JP2018532053A - 一体化された開口部および自立的拡張状態および収縮状態を有する編組テキスタイルスリーブならびにその構築方法 - Google Patents

一体化された開口部および自立的拡張状態および収縮状態を有する編組テキスタイルスリーブならびにその構築方法 Download PDF

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Abstract

少なくとも1つの一体化された開口部を有する保護テキスタイルおよびその製造方法が提供される。スリーブは、両端部間において中心長手方向軸との関係において長さ方向に延びる編組された管状壁を含む。壁は、中心長手方向軸をほぼ横断する断面で見て、減少した長さで増加した断面積の第1の状態と、増加した長さで減少した断面積の第2の状態とを有する。壁は、さらに、壁に付勢を付与する編組されたヒートセットヤーンを含み、付勢は、壁を、外部からかけられる力がない場合に実質的に第1および第2の状態にとどめさせる。さらに、壁は、開口部を画定する周方向に連続した周縁部を有する少なくとも1つの開口部を含み、周縁部は、少なくとも部分的に、一方のSまたはZ螺旋方向から反対のSまたはZ螺旋方向に方向を反転する編組されたヤーンによって形成される。

Description

関連出願への相互参照
本出願は、2015年10月30日に出願された米国仮出願連続番号第62/248,888号および2016年10月28日に出願された米国実用新案出願連続番号第15/337,750号の利益を主張するものであり、それらの全体をここに引用により援用する。
発明の背景
1.技術分野
本発明は、一般的にテキスタイルスリーブに関し、より詳細には、編組テキスタイルスリーブに関する。
2.関連技術
編成、織製もしくは編組スリーブでのように、細長い部材をさまざまな環境条件および影響に対してテキスタイルスリーブで保護するか、または結束および引き回し目的で細長い部材を単にテキスタイルスリーブに入れることが知られている。編組スリーブの場合、編組壁は、一般に、「閉鎖」壁と呼ばれることがある周方向に連続した継ぎ目のない壁として編組されている。閉鎖された編組壁構造の1つの既知の利点は、壁の両端を手で押して圧縮された状態で物理的に保持することによって壁を細長い部材上で滑りやすくするように、壁が周方向に拡張できるということである。両端を互いに向かって押し、壁を軸方向に圧縮した状態で手で保持することにより、編組壁は、増加した直径および低減された長さを呈する。増加した直径の状態にあるとき、壁は細長い部材の上に容易に配置することができる。次に、スリーブが細長い部材の上に設置された後、設置者は壁を解放することができ、両端は自動的に互いから軸方向に離れるように撥ね、それにより、周方向に低減された直径および増加した長さを呈する。
編組壁の直径を増減させる前述の能力は、織製スリーブのようないくつかの他の公知のタイプのスリーブ構造を超える利点を有するが、潜在的な欠点がある。すなわち、編組スリーブの直径を手で増加させる能力は、設置中に連続して外部から加えられる圧縮力を加えることを必要とし、それは困難であると分かり、したがって、設置者が細長い部材の上にスリーブを容易に設置する能力を複雑にし得る。編組スリーブが比較的長い場合、編組スリーブの設置をさらに複雑にする。比較的長いスリーブでは、スリーブをその長さに沿って折り曲げたり座屈させたりすることなく両端を互い向かってに軸方向に圧縮する必要があり、困難になる。さらに、スリーブに、その長くされた、縮径された状態を回復させるよう、壁を解放すると、壁は、交絡されたヤーンとヤーンとの間の摩擦により生じるパターン保持現象のために、その軸方向に圧縮された構成に向かって少なくとも部分的に撥ね戻る。したがって、スリーブの有効長さが意図せず減少する可能性がある。
さらに、スリーブの側壁において開口部を引き伸ばす、切断する、または引き裂くことによって、YまたはT形コネクタなどの、ワイヤの分枝および分枝されたワイヤ接続部に対するアクセスを提供することが知られている。残念なことに、開口部を形成するためにヤーンを引き伸ばすことは、時間がかかり、不注意にヤーンを壊す結果を招くことがあり、一方、側壁を切断すると、典型的には、ほつれた、緩んだヤーンをもたらす結果となり、それは、見苦しく見えるだけでなく、時間の経過とともに開口部が拡大し、それによって内容物が汚染されることを許すことによって、スリーブの有効寿命を減少させ得る。分枝および分枝された接続部を複数のスリーブで束ねることにより、スリーブ壁に開口部を形成する必要がなくなると共に、分枝の周りにテープを使用することが、さらに知られている。これは有用であることは明らかであるが、時間がかかり、扱いにくく、上で説明したように、特にテープが緩む場合は、魅力のない外見をもたらす結果となり得る。さらに、コストの増加は、一般に、複数のスリーブおよび/またはテープを使用する必要があることに関連付けられる。
本発明の一態様によれば、少なくとも1つの一体化された開口部を有する保護テキスタイルが提供される。スリーブは、対向する端部間において中心長手方向軸との関係において長さ方向に延びる編組された管状壁を含む。壁は、中心長手方向軸をほぼ横断する断面で見て、減少した長さで増加した断面積の第1の状態と、増加した長さで減少した断面積の第2の状態とを有する。壁は、さらに、壁に付勢を付与する編組されたヒートセットヤーンを含み、付勢は、外部からかけられる力がない場合に壁を実質的に第1および第2の状態にとどめさせる。さらに、壁は、開口部を画定する周方向に連続した周縁部を有する少なくとも1つの開口部を含み、周縁部は、少なくとも部分的に、一方のSまたはZ螺旋方向から反対のSまたはZ螺旋方向に方向を反転する編組されたヤーンによって形成される。
本発明の別の態様によれば、壁は複数の一体化された開口部を含むことができる。
本発明の別の態様によれば、複数の一体化された開口部は、スリーブの長さに沿って互いに対して任意の所望の位置に形成することができる。
本発明の別の態様によれば、複数の一体化された開口部は、互いと周方向に離間し、径方向に共面の関係で形成することができる。
本発明の別の態様によれば、複数の一体化された開口部は、互いから、軸方向に整列され、および/または周方向にオフセットされた関係で、軸方向に離間されることができる。
本発明の別の態様によれば、壁は周方向に連続した継ぎ目のない壁であってもよい。
本発明の別の態様によれば、壁は、長さ方向に延びる対向する縁部が両端部間を延び、対向する縁部はヒートセットヤーンによって互いと重なる関係に付勢される。
本発明の別の態様によれば、ヒートセットヤーンの少なくともいくつかは束状で編組されることができ、束は互いに撚り合わされた複数のヤーンを含むことができる。
本発明の別の態様によれば、少なくともいくつかの束は、別の束のループと相互連結されたループを有することができる。
本発明の別の態様によれば、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかは全体的にヒートセットヤーンで形成されることができる。
本発明の別の態様によれば、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかは、非ヒートセット可能なヤーンを含むことができる。
本発明の別の態様によれば、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかは、全体的に、非ヒートセット可能なヤーンで形成することができる。
本発明の別の態様によれば、壁は、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかのループを通って交絡された非ヒートセット可能なヤーンを含むことができる。
本発明の別の態様によれば、壁は、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかのループを通って交絡された複数の非ヒートセット可能なヤーンを含むことができる。
本発明の別の態様によれば、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかのループを通って交絡された非ヒートセット可能なヤーンは、並置関係で配置された複数の非ヒートセット可能なヤーンを含む束として提供することができ、束は互いとともに共通のループを通って延びている。
本発明の別の態様によれば、壁は、単一の螺旋方向にのみ編組されたヒートセット可能な撚られたヤーンの束を含むことができ、それによって、スリーブの材料含量の重量およびコストを低減する。
本発明の別の態様によれば、ヤーンの少なくともいくつかは、ヒートセットされたモノフィラメントヤーンとともに撚られるかまたは供される非ヒートセット可能なマルチフィラメントヤーンを含むことができ、それにより、壁によって提供されるカバレージ保護を高めることができる。
本発明の別の態様によれば、壁は、ヒートセットヤーンによって付与される付勢を克服すると、第1の状態と第2の状態との間で弾かれてとどまることができる。
本発明の別の態様によれば、壁は、長さが減少した第1の状態における第1の直径と、長さが増加した第2の状態における第2の直径とを有することができ、第1の直径は第2の直径より大きい。
本発明の別の態様によれば、壁は非円形の外周部を有することができ、それによって、壁が、同様に成形された非円形の構成要素に適合することを可能にする。
本発明の別の態様によれば、対向する自由縁部は、互いに重なる関係に付勢されることができる。
本発明の別の態様によれば、巻付可能なテキスタイルスリーブを構築する方法が提供される。本方法は、複数のヤーンを互いに編組して、中心長手方向軸に沿って長さ方向に延びる壁を形成することを備え、ヤーンの少なくともいくつかは、ヒートセット可能なヤーンとして提供され、壁は、減少した長さで増加した断面積の第1の状態と、増加した長さで減少した断面積の第2の状態との間で移動可能である。さらに、周方向に連続した周縁部によって画定される少なくとも1つの開口部を、壁の両端部間に有する状態で、壁を形成する。さらに、壁が第1の状態および第2の状態のうちの一方にある間にヒートセット可能なヤーンをヒートセットして、ヒートセットヤーンを介して壁に付勢を与え、付勢は、壁を、第1および第2の状態の各々に、壁を第1または第2の状態の他方に移動させる外部からかけられる軸方向の力がない場合に、とどめさせる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、レース編組機で壁を編組することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、壁を継ぎ目のない周方向に連続した壁として編組することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、さらに、壁を、対向する、長さ方向に延びる縁部を有する、実質的に平坦な壁として、編組することを含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法はさらに、平坦な壁をマンドレルの周りに巻付けること、および次いでヒートセットステップを行うことを含むことができる。
本発明の別の態様によれば、方法は壁に複数の開口部を形成することを含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、複数の開口部を、互いと周方向に離間し、径方向に共面の関係で形成することを含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、複数の開口部を互いから軸方向に離間された関係で形成することを含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、複数の軸方向に離間された開口部を、互いから、軸方向に整列され、および/または周方向にオフセットされた関係で、形成することを含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、ヤーンの少なくともいくつかを撚り合わせることによってヤーンの束を形成すること、およびそれらの束を互いと編組することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、束の少なくともいくつかにループを形成すること、および束のうちの1つからのループを束のうちの別の束のループと相互連結することを、さらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、ヒートセット可能なヤーンを含む束の少なくともいくつかを形成することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、束の少なくともいくつかを、全体的に、ヒートセット可能なヤーンで形成することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、壁の熱形状保持能力を高めるために、撚られたヤーンのすべての束を、全体的に、ヒートセット可能なヤーンで形成することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、壁の熱形状保持能力を最適化するために、壁全体をヒートセット可能なヤーンで形成することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、壁によって提供されるカバレージ保護を向上させるために、非ヒートセット可能なヤーンを、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかと交絡させることをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、壁によって提供されるカバレージ保護を向上させるために、非ヒートセット可能なヤーンを、撚られたヤーンの束の少なくともいくつかのループを通して交絡させることをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、スリーブのカバレージ保護を向上させるために、束の少なくともいくつかを、非ヒートセット可能なヤーンを含んで形成することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、スリーブのカバレージ保護を向上させるために、束の少なくともいくつかを、互いに対して並置され互いと撚り合されていない関係で配置された複数の非ヒートセット可能なヤーンを含んで、形成することをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、スリーブのカバレージ保護を向上させるために、非ヒートセット可能なヤーンの束を、ヤーンが互いと並置の関係において他の撚られたヤーンの束の共通のループを通して配置される状態で、延在させることをさらに含むことができる。
本発明の別の態様によれば、本方法は、壁によって提供されるカバレージ保護を向上させるために、束の少なくともいくつかを、非ヒートセット可能なヤーンと撚られたヒートセット可能なヤーンを含んだ状態で、形成することをさらに含むことができる。
これらおよび他の局面、この発明の特徴および利点は、現在好ましい実施の形態および最良のモードの以下の詳細な記載、特許請求の範囲および添付の図面と関連して考慮されたときにより容易に十分に理解されるようになる。
保護されるべき細長い部材の周りに配置されて示された、本発明の一態様にしたがって構成された巻付可能なスリーブの概略斜視図である。 保護されるべき細長い部材の周りに配置されて示された、本発明の別の態様にしたがって構成された、周方向に連続した継ぎ目のないスリーブの概略斜視図である。 平らにされた、巻き付けられていない、軸方向に圧縮された、減少した長さの第1の状態で示された、図1の巻付可能なスリーブの概略平面図である。 平らにされた、巻き付けられていない、軸方向に拡張された、増加した長さの第2の状態で示された、図1の巻付可能なスリーブの平面図である。 軸方向に圧縮された、低減された長さの第1の状態でマンドレルの周りに巻付けられて示される、本発明の一実施形態に従って構成された、図1の巻付可能なスリーブの概略側面図である。 軸方向に圧縮された、低減された長さの第1の状態で示された、図1Aのスリーブの概略側面図である。 軸方向に圧縮された、低減された長さの第1の状態にある間に、保護されるべき細長い部材の周りに配置されて示される、図1のスリーブの概略側面図である。 軸方向に伸長され、長さが増加した第2の状態で、保護されるべき細長い部材の周りに配置されて示されている、図1のスリーブの概略側面図である。 軸方向に圧縮された、低減された長さの第1の状態にある間に、保護されるべき細長い部材の周りに配置されて示される、図1Aのスリーブの概略側面図である。 軸方向に伸長され、長さが増加した第2の状態で、保護されるべき細長い部材の周りに配置されて示されている、図1Aのスリーブの概略側面図である。 図1および図1Aのスリーブの壁の拡大された断片図である。 中央に位置するコネクタを有する細長い部材の周りに配置された図1および図1Aのスリーブを示す、図4Bおよび図5Bと同様の図である。 複数の中間に位置するコネクタを有する細長い部材の周りに配置された図1および図1Aのスリーブを示す、図7Aと同様の図である。 保護されるべき細長い部材の周りに配置されて示される、本発明の別の態様に従って構成されたスリーブを示す、図4Bおよび図5Bと同様の図である。 一実施形態に従って図1および図1Aのスリーブにおいて形成された開口部を示す概略部分編組図である。 本発明の別の態様に従って構成された、開口部が中に一体的に編組された、スリーブの部分側面図である。 本発明の別の態様に従って構成された、開口部が中に一体的に編組された、スリーブの部分側面図である。 本発明の別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図6と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図6と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図6と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図6と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図6と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図6と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図6と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図6と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図6と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図6と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図6と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図6と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成されたスリーブの壁の拡大断片図を示す、図6と同様の図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成された巻付可能なスリーブの断面図である。 本発明のさらに別の態様に従って構成された継ぎ目のないスリーブの断面図である。
好ましい実施形態の詳細な説明
図面をより詳細に参照すると、図1、図3、図4Aおよび図4Bは、本発明の1つの態様に従って構成された巻付可能な編組された保護テキスタイルスリーブ(以下、スリーブ10と呼ぶ)を示し、図1A、図3A、図5Aおよび図5Bは、本発明の別の態様に従って構成された、周方向に連続した、継ぎ目のない編組された保護テキスタイルスリーブ(以下、スリーブ10′と呼ぶ)を示す。2つのスリーブ10,10′の主な違いは、スリーブ10は巻付可能な壁12を有し、スリーブ10′は継ぎ目のない管状の壁12′を有することである。それ例外は、スリーブ10,10′は、以下において、別段の断りがなければ、同じ参照符号によって識別される同様の特徴を有する。
周方向に不連続な壁12は、開放両端部16,18間において中心長手方向軸14に対してほぼ平行な関係で長さ方向に延びる対向する自由縁部13,15を有し、一方、継ぎ目のない壁12′も、長手方向軸14に沿って両端部16,18間を延びる。壁12、12′は、中心長手方向軸14を概ね横断する横断面で見たときに、減少した長さL1ならびに増加した直径D1および/または増加した断面積を有する、組付け前の第1の状態を達成するよう、軸方向に圧縮可能であり(それぞれ図4Aおよび図5A)、増加した長さL2ならびに減少した直径D2および/または減少した断面積を有する、完全に組付けられた第2の状態を達成するよう、軸方向に伸長可能である(それぞれ図4Bおよび図5B)。壁12、12′は、ヒートセット可能な編組されたヤーン20を含み、それは、ヒートセットされると、ヒートセットヤーン20が含まれる壁12、12′の少なくとも一部を、外部から加えられる何らかの力がない場合に、第1の状態および第2の状態のうちの選択された1つにとどまらせるかまたは実質的にとどまらせ、外部から加えられる力は、付勢を克服するよう選択的に加えられ、それにより、壁12、12′を所望に応じて第1の状態と第2の状態との間で軸方向に伸縮させる。ヒートセットヤーン20は、壁12、12′に付勢を付与し、外部から加えられた力を介して付勢を克服すると、壁12、12′は、適切な外力によってさらなる作用を受けて異なる安定した構成に再び移動させられるまで、第1または第2の状態のいずれにせよ、その新たに選択された状態にとどまり、壁12、12′は、適切な外力が作用するまで、実質的にその新たな安定した構成にとどまる。従って、壁12、12′は、双安定の、自立的に軸方向に圧縮された第1の状態および軸方向に伸長した第2状態を有するが、壁12、12′は、両端16,18間において所望のように第1の状態と第2の状態との間で壁12、12′の複数の異なる領域を操作することができる結果として、同数の安定な構成を呈するよう、容易に操作できることが認識されるべきである。
壁12は、好ましくは、レース編組機上で、周方向に連続する管として、または平坦な層として編組されるが、他の編組機構も本明細書では企図される。周方向に連続した管として編組される場合には、管は、その後、例えば、限定を伴わずに、熱いナイフ、ブレードまたはワイヤなどを介して長さ方向に切断されることにより、対向する、長さ方向に延びる縁部13,15を形成する。長さ方向切断プロセスは、管状壁12を完成したスリーブ10の所望の長さに切断した後に行うことができ、または代替的に、管状壁12を長さ方向に切断して対向する縁部13、15を形成する前に管状壁12を長さ方向に切断することができる。さらに、周方向に連続する管状壁12がいつ長さ方向に切断されるかとは無関係に、壁12は、壁12を長さ方向に切断する前または後に、減少した長さL1ならびに増加した直径D1および/または増加した断面積の第1の状態にある間に、ヒートセットすることができる。そうではなく、壁12が平坦な層として形成される場合には、平坦な層はその後、マンドレル17(図3)の周りに巻付けられ、好ましくは対向する縁部13,15は互いに重なる関係にされ、好ましくは減少した長さL1ならびに増加した直径D1および/または増加した断面積の第1の状態にある間にそうされ、次いで、壁12をマンドレル17の周りでヒートセットする。継ぎ目のない壁12′については、それも、好ましくは、レース編組機上で、周方向に連続する管として編組されるが、他の編組機構も本明細書では企図される。
本発明の一態様によれば、壁12、12′のヤーンは、ヒートセット可能なヤーンから、全体的に提供されても、または部分的にのみ提供されても、少なくとも部分的に、ヤーンの束21として編組することができ、束21は、S方向に一方のヤーンとZ方向に他方のヤーンとを互いに撚り合わせることができる複数のヤーンの端部を含み、それによりヤーンの別々の束21を単一のヤーンとして編組することができる。壁12、12′は、少なくとも部分的に、個々の束21が互いに編組された状態で構成することができ、各束21は、複数の、ヤーンの対として示される(図6)、互いに撚り合わされたヤーンを含む。意図される用途に所望される場合、ヤーンの2つより多い端部を互いに束ねることができることを認識すべきである。撚られたヤーンの個々の束21は、単一のSもしくはZ方向に、またはSおよびZの両方の方向に編組することができる(Sは第1の螺旋方向を表し、Zは反対の螺旋方向を表す)。束21は、それぞれの撚られたヤーンの対21の各々内に形成された相互に連結された周方向に閉じた開口部またはループ22によって交差位置で相互に連結されるように示されており、したがって、束ねられたヤーン21の個々の対は、それらが互いから分離できないように効果的に相互に連結され、一緒に固定される。ループ22の相互連結は、ヒートセットヤーン20に与えられる付勢の効果を非常に大きくして、壁12、12′を第1および第2の双安定状態の間で移動させ、壁12、12′または壁12、12′の一部を選択された状態に維持するが、しかしながら、ヤーンは一緒に連結されることなく編組され得ることが本明細書において企図され、ただし、上述の安定状態ははるかに顕著ではない可能性があることが理解される。
上述のように壁12、12′を編組すると、たとえば、限定ではなく、約0.1〜0.40mmの直径を有するナイロン、ポリフェニレンスルフィド(PPS)またはポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリプロピレン(PP)などからのヒートセット可能なモノフィラメントおよび/またはヒートセット可能なマルチフィラメントとして提供されることができるヒートセット可能なヤーン20は、次いで、壁12、12′が、たとえば、完全にまたは少なくとも部分的に軸方向に圧縮され、長さが低減された状態など(図3、図3A)、選択された構成にある間に、ヒートセットされる。上述したように、壁12が継ぎ目のない管状壁12として構成される場合には、対向する縁部13,15を形成するよう壁12を長さ方向に切断する前または後にヒートセットプロセスを実施することができるが、壁12を切断した後に実施する場合、対向する縁部13,15は、平坦な層に関して実行したように、同様の重なる関係に巻き付けられ得、それにより、ヒートセット可能なヤーン20をヒートセットすることによるヒートセット後に、対向する縁部13,15の強化された重なりを提供するように作用して周方向に延びる構成に付勢させ、それにより壁12を自己巻付性にする。壁12が継ぎ目のない周方向に管状の壁として形成される場合、長さ方向の切断プロセスの結果、対向する縁部13,15は切断されたヤーンを有することをさらに注記すべきであるが、加熱されたブレードまたはワイヤで切断される場合、ヤーンは切断された縁部13,15で互いに融着し、それにより、ほつれを防止するように作用し得ることが企図される。そうではなく、平坦な壁12として編組される場合(図2A、図2B)、ヤーンは、縁部13,15の一方または両方において、SからZへ、および/またはその逆に、螺旋方向を逆転させるように編組することができ、それによって、強化されたほつれに強い抵抗性の完全性および平滑性を有する縁部13,15を形成することができる。
低減された長さL1、増加した断面積の、第1の状態と、増加した長さL2、減少した断面積の、第2の状態との間の最大のばね付勢のために、壁12、12′全体は、例示として、限定なしに、図6に示されているようなヒートセット可能なモノフィラメント20の撚り束から形成され得るが、たとえば、強化されたカバレージ、熱的、音響的または電磁的干渉(EMI)のような、磨耗以外の追加の種類の保護を提供することが所望される場合、ヤーンの少なくともいくつかは、以下にさらに詳細に論じられるように、非ヒートセット可能なヤーンとして提供することができる。このように、個々の撚り束21は、充分なヒートセット可能なヤーン20が壁12、12′をその第1および第2の位置に維持するのに必要な付勢を与えるよう含まれる限り、所望の数のヤーン20のヒートセット可能な端部と、所望の数のヤーンの非ヒートセット可能な端部とを有し得る。壁12、12′が、非ヒートセット可能なヤーンの含有量に対して、相対的に低い割合のヒートセット可能なヤーン20を含む場合、たとえば例として、限定としてではなく、50%未満の含有量を含む場合、ヒートセット可能なヤーン20の直径を増加でき、それにより、直径範囲の上限にあることができ、ヒートセット可能なヤーン20を直径範囲の下限に向かって与えた場合と比較して、増加した付勢を与えることができる。
上述したように、ヒートセット可能なヤーン20をヒートセットする前に、壁12、12′の両端16,18は、壁12、12′が、径方向に拡張された、増加した直径D1および/または増加した断面積(すなわち、中心長手方向軸14を概ね横断する横断面で見て、壁12、12′によって境界付けられた領域)で、低減された長さL1の、第1の状態にされるまで、互いに向かって軸方向に圧縮され、次いで、適切な程度の熱が、ヒートセット可能なヤーン20に与えられ、それによってヒートセット可能なヤーン20をヒートセットさせる。(対向する縁部13,15が互いに重なる関係にある間にヒートセットされる場合に、)ヒートセットされると、壁12がそれの対向する縁部13,15を互いに重なる関係に付勢されて壁12を自己巻付壁にすることとは別に、壁12、12′は、軸方向に延長された長さL2、減少した直径D2および/もしくは減少した断面積を有する、選択された使用中の第2の状態構成において(図1、図1A、図4B、図5B)、または軸方向に低減された長さL1、径方向に拡張された直径D1および/もしくは増加した断面積(図4A、図5A)を有する、組付け前の第1の状態構成において、壁12、12′を維持しようとする、ヒートセットヤーン20によって付与される付勢を達成する。スリーブ10、10′がどの状態にあるかに関係なく、スリーブ10、10′は、ヒートセットヤーン20によって加えられる付勢を克服するのに十分な外部から加えられる軸方向の力が加えられるまで、その状態のままである。スリーブ10、10′の概ね中心長手方向軸14の方向に沿って適切な力が壁12、12′に加えられると、軸方向の力の作用を受ける壁12、12′の部分またはセクションは、壁12、12′を弾き、撥ね、一方の状態から他方の状態に移動させ、壁12、12′は、第1の状態から第2の状態に向かうのであれ、またはその逆であれ、適切な外部の軸方向に加えられる力が再び作用するまで、その変化した状態のままである。このように、壁12、12′の全長は、減少した長さの第1の状態もしくは増加した長さの第2の状態の一方にされ得、または壁12、12′の任意の数の個別の長さ方向に延びる部分もしくはセグメントを操作して前述の第1の状態と第2の状態との間において所望のように変化できることが認識されるべきである。したがって、壁12、12′の、軸方向に延びる、互いに隣接するセグメントは、所望の場合には、互いに異なる第1および第2の状態の1つにとどまるよう付勢され得、それによって、壁12はその長さに沿って変動する外形を呈することができる。
ヒートセットすることに先立って、スリーブの壁12、12′は、軸方向に、低減された長さL1の、第1の状態に圧縮される間に、壁12、12′の外周部を円形以外の形状にすることができる。したがって、外周部は、中心長手方向軸14に対して略横断した横断面で見て非円形形状に形成することができる。非円形形状は、正方形、長方形、三角形、または任意の多角形、非円形形状など、特定の最終用途に有益であり得るような任意の所望の形状とすることができる。次いで、壁12、12′を低減した長さL1の第1の状態に形成し、壁12、12′の外周部を所望の断面形状に構成すると、壁12、12′に熱を加えてヒートセットをヒートセット可能なヤーン20に付与することができ、それによって、壁12、12′に双安定機能を提供すると共に、外周部を、横断面で見て、円形であれ、または非円形であれ、選択された形状に形成することができる(図11および図11A)。
ワイヤハーネス、導管その他などのような、束ねられ保護されるべき細長い部材23の周りのスリーブ10、10′の組付け中において、壁12、12′は、その中心長手方向軸14に沿って軸方向に圧縮されて完全にまたは部分的に圧縮された第1状態にされることができ(図4Aおよび図5A)、壁12、12′を異なる構成に移動させるのに十分な外部からの力がない場合、壁12、12′は第1の状態にとどまるか、または実質的に第1の状態にとどまる。壁12、12′が約2フィート以上といったように比較的長い場合、壁12、12′の全体が少なくとも部分的に軸方向に圧縮されるまで、長さ方向に延びる別個の領域を軸方向に圧縮することができ、それによって、壁12、12′の全長を、第1の、軸方向に圧縮された状態に変換することを容易にする。このように、スリーブ10、10′は、増加した直径D1および/または増加した断面積を呈し、それにより、対向する縁部13,15を互いから離れるように広げることによって、壁12をより容易に開き、概して、壁12、12′を、保護すべき細長い部材23の周り、およびそれに取り付けられる任意の拡大されたコネクタまたは取付具26の周りにより容易に配置することができる。次いで、径方向に拡張した壁12、12′を細長い部材23の周りに配置すると、両端部16,18の少なくとも一方を他方から離れるように軸方向に引っ張るなどして、軸方向に加えられる引っ張り力を壁12、12′に加えることができ、それによって、壁12、12′を、図4Bおよび図5Bに概略的に示されるように、例示として、限定を伴わずに、軸方向に延在させて、径方向に拡張された、長さの低減された第1の状態から、径方向に収縮された、長さの増加した第2の状態に、弾かせるかまたは撥ねさせる。壁12、12′のどの部分も、望むならば、他の部分を、第1の、軸方向に圧縮され、径方向に拡張された状態に残しながら、所望に応じて、低減された長さ状態L1から長くされ得ることが認識されるべきである。このように、任意の所望の軸方向長さにわたって延びるように編組することができる壁12、12′は、保護すべき細長い部材23の所望の長さにわたって軸方向に延ばすことができる。壁12、12′は、増加した長さL2、減少した直径D2、および/または減少した断面積の、第2の状態に移動される状態では、壁12、12′は、たとえばワイヤハーネスなどの細長い部材23を所望の外皮に収容することができ、細長い部材23を所望に応じてきちんと結束および引き回すことができる。さらに、編組壁12、12′が細長い部材23を束ねるように作用することに加えて、特に複数の個々の露出したワイヤを有するワイヤーハーネスの場合、壁12、12′は、特に、ヒートセット可能なヤーン20がモノフィラメントとして提供される場合には、細長い部材23を磨耗から保護するよう作用する。意図される用途に必要なカバレージを提供するよう、必要に応じて1インチ当たりのピック数を提供できることが認識されるべきである。そのため、必要なカバレージがより少ない場合は、1インチあたりのピック数を減らすことができ、カバレージがさらに必要な場合は、1インチあたりのピック数を増やすことができる。さらに、インチ当たりのピック数は、意図される用途に望まれるように、壁12、12′の長さにわたって変動させることができる。カバレージがより小さいと、壁12、12′を通して見ることの恩恵が得られ、それによって、例として、そして限定なしに、別個のワイヤの個々の色のような、スリーブ内の内容を見ることができる。そうではなく、増加したカバレージが提供される場合、汚染の侵入に対する追加保護または強化された音響および/もしくは熱的保護が与えられ得る。
図7Aにおいて、スリーブ10、10′は、両端部コネクタ26間において中央に位置するコネクタ26を有する細長い部材23の周りに延びるように示されている。スリーブ10、10′の長さの一部に亘って第1の状態で局所的に拡張されたままであるスリーブ10、10′の能力は、壁12、12′が中央コネクタ26を収容することを可能にし、スリーブ10、10′の残りの部分は、組み付けで、容易に、長さ方向に、第2の状態に延ばされ得る。図7Bに示すように、スリーブ10、10′の両端部16,18間に、任意の数の、第1の状態の拡張領域および第2の状態の収縮領域を所望のように形成することができることが認識されるべきであり、細長い部材23は、スリーブ10、10′内において受けられるべき複数の中間コネクタ26を含み、それによって、スリーブ10、10′が、スリーブ10、10′の長さに沿って細長い部材23の複数の異なる径方向の寸法および起伏を収容し、それらに適合することを可能にする。
図8には、本発明の別の態様に従って構成されたスリーブ110が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用されたのと同じ参照番号に100を加えたものが使用されている。スリーブ110は、スリーブ10について上述したように、巻付可能なスリーブ、またはスリーブ10′について上述したように、継ぎ目のないスリーブのいずれかとすることができることを理解されたい。スリーブ110は、上述したように、ヒートセット可能なヤーン120を含む、参照番号112で総称的に識別される、編組された巻付可能な壁を有し、ヒートセットされると、壁112に付勢を与え、それは、壁112を、上述したように、選択された第1および第2の状態にとどめさせ、さらには、巻付可能な壁の対向する縁部が互いに重ね合わせられる関係にある間にヒートセットされる場合には、対向する縁部を互いに重なる関係にするよう、付勢を付与することができる。したがって、壁112を動かす何らかの外部から加えられる力がなければ、壁112は第1および第2の状態のうちの選択された状態にとどまる。上述したように、外部から加えられる力を、壁112に、その全体または個別の領域において選択的にかけることにより、壁112またはその一部を第1および第2の状態のうちの一方から他方へ所望のように移動させることができる。スリーブ110の壁112は、ヒートセット可能なヤーン120と編組される非ヒートセット可能なヤーン124をさらに含む。非ヒートセット可能なヤーン124は、マルチフィラメントヤーンおよび/またはモノフィラメントヤーンとして、所望のタイプの保護を与えるようさまざまな非ヒートセット可能な材料から、たとえば、鉱物繊維、たとえば、玄武岩、シリカ、セラミックもしくは繊維ガラスなど、または可撓性のある導電性フィラメント、たとえばワイヤ、金属被覆されたポリマーヤーンフィラメントからなど、または別のヤーンフィラメントとともに供されるかもしくはそれと撚られる導電性フィラメントもしくは非導電性フィラメント、たとえばヒートセット可能もしくは非ヒートセット可能なモノフィラメントおよび/もしくはマルチフィラメントを含むハイブリッドヤーンとして提供することができる。マルチフィラメントヤーンとして提供される場合には、細長い部材23を外部のデブリからの汚染から保護するよう強化されたカバレージが提供される。さらに、マルチフィラメントは、スリーブ110に対する柔軟性を高め、それによって、隣接する物体に対する壁112の摩耗効果を低減する。壁112のために複数の編組パターンが企図されており、それらの実施形態は後述する。
本発明のさらなる態様によれば、壁12,12′、112は一体化された開口部28が編組プロセス中に中に形成されて編組されるが、開口部28は、単に、任意の通常の編組された材料を介して自然に形成される開口部ではなく、任意の典型的な編組において形成される一般的な概ねダイヤモンド形の開口部より大きな開口部として形成され、したがって、したがって開口部は、編組されたヤーンの複数(2つ以上)の交差ノード(S方向およびZ方向のヤーンが互いの上/下を交差する点)に亘っている。開口部28は、周方向に連続した周縁部30を有するように形成され、その結果、緩い切断されたヤーン、ならびにさらには開口部28が構造的統合性および美的外観を有する結果となる。開口部28は、図9Aならびに図9Bおよび図9Cに概略的に最もよく示されるように、開口部28の周縁部30においてSまたはZ螺旋方向の一方から反対側のSまたはZ螺旋方向に方向を反転する編組されたヤーンを介して、形成される。したがって、開口部28は「編組されるとおり」に形成され、二次的な切断プロセスを経ては形成されない。開口部28は、任意の所望の長さを有するように形成することができ、壁12,12′、112の長さに沿って任意の所望の位置に形成することができる。したがって、複数の開口部28を壁12,12、112′に形成することができ、開口部28は、互いと軸方向に整列する関係で;または中心軸14を実質的に横断して延びる平面内で共面であれ、または互いにから軸方向に千鳥状であれ、互いから周方向に離間した関係で;または互いと螺旋関係で、またはそれ以外で、配置されることができる。開口部28は、コネクタへの容易なアクセスのための位置、およびワイヤの分枝を容易に延ばすことができる位置を与える。
図10Aには、図8のスリーブ110の壁212の一実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用されたのと同じ参照番号に200を加えたものが使用されており、壁212の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁212の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁212は、非ヒートセット可能なヤーン224を含み、それらは、ヒートセット可能なヤーン220と撚り合わせられた関係で束ねられて個別の束221を形成するように示されており、単一の非ヒートセット可能なヤーン224が、単一のヒートセット可能なヤーン220と撚り合されるとして示されているが、これは例示であり、限定ではない。個別の束221は互いに編組されて壁212の全体を形成し、本発明の別の態様に従って、各束のループ222の各々は別の束221のループ222と相互連結されるように示される。このように、束221の各々は、ヒートセット可能なヤーン220がヒートセットされると付勢を与えることができる一方、各束はまた、非ヒートセット可能なヤーン224、たとえば比較的嵩のあるマルチフィラメントなどを含むことにより、より大きなカバレージ保護を与えるという、二重の利点を提供する。
図10Bには、図8のスリーブ110の壁312の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に300を加えたものが使用されており、壁312の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁312の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁312は、非ヒートセット可能なヤーン324を含み、それらは互いと撚り合わされる関係で束ねられて、全体的に、撚られた非ヒートセット可能なヤーンからなる個別の束321′を形成し、個別の束321′は、ヒートセット可能なヤーン320のみからなる束など、ヒートセット可能なヤーン320を含む他の束321″と編組でき、各束321′、321″のループ322の各々は、本発明の別の態様に従って、他の束321′、321″のループ322と相互連結されるよう示される。非ヒートセット可能なヤーン324の撚り束321′およびヒートセット可能なヤーン320の撚り束321″は、S方向およびZ方向の各々において互い違いに示されている。
図10Cには、図8のスリーブ110の壁412の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に400を加えたものが使用されており、壁412の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁412の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁412は、非ヒートセット可能なヤーン424のみを含む束421′を含み、個別の束421′は、ヒートセット可能なヤーン420と非ヒートセット可能なヤーン424との両方を含む他の束421と編組することができ、各束420,421′のループ422の各々は、別の束420,421′のループ422と相互連結されているものとして示されている。この実施形態では、束421は、全体的に第1のSまたはZ螺旋方向に延びるように示されており、束421′は全体的に束421に対して反対の第2のSまたはZ螺旋方向に延びるように示されている。したがって、ヒートセット可能なヤーン420の使用が低減され、それによって、非ヒートセット可能なヤーン424によって提供されるカバレージの程度が増し、さらにスリーブ110の可撓性の程度が増加する。
図10Dには、図8のスリーブ110の壁512の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に500を加えたものが使用されており、壁512の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁512の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁512は、図4Bに示すスリーブに関して上述したように、ヒートセット可能なヤーン520のみを含む撚り束521を含み、束521は、S方向およびZ方向の両方に延びるように示されているが、しかしながら、壁512はまた、S方向およびZ方向の両方に延びる撚られていない非ヒートセット可能なヤーン524を含む。撚られていない非ヒートセット可能なヤーン524は、並置されたヤーンの対状態で編組されて示され、各対は、撚り束521の共通のループ522を通過する。撚られていない非ヒートセット可能なヤーン524の各々の編組は、S方向に延びるヤーン524の各々が、S方向に延びる束521間を束521と共螺旋状に延び、Z方向に延びるヤーン524の上下を交互にうねり、さらに、ループ522の領域内において対応するヒートセット可能なヤーン520の上下を交互にうねり、Z方向に延びるヤーン524の各々は、Z方向に延びる束521間を束521と共螺旋状に延び、S方向に延びるヤーン524の上下を交互にうねり、さらに、ループ522の領域内において対応するヒートセット可能なヤーン520の上下を交互にうねるように、行なわれる。図面に見られるように、各ヤーン520,524は、1本のヤーンの上にうねり、次いで、次のヤーンの下にうねり、それによって、もちろん、編組であるが、平織に見られるであろうようなパターンに類似した平編組を形成する。非ヒートセット可能なヤーン524の存在は、スリーブ110に柔軟性、可撓性および増加したカバレージ保護を提供するように機能する。図示された実施形態では、非ヒートセット可能なヤーン524の単一の対が、隣接するヒートセット可能な束521間を、S方向およびZ方向の両方において、延びる。
図10Eには、図8のスリーブ110の壁612の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に600を加えたものが使用されており、壁612の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁612の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁612は、構造が壁512と同様であるが、撚り束が全体的にヒートセット可能なヤーンで形成されるのではなく、S方向またはZ方向の少なくとも一方において延び、S方向およびZ方向の両方向に延びるとして示されている撚り束621は、ヒートセット可能なヤーン620が非ヒートセット可能なヤーン624と撚り合わせられて与えられる。それ以外は、壁612は、壁512について上述したように、撚られていない非ヒートセット可能なヤーン624を含む。したがって、壁612は、壁512と比較して、ヒートセット可能なヤーン620の存在をわずかに減少させ、非ヒートセット可能なヤーン624の存在をわずかに増加させる。
図10Fには、図8のスリーブ110の壁712の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に700を加えたものが使用されており、壁712の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁712の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁712は、構造が壁512と同様であるが、1対の撚られていない非ヒートセット可能なヤーンがヒートセット可能なヤーン720の各撚り束721間を延びるのではなく、2つの別個の撚られていない非ヒートセット可能なヤーン724の対が、ヒートセット可能なヤーン720の各撚り束721間を延びる。壁512と同様に、各ヤーン720,724は、1本のヤーンの上にうねり、次いで、次のヤーンの下にうねり、それによって、もちろん、編組であるが、平織に見られるであろうようなパターンに類似した平編組を形成する。ヒートセットされる束721間において延びる非ヒートセット可能なヤーン724の数は、意図される用途の要件に応じて、図示のものとは異なり得ることを認識すべきである。したがって、さらに強化されたカバレージ保護が所望される場合には、より多くの非ヒートセット可能なヤーン724を含めることができる。
図10Gには、図8のスリーブ110の壁812の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に800を加えたものが使用されており、壁812の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁812の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁812は、構造が壁612と同様であるが、1対の撚られていない非ヒートセット可能なヤーンがヒートセット可能なヤーンおよび非ヒートセット可能なヤーンの各撚り束間を延びるのではなく、2つの別個の撚られていない非ヒートセット可能なヤーン824の対が、ヒートセット可能なヤーンおよび非ヒートセット可能なヤーン820、824の各撚り束821間を延びる。壁512と同様に、各ヤーン820、824は、1本のヤーンの上にうねり、次いで、次のヤーンの下にうねり、それによって、もちろん、編組であるが、平織に見られるであろうようなパターンに類似した平編組を形成する。ヒートセットされる束821間において延びる非ヒートセット可能なヤーン824の数は、意図される用途の要件に応じて、図示のものとは異なり得ることを認識すべきである。したがって、さらに強化されたカバレージ保護が所望される場合には、より多くの非ヒートセット可能なヤーン824を含めることができる。
図10Hには、図8のスリーブ110の壁912の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に900を加えたものが使用されており、壁912の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁912の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁912は、SまたはZ螺旋方向の一方のみに延びるヒートセット可能なヤーン920の撚り束921と、SおよびZ螺旋方向の両方に延びる撚られていない非ヒートセット可能なヤーン924とを含む。ヒートセット可能なヤーン920とは反対のSまたはZ方向に延びる非ヒートセット可能なヤーン924は、上述したのと同様に、撚り束921のループ922を対状態で通って延び、各対の一方の非ヒートセット可能なヤーン924は、ループ922の一方側の上下を、各対の他方の非ヒートセット可能なヤーン924は、対応のループ922の対向側の上下を、図示されるように延びる。ヒートセット可能なヤーン920と同じSまたはZ方向に延び、それによってそれと平行および共螺旋状である非ヒートセット可能なヤーン924は、もちろん、編組であるが、平織に見られるであろうように、ヒートセット可能なヤーン920を横断して延びるヒートセット可能なヤーン920の上下を延びる。図示された実施形態では、合計6つの非ヒートセット可能なヤーンが、近隣の撚り束921間を延びて示されているが、その数は、意図される用途の必要性に応じて、より多数またはより少数であり得ることがここにおいて企図される。
図10Iには、図8のスリーブ110の壁1012の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に1000を加えたものが使用されており、壁1012の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁1012の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁1012は壁912に類似しており、S螺旋方向またはZ螺旋方向の一方にのみ延びる撚り束1021と、S螺旋方向とZ螺旋方向との両方に延びている撚られていない非ヒートセット可能なヤーン1024とを含む。壁912とは対照的に、撚り束1021は、ヒートセット可能なヤーン1020と撚られた非ヒートセット可能なヤーン1024を含む。したがって、壁912と比較して、壁1012に含まれるヒートセット可能なヤーンの量は少なくなるが、しかしながら、壁912と比較して、壁1012には、より多くの非ヒートセット可能なヤーン1024が含まれる。したがって、壁1012は僅かにより多くの可撓性があり、カバレージ保護の面積はより大きいが、第1状態と第2状態との間で撥ねる能力はわずかに低下する。それ以外は、壁1021は、壁912について上述したものと同じである。
図10Jには、図8のスリーブ110の壁1112の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に1100を加えたものが使用されており、壁1112の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁1112の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁1112は、壁912と同様であるが、壁1012は、S螺旋方向またはZ螺旋方向の一方にのみ延びる撚り束1121と、撚り束1121とは反対のS螺旋方向またはZ螺旋方向にのみ延びる撚られていないヤーン1124とを含む。したがって、S方向またはZ方向の一方に延びるすべてのヤーンは撚り束1121であり、撚り束1121の螺旋方向とは反対のSまたはZ方向に延びるすべてのヤーンは撚られていないヤーン1124である。撚り束1121は、ヒートセット可能なマルチフィラメントが使用され得ることが企図されるので、例として、限定なく、ヒートセット可能なモノフィラメントとして示される、ヒートセット可能なヤーン1120を含むものとして示されている。さらに、撚られていないヤーン1124は、上述した材料から提供され得るような、すべての非ヒートセット可能なマルチフィラメントを含むものとして示される。このように、S方向またはZ方向の一方に延在する撚り束1121は、磨耗に対して保護されている細長い部材に保護を与えることとは別に、上で論じたように、壁1112内に付勢を与えて、壁1112に双安定状態を与える。一方、反対の螺旋方向SまたはZに延びる非ヒートセット可能な撚られていないヤーン1124は、スリーブに含まれる細長い部材に望まれるさらなるカバレージ保護のタイプを提供する。
図10Kには、図9のスリーブ110の壁1212の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に1200を加えたものが使用されており、壁1212の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁1212の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁1212は、壁1112と同様であるが、壁1212は、S螺旋方向またはZ螺旋方向の一方にのみ延びる撚り束1221と、撚り束1221とは反対のS螺旋方向またはZ螺旋方向にのみ延びる撚られていないヤーン1220とを含む。したがって、S方向またはZ方向の一方に延びるすべてのヤーンは撚り束1221であり、撚り束1221の螺旋方向とは反対のSまたはZ方向に延びるすべてのヤーンは撚られていないヤーン1220である。撚り束1221は、ヒートセット可能なマルチフィラメントが使用され得ることが企図されるので、例として、限定なく、ヒートセット可能なモノフィラメントとして示される、すべてのヒートセット可能なヤーン1220を含むものとして示されている。壁1112とは対照的に、撚られていないヤーン1220は、すべてのヒートセット可能なモノフィラメントを含むとして示される。
図10Lには、図8のスリーブ110の壁1312の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に1300を加えたものが使用されており、壁1312の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁1312の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁1312は、壁1112に類似しており、注目すべき違いのみが以下に説明される。壁1312は、S方向またはZ方向の一方に延びるヒートセット可能なヤーンのみを含む撚り束を含むのではなく、撚り束1321を含み、各束1321は、ヒートセット可能なマルチフィラメントがここでは企図されるが、モノフィラメントとして示される、ヒートセット可能なヤーン1320と、図10Iの壁1021に対して図示され記載されたような、撚り合わせられる非ヒートセット可能なヤーン1324とを含み、非ヒートセット可能なヤーン1324は、図10Jの壁1112に対して図示され説明されたように、束1321のループ1322を通って、束1321と反対のSまたはZ方向に延びる。
図10Mには、図8のスリーブ110の壁1412の別の実施形態が示されており、同様の特徴を識別するために、上で使用された同じ参照番号に1400を加えたものが使用されており、壁1412の拡大された断片部分が簡略化のために示されているが、壁1412の残りの部分は同じであることが理解されるべきである。壁1412は、壁1112に類似しており、注目すべき違いのみが以下に説明される。壁1412は、一方の螺旋方向SまたはZに延びるヒートセット可能なヤーンのみを含む撚り束を含み、非ヒートセット可能なヤーン1424がそれとともにそれのループ1422を通って反対の螺旋方向SまたはZに延びるのではなく、壁1412は、ここではヒートセット可能なマルチフィラメントが企図されるが、モノフィラメントとして示される、ヒートセット可能なヤーン1420のみの撚り束1421と、非ヒートセット可能なマルチフィラメントとして示される、非ヒートセット可能なヤーン1424のみの撚り束1421′とを含む。それぞれの撚り束1421,1421′は、互いと交互し、互いと同じ螺旋方向SまたはZに延びて示されるが、しかしながら、本明細書では、それぞれの撚り束1421,1421′の所望の数およびパターンが企図されていることが認識されるべきである。
上記の教示に照らして、本発明の多くの修正物および変形物が可能である。さらに、本発明のさまざまな態様に従って構成された編組管状壁は、保護部材、結束部材、または新規な物品をも含む多数の用途を呈することができることが、例示として、限定を伴わずに認識されるべきである。したがって、本発明は、具体的に記載されたものとは異なる態様で実施することができ、本発明の範囲は、任意の最終的に許可される特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。

Claims (27)

  1. 保護テキスタイルスリーブであって、
    両端部間において中心長手方向軸との関係において長さ方向に延びる編組された管状壁を備え、
    前記壁は、少なくとも1つの開口部が一体的に中に形成され、前記少なくとも1つの開口部は、周方向に連続した周縁部を有し、前記壁は、前記中心長手方向軸をほぼ横断する断面で見て、減少した長さで増加した断面積の第1の状態と、増加した長さで減少した断面積の第2の状態とを有し、前記壁は、さらに、前記壁に付勢を付与する編組されたヒートセットヤーンを含み、前記付勢は、外部からかけられる力がない場合に、前記壁を実質的に前記第1および第2の状態にとどめさせる、保護テキスタイルスリーブ。
  2. 前記ヒートセットヤーンの少なくともいくつかは束状で編組され、前記束は互いに撚り合わされた複数のヤーンを含む、請求項1に記載の保護スリーブ。
  3. 少なくともいくつかの前記束は、別の束のループと相互連結されたループを有する、請求項2に記載の保護スリーブ。
  4. 前記束の少なくともいくつかは全体的に前記ヒートセットヤーンで形成されている、請求項3に記載の保護スリーブ。
  5. 前記壁は非ヒートセット可能なヤーンを含む、請求項3に記載の保護スリーブ。
  6. 前記非ヒートセット可能なヤーンの少なくともいくつかは前記ループの少なくともいくつかを通って延びる、請求項5に記載の保護スリーブ。
  7. 前記非ヒートセット可能なヤーンの少なくともいくつかは、前記束の対間を共螺旋状に延びる、請求項6に記載の保護スリーブ。
  8. 前記束の少なくともいくつかは、非ヒートセット可能なヤーンを含む、請求項3に記載の保護スリーブ。
  9. 前記壁は非ヒートセット可能なヤーンを含む、請求項1に記載の保護スリーブ。
  10. 前記束は、SまたはZの螺旋方向の一方にのみ延びている、請求項2に記載の保護スリーブ。
  11. 前記束は、SおよびZの反対の螺旋方向に延びている、請求項2に記載の保護スリーブ。
  12. 前記壁は非円形の外周部を有する、請求項1に記載の保護スリーブ。
  13. 前記少なくとも1つの開口部は複数の開口部を含む、請求項1に記載の保護スリーブ。
  14. 前記壁は、前記スリーブの長さに沿って延びる対向する自由縁部を有する、請求項1に記載の保護スリーブ。
  15. 前記対向する自由縁部は、互いに重なる関係に付勢される、請求項14に記載の保護スリーブ。
  16. 前記壁は、継ぎ目なしの周方向に連続する壁である、請求項1に記載の保護スリーブ。
  17. テキスタイルスリーブを構築する方法であって、
    複数のヤーンを互いに編組して、中心長手方向軸に沿って長さ方向に延びる壁を形成することを備え、前記ヤーンの少なくともいくつかは、ヒートセット可能なヤーンとして提供され、前記壁は、少なくとも1つの開口部が中に一体的に編組され、減少した長さで増加した断面積の第1の状態と、増加した長さで減少した断面積の第2の状態との間で移動可能であり、前記方法はさらに、
    前記壁が前記第1の状態および前記第2の状態のうちの一方にある間に前記ヒートセット可能なヤーンをヒートセットして、前記ヒートセットヤーンを介して前記壁に付勢を与えることを備え、前記付勢は、前記壁を、前記第1および第2の状態の各々に、前記第1または第2の状態の他方に移動させる外部からかけられる軸方向の力がない場合において、とどめさせる、テキスタイルスリーブを構築する方法。
  18. 前記壁をレース編組機で編組することをさらに備える、請求項17に記載の方法。
  19. 前記壁を継ぎ目の周方向に連続した壁として編組することをさらに備える、請求項17に記載の方法。
  20. 前記壁を、前記対向する自由縁部を有する実質的に平坦な層として編組することをさらに備える、請求項17に記載の方法。
  21. 前記壁をマンドレルの周りに巻付け、次いで前記ヒートセットすることを行うことをさらに備える、請求項20に記載の方法。
  22. 非ヒートセット可能なヤーンを含む前記壁を形成することをさらに備える、請求項17に記載の方法。
  23. 互いに撚り合わされたヤーンの束として前記ヤーンの少なくともいくつかを形成することをさらに備える、請求項17に記載の方法。
  24. 前記束の少なくともいくつかを、全体的に、ヒートセット可能なヤーンで形成することをさらに備える、請求項23に記載の方法。
  25. 前記束の少なくともいくつかを、非ヒートセット可能なヤーン含んで形成することをさらに備える、請求項23に記載の方法。
  26. 1つの束のループを別の束のループと相互連結させて、それらの束を互いに相互固定することをさらに備える、請求項23に記載の方法。
  27. 前記少なくとも1つの開口部を複数の開口部として形成することをさらに備える、請求項17に記載の方法。
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