JP2018535043A - 薬剤注射デバイス - Google Patents

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Abstract

薬剤送達デバイスが:貫通可能バリアによって封止された薬剤カートリッジを受けるように配置された主本体と;針を支持するニードルキャリアと;ニードルキャリアに取り外し可能に連結されたキャップと、ニードルキャリアおよび主本体に連結された、あらかじめ応力がかけられたばねであって、キャップと連結された起動要素によって保持されるばねとを含み、ここで、起動要素は、キャップがデバイスから遠位方向に引っ張られるとばねを解放するように配置され、それによってニードルキャリアが軸方向の近位方向に動く。

Description

本発明は薬剤注射デバイスに関する
薬剤注射デバイスはシリンジの形態をとることができ、それによって薬剤が、プランジャと、針が連結される出口とを有する管状バレルの中に提供される。注射が行われる前に、使用者が針をリザーバに手作業で連結する。針をシリンジに取り付けることは、いくらかの器用さを必要とし、手の感覚をある程度失っている患者など、協調が悪い人にとっては困難である。
針が薬剤カートリッジに事前に取り付けられる注射デバイスを提供することは可能であるが、特定の状況においては、患者が注射の開始を望むような時間まで針を薬剤から分離したままにしておく注射デバイスを提供することが望ましい。
第1の実施形態によれば、薬剤送達デバイスが提供され、このデバイスは:貫通可能バリアによって封止された薬剤カートリッジを受けるように配置された本体と;針を支持するニードルキャリアと;ニードルキャリアに取り外し可能に連結されたキャップと、ニードルキャリアおよび本体に連結された、あらかじめ応力がかけられたばねであって、キャップと連結された起動要素によって保持されるばねとを含み、ここで、起動要素は、キャップがデバイスから遠位方向に引っ張られるとばねを解放するように配置され、それによってニードルキャリアが軸方向の近位方向に動く。
ニードルキャリアは、薬剤カートリッジと共に摩擦嵌めを形成するように構成されたカップ形部材を含み得る。
カップ形部材は、薬剤カートリッジまたはカートリッジホルダを把持するリップを有し得る。
デバイスは、針の遠位端を保護するためのニードルシールドをさらに含むことができ、このニードルシールドは、キャップに固定されるように配置され、針から取り外し可能である。
本体は、薬剤カートリッジを受けるためのカートリッジホルダを含み得る。
あらかじめ応力がかけられたばねは、その第1の端部でカートリッジホルダに固定され、その第2の端部で、ニードルキャリアに取り付けられた支持体に固定された定荷重ばねとすることができ、この定荷重ばねは、起動要素の取り外し可能部分によって、あらかじめ応力がかけられた状態に保持される。
あらかじめ応力がかけられたばねは、その第1の端部で本体に取り付けられ、その第2の端部でニードルキャリアに取り付けられた引張りばねとすることができる。
あらかじめ応力がかけられたばねは、その第1の端部でカートリッジホルダに取り付けられ、その第2の端部でニードルキャリアに取り付けられた引張りばねとすることができる。
起動要素は、キャップの内側に配置された戻り止めとすることができる。
キャップは、キャップが押し出されると戻り止めを解除するように配置されている旋回可能な側壁を有し得る。
戻り止めは、キャップをニードルホルダと回転可能に位置合わせした後に解放可能とすることができる。
デバイスは薬剤カートリッジを含むことができ、ニードルキャリアの軸方向運動により針が薬剤カートリッジの貫通可能バリアを貫通する。
薬剤カートリッジは薬剤を含み得る。
デバイスは自動注射であり得る。
第2の実施形態によれば、キャップを有する薬剤注射デバイスを操作する方法が提供され:キャップをデバイスから取り外すように遠位軸方向にキャップを引っ張って、あらかじめ応力がかけられたばねを解放し、それによって、ニードルキャリアおよび針の近位動きを生じさせることを含み、針の近位端が薬剤カートリッジの貫通可能バリアを穿孔することになる。
本発明が完全に理解されるように、その実施形態について添付の図面を参照して説明する。
本発明の実施形態による自動注射デバイスの側面図である。 本発明の実施形態による自動注射デバイスの側面図である。 第1の実施形態によるデバイスの遠位端の側面断面図である。 図2Aに示されたデバイスの構成要素の概略図である。 図2に示されたデバイスの、キャップ取り外しの初期段階中の遠位端の側面断面図である。 キャップ取り外しの後の方の段階中の、図2および図3に示されたデバイスの遠位端の側面断面図である。 図4Aに示されたデバイスの構成要素の概略図である。 第2の実施形態によるデバイスの、キャップ取り外しの前の側面断面図である。 図5に示されたデバイスの、キャップ取り外しの後の側面断面図である。 旋回可能側面を有するキャップを示す図である。
本発明の実施形態では、自動注射器またはシリンジなどの注射デバイスの針を、注射予定の薬剤を含む薬剤カートリッジに挿入するための機構を提供する。このような機構を提供することにより、使用者が注射の開始を望むようなときまで薬剤カートリッジが封止されていることが可能になる。針を薬剤カートリッジに挿入するための自動機構を提供することによりまた、使用者が注射の前に針を手で扱うことが減る。実際、本発明の実施形態では、使用者は、針を薬剤カートリッジに挿入する段階中、およびその後に薬剤の注射を起動する段階中に針に触れる必要がない。
本発明の実施形態では、針挿入機構がデバイスキャップの取り外しに依存するようにする。事前に応力がかけられたばねがデバイス本体と、針を保持するニードルホルダとに連結される。デバイスのアセンブリ後および収納中は、ばねの固定により針を薬剤カートリッジから分離したままにする。キャップが取り外されると、ばねが解放されて針が薬剤カートリッジのセプタムを穿孔する。
本明細書に記載の薬物送達デバイスは、薬剤を患者に注射するように構成される。たとえば送達は、皮下、筋肉内、または静脈内送達とすることができる。このようなデバイスは、患者、または看護師もしくは医師などの介護者によって操作され、さまざまなタイプの安全シリンジ、ペン注射器または自動注射器を含み得る。このデバイスは、使用前に封止アンプルを穿孔する必要がある、カートリッジベースのシステムを含み得る。これらのさまざまなデバイスを用いて送達される薬剤の量は、約0.5mLから約2mLになり得る。さらに別のデバイスは、「大」量の薬剤(通常約2mLから約10mLまで)を送達するためにある期間(たとえば、約5、15、30、60、または120分)患者の皮膚に粘着するように構成された、大容量デバイス(「LVD」)またはパッチポンプを含み得る。
特定の薬剤と組み合わせることで、本記載のデバイスはまた、必要な仕様内で動作するようにカスタマイズされる。たとえば、デバイスは、ある一定の期間内(たとえば、自動注射器では約3秒から約20秒、LVDでは約10分から約60分)に薬剤を注射するようにカスタマイズされる。他の仕様には、低レベルまたは最小レベルの不快感、またはヒューマンファクタに関連するいくつかの条件に対し、保存寿命、使用期限、生体適合性、環境的考慮事項などが含まれ得る。このような違いは、たとえば、粘性が約3cPから約50cPまでの薬物など、さまざまな要因により生じ得る。その結果、薬物送達デバイスは、サイズが約25から約31ゲージまでの中空針を含むことが多い。一般的なサイズは27および29ゲージである。
本明細書に記載の送達デバイスはまた、1つまたはそれ以上の自動化機能を含み得る。たとえば、1回またはそれ以上の針挿入、薬剤注射、および針引き込みが自動化される。1つまたはそれ以上の自動化段階のためのエネルギーは、1つまたはそれ以上のエネルギー源によって供給される。エネルギー源は、たとえば、機械エネルギー、空気エネルギー、化学エネルギーまたは電気エネルギーを含み得る。たとえば、機械エネルギー源は、エネルギーを保存または解放するためのばね、レバー、エラストマー、または他の機械機構を含み得る。1つまたはそれ以上のエネルギー源は、単一のデバイスの中に集約することができる。デバイスはさらに、エネルギーをデバイスの1つまたはそれ以上の構成要素の動きに変換するための歯車、弁、または他の機構を含み得る。
自動注射器の1つまたはそれ以上の自動化機能はそれぞれ、起動機構を介して起動される。このような起動機構は、1つまたはそれ以上のボタン、レバー、ニードルスリーブ、または他の起動構成要素を含み得る。自動化機能の起動は、一段階または多段階手順になり得る。すなわち、使用者が、自動化機能を行わせるために1つまたはそれ以上の起動構成要素を起動する必要があり得る。たとえば、一段階手順では、使用者が、薬剤の注射をするためにニードルスリーブを使用者の体に当てて押し下げることができる。他のデバイスでは、自動化機能の多段階起動が必要となり得る。たとえば、使用者が、注射をするためにボタンを押し下げ、ニードルシールドを引き込む必要がある。
加えて、1つの自動化機能の起動が1つまたはそれ以上の後続の自動化機能を起動し、それによって起動シーケンスを形成することもできる。たとえば、第1の自動化機能の起動が、少なくとも2回の針挿入、薬剤注射、および針引き込みを起動することができる。いくつかのデバイスはまた、1つまたはそれ以上の自動化機能を行わせるための特定の一連の段階を必要とし得る。他のデバイスは、一連の独立した段階によって動作し得る。
いくつかの送達デバイスは、安全シリンジ、ペン注射器、または自動注射器の1つまたはそれ以上の機能を含み得る。たとえば、送達デバイスが、薬剤を自動的に注射するように構成された機械エネルギー源(自動注射器で通常見られる)と、用量設定機構(ペン注射器で通常見られる)とを含み得る。
本開示のいくつかの実施形態による、例示的な薬物送達デバイス10が図1Aおよび図1Bに示されている。上述のように、デバイス10は、薬剤を患者の体に注射するように構成される。デバイス10は、注射予定の薬剤を含むリザーバを通常は含む本体11(たとえば、シリンジ)と、送達手順の1つまたはそれ以上の段階を容易にするために必要な構成要素とを含む。デバイス10はまた、本体11に取り外し可能に取り付けられるキャップアセンブリ12を含み得る。通常は使用者が、デバイス10が動作する前に、キャップ12を本体11から取り外さなければならない。
図示のように、本体11は実質的に円筒形であり、長手方向軸Xに沿って実質的に一定の直径を有する。本体11は、遠位領域120および近位領域121を有する。用語「遠位」は、注射の部位に相対的に近い場所を指し、用語「近位」は、注射部位から相対的に遠い場所を指す。
デバイス10はまた、本体11に対してスリーブ24が動くことを可能にするように本体11に連結されたニードルスリーブ24を含み得る。たとえば、スリーブ24は長手方向軸Xと平行な長手方向に動くことができる。具体的には、スリーブ24が近位方向に動くことにより、針17が本体11の遠位領域120から延びることが可能になり得る。
針17を挿入することは、いくつかの機構を介して行うことができる。たとえば、針17は、本体11に対して固定して配置され、最初に、延びたニードルスリーブ24の中に配置される。スリーブ24の遠位端を患者の体に当て、本体11を遠位方向に動かすことによってスリーブ24が近位に動くと、針17の遠位端のカバーが取り外される。このような相対的な動きが、針17の遠位端が患者の体の中へ延びることを可能にする。このような挿入は、スリーブ24に対して本体11が患者の手操作で動くことにより針17が手動で挿入されるので、「手動」挿入と呼ばれる。
挿入の別の形態は「自動化された」ものであり、それによって針17が本体11に対して動く。このような挿入は、スリーブ24が動くことによって、または、たとえばボタン122などの別の形態の起動によってトリガされる。図1Aおよび図1Bに示されるように、ボタン122は本体11の近位端にある。しかし、他の実施形態では、ボタン122は本体11の側面にある。
他の手動または自動化機能には、薬物注射もしくは針引き込み、または両方が含まれ得る。注射とは、薬剤をシリンジから針17に強制的に通すために、栓またはピストン123をシリンジ(図示せず)内の近位位置からシリンジ内のより遠くの位置まで動かす過程のことである。いくつかの実施形態では、駆動ばね(図示せず)が、デバイス10が起動される前に圧縮の状態にある。駆動ばねの近位端は本体11の近位領域121内に固定され、駆動ばねの遠位端は、ピストン123の近位面に圧縮力をかけるように構成される。起動に続いて、駆動ばねに保存されたエネルギーの少なくとも一部がピストン123の近位面に加えられる。この圧縮力はピストン123に、ピストンを遠位方向に動かすように作用する。このような遠位の動きは、シリンジ内の液体薬剤を圧縮するように作用して、液体薬剤を針17から外に強制的に出す。
注射に続いて、針17はスリーブ24または本体11の中に引き込まれる。引き込みは、使用者がデバイス10を患者の体から離すにつれてスリーブ24が遠位に動くときに行うことができる。これは、針17が本体11に対して固定位置にとどまったままであるので行うことができる。スリーブ24の遠位端が針17の遠位端を通り過ぎ、針17が覆われると、スリーブ24がロックされる。このようなロッキングは、本体11に対するスリーブ13の近位の動きをロックすることを含み得る。
別の形態の針引き込みは、針17が本体11に対して動く場合に行うことができる。このような動きは、本体11内のシリンジが本体11に対して近位方向に動く場合に行うことができる。この近位動きは、遠位領域120にある引き込みばね(図示せず)を使用して実現される。圧縮された引き込みばねが、起動したときに十分な力をシリンジに供給して、シリンジを近位方向に動かすことができる。十分な引き込みの後では、針17と本体11の間の相対的な動きがロッキング機構によってロックされる。加えて、デバイス10のボタン122または他の構成要素が必要に応じてロックされる。
図2Aは、デバイス10の遠位端の断面図を示す。デバイス10は、管状の本体11およびキャップ12を有する。
キャップ12はニードルスリーブ24の上に嵌まり、本体11の遠位端に当接する。キャップ12は、端壁および湾曲側壁を有する。キャップ12は、キャップ12の端壁から延びる管状部材12aを含む。管状部材は、針の遠位端が収納される概ね円筒形のニードルシールド25を受けるのに適切な直径になっている。摩擦嵌めが管状部材12aと、デバイス10の組み立て中に針17の遠位端を収容しているニードルシールド25との間に形成される。摩擦嵌めは十分に強く、そのため、キャップ12が取り外されるときにニードルシールド25もまた外れるようになる。管状部材12aとニードルシールド25の間の嵌め合いはまた、クリップを使用して提供することもできる。あるいは、ニードルシールド25は、接着剤を使用してキャップに対し成形される、またはキャップに貼り付けられる、熱可塑性エラストマー(TPE)から形成される。実際、いくつかの実施形態では、管状部材12aが設けられずに、ニードルシールドがキャップ12の本体に取り付けられる。管状部材12aの外面は、起動要素26の遠位端が取り付けられるフック12bまたは他の適切な留め具を備える。デバイス10は、ニードルホルダ18によって針17の近位端近くで保持される針17を含む。針の遠位端は、図2〜図4に示す実施形態では、キャップ12の管状部材12aに挿入されて摩擦嵌めを形成するニードルシールド25によって、最初は覆われている。上述のように、代替実施形態では管状部材12aは提供されない。針17を保持するニードルホルダ18は、本体11およびカートリッジ19に対して軸方向に可動である。ニードルホルダは、概ねカップ形の部材18aと、針17が通過する通路とを有する。カップ形部材18aは、カートリッジ19のヘッド23と係合するように形づくられる。
いくつかの実施形態では、ニードルホルダ18のカップ形部材18aは、カートリッジ19にニードルホルダ18を取り付けた後にニードルホルダ18がカートリッジ19から外れることを防止するための、薬剤カートリッジ19のヘッド23の上に留まる機能を果たすリップを含む。あるいは、ニードルホルダ18は、カートリッジホルダ20の上に留まるように配置される。
自動注射デバイス10は、カートリッジホルダ20によって適所に保持されるカートリッジ19を含む。カートリッジホルダ20とカートリッジ19は連結され、デバイス10の本体11に対して固定される。カートリッジ19は、カートリッジ本体21、ネック22、およびヘッド23を有する。ヘッド23はネック22よりも幅が広く、それによってフランジ付き端部が形成される。ネック22およびヘッド23は、薬剤を通過させる、ならびに針17が挿入されるとこれを受ける、通路を含む。ヘッド23は、通路を封鎖し薬剤カートリッジ19の内容物を封止するための、セプタムなどの貫通可能バリアを備える。カートリッジ本体21、ネック22およびヘッド23は、形状が概ね円筒形である。しかし、代替形状を使用することもできる。
図2Aおよび図2Bを参照すると、カートリッジホルダ20は、定荷重ばね27と、ニードルホルダ18に固定されたばねキャリア28と、薬剤カートリッジに対して固定されているストッパ29とを備える。定荷重ばね27は、ばねが完全に巻き上げられたときにばねが弛緩するように、ばね鋼または他の金属のロールリボンとすることができる。代替実施形態では、ばねキャリア28は、ニードルホルダ18に一体化している部分を形づくることができる。ばね27は、ばねキャリア28と連結され、起動要素26によってあらかじめ応力がかけられ、この起動要素は、ばねがその平衡位置に戻らないようにする、その近位端の起動要素本体26aと、起動要素本体26aを適所に保持するストッパ29とを有する。ばね27の近位端は、固定要素30によって固定される。起動要素26の遠位端は、管状部材12aの上にあるフック12bに嵌まるループ(図示せず)を備える。代替実施形態では、起動要素26はキャップ12の本体に固定される。
図3は、使用者がキャップ12を軸方向にデバイス10の本体11から引っ張ったときのデバイス10の遠位部分の断面を示す。図3に示された瞬間において、使用者はキャップ12を引っ張っており、それによってキャップは、デバイス10の本体11から軸方向に離れる。フック12bは、引っ張り力を起動要素26にかける。起動要素本体26aは変位する。
図4Aは、ばね27が解放されたときのデバイス10の遠位部分の断面を示す。この瞬間に起動要素本体26aは、ばね27からデカップリングされる。図4Bは、ばね27およびばねキャリア28の動きを概略的に示す。ばね27のコイル部分は、巻かれていない部分に巻き付いて、キャリア28を薬剤カートリッジ19に向けて軸方向に動かす。キャリア28および針17に固定されているニードルホルダ18もまた、薬剤カートリッジ19に向かって軸方向に動く。針17の近位端は、薬剤カートリッジ19のセプタムを穿孔する。
ニードルホルダ18のカップ形部材18aは、薬剤カートリッジ19のヘッド23に嵌まって摩擦嵌めを形成する。カップ形部材18aの内側縁部まわりにリップがある実施形態では、リップはヘッド23のベースに嵌まる。
それによってキャップ12が取り外される。ニードルシールド25は、キャップ12の管状部材12bによって保持される。キャップが取り外されると、デバイス10の遠位端が患者の注射部位に当てられ、注射が開始される。
図5は、代替実施形態によるデバイス50を示す概略図である。デバイス50は、円筒形本体51と、キャップ52と、軸方向に可動のニードルホルダ54によって保持される針53と、薬剤カートリッジ55とを含む。
本体51は、概ね円筒形であり、径方向内向きに薬剤カートリッジ55のネック55aの方へ延びるカラー51aを有する。あるいは、薬剤カートリッジホルダが、薬剤カートリッジ55を保持するために設けられ、それにより、薬剤カートリッジは本体51に対して固定される。
引張りばね56がその一端で、本体51のカラー51aまたは薬剤カートリッジホルダに取り付けられる。他端で、引張りばね56はニードルホルダ54に取り付けられる。図5に示されるように、引張りばね56は、その平衡長から引き伸ばされ、張力がかかった状態になる。デバイス50の組み立て中、ニードルホルダ54はカラー51aまたはカートリッジホルダから引っ張られ、それにより、引張りばね56は張力がかかった状態になる。
デバイスの組み立て中、カートリッジホルダへの引張りばね56の連結、およびニードルホルダ54への引張りばね56の連結は共成形によって実現される。すなわち、部材を成形するときに、ばねはプラスチック成形ツールの中に直接挿入される。あるいは、引張りばね56は、クリップを使用して固定され、またはねじ込まれる。他の実施形態では、ばねは、フックを助けにしてプラスチック部材に取り付けられる。引張りばね56は、デバイス50の運搬および収納中に張力をかけてニードルホルダ54を保持するのに強度が十分である金属(または他の適切な材料)から製造される。
キャップ52は、デバイスキャップ52の内側のアームなどの、ニードルホルダ54を適所に保持する戻り止め57を含み、それにより、ニードルホルダ54とカートリッジホルダまたはカラー51aとの間の分離が維持される。戻り止め57は起動要素として作用し、ニードルホルダ54が時期尚早に動くことを防止する。
図6に示されるように、使用者がキャップ52をデバイスの本体51から引っ張ると、戻り止め57はニードルホルダ54を越えてカチッと動く。いくつかの実施形態では、図7に示されるように、キャップ52はその遠位端の方へ押し出されて、戻り止め57が外側へ旋回し、ニードルホルダ54と係合解除する。それによって、引張りばね56は解放され、長さが短くなる。いくつかの実施形態では、戻り止め57は、キャップ52がニードルホルダ54と回転可能に位置合わせされた後にしか引張りばねを解放できないように配置される。引張りばね57が短くなることにより、ニードルホルダ54は、軸方向にカートリッジホルダまたはカラー51aに向けて動くことになる。針53は、その近位先端部でカートリッジセプタム55bを穿孔する。それによって、流体連結が薬剤カートリッジ55と針53の間に確立する。
当業者には、本発明の実施形態によって提供される利点が理解されよう。たとえば、デバイスに針を手で組み込むことに比べて、使用者に対する使用者処理工程が少ない。針を薬剤カートリッジに挿入する使用者工程と、キャップを取り外す使用者工程とが一緒にされる。これにより、ニードルシールドが別個に取り外される必要がないので、針刺傷の危険が低減される。
上記の実施形態は、自動注射器に関して説明されている。しかし、シリンジなどの他のタイプの注射器に関連する実施形態もまた、本発明の範囲に入る。
用語「薬物」または「薬剤」は、本明細書において同意語として使用され、1つまたはそれ以上の医薬品有効成分または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物と、場合により、薬学的に許容される担体とを含む医薬製剤を示す。医薬品有効成分(「API」)とは、最も広範な言い方で、ヒトまたは動物に生物学的影響を及ぼす化学構造のことである。薬理学では、薬物または薬剤が、疾患の処置、治療、予防、または診断に使用され、またはそれとは別に、身体的または精神的健康を向上させるために使用される。薬物または薬剤は、限られた継続期間、または慢性疾患では定期的に、使用される。
以下に説明されるように、薬物または薬剤は、1つまたはそれ以上の疾患を処置するための、さまざまなタイプの製剤の少なくとも1つのAPI、またはその組み合わせを含むことができる。APIの例としては、分子量が500Da以下である低分子;ポリペプチド、ペプチド、およびタンパク質(たとえばホルモン、成長因子、抗体、抗体フラグメント、および酵素);炭水化物および多糖類;ならびに核酸、二本鎖または一本鎖DNA(裸およびcDNAを含む)、RNA、アンチセンスDNAおよびRNAなどのアンチセンス核酸、低分子干渉RNA(siRNA)、リボザイム、遺伝子、およびオリゴヌクレオチドが含まれ得る。核酸は、ベクター、プラスミド、またはリポソームなどの分子送達システムに組み込まれる。1つまたはそれ以上の薬物の混合物もまた企図される。
用語「薬物送達デバイス」は、薬物または薬剤をヒトまたは動物の体内に投薬するように構成されたあらゆるタイプのデバイスまたはシステムを包含するものである。それだけには限らないが、薬物送達デバイスは、注射デバイス(たとえばシリンジ、ペン型注射器、自動注射器、大容量デバイス、ポンプ、潅流システム、または眼内、皮下、筋肉内、もしくは血管内送達にあわせて構成された他のデバイス)、皮膚パッチ(たとえば、浸透圧性、化学的、マイクロニードル)、吸入器(たとえば鼻用または肺用)、埋め込み型デバイス(たとえば、薬物またはAPIコーティングされたステント、カプセル)、または胃腸管用の供給システムとすることができる。ここで説明される薬物は、たとえば24以上のゲージ数を有する、たとえば皮下針である針を含む注射デバイスでは特に有用であり得る。
薬物または薬剤は、薬物送達デバイスで使用するように適用された主要パッケージまたは「薬物容器」内に含まれる。薬物容器は、たとえば、カートリッジ、シリンジ、リザーバ、または1つもしくはそれ以上の薬物の保存(たとえば短期または長期保存)に適したチャンバを提供するように構成された他の固体もしくは可撓性の容器とすることができる。たとえば、場合によって、チャンバは、少なくとも1日(たとえば1日から少なくとも30日まで)の間薬物を収納するように設計される。場合によって、チャンバは、約1ヶ月から約2年の間薬物を保存するように設計される。保存は、室温(たとえば約20℃)または冷蔵温度(たとえば約−4℃から約4℃まで)で行うことができる。場合によって、薬物容器は、投与予定の医薬製剤の2つまたはそれ以上の成分(たとえばAPIおよび希釈剤、または2つの異なるタイプの薬物)を別々に、各チャンバに1つずつ保存するように構成された二重チャンバカートリッジとすることができ、またはこれを含むことができる。そのような場合、二重チャンバカートリッジの2つのチャンバは、ヒトまたは動物の体内に投薬する前、および/または投薬中に2つまたはそれ以上の成分間で混合することを可能にするように構成される。たとえば、2つのチャンバは、これらが(たとえば2つのチャンバ間の導管によって)互いに流体連通し、所望の場合、投薬の前にユーザによって2つの成分を混合することを可能にするように構成される。代替的に、またはこれに加えて、2つのチャンバは、成分がヒトまたは動物の体内に投薬されているときに混合することを可能にするように構成される。
本明細書において説明される薬物送達デバイス内に含まれる薬物または薬剤は、数多くの異なるタイプの医学的障害の処置および/または予防に使用される。障害の例としては、たとえば、糖尿病、または糖尿病性網膜症などの糖尿病に伴う合併症、深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症が含まれる。障害の別の例としては、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、がん、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症および/または関節リウマチがある。APIおよび薬物の例としては、たとえば、それだけには限らないが、ハンドブックのRote Liste 2014、主グループ12(抗糖尿病薬物)または主グループ86(腫瘍薬物)、およびMerck Index、第15版などに記載されているものがある。
1型もしくは2型の糖尿病、または1型もしくは2型の糖尿病に伴う合併症の処置および/または予防のためのAPIの例としては、インスリン、たとえばヒトインスリン、またはヒトインスリン類似体もしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、GLP−1類似体もしくはGLP−1受容体アゴニスト、またはその類似体もしくは誘導体、ジペプチジルペプチダーゼ−4(DPP4)阻害剤、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物、またはそれらの任意の混合物が含まれる。本明細書において使用される用語「類似体」および「誘導体」は、元の物質と構造的に十分に類似しており、それによって同様の機能または活性(たとえば治療効果性)を有することができる任意の物質を指す。特に、用語「類似体」は、天然のペプチドの構造、たとえばヒトのインスリンの構造から、天然のペプチド中に見出される少なくとも1つのアミノ酸残基を欠失させるおよび/もしくは交換することによって、ならびに/または少なくとも1つのアミノ酸残基を付加することによって式上で得られる分子構造を有するポリペプチドを指す。付加および/または交換されるアミノ酸残基は、コード可能なアミノ酸残基、または他の天然の残基もしくは完全に合成によるアミノ酸残基とすることができる。インスリン類似体は「インスリン受容体リガンド」とも呼ばれる。特に、用語「誘導体」は、1つまたはそれ以上の有機置換基(たとえば、脂肪酸)が1つまたはそれ以上のアミノ酸に結合している、天然のペプチドの構造、たとえばヒトのインスリンの構造から式上で得られる分子構造を有するポリペプチドを指す。場合により、天然のペプチド中に見出される1つまたはそれ以上のアミノ酸が、欠失され、かつ/もしくはコード不可能なアミノ酸を含む他のアミノ酸によって置換されていてもよく、または、コード不可能なアミノ酸を含むアミノ酸が、天然のペプチドに付加されていてもよい。
インスリン類似体の例としては、Gly(A21),Arg(B31),Arg(B32)ヒトインスリン(インスリングラルギン);Lys(B3),Glu(B29)ヒトインスリン(インスリングルリジン);Lys(B28),Pro(B29)ヒトインスリン(インスリンリスプロ);Asp(B28)ヒトインスリン(インスリンアスパルト);B28位におけるプロリンがAsp、Lys、Leu、Val、またはAlaで置き換えられており、B29位において、LysがProで置換されているヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリンおよびDes(B30)ヒトインスリンがある。
インスリン誘導体の例としては、たとえば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;Lys(B29)(N−テトラデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン(インスリンデテミル、Levemir(登録商標))、B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイルヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ω−カルボキシヘプタデカノイル−γ−L−グルタミル−des(B30)ヒトインスリン(インスリンデグルデク、Tresiba(登録商標))、B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、およびB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンがある。
GLP−1、GLP−1類似体およびGLP−1受容体アゴニストの例としては、たとえば、リキシセナチド(Lyxumia(登録商標)、エキセナチド(エキセンディン−4、Dyetta(登録商標)、Bydureon(登録商標)、アメリカドクトカゲの唾液腺によって産生される39アミノ酸ペプチド)、リラグルチド(Victoza(登録商標))、セマグルチド、タスポグルチド、アルビグルチド(Syncria(登録商標))、デュラグルチド(Trulicity(登録商標))、rエキセンディン−4、CJC−1134−PC、PB−1023、TTP−054、ラングレナチド/HM−11260C、CM−3、GLP−1エリゲン(Eligen)、ORMD−0901、NN−9924、NN−9926、NN−9927、ノデキセン(Nodexen)、ビアドール(Viador)−GLP−1、CVX−096、ZYOG−1、ZYD−1、GSK−2374697、DA−3091、MAR−701、MAR709、ZP−2929、ZP−3022、TT−401、BHM−034、MOD−6030、CAM−2036、DA−15864、ARI−2651、ARI−2255、エキセナチド−XTENおよびグルカゴン−Xtenがある。
オリゴヌクレオチドの例としては、たとえば:家族性高コレステロール血症の処置のためのコレステロール低下アンチセンス治療薬である、ミポメルセンナトリウム(Kynamro(登録商標))がある。
DPP4阻害剤の例としては、ビルダグリプチン、シタグリプチン、デナグリプチン、サキサグリプチン、ベルベリンがある。
ホルモンの例としては、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(ソマトロピン)、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、およびゴセレリンなどの、脳下垂体ホルモンまたは視床下部ホルモンまたは調節性活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニストが含まれる。
多糖類の例としては、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、もしくは超低分子量ヘパリン、またはそれらの誘導体、または上述の多糖類の硫酸化形態、たとえば、ポリ硫酸化形態、および/または、薬学的に許容されるそれらの塩が含まれる。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容される塩の例としては、エノキサパリンナトリウムがある。ヒアルロン酸誘導体の例としては、ハイランG−F20(Synvisc(登録商標))、ヒアルロン酸ナトリウムがある。
本明細書において使用する用語「抗体」は、免疫グロブリン分子またはその抗原結合部分を指す。免疫グロブリン分子の抗原結合部分の例には、抗原を結合する能力を保持するF(ab)およびF(ab’)2フラグメントが含まれる。抗体は、ポリクローナル、モノクローナル、組換え型、キメラ型、非免疫型またはヒト化、完全ヒト型、非ヒト型(たとえばネズミ)、または一本鎖抗体とすることができる。いくつかの実施形態では、抗体はエフェクター機能を有し、補体を固定することができる。いくつかの実施形態では、抗体は、Fc受容体と結合する能力が低く、または結合することはできない。たとえば、抗体は、アイソタイプもしくはサブタイプ、抗体フラグメントまたは変異体とすることができ、これはFc受容体との結合を支持せず、たとえば、突然変異した、または欠失したFc受容体結合領域を有する。用語の抗体はまた、四価二重特異性タンデム免疫グロブリン(TBTI)および/または交差結合領域の配向性を有する二重可変領域抗体様結合タンパク質(CODV)に基づく抗体結合分子を含む。
用語「フラグメント」または「抗体フラグメント」は、全長抗体ポリペプチドを含まないが、抗原と結合することができる全長抗体ポリペプチドの少なくとも一部分を依然として含む、抗体ポリペプチド分子(たとえば、抗体重鎖および/または軽鎖ポリペプチド)由来のポリペプチドを指す。抗体フラグメントは、全長抗体ポリペプチドの切断された部分を含むことができるが、この用語はそのような切断されたフラグメントに限定されない。本発明に有用である抗体フラグメントは、たとえば、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、scFv(一本鎖Fv)フラグメント、直鎖抗体、単一特異性抗体フラグメント、または二重特異性、三重特異性、四重特異性および多重特異性抗体(たとえば、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ)などの多重特異性抗体フラグメント、一価抗体フラグメント、または二価、三価、四価および多価抗体などの多価抗体フラグメント、ミニボディ、キレート組換え抗体、トリボディまたはバイボディ、イントラボディ、ナノボディ、小モジュラー免疫薬(SMIP)、結合ドメイン免疫グロブリン融合タンパク質、ラクダ化抗体、およびVHH含有抗体を含む。抗原結合抗体フラグメントのさらなる例が当技術分野で知られている。
用語「相補性決定領域」または「CDR」は、特異的抗原認識を仲介する役割を主に担う重鎖および軽鎖両方のポリペプチドの可変領域内の短いポリペプチド配列を指す。用語「フレームワーク領域」は、CDR配列ではなく、CDR配列の正しい位置決めを維持して抗原結合を可能にする役割を主に担う重鎖および軽鎖両方のポリペプチドの可変領域内のアミノ酸配列を指す。フレームワーク領域自体は、通常、当技術分野で知られているように、抗原結合に直接的に関与しないが、特定の抗体のフレームワーク領域内の特定の残基が、抗原結合に直接的に関与することができ、またはCDR内の1つまたはそれ以上のアミノ酸が抗原と相互作用する能力に影響を与えることができる。
抗体の例としては、アンチPCSK−9mAb(たとえばアリロクマブ)、アンチIL−6mAb(たとえばサリルマブ)、およびアンチIL−4mAb(たとえばデュピルマブ)がある。
本明細書において説明される任意のAPIの薬学的に許容される塩もまた、薬物送達デバイスにおける薬物または薬剤の使用に企図される。薬学的に許容される塩は、たとえば酸付加塩および塩基性塩である。
API、製剤、装置、方法、システムのさまざまな構成要素および本明細書に記載の実施形態の修正(追加および/または除去)を、このような修正、およびありとあらゆるその均等物を包含する本発明の全範囲および趣旨から逸脱せずに加えることができることは当業者に理解されよう。

Claims (15)

  1. 薬剤送達デバイスであって:
    貫通可能バリアによって封止された薬剤カートリッジを受けるように配置された本体と;
    針を支持するニードルキャリアと;
    該ニードルキャリアに取り外し可能に連結されたキャップと、
    ニードルキャリアおよび本体に連結された、あらかじめ応力がかけられたばねであって、キャップと連結された起動要素によって保持されるばねとを含み、
    ここで、起動要素は、キャップがデバイスから遠位方向に引っ張られるとばねを解放するように配置され、それによってニードルキャリアが軸方向の近位方向に動く、前記薬剤送達デバイス。
  2. ニードルキャリアは、薬剤カートリッジと共に摩擦嵌めを形成するように構成されたカップ形部材を含む、請求項1に記載のデバイス。
  3. カップ形部材は、薬剤カートリッジまたはカートリッジホルダを把持するリップを有する、請求項2に記載のデバイス。
  4. 針の遠位端を保護するためのニードルシールドをさらに含み、ここで、該ニードルシールドは、キャップに固定されるように配置され、針から取り外し可能である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のデバイス。
  5. 本体は、薬剤カートリッジを受けるためのカートリッジホルダを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のデバイス
  6. あらかじめ応力がかけられたばねは、その第1の端部でカートリッジホルダに固定され、その第2の端部で、ニードルキャリアに取り付けられた支持体に固定された定荷重ばねであり、該定荷重ばねは、起動要素の取り外し可能部分によって、あらかじめ応力がかけられた状態に保持される、請求項5に記載のデバイス。
  7. あらかじめ応力がかけられたばねは、その第1の端部で本体に取り付けられ、その第2の端部でニードルキャリアに取り付けられた引張りばねである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のデバイス。
  8. あらかじめ応力がかけられたばねは、その第1の端部でカートリッジホルダに取り付けられ、その第2の端部でニードルキャリアに取り付けられた引張りばねである、請求項5に記載のデバイス。
  9. 起動要素は、キャップの内側に配置された戻り止めである、請求項7または8に記載のデバイス。
  10. キャップは、該キャップが押し出されると戻り止めを解除するように配置されている旋回可能な側壁を有する、請求項9に記載のデバイス。
  11. 戻り止めは、キャップをニードルホルダと回転的に位置合わせした後に解放可能である、請求項9または10に記載のデバイス。
  12. デバイスは薬剤カートリッジを含み、ニードルキャリアの軸方向運動により針が薬剤カートリッジの貫通可能バリアを貫通する、請求項1〜11のいずれか1項に記載のデバイス。
  13. 薬剤カートリッジは薬剤を含む、請求項12に記載のデバイス。
  14. デバイスは自動注射である、請求項1〜13のいずれか1項に記載のデバイス。
  15. キャップを有する薬剤注射デバイスを操作する方法であって:
    キャップをデバイスから取り外すように遠位軸方向にキャップを引っ張って、あらかじめ応力がかけられたばねを解放し、それによって、ニードルキャリアおよび針の近位動きを生じさせることを含み、針の近位端が薬剤カートリッジの貫通可能バリアを穿孔する、前記方法。
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