JP2018505320A - しみ抜きのための改善された布地の処理方法 - Google Patents

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Abstract

改善されたしみ及び汚れに対する耐性、撥油性、撥水性、柔らかさ、しわ及び損傷に対する耐性、より良好な手触り感等の布地保護の利益を布地に付与するための布地処理組成物であって、布地処理組成物が少なくとも1種のゼータ電位調整剤、フルオロポリマー、及び疎水性作用剤を含み、融点又はガラス転移温度が100℃未満である、布地処理組成物を提供する。布地処理組成物は、浸漬を通して洗浄する前の前処理剤として使用することができ、あるいは、全自動洗濯機の洗浄又は濯ぎいずれかのサイクルで、処理溶剤に添加して、布地に付与される布地保護の利益をまず与え、次いで維持し、回復させることができるが、ただし洗浄サイクル後であって布地処理工程の前に、界面活性剤を本質的に添加しない中間濯ぎ工程を用いることとする。第1の処理組成物の使用後、第2の処理組成物を使用する第2の処理操作により、保護の利益が維持され、回復される。第2の処理組成物は、付与された布地保護の利益の経済的かつ定期的メンテナンスを提供するためのより低活性レベルの保護剤を有し得る。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2006年12月21日に出願された米国特許第11/614,197号の部分継続出願であり、既に2011年2月22日に発行された米国特許第7,893,014号である、2011年1月3日に出願された米国特許第12/983,864号の部分継続出願である、2014年11月20日に出願された米国特許第14/549,555号の同時係属出願の部分継続出願であり、2015年1月14日に出願された米国仮特許出願第62/103,192号からの優先権を請求している。前述の全ては、参照により本明細書に完全に組み込まれる。
(背景技術)
1.技術分野
本開示は、織物に、しみ及び汚れに対する耐性、撥油性、撥水性、柔らかさ、しわ及び損傷に対する耐性、及び改善された手触り感等の布地保護の利益を付与する布地処理組成物に関する。組成物は、浸漬若しくは直接噴霧による適用を通して洗浄する前の前処理剤として使用又は適用することができる、又は全自動洗濯機の洗浄又は濯ぎサイクル等の処理サイクルに添加することができる。布地処理の適用は、処理した布地が乾燥及び/又は加熱によって硬化されると完了する。
2.関連技術についての検討
しみ落とし、撥水性及び撥油性のための織物処理剤のほとんどは、現在、高濃度の化学物質を含む工業用浴(industrial baths)を要し、後続して高温、すなわち100℃を実質的に超える温度、例えば市販の乾燥オーブンに見られることが多い温度で硬化される。例えば、Bullock等の米国特許第6,251,210号は、布地に直接適用される5〜20重量%のフルオロケミカル織物作用剤を有する水性一次組成物を適用し、後続して乾燥し、その後、布地に直接適用される水性二次組成物を適用し、後続して第2の乾燥を行うことを要する、織物を処理するデュアルシステムを開示している。織物作用剤は、フルオロケミカルに加えて、ウレタンラテックス、相溶性アクリレートラテックス及び架橋樹脂を含む。第1の組成物は、ガラス転移温度が10〜35℃の低固体ラテックスである。第2の組成物は、木工用ボンド又は壁紙糊の粘稠性を有し、ガラス転移温度が−40℃〜−10℃の高固体ラテックスを含み、布地の片面に適用される。この組み合わせ商用処理システムは、その称するところでは、撥液性、しみ耐性で、取り扱いが簡易な布地を作る。
別の例では、Vogel等の米国特許第5,047,065号は、ペルフルオロ脂肪族基を有する撥水剤/撥油剤分散体、乳化性ポリエチレン分散体、及び修飾水素アルキルポリシロキサンをベースとするソフトハンド増量剤の組み合わせを記載している。組成物は、70〜150g/Lの濃度で布地上に詰められ、次いで150℃で硬化される。Singer等の米国特許第5,019,281号は、アルキルホスホン酸の水溶性C〜C24第四級アンモニウム、別個のC12〜C24第四級アンモニウム化合物、及び分散ポリエチレンワックスを含む処理複合剤を記載している。組成物は、30g/Lの濃度で布地上に詰められ、次いで110℃で硬化される。Murphyの米国特許第5,153,046号は、フルオロケミカル織物防汚剤、潤滑剤、並びにカチオン性及び非イオン性の界面活性剤の組み合わせの組み合わせを記載している。組成物は、ナイロン糸への商業的応用を目的とする。
防水性は、従来から、溶剤型ワックス及び一般にパラフィン蝋を使用したワックス様コーティング、塩素化パラフィン蝋、並びにエチレン/酢酸ビニルワックス、例えばEnglebrecht等の米国特許第4,027,062号及びMcKinney等の米国特許第4,833,006号に列挙されている材料によって機能してきた。また、当技術分野において公知のシリコーン材料を使用した流出液によってできるしみに耐性を持つ布地を造ることも可能である。
直接の適用に又はアイロンがけの補助として利益がある布地を提供するために、幾つかの技術が開発されてきた。例えば、Vogel等の米国特許第5,532,023号は、濡れた又は乾燥した衣類への使用向けのシリコーン及び膜形成ポリマーを洗濯後に使用してしわを緩和する方法を記載している。組成物を布地に吹き付け、次いでアイロンがけするか又は手で延ばしてしわを減らす利益が得られる。組成物を洗濯中に適用できるという指示はない。
例えば吹き付け法によって布地に直接適用し、アイロンで又は100℃超のような高温の熱風乾燥機中で硬化する製品は、幾つかの欠点に悩まされている。通常、厚い又は不均一なコーティングは、撥油性及び撥水性が不完全な領域を生じ、布地の手触りに柔らかさを欠く結果を招く。このような製品は、布地の有孔性を低減する可能性もあり、結果として、使用中に着用者にとって不快な状態になり得る。直接適用される製品の追加の欠点は、しみや汚れを固めてしまうため、既にしみ又は汚れが付着している布地には使用できない点である。すなわち、こうした製品は、織物に既に付いているしみ又は汚れをまず除去する代わりに、それらを上から密封してしまうということである。
フルオロポリマー及び疎水性作用剤は、既に、洗濯用途として示唆されてきた。Haq等の米国特許第6,075,003号は、フルオロポリマーとカチオン性布地用柔軟剤の使用を開示している。Audenaert等の米国特許第5,910,557号は、撥油性及び撥水性を付与するためのフルオロケミカルポリウレタン化合物の使用を開示している。更に、Haq等は、布地に処理を施すために、組成物に晒された布地を、150℃以上の温度で乾燥又はアイロンがけすることを教示している。
Fitzgeraldの米国特許第6,180,740号は、織物に撥油性及び撥水性を与えるフルオロケミカルコポリマー組成物を含有する水性エマルジョンを記載している。エマルジョンは、高アルカリ性、高アニオン性濃度、及び/又は高剪断条件下で明らかに安定性である。布地の処理は、110℃から190℃の間の相対的に高い温度での乾燥を必要とする。
Gresserの米国特許第4,724,095号は、反復単位エチレンオキシド及びアルキレンオキシドのうちの少なくとも1つを含む、少なくとも1種の疎水性/親水性再付着防止コポリマーを有効量で含む洗剤組成物を記載している。コポリマーの目的は、織物素材の繊維のゼータ電位を、ベアファイバーのゼータ電位の0.5倍以下の値まで低減することである。特許の精密な検査は、ゼータ電位が、未処理及び処理布地に限って決定され、すなわち、液体組成物や洗浄液には決定されず、ゼータ電位の陰性度が低くなっても、陽電荷の値には決して達しないことを明らかにしている。試験2と表記したGresserの実施例は、パラフィン等の疎水性作用剤を含む汚損組成物を記載している。パラフィンは、試験布地を変色するために使用される。Gresserの目標は、汚れ、したがってパラフィンを布地から完全に除去することであることに留意されたい。
Soane等の米国特許第6,379,753号は、織物材料に多官能分子を共有結合することによって、とりわけ撥水性を付与するために織物材料を修飾する方法を記載している。多官能分子は、結合基、疎水性基、及び親水性基、並びに疎油性基等の複数の官能基又は領域を有するポリマーである。
van Buskirk等の米国特許第7,893,014号及び同時係属中の米国特許出願第14/549,555号は、しみや汚れに対する耐性、撥油性、撥水性、柔らかさ、しわ及び損傷に対する耐性、並びに改善された手触り感等の布地保護の利益を付与する布地処理組成物に関する。組成物は、浸漬又は直接噴霧による適用を通して、洗浄前の前処理として使用しても、全自動洗濯機の洗浄又は濯ぎサイクル等の処理サイクルに添加してもよい。布地処理は、布地が乾燥及び/又は加熱によって硬化されたら完了する。しかし、前述は全て、近年、消費者に人気を得られた高効率で少ない水使用のタイプの洗濯機の使用には対応していない。
(概要)
本開示は、特に高性能又はHEタイプの消費者洗濯機に入れた場合に、布地又は衣服に保護特性を与える布地処理組成物及び方法の非限定的な例を提供する。理解されているように、制御されて均一な市販布地コーティング処理の操作と、節水又はHE機での使用に対応した、家庭用途における便利さ及び使いやすさとを合わせた製品及び方法が必要である。加えて、コーティングは、住宅用衣類乾燥機で容易に実現できる温度で硬化が可能でなければならない。これは、高温での硬化が、多数回の処理サイクルで過度に堆積することが原因で、コーティングを過度に耐性にする恐れがある。ひいては、これは、典型的には、不都合な手触り感をもたらす。
低温の硬化は、改善された手触り感をもたらし、必要に応じて容易に元に戻せ、かつ/又は除去できるコーティングも可能にする。このような非永続的又は一時的なコーティングは、多数回の適用又は処理による全体のコーティング堆積を低減し、白色又は淡色の布地の黄変又は変色等、目に見える残留物が残る可能性又は布地の外観におけるその他の不要な変化も低減する。所望の織物処理製品はまた、既存のしみ又は汚れを固めて布地を台無しにするべきでない。米国消費者製品安全委員会によれば、家庭用乾燥機は、典型的には、少なくとも175℃の平均温度を実現し、通常の使用法でかなり高温に達する。実際、家庭用衣類乾燥機は、典型的には、使用中、250℃〜350℃の範囲の温度を実現する。Final Report on Electric Clothes Dryers and Lint Ignition Characteristics、U.S. Consumer Products Safety Commission、2003年5月、105頁;http://www.cpsc.gov/library/foia/foia03/os/dryer.pdfを参照されたい。
一乾燥機温度に言及した技術分野、例えばGreenの米国特許第4,920,000号は、過度の乾燥温度の使用の潜在的に有害な結果に言及していない。Greenは、綿、ナイロン及び耐熱性繊維の混紡を、代理洗浄溶液、すなわち水性水酸化ナトリウムで処理し、次いで布地を濯ぎ、従来型家庭用乾燥機で乾燥して71℃で最大限に乾燥させることを開示している。Greenは、71℃が、布地が受けるべき最高温度であるとも、71℃が従来型家庭用乾燥機で実現される最高温度とも規定しておらず、むしろ71℃は使用した最高温度と規定している。
van Buskirk等の米国特許第7,893,014号及び同時係属中の米国特許出願第14/549,555号に記載の方法は、洗濯物が洗浄サイクルにおいて洗浄された後、濯ぎサイクルにおいて布地処理組成物で直接処理される方法であり、織物が完全に水で覆われる伝統的なトップローディング式、ディープフィリング洗濯機で効果的である。伝統的なトップローディング式洗濯機のいずれのサイクルの水量も約18〜20ガロン(68〜76リットル)である。いわゆる、高性能(HE)洗濯機では、いずれのサイクルの水量も、典型的にはかなり少なく、例えば1サイクル当たり約5ガロン(19リットル)であると想定するのが自然である。このようなHE洗濯機では、少量の水が使用されるため、追加される布地処理組成物の濃度は、従来型トップローディング式洗濯機の3〜4倍濃く、処理済みの織物に布地処理組成物が多く付着することが予測される。しかし、やや意外だが、これは実際はそうではない。実際、驚くべきことに、相対的に言えば、節水型高性能洗濯機中で織物に導入した又は適用した布地処理組成物の量は、節水型又はHE洗浄サイクル直後の節水型又はHE濯ぎサイクル中で織物に導入した布地処理組成物の量と比べてかなり少ないことが発見されている。
図1は、本開示の例示的実施形態による洗濯機を制御する例示的方法を説明する流れ図である。
したがって、本開示は、特にHE洗濯機を使用するとき、しみはじき性を付与する布地の成功裏な処理が、布地処理組成物を、界面活性剤含有添加剤を本質的に加えない濯ぎサイクルに導入することを含むという驚くべき発見に関する。言い換えると、少なくとも1種のゼータ電位調整剤、疎水性作用剤及びフルオロポリマーを含有する織物又は布地処理組成物を、家庭用又は消費者洗濯機における洗浄サイクルの後に実行される少なくとも1回の濯ぎサイクルに後続して別個のサイクルに導入すること。洗濯プロセスのこのような第2の別個の又は追加の濯ぎサイクル中に、織物処理組成物を織物に適用し、後続して乾燥及び/又は加熱により織物を硬化させることを通して、節水又はHE機を使用した場合でも、布地保護の利益が織物又は衣服に付与される。これらの利益は、個別にかつ集合的に、本明細書に開示する方法及び技術に従って布地処理組成物で処理される織物又は布地の有用な寿命を延長する。
本開示による例示的実施形態は、添付図面を参照して詳細に詳述される。用語は、本開示の構成及び操作を考慮して特別に定義してよく、使用者又は操作者の目的又は通常の慣行に応じて変更が可能である。これらの用語は、本明細書全体にわたる内容に基づいて定義すべきである。本開示の趣旨は、示唆する例示的実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を理解する当業者であれば、同じ趣旨の範囲内でその他の例示的実施形態を容易に実施することが可能であり、当然ながら、その他の例示的実施形態も本開示の範囲に属するものとする。
前述の概要及び以下に詳述する説明は両方とも、例示及び説明のみであり、以下の特許請求の範囲に限定されるものではないことを理解すべきである。本明細書で用いる場合、単数形の使用は、別段の指定がなければ複数形を含む。本明細書で用いる場合、「又は」は、別段の指定がなければ、「及び/又は」を意味する。更に、用語「含む(include)」並びにその他の形式、例えば「含む(includes)」及び「含めた(included)」の使用は限定されない。本明細書で用いられる項の見出しは、まとめ上げることのみを目的とし、記載の主題を限定するものと解釈すべきではない。
(定義)
本明細書で用いられる当技術分野の言葉及び用語は、以下に挙げられる定義又は本明細書中での使用に従う考察における定義の観点で理解すべきであり、当業者は、通常、必要に応じて言葉及び用語を定義すると考えられる。
本明細書で用いる場合、用語「撹拌式」又は「トップローディング」又は「トップローダー」洗濯機は、従来型又は非HEタイプの洗濯機を指すと理解される。
本明細書で用いる場合、用語「乾燥サイクル(dry cycle)」又は「乾燥サイクル(drying cycle)」は、布地に熱を加える間、又は布地を周囲空気中に放置して乾燥させる間の布地ケア手順の一部を指すと理解される。加熱は、従来型家庭用洗濯物乾燥機中で、又は送風機若しくはホットエアガン等の使用によって布地をアイロンがけすること等で水を除去するその他の任意の技法を介して行ってよい。
本明細書で用いる言葉「布地」及び「衣料」は、「織物」を同義語とする織物集合体の業界における伝統的な意味と一致すると理解される。
本明細書で用いる場合、用語「布地保護の利益(fabric protective benefits)」又は「布地保護の利益(fabric protection benefits)」は、しみ耐性、撥油性、撥水性、柔らかさ、しわ及び損傷に対する耐性、改善された手触り感、並びに前述いずれの組み合わせのうちの少なくとも1つを指すと理解される。布地保護の利益はまた、繊維摩耗の低減、すなわち、繊維引っ張り強さの保持、繊維ピリングの低減による布地の外観の維持、色の損失若しくは退色の低減、洗浄サイクル若しくは全体の洗濯プロセスの間の布地への不堅牢染料の付着の阻止、布地の形の保持及び/又は布地収縮減少も含むと理解される。
本明細書で用いる場合、用語「高性能洗濯機」又は「HE洗濯機」は、エネルギー及び水利用において、従来型洗濯機より高性能に設計されている洗濯機を指す。印刷物及びオンライン(http://www.cleaninginstitute.org./assets/1/page/he.pdf)で得られるAmerican Cleaning Institute、「High Efficiency Washers and Detergents」、Washington D.C.、2010を参照されたい。HE洗濯機は、典型的に米国の従来型撹拌タイプ洗濯機で使用される約20%〜66%のみの水量を使用する。加熱する水量がかなり少ないため、HE洗濯機のエネルギー使用量は、典型的に従来型の撹拌タイプ洗濯機で水を加熱するために必要なエネルギー量の20〜50%くらいに少なくてよい。
本明細書で用いる場合、用語「洗濯プロセス(laundering process)」、「洗濯プロセス(laundry process)」、又は「洗濯サイクル(laundry cycle)」は、布地処理及び/又は布地洗浄手順の間に布地が受け得る洗浄、濯ぎ、脱水及び乾燥のいずれか、また全てを指すと理解されている。
本明細書で用いる場合、用語「洗浄サイクル(washing cycle)」又は「洗浄サイクル(wash cycle)」は、品物を洗浄する目的で、水溶液中で洗剤を布地、衣料又は織物と合わせる洗濯プロセス又は布地洗浄手順の部分のみを指す。
本明細書で用いる場合、用語「脱水サイクル(spin cycle)」又は「脱水サイクル(spinning cycle)」は、残留水又は水溶液が、絞り取り、遠心力又はこれらの任意の組み合わせによって布地から除去される間の布地洗浄手順の部分を指すと理解される。
本明細書で用いる場合、用語「乾燥サイクル(dry cycle)」又は「乾燥サイクル(drying cycle)」は、布地に熱が加えられる又は布地を周囲空気中で放置して乾燥する間の布地ケア手順の部分を指すと理解される。加熱は、従来型家庭用洗濯物乾燥機中で、又は送風機若しくはホットエアガン等の使用によって布地をアイロンがけすること等で水を除去するその他の任意の技法を介して行ってよい。
本開示は、節水型高性能洗濯機中で布地を処理し、少なくとも1つの布地保護特性を布地に与える方法を対象とする。これに応じて、図1の100は、布地処理組成物を布地に導入する例示的方法を例示している。図1に図示されるように、工程102で使用者がまず洗濯物を洗濯機に入れるとプロセスが開始し、水追加工程104で所望の機械操作に応じて水を機械に添加する。使用者が、判断時点106で、布地に汚れ及び/又はしみがあると判断した場合、使用者は、洗剤追加工程108に示すように、洗濯洗剤をウォッシュロードに添加する。使用者は、洗濯物を浸漬してよいが、最終的には、洗濯物は、撹拌工程110で洗浄液中にて撹拌され、洗濯機の制御機構によって自動的に、又は使用者の手作業で決められた時間の後、機械から洗浄水を排出し、排水、脱水工程112に示すように、遠心力により洗濯物を脱水する。
高性能洗濯機の場合、中間の濯ぎサイクルは、決定工程114で開始する。水追加工程116で示すように、所望の機械操作に応じて機械に水が加えられる。使用者は、再度、洗濯物を洗浄水に浸漬することができるが、最終的には、撹拌工程118で、洗濯物は濯ぎ液中で撹拌され、洗濯機制御により自動的に又は使用者の手動により決定された時間の後、濯ぎ水を機械から排出し、排水、脱水工程120で遠心力によって洗濯物を脱水する。この時点で、布地処理サイクルが開始される。この後者のプロセスは、常用のかつ高性能の機械と同じものになる。布地処理サイクルでは、104で所望の機械操作に応じて水が機械に追加される。好適な用量の本明細書に記載の布地処理組成物が、水と一緒に添加される、又は処理組成物が添加される工程122に示すように後続して添加される。使用者は、再度、洗濯物を処理液に浸漬することができるが、最終的には、撹拌工程124で、洗濯物は処理液中で撹拌され、洗濯機制御又は手動操作優先によって自動的に決定される時間の後、機械から処理水が排出され、排水脱水工程126に示すように遠心力によって洗濯物が脱水される。次いで、洗濯物は従来型乾燥機で乾燥し、これによりプロセスが終了する。
当業者には、使用者が、使用前に更に大きな撥水性の利益を得るために、追加の処理工程を加える選択を有することは明らかであろう。したがって、洗剤を含有する洗浄サイクル又は中間の濯ぎサイクルを省き、代わりに、所望の機械操作104に応じて機械に水を追加することによって開始し、次いで工程122、124、126及び128に直接進めて、プロセスを繰り返すことが可能である。
これに応じて、第1の態様では、節水高性能洗濯機中で布地を処理して、少なくとも1つの布地保護特性を布地に付与する方法は、
1.図1の108、110及び112で示す、少なくとも1種の界面活性剤を含む洗剤組成物で布地を洗浄する工程と、
2.図1の116、118及び120で示す、界面活性剤含有添加剤を本質的に欠く第1の濯ぎサイクル中で布地を濯ぐ工程と、
3.図1の122、124及び126で示す、第2の濯ぎサイクル中で、第1の布地処理組成物を布地に付着させ、第1の布地処理組成物が、
a.布地に大きな色の変化を引き起こすことも、変色をもたらすこともない、融点又はガラス転移温度が100℃未満であることを特徴とする、疎水性作用剤、
b.フルオロポリマー、及び
c.第1の処理液が、正(positive)かつゼロミリボルト超のゼータ電位を有するような、ゼータ電位調整剤
を含む、工程と、
4.図1の乾燥工程128で示す、周囲温度より高いが100℃未満、好ましくは70℃未満の温度で布地を硬化させる工程と
を含み、
i.布地保護特性が、撥水性増大、撥油性増大、汚れ及びしみ落とし増強、改善された手触り感、改善された柔らかさ、改善された損傷耐性、並びにこれらの任意の組み合わせを含む群から選択され、
ii.疎水性作用剤がフルオロポリマーではなく、
iii.ゼータ電位調整剤が、カチオン性物質又はカチオン修飾物質を含み、
iv.疎水性作用剤とゼータ電位調整剤の比率が少なくとも1:3である。
代替の態様において、いずれか1つの洗濯プロセス中、布地を、布地処理組成物で数回処理してよいが、ただし界面活性剤を含有する添加剤を本質的に欠く少なくとも1つの中間濯ぎ工程は、任意の洗浄サイクルの後、しかし任意の布地処理工程(複数可)の前には含まれない。布地が乾燥したら又は加熱されて乾燥したら、任意の特定の一洗濯プロセスは完了したと理解される。
更なる別の実施形態では、任意の一洗濯手順の間、織物を、同一又は異なる布地処理組成物に数回晒してよいが、ただし洗剤又は界面活性剤組成物を本質的に欠く少なくとも1つの濯ぎ工程は、任意の布地処理又は付着工程(複数可)の前に行われる。これに応じて、布地に少なくとも1つの布地保護特性を与えるために洗濯機中で布地を処理する方法は、布地処理組成物を布地に付着させる工程を少なくとも1回繰り返す、上記の第1の方法を含む。
更なる別の実施形態では、洗濯プロセス中に適用することができる第1の布地処理組成物で処理された布地、衣料又は織物を、後続する洗濯プロセス中で同じ第1の布地処理組成物で再処理することも、又は後続する洗濯プロセス中、ただし追加の界面活性剤含有添加剤を本質的に欠く中間濯ぎ工程が、洗浄工程に後続し、布地処理工程の前に行われる中、第2の布地処理組成物で処理することもできる。第2の布地処理組成物は、第1の布地処理組成物と同じ疎水性作用剤、フルオロポリマー及びゼータ電位調整剤を含んでいてもよいが、異なっていてもよい。更に、第2の布地処理組成物は、独立に、第1の布地処理組成物の各活性成分を同じ、より多い又はより少ない重量%の量で含有してよい。これに応じて、少なくとも1つの布地保護特性を布地に与えるために洗濯機中で布地を処理する方法は、
1.図1の108、110及び112で示す、少なくとも1種の界面活性剤を含む洗剤組成物で布地を洗浄する工程と、
2.図1の116、118及び120で示す、界面活性剤含有添加剤を本質的に欠く第1の濯ぎサイクル中で布地を濯ぐ工程と、
3.図1の122、124及び126で示す、第1の処理液を含む第2の濯ぎサイクル中で、第1の布地処理組成物を布地に付着させ、第1の布地処理組成物が、
a.布地に何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色ももたらすことがない、融点又はガラス転移温度が100℃未満であることを特徴とする、第1の量の疎水性作用剤、
b.第1の量のフルオロポリマー、及び
c.第1の処理液が、正かつゼロミリボルト超のゼータ電位を有するような、第1の有効量のゼータ電位調整剤
を含む、工程と、
4.後続の処理液を含む後続の濯ぎサイクルにおいて、第2の布地処理組成物を布地に付着させる工程、すなわち、図1の122、124及び126を繰り返す工程であって、
第2の布地処理組成物が、
d.布地に何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色ももたらすことがない、融点又はガラス転移温度が100℃未満であることを特徴とする、第2の量の疎水性作用剤、
e.第2の量のフルオロポリマー、及び
f.第2の処理液が、正かつゼロミリボルト超のゼータ電位を有するような、第2の有効量のゼータ電位調整剤
を含む工程と、
5.図1の乾燥工程128で示す、周囲温度より高いが100℃未満、好ましくは70℃未満の乾燥温度で布地を硬化させる工程と
を含み、
i.布地保護特性が、撥水性増大、撥油性増大、汚れ及びしみ落とし増強、改善された手触り感、改善された柔らかさ、改善された損傷耐性、並びにこれらの任意の組み合わせを含む群から選択され、
ii.疎水性作用剤がフルオロポリマーではなく、
iii.ゼータ電位調整剤が、カチオン性物質又はカチオン修飾物質を含み、
iv.疎水性作用剤とゼータ電位調整剤の比率が少なくとも1:3であり、
v.第1の布地処理組成物が、第2の布地処理組成物と同じであっても、異なっていてもよく、
vi.それぞれ第2の量の疎水性作用剤、フルオロポリマー及びゼータ電位調整剤が、独立に、それぞれ第1の量の疎水性作用剤、フルオロポリマー及びゼータ電位調整剤に等しい又は等しくない。
別の態様では、上記の付着工程3及び4は両方とも、又は上記の付着工程3若しくは付着工程4が独立して、硬化又は乾燥工程5の前に少なくとも1回繰り返されてもよい。
更なる実施形態では、少なくとも1つの布地保護特性を布地に付与するために布地を処理する方法は、
1.図1の工程108、110及び112で示す、少なくとも1種の界面活性剤を含む洗剤組成物で布地を洗浄する工程と、
2.図1の116、118及び120で示す、追加される洗剤又は界面活性剤含有添加剤を本質的に欠く濯ぎサイクル中で布地を濯ぐ工程と、
3.図1の工程122、124及び126で示す、第1の処理液を含む第2の濯ぎサイクル中で、第1の布地処理組成物を布地に付着させ、第1の布地処理組成物が、
a.布地に何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色ももたらすことがない、融点又はガラス転移温度が100℃未満であることを特徴とする、第1の量の疎水性作用剤、
b.第1の量のフルオロポリマー、及び
c.第1の処理液が、正かつゼロミリボルト超のゼータ電位を有するような、第1の有効量のゼータ電位調整剤
を含む、工程と、
4.図1の乾燥工程128で示す、周囲温度より高いが100℃未満、好ましくは70℃未満の第1の乾燥温度で布地を硬化させる工程と、
5.図1の122、124及び126で示すように、後続の処理液を含む後続の洗濯プロセスにおいて、第2の布地処理組成物を布地に付着させ、第2の布地処理組成物が、
d.布地に何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色ももたらすことがない、融点又はガラス転移温度が100℃未満であることを特徴とする、第2の量の疎水性作用剤、
e.第2の量のフルオロポリマー、及び
f.第2の処理液が、正かつゼロミリボルト超のゼータ電位を有するような、第2の有効量のゼータ電位調整剤
を含む工程と、
6.図1の128で示す、周囲温度より高いが100℃未満、好ましくは70℃未満の第2の乾燥温度で布地を硬化させる工程と
を含み、
i.第1の布地処理組成物が、第2の布地処理組成物と同じであっても、異なっていてもよく、
ii.それぞれ第2の量の疎水性作用剤、フルオロポリマー及びゼータ電位調整剤が、独立に、それぞれ第1の量の疎水性作用剤、フルオロポリマー及びゼータ電位調整剤に等しい又は等しくなく、
iii.布地保護特性が、撥水性増大、撥油性増大、汚れ及びしみ落とし増強、改善された手触り感、改善された柔らかさ、改善された損傷耐性、並びにこれらの任意の組み合わせを含む群から選択され、
iv.疎水性作用剤がフルオロポリマーではなく、
v.ゼータ電位調整剤が、カチオン性物質又はカチオン修飾物質を含み、
vi.疎水性作用剤とゼータ電位調整剤の比率が少なくとも1:3である。
別の更なる実施形態では、上記の工程3及び4のいずれか又は両方とも、独立して、工程5及び6それぞれの前に、一回以上実施してもよい。別の言い方をすれば、布地に布地保護特性を付与する方法は、上記に従って実践してよく、工程3及びその任意の繰り返しを工程4と一緒に完了した後、工程5及びその任意の繰り返しを工程6と一緒に行う。更なる実施形態によれば、硬化工程4及び6における上記方法で用いられる乾燥温度は、約70℃未満である。
(フルオロポリマー)
フルオロポリマー及び疎水性作用剤は、以前より、洗濯用途として提案されてきた。前述の通り、Haq等の米国特許第6,075,003号は、フルオロポリマーとカチオン性柔軟剤の使用を開示し、Audenaert等の米国特許第5,910,557号は、撥油性及び撥水性を付与するためのフルオロケミカルポリウレタン化合物の使用を開示している。しかし、これらの特許は、撥油性及び撥水性の組み合わせと同時に布地の柔らかい手触りの維持のための洗浄に疎水性作用剤とフルオロポリマーの追加の使用は示唆していない。後者は、その全内容が本明細書において組み込まれるBuskirk等の米国特許第7,893,014号に記載されている。
本開示によれば、本明細書に記載の布地処理配合物と一緒に使用する上で適したフルオロポリマーエマルジョンは、離散量の界面活性剤、特にカチオン性及び非イオン性界面活性剤の混合物を含有し得るが、該量は、全て存在する場合、通常は少量である。本明細書で提示される第1の布地処理組成物中のフルオロポリマーの一般に好適な範囲は、0.5〜60%、より好ましくは1〜40%、更に好ましくは5〜30%である。第2の布地処理組成物中での使用に許容され得るフルオロポリマーの量は、幾分か少なくてもよい。したがって、第2の布地処理組成物は、0.1〜30重量%のフルオロポリマーを含有し得る。
本開示の布地処理組成物中に用いられるフルオロポリマーは、不水溶性の油性の汚れをはじく作用剤であってよく、1つ以上のフルオロ脂肪族ラジカル、及び/又は1つ以上のペルフルオロアルキルラジカル及び/又は部分的に若しくは全体的にフッ素化されたラジカル置換基を有し得る。これらは、第四級アンモニウム基等のイオン化官能基を含有しないという点で非イオン性であり得る。これらは、まず第1に第四級アンモニウム基、又は正電荷中心をもたらすためにプロトン化が可能な第三級アミン等のイオン化又はイオン化が可能な官能基を含有するという点でカチオン性であってもよい。これらは、カチオン基及びアニオン基の両方が存在し、存在するカチオン基及びアニオン基の数が、適宜、全体の正味の非イオン性特性をフルオロポリマーにもたらす数と本質的に同等であり、また、適宜、存在するカチオン基及びアニオン基の数が、全体の正味の正電荷すなわちカチオン性の電荷をフルオロポリマーに与える数と本質的に非同等でもあるという点で、双性イオンであってもよい。フルオロポリマーは、少なくとも若干はカチオン性であり、すなわち正味の正電荷を帯びていることが特に好ましい。有用なクラスのフルオロポリマーは、フルオロカルボニルイミノビウレット、フルオロエステル、フルオロエステルカルバメート、及びフルオロポリマーである。フルオロカルボニルイミノビウレットのクラスは、参照により本明細書に組み込まれるPechholdの米国特許第4,958,039号により表される。フルオロカルボニルイミノビウレットのクラスは、それがもたらす傑出した防汚保護のため、特に有用である。フルオロエステルのクラスは、参照により本明細書に組み込まれる、Dettre等の米国特許第3,923,715号及びDettre等の米国特許第4,029,585号により表される。前述の特許は、3〜30個の炭素原子からなるカルボン酸のペルフルオロアルキルエステルを開示している。例として、8〜16個の炭素原子を含有する2−ペルフルオロアルキルエタノールの混合物等のペルフルオロアルキル脂肪族アルコールのクエン酸エステルがある。フルオロエステルカルバメートのクラスも、前述の米国特許第4,029,585号に開示されている。フルオロポリマーのクラスは、参照により本明細書に組み込まれる、Tandyの米国特許第3,645,989号及びRaynoldsの米国特許第3,645,990号により表される。特許は、それぞれ、アクリル及びメタクリル誘導フルオロ置換モノマー並びに任意選択により少量の他のモノマーを有するメチルアクリレート又はエチルアクリレート由来のフッ素化ポリマーを記載している。
有用なフルオロポリマーは、参照により本明細書に組み込まれる、Pechhold等の米国特許第6,245,116号に記載の脂肪族若しくは芳香族αオレフィン又はアルキルビニルエーテル、非加水分解性ペルフルオロアルキル置換モノマー及び無水マレイン酸の重合によって形成されるターポリマーである。有用なフルオロポリマーは、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)製のZONYL8412及びZONYL RN、3M Corporation,Minnesota Mining and Manufacturing Company(St.Paul,MN)製のSCOTCHGARD FC255、SCOTCHGARD FC214〜230、FLUORADシリーズ、例えばFLUORAD FC129、並びにE.I.du Pont de Nemours and Company製のTEFLON(登録商標) RN、TEFLON8070、及びTEFLON8787である。追加の有用なフルオロポリマーには、ZONYL7950、ZONYL5180、ZONYL6885、ZONYL7910、ZONYL6700、ZONYL8300、ZONYL6991、ZONYL310及びZONYL NWGが挙げられ、これらは全てE.I.du Pont de Nemours and Company製である。また、有用なフルオロポリマーには、Archroma、Arkema、Asahi Glass、Daikin、Goldschmidt、Hoechst Celanese、Mitsubishi、Peach State Laboratories、Shaw Industries及びTrichromatic Carpet製のフルオロポリマーも挙げられる。例として、Solvay Specialty Polymers(Brussels,Belgium)製の水性ペルフルオロポリエーテルマイクロエマルジョン、Noveon Inc.(Charlotte,N.C.)製のフルオロポリマーエマルジョン3310、3311及びUnidyne(登録商標)TG−532、Archroma Corporation(Charlotte,N.C.)製のフルオロポリマーエマルジョンNINA5006、NINA LB Liquid、NUVA LC Liquid、Mitsubishi International Corporation(NY)製のフルオロポリマーREPEARL F−45、並びにPeach State Labs(Rome,GA)製のMYAFIX WS及びMYAFIX EX.WSが挙げられる。その他の例として、Archroma Corporation製の両方ともフルオロケミカルアクリレートポリマーであるNUVA FT及びNUVA N2116、Shaw Industries,Inc.製のSHAWGUARD353フルオロアルキルアクリレートコポリマー、並びにTrichromatic Carpets,Inc.(Quebec,Canada)製の両方ともフルオロアルキルアクリレートポリマーであるBARTEX TII,BARTEX MACが挙げられる。
このクラスのフルオロポリマー材料で高度に好ましいのは、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光等の要素に普通に曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(疎水性作用剤)
一般に、本明細書で考察される布地処理組成物中の疎水性作用剤の好ましい範囲は、布地処理組成物の0.5から60重量%、より好ましくは1から40重量%、最も好ましくは5から30重量%である。本明細書の使用に適した疎水性作用剤は、20℃の温度で水に少なくとも部分的に不溶性で、融点又はガラス転移温度が100℃未満、好ましくは約45℃から約100℃の間のものを含む。好適な疎水性作用剤として、疎水性ポリマー、コポリマー、疎水性モノマーを含有するコポリマーが挙げられる。好適な疎水性作用剤として、パラフィン蝋を含むがこれに限定されない疎水性ワックスが挙げられる。本開示による使用に適したパラフィン蝋は、一般に、明確な融点を有さない複合混合物である。特徴付けの目的で、「The Analyst」87(1962)、420頁に記載の示差熱分析又はDTAによって及び/又はその凝固点によって、その融解範囲を正常に決定する。ガラス転移温度は、徐冷を通してワックスが液体から固体に変化する温度であると理解される。本開示によれば、室温、すなわち25℃未満の凝固点の温度で完全に液体であり得るパラフィンと、室温で固体であるパラフィンの両方を使用することができる。パラフィン蝋は、好ましくは室温で固体であり、100℃で完全に液体の形態で存在し得る。本開示による使用に適したパラフィン蝋は、例えば、Fuller社からLUNAFLEXの名称で、またDEA Mineralol AG社からDEAWAXの名称で入手可能である。
その他の好適な疎水性作用剤は、エチレン性不飽和モノマーから生成される。このようなモノマーの例として、スチレン、脂肪族C〜C18アルコールのアクリル酸又はメタクリル酸エステル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸及びメタクリル酸がある。これらのモノマーのうち2種以上からなるが、任意選択により少量の他のモノマーを含有し得るポリ(メタ)アクリレートが特に好ましい。最も特に好ましいものは、カルボン酸基を含有するモノマー1〜30重量部、ガラス転移温度が20℃未満のホモポリマー、好ましくはアクリル酸とC〜C18アルコールとのエステル及び/又はメタクリル酸とC〜C18アルコールとのエステルを形成するモノマー30〜70重量部、ガラス転移温度が室温より高いホモポリマー、好ましくはC〜Cアルコールのメタクリル酸エステル又はスチレンを形成するモノマー30〜70重量部を含有するポリマーである。このようなポリマーの例として、分散体として入手可能な以下の市販製品:Interpolymer社製のSYNTRAN 1501、Dow Chemical社製のPRIMAL 644、DSM Coating Resins,LLC社製のNEOCRYL A1049が挙げられる。その他の好ましいポリマーとして、低分子量(すなわち、500,000ダルトン未満)のポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリウレタン、エチルビニルアセテート、ポリ塩化ビニル、及びコポリマーが挙げられる。別のクラスの好適な疎水性作用剤は、乳化性ワックスである。ワックスエマルジョンを形成できる乳化性ワックスは、例えば、酸化ポリエチレン、エチレンアクリル酸コポリマー、及びモンタン酸並びにLUWAXとして入手可能なエステルワックスを含む。また、ポリオレフィンワックス、マレイン酸グラフト化ポリオレフィンワックス、パラフィン、その他の炭化水素ワックス及び植物蝋、例えばカルナウバ及びカンデリラも好適である。好ましい乳化性ワックスとして、ポリエチレン、ポリプロピレン、酸化ポリエチレン、酸化ポリプロピレン、エチレンアクリルコポリマー、及びマレイン酸グラフト化ポリオレフィンが挙げられる。好ましい乳化性ワックスとして、ワックスの分散性を改善する官能基を含有するように部分的に修飾されたポリオレフィンが挙げられ、該官能基には、アルコキシル、カルボキシル、アミド、アルキルアミド、スルホン、ホスホン又はこれらの混合物が挙げられる。好適な乳化性ワックスには、乳化を促進する化学基、例えばカルボキシル基又は関連の基を含有するワックスも挙げられる。乳化性ワックスの例として、以下の特許に記載されるものに例示される酸素含有ワックス又は酸化ワックス:参照により本明細書に組み込まれる、Groote等の米国特許第2,879,237号、Groote等の米国特許第2,879,238号、Groote等の米国特許第2,879,239号、Groote等の米国特許第2,879,240号、及びGroote等の米国特許第2,879,241号、Starkの米国特許第3,163,548号、並びにBienvenuの米国特許第4,004,932号に例示される、カンデリラ、カルナウバ、蜜蝋、ココナッツワックス、モンタンワックス等の天然ワックス、並びに酸化石油ワックス、が挙げられる。その他の好適なワックスの例として、ワックスに添加される無水マレイン酸及び関連無水物等のカルボン酸付加物、例えば以下:参照により本明細書に組み込まれるHeintzelman等の米国特許第3,933,511号及びHeintzelman等の米国特許第3,933,512号に記載されるものが挙げられる。典型的な例には、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,933,511号及び同第3,933,512号に開示される1つ以上の式の組成物のエステル、アミド、及びエステル−アミドがある。これらのワックスのうち幾つかは、Petrolite Corporation社により名称CERAMERで販売されている。
その他の好ましいワックスとして、Dow Corning社製のアルキルメチコンAMS−C30、Frank B.Ross社製の天然カンデリラ(Candelillia)、Dow Corning社製のステアロキシトリメチルシラン580、Dubois社製のパルミチン酸セチルDUB PCステアリン、Witco社製の微結晶ワセリンMULTIWAX B710、Strahl and Pitsch社製のScaleパラフィン、Frank B.Ross社製の天然蜜蝋、Ultraflex Petrolite社製の微結晶ワックス、Frank B.Ross社製の微結晶Rossワックス132911、Witco社製の微結晶Multiwax 110X、パラフィンAltafin 135/140、Penreco社製のPetrolatum Snowと称するワセリン、Strahl and Pitsch社製の精製パラフィン、及びパラフィンAltafin 125/130が挙げられる。好ましくは、低融点のワックスが、Witco社製の微結晶Multiwax W145A、Astor−Durachem社製のパラフィンAltafin 140/145、及びFrank B.Ross社製の微結晶Rosswax 1365から選択される。このクラスの疎水性作用剤のうち高度に好ましい材料は、処理中、乾燥及び/若しくは硬化の後、又は後続して空気、湿気若しくは日光等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、疎水性作用剤を適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
疎水性作用剤は、第四級アンモニウム基等のイオン化官能基を含有しない非イオン性のエマルジョン中で送達され得る。これらは、まず第1に第四級アンモニウム基、又は正電荷中心をもたらすためにプロトン化が可能な第三級アミン等のイオン化又はイオン化が可能な官能基を含有するという点でカチオン性であってもよい。これらは、カチオン基及びアニオン基の両方が存在し、存在するカチオン基及びアニオン基の数が、適宜、全体の正味の非イオン性特性をフルオロポリマーにもたらす数と本質的に同等であり、また、適宜、存在するカチオン基及びアニオン基の数が、全体の正味の正電荷すなわちカチオン性の電荷をフルオロポリマーに与える数と本質的に非同等でもあるという点で、双性イオンであってもよい。疎水性作用剤の成分は、少なくとも若干はカチオン性であり、すなわち正味の正電荷を帯びていることが特に好ましい。
(液体担体)
液体担体は、好ましくは、水性系である。担体はまた、水に高度に溶解性の低分子量有機溶媒、例えばC〜C一価アルコール、C〜C多価アルコール、例えばアルキレングリコール及びポリアルキレングリコール、アルキレンカーボネート、及びこれらの混合物も含有し得る。これらの水溶性溶媒の例として、エタノール、プロパノール及びイソプロパノールが挙げられる。水は、その安価、可用性、安全性、及び環境適合性のために好ましい液体担体である。水は、蒸留水、脱イオン水、又は水道水でよい。
このクラスの液体担体のうち高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等、それらの要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。濃縮組成物を使用する場合、液体担体のレベルは、典型的には、組成物の約20%〜約80%、好ましくは組成物の約30%〜約70%、より好ましくは約40%〜約60%でよい。例えば濯ぎ水を追加して維持する場合又はスプレー用途で希釈組成物を使用する場合、液体担体の量はより多くなり得る。濯ぎ水を追加して維持する用途では、液体担体は、典型的には、組成物の約50%〜約99%、好ましくは組成物の約60%〜約98%、より好ましくは約80%〜約95%の範囲でよい。「ニート形態」、すなわち非希釈形態の本組成物が用いられる直接適用の場合、また例えばスプレー及びエアゾールによる適用の場合、液体担体は、典型的には、組成物の約70重量%〜約99.9重量%、好ましくは組成物の約80%〜約99.5%、より好ましくは約90%〜約99%の範囲でよい。使用するにあたって何らの後続する希釈を要しない直接的処理、すなわち非希釈組成物又は「ニート組成物」の形態で使用する場合、本発明の組成物のレベルは、必然的に所要の有効レベルまで低減される。
(ゼータ電位調整剤)
本開示の組成物は、高温で硬化されると布地の表面に共有及び/又は非共有結合されるようになるフルオロポリマー及び疎水性作用剤を含む。分子及びコロイドレベルでの基本的相互作用に影響を及ぼし得る広範囲の現象がある。これらの要因のうちの1つは、動電学である。この関連で、用語ゼータ電位は、微細分散体に存在する電荷に該当する。特に、水性系中で懸濁する固体粒子、例えば不溶性ポリマーは、比電荷を有するイオン緻密層に囲まれている。この層は、第1の層より散乱性の、独自で電荷を有する別の層で囲まれている。懸濁液全体も独自の電荷を有する。粒子を囲むイオン緻密層と懸濁液全体との間の電荷の差が、通常ミリボルトで測定されるゼータ電位である。ゼータ電位ξは、次式(I)で規定される:
ξ=4πδq/D (I)
(式中、qは粒子上の電荷であり、δは粒子上の電荷の影響ゾーンの厚さであり、Dは液体の誘電率である)。
理論に束縛されるものではないが、ファン・デル・ワールス力と静電相互作用との組み合わせにより、フルオロポリマーは布地表面に引き寄せられると考えられる。セルロース繊維、例えば綿を含有する布地を処理する場合では、セルロースのカルボン酸基の存在のため、布地の表面は負に帯電している。ポリエステル、ナイロン、ポリアミド及びその他の合成ポリマー又はブレンド等の合成繊維を含有する布地を処理する場合では、洗剤中に含まれる陰性化合物又は負に帯電した表面活性物質、例えばアニオン性界面活性剤等の吸着物質が、布地表面上にこれらの材料が存在することで、布地の表面を負に帯電させることができる。理論に束縛されるものではないが、負に帯電した基又は負に帯電した吸着物質の布地表面上での存在は、少なくともある程度までフルオロポリマーが布地表面に引き寄せられるのを阻害することができると考えられる。
処理される布地上に存在する任意の負の表面電荷の悪影響は、前記負の表面電荷の原因又は源にかかわらず、適当な量のゼータ電位調整剤を導入して、処理液のゼータ電位をゼロより大きい正の数に調整することによって低減又は回避することができると考えられる。典型的には、処理液のゼータ電位が正の電位で、ゼロミリボルトより大きくなるために十分なゼータ電位調整剤が添加される。好ましくは、処理液のゼータ電位は、ゼロから約+150ミリボルトの正の数を範囲とし、好ましくは約+100ミリボルト未満である。少なくとも1種のゼータ電位調整剤を用いる場合、典型的には組成物の0.1〜30%を範囲とする。このレベルを超えると性能が低くなることが分かっている。理論に束縛されるものではないが、このゼータ電位調整剤のレベルを超えると、所望の反発種を付着する上で干渉をもたらすと考えられる。この発見は、本開示が、組成物の安定性ではなく、処理液の効力によって決まることを考慮し、本開示と、ゼータ電位調整剤を用いる従来技術とを区別する。
好適なゼータ電位調整剤は、例えば、カチオン性モノマー、ポリマー、及びカチオン性モノマーを含むコポリマーを含むカチオン性作用剤であり、カチオン性モノマーは、少なくとも全体で正味のカチオン性、すなわち全体的に正電荷をコポリマーに与えるために十分な程度まで存在する。好ましいカチオン性作用剤として、これらに限定されないが、モノ及びジメチル脂肪族アミン、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルアミンアセテート、トリアルキルアンモニウムアセテート、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ジアルキルメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウムハロゲン化物及びアルキル(アルキル置換)ピリジニウム塩、アルキルチオメチルピリジニウム塩、アルキルアミドメチルピリジニウム塩、アルキルキノリニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、N,N−アルキルメチルピロリドニウム塩、1,1−ジアルキルピペリジニウム塩、4,4−ジアルキルチアモルホリニウム塩、4,4−ジアルキルチアモルホリニウム−1−オキシド塩、メチルビス(アルキルエチル)−2−アルキルイミダゾリニウムメチルスルフェート(及びその他の塩)、メチルビス(アルキルアミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルスルフェート(及びその他の塩)、アルキルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩、カルボキシアルキル−アルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルアミンオキサイド、アルキルジメチルアミンオキサイド、ポリ(ビニルメチルピリジニウム)塩、ポリ(ビニルピリジン)塩、ポリエチレンイミン、トリアルキルホスホニウム重炭酸塩(及びその他の塩)、トリアルキルメチルホスホニウム塩、アルキルエチルメチルスルホニウム塩、並びにアルキルジメチルスルホキソニウム塩を含めたカチオン性界面活性剤が挙げられる。
好適なゼータ電位調整剤には、更に、例えば、カチオン性及びカチオン修飾有機ポリマー、カチオン性及びカチオン修飾バイオポリマー、並びにカチオン性及びカチオン修飾無機材料、例えばカチオン性及びカチオン修飾粘土、カチオン性及びカチオン修飾シリカ、カチオン性及びカチオン修飾金属酸化物並びにカチオン性及びカチオン修飾複合材料を含めた、カチオン性(すなわち、1つ以上の正電荷を有する)及びカチオン修飾材料が挙げられる。
好適な有機カチオン性ポリマーとして、これらに限定されないが、例えば、Dow Chemical製の名称UCARE Polymer JR400(登録商標)で販売されている四級化ヒドロキシエチルセルロース等のカチオン性セルロース誘導体、カチオン性デンプン、アリルアンモニウム塩及びアクリルアミドのコポリマー、例えば、Luviquat(登録商標)(BASF)等の四級化ビニルピロリドン/ビニルイミダゾールポリマー、ポリグリコール及びアミンの縮合生成物、例えば、ラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン(BASF製のLamequat(登録商標)L)等の四級化コラーゲンポリペプチド、四級化コムギポリペプチド、ポリエチレンイミン、例えば、アモジメチコーン等のカチオン性シリコーンポリマー、アジピン酸とジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンとのコポリマー(Archroma製のCartaretins(登録商標))、アクリルアミドとジメチルジアリルアンモニウムクロリドとのコポリマー(Lubrizol製のMerquat 550)、例えば、FR2252840に記載のポリアミノポリアミド、及びこれらの架橋水溶性ポリマー、ジハロアルキルの縮合生成物、例えば、ビスジアルキルアミンを有するジブロモブタン等、例えば、ビスジメチルアミノ−1,3−プロパン等、グアーヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(例えば、Solvay Rhodia製のJaguar(登録商標)C−16及びJaguar(登録商標)C−17;BASF製のCosmedia Guar C261)等のカチオン性グアーガム、四級化アンモニウム塩ポリマー、例えばSolvay Rhodia製のMirapol(登録商標)A−15、Mirapol(登録商標)AD−1、Mirapol(登録商標)AZ−1等、並びにカチオン修飾デンプン、例えばAvebe製のSoftgel BDA及びSoftgel BDが挙げられる。
ゼータ電位調整剤としての使用に適した追加のカチオン性化合物には、アミン酸塩;ポリアクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド;これらに限定されないが、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、イミダゾリニウムベタイン等のベタイン;四級化ポリ(ビニルピリジン);アミドアミン酸塩;ポリ(イミン)酸塩;ポリエチレンイミン酸塩;カチオン性ポリアクリルアミド;ポリ(ビニルアミン)酸塩;カチオン性イオネンポリマー;ポリ(ビニルイミダゾリニウム塩);これらに限定されないが、ジ第四級ポリジメチルシロキサン等の四級化シリコーン化合物;ポリ(ビニルアルコール)第四級材料;ポリジメチルジアリルアンモニウムクロリド;カチオン交換樹脂;アニオン交換樹脂;ビニルピロリドンとメチルアクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドとのコポリマー;酸性ポリビニルポリピロリドン;ビニルピロリドンと酢酸ビニルとの酸性コポリマー;ビニルピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートとの酸性コポリマー;ビニルピロリドンとメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドとのコポリマー;四級化ビニルピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー;ビニルピロリドンとスチレンとの酸性コポリマー;ビニルピロリドンとアクリル酸との酸性コポリマー、及びカチオン性高分子電解質ポリマーが挙げられる。
ゼータ電位調整剤としての使用に適した好適な有機カチオン性無機材料として、これらに限定されないが、例えば、ナトリウムモンモリロナイト、ハイドロタルサイト、バーミキュライト、カオリナイト等のカチオン性粘土;テトラメチルアンモニウムクロリド等の第四級化合物と反応する粘土;ポリ四級化アミン;酸性n−アルキル−2−ピロリドン;ポリアクリル酸ポリマー;これらに限定されないが、ラウリン酸、サチル酸(satiric acid)等のアルキルC〜アルキルC24有機酸;並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
好適な金属酸化物及び複合材には、カチオン修飾金属酸化物及び層状金属酸化物複合材、例えば、これらに限定されないが、ケイ素、ゲルマニウム、セレニウム、クロム、チタン、アルミニウム、ガリウム、ニッケル、鉄、銅、銀、金、白金、マグネシウム及びカルシウムの酸化物、並びにこれらの混合物及び/又は層状複合材が挙げられる。
好適なゼータ電位調整剤には、更に、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第20,030,157,804号に開示されるもの等のカチオン修飾シリカが挙げられる。
好適なゼータ電位調整剤には、更に、pH条件下でカチオン性バイオポリマーであるキトサン、及び例えば、任意選択により微結晶性分布の四級化キトサン等のカチオン性キチン誘導体が挙げられる。例が、参照により本明細書に組み込まれるUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,5th Ed.,Vol.A6,Weinheim,Verlag Chemie,1986,231〜232頁に開示されている。
本明細書に記載の好ましい形態のゼータ電位調整剤には、これらのゼータ電位調整剤の水溶性、水分散性及び不水溶性の懸濁液、分散体又はエマルジョンが挙げられる。好ましい形態の無機及び高分子系ゼータ電位調整剤には、本明細書で考察される組成物中での分散性を改善する微粒子が挙げられる。好ましい形態の無機及び高分子ゼータ電位調整剤には、粒径がミクロン及びナノメートルサイズを範囲とする粒子が挙げられる。粒子の好ましいサイズは、例えば、約1ナノメートルから約100ミクロンの粒径、最も好ましくは約1ナノメートルから約1ミクロンの範囲の粒径が挙げられる。
ゼータ電位調整剤源は重要でないことに留意すべきである。したがって、本明細書で更に実証するように、カチオン性界面活性剤を含む市販の柔軟剤を、ゼータ電位調整剤源として用いることができる。したがって、柔軟剤は、布地表面へのフルオロポリマー及び疎水性作用剤の結合を促進することを含めた複数の機能を勤める。更に、アルカリ土類金属塩(Group IIA)、遷移金属(Group IIIB、IVB、VB、VIB、VIIB、VIIIB、IB、IIB)及び非金属元素(Group IIIA、IVA、VA)のカチオンを含めた多価カチオン塩は、ゼータ電位調整剤単体、一緒に合わせたもの、又は本明細書に記載の他のゼータ電位調整剤との組み合わせとしての使用に適したものでよい。
更に、ゼータ電位調整剤は、本明細書で考察される布地処理組成物の任意選択の成分として含まれることに留意すべきである。したがって、組成物が、別の処理補助剤、例えばアニオン性界面活性剤を含有する洗剤がない処理での使用目的に処方される場合、又は組成物が、直接的な布地処理での使用目的に処方される場合、ゼータ電位調整剤は、市販の洗剤の中に含まれるアニオン性界面活性剤等の負に帯電している種を抑制するには必要ではなく、そうでなければ、フルオロポリマーが布地表面に引き寄せられるのをある程度干渉し得るという点で、任意選択と見なされる。
このクラスのゼータ電位調整剤のうち高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
一般に、本明細書に提示する布地処理組成物中のゼータ電位調整剤の好適な範囲は、布地処理組成物の0.1〜30重量%、より好ましくは0.1〜20重量%、最も好ましくは0.1〜5重量%である。第2の布地処理組成物中での使用に許容され得るゼータ電位調整剤の量は、処理液中のゼータ電位を維持するためには、ほぼ同じのままである。
(任意選択の成分)
(乳化剤)
上記のフルオロポリマー及び疎水性作用剤は、エトキシル化脂肪アルコール、脂肪アミド、脂肪酸及びアルキルフェノール並びに脂肪族アミン又はこれらの塩等の乳化剤の使用を必要とし得る。その他の好ましい乳化剤として、第四級アンモニウム又はプロトン化アミンカチオン性界面活性剤、例えばトリメチル−ドデシルアンモニウムクロリド、トリメチル−ヘキサデシルアンモニウムクロリド、ジメチル−ジココアンモニウムクロリド、及びジメチル−オクタデシルアンモニウムアセテートが挙げられる。好ましい非イオン性乳化剤として、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドとグリセロールモノオレエートのエーテル化生成物、オレイン酸、セチルアルコール、ペラルゴン酸、ステアリルアルコール、ソルビタンモノオレート、ソルビタンモノステアレートが挙げられる。
このクラスの乳化剤のうち高度に好ましい材料は、乾燥の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光等の要素に通常曝露される乾燥工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(pH調整剤)
理想的には、一定分量の本明細書に開示される布地処理組成物を水に添加したとき、結果として得られる水溶液のpHは約2〜約11の範囲になるべきである。pHの調整は、少量の酸を布地処理組成物に含めることによって行うことができる。強力なpH緩衝液が存在する必要はないので、少量の酸のみが必要となり得る。pHは、無機又は有機酸、例えば塩酸で、或いは一塩基又は二塩基有機酸、例えば酢酸、マレイン酸、又は特にグリコール酸で調整してよい。使用可能な追加の酸には、これらに限定されないが、メチルスルホン酸、塩酸、硫酸、リン酸、クエン酸、マレイン酸、及びコハク酸が挙げられる。pHの調整は、少量の塩基を処方に含めることによって行うことができる。強力なpH緩衝液が存在する必要はないので、少量の塩基のみが必要となり得る。pHは、これらに限定されないが、水酸化物のアルカリ金属又はアルカリ土類金属塩、炭酸塩、重炭酸塩、ホウ酸塩、スルホン酸塩、リン酸塩、ホスホン酸塩及びケイ酸塩を含めた無機塩基で調整してよい。pHは、これらに限定されないが、モノカルボン酸塩、ジカルボン酸塩、クエン酸塩及び本明細書で前述した水溶性共役塩基を有するその他の好適な有機酸塩を含めた有機塩基で調整してもよい。pHは、メタノール、エタノール及びプロパノールアミンを含め、ジメタノール、ジエタノール及びジプロパノールアミンを含む、トリメタノール、トリエタノール及びトリプロパノールアミンを含めたアルカノールアミン等の有機塩基で調整してもよい。
pH調整剤に高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(シリコーン)
任意選択のシリコーン構成成分は、織物への撥水性の付与を助けるために、全布地処理組成物の約0.1%〜約6%、好ましくは0.1〜3%の量で使用することができる。シリコーン及びオルガノポリシロキサンの両方を使用してもよい。既知のジアルキルポリシロキサンに加えて、特に、取り込まれたエポキシ基及び/又はポリエトキシ若しくはポリプロポキシ若しくはポリエトキシ/プロポキシ基を含有するジメチルポリシロキサン等の親水化シリコーンを使用することが可能である。好ましいシロキサンとして、アミノエチルアミノプロピルジメチルシロキサン、ヒドロキシ末端ジメチルシロキサン(ジメチコノール)、及び修飾水素アルキルポリシロキサンが挙げられる。好ましいシリコーンは、カチオン性及び両性シリコーン、ポリシロキサン、並びにアミノ、カルボキシル、ヒドロキシル、エーテル、ポリエーテル、アルデヒド、ケトン、アミド、エステル、及びチオール基からなる水素結合官能基を有するポリシロキサンを含む。このようなポリシロキサンとして、これらに限定されないが、ポリエーテル修飾ポリシロキサン、アミノ修飾ポリシロキサン、エポキシ修飾ポリシロキサン、ポリヒドリド修飾ポリシロキサン、フェノール誘導体−修飾ポリシロキサン、ABA型ポリシロキサン、例えばSILWET、NUWET、NUDRY、NUSOF、MAGNASOFTの商標名でOSi Specialties,Inc.(Witco Corporation部門)から入手可能なものが挙げられる。好ましいシリコーンには、粘度が約100センチストーク(cs)〜約100,000cs、好ましくは約200cs〜約60,000csのポリジメチルシロキサン及び/又はシリコーンガムが挙げられる。これらのシリコーンは、乳化形態で使用することができ、これらは都合良く供給業者から直接入手することができる。これらの予め乳化したシリコーンの例は、Dow Corning Corporationにより商標名DOW CORNING 1157 Fluidで販売されているポリジメチルシロキサンの60%エマルジョン(350cs)及びGeneral Electric Companyより商標名GENERAL ELECTRIC 2140シリコーンで販売されているポリジメチルシロキサンの50%エマルジョン(10,000cs)がある。シリコーンフォーム抑制剤も使用することができる。これらは、通常、乳化されておらず、典型的には、約100cs〜約10,000cs、好ましくは約200cs〜約5,000csの粘度を有する。非常に低いレベル、典型的には約0.01%〜約1%、好ましくは約0.02%〜約0.5%を用いることができる。別の好ましいフォーム抑制剤は、シリコーン/シリケート混合物、例えば、DOW CORNING ANTIFOAM Aである。
このクラスのシリコーンの高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(非イオン性界面活性剤)
組成物は、非イオン性界面活性剤を含有することができる。非イオン性界面活性剤を組成物に添加するとき、典型的には、組成物の約0.05%〜約30%、好ましくは約0.05%〜約20%、より好ましくは約0.1%〜約10%のレベルで添加することができる。
好適な非イオン性界面活性剤には、エチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)、イソプロピレンオキシド(IPO)、若しくはブチレンオキシド(BO)、又はこれらの混合物等と、脂肪アルコール、脂肪酸、及び脂肪族アミンとのアルコキシル化剤の付加生成物が含まれる。以下に記載する特定のタイプのアルコキシル化作用剤のいずれかを非イオン性界面活性剤として使用してもよい。好ましくは、非イオン性界面活性剤は、アルキルエーテルカルボキシレート、アルコールエトキシレート又は第二アルコールエトキシレート、及びアルキルフェニルエトキシレート又はアルキルアリールエトキシレートからなる群から選択される。これらの非イオン性界面活性剤は、エトキシレート及びプロポキシレートの混合物も含有し得る。本明細書における使用に適したアルキル多糖は、参照により本明細書に組み込まれるLlenadoの米国特許第4,565,647号に開示されており、約6〜約30個の炭素原子、好ましくは約10〜約16個の炭素原子及び多糖、例えばポリグリコシドを含有する疎水性基、親水性基を有する。好適な界面活性剤の更なる例は、参照により本明細書に組み込まれる、McCutcheon’s Vol.1:Emulsifiers and Detergents,North American Ed.,McCutcheon Division,MC Publishing Co.,1995に記載されている。
このクラスの非イオン性界面活性剤の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(カチオン性界面活性剤)
本明細書で考察される組成物は、カチオン性界面活性剤を含有することができる。カチオン性界面活性剤が本開示の布地処理組成物に添加されるとき、典型的には、組成物の約0.05%〜約30%、好ましくは約0.05%〜約20%、より好ましくは約0.1%〜約10%のレベルで添加することができる。
カチオン性界面活性剤は、任意選択により1種以上の柔軟剤有効成分でよい。好ましい柔軟剤有効成分として、アミン及び四級化アミンが挙げられる。以下:N,N−ジ(タロウィル−オキシ−エチル)−N.N−ジメチルアンモニウムクロリド;N,N−ジ(カノリル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;N,N−ジ(タロウィル−オキシ−エチル)−N−メチル、N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメチルスルフェート;N,N−ジ(カノリル−オキシ−エチル)−N−メチル、N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメチルスルフェート;N,N−ジ(タロウィルアミド−エチル)−N−メチル、N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメチルスルフェート;N,N−ジ(2−タロウィルオキシ−2−オキソ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;N,N−ジ(2−カノリルオキシ−2−オキソ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;N,N−ジ(2−タロウィルオキシエチルカルボニルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;N,N−ジ(2−カノリルオキシエチルカルボニルオキシエチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;N−(2−タロウィルオキシ−2−エチル)−N−(2−タロウィルオキシ−2−オキソ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;N−(2−カノリルオキシ−2−エチル)−N−(2−カノリルオキシ−2−オキソ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリドN,N,N−トリ(タロウィル−オキシ−エチル)−N−メチルアンモニウムクロリド;N,N,N−トリ(カノリル−オキシ−エチル)−N−メチルアンモニウムクロリド;N−(2−タロウィルオキシ−2−オキソエチル)−N−(タロウィル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;N−(2−カノリルオキシ−2−オキソエチル)−N−(カノリル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド;1,2−ジタロウィルオキシ−3−N,N,N−トリメチルアンモニオプロパンクロリド;及び1,2−ジカノリルオキシ−3−N,N,N−トリメチルアンモニオプロパンクロリド;及び上記有効成分の混合物は、好ましい柔軟剤有効成分の例である。特に好ましいのは、タロウ鎖が少なくとも部分的に不飽和であるN,N−ジ(タロウィル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド及びN,N−ジ(カノロイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジ(タロウィル−オキシ−エチル)−N−メチル、N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメチルスルフェート;N,N−ジ(カノリル−オキシ−エチル)−N−メチル、N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメチルスルフェート;並びにこれらの混合物である。本明細書において有用な追加の柔軟剤は、Mermelstein等の米国特許第5,643,865号;Buzzaccarini等の米国特許第5,622,925号;Baker等の米国特許第5,545,350号;Wahl等の米国特許第5,474,690号;Turner等の米国特許第5,417,868号;Trinh等の米国特許第4,661,269号;Burnsの米国特許第4,439,335号;Verbruggenの米国特許第4,401,578号;Cambreの米国特許第4,308,151号;Rudkin等の米国特許第4,237,016号;Davisの米国特許第4,233,164号;Watt等の米国特許第4,045,361号;Wiersema等の米国特許第3,974,076号;Bernadinoの米国特許第3,886,075号;Edwards等の米国特許第3,861,870号;及びYamamura等の欧州特許出願公開第472,178号に記載されており、前記文献は全て、参照により本明細書に組み込まれる。
その他の好適なカチオン性界面活性剤には、エトキシル化第四級アンモニウム界面活性剤が挙げられる。幾つかの好ましいエトキシル化第四級アンモニウム界面活性剤には、PEG−5ココモニウムメトスルフェート(cocoammonium methosulfate);PEG−5ココモニウムクロリド(cocoammonium chloride);PEG−5オレオアンモニウムクロリド;及びビス(ポリエトキシエタノール)タロウアンモニウムクロリドが挙げられる。好適な界面活性剤の更なる例は、参照により本明細書に組み込まれる、McCutcheon’s Vol.1:Emulsifiers and Detergents,North American Ed.,McCutcheon Division,MC Publishing Co.,1995に記載されている。
これらのカチオン性界面活性剤の対イオンは、限定されないが、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、亜塩素酸、塩素酸、水酸化物、次亜リン酸、亜リン酸、リン酸、炭酸、ギ酸、酢酸、乳酸、及びその他のカルボン酸、シュウ酸、硫酸メチル、硫酸エチル、安息香酸、及びサリチル酸等からなる群から選択してよい。このクラスのカチオン性界面活性剤及びその対イオンのうち高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(両性及び両性イオン性界面活性剤)
本開示の布地処理組成物は、両性及び/又は両性イオン性界面活性剤を含有することができる。両性又は両性イオン性界面活性剤が本明細書で考察される布地処理組成物に添加されるとき、典型的には、組成物の約0.05%〜約30%、好ましくは約0.05%〜約20%、より好ましくは約0.1%〜約10%のレベルで添加することができる。
好適な両性界面活性剤には、式(R)(R)(R)NO(式中、R、R及びRは、それぞれ、独立に、1〜30個の炭素原子からなる飽和の置換又は非置換の直鎖状又は分枝状炭化水素鎖である)を有するアミンオキシドが挙げられる。本開示に従って使用される好ましいアミンオキシド界面活性剤には、式(R)(R)(R)NO(式中、Rは、1〜30個の炭素原子、好ましくは6〜20個、より好ましくは8〜16個、更に好ましくは8〜12個の炭素原子を含む炭化水素鎖であり、R及びRは、独立に、1〜4個の炭素原子、好ましくは1〜3個の炭素原子、より好ましくはメチル基を含む、置換又は非置換の直鎖状又は分枝状炭化水素鎖である)を有するアミンオキシドが挙げられる。Rは、飽和の置換又は非置換の直鎖状又は分枝状炭化水素鎖でよい。本明細書における使用に適したアミンオキシドは、例えば、Hoechstから市販されている、C〜C10アミンオキシドとC12〜C16アミンオキシドとの天然由来の炭化水素ブレンドである。
好適な両性イオン性界面活性剤は、比較的広範なpH範囲で同じ分子上にカチオン性及びアニオン性両方の親水性基を含有してよい。典型的なカチオン性基は、第四級アンモニウム基であるが、ホスホニウム、イミダゾリウム及びスルホニウム基等のその他の正電荷基を使用してもよい。典型的なアニオン性親水性基は、カルボキシレート及びスルホネートであるが、スルフェート、ホスホネート等のその他の基を使用してもよい。本明細書で使用可能な幾つかの両性イオン性界面活性剤の一般的な式は、R−N’(R)(R)RX−であり、式中、Rは疎水性基であり、R及びRは、それぞれ、C〜Cアルキル、ヒドロキシアルキル又は連結してNを有する環構造を形成することもできるその他の置換アルキル基であり、Rは、カチオン性窒素原子を親水性基に連結させる部分であり、典型的には1〜10個の炭素原子を含有するアルキレン、ヒドロキシアルキレン、又はポリアルコキシ基であり、Xは、親水性基、好ましくはカルボキシレート又はスルホネート基である。好ましい疎水性基Rは、1〜24個、好ましくは18個未満、より好ましくは16個未満の炭素原子を含有するアルキル基である。疎水性基は、不飽和基及び/又は置換基及び/又は結合基、例えばアリール基、アミド基、エステル基等を含有することができる。一般に、費用及び安定性の理由から単純なアルキル基が好ましい。両性界面活性剤の例として、アルキル両性グリシネート、及びアルキルイミノプロピオネートが挙げられる。高度に好ましい両性イオン性界面活性剤には、ベタイン及びスルホベタイン界面活性剤、これらの誘導体又はこれらの混合物が挙げられる。ベタイン又はスルホベタイン界面活性剤は、シルク、ウール及びその他の天然由来の織物材料等の細かい布地を含めたデリケートな材料の洗浄に特に適しているため、本明細書において好ましい。ベタイン及びスルホベタイン界面活性剤はまた、皮膚及び/又は使用者の皮膚と接触する、処理される布地に極度にやさしい。
本明細書において使用される好適なベタイン及びスルホベタイン界面活性剤には、分子が、塩基性基及び酸性基の両方を含有し、これらが内塩を形成し、広範領域のpH値にわたって分子にカチオン性及びアニオン性の親水性基の両方を与える、ベタイン/スルホベタイン及びベタイン様洗剤が挙げられる。これらの洗剤のうち幾つかの一般的な例が、Daimler等の米国特許第2,082,275号、Funderburk等の米国特許第2,702,279号、及びOrthner等の米国特許第2,255,082号に記載されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。好適な界面活性剤の更なる例は、参照により本明細書に組み込まれる、McCutcheon’s Vol.1:Emulsifiers and Detergents,North American Ed.,McCutcheon Division,MC Publishing Co.,1995に記載されている。
このクラスの両性及び両性イオン性界面活性剤の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(アニオン性界面活性剤)
本明細書に開示する布地処理組成物は、アニオン性界面活性剤を含有することができる。アニオン性界面活性剤が布地処理組成物に含まれるとき、典型的には、組成物の約0.05%〜約15%、好ましくは約0.05%〜約5%、より好ましくは約0.1%〜約1%のレベルで添加することができる。
好適なアニオン性界面活性剤には、C〜C18アルキルスルホネート、C10〜C14直鎖状又は分枝状アルキルベンゼンスルホネート、C10〜C14アルキルスルフェート及びエトキシスルフェート(例えば、Stepan製のSTEPANOL AMC)、並びにC〜C15アルキルエトキシカルボキシレート(Shell Chemical Corporationから入手できるNEODOX界面活性剤)が挙げられる。好適な市販のスルホネートは、Stepanから商標名BIO−TERGE PAS−88で、並びにWitco Corporationから商標名WITCONATE NAS−8で、またHoechst Aktiengesellschaft,D−6230 Frankfurt,GermanyからHostapur SASが入手できる。アニオン性界面活性剤は、カチオン性種による干渉を防止するために、有機対イオン又は多価対イオンと対になり得る。好適な界面活性剤の更なる例は、参照により本明細書に組み込まれる、McCutcheon’s Vol.1:Emulsifiers and Detergents,North American Ed.,McCutcheon Division,MC Publishing Co.,1995に記載されている。
このクラスのアニオン性界面活性剤の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(汚れ落とし剤)
組成物は、組成物の約0%〜約5%、好ましくは約0.05%〜約3%、より好ましくは約0.1%〜約2%で存在する汚れ落とし剤を含むことができる。本開示の布地処理組成物で有用なポリマー汚れ落とし剤には、テレフタレートとポリエチレンオキシド又はポリプロピレンオキシド等との共重合ブロックが挙げられる。好ましい汚れ落とし剤は、テレフタレート及びポリエチレンオキシドのブロックを有するコポリマーである。より具体的には、これらのポリマーは、エチレンテレフタレート及びポリエチレンオキシドテレフタレートの繰り返し単位からなっていてよく、エチレンテレフタレート単位とポリエチレンオキシドテレフタレート単位とのモル比は、約25:75〜約35:65であり、ポリエチレンオキシドテレフタレートは、分子量が約300〜約2000のポリエチレンオキシドブロックを含有する。このタイプのポリマー汚れ落とし剤の分子量は、約5,000〜約55,000の範囲でよい。好適な汚れ落とし剤は、Gosselinkの米国特許第4,702,857号、Gosselink等の同第4,711,730号、及びGosselinkの同第4,713,194号;Maldonado等の同第4,877,896号;Gosselink等の同第4,956,447号;並びにPo等の同第4,749,596号に開示されており、これらは全て、参照により本明細書に組み込まれる。特に所望される任意選択の成分は、ポリアルキレンテレフタレートとポリオキシエチレンテレフタレートとのブロックコポリマー、及びポリアルキレンテレフタレートとポリエチレングリコールとのブロックコポリマーを含む高分子汚れ落とし剤である。ポリアルキレンテレフタレートブロックは、好ましくは、エチレン及び/又はプロピレン基を含んでよい。多くの該汚れ落としポリマーは非イオン性であり、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Borcher,Sr.等の米国特許第4,849,257号に記載される非イオン性汚れ落としポリマーである。本開示において有用な高分子汚れ落とし剤には、アニオン性及びカチオン性高分子汚れ落とし剤を挙げることができる。好適なアニオン性高分子又はオリゴマー汚れ落とし剤は、参照により本明細書に組み込まれる、Changの米国特許第4,018,569号に開示されている。その他の好適なポリマーは、参照により本明細書に組み込まれる、Evans等の米国特許第4,808,086号に開示されている。
このクラスの汚れ落としポリマーの高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(静電防止剤)
組成物は、静電防止剤を含むことができ、これは、組成物の約0%〜約5%、好ましくは約0.005%〜約5%、より好ましくは約0.05%〜約2%、更に好ましくは約0.2%〜約1%のレベルで存在することができる。好ましい静電防止剤には、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、ジココ第四級アンモニウムクロリド、ココジメチルベンジルアンモニウムクロリド、大豆トリメチル第四級アンモニウムクロリド、水素化タロウジメチルベンジルアンモニウムクロリド、及びメチル二水素化タロウベンジルアンモニウムクロリド等の第四級アンモニウム化合物を含めたカチオン性界面活性剤が挙げられる。本明細書で開示する布地処理組成物での使用に適したその他の好ましい静電防止剤は、アルキルイミダゾリニウム塩である。その他の好ましい静電防止剤は、例えば、アニオン性洗剤界面活性剤及び脂肪族アミン、又はその第四級アンモニウム誘導体のイオン対、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Nayarの米国特許第4,756,850号に開示されるものである。その他の好ましい静電防止剤は、エトキシル化及び/又はプロポキシル化糖誘導体である。好ましい静電防止剤には、モノラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、ヒドロキシセチルヒドロキシエチルジメチルアンモニウムクロリド(Henkel Corporationから商標名DEHYQUART Eで入手可能)、及びエチルビス(ポリエトキシエタノール)アルキルアンモニウムエチルスルフェート(Witco Corporationから商標名VARIQUAT 66で入手可能)、ポリエチレングリコール、高分子第四級アンモニウム塩(Rhone−Poulenc CorporationからMIRAPOLの商標名で入手可能なもの等)、第四級ポリエチレンアミン、ビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドコポリマー(GAF Corporationから商標名GAFQUAT HS−100で入手可能)、トリエトニウム加水分解コラーゲンエトスルフェート(Maybrook Inc.から商標名QUAT−PRO Eで入手可能)、並びにこれらの混合物が挙げられる。
このクラスの静電防止剤の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(フレグランス)
香料又はフレグランス材料を組成物に添加してもよい。香料(複数可)の選択は、用途、消費者に与える所望の効果、及び処方を行う者の好みに基づいたものでよい。本明細書で提示される布地処理組成物の組成物及び処方で使用するために選択された香料は、組成物が誘導される表面上に新鮮な印象を与えるために好ましい臭気特性を有する成分、例えば、布地に新鮮な印象を与えるものを含有し得る。このような香料は、好ましくは、全組成物の約0.01%〜約5%、好ましくは約0.05%〜約3%、より好ましくは約0.1%〜約2%のレベルで存在し得る。
好ましくは、香料は、分子量が約130〜約250の芳香族及び脂肪族エステル;分子量が約90〜約240の脂肪族及び芳香族アルコール;分子量が約150〜約260の脂肪族ケトン;分子量が約150〜約270の芳香族ケトン;分子量が約130〜約290の芳香族及び脂肪族ラクトン;分子量が約140〜約200の脂肪族アルデヒド;分子量が約90〜約230の芳香族アルデヒド;分子量が約150〜約270の脂肪族及び芳香族エーテル;並びに分子量が約180〜約320のアルデヒド及びアミンの縮合生成物;並びにこれらの混合物からなる群から選択されるフレグランス材料で構成されていてよい。このような香料又はフレグランス材料の例として、これらに限定されないが、アドキサール(2,6,10−トリメチル−9−ウンデセン−1−アル)、アリルアミルグリコレート、アリルシクロヘキサン(アリル−3−シクロヘキシルプロピオネート)、アミル(3−メチル−1−ブタノール)アセテート、サリチル酸アミル、アニスアルデヒド(4−メトキシベンズアルデヒド)、アウランチオール(aurantiol)(アントラニル酸メチル及びヒドロキシシトロネラールの縮合生成物)、バクダノール(2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール)、ベンズアルデヒド、ベンゾフェノン、ベンジルアセテート、ベンジルサリチレート、ダマスコン(1−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−2−ブテン−1−オン、3−ヘキセン−1−オール、ブッコキシム(1,5−ジメチル−オキシメビシクロ[3,2,1]オクタン−8−オン)、セドロール(オクタヒドロ−3,6,8,8−テトラメチル−1H−3A,−7−メタノアズレン−6−オール)、セタロキス(ドデカヒドロ−3A,6,−6,9A−テトラメチルナフト[2,1]フラン)、cis−3−ヘキセニルアセテート、cis−3−ヘキセニルサリチレート、シトロネロール(3,7−ジメチル−6−オクテノール)、シトロネリルニトリル(ゲラニルニトリル)、クローブ茎油、クマリン、シクロヘキシルサリチレート、シマール(2−メチル−3−(p−イソプロピルフェニル)−プロピオンアルデヒド)、デシルアルデヒド、ダマスコン(1−(2,6,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−イル)−2−ブテン−1−オン)、ジヒドロミルセノール(2,6−ジメチル−7−オクタン−2−オール)、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、エチルバニリン、エチル−2−メチルブチレート、エチレンブラッシレート(エチレントリデカン−1,13−ジオエート)、ユーカリプトール(1,8−エポキシ−p−メンタン)、オイゲノール(4−アリル−2−メトキシフェノール)、エキサルトリド(シクロペンタデカノリド)、フロルアセテート(ジヒドロノルシクロペンタジエニルアセテート)、フロルヒドラール(3−(3−イソプロピルフェニル)ブタナール)、フルテン(ジヒドロノルシクロペンタジエニルプロピオネート)、ガラキソリド(1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−4,6,6,7,8,8−ヘキサメチルシクロペンタ−γ−2−ベンゾピラン)、γ−デカラクトン(4−N−ヘプチル−4−ヒドロアルデヒド)、ケイ皮酸アルデヒド、ヘキシルサリチレート、ヒドロキシアンブラン(2−シクロドデシルプロパノール)、ヒドロキシシトロネラール、イオノン(4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセニル−1−イル)−3−ブテン−2−オン)、イオノン(4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン)、イオノン(4−(2,6,6−トリメチル−2−メチルシクロヘキシル−1−イル)−3−メチル−3−ブテン−2−オン)、7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン、イソオイゲノール(2−メトキシ−4−(1−プロペニル)−フェノール)、イソジャスモン(2−メチル−3−(2−ペンテニル)−2−シクロペンテン−1−オン)、コアボン(アセチルジイソアミレン)、ラウリン酸アルデヒド、ラバンジン、ラベンダー、天然レモン(主要成分d−リモネン)、d−リモネン/オレンジテルペン(1−メチル−4−イソプロペニル−1−シクロヘキセン)、リナロオール(3−ヒドロキシ−3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン)、リナリルアセテート(3−ヒドロキシ−3,7−ジメチル−1,6−オクタジエンアセテート)、Irg(商標)201(2,4−ジヒドロキシ−3,6−ジメチル安息香酸メチルエステル)、リラール(4−(4−ヒドロキシ−4メチル−)ペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキサルデヒド)、マジャントール(2,2−ジメチル−3−(3−メチルフェニル)−プロパノール)、マヨール(4−(1−メチルエチル)−シクロヘキサンメタノール)、メチルアントラニレート(メチル−2−アミノベンゾエート)、メチル−α−ナフチルケトン、メチルセドリロン(メチルセドレニルケトン)、メチルカビコール(1−メチルオキシ−4,2−プロペン−1−イルベンゼン)、メチルジヒドロジャスモネート、メチルノニルアセトアルデヒド、ムスクインダノン(4−アセチル−6−tert−ブチル−1,1−ジメチルインダン)、ネロール(2−cis−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−オール)、ノナラクトン(4−ヒドロキシ−ノナン酸ラクトン)、ノルリンバノール(1−(2,2,6−トリメチル−シクロヘキシル)−3−ヘキサノール)、オレンジCP(主要成分d−リモネン)、パラ−tert−ブシナール(2−メチル−3−(p−tert−ブチルフェニル)−プロピオンアルデヒド)、p−ヒドロキシフェニルブタノン、パチョリ、フェニルアセトアルデヒド(1−オキソ−2−フェニルエタン)、フェニルアセトアルデヒド、ジメチルアセタール、フェニルエチルアセテート、p−メント−1−エン−8−オール、p−メント−1−エン−1−オール、テルピニルアセテート p−メント−1−エン−8−イルアセテート)、テトラヒドロリナロオール(3,7−ジメチル−3−オクタノール)、テトラヒドロミルセノール(2,6−ジメチル−2−オクタノール)、トナリド/ムスクプラス(7−アセチル−1,1,3,4,4,6−ヘキサメチルテトラリン)、ウンデカラクトン(4−N−ヘプチル−4−ヒドロキシブタン酸ラクトン)、ウンデカベルトール(4−メチル−3−デセン−5−オール)、ウンデカナール、ウンデシレン酸アルデヒド、バニリン(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド)、ベルドキス(2−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート)、ベルテネキス(4−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート)、並びにこれらの混合物が挙げられる。
このような香料及びフレグランス材料の選択は、所望の香り及び適当な香りの効果の両方において、当業者によく知られている。例えば、布地に対して高い初期臭気効果を所望するとき、あまり疎水性ではない香料成分を含有する香料を選択することが好ましいことがある。香料成分の疎水性度は、そのオクタノール/水分割係数P、オクタノール及び水中での平衡濃度間の比率に関連し得る。したがって、分割係数Pが大きい香料成分は、より疎水性であり、分割係数Pが小さい香料成分は、より親水性であり、用途及び意図する効果に基づく選択は、それに応じて行ってよい。例えば、布地の適用において、好ましい香料成分は、約1,000以下のオクタノール/水分割係数Pを有し得る。
このクラスのフレグランス及び香料の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(抗菌剤及び保存料)
任意選択により、抗菌剤又は保存料を、本開示の布地処理組成物に添加してもよい。これらの化合物の殺菌有効性の典型的な濃度は、使用組成物の約0.001%〜約0.8%、好ましくは約0.005%〜約0.3%、より好ましくは約0.01%〜0.2%の範囲でよい。濃縮組成物の対応する濃度は、濃縮組成物の約0.003%〜約2%、好ましくは約0.006%〜約1.2%、より好ましくは約0.1%〜約0.8%である。
保存料は、微生物に晒した有機化合物を本明細書で開示した布地処理組成物に添加するとき、特に水性組成物中で使用されるとき、特に好ましい。このような化合物が存在する場合、組成物及び処方の長期間及び更には短期間の貯蔵安定性は重要な問題になるが、それはある種の微生物と後続する微生物増殖による汚染が、多くの場合、醜くかつ/又は悪臭のある溶液を生成するためである。したがって、これらの組成物及び処方中での微生物増殖が、それが生じたとき、高度に不快であるため、本明細書で考察及び開示される好ましくは透明で多くの場合に水性の組成物及び処方の貯蔵安定性を向上するために微生物増殖を阻害及び/又は制御する上で効果的な、可溶化水溶性抗菌性保存料を含むことが好ましい。
洗濯用品中に含有し得る典型的な微生物には、細菌、例えば、Bacillus thurigensis(ハシラサボテン属)及びBacillus sphaericus、並びに菌類、例えば、Aspergillus ustusが挙げられる。Bacillus sphaericusは、汚れの中のBacillus属でも最も数が多い種類の1つである。加えて、Escherichia coli及びPseudomonas aeruginosa等の微生物は、一部の水源に生存し、本明細書で考察する布地処理組成物の水溶液の調製中に導入することができる。広域の保存料、例えば、細菌(グラム陽性及びグラム陰性の両方)及び菌類の両方に効果的なものを使用することが好ましい。範囲が限定された保存料、例えば、微生物、例えば菌類の単一属にのみ効果があるものを、広域の保存料又は補体及び/若しくは補助的活性を有するその他の範囲が限定された保存料と組み合わせて使用することができる。広域の保存料の混合物を使用することもできる。本明細書で考察する本布地処理組成物において有用な抗菌性保存料は、殺菌性化合物、すなわち、微生物を殺す物質、又は生物静力学的化合物、すなわち、微生物の増殖を阻害及び/若しくは制御する物質であってよい。好ましい抗菌性保存料として、水溶性であり、低レベルで効果があるものが挙げられる。一般に、使用可能な水溶性保存料には、有機硫黄化合物、ハロゲン化物、環状有機窒素化合物、低分子量アルデヒド、第四級化合物、デヒドロ酢酸、フェニル及びフェノキシ化合物、並びにこれらの混合物が挙げられる。本布地処理組成物において有用な保存料の例として、これらに限定されないが、p−ヒドロキシ安息香酸の短鎖アルキルエステル(一般にはパラベンとして知られる);N−(4−クロロフェニル)−N−(3,4−ジクロロフェニル)尿素(3,4,4−トリクロロ−カルボアニリド又はトリクロカルバンとしても知られる);2,4,4−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(一般にTriclosan(登録商標)として知られる);約77%の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと約23%の2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの混合物、商標名KATHON CGの1.5%水溶液としてThe Dow Chemical Companyから入手可能な広域保存料;商標名BRONIDOX LでBAF Corporationから入手可能な5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン;商標名BRONOPOLでThe Dow Chemical Companyから入手可能な2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール;1,1−ヘキサメチレンビス(5−p−(クロロフェニル)−ビグアニド)(一般にクロルヘキシジンとして知られる)及びその塩、例えば酢酸及びジグルコン酸を有するもの;商標名GLYDANT PlusでLonza Inc.から入手可能な、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−5,5−ジメチル−2,4−イミダゾリジン−ジオンと3−ブチル−2−ヨードプロピニルカルバメートとの95:5混合物;一般にジアゾリジニル尿素として知られ、商標名GERMALL IIでAshland Inc.から入手可能な、N−[1,3−ビス(ヒドロキシメチル)2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル]−N,N’−ビス(ヒドロキシメチル)尿素;例えば商標名ABIOLで3V−Sigmaから入手可能な、商標名UNICIDE U−13でInduchemから入手可能な、及び商標名GERMALL 115でAshland Inc.から入手可能な、N,N’’−メチレンビス−[N’−[1−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル]尿素](一般にイミダゾリジニル尿素として知られる);商標名NUOSEPTでAshland Inc.から入手可能な、ポリメトキシ二環式オキサゾリジン;ホルムアルデヒド;グルタルアルデヒド;商標名COSMOCIL CQでLonza Group Ltd.から又はMIKROKILLデヒドロ酢酸としてLonza Group Ltd.から入手可能な、ポリアミノプロピルビグアニド;並びにこれらの混合物が挙げられる。しかし、一般に、保存料は、布地に適用するのに適切な任意の有機保存性物質でよい。本明細書で提示する実施形態に関して、このような保存料は、好ましくは、例えば、布地の変色、着色、又は脱色による布地の外観への損傷を引き起こさないものであろう。抗菌性保存料が、本明細書で開示する布地処理組成物中に含まれる場合、これは、好ましくは有効量で存在し、ここでの「有効量」とは、特定の時間の間、品質が悪くなるのを防止する又は意図せずして加えられた微生物の増殖を防止するために十分なレベルを意味する。保存料の好ましいレベルは、組成物の約0.0001%〜約0.5%、より好ましくは約0.0002%〜約0.2%、更に好ましくは約0.0003%〜約0.1%である。任意選択により、保存料は、処理する布地に抗菌効果を与えるレベルで使用することができる。
組成物は、処理材料に付着する有機体を防止する上で有用な可溶化水溶性抗菌活性剤も含んでよい。遊離の錯体を形成していない抗菌性、例えば抗細菌性活性剤は、最適な抗細菌性能を提供する。布地の衛生化は、抗菌物質、例えば抗細菌性ハロゲン化合物、第四級化合物、及びフェノール化合物を含有する本開示の組成物によって実現することができる。より堅牢な抗菌性ハロゲン化合物の幾つかは、消毒薬/殺菌剤として機能することができると同時に、製品としての保存料を仕上げることができ、本開示の組成物において有用であり、一般にクロルヘキシジンとして知られる1,1’−ヘキサメチレンビス(5−(p−クロロフェニル)ビグアニド)、及びその塩、例えば塩酸、酢酸及びグルコン酸を有するものを含む。ジグルコン酸塩は、高度に水溶性であり、水中で約70%であり、二酢酸塩は水中で約1.8%の溶解性を有する。クロルヘキシジンを、殺菌剤として、本明細書で開示する布地処理組成物と一緒に使用するとき、典型的には、使用する組成の約0.001重量%〜約1.0重量%、好ましくは約0.002重量%〜約0.3重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約0.1重量%のレベルで存在することができる。ある場合には、殺ウイルス作用のために約1%〜約2%のレベルが必要なことがある。その他の有用なビグアニド化合物として、ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)ヒドロクロリドを含めたCOSMOCI、CQ、VANTOCIL IBが挙げられる。その他の有用なカチオン性抗菌剤には、ビスビグアニドカルカンが挙げられる。上記の使用可能な水溶性の塩は、塩化物、臭化物、硫酸塩、メチルスルホン酸塩及びエチルスルホン酸塩等のアルキルスルホン酸塩、p−メチルフェニルスルホン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、グルコン酸塩等のフェニルスルホン酸塩である。有用な第四級化合物の非限定的な例として、(1)市販のBARQUAT(Lonza製)、MAQUAT(Mason製)、VARIQUAT(Witco/Sherex製)、及びHYAMINE(Lonza製)等の塩化ベンザルコニウム及び/又は置換塩化ベンザルコニウム;(2)LonzaのBARDAC製品等のジアルキル第四級;(3)Dowから入手可能なDOWICIDE及びDOWICIL等のN−(3−クロロアリル)ヘキサミニウムクロリド;(4)Rohm & Haas製のHYAMINE 1622等の塩化ベンゼトニウム;(5)Rohm & Haasによって供給されるHYAMINE 1OXによって表される塩化メチルベンゼトニウム;(6)Merrell Labsから入手可能なCepacol chloride等のセチルピリジニウムが挙げられる。
本明細書における使用に好ましい抗菌性化合物には、アルキル又は置換アルキル基、アルキルアミド及びカルボン酸基、エーテル基、不飽和アルキル基を含有する第四級アンモニウム化合物、並びに環状第四級アンモニウム化合物が挙げられ、塩化物、二塩化物、臭化物、メチルスルホン酸塩、クロロ石炭酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、又はその他の酸の塩であってもよい。有用な環状第四級アンモニウム化合物の中でも、以下:アルキル基が好ましくはセチル、ドデシル又はヘキサデシル基であるアルキルピリジニウムクロリド及び/又はスルフェート;アルキル基が好ましくはドデシル基であるアルキルイソキノリルクロリド及び/又はブロミドがある。本明細書における使用に特に適した第四級アンモニウム化合物には、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、オクチルデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロリド、ジデシルジメチルアンモニウムクロリド、アルキルジメチルアンモニウムサッカリネート、セチルピリジニウム及びこれらの混合物が挙げられる。
このクラスの抗菌剤及び保存料の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(染料及び着色料)
任意選択により、染料及び着色料を、本開示の布地処理組成物に添加してもよい。これらの化合物の典型的な濃度は、使用する組成物の約0.001%〜約0.8%、好ましくは約0.005%〜約0.3%、より好ましくは約0.01%〜0.2%の範囲でよい。
着色料及び染料、特に青味剤を、任意選択により、視覚的アピール及び性能の印象のために、本開示の組成物に添加してもよい。着色料を使用する場合、布地がしみになるのを回避するために極度に低レベルで使用してよい。本明細書で考察する布地処理組成物と一緒に使用する好ましい着色料には、高度に水溶性の染料、例えば、Milliken Chemical Companyから入手可能なLIQUITINT染料が挙げられる。好適な染料の非限定的な例に、LIQUITINT Blue HP、LIQUITINT Blue 65、LIQUITINT Patent Blue、LIQUITINT Royal Blue,LIQUITINT Experimental Yellow 8949−43、LIQUITINT Green HMC、LIQUITINT Yellow II、及びこれらの混合物がある。本開示の組成物中にいずれの染料を使用することも可能だが、ゼータ電位調整剤及び/又は転染防止剤との相互作用を低減するためには非イオン性染料が好ましい。有用な酸染料として、Polar Brilliant Blue及びD & C Yellow #10が挙げられ、両方ともHilton Davis Chemical Companyにより供給される。Milliken Chemical Companyから供給される非イオン性LIQUITINT染料も有用である。
好適な色は、これらに限定されないが、Acid Black 1、Acid Blue 3、Acid Blue 9 Aluminum Lake、Acid Blue 74、Acid Green 1、Acid Orange 6、Acid Red 14 Aluminum Lake、Acid Red 27、Acid Red 27 Aluminum Lake、Acid Red 51、Acid Violet 9、Acid Yellow 3、Acid Yellow 3 Aluminum Lake、Acid Yellow 73、Aluminum Powder、Basic Blue 6、Basic Yellow 11、カロテン、Brilliant Black 1、Bromocresol Green、Chromium Oxide Greens、Curry Red、D&C Blue No.1 Aluminum Lake、D&C Blue No.4、D&C Brown No.1、D&C Green No.3 Aluminum Lake、D&C Green No.5、D&C Orange No.4 Aluminum Lake、D&C Red No.6、D&C Red No.6 Aluminum Lake、D&C Violet No.2、D&C Yellow No.7、D&C Yellow No.11、D&C Blue No.1、FD&C Yellow No.5 Aluminum Lake、酸化鉄、Pigment Orange 5、Pigment Red 83、Pigment Yellow 73、Solvent Orange 1、Solvent Yellow 18、群青、及びステアリン酸亜鉛が挙げられる。
本明細書において使用する高度に好ましい染料及び着色料は、本明細書で開示する布地処理組成物を使用して処理された布地に効果的に結合することがない、又は永久的に染色若しくは着色することがないもの、或いは乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(粘度制御剤)
任意選択により添加される粘度制御剤は、本来、有機でも無機でもよく、処方の粘度を低減することも、高めることもできる。粘度を低減する有機粘度制御剤の例は、アリールカルボン酸塩及びスルホン酸塩(例えば、これらに限定されないが、安息香酸塩、2−ヒドロキシ安息香酸塩、2−アミノ安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、2−ヒドロキシベンゼンスルホン酸塩、2−アミノベンゼンスルホン酸塩を含む)、脂肪酸及びエステル、脂肪アルコール、及び短鎖アルコール等の水混和性溶媒がある。無機粘度制御剤の例は、水溶性イオン化塩である。広範のイオン化塩を使用することが可能である。好適な塩の例は、アンモニウムイオン並びに元素周期表のIA族及びIIA族の金属のハロゲン化合物及び酢酸塩、例えば、塩化カルシウム、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化アンモニウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化アンモニウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、又はこれらの混合物がある。塩化カルシウムが好ましい。イオン化塩は、本明細書における組成物を作製し、後に所望の粘度を得るための、成分を混合するプロセス中で特に有用である。使用するイオン化塩の量は、組成物中に使用される有効成分の量によって決まり、処方する者の要望に応じて調整することができる。組成物の粘度を制御するために使用される塩の典型的なレベルは、組成物の0〜約10%、好ましくは約0.01%〜約6%、より好ましくは約0.02%〜約3%である。
粘度調整剤又は増粘剤を添加して、水不溶性物品、例えば、香料マイクロカプセルを安定して懸濁させる組成物の能力を高めることができる。このような材料には、ヒドロキシプロピル置換グアーガム(Rhone−Poulenc Corporationから商標名JAGUAR HP200で入手可能なもの等)、ポリエチレングリコール(Union Carbide Corporationから商標名CARBOWAX20Mで入手可能なもの等)、疎水的に改質されたヒドロキシエチルセルロース(Aqualon Companyから商標名NATROSOL Plusで入手可能なもの等)、及び/又は有機親和性粘土(例えば、Rheox Companyから名称BENTOLITE 27、34及び38で入手可能なもの又はSouthern Clay Productsから商標名BENTOLITE Lで入手可能なもの等のヘクトライト及び/又はベントナイト粘土;並びに参照により本明細書に組み込まれるZaki等の米国特許第4,103,047号に記載のもの)が挙げられる。これらの粘度増加剤又は増粘剤は、典型的には、組成の約0.5重量%〜約30重量%、好ましくは約1重量%〜約5重量%、より好ましくは約1.5重量%〜約3.5重量%、更に好ましくは約2重量%〜約3重量%のレベルで使用することができる。
このクラスの増粘剤並びに粘度制御剤(viscosity control)及び粘度調整剤(viscosity modifiers)の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(真珠光沢剤及び乳白剤)
本開示の組成物に添加することができる真珠光沢剤又は乳白剤の例として、これらに限定されないが、ジステアリン酸グリコール、ジステアリン酸プロピレングリコール、及びステアリン酸グリコールが挙げられる。これらの生成物の幾つかは、Witco CorporationからKEMESTERの商標名で入手可能である。
このクラスの真珠光沢剤及び乳白剤の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、処理する布地に結合しない、又は、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(酸化防止剤及び日焼け止め剤)
本開示の組成物に任意選択で添加することができる酸化防止剤の例には、Eastman Chemical Products,Inc.から商標名TENOX PG及びTENOX S−1で入手可能な没食子酸プロピル、並びにUOP Inc.から商標名SUSTANE BHTで入手可能はジブチル化ヒドロキシトルエンがある。また、本開示の布地処理組成物で処理した織物への日光による色あせを防止する酸化防止剤も好ましく、このような酸化防止剤は、参照により本明細書に組み込まれる欧州特許第0,773,982号に記載されている。好ましい酸化防止剤には、2−(N−メチル−N−ココアミノ)エチル−3’、5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート;2−(N,N−ジメチル−アミノ)エチル−3’、5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート;2−(N−メチル−N−ココアミノ)エチル−3’、4’、5’−トリヒドロキシベンゾエート;及びこれらの混合物、より好ましくは2−(N−メチル−N−ココアミノ)エチル−3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエートが挙げられる。これらの化合物の中でも、トリヒドロキシベンゾエートは光に晒されると変色する傾向があるため、本明細書で開示する組成物中ではブチル化誘導体が好ましい。本開示の酸化防止剤化合物は、本明細書で考察する布地処理組成物中で耐光性を実証する。本明細書で用いられる場合の「耐光」は、本明細書で開示する布地処理組成物中に使用される酸化防止剤化合物が、太陽光又は模擬太陽光のいずれかに約2〜60時間、約25℃〜約45℃の温度で晒されたときに変色しないことを意味すると理解される。酸化防止剤化合物及び遊離ラジカル捕捉剤は、一般に、まず単一の酸素及びペルオキシラジカルの発生を防止し、その後、分解経路を終了させることによって、染料の分解を防止することができる。理論に限定されないが、酸化防止剤及び遊離ラジカル捕捉剤の作用の一般的な考察は、参照により本明細書に組み込まれるKirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,Volume 3,128〜148頁、Third Edition(1978)に開示されている。
本開示の組成物は、有機日焼け止め剤を含んでもよい。好適な日焼け止め剤は、UVA吸収特性、UVB吸収特性、又はこれらの組み合わせを有することができる。本開示の組成物は、好ましくは、約320nm〜約400nmの波長を有する紫外線を吸収するUVA吸収性日焼け止め活性剤を含んでよい。好適なUVA吸収性日焼け止め活性剤には、ジベンゾイルメタン誘導体、メチルアントラニレート及びホモメチル−1−N−アセチルアントラニレート等のアントラニレート誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。ジベンゾイルメタン日焼け止め活性剤の例は、参照により本明細書に組み込まれる、De Poloの米国特許第4,387,089号、及びSunscreens:Development,Evaluation,and Regulatory Aspects、N.J.Lowe及びN.A.Shaath編集、Marcel Dekker,Inc.(1990)に記載されている。UVA吸収性日焼け止め活性剤は、好ましくは、単独で又は組成物中に存在し得る他のUV保護活性剤と組み合わせて、広域なUVA保護をもたらす量で存在する。好ましいUVA日焼け止め活性剤には、ジベンゾイルメタン日焼け止め活性剤及びその誘導体が挙げられる。これには、これらに限定されないが、2−メチルジベンゾイルメタン、4−メチルジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−tert−ブチルジベンゾイルメタン、2,4−ジメチルジベンゾイルメタン、2,5−ジメチルジベンゾイルメタン、4,4’−ジイソプロピルベンゾイルメタン、4−(1,1−ジメチルエチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−メチル−5−イソプロピル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−メチル−5−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2,4−ジメチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2,6−ジメチル−4’−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、及びこれらの混合物から選択されるものが挙げられる。好ましいジベンゾイル日焼け止め活性剤には、4−(1,1−ジメチルエチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、及びこれらの混合物から選択されるものが挙げられる。より好ましい日焼け止め活性剤は、4−(1,1−ジメチルエチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタンであり、ブチルエトキシジベンゾイルメタン又はアヴォベンゾンとしても知られ、Givaudan Roure(International)S.A.(Basel,Switzerland)から名称PARSOL 1789で、またMerck & Co.,Inc.(Whitehouse Station,N.J.)から名称EUSOLEX 9020で市販されている。イソプロピルジベンゾイルメタンとしても知られる日焼け止め剤4−イソプロピルジベンゾイルメタンは、MerckからEUSOLEX 8020の名称で市販されている。本明細書で開示する布地処理組成物は、好ましくは、約290nm〜約320nmの波長を有する紫外線を吸収するUVB日焼け止め活性剤を更に含み得る。組成物は、好ましくは、単独で又は組成物中に存在し得る他のUV保護活性剤と組み合わせて、UVB保護をもたらすのに安全かつ効果的な量のUVB日焼け止め活性剤を含んでよい。組成物は、好ましくは、約0.1重量%〜約16重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約12重量%、更に好ましくは約0.5重量%〜約8重量%のUVB吸収性有機日焼け止め剤を含む。多種多様のUVB日焼け止め活性剤が、本明細書における使用に適している。このような有機日焼け止め活性剤の非限定的な例は、参照により本明細書に組み込まれる、Toyomotの米国特許第5,087,372号並びにTurner等の米国特許第5,073,371号及び同第5,073,372号に記載されている。好ましいUVB日焼け止め活性剤は、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート(オクトクリレンと称する)、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−スルホン酸(PBSA)、シンナメート及びその誘導体、例えば2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート及びオクチル−p−メトキシシンナメート、サリチル酸TEA、オクチルジメチルPABA、カンファー誘導体及びその誘導体、並びにこれらの混合物から選択される。好ましい有機日焼け止め活性剤には、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート(一般名はオクトクリレンである)、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−スルホン酸(PBSA)、オクチル−p−メトキシ−シンナメート、及びこれらの混合物が挙げられる。酸性日焼け止め剤の塩及び酸中和形態も有用である。
また、UVA日焼け止め剤を安定化し、UW放射への曝露によるその光分解を防止することによって、そのUVA保護効果を維持するために、本開示において有用な組成物のいずれかに作用剤を添加してもよい。こうした安定性を与える化合物が広範にわたって挙げられ、UVA日焼け止め剤及び組成物の両方をまとめて引き立たせるように選択すべきである。好適な安定化剤として、これらに限定されないが、参照により本明細書に組み込まれる、Robinsonの米国特許第5,972,316号、Robinsonの米国特許第5,968,485号、Tanner等の米国特許第5,935,556号、及びTanner等の米国特許第5,827,508号に記載のものが挙げられる。本明細書において使用される安定化剤の好ましい例として、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート(オクトクリレンと称する)、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシル−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル−3,3−ビス(4−メトキシフェニル)アクリレート、及びこれらの混合物が挙げられる。
このクラスの酸化防止剤及び日焼け止め活性剤の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
本開示の組成物は、好ましくは、日光による布地の色あせを低減する日光による色あせ防止剤を布地1g当たり約0.1mg〜約5mg付着し得る。本明細書で開示する布地処理組成物による布地の処理は、繰り返し、より高レベルの付着につながり、更なる色あせ防止の利益をもたらす。
(転染防止剤及び染料固着剤)
本明細書で開示する組成物は、約0.001%〜約20%、好ましくは約0.5%から好ましくは約10%、より好ましくは約1%〜約5%の1種以上の転染防止剤又は染料固着剤を含むことができる。本明細書で開示する組成物及び処方は、エトキシル化アミン、両性物質、ベタイン、ポリビニルピロリドン等のポリマー、及び転染を阻害する他の成分を含有することができる。任意選択の染料固着剤は、カチオン性で、四級化窒素化合物又は使用条件下でインサイチュ形成される強力なカチオン電荷を有する窒素化合物をベースとしたものでよい。カチオン性固着剤は、幾つかの供給業者から様々な商標名で入手可能である。代表的な例として、CrosfieldのCROSCOLOR PMF(1981年7月、コード番号7894)及びCROSCOLOR NOFF(1988年1月、コード番号8544);SandozのINDOSOL E−50(1984年2月27日、参照番号6008.35.84;ポリエチレンアミンベース)が挙げられ、SandozのSANDOFIX TPSが、本明細書における使用に好ましい染料固着剤である。追加の非限定的な例として、SandozのSANDOFIX SWE(カチオン性樹脂化合物)、REWIN SRF、REWIN SRF−O及びREWIN DWR Crochet−Beitlich GMBH;Ciba−GeigyのTinofix ECO、Tinofix FRD及びSolventが挙げられる。その他のカチオン性染料固着剤は、「After treatments for Improving the Fastness of Dyes on Textile Fibres」、Christopher C.Cook,Rev.Prog.Coloration,Vol.XH(1982)に記載されている。本明細書で考察する布地処理組成物との使用に適した染料固着剤として、脂肪酸ジアミン縮合物等のアンモニウム化合物、とりわけジアミンエステルのヒドロクロリド、アセテート、メソスルフェート及びベンジルヒドロクロリドが挙げられる。非限定的な例として、オレイルジエチルアミノエチルアミド、オレイルメチルジエチレンジアミンメソスルフェート、及びモノステアリルエチレンジアミノトリメチルアンモニウムメソスルフェートが挙げられる。加えて、第三級アミンのN−オキシド;高分子アルキルジアミンの誘導体、ポリアミン−シアヌル酸クロリド縮合物;及びアミノ化グリセロールジクロロヒドリンは、本開示の布地処理組成物中の染料固着剤として使用するのに適している。
このクラスの転染防止剤及び染料固着剤の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(塩素捕捉剤)
本明細書において考察する布地処理組成物は、任意選択により、約0.01%、好ましくは約0.02%、より好ましくは約0.25%〜約15%、更に好ましくは約10%まで、更により好ましくは約5%までの塩素捕捉剤を含んでよい。非高分子捕捉剤のカチオン部分及びアニオン部分がそれぞれ塩素と反応する場合では、処方する者の必要に合うように捕捉剤の量を調節することができる。好適な塩素捕捉剤として、式:[(R)R’N]X(式中、各Rは、独立に、水素、C〜Cアルキル、C〜C置換アルキル、及びこれらの混合物であり、好ましくは、Rは、水素又はメチル、より好ましくは水素であり、R’は水素C〜C10アルキル、C〜C10置換アルキル、及びこれらの混合物である)を有するアンモニウム塩が挙げられる。好ましくは、Rは水素であり、Xは適合するアニオンである。非限定的な例として、塩化物、臭化物、クエン酸塩、及び硫酸塩が挙げられ、好ましくは、Xは塩化物である。好ましい塩素捕捉剤の非限定的な例として、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、及びこれらの混合物、好ましくは塩化アンモニウムが挙げられる。その他の塩素捕捉剤として、チオ硫酸塩等の還元剤が挙げられる。
このクラスの塩素捕捉剤の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(湿潤剤)
本明細書で開示する化合物は、約0.005%〜約3.0%、より好ましくは約0.03%〜1.0%の湿潤剤を含有し得る。このような湿潤剤は、ポリヒドロキシ化合物から選択してよい。本明細書で考察する布地処理組成物中の湿潤剤として使用することができる水溶性ポリヒドロキシ化合物の例として、グリセロール、重量平均分子量が約150〜約800のポリグリセロール、並びに重量平均分子量が約200〜約4000、好ましくは約200〜約1000、より好ましくは約200〜約600のポリオキシエチレングリコール及びポリオキシプロピレングリコールが挙げられる。重量平均分子量が約200〜約600のポリオキシエチレングリコールが特に好ましい。上記のポリヒドロキシ化合物の混合物も使用してよい。特に好ましいポリヒドロキシ化合物は、重量平均分子量が約400のポリオキシエチレングリコールであり、Union Carbide Corporationから商標名PEG−400で入手可能である。
このクラスの湿潤剤の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(電解質)
本組成物中の任意選択の電解質として使用するのに適した無機塩として、MgI、MgBr、MgCl、Mg(NO、Mg(PO、Mg、MgSO、ケイ酸マグネシウム、NaI、NaBr、NaCl、NaF、NaPO、NaSO、NaSO、NaNO、Na、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、テトラクロロアルミン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)、Na2S3O7、ジルコン酸ナトリウム、CaF、CaCl、CaBr、CaI、CaSO、Ca(NO、KI、KBr、KCl、KF、KNO、KIO、KSO、KSO、KPO、K(P)、ピロ硫酸カリウム、ピロ亜硫酸カリウム、LiI、LiBr、LiCl、LiF、LiNO、AlF、AlCl、AlBr、AlI、Al(SO、Al(PO)、Al(NO、ケイ酸アルミニウムが挙げられ、これらの塩の水和物を含み、またこれらの塩又は混合カチオン、例えばアルミニウムカリウムを有する塩、AlK(SOと、混合アニオンを有する塩、例えばテトラクロロアルミン酸カリウム及びテトラフルオロアルミン酸ナトリウムとの組み合わせを含む。周期表のIIIa、IVa、Va、VIa、VIIa、VIII、Ib、及びIIb群の、原子番号がより大きいカチオンを導入する塩も希釈粘度を低減する上で有用であるが、酸化状態を変化させる傾向があり、処方の匂い若しくは色に悪影響を与える恐れがある、又は重量効率を低下させる傾向があるため、あまり好ましくない。原子番号が20より大きいIa又はIIa群のカチオンを有する塩並びにランタニド又はアクチニド系列のカチオンを有する塩は、希釈粘度を低減する上で有用であるが、低重量効率又は毒性のためにあまり好ましくない。上記の塩の混合物も有用である。
また、第四級アンモニウム塩、第四級アルキルアンモニウム塩、第四級ジアルキルアンモニウム塩、第四級トリアルキルアンモニウム塩及び第四級テトラアルキルアンモニウム塩も好ましく、ここでアルキル置換基は、メチル、エチル、プロピル、ブチル又は高級C〜C12直鎖状アルカンラジカル、又はこれらの組み合わせを含む。本明細書において有用な有機塩として、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、ペラルゴン酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩、乳酸塩、芳香族酸、例えば安息香酸塩、石炭酸塩及び置換安息香酸塩又は石炭酸塩、例えば石炭酸塩、サリチル酸塩、ポリ芳香族酸、テレフタル酸塩、及びポリ酸、例えばオキシル酸、アジピン酸塩、コハク酸塩、ベンゼンジカルボン酸塩、ベンゼントリカルボン酸塩を含めたカルボン酸のマグネシウム、ナトリウム、リチウム、カリウム、亜鉛、及びアルミニウム塩が挙げられる。その他の有用な有機塩として、pHが好適であるときの炭酸塩及び/又は炭酸水素塩(HCO −1)、アルキル並びに芳香族硫酸塩及びスルホン酸塩、例えば、メチル硫酸ナトリウム、スルホン酸ベンゼン及び誘導体、例えばスルホン酸キシレン、並びにpHが好適なときのアミノ酸が挙げられる。
電解質は、上記の混合塩、酒石酸カリウム/ナトリウム等の混合カチオンで中和された塩、酒石酸水素ナトリウム又はフタル酸水素カリウム等の部分的に中和された塩、並びに1つのカチオン及び混合アニオンを含む塩を含むことができる。
このクラスの無機及び有機電解質の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
一般に、無機電解質は、より良好な重量効率及び低コストのため、有機電解質より好ましい。無機塩と有機塩との混合物を使用することができる。本組成物中の電解質の典型的なレベルは、本組成物の約10%未満、好ましくは約0.5%〜約5%、より好ましくは約0.75%〜約2.5%、更に好ましくは約1%〜約2%であってよい。
(酵素)
追加の所望の添加物は、これらに限定されないが、ヒドロラーゼ、ヒドロキシラーゼ、セルラーゼ、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、マンナーゼ、アミラーゼ、リパーゼ及びプロテアーゼを含めた酵素(酵素安定剤も含むことが好ましい)であってよい。プロテアーゼは、特に好ましいクラスの一酵素である。プロテアーゼの典型的な例として、Genencor International製のMaxatase及びMaxacal、全てNovozymes North America,Inc.から入手可能なAlcalase、Savinase、及びEsperaseが挙げられる。また、参照により本明細書に組み込まれる、Stanislowski等の米国特許第4,511,490号も参照されたい。更に好適な酵素は、炭水化物−加水分解性酵素であるアミラーゼである。また、アミラーゼとプロテアーゼとの混合物も含むことが好ましい。好適なアミラーゼとして、Novozymes,North America Inc.製のTermamyl及びGenencor International Co.製のMaxamylが挙げられる。更にその他の好適な酵素は、参照により本明細書に組み込まれる、Taiの米国特許第4,479,881号、Murata等の米国特許第4,443,355号、Barbesgaard等の米国特許第4,435,307号、及びOhya等の米国特許第3,983,082号に記載のもの等のセルラーゼである。更にその他の好適な酵素は、参照により本明細書に組み込まれる、Silverの米国特許第3,950,277号、Thorn等の米国特許第4,707,291号、Wiersema等の米国特許第5,296,161号及び同第5,030,240号、並びにPoulose等の米国特許第5,108,457号等のリパーゼである。加水分解酵素は、洗剤の約0.01〜5重量%、より好ましくは約0.01〜3重量%、更に好ましくは約0.1〜2重量%の量で存在し得る。前述のヒドロラーゼのいずれかの混合物、特にプロテアーゼ/アミラーゼのブレンドが望ましい。
このクラスの酵素の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの有意な残留する匂い又は色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(漂白剤)
本開示の布地処理組成物は、任意選択により、約0.01%、好ましくは約0.02%、より好ましくは約0.25%〜約15%、更に好ましくは約10%、更により好ましくは約5%の漂白剤を含んでよい。好適な漂白剤は、塩素放出剤並びに過酸素及び過酸化物放出化合物を含む。次亜塩素酸ナトリウム又はカリウム等のアルカリ金属次亜塩素酸塩は、好ましい塩素放出剤である。過酸素化合物には、過炭酸、過ホウ酸及びペルオキシ一硫酸のアルカリ金属塩が挙げられる。過酸化水素及び溶液中で過酸化水素を発生する化合物、ペルオキシ酸並びにペルオキシ酸及びペルオキシイミド酸の前駆体、金属ベースの酸化剤を含めた過酸化物化合物も好適である。好適な漂白剤として、過酸化第三ブチル及び過酸化ベンゾイル等の過酸化アルコニル及びアシル、並びに関連の過酸化アルコニル及び過酸化アシル並びにアルキル及びアレーンの超酸化物誘導体を含めた、予め生成された過酸及び有機過酸化物が挙げられる。加えて、Arbogast等、米国特許第5,739,327号及び同第5,741,437号、Alvarez等、米国特許第5,814,242号、Deline等、米国特許第5,877,315号、並びにシアノニトリル誘導体に関連するCasella等の米国特許第5,888,419号、Fong等の米国特許第4,959,187号及び同第4,778,816号、Bolkan等の米国特許第5,112,514号及び同第5,002,691号、並びにアルカノイルオキシアセチル誘導体に関するBrodbeck等の米国特許第5,269,962号、並びに全てがアルカノイルオキシフェニルスルホネートに関するMitchell等の米国特許第5,234,616号、同第5,130,045号、同第5,130,044号(全て参照により本明細書に組み込まれる)に記載のもののような活性酸素源又は過酸化物の適当な漂白活性剤が存在してもよい。
このクラスの漂白剤の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの有意な布地の損傷又は色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
(光沢剤)
蛍光増白剤又はFWAとも呼ばれる光学的光沢剤は、長い間、洗濯プロセス中、布地に増白をもたらすために使用されてきた。これらの蛍光材料は、光の紫外線波長を吸収し、一般に青色波長域中で可視光を発光することによって作用する。FWAは、洗浄サイクル中、布地に沈降又は付着する。これらは、放出した紫外線又は可視波長内の蛍光が当たる、スチルベン、スチレン、及びナフタレン誘導体を含む。これらのFWA又は光沢剤は、繰り返し汚れ、洗浄されることによってくすんできた布地の外観を改善する上で有用である。組成物がカチオン性のため、FWAは、明確にアニオン性ではなく、非イオン性、カチオン性、両性であるか、又はPetrin等の米国特許第5,057,236号に記載のようにアニオン性FWAのイオン対部分が中和されていることが好ましい。Petrin等の米国特許第5,057,236号によるイオン対が好ましいアニオン性FWAは、Blankophor GmbH & Co.KG製のBlankophor BBH、RKH及びBHC、並びにBASF製のTinopal 5BMX−C、CBS−X及びRBSである。最近、一般の洗濯組成物に使用される蛍光増白剤は、一般に、当技術分野においてジアミノスチルベンジスルホン酸−シアヌル酸クロリド光沢剤又はDASC光沢剤と称するカテゴリーに属する。これらの化合物は、以下の一般式(I)を有する。
Figure 2018505320
このようなDASC蛍光増白剤の例として、Ciba−Geigy Corporationにより商標名「Tinopal」で販売されているもの、すなわち置換スチルベン2,2’−ジスルホン酸生成物、例えば、4,4’−ビス−((4−アニリノ−6−モルホリノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸ジナトリウム(Tinopal AMSとして販売);4,4’−ビス−((4−アニリノ−6−(N−2−ヒドロキシエチル−N−メチルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸ジナトリウム(Tinopal 5BMとして販売);4,4’−ビス−((4−アニリノ−6−(ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸ジナトリウム(Tinopal UNPAとして販売)が挙げられる。Bayer Corporationによって販売されている別の例には、4,4’−ビス−((4−アニリノ−6−メチルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ)−スチルベン−2,2’−ジスルホン酸ジナトリウム(Phorwite HRSとして販売)がある。
好適なFWAの例は、参照により本明細書に組み込まれる、英国特許第1,298,577号;同第2,076,011号;同第2,026,054号;同第2,026,566号;同第1,393,042号;及びHeath等の米国特許第3,951,960号、Barnes等の米国特許第4,298,290号、Meyerの米国特許第3,993,659号、Matsunaga等の米国特許第3,980,713号、及びWeber等の米国特許第3,627,758号で閲覧することができる。また、参照により本明細書に組み込まれる、Mitchell等の米国特許第4,900,468号、5段66行目〜6段27行目も参照されたい。
上で規定したように、参照により本明細書に組み込まれる、Meyerの米国特許第4,433,975号、同第4,432,886号、同第4,384,121号及びWeber等の米国特許第4,263,431号に記載のもの等の、カチオン性、非イオン性、及び両性FWAが最も好ましい。好適なFWAの更なる例は、参照により本明細書に組み込まれる、McCutcheon’s Vol.2:Functional Materials,North American Ed.,McCutcheon Division,MC Publishing Co.,1995、及びEncyclopedia of Chemical Technology,11th volume,John Wiley & Sons,1994に記載されている。本明細書における使用に適した蛍光光沢材料の他の例は、参照により本明細書に組み込まれる、Bawendi等の米国特許第6,251,303号;Hao等の米国特許第6,127,549号;Zeiger等の米国特許第6,133,215号;Reinehr等の米国特許第6,117,189号;Martiniの米国特許第6,120,704号;及びSharma等の米国特許第6,162,869号で閲覧することができる。
このクラスの光沢剤の高度に好ましい材料は、乾燥及び/若しくは硬化前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される乾燥及び/若しくは硬化工程の後、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば灰色化又は黄色化ももたらすことがないものである。
布地処理組成物の様々な構成成分の選択において、硬化及び/若しくは乾燥前の処理中、又は後続して空気、湿気若しくは日光暴露等の要素に通常曝露される硬化及び/若しくは乾燥工程の後、処理布地に任意の有意な損傷を与えない、又は、これらを適用した布地に、何らかの大きな色の変化を引き起こすことも、何らかの変色、例えば白色化、灰色化若しくは黄色化ももたらすことがないものが最も好ましい。特に、染料及び着色料は、それらの元の色から大きく変化を経ることも、これらを適用した布地にしみ又は変色をもたらしてはならない。最後に、漂白剤も、しみ落とし及び/又は布地処理の機能を干渉すべきでない。
(処方)
本開示の布地処理組成物及び/又は組成物を組み込む製品は、当業者に既知の任意の形態であってよい。例えば、組成物及び/又は製品は、エアゾール、液体、顆粒、粉末、錠剤、固体、ペースト、フォーム、及び/若しくはバー組成形態、又はこれらのカプセル化若しくはコーティング形態であってよい。これらの組成物及び/又は製品は、ニートでも、織布若しくは不織布フィラメント素材等の素材に解放可能に吸収されても、吸着されてもよく、又は好都合な取り扱い及び分配に適した製造物品中に包装されてもよい。本開示のこの態様において、本発明の組成物及びスプレー分配装置、エアゾール分配装置、規格ビン、組成物を濯ぎ水中に放出する装置、或いは、組成物の放出を可能にする、水溶性若しくは水不溶性小袋若しくはパッケージ、又は水溶性若しくは水不溶性錠剤若しくは粉末を含む製造物品が提供され得る。また、好適なフィルムコーティング又はカプセル化を液体又は固体形態で用いて、組成物を放出させることもできる。
スプレーディスペンサーは、当技術分野において知られる液滴のスプレーを作製する、手動で作動される任意の手段、例えば、トリガー型、ポンプ型、静電スプレー装置、非エアゾール自己加圧式、及びエアゾール型スプレー装置であってよい。使用した特定のスプレー手段にもかかわらず、少なくとも約70%、より好ましくは、少なくとも約80%、更に好ましくは少なくとも約90%の液滴の粒径が約200ミクロン未満であることが好ましい。一般に、使用者による吸引の可能性が生じ得る場合には、少なくとも約70%、より好ましくは、少なくとも約80%、更に好ましくは少なくとも約90%の液滴の粒径が約5ミクロン超であることが最も好ましい。
好適なトリガー型及びポンプ型スプレー装置は、McKinneyの米国特許第4,161,288号;Tada等の米国特許第4,558,821号;Saito等の米国特許第4,434,917号;及びTasakiの米国特許第4,819,835号に開示されており、前記特許は全て、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書における使用のために特に好ましいものは、Continental Spray International又は本業界で一般的に知られているその他の製造業者から市販されているT8500等のスプレー型ディスペンサーである。このようなディスペンサーでは、液体組成物を細かい液滴に分配し、結果として処理される布地表面上に向けられるスプレーにすることができる。適宜、該スプレー型ディスペンサーで、使用者による、伝達されたエネルギーを介して、ディスペンサー本体に含有される組成物を、スプレー型ディスペンサービーズを通してポンピング機構に誘導する操作機構により、組成物がスクリーングリッド又はコーン等の障害物に対して押し込められ、放出された液体組成物の流れに十分な衝撃を与えて液体組成物を霧化し、十分に小さいサイズの液滴を形成させることから、微細液滴のサイズが実現される。
好ましくは、本開示のエアゾール分配装置は、当技術分野において知られる加圧噴射剤を用いる、手動で作動する任意の装置であってよい。エアゾールディスペンサーは、エアゾール容器の製造に用いられる従来型材料のいずれかと解釈できる容器を備えてよい。ディスペンサーは、約20〜約120psig、好ましくは約20〜約80psigの範囲の内圧に耐性を持つことができるべきである。ディスペンサーに関する重要な特性は、本明細書に開示する布地処理組成物を微細スプレー又は微細化した粒子若しくは液滴の形態で分配することを可能にできるバルブ部材を備えることである。エアゾールディスペンサーは、加圧密封容器を利用し、圧力下で特別なアクチュエーター/バルブアセンブリを通して、この容器から本開示の組成物が分配され得る。エアゾールディスペンサーは、一般に噴射剤として知られるガス成分をその中に導入することによって加圧される。一般的なエアゾール噴射剤、例えば、イソブタン、混合ハロゲン化炭化水素、圧縮空気、窒素、不活性ガス、及び二酸化炭素等のガス状炭化水素が好適である。高度に好ましいものは、圧縮空気、窒素、不活性ガス及び二酸化炭素等、環境に対する懸念のない噴射剤である。市販のエアゾールスプレーディスペンサーのより完璧な記述は、参照により本明細書に組み込まれる、Stebbinsの米国特許第3,436,772号及びKaufman等の米国特許第3,600,325号に記載されている。
スプレーディスペンサーは、回旋状ライナー及び弾性スリーブを有する自己加圧非エアゾール容器であってよい。自己加圧ディスペンサーは、本質的に円筒形の弾性スリーブ内に、約0.010〜約0.020インチ(0.25〜0.50mm)厚の薄いフレキシブルな放射状に広がる回旋状プラスチックライナーを備えたライナー及びスリーブを含有するアセンブリからなっていてよい。ライナー及びスリーブアセンブリは、本開示の組成物を相当な量保持し、製品を分配させることができる。このような自己加圧スプレーディスペンサーの記述は、参照により本明細書に組み込まれる、Winerの米国特許第5,111,971号及びWinerの米国特許第5,232,126号で閲覧することができる。別の好適なタイプのエアゾールスプレーディスペンサーは、隔膜が噴射剤から組成物を分離させるものであり、参照により本明細書に組み込まれる、Werdingの米国特許第4,260,110号に開示されている。このようなディスペンサーは、EP Spray Systems(East Hanover,NJ)から入手可能である。
本明細書に開示するもの等の布地処理組成物は、本明細書に記載の好適な任意の形態の機械の主要な洗浄サイクルの前又はその間に、全自動洗濯機に投入することができる。一部の市販の洗濯機は、本開示の組成物を投入することができる予浸サイクルを設けている。予浸又は浸漬サイクルは、一般に、主要な洗浄サイクルの前に、洗剤又はその他の添加剤の投入に先立って衣料の処理を提供する。本明細書で開示する組成物は、単一処理として単独で用いてもよく、また、液体又は粉末洗剤、一般に使用される洗濯添加剤又は洗濯ブースター製品等、その他の洗濯添加剤製品と組み合わせて用いてもよい。加えて、本明細書で開示する布地処理組成物は、遅延放出包装材料又は装置若しくは類似の手段を使用して、洗剤に後続して投入することができる。一部の市販の洗濯機は、例えば、洗浄サイクルの開始後、短延期の後、主要の洗浄水(「洗浄液」)に添加剤を自動的に分配する手段を設けている。また、当技術分野で知られているその他の「投入式」注水及び分配装置を使用して、本発明の組成物を主要洗浄サイクルに放出することもできる。本開示の組成物を保持し、後続して、洗浄サイクル中、所定の時間でこれを放出するために、遅延放出包装も使用できる。該遅延放出包装材料を使用するとき、本明細書で開示する組成物の放出は、布地処理組成物が衣料に作用し、その上に効果的な処理を施すように、洗浄サイクル時間内で十分な時間が残る様式で、遅延されることが望ましい。これらの手法は全て、本明細書で開示する方法に従って、物品、例えば織物、衣料、衣服等を処理する手段を提供する。また、物品を組成物で処理する方法、並びに、個々、いわゆる、典型的に洗濯機で洗わないデリケートな物品や衣料及び織物の繊細な品で通常行うような、洗面器、バケツ又は洗面台で、水性液体中で手洗いによって洗うとき等の、本開示の方法も好適である。
また、しみ及び汚れに対する耐性を付与することに加えて、洗剤の主な役割を呈するように、組成物を処方することができることも予想される。このような組成物は、消費者の必要が、実際に、清浄、しみ及び汚れ耐性を付与する、単一の一体型製品を購入及び使用のみで済む点で、特に好ましい。このような場合、本明細書で開示する方法に従って使用する組成物は、好ましくは、界面活性剤、ビルダー、蛍光増白剤、酵素等の任意選択の補助剤を適当なレベルで含み、所望の材料にしみ及び汚れ耐性を付与する本発明の方法に関わる本開示の疎水性作用剤、ゼータ電位調整剤又は任意選択のフルオロポリマーに対して効力のある衝撃が一切なく、所望の清浄効果を実現するように処方されると考えられる。上記の考慮、特に洗浄液がゼロ超のゼータ電位を呈するようにするゼータ電位調整剤の注意深い調整は、清浄に効果的で、かつ本明細書で開示する方法によって実現されるようなしみ及び汚れ耐性を付与する組成物を生み出す。
本開示の布地処理組成物は、当技術分野で周知の濯ぎ水添加ディスペンサーを使用して、洗濯機の濯ぎサイクル中に、全自動洗濯機に投入することができる。例として、McKibbenの米国特許第5,768,918号、Baginski等の米国特許第5,267,671号、Arnau−Munoz等の米国特許第4,835,804号、Merzの米国特許第3,888,391号、及びTorongo,Jr.等の米国特許第3,108,722号が挙げられる。全自動衣料洗濯機の脱水サイクル中に、ディスペンサー内の重りにかけられた遠心力は、ディスペンサーバルブを取り外し、したがってディスペンサーからの添加剤はディスペンサーからあふれ出て、脱水サイクル後に洗濯機に加えられる濯ぎ水と混合し得る。ディスペンサーは、洗浄サイクルが開始する前に、洗濯機内に正常に挿入することができる。これは、洗浄サイクルの撹拌中に閉じられたままであるべきであり、洗浄サイクルの締めくくりの第1の脱水サイクルの間に確実に開け、本開示の組成物を、最も有効な時点で、送達すべきである。
本開示の組成物は、使用者が好都合に投入かつ取り扱える小袋形態で包装可能である。小袋は、任意の好適な形状及び構造でよい。製造及び包装の両方の観点から高度に好都合な形状は、正方形及び長方形であるが、他の任意の所望の形状も好適である。
好ましい小袋は、1つ、2つ、又はそれ以上の区画を備えてよい。2区画の小袋では、区画は、例えば、共有シールで合わさる並列、又は共有壁で合わさる背中合わせでよい。2つの区画のサイズが大きく異なる場合、並列配置がより好適であり、作製も容易である。その他の多区画配置は、参照により本明細書に組み込まれる、欧州特許第236,136A号で開示されている。単一又は多区画の小袋の相対的サイズは、それぞれに収納される全内容物とそれに応じて選択される小袋の最適な形状との比率を適合させるように調整することができる。例えば、単一区画又は2区画の小袋の第1の区画は、第1の処理の目的のため、含有され得る本開示の組成物の用量は比較的多いが、2区画の小袋の第2の区画は、第2の後続処理、例えば維持される処理を目的とするため、比較的少ない用量が含有され得る。2区画又は多区画の小袋の個々の区画は、内容物が同じ組成物を含むとき、用量制御のために、使用者によって容易に分離することができ、必要とされる組成物の量に応じて、小袋の1つ、2つ又は複数の区画を同時に使用することを可能にする。2区画の小袋の第2の区画は、本明細書で開示する布地処理組成物以外の成分、例えば典型的な補助剤、例えば、本開示の組成物と一緒に包装され、第2の利益をもたらす他の不干渉成分に含有し得る。小袋中に包装される本開示の組成物の総量は、使用することが意図される洗濯機のタイプ及びサイズ並びに処理されることが意図される布地の量に応じて、例えば、半量で10〜150g(単回の量で20〜300g)に変えてよい。一般に、組成物を含有する小袋がどの洗濯サイクルで添加されるかに応じて、洗浄液又は濯ぎ水(「濯ぎ液」)に添加した時点又はその直後に内容物が放出されるように小袋系が設計されることが好ましい。
代替の実施形態では、内容物の実質的に完全な送達の遅延は、洗浄液に添加された時点から30分以下、より好ましくは25分以下で起こり、したがって、洗濯機の洗浄サイクル中に投入される小袋の内容物は、少なくとも洗濯機の濯ぎサイクルが開始されるまで実質的に放出されない。この後者の実施形態では、場合により、小袋系は、少なくとも1つの区画又はその小袋が内容物の放出を遅延又は制御するように設計されることが望ましいことがある。好適な小袋の構造は、参照により本明細書に組み込まれる、Anderson等の欧州特許第236136A号に記載されている。
別の実施形態では、水に不溶性の小袋を用いて、布地処理組成物を保持することができる。このような水不溶性小袋は、組成物を送達するためのものであり、その内容物の放出のために洗浄水で浸出させることを当てにした密閉透水性タイプのものでよい。或いは、小袋は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Newbold等の欧州特許第312,277A号で開示しているように、水又は機械的撹拌又は両方の作用により、洗濯機条件下で開くシールを備えていてよい。開放型小袋は、透水性又は非透水性の材料でよいが、透水性材料が好ましい。好適な材料として、紙、織布及び不織布、天然若しくは合成起源のフィルム、又はこれらの組み合わせが挙げられ、1〜100g/m2の基本重量を有する。これらの例は、例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Newbold等の欧州特許第246,897A号で開示されており、ポリアミド、ポリエステル、ポリアクリレート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、セルロース繊維、再生セルロース繊維、及びこれらの混合物が挙げられる。好ましい材料として、セルロース/ポリエステル混合布、マニラ/ビスコース不織紙が挙げられる。シールは、先に参照した欧州特許第246,897A号に記載のように、水に不安定な成分及びヒートシール可能な成分からなること特に好ましい。これらのシールは、洗浄温度で、洗濯機環境下で遭遇する水及び機械的撹拌の組み合わせに感受性であり、解放して小袋の内容物を放出する。小袋の素材自体は、洗浄又は濯ぎ液中に溶解又は分解するものであることが好ましい。特に好ましいのは、水溶性フィルムからなる小袋である。このようなフィルム材料は、当技術分野で周知であり、ポリビニルアルコール及び部分的に加水分解性のポリ酢酸ビニル、アルギネート、カルボキシメチルセルロース及びメチルセルロース等のセルロースエーテル、ポリアクリレート、ポリエチレンオキシド、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
また、本開示の範囲内には、顆粒、粉末及び錠剤形態の送達を含めた、本質的に乾燥した組成物の送達手段があり、これには本組成物及び好適な不活性担体が含まれ得、顆粒、粉末又は錠剤送達手段を水と接触させたとき、例えば洗浄水に投入したとき、組成物が効果的に水に放出できるように、組成物は可逆的に調合されたものである。一般に、本開示による顆粒組成物は、乾燥混合、噴霧乾燥、凝集及び造粒を含めた多種多様な方法によって作製することができる。本明細書で開示する布地処理組成物の送達に適した錠剤は、当技術分野で周知である。洗濯機に投入する上で好都合なサイズの錠剤が好ましい。好ましいサイズは、5g〜200g、より好ましくは5g〜100gであり、このサイズは、目的とする洗浄負荷及び使用する洗濯機の設計に応じて選択してよい。また、2つ以上の組成ゾーンを含み、一ゾーンが本開示の材料を含み得、第2のゾーンが、これらに限定されないが、好適な任意選択の添加剤として本明細書に記載の補助材料を含む担体を含み得る錠剤も好適である。
(方法)
本明細書で更に記載するように、本明細書で開示する布地処理組成物は、多数の方法で布地上に付着させることができる。用いる技術にかかわらず、重要な特徴は、疎水性作用剤及びフルオロポリマーが布地表面上に付着するようになることである。後続して、周囲温度より高いが100℃未満、好ましくは70℃未満の加熱は、可逆的に、組成物を布地上に硬化させる。しかし、100℃を超える過剰な加熱は避けなければいけないが、それは、結果として得られるコーティングが過度に頑強に布地に接着し、全体的なコーティングの性能の低下につながるからである。理論に束縛されるものではないが、コーティングは、後続する布地の洗濯中に、可逆的に結合して、しみ及び汚れ落としをもたらさなければならないと考えられている。
van Buskirk等の米国特許第7,893,014号及びvan Buskirk等の同時係属中の米国特許出願シリアル番号14/549,555に記載されるように、本明細書に記載のものと同様の布地処理組成物の使用は、充填すると25〜90リットルの容量を有する従来型家庭用洗濯機で汚れた衣服を家庭で洗濯する間、組成物を投入することを含む。このような洗濯機は、典型的には、約12〜18分間の充填又は洗浄サイクルを有し、その間、初期容量の水が加えられ、後続して約2〜5分の濯ぎサイクルを有し、その間、汚れ、洗剤、及び他の任意の洗濯添加剤を分配するのに十分な水が加えられる。次に、濯ぎサイクルの後、典型的には、約10〜20分の脱水サイクルがある。このような従来型の洗濯機の使用者には、より多くの洗濯物に本明細書に記載の処方をより多量使用し、サイクルを一時停止してより多く布地処理活性剤を付着させる自由度があった。洗浄、濯ぎ、脱水の各サイクル間で、導入された水は排出される。
「高性能洗濯機」又は「HE洗濯機」について先に留意したが、このような洗濯機は、エネルギー消費量及び水の使用量の両方において従来型洗濯機より効率的になるように設計されている。広く認められているように、「従来型洗濯機と比べて、HE洗濯機は完全に異なる様式で動作する」。上記のAmerican Cleaning Institute,「High Efficiency Washers and Detergents」,Washington D.C.,2010を参照されたい。従来型洗濯機が、洗濯物を完全に水中に浸漬し、洗濯物を前後に動かして汚れを浮かせる撹拌機を備えているのに対し、ほとんどのHE洗濯機は、撹拌機がない「タンブラー」システムを採用している。新しいシステムは高性能に設計されているため、HE洗濯機は、節水式の洗浄及び濯ぎサイクルを利用できる。多くのモデルにおいて、洗濯物は浅く溜めた水の中で洗浄されるが、他のモデルでは、溜まった水が観察できないほど水位が低い。結果として、HE洗濯機は、従来型洗濯機より水の使用量が少ない。実際、HE洗濯機は、典型的には、従来型の撹拌機を備えた洗濯機で使用される水の20〜66%を使用するのみである。結果として、加熱するための水がかなり少なくて済むので、エネルギー使用は、従来型の撹拌機を備えた洗濯機で使用するエネルギーの20〜50%ほどの少なさで済む。
また、従来型洗濯機は、「側面を越えて」、すなわち直接洗浄又は濯ぎ液中に多くの洗濯物を投入する機会も使用者に与えるが、HE洗濯機は、中に洗濯物を詰め込むことができる容量が固定された投入コンパートメントを有することにも留意すべきである。そのようなものとして、尚早にサイフォンで直接洗濯機に投入せずに、柔軟剤コンパートメントに投入するために十分に濃縮された布地処理処方を有することは有利であり、好ましくは単回投入当たり150mL未満、より好ましくは単回投入当たり100mL未満、最も好ましくは単回投入当たり85mL未満である。更に、従来型洗濯機は、処理サイクルの途中で洗濯機を一時停止して付着を強化させる機会を与えたが、HE洗濯機は、多くの場合、処理サイクルの途中で洗濯機を一時停止させることはない。洗濯機を一時停止させたとしても、濯ぎ液への衣服の浸漬が不十分であれば、不均一な付着になると思われる。したがって、布地を本明細書で開示する組成物に晒す時間は、10分以内、好ましくは5分未満、最も好ましくは3分未満の時間内で効率的に行わなければならない。
洗剤を使用するとき、本発明の布地処理組成物は、好ましくは、少なくとも1種のゼータ電位調整剤を含む。一実施形態において、フルオロポリマー、疎水性作用剤、及びゼータ電位調整剤を含有する布地処理組成物を、全体の洗濯プロセス中で洗剤が加えられる洗浄サイクル中の任意の時点で、布地に添加される。或いは、布地処理組成物は、濯ぎサイクル中、柔軟剤が洗濯機に加えられるときに、いつでも添加してもよい。
実施形態によれば、所望に応じて、布地処理組成物の疎水性作用剤、フルオロポリマー及びゼータ電位調整剤に加えて、洗剤を含む洗濯製品が処方され、しみ及び汚れ耐性を布地に付与する方法を提供することができる。このような処方製品は、界面活性剤、ビルダー、蛍光増白剤、酵素等の追加の補助剤も含有し得る。このような補助剤は、布地にしみ及び汚れ耐性等の保護特性を付与する有効成分に与える衝撃が最小限になるように選択すべきである。このような処方組成物は、本明細書で考察した清浄及び保護方法を実践することができる洗濯機の初期の充填/洗浄サイクルの間に添加することができる。この方法は、消費者が自動洗濯プロセス中に更に介入する必要がないため、特に好ましい。
本明細書で開示する有効量の布地処理組成物は、布地、特に衣服上に直接噴霧又は適用することができる。組成物を布地に直接噴霧又は適用するとき、布地に飽和を起こさずに布地上に付着させることができる有効量は、典型的には、布地の約10〜約85重量%、好ましくは約15〜約65wt%、より好ましくは約20〜約50wt%である。典型的に布地上に直接噴霧又は適用され得る有効成分の量は、布地の約0.1〜約4重量%、好ましくは約0.2〜約3重量%、より好ましくは約0.3〜約2重量%である。
代替の実施形態における方法によれば、本明細書に記載の布地処理組成物で処理した布地は、標準家庭衣類用の回転式乾燥機で乾燥することができ、かつ/又は通常のアイロンがけ温度でアイロンがけをして、布地上の布地処理組成物を硬化させることができる。布地処理組成物で処理した布地を不注意で過度に硬化又は加熱することは、特に布地の吸収性が所望される場合、回避すべきである。乾燥又は硬化サイクル中の処理布地の過度の加熱は、布地への処理を半永久的に固定し得る。これに応じて、乾燥機の温度は、低めの乾燥温度範囲に設定すべきである。本発明の布地処理組成物の硬化をもたらすために使用すべき好ましい乾燥温度は、150℃未満、より好ましくは125℃未満、更により好ましくは100℃未満、最も好ましくは70℃未満である。デリケートな布地では、約70℃未満の乾燥温度も好ましい。
更に別の実施形態では、処理した布地を周囲温度で乾燥させ、後続して、標準衣類乾燥機中で後乾燥加熱し、かつ/又は、好ましくは150℃未満、より好ましくは125℃未満、更により好ましくは100℃未満、最も好ましくは70℃未満の温度でアイロンがけすることによって硬化させてよい。或いは、処理した布地を、太陽光若しくは赤外発生熱源等からの放射エネルギーを受けて、又はマイクロ波乾燥機若しくはマイクロ波発生装置等からのマイクロ波エネルギーに曝露して、適用した布地処理組成物の硬化をもたらすことができる。処理した布地を一工程で乾燥及び加熱を同時に行い、布地上の組成物の硬化をもたらしてもよく、又はこれらの操作は任意選択により順々に実施し、ただし加熱工程を乾燥工程の後で実施してもよい。
同様に、Whirlpool Corporation(Benton Harbor,Michigan)によって販売されているWhirlpool PERSONAL VALETシステム等の衣服再活性化装置の手段により、又はスプレー若しくはエアゾール化組成物を乾燥機自体に送達するシステムを介して、有効量の組成物をエアゾール化して布地、特に衣服上に適用することができる。該装置で使用した場合、布地処理組成物は、装置において通常用いられる再活性化溶液と組み合わせて、所望の任意の容量比で組み合わせて、又は再活性化若しくは他の処理溶液と完全に置き換えて、布地処理を行ってもよい。有効量の組成物を自動的に計量し、エアゾール化して、装置に含まれる衣服又は織物に付着させることができる。後続する乾燥工程は、乾燥機中の送風機及び熱源又は熱風源を備えた再活性化装置によって実行され、付着工程に自動的に後続するか、又は付着工程と同時に行われ、組成物と接触した布地の処理を完了する。
また、織物を有効量の布地処理組成物に浸漬し、次いで洗浄した後、回転式乾燥機で乾燥する、アイロンがけする、又は回転式乾燥機で乾燥して任意選択によりアイロンがけしてもよい。本開示のこの態様では、送達の許容される方法は、組成物を、洗濯機中で実行される別個の浸漬若しくは処理サイクルに、又は、洗面台、バケツ又は他のこのような容器の中で実行される手動による布地の浸漬等、撹拌の有無に関係なく他の好適な容器に添加するものであり、本開示の組成物は、十分な撹拌下で水に添加され、組成物と水を均一に混合して組成物の効果的な分散又は溶解を確実にし、後続する布地の処理のために均一な分散液又は溶液を作製する。混合の順序は、任意の順でよく、すなわち、組成物を水に添加して希釈してもよく、又は組成物を最初に洗濯機又は他の好適な容器に導入した後に水を組成物に添加して希釈してもよい。いずれでもよいが、可能な限り最も均一な処理を行うには、組成物を最初に水に混合して希釈してから、布地を希釈組成物に晒すことが好ましい。後続の希釈組成物中での布地の撹拌は、一般に必要ではないが、洗濯機で実行された場合、このような撹拌は、一般に、洗浄サイクル中で行われる。しかし、一部のより新しい洗濯機は、撹拌しない又は断続的に撹拌する時限性の浸漬サイクルを設けている。このような処理の後、布地から過度の流体を排出し、次いで100℃未満の温度で乾燥してよい、又は任意選択により適当な加熱設定でアイロンがけしてよい。利用可能なオプションは、新鮮な水で濯ぎ、かつ/又は浸漬した布地を洗浄し、後続して100℃未満、好ましくは70℃未満の回転式乾燥機で乾燥する、又は任意選択により適当な加熱設定でアイロンがけするものである。
更なる態様では、有効量の組成物を、全自動洗濯機の標準洗浄サイクルに添加し、かつ/又は回転式乾燥機で乾燥し、任意選択によりアイロンがけすることができる。また、本明細書に記載の布地処理組成物を標準洗浄サイクルに添加し、任意選択により布地を濯いだ後、100℃未満、好ましくは70℃未満で乾燥し、任意選択によりアイロンがけするという更なるオプションもある。これに応じて、本明細書に記載の布地処理組成物を、任意の洗濯添加剤、洗剤、洗剤に完全に取って代わるもの、又は洗剤と置き換えるために添加される追加の界面活性剤及びビルダーと組み合わせてもよい。更なる別の態様では、有効量の組成物を、標準濯ぎ若しくは別の部分の濯ぎサイクルに添加し、かつ/又は回転式乾燥機で乾燥し、任意選択によりアイロンがけすることができる。この方法では、布地処理組成物を、柔軟剤又はその他の濯ぎ添加剤と組み合わせてもよい。洗濯又は濯ぎサイクルに添加されるとき、様々な添加装置を使用してもよい。多くの洗濯機は、漂白剤又は柔軟剤等の洗濯添加剤用の添加剤ディスペンサーを備えている。その他の装置は、液体を洗浄サイクルに添加し、かつ/又はそれを濯ぎサイクルに放出することが当技術分野で知られている。加えて、水溶性パウチ、不織パウチ、粉末及び錠剤を使用してもよい。
本明細書で開示する布地処理組成物の別の使用方法は、不織及び/又は織担体物品を組成物で処理するものである。この方法の更なる実施形態は、香料を担体物品に添加するものである。担体物品は、処理される物品と一緒に乾燥機に投入されるまで、湿潤状態で維持される。組成物の処理した衣料への移動を促進するために、担体物品は、湿ったままであることが好ましい。この方法は、これらに限定されないが、過度の加熱で悪影響を及ぼし得る、シルク、羊毛、リネンを含めたデリケートな物品に特に有効である。更に、この方法は、限定された物品の投入量又は大量の液体に浸漬若しくは曝露すべきでない物品を含有するものへの経済的処理を可能にする。
組成物を、洗濯機中に存在する水又は布地の浸漬若しくは手洗い用の他の好適な幾つかの容器中に存在する水に添加したとき、組成物を布地に付着させるために有効な量が与えられ得る。先の未処理の布地に実施した第1の処理操作での有効量は、典型的には、存在する布地の重量に対して約0.01%〜約10%、好ましくは約0.1%〜約5%、より好ましくは約0.1%〜約2%の組成物であり、乾燥布地の重量と水の重量との比率は、それぞれ、存在する乾燥布地の重量と水の重量との比率の1:100から1:1の間の範囲内の比率値であってよい。
物品の処理に用いられる適用方法に関係なく、本開示の方法に従って処理を完了するために硬化工程を用いる。好適な硬化工程は、周囲温度より高いが、約100℃未満、好ましくは約70℃未満の温度で、布地処理組成物で処理した物品の乾燥を含む。更に低い温度、例えば60℃未満、更には50℃未満も利用可能である。また、加熱乾燥が好適であり、これは、本明細書で開示した組成物で処理した後、処理した物品を、これらに限定されないが、アイロンがけ、蒸気熱、ドライヤーによる乾燥、加熱ランプ下での乾燥、放射熱源近くでの乾燥、又は乾燥機中での機械による乾燥を含めた手段により、物品を周囲温度より高い温度で加熱するものである。また、加熱工程の後、乾燥により硬化もしてよく、処理した乾燥物品を、本明細書に記載の方法による処理を実現するために十分な時間かけて、周囲温度より高温で加熱する。
1回分の布地処理組成物を用いた布地の第1の処理の後、これより後で行う後続の又は更なる布地の処理は、第2の布地処理組成物を適用することによって実施することができる。第2の布地処理組成物の投入量は、第1の処理中に使用した投入量より少なくても、同じでも、多くてもよい。更に、第2の布地処理組成物のうちのいずれか1種又は幾つかの成分は、第1の布地処理組成物中の類似の成分の量とは異なる量であり得る。すなわち、初期処理事例の後はいつでも、布地を第1の処理レベルで、更に高いレベルで、又はより低いレベルで再度処理することが可能である。その上、第2の布地処理組成物は、第1の布地処理組成物中の有効成分の量と比べて、様々な量の成分を有し得る。第1の布地処理の後に続く洗濯処理では、例えば、布地上の布地処理組成物の総量を補充するために、少量の布地処理活性剤が望ましいことがある。
最初に布地に付着させた幾分かの第1の布地処理組成物は、経時的な摩耗又は後続の未処理の布地洗濯のために損失する可能性がある。後続して第2の布地処理組成物で布地を再処理することによって該布地に布地保護特性を復元することは、組成物の維持レベルを意味すると理解される。言い換えれば、未処理の布地を処理するとき、しみはじき性等の所望の布地保護特性を付与するために効果的に布地を処理するために必要とされる布地処理組成物の量は、一般に、先に処理された布地に対して行うときより第1の処理の方が多くなる。したがって、後続の繰り返される処理は、一般に、布地上の布地処理組成物を効果的に補充し、所望レベルの撥水性利益を維持するために、かなり少量の布地処理組成物を必要とし得る。一定レベルの利益を維持するために、後続の洗濯処理では、高レベル又は低レベル、維持レベルの布地処理組成物を使用してよい。
しみはじき特性を付与するために十分な初期量の本発明の布地処理組成物で布地を処理した後、後続する布地の洗濯は、布地処理組成物の量と水の量が、典型的には、存在する組成物と水の約0.001重量%〜約5重量%、好ましくは約0.01重量%〜約2重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約1重量%で実施することができ、乾燥布地の重量と水の重量の比率は、好ましくは、存在する乾燥布地の重量と水の重量との比率の1:100から1:1の間の範囲内の値の比率である。
更なる態様において、有効量の組成物を標準回転式乾燥機に添加し、任意選択によりアイロンがけしてよい。組成物は、不織又はスポンジ等の任意の乾燥機送達装置中で単独で使用しても、柔軟剤シート、家庭乾燥クリーニング装置、又はその他の乾燥機装置と組み合わせて使用してもよい。したがって、別の製品形態は、回転式乾燥機のサイクル中での、素材、例えば軟質シート若しくはスポンジ、又はアパーチャが中にある容器等の好適なディスペンサーへのコーティング及びこれらからの送達に適した、ペースト等の布地処理組成物である。布地処理組成物の使用方法は、組成物を濯ぎ水に添加又は放出するものである。濯ぎ工程で布地を処理するための水性、固体、粉末、フォーム、ゲル、パウチ、錠剤又はシート組成物を使用するとき、本明細書で開示する組成物の有効量の活性剤は、柔軟剤活性剤、香料、電解質、塩素捕捉剤、転染防止剤、染料固着剤、位相安定剤、化学安定剤、例えば酸化防止剤、シリコーン、抗菌活性剤及び/若しくは保存料、キレート剤、アミノカルボキシレートキレート剤、着色料、酵素、光沢剤、汚れ落とし剤、又はこれらの混合物を含み得る。
本開示の更なる態様において、本明細書に記載の布地処理組成物で処理した織物、特にデリケートな布地、これらに限定されないが、毛皮、羊毛又はシルクを含めた天然繊維で構成される布地、含有物を含む布地、パネル、又はこれらに限定されないが、弾性材料、例えばゴム、SPANDEX、ポリアセテート、ビニル及びナイロンを含めた天然若しくは合成繊維の感熱性混合織布若しくは不織布組成物は、本明細書に記載の手段のいずれかによって処理してよく、加熱せずに周囲条件下で乾燥させ、濡れた織物への熱の適用又は濡れた織物の十分な加熱の結果になり得る、収縮、寸法の変形、しわ、折れ目又は他の該悪影響を防止し、十分な時間かけて本質的に乾燥状態になるまで軽減することができる。有利には、このような、本明細書で開示する組成物で処理され、周囲条件下で乾燥させた布地は、後続して、熱源に曝露し、組成物の硬化を成し遂げ、処理の完全な利益を得ることができる。このような、これらに限定されないが、全自動乾燥機中での加熱、又は蒸気、アイロン、ドライヤーの熱風又は他の熱源との接触を含めた熱源に晒された乾燥布地は、該デリケートな布地が実質的に湿潤状態から開始する加熱乾燥によって乾燥されるときに通常見られる、本明細書に注記される悪影響に悩まされない。この態様では、本明細書で開示する組成物で処理され、周囲条件下で乾燥させる織物に必要とされる熱源に曝露される時間は、組成物で処理された該織物が、湿潤状態から直接乾燥させた場合に必要とされる熱源に曝露される時間と比べて、実質的に短縮されてよい。この熱源に曝露される時間の短縮は、多くの織物、特にデリケート又はドライクリーンのみとラベル付けされた織物に対して上で注記された任意の悪影響を減らす上で有益である。
乾燥は、温度及び時間の両方と相関している。効果的な乾燥は、処理した衣服を効果的に高い乾燥温度に短時間晒すことによって、又は処理した衣服を効果的に長い乾燥時間で対応して低い乾燥温度で晒すことによって実現することができる。好ましい温度及び乾燥時間は、典型的には、通常のパーマネントプレス及びデリケートサイクル選択下で、市販の全自動乾燥機の選択されたサイクルによって提供される。高度に好ましいのは、タンブリングを継続してタンブリングされた布地のしわを減らす短い冷却時間を設けるサイクル選択であるが、これは、布地を本明細書で開示する組成物で処理するために必要ではない。温度45℃超で布地を乾燥することが好ましい。
布地改善活性剤を含有する本発明の組成物及び物品を使用して、布地、衣料等を処理することができ、以下の布地ケアの利益:しわの除去及び/若しくは低減、布地摩耗の低減、布地のピリングの低減、布地の色あせの低減、布地の汚れの低減、布地の保形、並びに/又は布地の収縮の低減のうち少なくとも1つを提供する。
本発明の組成物は、上記の方法のいずれかにより適用することができる。一使用方法において、第1の組成物を、最初に、高度に有効な量の必要活性剤で適用し、未処理の布地に有益な特性を与えることができる。同じ布地の後続の処理を、低レベルの必要活性剤を有する第2の組成物を用いて持続効果が低い量で適用することができ、したがって、より経済的な使用の利益があるが、第1の処理工程で処理された布地に与えられた有益な保護特性が、第2の処理工程における処理によって増強されて依然としてその効果が維持されている。別の実施形態では、前述の実施形態におけるような2種の処理組成物からなるキットを使用してもよく、第1の処理組成物は、第1の効果的なレベルの疎水性作用剤、フルオロポリマー、及びゼータ電位調整剤、並びに任意選択の1種以上の添加剤を含み、第2の処理組成物は、第1の処理工程で付与された布地の保護特性を維持するための後続の及び/又は繰り返しの処理に用いられ、この第2の処理組成物は、第2の効果的なレベルの疎水性作用剤、フルオロポリマー、ゼータ電位調整剤、及び任意選択の1種以上の添加剤を含む。
一実施形態では、第1の布地処理組成物及び第2の布地処理組成物を有するキットを使用し、キットは、(a)約5〜10重量%の疎水性作用剤;(b)約5〜30重量%のフルオロポリマー;(c)約0.1〜5重量%のゼータ電位調整剤;(d)任意選択の約0.01〜10重量%の漂白剤;(e)任意選択の約0.1〜10重量%の界面活性剤;及び(f)任意選択の添加剤を有する水性組成物からなる第1の保護布地処理液を有し;キットは、(g)約5〜10重量%の疎水性作用剤;(h)約5〜30重量%のフルオロポリマー;及び(i)約0.1〜5重量%のゼータ電位調整剤;(j)任意選択の5〜30重量%のフルオロポリマー;(k)任意選択の約0.01〜10重量%の漂白剤;(l)任意選択の約0.1〜10重量%の界面活性剤;及び(m)任意選択の添加剤を有する第2の水性組成物からなる第2の保護布地処理液も提供する。一実施形態では、キットは、第1の操作において、布地物品を最初に処理するために用い、次いで第2の操作において、第1の布地保護処理の第1の使用で与えられた布地保護の利益を回復する。別の実施形態では、キットは、第1の操作において、第1の処理に用い、次いで第2の操作において、キットの第2の処理組成物を用いる第2及び/又は後続の一連の第2の処理工程によって、第1の布地保護処理の利益を維持する。更に別の実施形態では、第2及び/又は後続の一連の第2の処理操作は、第1の処理操作で与えられた第1の布地保護の利益とは異なる強化された又は種々の第2の布地利益をもたらすことができる。特定の実施形態では、例えば、第1の処理組成物は、疎水性作用剤、フルオロポリマー、ゼータ電位調整剤並びに適合性漂白剤及び界面活性剤を有し、低減された汚れのしみ及び汚れを落とす特性を有する第1の布地保護の利益をもたらす第1の処理操作中で、汚れた布地物品上の残りの念入りなクリーニング及びしみ落としを行い、第2の処理組成物を使用する第2の操作では、クリーニング及び第1の処理組成物により与えられた保護利益の維持をもたらす。
別の実施形態では、キットは、本明細書に記載の方法に従って布地を処理し、送達し、しわの除去及び/若しくは低減、布地の摩耗の低減、布地のピリングの低減、布地の色あせの低減、布地の汚れの低減、布地の保形、並びに/又は布地の収縮の低減を含めた所望の布地保護特性を維持するための第1及び第2の組成物の使用についての取扱説明書を含む。
他の実施形態では、濃縮組成物を使用することができ、そのままで使用しても、使用前に更に希釈してもよい。濃縮組成物は、高レベルの布地活性剤を、典型的には、濃縮布地ケア組成物の約1重量%〜約99重量%、好ましくは約2重量%〜約65重量%、より好ましくは約3重量%〜約25重量%含む。濃縮組成物は、安価な製品を生成するために使用される。濃縮製品は、希釈せずに使用しても、重量目方の水を添加して、組成物の約1,000,000%、より好ましくは約25,000%、更により好ましくは約5000%に希釈して使用してもよい。
本組成物はまた、アイロンがけの補助として使用することもできる。有効量の組成物を布地にスプレーしてよく、布地を、布地のラベルの指示ガイドで推奨される通常のアイロン温度でアイロンがけしてよい。布地に有効量の組成物をスプレーし、乾燥させ、次いでアイロンがけをしても、スプレーしてすぐにアイロンがけをして硬化させてもよい。
更なる態様において、消費者が、所望の衣服ケア利益をもたらすために、少なくとも有効量の布地改善活性剤及び/又は布地ケア組成物を適用することを実現するための使用取扱説明書の協力によって、余分な量の布地/衣服ケア組成物が開放環境に放出されることを防止するような様式で、布地処理組成物を、しわとり及び/又は他の布地ケア利益を必要とする布地及び/又は全体の衣服にスプレー及び/又は噴霧することができる。布地ケア組成物を織物に適用するために、いずれのスプレー機構及び/又は噴霧機構を使用してもよい。処理組成物の一分配は、霧の形態を利用して実現してもよい。霧状の布地ケア組成物の平均粒径は、約5ミクロン〜約200ミクロン、好ましくは約5ミクロン〜約100ミクロン、より好ましくは約10ミクロン〜約50ミクロンでよい。洗浄水又は濯ぎ水は、典型的には、洗浄水1リットル当たり0.01〜1gのフルオロポリマー及び洗浄水1リットル当たり0.01〜1gの疎水性作用剤を含有すべきである。本発明の組成物の特に好ましいレベルは、洗浄水1リットル当たり0.01〜0.5gのフルオロポリマー及び洗浄水1リットル当たり0.01〜0.5gの疎水性作用剤である。初期レベルの組成物を用いた処理の後、持続レベルの本発明の組成物が、特性維持のために十分であり得る。本発明の組成物の所望の持続レベルは、洗浄水1リットル当たり0.01〜0.2gのフルオロポリマー及び洗浄水1リットル当たり0.01〜0.2gの疎水性作用剤でよい。本発明の組成物の特に好ましいレベルは、洗浄水1リットル当たり0.01〜0.1gのフルオロポリマー及び洗浄水1リットル当たり0.01〜0.1gの疎水性作用剤でよい。
本開示は、水性又は固体、好ましくは粉末又は顆粒の組成物を使用して、洗浄サイクル中で布地を処理する方法であって、該組成物が、布地保護活性剤、並びに、任意選択により、界面活性剤、ビルダー、香料、塩素捕捉剤、転染防止剤、染料固着剤、分散剤、洗剤酵素、重金属キレート剤、石鹸泡抑制剤、柔軟剤、化学安定剤、例えば酸化防止剤、シリコーン、抗菌活性剤及び/若しくは保存料、汚れ懸濁化剤、汚れ落とし、光学的光沢剤、着色料等、又はこれらの混合物を含む方法にも関する。界面活性剤のレベル及びタイプ等、任意選択の成分の選択に応じて、本発明の組成物を、洗濯添加剤組成物として使用してもよく(界面活性剤レベルが低い場合)、又は追加の布地ケア利益も有する洗濯洗剤として使用してもよい。処理は、使用取扱説明書に従って実施し、消費者が、実現される利益について、またこれらの利益を得る最善の方法について知ることを確実にすることが好ましい。
本開示は、家庭の洗濯乾燥工程で布地を処理する方法であって、有効量の本発明の布地保護活性剤、並びに、任意選択の、柔軟剤、分配剤、香料、繊維潤滑剤、布地保形ポリマー、リチウム塩、カリウム塩、位相安定剤、塩素捕捉剤、転染防止剤、染料固着剤、化学安定剤、例えば酸化防止剤、シリコーン、抗菌活性剤及び/又は保存料、重金属キレート剤、アミノカルボキシレートキレート剤、酵素、光沢剤、汚れ落とし、並びにこれらの混合物を適用することを含む方法にも関する。本組成物は、液体、フォーム、ゲル及び固体形態、例えば固体微粒子形態を含めた多種多様な物理的形態をとることができる。織物を処理する一方法は、乾燥機投入布地ケア組成物を、全自動回転式衣料乾燥機中で布地ケア組成物を効果的に放出する軟質素材等の分配手段と併用して、布地を処理することを含む。このような分配手段は、使い捨て使用又は複数使用向けに設計されたものでよい。好ましくは、組成物をシート素材上に適用し、乾燥機用シート型製品を形成する。
布地保護特性を織物に付与する別の方法は、乾燥サイクルの開始時点及び/又はその間に吹付け機から分配される布地保護組成物で布地を処理することを含む。処理工程は、使用取扱説明書セットに従って実施し、消費者が、実現される利益について、またこれらの利益を得る最善の方法について知ることを確実にすることが好ましい。取扱説明書セットとある量の布地処理組成物との組み合わせは、共に布地処理キットを構成し得る。
本開示は、布地を洗濯する前に、本明細書で考察する予洗布地ケア組成物で布地をディッピング及び/又は浸漬する布地ケア方法であって、前記予洗布地ケア組成物が、有効量の布地保護活性剤、並びに、任意選択により、界面活性剤、ビルダー、香料、塩素捕捉剤、転染防止剤、染料固着剤、分散剤、洗剤酵素、重金属キレート剤、柔軟剤、化学安定剤、例えば酸化防止剤、シリコーン、抗菌活性剤及び/若しくは保存料、汚れ懸濁化剤、汚れ落とし、光学的光沢剤、着色料等、又はこれらの混合物を含む方法にも関する。処理は、使用取扱説明書に従って実施し、消費者が、実現される利益について、またこれらの利益を得る最善の方法について知ることを確実にすることが好ましい。
布地処理組成物の有益な効果及び本明細書に記載の処理組成物を送達するために利用できる応用技術を実証するために試験を実施した。データ及び解説を、以下の記述及び表に列挙する。以下の試験では、フルオロポリマー、疎水性作用剤、及びゼータ電位調整剤を含有する布地処理組成物を、処理した布地の撥水性及び撥油性を強化する上での有効性について試験した。試験した組成物に香料及び着色料は添加しなかったが、これらの成分は、市販製品の中に、それぞれ、約0.4%及び0.004%の量で含まれ得る。
第1の連続試験では、それぞれ同量のフルオロポリマー及び疎水性作用剤を有するが、異なる量のゼータ電位調整剤(例えば、第四級アンモニウム化合物の形態のカチオン性界面活性剤)を有する6種の組成物を調製した。非希釈組成物の5重量%に相当する効果的利用レベルまで組成物を水で希釈した。各組成物のゼータ電位を、2つの機器、Beckman Coulter Delsa(商標)Nano C機器及びParticle Sizing Systems製のNicomp 380ZLSを使用して測定した。70°F(21℃)に維持したU.S.Testing Terg−O−Tometer水浴中に綿織物及び十分な量の組成物を入れて、組成物を綿織物上に適用し、布地の5重量%の負荷を達成した。布地を各組成物に3.5分間晒し、次いで市販の乾燥機中、150°F(65.6℃)で50分間乾燥した。ドロッパーで乾燥布地上に導入した水及び油の接触角度を最初に測定し(初期接触角度、又はt=0)、再度2分後に測定した(t=2分)。結果を以下の表1に記載する。
ゴニオメーターを使用して実施した接触角度の測定を利用して、布地又は織物表面上の水及び油の両方の接触角度を決定する。Rame Hart,Inc.によって製造されている、受照試料ステージアセンブリと、試験用布地見本を横方向に配置し、十分な張力により型締して見本を平らにし、たるみを防止するが、見本の実質的な引き延ばし又は変形を一切起こさない型締システムとを備えたゴニオメーターを使用した。ゴニオメーターは、横軸線インジケーター及び調節式回転交差線インジケーターの両方を有する一体型接眼レンズ並びに角度スケールを備え、両方とも別々のバーニヤにより独立に調節可能である。全ての試料、道具及び布地試験見本を取り扱うときはグローブを身につけ、使用した全てのガラス製品、定規及び切削工具を含めた道具、並びに注射器は、イソプロピルアルコール等のアルコールで注意深く清浄し、使用前に完全に乾燥させておくことが重要である。接触角度を測定する前に、おおよその寸法が2.5cm×2.5cmの布地試験見本を所定の位置に型締し、縦向きのバーニヤを調節して接眼レンズの横線(軸)が布地見本の横平面及び配置した接眼レンズに対してステージの水平位置と一致するように整合し、したがって見本表面の試験流体液滴界面領域の片面が観察される。試験布地見本は、好ましくは、大きな試験布地から試験布地の無作為に選択された様々な領域を切断して、複数の試験用サンプルを作る。
布地見本上の試験流体の接触角度を決定するために、約0.010gから約0.012gの間の量のおよそ1滴の試験流体を、ステンレス製の針及びマイクロメーター打込みねじが装着された小型注射器を使用して見本上に分配し、較正量(calibrated amount)の試験流体を移動させる。水の測定では、脱イオン化又は蒸留された純水を用い、油の測定では、Bunge North America,St.Louis,Missouriから入手可能な大豆油等の植物油を用いるのが好適である。試験流体を分配したらすぐに、回転式バーニヤを調節して、回転交差線と固定横線との交点である交差線及び交差位置が試験流体液滴及び見本の端部と一致するように整合し、次いで交差線角度(回転)が、接眼レンズで画像化したように、試験液滴表面の端部に対する接線と一致するように配置される。次いで、接触角度を角度スケールから読み取り、これは接線角度に等しい。初期接触角度は、試験流体が見本表面上に分配された直後に決定された角度であり、これは本質的に時間ゼロ(t=0)に等しいと見なし、次の後続する接触角度は、その後でおよそ30秒間隔で決定され、見本表面に対する液滴の進行又は後退接触角度、すなわち、それぞれ増加又は減少する接触角度が測定される。
30°を超える初期接触角度は、効果的な撥水性又は撥油性のインジケーターである。また、比較的有意な接触時間、例えば30秒当たりから約2分を超えて持続する30°超の接触角度も好適である。約30°以上の高い初期接触角度及び約30°以上の永続的接触角度は、効果的な撥水性又は撥油性の良いインジケーターである。木綿織見本(「フラグ」とも呼ばれる)を、Terg−O−Tometer中、25℃の水1500グラム中で、種々の濃度のZONYL 6700で12分間処理し、次いで絞り、150°F(65.5℃)の乾燥機中で40分間乾燥した。フルオロポリマー溶液の5%処理は、処理における木綿織の重量に基づく5%である。これは、濯ぎ水1リットル当たり1.23グラムの濯ぎサイクル濃度に相当する。フラグに水滴を付け、30秒後及び2分後に測定することによって、接触角度を測定した。
Figure 2018505320
上記の表1に示す結果から明らかであるように、ゼータ電位調整剤を含まない処方は、撥水性の増強をもたらさなかった。最適な撥水性は、この特定のゼータ電位調整剤のレベルが2〜6%のときに生じ、ゼータ電位レベルが8%以上に達すると撥水性は低減し、これは、ゼータ電位調整剤が多すぎても、悪影響を与え得ることを示唆する。これらの実験で、組成物のpHを、3.60±0.05に注意深く調整し、ゼータ電位測定の測定値の実験変動を最小限にしたことに留意されたい。実際、本明細書に記載の組成物を、目的用途及び織物の処理等の要望のための適用方法のために一般に処方する等、任意の所望のpHに調整することができる。好適な作業pH範囲には、約pH1〜約pH13が挙げられるが、pHは、界面活性剤又は酵素等の任意の任意選択の補助剤の安定性及び機能性を適応させるこの範囲内の幾つかの値に最適に調整することができ、例えば、幾つかの選択されたpHで最善に実施される。
第2の連続試験では、カチオン性の度合いが異なる組成物を調製した。各組成物は、市販のフルオロポリマー、疎水性作用剤、及びゼータ電位調整剤を同じ量で有していた。しかし、市販の試料の供給業者は、これらが本来カチオン性か非イオン性かと規定する以外は、これらのアイデンティティについての詳細を開示していなかった。したがって、フルオロポリマー及び疎水性作用剤の正確なアイデンティティは決定できなかったが、これらの組み合わせイオン特性のインパクトに対して結果を出すことができた。組成物を、水、赤ワイン、及びオリーブオイルをはじくこれらの能力について、10=優から1=不良で表す10点スケールで評価した。以下の表2及び表3を参照されたい。
Figure 2018505320
Figure 2018505320
上記の表3に示す結果から明らかなように、フルオロポリマー及び疎水性作用剤の両方が本来カチオン性だったとき(試料17)に最良の結果が得られた。理論に束縛されるものではないが、これは、ゼータ電位調整剤とのその強力な適合性のためと考えられる。
第3の連続試験では、3種の異なる処理組成物を処方し、撥水性及び撥油性を強化するうえでのその効果を、液体又は乾燥形態のTIDE(登録商標)アニオン性洗剤(それぞれ「Tide−液体」又は「Tide−粉末」、Procter & Gamble Co.から入手可能)と併用して試験した。各組成物は、異なる量のゼータ電位調整剤を有していた。布地は、市販のKenmore Model 110洗濯機(容量69リットル、バラスト6lb(2.72kg)、93°F又は34℃での12分間洗浄サイクル、及び68°F又は20℃での3分間濯ぎサイクル)中で処理した。各ケースで試験した布地は、70%の木綿素材及び30%の木綿/合成ブレンド(p/cと称する)を含む組み合わせを含んでいた。洗剤は、用いる場合、洗浄サイクル中に添加した。処理組成物を濯ぎサイクルで添加し、あるケースでは、カチオン性界面活性剤を含んでいた柔軟剤も濯ぎサイクル中に添加した。
洗浄サイクルの後、少量の洗剤が湿った布地に接着し、濯ぎサイクルが開始した時点で残りの洗剤が水に再度溶解することが予測された。結果を以下の表4に列挙する。
Figure 2018505320
表4の結果から明らかなように、試料番号18a〜cに示す、6%のゼータ電位調整剤を含有する組成物は、洗剤の添加なしで良好な撥水性を発揮したが、試料番号18a及び18bは、洗浄サイクル中に洗剤を添加すると性能が劣化した。しかし、試料番号18cに示すように、濯ぎサイクルに柔軟剤を添加して、カチオン性界面活性剤、すなわちゼータ電位調整剤の量を増やすと、同じ処方は、良好な撥水性を示した。
加えて、試料19a〜fに示すように、ゼータ電位調整剤(すなわち、ACCOSOFT 550−75)のレベルを10.6%に増加させると、ゼータ電位調整剤が増えても、洗浄サイクル中に洗剤が存在したとき、汚れをはじく性能が改善されることを発見した。しかし、洗浄中に洗剤が存在していたとき、低い投入量レベル(すなわち、118g)では、汚れはじき性は、実際に低下した。これは、ゼータ電位調整剤の量が、洗剤中のアニオン性界面活性剤の悪影響を抑制するには不十分だったことを示唆する。しかし、ゼータ電位調整剤の量を13.1%まで増やすと(試料番号9a〜c)、洗剤が存在していたとき、処理組成物の投入量が少なくても(すなわち118g)、撥水性に改善が見られた。
第4の連続試験では、処理した布地の表面上に水滴を適用し、それが布地に吸収されるか、水滴として残るかを観察することによって、撥水性の評価を視覚的に判定した。本開示に従って調製した処方(試料21)を使用して、異なる洗濯機で撥水性を評価した。表5を参照されたい。
Figure 2018505320
第1に、処方を、市販のKenmore Model 110洗濯機(容量69リットル、バラスト6lb(2.72kg)、93°F又は34℃での12分間洗浄サイクル、及び68°F又は20℃での3分間濯ぎサイクル)に投入した。各ケースで試験した布地は、70%の木綿素材及び30%の木綿/合成ブレンド(p/cと称する)を含む組み合わせを含んでいた。洗剤は、洗浄サイクル中に添加した。処理組成物は、その後、濯ぎサイクル中に直接添加した。結果を、以下の表6の試行番号1に示す。
第2に、Samsung VRT Plus 5 cu.ft.White Front Load洗濯機(1サイクル当たりおよそ15リットルの水、バラスト6lb(2.72kg)、93°F又は34℃での30分間通常の洗浄サイクル、及び68°F又は20℃での3分間濯ぎサイクル)中で、この処理を繰り返した。洗剤(Liquid Tide)を洗濯ディスペンサーの洗剤コンパートメントに添加し、100mLの本発明の処理液を洗濯ディスペンサーの柔軟剤コンパートメントに添加した。結果を、以下の表6の試行番号2に示す。
第3に、同じSamsung VRT Plus 5 cu.ft.White Front Load洗濯機中で、この処理を繰り返した。濯ぎプラス(Extra Rinse)のオプションを選択した。洗浄サイクルの後、洗濯製品を添加しない中間濯ぎを実行し、その後、本発明の処理を含む最終的な濯ぎを行う。洗剤(液体Tide)を洗濯ディスペンサーの洗剤コンパートメントに添加し、100mLの本発明の処理液を洗濯ディスペンサーの柔軟剤コンパートメントに添加した。結果を、以下の表6の試行番号3に示す。
第4に、同じSamsung VRT Plus 5 cu.ft.White Front Load洗濯機中で、この処理を繰り返した。洗剤(液体Tide)を洗濯ディスペンサーの洗剤コンパートメントに添加し、洗濯ディスペンサーの柔軟剤コンパートメントには何も添加しなかった。この処理の後、追加の「濯ぎ+脱水」(Rinse + Spin)オプションを実行し、洗濯物を濯ぎサイクル(任意選択により洗濯処理を含む)に晒し、その後、排水し、脱水プロセスに入った。100mLの本発明の処理液を洗濯ディスペンサーの柔軟剤コンパートメントに添加し、プロセスを開始した。結果を、以下の表6の試行番号4に示す。
表6から明らかなように、トップローディング式ディープフィリング洗濯機中、洗浄サイクル直後の濯ぎサイクル中での本発明の処理液の使用は、良好な撥水性を結果としてもたらし、試行番号1で参照される。更に、フロントローディング式節水型(高性能)洗濯機への、洗浄サイクル直後の濯ぎサイクル中での製品の添加は、最適には満たない撥水性を結果としてもたらし、試行番号2で参照される。最後に、フロントローディング式節水型(高性能)洗濯機への、本質的に界面活性剤を含まない中間濯ぎサイクル直後の濯ぎサイクル中での製品の添加は、結果として良好は撥水性をもたらし、試行番号3及び4で参照される。
Figure 2018505320
前述の実施例は、本開示の方法が、これらに限定されないが、水及び油に対する改善されたはじき性を含めた、高い布地保護利益をもたらす方法を実証していることに留意されたい。更に、改善された撥水性及び撥油性に関する利益は、水ベース、油ベースのしみそれぞれ、特にしみ、並びにこれらの混合にも関係することに留意されたい。前述の実施例は、本開示の方法が、処理布地への改善された手触り感をもたらす様式を更に実証する。前述の実施例は、本明細書で開示した方法が、透水又は透湿に対して処理布地の通気性を効果的に減らすことなく、改善された布地保護利益をもたらす様式も実証する。
布地処理組成物の好ましい実施形態のみを、本明細書において明確に開示し、記載しているが、これらの開示内容の多くの修正及び変更が、上記の教示に照らして可能であり、本開示の趣旨及び意図される範囲から逸脱することなく添付の特許請求の範囲内に留まることを理解されたい。

Claims (21)

  1. 1回の洗濯サイクル当たり約20リットル未満を使用して洗濯機中で布地を処理して、少なくとも1つの布地保護特性を布地に与える方法であって、
    (1)少なくとも1種の界面活性剤を含む洗剤組成物で布地を洗浄する工程と、
    (2)界面活性剤を含有する添加剤を本質的に添加しない濯ぎサイクル中において、布地を濯ぐ工程と、
    (3)第1の処理液中で布地に第1の布地処理組成物を付着させる工程であって、第1の布地処理組成物が、
    a)布地に何ら大きな色の変化を引き起こすことも、変色をもたらすこともない、第1の量の疎水性作用剤であって、融点又はガラス転移温度が100℃未満であることを特徴とする、第1の量の疎水性作用剤、
    b)第1の量のフルオロポリマー、及び
    c)第1の有効量のゼータ電位調整剤であって、第1の処理液が、正かつゼロミリボルト超のゼータ電位を有するようにする、第1の有効量のゼータ電位調整剤
    を含む、工程と、
    (4)周囲温度より高いが、100℃未満、好ましくは70℃未満の乾燥温度で布地を硬化させる工程
    とを含み、
    i)布地保護特性が、撥水性増大、撥油性増大、汚れ及びしみ落とし増強、改善された手触り感、改善された柔らかさ、改善された損傷耐性、並びにこれらの任意の組み合わせからなる群から選択され、
    ii)疎水性作用剤がフルオロポリマーではなく、
    iii)ゼータ電位調整剤が、カチオン性物質又はカチオン修飾物質を含み、
    iv)疎水性作用剤とゼータ電位調整剤の比率が少なくとも1:3である、
    方法。
  2. 洗濯機が、その製造業者により高性能(HE)洗濯機として表示されている、請求項1に記載の方法。
  3. 洗濯機中で布地を処理し、少なくとも1つの布地保護特性を布地に付与する方法であって、請求項1の工程(3)及び工程(4)を複数回繰り返すことを含む、方法。
  4. 工程(3)を少なくとも1回繰り返す、請求項1に記載の方法。
  5. (5)第2の処理液中で布地に第2の布地処理組成物を付着させる工程であって、第2の布地処理組成物が、
    d)布地に何ら大きな色の変化を引き起こすことも、変色をもたらすこともない、第2の量の疎水性作用剤であって、融点又はガラス転移温度が100℃未満であることを特徴とする、第2の量の疎水性作用剤、
    e)第2の量のフルオロポリマー、及び
    f)第2の有効量のゼータ電位調整剤であって、第2の処理液が、正かつゼロミリボルト超のゼータ電位を有するようにする、第2の有効量のゼータ電位調整剤
    を含む、工程を更に含み、
    i)第1の布地処理組成物が、第2の布地処理組成物と同じであっても、異なっていてもよく、
    ii)第2の量の疎水性作用剤、フルオロポリマー、及びゼータ電位調整剤がそれぞれ、第1の量の疎水性作用剤、フルオロポリマー及びゼータ電位調整剤とそれぞれ独立に同等であるか又は同等でない、
    請求項1に記載の方法。
  6. 工程(4)の前に工程(5)を少なくとも1回繰り返す、請求項5に記載の方法。
  7. (6)周囲温度より高いが100℃未満、好ましくは70℃未満の乾燥温度で布地を硬化させる工程を更に含む、請求項5に記載の方法。
  8. 工程(5)及びその任意の繰り返し並びに工程(6)が、工程(3)及びその任意の繰り返し並びに工程(4)の完了の後に行われる、請求項7に記載の方法。
  9. 第1の布地処理組成物が、
    a)0.5〜60重量%の疎水性作用剤と、
    b)0.5〜60重量%のフルオロポリマーと、
    c)0.1〜30重量%のゼータ電位調整剤
    とを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 第2の布地処理組成物が、
    a)0.5〜60重量%の疎水性作用剤と、
    b)0.5〜60重量%のフルオロポリマーと、
    c)0.1〜30重量%のゼータ電位調整剤
    とを含む、請求項5に記載の方法。
  11. 第1の布地処理組成物が、
    a)0.5〜60重量%の疎水性作用剤と、
    b)0.5〜60重量%のフルオロポリマーと、
    c)0.1〜30重量%のゼータ電位調整剤
    とを含み、
    第2の布地処理組成物が、
    d)0.1〜30重量%の疎水性作用剤と、
    e)0.1〜30重量%のフルオロポリマーと、
    f)0.1〜30重量%のゼータ電位調整剤
    とを含む、請求項8に記載の方法。
  12. 疎水性作用剤が、疎水性ワックス、エチレン性不飽和モノマーから生成されるポリマー、低分子量ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、酸化ポリエチレン、酸化ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリウレタン、エチルビニルアセテート、ポリ塩化ビニル、コポリマー、及び乳化性ワックスからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  13. 疎水性作用剤が、疎水性ワックス、エチレン性不飽和モノマーから生成されるポリマー、低分子量ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、酸化ポリエチレン、酸化ポリプロピレン、ポリオレフィン、ポリウレタン、エチルビニルアセテート、ポリ塩化ビニル、コポリマー、及び乳化性ワックスからなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  14. カチオン性物質が、モノ及びジメチル脂肪族アミン、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルアミンアセテート、トリアルキルアンモニウムアセテート、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ジアルキルメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウムハロゲン化物及びアルキル(アルキル置換)ピリジニウム塩、アルキルチオメチルピリジニウム塩、アルキルアミドメチルピリジニウム塩、アルキルキノリニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、N,N−アルキルメチルピロリジニウム塩、1,1−ジアルキルピペリジニウム塩、4,4−ジアルキルチオモルホリニウム塩、4,4−ジアルキルチオモルホリニウム−1−オキシド塩、メチルビス(アルキルエチル)−2−アルキルイミダゾリニウムメチルスルフェート及びその他の塩、メチルビス(アルキルアミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルスルフェート及びその他の塩、アルキルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩、カルボキシアルキル−アルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルアミンオキシド、アルキルジメチルアミンオキシド、ポリ(ビニルメチルピリジニウム)塩、ポリ(ビニルピリジン)塩、ポリエチレンイミン、トリアルキルホスホニウム重炭酸塩及びその他の塩、トリアルキルメチルホスホニウム塩、アルキルエチルメチルスルホニウム塩、並びにアルキルジメチルスルホキソニウム塩からなる群から選択されるカチオン性界面活性剤である、請求項1に記載の方法。
  15. カチオン修飾物質が、カチオン修飾有機ポリマー、カチオン修飾バイオポリマー、カチオン修飾粘土、カチオン修飾シリカ、カチオン修飾ナノ粒子、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  16. カチオン性物質が、モノ及びジメチル脂肪族アミン、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルアミンアセテート、トリアルキルアンモニウムアセテート、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ジアルキルメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウムハロゲン化物、及びアルキル(アルキル置換)ピリジニウム塩、アルキルチオメチルピリジニウム塩、アルキルアミドメチルピリジニウム塩、アルキルキノリニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、N,N−アルキルメチルピロリジニウム塩、1,1−ジアルキルピペリジニウム塩、4,4−ジアルキルチオモルホリニウム塩、4,4−ジアルキルチオモルホリニウム−1−オキシド塩、メチルビス(アルキルエチル)−2−アルキルイミダゾリニウムメチルスルフェート及びその他の塩、メチルビス(アルキルアミドエチル)−2−ヒドロキシエチルアンモニウムメチルスルフェート及びその他の塩、アルキルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩、カルボキシアルキル−アルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルアミンオキシド、アルキルジメチルアミンオキシド、ポリ(ビニルメチルピリジニウム)塩、ポリ(ビニルピリジン)塩、ポリエチレンイミン、トリアルキルホスホニウム重炭酸塩及びその他の塩、トリアルキルメチルホスホニウム塩、アルキルエチルメチルスルホニウム塩、並びにアルキルジメチルスルホキソニウム塩からなる群から選択されるカチオン性界面活性剤である、請求項5に記載の方法。
  17. カチオン修飾物質が、カチオン修飾有機ポリマー、カチオン修飾バイオポリマー、カチオン修飾粘土、カチオン修飾シリカ、カチオン修飾ナノ粒子、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  18. 第1の布地処理組成物が、低分子量有機溶媒を含む水性液体担体を20〜80重量%更に含む、請求項1に記載の方法。
  19. 第2の布地処理組成物が、低分子量有機溶媒を含む水性液体担体を20〜80重量%更に含む、請求項5に記載の方法。
  20. 疎水性作用剤が、45℃から100℃の間の融点又はガラス転移温度を有する、請求項1に記載の方法。
  21. 布地保護特性が、非永続的な布地保護特性である、請求項1に記載の方法。
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