び/又は容器を拾上げる及び/又は取除くために移動可能であり得る。流体取扱いチップ
一実施例では、ピペット・ノズルは、1つ以上の種類のピペット・チップ受入れるために構成され得る。前記ピペット・ノズルは、1つ以上の種類のピペット・チップに相補的であるために形状付けられ得る。いくつかの実施形態では、前記ピペット・チップは、他のピペット・チップ形状又は寸法が変化しても、同一の直径を持つ1つの端を有し得る。別の実施例では、前記ピペット・ノズルは、前記ピペット・チップに応じて、選択的にピペット・チップに接触できる、1つ以上の形状付けされた特徴を有し得る。例えば、前記ピペット・ノズルは、第一の種類のピペット・チップに接触する第一の部分、及び第二の種類のピペット・チップに接触する第二の部分を有し得る。前記ピペット・ノズルは、そのような状況において同一の構成を有し得る。代替方法として、前記ピペット・ノズルは、1つの種類のピペット・チップに適合するために特別に形状付けされ得る。異なるピペット・ノズルが異なるピペット・チップに対して用いられ得る。
前記ピペット・チップは、前記ピペット・チップからの1つ以上の信号が検出されることを可能にする物質により形成され得る。例えば、ピペット・チップは透明であることができ、及び前記ピペット・チップ中の流体の光学的検出を可能にする。ピペット・チップは、光学的に読み取られるか、又は任意の他の様式において検出され得る一方、前記ピペット・チップはピペット・ノズルに取付けられる。代替方法として、前記ピペット・チップは、前記ピペット・チップが、前記ピペット・ノズルから取り外されるときに、光学的に読み取られるか、又は任意の他の様式において検出され得る。前記ピペット・チップは、検出器により読み取られるときにその中に流体を含んでも、又は含まなくてもよい。ピペット・チップは、本明細書の他の部分において、より詳細が記載されるような、1つ以上の構成、寸法、特性、又は特徴を有し得る。
いくつかの実施形態では、ピペット・チップは、光源からの光を受取るか、又は光源からの光を放射できる。前記チップは、前記ピペットにより放射された光を集中するためのレンズとして機能し得る。いくつかの実施形態では、光源は、操作可能に、流体取扱い装置に接続され得る。前記光源は前記流体取扱い装置外部にあるか、又は前記流体取扱い装置中にあることができる。いくつかの実施形態では、1つ以上の光源が、前記流体取扱い装置のピペット・ヘッド中に提供され得る。いくつかの実施形態では、複数のピペット・ヘッド又はそれぞれのピペット・ヘッドは光源を有し得る。複数の光源は、独立して制御可能であっても、又はなくてもよい。前記光源がオン又はオフのいずれであるか、光源の明るさ、光の波長、光の強度、照明の角度、光源の位置を含むがそれらには限定されない、前記光源の1つ以上の特性は、制御されても、又はされなくてもよい。前記光源は、光を前記チップ中に提供し得る。
光源は、前記電磁的スペクトルのエネルギーを放射する能力のある任意の機器であり得る。光源は、可視スペクトルの光を放射し得る。一実施例では、光源は、発光ダイオード(LED)であり得る(例えば、ガリウムヒ素(GaAs)LED、アルミニウムガリウムヒ素(AlGaAs)LED、ガリウムヒ素リン(GaAsP)LED、アルミニウムガリウムインジウムリン化物(AlGaInP)LED、ガリウム(III)リン(GaP)LED、インジウム窒化ガリウム(InGaN)/窒化ガリウム(III)(GaN)LED、又はアルミニウムガリウムリン(AlGaP)LED)。別の実施例では、光源は、レーザー、例えば、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)又はインジウム−ガリウム−アルミニウム−リン化物(InGaAIP)レーザー、ガリウム−リン化ヒ素/リン化ガリウム(GaAsP/GaP)レーザー、又はガリウム−アルミニウム−ヒ化物/ガリウム−アルミニウム−ヒ化物(GaAIAs/GaAs)レーザー等の他の適切な発光体であり得る。他の光源の例としては、限定はされないが、電子刺激光源(例えば、陰極線発光、電子刺激発光(ESL電球)、ブラウン管(CRTモニター)、ニキシー管)、白熱光源(例えば、カーボン・ボタン・ランプ、従来の白熱電球、ハロゲン・ランプ、Glower Nernstランプ)、電子発光(EL)光源(例えば、発光ダイオード−有機発光ダイオード、ポリマー発光ダイオード、固相照明、LEDランプ、電子発光シート、電子発光ワイヤー)、ガス放電光源(例えば、蛍光灯、インダクション照明、中空陰極ランプ、ネオン及びアルゴン・ランプ、プラズマ・ランプ、キセノン閃光電球)、又は高強度放電光源(例えば、カーボンアーク灯、セラミック放電メタルハライドランプ、水銀媒体アークヨウ化物(Hydrargyrum medium−arciodide:HMI)ランプ、水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウム灯、キセノンアーク燈)が挙げられる。代替方法として、光源は、生物発光、化学発光、りん光、又は蛍光光源であってよい。
前記光源は、任意のスペクトルの電磁波を放射する能力を有し得る。例えば、前記光源は、10nm及び100μmの間の波長を有し得る。前記光の波長は、100nm〜5000nm、300nm〜1000nm、又は400nm〜800nmの間であることができる。前記光の波長は、〜10nm、100nm、200nm、300nm、400nm、500nm、600nm、700nm、800nm、900nm、1000nm、1100nm、1200nm、1300nm、1500nm、1750nm、2000nm、2500nm、3000nm、4000nm、又は5000nm以下であることができる。
複数の光源の1つ以上が提供され得る。いくつかの実施形態では、前記複数の光源のそれぞれ同一であり得る。代替方法として、前記光源の1つ以上が変化できる。前記光源から放射される光の光特性は、同一又は変化してよい。前記光源は独立して制御可能であり得る。
前記チップは、光を前記チップを通じてその中に含まれる流体に提供する能力のあるか、又は前記流体からの光信号を前記チップを通して送信する能力のある、導波管を形成できる。前記チップは、光源からの光を、その中に含まれる流体に伝達する能力を有し得る。前記光源は赤外光であってよい。前記赤外光は、前記チップ又は他の位置のサンプル又は反応を加熱するために用いられ得る。前記チップは光を伝達する能力を有し得る。前記チップは、光学的に透過性の物質で形成され得る。いくつかの実施形態では、前記チップは、前記電磁的スペクトルの全ての波長を伝達する。代替方法として、前記チップは、前記電磁的スペクトルの選択された波長を伝達する。例えば、前記チップは、選択された光の波長を伝達できる。前記チップは、前記チップの全体の長さに沿って光を伝達しても、又はしなくてもよい。前記チップの部分又は全体は前記光学的に透過性の物質で形成され得る。前記チップは、透明、半透明、及び/又は不透明であってよい。
いくつかの実施形態では、前記チップは、光を伝導する能力のあるファイバーを含み得る。前記ファイバーは、光学的に透明な物質から形成され得る。前記ファイバーは、前記取外し可能なチップの一部分又は全体の長さに沿って延伸し得る。前記光ファイバーは、前記取外し可能なチップ中に埋め込まれることができる。前記光ファイバーは、不透明チップ、透明チップ、及び/又は半透明チップの中に埋め込まれることができる。
ピペット・ノズルは、透明及び/又は反射性表面から形成され得る。前記ピペット・ノズルは、前記ピペット・ノズルを通した光の送信を可能にするために構成され得る。例えば、光源からの光は、前記ピペット・ノズルを通して、前記チップまで通過し得る。いくつかの実施形態では、前記ピペット・ノズルは、反射性表面を有し得る。チップからの光は、前記ピペット・ノズルから前記チップへ逆に反射されることができ、それにより前記チップ中又は前記チップに隣接する高度の照明を生成する。
図55A〜55Eは、1つ以上の光源を用いる流体取扱い装置の実施例を示す。図55Aは、複数のピペット・ヘッドを示す。それぞれのピペット・ヘッドは、ノズル5510を含み得る。排出スリーブ5512が、それぞれのピペット・ヘッドのために提供され得る。
図55Bは、その底部位置にプランジャー5520を有する流体取扱い装置の破断図を示す。前記装置はピペット筐体5530を含み得る。排出スリーブ5512又はプランジャー5520の作動を達成し得るソレノイド5540が提供され得る。
図55Cは、流体取扱い装置中に提供され得る光源の拡大図を示す。例えば、LED5550又は他の光源がピペット筐体中に提供され得る。本明細書におけるLEDについての任意の記載も任意の他の光源に適用されることができ、及びその逆も成立つ。前記LEDは、プランジャー5520の1つの端に配置され得る前記LEDは、前記プランジャーの最上部の端、又は前記プランジャーの最下部の端に配置され得る。前記LEDは前記プランジャーと同軸であり得る。前記LEDは、前記プランジャーに一体化され得るか、又は前記プランジャーから別個であることができる。前記LEDは、直接的に前記プランジャーに接触しても、又はしなくてもよい。いくつかの実施形態では、前記LEDは、前記プランジャーとともに移動し得る。代替方法として、前記LED固定され得る一方、前記プランジャー移動可能であり得る。
前記プランジャーの位置を整列及び/又は制御することを支援し得るプランジャー・ホルダー5560が提供され得る。プランジャー・ホルダーは、プランジャーを延伸された又は後退位置に追い込む、1つ以上の特徴5565を有し得る。プランジャーが延伸位置にあるときに、プランジャーが後退位置にあるときよりも、プランジャーはピペット・ノズル及び/又はチップのより近傍に配置され得る。
図55Dは、プランジャー5520及びピペット・ノズル5510の拡大図を示す。ある場合には、O−リング5570ピペット・ヘッド上に提供され得る。前記プランジャーは、光学的に透過性の物質から形成され得る。いくつかの実施形態では、前記プランジャーは、透明物質から形成され得る。前記プランジャーは、導波管として機能し得る、光導体プランジャーであり得る。前記プランジャーは、前記光源から前記チップ及び/又はチップの中に含まれる流体へ光を伝達し得る。前記プランジャーは、前記チップ中の流体からの光を、別の位置に伝達しても、又はしなくてもよい。
図55Eは、流体取扱い装置の透視図を示す。
流体取扱い装置は、操作可能に画像取り込み機器に接続され得る。前記画像取り込み機器は、前記チップ中の流体の画像を捕捉する能力を有し得る。代替方法として、前記画像取り込み機器は、前記チップを通した画像を捕捉する能力を有し得る。前記画像取り込み機器は、前記流体取扱い装置の外部にあるか、又は前記流体取扱い装置中にあることができる。いくつかの実施形態では、1つ以上の画像取り込み機器が、前記流体取扱い装置のピペット・ヘッドに提供され得る。いくつかの実施形態では、複数のピペット・ヘッド又はそれぞれのピペット・ヘッドは、画像取り込み機器を有し得る。いくつかの実施形態では、前記画像取り込み機器は、前記装置と一体化して形成され得る。前記装置それ自身が、画像取り込み機器として機能することが可能であり得る。いくつかの実施形態では、前記チップ及び/又はプランジャーは、前記画像取り込み機器のレンズとして機能する能力を有し得る。前記チップ及び/又はプランジャーは、所望の光学的効果を提供するために形状付けされ得る、光学的に透過性の物質から形成され得る。
複数の画像取り込み機器は、独立して制御可能であっても、又はなくてもよい。前記画像取り込み機器は同一であるか、又は異なってよい。
画像取り込み機器の任意の記載も、電磁的スペクトルを検出する機器に適用され得る。前記画像取り込み機器は、電磁的放射を捕捉し、及び1つ以上の:可視スペクトル、赤外スペクトル、紫外スペクトル、又はγ線スペクトルに従う画像を作成する能力を有し得る。いくつかの実施形態では、前記画像取り込み機器はカメラである。カメラについての任意の記載、又は本明細書の他の部分において記載される他の検出機器が適用され得る。一実施例では、前記画像取り込み機器は、デジタルカメラであってよい。画像取り込み機器は、電荷結合素子(CCD)又は光電子倍増管及び光電管、又は光検出器若しくは後部照射又は前部照射の走査顕微鏡等の他の検出機器を更に含み得る。ある場合には、カメラは、CCD、CMOSを用いることができ、無レンズ(コンピュータによる)カメラ(例えば、フランケン・カメラ)、オープン・ソース・カメラ、であることができ、又は当技術分野で、周知であるか、今後開発される任意の他の視覚的検出技術を用い得る。カメラは、使用中に前記カメラの焦点を合わせることができるか、又はその後に焦点を合わせることができる画像を捕捉し得る、1つ以上の特徴を含み得る。いくつかの実施形態では、画像化機器は、2次元画像化、3次元画像化、及び/又は4次元画像化(経時的な変化の組み込み)を使用できる。画像化機器は、静的画像を捕捉し得る。前記静的画像は、1つ以上の時点において捕捉され得る。前記画像化機器は、ビデオ及び/又は動的画像も捕捉し得る。前記ビデオ画像は、継続的に、1つ以上の期間にわたり捕捉され得る。画像化機器及び/又は検出ユニットの任意の他の記載も適用され得る。
一実施例では、画像取り込み機器は、前記プランジャーの1つの端に配置され得る。いくつかの実施例では、前記画像取り込み機器は、前記プランジャーの最下端又は最上端に配置され得る。前記画像取り込み機器は、前記プランジャーと同軸であり得る。前記画像取り込み機器は、前記プランジャーと一体化されるか、又は前記プランジャーとは異なる部分であり得る。前記画像取り込み機器は、直接的に前記プランジャーと接触しても、又はしなくてもよい。いくつかの実施形態では、前記画像取り込み機器は、前記プランジャーとともに移動し得る。代替方法として、前記画像取り込み機器は固定されたままである一方、前記プランジャーが移動可能であり得る。前記画像取り込み機器は、図55B及び図55Cに提供されるように、光源が配置される位置に配置されるか、又は光源に隣接して又は前記光源の近位に配置され得る。
前記プランジャー及び/又はチップは、光学的に透過性の物質を含み得る。前記プランジャー及び/又はチップは、透明物質から作成され得る。前記プランジャー及び/又はチップは、所望の光学的性質を有するために形状付けされ得る。前記プランジャー及び/又はチップは、前記画像取り込み機器のレンズであることができる。前記プランジャー及び/又はチップの動作は、前記画像取り込み機器により捕捉される画像の焦点に影響しても、又はしなくてもよい。前記画像取り込み機器は、前記チップの長さに沿った縦断的方向に向けられることができる。代替方法として、前記画像取り込み機器は、前記チップの長さに垂直な横方向、又は任意の他の角度に向けられることができる。
いくつかの実施形態では、前記画像取り込み機器は、チップ中の流体の画像を捕捉する能力を有し得る。代替方法として、前記画像取り込み機器は、前記機器中で任意のサンプルの画像を捕捉する能力を有し得る。いくつかの実施形態では、前記画像取り込み機器は、前記チップの端に配置されたサンプルの画像を捕捉し得る。例えば、サンプルは、前記ピペット・ノズルに対向する前記チップの端に配置され得る。前記画像取り込み機器は、前記チップを通過して前記サンプルの画像を捕捉し得る。前記サンプルは、流体サンプル、組織サンプル、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他のサンプルであってよい。いくつかの実施形態では、前記画像取り込み機器は光源と連動して作動する。前記光源は前記サンプルを照明でき、そのことにより前記画像取り込み機器が前記サンプルの画像を捕捉することが可能になる。
プロセッサが、操作可能に、前記流体取扱い装置のチップに接続され得る。前記プロセッサは、前記流体取扱い装置中に、前記チップに付随するピペット・ヘッド中に、又は前記チップ自身の上に配置され得る。前記流体取扱い装置は、前記プロセッサからの指令に基づいて、前記取外し可能なチップの位置を変化及び/又は維持し得る。前記プロセッサは、前記流体取扱い装置上、又はその近傍の、環境条件(温度、湿度、又は蒸気圧等の)を測定するセンサーと接続されることができ、及びそのような条件を補償するか、又は最適化するために、前記流体取扱い機器を調整し得る。
一実施例では、複数のチップが提供されることができ、前記複数のうちの個々のチップ、前記チップ上に、及び/又は操作可能に前記チップに接続されたプロセッサを有し得る。いくつかの実施形態では、それぞれのチップはその上に、又は操作可能に接続されたプロセッサを有し得る。前記チップのプロセッサは、〜制御装置と、及び/又は相互に通信する能力を有し得る。例えば、第一の取外し可能なチップの第一のプロセッサは、第二の取外し可能なチップの第二のプロセッサと通信状態にあることができる。
いくつかの実施形態では、前記通信に基づいて、前記チップの位置が制御可能であり得る。前記チップの位置は、それらがピペット・ヘッドと係合している間は、制御可能であり得る。代替方法として、前記チップの位置は、それらがピペット・ヘッドから分離されている間は、制御可能であり得る。前記チップは、それらがピペット・ヘッドと係合している間、及び/又はそれらがピペット・ヘッドと分離されている間は、それらの位置を変化及び/又は維持する能力を有し得る。
チップは、1つ、2つ以上の開口部を含み得る。チップは、前記ピペット又は1つ以上のピペット・ノズルと連結できる、任意の有用な形状であり得る。チップは、円筒形、楕円形、正方形、“T”型形状、又は円形等の多くの形状を取り得る。単独のチップは、多重の亜区画又はウエルを有し得る。そのような亜区画は、さまざまな試薬等の有用な化学物質を収容するために使用され得る。試薬等の有用な化学物質は、前記チップ又はその亜区画上、又はそれらの中に、液体、固体、フィルム又は他の形態の任意のものとして、保管され得る。チップは、命令により放出され得る、試薬等の化学物質の小胞を含み得る(例えば、穴を開けられたときに)。チップは、試薬及び/又はサンプルのろ過等の、化学的及び物理的処理ステップのために用いられ得る。前記開口部の1つ以上は、バルブ等のスイッチを含み得る。一実施例では、チップは、2つの開口部を有することができ、それぞれの開口部は、埋め込まれた受動バルブを含み得る。埋め込まれた受動バルブ等のスイッチは、〜流体が、第一の開口部を通じて、及びチップ本体を通じて、及び第二の開口部を通じて、一方向に流れることを可能にする。前記流体は、前記チップの全体を通じて流れるか、又は前記チップの一部を通じて流れるために構成され得る。例えば、チップは、1つの開口部に流体が特定の方向に流れることを可能にする(例えば、流体が、前記チップ中に流れ吸引を可能にする一方、流体が前記チップから流出することを許容しないか、又は流体が前記チップから流出して分注を可能にする一方で、流体が前記チップ中に吸引されることを許容しない)スイッチを有し得る。前記バルブは、流体の流れの方向、流体の流れの強度、又はいずれかの流体が流れることを許容されるか否かを決定するために制御され得る。
前記流体取扱いシステムは、1つ以上の流体を同時に分注及び/又は吸引し得る。ある場合には、前記流体取扱いシステムは、複数の種類の流体を同時に、分注、吸引、及び/又は輸送し得る。前記流体取扱いは、1つ以上の同時のステップ又は検査のために、異なる流体を追跡及び取り扱うためのモジュール化された技法を提供し得る。多重用途の輸送
流体取扱い装置は、1つ以上の流体を分注する、吸引する、及び/又は移動するために有用である。前記流体取扱い装置は、非流体取扱い機能を含む、1つ以上の追加的な機能のためにも有用である。前記構成要素又はチップの接続は、前記流体取扱い機器が、1つ以上の非流体取扱い機能を実行する能力のある、ロボットとして機能することを可能にし得る。代替方法として、前記ピペットそれ自身が、1つ以上の作動機構の手段により、1つ以上のそのような非流体取扱い機能を実行するために用いられ得る。そのような非流体取扱い機能は、構成要素、ツール、キュベット本体、又はカートリッジ又は検査サンプル、若しくはその任意の構成要素等の他の物体を移動するための、力を移動する能力を含み得る。可撓性の支持体(本明細書に記載される)、又は広範囲の動作を可能にする他の構成と組み合わされたとき、前記装置は、前記機器中で、多重の次元において、又はその外側でさえ、そのような機能の実行を可能にし得る。
例えば、前記流体取扱い装置は、前記機器中で構成要素を1つの位置から別の位置に移動するために有用であり得る。移動され得る構成要素は、サンプル処理構成要素であり得る。サンプル処理のための構成要素は、サンプル調製ユニット又はその構成要素、検定ユニット及びその構成要素、及び/又は検出ユニット又はその構成要素であることができる。構成要素例としては、限定はされないが、チップ、容器、支持構造物、マイクロカード、センサー、温度制御機器、画像捕捉ユニット、光学部品、血球計算器、遠心分離機、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の構成要素が挙げられる。
前記流体取扱い装置は、サンプル処理構成要素を拾上げることができる。前記流体取扱い装置は、前記サンプル処理のための構成要素を、前記機器の異なる位置に移動し得る。前記流体取扱い装置は、前記サンプル処理のための構成要素を、前記機器中のその新しい位置で降ろし得る。
前記流体取扱い装置は、モジュール中で、サンプル処理構成要素を移動する能力を有し得る。前記流体取扱い装置は、前記モジュールに拘束されても、又はされなくてもよい。代替方法として、前記流体取扱い装置は、モジュール間で、サンプル処理構成要素を、移動する能力を有することができ、及び単独のモジュールに拘束されなくてもよい。ある場合には、前記流体取扱い装置は、ラック中のサンプル処理構成要素及び/又はラックに拘束され得るサンプル処理構成要素を移動する能力を有し得る。代替方法として、前記流体取扱い装置は、ラック間でサンプル処理構成要素を移動する能力を有することができ、及び単独のラックに拘束されなくてもよい。
流体取扱い装置は、サンプル処理のための構成要素を、さまざまな機構を用いて、拾上げて、及び移動し得る。例えば、前記サンプル処理構成要素は、1つ以上の前記ピペット・ヘッドと、前記サンプル処理構成要素の特徴との間の圧入を用いて拾上げられることができる。例えば、ピペット・ノズルは、圧入配置によりチップと連結し得る。同一の圧入配置が、ピペット・ノズル、及び前記サンプル処理構成要素の特徴が、係合することを可能にする。代替方法として、前記圧入連結は、前記流体取扱い装置の任意の他の部分、及び前記サンプル処理構成要素の間で生じ得る。ある場合には、前記サンプル処理構成要素の圧入特徴は、前記流体取扱い装置に遭遇するために、突出し得る。前記サンプル処理構成要素の圧入特徴は、前記流体取扱い装置の圧入部分に相補的な形状を有し得る。
連結機構の別の実施例は、吸引機構等の圧力により駆動される機構である。前記サンプル処理構成要素は、1つ、2つ以上の前記ピペット・ヘッドにより提供される吸引を用いて拾上げることができる。前記吸引は、1つ以上のピペット・ヘッドにより提供され得る、前記プランジャー内部の作動、又は前記流体管路に連結された陰圧源により提供され得る。吸引を提供する前記ピペット・ヘッドは、前記サンプル処理構成要素の任意の部分と接触し得るか、又は前記サンプル処理構成要素の特定の特徴と接触し得る。前記サンプル処理構成要素の特徴は、前記流体取扱い装置と遭遇するために、突出しても、又はしなくてもよい。
連結機構の追加的な例は磁気的機構であり得る。流体取扱い装置は、前記サンプル処理構成要素の磁石と連結するために、オン状態にされる磁石を含み得る。前記磁石は、前記サンプル処理構成要素を降ろすことが望まれるときに、オフ状態にされ得る。接着剤、フック及びループ・ファスナー、ネジ、又はロック及び溝構成を含むが、それらには限定されない当技術分野で周知の追加的な機構が用いられ得る。
いくつかの実施形態では、前記サンプル処理構成要素を降ろすことを支援するために、構成要素取外し機構が提供され得る。代替方法として、分離された構成要素取外し機構は不要であり得る。ある場合には、チップ取外し機構が、構成要素取外し機構として用いられ得る。別の実施例では、プランジャーが、構成要素取外し機構として用いられ得る。代替方法として、別個の構成要素取外し機構が提供され得る。構成要素取外し機構は、重力、摩擦、圧力、温度、粘度、磁性、又は任意の他の原理を用い得る。共有されたリソースとして、必要時に、前記ピペット又はロボットに利用可能な、大量のチップが、前記機器中で保存され得る。チップは、必要な時に使用されるために、ホッパー、カートリッジ、又は弾帯中に保存され得る。代替方法として、チップは、スペースを節約するために、前記機器中で、入れ子様式で保存され得る。別の実施形態では、モジュールは、余分なチップ又は任意の他の必要とされるリソースを、前記機器中の共有されたモジュールとして提供するために構成され得る。
前記流体取扱い装置は、前記サンプル処理構成要素と、任意の数の連結により連結し得る。例えば、前記流体取扱い装置は、前記サンプル処理構成要素と、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上の連結で。連結し得る。前記連結のそれぞれは、同一の種類の連結であるか、又はさまざまな連結の(例えば、圧入、吸引、磁性等)組合せであり得る。前記連結の数及び/又は種類は、前記サンプル処理構成要素に応じることができる。前記流体取扱い装置は、1つの種類の連結部分、又は多数の種類の連結部分を有し得る、サンプル処理構成要素と連結させるために構成され得る。前記流体取扱い装置は、単独の種類のサンプル処理構成要素を、拾上げ及び/又は移動するために構成され得るか、又は多数の種類のサンプル処理構成要素を拾上げ及び/又は移動するために構成され得る。前記流体取扱い装置は、さまざまなチップの適用に支援されて、前記サンプル処理構成要素のために、又は前記サンプル処理構成要素とともに、物理的及び化学的処理ステップを含むさまざまなサンプル処理任務を促進し得るか、又は実行し得る。
図52は、サンプル処理構成要素を運搬するために用いられる、流体取扱い装置の実施例を提供する。前記サンプル処理構成要素はキュベット運搬体5210であり得る。前記キュベット担体は、前記流体取扱い機器と連結するために構成され得る、1つ以上の連結特徴5212を有し得る。いくつかの実施形態では、前記連結特徴は、前記流体取扱い機器のピペット・ノズル5220に接触し得る。複数の連結特徴は、複数のピペット・ノズルに接触し得る。
いくつかの実施形態では、チップ取外し機構5230は、前記キュベット担体を前記ピペット・ノズルから取り外すために有用であり得る。複数のチップ取外し機構が、同時に又は順々に作動され得る。
図53は、サンプル処理構成要素を運搬するために有用である流体取扱い装置の側面図を示す。キュベット担体5310は、前記流体取扱い装置と連結し得る。例えば、ノズル5320は、前記キュベット担体と係合し得る。前記ノズルは、同一の形状及び/又は構成を有し得る。代替方法として、前記ノズルは変化する構成を有し得る。前記キュベット担体は、前記ノズルを受入れるために構成される1つ以上の相補的な形状5330を有し得る。前記ノズルは、摩擦及び/又は真空の助けにより前記担体と係合され得る。前記ノズルは、空気置換式ピペットのためのものであり得る。
前記キュベット担体は、1つ以上のキュベット5340、又は他の種類の容器と連結し得る。前記キュベットは、図70A〜Bに示されるような構成を有し得る。
前記流体取扱い装置は、一連の接続された容器とも連結し得る。そのような構成の1つが図69に示され、前記流体取扱い装置は、容器の細長い一片を拾上げるために、拾上げポート6920と連結し得る。
いくつかの実施形態では、さまざまな処理及び分析的機能のためのピペットと連結するミニ容器が提供される。前記さまざまな処理及び分析機能は、ある場合には、ポイント・オブ・サービスの位置で実行され得る。拾上げ連結部
流体取扱い機器は、チップ又は任意の他の構成要素と連結するために構成され得る。以前に言及したように、流体取扱い機器は、ピペット・チップに圧入できるピペット・ノズルを含み得る。それらに限定はされないが、磁気的、スナップ嵌合、フック及びループファスナー、伸縮素材、結び付け、滑り機構、係止機構、クランプ、作動された機械的構成要素、及び/又は接着剤を含む、追加的な機構が、チップ又は他の構成要素を前記流体取扱い機器に接続するために用いられ得る。構成要素又はチップの接続は、前記流体取扱い機器が、1つ以上の流体取扱い又は非流体取扱い機能を、実行する能力を持つロボットとして機能することを可能にし得る。そのような機能は、ツール又はカートリッジ等の他の物体を移動するための、力を移動する能力を含み得る。可撓性の支持体(上述のように)と組み合わされたときに、前記機器は、広範囲の動作にわたるそのような機能を実行することを可能にし得る。
ピペット・ノズルは、単独のチップ及び/又は容器を連結させる能力を有し得る。例えば、特殊なピペット・ノズルは、特定のチップ及び/又は容器と連結するために構成され得る。代替方法として、単独のピペット・ノズルは、複数のチップ及び/又は容器を連結させる能力を有し得る。例えば、前記同一のピペット・ノズルは、大きな及び小さなピペット・チップ及び/又は容器の両方を連結させる能力を有し得る。ピペット・ノズルは、異なる構成、寸法、容積、最大容積、材料、及び/又はサイズを有する、チップ及び/又は容器を連結させる能力を有し得る。
一実施例では、1つ以上の回転機構。そのような回転機構はチップをピペット・ノズルにねじ留めすることを含み得る。そのようなねじ留め機構は、外部ねじ及び/又は内部のねじを使用できる。図59は、ねじ機構の実施例を含む。ピペット・ノズル5900が提供され得る。チップ5910は、前記ピペット・ノズルに結合するために構成され得る。前記チップは、直接的に、又は連結部5920を介して前記ピペット・ノズルに接続され得る。いくつかの実施形態では、前記連結部は、ナット又は他のコネクターであり得る。前記連結部5920は、圧入、ねじ、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の接続機構を含む任意の様式で、前記ピペット・ノズル5900に接続され得る。同様に、前記連結部5920は、前記チップ5910に、圧入、ねじ、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の接続機構により接続され得る。
一実施例では、ピペット・チップ5910は外部ねじ斜面5930を有し得る。ナット等の、連結部5920は〜a相補的な内部のねじ斜面5940を有し得る。代替的な実施形態では、前記ピペット・チップは内部のねじ斜面を有することができ、及びナット等の前記連結部は、相補的な外部ねじ斜面を有し得る。前記ピペット・チップは、前記連結部の内部部分にねじ留めされる能力を有し得る。前記ピペット・チップの外表面の一部は、前記連結部の内表面に接触し得る。
代替的な実施形態では、前記ピペット・チップは前記連結部の外部部分の上にねじ留めされる能力を有し得る。前記ピペット・チップの内表面部分は、前記連結部の外表面に接触し得る。そのような実施形態では、連結部は、外部ねじ斜面をその外表面に、及び/又は内部のねじ斜面をその外表面に有し得る。前記ピペット・チップは、相補的な内部のねじ斜面を内部の表面に、又は相補的な外部ねじ斜面を内部の表面に、それぞれ有し得る。
追加的な実施形態では、前記チップ表面の一部が、連結部に埋め込まれることができるか、又は前記連結部の一部が前記チップに埋め込まれ得る。
前記ピペット・ノズルの一部分は前記連結部中にあり得るか、又は前記ピペット・ノズルの一部が、前記連結部の外部にあり得る。いくつかの実施形態では、前記ピペット・ノズル表面の一部が前記連結部の一部に埋め込まれることができるか、又は前記連結部表面の一部が、前記ピペット・ノズルの一部に埋め込まれ得る。
ピペット・ノズル5900は、1つ以上のフランジ5950又は他の表面特徴を有し得る。表面特徴の他の例は、溝、突起、隆起、又はチャネルを含み得る。前記フランジは、チップ5910のフランジ台座に適合し得る。前記フランジは、回転を防止するために、前記フランジ台座に適合し得る。この連結部は、いったん前記チップが、適正にねじ留めされると、前記連結部及びチップの回転を防止するために構成され得る。
本発明の代替的な実施形態では、連結部5920は不要である。チップは、ピペット・ノズル中に直接的にねじ留めされる。前記チップは、前記ノズルの上、又は前記ノズルの内側に直接的にねじ留めされる。前記チップの外表面は、前記ノズルの内表面に接触できるか、又は前記チップの内表面は、前記ノズルの外表面に接触できる。代替的な実施形態では、前記チップ表面の一部が、ピペット・ノズル中に埋め込まれることができるか、又はピペット・ノズル表面の一部が、チップ中に埋め込まれ得る。
チップは1つ、2つ以上の外部ねじ斜面を有し得る。任意の数の外部ねじ斜面提供され得る。1、2、3、4、5、6、7、8個以上のねじ斜面が提供され得る。前記ねじ斜面は外部ねじ斜面、内部のねじ斜面、又はその任意の組合せであってよい。前記ねじ斜面は、放射状に等間隔で離れて配置され得る。ピペット・チップは1つ、2つ以上のフランジ台座を有し得る。1、2、3、4、5、6、7、8個以上のフランジ台座が提供され得る。前記フランジ台座は、放射状に等間隔で離れて配置され得る。代替方法として、前記フランジ台座の間隔は異なってよい。前記フランジ台座は、ねじ斜面が、ピペット・チップの1つの端に到達する位置で放射状に配置される。代替方法として、前記フランジ台座は、前記ねじ斜面との関係において、任意の位置に配置され得る。
ピペット・ノズルは1つ、2つ以上のフランジ、又は本明細書の他の部分に記載される他の表面特徴を有し得る。1、2、3、4、5、6、7、8個以上のフランジが提供され得る。前記フランジは、放射状に等間隔で離れて配置され得る。代替方法として、前記フランジ間の間隔は異なってよい。フランジは、フランジ台座に適合するために構成され得る。いくつかの実施形態では、フランジ及びフランジ台座の間に一対一の対応関係が提供され得る。第一のフランジが第一のフランジ台座に適合でき、及び第二のフランジが第二のフランジ台座に適合できる。前記フランジ台座は、前記フランジに相補的な形状を有し得る。いくつかの実施形態では、前記フランジは、同一の形状を有することができ、及び前記フランジ台座は任意のフランジに適合し得る。代替方法として、特定のフランジ台座が特定のフランジに適合し得るように、前記フランジは、異なる形状及び/又は構成を有し得る。
代替的な実施形態では、1つ以上のフランジがピペット・ノズル中に提供され得る。相補的なフランジ台座が、ピペット・ノズル上に形状付けされ得る。
フランジはフランジ台座に圧入され得る。前記フランジ及びフランジ台座の接続は緊密である。代替方法として、フランジがフランジ台座から滑り出ることができるように、フランジ及びフランジ台座の間の接続は緩くてよい。
図60は、本発明の一実施形態により提供されるノズルとチップの連結部の追加的な実施例を提供する。前記拾上げ及び連結部は、ボールペン型の構成において用いられる、1つ以上の特徴、特性、又は方法を用い得る。ノズル6000は、チップ6002と当接するために構成され得る、1つ以上の拾上げ鉤爪6004は前記チップを拾上げるために構成され得る。前記拾上げ鉤爪は、1つ以上の鉤爪歯6006又は前記チップを把握するか、又は拾上げ得る他の構成要素を有し得る。
ある場合には、カラー6008は、前記拾上げ鉤爪6004の上に嵌合し得る。鉤爪歯6006は前記カラーの外側に延伸し得る。前記カラーは鉤爪圧縮直径6010を有し得る。前記鉤爪は、前記拾上げカラーの中を滑動し得る。従って、前記歯は、前記カラーから異なる量で延伸する。前記鉤爪圧縮直径は、前記歯を相互に圧迫し得る。このことが、前記カラーが前記歯を越えて滑動するときに、前記歯が前記チップ等の物体を把握することを可能にする。
ラチェット機構6012が提供され得る。前記ラチェット機構は、前記鉤爪の一部を越えて滑動し得る。1つ以上の鉤爪ピン6014が前記鉤爪を前記ラチェット中に誘導する。例えば、前記鉤爪ピンは、前記鉤爪が前記ラチェットの周囲を滑動するよりも、前記ラチェットに沿って縦方向に移動させ続ける。
前記鉤爪に沿って、縦断的方向に力を提供することを支援する、鉤爪ばね6016が提供され得る。ある場合には、前記ノズルが縦断的方向に移動することを可能にし得る、ノズルばね6018が提供され得る。前記ノズルばねは、随意的に前記鉤爪ばねよりも小さな直径を有する。前記鉤爪ばねは、前記ノズルの外側部分を包むことができる。1つ以上のキャップ6020が提供され得る。
前記ノズル6000、鉤爪6004、カラー6008、キャップ6020及び付随する部分を含む拾上げ組立品は、チップ6002に接近し得る。前記組立品は前記チップに拾上げ係合するために、下方に押される。前記鉤爪の1つ以上の歯6006が、前記チップの縁を捕捉し得る。前記カラーは、前記歯を前記チップに対して圧縮するために、部分的に前記歯を越得る。拾上げ圧迫ステップにおいて、前記カラーは、前記歯により更に前記チップの周囲を締め付けるために更に下へ滑動する。
前記組立品は、次いで引き上げられ得る。拾上げ係止ステップにおいて、前記歯は前記チップの縁を捕まえることができる。前記ノズルは、前記チップを前記歯に押し付け、密封を形成する。前記全体の組立品が、ピペット操作機能において用いられ得る。例えば、前記ピペット及び接続されたチップは、流体を吸引、分注、及び/又は移動し得る。前記ピペット操作機能の間、前記鉤爪は前記カラー中に係止される。
降下係合ステップにおいて、前記チップを取除くために、前記組立品は押し下げられ得る。降下引き離しステップでは、前記組立品が吊り上げられることができ、前記鉤爪に対し、前記カラーは滑り上がり、前記歯が前記チップの周りで緩められることを可能にする。前記全体の組立品が吊り上げられることができる一方、前記チップは下方に留まり、それにより前記チップを前記拾上げ組立品から分離する。
図61は、ねじにより、拾上げる結合部の内部の実施例を示す。チップ6100は、前記ピペットのねじ部分6110にねじ留めされ得る。前記部分は、ピペット・ノズル又は前記チップ及びピペット・ノズルの連結部であり得る。前記チップは、1つ以上のフランジ6120又は他の表面特徴を含み得る。本明細書の他の部分に記載される、任意の数又は構成のフランジが提供され得る。前記フランジは、前記チップをねじ部分の周りで回転させ得る、1つ以上の機構と係合し得る。代替方法として、前記ねじ部分は、前記チップが、随意的に前記フランジを用いて適切な位置に保持され固定されている間に回転し得る。前記ねじ部分は、前記チップ中でねじ留めし得る1つ以上のねじ6130を含み得る。代替方法として、前記チップは、その外表面に、1つ以上のねじを含むことができ、及びこれらのねじは、前記ねじ部分にねじ留めされる。前記ねじ部分は、1つ以上の流体管路6140を含み得る。前記流体管路は、前記チップの内部6150と流体連結され得る。
図62は、O−リングチップによるピックアップの実施例を図示する。チップ6200は、ピペット・ノズル6210により拾上げられることができる。前記チップの一部は、前記ノズル中の一部分に嵌合し得る。例えば、前記チップの外表面の一部は、前記ノズル内部の表面に接触し得る。代替方法として、前記ノズルの一部分は、前記チップ中に一部分に嵌合し得る。例えば、前記チップの内部の表面の一部は、前記ノズルの外表面と接触し得る。
前記ノズルは、前記チップ6200に接触し得る1つ以上のO−リング6220を有し得る。前記O−リングは、弾性物質から形成され得る。前記O−リングは、前記ピペット・ノズルの外周の周囲に提供され得る。代替方法として、前記ピペット・ノズルの全体の外周には提供されなくてもよい弾性物質が提供され得る。例えば、前記ピペット・ノズル中に、1つ以上の間隔において1つ以上のゴムボール又は同様の弾性突起が提供され得る。前記ピペット・ノズルは、その中に1つ以上のO−リングが嵌合できる1つ以上の溝を有し得る。代替方法として、前記チップはその外表面に、その中に1つ以上のO−リング又は他の物質が嵌合できる1つ以上の溝を有し得る。
高摩擦及び/又は可撓性の物質が、前記ノズルの一部分及び/又はチップの間に提供され得る。このことが、前記チップが前記ノズル中に圧入されることを可能にするか、又は前記ノズルにとっては、前記チップ中に圧入されることを可能にする。ある場合には、前記ノズル及びチップの両方はO−リング又は同様の物質を有し得る。O−リングは、前記チップ及びノズルの間の流体密封を確実にし得る。
前記ピペット・ノズルは内部の棚又はフラットバック6230を有し得る。前記フラットバックは、適切な位置にチップを座らせる物理的な滞在位置を提供し得る。
図63は、拡大する/収縮するスマート材料チップのピックアップの実施例を提供する。チップ6300は、ピペット・ノズル6310により拾上げられ得る。前記チップの一部分は、前記ノズルの一部分の中に嵌合し得る。例えば、前記チップの外表面一部分は前記ノズルの内表面に接触し得る。代替方法として、前記ノズルの一部分は前記チップの一部分中に嵌合し得る。例えば、前記チップの内表面の一部分は、前記ノズルの外表面に接触し得る。
前記ノズルは、それぞれ磁場又は電場の影響下にあるときに収縮する、磁歪又は電歪スマート材料により作成されたカラーを含み得る。電磁的コイル、磁場操作、又は発電電源が、前記材料の収縮及び拡張を制御するために、組み込まれる。
チップを拾上げるために、前記ノズルは、前記チップの周囲を下降することができ、及び前記カラーが活性化され、収縮し、前記チップを把握することをもたらす。前記カラーは、前記チップをきつく把握し得る。前記カラーの収縮は、緊密な流体密封を作るために十分に前記チップをきつく把握し得る。前記チップを解放するために、前記カラーが拡大して前記チップを解放するために、不活性化され得る。
前記ピペット・ノズルは内部の棚又はフラットバック6320を有し得る。前記フラットバックは、適切な位置にチップを座らせる物理的な滞在位置を提供し得る。
代替的な実施形態では、前記ノズルのスマート材料は、前記チップの一部分に挿入され得る。前記材料は、活性化されることができ、前記物材料が拡大し、及び前記チップを内側から把握することをもたらす。前記材料は不活性化されることができ、前記材料は収縮し、前記チップを解放することをもたらす。
図64は、拡大/収縮するエラストマー偏向チップのピックアップの実施例を提供する。チップ6400は、ピペット・ノズル6410により拾上げられ得る。前記チップの一部分は、前記ノズルの一部分の中に嵌合し得る。例えば、前記チップの外表面の一部分は、前記ノズルの内表面の一部に接触し得る。代替方法として、前記ノズルの一部分は、前記チップの一部分の中に嵌合し得る。例えば、前記チップの内表面の一部は、前記ノズルの外表面に接触し得る。
前記ノズルは、剛体の物質6420及び弾性物質6430を含み得る。前記剛体の物質は、剛体のブロック又は固体物質であってよい。前記チップは、前記弾性物質により取り囲まれることができる。前記剛体のブロックは、前記チップを取り囲む前記弾性物質の上に横たわる。
駆動装置が、前記剛体のブロック6420を圧縮できる力6440を提供し得る。前記剛体のブロックは、前記チップに押し付けられる。前記剛体のブロックを圧迫することは、前記エラストマー6430を圧縮することができ、前記エラストマーの内部のチャンバーを収縮させ得る隆起効果をもたらす。前記内部のチャンバーを収縮させることは、前記エラストマーが、安全に前記チップ6400を把握することをもたらし得る。前記エラストマーを第一の方向(例えば、前記チップ方向に)に圧縮することは、前記エラストマーが第二の方向(例えば、前記チップ方向に垂直に)に拡大することをもたらすことができ、前記エラストマーの前記チップの周囲での圧縮をもたらす。
前記チップを外すために、前記力6440が取除かれることができ、それにより前記剛体のブロックが、チップから立ち去ることをもたらし、前記エラストマーを圧縮状態から解放させることができる。
図65は、真空グリッパーチップのピックアップの実施例を提供する。大きなヘッド6502を有するチップ6500が提供され得る。前記大きなヘッドは、大きな平坦な表面領域を有し得る。
前記チップは、ノズル6510に係合し得る。前記ノズルはその中に1つ以上のトンネル6520を有し得る。ある場合には、前記ノズルを貫通する、1、2、3、4、5、6、7、8個以上のトンネルが提供され得る。前記トンネルは、放射状に等間隔、又は異なる間隔で離れて配置される。前記トンネルは、同一又は異なる直径を有し得る。トンネルの第一の端圧力源に連結され得る一方、前記トンネルの第二の端は、前記チップのヘッド6502に対面する。前記圧力源は、陰圧源であってよい。トンネルは、より低い圧力領域と連結されることができ、吸引力を生成し、前記チップの平坦なヘッドに作用を及ぼす。前記吸引力は前記チップを前記ノズルに固定するための上向きに作用する牽引力を提供し得る。
いくつかの実施形態では、O−リング6530が提供され得る。前記O−リング又は他の弾性部材は、ノズル及び前記チップのヘッドの間に配置され得る。前記O−リングを受入れるために、1つ以上の溝又は棚が、前記ノズル及び/又はチップ中に提供され得る。前記O−リングは、前記ノズル及びチップの間に密封が形成されることを可能にし得る。このことは、前記ノズル内の流体管路6540及び前記チップ内の流体管路6550の間に流体の緊密な密封を提供し得る。
前記ノズルから前記チップを外すために、前記トンネルは、前記陰圧の吸引圧力源から取り外され得る。代替方法として、前記圧力源それ自身が、切られることができる。
そのようなノズル−チップ接続及び連結は、例示の手段としてのみ提供される。追加的なチップ−ノズル連結、及び/又は本明細書に記載されるもの変動若しくは組合せが実施され得る。いくつかの実施形態では、ピペットの1つ以上の構成要素が、交換可能であるために構成され得る。そのような構成は、付け加えるべき異なる機能性を持つか、又は前記ピペット上で交換されるべき、将来のバージョンのピペットの構成要素(例えば、ノズル)を許容し得る。モジュール式流体取扱い
いくつかの実施形態では、本明細書の他の部分に記載される、1つ以上の流体取扱い装置の構成は、モジュール式の様式で実行され得る。例えば、モジュール式の形式にある1つ以上のピペット・ヘッドが提供され得る。いくつかの実施形態では、単独のピペット・モジュールは、単独のピペット・ヘッド及び/又はその上のノズルを有し得る。代替方法として、単独のピペット・モジュールは2、3、4、5、6個以上のピペット・ヘッド及び/又はその上のノズルを有し得る。多重ヘッド構成を形成するために、ピペット・モジュールが相互に積み重ねられることができる。個々のピペット・モジュールは、取外し可能、置換可能、及び/又は交換可能である。個々のピペット・モジュールのそれぞれは、同一の構成又は異なる構成を有し得る。ある場合には、異なる機能性を提供するために、異なるピペット・モジュールが、他のものに交換され得る。本明細書に記載されるピペット・モジュールも、“ピペット・カード”、“カード”、又は“ピペット・ユニット”と称される。
図66は、本発明の一実施形態によるピペット・モジュールの実施例を提供する。前記ピペット・モジュールは支持体6610に取付けられたピペット本体6600を含み得る。前記支持体は1つ以上のガイドロッド6612、軌道、ねじ、又は同様の特徴を含み得る。前記ピペット本体は、前記ガイドロッド又は同様の特徴に沿って滑動し得る。本明細書におけるガイドロッドの任意の記載は、前記ピペット本体の動作を誘導し得る、任意の他の特徴にも適用される。ある場合には、前記ピペット本体は、前記ガイドロッドに沿った前記支持体に対して上方及び/又は下方に移動し得る。
ある場合には、前記支持体は、親ねじ6614を更に含み得る。前記送りねじは、前記ピペット本体の作動連結部6602と相互作用し得る。前記送りねじが回転し、前記作動連結部が前記ねじの歯に係合することができ、及びそれに対応して前記ピペット本体が上方へ、又は下方へ移動するために、前記作動連結部は前記送りネジに接触できる。いくつかの実施形態では、前記作動連結部は、ばねにより留められている屈曲部であってよい。前記ばねを装備した屈曲部は、前記ねじに対して付勢され、それにより強い可撓性のねじとの接触を提供する。前記ばねを装備した屈曲部は、厳密な運動学的な拘束のために構成され得る。作動機構に応えて前記ねじは回転し得る。いくつかの実施形態では、前記作動連結部は、磁石の手段により、前記ピペットピストンに接続されることができ、摩耗を制限し及び前記機構の寿命を延長するために、十分な度合いの自由を与得る。いくつかの実施形態では、前記作動機構は、本明細書の他の部分に記載される任意のモーターを含み得るモーターであってよい。前記モーターは、前記ねじに直接的に接続され得るか、又は連結器を介して接続され得る。前記作動機構は、制御装置からの1つ以上の指示に応えて移動し得る。前記制御装置は、前記ピペット・モジュールの外部にあることができるか、又は前記ピペット・モジュール上に局所的に提供され得る。
前記ピペット本体6600はシャーシを含み得る。前記シャーシは、随意的にシャトル・クラムシェル・シャーシであってよい。ノズル6620が前記ピペット本体に接続され得る。前記ノズルは、前記ピペット本体から延伸し得る。いくつかの実施形態では、前記ノズルは、前記ピペット本体から下方に延伸し得る。前記ノズルは、前記ピペット本体に対し、固定された位置を有し得る。代替方法として、前記ノズルは、前記ピペット本体から延伸及び/又は後退し得る。前記ノズルはその中に流体管路を有し得る。前記流体管路はピペット操作ピストンに接続され得る。本明細書の他の部分に記載されるプランジャー、圧力源、又は流体管路の任意の記載は、モジュール式ピペットにおいて用いられ得る。いくつかの実施形態では、前記ピペット本体は、モーター6630、歯車列(gear train)、バルブ6632、送りネジ、磁気的ピストン取付けブロック、ピストン空洞ブロック、及びバルブ・マウント6634、及び/又は他の構成要素を支持し得る。本明細書に記載される1つ以上の前記構成要素が、前記ピペット本体のシャーシ中に提供され得る。
前記ピペット本体は、ガイドレール6640を更に含み得る。前記ガイドレールは、前記ピペットの一部が前記ピペット本体に対して移動することを可能にし得る。一実施例では、前記ピペット・ノズルは、前記ピペット本体に対して上又は下に移動できる。前記ピペット・ノズルは、前記ガイドレールに沿って移動し得る内部の組立品に接続され得る。いくつかの実施形態では、前記ガイドレール6640は、前記ピペット本体が回転することを防止し得る別の機構と連結するために構成され得る。前記ガイドレールは、約前記ガイドロッドの回転を抑制し得る外部シャーシにより拘束され得る。
図67Aは、完全な分注位置において、後退されたシャトルを有するモジュール式ピペットの実施例を示す。ピペット本体6700は、支持体6710に対して上方の位置にあり得る。前記ピペット本体は、送りねじ6714と係合し得る、作動連結部6702を含み得る。シャトルが後退されたとき、前記作動連結部は、前記送りネジの最上部にあることができる。前記マウントは、前記ピペット本体を、前記マウントに対して誘導することを支援し得るガイドロッド6712を有し得る。
図67Bは、完全な分注位置にある、降下されたシャトルを有するモジュール式ピペットの実施例を示す。ピペット本体6700は、支持体6710に対して下方の位置にあり得る。前記ピペット本体は、送りねじ6714と係合し得る、作動連結部6702を含み得る。シャトルが降下されたとき、前記作動連結部は、前記送りネジの最下部にあることができる。前記マウントは、前記ピペット本体を、前記マウントに対して誘導することを支援し得るガイドロッド6712を有し得る。
前記マウントは、完全に後退された、完全に降下された、又はその間の任意の位置を有し得る。前記ねじは、前記ピペット本体が、前記マウントに対し、上昇するか、又は低下することをもたらすために。回転し得る。前記ねじは、前記ピペット本体が上昇することをもたらすために、第一の方向に回転でき、及び前記ピペット本体が降下することをもたらすために、第二の方向に回転できる。前記ねじは、前記ピペット本体の位置を提供するために、任意の点において回転を停止できる。前記ピペット本体は前記ノズルとともに降下でき、より少ない相対的な動きにより、より大きな複雑性を可能にする。
流体取扱いシステムにおいて、複数のピペット・モジュールが提供され得る。前記ピペット・モジュールは、ブレード構成を有し得る。それぞれのノズルが、独立して機能し得るか、又は移動し得る、ピペッティング・システムを作成するために、任意の数のブレードが、モジュール式様式において、並んで積み重ねられることができるように、薄いブレード形状因子が提供され得る。単独のブレードは、特定の操作のために選択される多重のツール(ノズル、エンドエフェクター等)を含むことができ、それにより前記全体の組立品に必要なスペースを最小化する。いくつかの実施形態では、ブレードは、容器及び/又はカートリッジに保持されるサンプル及び/又は試薬のために、冷凍庫、冷蔵庫、加湿器、及び/又はインキュベーターとしても機能し得る。
前記複数のピペット・モジュールは、相互に隣接して配置されても、又はされなくてもよい。いくつかの実施形態では、多重ヘッド・ピペット構成を形成するために、前記ピペット・モジュールは狭く、及び相互に積み重ねられることができる。いくつかの実施形態では、ピペット・モジュールは1μm、5μm、10μm、50μm、100μm、300μm、500μm、750μm、1mm、1.5mm、2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、1cm、1.5cm、2cm、3cm、又は5cm以下の幅を有し得る。任意の数のピペット・モジュールが一緒に配置され得る。例えば、1つ以上の、2つ以上の、3つ以上の、4つ以上の、5つ以上の、6つ以上の、7つ以上の、8つ以上の、9つ以上の、10以上の、12以上の、15以上の、20以上の、25つ以上の、30以上の、50以上の、70以上の、100以上のピペット・モジュールが、一緒に配置され得る。追加的なピペット・モジュールが、離れて又はともに配置されることができ、及びそれらは随意的に異なる寸法及び能力を有する異なるノズルを有し得る。
前記離れたピペット・モジュールは、相互に隣接して配置されることができ、及びそれらは、相互に接続されても、又はされなくてもよい。前記一緒に配置されたピペット・モジュールは、支持体を共有しても、又はしなくてもよい。前記ピペット・モジュールのピペット本体は、相互に独立して、前記ピペットのマウントに対して上下に移動可能である。前記ピペット・モジュールのノズルは、他のピペット・モジュールに対して独立して延伸及び/又は後退し得る。いくつかの実施形態では、共通の支持部の上に複数のピペット・モジュールを含むピペットは、前記ピペット・モジュールの任意の1つが他のピペット・モジュールの1つ以上により接触されるものと機器内の同じ位置に接触できる能力を有するために構成され得る。例えば、万一ピペット・モジュールが、機能しなくなった場合の予防措置としてこの構成は望ましく、及び共通支持部上の別のピペット・モジュールが、機能しないピペットを引き継ぐために望ましくなる。
前記さまざまなピペット・モジュールは同一又は異なる構成を有し得る。前記ピペット・ノズルは、同一又は異なることができる。前記ピペット・モジュールは、多数の種類のチップ又は特殊化されたチップと連結する能力を有し得る。前記ピペット・モジュールは、同一又は異なる度合いの感度又は変動係数を有し得る。前記ピペット・モジュールは、流体の吸引及び/又は分注を制御するために同一又は異なる機構(例えば、空気置換式、容積式、内部のプランジャー、垂直のプランジャー、水平のプランジャー、圧力源)を有し得る。前記ピペット・モジュールはチップを拾上げるか、又は取除くために同一又は異なる機構(例えば、圧入、ねじ込み、スマート物質、弾性物質、クリック嵌合、又は本明細書の他の部分又は記載される任意の他の連結又は別の方法による連結)を有し得る。
モジュール式ピペットは、複数の機能に分解され得る動作を有し得る。例えば、動作は、(1)流体を吸引及び分注するための、ピストン及びピストンブロックの(z)方向への動作、及び(2)さまざまな高さにおいて前記ピペット・モジュールが、物体と係合するため、及び(xy)方向に動くときに空間距離を提供するための、シャトル組立品の(z)方向への動作。いくつかの実施形態においては、前記(z)方向は、垂直方向であり、及び(xy)方向は水平方向であり得る。前記ピストン及びピストンブロックの動作は、前記シャトル組立品の動作に対して平行であり得る。代替方法として、前記ピストン及びピストンブロックの動作は、非平行及び/又は垂直であり得る。他の実施形態においては、前記ピストン及びピストンブロックの動作及び/又は前記シャトル組立品の動作は、水平であり得るか、又は任意の他の配向を有し得る。
ピストン動作は、例えば、図66に図示されるような、歯車列及び水平に積み重ねられる送りねじの使用による、非常に小型で平坦なパッケージにおいて達成される。定荷重ばね、圧縮ばね、又は波型ばねが、この組立品の中での反動を除去するために用いられ、従って、吸引及び分注に対する、顕著に改良された正確度/精度を提供し得る。それぞれの個々の構成要素の位置又はサイズに不正確度があっても、前記組立品が正確に作動できるために、前記システムは、精密又は非常に正確な、さまざまなばねによる運動学的な拘束を使用できる。
直接的にチップ、ノズル、又はピストンと相互作用する、全ての構成要素は、単独の“シャトル組立品”に取付けられ、及びこの全体の組立品が1個として移動し得る。図66に示されるように、前記シャトル組立品は、ピペット本体6600を含み得る。前記さまざまな構成要素が、ノズルだけが移動するだけの従来のピペットとは区別しやすい、シャトル組立品とともに移動し得る。この設計は、複雑な連結又はいくつかの部品の間での相対的な動作を必要とせずに、これらの構成要素と重要なピストン/ノズル領域の単純な剛体接続を可能にする。それは、将来の構成要素及び機能性が、その上で統合されるための拡張可能な“プラットフォーム”も提供する。
前記ピストンは、空洞内に収納され得る。前記ピストンが収納される空洞は、単独の金属の一片から切り出され、及び任意のバルブ又はノズルが、このブロックに直接的に取付けられ得る。このことは、前記ピペット操作活動に直接的に含まれる、構成要素の取付けを単純化することができ、及びわずかな未使用容積を持った信頼できる気密密封を提供し得る。このことは、ピペッティングの変動係数を低下させることに寄与し得る。本明細書の他の部分に記載される任意の変動係数の値は、前記ピペットにより達成され得る。
前記シャトル組立品は、シャトルガイドロッドの周りの回転において、意図的に不十分に拘束され得る。前記シャトルが、どのようなものであれチップ又は他の連結物と係合するために必要な位置の中へ、並んで(例えば、xy平面)旋回するために十分な自由度を有し得るために、このことは前記機器中の不整合を容認することを助ける。
前記シャトル組立品の構成要素は、2片の“クラムシェル”の中に包まれ得る。いくつかの、半分より多い、又は全ての前記シャトル組立品の構成要素が、前記クラムシェルの中に包み込まれる。前記クラムシェルは、前記構成要素を適正な位置に保持し得る前記シャトルシャーシに対称な2つの半分の部分を含み得る。それは、構成要素を取付けるための深いポケットを持つ、単独の半分の部分、及び構成要素を適正な位置に固定する処理を完結させる、平坦な第二の半分の部分も含み得る。前記クラムシェルの部分は、対称であっても、又はなくてもよく、又は同一の厚さであっても、又はなくてもよい。これらの設計は、それぞれの構成要素のための複雑な取付け方法なしで、前記組立品が多数の小さな構成要素を含むことを可能にし得る。前記クラムシェル設計は、構成要素が単純に正しい位置の中に降下され、及び次いで前記クラムシェルの第二の半分の部分が、適正な位置に押し込まれ、及び締め付けられ、従って全てのものを適正な位置に係止し得る、組立品のための方法を可能にし得る。加えて、この配列は、前記機器内部の構成要素の配線を促進するために、プリント基板ルーティングボードを前記クラムシェルシャーシ構成要素に直接的に統合するアプローチにも役立つ。
クラムシェルについての任意の記載は、前記シャトル組立品の多重部品筐体又はケーシングに適用され得る。前記シャトル組立品の筐体は、一緒になって前記筐体を形成し得る1つ、2、3、4、5、6、7、8個以上の部品から形成され得る。クラムシェルは、2部品シャトル筐体の実施例であることができる。前記クラムシェルの一部分は、ヒンジにより接続されても、又はされなくてもよい。前記クラムシェルの一部分は互い分離可能である。
いくつかの実施形態では、それぞれのノズル/チップ/ピストン/シャトル組立品は、非常に薄くかつ平坦な単独のモジュール(又はブレード)に組み立てられ得る。このことは、任意に大きなピペットを作成するために、いくつかのブレードを互いから設定された距離を置いて積み重ねることを可能にする。必要に応じて、所望の数のブレードが一緒に積み重ねられることができ、そのことにより、必要に応じて前記ピペットが成長又は伸長又は収縮することを可能にする。このモジュール式アプローチは、機能性及び構成要素を互換可能部品段階に分解するために、機械的設計において、大きな柔軟性を提供し得る。それは、この設計におけるモジュール式構成要素が、迅速に適応され及び新しいピペッターシステムに統合されることも可能にする;従って、同一の基本的モジュール式構成要素が、異なる要求に伴う、非常にさまざまな作業を完結する能力を有し得る。前記機能性のモジュール化は、それぞれのピペットブレードに搭載される、迅速かつ独立したノズル及びピストン制御により、より効率的な機器プロトコルも可能にし得る。この設計は、新しい全体のピペッターを必要とするよりも、欠陥のあるブレードが個別に交換され得るために、機器の維持にとって利点を提供し得る。1つ以上の前記ブレードは、他の位置に対して独立して移動可能、及び/又は取外し可能である。
図67Cは、複数の個別のピペット・ユニット6720が提供される更に別の実施形態を示す。図67Cは、個別のピペット・ユニット6720のそれぞれが、前記ピペット筐体6722中の任意の他のピペット・ユニットに対して個別に移動可能であることを示す正面図である。個別のピペット・ユニット6724のいくつかは、より大きな容積ユニットになり、及びより大きなヘッドユニット6726を用いるために構成される。前記ピペット・ユニット6720及び6724のそれぞれは、矢印6728に示されるように個別に上下に移動され得る。前記システムは、前記ピペット・チップの作動を視認するための画像化機器6730及び6732を随意的に有する。これは、チップが前記ピペット・ノズルに適正に収容されているか、サンプルの十分な容積がチップ内にあるか、中に望ましくない気泡又は前記サンプル中に他の欠陥があるかどうかを画像化するための品質管理として用いられ得る。この実施形態では、前記複数の画像化機器6730及び6732は、前記ピペット・ノズルの全てのチップを画像化するために十分である。
図67Dは、一実施形態は個別のピペット・ユニット6720の側面図を示す。図67Dは、このピペット・ユニット6720が、限定はされないが、モーター、圧電駆動ユニット等の力を提供するユニット6740を有し得ることを示す。直接駆動は除外されないが、本実施形態では、主ネジ6748を回転させ、次いで矢印6752で示されるように、上下に移動するピストン・スライド機構6750を移動させるために、限定はされないがプーリー、リンケージ、又はギア6744及び6746等のトランスミッションが用いられている。これは、次いで、直接又は空気置換を用いて、前記ノズル部分6756と連結した、チップ中に(図示せず)流体を吸引するか、又は流体を分注するために駆動する、ピストン6754を移動させる。チップ排出装置スライド6760は、ピストンスライド機構6750の下部の延伸部分が下に押し、及び前記チップ排出装置スライド6760を矢印6762に示されるように下に移動させるときに作動される。前記チップが排出された後に、前記スライド6760はそのオリジナルの位置に戻り得る。
矢印6770で示されるように、ピペット・ユニット6720全体が第一の参照フレーム中で上下に平行移動できる。前記ピペット・ユニット6720内の構成要素も、第二の参照フレーム内を上下に平行移動できる。液体の吸引及び分注は、前記ユニット6720の動作とは無関係である。本実施形態は、外部ソースに延伸する管類が無いことも示している。全ての流体は、前記ピペット・ユニット6720の内部からは分離されて保たれているので前記ユニットは、使用の間に清掃又は洗浄を必要とせずに用いられ得る。いくつかの実施形態は、ハードウエア、及び前記ピペットの非使い捨て部分に、流体及びエアロゾル化された粒子が入ることを防止するために疎水性の被覆、密封、フィルター、ろ紙、ガラス原料、隔膜、又は他の流体密封品目を有し得る。
いくつかの実施形態では、様々な流体容積及びチップタイプのための共通駆動系設計を持った完全にモジュール式のピペット・ユニット6720が、提供され得る。一実施形態では、ノズル及び全ての流体構成要素(ピストン/ポンプを含む)の全てが、前記組立品の外部で構築され、検証されることができる、内蔵型のモジュール内に配置される。前記共通プラットフォームは、そのような構成は、機械的及び電気的インターフェースの両方が前記ピペット筐体上にあるものと互換性がある限り、ヘッドに係合し得る新しいチップを介するか、又は前記モジュールピペット・ユニット6720を、更新されたピペット・ユニットで置換するかのいずれかにより、前記システムに付け加えるべき、異なる機能性を持つ将来のバージョンのノズルを許容し得る。
ピペット・ユニットは、流体の異なる容積のピペットするために最適化され得る。ピペット・ユニットは、異なる最大収容容積を有し得る。いくつかの実施形態では、ピペット・ユニットの最大収容容積は、ピストン・ブロック又はピストンの容積、前記ピペット・ユニットのノズル、及び/又は前記ノズルと連結するチップに関係する。いくつかの実施形態では、ピペット・ユニットは、最低で0.1マイクロリットル又は最高で20ミリリットル、又はその間の任意の容積のピペッティング最大容積を有し得る。いくつかの実施形態では、ピペット・ユニットは、例えば、0.1〜2マイクロリットル;0.1〜10マイクロリットル;1〜10マイクロリットル;1〜50マイクロリットル;2〜20マイクロリットル;1〜100マイクロリットル;10〜200マイクロリットル;20〜200マイクロリットル;又は100〜1000マイクロリットルを含む容積の範囲のピペッティングのために最適化され得る。センサープローブ
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるピペット、ピペット・ユニット又は機器の他の任意の構成要素はプローブを含み得る。このプローブは、例えば、動作、圧力、温度、画像等のための1つ以上のセンサーを含み得る。機器の1つ以上の構成要素内へのプローブの統合は、機器内の1つ以上の状態又は事象の観察を支援し得る。例えば、ピペット内にタッチ・プローブが組み込まれることができるので、ピペットが移動されたときに、それはその位置(例えば、圧力、動作、又は画像化を介して)を感知し得る。このことは、正確性及び精度を増すことができ、並びに前記ピペットの動作のCOVを低下させ得る。別の実施例では、ピペット上のプローブは、ピペット・ノズル及びピペット・チップの間の密封の強度に関する情報を取得し得る。別の実施例では、プローブは、温度センサーを含み得る。このプローブが、例えば、遠心分離機、カートリッジ、又はピペットに取りつけられた場合、このプローブは、前記遠心分離機、カートリッジ、又はピペットの近傍の領域の温度に関する情報を取得し得る。プローブは、モジュール、機器、又はシステムの制御装置と通信状態にあることができるので、プローブにより得られた情報が、前記制御装置に送信され得る。前記制御装置は、この情報を機器のパフォーマンスの較正又は最適化のために用い得る。例えば、もしプローブが、チップが、ピペット・ノズルに適正に密封されていないことを感知すると、前記制御装置は、前記チップを、前記ピペット・ノズルから排出されること、及び新しいピペット・チップを前記ノズルに装填することを命令できる。いくつかの実施形態では、プローブは、スタンドアローン構造を有することができ、及び機器の別の構成要素とは一体化されない。容器/チップ
システムは1つ、2つ以上の容器及び/又はチップを含み得るか、又は1つ、2つ以上の容器及び/又はチップを含み得る機器を含み得る。1つ以上の機器のモジュールは1つ、2つ以上の容器及び/又はチップを含み得る。
容器は内表面及び外表面を有し得る。容器は第一の端及び第二の端を有し得る。いくつかの実施形態では、前記第一の端及び第二の端は、相互に対向し得る。前記第一の端又は第二の端は開口し得る。いくつかの実施形態では、容器は開口した第一の端及び閉鎖された第二の端を有し得る。いくつかの実施形態では、前記容器は、開口されても閉鎖され得る、1つ以上の追加的な端又は突出する部分を有し得る。いくつかの実施形態では、容器は検定又は反応の基質を収容するために用いられ得る。他の実施形態においては、前記基質それ自身が一種の容器として機能し、別個の容器の必要性を取除く。
前記容器は任意の断面形状を有し得る。例えば、前記容器は円形の断面形状、楕円形の断面形状、三角形の断面形状、正方形の断面形状、長方形の断面形状、台形の断面形状、五角形前記容器の長さ全体を通じて、同一にとどまることができるか、又は変化してよい。
前記容器は任意の断面寸法(例えば、直径、幅、又は長さ)を有し得る。例えば、前記断面寸法は、約0.1mm、0.5mm、1mm、1.5mm、2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、4mm、4.5mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、1cm、1。2cm、1.5cm、2cm、又は3cm以下であることができる。前記断面寸法は、前記容器の内部寸法又は外部寸法を参照し得る。前記断面寸法は、前記容器の長さ全体を通じて同一にとどまることができるか、又は変化してよい。例えば、開口した第一の端は閉鎖された第二の端よりも、より大きな断面寸法を有し得るか、又はその逆も成立つ。
前記容器は任意の高さ(ここで高さは断面の次元に直交する方向の次元であり得る)を有し得る。例えば、前記高さは、約0.1mm、0.5mm、1mm、1.5mm、2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、4mm、4.5mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、1cm、1。2cm、1.5cm、2cm、3cm、4cm、5cm、6cm、7cm、8cm、9cm、又は10cm以下であり得る。いくつかの実施形態では、前記容器の第一及び第二の端の間で前記高さが測定され得る。
前記容器の内部は、約1,000μL以下、500μL以下、250μL以下、200μL以下、175μL以下、150μL以下、100μL以下、80μL以下、70μL以下、60μL以下、50μL以下、30μL以下、20μL以下、15μL以下、10μL以下、8μL以下、5μL以下、1μL以下、500nL以下、300nL以下、100nL以下、50nL以下、10nL以下、1nL以下、500pL以下、250pL以下、100pL以下、50pL以下、10pL以下、5pL以下、又は1pL以下の容積を有し得る。
1つ以上の前記容器の壁は、前記容器の高さに沿って、同一の厚さ又は変化する厚さを有し得る。ある場合には、前記壁の厚さは前記約1μm、3μm、5μm、10μm、20μm、30μm、50μm、75μm、100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μm、700μm、800μm、900μm、1mm、1.5mm、2mm、又は3mm以下であることができる。
同一の形状及び/又はサイズ、又は異なる形状及び/又はサイズを有し得る1つ以上の容器が提供され得る。
容器は、単独の一体化された片から形成され得る。代替方法として、前記容器は、2つ以上の容器片から形成され得る。前記2つ以上の容器片は、相互に永続的に取付けられ得るか、又は相互に選択的に分離可能に取付けられ得る。容器は、本体及びキャップを含み得る。代替方法として、いくつかの容器は、本体のみを含み得る。
容器サンプルを収容及び/又は拘束するために構成され得る。容器は流体取扱いシステムと係合するために構成され得る。当技術分野で周知のピペット等の任意の流体取扱いシステム、又は本明細書の他の部分において記載される実施形態が用いられ得る。いくつかの実施形態では、容器は、ピペット等の流体取扱い機器に接続され得る、チップに係合するために構成され得る。容器は、前記容器内部の中のチップの少なくとも一部分を受入れるために構成される。チップは、前記容器中に少なくとも途中まで挿入され得る。いくつかの実施形態では、前記チップは、前記容器の底部までずっと入るために構成され得る。代替方法として、前記チップは、前記容器中に途中までしか挿入されないために構成され得る。
容器材料は、それぞれの処理により要求される性質に応じて、異なる種類であることができる。材料としては、それらに限定はされないが:ポリマー、半導体材料、金属、有機分子、セラミックス、複合材料、積層板等が挙げられる。前記材料は、剛体又は可撓性であってよく、又は前記2つの間の遷移であることができる。容器材料は、それらに限定はされないがポリスチレン、ポリカーボネート、ガラス、金属、アクリル、半導体物質、等を含み、及びいくつかの種類コーティングの内の1つを含み得る。容器材料は、前記容器壁に機能化された細孔を導入することにより、選択的な種に対して透過性になることができる。このことは、特定の分子種が前記材料を通過することを可能にする。容器材料は、水等の物質の吸収を防止するために、被覆もされ得る。他のコーティングが、透過、反射率、蛍光、等の特定の光学的特性を達成するために用いられ得る。
容器は、それらに限定はされないが、長方形の、円筒形の、六角形のものを含む異なる形状であることができ、及び適用に応じて、限定されることなしに、穿孔、透過性膜、微粒子又はゲル等の属性を含み得る。容器は、随意的にシリコン基板上の微小流体チャンネル又は電気的回路を含み得る。
容器は活性であることもでき、及び一組の任務を実行し得る。容器は、膜/中隔障壁を通して、流体/懸濁物をポンプするための活性な輸送体を含み得る。
容器は、特定の光学的性質−透明性、不透明性、蛍光、又は電磁的スペクトルの任意の部分に関係する他の性質を有するために設計され得る。容器は、電磁的スペクトルの赤外部分を強く吸収するための材料の設計により、局所的に加熱された反応器として作用するために設計され得る。
容器壁は、吸収、散乱、干渉等のいずれかによる、異なる電磁的放射に応答するために設計され得る。光学的特性及び埋め込まれたセンサーの組合せは、容器が内蔵される分析器として作用し取得することをもたらすことができ、例えば、容器壁上の感光性物質と埋め込まれたセンサーは、変換する容器を、光信号の変化を測定する能力のある分光光度計に変換する。
いくつかの実施形態では、容器は、それらが取り囲む流体の“サンプリング”により、その性質を変えることのできる、知的能力のあるコンテナーと見なされる。容器は、細胞と同様に、電気的及び/又は化学的な誘因により信号を送られ、ユニット間の優先的なイオン輸送を可能にし得る。それらは、外部及び/又は内部の刺激に応えて、その内部への流体の収納にも影響を与えることができ得る。刺激への応答は、前記容器のサイズ/形状の変化ももたらし得る可能性がある。容器は、外部又は内部の刺激に応えて順応的になり、及び検定のダイナミックレンジの修飾により、信号強度等の反射試験を可能にするかもしれない。
容器には、環境的(温度、湿度等)、光学的、音響的、又は電磁的センサー等の異なるセンサーが埋め込まれることができ、又はそれらに埋め込まれた異なるセンサーを有し得る。容器には、その内容物、又は代替的に、その中で起きる処理に関する情報を即座に送信するための、小さな無線カメラが取付けられることができる。代替方法として、前記容器は、データを無線的に中央処理装置に送信する、別の種類の検出器を含み得る。
容器は、数マイクロリットルからミリリットルにわたる、異なる容積範囲のために設計され得る。異なる長さ、及び時間尺度にわたり流体を取り扱うことは、水力学的、慣性、重力、表面張力、電磁的等のさまざまな力を操作及び/又は利用することを含む。容器は、他のものとは対照的に、特定の方法で流体を操作するために、特定の力を発揮するために設計され得る。例としては、流体を移動するためのキャピラリー中の表面張力の利用が挙げられる。混合及び分離等の操作は、容積に応じて異なる戦略を要する−容器は、具体的に特定の力を利用するために設計され得る。とりわけ、慣性力が存在しないために、小さな容積を取扱いながらの混合は重要である。外部からの強制と磁気的粒子、せん断誘起混合の使用等の新規の混合戦略が、効率的な混合を達成するために採用され得る。
容器は、小さな及び大きな容積の流体の両方を取り扱うことにおける、それらの固有の柔軟性に起因して、微小流体チップに柔軟性を提供する。これらの容器の知的能力のある設計は、われわれが、微小流体性機器に比較して、より大きな範囲の容積/サイズを取り扱うことを可能にする。一実施形態では、容器は、先細の底部を持つように設計された。この先細は、少なくとも容器の内表面内にある。内部が先細である限り、外部は、先細、直角、又は他の形状を付け得ることを理解されたい。これらの特徴は、サンプル/液体の念のために用意される過剰分を減少させる。即ち、小さな容積が容器中で混合されることができ、及び残余の液体を無駄にすることなく/残すことなく抽出することができる。この設計は、小さな容積及びより大きな容積の液体を取り扱うことを可能にする。加えて、容器は、微小流体性機器が利用できない力を利用することができ−それにより処理におけるより大きな柔軟性を提供する。容器は、異なるサイズに切り替えることにより、動的にスケールを変化させる能力も提供し得る。前記“スマート容器”の概念では、処理流体のために異なる力を利用するために、同じ容器が最大容量及び他の物理的属性を変化させることができる。この作動は、プログラムされることができ、及び外部から作動されるか、又は内部の流体内の変化により開始される。
前記容器の機能性は、流体封じ込め以上のことを行うことができ−異なる容器が、容器の境界を横断して、流体/種の輸送において、表面特徴又は外部作動を介して連結及び係合すことができる。前記容器は、従って、細胞と同様に、流体封じ込め、処理、及び輸送の媒体になる。容器は、外部作動及び/又は内部の流体組成の変化に応えて融合する。この実施形態では、容器は、いくつかの特殊化された機能−電点電気泳動法、透析等の分離−を実行する能力のある機能性ユニットとしてみなされ得る。容器は、特定の流体をサンプルとして収集し、及び変換、評価項目等に関する情報を生成するために用い得る。
容器は、容器壁内部に埋め込まれたセンサー及び送信機を介する内蔵された検出器及び情報交換機構を有する、内蔵される分析的ユニットとして機能し得る。容器壁は、従来の物質及び/又は有機半導体物質により形成され得る。容器は、他のセンサー/作動装置、及び他の容器との連結部分とともに一体化され得る。この実施形態における容器は、封じ込め、処理、測定、及び通信をする能力のあるシステムとして見なされ得る。いくつかの実施形態では、容器は、非常に少ない容積の液体の電気的操作のための、チップを含み得る。
容器は、サンプル抽出、収集、及び流体移動する機能性も有し得る。この実施形態では、容器は、前記カートリッジ中に保存されるピペットのように作用し、及び特定の位置に流体を移動し得る。例としては、前記容器が、ウイルス輸送媒体の収集、及び輸送の両方のために用いられる、核酸増幅検定のためのウイルスの輸送媒体が挙げられる。別の例としては、指先穿刺サンプルを収集するために、前記機器から外に出てくるキュベットが挙げられるであろう。
容器は、それらに限定はされないが、血液、尿、糞便、等を含むさまざまなサンプル種類を収容/処理するために設計され得る。異なるサンプルの種類は、容器特性−物質、形状、サイズ等における変化を要求し得る。いくつかの実施形態では、容器は、サンプル収集、収容されたサンプルの処理、及び分析を実行する。
容器又はサブ容器は、密封されるか又はさもなければその中に試薬を収容する。ピペットは、化学反応又は他の処理のために必要な時に、前記試薬を収容する密封を破ること等により、前記試薬を前記容器から放出するために作用し得る。前記容器は、ガラス又は他の物質を含み得る。さもなければ従来のポリマーチップに吸収されてしまうか、又は環境に曝露されたときに分解する試薬は、そのような区画化又は容器中への密封を必要とする。
いくつかの実施形態では、本明細書において提供される容器は、流体取扱いの間の流体損失を最小化するために、丸みを帯びた縁を有し得る。
容器(例えば、チップ)は内表面及び外表面を有し得る。容器(例えば、チップ)は第一の端及び第二の端を有し得る。いくつかの実施形態では、前記第一の端及び前記第二の端は互い対向し得る。前記第一の端及び/又は第二の端は開口し得る。容器(例えば、チップ)は、前記第一及び第二の端を接続する管路を含み得る。いくつかの実施形態では、容器(例えば、チップ)は、1つ以上の追加的な端又は突起を含み得る。例えば、前記容器(例えば、チップ)は、第三の端、第四の端、又は第五の端を有し得る。いくつかの実施形態では、前記1つ以上の追加的な端は、開口又は閉鎖、又はその任意の組合せであり得る。
前記容器(例えば、チップ)は、任意の断面形状を有し得る。例えば、前記容器は、円形の断面形状、楕円形の断面形状、三角形の断面形状、正方形の断面形状、長方形の断面形状、台形の断面形状、五角形の断面形状、六角形の断面形状、又は八角形の断面形状を有し得る。前記断面形状は、前記容器(例えば、チップ)の長さ全体に沿って、同一に留まることも、又は変化することもできる。
前記容器(例えば、チップ)は、任意の断面寸法(例えば、直径、幅、又は長さ)を有し得る。例えば、前記断面寸法は、約0.1mm、0.5mm、1mm、1.5mm、2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、4mm、4.5mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、1cm、1。2cm、1.5cm、2cm、又は3cm以下であり得る。前記断面寸法は、前記容器(例えば、チップ)の内部寸法又は外部寸法を参照し得る。前記断面寸法は、前記容器(例えば、チップ)の長さ全体にわたり、同一に留まることも又は変化することもできる。例えば、開口した第一の端は、開口した第二の端よりも大きな断面寸法を有し得るか、又はその逆も成立つ。前記第一の端対前記第二の端の断面寸法の比は、約100:1、50:1、20:1、10:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:10、1:20、1:50又は1:100以下であり得る。いくつかの実施形態では、前記断面寸法における変化は異なる比率で変化し得る。
前記容器(例えば、チップ)は、任意の高さ(ここで、高さは、断面次元に直交する方向における次元であり得る)を有し得る。例えば、前記高さは、約0.1mm、0.5mm、1mm、1.5mm、2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、4mm、4.5mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、1cm、1.2cm、1.5cm、2cm、3cm、4cm、5cm、6cm、7cm、8cm、9cm、又は10cm以下であり得る。いくつかの実施形態では、前記チップの第一及び第二の端の間で前記高さが測定され得る。
前記容器(例えば、チップ)の内部は、約1、000μL以下、500μL以下、250μL以下、200μL以下、175μL以下、150μL以下、100μL以下、80μL以下、70μL以下、60μL以下、50μL以下、30μL以下、20μL以下、15μL以下、10μL以下、8μL以下、5μL以下、1μL以下、500nL以下、300nL以下、100nL以下、50nL以下、10nL以下、1nL以下、500pL以下、250pL以下、100pL以下、50pL以下、10pL以下、5pL以下、又は1pL以下の容積を有し得る。
前記容器(例えば、チップ)の1つ以上の壁は、前記容器(例えば、チップ)高さに沿って、同一の厚さ又は異なる厚さを有し得る。ある場合には、前記壁の厚さは、約1μm、3μm、5μm、10μm、20μm、30μm、50μm、75μm、100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μm、700μm、800μm、900μm、1mm、1.5mm、2mm、又は3mm以下であり得る。
同一の形状及び/又はサイズ、又は異なる形状及び/又はサイズを有し得る、1つ以上の容器(例えば、チップ)が提供され得る。本明細書に記載される前記さまざまな実施形態のいずれも、本明細書の他の部分に記載される容器及び/又はチップ1つ以上の特徴を有し得る。
チップは、単独の一体化された片から形成され得る。代替方法として、前記チップは、2つ以上のチップ片から形成され得る。前記2つ以上のチップ片は、相互に永続的に取付けられ得るか、又は相互に選択的に分離可能に取付けられ得る。化学物質又はセンサーも、物理的にチップに一体化されることができ、効果的に容器(例えば、チップ)での臨床検査を完了することを可能にする。容器(例えば、チップ)は、それぞれ個々に、異なる調製、検定、又は検出機能のために機能する。容器(例えば、チップ)は、単独の容器又はチップ中で多重の機能又は全ての機能を果たし得る。
容器(例えば、チップ)は、剛体、半剛体、又は可撓性であり得る材料から形成され得る。前記容器(例えば、チップ)は、導電性、絶縁性、又は埋め込まれた物質/化学物質/等を組み込んだ材料から形成され得る物質。前記容器(例えば、チップ)は、同一の物質又は異なる物質から形成され得る。いくつかの実施形態では、前記容器(例えば、チップ)は、透明、半透明、又は不透明物質から形成され得る。前記チップの内表面は、流体中に放出される反応剤により被覆され得る;そのような反応剤は、めっき、凍結乾燥等され得る。前記容器(例えば、チップ)は、前記容器(例えば、チップ)中のサンプル、又は他の流体に関する1つ以上の信号を、検出ユニットが検出することを、可能にする材料から形成され得る。例えば、前記容器(例えば、チップ)は、1つ以上の電磁的波長が、そこを通過することを可能にする材料から形成され得る。そのような電磁的波長の例としては、可視光、IR、遠赤外、UV、又は電磁的スペクトルの任意の他の波長を挙げることができる。前記材料は、選択された波長又は範囲の波長を通過させることを可能にする。波長の例は、本明細書の他の部分において提供される。前記容器(例えば、チップ)は、前記サンプル又は他のその中に含まれる流体の光学的検出を可能にするために、透明であり得る。
前記容器(例えば、チップ)は導波管を形成し得る。前記容器(例えば、チップ)は、光が垂直に通過することを可能にし得る。前記容器(例えば、チップ)は、前記容器の長さに沿って光が通過することを可能にし得る。前記容器(例えば、チップ)は、光が任意の角度で入射し及び/又は移動することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、前記容器(例えば、チップ)は、光が選択された角度又は角度の範囲で入射し及び/又は移動するを可能にし得る。前記容器及び/又はチップは、焦点を合わせ、視準を合わせ、及び/又は光を分散し得る1つ以上の光学的部品を形成し得る。
前記材料は、1つ以上の流体に対し、不透過性であり得るために選択され得る。例えば、前記材料は、サンプル及び/又は試薬に対して不透過性であり得る。前記材料は、選択的に透過性であり得る。例えば、前記材料は、空気又は他の選択された流体が通過することを可能にし得る。
前記容器及び/又はチップを作成するために使用される材料の例としては、機能性ガラス、Si、Ge、GaAs、GaP、SiO2、SiN4、変性シリコン、又は(ポリ)テトラフルオロエチレン、(ポリ)ビニリデンジフルオライド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ABS、又はそれらの組合せ等の広範囲のゲル、又はポリマーの任意のものが挙げられる。一実施形態においては、検定ユニットは、ポリスチレンを含み得る。前記材料は任意の形態のプラスチック、又はアクリルを含み得る。前記材料は、シリコンを主成分とするものであってよい。本発明による他の適切な材料が用いられ得る。チップ及び/又は容器に適用されるもの等の本明細書に記載される任意の材料が、検定ユニットを形成するために用いられ得る。透明反応部位は、有利であり得る。加えて、光が光学的検出器に到達することを可能にする、光学的に透過性の窓がある場合には、前記表面は有利に不透明及び/又は優先的に光を散乱し得る。
容器及び/又はチップは、その中の液体レベルを検出する能力を有し得る。例えば、容器及び/又はチップは、容量性センサー又は圧力計を有し得る。前記容器は、容器中の流体のレベルを検出するために、当技術分野で周知の任意の他の技法を用い得る。前記容器及び/又はチップは、高い程度の精度で、前記液体のレベルを検出し得る。例えば、前記容器及び/又はチップは、約1nm、5nm、10nm、50nm、100nm、150nm、300nm、500nm、750nm、1μm、3μm、5μm、10μm、50μm、75μm、100μm、150μm、200μm、250μm、300μm、400μm、500μm、600μm、700μm、800μm、900μm、又は1mm以内の液体のレベルを検出し得る。
チップは、サンプルの分注及び/又は吸引を支援し得る。チップは、サンプルを選択的に収容及び/又は拘束するために構成され得る。チップは、流体取扱い機器と係合するために構成され得る。ピペット等の当技術分野で周知の任意の流体取扱いシステム、又は本明細書の他の部分において記載される任意の実施形態が用いられ得る。前記チップは、流体密封を形成するために、前記流体取扱い機器に接続され得る。いくつかの実施形態では、前記チップは容器内に挿入され得る。前記チップは、少なくとも途中まで前記容器に挿入され得る。前記チップは、どこまで前記チップが前記容器に挿入されるかを決定し得る、表面形状又は特徴を含み得る。
容器及び/又はチップは、独立して形成されることができ、及び相互に離れていることができる。容器及び/又はチップは、相互に対して独立して移動可能であり得る。代替方法として、2つ以上の容器及び/又はチップは、相互に接続され得る。それらは共通の支持体を共有し得る。例えば、前記2つ以上の容器及び/又はチップは、同一の材料から切り取られる−例えば、共通の基板に切り出される。別の実施例では、2つ以上の容器及び/又はチップは、それらが相互に直接的に接触するために、相互に隣接して直接的に連結され得る。別の実施例では、1つ以上の連結構成要素が、前記2つ以上の容器及び/又はチップを一緒に連結し得る。連結構成要素の例としては、バー、ストリップ、鎖、ループ、ばね、シート、又はブロックが挙げられる。連結された容器及び/又はチップは、ストリップ、アレイ、カーブ、円形、ハニカム、互い違いの行、又は任意の他の構成を形成し得る。前記容器及び/又は接続は、光学的に透明、半透明、及び/又は不透明な材料から形成され得る。ある場合には、前記材料は、前記容器及び/又は空洞内の空間に光が入射することを防止する。本明細書における容器及び/又はチップの任意の議論は、キュベットに適用されることができ、及びその逆も成立つ。キュベットは容器の種類であり得る。
図69は、容器ストリップの実施例を提供する。前記容器ストリップは、通常は連結される複数の容器の例を提供する。前記容器ストリップ6900は、1つ以上の空洞6910を有し得る。前記空洞はサンプル、流体又は他の材料を直接的にその中に受入れ得るか、又はその中にサンプル、流体、又は他の材料を拘束又は受け入るために構成され得る容器及び/又はチップを受入れることができる。前記空洞は、横列、アレイ、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の配置を形成し得る。前記空洞は、前記容器ストリップ本体により相互に接続され得る。
前記容器ストリップは、1つ以上の拾上げ連結部6920を含み得る。前記拾上げ連結部は、流体取扱い装置等のサンプル取扱い装置と係合し得る。前記拾上げ連結部は、1つ以上のピペット・ノズルと連結し得る。本明細書の他の部分に記載される任意の連結部の構成が用いられ得る。例えば、ピペット・ノズルは、前記拾上げ連結部中に圧入され得る。代替方法として、前記拾上げ連結部は、前記ピペットの1つ以上の他の構成要素と連結し得る。
前記容器ストリップは、比色分析又は血球計算において有用であり得る。前記容器ストリップは、本明細書の他の部分において記載される任意の他の分析のために有用であり得る。
図70A及び70Bは、キュベット7000の別の実施例を提供する。前記キュベット担体は、通常は連結される複数のチャネルの実施例を提供する。前記キュベット担体は1つ、2つ以上の片から形成される本体を有し得る。一実施例では、キュベットは本体の最上部7002a、及び本体の最下部7002bを有し得る。前記本体の最上部は、その上に、1つ以上の空洞、チャネル、溝、管路、孔、凹部、又は任意の他の表面特徴等の表面特徴を有し得る。前記底本体の最下部は、任意の表面特徴も含む必要はない。前記本体の最下部は、空洞を持たない中身の詰まった部分であり得る。前記本体の最上部及び最下部は、ともにキュベット本体を形成し得る。前記本体の最上部及び最下部は、同一の設置面積を有し得るか、又は異なる設置面積を有し得る。ある場合には、前記本体の最上部は、前記本体の最下部よりも厚くてよい。代替方法として、前記底本体最下部が、前記本体の最上部よりも厚いか、等しくてよい。
前記キュベット7000は、1つ以上の空洞7004を有し得る。前記空洞は、その中にサンプル、流体又は他の材料を直接的に受入れ得る。前記空洞は、横列、アレイ、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の配置を形成し得る。前記空洞は、前記キュベット本体を介して相互に接続され得る。ある場合には、前記空洞の底は、本体の最下部7002bにより形成され得る。前記空洞の壁は、本体の最上部7002aにより形成され得る。
前記キュベットは、1つ以上の流体的に接続された空洞7006を更に含み得る。前記空洞はその中にサンプル、流体又は他の材料を直接的に受入れ得るか、又はサンプル、流体、又は他の材料をその中に拘束又は受入れるために構成され得る、容器及び/又はチップ(例えば、キュベット)を受入れ得る。前記空洞は、横列、アレイ、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の配置を形成し得る。前記空洞は、前記キュベット本体を通じる通路7008を介して流体的に相互に接続し得る。
前記通路7008は、2つの空洞、3つの空洞、4つの空洞、5つの空洞、6つの空洞、7つの空洞、8つの空洞、又はそれより多い空洞を接続し得る。いくつかの実施形態では、複数の通路が提供され得る。ある場合には、前記通路の一部分は本体の最上部7002a、により形成されることができ、及び前記通路の一部分は、本体の最下部7002bにより形成され得る。前記通路は、それが接続される空洞7006の配向に対して平行ではない(例えば、平行である)方向に配向され得る。例えば、前記通路は水平に配向され得る一方、空洞は垂直に配向され得る。前記通路は、随意的に流体が、1つの流体的に接続された空洞から、別の空洞に流れることを可能にする。
前記キュベットは1つ以上の拾上げ連結部を含み得る。随意的に、拾上げ連結部は前記キュベットの1つ以上の空洞7004、7006であってよい。前記拾上げ連結部は、流体取扱い装置等のサンプル取扱い装置と係合し得る。前記拾上げ連結部は、1つ以上のピペット・ノズルと連結し得る。本明細書の他の部分に記載される、連結部の任意の構成が使用され得る。例えば、ピペット・ノズルは、前記拾上げ連結部の中に圧入され得るか、又は前記ノズルは、磁気的に拾い上げインターフェースと相互作用し得る。代替的に、前記拾い上げインターフェースは、前記ピペットの1つ以上の他の構成要素と連結し得る。随意的に、前記キュベットは、サンプル取扱い装置が、前記キュベットを磁力に基づいて拾い上げ及び/又は降ろすことを可能にするための、埋め込まれた磁石又は磁性特徴を含み得る。いくつかの実施形態では、サンプル取扱い装置は、キュベットをカートリッジから血球計算器ステーションに直接的に移動させ得る。いくつかの実施形態では、モジュールのレベルのサンプル取扱いシステムは、キュベットを検定ステーションから血球計算器ステーション又は同じモジュール内の検出ステーションに移動させ得る。いくつかの実施形態では、機器のレベルのサンプル取扱いシステムは、キュベットを検定ステーションから血球計算器ステーションへ、又は異なるモジュール内の検出ステーションに移動させ得る。
前記キュベットは、比色分析又は血球計算にとって有用であり得る。前記キュベットは、本明細書の他の部分において記載される任意の他の分析にとって有用であり得る。。いくつかの実施形態では、キュベットは、例えば、顕微鏡ステージと連結する等血球計算器と共に使用するために最適化された構成を有する。いくつかの実施形態では、キュベットは、分光光度計と共に使用するために最適化された構成を有する。
キュベットは、本明細書の他の部分に記載されるものを含む任意の材料から形成され得る。前記キュベットは、随意的に、透明、半透明、不透明材料、又はその任意の組合せにより形成される。前記キュベットは、その中に収容された化学物質が、1つの空洞から別の空洞に通過することを防止し得る。
図92を参照して、キュベットの更なる実施形態について記載する。図92は、複数の反応ウエル7032を持つキュベット7030を示す。それは、更に、光学的、比色分析の、濁度的な、又は他の可視的な観察及び随意的にその中のサンプルの非可視的な感知を可能にするための側壁を含む。本実施形態では、前記キュベット7030は、前記キュベットを1つの位置から別の位置へ移動するために、ピペット等の輸送機構と係合することを可能にするための少なくとも1つの隆起された部分7040を有する。この隆起された部分7040は、前記キュベット7030の部分が、反応容器/ウエルと共に前記検出器中の下部に位置付けられることを可能にし、検出器の設計を容易にし、及び測定の間、外部光又は他の望ましくない外部状態をより遮る。いくつかの実施形態では、前記キュベット7030は、棚、脚、又は他の安定性特徴を、その頂部及び/又は底部に有し得るので、前記ピペット又は他の輸送機構が、それを脱係合した場合に、前記検出器ステーションの底面又は側壁面に対して、それ自身を指示できるために、前記ピペット又は他の機構は、限定はされないが他のサンプル又は試薬のピペッティング又は輸送等の他の業務を遂行できる。
図93を参照するが、この実施形態は、前記キュベット7038を移動するために流体輸送システムの単一のノズルだけが用いられる場合に、より均衡が取れた状態を提供するために前記キュベットの吊り上げ位置7040が、中心に配置されることを示している。
図71は、本明細書に記載される一実施形態によるチップ実施例を示す。前記チップ7100は、本明細書に記載される任意の実施例を含む、マイクロカード、キュベット担体及び/又はストリップと連結する能力を有し得る。
前記チップは、サンプルを保管する狭い部分7102、サンプル容積領域7104、及び/又はノズル挿入領域7106を含み得る。ある場合には、前記チップは、記載された前記領域の1つ以上を含み得る。前記サンプル保管部分は、サンプル容積領域よりも、より小さな直径を有し得る。前記サンプル容積領域は、ノズル挿入領域よりも、より小さな容積を有し得る。前記サンプル保管領域はノズル挿入領域よりも、より小さな容積を有し得る。
いくつかの実施形態では、縁7108又は表面が、前記ノズル挿入領域7106の1つの端に提供され得る。前記縁は、前記ノズル挿入領域の表面から突出し得る。
前記チップは、さまざまな種類の領域の間に提供され得る、漏斗領域7110又はステップ領域7112等の1つ以上の接続領域を含み得る。例えば、漏斗領域は、サンプル保管領域7102及びサンプル容積領域7104の間に提供され得る。ステップ領域7112は、サンプル容積領域7104、及びノズル挿入領域の間に提供され得る。任意の種類の接続領域が、前記接続領域の間に提供されても、又はされなくてもよい。
サンプル保管領域は、それを通して流体が吸引及び/又は分注される開口部を含み得る。ノズル挿入領域は、その中にピペット・ノズルが随意的に挿入され得る開口部を含み得る。本明細書の他の部分に記載される任意の種類のノズル−チップ連結部が用いられ得る。前記ノズル挿入領域の開口部は、前記サンプル保管領域の開口部よりも、より大きな直径を有し得る。
前記チップは、透明、半透明、及び/又は不透明な材料から形成され得る。前記チップ剛体又は半剛体の材料から形成され得る。前記チップは、本明細書の他の部分に記載される任意の材料から形成され得る。前記チップは、1つ以上の試薬により被覆されても、又はされなくてもよい。
前記チップは核酸検査、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の検査、検定、及び/又は処理に用いられ得る。
図72は、検査ストリップの実施例を提供する。前記検査ストリップは検査ストリップ本体7200を含み得る。前記検査ストリップ本体は、固体材料から形成され得るか、又は中空のシェル、又は任意の他の構成から形成され得る。
前記検査ストリップは1つ以上の空洞7210を含み得る。いくつかの実施形態では、前記空洞は、前記本体中に横列として提供され得る。前記空洞は、随意的に真っ直ぐな横列中、アレイ中(例えば、m×nアレイであって、m、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、それより大きい数等を含むが、それらには限定されない正の整数である)に提供される。前記空洞は、互い違いの横列、同心円、又は任意の他の配置中に配置され得る。
前記空洞は、サンプル、流体又は他の材料を直接的にその中に受入れるか、又はサンプル、流体又は他の材料をその中に拘束又は受入れるために構成され得る容器及び/又はチップを受入れ得る。前記空洞は、図71に図示されたチップ等のチップを、受入れるために構成され得るか、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他のチップ及び/又は容器を受入れるために構成され得る。前記検査ストリップは、随意的に、核酸チップを受入れ、支持するために構成され得る核酸検査ストリップであり得る。
空洞は先細の開口部を有し得る。一実施例では、空洞は最上部7210a、及び最下部7210bを含み得る。前記最上部は先細であり、及び前記最下部よりも大きな直径の開口部を有し得る。
いくつかの実施形態では、前記空洞は、拾上げのためのピペット・ノズルを受入れるために構成される。1つ以上のピペット・ノズルが、前記検査ストリップの1つ以上の空洞に係合し得る。1、2、3、4、5、6つ以上のピペット・ノズルが、前記検査ストリップの対応する空洞に同時に係合し得る。前記空洞の先細の開口部は、ノズル拾上げにとって有用であり得る。前記ピペット・ノズルは前記空洞中に圧入され得るか、又は本明細書に記載される任意の他の様式で前記空洞と連結し得る。
1つ以上のサンプル及び/又は試薬が検査ストリップ中に提供され得る。前記検査ストリップは狭い側面を有し得る。複数の検査ストリップは、相互に隣接して配置され得る。ある場合には、相互に隣接する複数の検査ストリップは空洞のアレイを形成し得る。前記検査ストリップは、モジュール式構成であるために交換可能である。前記検査ストリップ及び/又は試薬は、互いに独立して移動可能であり得る。前記検査ストリップは、その中に、異なる条件下に保管される必要があり、及び/又は異なるスケジュールで、異なる前記機器の部品に往復させられる、異なるサンプルを有し得る。
図73は、検査ストリップの別の実施例を示す。前記検査ストリップは本体7300を有し得る。前記本体は、単独の一体化された片又は複数の片から形成され得る。前記本体は、成形された形状を有し得る。前記本体は、互いに接続された、複数の円形の片7310a、7310bを形成し得るか、又は互いに接続されたさまざまな形状を形成し得る。前記円形の片の本体は、互いに直接的に接続し得るか、又は前記本体の間に1つ以上のストリップ又は空間が提供され得る。
前記検査ストリップは1つ以上の空洞7210を含み得る。いくつかの実施形態では、前記空洞は、前記本体中に横列として提供され得る。前記空洞は、随意的に真っ直ぐな横列中、アレイ中(例えば、mxnアレイであって、m、nが1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、それより大きい数等を含むが、それらには限定されない正の整数である)に提供される。前記空洞は、互い違いの横列、同心円、又は任意の他の配置中に配置され得る。
前記空洞は、その中にサンプル、流体又は他の材料を直接的に受入れ得るか、又はサンプル、流体、又は他の材料をその中に拘束又は受入れるために構成され得る容器及び/又はチップを受入れ得る。前記空洞は、図71に図示されたチップ等のチップを受入れるために構成され得るか、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他のチップ及び/又は容器を受入れるために構成され得る。前記検査ストリップは、随意的に、核酸チップを受入れて、支持するために構成され得る核酸検査ストリップであり得る。
前記検査ストリップ本体7330は、前記空洞7330の周囲に成形され得る。例えば、もし空洞が円形の断面を有すると、空洞の周囲の前記検査ストリップ本体部分7310a、7310bは円形の断面を有し得る。代替方法として、前記検査ストリップ本体は、前記空洞形状に一致する必要はない。
いくつかの実施形態では、前記検査ストリップは、外部拾上げレセプタクル7320を含み得る。1つ以上のピペット・ノズル前記検査ストリップの1つ以上の外部拾上げレセプタクルに係合し得る。1、2、3、4、5、6個以上のピペット・ノズルが、対応する前記検査ストリップ拾上げレセプタクルに同時に係合し得る。拾上げレセプタクルは、ピペット・ノズルと連結する能力のあり得る1つ以上の空洞7340又は貫通孔を有し得る。前記ピペット・ノズルは前記空洞中に圧入され得るか、又は本明細書に記載される任意の他の様式で前記レセプタクルと連結し得る。
1つ以上のサンプル及び/又は試薬が、検査ストリップ中に提供され得る。前記1つ以上のサンプルは、直接的に空洞中に、又は前記検査ストリップの空洞中に配置され得るチップ及び/又は容器中に提供され得る。前記検査ストリップは狭い側面を有し得る。複数の検査ストリップ相互に隣接して配置され得る。ある場合には、複数の検査ストリップは、相互に隣接して空洞のアレイを形成し得る。前記検査ストリップは、モジュール式構成のために交換され得る。前記検査ストリップ及び/又は試薬は、互いに独立して移動可能であり得る。前記検査ストリップは、その中に、異なる条件下に保管される必要があり、及び/又は異なるスケジュールで、異なる前記機器の部品に往復させられる、異なるサンプルを有し得る。核酸容器/チップ
図24は、本発明の一実施形態により提供される容器の実施例を示す。ある場合には、前記容器は、等温度及び非等温の核酸検定(限定なしに、LAMP、PCR、リアルタイムPCR等の)又は他の核酸検定に用いられ得る。代替方法として、前記容器は他の目的のために用いられ得る。
前記容器は、サンプルを受入れ及び収容するために構成された本体2400を含むことができ、前記本体は、内表面、外表面、及び開口端2410、及び閉鎖端2420を有する。前記容器は、ピペットに係合するのために構成され得る。前記容器は、前記容器断面を貫通して延伸する可撓性の材料2430を含み得る。前記可撓性の材料は、前記容器の開口端を越えて延伸し得る。
前記可撓性の材料は、スリット、孔、又は他の形態の開口部を有しても、又は有さなくてもよい。前記可撓性の膜は、前記スリットを通して挿入される物体がない場合に流体が前記可撓性の膜を通過することを防止するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記可撓性の材料は膜であり得る。前記可撓性の材料は、シリコンに基づく材料により形成された隔膜、又は任意の弾性又は変動可能な材料であってよい。いくつかの実施形態では、前記可撓性の材料は、自己回復材料であり得る。チップ等の物体が、前記可撓性の材料を貫通して挿入され得る。前記チップは、前記可撓性の材料の中のスリット又は開口部を通じて挿入され得るか、又は前記可撓性の材料を貫通し得る。図24は、前記可撓性の材料を通過して容器に挿入されたチップの実施例を、外観図及び切り取り図から示す。前記チップの挿入は、サンプルが前記容器に分注されることを可能にし及び/又は前記チップを通して前記容器からサンプルが吸引されることを可能にする。前記チップが除去されたとき、前記可撓性の膜は、再び密封され得るか、又は前記スリットが、流体が前記可撓性の膜を通過することを、防止するために十分に閉鎖され得る。
前記容器本体は、第一の開口端2410及び第二の閉鎖端2420を有し得る。直径等の、前記第一の端の断面寸法は、前記第二の端の断面寸法よりも大きくてよい。前記閉鎖端は、先細の形状、丸い形状、又は平坦な形状を有し得る。
いくつかの実施形態では、前記容器本体は、開口端2442及び閉鎖端2444を有する第一の直径の円筒形の部分2440、及び前記開口端に接する漏斗形状の部分2450を有することができ、前記漏斗形状の部分の1つの端が前記開口端に接触することができ、及び前記第一の直径を有し得て、及び前記漏斗形状の部分の第二の端2452は第二の直径を有し得る。いくつかの実施形態では、前記漏斗形状の部分の第二の端は、2つの開口端を有し第二の直径を有し得る別の円筒形の部分2460と接触し得る。いくつかの実施形態では、前記第二の直径は、前記第一の直径より大きくてよい。代替方法として、前記第一の直径が前記第二の直径より大きくてよい。いくつかの実施形態では、前記容器本体の開口端は、取外し可能なキャップ2470と係合するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記追加的な円筒形の部分の1つの端、又は前記漏斗形状の部分の第二の端は、前記キャップと係合するために構成され得る。
いくつかの実施形態では、前記容器は、キャップ2470を更に含み得る。前記キャップは、前記本体の開口端において、前記本体と接触するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記キャップの少なくとも一部分は、前記本体内部の中に延伸し得るか、又は前記本体の周りを取り囲むことができる。代替方法として、前記本体の一部分が、前記キャップの内部に延伸し得るか、又は前記キャップの一部分を取り囲むことができる。前記キャップは、2つ以上の端を有し得る。いくつかの実施形態では、1つ、2つ以上の前記端が開放され得る。例えば、キャップは、第一の端2472及び第二の端2474を有し得る。通路は、前記キャップを通過して延伸し得る。前記キャップの直径は、前記キャップの長さ全体を通じて同一に留まることができる。代替方法として、前記キャップの直径は変化し得る。例えば、前記本体から遠位にある、前記キャップの端は、前記本体と係合されるべきキャップ端よりも、より小さなな直径を有し得る。
前記可撓性の膜2430が、前記容器本体の中に提供され得る。代替方法として、前記可撓性の膜が前記容器のキャップ中に提供され得る。前記可撓性の膜は、前記本体及び前記容器のキャップの間に挟まれることができる。ある場合には、前記可撓性の膜が、前記本体及び前記容器のキャップの両方の中に、提供され得るか、又は前記本体及び前記容器キャップの間に任意の様式で分布し得る、多重の可撓性の膜が提供され得る。いくつかの実施形態では、前記本体は、そこを通じて前記可撓性の材料延伸する内部部分を含み得るか、又は前記キャップは、そこを通じて前記可撓性の材料が延伸する通路を含み得る。
1つ以上のチップが、前記容器の中に挿入され得る。いくつかの実施形態では、前記チップは、核酸容器中に挿入されるために特別に設計され得る。代替方法として、本明細書の他の部分に記載される任意のチップが、前記核酸容器中に挿入され得る。ある場合には、ピペット・チップが前記核酸容器中に挿入され得る。
前記チップ2480は、下側部分2482及び上側部分2484を有し得る。前記下側部分は延伸された形状を有し得る。前記下側部分は、前記上側部分よりも小さな直径を有し得る。1つ以上の接続特徴2486が前記下側部分及び前記上側部分の間に提供され得る。
前記下側前記チップの一部分が、少なくとも部分的に前記容器中に挿入され得る。前記チップは、前記容器キャップ及び/又は前記容器の可撓性の材料を貫通して挿入され得る。前記チップは、前記容器本体の内部に入ることができる。前記チップは、スリット若しくは開口部又は前記可撓性の材料を貫通して通過し得る。代替方法として、前記チップは前記可撓性の材料を穿刺し得る。
いくつかの実施形態では、チップ及び/又は容器は、汚染を軽減し得る任意の他の種類障壁を有し得る。前記障壁は、前記チップ及び/又は容器中に収容されるサンプル、流体、又は他の材料が、前記障壁を通して通過することを防止する、可撓性の材料、又は膜、薄膜、油(例えば、鉱油)、ワックス、ゲル、又は任意の他の材料を含み得る。前記障壁は、前記チップ及び/又は容器内の物質が、環境により汚染されること、噴霧化及び/又は蒸発すること、及び/又は前記機器の他の部分を汚染することを防止し得る。前記障壁は、所望の条件及び/又は時間においてのみ、サンプル、流体又は他の材料が前記障壁を通過することを可能にし得る。
図25は、本発明の別の実施形態により提供される容器の実施例を示す。ある場合には、前記容器は、等温度及び非等温の核酸検定(限定なしに、LAMP、PCR、リアルタイムPCR等の)又は他の核酸検定に用いられ得る。代替方法として、前記容器は、他の目的のために用いられ得る。前記容器は、本明細書の他の部分に記載される容器の特徴又は特性を含んでも、又は含まなくてもよい。
前記容器は、サンプルを受入れ及び収容するために構成された本体2500を含むことができ、前記本体内表面、外表面、第一の端2510、及び第二の端2520を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の前記端が開口してよい。1つ以上の前記端は閉鎖されてよい。いくつかの実施形態では、前記第一の端が開口する一方、前記第二の端は閉鎖され得る。通路が、前記第一及び第二の端の間に延伸する。
前記容器は、前記通路を越えて延伸する材料2530を含むことができ、前記材料は、(1)前記材料に挿入される物体がない場合に、流体が前記材料を通過することを防止するために構成される第一の状態、及び(2)流体及び前記物体が前記材料を通過することを防止するために構成される第二の状態を有する能力がある。前記第一の状態は、溶融状態であることができ、及び前記第二の状態は固体状態であることができる。例えば、前記溶融状態にあるとき、前記材料はチップが通過することを供する一方、流体が通過することを防止する。流体は、前記材料を通過する前記チップを通して分注及び/又は吸引され得る。前記チップは、前記材料を貫通して挿入される能力を有することができ、及び前記材料が溶融状態にあるときに、前記材料から取除かれ得る。前記固体状態では、前記材料は、チップが通過することを防止するために十分に硬く、及び流体が通過することを防止し得る。
いくつかの実施形態では、前記材料は、ワックスから形成され得る。前記材料は、選択された融点を有し得る。例えば、前記材料は、約30℃、35℃、40℃、45℃、50℃、55℃、60℃、65℃、70℃、又は75℃以下の融点を有する。前記材料は50〜60℃の融点を有し得る。前記材料の温度が十分に高いとき、前記材料は溶融状態に入り得る。前記材料の温度が十分に低くされたとき、前記材料は、固体状態に固体化し得る。
チップ等の物体が、前記材料を通して前記容器から取除かれるとき、前記物体の一部分が前記材料により被覆され得る。例えば、もしチップが溶融ワックス中に挿入され、及び次いで前記ワックスから取除かれると、前記チップが除去されるときに、前記ワックス中に挿入されたチップの一部分が前記ワックスで被覆され得る。このことは、前記チップを有利に密封し、及び汚染を軽減又は防止し得る。更に、前記密封は、生体に有害な、又は化学的に有害な物質が容器から漏れることを防止し得る。
図25Aは、核酸増幅/ワックス組立品容器の実施例を示す。前記容器はワックス障壁2530及び水性又は凍結乾燥された試薬2550を有し得る。前記障壁は、試薬の上に配置され得る、出荷/保存温度で固体化する溶融ワックスを含み得る。
図25Bは、前記ワックスを溶融させるために及びサンプルを調製するために前記容器が加熱される第二のステップを示す。ピペット/ノズル2540は、前記容器を加熱ブロックの上に配置するために用いられ得る。当技術分野で周知の他の機構が、前記ワックスに熱を伝達するために用いられ得る。前記加熱ステップの間に、前記ワックスが融解するところで、ワックス障壁2530が提供され得る。水性又は凍結乾燥された試薬2550が前記ワックス障壁の下に提供され得る。
図25Cは、サンプルを前記容器に導入するステップを示す。ピペット・チップ等のチップ2560は、前記溶融ワックス障壁2530を貫通し得る。水性又は凍結乾燥された試薬2550が前記障壁の下に提供され得る。前記ピペット・チップは、前記ワックス層の下に保管され得るDNAサンプル2570を収容する。前記ワックス層の下に保管することは、汚染を防止し得る。前記DNAを含むサンプルは、前記試薬層の中に保管され得る。随意的に、前記チップが前記容器から取除かれるとき、前記チップはワックスで被覆された部分を有し得る。
図25Dは増幅のステップを示す。前記ワックス障壁2530が、前記試薬及び前記サンプル層2550の上に提供され得る。前記ワックスは、増幅の間、溶融障壁として留まり得る。前記検定の間、増幅が前記ワックス層の下で生じ得る。生成物のレベルを示すために、濁度又は他の読み取りが、増幅の間に又はその後に実行される。
図25Eは、増幅ワックス固体化の後のステップを示す。ワックス障壁2530が、前記試薬及びサンプル層2550の上に提供され得る。検定の読み取りが行われた後に、前記容器は冷却され、前記ワックスが固化することができ、前記核酸増幅(例えば、PCR、リアルタイムのPCR、LAMP)により生成されたDNAのための封じ込め障壁を提供する。
図25Fは前記容器の除去ステップを示す。ピペット/ノズル2540は、完全に含有した使用された容器を除去するために用いられ得る。前記容器は、固体化された前記ワックス障壁2530を収容する。前記容器は、廃棄する準備ができた、前記核酸増幅生成物2550も収容し得る。前記ピペット/ノズルは、加熱ブロックから取除くか、又は前記容器前記を機器別の部分に移動させ得る。
前記ピペット/ノズルは、前記容器の開口端を通じて前記容器と係合し得る。いくつかの実施形態では、前記ピペット/ノズルは、前記容器と密封を形成し得る。前記ピペット/ノズルは前記容器に圧入され得る。代替方法として追加的な機構が、前記ピペット/ノズルが選択的に前記容器と係合及び/又は脱係合することを可能にするために用いられ得る。遠心分離容器/チップ
図26Aは、本発明の一実施形態により提供される容器の実施例を示す。ある場合には、前記容器は、遠心分離のために用いられ得る。前記容器は、遠心分離機に挿入されるために構成され得る。当技術分野で周知の任意の遠心分離機が用いられ得る。遠心分離機の実施例は、本明細書の他の部分において、より詳細に記載される。一実施形態では、前記容器は、遠心分離容器であり得る。代替的に、前記容器は、他の目的のために用いられ得る。別の非限定的な実施形態では、前記容器は、前記サンプルの固体部分が凝集することを可能にするために、少なくとも内壁表面中に先細の底部を有する。この実施例では、前記容器の長さは、十分に短いために、前記チップは、必要に応じて溶質を再懸濁するために、前記容器の底部に挿入され得る。随意的に前記サンプルの十分な量を処理することができるために、前記容器の容積は十分に大きいことができ、サンプル処理時間を減少させ、及び変動性を減少させる。随意的に、前記容器は十分に狭いので、前記容器中のサンプルの容積測定は十分に正確であり得る。
前記容器は、サンプルを受入れ及び収容するために構成された本体2600を含むことができ、前記本体は、内表面、外表面、第一の端2608、及び第二の端2610を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の前記端が開放され得る。1つ以上の前記端が閉鎖され得る。いくつかの実施形態では、前記第一の端が開放される一方、前記第二の端が閉鎖され得る。通路が、前記第一及び第二の端の間を延伸し得る。
容器の1つ以上の端2610は丸い、先細の、平坦な、又は任意の他の形状を有する。いくつかの実施形態では、前記容器の直径等の断面寸法は、前記容器の長さにわたって変化し得る。ある場合には、閉鎖端を有する容器の下側部分2620は、前記開口端により近い前記容器の別の上側部分2630よりも小さな直径を有し得る。いくつかの実施形態では、前記下側部分及び前記上側部分に配置され得る、1つ以上の前記容器の追加的な部分2640が提供され得る。いくつかの実施形態では、前記1つ以上の追加的な部分の直径は、前記下側部分の直径及び前記上側部分の直径の間のサイズであることができる。1つ以上の漏斗形状の領域2650、階段形状の領域、又は棟2660は、異なる直径の一部分に結合し得る。代替方法として、異なる直径を持つために部分は徐々に遷移し得る。いくつかの実施形態では、容器の開口端は容器の閉鎖端よりも、大きな断面寸法を有し得る。
前記遠心分離機と連結する容器は、ルーチン分離を超えたいくつかの目的のために用いられ得る。前記遠心分離機と連結する容器は、分離又は特定の検定のいずれかのために設計され得る。前記遠心分離機を用いて実行され得る検定の実施例は、赤血球沈降速度、赤血球抗体スクリーニング等を含む。これらの適用に使用される容器は、埋め込まれたセンサー/検出器、及びデータ送信能力により特殊化され得る。例としては、赤血球パッキングの間に画像を送信できる内蔵型カメラを持つチップが挙げられる。遠心分離機容器は、磁気的及び/又は非磁気的ビーズの使用により、遠心混合を最適化するためにも設計され得る。キュベットの遠心分離は、流体フォーカシング及びサイズに基づく分離等の適用に対して有用であり得る、小さなチャネル内部の強制された流れを可能にする。容器は、従来の遠心分離機よりもはるかに小さな容積を処理するためにも設計されることができ、容器設計は、細胞等の脆弱な生物学的種の破壊を防止するために極めて重要である。遠心分離機容器は、前記全体の遠心分離機にキャップを付ける必要なしで、噴霧化を防止するための特徴を装備することもできる。
一実施形態では、前記容器は、噴霧の形態での、前記容器からの任意の流体損失をも防止する、蓋として機能し得る最上部の特徴を有する、2つの片の部品として考慮され得る。代替方法として、前記容器は噴霧損失を防止するための中隔のカモノハシ・バルブを装備することもできる。
図26Bは、本発明の一実施形態により提供されるチップを示す。前記チップは、前記容器からのサンプル又は他の流体の分注及び/又は吸引のために用いられ得る。前記チップは、少なくとも部分的に前記容器中に挿入されるために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記チップは遠心分離抽出チップであってよい。
前記チップのサンプルを受入れ及び収容するために構成されることができ、前記チップは、内表面、外表面、第一の端2666、及び第二の端2668を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の前記端が開放され得る。いくつかの実施形態では、前記第一及び第二の端が開放され得る。通路が、前記第一及び第二の端の間を延伸し得る。
チップの1つ以上の端2668は、丸い、先細の、平坦な、又は任意の他の形状を有する。いくつかの実施形態では、前記チップの直径等の断面寸法は、前記チップの長さにわたって変化し得る。ある場合には、前記チップの下側部分2670の第二の端は、前記第一の端により近い、前記チップの別の上側部分2675よりも、より小さな直径を有し得る。いくつかの実施形態では、前記下側部分及び前記上側部分の間に配置され得る、前記チップの1つ以上の追加的な部分2680が、提供され得る。いくつかの実施形態では、前記1つ以上の追加的な部分の直径は、前記下側部分の直径及び前記上側部分の直径の間のサイズであり得る。1つ以上の漏斗形状の領域2690、階段形状の領域、又は棟2695は、異なる直径部分に接し得る。代替方法として、異なる直径を持つために一部分は、徐々に遷移し得る。いくつかの実施形態では、チップの第一の端は、チップの第二の端よりも大きな断面寸法を有し得る。いくつかの実施形態では、前記チップの下側の一部分は狭くてよく、及びチップの長さ全体にわたって実質的に同様の直径を有し得る。
前記チップは、前記容器の開口端を通過して前記容器中に延伸するために構成され得る。前記チップの第二の端は、前記容器に挿入され得る。より小さな直径を有する前記チップの端は前記容器開口端を通過して挿入され得る。いくつかの実施形態では、前記チップ完全に前記容器中に挿入され得る。代替方法として、前記チップは、途中までだけ、前記容器中に挿入され得る。前記チップは、前記容器よりも、より高い高さを有し得る。前記チップの一部分は、前記容器の外側に突出し得る。
前記容器又は前記チップは、前記チップの第二の端が、前記容器の閉鎖端の内表面の底に接触することを防止し得る突出する表面特徴を含み得る。いくつかの実施形態では、前記突出する表面特徴は、前記容器の閉鎖端にあるか、又はその近傍にあることができる。いくつかの実施形態では、前記突出する表面特徴は、前記容器の下側半分、前記容器の下側1/3、前記容器の下側1/4、前記容器の下側1/5、前記容器の下側1/10、前記容器の下側1/20、又は前記容器の下側1/50に沿って配置され得る。前記突出する表面特徴は前記容器の内表面に配置され得る。代替方法として、前記突出する表面特徴は、前記チップの外表面に配置され得る。ある場合には、突出する表面特徴は、前記容器の内表面及び前記チップの外表面の両側に配置され得る。
いくつかの実施形態では、前記突出する表面特徴は、1つ以上の隆起、棟、又は段を含み得る。例えば、容器は、前記容器の内表面の底に一体的に形成された前記表面特徴を含み得る。前記表面特徴は、前記容器の内表面の底に、1、2、3、4、5、6個以上の隆起を含み得る。前記表面特徴は、互いに均等に間隔を空けて配置され得る。例えば、前記隆起又は他の表面特徴は、放射状パターンで提供され得る。前記隆起又は他の表面特徴は、継続的に又は非継続的に、前記容器内表面、又は前記チップの他の表面を取り囲み得る。
代替方法として、前記突出する表面特徴は、前記容器又はチップの形状の一部であることができる。例えば、前記容器は、変化する内部直径により形状付けられることができ、及び前記チップは、変化する外部直径により形状付けられることができる。いくつかの実施形態では、前記容器の内表面は、前記チップがそのうえで休止する、段を形成できる。前記容器及びチップの内部及び外部断面寸法に基づいて、前記チップが前記容器の底に接触することが防止されるように、前記容器の側面及び/又はチップは、形状付けされ得る。
前記容器及び/又はチップは、前記チップが、入るところまで挿入されたときに、前記チップが、前記容器中で小刻みに動くことを防止するために形状付けされ得る。代替方法として、前記容器及びチップは、いくらかの小刻みな動きを許容するために、形状付けされ得る。いくつかの実施形態では、前記チップが、前記容器に完全に挿入されたときに、前記チップは、前記容器と密封を形成し得る。代替方法として、前記チップ及び前記容器の間に密封が形成されなくてもよい。
いくつかの実施形態では、前記チップが、所望の量だけ前記容器の底に接触しないようにできる。このギャップは、前記チップ及び前記容器の間を流体が自由に流れることを可能にする。このギャップは、前記チップ及び前記容器の間に流体が詰まることを防止し得る。いくつかの実施形態では、前記チップは、前記チップに前記容器に沿って所望の高さを提供するために、前記容器の底に接触することが防止され得る。いくつかの実施形態では、前記容器中の流体又はサンプルの1つ以上の構成要素は分離されることができ、及び前記チップは、前記流体又はサンプルの所望の構成要素を分注及び/又は吸引するために位置決めされ得る。例えば、高い密度を有する前記流体又はサンプルの一部分は、前記容器の底に向かって提供されることができ、及びより低い密度を持つ部分は、前記容器の上側部分に向かって提供され得る。前記チップが、流体又はサンプルを、拾上げるか、又はより高い密度の部分又はより低い密度部分に送達するかの、いずれかに応じて、前記チップは、前記容器の底の近くか、及び/又は上側部分の近くかのいずれかに、それぞれ配置され得る。いくつかの実施形態では、前記容器に沿って所望の高さ前記チップ及び前記容器の間を流体が流れることを可能にし得る他の特徴が、遠心分離容器及び/又はチップに提供され得る。例えば、前記チップは、前記チップの外表面を、前記チップの前記第一及び第二の端の間で、前記通路に接続する、1つ以上の開口部、通路、スリット、チャネル、又は導管を含み得る。例え前記チップの端が、前記容器の底に接触していても、前記開口部は、流体が流れることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、複数の開口部が、前記チップの高さに沿って提供され得る。前記容器中で流体が所望の高さで流れることを可能にするために、前記チップの高さに沿って1つ以上の開口部が提供され得る。
チップは、クロマトグラフィーを実行するために構成され得る。このプロセスでは、前記混合物は、“固定相”と呼ばれる別の物質を保持する構造を通過して搬送する、“移動相”と呼ばれる流体に溶解される。前記混合物のさまざまな構成要素が、異なる速度で移動し、それらが分離することをもたらす。前記分離は、前記移動相及び固定相の間の分配の差(differential partitioning)に基づく。化合物の分配係数における微妙な差が、固定相上での保持の差をもたらし、従って分離を変化させる。チップは、サイズ排除クロマトグラフィーを実行するために構成されることができ、溶液中の分子が、分子量ではなくて、それらのサイズにより分離される。これはゲルろ過クロマトグラフィー、ゲル浸透クロマトグラフィーを含み得る。チップは、荷電粒子の質量対電荷比の測定を可能にするために構成されることができ、それにより質量分析を実行する。すなわち、その処理は、荷電分子を生成させるために、化学物質をイオン化させ、及び次いで、場合により電磁場を用いる分析器により、前記イオンがそれらの質量対電荷比に従って分離される。チップは、電極として作用し得る。
本明細書において提供される、ポイント・オブ・サービス・システム(モジュールを含む)等のシステム及び機器は、米国特許出願第2009/0088336号(“MODULAR POINT−OF−CARE DEVICES, SYSTEMS, AND USES THEREOF”)において提供される容器及びチップとの使用のために構成され、この出願は参照によりその全体が本願に組み込まれる。容積式チップ
図27も本発明の一実施形態により提供されるチップ2700を示す。前記チップは、前記容器から、サンプル又は他の流体の分注及び/又は吸引に用いられ得る。前記チップは、高い感度とともに、流体の正確で精度の高い量を提供及び/又は拾上げることができる。前記チップは、少なくとも部分的に、前記容器中に挿入されるために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記チップは、限定はされないが図14に示されるような容積式チップであり得る。
前記チップは、サンプルを受入れ及び収容するために構成されることができ、前記チップは、内表面、外表面、第一の端2702、及び第二の端2704を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の前記端が開放され得る。いくつかの実施形態では、前記第一及び第二の端が開放され得る。通路は、前記第一及び第二の端の間を延伸し得る。
チップの1つ以上の端2704は、丸い、先細の、平坦な、又は任意の他の形状を有し得る。いくつかの実施形態では、前記チップの直径等の断面寸法は、前記チップの長さにわたって変化できる。ある場合には、チップの下側部分2710は、前記第二の端において、前記チップの、第一の端により近い別の上側部分2720よりも、小さな直径を有し得る。いくつかの実施形態では、前記下側部分及び前記上側部分の間に配置され得る、前記チップの1つ以上の追加的な部分2730が提供され得る。いくつかの実施形態では、前記1つ以上の追加的な部分の直径は、前記下側部分の直径及び前記上側部分の直径の間のサイズであり得る。1つ以上の漏斗形状の領域2740、階段形状の領域、又は棟2750は、異なる直径の部分を接続し得る。代替方法として、異なる直径を有するために、部分は徐々に遷移し得る。いくつかの実施形態では、チップの第一の端は、チップの第二の端よりも、大きな断面寸法を有し得る。いくつかの実施形態では、前記下側前記チップの一部分は狭くなることができ、及び前記チップの長さ全体にわたって実質的に同様の直径を有し得る。
いくつかの実施形態では、前記容積式チップ中に少なくとも部分的に挿入可能なプランジャー2760が提供され得る。いくつかの実施形態では、前記チップは、前記プランジャーの全部が前記チップの第二の端の中へ入ることが止められることができるように、寸法付け及び/又は形状付けされ得る。いくつかの実施形態では、前記チップは、内部棚2770により停止され得る。前記チップは、前記チップの下側部分2710が入り込むことを防ぎ得る。前記プランジャーの1つの端2765は、丸い、先細の、平坦な、又は任意の他の形状を有し得る。
前記プランジャーは、前記チップ中で移動可能であるために構成され得る。前記プランジャーは、前記チップの高さに沿って移動し得る。いくつかの実施形態では、前記プランジャーはサンプル又は他の流体の所望の容積を分注及び/又は吸引するために、移動可能であり得る。
前記容積式チップは、流体の容積を受入れる能力のある内部容積を有し得る。例えば、前記容積式チップは、約1nL、5nL、10nL、50nL、100nL、500nL、1μL、5μL、8μL、10μL、15μL、20μL、30μL、40μL、50μL、60μL、70μL、80μL、100μL、120μL、150μL、200μL、500μL又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の容積以下の容積を収容し得る内部容積を有し得る。
前記チップは、本明細書の他の部分に記載される、前記容積式チップの1つ以上の特性を含み得る。追加的な容器/チップ
図28は、本発明の一実施形態により提供されるウエルの実施例を示す。前記ウエルは容器の例であり得る。ある場合には、前記ウエルは、さまざまな検定のために用いられ得る。前記ウエルは、1つ以上の試薬を収容及び/又は拘束するために構成され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の反応が前記ウエル内で生じ得る。代替方法として、前記ウエルは、他の目的のために用いられ得る。いくつかの実施形態では、複数のウエルが提供され得る。いくつかの実施形態では、384ウエルが提供され得る。例えば、前記ウエル1つ以上の横列、1つ以上の縦列、又はアレイとして提供され得る。前記ウエルは、4.5μmの直径を有し得て、及び384の間隔とともに提供され得る。代替方法として、前記ウエルは、任意の他の間隔又はサイズを有し得る。
前記ウエルは、サンプルを受入れ及び収容するために構成された本体を含むことができ、前記本体は、内表面、外表面、第一の端2806、及び第二の端2808を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の前記端は開放され得る。1つ以上の前記端が閉鎖され得る。いくつかの実施形態では、前記第一の端が開放され得る一方、前記第二の端は閉鎖され得る。通路は、前記第一及び第二の端の間を延伸し得る。
ウエルの1つ以上の端2808は、丸い、先細の、平坦な、又は任意の形状を有する。いくつかの実施形態では、前記容器の直径等の断面寸法は、前記容器の長さにわたって変化し得る。代替方法として、前記容器の断面寸法は実質的に変化しないでよい。前記容器の寸法は、異なる直径を有するために徐々に遷移し得る。いくつかの実施形態では、容器開口端は、容器閉鎖端よりも大きな断面寸法を有し得る。代替方法として、前記容器の開口端及び前記閉鎖端は実質的に同様又は同一の断面寸法を有し得る。いくつかの実施形態では、前記ウエルの1つ以上の端は、縁2810、棟、又は同様の表面特徴を有し得る。いくつかの実施形態では前記縁が、前記ウエルの開口端に、又はその近傍に提供され得る。前記縁は、前記ウエルの外表面に提供され得る。いくつかの実施形態では、前記縁は、前記ウエルを支持し得る棚と係合し得る。いくつかの実施形態では、前記縁は、前記ウエルを覆うことができるキャップと係合し得る。キャピラリー及びキュベットは、特定の任務のために設計されているために、流体封じ込め/処理ユニットの特別なケースであり得る。本明細書において提供されるシステムにおけるキャピラリー(例えば、血液計量キャピラリー)は、流体を特定の位置に移動するために、毛細管力だけを利用し得る。キュベットは、特別に設計されたチャネル中で流体を輸送するために、毛細管及び/又は外部強制力の組合せを用いる。キュベット及びキャピラリーは、光学的明瞭さ、表面張力等の特定の特定の性質を増強するために又は抗凝固剤、タンパク質等の他の物質の添加又はそれらによる被覆のために表面処理されるか、又は仕上げされる。容器中での処理を更に拡大及び/又は増強するために、異なる種類のビーズが、特定の容器とともに用いられ得る。例としては以下が挙げられる:a)混合を増強するために用いられ得るビーズ;b)抗体により被覆された磁気的ビーズが用いられ得る。ビーズ分離は外部電磁場により達成される;c)アフィニティ・カラムに用いられ得る非磁気的ビーズ;d)ポリスチレンビーズ等の通常のビーズが、特定の標的を捕捉するために機能化されることができ;及びe)糸状構造を作成するために用いられ得る長鎖PEG。
図29は、本発明の一実施形態により提供されるチップ2900を示す。前記チップは、サンプル又は他の流体の分注及び/又は吸引に用いられ得る、バルク取扱いチップであり得る。前記チップは、少なくとも部分的に容器中に挿入されるために構成され得る。代替方法として、前記チップは、容器中に挿入されることなしに、サンプル又は他の流体サンプルを分注する及び/又は吸引するために構成され得る。
前記チップは、サンプルを受入れ及び収容するために構成されることができ、前記チップ内表面、外表面、第一の端、及び第二の端を有する。いくつかの実施形態では、1つ以上の前記端が、開放され得る。いくつかの実施形態では、前記第一及び第二の端が、開放され得る。通路が前記第一及び第二の端の間を延伸し得る。
チップの1つ以上の端は、丸い、先細の、平坦な、又は任意の形状を有する。いくつかの実施形態では、前記チップの直径等の断面寸法は、前記チップの長さにわたって変化し得る。ある場合には、チップの下側部分2910は、前記第二の端において、前記第一の端により近い、前記チップ別の上側部分2920よりも小さな直径を有し得る。いくつかの実施形態では、前記下側部分及び前記上側部分の間に配置され得る、前記チップの1つ以上の追加的な部分2930が提供され得る。いくつかの実施形態では、前記1つ以上の追加的な部分の直径は、前記下側部分の直径及び前記上側部分の直径の間であり得る。1つ以上の漏斗−形状の領域、階段形状の領域、又は棟2940は、異なる直径の部分を接続し得る。代替方法として、部分は、異なる直径を有するために徐々に遷移し得る。いくつかの実施形態では、チップの第一の端は、チップの第二の端よりも大きな断面寸法を有し得る。いくつかの実施形態では、前記下側前記チップの一部分は、徐々に変化する直径を有し得る。いくつかの実施形態では、前記チップの、本明細書に記載される、1つ以上の他の種類チップよりも、より大きな内部容積を有し得る。
図30は、本発明の一実施形態により提供されるチップ3000の別の実施例を示す。前記チップは、サンプル又は他の流体の分注及び/又は吸引に用いられ得る、比色の読出し(すなわち、色チップ)を提供するために構成され得る。前記色チップは、検出システムを用いて読み取られることができる。前記検出システムは、本明細書の他の部分において、より詳細が記載される、実施形態の任意のものから組み込まれ得る。前記チップは、少なくとも部分的に容器中に挿入されるために構成され得る。
前記チップはサンプルを受入れ及び収容するために構成されることができ、前記チップは、内表面、外表面、第一の端、及び第二の端を有する。いくつかの実施形態では、1つ以上の前記端が、開放され得る。いくつかの実施形態では、前記第一及び第二の端が、開放され得る。通路が前記第一及び第二の端の間を延伸し得る。
チップの1つ以上の端は、丸い、先細の、平坦な、又は任意の形状を有する。いくつかの実施形態では、前記チップの直径等の断面寸法は、前記チップの長さにわたって変化し得る。ある場合には、チップの下側部分3010は、前記第二の端において、前記第一の端により近い前記チップ別の上側部分3020よりも小さな直径を有し得る。いくつかの実施形態では、前記下側部分及び前記上側部分の間に配置され得る、前記チップの1つ以上の追加的な部分3030が提供され得る。いくつかの実施形態では、前記1つ以上の追加的な部分の直径は前記下側部分の直径及び前記上側部分の直径の間であり得る。1つ以上の漏斗形状の領域3040、階段形状の領域、又は棟3050は、異なる直径の部分を接続し得る。
代替方法として、部分は、異なる直径を有するために徐々に遷移し得る。いくつかの実施形態では、チップの第一の端は、チップの第二の端よりも、大きな断面寸法を有し得る。いくつかの実施形態では、前記チップの比較的狭い下側部分が提供され得る。前記下側部分の断面の直径は、変化しなくてよいか、又は大きな量で変化し得る。前記チップの下側部分は、検出システムを用いて、読み取られることができる。検出システムは、サンプル又は他の前記チップ中の流体に関連する1つ以上の信号を検出し得る。
図31は、本発明の別の実施形態により提供されるチップ3100を示す。前記チップは、サンプル又は他の流体の分注及び/又は吸引に用いられ得る血液チップであり得る。前記チップは、少なくとも部分的に容器中に挿入されるために構成され得る。チップは、試薬により機能化された細く先の尖ったプローブを用いることによる等の、多重の標的を迅速に検出するために用いられ得る、“ディップ・スティック“として構成され得る。いくつかの実施形態では、前記血液チップ中に収容される流体は血液であり得る。
前記チップは、サンプルを受入れ及び収容するために構成され得る。前記チップは、内表面、外表面、第一の端、及び第二の端を有する。いくつかの実施形態では、1つ以上の前記端が、開放され得る。いくつかの実施形態では、前記第一及び第二の端が、開放され得る。通路が前記第一及び第二の端の間を延伸し得る。
チップの1つ以上の端は、丸い、先細の、平坦な、又は任意の形状を有する。いくつかの実施形態では、前記チップの直径等の断面寸法は、前記チップの長さにわたって変化し得る。ある場合には、チップの下側部分3110は、前記第二の端において、前記第一の端により近いチップの別の上側部分3120よりも小さな直径を有し得る。いくつかの実施形態では、前記下側部分及び前記上側部分の間に配置され得る、前記チップの1つ以上の追加的な部分3130が提供され得る。いくつかの実施形態では、前記1つ以上の追加的な部分の直径は、前記下側部分の直径及び前記上側部分の直径の間であり得る。1つ以上の漏斗形状の領域3140、階段形状の領域、又は棟3150は、異なる直径の部分を接続し得る。代替方法として、部分は、異なる直径を有するために徐々に遷移し得る。いくつかの実施形態では、チップの第一の端は、チップの第二の端よりも、より大きな断面寸法を有し得る。いくつかの実施形態では、前記下側前記チップの一部分は徐々に変化する直径を有し得る。いくつかの実施形態では、前記チップの下側部分の長さに沿って、直径における大幅な差が提供され得る。
図32は、本発明の別の実施形態により提供されるチップ3200を提供する。前記チップは、サンプル又は他の流体の分注及び/又は吸引に用いられ得る現在の反応チップであり得る。前記チップは、少なくとも部分的に容器中に挿入されるために構成され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の反応が、前記チップ中で生じ得る。
前記チップは、サンプルを受入れ及び収容するために構成され得る。前記チップは、内表面、外表面、第一の端、及び第二の端を有する。いくつかの実施形態では、1つ以上の前記端が、開放され得る。いくつかの実施形態では、前記チップは、完全には前記通路を取り囲まないことができる。例えば、スロットの付いたピンのアレイが、流体を逃がし(wick up)及び吸い取る(blotting)方法により前記ピペットにそれを送達し得る。いくつかの実施形態では、前記第一及び第二の端が、開放され得る。通路が前記第一及び第二の端の間を延伸し得る。
チップの1つ以上の端は、丸い、先細の、平坦な、又は任意の形状を有する。いくつかの実施形態では、前記チップの直径等の断面寸法は、前記チップの長さにわたって変化し得る。ある場合には、チップの下側部分3210は、前記第二の端において、前記第一の端により近いチップの別の上側部分3220よりも小さな直径を有し得る。いくつかの実施形態では、前記下側部分及び前記上側部分の間に配置され得る、前記チップの1つ以上の追加的な部分3230が提供され得る。いくつかの実施形態では、前記1つ以上の追加的な部分の直径は前記下側部分の直径及び前記上側部分の直径の間であり得る。1つ以上の漏斗形状の領域、階段形状の領域、又は棟3240は、異なる直径の部分を接続し得る。代替方法として、部分は、異なる直径を有するために徐々に遷移し得る。いくつかの実施形態では、チップの第一の端はチップの第二の端よりも、大きな断面寸法を有し得る。いくつかの実施形態では、前記下側前記チップの一部分は、徐々に変化する直径を有し得るか、又は実質的に同一の直径を有し得る。
追加的なチップは、たとえば、米国特許出願第2009/0088336号(“MODULAR POINT−OF−CARE DEVICES, SYSTEMS, AND USES THEREOF”)において提供され、この出願は参照によりその全体が本願に組み込まれる。ミニチップ
図33は、本発明の一実施形態により提供されるミニチップノズル3300及びミニチップ3310の実施例を示す。
ミニチップノズル3300は、前記ミニチップ3310と連結するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記ミニチップノズルは、前記ミニチップに接続され得る。前記ミニチップは、前記ミニチップノズルに取付け可能であり、及び取外し可能である。前記ミニチップノズルは、少なくとも部分的に、前記ミニチップ中に挿入され得る。前記ミニチップノズルは、前記ミニチップと流体密封を形成し得る。いくつかの実施形態では、前記ミニチップノズルは密封用のO−リング3320又は他の密封用特徴をその外表面に含み得る。他の実施形態においては、前記ミニチップは、密封用O−リング又は他の密封用特徴を、その内表面中に含み得る。
前記ミニチップノズルは、ピペット等の流体取扱い機器と連結するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記ミニチップノズルは、直接的に流体取扱い機器のノズル又はオリフィスと接続し得る。前記ミニチップノズルは、前記流体取扱い機器と流体密封を形成し得る。他の実施形態においては、前記ミニチップノズルは、チップ又は前記流体取扱い機器に接続され得る他の中間的な構造に接続され得る。
図34は、本発明の一実施形態により提供されるミニチップの実施例を示す。例えば、分離されたミニチップは、約1pL、5pL、10pL、50pL、100pL、300pL、500pL、750pL、1nL、5nL、10nL、50nL、75nL、100nL、125nL、150nL、200nL、250nL、300nL、400nL、500nL、750nL、1μL、3μL、5μL、10μL、又は15μL以下の本発明の一実施形態による容積を収容、分注、及び/又は吸引するために用いられ得る。前記ミニチップは、本明細書の他の部分に記載される任意の他の容積のためにも用いられ得る。
ミニチップは、サンプルを受入れ及び収容するために構成されることができ、前記ミニチップは、内表面3402、外表面3404、第一の端3406、及び第二の端3408を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の前記端が、開放され得る。いくつかの実施形態では、前記第一及び第二の端が、開放され得る。通路が前記第一及び第二の端の間を延伸し得る。
ミニチップの1つ以上の端3408は、丸い、先細の、平坦な、又は任意の形状を有する。いくつかの実施形態では、前記ミニチップの直径等の断面寸法は、前記チップの長さにわたって変化し得る。ある場合には、チップの下側部分3410は、前記第二の端において、前記第一の端により近い前記チップの別の上側部分3420よりも、小さな直径を有し得る。いくつかの実施形態では、前記下側部分及び前記上側部分の間に配置され得る、前記チップの1つ以上の追加的な一部分が提供され得る。いくつかの実施形態では、前記1つ以上の追加的な部分の直径は、前記下側部分の直径及び前記上側部分の直径の間であり得る。代替方法として、前記下側及び上側部分の間には中間的な追加的な部分は提供されない。1つ以上の漏斗−形状の領域、階段形状の領域、又は棟3430は、異なる直径の部分を接続し得る。代替方法として、部分は、異なる直径を有するために徐々に遷移し得る。いくつかの実施形態では、チップの第一の端は、チップの第二の端よりも、大きな断面寸法を有し得る。いくつかの実施形態では、前記チップの下側の一部分は徐々に変化する直径を有し得るか、又は実質的に同一の直径を有し得る。流体噴霧化、蒸発等を防止するために、前記容器は、剛体及び/又は多孔性、及び/又は半透過性障壁により被覆されることができ、それにより、前記機器の任意の汚染をも防止する。容器は、POS機器中の流体小さな容積(10uL未満の)を処理する能力を持つために設計されることができ、それによりサンプル要求量を減少させる。前記容器は、設計された流体収容するためだけではなく、それらに限定はされないが、分離、混合、反応等のユニット操作が遂行される位置として機能するためにも設計され得る。前記容器は、特別なプロセスの遂行を可能にするための特別な表面性質及び/又は特徴を持つために設計され得る。個々の容器内で分散化するユニット操作は、サンプルの無駄の削減、リソースの低下/消費の低下、及び化学物質のより効率的な遂行をもたらす。マイクロカード
図35は、本発明の一実施形態によるマイクロカードの実施例を提供する。前記マイクロカードは、随意的に本明細書において、互換可能に用いられる、マイクロチップ又は容器である、1つ以上のチップを支持するために構成された1つ以上の基板3500を含み得る。前記チップ又は容器は、特性又は本明細書の他の部分に記載される任意の形式の他のチップ又は容器を有し得る。マイクロカードは、本明細書の他の部分で開示されるカードにおける、複数の検定の遂行又は検出を支持するために構成され得る。マイクロカードの使用は、例えば、小さな容積中、又は共通支持部上での、複数のアレイ化された検定の同時の遂行又は検出を可能にする。
前記マイクロカードは、随意的にカートリッジ形式であり得るか、又はカートリッジ内に包含され得る。前記カートリッジは、サンプル処理機器に挿入可能及び/又は次いで取外し可能であり得る。前記マイクロカードは、前記サンプル処理機器に挿入可能であり及び/又は取外し可能であり得る。
前記基板は実質的に平面の構成を有し得る。いくつかの実施形態では、前記基板は、上側表面及び下側表面を有し得る。前記上側表面及び下側表面は、平面の構成を有し得る。代替方法として、前記上側及び/又は下側表面は、曲面の表面、湾曲した表面、棟を持つ表面、又は他の表面特徴を有し得る。前記上側表面及び対向する下側表面は相互に平行であり得る。代替方法として、上側及び下側表面は、それらが相互に平行ではない構成を有し得る。いくつかの実施形態では、前記平面の基板は、複数の凹部又は空洞を有し得る。
前記基板は当技術分野で周知の任意の形状を有し得る。例えば、前記基板は実質的に正方形又は長方形の形状を有し得る。代替方法として、前記基板は円形の、楕円形の、三角形の、台形の、平行四辺形、五角形の、六角形の、八角形の、又は任意の他の形状を有し得る。
前記基板は、任意の横寸法(例えば、直径、幅、長さ)を有し得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の横寸法は、約0.1mm、0.5mm、1mm、5mm、7mm、1cm、1.5cm、2cm、2.5cm、3cm、3.5cm、4cm、4.5cm、5cm、5.5cm、6cm、6.5cm、7cm、7.5cm、8cm、9cm、10cm、11cm、12cm、13cm、15cm、又は20cmであり得る。前記横寸法は同一であるか、又は異なってよい。
前記基板は、任意の高さ(ここで、高さは、横寸法に直交する方向の寸法であり得る)を有し得る。例えば、前記高さは、約0.1mm、0.5mm、1mm、1.5mm、2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、4mm、4.5mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、1cm、1。2cm、1.5cm、2cm、2.5cm、3cm、4cm、又は5cm以下であり得る。
前記基板は、任意の材料から形成され得る。前記基板は、剛体の、半剛体の、又は可撓性の材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、前記基板は、アルミニウム、鋼鉄、銅、真ちゅう、金、銀、鉄、チタン、ニッケル、又は任意の合金又はその組み合せ、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の金属等の金属を含む。他の実施形態においては、前記基板は、シリコン、プラスチック、ゴム、木材、グラファイト、ダイアモンド、樹脂、又は任意の他の材料、限定はされないが、本明細書の他の部分に記載されるものを含み得る。前記基板の1つ以上の表面は、物質により被覆されても、又はされなくてもよい。例えば、前記空洞の1つ以上の部分は、前記容器及び/又はチップを握り、及びそれらが滑り落ちることを防止するゴム性材料により被覆され得る。
前記基板は、実質的に固体又は中空であり得る。前記基板は、その中に提供された1つ以上の空洞を持つ固体材料から形成され得る。代替方法として、前記基板は、シェル様構造を有し得る。前記基板は、籠様又はメッシュ様構造を含み得る。前記基板は、空洞を相互に連結させる1つ以上の構成要素を含み得る。連結構成要素は、バー、鎖、ばね、シート、ブロック、又は任意の他の構成要素を含み得る。
前記基板は、1つ以上のチップ又は容器を支持するために構成され得る。前記基板3500は、1つ以上のチップ又は容器を受入れるために構成される1つ以上の空洞3510を収容し得る。前記空洞は、前記基板上に任意の配置を有し得る。例えば、前記空洞は、1つ以上の行及び/又は1つ以上の列を形成し得る。いくつかの実施形態では、前記空洞は、mxnアレイを形成でき、m、nは整数である。代替方法として、前記空洞は、互い違いの横列及び/又は列を形成し得る。前記空洞は、直線、曲線、湾曲した線、同心円パターン、ランダムなパターンを形成できるか、又は当技術分野で周知の任意の他の構成を有し得る。
任意の数の空洞が基板上に提供され得る。例えば、約1空洞、4空洞、6空洞、10空洞、12空洞、24空洞、25空洞、48空洞、50空洞、75空洞、96空洞、100空洞、125空洞、150空洞、200空洞、250空洞、300空洞、384空洞、400空洞、500空洞、750空洞、1000空洞、1500空洞、1536空洞、2000空洞、3000空洞、3456空洞、5000空洞、9600空洞、10000空洞、20000空洞、30000空洞、又は50000空洞以上の空洞が、前記マイクロカードの単独の基板上に提供され得る。
前記空洞は、全て同一の寸法、及び/又は形状を有し得るか、又は異なってよい。いくつかの実施形態では、空洞は、前記基板を貫通することなく、前記基板の途中まで延伸し得る。空洞は内部壁及び底面を有し得る。代替方法として、前記空洞は、前記基板を貫通して延伸し得る。前記空洞は、底面若しくは部分的な底面又は棚を持っても、持たなくてもよい。
前記空洞は任意の形状を有し得る。例えば、空洞の断面形状は円形、楕円形、三角形、四角形(例えば、正方形、長方形、台形、平行四辺形)、五角形、六角形、八角形又は任意の他の形状を含み得る。前記空洞の断面形状は、留まるか又は同一であるか、又は前記空洞の高さに沿って変化し得る。前記空洞の断面形状は、基板上の全ての空洞について同一か、又は前記基板の空洞ごとに異なってよい。前記空洞の断面形状は、前記容器及び/又はチップの外部形状に相補的であっても、又はなくてもよい。前記空洞はウエルとして形成され得るか、又はキュベットとして形成され得るか、又はマイクロタイター・プレートと同様の形式を有し得る。
前記空洞は、任意の断面寸法(例えば、直径、幅、又は長さ)を有し得る。例えば、前記断面寸法は、約0.1mm、0.5mm、1mm、1.5mm、2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、4mm、4.5mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、1cm、1。2cm、1.5cm、2cm、又は3cm以上であり得る。前記断面寸法は前記空洞の内部寸法を参照し得る。前記断面寸法は、前記空洞の高さ全体を通じて、同一に留まるか又は変化し得る。例えば、前記空洞の開放された上側部分は、閉鎖された底部より大きな断面寸法を有し得る。
前記空洞は任意の高さ(ここで、高さは、横寸法に直交する方向の寸法であり得る)を有し得る。例えば、前記高さは、約0.1mm、0.5mm、1mm、1.5mm、2mm、2.5mm、3mm、3.5mm、4mm、4.5mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、1cm、1。2cm、1.5cm、2cm、2.5cm、3cm、4cm、又は5cm以下であり得る。前記空洞の高さは、前記基板の厚さよりも小さいことができる。代替方法として、前記空洞が延伸する貫通して延伸する場合には、前記空洞の高さは前記基板の厚さと等しいことができる。
前記空洞の底は任意の形状を有し得る。例えば、前記空洞の底は、丸い、平坦な、又は先細であり得る。前記空洞の底は、1つ以上の容器及び/又はチップの一部分に相補的であり得る。前記空洞の底は、1つ以上の容器及び/又はチップの下側部分に相補的であり得る。いくつかの実施形態では、前記空洞は、前記空洞が、複数の容器及び/又はマイクロチップと係合することを可能にする1つ以上の表面特徴を含み得る。異なる容器及び/又はチップは、前記空洞の異なる表面又は部分と係合し得る。代替方法として、前記空洞は、特定の容器及び/又はチップを受入れるために形状付けされ得る。
前記空洞の内部は約1、000μL以下、500μL以下、250μL以下、200μL以下、175μL以下、150μL以下、100μL以下、80μL以下、70μL以下、60μL以下、50μL以下、30μL以下、20μL以下、15μL以下、10μL以下、8μL以下、5μL以下、1μL以下、500nL以下、300nL以下、100nL以下、50nL以下、10nL以下、又は1nL以下の容積を有し得る。
前記空洞は、特定のチップ又は容器を受取るために、形状付けされ得る。いくつかの実施形態では、前記空洞は、複数の異なる種類のチップ及び/又は容器を受取るために形状付けされ得る。前記空洞は内表面を有し得る。前記内表面の少なくとも一部分は容器及び/又はチップに接触し得る。一実施例では、前記空洞は、第一の構成を有する第一の容器/チップが、前記空洞中に嵌合し、及び第二の構成を有する第二の容器/チップが、前記空洞中に嵌合することを可能にし得る1つ以上の棚又は内部の表面特徴を有し得る。異なる構成を有する、前記第一及び第二の容器/チップは、前記空洞の内表面の異なる部分に接触し得る。いくつかの実施形態では、マイクロカードの空洞は、ミニチュアチップ(例えば、20、10、5、3、2、1、0.5、又は0.1マイクロリットル未満の容積を支持できる)と連結するために構成される。
いくつかの実施形態では、前記空洞は1つ以上の容器及び/又はマイクロチップを受入れ得る。前記容器及び/又はチップは、前記空洞にスナップ嵌合され得る。代替方法として、前記容器及び/又はマイクロチップは、前記空洞に滑らかに滑り入り、及び滑り出ることができるか、前記空洞中に圧入され得るか、前記空洞中にひねり入れられることができるか、又は前記空洞と任意の他の相互作用を有し得る。
代替方法として、前記空洞は、容器及び/又はチップを受入れる必要がない。前記空洞のそれ自身が、1つ以上の流体を収容及び/又は拘束する容器を形成し得る。例えば、前記空洞それ自身が、サンプル容器であるか、又は試薬を含む任意の他の流体を収容し得る。前記空洞は、光が前記空洞を通過しないように設計され得る。ある場合には、流体又は選択された化学物質は前記空洞壁を通過しない。
前記空洞は、全てが前記基板の同一の側に開口部を有する。いくつかの実施形態では、前記空洞は、全てが前記基板の上側表面に開口する。代替方法として、いくつかの空洞は、前記基板の下側表面、及び/又は前記基板の側面に開口し得る。
いくつかの実施形態では、前記空洞は、リソグラフィー技術、エッチング、レーザーエッチング、ドリリング、マシニング、又は当技術分野で周知の任意の他の技法を用いて形成され得る。前記空洞は前記基板に切り込まれ得る。
1つ以上の容器及び/又はマイクロチップは、前記空洞中に挿入され得る。個々の空洞は、単独の容器及び/又はチップを受入れるために構成され得る。代替方法として、個々の空洞は、複数の容器及び/又はマイクロチップを同時に受入れるために構成され得る。前記空洞は、容器及び/又はマイクロチップにより全て満たされ得るか、又はいくつかの空洞は空であり得る。
容器及び/又はチップは、少なくとも部分的に前記空洞に挿入され得る。前記容器及び/又はチップは、前記基板表面を越えて延伸し得る。例えば、もし前記基板の空洞が、前記基板の上側表面に開口部を有する場合、前記容器及び/又はチップは、前記基板の上側表面を越えて遠心し得る。容器及び/又はマイクロチップの少なくとも一部分は、前記基板から突出し得る。代替方法として、容器及び/又はチップの一部分は、前記基板から突出しない。前記容器及び/又はチップが前記基板から突出する程度は、前記容器及び/又はチップの種類、又は空洞の構成に依存する。
いくつかの代替的な実施形態では、容器及び/又はマイクロチップは、基板を貫通して延伸し得る。容器及び/又はマイクロチップは、前記基板の2つ以上の表面の上を延伸し得る。いくつかの実施形態では、容器及び/又はチップは、少なくとも部分的に前記基板の下側表面を越えて延伸し得る。
前記容器及び/又はマイクロチップは、それらは相互に平行であるように前記基板により支持され得る。例えば、前記容器及び/又はチップは、全てが垂直の整列を有し得る。前記容器及び/又はマイクロチップは、前記基板の平面の表面に直交するために整列され得る。前記容器及び/又はチップは、前記基板の上面及び/又は底面に直交し得る。代替方法として前記容器及び/又はチップは、相互に平行である必要はない。
いくつかの実施形態では、それぞれ空洞は、その中に提供された容器及び/又はチップを有し得る。代替方法として、いくつかの空洞は、意図的に空いたままにされ得る。1つ以上の制御装置が、どの空洞が占有されているか、又は空であるかを追跡し得る。1つ以上のセンサーが、空洞が占有されているか、又は空であるかを決定し得る。
前記容器及び/又はチップは、選択的に前記基板に配置、及び/又は前記基板から除去され得る。容器及び/又はマイクロチップは、基板の空洞から取除かれて前記機器の別の部分又は前記基板の別の空洞に移動され得る。容器及び/又はマイクロチップは、前記機器の別の部分、又は前記基板の別の空洞から、前記基板の空洞に配置され得る。基板上の容器及び/又はマイクロチップの位置は、修正されるか又は交換され得る。いくつかの実施形態では、前記空洞のそれぞれが、個々にアドレス可能である。前記容器及び/又はチップのそれぞれのが、個々にアドレス可能及び/又は移動可能である。前記容器及び/又はマイクロチップはアドレス可能、及び/又は互いに独立して移動され得る。例えば、単独の容器及び/又はマイクロチップはアドレス可能、及び/又は前記他の容器及び/又はマイクロチップに対して移動され得る。複数の容器及び/又はマイクロチップは同時に移動され得る。ある場合には、単独の容器及び/又はマイクロチップが同時に移動され得る。前記個々の容器及び/又はマイクロチップは、相互に及び/又は前記空洞に対して移動可能であり得る。
流体取扱い機器を用いて、容器及び/又はチップ基板から取除かれ、及び/又は基板に配置され得る。容器及び/又はチップは、人間との相互作用を必要とせずに、別の自動化されたプロセスを用いて、除去及び/又は配置され得る。代替方法として、容器及び/又はチップは、手作業により、除去及び/又は配置され得る。前記容器及び/又はチップは、自動化された、又は手動のプロセスにおいて、個々に移動され得る。
マイクロカードは、異なる種類の複数の容器及び/又はチップを含み得る。マイクロカードは、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、又は少なくとも6個以上の異なる種類の容器及び/又はチップを含み得る。代替方法として、マイクロカードは、全て同一の種類の容器及び/又はチップを含み得る。前記マイクロカードは、以下から選択された1つ以上の容器及び/又はチップを含み得る:核酸容器、核酸チップ、遠心分離容器、遠心分離チップ、容積式チップ、ウエル、バルク取扱いチップ、色チップ、血液チップ、カレント反応チップ、3μLミニチップ、5μLミニチップ、10μLミニチップ、又は15μLミニチップ、又は任意の他のチップ/容器又はそれらの組合せ。前記マイクロカードは、以下の1つ以上の検定を実行するために構成される、1つ以上の容器及び/又はチップを含み得る:免疫検定、核酸検定、受容体に基づく検定、血球計算検定、比色検定、酵素的検定、電気泳動的検定、電気化学的検定、分光的検定、クロマトグラフィー的検定、顕微鏡的検定、局所的検定、熱量測定的検定、比濁的検定、凝集検定、放射性同位体検定、粘度測定検定、凝固検定、凝固時間検定、タンパク質合成検定、組織学的検定、培養物検定、浸透圧検定、及び/又は他の種類の検定又はそれらの組合せより成る群から選ばれる少なくとも1つの種類の検定。1つ、2、3、4、5、6個以上の前記検定が、前記基板により支持される前記容器及び/又はチップにより支援され得る。
いくつかの実施形態では、マイクロカードは、免疫検定の遂行のために構成される。マイクロカードは、異なる抗体により標識されたビーズをマイクロカードの異なる空洞内に含み得る。いくつかの実施形態では、抗体により標識されたビーズを含む空洞は、容器又はチップを含まない。抗体により標識されたビーズのビーズは、磁気的ビーズを含む任意のビーズであり得る。マイクロカードの空洞中に残る間に、前記サンプル中に関連のある検体があるか否かを検出するために、前記抗体により標識されたビーズは、サンプルとインキュベートされ、洗浄され、検出試薬と混合され、及び検出ユニットの近傍にもたらされる。検定ユニット
本発明の一実施形態による、検定ステーション、又はモジュール又は機器の任意の他の部分は1つ以上の検定ユニットを含み得る。検定ユニットは、1つ以上の検体の存在又は不在、及び/又は1つ以上の検体の濃度を示す、検出可能な信号を産生する生物学的、又は化学反応を実行するために構成され得る。検定ユニットは、本明細書の他の部分に記載される任意の種類の検定を含み得る、検定を実行するために構成され得る。前記検定は、前記検定ユニットで生じ得る。
検出可能な信号は、光信号、可視信号、電気的信号、磁気的信号、赤外信号、熱的信号、動作、重量、又は音を含み得る。
いくつかの実施形態では、複数の検定ユニットが提供され得る。いくつかの実施形態では、検定ユニットの1つ以上の横列、及び/又は検定ユニットの1つ以上の列が、提供され得る。いくつかの実施形態では、mxnアレイの検定ユニットが提供されることができ、m、nは整数である。前記検定ユニットが、相互に互い違いの行又は列において提供され得る。いくつかの実施形態では、それらは任意の他の構成を有し得る。
任意の数の検定ユニットが提供され得る。例えば約1、2、3、4、5、8、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、120、150、175、200、250、300、400、500、又は1000検定ユニットがあり得る。
検定ユニットが、カートリッジ中、カード中に提供され得るか、又は任意の他の支持構造物を有し得る。前記検定ユニットは同一の配向を有し得る。代替方法として、検定ユニットは異なる配向を有し得る。いくつかの実施例では、検定ユニットは、垂直の配向に保たれ得る。他の実施例では、検定ユニットは、水平又は垂直の配向を有し得るか、又は任意の他の角度の配向を有し得る。前記検定ユニットは同一に留まるか、又は経時的に変化し得る。
前記検定ユニットは、互いに、流体的に分離されるか、又は水圧操作的に独立し得る。前記検定ユニットは、互いに流体的に分離し得るサンプル又は他の流体収容及び/又は拘束し得る。前記検定ユニットに収容される前記サンプル及び/又は他の流体は、同一であり得るか、又はユニットごとに異なることができる。前記システムは、それぞれの検定ユニットが何を収容しているかを、追跡する能力を有し得る。前記システムは、それぞれの検定ユニットの位置及び履歴を追跡する能力を有し得る。
前記検定ユニットは、相互に対し又は前記機器又はモジュールの別の部分に対し、独立して移動可能であり得る。従って、その中に収容される前記流体及び/又はサンプルは、相互に対し、又は前記機器又はモジュールの別の部分に対し、独立して移動可能であり得る。検定ユニットは個々にアドレス可能であり得る。それぞれの検定ユニットの位置は追跡可能であり得る。検定ユニットは、流体を受取り及び/又は提供するために、個別に選択され得る。検定ユニットは、流体を輸送するために、個別に選択され得る。流体は、検定ユニットに、個々に提供され得るか又はそこから取除かれ得る。前記検定ユニットを用いて、流体は個々に分注及び/又は吸引され得る。検定ユニットは、独立して検出可能であり得る。
本明細書における個々の検定ユニットの任意の記載は、検定ユニットの群にも適用され得る。検定ユニットの群は、1つ、2つ以上の検定ユニットを含み得る。いくつかの実施形態では、群の中の検定ユニットは同時に移動され得る。前記検定ユニットの群の位置は、追跡され得る。1つ以上の検定ユニットの群から、流体が、同時に送達及び/又は吸引され得る。検出は、検定ユニットの1つ以上の群の中の検定ユニットに対し、同時に生じ得る。
前記検定ユニットは、本明細書の他の部分に記載される、任意のチップ又は容器の形式又は特性を有し得る。例えば、検定ユニットは、本明細書に記載される任意のチップ又は容器であり得る。本明細書における検定ユニット任意の記載は、チップ又は容器に適用され得るか、又は任意のチップ又は容器の記載は、前記検定ユニットに適用し得る。
いくつかの実施形態では、検定ユニットは検定チップであり得る。検定チップは第一の端及び第二の端を有し得る。前記第一の端及び第二の端は、互いに対向し得る。前記第一の端及び/又は前記第二の端は開放又は閉鎖され得る。いくつかの実施形態では、前記第一及び第二の端の両方が、開放され得る。代替的な実施形態では、前記検定ユニットは、3、4つ以上の端を有し得る。
前記検定チップは内表面及び外表面を有し得る。通路が前記検定チップの第一及び第二の端を接続し得る。前記通路は、導管又はチャネルであり得る。前記検定チップの第一及び第二の端は相互に流体連結にあり得る。前記検定チップの第一の端の直径は、前記検定チップ第二の端の直径よりも大きくてよい。いくつかの実施形態では、前記検定チップの第一の端の外部直径は、前記検定チップの第二の端の外部直径よりも大きくてよい。前記検定チップの第一の端の内部直径は、前記検定チップの第二の端の内部直径よりも大きくてよい。代替方法として、前記検定チップの直径は、前記第一及び第二の端において、同一であり得る。いくつかの実施形態では、前記検定チップの第二の端は、第一の端の下に保持され得る。代替方法として前記第一及び第二の端の相対的位置は変化し得る。
以前に記載されるように、チップ及び/又は容器に関して、流体取扱い機器を用いて検定ユニットを拾上げ得る。例えば、ピペット又は他の流体取扱い機器が、前記検定ユニットに接続され得る。ピペット・ノズル又はオリフィスが、前記検定ユニットの1つの端と連結し得る。いくつかの実施形態では、前記流体取扱い機器及び前記検定ユニットの間に流体密封が形成され得る。検定ユニットは、前記流体取扱い機器に取付けられ及び/又は分離され得る。任意の他の自動化された機器又は処理は、検定ユニットを移動又は操作するために用いられ得る。検定ユニットは、人間の介入なしで、移動又は操作され得る。
流体取扱い機器又は任意の他の自動化された機器は、個々の検定ユニットを拾上げるか、又は降ろすことができる。流体取扱い機器又は他の自動化された機器は、複数の検定ユニットを同時に拾上げるか、又は降ろすことができる。流体取扱い機器又は他の自動化された機器は、選択的に複数の検定ユニットを拾上げるか又は降ろすことができる。いくつかの実施形態では、1つ、2つ以上の検定ユニットを用いて、流体取扱い機器は選択的にサンプルを吸引及び/又は分注し得る。本明細書において以前に記載された、流体取扱いシステムの任意の記載は、前記検定ユニットに適用され得る。
一実施形態では、検定ユニットは、成形されたプラスチックから形成され得る。前記検定ユニットは、市販品として入手可能であるか、又は精密な形状及びサイズで、カスタム製造され得るかのいずれかである。前記ユニットは、マイクロタイター・プレートを被覆するための方法と同様の方法を使用して、捕捉試薬を使用して被覆され得るが、それらは、大きな容器中にそれらを配置し、被覆試薬の添加、及び前記片を回収し及びそれらを必要に応じて洗浄するために、篩、ホルダー等を用いる処理により、バルクにおいて処理され得るという利点を伴う。いくつかの実施形態では、前記捕捉試薬が、前記検定ユニットの内表面に提供され得る。
検定ユニットは、その上に反応剤が固定化され得る剛体の支持体を提供し得る。前記検定ユニットは、光との相互作用に関して適切な特性を提供するために、選択されることもできる。例えば、前記検定ユニットは、機能性ガラス、Si、Ge、GaAs、GaP、SiO2、SiN4、変性シリコン、又は広い範囲のゲル又は(ポリ)テトラフルオロエチレン、(ポリ)ビニリデンジフルオライド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、PMMA、ABS等のポリマーの任意の1つ、又はそれらの組合せ等の材料から作成され得る。一実施形態においては、検定ユニットはポリスチレンを含み得る。本発明によると、他の適切な材料も用いられ得る。チップ及び/又は容器に適用され得るもの等の、本明細書に記載される任意の材料が、検定ユニットを形成するために、用いられ得る。透明反応部位は、有利であり得る。加えて、光が光学的検出器に到達することを可能にする光学的に透過性の窓がある場合には、前記表面は、有利に不透明及び/又は優先的に光散乱性であり得る。
反応剤は、前記検定ユニットの捕捉表面に固定化され得る。いくつかの実施形態では、前記捕捉表面が、前記検定ユニットの内表面上に提供される。一実施例では、前記捕捉表面は、検定チップの下側部分に提供され得る。前記試薬は、体液のサンプル中の興味ある検体を検出するために有用である任意のものであってよい。例えば、そのような反応剤としては、限定することなく、核酸プローブ、抗体、細胞膜受容体、モノクローナル抗体及び特定の検体に反応する抗血清が挙げられる。特定の検体のために、特別に開発されたポリクローナル及びモノクローナル抗体のホスト等の、さまざまな市販品として入手可能である反応剤も用いられ得る。
当業者は、反応がそこでが生じる支持体の上に、さまざまな反応剤を固定化するための多くの方法を理解するであろう。前記固定化は、連結基又は固定化された基に結合することによる共有結合的なもの、又は非共有結合的なものであってよい。核酸又は抗体等のタンパク質性分子のいずれかを、固体支持体に結合するための、非限定的な例示的な結合基としては、ストレプトアビジン又はアビジン/ビオチン連結、カルバメート連結、エステル連結、アミド、チオエステル、(N)−機能性チオ尿素、機能性マレイミド、アミノ、ジスルフィド、アミド、ヒドラゾン連結、及びその他のものが挙げられる。加えて、当技術分野で周知の方法を用いることにより、ガラス等の基板のシリル基が、核酸に直接的に結合される。表面固定化は、表面への電荷−電荷結合を提供するポリ−Lリジン束縛によっても達成され得る。
前記検定ユニットは、捕捉表面を組み込む最後のステップに続いて乾燥され得る。例えば、乾燥は、乾燥雰囲気への受動的な曝露、又は真空マニホルドの使用及び/又はマニホルドを通過する乾燥空気の適用により実行され得る。
いくつかの実施形態では、前記検定ユニット上に捕捉表面を使用するよりも、むしろビーズ又は他の基板が、その上に捕捉表面が提供される前記検定ユニットに提供され得る。1つ以上の自由流動基板が、捕捉表面とともに提供され得る。いくつかの実施形態では、前記捕捉表面を持つ自由流動基板が、流体中に提供され得る。いくつかの実施形態では、ビーズは磁性であり得る。前記ビーズは、当技術分野で周知の1つ以上の試薬により被覆され得る。磁気的ビーズは、前記検定ユニット中の所望の位置に保持され得る。前記磁気的ビーズは、1つ以上の磁石を用いて位置付けされ得る。
ビーズは、免疫検定、核酸検定、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の検定を含むが、それらには限定されない1つ以上の検定を遂行するために有用であり得る。前記ビーズは、反応(例えば、化学的、物理的、生物学的反応)の間に用いられ得る。前記ビーズは、1つ以上のサンプル調製ステップの間に用いられ得る。前記ビーズは、1つ以上の試薬により被覆され得る。前記ビーズそれら自身は、試薬から形成され得る。前記ビーズは、精製、混合、ろ過、又は任意の他のプロセスのために用いられ得る。前記ビーズは、透明材料、半透明材料、及び/又は不透明材料から形成され得る。前記ビーズは温度的に伝導性又は温度的に絶縁性の材料、から形成され得る。前記ビーズは、電気的に導電性又は電気的に絶縁性の材料から形成され得る。前記ビーズは、サンプル調製及び/又は検定ステップを加速し得る。前記ビーズは、つ以上のサンプル又は流体に反応し得る増大された表面領域を提供し得る。
代替的な実施形態では、ビーズ又は他の固体物質が、前記検定ユニットに提供され得る。前記ビーズは、特定の条件下で溶解するために構成され得る。例えば、前記ビーズは、流体又は検体又は他の試薬に接触したときに溶解し得る。前記ビーズは、特定の温度下で溶解し得る。
前記ビーズは任意のサイズ又は形状を有し得る。前記ビーズは球状であり得る。前記ビーズは、約1nm、5nm、10nm、50nm、100nm、200nm、300nm、500nm、750nm、1μm、2μm、3μm、5μm、10μm、20μm、50μm、100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μm、700μm、800μm、900μm、1mm、1。2mm、1.5mm、2mm、2.5mm、3mm、4mm、又は5mm以下の直径を有し得る。前記ビーズ同一のサイズ又は異なるサイズであり得る。前記ビーズはマイクロ粒子又はナノ粒子を含み得る。
前記検定ユニット、処理ユニット、及び/又は試薬ユニットにおけるビーズの任意の記載が、前記機器の任意の位置に配置され得るビーズに適用され得る。ビーズは、任意のチップ/容器(本明細書に記載されるものを含む)、キュベット、キャピラリー、チャネル、タンク、貯留器、チャンバー、導管、管、パイプ、表面上、又は任意の他の位置において貯蔵及び/又は使用され得る。ビーズは、流体中に、又は流体から離れて提供され得る。
検定ユニット中に反応部位が提供され得る。いくつかの実施形態では、反応部位は、前記検定ユニットの内表面等の表面上に提供され得る。前記反応部位は、前記検定ユニットにより収容される流体中に提供され得る。前記反応部位は、前記検定ユニット中の基板上にあることができる。前記反応部位は、前記検定ユニット中を自由流動する基板の表面上にあることができる。前記反応部位は、前記検定ユニット中の基板であることができる。
検定ユニットは、チップ及び/又は容器について、本明細書の他の部分に記載されるものを含む任意の寸法を有し得る。前記検定ユニットは、本明細書の他の部分において言及されるものを含む、小さな容積のサンプル及び/又は他の流体収容及び/又は拘束する能力を有し得る。
検定ユニットは、流体取扱い機構を拾上げられ及び/又は取除かれ得る。例えば、検定チップ又は他の検定ユニットは、ピペット・ノズルにより拾上げられ得る。前記検定チップ又は他の検定ユニットは、ピペット・ノズルにより外され得る。いくつかの実施形態では、検定ユニットは、選択的に個々に拾上げられ及び/又は外され得る。検定ユニットの1つ以上の群は、選択的に拾上げられ、及び/又は外され得る。自動化された機構を用いて、検定ユニットが拾上げられ及び/又は外され得る。検定ユニットは、人間の介入を必要とすることなく、拾上げられ及び/又は外され得る。ピペットは、本明細書の他の部分において提供される記載に従って、検定ユニットを拾上げ及び/又は外す。
検定ユニットは、流体取扱い機構を用いて、機器及び/又はモジュール内を移動され得る。例えば、検定チップ又は他の検定ユニットは、ピペット・ヘッドを用いて輸送され得る。前記検定チップ又は他の検定ユニット水平の方向及び/又は垂直の方向に輸送され得る。前記検定チップ及び/又は検定ユニットは任意の方向に輸送され得る。前記検定ユニット前記流体取扱い機構を用い、個々に移動され得る。検定ユニットの1つ以上の群は、前記流体取扱い機構を用い同時に移動され得る。
検定ユニットは、検出ユニットによる検出を可能にするために、形状付け及び/又は寸法付けされ得る。前記検出ユニットは、前記検定ユニットの外部、内部に提供され得るか、又は前記検定ユニットに一体化され得る。一実施例では、前記検定ユニットは透明であってよい。前記検定ユニットは、検出ユニットによる光信号、音声信号、可視信号、電気的信号、磁気的信号、動作、加速、重量、又は任意の他の信号の検出を可能にし得る。
検出器は、個々の検定ユニットからの信号を検出する能力を有し得る。前記検出器は、前記個々の検定ユニットのそれぞれから受取られた信号を区別し得る。前記検出器は、前記個々の検定ユニットのそれぞれからの信号を、個々に追跡及び/又はたどり得る。検出器は、前記検定ユニットの1つ以上の群からの信号を同時に検出する能力を有し得る。前記検出器は、前記検定ユニットの1つ以上の群からの信号を、追跡及び/又はたどり得る。
検定ユニットは、任意の材料から形成され得る。検定ユニットは、本明細書の他の部分において、チップ及び/又は容器について記載されたものを含む、任意の材料から形成され得る。検定ユニットは、透明材料から形成され得る。処理ユニット
本発明の一実施形態による、調製ステーション及び/又は検定ステーション又はモジュール又は機器の任意の他の部分は、1つ以上の処理ユニットを含み得る。処理ユニットは、検定実行のためのサンプルの調製及び/又は1つ以上の検体の存在又は不在、及び/又は1つ以上の検体の濃度を示す、検出可能な信号を産生する生物学的、又は化学反応を実行するために構成され得る。前記処理ユニットは、検定サンプルの調製、前記サンプル、若しくは関連する試薬に対し、又は本明細書の他の部分に記載される、1つ以上のサンプル調製、又は処理ステップについて提供されるような任意の他の処理を実行するために用いられ得る。前記処理ユニットは、本明細書の他の部分に記載される、検定ユニットの1つ以上の特性を有し得る。処理ユニットは、本明細書の他の部分に記載される検定ユニットとして機能し得る。
検出可能な信号は、光信号、可視信号、電気的信号、磁気的信号、赤外信号、熱的信号、動作、重量、又は音を含み得る。
いくつかの実施形態では、複数の処理ユニットが提供され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の処理ユニットの横列、及び/又は1つ以上の処理ユニットの列が提供され得る。いくつかの実施形態では、処理ユニットのm×nアレイが提供されることができ、ここでm、nは整数である。前記処理ユニットは、相互に互い違いの行又は列の形式で提供され得る。いくつかの実施形態では、それらは任意の他の構成を有し得る。
任意の数の処理ユニットが提供され得る。例えば、約1、2、3、4、5、8、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、120、150、175、200、250、300、400、500、又は1000以上の処理ユニットがあってよい。
処理ユニットカートリッジ、カード中に提供され得るか、又は任意の他の支持構造物を有し得る。前記処理ユニットは同一の配向を有し得る。代替方法として、処理ユニットは異なる配向を有し得る。いくつかの実施例では、処理ユニットは、垂直の配向に保たれ得る。他の実施例では、処理ユニットは、水平又は垂直の配向を有し得るか、又は任意の他の角度の配向を有し得る。前記処理ユニット同一にとどまり得るか、又は経時的に変化し得る。
ある場合には、ピペット、チップ、又はその両方が、カートリッジ又はカードと一体化され得る。ある場合には、チップ又はピペット、又はチップ又はピペットの構成要素、カートリッジ又はカードと一体化され得る。
前記処理ユニットは、互いに、流体的に分離されるか、又は水圧操作的に独立得る。前記処理ユニットは、互いに流体的に分離し得るサンプル又は他の流体収容及び/又は拘束し得る。前記処理ユニットに収容される前記サンプル及び/又は他の流体は、同一であり得るか、又はユニットごとに異なることができる。前記システムは、それぞれの処理ユニットが何を収容しているかを、追跡する能力を有し得る。前記システムは、それぞれの処理ユニットの位置及び履歴を追跡する能力を有し得る。
前記処理ユニットは、相互に対し、又は前記機器又はモジュールの別の部分に対し、独立して移動可能であり得る。従って、その中に収容される前記流体及び/又はサンプルは、相互に対し、又は前記機器又はモジュールの別の部分に対し、独立して移動可能であり得る。処理ユニットは、個々にアドレス可能であり得る。それぞれの処理ユニットの位置が、追跡可能であり得る。処理ユニットは、流体を受取り及び/又は提供するために、個別に選択され得る。処理ユニットは、流体を輸送するために、個別に選択され得る。流体は、処理ユニットに、個々に提供され得るか又はそこから取除かれ得る。前記処理ユニットを用いて、流体は個々に分注及び/又は吸引され得る。処理ユニットは、独立して検出可能であり得る。
本明細書における個々の処理ユニットの任意の記載は、処理ユニットの群にも適用され得る。処理ユニットの群は、1つ、2つ以上の処理ユニットを含み得る。いくつかの実施形態では、群の中の処理ユニットは同時に移動され得る。前記処理ユニットの群の位置は、追跡され得る。1つ以上の処理ユニットの群から、流体が、同時に送達及び/又は吸引され得る。検出は、処理ユニットの1つ以上の群の中の処理ユニットに対し、同時に生じ得る。
前記処理ユニットは、本明細書の他の部分に記載される、任意のチップ又は容器の形式又は特性を有し得る。例えば、処理ユニットは、本明細書に記載される任意のチップ又は容器であり得る。本明細書における処理ユニット任意の記載は、チップ又は容器に適用され得るか、又は任意のチップ又は容器の記載は、前記処理ユニットに適用し得る。
いくつかの実施形態では、処理ユニットは処理チップであり得る。処理チップは第一の端及び第二の端を有し得る。前記第一の端及び第二の端は、互いに対向し得る。前記第一の端及び/又は前記第二の端は開放又は閉鎖され得る。いくつかの実施形態では、前記第一及び第二の端の両方が、開放され得る。代替的な実施形態では、前記処理ユニットは、3、4つ以上の端を有し得る。
前記処理チップは内表面及び外表面を有し得る。通路が前記処理チップの第一及び第二の端を接続し得る。前記通路は、導管又はチャネルであり得る。前記処理チップの第一及び第二の端は相互に流体連結にあり得る。前記処理チップの第一の端の直径は、前記処理チップ第二の端の直径よりも大きくてよい。いくつかの実施形態では、前記処理チップの第一の端の外部直径は、前記処理チップの第二の端の外部直径よりも大きくてよい。前記処理チップの第一の端の内部直径は、前記処理チップの第二の端の内部直径よりも大きくてよい。代替方法として、前記処理チップの直径は、前記第一及び第二の端において、同一であり得る。いくつかの実施形態では、前記処理チップの第二の端は、第一の端の下に保持され得る。代替方法として前記第一及び第二の端の相対的位置は変化し得る。
いくつかの実施形態では、処理ユニットは容器であり得る。処理ユニットは第一の端及び第二の端を有し得る。前記第一の端及び第二の端は互いに対向し得る。前記第一の端又は第二の端は開口し得るか又は閉鎖され得る。いくつかの実施形態では、容器は開口した第一の端及び閉鎖された第二の端を有し得る。いくつかの実施形態では、前記第二の端は、前記処理ユニットの第一の端の下に保持され得る。代替方法として前記第一及び第二の端の相対的な位置変化し得る。前記処理ユニットの開口端は上向きに配向され得るか、又は閉鎖端よりも高く保持され得る。
いくつかの実施形態では、処理ユニットは、キャップ又は封止を有し得る。前記キャップ又は封止は、前記処理ユニットの開口端を閉塞する能力を有し得る。前記キャップ又は封止は、前記処理ユニットの開口端に選択的に開放状態又は閉鎖状態を適用し得る。前記キャップ又は封止は、本明細書の他の部分において図示されるような、又は当技術分野で周知の1つ以上の構成を有し得る。前記キャップ又は封止は、前記試薬ユニットの内容物を、大気環境から隔離する、気密密封を形成し得る。前記キャップ又は封止は、薄膜、油(例えば、鉱油)、ワックス、又はゲルを含み得る。
以前に記載されるように、チップ及び/又は容器に関して、流体取扱い機器を用いて検定ユニットを拾上げ得る。例えば、ピペット又は他の流体取扱い機器が、前記検定ユニットに接続され得る。ピペット・ノズル又はオリフィスが、前記検定ユニットの1つの端と連結し得る。いくつかの実施形態では、前記流体取扱い機器及び前記検定ユニットの間に流体密封が形成され得る。処理ユニットは、前記流体取扱い機器に取付けられ及び/又は分離され得る。任意の他の自動化された機器又は処理は、処理ユニットを移動又は操作するために用いられ得る。処理ユニットは、人間の介入なしで、移動又は操作され得る。
流体取扱い機器又は任意の他の自動化された機器は、個々の処理ユニットを拾上げるか、又は降ろすことができる。流体取扱い機器又は他の自動化された機器は、複数の処理ユニットを同時に拾上げるか、又は降ろすことができる。流体取扱い機器又は他の自動化された機器は、選択的に複数の処理ユニットを拾上げるか、又は降ろすことができる。いくつかの実施形態では、1つ、2つ以上の処理ユニットを用いて、流体取扱い機器は選択的にサンプルを吸引及び/又は分注し得る。本明細書において以前に記載された流体取扱いシステムの任意の記載は、前記処理ユニットに適用され得る。
一実施形態では、処理ユニットは、成形されたプラスチックから形成され得る。前記処理ユニットは、市販品として入手可能であるか、又は精密な形状及びサイズで、カスタム製造され得るかのいずれかである。前記ユニットは、マイクロタイター・プレートを被覆するための方法と同様の方法を使用して、捕捉試薬を使用して被覆され得るが、それらは、大きな容器中にそれらを配置し、被覆試薬の添加、及び前記片を回収し及びそれらを必要に応じて洗浄するために、篩、ホルダー等を用いる処理により、バルクにおいて処理され得るという利点を伴う。いくつかの実施形態では、前記捕捉試薬が、前記処理ユニットの内表面に提供され得る。
処理ユニットは、その上に反応剤が固定化され得る剛体の支持体を提供し得る。前記処理ユニットは、光との相互作用に関して適切な特性を提供するために、選択されることもできる。例えば、前記処理ユニットは、機能性ガラス、Si、Ge、GaAs、GaP、SiO2、SiN4、変性シリコン、又は広い範囲のゲル又は(ポリ)テトラフルオロエチレン、(ポリ)ビニリデンジフルオライド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、PMMA、ABS等のポリマーの任意の1つ、又はそれらの組合せ等の材料から作成され得る。一実施形態においては、処理ユニットはポリスチレンを含み得る。本発明によると、他の適切な材料も用いられ得る。チップ及び/又は容器に適用され得るもの等の、本明細書に記載される任意の材料が、処理ユニットを形成するために、用いられ得る。透明反応部位は、有利であり得る。加えて、光が光学的検出器に到達することを可能にする光学的に透過性の窓がある場合には、前記表面は、有利に不透明及び/又は優先的に光散乱性であり得る。前記処理ユニットは、随意的に不透明であることができ、及びその中への光の伝達を許容しない。
反応剤は、処理ユニットの捕捉表面に固定化され得る。いくつかの実施形態では、前記捕捉表面は、前記処理ユニットの内表面に提供され得る。一実施例では、前記捕捉表面は、処理チップ又は容器の下側部分に提供され得る。
前記処理ユニットは、捕捉表面を組み込む最後のステップに続いて、乾燥され得る。例えば、乾燥は、乾燥雰囲気への受動的な曝露、又は真空マニホルドの使用及び/又はマニホルドを通過する乾燥空気の適用により実行され得る。
いくつかの実施形態では、前記処理ユニット上に捕捉表面を使用するよりも、むしろビーズ又は他の基板が、その上に捕捉表面が提供される前記処理ユニットに提供され得る。1つ以上の自由流動基板が、捕捉表面とともに提供され得る。いくつかの実施形態では、前記捕捉表面を持つ自由流動基板が、流体中に提供され得る。いくつかの実施形態では、ビーズは磁性であり得る。前記ビーズは、当技術分野で周知の1つ以上の試薬により被覆され得る。磁気的ビーズは、前記処理ユニット中の所望の位置に保持され得る。前記磁気的ビーズは、1つ以上の磁石を用いて位置付けされ得る。
ビーズは、免疫処理、核酸処理、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の処理を含むが、それらには限定されない1つ以上の処理を遂行するために有用であり得る。前記ビーズは、反応(例えば、化学的、物理的、生物学的反応)の間に用いられ得る。前記ビーズは、1つ以上のサンプル調製ステップの間に用いられ得る。前記ビーズは、1つ以上の試薬により被覆され得る。前記ビーズそれら自身は、試薬から形成され得る。前記ビーズは、精製、混合、ろ過、又は任意の他のプロセスのために用いられ得る。前記ビーズは、透明材料、半透明材料、及び/又は不透明材料から形成され得る。前記ビーズは温度的に伝導性又は温度的に絶縁性の材料、から形成され得る。前記ビーズは、電気的に導電性又は電気的に絶縁性の材料から形成され得る。前記ビーズは、サンプル調製及び/又は処理ステップを加速し得る。前記ビーズは、つ以上のサンプル又は流体に反応し得る増大された表面積を提供し得る。
代替的な実施形態では、ビーズ又は他の固体物質が、前記処理ユニットに提供され得る。前記ビーズは、特定の条件下で溶解するために構成され得る。例えば、前記ビーズは、流体又は検体又は他の試薬に接触したときに溶解し得る。前記ビーズは、特定の温度下で溶解し得る。
前記ビーズは任意のサイズ又は形状を有し得る。前記ビーズは球状であり得る。前記ビーズは、約1nm、5nm、10nm、50nm、100nm、200nm、300nm、500nm、750nm、1μm、2μm、3μm、5μm、10μm、20μm、50μm、100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μm、700μm、800μm、900μm、1mm、1。2mm、1.5mm、2mm、2.5mm、3mm、4mm、又は5mm以下の直径を有し得る。前記ビーズ同一のサイズ又は異なるサイズであり得る。前記ビーズはマイクロ粒子又はナノ粒子を含み得る。
処理ユニットは、チップ及び/又は容器について本明細書の他の部分に記載されるものを含む、任意の寸法を有し得る。前記処理ユニットは、本明細書の他の部分において言及される容積を含むサンプル及び/又は他の流体の小さな容積を、収容及び/又は拘束する能力を有し得る。
処理ユニットは、流体取扱い機構により、拾上げられ及び/又は取り外され得る。例えば、処理チップ又は他の処理ユニットは、ピペット・ノズルにより拾上げられることができる。前記処理チップ又は他の処理ユニットは、ピペット・ノズルにより外され得る。いくつかの実施形態では、処理ユニットは、選択的に個々に拾上げられ及び/又は外され得る。処理ユニットの1つ以上の群は、選択的に拾上げられ、及び/又は外され得る。自動化された機構を用いて、処理ユニットが拾上げられ、及び/又は外され得る。処理ユニットは、人間の介入を必要とすることなく、拾上げられ、及び/又は外され得る。ピペットは、本明細書の他の部分において提供される記載に従って、検定ユニットを拾上げ及び/又は外す。
処理ユニットは流体取扱い機構を用いて、機器及び/又はモジュール内を移動され得る。例えば、処理チップ又は他の処理ユニットは、ピペット・ヘッドを用いて輸送され得る。前記処理チップ又は他の処理ユニット水平の方向及び/又は垂直の方向に輸送され得る。前記処理チップ及び/又は処理ユニットは、任意の方向に輸送され得る。前記処理ユニット前記流体取扱い機構を用い、個々に移動され得る。処理ユニットの1つ以上の群は、前記流体取扱い機構を用い同時に移動され得る。
処理ユニットは、検出ユニットによる検出を可能にするために、形状付け及び/又は寸法付けされ得る。前記検出ユニットは、前記処理ユニットの外部、内部に提供され得るか、又は前記処理ユニットに一体化され得る。一実施例では、前記処理ユニットは透明であってよい。前記処理ユニットは、検出ユニットによる光信号、音声信号、可視信号、電気的信号、磁気的信号、動作、加速、重量、又は任意の他の信号の検出を可能にし得る。
検出器は、個々の処理ユニットからの信号を検出する能力を有し得る。前記検出器は、前記個々の処理ユニットのそれぞれから受取られた信号を区別し得る。前記検出器は、前記個々の処理ユニットのそれぞれからの信号を、個々に追跡及び/又はたどり得る。検出器は、前記処理ユニットの1つ以上の群からの信号を同時に検出する能力を有し得る。前記検出器は、前記処理ユニットの1つ以上の群からの信号を、追跡及び/又はたどり得る。
いくつかの実施形態では、特定のユニット操作を達成するために、磁気的粒子又は超常磁性ナノ粒子が、容器及び小型化された磁気的共鳴とともに用いられ得る。磁気的粒子又は超常磁性ナノ粒子は、外部磁場を介して、又は前記ピペット/流体移動する機器を介してかのいずれかにより、操作され得る。磁気的ビーズは、分離(抗体/抗原/他の捕捉分子により被覆されている場合)、混合(外部磁場による撹拌)、検体の濃縮(選択的に前記検体を分離するか、又は不純物を分離するかのいずれかにより)等のために用いられ得る。これらのユニット操作の全てが、小さな容積において、高い効率で効果的に遂行され得る。試薬ユニット
本発明の一実施形態による、検定ステーション、又はモジュール又は機器の任意の他の部分は、1つ以上の試薬ユニットを含み得る。試薬ユニットは、検定に用いられ得る試薬を収容及び/又は拘束するために構成され得る。前記試薬ユニット中の試薬は、生物学的、又は化学反応に用いられ得る。前記試薬ユニットは、1つ以上の試薬により生じる反応に先立ち、その間に、又はその後に、前記1つ以上の試薬が保存され得る。前記生物学的及び/又は化学反応は、前記試薬ユニットの外部で生じても、又は生じなくてもよい。
試薬は、本明細書の他の部分においてより詳細に記載される任意の試薬を含み得る。例えば、試薬は、サンプル希釈剤、検出器共役物(例えば、酵素標識された抗体)、洗浄溶液、及び酵素基質を含み得る。追加的な試薬が必要に応じて提供され得る。
いくつかの実施形態では、複数の試薬ユニットが提供され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の試薬ユニットの横列、及び/又は1つ以上の試薬ユニットの列が提供され得る。いくつかの実施形態では、試薬ユニットのm×nアレイが提供されることができ、ここでm、nは整数である。前記試薬ユニットは、相互に互い違いの行又は列の形式で提供され得る。いくつかの実施形態では、それらは任意の他の構成を有し得る。
任意の数の試薬ユニットが提供され得る。例えば、約1、2、3、4、5、8、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、120、150、175、200、250、300、400、500、又は1000以上の試薬ユニットがあってよい。
随意的に、同一の数の試薬ユニット及び検定ユニットが提供され得る。1つ以上の試薬ユニットが検定ユニットに対応し得る。1つ以上の検定ユニットが試薬ユニットに対応し得る。1つ以上の試薬ユニットが検定ユニットに対して移動可能であり得る。代替方法として、1つ以上の検定ユニットが試薬ユニットに対し、移動可能であり得る。検定ユニットは、試薬ユニットに対して個々に移動可能であり得る。
試薬ユニットが、カートリッジ、カード中に提供され得るか、又は任意の他の支持構造物を有し得る。前記試薬ユニットは同一の配向を有し得る。代替方法として、試薬ユニットは異なる配向を有し得る。いくつかの実施例では、試薬ユニットは、垂直の配向に保たれ得る。他の実施例では、試薬ユニットは、水平又は垂直の配向を有し得るか、又は任意の他の角度の配向を有し得る。前記試薬ユニット同一にとどまり得るか、又は経時的に変化し得る。試薬ユニットは、検定ユニットを持つ支持構造物上に提供され得る。代替方法として、試薬ユニットは、検定ユニットとは別の支持構造物上に提供され得る。試薬ユニット及び検定ユニットは、支持構造物の別個の部分に支持され得る。代替方法として、それらは、支持構造物上で混ざり合うことができる。
前記試薬ユニットは、互いに、流体的に分離されるか、又は水圧操作的に独立し得る。前記試薬ユニットは、互いに流体的に分離し得るサンプル又は他の流体を収容及び/又は拘束し得る。前記試薬ユニットに収容される前記サンプル及び/又は他の流体は、同一であり得るか、又はユニットごとに異なり得る。前記システムは、それぞれの試薬ユニットが何を収容しているかを追跡する能力を有し得る。前記システムは、それぞれの試薬ユニットの位置及び履歴を追跡する能力を有し得る。
前記試薬ユニットは、相互に対し、又は前記機器又はモジュールの別の部分に対し、独立して移動可能であり得る。従って、その中に収容される前記流体及び/又はサンプルは、相互に対し、又は前記機器又はモジュールの別の部分に対し、独立して移動可能であり得る。試薬ユニットは、個々にアドレス可能であり得る。それぞれの試薬ユニットの位置が、追跡可能であり得る。試薬ユニットは、流体を受取り及び/又は提供するために、個別に選択され得る。試薬ユニットは、流体を輸送するために、個別に選択され得る。流体は、試薬ユニットに、個々に提供され得るか又はそこから取除かれ得る。前記試薬ユニットを用いて、流体は個々に分注及び/又は吸引され得る。試薬ユニットは、独立して検出可能であり得る。
本明細書における個々の試薬ユニットの任意の記載は、試薬ユニットの群にも適用され得る。試薬ユニットの群は、1つ、2つ以上の試薬ユニットを含み得る。いくつかの実施形態では、群の中の試薬ユニットは同時に移動され得る。前記試薬ユニットの群の位置は、追跡され得る。1つ以上の試薬ユニットの群から、流体が、同時に送達及び/又は吸引され得る。検出は、検定ユニットの1つ以上の群の中の検定ユニットに対し、同時に生じ得る。
前記試薬ユニットは、本明細書の他の部分に記載される、任意のチップ又は容器の形式又は特性を有し得る。例えば、試薬ユニットは、本明細書に記載される任意のチップ又は容器であり得る。本明細書における試薬ユニット任意の記載は、チップ又は容器に適用され得るか、又は任意のチップ又は容器の記載は、前記試薬ユニットに適用し得る。
いくつかの実施形態では、試薬ユニットは容器であり得る。容器は第一の端及び第二の端を有し得る。前記第一の端及び第二の端は、互いに対向し得る。前記第一の端及び/又は前記第二の端は開放又は閉鎖され得る。いくつかの実施形態では、前記第一及び第二の端の両方が、開放され得る。代替的な実施形態では、前記容器は、3、4つ以上の端を有し得る。前記容器は、試薬の損失及び機器の汚染を防止するために蒸発及び/又は噴霧化を防止するために、隔膜及び/又は障壁により覆われることができる。前記容器は使い捨てであることができる。このことは、共通のソースから外部的に試薬を充填する必要性を除去する。このことは、試薬のよりよい品質管理及び取り扱いを可能にする。加えて、このことは、機器及びその周囲の汚染を軽減する。
前記試薬ユニットは内表面及び外表面を有し得る。通路が前記試薬ユニットの第一及び第二の端を接続し得る。前記通路は、導管又はチャネルであり得る。前記試薬ユニットの第一及び第二の端は相互に流体連結にあり得る。前記試薬ユニットの第一の端の直径は、前記試薬ユニット第二の端の直径よりも大きくてよい。いくつかの実施形態では、前記試薬ユニットの第一の端の外部直径は、前記試薬ユニットの第二の端の外部直径よりも大きくてよい。前記試薬ユニットの第一の端の内部直径は、前記試薬ユニットの第二の端の内部直径よりも大きくてよい。代替方法として、前記試薬ユニットの直径は、前記第一及び第二の端において、同一であり得る。いくつかの実施形態では、前記試薬ユニットの第二の端は、第一の端の下に保持され得る。代替方法として前記第一及び第二の端の相対的位置は変化し得る。前記試薬ユニットの開口端は上向きに配向され得るか、又は閉鎖端よりも高く保持され得る。
いくつかの実施形態では、試薬ユニットは、キャップ又は封止を有し得る。前記キャップ又は封止は、前記試薬ユニットの開口端を閉塞する能力を有し得る。前記キャップ又は封止は、前記試薬ユニットの開口端に選択的に開放状態又は閉鎖状態を適用し得る。前記キャップ又は封止は、本明細書の他の部分において図示されるような、又は当技術分野で周知の1つ以上の構成を有し得る。前記キャップ又は封止は、前記試薬ユニットの内容物を、大気環境から隔離する気密密封を形成し得る。
以前に記載されるように、チップ及び/又は容器に関して、流体取扱い機器を用いて試薬ユニットを拾上げ得る。例えば、ピペット又は他の流体取扱い機器が、前記試薬ユニットに接続され得る。ピペット・ノズル又はオリフィスが、前記試薬ユニットの1つの端と連結し得る。いくつかの実施形態では、前記流体取扱い機器及び前記試薬ユニットの間に流体密封が形成され得る。試薬ユニットは、前記流体取扱い機器に取付けられ及び/又は分離され得る。前記流体取扱い機器は、前記試薬ユニット1つの位置から別の位置に移動し得る。代替方法として、前記試薬は、前記流体取扱い機器に接続され得る。任意の他の自動化された機器又は処理が、検定ユニットを移動、又は操作するために用いられ得る。試薬ユニットは、人間の介入なしで移動、又は操作され得る。
試薬ユニットは検定ユニットを受入れるために構成され得る。いくつかの実施形態では、試薬ユニットは、検定ユニットの少なくとも一部分が、そこを通して挿入される、開口端を含み得る。いくつかの実施形態では、前記検定ユニットは、その全体が前記試薬ユニットに挿入され得る。前記試薬ユニットの開口端は、前記検定ユニットの少なくとも1つの開口端よりも、大きな直径を有し得る。ある場合には、前記試薬ユニットの開口端の内部直径は、前記検定ユニットの少なくとも1つの開口端の外部直径よりも大きい。いくつかの実施形態では、試薬ユニットは、前記検定ユニットが、所望の量だけ前記試薬ユニットに挿入されることを可能にするために形状付けられるか、そのための1つ以上の特徴を含み得る。前記検定ユニットは、完全に前記試薬ユニット中に挿入される能力があっても、又はなくてもよい。
検定ユニットは、前記試薬ユニットに流体を分注及び/又は前記試薬ユニットから流体を吸引し得る。試薬ユニット前記検定ユニットから、拾上げられる試薬等の流体を提供し得る。前記検定ユニットは、随意的に流体を前記試薬ユニットに提供し得る。流体は、前記試薬ユニットの開口端及び前記検定ユニットの開口端を介して移動され得る。前記検定ユニットの開口端及び前記試薬ユニットは、前記検定ユニット及び前記試薬ユニットの内部部分が、相互に流体連結することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、検定ユニットは、前記分注及び/又は吸引の間、前記試薬ユニットの上に配置され得る。
代替方法として、前記試薬ユニット及び前記検定ユニットの間の流体の移動は、流体取扱い機器により行われ得る。1つ又はいくつかのそのような流体の移動は同時に起こり得る。一実施形態では前記流体取扱い機器はピペットであり得る。
一実施例では、化学反応のための試薬が、試薬ユニット内に提供され得る。検定ユニットが、前記試薬ユニット内にもたらされることができ、及び前記試薬を前記試薬ユニットから吸引し得る。化学反応は、前記検定ユニット中で生じ得る。前記反応からの過剰の流体は、前記検定ユニットから分注される。前記検定ユニットは、洗浄溶液を拾上げ得る。前記洗浄剤溶液は、前記検定ユニットから排除され得る。前記洗浄のステップは1、2、3、4、5、回以上行われ得る。前記洗浄剤溶液は、随意的に試薬ユニットから拾上げられ、及び/又は試薬ユニットに分注され得る。これは、バックグラウンドの干渉を軽減し得る。検出器は、前記検定ユニットからの1つ以上の信号を検出し得る。前記軽減されたバックグラウンドの干渉は、前記検定ユニットにより検出される信号の増加された感度を可能にし得る。改良された洗浄条件のために、流体の容易な排除を有利に提供できる、検定チップ形式を用いることができる。
流体取扱い機器又は任意の他の自動化された機器は、個々の検定ユニットを拾上げるか、又は降ろすことができる。流体取扱い機器又は他の自動化された機器は、複数の検定ユニットを同時に拾上げるか、又は降ろすことができる。流体取扱い機器又は他の自動化された機器は、選択的に複数の検定ユニットを拾上げるか、又は降ろすことができる。いくつかの実施形態では、1つ、2つ以上の検定ユニットを用いて、流体取扱い機器は選択的にサンプルを吸引及び/又は分注し得る。本明細書において以前に記載された流体取扱いシステムの任意の記載は、前記検定ユニットに適用され得る。
一実施形態では、検定ユニットは、成形されたプラスチックから形成され得る。前記検定ユニットは、市販品として入手可能であるか、又は精密な形状及びサイズで、カスタム製造され得るかのいずれかである。前記ユニットは、マイクロタイター・プレートを被覆するための方法と同様の方法を使用して、捕捉試薬を使用して被覆され得るが、それらは、大きな容器中にそれらを配置し、被覆試薬の添加、及び前記片を回収し及びそれらを必要に応じて洗浄するために、篩、ホルダー等を用いる処理により、バルクにおいて処理され得るという利点を伴う。いくつかの実施形態では、前記捕捉試薬が、前記検定ユニットの内表面に提供され得る。代替方法として試薬ユニットは、被覆されないか、又は他の材料により被覆され得る。
処理ユニットは、その上に反応剤が固定化され得る剛体の支持体を提供し得る。前記処理ユニットは、光との相互作用に関して適切な特性を提供するために、選択されることもできる。例えば、前記処理ユニットは、機能性ガラス、Si、Ge、GaAs、GaP、SiO2、SiN4、変性シリコン、又は広い範囲のゲル又は(ポリ)テトラフルオロエチレン、(ポリ)ビニリデンジフルオライド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、PMMA、ABS等のポリマーの任意の1つ、又はそれらの組合せ等の材料から作成され得る。一実施形態においては、処理ユニットはポリスチレンを含み得る。本発明によると他の適切な材料も用いられ得る。チップ及び/又は容器に適用され得るもの等の本明細書に記載される任意の材料が、処理ユニットを形成するために用いられ得る。透明反応部位は有利であり得る。加えて、光が光学的検出器に到達することを可能にする光学的に透過性の窓がある場合には、前記表面は、有利に不透明及び/又は優先的に光散乱性であり得る。
試薬ユニットは、検定ユニットについて記載されたもの等の捕捉表面を提供しても、又はしなくてもよい。同様に、捕捉表面を提供するために、試薬ユニットは、ビーズ又は他の基板を使用しても、又はしなくてもよい。検定ユニット又は処理ユニットについて、ビーズ又は他の捕捉表面に関する任意の記載は、随意的に試薬ユニットにも適用され得る。
試薬ユニットは、反応部位を有しても、又は有さなくてもよい。本明細書における検定ユニットについての反応部位の任意の記載は、試薬ユニットにも適用され得る。
試薬ユニットは、チップ及び/又は容器について本明細書の他の部分に記載されるものを含む任意の寸法を有し得る。前記試薬ユニットは、本明細書の他の部分において言及される容積を含む小さな容積のサンプル及び/又は他の流体を収容及び/又は拘束する能力を有し得る。
試薬ユニットは、機器及び/又はモジュール中に固定され得る。代替方法として、試薬ユニットは、前記機器及び/又はモジュールに対して移動可能であり得る。試薬ユニットは、流体取扱い機構又は任意の他の自動化された処理を用いて、拾上げられ、及び/又は移動される。例えば、試薬ユニットは、検定ユニットについて、他の位置で記載される様式等により、ピペット・ノズルにより拾上げられることができる。
相対的な動作が、前記検定ユニット及び前記試薬ユニットの間で生じ得る。前記検定ユニット及び/又は試薬ユニット相互に対して移動し得る。検定ユニット相互に対して移動し得る。試薬ユニットは、相互に対して移動し得る。検定ユニット及び/又は試薬ユニットは、前記機器及び/又はモジュールに対して個々に移動可能であり得る。
試薬ユニットは、検出ユニットによる検出を可能にするために、形状付け及び/又は寸法付けされ得る。前記検出ユニットは、前記試薬ユニットの外部、内部に提供され得るか、又は前記試薬ユニットに一体化され得る。一実施例では、前記試薬ユニットは透明であってよい。前記試薬ユニットは、検出ユニットによる光信号、音声信号、可視信号、電気的信号、磁気的信号、動作、加速、重量、又は任意の他の信号の検出を可能にし得る。
検出器は、個々の試薬ユニットからの信号を検出する能力を有し得る。前記検出器は、前記個々の試薬ユニットのそれぞれから受取られた信号を区別し得る。前記検出器は、前記個々の試薬ユニットのそれぞれからの信号を、個々に追跡及び/又はたどり得る。検出器は、前記試薬ユニットの1つ以上の群からの信号を同時に検出する能力を有し得る。前記検出器は、前記試薬ユニットの1つ以上の群からの信号を、追跡及び/又はたどり得る。代替方法として、前記検出器は、個々の試薬からの信号を検出しなくてよい。いくつかの実施形態では前記機器及び/又はシステムは、前記試薬ユニット内に提供された試薬又は他の流体の身元、又は前記試薬又は他の流体に関する情報を追跡し得る。
以前に言及したように試薬ユニットはその中に1つ以上の試薬を含み得る。試薬は、洗浄緩衝液、酵素基質、希釈緩衝液、又は複合体(酵素標識複合体等の)を含み得る。酵素標識複合体の例としては、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、又は適切な基質との反応により検出可能な信号を産生できる酵素により標識されたものが挙げられる。試薬はDNA増幅剤、サンプル希釈剤、洗浄溶液、サンプル前処理試薬(洗剤等の添加物を含む)、ポリマー、キレート化剤、アルブミン結合試薬、酵素阻害剤、酵素(例えば、アルカリ性ホスファターゼ、セイヨウワザビペルオキシダーゼ)、抗凝固剤、赤血球凝集剤、又は抗体、を更に含み得る。本明細書の他の部分に記載される任意の他の試薬の例も、試薬ユニット中に収容及び/又は拘束され得る。希釈
前記機器及び/又はモジュールは、本発明の一実施形態による1つ以上の希釈剤の使用を許容し得る。希釈剤は、1つ以上の試薬ユニット、又は前記希釈剤を収容及び/又は拘束する任意の他のユニット内に収容され得る。前記希釈剤は、チップ、容器、チャンバー、コンテナ、チャネル、管、貯留器、又は前記機器の任意の他の構成要素及び/又はモジュール中に提供され得る。希釈剤は、流体的に分離された、又は水圧操作的に独立した構成要素中に貯蔵され得る。前記流体的に分離された、又は水圧操作的に独立した構成要素は固定され得るか、又は前記機器及び/又はモジュールの1つ以上の部分に対して移動するために構成され得る。
いくつかの実施形態では、希釈剤は、本明細書の他の部分に記載される試薬ユニットの、任意の特性を有し得る希釈剤ユニット中に貯蔵され得る。前記希釈剤ユニットは、前記試薬ユニットの残りの部分と同じ位置に貯蔵され得るか、又は前記試薬ユニットの残りの部分に対して遠隔の位置に貯蔵され得る。
当技術分野で周知の希釈剤の任意の例が使用され得る。希釈剤は、サンプルを希釈又は薄める能力を有し得る。ほとんどの例において、前記希釈剤は、前記サンプルとの化学反応を引き起こさない。機器は、1つの種類の希釈剤を用い得る。代替方法として、前記機器は、利用可能な多数の種類の希釈剤を有し得るか、又は使用し得る。前記システムは、希釈剤及び/又はさまざまな種類の希釈剤を追跡する能力を有し得る。従って、前記システムは、所望の種類の希釈剤にアクセスする能力を有し得る。例えば、チップは、所望の希釈剤を拾上げ得る。
いくつかの実施形態では、希釈剤がサンプルに提供され得る。前記希釈剤は前記サンプルを希釈し得る。前記サンプルは、希釈剤の添加により、その濃度が希釈される。希釈の程度は、1つ以上のプロトコル又は指示に従い制御され得る。ある場合には、前記プロトコル又は指示は、サーバ等の外部機器から提供され得る。代替方法として、前記プロトコル又は指示は、前記機器又はカートリッジ若しくは容器に搭載され、そこから提供され得る。従って、サーバ及び/又は前記機器は、変化する希釈の制御を行う能力を有し得る。希釈の程度を制御することにより、前記システムは、1つ以上の検体の存在又は広い範囲にわたる濃度を検出する能力を有し得る。例えば、サンプルは、第一の範囲にわたって検出可能な濃度を有する第一の検体、及び前記第二の範囲にわたって検出可能な第二の検体を有し得る。前記サンプルは、分割されることができ、及び前記サンプルの一部分を、前記第一及び第二の検体のために検出可能な範囲内にもたらすために、添加される希釈剤の変化する量を有しても、又は有さなくてもよい。同様に、サンプルは、検体を検出のための所望の濃度にもたらすために、変化する程度において濃縮されても、又はされなくてもよい。
希釈及び/又は濃縮は、検出されるべき広範囲の濃度を有する1つ、2、3つ以上の検体を許容する。例としては、1桁以上の、2桁以上の、3桁以上の、4桁以上の、5桁以上の、6桁以上の、7桁以上の、8桁以上の、9桁以上の、又は10桁以上の強度で異なる検体が、サンプルから検出され得る。
いくつかの実施形態では、サンプルは、検定チップ又は本明細書の他の部分に記載される他の種類のチップ中の希釈剤と組み合わされ得る。検定チップは、希釈剤を吸引し得る。前記検定チップは、前記希釈剤を試薬ユニットから拾上げることができる。前記希釈剤は、前記検定チップ中で前記サンプルと混合されることも、又はされないこともできる。
別の実施例では、希釈剤及び/又はサンプルは、試薬ユニット又は本明細書の他の部分に記載される他の種類の容器中で混合され得る。例えば、希釈剤は試薬ユニット中でサンプルに添加され得るか、又はサンプルが、前記試薬ユニット中で希釈剤に添加され得る。
いくつかの実施形態では、1つ以上の混合機構が提供され得る。代替方法として、別個の混合機構は不要である。サンプル及び希釈剤を混合する前記検定ユニット、試薬ユニット、又は任意の他のチップ、容器、又は区画は移動する能力を持つことができ、それにより混合を達成する。
変化する量の希釈剤及び/又はサンプルは、所望のレベルの希釈を達成するために、混合され得る。プロトコルが、混合する希釈剤及びサンプルの相対的比率を決定し得る。いくつかの実施形態では、前記サンプルの希釈剤に対する割合は、約1:1,000,000、1:100,000,1:10,000、1:1,000、1:500、1:100、1:50、1:10、1:5、1:3、1:2、1:1、以下であるか、又は2:1、3:1、5:1、10:1、50:1、100:1、500:1、1,000:1、10,000:1、100,000:1、又は1,000,000:1以上であり得る。希釈されたサンプルは、前記試薬ユニットから、1つ以上の化学反応が起きる検定チップを用いて拾上げることができる。
所望の量の希釈剤が、1つ以上の組の指示に従い提供され得る。いくつかの実施形態では、前記提供される希釈の量は、流体取扱いシステムにより制御され得る。例えば、検定チップは、所望の量の希釈剤を拾上げ、及びそれを所望の位置に分注し得る。前記検定チップにより拾上げられる希釈剤の容積は、高い程度の感度で制御され得る。例えば拾上げられる希釈剤の量は、本明細書の他の部分において議論される流体又はサンプルの任意の容積を有し得る。いくつかの実施形態では、検定チップは、希釈剤の所望の量を1回で拾上げることができる。代替方法として、所望の程度の希釈を達成するために、検定チップは、複数回、希釈剤を拾上げ及び分注し得る。
サンプルの希釈は、サンプルの前処理ステップの間に生じ得る。サンプルは、化学反応を受ける前に希釈され得る。代替方法として、希釈は、化学反応の間及び/又は化学反応の後に生じ得る。
前記希釈因子は、それぞれの検定に対し、前記検定の要件に依存してリアルタイムで最適化され得る。一実施形態では、希釈計画のリアルタイムの決定は、実行されるべき全ての検定の知識により実行され得る。この最適化は、同一の希釈を用いる多重の検定を利用し得る。前述の希釈計画は、最終的な希釈されたサンプルのより高い精度をもたらし得る。
サンプルの希釈は、順次に、又は単一のステップにおいて遂行され得る。単一ステップの希釈については、前記サンプルの所望の希釈を達成するために、選択されたサンプルの量が、選択された希釈剤の量と混合され得る。順次の希釈については、前記サンプルの所望の希釈を達成するために、前記サンプルの2つ以上の別個の希釈が遂行される。例えば、前記サンプルの第一の希釈が行われることができ、及び選択された希釈レベルにあるサンプルを産生するために、第一の希釈の一部分が、第二の希釈のための物質として使われることができる。
本明細書に記載される希釈については、“オリジナルのサンプル”は、所定の希釈過程の開始時点で用いられたサンプルを指す。従って、“オリジナルのサンプル”が、被験者から直接得られたサンプルである一方で、それは、希釈手順において、開始物質として用いられる任意の他のサンプル(例えば、処理されたサンプル又は以前に別の希釈手順において希釈されたサンプル)をも含む。
いくつかの実施形態では、順次のサンプルの希釈は、本明細書に記載される機器により、以下のように遂行され得る。第一の希釈サンプルを産生するために、オリジナルのサンプルの選択された量(例えば、容積)が、希釈剤の選択された量と混合され得る。前記第一の希釈サンプル(及び任意の後続する希釈サンプル)は:i)サンプル希釈因子(例えば、オリジナルのサンプルが、前記第一の希釈サンプル中に希釈される量)及びii)初期量(例えば、オリジナルのサンプルの選択された量及び希釈剤の選択された量を混合した後に存在する前記第一の希釈サンプルの合計量)を有し得る。例えば、5倍の希釈因子及び50マイクロリットルの初期量を有する第一の希釈サンプルを産生するために、オリジナルのサンプルの10マイクロリットルが、40マイクロリットルの希釈剤と混合され得る。次に、第二の希釈サンプルを産生するために、前記第一の希釈サンプルの選択された量が、希釈剤の選択された量と混合される。例えば、100倍の希釈因子及び100マイクロリットルの初期量を有する第二の希釈サンプルを産生するために、前記第一の希釈サンプルの5マイクロリットルが、95マイクロリットルの希釈剤と混合され得る。上記の希釈ステップのそれぞれに対して、オリジナルのサンプル、希釈サンプル、及び希釈剤は、流体的に分離された容器に保存されるか又はその中で混合され得る。順次的希釈は、選択されたサンプル希釈レベル/希釈因子に到達するまで必要なだけ、先立つ様式において継続し得る。
本明細書において提供される機器では、オリジナルのサンプルは、単一のステップ又は順次の希釈手順により、例えば、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、50、75、100、200、300、400、500、1,000、5,000、10,000、20,000、50,000、又は100,000倍に希釈され得る。いくつかの実施形態では、単一のオリジナルのサンプルは、複数の異なる選択されたサンプル希釈因子に達するために希釈され得る(例えば、単一のオリジナルのサンプルは、希釈された5倍、10倍、25倍、100倍、200倍、500倍、及び1000倍に希釈されたサンプルを作成するために希釈され得る)。いくつかの実施形態では、機器は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又はそれを超える順次の希釈ステップを遂行するために構成され得る。機器は同じ機器内で、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又はそれを超える異なるオリジナルのサンプルを希釈するために構成され得る(例えば、機器は、EDTA含有及びヘパリン含有血漿サンプルaを同時に希釈し得る)。いくつかの実施形態では、本明細書において提供される機器は、上述の又は本明細書の他の部分で記載されるサンプルの希釈の任意のものを調製するために、前記機器内のサンプル取扱いシステムに、1つ以上のサンプル取扱いステップを遂行することを支持するための制御装置を含む。前記制御装置は、前記機器に、異なる希釈のための1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又はそれを超える異なる希釈剤を用いることを命令する。前記制御装置は、希釈を遂行するためのプロトコルを含み得る。前記プロトコルは、保存されるか、又は又はオンザフライで作成され得る。前記プロトコルは、外部機器から前記サンプル処理機器に送信され得るか、又は前記サンプル処理機器に保存されるか、若しくはその上で作成され得る。
いくつかの実施形態では、希釈手順の1つ以上のステップは、サンプル取扱いシステムで遂行され得る。前記サンプル取扱いシステムは、ピペット又は他の流体取扱い装置であってよい。前記サンプル取扱いシステムは、サンプル又は希釈剤の選択された量を前記サンプル又は希釈剤を含む流体的に分離された容器から取得し、及びサンプル又は希釈剤の選択された量を流体的に分離された異なる容器に輸送するために構成され得る。サンプルの希釈の間、前記希釈剤は、前記サンプルが前記希釈剤に加えられる前は容器中に保管される。代替的に、前記サンプルは、前記希釈剤が前記サンプルに加えられる前は、容器中に保管される。他の実施形態では、前記サンプル及び希釈剤は同一の流体回路中にあり得る。
サンプルの希釈は、オリジナルのサンプルの少ない量で多数の検定を遂行することを容易にし得る。ある状況では、オリジナルのサンプルの異なる希釈因子を有する複数の希釈サンプルへの希釈は、例えば:i)例えば、それぞれの検定を遂行するために要求されるオリジナルのサンプルの最小量のみを用いることによりサンプルの損失を低下させ、(即ち、検定を行うために必要なものより、濃縮されたサンプルを使わないことにより;ii)例えば、サンプルの損失を低下させることにより、所定の量のオリジナルのサンプルにより遂行され得る検定の数を増加させ、;及びiii)異なるサンプル希釈因子が、異なる検定を遂行するために必要な場合に(例えば、前記サンプル中に豊富には存在しない検体を効率的に検出するために、1つの検定が高いサンプル濃度を要求し、及び別の検定が、前記サンプル中に豊富に存在する検体を効率的に検出するために、低いサンプル濃度を要求する場合)、例えば、オリジナルのサンプルを異なるサンプル希釈因子に希釈して、オリジナルのサンプルにより遂行され得る検定の多様性を増加させる。洗浄
前記機器及び/又はモジュールは、本発明の一実施形態による洗浄を可能にし得る。洗浄溶液は、1つ以上の試薬ユニット、又は前記洗浄剤溶液を収容及び/又は拘束する任意の他のユニット中に収容され得る。前記洗浄剤溶液は、チップ、容器、チャンバー、コンテナ、チャネル、管、貯留器、又は任意の前記機器の他の構成要素及び/又はモジュール中に提供され得る。洗浄溶液は、流体的に分離された又は水圧操作的に独立した構成要素中貯蔵され得る。前記流体的に分離された又は水圧操作的に独立した構成要素は、固定され得るか、又は前記機器及び/又はモジュールの1つ以上の部分に対して移動するために構成され得る。
いくつかの実施形態では、洗浄溶液は、本明細書の他の部分に記載される試薬ユニットの任意の特性を有し得る、洗浄ユニットに貯蔵され得る。前記洗浄剤ユニットは、前記試薬ユニットの残りの部分と同一の位置に貯蔵され得るか、又は前記試薬ユニットの残りの部分から遠隔の位置に貯蔵され得る。
当技術分野で周知の任意の洗浄溶液の実施例が用いられ得る。洗浄剤溶液は、結合していない及び/又は未反応の反応剤を除去する能力を有し得る。例として、検体が表面に結合することをもたらす化学反応は、固定化された反応剤、及び検体を含むサンプルの間で生じる。前記結合されない検体は洗浄により除去され得る。いくつかの実施形態では、反応は、光信号、光、又は任意の他の種類の信号の放射をもたらし得る。もし未反応の反応剤が近傍に残存すると、それらはバックグラウンドの干渉をもたらし得る。バックグラウンド干渉を軽減するため及び前記結合された検体の読み取りを可能にするために前記未反応の反応剤を除去することが望ましい。ある場合には、前記洗浄剤溶液は、前記洗浄剤溶液及び前記サンプルの間の化学反応を引き起こさない。
機器は1つの種類の洗浄溶液を使用できる。代替方法として、前記機器は複数の種類の希釈剤を用い得る。代替方法として、前記機器は、利用可能な多数の種類の希釈剤を有し得るか、又は使用し得る。前記システムは、洗浄溶液及び/又はさまざまな種類の洗浄溶液を追跡する能力を有し得る。従って、前記システムは、所望の種類の洗浄溶液にアクセスする能力を有し得る。例えば、チップは、所望の洗浄溶液を拾上げ得る。
いくつかの実施形態では、洗浄溶液がサンプルに提供され得る。前記洗浄溶液は前記サンプルを希釈し得る。前記サンプルは、洗浄溶液の添加により、その濃度が薄まる。洗浄の程度は、1つ以上のプロトコル又は指示に従い制御され得る。洗浄の程度を制御することにより、前記システムは、1つ以上の検体の存在又は濃度を、所望の感度で検出する能力を有し得る。例えば、増加された洗浄の量は、バックグラウンドのノイズによる干渉を引き起こし得る望ましくない試薬又はサンプルを除去し得る。
いくつかの実施形態では、洗浄溶液が、検定チップ又は本明細書の他の部分に記載される他の種類のチップに提供され得る。検定チップは、洗浄溶液を吸引し得る。前記検定チップは、前記洗浄剤溶液を、洗浄ユニットから拾上げることができる。前記洗浄剤溶液は、前記検定チップを通じて、外に分注されても、又はされなくてもよい。検定チップの同一の開口部は、前記洗浄剤溶液の吸引及び分注の両方を行い得る。例えば、検定チップは、洗浄溶液の拾上げ及び排除の両方に用いられ得る、底部開口部を有し得る。前記検定チップは、底部開口部及び最上部開口部の両方を有することができ、前記底部開口部は、前記最上部開口部よりも小さな直径を有し得る。前記洗浄剤溶液を前記底部開口部を通じて排除することは、前記検定チップの底部が閉鎖されている場合よりも、前記洗浄剤溶液のより効率的な排除を可能にし得る。
別の実施例では、洗浄溶液及び/又はサンプルは、試薬ユニット又は本明細書の他の部分に記載される他の種類の容器中で混合され得る。例えば、洗浄溶液は、試薬ユニット中でサンプルに添加され得るか、又は前記試薬ユニット中で、サンプルが、洗浄溶液に添加され得る。前記洗浄剤溶液は、任意の様式で排除され得る。いくつかの実施形態では、前記洗浄剤溶液及び/又はサンプルの組合せが検定チップにより拾上げられることができる。
所望の量の洗浄溶液が、1つ以上の組の指示に従い提供され得る。いくつかの実施形態では、前記提供される希釈の量は、流体取扱いシステムにより制御され得る。例えば、検定チップは、所望の量の洗浄溶液を拾上げ、及びそれを所望の位置に分注し得る。前記検定チップにより拾上げられる洗浄溶液の容積は、高い程度の感度で制御され得る。例えば拾上げられる洗浄溶液の量は、本明細書の他の部分において議論される流体又はサンプルの任意の容積を有し得る。いくつかの実施形態では、検定チップは、洗浄溶液の所望の量を1回で拾上げることができる。代替方法として、所望の程度の希釈を達成するために、検定チップは、複数回、洗浄溶液を拾上げ及び分注し得る。
所望の感度の検出を提供するために、変化する数の洗浄サイクルが生じ得る。プロトコルが、前記洗浄サイクル数を決定し得る。例えば、約1つ、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12回以上の洗浄サイクルが生じ得る。前記洗浄剤溶液は、前記洗浄剤ユニットから検定チップを用いて拾上げられることができ、及び前記検定チップから排除され得る。
洗浄することは、化学反応を受けた後に生じ得る。代替方法として、洗浄することは、化学反応の間及び/又は化学反応に先立ち生じ得る。汚染の軽減
前記機器及び/又はモジュールは、本発明の一実施形態による汚染の予防及び/又は軽減を可能にし得る。例えば拭い取り(touch−off)パッドが提供され得る。前記拭い取りパッドは、吸収性の材料から形成され得る。例えば、前記拭い取りパッドは、スポンジ、繊維、ゲル、多孔材料、毛細管であり得るか、又は前記パッドと接触される流体を吸収又は逃がし得る任意の特徴を有する。検定チップは、前記拭い取りパッドと当接されることができ、前記拭い取りパッドの近傍にある前記検定チップ中の流体が、前記パッドにより吸収されることをもたらし得る。いくつかの実施形態では、検定チップは、前記検定チップが、前記パッドのすでに接触した部分とは接触しないような様式で、拭い取りパッドに接触され得る。ある場合には、液体がすでに拭い取られたのと同じ位置には液体は配置されない。前記検定チップは、検定チップが前記パッドに連れてこられた時に、常に異なる接触点が使用されるように、接触点が離れて配置されるように前記パッドにもたらされ得る。1つ以上の制御装置が、次に検定チップが接触し得るパッドの位置を決定し得る。前記制御装置は、前記パッドのどの点が、すでに検定チップにより接触されたかを追跡し得る。前記検定パッドは吸収性であり得る。
前記検定チップは、前記パッドにより拭き取られ得る。前記検定チップからの過剰の流体又は望まれない流体は前記検定チップから除去され得る。例えば、前記検定チップの底部端等の開口端は、前記拭い取りパッドと当接され得る。前記パッドは、流体を前記検定チップから逃がすことができる吸収性の材料から形成され得る。従って、検定チップ、又は前記機器の他の構成要素が、モジュール及び/又は機器を通じて全体を移動するに連れて、過剰の流体又は望まれない流体が前記モジュール及び/又は機器の他の部分を汚染する可能性は軽減され得る。非限定的な一実施例では、吸収剤パッドは前記カートリッジの一部であり、及びそれは流体をチップから拭き取るために構成され、キャリーオーバーを軽減させる。いくつかの実施形態では、吸収剤パッドは、サンプル取扱いシステムによりアクセスできる機器内の任意の位置にあってよい。吸収剤パッドを、ピペッティング又は他のチップに関連した液体輸送方法とともに用いることは、流体輸送の正確性及び精度を増加させ、及び液体輸送方法による流体輸送の変動係数を低下させ得る。
汚染予防及び/又は軽減機構の別の実施例は、検定チップ又は前記機器の他の構成要素に被覆を塗布すること、又はそれらを覆うことを含み得る。例えば、検定チップは、溶融したワックス、油(鉱油等の)、又はゲルと当接され得る。いくつかの実施形態では、前記ワックス、油、又はゲルは硬化し得る。硬化は、前記材料が冷却するか、及び/又は空気に曝露されるに連れて生じ得る。代替方法として、それらは硬化しなくてもよい。前記ワックス、油、又はゲル等の被覆表面は、前記検定チップ又は前記機器の他の構成要素の上に残留するために十分に粘稠であり得る。一実施例では、前記検定チップの開口端は、前記検定チップの開口端を覆い、前記検定チップの内容物を密封し得る、前記被覆材料と当接され得る。
汚染予防及び/又は軽減の追加的な実施例は、使用済みの検定チップを受入れるための廃棄物チャンバー、検定チップの使用済み部分に1つ以上のキャップを置くことのできる構成要素、加熱器又はファン、又は1つ以上の構成要素又はサブシステムにむけて照射される紫外光、又は汚染の可能性を軽減し得る任意の他の構成要素の汚染の可能性を軽減し得る任意の他の構成要素であり得る。いくつかの実施形態では、前記機器の流体取扱い構成要素は、前記機器の固定された構成要素が、通常はサンプルには直接接触しないために、規則的除染を必要としない。前記流体取扱い機器は、前記ピペットを用いるタンクからの洗浄剤(例えば、エタノール)等の吸引により、自己浄化能力を有し得る。前記流体取扱い装置、及び他の機器リソースも、UV照射を含む様々な他の方法により、除染、消毒、除菌され得る。フィルター
前記機器及び/又はモジュールは、本明細書の他の部分に記載される1つ以上の機能を可能にし得る他の構成要素を含み得る。例えば、前記機器及び/又はモジュールは、サンプルの粒子サイズ、密度、又は任意の他の特徴による分離を可能にするフィルターを有し得る。例えば、閾値サイズより小さな粒子サイズを有する粒子又は流体は、フィルターを通過する一方、閾値サイズよりも大きなサイズを有する他の粒子は通過しない。いくつかの実施形態では、複数のフィルターが提供され得る。前記複数のフィルターは、異なるサイズの粒子を任意の数の群に選別することを可能にする、同一のサイズ又は異なるサイズを有し得る。遠心分離機
本発明のいくつかの実施形態によると、システムは1つ以上の遠心分離機を含み得る。機器はその中に1つ以上の遠心分離機を含み得る。例えば、1つ以上の遠心分離機が機器筐体中に提供され得る。モジュールは1つ以上の遠心分離機を有し得る。機器の1つ、2つ以上のモジュールは、その中に遠心分離機を有し得る。前記遠心分離機は、モジュール支持構造物に支持され得るか、又はモジュール筐体中に収容され得る。前記遠心分離機は、小型で、平坦な形状因子を有し得て、及び小さな設置面積のみ必要とする。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機は、ポイント・オブ・サービスでの適用のために小型化され得るが、約10、000rpm以上の高速で回転する能力、及び約1200m/s2G以上の力に耐える能力を保持し続ける。
遠心分離機は、1つ以上のサンプルを受入れるために構成され得る。遠心分離機は、密度の異なる物質の分離及び/又は精製に用いられ得る。そのような物質の例としては、ウイルス、細菌、細胞、タンパク質、環境組成物、又は他の組成物が挙げられる。遠心分離機は、細胞及び/又は粒子を後続する測定のために濃縮するために用いられ得る。
遠心分離機は、サンプルを受入れるために構成され得る1つ以上の空洞を有し得る。前記空洞は、前記サンプルが、前記空洞の壁に接触するために、前記空洞中に前記サンプルを直接的に受入れるために構成され得る。代替方法として、前記空洞は、前記サンプルをその中に収容するサンプル容器を受入れるために構成され得る。本明細書における、空洞についての任意の記載が、サンプル又はサンプルコンテナを受入れ及び/又は収容する任意の構成に適用され得る。例えば、空洞は、材料中の刻み目、バケット形式、内部が中空の突起、サンプルのコンテナを相互連結するために構成された部材を含み得る。空洞の任意の記載は、凹面又は内表面を有しても、又は有さなくてもよい構成を更に含み得る。サンプル容器の実施例は本明細書の他の部分に記載される前記容器又はチップ設計を含み得る任意の。サンプル容器は内表面及び外表面を有し得る。サンプル容器は、前記サンプルを受入れるために構成され得る、少なくとも1つの開口端を有し得る。前記開口端は、閉鎖可能であるか又は密封可能である。前記サンプル容器は、閉鎖端を有し得る。前記サンプル容器は、流体取扱い装置が、前記ノズル中の流体を回転させるために遠心分離機として作用し、前記チップ又は別の容器がそのようなノズルに取付けられている、流体取扱い装置のノズルであり得る。
遠心分離機は、1つ以上の、2つ以上の、3つ以上の、4つ以上の、5つ以上の、6つ以上の、8つ以上の、10つ以上の、12以上の、15以上の、20以上の、30以上の、又は50以上の、サンプル又はサンプル容器を受入れるために構成された空洞を有し得る。
いくつかの実施形態では、前記遠心分離機は小さな容積のサンプルを受入れるために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記空洞及び/又はサンプル容器は、1、000μL以下、500μL以下、250μL以下、200μL以下、175μL以下、150μL以下、100μL以下、80μL以下、70μL以下、60μL以下、50μL以下、30μL以下、20μL以下、15μL以下、10μL以下、8μL以下、5μL以下、1μL以下、500nL以下、300nL以下、100nL以下、50nL以下、10nL以下、1nL以下、500pL以下、100pL以下、50pL以下、10pL以下、5pL以下、又は1pL以下のサンプル容積を受入れるために構成され得る。いくつかの実施形態では、遠心分離機は、前記遠心分離機が受け入れるための合計容積(例えば、前記遠心分離機中の全ての空洞及び/又はサンプル容器合計により受け入れられることができる組み合わされた容積)が、10mL以下、5mL以下、4mL以下、3mL以下、2mL以下、1mL以下、750μL以下、500μL以下、400μL以下、300μL以下、200μL以下、100μL以下、50μL以下、40μL以下、30μL以下、20μL以下、10μL以下、8μL以下、6μL以下、4μL以下、又は2μL以下であるために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機は、50以下の、40以下の、30以下の、29以下の、28以下の、27以下の、26以下の、25以下の、24以下の、23以下の、22以下の、21以下の、20以下の、19以下の、18以下の、17以下の、16以下の、15以下の、14以下の、13以下の、12以下の、11以下の、10以下の、9以下の、8以下の、7以下の、6以下の、5以下の、4以下の、3以下の、2以下の、又は1個の空洞及び/又はサンプル容器を含むことができ、それらは、合計で10mL以下の、5mL以下の、4mL以下の、3mL以下の、2mL以下の、1mL以下の、750μL以下の、500μL以下の、400μL以下の、300μL以下の、200μL以下の、100μL以下の、50μL以下の、40μL以下の、30μL以下の、20μL以下の、10μL以下の、8μL以下の、6μL以下の、4μL以下の、又は2μL以下の容積を受け入れるために構成される。
いくつかの実施形態では、前記遠心分離機は、前記サンプルを前記遠心分離機内に収容し得るカバーを有し得る。前記カバーは、前記サンプルが、噴霧化及び/又は蒸発することを防止し得る。前記遠心分離機は、随意的に、前記サンプルを前記遠心分離機に収容、及び/又はサンプルが噴霧化及び/又は蒸発を防止する、薄膜、油(例えば、鉱油)、ワックス、又はゲルを有し得る。前記薄膜、油、ワックス、又はゲルは、前記遠心分離機の空洞中、及び/又はサンプル容器中に収容され得る、サンプルの上の層として提供され得る。
遠心分離機は、回転軸の周りを回転するために構成され得る。遠心分離機は、任意の数の毎分回転数で回転し得る。例えば、遠心分離機は、100rpm、1,000rpm、2,000rpm、3,000rpm、5,000rpm、7,000rpm、10,000rpm、12,000rpm、15,000rpm、17,000rpm、20,000rpm、25,000rpm、30,000rpm、40,000rpm、50,000rpm、70,000rpm、又は100,000rpmの速度で回転し得る。特定の時点で、遠心分離機は休止する一方、他の時点では、前記遠心分離機は回転し得る。休止中の遠心分離機は回転しない。遠心分離機は可変速度で回転するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機は、所望の速度で回転するために制御され得る。いくつかの実施形態では、回転速度の変化の速度は可変であり及び/又は制御可能である。
いくつかの実施形態では、前記回転軸は垂直であり得る。代替方法として、前記回転軸は水平、又は垂直及び水平の間の任意の角度(例えば、約15、30、45、60、又は75度)を有し得る。いくつかの実施形態では、前記回転軸は固定された方向であり得る。代替方法として、前記回転軸は機器の仕様の間、変化し得る。前記回転軸の角度は、前記遠心分離機が回転している間に、変化しても、又はしなくてもよい。
遠心分離機は基部を含み得る。前記基部は、上面及び底面を有し得る。前記基部は、前記回転軸の周りを回転するために構成され得る。前記回転軸は、前記基部の最上部及び/又は底面に直交し得る。いくつかの実施形態では、前記基部の最上部及び/又は底面は平坦又は曲面であり得る。前記最上部及び底面は、実質的に相互に平行であっても、又はなくてもよい。
いくつかの実施形態では、前記基部は円形の形状を有し得る。前記基部は、それらに限定はされないが、楕円形の形状、三角形の形状、四角形の形状、五角形の形状、六角形の形状、又は八角形の形状を含む任意の他の形状を有し得る。
前記基部は高さ及び1つ以上の横寸法(例えば、直径、幅、又は長さ)を有し得る。前記基部の高さは、前記回転軸に平行であってよい。前記横寸法は、前記回転軸に垂直であってよい。前記基部の横寸法は、前記高さよりも大きくてよい。前記基部の横寸法は、前記高さの2倍以上の、3倍以上の、4倍以上の、5倍以上の、6倍以上の、8倍以上の、10倍以上の、15倍以上の、又は20倍以上であってよい。
前記遠心分離機は任意のサイズを有し得る。例えば、前記遠心分離機は約200cm2以下、150cm2以下、100cm2以下、90cm2以下、80cm2以下、70cm2以下、60cm2以下、50cm2以下、40cm2以下、30cm2以下、20cm2以下、10cm2以下、5cm2以下、又は1cm2以下の設置面積を有し得る。前記遠心分離機は、約5cm以下、4cm以下、3cm以下、2.5cm以下、2cm以下、1。75cm以下、1.5cm以下、1cm以下、0.75cm以下、0.5cm以下、又は0.1cm以下の高さを有し得る。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機の最大寸法は、約15cm以下、10cm以下、9cm以下、8cm以下、7cm以下、6cm以下、5cm以下、4cm以下、3cm以下、2cm以下、又は1cm以下であり得る。
前記遠心分離機の基部は、駆動機構を受入れるために構成され得る。駆動機構はモーター又は前記遠心分離機が回転軸の周りを回転することを可能にする、任意の他の機構であり得る。前記駆動機構は、ブラシレスモーター回転子及びブラシレスモーター固定子を含み得る、ブラシレスモーターであり得る。前記ブラシレスモーターは誘導モーターであってよい。前記ブラシレスモーター回転子は、前記ブラシレスモーター固定子を取り囲み得る。前記回転子は、回転軸の周りの固定子の周りを回転するために構成され得る。
前記基部は、前記基部が前記固定子の周りを回転することをもたらす、前記ブラシレスモーター回転子に接続され得るか、又は前記ブラシレスモーター回転子を組み込み得る。前記基部は、前記回転子に固定され得るか、又は前記回転子と一体化して形成され得る。前記基部は、前記固定子の周りを回転し得て、及び前記モーターの回転軸と直交する平面は、前記基部の回転軸と直交する平面と同一平面上にある。例えば、前記基部は、実質的に前記基部の上側及び下側表面の間を通過する、基部回転軸と直交する平面を有し得る。前記モーターは、実質的に前記モーターの中心を通過する、前記モーター回転軸と直交する平面を有し得る。前記基部平面及びモーター平面は、実質的に同一平面上にあり得る。前記モーター平面は、前記基部の上側及び下側表面の間を通過し得る。
ブラシレスモーター組立品は、前記回転子及び固定子を含み得る。前記モーター組立品は、電子構成要素を含み得る。ブラシレスモーターの前記回転子組立品への統合は、前記遠心分離機組立品の全体のサイズを減少させ得る。いくつかの実施形態では、前記モーター組立品は、前記基部高さを越えて延伸しない。他の実施形態においては、前記モーター組立品の高さは、前記基部の高さの1.5倍、前記基部の高さの2.5倍、前記基部の高さの3倍、前記基部の高さの4倍、又は前記基部の高さの5倍を超えない。前記回転子は、前記回転子が前記基部の外側に露出されないように、前記基部を取り囲み得る。
前記モーター組立品は、前記遠心分離機の回転をスピンドル/シャフト組立品を必要とせずに達成し得る。前記回転子は、制御装置及び/又は電源に接続され得る前記固定子を取り囲む。
いくつかの実施形態では、前記空洞は、前記基部が休止状態にあるときに第一の配向を有し、及び前記基部が回転状態にあるとき第二の配向を有するために構成され得る。前記第一の配向は、垂直の配向であることができ、及び第二の配向は、水平の配向であることができる。前記空洞は、前記空洞が、垂直及び/又は前記回転軸から、約0度、5度、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、又は90度の角度である、任意の配向を有し得る。いくつかの実施形態では、前記第一の配向は、前記第二の配向よりも垂直に近い。前記第一の配向は、前記第二の配向よりも、前記回転軸に対して平行に近い。代替方法として、前記空洞は、前記基部が休止状態にあるか又は回転状態にあるかに関わらず、同一の配向を有し得る。前記空洞の配向は、前記基部が回転状態にあるときの速度に依存しても、又はしなくてもよい。
前記遠心分離機は、サンプル容器を受入れるために構成され、及び前記基部が休止状態にあるときにサンプル容器が第一の配向を有し、及び前記基部が回転状態にあるときサンプル容器が第二の配向を有するために構成され得る。前記第一の配向は、垂直の配向であることができ、及び第二の配向は、水平の配向であることができる。前記サンプル容器は、前記サンプル容器が、垂直及び/又は前記回転軸から、約0度、5度、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、又は90度の角度である、任意の配向を有し得る。いくつかの実施形態では、前記第一の配向は、前記第二の配向よりも垂直に近い。前記第一の配向は、前記第二の配向よりも、前記回転軸に対して平行に近い。代替方法として、前記サンプル容器は、前記基部が休止状態にあるか又は回転状態にあるかに関わらず、同一の配向を有し得る。前記サンプル容器の配向は、前記基部が回転状態にあるときの速度に依存しても、又はしなくてもよい。
図36は、本発明の一実施形態により提供される遠心分離機の実施例を示す。前記遠心分離機は、底面3602及び/又は上面3604を有する基部3600を含み得る。前記基部は、1つ、2つ以上のウイング3610a、3610bを含み得る。
ウイングは、前記基部を貫通して延伸する軸を折り曲げるために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記軸は、前記基部を貫通する割線を形成し得る。前記基部を貫通して延伸する軸は、1つ以上の枢着部3620により形成され得る、折り重なり軸であり得る。ウイングは、軸の側に基部の全部分を含み得る。基部の全体の部分は折り重なることができ、それにより前記ウイングを形成する。いくつかの実施形態では、前記基部の中央部分3606は、前記回転軸を交差し得る一方、前記ウイングは交差しない。前記基部の中央部分は、前記ウイングよりも前記回転軸に近い。前記基部の中央部分は、駆動機構3630を受入れるために構成され得る。前記駆動機構はモーター、又は前記基部が回転することをもたらす任意の他の機構であることができ、及び更に本明細書の他の部分において更に詳細に議論され得る。いくつかの実施形態では、ウイングは、前記基部設置面積の約2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、又は40%以上の設置面積を有し得る。
いくつかの実施形態では、前記基部を貫通する複数の折り重ね軸が提供され得る。前記折り重ね軸は相互に平行であり得る。代替方法として、いくつかの折り重ね軸は、互いに直交し得るか、相互に対して任意の他の角度にあることができる。折り重ね軸は、前記基部の下側表面、前記基部の上側表面、又は前記基部の下側及び上側表面の間を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、前記折り重ね軸は、前記基部の下側表面により近い、又は前記基部の上側表面により近い前記基部を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、枢着部は、前記基部の下側表面又は前記基部の上側表面にあるか、又はそのより近傍にあり得る。
1、2、3、4、5、6個以上の空洞がウイングに提供され得る。例えば、ウイングは、1つ、2つ以上のサンプル又はサンプル容器を受入れるために構成され得る。それぞれのウイングは、同一の数の容器又は異なる数の容器を受入れる能力を有し得る。前記ウイングは、サンプル容器を受取るために構成された、前記サンプル容器は前記基部が休止状態にあるときに第一の配向に配向され、及び前記基部が回転状態にあるときに第二の配向配向されるために構成され得る空洞を含み得る。
いくつかの実施形態では、前記ウイングは前記基部の中央部分に対してある角度であるために構成され得る。例えば、前記ウイングは前記基部の中央部分に対して90〜180度の間にあることができる。例えば、前記ウイングは、前記基部が休止状態にあるとき垂直に配向され得る。前記ウイングは、垂直に配向されたときに、前記基部の中央部分から90度であり得る。前記ウイングは、前記基部が回転状態にあるとき、水平に配向され得る。前記ウイングは、水平に配向されたときに、前記基部の中央部分から180度にあることができる。前記基部が回転状態にあるときに、前記ウイングは前記基部から延伸して実質的に無中断表面を形成できる。例えば、前記基部が回転状態にあるとき、前記ウイングは、前記基部の底部及び/又は上面の、実質的に連続表面を形成するために、延伸され得る。前記ウイングは、前記基部の中央部分に対して下側に折り畳まれるために構成され得る。
ウイングのための枢着部は、1つ以上の枢動ピン3622を含み得る。枢動ピン前記ウイングの一部分及び前記基部の中央部分の一部分を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、前記ウイング及び前記基部の中央部分は、前記ウイングが、前記基部の中央部分に対して横方向に滑ることを防止し得る、連動特徴3624、3626を有し得る。
ウイングは、前記折り重ね軸及び/又は枢着部3620より下側に位置付けられる、重心3680を有し得る。前記ウイングの重心は、前記基部が休止状態にあるときには、前記基部を貫通して延伸する前記軸よりも下側に配置され得る。前記基部が回転状態にあるときには、前記基部を貫通して延伸する前記軸よりも下側に配置される。
前記ウイングは、異なる密度を有する2つ以上の異なる材料から形成され得る。代替方法として、前記ウイングは、単独の材料から形成され得る。一実施例では、前記ウイングは軽い重量のウイングキャップ3640及び重いウイング基部3645を有し得る。いくつかの実施形態では、前記ウイングキャップは、前記ウイング基部よりも低い密度を持つ材料から形成され得る。例えば、前記ウイングキャップは、プラスチックから形成され得る一方、前記ウイング基部は、鋼鉄、タングステン、アルミニウム、銅、真ちゅう、鉄、金、銀、チタン、又はその任意の組合せ又は合金等の金属から形成される。より重いウイング基部は、ウイングの重心を、折り重ね軸及び/又は枢着部より下に提供することを支援し得る。
前記ウイングキャップ及びウイング基部は、当技術分野で周知の任意の機構により結合され得る。例えば、ファスナー3650が提供されることができ、又は接着剤、溶接、連動特徴、クランプ、フック及びループファスナー、又は任意の他の機構が使用され得る。前記ウイングは、随意的に挿入物3655を含み得る。前記挿入物は、前記ウイングキャップよりも、より重い材料から形成され得る。前記挿入物は、ウイングの重心を折り重ね軸及び/又は枢着部よりも下に提供することを支援し得る。
1つ以上の空洞3670が、前記ウイングキャップ、又は前記ウイング基部、若しくはその任意の組合せの中に提供され得る。いくつかの実施形態では、空洞は、複数のサンプル容器構成を受入れるために構成され得る。前記空洞は内表面を有し得る。前記内部の表面の少なくとも一部分はサンプル容器に接触し得る。一実施例では、前記空洞は第一の構成を有する第一のサンプル容器が前記空洞内に嵌合し、及び第二の構成を有する第二のサンプル容器が前記空洞内に嵌合することを可能にし得る1つ以上の棚又は内部の表面特徴を有し得る。異なる構成を有する前記第一及び第二のサンプル容器は、前記空洞の内表面の異なる部分に接触し得る。
前記遠心分離機は、流体取扱い機器と係合するために構成され得る。例えば、前記遠心分離機は、ピペット又は他の流体取扱い機器に結合するために構成され得る。いくつかの実施形態では、水密密封が前記遠心分離機及び前記流体取扱い機器の間に形成され得る。前記遠心分離機は、前記流体取扱い機器と係合することができ、及び前記流体取扱い機器から分注されるサンプルを受取るために構成され得る。前記遠心分離機は、前記流体取扱い機器と係合することができ、及び前記流体取扱い機器からのサンプル容器を受取るために構成される。前記遠心分離機は、前記流体取扱い機器と係合することができ、及び前記流体取扱い機器が、前記遠心分離機からのサンプルを拾上げるか、又は吸引することを可能にする。前記遠心分離機は、前記流体取扱い機器と係合することができ、及び前記流体取扱い機器がサンプル容器拾上げることを可能にする。
サンプル容器は、前記流体取扱い機器と係合するために構成され得る。例えば、前記サンプル容器は、ピペット又は他の流体取扱い機器に結合するために構成され得る。いくつかの実施形態では、液密密封が前記サンプル容器及び前記流体取扱い機器の間に形成され得る。前記サンプル容器は、前記流体取扱い機器に係合することができ、及び前記流体取扱い機器から分注されるサンプルを受取るために構成され得る。前記サンプル容器は、前記流体取扱い機器と係合することができ、及び前記流体取扱い機器が、前記サンプル容器からのサンプルを拾上げるか、又は吸引することを可能にする。
サンプル容器遠心分離機のウイングから外へ延伸するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機の基部は、前記ウイングが折り畳まれたときに、前記サンプル容器が前記遠心分離機ウイングから外へ延伸することを可能にするために、及び折り畳まれた状態及び延伸された状態の間で、前記ウイングが旋回することを可能にするために構成され得る。
図37は、本発明の別の実施形態により提供される遠心分離機の実施例を示す。前記遠心分離機は底面3702及び/又は上面3704を有する基部3700を含み得る。前記基部は、1つ、2つ以上のバケット3710a、3710bを含み得る。
バケットは前記基部を貫通して延伸するバケット旋回軸の周りを旋回するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記軸は、前記基部を貫通する割線を形成し得る。前記バケットは、回転点3720の周りを旋回するために構成され得る。前記基部は、駆動機構を受入れるために構成され得る。一実施例では、前記駆動機構は、ブラシレスモーター等のモーターであってよい。前記駆動機構は、回転子3730及び固定子3735を含み得る。前記回転子は、随意的にブラシレスモーター回転子、及び前記固定子は随意的にブラシレスモーター固定子であってよい。前記駆動機構は、前記基部が回転すること引き起こす任意の他の機構であってよく、及び本明細書の他の部分において更に詳細が議論され得る。
いくつかの実施形態では、前記バケットに対して前記基部を貫通する複数の回転軸が提供され得る。前記軸は、相互に平行であり得る。代替方法として、いくつかの軸は直交するか、相互に対して任意の他の角度にあることができる。バケット回転軸は、前記基部の下側表面、前記基部の上側表面、又は前記基部下側及び上側表面を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、前記バケット回転軸は、前記基部の下側表面により近い、又は前記基部の上側表面により近い前記基部を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、回転点は、前記基部の下側表面又は前記基部の上側表面にあるか、それらにより近い位置にあることができる。
1つ、2、3、4つ以上の空洞が、バケット中に提供され得る。例えば、バケットは、1つ、2つ以上のサンプル又はサンプル容器3740を受入れるために構成され得る。それぞれのバケットは、同一の数の容器、又は異なる数の容器受入れる能力を有し得る。前記バケットは、サンプル容器を受取るために構成された空洞を含むことができ、前記サンプル容器は、前記基部が休止状態にあるときには、第一の配向に配向され、及びは前記基部が回転状態にあるときには、第二の配向に配向されるために構成され得る。
いくつかの実施形態では、前記バケットは、前記基部に対してある角度にあるために構成され得る。例えば、前記バケットは前記基部に対して0〜90度の角度の間にあることができる。例えば、前記バケットは、前記基部が休止状態にあるとき垂直に配向され得る。前記バケットは、前記基部が休止状態にあるときには、前記遠心分離機基部の上面を過ぎて上向きに位置付けられることができる。前記基部が休止状態にあるときんは、前記サンプル容器の少なくとも一部分は、前記基部の上面を越えて延伸し得る。前記ウイングは、垂直に配向されたときには、前記基部の中央部分から90度であり得る。前記バケットは、前記基部が回転状態にあるときには、水平に配向され得る。前記バケットは、水平に配向されたときには、前記基部から0度であり得る。前記バケットは、前記基部が回転状態にあるときには、実質的に無中断最上部及び/又は底面を形成するために、前記基部中に後退され得る。例えば、前記バケットは、前記基部が回転状態にあるときには、実質的に前記基部の底及び/又は上面の継続表面を形成するために、後退され得る。前記バケットは、前記基部に対して上向きに旋回するために構成され得る。前記バケットは、前記バケットの少なくとも一部分が、前記基部の上面を過ぎて、上向きに旋回するために構成され得る。
バケットのための回転点は、1つ以上の枢動ピンを含み得る。枢動ピンは、前記バケット及び前記基部を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、前記バケットは、前記基部に対して横方向に滑ることを防止するために、前記基部の一部分の間に配置されることができる。
バケットは、前記回転点3720よりも下側に位置付けられる重心3750を有し得る。前記バケットの重心は、前記基部が休止状態にあるときには、前記回転点よりも下側に配置される。前記バケットの重心は、前記基部が回転状態にあるときには、前記回転点よりも下側に配置される。
前記バケットは、異なる密度を有する2つ以上の異なる材料から形成され得る。代替方法として、前記バケットは、単独の材料から形成され得る。一実施例では、前記バケットは本体3715及び挿入物3717を有し得る。いくつかの実施形態では、前記本体は、前記挿入物よりも密度の低い材料から形成され得る。例えば、前記本体は、プラスチックから形成され得る一方、前記挿入物は、タングステン、鋼鉄、アルミニウム、銅、真ちゅう、鉄、金、銀、チタン、若しくはその任意の組合せ又は合金等の金属から形成される。より重い挿入物は、バケット重心を、回転点の下に提供することを支援し得る。前記バケット材料は、より高い密度の材料及びより低い密度の材料を含むことができ、前記より高い密度の材料が、前記回転点より下に配置される得る。前記遠心分離機が休止状態にあるときには、前記バケットが、自然に開口端を上向きに、及びより重い端を下向きにして、振れるために前記バケットの重心が、位置付けられ得る。前記遠心分離機が特定の速度で回転しているときには、前記バケットが自然に後退するように、前記バケットの重心は位置付けられ得る。前記バケットは、前記速度が、任意の速度、又は本明細書の他の部分で言及される任意の速度を含み得る所定の速度にあるときに、後退し得る。
1つ以上の空洞が前記バケット中に提供され得る。いくつかの実施形態では、空洞は、複数のサンプル容器構成を受入れるために構成され得る。前記空洞は内表面を有し得る。前記内部の表面の少なくとも一部分はサンプル容器に接触し得る。一実施例では、前記空洞は第一の構成を有する第一のサンプル容器が前記空洞内に嵌合し、及び第二の構成を有する第二のサンプル容器が、前記空洞内に嵌合することを可能にし得る1つ以上の棚又は内部の表面特徴を有し得る。異なる構成を有する前記第一及び第二のサンプル容器は、前記空洞の内表面の異なる部分に接触し得る。
以前に記載されるように、前記遠心分離機は、流体取扱い機器と係合するために構成され得る。例えば、前記遠心分離機は、ピペット又は他の流体取扱い機器に結合するために構成され得る。前記遠心分離機は、前記流体取扱い機器により分注されるサンプルを受入れるために、又は前記流体取扱い機器により吸引されるサンプルを提供するために構成され得る。遠心分離機は、サンプル容器を受入れるためか、又はサンプル容器を提供するために構成され得る。
サンプル容器は、以前に言及したように、前記流体取扱い機器と係合するために構成され得る。例えば、前記サンプル容器は、ピペット又は他の流体取扱い機器と結合するために構成され得る。
サンプル容器は、バケットの外へ延伸するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機の基部は、前記バケットが後退された状態にあるときに、前記サンプル容器が、前記バケットの外へ延伸すること、及び前記バケットが、後退された状態及び突出する状態の間で旋回することを可能にするために構成され得る。前記遠心分離機の上面から外に延伸する前記サンプル容器は、前記遠心分離機へ、及び/又は前記遠心分離機からの、サンプル又はサンプル容器のより容易な移動を可能にする。いくつかの実施形態では、前記バケットは、前記回転子中に後退するために構成され、雑音及び熱の生成を軽減し、及び必要な電力を低下させる等の追加的な利益を伴い、小型の組立品を生成し、及び操作中の障害を軽減する。
いくつかの実施形態では、前記遠心分離機の基部は、1つ以上のチャネル、又は溝、導管、又は通路等の他の同様の構造を含み得る。チャネルの任意の記載は任意の同様の構造にも適用され得る。前記チャネルは、1つ以上のボールベアリングを含み得る。前記ボールベアリングは、前記チャネルを通じて滑動し得る。前記チャネルは開放、閉鎖、又は部分的に開放され得る。前記チャネルは、前記ボールベアリングが前記チャネルの外へ降下することを防止するために構成され得る。
いくつかの実施形態では、ボールベアリングは、前記回転子の中の密封/閉鎖された軌道の中に配置され得る。この構成は、特に同時に異なる容積のサンプルを遠心分離しているときに、前記遠心分離機の回転子の動的なバランスをとるために有用である。いくつかの実施形態では、前記ボールベアリングは、前記モーターの外部にあることができ、前記全体のシステムをより強固で及び小型にし得る。
前記チャネルは、前記遠心分離機基部を取り囲み得る。いくつかの実施形態では、前記チャネルは、前記遠心分離機の基部の外周に沿って前記基部を取り囲み得る。いくつかの実施形態では、前記チャネルは、前記遠心分離機の基部の上側表面、又は前記遠心分離機の基部の下側表面にあり得るか、若しくはそのより近傍にあり得る。ある場合には、前記チャネルは、前記遠心分離機の基部の前記上側及び下側表面から等距離にあり得る。前記ボールベアリングは、前記遠心分離機の基部の外周に沿って滑動し得る。いくつかの実施形態では、前記チャネルは、前記基部を、前記回転軸からいくらかの距離だけ離れて取り囲む。前記チャネルは、円形の実質的な中心において、前記回転軸とともに円形を形成し得る。
図38は、本発明の別の実施形態により提供される遠心分離機の追加的な実施例を示す。前記遠心分離機は、底面3802及び/又は上面3804を有する基部3800を含み得る。前記基部は1つ、2つ以上のバケット3810a、3810bを含み得る。バケットは、前記基部に接続され得る、モジュールフレーム3820に接続され得る。代替方法として、前記バケットは、直接的に前記基部に接続され得る。前記バケットも、錘3830に接続され得る。
モジュールフレームが、基部に結合され得る。前記モジュールフレームは、前記基部とともに連続的な又は実質的に連続的な表面を形成し得る境界において前記基部に接続され得る。前記最上部の一部は、前記基部の底面及び/又は側面表面は、前記モジュールフレームとともに連続的な又は実質的に連続的な表面を形成し得る。
バケットは前記基部及び/又はモジュールフレームを貫通して延伸する、バケット旋回軸の周りを旋回するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記軸は、前記基部を貫通する割線を形成し得る。前記バケットはバケット旋回軸3840の周りを旋回するために構成され得る。前記基部は、駆動機構を受入れるために構成され得る。一実施例では、前記駆動機構はブラシレスモーター等のモーターであり得る。前記駆動機構は、回転子3850及び固定子3855を含み得る。いくつかの実施形態では、前記回転子は、ブラシレスモーター回転子であり、及び前記固定子は、ブラシレスモーター固定子であり得る。前記駆動機構は、前記基部が回転することを引き起こす任意の他の機構であってよく、及び本明細書の他の部分において、より詳細に議論され得る。
いくつかの実施形態では、前記バケットのために前記基部を貫通する複数の回転軸が提供され得る。前記複数の軸は相互に平行であり得る。代替方法として、いくつかの軸は、互いに直交するか、相互に対して任意の他の角度にあることができる。バケット回転軸は、前記基部の下側表面、前記基部の上側表面、又は前記基部の下側及び上側表面の間を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、前記バケット回転軸は、前記下側表面により近い前記基部、又は前記上側表面により近い基部を貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、バケット旋回軸は、前記下側表面又は上側表面により近い基部にあるか、その近傍にあり得る。バケット旋回軸は、前記モジュールフレームの下側表面又は前記モジュールフレームの上側表面にあるか、又はより近い位置にあり得る。
1、2、3、4つ以上の空洞が、バケット中に提供され得る。例えば、バケットは、1つ、2つ以上のサンプル又はサンプル容器を受入れるために構成され得る。それぞれのバケットは、同一の数の容器又は異なる数の容器を受入れる能力を有し得る。前記バケットは、サンプル容器を受取るために構成された空洞を含むことができ、前記基部が休止状態にあるときには、前記サンプル容器は第一の配向に配向され、及び前記基部が回転状態にあるときには、第二の配向に配向されるために構成され得る。
いくつかの実施形態では、前記バケットは、前記基部に対してある角度にあるために構成され得る。例えば、前記バケットは前記基部に対して0〜90度の角度の間にあることができる。例えば、前記バケットは、前記基部が休止状態にあるとき垂直に配向され得る。前記バケットは、前記基部が休止状態にあるときには、前記遠心分離機基部の上面を過ぎて上向きに配置されることができる。前記基部が休止状態にあるときんは、前記サンプル容器の少なくとも一部分は、前記基部の上面を越えて延伸し得る。前記ウイングは、垂直に配向されたときには、前記基部の中央部分から90度であり得る。前記バケットは、前記基部が回転状態にあるときには、水平に配向され得る。前記バケットは、水平に配向されたときには、前記基部から0度であり得る。前記バケットは、前記基部が回転状態にあるときには、実質的に無中断最上部及び/又は底面を形成するために、前記基部及び/又はフレームモジュール中に後退され得る。例えば、前記バケットは、前記基部が回転状態にあるときには、実質的に前記基部及び/又はフレームモジュールの底及び/又は上面の継続表面を形成するために、後退され得る。前記バケットは、前記基部及び/又はフレームモジュールに対して上向きに旋回するために構成され得る。前記バケットは、前記バケットの少なくとも一部分が、前記基部及び/又はフレームモジュールの上面を過ぎて、上向きに旋回するために構成され得る。
前記バケットは、遠心分離管を降ろし及び拾上げること、同時に前記遠心分離機バケットに遠心分離機容器があるときに、そこへの液体の分注、及びそこから液体の吸引を可能にするために、複数の位置で係止され得る。これを実現するための一つの手段は、前記遠心分離機回転子を精密に位置決めし、及び/又は前記回転子を係止するために、前記遠心分離機回転子と接触する車輪を駆動する1つ以上のモーターである。別のアプローチは、追加的なモーター又は車輪なしに前記回転子の上に形成されたカム形状を使用するものであり得る。ピペット・ノズルに取付けられた遠心分離機チップ等の前記ピペットの付属品は、前記回転子上の前記カム形状に押し付けられ得る。前記カム表面へのこの力が、前記回転子が、前記所望の係止位置まで回転することを誘導し得る。この力を継続して加えることが、前記回転子が剛体的に前記所望の位置に保持されること可能にする。複数の係止位置を可能にするために、複数のそのようなカム形状が、前記回転子に加えられ得る。前記回転子が、1つのピペット・ノズル/チップに保持されている間に、別のピペット・ノズル/チップは、遠心分離機容器を降ろし又は拾上げるために、又は前記遠心分離機バケット中の遠心分離機容器からの、吸引若しくは分注等の他の機能を実行するために、前記遠心分離機バケットと連結し得る。
バケット旋回軸は、1つ以上の枢動ピンを含み得る。枢動ピンは、前記バケット及び前記基部及び/又はフレームモジュールを貫通して延伸し得る。いくつかの実施形態では、前記バケットは、前記基部に対して横方向に滑ることを防止し得る、前記基部及び/又はフレームモジュールの一部分の間に配置されることができる。
前記バケットは、錘に取付けられ得る。前記錘は、前記基部が回転を開始し、それにより前記バケットが旋回することをもたらすときに、移動するために構成され得る。前記基部が回転を開始するときに、前記錘に発揮される遠心力により前記錘の移動が引き起こされ得る。前記基部が、閾値速度で回転を開始するときに、前記錘は、回転軸から離れるために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記錘は、直線方向又は経路中を移動し得る。代替方法として、前記錘は、曲がった経路又は任意の他の経路に沿って移動し得る。前記バケットは、錘枢着部3860において錘に取付けられることができる。前記バケットが前記錘に対して移動することを可能にする、1つ以上の枢動ピン又は突起が用いられ得る。いくつかの実施形態では、前記錘は、水平の直線経路に沿って移動することができ、それにより前記バケットが、上方向、又は下方向に旋回することをもたらす。前記錘は、前記遠心分離機の回転軸に直交する直線方向に移動し得る。
前記錘は、モジュールフレーム及び/又は基部の一部分の間に配置され得る。前記モジュールフレーム及び/又は基部は、前記錘が前記基部から滑り出ることを防止するために構成され得る。前記モジュール及び/又は基部は、前記錘の経路を制限し得る。前記錘の経路は、直線方向に制限され得る。前記錘の経路を制限し得る1つ以上のガイドピン3870が提供され得る。いくつかの実施形態では、前記ガイドピンは、前記フレームモジュール及び/又は基部及び前記錘を通過し得る。
付勢力が前記錘に提供され得る。前記付勢力は、ばね3880、伸縮素材、空気圧機構、油圧機構、又は任意の他の機構により提供され得る。前記基部が休止状態にあるときに、前記付勢力は前記錘を第一の位置に保持する一方、前記遠心分離機が閾値速度での回転状態にあるとき、前記遠心分離機の回転からの前記遠心力は、前記錘が第二の位置に移動することをもたらし得る。前記遠心分離機が休止状態に戻るとき、又は前記速度が所定の回転速度以下に落ちたときには、前記錘は前記第一の位置に戻り得る。前記バケットは、前記錘が前記第一の位置にあるときに、第一の配向を有し得て、及び前記錘が前記第二の位置にあるときには前記バケットは第二の配向を有し得る。例えば、前記バケットは、前記錘が前記第一の位置にあるときには、垂直の配向を有し得て、及び前記バケットは、前記錘が前記第二の位置にあるときには、水平の配向を有し得る。前記錘の第一の位置は、前記錘の第二の位置よりも、前記回転軸により近い。
1つ以上の空洞が前記バケット中に提供され得る。いくつかの実施形態では、空洞は、複数のサンプル容器構成を受入れるために構成され得る。前記空洞は内部の表面を有し得る。前記内部の表面の少なくとも一部分はサンプル容器に接触し得る。一実施例では、前記空洞は第一の構成を有する第一のサンプル容器が前記空洞内に嵌合し、及び第二の構成を有する第二のサンプル容器が前記空洞内に嵌合することを可能にし得る1つ以上の棚又は内部の表面特徴を有し得る。異なる構成を有する前記第一及び第二のサンプル容器は、前記空洞の内表面の
以前に記載されるように、前記遠心分離機は、流体取扱い機器と係合するために構成され得る。例えば、前記遠心分離機は、ピペット又は他の流体取扱い機器に結合するために構成され得る。前記遠心分離機は、前記流体取扱い機器により分注されるサンプルを受入れるために、又は前記流体取扱い機器により吸引されるサンプルを提供するために構成され得る。遠心分離機は、サンプル容器を受入れるためか、又はサンプル容器を提供するために構成され得る。
サンプル容器は、以前に言及したように、前記流体取扱い機器と係合するために構成され得る。例えば、前記サンプル容器は、ピペット又は他の流体取扱い機器と結合するために構成され得る。
サンプル容器は、バケットの外へ延伸するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機の基部及び/又はモジュールフレームは、前記バケットが後退された状態にあるときに、前記サンプル容器が、前記バケットの外へ延伸すること、及び前記バケットが、後退された状態及び突出する状態の間で旋回することを可能にするために構成され得る。前記遠心分離機の上面から外に延伸する前記サンプル容器は、前記遠心分離機への、及び/又は前記遠心分離機からの、サンプル又はサンプル容器のより容易な移動を可能にする。
いくつかの実施形態では、前記遠心分離機の基部は、1つ以上のチャネル、又は溝、導管、又は通路等の他の同様の構造を含み得る。チャネルの任意の記載は任意の同様の構造にも適用され得る。前記チャネルは、1つ以上のボールベアリングを含み得る。前記ボールベアリングは、前記チャネルを通じて滑動し得る。前記チャネルは開放、閉鎖、又は部分的に開放され得る。前記チャネルは、前記ボールベアリングが前記チャネルの外へ降下することを防止するために構成され得る。
前記チャネルは前記遠心分離機の基部を取り囲み得る。いくつかの実施形態では、前記チャネルは、前記遠心分離機の基部の外周に沿って前記基部を取り囲み得る。前記チャネルは、前記遠心分離機基部の上側表面、又は前記遠心分離機の基部の下側表面にあり得るか、若しくはそのより近くにあり得る。ある場合には、前記チャネルは、前記遠心分離機の基部の前記上側及び下側表面から等距離にあり得る。前記ボールベアリングは、前記遠心分離機の基部の外周に沿って滑動し得る。いくつかの実施形態では、前記チャネルは、前記基部を、前記回転軸から特定の距離だけ離れて取り囲む。前記チャネルは、円形の実質的な中心において、前記回転軸とともに円形を形成し得る。
当技術分野で周知の、さまざまな振動バケット構成を含む遠心分離機の構成の他の実施例が用いられ得る。例えば、参照によりその全体が本願に組み込まれる、米国特許第7、422、554号を参照されたい。例としては、バケットは、上に振れるよりも、むしろ下に振れる。バケットは、上下よりも、むしろ側方に突出するために振れることができる。
前記遠心分離機は筐体又はケーシング中に封入され得る。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機は、完全に前記筐体中に封入され得る。代替方法として、前記遠心分離機は1つ以上の開放されたセクションを有し得る。前記筐体は、流体取扱い又は他の自動化された機器が前記遠心分離機にアクセスすることを可能にする、移動可能な部分を含み得る。前記流体取扱い及び/又は他の自動化された機器は、サンプルを提供し、サンプルにアクセスし、サンプル容器を提供し、又は遠心分離機中のサンプル容器にアクセスし得る。そのようなアクセスは、前記遠心分離機の最上部、側面、及び/又は底部に対して許容され得る。
サンプルは、前記空洞へ分注及び/又は前記空洞から拾上げられることができる。前記サンプルは、流体取扱いシステムを用いて、分注及び/又は拾上げられることができる。前記流体取扱いシステムは、本明細書の他の部分に記載されるピペットか、又は当技術分野で周知の任意の他の流体取扱いシステムであってよい。前記サンプルは、本明細書の他の部分に記載される、任意の構成を有するチップを用いて、分注及び/又は拾上げられることができる。前記サンプルの分注及び/又は吸引は自動化され得る。
いくつかの実施形態では、サンプル容器が遠心分離機に提供され得るか、又は遠心分離機から取除かれ得る。前記サンプル容器は、自動化された処理を行う機器を用いて前記遠心分離機に挿入されるか、又は前記遠心分離機から取除かれ得る。前記サンプル容器は、前記遠心分離機の表面から延伸することができ、自動化された拾上げ及び/又は回収を単純化し得る。サンプルは、予め前記サンプル容器中に提供され得る。代替方法として、サンプルは前記サンプル容器に分注され及び/又は前記サンプル容器から拾上げられることができる。サンプルは、前記流体取扱いシステムを用いて、前記サンプル容器に分注され及び/又は前記サンプル容器から拾上げられることができる。
いくつかの実施形態では、前記流体取扱いシステムからのチップは、少なくとも部分的に、前記サンプル容器及び/又は空洞中に挿入され得る。前記チップは前記サンプル容器及び/又は空洞に挿入可能であり、及び前記サンプル容器及び/又は空洞から取外し可能であり得る。いくつかの実施形態では、以前に記載されるように、前記サンプル容器及び前記チップは、前記遠心分離容器及び遠心分離チップであることができるか、又は任意の他の容器又はチップ構成を有し得る。いくつかの実施形態では、図70A及び70Bに記載されるようなキュベットが、前記遠心分離機回転子中に配置され得る。この構成は、従来のチップ及び/又は容器よりも特定の利点を提供し得る。いくつかの実施形態では、前記キュベットは、前記遠心分離処理される生成物が分離された区画に自動的に分離されるように、特殊化された形状を持つ1つ以上のチャネルによりパターン付けされ得る。1つのそのような実施形態は、狭い開口部により分離される区画中で、終結する先細のチャネルを持つキュベットであろう。上澄み(例えば、血液からの血漿)は、遠心力により前記区画に強制的に移動される一方、赤血球は、チャネル本体に留まる。前記キュベットは、いくつかのチャネル及び/又は区画を持つ、より複雑なものであり得る。前記チャネルは分離されているか、又は接続されているかのいずれかである。
いくつかの実施形態では、前記回転子が回転する間に前記遠心分離機容器の内容物の画像を取得できるように、1つ以上のカメラが前記遠心分離機回転子内に配置され得る。前記カメラ画像は、無線通信方法に使用等により、リアルタイムで分析され、及び/又は通信され得る。前記方法は、前記RBC(赤血球細胞)の沈降速度が測定される、ESR(赤血球沈降速度)検定等の、細胞沈降/充填の速度の追跡に用いられ得る。いくつかの実施形態では、前記回転子が回転する間に前記遠心分離機容器の内容物の画像を取得できるように、1つ以上のカメラが、前記回転子の外側に位置付けられ得る。このことは、前記カメラ、及び回転する回転子と同期された、ストロボ光源を用いることにより達成され得る。前記回転子が回転している間の、前記遠心分離機容器内容物のリアルタイムの画像化は、前記遠心分離処理が完了された後に、前記回転子の回転を停止させることを可能にし、時間を節約し、及び過剰な充填及び/又は前記内容物の過剰な分離の可能性を防止し得る。
次いで図94を参照するが、サンプル画像化システムを持つ遠心分離機の一実施形態について記載する。図94は、いくつかの実施形態では、限定はされないがカメラ、CCDセンサー等の画像化機器3750が遠心分離機回転子3800と共に用いられ得ることを示す。この実施例では、前記画像化機器3750は固定化される一方で、前記遠心分離機回転子3800は回転している。画像化は、カメラ及び回転する回転子にタイミングを合わされたストロボ化された光源を用いて達成され得る。随意的に、高速画像捕捉も、ストロボを使用しない画像の取得のために用いられ得る。
図95は、前記遠心分離機容器が、前記遠心分離機内で回転するときにそれを視認するために、固定化された位置内に取りつけられ得る前記画像化機器3750の一実施形態を示す。図95は、前記画像化機器3750に加えて、照明源3752及び3754も、画像捕捉を支援するために用いられ得ることを示す。取り付け機器3756は、前記画像化機器3750が、前記遠心分離機容器及びその中身の明確な視界を可能にする、視野及び焦点を有するために位置付けるために構成される。
図96〜98を参照するが、サンプル画像化システムを持つ遠心分離機の更に別の実施形態について記載する。図96は、いくつかの実施形態では、限定はされないがカメラ、CCDセンサー等の画像化機器3770が、内側又は前記遠心分離機回転子3800と同じ回転座標系中に取りつけられ得ることを示す。図97は、前記画像化機器3770が、前記遠心分離機容器3772内のサンプルを開口部3774(図98に示される)を通して見るために位置付けされることを示す断面図を示している。前記画像化システムは前記遠心分離機回転子3800の中にあるために、前記画像化システムは、ストロボ照明システムを用いずに、前記遠心分離機容器3772及びその中のサンプルを継続的に画像化できる。随意的に、前記遠心分離機回転子3800は、回転子中の前記画像化機器3770の追加的な重量を構成するために、適切に均衡化され得る。熱的制御ユニット
本発明のいくつかの実施形態によると、システムは1つ以上の熱的制御ユニットを含み得る。機器はその中に、1つ以上の熱的制御ユニットを含み得る。例えば、1つ以上の熱的制御ユニットが機器筐体中に提供され得る。モジュールは1つ以上の熱的制御ユニットを有し得る。機器の1つ、2つ以上のモジュールはその中に熱的制御ユニットを有し得る。前記熱的制御ユニットは、モジュール支持構造物に支持され得るか、又はモジュール筐体中に収容され得る。熱的制御ユニットは、機器レベル(例えば、機器中の全てのモジュール全体にわたって)、ラックレベル(例えば、ラック中の全てのモジュールの全体にわたって)、モジュールレベル(例えば、モジュール中に)、及び/又は構成要素レベル(例えば、1つ以上のモジュールの構成要素中に)提供され得る。
熱的制御ユニットは、サンプル又は他の流体、又はモジュール温度又は前記全体の機器の温度の加熱及び/又は冷却のために構成され得る。前記サンプル温度の制御の任意の議論は、試薬、希釈剤、染料、又は洗浄剤流体を含むがそれらには限定されない本明細書における任意の他の流体にも言及し得る。いくつかの実施形態では、分離された熱的制御ユニット構成要素が、サンプルの加熱及び冷却のために提供され得る。代替方法として、同一の熱的制御ユニット構成要素が、サンプルの加熱及び冷却の両方を行い得る。
前記熱的制御ユニットは、前記サンプルを所望の温度又は所望の温度範囲中に保つために、サンプル温度を変化及び/又は維持するために用いられ得る。いくつかの実施形態では、前記熱的制御ユニットは、目標温度から1℃以内にサンプルを維持する能力を有し得る。他の実施形態においては、前記熱的制御ユニットは、前記サンプルを前記目標温度の5℃、4℃、3℃、2℃、1.5℃、0.75℃、0.5℃、0.3℃、0.2℃、0.1℃、0.05℃、又は0.01℃以内に維持する能力を有し得る。所望の目標温度はプログラムされ得る。前記所望の目標温度は、経時的に変化又は維持され得る。目標温度のプロファイルは、所望の目標温度における経時的な変動を構成し得る。前記目標温度のプロファイルは、サーバ等の外部機器から動的に提供され得るか、前記機器に搭載されて提供され得るか、又は前記機器のオペレーターにより入力され得る。
前記熱的制御ユニットは、前記機器外部温度を構成し得る。例えば、1つ以上の温度センサーが、前記機器外部の環境温度を決定し得る。前記熱的制御ユニットは、異なる外部温度を補償して目標温度に到達するために作動し得る。
前記目標温度は、同一に留まるか、又は経時的に変化し得る。いくつかの実施形態では、前記目標温度は、周期的な様式で変化し得る。いくつかの実施形態では、前記目標温度は、しばらくの間変化し、及び次いで同じ温度に留まる。いくつかの実施形態では、前記目標温度は、核酸増幅について当技術分野で周知のプロファイルに従い得る。前記熱的制御ユニットは、制御前記サンプル温度を、核酸増幅について周知のプロファイルに従って制御し得る。いくつかの実施形態では、前記温度は約30〜40℃の範囲である。ある場合には、前記温度は、約0〜100℃の範囲である。例えば、核酸検定については、最大100℃の温度が達成され得る。一実施形態においては、前記温度範囲は、約15〜50℃である。いくつかの実施形態では、前記温度は1つ以上のサンプルのインキュベートに用いられ得る。
前記熱的制御ユニットは、1つ以上のサンプルの温度を迅速に変化させる能力を有し得る。例えば、前記熱的制御ユニットは、前記サンプル温度1℃/min、5℃/min、10℃/min、15℃/min、30℃/min、45℃/min、1℃/sec、2℃/sec、3℃/sec、4℃/sec、5℃/sec、7℃/sec、又は10℃/sec以上の速度で上昇又は下降させることができる。
前記システムの熱的制御ユニットは、熱電機器を含み得る。いくつかの実施形態では、前記熱的制御ユニットは加熱器であり得る。加熱器は、能動的な加熱を提供し得る。いくつかの実施形態では、前記加熱器に提供される電圧及び/又は電流は変化し得るか、又は所望の熱量を提供するために維持され得る。熱的制御ユニットは抵抗性加熱器であり得る。前記加熱器は、熱的ブロックであり得る。一実施形態では、熱的ブロックが、反応温度を制御するために核酸検定ステーション内に用いられ得る。
熱的ブロックは、検出器及び/又は光源の組み込みを可能にするために1つ又は多くの開口部を有し得る。熱的ブロックは内容物の画像化のための開口部を有し得る。熱的ブロックの開口部は、前記ブロックの熱的性質を改善するために、充填され、及び/又は覆われることができる。
前記加熱器は、能動的冷却を提供する構成要素を有しても、又は有さなくてもよい。いくつかの実施形態では、前記加熱器は、ヒートシンクと熱的連結にあることができる。前記ヒートシンクは受動的に冷却されることができ、及び熱を周囲の環境に消散することを可能にする。いくつかの実施形態では、前記ヒートシンク又は前記加熱器は、強制された流体の流れ等により能動的に冷却され得る。前記ヒートシンクは、1つ以上の、フィン、棟、隆起、突起、溝、チャネル、孔、プレート等の表面特徴、又は前記ヒートシンクの表面領域を増加させ得る任意の他の特徴を含んでも、又は含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上のファン又はポンプが、強制的な流体冷却を提供するために用いられ得る。
いくつかの実施形態では、前記熱的制御ユニットは、ペルティエ素子であるか、又はペルティエ素子を組み込み得る。前記熱的制御ユニットは、温度制御を提供するために、随意的に流れを組み込み得る。例えば、1つ以上の加熱された流体又は冷却された流体が、前記熱的制御ユニットに提供され得る。いくつかの実施形態では、加熱された及び/又は冷却された流体が前記熱的制御ユニット内に収容され得るか、又は前記熱的制御ユニットを通じて流れることができる。空気温度制御が、温度を急速に所望のレベルへ上昇させ得る、ヒートパイプの使用により増強され得る。強制された対流の使用により、熱伝導はより速くなる。強制された対流による熱伝導は、交互に、熱気及び冷気を吹き付けて、特定の領域のサーモサイクルを形成するためにも使用され得るであろう。特定の温度及び温度サイクリングを必要とする反応は、IR加熱器等により前記チップの加熱及び冷却が精密に制御される、チップ及び/又は容器上で行われ得る。
いくつかの実施形態では、サンプルに熱を提供するか、又はサンプルから熱を除去するために、熱的制御ユニットは伝導、対流及び/又は放射を用い得る。いくつかの実施形態では、前記熱的制御ユニットは、サンプル又はサンプルホルダーと直接的な物理的接触にあり得る。前記熱的制御ユニットは、容器、チップ、マイクロカード、又は容器のための筐体、チップ、又はマイクロカードと直接的な物理的接触にあり得る。前記熱的制御ユニットは、サンプル又はサンプルホルダーと直接的な物理的接触にある導伝性材料と接触し得る。例えば、前記熱的制御ユニットは、容器、チップ、マイクロカード、又は容器を支持するための筐体、チップ、又はマイクロカードと直接的な物理的接触にあり得る導伝性材料と接触し得る。いくつかの実施形態では、前記熱的制御ユニットは、高い熱的伝導性の物質から、又はそれを含むために形成され得る。例えば、前記熱的制御ユニットは、銅、アルミニウム、銀、金、鋼鉄、真ちゅう、鉄、チタン、ニッケル又はその任意の組合せ又は合金等の金属を含み得る。例えば、前記熱的制御ユニットは、金属ブロックを含み得る。いくつかの実施形態では、前記熱的制御ユニットはプラスチック又はセラミック材料を含み得る。
1つ以上のサンプルが、前記熱的制御ユニットにもたらされることができ、及び/又は前記熱的制御ユニットから除去され得る。いくつかの実施形態では、流体取扱いシステムを用いて、前記サンプルが前記熱的制御ユニットにもたらされることができ、及び/又は前記熱的制御ユニットから除去され得る。任意の他の自動化された処理を用いて、前記サンプルが前記熱的制御ユニットにもたらされることができ、及び/又は前記熱的制御ユニットから除去され得る。前記サンプルは、人間の介入を必要とすることなく、前記熱的制御ユニットへ輸送され、及び前記熱的制御ユニットから輸送され得る。いくつかの実施形態では、前記サンプルは、手動により前記熱的制御ユニットへ輸送され、及び前記熱的制御ユニットから輸送される。
前記熱的制御ユニットは、小さな容積のサンプルと熱的連結にあるために構成され得る。例えば、前記熱的制御ユニットは本明細書の他の部分に記載される容積を持つサンプルと熱的連結にあるために構成され得る。
前記熱的制御ユニットは、複数のサンプルと熱的連結にあり得る。ある場合には、前記熱的制御ユニットは、同一のサンプルのそれぞれを相互に対して前記同一の温度に保ち得る。ある場合には、熱的制御ユニットは、前記複数のサンプルに均等に熱を提供し得るヒート・スプレッダーに、温度的に結合され得る。
他の実施形態においては、前記熱的制御ユニットは、異なる量の熱を前記複数のサンプルに提供し得る。例えば、第一のサンプルが第一の目標温度に保たれ得て、及び第二のサンプルが第二の目標温度に保たれ得る。前記熱的制御ユニットは、温度勾配を形成し得る。ある場合には、分離された熱的制御ユニットが、異なるサンプルを異なる温度に保ち得るか、又は別個の目標温度プロファイルに従って作動する。複数の熱的制御ユニットは、独立して操作可能である。
1つ以上のセンサーが、前記熱的制御ユニット又はその近傍に提供され得る。1つ以上のセンサーが、前記熱的制御ユニットと熱的連結にあるサンプルに、又はその近傍に提供され得る。いくつかの実施形態では、前記センサは温度センサーであり得る。温度計、熱電対、又はIRセンサーを含むが、それらに限定はされない当技術分野で周知の任意の温度センサーが用いられ得る。センサーは、1つ以上の信号を制御装置に提供し得る。前記信号に基づいて、前記制御装置は、修正するために(例えば、増加又は減少させる)、又は前記サンプル温度を修正するために、前記熱的制御ユニットに信号を送信できる。いくつかの実施形態では、前記制御装置は、前記サンプル温度を修正又は維持するために、前記熱的制御ユニットを直接的に制御し得る。前記制御装置は、前記熱的制御ユニットから分離され得るか、前記熱的制御ユニットの一部であり得る。
いくつかの実施形態では、前記センサーは、制御装置に周期的に信号を送信し得る。いくつかの実施形態では、前記センサーは、リアルタイムのフィードバックを前記制御装置に提供し得る。前記制御装置は、周期的に又は前記フィードバックに応えてリアルタイムで前記熱的制御ユニットを調整し得る。
以前に言及したように、前記熱的制御ユニットは、核酸増幅(例えば、PCR等の等温度及び非等温核酸増幅)、インキュベーション、蒸発制御、濃縮制御、所望の粘度の達成、分離、又は当技術分野で周知の任意の他の用途のために用いられ得る。核酸検定ステーション
いくつかの実施形態では、本明細書において開示されるシステム、機器、又はモジュールは核酸検定ステーションを含み得る。核酸検定ステーションは、核酸検定の遂行を促進するための1つ以上のハードウエア構成要素(例えば、熱的制御ユニット)を含み得る。核酸検定ステーションは、非核酸検定(例えば、一般化学検定、免疫検定等)を監視するための1つ以上の検出ユニット又はセンサーも含み得る。核酸検定ステーションは、カートリッジ又はモジュール若しくは機器の一般検定ステーションと一体化されても、又は別個であってもよい。核酸検定ステーションは、本明細書では“核酸増幅モジュール”とも称され得る。
図101は核酸検定ステーション10201の実施例を示す。核酸検定ステーション10201は熱的ブロック10202を含み得る。前記熱的ブロック10202は、ウエルを有する等によって、1つ以上の容器10203(検定ユニット、チップ、及び本明細書の他の部分で開示される任意の核酸容器/チップを含む)を受け入れるか、又は支持するために形状付けられ得る。前記熱的ブロックは、本明細書の他の部分に記載される熱的制御ユニットの特徴のいかなるものも有し得る。例えば、前記熱的ブロックは、核酸検定を遂行するか又は支持するために選択された温度若しくは範囲又は温度のサイクルを維持し得る(例えば、PCR検定のために、温度サイクルを形成するか、又は等温的検定のための選択された一定の温度を維持するために)。いくつかの実施形態では、前記熱的ブロックは、ヒーター又は熱的制御ユニットと熱的接触にあり得るために、前記熱的ブロック自身は、熱を調節するための構成要素を持たない。その代わりに、前記熱的ブロックの温度は、加熱ブロックと熱的接触にある前記ヒーター又は熱的制御ユニットの温度により調節され得る。
核酸検定ステーションは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、125、150、175、200、225、250、275、300、400、500、又はそれを超える容器を受け取るために構成され得る。いくつかの実施形態では、熱的ブロックは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、125、150、175、200、225、250、275、300、400、500、又はそれを超えるウエルを含み得る。核酸検定ステーションは、機器又はモジュール中に配置され得るので、それは、前記機器又はモジュールのサンプル取扱いシステムによりアクセスされ得る。例えば、機器又はモジュールのサンプル取扱いシステムは、容器を核酸検定ステーションへ、又はそこから輸送するために構成され得る。
いくつかの実施形態では、核酸検定ステーション10201は移動可能な部分10204を含み得る。この移動可能な部分は、トラック10205又は誘導ロッドなどの、ステーションの誘導構造に沿って移動するために構成され得る。この移動可能な部分は、開放位置及び閉鎖位置を含む2つ以上の位置を有し得る。移動可能な部分10204が開放位置にあるとき、熱的ブロック10202のウエルにアクセスすることができるために、容器は、前記熱的ブロックの中に配置され得るか、又はそこから取り除かれ得る(例えば、サンプル取扱いシステムにより)。その一方、前記移動可能な部分10204が閉鎖位置にあるときは、前記熱的ブロック10202の1つ以上のウエルが、前記熱的ブロックの中に配置され得るか、又はそこから取り除かれ得ることを防止する。
いくつかの実施形態では、核酸検定ステーションは、1つ以上の光源を含み得る。いくつかの実施形態では、核酸検定ステーションは、前記ステーションが受け取るために構成される容器と同数の光源を含み得る(例えば、前記ステーションが10個の容器を受け取るために構成される場合に、それは10個の光源を含む)。この光源は、本明細書の他の部分で開示される、例えばレーザー又は発光ダイオードを含む任意の光源であり得る。この光源は、熱的ブロック又は容器ウエルに対して固定された位置にあるように構成され得る。光源は前記熱的ブロックのウエルと一直線上にあり得るか、又はそれはその側方にあり得る(例えば、90度の角度に)。代替的に、この光源は、核酸検定ステーション前記熱的ブロック又は他の構成要素に対して移動可能であり得る。前記光源は前記ステーションの移動可能な部分により支持され得る。いくつかの実施形態では、移動可能な部分が閉鎖位置にあるときに、移動可能な部分により支持される光源は、光源からの光が熱的ブロック又はその中の容器のウエルに向かうように位置づけられる。いくつかの実施形態では、核酸検定ステーションの1つ以上の構成要素は前記光源に対して移動可能であり得る。
いくつかの実施形態では、核酸検定ステーションは1つ以上の光学的センサーを含み得る。いくつかの実施形態では、核酸検定ステーションは、前記ステーションが受け取るために構成される容器と同数の光源を含み得る(例えば、例えば、前記ステーションが10個の容器を受け取るために構成される場合に、それは10個の光源を含む)。前記光学的センサーは、本明細書の他の部分で開示される例えばPMT、光ダイオード、又はCCDセンサーを含む、光信号を検知する任意のセンサーであり得る。前記光学的センサーは、熱的ブロック又は容器ウエルに対して固定された位置にあるように構成され得る。光学的センサーは前記熱的ブロックのウエルと一直線上にあり得るか、又はそれはその側方にあり得る(例えば、90度の角度に)代替的に、前記光学的センサーは、前記核酸検定ステーションの熱的ブロック又は他の構成要素に対して移動可能であり得る。前記光学的センサーは、前記ステーションの移動可能な部分により支持され得る。いくつかの実施形態では、移動可能な部分が閉鎖位置にあるときに、移動可能な部分により支持される光学的センサーは、熱的ブロックのウエル又はその中の容器により生成されるか、又はそこを通過する光が、前記光学的センサーに到達できるように配置され得る。いくつかの実施形態では、核酸検定ステーションの1つ以上の構成要素は、前記光学的センサーに対して移動可能であり得る。
核酸検定ステーションは、光源及び光学的センサーの両方を含み得る。光源及び光学的センサーの両方を含むステーションは、分光光度計と同様の能力を有し得る。いくつかの実施形態では、光源及び光学的センサーの両方を含む核酸検定ステーションは、典型的には、専用の分光光度計により遂行され得るサンプルの光学的性質の評価−例えば、サンプルの色、吸光度、透過率、蛍光、光散乱性質、又は濁度の測定を遂行するために構成され得る。いくつかの実施形態では、光源及び光学的センサーの両方を含む核酸検定ステーションは、前記光学的センサーだけを用いるサンプルの測定−例えば、サンプルの発光の測定を遂行できる。そのような状況では、前記光学的センサーが前記サンプルから照射された光を検出する間は、前記ステーションの光源は、切られるか又はブロックされる。測定され得る検定タイプは、例えば、核酸検定、免疫検定、及び一般化学検定を含む。
いくつかの実施形態では、核酸検定ステーションは、光学的センサー及び随意的に、加熱ブロック又はステーションのそれぞれのウエルのための光源を含み得る。それぞれのウエルへの光学的センサーの包含は、核酸検定ステーション中で、同じ時間に複数の異なる検定の同時測定を可能にし得る。
いくつかの実施形態では、核酸検定ステーションは、固定された位置又は前記熱的ブロック隣接した位置に光学的センサーを含み得る。前記光学的センサーは、熱的ブロックのウエルと一直線上にあるか、又は前記熱的ブロックのウエルの側方にあり得る。ウエルの内側及び前記光学的センサーの間の光学的経路を形成する開口部又は熱的ブロックのウエルの壁の中のチャネルがあることができる。前記核酸検定ステーションは、光源も含み得る。前記光源は、前記検定ステーションの移動可能な部分に取りつけられることができ、移動可能な部分の1つ以上の位置において、前記光源からの光が前記熱的ブロックのウエルの中に向けられるように構成される。光源及び前記光学的センサーの両方が前記熱的ブロックウエルと一直線上にある状況では(光源及び光学的センサーが固定された又は移動可能な位置を有する事に起因して)、前記サンプルの様々なタイプの分光測光の読み取り−例えば、吸光度、透過率、又は蛍光が得られ得る。前記光学的センサーが前記光源及び前記熱的ブロックのウエルと角度をなしている状況では、得られ得る前記サンプルの分光測光の読み取りは、例えば、光散乱、蛍光、及び濁度を含む。
核酸検定ステーションにおいて蛍光検定を遂行するために、狭い放射波長プロファイルを有する光源(例えば、発光ダイオード)が用いられ得る。加えて又は代替的に、前記光源及び前記サンプルの間に励起フィルターが配置され得るので、選択された波長の光のみが前記サンプルに到達できる。更に、放射フィルターが、前記サンプル及び前記光学的検出器の間に配置され得るので、選択された波長(典型的に蛍光化合物により放射される波長)だけが前記光学的検出器に到達する。
いくつかの実施形態では、核酸検定(例えば、核酸増幅検定)は、核酸検定ステーションにおいて遂行されるか又は検出され得る。核酸検定ステーションの様々な光学的構成を考えると、前記ステーションは、反応において、蛍光又は濁度などの複数の異なるタイプの光学的変化をもたらす核酸増幅検定測定するために構成され得る。加えて、いくつかの実施形態では、前記サンプルの光学的性質における変化をもたらす任意のタイプの検定が、核酸検定ステーションにおいて測定され得る。例えば、サンプルの濁度の変化をもたらす非核酸検定が核酸検定ステーションにおいて、例えば、前記サンプルの吸光度又は前記サンプルにより散乱される光を測定することにより測定され得る。いくつかの実施形態では、核酸検定ステーションは、サンプルの蛍光測定のために構成された、前記熱的ブロックの特定のウエル(例えば、それらは特定の波長のフィルター又は光源を含み得る)を有することができ、及びサンプルの濁度の測定のために構成された前記熱的ブロックの特定のウエル(例えば、それらは、光源及びウエルに対して角度をなす光学的センサーを有し得るか、又はそれらはフィルターを欠く)。いくつかの実施形態では、核酸検定ステーションは、核酸検定を検出するために構成された1つ以上のウエル、及び非核酸検定を検出するために構成された1つ以上のウエルを有し得る。
いくつかの実施形態では、本明細書の他の部分に記載される検定ユニット又は他の反応容器は、容器中の反応の測定のために、本明細書に記載される核酸検定ステーションへ、輸送されるか、又はその中に配置され得る。従って、核酸検定を支持することに加えて、核酸検定ステーションは、広い範囲の検定のための検出ユニットとして機能し得る(例えば、免疫検定及び一般化学検定)。このことは、本明細書において提供されるモジュール又は機器中で、複数の異なる検定を同時に遂行、又は検出することを容易にし得る。血球計算器
本発明のいくつかの実施形態によると、システムは1つ以上の血球計算器を含み得る。機器はその中に1つ以上の血球計算器を含み得る。例えば、1つ以上の血球計算器が機器筐体中に提供され得る。モジュールは1つ以上の血球計算器を有し得る。1つ、2つ以上の機器のモジュールは、その中に血球計算器を有し得る。前記血球計算器は、モジュール支持構造物により支持され得るか、又はモジュール筐体内に収容され得る。代替方法として、前記血球計算器は、前記モジュールの外部に提供され得る。ある場合には、血球計算器は機器中に提供され得て、及び多重のモジュールにより共有され得る。前記血球計算器は、当技術分野で周知の、又は将来開発される任意の構成を有し得る。
いくつかの実施形態では、前記血球計算器は小さな容積を有し得る。例えば、前記血球計算器は、約0.1mm3、0.5mm3、1mm3、3mm3、5mm3、7mm3、10mm3、15mm3、20mm3、25mm3、30mm3、40mm3、50mm3、60mm3、70mm3、80mm3、90mm3、100mm3、125mm3、150mm3、200mm3、250mm3、300mm3、500mm3、750mm3、又は1m3以下の容積を有し得る。
前記血球計算器は、約0.1mm2、0.5mm2、1mm2、3mm2、5mm2、7mm2、10mm2、15mm2、20mm2、25mm2、30mm2、40mm2、50mm2、60mm2、70mm2、80mm2、90mm2、100mm2、125mm2、150mm2、200mm2、250mm2、300mm2、500mm2、750mm2、又は1m2以下の設置面積を有し得る。前記血球計算器は、0.05mm、0.1mm、0.5mm、0.7mm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、11mm、12mm、13mm、15mm、17mm、20mm、25mm、30mm、40mm、50mm、60mm、70mm、80mm、100mm、150mm、200mm、300mm、500mm、又は750mm以下の1つ以上の寸法(例えば、幅、長さ、高さ)を有し得る。
前記血球計算器は小さな容積のサンプル又は他の流体を受入れることができる。例えば、前記血球計算器は、約500μL以下、250μL以下、200μL以下、175μL以下、150μL以下、100μL以下、80μL以下、70μL以下、60μL以下、50μL以下、30μL以下、20μL以下、15μL以下、10μL以下、8μL以下、5μL以下、1μL以下、500nL以下、300nL以下、100nL以下、50nL以下、10nL以下、1nL以下、500pL以下、250pL以下、100pL以下、50pL以下、10pL以下、5pL以下、又は1pL以下の容積のサンプルを受入れ得る。
前記血球計算器は、明視野、暗視野、前方照明、斜方照明、背後照明、位相コントラスト及び微分干渉コントラスト顕微鏡法を含むが、それらには限定されない1つ以上の照明技法を利用し得る。焦点調節暗視野画像化を含むが、それには限定されない任意の前記照明源を用いて達成され得る。暗視野画像化は、異なる波長帯域のさまざまな照明源により実行され得る。暗視野画像化は、前記被写体の外部の光導波路により実行され得る。前記画像化システムにより作成された画像は、単色及び/又はカラーであり得る。前記画像化システムは、光学部品を使用せずに構成されることができ、コスト及びサイズを低下させる。
前記血球計算器(他のモジュールと同様に)は、報告可能な計算を可能にするために、前記サンプル中の細胞及び他の成分の画像から、定量的情報を抽出するための画像処理アルゴリズムを組み込むために構成され得る。使用される場合には、前記画像処理及び分析は、それらに限定はされないが:a)画像取得、圧縮/解凍及び品質改善、b)画像のセグメント化、c)画像のつなぎ合わせ、及びd)定量的情報の抽出を含み得る。検出ユニット
本発明のいくつかの実施形態によると、システムは1つ以上の検出器を含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書において提供される検出ステーションは、検出ユニットを含み得る。機器はその中に1つ以上の検出器を含み得る。例えば、1つ以上の検出器が機器筐体中に提供され得る。モジュールは1つ以上の検出器を有し得る。1つ、2つ以上の機器のモジュールは、その中に検出器を有し得る。前記検出器は、モジュール支持構造物により支持され得るか、又はモジュール筐体内に収容され得る。代替方法として、前記検出器は、前記モジュールの外部に提供され得る。
前記検出ユニットは、前記機器での少なくとも1つの検定により生成される信号を検出するために用いられ得る。前記検出ユニットは、前記機器中の1つ以上のサンプル調製ステーションで生成される信号を検出するために用いられ得る。前記検出ユニットは、サンプル調製又は前記機器の検定の任意のステージで、生成された信号を検出する能力を有し得る。
いくつかの実施形態では、複数の検出ユニットが提供され得る。前記複数の検出ユニットは、同時に及び/又は順々に作動し得る。前記複数の検出ユニットは同一の種類の検出ユニット及び/又は異なる種類の検出ユニットを含み得る。前記複数の検出ユニットは、同調したスケジュール又は互いに独立して作動し得る。
いくつかの実施形態では、本明細書において提供されるシステム、機器、又はモジュールは、1つ以上の検出ステーションの中にあることができる、複数のタイプの検出ユニットを有し得る。例えば、本明細書において提供されるシステム、機器又はモジュールは:i)専用の分光光度計(例えば、図74に記載される分光光度計);ii)光源と共に作動するためには特に構成されていない光センサー(例えば、分光光度計の一部ではないPMT又は光ダイオード);iii)カメラ(例えば、CCD又はCMOSセンサーを含む);及びiv)光源及び光センサーを含むか、又はそれらと操作可能に連結し、分光光度計として機能し得る核酸検定ステーションの1つ以上の、2以上の、3つ以上の、又は4つの全てを含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書において提供されるシステム、機器、又はモジュールは、画像化機器を含む血球計算ステーションを更に含み得る。いくつかの実施形態では、上記の物の1つ、2つ、3つ、4つ、又は5つ全てが単一の検出ステーション内に組み込まれ得る。この単一の検出ステーションは、同時の複数の異なる検定を同時に測定するために構成され得る。
前記検出ユニットは、そこからの信号が検出される前記構成要素の上にあり得るか、そこからの信号が検出される前記構成要素の下にあり得るか、そこからの信号が検出される前記構成要素の側部にあり得るか、又はそこからの信号が検出される前記構成要素と一体化され得るか、又はそこからの信号が検出される前記構成要素とは異なる配向を有し得る。例えば、前記検出ユニットは、検定ユニットと通信状態にあり得る。前記検出ユニットは、そこからの信号が検出される前記構成要素と近接するか、又はそこからの信号が検出される前記構成要素とは遠隔にあることができる。前記検出ユニットは、そこからの信号が検出される前記構成要素から、1mm以上以内に、1cm以上以内に、数十cm以上以内にあることができる。
前記検出ユニットは固定された位置を有し得るか、又は移動可能であり得る。前記検出ユニットは、そこからの信号が検出される構成要素に対して移動可能であり得る。例えば、前記検出ユニットは、検定ユニットと通信になるために移動され得るか、又は前記検定ユニットが、前記検出ユニットと通信状態になるために移動され得る。一実施例では、検定が検出されるときに、検出器に対する検定ユニットを位置決めするために、センサーが提供される。
検出ユニットは、1つ以上の光学又は可視センサー又は音響又は磁気的又は放射活性センサー又はこれらのいくつかの組合せを含み得る。例えば、検出ユニットは、顕微鏡、目視検査、写真フィルムの使用、又はデジタルカメラ、電荷結合素子(CCD)、超冷却されたCCDアレイ、光検出器又は他の検出機器等の電子検出器の使用を含み得る。光学的検出器は、非限定的な例として、光ダイオード、光電倍増管(PMT)、光子計算検出器、又はアバランシェフォトダイオード、アバランシェフォトダイオードアレイを更に含む。いくつかの実施形態ではPINダイオードが用いられ得る。いくつかの実施形態ではPINダイオードは、PMTに匹敵する感度の検出機器を生成するために、増幅器に連結され得る。いくつかの検定が、本明細書に記載される発光を発生させ得る。いくつかの実施形態では蛍光又は化学発光が検出される。いくつかの実施形態では、検出組立品は、一束としてCCD検出器又はPMTアレイに接続される、複数の光ファイバーケーブルを含み得るであろう。前記光ファイバーの束は、別々のファイバー、又は固体バンドルを形成するために相互に融合した多くの小さなファイバーから構築され得る。そのような固体バンドルは、市販品として入手可能であり、及びCCD検出器に容易に連結され得る。いくつかの実施形態では、光ファイバーケーブルは、直接的に検定又は試薬ユニット中に組み込まれ得る。例えば、本明細書の他の部分に記載されるサンプル又はチップは、光ファイバーケーブルを組み込み得る。いくつかの実施形態では、検出又は分析(画像処理等の)ための電子センサーは、前記流体取扱いシステムのピペット又は他の構成要素に内蔵され得る。いくつかの実施形態では、検出ユニットはPMTであってよい。いくつかの実施形態では、検出ユニットは、光ダイオードであってよい。いくつかの実施形態では、検出ユニットは分光光度計であってよい。いくつかの実施形態では、検出ユニットは、光源及び光学的センサーを含むか、又はそれらと操作可能に連結した、核酸検定ステーションであってよい。いくつかの実施形態では、検出ユニットカメラであってよい。いくつかの実施形態では、検出ユニットは画像化機器であってよい。いくつかの実施形態では、検出ユニットは、顕微鏡ステージ及び画像化機器を含む血球計算器ステーションであってよい。いくつかの実施形態では、CCD又はCMOSセンサーを含む検出ユニットは、サンプル、検定ユニット、キュベット、検定、機器、又は前記機器周辺などの画像を取得するために構成され得る。前記デジタル画像は2次元又は3次元であり得る。前記デジタル画像は、単一の画像又はビデオを含む画像のコレクションであり得る。ある場合には、デジタル画像化が、前記機器又はシステムにより前記機器、その周辺、又は前記機器内の処理の制御又は監視のために、用いられ得る。
1つ以上の検出ユニットは、光ルミネッセンス、エレクトロルミネッセンス、音ルミネッセンス、化学発光、蛍光、リン光、偏光、吸光、濁度又は散乱を含むが、それには限定されない、光信号である、検出可能な信号を検出するために構成され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の標識が化学反応の間に利用され得る。前記標識は、検出可能な信号の産生を可能にし得る。標識を検出するための方法は、当業者には熟知している。従って、例えば、前記標識が放射活性標識である場合、検出手段は、オートラジオグラフィーの中では、シンチレーションカウンター又は写真フィルムを含み得る。前記標識が蛍光標識である場合は、適切な波長の光で蛍光色素を励起し、及び生成される蛍光を、例えば、顕微鏡法、目視検査、写真フィルムにより、デジタルカメラ、電荷結合素子(CCD)又は光電倍増管及び光電管、又は他の検出機器等の電子検出器の使用により検出することにより検出し得る。いくつかの実施形態では、カメラ等の画像化機器が用いられ得る。ある場合には、カメラは、CCD、CMOS、無レンズカメラ(例えば、フランケンカメラ)、マイクロレンズアレイカメラ、オープンソースカメラ、又は当技術分野で周知の、又は将来開発され得る任意の他の可視検出技術を使用し得る。カメラは従来のものではない画像、例えば、次いでコンピュータによる解釈を必要としても、又はしなくてもよい、ホログラフィック画像、断層撮影又は干渉、フーリエ変換されたスペクトルを必要とし得る。カメラは、使用中にカメラの焦点を合わせ得るか、又はその後に焦点を合わせられ得る画像を捕捉する1つ以上の特徴を含み得る。いくつかの実施形態では、画像化機器は、2次元画像化、3次元画像化、及び/又は4次元画像化(経時的な変化を組み込む)を用い得る。画像化機器は、静的画像を捕捉し得る。3次元及び4次元画像化を実現するために用いられる前記光学的スキームの内の1つ以上のいくつか、例えば、構造化照明顕微鏡法(SLM)、デジタルホログラフィック顕微鏡法(DHM)、共焦点顕微鏡法、光視野顕微鏡法等は、当業者に周知である。例えば、前記静的画像は、1つ以上の時点で捕捉され得る。前記画像化機器ビデオ及び/又は動的画像も捕捉し得る。前記ビデオ画像は、1つ以上の時間の期間にわたって継続的に、捕捉され得る。画像化機器は、任意の走査パターン(例えば、ラスター走査)中のサンプルを走査する、光学的システムから信号を収集され得る。いくつかの実施形態では、前記画像化機器は、画像の捕捉において、前記機器の1つ以上の構成要素を用い得る。例えば、前記画像化機器は、画像の捕捉を支援し得るチップ及び/又は容器を用い得る。前記チップ及び/又は容器は、画像の捕捉を支援する光学部品として機能し得る。
検出ユニットは、音声信号捕捉する能力も有し得る。前記音声信号は、1つ以上の画像と連動して捕捉される。音声信号は捕捉されることができ、及び/又は1つ以上の静的画像又はビデオ画像に付随し得る。代替方法として、前記音声信号は前記画像とは別に捕捉され得る。
一実施例では、PMTは、検出器として用いられ得る。ある場合には、計数率が100/秒の低さから、計数率が10、000、000/秒の高さまで測定可能である。前記PMTの線形応答範囲(例えば、計数率が単位時間当たりの光子数に直接的に比例する範囲)は、約1000〜3、000、000カウント/秒であり得る。一実施例では、検定は、約200〜1000カウント/秒の下端から、約10、000〜2、000、000カウント/秒の上端までの検出可能な信号を有し得る。ある場合には、タンパク質バイオマーカーについて、前記計数率は、捕捉表面に結合されたアルカリ性ホスファターゼに直接的に比例し、及び前記検体濃度にも直接的に比例する。
別の実施例では、検出器は、リアルタイムで画像化を行い得るカメラを含み得る。代替方法として、前記カメラは、選択された時間間隔、又はイベントに引き起こされて、スナップショットを撮影し得る。同様に、前記カメラは、選択された時間間隔又はイベントに引き起こされてビデオを撮影し得る。いくつかの実施形態では、前記カメラは、複数のサンプルを同時に画像化し得る。代替方法として、前記カメラは、選択された視野を画像化することができ、及び次いで選択された異なる視野のために次の位置に移動し得る。
検出ユニットは、デジタルであり、及び一般的に検出された信号の1対1又は1対多の変換を行う、出力を有することができ、例えば、前記画像強度値は、露出時間にわたって、前記カメラセンサーに到達する光子数の正の力に比例する整数である。代替方法として、前記検出ユニットは、アナログ信号を出力できる。例示的検出器の検出可能範囲は、使用される検出器に適切なものであり得る。
前記検出ユニットは、任意の電磁的スペクトルからの信号を捕捉及び/又は画像化する能力を有し得る。例えば、検出ユニットは、可視信号、赤外信号、近赤外信号、遠赤外信号、紫外信号、γ線、マイクロ波、及び/又は他の信号を捕捉及び/又は画像化する能力を有し得る。前記検出ユニットは、例えば、音声、超音波等の大きな振動数範囲の音波を捕捉する能力を有し得る。前記検出ユニットは、広範囲の強度を持つ磁場を測定する能力を有し得る。
光学的検出器は、電球、白熱電球、電子発光ランプ、レーザー、レーザーダイオード、発光ダイオード(LED)、ガス放電灯、高強度放電灯、自然の太陽光、化学発光光源等の光源を含み得る。他の光源の例は、本明細書の他の部分において提供されるものである。前記光源は、結果を検出することを支援するために、構成要素を照明し得る。例えば、前記光源は、結果を検出するために、検定を照明し得る。例えば、前記検定は、核酸検定において通常用いられる蛍光検定又は吸光検定であり得る。前記検出器は、前記光源を前記検定に送達する、レンズ、鏡、スキャニング又はガルバノ・ミラー、プリズム、光ファイバー、又は液体光導波路等の光学部品を含み得る。前記検出器は、検定からの光を検出ユニットに送達するための光学部品も含み得る。いくつかの実施形態では、前記光学的センサーにより検出され得る検定のタイプの範囲を拡大するために(例えば、吸光度、蛍光、濁度、及び比色分析検定等を含むために)、光源が、主として発光検定検出のために構成された光学的検出器/センサーに連結され得る。
光学的検出ユニットが、1つ以上の光信号を検出するために用いられ得る。例えば、前記検出ユニットは、発光を提供する反応を検出するために用いられ得る。前記検出ユニットは、蛍光、化学発光、光ルミネッセンス、エレクトロルミネッセンス、色の変化、音ルミネッセンス、リン光、偏光、吸光、濁度又は偏光を提供する反応を検出するために用いられ得る。前記検出ユニットは、色の強度及び色相、又はその空間又は時間的勾配に関連する光信号を検出し得る。例えば、前記検出ユニットは、選択された波長又は波長の範囲を検出するために構成され得る。前記光学的検出ユニットは前記サンプルを移動するために構成されることができ、及びサンプルを同時に走査するために鏡が用いられ得るであろう。
いくつかの実施形態では、本明細書において提供される特定のタイプの結果を生成する検定(例えば、発光、濁度、色変化/比色分析等)は、本明細書において提供される検出ユニットの異なるタイプ又は構成により監視され得る。例えば、ある状況では、濁度反応生成物をもたらす検定は:i)専用の分光光度計、ii)光源及び光学的センサーを含むか、それらと操作可能に連結された核酸検定ステーション、又はiii)CCDセンサーを含む検出ユニット(例えば、CCDセンサーを含むスタンドアローン、又はCCDセンサーを含む画像化機器を含む血球計算ステーション)において監視され得る。In検出ユニットの構成i)及びii)の両方では、前記サンプル前記検出ユニットの中のそれぞれの光源の間、及びそれぞれの光学的センサーの間に配置され得るので、I0(入射放射線)及びI1(透過放射線)の値は、1つ以上の選択された波長において測定され、及び吸光度が計算され得る。検出ユニット構成iii)においては、前記サンプルの画像はCCDセンサーにより取得されることができ、及び画像分析により更に処理される。いくつかの実施形態では、サンプルは、2つ以上の上記の検出ユニット内で監視され得る。別の実施例では、ある状況では、化学発光信号をもたらす検定は:i)光ダイオード又は他の発光センサー、ii)光源及び光学的センサーを含むか、それらと操作可能に連結された核酸検定ステーション、又はiii)CCDセンサーを含む検出ユニットにより監視され得る。構成i)では、前記光ダイオードが化学発光反応からの光を検出する。ある状況では、前記光ダイオードは、非常に低いレベルの光を検知するために構成されることができ、及び従って低いレベルの化学発光のみをもたらす検定により用いられ得る。構成ii)においては、前記検定(非核酸増幅検定を含む)は、前記核酸増幅モジュール内に配置されることができ、及び前記ステーション内の前記光学的センサーは、化学検定からの光を検出するために用いられ得る(前記ステーション内の光源を使うことなく)。ある状況では、前記光学的センサーは、この構成では、スタンドアローン光ダイオード又はPMTほどは、光の感受性が高くないことがあるために、従って、前記核酸検定ステーションの、化学発光検定の検出器としての使用は、中程度から高いレベルの化学発光の光を産生する検定により用いられ得る。構成iii)においては、化学発光サンプルの画像がCCDセンサーにより取得されることができ、及び前記サンプルにおける化学発光のレベルを定量するために画像分析により更に処理される(光計量を含む)。
いくつかの実施形態では、本明細書において提供される、システム、機器、又はモジュールの制御装置は、機器又はモジュール内の選択された検定ユニットからの信号又はデータの検出のために、特定の検出ユニットを、機器又はモジュール内の2つ以上の検出ユニットから選択するために構成され得る。例えば、本明細書において提供される機器のモジュールは:i)光ダイオード、ii)光源及び光学的センサーを含むか、それらと操作可能に連結された核酸検定ステーション、及びiii)CCDセンサーを含む検出ユニットの、3つの検出ユニットを含み得る。前記モジュールは、複数の検定ユニットも有することができ、及び同時に複数の検定を遂行し得る。例えば、前記モジュール中の検定ステーション中の特定の移動可能な検定ユニット中の化学検定の、遂行の、前、間、又は後に、前記制御装置は、前記モジュール中の3つの検出ユニットのどれが、選択された検定ユニットを受け入れ、及び前記検定ユニットからの信号又はデータを検出するために用いられるかを決定し得る。決定を下すことにおいて、前記制御装置は:i)検出ユニットの利用可能性−前記検出ユニットの1つ以上が、選択された検定ユニットにおける検定の完了時において、他の検定ユニットにより占有され得る;ii)特定の検定ユニット構成を受け入れるための検出ユニットの適切性−特定の形状又はサイズの検定ユニットを受け入れるために異なる検出ユニットが、最適化され得る;iii)選択された検定ユニット中で遂行されている特定の検定からの信号又はデータを受け取るための検出ユニットの適切性−異なる検出ユニットが、サンプルの特定の性質(例えば、吸光度対蛍光対色等)の測定のために最適化されることができるか、又は異なる検出ユニットが、特定の特徴/サンプルの特定の性質のバージョンを測定するために最適化される(例えば、光学的センサーを含む検出ユニットが、高いレベルの光、又は低いレベルの光を測定するために最適化され得るか、又は蛍光を測定するために構成された検出ユニットが、励起波長の特定の範囲及び放射波長の特定の範囲を有する化合物の蛍光を測定するために構成され得る);及びiv)複数の検定のための合計時間−前記機器又はモジュール内での複数の検定を遂行するか又はそれらからデータを得るために必要な合計時間を削減するために、前記制御装置は、前記機器又はモジュール中で、同時に遂行される他の検定において、それぞれの検出ユニットが、前記モジュール又は機器内で同時に遂行される全ての検定の組み合わせのために最適化されることを考慮し得るなどの1つ以上の因子を考慮し得る。前記制御装置による様々な決定に基づき、前記制御装置は、化学発光信号の測定のために、前記モジュール内のサンプル取扱い装置(例えば、ピペット)に、化学検定を含む前記検定ユニットを、前記モジュール内の特定の検出ユニットに輸送することを命令する。この実施例では、選択された検定ユニット中の化学検定が、低いレベルの光を発生することが予期され、及び前記光ダイオードが、選択された検定ユニットの中での検定の完了時に利用可能である場合には、前記制御装置は、測定のために、選択された検定ユニットを前記光ダイオードに輸送することを命令し得る。いくつかの実施形態では、前記制御装置は、選択された検定ユニットにおける、前記モジュール又は機器中の2つ以上の検出ユニットから、選択された検出ユニットによる検出のためのプロトコルを含むことができ、前記プロトコルは、2つ以上の検出ユニットから、1つの検出ユニットを選択することに関して、上記で妥当と示された因子の1つ以上を考慮に入れる。前記プロトコルは、前記モジュール又は前記機器中に保存されることができ、外部機器又はクラウドに保存されることができるか、又はオンデマンドで生成され得る。オンデマンドで作成されたプロトコルは、前記機器上、又は外部機器又はクラウド上で作成されることができ、及び前記サンプル処理機器にダウンロードされ得る。
いくつかの実施形態では、前記機器又は制御装置は、機器又はモジュール内のサンプル取扱い装置が、検定ユニットを前記機器又はモジュール内の異なる検出ユニット(又はその逆も可である)中に移動することを命令するための指示を含むプロトコルを受け取るか、又は保存することができ、及び同じモジュール又は機器内で同時に遂行される複数の検定を考慮し得る。随意的に、そのようなプロトコルにより、同じモジュール又は機器内で同時に遂行される他の検定に依存して、同じ反応結果を有する異なる検定が、本明細書において提供される異なる検出ユニットにおいて、測定されることができる(例えば、化学発光反応は、例えば、PMT又はCCDセンサーを含むカメラにおいて測定され得る)。前記制御装置、プロトコル、及び検出ユニットのこれらの特徴は、例えば、機器又はモジュール内での個別の検定を効率的に多重化する能力、及び異なる検出ユニットを用いて、検定からデータを効率的に求める能力を含む、複数の利益を提供し得る。
いくつかの実施形態では、前記検出システムは、光学的又は非光学的検出器、又は被写体の特定のパラメータを検出するためのセンサーを含み得る。そのようなセンサーは、温度、電気的信号、酸化又は還元される化合物、例えば、O2、H2O2、及びI2、又は酸化され得る/還元され得る有機化合物のためのセンサーを含む。検出システムは、音波、音圧及び音速における変化を測定するセンサーを含み得る。いくつかの実施形態では、本明細書において提供されるシステム及び機器は、気圧計又は大気圧を検知するための他の機器を含み得る。大気圧測定は例えば、プロトコルを高い又は低い圧力状況に調整するために有用であり得る。例えば、大気圧は、サンプル中に溶解された1つ以上の気体を測定するための検定に関係する。加えて、大気圧測定は、例えば、本明細書において提供される機器を高い又は低い圧力環境(例えば、航空機、又は宇宙における高高度)で用いる場合に有用であり得る。
温度センサーの例は、温度計、熱電対、又はIRセンサーを含み得る。前記温度センサーは、熱的画像化を使用しても、又はしなくてもよい。前記温度センサーは、その温度が検出されるべき物体に、接触しても、又はしなくてもよい。
電気的性質のためのセンサーの例は、電圧レベル、電流レベル、伝導性、インピーダンス、又は抵抗を検出、又は測定できるセンサーを含み得る。電気的性質センサーは、電位差計又は電流センサーを更に含み得る。
いくつかの実施形態では、検出ユニットより検出可能である標識が選択され得る。前記標識は、検出ユニットにより選択的に検出されるために選択され得る。標識の例は、本明細書の他の部分においてより詳細に議論される。
任意の前記センサーが、1つ以上のスケジュール、又は検出されたイベントにより起動され得る。いくつかの実施形態では、センサーは、1つ以上の制御装置から指示を受けた時に起動され得る。センサーは、継続的に検出でき、及び状態が検出されたときに表示し得る。
前記1つ以上のセンサーは、測定された性質示す信号を制御装置に提供し得る。前記1つ以上のセンサーは、同一の制御装置又は異なる制御装置へ信号を提供し得る。いくつかの実施形態では、前記制御装置は、前記制御装置のために前記センサー信号を翻訳するために、前記センサー信号を処理し得るハードウエア及び/又はソフトウエアモジュールを有し得る。いくつかの実施形態では、前記信号が前記制御装置に、有線接続経由又は無線的に提供され得る。前記制御装置は、システム全体にわたるレベル、機器の群レベル、機器レベル、モジュールレベル、又はモジュールの構成要素レベル、又は本明細書の他の部分に記載される任意の他のレベルで提供され得る。
前記制御装置は、前記センサーからの信号に基づいて、構成要素の変化又はユニットの状態の維持を達成し得る。例えば、前記制御装置は、熱的制御ユニットの温度の変化、遠心分離機の回転速度の修正、特定の検定サンプルで稼働されるプロトコルの決定、容器及び/又はチップの移動、又はサンプルの分注及び/又は吸引を行い得る。いくつかの実施形態では、前記センサーの信号に基づいて、前記制御装置は、前記機器の1つ以上の状態を維持し得る。前記センサーからの1つ以上の信号は、前記制御装置は、前記機器の現在の状態の決定、及びどのような作用が生じたか、又は進行中であるかの追跡も可能にする。このことは、前記機器により実行されるべき将来の作用を、達成しても、又はしなくてもよい。ある場合には、前記センサー(例えば、カメラ)が、前記機器の誤差又は機能不良を含み得る状態の検出のために有用であり得る。前記センサーは、データ収集における誤差又は機能不良を導き得る状態を検出し得る。センサーは、検出された誤差又は機能不良の修正の試みのフィードバックの提供において有用であり得る。
いくつかの実施形態では、単独のセンサーからの1つ以上の信号が、特定の作用又は前記機器の状態のために考慮され得る。代替方法として、複数のセンサーからの1つ以上の信号が、特定の作用又は前記機器の状態のために考慮され得る。前記1つ以上の信号は、それらが提供された時点に基づいて評価され得る。代替方法として、前記1つ以上の信号は、経時的に収集された情報に基づいて評価され得る。いくつかの実施形態では、前記制御装置は、1つ以上のセンサー信号を前記制御装置のために翻訳するために、前記1つ以上のセンサー信号を、相互に依存するか、又は独立した様式で、処理し得るハードウエア及び/又はソフトウエアモジュールを有し得る。
いくつかの実施形態では、複数の種類のセンサー又は検出ユニットは、同一の性質の測定に対して有用であり得る。ある場合には、多数の種類のセンサー又は検出ユニット同一の性質の測定に用いられることができ、及び測定された性質を検証する方法を提供し得るか、又は次いで第二の測定を洗練するために用いられる粗い第一の測定を提供し得る。例えば、比色の読出しを提供するために、カメラ及び分光器又は他の種類のセンサーの両方が用いられ得る。核酸検定は、蛍光及び別の種類のセンサーにより表示され得る。細胞濃度は、高感度の血球計算に先立って、同一又は別の検出器を構成する目的で、吸光又は蛍光を用いて低感度で測定され得る。本明細書において提供されるシステム、機器、方法、及び検定により、例えば、i)前記サンプルを透過した光(吸光度測定と同様であり、及び比色分析を含み得る;前記光路は前記サンプル中を水平に又は垂直に通過し得る);又はii)前記サンプルにより散乱された光(ある場合には比濁法的測定として知られる)を測定することにより、サンプルの濁度が検定され得る。典型的に、選択肢としてi)、前記光センサーが、前記光源と一直線上に配置され、及び測定されるべき前記サンプルが、前記光源及び前記光学的センサーの間に配置され得る。典型的に、選択肢としてii)、前記光学的センサーは前記光源からの光路から外れ(例えば、90度の角度にある)、及び測定されるべき前記サンプルは前記光源の光路中にある。別の実施例では、サンプルの凝集が、例えば:i)前記サンプルを透過した光を測定すること(吸光度測定と同様であり、及び比色分析を含み得る);ii)前記サンプルにより散乱された光(ある場合には比濁法的測定として知られる)を測定すること;iii)前記サンプルの電子的画像を取得すること(例えば、CCD又はCMOS光学的センサーにより)、続いて手動又は自動化された画像分析を行うこと;又はiv)前記サンプルの目視による検査を行うことにより検定され得る。
前記制御装置は、情報を外部機器に提供することもできる。例えば、前記制御装置は、検定の読み取りを、前記結果を更に分析できる外部機器に提供し得る。前記制御装置は、前記センサーにより提供された信号を前記外部機器に提供され得る。前記制御装置は、そのようなデータを前記センサーから収集された生データとして伝得る。代替方法として、前記制御装置は、前記センサーからの信号を、前記外部機器に提供する前に、処理する及び/又は前処理する。前記制御装置は、前記センサーから受取られた信号の分析を実行しても、又はしなくてもよい。一実施例では前記制御装置は、何らの分析も実行することなく、信号を所望の形式に変換し得る。
いくつかの実施形態では、検出ユニットが、前記機器の筐体内に提供され得る。ある場合には、センサー等の1つ以上の検出ユニットが、前記機器の筐体の外部に提供され得る。いくつかの実施形態では、機器は、外部から画像化する能力を有し得る。例えば、前記機器は、MRI、超音波、又は他の走査を実行する能力を有し得る。このことは、前記機器の外部のセンサーを利用しても、又はしなくてもよい。ある場合には、それは、前記機器と通信する周辺機器を使用し得る。一実施例では、周辺機器は、超音波スキャナーであり得る。前記周辺機器は、前記機器と、無線及び/又は有線接続を介して通信使得る。前記機器及び/又は周辺機器は走査されるべき領域の近傍(例えば、1m、0.5m、0.3m、0.2m、0.1cm、8cm、6cm、5cm、4cm、3cm、2cm、1cm、0.5cm以内)にもたらされるか、又はそれと当接され得る。いくつかの実施形態では、機器は、x−線解析(例えば、x−線発生器及び検出器)、ソノグラフィー、超音波、又は心エコー図(例えば、ソノグラフィック・スキャナー)、coオキシメーター(cooximeter)、又は目のスキャン(例えば、光学的センサー)を遂行するために周辺機器を含むか、又はそれと通信し得る。いくつかの実施形態では、機器は、画像化機器の支援の下に、物理的に被験を追跡(例えば、部屋又は家の中全体)し、及び被験者を監視する独立して移動可能な周辺機器を含むか、又はそれと通信し得る。前記独立して移動可能な周辺機器は、例えば、高いレベルのケア又は監視を必要とする被験者を監視する。
いくつかの実施形態では、センサーは、ピル又はパッチに一体化され得る。いくつかの実施形態では、センサーは移植可能であるか又は注射可能である。随意的に、そのようなセンサーは、移植可能/注射可能な多重検体センサーであり得る。全てのそのようなセンサー(ピル、パッチ、移植可能/注射可能)は、複数の検定方法論を同時に、順次に、又は単一に測定できるであろうし、及び携帯電話又は外部機器と、有線、無線又は他の通信技法により通信し得る。これらのセンサーのいかなるものも、1つ以上のタイプの検定を遂行するか、又は1つ以上のタイプの(例えば、温度、電気化学的等の)データを被験者から取得するために構成され得る。前記センサーからのデータは、例えば、外部機器又は本明細書において提供されるシステムのサンプル処理機器に通信され得る。いくつかの実施形態では、前記センサーは、外部機器又はサンプル処理機器から、例えば、測定をいつ遂行するか、又はどの検定を遂行すべきかに関する指示を受け取り得る。カメラ
本明細書に記載されるカメラは、電荷結合素子(CCD)カメラ、超冷却されたCCDカメラ、又は他の光学的カメラであり得る。そのようなカメラは、カメラのアレイの一部として1つ以上のカメラを有するチップ上に構築され得る。そのようなカメラは例えば、光を捕捉する、光の焦点調節、光を偏光する、望まれない光を排除する、散乱を最小化する、画像品質を改善するか、又は信号対雑音比を改善するための、1つ以上の光学的構成要素を含み得る。一実施例では、カメラは1つ以上のレンズ及び鏡を含み得る。そのようなカメラは、カラー又は単色センサーを有し得る。そのようなカメラは、以下の1つ以上の任務のためのマイクロプロセッサ及びデジタル信号プロセッサ等の電子的構成要素を更に含み得る:画像圧縮、コンピュータ的方法を用いるダイナミックレンジの改善、自動露出、最適なカメラ因子の自動決定、画像処理、カメラと同期するストロボ光の起動、カメラセンサー性能に対する温度変化の影響の補償のためのインラインの制御装置。そのようなカメラは、高いフレームレートで取得された画像を緩衝するための搭載されたメモリを更に含み得る。そのようなカメラは冷却システム又は抗振動システム等の画像品質改善のための機械的特徴を含み得る。
カメラは、本明細書に記載されるさまざまなポイント・オブ・サービス・システムの位置、機器及びモジュールに提供され得る。一実施形態においては、カメラは、サンプル調製及び検定を含む、さまざまな処理ルーチンの画像化のためのモジュール中に提供される。このことは、前記システムが、故障、品質制御評価の実行、縦断的分析の実行、処理の最適化の実行、及び他のモジュール及び/又はシステムとの同期された操作を行うことを可能にする。
ある場合には、カメラは、レンズ、鏡、回折格子、プリズム、及び光を指向させ、及び/又は操作するための他の構成要素より成る群から選ばれる、1つ以上の光学的成分を含む。他の場合には、カメラは、1つ以上のレンズなしで作動するために構成される無レンズ(又はレンズ無し)カメラである。レンズのないカメラ例はフランケン・カメラである。一実施形態においては、レンズのないカメラは、反射された、又は散乱された光を収集し(又は利用し)、及び物体の構造を推定するためにコンピュータ処理を使用する。
一実施形態においては、レンズのないカメラは、最大限で約10ナノメートル(“nm”)の、最大限で約100nmの、最大限で約1μmの、最大限で約10μmの、最大限で約100μmの、最大限で約1mmの、最大限で約10mmの、最大限で約100mmの、又は最大限で約500mmの直径を有し得る。別の実施形態では、レンズのないカメラは、約10nm〜1mm、又は約50nm〜500μmの直径を有し得る。
本明細書において提供されるカメラは、迅速な画像捕捉のために構成される。そのようなカメラを援用するシステムは、画像を画像が捕捉される時点から、それがユーザーに表示される時点までに遅延がある遅延した様式で、又は画像が捕捉される時点から、ユーザーに表示される時点までに、遅延がほとんどないか、全くないリアルタイムの様式で提供し得る。場合によっては、本明細書において提供されるカメラは、微小光又は実質的に微小光の条件下で作動するために構成される。
場合によっては、本明細書において提供されるカメラは、前記光学的スペクトル中の電磁波を誘導するために構成される光学的導波管から形成され得る。そのような光学的導波管は、光学的導波管のアレイの中に形成され得る。光学的導波管は、光を検出するための1つ以上の格子を含み得る平面の導波管であり得る。ある場合には、前記カメラは、前記カメラセンサーに光を伝播する光ファイバー画像の束、画像導管又はフェースプレートを有し得る。
カメラは、検出ユニットとして有用であり得る。カメラは、1つ以上のサンプル又はサンプルの一部分の画像化にとり有用であり得る。カメラは病理学にとり有用であり得る。カメラは、サンプル中の1つ以上の検体の濃度を検出することに対して有用であり得る。カメラは、サンプル及び/又はサンプル中の検体の経時的な動作又は変化の画像化にとり有用であり得る。カメラは、連続的に画像を捕捉するビデオカメラを含み得る。カメラは、1つ以上の時点で(例えば、周期的に、所定の間隔において(規則的又は不規則的間隔)、1つ以上の検出されたイベントに応じて)画像随意的に捕捉することもできる。例えば、カメラは、造影剤(例えば、蛍光染料、金ナノ粒子)で標識された細胞形態学、細胞の組織の濃度、及び空間的分布の変化及び/又は動作を捕捉するために有用であり得る。細胞の画像化は、細胞動作及び形態学的変化、及び関連する疾患状態又は他の状態を分析するために有用であり得る、経時的に捕捉される画像を含み得る。カメラは、サンプルの運動学、力学、形態学、又は組織学を捕捉するために有用であり得る。そのような画像は、前記被験者の診断、予後、及び/又は治療にとり有用であり得る。画像化機器は、電磁的放射及び関連する空間及び/又は時間次元を検出及び/又は記録するカメラ又はセンサーであり得る。
カメラは、機器のオペレーターが前記機器と相互作用するために有用であり得る。前記カメラは、機器オペレーター及び別の個人との間の通信に用いられ得る。前記カメラは、テレビ会議及び/又はビデオ会議を可能にし得る。前記カメラは、異なる位置にいる個人間の対面相互作用の見かけを可能にし得る。サンプル又はその構成要素、又は同じものを含む検定又は反応の画像は保存されることができ、後続する反射試験、分析及び/又はレビューを可能にする。画像処理アルゴリズムは、前記機器中で又は遠隔で収集された画像を分析するために用いられ得る。
カメラは、随意的に画像化により特性化され得る、前記被験者のバイオメトリック測定(例えば、腰回り外周、首の外周、腕の外周、脚の外周、身長、体重、体脂肪、BMI)及び/又は前記被験者機器のオペレーターの身元確認(例えば、顔の認識、網膜スキャン、指紋、掌紋、歩き方、動作)にとって有用であり得る。埋め込まれた画像化システムも、前記システムを介して前記被験者の超音波又はMRI(磁気的共鳴イメージング)を捕捉し得る。カメラは、本明細書の他の部分に記載される保安上の適用にも有用であり得る。カメラは、前記機器の1つ以上の部分の画像化、及び前記機器中での誤差の検出に対しても有用であり得る。カメラは、前記機器の1つ以上の構成要素の機構の機能不良及び/又は適正な機能を画像化及び/又は検出し得る。カメラは、問題の捕捉、問題の修正、又は検出された状態から学習するために用いられ得る。例えば、カメラは、チップ中に、読み取りを歪めるか、又は誤差をもたらし得る空気の泡があるかどうかを検出し得る。カメラは、チップが、ピペットに正しく取付けられていないかを検出するためにも用いられ得る。カメラは、構成要素の画像を捕捉することができ、及び前記構成要素が適正に位置付けられているかどうか、又はどこに構成要素が位置付けられているかを決定し得る。カメラは、制御装置のフィードバックループの一部として、サブマイクロメートルの解像度で構成要素の位置を決定し、及びシステム構成が精度の高い位置を占めるために調整するために用いられ得る。動的リソース共有
1つ以上の機器のリソースが共有され得る。リソース共有は、前記機器の任意のレベルで生じ得る。例えば、モジュールの1つ以上のリソースが、前記モジュール中で共有され得る。別の実施例では、機器の1つ以上のリソースが、モジュール間で共有され得る。ラックの1つ以上のリソースが、ラック中で共有され得る。機器の1つ以上のリソースが、ラックの間で共有され得る。
リソースは、機器の任意の構成要素、機器中に提供される試薬、前記機器中のサンプル、又は前記機器中の任意の他の流体を含み得る。構成要素の例としては、限定はされないが、流体取扱い機構、チップ、容器、検定ユニット、試薬ユニット、希釈ユニット、洗浄ユニット、汚染低減機構、フィルター、遠心分離機、磁気的分離機、インキュベーター、加熱器、熱的ブロック、血球計算器、光源、検出器、筐体、制御装置、ディスプレー、電源、通信ユニット、識別子、又は当技術分野で周知の、若しくは本明細書の他の部分に記載される任意の他の構成要素が挙げられ得る。構成要素の他の例としては、試薬、洗浄剤、希釈剤、サンプル、標識、又は化学反応を達成するために有用であり得る任意の流体又は物質が挙げられ得る。モジュールは、1、2、3、4、5個以上の、本明細書において一覧される、前記リソースを含み得る。機器は、含み得る1、2、3、4、5個以上の本明細書において一覧される、前記リソースを含み得る。前記モジュールは、異なるリソースを含み得るか、又は同一のリソースを含み得る。機器は、モジュール中に提供されていない1つ以上のモジュールを含み得る。
ただちに利用可能ではないリソースを用いることが好適な。リソースは、前記リソースが、使用中、使用が計画されているとき、存在しないとき、又は操作不可能な時は、ただちに利用可能ではない。例えば、モジュール中で、サンプルを遠心分離することが好適な一方で、前記モジュールは遠心分離機を有さない可能性があり、前記遠心分離機が使用中である可能性があり、及び/又は前記遠心分離機が誤差を有し得る可能性がある。前記機器は、前記モジュール中で、追加的な遠心分離機が利用可能であるかを決定し得る。もし前記モジュール中で、追加的な遠心分離機が利用可能であれば、次いで前記機器は、前記利用可能な遠心分離機を使用し得る。このことは、前記モジュール中の任意のリソースに適用され得る。いくつかの実施形態では、前記モジュール中のリソースは、別のモジュール中の欠点を補償することができ得る。例えば、もし2つの遠心分離機が必要とされるが、1つが使用不可能な場合、前記他の遠心分離機が、両方の遠心分離を同時に、又は順々に行うために用いられ得る。
ある場合には、前記所望のリソースが、前記選択されたモジュール中では利用可能ではないが、別のモジュールで利用可能な場合がある。前記他のモジュール中のリソースが用いられ得る。例えば、もし第一のモジュールの遠心分離機が壊れるか、使用中か、又は存在しない場合、第二のモジュールの遠心分離機が用いられ得る。いくつかの実施形態では、サンプル及び/又は他の流体は、前記リソースを使用するために、前記第一のモジュールから前記第二のモジュールに移動される。例えば、サンプルは、前記遠心分離機を使用するために、前記第一のモジュールから前記第二のモジュールに移動され得る。いったん前記リソースが使用されると、前記サンプル及び/又は他の流体は、前記第一のモジュールへと戻されて、前記第二のモジュールに留まり得るか、又は第三のモジュールへと移動され得る。例えば、前記サンプルは、前記第一のモジュールで利用可能なリソースを用いる更なる処理のために、前記第一のモジュールに戻される。別の実施例では、必要とされるリソースが前記第二のモジュールで利用可能な場合は、更なる処理のために、同じ前記第二のモジュールにとどまり得る。別の実施例では、もし必要とされるリソースが、前記第一及び第二のモジュールで利用可能ではない場合、又は第三のモジュールのリソースを用いることで、スケジューリングが何らかの形で改良される場合には、前記サンプル及び/又は他の流体は、前記第三のモジュールに移動される。
前記サンプル及び/又は他の流体は、モジュール間で移動され得る。いくつかの実施形態では、本明細書の他の部分においてより詳細が記載されるように、ロボットのアームが、モジュール間でサンプル、試薬、及び/又は他の流体を往復させ得る。前記サンプル及び/又は他の流体は、流体取扱いシステムを用いて移動され得る。チップ、容器、ユニット、区画、チャンバー、管、導管、又は任意の他の流体を含む機構及び/又は移動機構中の前記サンプル及び/又は他の流体は、モジュール間を移動され得る。いくつかの実施形態では、流体は、モジュール間で移動される間は、流体的に分離された、又は水圧操作的に独立したコンテナー内に収容され得る。代替方法として、それらは、導管モジュール間を通して流れることができる。前記導管は、モジュール間で流体連結を提供し得る。それぞれのモジュールは、前記モジュール中での前記サンプル及び/又は流体の動作を制御し得る、流体取扱いシステム又は機構を有し得る。前記第一のモジュール中の第一の流体取扱い機構は、前記流体をモジュール間流体輸送システムに提供し得る。第二のモジュールにおける第二の流体取扱い機構は、前記モジュール間流体輸送システムから前記流体を拾上げ、及び前記第二のモジュールのリソースの使用を可能にするために前記流体を移動し得る。
代替的な実施形態では、1つ以上のリソースが、モジュール間で移動され得る。例えば、ロボットのアームは、モジュール間でリソースをシャトルし得る。第一のモジュールから第二のモジュールへリソースを移動するために、他の機構が用いられ得る。一実施例では、第一のモジュールは、試薬を試薬ユニット内に収容する。前記試薬及び試薬ユニットは、前記試薬及び試薬ユニットを使用し得る、前記第二のモジュールに移動され得る。
全てのモジュールに対して外部である機器中に、リソースが提供され得る。サンプル及び/又は他の流体が、このリソースに移動されることができ、及び前記リソースが用いられ得る。前記サンプル及び/又は流体は、前記モジュールに対して外部であるリソースに、ロボットのアーム又は本明細書の他の部分に記載される任意の他の移動機構により移動され得る。代替方法として、前記外部リソースは、1つ以上のモジュールに移動され得る。一実施例では、血球計算器が機器中であるが、全てのモジュールに対して外部に提供され得る。前記血球計算器にアクセスするために、サンプルは、モジュールと前記血球計算器の間を往復される。
そのようなモジュール中でのリソースの割当ては、モジュール間で、又はモジュールに対して外部である、前記機器中で動的に生じ得る。前記機器は、どのリソースが利用可能であるかを追跡する能力を有し得る。1つ以上のプロトコルに基づいて、前記機器は、オンザフライで、どのリソースが利用可能であるか、又は利用不可能であるかを決定し得る。前記機器は、同一のモジュール、異なるモジュール、又は前記機器中の別の位置で、前記リソースの別のものが利用可能であるか否かも決定し得る。前記機器は、1つ以上のプロトコルの組に依存して、現在利用不可能なリソースを使用するために待つべきか、又は別の利用可能なリソースを使用すべきかを決定し得る。前記機器は、将来にどのリソースが利用不可能になるのかを追跡し得る。例えば、遠心分離機は、所定の長さの時間サンプルをインキュベートした後に、使用されることが予定され得る。前記遠心分離機は、意図された使用時間から始まり、予期される使用終了時間までの間は、利用不可能になり得る。前記リソースの将来の利用不可能性は、プロトコルにより説明され得る。
いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサーからの信号は、前記リソースの状況及び/又は前記リソースの利用可能性のオンザフライの決定を支援し得る。1つ以上のセンサー及び/又は検出器は、前記リソース及び/又は処理の状況のリアルタイムのフィードバック又は更新を提供し得る。前記システムは、スケジュール及び/又は別のリソースの使用に調整がなされることが必要であるか否かを決定し得る。
プロトコルは、どの時点でどのリソースを使うかを決定し得る、1つ以上の組の指示を含み得る。前記プロトコルは、同一のモジュール内の、異なるモジュール内の、又は前記モジュールの外部のリソースを使うための指示を含み得る。いくつかの実施形態では、前記プロトコルは1つ以上の組の優先度、又は基準を含み得る。例えば、もし同一のモジュール内のリソースが、利用可能であれば、別のモジュール内に提供されるリソースよりも、むしろこちらが用いられ得る。前記リソースを使用するサンプルの、より近傍にあるリソースは高い優先度を有し得る。例えば、もし1つ以上のステップが、第一のモジュール中のサンプルに対して実行されており、及び前記リソースが第一のモジュール中で利用可能であると、次いで前記リソースが用いられ得る。もし前記リソースの複数のコピーが前記第一のモジュール内で利用可能であると、前記サンプルにより近い、前記リソースのコピーが用いられ得る。もし前記リソースが、前記第一のモジュール内で利用不可能であると、前記第一のモジュールにより近いモジュール内のリソースが用いられ得る。別の実施例では、現在及び将来の利用可能性も、モジュールの使用の決定に対して考慮に入れられ得る。この情報は、前記クラウド、前記制御装置、前記機器又は前記モジュールそれ自身から来ることができる。いくつかの実施形態では、完了速度が近接性よりも優先され得る(例えば、サンプルを同一のモジュール内に保つことを試みる)。代替方法として、近接性が速度よりも優先され得る。他の基準は〜それらに限定はされないが、近接性、速度、完了時間、ステップの少なさ、又は消費エネルギー量の少なさを含み得る。前記基準は、好まれる順番に任意のランキングを有し得るか、又は任意の他の組の指示又はプロトコルが、リソース及び/又はスケジューリングの使用を決定し得る。筐体
本発明のいくつかの実施形態によると、システムは1つ以上の機器を含み得る。機器は筐体及び/又は支持構造物を有し得る。
いくつかの実施形態では、機器筐体は、前記機器全体を封入し得る。他の実施形態においては、前記機器筐体は、部分的に前記機器を封入し得る。前記機器筐体は、少なくとも部分的に前記機器を封入する、1、2、3、4、5、6個以上の壁を含み得る。前記機器筐体は底部及び/又は最上部を含み得る。前記機器筐体は、前記機器の1つ以上のモジュールを前記筐体内に収容し得る。前記機器筐体は、電子的及び/又は機械的構成要素を前記筐体内に収容し得る。前記機器筐体は、流体取扱いシステムを前記筐体内に収容し得る。前記機器筐体は、1つ以上の通信ユニットを前記筐体内に収容し得る。前記機器筐体は、1つ以上の制御装置ユニットを収容し得る。機器ユーザー・インターフェース及び/又はディスプレーは、前記筐体内に収容され得るか、又は前記筐体の表面上に配設され得る。機器は、電源又は電源との連結部を収容しても、又はしなくてもよい。前記電源、又は電源との連結部は、前記筐体内に、前記筐体の外部に、又は前記筐体内に一体化して提供され得る。
機器は、気密又は液密であっても、又はなくてもよい。機器は、前記機器の外側の筐体から、光又は他の電磁波が入射すること、又は前記機器中から前記筐体を通じて光又は他の電磁波が放出されることを防止しても、又はしなくてもよい。ある場合には、個々のモジュールは、気密又は液密であっても、又はなくてもよく、及び/又は光又は他の電磁波が前記モジュールに入射することを防止しても、又はしなくてもよい。
いくつかの実施形態では、前記機器は支持構造物により支持され得る。いくつかの実施形態では、前記支持構造物は機器筐体であってよい。他の実施形態においては、支持構造物は、前記機器の下から機器を支持し得る。代替方法として、前記支持構造物は、機器をその1つ以上の側面、又はその最上部から支持し得る。前記支持構造物は、前記機器中に、又は前記機器の一部分の間に一体化され得る。前記支持構造物は、前記機器の一部分を接続し得る。本明細書における前記機器筐体の任意の記載は、任意の他の支持構造物にも適用されることができ、又はその逆も成立つ。
前記機器筐体は、完全に、又は部分的に機器の全体を封入し得る。前記機器筐体は、約4m3、3m3、2.5m3、2m3、1.5m3、1m3、0.75m3、0.5m3、0.3m3、0.2m3、0.1m3、0.08m3、0.05m3、0.03m3、0.01m3、0.005m3、0.001m3、500cm3、100cm3、50cm3、10cm3、5cm3、1cm3、0.5cm3、0.1cm3、0.05cm3、又は0.01cm3以下の全体容積を封入し得る。前記機器は、本明細書の他の部分に記載される任意の容積を有し得る。
前記機器及び/又は機器筐体は前記機器の横領域をカバーする設置面積を有し得る。いくつかの実施形態では、前記機器の設置面積は、約4m2、3m2、2.5m2、2m2、1.5m2、1m2、0.75m2、0.5m2、0.3m2、0.2m2、0.1m2、0.08m2、0.05m2、0.03m2、100cm2、80cm2、70cm2、60cm2、50cm2、40cm2、30cm2、20cm2、15cm2、10cm2、7cm2、5cm2、1cm2、0.5cm2、0.1cm2、0.05cm2、又は0.01cm2以下であり得る。
前記機器及び/又は機器筐体は、約4m、3m、2.5m、2m、1.5m、1。2m、1m、80cm、70cm、60cm、50cm、40cm、30cm、25cm、20cm、15cm、12cm、10cm、8cm、5cm、3cm、2cm、1cm、0.5cm、0.1cm、0.05cm、又は0.01cm。以下の横寸法(例えば、幅、長さ、又は直径)を有し得る。前記横寸法及び/又は高さは互いに変化し得る。代替方法として、それらは同一であり得る。ある場合には、前記機器は、背が高くて及び細い機器であるか、又は背が低くて及び横広の機器であり得る。前記高さの横寸法に対する比は、100:1、50:1、30:1、20:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:20、1:30、1:50、又は1:100以上であり得る。
前記機器及び/又は機器筐体は、任意の形状を有し得る。いくつかの実施形態では、前記機器は、長方形又は正方形の横断面形状を有し得る。他の実施形態においては、前記機器は、円形、楕円形、三角形、台形、平行四辺形、五角形、六角形、八角形、又は任意の他の形状の横断面形状を有し得る。前記機器は、円形、楕円形、三角形、長方形、正方形、台形、平行四辺形、五角形、六角形、八角形、又は任意の他の形状の垂直断面形状を有し得る。前記機器は、箱様形状を有しても、又は有さなくてもよい。前記機器は、扁平な平面の形状及び/又は丸められた形状を有しても、又は有さなくてもよい。
機器筐体及び/又は支持構造物は、剛体の、半剛体の、又は可撓性の材料から形成され得る。機器筐体は、1つ以上の材料から形成され得る。いくつかの実施形態では、前記機器筐体は、成形可能又は機械加工可能なプラスチックである、ポリスチレンを含み得る。前記機器筐体はポリマー性材料を含み得る。ポリマー性材料の非限定的な例としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスルホン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、及びガラスが挙げられる。前記機器筐体は、不透明物質、半透明物質、透明物質、又はその任意の組合せである部分を含み得る。
前記機器筐体は、単独の一体化された片又は多重の片から形成され得る。前記機器筐体は、互いに永久に固定された、又は互いに取外し可能に取付けられた複数の片を含み得る。ある場合には、前記筐体の1つ以上の連結特徴は、前記筐体内にのみ収容され得る。代替方法として前記機器筐体の1つ以上の連結特徴は、前記機器筐体外部にあることができる。前記機器筐体は不透明であってよい。前記機器筐体は制御されない光が、前記機器内に入射することを防止し得る。前記機器筐体は、1つ以上の透明部分を含み得る。前記機器筐体は、制御された光が、前記機器の選択された領域に入射することを可能にし得る。
前記機器筐体は、サンプルを前記機器中に受入れるために用いられ得る1つ以上の移動可能な部分を収容し得る。代替方法として、前記機器筐体は、サンプルが前記機器に提供されるときに静的であり得る。例えば、前記機器筐体は開口部を含み得る。前記機器の開口部は、開放されたままでも、閉鎖可能でもよい。機器開口部は直接に又は間接的にサンプル収集ユニットに導くために、被験者は、前記機器筐体を介してサンプルを前記機器に提供し得る。そのような状況においては、前記サンプルは、例えば、to前記機器中のカートリッジに提供され得る。前記機器は、1つ以上のサンプル又は前記機器の他の構成要素を受入れることのできる、1つ以上の移動可能なトレイを含み得る。前記トレイは、水平の及び/又は垂直の方向に平行移動可能であり得る。前記開口部は、その中の前記流体取扱いシステムの1つ以上の部分と流体連結にあり得る。前記開口部は、選択的に開放及び/又は閉鎖され得る。前記機器筐体の1つ以上の部分は、選択的に開放及び/又は閉鎖され得る。
いくつかの実施形態では、前記機器筐体は、カートリッジ、又はサンプル収集ユニットを受入れるために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記機器筐体はサンプルを受入れるか、又は収集するために構成され得る。前記機器筐体は、直接的に前記被験者又は環境からサンプルを収集するために構成され得る。前記サンプル受け取り位置開放された及び閉鎖された位置を持つために構成され得るので、閉鎖されたときに、前記機器筐体密封され得る。前記機器筐体は、前記被験者又は環境と接触し得る。サンプル収集に関する追加的な詳細は本明細書の他の部分に記載される。
いくつかの実施形態では、前記筐体は、1つ以上の前記ラック、モジュール、及び/又は本明細書の他の部分に記載される構成要素を取り囲むことができる。代替方法として、前記筐体は、1つ以上の前記ラック、モジュール、及び/又は本明細書の他の部分に記載される構成要素を一体的に形成し得る。例えば、前記筐体は、電力及び/又はエネルギーを前記機器のために提供し得る。前記筐体は、前記筐体のエネルギー保存ユニット、エネルギー生成ユニット、及び/又はエネルギー伝達ユニットから前記機器に動力を与え得る。前記筐体は、前記機器及び/又は外部機器の間の通信を提供し得る。制御装置
制御装置が本明細書に記載される前記システムの任意のレベルで提供され得る。例えば、1つ以上の制御装置が、システム全体、機器の群、単独の機器、モジュール、又は前記機器の構成要素レベル、及び/又は前記構成要素の一部分に対して提供され得る。
システムは、1つ以上の制御装置を含み得る。制御装置は、1つ以上の機器、機器のモジュール、機器の構成要素、及び/又は構成要素の一部分に指示を提供し得る。制御装置は1つ以上のセンサーから検出された信号を受取り得る。制御装置は、検出ユニットにより提供された信号を受取り得る。制御装置は、ローカルのメモリを含み得るか、又は遠隔のメモリにアクセスし得る。メモリは、コードを持つ有形のコンピュータ可読媒体、指示、及び本明細書の他の部分に記載される1つ以上のステップを実行するための言語を含み得る。制御装置はプロセッサであるか、又はプロセッサを使用し得る。
システム全体の制御装置が、1つ、2つ以上の機器の外部に提供されることができ、及び前記1つ、2つ以上の機器に指示を提供するか、又はそこから信号を受取り得る。いくつかの実施形態では、前記制御装置は、選択された機器の群と通信し得る。いくつかの実施形態では前記制御装置は、同一の地理的位置、又は異なる地理的位置にある1つ以上の機器と通信し得る。いくつかの実施形態では、システム全体の制御装置が、サーバ上又は別のネットワーク機器上に提供され得る。図39は、ネットワークを通じて外部機器と通信する複数の機器の実施例を示す。ある場合には、前記外部機器は、制御装置を含み得るか、又は前記他の機器と通信する制御装置であり得る。いくつかの実施形態では、システム全体の制御装置が、他の機器とマスター−スレーブ関係を有し得る機器に提供され得る。
本発明の別の実施形態によると、機器は1つ以上の制御装置を含み得る。前記制御装置は、1つ以上の前記機器のモジュール、機器の構成要素、及び/又は構成要素の一部分に指示を提供し得る。前記機器レベルの制御装置は、1つ以上のセンサー、及び/又は検出ユニットにより検出された信号を受取り得る。
前記制御装置は、ローカルのメモリを含み得るか、又は前記機器上の遠隔メモリにアクセスし得る。前記メモリは、コードを持つ有形のコンピュータ可読媒体、指示、及び本明細書の他の部分に記載される1つ以上のステップを実行するための言語を含み得る。機器は、1つ以上のプロトコルを保存し得るローカルのメモリを有し得る。いくつかの実施形態では、制御装置が、クラウド・コンピューティング・インフラストラクチャーに提供され得る。前記制御装置は、1つ以上のハードウエア機器を通じて展開され得る。前記制御装置のためのメモリは、1つ以上のハードウエア機器上に提供され得る。前記プロトコルは、搭載された前記機器上で生成及び/又は保存され得る。代替方法として、前記プロトコルは、外部機器又は制御装置等の外部ソースから受取られることができる。前記プロトコルは、クラウド・コンピューティング・インフラストラクチャー、又はピアトゥーピアのインフラストラクチャーに保存され得る。前記メモリは、前記機器の検出ユニットから収集されたデータも保存し得る。前記データは、検出された信号の分析のために保存され得る。いくつかの信号処理及び/又はデータ分析は、前記機器レベルで生じても、又は生じなくてもよい。代替方法として、信号処理及び/又はデータ分析は、サーバ等の外部機器上で生じ得る。前記信号処理及び/又はデータ分析は、クラウド・コンピューティング・インフラストラクチャーを用いて行い得る。前記信号処理及び/又はデータ分析は、前記機器が配置されている位置とは異なる位置で、又は同一の地理的位置で生じ得る。
前記機器レベルの制御装置が、機器中に提供されることができ、及び前記1つ、2つ以上のラック、モジュール、モジュールの構成要素、又は前記構成要素の一部分へ指示を提供できるか、又はそれらからの信号を受取り得る。いくつかの実施形態では、前記制御装置は、選択されたモジュール群、構成要素、又は部分と通信し得る。ある場合には、他のモジュールと通信しているモジュール中に前記機器レベルの制御装置が提供され得る。いくつかの実施形態では、他のモジュールとマスター−スレーブ関係を有し得るモジュールに機器レベルの制御装置が提供され得る。モジュール式制御装置は、機器に挿入可能であり、及び/又は機器から取外し可能である。
機器レベルの制御装置は、システム全体の制御装置又は指示を、1つ以上の機器に提供する制御装置からの指示を受取り得る。前記指示は前記機器のローカルのメモリに保存され得るプロトコルであり得る。代替方法として、前記指示は、前記指示が前記機器により保存される必要なく、又はそれらを一時的にのみ前記機器に保存して、前記受取られた指示に応えて前記機器により実行され得る。いくつかの実施形態では、前記機器は、もっとも最近に受取られたプロトコルのみを保存する。代替方法として、前記機器は複数のプロトコルを保存でき、及び後にそれらを参照し得る。
前記機器は、検出ユニットからの、検出された信号に関する情報を外部ソースに提供し得る。前記情報を受取る前記外部ソースは、前記プロトコルのソースと同一であっても、又はなくてもよい。前記機器は、前記検出ユニットからの検出された信号に関する生情報を提供し得る。そのような情報は、検定結果の情報を含み得る。前記機器は、前記収集されたセンサー情報のいくつかの処理を提供し得る。前記機器は、前記収集されたセンサー情報のローカルでの分析を実行しても、又はしなくてもよい。前記外部ソースに送信された前記情報は、処理された及び/又は分析されたデータを含んでも、又は含まなくてもよい。
機器レベルの制御装置は、前記機器にポイント・オブ・サービス機器として機能するために指示し得る。ポイント・オブ・サービス機器は、別の位置から遠隔の位置で1つ以上の活動を実行し得る。前記機器レベルの制御装置は、前記機器に前記被験者又は環境と直接的に相互作用するために指示し得る。前記機器レベルの制御装置は、前記機器が、ヘルスケア専門家であっても、又はなくてもよい、前記機器のオペレーターにより操作されることを可能にし得る。前記機器レベルの制御装置は、いくつかの追加的な分析がリモートで生じ得る前記機器に、直接的にサンプルを受取るように指示し得る。
本発明の追加的な実施形態によると、モジュールは1つ以上の制御装置を含み得る。前記制御装置は、前記モジュールの1つ以上の構成要素、及び/又は構成要素の一部分に指示を提供し得る。前記モジュールレベルの制御装置は、1つ以上のセンサー及び/又は検出ユニットから検出された信号を受取り得る。いくつかの実施例では、それぞれのモジュールは1つ以上の制御装置を有し得る。それぞれのモジュールは1つ以上のマイクロ制御装置を有し得る。それぞれのモジュールは、それぞれのモジュールを独立して制御し得る、異なるオペレーティング・システムを有し得る。前記モジュールは、互いに独立して作動する能力を有し得る。1つ以上のモジュールは、異なる周辺機器、検出システム、ロボット、動作、ステーション、流体作動、サンプル作動、又はモジュール中の任意の他の作用を制御する1つ以上のマイクロ制御装置を有し得る。ある場合には、それぞれのモジュールは、画像の高速処理のための内蔵されたグラフィック能力を有し得る。追加的な実施形態では、それぞれのモジュールは、複数のモジュールを用いる並行処理を可能にし得る、それら自身の制御装置及び/又はプロセッサを有し得る。
前記制御装置は、ローカルのメモリを含み得るか、又は前記モジュールの遠隔メモリにアクセスし得る。前記メモリは、コード、指示、本明細書の他の部分に記載される1つ以上のステップを実行するための言語を有する有形のコンピュータ可読媒体を含み得る。モジュールは、1つ以上のプロトコルを保存し得る、ローカルのメモリを有し得る。前記プロトコルは、搭載された前記モジュールで作成及び/又は保存され得る。代替方法として、前記プロトコルは、外部モジュール、機器又は制御装置等の外部ソースから受取られることができる。前記メモリは、前記モジュールの検出ユニットから収集されたデータも保存できる。前記データは、検出された信号の分析のために保存され得る。いくつかの信号処理及び/又はデータ分析は、前記モジュールレベルで生じても、又は生じなくてもよい。代替方法として、信号処理及び/又はデータ分析は、前記機器レベル、又はサーバ等の外部機器において生じ得る。前記信号処理及び/又はデータ分析は、前記モジュールが配置される位置とは、異なる位置、又は同一の地理的な位置で生じ得る。
前記モジュールレベルの制御装置が、モジュール中に提供されることができ、及び前記モジュールの1つ、2つ以上の構成要素、又は前記構成要素の一部分に指示を提供できるか、又はそれらから信号を受取り得る。いくつかの実施形態では、前記制御装置は、選択された構成要素の群、又は部分と通信し得る。ある場合には、他の構成要素と通信している構成要素内に、前記モジュールレベルの制御装置が提供され得る。いくつかの実施形態では、モジュールレベルの制御装置が、他の構成要素とマスター−スレーブ関係を有し得る構成要素に提供され得る。モジュール式制御装置は、機器に挿入可能であり、及び/又は機器から取外し可能である。
モジュールレベルの制御装置は、システム全体の制御装置、又は指示を1つ以上の機器に提供する制御装置からの指示を受取り得る。前記指示は前記モジュールのローカルのメモリに保存され得るプロトコルであり得る。代替方法として、前記指示は、前記指示が前記モジュールにより保存される必要なく、又はそれらを一時的にのみ前記モジュールに保存して、前記受取られた指示に応えて前記モジュールにより実行され得る。いくつかの実施形態では、前記モジュールは、もっとも最近に受取られたプロトコルのみを保存する。代替方法として、前記モジュールは複数のプロトコルを保存でき、及び後にそれらを参照し得る。
前記機器は、検出ユニットからの、検出された信号に関する情報を外部ソースに提供し得る。前記情報を受取る前記外部ソースは、前記プロトコルのソースと同一であっても、又はなくてもよい。前記機器は、前記検出ユニットからの検出された信号に関する生情報を提供し得る。そのような情報は、検定結果の情報を含み得る。前記機器は、前記収集されたセンサー情報のいくつかの処理を提供し得る。前記機器は、前記収集されたセンサー情報のローカルでの分析を実行しても、又はしなくてもよい。前記外部ソースに送信された前記情報は、処理された及び/又は分析されたデータを含んでも、又は含まなくてもよい。
モジュールレベルの制御装置は、前記モジュールにポイント・オブ・サービスモジュールとして機能するために指示し得る。ポイント・オブ・サービスモジュールは、別の位置から遠隔の位置で1つ以上の活動を実行し得る。前記モジュールレベルの制御装置は、前記モジュールに前記被験者又は環境と直接的に相互作用するために指示し得る。前記モジュールレベルの制御装置は、前記モジュールが、ヘルスケア専門家であっても、又はなくてもよい、前記モジュールのオペレーターにより操作されることを可能にし得る。前記モジュールレベルの制御装置は、いくつかの追加的な分析がリモートで生じ得る前記モジュールに、直接的にサンプルを受取るように指示し得る。
制御装置は、本明細書に記載されるシステムの任意のレベル(例えば、高いレベルのシステム、機器の群、機器、ラック、モジュール、構成要素、構成要素の一部分)に提供され得る。前記制御装置は、そのレベルにメモリを有しても、又は有さなくてもよい。代替方法として、それは、任意の他のレベルのメモリにアクセスでき、及び/又は任意の他のレベルのメモリを使用できる。前記制御装置は、同一又は異なるレベルの追加的な制御装置と通信しても、又はしなくてもよい。制御装置は、直下、若しくは直上のレベルの、又は複数のレベル下の、若しくは上の、追加的な制御装置と通信してもしなくてもよい。制御装置は、指示/プロトコルを受取り、及び/又は指示/プロトコルを提供するために通信し得る。制御装置は、前記データに基づいて収集されたデータ又は情報を受取り、及び/又は収集されたデータ又は情報を提供するために通信し得る。ユーザーインターフェース
機器は、ディスプレー及び/又はユーザーインターフェースを有し得る。場合によっては、前記被験者が機器と相互作用することを可能にし得る、グラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)等のディスプレーの支援下に、前記被験者に前記ユーザーインターフェースが提供され得る。ディスプレー及び/又はユーザーインターフェースの例としては、タッチスクリーン、ビデオディスプレー、LCDスクリーン、CRTスクリーン、プラズマスクリーン、光源(例えば、LED、OLED)、IRLEDに基づく機器の周囲又は機器を横切ってスパンする表面、モジュール又は他の構成要素、pixelsenseに基づく表面、赤外カメラ又は他の捕捉技術に基づく表面、プロジェクター、投影されたスクリーン、ホログラム、キー、マウス、ボタン、ノブ、滑り機構、ジョイスティック、音声構成要素、音声活性化、スピーカーー、マイクロフォン、カメラ(例えば、2D、3Dカメラ)、複数のカメラ(例えば、ジェスチャー及び動作の捕捉に有用であり得る)、内蔵スクリーンを持つ眼鏡/コンタクトレンズ、ビデオ捕捉、触覚インターフェース、温度センサー、身体センサー、ボディ・マス・インデックス・センサー、運動センサー、及び/又は圧力センサーが挙げられる。本明細書におけるディスプレー及び/又はユーザーインターフェースの任意の記載は、任意の種類のディスプレー及び/又はユーザーインターフェースに適用され得る。ディスプレーは、前記機器のオペレーターに情報を提供し得る。ユーザー・インターフェースは、前記オペレーターに情報を提供することができ、及び/又は前記オペレーターから情報を受取り得る。いくつかの実施形態では、そのような情報は視覚情報、音声情報、感覚情報、熱的情報、圧力情報、動作情報、又は任意の他の種類の情報を含み得る。音、ビデオ、及び色によりコードされた情報(赤いLEDが、使用中のモジュールを示す等の)は、ポイント・オブ・サービス・システム又は情報システムを使用するユーザー若しくは、さもなければシステムに触ることにより相互作用するユーザーにフィードバックを提供するために用いられ得る。いくつかの実施形態では、ユーザー・インターフェース又は前記機器の他のセンサーは、だれかが前記機器に接近して、及び起動することを検出し得る。
図56は、ディスプレー5601を有するポイント・オブ・サービス機器5600を図示する。前記ディスプレーはグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)5602を前記被験者に提供するために構成され得る。前記ディスプレー5601は、抵抗性タッチ又は容量性タッチ・ディスプレー等のタッチ・ディスプレーであってよい。前記機器5600は、例えば、パーソナル・コンピュータ、スマートフォン、タブレット、又はサーバ等の遠隔機器5603と通信するために構成され得る。前記機器5600は、中央処理装置(CPU)5604、メモリ5605、通信モジュール(又はインターフェース)5606、及びハードドライブ5607を有する。いくつかの実施形態では、前記機器5600は、画像及びビデオの捕捉のためのカメラ5608(又はある場合には、三次元画像化等のための複数のカメラ)を含む。前記機器5600は、音を捕捉するための録音機を含み得る。画像及び/又はビデオが前記ディスプレー5601の支援下に前記被験者に提供され得る。他の実施形態においては、前記カメラ5608は、動作検出入力機器(例えば、Microsoft(登録商標)Kinect(登録商標))であり得る。
1つ以上のセンサーが、前記機器及び/又はユーザーインターフェースに組み込まれ得る。前記センサーは、前記機器筐体、前記機器筐体の外部、又は前記機器筐体中に提供され得る。本明細書の他の部分において記載されるセンサーの任意の種類が組み込まれ得る。センサーのいくつかの例は光学的センサー、温度センサー、運動センサー、深度センサー、圧力センサー、電気的特性センサー、ジャイロスコープ又は加速センサー(例えば、加速度計)を含み得る。
一実施例では、前記機器は、前記機器が傾いているとき等の、前記機器が理想的表面(例えば、水平の表面)上に配設されていないことを検出する加速度計を含む。別の実施例では、前記加速度計は、前記機器が移動されていることを検出する。そのような状況において、前記機器は、前記機器のさまざまな構成要素に対する損害を防止するために運転停止できる。ある場合には、運転停止に先立ち、機器は、前記機器のカメラの支援下に、前記機器上、又は周辺の所定の領域写真を撮影する(図56を参照のこと)。
前記ユーザーインターフェース及び/又はセンサーは、前記機器の筐体に提供され得る。それらは前記機器筐体中に一体化され得る。いくつかの実施形態では、前記ユーザーインターフェースは、前記機器筐体の外部層を形成し得る。前記ユーザーインターフェースは、前記機器を眺めるときには可視であり得る。前記ユーザーインターフェースは、前記機器が作動中は、選択的に可視になり得る。
前記ユーザーインターフェースは、前記機器の操作及び/又は前記機器から収集されたデータに関する情報を表示し得る。前記ユーザーインターフェースは、前記機器で稼働しているプロトコルに関する情報を表示し得る。前記ユーザーインターフェースは、前記機器に外部ソースから提供されたプロトコル、又は前記機器から提供されたプロトコルに関する情報を含み得る。前記ユーザーインターフェースは、前記被験者及び/又は前記被験者のためのヘルスケアアクセスに関する情報を表示し得る。例えば、前記ユーザーインターフェースは、前記被験者の身元及び前記被験者の医療保険に関する情報を表示し得る。前記ユーザーインターフェースは、スケジューリング及び/又は前記機器の処理操作に関する情報を表示し得る。
前記ユーザーインターフェースは、前記機器のユーザーから、1つ以上の入力を受取る能力を有し得る。例えば、前記ユーザーインターフェースは、前記機器において実行されるべき、1つ以上の検定又は手順についての指示を受取る能力を有し得る。前記ユーザーインターフェースは、ユーザーから、前記機器中で生じるべき、1つ以上のサンプル処理ステップについての指示を受取り得る。前記ユーザーインターフェースは、検査されるべき1つ以上の検体についての指示を受取り得る。
前記ユーザーインターフェースは、前記被験者の身元に関する情報を受取る能力を有し得る。前記被験者の身元情報は、前記被験者又は前記機器の別のオペレーターにより入力され得るか、又は前記ユーザーインターフェースそれ自身により画像化されるか、若しくはさもなければ捕捉される。そのような身元確認は、バイオメトリック情報、発行された身分証明カード、又は他の一意に特定され得る生物学的、又は特定する特徴、物質、又はデータを含み得る。前記ユーザーインターフェースは、前記被験者についての身元確認情報を受取ることを支援し得る、1つ以上のセンサーを含み得る。前記ユーザーインターフェースは、それに対して前記被験者が回答できる、前記被験者の身元に関係する1つ以上の質問又は指示を有し得る。
場合によっては、前記ユーザーインターフェースは、前記被験者に質問票を表示するために構成されることができ、前記質問票は、前記被験者の食事の摂取、運動、健康状態及び/又は精神状態(上記を参照)についての質問を含む。前記質問票は、前記被験者の食事の摂取、運動、健康状態及び/又は精神状態の、又はそれらに関連する、複数の質問を有する、案内付きの質問票であってよい。前記質問票は、グラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)等のユーザーインターフェースの支援下に、前記機器のディスプレー上で前記被験者に提示され得る。
前記インターフェースの使用は、前記被験者の体調、習慣、ライフスタイル、食事、運動、睡眠パターン、又は任意の他の情報に関する追加的な情報を受取る能力を有し得る。前記追加的な情報は、直接的に前記被験者又は前記機器の別のオペレーターにより入力され得る。前記被験者は、前記ユーザーインターフェースからの1つ以上の質問又は指示により促されることができ、及びそれに応答して情報を入力し得る。前記質問又は指示は、前記被験者の生活の定性的な態様(例えば、前記患者がどのような気分であるか)に関連し得る。いくつかの実施形態では、前記被験者により提供される情報は定量的ではない。ある場合には、前記被験者は、定量的情報も提供し得る。前記被験者により提供される情報は、前記被験者からのサンプル中の1つ以上の検体レベルに関係しても、又はしなくてもよい。前記調査は、前記被験者が過去に受けたか、又は現在受けている治療、及び/又は医薬に関する情報も収集され得る。前記ユーザーインターフェースは、前記被験者に調査又は同様の技法を使用することを促し得る。前記調査は、図表、画像、ビデオ、音声、又は他のメディアの特徴を含み得る。前記調査は、固定された質問及び/又は指示の組を有しても、又は有さなくてもよい。前記調査(例えば、前記質問の配列及び/又は内容)は、前記被験者の回答に応じて動的に変化し得る。
前記被験者についての身元確認情報及び/又は前記被験者に関する追加的な情報は、前記機器に保存されることができ、及び/又は外部機器又はクラウド・コンピューティング・インフラストラクチャーに送信され得る。そのような情報は、前記被験者から収集されたサンプルに関するデータの分析において有用であり得る。そのような情報は、サンプル処理を進めるかどうかを決定するためにも有用であり得る。
前記ユーザーインターフェース及び/又はセンサーは、前記被験者又は前記環境に関する情報を収集する能力を有し得る。例えば、前記機器は、スクリーン、熱的センサー、光学的センサー、運動センサー、深度センサー、圧力センサー、電気的特性センサー、加速センサー、本明細書に記載されるか、又は当技術分野で周知の任意の他の種類のセンサーを介して情報を収集され得る。一実施例では、前記光学的センサーは、複数の画像を収集し、及びそこからの深度を計算する能力のある多開口部カメラであり得る。光学的センサーは、任意の種類のカメラ、又は本明細書の他の部分に記載される画像化機器であり得る。前記光学的センサーは、捕捉する前記被験者の1つ以上の静的画像及び/又は前記被験者のビデオ画像を捕捉し得る。
前記機器前記被験者の画像を収集され得る。前記画像は、前記被験者の2D画像であり得る。前記機器は前記被験者3D表現を決定に用いられ得る、前記被験者の複数の画像を収集され得る。前記機器は、1回限りの前記被験者の画像を収集され得る。前記機器は、前記被験者の画像を経時的に収集され得る。前記機器は、任意の頻度で画像を収集され得る。いくつかの実施形態では、前記機器は、リアルタイムで継続的に画像を収集され得る。前記機器は、前記被験者のビデオを収集され得る。前記機器は、前記被験者の眼又は網膜、前記被験者の顔、前記被験者の手、前記被験者の指先端部、前記被験者の胸部、及び/又は前記被験者の体全体を含むがそれらには限定されない前記被験者任意の部分に関する画像を収集され得る。前記被験者の収集された画像は、前記被験者の身元の特定及び/又は前記被験者の診断、治療、監視、又は疾患の予防に対して有用であり得る。ある場合には、画像は、前記被験者の身長、外周、体重、又はボディ・マス・インデックスを決定するために有用であり得る。前記機器は、前記被験者の身分証明カード、保険カード、又は前記被験者に関連する任意の他の物体画像も捕捉し得る。
前記機器は、前記被験者の音声情報も収集され得る。そのような音声情報は、前記被験者の声又は前記被験者1つ以上の生物学的なプロセスの音を含み得る。例えば、前記音声情報は前記被験者の心臓の鼓動音を含み得る。
前記機器は、前記被験者についてのバイオメトリック情報を収集され得る。例えば、前記機器は、前記被験者についての体温情報を収集され得る。別の実施例では、前記機器は、前記被験者についての脈拍数の情報を収集できる。ある場合には、前記機器は、前記被験者の網膜、指紋又は掌紋等の前記被験者の一部を走査し得る。前記機器は、前記被験者の体重を決定し得る。前記機器は、前記被験者からのサンプルを収集し、及び前記被験者のDNA又はその一部の配列も決定し得る。前記機器は前記被験者からのサンプルを収集し、及びそのプロテオーム分析も行い得る。そのような情報は、前記機器の操作に用いられ得る。そのような情報は、前記被験者の診断又は身元に関係し得る。いくつかの実施形態では、前記機器は、前記被験者と異なっても、異ならなくてもよい、前記機器のオペレーターについての情報を収集され得る。そのような情報は、前記機器のオペレーターの身元を検証するために有用であり得る。
ある場合には、前記機器により収集されたそのような情報は、前記被験者の身元を確認するために用いられ得る。前記被験者の身元は、保険又は治療目的で検証され得る。前記被験者の身元は、前記被験者の医療記録に結び付けられ得る。ある場合には、前記機器により前記被験者から収集されたデータ、及び/又はサンプルは、前記被験者の記録と連結され得る。前記被験者の身元は、前記被験者の健康保険(又は他の支払者)記録にも結び付けられることができる。電源
機器は電源を有し得るか、又は電源に接続され得る。いくつかの実施形態では、前記電源は前記機器外部に提供され得る。例えば、電力は、グリッド/ユーティリティにより提供され得る。前記電力は、外部エネルギー保存システム又は貯蔵所から提供され得る。前記電力は、外部エネルギー発生システムにより提供され得る。いくつかの実施形態では、前記機器は、プラグ、又は前記機器を前記外部電源に電気的に接続する能力を有し得る、他のコネクタを含み得る。別の実施例では、前記機器は、前記機器に動力を与えるために、身体の自然な電気的インパルスを用い得る。例えば、前記機器は、前記機器にいくらかの動力を与えても、与えなくてもよい、前記被験者に接触され、前記被験者により着用され、及び/又は前記被験者により摂取され得る。いくつかの実施形態では、前記機器は移動可能であり、前記機器に動力を提供する能力を有し得る、1つ以上の圧電構成要素を含み得る。例えば、前記被験者が移動するときに及び/又は前記パッチが収縮されるときに、電力が発生され及び前記機器に提供されるように、前記機器は、前記被験者に配置されるために構成されたパッチ構成を有し得る。
機器は、随意的に内部の電源を有し得る。例えば、ローカルのエネルギー貯蔵所が前記機器に提供され得る。一実施形態では、前記ローカルのエネルギー貯蔵所は、1つ以上のバッテリー又はウルトラ・キャパシタであってよい。当技術分野で周知の、又は後日に開発される、任意のバッテリー化学が、電源として用いられ得る。バッテリーは、一次又は二次(充電可能な)バッテリーであり得る。バッテリーの例としては、それらに限定はされないが、亜鉛−炭素、亜鉛−塩化物、アルカリ、オキシ水酸化ニッケル、リチウム、酸化水銀、亜鉛−空気、酸化銀、NiCd、鉛酸、NiMH、NiZn、又はリチウムイオンが挙げられる。前記内部の電源は、スタンドアロンであるか、又は外部電源と連結され得る。いくつかの実施形態では、機器は、エネルギー発生器を含み得る。前記エネルギー発生器は、それ自身で提供され得るか、又は外部及び/又は内部の電源と連結され得る。前記エネルギー発生器は、当技術分野で周知の従来の発電機であり得る。いくつかの実施形態では、前記エネルギー発生器は、風力エネルギー、油圧エネルギー、又は地熱エネルギーを含むが、それには限定されない再生可能なエネルギーを用い得る。いくつかの実施形態では、前記電力は核エネルギー又は核融合により生成され得る。
それぞれの機器が電源に接続されるか、電源を有し得る。それぞれのモジュールがローカルの電源に接続されるか、ローカルの電源を有し得る。ある場合には、モジュールは前記機器の電源に接続され得る。ある場合には、それぞれのモジュールは、それ自身のローカルの電源を持つことができ、及び他のモジュール及び/又は機器と独立して作動する能力を有し得る。ある場合には、前記モジュールは、リソースを共有し得る。例えば、前記モジュールの1つの電源が損傷されるか、弱くなった場合、前記モジュールは、別のモジュール又は前記機器の電源にアクセスできる。別の実施例では、もし特定のモジュールが、より大量の電力を消費する場合、前記モジュールは、別のモジュール又は前記機器の電源に入り込み得る。
随意的に、機器構成要素は電源を有し得る。本明細書における、モジュール及び/又は機器の電源に関する任意の議論は、システム、機器の群、ラック、機器構成要素、又は機器構成要素の部分等の他のレベルの電源にも適用され得る。通信ユニット
機器は通信ユニットを有し得る。前記機器は、前記通信ユニットを用いて外部機器と通信する能力を有し得る。ある場合には、前記外部機器は、1つ以上のピアの機器であり得る。前記外部機器は、クラウド・コンピューティング・インフラストラクチャー、クラウド・コンピューティング・インフラストラクチャーの一部であり得るか、又はクラウド・コンピューティング・インフラストラクチャーと相互作用できる。ある場合には、前記機器が通信し得る前記外部機器は、サーバ又は本明細書の他の部分に記載される他の機器と通信し得る。
前記通信ユニットは、前記機器及び前記外部機器との間の無線通信を可能にし得る。代替方法として、前記通信ユニットは、前記機器及び前記外部機器の間に有線通信を提供し得る。前記通信ユニットは、外部機器との間で無線的に情報を送受信する能力を有し得る。前記通信ユニットは、前記機器及び1つ以上の外部機器の間の一方向及び/又は双方向通信を可能にし得る。いくつかの実施形態では、前記通信ユニットは、前記機器により収集されたか、又は決定された情報を外部機器に送信し得る。いくつかの実施形態では、前記通信ユニットは、前記外部機器からのプロトコル又は1つ以上の指示を受取り得る。前記機器は、選択された外部機器と通信し得るか、又は広い範囲の外部機器と自由に通信し得る。
いくつかの実施形態では、前記通信ユニットは、前記機器が、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)又はインターネット等の広域ネットワーク(WAN)等のネットワークを通じて、通信することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、前記機器は、セルラー又は衛星ネットワーク等の遠隔通信ネットワークを通じて通信し得る。
通信ユニットに用いられ得る、いくつかの技術の例は、ブルートゥース又はRTM技術を含み得る。代替方法として、モデムによるダイアルアップ有線接続、TI、ISDN、又はケーブルライン等の直接リンク等のさまざまな通信方法が用いられ得る。いくつかの実施形態では、無線接続は、セルラー、衛星、又はページャーネットワーク、GPRS等の例示的無線ネットワーク、又はイーサーネット又はLAN上のトークン・リング等のローカル・データ送信システムを使用し得る。いくつかの実施形態では、前記通信ユニットは、情報の送受信のための無線赤外通信構成要素を収容し得る。
いくつかの実施形態では、前記情報は、無線ネットワーク等のネットワークを通じて送信される前に、暗号化され得る。いくつかの実施形態では、前記暗号化はハードウエアに基づいく暗号化であり得る。ある場合には、前記情報は、前記ハードウエア上で暗号化され得る。ユーザーデータ、前記被験者データ、検査結果、識別子情報、診断情報、又は任意の他の種類の情報を含み得る、任意の又は全ての情報は、ハードウエアに基づいく暗号化及び/又はソフトウエアに基づく暗号化に基づいて暗号化され得る。暗号化は随意的に前記被験者特異的情報に基づくことができる。例えば、前記被験者が、前記機器により処理されているサンプルを有し、及び前記被験者のパスワードが、前記被験者のサンプルに関するデータの暗号化に用いられる得る。前記被験者のデータを前記被験者特異的情報で暗号化することにより、前記被験者だけがそのデータを検索できる。例えば、暗号解読は、前記被験者が、パスワードをウェブサイトに入力した場合だけに生じ得る。別の実施例では、前記機器により送信された情報は、その時点での、前記機器のオペレーターに特異的な情報により暗号化され、及び前記オペレーターが、前記オペレーターのパスワードを入力したときにのみ、又は前記オペレーターに特異的な情報を提供したときにのみ、検索され得る。
それぞれの機器は通信ユニットを有し得る。それぞれのモジュールは、それ自身のローカルの通信ユニットを有し得る。ある場合には、モジュールは、前記機器と通信ユニットを共有し得る。ある場合には、それぞれのモジュールは、それ自身のローカルの通信ユニットを有し、及び他のモジュール及び/又は機器とは独立して、通信する能力を有し得る。前記モジュールは、その通信ユニットを、外部機器、前記機器、又は他のモジュールと通信するために用い得る。ある場合には、前記モジュールはリソースを共有し得る。例えば、もし前記モジュールの1つの通信ユニットが損傷されるか、又は弱くなった場合、前記モジュールは、別のモジュール又は前記機器の通信ユニットにアクセスし得る。ある場合には、機器、ラック、モジュール、構成要素又は機器構成要素の部分が、1つ以上のルーターを共有し得る。前記さまざまなレベル及び/又は階層の構成要素は、相互に通信し得る。
随意的に、機器構成要素は通信ユニットを有し得る。本明細書におけるモジュール及び/又は機器の通信ユニットに関する任意の議論は、システム、機器の群、ラック、機器構成要素、又は機器の構成要素の部分等の他のレベルにおける通信ユニットにも関係し得る。機器、モジュール及び構成要素識別子
機器は機器識別子を有し得る。機器識別子は、前記機器を特定し得る。いくつかの実施形態では、前記機器識別子は、機器に対して一意であり得る。他の実施形態においては、前記機器識別子は、機器、又は前記機器中に提供されたモジュール/構成要素の種類を特定できる。前記機器識別子は、前記機器が実行する能力を有し得る機能を示すことができる。前記機器識別子は、そのような状況において、一意であっても、又はなくてもよい。
前記機器識別子は、前記機器上に形成された物理的物体であってよい。例えば、前記機器識別子は、光学的スキャナー、又はカメラ等の画像化機器により読み取られることができる。前記機器識別子は、本明細書の他の部分に記載されるセンサーの1つ以上の種類により読み取られることができる。一実施例では、前記機器識別子はバーコードであってよい。バーコードは、1D又は2Dバーコードであり得る。いくつかの実施形態では、前記機器識別子は、前記機器を特定し得る、1つ以上の信号を発する。例えば、前記機器識別子は、前記機器の身元を示すことのできる、赤外、温度、超音波、光学的、音声的、電気的、化学的、生物学的、又は他の信号を提供し得る。前記機器識別子は、無線自動識別装置(RFID)タグを用い得る。
前記機器識別子は、前記機器のメモリに保存され得る。一実施例では、前記機器識別子は、コンピュータ可読媒体であり得る。前記機器識別子は、無線的に又は有線接続を介して通信使得る。
前記機器識別子は、静的であるか、又は変更可能であり得る。前記機器に提供されている1つ以上のモジュールが変化するときに、前記機器識別子は変化し得る。前記機器識別子は、前記機器の利用可能な構成要素に基づいて変化し得る。前記機器識別子は、前記機器のオペレーターにより支持を受けた時に変化し得る。
前記機器識別子は、前記機器が、システム全体の通信に統合されることを可能にするために提供され得る。例えば、外部機器は、複数の機器と通信し得る。前記外部機器は、前記機器識別子により、診断用機器を別の診断用機器から区別し得る。前記外部機器は、その識別子に基づいて、特殊化された指示を診断用機器に提供され得る。前記外部機器は〜aメモリを含み得るか、又は前記さまざまな機器についての情報を追跡し得るメモリと通信できる。前記機器の機器識別子は、前記機器から収集された情報又は前記機器に関連する情報を有するメモリと連結され得る。
いくつかの実施形態では、システム・レベルの機器の個々の構成要素を識別するために、モジュール上又は構成要素レベルにおいて識別子が提供され得る。例えば、個々のモジュールにはモジュール識別子を有し得る。モジュールにつき唯一のモジュール識別子を有し得る場合と持ち得ない場合がある。モジュール識別子には、1つ以上の機器識別子の特性を有し得る。
モジュール識別子は、機器又はシステム(例えば、外部機器、サーバ)が、その中に提供されるモジュールを識別することを可能にする。例えば、モジュール識別子はモジュールの種類を識別し、機器がモジュールから提供される構成要素及び能力を自動的に検出することを可能にする。ある場合には、モジュール識別子はモジュールを一意的に識別し、及び前記機器は特定のモジュールに関する特定の情報を追跡し得る。例えば、機器はモジュールの使用年数を追跡し、及び特定の構成要素をいつ更新すべきか、又は交換すべきかを推測し得る。前記モジュールは機器の一部であるプロセッサと通信し得る。
代替方法として、前記モジュールは外部機器のプロセッサと通信し得る。前記モジュール識別子は同じ情報をシステム全体のレベルに提供し得る。いくつかの実施形態では、前記機器よりも前記システムがモジュール識別子に関する情報を追跡し得る。
前記モジュール識別子は、機器と接続、若しくはインターフェースで接続している場合に、前記機器又は前記システムと通信し得る。例としては、前記モジュールを支持構造物に取付けた後、前記モジュール識別子は前記機器、又はシステムと通信し得る。代替方法として、前記モジュールが前記機器と未接続でも前記モジュール識別子は遠隔操作で通信され得る。
識別子は本明細書に記載される任意の他のレベル(例えば、外部機器、機器の群、ラック、機器の構成要素、構成要素の一部)でも提供され得る。本明細書で提供される識別子の任意の特徴も、そのような識別子に適用され得る。システム
図39は本発明の実施形態を含む診断システムの図示である。1つ、2つ以上の前記機器3900a、3900bは、ネットワーク3920を経由し外部機器3910と通信し得る。前記機器は診断機器であり得る。本明細書の他の部分に記載されるように、前記機器は任意の特徴又は特性を有し得る。いくつかの例では、前記装置はベンチトップ機器、携帯用機器、パッチ、及び/又はピルであり得る。前記機器は、サンプルを受入れ、サンプル調製ステップ、検定ステップ、又は検出ステップの中の1つ以上を実行するために構成され得る。本明細書の他の部分に記載のように、前記機器は1つ以上のモジュールを含み得る。
いくつかの実施形態では、パッチ又はピルは、他の機器及び/又はネットワーク(例えばイントラネット及びインターネット)との通信のために構成されたネットワーク機器等のモバイル機器に結合(連結)可能なように構成される。いくつかの状況では、パッチは、前記被験者の体を循環するか、又は前記被験者の組織のような体内に配設されるピルと通信するために構成され得る。他の状況においては、ピルはナノメートル、マイクロメートル、又はそれ以上のサイズの粒子である。一実施例では、ピルはナノ粒子である。パッチ及び/又はピルは、他の機器との通信を可能にするために搭載された電子機器を含み得る。
システムは任意の数の機器3900a、3900bを含み得る。例えば、システムは1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、10以上、20以上、50以上、100以上、500以上、1、000以上、5、000以上、10、000以上、100、000以上、1、000、000以上の機器を含み得る。
前記機器は機器の群に付随しても、又はしなくてもよい。機器は1つ、2つ、3つ、10、又はいくつかの機器の群に関連し得る。機器はシステム内の群、サブ群、サブ・サブ群の一部であることができ、サブ群には限定がない。いくつかの実施形態では、機器の群は特定の地理的な位置においける機器を含み得る。例えば、機器の群は、同室内、又は同建物内の前記機器を称し得る。機器の群は同じ小売業者、臨床検査、診療所、ヘルスケア施設、又は任意のその他の位置の機器も含み得る。機器の群は同じ町又は市内の機器を参照し得る。機器の群は特定の半径内の機器を含み得る。ある場合には、機器の群は同じ通信ポートを使用する機器を含み得る。例えば、機器の群は、同じルータ、インターネット・ハブ、遠隔通信タワー、衛星、他の通信ポートを使用する機器を含み得る。
代替方法として、機器の群は同じ組織、又は組織の部署に関連する機器を含み得る。例えば、機器の群は臨床検査施設、ヘルスケア提供者、医療施設、小売業者、企業、又は他の組織に付随し得る。
システム全体のレベルに関する本明細書の任意の記載は、任意の機器を含むか、又はそれらと通信する全世界的なシステムに言及し得る。代替方法として、本明細書のシステムの任意の記載は任意の機器の群にも言及し得る。
本明細書の他の部分で記載されるように、ネットワーク3920が提供され得る。例えば、前記ネットワークはローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、又はインターネット等のワイド・エリア・ネットワーク(WAN)を含み得る。いくつかの実施形態では、前記機器は携帯電話及び衛星ネットワーク等の遠隔通信ネットワークを経由して通信し得る。
前記機器はブルートゥース及びRTM技術等の無線技術を使用して、ネットワークと通信し得る。代替方法として、様々な通信方式(例えばモデムによるダイヤル・アップ有線接続、TI、ISDN、ケーブル線等の直接リンク)が使われ得る。いくつかの実施形態では、無線通信は、セルラー、wimax、Wi−Fi、衛星、ページャー、GPRS等の例示的な無線ネットワーク、又はイーサーネット、LANを経由するトークン・リング等のローカル・データ送信システムが使用され得る。代替方法として、いくつかの実施形態では、前記機器は赤外線通信構成要素を使用して無線的に通信し得る。
外部機器3910が、本発明の実施形態により提供され得る。前記外部機器は、本明細書のその他の部分で記載されるか、又は当技術分野で周知のネットワーク化された任意の機器であり得る。例えば前記外部機器は、サーバ、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレット、モバイル機器、携帯電話、衛星電話、スマートフォン(例えばアイフォン、アンドロイド、ブラックベリー、パーム、シンビアン、ウインドウズ)、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、ページャー、又は任意の他の機器であり得る。ある場合には、前記外部機器は別の診断機器であり得る。マスター−スレーブ関係、ピアトゥーピア、又は分配関係が、前記診断機器間に提供され得る。
前記外部機器はプロセッサ及びメモリを有し得る。前記外部機器はローカル・メモリにアクセスできるか、又はメモリと通信し得る。前記メモリは1つ以上のデータベースを含み得る。
外部機器に関する任意の記載が、クラウド・コンピューティング・フラストラクチャーにも言及され得る。外部機器はプロセッサ及び/又はメモリを含む1つ以上の機器に言及し得る。1つ以上の機器は互いに通信しても、又はしなくてもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書の他の部分で記載されるように、外部機器は、制御装置として機能し、又は制御装置を含み、及び1つ以上の制御装置の機能を実行し得る。前記外部機器は、システム全体の制御装置として機能するか、又は機器の群を制御するか、又は個々の前記機器を制御し得る。
一実施例では、外部機器はメモリに保存したデータを有し得る。そのようなデータは検体の閾値データを含み得る。そのようなデータは、分析及び/又は校正するために有効な曲線又は他の情報を含み得る。外部機器は、サンプル処理機器からのデータも受信及び/又は保存し得る。そのようなデータは、前記サンプル処理機器から検出される1つ以上の信号に関連するデータを含み得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の診断法及び/又は校正がサンプル処理機器で実行され得る。そのような診断法及び/又は校正は、前記機器にオンボードであるか、若しくはサーバ等の外部機器にある曲線若しくはその他のデータを使用及び/若しくはそれにアクセスできる。
図1は、本発明の実施形態による、制御装置110と通信する機器100の実施例を示している。
前記機器は、本明細書の他の部分で記載されるように、任意の特性、構造、又は機能性をも含み得る。例えば、前記機器100は1つ以上の支持構造物120を含み得る。いくつかの実施形態では、前記支持構造物はラック、又は本明細書の他の部分に記載の任意の他の支持構造物でもあり得る。ある場合には、前記機器は単独の支持構造物を含み得る。代替方法として、前記機器は複数の支持構造物を含み得る。複数の支持構造物は互いに接続する場合も、又はしない場合もある。
前記機器100は1つ以上のモジュール130を含み得る。ある場合には、支持構造物120は1つ以上のモジュールを含み得る。一実施例では、前記モジュールはラック支持構造物に取付けられる、ブレードの形式を有し得る。機器、支持構造物ごとに、任意の数のモジュールが提供され得る。異なる支持構造物は異なる数量、又は種類のモジュールを有し得る。
前記機器100は1つ以上の構成要素140を含み得る。ある場合には、モジュール130は、モジュールの1つ以上の構成要素を含み得る。ラック120は1つ以上のモジュールの構成要素を含み得る。機器、ラック、モジュール毎に任意の数の構成要素が提供され得る。異なるモジュールは、異なる数量又は種類の構成要素を有し得る。
ある場合には、前記機器は、ベンチトップ機器、ハンドヘルド機器、装着機器、経口摂取機器、移植機器、パッチ及び/又はピルであり得る。前記機器は携帯され得る。前記機器はカウンター、テーブル、又は床等の上に設置され得る。前記機器は壁、天井、床及び/又は任意の他の構造物にも取付け、又は接着可能であり得る。前記機器は前記被験者に直接装着、又は前記被験者の衣服内に組み込まれ得る。
前記機器は内蔵され得る。例えば、前記機器はローカル・メモリを含み得る。前記ローカル・メモリは全体の機器に提供され得るか、又は1つ以上のモジュールに提供若しくは分配され得る。前記ローカル・メモリは前記機器の筐体内に含まれ得る。ローカル・メモリは前記モジュールの支持構造物、又は前記モジュールの筐体内に提供され得る。代替方法として、前記機器のローカル・メモリが前記機器の筐体内にあるけれども、前記モジュールの外部に提供され得る。前記機器のローカル・メモリは前記機器の支持構造物に支持されても、又はされなくてもよい。ローカル・メモリは外部から前記機器の前記支持構造物に提供され得るか、又は前記機器の支持構造物内に一体化され得る。
1つ以上のプロトコルが前記ローカル・メモリ内に保存され得る。1つ以上のプロトコルは前記ローカル・メモリに送達され得る。前記ローカル・メモリは検出された信号分析のオンボードの分析のための情報データベースを含み得る。代替方法として、前記ローカル・メモリは、遠隔分析用に外部機器に提供される検出された信号に関連する情報を保存し得る。前記ローカル・メモリは検出された信号の信号処理を含み得るが、分析のためにに外部機器に送信され得る。前記外部機器は制御装置と同じ機器であっても、又はなくてもよい。
ローカル・メモリは、本明細書に記載される実行ステップを可能にするコード、論理、又は指示を含む持続的なコンピュータ可読媒体を保存する能力を有し得る。
前記機器はローカル・プロセッサを含み得る。前記プロセッサは指示を受信し、指示を実行する信号を提供する能力を有し得る。前記プロセッサは、具体的なコンピュータ可読媒体の指示を実行する中央処理装置(CPU)であり得る。いくつかの実施形態では、前記プロセッサは1つ以上のマイクロ・プロセッサを含み得る。前記プロセッサは前記機器の1つ以上の構成要素と通信し、及び前記機器を作動する能力を有し得る。
前記プロセッサは、機器全体に提供、又は1つ以上のモジュールに提供、若しくは分配され得る。前記プロセッサは前記機器の筐体内に含まれ得る。プロセッサは前記モジュールの支持構造物上に、又は前記モジュールの筐体内に提供され得る。代替方法として、前記機器のプロセッサは前記機器筐体内であるが、前記モジュールの外部に提供され得る。前記機器のプロセッサは前記機器の支持構造物に支持されても、又はされなくてもよい。前記プロセッサは、外部から前記機器の支持構造物に提供され得るか、又は前記機器の支持構造物内に一体化され得る。
制御装置110は前記機器100と通信し得る。いくつかの実施形態では、前記制御装置はシステム全体の制御装置であり得る。前記制御装置は任意の前記機器と通信し得る。前記制御装置は機器の群と選択的に通信し得る。例えば、システムは、1つ、2つ、又はそれ以上の制御装置を含むことができ、それぞれの制御装置は、機器の群に対して専用になり得る。前記制御装置は個々の機器と個別に通信する能力を有し得る。ある場合には、前記制御装置は、群内の前記機器の間に区別をすることなく機器の群と通信し得る。前記制御装置は任意の機器、又は任意の機器の組合せと通信し得る。
制御装置は前記機器の外部に提供され得る。前記制御装置は前記機器と通信する外部機器であり得る。本明細書の他の部分で記載されるように、前記外部機器は任意の種類のネットワーク機器であり得る。例えば制御装置は、前記機器とマスター−スレーブ関係を有するサーバ、モバイル機器、又は他の診断機器であり得る。
別の実施形態では、前記制御装置はローカルに前記機器に提供され得る。そのような状況では、外部通信を必要とせずに完全に自己完結し得る。
前記制御装置はメモリを含み得るか、又はメモリと通信し得る。1つ以上のプロトコルが、前記制御装置のメモリに保存され得る。前記プロトコルは前記機器の外部に保存され得る。前記プロトコルはメモリ及び/又はクラウド・コンピューティング・インフラストラクチャーに保存され得る。前記プロトコルは前記機器を修正することなく前記制御装置側から更新され得る。前記制御装置のメモリは、機器、サンプル、被験者に関連する情報のデータベース、及び/又は前記機器から収集された情報を含み得る。前記機器から収集された情報は、前記機器内で検出された信号の生データを含み得る。前記機器から収集された情報は、検出された信号のいくつかの信号処理を含み得る。代替方法として、前記機器から収集された情報は、前記機器のオンボードで実行されている分析を含み得る。
前記制御装置のメモリは、本明細書に記載のステップを実行するためのコード、論理、又は指示を含む、持続的なコンピュータ可読媒体を保存する能力を有し得る。
前記制御装置はプロセッサを含み得る。前記プロセッサは、指示を受信し、及び指示を実行するための信号を提供する能力を有し得る。前記プロセッサは有形のコンピュータ可読媒体の指示を実行する中央処理装置(CPU)であり得る。いくつかの実施形態では、前記プロセッサは1つ以上のマイクロ・プロセッサを含み得る。前記制御装置のプロセッサは、前記機器から受信したデータを分析する能力を有し得る。前記制御装置のプロセッサは、前記機器に提供する1つ以上のプロトコルを選択する能力も有し得る。
いくつかの実施形態では、前記制御装置は単独の外部機器上に提供され得る。前記単独の外部機器は、プロトコルを診断機器に提供し、及び/又は診断機器から収集された情報を受信する能力を有し得る。ある場合には、前記制御装置は複数の機器に提供され得る。一実施例では、単独、又は複数の外部機器はプロトコルを診断機器に提供する能力を有し得る。単独、又は複数の外部機器は前記診断機器から収集された情報を受信し得る。単独、又は複数の外部機器は前記診断機器から収集された情報を分析する能力を有し得る。
代替方法として、前記システムはクラウド・コンピューティングを使用し得る。制御装置の1つ以上の機能は、単独の外部機器に限定されるよりも、むしろコンピュータネットワークにより提供され得る。いくつかの実施形態では、ネットワーク、又は複数の外部機器は、前記診断機器と通信し、指示を提供するか又は前記診断機器から情報を受信し得る。複数のプロセッサ、及び保存機器は、前記制御装置の機能の実行に使用され得る。前記制御装置は、最小の管理又は最小のサービス・プロバイダとの相互作用で、速やかに使用可能にできる、設定可能なコンピュータリソースの共有プール(例えば、ネットワーク、サーバ、保存位置、アプリケーション、サービス)に、便利にオンデマンド・ネットワーク・アクセスができる環境内に提供され得る。
診断機器と制御装置間に通信が提供され得る。前記通信は一方向の通信であり得る。例えば、前記制御装置はプロトコルを前記機器に押し付け(push down)得る。別の例では、前記機器はプロトコルの要請を前記制御装置から開始し得る。又は、前記機器は、前記制御装置からのプロトコルを要求することなく、前記制御装置に情報提供だけをし得る。
好適には、双方向通信が診断機器と制御装置間に提供され得る。例えば、プロトコルは前記機器の外部のソースから提供され得る。前記プロトコルは前記機器から提供される情報に基づいても、又は基づかなくてもよい。例えば前記プロトコルは、前記機器から制御装置に提供される情報を何らかの形で決定する、前記機器に提供する入力に基づいても、又は基づかなくてもよい。前記入力は前記機器のオペレーターにより手動で決定され得る。例えば、前記オペレーターは前記機器に実行させたい1つ以上の検査を特定し得る。いくつかの例において、前記入力は自動的に決定され得る。例えば、実行される検査は、前記モジュールが利用可能又は使用されているか、前記被験者に関する過去の記録、今後の検査予定、又は任意の他の情報等のサンプルの性質に基づいて自動的に決定され得る。
いくつかの実施形態では、前記機器は前記制御装置から特殊なプロトコルを要求し得る。いくつかの他の実施形態では、前記機器は前記制御装置に情報を提供し、前記制御装置は、情報に基づいて、前記機器に提供する1つ以上のプロトコルを選択し得る。
前記機器は1つ以上のセンサーからの1つ以上の検出された信号に基づいて前記機器で収集された情報を提供し得る。前記検出情報は制御装置に提供され得る。前記検出情報はプロトコル実行中に収集されても、又はされなくてもよい。いくつかの実施形態では、前記制御装置は、第一のプロトコル中に収集された情報に基づいて、追加のプロトコルを提供し得る。前記第一のプロトコルは、収集された情報に基づいて、前記追加のプロトコルの開始前に終了され得るか、又は前記追加のプロトコルが前記最初のプロトコルの終了前に開始され得る。
フィードバック・システムは、プロトコル中又はプロトコル終了後に収集された情報に基づいて、プロトコルが提供され得るか、又は変更され得る場合に提供され得る。1つ以上のプロトコルは並行して、順番に、又は任意の組合せで実行し得る。前記機器は、随意的に後続する指示等に影響を与え得る、指示を使用し得る、指示に基づいて実行された動作、実行された動作から収集されたデータを使用し得る、反復プロセスを実行し得る。プロトコルは、前記機器に、サンプル収集ステップ、サンプル調製ステップ、検定ステップ及び/又は検出ステップを含むがそれらには限定されない1つ以上の動作の実行を引き起こし得る。
システム内で、前記機器は1つ以上の組織と通信する能力を有し得る。例えば、前記機器は、前記機器から情報を収集し得る、臨床検査施設の給付管理者と通信し得る。臨床検査施設の給付管理者は前記機器から収集した情報を分析できる。前記機器は、前記機器に1つ以上の指示を提供し得るプロトコル・プロバイダと通信し得る。前記プロトコル・プロバイダ及び前記臨床検査施設の給付管理者は同じであるか、又は別の実体であり得る。前記機器は保険会社等の支払者と随意的に通信し得る。前記機器はヘルスケア提供者と随意的に通信し得る。前記機器はこれらの組織の1つ以上と直接、又は別の組織を介してこれらと間接的に通信し得る。一実施例では、前記機器は、支払者、ヘルスケア提供者と通信する臨床検査施設の給付管理者と通信し得る。
いくつかの実施形態では、前記機器は、前記被験者がヘルスケア提供者と通信することを可能にし得る。一実施例では、前記機器は、前記機器が1つ以上の前記被験者の画像を撮影し、前記被験者の医師に提供することを可能にし得る。前記被験者が、前記機器上で医師を見る場合、又は見ない場合がある。前記被験者の画像は身元確認及び診断目的で使用され得る。本明細書の他の部分に記載されるように、前記被験者の身元確認に関する他の情報が使用され得る。前記被験者は医師とリアルタイムで通信し得る。代替方法として、前記被験者は医師が録画したものを見ることもできる。前記被験者は、前記被験者の個人的な相互作用のための追加的な快適さ及び/又は感覚を提供する、前記被験者自身の医師と有利に通信し得る。代替方法として、前記被験者は専門家等のヘルスケア提供者と通信し得る。
いくつかの実施形態で、システム内の診断機器はリソースを共有し得る。例えば、システム内の前記機器は互いに通信し得る。前記機器は直接互いに接続するか、又はネットワークを介して通信し得る。前記機器は共有されるリソースと直接接続するか、又はネットワークを介して通信し得る。共有されるリソースの一実施例はプリンターであり得る。例えば、複数の前記機器は単独のプリンターと通信し得る。別の共有するリソースの例は、ルーターがあり得る。
複数の前記機器は追加的な周辺機器を共有し得る。例えば、システム内の複数の前記機器は、1つ以上の被験者の生理学的パラメータを捕捉し得る周辺機器と通信し得る。例えば前記機器は、血圧測定機器、体重計、脈拍数測定機器、超音波画像取り込み機器、又は任意のその他の周辺機器と通信し得る。ある場合には、複数の前記機器及び/又はシステムは、被験者との接触に有効な、コンピュータ、モバイル機器、タブレット、任意のその他の機器と通信し得る。そのような外部機器は、調査を通して前記被験者からの情報を収集するために有用であり得る。いくつかの実施形態では、システムの1つ以上の制御装置は、所定の瞬間にどの前記機器がどの周辺機器を使用しているかを決定し得る。いくつかの実施形態では、周辺機器と、サンプル処理機器と、無線接続(例えば、Bluetooth(登録商標))により通信し得る。
システムは動的なリソースを配分能力を有し得る。いくつかの実施形態では、前記動的なリソース配分はシステム全体の又は機器の群内であり得る。例えば、複数の前記機器は共有される複数のリソースと接続し得る。一実施例では、機器A及びBはプリンターXと接続し、並びに機器C及びDはプリンターYと接続し得る。プリンターXに問題が生じた場合、機器A及びBはプリンターYを使用し得る。機器A及びBはプリンターYと直接接続し得る。代替方法として、機器A及びBはプリンターYと直接通信できない場合があり、機器C及びDを通してプリンターYと通信し得る。同じことがルーター、又は他の共有可能なリソースに起こり得る。方法サンプル処理方法
いくつかの実施形態では、前記モジュール、又は1つ以上のモジュールを持つシステム等の単独の機器は、サンプル調製、サンプル検定、サンプル検出から選ばれる1つ以上のルーティンを実行するため構成される。サンプル調製は物理的処理及び化学的処理を含み得る。いくつかの場合の前記単独の機器は単独のモジュールである。上述のように、他の場合には、単独の前記機器は、複数のモジュールを持つシステムである。
図40は、1つの方法において実行される1つ以上のステップの一実施例を示している。前記方法は単独の機器により実行されても、又は実行されなくてもよい。
前記方法はサンプル収集4000、サンプル調製4010、サンプル検定4020、検出4030、及び/又は出力4040のステップを含み得る。これらのどのステップも随意であり得る。更に、これらのステップは任意の順序で起こり得る。1つ以上のステップは1回以上繰り返され得る。
一実施例ではサンプル収集後、それは1つ以上のサンプル調製ステップを受けることができる。代替方法として、前記サンプルの収集後、それは直接サンプル検定ステップに進み得る。別の例では、前記サンプルの収集後、直接検出ステップが起こり得る。一実施例では、検出ステップはサンプルの画像を撮ることを含み得る。前記画像はデジタル画像及び/又はビデオであり得る。
別の例では、サンプルが1つ以上のサンプル調製ステップを受けた後、それはサンプル検定ステップに進むことができる。代替方法として、それは直接検出ステップに進み得る。
サンプルが1つ以上の検定ステップを受けた後、前記サンプルは検出ステップに進み得る。代替方法として、前記サンプルは1つ以上のサンプル調製ステップに戻り得る。
サンプルが検出ステップを受けた後、それは出力され得る。出力することは、前記検出ステップで収集したデータの表示及び/又は送信を含み得る。検出後、前記サンプルは1つ以上のサンプル調製ステップ又はサンプル検定ステップを受け得る。ある場合には、検出後、追加的なサンプルが収集され得る。
サンプルが表示及び/又は送信後、追加的なサンプル調製ステップ、サンプル検定ステップ、及び/又は検出ステップが実行され得る。ある場合には、追加ステップを達成し得るプロトコルは、送信データに応答して前記機器に送られ得る。ある場合には、プロトコルは、検出された信号に応答して、オン・ボードで生成され得る。分析は、送信データに基づいて、前記機器でオン・ボードに、又は遠隔的に生じ得る。
単独の機器は、1つ以上のサンプル処理ステップを実行し得る。いくつかの実施形態では、「処理」という用語は、後続するオフ・ボード(すなわち前記機器外)、又はオン・ボード(すなわち前記機器上)の分析のためのデータを生成する、前記サンプルの調製、前記サンプルの検定、前記サンプルの検出の1つ以上を包含する。サンプル処理ステップは、本明細書の他の部分に記載される任意のものを含む、サンプル調製手順及び/又は検定を含み得る。サンプル処理は、本明細書の他の部分に記載される、1つ以上の化学的な反応及び/又は物理的処理ステップを含み得る。サンプル処理は、本明細書に記載の細胞の評価又は他の評価を含む、組織学、形態学、運動学、力学、及び/又はサンプルの状態の評価を含み得る。一実施形態では、単独の機器は、サンプルの重量、又は量の計量、遠心分離、サンプル処理、分離(例えば磁気的分離)、磁気ビーズ及び/又はナノ粒子を使った他の処理、試薬処理、化学的分離、物理的分離、化学的分離、培養、抗凝固、凝固、サンプルの部分的除去(例えば、血漿、細胞、溶解物の物理的除去)、固体物質の分散/溶解、選ばれた細胞の濃縮、希釈、加熱、冷却、混合、試薬の追加、干渉要因の除去、細胞塗抹標本の調整、粉砕、破砕、活性化、超音波処理、マイクロ・カラム処理、及び/又は図57に列挙されるものを含むが、それらには限定されない、当技術分野で周知の任意の他の種類のサンプル調製ステップより成る群から選ばれる、1つ以上のサンプル調製手順のために構成される。一実施例では、単独のモジュールが、多重のサンプル調製手順を遂行するために構成され得る。別の例では、システム700等の単独のシステムは、複数のサンプル調製手順を実行するために構成される。別の実施形態では、単独の機器は、免疫検定、核酸検定、受容体に基づく検定、サイトメリー検定、比色検定、酸素的検定、電気泳動的検定、電気化学的検定、分光的検定、クロマトグラフィー的検定、顕微鏡的検定、局所的検定、熱量測定的検定、比濁的検定、凝集検定、放射性同位体検定、粘度測定検定、凝固検定、凝固時間検定、タンパク質合成検定、組織学的検定、培養物検定、浸透圧検定、及び/又は他の種類の検定並びにそれらの組合せより成る群から選ばれる、1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、又は10以上の検定を実行するために構成される。場合によっては、単独の機器は、その中の少なくとも1つが血球計算又は凝集である、複数の検定を実行するために構成される。別の例においては、単独の前記機器は血球計算及び凝集を含む、複数の種類の検定を実行するために構成される。一実施例では、システム700は血球計算ステーション707の支援下に、血球計算を実行するために構成される。単独の機器は、化学−ルーティン化学、血液学(細胞に基づく検定、凝固及び男性病学)、微生物学−細菌学(「分子生物学」を含む)、化学−内分泌学、微生物学−ウィルス学、診断免疫学−一般的免疫学、化学−尿検査、免疫血液学−ABO群及びRh種類、診断免疫学−梅毒血清学、化学−毒物学、免疫血液学−抗体検出(輸血)、免疫血液学−抗体検出(非輸血)、組織適合性、微生物学−微細菌学、微生物学−菌類学、微生物学−寄生虫学、免疫血液学−抗体識別、免疫血液学−互換性検査、病理学−組織病理学、病理学−口腔病理学、病理学−細胞学、放射生物学的測定、又は臨床細胞遺伝学に関連する領域の、本明細書のその他の部分に記載の数を含む、任意の数の検定を実行するために構成され得る。前記単独の機器は1つ以上、2つ以上、3つ以上、又は任意の数(本明細書の他の部分に記載の数を含む)の:タンパク質、核酸(DNA、RNA、それらのハイブリッド、マイクロRNA、RNAi、EGS、アンチセンス)、代謝物、気体、イオン、粒子(結晶を含み得る)、低分子及びその代謝物、元素、毒素、酵素、脂質、炭水化物、プリオン、有形成分(例えば細胞組織(例えば、全細胞、細胞破片、細胞表面マーカー))の測定のために構成され得る。単独の機器は、画像化、分光的検定法/分光学、電気泳動、沈降、遠心分離、又は図58で言及される任意のものを含むが、これらに限定されない、様々な種類の測定を実行する能力を有し得る。
場合によっては、サンプルの組織学は、サンプルの一時的変化と同じように、サンプルの静的情報を包含する。一実施例では、サンプル収集後に、収集されたサンプルは、増加(又は分裂)又は転移する細胞を含む。
別の実施形態では、単独の前記機器は、本明細書の他の部分に記載されるような、1つ以上の種類のサンプル検出ルーティンを実行するために構成されている。
いくつかの実施形態では、多用途又は多目的な機器は、サンプルを調製、及び処理するために構成されている。そのような前記機器は、単独のシステムの一部としてか、又は互いに通信する複数のシステムのいずれかとしての、1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、20以上、30以上、40以上、50以上、又は100以上のモジュールを含み得る。前記モジュールは互いに流体的に連結し得る。代替方法として、前記モジュールは互いに流体的に分離されるか、水圧操作的に独立し得る。そのようなケースでは、サンプル移動機器は、モジュールへ、及びモジュールから、サンプルを移動させ得る。そのような前記機器は1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上、20以上、30以上、40以上、50以上、又は100以上のサンプルを受入れ得る。一実施形態では、機器は、バッチ方式(例えば5つのサンプルを機器に一度に提供する)で、サンプルを受入れ得る。別の実施形態では、前記機器は連続方式でサンプルを受入れる。いくつかの実施形態では、流体的に分離されるか、水圧操作的に独立する前記モジュールは互いに水圧操作的に分離される。
一実施形態では、サンプルは並行的に処理される。別の実施形態では、サンプルは順次(又は次々に)処理される。本明細書において提供される機器は同じサンプル又は複数の異なるサンプルを調製及び分析し得る。一実施例では、本明細書において提供される機器は、同じ血液、尿及び/又は組織サンプルを処理する。別の例では、本明細書において提供される機器は、異なる血液、尿及び/又は組織サンプルを処理する。
いくつかの実施形態においては、サンプルを処理する前記機器は、少なくとも1ナノリットル(nL)、10ナノリットル、100ナノリットル、1マイクロリットル(μL)、10ナノリットル、100ナノリットル、1ミリリットル(mL)、10ミリリットル、100ミリリットル、1リットル(L)、2リットル、3リットル、4リットル、5リットル、6リットル、7リットル、8リットル、9リットル、10リットル、100リットル、又は1000リットルの容積のサンプルを受入れる。別の実施形態では、サンプルを処理する機器は、少なくとも1ナノグラム(ng)、10ナノグラム、1マイクログラム、10マイクログラム、100マイクログラム、1ミリグラム(mg)、10ミリグラム、100ミリグラム、1グラム(g)、2グラム、3グラム、4グラム、5グラム、6グラム、7グラム、8グラム、9グラム、10グラム、100グラム、又は1000グラムの質量のサンプルを受入れる。
機器は、1つのモジュール、又は複数のモジュールの支援下で、サンプル調製、処理及び/又は検出を実行し得る。例えば機器は、第一のモジュール(例えば、図7の第一のモジュール707)内でサンプルを調製し、第一のモジュールから離れた第二のモジュール(例えば、図7の第二のモジュール702)内でサンプル上の検出を起動(実行)し得る。
前記機器は1つのサンプル又は複数のサンプルを受入れ得る。一実施形態では、システムは単独のサンプルを受入れ、その単独サンプルを調製、処理及び/又は検出する。別の実施形態では、システムは複数のサンプルを受入れ、複数のサンプルの1つ以上を同時に調製、処理及び/又は検出する。
いくつかの実施形態では、前記機器の1つ以上のモジュールは互いに流体的に分離されるか、又は水圧操作的に独立する。一実施形態では、システム700の701〜706の複数のモジュールは互いに対して流体的に分離される。一実施例では、流体分離は、流体シール又は圧力シール等の密封手段により提供される。いくつかのケースではそのような密封は、ハーメティック・シールである。別の実施形態では、システムの1つ以上のモジュールは、流体的に互いに連結される。
いくつかの状況では、複数のモジュールを持つ前記機器は、互いに通信するよう構成されている。例えば、前記機器1000のような、複数のモジュールを持つ第一の機器は、複数のモジュールを持つ類似の又は同様な別の機器と通信する。リソースの共有を容易にする等のために、そのような方法で2つ以上の機器は互いに通信し得る。
生物学的サンプルの処理は、前処理(例えば、後続する処理又は測定のためのサンプルの調製)、処理(例えば、オリジナル、又は以前の状態とは異ならせるためのサンプルの変更)、及び後処理(例えば、サンプルの固定、又はサンプル全体、若しくは一部、又はその測定又は使用に続く関連する試薬の廃棄)を含み得る。生物学的サンプルは、血液又は尿サンプルの等分などの部分など、又はスライス、ミンチ、又は組織サンプルを2つ以上の片に分割する等の部分へ分割され得る。血液サンプルなどの生物学的サンプルの処理は、混合、撹拌、超音波処理、均一化、又は他のサンプル又はサンプルの一部分処理を含み得る。血液サンプルなどの生物学的サンプルの処理は、サンプル又はその部分の遠心分離を含み得る。血液サンプルなどの生物学的サンプルの処理は、前記サンプルの構成要素が分離又は沈降する時間を提供することを含むことができ、及びろ過(例えば、前記サンプル又はその部分をフィルター又は膜を通過させること)を含み得る。血液サンプルなどの生物学的サンプルの処理は、血液サンプルが凝集することを可能にするか又は引き起こすことを含み得る。血液サンプルなどの生物学的サンプルの処理は、ペレット又は上澄み液を提供するために、前記サンプル、又は前記サンプルの一部分の濃縮(例えば、血液サンプル、又は組織サンプルからの組織のホモジネート又は電磁性若しくは他のビーズを共に含む溶液の沈殿又は遠心分離により)を含み得る。血液サンプルなどの生物学的サンプルの処理は、前記サンプルの一部分の希釈を含み得る。希釈は、サンプルからのペレット又は上澄み液を含む、サンプル全体、又はサンプルの一部分に対して行われ得る。生物学的サンプルは、水、又は緩衝液化された生理食塩水溶液等の生理食塩水溶液により希釈され得る。生物学的サンプルは固定剤(例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、又は他のタンパク質を架橋する薬剤)を含むか又は含まないでよい溶液により希釈され得る。生物学的サンプルは、周囲の溶液及び細胞の内部の間に、又は細胞の内部区画の間に細胞容積が変更されるために効果的である、浸透圧勾配が生成されことができるように溶液により希釈され得る。例えば、希釈に続いて生成される溶液濃度が、細胞内部の、又は細胞区画の内部の有効濃度より低い場合、そのような細胞の容積は増加する(即ち、その細胞は膨潤する)。生物学的サンプルは、浸透圧溶質(例えば、グルコース、ショ糖、又は他の糖等;ナトリウム、カリウム、アンモニウム、又は他の塩等の塩;又は他の浸透圧的に活性な化合物又は成分)を含んでも、又は含まなくてもよい溶液により希釈され得る。実施形態では、浸透圧溶質は、例えば、周囲の溶液、及び細胞等の内部、又は内部区画との間に生じ得る、浸透圧勾配を安定化又は減少させることにより、前記サンプル中の細胞の完全性を維持するために有効であり得る。実施形態では、浸透圧溶質は、周囲の溶液、及び細胞等の内部、又は内部区画との間に浸透圧勾配を提供するか、又は増加するために有効であり、細胞は少なくとも部分的に潰れる(細胞内部又は内部区画が、周囲の溶液よりも濃縮されていない場合)か、又は細胞が膨潤するために有効である(細胞内部又は内部区画が、周囲の溶液よりも濃縮されている場合)。
生物学的サンプルは、染色されるか、又はマーカー若しくは試薬が前記サンプルに加えられ得るか、又は前記サンプルは、さもなければ、前記サンプル、サンプルの一部、サンプルの一部の構成要素又はサンプル中の細胞若しくは構造の一部分の、検出、可視化、又は定量化のために調製され得る。例えば、生物学的サンプルは、染料を含む溶液と接触させられ得る。染料は、細胞、細胞の一部、細胞内部の構成要素、又はサンプル中の細胞に付随する物質又は分子を染色するか、又はさもなければ可視化し得る。染料は、サンプルの元素、化合物、又は他の構成要素に結合するか、それらにより変化され得る;例えば染料は、変色し得るか、又はさもなければ、それが存在する溶液のpHにおける変化又は差分に応答した、その光学的性質を含む、その性質の一つ以上を変更し得る;染料は、変色し得るか、又はさもなければ、それが存在する溶液の、元素又は化合物(例えば、ナトリウム、カルシウム、CO2、グルコース、又は他のイオン、元素、又は化合物)の濃度の変化又は差分に応答した、その光学的性質を含む、その性質の一つ以上を変更し得る。例えば、生物学的サンプルは、抗体又は抗体フラグメントを含む溶液を接触され得る。例えば、生物学的サンプルは粒子を含む溶液と接触され得る。生物学的サンプルに加えられる粒子は、標準として機能し得る(例えば、前記粒子のサイズ又はサイズ分布が周知の場合には、サイズ標準として機能し得るか、又は前記粒子の、数、量、又は濃度が周知の場合には濃度標準として機能し得る)、又はマーカーとして機能し得る(例えば、前記粒子が特定の細胞又はタイプの細胞、特定の細胞マーカー又は細胞区画に結合又は付着する場合、又は前記粒子がサンプル中の全ての細胞に結合又は付着する場合)。
一実施例では、図7のシステム700のような2つのラック型の機器が提供される。前記機器は、直接接続(例えば有線ネットワーク)又は無線ネットワーク(例えばブルートゥース、WiFi)等の手段により、互いに通信するために構成されている。2つのラック型の第一の機器が、サンプルの一部(例えば血液の分割量)を処理する間、2つのラック型の第二の機器が、同じサンプルの別の部分のサンプル検出を実行する。次いでラック型の第一の機器はラック型の第二の機器にその結果を送信し、第二のラック型の機器は、ラック型の第一の機器ではなく、ラック型の第二の機器とネットワーク通信するサーバにその情報をアップロードする。
本明細書において提供される機器及び方法は、ポイント・オブ・サービス・システムでの使用のために構成される。一実施例では、前記機器は、サンプル調製、処理及び/又は検出のために、ヘルスケア提供者(例えばドラッグストア、医師のオフィス、診療所、病院)の位置に配備可能である。場合によっては、本明細書において提供される機器は、サンプル収集及び調製のためのみに構成され、及び処理(例えば検出)及び/又は診断は、認定又は許可された組織(例えば政府の認定組織)により認定されている遠隔地で実行される。
いくつかの実施形態では、ユーザーは、図7のシステム700のような1つ以上のモジュールを持つシステムにサンプルを提供する。ユーザーはシステムのサンプル収集モジュールにサンプルを提供する。一実施形態では、前記サンプル収集モジュールは、1つ以上のランセット、注射針、極微注射針、静脈採血、メス、カップ、拭い取り綿、洗浄液、バケット、バスケット、キット、浸透性のマトリクス、又は本明細書の他の部分に記載される、任意の他のサンプル収集機構又は方法を含む。次に、サンプル調製、検定及び/又は検出のために、前記システムはサンプル収集モジュールから1つ以上の処理モジュール(例えばモジュール701〜706)にサンプルを移動させる。1つの実施形態では、前記サンプルは、ピペット等のサンプル取り扱いシステムの支援下に、前記収集モジュールから1つ以上の処理モジュールまで運ばれる。次に、前記サンプルは1つ以上のモジュール中で処理される。いくつかの状況では、前記サンプルは1つ以上のモジュールで検定され、その後1つ以上の検出ルーティンに通される。
いくつかの実施形態では、1つ以上のモジュール中での処理に続いて、前記システムは、システムとの通信状態にあるユーザー又はシステム(例えばサーバ)に結果を通信する。次いで、他のシステム又はユーザーが、前記被験者の治療又は診断を助けるために、その結果にアクセスし得る。
一実施形態では、前記システムは、同様の若しくは類似のシステム(例えば、図7の背景で記載されるようなラック)、又はサーバを含む、他のコンピュータとの双方向通信のために構成される。
本明細書の機器及び方法は、並行処理を可能にすることにより、ポイント・オブ・サービス・システムのエネルギー又は二酸化炭素排出量を有利に低下させ得る。いくつかの状況では、図7のシステム700等のシステムは、他のポイント・オブ・サービス・システムの最大限で10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、又は99%の二酸化炭素排出量をもつ。
いくつかの実施形態では、検体を検出するため方法が提供される。一実施形態では、処理ルーティンは検体の存在の有無の検出を含む。本明細書において提供されるシステム及び機器の援助の下に、処理ルーティンが容易になる。いくつかの状況では、検体は、生物学的プロセス、生理学的プロセス、環境条件、サンプル状態、1つ以上の自己免疫疾患、肥満、高血圧、糖尿病、神経及び/又は筋肉の退行性疾患、心臓疾患、内分泌疾患等の疾患、又は疾患のステージに関係付けられる。
いくつかの状況では、1つの機器は一度に1つのサンプルを処理する。しかしながら、本明細書において提供されるシステムは、多重化サンプルの処理のために構成される。一実施形態では、1つの機器は一度に又は重複回数で複数のサンプルを処理する。1つの例では、ユーザーは、図7のシステム700等の複数のモジュールを持つ機器に、サンプルを提供する。次いで、前記機器は、1つ以上の前記機器のモジュールの支援下に、前記サンプルを処理する。別の例では、ユーザーは複数のサンプルを、複数のモジュールを持つ機器に提供する。次いで、前記機器は複数のモジュールの支援下に、第二のモジュールの第二のサンプルを処理する間に、第一のモジュールの第一のサンプルを処理することにより、同時にサンプルを処理する。
前記システムは同じ、又は異なる種類のサンプルを処理し得る。一実施形態では、前記システムは同じサンプルの1つ以上の部分を同時に処理する。これは、同じサンプルの様々な検定及び/又は検出プロトコルが求められる場合に有益である。別の実施形態では、前記システムは異なる種類のサンプルを同時に処理する。1つの例では、前記システムは、前記システムの異なるモジュール内か、又は血液及び尿サンプルを処理するための処理ステーションを持つ単独のモジュール内のいずれかにおいて、血液及び尿のサンプルを同時に処理する。
ある場合には、図7のシステム700等のポイント・オブ・サービス・システムの支援の下でサンプルを処理する方法は、検査の基準又はパラメータを受入れること、及び基準に基づいた検査の順序又はスケジュールを決定することを含む。前記検査基準は、ユーザー、ポイント・オブ・サービス・システムと通信するシステム、又はサーバから受入れられる。前記検査基準は、時間、コスト、構成要素の使用、ステップ及びエネルギーの最小化等の、望ましいか又は所定の効果に基づいて選択可能である。前記ポイント・オブ・サービス・システムは、検査の順序又はスケジュール通りにサンプルを処理する。いくつかの状況では、フィードバック・ループ(センサーと結合した)が、ポイント・オブ・サービス・システムがサンプル処理の進捗、及び検査指示又はスケジュールの維持又は変更を監視することを可能にする。1つの例では、処理がスケジュールに説明されている所定時間より長くかかると前記システムが検出した場合、システムの処理を速くするか、又はシステムの別のモジュール中のサンプル処理等の、並行処理を調整する。フィードバック・ループはリアルタイム又は疑似リアルタイム(例えばキャッシュされた)の監視を可能にする。いくつかの状況では、フィードバック・ループは、別の検査及び/若しくは検定、又は1つ以上のパラメータの検出を開始又は終了後に開始されるべき、後続する試験、検定、調製ステップ及び/又は他のプロセスを引き起こし得る反射検査の許可を提供し得る。そのような後続する試験、検定、調製ステップ、及び/又は他のプロセスは、人間の介入なしに自動的に開始され得る。随意的に、反復検査が、検定結果に対する応答として遂行される。即ち非制限的な例として、反復検査が命令された場合、カートリッジは、検定A及び検定Bのための試薬により、予め充填される。検定Aは、第一次検査であり、及び検定Bは、反復検査である。検定Aの結果が、反復検査を開始するための予め定義された基準を満たすと、次いで検定Bが、前記機器内の同じサンプルを用いて実行される。前記機器プロトコルは、反復検査を実行するための可能性を説明するために計画される。検定Bのいくつかの又は全てのプロトコルのステップは、検定Aの結果が完了する前に遂行され得る。例えば、サンプル調製は、前記機器において、前もって完了され得る。患者からの第二のサンプルにより反復試験を遂行することも可能である。いくつかの実施形態では、本明細書において提供される機器及びシステムは、複数の異なる検定及び検定タイプが同じ機器により反復検査され得るための構成要素を含み得る。いくつかの実施形態では、臨床的に重要な複数の検査が、本明細書において提供される単一の機器において、反復検査プロトコルの一部として遂行され、同じ検査の周知のシステム及び方法による遂行は、2つ以上の個別の機器を要求する。従って、本明細書において提供されるシステム及び機器は、例えば、周知のシステム及び方法よりも、より迅速に及びより少ないサンプルを要する反復検査を可能にし得る。加えて、いくつかの実施形態では、本明細書において提供される機器による反復検査のためには、どの反復検査が遂行されるかを前もって知る必要が無い。
いくつかの実施形態では、前記ポイント・オブ・サービス・システムは、初めのパラメータ及び/又は望まれる効果に基づいた、所定の検査指示、又はスケジュールに固執し得る。別の実施形態では、前記スケジュール及び/又は検査指示はオンザフライで修正され得る。前記スケジュール及び/又は検査指示は、1つ以上の検出された状態、駆動すべき1つ以上の追加プロセス、1つ以上の駆動を停止すべきプロセス、1つ以上の修正すべきプロセス、1つ以上のリソース/構成要素の使用の修正、1つ以上の検出された誤差又は警報状態、1つ以上のリソース及び/又は構成要素の利用不可能性、1つ以上のユーザーが提供する後続の入力又はサンプル、外部データ、又は任意の他の理由に基づいて修正され得る。
ある場合には、1つ以上の最初のサンプルが前記機器に提供された後、1つ以上の追加的サンプルが前記機器に提供され得る。前記追加のサンプルは同じ被験者又は異なる被験者からであり得る。前記追加のサンプルは初めのサンプルと同じ種類のサンプルであるか、又は異なる種類のサンプル(例えば血液、組織)であり得る。1つ以上の最初のサンプルを前記機器上で処理するより先に、同時に、及び/又は後続して、前記追加のサンプルが提供され得る。互いに及び/又は最初のサンプルと対照的であるために、同じ及び/若しくは異なる検査、又は望まれる基準が追加的サンプルのために提供され得る。前記追加的サンプルは、初めのサンプルと連続して、及び/又は並行して処理され得る。前記追加的サンプルは、1つ以上の最初のサンプルと同じ構成要素又は異なる構成要素を使用し得る。前記追加的サンプルは最初のサンプルの1つ以上の検出状況により要求される場合、又はされない場合がある。
いくつかの実施形態では、前記システムは、ランセット、メス、又は液体収集容器等のサンプル収集モジュールの支援下にサンプルを受入れる。次いで、前記システムは、複数の可能な処理ルーティンから、1つ以上の処理ルーティンを実行するために、プロトコルをロードするか、又はプロトコルにアクセスする。1つの例では、前記システムは遠心分離プロトコル及び血球計算プロトコルをロードする。いくつかの実施形態では、前記プロトコルはサンプル処理機器の外部機器からロードされ得る。代替方法として、前記プロトコルはすでに同じサンプル処理機器内にあり得る。前記プロトコルは1つ以上の要求基準及び/又は処理ルーティンに基づいて作成され得る。1つの例では、プロトコルの作成は、個々の入力処理のための1つ以上の副次的業務のリストの作成を含み得る。いくつかの実施形態では、個々の副次的業務は、1つ以上の機器の単独の構成要素により実行される。プロトコルの作成は、リストの順番の作成、1つ以上のリソースのタイミング及び/又は配分の作成も含み得る。
一実施形態では、プロトコルは、サンプル又はサンプル内の構成要素に特異的な処理の詳細又は仕様を提供する。例えば、遠心分離プロトコルは、所定のサンプル密度に適した回転速度、及び処理時間を含むことができ、前記サンプルの所望の構成要素とともに存在し得る他の物質から、前記サンプルの、密度に依存する分離を可能にする。
プロトコルは前記システム内のプロトコル・リポジトリ等の前記システムに含まれるか、又は前記システムと通信状態にある、データベース等の、他のシステムから検索される。一実施形態においては、前記システムの1つ以上の処理プロトコルのために、前記システムからの要求に応じて、プロトコルを前記システムに提供する、データベースサーバとの一方向の通信状態にある。別の実施形態においては、ユーザー、又はユーザー特異的な処理ルーチンを使用し得る他のユーザーが将来使用するために、ユーザー特異的な処理ルーチンを前記システムがデータベースサーバにアップロードすることを可能にする、データベースサーバとの双方向通信状態にある。
場合によっては、処理プロトコルはユーザーにより調整可能である。一実施形態では、ユーザーが、特定の用途のための前記プロトコルのテーラリングを対象とする、1つ以上の選択肢をユーザーに提供する、プロトコル・エンジンの支援下に、処理プロトコルを作成できる。前記プロトコルの使用に先立って、テーラリングが発生し得る。いくつかの実施形態においては、前記プロトコルの使用中に、前記プロトコルは、修正又は更新され得る。
プロトコルの支援により、システムはサンプルの調製、サンプルの検定、及びサンプル内の1つ以上の対象である構成要素の検出を含むサンプル処理を行う。場合によっては、前記システムは処理後のサンプル又は複数のサンプルに関してデータ分析を行う。代替方法としては、前記システムは処理中にデータ分析を行う。いくつかの実施形態においては、データ分析は、オンボードで―すなわち、システム上で実行される。他の実施形態においては、データ分析は、外部システムのデータ分析システムを使用して実施される。そのような場合は、データは、サンプルの処理中又は処理後に分析システムの方へ移動される。
いくつかの実施形態では、機器又はその構成要素に提供された被験者からの単一のサンプルは、2つ以上の検定のために用いられ得る。この検定本明細書の他の部分に記載される任意の検定であり得る。いくつかの実施形態では、機器に提供されるサンプルは全血であり得る。この全血は、抗凝血剤(例えば、EDTA、クマディン、ヘパリン、又はその他)を含み得る。前記機器内で、全血は、血液細胞を血漿から分離するための手順に付されることができる(例えば、遠心分離又はろ過により)。代替的方法としては、分離された血液細胞及び血漿を含むサンプルは、機器内に導入される(例えば、もし全血サンプルが、前記サンプルを前記機器中に導入する前に、血漿及び血液細胞に分離された場合)。全血は1つ以上の検定に用いられ得る;そのような状況においては、全血は、検体に先立って処理され得る(例えば、希釈される)。血漿及び細胞を含有する部分を含むサンプルは、その1つ又は両方の部分を検定のために調製するために、更に処理され得る。例えば、血漿は、細胞から新しい容器中に移動され、及び1つ以上の異なるサンプル希釈レベルを生成するために1つ以上の異なる希釈剤により希釈される。前記血漿サンプル(希釈された又は非希釈された)は、例えば免疫検定、一般化学検定、及び核酸検定を含む、1つ以上の異なる検定のために用いられ得る。いくつかの実施例では、リジナルの全血サンプルからの血漿サンプルは、1、2、3、4、5、又はそれを超える免疫検定、1、2、3、4、5、又はそれを超える一般化学検定、及び1、2、3、4、5、又はそれを超える核酸検定のにおいて用いられ得る。いくつかの実施例では、前記血漿サンプルは、測定可能である2つ以上の異なる光学的性質をもたらし得る2つ以上の異なる検定のために用いられ得る(例えば、検定が、その検定の色における変化、その検定における吸光度の変化をもたらし得るか、その検定の濁度における変化をもたらし得るか、その検定の蛍光における変化をもたらし得るか、その検定の発光における変化をもたらし得るか等)。加えて、上記の、同じ全血サンプルから細胞分離されたものは1つ以上の検定に用いられ得る。例えば、前記細胞は、血球計算器により計算され得る。血球計算検定は、顕微鏡法による細胞画像化及びフローサイトメトリーを含む本明細書の他の部分において提供される血球計算器の任意の記載を含み得る。いくつかの実施形態では、遠心分離される細胞、又はさもなければ次善の抗凝血剤又は他の緩衝液、試薬中で処理される細胞、又はサンプル状態も依然として血球計算に用いられ得る。そのような状況においては、細胞が次善の状態に曝露される時間を最小化するために、次善の状態から迅速に細胞を分離する(例えば、遠心分離又はろ過により)ことが有益であることができる。いくつかの実施形態では、細胞は、細胞を異なる細胞分画又は細胞のタイプ−例えば、赤血球細胞を白血球細胞から分離するために更に処理される。加えて、細胞は、一般化学検定(例えば、赤血球細胞の分類のための赤血球凝集検定を遂行するために)等の他のタイプの検定により測定され得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される機器により、被験者からの単一のサンプルについて2つ以上の検定を遂行するための方法が提供され、前記方法は、以下の物の1つ以上を含む:1)前記サンプルが全血の場合には、全血を血漿及び細胞部分に分けること、及び随意的に、いくらかの血液を全血として保存すること;2)全血のオリジナルのサンプルを、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、50、60、70、80、100、200、300、400、500、又はそれを超える流体的に分離された等分に分割すること;3)血漿のオリジナルのサンプルを、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、50、60、70、80、100、200、300、400、500、又はそれを超える流体的に分離された等分に分割すること;4)血漿のオリジナルのサンプルを、異なる希釈レベルを有する1つ以上の血漿サンプルに希釈すること;5)血漿サンプルについて、少なくとも1つの、2つの、又は3つの検定を遂行することであって、1つの、2つの、又は3つの検定のそれぞれの検定のタイプは、免疫検定、一般化学検定、及び核酸検定から選択され;6)血漿サンプル検定について、検定結果を、光ダイオード、PMT、電気ダイオード(electrodiode)、分光光度計、画像化機器、カメラ、CCDセンサー、及び光源及び光学的センサーを含む核酸検定ステーション等の少なくとも1つの、2つの、又は3つの異なる検出ユニットにより測定すること;7)血液細胞を白血球細胞又は赤血球細胞を含む部分に分離すること;8)細胞含有サンプルについて、少なくとも1つの、2つの、又は3つの検定を遂行することであって、1つの、2つの、3つの、又は4つのタイプの検定は、免疫検定、一般化学検定、核酸検定、及び血球計算検定から選択される検定タイプであり;9)血球計算検定については、1つ以上の細胞のデジタル画像を取得すること;10)血球計算検定については、細胞計数を取得すること;11)血球計算検定については、フローサイトメトリーを遂行し、及び散乱プロット(scatter plot)を取得すること;12)サンプルを加熱すること;及び13)本明細書の他の部分で開示される任意の試薬又は化学物質でサンプルを処理すること。正確度、感度、精度、及び変動係数
正確度とは正確さの度合いである。精度とは再現性の度合いである。正確度は所定の対象測定、結果、又は参照(例えば、基準値)に対する近さの測定である。精度は、複数測定の相互における近さである。場合によっては、精度は再現性の平均程度を利用し定量化されている。正確度は所定値に関連した偏差値又は発散を使用して定量化され得る。
いくつかの実施形態においては、前記システムは処理中のサンプルの種類に関係なく同じ感度を有する。ある場合には、システムは約1分子(例えば、核酸分子)、5分子、10分子内の範囲内の、又は1pg/mL、5pg/mL、10pg/mL、50pg/mL、100pg/mL、500pg/mL、1ng/mL、5ng/mL、10ng/mL、50ng/mL、100ng/mL、150ng/mL、200ng/mL、300ng/mL、500ng/mL、750ng/mL、1μg/mL、5μg/mL、10μg/mL、50μg/mL、100μg/mL、150μg/mL、200μg/mL、300μg/mL、500μg/mL、750μg/mL、1mg/mL、1.5mg/mL、2mg/mL、3mg/mL、4mg/mL、5mg/mL、7mg/mL、10mg/mL、20mg/mL、又は50mg/mLの範囲内の検体又は信号を検出し得る。いくつかの実施形態においては、システムの1つ以上のモジュールを含むシステムはサンプルに特異的な感度を有する。すなわち、システム検出の感度はサンプルの種類等の、サンプルに特異的な1つ以上のパラメータに依存する。
いくつかの実施形態においては、前記システムはサンプルの種類等の、サンプルに特異的な少なくとも1つ以上のサンプルパラメータに関係なく同じ正確度を有する。一実施形態においては、前記システムは、少なくとも約20%、又は25%、又は30%、又は35%、又は40%、又は45%、55%、又は60%、又は65%、又は70%、又は75%、又は80%、又は85%、又は90%、又は91%、又は92%、又は93%、又は94%、又は95%、又は96%、又は97%、又は98%、又は99%、又は99。9%、又は99。99%、又は99。999%の正確度を有する。前記モジュール及び/又は構成要素は本明細書の他の部分に記載されるものを含めた任意の正確度を有し得る。いくつかの実施形態においては、1つ以上のシステムのモジュールを含むシステムは、サンプルに特異的な正確度を有する。すなわち、前記システムの正確度は、サンプルの種類等の、サンプルに特異的な少なくとも1つのサンプルパラメータに依存する。そのような場合、システムは別の種類のサンプルよりも1つの種類のサンプルの方が、更に正確な結果を提供でき得る。
いくつかの実施形態においては、前記システムはサンプルの種類等の、少なくとも1つのサンプルに特異的なパラメータに関係なく同じ精度を有する。別の実施形態では、システムはサンプルに特異的な精度を有する。そのような場合には、前記システムは1つの種類のサンプルを他のサンプルの種類よりも高精度で処理する。
変動係数は標準偏差と平均の絶対値の間の比率である。一実施形態においては、システムは、約20%、15%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.3%、又は0.1%以下の変動係数(CV)(本明細書では「相対標準偏差」でもある)を有する。別の実施形態では、システム内の一前記モジュールは約20%、15%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.3%、又は0.1%以下の変動係数を有する。別の実施形態では、処理ルーチンは約20%、15%、12%、10%、9%、8%、7%、6%、5%、4%、3%、2%、1%、0.5%、0.3%、0.1%以下の変動係数を有する。
本明細書において提供されるシステムは、所定時間にわたる、同じ変数の頻回観察を含む調査研究等の、縦断的傾向分析に適した変動係数を有する。一実施例においては、約15%以下のCVを持つ第一システムと、約15%以下のCVを持つ第二システムで処理された1サンプルの結果は、前記被験者の健康と治療の評価傾向に相関し得る。
本明細書において提供されるシステムは、100桁以上、50桁以上、30桁以上、10桁以上、7桁以上、5桁以上、4桁以上、3桁以上、2桁以上、又は1桁以上の濃度範囲を持つサンプル処理に適したダイナミックレンジを有する。一実施例においては、システムは同じサンプルを、初めは約0.1mLのサンプル容積で、二度目は10mLのサンプル容積でと、二度処理する。両方のケースの結果は、上記に記載される正確度、精度、及び変動係数の範囲に該当する。加えて、本明細書において提供されるシステムは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20又はそれ以上の桁の範囲(ダイナミックレンジ)内の信号を検出するために構成される。場合によっては、ダイナミックレンジは希釈で可能にされる。一実施形態においては、動的フィードバックはサンプル希釈レベルを決定するために利用される。サンプル処理速度
一実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、1サンプルを遠心分離するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、一サンプルに血球計算検定を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、1サンプルの免疫測定を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、1サンプルの核酸検定を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、1サンプルに受容体に基づく検定を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、1サンプルの比色検定を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、1サンプルの酵素検定を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒時間内で、1サンプルの質量分析(又は質量スペクトル測定)を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、1サンプルに赤外分光法検定を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒以下の時間内で、1サンプルにX線光電子分光検定を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、1サンプルに電気泳動検定を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、1サンプルに核酸配列(例えば、単分子配列決定)検定を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、1サンプルに凝集検定を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、1サンプルにクロマトグラフィーの検定を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、1サンプルに凝固検定を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、1サンプルに電気化学的測定を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、1サンプルに組織学的検定を実施するために構成される。別の実施形態においては、前記システム内のポイント・オブ・サービス・システム、又は1つ以上のモジュールは、最大でも、約4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は45分、又は30分、又は15分、又は10分、又は9分、又は8分、又は7分、又は6分、又は5分、又は4分、又は3分、又は2分、又は1分、又は45秒、又は30秒、又は20秒、又は10秒、又は5秒、又は3秒、又は1秒、又は0.5秒、又は0.1秒の時間内で、1サンプルに生細胞分析(検定)を実施するために構成される。
一実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、最大でも、約2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒以下の時間内で、免疫測定、核酸検定、受容体に基づく検定、血球計算検定、比色検定、酵素検定、電気泳動検定、電気化学的検定、分光的検定、クロマトグラフ的検定、顕微鏡的検定、局所的検定、熱量的検定、比濁検定、凝集検定、放射性同位体検定、粘度検定、凝固検定、凝固時間検定、タンパク質合成検定、組織学的検定、培養検定、モル浸透圧濃度検定、及び/又はその他の種類の検定若しくはその組合せから成る群から選ばれる任意の1つの検定を実施するために構成される。別の実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、最大でも、約2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内で、免疫測定、核酸検定、受容体に基づく検定、血球計算検定、比色検定、酵素検定、電気泳動検定、電気化学的検定、分光的検定、クロマトグラフ的検定、顕微鏡的検定、局所的検定、熱量的検定、比濁検定、凝集検定、放射性同位体検定、粘度検定、凝固検定、凝固時間検定、タンパク質合成検定、組織学的検定、培養検定、モル浸透圧濃度検定、及び/又はその他の種類の検定若しくはその組合せから成る群から選ばれる任意の二つの検定を実施するために構成される。別の実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、最大でも、約2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内で、免疫測定、核酸検定、受容体に基づく検定、血球計算検定、比色検定、酵素検定、電気泳動検定、電気化学的検定、分光的検定、クロマトグラフ的検定、顕微鏡的検定、局所的検定、熱量的検定、比濁検定、凝集検定、放射性同位体検定、粘度検定、凝固検定、凝固時間検定、タンパク質合成検定、組織学的検定、培養検定、モル浸透圧濃度検定、及び/又はその他の種類の検定若しくはその組合せから成る群から選ばれる任意の三つの検定を実施するために構成される。
一実施形態においては、図7のシステム700等のポイント・オブ・サービス・システムは、最大でも、約5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内で、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個のサンプルを処理するために構成される。別の実施形態においては、並行して稼働する複数のポイント・オブ・サービス・システムは、最大でも、5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内で、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10個のサンプルを処理するために構成される。
一実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、1サンプルを収集するために構成され、最大でも、5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内でそのサンプルを処理する。別の実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、1サンプルを収集するために構成され、そのサンプルを処理し、最大でも、5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内で処理結果を提供(又は送信)する。
一実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、複数のサンプルを収集するために構成され、5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒以下の時間内で前記サンプルを処理する。別の実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは複数のサンプルを収集するために構成され、前記サンプルを処理し、5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒以下の時間内で処理結果を提供(送信)する。
一実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、最大でも、5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内で1サンプルを収集し、前記サンプルを検定するために構成される。別の実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、最大でも、5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内で1サンプルを収集し、前記サンプルを検定し、処理結果を提供(送信)するために構成される。
一実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、最大でも、5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内で1サンプルを収集し、サンプルを調製し、前記サンプルを検定するために構成される。別の実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、最大でも、5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内で1サンプルを収集し、前記サンプルを調製し、前記サンプルを検定し、検定結果を提供(送信)するために構成される。
一実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、最大でも、5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内で1サンプルを収集し、前記サンプルの複数の検定を実施するために構成される。別の実施形態に置いて、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、最大でも、5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内で1サンプルを収集し、前記サンプルの複数の検定を実施し、検定結果を提供(送信)するために構成される。
一実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、最大でも、5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内で複数のサンプルを収集し、前記サンプルの複数検定を実施するために構成される。別の実施形態に置いて、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、最大でも、5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内で複数のサンプルを収集し、前記サンプルの複数の検定を実施し、検定結果を提供(送信)するために構成される。
ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、1つ以上のサンプルを収集し、前記サンプルから遺伝子シグネチャーを配列するために構成され得る。全体のゲノムが配列決定され得るか、又は選定部分のゲノムが配列決定され得る。前記処理システムは、最大でも、48時間、又は36時間、又は24時間、又は18時間、又は12時間、又は8時間、又は6時間、又は5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内で、サンプルを収集し配列決定するために構成され得る。別の実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システム等の処理システムは、最大でも、48時間、又は36時間、又は24時間、又は18時間、又は12時間、又は8時間、又は6時間、又は5時間、又は4時間、又は3時間、又は2時間、又は1時間、又は30分、又は10分、又は5分、又は1分、又は30秒の時間内で、複数のサンプルを収集し、前記サンプルに複数の検定を実施し、検定結果を提供(送信)するために構成される。
本明細書において提供されるシステムは、システムのデータ記憶前記モジュール又はシステムに結合された外部記憶システムの援助により、データを保存するために構成される。いくつかの状況では、サンプル処理中又は処理後に、収集及び/又は作成されたデータは、ハードデスク、メモリ、キャッシュ等の物理的記録媒体に圧縮され保存される。別の実施形態においては、データは無損失圧縮の支援下に圧縮される。これにより、データの完全性の損失を最小限にするか、又は除去し得る。
本明細に記載される処理システムは、ポイント・オブ・サービス・システムとして使用するために構成される。一実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システムはポイント・オブ・ケア・システムである。ポイント・オブ・ケアは、前記被験者のサイト(例えば、自宅、会社、スポーツイベント、手荷物検査、又は戦場)、ヘルスケア提供者(例えば、医師)のサイト、薬局又は小売業者、クリニック、病院、救急救命室、養護ホーム、ホスピスケアサイト、又は臨床検査施設等のポイント・オブ・サービス・サイトで利用され得る。小売業者は薬局(例えば、小売薬局、クリニック薬局、病院薬局)、ドラッグストア、チェーン店、スーパーマーケット、食品雑貨店の場合がある。小売業者は例として、Walgreen’s、CVS Pharmacy、Duane Reade、Walmart、Target、Rite Aid、Kroger、Costco、Kaiser Permanente、又はSearsが含まれ得るが、これらには限定されない。いくつかの状況では、ポイント・オブ・サービス・システム(ポイント・オブ・ケアを含むがこれらには限定されない)は、認定し又は許可する主体(例えば、政府の認定組織)により使用を指定された、任意の位置に配置され得る。別の状況においては、ポイント・オブ・サービス・システムは、自家用車、ボート、トラック、バス、航空機、バイク、バン、移動医療車、移動車、救急自動車、消防車/トラック、救命救急車、又は前記被験者を一点から他へ移動するよう設定されている車両等の運搬用車両内で、使用、又は搭載され得る。サンプル収集サイトはサンプル取得施設、及び/又は健康評価、及び/又は治療位置であり得る(救急救命室、医院、外来診療、スクリーニング・テント(遠隔地であり得る)、ヘルスケア専門家が前記被験者の自宅で在宅医療を施す場合を含む、本明細書の他の部分に記載される任意のサンプル収集サイトが含まれ得るが、それらに限定されない)。
前記システム(前記機器)又は前記システム(前記機器)の組合せは、戦略的なポイント・オブ・サービスの位置に位置/配置され得る。位置は、疾患有病率、疾患発症率、予測疾病率、発生推定リスク、人口統計、政府政策及び規制、顧客、医師及び患者の選択、当該位置でのその他の技術の利用、安全性及び危険性の推定、安全性を脅かすもの等に限らず、様々な目的に基づいて選定され、及び最適化され得る。機器は全体的な有用性を改善するために、毎日、毎週、毎月、毎年等何度も定期的に配置される。システムは性能を向上させるため及び/又は機能性を追加するために更新され得る。システムはそれぞれのモジュールに合わせて更新され得る。システム更新はハードウェア及び/又はソフトウェアを介して発生し得る。システムはブレード及び/又は前記モジュールの取り出し及び挿入を可能にする機能により最短休止時間で更新される。
加えて、サンプルが前記被験者から収集又は提供されるポイント・オブ・サービスの位置は、分析臨床検査施設から離れた位置にあり得る。サンプル収集サイトは臨床検査施設とは別の施設の場合がある。サンプルはポイント・オブ・サービス・ポイントの位置で前記被験者から新鮮に収集されたばかりであるか、又はそうでない可能性がある。代替方法として、サンプルは別の位置で前記被験者から収集され、ポイント・オブ・サービスの位置へ持込まれる可能性がある。いくつかの実施形態では、前記機器にサンプルが提供される前に、試料調製ステップが提供されない可能性がある。例えば、サンプルが前記機器に提供される前には。スライドガラスが準備される必要はない。代替方法として、サンプルが前記機器に提供される前に、一つ又はそれ以上の試料調製ステップが実施され得る。
ポイント・オブ・サービスの位置のサンプル収集サイトは、採血センター又はその他の体液収集センターであり得る。サンプル収集サイトは生物学的サンプル収集センターであり得る。いくつかの実施形態では、サンプル収集サイトは小売業者であり得る。代替的なサンプル収集サイトの例は、病院、診療所、ヘルスケア専門家の診療室、学校、デイケアセンター、保健所、介護施設、行政組織、移動型医療ユニット、又は自宅を含み得る。例えば、サンプル収集サイトは被験者の自宅であり得る。サンプル収集サイトは、前記機器により前記被験者のサンプルが受取られる任意の位置であり得る。収集サイトは、移動ユニット、又は車両、又は往診する医師等の、患者上の又は患者と共に移動する位置であり得る。どの位置も、サンプル収集サイトとして指定され得る。前記指定は、臨床検査施設、臨床検査施設に付随する組織、政府組織、又は規制組織等を含むが、これには限定されない任意の組織から決定され得る。サンプル収集サイト又はポイント・オブ・サービスの位置に関する本明細書の任意の記載は、小売業者、病院、診療所、又はその他の穂明細書に挙げられた位置に関係するか又は適用されることができ、及びその逆も成立つ。
ポイント・オブ・ケア・システム等の、様々な実施形態で記載されるポイント・オブ・サービス・システムは、前記被験者からの組織サンプル(例えば、皮膚、臓器の部位)、流体サンプル(例えば、呼気、血液、尿、唾液、脳脊髄液)、及びその他の被験者からの生物学的サンプル(例えば、糞便)等のさまざまな種類のサンプルと共に構成される。
本明細書に記載するポイント・オブ・サービス・システムは、ユーザーによりポイント・オブ・サービス・システムがアクセスできる位置で、サンプルを処理するために構成される。一実施例では、ポイント・オブ・サービス・システムは、前記被験者の自宅に設置され、前記被験者の自宅でサンプルが前記被験者から収集され、処理される。別の実施例では、ポイント・オブ・サービス・システムは、ドラッグストアに設置され、前記ドラッグストアでサンプルが前記被験者から収集され、及び処理される。他の実施例では、ポイント・オブ・サービス・システムは、ヘルスケア提供者(例えば、医院)に設置され、前記ヘルスケア提供者の位置でサンプルが前記被験者から収集され、及び処理される。別の実施例では、ポイント・オブ・サービス・システムは、運搬システム内(例えば、車両)に搭載されて設置され、前記運搬システム内でサンプルが前記被験者から収集され、及び処理される。
いくつかの実施形態においては、サンプル処理システムは、中央臨床検査施設以外の位置(例えば、学校、自宅、野戦病院、診療所、企業、車両等)に配置され得る。いくつかの実施形態においては、サンプル処理システムは、臨床検査サービス以外の主要目的を持った位置(例えば、学校、自宅、戦場病院、企業、車両等)に配置され得る。いくつかの実施形態においては、サンプル処理システムは、複数のサンプル取得位置から受け取るサンプルを処理するための専用ではない位置に配置され得る。いくつかの実施形態においては、サンプル処理システムは、前記被験者から入手したサンプルの位置から、約1キロメートル、500メートル、400メートル、300メートル、200メートル、100メートル、75メートル、50メートル、25メートル、10メートル、5メートル、3メートル、2メートル、1メートル以下に設置され得る。いくつかの実施形態においては、サンプル処理システムは、前記被験者からサンプルを入手したのと同じ室内、建物内、又は構内に設置され得る。いくつかの実施形態においては、サンプル処理システムは前記被験者上、又は前記被験者内にあり得る。いくつかの実施形態においては、サンプルは前記被験者からサンプル処理システムに直接提供され得る。いくつかの実施形態においては、サンプルは、前記被験者からサンプルを収集した48時間、24時間、12時間、8時間、6時間、4時間、3時間、2時間、1時間、45分、30分、15分、10分、5分、1分、又は30秒以内にサンプル処理システムに提供され得る。
いくつかの実施形態においては、サンプル処理システムは持ち運びでき得る。いくつかの実施形態においては、サンプル処理システムは、4m3、3m3、2m3、1m3、0.5m3、0.4m3、0.3m3、0.2m3、0.1m3、1cm3、0.5cm3、0.2cm3、又は0.1cm3以内の全容積を有し得る。いくつかの実施形態においては、サンプル処理システムは、1000kg、900kg、800kg、700kg、600kg、500kg、400kg、300kg、200kg、100kg、75kg、50kg、25kg、10kg、5kg、2kg、1kg、0.5kg、0.1kg、25g、10g、5g、又は1g以下の質量を有し得る。いくつかの実施形態においては、サンプル処理システムは、外来サンプル処理用に構成され得る。
いくつかの実施形態では、本明細書において提供されるシステムは、宇宙空間又は無重力又は低重力において用いられ得る。そのような実施形態では、前記システムは、全ての液体容器及びサンプル取扱いシステムに密封を含ませることなどにより減少した重力に適応するために修正される。加えて、重力に依存するステップ(例えば、サンプルの沈降)は、代わりに力を加えることにより達成され得る(例えば、遠心分離)。更に、検定は、低重力による反応の変化を考慮に入れるように校正され得る。
いくつかの実施形態では、ポイント・オブ・サービス検査は、サンプル処理システムの位置で遂行され得る。
いくつかの実施形態においては、診断及び/又は治療を含むサンプル処理後の分析は、ポイント・オブ・サービス・システムの位置でポイント・オブ・サービス・システムにより実施される。いくつかの実施形態においては、サンプル処理後の分析は、サンプルが収集され処理された位置から離れて実施される。一実施例においては、サンプル処理後の分析は、ヘルスケア提供者の位置で実施される。別の実施例において、サンプル処理後の分析は、処理システムの位置で実施される。別の実施例において、サンプル処理後の分析は、サーバ内(例えば、クラウド)で実施される。
サンプル収集後の分析は、臨床検査施設又は臨床検査施設に所属している組織で生じる得る。臨床検査施設は、臨床検査の実施又は収集されたデータを分析することが可能な組織又は設備であり得る。臨床検査施設は、科学的研究、実験、測定が可能な制御された条件を提供する能力を有し得る。臨床検査施設は、診断、予後、治療、及び/又は疾患予防に関する患者の健康に関する情報を入手するために、臨床試料の検査が可能、又は臨床試料から収集されたデータの分析を行う医療研究室、又は臨床実験室であり得る。臨床試料は、前記被験者から収集されたサンプルであり得る。好適には、本明細書の他の部分に更に詳細に記載されるように、臨床試料は臨床検査施設から離れた設備等のサンプル収集サイトで前記被験者から収集され得る。臨床試料は、指定されたサンプル収集サイトに設置されているか、又は前記被験者内、又は前記被験者上に取付けられている前記機器を利用して前記被験者から収集され得る。
いくつかの実施形態においては、臨床検査施設は認定臨床検査施設であり得る。認定臨床検査施設は、認定分析設備であり得る。本明細書に記載される、任意の臨床検査施設に関する記載は、認定分析設備にも適用されることができ、及びその逆も成立つ。場合によっては、臨床検査施設は行政組織により認定を受けることができる。臨床検査施設は、規制組織より認定又は監視を受け得る。一例として、臨床検査施設は、メディケア&メディケイトサービス・センター(CMS)等の組織から認定を受け得る。場合によっては、認定分析臨床検査施設は、臨床検査施設改善法(CLIA)による認定臨床検査施設、又は外国の法令上それに同等のものであり得る。
いくつかの実施形態においては、処理後の分析は前記機器において実施される。サンプルを受取る、及び/又はサンプルを処理するものと同じ機器が、処理後の分析も実施し得る。代替方法として、サンプルを受取る、及び/又はサンプルを処理するのと同じ機器は、処理後の分析を実施しなくてもよい。場合によっては、処理後の分析は前記機器内(オン・ボード)及び前記機器外(オフ・ボード)の機器の両方で実行され得る。
一実施形態においては、処理後分析はポイント・オブ・サービスシステムの処理後分析前記モジュールの援助とともに実施する。いくつかの実施形態においては、処理後分析はポイント・オブ・サービス・システム外部の処理後システムの援助とともに実施する。別の実施形態においては、処理後の分析は、ヘルスケア提供者又は処理後の分析の実施を認定された他の組織の位置に設置されている可能性がある。
場合によっては、ポイント・オブ・サービス・システムは、支払組織又は組織の位置に配設される。一実施例においては、ポイント・オブ・サービス・システムは、ポイント・オブ・サービス・システムを利用するために支払いを提供する(提供する予定の)ヘルスケア提供者の位置に配設される。別の実施例において、ポイント・オブ・サービス・システムは、ポイント・オブ・サービス・システムを利用するために支払いを提供する(提供する予定の)ドラッグストアに配設される。
一実施形態においては、処理後システムは、疾患診断等の診断を可能にする。別の実施形態においては、処理後システムは治療を可能にする。別の実施形態においては、処理後システムは診断及び治療を可能にする。処理後システムは疾患診断、治療、監視、及び/又は予防に有用であり得る。
一実施例においては、処理後システムは薬物スクリーニングを可能にする。そのような場合、ポイント・オブ・サービス・システムは、前記被験者からサンプル(例えば、尿サンプル)を収集し、遠心分離及び1つ以上の検定の実施等により、前記サンプルを処理する。次に、ポイント・オブ・サービス・システムは、サンプルに既定の薬物が検出されたか否かの特定(又はフラグを付けること)を含む、後続する処理後分析のためのデータを生成する。処理後の分析は、システム上で実行される。代替方法として、処理後の分析は、ポイント・オブ・サービス・システムの位置から離れた位置で実行される。
場合によっては、ポイント・オブ・サービス・システムは、治療薬の開発等の臨床試験で使用される。そのような臨床試験は、健康への介入(例えば、薬剤、診断法、前記機器、治療プロトコル)のために、安全性データ(又はより具体的には、薬物の有害作用及び他の治療の有害作用の情報)及び有効性データの収集を可能にする、1つ以上の手順を含む。本明細書に記載されるポイント・オブ・サービス・システム及び情報システムは、試験・統合EMR(電子医療記録)システムのどちらか又は両方を介して、臨床試験における患者の組み入れを促進するために使用され得る。
本明細書に記載されるポイント・オブ・サービス。システムは、場合によっては、前臨床開発(又は試験)において使用するために構成される。一実施例においては、図7のシステム700等のポイント・オブ・サービス・システムは、前臨床開発に使用される可能性のある実現可能性試験、反復試験、及び安全性のために、サンプルを処理し、並びにデータを収集するために使用される。そのような試験は動物試験を含む。本明細書に記載されるポイント・オブ・サービス・システムは、与えられたサンプルで、膨大な数の試験の実施を可能にする処理速度で、少量のサンプルを使用して、有利に試験を可能にする。本明細書において提供されるポイント・オブ・サービス・システムの支援を含む臨床前試験は、有効性及び/又は治療薬又はその代謝物質の毒性、又は治療法の評価を可能にする。
本明細書において提供されるポイント・オブ・サービス・システムは、生物毒素試験に使用することも可能である。前記ポイント・オブ・サービス・システムは、環境又は製品サンプルを処理することができ、1つ以上の毒素を検出し得る。本明細書に記載されるポイント・オブ・サービス・システムは、少量のサンプルを使用して、与えられたサンプルで膨大な複数の試験の実施を可能にする処理速度により、有利に試験を可能にする。本明細書において提供されるポイント・オブ・サービス・システムの支援を含む毒素試験は、環境(例えば、汚染水、汚染空気、汚染土)又は商品(例えば、食料品及び/又は飲料品、建築材料、及び/又はその他の商品)中の脅威となるもの評価を可能にする。
図7のシステム700等の本明細書において提供されるポイント・オブ・サービス・システムは、系統発生的分類、親の同定法、法医学的な身元確認、服薬遵守又は服薬非遵守試験、薬物有害反応(ADR)の監視、個別化医療の開発、治療又は治療システム及び方法の校正、治療又は治療システム及び方法の信頼性の評価、及び/又は傾向分析(例えば、縦断的傾向分析)を可能にする。上述のポイント・オブ・サービス・システムの支援を含む、服薬遵守又は服薬非遵守試験は、特定の治療の遵守に関連する医療費を下げ得る患者の遵守を改善させる可能性がある。
個別化医療の一環として、被験者は前記被験者からサンプルを収集し、サンプルを処理するためにポイント・オブ・サービス・システムを使用する。一実施例として、尿サンプルが前記被験者より収集され、1つ以上の既定薬剤の有無を検査される。場合によっては、サンプル収集、サンプル処理及び処理後の分析は、前記被験者に特異的な(又は個別化された)治療を提供する。場合によっては、前記被験者からのサンプル収集及び処理に続いて、ポイント・オブ・サービス・システム又は処理後システムは、前記被験者又はヘルスケア提供者に通知又は警告を送信する。一実施例においては、ポイント・オブ・サービス・システムは、システムが監視する薬物(又はその薬物の代謝物)の濃度が、既定限度を上回る及び/又は下回ると判断した場合、前記被験者の医師に警告を送信する。
一実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システムはサンプルを処理し、他のシステムで使用されるデータを生成するために、処理後の分析を実施するために使用される。別の実施形態においては、ポイント・オブ・サービス・システムは、サンプルを処理し、処理後のデータで処理後の分析を行うために、前記処理後のデータを他のシステムに移動させる。そのような場合、分析結果は、特定のアクセス要求が満たされた場合等には、他のシステム又は個人に共有されるために構成される。一実施例においては、処理後データ又は処理後の分析結果は、支払者(例えば、保険会社)、ヘルスケア提供者、臨床検査施設、診療所、その他のポイント・オブ・サービス機器又はモジュール、及び/又は被験者に共有される。
ポイント・オブ・サービス・システムは、本明細書の他の部分に記載される量を含み得る少量のサンプルを受入れ、処理、及び/又は分析するために使用され得る。ポイント・オブ・サービス・システムは、迅速な結果提供にも使用され得る。前記ポイント・オブ・サービス・システムは、本明細書の他の部分に記載される時間の長さを含み得る短時間でサンプル処理及び/又は分析し得る。
本明細書に記載されるシステムは、ポイント・オブ・サービス・システムとしての使用を目的に構成される。そのようなシステムは、前記被験者の自宅又はヘルスケア提供者の位置等の、様々な位置で1つ以上のサンプルを収集及び処理するために構成される。いくつかの実施形態においては、図7のシステム700等の本明細書において提供されるシステムは、サンプル処理ルーチンの合間に、最大で、約2時間、1時間、30分、10分、5分、1分、30秒、1秒、又は0.5秒以下の休止時間がある。場合によっては休止時間中にシステムがリセットされる。いくつかの実施形態においては、図7のシステム700等の本明細書において提供されるシステムは、処理後に、最大で、約10分、9分、8分、7分、6分、5分、4分、3分、2分、1分、30秒、10秒、5秒、1秒、0.5秒、0.1秒、又は0.01秒、又は0.001秒以内の時間で処理後システムにデータを送信するために構成される。一実施例においては、システム700は、最初のサンプルを収集及び処理し、処理後のシステムにデータを送信する。システム700はシステム700がデータを送信後0.5秒で、2つ目のサンプルを受取る能力を有し得る。
場合によっては、図7のシステム700等のシステムは、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、又は10つのサンプルを収集ルーチン毎に受入れるために構成される。別の場合では、図7のシステム700等のシステムは、最大で、約10分、9分、8分、7分、6分、5分、4分、3分、2分、1分、30秒、10秒、5秒、1秒以下の時間でサンプルを1つずつ受取るために構成される。
いくつかの実施形態においては、複数のサンプルは複数の種類のサンプルを含み得る。他の例では、複数サンプルは同じ種類のサンプルを含み得る。複数サンプルは同じ被験者又は別の被験者から収集され得る。複数サンプルは同じ時間又は別々の時間に収集され得る。複数サンプルのためにこれらの任意の組合せが提供され得る。
いくつかの実施形態においては、図7のシステム700等のポイント・オブ・サービス・システムは、音声支援及び/又はネットワーク若しくは電話等の通信システムと連結した視覚メディア等の、遠隔治療のために構成される。一実施例においては、前記被験者はデータを生成するサンプルを処理するポイント・オブ・サービス・システムにサンプルを提供する。次に、システムは前記被験者のデータを評価及び診断する、遠隔のヘルスケア提供者と通信リンクを開設する。医療提供は、次いで前記被験者の治療を支援する。いくつかの実施形態においては、ヘルスケア提供者は前記被験者により選択される。
いくつかの実施形態においては、少なくとも一つのシステムの構成要素は、ポリマー性材料により構築される。ポリマー性材料の限定されない例としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスルホン、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、及びガラスが挙げられる。
システム及びシステムのサブ構成要素は、スタンピング、押出鋳込、エンボス加工、鋳物、ブロー成型、機械加工、熱溶接、超音波溶接、及び熱溶接等を含むが、それらには限定されない、様々な方法により製造され得る。いくつかの実施形態においては、前記機器は押出鋳込、熱溶接、及び超音波溶接により製造される。前記機器のサブ構成要素は、熱接合、超音波溶接、摩擦嵌合(圧入)、接着剤、又は特定の基材では、例えば、ガラス、又は半剛性及び軟質ポリマー基材、二つの構成要素の天然接着剤等により互いに固定され得る。機器使用及び身元確認方法
前記機器は、サンプル処理及びデータ生成のみを実施するために構成され得る。代替方法として、前記機器はサンプル処理、データ生成に続いて、定性的評価及び/又は定量的評価を実施するために構成され得る。いくつかの実施形態においては、同じ機器が、サンプル処理、データ生成、及び/又は定性的評価、及び/又は定量的評価を個別的に実施し得る。例えば、これらの機器の機能性の任意の組合せが、それぞれの検査、サンプル、患者、顧客、オペレーター、及び/又は位置に準拠して適用される能力を有し得る。
前記機器でサンプル受取の前に、それと同時に、及び/又は受取後に、前記被験者の身元が検証され得る。前記サンプルは、前記被験者から収集された可能性がある。前記被験者の身元は、前記機器でサンプル処理の前に、それと同時に、及び/又は処理後に、確認されることもできる。これは、前記機器でサンプルを準備する前に、それと同時に、及び/又は準備後、及び/又は前記機器でサンプルを検定する前の、それと同時の、及び/又は検定後の、前記被験者の身元の確認が含まれ得る。
いくつかの実施形態においては、前記被験者は支払者と関連付けされ得る。例えば、保険会社、政府支払者、又は本明細書に記載される任意のその他の支払者等の支払者は、前記被験者のために補償を提供し得る。支払者は前記被験者の医療費の全て又は一部を支払い得る。本明細書に記載される任意の被験者の保険補償及び/又は保険補償の確認は、その他の支払者による補償にも適用され得る。前記被験者の保険補償が検証され得る。例えば、前記システムは、前記被験者が保険を利用し得るかを確認し得る。前記システムは、前記被験者が特定の検査及び/又はプログラムに保険を適用できるかも確認し得る。例えば、特定の被験者は、無料で糖尿病検査又は遺伝子検査を受ける得る。場合によっては、別の被験者は別の検査を利用し得る。そのような試験の適格性は、前記被験者個人又は人口集団に合わせてカスタマイズされ得る。そのような試験の適格性は、保険会社のために生成された一組の規則又はガイドラインに基づいて定められ得る。そのような保険加入会員の確認及び/又は検査利用適格性は、ソフトウェアシステムにより実行され得る。
前記被験者はポイント・オブ・サービスに到着してチェックインされ得る。いくつかの実施形態においては、チェックインは、前記被験者の身元確認を含み得る。チェックインは、前記被験者が健康保険補償を保持しているか否か等の、前記被験者の支払者を決定し得る。そのような手続きは前記ポイント・オブ・サービスにおいて自動化され得る。前記ポイント・オブ・サービスは医師のオフィス、小売業者の施設、又は本明細書の他の部分に記載される任意のその他のポイント・オブ・サービスを含み得る。いくつかの実施形態においては、前記機器は前記被験者をチェックインするために使用され得る。代替方法として、前記機器と通信状態にあり得るか、又はあり得ない外部機器が、前記被験者をチェックインするために使用され得る。前記被験者のチェックインは、システムが前記被験者の1つ以上の既存記録にアクセスすることを許可し得る。
いくつかの実施形態においては、前記被験者がポイント・オブ・サービスに到着した時に、前記被験者の身分証明書を確認し得る。いくつかの実施形態においては、前記被験者から収集されたサンプルは、前記被験者と一緒か、又は別に到着し得る。前記被験者の身分証明書は前記機器及び/又は前記ポイント・オブ・サービスにいる職員により確認され得る。例えば、前記ポイント・オブ・サービスにいる職員は、前記被験者の身分証明書及び/又は保険カードを確認し得る。前記機器は、前記被験者の画像を保存しても、若しくはしなくてもよく、又は前記被験者から1つ以上のバイオメトリックパラメータを収集され得る。前記機器は、前記被験者の身元確認を支援するために、前記被験者の外見、顔の認識、網膜スキャン、指紋スキャン、掌紋スキャン、体重、身長、外周、音声、歩行、動作、均整、プロテオミクス・データ、遺伝子データ、検体レベル、心拍、血圧、電気生理学的測定、及び/又は体温を含むが、これには限定されない、前記被験者の特徴を1つ以上評価し得る。評価される可能性のある前記被験者の1つ以上の特性は、上記に記載される1つ以上の特性(例えば、心拍、血圧、電気生理学的測定、体温)を含み得る、前記被験者の1つ以上の生理的なパラメータを含み得る。前記機器は、前記被験者から収集されたサンプルから前記被験者の遺伝子シグネチャーを生成することができ、予め保存された前記被験者の遺伝子シグネチャーと前記遺伝子シグネチャーを比較し得る。前記機器は、前記被験者から収集されたサンプルから前記被験者のプロテオミック・シグネチャーも生成することができ、前記被験者の予め保存されたプロテオミック・シグネチャーと比較し得る。いくつかの実施形態においては、前記被験者の身元証明は既存の遺伝子シグネチャーと遺伝子シグネチャーが一致した時に確認され得る。正確な一致及び/又は近似的な一致が必要とされ得る。前記被験者の身分証明は、プロテオミック・シグネチャー及び既存プロテオミック・シグネチャーの違い、が許容範囲以内に入る場合に確認され得る。前記被験者の身分証明は、前記被験者の1つ以上の生体試料から静的シグネチャー及び動的シグネチャーの組合せを使用して確認し得る。例えば、前記被験者の遺伝子シグネチャーは固定的で、前記被験者のプロテオミック・シグネチャーは動的であり得る。動的シグネチャーの他の例は、前記被験者の1つ以上の検体レベル及び/又はその他の生理的な特性を含み得る。
身元の検証は、予め保存された前記被験者に関連する1つ以上の固定的及び/又は動的シグネチャー情報の比較を含み得る。予め保存された前記情報は前記機器を用いることによりアクセスし得る。予め保存された前記情報は、オンボードか、又は前記機器の外部にあり得る。身元の検証は、前記被験者に特異的ではない一般的な知識も組み込み得る。例えば、前記被験者が成長した大人である場合、身長の大幅な変化が見受けられたとしたら前記検証は動的シグネチャーに問題のある可能性があるとしてフラグを付け得るが、前記被験者が成長途上の子供又は思春期の若者である場合は、身長の変化が容認できる範囲であれば、問題ありのフラグは付けないことがあり得る。前記の一般的な知識は、オンボード又は前記機器の外部にあり得る。前記の一般的な知識は、1つ以上のメモリに保存し得る。いくつかの実施形態においては、前記機器、及び/又は外部機器でのネットワーク経由で提供される公開情報のデータマイニングが可能である。
検証は、前記機器のオンボードに生じ得る。代替方法として、前記被験者の識別は、ポイント・オブ・サービスにおいて収集することができ、及び更に別の組織又は位置で検証し得る。前記他の組織又は位置は、人間の介入なしに、又は人間の介入により、自動的に身元、及び/又は適用範囲を検証し得る。検証は、ソフトウェアプログラムを用いることにより、前記機器のオンボード及び/又はオフボードで生じ得る。ある場合には、臨床検査施設、ヘルスケア専門家、又は支払者が、前記被験者の身元を検証し得る。前記機器、臨床検査施設、ヘルスケア専門家、及び/又は支払者は、電子医療記録等の前記被験者の情報を入手する能力を有し得る。検証は、迅速に、及び/又はリアルタイムで起こり得る。例えば、検証は、1時間以内、30分以内、20分以内、15分以内、10分以内、5分以内、3分以内、1分以内、45秒以内、30秒以内、20秒以内、15秒以内、10秒以内、5秒以内、3秒以内、1秒以内、0.5秒以内、又は0.1秒以内に起こり得る。前記検証は、任意の人間の介入を要さずに自動化され得る。
前記システムは、前記システムの記録のため、保険補償のため、コスト削減のため、時間の節約のため、不正行為を防止するため、又は任意のその他の目的のために、前記被験者の身元を検証し得る。前記検証は、前記機器により実行され得る。前記検証は、前記機器と通信する組織又は外部機器により実行され得る。前記検証はいつでも発生し得る。一実施例においては、前記被験者の身元は、前記被験者の検査用のサンプルを調製する以前に検証され得る。前記被験者の身元は、前記機器及び/又はカートリッジにサンプルを提供する以前に検証され得る。前記被験者の身元の検証は、前記被験者の保険補償範囲を検証する以前に、それと同時に、又はそれ以後に提供され得る。前記被験者の身元の検証は、前記被験者が、前記定性的及び/又は定量的評価を受けるための処方箋を受領した事実を検証する以前に、それと同時に、又はそれ以後に提供され得る。前記検証は、ヘルスケア提供者、臨床検査施設、支払者、臨床検査施設の給付管理者、又は任意のその他の組織との通信を通じて実行される。検証は、1つ以上のデータ保存ユニットにアクセスすることにより生じ得る。前記データ保存ユニットは、電子医療記録データベース及び/又は支払者のデータベースを含み得る。電子医療記録データベースは、前記被験者の健康状態、医療記録、履歴、又は治療に関連する任意の情報を含み得る。
検証は迅速に、及び/又はリアルタイムで起こり得る。例えば、検証は、10分以内、5分以内、3分以内、1分以内、45秒以内、30秒以内、20秒以内、15秒以内、10秒以内、5秒以内、3秒以内、1秒以内、0.5秒以内、又は0.1秒以内に起こり得る。検証は、任意の人間の介入を要さずに自動化され得る。
前記検証は、前記被験者が提供した情報を含み得る。例えば、前記検証は、前記被験者の身分証明書、及び/又は保険証のスキャニングを含み得る。前記検証は、前記被験者、及び/又は前記被験者の顔の写真撮影を含み得る。例えば、前記検証は、前記被験者の二次元又は三次元スナップショット撮影を含み得る。前記被験者の二次元デジタル画像の提供、及び/又は前記被験者の三次元又は四次元画像を構築する能力を有し得るカメラを使用し得る。いくつかの実施形態では、複数のカメラを同時に使用し得る。前記被験者の四次元画像は、経時的変化を組み込み得る。前記検証は、識別のために、前記被験者の顔の撮影を含み得る。前記検証は、識別のために、前記被験者の顔の別の部分の撮影を含むことができ、患者の全身、腕、手、脚、胴体、足、又身体の任意の他の部分も限定なしに含み得る。前記検証は、ビデオカメラ及び/又は追加的な視覚、及び/又は音声情報を捕捉し得るマイクロホンを使用し得る。前記検証は、前記被験者の動作(例えば、歩き方)、又は音声の比較を含み得る。
前記被験者の前記検証は、前記被験者の名前、保険契約番号、主要な質問に対する回答、及び/又は任意の他の前記被験者に関する個人的な情報入力を含み得る。前記検証は、1つ以上の前記被験者のバイオメトリック読み取り値の収集を含み得る。例えば、前記検証は、指紋、掌紋、足跡、網膜スキャン、体温読み取り値、体重、身長、音声情報、電気的な読み取り値、又は任意の他の情報を含み得る。前記バイオメトリック情報は、前記機器により収集され得る。例えば、前記機器は、前記被験者が前記被験者の掌を置くと前記機器により読み取ることのできるタッチスクリーンを有し得る。前記タッチスクリーンは、前記被験者の1つ以上の身体部分をスキャンし、及び/又は温度、電気、及び/又は圧力読み取り値を前記被験者から受信し得る。
いくつかの実施形態においては、前記タッチスクリーンは、前記被験者のボディ・マス・インデックスを測定する能力を有し得る。そのような測定は、前記被験者の電気的読み取り値に基づき得る。一実施例では、タッチスクリーンの提供を含み、前記タッチスクリーンの第一側面に第一指を置き、前記タッチスクリーンの第二側面に第二指を置くことにより被検者の体脂肪率を測定する方法を提供し得る。前記被験者の第一指と第二指を通して流れる電流を前記被験者の身体に指向させることにより、前記電流は前記被験者の身体中に指向され得る。前記被験者の体脂肪率は、前記被験者の身体中に指向される前記電流を用いて、第一指と第二指の間の抵抗を測定し判断し得る。前記タッチスクリーンは容量性タッチスクリーンであるか、又は抵抗性タッチスクリーンであり得る。一実施例においては、前記タッチスクリーンは、少なくとも60点タッチスクリーンであり得る。前記第一指は前記被験者の第一手、前記第二指は前記被験者の第二手のもであっても良い。非限定的な一実施例では、生体電気インピーダンス分析(BIA)方法が、体脂肪パーセンテージの見積もりを可能にする。BIAの背後にある一般的な原則は:2つ以上の導体が人間の体に取りつけられ、及び弱い電流が、体を通じて送られる。電流に対する抵抗が、脂肪、筋肉及び骨格組織の間で変化するために、導体間の抵抗が電極のペアーの間の体脂肪の測定を提供する。脂肪のパーセントの計算は体重を用いるために、それは体重計と共に用いられなければならず、機器コンピュータ・ビジョン・システムにより推算され、及び/又はユーザにより入力される。別の実行は、追加的な精度のために手及び足に取りつけられた導体によるインピーダンスを測定する。
代替方法として、前記機器は、他の機器から前記バイオメトリック情報を受取り得る。例えば、前記機器は、前記機器とは分離している体重計から前記被験者の体重を受信し得る。前記情報は、他の機器から直接送信され得るか(例えば、有線又は無線接続を介して)、又は手動で入力し得る。
前記検証は、前記被験者から収集したサンプルに基づく情報も含み得る。例えば、前記検証は、前記被験者の遺伝子シグネチャーを含み得る。前記サンプルが前記機器に提供されると、前記機器は、前記被験者の遺伝子シグネチャーを決定するために前記サンプルの少なくとも一部を使用し得る。例えば、前記機器は、1つ以上の核酸増幅ステップを実行し、前記被験者のキー遺伝子マーカーを決定し得る。これは、前記被験者の遺伝子シグネチャーを形成し得る。前記被験者の遺伝子シグネチャーは、前記機器上で前記被験者のサンプルを処理する以前に、それと同時に、又はそれ以降に取得され得る。前記被験者の遺伝子シグネチャーは、1つ以上のデータ保存ユニットに保存され得る。例えば、前記被験者の遺伝子シグネチャーは、前記被験者の電子医療記録に保存され得る。前記被験者の収集された遺伝子シグネチャーは、もし既に記録に保存された前記被験者の遺伝子シグネチャーが存在するのであれば、それと比較され得る。任意の他の前記被験者に特異的な識別特性は、前記被験者の身元を確認するために使用され得る。
DNA及び/又はRNAを含む核酸増幅の方法は、当技術分野では周知である。増幅方法は、熱変性ステップ等の温度の変化、又は熱変性を必要としない等温プロセスを含み得る。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、複数サイクルの変性、逆鎖へのプライマー対のアニーリング、及び標的配列のコピー数を累乗増加させるためのプライマー拡張を用いる。アニールされた核酸鎖の変性は、熱の適用、局所的な金属イオン濃度の増加(例えば米国特許第6277605号)、超音波放射(例えばWO/2000/049176号)、電圧の印加(例えば、米国特許第5527670号、米国特許第6033850号、米国特許第5939291号、及び米国特許第6333157号)、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、磁気応答性材料(例えば、米国特許第5545540号)に結合したプライマーと組み合わされた電磁場の印加により達成し得る。RT−PCRと呼ばれる変法では、逆転写酵素(RT)は、RNAから相補的DNA(cDNA)を作成するために使用され、cDNAは、その後、DNAの複数のコピーを生成するためにPCRにより増幅される(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5322770号、及び米国特許第5310652号)。
等温増幅法の一実施例としては、標的配列の逆鎖にプライマー配列の対をアニーリングさせるサイクル、二本鎖ヘミホスホロチオエート化されたプライマー伸長物を生成するdNTPの存在下でのプライマー伸長、半修飾された制限エンドヌクレアーゼ認識部位のエンドヌクレアーゼ媒介性切断(ニッキング)、及び既存のストランドを置換しプライマーアニーリングの次のラウンドのストランドを生成するための、切れ目(ニック)の3’末端からのポリメラーゼ媒介プライマー伸長、生成物の指数的な(幾何学的な)増幅を生じるニッキング及びストランド置換(例えば、参照によりその全体が本明細書中に組み込まれる、米国特許第5270184号、及び米国特許第5455166号)を使用する、一般にSDAと称されるストランド置換増幅がある。好熱性SDA(tSDA)は、本質的に同じ方法(その全体が参照により本明細書中に組み込まれる、欧州特許第0684315号)において、より高い温度で好熱性エンドヌクレアーゼ及びポリメラーゼを使用する。
他の増幅方法としては以下が挙げられる;ローリングサークル増幅(RCA)(例えば、リザーディ、“Rolling Circle Replication Reporter Syatem”「ローリングサークル複製レポーターシステム」、米国特許第5,854,033号);ヘリカーゼ依存性増幅(HDA)(例えば、コン他、“Helicase Dependent Nucleic Acids”「ヘリカーゼ依存性増幅核酸」、米国特許出願公開第US2004−0058378A1号);及びその全体が参照により本明細書中に組み込まれる、ループ媒介性等温増幅(LAMP)(例えば、ノトミ他、“Process for Synthesizing Nucleic Acid”「核酸合成のプロセス」、米国特許第6,410,278号)。ある場合には、等温増幅は、オリゴヌクレオチドプライマーに組み込むことが可能なプロモーター配列から、RNAポリメラーゼによる転写を使用する。 当技術分野において一般的に使用される、転写に基づく増幅方法は以下を含む;NASBA(例えば、米国特許第5130238号)とも称する核酸配列に基づく増幅;一般にQβレプリカーゼと称するプローブ・モジュール自体を増幅するためのRNAレプリカーゼの使用に依存する方法(例えば、P.リザーディ他(1988)BioTechnol.6,1197〜1202);独立性配列複製(例えば、J.グァテッリ他(1990)Proc.Natl.Acad.Sci.USA87、1874〜1878;ラングレン(1993)Trends in Genetics 9、199〜202;及びヘレンH.リー他、NUCLEIC ACID AMPLIFICATION TECHNOLOGIES(1997));及びその参照によりその全体が本明細書中に組み込まれる、追加的な転写鋳型を生成するための方法(例えば、米国特許第5480784号、及び米国特許第5399491号)。等温核酸増幅の更なる方法は、参照によりその全体が本明細書中に組み込まれる、追加的プライマー(例えば、米国特許第6251639号、米国特許第6946251号、及び米国特許第7824890号)のために、結合部位を露出するべく、非標準的ヌクレオチド(例えば、DNAグリコシラーゼ若しくはRNアーゼH)で核酸を切断する酵素との組合せでの、非標準的ヌクレオチド(例えば、ウラシル又はRNAヌクレオチド)を含有するプライマーの使用を含む。等温増幅法は、線形又は指数関数的であり得る。
前記被験者識別のための核酸増幅は、約10、11、12、13、14、15、20、25、30、35、40、50、100、又はそれを超える数の標的配列等の、複数の核酸配列の順次、並列、又は同時増幅を含み得る。いくつかの実施形態では、前記被験者のゲノム全体又は全トランスクリプトームが非特異的に増幅され、その産物は1つ以上の識別配列特性のためにプローブされる。識別的配列特性は、個体間の区別の根拠として役立つ核酸配列の任意の特徴を含む。いくつかの実施形態では、個人は、約10、11、12、13、14、15、20、25、30、35、40、50、100、又はそれを超える数の識別的配列を使用して、選択された統計的有意性に一意的に特定される。いくつかの実施形態では、統計的有意性は、約10−2、10−3、10−4、10−5、10−6、10−7、10−8、10−9、10−10、10−11、10−12、10−13、10−14、10−15、又はそれらより小さい。識別的配列の例には、制限酵素断片長多型(RFLP;ボットスタイン他、Am。J。Hum。Genet。32:314から331、1980;WO90/13668号)、一塩基多型(SNP;クォック他、Genomics 31:123〜126、1996)、ランダム増幅多型DNA(RAPD、ウィリアムス他、Nucl.Acids Res.18:6531〜6535、1990)、単純反復配列(SSRS;チョウ&コッヒェルト、Plant Mol.Biol.21:607〜614、1993;ザイトキウィクス他、Genomics 20:176〜183、1989)、増幅断片長多型(AFLP、ヴォス他、Nucl.Acids Res.21:4407〜4414、1995、ショートタンデムリピート(STR)、タンデムリピートの可変数(VNTR)、マイクロサテライト(タウツ、Nucl.Acids Res.17:6463〜6471、1989、ウェーバー及びメイ,Am.J.Hum.Genet.44:388〜396、1989)、インターレトロトランスポゾン増幅多型(IRAP)、長鎖散在反復配列(LINE)、ロングタンデムリピート(LTR)、可動要素(ME)、レトロトランスポゾンマイクロサテライト増幅多型(REMAP)、レトロトランスポゾンに基づく挿入多型(RBIP)、短鎖散在反復配列(SINE)、及び配列特異的増幅多型(SSAP)が含まれる。識別配列の更なる例は当技術分野では周知であり、例えば、参照により本明細書中に組み込まれる、米国特許出願第20030170705号中にある。遺伝子シグネチャーは、単独型(例えば、SNP)の複数の識別配列からなり得るか、又は任意の数又は組合せで識別配列する二つ以上の異なる種類の組合せを含み得る。
遺伝子シグネチャーは、父性又は母性検査、出入国管理及び遺産係争、動物における繁殖検査、双子における接合性検査、人間及び動物における同系交配;骨髄移植等の移植適合性の評価;人間又は動物の遺体の識別;培養細胞の品質管理;精液サンプル、血痕、及び他の生物学的物質の法医学的分析等の法医学試験;ヘテロ接合性消失のための検査による腫瘍の遺伝子構造の特性評価;及び特定の識別配列の対立遺伝子頻度の決定等の1つ以上の識別を必要とする全てのプロセスに用いることができる。前記遺伝子シグネチャーの生成に有用なサンプルとしては、犯罪現場の証拠、血液、血痕、精液、精液による染み、骨、歯、毛髪、唾液、尿、糞便、爪、筋肉又は他の軟部組織、タバコ、切手、封筒、ふけ、指紋、これらの任意のものを含む項目及びそれらの組合せが挙げられる。いくつかの実施形態では、2つ以上の遺伝子シグネチャーが生成され、比較される。いくつかの実施形態においては、1つ以上の遺伝子シグネチャーは、データベース内に含まれる遺伝子シグネチャー等の1つ以上の既知の遺伝子シグネチャーと比較される。
前記遺伝子シグネチャーは、前記サンプルを受取る前記機器により生成され得る。前記遺伝子シグネチャーは、前記サンプルの調製、及び/又は1つ以上の検定を実行する前記機器により生成され得る。前記機器から収集されたデータは、前記遺伝子シグネチャーを生成し得る外部機器に送信し得る。前記遺伝子シグネチャーは、前記機器及び外部機器を組合せて生成され得る。
いくつかの実施形態では、システム又は機器は、自動化された研究室自動化システム(LAS)にリンクされる。この研究室自動化システムは、前記機器又はクラウドを含む外部機器上で作動できる。いくつかの実施形態では、それは中央化された実験室施設で作動し得る。前記研究室自動化システムは、動作可能に、電子機器による医療記録システム(EMR)にリンクされるか、いくつかの実施形態では、それに一体化された実験室情報システム(LIS)にリンクされる。検定又は他のデータが前記機器上で作成されるので、前記データは、分析のために前記LASにフィードされることができ、及び次いでLIS及びEMRシステムにフィードされ得る。自己学習データエンジンが、前記EMRシステム中に統合され得るので、データがEMR中に送信されるにつれて、前記EMR中で作動するモデルは、再適合することができ及び現場からのリアルタイムのデータに基づいて再調整し得る。そのようなモデルは、前記EMRシステムデータベースの中でカスタム化されることができるか、又は病院、アカデミックなセンター、又は実験室などの様々なソースから前記EMRシステムデータベースにインポートされる、臨床法則に基づくシステムに対して、前記機器上で同時に作動している広範囲の検定方法論から、前記機器から生成される総合的生化学的データを索引化し得る、臨床診断支援システムを支援し得る。自己学習データ・エンジン中のアルゴリズムは、エンドユーザーによる適切な臨床診断支援プログラムの選択を支援し得る。そのような選択は、前記機器上で生成されたデータ、又は前記機器に入力されたデータプロンプトに基づき、動的に生じ得る。いくつかの実施形態では、臨床診断支援システムの特定の適用が以下に提供される。
いくつかの実施形態では、システムは、前記被験者がヘルスケア専門家から臨床検査を受ける指示を受け取ったか否かも検証し得る。従って、前記システムは、被検者が生物学的サンプルの定性的及び/又は定量的評価を行うための、ヘルスケア専門家からの指示を受け取ったか否かを検証し得る。例えば、前記システムは、前記被験者が前記検査を受けるために、前記ヘルスケア専門家から処方箋を受取ったか否かを検証し得る。前記システムは、前記被験者が前記機器に前記サンプルを提供するために、前記ヘルスケア専門家からの指示を受け取ったか否かを検証し得る。前記システムは、前記被験者が前記検査を受けるために、特定のポイント・オブ・サービスに移動することを承認されたか否かも検証し得る。前記検証は、前記機器の支援下に発生し得る。前記検証は何時でも発生し得る。一実施例として、前記検査を受けるための前記被験者の承認は、前記被験者の前記検査用のサンプルを調製する以前に検証され得る。前記検査を受けるための前記被験者の承認は、前記機器及び/又はカートリッジにサンプルを提供する以前に検証され得る。前記被験者の承認の検証は、前記被験者の身元確認の後に提供され得る。前記被験者の承認の検証は、前記被験者が、前記臨床検査を受けるための保険を有するか否かを検証する以前に、又は以後に提供され得る。前記システムは、前記被験者がサンプルの定性的及び/又は定量的評価を受けるための保険を有するか否かを検証でき、前記検証ステップは、前記機器の支援下に生物学的サンプルを処理するか、又は前記機器から前記データを送信する以前に、それと同時に、又はそれ以降に実行され得る。前記検証は、前記ヘルスケア提供者、臨床検査施設、支払者、臨床検査施設の給付管理者、又は任意のその他の組織との通信を通じて行われ得る。検証は迅速に、及び/又はリアルタイムで起こり得る。例えば、検証は、10分以内、5分以内、3分以内、1分以内、45秒以内、30秒以内、20秒以内、15秒以内、10秒以内、5秒以内、3秒以内、1秒以内、0.5秒以内、又は0.1秒以内に起こり得る。前記検証は、人間の介入を全く要さずに自動化され得る。
前記システムは、前記被験者が1つ以上の前記サンプル処理ステップを発生させるための保険(及び/又は他の支払者の補償範囲)を有するか否かも検証し得る。前記システムは、前記被験者が保険に加入しているか、特定の要求された検査が前記被験者の保険の補償範囲にあるかも検証し得る。前記システムは、前記被験者が、前記機器にサンプルを提供するための保険を有するか否かを検証し得る。前記システムは、前記被験者が、ポイント・オブ・サービスに移動し、1つ以上の検査を受けるための保険を有するか否かも検証し得る。前記検証は何時でも発生し得る。一実施例では、前記被験者の保険補償範囲の検証は、前記検査のための前記被験者のサンプルを調製する以前に実行し得る。前記被験者の保険補償範囲の検証は、前記機器及び/又はカートリッジにサンプルを提供する以前に実行し得る。前記被験者の保険補償範囲の検証は、前記被験者の身元を確認した後に提供され得る。前記被験者の保険補償範囲の検証は、前記被験者が臨床検査を受けるための処方箋を受領した事実を検証する以前、又は以降に提供され得る。前記検証は、前記ヘルスケア提供者、臨床検査施設、支払者、臨床検査施設の給付管理者、又は任意のその他の組織との通信を通じて行われ得る。前記検証は、前記機器の支援下に発生し得る。検証は迅速に及び/又はリアルタイムで起こり得る。例えば、検証は、10分以内、5分以内、3分以内、1分以内、45秒以内、30秒以内、20秒以内、15秒以内、10秒以内、5秒以内、3秒以内、1秒以内、0.5秒以内、又は0.1秒以内に起こり得る。前記検証は、人間の介入を全く要さずに自動化され得る。
前記システムは、前記臨床検査が前記被験者にとって適切であるか否かも検証し得る。前記システムは、定性的及び/又は定量的評価を受ける指示が、一連のポリシー制限の枠内であるか否かを検証し得る。そのようなポリシーの制限は、ガイドラインを形成し得る。そのようなポリシーの制限は、支払者、医師又は医師以外で指示を出すヘルスケア専門家、臨床検査施設、若しくは規制組織、又は任意のその他の組織に対するポリシー制限であり得る。そのような検証は、性別、年齢、過去の病歴を含むが、それらには限定されない前記被験者の1つ以上の既知の特性に依存し得る。臨床的決断サポートシステムが提供され得る。前記システムは、1つ以上の医療記録、又は前記被験者に関連する情報にアクセスする能力を有し得る。前記システムは、一般的な医療データにアクセスする能力も有し得る。前記システムは、前記被検者の身元、前記被検者の保険の適用範囲、前記被験者の過去及び現在の治療、前記被験者の生物学的特徴、及び/又は前記被験者に提供された処方箋に関連する記録にアクセスし得る。前記システムは、電子医療記録にアクセスし、及び/又は患者の記録又は履歴を引き出す能力を有し得る。前記システムは、前記被験者に関する保険又は財政情報等の支払者記録を引き出す能力も有し得る。前記検証は、前記機器の支援下に発生し得る。
検査の妥当性を判断する際に、前記システムは、追加的な初期段階の決定支援を提供し得る。例えば、医師が前記被験者に前の週と同一の検査を受けるように指示をして、それが1週間以内で反復される必要のない種類の検査だとされる場合、前記システムは前記検査が適切でないと判断し得る。別の例としては、今回の検査が前回の検査と何故か一致しないか、又は前記被験者が受けている治療が適切でない場合、前記システムは前記検査が不適切であると判断し得る。
いくつかの実施形態においては、定性的及び/又は定量的評価を提供する以前に、前記システムは、1つ以上の記録データベース及び/又は支払者データベースにアクセスする能力を有し得る。ある場合には、前記システムは、前記定性的及び/又は定量的評価を提供する以前、及び/又は前記データベースにアクセスする以前に、どの記録データベース及び/又は支払者データベースにアクセスするか、又は判断する能力を有し得る。更に、前記システムは、前記被験者又は前記被験者のピアグループに特異的か、又は特異的でない一般的な情報にアクセスする能力を有し得る。前記システムは、インターネット等のネットワーク上の情報を含み得る、ウェブクローリング及び/又は公開情報マイニングの実行が可能である。前記システムは、前記被験者の身元、前記被験者の支払情報、前記サンプルについて収集された情報、提案された前記定性的及び/又は定量的評価、及び/又は任意の他の情報に基づいてそのような判断を下し得る。
一例として、不適切な検査とは、男性被験者の妊娠検査、又は女性被験者のPSAレベル(前立腺特異抗原)検査であり得る。そのような検査は、支払者又は処方医師のポリシー制限から外れ得る。そのような指示の誤りは、前記被験者に関連する検査の指示又は情報をチェックすることにより検出可能である。前記被験者に関連したそのような情報は、前記被験者の医療記録又は前記被験者の識別情報を含み得る。一実施例では、前記検査の妥当性は、前記被験者のサンプルを調製する以前に検証される。前記被験者の前記検査の妥当性は、前記被験者が前記機器及び/又はカートリッジにサンプルを提供する以前に、それと同時に、又はそれ以降に検証され得る。前記被験者の前記検査の妥当性は、前記被験者の身元及び/又は保険補償範囲を検証する以前に、又は以降に提供され得る。前記検証は、前記ヘルスケア提供者、臨床検査施設、支払者、臨床検査施設の給付管理者、又は任意のその他の組織との通信を通じて実行される。臨床的決断のサポートシステムは、迅速に、及び/又はリアルタイムで実行し得る。例えば、検証は、10分以内、5分以内、3分以内、1分以内、45秒以内、30秒以内、20秒以内、15秒以内、10秒以内、5秒以内、3秒以内、1秒以内、0.5秒以内、又は0.1秒以内に起こり得る。前記臨床的決断のサポートシステムは、人間の介入を全く要さずに自動化され得る。
いくつかの実施形態では、有資格者が、前記被験者の身元の収集及び/又は前記被験者のサンプルを前記機器へ提供する援助をし得る。前記有資格者とは、前記機器を使用する訓練を受けた認定技術者であり得る。前記有資格者は、前記機器の指定オペレーターであり得る。前記有資格者は、ヘルスケア専門家であっても、又はなくてもよい。いくつかの実施形態においては、前記有資格者の身元が検証され得る。前記有資格者の身元は、前記生物学的サンプルを受領する、前記機器から前記データを電子的に送信する、及び/又は送信された前記データを分析する、以前に、それと同時に、又はそれ以降に検証され得る。前記有資格者の身元は、前記被験者の身元を検証する以前に、それと同時に、又はそれ以降に検証され得る。前記有資格者の身元は、本明細書の他の部分に記載された1つ以上の技術を用いて検証し得る。
前記システムは、1つ以上の臨床検査施設報告を提供する能力を有し得る。臨床検査施設報告は、ヘルスケア専門家に提供され得る。ある場合には、臨床検査施設報告は、前記被験者に提供され得る。前記臨床検査施設報告は、サンプル処理機器上でユーザインタフェースを介して提供され得る。代替方法として、前記臨床検査施設報告は、1つ以上の外部機器に提供され得る。前記臨床検査施設報告は、縦断的に見ることができるデータを含み得る。前記データは、経時的に収集された情報を含み得る。そのように経時的に収集された情報には、生化学的データ、検体レベル、生理学的情報、生活様式情報、医療又は治療情報、及び/又は前記機器により収集可能な任意の他の情報を含み得る。1つ以上のグラフ又は表は、経時的な前記情報の変化又は安定性を表示し得る。1つ以上の投影された傾向も同様に表示され得る。
いくつかの状況では、臨床検査施設報告(又は前記被験者の健康状態、症状、又は福祉に関連する他の報告)は、本明細書中に全てが参照として組み込まれるマイケルソン他(“METHODS AND SYSTEMS FOR ASSESSING CLINICAL OUTCOMES”「臨床転帰を評価するための方法及びシステム」)の米国特許出願第12/412,334号において提供される方法を用いて調製される。一実施例では、臨床検査施設報告は、前記被験者の症状(例えば、健康又は疾患状態)進行の曲線、速度及び/又は加速度等の詳細が含まれる。前記曲線は、前記臨床転帰に対する進行の可能性を示すことができる。臨床検査施設報告は、非同期データ管理を用いて作成され得る。
いくつかの実施形態においては、前記縦断的データは、前記サンプル処理機器上に表示され得る。前記サンプル処理機器は、サンプルを処理し、外部機器にデータを送信し得る。分析は、前記機器の外部、又は前記機器のオンボードに発生し得る。1つ以上の臨床検査施設報告、電子医療記録、臨床分析、医療相談、医療参照、又は任意の他の表示を含み得る分析の結果は、前記サンプル処理機器上に表示され得る。臨床検査施設報告における任意の記載、及び/又は前記リスト上の任意の他の項目は、前記リスト上の任意の他の項目の言及に適用され得る。代替方法として、臨床検査施設報告、電子医療記録、又は他の表示は、サンプル処理機器の外部の機器に表示され得る。
前記データのディスプレーは、経時的に提示された縦断的データを含み得る。そのような縦断的データは、値の変化、値の変化率、値の変化率の比率、又はそれらの更なる比率の変化を説明し得る。そのような縦断的データは、予測データ及び/又は過去の推定されたデータを含み得る。そのような情報は、グラフィック又はそのようなデータを経時的に示す表を含み得る。そのような情報には、画像の経時的な変化を示すビデオが含まれる。そのようなデータは、評価的情報を含み得る。そのような情報は、診断、予後診断、及び/又は治療に関連する情報を含み得る。
収集された前記データの変動係数が低いために、前記縦断的分析が可能である。前記縦断的表示及び/又は分析は、本明細書の他の部分に記載される任意の値を有する変動係数を有するデータに基づくことができる。いくつかの場合においては、検査の頻度が高いため、前記縦断的分析が可能である。いくつかの場合において、検査の高頻度性は、ドラッグストア、医院、診療所、病院、スーパーマーケット、又は前記被験者の家庭又はオフィス等の、便利なポイント・オブ・サービスの位置により可能にされる。
前記システムは、自動化された臨床的決断サポートを含み得る。前記臨床的決断サポートは、フロントエンドの臨床的決断サポートシステム及び/又はバックエンド臨床的決断サポートシステムを含み得る。フロントエンドシステムの一実施例においては、前記被験者に検査の指示が出た時に、臨床的決断サポートシステムは、検査が前記被験者にとって適切/不適切であるか、前記被験者が既に前記検査を受けているか否か(例えば、前記検査が最近実施された場合は、前記検査を実施する代替方法として前記検査結果を表示し得る)及び/又は前記被験者の受けた検査の数が多すぎないか否かを表示し得る。前記臨床的決断サポートは、前記被験者に追加的検査の勧告もし得る。いくつかの実施形態では、データは、タッチスクリーン等のユーザインターフェース上にリアルタイムで提供され得る。表示される前記データは、前記データを閲覧する個人用にカスタマイズされ得るか、又は前記データに基づいてカスタマイズされ得る。例えば、前記ディスプレー及び関連する臨床的決断サポートは、生化学的データに基づいてヘルスケア専門家用にカスタマイズされ得る。カスタマイズされたヘルス報告又はセラナリシス(商標)は、関連する臨床的決断サポートシステムのベストプラクティスに基づいてカスタマイズされた勧告を表示し、例えば、データ上のセラナリシス(商標)、縦方向及び他の多変量(又は多重変量)分析を通じて、疾患の発症、進行、及び後退のより深い洞察を提供し得る。前記セラナリシス(商標)報告は、既存のEMRシステムの分析からの情報、又は本明細書に記載される前記被験者の任意の検査の結果、及び/又は任意の予後又は治療計画、又は所定の前記被験者に合った健康アドバイスを含み得る。
バックエンドシステムの一実施例においては、前記臨床的決断サポートシステムは、1つ以上のガイドライン又は規則を参照し得る。前記ガイドライン/規則は、ヘルスケア専門家ごと、前記被験者ごと、健康保険会社又は他の支払者ごと、病院ごと、診療所又は他の医療組織ごと、又は任意の他の群ごとにカスタマイズされ得る。ある場合には、前記ガイドライン/規則は、生化学的データに基づいてカスタマイズされ得る。前記臨床的決断サポートシステムは、生化学的データを取得し、生活様式情報、食事情報、又は本明細書の他の部分に記載されたものを含む、収集可能な任意の他の情報に基づいて、前記被験者のための勧告をカスタマイズし得る。ある場合には、前記バックエンドの臨床的決断サポートは前記データ(例えば、生化学的データを含む)を取得し、1つ以上の金融取引をカスタマイズし得る。そのような金融取引は、保険会社、及び/又はヘルスケア専門家、又は1つ以上のサービスのためのへの償還を含み得る。
前記臨床的決断サポートは、1つ以上の前記被験者の記録に連結され得る。前記臨床的決断サポートは、前記被験者の医療記録及び/又は支払者の記録に連結され得る。前記臨床的決断サポートは、追加的な一般的知識の使用を統合し得る。前記臨床的決断サポートは、最新の臨床知識を収載するために、定期的に又は連続的に更新され得る。前記臨床的決断サポートは、ベストプラクティス又は診断、治療、監視、及び/又は1つ以上の疾患の予防に関連したデータを含み得る。一例として、前記臨床的決断サポートシステムは、糖尿病の管理に関連する1つ以上の指示を有し得る。前記被験者の記録を連結することにより、前記臨床的決断サポートシステムは、個別化された前記被験者のケアを提供し得る。例えば、前記臨床的決断サポートシステムを有する前記被験者の医療記録を連結することにより、前記臨床的決断サポートシステムは、追加的検査の指示、又は前記被験者に関する追加情報に基づいて、前記被験者の病歴、前記被験者の家族の病歴、前記被験者の人口統計学的情報(年齢、性別)、前記被験者についての生活様式情報(前記被験者の食事、運動、習慣)、考え得る環境的考慮点(例えば、前記被験者が特定の毒素にさらされた地域、又は特定の疾患の危険性の高い地域に住んでいたか)、及び/又は前記被験者に関する任意の他の情報をこれらに限らず含むことが可能であり、次のステップを示唆し得る。
前記臨床的決断サポートシステムは、集団基部の臨床的決断サポートも提供し得る。前記臨床的決断サポートシステムは、1つ以上のピアグループのサポートを提供し得る。そのようなグループは、任意の様式で分類され得る。例えば、前記グループは、年齢、性別、生活様式、地理、雇用、病歴、家族の病歴、又は任意の他の要因に基づくことができる。前記臨床的決断サポートシステムは、決断サポートを提供するための疫学的モデルを使用し得る。疫学的情報源から収集された情報は、患者の1つ以上の群に適用し得る。
一実施例においては、個人が到着すると、自分が1つ以上の検査に適格か否かを確認するための適格性テストを実行し得る。前記個人はその後、事前スクリーニングを受け、質問票に答える場合がある。前記質問票は、前記被験者の生活様式(例えば、食事、運動、習慣)及び/又は病歴に関する質問を含み得る。医師は、前記個人の身体検査を実行し得る。いくつかの状況では、前記質問票には、前記被験者の食事摂取、運動、健康状態及び/又は精神状態に関する質問が含まれる。前記被験者の健康状態は、前記被験者の生理的状態又はそれに関連し得る。前記被験者の精神状態は、前記被験者の気分又は抑鬱症等のうつ病性障害に関連し得る。前記質問票は、前記被験者の食事摂取、運動、健康状態及び/又は精神的状態の、又はそれらに関連する複数の質問を有する、案内付き質問票であり得る。いくつかの状況では、前記質問票は前記被験者の回答から学習し、前記被験者の回答に応じて後続の質問を調整するために構成されたシステム(又はサブシステム)を用いて、前記被験者に提示される。前記質問票は、前記機器のディスプレイ上に、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)等のユーザインタフェースを用いて前記被験者に提示し得る。
いくつかの実施形態においては、生活様式勧告事項は、前記機器及び/又はシステムにより作成され、前記消費者に戻されることがある。そのような勧告事項は、前記質問票を終わらせる以前に、それと同時に、又はそれ以降に提供され得る。そのような勧告事項は、前記質問票内に収集された情報、医療記録、生化学的データ、及び/又は検査結果に基づいて作成され得る。
前記機器は、前記参照情報を用いて、質問に対する前記被験者の回答を解釈し得る。いくつかの状況では、前記参照情報は、一回分の食事摂取量、運動の尽力レベル、現在の健康状態及び/又は精神状態の絵画的描写を含む。前記参照情報は、前記機器のメモリ位置(例えば、キャッシュ、ハードドライブ、フラッシュメモリ)に保存された校正マトリクスに含まれ得る。
前記機器及び/又は医療関係者は、個人に関するバイオメトリック情報(例えば、血圧、体重、体温)を収集し得る。これは、前記機器により処理し得る前記被験者から収集したサンプルの検査に連結され得る。全ての情報は、前記臨床的決断サポートシステムにより連結され、及びアクセスされ得る。いくつかの実施形態では、全ての情報は、1人の前記被験者の記録内に連結され得る。そのような手順は、毎年恒例の健康診断又は予防的ケアに有用である。そのような手順は、疾患の診断、治療、又は監視にも有用である。
臨床的決断サポートは、改善された患者のトリアージを提供し得る。例えば、前記臨床判断サポートシステムは、患者の情報(例えば、検体レベル、生理学的情報、付加的情報、又はそれらの任意の組合せ)に基づいた前記被験者の状態の診断又は示唆をし得る。前記患者のそのような状態は、前記被験者に特異的な情報を組み込むことによりより狭められ、又はより正確で精度の高い蓋然性を割当てることができる。前記臨床的決断サポートは、1つ以上の危機的な局面にフラグを付け、前記被験者及び/又は前記被験者のヘルスケア提供者に警告を提供することもできる。前記臨床的決断サポートシステムは、更なる迅速な分析を要する1つ以上の状態にフラグを付け、更なる分析を支援するために1つ以上の手続きを策定し得る。
前記被験者のためのヘルスケア提供者は、前記臨床的判断サポートシステム及び/又は前記被験者に関連する追加的記録にアクセスし得る。例えば、前記被験者は、1つ以上の検査を実行する前記機器にサンプルを提供し得る。前記臨床的決断サポートシステムは、前記被験者の主治医に検査結果を提供し得る。前記主治医は、前記被験者の検査結果及び/又は過去の検査結果を閲覧し得る。前記主治医は、前記臨床的決断サポートシステムにより提供される追加情報も閲覧し得る。いくつかの実施形態では、前記臨床的決断サポートシステムは、前記主治医の専門知識外の専門的情報を前記主治医に提供し得る。例えば、主治医が癌患者を受け持つ場合、前記臨床的決断サポートシステムは、癌に特異的な情報を前記主治医に提供して支援し得る。前記臨床的決断サポートシステムは、前記医師に1つ以上の提案を提供し得る。前記決断は、前記医師による1つ以上の推奨される介入を含み得る。そのような推奨事項は、前記医師により要求された時、特定の状態が検出された時、臨床的決断サポートが分析を完了、又はスケジュールにより完了した時、医師に提供され得る。いくつかの実施形態では、前記機器は、前記医師の診療室に設置されている。前記被験者は、前記医師の診察室の機器にサンプルを提供することができ、前記医師は、1つ以上の検査結果を前記被験者が前記診療室を訪れている間に受取り得る。
前記臨床的決断サポートシステムは、所定のヘルスケア専門家のケアの質を判断し得る。ある場合には、医師のケアの質は、臨床的決断サポートシステムにより判断され、1つ以上の支払者(例えば、健康保険会社)に提供され得る。前記ケアの質は、前記被験者が前記ヘルスケア専門家と相互作用中に、前記被験者のデータの変化に基づいて判断され得る。そのような変化は、生活様式の変化、生化学的データの変化、患者からのフィードバック、又は任意の他の情報を含み得る。
反射的検査に有利に対応する方法が提供され得る。1つ以上の試験結果に基づき、追加的検査が前記機器上で実行され得る。そのような検査及びその次に実行される検査は、リアルタイムでスケジューリングされ得る。検査結果が前記機器のオンボードに提供されるか、又は自動的にオフボードで実行され、次に実行される検査は前記機器を用いて自動的に実行され得る。前記次に実行される検査は、1つ以上の初期検査が実行された時と同じサンプルを使って行い得る。代替方法として、前記機器は、必要な検査に基づき、前記被験者に追加のサンプルを要求し得る。最初の検査が実行された後に第二の検査が必要な場合、迅速に開始され得る。いくつかの実施形態においては、第二の検査は、最初の検査が完了した4時間以内、3時間以内、2時間以内、1時間以内、30分以内、15分以内、10分以内、5分以内、1分以内、45秒以内、30秒以内、15秒以内、5秒以内、1秒以内、又は0.1秒以内に開始され得る。これは、前記被験者がサンプル収集位置に何度も行くことを必要とせずに、有利に複数の検査を可能にする。これは、医師が追加のステップを処方することを必要とせずに、有利に複数の検査も可能にする。診断、監視、治療、及び/又は疾患の予防に到達するまでの時間は大幅に短縮され得る。そのような反射的手順は、前記被験者が医師を訪問中に使用し得る。そのような反射的手順は、前記被験者が前記医師を訪れる以前、前記被験者が前記医師を訪れている最中、及び/又は前記被験者が前記医師を訪れた以後に起こり得る。前記反射的手順は、前記臨床的決断サポートを使用し得る。
ある場合には、検査の指示が出た時に、ヘルスケア専門家は前記反射手順を行い、追加的な検査又はステップを決定し得る。代替方法として、前記機器及び/又は臨床的決断サポートが、反射的検査を提供し得る。例えば、値が範囲から外れている場合(例えば、サンプルの検体のレベルが予想範囲外である)、ヘルスケア専門家はタッチスクリーンを通して、同じサンプルで反射的分析を行い得る。代替方法として、全てのテストは自動的に1つのサンプルで実行することができ、前記ヘルスケア専門家が、何かが範囲外であるために別のテストを実行したい場合には、データを表示し得る。ある場合には、表示された前記データは、前記ヘルスケア専門家が指示したものだけが含まれる。代替方法として、前記臨床的決断サポートにより、関連するとみなされた追加的データが表示される。
ある場合には、1つ以上の臨床検査施設報告がヘルスケア専門家に提供され得る。ある場合には、臨床検査施設報告はサンプル処理機器、又は任意の外部機器上に表示され得る。臨床検査施設報告、及び/又は臨床検査施設指示システムは、反射的分析のためにカスタマイズされ得る。一実施例では、指示フォームは、ユーザーが検査を指示することを許可し、反射的分析が要求するものを入力及び/又は表示するフィールドを示すことができる。報告は、結果を出すために行った反射的分析を表示し得る。前記反射分析の結果も表示され得る。
前記臨床的決断サポートは、自己学習する能力を有し得る。いくつかの実施形態では、前記被験者の応答、及び1つ以上の治療に対する前記被験者の反応を監視することができ、そのようなデータは、前記臨床的決断サポートシステムによりアクセス可能である。前記臨床的決断サポートの自己学習は、個人化された前記被験者を指向し得る。例えば、前記臨床的決断サポートは、特定の被験者が、特定の種類の薬剤に対し良好な反応を示さないことを学習し得る。前記臨床的決断サポートの自己学習も一般化し得る。例えば、前記臨床的決断サポートシステムは、人口統計上の特定の人々、又は特定の特性を有する人々が、特定の治療に対し良好な反応を示すか否かのパターンを認識し得る。前記臨床的決断サポートは、前記被験者の記録、他の患者の記録、一般的な健康情報、公開情報、医療データ及び統計、保険情報、又はその他の情報を利用し得る。前記情報の一部は、インターネット上(例えば、ウェブサイト、記事、ジャーナル、データベース、医療統計)で公的に入手可能である。前記臨床的決断サポートシステムは、ウェブサイト又はデータベースの情報更新を随意的にクロールし得る。前記臨床的決断サポートシステムにより収集/アクセスされる追加的な情報は、企業自身の試験並びに薬剤の有効性及び/又は毒性についての情報を含み得る。いくつかの実施形態においては、自己学習はクラウド上で起こり得る。追加的データが収集されるように、クラウドにアップロードすることができ、前記臨床的決断サポートシステムによりアクセスが可能である。
前記機器は、薬剤及び/又は薬剤の処方を支援するために有用であり得る。例えば、前記機器は、薬剤処方が書き込まれる以前に、被検者内の検体レベルをチェックするために使用され得る。前記機器は、薬剤濃度を決定し得る。前記機器は、いつ薬剤の再充填が行われたかに関わらず、前記被験者が使用した薬剤の投薬量測定をするために、前記被験者の定期検査に使用され得る。前記機器は、薬剤の処方箋を提供する以前、それと同時に、又はそれ以後に前記被験者内の前記薬剤の存在、又はレベルを検査し得る。薬剤レベル及び/又は検体レベルを決定するための、そのような試験は、薬剤の有効性及び安全性を検査するために有用であり得る。薬剤が前記被験者に処方された後、前記機器は、前記薬剤が薬力学的プロファイルに基づいて、安全又は有用であるか否かを判断するために有用であり得る。そのような試験は、前記被験者の服用に対する遵守及び/又は非遵守を検査するために有用であり得る(例えば、薬剤レベルが高すぎる場合は、前記被験者は過剰服用しているであろうし、薬剤レベルが低すぎる場合は、前記被験者は決められた薬剤服用回数を遵守していない可能性がある)。前記機器は、前記被験者が薬剤服用スケジュールを遵守しているか否かを決定するために、経時的に前記被験者内の薬剤レベルを監視するために有用であり得る。薬剤及び/又は検体のレベルは、遵守及び/又は非遵守に相関され得る。ブレード等の機器の構成要素は、錠剤又は液体の状態で薬剤を保存し得る。そのような薬剤は、検査結果、履歴データ、医師の指示、医療ガイダンス、及び/又は追加的医療記録に基づいて、前記被験者に投薬され得る。薬剤は、必要に応じて前記機器により自動的に梱包され、密封され、標識化され、次いで前記被験者に投薬され得る。
特定の状態が検出された場合には、1つ以上の警告が、ヘルスケア専門家及び/又は前記被験者に提供され得る。例えば、前記機器が前記被験者に対し毒性又は有害な効果を有している場合、及び/又は前記被験者が非遵守である場合に、適切な警告を提供し得る。
サンプル又はその一部は、後の検査のために前記機器によりアーカイブに保管され得る。この手順は、一揃いの手順及び/又は規則により定義される如く、検査結果、前記機器上誤差、又は他の要因により引き起こされ得る。アーカイブに保管された前記サンプルは、前記サンプルの完全性を維持するために梱包され、冷却チャンバー内に保存され得る。アーカイブに保管された前記サンプルは、必要に応じて前記機器により自動的に容器中に密封され(例えば、セプタムにより)、標識化され得る。アーカイブに保管されたサンプルは、真空下で容器中に保存され得る。アーカイブに保管された前記サンプルは、後に同じ機器で分析、又は他の機器に転送、又は他の検査施設に送られ得る。アーカイブに保管されたサンプルを用いた前記検査結果は、最初のサンプル検査の任意の事前検査結果と組合せることができる。
本明細書に記載される前記機器は、遠隔医療に有用であり得る。前記機器は、本明細書の他の部分に記載されるように、前記被験者及び/又は前記機器の操作者の身元を確認するために有用であり得る。前記機器及び/又はシステムは、前記被験者の身元確認、支払者情報へのアクセス、検査を行うための指示を前記被験者が受領したか否かの判断、検査が一揃いの規則内に当てはまるか否かの判断、臨床的決断サポートシステムへのアクセス、処方薬の分注、又は他のステップの実行が可能である。
前記機器は、前記被験者の健康及び/又は医学的状態の定性的及び/又は定量的分析を行う能力を有し得る。例えば、前記機器は、前記被験者の1つ以上の検体レベルを決定するために有用であり得る、前記被験者のサンプル処理を行う能力を有し得る。検体の存在及び/又は濃度は、前記被験者の健康状態の評価及び/又は前記被験者の身元確認のために使用され得る。前記機器は、前記被験者の1つ以上の生理学的測定値を収集する能力も有し得る。そのような情報は、前記被験者の健康状態の評価及び/又は前記被験者の身元確認のためにも有用であり得る。ある場合には、前記被験者の生活様式及び/又は習慣に関する追加的な定性的情報を収集し、前記被験者の健康状態を評価するために使用され得る。本明細書の任意の部分に記載される前記被験者関連の収集された情報は、前記被験者の健康状態を評価する上で有用であり得る(例えば、前記被験者の診断、治療、及び/又は疾患予防)。
前記機器により収集された前記被験者に関連する任意の情報は、前記被験者の医師又はその他のヘルスケア専門家によりアクセスが可能である。いくつかの実施形態では、前記機器により収集された情報のサブセットのみが、前記被験者の医師にアクセス可能である。本明細書における医師についての任意の記載は、前記被験者の主治医、又は他のヘルスケア専門家に適用され得る。前記被験者の医師は、前記被験者とは別の位置にいる場合がある。代替方法として、前記被験者の医師は、前記被験者と同じ位置にいる場合がある。前記被験者の医師は、実際に現場で前記被験者を診ることなく、前記被験者の健康状態を評価し得る。前記機器はポイント・オブ・サービスの位置に提供され得る。前記機器は、前記被験者がポイント・オブ・サービスの位置に行くことを有利に可能にし、前記医師が前記被験者の健康状態を評価する際に依拠し得る、前記被験者についての収集された情報を有し得る。前記医師が前記被験者の主治医であるという事は、前記被験者が、前記被験者本人及び前記被験者の病歴並びに状態に精通する医師との個人的な関係を維持することを可能にし得る。
別の実施形態では、前記機器又はシステムは、前記患者及び前記ヘルスケア提供者が異なる言語を話す場合に、リアルタイムの言語通訳サービスを実行し得る。例えば、とある国のとある訪問者は、小売店等の機器のある位置に行き、前記訪問者の話す原語を話さない、最高の医療関連の、資格のあるか、又は利用可能なヘルスケア提供者と接触し得る。そのような場合、前記機器は自動的にこの障壁を検出するか、又は前記機器は、前記患者又は前記ヘルスケア提供者に言語設定を促し、自動的に翻訳サービスを提供し得る。
別の実施形態では、前記機器は、人口の大半が高品質のヘルスケア専門家へのアクセスが不可能な遠隔で低開発の地域、国、又は地域に配置され得る。この例では、前記機器は、前記外部制御装置又はクラウドの助けを借りて、自動的に先進国からヘルスケア専門家をもたらし、遠隔地又は農村部の患者と接触させ、前記機器又は前記モジュール内のカメラ、画像分析、動作検出及び他のセンサを用いて、言語だけでなく、手話、ボディランゲージ、及び身体的ジェスチャーに基づいて通訳並びに他の文化的な解釈を実行し得る。
別の実施形態では、前記機器は、特定の集団に対する医療の提供を防止するような地域の習慣に基づいた特定の文化的障壁を克服するために、前記外部制御装置及びクラウドを使用し得る。例えば、女性のヘルスケア専門家だけが女性患者との接触を許可されている特定の地域では、前記機器は患者の性別を検出し、自動的に又は手動で検証を行い、女性患者を遠隔又は地域の位置にいる女性のヘルスケア提供者と接触させ、本来そのようなサービスへのアクセスが皆無か、又はほとんどない位置での、より素晴らしい医療サービスへのアクセスを可能にする。前記機器は、この機能を提供するカメラ、並びに画像分析及び顔認識を用いて画像収集、識別、音声及び他の身体的手がかりを使用し得る。
いくつかの実施形態では、前記医師は、遠隔地又は同じ位置にある前記機器を介してリアルタイムで前記被験者と交流し得る。他の実施形態においては、前記被験者に関する情報は前記機器を介して収集可能であり、別の折に前記医師によりアクセス可能であるので、前記医師と前記被験者はリアルタイムで交流する必要はない。前記医師は、もし必要があるとすれば、どのような追跡的行動を要するか、又はリアルタイムで直接に、又は遠隔訪問のスケジュールを組む必要があるか否かを判断し得る。
前記被験者の画像を捕捉可能な1つ以上のカメラが提供され得る。任意の種類のカメラ又はカメラの組合せは、本明細書において他の部分に記載されるように、前記画像を捕捉するために有用であり得る。いくつかの実施形態では、前記カメラは前記被験者の静止画像又は前記被験者のビデオ画像を捕捉可能である。一実施例では、前記被験者のストリーミングビデオが前記機器により捕捉され、遠隔地の医師に送信され得る。カメラは、前記医師の画像を前記医師のいる位置で捕捉する場合、又はしない場合があり、前記医師の画像を前記機器に送信する場合、又はしない場合がある。前記医師の画像は、前記医師の位置において、サンプル処理機器により捕捉され得る。代替方法として、前記医師の前記画像は、任意の他の種類の機器により捕捉され得る。例えば、前記被験者と医師は、前記機器を介してビデオ会議を実行し得る。前記ビデオ会議は、前記被験者及び医師の二次元画像、又は前記被験者及び医師の三次元画像を表示することができる。代替方法としては、音声情報が、前記被験者と医師間でのテレビ会議のために使用され得る。1つ以上の静的及び/又はビデオ画像は、捕捉され、前記被験者及び/又は医師間で送信され得る。
いくつかの実施形態では、会議は、任意の数の当事者間に提供され得る。例えば、会議は、2人の当事者間(例えば、前記被験者及び前記被験者の医師、又は前記被験者の主治医及び専門医)、3人の当事者間(例えば、前記被験者、前記被験者の主治医及び専門医の間)、当事者4人、当事者5人、当事者6人、又はそれ以上で許可され得る。これは、前記被験者にとって、1人以上の専門医又は他のヘルスケア提供者に相談する場合に有用であり得る。これは、前記被験者が、家族又は友人を会議の輪に入れることを望む場合にも有用であり得る。各々の前記当事者は別々の位置にいても良く、又は何人かは同じ位置にいても良い。
前記被験者及び/又は医師間での会話(又は本明細書に記載の、任意の当事者、又は任意の組合せの当事者)は、前記機器を介して、リアルタイムで発生し得る。代替方法として、前記被験者は、事前に録画された前記被験者の医師のビデオを視聴し得る。前記被験者は、陳述及び/又は前記被験者の他の情報を録画し得る。前記被検者が録画された前記ビデオは、前記被験者の医師に送信されることができ、前記医師はリアルタイム、又は後にそれを視聴し得る。本明細書に記載の任意の被験者と医師の交流は、本明細書の他の部分に記載の任意の他の当事者、当事者の数又は組合せにも適用され得る。
加えて、画像は、本明細書の他の部分に記載されるように、前記被験者、前記被験者の一部分、又は前記被験者から収集されたサンプルを捕捉し得る。そのような画像は、身元確認の目的のために有用であり得る。
捕捉された画像は、追加的な目的のために有用でもあり得る。例えば、前記被験者の画像が捕捉されると、前記被験者の身長及び/又は胴回り寸法の変化又は維持状況が分析され、健康及び/又は医療目的のために評価される。例えば、前記被験者の身体周囲寸法の急激な増加又は減少には赤色フラグを立てるか、又はサンプルに関する収集された他の情報を用いて、健康への懸念があるか否かを判断するために評価される。前記被験者の歩き方は、前記被験者が足を引きずっているか、又は傷害を示すような動作をしているか否かを判断するために分析され得る。前記被験者の顔の表情は、前記被験者が特定の心理状態にあるか否かを判断するために保存され分析され得る。
画像は、前記被験者の健康状態を評価するために身体の一部から収集され得る。例えば、前記被験者の皮膚上にある発疹又は障害、前記被験者の皮膚上のほくろ、前記被験者の喉の画像、又は任意の他の種類の画像は、前記機器により収集され、及び/又は前記医師が閲覧し得る。皮膚疾患は、収集された前記被験者の1つ以上の皮膚の画像に基づいて、前記医師により評価され得る。前記被験者の1つ以上のオリフィスの画像は、前記医師によりアクセス可能である。いくつかの実施形態では、送信された前記画像は二次元画像であり得る。送信された前記画像は、1つ以上の特徴を観察するために有用な三次元画像であり得る(例えば、発疹が膨れているか否か)。
別の例では、前記被験者より収集されたサンプルの画像は医師に送られ得る。例えば、1つ以上の組織サンプル及び体液サンプル又は他のサンプルを医師に送られ得る。画像は様々な処理段階でのサンプルも含み得る。前記機器は有利に画像を迅速に作ることにより、前記医師が前記被験者とやり取りする際に、そのような画像を待つ必要がなくなる。いくつかの実施形態においては、そのような画像は前記被験者の主治医か病理医又は他のヘルスケア専門家によりアクセス可能になる。
それらの画像は前記被験者に関して収集された前記画像に関して分析され得る。そのような画像は前記被験者のために収集された過去の画像のレビューなしで、単独として分析され得る。いくつかの実施形態においては、前記被験者のために収集された1つ以上の画像に対して傾向分析を行い得る。そのような傾向分析は経時的に延伸し得るか(例えば前記被験者のほくろに関する過去のデータ、及びそれが複数の来診の間どのように変化するか)、又は短期間にわたることができる(例えばサンプルが来診の間でどのように反応するか)。前記被験者による複数の来診又は前記被験者による一度の来診からの画像が分析され得る。
いくつかの実施形態においては、前記機器により前記被験者の診断又は治療方法の支援が提供され得る。前記方法は前記被験者の認証及び三次元画像化機器により前記被験者の三次元像を取得することを含む。三次元画像化機器とは、本明細書に記載される任意のカメラ又は複数のカメラであり得る。いくつかの実施形態においては、三次元画像化機器は複数のレンズを用い得る。三次元画像化機器は光学及びモーション又は音声捕捉技術を含み得る。システムは、治療のため前記被験者の動的三次元空間像の少なくとも一部を分析する画像認識前記モジュールを含み得る。画像認識は前記機器に搭載されても、されなくてもよい。前記方法は、ヘルスケア提供者のコンピュータシステムのディスプレイに三次元像を提供することを含み、前記コンピュータシステムは、三次元画像化機器に通信的に接続され、前記ヘルスケア提供者は前記被験者と遠隔通信状態にある。更に前記方法はコンピュータシステムのディスプレーの三次元像の支援による前記被験者の診断又は治療も含み得る。
場合によっては、前記医師に表示された三次元画像が、映された前記被験者の実際の部分的な三次元像であってよい。代替方法として、前記三次元画像が捕捉された前記被験者を表現してもよい。これは、単純化又は修正された画像を含み得る。いくつかの実施形態においては、前記三次元像は、前記被験者より収集された他の情報の視覚指標を含み得る。例えば、前記被験者の発疹、同様に発疹の異なる表面の熱を示し得る色の指標、又は発疹において異なる部分で検出される検体の濃度を表示する三次元画像が生成され得る。前記三次元画像はコンピュータ生成モデルを含み得る。
ヘルスケア提供者は前記被験者により選ばれたという場合がある。いくつかの実施形態においては、ヘルスケア提供者は前記被験者自身の主治医である。診断はリアルタイムで提供され得る。いくつかの実施形態においては、前記診断は、三次元像を前記被験者に特異的な情報と組合せることを含み得る。いくつかの実施形態においては、前記被験者は、前記被験者の身元の検証により認証され得る。それらの身元確認のステップには本明細書の他の部分において提供される任意の技法を用い得る。場合によっては、前記被験者は、指紋又は遺伝子シグネチャーにより確認され得る。前記被験者はタッチスクリーンに触れることにより確認され得る。認証ステップは1つ以上のバイオメトリック・スキャン、前記被験者の保険証、前記被験者の名前、前記被験者の免許書、前記被験者の身分証明書、ポイント・オブ・ケア・システムのカメラの支援により撮られた前記被験者の画像、又は動作認識前記機器の支援により実行され得る。
ポイント・オブ・サービス・システムが前記被験者の診察又は治療のために提供され得る。前記システムは、前記被験者の動的三次元空間像を提供するための三次元画像化機器を有するポイント・オブ・サービス前記機器、及び三次元画像化機器と通信状態にある遠隔コンピュータ・システム、前記被験者認証及び認証後に、前記被験者の動的三次元空間像を回収する遠隔コンピュータシステムを含み得る。前記システムは、治療のために前記被験者の動的三次元空間像の少なくとも一部を分析する、画像認識前記モジュールを含み得る。
前記被験者から収集された他の生理的情報は、前記被験者の健康評価に有効であり得る。例えば、前記被験者の血圧、心拍数、及び/又は体温は医師により評価されることができ、及び/又は前記被験者の健康を評価するための前記被験者に関する他の情報を考慮した上で評価してもよい。前記被験者の健康を評価するために、前記被験者の体重も用い得る。例えば、前記被験者の体重が突然増えるか、又は減る場合、これは医師により検討され得る指標となり得る。
前記被験者の健康を評価するにあたって前記被験者のサンプルに関する身体的データは有用であり得る。例えば、前記被験者からのサンプルが処理され、収集されたデータが前記被験者の医師によりアクセス可能になり得る。いくつかの実施形態においては、前記機器により収集されたデータには、医師が閲覧する前に1つ以上の分析ステップが実行され得る。
更に、本明細書の他の部分に記載されるように、前記被験者の生活様式及び/又は習慣に関する情報が収集され得る。それらの情報は本明細書の他の部分に記載されるように、グラフィカル・ユーザインターフェースにより収集され得る。場合によっては、それらの情報は本明細書の他の部分に記載されるように調査形式で収集され得る。場合によりそれらの情報は、前記機器と通信する能力を有し得る外部機器により収集され得る。前記外部機器はコンピュータ、サーバ、タブレット、携帯前記機器、又は本明細書の他の部分に記載される任意のネットワーク機器であり得る。それらの情報は前記機器に保存されるか及び/又はサンプル処理機器から送信され得る。それらの情報は前記被験者の医師、又は他のヘルスケア提供者によりアクセスされ得る。
前記被験者に関して収集された全ての情報は、前記被験者の、1人以上の医師によりアクセス可能であり、前記被験者の健康評価にあたって医師が根拠とし得る。前記機器がポイント・オブ・サービスの位置にあることは前記被験者が前記被験者にとって便利なポイント・オブ・サービスの位置に行くことを可能にする利点があり得る。これは前記被験者にとってさまざまな医師へのアクセスを広げ得る。例えば、前記被験者が第一の位置に在住で、主治医を気に入っているとして、前記被験者が第二の位置引っ越した場合、前記被験者は主なやり取りを同じ主治医と行うことができる。これは前記被験者と前記医師のスケジュールに柔軟性も与え得る。例えば、前記被験者は、前記被験者が可能なときに、又は前記被験者にとって利用可能なときに、サンプル処理機器に情報を提供し得る。医師は医師のスケジュールに時間が空いているときに、前記被験者に関する情報にアクセスし得る。もし/必要であるときに、前記医師と前記被験者の間で対面、及び/又はリアルタイムのミーティング又は相談をスケジュールすることもできるが、大半の予備データ収集及び分析はそのようなミーティングの前に行うことができ、そのようなミーティングをより効果的なものとする。非同期データ管理
本明細書に記載のシステムは、随意的に非同期データ管理を使用し得る。非同期データ管理は本明細書に記載のサンプル処理機器を使用し得る。代替方法として、非同期データ管理は本明細書に記載のサンプル処理機器の背景外に発生し得る。
前記被験者に関するデータは保存され得る。そのようなデータには、診療記録が含まれ得る。そのような診療記録はある程度の期間にわたり得る(例えば、複数の来診)か、又は1回若しくは短い期間であり得る(例えば、一回のみの来診)。そのようなデータは1人以上の関係者によるアクセスが可能である。例えば、被験者の医師が前記被験者に関する情報へのアクセスし得る。
いくつかの実施形態においては、1人以上の関係者が、前記被験者の情報へだれがアクセスできるか、及びどの情報へのアクセスが許可されるかを管理し得る。例えば、前記被験者は、どの医師、又は医療提供組織が前記被験者のデータへアクセスできるか決定し得る。前記被験者は自分の医師、及び/又は専門家を選びたいと思うかもしれない。前記被験者は他の関係者がどのデータへアクセスできるかを特定できる。例えば、前記被験者は特定のヘルスケア提供者は医療データの特定のサブセットへしかアクセスできないことを決定し得る。前記被験者は、専門家は、その専門家の領域内のデータにのみ、又は前記専門家が前記被験者の健康を評価することに関連し得るデータのみへのアクセスを有することを決定し得る。異なる関係者には情報の異なるサブセットへのアクセスが許可され得る。代替方法として、前記被験者は異なる関係者に対して同じ情報へのアクセス許可を選択し得る。場合によっては、前記被験者は全ての情報へのアクセス許可を選択し得る。
いくつかの実施形態においては、他の関係者が、誰が前記被験者の情報へアクセスを有し得るかを決定し得る。例えば、医師の事務所は、前記被験者に関する情報を収集し得る。前記被験者に提携する医師、及び/又は組織が、誰が情報にアクセスできるか、及び他の関係者が、情報内のどの部分へアクセスできるかを決定し得る。場合によっては情報を集めている組織が、誰が前記被験者の情報へアクセスできるかを決定し得る。任意の他の関係者が、誰が前記被験者の情報へアクセスできるかを決定する、指定された関係者であり得る。
アクセスの許可者は、他の関係者が何時指定された情報へアクセスできるを決定し得る。例えば、前記被験者、前記医師、又は任意のその他の関係者が指定されたアクセスの許可者となり得る。前記許可者は他の関係者へのアクセスに対して終了時間及び/又は日時を提供し得る。場合によっては、許可者は他の関係者の情報へのアクセスに対して開始時間、及び/又は終了時間を規定し得る。場合によっては、許可者は期限を定める必要は無く、いつでもアクセスを取除くことができる。
場合によっては、前記医師は情報を他のヘルスケア提供者、前記被験者、前記被験者の関係者と共有したいと思う可能性がある。一つの例をあげれば、前記医師は特定の分野の専門家等の他のヘルスケア提供者のセカンドオピニオンを得たいと思うことがある。前記医師は情報の共有のために、前記被験者の同意を得る必要があり得る。代替方法として、前記医師は情報の特定の部分を共有できる権限を取得し得る。第一者(例えば、前記医師)は指定のデータを第二者(例えば、専門家)へ第一フォーマットで提供し得る。一例では、前記医師は前記医師の考えが録音された音声、又はビデオが含まれたチャート又は他の可視描画像を提供し得る。共有、及び/又は提供されているデータは、アクセスが許可されたオリジナルにデータを引用しても良い。
第二者はデータを第一フォーマットで見ることができる。第二者はデータを第一フォーマットから第二フォーマットへと変更し得る。第二者は第二者へ提供されたいくつかのデータを挿入するか又は修正し得る。例えば、第二者は前記医師の考えが録音されたデータのチャート又は可視描画像を見ることができる。第二者は任意の時点で録音を止め、前記医師の考えを挿入し得る。例えば、視覚的態様(例えば、データ)及び聴覚的態様(例えば、前記医師の注記)が示してあるビデオが提供され得る。第二者はビデオを止めて第二者自身の声と考えを録音して挿入し得る。同じく、第二者は表示されているデータを変更するか、又は操作し得る。例えば、第二者は第二者自身の注記又は見解をデータの表示に書き入れることができる。
更に情報を付加、又は挿入することに加えて、第二者は第一フォーマットで提供されたデータを変更し得る。例えば、第一者はデータに関係する注記を描くかもしれない。第二者は注記を変更し得る、例えば、傾向線の形を変えるか、又は方程式を修正し得る。第二フォーマットでのデータは第二者及び第一者によりアクセスできる。場合によっては、第二者は第二者のデータを第一者に送り返すことがある。データを送ることの全ての言及は、オリジナルデータへのアクセスを提供することを含む。オリジナルのデータは、1つ以上のデータベース、及び他のメモリに保存され得る。オリジナルデータはクラウド・コンピューティング・基部のインフラストラクチャーに保存され得る。
そのような変更は非同期的に発生することもあり得る。例えば、第一者が第二者へ第一フォーマットの情報を送ることもある。第二者は情報が送られた後、異なる時期にそのような変更を第二フォーマットに行い得る。第二者はその後第二フォーマットの情報を第一者に送信し得る。変更された後で情報が送られることがある。そのような変更は、根本的な生データを操作することにもなる。情報の送信の議論は根本的な生データへのアクセスに関し得る。場合によっては、片方の関係者だけが、データを変更するために、データにアクセスし得る。代替方法として、複数の関係者が、同時にデータをアクセスし及び/又は変更し得る。
いくつかの実施形態では、サンプル処理機器からデータが収集され得る。サンプル処理機器は、ユーザーが1人以上の他関係者へ、アクセスを提供し得るインターフェースも含み得る。例えば、ユーザーが送るための情報/アクセスを提供するための情報、指定された受取人(複数可)及び/又は期限を選択できる、センド・ボタン、又はインターフェースが提供され得る。前記機器は、ユーザーが1つ以上のコメント、又はデータに伴う注記を録音できるカメラ、又はマイクも含み得る。ユーザーは、前記機器のタッチスクリーン又は他のユーザーインターフェースによりコメント又は注記を追加することもできる。
前記データはクラウドに保存し得る。前記機器のユーザーはどの関係者が情報へアクセスできるかを選択し得る。選ばれた受取人はクラウドに保存されたデータへアクセスし得る。選ばれた受取人は、サンプル処理機器、コンピュータ、タブレット、携帯前記機器、その他本明細書に記載される任意の他の種類のネットワーク機器を含む1つ以上の機器を介してデータへアクセスし得る。
代替的な実施形態においては、そのような修正はリアルタイムで発生し得る。例えば、複数の関係者が同じ時に同じ情報を見る、ビデオカンファレンスが発生し得る。カンファレンスは1人以上の関係者等が、例えば、注記を加える、図を描く、又はさもなければ情報を操作する等の、情報を修正することを可能にする。1人以上の関係者が根本的な情報、又は可視化表現された情報を操作できる。機器校正及び/又は保守管理
いくつかの実施形態においては、前記機器はオンボード校正、又は制御を行う能力を有し得る。前記機器は1つ以上の診断ステップ(例えば、調製ステップ、又は検定ステップ)を行う能力を有し得る。もし結果が期待の範囲外であれば、前記機器の一部を清掃、又は交換し得る。前記結果は前記機器の校正にも有用である。前記オンボード校正、又は操作は人間の介入を必要とせずに発生し得る。校正又は制御は前記機器の筐体内で発生する。前記機器はオンボード保守管理を行うこと能力も有し得る。もし校正中に、前記機器の作動、診断検査、又は任意の他の時点で前記機器の保守管理及び/又は修理が必要な状態が検出されると、そのような保守管理及び/又は修理を実行するために、前記機器は1つ以上の自動化された手順を開始する。保守管理についての任意の記載は、修理、清掃、及び/又は調整を含み得る。例えば、前記機器は部品が緩いと検出すれば、自動的に部品を締めることができる。前記機器は前記モジュール内の洗剤又は希釈剤の量が少ないと検出し、洗剤又は希釈剤を足すように警報を提供し得るか、又は他のモジュールから洗剤又は希釈剤をもたらすこともできる。
前記システムは、特定のモジュールが除去、及び/又は故障した後も持続して機能し続けるために構成され得る。
校正及び/又は保守管理は定期的に発生し得る。いくつかの実施形態においては、前記機器の校正及び/又は保守管理は規則的、又は不規則的な間隔で自動的に発生し得る。前記機器の校正及び/又は保守管理は前記機器から1つ以上の条件が検出されれば発生するようにできる。例えば、部品に欠陥があるように見なされると、前記機器が付随部品を診断し得る。前記機器の校正及び/又は保守管理は前記機器のオペレーターの指示により発生する様にできる。前記機器の校正及び/又保守管理は外部機器の指示により自動的に発生し得る。前記校正及び品質管理(QC)カートリッジは、次の章で簡潔に記載される。前記校正カートリッジの目標は、定量的評価及び前記機器のそれぞれのモジュール/検出器の調整を可能にすることである。例えば、様々な検定ステップを遂行することにより、前記ピペット、構台、遠心分離機、カメラ、分光計、核酸増幅モジュール、熱的制御ユニット、及び血球計算器について機能性が検査/評価される。校正カートリッジが作動している間に試薬対照により行われたそれぞれの測定は、正確性のための機器要件と比較され得る。非制限的な例として、これらの結果に対して合格失格結果がある。再校正が要求される場合、生成されたデータは、前記機器(前記機器センサー及びピペットなど)を校正するために用いられる。再校正は、それぞれの機器が正確であることを確実にする。いくつかのQCも、カートリッジを導入することなしに前記機器中で自動的に遂行され得る。例えば、前記機器中の光源は、前記機器中の光学的センサーの周期的なQCのために用いられ得る。外部機器又は制御は、複数の機器の校正予定及び/又は保守管理予定を維持し得る。前記機器の校正及び/又保守管理は、時間に基づく予定か、又は使用に基づく予定により生じ得る。例えば、他に比べて使用頻度の高い前記機器は、校正及び/又保守管理の頻度を高くでき、及び/又逆も同様である。QCデータは、例えば、前記サンプル処理機器又は外部機器上に保存されたデータの索引づけに用いられ得る。
いくつかの実施形態では、校正プロトコルは、サンプル処理機器上に保存されるか、又は外部機器上に保存されることができ、及び前記外部機器から前記サンプル処理機器に送信され得る。いくつかの実施形態では、サンプル処理機器は、外部機器にQCデータを提供するために、外部機器と通信し得る。いくつかの実施形態では、前記サンプル処理機器から外部機器に提供されるQCデータに基づいて、前記外部機器は、プロトコル又は校正指示をサンプル処理機器に送信し得る。
いくつかの実施形態においては、前記機器は定期的に校正及び品質管理される。1つ以上のハードウェアユニットにより構成される、それぞれのモジュールは、校正カートリッジを利用することで定期的に校正し得る。前記校正カートリッジは、適切に校正されているシステムがそれに対し、既知の反応を与える、一連の標準液体により成る。これらの標準に対する前記モジュール結果が、読み取られ、分析され、偏差又はその不在により、前記モジュールの状態が決定され、及び必要とあらば修正され得る。校正標準は前記機器内に保存するか、別途にカートリッジより導入され得るかのいずれかである。
いくつかの実施形態においては、いくつかのモジュールは環境の任意の変化により、自動修正を行い得る。例えば、ピペットの温度センサーは温度の変化に対する修正を行うために必要なピストン動作の調整を自動的に引き起こし得る。一般に、機能に関するフィードバックが利用可能である前記モジュールは、経時的な任意の変化に対して自動修正を行い得る。
いくつかの実施形態においては、血球計算機の出力測定は類似のすでに承認された(predicate)機器、又は必要に応じて他の技術を利用している前記機器の結果と適合するように校正され得る。
実施形態では、機器は、その内部及び外部環境を含むその環境を監視し得る。実施形態では、機器は、機器の環境的情報を臨床検査室に送信し得る。機器の環境的情報は、例えば、内部温度、外部温度、内部湿度、外部湿度、時間、構成要素の状況、エラー・コード、内部カメラからの画像、外部カメラからの画像、及び他の情報を含む。いくつかの実施形態では、機器は熱的センサーを含み得る。実施形態では、内部カメラは内部位置において固定され得る。実施形態では、内部位置において固定され、及び回転、スキャンするために、又はさもなければ前記機器内の複数の眺望を提供するために構成され得る。実施形態では、内部カメラは、前記機器内を移動可能であり;例えば、内部カメラは、前記機器内のピペット等の移動可能な要素に取りつけられ得る。実施形態では、内部カメラは、前記機器内を移動可能であり、及び回転、スキャンするために、又はさもなければ前記機器内の複数の位置からの前記機器内の領域の複数の眺望を提供するために構成され得る。実施形態では、外部カメラは外部位置に固定され得る。実施形態では、外部カメラは、外部位置に固定されることができ、及び回転、スキャンするために、又はさもなければ前記機器外の複数の眺望を提供するために構成され得る。実施形態では、外部カメラは、前記機器の外側の上、又は周囲を移動可能である。実施形態では、外部カメラは、移動可能であり、及び回転、スキャンするために、又はさもなければ、前記機器の外側の複数の領域の複数の眺望を、複数の位置から、又は前記機器の外側の周囲から提供するために構成され得る。
機器の環境的情報を臨床検査室に送信することは、前記機器の動的操作を監視及び制御することを含む前記機器の監視及び制御のために有用である。機器の環境的情報を臨床検査室に送信することは、前記機器の動作及び制御の完全性を維持するために、前記機器の動作及び制御の品質管理、及び前記機器により遂行されるデータ収集及びサンプル処理における変動又は誤差を低下させるために有用である。例えば、温度情報の臨床検査室への送信は、前記機器の監視及び制御のために有用であり、及び前記機器により臨床検査室に提供されたデータを臨床検査室が分析することにおいて有用である。例えば、機器は専用の温度ゾーンを有することができ、及びこの情報が臨床検査室に送信され得る。
実施形態では、機器は、前記機器内の又は前記機器の一部分内の温度を制御するために構成され得る。前記機器又はその部分は、単一の一定の温度、又は異なる選択された温度の連続に維持され得る。そのような制御は、前記機器内で行われる測定の再現性を改善し、全てのサンプルを均一化するか、又はそれらのために規則性を提供でき、及び複数の測定又は反復される測定における変動係数として測定される、測定及びデータの変動性を低下させ得る。そのような制御は、検定における化学の遂行、及び前記検定反応の速度/動力学にも影響できる。温度情報は品質管理のために有用であり得る。実施形態では、機器は、温度を監視し、及びその内部温度を制御し得る。温度制御は品質管理のために有用であり得る。その温度を監視し、及び制御する機器は、温度情報を臨床検査室に送信でき;臨床検査室は、そのような温度情報を、装置の作動の制御、装置の監視、及び前記装置から送信されたデータの分析において用い得る。温度制御は、前記機器により遂行される検定の速度の制御にも用いられ得る。例えば、機器は、温度を、1つ以上の選択された検定の速度を最適化する温度(例えば、20°C、22°C、25°C、27°C、32°C、35°C、37°C、40°C、42°C、45°C、47°C、50°C、52°C、55°C、57°C、60°C、62°C、65°C、67°C、70°C、72°C、75°C、77°C、80°C、82°C、85°C、87°C、90°C、92°C、95°C、又は97°C)に維持し得る。
実施形態では、機器は、前記機器内の又は前記機器の一部分内の画像を取得するために構成され得る。そのような画像は、前記機器内の構成要素、試薬、供給品、又はサンプルに関する位置、状態、利用可能性、又は他の情報提供でき、及び前記機器の動作の制御において用いられる情報を提供し得る。そのような画像は品質管理のために有用であり得る。前記機器内の画像を取得する機器は、画像情報を臨床検査室に送信でき;臨床検査室は、そのような画像情報を、可能であれば動的に、若しくはリアルタイムで継続的に、装置の動作の制御に、又はリアルタイムだが、選択された間隔で、装置の監視に、及び前記装置から送信されたデータの分析に用い得る。機器セキュリティ
1つ以上のセキュリティ機能がサンプル処理機器に提供され得る。前記機器は、前記機器の配向の変化、又は移動を決定し得る1つ以上のモーションセンサーを有し得る。前記機器は、誰かが前記機器を開けようと試みることを検出し得る。例えば、前記機器が部分的に分解されると1つ以上のセンサーがそれを検出できる。前記機器は前記機器が降下するか、又は倒されることを検出できる。前記機器は前記機器の任意の動き又は前記機器の近くの任意の動きを感知できる。例えば、前記機器は何かの物体又は何者かが前記機器からの特定の範囲内に入るとそれを感知できる(例えば、運動センサー、光学センサー、温度センサー、及び/又は音声センサーを使い)。前記機器は前記機器がプラグを抜かれるか、又は前記機器にエラーが発生しているかを決定できる。前記機器への不正な干渉により発生する行為の任意の記載は本明細書において提供される任意の他の機器の状態に適用され、及びその逆も成立つ。加速度計、振動センサー、及び/又は傾斜センサーが、前記機器の急速な動き及び動揺を測定するために用いられる。随意的に、前記機器の外側のカメラが、その周囲を画像化し及び認識でき、並びに/又はビデオ捕捉、警報を鳴らすこと、又は認証された個人又は機器のアクセスだけを提供することにより前記機器のセキュリティを提供できる。
いくつかの実施形態においては、誰かが前記機器を開けようとしている場合、又は誰かが前記機器に近付くと、警報が提供され得る。場合によっては、前記機器筐体に侵入があるときに警報が提供され得る。同じ様に、前記機器が降下するか、倒れるか、又はエラーが検出された場合に、警報が提供され得る。前記機器は、例えば、高速移動中の車両内で倒れることを防ぐために、安定化システム、及びオプションとして、衝撃吸収及び緩衝能力を包含し得る。場合によっては、前記機器が開けられているか、近づくものがいるか、又は不正な干渉があると検出した場合、前記機器上のカメラが周りの画像を捕捉し得る。前記カメラは、前記機器を開けようとしている個人の画像を捕捉し得る。前記機器に関係するデータは、クラウド又は外部機器に送信され得る。前記機器への不正な干渉を行っている個人の画像、又は前記機器への干渉に関係したデータは、前記機器より送信され得る。1つ以上の画像を含み得る、前記機器に関係するデータは前記機器に保存され得る。前記機器がリアルタイムにデータを送信できない場合は、いったん前記機器が送信可能になり、及び/又はネットワークに接続されると送信され得る。
前記機器は音声を録音及び/又は中継できる1つ以上のマイク又は音声検出前記機器を含む。例えば、前記機器に不正干渉があった場合、マイクが音声を収集し音声は前記機器に保存される得るか又は前記機器から送信され得る。
随意的に、前記機器は1つ以上の所在検知前記機器を含む。例えば、前記機器は前記機器内にGPSトラッカーを有し得る。前記機器に対してのなんらかの干渉が検出された場合、前記機器の所在が前記機器より送信され得る。所在は外部機器又はクラウドへ送信され得る。場合によっては、いったん干渉が検出されると、前記機器の所在は持続的に放送されるか、又は1つ以上の間隔で、又は他の事象の検出時に送信され得る。所有者、又は前記機器に関係のある組織は、前記機器の所在を追跡し得る。場合によっては、前記機器が分解され、及び/又は1つ以上の所在検出器が発見されて破壊されても、前記機器の他の部品を追跡できるために、複数の所在検出器が提供され得る。万一、前記機器が特定の時に前記機器の所在を送信できない場合には、前記機器は前記機器の所在を送信できる時まで保存し得る。
いくつかの実施形態においては、前記機器は中からしか開かない設計にできる。例えば、いくつかの実施形態においては、前記機器は、締め付け具又はネジをその外側には持たない。全ての機械的締め付け及び/又は開口機能は前記機器の内側に設けられる。前記機器は筐体の内側から機械的にロックされ得る。筐体の外側の部分は、外側からの締め付け/ロッキング機構を含まなくてもよい。前記機器は制御前記機器による1つ以上の指示により、内側から開けることができる。例えば、前記機器にはユーザーからの機器に対して開けと言う指示を受取る1つ以上のタッチスクリーン、又は他のユーザーインターフェスを有し得る。前記機器には外部機器から前記機器に対して開けと言う指示を受取る1つ以上の通信ユニットを有し得る。そのような指示に基づき、前記機器内の1つ以上の開閉機構が、前記機器を開くことを引き起こし得る。場合によっては、前記機器は開くために電力を必要とし得る。場合によっては、前記機器はプラグ(電源)が入っている時にのみ開き得る。代替方法として、前記機器はローカルなエネルギー保存システム、又はエネルギー発生システムから動力を提供されるときに、開き得る。場合によっては、前記機器は身分証明及び/又は認証されたユーザーからの指示を受取った時のみにしか開かない。例えば、特定のユーザーのみが前記機器を開ける権限を与えられ得る。
前記機器は、1つ以上のローカルなエネルギー保存システムを有し得る。前記エネルギー保存システムは、前記機器が外部エネルギー源から分離されていても、1つ以上の機器の部分の作動を可能にし得る。例えば、前記機器のプラグが抜かれている時には、1つ以上の前記エネルギー保存システムが、1つ以上の機器の部分を運転可能にできる。場合によっては、前記エネルギー保存システムが、全ての機器の部分を運転可能にできる。他の例では、前記ローカルなエネルギー保存システムは、特定の情報が前記機器からクラウドへ送信されることを可能にし得る。前記ローカルなエネルギー保存システムは、1つ以上の機器周辺画像及び/又は前記機器へ干渉している個人を捉えるカメラに動力を供給するために十分であり得る。前記ローカルなエネルギー保存システムは、前記機器の所在を示すGPS又は他の所在検出器の作動に動力を供給するために十分であり得る。前記ローカルなエネルギー保存システムは、前記機器の状態を保存及び/又は発信するために動力を供給するために十分であり得る、前記ローカルなエネルギー保存システムは、前記機器がどの位置で停止されたかをピックアップし、又はどのステップが実行されるのかを知ることができるように、前記機器の状態を保存、及び/又は送信するための、例えば記録に基づくジャーナル処理において、十分であり得る。前記ローカルなエネルギー保存システムは、前記機器に関連する情報をクラウド及び/又は外部機器に送信する発信ユニットの作動のために動力を供給するために十分であり得る。
一実施形態においては、前記機器及び外部制御前記機器は、それにより、物理的な前記機器へのアクセス持っていても承認されない人物が、検査情報を回収すること、及び個人へ逆に結び付けることを不可能にし、従って患者の健康データのプライバシー保護するための、セキュリティ機構を維持している。この例としては、前記機器がユーザーの身分証明情報を捕捉し、外部機器又はクラウドへ送り、前記クラウドから秘密キーを受取った後に、前記機器から全ての患者データを削除し得る。上記シナリオでは、前記機器がそれ以上の患者データを外部機器に送信した場合、それは外部機器より既に取得されたの秘密キーを通じて、リンクするために参照されるであろう。分光光度計
分光光度計は光源及び光学的センサーを含むことができ、及びいくつかの実施形態では、検定反応の光学的性質を評価することにより測定され得る任意の検定を測定するために用いられ得る。例えば、分光光度計は、サンプルの色、吸光度、透過率、蛍光、光散乱性、又は濁度を測定するために用いられ得る。分光光度計は、可視光、近紫外光、又は近赤外光を測定し得る。分光光度計は、光の単一の波長、又は波長の範囲を測定するために構成され得る。いくつかの実施形態では、分光光度計は、例えば200〜600nm、300〜800nm、400〜800nm、又は200〜800nmなどの、100〜900nmの間の波長の範囲を測定し得る。いくつかの実施形態では、分光光度計は、単一のサンプルの光学的性質を複数の異なる波長において測定し得る(例えば、複数の波長におけるサンプルの吸光度)。分光光度計は、1つ以上の異なる波長の光をサンプルに向け、及び透過率、反射、又は前記サンプルによる1つ以上の異なる波長の光の放射を測定できるように構成され得る。分光光度計は、例えば、単色光分光器及び調節可能なフィルターを含み、前記光源の光がフィルターされることができるようにして、選択された波長又は波長の範囲だけが前記サンプルに到達できるようにすることで異なる波長の光をサンプルに向けることができる。いくつかの実施形態では、透過された光は、格子を用いることによりスペクトル的に分離され、及びスペクトル的に分離された信号が、空間センサーにより読み取られる。いくつかの実施形態では、前記光源は、Xe、Hg−Xe、Hg−Ar光源などの広スペクトラム光源であり得る。前記光源は、パルス化されるか又は連続的であるかのいずれかであることができ、及び調節可能な強度を可能にし得る。別の実施例では、分光光度計は、異なるピーク波長範囲の光を放射する少なくとも2つの異なる光源(例えば、異なるLED)を含み得る。分光光度計は、前記光学的センサーが、特定の波長又は波長の範囲の光だけを検出できるようにも構成され得る(例えば、センサーの正面にフィルターを用いることにより)。分光光度計は、専用の分光光度計(即ち、それは、分光測光の読み取りを遂行するために最適化され得る;例えば、サンプルヒーターなどの外部からのハードウエアを含まなくてよい)であることができる。随意的に、前記光光度計は、特定の実施形態では、遂行される光学的測定と連結して用いられ得る電極又は電気化学的検出ユニットを含み得る。随意的に、加熱ユニット、キュベットホルダー等の他のハードウエアは、分光光度計の他の実施形態では除外されない。
図74A、74B、74C、74D、74E、74F、及び74Gは、本明細書において提供される実施形態による、分光光度計7400を示す。分光光度計7400は図7の背景において記載される分光光度計714でもあり得る。分光光度計7400は、レーザダイオードを持つ検出ブロック7401(「ブロック」)、光フィルター、センサー(電磁放射検出用)、及びプリント基板を含む。場合によっては、分光光度計7400は1つ以上のプロセッサーを持つ制御前記機器を含む。限定はされないが、キセノン光源等の光源がブロック7401に隣接した区画7402に配置されている。ブロック7401は第一の消耗品7404又は第二の消耗品7405に応じる様に構成されたサンプルレセプタクル(又は差込口)ポート又はチャンネル7403を含む。第一の消耗品はキュベットであり、第二の消耗品はチップである。消耗品7404及び7405は本明細書で提供される複数のサンプル取扱いシステム(例えば、ロボット)により移動され、運ばれ、及び操縦されるために構成されている。キュベットはサンプルホルダを含む。いくつかの実施形態は、特定の波長をもつ光源を用い得る。随意的に、他の実施形態は、波長を特に制限しない。
図74Cを参照すると、第一の消耗品7404はポート7403に設置されるために構成されている。第一の消耗品7404の個々のサンプルホルダ7406は光源7407(例えば、キセノン光源)の直接の見通し線、又は光学部品の支援によるかの、いずれかの見通し線中にあるために構成されている。個々のサンプルホルダーからの光は、検出のために検出器7408(例えば、CCDセンサー)を通過する。図74Dを参照すると、検出のため第二の消耗品7405はポート7403に挿入される。レーザダイオード7409からの光は第二の消耗品7405へ向けられる。その後、光は第二の消耗品7405より発出している光路へ移動されたフィルター7410を通過する。次いで光はセンサー7408へ向けられる。光学部品を使用すれば第一の消耗品7404又は第二の消耗品7405からの光をセンサー7408へ向けることができる。
消耗品7404及び7405は、検出用にサンプルを保持するために構成されている。消耗品7404及び7405は使用後破棄してもよい。ある場合において、分光光度計7400は一度に一つの消耗品を持つために構成されているが、ある場合には、分光光度計7400は処理中に複数の消耗品を有し得る。いくつかの状況では、非消耗品サンプルホルダを使用してもよい。
一実施形態においては、サンプルの光学特性が測定される分光光度計へ検定容器を移動するために液体取扱い前記機器が使用され得る。この特性は吸光度、蛍光、濁度等を含むがそれらに限定されない。分光光度計には、一度に1つ以上のサンプルの取扱いが可能である、1つ以上のセンサーが含まれる。類似して、一度に1つ以上の信号(吸光度、濁度等)の測定が可能である。
分光光度計には、外部コンピュータ及び/又は処理ユニットに接続されるPCBボードが含まれる。代替方法として、コンピュータがPCBボードの一部にもなり得る。コンピュータはボードで処理された分光光度計センサーからのデータを受信する。コンピュータはボードより送信されたデータをリアルタイムで分析するためにプログラムされ得る。一実施形態においては、コンピュータ分析の結果はボードにフィードバックを提供し得る。フィードバックは取得時間時間の変化、平均値に使用された取得の数等を含む。いくつかの実施形態においては、前記フィードバックは分光光度計の構成要素の自動校正に使用され得る。
いくつかの実施形態では、前記分光計の光源及び光学的センサーは、互いに一直線上に配向され得る。他の実施形態では、前記光学的センサー前記光源からの光路に対して一定角度にある(例えば、45又は90度)。前記光源からの光路に対して一定角度にある光学的センサーは、例えば、サンプルにより散乱された光又は蛍光化合物により放射された光を検出するために用いられ得る。
図74Eを参照し、分光光度計の更に別の実施形態について記載する。図74Eに示されるこの実施形態は、前記キュベットを前記カートリッジから輸送するために異なる機構7440を用いる。前記ピペットから前記キュベットをつり出し、及び前記検出器ステーションに吊り入れるために、ピペット又は他の器具を用いる代わりに、この実施形態は、機構7440の中のギアを、キュベット中に形成されたギアの歯7442と係合させるために用いる。このことが、前記システムにおいて、ピペット、ロボット、又は他のエンド・エフェクター等の吊り機構を用いる必要なく、前記キュベット7444が、前記カートリッジから取り出されることを可能にし、次いでそのハードウエアが他の業務を遂行するために解放する。図74Eに見られるように、前記キュベットは、単一の検出器又はアレイ化された検出器であり得る検出器7446まで移動され得る。
図74F及び74Gを参照し、分光光度計更なる実施形態を記載する。図74Fは、ファイバーに基づく分光光度計の上から下を見た図であり、照明源及び/又は検出器が、前記サンプルの位置から、空間を置いて配置されることができ、及び光ファイバー7460及び7462に接続され得る。このことは、構成要素の配置におけるより大きな柔軟性を可能にし得る。随意的に、このことは、特定の照明源及び検出器に光の波長を提供、及びそれらから光の波長を受け取る能力に基づいて、キュベットのそれぞれのサンプル・ウエルに対する特異的な照明状態、サンプル・ウエル7464毎に複数の照明波長、又は他のカスタム化された照明又は検出をも可能にし得る。非制限的な例として、前記検出器は、この図に示されるような単一の検出器であるか又はそれはアレイ化された検出器であり得る。
図74Gは、内向きの光路7470及び外向きの光路7472を示す切り取り透視図である。この実施形態はファイバー・カップリング7474、コリメータ7476、鏡7478、フィルター7480、反射器7482、及び前記検出器への外向きの光路のためのファイバー・カップリング7484を示している。一実施形態では、前記サンプル・ウエル7464は、キュベットの一部であり得るか、又は随意的に、それは、反応容器を保持するために設計された開口部であり得る。分光光度計のファイバーに基づくバージョンは、照明源及び前記検出器を前記サンプル取扱いユニットから分離し得る。これらのファイバーは、別個の位置から光源の光を運搬することができ、共有された照明源を生成する。このことは、光源配置及び共有に関して、より大きな柔軟性を提供する。
比色用のキュベット及びキュベット取扱いに関して、前記分光光度計は、単一のキュベット、複数のキュベット、又は複数の反応ウエル又は反応容器をその中に持つ単一のキュベットを受け入れるために構成され得る。前記キュベットの前記ピペットによる位置決めは中央化されたピペットの手段によることができ、及び前記キュベットの読み取り窓は、図93に示されるように、中央化されたホルダーのそれぞれの側面にある。随意的に、図92に示されるように、前記ピペットは、それぞれの端の上またはその近くにあることができる。随意的に、前記ホルダーは一端のみであり得る。前記キュベットが、多数の容器をキュベット上に有し、とりわけ複数が同時に読み取られる場合に、サンプル調製に用いられる時間を改善することもできる。随意的に、いくつかの実施形態は、前記ピペット、ロボット、又はエンド・エフェクターを、検出のために、前記キュベットを前記検出器ステーションに置くために、脱係合し得る。この読み取り又は検出時間の間に、限定はされないがピペット、ロボット、又はエンド・エフェクター等のサンプル取扱い機器は、キュベットを回収するために戻る前に他の業務を遂行できる。前記キュベット及び/又は前記検出器ステーションは、前記サンプル取扱いシステムにより置かれた後に、検体検出を可能にするために、前記キュベットが、正立状態又は他の安定な形状に留まることを可能にする、限定はされないがリップ、縁、脚、又はスタンド等の構造的な特徴を有し得ることを理解されたい。
随意的に、前記検出器において、接続を外されるために構成され、及び限定はされないが前記キュベットを、それが前記検出器中にある間に安定化させる、棚、棟、リップ、ハンド、又は他の特徴を有するキュベットがあり得る。前記分光光度計は、このタイプのキュベットを受け入れるために形状付けられた受け入れ領域を有し得る。前記システムは、単一のキュベットを受け入れるためにも構成され得るか、又はスケジューリングにおけるより大きな柔軟性を提供するために、順次的、非同時の様式において他のサンプル容器により充填されたキュベットを有するために構成され得る。
光ファイバーは、より大きな励起の範囲及び検出器構成を可能にするために複数のチャネル構成を提供し得る。前記光ファイバーは、このキュベットの物理的幾何学的な経路長を超えるために、複数の内部反射経路を引き起こすために設計された前記キュベット中で、この複数の内部反射も可能にする。いくつかの実施形態は、凸型形状を持つ内壁表面を有するキュベットの側壁を有し得るので、そこに入射する光の反射を前記容器が引き起こし得る。
検定
受容体結合検定
受容体:
いくつかの実施形態においては、検定ステーションは受容体に基づく検定を実行するために構成されている。一般的に、受容体に基づく検定は、検体受容体及び検体の二つの結合パートナー間の相互作用の検出を含む。一般的に、所定の結合パートナー中の、検体受容体及び検体のペアは、どちらが既知であり(検体受容体)、及びどちらが検出されているか(検体)に基づいて識別される。そのようなものとして、本明細書に記載の例示的な検体受容体は、他の実施形態においては検体として検出されることがあり、及び本明細書に記載の例示的な検体は、他の実施形態においては、それぞれの結合パートナーの検出のための検体受容体として使用されることがある。いくつかの実施形態においては、検体受容体、検体、又はその両方がタンパク質を含む。検体受容体は天然又は合成タンパク質、細胞受容体タンパク質、抗体、酵素、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、(例えば、核酸プローブ、プライマー、及びアプタマー)、脂質、低分子量の有機又は無機分子、抗原(例えば、抗体検出のため)、金属結合リガンド、及び標的検体への結合親和性を持つ任意の天然又は合成分子を含むが、それらには限定されない。いくつかの実施形態においては、検体受容体の検体に対する結合親和性KDは、約5x10−6M、1x10−6M、5x10−7M、1x10−7M、5x10−8M、1x10−8M、5x10−9M、1x10−9M、5x10−10M、1x10−10M、5x10−11、1x10−11未満であるか、又はそれ未満である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される検体受容体(例えば、抗体)が、例えば、本明細書において提供されるカートリッジ又は検定ステーション中の、検定ユニット、試薬ユニット、容器、チップ、又は容器中に提供され得る。検体受容体は、例えば、凍結乾燥された、ゲルの、又は液体形態の様々な形態において提供され得る。
いくつかの実施形態においては、検体受容体はタンパク質等の検体の標的構造に結合する認識構造を含むぺプチドである。さまざまな認識構造が当技術分野ではよく知られ枝おり、ファージディスプレイライブラリを含む(例えば、Gururajaら、(200)Chem.Biol.7:515〜27;Houimelら、(2001)Eur.J.Immunol.31:3535〜45;Cochranら、(2001)J.Am.Chem.Soc.123:625〜32;Houimelら、(2001)Int.J.Cancer992:748〜55、各々参照により本明細書に明確に組み込まれる)を含む、当技術分野で周知の方法により製造され得る。複数の認識構造が当技術分野では知られており(例えば、Cochranら、(2001)J.Am.Chem.Soc.123:625〜32;Boerら、(2002) Blood 100:467〜73;Gualilloら、(2002)Mol.Cell Endocrinol.190:83〜9を参照されたい。各々は参照により本明細書に明確に組み込まれる)、これらは例えば、タンパク質の標的構造への親和性を持つ重合体等の認識構造を製造するコンビナトリアル化学的方法を含む(例えば、Barnら、(2001)J.Comb.Chem.3:534〜41;Juら、(1999)Biotechnol.64:232〜9、各々参照により本明細書に明確に組み込まれる)。
いくつかの実施形態においては、検体受容体はペプチド、ポリペプチド、オリゴペプチド、又はタンパク質である。ペプチド、ポリペプチド、オリゴペプチド、又タンパク質は天然のアミノ酸及びペプチド結合、又は合成疑似ペプチド構造で構成される。従って、本明細書で使われる「アミノ酸」、又は「ペプチド残基」は、天然及び合成アミノ酸を含む。例えば、ホモフェルニアラニン、シトルリン、及びノルロイシンは本発明の目的のためのアミノ酸であると見なされる。側鎖は又は(R)配置のいずれかであり得る。いくつかの実施形態においては、アミノ酸は、すなわち(L)の配置である。非天然性側鎖が使用される場合、例えば、生体内での分解を防ぐ、又は遅延させるために、非アミノ酸置換基を使用してもよい。非天然アミノ酸を含むタンパク質が、合成されることができ、場合によっては、組み換え的に製造され得る;例として、van Hestら、FEBS Lett 428:(1−2)68〜70 May22、1998、及びTangら、Abstr.Pap Am.Chem.S218:U138 Part2 Aug.22、1999、その両方が参照により本明細書に明確に組み込まれる。
いくつかの実施形態においては、検体受容体は、受容体タンパク質等の、シグナル伝達経路の一部である細胞シグナリング分子である。受容体タンパク質は、膜結合タンパク質(例えば、細胞外膜タンパク質、細胞内膜タンパク質、内在性膜タンパク質、又は一過性膜結合タンパク質)、細胞質タンパク質、シャペロンタンパク質、又は1つ以上のオルガネラに結合するタンパク質(例えば、核タンパク質、核膜タンパク質、ミトコンドリアタンパク質、ゴルジ及び他の輸送タンパク質、エンドソーマルタンパク質、リソソームタンパク質等)であってよい。受容体タンパク質の例は、IL1−α、IL−β、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−12、IL−15、IL−18、IL−21、CCR5、CCR7、CCR−1−10、CCL20等のホルモン受容体、ステロイド受容体、サイトカイン受容体、及びCXCR4等のケモカイン受容体、及びPDGF−R(血小板由来成長因子受容体)、EGF−R(上皮細胞成長因子受容体)、VEGF−R(血管内成長因子)、uPAR(ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体)、ACHR(アセチルコリン受容体)、IgE−R(免疫グロブリンE受容体)、エストロゲン受容体、甲状腺ホルモン受容体、CD3(T細胞受容体複合体)、BCR(B細胞受容体複合体)、CD4、CD28、CD80、CD86、CD54、CD102、CD50、ICAMs(例えば、ICAMs1、2及び3)、オピオイド受容体(μ及びκ)、FC受容体、セロトニン受容体(5−HT、5−HT6、5−HT7)、βアドレナリン受容体、インスリン受容体、レプチン受容体、TNF受容体(細胞壊死因子)、スタチン受容体、FAS受容体、BAFF受容体、FLT3LIGAND受容体、GMCSF受容体、及びフィブロネクチン受容体等の接着受容体、及び成長因子受容体を含むがそれらに限定されない。受容体タンパク質の他の例は、受容体のインテグリン・ファミリーを含む。受容体のインテグリン・ファミリーのメンバーは、ヘテロ二量体の機能を持ち、複数のα及びβのサブユニットからなり、細胞の細胞骨格及び細胞外マトリクス間の相互作用を媒介する。(Giancotti及びRuoslahti、Science 285、13 Aug.1999に総説がある)。α及びβのサブユニットの異なる組合せは、広い範囲のリガンド特異性を生み、及びそれらは細胞型に特異的な因子の存在により更に増得る。インテグリン・クラスタリングは、RAS、Rab、MAPキナーゼ経路、及びP13キナーゼ経路等の一連の細胞内経路を活性化することが知られている。いくつかの実施形態においては、検体受容体は次のインテグリンから選ばれたβインテグリン及びαインテグリンから成るヘテロ二量体である;β1、β2、β3、β4、β5、β6、α1、α2、α3、α4、α5、及びα6、又はMAC−1(β2及びcd11b)、若しくはαVβ3。受容体タンパク質はMAPキナーゼ、PI3K/Akt、NFkB、WNT、RAS/RAF/MEK/ERK、JNK/SAPK、p38MAPK、Srcファミリーキナーゼ、JAK/STAT及び/又はPKC信号伝達経路を含むがそれに限られない、1つ以上の細胞信号伝達経路のメンバーであり得る。
いくつかの実施形態においては、検体受容体は抗体であり、受容体に基づく検定は、1つ以上の抗体を検体に持つ免疫検定と称される。代替方法として、免疫検定は、標的抗体の存在を検体として検出するために、抗原を検体受容体として使用することを含み得る。
いくつかの実施形態では、免疫検定は、酵素結合免疫吸着検定(“ELISA”)であり得る。例えば、付着抗体又は標的抗原を有するチップが、機器により、又はチップ/容器中のビーズ上で及び本明細書において開示される方法に従って遂行されるELISAにおいて用いられることができる。
ELISAの遂行は一般的に目的の抗原と結合する能力を有する少なくとも1つの抗体を含む(即ち、インフルエンザ・ウイルス感染を示す検体)。目的の抗原を含むか、含むことが疑われるサンプルは、支持体上に(例えば、固定化のための表面を有するチップ又は他の支持体)に非特異的に(例えば、表面への吸着を介して)又は特異的に(例えば、“サンドイッチ”ELISAでは、同じ抗原に対して特異的な別の抗体による捕捉を介して)固定化される。抗原が固定化された後に、前記検出抗体が添加され、抗原と複合体を形成する。前記検出抗体は、と酵素接合することができるか、又はそれ自身が、次いで酵素と接合する、第二の抗体により検出され得る。接合した酵素のための基質を添加すると、前記サンプル中の抗原の存在及び/又は量を示す検出可能な信号が生成される。基質の選択は接合した酵素に依存する。適切な基質は、蛍光源性及び色原体の基質を含む。当業者は、検出される信号を増大させるために修正されるパラメーターと同時に当技術分野で周知のELISAの他の変形に対して知識を有するであろう。
いくつかのELISAでは、固相の捕捉表面が、サンプル(例えば、希釈された血液、血漿、又は生物学的標本)がそこに添加され得る、取りつけられた第一の抗体を含み得る。存在する場合には、前記サンプルの検体は前記第一の抗体に結合でき及び固定化される。例えば、酵素に連結又は接合した抗体を含み、検出可能な生成物を生成するか、又はさもなくば、検出される酵素試薬(例えば、アルカリ性フォスファターゼ又は西洋ワサビペルオキシダーゼ)が加えられる。前記酵素試薬の抗体部分が、検体に結合でき、次いで前記酵素試薬も、捕捉表面において固定化され得る。酵素のための基質の添加は、効果−例えば、測定されプロットされ得る光を生成する生成物をもたらし得る。この様式で、サンプル中に存在する検体の量が測定され得る。
従って、例えば、本明細書において開示される機器、システム、又は方法を用いて遂行され得る、例示的なELISAは、その上に第一の抗体が固定化される、固体相捕捉表面(例えば、チップ)を含む。前記第一の抗体は、試験抗原(例えば、コレステロールなどの標的血液検体、又は例えば、標的ウイルスの被膜上のノイラミニダーゼ、又は他の抗原に対して特異的な抗体)に対して特異的である。試験抗原が、表面上に固定化された前記抗体に曝露される、試験サンプル(例えば、全血、血漿、又は血清)中に存在する場合は、次いでその試験抗原が捕捉表面において固定化される(捕捉される)。前記第一の抗体(例えば、前記第一の抗体がFc部分を含むヒツジ抗体であり、前記第二の抗体が、ヒツジFcを標的とする抗体であり、及びアルカリ性フォスファターゼで標識された)に結合する第二の標識された抗体の添加は、前記サンプル中の抗原の検出及び定量化を可能にする。前記基質に結合された前記第一の抗体は、前記第二の抗体の添加により洗い流されない。そのような検出及び定量化は、例えば、前記第二の抗体に連結された酵素の基質を提供することにより、着色された、蛍光、発光(例えば、化学)、又はさもなければ検出され測定可能な化合物の生成を導くことにより達成され得る。
代替的に、前記血液サンプルが、第一の抗原を標的とする、固定化された第一の抗体を有する表面との接触に置かれ(及び、随意的に、第一の検出可能な化合物を生成する反応を触媒する酵素により標識され)た後に、第二の抗原を標的とし、及び第二の検出可能な化合物を産生する第二酵素により標識された第二の抗体が添加され得る。基質に結合された前記第一の抗体は、前記第二の抗体の添加により洗い流されず、及び前記第一の抗体に連結した酵素による第一の検出可能な生成物のための基質及び適正な反応状態の生成を提供することにより検出され得る。前記捕捉表面での、第二の、標識された抗体の結合及びそれに続く検出は、前記第一の及び前記第二の試験抗原の両方の、試験サンプル中の存在を示す。前記抗体に連結した酵素により生成される前記第一の及び第二の検出可能な化合物の両方が、蛍光、発光、化学発光、吸光度、比色分析の検出、又は結合した酵素に起因する酵素反応の生成物の他の検出手段を含む、所望の任意の手段により検出され得る。
いくつかの実施形態では、光電子増倍管、電荷結合機器、光ダイオード、カメラ、分光光度計、及び他の構成要素及び機器が、ELISAの遂行の間に照射される光又は影響される光を測定するために用いられ得る。例えばサンプルに対するELISAの遂行中に、検出される光の量(例えば、相対的光単位又は他の光度の測定において)は、前記サンプル中の標的検体の濃度を計算するために標準曲線(例えば、特定の検定、機器、カートリッジ、又は試薬に対して作成された校正曲線)と比較され得る。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される任意の抗体(抗原及び本明細書に記載される病原に対する抗体を含む)が、ELISA又は随意的にサンドイッチ免疫検定により用いられ得る。
ELISAは、例えば、溶液中の検体の濃度が、周知の量である、標識された検体を添加することにより測定されることができ、及び検体の結合を測定する競合的結合実験においても用いられ得る。前記サンプル検体の増大された濃度(標識を含まない)は、標識された検体の結合に干渉(“競合”)し、前記サンプル検体の濃度の計算を可能にする。
例えば、競合的ELISA実験は、抗体又は抗体フラグメントのその標的への結合特性を決定するために用いられ得る。そのような実験では、標的検体が、溶液中に存在するか、又は基質(例えば、チップ、ビーズ、マイクロタイタープレート)に結合される。ビオチン化された抗体又は抗体フラグメントは、既知の濃度の標的と、ストレプトアビジンに連結されたアルカリ性フォスファターゼの存在下に予めインキュベートされる。インキュベーションを可能にする時間の後に、前記抗体又は抗体フラグメントは、その標的に結合することを許容され、及び結合されていない標的は洗い流される。信号は、アルカリ性ホスファターゼ化学基質を用いて展開され、及び本明細書において開示される機器、又は別個の照度計、分光光度計、又は他の機器を用いて読み取られる。実験的な状態、さもなければ試験状態に同一の状態では、溶液が、標識されていない標的を含まない場合を除いては、対照としてのベースライン測定として用いられ得る。それに対して、最大応答値の50%が得られる標識されていない標的の濃度は、Kdと称される。
本明細書で使用される「抗体」という用語は、免疫グロブリン分子、及び免疫グロブリン分子の免疫学的に活動的な部分、すなわち、抗原と特異的に結合する(「抗原免疫反応する」)抗原結合ユニット(「Abu」又は複数形で「Abus」)を含む分子を指す。構造的には、最も単純な天然の抗体(例えば、IgG)は四つのポリペプチド鎖を含み、それらは、ジスルフィド結合により相互接続する2つの重鎖(H)及び2つの軽鎖(L)である。免疫グロブリンはIgD、IgG、IgA、IgM、及びIgE等の多様な分子を含む分子の大きいファミリーを代表している。「免疫グロブリン分子」という用語は、例えば、ハイブリッド抗体、又は変換抗体、及びそれらのフラグメントを含む。抗原結合ユニットは分子構造に基づいて、大まかに「単独鎖」(「Sc」)及び「非単独鎖」(「Nsc」)に分けることができる。
更に「抗体」及び「抗原結合ユニット」等の用語には、ヒト、非ヒト(脊椎又は無脊椎動物由来)、キメラ性、ヒト化された免疫グロブリン分子及びそれらのフラグメントが含まれる。キメラ性及びヒト化された抗体についての記載については、Clarkら、2000及びそこに引用される文献を参照されたい:(Clark,(2000)Immunol.Today 21:397〜402)。キメラ抗体は、非ヒト抗体の可変領域を含む、例えば、ラット又はマウス起源のVH及びVL領域がヒト抗体の定常領域に操作可能に連結されている(米国特許第4,816,567号を参照されたい)。いくつかの実施形態においては、本発明の抗体はヒト化されている。本明細書で使われる「ヒト化」抗体の意味は、ヒトのフレームワーク領域(FR)及び1つ以上の非ヒト(通常マウス又はラット)抗体からの相補性決定領域(CDR)を含む抗体のことである。CDRを提供する非ヒト抗体は、「ドナー」と称されフレームワークを提供しているヒト免疫グロブリンは「アクセプター」と称される。ヒト化は、主にドナーのCDRをアクセプター(ヒト)のVL及びVHフレームワークへ移植することに依拠する(Winter,米国特許第5,225,539号)。前記方法は「CDR移植」と呼ばれる。多くの場合、初期移植片構成で失われた親和性を取り戻すためには、対応するドナー残基への、選択されたアクセプター・フレームワーク残基の「復帰突然変異」がしばしば必要となる(米国特許第5,530,101号;米国特許第5,585,089号;米国特許第5,693,761号;米国特許第5,693,762号;米国特許第6,180,370号;米国特許第5,859,205号;米国特許第5,821,337号;米国特許第6,054,297号;米国特許第6,407,213号)。最適なヒト化抗体は、少なくとも典型的にヒトの免疫グロブリンである免疫グロブリンの定常領域を部分的に含み、従って、典型的にヒトFc領域を含む。非ヒト抗体をヒト化する方法は当技術分野ではよく知られており、本質的に、Winter及び共同研究者の方法に従い実行され得る(Jonesら,1986,Nature 321:522〜525;Riechmannら,1988,Nature 332:323〜329;Verhoeyenら,1988,Science,239:1534〜1536)。例えば、ヒトタンパク質C(O’Connerら、1998,Protein Eng11;321〜8)、インターロイキン2受容体(Queenら,1989,Proc.Natl.Acad.Sci,USA86:10029〜33)、及びヒト上皮成長因子受容体2に結合する抗体(Carterら、1992,Proc.Natl.Acad.Sci.USA89:4285〜9)等の、追加的なヒト化されたマウス・モノクローナル抗体の例も当技術分野では知られている。代替的な実施形態でにおいては、本発明の抗体は完全にヒトの抗体であることができ、すなわち抗体の配列は完全に、又は実質上ヒトのものである。遺伝子導入のマウスの使用(Bruggemannら,1997,Curr.Opin.Biotechno.l8:455〜458)又は選択法と連結したヒト抗体ライブラリーの使用(Griffithsら、1998,Curr.Opin.Biotechnol.9:102〜108)を含む、完全なヒトの抗体を生成するいくつかの方法が当技術分野には知られている。更に、ヒト化された抗体が受容抗体にも、又は移入されたCDR及びフレームワーク配列にも発見されない残基を含んでいることがある。これらの変更は抗体の性能を更に洗練し、最適化し、及び人体への導入時に、免疫原性を最小限にするためのものである。
非単鎖抗原結合ユニット(「Nsc Abus」)は軽鎖ポリペプチド及び重鎖ポリペプチドを含むヘテロ多量体である。Nsc Abusの例は、以下のものを含むがそれらには限定されない;(i)ヘテロ二量体化配列により安定されるccFvフラグメント、(ii)少なくともccFvフラグメントを1つ含む任意の他の一価及び多価の分子、(iii)VL、VH、CL、及びCH1領域により構成されるFabフラグメント、(iv)VH及びCH1により構成されるFdフラグメント、(v)抗体の片腕のVL及びVHにより構成されるFvフラグメント、(vi)ヒンジ領域においてジスルフィド架橋により結合された2つのFabフラグメントを含む二価フラグメントである、F(ab’)2フラグメント、(vii)二重特異性抗体、及び(viii)Littleら、(2000)Immunology Today、又は米国特許第7429652号に記載される任意のNsc Abus。
上記記載の通り、Nsc Abusは「一価」又は「多価」のどちらかである。前者は抗原結合ユニット1つにつき結合部位が1つあるのに対し、後者は同じか、又は異なる複数の抗原と結合できる複数の結合部位を有する。結合部位の数に応じて、Nsc Abuは二価(抗原結合部位を2つ持つ)、三価(抗原結合部位を3つ持つ)、四価(抗原結合部位を4つ持つ)等になり得る。
多価Nsc Abusは、結合特異性に基づいて更に分類し得る。「単独特異性」Nsc Abuは1つ以上の同じ種類の抗原と結合できる分子である。「多特異性」Nsc Abuは、少なくとも二つの異なる抗原への結合特異性を持つ分子である。そのような分子は通常異なる抗原としか結合しないが(すなわち、二重特異性Abus)、三重特異性抗体等の追加的な特異性を持つ抗体は本明細書において使用される表現に包含される。二重特異性抗原結合ユニットの例としては、片腕が腫瘍細胞抗原に対して向けられており、もう片方の腕は抗CD3/抗悪性B細胞(1D10)、抗CD3/抗p185HER2、抗CD3/抗p97、抗CD3/抗腎細胞癌、抗CD3/抗OVCAR−3、抗CD3/L−D1(抗結腸癌)、抗CD3/抗メラニン細胞刺激ホルモンアナログ、抗FcγRI/抗CD15、抗p185HER2/FcγRIII(CD16)、抗EGF受容体/抗CD3、抗CD3/抗CAMA1、抗CD3/抗CD19、抗CD3/MoV18、抗FcγR/抗HIV等の細胞毒性トリガー分子に対して向けられているもの;抗CEA/抗EO管、抗CEA/抗DPTA、抗p185HER2/抗ハプテン;ワクチンのアジュバントとしてのBsAbs(Fangerら、上記参照);及び抗ウサギIgG/抗フェリチン、抗西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)/抗ホルモン、抗ソマトスタチン/抗P物質、抗神経細胞接着分子(NCAM)/抗CD3、抗葉酸結合タンパク質(FBP)/抗CD3、抗汎癌関連抗原(AMOC−31)/抗CD3等を含む生体外又は生体内での腫瘍検出のための、診断ツールとしての二重特異性Abus;特異的に腫瘍抗原と結合する片腕、及びもう片方の腕が抗サポリン/抗Id−1、抗CD22/抗サポリン、抗CD7/抗サポリン、抗CD38/抗サポリン、抗CEA/抗リシンAチェーン、抗インターフェロンーα(IFN−α)/抗融合細胞イディオ種類、抗CEA/抗ビンカアルカロイド等の毒素と結合する、二重特異性Abus;抗CD30/抗アルカリ性リン酸(これはマイトマイシンリン酸プロドラッグからマトマイシンアルコールへの変換を触媒する)等の、酵素により活性化されるプロドラッグを変換する、BsAbs等の毒素へと結合する二重特異性Abus;抗線維素/抗組織プラズミノーゲン活性化因子(tPA)、抗線維素/抗ウロキナーゼ型プラズマミノーゲン活性化因子(uPA)等線維素溶解剤として使用し得る二重特異性Abus;免疫複合体から細胞表面受容体までをターゲットとするための抗低比重リポたんぱく質(LDL)/抗Fc受容体(例えば、FcγRI、FcγRII、又はFcγRIII)等の二重特異性Abus;感染性疾患の治療に使用される抗CD3/抗単純ヘルペスウイルス(HSV)、抗T細胞受容体:CD3複合体/抗インフルエンザ、抗HRP/抗FITC、抗CEA/抗βガラクトシダーゼ等の二重特異性Abus(Nolanら、上記参照)を含む。三重特異性抗体の例は、抗CD3/抗CD4/抗CD37、抗CD3/抗CD5/抗CD37、及び抗CD3/抗CD8/抗CD37を含む。
単鎖抗原結合ユニット(「Sc Abus」)とは単量体Abuのことを指す。Fvフラグメントの2つの領域は、別々の遺伝子によりコードされているが、これらを単鎖タンパク質とするために合成リンカーを組み換え法により生成し得る(すなわち、Birdらの記載による単鎖Fv(「scFv」)(1998)Science242:423〜426、及びHustonら、1988 PNAS 85:5879〜5883)。他のSc Abusはヘテロ二量体化配列により安定化される抗原結合分子、及びVH領域及び孤立した相補性決定領域(CDR)から成るdAbフラグメント(Wardら、(1989) Nature 341:544〜546)を含む。連鎖ペプチドの例としては、4つのグリシンに続いてセリンの配列で、この5つのアミノ酸配列が、更に2回繰り返されて、合計15のアミノ酸の連鎖ペプチドが、1つのV領域のカルボキシル末端、及びもう1つのV領域のアミノ末端の間で約3.5nmの架橋となる。他のリンカー配列を使うこともでき、薬剤の結合手段又は固定支持体等の更なる機能を提供し得る。好適な単鎖抗原結合ユニットは、ともにリンクされ一組の対象のヘテロ二量体化配列により安定化されるVL及びVH領域を含む。前記scFvsは、例えば、VH−(第一のへテロ二量体化配列)−(第二のへテロ二量体化配列)−VL、又はVL−(第一のへテロ二量体化配列)−(第二のへテロ二量体化配列)−VH等の、任意の順番で組み立てられてよい。抗体又はAbuは、抗原に対してポリペプチド又は他の物質を含む他の参照抗原に比較して、抗原に高親和性又は高結合活性を持って結合するとき、その抗原に、「特異的に結合する」又は「免疫反応性する」。
いくつかの実施形態においては、検体受容体は酵素であり、標的検体は酵素の基質であるか、又は検体受容体が酵素基質であり、検体は基質に作用する酵素であり、検出は酵素の基質への検出可能な生成物の生成等の酵素の基質に対する活性により達成され得る。さまざまな基質への活性により検出において有用な、又は検出可能な多くの酵素が当技術分野では周知であり、及びそれらは、プロテアーゼ、ホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、スルファターゼ、ぺプチターゼ、グリコシダーゼ、ヒドロラーゼ、オキシドレダクターゼ、リアーゼ、トランスフェラーゼ、イソメラーゼ、リガーゼ、シンテターゼを含むがこれらに限られない。特に興味深い酵素のクラスは生理的重要性を持つものである。これらの酵素はプロテインキナーゼ、ぺプチダーゼ、エステラーゼ、プロテインホスファターゼ、イソメラーゼ、グリコシダーゼ、シンターゼ、プロテアーゼ、デヒドロゲナーゼ、オキシダーゼ、レダクターゼ、メチラーゼ等を含むがこれらに限定されない。興味深い酵素は、有機及び無機の両方のエステルを生成又は加水分解するもの、グリコシル化するもの、及びアミドを加水分解するものを含む。全てのクラスにおいて、キナーゼのために、ペプチド及びタンパク質中のセリン残基、トレオニン残基、及び/又はチロシン残基のリン酸エステル化のそれぞれに対して特異的なキナーゼがあるために、更なる細分化があり得る。このように、酵素とは、例えば、環状ヌクレオチド依存性プロテインキナーゼ、プロテインキナーゼC、Ca2+/CaMに制御されたキナーゼ、サイクリン依存性キナーゼ、ERK/MAPキナーゼ、及びプロテインチロシンキナーゼを含む、異なる機能性を持つキナーゼ群からのキナーゼでもあり得る。キナーゼはERKキナーゼ、S6キナーゼ、IRキナーゼ、P38キナーゼ、及びAbIキナーゼ等の、オリゴペプチド基質をリン酸エスチル化するために効果的である、信号伝達経路内のプロテインキナーゼ酵素であり得る。これらに対する基質は、オリゴペプチド基質を含むこともできる。他の興味深いキナーゼは、例えば、Srcキナーゼ、JNK、MAPキナーゼ、サイクリン依存性キナーゼ、P53キナーゼ、血小板由来成長因子受容体、上皮成長因子受容体、及びMEKを含み得る。
特に、本発明において有用な酵素は、例えば、リパーゼ、ホスホリパーゼ、スルファターゼ、ウレアーゼ、ぺプチダーゼ、プロテアーゼ、及びエステラーゼ、及び酸性ホスファターゼ、グリコシダーゼ、グルクロニダーゼ、ガラクトシダーゼ、カルボキシルエステラーゼ、及びルシフェラーゼ等の、酵素活性を示す任意のタンパク質を含む。一実施形態においては、酵素の一つは加水分解酵素である。別の実施形態においては、少なくとも二つの酵素は加水分解酵素である。加水分解酵素の例は、アルカリ性及び酸性ホスファターゼ、エステラーゼ、デカルボキシラーゼ、ホスホリパーゼD、β−キシロシダーゼ、β−D−フコシダーゼ、チオグルコシダーゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、α−D−ガラクトシダーゼ、α−D−グルコシダーゼ、β−D−グルコシダーゼ、β−D−グルクロニダーゼ、α−D−マンノシダーゼ、β−D−マンノシダーゼ、β−D−フルクトフラノシダーゼ、及びβ−D−グルコシデロナーゼを含む。いくつかの実施形態においては、酵素の生成物は直接検出可能な特色(例えば、変色、濁度、光の波長の吸光、蛍光、化学発光、電気伝導度、又は温度)を反応中に生成する。いくつかの実施形態においては、酵素の生成物は検出可能な標識を持つ第二検体受容体の結合により間接的に検出される。
いくつかの実施形態においては、検体検出に使用される検体受容体はアプタマーである。アプタマーはビーズ又はマイクロアレイ型表面等の他の表面上にあってよい。「アプタマー」という用語は1つ以上の標的検体への特異的結合能力を持つことにより選択されたペプチド、核酸、又はそれらの組合せのことを称する。ペプチドアプタマーとは、一般的に骨格タンパク質の表面に提示された、1つ以上の可変ループ領域を含む親和性薬剤である。核酸アプタマーとは、意図される標的検体と、選択的に複合体を形成する能力を有し得るオリゴヌクレオチドである、特異的結合オリゴヌクレオチドである。複合体形成は、標的検体に付随し得る他検体等の他の物質はアプタマーとの複合体形成での親和性が、標的検体ほどは強くないという意味において、標的特異的である。複合体形成及び親和性が程度の問題であるということは認識されているが、本文脈での「標的特異的」の意味とはアプタマーが汚染物質との結合に比べて、標的との結合の親和性の程度がはるかに高いことである。このように、本文脈での特異性の意味は、例えば、抗体に適用される特異性の意味と同様である。アプタマーは、既知の合成、組み換え、精製方法を含む既知の任意の方法で調製され得る。更に、「アプタマー」いう用語は、所定の標的に対し、2つ以上の既知アプタマーを比較することにより得られるコンセンサス配列を持つ「二次アプタマー」を含む。
一般的に、核酸アプタマーは、長さにおいて、約9から35のヌクレオチドである。いくつかの実施形態においては、核酸アプタマーは核酸の長さが少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、80、90、100、又はそれを超得る。アプタマーのオリゴヌクレオチドは一般的には一本鎖又は二本鎖であるにも関わらず、アプタマーは時には、三本鎖又は四本鎖構造を取り得ることが考慮される。いくつかの実施形態においては、米国特許出願第20050176940号のように核酸アプタマーは円形である。アプタマーの特異的結合オリゴヌクレオチドは配列提供特異性を持つべきであるが、隣接領域とともに延伸されるか、又は誘導体化されるか、若しくは修飾される。標的検体へ結合することが判明したアプタマーは、単離され、配列され、及び従来のDNA又はRNA部分として再合成されるか、又は修飾オリゴマーとなり得る。これらの変換は(1)修飾又は類似構造の糖(例えば、リボース及びデオキシリボース);及び(2)代替的な連結基;及び(3)類似の構造のプリン及びピリミジン塩基の組み込みを 含むが、それらに限られない。
核酸アプタマーはDNA、RNA、機能性若しくは修飾核酸塩基、核酸類似体、修飾若しくは代替的な主鎖の化学構造、又はそれらの組合せを含む。アプタマーのオリゴヌクレオチドは従来の塩基アデニン、グアニン、シトニン、及びチミン又はウリジンを含む。アプタマーという用語に含まれるのはプリン及びピリミジンの類似構造を組み込む合成アプタマーである。プリン及びピリミジンの「類似」構造とは当技術分野では一般的に知られているものであり、その内の多くが化学療法剤として使用されるものである。プリン及びピリミジン(すなわち塩基類似体)の類似構造の非限定的な例は、アジリジニルシトシン、4−アセチルシトシン、5−フルオロウラシル、5−ブロモウラシル、5−カルボキシメチルアミノメチル−2−チオウラシル、5−カルボキシメチル−アミノメチルウラシル、イノシン、N6−イソペンテニルアデニン、1−メチルアデニン。1−メチルシュードウラシル、1−メチルグアニン、1−メチルリノシン、2、2−ジメチルグアニン、2−メチルアデニン、2−メチルグアニン、3−メチルシトシン、5−メチルシトシンN6−メチルアデニン、7−メチルグアニン、5−メチルアミノメチル−ウラシル、5−メトキシアミノメチル−2−チオウラシル、β−D−マンノシルクエオシン、5−メトキシウラシル、2−メチル−チオ−N6−イソペンテニルアデニン、ウラシル−5−オキシ酢酸メチルエステル、シュードウラシル、クエオシン、2−チオシトシン、5−メチル−2−チオウラシル、2−チオウラシル、4−チオウラシル、5−メチルウラシル、ウラシル−5−オキシ酢酸、5−ぺニテニル−ウラシル、及び2、6−ジアミノプリンを含む。この発明ではウラシルをデオキシリボ核酸(これ以降「dU」と称される)内のチミンの代替的な塩基として使用することはピリミジンの「類似」形態として扱われる。
アプタマーオリゴヌクレオチドは当技術分野で知られているリボーセ又はデオキシリボース糖の類似形態を持つことができ、2’−O−メチル−、2’−O−アリル−、2’−フルオロ、又は2’−アジド−リボース等の2’−置換糖、炭素還式糖アナログ、α−アノマー性糖、アラビノース、キシロース、又はリキソース等のエピマー糖、ピラノース糖、フラノース糖、セドヘプツロース、ロックされた核酸(LNA)、ペプチド核酸(PNA)、非環状アナログ及びメチルリボシド等の脱塩基ヌクレオシドアナログを含むが、それらに限られない。
アプタマーはその合成に中間体も含み得る。例えば、通常存在する水酸基のどれでも、ホスホン酸基、リン酸基で置換することができ、標準的な保護基により保護され、又は追加的なヌクレオチド又は基質に更なる結合を作成するために活性化される.5’末端のOHは通常は遊離しているが、リン酸化されることができ;3’末端のOH置換基もリン酸化され得る。水酸基は標準的な保護基により誘導体化される。1つ以上のホスホジエステル結合は、代替的な結合基により置換され得る。限定されないが、これらの代替的な結合基に含まれるのは実施形態ではP(O)OがP(O)S(“チオエート”)、P(S)S(“ジチオエート”)、P(O)NR2(“アミダート”)、P(O)R、P(O)OR、CO又はCH2(“ホルムアセタール”)により置換され、式中R又はR’はそれぞれ独立して、H又はエーテル(−O−)結合を随意的に含む、置換又は非置換アリキル(1〜20C)、アリール、アルケニル、シクロアルキル、又はアラルキルである。
本発明において有用なアプタマー特定の実施形態は、米国特許第5、270、163号及び同5、475、096号に開示されるRNAアプタマーに基づいており、この両特許は参照により本明細書にその全体が組み込まれる。前述の特許はSELAX法を開示し、これは結合親和性及び選択性の所望する任意の基準を実質的に達成するために、候補のオリゴヌクレオチドからの選択、及び結合の段階的な反復、分離及び増幅、同じ一般的な選択スキームを使用する。核酸混合物からはじまり、好適には、ランダム化された配列のセグメントを含み、SELEX法は、結合するために好適な条件下で、標的検体等の標的との混合物に接触する段階、特に標的分子と結合した核酸から結合していない核酸を分離すること、核酸の標的複合体を解離させる、核酸のリガンドに富んだ混合物を生じるために、核酸−標的複合体から解離された核酸を増幅すること、次いで標的分子への高特異的な高親和性核酸リガンドを産生するために、結合段階、分割、分離及び増幅の所望の回数反復する。いくつかの実施形態においては、ネガティブ・スクリーニングが用いられ、複数のアプタマーが、検体、又は分析されるサンプル中で、検体とともに見出される可能性のある他の物質に曝露され、及び結合しないアプタマーだけが保持される。
SELEX法は、改善された生体内での安定性、又は改善された送達特性等の、リガンドに対する改善された特性を付与された高親和性核酸リガンドの特定を包含する。そのような修飾の例にはリボースでの化学的置換、及び/又はリン酸エステル及び/又は塩基の位置が含まれる。いくつかの実施形態では、2つ以上のアプタマーが一価、多価のアプタマー分子を形成するために結合される。多価アプタマー分子は、複数のコピーのアプタマーを含み、それぞれのコピーが同じ検体を標的とするか、異なる検体を標的とする2つ以上の異なるアプタマーか、又はこれらの組合せを含むとこができる。
検体受容体は、本明細書に記載される任意の検出方式で、検体検出に使用され得る。一実施形態においては、検体受容体は基質に、共有結合的に、又は非共有結合的に結合する。検体受容体が結合し得る基質の非限定的な例は、マイクロアレイ、マイクロビーズ、ピペット・チップ、サンプル搬送前記機器、キュベット、キャピラリー又は他の管、反応チャンバ、又は任意の他の被験体検出に適合性のある形式を含む。バイオチップ・マイクロアレイ生産は、固相化学、コンビナトリアルケミストリー、分子生物学、ロボティックス等の様々な半導体の製造技術を使用し得る。典型的に使われる1つのプロセスは、一つのチップ上に何百万もの検体受容体のマイクロアレイを製造するフォトリソグラフィ製造プロセスである。代替方法として、検体受容体が予め合成されるのであれば、マイクロチャンネルポンピング、“インクジェット”スポッティング、テンプレートスタンピング、又は光架橋等の技術を用いて、アレイ表面に取付けることができる。典型的なフォトリソグラフィのプロセスは、クォーツウエハーと作成されるDNAプローブの第一のヌクレオチドとの結合を妨げるためにクォーツ・ウエハーを感光性化合物で被覆することから始める。リソグラフィックマスクは、ウエハー表面上の特定の位置の上への光の透過を禁止するか、又は許可するかのいずれかのために用いられる。次いで、前記表面は、アデニン、チミン、シトシン又はグアニンを含み得る溶液と接触され、及び結合はガラスの上の照明で脱保護された領域だけに起きる。結合されたヌクレオチドは感光性の保護基を担持し、サイクルが繰り返されることを可能にする。そのような様式で、プローブが脱保護と結合の繰り返されたサイクルを通して合成されるに連れて、マイクロアレイが作成される。プローブが全長に達するまでプロセスが繰り返される。市販のアレイは、アレイあたり130万以上のユニークな特徴の密度で、典型的に製造される。実験での要求、及びアレイにつき必要とされるプローブの数に応じて、各々のウエハーは、数十又は数百もの個々のアレイに切り込まれることができる。
検体受容体が付着する、被覆された固体表面を作成するために他の方法を用い得る。被覆された固体表面はラングミュア−ボジェットフィルム、機能化ガラス、ゲルマニウム、シリコン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ガリウムヒ素、金、銀、膜、ナイロン、ポリビニルピロリドン、ポリマープラスチック、又はアミノ、カルボキシル、ディールス−アルダー反応剤、チオール、又はその表面に組み込まれる水酸基等の官能基を有し得ると当技術分野で周知の任意の他の材料であってよい。次いで、検体受容体と標的検体のその後の結合はバイオチップからの妨害なしで溶液中で起こることができるように、これらの群は架橋剤に共有結合される。典型的架橋基は、エチレングリコール・オリゴマー、ジアミン及びアミノ酸を含む。代替方法として、米国特許公開第20100240544号に記載されるような、酵素的手法を用いて、アレイに検体受容体が結合される。
いくつかの実施形態では、検体受容体はマイクロビーズの表面に結合する。検体受容体、オリゴヌクレオチド等への結合に有用なマイクロビーズは当技術分野では周知であり、磁気及び非磁性ビーズを含む。マイクロビーズはそこに接合される検体受容体のコーディング及び識別を容易にするために、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又はそれを超える数の染料で標識され得る。マイクロビーズのコーディングは、少なくとも10、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1500、2000、5000、又はそれを超える単独検定での異なるマイクロビーズの識別に用いられることができ、それぞれのマイクロビーズは異なる検体に対し、特異性を有する異なる検体受容体に対応する。
いくつかの実態形態においては、検体受容体は、チップ等の反応チャンバの表面に結合する。例えば、前記チップの内表面は、一つの検体に特異的な検体受容体で覆われ得る。代替方法として、前記チップの内表面は、異なる検体に特異的な2つ以上の異なる検体受容体で覆われ得る。二つ以上の異なる検体受容体が、同じチップ内表面に結合するとき、異なる検体受容体のそれぞれは、明確な秩序だったチップの軸に沿った異なる位置でのリング又はバンド等の、異なる既知の位置に結合される。この場合、サンプルをチップの上に整列させて、サンプル中に含まれる検体が、チップに沿った連続した位置に被覆されている検体受容体と結合することを許容することにより、同じサンプル中の複数の異なる検体が分析され得る。本明細書における記載のように、特定の既知検体に対等に対応するバンディングパターンの各バンドの位置で結合現象は可視化できる。検体:
検体受容体は、診断用及び予後の試薬として、新規治療薬の発見のための試薬として、個人での薬物応答をモニターするための試薬として、及び新規治療標的の発見のための試薬として使われ得る。検体受容体は、1つ以上の標的検体を検出するために使われ得る。「検体」という用語は生体分子を含む任意の種類を指すことができ、例えば、単純な中間代謝物質、糖質、脂質、及びホルモン類並びに複合糖質、リン脂質、核酸(例えばDNA、RNA、mRNA、miRNA、rRNA、tRNA)、ポリペプチト及びペプチド等の高分子が含まれる。検体の更に非限定的な例としては、薬物、薬物候補、プロドラッグ、薬剤、薬剤代謝物、発現されたタンパク質及び細胞マーカー等のバイオマーカー、抗体、血清タンパク質、コレステロール、及び他の代謝物質、電解質、金属イオン、多糖、遺伝子、タンパク質、糖タンパク質、糖脂質、レクチン、成長因子、サイトカイン、ビタミン、酵素、酵素基質、酵素阻害剤、ステロイド、生理液で見いだされる酸素及び他の気体(例えば、CO2)、細胞、細胞構成要素、細胞接着分子、植物及び動物性製品、細胞表面マーカー(例えば、受容体タンパク質として本明細書において特定される細胞表面受容体及び他の分子)、並びに細胞シグナル伝達分子が挙げられる。タンパク質検体の非限定的な例としては、膜結合タンパク質を含む(例えば、細胞外膜タンパク質、細胞内膜タンパク質、内在性膜タンパク質、又は一時的な膜結合タンパク質)、細胞質タンパク質、シャペロンタンパク質、1つ以上のオルガネラに付随するタンパク質(例えば、核タンパク質、核膜タンパク質、ミトコンドリアタンパク質、ゴルジ及び他の輸送タンパク質、エンドソームタンパク質、リソリームタンパク質等)、分泌性タンパク質、血清タンパク質、及び毒素が挙げられる。検出される検体の非限定的な例としては、アディポネクチン、アラニンアミノトランスフェラーゼ、(ALT/GPT)、アルファフェトプロテイン(AFP)、アルブミン、アルカリホスファターゼ(ALP)、アルファフェトプロテイン、アポリポタンパク質A−I(ApoA−I)、アポリポタンパク質B(ApoB)、アポリポタンパク質B/アポリポタンパク質A−1比率(ApoB/Al比率)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST/GOT)、アスプリンワークス(登録商標)11−デヒドロ−トロンボキサンB2、重炭酸塩(CO2)、ビリルビン、(DBIL)直接、ビリルビン、総容積(TBIL)、血中尿素窒素、(BUN)、カルボキシ末端コラーゲンクロスリンク(ベータ−クロスラップ)、カルシウム、がん抗原125(CA125)、がん抗原15−3(CA15−3)、がん抗原19−9(CA19−9)、がん胎児性抗原(CEA)、塩化物(C1)、微分の全血球算定(CBC)、C−ペプチド、C反応性タンパク質(CRP−hs)、クレアチンキナーゼ(CK)、クレアチニン(血清)、クレアチニン(尿)、チトクロムP450、シスタチン−C、D−ダイマー、デヒドロエピアンドロステン硫酸塩(DHEA−S)、エストラジオール、F2イソプロスタン、因子Vライデン、フェリチン、フィブリノゲン(質量)、葉酸塩、卵胞刺激ホルモン(FSH)、遊離脂肪酸/非エステル型脂肪酸(FFA/NEFA)、フルクトサミン、ガンマ−グルタミルトランスペプチターゼ(GGT)、グルコース、HbAlc及び算定の平均グルコース(eAG)、HDL2サブクラス、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL−C)、高密度リポタンパク質粒子番号(HDL−P)、高感度C反応性タンパク質(hs−CRP)、ホモシステイン、インスリン、鉄分及びTIBC、乳酸脱水素酵素(LDH)、レプチン、リポタンパク質(a)コレステロール(Lp(a)chol)、リポタンパク質(a)質量(Lp(a)質量)、リポタンパク質付随ホスホリパーゼA2(Lp−PLA2)、低密度リポタンパク質コレステロール、直接(LDLC)、低密度リポタンパク質粒子番号(LDLP)、黄体形成ホルモン(LH)、マグネシウム、メチレンテトラヒドロ葉酸レダクターゼ(MTHFR)、マイクロ−アルブミン、ミエロペルオキシダーゼ(MPO)、N末端プロb種類ナトリウム利尿ペプチド(NT−proBNP)、非高密度リポタンパク質コレステロール、オメガ−3脂肪酸プロフィル、オステオカルシン、副甲状腺ホルモン(PTH)、リン、カリウム(K+)、前立腺特異抗原、総容積(PSA、総容積)、プロトロンビン、レジスチン、性ホルモン結合グロブリン(SHBG)、スモールデンス低密度リポタンパク質(sdLDL)、スモールデンス低密度リポタンパク質/低密度リポタンパク質コレステロール比率(sdLDL/LDL−C比率)、ナトリウム(Na+)、T取り込み、テストステロン、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、チロキシン(T4)、総コレステロール(TCHOL)、総タンパク質量、中性脂肪(TRIG)、トリヨードサイロニン(T3)、T4(遊離)、尿酸、ビタミンBl2、25−ヒドロキシ−ビタミンD、凝固因子(例第一因子(フィブリノゲン)、第二因子(プロトロンビン)、第3因子(組織トロンボプラスチン)、第4因子(カルシウム)、第5因子(プロアクセレリン)、第6因子(血液遮断との考慮なし)、第7因子(プルコンベルチン、第8因子(抗血友病因子)、第9因子(プラズマ・トロンボプラスチン成分;クリスマス因子)、第一0因子(スチュアート因子)、第一1因子(血漿トロンボプラスチン前駆体)、第一2因子(ハーゲマン因子)、第一3因子(フィブリン安定化因子)が挙げられる。
いくつかの実施形態では、検体はタンパク質等の細胞シグナリング分子である。検体として検出されるタンパク質の非限定的な例としては、キナーゼ、ホスファターゼ、脂質シグナリング分子、アダプター/骨格タンパク質、GTPアーゼ活性化タンパク質、イソメラーゼ、脱アセチル化酵素、メチル化酵素、脱メチル化酵素、腫瘍抑制遺伝子、カスパーゼ、アポトーシスに関与するタンパク質、細胞周期制御因子、分子シャペロン、代謝酵素、小胞輸送体タンパク質、サイトカイン、サイトカイン制御因子、ユビキチン結合酵素、接着分子、細胞骨格/収縮タンパク質、ヘテロ三量体Gタンパク質、小分子量GTPアーゼ、グアニンヌクレオチド交換因子、水酸化酵素、プロテアーゼ、イオンチャネル、分子輸送体、転写制御因子/DNA結合因子、転写制御因子、及び転換制御因子が挙げられる。検体は、MAPキナーゼ、P13K/Akt、NFkB、WNT、RAS/RAF/MEK/ERK、JNK/SAPK、p38MAPK、Srcファミリーキナーゼ、JAK/STAT及び/又はPKCシグナル伝達経路を含むが、それらには限定されない任意の細胞シグナル伝達経路の一員である。シグナル分子の例としては、HER受容体、PDGF受容体、Kit受容体、FGF受容体、Eph受容体、Trk受容体、IGF受容体、インスリン受容体、Met受容体、細網赤血球、血管内皮増殖因子受容体、TIEl、TIE2、FAK、Jakl、Jak2、Jak3、Tyk2、Src、Lyn、Fyn、Lek、Fgr、Yes、Csk、Ahl、Btk、ZAP70、Syk、IRAKs、cRaf、ARaf、BRAF、Mos、Limキナーゼ、ILK、Tpl、ALK、TGF受容体、BMP受容体、MEKKs、ASK、MLK、DLK、PAK、Mek1、Mek2、MKK3/6、MKK4/7、ASKl、Cot、NIK、Bub、Myt1、Weel、カゼインキナーゼ、PDKl、SGKl、SGK2、SGK3、Aktl、Akt2、Akt3、p90Rsks、p70S6Kinase、Prks、PKCs、PKAs、ROCK1、ROCK2、オーロラ、CaMKs、MNKs、AMPKs、MELK、MARKs、Chkl、Chk2、LKB−1、MAPKAPKs、PimL、Pim2、Pim3、IKKs、Cdks、Jnks、Erks、IKKs、GSK3a、GSK3、Cdks、CLKs、PKR、PB−キナーゼクラス1、クラス2、クラス3、mTor、SAPK/JNKl、2、3、p38s、PKR、DNA−PK、ATM、AT、受容体チロシンホスファターゼ(RPTPs)、LARホスファターゼ、CD45、非レセプターチロシンホスファターゼ(NPRTPs)、SHP、MAPキナーゼ・ホスファターゼ(MKP)、二重選択性ホスファターゼ(DUSP)、CDC25ホスファターゼ、低分子量チロシンホスファターゼ、Eyes absent(EYA))チロシンホスファターゼ、スリングショットホスファターゼ、(SSH)、セリン・ホスファターゼ、PP2A、PP2B、PP2C、PPl、PPS、イノシトールホスファターゼ、PTEN、SHIPs、ミオチューブラリン、ホスホイノシチドキナーゼ、ホスホリパーゼ、プロスタグランジンシンターゼ、5−リポキシゲナーゼ、スフィンゴシンキナーゼ、スフィンゴミエリナーゼ、アダプター/スカフォードタンパク質、She、Grb2、BLNK、LAT、PB−キナーゼ用B細胞アダプター(BCAP)、SLAP、Dok、KSR、MyD88、Crk、CrkL、GAD、Nck、Grb2付随バインダー(GAB)、Fas付随デスドメイン(FADD)、TRADD、TRAF2、RIP、T−細胞白血病系統群、IL−2、IL−4、IL−8、IL−6、インターフェロンb、インターフェロンa、サイトカインシグナリング阻害剤(SOC)、Cbl、SCFユビキチン結合リガーゼ複合体、APC/C、接着分子、インテグリン、免疫グロブリン様接着分子、セレクチン、カドヘリン、カテニン、接着斑キナーゼ、pl30CAS、フォドリン、アクチン、パキシリン、ミオシン、ミオシン結合タンパク質、チューブリン、eg5/KSP、CENP、−アドレナリン受容体、ムスカリン受容体、アデニリルシクラーゼ受容体、低分子量GTPアーゼ、H−Ras、K−Ras、N−Ras、Ran、Rae、Rho、Cdc42、Arfs、RABs、RHEB、Vav、Tiam、Sos、Dbl、PRK、TSCl、2、Ras−GAP、Arf−GAPs、Rho−GAPs、カスパーゼ、カスパーゼ2、カスパーゼ3、カスパーゼ6、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、Bcl−2、Mcl−1、Bel−XL、Bcl-w、Bcl−B、Al、Bax、Bak、Bok、Bik、Bad、Bid、Bim、Bmf、Hrk、Noxa、Puma、IAPB、XIAP、Smac、サバイビン、Plkl、Cdk4、Cdk6、Cdk2、Cdkl、Cdk7、サイクリンD、サイクリンE、サイクリンA、ヌクレオシド輸送体、Ets、Elk、SMADs、Rel−A(p65−NFKB)、CREB、NFAT、ATF−2、AFT、Myc、Fos、Spl、Egr−1、T−bet、−catenin、HIFs、FOXOs、E2Fs、SRFs、TCFs、Egr−1、−カテニン、STATl、STAT3、STAT4、STAT5、STAT6、サイクリンB、Rb、pl6、pl4Arf、p27KIP、p21CIP、分子シャペロン、Hsp90s、Hsp70、Hsp27、代謝酵素、アセチルCoAカルボキシラーゼ、ATPクエン酸リアーゼ、一酸化窒素合成酵素、カベオリン、輸送(ESCRT)タンパク質に必要とされる選別複合エンドソーム、胞状タンパク質選別(Vsps)、水酸化酵素、プロリルヒドロキシラーゼPHD−1、2及び3、アスパラギン・ヒドロキシラーゼFIH転移酵素、PinLプロリルイソメラーゼ、トポイソメラーゼ、脱アセチル化酵素、ヒストン脱アセチル化酵素、サーチュイン、ヒストンアセチラーゼ、CBP/P300族、MYST族、ATF2、DNAメチル転移酵素、DMNTl、DMNT3a、DMNT3b、ヒストンH3K4非メチラーゼ、H3K27、JHDM2A、UTX、VHL、WT−1、p53、Hdm、PTEN、ユビキチンプロテアーゼ、ウロキナーゼ−種類プラスミノーゲン活性化因子(uPA)及びuPA受容体(uPAR)システム、カテプシン、メタロプロテイナーゼ、エステル分解酵素、水解酵素、セパラーゼ、カリウムチャネル、ナトリウムチャネル、多剤耐性タンパク質、Pグリコプロテイン、p53、WT−1、HMGA、pS6、4EPB−l、eIF4E−結合タンパク質、RNAポリメラーゼ、開始因子、伸長因子が挙げられるが、それらには限定されない。
いくつかの実態形態においては、目標検体はホストにより生成される内在性検体又はホストとは異種の外因性検体から選ばれ得る。適切な内在性検体は自己免疫反応の標的である自己抗原と同様にがん又は腫瘍抗原を含むがそれらには制限されない。自己免疫疾患の治療又は予防に有用な自身抗原の例としては、糖尿病と関係する抗原、関節炎(リウマチ性関節炎、若年性リウマチ性関節炎、骨関節炎、乾癬性関節炎を含む)、クローン病、潰瘍性大腸炎、結膜炎、角結膜炎、喘息、アレルギー性喘息、皮膚エリテマトーデス、硬皮症、膣炎、直腸炎、薬疹、ハンセン病リバーサル反応、らい性結節性紅斑、自己免疫ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎、多発性硬化症、重症筋無力症、全身性紅斑性狼瘡、自己免疫甲状腺炎、皮膚炎(アトピー性皮膚炎及び湿疹性皮膚炎を含む)、ウェゲナー肉芽腫症、慢性活動性肝炎、スティーブンス−ジョンソン症候群、特発性スプルー、扁平紅色苔癬、グレーブス眼症、類肉腫症、原発性胆汁性肝硬変、後部ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、乾癬、シェーグレン症候群、シェーグレン症候群に起因する乾性角結膜炎を含む、円形脱毛症、節足動物咬傷によるアレルギー反応、急性壊死性出血性脳疾患、特発性相互的漸進性感覚神経的聴力損失、再生不良性貧血、真正赤血球性貧血、特発性血小板減少症、多発性軟骨炎、及び間質性肺線維症を含むが、それらに限られない。他の自己抗原は、全身性エリテマトーデスの治療のためにヌクレオソームに派生するもの含む。検体の更なる非限定的な例は、Ul−RNP、フィブリリン(硬皮症)、膵臓β細胞抗原、GAD65(糖尿病関連)、インスリン、ミエリンプロテオリピドタンパク質、ミエリンプロテオリピドタンパク質、ヒストン、PLP、コラーゲン、グルコース−6−リン酸異性化酵素、シトルリン化タンパク質及びペプチド、甲状腺抗原、チログロブリン、甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体、さまざまなtRNA合成酵素、アセチルコリン受容体(AchR)の構成要素、MOG、プロテイナーゼ−3、ミエロペルオキシダーゼ、上皮性カドヘリン、アセチル・コリン受容体、血小板抗原、核酸、核酸:タンパク質複合体、共同抗原、神経系抗原、唾液腺タンパク質、皮膚抗原、腎臓抗原、心臓抗原、肺抗原、眼抗原、赤血球抗原、肝臓抗原、及び胃抗原が挙げられる。
いくつかの実施形態では、検体はガン又は他の腫瘍の成長の存在と関係し得る。検体受容体と結合することにより検出されるがん及び腫瘍関連の検体の例としては、gpl00、MART、メラン−A/MART−1、TRP−1、Tyros、TRP2、MClR、MUClF、MUClR、BAGE、GAGE−1、gp100In4、MAGE−1、MAGE−3、MAGE4、PRAME、TRP2IN2、NYNSOla、NYNSOlb、LAGEl、p97黒色腫抗原、p5タンパク質、gp75、がん胎児性抗原、GM2及びGD2ガングリオシド、cdc27、p2lras、gplOOPmell17、etv6、amLl、サイクロフィリンb(急性リンパ性白血病);Imp−1、EBNA−1(鼻咽頭ガン);MUCファミリー、HER2/neu、c−erbB−2、MAGE−A4、NY−ES0−1(卵巣がん);前立腺の特異性抗原(PSA)及びその抗原性エピトープPSA−1(PSA−2)、及びPSA−3、PSMA、HER2/neu、c−erbB−2、ga733グリコプロテイン(前立腺がん);Ig−イディオ種類(B細胞リンパ腫);E−カドヘリン、a−カテニン、−カテニン、y−カテニン、pl120ctn(神経膠腫);p2lras(膀胱がん);p2lras(胆道がん);HER2/neu、c−erbB−2(非小細胞肺がん);HER2/neu、c−erbB−2(腎臓がん);ヒト乳頭腫ウイルスタンパク質等(扁平上皮細胞頸部がん及び食道)のウイルス生成;NY−ES0−1(精巣がん);MUCファミリー、Cripto−1プロテイン、Pim−1タンパク質(コロンがん腫);結腸直腸付随抗原(CRC)−C017−1A/GA733、APC(結腸直腸がん);がん胚抗原(CEA)(結腸直腸がん;絨毛膜がん腫);サイクロフィリンb(上皮細胞ガン);HER2/neu、c−erbB−2、ga733グリコプロテイン(胃がん);a−フェトプロテイン(肝細胞性ガン);Imp−1、EBNA−1、(ホジキンのリンパ腫);CEA、MAGE−3、NY−ES0−1(肺がん);サイクロフィリンb(リンパ球様細胞派生白血病);MUCファミリー、p2lras(骨髄腫);及びHTLV−1エピトープ(C細胞白血病)。
いくつかの実施形態では、検体は外来抗原である。外来抗原は移植抗原、アレルゲン、及び病原性生物からの抗原を含むが、それらには限定されない。移植抗原は、例えば心臓、肺、肝臓、すい臓、腎臓、神経移植片構成要素等の、移植用提供細胞又は組織から誘導され得るか、又は外因性抗原の不在下で自己抗原付きMHCを担持する移植用提供抗原提示細胞から誘導され得る。アレルゲンの非限定的な例としては、Fel d1(すなわち、ネコ科の皮膚及びイエネコの唾液腺アレルゲン);Der pL Der pII、又はDer fi(すなわち、イエダニからの主要なタンパク質アレルゲン);及び草、木及び雑草(ブタクサを含む)花粉;真菌及びカビ;魚、甲殻類、カニ、ロブスター、ピーナッツ、ナッツ、小麦グルテン、卵及びミルク等の食品;蜜蜂、アシナガバチ、及びスズメバチ及びユスリカ(噛まないユスリカ)等の刺す昆虫;イエバエ、羊につくハエ、螺旋虫ハエ、米虫、蚕、蜜蜂、噛まないユスリカの幼虫、蜜蜂蛾幼虫、ゴミムシダマシ、ゴキブリ、及びゴミムシダマシモリタービートル等の他の甲虫類;クモとイエダニ類を含むダニ;鱗屑、唾液、血液、又は犬、牛、ブタ、羊、馬、ウサギ、ネズミ、モルモット、マウスとスナネズミ等の哺乳類の他の身体の液体で発見されるアレルゲン;一般の空気中の微粒子;ラテックス;及びタンパク質洗剤添加物;から由来するアレルゲンが挙げられる。
いくつかの実施形態では、検体はその病原体又はその生成物又はその断片である。典型的な病原体はウイルス、バクテリア、プリオン、原生動物、単細胞の生物、藻類、病原性生物の卵、微生物、嚢胞、カビ、真菌、虫類、アメーバ、病原性タンパク質、寄生虫、藻類、及びウイロイドを含むが、それらに限られない。多くの病原体とそのマーカーが当技術分野で周知である(例えば、Foodborne Pathogens: Microbiology and Molecular Biology,Caister Academic Press.Fratamico,Bhunia,及びSmith編(2005); Maizelsら,Parasite Antigen Parasite Genes: A Laboratory Manual for Molecular Parasitology、Cambridge University Press (1991); National Library of Medicine;米国特許出願第20090215157号;及び米国特許出願第20070207161号を参照されたい)。ウイルスをの説明に有用な例としては、はしか、おたふく風邪、風疹、灰白髄炎、肝炎、(例えば、A型肝炎、B、C、デルタとEウイルス)、インフルエンザ、アデノウイルス、狂犬病、黄熱、エプスタインバーウイルス、及び乳頭腫ウイルス、エボラウイルス等のヘルペスウイルス、インフルエンザウイルス、日本脳炎、デング熱ウイルス、ハンタウイルス、センダイウイルス、呼吸系発疹ウイルス、オルソミクソウイルス、水疱性口内炎ウイルス、ビスナウイルス、サイトメガロウイルスとヒト免疫不全ウイルス(HIV)を含むが、それらに限られない。そのようなウイルスから由来した任意の適切な抗原も本発明の実行に有用である。例えば、HIVに由来する説明に有用なレトロウイルスの抗原の例としては、gag、pol及びenv遺伝子等の遺伝子生成物、Nefタンパク質、逆転写酵素及び他のHIV構成要素を含むが、それらに限られない。単純疱疹ウイルス抗原の説明に有用な例は、前初期のタンパク質等の抗原、グリコプロテインD、及び他の単純疱疹ウィルス抗原成分を含むが、それらに限られない。水痘帯状疱疹ウイルス抗原の非限定的な例は、9PI、gpIIと他の水痘帯状疱疹ウイルス抗原成分等の抗原を含む。日本脳炎ウイルス抗原の非限定的な例は、E、M−E、M−E−NS1、NS1、NSl−NS2Aタンパク質、及び他の日本脳炎ウイルス抗原成分等の抗原を含む。肝炎ウイルス抗原の説明に有用な例は、S、MとB型肝炎ウイルスのLタンパク質等の抗原、B型肝炎ウイルスのプレ−S抗原、及び他の肝炎(例えば、A型肝炎、BとC)、ウイルスDNA及び/又はRNA等のウイルス構成要素を含むが、それらに限られない。インフルエンザウイルス抗原の説明に有用な例は、赤血球凝集素及びノイラミニダーゼ及び他のインフルエンザウイルス構成要素等の抗原を含むが、それらに限られない。はしかウイルス抗原の説明に有用な例は、はしかウイルス融合タンパク質及び他のはしかウイルス構成要素等の抗原を含むが、それらに限られない。風疹ウイルス抗原の説明に有用な例は、タンパク質E1及びE2並びに他の風疹ウイルス構成要素等の抗原;VP7sc及び他のロタウイルス構成要素等のロタウイルス抗原を含むが、それらに限られない。サイトメガロウイルス抗原の説明に有用な例は、外被糖タンパク質Bと他のサイトメガロウイルス抗原成分等の抗原を含むが、それらに限られない。呼吸合胞体ウイルス抗原の非限定的な例は、RSV融合タンパク質、呼吸合胞体ウイルス抗原成分等の抗原を含む。狂犬病ウィルス抗原の代表例は、狂犬病グリコプロテイン、狂犬病核タンパク質及び他の狂犬病ウイルス抗原成分等の抗原を含むが、それらに限られない。乳頭腫ウイルス抗原の説明に有用な例は、L1及びL2キップシッド・タンパク質並びに子宮頸がんと関係するE6/E7抗原を含むが、それらに限られない。ウィルス抗原の更なる例のためには、例えば、Fundamental Virology,第二版,Fields,B.N.及びKnipe,D. M.編、1991,Raven Press,New Yorkを参照されたい。
真菌の説明に有用な例は、アクレモニウム属菌、アスペルギルス属菌、エピデルモフィトニ属菌、エキソフィアラジェンセルメイ、エクセロヒラム(Exserohilum)属菌、フォンセカエア・コンパクタ、フォンセカエア・ペドロソイ、フサリウム・オキシスポラム、バシジオボラス属菌、ビポラーリス属菌、ブラストミセス・デリナチジス、カンジダ属菌、クラドフィアロフォラ、カリニ、コクシジオイデス・イミチス、コニディオボルス属菌、クリプトコッカス属菌、クルブラリア属菌、フザリウム・ソラニ、ゲオトリクム・カンジドゥム、ヒストプラズマカプスラーツム変種カプスラーツム、ヒストプラズマカプスラーツム変種ズボイシイ、ホルタエア・ウエルネッキ、ラカジア・ロボイ、レプトスフェリア・テオブロマエ、レプトスフェリア・セネガレンシス、ピエドラ・イアホタエ、白色癜風、シュードアレシェリア・ボイディ、ピレノケータ・ロメロイ、リゾプス・アリズス、スコプラリオプシス・ブレビカウリス、スキタリジウム・ジミジアタム(Scytalidium dimidiatum)、スポロトリックス・シェンキィ、トリコフィトン属菌、トリコスポロン属菌、ジゴムセテ(Zygomcete)真菌、マズレラ・グリセア、マズレラ・マイセトマチス、癜風菌、小胞子菌属菌、灰色菌腫の原因菌、オニココラ・カナデンシス、パラコクシジオイデス‐ブラジリエンシス、色素分芽菌、ピエドライア・ホタエ(Piedraia hortae)、アブシジア・コリムビフェラ、リゾムコール・プシルス、リゾプス・アリズスを含む。このように、構成と本発明の方法で使われる説明に有用な例となる菌類の抗原は、カンジダ属菌類抗原成分;莢膜多糖類及び他のクリプトコックス菌類の抗原成分等のクリプトコックス菌類の抗原;熱ショックタンパク質60(HSP60)及び他の組織プラズマ菌類の抗原成分等の組織プラズマ菌類の抗原;小球抗原と他のコクシジオイデス菌類の抗原成分等のコクシジオイデス菌類の抗原;及びトリコフィチン及び他のコクシジオイデ菌類の抗原成分等の白癬菌類の抗原を含むが、それらに限られない。
細菌の説明に有用な例は、以下の疾患の原因となる細菌を含むが、それらには限定されない:ジフテリア(例えば、コリネバクテリウム属ジフテリア)、百日咳(例えば、百日咳菌)、炭疽菌(例えば、炭疽菌)、腸チフス、流行、シゲラ症(例えば、志賀赤痢菌)、ボツリヌス菌中毒(例えば、ボツリヌス菌)、破傷風(例えば、破傷風菌)、結核(例えば、ヒト型結核菌)、細菌性肺炎(例えば、インフルエンザ菌)、コレラ(例えば、コレラ菌)、サルモネラ症(例えば、チフス菌)、消化性潰瘍(例えば、ヘリコバクターピロリ)、在郷軍人病(例えば、レジオネラ属菌)及びライム疾患(例えば、ライム病ボレリア)。細菌の更なる例は、上皮ブドウ球菌、ブドウ球菌種。、肺炎球菌、ストレプトコッカス・アガラクティー、腸球菌種、セレウス菌、ビフィズス菌、乳酸桿菌属菌種、リステリア菌、ノカルジア属菌種、ロドコッカス‐エクイ、豚丹毒菌、アクネ菌、アクチノミセス属菌種。、モビランカス菌種、ペプトストレプトコッカス属、淋菌、ナイセリア属髄膜炎、モラクセラカタラーリス、バイロネラ菌種、アクチノバチルス・アクチノミセテムコミタンス、アシネトバクター・バウマニー、ブルセラ菌種、カンピロバクター菌種、キャプノサイトファガ菌種、カルジオバクテリウム・ホミニス、アイケネラコローデンス、野兎病菌、軟性下疳菌、ヘリコバクターピロリ、キンゲラ・キンゲ、レジオネラ・ニューモフィラ菌、動物パスツレラ症病原菌、クレブシエラ‐ダラヌロマティス、腸内細菌種、シトロバクター菌種、エンテロバクター菌種、大腸菌、肺炎桿菌、プロテウス菌種、サルモネラエンテリティディス、チフス菌、赤痢菌種、霊菌、エルシニア・エンテロコリチカ、ペスト菌、アエロモナス菌種、プレジオモナス‐シゲロイデス、コレラ菌、腸炎ビブリオ、ビブリオ・バルニフィカス、アシネトバクター菌種、フラボバクテリウム、バークホルデリア・セパシア、類鼻疽菌、キサントモナスマルトフィラ、ステノトロホモナス・マルトフィラ、バクテロイデス・フラジリス、バクテロイデス菌種、バクテロイデス・フラジリス、バクテロイデス菌種、プレボテラ・インターメディア菌種、フゾバクテリウム菌種、鼠咬症スピリルムを含む。従って、本発明の構成及び方法で使われ得る細菌性抗原は:百日咳毒素、糸状の赤血球凝集素、パータクチン、FM2、FIM3、アデニル酸シクラーゼ等の百日咳細菌の抗原及び他の百日咳細菌の抗原成分;ジフテリア毒素又はトキソイド等のジフテリア細菌の抗原及び他のジフテリア細菌の抗原成分;破傷風毒素又はトキソイド等の破傷風細菌の抗原及び他の破傷風細菌の抗原成分、Mタンパク質及び他の連鎖球菌の抗原成分等の連鎖球菌抗原;リポ多糖類及び他のグラム陰性細菌抗原成分等のグラム陰性細菌抗原;ミコール酸、熱ショックタンパク質65(HSP65)等のヒト型結核菌細菌の抗原、30kDaの主要な分泌されたタンパク質、抗原85A及び他のミコバクテリウム抗原成分、ヘリコバクターピロリ細菌の抗原成分、肺炎球菌溶血素、肺炎球菌の莢膜多糖類等の肺炎球菌の細菌抗原及び他の肺炎球菌の細菌抗原成分;莢膜多糖類等のヘモフィルス属インフルエンザ細菌抗原及び他の炭疽菌細菌の抗原成分;炭疽毒素及び他の炭疽菌抗原成分等の炭疽菌抗原;rompA及びリケッチア細菌の抗原成分等のリケッチア細菌の抗原を含むが、それらには限られない。更に本明細書に記載される細菌抗原に含まれるのものは任意の他の細菌、抗酸菌、マイコプラズマ、リケッチア、クラミジア抗原である。
疾患の原因であるプロトゾア及び他の寄生生物の説明に有用な例は、以下の疾患の原因となるものを含むが、それらには限定されない:マラリア(例えば、熱帯熱マラリア原虫)、鉤虫、条虫、蠕虫、鞭虫、白癬、回虫、蟯虫、回虫類、糸状虫、オンコセルカ症(例えば、回旋糸状虫)、住血吸虫症(例えば、住血吸虫種)、トキソプラズマ症(例えば、トキソプラズマ種)、トリパノソーマ症(例えば、トリパノソーマ種)、リーシュマニア症(例えば、リーシュマニア種)、ジアルジア症(例えば、ジアルジア種)、アメーバ症(例えば、赤痢アメーバ)、フィラリア症(例えば、マレー糸状虫)、及び施毛虫症(例えば、旋毛虫)。従って、本発明の構成及び方法に使用することが可能な抗原は以下を含むが、それらには限られない:メロゾイト表面抗原、スポロゾイト表面抗原、スポロゾイト周囲表面抗原、ガメトサイト/ガメート表面抗原、血液段階抗原pf155/RESA及び他のマラリア原虫の成分等の熱帯熱マラリア原虫抗原;gp163、リポホスホグリカン及びその関連タンパク質及び他リーシュマニア抗原成分等の森林型熱帯リーシュマニア及び他のリーシュマニア属抗原;SAG−1、p30及び他のトキソプラズマ抗原成分等のトキソプラズマ抗原;グルタチオン−S−トランスフェラーゼ、パラミオシン、及び他住血吸虫抗原成分等の住血吸虫属抗原;及び75〜77kDa抗原、56kDa抗原及び他トリパノソーマ抗原成分等のトリパノソーマ・クルージ。
いくつかの実施形態においては、検体は薬剤又は薬剤代謝物である。システムの一特徴は全ての種類の検定を同じシステムで運行できる能力である。
いくつかの実施形態では、本明細書において提供される特定の検体が核酸検定(例えば、核酸増幅検定)において検出され得る。これらの核酸検定は、目的の検体の一部であるか、それに関連する核酸に特異的にハイブリダイズする1つ以上の核酸プローブを含み得る。例えば、核酸プローブは、本明細書に記載されるタンパク質検体をエンコードする核酸に特異的にハイブリダイズし得る。別の実施例では、核酸プローブは、本明細書に記載される病原体からの核酸に特異的にハイブリダイズし得る。これらの又は他の核酸プローブが、本明細書において提供されるカートリッジ又は検定ステーション内の、例えば、検定ユニット、試薬ユニット、容器、チップ、又は容器中に提供され得る。核酸プローブは、例えば、凍結乾燥された、ゲル、又は液体形態を含む様々な形態で提供され得る。検出
いくつかの実施形態においては、1つ以上の検体受容体の1つ以上の標的検体への結合は、1つ以上の検出可能な標識又はタグの使用により検出される。一般的に標識とは直接的(すなわち、一次標識)又は間接的(すなわち、二次標識)に検出される分子を指し;例えば標識はその存在の有無が分かるように視覚化及び/又は測定により、及び他の方法により確認できる。標識は直接的、又は間接的に1つ以上の検体受容体、検体、又は検体若しくは検体受容体のいずれか、若しくはその両方と相互作用するタグ(例えば、プローブ)と接合される。一般的に、標識は検出可能な信号を発信する。非限定的な例で本発明に有用な標識は以下のものを含む:蛍光色素(例えば、フルオレセインイソチオシアネート、Texas Red、ローダミン等)、酵素(例えば、LacZ、CAT、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、I2−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、及びグルコースオキシダーゼ、アセチルコリンエステラーゼ等の、通常検出可能な酵素として用いられるもの)、量子ドット標識、クロモフォア標識、酵素標識、親和性リガンド標識、電磁スピン標識、重原子標識、ナノ粒子光散乱標識及び他のナノ粒子により標識されるプローブ、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、TRITC、ローダミン、テトラメチルローダミン、R−フィコエリトリン、Cy−3、Cy−5、Cy−7、Texas Red、Phar−Red、アロフィコシアニン(APC)、FLAG及びHAエピトープ等エピトープ・タグ、及びジゴキシゲニン及びジニトロフェニル等のハプテン接合体、酵素タグ、又は例えば、ストレプトアビジン/ビオチン、若しくはアビジン/ビオチン、若しくはウサギIgG及び抗ウサギIgGを含む抗原/抗体複合体等の複合体を形成可能な結合ペアのメンバー;磁性粒子;電気性標識;熱性標識;リン光発光分子;化学発光分子;ウンベリフェロン、フルオレセイン、ローダミン、テトラメチルローダミン、エオシン、緑色蛍光タンパク質、エリスロシン、クマリン、メチルクマリン、ピレン、マラカイトグリーン、スチルベン、ルシファーイエロー、Cascade Blue、ジクロルトリアジニルアミンフルオレセイン、ダンシルクロリド、フィコエリトリン等の蛍光色素分子;ユーロピウム及びテルビウム、分子ビーコン、それらの蛍光誘導体等の蛍光ランタノイド複合体;ルミノール等の発光物質;金若しくは銀粒子又は量子ドット等の光散乱性若しくはプラズモン共鳴型物質;14C、123I、124I、131I、125I、Tc99m、32P、35S、又は3H等の放射能標識若しくは重同位元素;又は球殻;並びに、例えば、Principles of Fluorescence Spectroscopy,Joseph R.Lakowicz(編者),Plenum Pub Corp,第二版(July,1999),及びRichard P.Hoagland著,The Molecular Probe Handbook 第6版に記載される、当技術分野において当業者に周知の任意の他の信号発信標識により標識されているプローブを含む。一回の検定で2つ以上の検体を検出するために2つ以上の異なる標識を使用する場合もある。いくつかの実施形態においては、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、又はそれを超える数の異なる標識を一回の検体に使用する。
いくつかの実施形態においては、前記標識は酵素であり、その活性は検出可能な生成物を生成する。高感度検出に用いる基質は比色分析、放射性、蛍光性、又は化学蛍光性であってよい。従来の比色分析の基質は、色を生じる基質への酵素の作用により、新しい色(又はスペクトル吸収の変化)を生成する。一般的に、色生成基質はスペクトルの吸収に変化を生じる。いくつかの実施形態においては、前記酵素は西洋ワサビペルオキシダーゼであり、その基質は、3,3’−ジアミノベンジジン(DAB)、3−アミノ−9−エチルカルバゾール(AEC)、及びBajoran Purpleを含むが、それらには限られない。いくつかの実施形態においては、前記酵素はアルカリホスファターゼであって、その基質は、Fast Red及びFerangi Blueを含むが、それらには限られない。さまざまな他の酵素的標識及びそれに関連する色原体が当技術分野では周知であり、それらはThermo Fisher Scientific等の商用供給業者から入手可能である。酵素的検定の非限定的な例は、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)である。ELISAを実行する方法は当技術分野で周知であり、それらは本発明の方法のために適用され得る。検体は標識(例えば、サンドイッチELISA)され、及び検体及び第一検体受容体のどちらかに特異的に結合する、第二検体受容体に曝露される前に、標識されていない第一検体受容体に結合される場合と結合されない場合がある。典型的なELIS検定においては、酵素に結合している検体受容体は抗体である。抗体が代替的な検体受容体と置換される同様な検定が行われ得る。
適切な蛍光標識は、フルオレセイン、ローダミン、テトラメチルローダミン、エオシン、エリスロシン、クマリン、メチルクマリン、ピレン、マラカイトグリーン、スチルベン、Lucifer Yellow、Cascade Blue(商標)、Texas Red、IAEDANS、EDANS、BODIPYFL、LCRed640、Cy5、Cy5.5、LC Red 705及びOregon greenを含むが、それらには限られない。適切な光学色素は、Richard P.Haugland著、the 1996 Molecular Probe Handbook、に記載されており、これは参照により明確に本明細書に組み込まれる。適切なフルオレセイン標識は緑色蛍光タンパク質(GFP)、高感度GFP(EGFP)、青色蛍光タンパク質(BFP)、高感度黄色蛍光タンパク質(EYFP)、ルシフェラーゼ、β−ガラクトシダーゼ、及びウミシイタケを含むが、それらには限られない。フルオレセイン標識の更なる例:WO92/15673;WO95/07463;WO98/14605;WO98/26277;WO99/49019;米国特許第5,292,658号;米国特許第5,418,155号;米国特許第5,683,888号;米国特許第5,741,668号;米国特許第5,777,079号;米国特許第5,804,387号;米国特許第5,874,304号;米国特許第5,876,995号;及び米国特許第5,925,558号、に記載されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
いくつかの実施形態においては、本発明に使用される標識は以下を含む:Alexa−Fluor色素(Alexa Fluor350、Alexa Fluor430、Alexa Fluor488、Alexa Fluor546、Alexa Fluor568、Alexa Fluor594、Alexa Fluor633、Alexa Fluor660、Alexa Fluor680)、Cascade Blue、Cascade Yellow及びR−フィコエリトリン(PE)(Molecular Probes社)(オレゴン州、ユージン(Eugene))、FITC、ローダミン、及びTexas Red(Pierce社、イリノイ州ロックフォード(Rockford))、Cy5、Cy5.5、Cy7(Amersham Life Science社、ペンシルバニア州、ピッツバーグ)。Cy5PE、Cy5.5PE、Cy7PE、Cy5.5APC、CY7APC、のタンデム接合プロトコルは当技術分野では周知である。標識の程度を決定するために蛍光プローブ結合の定量を評価すること、及び色素のスペクトル的特性を含むプロトコルが、当技術分野では良く知られている。いくつかの実施形態においては、蛍光標識は、結合要素又は抗体に接合された、アミノデキストラン・リンカーに接合されている。更なる標識はBD Bioscience、Beckman Coulter、AnaSpec、Invitrogen、細胞 信号ing Technology、Millipore、eBioscience、Caltag、Santa Cruz Biotech、Abcam及びSigmaのオンライン又はハードコピーのカタログに掲載されており、利用可能である。上記の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
標識は検体受容体、検体、又は両方に付随することができ、前記付随は共有結合又は非共有結合であり得る。検出は標識からの検出可能信号の増加又は減少のいずれかによりもたらされる。いくつかの実施形態においては、増加又は減少の度合は検体の量と相関する。いくつかの実施形態においては、分析用の検体を含むサンプルは検体を蛍光タグ等の標識と接合させるための標識化合物により処理される。次いで、アレイと結合された検体受容体又はコードされたビーズと結合された検体受容体との組合せ等により、検体の存在の有無及び随意的にその量を検出するために、蛍光性の測定等による標識の検出により結合が測定され得る。いくつかの実施形態においては、サンプルは検体をリンカーと結合させるための標識化合物により処理される。いったん結合すると、リンカーは蛍光タグ等の標識により機能化され、及び陽性イベントが蛍光性の増加等のタグの検出により測定される。いくつかの実施形態においては、検体受容体の検体結合領域は、蛍光標識等の標識を含むプローブに結合され;いったん検体に結合すると、プローブは遊離され、その時に標識からの検出可能信号に測定可能な減少(例えば、蛍光性の減少)がもたらさせる。いくつかの実施形態においては、検体受容体は蛍光的に標識され、前記蛍光的標識の近傍にある、クエンチャーで標識されたプローブにより部分的に結合され;いったん検体へ結合すると、相補的なプローブは遊離され、検体受容体と結合した標識の蛍光性に測定可能な増加をもたらす。いくつかの実施形態においては、検体受容体は、そのハイブリダイゼーションが二次構造を含む領域を閉塞するプローブに結合され;いったん検体に結合すると、前記プローブは遊離され、二次構造が、測定可能な信号の発生に使用されるインターカレーター性色素等の標識のために利用可能になる。検体受容体及び検体間の結合の検出に有用な、結合ペアである標識は、例えば、フルオレセイン、テトラメチルローダミン、Texas Red、その他の当技術分野で周知の任意の蛍光分子を含む。検出される標識のレベルは、次いで検定される混合物中の標的検体の量により変化する。
いくつかの実施形態においては、追放されたプローブは、ビオチン等の親和性ペアのメンバーの1つと結合される。次いで検出可能な分子が親和性ペアの他のメンバー、例えばアビジン、と結合される。試験混合物が検体受容体を含む検定ユニットへ加えられた後に、検出可能な分子が加えられる。検出可能な分子の量は、試験混合物に含まれる標的分子の量と逆比例して変化する。別の実施形態においては、追放されたプローブはビオチンにより標識され、蛍光的に標識されたアビジンを加えることにより検出できる;アビジン自体は次いで別の蛍光的に標識された、ビオチン結合化合物へ連結される。追放されたオリゴヌクレオチドのビオチン基は、アビジンと連結されたレポーター酵素と結合するためにも使用できる;前記酵素は、次いで検出可能な化合物の沈降をもたらす反応を触媒する。代替方法として、リポーター酵素は、本質的に蛍光性の固体面の蛍光性を局所的に消光する不溶性生成物の生成を触媒する。別の追放検定の実施形態においては、追放されたプローブはジゴキシゲニン等の免疫学的に検出可能なプローブにより標識される。次いで追放されたプローブは、そのプローブを特異的に認識し得る抗体の第一セットにより結合される。次いで、これらの第一抗体は、蛍光的に標識されているか、又はレポーター酵素と結合された抗体の第二セットに認識され結合される。
いくつかの実施形態においては、抗体等の検体受容体は、1つ以上の標的検体(例えば、抗原)の存在下に凝集反応を起こす。抗体の使用を伴う典型的な凝集反応は以下を含む:(i)多クローン性抗体を抗体に対応する抗原を含んだサンプルと混合し、免疫凝集体の形成を観察すること;(ii)単クローン性抗体を少なくとも二つの抗原性機能(二価又は多価抗原)を有する抗原を含むサンプルと混合し、免疫凝集体の形成を観察すること;(iii)少なくとも二つの異なる単クローン性抗体を、単価抗原を含むサンプルと混合し、免疫凝集体の形成を観察すること;(iv)上述の任意の反応に、ラテックス粒子及びコロイド等の粒子と結合した抗体、又は本明細書に記載の適切な検体受容体を加えること;並びに(v)上述の任意の反応を、細胞表面に存在する抗原に適用することであって、そのような場合には、物理的なユニット1つについての抗原の数は通常で百以上であり、及びそのような場合、そのような細胞は単クローン性抗体、又は本明細書に記載の他の適切な検体受容体により、各抗原分子が単価であっても凝縮され得る。前記凝集反応は、ガラス若しくはプラスチック皿等の固体の基質の表面上、又はマイクロタイター皿、キュベット、チップ、キャピラリー、若しくは他の適切なコンテナ等の中の液体中で確認できる。好適には、前記固体表面、又はコンテナの色は凝集の色と対照的なものである。いくつかの実施形態においては、固体面及びコンテナは光学的に透明であり、凝集を変色、コントラスト、吸収、又は他の本明細書に記載の任意の標識の検出により測定できる。いくつかの実施形態においては、凝集は流体の流れにより測定され、凝集の存在が液体の流れの分裂により決定される。いくつかの実施形態においては、前記凝集反応は血球凝集反応である。いくつかの実施形態においては、前記凝集反応は凝集阻害反応であり、検体(例えば、小分子、薬剤、又は薬剤代謝物)の存在が、凝縮可能な標的(例えば、検体によりコーティングされたビーズ)の存在下で、検体受容体(例えば、抗体)と結合への競争すること等により、凝縮反応の速度を阻害、又は遅くさせる。
本明細書に記載の受容体結合検定は、本発明のシステムの、異なるサンプル又は同じサンプルに対する検定等の、1つ以上の他の検定と組合せ得る。異なる検定は、同時に又は順次に1つ以上のサンプルに対して実行され得る。
いくつかの実施形態においては、同時に複数の検体を検定できる。複数の検体は別々の容器中、又は同じ容器の中で分析できる。異なる検出器が同じ検体を検定するために使用され得る。これはシステムが検体の異なる濃度範囲で高精度を維持することを可能にする。核酸ハイブリダイゼーション検定
いくつかの実施形態においては、検体は核酸ハイブリダイゼーション反応で検出される標的核酸(例えば、DNA、RNA、mRNA、miRNA、rRNA、tRNA、及びこれらのハイブリッド)である。サンプル内の標的核酸はサンプルが由来した前記被験者の核酸、又は本明細書に記載の病原体等のサンプルを提供している前記被験者が宿主である源からの核酸である。一般的に、ハイブリダイゼーションとは、1つ以上のポリヌクレオチドが反応してヌクレオチド残基の塩基間の水素結合を介して安定化される複合体を形成する反応のことを言う。水素結合はワトソン・クリック塩基対、フーグスティーン型塩基対、又は任意の他の配列特異的な様式で起こり得る。前記複合体は、デュープレックス構造を形成する2つのストランド、多重ストランド複合体を形成する3つ以上のストランド、単独自己ハイブリダイズ・ストランド、又はこれらの任意の組合せを含む。ハイブリダイゼーション反応は増幅過程の開始(例えば、PCR、リガーゼ連鎖反応、自家持続配列複製)、又はエンドヌクレアーゼによるポリヌクレオチドの酵素的開裂等の、より広範囲のプロセスの工程を構成し得る。特定の配列とハイブリダイズ可能な配列は、その特定の配列の「相補体」と称される。いくつかの実施形態においては、ハイブリダイゼーションは標的核酸(検体)及び核酸プローブ間で起こり得る。いくつかの実施形態においては、標的核酸は修飾された標的核酸を生成するためにアダプターを標的核酸末端の1つ、又は両方へ結合すること等により、プローブとのハイブリダイゼーションの前に修飾される。リンカーを含む修飾核酸では、プローブはリンカー配列とのみ、標的核酸配列とのみ、又はリンカーと標的核酸配列の両方とハイブリダイズできる。非限定的な本発明の核酸プローブの使用例は、感染を示すウイルス又は細菌の核酸配列の存在の検出、疾患及びがんに関連する哺乳動物遺伝子の変種又は対立遺伝子の存在の検出、1つ以上の遺伝子座(例えば、一塩基多型)の遺伝子型判定、法医学的サンプルに見いだされた核酸の出所の鑑定、及び実父鑑定を含む。
本発明の核酸プローブは、DNA、RNA、修飾ヌクレオチド(例えば、メチル化又は標識されたヌクレオチド)、修飾された主鎖(例えば、モルホリン環含有主鎖)、ヌクレオチドアナログ、又はこれらの2つ以上の組合せを含む。プローブは完全な遺伝子若しくは遺伝子フラグメントをコードするか、若しくは相補的ストランドであるか、又はそのような遺伝子発現産物であり得る。プローブのヌクレオチド配列は、好適なハイブリダイゼーション条件下に、生物学的サンプルの標的核酸へのプローブのハイブリダイゼーションを可能にするために、生体サンプルの核酸配列への十分な相補性を持つ任意の配列であり得る。理想的には、プローブはサンプル内の対象核酸とのみハイブリダイズし、非特異的にサンプル内又はサンプル内の標的核酸の他領域の他の非相補的核酸とは結合しない。ハイブリダイゼーションの条件は、ハイブリダイゼーション反応に望む厳密性の程度により変化し得る。例えば、ハイブリダイゼーション条件が高厳密性のためのものであれば、前記プローブは、サンプルの中で高度の相補性を有する核酸配列とのみ結合する。低厳密性のハイブリダイゼーションの条件は、前記プローブが、サンプルの中で多少の相補性はあるもの、高厳密性条件下でハイブリダイゼーションが発生するために必要な、前記プローブ配列への高度の相補性を持たない核酸配列へのハイブリダイゼーションを可能にする。ハイブリダイゼーション条件は、生体サンプル、プローブ種類及び標的によりも変化する。技術者は、本発明の方法の特定の適用に対し、どのようにハイブリダイゼーション条件を最適化できるか、又は指定された条件下で最適使用のためにはどのように核酸プローブを設計すれば良いのかを知悉しているであろう。更に、本明細書における“本発明の核酸プローブ”、“核酸プローブ”等への言及は、本明細書に記載される核酸プローブの様々な実施形態のいかなるものも称し得る。
前記核酸プローブは、市販品として入手するか、又は当技術分野で良く知られている標準的なヌクレオチド合成プロトコルに従って合成できる。代替方法として、分子生物学技術の標準的な方法により、前記プローブは生体物質から核酸配列を単離及び精製することにより生成できる(Sambrookら、1989.Molecular Cloning:Laboratory Manual、第二版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor,N.Y.)。前記核酸プローブは、よく知られた核酸増幅手法(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応)により増幅できる。更に、本発明のプローブは、本発明の任意の標識と、当技術分野で標準的なプロトコルにより連結できる。
更に、本発明は、ヌクレオチドハイブリダイゼーションのための方法をも含むとが考慮され、この方法では核酸プローブが、プライマー伸長標識反応及びPCR等の、酵素触媒伸長反応のためのプライマーとして使用される(例えば、in situ及び生体外でのPCR、及び他のプライマー伸長に基づく反応)。追加的に含まれるのはin situ ハイブリダイゼーションの方法である。
本発明の核酸プローブが連結可能である標識は、ハプテン、ビオチン、ジゴキシゲニン、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、ジニトロフェニル、アミノメチルクマリン酢酸エステル、アセチルアミノフルオレン及び水銀スルフヒドリルリガンド複合体、発色性色素、栄光色素、及び検体の標識受容体との組合せで記載されているような、本明細書に記載されるような任意の他の好適な標識等を含むが、それらに限定されるものではない。いくつかの実施形態においては、ハイブリダイゼーションはPCR等のハイブリダイゼーション反応の産物の検出により間接的に検出される。例えば、増幅産物はエチジウムプロマイド、SYBRグリーン、SYBRブルー、DAPI、アクリフラビン、フラノクマリン、エリプチシン、ダウノマイシン、クロロキン、ジスタマイシンD、クロモマイシン、ヨウ化プロピジウム、Hoechst、SYBRゴールド、アクリジン、プロフラビン、アクリジンオレンジ、ホミジウム、ミトラマイシン、ルテニウム・ポリピリジルス、アントラマイシン、及び当技術分野で周知の他の適切な薬剤等の、核酸増幅の検出(例えば、インターカレートか溝結合性色素)が可能な色素又は染色により検出し得る。いくつかの実施形態では、それぞれが異なる標的核酸及び異なる標識を有する、複数のプローブが、例えば約、又は1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20程度以上、又はそれを超える数の異なるプローブ等の単独のサンプルに同時にハイブリダイズされる。
一実施形態においては、核酸プローブは、共有結合又は非共有結合により基質に結合する。核酸プローブが結合する基質の非限定的な例は、マイクロアレイ、マイクロビーズ、ピペット・チップ、サンプル搬送前記機器、キュベット、キュピラリー又は他の管、反応チャンバー、又は被験体検出システムと適合性のある他の適切な形式が挙げられる。バイオチップマイクロアレイ生産は、固相化学、コンビナトリアルケミストリー、分子生物学、及びロボティックス等の様々な半導体の製造技術を使用し得る。典型的に使われる1つのプロセスは、一つのチップ上に何百万もの検体受容体のマイクロアレイを製造するフォトリソグラフィ製造プロセスである。代替方法として、検体受容体が予め合成されるのであれば、マイクロチャンネルポンピング、“インクジェット”スポッティング、テンプレートスタンピング、又は光架橋等の技術を用いて、アレイ表面に取付けることができる。典型的なフォトリソグラフィのプロセスは、クォーツウエハーと作成されるDNAプローブの第一のヌクレオチドとの結合を妨げるためにクォーツ・ウエハーを感光性化合物で被覆することから始める。リソグラフィックマスクは、ウエハー表面上の特定の位置の上への光の透過を禁止するか、又は許可するかのいずれかのために用いられる。次いで、前記表面は、アデニン、チミン、シトシン又はグアニンを含み得る溶液と接触され、及び結合はガラスの上の照明で脱保護された領域だけに起きる。結合されたヌクレオチドは感光性の保護基を担持し、サイクルが繰り返されることを可能にする。そのような様式で、プローブが脱保護と結合の繰り返されたサイクルを通して合成されるに連れて、マイクロアレイが作成される。プローブが全長に達するまでプロセスが繰り返される。市販のアレイは、アレイあたり130万以上のユニークな特徴の密度で、典型的に製造される。実験での要求、及びアレイにつき必要とされるプローブの数に応じて、各々のウエハーは、数十又は数百もの個々のアレイに切り込まれることができる。
固体表面に取付けられた核酸プローブで被覆された前記固体表面を製造するために他の方法を使用し得る。被覆された固体表面はラングミュア−ボジェットフィルム、機能化ガラス、ゲルマニウム、シリコン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ガリウムヒ素、金、銀、膜、ナイロン、ポリビニルピロリドン、ポリマープラスチック、又はアミノ、カルボキシル、ディールス−アルダー反応剤、チオール、又はその表面に組み込まれる水酸基等の官能基を有し得ると当技術分野で周知の任意の他の材料であってよい。次いで、核酸プローブと標的検体のその後の結合はバイオチップからの妨害なしで溶液中で起こることができるように、これらの群は架橋剤に共有結合される。典型的な架橋基は、エチレングリコール・オリゴマー、ジアミン及びアミノ酸を含む。代替方法として、米国特許出願第20100240544号に記載されるような、酵素的手法を用いて、アレイに核酸プローブが結合される。
いくつかの実施形態では、核酸プローブはマイクロビーズの表面に結合する。核酸プローブ、オリゴヌクレオチド等への結合に有用なマイクロビーズは当技術分野では周知であり、磁性及び非磁性ビーズを含む。マイクロビーズはそこに接合される核酸プローブのコーディング及び識別を容易にするために、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又はそれを超える数の染料で標識され得る。マイクロビーズのコーディングは、少なくとも10、50、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1500、2000、5000、又はそれを超える単独検定での異なるマイクロビーズの識別に用いられることができ、それぞれのマイクロビーズは、異なる標的の核酸検体に対し、特異性を有する、異なる核酸プローブに対応する。
いくつかの実態形態では、核酸プローブはチップ等反応チャンバの表面に結合される。例えば、チップの内表面は単独の標的核酸検体に特異的な核酸プローブで被覆し得る。代替方法として、チップの内表面は、異なる標的核酸検体に特異的な2つ以上の異なる核酸プローブで被覆し得る。2つ以上の異なる核酸プローブが同じ内部チップ表面に結合されている場合には、それぞれの異なる核酸プローブは前記チップの軸に沿った異なる位置でバンド又は別個の順序のリングを形成する等、異なる既知の位置で結合し得る。この場合、複数の異なる核酸検体は、チップの上にサンプルを整列させることにより、サンプル中に含まれる核酸検体が、チップに沿った連続する位置に被覆された核酸プローブと結合することを可能にして、同じサンプルで分析することができる。特異的な既知の核酸検体に対応するバンド形成パターン内の、それぞれのバンドで、本明細書に記載されるように、結合事象が可視化され得る。
いくつかの実施形態では、前記核酸ハイブリダイゼーション反応は配列決定反応である。前記配列決定反応は、サンプル核酸から直接進めることができる。代替方法として逆転写及び/又はPCR等の増幅前のステップを含んでいてもよい。テンプレート依存的な合成を使用している配列分析は、異なるプロセスの数を含み得る。例えば、DNA配列決定の最も初期の方法の1つは、テンプレート分子の母集団に、相補的な断片の母集団を作成するために使用される4色の連鎖停止サンガー配列決定法であった。プライマー伸長は、色素標識ターミネーターヌクレオチド、例えば異なる検出可能な標識を含むジデオキシリボヌクレオチドターミネーターの各種類(ddATP、ddGTP、ddTTP、ddCTP)のサブ母集団、及び4つの天然に存在するヌクレオチドの存在下で実行される。結果として、断片の入れ子状になったセットが生成され、前記断片はプライマーを超えたテンプレート内の各ヌクレオチドで終了し、及び終結ヌクレオチドの同定が可能な方法により標識付けされている。断片の入れ子状になった集団は、次いで例えば、キャピラリー電気泳動等のサイズに基づいて分離され、それぞれの異なるサイズの断片に関連する標識が、終結ヌクレオチドを同定するために識別される。その結果、分離システムにおいて検出器を通過して移動する標識の配列は、合成された断片の配列情報の、及び相補性にり、基になるテンプレートの直接読み取りを提供する(例えば、米国特許第5、171、534号を参照されたい(参照により本明細書にその全体が組み込まれる)。
テンプレート依存配列決定法の他の例は、成長プライマー伸長生産物に付加される個々のヌクレオチドが反復的に同定される、合成による配列決定プロセスを含む。合成による配列決定の一カテゴリーでは、核酸合成複合体は、単独の塩基及びその塩基を少し、又は全く超えることのない付加を可能にする条件下で、1つ以上のヌクレオチドと接触される。次いで、その反応は塩基が組み込まれたかを決定するために調べられるか、又は観察され、及びその塩基の識別を提供する。合成による配列決定の第二のカテゴリーにおいて、例えば、洗浄ステップなし等の、成長新生ストランドへのヌクレオチドの付加が途切れない反応プロセスでリアルタイムに観察される。
合成による配列決定の一実施例は、配列決定反応の副生物、即ちピロリン酸の存在に関して、得られた合成混合物を検定することにより、ヌクレオチドの取り込みを識別するプロセスであるピロシークエンシングである。具体的には、プライマー、ポリメラーゼテンプレート複合体が、ヌクレオチドの単独の型と接触される。そのヌクレオチドが取り込まれている場合、重合反応は三リン酸のαとβリン酸の間のリン酸を開裂し、ピロリン酸を放出する。放出されたピロリン酸の存在は、次いで、AMPとピロリン酸をATPに変換する化学発光酵素レポーターシステムを使用して識別され、次いで測定可能な光信号を生成するルシフェラーゼ酵素を用いてATPが測定される。光が検出される場合、基部は組み込まれており、光が検出されない場合には基部は組み込まれていない。適切な洗浄ステップの後に、前記各種の塩基は、テンプレート核酸においてその後続する塩基を順次同定するために前記複合体と周期的に接触される(例えば、米国特許第6,210,891号を参照されたい(参照により本明細書にその全体が組み込まれる)。
関連するプロセスにおいて、プライマー/テンプレート/ポリメラーゼ複合体は基質に固定化され、前記複合体は標識ヌクレオチドと接触される。複合体の固定化はプライマー配列、テンプレート配列及び/又はポリメラーゼ酵素を介してでもよく、共有結合でも、又は非共有結合であってもよい。一般的に好適な実施形態においては、特に本発明によれば、ポリメラーゼ又はプライマーと基質表面との間の結合により複合体の固定化を提供する。例えば、ビオチン−PEG−シラン結合化学を用いる、ビオチン化された表面成分の提供、続いて固定化される分子のビオチン化、及びストレプトアビジン架橋等による後続の結合を含めた、結合の種々な種類が、この結合に有用である。他の合成カップリング化学、並びに非特異的タンパク質吸着も固定化のために用い得る。代替的な構成では、ヌクレオチドは取外し可能な、及び取外し不可能なターミネーター基を提供される。いったん取り込まれると、標識が前記複合体に結合され、従って検出可能になる。ターミネーターを担持するヌクレオチドの場合、個々に識別可能な標識を担持する4つの全ての異なるヌクレオチドが、前記複合体と接触される。ターミネーターの存在のおかげで、標識ヌクレオチドの組み込みが延伸を停止させ、及び前記複合体に標識を追加する。標識及びターミネーターは、次いで取り込まれたヌクレオチドから除去され、適切な洗浄ステップの後に、前記プロセスが繰り返される。非ターミネーターのヌクレオチドの場合には、単独の種類の標識ヌクレオチドが、それがピロシーケンシングと同様に組み込まれるかどうかを決定するために、複合体に添加される。標識の除去及び適切な洗浄プロセスの後に、前記さまざまな異なるヌクレオチドが、同じプロセスにおいて、反応混合物を循環する。例えば、米国特許第6,833,246号を参照されたい(参照により本明細書にその全体が組み込まれる)。
更に別の合成プロセスによる配列において、異なって標識されたヌクレオチドの取り込みは、テンプレート依存の合成が実行されるに連れて、リアルタイムの識別を可能にする。特に、個々の固定化されたプライマー/テンプレート/ポリメラーゼ複合体は、蛍光標識ヌクレオチドが組み込まれるために、塩基が追加されるごとに、それぞれの追加された塩基のリアルタイムの識別を可能にする。このプロセスでは、標識基は、取り込み時に開裂されるヌクレオチドの一部に取付けられている。例えば、組み込み時に、除去されるリン酸鎖の一部に標識基を取付けることにより、すなわちα、β、γ、又はヌクレオチドポリリン酸上の他の末端リン酸基の標識は、新生鎖内に取り込まれず、その代わりに天然DNAが生成される。個々の分子の観察は、一般的に非常に小さな照明光量内での複合体の光の閉じ込めを含む。光学的に複合体を閉じ込めることにより、我々は、ランダムに拡散するヌクレオチドが非常に短い期間存在する、監視領域を作成できる一方で、それらが組み込まれている間に、組み込まれたヌクレオチドは、観察量内に、より長時間保持される。このことは、追加される塩基に特徴的である信号プロファイルによりも特徴付けられる、取り込み事象に関係する特徴的な信号をもたらす。関連する態様では、取り込み事象が相互作用する近傍において標識成分を挿入し、組み込まれた塩基にも特徴的である特徴的信号が再び生じるように、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)色素ペアー等の相互作用性標識構成要素が、ポリメラーゼ又は前記複合体及び組込ヌクレオチドの他の一部に提供される(例えば、米国特許第6,056,661号、6,917,726号、7,033,764号、7,052,847号、7,056,676号、7,170,050号、7,361,466号、7,416,844号、及び公開された米国特許出願第2007−0134128号を参照されたい。これらの開示内容は参照により本明細書にその全体が組み込まれる)。光検出器が、散乱の変化を検出するためにCCDカメラの代わりに使用され得る。蛍光と透過率の組合せが、信号を増強するために使用され得る。
本明細書に記載される核酸ハイブリダイゼーション検定は、本発明のシステムの中の異なるサンプルの、又は同じサンプルの等の1つ以上の他の検定と組合せることができる。異なる検定は、1つ以上のサンプルに対して同時に又は順次に行ってもよい。
様々なサンプルが、本明細書において提供される核酸検定に用いられ得る。例えば、鼻咽頭拭い取り、鼻咽頭吸引物、又は痰サンプルが、そこから病原体感染が検出され得る生物学的サンプルとして用いられ得る。いくつかの実施形態では、本明細書の他の部分に記載される任意の他の生物学的サンプルが核酸検定のために用いられ得る。
核酸検定は、本明細書において提供される検定検出のための様々な方法を用いて監視され得る。例えば、核酸増幅検定は、反応の蛍光の増加を観察することによる(例えば、二重鎖DNAにインターカレートする蛍光染料用いられる検定において)か、又は反応の吸光度又は濁度の増加を観察することにより(例えば、DNA合成の間のヌクレオチド組み込みの結果としてピロリン酸が生成され、Mg++と反応して、不溶性のピロリン酸マグネシウムを形成する検定において)測定され得る。核酸増幅検定は、例えば、蛍光、吸光度、又は濁度値を時間の範囲に亘って取得し、及びサンプル中の目的の核酸の存在又は量を示す変曲点を特定するためにデータを分析することにより更に分析され得る。この分析は、例えば、データを指数曲線に適合させ、及びベースライン上の閾値に基づいて変曲点を選ぶことにより遂行され得る。ベースラインは、例えば、少なくとも3データポイントの移動平均を用いることにより決定され得るデータの変曲点は、特定の検定のために選択され、及び、例えば、ベースラインの上の10、20、30、40、50、60、70、80、90、又は100%の時間であり得る。
いくつかの実施形態では、本明細書において提供される機器及びシステムは、1つ以上の一般化学検定を遂行するために構成され得る。一般化学検定は、例えば、基礎的代謝パネルの検定[グルコース、カルシウム、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、塩化物(Cl)、CO2(二酸化炭素、重炭酸塩)、クレアチニン、血中尿素窒素(BUN)]、電解質パネルの検定[ナトリウム(Na)、カリウム(K)、塩化物(Cl)、CO2(二酸化炭素、重炭酸塩)]、Chem14パネル/総合的代謝パネルの検定[グルコース、カルシウム、アルブミン、総タンパク質、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、塩化物(Cl)、CO2(二酸化炭素、重炭酸塩)、クレアチニン、血中尿素窒素(BUN)、アルカリ性フォスファターゼ(ALP)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT/GPT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST/GOT)、総ビリルビン]脂質プロファイル/脂質パネルの検定[LDLコレステロール、HDLコレステロール、総コレステロール、及びトリグリセリド]、肝パネル/肝機能の検定[アルカリ性フォスファターゼ(ALP)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT/GPT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST/GOT)、総ビリルビン、アルブミン、総タンパク質、γ−グルタミン酸トランスフェラーゼ(GGT)、乳酸脱水素酵素(LDH)、プロトロンビン時間(PT)]、アルカリ性フォスファターゼ(APase)、ヘモグロビン、VLDLコレステロール、エタノール、リパーゼ、pH、亜鉛プロトポルフィリン、直接ビリルビン、血液型分類(ABO、RHD)、鉛、リン酸塩、赤血球凝集阻害、マグネシウム、鉄、鉄摂取、便潜血、及びその他、個別に又は任意の組み合わせで。
本明細書において提供される一般化学検定において、いくつかの実施例では、サンプル中の検体レベルは、反応における検出可能な変化を導く、目的の検体と1つ以上の試薬の反応を含む、1つ以上の検定ステップにより定量される(例えば、反応の濁度における変化、反応における発光の生成、反応の色における変化等)。いくつかの実施例では、サンプルの性質は、反応における検出可能な変化を導く、目的の検体と1つ以上の試薬の反応を含む、1つ以上の検定ステップにより決定される(例えば、反応の濁度における変化、反応における発光の生成、反応の色における変化等))。典型的に、本明細書において用いられる、“一般化学”検定は、核酸の増幅、顕微鏡ステージ上の細胞の画像化、又は溶液中の検体のレベルを定量するための標識された抗体/バインダーの使用に基づく溶液中の検体のレベルの定量を含まない。いくつかの実施形態では、一般化学検定は、単一の容器中の全ての試薬を用いて遂行される−即ち、その反応を遂行するために、必要なすべての試薬が反応容器に加えられ、及び検定のコースの間、物質は反応又は反応容器から取り除かれない(例えば、洗浄ステップはない;これは“混合及び読み取り”反応である)。一般化学検定は、例えば、比色分析の検定、酵素的検定、分光的検定、比濁検定、凝集検定、凝固検定、及び/又は他のタイプの検定でもあり得る。多くの一般化学検定は、前記検定反応による、1つ以上の選択された波長における光の吸光度を測定することにより分析され得る(例えば、分光光度計により)。いくつかの実施形態では、一般化学検定は、反応の濁度を測定することにより分析され得る(例えば、分光光度計により)。いくつかの実施形態では、一般化学検定は、反応において生成される化学発光を測定することにより分析され得る(例えば、PMT、光ダイオード、又は他の光学的センサーにより)。いくつかの実施形態では、一般化学検定は、同じ又は関連する検定における、1つ以上の他の検体について測定された実験値に基づいての計算により遂行され得る。いくつかの実施形態では、一般化学検定は、反応蛍光を測定することにより分析され得る(例えば、i)特定の波長(“励起波長”)の光源;及びii)特定の波長の放出される光(“放射波長”)を検出するために構成されたセンサーを含むか、それらに接続された検出ユニットにより)。いくつかの実施形態では、一般化学検定は、反応の凝集を測定することにより分析され得る(例えば、反応の濁度を分光光度計で測定することにより、又は反応の画像を光学的センサーで取得することにより)。いくつかの実施形態では、一般化学検定は、1つ以上の時点での反応の画像化(例えば、CCD又はCMOS光学的センサーにより)、続いて画像分析を行うことにより分析され得る。随意的に分析は、プロトロンビン時間、又は活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)を含むことができ、そのどちらも限定はされないが比濁法等により測定され得る。いくつかの実施形態では、一般化学検定は、反応の粘度を測定することにより分析され得る(例えば、反応の粘度の増大が反応の光学的性質を変化させる場合には分光光度計により)。いくつかの実施形態では、一般化学検定は、2つの非抗体試薬の間の複合体の形成を測定することにより分析され得る(例えば、金属イオンと発色団;そのような反応は、分光光度計又は別の機器を用いる比色分析により測定され得る)。いくつかの実施形態では、一般化学検定は、細胞性抗原を検定するための非ELISA又は血球計算器に基づく方法により分析され得る(例えば、例えば、反応の濁度により測定され得る、血液型のための赤血球凝集検定)。いくつかの実施形態では、一般化学検定は、電気化学的センサーの支援により分析され得る(例えば、二酸化炭素又は酸素について)。追加的な方法も一般化学検定の分析のために用いられ得る。
いくつかの実施形態では、分光光度計が一般化学検定の測定のために用いられ得る。いくつかの実施形態では、一般化学検定は、前記検定の最後に測定され得るか(“終点”検定)又は前記検定のコースの間の2つ以上の時間に測定され得る(“タイム・コース”又は“動的”検定)。
グルコース検定は、例えば、グルコン酸及び過酸化水素を生成するために生物学的サンプル(例えば、血漿、尿等)をグルコース酸化酵素とインキュベートすることにより遂行され得る。一実施例では、前記過酸化水素は、過酸化酵素及び酸化されたときに色を変化させる色原体−例えば、o−ジアニシジンとインキュベートされる。着色された生成物は、硫酸との反応により更に安定化され得る。この着色された生成物は分光光度計において、405nmでの吸光度により測定される。別の実施例では、前記過酸化水素は、着色された生成物を形成するために過酸化酵素、4−アミノアンチピリン、及びフェノール性化合物(例えば、N,N−ジエチルアニリン)とインキュベートされる。この生成物は、例えば、分光光度計において、510nmでの吸光度により測定され得る。
アラニン・アミノトランスフェラーゼ検定は、グルタミン酸及びピルビン酸を生成するために、例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿、尿等)を、α−ケトグルタル酸及びアラニンとインキュベートすることにより遂行され得る。これらの生成物の酸化され得る色原体[例えば、10−アセチル−3,7−ジヒドロキシフェノキサジン(ADHP)]とのインキュベーションは、着色された生成物を生成し得る。酸化された、10−アセチル−3,7−ジヒドロキシフェノキサジンは、例えば、比色分析的に、分光光度計において570nmでの吸光度により、又は蛍光的に、EX/EM=535/587nmで検出され得る。別の実施例では、グルタミン酸及びピルビン酸生成物は、乳酸脱水素酵素及びNADHとインキュベートされることができ、ピルビン酸は、乳酸脱水素酵素により触媒される反応において、NADHと反応してNAD+及び乳酸を形成する。この反応は、340nmでの吸光度により観察されることができ、その波長でNADHが吸収する(即ち、より多いNADHが消費されると、340nmでの吸光度はより低くなる)。
カリウム検定は、例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿、尿等)を、とテトラフェニルホウ酸とインキュベートすることにより遂行され得る。血漿中のカリウムは、テトラフェニルホウ酸と不溶性の塩を形成でき、これは溶液から析出及び/又は前記サンプルの濁度を増加させる。この検定は、分光光度計において、例えば、前記サンプルの578nmでの吸光度を測定することにより測定され得る。
アルカリ性フォスファターゼ検定は、例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿、尿等)を色原体p−ニトロフェニリン酸塩(pNPP)とインキュベートすることにより遂行され得る。pNPPは、アルカリ性フォスファターゼにより脱リン酸化され、p−ニトロフェノール及びリン酸塩を生成し;それは脱リン酸化されると黄色を形成する。この検定は、例えば、分光光度計により、比色分析的に、前記サンプルの405nmにおける吸光度を測定することにより測定され得る。別の実施例では、アルカリ性フォスファターゼ検定は、例えば、血漿を、アルカリ性フォスファターゼに媒介された開裂の際に光を放出する化学基質(例えば、3−(2’−スピロアダマンチル)−4−メトキシ−4−(3″−ホスホリル)−フェニル−1,2−ジオキセタン(AMPPD))とインキュベートすることにより遂行され得る。前記検定は、例えば、光センサー(例えば、PMT又は光ダイオード)での検定の読み取りを得ることにより測定され得る。
ナトリウム検定は、例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿、尿等)をβ−ガラクトシダーゼ及びオルト−ニトロフェニル−β−ガラクトシド(ONPG)とインキュベートすることにより遂行され得る。β−ガラクトシダーゼは、ナトリウム依存性活性を有し、及びONPGをガラクトース及びオルト−ニトロフェノールに加水分解する。オルト−ニトロフェノールの生成は、分光光度計で420nmでの吸光度により測定され得る。
Aカルシウム検定例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿、尿等)をo−クレゾールフタレイン及び2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールとインキュベートすることにより遂行され得る。前記血漿中のカルシウムは、o−クレゾールフタレインと複合体を形成することができ、この複合体は紫色を有する。この複合体は、分光光度計で575nmの吸光度により測定され得る。
ヘモグロビン検定、例えば、全血を1つ以上の洗剤、ヘキサシアノ鉄酸塩、及び青酸塩とインキュベートすることにより遂行され得る。ヘモグロビンは、青酸塩と複合体を形成することができ、これは分光光度計で540nmの吸光度により測定され得る。
HDL−コレステロール検定は、例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿等)を非HDLコレステロール(例えば、LDL、VLDL、及びカイロミクロン)を保護するが、HDL−コレステロールを酵素に対して曝露したままにする試薬とインキュベートすることにより遂行され得る。これらの試薬は、例えば、ポリビニルスルホン酸(PVS)、ポリエチレングリコールメチルエーテル(PEGME)又はデキストラン硫酸を含み得る。前記反応混合物は、次いでコレステロール・エステラーゼ(コレステリル・エステルをコレステロールに変換するために)及びコレステロール酸化酵素(コレステロールをコレスト−4−エン−3−オンに変換し、及び同時に過酸化水素を生成するために)とインキュベートされる。この反応混合物は、過酸化酵素(例えば、西洋ワサビパーオキシダーゼ)により触媒され過酸化水素により酸化され得る色原体(例えば、N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(ALPS)及びアミノアンチピリン(AAP))又は蛍光染料とインキュベートされる。
VLDL−コレステロール検定は、例えば、前記サンプル中の他のコレステロール分子のレベル(例えば、総コレステロール及びHDL−コレステロール)の酵素に基づく決定に基づいて、サンプル中のVLDLのレベルを計算することにより遂行され得る。ある場合には、VLDLは、前記サンプル中の総トリグリセリドの1/5と見積もられる。別の実施例では、VLDL−コレステロールは、物理的に又は化学的にLDL及びVLDL−コレステロールをHDL−コレステロールから分離することにより、LDL−コレステロールと共に定量され得る。この分離されたLDL/VLDLは、次いでコレステロール・エステラーゼ(コレステリル・エステルをコレステロールに変換するために)及びコレステロール酸化酵素(コレステロールをコレスト−4−エン−3−オンに変換し、及び同時に過酸化水素を生成するために)とインキュベートされる。この反応混合物は、過酸化酵素(例えば、西洋ワサビパーオキシダーゼ)により触媒され過酸化水素により酸化され得る色原体(例えば、ALPS/AAP)又は蛍光染料とインキュベートされる。
pH検定は、例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿、尿等)をpH指示薬分子とインキュベートすることにより遂行され得る。一般的に、pH指示薬の色は、周囲の溶液のpHに応答して変化する。pH指示薬は当技術分野ではよく知られており、及び、例えばブロモフェノールブルー、メチルレッド、リトマス、フェノールフタレイン及びフェノールレッドを含む。
プロトロンビン時間(PT)検定は、例えば、血液をクエン酸塩又は他の抗凝血剤とインキュベートし、及び前記血液血漿を分離することにより遂行され得る。抗凝血剤(例えば、クエン酸塩の場合には、カルシウムが添加される)の効果を逆転するための物質が次いで前記血漿に添加される。次いで組織因子(因子(III))が前記血漿に添加され、及び前記サンプルが凝固するために必要な時間が測定される。前記サンプルの凝固は、例えば、前記サンプルの濁度を増加及び/又はその粘度を増加させる。前記検定は、分光光度計で、例えば、前記サンプル吸光度を測定することにより測定され得る。
亜鉛プロトポルフィリン検定は、例えば、赤血球細胞を、赤血球細胞を溶解する溶液(例えば、水又は10mMリン酸塩緩衝液、pH7.4を含む水)とインキュベートし、及び前記サンプルの蛍光を亜鉛プロトポルフィリンの強い励起及び放射波長であるEX/EM=424/594nmで観察することにより遂行され得る。
塩化物検定は、例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿、尿等)を、水銀原子と複合体を形成した時に第一の色を有し、及び鉄原子と複合体を形成した時には第二の色を有する試薬(例えば、2,4,6−トリピリジル−s−トリアジン(TPTZ)又はチオシアン酸塩)とインキュベートすることにより遂行され得る。これらの試薬は、鉄原子よりも優先的に水銀原子と複合体を形成する。しかしながら、塩素イオンの存在下では、水銀は前記試薬から脱会合して、HgCl2を生成し、及び鉄が前記試薬と複合体を形成できるようになる。鉄含有複合体は着色されることができ、及び例えば、620nmにおいてFe−TPTZ、又は480nmにおいてFe−チオシアン酸塩を分光光度計で測定し得る。
トリグリセリド検定は、例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿等)をトリグリセリドをグリセロール及び脂肪酸に変換できる、リパーゼ酵素とインキュベートすることにより遂行され得る。グリセロールは、次いでグリセロール及びその生成物と反応して、最終的に過酸化水素をもたらす追加的な酵素(一実施例では、グリセロールキナーゼが、グリセロール及びATPの反応によるグリセロールリン酸の生成を触媒し、及びグリセロール−3−リン酸酸化酵素が、グリセロールリン酸のジヒドロキシアセトンリン酸及び過酸化水素への変換を触媒する)とインキュベートされる。この反応は、過酸化酵素、及びその酸化が観察される(例えば、分光光度計により)、酸化され得る基質(例えば、色原体又は蛍光染料)とインキュベートされる。
総コレステロール検定は、例えば生物学的サンプル(例えば、血漿等)をコレステロール・エステラーゼ(コレステリル・エステルをコレステロールに変換するために)及びコレステロール酸化酵素(コレステロールをコレスト−4−エン−3−オンに変換し、及び同時に過酸化水素を生成するために)とインキュベートすることにより遂行され得る。この反応は、過酸化酵素及び及びその酸化が観察される(例えば、分光光度計により)、酸化され得る基質(例えば、色原体又は蛍光染料)とインキュベートされる。
アルブミン検定は、例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿、尿等)をアルブミンと結合する、5’,5”−ジブロモ−o−クレゾールスルホフタレイン(ブロモクレゾール・パープル(BCP))又はブロモクレゾール・グリーン(BCG))等の染料とインキュベートすることにより遂行され得る。この検定は、例えば、BCPに対して600nmでの吸光度により、又はBCGに対して628nmでの吸光度により分光光度計で測定され得る。
総タンパク質検定は、例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿、尿等)を、タンパク質中の1つ以上の構造(例えば、ペプチド結合)と結合する試薬と、インキュベートすることにより遂行され得る。これらの試薬としては、例えば、銅(II)イオン(ビューレット試験について)及びCoomassie(R)染料が挙げられる。タンパク質−染料複合体は、その複合体を、ビシンコニン酸(BCA)(BCA検査に対して)等の別の試薬とインキュベートすることにより更に安定化される。銅(II)イオンによる検定については、前記サンプルは、例えば540nmにおいて分光光度計により測定され得る。Coomassie(R)染料による検定については、前記サンプルは、例えば595nmにおいて分光光度計で測定され得る。
重炭酸塩/二酸化炭素検定は、例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿、尿等)のpHを、7を超えるpHに調整することにより、前記サンプル中の二酸化炭素が重炭酸塩(HCO3 −)に変換されることができるようにすることで達成され得る。ホスホエノールピルビン酸(PEP)及びホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ(PEPC)が前記サンプルに提供され、PEPCがPEP及び重炭酸塩からのオキザロ酢酸及びリン酸の形成反応を触媒できる。オキザロ酢酸は、様々な機構により検出され得る。例えば、オキザロ酢酸は、NADH及びリンゴ酸脱水素酵素とインキュベートされ、リンゴ酸脱水素酵素は、オキザロ酢酸及びNADHのリンゴ酸及びNAD+への変換を触媒し得る。この反応は、NADHのレベルを観察するために、340nmにおける吸光度を測定することにより観察され得る。別の実施例では、オキザロ酢酸は、オキザロ酢酸と複合体を形成し得るFast VioletBなどの色原体とインキュベートされる。この反応は、オキザロ酢酸−Fast VioletB複合体のレベルを観察するために、例えば、578nmでの吸光度を測定する分光光度計により測定され得る。
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST/SGOT)検定は、例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿、尿等)を、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(例えば、アスパラギン酸及びα−ケトグルタル酸)の1つ以上の基質とインキュベートすることにより遂行され得る。前記サンプル中のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼは、アスパラギン酸のアミノ基をα−ケトグルタル酸へ変換して、オキザロ酢酸及びグルタミン酸を生成する反応を触媒し得る。NADHのNAD+への酸化に共役して、オキザロ酢酸のリンゴ酸への変換を触媒し得るリンゴ酸脱水素酵素もこの検定に提供され得る。ピルビン酸からの妨害を低下するために乳酸脱水素酵素もこの検定に提供され得る。前記検定は、NADHが吸収する340nmでの吸光度により観察され得る(即ち、より多くのNADHが消費されると、340nmでの吸光度がより少なくなる)。NADHのNAD+への変換速度は前記サンプル中のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの量に直接的に比例する。
血中尿素窒素(BUN)検定は、例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿、尿等)を前記サンプル中の尿素を開裂して二酸化炭素及びアンモニアを産生するウレアーゼとインキュベートすることにより遂行され得る。このアンモニアは、次いで容易に観察され得る反応に組み込まれる。一実施例では、このアンモニアは、グルタミン酸及びNAD+を生成するために、グルタミン酸脱水素酵素及びNADHの存在下にアンモニア及びα−ケトグルタル酸とインキュベートされる。前記検定は、NADHが吸収する340nmでの吸光度により観察されることができ;NADHのNAD+への変換速度は、前記サンプル中の尿素量と直接的に比例し得る。別の実施例では、例えば、630nmにおいて、分光光度計で測定される、青緑色に着色された生成物を生成するために、アンモニアは、サリチル酸塩及びナトリウムニトロプルシッド、及び次いで次亜塩素酸塩インキュベートされる。
総ビリルビン検定は、例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿、尿等)を、ビリルビンを容易に検出可能な分子に変換できる試薬と、インキュベートすることにより遂行され得る。例えば、サンプルは、ビリルビンを、例えば、550nmでの吸光度により分光光度計で容易に検出され得るアザビリルビンに変換するために、スルファニル酸及び亜硝酸ナトリウムとインキュベートされる。
クレアチニン検定は、例えば、生物学的サンプル(例えば、血漿、尿等)を、クレアチニンをクレアチンに変換し得るクレアチナーゼとインキュベートすることにより遂行され得る。クレアチンは、次いでクレアチン・アミドヒドラーゼによりサルコシンに変換され得る。サルコシン酸化酵素が、次いでサルコシンを水及び酸素と反応させてグリシン、ホルムアルデヒド、及び過酸化水素を生成する反応を触媒する。この過酸化水素は、酸化され得る色原体又は本明細書に記載される他の検出可能な試薬により本明細書の他の部分で開示される方法に従って用いられる。酸化された生成物のレベルは前記サンプル中のクレアチニンの量に直接的に比例し得る。
実質的に前述のことの全てに関して、本明細書における前記システムの実施形態は、同じシステムを用いる複数の同一の又は異なる検出方法を用いる前記システムにおける、これらの検定の2つ以上を処理し得ることを理解されたい。この同じ機器内での(又は随意的に同じシステムを用いる)同じサンプルの等分を用いる、少なくとも2つの、随意的に3つの検定の同時処理は、既知のシステムに対する、少なくとも使用されるサンプルの減少された量及び複数の検定のための減少された処理時間に起因して大幅な利点を提供することを理解されたい。電気泳動
いくつかの実施形態では、本発明のシステムは電気泳動法に付す検体を含む。本発明は、生物学的、生熊学的、又は化学的目的の1つ以上のサンプルにおいて1つ以上の検体の分離、検出、及び測定のために使用し得る。特に興味深いのは、タンパク質、ポリペプチド、糖類及び多糖類等の高分子であり、核酸及びポリヌクレオチド、炭水化物等の遺伝物質、細菌、ウィルス、オルガネラ、細胞断片、薬物、本明細書に記載される任意のその他の検体等の細胞物質、及びそれらの組合せが挙げられる。関心のあるタンパク質は、血漿、アルブミン、グロブリン、フィブリノーゲン、血液凝固因子、ホルモン、インターフェロン、酵素、成長因子、及び本明細書に記載される他のタンパク質を含む。本発明を利用して分離、及び検出し得るその他の化学物質は、抗生物質等の医薬品等と同様に殺虫剤及び除草剤等の農薬が含まれるが、これらに限定されない。
電気泳動は、ゲル及び/又は毛細管の使用を含む。電気泳動分離は、分離を実行するために分子マトリクス(本明細書においては、分離マトリクス又は分離媒体と同様に篩い分けマトリクス又は篩い分け媒体とも称される)を用いて又は用いずに実行され得る。マトリクスがキャピラリー電気泳動プロセスの一部として使用されない場合には、この技術は一般的にキャピラリーゾーン電気泳動と呼ばれる(CZE)。マトリクスは、キャピラリー電気泳動法と組合せて使用される場合は、この技術は一般的にキャピラリーゲル電気泳動(CGE)と呼ばれる。電気泳動プロセスにおいて使用のためのマトリクスの非限定的な例は、例えばポリ(エチレンオキシド)溶液、架橋されたポリアクリルアミド、及びアガロース等の直鎖状ポリマー溶液を含む。好適なマトリクスは、液体、ゲル、又は顆粒の形態であり得る。
電気泳動では、サンプル中に存在する種の懸濁液又は可溶化を支援するために、分離緩衝液が典型的に選択される。典型的には、液体はアニオン性及びカチオン性種の両方を含む電解質である。好適には、電解質は、リットル当たり約0.005〜10モルのイオン種、より好適には、リットル当たり約0.01〜0.5モルのイオン種を含む。典型的な電気泳動システム用電解質の例は、有機溶媒及び塩との水の混合物を含む。適切な電解質を製造するために水と混合し得る代表的な物質には、リン酸塩、炭酸水素塩及びホウ酸塩等の無塩酸を含み;酢酸、プロピオン酸、クエン酸、クロロ酢酸等の有機酸及びそれらに対応する塩等;メチルアミン等のアルキルアミン;エタノール、メタノール、プロパノール等のアルコール類;アルカンジオール等のポリオール;ピリジン、アセトニトリル等の窒素を含む溶媒;メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類;ジメチルホルムアミド、N−メチル及びN−エチルホルムアミド等のアルキルアミドが含まれる。上記のイオンと電解質種は説明用の目的のためのみ与えられている。当技術分野で熟練した研究者は、上述の種からの電解質及び、随意的にアミノ酸、塩、アルカリ等の種から、キャピラリー電気泳動で使用される適切な支持電解質を製造するために電解質を製剤し得る。キャピラリー電気泳動分離に用いられる電圧は、本発明にとってさほど重要ではなく、広く変化し得る。キャピラリー電気泳動の典型的な電圧は、約500V〜30,000V、好適には約1,000〜20,000Vである。
いくつかの実施形態では、電気泳動プロセスはキャピラリー電気泳動プロセスである。典型的なキャピラリー電気泳動プロセスにおいて、緩衝液で満たされたキャピラリーは緩衝液で満たされた2つのタンク間に懸架されている。電界はキャピラリーの両端に印加される。電界を発生させる電位はキロボルトの範囲である。1つ以上の構成要素又は種を含むサンプルは、典型的には高電位端に、電界の影響下で導入される。代替方法として、サンプルは圧力又は真空を用いて注入される。代替方法として別のサンプルを各キャピラリー内に導入し得る。同一のサンプルが多くのキャピラリーに導入され得るか、又は異なるサンプルがそれぞれのキャピラリーに導入され得る。典型的に、キャピラリーのアレイはガイドに保持され、キャピラリーの吸込端部はサンプルを含むバイアル内に浸漬される。サンプルはキャピラリーにより取り込まれた後、キャピラリーの前記端部はサンプルバイアルから取り出され、共通の容器内又は別々のバイアル内であり得る緩衝液中に浸漬される。サンプルは低ポテンシャル端側へ移動する。移動時には、サンプルの成分は電気泳動的に分離される。分離後、成分が検出器により検出される。サンプルがキャピラリー内にある間、又はそれらがキャピラリーを出た後に検出を達成することができる。
キャピラリー電気泳動のチャネル長は、種の適切な分離を達成するために有効であるように選択される。一般的に、サンプルは毛細管を通って移動するのに、長いチャネルほど、より長い時間かかる。従って、種は大きな距離で相互に分離し得る。但し、より長いチャネルはバンドが広がることに寄与し、過度の分離時間につながり得る。一般的には、キャピラリー電気泳動のために、キャピラリーは約10センチメートル〜約5メートルの長さ、又は好適には約20センチ〜200センチ長である。典型的には、高分子分離行列が使用されるキャピラリーゲル電気泳動では、より好適なチャネル長は約10センチ〜約100センチ長である。
小口径キャピラリーが高度に多重化された用途においては、より有用であるが、キャピラリーの内径(すなわち、孔径)はさほど重要ではない。本発明は、キャピラリーサイズの広い範囲に及ぶ。一般的に、キャピラリーは内部直径においては約5〜300マイクロメートルの範囲にわたり、好適には約20〜100マイクロメートルである。キャピラリーの長さは一般的に約100〜3000ミリメートルの範囲にわたり、約300〜1000ミリメートルが好適である。
適切なキャピラリーは、キャピラリー電気泳動の通常条件下で繰り返し使用することによりその物理的一体性を維持し得るために、頑丈で耐久性のある物質で構築されている。それは高電圧が過度の熱を発生することなくキャピラリーの両端に印加され得るために、キャピラリーは典型的に非導電性材料により構成されている。石英、ガラス、溶融シリカ等の無機材料、及びポリテトラフルオロエチレン、フッ素化エチレン/プロピレンポリマー、ポリフルオロエチレン、アラミド、ナイロン(すなわち、ポリアミド)、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレン等の有機物質が有利にキャピラリーを作るために用いられ得る。
励起及び/又は検出がキャピラリー壁を通って実行される場合、特に有利なキャピラリーは以下により詳細に記載されるように、透明な材料により構築されているものである。実質的に蛍光を示さない透明なキャピラリー、すなわち、標的種を放射するために使用される光に露光された時、バックグラウンドよりも低い蛍光を示すキャピラリーは、励起が前記キャピラリー壁を通って達成される場合に特に有用である。そのようなキャピラリーの1つは、ポリミクロ・テクノロジーズ(アリゾナ州フェニックス(Phoenix))から入手可能である。代替方法として、励起及び/又は検出がキャピラリー壁を経て達成されるために、透明な非蛍光部分が、それ以外は非透明又は蛍光性の壁に形成され得る。例えば、溶融シリカキャピラリーは、一般的に破損に対するその抵抗性を高めるために外部キャピラリー表面上のポリイミド被覆が提供される。この被覆は、600nm下の光の波長にさらされた時に広帯域の蛍光を発することが知られている。壁を通過する励起方式が、最初にこの被覆を除去せずに使用された場合、蛍光バックグラウンドが弱い検体信号を隠し得る。従って、蛍光ポリマー被覆の一部は、例えば、硫酸中で煮沸することにより、通電ワイヤー等の加熱されたプローブを用いた酸化により、又はナイフでこすることによる等の、任意の好都合な方法により除去され得る。0.1ミリ程度の内径以下のキャピラリーにおいて、有用な透明な一部は幅が約0.01〜約1.0ミリである。凝固検定
いくつかの実施形態では、本発明のシステムは、検体を凝固検定に付すことを含む。凝固検定は1つ以上の凝固因子及び凝固時間の測定の検出のための検定が含まれるが、これらに限定されない。典型的には、凝固検定の読み取りは血塊形成、血塊形成速度、又は血塊形成までの時間である。凝固因子は、因子I(フィブリノーゲン)、因子II(プロトロンビン)、因子III(組織トロンボプラスチン)、因子IV(カルシウム)、因子V(プロアクセレリン)、因子VI(もはや、止血において活性であるとはみなされない)、因子VII(プロコンバーチン)、因子VIII(抗血友病因子)、因子IX(血漿トロンボプラスチン成分;クリスマス因子)、因子X(スチュアート因子)、因子XI(血漿トロンボプラスチン前駆物質)、因子XII(ハーゲマン因子)、及び因子XIII(フィブリン安定化因子)を含む。12の血液凝固因子の1つ以上に欠陥がある血友病等の出血状態の診断は、多種多様な血液凝固試験により達成し得る。更に、いくつかの試験は血栓溶解療法の進行を監視するために開発されている。他の試験は、前血栓又は凝固亢進状態を知らせるか、又は心肺バイパス手術中に、患者にプロタミンを投与することの効果を監視するために開発されてきた。凝固試験は、経口及び静脈内投与による抗凝固療法を監視するためにも有用である。本発明において有用な凝固診断検査の3つの例は、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)、プロトロンビン時間(PT)、及び活性化凝固時間(ACT)である。
APTT試験は、凝固の内因性及び共通の経路を評価する。このりゆうのために、APTTは、静脈内投与のヘパリン抗凝固療法を監視するために、しばしば使用される。具体的には、それは、カルシウム等の活性化剤後に、フィブリン血塊が形成するための時間を測定し、リン脂質がクエン酸化された血液サンプルに添加されている。ヘパリン投与は、血塊形成を抑制する効果を有する。
PT試験は、凝固の外因及び共通の経路(例えば、カルシウムイオン及び組織トロンボプラスチンの存在下でのプロトロンビンからトロンビンの変換)を評価し、経口投与の抗凝固療法を監視するために使用し得る。経口抗凝固剤クマジンは、プロトロンビンの形成を抑制する。従って、試験は血液サンプルへのカルシウム及び組織トロンボプラスチンの添加に基づく。
ACT試験は、凝固の内因性及び共通な経路を評価する。これはヘパリン療法による抗凝固を監視するために、しばしば使用される。ACT試験は、外因性の抗凝固剤が、添加されていない新鮮な全血液の固有の経路への活性剤の添加に基づく。
凝固検定は、測定のために比濁法を使用し得る。凝固検定分析の一実施例においては、全血サンプルをクエン酸バキュテイナー採血管中に収集し、及び遠心分離する。検定は、クエン酸の効果を中和するために十分過剰なカルシウムが添加された血漿で実行される。PT試験のために、組織トロンボプラスチンは使用前に再構成される乾燥試薬として提供される。この試薬は熱的に敏感であり、器具により4℃に維持されている。検体とサンプルの分割量を37℃に加熱したキュベットに転送され、測定は、光学密度の変化に基づいて実行される。
比濁法の代替として、Bekerら(Haemostasis(1982)12:73を参照されたい)は、発色性PT試薬(トロンボクアント:Thromboquant PT)を導入した。前記検定は、トロンビンによる、修飾されたペプチド、Tos−Gly−Pro−Arg−pNAからのp−ニトロアニリンの加水分解に基づき、及び分光光度法により監視される。凝固は、キャピラリー中等での、流量減、二点間の増大した流動時間、及び流体の流れに対する閉塞の形成等の、流体の流れの変化又は妨害によっても測定され得る。試験結果が比較され得る、正常な凝固結果のための標準は使用される方法により変化し、当技術分野において周知であるか、又は対照サンプルを用いて決定し得る(例えば、正常な被験者からの)。血球計算
いくつかの実施形態では、検定システムは血球計算検定を実行するために構成されている。血球計算検定は、典型的には光学的、電気的、又は音響的に個々の細胞の特性を測定するために使用される。本開示の目的のための「細胞」は、小胞(リポソ−ム等)、細胞の小集団、ウイルス粒子、細菌、原生動物、結晶体、脂質及び/又はタンパク質の凝集による成形体、及びビーズ又は微小球等の小さな粒子に結合した物質を含むが、これらに限定されない一般的に個々の細胞と同様のサイズの非細胞サンプルを包含し得る。そのような特性としては;サイズ、形状、粒度、光散乱パターン(又は屈折率楕円体);細胞膜が無傷であるか否か;濃度、形態及び細胞内部の内容物の時空間分布、タンパク質含有量、タンパク質修飾、核酸含有量、核酸修飾、オルガネラ含有量、核構造、核内容物、内部細胞構造、内部小胞内容物(pHを含む)、イオン濃度、及びステロイド又は薬物等の他の小分子の存在;並びに細胞表面(細胞膜及び細胞壁の両方)タンパク質、脂質、炭水化物、及び修飾体を含むマーカーが含まれるが、これらに限定されない。純粋な形態の、他の分子と結合した、又はナノ又はマイクロ粒子に固定化された、又はナノ又はマイクロ粒子に結合された、適切な染料、染色剤、又は他の標識分子を用いることにより、血球計算は、特定のタンパク質の、核酸、脂質、炭水化物、又は他の分子の、存在、量、及び/又は修飾を決定するために使用され得る。血球計算により測定し得る特性は、さらに食作用、抗原提示、サイトカイン分泌、内部及び表面分子の発現の変化、他の分子、細胞又は基質への結合、小分子の能動輸送、有糸分裂又は減数分裂;タンパク質翻訳、遺伝子転写、DNA複製、DNA修復、タンパク質分泌、アポトーシス、走化性、移動性、接着性、抗酸化活性、RNAi、タンパク質又は核酸分解、薬物反応、感染性、及び特定の経路又は酵素の活性が含まれるが、これらに限定されない細胞機能又は活性も含む。血球計算は、細胞計数、全集団中のパーセント、及び上述の特性のいずれかのためのサンプル集団の変動が含まれるが、これらに限定されない、細胞集団についての情報を決定するためにも使用され得る。本明細書に記載される検定は、それぞれの細胞について、上記の特性のうちの1つ以上の測定に用いられることができ、異なる特性の間の相関又は他の関係を決定することにおいて有利であり得る。本明細書に記載される検定は、例えば、異なる細胞株に特異的な抗体を用いて混合細胞集団を標識することにより、独立して細胞の複数の集団測定するためにも使用され得る。顕微鏡検査前記モジュールは、前記モジュールによる、組織学、病理学、及び/又は形態学的分析の実行を可能にし、また物理的及び化学的特性の両方に基づいて、対象物の評価を容易にし得る。組織は、ホモジナイズされ、洗浄され、キュベット又はスライド上に堆積でき、乾燥でき、染色でき(抗体等により)、インキュベートでき、次いで画像化され得る。本明細書の他の部分で説明したデータ送信技術と組合せる時に、これらの技術革新は、フローサイトメトリーだけ行う従来の機器では不可能な、CMOS/CDからの画像のレビューのための資格を有する病理学者への送信を容易にする。血球計算器は、表面抗原と同時に細胞形態を測定し得る;表面抗原は、従来の血液学実験室の装置と比較して、より高感度で特異的な試験を可能にする。細胞検定の1つ以上の測定値のゲーティングにより自動化することができ;ゲーティング閾値は専門家により及び/又は訓練データから統計的手法に基づいて学習を行い設定され得る;ゲーティングのルールは、個々の前記被験者及び/又は前記被験者の集団に特異的であり得る。
いくつかの実施形態では、前記ポイント・オブ・サービス前記機器の内への血球計算器前記モジュールの組み込みは、典型的には古典的訓練を受けた医療関係者による解釈及び検討のために、一般的な臨床前記機器及び臨床検査施設により測定される細胞属性の測定値を提供し、臨床意思決定の速度及び/又は品質を改善する。前記ポイント・オブ・サービス前記機器は、従って血球計算分析のために構成され得る。
血球計算分析は、例えば、フローサイトメトリーにより、又は顕微鏡検査により行われ得る。フローサイトメトリーは、典型的には光学的、電気的又は音響検出器へ個々の細胞を順次に運ぶ移動液体培地を使用する。顕微鏡検査は、通常、一般的に少なくとも1つの拡大画像を記録することにより、静止細胞を検出するために光学的又は音響的手段を使用する。フローサイトメトリー及び顕微鏡検査は完全に排他的ではないことを理解されたい。一例として、フローサイトメトリー検定は、検出器により通過する細胞の画像を記録するために顕微鏡を使用し得る。標的、試薬、検定及び検出方法の多くは、フローサイトメトリー及び顕微鏡検査で同じであり得る。従って、特別の定めのない限り、以下の説明はこれら、及び当技術分野で周知の他の形態血球計算分析にもに適用されるべきである。
いくつかの実施形態では、血球計算モジュールは、顕微鏡ステージ及び対物レンズを含み得る。この顕微鏡ステージは、血球計算器キュベットを受け取るために構成され得る。この顕微鏡ステージはモジュール−レベルのサンプル取扱いシステム(例えば、モジュール内に物品を輸送するために構成された)又は機器レベルのサンプル取扱いシステム(例えば、モジュール間で物品を輸送するために構成された)によりアクセスされ得る。血球計算モジュールは、操作可能に対物レンズ又は顕微鏡ステージに連結したカメラ、CCD/CMOSセンサー、又は他の画像化機器を有することができるので、前記画像化機器はキュベット、検定ユニット、又は他の容器中の細胞のデジタル画像を取得し得る。キュベット、検定ユニット、又は他の容器中の細胞は沈降され得る。前記容器は、流体的に分離されるか、又は独立して移動可能であり得る。前記デジタル画像は2次元又は3次元であることができ、及びそれは単一の画像又は画像のコレクションであり得る。顕微鏡の対物レンズは、モーターに連結されたカムによる等の、作動装置を介して、画像の焦点を合わせるために精密に位置付けられ得る。対象物は、サンプルの1つ以上の平面に焦点を合わせても良い。集束は、他の方法の中でデジタル画像の鮮明度を計算することにより、画像分析手順により自動化され得る。フローサイトメトリー
フローサイトメトリーは、例えば、細胞の大きさ(前方散乱、導電性)、細胞粒度(様々な角度での側方散乱)、DNA含量、色素染色、及び標識マーカーからの蛍光の定量の測定に使用し得る。フローサイトメトリーは、蛍光マーカーでサンプルを標識し、検出前記機器を通過して流れるようにする等により、細胞計数の実行に使用し得る。細胞計数は、同様に標識されていないサンプルでも実施され得る。
好適には、任意の所定の種類の最大1000000細胞を測定し得る。他の実施形態においては、約10個の細胞、30細胞、50細胞、100細胞、150細胞、200細胞、300細胞、500細胞、700細胞、1000細胞、1500細胞、2000細胞、3000細胞、5000細胞、6000細胞、7000細胞、8000細胞、9000細胞、10000細胞、100000細胞、1000000細胞以上の数を含むが、これらに限定されない種々の数の任意の所与の種類の細胞を測定し得る。
いくつかの実施形態では、フローサイトメトリーは微小流体チャネルで実行され得る。フローサイトメトリー分析は単独チャンネルで又は複数のチャンネルにおいて並列に実行され得る。いくつかの実施形態では、フローサイトメトリーは、複数の細胞特性を順次又は同時に測定し得る。フローサイトメトリーは、特性の特定セットを満たす細胞の検出が、それらの細胞を流れから迂回させ、保存、追加の分析、及び/又は処理のために採集される、細胞分類と組合せることができる。そのような分類が、3又は4の分類方法等の特性の異なるセットに基づいて細胞の複数の集団を分類できることに留意されたい。顕微鏡検査
本発明で使用し得る顕微鏡検査方法は、明視野、斜光照明、暗視野、分散染色、位相差、微分干渉コントラスト(DIC)、偏光、落射蛍光、干渉、反射、蛍光、共焦点(CLASS含む)、共焦点レーザー走査顕微鏡(CLSM)、構造化照明、誘導放出枯渇、電子、走査型プローブ、赤外線、レーザー、広視野、明視野顕微鏡法、レンズレスオンチップホログラフィック顕微鏡検査、デジタル、及び従来のホログラフィック顕微鏡検査、拡張被写界深度顕微鏡検査、光散乱イメージング顕微鏡検査、デコンボリューション顕微鏡検査、デフォーカス顕微鏡検査、定量的位相顕微鏡検査、回折位相差顕微鏡検査、共焦点ラマン顕微鏡法、走査型音響顕微鏡検査とX線顕微鏡を含むが、これらには限定されない。顕微鏡検査で使用される倍率レベルは、非限定的に、例えば2倍、5倍、10倍、20倍、40倍、60倍、100倍、100倍、1000倍又はそれより高い倍率を含み得る。実現可能な倍率レベルは、使用する顕微鏡検査の種類により変化する。例えば、電子顕微鏡検査のいくつかの形態により生成される画像は数百倍から数千倍までの倍率を含み得る。多重の顕微鏡画像は、ビデオを含む時間分解データを生成するために同じサンプルに対して記録され得る。個々の又は多重の細胞は、パラレルイメージングにより、又は多重の細胞を包含する1つの画像を記録することにより、同時に画像化し得る。顕微鏡対物レンズは、油浸を介して等の、その光学特性を変化させる媒体中に浸漬され得る。顕微鏡対物レンズは、フォーカスを変更するために回転CAMを用いてサンプルに対して移動させることができる。血球計算データは、自動又は手動で処理されてよく、更に診断目的のために病理学者等による細胞又は組織形態学の分析を含み得る。
細胞計数は、画像化及び血球計算を用いて実行することができる。前記被写体が明視野照明され得る状況において、好適な実施形態は、白色光を正面から前記被写体を照明し、捕捉センサーを用いて細胞を検出することである。その後のデジタル処理が、細胞を計数する。細胞が低頻度であるか、又は小さい場合に、好適な実施形態は、特異的又は非特異的な蛍光マーカーを取付け、その後、レーザーで被写界を放射することである。走査型共焦点捕捉が好適である。好適には任意の所定の種類の1000までの細胞を数えることができる。他の実施形態では、約1細胞、5細胞、10細胞、30細胞、50細胞、100細胞、150細胞、200細胞、300細胞、500細胞、700細胞、1000細胞、1500細胞、2000細胞、3000細胞、5000細胞以上の数の細胞を含むが、それらに限定されない任意の所定の種類の細胞も計数し得る。細胞は、利用可能な計数アルゴリズムを用いて計数し得る。細胞は、それらの特徴的な蛍光、サイズ及び形状により認識し得る。
いくつかの顕微鏡検査の実施形態では、明視野照明はケーラー照明を作成するための載物台−集光レンズと共に白色光源を使用することにより達成され得る。フローサイトメトリーにおける前方散乱と同様の特性を検出し得る、細胞の明視野画像は、細胞がその前に染色されている場合には、細胞の大きさ、細胞内の緻密相物質、又は細胞内の着色の特徴明らかにし得る。一実施形態では、ライト・ギムザ(Wright−Giemsa)染色方法はヒト全血塗抹標本を染色するために使用し得る。明視野画像捕捉はヒト白血球の染色の特徴的なパターンを示す。特徴的形状の赤血球も、これらの画像において識別し得る。
いくつかの顕微鏡検査の実施形態では、暗視野画像捕捉はリングライトに基づく照明方式、又は利用可能な他のエピ−又はトランス−暗視野照明スキームの使用により達成され得る。暗視野画像捕捉は、例えば、ヒト白血球を画像化する場合等は、フローサイトメトリーにおける側方散乱に相当する、細胞の光散乱特性を決定するために使用され得る。より多くの光を散乱する細胞の内部及び外部の特徴は明るく見え、より少ない量の光を散乱する特徴は、暗視野画像において暗く見得る。顆粒球等の細胞は、かなりの光を散乱でき、一般的に暗視野画像ではより明るく見える、大きさの範囲(100〜500nm)の内部顆粒を有する。更に、いかなる細胞の外側の境界も光を散乱させ、明るい光の輪のように表示される。このリングの直径は直接、細胞の大きさを表示することができる。顕微鏡検査方法は、更に細胞容積を測定するために使用され得る。例えば、赤血球容積を測定することができる。精度を高めるために、赤血球はアニオン性又は両性イオン性界面活性剤の使用により球体に変換することができ、及び暗視野画像は、各球体のサイズを測定するために使用され、そこから細胞容積が計算される。
いくつかの顕微鏡の実施形態では、小細胞、又は顕微鏡の回折限界分解能の限界以下になるように形成された素子では、蛍光マーカーで標識され得る;サンプルは、適切な波長の光で励起され、画像が捕捉され得る。標識された細胞により放出される蛍光の回折パターンは、コンピュータ分析を用いて定量化されて細胞の大きさと相関され得る。これらの実施形態に使用されるコンピュータプログラムは、本明細書の他の部分において記載される。前記方法の正確度を向上させるために、細胞はアニオン性及び両性イオン性界面活性剤の使用により球体に変換し得る。
細胞画像化は、細胞毎に以下の1つ以上の情報を抽出するために使用され得る。(以下に限定されない。):
a.細胞サイズ
b.細胞粒度又は光散乱の定量的測定(フローサイトメトリーの専門用語に基づいて、通称、側方散乱と呼ばれる)
c.スペクトルチャネル間のクロストーク、又は細胞内の蛍光若しくは他の染色の分布パターンの補償後の、画像化の各スペクトルチャネルにおける蛍光の定量的測定
d.アスペクト比、フィレ径、尖度、慣性モーメント、円形度、立体性などの標準、及びカスタム形状属性により定量化される細胞の形状
e.細胞が色素で染色された場合の色、細胞の色分布及び形状(抗体又は受容体の他の種類の結合なし)
f.形態学などの生物学的特徴の測定基準として定義された染色又は散乱、色又は蛍光の細胞内パターン、例えば、暗視野画像内の細胞内顆粒の密度、又は多形核好中球などのギムザライト染色画像における核ローブの数及び大きさ。
g.異なるチャネルで取得した画像において現れる、細胞の特徴の共局在化。
h.個別の細胞、細胞構造、細胞の集団、細胞内タンパク質、イオン、糖質及び脂質又は分泌物の空間的位置(分泌タンパク質の提供源を決定するなど)。
細胞に基づく広範囲の検定は、血球計算により収集された情報を使用するために設計され得る。例えば、5つの部分の白血球分類を実行するための検定が提供され得る。この場合に報告対象は、例えば以下の種類の白血球のために血液のマイクロリットルあたりの細胞数であり得る:単球、リンパ球、好中球、好塩基球、好酸球。報告対象は、白血球分化を分類するか、またはTおよびB細胞集団を同定するためにも使用され得る蛍光顕微鏡検査法
蛍光顕微鏡は、又は本明細書の以下の部分により詳細が記載される、蛍光標識による、細胞、又は他のサンプルの標識化を一般的に含む。蛍光的に標識されたサンプルの顕微鏡画像は、所定の時間における、又は所定の期間にわたる、標識された標的の存在、量、及び、位置に関する情報を収集し得る。蛍光は、細胞、細胞構造、又は細胞機能に対する感度を高めるためにも使用され得る。蛍光顕微鏡検査では、光のビームは、次いで検出のために異なる波長の光を発する蛍光分子を励起するために使用される。蛍光体を励起するための光の提供源は、キセノンランプ、レーザー、発光ダイオード、及びフォトダイオードを含むが、それらには限定されな、い当技術分野でよく知られているものである。検出器は、PMT、CCD、及びカメラを含むが、これらに限定されない。電子顕微鏡法
別の非限定的な顕微鏡検査の例は、可視光の代替に電子ビームを使用する透過電子顕微鏡法(TEM)及び走査電子顕微鏡法(SEM)を使用する。TEMでは、電子ビームが薄いサンプルを介して送信され、電子と標本間の相互作用がマップされ拡大される。従ってTEMは個別の原子までの解像度で画像化する能力を有し得る。TEMのコントラストは電子がサンプルにより吸収される、明視野画像画像捕捉モード;サンプルにより電子が飛散される回折コントラストモード;電圧に基づき、サンプルの特定の成分と相互作用した電子を検出する、電子エネルギー損失分光法(EELS);位相コントラスト、又は高分解能透過電子顕微鏡法;サンプル構造を決定するため、計算的に分析できる特徴的回折パターンを作成する回折;全体の三次元構造を再構築するため、サンプルが回転され何度も画像化される三次元画像を使用し得る。
TEM用のサンプルは分子の希薄溶液の作成、又はより大きいサンプルを、ほとんど数百ナノメートルの厚さの層に削ることにより調製し得る。ネガティブ染色EM用には、一般的に生物学的サンプルは格子上に広げられ、乾燥され、オスミウム、鉛、ウラン、又は金等の重金属を含むネガティブ染色試薬で固定され、そのような染色試薬の1つには酢酸ウラニルがある。クライオEM用サンプルはガラス質の氷の中に埋め込まれ、更に液体窒素又はヘリウムの温度に冷却される。
SEMにおいては、集束電子ビームは、二次電子、後方散乱電子、X線、光、電流、及び/又は透過電子を生成するために表面上にラスターされている。SEMは、サンプルの3次元表面構造に関する情報を形成するため、大きな被写界深度でサイズが1nm未満のサンプルを視覚化するために使用できる。後方散乱電子を用いたSEMは、特定の標的をより良く検出するために、例えば免疫標識に取付けられたコロイド金等の標識と共に使用し得る。
SEM用では、サンプルは一般的に水分を含まない。細胞等の生物学的サンプルは、水が順次有機溶媒、続いて液体二酸化炭素と置換される蒸発、熱、又は臨界点乾燥等の乾燥前に、内部構造を維持するために固定され得る。通常導電性サンプルは、走査型電子顕微鏡と互換性のあるサンプルホルダ上に装着する以外は、ほとんど、又は全く追加のサンプル調製は必要としない。非導電性サンプルは、シグナルを増大させ、解像度を増加させ、照射中に静電荷の蓄積を減少させることができる金、金/パラジウム、白金、オスミウム、イリジウム、タングステン、クロム、又はグラファイト等の導電性材料の薄層で被覆され得る。SEMサンプルの伝導率増加の他の方法としては、OTO染色法による染色が挙げられる。非導電性サンプルは、SEM画像化のための導電性の増加を必要としない。いくつかの非限定的な例として、環境SEM及び電界放出電子銃(FEG)SEMは、画像非導電性サンプルの画像化に使用し得る。試薬
細胞は、血球計算検定のために、当技術分野で周知の任意の方法により調製され得る。細胞は、必要に応じて、固定し、染色し、及び/又は他の方法で検出可能なマーカーで標識され得る。細胞は 当技術分野で周知の熱、凍結、灌流、浸漬、及び化学的固定を含むが、それらには限定されない様々な方法で固定され得る。化学的固定は架橋剤(ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、他のアルデヒド、及びそれらの誘導体等)、沈殿剤(エタノール及び他のアルコール等)、酸化剤(酸化オスミウム又は過マンガン酸カリウム等)、二クロム酸カリウム、クロム酸、水銀を含む固定液、酢酸、アセトン、ピクリン酸塩、及びHOPE固定剤等を含むがこれらに限定されない多種多様な薬剤により達成され得る。細胞は、その後の内部標識又は染色のために有用な界面活性剤の使用等を介しても、透過処理され得る。
細胞は、核酸色素(インターカレーター色素を含む)、親油性色素、色素タンパク質、炭水化物色素、重金属染色剤等の、任意の光学的に検出可能な染料、染色剤、又は着色剤により染色され得る。そのような色素及び染色剤、又は染色プロセスとしては、限定はされないが、抗酸菌バチルス染色、アルシアンブルー染色、アルシアンブルー/PAS染色、アリザリンレッド、アルカリ性ホスファターゼ染色、アミノスチリル染料、モリブデン酸アンモニウム、アズールA、アズールB、ビールショウスキー染色、ビスマルクブラウン、ヨウ化カドミウム、カルボシアニン、カルボヒドラジド、炭素インドシアニン、カーミン、クマシーブルー、コンゴレッド、クリスタルバイオレット、DAPI、臭化エチジウム、ディフ・クイック染色、エオシン、塩化第二鉄、蛍光色素、フクシン、ギムザ染色、ゴルジ染色、ゴルジ・コックス染色、ゴモリのトリクローム染色、ゴードンスウィート染色、グラム染色、グロコットメテナミン染色、ヘマトキシリン、ヘクサニン、ヘキストのステイン、ヒアルロニダーゼアルシアンブルー、三塩化インジウム、インドカルボシアニン、インドジカルボシアニン、ヨウ素、ジェンナーの染色、硝酸ランタン、酢酸鉛、クエン酸鉛、鉛(II)、硝酸、リーシュマン染色、ルナ染色、ルクソールファーストブルー、マラカイトグリーン、マッソン・フォンタナ染色、マッソン三重染色、メテナミン、メチルグリーン、メチルイン青、ミクログリア染色、ミラーの弾性染色、ニュートラルレッド、ナイルブルー、ナイル赤、ニッスル染色、オレンジG、四酸化オスミウム、パパニコロウ染色、PAS染色、PASのジアスターゼ染色、ヨウ素酸、パールズプルシアンブルー、リンモリブデン酸、リンタングステン酸、フェリシアン化カリウム、フェロシアン化カリウム、プーシェ染色、ヨウ化プロピジウム(PI)、プルシアン青、腎アルシアンブルー/PAS染色、腎マッソン三重染色、腎PASメテナミン染色、ローダミン、ロマノフスキー染色、ルテニウムレッド、サフラニンO、硝酸銀、銀染色、シリウスレッド、塩化金酸ナトリウム、サウスゲートのムシカニン、スーダン染色、SYBRグリーン、SYBRゴールド、SYTO色素、SYPROの染色剤、硝酸タリウム、チオセミカルバジド、トルイジンブルー、酢酸ウラニル、硝酸ウラニル、ワンギーソン染色、硫酸バナジル、フォン・コッサ染色、WG染色、ライト・ギムザ染色、ライト染色、X−Gal、及びチールネルゼン染色が挙げられる。細胞は酵素的修飾(ペルオキシダーゼ又はルシフェラーゼ等り)によるか、又はイオン(Feイオン、Ca2+又はH+等)に結合され、処理後に検出可能な生成物に変換される、無着色の色素前駆体により処理し得る。
細胞は更に蛍光マーカーで標識し得る。有用な蛍光マーカーは、蛍光タンパク質、蛍光色素分子、量子ドット等を含む天然及び人工の蛍光分子を含む。使用され得る蛍光マーカーのいくつかの例としては、これらに限定されないが:1,5 IAEDANS;1,8−ANS;5−カルボキシ−2,7−ジクロロフルオレセイン;5−カルボキシフルオレセイン(5−FAM);フルオレセインアミダイト(FAM);5−カルボキシナフトフルオレセイン、テトラクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(TET);ヘキサクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(HEX);2,7−ジメトキシ−4,5−ジクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(JOE);VIC(登録商標);NED(登録商標);テトラメチルローダミン(TMR);5−カルボキシテトラメチルローダミン(5−TAMRA);5−HAT(ヒドロキシトリプタミン);5−ヒドロキシトリプタミン(HAT);5−ROX(カルボキシ−X−ローダミン);6−カルボキシローダミン6G;6−JOE;Light Cycler(登録商標)赤610;Light Cycler(登録商標)赤640;Light Cycler(登録商標)赤670;Light Cycler(登録商標)赤705;7−アミノ−4−メチルクマリン;7−アミノアクチD(7−AAD);7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン;9−アミノ−6−クロロ−2−メトキシアクリジン;ABQ;酸性フクシン;ACMA(9−アミノ−6−クロロ−2−メトキシアクリジン);アクリジンオレンジ;アクリジンレッド;アクリジンイエロー;アクリフラビン;アクリフラビンフォイルゲンSITSA;自家蛍光タンパク質;テキサスレッド及び関連分子;チアジカルボシアニン(DiSC3);チアジンレッドR;チアゾールオレンジ;チオフラビン誘導体;チオライト;チオゾールオレンジ;チノポールCBS(カルコフロールホワイト);TMR;TO−PRO−1;TO−PRO−3;TO−PRO−5;TOTO−1;TOTO−3;TriColor(PE−Cy5);TRITC(テトラメチルローダミン−イソチオシアン酸塩)トゥルーブルー;トゥルーレッド;ウルトラライト;ウラニンB;ユビテックSFC;WW781;X−ローダミン;XRITC;キシレンオレンジ;Y66F;Y66H;Y66W;YO−PRO−1;YO−PRO−3;YOYO−1;YOYO−3、SYBRグリーン、チアゾールオレンジ等のインターカレート性染料;Alexa Fluor350、Alexa Fluor405、430、488、500、514、532、546、555、568、594、610、633、635、647、660、680、700、及び750等のAlexa Fluor(登録商標)色素シリーズのメンバー(Molecular Probe/Invitrogen製);Cy3、CY3B、CY3.5、Cy5、Cy5.5、Cy7等のサイ色素蛍光団シリーズのメンバー(GEヘルスケア);Oyster−500、−550、−556、645、650、656等のOyster(登録商標)色素の蛍光団(Denovo Biolabels)のメンバー;DY−415、−495、−505、−547、−548、−549、−550、−554、−555、−556、−560、−590、−610、−615、−630、−631、−632、−633、−634、−635、−636、−647、−648、−649、−650、−651、−652、−675、−676、−677、−680、−681、−682、−700、−701、−730、−731、−732、−734、−750、−751、−752、−776、−780、−781、−782、−831、−480XL、−481XL、−485XL、−510XL、−520XL、−521XL等のDY−標識シリーズ(Dyomics);ATTO390、425、465、488、495、520、532、550、565、590、594、610、611X、620、633、635、637、647、647N、655、680、700、725、740等の蛍光標識のATTOシリーズのメンバー(ATTO−TEC社);CAL Fluor(登録商標)ゴールド540、CAL Fluor(登録商標)オレンジ560、Quasar(登録商標)570、CAL Fluor(登録商標)レッド590、CAL Fluor(登録商標)レッド610、CAL Fluor(登録商標)レッド635、Quasar(登録商標)570、及びQuasar(登録商標)670等のCAL Fluor(登録商標)シリーズ又はQuasar染料(登録商標)シリーズのメンバー(バイオサーチテクノロジーズ)が挙げられる。
例えば当技術分野で周知のもの多くが存在する、細胞の特定の集団に、特異的結合をするか又は局在化し得るために、蛍光マーカーが標的部分に結合される。非限定的な例は、抗体、抗体断片、抗体誘導体、アプタマー、核局在化配列(NLS)等のオリゴペプチド、多くのホルモン又は薬剤の受容体に対する特異的配位子の役割を果たす小分子、核酸配列(例えば、FISHに対する)、核酸結合タンパク質(リプレッサー及び転写因子を含む)、サイトカイン、細胞膜に特異的なリガンド、酵素、特異的に酵素に結合する分子(阻害剤等の)、脂質、脂肪酸、及びビオチン/イミノビオチン及びアビジン/ストレプトアビジン等の特異的結合相互作用の部材を含む。
特異的標識の標的は天然又は人工であることができ、タンパク質、核酸、脂質、炭水化物、小分子、及びそれらの任意の組合せを包含し得る。これらは、細胞内及び細胞表面マーカーを含む。細胞内マーカーとしては、細胞内の任意の分子、複合体、又は他の構造が挙げられる。いくつかの非限定的な例は、遺伝子、セントロメア、テロメア、核膜孔複合体、リボソーム、プロテアソーム、内部の脂質膜、ATP、NADPH、及びこれらの誘導体等の代謝物、酵素又は酵素複合体、タンパク質シャペロン、リン酸化等の翻訳後修飾又はユビキチン化、微小管、アクチンフィラメント、及び多くの他が含まれる。細胞表面マーカーとしては、CD4、CD8、CD45、CD2、CRTH2、CD19、CD3、CD14、CD36、CD56、CD5、CD7、CD9、CD10、CD11b、CD11c、CD13、CD15、CD16、CD20、CD21、CD22、CD23、CD24、CD25、CD33、CD34、CD37、CD38、CD41、CD42、CD57、CD122、CD52、CD60、CD61、CD71、CD79a、CD95、CD103、CD117、CD154、GPA、HLA、Kor、FMC7等のたんぱく質を含むが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態において標的は、特定のオルガネラ、又は膜結合小胞の内部の標的等の細胞内の特定の領域であってもよい。いくつかの実施形態において、標的は、標識Lacタンパク質による標的結合のための遺伝子配列中へのLac結合部位のクローニングのような、遺伝的又は他の操作の結果であり得る。
細胞は表面標識、細胞膜及び/又は細胞壁の透過性化、能動輸送又はその他の細胞過程、膜を通しての拡散、脂質小胞又は他の疎水性分子等のキャリア粒子、及び細胞による生産を含むが、これらに限定されない様々な手段(例えば組換え的蛍光タンパク質のため等の)を通じて標識され得る。
いくつかの実施形態では、細胞の混合集団を含有するサンプルは、細胞の標的集団(単数又は複数)の検出のために濃縮するために、光学検出の以前に処理してもよい。濃縮のためのいくつかの例示的な方法としては、遠心分離、分類(標識の存在に関わらず)、溶解等による非標的細胞の選択的殺細胞、及び標的細胞の検出を改善する選択的標識化があるが、これらに限定されない。画像化のために、細胞は液体培地に懸濁され(フローサイトメトリーに好適なように)、表面に付着されるか、又は微小流体ウェル若しくはチャネル内の小さな容積に閉じ込められ得る。
細胞賦活剤、刺激剤、又は阻害剤等の1つ以上の薬剤を、細胞/サンプルがどのように反応するかを決定するために、サンプル全体又はサンプルの一部に添加し得る。そのような薬剤は、非特異的(サイトカイン等)であるか、特異的(例えば、抗原等)であるか、又はそれらの組合せであり得る。組織サンプルは、異なる環境条件下で異なる期間、1つ以上の薬剤の存在下で培養し、リアルタイムで分析し得る。培養条件は、測定された反応に基づき経時的に変化させることができ、追加の薬剤は経時的に必要に応じ、添加された。これらの技術を用いて、抗生物質に対する耐性等のある種の薬物に対する感受性も検査し得る。サンプルは薬剤投与前、投与中、又は投与後に分析され得る。1つ以上の薬剤への曝露は、順次及び/又は経時的に繰り返すことができる。薬剤の濃度は、測定された反応に基づいて滴定し得る。
組織サンプルは(生検から等の)、グラインダー、粉砕機、ピペット/ノズルによる作動、又は(例えば、ナノシャープビーズ)等のビーズとともに、又はなしでの、遠心分離による作動、メッシュ及び/又はマイクロカラムを通過させてサンプルを押し出すこと、又は超音波処理の使用を含む様々な方法の使用により均質化され得る。蛍光活性化細胞分類(FACS)は、流れ及び/又の他の細胞分離法(磁気的分離等)と共に行ってよい。分光法
分光法は、発光又は変更光(例えば、カラーケミストリー)を生成する任意の及び全ての検定を含む。これらは、以下の1つ以上を含む:分光光度法、蛍光定量、生物蛍光性免疫分析測定(ルミノメトリー)、濁度分析、比濁分析、屈折率測定、偏光分析法、及び凝集測定。
分光光度法とは、可視、紫外、赤外光を含む電磁波の被験体による反射又は透過を測定することを指す。分光光度法は、例えば核酸濃度を決定するために約260nmの波長での吸光度を測定すること、タンパク質濃度を決定するために約280nmの波長での吸光度を測定すること、及び/又は塩濃度を決定するために約230nmの波長での吸光度を測定すること等で使用され得る。
分光光度法の他の例は、赤外線(IR)分光法を含み得る。赤外分光法の例は、近赤外分光法、遠赤外分光法、レーザー・ラマン分光法、ラマン共焦点レーザー分光法、フーリエ変換赤外分光法、及び任意の他の赤外分光法が挙げられる。約650cm−1未満の周波数は一般的に遠赤外分光法のために使用され、約650〜約4000cm−1の間の周波数は、一般的にIR分光法の他の種類のために使用される一方で、約4000cm−1を超える周波数は、一般的に近赤外分光法のために使用される。IR分光法は、がんの診断、関節炎の診断、体液の化学的組成の決定、敗血症状態の決定等を含む、多くの生物医学的用途を有する。IR分光法は、組織生検、細胞培養物、又は子宮頸部細胞診等の固体サンプル、又は血液、尿、滑液、粘液、及びその他の液体サンプルに用いてもよい。IR分光法は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,186,162号に記載されるように、正常及びがん性細胞とを区別するために使用し得る。IR分光法は、また種々の固形臓器のがんのためのマーカーを検出するための血液サンプルにも用いることができる。IR分光法は、免疫不全、自己免疫疾患、感染症、アレルギー、過敏症、及び組織移植適合性等の、患者の細胞性免疫を決定するためにも使用され得る。
IR分光法はインスリン反応を監視するため等の、糖尿病患者に有用である、血液中のグルコースレベルを決定するために使用され得る。IR分光法は、更にアルコール濃度、脂肪酸含量、コレステロール・レベル、ヘモグロビン濃度等の血液サンプル中の他の物質の測定に使用され得る。IR分光法は、また健康的な患者と関節炎患者からの滑液を区別し得る。
蛍光測定とは、入射光により励起されたときに、被検体に結合された蛍光分子により放射される、光の測定を指す。蛍光測定は、上記サイトメトリー検定で記載したように、蛍光分子、標識、及び標的の任意のものを使用し得る。いくつかの実施形態では、蛍光定量は、NAD+をNADHに変換するか、若しくはその逆か、又は前駆体分子からβ−ガラクトシダーゼを生産する等、酵素活性に基づいて蛍光的に変化する基質分子を使用する。蛍光法は、サイズ及び/又は結合状態に関する情報を提供し得る、被検体の蛍光偏光、又は異方性を測定するため、偏光励起源と共に使用し得る。
比色分析は、好適には白色光を前記被検体の背後から与えることにより、前記被検体の透過色の吸収を測定し、その結果を画像化センサーにより検出することを指す。例としては、過酸化水素の存在下で着色する染料と組合せた、オキシダーゼ又はペルオキシダーゼを使用するいくつかの検定が挙げられる。ヒト白血球の全細胞懸濁液中のペルオキシダーゼ活性を測定する1つの方法は、Menegazziら、J.Leukocyte Biol 52:619〜624(1992)に開示されており、これは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。そのような検定は、アルコール、コレステロール、乳酸、尿酸、グリセロール、トリグリセリド、グルタミン酸、グルコース、コリン、NADH等を含むが、これらに限定されない検体を検出するために用いることができる。使用することが可能な酵素のいくつかには、西洋ワサビペルオキシダーゼ、ラクトペルオキシダーゼ、ミクロペルオキシダーゼ、アルコールオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、NADHオキシダーゼを含む。他の分析比色検定の非限定的な例は、ブラッドフォード、ローリー、ビューレット、Nano−orange(商標)方法等のタンパク質濃度を決定する染料に基づく検定を含む。サンプルのpHは、フェノールフタレイン、チモールフタレイン、アリザリンイエローR、インジゴカルミン、m−クレゾールパープル、クレゾールレッド、チモールブルー、キシレノールブルー、2,2’,2”,4,4’−ペンタメトキシトリフェニルカルビノール、4Bベンゾプルプリン、メタニルイエロー、4−フェニルアゾディフェニラミン、マラカイトグリーン、キナルジン赤、オレンジIV、チモールブルー、キシレノール、及びそれらの組合せ等を含むが、これらに限定されない、指示薬色素による比色検定により決定し得る。
生物蛍光性免疫分析測定(Luminometry)については、被写体がそれ自身の光子を発生するので、照明方法は必要ない。発光された光は弱いことがあり、光電子増倍管(PMT)等の極度に感度のよいセンサーを用いて検出され得る。生物蛍光性免疫分析測定は、ルシフェラーゼを使用する検定、又はいくつかのペルオキシダーゼを用いる等の、化学発光を生成する検定を含む。
いくつかの実施形態では、本明細書において提供されるシステム、機器、方法、又は検定は化学発光化合物を含む。いくつかの実施形態では、化学発光化合物は、オリジナルの化学発光化合物が化学的変形(例えば、酸化、リン酸化、脱リン酸化、加水分解等)を受けた場合に光を放射できる。化学発光化合物は、例えば:3−(2’−スピロアダマンチル)−4−メトキシ−4−(3″−ホスホリル)−フェニル−1、2−ジオキセタン(AMPPD)、ルミノール、N−(4−アミノブチル)−N−エチルイソルミノール、4−アミノフタルヒドラジド、コエレンテラジン(coelenterazine)hcp、コエレンテラジンfcp、及びD−ルシフェリンを含み得る。これらの又は他の化学発光化合物は、例えば、本明細書において提供されるカートリッジ又は検定ステーション内の検定ユニット、試薬ユニット、容器、チップ、又は容器中に提供され、及び他の検定方法論(同じであり得るか又は異なることができる)によりそれぞれ別個に検定を多重化するために構成されたシステムにおいて用いられ得る。化学発光化合物は、例えば、凍結乾燥された、ゲル、又は液体形態を含む様々な形態で提供され得る。いくつかの実施形態では、化学発光増強分子(例えば、4−(4,5−ジフェニル−2−イミダゾリル)フェノール)が化学発光化合物と共に提供される。
比濁法にとって検出に好適な実施形態とは、白色光を用いて前記被写体を背面照明し、検出結果を画像化センサーにより検出することである。比濁法は、透過光の強度の減少を測定する。例えば比濁法は、溶液中の細胞の濃度を決定するために使用し得る。幾つかの実施形態では比濁法は比濁検定により測定される。
比濁検定は、懸濁液中の前記被検体を通過した後に透過又は散乱された光を測定する。いくつかの実施形態では、懸濁液中の前記被検体は、IgM抗体、IgG及びIgA等の免疫グロブリンに結合した基質又は溶液外に沈殿した塩である。
偏光は通常、前記被写体による電磁波の偏光を測定する。偏光検定は、前記被写体のサイズ及び/又は形状に関する情報を提供可能な構造情報、及び光散乱検定を提供可能な円偏光二色性が挙げられる。光散乱検定の1つの非限定的な例は、動的光散乱(DLS)を用いる。これらの検定の前記被写体は標識を必要としない。色原体
いくつかの実施形態では、本明細書において提供されるシステム、機器、方法、又は検定(例えば、比色分析の検定、吸光度検定、蛍光検定、及び濁度検定を含む)は、色原体(本明細書においては、例えば、着色剤、着色された生成物、及び他の用語でも称される)。いくつかの実施形態では、色原体は、オリジナルの色原体分子の化学的変化(例えば、酸化、リン酸化、脱リン酸化等)等に際して第一の色から第二の色へ変換する能力を有することができる。ある場合には、色原体は、分子の化学的変化に際して着色された色素に変換する本質的に無色の分子である。化学的に変化された色原体生成物の生成は、例えば、オリジナルの、化学的に変化されていない色原体のレベルの減少、又は化学的に変化された色原体のレベルの増加を観察することにより監視され得る。特定の色原体(化学的に変化された又は化学的に変化されていない)のレベルは、例えば、色原体を含み得るサンプルの光の1つ以上の選択された波長の吸光度を測定することにより監視され得る。そのような測定については、一般的に、監視される波長は、色原体が吸収する光の波長である。そのような場合においては、サンプル中の色原体のより高い量が前記サンプルによる光の選択された波長のより高い吸光度と関係付けられる。これらの色原体は、他の検定方法論(同じであり得るか又は異なることができる)によりそれぞれ別個に検定を多重化するために構成されたシステムにおいて用いられ得る。
本明細書において提供されるシステム、機器、及び方法で用いられ得る色原体は、例えば、以下のものを含み得る:i)酸化され得る基質(例えば、過酸化酵素及び過酸化水素などによる酸化に際して色を変える分子)、例えば:アニリン及び関連する誘導体[例えば、2−アミノ−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸(AHBS)(酸化に際して415nmで観察され得る黄色い染料を生成する)、AAPと共役されたN−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン(ALPS)(酸化に際して610nmで観察され得る染料を生成する)、N、Nジエチルアニリン]、o−ジアニシジン(酸化に際して405nmで観察され得る黄オレンジ色の染料を生成する)、10−アセチル−3,7−ジヒドロキシフェノキサジン(ADHP)(酸化に際して、例えば、比色分析的に570nmで、又は蛍光的にEX/EM=535/587nmで観察され得る染料を生成する)レサズリン(7−ヒドロキシ−3H−フェノキサジン−3−オン10−オキシド)及び関連する誘導体[例えば、10−アセチル−3,7−ジヒドロキシフェノキサジン(Amplex Red)及び7−エトキシレゾルフィン(酸化により比色分析的に又は蛍光的にEX/EM=570/585で観察され得る桃色を生成する);ii)ホスファターゼの基質(例えば、脱リン酸化に際して色を変化させる分子)、例えば:p−ニトロフェニルリン酸(pNPP)(脱リン酸化により、405nmでの吸光度により測定し得る、p−ニトロフェノールを生成する);iii)加水分解酵素の基質(例えば、加水分解により色を変化させる分子)、例えば:オルト−ニトロフェニル−β−ガラクトシド(ONPG)(β−ガラクトシダーゼにより、ガラクトース及びオルト−ニトロフェノールに加水分解され得る;オルト−ニトロフェノールは、420nmでの吸光度により測定され得る);iv)複合体の形成に際して色を変化させる基質、例えば:o−クレゾールフタレイン(カルシウムと、575nmでの吸光度により観察され得る複合体を形成する)、青酸カリウム(ヘモグロビンと540nmでの吸光度により観察され得る複合体を形成する)、チオシアン酸塩(鉄と480nmでの吸光度により観察され得る複合体を形成する)、2,4,6−トリピリジル−s−トリアジン(TPTZ)(鉄と620nmでの吸光度により観察され得る複合体を形成する);v)複合体形成に際して不溶性になり得る基質、例えば:テトラフェニルホウ酸(カリウム溶液の外に析出し得る複合体を形成する);vi)pHにおける変化により色を変化させ得る基質(pH指示薬)、例えば:ブロモフェノールブルー、メチル・レッド、リトマス、フェノールフタレイン及びフェノールレッド。これらの又は他の色原体が、本明細書において提供されるカートリッジ、検定ステーション、又は機器内の、例えば、検定ユニット、試薬ユニット、容器、チップ、又は容器中に提供され得る。色原体は、例えば、凍結乾燥された、ゲル、又は液体形態を含む様々な形態において提供され得る。放射活性検定
放射活性検定は、検出可能な標識として、少なくとも1つの放射性同位体を使用する。放射性標識は、画像化又は酵素活性を算出する標識として使用され得る。そのような酵素検定は、反応の最後(エンドポイント検定)に測定され得るか、又は反応のコースにおいて複数回測定され得る(タイム・コース検定)。非限定的な例としては、ガンマリン酸位が、32Pで標識されたATPが、サンプル中に存在するATPアーゼの活性検定に利用できる。別の実施形態では、標識された前駆体化合物又は他の分子が、生成物分子(「パルス:pulse」)の合成を測定するために細胞、又は他のサンプルに導入され得る。標識された前駆体のそのような導入は、前駆体(「チェイス:chase」)の非標識バージョンの添加により追跡できる。パルス−チェイス検定のいくつかの例は、3H−ロイシンをインスリン合成の前駆体として、及び35S−メチオニンをタンパク質合成の前駆体として使用することを含むが、これらに限定されない。当業者に良く知られているように、これらの種類の検定は、必ずしも放射性標識の使用を必要としないことに留意すべきである。
いくつかの実施形態では、サンプルの少なくとも一部は、質量分析法により分析され得る。サンプルは、固体、液体、又は気体の質量分析計に提供可能で、マトリクス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)、エレクトロスプレー(エレクトロスプレー、マイクロスプレー、及びナノスプレーを含む)、誘導結合プラズマ(ICP)、グロー放電、電界脱離、高速原子衝撃、サーモスプレー、シリコン上脱離/イオン化、大気圧化学イオン化、DART、二次イオン質量分析法、スパークイオン化、熱イオン化及びイオン付着イオン化を含むイオン化技術の様々な任意のものを使用し得る。イオン化は、正又は負のイオンを形成し得る。これらの技術を実施する方法は、当技術分野においてよく知られている。
固相及び液相質量分析のために、サンプルは固体又は液体であってよい任意の適切な材料から成るサンプル提示装置に提供され得る。サンプル提示表面には、サンプルを化学的に修飾するか、又はサンプルに結合する酵素又は複合体酵素化学的が取付けられ得る。化学的修飾の例は、酵素的切断、精製、及び化学基を追加することを含むが、これらに限定されるものではない。
MALDIでは、サンプルは一般的に高吸収性マトリクスと予め混合され、次いでイオン化用のレーザ光に衝突される。MALDIのためのサンプルは一般的には熱不安定性の好適には最大30,000Daまでの、高分子量の非揮発性有機化合物である。サンプルは、任意の適切な揮発性溶媒中に提示され得る。陽イオン化のため、トリフルオロ酢酸の痕跡量が使用可能である。前記MALDIマトリクスは、生体分子を可溶化し、レーザーにより容易に到達可能な周波数の光エネルギーを吸収し、生体分子に対して非反応性であれば任意の材料であってよい。適切なマトリクスには、ニコチン酸、ピロニゾイック酸、バニリン酸、コハク酸、コーヒー酸、グリセロール、尿素、又はトリス緩衝液(pH7.3)を含む。好適なマトリクスはα−シアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸、フェルラ酸、2、5−ジヒドロキシ安息香酸、シナプ酸(又はシナピン酸)、3、5−ジメトキシ−4−ヒドロキシ−トランス−桂皮酸、他の桂皮酸誘導体、ゲンチシン酸、及びそれらの組合せが挙げられる。
エレクトロスプレーイオン化(ESI)では、サンプルは一般的にアセトニトリル溶液等の揮発性極性溶媒に溶解され、キャピラリー先端で強い電圧によりエアロゾル化される(3〜4kVか、マイクロスプレー及びナノスプレー等で使用される、より小さいサンプルに対してはそれより低い)。ESIのサンプルは通常、質量において100Da未満から1MDa以上までの多岐に渡る。エアロゾルは、窒素ガス等の噴霧ガスをキャピラリー先端を通過させて流すことにより増強することができる。結果として生成された荷電した液滴は更に、一般的には加熱された窒素等の乾燥気体により支援され、溶媒蒸発によりサイズが減少する。イオン化を支援するために、追加の試薬を溶媒に添加してもよい。非限定的な例としては、痕跡量のギ酸はサンプルの正のイオン化のためのプロトン化を支援し得る一方で、痕跡量のアンモニア又は揮発性アミンは、サンプルの負イオン化のための脱プロトン化を支援できる。
質量分析用検体としては、タンパク質、炭水化物、脂質、小分子、それらの修飾物及び/又はそれらの組合せを含むがこれらに限定されない。通常、糖類及びオリゴヌクレオチドは負のイオン化を用いて分析されるが、タンパク質及びペプチドは、正のイオン化で分析される。検体は、全体又は断片で分析される。質量分析は、混合物の組成、被験体の全体の大きさ、化学構造、及びオリゴペプチド又はオリゴヌクレオチドのような配列を決定するために使用される。いくつかの実施形態では、質量分析法はタンパク質と小分子、ペプチド、金属イオン、核酸、及び他の小分子を含むリガンド間等の(しかしこれらに限定されない)結合相互作用を決定するために使用され得る。
いくつかの実施形態では、前記被験体イオンをフラグメント化するための衝突セルにより分離される二つ以上の検定器を連続して使用する、タンデム質量分析法を使用してよい。タンデムMSは、従って、まず前記被験体の全体的質量を決定し、続いて前記被検体がどのように断片化されたかに基づいて、付加的な構造情報を決定し得る。タンデム検定法の例は、四重極−四重極、磁気セクター−四重極、磁気セクター−磁気セクター、四重極−飛行時間を含むが、これらに限定されない。タンデム検定は特に、小有機分子及びペプチド又はオリゴヌクレオチド配列決定を含む、構造決定のために適している。吸光度及び/又は蛍光を測定するためのデュアル光源は、吸光度測定のための広帯域光源と、蛍光測定用のレーザダイオードを含む。CCDに基づくコンパクトな分光光度計は、一般的に取得を制御するFPGA/CLPDを使用するが、本明細書において提供される分光計は、汎用的なコンピューティングの観点から、柔軟性だけでなく遠隔でファームウェアを更新する機能を提供し得る、汎用マイクロプロセッサを使用する。更に分光計サンプル/容器の完全性の読み取り前に、サンプルの取り調べを可能にする汎用のカメラを装備し得る。そのようなフィードバックは、致命的な障害を減少させ、及びリアルタイム補正を可能にする。X線光電子分光法
X線光電子分光法(XPS)又は化学分析用電子分光法(ESCA)は、組成を決定するためサンプルの表面により放出される光電子を検出する光電子分光分析法である。光電子分光分析は更に、XPS及びUV光電子分光法(UPS)等の光源に応じて分類し得る。
ESCAは、紫外線又はX線をサンプル表面に照射し、サンプルの元素により放射された特徴的な光電子の検出を含む。XPSは、具体的には、X線を用いたESCAを指す。光電子は、特定の狭いエネルギー帯の電子のみを通過させる、静電又は磁気分析器によりフィルタリングされる。放出電子の結合エネルギーは各元素に対し特異的であり、表面上の各元素の識別を可能にする。一般的に検出されたビームの強度は、サンプル表面上又は近傍の所定の化学的構成要素の濃度を表示する。参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3、766、381号には、そのようなシステムが記載される。ESCA及びXPSは、3以上の原子番号の元素を検出することができ、表面から10nm程度までのサンプルの組成を検出し得る。その結果、ESCA及びXPSは、特に純粋な物質の経験式を決定すること、百万分の一程度の低い汚染物質の検出、サンプル表面の各元素の化学的又は電子状態の検出に適している。XPSでは、放出された電子は、通常、固体サンプル中に短い非弾性の自由行程を有する。その結果、元素の量についての更なる情報は(表面から延伸する元素の深さ等)、放出された電子が表面から出てくる角度を一度分析することにより決定し得る。ESCA/XPSは、それらに限定はされないが、無機化合物、半導体、ポリマー、金属合金、元素、触媒、ガラス、セラミックス、塗料、紙、インク、木材、植物の一部分、化粧品、歯、骨、医療用インプラント、バイオマテリアル、粘性の油、接着剤、イオンで修飾された材料を含むサンプルを分析するために使用され得る。
サンプル分析の別の方法には、オージェ電子分光法(AES)と呼ばれ、紫外線やX線の電子ビームの代わりに電子ビームを使用する以外は、ESCAと同様に機能する。クロマトグラフィー
クロマトグラフィー法は、分離を可能にするために、混合物中の溶質の異なる特性を使用する。ペーパークロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー(TLC)、カラムクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、置換クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー(陽イオン及び陰イオン)、疎水性相互作用クロマトグラフィー、ゲルろ過、灌流クロマトグラフィー等のサイズ排除クロマトグラフィー、プッシュカラムクロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィ、二次元クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、充填毛管クロマトグラフィー、開管液体クロマトグラフィー、熱分解ガスクロマトグラフィー、キラルクロマトグラフィー、及び他の多くを含むがこれらには限定されない多数の異なるクロマトグラフィー法が当技術分野で周知である。
クロマトグラフィーは、一般的に固体固定相とサンプルを運ぶ移動相(溶媒)に依拠する。前記固定相は、例えば、プラスチック、ガラス、他のポリマー、紙、セルロース、アガロース、デンプン、糖、ケイ酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ケイ酸、シリカゲル、フロリジル、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム(アルミナ)、活性炭、珪藻土、パーライト、粘土、等の固体ポリマー又は当技術分野で周知の他の同様の物質を含み得る。前記固定相は他のサンプル混合物中の、少なくとも1つの溶質の移動度を遅くする特性を有するために、処理又は修飾され得る。イオン交換クロマトグラフィーのため、固定相は例えば正に荷電した溶質を引き付ける陰イオンを荷電残基に含み得る。サイズ排除クロマトグラフィーのでは、固定相は、孔、トンネル、又はより大きな溶質に比べて小さい溶質の移動を遅らせることが可能な、他の構造を含み得る。アフィニティークロマトグラフィーでは、固定相は、具体的ないくつかの溶質を認識する結合部分を含み得る。一般的に、異なる溶質は異なる分配平衡を有する。従って異なる溶質は、一方では固定相に対する相対的な親和性に応じて、他方では溶媒に対する相対的な親和性に応じて、異なる速度で固定相を横切って移動する。混合物(すなわち、検体)の成分が分離されるに連れて、例えばTLC上で典型的であるように、固定相で検出される、移動バンド又はゾーンを形成し始めるか、又は連続して溶出するに連れて、移動バンド又はゾーンを形成し始めるが、カラムクロマトグラフィー法では、固定相では検出される必要がない。
分離結果は、選ばれた固定相、溶媒の極性、分離される物質の量に対する固定相のサイズ(カラムの長さ及び直径)及び溶解率等様々な要因に依存するが、これらには限定されない。いくつかのケースにおいて、直列に配置された長いカラム又は複数のカラムが、サンプルを効果的に分離するために必要である。このことは、固定相及び溶媒の間でサンプルが相対的に低い分配平衡を有する場合、特に該当する。他のケースでは、サンプルが吸着材質と強く結合し、吸着剤からサンプルを溶出させるために、別の溶媒が必要な場合がある。1つの限定されない例では、水性媒質中の、分子重量1000以上のタンパク質又はペプチドは、C−18アルキル固定相と強く結合する。この結合は非常に強く、固定相からタンパク質を水により効果的に分離することは困難である。一般的に、アセトニトリル、アルコール(例えばメタノール、エタノール、又はイソプロパノール)等の有機溶離液、他の比較的極性な有機溶媒(例えば、DMF)が固定相からたんぱく質を取除く溶離液として使用される。代替的な例は、サンプルが固定相と強く結合するために、サンプルを溶離させるために競合結合剤が必要とされるような、結合性クロマトグラフィーカラムを含む。
クロマトグラフィー的方法は、混合物からほとんど任意の物質を分離するために使われ得る。限定のない例では、特定のホルモン、サイトカイン、たんぱく質、糖質又は血液等の生物学的なサンプルから薬物等の小さい分子を分離する。分離されたサンプルは溶出後に、より容易に検出され得るか、又は更なる分離、精製、又は処理の対象となり得る。例えば、核酸はサンプルから分離され、及び核酸増幅のテンプレートとして使われ得る。環境サンプルからの毒素の分離、又は溶解細胞から対象物を分離し得る等他のサンプルも分離され得る。イオン交換クロマトグラフィー
イオン交換クロマトグラフィーは、サンプル成分間の電荷−電荷相互作用、並びに固定相(カラムに充填された樹脂等)及び/又は移動相の電荷に依存する。陽イオン交換クロマトグラフィーの場合は、正に帯電した溶質は負に帯電した固定相分子に結合し、一方陰イオン交換の場合は、負に帯電した溶質が、正に帯電した固定相に結合する。一般的な実施例では、溶質は低イオン強度の溶媒中でカラムと結合し、次いで結合分子はより強いイオン強度の第二の溶解剤の増加勾配を使って溶出される。他の例では、勾配が溶出液のpHや塩濃度を変化させることもある。イオン交換は、混合サンプルから通常負に帯電した核酸を精製するためによく適している。
陰イオン交換クロマトグラフィーに使用される主な樹脂としては、Q−樹脂、及びジエチルアミノエタン(DEAE)樹脂等が挙げられるが、これらに限定されない。陽イオン交換樹脂としては、S樹脂及びCM樹脂等が挙げられるがこれらに限定されない。市販品として入手可能な樹脂としては、Nuvia、 UNOsphere、 AG、 Bio−Rex、Chelex、Macro−Prep Monoビーズ、Miniビーズ、リソース Q、Source Media、Capto IEX、Capto MMC、HiScreen IEX、HiPrep IEX、Sepharose Fast Flow、HiLoad IEX、Mono Q、Mono S、及びMacroCap SP等が挙げられるが、これらには限定されない。陰イオン交換用緩衝液としては、N−メチルピペラジン、ピペラジン、L−ヒスチジン、ビス−トリス、ビス−トリスプロパン、トリエタノールアミン、トリス、N−メチルジエタノールアミン、ジエタノールアミン、1、3−ジアミノプロパン、エタノールアミン、ピペラジン、1、3−ジアミノプロパン、ピペリジン、及びリン酸緩衝液等が挙げられるが、これらに限定されない。陽イオン交換用緩衝液としてはマレイン酸、マロン酸、クエン酸、乳酸、ギ酸、ブタンジオン酸、酢酸、マロン酸、リン酸緩衝液、HEPES緩衝液、及びBICINE等が挙げられるが、これらには限定されない。サイズ排除クロマトグラフィー
サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)は、溶質のサイズに基づいて溶質を分離し、一般的に大きな分子、又は高分子複合体のために使用される。SECでは、固定相は、その孔径よりも小さな分子が粒子に入ることができるように、多孔質粒子から構成される。その結果、小さな溶質はSECカラムを通して、長い流路及び長い通過時間を有し、細孔内に収まらない大きな溶質から分離されてゆく。個々のサイズ排除クロマトグラフィーは、水性又は有機溶媒を使用でき、それぞれが、ゲルろ過又はゲル浸透クロマトグラフィーとしても知られる。サイズ排除クロマトグラフィーは、既知のサイズの標準的な巨大分子と比較することにより、溶質についての一般的なサイズ情報を決定するために使用し得る。サイズ排除クロマトグラフィーは、溶質の形状にも影響され、一般的には正確な大きさの決定をすることはできない。一実施例では、サイズ排除クロマトグラフィーは、タンパク質及び巨大分子の絶対的なサイズ情報を取得するために、動的光散乱法と組み合わされ得る。SEC用樹脂は、クロマトグラフィーカラム上での分離を増加させるために、標的溶質のサイズに基づいて選択され得る。市販のサイズ排除クロマトグラフィー用樹脂は、Superdex、Sepharcryl、 Sepharose及びSephadex樹脂を含む。SEC用緩衝液は、例えばトリス塩化ナトリウム、リン酸緩衝生理食塩水、トリス−NaCl−尿素を含むが、これらに限定されるわけではない。アフィニティクロマトグラフィー
アフィニティクロマトグラフィーは、表面に対するキレート化、免疫化学的結合、受容体と標的の相互作用、及びこれらの効果の組合せ等による、個々の溶質の表面に対するアフィニティ(親和性)の差異を利用する。任意のサンプルに対しての好適な結合パートナーが周知であり、好適にはその結合は10−6以下の解離定数(Kd)を有する。いくつかの実施形態においては、標的は、ポリヒスチジン、ポリアルギニン、ポリリジン、GST、MBP、又は他のペプチドタグ等の人工的な結合部分を含むようにエンジニアリングされ得る(これはクロマトグラフィーの後に除去してもよい)。アフィニティクロマトグラフィー用の配位子及びそれらの標的分子の組合せとしては:ビオチン及びアビジン及びその関連分子;モノクローナル抗体又はポリクローナル抗体及びその抗原;プロカインアミド及びコリンエステラーゼ;N−メチルアクリジニウム及びアセチルコリンエステラーゼ;P−アミノベンズ及びトリプシン;P−アミノ−β−D−チオガラクトピラノース及びβ−ガラクトシダーゼ;キチン及びリゾチーム;メトトレキサート及びジヒドロ葉酸還元酵素;及びアルコールデヒドロゲナーゼ;スルファニルアミド及び炭酸脱水酵素;DNA及びDNAポリメラーゼ;相補的な核酸配列;酸化型グルタチオン及びグルタチオン還元酵素;P−アミノベンズ及びウロキナーゼ;トリプシン及び大豆トリプシンインヒビター;N6−アミノカプロイル−3’,5’−cAMP及びプロテインキナーゼペプスタチン及びレニン;4−クロロベンジルアミン及びトロンビン;N−(4−アミノフェニル)オキサミド酸及びインフルエンザウイルス;プレアルブミン及び網膜結合タンパク質;ニューロフィジン及びバソプレシン;リシン及びプラスミノーゲン;ヘパリン及びアンチトロンビン;シクロヘプタアミロース及びヒト血清アミラーゼ;コルチゾール及びトランスコルチン;ピリドキサール−5’−リン酸及びグルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ;キレート剤及び金属イオン;キレート剤−Cu及びスーパーオキシドジスムターゼ;キレート剤−Zn及びヒトフィブリノゲン;コエンザイムA及びコハクチオキナーゼ;フラビン及びルシフェラーゼ;リン酸ピリドキサール及びチロシンアミノトランスフェラーゼ;ポルフィリン及びヘモペキシン;リジン及びリボソームRNA;ポリウリジン及びmRNA;コンカナバリンA及び免疫グロブリン;3−リン酸化3−ヒドロキシプロピオネート及びエノラーゼ;D−リンゴ酸及びフマル酸ヒドラターゼ;アトロピン又はコブラ毒素及びコリン作動性受容体;6−アミノペニシラン酸及びD−アラニンカルボキシペプチダーゼ;植物レクチン及び上皮増殖因子受容体;アルプレノロール及びエピネフリン受容体;成長ホルモン及びプロラクチン受容体;インスリン及びインスリン受容体;エストラジオール又はジエチルスチルベストロール及びエストロゲン受容体;デキサメタゾン及びグルココルチコイド受容体;ヒドロキシコレカルシフェロール及びビタミンD受容体が挙げられるが、これらには限定されない。好適な配位子としては、抗体、核酸、抗毒素、ペプチド、キレート剤、酵素阻害剤、受容体作動薬、及び受容体拮抗薬が挙げられるが、これらには限定されない。本明細書において使用される「抗体」という用語は、IgA、IgG、IgM、IgD及びIgE等の免疫グロブリンを意味し、起源が単クローン性であるか多クローン性であるかのいずれかである。アフィニティクロマトグラフィーに対する結合対の結合及び溶出のための方法は、使用される結合対に依存しており、及び一般に当技術分野においてよく知られている。一例として、ポリヒスチジン標識を有する溶質は、Superflow Ni−NTA(キアゲン)又はTalon Cellthru Cobalt(Clontech社製)等の市販の樹脂を含むが、それらに限定されない樹脂を用いて精製され得る。ポリヒスチジン標識された溶質は、例えば、イミダゾール又はグリシン等を含有する緩衝液により、そのような樹脂から溶出され得る。イオン交換クロマトグラフィーのための緩衝液は、使用される結合対が緩衝液に可溶性であるよう選択し得る。緩衝液は、一般的に単独相の、水性溶液であり、極性であっても又は疎水性であってもよい。
標的配位子と結合するための樹脂は標的配位子及び使用する緩衝液に基づいて選択し得る。疎水性相互作用クロマトグラフィー
疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)は、溶質と固定相との間の疎水性相互作用に依存している。一般的には、HICは、疎水性相互作用の強度を高めるために、高イオン強度での緩衝液を用いて行われ、溶出はpH、イオン強度、カオトロピックの添加等又はエチレングリコール等の有機剤等、緩衝組成物のイオン強度を低減することにより達成される。移動相のpHを変えることも電荷に、従って基質の疎水性に影響を与えることができ、より効率的な分離が実行される。HIC用樹脂の限定されない例としては、ベンジル基、又はオクタイル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基及びエイコシル基を含む、2〜50個の炭素原子を含み、任意の飽和度を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基で修飾され得るアガロース、セファロース、セルロース、シリカ粒子等が挙げられる。疎水性ポリマーを含有する樹脂は、疎水性官能基を有する樹脂を被覆する必要性を除去するために、特定の用途を有し得る。そのような固体疎水性ポリマーは、約10,000ダルトンから約10,000,000ダルトンの分子量を有する、絡み合った疎水性ポリマー鎖のマットを含む。ポリマーは、随意的に多孔性であってよい。好適なポリマー材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエーテルスルホン、ポリスチレン、ポリジビニルベンゼン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリジメチルシロキサン、及びそれらの混合物が挙げられる。ポリマー支持体は、例えば、粒子、ビーズ、カード、シート、繊維、中空繊維、及び半透膜等を含め、任意の形態であってよい。電気化学的検定
液体サンプルの電気化学的分析には、一般的に、検体の種類の電気化学的判定のために液体サンプルに浸漬された電極、又は検体濃度の測定、又はその両方が使用される。前記電極は、互いに離間し、サンプル中の電解質が電極間のイオン連通を提供する。ほとんどの状況において、サンプルは測定中静的であるが、ある場合には、サンプルは流体移動している際、フローインジェクション分析の場合と同様に、電気化学検出器を通って流れる。電極の寸法が、測定に必要なサンプルの容積を決定してもよい。サンプルの容量及び迅速な測定の要件に関する制約が、サンプルの容積が従来のサイズの電極の表面積をカバーするために十分でない場合、微小電極の使用を求め得る。電気化学的分析により測定し得るサンプルとしては、処理済みか若しくは未処理の血液若しくは血漿等の生体液、又は生物学的試料の溶液等の生物学的液体、及び液体環境サンプル等が挙げられるが、それらに限定されるものではない。電気化学的センサーにより測定され得る検体としては、例えば、血液気体(例えば、とりわけ二酸化炭素、酸素、pH)、電解質(例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン)、及び代謝物(例えば、グルコース、乳酸塩)が挙げられる。
電気化学的検定は、電極へ又は電極からの、電子若しくは電荷の転送を達成するための反応に使用できる任意の試薬を測定するために用いられることがある。前記試薬としては、グルコース酸化酵素、グルコース脱水素酵素、β−ヒドロキシ酪酸脱水素酵素、及び乳酸デヒドロゲナーゼ等の酵素、フェロセン、フェリシアン化物、キノン類等の伝達物質、必要に応じてニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)等の補酵素、イオノフォア、細胞、グルコース等の小分子又はこれらの組合せが挙げられるが、これらには限定されない。前記試薬は一般的に酵素及びメディエーターを含む。前記メディエーターは、電極に電子/電荷を転移する可逆機構を可能にする、異なる電気活性電位の二つ以上の酸化状態を有する化学種である。酵素はサンプル中の検体と反応し、それにより、検体の酸化を触媒する。酵素は酸化反応で還元され、還元された酵素は前記メディエーターにより再生される。代替方法として、イオン種及び金属イオンは、イオン感受性電極に用いられるイオノフォアのように、検体と反応した際、電気化学的に検出可能な化合物を形成する酵素の代替として使用し得る。
液体サンプル中の電気活性種が、試薬を全く必要とせずに測定される検定では、作用電極を構成する導電層がその上に付する試薬を必要とすることはない。周知のように、電気化学的測定は、基準電極に結合された作用電極を用いて実行し得る。測定は、電位の変化(電位差測定)又は電流(電流測定)の発生において変化を引き起こすことができる。電極はそれ自身では、検体に特異性を示さない。特異性は、複数の検体の混合物中で唯一つの検体と反応する酵素を有すること(バイオセンサーの場合)、又は複数の検体のうちの唯一つに選択的に混合物中を通過できるようにするろ過装置を用いることにより電極に付与し得る。脳内のドーパミン等の特定の検体の電気化学的測定においては、バイオセンサーの“ダミー”電極における干渉物質の測定は、電気化学的測定が作用電極の表面上にいかなる試薬も使用することなく実行されることの一実施例である。例えば、参照により明細書に組み込まれる、米国特許第5,628,890号を参照されたい。
前記電流測定では、定電圧は参照電極に対する作用電極に印加され、作用電極と参照電極間の電流が測定される。電気化学セルの応答は、触媒(グルコース応答成分)とファラデー(溶液抵抗成分)の2つの成分を有する。溶液の抵抗が最小化されている場合、溶液の抵抗成分と比較して、電気化学セルの応答は、どの所与の時点でも実質的により高いグルコース応答成分を有することになる。従って、1秒程度の短い検定時間であっても、電気化学セルの応答からグルコース濃度との良好な相関を取得することが可能になる。溶液の抵抗が高い場合、作用電極で受けた電圧は印加された電圧から大幅に遅れる。この遅れは、3電極系と比べるて、2電極システムで著しく大きい。2電極方式の場合、作用電極と参照電極間のiRの値は3電極系に比べて著しく高い。3電極方式では、電流は作用電極と参照電極の間に流れないため電圧降下が低い。従って、いったん充電電流(ファラデー電流)が最小限(2から3ミリ秒以内)に減衰すると、観測された電流は、全て接触電流となる。2電極方式では、作用電極の電圧が定常状態に達する(適用電圧に達する)まで、充電電流が減少しない。従って2電極方式では応答プロファイルの低速減衰がある。
電気化学セルの流路は、莫大な数の方法の内のいずれかにより、液体サンプルで充填し得る。充填は例えば、毛細管引力、化学支援型ウィッキング、又は真空により実行することができる。代替方法として、液体サンプルは流路を通って流れることができる。電気化学セルを充填する方法は、センサーの単回使用、又はフローインジェクション分析における連続測定であるか、等のような用途により異なる。
一実施例では、電気化学的測定は、投与すべきインスリンの量を求めるのに有用であり得る血液サンプル中のグルコースのレベルを測定するために使用され得る。グルコースは、一般的には基質としてグルコースを特異的に使用する酵素の存在下で、電流測定により測定される。
現在使用される酵素は、グルコースに非常に特異的であり、他のオリゴ糖に反応せず、温度変化に鈍感であるためにグルコースオキシダーゼである(GOD)。しかしながら、グルコースオキシダーゼは酸素の存在に非常に敏感であるという欠点がある。その結果、血液サンプルの酸素レベルの変動は血糖値の精度の高い測定を妨げ得る。酸素濃度の効果を低減又は排除するために、メディエーターを電子移動を促進する目的で用いてもよい。そのようなメディエーターのいくつかの非限定的な例は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5393903号に開示されているように、フェロセン、その誘導体、及びオスミウム錯体等が挙げられる。
グルコース検定用の代替酵素は、酸素の存在に対し鈍感であるという利点を有する、グルコース脱水素酵素(GDH)であり得る。しかしながらグルコース脱水素酵素はグルコースに対する特異性が少なく、また他の糖類、オリゴ糖、及びマルトース等の糖類、オリゴ糖類、及びオリゴ多糖類に干渉するという欠点があり、その結果、グルコース濃度の過剰評価をもたらし得る。
図99〜100は、検体の検出のためのシステムのプローブ、チップ、又は他の構成要素の一部として使用するために適合し得る、電気化学的センサー構成のいくつかの実施形態を示す。随意的に、これらの電気化学的センサー構成は、前記機器の一部として一体化され得る。非限定的な一実施例では、これらの、限定はされないがピペット・ユニット6720等と一体化される等、ハードウエアの一部であり得るか、又はそれらは前記カートリッジ又は他の使い捨て品の一部であり得る。いくつかの実施形態は、使い捨て品部分にコネクタを、使い捨て品部分からの信号、データ、又は情報を収集するために、機器部分にそのコネクタと嵌合する部分を持つ、サンプル収集使い捨て品の一部にするために、これらの電極を本明細書における電気化学的センサー構成と一体化し得る。この連結は、直接的な有線接続、無線接続等であり得る。
限定はされないが電気化学的システム等の他の検出システムは、実施形態が、血漿の代わりに全血サンプルで作業することを可能にし得る。このことは、一般的に、全血サンプルの、血漿に対する、はるかに大きな即時の利用可能性により、処理時間を減少させる。このことは、多くのサンプル調製ステップがない、統合されたプロトコルを生成する。随意的に、電気化学的技法が、イオン選択性電極、限定はされないがクラーク(Clark)電極等のpHタイプの電極、電流測定電極、電圧測定電極を含むシステムを有し得る。サンプルの完全性を維持するために収集後すぐに、前記検定測定中のサンプルを利用することが望まれ得る、血液・気体の測定に対して有用であり得る。
随意的に、これらの電極は、前記サンプル収集機器中に、前記機器及び前記システム中に、又は前記システム中のみに、一体化され得る。非限定的な一実施例では、前記収集機器は、前記サンプルと係合する電極を含むことができ、前記収集機器は、前記カートリッジ内に差し込まれることができ、及び前記カートリッジは前記機器中に差し込まれる。
イオン選択性検出器も用いられ得る。イオン選択性電極は、測定され得る電気的信号を生成するために、溶液中の特定のイオンと相互作用できる。イオン選択性電極は、フッ素、臭素、カドミウム、水素、ナトリウム、銀、鉛などの様々なイオン、及びアンモニア、二酸化炭素、酸素、及び酸化窒素などの気体を監視するために用いられ得る。イオン選択性電極は、例えば、ガラス膜、結晶膜、及び有機ポリマー膜を含み得る。いくつかの実施形態では、イオン選択性電極は、本明細書における開示される一般化学検定と共に用いられ得る。
いくつかの実施形態では、イオン選択性電極又は膜は、例えば、カリウム又はカルシウムを検出するために特定の化学物質によりドープされる。イオン選択性電極を用いる場合、最終信号は電圧変化、電流変化又はインピーダンスにおける変化であり得る。随意的に、検出器は、酸素を検出でき及び酸素変化に感受性がある、ポルフィリンリン光、Pd−リン、トリス(4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)カチオンなどの蛍光化合物又はフルオロフォアによりドープされ得る。非限定的な一実施例では、前記検出器は、フルオロフォア、他のポリマー化合物、又はウエスタン・ブロット物質によりドープされたPET膜であり得る。このことは、確認試験が、最初の試験技法とは異なる技法を用いる場合に望ましい。これは、とりわけ時間に敏感な検定において、より高い完全性の検定をももたらす。これらの検定は、はるかに少ないステップに対して、多くのステップを有する検定プロセスの間に望ましくない気体に曝露されることに起因して、検定完全性を喪失するより大きなリスクが存在する、酸素又は他の気体に敏感な検定であり得る。
いくつかの実施形態では、イオン検定が、特定のイオンに選択的なイオノフォアにより遂行され得る。これらの選択的なイオノフォアは、限定はされないがPET等の基質にドープされ得る。利便性、及び随意的に、サンプル処理の必要がないことは、被験者からサンプルを収集した後に、よりすぐに、及びより少ない容積でのサンプルの使用を可能にする。イオノフォアは、血液気体及び電解質プロファイルを含む血液分析に用いられ得る。いくつかの実施形態は、所望の検出を提供するために、イオノフォアにより処理された膜を有し得る、限定はされないがMillipore社からのものと同様なもの等の側方又は層流フロー用のストリップを用い得る。多変量解析
本明細書において提供される機器及びシステムは、多変量解析に使用し得る。このことは、前記被験者の臨床転帰の特徴付けを可能にする。本明細書において提供される機器及びシステムは、臨床転帰の診断、予後、治療において、エンドユーザを支援するために使用され得る。
本明細書において提供される機器及びシステムは、多変量解析、場合によっては、確率又は基準空間を用いて使用され得る。いくつかの場合には、本明細書で提供されるシステム及び前記機器は、マイケルソンらによる米国特許出願第12/412、334号において提供される方法で、使用するためのデータを収集するために構成されており、本明細書は参照により本明細書にその全体が組み込まれる(“METHODS AND SYSTEMS FOR ASSESSING CLINICAL OUTCOMES”(「臨床転帰を評価するための方法及びシステム」))。一実施例では、システム700(1つ以上のモジュール701〜706を含む)は、被験者の状態(例えば、健康又は病気の状態)の処置又は進行の、軌道、速度及び/又は加速の決定を支援するために、サンプルを処理するために構成されている。前記軌道は、臨床転帰に対する進行の可能性を示すことができる。別の例では、システム700はトレンド分析に使用するためのデータを収集する。
全ての容器(例えば、キュベット、チップ)、ノウハウ、方法、システム及び前記機器は、2011年1月21日に出願された米国仮特許出願第61/435,250号(“SYSTEMS AND METHODS FOR SAMPLE USE MAXIMIZATION”「試料使用の極大化のためのシステム及び方法」)及び米国特許出願公開第2009/0088336号(“MODULAR POINT−OF−CARE DEVICES,SYSTEMS,AND USES THEREOF”「モジュラー・ポイント・オブ・ケア前記機器、システム、及びその使用」)に記載されており、これらは参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
図106A及び106Bを参照し、ラック又は他の共通取り付け構造において用いるために適したモジュール10100の一実施形態について記載する。図106Aはモジュール10100の中のいくつかの構成要素を、上から下に見た図であるこの非制限的な実施例では、X−Y軸又は他の軸のピペット10104の動きを提供する構台システム10102が点線で示されている。前記ピペット10104は、図66〜67Dにおいて示されるものであってよい。前記構台システム10102は矢印10106に示されるように移動する。一実施形態では、ピペット10104矢印10108に示されるように移動し得る。構台10102及びピペット10104のこの組み合わせは少なくともXYZ軸における動きを可能にし、前記モジュール中の複数の位置からの、又はそれらへのサンプル容器の移動を可能にする。図106は、第二の位置にある前記ピペット10104、又は随意的に、いくつかのシステムが、第二のピペット及び構台システムを前記モジュール10100と共に用いることができることも示す。
図106Aはカートリッジを受け取るために構成された検定ステーションを受け取る位置10110があり得ることを示す。非限定的な一実施例では、前記検定ステーションを受け取る位置10110は、ユーザーが1つ以上のカートリッジを前記モジュール内に配置することを容易にするために、トレイを前記モジュールの外側に移動するためのモーター10114及びギア・トラックの使用により矢印10112に示されるように移動可能なトレイであり得る。
一旦カートリッジが前記システム内に入ると、限定はされないがキュベット、ピペット・チップ、容器、他の物理的項目、試薬、流体等の前記カートリッジ個別の要素は、前記カートリッジから移動され得る。図106Aは、前記モジュール10100中に、限定はされないが遠心分離機10120等、限定はされないがPMT、マルチ・アレー光学的検出器10124等の高感度の光学的検出器10122、限定はされないが分光光度計、及び核酸増幅モジュール10126等の様々な構成要素があり得ることも示す。これらの構成要素のそれぞれが、限定はされないが位置10130、10132、10134、及び10136等のそれ自身のサンプル容器受け取り位置を有し得る。非限定的な一実施例では、位置10130、10132、10134、及び10136は、異なる形状を有するためにサイズ付けされることができ、異なるタイプの容器を受け取るためにサイズ付けされることができ、及び遠心分離機の場合には、前記遠心分離機が回転を終える場所に応じて可変の位置を有し得る。前記システムの制御装置は、サンプル容器を所望の位置に向けて送り、及びそれぞれの前記構成要素のための適切な受け取り位置に正確に配置できるように構成される。
図106Bは、前記モジュール10100中の様々な構成要素の側面図を示す。
前記モジュール10100内の条件の熱的制御が調節され得るために、前記システム内を通じた、制御された温度の空気の流れの手段による熱的条件付けが達成され、前記モジュール内の温度センサーが、前記システム内の大気が所望の範囲にあることを確認できることを理解されたい。随意的に、前記熱的調節は、制御された空気温度及び制御された支持構造温度の組み合わせによることができる。このことは、このことは、支持構造が、熱的に伝導性の物質を含む場合に特定の用途を有し得る。
図107Aを参照し、同じモジュール中に複数のカートリッジを充填するために複数のトレイを持つ更なる実施形態が示される。いくつかの実施形態は、複数のトレイの全てを同じ水準に有し得る。随意的に、いくつかの実施形態は、同じモジュール内で1つ以上のトレイ1つの水準に及び1つ以上のトレイ異なる水準に有し得る。
マニピュレータ11111が、様々なカートリッジ受け取り位置11115からのカートリッジ11113及び/又はカートリッジ11113全体から、容器を、様々なモジュール10100に輸送するために使用されている実施形態の側面図を示す、図107Bを参照する。見られるように、前記カートリッジ11113は1つの水準、位置、又は限定はされないが前記モジュール10100の上方の領域等の組立品において全て充填される。いくつかの実施形態では、ユーザーにとって、この単一の充填ポイントは、1つの位置において充填し、及び充填のための複数の異なる位置を有さないために有用であり得る。1つ以上のマニピュレータ11111は、次いで容器をカートリッジ11113及び/又はカートリッジ11113全体を、前記システム内のそれらの所望の位置に移動するために用いられ得る。一実施形態では、このマニピュレータ11111は、横方向及び/又は垂直方向の動作の両方を行う能力を有し得る。随意的に、それらは、容器及び/又はカートリッジ全体を輸送するためのエンド・エフェクターを有し得る。
図108を参照し、モジュールとの間にリンクされた対流を有するシステム10200の一実施形態について記載する。図108中に見られるように、モジュール10100の間の共通の流れが矢印10202により示される。前記モジュール10100のそれぞれに流入する流れは矢印10204により示される。随意的に、隣接したモジュールの熱的条件付けが、隣接したモジュールの下側又は他の表面の条件付けに用いられ得る。この方式で、組み合わされたモジュールの熱的条件付けは、共通取り付けを有する前記モジュールの全てに対してより安定な熱的状態を生成し得る。このモジュール内部の対流の空気の流れは矢印10208により示される。随意的に、熱的に条件付けされた(加熱された、冷却された、又は中立の)空気の流れを提供できる対流流れユニット10220が、前記モジュール10100内の実質的に光が入らない区画において、所望の空気の温度範囲を維持するために用いられ得る。もう一つの温度センサー10230が、流速及び/又は機器10220から来る空気温度を調節するために、制御装置にフィードバックを提供するために前記モジュール10100に含まれ得る。完全に又は少なくとも部分的に封入された経路10232が、排出された空気の流れを、その中に排気ファンを有し得るフィルターされた排気口10234に向けるために用いられ得る。随意的に、流れは、排気ファンにより逆転されることができるので、ファンが逆向きで作動する場合には、吸引口として機能し得る。
図109及び110を参照するが、随意的に、いくつかの実施形態は、特定のハードウエア要素が第一の平面に取り付けられる一方で、異なる高さを有し得る第二の要素が、第二の平面に取り付けられるので、前記第一の平面及び第二の平面上の特徴が、サンプル容器充填領域を、XY構台の上に取りつけられた共通ピペットシステムによりアクセス可能なゾーン又は平面を有する、二層モジュール構成を有し得る。非制限的な例として、図109は、光学的検出器の構成要素10250が構台10102を持つ前記サンプル取扱いシステムの動作範囲内に配置された上方の表面10252を有し得ることを示す。非限定的な一実施例では、この上方の表面10252は、前記第一の支持層10260の上にある一方で、前記機器10250は、前記第二の支持層10262の上に取りつけられる。表面10252は、表面10252上の点線により図110中に示される1つのキュベット又は複数のキュベットを受け取るためにサイズ付けされ得る。随意的に、これらの追加的な検出位置は、検出器ユニットを共有するために構成され得るか、又はそれぞれの検出位置がそれ自身の専用の検出器を有する。図109は、前記ピペット10104が第二の位置にあるか、又は随意的に、いくつかのシステムが、前記モジュール10100と共に第二のピペット及び構台システムを用い得ることも示す。筐体10270が光を遮断する筐体であり得ることを理解されたい。いくつかの実施形態は、複数の二層モジュールを積層状態(図108と同様に)及び/又は水平の組み合わせに整列させることができ、そこでは全てのリソースが、二層モジュールのそれぞれに含まれ得る。いくつかは、二層モジュールの間に、何らの追加的な輸送機器を用いないが、そのような輸送機器は、代替的な実施形態では除外されない。
図106〜110は、本明細書に記載される実施形態によるモジュールの構成の非制限的な実施例を示す。サンプル処理
正確に血液気体の濃度を測定することを可能にするための1つの課題は、収集及びサンプル処理、反応、及び信号読み取りの間を通じて、サンプルの完全性を維持することである。1つの目標は、血液気体構成要素の前記サンプルからの、またはそれへの物質移動を最小化することである。続くものとしては、前記サンプルが、空気と接触する可能性のある異なるステップが、物質移動を最小化又は除去する方法と共に詳細に検討される。この実施例は、血液気体の測定の文脈において議論されるが、ハードウエア中の構造の組み合わせ、使い捨て部分の構造、前記システムにおける処理技法、及び前記容器中の特殊な化学が、さもなければ従来の設定においてシステム統合及び、変更可能な適応、及び本明細書における因子及び能力の組み合わせの欠如のために、不可能であった検定を遂行するために1つ以上の配列に組み合わされ得る、他の検定にも適用され得ることを理解されたい。
システムは、密封されたサンプル容器を貫通し、及び前記遠心分離機の容器又は他のサンプル容器に預け入れるために構成される。随意的に、前記システムは、密封されたサンプル容器をスキップして、動脈の血液をシリンジから遠心分離機容器又はサンプル容器に預け入れる。随意的に、前記遠心分離機容器又はサンプル容器は、その上に、再密封可能なシール、隔膜、又は他のシールを、その中の気密な環境を維持するために有する。このシールはポリプロピレン、箔とポリプロの組み合わせ、ゴム、又は貫通された後に、再密封できる任意の物質であってよい。針の先端が密封を貫通するときに、この前記遠心分離機容器又はサンプル容器上の、密封又は隔膜は、その中の完全性を失うことなく、その中の環境を維持する。サンプル(大気圧)、及び前記サンプル容器中の圧力の間の圧力差が高いか、又は流体が移転される速度が高い場合には、流体内での乱流混合をもたらす。このことは、前記サンプル及び空気の間の物質移転を増加させ得る。一実施形態では、圧力低下の降下をもたらすことは、混合を最小化する、段階的な充填をもたらす。
いくつかの実施形態では、とりわけ動脈サンプルからシリンジに収集されなかったものでは、前記容器中に収集されたサンプルは、前記サンプル容器の残りを占める空気に接触している。このことは、サンプル及び空気の間の物質移動をもたらし得る。このことを回避する1つの方法は、前記サンプルを、非混合性の不活性な液体であって、前記サンプルよりも低い密度を持つ液体により、予め満たすことである。そのようにすることにより、前記サンプルが収集された時に、それはより密度の低い液体を上部に立ち退かせて、それにより液体障壁を前記サンプル及び空気の間に形成する。この液体障壁についてはいくつかの選択肢がある。単純な例としては、ヘキサン、へプタン、デカン、及びシクロヘキサンなどのアルカン溶媒が挙げられる。随意的に、フッ化炭化水素物質を用い得る。障壁流体の選択は、普通は前記サンプルとの化学的相溶性に基づく。加えて、障壁流体の低い酸素溶解性が、物質移動のいかなる可能性も更に減少させるために望ましい。低い酸素溶解性障壁の例はEPDM液体共重合体(エチレンプロピレンジエン単量体)を含む。長鎖脂肪酸に基づく界面活性剤及びタンパク質(例えば、乳清タンパク質)も、液体障壁にように作用する。随意的に、食品パッケージング工業で用いられるような酸素スカベンジャーをポリマーのマトリクスに埋め込むことが、一つの選択肢である。随意的に、PET、PP、HDPEなどのポリマーに、遷移金属(鉄、コバルト、ニッケル等)を、活性化構成要素(NaClなどの電解質、電解的酸性化構成要素、重硫酸ナトリウム)と共に埋め込むことは、酸化され得る金属とO2との反応を促進できる。上述の任意の単一の又は複数の組み合わせが用いられ得る。
次いで前記容器は、限定はされないが、分離を遂行する遠心分離機又は磁性分離設備等のサンプル分離機器に行くことができる。前記容器は、次いで限定はされないがカートリッジなどの検定ステーションに戻される。前記サンプル容器上の密封又は隔膜は、次いで液体ヘッドピペット針又はチップにより再び貫通され、前記サンプルを抽出し、前記サンプルを限定はされないが比色分析容器、キュベット、又は臨床化学容器等の検出器容器に預け入れる。この容器も外部雰囲気から密封される。別の構成では、この容器は密封されない。前記密封された構成においては、それは、その中に酸素を除去し、及びそれらから酸素を除去した時に、予め混合され、及びこの容器又はキュベットの中に、密封された一組の試薬を有する。次いで、前記密封は、実施形態に応じて、再密封されることができるか、又はされないことができる。この密封は、そこに入る液体ヘッドピペット針又はチップにより貫通される。前記サンプルは、酸素を除去した試薬とともに前記容器中に預け入れられ、及び反応が開始される。開放容器においては、混合物の上部部分のいくらかの色原体が酸素の吸収を開始するが、酸素の読み取りは、前記サンプルの、より下の部分で生及び上方の表面の酸素との相互作用には影響されない。随意的に、密封容器においては、この外気との色原体の相互作用は、とりわけ、サンプルが容器の底部で読み取られている場合には、あまり問題にならない。
分離(遠心分離による等の)から始まり、血漿抽出、希釈、試薬との混合、反応混合物のインキュベーション、及び最終的に信号が読み取られる。質量移動は、これらの全てのステップで、同じ障壁流体を、前記サンプルがその中に移動される全ての容器中で利用することにより、最小限にされ得る。このことは、血漿が取り扱われる、最初の遠心分離、血漿抽出、及び希釈の数段階において、極めて重要である。液体障壁を有する事は、前記サンプルが、空気と直接接触することを防止する。前記液体障壁は、抽出及び混合などのルーチンのピペット操作が正常に遂行されることも許容する。
随意的に、前記カートリッジは、容器の頂上で前記密封に穴をあけ、及びプラグ又は密封全体を取り除く、フックを有する、限定はされないが銛の形状をしたチップ等のチップを有し得るために、前記サンプルが移動される間に、より少ない撹拌を行う、より大きな容積のチップを用いて、サンプルを取り除くために、容器全体が、より容易にアクセス可能になる。随意的に、キャップ又は密閉を取り除くことなく、前記サンプル容器上の密封に穴をあけるために、針チップを、有し得る。
いくつかの実施形態は、ピペット・ノズルにより係合され得るナイフ又は切断付属品を有し得る。これはスライド又は染色のために組織を調製する場合に特定の用途を有する。前記システム中の前記ピペット又は他のエンド・エフェクターは、1つ以上の他のノズル組織に直接又はチップ、キュベット、組織ホルダ等を介して、組織を切断するために係合する間に、切断するためにもう1つのノズルを、切断チップと共に用い得る。
体脂肪測定のために、いくつかの実施形態は、タッチスクリーン以外のものも用いることを理解されたい。前記システムは、前記ユーザーが電極等と接触するための他の位置を有し得る。
単一のレールのみを持つ、いくつかのカートリッジも、前記カートリッジ受け取り位置と、前記カートリッジがその中の物質を読み取り得る様式で係合し得ることを理解されたい。前記カートリッジを1つのレールに沿って、それが整列位置に達するまで押すことは、次いで前記システムが前記カートリッジIDの機械視覚又はシステム構成に基づいて処理する様式で前記カートリッジの位置を登録し、前記システムが、挿入された前記カートリッジのタイプ及び構成を決定することを可能にする。この相関は、前記機器のオンボード情報、又は遠隔サーバーのルックアップに基づいて検索された情報に基づくことができる。
本明細書において提供されるものは、以下の任意の2つ以上の機器能力を統合する医学的検査機器、システム、及び方法である:1)多重化2)多重技術、3)多重構成、4)多重サンプル、及び/又は5)(患者のサンプルを、予期されない、複数の時間に処理する)多重スレディング(multi−threading)。多重化は、それぞれのサンプルについて2つ以上の生物学的パラメータ(即ち、検査)を分析するために設計された機器、システム、又は方法を指し、典型的には多重化検定システムと称される。多重技術は、免疫検定及び核酸増幅(非限定的な例として)等の複数のタイプの検査を遂行可能にするために設計された機器、システム、又は方法を称する。多重構成は、所定の患者サンプルについて異なる組み合わせの検査の処理を行うための柔軟性を持つように設計された、機器、システム、又は方法を指す。多重サンプルは、2つ以上の患者サンプルを同時に処理するために設計された、機器、システム、又は方法を称し、前記サンプルは、同じ患者及び/又は異なる患者からのもののいずれかである。多重スレディングは、患者サンプルを異なる、計画されていない時間に受け取り及び処理するために設計された機器、システム、又は方法を称する。上記の5つの機器設計能力のそれぞれが、従来の医学的検査機器を上回る特定の利点を提供する。
更に、単一の機器内へのこれらの能力の統合は、臨床検査室手順及び制御の完全な自動化、小容積の生物学的サンプルの最適利用、迅速な結果、反復検査、増大された信頼性、複数の使用ケース(即ち、検査及び試験の順序組み合わせの多様性に関する柔軟性)、患者の利便、及び合計時間及びコストの節約を含む、更なる利点を提供する。
非限定的な一実施例では、健全な、信頼性のある、機器の最適な性能を可能にする3つの技術は:1)システム・レベルの作動及び通信アーキテクチャ(SOCA)2)プロトコル遂行エンジン(PREE)及び3)機械視覚及び処理(MVP)である。システム・レベルの作動及び通信アーキテクチャ(SOCA)
システム・レベルの作動及び通信アーキテクチャ(SOCA)は、総合的な機器性能を維持、記録及び最適化するために設計される。このSOCAは、総合的な機器の性能の維持、記録及び最適化するためのサーバー、コンピュータ、及びコードを含む持続性コンピュータ可読媒体、言語、又は指示の任意の1つ以上を含み得る。SOCAは、臨床検査室のために遂行された検査の分析的性能を実証するために要求される全ての臨床検査室手順及び制御を自動的に確実化し及び文書化する。この方法で、参加する臨床検査室は、努力しないでも臨床検査改善修正法案(Clinical Laboratory Improvement Amendments)(CLIA)又は他の規制要件に定義されるなどの規制標準を順守できる。SOCAにより制御される自動化されたシステムは、サンプル調製、検定手順、校正、制御、機器保守管理、及び試験報告などの臨床検査室手順に付随するヒューマン・エラーを低下させるか、除去し得る。
SOCAは、高性能の計算、最大効率、及びデータベース通信を確実に行うために、サーバーサイド(前記機器から分離された)及び前記機器サイドの両方、又はこれらのサイドの少なくとも1つにおいて分配されることができる。SOCAは、データを既存のデータ、トレンド、及びパニック値と比較することにより機器性能及び試験結果を監視するために、保存されたデータをPREE及びMVPからのリアルタイムのデータと統合するために用いられ得る。逆の様式で、SOCAは、制御入力及びデータをPREE及びMVPに提供し得る。図111は、SOCA2、PREE4、及びMVP6の間の可能な相互作用経路を示す。
いくつかの実施形態では、SOCA2及びPREE4、又はSOCA2及びMVP6の間の相互作用経路と同様に、又は代替的にPREE4及びMVP6、の間に直接的に相互作用がある。代替的に、又は追加的に、SOCAは、PREE若しくはMVPに統合されることができるか、又はSOCAのいくつかの態様が、SOCAの一部であると記載される機能及び態様を達成するために互いに相互作用するPREEに、及びいくつかの態様がMVPに統合され得る。
PREE、MVP、及び/又はSOCAの間のデータ及び通信のリアルタイムの統合は、SOCAが、オンサイトで(前記機器の位置において)及びオフサイト(前記機器から離れた位置において)の両方で、システム・レベル複合体の作動を遂行して維持することを可能にする。オンサイトは、前記機器それ自身の中でを指すことができるか、又は前記機器と同じ物理的建造物又は部屋を指し得る。オフサイトは、前記機器の隣であるが、前記機器それ自身を含まない、前記機器それ自身以外の制御装置又はコンピュータ又はサーバーの一部などを指し得るか、又は前記機器以外の別の部屋、建造物又は物理的な住所等の中にある、前記機器からより物理的に遠隔な位置を指し得る。通信は、有線、無線、衛星、ネットワークを用いる、インターネット、又は他の方法によることを含む電子的又は無線的方法を介して達成される。SOCA及びPREE、又はSOCA及びMVP、又はPREE及びMVPの間の通信は、閉鎖システムを用いて達成され得るか、又はインターネットに接続するか若しくはそれを介して達成され得る。SOCAは、SOCAに製品としてよりもサービスとしての機能性を送達し、及びそれにより共有されたリソース、ソフトウエア及び情報がPREE又はMVPに、インターネットなどのネットワークを通じたユーティリティとして提供される、クラウド計算インフラストラクチャー中に存在し得る。
SOCA、MVP、PREE又はそれらと共に用いられる前記機器若しくはシステムのいずれも、SOCA、MVP、PREE、及び機器の外部的な通信のための、又はSOCA、MVP、PREE及びそれらと用いられる機器及びシステムの間の通信のための通信ユニットを含み得る。この通信ユニットは、クラウド計算インフラストラクチャー、クラウド計算インフラストラクチャーの一部を用い得るか、又はクラウド計算インフラストラクチャーと相互作用し得る。
前記通信ユニットは、前記機器の間の又は機器及び外部機器の間の無線的通信を可能にし得る。前記外部機器は、SOCA、MVP、及び/又はPREE、又はその任意の能力又は機能を含み得る。前記外部機器は、本明細書に記載されるステップを遂行する能力を有するコード、ロジック、又は指示を含み得る持続性コンピュータ可読性媒体を含み得る。前記外部機器は、SOCA、MVP、及びPREEの任意の1つ以上に帰属する、ステップを遂行する能力を有する、コード、ロジック、又は指示を含み得る持続性コンピュータ可読性媒体を含み得る。
前記通信ユニットは、前記機器及び外部機器の間の有線通信を提供し得る。前記通信ユニットは、外部機器からの情報を無線的に受信及び/又は外部機器に情報を送信する能力を有し得る。前記通信ユニットは、前記機器及び1つ以上の外部機器の間の一方向及び/又は双方向通信を許容し得る。いくつかの実施形態では、前記通信ユニットは、前記機器により収集されたか、又は測定された情報を外部機器に送信し得る。いくつかの実施形態では、前記通信ユニットは、外部機器からの1つ以上の指示のプロトコルを受け取り得る。前記機器は、選択された外部機器と通信することができるか、又は広い範囲の外部機器と自由に通信することができる。
いくつかの実施形態では、前記通信ユニットは、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)又はインターネットなどの広域ネットワーク(WAN)等のネットワークを通じて前記機器が通信することを可能にする。いくつかの実施形態では、前記機器は、セルラー又は衛星ネットワークなどの遠隔通信ネットワークを介して通信し得る。
通信ユニットにより用いられ得る技術のいくつかの例は、Bluetooth(登録商標)又はRTM技術を含み得る。代替的に、モデムによるダイアルアップ有線接続、TI、ISDN、又はケーブル・リンクなどの直接リンクなどの、様々な通信方法が利用され得る。いくつかの実施形態では、無線的接続は、セルラー、衛星、又はページャーネットワーク、GPRS、又はEthernet(登録商標)又はLAN上のトークン・リングなどのローカルのデータ搬送システム等の、例示的な無線的ネットワークを用い得る。いくつかの実施形態では、前記通信ユニットは、情報の送受信のための無線的赤外通信構成要素を含み得る。
いくつかの実施形態では、前記情報は、無線的ネットワークなどのネットワーク上で送信される前に暗号化され得る。
それぞれの機器は通信ユニットを有し得る。ある場合には、それぞれの機器は、それ自身のローカルの通信ユニットを有することができ、及び他の機器から独立して通信する能力を有し得る。前記機器は、その通信ユニットを、外部機器又は同じ位置若しくは別の位置にある別の機器と通信するために用い得る。ある場合には、前記機器は、リソースを共有する能力を有し得る。例えば、もし前記モジュールの1つの通信ユニットが損傷されるか、または弱くなった場合、前記モジュールは、別のモジュールまたは前記機器の通信ユニットにアクセスし得る。ある場合には、機器、構成要素または機器構成要素の部分が、1つ以上のルーターを共有し得る。前記さまざまなレベルおよび/または階層の構成要素は、相互に通信し得る。
随意的に、機器構成要素は通信ユニットを有し得る。本明細書におけるモジュールおよび/または機器の通信ユニットに関する任意の議論は、システム、機器の群、ラック、機器構成要素、または機器の構成要素の部分などの他のレベルにおける通信ユニットにも関係し得る。
前記SOCAシステム・レベルの複合体の運用は、機器の不規則性に対応する、及び軽減するためのシステム、方法、又は機器を含み得る。前記SOCAシステム・レベルの複合体の運用は、患者のオーダーを遂行するためのシステム要件を計算するための、システム、方法、又は機器を含み得る(例えば、所定の試験の順序を満たすために要求される異なる試験カートリッジの最小数をリアルタイムで計算する)。前記SOCAシステム・レベルの複合体の運用は、試験カートリッジの利用可能性及び機器のリアルタイムの状況などのオンサイトの状態を、継続的に監視し、及び報告するための、システム、方法、又は機器を含み得る。前記SOCAシステム・レベルの複合体の運用は、機器の状態及び性能、及び機器性能に影響し得る環境的因子を、継続的に監視し、記録しオンサイト機器のオペレーターに、通知するための、システム、方法、又は機器を含み得る。前記SOCAシステム・レベルの複合体の運用は、検査、及びの制御データをオンサイト及び安全な通信チャネルサーバーを介して報告するための、システム、方法、又は機器を含み得る。前記SOCAシステム・レベルの複合体の運用は、機器性能の報告及び/又は反復検査を引き起こし得る、及び/又は臨床検査室のディレクターによる再検査を要求し得る、臨界及びパニック値を報告するための、システム、方法、又は機器を含み得る。前記SOCAシステム・レベルの複合体の運用は、熟練度検査及び報告を可能にするシステム、方法、又は機器を含み得る。前記SOCAシステム・レベルの複合体の運用は、校正及び校正検証手順を遂行するための、システム、方法、又は機器を含み得る。前記SOCAシステム・レベルの複合体の運用は、試薬及び物質のロットが有効期限内にあるかを検証し、保存履歴を検証し、及び/又は適切な校正を用いるための、システム、方法、又は機器を含み得る。前記SOCAシステム・レベルの複合体の運用は、機器保守管理の状況を検証するための、システム、方法、又は機器を含み得る。前記SOCAシステム・レベルの複合体の運用は、完全な機器履歴(例えば、性能、保守管理、使用履歴等)を保持するための、システム、方法、又は機器を含み得る。前記SOCAシステム・レベルの複合体の運用は、一貫性のある結果を確実にするために、周期的な基準で、試験結果を機器及び位置に亘って比較するための、システム、方法、又は機器を含み得る。前記SOCAシステム・レベルの複合体の運用の任意の1つ以上は、非限定的な例として、医薬品安全性試験実施基準臨床検査室(good laboratory practice)を含む規制又は他の要件に準拠して遂行され得る。
SOCAは、複雑な医学的検査機器が、最適に(又は少なくとも同じ検査の別の遂行よりもより効率的に)、及び多様で及び変化する環境において、オペレーターによるカスタム化の必要なしに、最小のオペレーターの入力により、信頼性と共に作動されることを引き起こし得る。効率的及び信頼性のある遂行は、改良された試験効率、低下されたダウンタイム又は繰り返し検査、及び改善された正確性及び精度を確実にする。
更に、自動化、システム監視、応答及び緩和、及びデータ保持及び記録保持により、SOCAは、CLIAなどの適切な規制要件への順守を可能にして確実にし得る。
SOCAは、更に及び/又は代替的に、実施形態によっては、リアルタイムで遂行される必要がないか、又は、リアルタイムで遂行されるべき特徴を含み得る。従って、SOCAは、全ての許容可能な使用のケースを通じて、機器性能が検証基準に適合し、患者の試験の順序を満たすために要求されるカートリッジの数を減少させるために一組の試験カートリッジを組み合わせるための検査の最適な組み合わせを計算し、及び/又は機器の動作時間を最適化するために、カートリッジ上の試験構成要素の最適な物理的レイアウトを計算する方法、機器、又はシステムを含み得る。いくつかの実施形態では、機器又はシステムは、カートリッジを含み得る。前記カートリッジは、前記機器から再移動可能であり得る。代替的に、前記カートリッジは、前記機器に永久的に固定され得るか。又は一体化され得る。
カートリッジは、前記サンプル処理機器に挿入され得るか、又はさもなければ前記機器に連結され得る。前記カートリッジは、前記機器に取りつけられ得る。前記カートリッジは、前記機器から取り外され得る。一実施形態では、サンプルが、前記カートリッジサンプル収集ユニットに提供され得る。前記サンプルは、体液収集器を介して前記サンプル収集ユニットに提供されても、又はされなくてもよい。体液収集器は、前記カートリッジに取りつけられるか、取り外し可能に前記カートリッジに取りつけられるか、又は前記カートリッジとは別個に提供され得る。前記体液収集器は、前記サンプル収集ユニットに一体化されても、又はされなくてもよい。前記カートリッジは、次いで前記機器に挿入され得る。代替的に、前記サンプルは、前記カートリッジを利用しても、又はしなくてもよい前記機器に直接に提供され得る。前記カートリッジは、前記機器の操作に用いられ得る1つ以上の試薬を含み得る。前記試薬は、前記カートリッジ内の内蔵型であり得る。試薬は、管及び/又は緩衝液のタンクを通じて、前記機器内にポンプにより移動される必要なく、カートリッジを通じて機器に提供され得る。代替的に、1つ以上の試薬は、既にオンボードで前記機器に提供され得る。
機器は、単一のタイプのサンプル、又は複数のタイプのサンプルを受け取る能力を有し得る。前記機器は、単一のタイプのサンプル、又は複数のタイプのサンプルを処理する能力を有し得る。ある場合には、a単一の体液収集器が用いられ得る。代替的に、複数の及び/又は異なる体液収集器が用いられ得る。いくつかの実施形態では、サンプル又は随意的に、サンプル部分が、限定はされないが、サンプル処理ユニットなどの機器により受け取られた後に、サンプルに付随する情報が、前記サンプルをどのように処理するかを決定するために用いられ得る。非限定的な一実施例では、サンプル処理ユニット等の機器による活動は、完全には又は実質的には、事前に設定はされないが、その代わりに、遂行されるべき活動は変更可能であり、及び前記サンプルに付随する情報に基づき得る。本明細書における少なくとも1つの実施形態では、前記サンプル処理ユニットにおける活動のスケジューリングは、処理システムが、処理されるべき前記サンプルについて構成されるまでは変更可能である。非限定的な一実施例では、決定されるべき前記活動は、前記サンプル処理ユニット、前記サンプル処理ユニットの外部の機器、前記サンプル処理ユニットと通信し得るサーバー、又は前記サンプル処理ユニットからは分離された機器において、計算され得る。
体液収集器又は任意の他の収集機構は使い捨てであり得る。例えば、体液収集器一度使用され及び廃棄され得る。体液収集器は、1つ以上の使い捨ての構成要素を有し得る。代替的に、体液収集器は再使用可能であり得る。この体液収集器は任意の回数使用され得る。ある場合には、この体液収集器は、再使用可能及び廃棄可能な構成要素の両方を含み得る。
これらの作動いずれかを達成するために、SOCAは、データ統合、パターン認識及び機械学習を行い得る。例えば、患者の検査のオーダーを満たすために要求されるカートリッジの数を減少させる、一組の試験カートリッジを組み合わせるためにの最適な組み合わせを計算するために、SOCAは、以下の領域の1つ以上からのデータを統合する:a)検証基準に一致するそれぞれの試験のための要件(即ち、化学及びサンプル処理要件)b)構成要素性能特性及び最大能力を含む、機器設計の仕様c)履歴的な試験オーダーのデータ、試験オーダーの頻度、試験オーダーの時間、及び試験オーダーの地理的な位置、及び/又はd)それぞれの検査及びカートリッジに関係するコスト。
これらの及び/又は他のデータに基づき、SOCAは、一組の試験カートリッジを組み合わせるための検査の効率的な組み合わせを計算。この効率的な組み合わせは、ユーザー又は被験者若しくは患者の値(又は目標)、又は実行される特定の検査のニーズに基づく改善された組み合わせであり得る。前記効率的な組み合わせは、更に及び/又は代替的に検査の最適な組み合わせと呼ばれ得る。最適な又は改善されたカートリッジの解は、所定の可能な異なる臨床検査パターンを前提とした、特定の地理的な領域について計算され得ることに注意されたい。更に、前記カートリッジの解答は、新しい試験のオーダーのデータ、前記機器における変化、又は試験メニューへの検査の追加等の運用状態における何らかの変化に基づいて更新され得る。
限定はされないがPREE、スケジューリング・システム、SOCA等のシステムは、前記サンプルIDが既知である場合、そのサンプルについて遂行される検査が既知である場合、サンプルにより遂行される一組の試験が大体既知である場合、前記サンプルが、物理的に前記機器中に挿入される準備ができている場合、又はそれが前記機器に挿入された後に用いられ得る。随意的に、スケジューリング・システムは、同じ初期サンプルから複数の等分の処理を行うサンプル処理ユニットで用いられ得る。非限定的な一実施例では、スケジューリング・システムは、両方とも同じ被験者からのものである、2つの初期サンプルから複数の等分の処理を行うサンプル処理ユニットで用いられ得る。非限定的な一実施例では、スケジューリング・システムシステムは、2人の被験者からのサンプルから複数の等分の処理を行うサンプル処理ユニットで用いられ得る。非限定的な一実施例では、スケジューリング・システムシステムは、3人の被験者からのサンプルから複数の等分の処理を行うサンプル処理ユニットで用いられ得る。プロトコル遂行エンジン(PREE)
前記プロトコル遂行エンジン(PREE)は、最適な(又は少なくとも改善された)機器プロトコルの解を与えることができ、及び前記機器に、これらのプロトコルをどのように遂行するかを指示する。一実施形態では、このPREEは、前記サンプル処理ユニット上か、又は前記サンプル処理ユニットとは離れて提供される機器上にあり得る。本明細書において提供されるものは、全ての患者サンプルについて、全ての要求される検定を最も効率的な(又はより効率的な)様式で遂行するために、検定の仕様及び全ての機器の明細及び/又は制約を前提として、ステップ及び作動(即ち、プロトコル)の配列をリアルタイムで解決することにより、医学的検査(本明細書では検定でもある)を、前記機器上で、遂行するための方法の実施形態である。効率は、多くの代替的な様式で決定され得るか、又は同じ機器の入力、値、又はユーザーのニーズに従った組み合わせとして決定され得る。効率は、タイミングの値、エネルギー消費、先入先出原則、他の効率の目標、及び/又は少なくともコストに基づき得る。前記機器ユーザーのニーズ、規制要件、又は他の値に従って、効率の他の形態が、PREEに組み込まれ得る。本明細書で用いられる、用語“最適化された”又は同じ単語の形態は、前記機器において副次的業務を遂行するために最も効率的な方法を意味するために用いられ得るか、又は統合されていない様式(例えば、順次に、又は連続して、又は機器ステーションを共有することなく)において副次的業務を遂行することに比較して、より効率的な方法、又はいくつかの値の1つ以上に従って前記機器の副次的業務を遂行することを意味し得る(例えば、非限定的な例として、時間、コスト、エネルギー)。本明細書で用いられる副次的業務は、代替的にステップ又は業務と呼ばれ得るか、又はその逆も成り立つ。
要求される試験カートリッジ及び最適な機器プロトコルをリアルタイムで計算するために、PREEは、リアルタイムでSOCAから通信される、少なくとも以下の領域に亘ってデータを統合し得る:検証基準に一致するそれぞれの試験のための要件(即ち、化学及びサ ンプル処理要件)、利用可能なオンサイトの試験カートリッジのリアルタイムの在庫、どの検査がそれぞれのカートリッジで行われるか、及びそれぞれの試験試薬どこのカートリッジに配置されているかを示す、試験カートリッジの明細(即ち、前記カートリッジの配置)、構成要素性能特性、及び最大能力を含む、機器設計の明細、前記機器のリアルタイムの状況、及び関連する反復検査要求及び何らかの関連する患者履歴(以前の検査結果、電子機器による医療記録等)を含む新しい患者試験のオーダー。
本明細書に記載される方法、機器、及び/又はシステムの特定の実施形態の1つの構成要素は、試験の明細の定義である(これは代替的に制約と呼ばれる得る)。それぞれの試験は、一組の要求される副次的業務及びそれらの独立性により定義され得る。例えば、1つの制約は、所定の検査のための、最小及び最大インキュベーション時間である。別の制約は、特定の検定ステップ(又は副次的業務)が、他のステップ(又は副次的業務)の後で遂行されなければならないことである。別の制約は、検査のために要求される前記サンプルの希釈である。試験結果は、全ての試験ステップが、そのような制約に従って完了されたときにのみ有効である。結果として、前記機器上で試験が実行されるたびに、全ての検定制約を満たす、新規のプロトコルが解決され、及び実行される。
解が与えられ、及び実行される、厳密な試験プロトコルは、前記機器リソース、オーダーされた検査の組み合わせ、及び前記機器ですでに実行されている何らかの追加的な検査に依存する。更に、前記機器に導入される新しいサンプルは、検証基準に一致する遂行を確実にしながら、前記機器ですでに開始されている、計画された検査の遂行を変更し得る。
試験プロトコルは、それぞれの副次的業務に割り当てられた特定の機器リソースを持つ、副次的業務(又はステップ若しくは業務)の時間配列により定義され得る。機器リソースは、物理的に検査の処理に含まれる全ての機器構成要素を含む。例えば、機器リソースは、1つ以上のピペット及び遠心分離機を含み得る。それぞれのリソースは、その作動特性及び能力により更に特性化される。例えば、遠心分離機は、“n”個のサンプルを同時に処理することができ、及び血漿の赤血球からの分離は、所定の速度で回転される場合に、“x”秒かかり得る。
機器は、ディスプレー及び/又はユーザー・インターフェースを有し得る。ディスプレー及び/又はユーザー・インターフェース例は、タッチスクリーン、ビデオディスプレー、LCDスクリーン、CRTスクリーン、プラズマ・スクリーン、光源(例えば、LED、OLED)、キー、マウス、ボタン、ノブ、滑動機構、ジョイスティック、音声構成要素を含み得る。本明細書におけるディスプレー及び/又はユーザー・インターフェースのいかなる記載も、ディスプレー及び/又はユーザー・インターフェースの任意のタイプに適用され得る。ディスプレーは、前記機器のオペレーターに情報を提供し得る。ユーザー・インターフェース情報を提供及び/又はオペレーターから情報を受け取り得る。
前記ユーザー・インターフェースは前記機器筐体上に提供され得る。それは、機器筐体に一体化され得る。いくつかの実施形態では、前記ユーザー・インターフェースは、前記機器の筐体の外側の層を形成し得る。前記ユーザー・インターフェース前記機器を見た時に可視的であり得る。前記ユーザー・インターフェースは、前記機器を操作するときに選択的に可視的であり得る。
前記ユーザー・インターフェースは、前記機器の作動及び/又は前記機器により収集されたデータに関する情報を表示し得る。前記ユーザー・インターフェースは、前記機器で実行され得るプロトコルに関する情報を表示し得る。前記ユーザー・インターフェースは、前記機器の外部のソースから提供された又は前記機器から提供されたプロトコルに関する情報を含み得る。前記ユーザー・インターフェースは、被験者及び/又は被験者のためのヘルスケアへのアクセスに関する情報を表示し得る。例えば、前記ユーザー・インターフェースは、被験者の身元及び被験者の医療保険に関する情報を表示できる。前記ユーザー・インターフェースは、前記機器のスケジューリング及び/又は処理操作に関する情報を表示し得る。
前記ユーザー・インターフェースは、1つ以上の入力を前記機器のユーザーから受け取る能力を有し得る。例えば、前記ユーザー・インターフェースは、前記機器で遂行されるべき、約1つ以上の検定又は手順についての指示受け取る能力を有し得る。前記ユーザー・インターフェースは、前記機器中で生じるべき1つ以上のサンプル処理ステップについてのユーザーからの指示を受け取る能力を有し得る。前記ユーザー・インターフェースは、検査されるべき1つ以上の検体についての指示を受け取る能力を有し得る。前記ユーザー・インターフェースは、副次的業務リストのスケジュールの最適化において、PREEを使うための優先権を受け取り得る。この優先権は、目標、値、優先されるべき特定の検定、時間、コスト、又はエネルギーの任意の1つ以上を含み得る。
被験者についての及び/又は被験者に関する追加的な情報の特定は、前記機器中に保存されることができ及び/又は外部機器又はクラウド計算インフラストラクチャーに送信され得る。そのような情報は、被験者から収集されるサンプルに関するデータを分析することにおいて有用であり得る。そのような情報は、サンプルの処理を進行させるべきかを決定するためにも有用であり得る。
前記ユーザー・インターフェース及び/又はセンサーは、被験者又はその環境に関係する情報を収集する能力を有し得る。例えば、前記機器は、スクリーン、熱的センサー、光学的センサー、動作センサー、深度センサー、圧力センサー、電気的特性センサー、加速度センサー、本明細書に記載される又は周知の任意の他のタイプのセンサーを介して情報を収集し得る。一実施形態では、前記光学的センサーは、複数の画像の収集及そこから深さを計算する能力を有し得る多重開口部カメラであり得る。光学的センサーは、本明細書の他の部分に記載される任意のタイプのカメラ又は画像化機器であり得る。前記光学的センサーは、1つ以上の被験者の静止画像及び/又は被験者のビデオ画像を捕捉し得る。
いくつかの実施形態では、前記ピペットは、高度の正確性及び精度により流体の分注又は吸引を可能にし得る。例えば、容積式ピペットを用いて、分注又は吸引される流体の量は、約1mL、500um、300um、200um、150um、100um、50um、30um、10um、5um、1um、500nL、300nL、100nL、50nL、10nL、5nL、1nL、500pL、100pL、10pL、又は1pL以内に制御される。
容積式ピペットは、低い変動係数(CV)を有し得る。例えば、CVは、10%以下、8%以下、5%以下、3%以下、2%以下、1.5%以下、1%以下、0.7%以下、0.5%以下、0.3%以下、0.1%以下、0.05%以下、0.01%以下、0.005%以下、又は0.001%以下であり得る。
容積式ピペットは、固定された量の流体をトラップすることにより流体が分注及び/又は吸引されることを引き起こすことができ、及びそれを流体がトラップされている空洞の容積を変更することにより放出する。容積式ピペットは空気をトラップすることなく流体をトラップし得る。積式ピペットのチップは、流体を直接的に追い出し得るプランジャーを有し得る。いくつかの実施形態では、容積式ピペットのチップはマイクロシリンジとして機能でき、内部プランジャーは直接的に液体を追い出し得る。
容積式ピペットは、様々な形式を有し得る。例えば、前記プランジャーは、様々な作動機構に基づいて上下に滑動し得る。
いくつかの実施形態では、前記ピペットは空気置換式ピペットである。空気置換式ピペットは、高度の正確性及び精度により流体の分注又は吸引を可能にし得る。。例えば、空気置換式ピペットを用いて、分注又は吸引される流体の量は、約3mL、2mL、1.5mL、1mL、750マイクロメーター(本明細書では“um”、更に“μm”であり得る)、500um、400um、300um、200um、150um、100um、50um、30um、10um、5um、1um、500nL、300nL、100nL、50nL、10nL、又は1nL以内に制御される。いくつかの実施形態では、容積式ピペットは、空気置換式ピペットよりも、より高い程度の正確性及び/又は精度を有し得る。
空気置換式ピペット容積式ピペットは、低い変動係数(CV)を有し得る。例えば、CVは、15%以下、12%以下、10%以下、8%以下、5%以下、3%以下、2%以下、1.5%以下、1%以下、0.7%以下、0.5%以下、0.3%以下、又は0.1%以下でありえる。
空気置換式ピペットは、液密のスリーブ内のプランジャーの移動により真空を生成することにより流体が分注及び/又は吸引されることを引き起こす。プランジャーが上方に移動するにつれて、プランジャーにより、空にされた空間内に真空が生成される。前記チップからの空気が、空にされた空間を満たすために上昇する。前記チップの空気は、次いでチップ内に引き抜かれる流体により置換され及び他の場所への輸送及び分注のために利用可能になる。いくつかの実施形態では、空気置換式ピペットは、温度などの変化する環境に付される。いくつかの実施形態では、改善された正確性のためにこの環境は制御され得る。
空気置換式ピペットは、様々な形式を有し得る。例えば、空気置換式ピペットは調節可能であるか又は固定され得る。前記チップは、円錐形であるか又は円筒形であり得る。前記ピペットは、標準であるか又はロックされ得る。前記ピペットは、電子的に又は自動的に制御され得るか、又は手動であることができる。前記ピペットは、単一のチャネル化され得るか又は多重チャネル化され得る。
複数のタイプのピペッター及び/又はチップが提供され得る。1つ以上の容積式ピペッター及び/又は1つ以上の空気置換式ピペッターが利用され得る。
遠心分離機は、1つ以上のサンプル、又はサンプルの部分を受け入れるために構成され得る。遠心分離機は、密度の異なる物質を分離及び/又は精製するために用いられ得る。そのような物質の例としては、ウイルス、細菌、細胞、タンパク質、環境組成物、または他の組成物が挙げられる。
遠心分離機は、サンプルを受入れるために構成され得る1つ以上の空洞を有し得る。前記空洞は、前記サンプルが、前記空洞内に直接受け入れるために構成され得るので、前記サンプルは前記空洞の壁に接触し得る。代替方法として、前記空洞は、前記サンプルをその中に収容するサンプル容器を受入れるために構成され得る。本明細書における、空洞についての任意の記載は、サンプルまたはサンプル容器を受入れ及び/又は収容する任意の構成に適用され得る。例えば、空洞は、材料中の刻み目、バケット形式、内部が中空の突起、サンプルの容器を相互連結するために構成された部材を含み得る。空洞の任意の記載は、凹面または内表面を有しても、または有さなくてもよい構成を更に含み得る。。遠心分離機のサンプル容器は内表面および外表面を有し得る。サンプル容器は、前記サンプルを受入れるために構成され得る、少なくとも1つの開口端を有し得る。前記開口端は、閉鎖可能であるかまたは密封可能である。前記サンプル容器は、閉鎖端を有し得る。
遠心分離機は、1つ以上の、2つ以上の、3つ以上の、4つ以上の、5つ以上の、6つ以上の、8つ以上の、10つ以上の、12以上の、15以上の、20以上の、30以上の、または50以上の、サンプルまたはサンプル容器を受入れるために構成された空洞を有し得る。
いくつかの実施形態では、前記遠心分離機は小さな容積のサンプルを受入れるために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記空洞および/またはサンプル容器は、1,000μL以下、500μL以下、250μL以下、200μL以下、175μL以下、150μL以下、100μL以下、80μL以下、70μL以下、60μL以下、50μL以下、30μL以下、20μL以下、15μL以下、10μL以下、8μL以下、5μL以下、1μL以下、500nL以下、300nL以下、100nL以下、50nL以下、10nL以下、1nL以下のサンプル容積を受入れるために構成され得る。
遠心分離機は、回転軸の周りを回転するために構成され得る。遠心分離機は、任意の数の毎分回転数で回転し得る。例えば、遠心分離機は、100rpm、1,000rpm、2,000rpm、3,000rpm、5,000rpm、7,000rpm、10,000rpm、12,000rpm、15,000rpm、17,000rpm、20,000rpm、25,000rpm、30,000rpm、40,000rpm、50,000rpm、70,000rpm、または100,000rpmの速度で回転し得る。特定の時点で、遠心分離機は休止する一方、他の時点では、前記遠心分離機は回転し得る。休止中の遠心分離機は回転しない。遠心分離機は可変速度で回転するために構成され得る。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機は、所望の速度で回転するために制御され得る。いくつかの実施形態では、回転速度の変化の速度は可変でありおよび/または制御可能である。
いくつかの実施形態では、前記回転軸は垂直であり得る。代替方法として、前記回転軸は水平、または垂直および水平の間の任意の角度(例えば、約15、30、45、60、または75度)を有し得る。いくつかの実施形態では、前記回転軸は固定された方向であり得る。代替方法として、前記回転軸は機器の仕様の間、変化し得る。前記回転軸の角度は、前記遠心分離機が回転している間に、変化しても、またはしなくてもよい。
遠心分離機は基部を含み得る。前記基部は、上面および底面を有し得る。前記基部は、前記回転軸の周りを回転するために構成され得る。前記回転軸は、前記基部の最上部および/または底面に直交し得る。いくつかの実施形態では、前記基部の最上部および/または底面は平坦または曲面であり得る。前記最上部および底面は、実質的に相互に平行であっても、またはなくてもよい。
いくつかの実施形態では、前記基部は円形の形状を有し得る。前記基部は、それらに限定はされないが、楕円形の形状、三角形の形状、四角形の形状、五角形の形状、六角形の形状、または八角形の形状を含む任意の他の形状を有し得る。
前記基部は高さおよび1つ以上の横寸法(例えば、直径、幅、または長さ)を有し得る。前記基部の高さは、前記回転軸に平行であってよい。前記横寸法は、前記回転軸に垂直であってよい。前記基部の横寸法は、前記高さよりも大きくてよい。前記基部の横寸法は、前記高さの2倍以上の、3倍以上の、4倍以上の、5倍以上の、6倍以上の、8倍以上の、10倍以上の、15倍以上の、または20倍以上であってよい。
前記遠心分離機は任意のサイズを有し得る。例えば、前記遠心分離機は約200cm2以下、150cm2以下、100cm2以下、90cm2以下、80cm2以下、70cm2以下、60cm2以下、50cm2以下、40cm2以下、30cm2以下、20cm2以下、10cm2以下、5cm2以下、または1cm2以下の設置面積を有し得る。前記遠心分離機は、約5cm以下、4cm以下、3cm以下、2.5cm以下、2cm以下、1.75cm以下、1.5cm以下、1cm以下、0.75cm以下、0.5cm以下、または0.1cm以下の高さを有し得る。いくつかの実施形態では、前記遠心分離機の最大寸法は、約15cm以下、10cm以下、9cm以下、8cm以下、7cm以下、6cm以下、5cm以下、4cm以下、3cm以下、2cm以下、または1cm以下であり得る。
前記遠心分離機の基部は、駆動機構を受入れるために構成され得る。駆動機構はモーターまたは前記遠心分離機が回転軸の周りを回転することを可能にする、任意の他の機構であり得る。前記駆動機構は、ブラシレスモーター回転子およびブラシレスモーター固定子を含み得る、ブラシレスモーターであり得る。前記ブラシレスモーターは誘導モーターであってよい。前記ブラシレスモーター回転子は、前記ブラシレスモーター固定子を取り囲み得る。前記回転子は、回転軸の周りの固定子の周りを回転するために構成され得る。
前記基部は、前記基部が前記固定子の周りを回転することをもたらす、前記ブラシレスモーター回転子に接続され得るか、または前記ブラシレスモーター回転子を組み込み得る。前記基部は、前記回転子に固定され得るか、または前記回転子と一体化して形成され得る。前記基部は、前記固定子の周りを回転し得て、および前記モーターの回転軸と直交する平面は、前記基部の回転軸と直交する平面と同一平面上にある。例えば、前記基部は、実質的に前記基部の上側および下側表面の間を通過する、基部回転軸と直交する平面を有し得る。前記モーターは、実質的に前記モーターの中心を通過する、前記モーター回転軸と直交する平面を有し得る。前記基部平面およびモーター平面は、実質的に同一平面上にあり得る。前記モーター平面は、前記基部の上側および下側表面の間を通過し得る。
ブラシレスモーター組立品は、前記回転子および固定子を含み得る。前記モーター組立品は、電子構成要素を含み得る。ブラシレスモーターの前記回転子組立品への統合は、前記遠心分離機組立品の全体のサイズを減少させ得る。いくつかの実施形態では、前記モーター組立品は、前記基部高さを越えて延伸しない。他の実施形態においては、前記モーター組立品の高さは、前記基部の高さの1.5倍、前記基部の高さの2.5倍、前記基部の高さの3倍、前記基部の高さの4倍、または前記基部の高さの5倍を超えない。前記回転子は、前記回転子が前記基部の外側に露出されないように、前記基部を取り囲み得る
前記モーター組立品は、前記遠心分離機の回転をスピンドル/シャフト組立品を必要とせずに達成し得る。前記回転子は、制御装置および/または電源に接続され得る前記固定子を取り囲む。
いくつかの実施形態では、前記空洞は、前記基部が休止状態にあるときに第一の配向を有し、および前記基部が回転状態にあるとき第二の配向を有するために構成され得る。前記第一の配向は、垂直の配向であることができ、および第二の配向は、水平の配向であることができる。前記空洞は、前記空洞が、垂直および/または前記回転軸から、約0度、5度、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、または90度の角度である、任意の配向を有し得る。いくつかの実施形態では、前記第一の配向は、前記第二の配向よりも垂直に近い。前記第一の配向は、前記第二の配向よりも、前記回転軸に対して平行に近い。代替方法として、前記空洞は、前記基部が休止状態にあるかまたは回転状態にあるかに関わらず、同一の配向を有し得る。前記空洞の配向は、前記基部が回転状態にあるときの速度に依存しても、またはしなくてもよい。
前記遠心分離機は、サンプル容器を受け取るために構成されることができ、及び前記基部が休止状態にあるときに前記サンプル容器が第一の配向を有し、および前記基部が回転状態にあるときに前記サンプル容器が、第二の配向を有するために構成され得る。前記第一の配向は、垂直の配向であることができ、および第二の配向は、水平の配向であることができる。前記サンプル容器は、前記サンプル容器が、垂直から、約0度、5度、10度、15度、20度、25度、30度、35度、40度、45度、50度、55度、60度、65度、70度、75度、80度、85度、または90度の角度未満であるか、それを超えるか、若しくはそれに近い任意の配向を有し得る。いくつかの実施形態では、前記第一の配向は、前記第二の配向よりも垂直に近い。代替方法として、前記空洞は、前記基部が休止状態にあるかまたは回転状態にあるかに関わらず、同一の配向を有し得る。前記空洞の配向は、前記基部が回転状態にあるときの速度に依存しても、またはしなくてもよい。
図112は、試験のオーダーの試験の副次的業務のスケジュールが、決定され、及びその検査が、前記スケジュールに従って、試験のオーダーの中のそれぞれの試験のための要件に一致した最小の時間で決定される実施形態を図示している。図112において示されるように、患者オーダーの46検査を完了するために:26の比色分析(CO)、14の血球計算(CY)、5つののELISA、1つの核酸増幅(NAA)(例えば、PCR、LAMP、又は他の核酸増幅方法を用いる試験)、試験ステップのスケジュールは、それぞれの検査に対する要件のために、一貫した最小時間において、オーダーを最適に完了するために解を与えられる。図112の上部に示されるように、前記機器リソースの利用も計算される。
前記機器リソースは、図112の左上にプロットされ、及びこの実施例では、PMT、2つの核酸検査(NAA_1、NAA_2)、遠心分離機、顕微鏡、カメラ、及びピペットを含む。これらのリソースのそれぞれの利用は、それぞれのリソースに対応した濃い色に着色されたバンドにおいて示される一方で、同じ機器アイドル時間は、軽く着色されたバンドで示される。検査時間の持続時間に対する全体のリソース利用は、図112のそれぞれのリソースに対応するそれぞれのバンドの右側のパーセンテージにより示される。それぞれの試験のタイプのための、それぞれの副次的業務(又は業務)は、図112の底部に表示され、副次的業務の開始及び終了時間が試験の副次的業務に対応する、水平のバーにより示される。図112では、前記副次的業務は、図の下部から上部へ以下のものを含む:Cytometry:Dispense sample,NAA(血球計算:サンプルを分注)、NAA):Dispense sample(サンプルの分注)、Centrifuge samples(サンプルの遠心分離)、Sample Preparation(サンプル調製):Dilute and Dispense sample(サンプル希釈及び分注)、Colorimetry(比色分析):Dispense reagent(試薬分注)、Colorimetry Incubate(比色分析インキュベート)、Colorimetry Image比色分析画像化、ELISA、LAMP:SD、NAA:加熱、NAA:Reag(試薬)、NAA−画像、Cytrometry血球計算:SD、血球計算−画像。特定の副次的業務は少なくとも前記サンプル、試薬の分注、サンプルの希釈のためのピペット等の同じリソース等の同じリソースを用いる。少なくともサンプル分注、希釈及び分注、試薬分注などのいくつかのリソースは、他の物よりも先に用いられなければならない。顕微鏡及びメラ及び前記ピペット等の、そのようなリソースは、しかしながら、同時に用いられ得る。
加えて、又は代替的に、リソース使用のいずれも効率の尺度であり得るか、又はリソース使用のいずれの物の組み合わせも、アルゴリズムが、最適化された副次的業務スケジュールに用いる効率の尺度であり得る。
前記機器をコンピュータ内(in silico)で完全に、モデル化するために、本発明は前記機器性能の実行の態様を評価することにより、機器をコンピュータ上で試験することも可能にする。このアプローチは、考慮されている、異なる機器設計の実施を試験することを可能にする。本発明は前記機器を更に最適化するために、性能及びコストの両方の推測を考慮しながら、全ての可能な機器設計の解決の検索も可能にする。最終的に、この分析は、前記機器が、検証基準に一致した様式で作動することを確実にするために用いられ得る。サンプルは前記機器により受け取られることができる。
サンプルは前記機器により受け取られ得る。サンプルの例は様々な液体サンプルを含み得る。場合によっては、サンプルは前記被験者からの体液サンプルであり得る。サンプルは水性又は気体状のサンプルであってよい。サンプルはゲルであり得る。サンプルは1つ以上の液体成分を含み得る。場合により、固体又は半固体サンプルを提供され得る。サンプルは前記被験者から収集した組織を含み得る。サンプルは生物学的サンプルであり得る。生物学的サンプルの例は、血液、血清、唾液、尿、胃及び消化液、髄涙液、糞便、精液、膣分泌液、腫瘍組織由来の間質液、眼液、汗、粘液、耳垢、腺分泌液、又は脳髄液を含むが、それらに限定されるものではない。サンプルはヒト又は動物から提供され得る。サンプルは例えばマウス、サル、ヒト、家畜、競技動物又はペット等の哺乳動物又は脊椎動物から提供され得る。サンプルは生体又は死んだ被験者から収集してもよい。
サンプルは前記被験者から新鮮な状態で収集できるが、何らかの形態の事前処理、保管又は輸送等が施されていてもよい。被験者から機器に、介入、又は長い時間を受けることなくサンプルが提供され得る。前記験者はサンプルを提供するために前記機器に接触し得る。
被験者はサンプルを提供し、及び/又はサンプルは前記被験者から収集され得る。前記被験者は、マウス、サル、ヒト、家畜、競技動物、又はペット等の哺乳動物又は脊椎動物であり得る。前記被験者は生きていても死んでいてもよい。前記被験者は患者又は臨床試験被験者、又は臨床前試験被験者であり得る。前記被験者は疾病の診断、治療、及び/又は予防を受けていてよい。前記被験者はヘルスケア専門家の治療を受けていても、いなくてもよい。
サンプルは、被験者から被験者の皮膚を貫通して採集され得るか、又は被験者の皮膚を貫通することなく採集され得る。サンプルは、前記被験者のオリフィスを通じて収集され得る。内部かまたは外部組織サンプルであるかに関わらず、組織サンプルが前記被験者から収集され得る。前記サンプルは、限定はされないが、前記被験者の指、手、腕、肩、胴、腹部、脚、足、首、耳、または頭を含む、前記被験者の任意の部分から収集され得る。
いくつかの実施形態では、前記サンプルは環境サンプルであってよい。環境サンプルの例は、空気サンプル、水サンプル、土壌サンプル、または植物サンプルを含み得る。
追加的なサンプルは、食品製品、飲料、製造材料、繊維、化学物質、治療薬、または任意の他のサンプルを含み得る。
前記機器により、1つの種類のサンプルが受入れられることができ、及び/又は処理され得る。代替方法として、前記機器により、複数の種類のサンプルが受入れられることができ、及び/又は処理され得る。例えば、前記機器は、1つ以上の、2つ以上の、3つ以上の、4つ以上の、5つ以上の、6つ以上の、7つ以上の、8つ以上の、9つ以上の、10以上の、12以上の、15以上の、20以上の、30以上の、50以上の、または100以上の種類のサンプルを受入れる能力を有し得る。前記機器は、これらのうちの任意の数の、異なるか、若しくは同一の母体からのサンプル種類を受入れて、及び/又は同時に、若しくは異なる時点で処理する能力を有し得る。例えば、前記機器は、1つまたは多数の種類のサンプルを調製し、検定しおよび/または検出する能力を有し得る。
任意の容積のサンプルが前記被験者又は別のソースより提供され得る。サンプル容積の例は、約10mL以下、5mL以下、3mL以下、1μL、以下、500μL以下、300μL以下、250μL以下、200μL以下、170μL以下、150μL以下、125μL以下、100μL以下、75μL以下、50μL以下、25μL以下、20μL以下、15μL以下、10μL以下、5μL以下、3μL以下、1μL以下、500nL以下、250nL以下、100nL以下、50nL以下、20nL以下、10nL以下、5nL以下、1nL以下、500pL以下、100pL以下、50pL以下、また1pL以下を含むが、これらに限定されない。サンプルの量は一滴ほどでよい。サンプルの量は約1〜5滴のサンプル、1〜3滴のサンプル、1〜2滴のサンプル、又は1滴未満のサンプルであってよい。サンプルの量は指先穿刺から収集された量であってよい。本明細書に記載のものを含む任意の量が前記機器に提供され得る。
機器は、単一のサンプル、又は複数のサンプルを受け入れるために構成され得る。ある場合には、この複数のサンプル複数のタイプのサンプルであっても、又はなくてもよい。例えば、ある場合には、単一の機器が、単一のサンプルを一時に処理し得る。例えば、機器単一のサンプルを受け取ることができ、及び前記サンプルのサンプル調製ステップ、検定ステップ、及び/又は検出ステップ等の1つ以上のサンプル処理ステップ、を遂行し得る。前記機器は、新しいサンプルを受け取ることができるようになる前に、サンプル処理を完了し得る。
別の実施例では、機器は、複数のサンプルを同時に取扱う能力を有し得る。一実施形態では、前記機器は複数のサンプルを同時に受け取り得る。前記複数のサンプルは、複数のタイプのサンプルであっても、又はなくてもよい。代替的に、前記機器は、サンプルを順番に受け取り得る。サンプルが次々に前記機器提供され得るか、又は任意の量の時間が経過した後に機器に提供され得る。機器は、第一のサンプルのサンプル処理を開始し、前記サンプル処理の間に第二のサンプルを受け取り、及び前記第二のサンプルを前記第一のサンプルと並行して処理する能力を有し得る。前記第一の及び第二のサンプルは、同じタイプのサンプルであっても、又はなくてもよい。前記機器は、限定はされないが約1サンプル、2サンプル、3サンプル、4サンプル、5サンプル、6サンプル、7サンプル、8サンプル、9サンプル、10サンプル、11サンプル、12サンプル、13サンプル、14サンプル、15サンプル、16サンプル、17サンプル、18サンプル、19サンプル、20サンプル、25サンプル、30サンプル、40サンプル、50サンプル、70サンプル、100サンプルを超える、未満の又はそれに等しいサンプルを含む、任意の数のサンプルそ処理を並行して行い得る。
複数のサンプルが同時に処理されているとき、前記サンプルは、いつでも処理を開始および/または終了できる。前記サンプルは処理の開始および/または終了を同時に行う必要はない。第二のサンプルが未だに処理されている間に第一のサンプルの処理が終了し得る。前記第二のサンプルの処理が、前記第一のサンプルの処理の開始後に開始され得る。サンプル処理が完了するに連れて、追加的なサンプルが前記機器に加えられることができる。ある場合には、前記機器は、サンプルを前記機器に加えながら、さまざまなサンプルの処理を完了しながら、継続的に操作を行うことができる。
前記多重のサンプルは同時に提供され得る。前記多重のサンプルは、同じ種類のサンプルであっても、またはなくてもよい。例えば、多重のサンプル収集ユニットが機器に提供され得る。例えば、1つ、2つ以上のランセットが機器に提供され得るか、または機器のサンプル収集ユニットと流体連結され得る。前記多重のサンプル収集ユニットは、サンプルを同時に、または異なる時点で受取り得る。本明細書に記載される任意のサンプル収集機構の複数のものが使用され得る。前記同じ種類のサンプル収集機構、または異なる種類のサンプル収集機構が用いられ得る。
前記多重のサンプルは、順々に提供され得る。ある場合には、多重のサンプル収集ユニット、または単独のサンプル収集ユニットが使用され得る。本明細書に記載されるサンプル収集機構の任意の組合せが使用され得る。機器は、同時に1サンプル、同時に2つ以上のサンプルを受取り得る。サンプルは、前記機器に、任意の時間量が経過した後に提供され得る。
一実施形態ではPREEに、以下の4つの検査が命令される:1)ヘマトクリット(検定方法:遠心分離)2)H3N2ウイルス量(検定方法:核酸増幅)3)グルコース(検定方法:比色分析)及び4)CRP(検定方法:免疫検定(ELISA))。
上に示されるように、これらの4つの検査それぞれは、異なる検定方法により遂行される。更に、それぞれの試験は、検定を完了するために要求される検定プロトコル及び機器リソースに関して、特異的及び独特の要件を有する。更に、この実施例では特定のリソースは、交差汚染なしで、1つ以上の検定により、用いられることができない。この例は4検査のみを含むが、異なるタイプのそれぞれが、ここで実証される方法論が異なる機器構成を有する、任意の試験タイプの組み合わせの任意の数の検査に同様に適用され得ることに注意されたい。
この問題を解決するための1つのアプローチは、それぞれの試験が、検査の遂行するための完全な及び独立した一組のリソースを有する事が保証される機器を設計することである。このアプローチは、リソース共有の無い単純な順次のアプローチになるであろうが、この解決は多くのより多い機器リソースも要求し、及び増加する試験のオーダーにより、拡大がうまく行えないであろう。更に、新しい試験の申込又は他のシステム/機器の変更の追加に対して柔軟ではない。
別のアプローチは、検査を通じたリソース共有を可能にするが、それぞれの試験を順次に遂行する、即ち、前記機器は、処理を並行しない。このアプローチは、実行するために単純であるが試験実行時間に関して次善である。
本明細書に記載され及びPREEにより使用される、柔軟なアプローチは、前記機器リソース(ピペット、カメラ、チップ/管/ウエル等の)及びオーダーされたそれぞれの試験の要件を考慮することにより、最適な(又は1つ以上の値に従って記載される他のアプローチに比較してより効率的な)プロトコルの解を提供する。この最適なプロトコルの解は高度に並行化されることが見出されている。
PREEへの入力として、副次的業務(又は業務)のリストが、オーダーされた検査(入力プロセス)に基づいて生成され得る(下の表1を参照されたい)。副次的業務のリストは、それぞれの副次的業務についての制約及び要件のリスト、例えば、それぞれの副次的業務の持続時間、その副次的業務を完結するための、要求される機器リソースのタイプ、及びその副次的業務が完了した後に開始され得る副次的業務(即ち、その副次的業務の後継者)を含む。この副次的業務のリストは単独では、副次的業務の順序付け、及び副次的業務を完了するためにどの特定のリソースが特定し得ない。
副次的業務のリストを、前記機器リソースの特定と組み合わせて用いることにより、PREEは、特定の制約に一致する、最小時間内での全ての試験のオーダーを完了するために、制約されたスケジューリングの問題に、副次的業務の最適な順序付け及びそれぞれの副次的業務へのリソースの割り当てを見出すことにより解を与える。
この問題を解決するために様々な方法がある。実行されるアルゴリズムは、個別の事象のシミュレーションと同様の方法を用いる−即ち、それぞれの機器の運用についての決断は、前記システム状態を変化させる個々の事象として表わされる。それぞれの可能なシステムの状態は、以下の変数により表わされる:1.実行時間:開始点から現在の状態に達する時間。2.解決状態:完了された副次的業務の順番、それらの開始時間、及びリソース割り当て。3.副次的業務の状態:どの副次的業務が、実行のために残っているか、現在実行されているか、及び完了したか。4.リソース状態:どのリソースが利用可能であるか、使用中であるか、又は特定のタイプの以前の使用のために利用不可であるか。
それぞれの状態に対して、このアルゴリズムは、現在の副次的業務(又は業務)状態、リソース状態、副次的業務、副次的業務のリソース要件、及び副次的業務の順序付け要件に基づいて、経験則的に合理的な、次に遂行され得る機器の運用のリストを作成し得る。次いで新しい状態が、リストに基づいて作成される。このプロセスが、全ての副次的業務及び/又は副次的業務が完了する状態又は一組の状態が生成されるまで継続し、その時点で、出力としての、最短実行時間に対応する解決状態を生成する。代替的に、解決状態は、エネルギー、コスト、特定の検査が最初に生じる必要性、又は他の価値又は手段等の別の効率の価値又は手段に対応することができる。
更に、次善であると判断され得る状態を除外するなどのアルゴリズムの速度を増大するための様々な方法が実行され得る。
図113は、最適化されていない検査スケジュールの例を図示する一方で、図114は、それぞれの試験制約を満たし及び前記機器リソースを過剰に割り当てない、合計検査実行時間を最小化するために最適化された、PREEにより計算された解を図示している。これらの2つの図の比較により示されるように、例えば、最適化されていない検査プロトコルに比較してPREEは、実行時間を、66%だけ低下させる。いくつかの実施形態では、PREEは実行時間を少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、約5%〜約90%、約10%〜約75%、約25%〜約75%、約40%〜約75%、約50%〜約70%、約60%〜約70%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、5%〜90%、10%〜75%、25%〜75%、40%〜75%、50%〜70%、及び60%〜70%低下させる。
試験副次的業務(又は業務)が順次遂行される、最適化されていないスケジュールが図113に示され、114.9分で完了する。図113の検査(又は検定又は入力プロセス)は、ヘマトクリット、H3N2、グルコース、及びCRPを含む。これらの検査のための機器リソースが、図113の上部にプロットされ、プロットの左にリストされたリソース(例えば、PMT、NAA_2、NAA_1、遠心分離機、顕微鏡、カメラ、及びピペット)に対応する暗く着色されたバンドが、リソースが使用されているときを示し、及びより明るいバンドは対応するリソースのアイドル時間を示す。図113のリソースのプロットの右側のパーセンテージで表わされるように合計のリソース利用は低い。図113の下部に、それぞれの副次的業務(又は業務)がプロットされ、その副次的業務の開始及び終了時間は、副次的業務の名前を通過する水平のバーで示されている。この実施例では、副次的業務は、図113の下から上に:ヘマトクリット:サンプル分注、H3N2:サンプル分注、遠心分離、グルコース及びCRP:サンプル希釈及び分注、グルコース:試薬分注、グルコース:インキュベート、グルコース:読み取り、CRP:試薬分注、インキュベート及び読み取り、H3N2:サンプル調製、H3N2:加熱、H3N2:試薬分注、H3N2:インキュベート及び読み取り、ヘマトクリット:サンプル調製、及びヘマトクリット:画像化及び分析を含む。
図114は、本明細書に記載される機器、方法、アルゴリズム、及び/又はシステムを用いる最適化されたスケジュールを図示し、副次的業務(又は業務)は、試験制約に従って、並行して遂行され、39分で完了する。図114中の前記機器リソースは、上部にプロットされ、暗く着色されたバンドが、リソースが使用されているときを示し、及びより明るいバンドは対応するリソースのアイドル時間を示す。図114の上部にパーセンテージで表わされるように、合計のリソース利用は高い。図114の下部に、それぞれの副次的業務(又は業務)がプロットされ、その副次的業務の開始及び終了時間は、水平のバーで示されている。図114は、図113において遂行される検定に利用可能なものと同じリソースを有し、並びに同じ検査(CRP、グルコース、ヘマトクリット、及びH3N2)が、オーダーされ及び図113中と同じ副次的業務を有する。副次的業務は、図114の下から上に:ヘマトクリット:サンプル分注、H3N2:サンプル分注、遠心分離、グルコース及びCRP:サンプル希釈及び分注、グルコース:試薬分注、グルコース:インキュベート、グルコース:読み取り、CRP:試薬分注、インキュベート及び読み取り、H3N2:サンプル調製、H3N2:加熱、H3N2:試薬分注、H3N2:インキュベート及び読み取り、ヘマトクリット:サンプル調製、及びヘマトクリット:画像化及び分析を含む。
それにも関わらず、この実施例で遂行され、及び図114の結果に示される、時間に基づいた最適化は、図113と比較して、図114中の一組の検定全体の、よりはるかに短い持続時間をもたらす。、副次的業務順番付けされたスケジュールを生成するために本明細書に記載される柔軟なスケジューリング・アルゴリズムを用いた、図114の副次的業務のスケジュールは、39分間かかる。その一方で、図113の副次的業務の非最適化されたスケジュールは、副次的業務の完了のために、114.9分間かかる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される機器、方法、アルゴリズム、及び/又はシステムを用い、エネルギー、コスト又はユーザーの優先化などの別の値が優先化される。そのような実施形態では、時間又は異なる値が優先される場合に最適化されたスケジュールと比較して、異なる最適化されたスケジュールが生じ得るか、又は同じ最適化されたスケジュールが生じ得る。いくつかの実施形態では、この同じ最適化されたスケジュールは、値のいくつかが優先化されるときに生じる。いくつかの実施形態では、最適化されたスケジュールを生成するために、2つ以上の値が優先化される。いくつかの実施形態では、最適化されたスケジュールを生成するために、これらの値は優先度の順番にランク付けされる。
いくつかの実施形態では、PREEは、前記機器のエネルギー消費を、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、約5%〜約90%、約10%〜約75%、約25%〜約75%、約40%〜約75%、約50%〜約70%、約60%〜約70%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、5%〜90%、10%〜75%、25%〜75%、40%〜75%、50%〜70%、及び60%〜70%だけ低下させる。
いくつかの実施形態では、PREE検定遂行のコストを少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、約5%〜約90%、約10%〜約75%、約25%〜約75%、約40%〜約75%、約50%〜約70%、約60%〜約70%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、5%〜90%、10%〜75%、25%〜75%、40%〜75%、50%〜70%、及び60%〜70%だけ低下させる。
いくつかの実施形態では、PREEは、効率を、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、約5%〜約90%、約10%〜約75%、約25%〜約75%、約40%〜約75%、約50%〜約70%、約60%〜約70%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、5%〜90%、10%〜75%、25%〜75%、40%〜75%、50%〜70%、及び60%〜70%だけ改善する。
いくつかの実施形態では、先入先出(FIFO)原則が、単独又は全体の時間、エネルギー、コスト等の任意の他の値との組み合わせにおいて、最適化されたスケジュールの作成における値として用いられる。このFIFO原則は、単独又は全体の時間、エネルギー、コスト等の他の任意の値と組み合わされて、特定の検定に一般的に適用され得るか、又は任意の検定の任意の1つ以上の特定の副次的業務に適用され得る。このFIFO原則は、厳格(たとえ何があろうとFIFO)又は非厳格(他の優先度又は制約と競合する場合等)であり得る。FIFOは、キュー(queue)技法の原則、又は先入先出(FCFS)様式による順序付けのプロセスにより、競合する要求にサービスを提供する原則を述べている:その人たちが到着した順番でキューを去る行列の中で待つ人、又は自分の順番を交通制御信号で待つ人と同様に、先に来るものが、最初に処理され、次に来るものは、前記の最初のものが終了するまで待つ。
いくつかの実施形態では、後入先出(LIFO)原則が、単独又は全体の時間、エネルギー、コスト等の任意の他の値との組み合わせにおいて、最適化されたスケジュールの作成における値として用いられる。TheLIFO原則は、単独又は全体の時間、エネルギー、コスト等の他の任意の値と組み合わされて、特定の検定に一般的に適用され得るか、又は任意の検定の任意の1つ以上の特定の副次的業務に適用され得る。
いくつかの実施形態では、組み合わせFIFO及びLIFO原則の組み合わせが、最適化された(即ち、効率的な)スケジュールの生成において優先化される。
最適化された(即ち、効率的な)スケジュールを生成するために、特定の値(又は値の組み合わせ)を優先化することにおいて、個別の検定は、最適化されていない(又は非効率的な)スケジュールにおけるよりも、長くかかることが予想される。代替的に、個別の検定は、開始から完了までに、最適化されていない(又は非効率的な)スケジュールよりも、より多くのエネルギーを消費し得るか又はそうでないかもしれないが、より多くのコストがかかる。例えば全ての検定の完了するまでの時間を優先化する、図114の改善された効率では、グルコース検定は完了までに図113におけるよりも、長い時間がかかり(全ての検定の始まりからグルコース検査の終わりまでの合計の経過時間)、図114においては図113における約22分に比較して、約48分である。このことは、本明細書に記載され、及び行われる、選択されたか又は与えられた優先度に基づき、そのような検定の値が優先化されない場合には、一つの検定の効率だけを見るのではなく、遂行されるべき様々な検定の全体の効率を見る改善とは矛盾しない。
本明細書で提供されるものは、1つ以上の機器により遂行されるべき、生物学的又は化学的検定を定義する一組の入力プロセスを提供することを含む、生物学的又は化学的検定のスケジューリングのためのコンピューターに支援される方法であり、個別の機器は、複数のステーションを含み、これらのステーションは、サンプル調製ステーション、検出ステーション、及び消耗品の試薬を提供する検定ステーションを含む群から選択され、及び前記ステーションの少なくとも1つは検出ステーションである。ステーションリソース又は利用可能なリソースを含み得る。リソースの例はピペット、試薬、遠心分離機、NAA、NAAブロック、磁性分離のための磁石、フィルター、ヒーター、希釈剤、熱的ブロック、血球計算器、エネルギー源(例えば、x−線、光源)、検定ユニット、試薬ユニット、支持物、又は予想されるか、若しくは本明細書に記載される任意の検定、又は任意の生物学的、医学的、若しくは化学的サンプルの検査において、当業者に周知の任意の検定に用いられる任意のリソースを含み得る。
本発明のいくつかの実施形態に従うと、システムは1つ以上の検出ステーションを含み得る。機器は、その中に1つ以上の検出ステーションを含み得る。例えば、機器の中に1つ以上の検出ステーションが提供され得る。システムは、1つ以上の検出ステーションを含み得る。1つ、2つの、又はより多い機器の部品(又はその中のモジュール)は、その中に検出ステーションを有し得る。代替的に、前記検出ステーションは、機器の任意の部分の外部に提供され得る。
前記検出ステーションは、前記機器上の少なくとも1つの検定から生成される信号を検出するために用い得る。前記検出ステーションは、機器中の1つ以上のサンプル調製ステーションにおいて生成される信号を検出するために用いられ得る。前記検出ステーションは、前記機器の、サンプル調製又は検定のいずれかの段階で生成される信号を検出する能力を有し得る。
いくつかの実施形態では、複数の検出ステーションが提供され得る。前記複数の検出ステーションは、同時に及び/又は順番に作動し得る。前記複数の検出ステーションは、同じタイプの検出ステーション及び/又は異なるタイプの検出ステーションを含み得る。前記複数の検出ユニットは、同調したスケジュールまたは互いに独立して作動し得る。
前記検出ステーションは、そこからの信号が検出される構成要素の上にあり得るか、そこからの信号が検出される構成要素の下にあり得るか、そこからの信号が検出される構成要素の側部にあり得るか、またはそこからの信号が検出される前記構成要素と一体化され得るか、またはそこからの信号が検出される前記構成要素とは異なる配向を有し得る。例えば、前記検出ステーションは、検定ステーションと通信状態にあり得る。前記検出ステーションは、そこからの信号が検出される前記構成要素と近接するか、またはそこからの信号が検出される前記構成要素とは遠隔にあることができる。前記検出ステーションは、そこからの信号が検出される前記構成要素から、1mm以上以内に、1cm以上以内に、数十cm以上以内にあることができる。
前記検出ステーションは固定された位置を有し得るか、または移動可能であり得る。前記検出ステーションは、そこからの信号が検出される構成要素に対して移動可能であり得る。例えば、前記検出ステーションは、検定ステーションと通信状態になるために移動され得るか、または前記検定ステーションが、前記検出ステーションと通信状態になるために移動され得る。一実施例では、検定が検出されるときに、検出器に対する検定ステーションを位置決めするために、センサーが提供される。
検出ステーションは、1つ以上の光学または可視センサーを含み得る。例えば、検出ユニットは、顕微鏡、目視検査、写真フィルムの使用、又はデジタルカメラ、電荷結合素子(CCD)、超冷却されたCCDアレイ、光検出器または他の検出機器などの電子検出器の使用を含み得る。光学的検出器は、非限定的な例として、光ダイオード、光電倍増管(PMT)、光子計算検出器、またはアバランシェフォトダイオード、アバランシェフォトダイオードアレイを更に含む。いくつかの実施形態ではPINダイオードが用いられ得る。いくつかの実施形態ではPINダイオードは、PMTに匹敵する感度の検出機器を生成するために、増幅器に連結され得る。いくつかの検定が、本明細書に記載される発光を発生させ得る。いくつかの実施形態では蛍光または化学発光が検出される。いくつかの実施形態では、検出組立品は、一束としてCCD検出器またはPMTアレイに接続される、複数の光ファイバーケーブルを含み得るであろう。前記光ファイバーの束は、別々のファイバー、または固体バンドルを形成するために相互に融合した多くの小さなファイバーから構築され得る。そのような固体バンドルは、市販品として入手可能であり、およびCCD検出器に容易に連結され得る。いくつかの実施形態では、光ファイバーケーブルは、直接的に検定または試薬ユニット中に組み込まれ得る。例えば、本明細書の他の部分に記載されるサンプルまたはチップは、光ファイバーケーブルを組み込み得る。
1つ以上の検出ステーションは、フォトルミネッセンス、電気発光、化学発光、蛍光、又はリン光からの任意の放射を含むが、それらには限定されない、発光信号であり得る、検出可能な信号を検出するために構成され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の標識が化学反応中に使用され得る。前記標識は、検出可能な信号の生成を可能にし得る。標識の検出方法は、当業者には熟知されている。従って、例えば、前記標識が放射性標識である場合、検出手段は、シンチレーションカウンター又はオートラジオグラフィーにおけるものと同様な写真フィルムを含み得る。前記標識が蛍光標識である場合、それは、前記蛍光色素を適切な波長の光で励起して、及び生成する蛍光を、例えば、顕微鏡法、目視検査、写真フィルムを介して、デジタルカメラ、電荷結合素子(CCD)又は光電倍増管及び光電管等の電子検出器、又は他の検出前記機器の使用により検出する。
いくつかの実施形態では、カメラ等の画像化機器が用いられ得る。ある場合には、カメラは、CCD、CMOSを利用でき、無レンズカメラ(例えば、フランケンカメラ)若しくはオープンソースカメラであることができ、又は当技術分野で周知の、若しくは将来開発される任意の他の視覚化検出技術を使用できる。カメラ使用の間にカメラの焦点を合わせ得る1つ以上の特徴、又はその後に焦点を合わせることができる画像を捕捉し得る。いくつかの実施形態では、画像化機器は、2次元画像化、3次元画像化、および/または4次元画像化(経時的な変化を組み込む)を用い得る。前記静的画像は、1つ以上の時点で捕捉され得る。前記画像化機器ビデオおよび/または動的画像も捕捉し得る。前記ビデオ画像は、1つ以上の時間の期間にわたって継続的に、捕捉され得る。いくつかの実施形態では、前記画像化機器は、画像の捕捉において、前記機器の1つ以上の構成要素を用い得る。例えば、前記画像化機器は、画像の捕捉を支援し得るチップおよび/または容器を用い得る。前記チップおよび/または容器は、画像の捕捉を支援する光学部品として機能し得る。
検出ステーションは、音声信号を捕捉する能力も有し得る。前記音声信号は、1つ以上の画像と連動して捕捉される。音声信号は捕捉されることができ、および/または1つ以上の静的画像またはビデオ画像に付随し得る。代替方法として、前記音声信号は前記画像とは別に捕捉され得る。
一実施例では、PMTは、検出器として用いられ得る。ある場合には、計数率が100/秒の低さから、計数率が10,000,000/秒の高さまで測定可能である。前記PMTの線形応答範囲(例えば、計数率が単位時間当たりの光子数に直接的に比例する範囲)は、約1000〜3,000,000カウント/秒であり得る。一実施例では、検定は、約200〜1000カウント/秒の下端から、約10,000〜2,000,000カウント/秒の上端までの検出可能な信号を有し得る。ある場合には、タンパク質バイオマーカーについて、前記計数率は、捕捉表面に結合されたアルカリ性ホスファターゼに直接的に比例し、および前記検体濃度にも直接的に比例する。
別の実施例では、検出器は、リアルタイムで画像化を行い得るカメラを含み得る。代替方法として、前記カメラは、選択された時間間隔、またはイベントに引き起こされて、スナップショットを撮影し得る。同様に、前記カメラは、選択された時間間隔またはイベントに引き起こされてビデオを撮影し得る。いくつかの実施形態では、前記カメラは、複数のサンプルを同時に画像化し得る。代替方法として、前記カメラは、選択された視野を画像化することができ、および次いで選択された異なる視野のために次の場所に移動し得る。
検出ステーションはデジタルであり、及び一般的に検出器に到達する、検出される信号、例えば光子に比例する、出力を有することができる。代替方法として、前記検出ユニットは、アナログ信号を出力できる。例示的検出器の検出可能範囲は、使用される検出器に適切なものであり得る。
前記検出ステーションは、任意の電磁的スペクトルからの信号を捕捉および/または画像化する能力を有し得る。例えば、検出ステーションは、可視信号、赤外信号、近赤外信号、遠赤外信号、紫外信号、及び/又は他の信号を捕捉および/または画像化する能力を有し得る。
光学的検出器は、電球、白熱電球、電子発光ランプ、レーザー、レーザーダイオード、発光ダイオード(LED)、ガス放電灯、高強度放電灯、自然の太陽光、化学発光光源などの光源を含み得る。他の光源の例は、本明細書の他の部分において提供されるものである。前記光源は、結果を検出することを支援するために、構成要素を照明し得る。例えば、前記光源は、結果を検出するために、検定を照明し得る。例えば、前記検定は、核酸検定において通常用いられる蛍光検定または吸光検定であり得る。前記検出器は、前記光源を前記検定に送達する、レンズ、鏡、又は光ファイバー、等の光学部品を含み得る。前記検出器は、検定からの光を検出ユニットに送達するための光学部品も含み得る。
光学的検出ステーションが、1つ以上の光信号を検出するために用いられ得る。例えば、前記検出ユニットは、発光を提供する反応を検出するために用いられ得る。前記検出ユニットは、蛍光、化学発光、光ルミネッセンス、又はエレクトロルミネッセンスを提供する反応を検出するために用いられ得る。前記検出ステーションは、色の強度および色相、またはその空間または時間的勾配に関連する光信号を検出し得る。例えば、前記検出ユニットは、選択された波長または波長の範囲を検出するために構成され得る。
いくつかの実施形態では、前記検出システムは、被写体の特定のパラメータを検出するための非光学的検出器、又はセンサーを含み得る。そのようなセンサーは、温度、分光光度計、電気的信号、酸化または還元される化合物、例えば、O2、H2O2、およびI2、または酸化され得る/還元され得る有機化合物のためのセンサーを含む。
温度センサーの例は、温度計、熱電対、またはIRセンサーを含み得る。前記温度センサーは、熱的画像化を使用しても、又しなくてもよい。前記温度センサーは、その温度が検出されるべき物体に、接触しても、又しなくてもよい。
電気的性質のためのセンサーの例は、電圧レベル、電流レベル、伝導性、インピーダンス、または抵抗を検出、または測定できるセンサーを含み得る。電気的性質センサーは、電位差計または電流センサーを更に含み得る。
いくつかの実施形態では、検出ユニットより検出可能である標識が選択され得る。前記標識は、検出ユニットにより選択的に検出されるために選択され得る。
任意の前記センサーが、1つ以上のスケジュール、または検出されたイベントにより起動され得る。いくつかの実施形態では、センサーは、1つ以上の制御装置から指示を受けた時に起動され得る。センサーは、継続的に検出でき、および状態が検出されたときに表示し得る。
前記1つ以上のセンサーは、測定された性質を示す信号をSOCA、PREE及びMVPの任意の1つ以上に提供し得る。いくつかの実施形態では、前記信号が前記制御装置に、有線接続経由または無線的に提供され得る。前記制御装置は、システム全体にわたるレベル、機器の群レベル、機器レベル、又は任意の他のレベルで提供され得る。
前記SOCA、PREE、及び/又はMVPは、センサーからの信号に基づいて、機器又は検定状態。例えば:熱的制御ユニットの温度の変化、遠心分離機の回転速度の修正、特定の検定サンプルで稼働されるプロトコルの決定、容器および/またはチップの移動、またはサンプルの分注および/または吸引の変更または維持を達成し得る。いくつかの実施形態では、センサーからの信号に基づいて、前記SOCA、PREE、及び/又はMVPは、前記機器の1つ以上の状態を維持し得る。前記センサーからの1つ以上の信号は、前記機器及びトラックの現在の状態の決定、どのような作用が生じたか、又は進行しているかの決定ももたらし得る。このことは、前記機器により実行されるべき将来の作用に、影響しても、又はしなくてもよい。いくつかの実施形態では、単一のセンサーからの1つ以上の信号が、前記機器の特定の作用又は状態のために考慮され得る。代替的に、複数のセンサーからの1つ以上の信号が、前記機器の特定の作用又は状態のために考慮され得る。前記1つ以上の信号は、それらが提供された時点に基づいて評価され得る。代替的に、前記1つ以上の信号は、経時的に収集された情報に基づいて評価され得る。
検定ユニットが提供されることができ、及び本明細書の他の部分に更に記載される1つ以上の特性を有し得る。検定ユニットは、サンプルを受け入れ及び/又は拘束の能力を有し得る。前記検定ユニットは、お互いに流体的に分離され得る。いくつかの実施形態では、検定ユニットは、チップ形式を有し得る。検定チップは、内表面および外表面を有し得る。前記検定チップは、第一の開口端および第二の開口端を有し得る。いくつかの実施形態では、検定ユニットは、アレイとして提供され得る。検定ユニットは移動可能であり得る。いくつかの実施形態では、個々の検定ユニットは、相互に対し、および/または前記機器の他の構成要素に対して移動可能であり得る。ある場合には、1つ以上の検定ユニットが同時に移動され得る。いくつかの実施形態では、検定ユニットは表面に被覆された試薬または他の反応剤を有し得る。代替的に、検定ユニットは、試薬又は他の反応剤が、その上に被覆されたビーズまたは他の表面を含み得る。別の実施例では、検定ユニットは、溶解し得る試薬又は他の反応剤により形成された、ビーズまたは他の表面を含み得る。
本明細書の更に他の部分に記載される、1つ以上の特性を有し得る試薬ユニットが提供され得る。試薬ユニットは、試薬またはサンプルを受入れおよび/または拘束する能力を有する。試薬ユニットは、互いに流体的に分離され得る。いくつかの実施形態では、試薬ユニットは容器の形式を有し得る。試薬容器は、内表面および外表面を有し得る。前記試薬ユニットは開口端および閉鎖端を有し得る。いくつかの実施形態では、前記試薬ユニットは、アレイとして提供され得る。試薬ユニットは、移動可能であり得る。いくつかの実施形態では、個々の試薬ユニットは、相互に対して移動可能であり、および/または前記機器の他の構成要素に対して移動可能である。ある場合には、1つ以上の試薬ユニットが、同時に移動され得る。試薬ユニットは、1つ以上の検定ユニットを受入れるために構成され得る。前記試薬ユニットは、検定ユニットが少なくとも部分的に挿入される内部領域を有し得る。
前記検定ユニットおよび/または試薬ユニットに対して支持体が提供され得る。いくつかの実施形態では、前記支持体は、カートリッジ形式またはマイクロカード形式を有し得る。1つ以上の検定/試薬ユニットの支持体が、モジュール内に提供され得る。前記支持体は、1つ以上の検定ユニットおよび/または試薬ユニットを保持するために形状付けされる。前記支持体は、前記検定ユニットおよび/または試薬ユニットに垂直配向の整列を保たせることができる。前記支持体は、検定ユニットおよび/または試薬ユニットが移動または移動可能になることを許容する。検定ユニット及び/又は試薬ユニットは、支持体から取除かれるか、および/または支持体上に配置され得る。前記機器及び/又はシステムは米国特許出願第2009/0088336号において提供される、1つ以上の特性、構成要素、特徴、またはステップを組み込むことができ、この出願は参照により、その全体が本明細書に組み込まれる。
前記方法は、入力プロセスのそれぞれについての1つ以上の副次的業務リストを生成することを含むことができ、それぞれの副次的業務は、前記1つ以上の機器の単一のステーションにより遂行されるべきものである。前記方法は、前記1つ以上の機器の複数のステーションのための副次的業務の順序付けられたスケジュールを生成するために柔軟なスケジューリング・アルゴリズムを使用することを含み得るので、前記副次的業務前記1つ以上の機器により遂行されるときに、前記入力プロセスは、前記複数のステーションにより順次に遂行される場合よりも、より効率的な様式で完了され得る。前記方法は、生成された副次的業務のスケジュールに従って関連する副次的業務を遂行するために前記ステーションに指示することを更に含み得る。随意的に、前記方法は、個別の生物学的又は化学的検定の状況に関する情報を収集するために、少なくとも1つの検出ステーションを用いること、及び副次的業務スケジュールを維持又は修正するために前記情報を利用することを含み得る。
いくつかの実施形態では、前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間よりも少ない時間で完了される。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の90%よりも少ない時間で完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の、平均で90%よりも少ない時間で完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の80%よりも少ない時間で完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の。平均で80%よりも少ない時間で完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の75%よりも少ない時間で完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の、平均で75%よりも少ない時間で完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の70%よりも少ない時間で完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の、平均で70%よりも少ない時間で完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の60%よりも少ない時間で完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の、平均で60%よりも少ない時間で完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の50%よりも少ない時間で完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の、平均で50%よりも少ない時間で完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の40%よりも少ない時間で完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の、平均で40%よりも少ない時間で完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の25%よりも少ない時間で完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に完了される場合に要求される時間の、平均で25%よりも少ない時間で完了され得る。
前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のエネルギー量よりも、少ない量を消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のエネルギー量よりも、少なくとも5%少ない量を消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のエネルギー量よりも、少なくとも10%少ない量を消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のエネルギー量よりも、少なくとも15%少ない量を消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のエネルギー量よりも、少なくとも20%少ない量を消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のエネルギー量よりも、少なくとも25%少ない量を消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のエネルギー量よりも、少なくとも30%少ない量を消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のエネルギー量よりも、少なくとも40%少ない量を消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のエネルギー量よりも、少なくとも50%少ない量を消費する1つ以上の機器により完了され得る。
前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のコストよりも、少ない合計コストを消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のコストよりも、少なくとも5%少ない合計のコストを消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のコストよりも、少なくとも10%少ない合計のコストを消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のコストよりも、少なくとも15%少ない合計のコストを消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のコストよりも、少なくとも20%少ない合計のコストを消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のコストよりも、少なくとも25%少ない合計のコストを消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のコストよりも、少なくとも30%少ない合計のコストを消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のコストよりも、少なくとも35%少ない合計のコストを消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のコストよりも、少なくとも40%少ない合計のコストを消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のコストよりも、少なくとも45%少ない合計のコストを消費する1つ以上の機器により完了され得る。前記一組の入力プロセスは、前記一組の入力プロセスが順次に遂行される場合に要求される合計のコストよりも、少なくとも50%少ない合計のコストを消費する1つ以上の機器により完了され得る。
いくつかの実施形態では、前記副次的業務は全てが、250μL以下の合計容積を持つサンプルにおいて遂行される。いくつかの実施形態では、前記副次的業務は全てが、50μL以下の合計容積を持つサンプルにおいて遂行される。いくつかの実施形態では、前記副次的業務は全てが、100μL以下の合計容積を持つサンプルにおいて遂行される。いくつかの実施形態では、前記副次的業務は全てが、150μL以下の合計容積を持つサンプルにおいて遂行される。いくつかの実施形態では、前記副次的業務は全てが、400μL以下の合計容積を持つサンプルにおいて遂行される。いくつかの実施形態では、前記副次的業務は全てが、500μL以下の合計容積を持つサンプルにおいて遂行される。いくつかの実施形態では、前記副次的業務は全てが、750μL以下の合計容積を持つサンプルにおいて遂行される。いくつかの実施形態では、前記副次的業務は全てが、1000μL以下の合計容積を持つサンプルにおいて遂行される。いくつかの実施形態では、前記副次的業務は全てが、1500μL以下の合計容積を持つサンプルにおいて遂行される。いくつかの実施形態では、前記副次的業務は全てが、25〜1500μL以下の合計容積を持つサンプルにおいて遂行される。いくつかの実施形態では、前記副次的業務は全てが、50〜1000μL以下の合計容積を持つサンプルにおいて遂行される。いくつかの実施形態では、前記副次的業務は全てが、50〜500μL以下の合計容積を持つサンプルにおいて遂行される。いくつかの実施形態では、前記副次的業務は全てが、100〜300μL以下の合計容積を持つサンプルにおいて遂行される。いくつかの実施形態では、前記副次的業務は全てが、50〜300μL以下の合計容積を持つサンプルにおいて遂行される。
いくつかの実施形態では、ステーションは、別のステーションによっては遂行され得ない副次的業務を遂行し得る。いくつかの実施形態では、ステーションは、ただ1つの他のステーションによっては遂行され得ない副次的業務を遂行し得る。いくつかの実施形態では、ステーションは、ただ2つの他のステーションによっては遂行され得ない副次的業務を遂行し得る。いくつかの実施形態では、ステーションは、ただ3つの他のステーションによっては遂行され得ない副次的業務を遂行し得る。いくつかの実施形態では、ステーションは、1つ以上の他のステーションによっては遂行され得ない副次的業務を遂行し得る。
前記方法は、前記1つ以上の機器が、前記一組の入力プロセスから生成された副次的業務の遂行を開始した後に、少なくとも1つの追加的な入力プロセスを提供すること、及び少なくとも1つの追加的な入力プロセスのそれぞれのための1つ以上の副次的業務の追加的なリストを生成することを含むことができ、それぞれの副次的業務は、前記1つ以上の機器の単一のステーションにより遂行されるべきものである。前記方法は、前記1つ以上の機器の複数のステーションのために、副次的業務及び前記1つ以上の機器により、副次的業務及びまだ遂行されていない副次的業務の追加的なリストを含む、追加的な副次的業務の順序付けられたスケジュールを生成するために、柔軟なスケジューリング・アルゴリズムを用いることを含み得るので、前記副次的業務が、前記1つ以上の機器により遂行されるときに、前記入力プロセスは、順次に前記複数のステーションにより遂行される場合よりも、より効率的な様式で完了される。前記方法は、前記ステーションに、それらに付随する副次的業務を、追加的な生成された副次的業務のスケジュールに従って遂行することを指示することを含み得る。
特定の実施形態では、以下のステップ:追加的な入力プロセスを提供すること、追加的な入力プロセスのために少なくとも1つの副次的業務の追加的なリストを生成すること、追加的な副次的業務の順序付けられたスケジュールを生成するために、柔軟なスケジューリング・アルゴリズムを用いること、及び前記ステーションに、それらに付随する副次的業務を、追加的な生成された副次的業務のスケジュールに従って遂行することを指示することの内の任意の1つ以上が、少なくとも1回繰り返され得る。特定の実施形態では、以下のステップ:追加的な入力プロセスを提供すること、追加的な入力プロセスのために少なくとも1つの副次的業務の追加的なリストを生成すること、追加的な副次的業務の順序付けられたスケジュールを生成するために、柔軟なスケジューリング・アルゴリズムを用いること、及び前記ステーションに、それらに付随する副次的業務を、追加的な生成された副次的業務のスケジュールに従って遂行することを指示することの内の任意の1つ以上が、ただ1回のみ繰り返され得る。特定の実施形態では、以下のステップ:追加的な入力プロセスを提供すること、追加的な入力プロセスのために少なくとも1つの副次的業務の追加的なリストを生成すること、追加的な副次的業務の順序付けられたスケジュールを生成するために、柔軟なスケジューリング・アルゴリズムを用いること、及び前記ステーションに、それらに付随する副次的業務を、追加的な生成された副次的業務のスケジュールに従って遂行することを指示することの内の任意の1つ以上が、少なくとも2回繰り返され得る。特定の実施形態では、以下のステップ:追加的な入力プロセスを提供すること、追加的な入力プロセスのために少なくとも1つの副次的業務の追加的なリストを生成すること、追加的な副次的業務の順序付けられたスケジュールを生成するために、柔軟なスケジューリング・アルゴリズムを用いること、及び前記ステーションに、それらに付随する副次的業務を、追加的な生成された副次的業務のスケジュールに従って遂行することを指示することの内の任意の1つ以上が、2回繰り返され得る。
いくつかの実施形態の機器は、スケジューリング・アルゴリズムを遂行する計算ステーションを含む。前記方法は、スケジューリング・アルゴリズムを遂行する前記1つ以上の機器、及び前記1つ以上の機器に前記副次的業務スケジュールを通信するネットワークから別個の計算ステーションを提供することを含む。
いくつかの実施形態では、前記生物学的又は化学的検定は、免疫検定、核酸検定、受容体に基づく検定、血球計算、比色分析の検定、酵素的検定、質量分析、赤外分光法、X線光電子分光法、電気泳動、核酸シークエンシング、凝集、クロマトグラフィー、凝固、電気化学的測定、顕微鏡法、生細胞分析及び組織学を含む群から選択される。いくつかの実施形態では、前記生物学的又は化学的検定は、入力プロセス又はプロセス、又は検査、又はオーダー、又はそれらの組み合わせと呼ばれ、及び免疫検定、核酸検定、受容体に基づく検定、血球計算、比色分析の検定、酵素的検定、質量分析、赤外分光法、X線光電子分光法、電気泳動、核酸シークエンシング、凝集、クロマトグラフィー、凝固、電気化学的測定、顕微鏡法、生細胞分析及び組織学を含む群から選択される。
血球計算検定は、典型的には、光学的に個々の細胞の特性を測定するために用いられる。モニターされる細胞は、生きている細胞および/または死んだ細胞であってよい。適切な染料、染色、または他の標識分子を用いることで、血球計算は、特定のタンパク質、核酸、脂質、炭水化物、または他の分子の存在、量、および/または修飾を検出するために用いられることができる。血球計算により測定され得る性質としては、限定はされないが、以下を含む細胞の機能または活動が挙げられる:貪食作用、低分子の能動輸送、有糸分裂または減数分裂;タンパク質翻訳、遺伝子転写、DNA複写、DNA修復、タンパク質分泌、アポトーシス、走化性、流動性、接着、抗酸化活性、RNAi、タンパクまたは核酸分解、薬剤応答、感染力、および特定の経路または酵素の活性。血球計算は、細胞計数、合計集団のパーセント、および上記に記載される任意の特性に対するサンプル集団の変異を含むが、それらには限定されない、細胞の集団に関する情報を決定するためにも用いられ得る。本明細書に記載される前記検定は、それぞれの細胞について、1つ以上の上記の特性を測定するために使用されることができ、異なる特性の間の相互関係または他の関係を決定するために、有益であり得る。本明細書に記載される前記検定は、例えば、混合された細胞集団を異なる細胞株に特異的である抗体により標識することにより、独立して細胞の多重の集団を測定するために用いられることもできる。
一実施例では、血球計算分析は、フローサイトメトリー、または顕微鏡法による。フローサイトメトリーは、典型的には個々の細胞を連続して光学的検出器に運ぶ可動性の液体媒体を用いる。顕微鏡法は、典型的には光学的手段を用い、一般的に少なくとも1つの拡大された画像を記録することにより固定された細胞を検出する。フローサイトメトリーおよび顕微鏡法が完全に排他的ではないことを理解されたい。一実施例として、フローサイトメトリー検定は、通過する細胞の画像を記録するために、前記光学的検出器による顕微鏡法を用いる。標的、試薬、検定、および検出方法の多くが、フローサイトメトリーと顕微鏡法に共通し得る。そのようなものとして、特に特定されない場合、本明細書において提供される記載は、これらのおよび当技術分野で周知の他の形態のサイトメトリー分析にも適用されるものであると理解されたい。
いくつかの実施形態では、最大約10,000の任意の所定の種類細胞が測定され得る。他の実施形態においては、限定はされないが、約10細胞、30細胞、50細胞、100細胞、150細胞、200細胞、300細胞、500細胞、700細胞、1000細胞、1500細胞、2000細胞、3000細胞、5000細胞、6000細胞、7000細胞、8000細胞、9000細胞、10000細胞以下の又は以上の細胞を含む、さまざまな数の任意の種類の所定の細胞が測定される。
いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態では、血球計算は、微小流体チャンネル中で実行される。例えば、フローサイトメトリー分析は、単独のチャネル中、または並行して多重のチャネル中で実行される。いくつかの実施形態では、フローサイトメトリーは、連続してまたは同時に多重の細胞特性を測定する。血球計算は、細胞選別と組み合わされ得ることができ、検出特性の特定のセットを満たす細胞が検出されると、前記流れから迂回され、および保存、追加的な分析、及び/又は処理のために収集される。そのような選別は、細胞の多重の集団を、3元または4元選別などの、異なる特性のセットに基づいて分離し得る。
前記方法は入力プロセスの少なくとも1つからデータを収集すること、入力プロセスに加えて遂行されるべき一組の1つ以上のプロセスを決定するために、前記データを利用すること、前記1つ以上の追加的なプロセスのそれぞれに対して1つ以上の副次的業務のリストを生成することを含むことができ、それぞれの副次的業務は、前記1つ以上の機器の単一のステーションにより;追加的な副次的業務の順序付けられたスケジュールを生成するために前記柔軟なスケジューリング・アルゴリズムを用い;及び前記ステーションに、それらに付随する副次的業務を、追加的な生成された副次的業務のスケジュールに従って遂行することを指示することにより遂行されることができる。
本明細書で提供されるものは、様々な生物学的又は化学的検定を遂行する機器であって、前記機器は:サンプルを受け取るために構成されたサンプル収集ステーション;複数のステーションであって、前記複数のステーションは、消耗品の試薬を提供するサンプル処理ステーション、検出ステーション、及び供給ステーションを含む群から選択され;前記複数のステーションのために、副次的業務の順序付けられたスケジュールを、サンプルについて遂行されるべき前記生物学的又は化学的検定を定義する一組の入力プロセスに基づいて生成するために構成された計算ユニットを含み、それぞれの副次的業務は、単一のステーションにより遂行されるべきものであるので、副次的業務が前記機器により遂行されるときに、前記一組の入力プロセスは、前記複数のプロセスが順次に遂行される場合に比べて、より効率的な様式で完了され、及び前記計算ユニットは、副次的業務の前記スケジュールリアルタイムで修正する能力及び生成された副次的業務のスケジュールに従って付随する副次的業務遂行する前記複数のステーションを個別に制御するために構成された制御ユニットを有する。いくつかの実施形態では、プロセスの効率は、目的、効率目標、FIFO又はLIFO等の順序付けの原則、時間、コスト、又はエネルギー、及び別の効率測定等の別の値の少なくとも1つに基づく。
ステーションは、リソース又は利用可能なリソースを含み得る。リソースの例は、ピペット、試薬、遠心分離機、ランプ、NAA、NAAブロック、又は予想されるか又は本明細書に記載される任意の検定において用いられるか、又は任意の生物学的、医学的、又は化学的サンプルの検査において当業者に周知の任意の検定において用いられるリソースを含み得る。
本明細書で提供されるものは、1つ以上の機器上で複数のプロセスのスケジューリングを行うためのコンピューターに支援される方法であり、この方法は以下を含む:前記1つ以上の機器により遂行されるべき生物学的又は化学的検定を定義する一組の入力プロセスを提供することであって、前記個別の機器は複数のステーションを含み、前記ステーションは、消耗品の試薬を提供するサンプル調製ステーション、検出ステーション、及び検定ステーションを含む群から選択され;入力プロセスのそれぞれのために、1つ以上の副次的業務のリストを生成することであって、それぞれの副次的業務は、前記1つ以上の機器の単一のステーションにより遂行されるべきものであり;前記1つ以上の副次的業務それぞれのために、副次的業務リソース要件、要求される持続時間、及び副次的業務順序付け要件から成る群から選択される特定の制約を決定すること;及び全ての特定の制約に従って一組のプロセス全体を完了するために副次的業務の少なくとも1つのスケジュール及びそれぞれの副次的業務へのリソースの割り当てを決定すること。
前記方法は更に:副次的業務の少なくとも1つのスケジュールから、遂行されるべき望ましいスケジュールを、前記一組の入力プロセスを前記スケジュールに従って遂行する効率に基づいて選択することを含む。前記望ましいスケジュールは、前記一組の入力プロセスを遂行するために要求される最も短い合計時間を有し得る。前記望ましいスケジュールは、前記一組の入力プロセスを遂行するために要求される最も低い合計エネルギーを有し得る。前記望ましいスケジュールは、前記一組の入力プロセスを遂行するために要求される最も低い合計コストを有し得る。前記望ましいスケジュールは、入力プロセスの少なくとも1つを遂行するために最も短い、要求される合計時間を有し得る。前記望ましいスケジュールは、入力プロセスの少なくとも1つを遂行するために要求される、最も低い合計エネルギーを有し得る。前記望ましいスケジュールは、入力プロセスの少なくとも1つを遂行するために要求される、最も低い合計コストを有し得る。前記望ましいスケジュールは、入力プロセスの少なくとも2つを遂行するために要求される最も短い合計時間を有し得る。前記望ましいスケジュールは、入力プロセスの少なくとも2つを遂行するために要求される最も低い合計エネルギーを有し得る。前記望ましいスケジュールは、入力プロセスの少なくとも2つを遂行するために要求される最も低い合計コストを有し得る。前記望ましいスケジュールは、入力プロセスの少なくとも3つを遂行するために最も短い、要求される合計時間を有し得る。前記望ましいスケジュールは、入力プロセスの少なくとも3つを遂行するために要求される最も低い合計エネルギーを有し得る。前記望ましいスケジュールは、入力プロセスの少なくとも3つを遂行するために要求される最も低い合計コストを有し得る。
本明細書で提供されるものは、副次的業務の順序を決定するための方法を遂行するための方法、及びそれぞれの副次的業務にリソースを割り当てるためのコード、言語、又は指示を含む持続性コンピュータ可読媒体であり、前記方法は以下を含む:a)それぞれの副次的業務のために、副次的業務リソース要件及び副次的業務順序付け要件を決定すること;b)機器の現在の状態を決定することであって、前記機器は複数のステーションを含み、前記ステーションは、消耗品の試薬を提供する、サンプル調製ステーション、検出ステーション、及び検定ステーションから成る群から選択され、前記機器の状態は、開始点から現在の状態に達するための時間;完了された副次的業務の順番、それらの開始時間、及びリソース割り当て;どの副次的業務が実行されないで残っているか、現在実行されているか、及び完了したか;及びどのリソースが利用可能か、使用中か、又は特定のタイプの以前の使用のために利用不能かを含み;c)前記機器、前記副次的業務リソース要件、及び前記副次的業務順序付け要件の状態に基づき、次に遂行され得る、経験則的に合理的な機器運用のリストを作成すること;d)前記機器運用のリストに基づき、新しい状態を生成すること;e)(b)〜(d)を、前記方法が、全てのプロセスが完了した状態又は一組の状態を生成するまで繰り返すこと;f)状態の配列の能率に基づき、状態の配列を決定すること;及びg)前記状態の配列の少なくとも1つを出力すること。前記方法は、更に状態が、準最適であり、及びそのような状態を考慮から除外できるか否かを決定することを含み得る。
経験則的に合理的な機器運用リストの生成は、可能な前記機器運用の探索木を使用することを含み得るが、しかしながら、全ての可能な解の枝を生成する代わりに、他の枝よりも、よりよい効率を産生するために、より可能性の高い枝を選択するために、経験則的に合理的なアプローチが用いられ得る。このことは、述べたように、例えば、前記機器の現在の状態、副次的業務のリソース要件、及び副次的業務の順序付け要件に基づく。それぞれの決定点において、探索される効率(即ち、改善されたタイミング、コスト削減、エネルギー削減、及び/又は他の効率)を産生する可能性がより高い枝を選択することが可能である。
本明細書で提供されるものは、副次的業務の順序を決定するための方法を遂行するための方法、及びそれぞれの副次的業務にリソースを割り当てるためのコード、言語、又は指示を含む持続性コンピュータ可読媒体であり、前記方法は以下を含む:a)それぞれの副次的業務のために、副次的業務リソース要件及び副次的業務順序付け要件を決定すること;b)機器の現在の状態を決定することであって、前記機器は複数のステーションを含み、前記ステーションは、消耗品の試薬を提供する、サンプル調製ステーション、検出ステーション、及び検定ステーションから成る群から選択され、;前記機器の状態は、開始点から現在の状態に達するための時間;完了された副次的業務の順番、それらの開始時間、及びリソース割り当て;どの副次的業務が実行されないで残っているか、現在実行されているか、及び完了したか;及びどのリソースが利用可能か、使用中か、又は特定のタイプの以前の使用のために利用不能かを含み;c)前記機器、前記副次的業務リソース要件、及び前記副次的業務順序付け要件の状態に基づき、次に遂行され得る、機器運用のリストを作成すること;d)前記機器運用のリストに基づき、新しい状態を生成すること;e)(b)〜(d)を、前記方法が、全てのプロセスが完了した状態又は一組の状態を生成するまで繰り返すこと;f)状態の配列の能率に基づき、状態の配列を決定すること;及びg)前記状態の配列の少なくとも1つを出力すること。前記方法は、更に状態が、準最適であり、及びそのような状態を考慮から除外できるか否かを決定することを含み得る。
本明細書で提供されるものは、生物学的又は化学的検定をスケジューリングするためのコンピューターに支援される方法であって、前記方法は以下を含む:1つ以上のステーションであって、その個別のステーションは、サンプルを受け取り、及び前記サンプルについて、生物学的又は化学的検定のための少なくとも1つの副次的業務を遂行するために構成されている、1つ以上のステーションを含むシステムを提供すること;その上で、少なくとも1つの副次的業務を遂行するために、少なくとも1つのステーションが構成されている、前記システムにおいて、少なくとも1つのサンプルを受け取ること;前記スケジュールの効率、及び前記1つ以上のステーションの予期される利用可能性に基づいて前記1つ以上のステーションにより、作成される前記複数の副次的業務のためのスケジュールを作成すること;その上で、少なくとも1つの副次的業務を遂行するために、少なくとも1つのステーションが構成されている、前記システムにおいて、少なくとも1つの追加的なサンプルを受け取ること;及び前記スケジュールの効率、及び前記1つ以上のステーションの予期される利用可能性、及び前記少なくとも1つの追加的なサンプルについて遂行されるべき副次的業務に基づいて前記スケジュールを維持又は修正すること。
少なくとも1つのステーションが、前記スケジュールに従って副次的業務の遂行を開始した後に前記少なくとも1つの追加的なサンプルが提供され得る。少なくとも2つのステーションが、前記スケジュールに従って副次的業務の遂行を開始した後に前記少なくとも1つの追加的なサンプルが提供され得る。少なくとも3つのステーションが、前記スケジュールに従って副次的業務の遂行を開始した後に前記少なくとも1つの追加的なサンプルが提供され得る。
前記方法は少なくとも1つのステーションから情報を収集すること;並びに前記スケジュールの効率、及び前記1つ以上のステーションの予期される利用可能性、及び収集された前記情報に基づいて前記スケジュールを維持又は修正することを含み得る。増加された効率は、前記複数の副次的業務を遂行するための合計時間が低下されることを意味し得る。増加された効率は、前記複数の副次的業務の遂行の間に、前記システムにより消費されるエネルギーの合計量が減少されることを意味し得る。増加された効率は、前記複数の副次的業務に付随する合計のコストが減少されることを意味し得る。増加された効率は、前記複数の副次的業務の任意の2つを遂行するための合計時間が低下されることを意味し得る。増加された効率は、前記複数の副次的業務の任意の2つの遂行の間に、前記システムにより消費されるエネルギーの合計量が減少されることを意味し得る。増加された効率は、前記複数の副次的業務の任意の2つに付随する合計のコストが減少されることを意味し得る。増加された効率は、前記複数の副次的業務の任意の3つを遂行するための合計時間が低下されることを意味し得る。増加された効率は、前記複数の副次的業務の任意の3つの遂行の間に、前記システムにより消費されるエネルギーの合計量が減少されることを意味し得る。増加された効率は、前記複数の副次的業務の任意の3つに付随する合計のコストが減少されることを意味し得る。増加された効率は、前記複数の副次的業務の任意の4つを遂行するための合計時間が低下されることを意味し得る。増加された効率は、前記複数の副次的業務の任意の4つの遂行の間に、前記システムにより消費されるエネルギーの合計量が減少されることを意味し得る。増加された効率は、前記複数の副次的業務の任意の4つに付随する合計のコストが減少されることを意味し得る。
前記副次的業務の少なくとも1つは、免疫検定、核酸検定、受容体に基づく検定、血球計算、比色分析の検定、酵素的検定、質量分析、赤外分光法、X線光電子分光法、電気泳動、核酸シークエンシング、凝集、クロマトグラフィー、凝固、電気化学的測定、顕微鏡法、生細胞分析及び組織学のために用いられ得る。いくつかの実施形態では、前記生物学的又は化学的検定は入力プロセス又はプロセス、又は検査、又はオーダー、又はそれらの組み合わせと呼ばれ、及び免疫検定、核酸検定、受容体に基づく検定、血球計算、比色分析の検定、酵素的検定、質量分析、赤外分光法、X線光電子分光法、電気泳動、核酸シークエンシング、凝集、クロマトグラフィー、凝固、電気化学的測定、顕微鏡法、生細胞分析及び組織学を含む群から選択される。
前記サンプルは、250μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、50μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、100μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、150μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、400μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、500μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、750μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、1000μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、1500μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、25μL〜1500μLの容積を有し得る。前記サンプルは、50μL〜1000μLの容積を有し得る。前記サンプルは、50μL〜500μLの容積を有し得る。前記サンプルは、100μL〜300μLの容積を有し得る。前記サンプルは、50μL〜300μLの容積を有し得る。
本明細書で提供されるものは、生物学的又は化学的検定を遂行するためのシステムであり、このシステムは以下を含む:サンプルを受け取るために構成されたサンプル収集ユニット;複数のステーションであって、個別のステーションは前記サンプルの少なくとも一部を受け取るため、及び前記サンプルの一部に対する前記生物学的又は化学的検定のための少なくとも1つの副次的業務を遂行するために構成され;並びに前記スケジュールの効率及び前記複数のステーションの予期される利用可能性に基づいて、前記複数のステーションにより遂行される前記複数の副次的業務のためのスケジュールを作成し、及び前記スケジュールに従って前記副次的業務を遂行するために前記複数のステーションの作動をもたらす指示を提供する制御装置。前記制御装置は、本明細書においては、PREEと呼ばれ得る。前記制御装置は、前記SOCA、前記PREE、前記MVP又は前記SOCA、前記PREE、前記MVPの態様の任意の組み合わせを含む、これらの任意の組み合わせを含み得る。
前記システムは、少なくとも1つのステーションから情報を収集するために構成された収集ステーションを含むことができ、及び前記制御装置は前記スケジュールを、前記スケジュールの効率及び前記複数のステーションの予期される利用可能性、及び前記収集ステーションにより収集された情報に基づき、維持又は修正する。前記ステーションは:サンプル調製ステーション、検定ステーション、検出ステーション、インキュベーションステーション、及びサンプル取扱いステーションより成る群から選択され得る。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのステーションは遠心分離機を含む。いくつかの実施形態では少なくとも1つのステーション熱的ブロックを含む。いくつかの実施形態では少なくとも1つのステーションis遠心分離機又は熱的ブロック。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのステーションは遠心分離機又は熱的ブロックを含む。
前記スケジュールは、所定の配列、又は前記副次的業務の相対的なタイミングで遂行される前記複数の副次的業務に基づき得る。増加された効率は、前記複数の副次的業務を遂行するための合計時間が低下されることを意味し得る。増加された効率は、検定の副次的業務及び/又は検定自身の順次の遂行に比較して、前記複数の副次的業務を遂行するための合計時間が低下されることを意味し得る。増加された効率は、前記複数の副次的業務を遂行するための合計エネルギーが低下されることを意味し得る。増加された効率は、検定の副次的業務及び/又は検定自身の順次の遂行に比較して、前記複数の副次的業務を遂行するための合計時間が低下されることを意味し得る。増加された効率は、前記複数の副次的業務を遂行するための合計コストが低下されることを意味し得る。増加された効率は、検定の副次的業務及び/又は検定自身の順次の遂行に比較して、前記複数の副次的業務を遂行するための合計コストが低下されることを意味し得る。
前記サンプルは、250μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、50μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、100μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、150μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、400μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、500μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、750μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、1000μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、1500μL以下の容積を有し得る。前記サンプルは、25μL〜1500μLの容積を有し得る。前記サンプルは、50μL〜1000μLの容積を有し得る。前記サンプルは、50μL〜500μLの容積を有し得る。前記サンプルは、100μL〜300μLの容積を有し得る。前記サンプルは、50μL〜300μLの容積を有し得る。機械視覚及び処理(MVP)
機械視覚及び処理(MVP)モジュールは、機器の状況及び遂行のリアルタイムの監視を可能にする。この情報は、SOCAに通信されたときに、検査開始前、検査中、及び周期的なQC間隔で適正な機器作動状態を更に保証するために用いられ得る。加えて、この情報は、前記機器の作動の間、反復検査及び/又は臨床検査室の責任者による再検査を必要とする可能性のある機器の作動異常の特定の間、及び可能な機器サービス要件の間に可能な、自動修正を可能にし得る。加えて、MVPは、機器ロボット及び他の動作を高い精度及び正確性で制御するために用いられ得る直接のフィードバックを提供する。更に、MVPからの、計算されたサンプル及び試薬容積などの出力は、そのような画像分析能力を欠く従来の機器に比較して、より精度の良い及び正確な検定校正を行うために用いられ得る。
MVPは、画像化及び処理により、膨大な試験手順及びプロセスを管理し得る。画像は、前記機器内の1つ以上のデジタル画像捕捉機器により取得され得る。MVPによる特定の作動は、全体の性能を改善するために複数の画像からのデータを統合し得る。画像処理は、MVPにより、前記機器上のローカル及び/又は遠隔的にサーバーサイド上の両方で、デジタル圧縮、特徴選択、雑音補償、エッジ検出、セグメンテーション、テンプレート照合、自動閾値化、パターン認識及び分類等の様々なアルゴリズムを用いて遂行され得る。
MVPにより取得された画像に基づいて遂行される副次的業務の非限定的な例は、サンプルの存在の検出、サンプル容積の測定、及びサンプルのタイプの決定(例えば、血液、血漿、血清、その他)を含む。取得された画像に基づいてMVPが遂行し得る副次的業務の他の例は、細胞計数、ヘマトクリットの測定(充填された赤血球細胞の容積比)、血漿サンプル容積の測定、前記血漿の質の評価(溶血(赤色)、遠心分離プロセスの有効性、黄疸(黄色)、及び脂肪血(混濁した)等)、試薬容積の測定、合計検定容積の測定、前記機器内の様々なチップ、ウエル、及びキュベット中でのサンプルの吸引及び分注の、気泡についてを含む評価、速度及び位置等のロボットの動きの測定、リアルタイムのフィードバック及び微細制御の可能化、血球計算検定、比色分析検定、及び核酸検定等の検定の測定及び解釈のため等の、様々な機器の検出モジュールに送達されたサンプルの容積の測定、検定の最適な測定(例えば、試験結果が範囲外低(OORL)又は範囲外高(OORH)の場合に、MVPは、前記機器に、試験サンプルをチップ内の異なる経路長を有する別の位置に移動させて及び検定の再画像化を要求できる)、サンプル、試薬、チップ等の喪失又は誤った修正等の全体の問題の検出、及び/又は検定チップにおける光学的欠点又は小さな気泡等の些細な問題の検出及び修正を含む。
選択肢、変形、機器、ステーション、検定、副次的業務、又は任意の他の主題は、2011年9月16日に出願された米国特許第出願第13/244,762号、2011年9月16日に出願された第13/244,836号、2011年9月16日に出願された13/244,946号、2011年9月16日に出願された13/244,947号、2011年9月16日に出願された13/244,949号、2011年9月16日に出願された13/244,950号、2011年9月16日に出願された13/244,951号、2011年9月16日に出願された13/244,952号、2011年9月16日に出願された13/244,953号、2011年9月16日に出願された13/244,954号、2011年9月16日に出願された13/244,956号において開示及び/又は示唆されているものを含むことができ、これらの出願は、その全体が、全ての目的のために本明細書に組み込まれる。実施例
以下の実施例は、選択された実施形態を説明するために提供される。それらは、発明の範囲を限定するものとして見なされるべきではなく、単に説明的及びそれを表現するものである。本明細書に一覧されるそれぞれの実施例について、複数の分析的技法が提供され得る。この一覧された複数の技法のいかなる単一の技法も、検査されるパラメーター及び/又は特性を示すために十分であることができ、又は技法のいかなる組み合わせも、そのようなパラメーター及び/又は特性を示すために用いられ得る。当業者は、薬剤/ポリマーの組成の分析的技法の広い範囲に精通している。本明細書で提示される技法は、限定はされないが、当業者には自明の、用いられる変形及び調節を持つ、組成の特定の性質を特性化するために、追加的及び/又は代替的に用いられ得る。
実施例:Chem14及び脂質パネル
指先穿刺が、被験者から血液を取り出すために用いられた。120マイクロリットルの取り出された全血が収集され、抗凝血剤(EDTA又はヘパリン−EDTAでは80マイクロリットル及びヘパリンでは40マイクロリットル)と混合され、及び2つの異なる抗凝血剤含有サンプルのための2つの別個の容器に移動された。
両方の容器が、複数の流体的に分離された試薬、容器、及びチップを含むカートリッジ内に充填された。前記カートリッジは、遠心分離機、複数のカードを含むピペット、分光光度計、及びPMTを含む様々な構成要素を含むモジュールを含む、本明細書において提供される機器中に充填された。
前記機器の内側で、ピペットが、EDTA含有及びヘパリン含有サンプル容器と係合するために、及び前記遠心分離機内に装填するために用いられた。血液細胞を血液血漿から分離するために前記容器は、1200gで5分間遠心分離された。前記容器は、前記遠心分離機から取り除かれ、及び前記カートリッジに戻された。
ピペットが、16マイクロリットルの血漿をEDTA含有サンプルを含む前記容器から吸引するために及び吸引されたEDTA血漿を、前記カートリッジ中の空の容器に預け入れるために用いられた。前記ピペットは、32マイクロリットルの血漿を、ヘパリン含有サンプルを含む前記容器から吸引するために、及び吸引されたヘパリン血漿を前記カートリッジ中の空の容器に預け入れるためにも用いられた。
前記ピペットは、段階的及び順次の希釈により、EDTA及びヘパリン血漿を希釈剤及で希釈し、異なる血漿希釈を作成するために用いられた。それぞれの希釈ステップに対して、前記ピペットにより前記カートリッジ上の容器から希釈剤が、最初に吸引され、及び空の容器内に預け入れられた。前記サンプルは、次いで前記ピペットにより前記希釈剤に加えられ、及び前記希釈剤及びサンプルは混合された。希釈ステップの結果として、最終的に、希釈された3〜300倍に希釈された血漿を含む容器が生成された。
前記希釈された血漿はChem14パネルの14の検定の全て[グルコース、カルシウム、アルブミン、総タンパク質、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、塩化物(Cl)、CO2(二酸化炭素、重炭酸塩)、クレアチニン、血中尿素窒素(BUN)、アルカリ性フォスファターゼ(ALP)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT/GPT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST/GOT)、総ビリルビン]及び脂質パネルの4つの検定(LDLコレステロール、HDLコレステロール、総コレステロール、及びトリグリセリド)を遂行するために用いられた。
Chem14パネル
塩化物検定については、前記ピペットが10マイクロリットルのEDTA含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器に分注した。前記ピペット次いで、硝酸水銀、硫酸第一鉄、及び2,4,6−トリピリジル−s−トリアジン(TPTZ)を含む20マイクロリットルの塩化物反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を、10マイクロリットルの希釈された血漿を含む容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が600nmで測定された。測定された吸光度は10mmに相当する経路長において2.150であった。この吸光度の値が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の99.0mmol/L塩化物のレベルを示すことが決定された。
総タンパク質検定については、前記ピペット10マイクロリットルのEDTA含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペットは、次いで硫酸銅(II)を含む20マイクロリットルの総タンパク質検定反応混合物を、前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を、10マイクロリットルの希釈された血漿を含む前記容器に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が540nmで測定された。測定された吸光度は10mmに相当する経路長において、0.089であった。この吸光度の値が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の5.7g/dLの濃度の総タンパク質を示すことが決定された。
アルブミン検定については、前記ピペットが、10マイクロリットルのEDTA含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペット次いでブロモクレゾール・グリーンを含むアルブミン検定反応混合物を含む前記カートリッジ中の容器から20マイクロリットルを吸引し、及びこの反応混合物10マイクロリットルの希釈された血漿を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が620nmで測定された。測定された吸光度は10mmに相当する経路長において、0.859であった。この吸光度の値が校正曲線上にプロットされ、及び示すことが決定された前記血漿サンプル中の3.2g/dLアルブミン濃度を示すことが決定された。
アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST/SGOT)検定については、前記ピペット15マイクロリットルのEDTA含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペットは、次いでアスパラギン酸、α−ケトグルタル酸、リンゴ酸脱水素酵素、乳酸脱水素酵素、及びNADHを含むアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ検定反応混合物を含む前記カートリッジ中の容器から15マイクロリットルを吸引し、及びこの反応混合物を、15マイクロリットルの希釈された血漿を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定was分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が340nmで測定された。変化の速度を決定するために、前記検定は次いでインキュベートされ、及び次いで再び340nmで測定された。変化の速度が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の34.0IU/Lの濃度のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼを示すことが決定された。
カリウム検定については、前記ピペット15マイクロリットルのヘパリン含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペットは、次いで15マイクロリットルのテトラフェニルホウ酸ナトリウムを含むカリウム検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及び反応混合物を、15マイクロリットルの希釈された血漿を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が450nmで測定された。測定された吸光度は−0.141であった。この吸光度の値が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の3.4mmol/Lカリウムの濃度を示すことが決定された。
血中尿素窒素(BUN)検定については、前記ピペットは、10マイクロリットルのEDTA含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペットは次いでウレアーゼ、サリチル酸ナトリウム、及びニトロプルシドナトリウムを含む10マイクロリットルの第一のBUN検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を10マイクロリットルの前記希釈された血漿を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び次いで前記ピペットは、次亜塩素酸ナトリウムを含む、10マイクロリットルの第二のBUN検定反応混合物前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を前記血漿及び第一のBUN検定反応混合物を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が630nmで測定された。測定された吸光度は10mmに相当する経路長において、0.0159であった。この吸光度の値が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の10.4mg/dLBUNの濃度を示すことが決定された。
重炭酸塩/二酸化炭素検定については、前記ピペットは、10マイクロリットルのヘパリン含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペットは、次いでホスホエノールピルビン酸(PEP)及びホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ(PEPC)を含む10マイクロリットルの第一の重炭酸塩/二酸化炭素検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を10マイクロリットルの前記希釈された血漿を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び次いで前記ピペットは、ファースト・バイオレット(Fast Violet)Bを含む、10マイクロリットルの第二の重炭酸塩/二酸化炭素検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を前記血漿及び第一の重炭酸塩/二酸化炭素検定反応混合物を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が520nmで測定された。測定された吸光度は10mmに相当する経路長において、3.218であった。この吸光度の値が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の20.0mmol/L重炭酸塩/二酸化炭素の濃度を示すことが決定された。
グルコース検定については、前記ピペットは、10マイクロリットルのヘパリン含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペットは次いでグルコース酸化酵素を含む10マイクロリットルの第一のグルコース検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を10マイクロリットルの前記希釈された血漿を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記ピペットは西洋ワサビペルオキシダーゼ、4−アミノアンチピリン、及び4−ヒドロキシ安息香酸を含む、10マイクロリットルの第二のグルコース検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を前記血漿及び第一のグルコース検定反応混合物を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が510nmで測定された。測定された吸光度は10mmに相当する経路長において、0.623であった。この吸光度の値が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の69.3mg/dLのグルコース濃度を示すことが決定された。
アルカリ性フォスファターゼ(ALP)検定については、前記ピペットは、10マイクロリットルのヘパリン含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペットは次いでAMPPDを含む、20マイクロリットルのアルカリ性フォスファターゼ検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を10マイクロリットルの前記希釈された血漿を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び光電子増倍管に移動され、そこで前記サンプルの発光が510nmで測定された。この属呈された信号は、188,453カウントであった。この吸光度の値が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の129.0U/Lのアルカリ性フォスファターゼの濃度を示すことが決定された。
カルシウム検定については、前記ピペットは、10マイクロリットルのヘパリン含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペットは次いで2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールを含む、10マイクロリットルの第一のカルシウム検定反応混合物前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を10マイクロリットルの前記希釈された血漿を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記ピペットは、o−クレゾールフタレインを含む10マイクロリットルの第二のカルシウム検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を、前記血漿及び第一のカルシウム検定反応混合物を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が570nmで測定された。測定された吸光度は−0.0112であった。この吸光度の値が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の8.7mg/dLのカルシウムの濃度を示すことが決定された。
総ビリルビン検定については、前記ピペットは、10マイクロリットルのスルファニル酸を含む、第一のビリルビン検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を空の容器の中に分注した。前記ピペットは次いで亜硝酸ナトリウムを含む、5マイクロリットルの第二のビリルビン検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を10マイクロリットルの第一のビリルビン検定反応混合物を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記ピペットは次いで15マイクロリットルの前記希釈された血漿を吸引し、及び前記希釈された血漿を、前記第一の及び第二のビリルビン検定反応混合物を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が570nmで測定された。測定された吸光度は10mmに相当する経路長において、0.081であった。この吸光度の値が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の0.8mg/dLの総ビリルビンの濃度を示すことが決定された。
クレアチニン検定については、前記ピペットは、10マイクロリットルのEDTA含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペットは次いでグルタミン酸脱水素酵素、α−ケトグルタル酸、及びNADHを含む、10マイクロリットルの第一のクレアチニン検定反応混合物を、前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を10マイクロリットルの前記希釈された血漿を含む前記容器中に分注し、この溶液を混合し、及び5分間インキュベートした。前記ピペットは、クレアチニン脱イミノ化酵素を含む、10マイクロリットルの第二のクレアチニン検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を前記血漿及び第一のクレアチニン検定反応混合物を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定は、次いで分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が340nmで、時間の一組の期間に対して測定され、及び変化の速度が決定された。この変化の速度は校正曲線と比較され、及び前記血漿サンプル中の1.1mg/dLクレアチニンの濃度を示すことが決定された。
ナトリウム検定については、前記ピペットは、10マイクロリットルのEDTA含有希釈血漿、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペットは次いで塩化リチウム及びキレート剤を含む10マイクロリットルの第一のナトリウム検定反応混合物を、前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を10マイクロリットルの前記希釈された血漿を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記ピペットは、β−ガラクトシダーゼを含む、5マイクロリットルの第二のナトリウム検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を前記血漿及び第一のナトリウム検定反応混合物を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記ピペットは次いで2−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシドを含む5マイクロリットルの第三のナトリウム検定反応混合物を、前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を前記血漿及び第一の及び第二のナトリウム検定反応混合物を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定は次いで分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が570nmで測定され、及び吸光度の変化速度を決定するために、時間の一組の期間の後に再度測定された。この変化の速度が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の132.0mmol/Lのナトリウムの濃度を示すことが決定された。
アラニンアミノトランスフェラーゼ/アラニントランスアミナーゼ(ALT)検定については、前記ピペットは、7.5マイクロリットルのEDTA含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペットは次いでL−アラニン及びα−ケトグルタル酸を含む7.5マイクロリットルの第一のALT検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を7.5マイクロリットルの前記希釈された血漿を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。この混合物はインキュベートされた。前記ピペットは次いでピルビン酸酸化酵素、4−アミノアンチピリン、西洋ワサビペルオキシダーゼ、及びN−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニリン、(ALPS)を含む、7.5マイクロリットルの第二のALT検定反応混合物を、前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を前記血漿及び第一のALT検定反応混合物を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。この混合物はインキュベートされた。前記ピペットは次いでリン酸ナトリウムを含む7.5マイクロリットルの第三のALT検定反応混合物を、前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を、前記血漿及び第一の及び第二のALT検定反応混合物を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定は、次いで分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が561nmで測定された。測定された吸光度は10mmに相当する経路長において、1.515であった。この吸光度値が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の49.0U/LALTの濃度を示すことが決定された。
脂質パネル
LDL−コレステロール検定については、前記ピペットは、10マイクロリットルのEDTA含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペットは次いでコレステロール・エステラーゼ、コレステロール酸化酵素、及びALPSを含む10マイクロリットルの第一のLDL−コレステロール検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を10マイクロリットルの前記希釈された血漿を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び次いで前記ピペットは、西洋ワサビペルオキシダーゼ及び4−アミノアンチピリンを含む、10マイクロリットルの第二のLDL−コレステロール検定反応混合物を、前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を、前記血漿及び第一のLDL−コレステロール検定反応混合物を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が560nmで測定された。測定された吸光度は10mmに相当する経路長において、0.038であった。この吸光度の値が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の93.7mg/dLのLDL−コレステロールの濃度を示すことが決定された。
HDL−コレステロール検定については、前記ピペットは、10マイクロリットルのEDTA含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペットは次いでデキストラン硫酸及びALPSを含む10マイクロリットルの第一のHDL−コレステロール検定反応混合物を、前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を、10マイクロリットルの前記希釈された血漿を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び次いで前記ピペットは、コレステロールエステラーゼ、コレステロール酸化酵素、西洋ワサビペルオキシダーゼ及び4−アミノアンチピリンを含む、10マイクロリットルの第二のHDL−コレステロール検定反応混合物を、前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を前記血漿及び第一のHDL−コレステロール検定反応混合物を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が560nmで測定された。測定された吸光度は10mmに相当する経路長において、0.015であった。この吸光度の値が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の40mg/dLHDL−コレステロールの濃度を示すことが決定された。
総コレステロール検定については、前記ピペット10マイクロリットルのEDTA含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペットは次いでコレステロールエステラーゼ、コレステロール酸化酵素、西洋ワサビパーオキシダーゼ、ALPS、及び4−アミノアンチピリンを含む、20マイクロリットルの総コレステロール検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を10マイクロリットルの前記希釈された血漿を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定は、分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が500nmで測定され、及び吸光度の変化の速度を決定するために、時間の一組の期間の後に、再度測定された。この変化の速度が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の120.0mg/dL総コレステロールの濃度を示すことが決定された。
トリグリセリド検定については、前記ピペットは10マイクロリットルのEDTA含有希釈血漿を吸引し、及びこの希釈された血漿を空の容器の中に分注した。前記ピペットは次いでリパーゼ及びALPSを含む、10マイクロリットルの第一のトリグリセリド検定反応混合物を前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を10マイクロリットルの前記希釈された血漿を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記ピペットは次いで、グリセロールキナーゼ、グリセロール−3−リン酸塩酸化酵素、西洋ワサビパーオキシダーゼ及び4−アミノアンチピリンを含む、10マイクロリットルの第二のトリグリセリド検定反応混合物を、前記カートリッジ中の容器から吸引し、及びこの反応混合物を、前記血漿及び第一のトリグリセリド検定反応混合物を含む前記容器中に分注し、及びこの溶液を混合した。前記検定はインキュベートされ、及び分光光度計に移動され、そこで前記サンプルの吸光度が560nmで測定された。測定された吸光度は0.55210mmに相当する経路長において、。この吸光度の値が校正曲線上にプロットされ、及び前記血漿サンプル中の69.2mg/dLのトリグリセリドの濃度を示すことが決定された。
記述されない限り、それぞれの上記のピペッティングのステップは、新しいピペット・チップを用いて遂行される。新しいピペット・チップは、前記カートリッジ中に保存され、及び使用されたピペット・チップは、それらのオリジナルの位置において前記カートリッジに戻される。インキュベーションのステップのそれぞれは、15分未満である。上記の検定のそれぞれは、個別に20分未満で完了され、及び多重化された上記の検定の全てのための合計時間は1時間未満である。
実施例2:測定のCOV
3、7.9、10.2、又は18.1mg/dLのカルシウムイオンを含むSeraConI(脱繊維化された、プールされた血漿、0.2μmろ過;SeraCare社、マサチューセッツ州、ミルフォード(Milford))のサンプルが調製された。前記サンプルのそれぞれは、本明細書において提供される機器上で、上記の実施例1においてカルシウム検定について記載された手順に従って、カルシウムについて個別に4回検定された。それぞれの反応に対する試薬の全てを混合及び反応をインキュベートした後に、570nmにおける反応混合物の吸光度が、前記機器中の分光光度計により測定された。このデータは表1中に提供される。
表1に示されるように、前記異なるカルシウム含有サンプルのそれぞれを持つ異なる検定のそれぞれのが、同じカルシウム濃度に対して同様の吸光度値を生成した。前記異なる検定に基づき、前記異なるカルシウム濃度のそれぞれについて、前記検定に対する変動係数(COV)が決定された。表1に示されるように、前記異なるカルシウム含有サンプルのそれぞれについて、COVは10.08%以下であった。加えて、それぞれの異なるカルシウム含有サンプル(5.99+10.08+4.15+8.57/4)に対するCOVに基づいて計算された前記検定についての平均COVは7.20%であった。図102は、570nmにおける吸光度(Y−軸)対前記サンプル中のカルシウム濃度(X−軸)のグラフを提供し、値の間の直線的関係を示している。
実施例3:遠心分離機
本明細書において提供される、4個の揺動バケット及び500マイクロリットル未満の最大収容能力、約3インチの直径、並びに約3.5インチx3.5インチ、及び約1.5インチの高さの底板寸法を持つ遠心分離機は、4つの遠心分離管により充填され、そのうちの2つは染料を含む60マイクロリットルの水を含み、及びその他の2つは空であった。前記遠心分離機は、4回の“高速”及び3回の“低速”稼働で作動され、高速稼働は低速稼働の6.2倍大きい目標RPMを有していた。それぞれの稼働は、持続時間において少なくとも180秒であった。遠心分離機稼働の最初の3分間については、回転子のRPMが毎秒毎に記録された。この遠心分離機についての変動係数が計算された。高速稼働及び低速稼働のそれぞれについて、50及び150秒の間の回転子の平均速度が計算された。このデータに基づき、異なる稼働に亘って、高速稼働及び低速稼働の両方に対するCOVが決定された:COVは低速稼働に対して2.2%、及び高速稼働では1.5%であった。
実施例4:流体取扱い装置
本明細書において提供される、それぞれが共通支持構造み取りつけられた9つのピペット・ブレード/カードを持つ、流体取扱い装置が、液体の輸送の正確度及び変動係数について検査された。9つのカードの内の8つが(カード番号1〜8)が同じ内部構成を有し、小容積のピペッティングのために最適化されていた(“低収容能力”カード)。9つのカードの内の1つ(カード番号9)は、より大きな容積のピペッティングのために最適化された内部構成を有し(“高収容能力”カード)、及び低収容能力カードに比べて、より大きなピストン空洞の内部容積及びピストンを有していた。
9つのカードのそれぞれが、比較的小さな容積及び比較的大きな容積のピペッティングの遂行について、カード全体の収容能力に基づいて検査された。低収容能力カードについては、比較的小さな容積は、約2マイクロリットルであり、及び比較的大きな容積は約10マイクロリットルであり;高収容能力カードについては、比較的小さな容積は約5マイクロリットルであり、及び比較的大きな容積は約40マイクロリットルであった。特異的に、低収容能力カードは、操作可能にピストンに接続された、モーターのエンコーダーのホイールの第一の選択された数の目盛り(tick)及び第二の選択された目盛りの数の結果としての、カード内のピストンの動きに基づく水溶液の吸引の性能について検査された;前記第一の選択された目盛りの数は約2マイクロリットルに対応し、及び前記第二の選択された目盛りの数は約10マイクロリットルに対応する。高収容能力カードは、操作可能にピストンに接続された、モーターのエンコーダーのホイールの第一の選択された目盛りの数及び第二の選択された目盛りの数の結果としての、カード内のピストンの動きに基づく水溶液の吸引の性能について検査された;前記第一の選択された目盛りの数約5マイクロリットルに対応し、及び前記第二の選択された目盛りの数は40マイクロリットルに対応した。
それぞれのピペット・カードの性能は、以下のように測定された。それぞれのピペット・カードは、上述のように、操作可能にピストンに接続された、モーターのエンコーダーのホイールの第一の選択された目盛りの数及び第二の選択された目盛りの数の結果としての、カード内のピストンの動きに基づき、水性の染料を吸引した。この染料は、既知の容積の水の中に分注され、及びそれぞれの水−染料溶液の吸光度が決定された。これらの吸光度は、前記ピペットカードにより水中に分注された染料の量に直接関係し、及び水中に分注された染料の容積を計算するために用いられることができる。それぞれのピペット・カードが、上で述べられた比較的小さな容積及び比較的大きな容積のピペッティング手順を10回遂行し、及びそれぞれの手順について、カードによりピペットされた液体の容積が決定された。次いで、それぞれのカードによりピペットされた液体の平均容積が、比較的小さな容積及び比較的大きな容積手順について決定された。これらの値が表2中に提供される。加えて、10回のピペッティング手順のそれぞれに亘って、比較的大きな容積及び比較的小さな容積の手順について、それぞれのカードによりピペットされた容積の間の変動に基づき、比較的大きな容積及び比較的小さな容積手順について、それぞれのピペット・カードについて、変動係数(COV)が決定された。これらの値も表2中に提供される。表中に示されるように、比較的低い容積の手順について、全てのピペット・カードは、2.2%以下のCOVを有する。比較的高い容積の手順について、全てのピペットカードは、0.8%以下のCOVを有する。更に、流体取扱い装置の9つのカードのそれぞれの間の、ピペッティングに対する平均変動係数が:i)比較的小さな容積及びii)the比較的大きな容積についても決定され、及び表2中に提供される。表中に示されるように、流体取扱い装置の全てのカードに亘って、比較的小さな容積のピペッティングについては平均COVは1.3%であり、及び比較的大きな容積ピペッティングについては0.5%であった。
実施例5:分光光度計
本明細書に記載される機器中の分光光度計は様々な測定のために用いられた。
一実験では、分光光度計は、異なるNADH含有溶液の吸光度の複数の測定を得るために用いられた。20mMのTris、0.05%アジ化ナトリウム中の62.5、125、250、500、及び1000マイクロモルのNADH溶液が調製された。それぞれの溶液の340nmでの吸光度が、20分の間、それぞれの分毎に測定された。それぞれの分における、それぞれの溶液についての測定結果が図103に提供される。それぞれの異なるNADH溶液についての20回の測定に基づき、溶液のそれぞれの測定の変動のCOVが決定され、及び下の表3中に提供される。表3は、それぞれの溶液について平均吸光度測定及び標準偏差も提供する。
別の実験では、10mMリン酸カリウム、pH8.0中の62.5、125、250、500、及び1000マイクロモルのNADH溶液が調製された。それぞれの溶液の340nmでの吸光度が:i)SPECTROstar Nano(BMG Labtech)プレート・リーダー(“商用プレート・リーダー”);及びii)本明細書において提供される機器中の本明細書において提供される分光光度計(“Theranos”)の両方において測定された。それぞれの機器による吸光度測定がプロットされ(X−軸:マイクロモルにおけるNADHの濃度;Y−軸:前記サンプルの340nmにおける吸光度)、及びそれぞれの機器からの値に対する勾配が計算された(図104)。SPECTROstar Nanoについては、計算された勾配は:y=0.0018x+0.0289;R2=0.9937であった。Theranos分光光度計については、計算された勾配は:y=0.0013x+0.0129;R2=0.9934であった。Theranos分光光度計からの値に基づく、勾配についての高いR2値は、溶液濃度の広い範囲に亘る吸光度測定に対する分光光度計の線形性を示す。
別の実験では、異なる量の尿素を含むサンプルが吸光度について検定された。約1、16、23、又は71ミリグラム/デシリットルの血中尿素窒素を含む、SeraConIのサンプル(脱繊維化された、プールされた血漿、0.2μmろ過;SeraCare社、マサチューセッツ州、ミルフォード(Milford))が尿素について検定された。630nmでの、それぞれの検定の吸光度が、i)SPECTROstar Nano(プレート・リーダー(“商用プレート・リーダー”);及びii)本明細書において提供される機器中の本明細書において提供される分光光度計(“Theranos”)の両方において測定された。それぞれの機器による吸光度測定がプロットされ(X−軸:サンプル中のmg/dLでの血中尿素窒素濃度;Y−軸:630nmでの前記サンプルの吸光度)、及びそれぞれの機器からの値に対する勾配が計算された(図105)。SPECTROstar Nanoについて、計算された勾配は:y=0.0058x+0.0854;R2=0.9985であった。Theranos分光光度計について、計算された勾配は:y=0.0061x+0.0358;R2=0.9974であった。Theranos分光光度計からの値に基づく、勾配についての高いR2値は、溶液濃度の広い範囲に亘る吸光度測定に対する分光光度計の線形性を示す。実施例6
図115は、PREE10304の実施例を示す。前記機器により遂行することをオーダーされたプロセス10308(検定又は検査)は、特定の制約を有する副次的業務10310のリストに分解される。この実施例では、前記制約は、時間要件10312、リソース要件10314、及び/又は順序(配列)要件10316を含むが、エネルギー消費要件及び/又はコスト要件等の他の物も非限定的実施例に対して提供され得る。これらの副次的業務10310及び/又は制約が、前記機器にとって利用可能なリソース10318に関する情報も提供される(サンプル容積、サンプル識別、試薬容積、ステーション、又は本明細書で言及される他のリソース、又はサンプルに対していかなる分析的試験も遂行するために必要とされるリソース等)、前記プロトコル遂行エンジン(PREE)10304に提供される。
PREE10304は、オーダーされたプロセス10308を遂行する効率を改善するために、前記機器のステーションのための副次的業務10310の配列を最適化する順序付けられたスケジュール10320を生成するために柔軟なスケジューリング・アルゴリズムを用いる。前記機器又はそのステーションは、次いで、順序付けされたスケジュール、及び前記スケジュール10320に従った前記機器の機能10322に従い、副次的業務を遂行するように指示される。
この実施例では、検出器10324(又は2つ以上の検出器)は、個別の生物学的又は化学的検定(又は非限定的な実施例については、そのステーション、若しくはそのようなステーションでのリソースの利用可能性)の状況に関する情報を収集し、及びこの情報を、PREE10304により生成された副次的業務のスケジュール10320を、次いで維持又は修正するために、利用可能なリソース10318に関する情報を更新できるMVP10306に提供する。PREE10304は、従って、副次的業務のスケジュール10320を、リソースの利用可能性に従い、及び特定のリソース又は入力プロセスの追加又は削除を含む、変化する状況又は入力プロセスにおける変化に基づき更新できる。加えて、前記検出器10324又は別の検出器は、オーダーされた検定の任意のもの(例えば、プロセス10308)に対して、出力10326を生成できる。実施例7
図116は、副次的業務の順序付けられたスケジュールを生成するためにPREEにおいて用いられる柔軟なアルゴリズムの実施形態を図示している。このアルゴリズムは、非限定的な実施例については、実行時間10332、解の状態10334、リソースの状態10336、及び/又は副次的業務(又は業務)の状態10338を含む、機器の機器状態10330を計算する。このアルゴリズムは、usesthe計算された機器状態10330又は副次的業務のリスト10342又はその両方を用いて、及び副次的業務が完了10340したか否かを決定する。
副次的業務が完了していない場合、合理的な機器運用のリストが生成され10344、及びこの情報が、再計算され得る前記機器状態10330の計算に送り込まれる。その代わりに、副次的業務が完了している場合、このアルゴリズムは、目的10348(効率の値)が考慮されない場合に比べてより最適な配列を決定するために、前記機器状態10330及び目的10348(又は効率の値)を用いて状態の配列を選択する10346。実施例8
図117は、機器において前記第一のスケジュールが一旦開始されたときでさえの、アルゴリズム及び生成する副次的業務のスケジュールの入力(少なくとも、プロセスの追加、削除、変更、優先度の変更、リソースの変更、制約の変更)に対する適応能力を図示している。図117では、少なくとも1つの検定がステップに入力される:入力された検定10350、及び少なくとも1つのサンプルがステップに入力される:副次的業務のスケジュールを作成し10356、及びステップにおいて前記サンプルの処理が開始されるPREEを含み得る、機器10354にサンプル10352が入れられ:サンプル処理10358が開始される。全ての検定が完了され及び結果を出力する10360前でさえ、又はこれがいくつかの検定について生じている間でさえ、目的(又は効率の値)における変更に基づいて、追加的な検定が入力されることができるか、又は追加的なサンプルが加えられることができるか、又は副次的業務スケジュールの生成が変更され得るか、又はこれらのいくつかの組み合わせが生じ得る。
代替的に、検定の入力は、検定又は副次的業務の除去、又は特定の検定のためのその除去を含む副次的業務の変化を含み得る。PREEは、これらの変化する入力、サンプル、機器能力、リソース、又は制約に、更新された副次的業務のスケジュール及びスケジュールに従ったサンプルの処理により、適応する。PREEは、一組の副次的業務において、オーダーされた検定のいずれかがどこにあるか、いつ更新されたスケジュールが生成されたか、又は代替的に若しくは追加的に利用可能なリソース若しくは機器状態を考慮に入れる。実施例9
図118はSOCA及び複数の機器の実施形態を図示する。このSOCAは、コード、言語、又は指示を含む持続性コンピュータ可読媒体を含む、少なくとも1つの機器10370、又は複数の機器10364、10366、10368、10370と通信するサーバー10362を含む。前記機器は、前記機器が遂行するための副次的業務の最適なスケジュールを生成するために、SOCAから受け取られた情報、及び検出器10376、処理ユニット10372、10374、又は内部の他の利用可能な又は前記機器により利用可能なリソースからの情報を用いる、コード、言語、又は指示を含む持続性コンピュータ可読媒体も含み得る。実施例10
図119は、本明細書に記載される柔軟なアルゴリズムを用いる2つの試験検定がスケジュールされている実施形態を図示している。PREE10304には、本明細書に記載されるアルゴリズムに従って最適な副次的業務のリストを生成するために必要な情報が提供される。このことは、この実施例では、業務1a(ピペット)10388、業務1b(遠心分離機)10390、及び/又は業務1c(顕微鏡)10392などの検査検定1:ヘマトクリット10386の副次的業務を含み、及び業務2a(ピペット)96、業務2b(遠心分離機)10398、業務2c(ピペット)10400、及び/又は業務2d(NAAブロック)10402等の検査検定2:H3N2ウイルス量94の副次的業務を含む。PREEは、SOCA10302及び機器から、利用可能なリソース、少なくとも1つの目的(効率目標又は値)、又は他の機器若しくは試薬若しくはサンプル情報などの入力も提供され得る。PREE10304は、次いでそれぞれのリソースに対して、副次的業務のスケジュール、並びに所定の目標を優先し、及び検定の全ての副次的業務を、検定が順次に行われる場合に比べて、より効率的に遂行する順序に従った、遂行されるべき副次的業務の順番を生成する。
図119では、前記ピペット10404は、業務2a 10396、次いで業務1a 10388、次いで業務2c 10400により用いられる。NAAブロック10406は、PREE10304により生成された前記スケジュールに従い、図119中では検定2 10394にのみ用いられるが、しかしながら、これは業務2c 10400が遂行された後でのみ行われる。
同様に、前記遠心分離機は、検査検定110386及び検査検定210394の両方で用いられるが、しかしながら、PREE10304は、業務2b 10398が業務1b 10390の前に生じるようにスケジュールし、その業務2b 10398は、業務2a 10396の後でのみ生じることができ、及び前記遠心分離機による、その10408業務1b 10390は、前記ピペット10404による業務1a 10388の後に生じる。加えて図114に示されるように、業務1cは顕微鏡10410(図119中の底部の右の箱)により遂行されるが、前記遠心分離機10408により業務1b 10390が遂行された後にだけ、遂行される。
本出願は、2012年9月25日に出願された、PCT出願第PCTUS2012/057155の部分継続出願であり、及び2011年9月25日に出願されたPCT出願第PCT/US2011/53188号による優先権を主張する、2011年9月26日に出願された、米国特許出願第13/244,952号の部分継続出願である、2013年2月18日に出願された、米国特許出願第13/769,779号による優先権を主張する。本出願は、2013年2月18日に出願された、米国仮特許出願第61/766113号による優先権も主張する。本出願は、2013年2月18日に出願された、米国仮特許出願第61/766119号による優先権も主張する。本出願は、2012年9月25日に出願されたPCT出願第PCT/US2012/057155号の部分継続出願であり、及び2011年9月25日に出願されたPCT出願第PCT/US2011/53188号による優先権を主張する、2011年9月26日に出願された、米国特許出願第13/244,952号の部分継続である、2013年2月18日に出願された、米国特許出願第13/769,820号による優先権も主張する。全ての上述の出願は、参照により、その全体が全ての目的で、本明細書に組み込まれる。
本明細書において議論され、又は引用された刊行物は、単に本出願の出願日に先立つ開示として提供される。本明細書中の何物も、先行発明の理由で、かかる刊行物に先立つ資格がないことの承認と解釈されるべきではない。更に、提供されている刊行日は、独立して確認される必要のある実際の刊行日と異なることがあり得る。本明細書において言及される全ての刊行物は、構造及び/又は方法に関連して、いずれの前記刊行物が引用されているかを開示及び記載するために、参照により本明細書に組み込まれる。以下の出願は参照により、全ての目的で、完全に本明細書に取り込まれる:米国特許第7,888,125号、8,007,999号、8,088,593号、及び米国特許公開第US20120309636号、PCT出願第PCTUS2012/057155号、米国特許出願第13/244,952号、及び2011年9月25日に出願された、PCT出願第PCT/US2011/53188号。2011年9月25日に出願された、PCT出願第PCT/US2011/53188号、2011年9月26日に出願された、米国特許出願第13/244,946号、2011年9月25日に出願された、PCT出願第PCT/US11/53189号、特許協力条約出願第PCT/US2011/53188号;特許協力条約出願第PCT/US2012/57155号;米国特許出願第13/244,947号;米国特許出願第13/244,949号;米国特許第出願13/244,950号;米国特許出願第13/244,951号;米国特許出願第13/244,952号;米国特許出願第13/244,953号;米国特許出願第13/244,954号;米国特許出願第13/244,956号;“Systems and Methods for Multi−Analysis”(多重分析のためのシステム及び方法)と題された、2013年2月18日に出願された、米国特許出願第13/769,779号、2014年2月14日に出願された、PCT出願第PCT/US14/16620号、及び2014年2月14日に出願された、PCT出願PCT/US14/16548号。出願の全ては、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の望ましい実施形態が、本明細書に示され及び記載されるが、当業者にとっては、そのような実施形態は単に例としてのみ提供されていることは自明であろう。膨大な数の変形、変更及び置換が、本発明を逸脱することなく当業者に生じるであろう。本明細書に記載される本発明の実施形態の様々な代替物が、本発明の実施において用いられ得ることを理解されたい。好適であるか、又は好適ではないかに関わらず、任意の特徴が、好適であるか、又はないかに関わらず、他の特徴と組み合わされ得る。「means for(ための手段)」の語句を使用して、所定の請求項が明確に言明されていない限り、添付された請求項は、手段プラス機能の限定を含むものとは解釈されない。本明細書の記載、及び以下の特許請求範囲の全体を通して用いられるように、「a(1つ)」「an(1つ)」「the(前記の)」は、文脈において明白に示さない限り、複数の意味を持つことを理解されたい。例えば、“an assay”への言及は、単一の検定又は複数の検定を称し得る。更に、本明細書の記載、及び以下の特許請求の範囲の全体を通して用いられる、「in(〜の中に)」の意味は、文脈で明白に示されない限り、「in(〜の中に)」、及び「on(〜の上に)」を含む。最後に、更に、本明細書の記載、及び以下の特許請求の範囲の全体を通して用いられる、「or(又は)」の意味は、文脈で明白に示されない限り、接続詞及び離接的接続詞を含みむ。。従って、文脈で明白に指示しない限り、「or(又は)」は「and/or(及び/又は)」を含む。