JP2018189425A - X線像変換スクリーン、x線撮影装置、及びx線検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高感度で画質の優れたX線像の撮像が可能なX線像変換スクリーンを提供する。【解決手段】X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、X線像変換スクリ−ンは、支持基板2、及び、支持基板に積層された蛍光体層3を有し、蛍光体層は、Tb、Pr、Ce、Yb、Euからなる群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体を含有し、蛍光体層の支持基板が存在しない側の表面から実効エネルギーが30keV以上のX線を入射させた際に、表面から発光する光量yが下記式(1)を満たす反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーン。y≧1.15x(1)、(xは三菱ケミカル社製X線シンチレータスクリーンDRZ-highの表面から実効エネルギーが30keV以上のX線を入射させた際に、表面から発光する光量とする。)【選択図】図1
Description
本発明は、X線像変換スクリーン、X線撮影装置、及びX線検査装置に存する。
医療診断、非破壊検査、セキュリティ検査などにおいて、被験体を透過したX線像を撮像するX線撮影装置が用いられる。X線を可視光に変換する間接方式のX線撮影装置においては、X線を可視光に変換するために、X線像変換スクリーンが使用される。X線像変換スクリーンは、タリウム賦活のヨウ化セシウム(CsI:Tl)やテルビウム賦活の酸硫化ガドリニウム(Gd2O2S:Tb)(GOS)等のX線蛍光体を含み、照射されたX線に応じて、該X線蛍光体が可視光を発光して、その発光をTFTやCCDなどを備えた光検出器で電気信号に変換することにより、X線の情報をデジタル画像情報に変換する。
X線撮影装置には、より入射X線に対する感度が高く、かつ高鮮鋭度のものが望まれている。感度を高めるためにはX線像変換スクリーンにおける蛍光体量を多くすることが有効であるが、蛍光体量を多くすると、X線像変換スクリーンの厚みが増して蛍光体から発光した可視光がより広がりやすくなり鮮鋭度が低下する。この光の拡散の影響を抑え、鮮鋭度を保ったまま感度を向上させるために、例えば、特許文献1では、X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、いわゆる反射配置でX線撮影装置を構成することで感度と鮮鋭度を両立させる方法が示されている。
X線撮影装置には、より入射X線に対する感度が高く、かつ高鮮鋭度のものが望まれている。感度を高めるためにはX線像変換スクリーンにおける蛍光体量を多くすることが有効であるが、蛍光体量を多くすると、X線像変換スクリーンの厚みが増して蛍光体から発光した可視光がより広がりやすくなり鮮鋭度が低下する。この光の拡散の影響を抑え、鮮鋭度を保ったまま感度を向上させるために、例えば、特許文献1では、X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、いわゆる反射配置でX線撮影装置を構成することで感度と鮮鋭度を両立させる方法が示されている。
反射配置のX線撮影装置では、X線像変換スクリーン中での可視光の発光位置と光検出器との距離が短縮されることで、感度、鮮鋭度の両立が図られる。一方、前述のように、一般的にX線像変換スクリーンの感度を高めるためには、蛍光体量を多くすることが行われるが、反射配置においては、本質的に増加分の蛍光体と相互作用するX線量が少なく、さらに増加分の蛍光体と光検出器との距離が遠いことから、蛍光体量増大による感度向上に限界があるという課題があった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、高感度で画質の優れたX線像の撮像が可能なX線像変換スクリーンを提供する。
また、本発明は、上記X線像変換スクリーン及び光検出器を含む、高感度領域で画質の優れたX線像の撮像が可能なX線撮影装置を提供する。
更に本発明は、高感度領域で画質の優れたX線像の撮像が可能なX線検査装置を提供する。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、高感度で画質の優れたX線像の撮像が可能なX線像変換スクリーンを提供する。
また、本発明は、上記X線像変換スクリーン及び光検出器を含む、高感度領域で画質の優れたX線像の撮像が可能なX線撮影装置を提供する。
更に本発明は、高感度領域で画質の優れたX線像の撮像が可能なX線検査装置を提供する。
本発明者等は鋭意検討を行った結果、蛍光体層に特定の蛍光体を用いて、該蛍光体層の支持基板が存在しない側の表面からX線を入射させた際に、該表面から発光する光量を最適化したX線像変換スクリーンを用いることで、上記課題を解決しうることを見出し、本発明1に到達した。
また、特定の蛍光体を用いて、さらに蛍光体の粒度分布や蛍光体層を塗布する支持基板の特性を最適化したX線像変換スクリーンを用いることでも、上記課題を解決しうることを見出し、本発明2及び3に到達した。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、
該X線像変換スクリ−ンは、支持基板、及び、支持基板に積層された蛍光体層を有し、
該蛍光体層は、Tb、Pr、Ce、Yb、Euからなる群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体を含有し、
該蛍光体層の支持基板が存在しない側の表面から実効エネルギーが 30keV 以上のX線を入射させた際に、該表面から発光する光量 yが下記式(1)を満たす反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーン。
y ≧ 1.15 x ・・・(1)
(xは三菱ケミカル社製X線シンチレータスクリーン DRZ-high の表面から実効エネルギーが 30keV 以上のX線を入射させた際に、該表面から発光する光量とする)
[2] 該支持基板の該蛍光体層が積層される面の反射率が、90%以上である[1]に記載の反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリ−ン。
[3] 該蛍光体層における単位面積当たりの蛍光体量が200mg/cm2以上である、[1]又は[2]に記載の反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリ−ン。
[4] 該蛍光体層が含有する蛍光体の体積平均粒径が5μm以上、30μm以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載の反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリ−ン。
[5] X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、
該X線像変換スクリ−ンは、支持基板、及び、支持基板に積層された蛍光体層を有し、
該蛍光体層は、体積平均粒径5μm以上30μm以下の蛍光体を含有し、
該蛍光体はTb、Pr、Ce、Yb、Euからなる群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体であり、
該支持基板の該蛍光体層が積層される面の反射率が90%以上、該蛍光体層における単位面積当たりの蛍光体量が300mg/cm2以上であるX線像変換スクリーン。
[6] X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、
該X線像変換スクリ−ンは、支持基板、及び、支持基板に積層された蛍光体層を有し、
該蛍光体層は、体積平均粒径12μm以上30μm以下の蛍光体を含有し、
該蛍光体はTb、Pr、Ce、Yb、Euからなる群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体であり、
該支持基板の該蛍光体層が積層される面の反射率が90%以上、
該蛍光体層における単位面積当たりの蛍光体量が200mg/cm2以上である反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリ−ン。
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載のX線像変換スクリーンと光検出器を備えた、
X線撮影装置。
[8] [7]に記載のX線撮影装置を備えた、
反射配置X線検査装置。
また、特定の蛍光体を用いて、さらに蛍光体の粒度分布や蛍光体層を塗布する支持基板の特性を最適化したX線像変換スクリーンを用いることでも、上記課題を解決しうることを見出し、本発明2及び3に到達した。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、
該X線像変換スクリ−ンは、支持基板、及び、支持基板に積層された蛍光体層を有し、
該蛍光体層は、Tb、Pr、Ce、Yb、Euからなる群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体を含有し、
該蛍光体層の支持基板が存在しない側の表面から実効エネルギーが 30keV 以上のX線を入射させた際に、該表面から発光する光量 yが下記式(1)を満たす反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーン。
y ≧ 1.15 x ・・・(1)
(xは三菱ケミカル社製X線シンチレータスクリーン DRZ-high の表面から実効エネルギーが 30keV 以上のX線を入射させた際に、該表面から発光する光量とする)
[2] 該支持基板の該蛍光体層が積層される面の反射率が、90%以上である[1]に記載の反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリ−ン。
[3] 該蛍光体層における単位面積当たりの蛍光体量が200mg/cm2以上である、[1]又は[2]に記載の反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリ−ン。
[4] 該蛍光体層が含有する蛍光体の体積平均粒径が5μm以上、30μm以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載の反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリ−ン。
[5] X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、
該X線像変換スクリ−ンは、支持基板、及び、支持基板に積層された蛍光体層を有し、
該蛍光体層は、体積平均粒径5μm以上30μm以下の蛍光体を含有し、
該蛍光体はTb、Pr、Ce、Yb、Euからなる群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体であり、
該支持基板の該蛍光体層が積層される面の反射率が90%以上、該蛍光体層における単位面積当たりの蛍光体量が300mg/cm2以上であるX線像変換スクリーン。
[6] X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、
該X線像変換スクリ−ンは、支持基板、及び、支持基板に積層された蛍光体層を有し、
該蛍光体層は、体積平均粒径12μm以上30μm以下の蛍光体を含有し、
該蛍光体はTb、Pr、Ce、Yb、Euからなる群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体であり、
該支持基板の該蛍光体層が積層される面の反射率が90%以上、
該蛍光体層における単位面積当たりの蛍光体量が200mg/cm2以上である反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリ−ン。
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載のX線像変換スクリーンと光検出器を備えた、
X線撮影装置。
[8] [7]に記載のX線撮影装置を備えた、
反射配置X線検査装置。
本発明により、X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する場合において、高感度でX線像の撮像が可能なX線像変換スクリーンを提供することが可能になる。
また、本発明は、上記X線像変換スクリーン及び光検出器を含む、高感度でX線像の撮像が可能なX線撮影装置を提供することが可能になる。
更に本発明は、高感度でX線像の撮像が可能なX線検査装置を提供することが可能になる。
また、本発明は、上記X線像変換スクリーン及び光検出器を含む、高感度でX線像の撮像が可能なX線撮影装置を提供することが可能になる。
更に本発明は、高感度でX線像の撮像が可能なX線検査装置を提供することが可能になる。
以下、本発明について実施形態や例示物を示して説明するが、本発明は以下の実施形態や例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変形して実施することができる。
尚、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
以下、図1を用いて本発明の実施形態に係るX線像変換スクリーン、およびそれを用いたX線撮影装置の好ましい構成について説明するが、本発明はこれらに限定されない。
尚、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
以下、図1を用いて本発明の実施形態に係るX線像変換スクリーン、およびそれを用いたX線撮影装置の好ましい構成について説明するが、本発明はこれらに限定されない。
本発明1は、
X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、
支持基板、及び、支持基板に積層された蛍光体層を有し、
該蛍光体層は、Tb、Pr、Ce、Yb、Eu群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体を含有し、
該蛍光体層の支持基板が存在しない側の表面から実効エネルギーが 30keV 以上のX線を入射させた際に、該表面から発光する光量 yが下記式(1)を満たすX線像変換スクリーン、該X線像変換スクリーン及び光検出器を備えたX線撮影装置、並びに、該X線撮影装置を備えたX線像検査装置である。
y ≧ 1.15 x ・・・(1)
(xは三菱ケミカル社製X線シンチレータスクリーン DRZ-high の表面から実効エネルギーが 30keV 以上のX線を入射させた際に、該表面から発光する光量とする)
X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、
支持基板、及び、支持基板に積層された蛍光体層を有し、
該蛍光体層は、Tb、Pr、Ce、Yb、Eu群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体を含有し、
該蛍光体層の支持基板が存在しない側の表面から実効エネルギーが 30keV 以上のX線を入射させた際に、該表面から発光する光量 yが下記式(1)を満たすX線像変換スクリーン、該X線像変換スクリーン及び光検出器を備えたX線撮影装置、並びに、該X線撮影装置を備えたX線像検査装置である。
y ≧ 1.15 x ・・・(1)
(xは三菱ケミカル社製X線シンチレータスクリーン DRZ-high の表面から実効エネルギーが 30keV 以上のX線を入射させた際に、該表面から発光する光量とする)
また、本発明2は、
X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、
支持基板、及び、支持基板に積層された蛍光体層を有し、
該蛍光体層は、体積平均粒径5 μm以上30 μm以下の蛍光体を含有し、
該蛍光体はTb、Pr、Ce、Yb、Euからなる群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体であり、
該支持基板の該蛍光体層が積層される面の反射率が 90%以上、該蛍光体層における単位面積当たりの蛍光体量が300mg/cm2以上であるX線像変換スクリーン、該X線像変換スクリーン及び光検出器を備えたX線撮影装置、並びに、該X線撮影装置を備えたX線像検査装置である。
X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、
支持基板、及び、支持基板に積層された蛍光体層を有し、
該蛍光体層は、体積平均粒径5 μm以上30 μm以下の蛍光体を含有し、
該蛍光体はTb、Pr、Ce、Yb、Euからなる群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体であり、
該支持基板の該蛍光体層が積層される面の反射率が 90%以上、該蛍光体層における単位面積当たりの蛍光体量が300mg/cm2以上であるX線像変換スクリーン、該X線像変換スクリーン及び光検出器を備えたX線撮影装置、並びに、該X線撮影装置を備えたX線像検査装置である。
また、本発明3は、
X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、
該X線像変換スクリ−ンは、支持基板、及び、支持基板に積層された蛍光体層を有し、
該蛍光体層は、体積平均粒径12μm以上30μm以下の蛍光体を含有し、
該蛍光体はTb、Pr、Ce、Yb、Euからなる群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体であり、
該支持基板の該蛍光体層が積層される面の反射率が90%以上、
該蛍光体層における単位面積当たりの蛍光体量が200mg/cm2以上である反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリ−ン、該X線像変換スクリーン及び光検出器を備えたX線撮影装置、並びに、該X線撮影装置を備えたX線像検査装置である。
X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、
該X線像変換スクリ−ンは、支持基板、及び、支持基板に積層された蛍光体層を有し、
該蛍光体層は、体積平均粒径12μm以上30μm以下の蛍光体を含有し、
該蛍光体はTb、Pr、Ce、Yb、Euからなる群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体であり、
該支持基板の該蛍光体層が積層される面の反射率が90%以上、
該蛍光体層における単位面積当たりの蛍光体量が200mg/cm2以上である反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリ−ン、該X線像変換スクリーン及び光検出器を備えたX線撮影装置、並びに、該X線撮影装置を備えたX線像検査装置である。
X線撮影装置(図示しない)は、X線像変換スクリーン1、画像撮影装置8、および電源部(図示しない)からなる。X線像変換スクリーン1は、入射されたX線のエネルギーを吸収して、波長が300nmから800nmの範囲の電磁波、すなわち、可視光線を中心に紫外光から赤外光にわたる範囲の電磁波(光)を発光する。
X線像変換スクリーン1は、支持基板2及び支持基板上に積層された蛍光体層3を有する。
蛍光体層3の支持基板2が存在しない側(出光面)側からX線が入射されると、蛍光体によりX線が可視光に変換され、出光面から可視光を出射する。出光面から出射する可視光の像を、画像撮影装置8により撮影することでX線画像が出力される。画像撮影装置8はX線像変換スクリーン1に保護層などを介して密着する形で設置されていてもよいし、X線像変換スクリーン1から離れた位置にレンズ等を介して設置されていてもよい。以下、各構成部材について、説明する。
蛍光体層3の支持基板2が存在しない側(出光面)側からX線が入射されると、蛍光体によりX線が可視光に変換され、出光面から可視光を出射する。出光面から出射する可視光の像を、画像撮影装置8により撮影することでX線画像が出力される。画像撮影装置8はX線像変換スクリーン1に保護層などを介して密着する形で設置されていてもよいし、X線像変換スクリーン1から離れた位置にレンズ等を介して設置されていてもよい。以下、各構成部材について、説明する。
[支持基板]
本発明1乃至3の蛍光体層を積層する支持基板としては、例えば酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリアミド、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリカーボネートなどの樹脂、及びこれにTiO2やAl2O3、BaSO4などのフィラーを分散させたもの、紙、アルミニウムなどが用いられる。
本発明1の支持基板の蛍光体層を積層する側の面の反射率は、通常90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上である。
また、本発明2及び3の支持基板の蛍光体層を積層する側の面の反射率は、90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上である。
上記範囲を下回ると、反射配置の場合において、高感度にX線像の撮像ができない恐れがある。
本発明1乃至3の支持基板の厚みは特段限定されず、通常10μm以上、好ましくは50μm以上、また通常200μm以下、好ましくは100μm以下である。
本発明1乃至3の蛍光体層を積層する支持基板としては、例えば酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリアミド、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリカーボネートなどの樹脂、及びこれにTiO2やAl2O3、BaSO4などのフィラーを分散させたもの、紙、アルミニウムなどが用いられる。
本発明1の支持基板の蛍光体層を積層する側の面の反射率は、通常90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上である。
また、本発明2及び3の支持基板の蛍光体層を積層する側の面の反射率は、90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上である。
上記範囲を下回ると、反射配置の場合において、高感度にX線像の撮像ができない恐れがある。
本発明1乃至3の支持基板の厚みは特段限定されず、通常10μm以上、好ましくは50μm以上、また通常200μm以下、好ましくは100μm以下である。
[蛍光体層]
本発明1乃至3に用いる蛍光体層は、蛍光体を含む層である。
(蛍光体)
本発明において蛍光体は、入射されたX線のエネルギーを吸収して、波長が300nmから800nmの電磁波、すなわち、可視光線を中心に紫外光から赤外光にわたる電磁波(光)を発光する蛍光体をいう。
蛍光体層は、特開2000−162394号公報や特開2003−82347号公報に記載の如く、酸硫化ガドリニウム蛍光体(Gd2O2S)に、テルビウム(Tb)を賦活物質として含有する蛍光体(以下、これをGOS:Tb蛍光体とも称する。)以外にも、賦活物質にPrを含有したGOS:Prや、賦活物質にCeを含有したGOS:Ceを含む。また、賦活物質はPrとCeなどを共賦活しても良い。
本発明1乃至3に用いる蛍光体層は、蛍光体を含む層である。
(蛍光体)
本発明において蛍光体は、入射されたX線のエネルギーを吸収して、波長が300nmから800nmの電磁波、すなわち、可視光線を中心に紫外光から赤外光にわたる電磁波(光)を発光する蛍光体をいう。
蛍光体層は、特開2000−162394号公報や特開2003−82347号公報に記載の如く、酸硫化ガドリニウム蛍光体(Gd2O2S)に、テルビウム(Tb)を賦活物質として含有する蛍光体(以下、これをGOS:Tb蛍光体とも称する。)以外にも、賦活物質にPrを含有したGOS:Prや、賦活物質にCeを含有したGOS:Ceを含む。また、賦活物質はPrとCeなどを共賦活しても良い。
本発明1の蛍光体層に含まれる蛍光体の体積平均粒径は、通常30μm以下、好ましくは20μm以下、また通常5μm以上、好ましくは9μm以上、さらに好ましくは15μm以上である。
また、本発明2においては、蛍光体層に含まれる蛍光体の体積平均粒径が重要であり、30μm以下、好ましくは20μm以下、また5μm以上、好ましくは9μm以上、さらに好ましくは15μm以上である。
また、本発明3においては、蛍光体層に含まれる蛍光体の体積平均粒径が重要であり、30μm以下、好ましくは20μm以下、また12μm以上、好ましくは15μm以上である。
上記範囲内であると、蛍光体を密に充填した状態で支持基板上に塗布することができ、さらに光を散乱する効果が小さいために、得られるX線像変換スクリーンの感度が良好である点で好ましい。
本発明において、蛍光体の体積平均粒径は、コールターカウンターにより、求められる粒径分布から以下の式によりの方法で測定された値である。
Rave = ∫R * p(R)dR
ここで R は蛍光体粒径、p(R) は粒径Rの蛍光体の体積頻度を表す。
また、本発明2においては、蛍光体層に含まれる蛍光体の体積平均粒径が重要であり、30μm以下、好ましくは20μm以下、また5μm以上、好ましくは9μm以上、さらに好ましくは15μm以上である。
また、本発明3においては、蛍光体層に含まれる蛍光体の体積平均粒径が重要であり、30μm以下、好ましくは20μm以下、また12μm以上、好ましくは15μm以上である。
上記範囲内であると、蛍光体を密に充填した状態で支持基板上に塗布することができ、さらに光を散乱する効果が小さいために、得られるX線像変換スクリーンの感度が良好である点で好ましい。
本発明において、蛍光体の体積平均粒径は、コールターカウンターにより、求められる粒径分布から以下の式によりの方法で測定された値である。
Rave = ∫R * p(R)dR
ここで R は蛍光体粒径、p(R) は粒径Rの蛍光体の体積頻度を表す。
(蛍光体の充填率)
本発明1乃至3の蛍光体層における蛍光体の充填率は、通常40%以上、好ましくは50%以上、更に好ましくは60%以上、また通常100%以下である。
上記範囲内であると、入射するX線を効率的に可視光に変換できる点で好ましい。
本発明における蛍光体の充填率は、下記の測定方法により得られた数値をいう。
塗布前の基板の重さ(W0)と、蛍光体層を形成した後の重さ(W1)を測定する。形成された蛍光体を含む層の膜厚及び面積と、測定した膜の重さ(W1−W0)から、単位体積当りの重さを算出する。
一方、蛍光体と媒質の重さの比より、層中に含有される蛍光体の単位体積当りの重さを算出する。算出された蛍光体の単位体積当りの含有量と、蛍光体の比重から、蛍光体の充填率(体積%)を算出することが可能となる。
本発明1乃至3の蛍光体層における蛍光体の充填率は、通常40%以上、好ましくは50%以上、更に好ましくは60%以上、また通常100%以下である。
上記範囲内であると、入射するX線を効率的に可視光に変換できる点で好ましい。
本発明における蛍光体の充填率は、下記の測定方法により得られた数値をいう。
塗布前の基板の重さ(W0)と、蛍光体層を形成した後の重さ(W1)を測定する。形成された蛍光体を含む層の膜厚及び面積と、測定した膜の重さ(W1−W0)から、単位体積当りの重さを算出する。
一方、蛍光体と媒質の重さの比より、層中に含有される蛍光体の単位体積当りの重さを算出する。算出された蛍光体の単位体積当りの含有量と、蛍光体の比重から、蛍光体の充填率(体積%)を算出することが可能となる。
(蛍光体層の蛍光体積層量(蛍光体層における単位面積当たりの蛍光体量))
本発明1の蛍光体層の蛍光体積層量は通常150mg/cm2以上、好ましくは200mg/cm2以上、更に好ましくは250mg/cm2以上であり、また通常1000mg/cm2以下、好ましくは500mg/cm2以下である。
上記範囲内であると、入射するX線の可視光への変換効率と、可視光の蛍光体層からの取出し効率が両立できる点で好ましい。
本発明2の蛍光体層の蛍光体積層量は300mg/cm2以上、好ましくは305mg/cm2以上、更に好ましくは310mg/cm2以上であり、また通常1000mg/cm2以下、好ましくは500mg/cm2以下である。
300mg/cm2未満の場合、入射したX線のエネルギーを可視光に変換する割合が小さく、X線像変換スクリーンの感度を高くすることができなくなる。
本発明3の蛍光体層の蛍光体積層量は200mg/cm2以上、好ましくは250mg/cm2以上、更に好ましくは300mg/cm2以上であり、また通常1000mg/cm2以下、好ましくは500mg/cm2以下である。
200mg/cm2未満の場合、入射したX線のエネルギーを可視光に変換する割合が小さく、X線像変換スクリーンの感度を高くすることができなくなる。
本発明1の蛍光体層の蛍光体積層量は通常150mg/cm2以上、好ましくは200mg/cm2以上、更に好ましくは250mg/cm2以上であり、また通常1000mg/cm2以下、好ましくは500mg/cm2以下である。
上記範囲内であると、入射するX線の可視光への変換効率と、可視光の蛍光体層からの取出し効率が両立できる点で好ましい。
本発明2の蛍光体層の蛍光体積層量は300mg/cm2以上、好ましくは305mg/cm2以上、更に好ましくは310mg/cm2以上であり、また通常1000mg/cm2以下、好ましくは500mg/cm2以下である。
300mg/cm2未満の場合、入射したX線のエネルギーを可視光に変換する割合が小さく、X線像変換スクリーンの感度を高くすることができなくなる。
本発明3の蛍光体層の蛍光体積層量は200mg/cm2以上、好ましくは250mg/cm2以上、更に好ましくは300mg/cm2以上であり、また通常1000mg/cm2以下、好ましくは500mg/cm2以下である。
200mg/cm2未満の場合、入射したX線のエネルギーを可視光に変換する割合が小さく、X線像変換スクリーンの感度を高くすることができなくなる。
[蛍光体層の形成方法]
本発明1乃至3の蛍光体層の形成方法としては特段の限定は無く、例えば真空蒸着法により層を形成する方法や、湿式成膜法により層を形成する方法が挙げられる。
以下、蛍光体含有組成物を用いる湿式成膜法により層を形成する方法について詳説する。
本発明1乃至3の蛍光体層の形成方法としては特段の限定は無く、例えば真空蒸着法により層を形成する方法や、湿式成膜法により層を形成する方法が挙げられる。
以下、蛍光体含有組成物を用いる湿式成膜法により層を形成する方法について詳説する。
湿式成膜法で蛍光体層を形成する場合、その工程には通常、蛍光体含有組成物調製工程、塗布工程、及び乾燥工程、を含む。尚、乾燥工程後に、後処理工程(洗浄、乾燥などを行う工程)を任意に含んでいてもよい
(蛍光体含有組成物調製工程)
蛍光体含有組成物調製工程では、蛍光体含有組成物を調製する。蛍光体含有組成物は、形状は粉末であってもスラリー状のものであってもよい。
蛍光体含有組成物は、前記蛍光体を含み、必要に応じてその他の媒質、例えば、バインダー樹脂、分散剤、可塑剤、光重合性開始剤/熱重合開始剤等を含有させてもよい。また、組成物の粘度を調整する為に、有機溶剤などを含んでいてもよい。
蛍光体含有組成物調製工程では、蛍光体含有組成物を調製する。蛍光体含有組成物は、形状は粉末であってもスラリー状のものであってもよい。
蛍光体含有組成物は、前記蛍光体を含み、必要に応じてその他の媒質、例えば、バインダー樹脂、分散剤、可塑剤、光重合性開始剤/熱重合開始剤等を含有させてもよい。また、組成物の粘度を調整する為に、有機溶剤などを含んでいてもよい。
蛍光体含有組成物に含有されてもよいバインダー樹脂としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はないが、例えば、硝化綿、酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリビニルブチラール、線状ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニリデン・塩化ビニルコポリマー、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマー、ポリアルキル−(メタ)アクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、セルロースアセテートブチレート、ポリビニルアルコール、ゼラチン、デキストリン等のポリサッカライド、アラビアゴムなどが挙げられる。
蛍光体含有組成物にバインダー樹脂を含有させる場合には、蛍光体含有組成物全量に対しバインダー樹脂が通常0.1重量%以上、好ましくは2.0重量%以上であり、また通常20重量%以下、好ましくは10重量%以下である。
蛍光体含有組成物にバインダー樹脂を含有させる場合には、蛍光体含有組成物全量に対しバインダー樹脂が通常0.1重量%以上、好ましくは2.0重量%以上であり、また通常20重量%以下、好ましくは10重量%以下である。
また、分散剤としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はないが、例えば、フタル酸、ステアリン酸などが挙げられる。
更に、可塑剤としては、リン酸トリフェニル、フタル酸ジブチルなどが挙げられる。
これら材料は、1種を単独で用いてもよく、異なる2種以上を併用してもよい。
更に、可塑剤としては、リン酸トリフェニル、フタル酸ジブチルなどが挙げられる。
これら材料は、1種を単独で用いてもよく、異なる2種以上を併用してもよい。
蛍光体含有組成物に含有されていてもよい有機溶剤としては、上記蛍光体及び媒質を溶解又は分散できるものであれば特に制限はないが、例えば、エタノール、メチルエチルエーテル、酢酸ブチル、酢酸エチル、エチルエーテル、キシレンなどが挙げられる。有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、異なる2種以上を併用してもよい。
(塗布工程、乾燥工程)
塗布工程では、調製した蛍光体含有組成物を支持基板上に塗布し、塗膜を形成する。
塗布による塗膜の形成方法としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく公知の技術が適用可能であるが、例えば、ダイコート法、スクリーン印刷法、インクジェット法、スピンコーター法などが挙げられる。
形成された塗膜は、ホットプレートや温風乾燥機等を使って乾燥または熱硬化させ、或いは紫外線照射装置などを用いて光硬化させることで、蛍光体層を得る。
蛍光体層は、異なる2種以上の膜を積層することで、多層を形成していてもよい。多層とする場合、例えば、蛍光体の種類、蛍光体の平均粒径や粒度分布、又は含有される媒質などが異なる層を適宜積層できる。
塗布工程では、調製した蛍光体含有組成物を支持基板上に塗布し、塗膜を形成する。
塗布による塗膜の形成方法としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく公知の技術が適用可能であるが、例えば、ダイコート法、スクリーン印刷法、インクジェット法、スピンコーター法などが挙げられる。
形成された塗膜は、ホットプレートや温風乾燥機等を使って乾燥または熱硬化させ、或いは紫外線照射装置などを用いて光硬化させることで、蛍光体層を得る。
蛍光体層は、異なる2種以上の膜を積層することで、多層を形成していてもよい。多層とする場合、例えば、蛍光体の種類、蛍光体の平均粒径や粒度分布、又は含有される媒質などが異なる層を適宜積層できる。
[光検出器]
光検出器は、蛍光体層に対向して光電変換部を備え、蛍光体層で発せられた蛍光を、電気信号等に変換する機能を有する。このような機能を有する限り光検出器は特段限定されず、既知の光検出器を適宜用いることができる。光検出器は保護層などを介して蛍光体層に密着されていてもよいし、蛍光体層と離れた位置にレンズ等を介して設置されていてもよい。
光検出器は、蛍光体層に対向して光電変換部を備え、蛍光体層で発せられた蛍光を、電気信号等に変換する機能を有する。このような機能を有する限り光検出器は特段限定されず、既知の光検出器を適宜用いることができる。光検出器は保護層などを介して蛍光体層に密着されていてもよいし、蛍光体層と離れた位置にレンズ等を介して設置されていてもよい。
[接着層]
本実施形態に係るX線像変換スクリーンは、支持基板と蛍光体層との間に接着層を有してもよい。
接着層は、本発明の効果を損なわずに支持基板と蛍光体層とが接着されるようであればその材料は特に限定されず、例えば、ポリウレタン樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、ポリエステル樹脂、クロロプレン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、中でも接着性及び光学特性(感度と鮮鋭度)の観点から、ポリウレタン樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、ポリエステル樹脂が好ましく、特にポリウレタン樹脂が好ましい。接着剤として用いる樹脂は、その樹脂単独でもよいし、本発明を損なわない範囲において、他の成分との共重合体でもよい。また、本発明を損なわない範囲において、例えばカルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基等で変性されてもよく、これらの官能基の一部の水素がアルカリ金属やアルカリ土類金属に置き換わってもよい。
本実施形態に係るX線像変換スクリーンは、支持基板と蛍光体層との間に接着層を有してもよい。
接着層は、本発明の効果を損なわずに支持基板と蛍光体層とが接着されるようであればその材料は特に限定されず、例えば、ポリウレタン樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、ポリエステル樹脂、クロロプレン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、中でも接着性及び光学特性(感度と鮮鋭度)の観点から、ポリウレタン樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、ポリエステル樹脂が好ましく、特にポリウレタン樹脂が好ましい。接着剤として用いる樹脂は、その樹脂単独でもよいし、本発明を損なわない範囲において、他の成分との共重合体でもよい。また、本発明を損なわない範囲において、例えばカルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基等で変性されてもよく、これらの官能基の一部の水素がアルカリ金属やアルカリ土類金属に置き換わってもよい。
接着層の塗布方法は、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく公知の技術が適用可能であるが、例えば、ダイコート法、スクリーン印刷法、インクジェット法、スピンコーター法などが挙げられる。また、接着剤を塗布した後に、乾燥工程、後処理工程(洗浄、乾燥)等を任意に含んでいてもよい。
接着層の厚みは、本発明の効果を損なわない限り特に制限はないが、通常0.1〜100μm、好ましくは0.5〜30μm、さらに好ましくは1〜20μmである。
上記範囲内であると支持基板と蛍光体層との密着性が良好であり、且つ感度および鮮鋭度などの光学特性が良好である点で好ましい。
接着層の厚みは、本発明の効果を損なわない限り特に制限はないが、通常0.1〜100μm、好ましくは0.5〜30μm、さらに好ましくは1〜20μmである。
上記範囲内であると支持基板と蛍光体層との密着性が良好であり、且つ感度および鮮鋭度などの光学特性が良好である点で好ましい。
[保護層]
前記蛍光体層を形成後、支持基板と対峙する側には保護層を形成してもよい。保護層は蛍光体層を形成する蛍光体の劣化抑制と同時に、バインダー樹脂、分散剤、可塑剤、光重合性開始剤/熱重合開始剤等の蛍光体層含有物の劣化抑制にも寄与する。また、蛍光体の脱落抑制等にも奏功する。このような観点から、保護層は気体バリア性に優れ、機械強度を有し、比較的厚膜であることが好ましい。しかし、過度な厚膜保護層は、X線像変換スクリーンとして重要なMTF特性を劣化させるため、高鮮鋭度特性を実現するためには保護層は薄膜化する必要がある。発明者らの検討によれば、本発明の蛍光体層好適に利用できる保護層厚みは通常1.5μm〜5.5μmであり、好ましくは2.0μm〜5.0μmであり、より好ましくは2.5μm〜4.5μmであり、最も好ましくは3.0μm〜4.0μmである。
前記蛍光体層を形成後、支持基板と対峙する側には保護層を形成してもよい。保護層は蛍光体層を形成する蛍光体の劣化抑制と同時に、バインダー樹脂、分散剤、可塑剤、光重合性開始剤/熱重合開始剤等の蛍光体層含有物の劣化抑制にも寄与する。また、蛍光体の脱落抑制等にも奏功する。このような観点から、保護層は気体バリア性に優れ、機械強度を有し、比較的厚膜であることが好ましい。しかし、過度な厚膜保護層は、X線像変換スクリーンとして重要なMTF特性を劣化させるため、高鮮鋭度特性を実現するためには保護層は薄膜化する必要がある。発明者らの検討によれば、本発明の蛍光体層好適に利用できる保護層厚みは通常1.5μm〜5.5μmであり、好ましくは2.0μm〜5.0μmであり、より好ましくは2.5μm〜4.5μmであり、最も好ましくは3.0μm〜4.0μmである。
また、保護層の材質は、ウレタン(メタ)アクリレート、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレートを含有する放射線硬化性組成物の硬化物が好ましい。また、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレン(PP)等のフィルムであることも好ましい。特に、適切な膜厚を有するPETフィルムはガスバリア性、耐久性、機械強度等にも優れ、薄膜化も可能なことから好適に利用可能である。なお、前述の放射線硬化性組成物、各種フィルム中には、必要に応じて適宜上記以外の材料が含有されていてもよい。
さらに、これら保護層を当該蛍光体層が形成された基板側と対峙する側に配置するためには、保護層と蛍光体層の間に保護層接着層を有することが好ましい。保護層接着層は蛍光体層と保護層の一体化を実現できれば、その材質は特に限定されないが、たとえば、ウレタン樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、エステル樹脂、クロロプレン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等を含むことが好ましい。
さらに、これら保護層を当該蛍光体層が形成された基板側と対峙する側に配置するためには、保護層と蛍光体層の間に保護層接着層を有することが好ましい。保護層接着層は蛍光体層と保護層の一体化を実現できれば、その材質は特に限定されないが、たとえば、ウレタン樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、エステル樹脂、クロロプレン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等を含むことが好ましい。
保護層接着層の厚みは、蛍光体層と一体化された後には放射線像変換スクリーン面内においては各所でその厚みが異なるが、機械強度の観点ではその厚みが厚いことが好ましく、一方、高鮮鋭度特性を実現するためにはその厚みが薄いことが好ましい。この特性を踏まえつつ、発明者らが検討した結果、当該保護層接着層厚はその最大厚みで制御することが好ましいことが明らかとなった。また、その最大厚みは0.001μm〜1.1μm以下であることが機械強度と高鮮鋭度特性の両立の観点から好ましく、0.01μm〜1.0μm以下であることがより好ましく、0.1μm〜0.9μm以下であることがさらに好ましく、0.25μm〜0.85μmであることが最も好ましい。
[X線検査装置]
図4に示すX線検査装置において、12は人体、動物、各種物品等の被検体であり、この被検体12に対してX線管6等の放射線源からX線7が照射される。被検体12を透過したX線7は、X線像変換スクリーン1に照射され、X線像変換スクリーン1によって可視光に変換される。X線像変換スクリーン1から発光された可視光はCCDカメラなどの画像撮影装置8で画像信号として検出され、画像処理部9でデジタル処理された後、CRT等の表示部10にX線画像(検査画像)として表示される。
図4に示すX線検査装置において、12は人体、動物、各種物品等の被検体であり、この被検体12に対してX線管6等の放射線源からX線7が照射される。被検体12を透過したX線7は、X線像変換スクリーン1に照射され、X線像変換スクリーン1によって可視光に変換される。X線像変換スクリーン1から発光された可視光はCCDカメラなどの画像撮影装置8で画像信号として検出され、画像処理部9でデジタル処理された後、CRT等の表示部10にX線画像(検査画像)として表示される。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[X線像変換スクリーンの作製]
(実験例A)
ポリビニルブチラール樹脂、ウレタン樹脂脂及び可塑剤の混合物20重量部を、トルエン、2−ブタノール及び、キシレンの混合溶剤80重量部に溶解し、十分に攪拌して結合剤を作成した。
乾燥後の蛍光体層の樹脂量と蛍光体量が、表1の重量比になるように、前記結合剤と、体積平均粒子径9μmのGd2O2S:Tb蛍光体を混合して充分に撹拌し、さらにこれをビーズミルで分散処理して「蛍光体組成物1」を調製した。
次いで、ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人社製 UXQ2-188)を支持基板として、前記「蛍光体組成物1」をブレードコータを使用して、塗布時の支持基板とブレードとのギャップを表1に示す通り複数の条件に設定し、塗布して蛍光体層を支持体上に形成し、乾燥温度を70℃から80℃で乾燥させることによって、蛍光体層を形成させた。乾燥後の蛍光体層の蛍光体塗布量(蛍光体積層量)は、表1に示す通り形成されていた。このようにして、実施例AのX線像変換スクリーンを得た。
(実験例A)
ポリビニルブチラール樹脂、ウレタン樹脂脂及び可塑剤の混合物20重量部を、トルエン、2−ブタノール及び、キシレンの混合溶剤80重量部に溶解し、十分に攪拌して結合剤を作成した。
乾燥後の蛍光体層の樹脂量と蛍光体量が、表1の重量比になるように、前記結合剤と、体積平均粒子径9μmのGd2O2S:Tb蛍光体を混合して充分に撹拌し、さらにこれをビーズミルで分散処理して「蛍光体組成物1」を調製した。
次いで、ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人社製 UXQ2-188)を支持基板として、前記「蛍光体組成物1」をブレードコータを使用して、塗布時の支持基板とブレードとのギャップを表1に示す通り複数の条件に設定し、塗布して蛍光体層を支持体上に形成し、乾燥温度を70℃から80℃で乾燥させることによって、蛍光体層を形成させた。乾燥後の蛍光体層の蛍光体塗布量(蛍光体積層量)は、表1に示す通り形成されていた。このようにして、実施例AのX線像変換スクリーンを得た。
(実験例BおよびC)
蛍光体を表1に示す粒径の混合物にした以外は実験例Aと同様にして、「蛍光体組成物2」を調製した。
次いで、前記「蛍光体組成物2」を実験例Aと同様に、表1に示す複数の条件に従って蛍光体層を形成した。乾燥後の蛍光体層の膜厚及び蛍光体塗布量は、表1に示す通り形成されていた。このようにして、実験例BおよびCのX線像変換スクリーンを得た。
蛍光体を表1に示す粒径の混合物にした以外は実験例Aと同様にして、「蛍光体組成物2」を調製した。
次いで、前記「蛍光体組成物2」を実験例Aと同様に、表1に示す複数の条件に従って蛍光体層を形成した。乾燥後の蛍光体層の膜厚及び蛍光体塗布量は、表1に示す通り形成されていた。このようにして、実験例BおよびCのX線像変換スクリーンを得た。
(実験例DおよびE)
前記「蛍光体組成物2」を実験例Aと同様に、表1に示す複数の条件に従って、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製 E60)を支持基板として、蛍光体層を形成した。乾燥後の蛍光体層の膜厚及び蛍光体塗布量は、表1に示す通り形成されていた。このようにして、実験例DおよびEのX線像変換スクリーンを得た。
前記「蛍光体組成物2」を実験例Aと同様に、表1に示す複数の条件に従って、ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製 E60)を支持基板として、蛍光体層を形成した。乾燥後の蛍光体層の膜厚及び蛍光体塗布量は、表1に示す通り形成されていた。このようにして、実験例DおよびEのX線像変換スクリーンを得た。
実験例A〜Eの各X線像変換スクリーンについて、反射配置および透過配置における感度を評価した。その結果を、表1に示す。
評価結果から、実験例A〜C、EのX線像変換スクリーンは、蛍光体の体積平均粒子径、蛍光体の塗布量、蛍光体を塗布する支持基板の反射率等の組み合わせにより、反射配置において高い感度が得られることが明らかになった。
評価結果から、実験例A〜C、EのX線像変換スクリーンは、蛍光体の体積平均粒子径、蛍光体の塗布量、蛍光体を塗布する支持基板の反射率等の組み合わせにより、反射配置において高い感度が得られることが明らかになった。
各項目の定義、算出方法を、以下に示す。
<体積平均粒径>
蛍光体の体積平均粒径は、下記のように測定した。
蛍光体をアイソトンII-pc(ベックマン・コールター社製)などの電解液中に分散した蛍光体分散液を調液し、コールターカウンターを用いて蛍光体の粒径分布を測定した。求めた粒径分布から以下の式により体積平均粒径Raveを算出した。
Rave = ∫R * p(R)dR
ここで R は蛍光体粒径、p(R) は粒径Rの蛍光体の体積頻度を表す。
<体積平均粒径>
蛍光体の体積平均粒径は、下記のように測定した。
蛍光体をアイソトンII-pc(ベックマン・コールター社製)などの電解液中に分散した蛍光体分散液を調液し、コールターカウンターを用いて蛍光体の粒径分布を測定した。求めた粒径分布から以下の式により体積平均粒径Raveを算出した。
Rave = ∫R * p(R)dR
ここで R は蛍光体粒径、p(R) は粒径Rの蛍光体の体積頻度を表す。
<蛍光体塗布量>
蛍光体塗布量の測定は、下記の通り行った。
蛍光体層形成前の基板の重さ(W0)と、蛍光体層を形成した後の重さ(W1)を測定した。形成された蛍光体層の面積と、測定した膜の重さ(W1−W0)、蛍光体層に含まれる樹脂と蛍光体の重量比から、単位面積当りの蛍光体の塗布量を算出した。
蛍光体塗布量の測定は、下記の通り行った。
蛍光体層形成前の基板の重さ(W0)と、蛍光体層を形成した後の重さ(W1)を測定した。形成された蛍光体層の面積と、測定した膜の重さ(W1−W0)、蛍光体層に含まれる樹脂と蛍光体の重量比から、単位面積当りの蛍光体の塗布量を算出した。
<反射配置感度>
反射配置における感度をX線発生装置((株)ジョブ社製、PORTA 100HF)及び、フォトダイオード(浜松ホトニクス株式会社製、S12271)を用いて、図2に示した反射配置における感度を測定した。X線発生位置からX線カメラ受光部表面までの距離を78cmとし、管電圧76kV、管電流12mAsのX線を、X線像変換スクリーンの蛍光体層側の面から、スクリーンの法線方向に対して45°の角度から照射した際にフォトダイオードで検出される光量を測定した。この検出光量を、DRZ-high (三菱ケミカル社製X線シンチレータスクリーン)を同様の配置で測定した場合の検出光量で除算することにより、DRZ-high に対する相対感度を計算した。
反射配置における感度をX線発生装置((株)ジョブ社製、PORTA 100HF)及び、フォトダイオード(浜松ホトニクス株式会社製、S12271)を用いて、図2に示した反射配置における感度を測定した。X線発生位置からX線カメラ受光部表面までの距離を78cmとし、管電圧76kV、管電流12mAsのX線を、X線像変換スクリーンの蛍光体層側の面から、スクリーンの法線方向に対して45°の角度から照射した際にフォトダイオードで検出される光量を測定した。この検出光量を、DRZ-high (三菱ケミカル社製X線シンチレータスクリーン)を同様の配置で測定した場合の検出光量で除算することにより、DRZ-high に対する相対感度を計算した。
<透過配置感度>
透過配置における感度をX線発生装置((株)ジョブ社製、PORTA 100HF)及び、X線カメラ(Teledyne Rad-icon Imaging社製 Rad-icon)を用いて、図3に示した透過配置における感度を測定した。感度は、X線発生位置からX線カメラ受光部表面までの距離を78cmとし、管電圧76kV、管電流12mAsのX線を、X線像変換スクリーンに照射した時の、X線カメラで検出される50×50mm面積の平均光量で示した。この平均光量をDRZ-high を同様の配置で測定した場合の平均光量で除算することにより、DRZ-high に対する相対感度を計算した。
透過配置における感度をX線発生装置((株)ジョブ社製、PORTA 100HF)及び、X線カメラ(Teledyne Rad-icon Imaging社製 Rad-icon)を用いて、図3に示した透過配置における感度を測定した。感度は、X線発生位置からX線カメラ受光部表面までの距離を78cmとし、管電圧76kV、管電流12mAsのX線を、X線像変換スクリーンに照射した時の、X線カメラで検出される50×50mm面積の平均光量で示した。この平均光量をDRZ-high を同様の配置で測定した場合の平均光量で除算することにより、DRZ-high に対する相対感度を計算した。
<反射率>
下記方法で測定した反射率の値を、硫酸バリウム製の標準白板の波長550nmの反射率を100%として、相対値で示した。
反射率は以下の通り測定した。分光光度計(日立製U−3310)を用いて、測定波長200〜800nm、スキャンスピード300nm/min、サンプリング間隔1nmの条件で、まず硫酸バリウム白板の表面反射率を測定し、その結果を基準とし、分光光度計を校正する。次に、硫酸バリウム白板をサンプルに入れ替え、同様に測定する。この測定結果の波長550nmの反射率を読みとった。
下記方法で測定した反射率の値を、硫酸バリウム製の標準白板の波長550nmの反射率を100%として、相対値で示した。
反射率は以下の通り測定した。分光光度計(日立製U−3310)を用いて、測定波長200〜800nm、スキャンスピード300nm/min、サンプリング間隔1nmの条件で、まず硫酸バリウム白板の表面反射率を測定し、その結果を基準とし、分光光度計を校正する。次に、硫酸バリウム白板をサンプルに入れ替え、同様に測定する。この測定結果の波長550nmの反射率を読みとった。
1 X線像変換スクリーン
2 支持基板
3 蛍光体層
4 保護層
5 X線検査装置
6 X線管
7 X線
8 画像撮影装置
9 画像処理部
10 表示部
11 被検体
2 支持基板
3 蛍光体層
4 保護層
5 X線検査装置
6 X線管
7 X線
8 画像撮影装置
9 画像処理部
10 表示部
11 被検体
Claims (8)
- X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、
該X線像変換スクリ−ンは、支持基板、及び、支持基板に積層された蛍光体層を有し、
該蛍光体層は、Tb、Pr、Ce、Yb、Euからなる群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体を含有し、
該蛍光体層の支持基板が存在しない側の表面から実効エネルギーが 30keV 以上のX線を入射させた際に、該表面から発光する光量 yが下記式(1)を満たす反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーン。
y ≧ 1.15 x ・・・(1)
(xは三菱ケミカル社製X線シンチレータスクリーン DRZ-high の表面から実効エネルギーが 30keV 以上のX線を入射させた際に、該表面から発光する光量とする) - 該支持基板の該蛍光体層が積層される面の反射率が、90%以上である、
請求項1に記載の反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリ−ン。 - 該蛍光体層における単位面積当たりの蛍光体量が200mg/cm2以上である、請求項1又は2に記載の反射配置X線撮影用のX線像変換スクリーン。
- 該蛍光体層が含有する蛍光体の体積平均粒径が5μm以上、30μm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリ−ン。
- X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、
該X線像変換スクリ−ンは、支持基板、及び、支持基板に積層された蛍光体層を有し、
該蛍光体層は、体積平均粒径5μm以上30μm以下の蛍光体を含有し、
該蛍光体はTb、Pr、Ce、Yb、Euからなる群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体であり、
該支持基板の該蛍光体層が積層される面の反射率が90%以上、該蛍光体層における単位面積当たりの蛍光体量が300mg/cm2以上であるX線像変換スクリーン。 - X線像変換スクリーンのX線入射面側からの発光像を光検出器で検出する、反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリーンであって、
該X線像変換スクリ−ンは、支持基板、及び、支持基板に積層された蛍光体層を有し、
該蛍光体層は、体積平均粒径12μm以上30μm以下の蛍光体を含有し、
該蛍光体はTb、Pr、Ce、Yb、Euからなる群から選ばれる少なくとも1つを付活剤とする酸硫化ガドリニウム蛍光体であり、
該支持基板の該蛍光体層が積層される面の反射率が90%以上、
該蛍光体層における単位面積当たりの蛍光体量が200mg/cm2以上である反射配置X線撮影装置用のX線像変換スクリ−ン。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載のX線像変換スクリーンと、光検出器とを備えた、X線撮影装置。
- 請求項7に記載のX線撮影装置を備えた、反射配置X線検査装置。
Priority Applications (1)
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JP2017090056A JP2018189425A (ja) | 2017-04-28 | 2017-04-28 | X線像変換スクリーン、x線撮影装置、及びx線検査装置 |
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JP2017090056A JP2018189425A (ja) | 2017-04-28 | 2017-04-28 | X線像変換スクリーン、x線撮影装置、及びx線検査装置 |
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JP2018189425A true JP2018189425A (ja) | 2018-11-29 |
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- 2017-04-28 JP JP2017090056A patent/JP2018189425A/ja active Pending
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