JP2018198911A - 歯ブラシ - Google Patents

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健彦 池田
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Abstract

【課題】境目部分の歯茎が痩せて下がっている場合等、境目部分の弱った歯茎に、テーパーブリッスルの先端部を、より優しく当てることができる歯ブラシを提供する。【解決手段】植毛台11は、毛丈の高い内側毛束15a,15bが植設されている内側毛束領域17と、毛丈の低い外側毛束15c,15dが植設されている、内側毛束領域17の外周部分の外側毛束領域18とを備える。内側毛束15a,15bを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端内側ブラシ面20は、その外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する内側縁部傾斜面20aとなっており、外側毛束15c,15dを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端外側ブラシ面21は、その外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する外側縁部傾斜面21aとなっている。【選択図】図2

Description

本発明は、歯ブラシに関し、特に、テーパーブリッスルを束ねてなる毛束が、植毛台に形成された複数の植毛穴に植設されている歯ブラシに関する。
歯ブラシは、複数本のブリッスルを束ねてなるタフト(毛束)を、例えば植毛台の植毛面に形成された複数の植毛穴に、平線を打ち込む方法や熱で融着させる方法等によって植設固定することにより形成される。また、歯ブラシは、前歯、奥歯等の歯の種類や、歯間部、歯面部、歯頸部、歯裏部等の歯の部位に応じた適切な刷掃を効率良く行って、歯垢等を効果的に除去できるように、また刷掃時に良好な感触が得られるように、毛束の配置やブリッスルの毛先の形状等に様々な工夫がなされている。
近年、例えば中高年層の中で、歯茎の腫れや炎症について悩みを抱えている方が増えている。歯茎に悩みを抱えている方は、歯茎が腫れていたり炎症を起こしていたりすることで、歯ブラシを用いて歯面や歯茎をブラッシングする際に、痛みを感じ易い。このため、歯茎や歯茎に近接する部分を、磨きたくとも磨けなくなったり、恐る恐る磨いたりすることなどによって、特に歯と歯茎の境目部分に付着した歯垢や細菌類等を除去したり、これらの境目部分に歯磨き剤の有効成分を効率良く送達させたりすることが困難になる場合がある。
一方、歯茎への優しい感触が得られるようにした歯ブラシとして、先端に向かって断面積を減少させたテーパー形状部分を先端部分に備えるテーパーブリッスルを、植毛台に植設される毛束を構成するブリッスルとして用いた歯ブラシが、種々開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
また、これらのテーパーブリッスルを用いた従来の歯ブラシによれば、テーパーブリッスルは、先端がラウンド形状のブリッスルと比較してソフトな感触が得られることから、歯茎への優しい感触は得られるものの、ブラッシング圧を強く感じたり、ブラッシング圧にむらが生じ易くなったりすることで、特に歯茎が腫れていたり歯茎に炎症を起こしている場合には、痛みを感じ易くなる。このようなことから、歯茎へのより一層優しい感触が得られるようにすることで、特に歯茎が腫れていたり歯茎に炎症を起こしていたりする場合でも、痛みを感じにくくしながら歯や歯茎を効果的に磨くことを可能にする歯ブラシが開発されている(例えば、特許文献4参照)
実開平6−154号公報 特開2012−34845号公報 特開2006−181174号公報 特開2016−97191号公報
特許文献4の歯ブラシによれば、歯茎が腫れていたり歯茎に炎症を起こしていたりする場合でも、痛みを感じにくくしながら歯や歯茎を効果的に磨くことが可能になると共に、歯と歯茎の境目部分のみならず、歯の表面も効果的に刷掃することが可能になるが、例えば歯茎の腫れや炎症が進行して、歯肉炎や歯周炎を生じていることで、歯周ポケットが深くなったり歯槽骨の破壊が進行したりしていて、境目部分の歯茎が痩せて下がっている場合や、義歯(ブリッジ、部分入れ歯等)を取り付けたことで、ケアしにくい部分となっている歯茎と義歯の土台との間の隙間部分に、ものが挟まり易くなっている場合に、これらの境目部分の弱った歯茎に、テーパーブリッスルの先端部を、より優しく当てることができるようにしてブラッシングへの恐怖感を低減することを可能にすると共に、テーパーブリッスルの先端部を、ケアしにくい歯茎と義歯の土台との隙間部分に当て易くして、汚れをしっかりと掻き落とすことを可能にする新たな技術の開発が望まれている。
本発明は、歯周ポケットが深くなったり歯槽骨の破壊が進行したりして、境目部分の歯茎が痩せて下がっている場合や、義歯(ブリッジ、部分入れ歯等)を取り付けたことで、ケアしにくい部分となっている歯茎と義歯の土台との間の隙間部分に、ものが挟まり易くなっている場合に、これらの境目部分の弱った歯茎に、テーパーブリッスルの先端部を、より優しく当てることができると共に、テーパーブリッスルの先端部を、ケアしにくい歯茎と義歯の土台との隙間部分に当て易くすることのできる歯ブラシに関する。
本発明は、先端に向かって断面積を減少させたテーパー形状部分を備える複数本のテーパーブリッスルを束ねてなる毛束が、植毛台に形成された複数の植毛穴に各々植設されている歯ブラシであって、前記植毛台は、毛丈の高い内側毛束が複数植設されている内側毛束領域と、前記内側毛束よりも毛丈の低い外側毛束が複数植設されている、前記内側毛束領域を囲んでこれの外周部分に配置される外側毛束領域とを備えおり、前記内側毛束領域に植設された複数の内側毛束を構成する前記テーパーブリッスルの先端を連ねて形成される(仮想の)先端内側ブラシ面は、その外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する傾斜面となっており、前記外側毛束領域に植設された複数の外側毛束を構成する前記テーパーブリッスルの先端を連ねて形成される(仮想の)先端外側ブラシ面は、その外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する傾斜面となっており、前記先端内側ブラシ面の最上部は、前記先端外側ブラシ面の最上部よりも高くなっている歯ブラシを提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の歯ブラシによれば、歯周ポケットが深くなったり歯槽骨の破壊が進行したりして、境目部分の歯茎が痩せて下がっている場合や、義歯(ブリッジ、部分入れ歯)を取り付けたことで、ケアしにくい部分となっている歯茎と義歯の土台との間の隙間部分に、ものが挟まり易くなっている場合でも、これらの境目部分の弱った歯茎に、テーパーブリッスルの先端部を、より優しく当てることができると共に、テーパーブリッスルの先端部を、ケアしにくい歯茎と義歯の土台との隙間部分に当て易くすることができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る歯ブラシの側面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る歯ブラシの要部略示平面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る歯ブラシの要部略示側面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る歯ブラシを、図1の左側から見た要部略示正面図である。 本発明の好ましい一実施形態及び他の実施形態に係る歯ブラシの要部のイメージ図である。 本発明の好ましい一実施形態及び他の実施形態に係る歯ブラシを使用して、歯と歯茎の境目部分の歯茎が痩せて低くなっている部分を刷掃する状況の説明図である。 本発明の好ましい他の実施形態に係る歯ブラシを説明する、(a)は要部略示平面図、(b)は要部略示側面図、(c)は要部略示正面図である。 (a)は実施例1の歯ブラシの要部側面図、(b)は比較例1の歯ブラシの要部略示平面図及び要部略示側面図である。 義歯まわり歯垢除去モデルの斜視図である。 実施例1の歯ブラシを用いて歯垢除去モデルをブラッシングしている状態の説明図である。 (a)は実施例1の歯ブラシを用いたブラッシング後の第2小臼歯の表面の状態の説明図、(b)は比較例1の歯ブラシを用いたブラッシング後の第2小臼歯の表面の状態の説明図である。
図1に示す本発明の好ましい一実施形態に係る歯ブラシ10は、把持部12と植毛台11とこれらを連結する首部13とからなる歯ブラシ本体19の植毛台11に形成された複数の植毛穴14a,14b,14c,14d(図2参照)に、複数本のテーパーブリッスル16を束ねてなる毛束(タフト)15a,15b,15c,15d(図3、図4参照)を、各々植設(植毛)することによって構成される。本実施形態の歯ブラシ10は、植毛台11の中央部分の植毛領域(内側毛束領域17)、及び内側毛束領域17の外周部分に配置される植毛領域(外側毛束領域18)における、テーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端ブラシ面20,21(図3、図4参照)が、所望の形状となるように工夫することによって、例えば歯茎の腫れや炎症が進行して、歯肉炎や歯周炎を生じていることで、歯周ポケットが深くなったり歯槽骨の破壊が進行したりしていて、歯50と歯茎51の境目部分52の歯茎51が痩せて下がっている場合、言い換えれば低くなっている場合や(図6参照)、義歯(ブリッジ、部分入れ歯等)を取り付けたことで、ケアしにくい部分となっている歯茎と義歯の土台との間の隙間部分に、ものが挟まり易くなっている場合に、これらの境目部分の弱った歯茎に、テーパーブリッスル16の先端部を、より優しく当てることができるようにしてブラッシングへの恐怖感を低減することを可能にすると共に、テーパーブリッスル16の先端部を、ケアしにくい歯茎と義歯の土台との隙間部分に当て易くして、汚れをしっかりと掻き落とすことができるようにする機能を備えている。
そして、本実施形態の歯ブラシ10は、先端に向かって断面積を減少させたテーパー形状部分を備える複数本のテーパーブリッスル16を束ねてなる毛束15a,15b,15c,15dが、植毛台11に形成された複数の植毛穴14a,14b,14c,14dに各々植設されている歯ブラシであって、図2〜図5に示すように、植毛台11は、毛丈の高い内側毛束15a,15bが複数植設されている内側毛束領域17と、内側毛束15a,15bよりも毛丈の低い外側毛束15c,15dが複数植設されている、内側毛束領域17を囲んでこれの外周部分に配置される外側毛束領域18とを備えている。内側毛束領域17に植設された複数の内側毛束15a,15bを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端内側ブラシ面20は、その外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する傾斜面(内側縁部傾斜面)20aとなっており、外側毛束領域21に植設された複数の外側毛束15c,15dを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端外側ブラシ面21は、その外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する傾斜面(外側縁部傾斜面)21aとなっている。先端内側ブラシ面20の最上部は、先端外側ブラシ面21の最上部よりも高くなっている。
また、本実施形態の歯ブラシ10では、内側毛束領域17に植設された複数の内側毛束15a,15bを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端内側ブラシ面20は、植毛台11の短手方向Y(図2参照)から見た際に、滑らかに連続して上方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面となっている。
さらに、本実施形態の歯ブラシ10では、内側毛束領域17に植設された複数の内側毛束15a,15bを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端内側ブラシ面20は、植毛台11の長手方向X(図2参照)から見た際に、滑らかに連続して上方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面となっている。
本実施形態では、歯ブラシ本体19は、例えばポリプロピレン、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合体等の合成樹脂を用いて形成することができる。歯ブラシ本体19の先端部分を構成する植毛台11は、好ましくは平坦なトラック円形状の植毛面11aを備えており、植毛面11aに開口して、毛束15a,15b,15c,15dが植設される複数の植毛穴14a,14b,14c,14dが形成されている。
本実施形態では、植毛台11のトラック円形状の植毛面11aの内側毛束領域17には、植毛台11の幅方向(短手方向)Yの中央部分に、植毛台11の長手方向Xに連設して、植毛面11aにおける横断面形状が好ましくは例えばR0.5−1.6(短軸0.5mm、長軸1.6mm)のトラック円形状となっている、複数(本実施形態では6箇所)の中央部内側植毛穴14aが形成されている。また連設する6箇所の中央部内側植毛穴14aの外周部分を囲むようにして、トラック円形状に連設配置された、植毛面11aにおける横断面形状が好ましくは例えばφ1.0mmの円形状となっている、複数(本実施形態では16箇所)の外周部内側植毛穴14bが形成されている。外周部内側植毛穴14bは、中央部内側植毛穴14aと植毛台11の長手方向Xの位置がずれていることで、中央部内側植毛穴14aに対して千鳥状の配置関係となるように形成されている。
また、本実施形態では、植毛台11のトラック円形状の植毛面11aの外側毛束領域18には、内側毛束領域17に形成された16箇所の外周部内側植毛穴14bの外周部分を囲むようにして、トラック円形状に連設配置された、植毛面11aにおける横断面形状が好ましくは例えばφ1.0mmの円形状となっている、複数(本実施形態では21箇所)の内周部外側植毛穴14cが形成されている。内周部外側植毛穴14cは、外周部内側植毛穴14bと周方向の位置がずれていることで、中央部内側植毛穴14aに対して千鳥状の配置関係となるように形成されている。また連設する21箇所の内周部外側植毛穴14cの外周部分を囲むようにして、トラック円形状に連設配置された、植毛面11aにおける横断面形状が好ましくは例えばφ1.0mmの円形状となっている、複数(本実施形態では26箇所)の外周部外側植毛穴14dが、植毛面11aの最外周部分に配置されて形成されている。外周部外側植毛穴14dは、内周部外側植毛穴14cと周方向の位置がずれていることで、内周部外側植毛穴14cに対して千鳥状の配置関係となるように形成されている。
本実施形態では、これらの植毛穴14a,14b,14c,14dには、各々の植毛穴14a,14b,14c,14dの横断面積に応じた本数のテーパーブリッスル16を束ねてなる毛束15a,15b,15c,15dが、各々挿入固定されて植設されている。各々の毛束15a,15b,15c,15dを構成するテーパーブリッスル16は、好ましくは合成樹脂からなる。テーパーブリッスル16を形成する合成樹脂としては、ブリッスルに用いられている公知の各種のものを、特に制限なく用いることができ、例えば、ナイロン(登録商標)、ナイロン6等のポリアミド、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリオレフィン等が挙げられ、好ましくはポリブチレンテレフタレートである。
テーパーブリッスル16のテーパー形状部分を除いた部分の直径は、例えば100〜250μmとなっており、好ましくは120〜220μm、より好ましくは140〜200μmとなっている。テーパーブリッスル16のテーパー形状部分は、ブリッスルの先端部分を公知の研磨装置を用いて研磨することでテーパー状に先鋭加工したり、ブリッスルの先端部分を公知の溶解溶媒中に所定の深さまで浸漬することでテーパー状に先鋭加工したりすることによって、容易に設けることができる。テーパーブリッスル16は、好適にはブリッスルの先端部分を溶解溶媒に浸漬して加工して設ける。テーパーブリッスル16におけるテーパー形状部分の長さは、6〜10mmとなっていることが好ましく、6〜8mmとなっていることがさらに好ましい。
各々の植毛穴14a,14b,14c,14dに毛束15a,15b,15c,15dを植設する方法としては、公知の各種の植毛方法を採用することができる。例えば、(1)毛束を平線で2つ折りにして打ち込む方法や、(2)毛束の片端部を加熱して溶融塊を形成した後、その溶融塊を配置した金型内に溶融樹脂を注入して植毛台を射出形成する方法、(3)植毛孔(貫通孔)を有する植毛基部の該植毛孔に毛束を挿入する挿入工程、該植毛孔から突出する毛束の片端部を加熱して溶融塊を形成する熱加工工程、及び該溶融塊を被覆する被覆工程を経て、毛束が植設された状態の植毛台や歯ブラシを得る方法等を用いることができる。
毛束15a,15b,15c,15dを植設する方法は、比較的小径の植毛穴に毛束を効率良く植毛でき、しかも植毛台の厚さを小さくできることにより、奥歯の磨きやすさ、操作性が向上する観点、及び外観に優れる等の観点から、毛束の片端部に溶融塊を形成する上記(2)、(3)の方法を含む融着植毛を採用することが好ましく、上記(3)の方法を採用することがより好ましい。上記(3)の方法の具体例としては、特開平9−182632号公報や特開2003−310353号公報に記載の方法等を挙げることができる。特開2003−310353号公報の記載の方法においては、毛束の片端部を、レーザービーム等の非接触熱源で加熱して、溶融塊を形成すると共にその溶融塊と植毛孔の開口周縁部とを融着させるようになっている。
毛束15a,15b,15c,15dの植毛穴14a,14b,14c,14dへの充填率(テーパーブリッスル16のテーパー形状部分を除いた部分の横断面積の合計/植毛穴の横断面積)は、0.6〜0.85%となっていることが好ましく、0.65〜0.85%となっていることがさらに好ましい。
植毛穴14a,14b,14c,14dに植設される毛束15a,15b,15c,15dは、植毛台11の植毛面11aからテーパーブリッスル16の先端までの高さ(毛丈)が、各々の毛束15a,15b,15c,15dごとの平均高さとして、例えば7〜16mmとすることが好ましい。また、毛丈の高い内側毛束15a,15bの場合、例えば9〜16mmとすることが好ましく、毛丈の低い外側毛束15c,15dの場合、例えば7〜12mmとすることが好ましい。
なお、植毛穴14a,14b,14c,14dに植設される毛束15a,15b,15c,15dは、内側毛束15a,15bの毛丈の平均高さが、外側毛束15c,15dの毛丈の平均高さよりも高い高さとなるように設計されている。
そして、本実施形態の歯ブラシ10では、上述のように、内側毛束領域17に植設された複数の内側毛束15a,15bを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端内側ブラシ面20は、植毛台11の短手方向Yから見た際に、滑らかに連続して上方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面となっていると共に(図3参照)、植毛台11の長手方向Xから見た際に、滑らかに連続して上方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面となっている(図4参照)。これらによって、内側毛束領域17に植設された複数の内側毛束15a,15bを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端内側ブラシ面20は、その外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する内側縁部傾斜面20aとなっている(図3、図4参照)。
内側毛束領域17に植設された複数の内側毛束15a,15bを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端内側ブラシ面20の外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する内側縁部傾斜面20aとなっていることにより、弱った歯茎への刺激を緩和することが可能になると共に、テーパーブリッスル16の高い耐久性を実現することが可能になる。また、汚れ落ちの効果を向上させることが可能になると共に、使用時の優しい磨き心地を実現することが可能になる。このような観点から、内側縁部傾斜面20aの傾斜角度は、植毛台11の植毛面11aと平行な面に対して、15〜45度となっていることが好ましい。
また、仮想の先端内側ブラシ面20が、植毛台11の短手方向Yから見た際に、滑らかに連続して上方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面となっていることにより、一層効果的に、弱った歯茎への刺激を緩和することが可能になると共に、テーパーブリッスル16の高い耐久性を実現することが可能になる。また、一層効果的に、汚れ落ちの効果を向上させることが可能になると共に、使用時の優しい磨き心地を実現することが可能になる。このような観点から、植毛台11の短手方向Yから見た先端内側ブラシ面20の湾曲凸面の曲率半径は、6〜30mmとなっていることが好ましい。
さらに、仮想の先端内側ブラシ面20が、植毛台11の長手方向Xから見た際に、滑らかに連続して上方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面となっていることにより、一層効果的に、弱った歯茎への刺激を緩和することが可能になると共に、テーパーブリッスル16の高い耐久性を実現することが可能になる。また、一層効果的に、汚れ落ちの効果を向上させることが可能になると共に、使用時の優しい磨き心地を実現することが可能になる。このような観点から、植毛台11の長手方向Xから見た先端内側ブラシ面20の湾曲凸面の曲率半径は、6〜18mmとなっていることが好ましい。
また、本実施形態の歯ブラシ10では、外側毛束領域18に植設された複数の外側毛束15c,15dを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端外側ブラシ面21は、その外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する外側縁部傾斜面21aとなっており、傾斜した外周縁部によって囲まれる内側領域は、略平坦な面となっている。
外側毛束領域18に植設された複数の外側毛束15c,15dを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端外側ブラシ面21の外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する外側縁部傾斜面21aとなっていることにより、一層効果的に、弱った歯茎への刺激を緩和することが可能になると共に、テーパーブリッスル16の高い耐久性を実現することが可能になる。また、一層効果的に、汚れ落ちの効果を向上させることが可能になると共に、使用時の優しい磨き心地を実現することが可能になる。このような観点から、外側縁部傾斜面21aの傾斜角度は、植毛台11の植毛面11aと平行な面に対して、10〜35度となっていることが好ましい。
さらに、本実施形態では、先端内側ブラシ面20の最上部は、先端外側ブラシ面21の最上部よりも、好ましくは0.5〜4mm、さらに好ましくは0.8〜2.5mm高くなっている。先端内側ブラシ面20の最上部が、先端外側ブラシ面21の最上部よりも高くなっていることにより、一層効果的に、弱った歯茎への刺激を緩和することが可能になると共に、テーパーブリッスル16の高い耐久性を実現することが可能になる。また、一層効果的に、汚れ落ちの効果を向上させることが可能になると共に、使用時の優しい磨き心地を実現することが可能になる。
さらにまた、本実施形態の歯ブラシ10では、内側毛束領域17において、内側毛束15a,15bが植設される複数の内側植毛穴14a,14bうちの、最外周に配置される外周部内側植毛穴14bの外縁を結んだ仮想の内側周縁線22(図2参照)によって囲まれる領域の面積を、内側植毛穴14a,14bの数で割った値である、内側植毛穴14a,14bの平均占有単位面積が、1.5〜4mmとなっていることが好ましい。内側毛束領域17における内側植毛穴14a,14bの平均占有単位面積が、1.5〜4mmとなっていることにより、植毛台11の耐久性や製造性を向上させることが可能になると共に、植毛穴14a,14bの相互の距離を短くして密度の高い植毛を実現することで、歯ブラシ10の刷掃圧を軽減し、且つテーパーブリッスル16の尖鋭な先端による刺激をも緩和することが可能になる。
すなわち、本実施形態によれば、例えば図6に示すように、歯ブラシ10を用いて、歯50と歯茎51の境目部分52と共に、当該境目部分52に近接する歯50の表面を歯茎51の表面と同時に刷掃する場合、植毛台11の長手方向Xを横方向に向けて、歯50と歯茎51の境目部分52の方向に植毛台11を沿わせながら、歯ブラシ10のテーパーブリッスル16による先端内側ブラシ面20や先端外側ブラシ面21を、歯50や歯茎51に押し付けた状態で、歯磨きを行うのが一般的である。その一方で、歯50の並びは外側に凸の湾曲凸面に沿って横方向に配置されていることから、歯磨きを行なう際に、植毛台11の内側毛束領域17の先端内側ブラシ面20を歯50や歯茎51に押し付けた状態とすることで、自然に力を入れ易くなって、最も安定した状態で歯磨き行なうことが可能になる。
本実施形態の歯ブラシ10は、このような、歯50と歯茎51の境目部分52を歯50や歯茎51と共に刷掃する際に、歯50や歯茎51に押し付けられる主要な部分となると考えられる、植毛台11の内側毛束領域17の内側毛束15a,15bについて、好ましくはこれらの内側毛束15a,15bが植設される内側植毛穴14a,14bの、内側毛束領域20における平均占有単位面積等に改良がなされていると共に、内側毛束領域17に植設された複数の内側毛束15a,15bを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端内側ブラシ面20や、外側毛束領域18に植設された複数の外側毛束15c,15dを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端外側ブラシ面21について改良がなされている。
これらによって、本実施形態の歯ブラシ10によれば、後述するように、例えば歯周ポケットが深くなったり歯槽骨の破壊が進行したりして、境目部分52の歯茎51が痩せて下がっている場合や(図6参照)、義歯(ブリッジ、部分入れ歯等)を取り付けたことで、ケアしにくい部分となっている歯茎と義歯の土台との間の隙間部分に、ものが挟まり易くなっている場合でも、これらの境目部分の弱った歯茎に、テーパーブリッスル16の先端部を、より優しく当てることが可能になると共に、テーパーブリッスル16の先端部を、ケアしにくい歯茎と義歯の土台との隙間部分に当て易くすることが可能になる。
また、本実施形態では、内側毛束領域17における内側植毛穴14a,14bの数が、10〜70個となっていることが好ましい。これによって、歯ブラシ10による刷掃圧を軽減して、テーパーブリッスル16による感触を改善することが可能になると共に、植毛台11の耐久性と口腔内における操作性を、バランスよく保持することが可能になる。
さらに、本実施形態では、内側毛束領域17の内側植毛穴14a,14bの、植毛台11の植毛面11aにおける横断面積の平均が、0.6〜1.4mmとなっていることが好ましい。これによって、個々の内側植毛穴14a,14bの占める面積をより小さくすることが可能になると共に、内側植毛穴14a,14b間の距離を短くすることにより、歯ブラシ10による刷掃圧を軽減して、テーパーブリッスル16に特有の刺激を軽減することが可能になる。
さらにまた、本実施形態では、外側毛束領域18の外側植毛穴14c,14dの、植毛台11の植毛面11aにおける横断面積の平均が、0.6〜1.4mmとなっていることが好ましい。これによって、植毛台11の製造性を向上させることが可能になると共に、内側毛束領域17における刷掃圧力の軽減を図ることが可能になり、且つテーパーブリッスル16による感触を良好にすることが可能になる。
また、本実施形態の歯ブラシ10では、外周部内側植毛穴14bは、図2に示すように、中央部内側植毛穴14aに対して千鳥状の配置関係となるように形成されているので、これらの内側植毛穴14a,14bに植毛された、内側毛束15a,15bを構成するテーパーブリッスル16によって、一層効果的に、歯茎と義歯の土台との間の隙間部分などの、細かい隙間の汚れ落ちの効果を向上させることが可能になると共に、使用時の優しい磨き心地を実現することが可能になる。
同様に、外周部外側植毛穴14dは、図2に示すように、内周部外側植毛穴14cに対して千鳥状の配置関係となるように形成されているので、これらの外側植毛穴14c,14dに植毛された、内側毛束15c,15dを構成するテーパーブリッスル16によって、一層効果的に、歯茎と義歯の土台との間の隙間部分などの、細かい隙間の汚れ落ちの効果を向上させることが可能になると共に、使用時の優しい磨き心地を実現することが可能になる。
そして、上述の構成を備える本実施形態の歯ブラシ10によれば、歯周ポケットが深くなったり歯槽骨の破壊が進行したりして、境目部分の歯茎が痩せて下がっている場合や、義歯(ブリッジ、部分入れ歯等)を取り付けたことで、ケアしにくい部分となっている歯茎と義歯の土台との間の隙間部分に、ものが挟まり易くなっている場合でも、これらの境目部分の弱った歯茎に、テーパーブリッスル16の先端部を、より優しく当てることが可能になると共に、テーパーブリッスル16の先端部を、ケアしにくい歯茎と義歯の土台との隙間部分に当て易くすることが可能になる。
すなわち、本実施形態の歯ブラシ10によれば、植毛台11は、毛丈の高い内側毛束15a,15bが複数植設されている内側毛束領域17と、毛丈の低い外側毛束15c,15dが複数植設されている外側毛束領域18とを備えており、内側毛束領域17に植設された複数の内側毛束15a,15bを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端内側ブラシ面20は、その外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する内側縁部傾斜面20aとなっており、外側毛束領域21に植設された複数の外側毛束15c,15dを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端外側ブラシ面21は、その外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する外側縁部傾斜面21aとなっており、先端内側ブラシ面20の最上部は、先端外側ブラシ面21の最上部よりも高くなっている。また、先端内側ブラシ面20と先端外側ブラシ面21は、連続する面とはなっていない。先端内側ブラシ面20の最下部は、好ましくは、先端外側ブラシ面21の最上部よりも高くなっている。また好ましくは、先端内側ブラシ面20の内側縁部傾斜面20aの外側に向かって下方に傾斜する傾きは、先端外側ブラシ面21の内周縁部の平坦な面又は外側に向かって下方に傾斜する傾斜面よりも、大きな傾きとなっている。
これによって、本実施形態の歯ブラシ10によれば、使用時に、毛丈の高い内側毛束領域17のテーパーブリッスル16と毛丈の低い外側毛束領域18のテーパーブリッスル16は、相互に働くことで、テーパーブリッスル16の先端を連ねて形成された部分が面接触で当たりやすくなり、歯茎へ刺激を与えないブラッシングが可能になるので、例えば歯茎が痩せて下がっている境目部分の弱った歯茎に、テーパーブリッスル16の先端部を、より優しく当てることが可能になって、痛みを感じにくくしながら歯や弱った歯茎を効果的に磨くことが可能になると共に、歯と歯茎の境目部分のみならず、歯の表面も効果的に刷掃することが可能になる。また、使用時に、毛丈の高い内側毛束領域17のテーパーブリッスル16と毛丈の低い外側毛束領域18のテーパーブリッスル16は、相互に働くことで、過度な毛束15a,15b,15c,15dの倒れ込みが防止される。そのため、特に内側毛束15a,15bの刷掃性が高まることで、歯面に対する優れた汚れ落ち効果や、義歯まわりの磨きにくいすき間に対する優れた汚れ落とし効果を実現することが可能になる。
図7(a)〜(c)は、本発明の好ましい他の実施形態に係る歯ブラシ10’を例示するものである。本他の実施形態の歯ブラシ10’は、上記実施形態の歯ブラシ10では、外側毛束領域18に植設された複数の外側毛束15c,15dを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端外側ブラシ面21は、その外周縁部を除いて、略平坦な面となっているのに対して、複数の外側毛束15c,15dを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端外側ブラシ面21’が、図7(b)に示すように、植毛台11の短手方向Yから見た際に、滑らかに連続して上方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面となっている。また複数の外側毛束15c,15dを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端外側ブラシ面21’が、図7(c)に示すように、植毛台11の長手方向Xから見た際に、滑らかに連続して上方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面となっている。
これらによって、本他の実施形態の歯ブラシ10’は、外側毛束領域18に植設された複数の外側毛束15c,15dを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端内側ブラシ面21は、その外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する内側縁部傾斜面21aとなっている。
なお、本他の実施形態の歯ブラシ10’では、上記実施形態の歯ブラシ10と異なる構成部分について主として説明しており、同様の構成部分については同一の符号を付して説明を省略している。特に言及しない構成部分については、上記実施形態の歯ブラシ10に関する説明が適宜適用される。
本他の実施形態の歯ブラシ10’によっても、毛丈の高い複数の内側毛束15a,15bを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端内側ブラシ面20は、その外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する内側縁部傾斜面20aとなっており、毛丈の低い複数の外側毛束15c,15dを構成するテーパーブリッスル16の先端を連ねて形成される仮想の先端外側ブラシ面21は、その外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する外側縁部傾斜面21aとなっているので、上記実施形態の歯ブラシ10と同様の作用効果が奏される。
また、本他の実施形態の歯ブラシ10’によれば、仮想の先端外側ブラシ面21’が、植毛台11の短手方向Yから見た際に、滑らかに連続して上方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面となっていることにより、一層効果的に、弱った歯茎への刺激を緩和することが可能になると共に、テーパーブリッスル16の高い耐久性を実現することが可能になる。また、一層効果的に、使用時の優しい磨き心地を実現することが可能になる。このような観点から、植毛台11の短手方向Yから見た先端外側ブラシ面21’の湾曲凸面の曲率半径は、10〜45mmとなっていることが好ましい。
さらに、仮想の先端外側ブラシ面21’が、植毛台11の長手方向Xから見た際に、滑らかに連続して上方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面となっていることにより、一層効果的に、弱った歯茎への刺激を緩和することが可能になると共に、テーパーブリッスル16の高い耐久性を実現することが可能になる。また、一層効果的に、使用時の優しい磨き心地を実現することが可能になる。このような観点から、植毛台11の長手方向Xから見た先端外側ブラシ面21’の湾曲凸面の曲率半径は、10〜35mmとなっていることが好ましい。
さらにまた、本他の実施形態の歯ブラシ10’では、図7(c)に示すように、仮想の先端内側ブラシ面20や先端外側ブラシ面21’が、滑らかに連続して湾曲する湾曲凸面となっていることに加えて、テーパーブリッスル16のテーパー形状部分の長さが例えば5〜10mmの長さで揃っていることで、テーパー形状部分のテーパー開始部を連ねて形成される仮想の中間テーパー開始断面が、仮想の先端内側ブラシ面20や先端外側ブラシ面21’にならった、滑らかに連続して湾曲する湾曲凸面となっている。これによって、本他の実施形態の歯ブラシ10’によれば、歯と歯茎の境目部分への柔らかい感触や、磨き心地の良さや、或いは毛先の歯周ポケットへの優れた到達感や挿入実感を得ることが可能になる。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、内側毛束領域17の内側植毛穴14a,14bは、中央部内側植毛穴14aと外周部内側植毛穴14bとで、その大きさや形状が異なっている必要は必ずしも無く、同じ大きさ及び形状となるように形成されていても良い。
以下、実施例及び比較例により、本発明の歯ブラシをさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例及び比較例の記載によって何ら制限されるものではない。
〔実施例1の歯ブラシ、比較例1の歯ブラシ〕
図8(a)に示す、上記の実施形態の歯ブラシ10と同様の構成を備える歯ブラシを実施例1の歯ブラシとした。図8(b)に示す、市販品の歯ブラシを比較例1の歯ブラシとした。比較例1の歯ブラシでは、植毛台に形成された複数の植毛穴に複数本のテーパーブリッスルを束ねてなる毛束が各々植設されており、毛丈の高い12mmの毛丈の内側毛束が複数植設されていている内側毛束領域と、毛丈の低い9.5mmの毛丈の外側毛束が複数植設されている外側毛束領域とを備えており、内側毛束領域に植設された内側毛束を構成するテーパーブリッスルの先端を連ねて形成される先端内側ブラシ面は、平坦な面となっており、外側毛束領域に植設された外側毛束を構成するテーパーブリッスルの先端を連ねて形成される先端外側ブラシ面もまた、平坦な面となっている。
〔義歯まわり(ブリッジ)歯垢除去モデル〕
図9に示すような、義歯まわり(ブリッジ)歯垢除去モデルを作成した。作成した歯垢除去モデルは、下顎奥歯頬側の部分のモデルとなっており、歯周ポケットが深くなったり歯槽骨の破壊が進行したりして、境目部分の歯茎が痩せて低くなっていたり、歯茎が下がって腫れていたりすることで、歯茎が退縮している状態を模している。また、作成した歯垢除去モデルでは、第2小臼歯と第2大臼歯との間にブリッジが装着された状態となっている。
〔義歯まわり(ブリッジ)歯垢除去モデル試験〕
作製した義歯まわり歯垢除去モデルの第2小臼歯の表面全体に、歯垢モデルとして、アルコール系インク(コクヨ製のホワイトボードマーカー)を塗布して3分間放置した。汎用のブラッシングマシーンを用いて、図10に示すように、実施例1の歯ブラシ及び比較例1により、以下の条件で、歯垢除去モデルの第2小臼歯の部分を丁寧にブラッシングした。各々の歯ブラシによるブラッシング後の第2小臼歯の表面の状態を、図11(a)、(b)に示す。
ブラッシングマシーンの条件
荷重:200g
ストローク速度:80rpm
ストローク幅:20mm
ストローク回数:30回
図11(a)、(b)に示す義歯まわり歯垢除去モデル試験の試験結果によれば、本発明に係る実施例1の歯ブラシは、比較例1の歯ブラシと比較して、義歯周りの歯垢除去性能に優れていることが判明する。
〔磨き心地の官能評価試験〕
モニター10名(試験対象:52〜76才成人)に上述の実施例1の歯ブラシを使用してもらい、本発明品の歯茎への柔らかさ(歯茎の磨き心地)を、下記の評価基準によって評価した。
<評価基準>
3点:歯茎への刺激がなく使用時にとても柔らかさを感じる。
2点:歯茎への刺激がなく使用時に柔らかさを感じる。
1点:歯茎への刺激をやや感じる。
0点:歯茎への刺激を感じる。
表1に示す評価結果によれば、本発明に係る実施例1の歯ブラシは、使用時の歯茎への柔らかさに優れ、痛みを感じにくくしながら歯や歯茎を効果的に磨けることが判明する。
10,10’ 歯ブラシ
11 植毛台
12 把持部
13 首部
14a 中央部内側植毛穴
14b 外周部内側植毛穴
14c 内周部外側植毛穴
14d 外周部外側植毛穴
15a,15b 内側毛束
15c,15d 外側毛束
16 テーパーブリッスル
17 内側毛束領域
18 外側毛束領域
19 歯ブラシ本体
20 先端内側ブラシ面
20a 内側縁部傾斜面
21,21’ 先端外側ブラシ面
21a 外側縁部傾斜面
22 内側周縁線
50 歯
51 歯茎
52 境目部分
X 植毛台の長手方向
Y 植毛台の短手方向

Claims (9)

  1. 先端に向かって断面積を減少させたテーパー形状部分を備える複数本のテーパーブリッスルを束ねてなる毛束が、植毛台に形成された複数の植毛穴に各々植設されている歯ブラシであって、
    前記植毛台は、毛丈の高い内側毛束が複数植設されている内側毛束領域と、前記内側毛束よりも毛丈の低い外側毛束が複数植設されている、前記内側毛束領域を囲んでこれの外周部分に配置される外側毛束領域とを備えており、
    前記内側毛束領域に植設された複数の内側毛束を構成する前記テーパーブリッスルの先端を連ねて形成される先端内側ブラシ面は、その外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する傾斜面となっており、
    前記外側毛束領域に植設された複数の外側毛束を構成する前記テーパーブリッスルの先端を連ねて形成される先端外側ブラシ面は、その外周縁部が、外側に向かって下方に傾斜する傾斜面となっており、
    前記先端内側ブラシ面の最上部は、前記先端外側ブラシ面の最上部よりも高くなっている歯ブラシ。
  2. 前記内側毛束領域に植設された複数の内側毛束を構成する前記テーパーブリッスルの先端を連ねて形成される先端内側ブラシ面は、前記植毛台の短手方向から見た際に、滑らかに連続して上方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面となっている請求項1記載の歯ブラシ。
  3. 前記内側毛束領域に植設された複数の内側毛束を構成する前記テーパーブリッスルの先端を連ねて形成される先端内側ブラシ面は、前記植毛台の長手方向から見た際に、滑らかに連続して上方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面となっている請求項1又は2記載の歯ブラシ。
  4. 前記外側毛束領域に植設された複数の外側毛束を構成する前記テーパーブリッスルの先端を連ねて形成される先端外側ブラシ面は、前記植毛台の長手方向から見た際に、滑らかに連続して上方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面となっている請求項1〜3のいずれか1項記載の歯ブラシ。
  5. 前記外側毛束領域に植設された複数の外側毛束を構成する前記テーパーブリッスルの先端を連ねて形成される先端外側ブラシ面は、前記植毛台の短手方向から見た際に、滑らかに連続して上方に凸の弧状に湾曲する湾曲凸面となっている請求項1〜4のいずれか1項記載の歯ブラシ。
  6. 前記内側毛束領域において、前記内側毛束が植設される複数の内側植毛穴うちの、最外周に配置される内側植毛穴の外縁を結んだ内側周縁線によって囲まれる領域の面積を、前記内側植毛穴の数で割った値である、内側植毛穴の平均占有単位面積が、1.5〜4mmとなっている請求項1〜5のいずれか1項記載の歯ブラシ。
  7. 前記内側植毛穴の数が、10〜70個である請求項6記載の歯ブラシ。
  8. 前記内側植毛穴の前記植毛台の植毛面における横断面積の平均が、0.6〜1.4mmである請求項6又は7記載の歯ブラシ。
  9. 前記外側植毛穴の前記植毛台の植毛面における横断面積の平均が、0.6〜1.4mmである請求項6〜8のいずれか1項記載の歯ブラシ。
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