JP2018516370A - 誘導表面波の励起および使用 - Google Patents

誘導表面波の励起および使用 Download PDF

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Abstract

誘導表面導波プローブによって励起され、例えばテレストリアル媒体のような損失性媒体の表面に沿った誘導表面導波モードの形態で搬送されるエネルギを送信および受信するための様々な実施形態が開示される。

Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2015年6月2日に出願された米国特許出願14/728,492、題名「誘導表面波の励起及び利用(Excitation and Use of Guided Surface Waves)」と、2015年6月2日に出願された同時係属中の米国特許出願14/728,507、題名「誘導表面波の励起及び利用(Excitation and Use of Guided Surface Waves)」の優先権を請求するものであり、両方の特許出願は、その全体を参照することで本明細書に組み込まれる。
本出願は、2013年3月7日に出願され、出願番号13/789,538が割り当てられ、2014年9月11日に公開番号US2014/0252886として公開された、同時係属中の、題名「損失性媒体上の誘導表面波モードの励起及び利用(Excitation and Use of Guided Surface Wave Modes on Lossy Media)」の米国特許出願に関連し、その全体を参照することで本明細書に組み込まれる。本出願はまた、2013年3月7日に出願され、出願番号13/789,525が割り当てられ、2014年9月11日に公開番号US2014/0252865として公開された、同時係属中の、題名「損失性媒体上の誘導表面波モードの励起及び利用(Excitation and Use of Guided Surface Wave Modes on Lossy Media)」の米国特許出願に関連し、その全体を参照することで本明細書に組み込まれる。本出願はさらに、2014年9月10日に出願され、出願番号14/483,089が割り当てられた、同時係属中の、題名「損失性媒体上の誘導表面波モードの励起及び利用(Excitation and Use of Guided Surface Wave Modes on Lossy Media)」の米国特許出願に関連し、その全体を参照することで本明細書に組み込まれる。
一世紀以上にわたり、電波によって伝達される信号は、従来のアンテナ構造を使用して発射される放射場を含んでいた。無線科学とは対照的に、前世紀における電力分配システムは、導電体に沿って誘導されるエネルギの伝達を含んでいた。無線周波数(RF)と電力伝送との間の差異についての理解は、1900年代初頭から存在していた。
本開示の実施形態は誘導表面波の励起および使用に関する。
一実施形態では、とりわけ、方法は、損失性導電媒体上の所定の高さに帯電端子を配置することと、損失性導電媒体に関連付けられた複素ブルースター入射角(θi,B)に対応するウェーブチルト角(Ψ)と整合するよう帯電端子に接続される給電ネットワークの位相遅延(Φ)を調整することと、損失性導電媒体に関連付けられた影像グラウンド平面のインピーダンス(Zin)に基づき、帯電端子の負荷インピーダンス(ZL)を調整することと、励起電圧であって、損失性導電媒体の表面に沿った誘導表面導波モードに結合する電場を確立する前記励起電圧で、給電ネットワークを介して帯電端子を励起することと、を含む。
これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記給電ネットワークは、前記帯電端子に結合された給電線導体と、損失性導電媒体と給電線導体との間に結合されたコイルとを有し、前記給電ネットワークの前記位相遅延(Φ)は前記給電線導体に関連付けられた位相遅延(θy)および前記コイルに関連付けられた位相遅延(θc)とを含む。前記給電線導体の接続部が、前記コイルに関連付けられた前記位相遅延(θc)を調整するために前記コイル上で再配置される。前記給電線導体の前記接続部が、可変タップを介して前記コイル状で再配置される。前記損失性導電媒体に関連付けられた前記複素ブルースター入射角(θi,B)が、前記励起電圧の動作周波数および前記損失性導電媒体の特性に基づきうる。前記損失性導電媒体の前記特性が、導電率および誘電率を含む。
これらの実施形態の1つ以上の態様では、前記影像グラウンド平面のインピーダンス(Zin)が前記損失性導電媒体の物理的境界と導電性影像グラウンド平面との間の位相遅延(θd)に少なくとも部分的に基づく。前記損失性導電媒体の前記物理的境界と前記導電性影像グラウンド平面とが複素数の深さによって分離されうる。前記帯電端子の前記負荷インピーダンス(ZL)が、前記影像グラウンド平面のインピーダンス(Zin)のリアクタンス成分に基づいて調整されうる。前記帯電端子の前記負荷インピーダンス(ZL)が、前記給電ネットワークおよび前記帯電端子に関連付けられた構造のインピーダンス(Zbase)を有する影像グラウンド平面のインピーダンス(Zin)のリアクタンス成分と整合するよう調整されうる。前記給電ネットワークの前記位相遅延(Φ)は、前記帯電端子の前記負荷インピーダンス(ZL)が調整される間は固定されうる。前記帯電端子が有効球体直径を有し、前記帯電端子の前記所定の高さが、前記拘束された静電容量を減少させるように、少なくとも前記有効球体直径の4倍でありうる。前記帯電端子がコイルを介して励起源に結合されうる。
これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記損失性導電媒体の特性の変化が感知されることができ、前記帯電端子に接続される前記給電ネットワークの前記位相遅延(Φ)が、前記損失性導電媒体の前記特性の前記変化に対応する修正されたウェーブチルト角であって、前記変化した特性を有する前記損失性導電媒体に関連付けられた複素ブルースター入射角に対応する前記修正されたウェーブチルト角に整合するよう調整されることができる。本方法はさらに、前記帯電端子の前記負荷インピーダンス(ZL)を、前記変化した特性を有する前記損失性導電媒体に基づく新しい影像グラウンド平面のインピーダンスに基づいて調整することを含みうる。前記損失性導電媒体はテレストリアル媒体であってもよい。
別の実施形態では、誘導表面導波プローブは、損失性導電媒体の上方にある帯電端子と、励起源を前記帯電端子へ結合するよう構成される給電ネットワークであって、前記損失性導電媒体に関連付けられた複素ブルースター入射角(θi,B)に関連付けられたウェーブチルト角(Ψ)に整合する位相遅延(Φ)で、前記帯電端子であって前記損失性導電媒体に関連付けられた影像グラウンド平面のインピーダンス(Zin)に基づいて決定される負荷インピーダンス(ZL)を有する前記帯電端子に、電圧を供給するよう構成された前記給電ネットワークと、を含む。
これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記給電ネットワークは、前記帯電端子に結合された給電線導体と、損失性導電媒体と給電線導体との間に結合されたコイルとを有し、前記給電ネットワークの前記位相遅延(Φ)は前記給電線導体に関連付けられた位相遅延(θy)および前記コイルに関連付けられた位相遅延(θc)とを含みうる。前記コイルはヘリカルコイルであってもよい。前記励起源はタップ接続部を介して前記コイルに結合されうる。インピーダンス整合ネットワークが、前記励起源と前記コイル上のタップ接続部との間を結合されうる。前記励起源は前記コイルに磁気的に結合されうる。前記給電ネットワークは、前記ウェーブチルト角(Ψ)に整合するよう前記位相遅延(Φ)を変更するよう構成されうる。
これらの実施形態の1つ以上の態様において、プローブ制御システムは、前記損失性導電媒体の特性に少なくとも部分的に基づき、前記給電ネットワークを調整するよう構成されうる。前記給電ネットワークが、前記励起源と前記帯電端子であって、可変タップを介して前記コイルへ結合される前記帯電端子との間を結合するコイルを含みうる。前記プローブ制御システムが、前記損失性導電媒体の前記特性の変化に応じて前記可変タップの位置を調整しうる。
別の実施形態において、方法は、損失性導電媒体上の所定の高さにおいて誘導表面導波プローブの帯電端子を配置することと、前記誘導表面導波プローブの進行波位相遅延(Φ)を、前記損失性導電媒体の表面波のウェーブチルト角(Ψ)と整合するよう調整することと、重畳される定在波であって、前記誘導表面導波プローブの底部から複素数の深さに位置する複素影像平面に基づく前記重畳される定在波を、前記誘導表面導波プローブの伝送線の区間による位相遅延と、前記伝送線の区間の特性インピーダンスの不連続性に起因する位相跳躍とを利用することで、前記誘導表面導波プローブ上に同時に励起することと、励起電荷分布が前記損失性導電媒体の表面に沿った誘導表面波の導波モードに結合する電場を確立する、前記伝送線の区間を介して励起電圧で前記帯電端子を励起することと、を含む。
別の実施形態では、方法は、損失性導電媒体に受信構造を結合することと、前記損失性導電媒体上に確立される誘導表面波とモード整合させることであって、ここで前記受信構造の進行波位相遅延(Φ)は、前記誘導表面波に関連付けられたウェーブチルト角(Ψ)であって、前記受信構造の周辺の前記損失性導電媒体の特性に少なくとも部分的に基づく前記ウェーブチルト角(Ψ)に整合される、こととを含む。前記受信構造の帯電端子が、前記損失性導電媒体の表面上の所定の高さで留められうる。電力が、コイルを介して前記受信構造から抽出されうる。
これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記受信構造が、前記帯電端子と前記損失性導電媒体との間に結合される受信機ネットワークを含みうる。前記受信機ネットワークが、前記損失性導電媒体に結合されるコイルおよび前記コイルと前記帯電端子との間に結合される供給線導体を含むことができ、ここで前記進行波の位相遅延(Φ)は前記コイルの位相遅延(θc)と前記供給線導体の位相遅延(θy)とに基づく。前記進行波の位相遅延(Φ)を調整することが、前記コイルの前記位相遅延(θc)を変更するために前記コイル上のタップの位置を調整することを含みうる。前記供給線導体が、前記タップを介して前記コイルに結合されうる。前記帯電端子が記有効球体直径を有し、前記帯電端子の前記所定の高さが、拘束された静電容量を減少させるように、少なくとも前記有効球体直径の4倍でありうる。
これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記受信構造は、前記損失性導電媒体の前記表面下の複素数の深さの影像平面に対して共振させられうる。前記受信構造を共振させることが、前記損失性導電媒体に関連付けられた影像グラウンド平面のインピーダンス(Zin)に基づく前記帯電端子の負荷インピーダンス(ZL)を調整することを含みうる。前記受信構造を共振させることが、前記受信構造の伝送線の区間による位相遅延と、前記伝送線の区間の特性インピーダンスの不連続性に起因する位相跳躍とを利用することで、前記受信構造上の定在波であって、前記受信構造上の進行波と重畳される前記定在波を確立しうる。
別の実施形態では、損失性導電媒体上に確立された誘導表面波とモード整合するための受信構造は、前記損失性導電媒体の上方にある帯電端子と、前記帯電端子と前記損失性導電媒体との間に結合される受信機ネットワークであって、前記誘導表面波に関連付けられたウェーブチルト角(Ψ)であって、前記受信構造の周辺の前記損失性導電媒体の特性に少なくとも部分的に基づく前記ウェーブチルト角(Ψ)に整合する位相遅延(Φ)を有する前記受信機ネットワークと、を含む。
これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記帯電端子が可変負荷インピーダンス(ZL)を有しうる。前記可変負荷インピーダンス(ZL)が、前記受信構造の周辺の前記損失性導電媒体に関連付けられた影像グラウンド平面のインピーダンス(Zin)に基づき決定されうる。前記負荷インピーダンス(ZL)が、損失性導電媒体の前記表面下の複素数の深さの影像平面に対して、前記受信構造を共振させるように調整されうる。前記受信構造を共振させることが、前記受信機ネットワークの伝送線の区間による位相遅延と、前記伝送線の区間の特性インピーダンスの不連続性に起因する位相跳躍とを足したものを利用することで、前記受信構造上の前記定在波を確立しうる。
これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記受信機ネットワークが、前記損失性導電媒体に結合されるコイルおよび前記コイルと前記帯電端子との間に結合される供給線導体を含み、ここで前記受信機ネットワークの位相遅延(Φ)は前記コイルの位相遅延(θc)と前記供給線導体の位相遅延(θy)とに基づく。前記受信構造は、前記コイルの前記位相遅延(θc)を調整するよう構成される可変タップをさらに含みうる。前記受信構造は、前記コイルに結合されるインピーダンス整合ネットワークを含みうる。前記インピーダンス整合ネットワークが前記コイルに誘導結合されうる。
別の実施形態では、方法は、テレストリアル媒体に対して受信構造を位置づけることと、前記受信構造を介して、前記誘導表面波の形態で前記テレストリアル媒体上を搬送されるエネルギを受信することと、を含む。これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記受信構造が、前記誘導表面波を生成する誘導表面導波プローブに結合される励起源に負荷を与えうる。前記エネルギが電力をさらに含み、前記方法が前記受信構造に結合される電気的負荷に電力を適用することをさらに含み、ここで前記電力は前記電気的負荷に対する電源として用いられうる。電気的負荷が前記受信構造にインピーダンス整合されうる。前記受信構造から前記電気的負荷への最大限の電力伝送が確立されうる。前記受信構造が、前記テレストリアル媒体へ結合される磁気コイル、線状プローブ、または同調共振器をさらに含みうる。
別の実施形態では、装置は、テレストリアル媒体の表面に沿った誘導表面波の形態で搬送されるエネルギを受信する受信構造を含む。これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記受信構造は、前記誘導表面波を生成する誘導表面導波プローブに結合される励起源に負荷を与えるよう構成されうる。前記エネルギは電力を含むことができ、前記受信構造は、電気的負荷に結合され、ここで前記電力は前記電気的負荷に与えられ、前記電力は前記電気的負荷にとって電源として用いられる。前記電気的負荷は前記受信構造にインピーダンス整合されうる。前記受信構造は、磁気コイル、線状プローブおよび/または同調共振器を含みうる。前記同調共振器は、直列同調共振器、並列同調共振器、および/または分散同調共振器を含みうる。
別の実施形態では、電力伝送システムは、テレストリアル媒体の表面に沿った誘導表面波の形態で電気的エネルギを伝送する誘導表面導波プローブと、前記電気的エネルギを受信する受信構造とを含む。これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記受信構造は前記誘導表面導波プローブに負荷を与えうる。電気的負荷が前記受信構造に結合されることができ、前記電気的エネルギは前記電気的負荷に電源として用いられうる。前記電気的負荷が、前記受信回路にインピーダンス整合されうる。前記受信構造から前記電気的負荷への最大の電力伝送が確立されうる。
別の実施形態では、方法は、誘導表面導波プローブを励起することでテレストリアル媒体の表面に沿った誘導表面導波モードの形態で搬送されるエネルギを送信することを含む。これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記誘導表面導波プローブを励起することによって前記テレストリアル媒体の前記表面に沿った前記誘導表面導波モードの形態で搬送されるエネルギを送信することは、前記テレストリアル媒体の前記誘導表面導波モードに実質的に整合する複数の場を合成することを含み、ここで前記場は実質的に、無視できる反射をもたらす前記テレストリアル媒体の複素ブルースター角で入射する波面を合成する。
別の実施形態では、装置は、損失性導電媒体の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合される複数の合成的な場を作成するよう構成される誘導表面導波プローブを含む。これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記損失性導電媒体はテレストリアル媒体を含みうる。前記合成的な場は、実質的に反射がゼロになる、前記損失性導電媒体の複素ブルースター角で入射する波を実質的に合成しうる。
別の実施形態では、方法は、テレストリアル媒体と相対的に受信回路を位置づけることと、前記受信回路を介して、前記テレストリアル媒体の表面上の誘導表面波の形態で搬送されるエネルギを受信することと、を含みうる。これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記受信回路に結合される電気的負荷は、前記誘導表面波を生成する誘導表面導波プローブに結合される励起源に負荷を与えうる。前記エネルギは電力を含みうる。前記電力は、前記受信回路に結合される電気的負荷に印加されることができ、ここで前記電力は前記電気的負荷によって電源として用いられる。前記電気的負荷は前記受信回路にインピーダンス整合されうる。前記受信回路から前記電気的負荷への最大の電力伝送が確立されうる。
別の実施形態では、装置は損失性導電媒体の表面に沿った誘導表面波の形態で搬送されるエネルギを受信する受信回路を含む。これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記損失性導電媒体はテレストリアル媒体をさらに含む。前記受信回路に結合される電気的負荷は、前記誘導表面波を生成する誘導表面導波プローブに結合される励起源に負荷を与えうる。前記受信回路は磁気コイル、線状プローブ、または同調共振器のうち1つを含みうる。
別の実施形態では、電力伝送システムは、テレストリアル媒体の表面に沿った誘導表面波の形態で電気的エネルギを伝送する誘導表面導波プローブと、前記電気的エネルギを受信する受信回路とを含む。これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記受信回路に結合される電気的負荷は、前記誘導表面導波プローブに負荷を与えうる。前記電気的エネルギは、前記受信回路に結合される電気的負荷にとって電源として用いられうる。前記受信回路から前記電気的負荷への最大の電力伝送が確立されうる。
別の実施形態では、誘導表面導波プローブは、損失性導電媒体の上方にある帯電端子と、前記帯電端子への励起源を結合するよう構成される給電ネットワークとを含む。前記給電ネットワークは、前記誘導表面導波プローブからハンケル交差距離(Rx)における複素ブルースター角(ψi,B)の正接において前記損失性導電媒体に交差するウェーブチルト(W)を有する電界を確立する前記帯電端子への電圧を提供するよう構成されうる。前記損失性導電媒体はテレストリアル媒体でありうる。
これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記給電ネットワークは、前記励起源と前記帯電端子との間に結合されるコイルを含みうる。前記コイルはヘリカルコイルでありうる。前記励起源はタップ接続部を介して前記コイルに結合されうる。前記タップ接続部は、前記コイル上のインピーダンス整合点にあってもよい。インピーダンス整合ネットワークは、前記励起源と前記コイルの前記タップ接続部との間に結合されうる。前記励起源は前記コイルに磁界結合されうる。前記帯電端子はタップ接続部を介して前記コイルに結合されうる。
これらの実施形態の1つ以上の態様において、前記帯電端子は、前記誘導表面導波プローブの実効高の大きさに対応する物理的高さ(hp)に配置され、ここで前記実効高は、ψi,B=(π/2)−θi,Bを用いてheff=Rx tanψi,B=hpで与えられ、Φは前記実効高の位相である。前記位相Φは、前記複素ブルースター角に対応するウェーブチルト照射角Ψとほぼ等しくてもよい。前記帯電端子は、実効球体直径を有してもよく、前記帯電端子は前記実効球体直径の少なくとも4倍である高さに配置されうる。前記帯電端子の前記高さは前記誘導表面導波プローブの実効高の大きさに対応する物理的高さ(hp)より高くてもよく、ここで前記実効高はψi,B=(π/2)−θi,Bをもちいてheff=Rx tanψi,B=hpによって与えられる。
別の実施形態では、システムは、誘導表面導波プローブであって、損失性導電媒体の上方にある帯電端子と、前記誘導表面導波プローブからハンケル交差距離(Rx)において複素ブルースター角(ψi,B)の正接における前記損失性導電媒体に交差するウェーブチルト(W)を有する電界を確立する前記帯電端子に電圧を提供するよう構成される給電ネットワークと、を含む前記誘導表面導波プローブと、前記給電ネットワークを介して前記帯電端子に結合される励起源と、を備える。前記損失性導電媒体はテレストリアル媒体であってもよい。
これらの実施形態の1つ以上の態様において、プローブ制御システムは、前記損失性導電媒体の特性に少なくとも部分的に基づき前記誘導表面導波プローブを調整するよう構成されうる。前記給電ネットワークは、前記励起源と前記帯電端子との間に結合されるコイルを含んでもよく、ここで前記帯電端子は可変タップを介して前記コイルへ結合されうる。前記コイルはヘリカルコイルでありうる。前記プローブ制御システムは、前記損失性導電媒体の前記特性の変化に応じて前記可変タップの位置を調整しうる。前記可変タップの前記位置の前記調整は、前記ハンケル交差距離(Rx)における前記複素ブルースター角(ψi,B)において前記損失性導電媒体に交差する照射波に対応する前記電界の前記ウェーブチルトを調整しうる。
本開示の他のシステム、方法、特徴、及び利点は、当業者が以下の図面と詳細な説明とを検討することで明らかになるであろう。このような追加のシステム、方法、特徴、及び利点の全てが、本説明に含まれ、本開示の範囲にあり、付随する請求項によって保護されることが意図される。
さらに、説明される実施形態の任意のなおよび好ましい特徴および変更の全てが、本明細書で開示される開示の全ての態様において利用可能である。さらに、従属項の個別の特徴、並びに説明される実施形態の任意のおよび好ましい特徴および変更の全ては、組み合わせることができ、相互に交換可能である。
本開示の多くの態様が、以下の図面を参照することにより、よりよく理解され得る。各図面の要素は必ずしも正確な縮尺ではなく、本開示の原理を明確に示すことに主眼が置かれている。さらに、図面では、同様の参照符号は、いくつかの図を通して、対応する部品を示している。
誘導電磁場および放射電磁場に関する、距離の関数としての場の強度を示すチャートである。
本開示の様々な実施形態に係る、誘導表面波の伝送のために採用された2つの領域を有する伝播界面を示す図である。
本開示の一実施形態に係る、図2の伝播界面に対して配置された誘導表面導波プローブを示す図である。
本開示の様々な実施形態に係る、1次のハンケル関数の近づく漸近線と離れる漸近線との大きさの例のプロットである。
本開示の様々な実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって合成された電場の複素入射角を示す図。 本開示の様々な実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって合成された電場の複素入射角を示す図。
本開示の様々な実施形態に係る、図5Aの電場がブルースター角で損失性導電媒体と交差する位置に対する帯電端子の高さの影響を線図で示す図である。
本開示の一実施形態に係る、誘導表面導波プローブの一例の線図である。
本開示の様々な実施形態に係る、図3および7の誘導表面導波プローブの等価影像平面モデルの例を示す線図である。 本開示の様々な実施形態に係る、図3および7の誘導表面導波プローブの等価影像平面モデルの例を示す線図である。 本開示の様々な実施形態に係る、図3および7の誘導表面導波プローブの等価影像平面モデルの例を示す線図である。
本開示の様々な実施形態に係る、図8Bおよび8Cの等価影像平面モデルの単線伝送線および基本的な伝送線の例を示す線図である。 本開示の様々な実施形態に係る、図8Bおよび8Cの等価影像平面モデルの単線伝送線および基本的な伝送線の例を示す線図である。
本開示の様々な実施形態に係る、損失性導電媒体の表面に沿って誘導表面波を発射するための、図3および7の誘導表面導波プローブを調整する例を示すフローチャートである。
本開示の様々な実施形態に係る図3および7の誘導表面導波プローブのウェーブチルト角と位相遅延との間の関係の例を示すプロットである。
本開示の様々な実施形態に係る、図3および7の誘導表面導波プローブの負荷インピーダンスを調整する例を示すスミスチャートである。
本開示の一実施形態に係る、図3および7の誘導表面導波プローブの、測定された場の強度と理論上の場の強度とを比較するプロットである。
本開示の様々な実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって発射された誘導表面波の形式で送信されたエネルギを受信するために採用され得る受信構造の例を示す図である。 本開示の様々な実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって発射された誘導表面波の形式で送信されたエネルギを受信するために採用され得る受信構造の例を示す図である。 本開示の様々な実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって発射された誘導表面波の形式で送信されたエネルギを受信するために採用され得る受信構造の例を示す図である。
本開示の様々な実施形態に係る、受信構造を調整する一例を示すフローチャートである。
本開示の様々な実施形態に係る、誘導表面導波プローブによって発射された誘導表面波の形態で送信されたエネルギを受信するために採用され得る追加の受信構造の例を示す図である。
本開示の一実施形態に係る、図14Aおよび14Bに示した受信機のテブナン方程式を示す回路図を示す。
本開示の一実施形態に係る、図15に示した受信機のノートン方程式を示す回路図を示す。
本開示の一実施形態に係る、導電性測定プローブと開放線路プローブそれぞれの例を示す回路図である。 本開示の一実施形態に係る、導電性測定プローブと開放線路プローブそれぞれの例を示す回路図である。
本開示の様々な実施形態に係る、図3のプローブ制御システムによって採用される適応制御システムの例の回路図である。
本開示の様々な実施形態に係る帯電端子として使用するための可変端子の例を示す図である。 本開示の様々な実施形態に係る帯電端子として使用するための可変端子の例を示す図である。 本開示の様々な実施形態に係る帯電端子として使用するための可変端子の例を示す図である。
初めに、以下のコンセプトの議論における明確性を提供するために、いくつかの用語が確立されるものとする。まず、本明細書で想定されるように、放射電磁場と誘導電磁場との間に正式な差異が示されている。
本明細書で想定されるように、放射電磁場には、導波路に拘束されていない波の形式で発生源構造から放射された電磁エネルギが含まれている。例えば、放射電磁場は概して、アンテナなどの電気的構造を離れる場であり、大気または他の媒体を通って伝搬し、いずれの導波構造にも拘束されない場である。放射電磁波がアンテナなどの電気的構造を離れると、電磁波は、発生源が動作し続けているかに関わらず、その発生源によらず、消散するまで伝搬媒体(空気など)内を伝搬し続ける。電磁波は、一旦放射されると、捉えられない限り復元不可能であり、放射電磁波に固有のエネルギは捉えられない場合に永遠に失われる。アンテナなどの電気的構造は、構造損失抵抗に対する放射抵抗の比を最大化することにより、電磁場を放射するように設計されている。放射エネルギは空間に広がり、受信機が存在するかどうかに関わらず、失われる。放射場のエネルギ密度は、幾何学的広がりに起因する距離の関数である。したがって、本明細書において使用されるすべての形式の「放射(radiate)」という用語は、この形式の電磁伝搬に関する。
誘導電磁場は、異なる電磁的特性を有する媒体間の境界内または境界付近でそのエネルギが凝縮された伝搬する電磁波である。この意味で、誘導電磁場は、導波路に拘束された電磁場であり、導波路を流れる電流によって搬送されるものとして特徴付けられてもよい。誘導電磁波において搬送されたエネルギを受信および/または消散する負荷がない場合、誘導媒体の導電性により消散されたエネルギを除き、エネルギは失われない。別の言い方をすると、誘導電磁波に対して負荷がない場合、エネルギは消費されない。したがって、誘導電磁場を生成する生成器または他の発生源は、負荷抵抗が存在しない限り、実際の電力を送ることはない。このため、そのような生成器または他の発生源は基本的に、負荷が与えられるまでアイドリング状態で動作する。このことは、電気的負荷が存在しない電力線にわたって伝送される60ヘルツの電磁波を発生する生成器を動作させることと同質である。誘導電磁場または電磁波は、「伝送線モード」と呼ばれるものに等しいことに留意されたい。このことは、放射波を発生させるために実際の電力が常に供給される、放射電磁波と相違する。放射電磁波とは異なり、誘導電磁エネルギは、エネルギ源が停止した後に、有限の長さの導波路に沿って伝搬し続けることはない。したがって、本明細書において使用されるすべての形式の「誘導(guide)」との用語は、この形式の電磁伝搬に関する。
ここで図1を参照すると、放射電磁場と誘導電磁場との間の差異をさらに示すために、メートル毎のボルト/メートルでの任意の基準を超えるデシベル(dB)での場の強度が、対数−dBのプロット上のキロメートル単位での距離の関数としてグラフ100に示されている。図1のグラフ100は、誘導電磁場の場の強度を距離の関数として示す、誘導場の強度曲線103を示している。この誘導場の強度曲線103は基本的に、伝送線モードと同じである。また、図1のグラフ100は、距離の関数としての放射電磁場の場の強度を示す、放射場の強度曲線106を示している。
誘導波と放射の伝搬にそれぞれ対応する曲線103と106との形状が重要である。放射場の強度曲線106は、幾何学的に下がっており(1/d、ここで、dは距離である)、このことは、対数−対数スケール上に直線で示されている。一方、誘導場の強度曲線103は、
Figure 2018516370
の特徴的な指数関数的減衰を有し、対数−対数スケール上に特徴のある屈曲部109を示している。誘導場の強度曲線103と放射場の強度曲線106とは、点113で交差しており、この交差は、交差距離で生じる。交点113における交差距離より短い距離においては、誘導電磁場の場の強度がほとんどの位置において、放射電磁場の場の強度よりも著しく大きい。交差距離よりも長い距離においては、これとは反対になる。したがって、誘導場の強度曲線103と放射場の強度曲線106とはさらに、誘導電磁場と放射電磁場との間の根本的な伝播の差異を示している。誘導電磁場と放射電磁場との間の差異の簡単な説明については、Milligan,T.,Modern Antenna Design,McGraw−Hill,1st Edition,1985,pp.8−9を参照し、この文献は、参照することにより、その全体が本明細書に組み込まれる。
上述の、放射電磁波と誘導電磁波との間の差異は、容易に定式化して表現され、厳密な議論に置くことが可能である。その2つのそのような異なる解は、同一の線形偏微分方程式、即ち、波動方程式から、2つの一般解が問題に課される境界条件から解析的に導かれる。波動方程式に関するグリーン関数は、それ自体が、放射波の性質と誘導波の性質との間の差異を含んでいる。
空の空間では、波動方程式は、固有関数が、複素波数平面上の固有値の連続スペクトルを有する、微分演算子である。この横電磁場(TEM場)は、放射場と呼ばれ、その伝搬場は「ヘルツ波」と呼ばれる。しかし、導電性の境界が存在する場合、波動方程式と境界条件とを合わせると、数学的に、連続スペクトルと離散スペクトルの合計とが合わさって構成された波数のスペクトル表示に繋がる。この目的のために、Sommerfeld,A.,"Uber die Ausbreitung der Wellen in der Drahtlosen Telegraphie",Annalen der Physik,Vol.28,1909,pp.665−736を参照する。また、いずれも参照により全体が本明細書に組み込まれる、Sommerfeld,A.,"Problems of Radio,"published as Chapter 6 in Partial Differential Equations in Physics−Lectures on Theoretical Physics: Volume VI,Academic Press,1949,pp.236−289,295−296;Collin,R.E.,"Hertzian Dipole Radiating Over a Lossy Earth or Sea:Some Early and Late 20th Century Controversies,"IEEE Antennas and Propagation Magazine,Vol.46,No.2,April 2004,pp.64−79;およびReich,H.J.,Ordnung,P.F,Krauss,H.L.,and Skalnik,J.G.,Microwave Theory and Techniques,Van Nostrand,1953,pp.291−293も参照されたい。
「地上波」と「表面波」という言葉は、2つの明確に異なる物理的伝搬現象を識別する。表面波は、平面波スペクトル内の離散成分を生じる別個の極から解析的に生じる。例えば"The Excitation of Plane Surface Waves" Cullen,A.L.,Proceedings of the IEE (British), Vol.101, Part IV, August 1954, pp.225−235を参照されたい。この文脈で、表面波は誘導表面波であると考えられる。(Zenneck−Sommerfeld誘導波の意味での)表面波は、物理的および数学的に、現在ラジオ放送でよく知られる(Weyl−Norton−FCCの意味での)地上波とは同一ではない。これらの2つの伝搬メカニズムは、複素平面上の固有値スペクトル(連続または離散)の異なる種類の励起に起因する。誘導表面波の場の強度は、図1の曲線103で示すように、距離に対して指数関数的に減衰し(これは損失性導波路における伝搬によく似ている)、球状に伝搬し、固有値の連続体を有し、図1の曲線106で示すように幾何学的に減衰し、分枝切断積分に起因する、地上波の古典的なヘルツ放射とは対照的に、放射状の伝送線路における伝搬と似ている。"The Surface Wave in Radio Propagation over Plane Earth" (Proceedings of the IRE, Vol.25, No.2, February, 1937, pp.219−229) および"The Surface Wave in Radio Transmission" (Bell Laboratories Record, Vol.15, June 1937, pp.321−324)においてC.R.Burrowsに試験的に示されたように、垂直アンテナは地上波を放射するが誘導表面波は発射しない。
上述のことをまとめると、第1に、分枝切断積分に対応する、波数固有値スペクトルの連続部分は、放射場を生成し、第2に、離散スペクトル、および、これに対応する積分路によって囲まれた極から生じる留数の和が、伝搬方向と横断する方向において指数関数的に減衰する、非TEMの進行表面波を生成する。そのような表面波は、誘導伝送線モードである。さらなる説明のために、Friedman,B.,Principles and Techniques of Applied Mathematics,Wiley,1956,pp.pp.214,283−286,290,298−300を参照する。
自由空間では、アンテナは、放射場である、波動方程式の連続固有値を励起し、ここでは、EzおよびHφが同相で外側に伝搬するRFエネルギは、永遠に失われる。一方、導波路プローブは、離散固有値を励起し、伝送線伝搬を生じる。Collin,R.E.,Field Theory of Guided Waves,McGraw−Hill,1960,pp.453,474−477を参照されたい。そのような理論上の分析により、損失性均質媒体の平面または球面にわたって、開表面誘導波を発射する可能性を示す仮説が提供されてきたが、一世紀を超える間、これを実際に達成するための構造は工学の分野においては知られていない。不幸にも、1900年代前半にこのことが明らかになってからは、上に説明した理論分析は、基本的に理論の範囲に留まり、損失性均質媒体の平面または球面にわたって開表面誘導波を発射することを実際に達成するための構造は知られていない。
本開示の様々な実施形態によれば、損失性導電媒体の表面に沿った誘導表面導波モードに結合した電場を励起するように構成された様々な誘導表面導波プローブが記載されている。そのような誘導電磁場は、大きさおよび位相が損失性導電媒体の表面上の誘導表面波モードに、実質的にモード整合している。そのような誘導表面波モードは、Zenneck導波モードとも呼ばれる。本明細書に記載の誘導表面導波プローブによって励起された結果として得られる場が、損失性導電媒体の表面上の誘導表面導波モードに、実質的にモード整合しているという事実により、誘導表面波の形態の誘導電磁場は、損失性導電媒体の表面に沿って発射される。一実施形態によれば、損失性導電媒体は、地球などのテレストリアル媒体を含んでいる。
図2を参照すると、Jonathan Zenneckの文献のZenneck,J.,"On the Propagation of Plane Electromagnetic Waves Along a Flat Conducting Surface and their Relation to Wireless Telegraphy",Annalen der Physik,Serial 4,Vol.23,September 20,1907,pp.846−866に説明されているように、1907年にJonathan Zenneckにより示されたマクスウェル方程式に対する境界値解を検討する際の伝搬界面が示されている。図2は、領域1として特定された損失性導電媒体と、領域2として特定された絶縁体との間の界面に沿って径方向に伝搬する波のための円筒座標を示している。領域1は、例えば、任意の損失性導電媒体を含み得る。一例では、そのような損失性導電媒体は、地球または他の媒体などのテレストリアル媒体を含み得る。領域2は、領域1と境界面を共有し、領域1と比べて異なる構成パラメータを有する第2の媒体である。領域2は、例えば、大気または他の媒体などの任意の絶縁体を含み得る。そのような境界面の反射係数は、例えば、複素ブルースター角における入射に関してのみゼロになる。Stratton,J.A.,Electromagnetic Theory,McGraw−Hill,1941,p.516を参照されたい。
様々な実施形態によれば、本開示は、領域1を有する損失性導電媒体の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合した電磁場を生成する様々な誘導表面導波プローブを説明している。様々な実施形態によれば、そのような電磁場は、反射がゼロになり得る、損失性導電媒体の複素ブルースター角における波面入射を実質的に合成する。
さらなる説明のために、ejωtの場の変動が仮定され、ρ≠0かつz≧0(zは、領域1の表面に対して直角な垂直座標、ρは、円筒座標における径方向の寸法である)である領域2では、界面に沿う境界条件を満たすマクスウェル方程式の、Zenneckの閉じた形態の厳密な解が、以下の電界成分と磁界成分によって表される。
Figure 2018516370
jωtの場の変動を仮定し、ρ≠0かつz≦0である領域1では、界面に沿う境界条件を満たすマクスウェル方程式の、Zenneckによる閉じた形式の厳密な解が、以下の電界成分と磁界成分によって表される。
Figure 2018516370
これらの数式表現において、zは、領域1の表面に対して直角な垂直座標であり、ρは径方向座標であり、
Figure 2018516370
は、第2種および次数nの複素引数のハンケル関数であり、u1は、領域1における正の垂直(z)方向の伝搬定数であり、u2は、領域2における垂直(z)方向の伝搬定数であり、σ1は領域1の導電性であり、ωは2πfに等しく、ここで、fは励起周波数であり、ε0は自由空間の誘電率であり、ε1は領域1の誘電率であり、Aは、供給源によって課される供給源定数であり、γは表面波の径方向伝搬定数である。
±z方向の伝搬定数は、領域1と領域2との間の界面の上と下とで、波動方程式を分離し、境界条件を課すことによって特定される。これを行うと、領域2において
Figure 2018516370
が与えられ、領域1において以下が与えられる。
Figure 2018516370
径方向の伝搬定数γは、
Figure 2018516370
によって与えられる。この式は、nが、以下の式で与えられる複素屈折率である、複素表現である。
Figure 2018516370
上述の方程式すべてにおいて、
Figure 2018516370
ここでεrは領域1の比誘電率を含み、σ1は領域1の導電率であり、εoは自由空間の誘電率であり、そしてμoは自由空間の透磁率を含む。したがって、発生した表面波は、界面に平行に伝搬し、界面に垂直に、指数関数的に減衰する。このことは、消散として知られている。
したがって、式(1)〜(3)は、円筒状に対称であり、径方向に伝搬する導波モードであると見なすことができる。Barlow,H.M.,and Brown,J.,Radio Surface Waves,Oxford University Press,1962,pp.10−12,29−33を参照されたい。本開示は、この「開境界」導波モードを励起する構造を詳述する。具体的には、様々な実施形態によれば、誘導表面導波プローブには、適切なサイズの帯電端子が設けられている。帯電端子は、電圧および/または電流が給電され、また、領域2と領域1との間の境界面に関して配置される。これは、損失性導電媒体303によって示される平面に垂直な垂直軸に沿って損失性導電媒体303(例えば地球)の上に上げられた帯電端子T1を含む誘導表面導波プローブ300aの一例を示す図3を参照してよりよく理解されうる。損失性導電媒体303は領域1を構成し、第二媒体306は領域2を構成し損失性導電媒体303との境界面を共有する。
一実施形態によれば、損失性導電媒体303は、地球などのテレストリアル媒体を含みうる。この目的で、そのようなテレストリアル媒体は、自然物であろうと人工物であろうとそこに含まれるすべての構造または構成を含む。例えば、そのようなテレストリアル媒体は、惑星を構成する、岩、土、砂、淡水、海水、樹木、植物、及び全ての他の自然要素を含みうる。加えて、そのようなテレストリアル媒体は、コンクリート、アスファルト、建築材料、及び他の人工材料を含みうる。他の実施形態では、損失性導電媒体303は自然発生物であろうと人工物であろうと地球以外のいくつかの媒体を含みうる。他の実施形態では、損失性導電媒体303は、自動車、航空機、人工材料(合板、プラスチックシート、またはその他の材料)またはその他の媒体といった、人工の表面および構造といった他の媒体を含みうる。
損失性導電媒体303がテレストリアル媒体または地球を含む場合、第二の媒体306は地面上の大気を含みうる。そのようなものとして、大気は空気および地球の大気を構成する他の構成要素を含む「大気媒体」と呼ばれうる。加えて、第二媒体306は損失性導電媒体303に関連する他の媒体を含みうる。
誘導表面導波プローブ300aは、励起源312を例えば垂直給電線導体を介して帯電端子T1へ結合する給電ネットワーク309を含む。様々な実施形態によれば、任意の所与の瞬間に端子T1に加えられる電圧に基づき電場を合成するよう電荷Q1が帯電端子T1へ課される。電場(E)の入射角(θi)に応じて、領域1を含む損失性導電媒体303の表面上の誘導表面導波モードに電場を実質的にモード整合することができる。
式(1)〜(6)のZenneckの閉形式の解を考慮することで、領域1と領域2の間のLeontovichインピーダンス境界条件は以下のように表すことができ、
Figure 2018516370
ここで、
Figure 2018516370
は、正の垂直(+z)方向における単位法線であり、
Figure 2018516370
は、上記の式(1)によって表された領域2の磁界強度である。
式(13)は、式(1)〜(3)に特定された電場および磁場が、境界面に沿っての径方向表面電流密度になる場合があることを示している。そのような径方向表面電流密度は、以下の式によって特定される。
Figure 2018516370
ここで、Aは定数である。さらに、誘導表面導波プローブ300(ρ<<λに関する)に近づくと、上の式(14)が以下のような振る舞いを示すことに留意されたい。
Figure 2018516370
マイナス記号は、電源電流(I0)が、垂直方向に上方に流れる場合、「近傍(close−in)」接地電流が径方向内側に流れることを意味している。「近傍」のHφに場を整合させることにより、式(1)〜(6)および(14)から以下が決定される。
Figure 2018516370
ここで、式(1)〜(6)および(14)の式においてq1=C11である。したがって、式(14)の径方向表面電流密度は、以下のように言い換えることができる。
Figure 2018516370
式(1)〜(6)および(17)によって表される場は、地上波の伝搬に関連付けられる放射場ではなく、損失性の界面に拘束される伝送線モードの性質を有している。Barlow,H.M.,and Brown,J.,Radio Surface Waves,Oxford University Press,1962,pp.1−5を参照されたい。
ここで、式(1)〜(6)および(17)に使用されたハンケル関数の性質の再検討をこれら波動方程式の解について行う。第1種および第2種、ならびに次数nのハンケル関数が、第1種および第2種の標準ベッセル関数の複雑な組み合わせとして規定されることが分かる。
Figure 2018516370
これら関数は、径方向内側に伝搬する円筒状の波(
Figure 2018516370
)と、径方向外側に伝搬する円筒状の波(
Figure 2018516370
)とをそれぞれ示している。この規定は、e±jx=cos x±j sin xの関係に相似している。たとえば、Harrington,R.F.,Time−Harmonic Fields,McGraw−Hill,1961,pp.460−463を参照されたい。
Figure 2018516370
(kρρ)が外に向かう波であることは、その独立変数を大きくした場合にJn(x)およびNn(x)の級数定義から直接得られる漸近挙動から確認できる。誘導表面導波プローブから離れて、
Figure 2018516370
となり、この式は、ejωtで乗算すると、空間的変位を
Figure 2018516370
としたej(ωt-kρ)の形式の、外側に伝搬する円筒状の波である。1次(n=1)の解は、式(20a)から導かれ、以下の式を得る。
Figure 2018516370
誘導表面導波プローブ(ρ<<λに関する)に近づくと、第2種の1次ハンケル関数が以下のように振舞う。
Figure 2018516370
これら漸近的表現は複素量であることに留意されたい。xが実数量である場合、式(20b)および(21)は
Figure 2018516370
だけ位相が異なり、これは45°または等価的にλ/8の余分な位相の進みまたは「位相増大(phase boost)」に相当する。第2種の1次ハンケル関数の近づくまたは離れる漸近線は、距離ρ=Rxにおいて大きさが等しくなるハンケル「交差(crossover)」または遷移点を有する。
したがって、ハンケル交差点を越えて、「遠方」表現はハンケル関数の「近傍」表現よりも優勢である。ハンケル交差点(またはハンケル交差距離)までの距離は、式(20b)および(21)を−jγρについて等式で結び、これをRxについて解くことにより得ることができる。x=σ/ωε0では、遠方および近傍ハンケル関数漸近線が周波数に依存しており、ハンケル交差点が、周波数が低下するに従い、外側に移動することを見て取ることができる。ハンケル関数の漸近線は、損失性導電媒体の導電性(σ)が変化するのに応じても変化する場合があることにも留意されたい。例えば、土の導電率は、天候条件の変化に応じて変化し得る。
図4を参照し、動作周波数1850kHzにおける導電率σ=0.010mhos/mおよび比誘電率εr=15の領域1に対して、式(20b)および(21)の1次ハンケル関数の大きさのプロット例を示す。曲線403は式(20b)の遠方漸近線の大きさであり、曲線406は式(21)の近傍漸近線の大きさであり、ここでハンケル交差点409は距離Rx=54フィートで発生する。大きさが等しい一方、ハンケル交差点409において2つの漸近線の間には位相オフセットが存在する。ハンケル交差距離は動作周波数の波長よりはるかに小さいことも分かる。
領域2のZenneck閉形式の解の式(2)と(3)とによって与えられる電場の成分を考慮し、EzとEρとの比は漸近的に以下のようになる。
Figure 2018516370
ここでnは式(10)の複素屈折率であり、θiは電場の入射角である。加えて、式(3)のモード整合した電場の垂直成分は漸近的に以下のようになる。
Figure 2018516370
これは、端子電圧qfree=Cfree×VTにおいて、上げられた帯電端子の静電容量の絶縁コンポーネント上の自由電荷に線形に比例する。
例えば、図3の上げられた帯電端子の高さH1は帯電端子T1の自由電荷の量に影響を与える。帯電端子T1が領域1のグラウンド平面に近い場合、端子上の電荷Q1のほとんどは「拘束されて」いる。帯電端子T1が上げられるにつれて、帯電端子T1が実質的に全ての絶縁電荷が自由になる高さに達するまで、拘束電荷は減少する。
帯電端子T1に対する増加容量上昇の利点は、上げられた帯電端子T1上の電荷がさらにグラウンド平面から取り除かれることであり、誘導表面導波モードにエネルギを結合する自由電荷qfreeの量が増加する。帯電端子T1が地面から離れるにつれて、電荷分布は端子の表面により均等に分布する。自由電荷の量は帯電端子T1の自己容量に関連する。
例えば、球状端子の静電容量は、グラウンド平面上の物理的な高さの関数として表現されることができる。完全なグラウンドの上の物理的な高さにおける球体の静電容量は以下によって与えられる。
Figure 2018516370
ここで球体の直径は2aであり、球体端子の高さであるhでM=a/2hである。分かるように、端子の高さhの増加は帯電端子の静電容量Cを減少させる。直径(4D=8a)またはそれ以上の約4倍以上の高さにおける帯電端子T1の高さに対して、電荷分布は球体端子の周りでほぼ均一であり、これは誘導表面導波モードへの結合を改善することができる。
十分に絶縁された端子の場合、導電性の球体の自己容量は、メートル単位の球体の半径aを用いてC=4πε0aによって近似されることができ、ディスクの自己容量はメートル単位のディスクの半径aでC=8ε0aによって近似されることができる。帯電端子T1は球体、ディスク、円筒、円錐、トーラス、フード、1つ以上のリング、または任意の他のランダムな形状もしくは形状の組み合わせを含みうる。同等な球体直径は、帯電端子T1の位置決めのために決定または用いることができる。
これは、帯電端子T1が損失性導電媒体303の上方の物理的高さhp=H1まで上げられた図3の例を参照してさらに理解されることができる。「拘束された」電荷の効果を減少させるために、帯電端子T1は、拘束された電荷の効果を減少させるための帯電端子T1の球体直径(または同等の球体直径)の少なくとも4倍の物理的高さに配置されうる。
次に図5Aを参照し、図3の帯電端子T1上の上げられた電荷Q1によって生成された電場の光線光学的解釈を示す。光学系のように、入射電場の反射を最小化することは、損失性導電媒体303の誘導表面導波モードに結合されたエネルギを向上および/または最大化しうる。入射面(境界面ではない)に平行に偏光させた電場
Figure 2018516370
に対して、入射電場の反射量はフレネル反射係数を用いて決定することができ、以下のように表現される。
Figure 2018516370
ここでθiは面法線に対して測定された従来の入射角である。
図5Aの例では、光線光学の解釈は、面法線に対して測定された入射角θiを有する入射面(
Figure 2018516370
)に対して平行に偏光された入射場を示す。
Figure 2018516370
の際、入射電場の反射はなく、したがって入射電場は損失性導電媒体303の表面に沿った誘導表面導波モードに完全に結合されるであろう。式(25)の分子は、入射角が以下の場合にゼロになることがわかる。
Figure 2018516370
ここでx=σ/ωεOである。この複素入射角(θi,B)はブルースター角と呼ばれる。式(22)に戻り、式(22)と(26)との両方に、同一の複素ブルースター角(θi,B)の関係が存在することが分かる。
図5Aに示すように、電場ベクトルEは、入射面に平行に偏光された、不均一入射平面波として描写されうる。電場ベクトルEは独立した水平および垂直成分から以下のように生成されうる。
Figure 2018516370
幾何学的に、図5Aの説明は、電界ベクトルEが以下によって与えられることを示唆する。
Figure 2018516370
場の比は以下を意味する。
Figure 2018516370
「ウェーブチルト」と呼ばれる一般化されたパラメータWは、垂直電場成分に対する水平電場成分の比率として本明細書では以下によって与えられる。
Figure 2018516370
これは複素数であり、大きさと位相との両方を有する。領域2の電磁波に対して、ウェーブチルト角(Ψ)は領域1の境界面における波面の法線と境界面の接線との間の角度と等しい。これは、電磁波の等位相面と、放射状の円筒状の誘導表面波に対するそれらの法線を示す図5Bにおいてより容易に理解されてもよい。完全導体との境界面(z=0)において、波面の法線は境界面の正接に対して平行であり、W=0になる。しかしながら、損失性誘電体の場合、波面の法線はZ=0において境界面の正接に対して平行ではないため、ウェーブチルトWが存在する。
式(30b)を誘導表面波に適用して以下が与えられる。
Figure 2018516370
複素ブルースター角(θi,B)と等しい入射角で、式(25)のフレネル反射係数は、以下に示すように消える。
Figure 2018516370
式(22)の複素数の場の比を調整することで、反射が低減または排除される複素角で入射場が入射されるよう合成されうる。この比を
Figure 2018516370
に確立することで、複素ブルースター角で合成された電場が入射し、反射が消える。
電気的な実効高の概念は、誘導表面導波プローブ300を用いて複素入射角の電場を合成することへのさらなる洞察を提供しうる。電気的な実効高(heff)は、物理的高さ(または長さ)hpのモノポールに対して以下のように定義された。
Figure 2018516370
この表現は構造に沿った波源分布の大きさと位相に依存するため、実効高(または長さ)は一般的には複素数である。構造の分布電流I(z)の積分は、構造の物理的高さ(hp)にわたって行われ、構造のベース(または入力)を通って上方に流れるグラウンド電流(I0)で正規化される。構造に沿った分布電流は以下によって表されうる。
Figure 2018516370
ここでβ0は構造上の電流の伝搬に対する伝搬係数である。図3の例では、ICは誘導表面導波プローブ300aの垂直構造に沿って分布する電流である。
例えば、構造の底部に低損失コイル(例えばヘリカルコイル)を含む給電ネットワークと、コイルを帯電端子T1に接続する垂直給電線導体とを含む給電ネットワーク309を考える。コイル(またはヘリカル遅延線)に起因する位相遅れはθc=βpCであり、物理長はlCであり、伝搬係数は
Figure 2018516370
である。ここで、Vfは構造の速度係数であり、λ0は給電される周波数における波長であり、λpは速度係数Vfによってもたらされる伝搬波長である。位相遅延はグラウンド(杭)の電流I0と相対的に測定される。
加えて、垂直給電線導体の長さlwに沿った空間位相遅延は、βwが垂直給電線導体に対して一定の伝搬位相定数であるθy=βwwによって与えられうる。いくつかの実装では、誘導表面導波プローブ300aの物理的高さhpと垂直給電線導体の長さlwとの間の差が供給周波数(λ0)の波長より非常に小さいため、空間位相遅延はθy=βwpで近似されてもよい。このことにより、コイルおよび垂直給電線導体を通る全位相遅延はΦ=θc+θyになり、物理的構造の底部からコイルの上部に給電される電流は
Figure 2018516370
であり、全位相遅延Φはグラウンド(杭)の電流I0に対して相対的に測定される。それゆえ、誘導表面導波プローブ300の電気的な実効高は物理的高さがhp<<λ0である場合に対して以下によって近似されうる。
Figure 2018516370
角度(または位相シフト)Φおけるモノポールの複素数の実効高heff=hpは、誘導表面導波モードに整合するソースフィールドを生じるよう、および損失性導電媒体303上に誘導表面波を発射させるように調整されてもよい。
図5Aの例では、ハンケル交差距離(Rx)315において複素ブリュースター入射角(θi,B)を有する入射電場(E)の複素角三角法を示すために光線光学が用いられる。式(26)から想起されるのは、損失性導電媒体に関して、ブルースター角が複素数であり、以下によって特定されることである。
Figure 2018516370
電気的に、幾何学的パラメータは、以下により、帯電端子T1の電気的な実効高(heff)によって関連付けられる。
Figure 2018516370
ここで、ψi,B=(π/2)−θi,Bは、損失性導電媒体の表面から測定されたブルースター角である。誘導表面導波モードに結合するために、ハンケル交差距離における電場のウェーブチルトは、電気的な実効高とハンケル交差距離との比として表され得る。
Figure 2018516370
物理的高さ(hp)とハンケル交差距離(Rx)との両方が実数量であるため、ハンケル交差距離(Rx)における所望の誘導表面ウェーブチルトの角度(Ψ)は、複素実効高(heff)の位相(Φ)に等しい。このことは、コイルの供給点における位相、そしてひいては、式(37)の位相シフトを変化させることにより、複素実効高の位相Φが、誘導表面導波モードのウェーブチルト角Ψに、ハンケル交差点315:Φ=Ψにおいて整合するように操作されうることを暗示している。
図5Aでは、直角三角形が、損失性導電媒体表面に沿う長さRxの隣接する辺、および、Rxにおけるハンケル交差点315と帯電端子T1の中心との間に延びる光線316と、ハンケル交差点315と帯電端子T1との間の損失性導電媒体表面317と、の間で測定された複素ブルースター角ψi,Bを有して示されている。物理的高さhpに位置し、適切な位相遅延Φを有する電荷で励起された帯電端子T1により、結果として得られる電場は、ハンケル交差距離Rxにおいてブルースター角で損失性導電媒体境界面に入射する。これらの条件下で、誘導表面導波モードは、反射なしに、または実質的に無視できる反射で励起され得る。
帯電端子T1の物理的高さ(heff)が実効高の位相シフトΦを変更することなく減少させられる場合、結果として得られる電場は、誘導表面導波プローブ300からの減少された距離においてブルースター角で損失性導電媒体303と交差する。図6は、電場がブルースター角で入射する距離で帯電端子T1の物理的高さを減少させた影響を図示する。高さがh3からh2、h1へと下がるにつれて、電場がブルースター角における損失性導電媒体(例えば地球)で交差する点は帯電端子の位置の近くに移動する。しかしながら、式(39)が示すように、帯電端子T1の高さH1(図3)はハンケル関数の遠方コンポーネントを励起するために物理的高さ(heff)またはそれより高くあるべきである。実効高(heff)かそれより上方に位置付けられた帯電端子T1で、損失性導電媒体303は図5Aに示されるようにハンケル交差距離(Rx)かそれより向こうでブルースター入射角(ψi,B=(π/2)−θi,B)で照射されうる。帯電端子T1上の拘束電荷を減少または最小化させるために、上述のように高さは帯電端子T1の球体直径(または同等な球体直径)の少なくとも4倍であるべきである。
誘導表面導波プローブ300は、複素ブルースター角で損失性導電媒体303の表面を照射する波に対応するウェーブチルトを有する電場を確立するよう構成されることができ、これによりRxにおけるハンケル交差点315(又はその向こう)における誘導表面波モードに実質的にモード整合することにより径方向の表面電流を励起する。図7を参照し、帯電端子T1を含む、誘導表面導波プローブ300bの一例の図を示す。AC源712は、例えばヘリカルコイルのようなコイル709を含む給電ネットワーク(図3の309)を通じて誘導表面導波プローブ300bへ接続される帯電端子T1に対して、励起源(図3の312)として動作する。他の実施形態では、AC源712は一次コイルを通じてコイル709へ誘導結合されうる。いくつかの実施形態では、インピーダンス整合ネットワークがAC源712からコイル709への結合を向上および/または最大化するために含まれうる。
図7に示されるように、誘導表面導波プローブ300bは、損失性導電媒体303によって提示される表面に実質的に垂直な垂直軸zに沿って位置づけされた上部帯電端子T1(例えば高さhpにある球体)を含みうる。第二の媒体306は損失性導電媒体303の上方に配置される。帯電端子T1は自己容量CTを有する。動作中、任意の所与の瞬間に端子T1に加えられる電圧に応じて、端子T1に電荷Q1が課される。
図7の例では、コイル709は一端で接地杭715と、垂直給電線導体718を介して帯電端子T1とに結合される。いくつかの実装では、帯電端子T1へのコイル接続は、図7に示されるようにコイル709のタップ721を用いて調整されうる。コイル709は、コイル709の下部においてタップ724を通じてAC源712によって動作周波数で通電されうる。他の実施では、AC源712は一次コイルを通じてコイル709へ誘導結合されうる。
誘導表面導波プローブ300の構成および調整は、伝送周波数、損失性導電媒体(たとえば、土の導電性σおよび相対誘電率εr)の条件、ならびに、帯電端子T1のサイズなどの様々な動作条件に基づいている。屈折率は、式(10)および(11)から以下のように計算され得る。
Figure 2018516370
ここで、ω=2πfでx=σ/(ωε0)である。ここで導電率σおよび比誘電率εrは損失性導電媒体303の試験測定を通じて決定されうる。面法線から測定される複素ブルースター角(θi,B)もまた式(26)から以下のように決定されうる。
Figure 2018516370
または、図5Aに示されるように表面から以下のように測定されうる。
Figure 2018516370
ハンケル交差距離(WRx)におけるウェーブチルトも、式(40)を使用して見出され得る。
ハンケル交差距離もまた、−jγρに対して式(20b)および(21)の大きさを等しくし、図4で示されるRxについて解くことにより得ることができる。このため、電気的な実効高は、ハンケル交差距離および複素ブルースター角を使用して、式(39)から以下のように決定され得る。
Figure 2018516370
式(44)から見て取ることができるように、複素有効高さ(heff)は、帯電端子T1の物理的高さ(hp)に関連付けられた大きさと、ハンケル交差距離(Rx)におけるウェーブチルトの角度(Ψ)に関連付けられることになる位相遅延(Φ)とを含んでいる。これら変数および選択された帯電端子T1の構成により、誘導表面導波プローブ300の構成を判定することが可能である。
物理的高さ(hp)またはそれより上方に位置づけられた帯電端子T1により、給電ネットワーク(図3の309)および/または給電ネットワークを帯電端子T1に接続する垂直給電線は、帯電端子T1上の電荷Q1の位相(Φ)をウェーブチルト(W)の角度(Ψ)に整合させるよう調整されうる。帯電端子T1のサイズは、端子上に課された電荷Q1に対して十分広い表面を提供するよう選択されうる。一般的に、帯電端子T1を実用的に大きくすることが望ましい。帯電端子T1のサイズは、帯電端子の周りで放電またはスパーキングに繋がりうる、周辺の空気のイオン化を避けるよう十分に大きくするべきである。
ヘリカル巻線コイルの位相遅延θcは、その全体を参照することにより本明細書に組み込まれる、Corum, K.L. and J.F.Corum, "RF Coils, Helical Resonators and Voltage Magnification by Coherent Spatial Modes," Microwave Review, Vol.7, No.2, September 2001, pp.36−45.によって検討されたマクスウェル方程式から決定されうる。H/D>1のヘリカルコイルの、光の速度(c)に対するコイルの長手軸に沿った波の伝搬速度(υ)の比、または「速度係数」は以下によって与えられる。
Figure 2018516370
ここで、Hはソレノイド螺旋の軸の長さであり、Dはコイルの直径であり、Nはコイルの巻き数であり、s=H/Nはコイルの巻線間隔(または螺旋のピッチ)、そしてλ0は自由空間の波長である。この関係に基づき、ヘリカルコイルの電気長または位相遅延は以下によって与えられる。
Figure 2018516370
螺旋がスパイラル状に巻かれているか、または短く太い場合には原理は同じであるが、Vfおよびθcは試験的測定によって容易に取得できる。ヘリカル伝送線の特性(波動)インピーダンスの表現は以下のようにも導出される。
Figure 2018516370
構造の空間位相遅延θyは、垂直給電線導体718(図7)の進行波位相遅延を用いて決定されうる。完全グラウンド平面上の円筒状の垂直導体の静電容量は以下のように表されうる。
Figure 2018516370
ここでhwは導体の垂直な長さ(または高さ)であり、aは半径(mks単位)である。ヘリカルコイルと同様に、垂直給電線導体の進行波位相遅延は以下によって与えられる。
Figure 2018516370
ここでβwは垂直給電線導体に対する伝搬位相定数、hwは垂直給電線導体の垂直な長さ(または高さ)、Vwは電線の速度係数、λ0は供給周波数における周波数の波長、そしてλwは速度係数Vwに起因する伝搬波長である。均一な円筒状の導体に対して、速度係数は
Figure 2018516370
の定数、またはおよそ0.93からおよそ0.98の範囲である。マストが均一な伝送線であると考えられる場合、平均の特性インピーダンスは以下によって近似されうる。
Figure 2018516370
ここで均一な円筒状の導体に対して
Figure 2018516370
であり、aは導体の半径である。単線給電線の特性インピーダンスのためにアマチュアラジオの文献に用いられてきた代替的な式は以下によって与えられる。
Figure 2018516370
式(51)は、単線の給電線に対するZ0は周波数によって変わることを意味する。位相遅延は、静電容量と特性インピーダンスとに基づき決定されうる。
図3に示されるように、損失性導電媒体303の上方に配置された帯電端子T1に、給電ネットワーク309はハンケル交差距離またはΦ=Ψにおけるウェーブチルト角(Ψ)と等しい複素数の実効高(heff)の位相シフト(Φ)で帯電端子T1を励起するよう調整されうる。条件が満たされる場合、帯電端子T1上の電荷Q1の振動によって生成された電場は、損失性導電媒体303の表面に沿って進行する誘導表面導波モードに結合する。例えば、ブルースター角(θi,B)、垂直給電線導体718(図7)に関連する位相遅延(θy)、およびコイル709(図7)の構成が既知である場合、タップ721(図7)の位置は、帯電端子T1上の振動する電荷Q1を位相Φ=Ψで課すように決定及び調整されうる。タップ721の位置は、誘導表面導波モードへの進行表面波の結合を最大化するよう調整されうる。タップ721の位置を越える余分なコイルの長さは、容量効果を低減するよう排除されうる。ヘリカルコイルの垂直線の高さおよび/または幾何学的なパラメータも変更されうる。
損失性導電媒体303上の誘導表面導波モードへの結合は、帯電端子T1上の電荷Q1に関連付けられた複素影像平面に関する定在波の共振のために誘導表面導波プローブ300をチューニングすることによって向上および/または最適化されうる。これを行うことによって、誘導表面導波プローブ300の性能は、帯電端子T1の電圧(したがって電荷Q1)を増加および/または最大化するよう調整されうる。図3に戻り、領域1の損失性導電媒体303の効果は、影像法の分析を用いて検討されうる。
物理的には、完全導体平面の上に配置された上昇された電荷Q1は、完全導体平面上の自由電荷を引き付け、自由電荷は続いて上昇された電荷Q1の下の領域に「堆積する」。完全導体平面上に生じる「拘束された」電力の分布はベル型の曲線と類似する。上昇された電荷Q1の電位とその下の誘導された「堆積された」電荷の電位との重ね合わせは、完全導体平面に対してゼロ等電位面を強制する。完全導体平面の上方の領域の場を表す境界値問題の解は、上昇された電荷からの場が、完全導体平面の下の対応する「影像」電荷からの場と重ね合わせた、基本的な影像電荷の概念を用いて取得されてもよい。
この分析は、誘導表面導波プローブ300の下方の有効な影像電荷Q1'の存在を仮定することによって、損失性導電媒体303に関しても用いられてもよい。有効な影像電荷Q1'は、図3に示されるように、導電性影像グラウンド平面について帯電端子T1上の電荷Q1と一致する。しかしながら、影像電荷Q1'は、完全導体の場合のように、いくらかの実数の深さに位置し、帯電端子T1上の一次ソース電荷Q1と位相が180度ずれているだけではない。むしろ、損失性導電媒体303(例えばテレストリアル媒体)は位相シフトされた影像を表す。言い換えると、影像電荷Q1'は損失性導電媒体303の表面(または物理的な境界)から複素数の深さにある。複素数の影像の深さの検討のために、Wait, J.R., "Complex Image Theory-Revisited," IEEE Antennas and Propagation Magazine, Vol.33, No.4, August 1991, pp.27−29が参照され、その全体を参照することにより本明細書に組み込まれる。
電荷Q1の物理的高さ(H1)と等しい深さにある影像電荷Q1'の代わりに、導電性影像グラウンド平面318(完全導体を示す)は複素数の深さz=−d/2に位置し、影像電荷Q1'は−D1=−(d/2+d/2+H1)≠H1によって与えられる複素数の深さ(すなわち、「深さ」は大きさおよび位相の両方を有する)に現れる。地球上の垂直に偏光された供給源に対して、式(12)に示すように、
Figure 2018516370
である。影像電荷の複素数の間隔は、順次、界面が誘電体または完全導体のいずれかである場合に外部の場が遭遇しない余分な位相シフトを経ることを意味する。損失性導電媒体では、波面の法線は、z=−d/2において導電性影像グラウンド平面318の正接に並行であり、領域1と2との間の境界面においてではない。
図8Aに示す、損失性導電媒体303が物理的な境界806を有する有限導体の地球803である場合を考える。有限導体の地球803は、図8Bに示されるように、物理的境界806の複素数の深さz1下に位置する完全導体の影像グラウンド平面809によって置換されてもよい。この等価表示は、物理的境界806において界面を見る場合に同一インピーダンスを示す。図8Bの等価表示は図8Cに示されるように、等価伝送線路としてモデル化されうる。等価構造の断面は、短絡回路(Zs=0)である完全導体の影像平面のインピーダンスを有する、(z方向の)端部負荷伝送線路として表現される。深さz1は、地球を見下ろすTEM波のインピーダンスを、図8Cの伝送線路を検討して見られる影像グラウンド平面のインピーダンスZinと等しくすることで決定されうる。
図8Aの場合、上部領域(空気)812での伝搬定数および波固有のインピーダンスは以下である。
Figure 2018516370
損失性の地球803では、伝搬定数および波固有のインピーダンスは以下である。
Figure 2018516370
通常の入射に対して、図8Bの等価表示は、伝搬定数がγ0、その長さがz1である空気(z0)の特性インピーダンスを有するTEM伝送線路と等しい。そのように、図8Cの短絡伝送線路に対する界面において見られる影像グラウンド平面のインピーダンスZinは以下で与えられる。
Figure 2018516370
図8Cの等価モデルに関連付けられた影像グラウンド平面のインピーダンスZinを図8Aの通常の入射波のインピーダンスと等しくすること、およびz1について解くことで、短絡回路(完全導体の影像グラウンド平面809)への距離が以下のように与えられる。
Figure 2018516370
ここで、逆双曲線の正接に対する級数展開の第一項のみがこの近似で考慮される。なお、空気領域812では、伝搬定数はγ0=jβ0であり、それゆえZin=jZ0tanβ01(実際のz1の純虚数の量である)、しかしながらσ≠0の場合にZは複素値である。それゆえ、Z1が複素数の距離である場合においてのみZin=Zeである。
図8Bの等価表現が完全導体の影像グラウンド平面809を含むため、地球の表面(物理的境界806)にある電荷または電流に対する影像深さは、影像グラウンド平面809の反対側の距離z1、または(z=0に位置する)地球の表面の下方にd=2×z1と等しい。したがって、完全導体の影像グラウンド平面809への距離は以下によって近似されうる。
Figure 2018516370
したがって、「影像電荷」は実際の電荷に対して「同一および反対」であり、深さz1=−d/2における完全導体の影像グラウンド平面809の電位はゼロであろう。
電荷Q1が図3に示されるように地球の表面から距離H1だけ上昇される場合、影像電荷Q1'は表面から下方に複素数の距離D1=d+H1、または影像グラウンド平面318から下方に複素数の距離d/2+H1に存在する。図7の誘導表面導波プローブ300bは、図8Bの完全導体の影像グラウンド平面809に基づく等価単線伝送線路の影像平面モデルとしてモデル化されうる。図9Aは、等価な単線伝送線路の影像平面モデルの一例を示し、図9Bは、図8Cの短絡伝送線路を含む、等価な基本的な伝送線路モデルの一例を示す。
図9Aおよび9Bの等価影像平面モデルでは、Φ=θy+θcは地球(または損失性導電媒体303)を参照した誘導表面導波プローブ300の進行波の位相遅延であり、θc=βpHは角度で表される物理長Hのコイル709(図7)の電気長であり、θy=βwwは角度で表される物理長hwの垂直給電線導体718(図7)の電気長であり、そしてθd=β0d/2は地球(または損失性導電媒体303)の影像グラウンド平面809と物理的境界806との間の位相シフトである。図9Aと9Bの例では、Zwは上昇された垂直給電線導体718の特性インピーダンス[Ω]であり、Zcはコイル709の特性インピーダンス[Ω]であり、Z0は自由空間の特性インピーダンスである。
誘導表面導波プローブ300の底部において、構造を「見上げて」見えるインピーダンスはZ=Zbaseである。負荷インピーダンスは
Figure 2018516370
ここでCTが帯電端子T1の自己容量であり、垂直給電線導体718(図7)を「見上げて」見えるインピーダンスは以下で与えられる。
Figure 2018516370
コイル709を「見上げて」見えるインピーダンスは以下で与えられる。
Figure 2018516370
誘導表面導波プローブ300の底部において、損失性導電媒体303を「見下ろして」見えるインピーダンスはZ=Zinであり、以下によって与えられる。
Figure 2018516370
ここでZs=0である。
損失を無視し、等価影像平面モデルは物理的境界806においてZ+Z=0である場合に共振に調整されうる。または、低損失な場合では、物理的境界806においてX+X=0であり、ここでXは対応するリアクタンス成分である。したがって、物理的境界806において誘導表面導波プローブ300を「見上げた」インピーダンスは、物理的境界806において損失性導電媒体303を「見下ろした」インピーダンスの共役である。進行波の位相遅延Φを媒体のウェーブチルト角ΨとΦ=Ψとなるよう等しく維持しつつ、プローブの電場の、損失性導電媒体303(例えば地球)の表面に沿った誘導表面導波モードへの結合を向上および/または最大化する、帯電端子T1の負荷インピーダンスZLを調整することで、図9Aおよび9Bの等価影像平面モデルは、影像グラウンド平面809に関して共振するよう調整されうる。このように、等価な複素影像平面モデルのインピーダンスは、純抵抗であり、端子T1上の電圧および上げられた電荷を最大化し、式(1)〜(3)および(16)によって伝搬する表面波を最大化するプローブ構造上の重畳された定在波を維持する。
これは、誘導表面導波プローブ300によって励起される誘導表面波が外側に伝搬する進行波である、ハンケル解に従う。誘導表面導波プローブ300(図3および7)の帯電端子T1と接地杭715との間の給電ネットワーク309に沿った電源の分布は、実際は構造上の進行波と定在波との重ね合わせで構成される。物理的高さhpまたはその上方の高さに配置された帯電端子T1で、給電ネットワーク309を通って移動する進行波の位相遅延は、損失性導電媒体303に関連付けられたウェーブチルト角と整合される。このモード整合は、進行波が損失性導電媒体303に沿って発射されることを可能にする。進行波に対して位相遅延が一度確立されると、帯電端子T1の負荷インピーダンスZLは、プローブ構造が複素数の深さ−d/2を有する影像グラウンド平面(図3の318または図8の809)に対して定在波で共振させるよう調整させる。その場合、影像グラウンド平面から見えるインピーダンスはリアクタンスがゼロであり、帯電端子T1の電荷は最大化される。
進行波現象と定在波現象との間の差異は、(1)伝送線路の長さd(時に「遅延線」と呼ばれる)の区間上の進行波の位相遅延(θ=βd)は伝搬時間遅延に起因し、(2)位置に依存する定在波の位相(順方向および後方に伝搬する波を含む)は、異なる特性インピーダンスの線区間の間の界面における線長の伝搬時間遅延とインピーダンスの遷移との両方に依存することである。正弦定常状態で動作する伝送線路の区間の物理的長さに起因して生じる位相遅延に加えて、ZoaおよびZobが、例えば特性インピーダンスZoa=Zcのヘリカルコイルの区間(図9B)および特性インピーダンスZob=Zwの垂直給電線導体の直線区間といった、伝送線路の2つの区間の特性インピーダンスである、Zoa/Zobの比に起因するインピーダンスの不連続部における余分な反射係数位相がある。そのような不連続部の位相跳躍の効果は図12のスミスチャートのプロット図で見られることができる。
この現象の結果として、非常に大きな位相シフトを提供するために、大きく異なる特性インピーダンスの2つの相対的に短い伝送線区間が用いられてもよい。例えば、1つが低インピーダンスおよび1つが高インピーダンスで、合計して例えば0.05λの物理長である、伝送線の2区間を含むプローブ構造は、0.25λの共振と等価である90°の位相シフトを提供するように組み立てられてもよい。これは特性インピーダンスの大きな跳躍に起因する。このように、物理的に短いプローブ構造は、組み合わせた2つの物理的な長さより電気的により長くなりうる。これは図9Aおよび9Bに示されるが、インピーダンス比の不連続部が、スミスチャート上で別のプロットされた区間の間で大きな位相跳躍を提供する、図12で特に明確である。インピーダンスの不連続部は、区間がともに接合される場合に実質的な位相シフトを提供する。
図10を参照して、誘導表面導波プローブ300(図3)を損失性導電媒体303(図3)の表面に沿って誘導表面進行波を発射する、損失性導電媒体の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合するように調整する例を示すフローチャートを示す。1003で始まり、誘導表面導波プローブ300の帯電端子T1は損失性導電媒体303の上方の既定の高さに配置される。損失性導電媒体303の特性と誘導表面導波プローブ300の動作周波数とを利用し、ハンケル交差距離も、−jγρについて式(20b)および(21)の大きさを等しくし、図4に示すようにRxについて解くことで見つけられうる。複素屈折率(n)は、式(41)を用いて決定されることができ、複素ブルースター角(θi,B)は続いて式(42)から決定されうる。帯電端子T1の物理的高さ(hp)は、続いて式(44)から決定されうる。帯電端子T1は、ハンケル関数の遠方成分を励起するように、物理的高さ(hp)またはそれ以上の高さであるべきである。この高さの関係は、表面波を発射する場合に最初に考慮される。帯電端子T1上の拘束された電荷を減少または最小化させるために、高さは帯電端子T1の球体直径(または同等の球体直径)の少なくとも4倍であるべきである。
1006で、帯電端子T1の上方にある電荷Q1の電気的な位相遅延Φは、複素ウェーブチルト角Ψに整合される。ヘリカルコイルの位相遅延(θc)および/または垂直給電線導体の位相遅延(θy)は、Φをウェーブチルト(W)の角度(Ψ)と等しくなるように調整されうる。式(31)に基づいて、ウェーブチルト角(Ψ)は以下のように決定されうる。
Figure 2018516370
続いて、電気的な位相Φはウェーブチルト角に整合されうる。この角度(または位相)の関係は、表面波を発射する場合に次に考慮される。例えば、電気的な位相遅延Φ=θc+θyはコイル709(図7)の幾何学的パラメータおよび/または垂直給電線導体718(図7)の長さ(もしくは高さ)を変化させることで調整されうる。Φ=Ψに整合させることで、表面導波モードを励起し損失性導電媒体303に沿って進行波を発射するように、境界面において複素ブルースター角のハンケル交差距離(Rx)またはそれより遠くに電場が確立されうる。
続いて1009で、帯電端子T1の負荷インピーダンスが、誘導表面導波プローブ300の等価影像平面モデルと共振するよう調整される。導電性影像グラウンド平面809(または図3の318)の深さ(d/2)は、式(52)、(52)、および(54)と、測定されうる損失性導電媒体303(例えば地球)の値とを用いて決定することができる。当該深さを用いて、影像グラウンド平面809と損失性導電媒体303の物理的境界806との間の位相シフト(θd)が、θd=β0d/2を用いて決定されうる。損失性導電媒体303を「見下ろして」見えるインピーダンス(Zin)は、続いて式(65)を用いて決定されうる。この共振関係は、発射される表面波を最大化するよう考えられうる。
コイル709の調整されたパラメータと垂直給電線導体718の長さとに基づいて、コイル709および垂直給電線導体718の速度係数、位相遅延、およびインピーダンスを、式(45)乃至(51)を用いて決定することができる。加えて、帯電端子T1の自己容量(CT)は、例えば式(24)を用いて決定されうる。コイル709の伝搬係数(βp)は式(35)を用いて決定されることができ、垂直給電線導体718に対する伝搬位相定数(βw)は式(49)を用いて決定されることができる。コイル709および垂直給電線導体718の自己容量および決定された値を用いて、コイル709から「見上げて」見られる誘導表面導波プローブ300のインピーダンス(Zbase)を、式(62)、(63)、および(64)を用いて決定することができる。
誘導表面導波プローブ300の等価影像平面モデルは、Zbaseのリアクタンス成分XbaseがZinのリアクタンス成分Xinをうちけすよう、またはXbase+Xin=0となるよう、負荷インピーダンスZLを調整することで共振するよう整調されうる。それゆえ、物理的境界806において誘導表面導波プローブ300を「見上げた」インピーダンスは、物理的境界806において損失性導電媒体303を「見下ろした」インピーダンスの共役である。負荷インピーダンスZLは、帯電端子T1の電気的な位相遅延Φ=θc+θyを変更せずに帯電端子T1の静電容量(CT)を変えることによって調整されうる。導電性影像グラウンド平面809(または318)に関する等価影像平面モデルの共振のために負荷インピーダンスZLを整調するために、反復的手法が取られてもよい。このようにして、損失性導電媒体303(例えば地球)の表面に沿った誘導表面導波モードへの電場の結合が向上および/または最大化されうる。
これは数値例とともに場面を説明することで、より理解されてもよい。上部に帯電端子T1を備え、帯電端子T1は動作周波数(fo)が1.85MHzでヘリカルコイルおよび垂直給電線導体を通じて励起される、物理的高さhpのトップロード型垂直スタブを含む誘導表面導波プローブ300を考える。16フィートの高さ(H1)と、比誘電率εr=15および導電率σ1=0.010mhos/mを有する損失性導電媒体303(例えば地球)とを用いて、fo=1.850MHzについていくつかの表面波伝搬パラメータを計算することができる。これらの条件下で、帯電端子T1の実際の高さより十分に低い物理的高さhp=5.5フィートのとき、ハンケル交差距離は、Rx=54.5フィートであると分かりうる。帯電端子の高さH1=5.5フィートを用いることができる一方、より高いプローブ構造は拘束された静電容量を減少させ、より大きな場の強さおよび進行波の励起をもたらす、より大きな割合の帯電端子T1上の自由電荷を可能にする。
波長は以下のように決定される。
Figure 2018516370
ここでcは光の速さである。複素屈折率は式(41)から
Figure 2018516370
であり、ここでω=2πfoでx=σ1/ωε0であり、複素ブルースター角は式(42)から以下のように表される。
Figure 2018516370
式(66)を用いて、ウェーブチルトの値は以下のように決定することができる。
Figure 2018516370
したがって、ヘリカルコイルはΦ=Ψ=40.614°に整合するよう調整されうる。
垂直給電線導体(直径0.27インチの均一な円筒状の導体として近似される)の速度係数は
Figure 2018516370
として与えられる。hp<<λ0のため、垂直給電線導体に対する伝搬位相定数は以下のように近似されうる。
Figure 2018516370
式(49)から、垂直給電線導体の位相遅延は
Figure 2018516370
である。θc=28.974°=40.614°−11.640°になるようヘリカルコイルの位相遅延を調整することで、誘導表面導波モードに整合するようΦはΨと等しくなる。ΦとΨとの間の関係を説明するため、図11はある周波数範囲にわたる両方のプロットを示す。ΦとΨとの両方が周波数に依存するため、これらの個別の曲線がおよそ1.85MHzで互いに交差することが分かる。
0.0881インチの導体直径、30インチのコイル直径(D)、および4インチの巻線間隔(s)を有するヘリカルコイルに対して、コイルの速度係数は式(45)を用いて以下のように決定することができる。
Figure 2018516370
そして式(35)から伝搬係数は以下のように決定することができる。
Figure 2018516370
θc=28.974°を用いて、ソレノイドコイルの軸の長さ(H)は式(46)を用いて以下のように決定することができる。
Figure 2018516370
この高さは、垂直給電線導体が接続されるコイルの位置を決定し、結果として8.818回の巻き数(N=H/s)を有するコイルが得られる。
ウェーブチルト角に整合するよう(Φ=θc+θy=Ψ)調整された、コイルおよび垂直給電線導体の進行波位相遅延により、帯電端子T1の負荷インピーダンス(ZL)は、誘導表面導波プローブ300の等価影像平面モデルの定在波共振のために調整されることができる。地球の測定された誘電率、導電率および透磁率から、式(57)を用いて径方向の伝搬定数を決定することができる。
Figure 2018516370
そして導電性影像グラウンド平面の複素数の深さは、式(52)から以下のように近似されうる。
Figure 2018516370
ここで導電性影像グラウンド平面と地球の物理的境界との間に対応する位相シフトは以下のように与えられる。
Figure 2018516370
式(65)を用いて、損失性導電媒体303(例えば地球)を「見下ろして」見えるインピーダンスは以下のように決定されうる。
Figure 2018516370
損失性導電媒体303を「見下ろして」見えるリアクタンス成分(Xin)を、誘導表面導波プローブ300を「見上げて」見えるリアクタンス成分(Xbase)と整合させることで、誘導表面導波モードへの結合を最大化することができる。これは、コイルおよび垂直給電線導体の進行波位相遅延を変更せず、帯電端子T1の静電容量を調整することで達成される。例えば、帯電端子の静電容量(CT)を61.8126pFまで調整することで、式(62)から負荷インピーダンスは以下のようになる。
Figure 2018516370
そして境界におけるリアクタンス成分は整合される。
式(51)を用いて、垂直給電線導体(0.27インチの直径(2a)を有する)のインピーダンスは以下のように与えられる。
Figure 2018516370
そして垂直給電線導体を「見上げて」見えるインピーダンスは式(63)から以下のように与えられる。
Figure 2018516370
式(47)を用いて、ヘリカルコイルの特性インピーダンスは以下のように与えられる。
Figure 2018516370
そして底部においてコイルを「見上げて」見えるインピーダンスは式(64)から以下のように与えられる。
Figure 2018516370
式(79)の解と比較した場合、リアクタンス成分は反対でほぼ等しいので、互いに共役であることが分かる。したがって、完全導体の影像グラウンド平面から図9Aおよび9Bの等価影像平面モデルを「見上げて」見えるインピーダンス(Zip)は純抵抗又はZip=R+j0である。
図12を参照し、図9Bの等価影像平面モデルを「見上げて」見えるインピーダンス(Zip)上の不連続な位相跳躍の影響の一例を図示するスミスチャート1200を示す。最初に、帯電端子と垂直給電線導体との間の遷移によって、実際の負荷インピーダンスZLは垂直給電線導体の特性インピーダンス(Zw)に対して正規化され、スミスチャート1200上の点1203(ZL/Zw)に入力される。正規化インピーダンスは、続いて点1206(Z2/Zw)まで、電気的距離θy
Figure 2018516370
だけ(スミスチャート1200上の角度2θyを時計回りに通り)垂直給電線の区間に沿って移動する。点1206におけるインピーダンスは、Zwを用いて垂直給電線導体を「見上げて」見える実際のインピーダンス(Z2)へ変換される。
二番目に、垂直給電線導体とヘリカルコイルとの間の遷移によって、続いてインピーダンスZ2はヘリカルコイルの特性インピーダンス(Zc)に関して正規化される。この正規化インピーダンスは、スミスチャート1200上の点1209に入力され、点1212(Zbase/Zc)まで、電気的な距離θc=βpHだけ(スミスチャート1200上の2θcに等しい角度を時計回りに通り)ヘリカルコイルの伝送線の区間に沿って移動する。点1206と点1209との間の跳躍は、インピーダンス比の不連続性の結果である。点1212においてコイルの底部を見たインピーダンスは、続いてZcを用いてコイル(または誘導表面波プローブ300)の底部を「見上げて」見える実際のインピーダンス(Zbase)に変換される。
三番目に、ヘリカルコイルと損失性導電媒体との間の推移によって、Zbaseにおけるインピーダンスは損失性導電媒体(例えば地面)の物理的境界の下方のモデル化された影像空間の特性インピーダンス(Z0)について正規化される。この正規化インピーダンスは、スミスチャート1200上の点1215(Zbase/Z0)に入力され、点1218(Zip/Z0)まで、電気的な距離θd=β0d/2だけ(スミスチャート1200上の2θdに等しい角度を時計回りに通り)界面下の影像伝送線の区間に沿って移動する。点1212と点1215との間の跳躍は、インピーダンス比の不連続性の結果である。点1218において界面下の影像伝送線を見たインピーダンスは、Z0を用いて実際のインピーダンス(Zip)に変換される。本システムが共振される場合、点1218におけるインピーダンスはZip=Rip+j0である。スミスチャート1200上で、Zbase/Z0はZbase/Zcより大きいリアクタンスである。これは、ヘリカルコイルの特性インピーダンス(Zc)は自由空間の特性インピーダンスZ0より相当大きいためである。
適切に調整および整調された場合、十分な物理的高さの構造上の振動は実際には、損失性導電媒体に関連するウェーブチルト角(Φ=Ψ)と整合するよう位相遅延された進行波、並びに図12のスミスチャート1200に示すように、誘導表面導波プローブ300の伝送線の区間の位相遅延および特性インピーダンスの比の跳躍に起因する位相の不連続点の組み合わせによって電気的に共振する(Zip=R+j0)定在波から構成される。上記の例は、損失性導電媒体上に誘導表面進行波を発射するために、上記3つの事項がどのように満たされうるかを示している。
場の強度の測定が、誘導表面波または伝送線モードに結合するための、誘導表面導波プローブ300b(図7)の能力を検証するために実行された。70pFの円板のキャパシタが、16フィート(4.88メートル)の高さまで上げられ、周波数fo=1.85MHz(λo=162.162メートル)で30ボルト(最大振幅)で、foにおいて比誘電率εr=15および導電率σ1=0.010mhos/mの構成パラメータを有する土壌の上で帯電された。測定されたデータ(NISTトレーサブル電界強度計で文書化されている)は、以下の表1にまとめられている。
Figure 2018516370
図13を参照し100%および85%の電荷に対して理論的なZenneck表面波、並びに16フィートのトップロード型垂直マスト(2.5%の放射効率のモノポール)に対して予想される従来のノートン放射地上波の電界強度に関して、測定された電界強度をmV/m(丸のマーカ)と距離(マイル)で示す。量hは55Ωの接地杭を有する、ノートン地上波の放射のための垂直な導電性マストの高さに対応する。予想されたZenneck場は式(3)から計算され、標準的なノートン地上波は従来の手法で計算した。統計的解析により、測定された電界と理論的な電界との間の最小化されたRMS偏差が97.4%の電気効率で得られた。
誘導表面導波プローブ300(図3)によってもたらされた電場が、給電ネットワークの進行波の位相遅延をウェーブチルト角と整合させることで確立され、複素数の深さz=−d/2の完全導体の影像グラウンド平面に関してプローブ構造が共振される場合、場は実質的に損失性導電媒体の表面上の誘導表面導波モードにモード整合され、誘導表面進行波が損失性導電媒体の表面に沿って発射される。図1に示すように、誘導電磁場の誘導場の強度曲線103は、
Figure 2018516370
の特徴的な指数関数的減衰を有し、対数−対数スケール上に際立った屈曲部109を示している。
すなわち、解析的および実験的の両方で、誘導表面導波プローブ300の構造上の進行波成分は、その上部端子において、表面進行波のウェーブチルト角(Ψ)と整合する位相遅延(Φ)を有する(Φ=Ψ)。この条件の元、表面導波路は「モード整合した」と考慮されてもよい。さらに、誘導表面導波プローブ300の構造上の共振定在波成分は、帯電端子T1においてVMAXと影像平面809(図8)においてVMIN下がった電圧を有し、ここで損失性導電媒体303(図8)の物理的境界806における接続部ではなく、複素数の深さz=−d/2においてZip=Rip+j0である。最後に、帯電端子T1は図3の十分な高さH1(h≧Rxtanψi,B)であるので、複素ブルースター角において損失性導電媒体303に入射する電磁波は、
Figure 2018516370
の項が支配的な距離(≧Rx)で外に出る。受信回路は、1つ以上の誘導表面導波プローブを無線伝送および/または電力供給システムを容易にするために活用することができる。
次に図14A、14B、14C、および15を参照すると、無線電力供給システムにおいて表面で誘導波を使用するための一般化された受信回路の例が示されている。図14Aと図14Bとは、線状プローブ1403と同調共振器1406とをそれぞれ示している。図15は、本開示の様々な実施形態に係る磁気コイル1409である。様々な実施形態によれば、線状プローブ1403、同調共振器1406、および磁気コイル1409の各々を、様々な実施形態に係る、損失性導電媒体303(図3)の表面上の、誘導表面波の形態で伝送された電力を受信するために用いるものであってよい。上述のように、一実施形態では、損失性導電媒体303は、テレストリアル媒体(または地球)を含む。
特に図14Aを参照すると、線状プローブ1403の出力端子1413における開回路端子の電圧は、線状プローブ1403の実効高によって決まる。このため、端子点の電圧は、以下のように計算することができる。
Figure 2018516370
ここで、Eincは、ボルト毎メートルでの、線状プローブ1403上の電界強度であり、dlは、線状プローブ1403の方向に沿う積分の要素であり、heは、線状プローブ1403の実効高である。電気的負荷1416は、インピーダンス整合ネットワーク1419を通して出力端子1413に結合される。
線状プローブ1403が上述のように誘導表面波を受ける場合、可能性のあるケースとして、共役インピーダンス整合ネットワーク1419を通して電気的負荷1416に印加することができる、出力端子1413の両側の電圧が生じる。電気的負荷1416への電力の流れを促進するために、電気的負荷1416は、以下に記載するように、線状プローブ1403に、実質的にインピーダンスが整合するものとする。
図14Bを参照し、誘導表面波のウェーブチルトと等しい位相シフトを有するグラウンド電流励起コイル1406aは、損失性導電媒体303の上方にある(または留められる)帯電端子TRを含む。帯電端子TRは、自己容量CRを有している。さらに、帯電端子TRと損失性導電媒体303との間にも、損失性導電媒体303の上方の帯電端子TRの高さに基づき、拘束静電容量(不図示)が存在するものとしてよい。拘束される静電容量は、好ましくは、実際に可能である限り最小化されるものとするが、このことは、誘導表面導波プローブ300のすべての場合において全体的に必要ではない場合がある。
同調共振器1406aはまた、位相シフトΦを有するコイルLRを備える受信機ネットワークを含む。コイルLRの一端は帯電端子TRに結合され、コイルLRの他端は損失性導電媒体303に結合される。受信機ネットワークは、コイルLRが帯電端子TRに結合される垂直供給線導体を含みうる。この目的のために、コイル1406a(同調共振器LR−CRとしても呼ばれてもよい)は、帯電端子CRおよびコイルLRが直列に配置された、直列な調整された共振器を構成する。コイル1406aの位相遅延は、構造の位相Φが実質的にウェーブチルト角Ψと等しくなるように、帯電端子TRのサイズおよび/または高さを変更することで、および/またはコイルLRのサイズを調整することで調整されうる。垂直供給線の位相遅延は、例えば導体長を変更することによっても調整されうる。
例えば、自己容量CRによって与えられたリアクタンスは、1/jωCRとして計算される。なお、構造1406aの総静電容量も、帯電端子TRと損失性導電媒体303との間の静電容量を含む場合がある。ここで、構造1406aの総静電容量は、理解できるように、自己容量CRと、任意の拘束された静電容量との両方から計算することができる。一実施形態によれば、帯電端子TRは、あらゆる拘束された静電容量を実質的に低減するか除去するように、ある高さにまで上げて配置されうる。拘束された静電容量の存在は、帯電端子TRと損失性導電媒体303との間の静電容量測定から判定することができる。
別個の要素のコイルLRによって与えられる誘導リアクタンスは、jωLとして計算することができ、ここで、Lは、コイルLRの集中素子のインダクタンスである。コイルLRが分布要素である場合、その同等の端子点の誘導リアクタンスが、従来手法によって判定することができる。構造1406aを整調するために、位相遅延が動作周波数における表面導波路へのモード整合の目的にために、ウェーブチルトと等しくなるように調整が行われる。この検討の元、受信構造は表面導波路と「モード整合した」と考慮されてもよい。構造の周りの変圧器リンクおよび/またはインピーダンス整合ネットワーク1423は、電力を付加に結合するために、プローブと電気的負荷1426との間に挿入されてもよい。プローブ端子1421と電気的負荷1426との間へのインピーダンス整合ネットワーク1423の挿入は、電気的負荷1426に最大化された電力を伝送するために共役整合条件をもたらすことができる。
動作周波数における表面電流の存在下に置かれると、電力は表面誘導波から電気的負荷1426へ供給される。この目的のために、磁気結合、容量結合、または導電性(直接タップ)結合する方法によって、電気的負荷1426は、構造1406aに結合されてもよい。結合ネットワークの素子は、理解できるように、集中素子であるか分布素子としてよい。
図14Bに示す実施形態では、磁気結合が用いられており、ここで、コイルLSが、トランス一次コイルとして作用するコイルLRに対する二次コイルとして配置されている。コイルLSは、理解できるように、同じコア構造周りにコイルを幾何学的に巻くこと、および、結合した磁束を調整することにより、コイルLRにリンク結合させることができる。さらに、受信構造1406aが直列同調共振器を備えているが、適切な位相遅延の並列同調共振器または、分配要素共振器さえも、やはり使用することができる。
電磁場に浸された受信構造が場からエネルギを結合してもよい一方、偏光整合された構造は結合を最大化することで最も良好に機能し、導波モードへのプローブ結合のための従来のルールを守らなければならないことは理解されたい。例えば、TE20(TEモード)導波プローブは、TE20モードで励起される従来の導波路からエネルギを抽出するよう最適化されてもよい。同様に、これらの場合、モード整合され位相整合された受信構造は、表面誘導波からの電力に結合するよう最適化されうる。損失性導電媒体303の表面上の誘導表面導波プローブ300によって励起される誘導表面波は、オープン導波路の導波モードであると考えられる。導波路の損失を除き、電源エネルギを完全に回収することができる。有用な受信構造は、電界結合、磁界結合、または表面電流で励起されてもよい。
受信構造は、受信構造の近傍の損失性導電媒体303の局所的な特性に基づき、誘導表面波との結合を増加または最大化するよう調整されうる。これを達成するために、受信構造の位相遅延(Φ)は受信構造における表面進行波のウェーブチルト角(Ψ)に整合するよう調整されうる。適切に構成された場合、受信構造は続いて複素数の深さ(z=−d/2)に対応して完全導体の影像グラウンド平面と共振するよう整調されてもよい。
例えば、コイルLRと、コイルLRと帯電端子TRとの間に接続された垂直供給線とを含む、図14Bの同調共振器1406aを備える受信構造を考える。損失性導電媒体303の上方の所定の高さに配置された帯電端子TRでは、コイルLRと垂直供給線の全位相シフトΦは同調共振器1406aの位置におけるウェーブチルト角(Ψ)と整合されうる。式(22)から、ウェーブチルトは漸近的に以下のようになることが分かる。
Figure 2018516370
ここで、εrは比誘電率を含み、σ1は受信構造の位置における損失性導電媒体303の導電率であり、ε0は自由空間の誘電率であり、ω=2πf(fは励起周波数)である。したがって、ウェーブチルト角(Ψ)は式(86)から決定されうる。
同調共振器1406aの全位相遅延(Φ=θc+θy)は、コイルLRを通る位相遅延(θc)および垂直供給線(θy)の両方を含む。垂直供給線の導体長lwに沿った空間位相遅延は、βwが垂直供給線導体に対して一定の伝搬位相定数であるθy=βwwによって与えられうる。コイル(またはヘリカル遅延線)に起因する位相遅延はθc=βpCであり、物理的長さlCおよび伝搬係数を用いて
Figure 2018516370
である。ここで、Vfは構造の速度係数であり、λ0は供給周波数における波長、そしてλpは速度係数Vfに起因する伝搬波長である。位相遅延(θc+θy)の少なくとも片方は、ウェーブチルト角(Ψ)に位相シフトΦを整合するよう調整されうる。例えば、全位相シフトをウェーブチルト角に整合(Φ=Ψ)するようコイルの位相遅延(θc)を調整するために、タップ位置が図14BのコイルLR上で調整されてもよい。例えば、図14Bに示すようなタップ接続によって、コイルの一部がバイパスされうる。垂直供給線導体は、コイル上の位置が全位相シフトをウェーブチルト角と整合するよう調整されうるタップを介して、コイルLRへ接続されてもよい。
同調共振器1406aの位相遅延(Φ)が調整されると、帯電端子TRのインピーダンスは、複素数の深さz=−d/2の完全導体の影像グラウンド平面と共振するよう同調するよう調整されうる。これは、コイルLRおよび垂直供給線の進行波位相遅延を変更せず、帯電端子T1の静電容量を調整することで達成される。調整は図9Aおよび9Bならびに図12のスミスチャートの各々を参照して説明されたものと同様である。
損失性導電媒体303から複素影像平面を「見下ろして」見えるインピーダンスは以下によって与えられる。
Figure 2018516370
ここで
Figure 2018516370
である。地球上の垂直偏波の供給源に対して、複素影像平面の深さは以下によって与えられうる。
Figure 2018516370
ここでμ1は損失性導電媒体303の透磁率であり、ε1=εrε0である。
同調共振器1406aの底部において、受信構造を「見上げて」見えるインピーダンスは図9Aに示すようにZ=Zbaseである。端子のインピーダンスは
Figure 2018516370
であり、ここでCRが帯電端子TRの自己容量であり、同調共振器1406aの垂直供給線導体を「見上げて」見えるインピーダンスは以下で与えられる。
Figure 2018516370
そして同調共振器1406aのコイルLRを「見上げて」見えるインピーダンスは以下で与えられる。
Figure 2018516370
損失性導電媒体303を「見下ろして」見えるリアクタンス成分(Xin)を、同調共振器1406aを「見上げて」見えるリアクタンス成分(Xbase)と整合させることで、誘導表面導波モードへの結合を最大化することができる。
次に図14Cを参照し、受信構造の上部の帯電端子TRを含まない同調共振器1406aの一例を示す。本実施形態では、同調共振器1406aはコイルLRと帯電端子TRとの間に結合された垂直供給線を含まない。したがって、同調共振器1406aの全位相シフト(Φ)はコイルLRを通る位相遅延(θc)のみを含む。図14Bの同調共振器1406aと同様に、コイルの位相遅延θcは、式(86)から決定されたウェーブチルト角(Ψ)に整合するよう調整され得、Φ=Ψをもたらす。表面導波モードに結合された受信構造で電力抽出が可能な一方、帯電端子TRによってもたらされる可変リアクティブ負荷なしに誘導表面波への結合を最大化するよう受信構造を調整することは難しい。
図14Dを参照し、損失性導電媒体303の表面上の誘導表面導波モードに実質的にモード整合するよう受信構造を調整する一例を説明するフローチャートを示す。1453で始まり、受信構造は(たとえば図14Bの同調共振器1406aの)帯電端子TRを含み、続いて帯電端子TRは1456で損失性導電媒体303の上方の所定の高さに位置づけられる。表面誘導波が誘導表面導波プローブ300によって確立されているため、帯電端子TRの高さの物理的高さ(hp)は実効高さより低くてもよい。物理的高さは帯電端子TR(例えば帯電端子の球体直径の4倍)上の拘束された電荷を減少又は最小化するよう選択されてもよい。受信構造が(例えば図14Cの同調共振器1406bの)帯電端子TRを含まない場合、フローは1459に進む。
1459で、受信構造の電気的な位相遅延Φは、損失性導電媒体303の局所的な特性によって所定の複素ウェーブチルト角Ψに整合される。ヘリカルコイルの位相遅延(θc)および/または垂直供給線の位相遅延(θy)は、Φをウェーブチルト(W)の角度(Ψ)と等しくなるように調整されうる。ウェーブチルト角(Ψ)は式(86)から以下のように決定されうる。続いて、電気的な位相Φはウェーブチルト角に整合されうる。例えば、電気的な位相遅延Φ=θc+θyは、コイルLRの幾何学的パラメータおよび/または垂直供給線導体の長さ(または高さ)を変えることで調整されうる。
続いて1462で、帯電端子TRの負荷インピーダンスが、同調共振器1406aの等価影像平面モデルと共振するよう整調されうる。受信構造の下方の導電性影像グラウンド平面809(図9A)の深さ(d/2)は、式(89)と、局所的に測定されうる、受信構造における損失性導電媒体303(例えば地球)の値とを用いて決定することができる。複素数の深さを用いて、影像グラウンド平面809と損失性導電媒体303の物理的境界806(図9A)との間の位相シフト(θd)はθd=β0d/2を用いて決定することができる。損失性導電媒体303を「見下ろして」見られるインピーダンス(Zin)は、続いて式(88)を用いて決定されうる。この共振関係は、誘導表面波への結合を最大化するよう考慮されうる。
コイルLRの調整されたパラメータと垂直供給導体の長さとに基づいて、コイルLRおよび垂直供給線導体の速度係数、位相遅延、およびインピーダンスを決定することができる。加えて、帯電端子TRの自己容量(CR)は、例えば式(24)を用いて決定されうる。コイルLRの伝搬係数(βp)は式(87)を用いて決定されることができ、垂直供給線に対する伝搬位相定数(βw)は式(49)を用いて決定されることができる。コイルLRおよび垂直供給線の自己容量および決定された値を用いて、コイルLRから「見上げて」見える同調共振器1406aのインピーダンス(Zbase)を、式(90)、(91)、および(92)を用いて決定することができる。
図9Aの等価影像平面モデルは図14Bの同調共振器1406aにも適用される。同調共振器1406aは、Zbaseのリアクタンス成分XbaseがZinのリアクタンス成分Xinを打ち消す、またはXbase+Xin=0となるように、帯電端子TRの負荷インピーダンスZRを調整することで、複素影像平面について共振するよう整調されうる。それゆえ、物理的境界806(図9A)において同調共振器1406aのコイルを「見上げた」インピーダンスは、物理的境界806において損失性導電媒体303を「見下ろした」インピーダンスの共役である。負荷インピーダンスZRは、帯電端子TRによって見える電気的な位相遅延Φ=θc+θyを変更せず、帯電端子TRの静電容量(CR)を変えることで調整されうる。導電性影像グラウンド平面809に関する等価影像平面モデルの共振のために負荷インピーダンスZRを調整するために、反復的手法が取られてもよい。このようにして、損失性導電媒体303(例えば地球)の表面に沿った誘導表面導波モードへの電場の結合が向上および/または最大化されうる。
図15を参照し、磁気コイル1409は、インピーダンス整合ネットワーク1433を電気的負荷1436に結合する受信回路を備える。誘導表面波からの電力の受信および/または抽出を促進するために、磁気コイル1409は、誘導表面波の磁束Hφが磁気コイル1409を通過し、それにより、磁気コイル1409内に電流を誘導し、その出力端子1429において端子点の電圧をもたらすように、配置されてもよい。単一巻きコイルに結合された誘導表面波の磁束は、以下によって表される。
Figure 2018516370
ここで、Fは結合された磁束であり、μrは、磁気コイル1409のコアの有効比透磁率であり、μ0は自由空間の透磁率であり、
Figure 2018516370
は入射磁界の強度ベクトルであり、
Figure 2018516370
は巻きの断面エリアに対して垂直な単位ベクトルであり、ACSは、各ループによって囲まれたエリアである。磁気コイル1409の断面エリアにわたって均一な入射磁界との最大の結合のために方向付けられたN巻の磁気コイル1409に関して、磁気コイル1409の出力端子1429において表れる開回路の誘起電圧は、以下のようになる。
Figure 2018516370
ここで、変数は上述のように規定される。磁気コイル1409は、可能性のあるケースとして、分配された共振器として、または、その出力端子1429を横切る外部のキャパシタを用いて、誘導表面波の周波数に整調されてもよく、次いで、共役インピーダンス整合ネットワーク1433を通して外部の電気的負荷1436とインピーダンスが整合する。
磁気コイル1409および電気的負荷1436によって与えられる、結果として得られる回路は、適切に調整され、インピーダンス整合ネットワーク1433を介して共役インピーダンスが整合されると仮定すると、磁気コイル1409内に誘導された電流を、電気的負荷1436に最適に通電するように採用することができる。磁気コイル1409によって与えられた受信回路は、物理的に地面に接続されている必要がないという利点をもたらす。
図14A、14B、14C、および15を参照すると、線状プローブ1403、モード整合構造1406、および磁気コイル1409によって与えられた各受信回路は、各々が、上述の誘導表面導波プローブ300の実施形態のいずれか1つから伝達される電力の受信を促進する。このため、受信されたエネルギは、理解できるように、電気的負荷1416/1426/1436を、共役整合ネットワークを介して給電するために用いられてもよい。このことは、放射電磁場の形態で伝達された、受信機で受信される場合がある信号と相反している。そのような信号は、かなり低い利用可能な電力を有し、そのような信号の受信機は、トランスミッタに負荷を与えない。
線状プローブ1403、モード整合構造1406、および磁気コイル1409によって与えられた受信回路が、誘導表面導波プローブ400に適用された励起源312(たとえば、図3)に負荷を与え、それにより、そのような受信回路が受ける誘導表面波を生成することも、上述の誘導表面導波プローブ300を使用して生成された本誘導表面波の特性である。このことは、上述の所与の誘導表面導波プローブ300によって生成される誘導表面波が伝送線モードを含むという事実を反映している。比較として、放射電磁波を生成する放射アンテナを駆動させる電源は、採用される受信機の数に関わらず、受信機によっては負荷を与えられない。
したがって、1つ以上の誘導表面導波プローブ300および線状プローブ1403の形態の1つ以上の受信回路、同調モード整合構造1406、ならびに/または、磁気コイル1409は、ともに、無線分配システムを形成することができる。上に説明した誘導表面導波プローブ300を使用した誘導表面波の伝送距離が周波数に基づく場合、無線電力分配が広いエリアにわたって、世界的にさえ達成され得ることが可能である。
従来の無線電力伝達/分配システムは今日、放射場、および、やはり、誘導性または無効近接場に結合したセンサからの「エネルギハーベスティング」を含み、広く研究されている。対照的に、本無線給電システムは、捉えられなければ永遠に失われる、放射の形態の電力を浪費しない。本件に開示された無線電力システムが、従来の、相互リアクタンスに結合した近接場システムのように、極めて狭い範囲に限定されることもない。本明細書に開示の無線電力システムは、新しい表面誘導伝送線モードにプローブ結合し、このことは、導波路によって負荷に、または、遠方の発電機に直接配線された負荷に電力を送ることと等価である。伝達場の強度を維持するのに必要な電力と、表面導波路内で消散する電力を考慮せず、このことは、極めて低い周波数においては、60Hzにおける従来の高電圧電力線の伝送損失に比べて軽微であり、発電機の電力はすべて、所望の電気的負荷のみに行く。電気的負荷の需要が終了された場合、供給源の発電機は相対的にアイドリング状態になる。
次に図16Aを参照すると、線状プローブ1403およびモード整合構造1406を示す概略が示されている。図16Bは磁気コイル1409を示す概略を示している。線状プローブ1403とモード整合構造1406との各々は、開回路端子電圧源VSと、動いていないネットワークの端子点インピーダンスZSによって表されるテブナン方程式を考慮してよい。磁気コイル1409は、短絡端子電流源ISおよび動いていないネットワークの端子点インピーダンスZSによって表されるノートン方程式として見られる。各電気的負荷1416/1426/1436(図14A、14B、および15)は、負荷インピーダンスZLによって表される。発生源インピーダンスZSは、実数成分と虚数成分との両方を備え、ZS=RS+jXSの形態を取る。
一実施形態によれば、電気的負荷1416/1426/1436は、各受信回路にそれぞれ整合したインピーダンスである。
具体的には、各電気的負荷1416/1426/1436は、それぞれのインピーダンス整合ネットワーク1419/1423/1433を通して、ZL'=RL'+jXL'として表されるZL'として特定されるプローブネットワーク上の負荷を与える。このことは、ZL'=ZS *=RS−jXSと等しくなる。ここで、与えられた負荷インピーダンスZL'は、実際の発生源のインピーダンスZSの複素共役である。共役整合定理は、カスケードネットワークにおいて、共役整合がいずれかの端子対で生じた場合、共役整合がすべての端子対で生じることになり、実際の電気的負荷1416/1426/1436も、そのインピーダンスZLに共役整合することが仮定されることを示している。Everitt, W.L.およびG.E.Anner,Communication Engineering,McGraw−Hill,3rd edition,1956,p.407を参照されたい。このことは、それぞれの電気的負荷1416/1426/1436が、それぞれの受信回路にインピーダンスが整合しており、それぞれの電気的負荷1416/1426/1436に対してその最大電力伝送が確立されることを確実にする。
誘導表面導波プローブ300の動作が、誘導表面導波プローブ300と関連付けられた動作条件の変化に関して調整するために制御することができる。例えば、適応プローブ制御システム321(図3)は、誘導表面導波プローブ300の動作を制御するために、給電ネットワーク309、および/または、帯電端子T1を制御するように使用され得る。動作条件には、限定しないが、損失性導電媒体303の特性(たとえば、導電性σおよび相対誘電率εr)の変化、場の強度の変化、および/または誘導表面導波プローブ300の負荷の変化が含まれ得る。式(31)、(41)、および(42)から見て取ることができるように、屈折率(n)、複素ブルースター角(θi,B)、およびウェーブチルト(|W|e)は、たとえば天気の条件からの、土の導電性および誘電率の変化によって影響され得る。
たとえば導電性測定プローブ、誘電率センサ、グラウンド・パラメータ・メータ、場メータ、電流モニタ、および/または負荷受信機などの装置が、動作条件の変化についてモニタし、現在の動作条件に関する情報を適応プローブ制御システム321に提供するために使用され得る。プローブ制御システム321はこのため、誘導表面導波プローブ300に関する特定の動作条件を維持するために、1つまたは複数の調整を誘導表面導波プローブ300に行うことができる。例えば、湿度および温度が変化するにつれて、土の導電性も変化する。導電性測定プローブおよび/または誘電率センサは、誘導表面導波プローブ300周りの複数の位置に配置されてもよい。一般的には、動作周波数に関するハンケル交差距離Rx、またはその上の導電性および/または誘電率をモニタすることが望ましい。導電性測定プローブおよび/または誘電率センサは、誘導表面導波プローブ300周りの複数の場所(たとえば、各象限)に配置されてもよい。
図17Aは、土の導電性の変化をモニタするために導入することができる導電性測定プローブの例を示している。図17Aに示すように、一連の測定プローブは、土の中の直線に沿って挿入される。例えば、プローブは、侵入深さが12インチ以上で、d=18インチ離間した9または16インチの直径のロッドとしてもよい。DS1は、100ワットの電球であり、R1は5ワット、14.6オームの抵抗である。AC電圧を回路に印加し、抵抗の両側のV1および中心のプローブの両側のV2を測定することで、σ=21(V1/V2)の重み付けされた比によって導電性が判定され得る。測定値には、フィルタがかけられて、AC電圧供給周波数のみに関する測定値を得ることができる。他の電圧、周波数、プローブサイズ、深さ、および/または間隔を使用する異なる構成も利用することができる。
裸線路プローブも、土の導電性および誘電率を測定するために使用され得る。図17Bに示されるように、インピーダンスは、たとえばインピーダンス分析器を使用して、土(損失性媒体)に挿入された2つのロッドの頂部間で測定される。インピーダンス分析器が利用される場合、測定値(R+jX)が、各周波数範囲にわたって形成され得、導電性および誘電率が、周波数に依存する測定から以下を用いて決定される。
Figure 2018516370
ここで、C0は、空気中のプローブの、pF単位の静電容量である。
導電性測定プローブおよび/または誘電率センサは、周期ベースで導電性および/または誘電率を評価し、プローブ制御システム321に情報を通信するように構成され得る(図3)。情報は、プローブ制御システム321に、限定ではないが、LAN、WLAN、セルラネットワーク、または他の適切な有線もしくは無線通信ネットワークなどのネットワークを通して通信することができる。モニタされた導電性および/または誘電率に基づき、プローブ制御システム321は、屈折率(n)、複素ブルースター角(θi,B)、および/またはウェーブチルト(|W|e)の変化を評価し、給電ネットワーク309の位相遅延(Φ)をウェーブチルト角(Ψ)と等しく維持するよう、および/または誘導表面導波プローブ300の等価影像平面モデルの共振を維持するように、誘導表面導波プローブ300を調整してもよい。このことは、例えば、θy、θc、および/またはCTを調整することによって達成され得る。例えば、プローブ制御システム321は、誘導表面波の電気的な発射効率を最大またはその近傍に維持するために、帯電端子T1の自己容量または帯電端子T1に印加される位相遅延(θy,θc)を調整することができる。帯電端子T1に印加される位相は、発射効率を最大化するために、コイル709上のタップの場所を変化させること、および/または、コイル709に沿う所定の複数のタップを含み、所定の様々なタップ位置間で切り換えることにより、調整され得る。
場または場の強度(FS)メータ(たとえば、FIM−41 FS meter, Potomac Instruments, Inc., Silver Spring, MD)も、誘導表面波に関連付けられた場の、場の強度を測定するために、誘導表面導波プローブ300周りに分散させることができる。場またはFSメータは、場の強度および/または場強度の変化(たとえば、電場の強度)を探知し、その情報をプローブ制御システム321に通信するように構成され得る。情報は、プローブ制御システム321に、限定しないが、LAN、WLAN、セルラネットワーク、または他の適切な通信ネットワークなどのネットワークを通して通信されてもよい。動作中に負荷および/または環境条件が変わるか変化するにつれて、誘導表面導波プローブ300は、受信機およびそれらが供給する負荷への適切な電力伝送を確実にするために、FSメータの場所における特定の場の強度を維持するように調整することができる。
例えば、帯電端子T1に印加される位相遅延(Φ=θy+θc)は、ウェーブチルト角(Ψ)と整合するよう調整されうる。1つまたは両方の位相遅延を調整することで、誘導表面導波プローブ300は、複素ブルースター角に対応するウェーブチルトを保証するよう調整されうる。このことは、帯電端子T1に供給される位相遅延を変化させるために、コイル709(図7)上のタップ位置を調整することによって達成され得る。帯電端子T1に供給される電圧レベルも、電場強度を調整するために増減され得る。このことは、励起源312(図3)の出力電圧を調整すること、または、給電ネットワーク309(図3)を調整もしくは再構成することにより、達成することができる。例えば、AC源712(図7)のためのタップ724(図7)の位置は、帯電端子T1に見られる電圧を増大させるように調整され得る。場の強度レベルを予め規定された範囲内に維持することにより、受信機による結合が向上し、接地電流の損失を低減し、また、他の誘導表面導波プローブ300からの伝送との干渉を避けることができる。
図18を参照し、モニタされた条件に基づいて誘導表面導波プローブ300の動作を調整するよう構成される、図3のプローブ制御システム321を含む適応制御システム330の一例を示す。図3および7のように、AC源712は帯電端子T1のための励起源(図3の312)として機能する。AC源712は、コイル709を含む給電ネットワーク(図3の309)を通じて誘導表面導波プローブ400dに結合される。AC源712は、図7に示されるようにタップ724を通じてコイル709の下部に接続されうる、または一次コイルの方法でコイル709へ誘導結合されうる。コイル709は、第1端が接地杭715(図7)、そして第2端が帯電端子T1に結合されうる。いくつかの実装では、帯電端子T1の接続は、コイル709の第2端におけるタップ721(図7)を用いて調整されうる。コイル709と接地杭715との間に配置された電流計は、誘導表面導波プローブ300の底部における電流フロー(I0)の大きさの表示を提供するために用いられうる。あるいは、電流クランプが電流フロー(I0)の大きさの表示を取得するために接地杭715に結合された導体の周辺で用いられてもよい。
プローブ制御システム321は、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアによって実行されるソフトウェア、またはそれらの組合せによって実施され得る。例えば、プローブ制御システム321は、プロセッサおよびメモリを含む処理回路を含みうる。プロセッサとメモリとの両方は、たとえば、当業者に理解され得るように、付随する制御/アドレスバスを伴うデータバスなどのローカルインターフェースに結合されうる。プローブの制御アプリケーションは、モニタされている条件に基づいて誘導表面導波プローブ400の動作を調整するために、プロセッサによって実行されてもよい。プローブ制御システム321も、様々なモニタリングデバイスと通信するための1つまたは複数のネットワークインターフェースを含み得る。通信は、限定しないが、LAN、WLAN、セルラネットワーク、または他の適切な通信ネットワークなどのネットワークを通し得る。プローブ制御システム321は、例えば、サーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、または同様の能力を有する他のシステムなどのコンピュータシステムを備えていてもよい。
適応制御システム330は、限定しないが、図17Aの導電性測定プローブおよび/または図17Bの裸線路プローブなどの、1つまたは複数のグラウンド・パラメータ・メータ(複数の場合もある)333を含みうる。グラウンド・パラメータ・メータ(複数の場合もある)333は、プローブ動作周波数に関連付けられたハンケル交差距離(Rx)の周りにおける誘導表面導波プローブ300の周りに分散され得る。例えば、図17Bの裸線プローブは、前述のように、損失性導電媒体の導電性および誘電率をモニタするために、誘導表面導波プローブ300周りの各象限に配置されてもよい。グラウンド・パラメータ・メータ(複数の場合もある)333は、周期ベースで損失性導電媒体の導電性および誘電率を判定し、誘導表面導波プローブ300の電位の調整のために、プローブ制御システム321に情報を通信するように構成され得る。いくつかの場合では、グラウンド・パラメータ・メータ(複数の場合もある)333は、モニタしている条件の変化が探知された場合にのみ、情報をプローブ制御システム321に通信することができる。
適応制御システム330も、限定ではないが、電場強度(FS)メータなどの、1つ以上の場メータ336を含み得る。場メータ(複数の場合もある)336は、誘導場の強度曲線103(図1)が放射場の強度曲線106(図1)より優位にある、ハンケル交差距離(Rx)を越えた誘導表面導波プローブ300の周りに配置され得る。例えば、複数の場メータ336は、前述のように、電場強度をモニタするように、1つまたは複数の、誘導表面導波プローブ300から外側に延びる放射状の線に沿って配置することができる。場メータ(複数の場合もある)336は、周期ベースで場の強度を判定し、誘導表面導波プローブ300の電位の調整のために、プローブ制御システム321に情報を通信するように構成され得る。いくつかの場合では、場メータ(複数の場合もある)336は、モニタしている条件の変化が探知された場合にのみ、情報をプローブ制御システム321に通信することができる。
他の変数も、モニタされ、誘導表面導波プローブ300の動作を調整するために使用され得る。例えば、接地杭715(図7)を流れる接地電流は、誘導表面導波プローブ300の動作をモニタするのに使用され得る。例えば、接地電流は、誘導表面導波プローブ300の負荷、および/または、電場の、損失性導電媒体303の表面上の誘導表面波モードへの結合の変化の表示を提供することができる。実際の電力の伝達は、AC源712(または図3の励起源312)をモニタすることによって判定することができる。いくつかの実施では、誘導表面導波プローブ300は、少なくとも部分的に電流の表示に基づき、誘導表面導波モードへの結合を最大化するように調整することができる。帯電端子T1に供給される位相遅延(Φ=θy+θc)を調整することにより、ウェーブチルト角(Ψ)における調整は、損失性導電媒体303(たとえば、地球)内の誘導表面波伝送のための複素ブルースター角における照射のために維持され得る。このことは、コイル709上のタップ位置を調整することによって達成され得る。しかし、接地電流も受信機の負荷によって影響され得る。接地電流が、予想される電流レベルより上である場合、このことは、誘導表面導波プローブ400の原因不明な負荷が生じていることを示してもよい。
励起源312(またはAC源712)も、過負荷が生じていないことを確実にするためにモニタされ得る。誘導表面導波プローブ300の実際の負荷が増大するにつれて、励起源312の出力電圧、または帯電端子T1にコイルから供給される電圧は、場の強度のレベルを増大させ、それによって追加の負荷電流を避けるために、増大され得る。いくつかの場合では、受信機自体は、誘導表面導波モードの条件を監視するセンサとして使用され得る。例えば、受信機は、受信機における場の強度および/または負荷需要を監視することができる。受信機は、電流の動作条件に関する情報をプローブ制御システム321に通信するように構成され得る。情報は、プローブ制御システム321に、限定ではないが、LAN、WLAN、セルラネットワーク、または他の適切な通信ネットワークなどのネットワークを通して通信することができる。情報に基づき、プローブ制御システム321は次いで、継続的な動作のために、誘導表面導波プローブ300を調整することができる。例えば、帯電端子T1に印加される位相遅延(Φ=θy+θc)は、受信機の負荷需要を供給するために、誘導表面導波プローブ300の電気的発信効率を維持するように調整され得る。いくつかの場合では、プローブ制御システム321は、励起源312および/または誘導表面導波プローブ300の負荷を低減するために、誘導表面導波プローブ300を調整することができる。例えば、帯電端子T1に供給される電圧は、場の強度を下げるために低減され、最も離れた負荷装置の一部分への結合を防止することができる。
誘導表面導波プローブ300は、例えば1つまたは複数のタップコントローラ339を使用して、プローブ制御システム321によって調整され得る。図18では、コイル709から上側の帯電端子T1への接続が、タップコントローラ339によって制御される。モニタされている条件の変化(たとえば、導電率、誘電率、および/または電界強度の変化)に応じて、プローブ制御システムは、タップ位置の変化を開始するために、制御信号をタップコントローラ339に通信することができる。タップコントローラ339は、コイル709に沿って連続的に、または予め規定されたタップ接続に基づいて漸進的に、タップ位置を変化させるように構成され得る。制御信号は、特定のタップ位置を含む、または規定の数のタップ接続による変化を示しうる。タップ位置を調整することにより、帯電端子T1の位相遅延(Φ)は、誘導表面導波モードの結合を維持および/または向上させるように調整され得る。
誘導表面導波プローブ300も、例えば帯電端子制御システム348を用いるプローブ制御システム321によって調整されうる。帯電端子T1のインピーダンスを調整することによって、誘導表面導波モードへの結合を調整することができる。帯電端子制御システム348は、帯電端子T1の静電容量を変更するよう構成されうる。Φ=Ψを維持しながら帯電端子T1の負荷インピーダンスZLを調整することによって、導電性影像グラウンド平面との共振を維持することができる。この方法によって、損失性導電媒体303(例えば地球)の表面に沿った誘導表面導波モードへの電場の結合が向上および/または最大化されうる。
すでに論じたように、適応制御システム330のプローブ制御システム321は、限定ではないが、グラウンド・パラメータ・メータ333および/または場メータ336などの、1つまたは複数の、離れて配置されたモニタリングデバイスと通信することにより、誘導表面導波プローブ300の動作条件をモニタすることができる。プローブ制御システム321は、たとえばAC源712(もしくは励起源312)からの情報にアクセスすることにより、他の条件もモニタすることができる。モニタされる情報に基づき、プローブ制御システム321は、誘導表面導波プローブ300の調整が、発射効率を向上および/または最大化するのに必要であるかを決定することができる。1つまたは複数のモニタ条件の変化に応じて、プローブ制御システム321は、帯電端子T1にそれぞれ印加される位相遅延(Φ=θy+θc)、および/または、帯電端子T1の負荷インピーダンスZLのうちの1つまたは複数の調整を開始することができる。いくつかの実施態様では、プローブ制御システム321は、変化の原因を特定するために、モニタされている状態を評価することができる。モニタされている状態(複数の場合もある)が受信機の負荷の変化に起因する場合、誘導表面導波プローブ300の調整は避けられてもよい。モニタされている条件(複数の場合もある)が誘導表面導波プローブ400の発射効率に影響を及ぼしている場合、プローブ制御システム321は、発射効率を向上および/または最大化するために、誘導表面導波プローブ300の調整を開始することができる。
いくつかの実施形態では、帯電端子T1のサイズも、誘導表面導波プローブ300への負荷インピーダンスZLを制御するために調整することができる。例えば、帯電端子T1の自己容量は、端子のサイズを変化させることによって変更され得る。電荷分布も、帯電端子T1のサイズを増やすことにより向上され得る。このことは、帯電端子T1からの放電の可能性を低減し得る。他の実施形態では、帯電端子T1は、負荷インピーダンスZLを変更するよう調整されうる可変インダクタンスを含みうる。帯電端子T1のサイズの制御は、帯電端子制御システム348を通して、または別の制御システムを通して、プローブ制御システム321によって行うことができる。
図19Aおよび19Bは、誘導表面導波プローブ300の帯電端子T1または同調共振器1406(図14Bおよび14C)の帯電端子TRとして使用され得る、可変端子203の例を示している。例えば、可変端子203は、外側円筒区間209の内側にぴったり収まった内側円筒区間206を含み得る。内側円筒区間206および外側円筒区間209は、底部と頂部とのそれぞれにわたるプレートを含み得る。図19Aでは、円筒状の形状の可変端子203が、第1のサイズを有する、収縮状態で示されている。この第1のサイズは、第1の有効な球体直径に関連付けられ得る。端子のサイズ、ひいては、有効な球体直径を変更するために、可変端子203の一方または両方のセクションが、図19Bに示されるように、表面積を増大させるために拡張され得る。このことは、端子上の電荷の放電を防止するために、電気的に絶縁されている、電気モータまたは油圧シリンダなどの駆動機構を使用して達成することができる。このようにして、帯電端子T1またはTRの静電容量(C1またはCR)および帯電端子T1またはTRの負荷インピーダンス(ZLまたはZR)が調整されうる。
次に図20を参照し、端子212の外表面218内の可変インダクタンス215を含む可変端子212を示す概略図を示す。端子212内に可変インダクタを配置することによって、図3の誘導表面導波プローブ300の負荷インピーダンスZR(または図14Bおよび14Cの同調共振器1406の負荷インピーダンスZL)を、インダクタンス215の調整によって、帯電端子T1の帯電した表面に影響を与えることなく、調整することができる。いくつかの実施形態では、図19Aおよび19Bの可変端子203は、円筒区間206および209内の可変インダクタンス215を含みうる。そのような組み合わせは、誘導表面導波プローブ300の負荷インピーダンスZLに対するより広範な制御を提供することができる。
本開示の上述の実施形態は、単に、本開示の原理の明確な理解のための、説明された実施態様の可能性のある例であることが強調されるものとする。多くの変形および変更が、実質的に本開示の精神および原理から逸脱することなく、上述の実施形態になされてもよい。そのような変更および変形はすべて、本明細書において、本開示の範囲内に含まれ、添付の特許請求の範囲によって保護されることが意図されている。さらに、すべての任意選択的および好ましい、記載の実施形態および従属請求項の特徴および変更は、本明細書に教示された開示のすべての態様において使用可能である。さらに、従属請求項の個別の特徴、ならびに、すべての任意選択的および好ましい、記載の実施形態の特徴および変更は、相互に組み合わせることが可能であるか、取り換えることが可能である。

Claims (62)

  1. 方法であって、
    損失性導電媒体の上方の所定の高さに帯電端子を配置することと、
    前記損失性導電媒体に関連付けられた複素ブルースター入射角(θi,B)に対応するウェーブチルト角(Ψ)と整合するよう前記帯電端子に接続される給電ネットワークの位相遅延(Φ)を調整することと、
    前記損失性導電媒体に関連付けられた影像グラウンド平面のインピーダンス(Zin)に基づき、前記帯電端子の負荷インピーダンス(ZL)を調整することと、
    前記損失性導電媒体の表面に沿った誘導表面導波モードに結合する電場を確立する励起電圧で、前記給電ネットワークを介して前記帯電端子を励起することと、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記給電ネットワークは、前記帯電端子に結合された給電線導体と、前記損失性導電媒体と前記給電線導体との間に結合されたコイルとを有し、前記給電ネットワークの前記位相遅延(Φ)は前記給電線導体に関連付けられた位相遅延(θy)と前記コイルに関連付けられた位相遅延(θc)とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記位相遅延(Φ)を調整することが、前記コイルに関連付けられた前記位相遅延(θc)を調整することを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記給電線導体の接続部が、前記コイルに関連付けられた前記位相遅延(θc)を調整するために前記コイル上で再配置されることを特徴とする請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記給電線導体の前記接続部が、可変タップを介して前記コイル上で再配置されることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記損失性導電媒体に関連付けられた前記複素ブルースター入射角(θi,B)が、前記励起電圧の動作周波数および前記損失性導電媒体の特性に基づくことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の方法。
  7. 前記損失性導電媒体の前記特性が、導電率および誘電率を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記影像グラウンド平面のインピーダンス(Zin)が前記損失性導電媒体の物理的境界と導電性影像グラウンド平面との間の位相遅延(θd)に少なくとも部分的に基づくことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の方法。
  9. 前記損失性導電媒体の前記物理的境界と前記導電性影像グラウンド平面とが複素数の深さによって分離されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記帯電端子の前記負荷インピーダンス(ZL)が、前記影像グラウンド平面のインピーダンス(Zin)のリアクタンス成分に基づいて調整されることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の方法。
  11. 前記帯電端子の前記負荷インピーダンス(ZL)が、前記給電ネットワークおよび前記帯電端子に関連付けられた構造のインピーダンス(Zbase)を前記影像グラウンド平面のインピーダンス(Zin)の前記リアクタンス成分と整合するよう調整されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記給電ネットワークの前記位相遅延(Φ)は、前記帯電端子の前記負荷インピーダンス(ZL)が調整される間は固定されることを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の方法。
  13. 前記帯電端子は有効球体直径を有し、前記帯電端子の前記所定の高さが、前記拘束された静電容量を減少させるように、前記有効球体直径の少なくとも4倍であることを特徴とする、請求項1乃至12の何れか1項に記載の方法。
  14. 前記帯電端子がコイルを介して励起源に結合されることを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項に記載の方法。
  15. 前記損失性導電媒体の特性の変化を感知することと、
    前記損失性導電媒体の前記特性の前記変化に応じて、前記帯電端子に接続される前記給電ネットワークの前記位相遅延(Φ)を、修正されたウェーブチルト角に整合するよう調整することであって、前記修正されたウェーブチルト角は前記変化した特性を有する前記損失性導電媒体に関連付けられた複素ブルースター入射角に対応する、調整することと、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至14の何れか1項に記載の方法。
  16. 前記帯電端子の前記負荷インピーダンス(ZL)を、前記変化した特性を有する前記損失性導電媒体に基づく新たな影像グラウンド平面のインピーダンスに基づいて調整することを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記損失性導電媒体はテレストリアル媒体であることを特徴とする請求項1乃至16の何れか1項に記載の方法。
  18. 誘導表面導波プローブであって、
    損失性導電媒体の上方にある帯電端子と、
    励起源を前記帯電端子に結合するよう構成された給電ネットワークであって、前記給電ネットワークが前記帯電端子に電圧を位相遅延(Φ)を伴って供給するよう構成され、前記位相遅延(Φ)が前記損失性導電媒体に関連付けられた複素ブルースター入射角(θi,B)に関連付けられたウェーブチルト角(Ψ)に整合し、前記帯電端子が負荷インピーダンス(ZL)を有し、前記負荷インピーダンスが前記損失性導電媒体に関連付けられた影像グラウンド平面のインピーダンス(Zin)に基づいて決定される、給電ネットワークと、
    を含むことを特徴とする誘導表面導波プローブ。
  19. 前記給電ネットワークは、前記帯電端子に結合された給電線導体と、前記損失性導電媒体と前記給電線導体との間に結合されたコイルとを有し、前記給電ネットワークの前記位相遅延(Φ)は、前記給電線導体に関連付けられた位相遅延(θy)と、前記コイルに関連付けられた位相遅延(θc)とを含むことを特徴とする、請求項18に記載の誘導表面導波プローブ。
  20. 前記コイルはヘリカルコイルであることを特徴とする請求項19に記載の誘導表面導波プローブ。
  21. 前記励起源はタップ接続部を介して前記コイルに結合されることを特徴とする請求項19または20に記載の誘導表面導波プローブ。
  22. インピーダンス整合ネットワークが、前記励起源と前記コイル上の前記タップ接続部との間に結合されることを特徴とする請求項19乃至21の何れか1項に記載の誘導表面導波プローブ。
  23. 前記励起源は前記コイルに磁気結合されることを特徴とする請求項19または20に記載の誘導表面導波プローブ。
  24. 前記帯電端子はタップ接続部を介して前記コイルに結合されることを特徴とする請求項19乃至23の何れか1項に記載の誘導表面導波プローブ。
  25. 前記給電ネットワークは、前記ウェーブチルト角(Ψ)との整合を行うよう前記位相遅延(Φ)を変更するよう構成されることを特徴とする請求項18乃至24の何れか1項に記載の誘導表面導波プローブ。
  26. 前記損失性導電媒体の特性に少なくとも部分的に基づき、前記給電ネットワークを調整するよう構成されるプローブ制御システムを含むことを特徴とする請求項18乃至25の何れか1項に記載の誘導表面導波プローブ。
  27. 前記給電ネットワークが、前記励起源と前記帯電端子との間に結合されるコイルを含み、前記帯電端子は可変タップを介して前記コイルへ結合されることを特徴とする請求項26に記載の誘導表面導波プローブ。
  28. 前記プローブ制御システムが、前記損失性導電媒体の前記特性の変化に応じて前記可変タップの位置を調整することを特徴とする請求項27に記載の誘導表面導波プローブ。
  29. 方法であって、
    損失性導電媒体の上方の所定の高さに誘導表面導波プローブの帯電端子を配置することと、
    前記誘導表面導波プローブの進行波位相遅延(Φ)を、前記損失性導電媒体の表面波のウェーブチルト角(Ψ)と整合するよう調整することと、
    重畳される定在波であって、前記誘導表面導波プローブの底部から複素数の深さに位置する複素影像平面に基づく前記重畳される定在波を、前記誘導表面導波プローブの伝送線の区間による位相遅延と、前記伝送線の区間の特性インピーダンスの不連続性に起因する位相跳躍とを利用することで、前記誘導表面導波プローブ上に同時に励起することと、
    前記伝送線の区間を介して励起電圧で前記帯電端子を励起し、ここで励起電荷分布が前記損失性導電媒体の表面に沿った誘導表面波の導波モードに結合する電場を確立することと、
    を含むことを特徴とする方法。
  30. 方法であって、
    受信構造を損失性導電媒体に結合させることと、
    前記損失性導電媒体上に確立される誘導表面波とモード整合させることであって、前記受信構造の進行波位相遅延(Φ)が、前記誘導表面波に関連付けられたウェーブチルト角(Ψ)と整合し、前記ウェーブチルト角(Ψ)が前記受信構造の周辺の前記損失性導電媒体の特性に少なくとも部分的に基づく、モード整合を行うことと、
    を含むことを特徴とする方法。
  31. 前記受信構造の帯電端子を、前記損失性導電媒体の表面の上方の所定の高さで留めることを含むことを特徴とする請求項30に記載の方法。
  32. 前記受信構造が、前記帯電端子と前記損失性導電媒体との間に結合される受信機ネットワークを含むことを特徴とする請求項31に記載の方法。
  33. 前記受信機ネットワークが、前記損失性導電媒体に結合されるコイルと、前記コイルおよび前記帯電端子の間に結合される供給線導体とを含み、ここで前記進行波位相遅延(Φ)は前記コイルの位相遅延(θc)と前記供給線導体の位相遅延(θy)とに基づくことを特徴とする請求項32に記載の方法。
  34. 前記進行波位相遅延(Φ)を調整することが、前記コイルの前記位相遅延(θc)を変更するために前記コイル上のタップの位置を調整することを含むことを特徴とする請求項33に記載の方法。
  35. 前記供給線導体が、前記タップを介して前記コイルに結合されることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  36. 前記帯電端子が有効球体直径を有し、前記帯電端子の前記所定の高さが、拘束された静電容量を減少させるように、前記有効球体直径の少なくとも4倍であることを特徴とする、請求項31乃至35の何れか1項に記載の方法。
  37. 前記損失性導電媒体の前記表面から複素数の深さのところにある影像平面に対して、前記受信構造を共振させることを含むことを特徴とする請求項31乃至36の何れか1項に記載の方法。
  38. 前記受信構造を共振させることが、前記損失性導電媒体に関連付けられた影像グラウンド平面のインピーダンス(Zin)に基づいて、前記帯電端子の負荷インピーダンス(ZL)を調整することを含むことを特徴とする請求項37に記載の方法。
  39. 前記受信構造を共振させることが、前記受信構造の伝送線の区間による位相遅延と、前記伝送線の区間の特性インピーダンスの不連続性に起因する位相跳躍とを利用することで、前記受信構造上の定在波であって、前記受信構造上の進行波と重畳される前記定在波を確立することを特徴とする請求項37または38に記載の方法。
  40. コイルを介して前記受信構造から電力を抽出することを含む請求項30乃至39の何れか1項に記載の方法。
  41. 損失性導電媒体上に確立された誘導表面波とモード整合するための受信構造であって、
    前記損失性導電媒体の上方にある帯電端子と、
    前記帯電端子と前記損失性導電媒体との間に結合される受信機ネットワークであって、前記受信機ネットワークは位相遅延(Φ)を有し、前記位相遅延(Φ)は前記誘導表面波に関連されたウェーブチルト角(Ψ)との整合を行い、前記ウェーブチルト角は前記受信構造の周辺の前記損失性導電媒体の特性に少なくとも部分的に基づく、前記受信機ネットワークと、
    を含むことを特徴とする受信構造。
  42. 前記帯電端子が可変負荷インピーダンス(ZL)を有することを特徴とする請求項41に記載の受信構造。
  43. 前記可変負荷インピーダンス(ZL)が、前記受信構造の前記周辺の前記損失性導電媒体に関連付けられた影像グラウンド平面のインピーダンス(Zin)に基づき決定されることを特徴とする請求項42に記載の受信構造。
  44. 前記負荷インピーダンス(ZL)が、前記損失性導電媒体の表面から複素数の深さのところにある影像平面に対して、前記受信構造を共振させるように調整されることを特徴とする請求項42または43に記載の受信構造。
  45. 前記受信構造を共振させることが、前記受信機ネットワークの伝送線の区間による位相遅延と、前記伝送線の区間の特性インピーダンスの不連続性に起因する位相跳躍とを利用することで、前記受信構造上の定在波を確立することを特徴とする請求項41乃至44の何れか1項に記載の受信構造。
  46. 前記受信機ネットワークが、前記損失性導電媒体に結合されるコイルと、前記コイルおよび前記帯電端子の間に結合される供給線導体とを含み、ここで前記受信機ネットワークの位相遅延(Φ)は前記コイルの位相遅延(θc)と前記供給線導体の位相遅延(θy)とに基づくことを特徴とする請求項41乃至45の何れか1項に記載の受信構造。
  47. 前記コイルの前記位相遅延(θc)を調整するよう構成される可変タップをさらに含むことを特徴とする請求項46に記載の受信構造。
  48. 前記コイルに結合されるインピーダンス整合ネットワークを含むことを特徴とする請求項46または47に記載の受信構造。
  49. 前記インピーダンス整合ネットワークが前記コイルに誘導結合されることを特徴とする請求項48に記載の受信構造。
  50. 方法であって、
    テレストリアル媒体に対して受信構造を位置づけることと、
    前記テレストリアル媒体上に確立された誘導表面波とのモード整合を行うことであって、前記受信構造の進行波位相遅延(Φ)は、前記誘導表面波に関連付けられたウェーブチルト角(Ψ)に整合され、前記ウェーブチルト角(Ψ)は前記受信構造の周辺の前記テレストリアル媒体の特性に少なくとも部分的に基づく、モード整合を行うことと、
    前記受信構造を介して、前記誘導表面波によって前記テレストリアル媒体上を搬送されるエネルギを受信することと、
    を含むことを特徴とする方法。
  51. 前記受信構造が、前記誘導表面波を生成する誘導表面導波プローブに結合される励起源に負荷を与えることを特徴とする請求項50に記載の方法。
  52. 前記エネルギが電力をさらに含み、前記方法が前記受信構造に結合される電気的負荷に前記電力を加えることをさらに含み、ここで前記電力は前記電気的負荷に対する電源として用いられることを特徴とする請求項50または51に記載の方法。
  53. 前記受信構造に対して電気的負荷をインピーダンス整合することをさらに含むことを特徴とする請求項50乃至52の何れか1項に記載の方法。
  54. 前記受信構造から前記電気的負荷への最大限の電力伝送を確立することを含むことを特徴とする請求項53に記載の方法。
  55. 前記受信構造が、前記テレストリアル媒体へ結合される磁気コイル、線状プローブ、または同調共振器をさらに含むことを特徴とする請求項50乃至54の何れか1項に記載の方法。
  56. 電力伝送システムであって、
    テレストリアル媒体の表面に沿った誘導表面波の形態で電気的エネルギを送信する誘導表面導波プローブであって、前記誘導表面導波プローブは給電ネットワークを含み、前記給電ネットワークは位相遅延(Φ)を伴って電圧を帯電端子に供給するよう構成され、前記位相遅延(Φ)は前記テレストリアル媒体に関連付けられた複素ブルースター入射角(θi,B)に関連付けられたウェーブチルト角(Ψ)に整合し、前記帯電端子は前記テレストリアル媒体に関連付けられた影像グラウンド平面のインピーダンス(Zin)に基づき決定される負荷インピーダンス(ZL)を有する、前記誘導表面導波プローブと、
    前記電気的エネルギを受信する受信構造と、
    を含むことを特徴とする電力伝送システム。
  57. 前記受信構造が前記誘導表面導波プローブに負荷をかけることを特徴とする請求項56に記載の電力伝送システム。
  58. 電気的負荷が前記受信構造に結合され、前記電気的エネルギが前記電気的負荷に対する電源として用いられることを特徴とする請求項56または57に記載の電力伝送システム。
  59. 前記電気的負荷が前記受信回路に対してインピーダンス整合されることを特徴とする請求項58に記載の電力伝送システム。
  60. 前記受信構造から前記電気的負荷への最大限の電力伝送が確立されることを特徴とする請求項58または59に記載の電力伝送システム。
  61. 前記受信構造が、磁気コイル、線状プローブ、または同調共振器をさらに含むことを特徴とする請求項56乃至60の何れか1項に記載の電力伝送システム。
  62. 前記同調共振器が、直列同調共振器、並列同調共振器、または分散同調共振器を含むことを特徴とする請求項61に記載の装置。
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