JP2018532423A - 植物への施用のための、微細藻類を基とする組成物及び方法 - Google Patents

植物への施用のための、微細藻類を基とする組成物及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018532423A
JP2018532423A JP2018532518A JP2018532518A JP2018532423A JP 2018532423 A JP2018532423 A JP 2018532423A JP 2018532518 A JP2018532518 A JP 2018532518A JP 2018532518 A JP2018532518 A JP 2018532518A JP 2018532423 A JP2018532423 A JP 2018532423A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
plant
microalgae
soil
application
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018532518A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018532423A5 (ja
Inventor
サンディップ シンディ、
サンディップ シンディ、
ステファン ヴォントル、
ステファン ヴォントル、
マニカンダダス マシラカズ マダットヒル、
マニカンダダス マシラカズ マダットヒル、
ローラ カーニー、
ローラ カーニー、
ジェラルド ウィーラー、
ジェラルド ウィーラー、
Original Assignee
ヘリアエ デベロップメント、 エルエルシー
ヘリアエ デベロップメント、 エルエルシー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ヘリアエ デベロップメント、 エルエルシー, ヘリアエ デベロップメント、 エルエルシー filed Critical ヘリアエ デベロップメント、 エルエルシー
Publication of JP2018532423A publication Critical patent/JP2018532423A/ja
Publication of JP2018532423A5 publication Critical patent/JP2018532423A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N65/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing material from algae, lichens, bryophyta, multi-cellular fungi or plants, or extracts thereof
    • A01N65/03Algae
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N37/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic compounds containing a carbon atom having three bonds to hetero atoms with at the most two bonds to halogen, e.g. carboxylic acids
    • A01N37/02Saturated carboxylic acids or thio analogues thereof; Derivatives thereof
    • A01N37/04Saturated carboxylic acids or thio analogues thereof; Derivatives thereof polybasic
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N59/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing elements or inorganic compounds
    • A01N59/08Alkali metal chlorides; Alkaline earth metal chlorides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N59/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing elements or inorganic compounds
    • A01N59/16Heavy metals; Compounds thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N59/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing elements or inorganic compounds
    • A01N59/26Phosphorus; Compounds thereof

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Agronomy & Crop Science (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Natural Medicines & Medicinal Plants (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Fertilizers (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Pretreatment Of Seeds And Plants (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Fertilizing (AREA)

Abstract

有効量の微細藻類ベースの液体組成物を大型藻類からの抽出物、微細藻類からの抽出物、ミネラル、フミン酸誘導体、一次栄養素、微量栄養素、キレート剤及び抗生物質を含む他の有効成分と組み合わせて投与することによって植物の出芽及び収量を改善する、微細藻類を基とする組成物及び方法が開示される。微細藻類を基とする組成物を土壌に施用して土壌の陽イオン交換容量を増加させる方法も開示される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、「植物への施用のための微細藻類を基とする組成物及び方法」と題する2015年9月11日出願の米国特許仮出願第62/217,386号、「植物への施用のための微細藻類を基とする組成物及び方法」と題すると題する2015年9月22日出願の同第62/222,089号、及び「植物への施用のための微細藻類施肥組成物及び方法」と題する2015年11月10日出願の同第62/253,265号の優先権を主張するものである。前記出願全ての内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
種子の出芽は未成熟植物がその種皮を打破するときに起こり、典型的には土壌からの茎の突出がこれに続く。多くの実生上に現れる最初の葉がいわゆる子葉であり、これらはその後の葉とはあまり似ていないことが多い。多かれ少なかれ当該植物に特有である最初の本葉が出現した直後に、子葉が落下する。種子の発芽は、潜在的な休眠機構が適切な要因によって解除された後に、水吸収によって引き起こされる、複雑な生理的過程である。好適な条件下では、胚の急速な拡大成長が被覆層の破断と幼根の出現で終了する。数多くの薬剤が種子出芽の調節剤として提案されている。温度と水分の調節が種子出芽に影響を与える一般的な方法である。土壌への養分の添加も特定の植物の種子の出芽を促進すると提案されている。有効性は、成分又は製品を調製する方法に起因し得る。製品の有効性を増大させることで、製品の必要量を低減し、農業工程の効率を高め得る。
加えて、商業規模であれ家庭菜園規模であれ、栽培者は、各成長期に為される投資への高い見返りを確保するべく作物の収量と品質を最適化しようと常に努力している。人口が増加し、食品及び再生可能技術市場のために植物原材料への需要が高まると共に、効率的な農業生産の重要性が増大する。植物の健康と生産への環境の影響は、植物が環境の影響を相殺し、生産量を最大化することを可能にする成長期の戦略の必要性を生じさせた。土壌への養分の添加又は茎葉への施用は、特定の植物の収量及び品質を促進すると提案されている。有効性は、成分又は製品を調製する方法に起因し得る。製品の有効性を増大させることは、製品の必要量を低減し、農業工程の効率を高め得る。
植物の出芽及び収量を高めるための微細藻類を基とする組成物及び方法を本明細書で説明する。前記組成物は、全細胞、溶解細胞、乾燥細胞及び抽出工程に供された細胞などの、しかしこれらに限定されない様々な状態の微細藻類細胞を含み得る。前記組成物は、主要有効成分若しくは単一有効成分として、又は大型藻類からの抽出物、微細藻類からの抽出物、ミネラル、フミン酸誘導体、主要養分、微量養分、キレート剤及び抗生物質などの、しかしこれらに限定されない他の有効成分と組み合わせて微細藻類細胞を含有し得る。この組成物は、植物に適した安定剤の添加、滅菌及びこれらの組み合わせを介して安定化され得る。前記方法は、土壌施用、茎葉散布、種子処理及び水耕施用などの、しかしこれらに限定されない様々な方法で前記組成物を植物又は種子に施用することを含み得る。前記方法は組成物の単回又は複数回施用を含んでもよく、また低濃度の微細藻類細胞も含み得る。この方法はまた、土壌の陽イオン交換容量を高めるために微細藻類を基とする組成物を土壌に施用することも含み得る。
本発明の一部の実施形態は、少なくとも1つの植物特性を強化するための少なくとも1つの有効成分と組み合わせて0.001−30体積%の微細藻類細胞を含有する処理用組成物を植物、実生又は種子に投与することを含み得る、植物強化の方法に関する。前記有効成分は、大型藻類からの抽出物、微細藻類からの抽出物、ミネラル、フミン酸誘導体、主要養分、微量養分、キレート剤、抗生物質等を含み得る。
一部の実施形態では、固体培地は、土壌、培養土(potting mix)、堆肥、不活性水耕材料等の少なくとも1つを含み得る。
本発明の一部の実施形態は、少なくとも1つの植物特性を強化するための少なくとも1つの有効成分と組み合わせて微細藻類細胞を含有する組成物に関する。前記有効成分は、大型藻類からの抽出物、微細藻類からの抽出物、ミネラル、フミン酸誘導体、主要養分、微量養分、キレート剤及び/又は抗生物質であり得る。
本発明の一部の実施形態は、微細藻類細胞を固形分濃度が0.001重量%〜30重量%となるよう希釈すること、並びに大型藻類からの抽出物、微細藻類からの抽出物、ミネラル、フミン酸誘導体、主要養分、微量養分、キレート剤及び/又は抗生物質から選択される1又は複数の有効成分と前記微細藻類細胞とを混合することを含み得る、組成物を調製する方法に関する。
一部の実施形態では、前記方法は前記組成物を滅菌することをさらに含み得る。
本発明の一部の実施形態は、1エーカー当たり0.1−150ガロンの割合で、少なくとも1つの植物特性を強化するための少なくとも1つの有効成分と組み合わせて0.001−30体積%の微細藻類細胞を含有する処理用組成物を植物、実生又は種子に投与することを含み得る、植物強化の方法を含む。
一部の実施形態では、前記投与は、種子、実生若しくは植物の植え付け前若しくは植え付け後に固体培地に有効量を投与すること及び/又は実生若しくは植物の茎葉に有効量を投与することによってもよい。
一部の実施形態では、前記割合は1エーカー当たり0.1−50ガロンであり得る。一部の実施形態では、この割合は1エーカー当たり0.1−10ガロンであり得る。
一部の実施形態では、前記有効成分は、鉄、マグネシウム、カルシウム、マンガン、窒素、リン、ソルビン酸カリウム、クエン酸、水酸化カリウム、亜鉛等であり得る。
一部の実施形態では、微細藻類細胞はクロレラ(Chlorella)の細胞である。
一部の実施形態では、前記植物特性は、種子発芽率、種子発芽時間、実生出芽、実生出芽時間、実生サイズ、植物新鮮重量(fresh weight)、植物乾燥重量、利用、果実生産、葉生産、葉形成、葉サイズ、葉面積指数、植物高さ、サッチ高さ(thatch hight)、植物の健康、植物の塩ストレスに対する耐性、植物の熱ストレスに対する耐性、植物の重金属ストレスに対する耐性、植物の干ばつに対する耐性、成熟時間、収量、根長、根量、色、虫害、しり腐れ(blossom end rot)、軟度、植物の品質、果実の品質、開花、日焼け等であり得る。
本発明の一部の実施形態は、少なくとも1つの植物特性を強化するためのニッケルと組み合わせて0.001−30体積%の微細藻類細胞を含有する処理用組成物を植物、実生又は種子に投与することを含み得る、植物強化の方法に関する。
微細藻類プラス主要養分の実施形態
ある実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、5−30%(5−30g/100mL)の微細藻類細胞並びに1−50%(1−50g/100mL)の、窒素、リン及びカリウムからなる群より選択される少なくとも1つを含有し得る。一部の実施形態では、前記組成物は固形分濃度で5−20重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、前記組成物は固形分濃度で5−15重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、前記組成物は固形分濃度で5−10重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、前記組成物は固形分濃度で10−20重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、前記組成物は固形分濃度で10−20重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、前記組成物は固形分濃度で20−30重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、前記組成物の低濃度施用のために前記微細藻類細胞の固形分率を施用前にさらに希釈し得る。窒素及び微細藻類細胞を含有する微細藻類を基とする組成物における植物への無機及び有機窒素の施用量は作物に応じて異なり得る。1つの非限定的な例では、冬コムギ(winter wheat)作物への施用であり、表1は可給態窒素に対する対応生産力を示す。
他の非限定的な例では、表2は、カリフォルニアにおける種々の作物に窒素を施用するための付加的なガイドラインを示す。
一部の実施形態では、方法は、窒素及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びに1エーカー当たり窒素1−400ポンドの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
微細藻類細胞及びリンを含有する微細藻類を基とする組成物におけるリンの施用量は、植物の種類及び土壌分析に基づいて異なり得る。表3はリン施用量についてのガイドラインを示す。一部の実施形態では、方法は、五酸化リン及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びに1エーカー当たり五酸化リン5−60ポンドの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
微細藻類細胞及びカリウムを含有する微細藻類を基とする組成物におけるカリウムの施用量は、植物の種類及び土壌分析に基づいて異なり得る。表4はカリウム施用量についてのガイドラインを示す。一部の実施形態では、方法は、酸化カリウム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びに1エーカー当たり酸化カリウム5−150ポンドの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。種々の種類の植物に関する窒素、リン及びカリウム肥料の使用についての付加的なガイドラインが、アメリカ合衆国農務省及び合衆国州立大学の農業普及学科(Agricultural extensions of US state universities)を含む様々なソースによって公表されている。
微細藻類プラス微量養分、無機養分及び希土類元素の実施形態
一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、5−30%(5−30g/100mL)の微細藻類細胞並びに1−50%(1−50g/100mL)の、カルシウム、マグネシウム、ケイ素、硫黄、鉄、マンガン、亜鉛、銅、ホウ素、モリブデン、塩素、ナトリウム、アルミニウム、バナジウム、ニッケル、セリウム、ジスプロシウム、エルビウム、ユーロピウム、ガドリニウム、ホルミウム、ランタン、ルテチウム、ネオジム、プラセオジム、プロメチウム、サマリウム、スカンジウム、テルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びイットリウムからなる群より選択される少なくとも1つのミネラルを含有し得る。一部の実施形態では、前記微細藻類を基とする組成物は、希釈して又は希釈せずに植物種子、植物又は土壌に施用してもよく、希釈した微細藻類を基とする組成物は、0.003−0.080%(0.003−0.080g/100mL)の微細藻類細胞並びに0.0006−0.1330%(0.0006−0.1330g/100mL)の、カルシウム、マグネシウム、ケイ素、硫黄、鉄、マンガン、亜鉛、銅、ホウ素、モリブデン、塩素、ナトリウム、アルミニウム、バナジウム、ニッケル、セリウム、ジスプロシウム、エルビウム、ユーロピウム、ガドリニウム、ホルミウム、ランタン、ルテチウム、ネオジム、プラセオジム、プロメチウム、サマリウム、スカンジウム、テルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びイットリウムからなる群より選択される少なくとも1つのミネラルを含有し得る。
一部の実施形態では、微細藻類細胞及びカルシウムを含有する微細藻類を基とする組成物における植物へのカルシウムの施用量は、カルシウム1−100kg/エーカーの範囲内であり得る。カルシウムのそのような施用は、カルシウムレベルが低い(すなわち600ppm未満)土壌において欠乏を矯正することができる。一部の実施形態では、方法は、カルシウム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにカルシウム1−100kg/エーカーの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
一部の実施形態では、微細藻類細胞及びホウ素を含有する微細藻類を基とする組成物における植物へのホウ素の施用量は、大部分の植物に関してホウ素欠乏と毒性との間の範囲が狭いことから、ホウ素0.1−1kg/エーカーの範囲内であり得る。一部の実施形態では、方法は、ホウ素及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにホウ素0.1−1kg/エーカーの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
一部の実施形態では、微細藻類細胞及びマンガンを含有する微細藻類を基とする組成物における植物へのマンガンの施用量は、マンガン0.1−7.5kg/エーカーの範囲内であり得、植物のマンガン欠乏のレベルに基づいて異なり得る。一部の実施形態では、方法は、マンガン及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにマンガン0.1−1kg/エーカーの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物に関する鉄の施用量は、土壌の鉄欠乏及び植物の鉄耐性に依存する。例えば、アメリカ合衆国北東部では大部分の土壌が十分なレベルの鉄を含んでおり、さらなる鉄施用を必要としないと考えられる。一部の実施形態では、土壌は鉄欠乏であり得、芝草などの、しかしこれに限定されない植物への鉄及び微細藻類細胞を含有する微細藻類を基とする組成物と組み合わせた鉄の施用量は、キレート形態で0.5−1kg/エーカー又は無機塩形態で0.1−2kg/エーカーの範囲内であり得る。一部の実施形態では、土壌は鉄欠乏であり得、トウモロコシ又は高pHクロロシスを有する他の植物などの、しかしこれらに限定されない植物への微細藻類を基とする組成物と組み合わせた鉄の施用量は、硫酸第一鉄形態で20−50kg/エーカー又は安定な鉄キレート(例えばFeEDDHA)形態で0−2kg/エーカーの範囲内であり得る。
一部の実施形態では、方法は、キレート鉄及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びに鉄0.1−2kg/エーカーの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。一部の実施形態では、方法は、無機塩鉄及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びに鉄0.1−2kg/エーカーの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。一部の実施形態では、方法は、硫酸第一鉄及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びに硫酸第一鉄20−50kg/エーカーの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
一部の実施形態では、ニッケル及び微細藻類細胞を含有する微細藻類を基とする組成物における植物へのニッケルの施用量は、ニッケル0.05−0.25kg/エーカーの範囲内であり得る。一部の実施形態では、方法は、ニッケル及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにニッケル0.05−0.25kg/エーカーの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
一部の実施形態では、土壌は銅欠乏であり得、銅及び微細藻類細胞を含有する微細藻類を基とする組成物における植物への銅の施用量は、1エーカー当たりCuSO・5HO(硫酸銅(II))0.1−25kgの範囲内であり得る。一部の実施形態では、銅及び微細藻類細胞を含有する微細藻類を基とする組成物と組み合わせた銅の茎葉散布量は、1エーカー当たりCuSO・5HO 0.5−1kgの範囲内であり得る。ホウ素と同様に、大部分の植物に関して銅欠乏症と銅毒性の間の範囲は狭く、銅施用のレベルを決定し得る。一部の実施形態では、方法は、硫酸銅及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びに硫酸銅0.1−25kg/エーカーの範囲内の割合で前記組成物を植物種子又は土壌に施用することを含み得る。部の実施形態では、方法は、硫酸銅及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びに硫酸銅0.5−1kg/エーカーの範囲内の割合で前記組成物を植物茎葉に散布することを含み得る。
一部の実施形態では、亜鉛及び微細藻類細胞を含有する微細藻類を基とする組成物における植物への亜鉛の施用量は、亜鉛0.1−4kg/エーカーの範囲内であり得る。一部の実施形態では、亜鉛及び微細藻類細胞を含有する微細藻類を基とする組成物における植物へのキレート形態の亜鉛の土壌又は茎葉施用量は、亜鉛0.1−1kg/エーカーの範囲内であり得る。一部の実施形態では、方法は、亜鉛及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びに亜鉛0.1−4kg/エーカーの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。一部の実施形態では、方法は、亜鉛及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びに亜鉛0.1−1kg/エーカーの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
一部の実施形態では、モリブデン及び微細藻類細胞を含有する微細藻類を基とする組成物において、pH5.5未満の土壌中の植物(例えばテーブルビート、ブロッコリー)などの、しかしこれらに限定されない植物へのモリブデンの施用量は、低pH土壌でのモリブデンの低いアベイラビリティを補うためにモリブデン0.1−5mL/エーカーの範囲内であり得る。さらなる実施形態では、微細藻類を基とする組成物における植物へのモリブデン0.1−5mL/エーカーの施用量を、モリブデン酸アンモニウム又はモリブデン酸ナトリウムと共に付加的に施用することができる。一部の実施形態では、モリブデン及び微細藻類細胞を含有する微細藻類を基とする組成物における植物へのモリブデンの茎葉散布量は、モリブデン0.1−20mL/エーカーの範囲内であり得る。一部の実施形態では、方法は、モリブデン及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにモリブデン0.1−5mL/エーカーの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。一部の実施形態では、方法は、モリブデン及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにモリブデン0.1−20mL/エーカーの範囲内の割合で前記組成物を植物茎葉に散布することを含み得る。
一部の実施形態では、塩化物及び微細藻類細胞を含有する微細藻類を基とする組成物中の塩化物イオン形態の塩素の濃度は、塩化物0.1−1g/kg製剤の範囲内であり得る。一部の実施形態では、塩化物及び微細藻類細胞の組成物を植物種子、植物又は土壌に施用し得る。一部の実施形態では、方法は、塩化物0.1−1g/kg及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びに前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
一部の実施形態では、マグネシウム及び微細藻類細胞を含有する微細藻類を基とする組成物における植物へのマグネシウムの施用量は、マグネシウム0.1−10kg/エーカーの範囲内であり得る。一部の実施形態では、方法は、マグネシウム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにマグネシウム0.1−10kg/エーカーの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
一部の実施形態では、硫黄及び微細藻類細胞を含有する微細藻類を基とする組成物における植物への硫黄の施用量は、硫黄0.1−15kg/エーカーの範囲内であり得る。一部の実施形態では、方法は、硫黄及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びに硫黄0.1−15kg/エーカーの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。作物への窒素、リン酸塩、カリウム及び硫黄の施用量の非限定的な例を表5に示す。
少なくとも1つの希土類元素及び微細藻類細胞を含有する微細藻類を基とする組成物を形成するために、希土類元素を表6に示す典型的な濃度で藻類製品と組み合わせて使用することができる。これらのREEの範囲はゼロから毒性レベルまで様々であり、毒性レベルは植物によって異なる。Gonzalez,V.,Vignati,D.a L.,Leyval,C.& Giamberini,L.Environmental fate and ecotoxicity of lanthanides:Are they a uniform group beyond chemistry?Environ.Int.71,148−157(2014);及びarpenter,D.,Boutin,C.,Allison,J.E.,Parsons,J.L.& Ellis,D.M.Uptake and Effects of Six Rare Earth Elements(REEs)on Selected Native and Crop Species Growing in Contaminated Soils.PLoS One 10,e0129936(2015)参照。
一部の実施形態では、方法は、イットリウム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにイットリウム0.001−0.025g/kg/Ha/年の範囲内の濃度を生じる割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。一部の実施形態では、方法は、ランタン及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにランタン0.1−3.5g/kg/Ha/年の範囲内の濃度を生じる割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。一部の実施形態では、方法は、セリウム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにセリウム0.1−5.5g/kg/Ha/年の範囲内の濃度を生じる割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。一部の実施形態では、方法は、プラセオジム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにプラセオジム0.1−2.7g/kg/Ha/年の範囲内の濃度を生じる割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
一部の実施形態では、方法は、ネオジム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにネオジム0.01−0.25g/kg/Ha/年の範囲内の濃度を生じる割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。一部の実施形態では、方法は、サマリウム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにサマリウム0.01−0.5g/kg/Ha/年の範囲内の濃度を生じる割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。一部の実施形態では、方法は、ユーロピウム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにユーロピウム0.01−0.05g/kg/Ha/年の範囲内の濃度を生じる割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。一部の実施形態では、方法は、ガドリニウム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにガドリニウム0.01−0.25g/kg/Ha/年の範囲内の濃度を生じる割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
一部の実施形態では、方法は、テルビウム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにテルビウム0.1−6g/kg/Ha/年の範囲内の濃度を生じる割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。一部の実施形態では、方法は、ジスプロシウム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにジスプロシウム1−21g/kg/Ha/年の範囲内の濃度を生じる割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。一部の実施形態では、方法は、ホルミウム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにホルミウム0.1−1g/kg/Ha/年の範囲内の濃度を生じる割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。一部の実施形態では、方法は、エルビウム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにエルビウム0.1−6.5g/kg/Ha/年の範囲内の濃度を生じる割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
一部の実施形態では、方法は、ツリウム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにツリウム0.01−0.35g/kg/Ha/年の範囲内の濃度を生じる割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。一部の実施形態では、方法は、イッテルビウム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにイッテルビウム0.1−1.5g/kg/Ha/年の範囲内の濃度を生じる割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。一部の実施形態では、方法は、ルテチウム及び微細藻類細胞を含有する組成物を提供すること、並びにルテチウム0.01−0.15g/kg/Ha/年の範囲内の濃度を生じる割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分5%、亜鉛2%、マンガン2%及び鉄3%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、作条作物のために土壌に施用するか又は作条作物に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(20重量%)25Lを水17.4Lに添加し、約2時間65℃に加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(300g、0.3重量%)、硫酸亜鉛一水和物(7.96kg、Zn 2重量%)、硫酸マンガン四水和物(11.8kg、Mn 2重量%)及び硫酸第一鉄七水和物(21.66kg、Fe 3重量%)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をポンプで約10分間混合すること;d)クエン酸(33.6kg)を添加し、撹拌して前記組成物のpHを約1.2−1.8に低下させること;e)温度を約65℃未満に維持しながら水酸化カリウムフレーク(約27.5kg)を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に上昇させること;並びにf)水を添加して前記組成物の最終容量を100Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分10%、亜鉛2%、マンガン2%及び鉄3%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、作条作物のために土壌に施用するか又は作条作物に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)40Lを水2.4Lに添加し、約2時間65℃に加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(300g、0.3重量%)、硫酸亜鉛一水和物(7.96kg、Zn 2重量%)、硫酸マンガン四水和物(11.8kg、Mn 2重量%)及び硫酸第一鉄七水和物(21.66kg、Fe 3重量%)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をポンプで約10分間混合すること;d)クエン酸(33.6kg)を添加し、撹拌して前記組成物のpHを約1.2−1.8に低下させること;e)温度を約65℃未満に維持しながら水酸化カリウムフレーク(約27.5kg)を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に上昇させること;並びにf)水を添加して前記組成物の最終容量を100Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分5%、亜鉛1%、マンガン1%及び鉄1.5%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、作条作物のために土壌に施用するか又は作条作物に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(20重量%)25Lを水50.9Lに添加し、約2時間65℃に加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(300g、0.3重量%)、硫酸亜鉛一水和物(3.24kg、Zn 1重量%)、硫酸マンガン四水和物(4.79kg、Mn 1重量%)及び硫酸第一鉄七水和物(8.81kg、Fe 1.5重量%)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をポンプで約10分間混合すること;d)クエン酸(13.7kg)を添加し、撹拌して前記組成物のpHを約1.2−1.8に低下させること;e)温度を約65℃未満に維持しながら水酸化カリウムフレーク(約11.2kg)を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に上昇させること;並びにf)水を添加して前記組成物の最終容量を100Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分10%、亜鉛1%、マンガン1%及び鉄1.5%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、作条作物のために土壌に施用するか又は作条作物に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(20重量%)50Lを水26Lに添加し、約2時間65℃に加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(300g、0.3重量%)、硫酸亜鉛一水和物(3.24kg、Zn 1重量%)、硫酸マンガン四水和物(4.79kg、Mn 1重量%)及び硫酸第一鉄七水和物(8.81kg、Fe 1.5重量%)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をポンプで約10分間混合すること;d)クエン酸(13.7kg)を添加し、撹拌して前記組成物のpHを約1.2−1.8に低下させること;e)温度を約65℃未満に維持しながら水酸化カリウムフレーク(約11.2kg)を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に上昇させること;並びにf)水を添加して前記組成物の最終容量を100Lに調整すること。
別の非限定的な例では、前記組成物の実施形態は以下の方法を用いて生じさせ得る:a)微細藻類固形分懸濁物(約20重量%)1.03Lを約2時間65℃に加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(12g、0.3重量%)、9%亜鉛EDTA溶液(342mL)、5%マンガンDETA溶液(684mL)及び3%第一鉄EDDHSA溶液(1540mL)を添加して、撹拌すること;c)温度を約65℃未満に維持しながらリン酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにd)水を添加して前記組成物の最終容量を4Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分10%及び鉄3%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、芝草のために土壌に施用するか又は芝草に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(20重量%)50Lを水28.2Lに添加し、約2時間65℃に加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(300g、0.3重量%)及び硫酸第一鉄七水和物(17.62kg、Fe 3重量%)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をポンプで約10分間混合すること;d)クエン酸(12.2kg)を添加し、撹拌して前記組成物のpHを約1.2−1.8に低下させること;e)温度を約65℃未満に維持しながら水酸化カリウムフレーク(約10kg)を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に上昇させること;並びにf)水を添加して前記組成物の最終容量を100Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分10%、マグネシウム1.5%及び鉄3%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、芝草のために土壌に施用するか又は芝草に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)40Lを水2.77Lに添加し、約2時間65℃に加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(300g、0.3重量%)、硫酸マグネシウム七水和物(22.06kg、Mg 1.5重量%)及び硫酸第一鉄七水和物(17.62kg、Fe 3重量%)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をポンプで約10分間混合すること;d)クエン酸(32.2kg)を添加し、撹拌して前記組成物のpHを約1.2−1.8に低下させること;e)温度を約65℃未満に維持しながら水酸化カリウムフレーク(約10kg)を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に上昇させること;並びにf)水を添加して前記組成物の最終容量を100Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、有機資材認定協会(Organic Materials Review Institute)(Eugene,Oregon,USA)によって有機認定された溶液中に微細藻類固形分10%(重量基準で)を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(24.3重量%)33Lを水46Lに添加し、約2時間65℃に加熱して組成物を形成すること;b)温度を約65℃未満に維持しながらクエン酸(387kg)を添加し、撹拌して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;及びf)水を添加して前記組成物の最終容量を80Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分10%、亜鉛0.2%、マンガン0.5%、鉄0.5%、カルシウム0.5%及びマグネシウム0.5%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、特殊作物(specialty crop plants)のために土壌に施用するか又は特殊作物に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(21.9重量%)45.7Lを水34.5Lに添加して組成物を形成すること;b)温度を約40℃未満に維持しながらクエン酸(12.2kg)及び水酸化カリウム(9.98kg)を添加すること;c)前記組成物を65℃で約2時間加熱すること;d)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(300g、0.3重量%)、硫酸亜鉛一水和物(640g、Zn 0.2重量%)、硫酸マンガン四水和物(2.38kg、Mn 0.5重量%)、硫酸第一鉄七水和物(2.91kg、Fe 0.5重量%)、硫酸カルシウム脱水物(2.51kg、Ca 0.5重量%)及び硫酸マグネシウム七水和物(5.93kg、Mg 0.5重量%)を添加して、撹拌すること;e)前記組成物をポンプで約10分間混合すること;f)温度を約65℃未満に維持しながら水酸化カリウムフレーク又はクエン酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにg)水を添加して前記組成物の最終容量を100Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分10%、亜鉛0.2%、マンガン0.5%、鉄0.5%、カルシウム1%及びマグネシウム1%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、特殊作物のために土壌に施用するか又は特殊作物に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(21.9重量%)45.7Lを水19Lに添加して組成物を形成すること;b)温度を約40℃未満に維持しながらクエン酸(21.8kg)及び水酸化カリウム(17.8kg)を添加すること;c)前記組成物を65℃で約2時間加熱すること;d)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(300g、0.3重量%)、硫酸亜鉛一水和物(710g、Zn 0.2重量%)、硫酸マンガン四水和物(2.64kg、Mn 0.5重量%)、硫酸第一鉄七水和物(3.24kg、Fe 0.5重量%)、硫酸カルシウム脱水物(5.58kg、Ca 1重量%)及び硫酸マグネシウム七水和物(13.2kg、Mg 1重量%)を添加して、撹拌すること;e)前記組成物をポンプで約10分間混合すること;f)温度を約65℃未満に維持しながら水酸化カリウムフレーク又はクエン酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにg)水を添加して前記組成物の最終容量を100Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分5%、亜鉛0.025%、マンガン0.025%、鉄0.5%、窒素6%、リン2%及びカリウム4%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、家庭菜園植物のために土壌に施用するか又は家庭菜園植物に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)0.2Lを65℃で約2時間加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(3g、0.3重量%)、水酸化カリウム(61g)、リン酸(45mL、85%溶液)、尿素(135g)、9%亜鉛EDTA溶液(2.3mL)、5%Mn EDTA製剤(4.4mL)及び3%Fe EDDHSA溶液(139mL)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をさらに冷却し、約30分間撹拌すること;d)温度を約65℃未満に維持しながら水酸ナトリウムペレット又は硫酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにd)水を添加して前記組成物の最終容量を1Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分10%、亜鉛0.025%、マンガン0.025%、鉄0.5%、窒素6%、リン2%及びカリウム4%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、家庭菜園植物のために土壌に施用するか又は家庭菜園植物に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)0.4Lを65℃で約2時間加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(3g、0.3重量%)、水酸化カリウム(61g)、リン酸(45mL、85%溶液)、尿素(135g)、9%亜鉛EDTA溶液(2.3mL)、5%Mn EDTA製剤(4.4mL)及び3%Fe EDDHSA溶液(139mL)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をさらに冷却し、約30分間撹拌すること;d)温度を約65℃未満に維持しながら水酸ナトリウムペレット又は硫酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにd)水を添加して前記組成物の最終容量を1Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分5%、亜鉛0.038%、マンガン0.038%、鉄0.75%、窒素9%、リン3%及びカリウム6%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、家庭菜園植物のために土壌に施用するか又は家庭菜園植物に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)0.2Lを65℃で約2時間加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(3g、0.3重量%)、水酸化カリウム(90g)、リン酸(66mL、85%溶液)、尿素(200g)、9%亜鉛EDTA溶液(3.8mL)、5%Mn EDTA製剤(6.8mL)及び3%Fe EDDHSA溶液(197mL)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をさらに冷却し、約30分間撹拌すること;d)温度を約65℃未満に維持しながら水酸ナトリウムペレット又は硫酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにd)水を添加して前記組成物の最終容量を1Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分10%、亜鉛0.038%、マンガン0.038%、鉄0.75%、窒素9%、リン3%及びカリウム6%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、家庭菜園植物のために土壌に施用するか又は家庭菜園植物に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)0.4Lを65℃で約2時間加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(3g、0.3重量%)、水酸化カリウム(90g)、リン酸(66mL、85%溶液)、尿素(200g)、9%亜鉛EDTA溶液(3.8mL)、5%Mn EDTA製剤(6.8mL)及び3%Fe EDDHSA溶液(197mL)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をさらに冷却し、約30分間撹拌すること;d)温度を約65℃未満に維持しながら水酸ナトリウムペレット又は硫酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにd)水を添加して前記組成物の最終容量を1Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分5%、亜鉛0.05%、マンガン0.05%、鉄1%、窒素12%、リン4%及びカリウム8%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、家庭菜園植物のために土壌に施用するか又は家庭菜園植物に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)0.2Lを65℃で約2時間加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(3g、0.3重量%)、水酸化カリウム(118g)、リン酸(89mL、85%溶液)、尿素(265g)、硫酸第一鉄七水和物(50g)、9%亜鉛EDTA溶液(4.6mL)、5%Mn EDTA製剤(9.6mL)及び3%Fe EDDHSA溶液(62mL)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をさらに冷却し、約30分間撹拌すること;d)温度を約65℃未満に維持しながら水酸ナトリウムペレット又は硫酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにd)水を添加して前記組成物の最終容量を1Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分10%、亜鉛0.05%、マンガン0.05%、鉄1%、窒素12%、リン4%及びカリウム8%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、家庭菜園植物のために土壌に施用するか又は家庭菜園植物に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)0.4Lを65℃で約2時間加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(3g、0.3重量%)、水酸化カリウム(118g)、リン酸(89mL、85%溶液)、尿素(265g)、硫酸第一鉄七水和物(50g)、9%亜鉛EDTA溶液(4.6mL)、5%Mn EDTA製剤(9.6mL)及び3%Fe EDDHSA溶液(62mL)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をさらに冷却し、約30分間撹拌すること;d)温度を約65℃未満に維持しながら水酸ナトリウムペレット又は硫酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにd)水を添加して前記組成物の最終容量を1Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分5%、鉄0.25%、窒素7%及びカリウム0.75%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、芝草のために土壌に施用するか又は芝草に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)0.2Lを65℃で約2時間加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(3g、0.3重量%)、水酸化カリウム(11g)、尿素(80g)、尿素−トリアゾン系肥料溶液(99mL、N−Sure(登録商標)[Tessendrelo Group,Phoenix,Arizona,USA])及び硫酸第一鉄七水和物(13g)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をさらに冷却し、約30分間撹拌すること;d)温度を約65℃未満に維持しながら水酸ナトリウムペレット又は硫酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにd)水を添加して前記組成物の最終容量を1Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分10%、鉄0.25%、窒素7%及びカリウム0.75%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、芝草のために土壌に施用するか又は芝草に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)0.4Lを65℃で約2時間加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(3g、0.3重量%)、水酸化カリウム(11g)、尿素(80g)、尿素−トリアゾン系肥料溶液(99mL、N−Sure(登録商標)[Tessendrelo Group,Phoenix,Arizona,USA])及び硫酸第一鉄七水和物(13g)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をさらに冷却し、約30分間撹拌すること;d)温度を約65℃未満に維持しながら水酸ナトリウムペレット又は硫酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにd)水を添加して前記組成物の最終容量を1Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分5%、鉄0.25%、窒素14%及びカリウム1.5%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、芝草のために土壌に施用するか又は芝草に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)0.2Lを65℃で約2時間加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(3g、0.3重量%)、水酸化カリウム(22g)、尿素(150g)、尿素−トリアゾン系肥料溶液(205mL、N−Sure(登録商標)[Tessendrelo Group,Phoenix,Arizona,USA])及び硫酸第一鉄七水和物(25g)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をさらに冷却し、約30分間撹拌すること;d)温度を約65℃未満に維持しながら水酸ナトリウムペレット又は硫酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにd)水を添加して前記組成物の最終容量を1Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分10%、鉄0.5%、窒素14%及びカリウム1.5%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、芝草のために土壌に施用するか又は芝草に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)0.4Lを65℃で約2時間加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(3g、0.3重量%)、水酸化カリウム(22g)、尿素(150g)、尿素−トリアゾン系肥料溶液(205mL、N−Sure(登録商標)[Tessendrelo Group,Phoenix,Arizona,USA])及び硫酸第一鉄七水和物(25g)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をさらに冷却し、約30分間撹拌すること;d)温度を約65℃未満に維持しながら水酸ナトリウムペレット又は硫酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにd)水を添加して前記組成物の最終容量を1Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分5%、鉄0.75%、窒素21%及びカリウム2.25%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、芝草のために土壌に施用するか又は芝草に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)0.2Lを65℃で約2時間加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(3g、0.3重量%)、水酸化カリウム(33g)、尿素(240g)、尿素−トリアゾン系肥料溶液(296mL、N−Sure(登録商標)[Tessendrelo Group,Phoenix,Arizona,USA])及び硫酸第一鉄七水和物(38g)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をさらに冷却し、約30分間撹拌すること;d)温度を約65℃未満に維持しながら水酸ナトリウムペレット又は硫酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにd)水を添加して前記組成物の最終容量を1Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分10%、鉄0.75%、窒素21%及びカリウム2.25%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、芝草のために土壌に施用するか又は芝草に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)0.4Lを65℃で約2時間加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(3g、0.3重量%)、水酸化カリウム(33g)、尿素(240g)、尿素−トリアゾン系肥料溶液(296mL、N−Sure(登録商標)[Tessendrelo Group,Phoenix,Arizona,USA])及び硫酸第一鉄七水和物(38g)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をさらに冷却し、約30分間撹拌すること;d)温度を約65℃未満に維持しながら水酸ナトリウムペレット又は硫酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにd)水を添加して前記組成物の最終容量を1Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分5%、鉄1%、窒素28%及びカリウム3%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、芝草のために土壌に施用するか又は芝草に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)0.2Lを65℃で約2時間加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(3g、0.3重量%)、水酸化カリウム(45g)、尿素(300g)、尿素−トリアゾン系肥料溶液(398mL、N−Sure(登録商標)[Tessendrelo Group,Phoenix,Arizona,USA])及び硫酸第一鉄七水和物(50g)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をさらに冷却し、約30分間撹拌すること;d)温度を約65℃未満に維持しながら水酸ナトリウムペレット又は硫酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにd)水を添加して前記組成物の最終容量を1Lに調整すること。
ある非限定的な実施形態では、植物に施用するための組成物は、(重量基準で)微細藻類固形分10%、鉄1%、窒素28%及びカリウム3%を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記微細藻類固形分は、無傷の滅菌された混合栄養クロレラの全細胞を含有し得る。さらなる非限定的な実施形態では、前記組成物は、芝草のために土壌に施用するか又は芝草に直接施用することができる。ある非限定的な例では、前記組成物の一実施形態は以下の方法を用いて製造され得る:a)微細藻類固形分懸濁物(25重量%)0.4Lを65℃で約2時間加熱して組成物を形成すること;b)前記組成物を冷却し、ソルビン酸カリウム(3g、0.3重量%)、水酸化カリウム(45g)、尿素(300g)、尿素−トリアゾン系肥料溶液(398mL、N−Sure(登録商標)[Tessendrelo Group,Phoenix,Arizona,USA])及び硫酸第一鉄七水和物(50g)を添加して、撹拌すること;c)前記組成物をさらに冷却し、約30分間撹拌すること;d)温度を約65℃未満に維持しながら水酸ナトリウムペレット又は硫酸を添加して前記組成物のpHを約3.5−4.0に調整すること;並びにd)水を添加して前記組成物の最終容量を1Lに調整すること。
微細藻類プラスフミン酸誘導体の実施形態
ある実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、5−30%(5−30g/100mL)の微細藻類細胞及び5−20%(5−20g/100mL)の、フルビ酸、フミン酸塩、フミン及びフミン酸からなる群より選択される少なくとも1つのフミン酸誘導体を含有し得る。一部の実施形態では、前記微細藻類を基とする組成物は、希釈して又は希釈せずに植物種子、植物又は土壌に施用することができ、希釈した微細藻類を基とする組成物は、0.003−0.080%(0.003−0.080g/100mL)の微細藻類細胞並びに0.003−0.055%(00.003−0.055g/100mL)の、フルビ酸、フミン酸塩、フミン及びフミン酸からなる群より選択される少なくとも1つのフミン酸誘導体を含有し得る。一部の実施形態では、フミン酸誘導体は、フミン酸誘導体及び微細藻類細胞を含有する微細藻類を基とする組成物中で、1エーカー当たりフミン酸誘導体0.1−2ガロンの範囲内の施用量及び施用する製剤の1ガロン当たりフミン酸誘導体1−75mLの範囲内の濃度で植物に施用することができる。一部の実施形態では、組成物は、微細藻類細胞及び組成物の1ガロン当たり1−75mLの、フルビ酸、フミン酸塩、フミン及びフミン酸からなる群より選択される少なくとも1つを含有し得る。一部の実施形態では、フルビ酸、フミン酸塩、フミン及びフミン酸からなる群より選択される少なくとも1つのフミン酸誘導体を含有する組成物を提供すること、並びに1エーカー当たり少なくとも1つのフミン酸誘導体0.1−2ガロンの範囲内の割合で前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用すること。
微細藻類プラス抗生物質の実施形態
抗生物質製品の1つの非限定的な例は、20%濃度の1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンのジプロピレングリコール溶液を含有する、Proxel(商標)GXL Antimicrobial(Arch Biocides,Smyrna Georgia)である。ある実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、5−30%(5−30g/100mL)の微細藻類細胞及び0.2−6%(0.2−6g/100mL)の1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンのジプロピレングリコール溶液を含有し得る。一部の実施形態では、前記微細藻類を基とする組成物は、希釈して又は希釈せずに植物種子、植物又は土壌に施用することができ、希釈した微細藻類を基とする組成物は、0.003−0.080%(0.003−0.080g/100mL)の微細藻類細胞及び0.0001−0.0160%(0.0001−0.0160g/100mL)の1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンのジプロピレングリコール溶液を含有し得る。
微細藻類プラス海藻抽出物の実施形態
市販の抗生物質製品の1つの非限定的な例は、100%のアスコフィルム・ノドスム(Ascophyllum nodosum)抽出物濃度を含有する、Acadian(Acadian Seaplants Limited,Dartmouth,Nova Scotia,Canada)である。ある実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、5−30%(5−30g/100mL)の微細藻類細胞及び5−30%(5−30g/100mL)の、カッパフィカス属(Kappaphycus)、グラシラリア属(Gracilaria)及びアスコフィルム属(Ascophyllum)からなる群より選択される海藻の少なくとも1つの抽出物を含有し得る。一部の実施形態では、前記微細藻類を基とする組成物は、希釈して又は希釈せずに植物種子、植物又は土壌に施用することができ、希釈した微細藻類を基とする組成物は、0.003−0.080%(0.003−0.080g/100mL)の微細藻類細胞及び0.003−0.080%(0.003−0.080g/100mL)の、カッパフィカス属、グラシラリア属及びアスコフィルム属からなる群より選択される海藻の少なくとも1つの抽出物を含有し得る。
一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、5−30%(5−30g/100mL)の微細藻類細胞及び1−90%(1−90g/100mL)の、カッパフィカス属、アスコフィルム属、マクロキスチス属(Macroystis)、フカス属(Fucus)、ラミナリア属(Laminaria)、サルガッスム属(Sargassum)、ツルビナリア属(Turbinaria)、グラシラリア属及びドゥルビレア属(Durvilea)からなる群より選択される海藻の少なくとも1つの抽出物を含有し得る。一部の実施形態では、方法は、a)微細藻類細胞0.003−0.080g/100mL(0.003−0.080%)並びにカッパフィカス属、アスコフィルム属、マクロキスチス属、フカス属、ラミナリア属、サルガッスム属、ツルビナリア属、グラシラリア属及びドゥルビレア属からなる群より選択される海藻の少なくとも1つの抽出物0.0006−0.024g/100mL(0.0006−0.024%)を含有する組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
CEC増大の実施形態
一部の実施形態では、方法は、土壌に最初の陽イオン交換容量を提供すること、及び微細藻類細胞0.003−0.080g/100mLを含有する組成物を土壌に施用して、最初の陽イオン交換容量より高い第二の陽イオン交換容量を生じさせることを含み得る。
キレート剤の実施形態
ある実施形態では、植物への施用のために微細藻類を基とする組成物を少なくとも1つのキレート剤と組み合わせることができ、前記少なくとも1つのキレート剤のレベルは、1:2の微量養分対キレート剤濃度比を生じさせる、前記微細藻類を基とする組成物の微量濃度に依存する。適切なキレート剤には、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(PTDA)、N−(ヒドロキシエチル)−エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、エチレンジアミン−N,N’−ビス(EDDHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸(EDDS)、イミノジコハク酸(IDS)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、グルタミン酸二酢酸(GLDA)、エチレンジアミン−N,N’−ジグルタル酸(EDDG)、エチレンジアミン−N,N’−ジマロン酸(EDDM)、水素化脱硫(HDS)、2−ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HEIDA)及び(2,6−ピリジンジカルボン酸)が含まれ得る。一部の実施形態では、組成物は、微量養分濃度を含む微細藻類細胞、並びにEDTA、DTPA、HEDTA、EDDHA、NTA、EDDS、IDS、MGDA、GLDA、EDDG、EDDM、HDS、HEIDA及びPDAからなる群より選択される少なくとも1つのキレート剤を含有することができ、ここで前記組成物は、1:2の微量養分対キレート剤濃度比を有する。一部の実施形態では、方法は、EDTA、DTPA、HEDTA、EDDHA、NTA、EDDS、IDS、MGDA、GLDA、EDDG、EDDM、HDS、HEIDA及びPDAからなる群より選択される少なくとも1つのキレート剤並びに微量養分濃度を含む微細藻類細胞を含有する組成物であって、1:2の微量養分対キレート剤濃度比を有する組成物を提供すること、並びに前記組成物を植物種子、植物又は土壌に施用することを含み得る。
付加的な組み合わせの実施形態
殺菌剤製品の1つの非限定的な例は、プロピコナゾールを含有し、推奨される施用濃度が26.1ppmである、Tilt(Syngenta,Wilmington,Delaware)である。ある実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、5−30%(5−30g/100mL)の微細藻類細胞及び殺菌剤を含有し得る。一部の実施形態では、前記微細藻類を基とする組成物は、希釈して又は希釈せずに植物種子、植物又は土壌に施用することができ、希釈した微細藻類を基とする組成物は、0.003−0.080%(0.003−0.080g/100mL)の微細藻類細胞及び殺菌剤を含有し得る。他の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、5−30%(5−30g/100mL)の微細藻類細胞並びに酢酸、酢酸塩、ビタミンB1及び天然キレート剤(例えばタンパク質、多糖類、ポリ核酸、グルタミン酸、ヒスチジン、リンゴ酸塩、フィトケラチン、シデロホア、エンテロバクチン)の少なくとも1つを含有し得る。一部の実施形態では、前記微細藻類を基とする組成物は、希釈して又は希釈せずに植物種子、植物又は土壌に施用することができ、希釈した微細藻類を基とする組成物は、0.003−0.080%(0.003−0.080g/100mL)の微細藻類細胞及び殺菌剤を含有し得る。
家庭及び菜園における実施形態
一部の実施形態では、前記組成物は、混合栄養クロレラの全細胞、窒素、リン、カリウム、鉄、マンガン、亜鉛、EDTA、クエン酸及びこれらの組み合わせを含有し得る。一部の実施形態では、前記クロレラ属は滅菌され得る。一部の実施形態では、前記組成物は、1−100、1−10、10−20、20−50又は50−100g/Lの範囲内のクロレラ属を含有し得る。一部の実施形態では、前記組成物は、1−15、1−3、3−6、6−9、9−12又は12−15%の範囲内の窒素濃度を含有し得る。一部の実施形態では、前記リンはPを含み得る。一部の実施形態では、前記組成物は、1−6%、1−2%、2−3%、3−4%、4−5%又は5−6%の範囲内のリン濃度を含有し得る。一部の実施形態では、前記カリウムはKOを含み得る。一部の実施形態では、前記組成物は、1−10、1−2、2−4、4−6、6−8又は8−10%の範囲内のカリウム濃度を含有し得る。
一部の実施形態では、前記組成物は、0.1−2、0.1−0.25、0.25−0.5、0.5−0.75、0.75−1、1−1.5又は1.5−2%の範囲内の鉄濃度を含有し得る。一部の実施形態では、前記組成物は、0.01−0.1、0.01−0.0125、0.0125−0.015、0.015−0.02、0.02−0.03、0.03−0.04、0.04−0.05、0.05−0.075又は0.075−0.1%の範囲内のマンガン濃度を含有し得る。一部の実施形態では、前記組成物は、0.01−0.1、0.01−0.0125、0.0125−0.015、0.015−0.02、0.02−0.03、0.03−0.04、0.04−0.05、0.05−0.075又は0.075−0.1%の範囲内の亜鉛濃度を含有し得る。
前記組成物は、菜園又は植栽地において種子、実生又は植物に施用し得る。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、菜園又は植栽地の1,000平方フィート当たり250−2500mLの範囲内の割合で施用し得る。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、菜園又は植栽地の1,000平方フィート当たり250−500mLの範囲内の割合で施用し得る。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、菜園又は植栽地の1,000平方フィート当たり500−750mLの範囲内の割合で施用し得る。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、菜園又は植栽地の1,000平方フィート当たり750−1,000mLの範囲内の割合で施用し得る。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、菜園又は植栽地の1,000平方フィート当たり1,000−1,500mLの範囲内の割合で施用し得る。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、菜園又は植栽地の1,000平方フィート当たり1,500−2,000mLの範囲内の割合で施用し得る。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、菜園又は植栽地の1,000平方フィート当たり2,000−2,500mLの範囲内の割合で施用し得る。
一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、最初の施用を2葉期以降としてよい。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、最初の施用を6葉期以降としてよい。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、続いて最初の施用後5−30日毎に施用し得る。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、最初の施用に続いて5−7日毎に施用し得る。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、続いて最初の施用後5−10日毎に施用し得る。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、最初の施用に続いて7−14日毎に施用し得る。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、最初の施用に続いて10−14日毎に施用し得る。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、最初の施用に続いて14−21日毎に施用し得る。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、最初の施用に続いて21−28日毎に施用し得る。一部の実施形態では、微細藻類を含有する組成物は、最初の施用に続いて25−30日毎に施用し得る。
海藻抽出物及び起こり得る生物活性機構によって誘発される生理的作用の概略図を示す。 土壌リンの種々の形態の概略図を示す。 様々な種類の生物的ストレスに晒された植物の生存におけるカリウムの寄与を表すフローチャートを示す。 様々な種類の干ばつストレスに晒された植物の生存におけるカリウムの役割を表すフローチャートを示す。 塩ストレスに晒された植物の生存におけるカリウムの役割を表すフローチャートを示す。 温度ストレスに晒された植物の生存におけるカリウムの役割を表すフローチャートを示す。 細胞機能における亜鉛の役割を表すフローチャートを示す。 土壌有機物とフミン酸誘導体との関係を表すフローチャートを示す。 様々な生分解性キレート剤の分子構造を示す。 微細藻類組成物で処理したフェアウェイ芝生からのNVDI測定値を示す。 微細藻類組成物で処理したパット用グリーン芝生からのNVDI測定値を示す。 試験した芝草プロット中のギョウギシバ(Bermuda grass)のパーセンテージを示す。 処理したペチュニアについての花数を示す。 処理したペチュニアについての新鮮重量測定値を示す。 処理したトウガラシ植物についての植物新鮮重量測定値を示す。 処理したトウガラシ植物についてのトウガラシ新鮮重量測定値を示す。
多くの植物が、生物刺激作用を与える液体組成物の施用から恩恵を受け得る。そのような組成物から恩恵を受け得る植物の科の非限定的な例には、ナス科(Solanaceae)、マメ科(Fabaceae、Leguminosae)、イネ科(Poaceae)、バラ科(Roasaceae)、ブドウ科(Vitaceae)、アブラナ科(Brassicaeae)(十字花科(Cruciferae))、パパイア科(Caricaceae)、アオイ科(Malvaceae)、ムクロジ科(Sapindaceae)、ウルシ科(Anacardiaceae)、ミカン科(Rutaceae)、クワ科(Moraceae)、ヒルガオ科(Convolvulaceae)、シソ科(Lamiaceae)、クマツヅラ科(Verbenaceae)、ゴマ科(Pedaliaceae)、キク科(Asteraceae、Compositae)、セリ科(Apiaceae、Umbelliferae)、ウコギ科(Araliaceae)、モクセイ科(Oleaceae)、ツツジ科(Ericaceae)、マタタビ科(Actinidaceae)、サボテン科(Cactaceae)、アカザ科(Chenopodiaceae)、タデ科(Polygonaceae)、ツバキ科(Theaceae)、サガリバナ科(Lecythidaceae)、アカネ科(Rubiaceae)、ケシ科(Papveraceae)、シキミ科(Illiciaceae)、スグリ科(Grossulariaceae)、フトモモ科(Myrtaceae)、クルミ科(Juglandaceae)、カバノキ科(Bertulaceae)、ウリ科(Cucurbitaceae)、キシカクシ科(Asparagaceae)(ユリ科(Liliaceae))、ネギ亜科(Alliaceae)(ユリ科(Liliceae))、パイナップル科(Bromeliaceae)、ショウガ科(Zingieraceae)、バショウ科(Muscaceae)、ヤシ科(Areaceae)、ヤマノイモ科(Dioscoreaceae)、ニクズク科(Myristicaceae)、バンレイシ科(Annonaceae)、トウダイグサ科(Euphorbiaceae)、クスノキ科(Lauraceae)、コショウ科(Piperaceae)及びヤマモガシ科(Proteaceae)が含まれ得る。
ナス科の植物科は、その2,500を超える種の中に多くの農作物、薬用植物、香辛料及び観賞植物を含む。分類学的に植物界(Plantae kingdom)、維管束植物亜界(Tracheobionta)(亜界)、種子植物亜門(Spermatophyta)(亜門)、被子植物門(Magnoliophyta)(門)、双子葉植物綱(Manoliopsida)(綱)、キク亜綱(Asteridae)(亜綱)及びナス目(Solanales)(目)に分類される、ナス科ファミリーには、ジャガイモ、トマト、ナス、様々なトウガラシ、タバコ及びペチュニアが含まれるが、これらに限定されない。ナス科の植物は南極大陸を除く全ての大陸で見出すことができ、したがって世界中で農業における幅広い重要性を有する。
マメ科の植物科は、多くの重要な農作物及び食用植物を含む、18,000を超える種を有する3番目に大きな植物科を構成する。分類学的に植物界、維管束植物亜界(亜界)、種子植物亜門(亜門)、被子植物門(門)、双子葉植物綱(綱)、バラ亜綱(Rosidae)(亜綱)及びマメ目(Fabales)(目)に分類される、マメ科ファミリーには、ダイズ、インゲンマメ、サヤマメ、エンドウ豆、ヒヨコ豆、アルファルファ、落花生、スイートピー、イナゴマメ及び甘草が含まれるが、これらに限定されない。マメ科の植物は大きさ及び種類が様々であり得、高木、小さな一年生草本、低木及びつる植物を含むがこれらに限定されず、典型的には莢を生じる。マメ科の植物は南極大陸を除く全ての大陸で見出すことができ、したがって世界中で農業における幅広い重要性を有する。食物の他に、マメ科の植物は天然ゴム、染料及び観賞植物を生産するのに使用され得る。
イネ科の植物科は、食物、建築資材及び燃料加工用の原料を供給する。分類学的に植物界、維管束植物亜界(亜界)、種子植物亜門(亜門)、被子植物門(門)、ユリ綱(Liliopsida)(綱)、ツユックサ亜綱(Commelinidae)(亜綱)及びカヤツリグサ目(Cyperales)(目)に分類される、イネ科ファミリーには、顕花植物、芝生並びにオオムギ、トウモロコシ、レモングラス、アワ、エンバク、ライ麦、イネ、コムギ、サトウキビ及びモロコシなどの穀物が含まれるが、これらに限定されない。アリゾナ州で見出される芝草の種類には、雑種ギョウギシバ(例えば328 tifgrn、419 tifway、tif sport)が含まれるが、これらに限定されない。
バラ科の植物科には、顕花植物、草本、低木及び高木が含まれる。分類学的に植物界、維管束植物亜界(亜界)、種子植物亜門(亜門)、被子植物門(門)、双子葉植物綱(綱)、バラ亜綱(Rosidae)(亜綱)及びバラ目(Rosales)に分類される、バラ科ファミリーには、アーモンド、リンゴ、アンズ、ブラックベリー、サクランボ、ネクタリン、モモ、プラム、ラズベリー、イチゴ及びマルメロが含まれるが、これらに限定されない。
ブドウ科の植物科には顕花植物及びつる植物が含まれる。分類学的に植物界、維管束植物亜界(亜界)、種子植物亜門(亜門)、被子植物門(門)、双子葉植物綱(綱)、バラ亜綱(Rosidae)(亜綱)及びクロウメモドキ目(Rhammales)(目)に分類される、ブドウ科ファミリーには、ブドウが含まれるが、これに限定されない。
植物からの果実の生産において特に重要なのは、植物が出芽し、成熟して株立ちする、成長の開始期である。植物の発芽、出芽及び成熟を直接改善する、又は種子若しくは実生の周囲の土壌微生物群衆を間接的に強化するために種子、実生又は植物を処理する方法は、それゆえ、植物を市場向け生産に向けるに際し有益である。出芽を評価するのに使用される基準は、茎部が目に見えるほど土壌から突出する、胚軸期の達成である。成熟を評価するのに使用される基準は、2枚の葉が出芽した茎上に目に見えるように形成される、子葉期の達成である。
植物からの果実の生産においては、果実の収量及び品質も重要であり、これらは、数、重量、色、硬度、成熟度、水分、害虫発生の程度、病害又は腐れの程度及び果実の日焼けの程度として数値化され得る。植物の特性を直接改善する、又は光合成能力並びに果実の堅固な生産を可能にする植物の葉、根及び枝条の健康のために植物のクロロフィルレベルを間接的に高めるように植物を処理する方法は、それゆえ、市場向け生産の効率を高めるのに有益である。「市場向け(Marketable)」及び「市場向きでない(unmarketable)」という呼称は、植物及び果実の両方に適用され得、生鮮市場農産物及び組成物中に成分として含めるための加工などの、しかしこれらに限定されない製品の最終用途に基づいて別々に定義され得る。市場性の決定では、色、虫害、しり腐れ、軟度及び日焼けなどの、しかしこれらに限定されない品質が評価され得る。総生産量という用語は、市場向け植物及び果実と市場向きでない植物及び果実の両方を包含し得る。市場向け植物又は果実対市場向きでない植物又は果実の比率は利用率と称され、パーセンテージで表され得る。利用率は、栽培者にとって最も高い経済的見返りが得られる、市場向け植物又は果実の生産成功を示すので、農業工程の効率の指標として使用され得るが、総生産量はそのような指標を与えない。
植物の出芽、成熟及び収量の改善を達成するために、本発明者は、低濃度の液体微細藻類を基とする組成物でそのような種子及び植物を処理する方法を開発した。植物の出芽、成熟及び収量の改善のために組成物中で利用される微細藻類は、光栄養、混合栄養又は従属栄養培養条件下で培養され得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は単一の優性型微細藻類を含有する。さらなる実施形態では、微細藻類を基とする組成物は少なくとも2種類の微細藻類の混合物を含有する。
本発明の組成物及び方法において使用できる微細藻類の非限定的な例は、次の門の1つの成員である:緑藻植物門(Chlorophyta)、藍藻植物門(Cyanophyta)(シアノバクテリア門(Cyanobacteria))及び不等毛植物門(Heterokontophyta)。特定の実施形態では、本発明の組成物及び方法において使用される微細藻類は、次の綱の1つの成員である:珪藻綱(Bacillariophyceae)、真正眼点藻綱(Eustigmatophyceae)及び黄金色藻綱(Chrysophyceae)。特定の実施形態では、本発明の組成物及び方法において使用される微細藻類は、次の属の1つの成員である:ナンノクロロプシス属(Nannochloropsis)、クロレラ属、ドゥナリエラ属(Dunaliella)、セネデスムス(イカダモ)属(Scenedesmus)、スピルリナ属(Spirulina)、クラミドモナス属(Chlamydomonas)、ガルディエリア属(Galdieria)、イソクリシス属(Isochrysis)、ポルフィデリウム属(Porphyridium)、シゾキトリウム属(Schizochytrium)、テトラセルミス属(Tetraselmis)、ボツリオコッカス属(Botryococcus)及びヘマトコッカス属(Haematococcus)。
本発明の組成物及び方法において使用できる微細藻類種の非限定的な例には次のものが含まれる:アクナンセス・オリエンタリス(Achnanthes orientalis)、アグメネルム種(Agmenellum spp.)、アンフィプロラ・ヒアリン(Amphiprora hyaline)、アンフォラ・コフェイフォルミス(Amphora coffeiformis)、アンフォラ・コフェイフォルミス・ヴァリエタス・リネア(Amphora coffeiformis var.linea)、アンフォラ・コフェイフォルミス・ヴァリエタス・プンクタタ(Amphora coffeiformis var.punctata)、アンフォラ・コフェイフォルミス・ヴァリエタス・タイロリ(Amphora coffeiformis var.taylori)、アンフォラ・コフェイフォルミス・ヴァリエタス・テヌイス(Amphora coffeiformis var.tenuis)、アンフォラ・デリカティッシマ(Amphora delicatissima)、アンフォラ・デリカティッシマ・ヴァリエタス・キャピタタ(Amphora delicatissima var.capitata)、アンフォラ属の種(Amphora sp.)、アナベナ(Anabaena)、アンキストロデスムス(Ankistrodesmus)、アンキストロデスムス・ファルカタス(Ankistrodesmus falcatus)、オーランチオキトリウム種(Aurantiochytrium、sp.)ボエケロヴィア・ホオグランディ(Boekelovia hooglandii)、ボロディネラ属の種(Borodinella sp.)、ボツリオコッカス・ブラウニイ(Botryococcus braunii)、ボツリオコッカス・スデティクス(Botryococcus sudeticus)、ブラクテオコッカス・マイナー(Bracteococcus minor)、ブラクテオコッカス・メディオヌクレアタス(Bracteococcus medionucleatus)、カルテリア(Carteria)、カエトセロス・グラシリス(Chaetoceros gracilis)、キートセロス・ムエレリ(Chaetoceros muelleri)、キートセロス・ムエレリ・ヴァリエタス・スブサルスム(Chaetoceros muelleri var.subsalsum)、キートセロス属の種(Chaetoceros sp.)、クラミドモナス属の種(Chlamydomonas sp.)、クラミドモナス・ペリグラヌラタ(Chlamydomas perigranulata)、クロレラ・アニトラタ(Chlorella anitrata)、クロレラ・アンタルクティカ(Chlorella Antarctica)、クロレラ・アウレオビリディス(Chlorella aureoviridis)、クロレラ・カンディダ(Chlorella Candida)、クロレラ・カプスレイト(Chlorella capsulate)、クロレラ・デシカート(Chlorella desiccate)、クロレラ・エリプソイデア(Chlorella ellipsoidea)、クロレラ・エメルソニイ(Chlorella emersonii)、クロレラ・フスカ(Chlorella fusca)、クロレラ・フスカ・ヴァリエタス・バクオラタ(Chlorella fusca var.vacuolate)、クロレラ・グルコトロファ(Chlorella glucotropha)、クロレラ・インフシオヌム(Chlorella infusionum)、クロレラ・インフシオヌム・ヴァリエタス・アクトフィラ(Chlorella infusionum var.actophila)、クロレラ・インフシオヌム・ヴァリエタス・アウゼノフィラ(Chlorella infusionum var.auxenophila)、クロレラ・ケスレリ(Chlorella kessleri)、クロレラ・ロボフォラ(Chlorella lobophora)、クロレラ・ルテオビリディス(Chlorella luteoviridis)、クロレラ・ルテオビリディス・ヴァリエタス・アウレオビリディス(Chlorella luteoviridis var.aureoviridis)、クロレラ・ルテオビリディス・ヴァリエタス・ルテセンス(Chlorella luteoviridis var.lutescens)、クロレラ・ミニアタ(Chlorella miniata)、クロレラ・ミヌティッシマ(Chlorella minutissima)、クロレラ・ムタビリス(Chlorella mutabilis)、クロレラ・ノクツルナ(Chlorella nocturna)、クロレラ・オヴァリス(Chlorella ovalis)、クロレラ・パルバ(Chlorella parva)、クロレラ・フォトフィラ(Chlorella photophila)、クロレラ・プリングシェイミィ(Chlorella pringsheimii)、クロレラ・プロトセコイデス(Chlorella protothecoides)、クロレラ・プロトセコイデス・ヴァリエタス・アシディコラ(Chlorella protothecoides var.acidicola)、クロレラ・レグラリス(Chlorella regularis)、クロレラ・レグラリス・ヴァリエタス・ミニマ(Chlorella regularis var. minima)、クロレラ・レグラリス・ヴァリエタス・ウンブリカタ(Chlorella regularis var.umbricata)、クロレラ・レイシグリィ(Chlorella reisiglii)、クロレラ・サッカロフィラ(Chlorella saccharophila)、クロレラ・サッカロフィラ・ヴァリエタス・エリプソイデア(Chlorella saccharophila var.ellipsoidea)、クロレラ・サリナ(Chlorella salina)、クロレラ・シンプレクス(Chlorella simplex)、クロレラ・ソロキニアナ(Chlorella sorokiniana)、クロレラ属の種(Chlorella sp.)、クロレラ・スフェリカ(Chlorella sphaerica)、クロレラ・スティグマトフォラ(Chlorella stigmatophora)、クロレラ・バニエリィ(Chlorella vanniellii)、クロレラ・ブルガリス(Chlorella vulgaris)、クロレラ・ブルガリス・fo.テルティア(Chlorella vulgaris fo.tertia)、クロレラ・ブルガリス・ヴァリエタス・アウトトロフィカ(Chlorella vulgaris var.autotrophica)、クロレラ・ブルガリス・ヴァリエタス・ヴィリディス(Chlorella vulgaris var.viridis)、クロレラ・ブルガリス・ヴァリエタス・ブルガリス(Chlorella vulgaris var.vulgaris)、クロレラ・ブルガリス・ヴァリエタス・ブルガリス・fo.テルティア(Chlorella vulgaris var.vulgaris fo.tertia)、クロレラ・ブルガリス・ヴァリエタス・ブルガリス・fo.ヴィリディス(Chlorella vulgaris var.vulgaris fo.viridis)、クロレラ・キサンテラ(Chlorella xanthella)、クロレラ・ゾフィンギエンシス(Chlorella zofingiensis)、クロレラ・トレブキシオイデス(Chlorella trebouxioides)、クロレラ・ブルガリス(Chlorella vulgaris)、クロロコックム・インフシオヌム(Chlorococcum infusionum)、クロロコックム属の種(Chlorococcum sp.)、クロゴニウム(Chlorogonium)、クロオモナス属の種(Chroomonas sp.)、クリソスファエラ属の種(Chrysosphaera sp.)、クリコスファエラ属の種(Cricosphaera sp.)、クリプテコジニウム・コーニィ(Crypthecodinium cohnii)、クリプトモナス属の種(Cryptomonas sp.)、シクロテラ・クリプティカ(Cyclotella cryptica)、シクロテラ・メネギニアナ(Cyclotella meneghiniana)、シクロテラ属の種(Cyclotella sp.)、ドナリエラ属の種(Dunaliella sp.)、ドナリエラ・バーダウィル(Dunaliella bardawil)、ドナリエラ・ビオクラタ(Dunaliella bioculata)、ドナリエラ・グラヌラテ(Dunaliella granulate)、ドナリエラ・マリティメ(Dunaliella maritime)、ドナリエラ・ミヌタ(Dunaliella minuta)、ドナリエラ・パルバ(Dunaliella parva)、ドナリエラ・ペイルセイ(Dunaliella peircei)、ドナリエラ・プリモレクタ(Dunaliella primolecta)、ドナリエラ・サリナ(Dunaliella salina)、ドナリエラ・テリコラ(Dunaliella terricola)、ドナリエラ・テルチオレクタ(Dunaliella tertiolecta)、ドナリエラ・ヴィリディス(Dunaliella viridis)、ドナリエラ・テルチオレクタ(Dunaliella tertiolecta)、エレモスファエラ・ヴィリディス(Eremosphaera viridis)、エレモスファエラ属の種(Eremosphaera sp.)、エリプソイドン属の種(Ellipsoidon sp.)、ユーグレナ種(Euglena spp.)、フランセイア属の種(Franceia sp.)、フラギラリア・クロトネンシス(Fragilaria crotonensis)、フラギラリア属の種(Fragilaria sp.)、グレオカプサ属の種(Gleocapsa sp.)、グロエオサムニオン属の種(Gloeothamnion sp.)、ヘマトコッカス・プルビアリス(Haematococcus pluvialis)、ヒメノモナス属の種(Hymenomonas sp.)、イソクリシス・aff.ガルバナ(Isochrysis aff.galbana)、イソクリシス・ガルバナ(Isochrysis galbana)、レポシンクリス(Lepocinclis)、ミクラクチニウム(Micractinium)、ミクラクチニウム(Micractinium)、モノラフィディウム・ミヌツム(Monoraphidium minutum)、モノラフィディウム属の種(Monoraphidium sp.)、ナンノクロリス属の種(Nannochloris sp.)、ナンノクロロプシス・サリナ(Nannochloropsis salina)、ナンノクロロプシス属の種(Nannochloropsis sp.)、ナビクラ・アクセプタタ(Navicula acceptata)、ナビクラ・ビスカンテラエ(Navicula biskanterae)、ナビクラ・シュードテネロイデス(Navicula pseudotenelloides)、ナビクラ・ペリクロサ(Navicula pelliculosa)、ナビクラ・サプロフィラ(Navicula saprophila)、ナビクラ属の種(Navicula sp.)、ネフロクロリス属の種(Nephrochloris sp.)、ネフロセルミス属の種(Nephroselmis sp.)、ニッチア・コムニス(Nitschia communis)、ニッチア・アレクサンドリナ(Nitzschia alexandrina)、ニ







ッチア・クロステリウム(Nitzschia closterium)、ニッチア・コムニス(Nitzschia communis)、ニッチア・ディシパタ(Nitzschia dissipata)、ニッチア・フルスツルム(Nitzschia frustulum)、ニッチア・ハンチアナ(Nitzschia hantzschiana)、ニッチア・インコンスピクア(Nitzschia inconspicua)、ニッチア・インテルメディア(Nitzschia intermedia)、ニッチア・ミクロセファラ(Nitzschia microcephala)、ニッチア・プシラ(Nitzschia pusilla)、ニッチア・プシラ・エリプティカ(Nitzschia pusilla elliptica)、ニッチア・プシラ・モノエンシス(Nitzschia pusilia monoensis)、ニッチア・クアドラングラー(Nitzschia quadrangular)、ニッチア属の種(Nitzschia sp.)、オクロモナス属の種(Ochromonas sp.)、オオシスティス・パルバ(Oocystis parva)、オオシスティス・プシラ(Oocystis pusilla)、オオシスティス属の種(Oocystis sp.)、オスシラトリア・リムネティカ(Oscillatoria limnetica)、オシラトリア属の種(Oscillatoria sp.)、オシラトリア・スブレヴィス(Oscillatoria subbrevis)、パラクロレラ・ケスレリ(Parachlorella kessleri)、パスケリア・アシドフィラ(Pascheria acidophila)、パブロバ属の種(Pavlova sp.)、ファグス(Phagus)、フォルミディウム(Phormidium)、プラチモナス属の種(Platymonas sp.)、プレウロクリシス・カルテレ(Pleurochrysis camerae)、プレウロクリシス・デンタテ(Pleurochrysis dentate)、プレウロクリシス属の種(Pleurochrysis sp.)、プロトセカ・ウィッケルハミイ(Prototheca wickerhamii)、プロトセカ・スタグノラ(Prototheca stagnora)、プロトセカ・ポルトリセンシス(Prototheca portoricensis)、プロトセカ・モリフォルミス(Prototheca moriformis)、プロトセカ・ゾフィ(Prototheca zopfii)、シュードクロレラ・アクアティカ(Pseudochlorella aquatica)、ピラミモナス属の種(Pyramimonas sp.)、ピロボツリス(Pyrobotrys)、ロドコッカス・オパクス(Rhodococcus opacus)、サルシノイド・クリソフィテ(Sarcinoid chrysophyte)、セネデスムス・アルマツス(Scenedesmus armatus)、シゾキトリウム(Schizochytrium)、スピロギラ(Spirogyra)、スピルリナ・プラテンシス(Spirulina platensis)、スチココッカス属の種(Stichococcus sp.)、シネココッカス属の種(Synechococcus sp.)、シネコシスティス(Synechocystisf)、タゲテス・エレクタ(Tagetes erecta)、タゲテス・パツラ(Tagetes patula)、テトラエドロン(Tetraedron)、テトラセルミス属の種(Tetraselmis sp.)、テトラセルミス・スエシカ(Tetraselmis suecica)、タラシオシラ・ウェイスフロギィ(Thalassiosira weissflogii)及びヴィリディエラ・フリデリシアナ(Viridiella fridericiana)。
一部の実施形態では、液体組成物の微細藻類は、混合栄養条件下で培養されたクロレラ属種を含んでよく、前記混合栄養条件は、主として微量養分(例えば硝酸塩、リン酸塩、ビタミン類、BG−11処方[UTEX The Culture Collection of Algae at the University of Texas at Austin,Austin,Texasから入手可能])中に見出される金属を伴う水、光合成のエネルギー源としての光、エネルギー源及び炭素の供給源の両方としての有機炭素(酢酸塩、酢酸、グルコース)から成る培地を含む。一部の実施形態では、前記培地は、BG−11培地又はBG−11培地に由来する培地(例えば付加的な成分が培地に添加されている及び/又は培地の1若しくは複数の要素が非改変BG−11培地に比べて5%、10%、15%、20%、25%、33%、50%又はそれ以上増大している)を含み得る。一部の実施形態では、クロレラ属は、細菌など、しかしこれに限定されない混入生物の存在下に、非無菌混合栄養条件で培養され得る。非無菌混合栄養条件でそのような微細藻類を培養する方法は、参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第WO2014/074769A2号(Ganuza,et al.)に見出し得る。
有機炭素飼料(例えば酢酸、酢酸塩、グルコース)、酸素レベル、pH及び光などのクロレラ属培養工程の局面を人為的に管理することにより、培養工程はクロレラ属が自然界で経験する培養工程とは異なる。培養工程の様々な局面を管理することに加えて、クロレラ属の非無菌混合栄養培養の間には、クロレラ属が混入生物(例えば真菌、細菌)によって覆われ打ち負かされるのを防ぐため、人間の操作者又は自動システムが混入管理方法を通して介入する。微細藻類培養のための混入管理方法は当分野で公知であり、微細藻類の非無菌混合栄養培養のためのそのような適切な混入管理方法は、参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第WO2014/074769A2号(Ganuza,et al.)に開示されている。微細藻類培養工程に介入し、含有生物集団の増殖及び微細藻類細胞への影響(例えば溶解、感染、死滅、凝集)を抑制することによって、混入微生物の影響を軽減することができる。したがって、培養工程の局面の人為的な管理及び混入管理方法による培養工程への介入を通して、全体として生産され、前述した発明組成物中で使用されるクロレラ属培養物は、自然界で起こるクロレラ属培養工程から生じる培養物とは異なる。混合栄養培養工程の間に、クロレラ属培養物は、クロレラ属細胞から培地中に排出された細胞デブリ及び化合物も含有し得る。
一部の実施形態では、液体組成物の微細藻類はヘマトコッカス属の種を含み得る。1つの非限定的な例では、ヘマトコッカス・プルビアリスは混合栄養及び光栄養条件で成長し得る。混合栄養条件でヘマトコッカス属を培養することは、微量金属及び養分(例えば窒素、リン)を含有する水性培地中で細胞に光と有機炭素(例えば酢酸、酢酸塩、グルコース)を供給することを含む。光栄養条件でヘマトコッカス属を培養することは、微量金属及び養分(例えば窒素、リン)を含有する水性培地中で細胞に光と無機炭素(例えば二酸化炭素)を供給することを含む。ヘマトコッカス属細胞は、培養寿命の間に細胞分裂が起こり、クロロフィルが主要な色素である運動期(motile stage)、細胞の質量が増大する非運動期、及びアスタキサンチンが蓄積される非運動期など、複数の段階を経験し得る。異なる培養段階は、成長及び運動期の完全栄養培地並びに非運動及びアスタキサンチン蓄積期の養分枯渇培地などの異なる培地を含み得る。
一部の実施形態では、微細藻類細胞を培養物から採取し、種子及び植物への施用のための液体組成物中で全細胞の状態で使用し得るが、他の実施形態では、採取した微細藻類細胞を下流処理に供し、生じたバイオマス、抽出物又は他の派生物を植物への施用のための液体組成物中で使用してもよい。下流処理の非限定的な例には、細胞を乾燥すること、細胞を溶解すること、及び採取した細胞を溶媒又は超臨界二酸化炭素抽出工程に供して代謝産物を単離することが含まれる。一部の実施形態では、抽出工程から残った抽出バイオマスを、植物への施用のための液体組成物中で単独で又は他の微細藻類と組み合わせて使用し得る。微細藻類を抽出工程に供することにより、生じたバイオマスは、天然の完全な状態から、細胞が有意量の天然成分を欠如した溶解物状態へと変換され、抽出された微細藻類バイオマスを自然界で見出されるものとは区別されるものとする。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、微細藻類から抽出された代謝産物(例えば油、脂質、タンパク質、色素)を、微細藻類バイオマスと組み合わせて又は微細藻類バイオマスなしで、含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類細胞はまた、他の植物、微細藻類、大型藻類、海藻及びコンブからの抽出物と混合され得る。抽出を通して処理し、微細藻類細胞、バイオマス又は抽出物と組み合わせ得る海藻/大型藻類の非限定的な例には、カッパフィカス属、アスコフィルム属、マクロキスチス属、フカス属、ラミナリア属、サルガッスム属、ツルビナリア属、グラシラリア属及びドゥルビレア属の種が含まれ得る。Wajahatullah Khan,Usha P.Rayirath,Sowmyalakshmi Subramanian,Mundaya N.Jithesh,Prasanth Rayorath,D.Mark Hodges,Alan T.Critchley,James S.Craigie,Jeff Norrie,B.P.Seaweed Extracts as Biostimulants of Plant Growth and Development.J.Plant Growth Regul.28,386−399(2009);Ugarte,R.a.,Sharp,G.& Moore,B.Changes in the brown seaweed Ascophyllum nodosum(L.) Le Jol.plant morphology and biomass produced by cutter rake harvests in southern New Brunswick,Canada.J.Appl.Phycol.18,351−359(2006);及びHong,D.D.,Hien,H.M.& Son,P.N.Seaweeds from Vietnam used for functional food,medicine and biofertilizer.J.Appl.Phycol.19,817−826(2007)参照。
海藻抽出物の施用は、早期の種子発芽及び株立ち、作物生産力及び収量の改善、生物的及び非生物的ストレスに対する高い耐性、並びに腐りやすい生産物の収穫後の保存可能期間の増大などの、植物への広範囲の有益な作用を及ぼす。Hankins,S.D.& Hockey,H.P.The effect of a liquid seaweed extract from Ascophyllum nodosum(Fucales,Phaeophyta)on the two−spotted red spider mite Tetranychus urticae.Hydrobiologia 204−205,555−559(1990)参照。土壌又は茎葉のいずれかに施用された海藻バイオマス又は抽出物で処理された土壌で育った植物は幅広い反応を示す。Craigie,J.S.Seaweed extract stimuli in plant science and agriculture.J.Appl.Phycol.23,371−393(2011)参照。
多量要素及び微量要素養分、アミノ酸、ビタミン類、サイトカイニン、オーキシン及びアブシジン酸(ABA)様成長物質などの海藻成分は、処理した植物における細胞代謝に影響を及ぼし、成長及び作物収量の増強をもたらす。表7は、海藻バイオマス又は抽出物を含有する組成物において植物に恩恵を提供し得る、海藻中で見出される成長ホルモン及び調節因子を列挙する。Tarakhovskaya,E.R.,Maslov,Y.I.& Shishova,M.F.Phytohormones in algae.Russ.J.Plant Physiol.54,163−170(2007);Boyer,G.L.& Dougherty,S.S.Identification of abscisic acid in the seaweed Ascophyllum nodosum.Phytochemistry 27,1521−1522(1988);Overbeek,J.V.Auxin in Marine Algae.Plant Physiol.15,291−299(1940);Stirk,W.a.,Novak,O.,Strnad,M.& Van Staden,J.Cytokinins in macroalgae.Plant Growth Regul.41,13−24(2003);及びArnold,T.M.,Targett,N.M.,Tanner,C.E.,Hatch,W.I.& Ferrari,K.E.NOTE EVIDENCE FOR METHYL JASMONATE−INDUCED PHLOROTANNIN PRODUCTION IN FUCUS VESICULOSUS(PHAEOPHYCEAE)1029,1026−1029(2001)参照。
作物生産力へのA.ノドスム及び他の海藻抽出物の施用からの直接の恩恵には、根の活力の増強、葉のクロロフィル含量の増大、葉の数の増加、果実収量の改善、フラボノイド含量の増大、及び植生増殖の増強も含まれが、海藻抽出物は、干ばつ、イオン毒性、凍結及び高温を含む非生物的ストレスに対する耐性を改善するのに極めて重要な役割を果たす。Rayorath,P.et al.Rapid bioassays to evaluate the plant growth promoting activity of Ascophyllum nodosum(L.)Le Jol.using a model plant,Arabidopsis thaliana(L.)Heynh.J.Appl.Phycol.20,423−429(2008);Arthur,G.D.,Stirk,W.a.,van Staden,J.& Scott,P.Effect of a seaweed concentrate on the growth and yield of three varieties of Capsicum annuum.South African J.Bot.69,207−211(2003);Kumar,G.& Sahoo,D.Effect of seaweed liquid extract on growth and yield of Triticum aestivum var.Pusa Gold.J.Appl.Phycol.23,251−255(2011);Kumari,R.,Kaur,I.& Bhatnagar,a.K.Effect of aqueous extract of Sargassum johnstonii Setchell & Gardner on growth,yield and quality of Lycopersicon esculentum Mill.J.Appl.Phycol.23,623−633(2011);Fan,D.et al.Commercial extract of the brown seaweed Ascophyllum nodosum enhances phenolic antioxidant content of spinach(Spinacia oleracea L.)which protects Caenorhabditis elegans against oxidative and thermal stress.Food Chem.124,195−202(2011);Spann,T.M.& Little,H.a.Applications of a commercial extract of the brown seaweed Ascophyllum nodosum increases drought tolerance in container−grown ‘hamlin’sweet orange nursery trees.HortScience 46,577−582(2011);Mancuso,S.,Azzarello,E.,Mugnai,S.& Briand,X.Marine bioactive substances(IPA extract)improve foliar ion uptake and water stress tolerance in potted Vitis vinifera plants.Adv.Hortic.Sci.20,156−161(2006);及びRayirath,P.et al.Lipophilic components of the brown seaweed,Ascophyllum nodosum,enhance freezing tolerance in Arabidopsis thaliana.Planta 230,135−147(2009)参照。
海藻の抽出物内に存在する植物ホルモンのレベルは、抽出物を推奨割合で施用した場合に植物において有意の作用を生じさせるには不十分であるが、海藻抽出物内の成分は植物における植物ホルモンの生合成のための生得的な経路を変化させ得る。Wally,O.S.D.et al.Regulation of Phytohormone Biosynthesis and Accumulation in Arabidopsis Following Treatment with Commercial Extract from the Marine Macroalga Ascophyllum nodosum.J.Plant Growth Regul.32,324−339(2013)参照。図1は、海藻抽出物及び起こり得る生物活性機構によって誘発される生理的作用の概略図を示す。Wajahatullah Khan,Usha P.Rayirath,Sowmyalakshmi Subramanian,Mundaya N.Jithesh,Prasanth Rayorath,D.Mark Hodges,Alan T.Critchley,James S.Craigie,Jeff Norrie,B.P.Seaweed Extracts as Biostimulants of Plant Growth and Development.J.Plant Growth Regul.28,386−399(2009)参照。
カラゲナンは、海洋赤藻類の多くの市販の重要な種で見出される線状硫酸化ガラクタンのファミリーである。Sangha,J.S.,Ravichandran,S.,Prithiviraj,K.,Critchley,A.T.& Prithiviraj,B.Sulfated macroalgal polysaccharides−carrageenan and−carrageenan differentially alter Arabidopsis thaliana resistance to Sclerotinia sclerotiorum.Physiol.Mol.Plant Pathol.75,38−45(2010)及びSangha,J.S.et al.Carrageenans,sulphated polysaccharides of red seaweeds,differentially affect Arabidopsis thaliana resistance to Trichoplusia ni(Cabbage Looper).PLoS One 6,(2011)参照。これらの多糖類は、植物において防御応答を誘発し、抗ウイルス特性を有することが公知である。表8は、様々な種類の大型藻類で見出される多糖類プロフィールを示す。
カッパフィカス・アルバレジ(Kappaphycus alvarezii)(同義語K.コトニー(K.cottonii);ユキマ・コトニー(Eucheuma cottonii)及びオゴノリ科(Gracilariaceae family)は、κカラゲナンのために広く栽培されている。新鮮海藻からの液体抽出物を機械的に放出させ、葉面散布剤として使用することができる。Kumar,A.,Haresh,K.& Pandya,B.Integrated method for production of carrageenan and liquid fertilizer from fresh seaweeds promoting substances.XXIV,(2005)参照。様々な作物の収量が、2.5−5.0%(v/v、水で希釈)の液体海藻抽出物の施用後に増大を示した。Prasad,K.et al.Detection and quantification of some plant growth regulators in a seaweed−based foliar spray employing a mass spectrometric technique sans chromatographic separation.J.Agric.Food Chem.58,4594−4601(2010)参照。12.5%(v/v)の濃度で施用した液体抽出物は、天水条件下でダイズに関して46%の収量増加を示した。Rathore,S.S.et al.Effect of seaweed extract on the growth,yield and nutrient uptake of soybean(Glycine max)under rainfed conditions.South African J.Bot.75,351−355(2009)参照。表9は、アスコフィルム・ノドスム(Ascopyllum nodosom)、オゴノリ(グラシラリア・ベルコーザ)(Gracilaria vernucosa)及びオオオゴノリ(グラシラリア・ギガス)(Gracilaria gigas)に含まれる植物ホルモンを示す。
一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物は、微細藻類に加えて組成物の固形分割合に寄与する低濃度の細菌を含有し得る。クロレラ属培養物の非無菌混合栄養条件で見出される細菌の例は、参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第WO2014/074769A2号(Ganuza,et al.)に認められる。生菌数は、プレートカウント、3M(St.Paul,Minnesota)から入手可能なPetrifilmを使用したプレートカウント、分光光度(濁度)測定、公知の標準品との混濁度の目視比較、顕微鏡下での直接細胞計数、細胞量測定及び細胞活性の測定などの、当分野で公知の方法を用いて測定し得る。非無菌混合栄養微細藻類培養物中の生菌数は、10−10CFU/mLに及び得るが、微細藻類の培養の間に講じられる混入管理対策に依存し得る。前記組成物中の細菌のレベルは、指定容量中の好気性コロニー形成単位(CFU)を定量化する好気性プレートカウントによって測定し得る。一部の実施形態では、前記組成物は40,000−400,000CFU/mLの好気性プレートカウントを有する。一部の実施形態では、前記組成物は40,000−100,000CFU/mLの好気性プレートカウントを有する。一部の実施形態では、前記組成物は100,000−200,000CFU/mLの好気性プレートカウントを有する。一部の実施形態では、前記組成物は200,000−300,000CFU/mLの好気性プレートカウントを有する。一部の実施形態では、前記組成物は300,000−400,000CFU/mLの好気性プレートカウントを有する。
一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、微生物間の競合を抑制する抗生物質又はシデロホアを生成する細菌を含有し得る。一部の実施形態では、特定の細菌又は細菌の群は、微細藻類を基とする組成物のための滅菌又は他の安定化工程から生き残り得る。一部の実施形態では、前記微細藻類を基とする組成物は、自由生活窒素固定細菌、サイトカイニン産生細菌又は両方の組み合わせを含有し得る。サイトカイニン産生細菌の非限定的な例には、メチロトローフ属(Methylotrophs)及びメチルバクテリウム属(Methylobacerium)の種、キサントバクター属種(Xanthobacter sp.)、パラコッカス属種(Paracoccus sp.)、リゾビウム属種(Rhizobium sp.)、シノリゾビウム属種(Sinorhizobium sp.)並びにメチロベルサチリス属(Mthyloversatilis)が含まれる。インドール酢酸(IAA)及び抗生物質産生細菌の非限定的な例には、シュードモナス属(Pseudomonads)及びバチルス属(Bacillus)の種、リゾビウム属種並びにシノリゾビウム属種が含まれる。一部の実施形態では、抗生物質、シデロホア、サイトカイニン又はIAAを産生する細菌を、既存の細胞集団を補足するため又は機能性細菌の集団を作り出すために微細藻類を基とする組成物に添加し得る。
液体微細藻類を基とする組成物は、滅菌工程で加熱し、冷却することによって安定化し得る。本発明者は、微細藻類を基とする組成物の有効成分が、滅菌工程の加熱及び冷却に供された後に植物に施用された場合、植物発芽、出芽、成熟及び収量を改善するうえでの有効性を維持することを見出した。
混合栄養クロレラ属細胞は、培養物から採取した後、無傷で生存可能である(すなわち物理的に生存に適し、さらなる成長又は細胞分裂の能力がある)が、滅菌工程から生じたクロレラ属細胞は、無傷細胞壁を有するが、生存可能ではないことが確認された。滅菌工程から生じた混合栄養クロレラ属細胞を、工程の加熱及び冷却に供した後の細胞壁の状態を調べるために顕微鏡下で観察し、クロレラ属細胞壁が無傷であり、壊れて開いていないことを目視で確認した。細胞の状態をさらに調べるため、生存する混合栄養クロレラ属細胞の培養物と滅菌工程から生じた混合栄養クロレラ属細胞を、細胞膜が傷ついている場合にDNAを標識する排除蛍光染料(exclusion fluorescent dye)であるヨウ化プロピジウムに供し、顕微鏡下で目視比較した。ヨウ化プロピジウム比較では、滅菌工程から生じたクロレラ属細胞が染色DNAを多量に含有することを示し、混合栄養クロレラ属細胞壁は無傷であるが、細胞膜が傷ついているという結論をもたらした。したがって、滅菌されたクロレラ属細胞の透過性は、無傷の細胞壁と細胞膜の両方を有するクロレラ属細胞の透過性とは異なる。
加えて、生存クロレラ属細胞の培養物と滅菌工程から生じた混合栄養クロレラ属細胞をDAPI(4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール)−DNA結合蛍光染料に供し、顕微鏡下で目視比較した。DAPI−DNA結合染料比較は、滅菌工程から生じたクロレラ属細胞が細胞中に含有する生存可能DNAの量が大きく減少していることを示し、混合栄養クロレラ属細胞が滅菌後は生存可能でないという結論に至った。2つのDNA死滅比較は、滅菌工程が、細胞を生存可能から非生存可能に変化させること、細胞膜の状態及び細胞の透過性を変化させることによってクロレラ属細胞の構造及び機能を天然の状態から改変したことを明らかにする。
他の実施形態では、全細胞又は処理された細胞(例えば乾燥、溶解、抽出された)を有する液体微細藻類を基とする組成物は、滅菌によって安定化される必要がない場合がある。例えば、ヘマトコッカス属の光栄養培養物又は乾燥、溶解及び抽出などによって処理された微細藻類細胞は、液体組成物が滅菌工程の加熱及び冷却に供されずに安定なままであり得る低いレベルの細菌を含有し得る。
一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、50−90℃の範囲内の温度に加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、55−65℃の範囲内の温度に加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、58−62℃の範囲内の温度に加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、50−60℃の範囲内の温度に加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、60−70℃の範囲内の温度に加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、70−80℃の範囲内の温度に加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、80−90℃の範囲内の温度に加熱し得る。
一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、90−150分の範囲内の時間加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、110−130分の範囲内の時間加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、90−100分の範囲内の時間加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、100−110分の範囲内の時間加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、110−120分の範囲内の時間加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、120−130分の範囲内の時間加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、130−140分の範囲内の時間加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、140−150分の範囲内の時間加熱し得る。
一部の実施形態では、微細藻類組成物は、15−360分の範囲内の時間加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類組成物は、15−30分の範囲内の時間加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類組成物は、30−60分の範囲内の時間加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類組成物は、60−120分の範囲内の時間加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類組成物は、120−180分の範囲内の時間加熱し得る。一部の実施形態では、微細藻類組成物は、180−360分の範囲内の時間加熱し得る。
液体微細藻類を基とする組成物を加熱する又は高温に供する工程が完了した後、組成物を、ともかくこれを取り扱うのに安全な温度まで冷却し得る。ある非限定的な実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、35−45℃の範囲内の温度に冷却し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、36−44℃の範囲内の温度に冷却し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、37−43℃の範囲内の温度に冷却し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、38−42℃の範囲内の温度に冷却し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、39−41℃の範囲内の温度に冷却し得る。さらなる実施形態では、滅菌工程は、包装も含む連続生産工程の一部であってよく、したがって液体微細藻類を基とする組成物は、冷却工程なしで加熱又は高温段階後に直接包装(例えば瓶詰め)されてもよい。
一部の実施形態では、望ましくない微生物(例えば酵母、カビ)の増殖を防止し、保存可能期間を延長するために、植物発芽、出芽、成熟、品質及び収量の改善に関しては活性ではないもののその代わりに微細藻類を基とする組成物を安定化するのに役立つ安定化手段を添加し得る。そのような不活性であるが安定化できる手段としては、リン酸などの、しかしこれに限定されない酸、並びにソルビン酸カリウムなどの、しかしこれに限定されない酵母及びカビ阻害剤が挙げられる。一部の実施形態では、安定化手段は植物に適しており、植物の成長又は健康を阻害しない。または、安定化手段は、窒素、リン又はカリウムのレベルなどの、しかしこれらに限定されない液体組成物の養分特性に寄与してもよい。
一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は0.3%未満のリン酸を含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は0.01−0.3%のリン酸を含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は0.05−0.25%のリン酸を含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は0.01−0.1%のリン酸を含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は0.1−0.2%のリン酸を含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は0.2−0.3%のリン酸を含有し得る。
一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は0.5%未満のソルビン酸カリウムを含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は0.01−0.5%のソルビン酸カリウムを含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は0.05−0.4%のソルビン酸カリウムを含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は0.01−0.1%のソルビン酸カリウムを含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は0.1−0.2%のソルビン酸カリウムを含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は0.2−0.3%のソルビン酸カリウムを含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は0.3−0.4%のソルビン酸カリウムを含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は0.4−0.5%のソルビン酸カリウムを含有し得る。
代替的安定剤/抗生物質
一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、細菌、酵母及び真菌による損傷を防ぐためにProxel(商標)(Arch Biocides,Smyma,Georgia)などの広域スペクトルの抗菌剤で安定化し得る。Proxel(商標)は、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの20%ジプロピレングリコール水溶液を含有する。安定化のためのProxel(商標)の有効濃度は0.01−0.30%(w/w)にわたり得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、植物の成長に有益な細菌の集団を維持しつつ有害細菌の遮蔽物として働く選択的細菌に対して活性である又は植物病原体(例えば真菌)の増殖を抑制する抗生物質で安定化し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は、真菌の増殖を阻害する水酸化カリウムで安定化し得る。
一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度1−30重量%の微細藻類細胞(すなわち微細藻類細胞1−30g/液体組成物100mL)を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度1−20重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度1−15重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度1−10重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度10−20重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度10−20重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度20−30重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度1−8重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度1−5重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度1−2重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物の低濃度施用のために、施用の前に微細藻類細胞の重量比率をさらに希釈し得る。
一部の実施形態では、組成物は、1重量%未満の微細藻類細胞(すなわち微細藻類細胞1g未満/液体組成物100mL)を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度0.9重量%未満の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度0.8重量%未満の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度0.7重量%未満の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度0.6重量%未満の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度0.5重量%未満の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度0.4重量%未満の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度0.3重量%未満の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度0.2重量%未満の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、固形分濃度0.1重量%未満の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも0.0001重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも0.001重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも0.01重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、少なくとも0.1重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、0.0001−1重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、0.0001−0.001重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、0.001−.01重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、0.01−0.1重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、組成物は、0.1−1重量%の微細藻類細胞を含有し得る。一部の実施形態では、発芽、出芽又は成熟の増強のための液体組成物の施用における有効量は、1−30%の範囲内の微細藻類細胞の最初の固形分率を有する溶液の1ガロン当たり2−10mLの希釈濃度に等しい、0.000528−0.079252%(すなわち約0.0005%−約0.080%又は約0.0005g/100mL−約0.080g/100mL)の範囲内の微細藻類細胞の固形分濃度であってよい。
圃場、温室又は他の栽培環境で植物に施用される微細藻類細胞の量の計算を示すことの1つの非限定的な例では、水100ガロンの仮定の下で1エーカー当たり1ガロンの微細藻類細胞の施用が前記細胞を施用するのに使用されており、すると微細藻類細胞3785mLを水100ガロンに希釈する=水100ガロン中、微細藻類細胞370g=水1ガロン中、微細藻類細胞3.7g;溶液3785ml中に微細藻類細胞3.785gが存在する場合、溶液100mL中の微細藻類バイオマス又は抽出物0.1gに等しい=0.1%濃度。在庫の10%濃度の当初の組成物を0.1%施用濃度で施用する場合、1ガロン/エーカーで1エーカー当たり100gの微細藻類細胞を施用することになる。0.01%施用濃度に関しては、0.1ガロン/エーカーで1エーカー当たり10gの微細藻類細胞を施用することになる。0.001%施用濃度に関しては、0.01ガロン/エーカーで1エーカー当たり1gの微細藻類細胞を施用することになる。
植物当たりのベースで(植物15,000/エーカーと仮定する)微細藻類細胞の施用を関係付けると、1エーカー当たり1ガロンの組成物施用は、0.25mL/植物=0.025g/植物=微細藻類細胞25mg/植物に等しい。100ガロン/エーカーという水必要量の仮定は、水35mL/植物に等しい。それゆえ、水35mL中の微細藻類0.025gは、微細藻類細胞0.071g/溶液100mL=0.07%濃度に等しい。微細藻類を基とする組成物は、1エーカー当たり0.01−10ガロンという低い範囲内で、又は150ガロン/エーカーという高い範囲内で施用し得る。
前記微細藻類を基とする組成物は液体であり、実質的に水から成る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は70−95%の水を含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は85−95%の水を含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は70−75%の水を含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は75−80%の水を含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は80−85%の水を含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は85−90%の水を含有し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は90−95%の水を含有し得る。組成物の液体という性質及び高い含水量は、灌漑システムを通しての流入、地上点滴灌漑システムを通しての流入、地下点滴灌漑システムを通しての流入、中央ピボット灌漑システムを通しての流入、噴霧機、スプリンクラー及び水缶などの、しかしこれらに限定されない様々な方法での微細藻類を基とする組成物の投与を容易にする。
前記液体微細藻類を基とする組成物は、製剤化後直ちに使用し得るか又は後日使用するために容器中に保存し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は直射日光を避けて保存し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は冷蔵し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は1−10℃で保存し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は1−3℃で保存し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は3−5℃で保存し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は5−8℃で保存し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物は8−10℃で保存し得る。
種子又は植物への前記液体微細藻類を基とする組成物の投与は、未処理種子又は植物の実質的に同じ集団と比較して植物の特性増強を生じさせるのに有効な量であり得る。そのような特性増強としては、種子発芽の促進、実生出芽の促進、実生出芽の改善、葉形成の改善、葉形成の促進、植物成熟の改善、植物成熟の促進、植物収量の増加、植物成長の増大、植物品質の上昇、植物の健康の増大、果実収量の増加、果実成長の増大、果実品質の上昇、根健康の改善及び根粒形成の増大が挙げられる。そのような特性増強の非限定的な例としては、胚軸期の達成促進、土壌からの茎の突出促進、子葉期の達成促進、葉形成の促進、市場向け植物重量の増加、市場向け植物収量の増加、市場向け果実重量の増加、生産植物重量の増加、生産果実重量の増加、利用率の増大(市場向け果実対市場向きでない果実の比率に基づく農業工程の効率の指標)、クロロフィル含量の増加(植物の健康の指標)、植物重量の増加(植物の健康の指標)、根重量の増加(植物の健康の指標)及び枝条重量の増加(植物の健康の指標)が挙げられる。そのような特性増強は、植物において個別に又は複数の特性増強の組み合わせとして起こり得る。
驚くべきことに、本発明者は、低濃度施用で前記微細藻類を基とする組成物を投与することが植物において特性増強を生じさせるのに有効であることを見出した。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物は、種子を植え付ける前に投与される。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物は、種子を植え付ける時点で投与される。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物は、種子を植え付けた後に投与される。一部の実施形態では、前記液体微細藻類を基とする組成物は、地面から出芽した植物に投与される。
種子浸漬施用
ある非限定的な実施形態では、前記液体微細藻類を基とする組成物の投与は、種子植え付けの前に有効量の前記液体組成物中に種子を浸漬することを含み得る。一部の実施形態では、前記液体微細藻類を基とする組成物の投与は、浸漬後に前記液体組成物から種子を取り出し、植え付け前に種子を乾燥することをさらに含む。一部の実施形態では、種子を90−150分の範囲内の時間、液体微細藻類を基とする組成物中に浸漬し得る。一部の実施形態では、種子を110−130分の範囲内の時間、液体微細藻類を基とする組成物中に浸漬し得る。一部の実施形態では、種子を90−100分の範囲内の時間、液体微細藻類を基とする組成物中に浸漬し得る。一部の実施形態では、種子を100−110分の範囲内の時間、液体微細藻類を基とする組成物中に浸漬し得る。一部の実施形態では、種子を110−120分の範囲内の時間、液体微細藻類を基とする組成物中に浸漬し得る。一部の実施形態では、種子を120−130分の範囲内の時間、液体微細藻類を基とする組成物中に浸漬し得る。一部の実施形態では、種子を130−140分の範囲内の時間、液体微細藻類を基とする組成物中に浸漬し得る。一部の実施形態では、種子を140−150分の範囲内の時間、液体微細藻類を基とする組成物中に浸漬し得る。
前記微細藻類を基とする組成物は、一定容量の組成物を一定容量の水中で混合することにより、種子浸漬施用における有効量に合わせてより低濃度に希釈し得る。希釈組成物を生じさせる微細藻類細胞の固形分率は、組成物中の元の固形分率に組成物容量対水容量の比率を乗じることによって計算し得る。あるいは、希釈組成物中の微細藻類細胞のグラム数は、100mL当たりの微細藻類細胞の元のグラム数に組成物容量対水容量の比率を乗じることによって計算できる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の種子浸漬施用における有効量は、6−10mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.007925−0.079252%(すなわち約0.008%−約0.080%又は約0.008g/100mL−約0.080g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の種子浸漬施用における有効量は、7−9mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.009245−0.071327%(すなわち約0.009%−約0.070%又は約0.009g/100mL−約0.070g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の種子浸漬施用における有効量は、6−7mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.007925−0.055476%(すなわち約0.008%−約0.055%又は約0.008g/100mL−約0.055g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の種子浸漬施用における有効量は、7−8mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.009246−0.063401%(すなわち約0.009%−約0.065%又は約0.009g/100mL−約0.065g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の種子浸漬施用における有効量は、8−9mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.010567−0.071327%(すなわち約0.010%−約0.070%又は約0.010g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の種子浸漬施用における有効量は、9−10mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.011888−0.079252%(すなわち約0.012%−約0.080%又は約0.012g/100mL−約0.080g/100mL)への低下を生じさせる。
土壌施用−種子
別の非限定的な実施形態では、前記微細藻類を基とする組成物の投与は、植え付けた種子のすぐ近くの土壌を有効量の前記組成物と接触させることを含み得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物は、穿孔導管を通して土壌の下に又は地面の上方に吊り下げられた若しくは地面から突出した流体導管により土壌レベルに水を供給する点滴灌漑システムなどの、しかしこれらに限定されない低容量灌漑システムへの注入によって土壌に供給され得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物は、液体組成物を土壌に注ぐ土壌灌注法によって土壌に供給され得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物はスプリンクラーによって土壌に施用され得る。
前記微細藻類を基とする組成物は、一定容量の組成物を一定容量の水中で混合することにより、土壌施用における有効量に合わせてより低濃度に希釈し得る。希釈組成物を生じさせる微細藻類細胞の固形分率は、組成物中の元の固形分率に組成物容量対水容量の比率を乗じることによって計算し得る。あるいは、希釈組成物中の微細藻類細胞のグラム数は、100mL当たりの微細藻類細胞の元のグラム数に組成物容量対水容量の比率を乗じることによって計算できる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量は、3.5−10mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.004623−0.079252%(すなわち約0.004%−約0.080%又は約0.004g/100mL−約0.080g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量は、3.5−4mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.004623−0.031701%(すなわち約0.004%−約0.032%又は約0.004g/100mL−約0.032g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量は、4−5mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.005283−0.039626%(すなわち約0.005%−約0.040%又は約0.005g/100mL−約0.040g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量は、5−6mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.006604−0.047551%(すなわち約0.006%−約0.050%又は約0.006g/100mL−約0.050g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量は、6−7mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.007925−0.055476%(すなわち約0.008%−約 0.055%又は約0.008g/100mL−約0.055g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量は、7−8mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.009246−0.063401%(すなわち約0.009%−約0.065%又は約0.009g/100mL−約0.065g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量は、8−9mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.010567−0.071327%(すなわち約0.010%−約0.075%又は約0.010g/100mL−約0.075g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量は、9−10mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.011888−0.079252%(すなわち約0.012%−約0.080%又は約0.012g/100mL−約0.080g/100mL)への低下を生じさせる。
所望濃度の前記微細藻類を基とする組成物の施用量は、単位面積当たりの容量として表し得る。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、50−150ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、75−125ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、50−75ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、75−100ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、100−125ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、125−150ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。
一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、10−50ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、10−20ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、20−30ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、30−40ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、40−50ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。
一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、0.01−10ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、0.01−0.1ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、0.1−1.0ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、1−2ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、2−3ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、3−4ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、4−5ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。一部の実施形態では、土壌施用での液体微細藻類を基とする組成物の施用量は、5−10ガロン/エーカーの範囲内であってもよい。
毛管作用による施用
別の非限定的な実施形態では、前記液体微細藻類を基とする組成物の投与は、最初に種子を水に浸漬し、水から種子を取り出して、種子を乾燥し、土壌の種子植え付けレベルより下に有効量の液体組成物を施用して、種子を植え付けることを含み得、ここで液体組成物は毛管作用によって下から種子に供給される。一部の実施形態では、種子を90−150分の範囲内の時間、水に浸漬し得る。一部の実施形態では、種子を110−130分の範囲内の時間、水に浸漬し得る。一部の実施形態では、種子を90−100分の範囲内の時間、水に浸漬し得る。一部の実施形態では、種子を100−110分の範囲内の時間、水に浸漬し得る。一部の実施形態では、種子を110−120分の範囲内の時間、水に浸漬し得る。一部の実施形態では、種子を120−130分の範囲内の時間、水に浸漬し得る。一部の実施形態では、種子を130−140分の範囲内の時間、水に浸漬し得る。一部の実施形態では、種子を140−150分の範囲内の時間、水に浸漬し得る。
前記微細藻類を基とする組成物は、一定容量の組成物を一定容量の水中で混合することにより、毛管作用による施用における有効量に合わせてより低濃度に希釈し得る。希釈組成物を生じさせる微細藻類細胞の固形分率は、組成物中の元の固形分率に組成物容量対水容量の比率を乗じることによって計算し得る。あるいは、希釈組成物中の微細藻類細胞のグラム数は、100mL当たりの微細藻類細胞の元のグラム数に組成物容量対水容量の比率を乗じることによって計算できる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の毛管作用による施用における有効量は、6−10mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.007925−0.079252%(すなわち約0.008%−約0.080%又は約0.008g/100mL−約0.080g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の毛管作用による施用における有効量は、7−9mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.009245−0.071327%(すなわち約0.009%−約0.075%又は約0.009g/100mL−約0.075g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の毛管作用による施用における有効量は、6−7mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.007925−0.05547%(すなわち約0.008%−約0.055%又は約0.008g/100mL−約0.055g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の毛管作用による施用における有効量は、7−8mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.009246−0.063401%(すなわち約0.009%−約0.065%又は約0.009g/100mL−約0.065g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の毛管作用による施用における有効量は、8−9mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.010567−0.071327%(すなわち約0.010%−約0.075%又は約0.010g/100mL−約0.075g/100mL)への低下を生じさせる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の毛管作用による施用における有効量は、9−10mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分率の5−30%から0.011888−0.079252%(すなわち約0.012%−約0.080%又は約0.012g/100mL−約0.080g/100mL)への低下を生じさせる。
水耕施用
別の非限定的な実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の種子又は植物への投与が、栄養培地と組み合わせた微細藻類を基とする組成物を、水耕生育培地又は不活性生育培地(例えば、ヤシガラ)に配置された種子及びこの培地中で成長している植物に施用することを含み得る。液体組成物は、1日当たり、1週間当たり又は1生育期当たり複数回施用され得る。
葉面施用
ある非限定的な実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の投与が、植物の葉を有効量の液体組成物と接触させることを含み得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物が、人力噴霧器、農業用具の噴霧器又はスプリンクラーによって葉に噴霧され得る。
微細藻類を基とする組成物は、一定体積の組成物を一定体積の水中に混合することによって、葉面施用における有効量のための低濃度に希釈することができる。希釈組成物をもたらす微細藻類細胞の固形分は、組成物中の元の固形分に、組成物の体積と水の体積の比を掛けることによって計算することができる。あるいは、希釈組成物中の微細藻類細胞のグラムは、100mL当たりの元の微細藻類細胞のグラムに、組成物の体積と水の体積の比を掛けることによって計算することができる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の葉面施用における有効量が、2−10mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.002642−0.079252%(すなわち、約0.003%−約0.080%、又は約0.003g/100mL−約0.080g/100mL)に減少させ得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の葉面施用における有効量が、2−3mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.002642−0.023775%(すなわち、約0.003%−約0.025%、又は約0.003g/100mL−約0.025g/100mL)に減少させ得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の葉面施用における有効量が、3−4mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.003963−0.031701%(すなわち、約0.004%−約0.035%、又は約0.004g/100mL−約0.035g/100mL)に減少させ得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の葉面施用における有効量が、4−5mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.005283−0.039626%(すなわち、約0.005%−約0.040%、又は約0.005g/100mL−約0.040g/100mL)に減少させ得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の葉面施用における有効量が、5−6mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.006604−0.047551%(すなわち、約0.007%−約0.050%、又は約0.007g/100mL−約0.050g/100mL)に減少させ得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の葉面施用における有効量が、6−7mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.007925−0.055476%(すなわち、約0.008%−約0.055%、又は約0.008g/100mL−約0.055g/100mL)に減少させ得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の葉面施用における有効量が、7−8mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.009246−0.063401%(すなわち、約0.009%−約0.065%、又は約0.009g/100mL−約0.065g/100mL)に減少させ得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の葉面施用における有効量が、8−9mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.010567−0.071327%(すなわち、約0.010%−約0.070%、又は約0.010g/100mL−約0.070g/100mL)に減少させ得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の葉面施用における有効量が、9−10mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.011888−0.079252%(すなわち、約0.012%−約0.080%、又は約0.012g/100mL−約0.080g/100mL)に減少させ得る。
所望の濃度での微細藻類を基とする組成物の施用量は、面積当たりの体積として表すことができる。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、10−50ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、10−15ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、15−20ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、20−25ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、25−30ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、30−35ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、35−40ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、40−45ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、45−50ガロン/エーカーの範囲内であってよい。
一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、0.01−10ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、0.01−0.1ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、0.1−1.0ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、1−2ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、2−3ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、3−4ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、4−5ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、葉面施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、5−10ガロン/エーカーの範囲内であってよい。
微細藻類を基とする組成物の施用頻度は、1期間当たりの施用回数(例えば、1ヶ月当たり2回の施用)、又は施用間の期間(例えば、21日毎に1回の施用)として表すことができる。一部の実施形態では、植物を、3−28日毎に葉面施用で液体微細藻類を基とする組成物と接触させることができる。一部の実施形態では、植物を、4−10日毎に葉面施用で液体微細藻類を基とする組成物と接触させることができる。一部の実施形態では、植物を、18−24日毎に葉面施用で液体微細藻類を基とする組成物と接触させることができる。一部の実施形態では、植物を、3−7日毎に葉面施用で液体微細藻類を基とする組成物と接触させることができる。一部の実施形態では、植物を、7−14日毎に葉面施用で液体微細藻類を基とする組成物と接触させることができる。一部の実施形態では、植物を、14−21日毎に葉面施用で液体微細藻類を基とする組成物と接触させることができる。一部の実施形態では、植物を21−28日毎に葉面施用で液体微細藻類を基とする組成物と接触させることができる。
微細藻類を基とする組成物の葉面施用は、一般に、植物が定着した後に開始されるが、植え付け後の所定の期間に、又は一部の実施形態では土壌からの出芽形態後の所定の期間に定着前に開始することもできる。一部の実施形態では、植物を、植物が土壌から出芽してから5−14日後に葉面施用で液体微細藻類を基とする組成物と最初に接触させることができる。一部の実施形態では、植物を、植物が土壌から出芽してから5−7日後に葉面施用で液体微細藻類を基とする組成物と最初に接触させることができる。一部の実施形態では、植物を、植物が土壌から出芽してから7−10日後に葉面施用で液体微細藻類を基とする組成物と最初に接触させることができる。一部の実施形態では、植物を、植物が土壌から出芽してから10−12日後に葉面施用で液体微細藻類を基とする組成物と最初に接触させることができる。一部の実施形態では、植物を、植物が土壌から出芽してから12−14日後に葉面施用で液体微細藻類を基とする組成物と最初に接触させることができる。
土壌施用−植物
別の非限定的な実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の投与が、植物のすぐ近くの土壌を有効量の液体組成物と接触させることを含み得る。一部の実施形態では、液体組成物が、穿孔導管を通して土壌の下に、又は地面の上方に吊り下げられた若しくは地面から突き出た流体導管によって土壌レベルで水を供給する点滴灌漑システムなどの、しかしこれらに限定されない低容量灌漑システムへの注入によって土壌に供給され得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物が、液体組成物を土壌に注ぐ土壌灌注法によって土壌に供給され得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物が、スプリンクラーによって土壌に供給され得る。
微細藻類を基とする組成物は、一定体積の組成物を一定体積の水中に混合することによって、土壌施用における有効量のための低濃度に希釈することができる。希釈組成物をもたらす微細藻類細胞の固形分は、組成物中の元の微細藻類細胞固形分に、組成物の体積と水の体積の比を掛けることによって計算することができる。あるいは、希釈組成物中の微細藻類細胞のグラムは、100mL当たりの元の微細藻類細胞のグラムに、組成物の体積と水の体積の比を掛けることによって計算することができる。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量が、1−50mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.001321−0.396258%(すなわち、約0.001%−約0.400%、又は約0.001g/100mL−約0.400g/100mL)に減少させ得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量が、1−10mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.001321−0.079252%(すなわち、約0.001%−約0.080%、又は約0.001g/100mL−約0.080g/100mL)に減少させ得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量が、2−7mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.002642−0.055476%(すなわち、約0.003%−約0.055%、又は約0.003g/100mL−約0.055g/100mL)に減少させ得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量が、10−20mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.013201−0.158503%(すなわち、約0.013%−約0.160%、又は約0.013g/100mL−約0.160g/100mL)に減少させ得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量が、20−30mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.026417−0.237755%(すなわち、約0.025%−約0.250%、又は約0.025g/100mL−約0.250g/100mL)に減少させ得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量が、30−45mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.039626−0.356631%(すなわち、約0.040%−約0.360%、又は約0.040g/100mL−約0.360g/100mL)に減少させ得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量が、30−40mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.039626−0.317007%(すなわち、約0.040%−約0.320%、又は約0.040g/100mL−約0.320g/100mL)に減少させ得る。一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物の土壌施用における有効量が、40−50mL/ガロンの範囲内の濃度であってよく、微細藻類細胞の固形分を5−30%から0.052834−0.396258%(すなわち、約0.055%−約0.400%、又は約0.055g/100mL−約0.400g/100mL)に減少させ得る。
所望の濃度での微細藻類を基とする組成物の施用量は、面積当たりの体積として表すことができる。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、50−150ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、75−125ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、50−75ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、75−100ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、100−125ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、125−150ガロン/エーカーの範囲内であってよい。
一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、10−50ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、10−20ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、20−30ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、30−40ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、40−50ガロン/エーカーの範囲内であってよい。
一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、0.01−10ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、0.01−0.1ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、0.1−1.0ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、1−2ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、2−3ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、3−4ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、4−5ガロン/エーカーの範囲内であってよい。一部の実施形態では、土壌施用における液体微細藻類を基とする組成物の施用量が、5−10ガロン/エーカーの範囲内であってよい。
微細藻類を基とする組成物の施用頻度は、1期間当たりの施用回数(例えば、1ヶ月当たり2回の施用)、又は施用間の期間(例えば、21日毎に1回の施用)として表すことができる。一部の実施形態では、植物を3−28日毎に土壌施用で液体微細藻類を基とする組成物と接触させることができる。一部の実施形態では、植物を4−10日毎に土壌施用で液体微細藻類を基とする組成物と接触させることができる。一部の実施形態では、植物を18−24日毎に土壌施用で液体微細藻類を基とする組成物と接触させることができる。一部の実施形態では、植物を3−7日毎に土壌施用で液体微細藻類を基とする組成物と接触させることができる。一部の実施形態では、植物を7−14日毎に土壌施用で液体微細藻類を基とする組成物と接触させることができる。一部の実施形態では、植物を14−21日毎に土壌施用で液体微細藻類を基とする組成物と接触させることができる。一部の実施形態では、植物を21−28日毎に土壌施用で液体微細藻類を基とする組成物と接触させることができる。
微細藻類を基とする組成物の土壌施用は、一般に、植物が定着した後に開始するが、植え付け後の所定の期間に、又は一部の実施形態では土壌からの出芽後の所定の期間に定着前に開始することができる。一部の実施形態では、植物を、植物が土壌から出芽してから5−14日後に土壌施用で液体微細藻類を基とする組成物と最初に接触させることができる。一部の実施形態では、植物を、植物が土壌から出芽してから5−7日後に土壌施用で液体微細藻類を基とする組成物と最初に接触させることができる。一部の実施形態では、植物を、植物が土壌から出芽してから7−10日後に土壌施用で液体微細藻類を基とする組成物と最初に接触させることができる。一部の実施形態では、植物を、植物が土壌から出芽してから10−12日後に土壌施用で液体微細藻類を基とする組成物と最初に接触させることができる。一部の実施形態では、植物を、植物が土壌から出芽してから12−14日後に土壌施用で液体微細藻類を基とする組成物と最初に接触させることができる。
種子浸漬、土壌、毛管作用、葉面施用又は水耕施用に関わらず、使用方法は比較的低濃度の液体微細藻類を基とする組成物を含む。このような低濃度でさえ、記載される微細藻類を基とする組成物は、植物で増強された特性を生じるのに有効であることが示されている。低濃度を使用することができることによって、所望の効果を生み出すために必要とする材料が少量であることによって、液体微細藻類を基とする組成物を使用する方法における過剰施用及び効率増加から生じ得る環境への影響の低減が可能になる。一部の実施形態では、土壌施用における低容量灌漑システムによる液体微細藻類を基とする組成物の使用によって、低濃度の液体組成物を有効なままにし、組成物がもはや栽培者の水利用効率を高めながら、植物に所望の効果をもたらすことができる濃度でない点まで希釈しないことが可能になる。
記載される植物特性を増強するのに有効であるために必要な液体組成物中の微細藻類細胞が低濃度であることと併せて、液体組成物は、連続的に又は高い頻度で(例えば、1日に複数回、毎日)投与することを必須としなくてもよい。有効成分の濃度が低下するにつれて、十分な量の有効成分を提供するために施用頻度を増加すべきである、という伝統的な考えからすると、液体微細藻類を基とする組成物が低濃度及び低頻度の施用で有効であることができることは、予期されない結果であった。低い濃度及び施用頻度での有効性は、液体微細藻類を基とする組成物を使用する方法の材料利用効率を高めると同時に農業プロセスの収量効率も高める。
追加的な施用実施形態
一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物が、溝内(in−furrow)施用で土壌、種子及び植物に施用され得る。微細藻類を基とする組成物の溝内施用は、少量の水を必要とし、圃場の小部分を施用の対象とする。溝内施用はまた、実生幼根及び根が組成物中の物質を拾い上げる又は植物ホルモンを含む捕捉された栄養素を利用する場所に微細藻類を基とする組成物の施用を集中させる。
一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物が側方施用(side dress application)として土壌、種子及び植物に施用され得る。植物栄養素施用の原理の1つは、植物が成長するときに植物根が栄養素に遭遇するように、栄養素を根域に近い領域に集中させることである。側方施用は、土壌に挿入される「ナイフ」を使用して、栄養素を畝に沿って約2インチ、深さ約2インチ以上送達する。側方施用は、収量を支えるために、植物が若く、開花する前に行われる。側方施用は、畝作物(drilled crops)、すなわちコムギ及び他の穀物、並びにアルファルファにおいては植え付け前にのみ行うことができるが、ペッパー、トウモロコシ、トマトなどの条播作物(row crops)では、植物が出芽した後に行うことができる。
一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物が点滴システムを通して土壌、種子及び植物に施用され得る。土壌の種類、砂、シルト及び粘土の相対濃度、並びに根深さに応じて、点滴システムで灌注される体積は、総土壌体積の約1/3となり得る。土壌の重量は1エーカー1フィート深さ当たりおよそ4000000ポンドである。根が水の存在するところで成長するので、微細藻類を基とする組成物中の植物栄養素は、根のほとんど又は全てに栄養素が影響を及ぼす所である根系に送達されるであろう。量曲線を作成するための様々な施用量の実験的試験は、点滴システム施用における微細藻類を基とする組成物の最適な施用量を決定するのに役立つであろう。
一部の実施形態では、液体微細藻類を基とする組成物がピボット灌漑施用を通して土壌、種子及び植物に施用され得る。ピボット灌漑システムによって領域にわたって送達される水の量及び頻度は、土壌の種類及び作物に依存する。施用は0.5インチ以上で、水の正確な要求は土壌水分計を使用して定量的に測定することができる。畝に蒔かれる(極めて狭い条間隔)アルファルファなどの作物では、根が土壌領域全体を占有する。微細藻類を基とする組成物による土壌の浸透は、ピボット灌漑施用によって変化し得るが、施用が植物の根系を標的とすることができる限り有効であろう。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物が、条播作物などの、高濃度の植物及び根を有する植物への広域散布で施用され得る。
抗真菌性
一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物が、抗真菌特性を含む、又は真菌病原体に対する抗真菌活性を誘導することができる。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物の施用で、芝草の走根発根を増加させることができ、これにより根粒が生存し、真菌及び真菌植物病原体からの攻撃に抵抗するのを助けることができる。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物が、抗真菌剤を産生する放線菌を含み得る。
セルロース/セルラーゼ
一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物が、セルロース分解真菌、細菌、又は両者の組み合わせを含有し得る。一部の実施形態では、組成物中の微細藻類がセルラーゼを産生し得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物が、土壌中のセルロース分解を促進し得る。
表現型応答
一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物が、植物において表現型応答を引き起こすのに十分なレベルのサイトカイニン及びアセテートを含み得る。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物が、植物根からのインドール酢酸(IAA)の漏出を促進し得る。実生の植物根からのIAAの漏出は、成長溶液にSalkowski試薬を添加し、光学濃度について530nmで分光光度計で測定することによって測定することができる。
主要な植物栄養素
主要な植物栄養素としては、大気及び水からの栄養素、一次栄養素、二次栄養素、並びに微量栄養素が挙げられる。一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物が、植物による土壌からのこのような主要植物栄養素の取り込みを最適化し、経時的に施肥する必要性を減少させ得る。大気及び水から取り込まれる栄養素としては、炭素、水素及び酸素が挙げられる。
主要な植物栄養素としては、窒素、リン及びカリウムが挙げられる。肥料中の主要な植物栄養素の分析を使用して、栄養素欠乏を決定する、又は標的とする結果(例えば、収量)を達成するよう組成を調整することができる。肥料として植物に施用するのに適した窒素の形態としては、尿素、アンモニウム(例えば、硫酸アンモニウム)、アンモニア、亜硝酸塩及び硝酸塩(例えば、硝酸カルシウム)が挙げられる。窒素(N)の主な機能は、ペプチド/タンパク質の構築ブロックであるアミノ酸のアミノ基を提供することである。Maathuis、F.J.Physiological functions of mineral macronutrients. Curr.Opin.Plant Biol.12、250−258(2009)を参照されたい。窒素はまた、ヌクレオチドにおいて豊富であり、ここではプリン及びピリミジン塩基の環構造に組み込まれている。ヌクレオチドは核酸の構成要素を形成するが、エネルギー恒常性、シグナル伝達及びタンパク質調節においても機能する。
窒素は、補酵素、光合成色素、二次代謝産物及びポリアミンなどの多くの非タンパク質化合物の生化学に必須である。窒素栄養は、葉面積指数(LAI)と比葉窒素(specific leaf nitrogen)(SLN)と呼ばれる葉の単位面積あたりの窒素量の両方の制御を通して、植物乾物産生を駆動する。したがって、窒素供給、葉の窒素分布及び葉の光合成の間には密接な関係がある。地球の大気の約80%は窒素から成るが、非常に安定した形の原子状窒素(N)は植物には利用できない。
植物は窒素の主要な供給源として硝酸塩(NO−)又はアンモニウム(NH+)を吸収して使用することができる。Amtmann, A.&Armengaud,P.のEffects of N,P,K and S on metabolism:new knowledge gained from multi−level analysis.Curr.Opin.Plant Biol.12、275−283(2009)を参照されたい。窒素は土壌中で多くの異なる形態で利用可能であるが、最も豊富な3つの形態は硝酸塩、アンモニウム及びアミノ酸である。Miller,a.J.&Cramer、M.D.Root nitrogen acquisition and assimilation.Plant and Soil 274、(2005)を参照されたい。一般に、低いpH及び還元土壌条件に適合した植物はNH+を吸収する傾向がある。高いpH及びより好気性の土壌では、NO−が優勢な形態である。NO−とNH+は共に土壌中で移動性が高い。
Huss−Danellらは、L−セリン、L−グルタミン酸、グリシン、L−アルギニン及びL−アラニンがオオムギの取り込み能力内にあることを示した。Jamtgard,S.、Nasholm,T.&Huss−Danell、K.Characteristics of amino acid uptake in barley.Plant Soil 302、221−231(2008)を参照されたい。アンモニアがなければ、無機肥料がなく、世界の半数近くが飢えるであろうという理由で、ハーバーボッシュ法は、農業に大きな貢献をした。Smil,V.Detonator of the population explosion.Nature 400、1999(1999)を参照されたい。
栄養成長の間、窒素は根によって取り込まれ、同化されて植物細胞構造を構築する。開花後、植物の栄養部分に蓄積された窒素は穀粒に再動員され移動する。大部分の作物種では、開花後に相当な量の窒素が吸収され、穀粒タンパク質沈着に寄与する。3つの過程の登熟への相対的な寄与は、種間で変化し、植物発達の様々な期間での土壌窒素利用可能性、窒素肥料施用のタイミング、並びに光と種々の生物的及び非生物的ストレスなどの環境条件によって、農学的条件下で影響され得る。窒素再動員及び開花後の窒素取り込みの相対的な寄与率(%)は、作物間で異なる。イネは窒素源として主にアンモニウムを利用するが、他の作物は硝酸塩を優先的に使用する。アブラナの場合、栄養成長期中に取り込まれた多量の窒素が、葉の落下により失われることに留意されたい。Hirel,B.、Le Gouis,J.、Ney,B.&Gallais,A.The challenge of improving nitrogen use efficiency in crop plants:Towards a more central role for genetic variability and quantitative genetics within integrated approaches.J.Exp.Bot.58、2369−2387(2007)を参照されたい。
シロイヌナズナ(Arabidopsis)では、NRT1、NRT2及びCLCの3つのファミリーの硝酸トランスポーターがあり、53種類のNRT1、7種類のNRT2及び7種類のCLC遺伝子が同定されている。NRT2は高親和性硝酸トランスポーターであるが、これまで特徴付けられたNRT1ファミリーメンバーのほとんどは、二重親和性硝酸トランスポーターであるNRT1.1を除き、低親和性硝酸トランスポーターである。NRT1.1、NRT1.2、NRT2.1及びNRT2.2は、主に外部環境からの硝酸塩の取り込みに関与する。Miller,A.J.、Fan,X.、Orsel,M.、Smith,S.J.&Wells,D.M.Nitrate transport and signalling.J.Exp.Bot.58、2297−2306(2007)及びTsay,Y.F.、Chiu,C.C.、Tsai,C.B.、Ho,C.H.&Hsu,P.K.Nitrate transporters and peptide transporters.FEBS Lett.581、2290−2300(2007)を参照されたい。
肥料として植物に施用するのに適したリン(P)の形態は、五酸化リンを含み得る。リンの利用可能性は、土壌組成及び土壌のpHによって変化し得る。リンの取り込みを増加させるための植物機構は、根圏(すなわち、微生物増殖を支持する栄養素を滲出する根に沿った領域)、有機酸の根滲出、及び菌根菌による感染を含み得る。リンの利用可能性はまた、小さな領域で石灰質土壌の土壌pHを酸性に変化させることや、利用可能性を保持するためにフミン酸塩/フルボ酸を使用することや、土壌に菌根を添加することや、土壌の有機物を増加させることや、土壌の陽イオン交換容量を増加させることによって増加させることもできる。土壌の酸性化は、液体リン酸の添加、分解性硫黄と粒状リンの混合、又は有機物レベルの増加によって達成され得る。
リンは、核酸及び膜脂質の主要な構造成分であり、リン脂質由来シグナル伝達分子(例えば、ホスファチジルイノシトール及びイノシトール三リン酸)又はリン酸化反応(例えば、MAPキナーゼカスケード)を含む制御経路に関与する。Raghothama,K.G.&Karthikeyan,a.S.Phosphate acquisition.Plant Soil 274、37−49(2005)を参照されたい。ホスホ基は、酵素と代謝中間体の両方を活性化し、ATPにおける可逆的エネルギー貯蔵をもたらす。Amtmann,A.&Armengaud,P.のEffects of N,P,K and S on metabolism: new knowledge gained from multi−level analysis.Curr.Opin.Plant Biol.12、275−283(2009)を参照されたい。リン酸エステルの加水分解は、植物細胞のエネルギー代謝及び代謝調節における重要な過程である。
Plaxtonらは、APアーゼ(植物酸性ホスファターゼ)が、以下:フィターゼ、ホスホグリコレートホスファターゼ、3−ホスホグリセレートホスファターゼ、ホスホエノールピルビン酸ホスファターゼ及びホスホチロシルタンパク質ホスファターゼを含む異なる代謝機能を有すると仮定した。Duff,S.M.G.、Sarath,G.&Plaxton,W.C.The role of acid phosphatases in plant phosphorus metabolism.Physiol.Plant.90、791−800(1994)を参照されたい。解糖系、RNアーゼの調節、ホスファターゼ、菌根相互作用、根の構造、無機リンの取り込み、無機リンの取り込みのモデリング、根圏及び植物栄養におけるリンの役割に関する優れた概説が存在する。Duff,S.M.G.、Sarath,G.&Plaxton,W.C.The role of acid phosphatases in plant phosphorus metabolism. Physiol.Plant.90,791−800(1994)、Plaxton,W.C.the Organization and Regulation of Plant Glycolysis.Annu.Rev.Plant Physiol.Plant Mol.Biol.47、185−214(1996)、Green,P.J.The Ribonucleases of Higher Plants.Annu.Rev.Plant Physiol.Plant Mol.Biol.45、421−445(1994)、Harrison,M.J.&Harrison,M.J.Molecular and Cellular Aspects of the Arbuscular Mycorrhizal Symbiosis.Annu.Rev.Plant Physiol.Plant Mol.Biol.50、361−389(1999)、Lynch,J.Root Architecture and Plant Productivity.Plant Physiol.109、7−13(1995)及びSchachtman,D.P.、Reid,R.J.、Ayling,S.M.、S,D.B.D.P.&a,S.S.S.M.Update on Phosphorus Uptake Phosphorus Uptake by Plants・:From Soil to Cell.447−453(1998).doi:10.1104/pp.116.2.447.を参照されたい。これらの概説は、植物による無機リンの獲得及び利用の複雑な性質を包括的に描写している。
土壌リンの90%超が通常は固定されており、植物には利用できない。不溶性リンの別の部分である「不安定分屑」は、土壌溶液と交換する。不安定区画から放出された無機リンは植物によって取り込まれ得るが、この放出は極めて遅く、したがってリン欠乏は広範である。Maathuis、F.J.Physiological functions of mineral macronutrients. Curr.Opin.Plant Biol.12、250−258(2009)を参照されたい。植物は、(オルトリン酸塩)無機リン欠乏に対して、多数の形態学的、生理学的及び代謝的適応を示す。Theodorou,M.E.、Theodorou,M.E.、Plaxton,W.C.&Plaxton,W.C.Metabolic Adaptations.339−344(1993)を参照されたい。Schachtman,D.P.、Reid,R.J.、Ayling,S.M.、S,D.B.D.P.&a,S.S.S.M.Update on Phosphorus Uptake Phosphorus Uptake by Plants・:From Soil to Cell.447−453(1998).doi:10.1104/pp.116.2.447の図2に示されるように、土壌リンは有機リン及びミネラルリンなどの様々な形態で見られる。土壌中のリンの20−80%が有機形態で見られ、その大部分はフィチン酸(イノシトール六リン酸)であることを強調することが重要である。
リン欠乏は、世界中の植物成長及び作物生産性を制限する主要な非生物的ストレスである。ほとんどの土壌では、土壌溶液中の利用可能な無機リンの濃度(約2μM)は、植物組織中(5−20mM)より数桁低い。リンは、熱帯及び亜熱帯地域のマメ科作物の成長にとって最も制限的な栄養素であると考えられている。Ae,N.、Arihara,J.、Okada,K.、Yoshihara,T.&Johansen,C.Phosphorus uptake by pigeon pea and its role in cropping systems of the Indian subcontinent.Science 248、477−480(1990)を参照されたい。
植物はリン酸欠乏に様々な方法で応答する。Raghothama,K.G.&Karthikeyan,a.S.Phosphate acquisition.Plant Soil 274、37−49(2005)を参照されたい。形態学的応答には、根:シュートの比の増加、根形態及び構造の変化、根毛増殖の増加、根毛伸長、アントシアニン色素の蓄積、プロテオイド根配合及び菌根菌との会合増加が含まれるが、これらに限定されない。生理学的応答には、無機リンの取り込みの促進、無機リンの流出の減少、無機リンの利用効率の増加、液胞から細胞質への無機リンの動員、植物内のリンの転位の増加、根内のより多くの無機リンの保持、有機酸、プロトン及びキレーター(chelater)の分泌、リン酸塩及びRNアーゼの分泌、呼吸、炭素代謝、光合成、窒素固定及び芳香族酵素経路の変化が含まれるが、これらに限定されない。生化学応答には、酵素の活性化、リン酸塩、RNアーゼ及び有機酸の産生増強、タンパク質リン酸化の変化、並びに解糖系バイパス経路の活性化が含まれるが、これらに限定されない。分子応答には、遺伝子の活性化(RNアーゼ、ホスファターゼ、リン酸トランスポーター、Ca−ATPアーゼ、栄養貯蔵タンパク質、β−グルコシダーゼ、PEPCアーゼ、及びTPSII、Mt4などの新規な遺伝子)が含まれるが、これらに限定されない。
肥料として植物に施用するのに適したカリウム(K)の形態は、酸化カリウムを含み得る。一部の埴土は、植物による利用にとってはカリウム放出があまりに遅いことが知られている。土壌カリウム放出速度を決定して、カリウム供給の欠乏を評価することができる。土壌中のカリウムを増加させる(3%超の陽イオン交換容量)、カリウムと共にフミン酸/フルボ酸を添加する、葉にカリウムを施用する(例えば、1エーカー当たり3−4ポンド)、及び土壌中の有機物を増加させることによって、カリウムの供給を増加させることができる。
地殻には約2.6%のカリウムが含有されている。土壌では、Kの大部分が脱水され、植物に利用不可能な酸素原子に配位している。土壌溶液中の典型的な濃度は、高い0.1−1mM Kの間で変化するが、その大部分は植物に利用可能ではない。Maathuis、F.J.Physiological functions of mineral macronutrients.Curr.Opin.Plant Biol.12、250−258(2009)を参照されたい。そのため、作物に可溶性カリウム肥料を供給する必要があり、その需要は特に世界の発展途上地域で有意に増加すると予想される。Senbayram,M.&Peiter,E.らPotassium in agriculture−Status and perspectives.J.Plant Physiol.171、656−669(2013)を参照されたい。
一部の土壌微生物(例えば、シュードモナス属(Pseudomonas)の種、バークホルデリア属(Burkholderia)の種、アシドチオバチルス・フェロオキシダンス(Acidothiobacillicus ferrooxidans)、バチルス・ムシラギノサス(Bacillus mucilaginosus)、バチルス・エダフィカス(Bacillus edaphicus)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium))は、有機酸を排泄することによってK担持ミネラルからカリウムを放出することができる。Han,H.S.&Lee,K.D.Phosphate and potassium solubilizing bacteria effect on mineral uptake,soil availability and growth of eggplant.Res.J.Agriulture Biol.Sci.1、176−180(2005)及びWang,H.Y.らPlants use alternative strategies to utilize nonexchangeable potassium in minerals.Plant Soil343、209−220(2011)を参照されたい。Kが限られた地域では、ドクムギ及びテンサイの一定の種、又は滲出物(クエン酸及びシュウ酸の放出)を介したカリウムの可溶化に有効な品種の選択が、資源利用効率を高める大きな可能性を有するはずである。Wang,H.Y.らのPlants use alternative strategies to utilize nonexchangeable potassium in minerals. Plant Soil 343、209−220(2011)及びEl Dessougi,H.、Claassen,N.&Steingrobe、B.Potassium efficiency mechanisms of wheat,barley, and sugar beet grown on a K fixing soil under controlled conditions.J.Plant Nutr.Soil Sci.165、732−737(2002)を参照されたい。
世界でのカリウム使用は穀物作物(37%)が最も高く、引き続いて果物と野菜(22%)、油料種子(16%)、砂糖と綿(11%)、及びその他の作物(14%)となっている。Senbayram,M.&Peiter,E.らPotassium in agriculture−Status and perspectives.J.Plant Physiol.171、656−669(2013)を参照されたい。カリウムは、デンプン合成酵素、ピルビン酸キナーゼ及びその他多くの輸送(膜を越えてと長距離にわたっての両方)、翻訳(リボソーム機能)及び直接酵素活性化において重要な役割を果たす。Amtmann,A.&Armengaud,P.のEffects of N,P, K and S on metabolism:new knowledge gained from multi−level analysis. Curr.Opin.Plant Biol.12、275−283(2009)を参照されたい。図3に示されるように、カリウムは、種々のタイプの生物的ストレスに晒された植物(例えば、鱗翅目害虫−イネ、ハナミズキ炭疽病−ハナミズキ(Cornus florida L))の生存に寄与する。Wang,M.、Zheng,Q.、Shen,Q.&Guo,S.The critical role of potassium in plant stress response.Int.J.Mol.Sci.14、7370−7390(2013);Sarwar,M.Effects of potassium fertilization on population build up of rice stem borers (lepidopteron pests)and rice (Oryza sativa L .)yield.J.Cereal.Oil seeds 3、6−9(2012);及びHolzmueller,E.J.、Jose,S.&Jenkins,M.a.Influence of calcium,potassium, and magnesium on Cornus florida L.density and resistance to dogwood anthracnose.Plant Soil 290、189−199(2007)を参照されたい。
植物が肥料中のカリウムを使用すると、真菌病の発生率を最大70%、細菌の発生率を最大69%、昆虫及びダニの発生率を最大63%、ウイルスの発生率を最大41%、並びに線虫の発生率を最大33%低下させることができる。一方、肥料中のカリウムを使用すると、真菌病に感染した植物の収量を最大42%、細菌に感染した植物の収量を最大57%、昆虫及びダニに感染した植物の収量を最大36%、ウイルスに感染した植物の収量を最大78%、並びに線虫に感染した植物の収量を最大19%増加させることができる。Perrenoud,S.7DN−Potassium and Plant Health.(1990)を参照されたい。
カリウムの十分な条件は、干ばつ条件下で生きている植物の細胞膜安定性、根成長、葉面積及び総乾物質量を増加させ、水の取り込み及び水保全も改善した。十分なカリウム栄養状態を維持することは、植物の浸透圧調節及び干ばつストレスによって誘発されるROS損傷を緩和するために重要である。Maurel,C.&Chrispeels,M.J.Aquaporins.A molecular entry into plant water relations.Plant Physiol.125、135−138(2001);Tyerman, S.D.、Niemietz,C.M.&Bramley,H.Plant aquaporins:Multifunctional water and solute channels with expanding roles.Plant,Cell Environ.25、173−194(2002);Heinen,R.B.、Ye,Q.&Chaumont,F.Role of aquaporins in leaf physiology.J.Exp.Bot.60、2971−2985(2009);及びCakmak,I.The role of potassium in alleviating detrimental effects of abiotic stresses in plants.J.Plant Nutr.Soil Sci.168、521−530(2005)を参照されたい。干ばつストレスにおけるカリウムの役割を図4に示す。
分子遺伝学及び植物電気生理学における近年の進歩は、高い細胞質ゾルのK+/Na+比を維持する植物の能力が植物耐塩性にとって重要であると思われることを示唆している。Shabala,S.&Cuin,T.a.Potassium transport and plant salt tolerance.Physiol.Plant.133、651−669(2008)を参照されたい。塩ストレスにおけるカリウムの役割を図5に示す。
オタネニンジン(Panax ginseng)は、高いK+濃度が植物の抗酸化系を活性化し、耐冷性に関連するジンセノシド関連二次代謝産物転写物のレベルを増加させることを示した。Devi,B.S.R.らInfluence of potassium nitrate on antioxidant level and secondary metabolite genes under cold stress in Panax ginseng.Russ.J.Plant Physiol.59、318−325(2012)を参照されたい。耐冷性におけるカリウムの役割を図6に示す。
二次栄養素は、カルシウム、マグネシウム、ケイ素及び硫黄を含む。二次栄養素は、ドロマイト質石灰又は肥料配合物によって土壌に補充することができる。
カルシウム(Ca)は、細胞壁及び膜における種々の構造的役割に必要であり、液胞中の無機及び有機アニオンに対する対カチオンであり、細胞質ゾルCa2+濃度([Ca2+]cyt)は、多数の発達合図及び環境問題に対する応答を調和させる必須の細胞内メッセンジャーである。White,P.J.&Broadley,M.R.Calcium in plants.Ann.Bot.92、487−511(2003)を参照されたい。アポプラスト及びシンプラスト経路を介したカルシウムの移動は、細胞質ゾルCa2+濃度([Ca2+]cyt)を用いて根細胞がシグナル伝達することを可能にし、木部へのカルシウム送達の割合を制御し、シュート中の毒性カチオンの蓄積を防止するために細かくバランスをとらなければならない。White,P.J.The pathways of calcium movement to the xylem.J.Exp.Bot.52、891−899(2001)を参照されたい。カルシウム欠乏は本質的にはまれであるが、塩基飽和度が低い及び/又は高レベルの酸性沈着物を伴う土壌で発生する可能性があり、対照的に、園芸ではいくつかの犠牲を伴うCa欠乏症が生じる。McLaughlin,S.B.&Wimmer, R.Calcium physiology and terrestrial ecosystem processes.New Phytol.142、373−417(1999)を参照されたい。
園芸作物のカルシウム障害には、a)トマト果実のひび割れ、b)レタスの葉先焼け、c)セロリのカルシウム欠乏、d)未熟トマト果実の花腐れ、e)リンゴの苦とう病、及びf)シュウ酸カルシウム結晶によるトマト果実の尻腐れが含まれる。Ca2+は、細胞内レギュレーターとして重要な役割を果たし、ホルモン、生物的/非生物的ストレスシグナル、及び植物における種々の発達段階に対する応答を媒介する万能なメッセンジャーとして機能する。Hepler,P.K.Calcium:a central regulator of plant growth and development.Plant Cell 17、2142−2155(2005)を参照されたい。Ca2+シグナル伝達回路は、シグナルに応答するCa2+サインの生成、Ca2+センサーによるサインの認識、及びシグナル特異的応答の生成に関与する標的へのサインメッセージの伝達という3つの主要な「ノード」からなる。Reddy,V.S.&Reddy,A.S.N. Proteomics of calcium−signaling components in plants.Phytochemistry 65、1745−1776(2004)を参照されたい。したがって、植物は、刺激を適当な応答に変換する際に、Ca2+が媒介として作用することができる無数の方法を有する。
植物におけるマグネシウム(Mg)欠乏は、農業の生産性と品質に影響する広範な問題である。Hermans,C.、Johnson,G.N.、Strasser,R.J.& Verbruggen,N. Physiological characterization of magnesium deficiency in sugar beet:Acclimation to low magnesium differentially affects photosystems I and II.Planta 220、344−355(2004).Plants require magnesium to harvest solar energy and to drive photochemistry. Beale,S.I.Enzymes of chlorophyll biosynthesis.Photosynth.Res.60、43−73(1999)を参照されたい。マグネシウムは八面体錯体を形成し、葉の光吸収を担う色素であるクロロフィルの中心位置を占めることができる。全ての作物は、光合成を通して成長及び生産のために太陽のエネルギーを取り込むためにマグネシウムを必要とする。マグネシウムはまた、葉緑体のCO同化反応にも関与している。
葉緑体で起こる光リン酸化反応とリン酸化反応の両方がマグネシウムイオンの影響を受ける。例えば、マグネシウムは、葉緑体のストロマにおいてリブロース−1,5−二リン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ(RuBPカルボキシラーゼ)活性を調節することによってCO固定に関与する。エネルギーに富む化合物Mg−ATP及びMg−ADPは、アデニル酸キナーゼの制御下で遊離Mg2+プールとバランスをとる、細胞質ゾル中の主要な複合マグネシウムプールを表す。Igamberdiev,a U.&Kleczkowski,L.a.Implications of adenylate kinase−governed equilibrium of adenylates on contents of free magnesium in plant cells and compartments.Biochem.J.360、225−231(2001)を参照されたい。
植物葉細胞中のマグネシウムの大部分は、リボソーム構造及び機能におけるその役割を介して、直接又は間接的にタンパク質合成に関連する。マグネシウムは、リボソーム粒子、特にポリソームの安定性のために必要とされる。機能性RNAタンパク質粒子は、アミノ酸及び他の代謝成分からのタンパク質合成に必要な連続的な反応を行うためにマグネシウムを必要とする。リボソームサブユニットは、Mg2+濃度10mM未満では不安定である。Wilkinson,S.R.、Welch,Ross M.、Mayland,H.F.、Grunes,D.L.Magnesium in Plants:Uptake,Distribution,Function,and Utilization by Man and Animals.Met.Ions Biol.Syst.26、33−56(1990)を参照されたい。
マグネシウム欠乏は、インゲンマメ(Phaseolus vulgaris)(すなわち、インゲンマメ)、トウヒ及びホウレンソウにおいて糖代謝の早期障害に発展し得る。テンサイ(サトウダイコン(Beta vulgaris)L.栽培品種F58−554H1)の光合成及び呼吸に対するマグネシウム欠乏の効果が、Ulrichらによって研究された。Terry,N.&Ulrich,a.Effects of magnesium deficiency on the photosynthesis and respiration of leaves of sugar beet.Plant Physiol.54、379−381(1974)を参照されたい。暗所での呼吸CO放出は、低マグネシウム葉でほぼ2倍増加した。マグネシウム欠乏は、Mg欠乏植物における葉肉抵抗(rm)よりも少ない葉(主に気孔)拡散抵抗(r1)に対する効果をもたらした。
Hermansらは、光合成活性の低下が、葉の糖濃度の増加によって引き起こされる可能性があることを示した。Hermans,C.&Verbruggen,N.Physiological characterization of Mg deficiency in Arabidopsis thaliana.J.Exp.Bot.56、2153−2161(2005)を参照されたい。クロロフィル濃度の明らかな低下前、Mg欠乏植物ではCab2(クロロフィルa/bタンパク質をコードする)の転写産物レベルが低く、クロロフィルの減少がクロロフィルをキレート化するためのマグネシウム原子の欠如というよりもむしろ糖レベルへの応答であることを示唆している。
硫黄(S)は、植物中で最も豊富ではない必須多量養素の1つを表し、細胞内の生体分子の触媒又は電気化学的機能において重要な役割を果たす。硫黄はアミノ酸(Cys及びMet)、オリゴペプチド(グルタチオン[GSH]及びフィトケラチン)、ビタミン及び補因子(ビオチン、チアミン、CoA及びS−アデノシル−Met)、並びに種々の二次生成物中に見られる。二次硫黄化合物(すなわち、グルコシノラート、γ−グルタミルペプチド及びアリイン)、ファイトアレキシン、硫黄に富むタンパク質(チオニン)、硫黄元素の局在的沈着及び揮発性硫黄化合物の放出は、病原体及び食害に対する耐性を提供し得る。酸性雨中の硫黄大気汚染物質の排出が工業化された地域から減少したため、世界の農業地域における硫黄欠乏が近年観察されている。低い作物品質及び生産性を防止するために、硫黄不足の農業地域では硫黄の施肥が必要である。
硫黄要求は農業作物間で大きく異なる。アブラナ属(Brassica)作物は硫黄の要求が高く(1.5−2.2kmol ha−1)、これにニラ及びタマネギなどのネギ属(Allium)作物が続く(1−1.2kmol ha−1)一方で、穀類及び豆類作物は比較的少量のS(0.3−0.6kmol ha−1)を要求する。アブラナ属(Brassica)作物及び複数刈イネ科草本は、硫黄に対する高い要求のために、一般に他の作物よりも硫黄欠乏の傾向がある。Saito,K.Sulfur assimilatory metabolism. The long and smelling road.Plant Physiol.136、2443−2450(2004)及びZhao,F.、Tausz,M.&Kok,L.J.Role of Sulfur for Plant Production in Agricultural and Natural Ecosystems.Sulfur Metab.Phototrophic Org.417−435(2008).doi:10.1007/978−1−4020−6863−8_21を参照されたい。
微量栄養素は、鉄、マンガン、亜鉛、銅、ホウ素、モリブデン、塩素、ナトリウム、アルミニウム、バナジウム及びニッケルを含む。微量栄養素は、マグネシウム、亜鉛及び銅の硫酸塩、酸化物、オキシ硫酸塩、キレート、ホウ酸並びにモリブデン酸アンモニウムの施用によって補充することができる。
ホウ素の物理的、化学的及び生物学的特性は、ホウ素(B)が化学的に安定又は物理的に隔離された細胞構造の重要な成分として機能する可能性があることを示唆している。ホウ素は、高等植物の細胞壁内の2つのRG−II分子のアピオース残基の間に安定な架橋を形成する。Brown,P.H.らBoron in plant biology.Plant Biol.4、205−223(2002)を参照されたい。ホウ素が植物根によって獲得される機序は議論されている。Dordasらは、ホウ素が「ポリン」型チャネルを介して輸送されることを示す非決定的な証拠及びこれらのチャネルがインビボでのホウ素取り込みにどのように寄与するかに関する不確実性により、チャネルタンパク質がホウ素取り込みに関与することを実証した。Dordas,C.、Chrispeels,M.J.&Brown,P.H.Permeability and channel−mediated transport of boric acid across membrane vesicles isolated from squash roots.Plant Physiol.124、1349−1362(2000)を参照されたい。
生殖成長の間、全ての植物種はホウ素欠乏に対する独特の感受性を持ち、それがホウ素を必須微量栄養素の1つにしている。作物のホウ素欠乏は、他の微量栄養素の欠乏よりも広範である。ホウ素欠乏の視覚的症状は、一般に、乾燥重量がそれぞれ20−30、10−20及び10ppm未満の組織濃度の双子葉植物、トウモロコシ(例えばトウモロコシ(Zea mays))及びコムギ(例えばコムギ(Triticum aestivum))で自明になる。Brown,P.H.&Shelp,B.J.Boron mobility in plants.Plant Soil 193、85−101(1997)を参照されたい。果樹及び堅果類では、ホウ素欠乏は、栄養徴候が存在しない場合でさえ、しばしば結実の減少をもたらす。Nyomora,A.M.S.&Brown,P.H. Fall Foliar−applied Boron Increases Tissue Boron Concentration and Nut Set of Almond.J Amer Soc Hort Sci 122、405−410(1997)を参照されたい。
ホウ素欠乏症状は植物細胞壁の膨張及び構造におけるホウ素の主な役割に関連している。典型的な欠乏症状には、急速に成長する器官(例えば、葉、根、花粉管)における細胞増殖の障害、奇形及び厚く短い根を引き起こす根及びシュートの植物分裂組織の成長障害、花の発育不全、雄花及び雌花の不稔性、並びに花粉成長の阻害による結実減少が含まれる。ホウ素は、植物内のホウ素を再転移させる能力が植物種によって劇的に異なる点で、全ての必須植物栄養素のミネラル要素の中で独特である。ホウ素は、糖輸送、細胞壁合成及び木化、細胞壁構造、炭水化物代謝、RNA代謝、呼吸、インドール酢酸(IAA)代謝、フェノール代謝及び膜輸送において重要である。Blevins,D.G.&Lukaszewski,K.M. Proposed physiologic functions of boron in plants pertinent to animal and human metabolism.Environ.Health Perspect.102、31−33(1994)を参照されたい。
光化学系II(PSII)は光エネルギーを使用して水をプロトン、電子及びOに分割する。シアノバクテリアPSII複合体のX線結晶構造は、O発生複合体(OEC)を構成するマンガン及びカルシウムイオン、Yと呼ばれるレドックス活性チロシン及び周囲のアミノ酸の構造に関する情報を提供する。Brudvig,G.W.Water oxidation chemistry of photosystem II.Philos.Trans.R.Soc.Lond.B.Biol.Sci.363、1211−1218;discussion 1218−1219(2008)及びHakala,M.、Rantamaki,S.、Puputti,E.M.、Tyystjarvi,T.&Tyystjarvi,E.Photoinhibition of manganese enzymes:Insights into the mechanism of photosystem II photoinhibition.J.Exp.Bot.57、1809−1816(2006)を参照されたい。
光合成におけるマンガン(Mn)の重要な役割のために、マンガン欠乏が光合成を実質的に損なうことは明らかである。Mn欠乏は、光子飽和純光合成速度(P)の約70%の損失を引き起こし得る。P損失は、Mn欠損葉における酸素発生複合体(OEC)の活性及び光化学系2(PS2)によって駆動される線形電子輸送の著しい低下と関連していた。Jiang,C.D.、Gao,H.Y.&Zou,Q.Characteristics of photosynthetic apparatus in Mn−starved maize leaves.Photosynthetica 40、209−213(2002)を参照されたい。補因子としてのマンガンは、リグニン及びファイトアレキシンの生合成における触媒として重要な役割を果たす。リグニンは病原体感染に対する障壁として働くため、マンガン欠乏はリグニン生合成を損ない、今度はこれが土壌伝播性真菌からの病原性攻撃を増加させるおそれがある。Hofrichter, M.Review:Lignin conversion by manganese peroxidase(MnP).Enzyme Microb.Technol.30、454−466(2002)を参照されたい。
マンガンは、葉のアポプラスト中の植物ペルオキシダーゼを有意に増加させることができる。シュードセルコスポラ・フリゼナ(Pseudocercospora fuligena)を接種した場合に、葉のアポプラスト中の防御関連タンパク質の増加に伴って、最も高いペルオキシダーゼ活性が測定されたが、高マンガンで処理した場合には測定されなかった。植物成長にとって最適なレベルを上回るマンガンは、トマトにおけるシュードセルコスポラ・フリゼナ(Pseudocercospora fuligena)の防除に寄与し得ると結論づけられた。Heine, G.ら Effect of manganese on the resistance of tomato to Pseudocercospora fuligena.J.Plant Nutr.Soil Sci.174、827−836(2011)を参照されたい。潜在的なマンガン欠乏は、蒸散を実質的に増加させ、オオムギ植物の水利用効率(WUE)を低下させ、エピクチクラワックス層の顕著な減少を引き起こす。したがって、干ばつは、重要な代謝過程の障害を既に被っているMn欠乏植物にさらなるストレスを与えるであろう。Hebbern,C.a.らLatent manganese deficiency increases transpiration in barley (Hordeum vulgare).Physiol.Plant.135、307−316(2009)を参照されたい。
鉄(Fe)は、呼吸から光合成まで生命維持過程に必要であり、そこではFe2+とFe3+との間のサイクリングである可逆的酸化還元反応を通した電子移動に関与する。不十分な鉄の取り込みは、葉の葉脈間白化及び作物収量の減少などのFe欠乏症状を引き起こす。Kim,S.a.&Guerinot,M.Lou.Mining iron:Iron uptake and transport in plants.FEBS Lett.581、2273−2280(2007)を参照されたい。鉄の恒常性を維持することは、植物の生産性にとって重要な光合成などの代謝活動にとって不可欠である。鉄の恒常性を維持することは、バイオマスの生産にも必要であり、鉄代謝はまた、植物製品の栄養品質にも密接に関連している。Briat,J.F.、Curie,C.&Gaymard,F.Iron utilization and metabolism in plants.Curr.Opin.Plant Biol.10、276−282(2007)を参照されたい。
鉄は、一般組成FeOOHの不溶性オキシ水酸化物ポリマーとして自然界に見られる。これらのFe(III)酸化物(例えばゲータイト、ヘマタイト)は、岩石の風化によって生成され、かなり安定であり、中性pHではほとんど溶解しない。したがって、好気性水性環境中の遊離Fe(III)は、約10−17Mの平衡濃度に制限され、これは、植物又は微生物の最適成長に必要な値よりはるかに低い値である。Guerinot,M.L. &Yi,Y.Iron:Nutritious,Noxious, and Not Readily Available.Plant Physiol. 104、815−820(1994)を参照されたい。分子酸素の還元中に細胞内で産生されるスーパーオキシド及び過酸化水素は、Fe2+及びFe3+によって触媒されて、高度に反応性のヒドロキシルラジカルを形成し、したがってインビボで酸化的損傷を引き起こし得る。過度の蓄積を避けるために、植物における鉄の取り込みを調節することが重要である。Halliwell,B.&Gutteridge,J.M.Biologically relevant metal ion−dependent hydroxyl radical generation.An update.FEBS Lett.307、108−112(1992)を参照されたい。
植物は土壌から鉄を取り込む2つの戦略を進化させた。非イネ科草本植物は鉄が枯渇すると還元に基づく戦略Iを活性化するが、イネ科草本はキレート化に基づく戦略を活性化する。還元に基づく戦略Iでは、植物が根圏にプロトンを押し出し、土壌溶液のpHを低下させ、Fe3+の溶解度を増加させる(Fe3+は1000倍可溶性になる)。Olsen,R.a、Clark,R.B.&Bennett,J.H.The Enhancement of Soil Fertility by Plant Roots:Some plants,often with the help of microorganisms,can chemically modify the soil close to their roots in ways that increase or decrease the absorption of crucial ions.(2013)を参照されたい。Fe欠乏に対する応答として、イネ科草本はフィトシデロホア(PS)のムギネ酸(MA)ファミリーとして知られる低分子量化合物を放出する。PSはFe3+に対して高い親和性を有し、根圏においてFe3+を効率的に結合する。次いで、Fe3+−PS複合体が、特定の輸送系を介して植物根に輸送される。Mori,S.Iron acquisition Satoshi Mori.Curr.Opin.Plant Biol.2、250−253(1999)を参照されたい。
1975年にニッケル(Ni)が広範囲の植物種に存在する酵素ウレアーゼの成分であることが発見され、植物にとっての必須微量栄養素としてのニッケルの理解がもたらされた。Dixon,N.E.、Gazzola,T.C.、Blakeley,R.L.&Zermer,B.Letter:Jack bean urease(EC 3.5.1.5).A metalloenzyme.A simple biological role for nickel?J.Am.Chem.Soc.97、4131−4133(1975)を参照されたい。ニッケル欠乏は、(a)植物成長、(b)植物老化、(c)窒素代謝、及び(d)鉄の取り込みに対する効果を含む、植物成長及び代謝に対する広範な効果を有する。Brown,P.H.、Welch,R.M.&Cary,E.E.Nickel:a micronutrient essential for higher plants.Plant Physiol.85、801−803(1987)を参照されたい。
Caryらは、ニッケル欠乏ダイズ植物が、その小葉先端上の壊死病変部に毒性濃度の尿素を蓄積し、結節の遅延並びに早期成長の減少ももたらすことを示した。Eskew,D.L.、Welch,R.M.&Cary,E.E.Nickel:an essential micronutrient for legumes and possibly all higher plants.Science 222、621−623(1983)を参照されたい。培地に1ppbのニッケルを添加すると、尿素の蓄積、壊死及び成長の減少が防止され、ニッケルが高等植物にとって必須であることが示された。
Wildungらは、無傷植物によるニッケルの取り込み、並びにCu2+、Zn2+、Fe2+及びCo2+の存在によって阻害される根からシュート組織へのニッケルの移動を実証した。Cataldo,D.a.、Garland,T.R.、Wildung,R.E.&Drucker,H.Nickel in Plants.Plant Physiol.62、566−570(1978)を参照されたい。ニッケル欠乏は、ウレイド輸送木質多年生作物において特に明らかである。
Woodらは、Niが十分なペカン対Ni欠乏ペカンの光合成葉組織中のウレイド、アミノ酸及び有機酸の濃度を評価した(ペカン(Carya illinoinensis)[Wangenh.]K.Koch)。Oa,P.F.、Bai,C.、Reilly,C.C.&Wood,B.W.Nickel Deficiency Disrupts Metabolism of Ureides,Amino Acids,and Organic Acids of Young.140、433−443(2006)を参照されたい。これらの研究は、Ni欠乏ペカン実生の葉が、ウレイド異化、アミノ酸代謝及びオルニチンサイクル中間体を介した窒素代謝の代謝破壊を示すことを示した。ニッケル欠乏はまた、呼吸の第2段階であるクエン酸サイクルを破壊し、Ni欠乏葉はNiが十分な葉に比べて非常に低いレベルのクエン酸を含有していた。
多数の植物種が、植物器官中のニッケル分布の特徴である乾物シュート1kg当たり1g超のニッケルを過剰蓄積する傾向がある。ニッケル毒性の具体的なパターンは、根分岐を阻害することなく非致死濃度で根成長を遮断したAg、Cd、Pb、Zn、Cu、Tl、Co及びHgなどの他の重金属とは異なる側根発達の阻害によって示される。Seregin,I.V.&Kozhevnikova,a.D.Physiological role of nickel and its toxic effects on higher plants.Russ.J.Plant Physiol.53、257−277(2006)を参照されたい。高pH土壌はニッケル欠乏に脆弱であり、さらに亜鉛及び銅の過剰な使用が、これらの3つの元素が植物において共通の取り込み系を共有するために、土壌中のニッケル欠乏を誘発する可能性がある。
銅(Cu)は、光合成及び呼吸電子輸送鎖、エチレン感知、細胞壁代謝、酸化ストレス保護及びモリブデン補因子の生合成において重要な役割を果たすため、植物に必須の金属である。Yruela,I.Copper in plants:Acquisition, transport and interactions.Funct.Plant Biol.36、409−430(2009);Yruela,I.Copper in plants.Brazilian J.Plant Physiol.17、145−156(2005);Rodriguez,F.I.らA copper cofactor for the ethylene receptor ETR1 from Arabidopsis.Science 283、996−998(1999);及びKuper,J.、Llamas,A.、Hecht,H.−J.、Mendel,R.R.&Schwarz,G.Structure of the molybdopterin−bound Cnx1G domain links molybdenum and copper metabolism.Nature 430、803−806(2004)を参照されたい。銅欠乏は、植物代謝における必須機能を変化させ得る。伝統的に、銅は抗真菌剤として農業で使用されており、しばしば環境汚染を引き起こす人間の活動によって環境中に広範囲に放出されている。過剰の銅は、植物成長を阻害し、重要な細胞過程(すなわち、光合成電子輸送)を損なう。過剰な銅は植物に極めて毒性になり、白化及び壊死、発育不良、並びに根及びシュートの成長の阻害などの症状を引き起こすおそれがある。
銅ベースの殺真菌剤の施用は、慣用的な農業の実践において長年にわたって一般的であり、銅の使用は作物収量を増加させることができるが、一般に過剰な銅は問題であるので、銅ベースの葉面肥料(CFF)の施用は銅の制御された使用に対する解決策を提供し得る。制御された放出尿素と共に亜鉛を添加したCFFは、土壌の化学的特性を改善し、トマトにおいて植物成長と果実収量の両方を増加させることができる。Zhu,Q.、Zhang,M.&Ma,Q.Copper−based foliar fertilizer and controlled release urea improved soil chemical properties,plant growth and yield of tomato.Sci.Hortic.(アムステルダム).143、109−114(2012)を参照されたい。
亜鉛(Zn)欠乏は、作物収量及び栄養品質の低下を引き起こす食品作物における明確に記録された問題である。Cakmak,I.Enrichment of cereal grains with zinc:Agronomic or genetic biofortification?Plant Soil 302、1−17(2008);Cakmak, I. Tansley Review No.111:Possible roles of zinc in protecting plant cells from damage by reactive oxygen species. New Phytol.146、185−205(2000);及びBroadley,M.、White,P.&Hammond,J.Zinc in plants.New…677−702(2007)を参照されたい。Zn欠乏細胞には、植物の成長、分化及び発達の阻害を引き起こすいくつかの生理学的障害が存在する。増加する証拠が、反応性O種(ROS)による攻撃に起因する重大な細胞化合物への酸化的損傷が、亜鉛欠乏によって引き起こされる植物成長の妨害の基礎であることを示している。図7に示すように、亜鉛は、タンパク質代謝、遺伝子発現、生体膜の構造的及び機能的完全性、光合成C代謝及びIAA代謝などのいくつかの重要な細胞機能において基本的な役割を果たす。
亜鉛はO2・−及びHを捕捉し、したがって強力な酸化剤であるOH・の生成を遮断するために直接的又は間接的に必要とされる。鉄蓄積及び亜鉛の生理学的要求は、亜鉛欠乏細胞、特に鉄の膜結合部位において実質的に高い。亜鉛は、その構造的及び機能的完全性を維持するために原形質膜の環境内で特に必要とされる。
モリブデン(Mo)は土壌中に見られる微量元素であり、植物及び動物を含むほとんどの生物の成長に必要である。Kaiser,B.N.、Gridley,K.L.、Brady,J.N.、Phillips,T.&Tyerman,S.D.The role of molybdenum in agricultural plant production.Ann.Bot.96、745−754(2005)を参照されたい。モリブデンを含まない栄養溶液中で成長した植物は、一般的に「鞭状葉」と呼ばれる表現型である、葉の斑点病変、及びラメラが内旋した変化した葉形態を含む特徴的な表現型を生じる。Arnon DI,S.P.Molybdenum as an essential element for higher plants.Plant Physiol.14、599−602(1939)を参照されたい。遷移元素モリブデンは、(ほぼ)全ての生物にとって必須であり、多様な酸化還元反応を触媒する40種を超える酵素に存在するが、そのうちの4種のみが植物で見出されている。活性にモリブデンを必要とする酵素には、硝酸レダクターゼ、キサンチンデヒドロゲナーゼ、アルデヒドオキシダーゼ及び亜硫酸オキシダーゼが含まれる。Mendel,R.R.&Schwarz,G.Molybdoenzymes and molybdenum cofactor in plants.CRC.Crit.Rev.Plant Sci.18、33−69(1999)を参照されたい。
モリブデン欠乏は、特に、硝酸塩が植物成長のために利用可能な主な窒素形態である場合に窒素の健康状態が悪いことと関連している。ほとんどの植物種において、硝酸レダクターゼ(NR)活性の喪失は、組織硝酸塩濃度の増加並びに植物の成長及び収量の減少と関連する。Unkles,S.E.らNitrate reductase activity is required for nitrate uptake into fungal but not plant cells.J.Biol.Chem.279、28182−28186(2004)及びWilliams,R.J.P.&Frausto da Silva,J.J.R.The involvement of molybdenum in life.Biochem.Biophys.Res.Commun.292、293−299(2002)を参照されたい。植物に利用可能な主な形態であるモリブデン酸塩は非常に低いレベルで必要とされ、プテリン錯体Mocoの一部として植物中の種々のレドックス反応に関与することが知られている。Mocoは、窒素代謝に直接的又は間接的に関与する酵素に特に関与している。
塩化物イオン(Cl−)の形態の塩素は、世界のほぼあらゆる場所に存在し、豊富であり、微量栄養素塩化物要求は乾物1g当たり最大1mgであるため、最適な植物成長に必要とされる。Perry R.Stout、C.M.Johnson及びT.C.B.Chlorine in Plant Nutrition.1956(1956)並びにPerry R.Stout、C.M.Johnson及びT.C.B.Chlorine−A Micronutrient Element For Higher Plants.526−532(1954)を参照されたい。現代農業の灌漑及び化学肥料への依存は、塩化物の欠乏というよりもむしろ土壌中の塩化物蓄積及び植物へのその有害効果の問題を強調している。Xu, G.、Tarchitzky,J.&Kafkafi,U.Advances in chloride nutrition.Advances in Agronomy 68、97−150(2000)を参照されたい。
微量栄養素は、セリウム、ジスプロシウム、エルビウム、ユーロピウム、ガドリニウム、ホルミウム、ランタン、ルテチウム、ネオジム、プラセオジム、プロメチウム、サマリウム、スカンジウム、テルビウム、ツリウム、イッテルビウム及びイットリウムなどの希土類元素も含み得る。希土類元素としてスカンジウム(Sc)及びイットリウム(Y)と共にランタニド系列の化学元素(原子番号57−71の15個の元素;すなわちLa−Lu)が知られている。地殻中の希土類元素の平均存在量は、66ppm(Ce)−0.5ppm(Tm)及び<<0.1ppm(Pm)に及ぶ。セリウムの存在量は、環境的により多く研究された銅及び亜鉛に匹敵する。Tyler,G.Rare earth elements in soil and plant systems−A review.191−206(2004)を参照されたい。Xuらは、圃場栽培トウモロコシにおける希土類元素の分布及び肥料としてのその施用を研究した。Xu,X.、Zhu,W.、Wang,Z.&Witkamp,G.J.Distributions of rare earths and heavy metals in field−grown maize after application of rare earth−containing fertilizer.Sci.Total Environ.293、97−105(2002)を参照されたい。研究では、2002年、中国では、0.23kg ha−1−1が施用され、ほとんどの混合物はイットリウムと共にランタニド系列元素で構成されていると結論づけられた。これらの研究では、初期の茎伸長段階の後に希土類肥料が施用され、施用後に根、葉、茎及び穀粒の順に希土類元素の濃度が低下した。肥料組成物中に見られる個々の希土類元素の濃度を表10に列挙する。
Xieらは、低濃度のランタン(La)が収量(0.05mg L−1−1.5mg L−1)、乾燥根重量(0.05mg L−1−0.75mg L−1)、及び穀数(0.05mg L−1−6mg L−1)を含むイネ成長を促進することができることを示した。Xie, Z.B.らEffect of Lanthanum on Rice Production, Nutrient Uptake, and Distribution.J.Plant Nutr.25、2315−2331(2002)を参照されたい。ランタンは、酵素及びホルモンなどの植物生理活性を調節することができる。ランタンは種々の微量栄養素の濃度を調節することができる、すなわち、ランタンは根中の亜鉛、リン、マンガン、マグネシウム、鉄、銅及びカルシウムの濃度を増加させ、わら中のマンガン、マグネシウム、鉄及びカルシウム、並びに穀粒中の鉄及びカルシウムの濃度を低下させたが、穀粒中の銅の濃度を増加させた。
Hongらは、Ce3+が明らかにホウレンソウの成長を刺激し、そのクロロフィル含量及び光合成速度を増加させることができることを示した。Fashui,H.、Ling,W.、Xiangxuan,M.、Zheng,W.&Guiwen,Z.The effect of cerium(III)on the chlorophyll formation in spinach.Biol.Trace Elem.Res.89、263−276(2002)を参照されたい。Ce3+はまた、PSII形成を改善し、PSIIの電子輸送速度も増強することができるであろう。Ce3+処理したホウレンソウの葉緑体及びクロロフィルのCe3+含量は、他の希土類元素よりも高く、対照よりもはるかに高かった。また、Ce3+が葉緑体に入り、クロロフィルに容易に結合し、マグネシウムを置換してCe−クロロフィルを形成し得ることも示唆された。
Yanらは、様々な季節に基づく、青梗菜(チンゲンサイ(Brassica chinensis L))の収量及び品質に対するランタン及びセリウムの噴霧施用の効果を研究し、春及び秋のランタン又はセリウム処理が青梗菜の成長並びに茎及び葉の新鮮重量及び乾燥重量を増加させることを示した。Ma,J.J.、Ren,Y.J.&Yan,L.Y.Effects of spray application of lanthanum and cerium on yield and quality of Chinese cabbage (Brassica chinensis L) based on different seasons.Biol.Trace Elem.Res.160、427−32(2014)を参照されたい。セリウムはランタンよりも比較的効果があった。ランタン又はセリウム処理は、春の青梗菜のビタミンC含量を増加させ、ランタン処理はこれを増加させたが、秋の青梗菜のビタミンC含量を減少させ、セリウム処理はこれを有意に減少させた。
Ayraultらは、コムギ実生の成長及びミネラル栄養に対するユーロピウム及びカルシウムの効果を研究し、ユーロピウムが発芽及び根成長に有利であり、カルシウムと組み合わせると、より持続的な葉成長をもたらすことを見出した。Shtangeeva, I.&Ayrault, S Effects of Eu and Ca on yield and mineral nutrition of wheat(Triticum aestivum) seedlings.Environ.Exp.Bot.59、49−58(2007)を参照されたい。
フミン酸誘導体
植物で使用するためのフミン酸誘導体の非限定的な例は、フルボ酸、フルボ酸塩、フミン酸塩、フミン、フミン酸(アルカリ抽出)、及びフミン酸(非合成)を含む。フルボ酸は、中性−酸性のpHで可溶性であるフミン酸塩の分画である。図8は土壌有機物とフミン酸誘導体との関係を示している。フルボ酸は、加水分解又は天然酸の使用によってフミン酸塩から抽出することができる。フミン酸塩は、レオナルダイト、亜炭又は石炭に由来する。アルカリ抽出されたフミン酸は、水酸化カリウム及び水酸化アンモニウムを含む合成又は非合成のアルカリ性物質を用いた加水分解によって非合成フミン酸塩から抽出される。非合成フミン酸は、天然のフミン酸沈着物及び水抽出したフミン酸塩である。
フミン酸誘導体は土壌肥沃度において重要な役割を果たし、土壌凝集物の安定化に重要な意義を有すると考えられている。フミン酸誘導体はまた、溶解度に基づいてフミン酸、フルボ酸又はフミンとして分類することもできる。フミン酸は、物理的性質を改善するだけでなく、農業において重要な塩基交換容量も改善することによって、土壌の生産性及び品質を改善することが知られている。フミン酸誘導体は、有機物が少ない土壌の土壌品質を間接的に改善するだけでなく、栄養素をより生物学的に利用可能にするキレート剤としても作用するため、肥料の添加剤として一般的に使用される。Pena−mendez,M.E.、Havel,J.&Patocka,J.Humic substances−compounds of still unknown structure・:applications in agriculture,industry,environment,and biomedicine.J.Appl.Biomed.3、13−24(2005)及びMikkelsen,R.L.Humic materials for agriculture.Better Crop.89、6−10(2005)を参照されたい。
植物に対するフミン酸誘導体の生理学的効果ははっきりとは理解されていないが、その効果がフミン分画の起源、濃度及び分子量に依存することは明らかである。低分子サイズ分画(LMS>3500Da)は、高等植物細胞の原形質膜に容易に到達する。フミン酸誘導体は硝酸塩のような栄養素の取り込みに正の影響を与え、またホルモンのような活性を示し得るが、明確には理解されていない。Nardi,S.&Pizzeghello,D.Physiological effects of humic substances on higher plants. Soil Biol.Biochem.34、1527−1536(2002)を参照されたい。土壌の肥沃度が天然のオーキシン含量と直接的に相関し得ることが知られているので、推定されるフミン酸誘導体のホルモン様活性は驚くべきことではない。フミン酸誘導体のホルモン様活性は、いくつかのフミン酸誘導体の内側のインドール酢酸(IAA)の免疫学的又は分光的同一性を証明する結果によって実証された。Trevisan,S.、Francioso,O.、Quaggiotti,S.&Nardi,S.Humic substances biological activity at the plant−soil interface:from environmental aspects to molecular factors.Plant Signal.Behav.5、635−643(2010)を参照されたい。
さらに、Muscoloらは、フミン分画が2,4ジクロロフェノキシ酢酸(2,4−D)によって誘発されるのと同様のニンジン細胞成長の増加を引き起こし、IAAによって誘発されるのと同様の形態学的変化を促進することを実証した。Muscolo,a.、Sidari,M.、Francioso,O.、Tugnoli,V.&Nardi,S.The auxin−like activity of humate derivatives is related to membrane interactions in carrot cell cultures.J.Chem.Ecol.33、115−129(2007)を参照されたい。Dobbssらは、シロイヌナズナ及びトマトの実生を用いて、種々の特徴的なフミン酸が、オーキシン伝達経路が活性になる必要があることを証明した。Dobbss,L.B.らChanges in root development of Arabidopsis promoted by organic matter from oxisols.Ann.Appl Biol.151、199−211(2007)を参照されたい。Dobbssらは、フミン酸が、根圏の変更に応じて、シグナル伝達分子を吸収又は放出する「緩衝剤」として作用することができると結論づけた。植物へのフミン酸誘導体の施用結果には、収量の増加が含まれる。Waqas,M.らEvaluation of Humic Acid Application Methods for Yield and Yield Components of Mungbean.2269−2276(2014)を参照されたい。
キレート剤
キレート剤(chelant)又はキレート剤(chelate)、錯化剤又は封鎖剤としても知られているキレート剤は、金属イオンと安定な錯体を形成して植物に対する生物学的利用能を増加させることができる化合物である。キレート剤は、最低限の2つの部位で金属イオンと配位して、使用される系で有害な効果をもたらすであろう金属イオンを可溶化及び不活性化することによりこれを達成する。キレートは種々の農作物への用途を見出し、それらの用途は肥料添加剤及び種子粉衣から葉面散布及び水耕栽培まで様々である。Clemens,D.F.、Whitehurst,B.M.&Whitehurst,G.B.Chelates in agriculture.Fertil.Res.25、127−131(1990)を参照されたい。合成金属キレートは、微量栄養素問題の一時しのぎとして現れる。Brown,J.C.Metal chelation in soils−a symposium.6−8を参照されたい。
許容されるキレートの特徴には、a)金属(例えば、Fe、Zn、Mn、Cu)がキレート環の他の金属によって容易に置換されない;b)加水分解に対する安定性;c)土壌微生物によって分解することができない(すなわち、生分解性キレート化剤が必要なのでバランスが必要である);d)水溶性である;e)根表面又は植物の別の位置のいずれかで植物に生物学的に利用可能である;f)植物に対して非毒性である;及びg)土壌を通して又は葉面施用により容易に施用することができることが含まれるが、これらに限定されない。
アミノポリカルボキシレートは、最も広く消費されるキレート剤であり、このカテゴリーの新しい容易に生分解性の製品の割合が増加し続けている。EDTA(エチレンジアミン四酢酸)は、最も一般的な合成キレート剤の1つであり、土壌に施用される栄養素と葉面に施用される栄養素の両方に使用されている。DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)は、アルカリ土壌に施用されるキレートに主に使用される。HEDTA(N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン−N,N’,N’−三酢酸)及びEDDHA(エチレンジアミン−N,N’−ビス(2−ヒドロキシフェニル酢酸))を用いて作成された鉄キレートは、高pH土壌で最も有効な鉄肥料である。ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)及びイミノジコハク酸(IDS)は、非生分解性キレート剤を置き換えるために最も一般的に示唆されている。Pinto,I.S.S.、Neto,I.F.F.&Soares,H.M.V.M.Biodegradable chelating agents for industrial,domestic, and agricultural applications−a review. Environ.Sci.Pollut.Res.1−14(2014).doi:10.1007/s11356−014−2592−6を参照されたい。
図9は種々の生分解性キレート剤の分子構造を示している。
表11は、種々のキレート化剤のプロトン化及び全体的な安定度定数を示している。Pinto,I.S.S.、Neto,I.F.F.&Soares,H.M.V.M.Biodegradable chelating agents for industrial, domestic, and agricultural applications−a review.Environ.Sci.Pollut.Res.1−14(2014).doi:10.1007/s11356−014−2592−6を参照されたい。
陽イオン交換容量(CEC)
一部の実施形態では、微細藻類を基とする組成物が、土壌のCEC及びカチオンの利用可能性を増加させ得る。CECは、乾燥土壌、フミン酸塩、フルボ酸塩、及び重量に定量的に関連し得る電荷を有する有機物に基づく。この増加は、微細藻類による活性、又は微細藻類が土壌への施用後に分解する際の有機物の増加の結果であり得る。微細藻類からの有機物の増加は、植物根により多くの栄養素を提供し得る(すなわち、植物栄養素の吸収を増加させる)。土壌のCECは、主に粘土コロイド及び分解された有機物の関数であり、有機物はより多くの負のCEC部位を供給する。土壌及び有機物中のCEC部位上のカチオンの保持は、植物根に利用可能となるCa、Mg及びKを含むカチオン栄養素を保持し得る。
本発明の実施形態を例示し、追加の実施形態を以下の実施例においてさらに詳細に開示するが、これらは本明細書に記載される本発明のいずれの態様の範囲も限定することを意図していない。以下の実施例で使用されるクロレラの株は、本発明の例示的な実施形態を提供するが、本発明を特定の微細藻類の株に限定することを意図していない。ケルン大学の藻類培養コレクション(CCAC)のNCBI 18s rDNA参照データベースにおけるクロレラの例示的な株のDNA配列の分析で、クロレラとミクラクチニウム属(Micractinium)の複数の公知の株との実質的な類似性(すなわち、95%超)が示された。当業者であれば、クロレラ及びミクラクチニウム属(Micractinium)は微細藻類の多くの分類学的分類木で密接に関連しているようであり、株及び種は時々再分類され得ることを認識するであろう。例示的な微細藻類株は、本明細書においてクロレラと称されるが、例示的な微細藻類株と同様の特性を有する関連する分類学的分類の微細藻類株は、同様の結果を生じると合理的に予想されることが認識される。
実施例1
微細藻類を基とする組成物を補充するための植物を栽培するための、アリゾナ州ギルバートの土壌用の肥料の推奨される添加は、肥料の窒素、リン及びカリウム含量、土壌の含量並びに植物(例えば、作物)の要求に基づいて計算され得る。植物収量を決定するために土壌を使用しない場合、より低い割合の植物栄養素が使用され得る。低収量目標は180cwt/エーカー=18000ポンド(lb)/エーカーであろう。肥料12−8−16(N−P−Kの%)は、1000ポンド/エーカーの割合で施用すべきである。
窒素目標は140ポンド/エーカーとなるであろう。窒素は1000ポンドの肥料の12%に相当するので、120ポンドのN/エーカーに相当する。窒素の硝酸塩形態は、約19ポンド/エーカーに相当する。土壌試験平均は78ppmのNに等しく、4ポンドは1フィートの深さで1エーカーについて1ppmに等しい;そのため、78ppm/4pmは19ポンドのN/エーカー−フィートに相当する。120ポンド/エーカーで供給される窒素+19ポンド/エーカー−フィートの土壌窒素は、139ポンド/エーカーの総窒素に相当する。
土壌pHは通常8.0超であり、リンはpH6.5で植物根に最も利用可能である。土壌リンの最小要求量は約14ppmである。リンは1000ポンドの肥料の8%に相当するので、80ポンドのP/エーカーに相当する。リンは、約43.6%のリンであるPの形態である。そのため、80ポンドのPは、1000ポンドの肥料によって供給される34.88ポンドのリンに相当する。これにより、1フィートの深さで1エーカー当たり8.7ppmのリンが土壌に追加される。土壌試験は、典型的には平均で8ppmを示し、したがって、植物に供給されるリンの総ppmは17ppmである。
カリウムは粘土コロイドに縛られているので、より多くのカリウムがあれば植物にとってより良い。カリウムの最小作物要求は200ppmである。カリウムは1000ポンドの肥料の16%に相当するので、160ポンド/エーカーに相当する。カリウムのKO形態は85%のカリウムを含有しているので、1000ポンド/エーカーの肥料を施用する場合、1フィートの深さで132.8ポンドのカリウム/エーカーに相当する。カリウムは33ppm/エーカーで供給される+平均240pmのカリウムが土壌中にあるので、合計273ppmのカリウム/エーカーとなる。
1立方ヤードあたりのオンスへの1000ポンド/エーカーの施用の計算は、以下を伴う:1エーカー=43560平方フィート及び1フィートの深さで43560立方フィートの土壌を含有する;1エーカー−1フィートの深さは約4000000ポンドの重さである;1エーカーに施用される1000ポンドの12−8−16肥料=16000重量オンス/43560立方フィート又は0.37重量オンス/立方フィート(92ポンドの重さである)(4000000ポンド/43560立方フィート)。肥料は、1エーカー当たり1500ポンド又は2000ポンドで施用され得るので、92ポンドの土あたり0.4重量オンスの12−8−16肥料に切り上げると、1立方ヤード当たり10.85オンスの肥料に相当する。1立方ヤードあたり1ポンドの12−8−16肥料を施用することが推奨されている。
実施例2
規定の農業土壌で成長する植物に施用する場合の微細藻類を基とする組成物の最適及び植物毒性濃度を決定することができる。種々の濃度の微細藻類を基とする組成物で処理した農業土壌への選択された作物の種子及び実生の植え付けは、最適及び植物毒性量、又は微細藻類を基とする組成物が少しでも植物毒性であるかどうかを推定する迅速な方法であり得る。微細藻類を基とする組成物は、溝内施用として圃場に施用される量に近似する容器内の農業土壌における量で施用される場合、植物成長に最適な量を有することができ、微細藻類を基とする組成物は、高い量で施用される場合、植物に毒性である又は植物の成長を低減し得る。
作物生産の歴史を持つアリゾナ土壌を、温室効果試験の成長培地として使用することがきる量で採取することができる。土壌を、標準的な土壌試験手順を使用して試験することができ、必要に応じて、土壌を改善するために使用される一般的な方法を反映するように修正することができる。その後、土壌を正方形の頂部を有するプラスチックポット(例えば、約3.5インチの頂部及び5.25インチの深さ)に入れることができる。各容器の総体積は約64.3立方インチとすることができる。ポットに、およそ52立方インチ(約3.4ポンド)の体積に等しくなるように、頂部から1インチ以内まで土を充填することができる。
ペッパー種子を試験することができ、次いで、約1/5−1/4インチの深さの小さな穴を容器の中心の土壌に作り、次いで、播種して土壌で覆うことができる。播種深さは作物種子に依存し得る。実生を試験植物として使用することもできる。
種列への溝内施用が30インチの列中心にあると仮定すると、列全長は17424フィートである。施用バンドが約1インチである場合、処理される総面積は1452平方フィートである。処理面積は2倍以上にすることができるが、1452平方フィートが基本的な出発点を提供する。水が微細藻類を基とする組成物を土壌中に移動させ、根が処理された土壌に最終的に遭遇する。基礎目標量は、1452平方フィート当たり約1ガロンの微細藻類を基とする組成物である。容器内の土壌表面の面積は、約12.25平方インチである。1平方フィートは144平方インチに等しい。そのため、処理量は約12.25平方インチ÷144平方インチ=0.085である。
1ガロン=128液量オンス。したがって、128液量オンス/エーカー÷1452平方フィート=0.088液量オンス/平方フィート、及び0.088液量オンス=2.6mL。2.6mL×0.085(1平方フィートから12.25平方インチへの変換)=0.22mL/容器=1ガロン/エーカー(GPA)。表12は、所与の施用量についての1容器処理当たりの微細藻類を基とする組成物の当量を示している。水道水又は任意の他の形態の水(例えば、逆浸透水)を希釈液として使用することができる。
微細藻類ベースの処理用組成物を有さないポット(すなわち、0GPA)が対照として役立ち得る。処理は、統計的に有意な試料セットを構築するために必要に応じて複製することができる(例えば、8連、10連)。4、8及び16GPAの処理は、植物への施用には経済的ではないが、微細藻類を基とする組成物の潜在的な植物毒性を測定するのを助けることができる。必要な土壌の総ポンドは約3.4ポンドに総処理反復回数を掛けたものである。各容器は量マーカーを含むことができ、容器を表面で無作為化することができる。水は、灌漑システム(例えば、ピボット、湛水、点滴)を反映するために必要に応じて施用することができる。
実施例3
有機酸(例えば、酢酸)、酢酸塩、又はその両方の組み合わせを含む微細藻類を基とする組成物の効果、並びに植物成長及び最終的な収量応答をもたらす微細藻類を基とする組成物中の酢酸塩の最適濃度を決定することができる。酢酸及び酢酸塩は、多くの植物栄養素配合物中に見出すことができる。亜鉛、カリウム、アンモニウム及び他の酢酸塩を、収量、栄養素取り込み又はその両方を増加させるために植物に施用することもできる。
特に、酢酸亜鉛アンモニウム及びカリウムを用いた圃場試験は、作物収量及び植物栄養素の取り込みを増加させることができる。非常に低濃度の酢酸塩で施用を行うことができる。このような量は350mL/mの範囲内にあり得る。肯定的な結果をもたらす量は最大100倍未満(例えば、3.5mL/mの範囲内)であり得る。ごく少数の根だけが酢酸又は酢酸塩を受ける場合には、根成長が増加し、全ての根が酢酸を受けた場合には、根成長が阻害された。
生理学的研究は、細胞に施用された有機酸が細胞質膜の破壊及び細胞漏出の増加を示したことを示している。酢酸は、長鎖有機酸よりも細胞質膜に対して損傷が少ないことが示された。また、植物に施用された量と比較して、量が非常に多かった。
微細藻類を基とする組成物は、少なくともpHが5.5を超える場合、酢酸塩を含むことができる。砂漠及び温帯地方の多くの土壌はpH値が5.5超である。また、酢酸アンモニウムを土壌試験に使用して植物栄養素を抽出し、土壌中の利用可能な濃度を決定することができる。
単独で施用される等濃度の酢酸塩と比較する場合の、種々の量の酢酸塩を含有する微細藻類を基とする組成物のバイオアッセイにペッパー植物を使用することができる。例えば、所与の量の微細藻類を基とする組成物で、酢酸塩含量を等濃度の酢酸塩と比較することができる。これらの実験は、速度曲線試験及び植物毒性測定と共に温室で行うことができる。
さらに、ペッパー植物を、適宜酢酸濃度を増加又は減少させることによって微細藻類を基とする組成物中の酢酸濃度についてのバイオアッセイに使用することもできる。微細藻類を基とする組成物の最適活性の確認を、等量の酢酸及び/又は酢酸塩と比較することができる。
試験管中で植物を成長させ、植物を一連の濃度の微細藻類を基とする組成物及び酢酸塩に供し、サルコフスキー溶液を用いて電気伝導度及びインドール酢酸(IAA)の漏出を測定することによって、細胞漏出(すなわち、細胞質膜安定性)を測定することができる。
実施例4
微細藻類を基とする組成物を溝内施用で種子に施用する最適な量を決定することができる。種々の作物種子をトレイに播種し、幼根成長及び発芽を測定することによって最適な施用量を推定することができる。カフェテリアトレイをアッセイに使用することができる。種々の濃度の微細藻類を基とする組成物を飽和ペーパータオル上に播種することができ、(試験した種子の種類に応じて)7−14日後に幼根成長を測定することができる。
多くの作物を、30インチ中心で列で播種又は移植する。1エーカーは43560平方フィートであり、2.5フィート中心(30インチ)の列は17424長さフィートの列に等しい。施用を約1インチのまき溝の底部を覆うと近似する場合、施用によって覆われる総面積は1452平方フィートである。これは、微細藻類を基とする組成物を、合計10ガロンの溶液に希釈することにより達成され、その溶液の一部は、フミン酸塩/フルボ酸塩製品+亜鉛及びホウ素などの微量栄養素又は9−45−15(N−P−K)などの可溶性スターター肥料であり得る。例えば、1ガロンの微細藻類を基とする組成物を、5ガロンの液体フミン酸塩/フルボ酸塩及び水と混合して、1エーカー当たり10ガロンの施用量を達成することができる。この手順は、利用可能な農業機器に基づいて変化し得る。
100mLの溶液がタオルを過飽和させるように、ペーパータオルをトレイに置くことができる。タオルをトレイ上に均一に分配することができる。タオルの数を、100mLの溶液を添加した場合に過飽和を得るように調節することができる。少なくとも20個の作物種子を飽和タオルに均一に分配することができる。トレイを上に置くことができ、良好な密封を得るために、重り(例えば、水のボトル)を各コーナー及び中央に配置することができる。外部環境に晒される部分がないようにタオルを調整することができる。トレイの縫い目の外側に置かれたタオルは、ウィッキング及び溶液の損失を引き起こし得る。表13は、施すことができる処理を概説している。
各種子は、種子が可変であり、処理システムが可変ではないという考えに基づいて、各トレイが処理区であるような複製と考えることができる。実験の結果を決定するために使用される測定基準は、発芽率、幼根長及び平均幼根長を含むことができる。幼根を秤量することもできる。
実施例5
農業用途に適用する場合の、植物収量を一貫して増加させる微細藻類を基とする組成物の量を決定することができる。このような試験は、植物成長を増加させる量の範囲を決定するために、実験室及び温室で小規模な試験から始めることができる。この試験は、実験室、温室、小試験区試験、ストリップ試験及び商業圃場試験を通して進めることができる。試験の焦点は、陽イオン交換容量、キレート化、錯化、植物ホルモンバイオアッセイ、昆虫及び植物病原体に対する活性、並びに全身耐病性の誘導を決定することであり得る。
微細藻類を基とする組成物は、溝内処理、列に沿って深さ2インチ×横2インチの側方送達、点滴灌漑、ピボット灌漑又は湛水灌漑によって土壌施用のために送達することができる。葉面施用も、同様のピボット灌漑又は噴霧システムによって施用することができる。
温室試験のために、微細藻類を基とする組成物を使用して、異なる量で圃場土壌の種子及び植物を処理することができる。種々の植物の移植片及び種子を試験植物として使用することができる。温室試験は、処理された植物(成長及び栄養素の取り込み)、処理された植物に対する植物毒性(成長及び症状)、微生物の活性及び低温殺菌の効果についての量曲線を決定することができる。微生物活性は、オートクレーブされた微細藻類を基とする組成物とオートクレーブされていない微細藻類を基とする組成物の施用を比較することによって決定することができる。あるいは、オートクレーブの代わりにフィルター滅菌(例えば、0.45ミクロンフィルター)を使用して、植物ホルモン及び他の有機分子に対する潜在的影響を低減することができる。また、微細藻類を基とする組成物が高濃度の固形分を有する場合、その溶液を予め濾過するか又は遠心分離して大きな粒子の量を減らすことができる。低温殺菌の効果は、低温殺菌された組成物と非低温殺菌組成物を比較することによって決定することができる。微細藻類を基とする組成物と肥料、殺有害生物剤(例えば、殺虫剤、殺真菌剤)、及び栽培者が使用することができる他の添加剤との適合性試験もまた、種子/実生の発芽及び小植物試験の一部として温室内で試験されるであろう。
圃場試験は、温室試験の結果によって導かれる量を用いて実施することができる。試験すべき量の例としては、溝内、側方、及び点滴灌漑を介して施用される1エーカー当たり1、2、4及び8クォートの微細藻類を基とする組成物が挙げられる。
土壌病原体に対する直接的な活性のインビトロ測定も行うことができる。このような試験のための病原体の例としては、卵菌(Oomycete)病原体(例えば、フィトフソラ カプシシ(Phytophthora capsici)、フィチウム・アファニデルマツム(Phythium aphanidermatum))、及び担子菌(Bacidiomycetes)及び子嚢菌(Ascomycetes)(例えばリゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)、フザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum))が挙げられる。卵菌(Oomycetes)は、メフェノキサム及びリン酸などの殺真菌剤によって防除することができるが、このような殺真菌剤は担子菌(Bacidiomycetes)(担子菌門(basidiomycota))及び子嚢菌(ascomycetes)(子嚢菌門(ascomycota))に対して活性を有さない。殺真菌剤の特異性の他の例としては、卵菌(Oomycetes)に対して活性でないトリアゾール又はアゾールが挙げられる。マンコゼブ、クロロタロニル(2つの接触型殺真菌剤)、及びいくつかのストロビルリンなどの一部の殺真菌剤は、複数の群の病原体に対して活性を有する。
小規模実験室試験及び分析試験には、微細藻類を基とする組成物の分析、組成物の施用からの植物変化の分析、種子発芽アッセイ、及び表面張力低下の測定が含まれ得る。組成物の分析には、選択された植物成長促進細菌、インドール酢酸(IAA)、及び他の活性物質の測定が含まれ得る。組成物中の活性を包括的に反映するために、組成物中の濃度に加えて、バイオアッセイ(例えば、サイトカイニンのバイオアッセイ)を用いることができる。微細藻類を基とする組成物の施用からの植物変化の例としては、栄養素獲得、耐性の誘導、ファイトアレキシン産生、及びIAAの根排泄(試験管アッセイ)が挙げられる。アセテートシートを使用して、微細藻類を基とする組成物を水及び標準的な非イオン性界面活性剤と比較することができる。界面活性剤を監視して病原体の制御又は抑制に対する任意の効果を決定することもできる。
試験すべき微細藻類を基とする組成物の非限定的な例としては、低温殺菌の有無に関わらず水酸化カリウム(KOH);葉酸;酢酸;希土類元素(例えば、Hydromax);ビタミンB−1;及び天然のキレート剤と組み合わせた微細藻類が挙げられる。微細藻類を基とする組成物が栄養素、複合栄養素、又は両方の組み合わせをキレート化する能力を、14種の必須栄養素との安定性又は会合定数を決定することによって試験することができる。さらに、陽イオン交換容量が、キレート化及び錯化特性を解明することもできる。
記載される試験を実施する場合、粘土及び砂の含量が高い土壌、粘土及び砂の含量が低い土壌、並びに石膏を含む土壌を含む種々の土壌を使用することができる。アルミニウム、ケイ素、ナトリウム、塩素、ニッケル、コバルト、バナジウム、モリブデン、セリウム及びランタンを含む微細藻類を基とする組成物の完全な栄養素分析を使用して、施用量を決定し、植物に対する効果を分析することができる。
微細藻類を基とする組成物の植物への施用からの抗微生物活性の決定を決定することができる。微細藻類を基とする組成物は、遊走子及び他の真菌構造を破壊する界面活性剤を含有し得る。大部分の非イオン性界面活性剤が、卵菌(Oomycetes)(例えば、フィチウム属(Phythium)、フィトフソラ属(Phytophthora))、及びべと病(例えば、べと病菌(Peronosporaceae))の遊走子に対して活性を有することが知られている。遊走子は細胞壁を有さず、外膜が、天然に産生される界面活性剤及び合成界面活性剤を含む非イオン性界面活性剤による破壊を受ける。細菌緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)によって産生されるラムノリピドは、遊走子を破壊することが示されている。
微細藻類を基とする組成物は、土壌に施用した場合に植物栄養素の利用可能性を増加させることができる錯化剤及びキレート剤である。微細藻類を基とする組成物は、植物の病原性真菌及び細菌によって必要とされる鉄及び他の金属を束ねることができるキレート剤を生成する。一部の抗生物質は、作用様式の一部として強力なキレート活性を有することが知られている。火傷病を引き起こす細菌による攻撃又は感染の減少は、植物表面上の鉄のキレート化によって減少させることができる。真菌及び細菌によって必要とされる鉄及び他の必須元素のキレート化はまた、氷核形成を減少させ、作物植物が凍結する温度を低下させることもできる。
実施例6
微細藻類を基とする組成物を殺真菌剤と組み合わせて植物に施用して、植物に対する組み合わせ施用の効果を決定する植物試験を実施し、殺真菌剤単独及び微細藻類を基とする組成物単独の施用と比較することができる。使用する殺真菌剤の1つの例は、Syngenta(3411 Silverside Road,Suite 100,Shipley Building,Concord Plaza,Wilmington,DE 19810)製の商業的に入手可能な殺真菌剤、Tiltである。Tiltは、1ガロン当たり3.6ポンドのプロピコナゾールを含み、1ガロンは8.6ポンドの重さであり、41.8%のプロピコナゾール(又は1リットル当たり418cc[グラム]のプロピコナゾール)の濃度をもたらす。Tiltを施用するための希釈物の1つの非限定的な例は、0.418グラム/L又は418mg/L又は418ppmに等しい水1リットル当たり1mLのTiltを含む。水1リットル当たり0.25mLのTiltの希釈物は、104.5mg/L又は104.5ppmに等しい。104.5ppm希釈物250mlを寒天培地750mlに注ぐと、26.1ppm濃度のプロピコナゾールが得られる。
実施例7
水、クロレラ全細胞、ソルビン酸カリウム及びリン酸を含むHeliae Development、LLC(ギルバート アリゾナ)から得られた微細藻類を基とする組成物(すなわち、PhycoTerra(商標))をアリゾナ州Buckeyeに位置するゴルフコースのバミューダグラスに施用した。クロレラを非無菌混合栄養条件で増殖させ、収穫したクロレラ属細胞を乾燥工程ではなく安定化のため低温殺菌工程に供した。微細藻類を基とする組成物を、フミン酸誘導体生成物と組み合わせて施用した。結果として、わずか8日後に、非微細藻類処理区域に対して、微細藻類を基とする組成物で処理した区域では、新しく小枝のついたバミューダグラスの根の発育が2倍であることが示された。処理区域における水の使用量も、非微細藻類処理区域と比較して約20%減少した。処理区域はゴルフコースのスタッフが8日後にダブルカット(double cut)していたが、これは通常はもっと後で行われる。
実施例8
水、クロレラ全細胞、ソルビン酸カリウム及びリン酸を含むHeliae Development、LLC(ギルバート アリゾナ)から得られた微細藻類を基とする組成物(すなわち、PhycoTerra(商標))を、夏の間、アリゾナ州Yumaのベルペッパーに施用した。クロレラを非無菌混合栄養条件で増殖させ、収穫したクロレラ属細胞を乾燥工程ではなく安定化のため低温殺菌工程に供した。ベルペッパーはまた、通常よりも多量の窒素、カリウム、亜鉛及びホウ素を受けた。微細藻類を基とする組成物を、20エーカーを超える点滴灌漑ラインを通して、1エーカー当たり1ガロンの量で単回施用で施用した。結果として、未処理植物と比較して、1植物当たり平均0.75多い果実及び処理植物でのより多くの葉の成長が示された。
実施例9
芝草に対する微細藻類を基とする組成物の効果を、散水体制で微細藻類を基とする組成物を施用することを時間調整することによって決定することができる。芝生試験の最初の日(すなわち、新しい芝が設置された後)に、肥料を、水をオンにする前に施用することができる。水のスケジュールは、最初の5日間は30毎に1ステーション当たり5分とすることができる。微細藻類を基とする組成物を、この時点で施用することもできる。いったん芝草が確立されたら(約5日間)、散水量を1日1回又は週に数回のスケジュールに減らすことができる。
実施例10
微細藻類を基とする組成物を試験して、組成物がメチロトローフ又はメチロバクテリウムを含むかどうかを決定することができる。試験は、微細藻類を基とする組成物を水寒天上に均一に広げるステップを含む。組成物の十分な量を、表面の良好な被覆を得るように、但しメチロバクテリウムCFUの増殖を覆い隠さないように広げて、これはペトリ皿9cm直径当たり100μLを広げることによって達成することができる。次に、0.5%メタノールをほぼ同じ量で表面に添加し、室温でインキュベートすることができる。1−2週間後、メチロトローフ又はメチロバクテリウムの存在を実証するために、試料をピンク、オレンジ及び黄色の対称ムコイドCFUについて検査することができる。
実施例11
アリゾナ州Trilogyに位置するゴルフコースのパッティンググリーン及びフェアウェイ芝生の成長及び品質に対する微細藻類を基とする組成物の効果を決定する実験を行った。処理には、未処理対照、クロレラを基とする市販製品PhycoTerra(商標)(Heliae Development、LLC、ギルバート、米国アリゾナ州)、PhycoTerraと6%鉄の組み合わせ、PhycoTerraのプロファイルを模倣した化学処理(“Mock”)、Mockと6%鉄の組み合わせ、及び市販の海藻抽出物製品が含まれていた。PhycoTerra製品は、10%固形分の低温殺菌したクロレラ全細胞、ソルビン酸カリウム及びリン酸を含んでいた。クロレラを、有機炭素供給原料として酢酸の供給を利用して、非無菌条件で混合栄養的に増殖させた。Mock処理は、1.5%のクロレラ脂質、8.5%のタンパク質及び炭水化物、128ppbのアブシジン酸(ABA)、3.3ppbのトランス−ABA、2.8ppbのトランス−ゼアチン−O−グルコシド(ZOG)、8.6ppbのトランスゼアチン(Z)、16.4ppbのシス−Z、1.6ppbのトランス−ゼアチンリボシド(ZR)、42.5ppbのcix−ZR、9.8ppbのイソペンテニルアデニン(iP)、4.1ppbのイソペンテニルアデニンリボシド(iPR)、及び86.3ppbのインドール酢酸(IAA)を含んでいた。
パッティンググリーンでは、バミューダグラス10フィート×10フィート区域を、処理の施用のために格子に区分した。フェアウェイでは、バミューダグラス4フィート×4フィート区域の格子を、処理の施用のために格子に区分した。処理は、バックパック噴霧器を用いて施用した。処理を、施肥、有害生物防除、昆虫防除等の標準的慣行に加えて、3.7及び7.5リットル/エーカーの量で施用することができる。結果を図10に示す。
芝生区域の緑密度を定量化するために、正規化植生指標(NDVI)測定を行った。結果を図10−図11に示す。処理されたプロットにおけるバミューダグラスの百分率を、Image−Jを用いて分析した。結果を図12に示す。
実施例12
テキサス州Hockleyに位置するゴルフコースのフェアウェイ芝生の成長及び品質に対する微細藻類を基とする組成物の効果を決定する実験を行った。処理には、未処理対照;10%(重量)低温殺菌済クロレラ全細胞、3%(重量)鉄、1.5%(重量)マグネシウム、0.3%(重量)ソルビン酸カリウム、クエン酸及び水酸化カリウムを含む第1の処理;並びに10%(重量)低温殺菌済クロレラ全細胞、3%(重量)鉄、0.3%(重量)ソルビン酸カリウム、クエン酸及び水酸化カリウムを含む第2の処理が含まれていた。クロレラを、有機炭素供給原料として酢酸の供給を利用して、非無菌条件で混合栄養的に増殖させた。処理を、施肥、有害生物防除、昆虫防除等の標準的慣行に加えて、6回の施用(すなわち、およそ3週間毎)で、1.8、3.7及び7.5リットル/エーカーの量で施用した。施用は、試験開始時に散布用噴霧器又は灌漑によって、その後は散布用噴霧器によって行った。フェアウェイでは、バミューダグラス(Tifton品種)50平方フィート区域を、処理の施用のために格子に区分した。各処理につき4連実施した。
毎月、芝生区域の緑密度を定量化するために、正規化植生指標(NDVI)測定を行った。品質、密度及び色の全米芝草評価プログラム(National Turfgrass Evaluation Program)(NTEP)の評価を毎月行った。
実施例13
カリフォルニア州Fresnoに位置する研究農場の芝生の成長及び品質に対する微細藻類を基とする組成物の効果を決定する実験を行った。処理には、未処理対照;10%(重量)低温殺菌済クロレラ全細胞、3%(重量)鉄、1.5%(重量)マグネシウム、0.3%(重量)ソルビン酸カリウム、クエン酸及び水酸化カリウムを含む第1の処理;並びに10%(重量)低温殺菌済クロレラ全細胞、3%(重量)鉄、0.3%(重量)ソルビン酸カリウム、クエン酸及び水酸化カリウムを含む第2の処理が含まれる。クロレラを、有機炭素供給原料として酢酸の供給を利用して、非無菌条件で混合栄養的に増殖させた。処理を、施肥、有害生物防除、昆虫防除等の標準的慣行に加えて、6回の施用(すなわち、およそ3週間毎)で、1.8、3.7及び7.5リットル/エーカーの量で施用した。施用は、試験開始時に散布用噴霧器又は灌漑によって、その後は散布用噴霧器によって行った。フェアウェイでは、ウシノケグサ及びバミューダグラスの混合50平方フィート区域を、処理の施用のために格子に区分した。各処理につき4連実施した。
毎月、芝生区域の緑密度を定量化するために、正規化植生指標(NDVI)測定を行った。品質、密度及び色の全米芝草評価プログラム(National Turfgrass Evaluation Program)(NTEP)の評価を毎月行った。
実施例14
カリフォルニア州Camarilloに位置する圃場のベルペッパーの成長及び収量に対する微細藻類を基とする組成物の効果を決定する実験を行った。試験した処理は、未処理対照、クロレラを基とする市販製品PhycoTerra(商標)(Heliae Development、LLC、ギルバート、米国アリゾナ州);固形分濃度10重量%の完全低温殺菌混合栄養クロレラ全体、ソルビン酸カリウム及びクエン酸を含む組成物;固形分濃度10重量%の完全低温殺菌混合栄養クロレラ全体、クエン酸、水酸化カリウム、ソルビン酸カリウム、0.2%亜鉛、0.5%マンガン、0.5%鉄、0.5%カルシウム及び0.5%マンガンを含む組成物;並びに固形分濃度10重量%の完全低温殺菌混合栄養クロレラ全体、クエン酸、水酸化カリウム、ソルビン酸カリウム、0.2%亜鉛、0.5%マンガン、0.5%鉄、1%カルシウム及び1%マンガンを含む組成物を含んでいた。処理を、施肥、有害生物防除、昆虫防除等の標準的慣行に加えて、圃場への移植時毎、その後は収穫まで3週間毎に、1.8、3.7及び7.5リットル/エーカーの量で施用した。各処理につき4連実施した。処理を、点滴灌漑を介して土壌に施用した。
草勢、クロロフィル含量、総果実収量、総植物新鮮重量、総市場収量、利用率%(市場収量と総収量の比に等しい)、レッドペッパーとグリーンペッパーの比、病気発生率及び腐敗したペッパーの%を測定した。
実施例15
ニューメキシコ州に位置する研究農場の芝生の成長及び品質に対する微細藻類を基とする組成物の効果を決定する実験を行った。処理には、未処理対照、10%(重量)低温殺菌済クロレラ全細胞、3%(重量)鉄、1.5%(重量)マグネシウム、0.3%(重量)ソルビン酸カリウム、クエン酸及び水酸化カリウムを含む第1の処理;並びに10%(重量)低温殺菌済クロレラ全細胞、3%(重量)鉄、0.3%(重量)ソルビン酸カリウム、クエン酸及び水酸化カリウムを含む第2の処理が含まれていた。クロレラを、有機炭素供給原料として酢酸の供給を利用して、非無菌条件で混合栄養的に増殖させた。処理を、尿素施肥、有害生物防除、昆虫防除等の標準的慣行に加えて、植え付け時及びその後4週間毎に、3.7及び7.5リットル/エーカーの量で施用した。
処理を、線形勾配灌漑システム(LGIS)から5フィートで100%ETを置換するために週2回灌漑を適用するLGIS内で試験した。蒸発要求が過剰である場合、その週の間に3回目の灌漑イベントが発生した。これはET0の0−125%の灌漑の勾配を提供する。前週から推定されるET損失を、実験区域から100フィートに位置する気象観測所に基づいて決定した。前週からの灌漑喪失を、試験の終わりまで、次の週に置き換えた。灌漑用収集カップ(雨量計)を、勾配に対して走る4−5列に置き、カップを1フィート中心に置く。これらの収集によって、LGISに沿った施用灌漑の逆算が可能になった。プロットは幅3フィート×長さ20フィートであった。各プロット区域の外側の6’’エッジを観察又は収集に使用した。プロットを、Princess−77バミューダグラスフェアウェイとして維持し、生育期中に週に3回刈った。標準的な肥料(尿素)施用量は0.8ポンドN/1000平方フィート(約1.6ポンドの肥料/1000平方フィート)で、月に1回散布によって施用した。処理の施用は、担体として水道水を用いてCOバックパック噴霧器で4週間毎に行った。同じ量の担体水を、処理施用と同時に、各対照プロットに噴霧した。噴霧体積80ガロン/エーカーで施用を行った。各処理につき4連実施した。
毎月、芝生区域の緑密度を定量化するために、正規化植生指標(NDVI)測定を行った。芝生品質、芝生質感及び植物の健康(すなわち病害性)の定性的測定値並びに1プロット当たりの総乾燥重量もとった。
実施例16
フロリダ州Ft.Lauderdaleに位置する研究用ゴルフコースのパッティンググリーン及びフェアウェイ芝生の成長及び品質に対する微細藻類を基とする組成物の効果を決定する実験を行った。処理には、未処理対照;10%(重量)低温殺菌済クロレラ全細胞、3%(重量)鉄、1.5%(重量)マグネシウム、0.3%(重量)ソルビン酸カリウム、クエン酸及び水酸化カリウムを含む第1の処理;並びに10%(重量)低温殺菌済クロレラ全細胞、3%(重量)鉄、0.3%(重量)ソルビン酸カリウム、クエン酸及び水酸化カリウムを含む第2の処理が含まれていた。クロレラを、有機炭素供給原料として酢酸の供給を利用して、非無菌条件で混合栄養的に増殖させた。処理の半分を、尿素施肥、有害生物防除、昆虫防除等の標準的慣行に加えて、及び半分を尿素施肥、有害生物防除、昆虫防除等の標準的慣行の50%に加えて、フェアウェイについては4週間毎、パッティンググリーンについては2週間毎の施用で1.8、3.7及び7.5リットル/エーカーの量で行った。施用は、40−80ガロン/エーカーの量で、試験開始時に散布用噴霧器又は灌漑によって、その後は散布用噴霧器によって行った。パッティンググリーンでは、バミューダグラス50平方フィート区域を、処理の施用のために格子に区分した。フェアウェイでは、バミューダグラス50平方フィート区域を、処理の施用のために格子に区分した。各処理につき4連実施した。
毎月、芝生区域の緑密度を定量化するために、正規化植生指標(NDVI)測定を行った。品質、密度、質感及び色の全米芝草評価プログラム(National Turfgrass Evaluation Program)(NTEP)の評価を毎月行った。シュート乾燥重量、根乾燥重量、及び定性的な植物の健康(すなわち、耐病性)の測定も行った。
実施例17
テキサス州に位置する研究農場の芝生の成長及び品質に対する微細藻類を基とする組成物の効果を決定する実験を行った。処理には、未処理対照;10%(重量)低温殺菌済クロレラ全細胞、3%(重量)鉄、1.5%(重量)マグネシウム、0.3%(重量)ソルビン酸カリウム、クエン酸及び水酸化カリウムを含む第1の処理;並びに10%(重量)低温殺菌済クロレラ全細胞、3%(重量)鉄、0.3%(重量)ソルビン酸カリウム、クエン酸及び水酸化カリウムを含む第2の処理が含まれていた。クロレラを、有機炭素供給原料として酢酸の供給を利用して、非無菌条件で混合栄養的に増殖させた。処理を、施肥、有害生物防除、昆虫防除等の標準的慣行に加えて、植え付け時、及びフェアウェイについては4週間毎、パッティンググリーンについては2週間毎に、1.8、3.7及び7.5リットル/エーカーの量で施用した。施用は、40−80ガロン/エーカーの量で、試験開始時に散布用噴霧器又は灌漑によって、その後は散布用噴霧器によって行った。パッティンググリーンでは、バミューダグラス50平方フィート区域を、処理の施用のために格子に区分することができる。フェアウェイでは、バミューダグラス50平方フィート区域を、処理の施用のために格子に区分した。各処理につき4連実施した。
毎月、芝生区域の緑密度を定量化するために、正規化植生指標(NDVI)測定を行った。芝生品質、芝生質感及び植物の健康(すなわち病害性)の定性的測定値、シュート乾燥重量及び根乾燥重量測定値もとった。
実施例18
ペンシルバニア州Readingに位置する研究農場の芝生の成長及び品質に対する微細藻類を基とする組成物の効果を決定する実験を行った。処理には、未処理対照;10%(重量)低温殺菌済クロレラ全細胞、3%(重量)鉄、1.5%(重量)マグネシウム、0.3%(重量)ソルビン酸カリウム、クエン酸及び水酸化カリウムを含む第1の処理;並びに10%(重量)低温殺菌済クロレラ全細胞、3%(重量)鉄、0.3%(重量)ソルビン酸カリウム、クエン酸及び水酸化カリウムを含む第2の処理が含まれていた。クロレラを、有機炭素供給原料として酢酸の供給を利用して、非無菌条件で混合栄養的に増殖させた。処理を、施肥、有害生物防除、昆虫防除等の標準的慣行に加えて、植え付け時及び1ヶ月に1回、1.8、3.7及び7.5リットル/エーカーの量で施用した。施用は、試験開始時に散布用噴霧器又は灌漑によって、及び散布用噴霧器によって行った。フェアウェイでは、クリーピングベントグラス25平方フィート区域を、処理の施用のために格子に区分した。各処理につき4連実施した。
毎月、芝生区域の緑密度を定量化するために、正規化植生指標(NDVI)測定を行った。芝生品質、芝生質感及び植物の健康(すなわち病害性)の定性的測定値、シュート密度(乾燥重量)測定値もとった。
実施例19
アリゾナ州Gila Bendに位置する圃場のトウモロコシの成長及び収量に対する微細藻類を基とする組成物の効果を決定する実験を行った。試験した処理は2つの未処理対照;5重量%クロレラ、3重量%鉄、2重量%マンガン及び2重量%亜鉛を含む配合物(「5%配合物」);並びに10重量%クロレラ、3重量%鉄、2重量%マンガン及び2重量%亜鉛を含む配合物(「10%配合物」)を含んでいた。クロレラを非無菌条件下で混合栄養的に培養し、低温殺菌した。処理を、施肥、有害生物防除、昆虫防除等の標準的慣行に加えて、植え付け時2クォート/エーカーの量で施用した。圃場は、Mycogen品種38000個の播種密度、40インチ条間隔、及び規則的な散水で構成されていた。
発芽は5%配合物処理については5日目に開始されたことが観察され、第1の対照よりも多い根の出現も示した。9日目に、5%配合物処置のスタンド数は約86%であり、これは第1の対照で観察された78%よりも多かった。根毛及び根強度もまた、第1の対照よりも9日目の5%配合物処理でより顕著であった。
33日目に、5%配合物処理は、第1の対照に対して出芽の1.5%増加を示し、これは1エーカー当たり550本の追加の植物及び1エーカー当たり0.5トンのサイレージに等しい。32日目に、10%配合物処理は、第2の対照に対して出芽の4.5%増加を示し、これは1エーカー当たり1500本の追加の植物及び1エーカー当たり1.5トンのサイレージに等しい。
116日目に、5%配合物処理は収穫時に23.01トンの収量をもたらし、第1の対照は27.34トンの収量をもたらした。115日目に、10%配合物処理は収穫時に31.06トンの収量をもたらし、第2の対照は26.99トンの収量を生じ、対照に対して15%の増加を生じた。
実施例20
培養段階から得られた混合栄養クロレラは、表14に示される近似分析、表15に示される脂肪酸プロファイル、及び表16に示される植物ホルモンプロファイルを有する細胞全体からなる。低温殺菌前後並びにその後の貯蔵中の混合栄養クロレラ属細胞の栄養素プロファイル(すなわち、近似分析)は、ほとんど変化しないことが分かった。


実施例21
混合栄養的に培養されたクロレラ全細胞の試料を内容物について分析した。標準偏差に基づく試料分析及び外挿された範囲の結果を、表17に示す(NAは検出には低すぎたレベルを示す)。タンパク質分析の結果は、乾燥重量ベースで提示され、残りの結果は、湿潤ベースで提示される。
実施例22
混合栄養的に培養されたクロレラ全細胞の試料をアミノ酸含量について分析した。試料分析の結果及び外挿された範囲を表18に示す。
実施例23
混合栄養的に培養されたクロレラ全細胞の試料を炭水化物含量について分析した。試料分析の結果及び外挿された範囲を表19−表20に示す。

実施例24
実験を行って、アナハイムペッパー及びペチュニア植物に対する、追加の栄養素と共にクロレラを含む組成物の効果を決定した。実験は、N:P:K値が12:4:8の陰性対照組成物及びN:P:K値が20:20:20の陽性対照と比較して、表21に示されるいくつかの配合物を試験した。表21の配合物はまた、キレート剤としてEDTA及びクエン酸も含む。
6つの配合物及び2つの対照処理物を1000平方フィート当たり500、1000及び2000mLの施用量で施用した。第1の施用プロトコルでは、処理を最初にニ枚葉段階後に施し、次いでその後、完了まで14日毎とした。第2の施用プロトコルでは、処理を最初にニ枚葉段階後に施し、次いでその後、完了まで21日毎とした。第3の施用プロトコルでは、処理を最初にニ枚葉段階後に施し、次いでその後、完了まで28日毎とした。植物を温室内で栽培し、通常の散水を受けさせた。
植物の測定値をとって、処理の効果を決定した。アナハイムペッパーについては、測定値は以下を含んでいた:収量(すなわち、規定の収穫時期のペッパーの数及び重量)、月1回間隔での植物の高さ、開花時期、及びペッパー収穫時の地上部のバイオマス湿重量。ペチュニアについては、測定値は以下を含んでいた:収量(すなわち、規定の時期に数えられた1植物当たりの花の数)、植物の健康(すなわち、黄変又は植物毒性効果の観察)、最長シュートの長さ、シュート数、開花時期、及び最終的な花のカウント後の地上部のバイオマス湿重量。結果を図13−図16に示す。
実施例25
実験を行って、アナハイムペッパー及びペチュニア植物に対するクロレラを含む組成物の効果を決定することができる。実験は、施用プロトコルを除いて、実施例5と同じプロトコルに従うことができる。
第1の施用プロトコルでは、処理を最初に六枚葉段階後に施し、次いでその後、完了まで14日毎とすることができる。第2の施用プロトコルでは、処理を最初に六枚葉段階後に施し、次いでその後、完了まで21日毎とすることができる。第3の施用プロトコルでは、処理を最初に六枚葉段階後に施し、次いでその後、完了まで28日毎とすることができる。植物を温室内で栽培し、通常の散水を受けさせることができる。
本明細書中に引用される刊行物、特許出願及び特許を含む全ての参考文献は、本書の他の箇所でなされる特定の文献の別に提供される組み込みに関わらず、(法律によって許される最大限の程度まで)これによりその全体が、あたかも各参考文献が個別かつ具体的に参照により組み込まれ、全体が本明細書に示されているのと同程度に、参照により組み込まれる。
本発明を説明する文脈における用語「a」及び「an」及び「the」並びに同様の指示対象の使用は、本明細書中で別途指示されない限り、又は文脈に明らかに矛盾しない限り、単数と複数の両方を包含するものと解釈されるべきである。
別段の指示のない限り、本明細書で提供される全ての正確な値は、対応する近似値を表す(例えば、特定の因子又は測定に関して提供される全ての正確な例示的な値は、該当する場合、「約」によって修飾される対応する近似測定値も提供するとみなすことができる)。全ての提供される値の範囲は、範囲の終点、並びに終点間の値を含むことを意図している。
1つ又は複数の要素に関連して「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」又は「含有する(containing)」などの用語を使用する本発明の任意の態様又は実施形態の本明細書の記載は、特に指示のない限り又は文脈に明らかに矛盾しない限り、1つ又は複数のその特定の要素「からなる」、「から本質的になる」又は「を実質的に含む」本発明の同様の態様又は実施形態の支持を提供することを意図している(例えば、特定の要素を含むものとして本明細書に記載される組成物は、特に指示のない限り又は文脈に明らかに矛盾しない限り、その要素から成る組成物も記載するものとして理解されるべきである)。
全ての見出し及び小見出しは、便宜上ここで使用されているだけであり、決して本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
本明細書で提供される任意の及び全ての実施例、又は例示的な言語(例えば、「など」)の使用は、単に本発明をよりよく示すことを意図しており、別段の主張がない限り本発明の範囲を限定するものではない。本明細書中のいかなる言語も、主張されていない要素を本発明の実施に必須であるとして示すものと解釈すべきでない。
本明細書における特許文献の引用及び組み込みは、便宜上行われているにすぎず、そのような特許文献の有効性、特許性及び/又は実施可能性についてのいかなる見解も反映していない。
本発明は、適用法によって許容されるかぎり、請求項及び/又はこれに添付された態様に列挙される主題の全ての改変及び同等物を含む。

Claims (20)

  1. 少なくとも1つの植物特性を増強するために、0.001体積%〜30体積%の微細藻類細胞と少なくとも1種の有効成分との組み合わせを含む処理用組成物を、植物、実生又は種子に投与することを含む、植物増強方法であって、
    前記少なくとも1種の有効成分が大型藻類からの抽出物、微細藻類からの抽出物、ミネラル、フミン酸誘導体、一次栄養素、微量栄養素、キレート剤及び抗生物質からなる群より選択される方法。
  2. 前記少なくとも1種の有効成分が鉄、マグネシウム、カルシウム、マンガン、窒素、リン、ソルビン酸カリウム、クエン酸、水酸化カリウム及び亜鉛からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記微細藻類細胞がクロレラの細胞である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記投与が、
    植え付け前に種子を前記組成物に浸漬すること;
    種子、実生又は植物の植え付けの前又は後に有効量を固体生育培地に投与すること;及び
    有効量を実生又は植物の葉に投与すること
    から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記固体生育培地が、土壌、培養土、堆肥又は不活性水耕材料からなる群より選択される少なくとも1つを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記植物特性が、種子発芽率、種子発芽時間、実生出芽、実生出芽時間、実生サイズ、植物新鮮重量、植物乾燥重量、利用率、果実生産量、葉生産量、葉形成量、葉サイズ、葉面積指数、植物高さ、サッチ高さ(thatch hight)、植物の健康、植物の塩ストレスに対する耐性、植物の熱ストレスに対する耐性、植物の重金属ストレスに対する耐性、植物の干ばつに対する耐性、成熟時間、収量、根長、根質量、色、虫害、しり腐れ、軟度、植物の品質、果実の品質、開花及び日焼けから選択される、請求項1に記載の方法。
  7. 少なくとも1つの植物特性を増強するために、0.001体積%〜30体積%の微細藻類細胞とニッケルとの組み合わせを含む処理用組成物を、植物、実生又は種子に投与することを含む、植物増強方法。
  8. 微細藻類細胞と、
    大型藻類からの抽出物、微細藻類からの抽出物、ミネラル、フミン酸誘導体、一次栄養素、微量栄養素、キレート剤及び抗生物質からなる群より選択される少なくとも1種の有効成分と、
    の組み合わせを含む、少なくとも1つの植物特性を増強するための組成物。
  9. 前記微細藻類細胞がクロレラの細胞である、請求項8に記載の組成物。
  10. 前記少なくとも1種の有効成分が鉄、マグネシウム、カルシウム、マンガン、窒素、リン、カリウム及び亜鉛からなる群より選択される、請求項8に記載の組成物。
  11. 微細藻類細胞を固形分濃度が0.001重量%〜30重量%となるよう希釈すること;及び
    前記微細藻類細胞を、大型藻類からの抽出物、微細藻類からの抽出物、ミネラル、フミン酸誘導体、一次栄養素、微量栄養素、キレート剤及び抗生物質からなる群より選択される一つ又は複数の有効成分と混合すること
    を含む、組成物を調製する方法。
  12. 前記一つ又は複数の有効成分が鉄、マグネシウム、カルシウム、マンガン、窒素、リン、ソルビン酸カリウム、クエン酸、水酸化カリウム及び亜鉛からなる群より選択される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記組成物を低温殺菌することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  14. 少なくとも1つの植物特性を増強するために、0.001体積%〜30体積%の微細藻類細胞と少なくとも1種の有効成分との組み合わせを含む処理用組成物を、1エーカー当たり0.1ガロン〜150ガロンの量で、植物、実生又は種子に投与することを含む植物増強方法。
  15. 前記投与が
    種子、実生又は植物の植え付けの前又は後に有効量を固体生育培地に投与すること;及び
    有効量を実生又は植物の葉に投与すること
    から選択される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記量が1エーカー当たり0.1ガロン〜50ガロンである、請求項14に記載の方法。
  17. 前記量が1エーカー当たり0.1ガロン〜10ガロンである、請求項14に記載の方法。
  18. 前記有効成分が鉄、マグネシウム、カルシウム、マンガン、窒素、リン、ソルビン酸カリウム、クエン酸、水酸化カリウム及び亜鉛からなる群より選択される、請求項14に記載の方法。
  19. 前記微細藻類細胞がクロレラの細胞である、請求項14に記載の方法。
  20. 前記植物特性が、種子発芽率、種子発芽時間、実生出芽、実生出芽時間、実生サイズ、植物新鮮重量、植物乾燥重量、利用率、果実生産量、葉生産量、葉形成量、葉サイズ、葉面積指数、植物高さ、サッチ高さ(thatch hight)、植物の健康、植物の塩ストレスに対する耐性、植物の熱ストレスに対する耐性、植物の重金属ストレスに対する耐性、植物の干ばつに対する耐性、成熟時間、収量、根長、根質量、色、虫害、しり腐れ、軟度、植物の品質、果実の品質、開花及び日焼けから選択される、請求項14に記載の方法。
JP2018532518A 2015-09-11 2016-09-09 植物への施用のための、微細藻類を基とする組成物及び方法 Pending JP2018532423A (ja)

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201562217386P 2015-09-11 2015-09-11
US62/217,386 2015-09-11
US201562222089P 2015-09-22 2015-09-22
US62/222,089 2015-09-22
US201562253265P 2015-11-10 2015-11-10
US62/253,265 2015-11-10
PCT/US2016/050986 WO2017044774A1 (en) 2015-09-11 2016-09-09 Microalgae based compositions and methods for application to plants

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018532423A true JP2018532423A (ja) 2018-11-08
JP2018532423A5 JP2018532423A5 (ja) 2021-04-15

Family

ID=58240900

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018532518A Pending JP2018532423A (ja) 2015-09-11 2016-09-09 植物への施用のための、微細藻類を基とする組成物及び方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20190008157A1 (ja)
EP (1) EP3346841A4 (ja)
JP (1) JP2018532423A (ja)
CA (1) CA2995741A1 (ja)
CL (1) CL2018000464A1 (ja)
MX (1) MX2018002259A (ja)
WO (1) WO2017044774A1 (ja)

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018052502A1 (en) * 2016-09-15 2018-03-22 Heliae Development, Llc Microalgae-based compositions for benefiting plants and methods of application
KR20160088265A (ko) 2016-07-05 2016-07-25 김영남 미세조류 고밀도배양을 위한 배양액살균, 공기압축, 공기냉각, 이산화탄소 자동공급, 밀폐 수직 광 생물 배양, 수확, 건조장치 와 이를 이용한 이산화탄소의 바이오 매스 전환고정, 대기 및 수질정화 방법을 제공하는 것을 특징으로 한다
MA40103B1 (fr) * 2017-03-08 2018-11-30 Mustapha Benmoussa Procédé de préparation d'un revêtement pour améliorer l'efficacité et la qualité des engrais.
US10485253B2 (en) 2017-08-21 2019-11-26 Mustapha Benmoussa Method of microalgal biomass processing for high-value chemicals production, the resulting composition of butyrogenic algal slowly fermenting dietary fiber, and a way to improve colon health using a slowly fermenting butyrogenic algal dietary fiber
CN107683652A (zh) * 2017-09-28 2018-02-13 南京大花滩生物科技有限公司 一种快速有效提高国槐种子发芽率的方法
CN112334006B (zh) * 2018-03-30 2022-03-04 日本凡纳克株式会社 植物用抗性诱导剂
CN108795813A (zh) * 2018-06-25 2018-11-13 河北省农林科学院农业资源环境研究所 一种促进豆科植物结瘤固氮的组合物及其制备方法
US10694751B2 (en) 2018-09-13 2020-06-30 Heliae Development, Llc Compositions and methods for indirectly reducing incidence of fungal pathogen activity in plants
CA3116557C (en) * 2018-10-16 2021-07-20 Dujco, Llc Method of commercial production of aqueous sargassum seaweed extract concentrate and biostimulant products
CN109679853A (zh) * 2019-01-18 2019-04-26 昆明理工大学 利用黄腐酸提高雨生红球藻生物量和虾青素产量的方法
CN109673202A (zh) * 2019-02-18 2019-04-26 河西学院 一种珍稀木本油料作物文冠果种子容器育苗方法
CN110526412B (zh) * 2019-09-18 2022-03-18 浙江海洋大学 基于微藻培养的含铬废水的处理方法
US11827576B2 (en) * 2020-03-18 2023-11-28 KB8, Inc. Calcium cyanamide fertilizer with triazone
CN111528230A (zh) * 2020-04-16 2020-08-14 武汉市秀谷科技有限公司 一种控制水稻重金属污染的叶面阻控剂及其制备方法和使用方法
US11518721B2 (en) * 2020-06-09 2022-12-06 Heliae Development, Llc Chlorella compositions and methods of use thereof to enhance plant growth
WO2022011298A1 (en) * 2020-07-10 2022-01-13 Heliae Development Llc Microalgae and fertilizer mixtures and methods of use thereof to enhance plant characteristics
NL2026346B1 (en) * 2020-08-26 2022-04-29 Foeke Brouwer Sybren Method and kit for improving plant growth
WO2022103974A1 (en) * 2020-11-11 2022-05-19 Heliae Development, Llc Methods of enhancing crop quality with microalgae compositions
CN112625922B (zh) * 2021-01-15 2022-06-07 福州大学 一株尖孢镰刀菌及其应用
CN113104985A (zh) * 2021-04-13 2021-07-13 哈尔滨工业大学 一种稀土辅助提升菌藻共生系统处理污水效能的方法
US20220394981A1 (en) * 2021-06-10 2022-12-15 Trademark Nitrogen Corp. Micronutrient formulations that control plant pathogens
CA3239149A1 (en) * 2021-11-24 2023-06-01 Ae Agribiologicals S.L. Microalgae and bacteria-based plant nutrition compositions
CA3239147A1 (en) * 2021-11-24 2023-06-01 Xing Liang Liu Microalgae compositions for host plant nutrient utilization, abiotic stress, and soil fitness
WO2023108162A2 (en) * 2021-12-09 2023-06-15 Impello Biosciences, Inc. Methods and compositions to prevent plant pests and pathogens
CN114656301B (zh) * 2022-04-19 2023-05-26 烟台泓源生物肥料有限公司 一种促进生长及提高抗病性能的小球藻生物肥料
CN114591877B (zh) * 2022-05-09 2022-07-26 广东省科学院微生物研究所(广东省微生物分析检测中心) 一株甲基杆菌和其发酵产物及其在抑制藻类生长中的应用
WO2024054509A1 (en) * 2022-09-06 2024-03-14 Truesdell Sarah Burnett Soil amendment system and method
CN115745685A (zh) * 2022-10-31 2023-03-07 合肥工业大学 一种含海藻酸中微量元素的小麦浸种液及其制备方法和应用
CN117694352B (zh) * 2024-02-05 2024-05-07 山东科大创业生物有限公司 土壤专用防治病、虫的噁霉灵组合物及其应用

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63501286A (ja) * 1985-11-04 1988-05-19 バイオ・オ−ガニクス・インコ−ポレイテッド 微生物性植物成長促進剤と収量増強剤
JP2000211985A (ja) * 1999-01-21 2000-08-02 Shinichi Ito 醤油醸造及び精米後の残渣をリサイクルした飼料・肥料の製造方法
US20130205850A1 (en) * 2012-02-13 2013-08-15 Heliae Development Llc Microalgae as a mineral vehicle in aquafeeds
US20140298717A1 (en) * 2011-05-03 2014-10-09 Algae Biosciences Inc. Microalgae-based Soil Inoculating System and Methods of Use

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3444647A (en) * 1961-08-08 1969-05-20 Masahito Takahashi Process of cultivating algae
US3889418A (en) * 1974-03-02 1975-06-17 American Bioculture High density treatment product
US7850758B2 (en) * 2006-01-17 2010-12-14 The Andersons, Inc. Safened insecticide matter
WO2009091557A1 (en) * 2008-01-15 2009-07-23 Michigan State University Polymicrobial formulations for enhancing plant productivity
US20120094831A1 (en) * 2010-10-18 2012-04-19 Gregory Keith Bartley, JR. Chlorella Cells as a Method for Improving Plant Quality
US9428425B2 (en) * 2012-09-20 2016-08-30 Core Intellectual Properties Holdings, Llc Methods and compositions for treating soil and plants
EP3232790B1 (en) * 2014-12-16 2020-02-05 Heliae Development LLC Mixotrophic chlorella-based composition, and methods of its preparation and application to plants
US10357038B2 (en) * 2014-12-16 2019-07-23 Heliae Development, Llc Mixotrophic chlorella-based composition, and methods of its preparation and application to plants

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63501286A (ja) * 1985-11-04 1988-05-19 バイオ・オ−ガニクス・インコ−ポレイテッド 微生物性植物成長促進剤と収量増強剤
JP2000211985A (ja) * 1999-01-21 2000-08-02 Shinichi Ito 醤油醸造及び精米後の残渣をリサイクルした飼料・肥料の製造方法
US20140298717A1 (en) * 2011-05-03 2014-10-09 Algae Biosciences Inc. Microalgae-based Soil Inoculating System and Methods of Use
US20130205850A1 (en) * 2012-02-13 2013-08-15 Heliae Development Llc Microalgae as a mineral vehicle in aquafeeds

Also Published As

Publication number Publication date
EP3346841A1 (en) 2018-07-18
WO2017044774A1 (en) 2017-03-16
MX2018002259A (es) 2018-08-14
US20190008157A1 (en) 2019-01-10
EP3346841A4 (en) 2019-02-13
CA2995741A1 (en) 2017-03-16
CL2018000464A1 (es) 2018-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2018532423A (ja) 植物への施用のための、微細藻類を基とする組成物及び方法
JP2018532423A5 (ja)
Bhantana et al. Arbuscular mycorrhizal fungi and its major role in plant growth, zinc nutrition, phosphorous regulation and phytoremediation
US20210329927A1 (en) Microalgae based compositions and methods for application to plants
Tarraf et al. Influence of foliar application of algae extract and amino acids mixture on fenugreek plants in sandy and clay soils
CN107613772B (zh) 基于兼养小球藻的组合物,及其制备方法和对于植物的施用
Ejaz et al. Effects of inoculation of root-associative Azospirillum and Agrobacterium strains on growth, yield and quality of pea (Pisum sativum L.) grown under different nitrogen and phosphorus regimes
JP6866352B2 (ja) ヘマトコッカスをベースとする植物用組成物及び施用方法
Boghdady et al. Effect of selenium on growth, physiological aspects and productivity of faba bean (Vicia faba L.)
CN102030581B (zh) 多功能生物有机种衣剂及其制备方法
Akhtar et al. Role of nanosilicab to boost the activities of metabolites in Triticum aestivum facing drought stress
Arahou et al. Spirulina-based biostimulants for sustainable agriculture: Yield improvement and market trends
Ortas Role of mycorrhizae on mineral nutrition of fruit trees
Orabi et al. Influence of hydrogen peroxide on growth, yield and biochemical constituents of canola plants grown under different irrigation intervals
Gemin et al. Polysaccharides combined to copper and magnesium improve tomato growth, yield, anti-oxidant and plant defense enzymes
El-Khair et al. Effect of foliar spray with humic acid and green microalgae extract on growth and productivity of garlic plant grown in sandy soil
Alturki et al. The nutritional status of tomato seedlings and peroxidase activity under foliar applications of some biostimulants
Youssif et al. Effect of rice straw and applications of potassium silicate, potassium humate and seaweed extract on growth and some macronutrients of sweet pepper plants under irrigation deficit
Rizk et al. Effect of Soil Conditioners, Seaweed Extracts and Chemical Fertilizers: onGrowth, Flowering and Bulbs Production ofNarcissus tazettaL. subsp.
Bayomy et al. Response of Moringa oleifera trees to salinity stress conditions in Tabuk region, Kingdom of Saudi Arabia
WO2022147314A1 (en) Chlorella sp. accession no. ncma 202012055 and methods of use thereof to benefit plant growth
Al-Saif et al. Olive Performance under the Soil Application of Humic Acid and the Spraying of Titanium and Zinc Nanoparticles under Soil Salinity Stress
Sabeti et al. Investigation of effective microorganisms application method on alleviation of salt stress effects on root morphology of sweet corn
JP2022551308A (ja) 濃縮藻類抽出物
BR112021000776A2 (pt) Método para melhorar a eficiência do uso da água e/ou produtividade da água nas plantas e/ou o manejo da água na agricultura.

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20180824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180827

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200908

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20201202

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20210303

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210713

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210910

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220112

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220301