JP2018179710A - 電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電圧降下の影響を抑制することで、バッテリの充電状態の検出精度が低下することの抑制された電源装置を提供する。【解決手段】電気負荷に電力を供給する複数の電源と、複数の電源と電気負荷との間の電力供給量を検出する電力検出部と、複数の電源それぞれの電流の流動を制御する電流制御部と、複数の電源それぞれの充電状態を検出する充電状態検出部と、を有し、複数の電源は化学反応によって起電圧を生成するものであり、複数の電源のうちの一部を第1電源、残りを第2電源とすると、電流制御部は、電力検出部によって検出された第1電源の電力供給量が電気負荷の要求する要求電力量以上であると判定すると、第1電源と電気負荷との間で電流を流動させつつ、第2電源の電流の流動を止め、充電状態検出部は、電流制御部によって第2電源の電流の流動が止まっている状態において、第2電源の充電状態を検出する。【選択図】図3

Description

本発明は、複数の電源を有する電源装置に関するものである。
特許文献1に示されるように、バッテリの充電状態を検出するバッテリ充電状態検出装置が知られている。バッテリは複数のニッケル水素バッテリが直列接続されてなる。バッテリは化学反応によって起電圧を生成する。この起電圧はバッテリの充電状態と相関関係を有する。したがって起電圧を検出することでバッテリの充電状態を検出することができる。
特開2000−258514号公報
バッテリは起電圧を出力する。しかしながらバッテリから出力される電圧(出力電圧)は起電圧そのものではない。バッテリは内部抵抗を有する。そのためにバッテリに電流が流動すると、内部抵抗による電圧降下がバッテリの出力電圧に生じる。このようにバッテリの出力電圧は、内部抵抗による電圧降下分だけ、起電圧から減少したものとなる。したがってバッテリに電流が流れている状態で起電圧を検出するためには、バッテリの出力電圧だけではなく、バッテリの内部抵抗やバッテリに流れる電流それぞれを検出する必要がある。
特許文献1に記載のバッテリ充電状態検出装置は、バッテリに電流が流れている状態で出力電圧を検出する。したがって起電圧を検出するためには、バッテリの出力電圧だけではなく、バッテリの内部抵抗やバッテリに流れる電流を検出しなくてはならない。この電圧降下の検出誤差のために、バッテリの充電状態の検出精度が低下する虞がある。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、電圧降下の影響を抑制することで、バッテリの充電状態の検出精度が低下することの抑制された電源装置を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するための開示された発明の1つは、電気負荷(40,41,42)に電力を供給する複数の電源(10,11,12,13)と、
複数の電源と電気負荷との間の電力供給量を検出する電力検出部(30)と、
複数の電源それぞれの電流の流動を制御する電流制御部(30,20,21,22,23,44,46)と、
複数の電源それぞれの充電状態を検出する充電状態検出部(30)と、を有し、
複数の電源は化学反応によって起電圧を生成するものであり、
複数の電源のうちの一部を第1電源(11)、残りを第2電源(12)とすると、
電流制御部は、電力検出部によって検出された第1電源の電力供給量が電気負荷の要求する要求電力量以上であると判定すると、第1電源と電気負荷との間で電流を流動させつつ、第2電源の電流の流動を止め、
充電状態検出部は、電流制御部によって第2電源の電流の流動が止まっている状態において、第2電源の充電状態を検出する電源装置。
このように本発明によれば、第1電源(11)によって電気負荷(40)の要求電力を賄うことができる場合、第2電源(12)の電流の流動を止めた状態で、第2電源の充電状態を検出する。このため、電流の流動している電源の充電状態の検出とは異なり、電源の内部抵抗による電圧降下の影響が無くなる。これにより、第2電源(12)の充電状態の検出精度が低下することが抑制される。
なお、特許請求の範囲に記載の請求項、および、課題を解決するための手段それぞれに記載の要素に括弧付きで符号をつけている。この括弧付きの符号は実施形態に記載の各構成要素との対応関係を簡易的に示すためのものであり、実施形態に記載の要素そのものを必ずしも示しているわけではない。括弧付きの符号の記載は、いたずらに特許請求の範囲を狭めるものではない。
第1実施形態に係る電源装置を含む車両システムの概略構成を示すブロック図である。 分極の収束を説明するためのグラフ図である。 充電状態の検出処理を説明するためのフローチャートである。 対象電源の切り離し条件の判定処理を説明するためのフローチャートである。 分極緩和充放電処理を説明するためのフローチャートである。 収束電圧取得処理を説明するためのフローチャートである。 充電状態の検出処理を説明するためのタイミングチャートである。 第2実施形態に係る電源装置を含む車両システムの概略構成を示すブロック図である。 充電状態の検出処理を説明するためのフローチャートである。 電圧調整処理を説明するためのフローチャートである。 充電状態の検出処理を説明するためのタイミングチャートである。 電源装置の変形例を示すブロック図である。 電源装置の変形例を示すブロック図である。 電源装置の変形例を示すブロック図である。 電源装置の変形例を示すブロック図である。 電源装置の変形例を示すブロック図である。 電源装置の変形例を示すブロック図である。
以下、本発明を車両の電源システムに適用した場合の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図7に基づいて本実施形態に係る電源装置を説明する。電源装置100はハイブリッド自動車に搭載されている。図1に示すように電源装置100は電気負荷40に電力を供給する。電気負荷40としては第1モータジェネレータ41、第2モータジェネレータ42がある。電源装置100は、コンデンサ43とインバータ44を介して第1モータジェネレータ41と第2モータジェネレータ42それぞれと接続されている。以下においては表記を簡潔とするためにモータジェネレータをMGと表記する。図面においてもMGと表記する。
なお、図1では電源装置100を破線で囲って示している。そしてその破線で囲まれた領域の外にコンデンサ43とインバータ44それぞれを記載している。このように本実施形態では、コンデンサ43とインバータ44それぞれは電源装置100に含まれていない。しかしながら、電源装置100にコンデンサ43とインバータ44とが含まれてもよい。電源装置100にコンデンサ43とインバータ44が含まれるか否かは特に限定されない。
電源装置100は直流電圧を出力する。直流電圧はコンデンサ43を介してインバータ44に供給される。インバータ44は直流電圧を交流電圧に変換する。この交流電圧が第1MG41と第2MG42に供給される。
第1MG41と第2MG42は発電して交流電圧を生成する。この交流電圧はインバータ44に供給される。インバータ44は交流電圧を直流電圧に変換する。この直流電圧がコンデンサ43を介して電源装置100に供給される。
ハイブリッド自動車には電源装置100と電気負荷40のほかに、エンジン50、動力分配機構60、MGECU70、エンジンECU80、および、走行部90が搭載されている。図1に示すように第1MG41、第2MG42、および、エンジン50それぞれは動力分配機構60に連結されている。また第1MG41は走行部90と直接連結されている。走行部90は出力軸91と走行輪92を有する。第1MG41の回転エネルギーは出力軸91を介して走行輪92に伝達される。逆に、走行輪92の回転エネルギーは出力軸91を介して第1MG41に伝達される。
第1MG41は電源装置100からの電力供給によって力行する。この力行によって発生した回転エネルギーは、動力分配機構60によってエンジン50や走行部90に分配される。これによりエンジン50のクランクシャフトのクランキングや走行輪92への推進力の付与が成される。
第1MG41は走行輪92から伝達される回転エネルギーによって回生する。この回生によって発生した電気エネルギー(交流電圧)は、インバータ44によって直流電圧に変換される。この変換された直流電圧は電源装置100に供給される。また、直流電流は図示しない電気負荷にも供給される。
第2MG42はエンジン50から供給される回転エネルギーによって発電する。この発電によって発生した交流電圧は、インバータ44によって直流電圧に変換される。この変換された直流電圧は電源装置100や図示しない電気負荷に供給される。
エンジン50は燃料を燃焼駆動することで回転エネルギーを発生する。この回転エネルギーが動力分配機構60を介して第2MG42や走行部90に分配される。これにより第2MG42の発電や走行輪92への推進力の付与が成される。
動力分配機構60は遊星歯車機構である。詳しくは図示しないが、リングギヤ、プラネタリーギヤ、サンギヤ、および、プラネタリーキャリアを有する。リングギヤは環状を成す。リングギヤの外周面と内周面それぞれに複数の歯が周方向に並んで形成されている。
プラネタリーギヤとサンギヤそれぞれは円盤形状を成す。プラネタリーギヤとサンギヤそれぞれの円周面に複数の歯が周方向に並んで形成されている。
プラネタリーキャリアは環状を成す。プラネタリーキャリアの外周面と内周面とを連結する平坦面に複数のプラネタリーギヤが連結されている。プラネタリーキャリアとプラネタリーギヤそれぞれの平坦面は互いに対向している。複数のプラネタリーギヤはプラネタリーキャリアの回転中心を中心とする円周上に位置している。複数のプラネタリーギヤの隣接間隔は等しくなっている。本実施形態では3つのプラネタリーギヤが120°間隔で並んでいる。
リングギヤの中心にサンギヤが設けられている。リングギヤの内周面とサンギヤの外周面とが互いに対向している。両者の間に3つのプラネタリーギヤが設けられている。3つのプラネタリーギヤそれぞれの歯がリングギヤとサンギヤそれぞれの歯とかみ合わさっている。これにより、リングギヤ、プラネタリーギヤ、サンギヤ、および、プラネタリーキャリアそれぞれの回転が相互に伝達される構成となっている。
リングギヤに第1MG41の出力軸が連結されている。プラネタリーキャリアにエンジン50のクランクシャフトが連結されている。サンギヤに第2MG42の出力軸が連結されている。これにより第1MG41、エンジン50、および、第2MG42の回転数が共線図において直線の関係となっている。インバータ44によって第1MG41と第2MG42それぞれを制御することでリングギヤとサンギヤにトルクを発生させる。エンジン50の燃焼駆動によってプラネタリーキャリアにトルクを発生させる。こうすることで第1MG41の力行と回生、第2MG42の発電、および、走行輪92への推進力の付与それぞれが行われる。
MGECU70やエンジンECU80はハイブリッド自動車に搭載された他の各種ECU(図示略)とバス配線を介して電気的に接続されている。これら各種ECUは車載ネットワークを構築し、協調制御を実施している。電源装置100は電源ECU30を有している。この電源ECU30も車載ネットワークの一部を構築している。MGECU70はインバータ44を制御することで第1MG41と第2MG42それぞれを制御する。エンジンECU80はエンジン50を制御する。
次に電源装置100を説明する。電源装置100は電源10、中継部20、および、電源ECU30を有する。本実施形態において電源10は第1電源11と第2電源12を有する。第1電源11と第2電源12それぞれはリチウム蓄電池である。なお、第1電源11と第2電源12としては、例えばニッケル水素電池を採用することもできる。
これら電池は化学反応によって起電圧を生成する。この化学反応は電池の充放電を止めてもすぐには終了せず、化学反応残り(分極)が生じる。したがって充放電を止めた直後に電池から出力される電圧には、充電状態に依存する起電圧と、分極に依存する起電圧とが含まれる。この分極は、電池の充放電を止めると時間の経過に伴って収束へと向かう。
図2に、放電を停止した後の電池の出力電圧の時間変化を模式的に示す。電池の出力電圧をVb、Aを実数,B,Cそれぞれを正の実数、tを時間とすると、Vb=A×exp(−B×t)+Cと表すことができる。右辺の第1項が分極に依存する起電圧、第2項が充電状態に依存する起電圧を示す。第1項は、時間が経過するとゼロになる性質を有する。そのため、時間が経過すると電池の出力電圧は起電圧に等しくなる。上記式で表せば、Vb=Cと表される。以下においては、必要に応じて、充電状態に依存する起電圧を収束電圧と示す。
なお、上記式のAが正負いずれの値をとるのかは、電池が放電をしていたのか、それとも充電をしていたのかによって定まる。電池が放電していた場合、Aは負の値になる。電池が充電していた場合、Aは正の値になる。図2において、Aは負の値を示している。
中継部20は第1中継部21と第2中継部22を有する。第1中継部21は第1スイッチ21a,21bと第1DDC21cを有する。第2中継部22は第2スイッチ22a,22bと第2DDC22cを有する。
第1電源11は第1正極スイッチ21aと第1負極スイッチ21bを介して第1DDC21cと電気的に接続されている。第1正極スイッチ21aの一端は第1電源11の正極に接続されている。第1負極スイッチ21bの一端は第1電源11の負極に接続されている。そして第1正極スイッチ21aと第1負極スイッチ21bそれぞれの他端は第1DDC21cに接続されている。第1DDC21cは第1正極配線と第2負極配線を介してインバータ44と電気的に接続されている。この第1正極配線と第2負極配線の間にコンデンサ43が接続されている。
第2電源12は第2正極スイッチ22aと第2負極スイッチ22bを介して第2DDC22cと電気的に接続されている。第2正極スイッチ22aの一端は第2電源12の正極に接続されている。第2負極スイッチ22bの一端は第2電源12の負極に接続されている。そして第2正極スイッチ22aと第2負極スイッチ22bそれぞれの他端は第2DDC22cに接続されている。第2DDC22cに第2正極配線の一端が接続され、その他端が第1正極配線に接続されている。第2DDC22cに第2負極配線の一端が接続され、その他端が第1負極配線に接続されている。
以上の接続構成により、第1電源11の正極と第2電源12の正極は、第1正極スイッチ21a、第1DDC21c、第1正極配線、第2正極配線、第2DDC22c、第2正極スイッチ22aを介して電気的に接続されている。また第1電源11の負極と第2電源12の負極は、第1負極スイッチ21b、第1DDC21c、第1負極配線、第2負極配線、第2DDC22c、第2負極スイッチ22bを介して電気的に接続されている。
したがって、第1DDC21cと第2DDC22cそれぞれのインバータ44側への出力電圧が同一の場合、第1電源11と第2電源12との間で電流は流動しない。しかしながら第1DDC21cと第2DDC22cそれぞれの出力電圧が異なる場合、電圧差のために、第1電源11と第2電源12との間で電流が流動する。換言すれば、第1電源11と第2電源12の一方の放電電流によって、第1電源11と第2電源12の他方が充電される。
なお図示しないが、第1正極スイッチ21aの一端と第1負極スイッチ21bの一端との間には、第1電流センサと第1電圧センサが設けられている。これらのセンサによって、第1電源11の電流、第1電源11の出力電圧が検出される。また、第2正極スイッチ22aの一端と第2負極スイッチ22bの一端との間には、第2電流センサと第2電圧センサが設けられている。これらのセンサによって、第2電源12の電流、第2電源12の出力電圧が検出される。以上に示したセンサによって検出された電流と電圧は電源ECU30に出力される。
第1スイッチ21a,21bと第2スイッチ22a,22bそれぞれはノーマリーオープンのメカニカルリレーである。ただし、第1スイッチ21a,21bと第2スイッチ22a,22bとしては、MOSFETなどの半導体スイッチを採用することもできる。なお、第1スイッチ21a,21bの少なくとも一方に、大電流の第1電源11への流動を抑制するためのヒューズを直列接続してもよい。同じく、第2スイッチ22a,22bの少なくとも一方に、大電流の第2電源12への流動を抑制するためのヒューズを直列接続してもよい。
第1DDC21cと第2DDC22cは入力電圧を昇降圧して出力するものである。例えば、第1MG41が力行する場合、第1DDC21cは第1電源11の出力電圧を昇圧してインバータ44に出力する。また第1MG41や第2MG42が発電する場合、第1DDC21cはインバータ44の出力電圧を降圧して第1電源11に出力する。同様にして、第2DDC22cは第2電源12の出力電圧を昇圧してインバータ44に出力する。第2DDC22cはインバータ44の出力電圧を降圧して第2電源12に出力する。第1DDC21cは第1電圧変換部に相当する。第2DDC22cは第2電圧変換部に相当する。
さらに言えば、上記したように第1電源11と第2電源12との間での電流の流動を行う場合、第1DDC21cと第2DDC22cの少なくとも一方によって、両者のインバータ44側への出力電圧に電圧差を発生させる。例えば第1DDC21cの出力電圧を第2DDC22cの出力電圧よりも高める。これにより第1電源11から第2電源12へと向かって電流が流れる。
電源ECU30は第1電源11と第2電源12それぞれの充電状態(SOC)を検出する。SOCはstate of chargeの略である。SOCは、蓄電池の起電圧と相関関係を有する。電源ECU30はこの相関関係を記憶している。電源ECU30は第1電源11と第2電源12それぞれの起電圧を検出し、それと記憶している相関関係とに基づいて、第1電源11と第2電源12それぞれのSOCを検出する。
電源ECU30は第1中継部21と第2中継部22を制御する。電源ECU30にはMGECU70やエンジンECU80から第1MG41と第2MG42それぞれの目標トルクが入力される。電源ECU30は目標トルクに応じて第1中継部21と第2中継部22それぞれを制御する。これにより、目標トルクを生成するための電力がインバータ44に供給される。電源ECU30は、電力検出部、電流制御部の状態制御部、充電状態検出部、および、記憶部に相当する。
以下、電源ECU30の制御を概説する。電源ECU30はハイブリッド自動車のイグニッションスイッチがオンになると、第1スイッチ21a,21bと第2スイッチ22a,22bそれぞれを閉状態に制御する。また電源ECU30は第1DDC21cと第2DDC22cそれぞれを駆動状態に制御する。そして電源ECU30は、第1電源11と第2電源12それぞれのSOCを検出するにあたって、第1電源11と第2電源12のうちの一部の電流の流動を止めてもよいか否かの切り離し条件の判定処理を行う。
この判定処理の結果、第1電源11と第2電源12のうちの一部の電流の流動を止めてはいけないと判定すると電源ECU30は、第1スイッチ21a,21bと第2スイッチ22a,22bそれぞれの閉状態を継続する。また電源ECU30は第1DDC21cと第2DDC22cそれぞれの駆動状態を継続する。
これとは反対に、第1電源11と第2電源12のうちの一部の電流の流動を止めてもよいと判定すると電源ECU30は、後述するように目標トルクをゼロに徐々に移行させるとともに、エンジン出力を徐々に増大する。これにより電気負荷40のトルク出力をエンジン出力で補う。この後に電源ECU30は、第1電源11と第2電源12のうちの一部と電気負荷40との電気的な接続を継続しつつ、第1電源11と第2電源12のうちの残りと電気負荷40との電気的な接続を遮断する。
例えば第2電源12の電流の流動を止めてもよいと判定すると電源ECU30は、第1スイッチ21a,21bそれぞれの閉状態と第1DDC21cの駆動状態を継続する。それとともに電源ECU30は、第2スイッチ22a,22bそれぞれを開状態にして第2DDC22cを非駆動状態にする。これにより電源ECU30は、第1電源11と電気負荷40とを電気的に接続しつつ、第2電源12と電気負荷40との電気的な接続を遮断する。この電気的な接続の遮断によって第2電源12の充放電が止まり、第2電源12の電流の流動が止まる。これにより第2電源12にて生じた分極が収束へと向かう。電源ECU30はこの電流の流動が止まり、なおかつ、分極が収束した第2電源12の出力電圧を、第2電源12の起電圧として検出する。こうすることで電源ECU30は第2電源12のSOCを検出する。
第2電源12のSOCの検出を終えると電源ECU30は、第1電源11の電流の流動を止めてもよいか否かを判定する。第1電源11の電流の流動を止めてもよいと判定すると電源ECU30は、第2スイッチ22a,22bそれぞれを閉状態にして第2DDC22cを駆動状態にしつつ、第1スイッチ21a,21bそれぞれを開状態にして第1DDC21cを非駆動状態にする。これにより電源ECU30は、第2電源12と電気負荷40とを電気的に接続しつつ、第1電源11と電気負荷40との電気的な接続を遮断する。この電気的な接続の遮断によって第1電源11の充放電が止まり、第1電源11の電流の流動が止まる。これにより第1電源11にて生じた分極が収束へと向かう。電源ECU30はこの分極の収束した第1電源11の出力電圧を、第1電源11の起電圧として検出する。こうすることで電源ECU30は第1電源11のSOCを検出する。
次に、図3〜図6に基づいて、電源ECU30による電源の充電状態の検出処理を説明する。以下においては、充電状態を検出する対象電源として、第2電源12を採用している。この場合、図3に示す対象中継部は、第2中継部22に相当する。また、非対象電源は第1電源11に相当し、非対象中継部は第1中継部21に相当する。
本実施形態の電源ECU30は、第1電源11の充電状態の検出処理と、第2電源12の充電状態の検出処理を交互に行う。そして電源ECU30は、各検出処理で得た第1電源11と第2電源12それぞれの充電状態(SOC)を記憶している。
図3に示すステップS10において電源ECU30は、第2電源12の切り離し条件が成立しているか否かを判定する。切り離し条件が成立していると判定した場合、電源ECU30はステップS20へと進む。これとは反対に、切り離し条件が成立していないと判定した場合、電源ECU30はステップS10を繰り返し、待機状態になる。この切り離し条件の判定処理については、後で図4に基づいて詳説する。
ステップS20へ進むと電源ECU30は、第1電源11と第2電源12の電力供給を止めても、ハイブリッド自動車の求める要求出力(車両要求パワー)を得られるように、第1電源11、第2電源12、および、エンジン50それぞれの出力調整を行う。車両要求パワーは、電源出力(電源パワー)とエンジン出力(エンジンパワー)の和によって表される。そのため、電源ECU30は、車両要求パワーが一定に保たれるように、電源パワーを徐々に下げつつ、エンジンパワーを徐々に上げる。車両要求パワーが総出力に相当する。なお車両要求パワーは、ハイブリッド自動車の推進に要するパワー、若しくは、ハイブリッド自動車の推進とアクセサリなどの要求する電力などの全てを合わせたパワーを示す。
電源ECU30は、目標トルクを徐々にゼロにする要求をMGECU70に出力することで、電源パワーの低減を行う。また電源ECU30は、目標トルクの減少分だけエンジンパワーを増大する要求をエンジンECU80に出力することで、エンジンパワーの増大を行う。この処理を行いつつ、電源ECU30はステップS30へと進む。
ステップS30へ進むと電源ECU30は、ステップS20の処理の結果、電源電流はゼロになったか否かを判定する。より詳しく言えば、電源ECU30は、第1電源11と第2電源12それぞれの電流がゼロになった結果、電源パワーもゼロになったか否かを判定する。電源電流がゼロになったと判定した場合、電源ECU30はステップS40へと進む。これとは異なり、電源電流がゼロになっていないと判定した場合、電源ECU30はステップS20へと戻り、ステップS20とステップS30を繰り返す。このように電源ECU30は、電源電流がゼロになるまで、電源パワーの減少とエンジンパワーの増大を行う。
ステップS40へ進むと電源ECU30は、電流の流動によって生じた第2電源12の分極を緩和するための分極緩和充放電処理を実施する。すなわち電源ECU30は、第2電源12の分極が収まるように、第1DDC21cと第2DDC22cの少なくとも一方によって、第2電源12に分極が生じた際の電流とは逆向きの電流を流動させる。この後に電源ECU30はステップS50へと進む。この分極緩和充放電処理については、後で図5に基づいて詳説する。
ステップS50へ進むと電源ECU30は、ステップS40の分極緩和充放電処理のために第1電源11と第2電源12それぞれの状態が変動している可能性があるので、第2電源12の切り離し条件が成立しているか否かを再度判定する。切り離し条件が成立していると判定した場合、電源ECU30はステップS60へと進む。切り離し条件が成立していないと判定した場合、電源ECU30はステップS10へと戻る。
ステップS60へ進むと電源ECU30は、第2中継部22をオフ状態にする。すなわち電源ECU30は第2スイッチ22a,22bそれぞれを開状態、第2DDC22cを非駆動状態にする。これにより第2電源12と電気負荷40との電気的な接続を遮断し、第2電源12の充放電を止める。この後に電源ECU30はステップS70へと進む。
ステップS70へ進むと電源ECU30は、第2電源12の分極が収まった後の出力電圧(収束電圧)を取得する。すなわち電源ECU30は、収束電圧を、第2電源12のSOCに依存する起電圧として取得する。この後に電源ECU30はステップS80へと進む。この収束電圧取得処理については、後で図6に基づいて詳説する。
ステップS80へ進むと電源ECU30は、取得した起電圧と、記憶している相関関係とに基づいて第2電源12のSOCを検出する。この後に電源ECU30はステップS90へと進む。
ステップS90へ進むと電源ECU30は、第2中継部22をオフ状態からオン状態にする。すなわち電源ECU30は、第2スイッチ22a,22bそれぞれを閉状態、第2DDC22cを駆動状態にする。これにより第2電源12と電気負荷40との電気的な接続を再開し、第2電源12の充放電を再開する。そして電源ECU30は第2電源12の充電状態の検出処理を終了する。この後に電源ECU30は充電状態を検出する対象電源を代えて、第1電源11の充電状態の検出処理を実行する。第1電源11の充電状態の検出処理は、第2電源12の充電状態の検出処理と同様なので、その記載を省略する。
次に、図4に基づいて、図3のステップS10とステップS50に記載の切り離し条件の判定処理を詳説する。
図4に示すステップS11において電源ECU30は、ハイブリッド自動車が定常状態であるか否かを判定する。定常状態とは、ハイブリッド自動車の車速が所定時間一定の状態である。電源ECU30はこの定常状態を判定するために、所定時間、所定速さを記憶している。所定時間は充電状態の検出処理を終える程度の時間である。具体的には、所定時間は数秒から数十秒である。所定速さは車速が一定とみなせるか否かを判定するためのものである。具体的には、所定速さは数km/hである。電源ECU30はハイブリッド自動車の速さの変化が、所定時間の間、所定速さの範囲内で収まっているか否かを判定する。ハイブリッド自動車の速さの変化が、所定時間の間、所定速さの範囲内で収まっていると判定すると電源ECU30は、ハイブリッド自動車は定常状態であると判定する。そして電源ECU30はステップS12へと進む。これとは反対に定常状態ではないと判定すると電源ECU30は、充電状態の検出処理を始めからやり直す。
ステップS12へ進むと電源ECU30は、ハイブリッド自動車の速さ(車速)はゼロではないか否かを判定する。換言すれば、電源ECU30は、ハイブリッド自動車は駐停車状態ではないか否かを判定する。車速がゼロではなくハイブリッド自動車は駐停車状態ではないと判定すると電源ECU30は、ステップS13へと進む。これとは反対に車速がゼロでありハイブリッド自動車は駐停車状態であると判定すると電源ECU30は、ステップS14へと進む。
ステップS13へ進むと電源ECU30は、エンジン50は駆動状態であるか否かを判定する。エンジン50が駆動状態であると判定すると電源ECU30は、ステップS15へと進む。これとは反対にエンジン50が駆動状態ではないと判定すると電源ECU30は、図3に示すステップS20の処理を行なえないために、充電状態の検出処理を始めからやり直す。
ステップS15へ進むと電源ECU30は、第1電源11のSOCが充電要求閾値よりも大きいか否かを判定する。電源ECU30は、以前検出しておいた第1電源11のSOCを予め記憶している。また電源ECU30は、SOCの状態を判定するための閾値として、充電を要求する状態であるか否かを判定するための充電要求閾値を予め記憶している。第1電源11のSOCが充電要求閾値よりも大きいと判定すると電源ECU30は、ステップS16へと進む。これとは反対に第1電源11のSOCが充電要求閾値よりも大きくないと判定すると電源ECU30は、充電状態の検出処理を始めからやり直す。
ステップS16へ進むと電源ECU30は、第1電源11の電源パワーが、電気負荷40から要求されているパワー(要求電源パワー)よりも大きいか否かを判定する。電源ECU30は第1電源11の出力電圧と電流とに基づいて第1電源11の電源パワーを算出する。要求電源パワーは目標トルクによって求められる。第1電源11の電源パワーが要求電源パワーよりも大きいと判定すると電源ECU30は、切り離し条件は成立したと判定し、次のステップに進む。これとは反対に第1電源11の電源パワーが要求電源パワーよりも大きくないと判定すると電源ECU30は、充電状態の検出処理を始めからやり直す。要求電源パワーが要求電力量に相当する。
フローを遡り、ステップS12においてハイブリッド自動車の車速はゼロであり駐停車状態であると判定してステップS14へ進むと電源ECU30は、シフトポジションが走行レンジであるか否かを判定する。走行レンジとは、DレンジやRレンジ、BレンジやSレンジである。これとは反対の非走行レンジとは、PレンジやNレンジである。シフトポジションは走行レンジであると判定すると電源ECU30は、ステップS17へと進む。これとは反対に、シフトポジションは非走行レンジであると判定すると電源ECU30は、ステップS18へと進む。
ステップS17へ進むと電源ECU30は、走行フラグをオンにしてステップS15へと進む。またステップS18へ進むと電源ECU30は、走行フラグをオフにしてステップS15へと進む。
電源ECU30は、走行フラグオンに対応する充電要求閾値と、走行フラグオフに対応する充電要求閾値それぞれを記憶している。ステップS11、S12、S14、S17を経た場合に電源ECU30は、ハイブリッド自動車は駐停車状態で走行レンジであると判定する。換言すれば、この場合に電源ECU30は、ハイブリッド自動車はすぐに車両要求パワーを増大する可能性が高いと判定する。これとは異なり、ステップS11、S12、S14、S18を経た場合に電源ECU30は、ハイブリッド自動車は駐停車状態で非走行レンジであると判定する。換言すれば、この場合に電源ECU30は、ハイブリッド自動車はすぐに車両要求パワーを増大しない可能性が高いと判定する。以上により、走行フラグオンに対応する充電要求閾値は、走行フラグオフに対応する充電要求閾値よりも高い値を有している。
走行フラグオンの場合、電源ECU30はステップS15において、走行フラグオンに対応する充電要求閾値と、第1電源11のSOCとを比較する。走行フラグオフの場合、電源ECU30はステップS15において、走行フラグオフに対応する充電要求閾値と、第1電源11のSOCとを比較する。
また走行フラグオンの場合に電源ECU30は、要求電源パワーをエンジン50の始動要求パワーと認識する。そのためにステップS16において電源ECU30は、第1電源11の電源パワーが、エンジン50の始動要求パワーよりも大きいか否かを判定する。
なお、図4では図示していないが、ステップS13からステップS15へと移る際に、電源ECU30はエンジン駆動フラグをオンにする。そのためにステップS15において電源ECU30はエンジン駆動フラグオンに対応する充電要求閾値を用いる。電源ECU30はエンジン駆動フラグオンに対応する充電要求閾値を予め記憶している。
エンジン駆動フラグオンに対応する充電要求閾値は、上記した走行フラグオフに対応する充電要求閾値と等しくてもよい。若しくは、エンジン駆動フラグオンに対応する充電要求閾値は、走行フラグオンに対応する充電要求閾値よりも低く、走行フラグオフに対応する充電要求閾値よりも高くともよい。いずれにしても、このエンジン駆動フラグオンに対応する充電要求閾値は、蓄電池が充電を要求する状態であるか否かを判定するためのものである。
次に、図5に基づいて、図3のステップS40に記載の分極緩和充放電処理を詳説する。
図5に示すステップS41において電源ECU30は、第2電源12は充電状態であるか否かを判定する。これは、第2電源12に電流が流入しているか否かに基づいて判定することができる。第2電源12が充電状態であると判定すると電源ECU30はステップS42へと進む。これとは反対に、第2電源12が充電状態ではないと判定すると電源ECU30はステップS43へと進む。
ステップS42へ進むと電源ECU30は、第2電源12に生じている分極を緩和するために、第2電源12を放電する。これを実現するために電源ECU30は、第1DDC21cと第2DDC22cの少なくとも一方の昇圧動作を調整することで、第1DDC21cの出力電圧を第2DDC22cの出力電圧よりも低める。これにより第2DDC22cから第1DDC21cへと向かって電流が流れ、第2電源12は放電する。これによれば、分極が生じた際に流れた電流とは逆向きの電流が第2電源12に流動する。
ステップS43へ進むと電源ECU30は、第2電源12は放電状態であるか否かを判定する。これは、第2電源12から電流が流出しているか否かに基づいて判定することができる。第2電源12が放電状態であると判定すると電源ECU30はステップS44へと進む。これとは反対に、第2電源12が放電状態ではないと判定すると電源ECU30は、第2電源12は充電も放電も行っていないために分極は生じていないとみなし、分極緩和充放電処理を終了する。
ステップS44へ進むと電源ECU30は、第2電源12に生じている分極を緩和するために、第2電源12を充電する。これを実現するために電源ECU30は、第1DDC21cと第2DDC22cの少なくとも一方の昇圧動作を調整することで、第1DDC21cの出力電圧を第2DDC22cの出力電圧よりも高める。これにより第1DDC21cから第2DDC22cへと向かって電流が流れ、第2電源12は充電する。これによれば、分極が生じた際に流れた電流とは逆向きの電流が第2電源12に流動する。
なお、分極が生じた際に流れた電流とは逆向きの電流を流す時間とその大きさは、第2電源12の充放電履歴に基づいて決定することができる。より具体的に言えば、第2電源12をCR等価回路とみなし、そのコンデンサの電荷の充放電の履歴に基づいて決定することができる。このコンデンサ(第2電源12)の電荷の充放電の履歴は、第2電源12の電流を積算することで求められる。この履歴は電源ECU30に記憶される。電源ECU30は第2電源12の充電状態を検出すると充放電の履歴をクリアする。
次に、図6に基づいて、図3のステップS70に記載の収束電圧取得処理を詳説する。
図6に示すステップS71において電源ECU30は、第2電源12の出力電圧を検出(サンプリング)する。この後に電源ECU30はステップS72へと進む。
なお、ステップS71において検出する第2電源12の出力電圧は、第2中継部22をオフ状態にした後のものである。したがって第2電源12の出力電圧は、概して、図2に示した振る舞いを示す。出力電圧は、時間の経過による分極の収束のために、徐々に収束電圧へと近づく振る舞いを示す。そして出力電圧の単位時間当たりの変化量は、時間の経過にともなって徐々に小さくなる振る舞いを示す。
ステップS72へ進むと電源ECU30は、第2電源12の出力電圧の変化量が期待変化量よりも大きいか否かを判定する。この期待変化量は分極が収束したとみなせる値である。期待変化量は、求めるSOCの検出精度に応じて適宜設定することができる。電源ECU30は期待変化量を予め記憶している。
第2電源12の出力電圧の変化量が期待変化量よりも大きい場合、電源ECU30は分極が収束していないと判定してステップS73へと進む。これとは反対に第2電源12の出力電圧の変化量が期待変化量以下の場合、電源ECU30は分極が収束したと判定してステップS74へと進む。
ステップS73へ進むと電源ECU30は、第2中継部22をオフにしてから経過した時間(サンプリング時間)が期待時間を超過したか否かを判定する。この期待時間は分極が収束することの期待される時間である。電源ECU30は期待時間を予め記憶している。なお、上記のサンプリング時間は、第2電源12の出力電圧を検出し始めてから経過した時間でもよい。
サンプリング時間が期待時間を超過した場合、電源ECU30はステップS75へと進む。これとは逆にサンプリング時間が期待時間以下の場合、電源ECU30はステップS71に戻る。そして電源ECU30はステップS72とステップS73に示す条件が成立しない限り、ステップS71〜ステップS73を順次繰り返す。
ステップS75へ進むと電源ECU30は、サンプリング時間内に複数検出した第2電源12の出力電圧に基づいて、第2電源12の出力電圧の分極が収束したと推定される収束電圧を推定する。具体的に言えば、複数の検出した第2電源12の出力電圧と、上記のVb=A×exp(−B×t)+Cから定数A,B,Cを求めることで、第2電源12の収束電圧を推定する。この場合、収束電圧はCに相当する。なお当然ではあるが、数の検出した第2電源12の出力電圧だけに基づいて、収束電圧を推定してもよい。
フローを遡り、ステップS72において第2電源12の出力電圧の変化量が期待変化量以下と判定してステップS74へ進むと電源ECU30は、第2電源12の分極は収束したと判定する。そして電源ECU30は、サンプリング時間内に複数検出した第2電源12の出力電圧のうちの最新の出力電圧を収束電圧とみなして取得する。もちろん、分極が収束したと判定した後の複数の出力電圧の平均値に基づいて、収束電圧を取得してもよい。この場合、ノイズの影響を小さくすることができる。
なお当然ではあるが、第2電源12の出力電圧の変化量を検出するためには、第2電源12の出力電圧を複数検出しなくてはならない。電源ECU30がステップS71においてはじめて第2電源12の出力電圧を検出した際、電源ECU30は1つの第2電源12の出力電圧しかサンプリングしていない。したがってこのステップS71後にステップS72へ進んだとしても、電源ECU30はステップS72の処理を実施することができない。この場合に電源ECU30は、ステップS72の処理を実行せずにステップS73へと進む。
サンプリング時間は、電源ECU30が第2電源12の出力電圧をサンプリングする周期(サンプリング周期)よりも十分に長く設定される。少なくともサンプリング時間はサンプリング周期の数倍に設定される。したがってステップS72の処理を実行せずにステップS73へ進むと電源ECU30は、サンプリング時間が期待時間よりも短いと判定してステップS71に戻る。そして電源ECU30は第2電源12の出力電圧をサンプリングする。この結果、電源ECU30は第2電源12の出力電圧を複数検出することとなり、その変化量を検出することが可能となる。これにより電源ECU30はステップS72の処理が実行可能となる。
なお、本実施形態では第2電源12のSOCを第1電源11に先んじて検出する説明としているが、当然ながら、第2電源12に先んじて第1電源11のSOCを検出してもよい。
また、単純に第1電源11と第2電源12のSOCの検出を交互に行うのではなく、充電状態の検出処理を実施してからのSOCの推定される変化量に基づいて、第1電源11と第2電源12のいずれの充電状態の検出処理を実行するのかを決定してもよい。このSOCの推定される変化量は、各電源の電流を積算することで推定することができる。換言すれば、SOCの推定される変化量は、各電源の充放電の履歴に基づいて推定することができる。
各電源は特性が異なる。そのために第1電源11と第2電源12のいずれの充電状態の検出処理を行うかを定めるための選択閾値は、第1電源11と第2電源12とで異なってもよい。この選択閾値は第1電源11と第2電源12それぞれの特性に応じて定められる。選択閾値は電源ECU30に予め記憶されている。
第2電源12に先んじて、第1電源11の電流積算量が第1電源11に対応する選択閾値を超えた場合、電源ECU30は第1電源11の充電状態の検出処理の実行を決定する。これとは反対に、第1電源11に先んじて、第2電源12の電流積算量が第2電源12に対応する選択閾値を超えた場合、電源ECU30は第2電源12の充電状態の検出処理の実行を決定する。
次に、図7に基づいて電源装置100の充電状態の検出処理を説明する。ここでは、第2電源12のSOCの検出を説明する。またハイブリッド自動車は一定の速さで走行状態であり、その走行に要求される車両要求パワーは常時一定となっている。この車両要求パワーは、上記したように電源パワーとエンジンパワーの和によって表される。
以下においては、第1電源11の出力電圧、電流、SOC、パワーそれぞれを、第1電源電圧、第1電源電流、第1電源SOC、第1電源パワーと示す。同様にして、第2電源12の出力電圧、電流、SOC、パワーそれぞれを、第2電源電圧、第2電源電流、第2電源SOC、第2電源パワーと示す。
時間t11において、第1中継部21と第2中継部22はともに駆動状態になっている。すなわち、第1スイッチ21a,21bと第2スイッチ22a,22bはそれぞれ閉状態になっている。第1DDC21cと第2DDC22cはそれぞれ駆動状態になっている。これにより第1電源11と第2電源12それぞれは電気負荷40と電気的に接続されている。
時間t11において、第1電源11と第2電源12それぞれは放電状態である。第1電源電圧と第2電源電圧、および、第1電源電流と第2電源電流それぞれは正の値である。そのために第1電源パワーと第2電源パワーそれぞれは正の値になっている。当然にしてこれらの総和である電源パワーも正の値になっている。第1電源SOCと第2電源SOCそれぞれは、第1電源11と第2電源12それぞれの放電のため、時間t11からの時間経過にともなって徐々に下がる振る舞いを示している。
時間t11から時間t12に至ると、電源ECU30は第2電源12の切り離し条件が満たされたと判定する。そのために電源ECU30は、第2電源12の充電状態の検出処理を実行し始める。
電源ECU30は、目標トルクをゼロにする要求をMGECU70に出力しつつ、目標トルクの減少をエンジントルクで補う要求をエンジンECU80に出力する。これにより電源ECU30は電源パワーを徐々に減少させるとともに、その減少分を補うようにエンジンパワーを徐々に増大させる。電源パワーの変化量とエンジンパワーの変化量とは、減少と増大とで逆向きであるが、その絶対値は同一である。
電源パワーの減少にともない、第1電源電流と第2電源電流も減少する。ただし、この電流量の減少のために、その電圧降下分だけ、第1電源電圧と第2電源電圧それぞれは増大する。
時間t13に至ると、第1電源電流と第2電源電流はともにゼロになり、電源パワーはゼロになる。そして電源パワーはゼロで固定される。すなわち目標トルクはゼロで固定される。この場合、エンジンパワーは車両要求パワーと等しくなる。
このように電源電流がゼロになると、電源ECU30は第2電源12に生じている分極を解消する処理(分極緩和処理)を実施する。第2電源12は放電状態だったので、第2電源12を充電状態にするべく、電源ECU30は第1DDC21cと第2DDC22cの少なくとも一方の昇圧動作を調整する。こうすることで電源ECU30は第1DDC21cの出力電圧を第2DDC22cの出力電圧よりも高める。これにより第1DDC21cから第2DDC22cへと向かって電流が流れ、第2電源12に電流が流れ込む。この際、目標トルクはゼロに固定されているので、第1DDC21cからインバータ44へは電流は流れない。
時間t14に至ると、電源ECU30は第2電源12の分極緩和処理を終了する。そして電源ECU30は、この第2電源12の分極緩和処理による第2電源12と第1電源11それぞれの充電状態の変化により、第2電源12の切り離し条件が満たされなくなった虞があるので、再度切り離し条件を判定する。第2電源12の切り離し条件が満たされていると再度判定すると電源ECU30は、第2電源12の電気負荷40からの切り離しを実行する。すなわち電源ECU30は、第2中継部22をオフ状態にする。
またそれとともに電源ECU30は、MGECU70に出力していた目標トルクをゼロにする要求を止める。そして電源ECU30は、目標トルクの増大分だけエンジントルクを減少する要求をエンジンECU80に出力する。これにより第1電源11から電気負荷40への電力供給が再開される。
この電力供給の再開により、第1電源電流は増大し、第1電源パワーも増大する。この際の第1電源パワーは電源パワーと等しくなっている。なお第1電源電圧は、第1電源電流の増大に伴う電圧降下の増大により、第1電源電流とは反対に低下する。また第1電源11のみによって電源パワーを供給することになるので、第1電源SOCの減少は増大する。
時間t15に至ると電源パワーの増大が停止し、エンジンパワーの減少も停止する。これにともない、第1電源パワーと第1電源電流の増大も停止する。
上記したように電源ECU30は時間t14において第2中継部22をオフ状態にして第2電源12を電気負荷40から切り離す。その後に電源ECU30は上記の収束電圧取得処理を実施する。これにより電源ECU30は、第2電源12の分極が収まったと見なされる収束電圧を取得し、第2電源12のSOCを検出する。
時間t16に至り、第2電源12のSOCを検出し終わると電源ECU30は、第2中継部22をオフ状態からオン状態に戻し、第2電源12と電気負荷40とを電気的に接続する。そして電源ECU30は、電源パワーとエンジンパワーを調整し直す。車両要求パワーは一定なので、図7に示す例で言えば、電源ECU30は第1電源パワー、第2電源パワー、および、エンジンパワーそれぞれを時間t11の時の状態に戻す。
次に、本実施形態に係る電源装置100の作用効果を説明する。上記したように例えば第2電源12の切り離し条件が成立する場合、電源ECU30は第2電源12の充放電を止めた状態で、第2電源12の充電状態を検出する。このため、充放電している電源の充電状態の検出とは異なり、電源に電流が流れていないため、電源の内部抵抗による電圧降下の影響が無くなる。これにより第2電源12の充電状態の検出精度が低下することが抑制される。
本実施形態における充電状態を検出する対象電源の切り離し条件は、以下の3条件である。第1条件は、ハイブリッド自動車は定常状態であるか否かである。第2条件は、非対象電源のSOCは充電要求閾値よりも高いか否かである。第3条件は、非対象電源パワーは要求電源パワーよりも高いか否かである。
第1条件により、例えばハイブリッド自動車の走行状態の変化による車両要求パワーの急激な変化によって、非対象電源だけで電力供給している際に、非対象電源の電力供給量が要求電力量を下回ることが抑制される。
第2条件により、充電要求状態の非対象電源だけによって、電気負荷40に電力供給を実施することが抑制される。これにより対象電源の充電状態の検出の後に、非対象電源の充電状態が著しく低くなることが抑制される。
第3条件により、対象電源を切り離した結果、非対象電源からの電力供給によって、要求電源パワーを供給できなくなることが抑制される。
なお本実施形態では第1条件の定常状態を車速に基づいて2つに分けて説明している。すなわち、車速がゼロではない時に、エンジン50が駆動状態である第1定常状態と、車速がゼロである第2定常状態と、である。
この第1条件における第1定常状態の判定により、電源パワーの低減によるエンジンパワーの増大によるエネルギーの入れ換え処理を行うことができる。すなわち、エンジンパワーを活用することで、車両要求パワーを変動せずに、電源パワーをゼロに移行させることができる。
この第1条件における第2定常状態の判定により、シフトポジションの判定を行うことができる。これにより、走行レンジと非走行レンジそれぞれに対応する充電要求閾値を選択することができる。すなわち、シフトポジションによって予想される車両要求パワーに応じた充電要求閾値を選択することができる。
電源ECU30は、電流の流動によって生じた第2電源12の分極を緩和するための充放電処理を実施する。すなわち電源ECU30は、第2電源12の分極が収まるように第1DDC21cと第2DDC22cの少なくとも一方によって第2電源12に分極が生じた際の電流とは逆向きの電流を流動させる。これによれば電気負荷40と第2電源12との電気的な接続を遮断して分極が収束するのを単に待機する構成と比べて、第2電源12の分極を早く収束させることができる。
電源ECU30は、第2電源12の充放電を止めた後に第2電源12の出力電圧の変化量を検出し、それが期待変化量よりも低くなったか否かを判定する。電源ECU30は第2電源12の出力電圧の変化量が期待変化量よりも低くなったと判定すると、分極が終了したと判定する。そして電源ECU30は第2電源12の出力電圧を取得し、それに基づいて第2電源12のSOCを検出する。これにより分極に依存する起電圧のために第2電源12の充電状態の検出精度が低下することが抑制される。
電源ECU30は第2電源12の出力電圧のサンプリング時間が期待時間を超過した場合、サンプリング時間内に複数検出した第2電源12の出力電圧とその変化量に基づいて、第2電源12の出力電圧の分極が収束したと推定される収束電圧を推定する。そして電源ECU30は収束電圧に基づいて第2電源12のSOCを検出する。これによれば第2電源12のSOCの検出のために第2電源12と電気負荷40との電気的な接続を遮断している時間を短くすることができる。また、第2電源12の充電状態の検出処理時における第1電源11だけで電力供給している時間が長くなることが抑制される。これにより第1電源11のSOCの低減を抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図8〜図11に基づいて説明する。第2実施形態に係る電源装置は上記した実施形態によるものと共通点が多い。そのため以下においては共通部分の説明を省略し、異なる部分を重点的に説明する。また以下においては上記した実施形態で示した要素と同一の要素には同一の符号を付与する。
第1実施形態では第1中継部21は第1スイッチ21a,21bと第1DDC21cを有し、第2中継部22は第2スイッチ22a,22bと第2DDC22cを有する例を示した。これに対して本実施形態では、第1中継部21は第1スイッチ21a,21bを有し、第2中継部22は第2スイッチ22a,22bを有する。すなわち第1中継部21は第1DDC21cを有さず、第2中継部22は第2DDC22cを有さない。
この場合、電源ECU30は図9と図10に示す電源の充電状態の検出処理を実施する。図9に示すステップS270〜S290が、第1実施形態で説明した図3に示す検出処理に含まれていない。逆に、図3に示すステップS40とステップS50は、図9に示す検出処理に含まれていない。これらの相違は、上記したように中継部20が第1DDC21cと第2DDC22cを有さないためである。他は同等である。
以下においては、第1実施形態と同様にして、充電状態を検出する対象電源として、第2電源12を採用している。
図9に示すように電源ECU30は、ステップS210で第2電源12の切り離し条件が成立しているか否かを判定する。切り離し条件が成立していると判定した場合、電源ECU30はステップS220へと進む。切り離し条件が成立していないと判定した場合、電源ECU30はステップS10を繰り返し、待機状態になる。
ステップS220へ進むと電源ECU30は、第1電源11と第2電源12の電力供給を止めても車両要求パワーが一定に保たれるように、電源パワーを徐々に下げつつ、エンジンパワーを徐々に上げる。この処理を行いつつ、電源ECU30はステップS230へと進む。
ステップS230へ進むと電源ECU30は、ステップS220の処理の結果、電源電流はゼロになったか否かを判定する。電源電流がゼロになったと判定した場合、電源ECU30はステップS240へと進む。これとは異なり、電源電流がゼロになっていないと判定した場合、電源ECU30はステップS220へと戻り、ステップS220とステップS230を繰り返す。
ステップS240へ進むと電源ECU30は、第2中継部22をオフ状態にする。すなわち電源ECU30は第2スイッチ22a,22bそれぞれを開状態にする。この後に電源ECU30はステップS250へと進む。
ステップS250へ進むと電源ECU30は、第2電源12の分極が収まった後の出力電圧(収束電圧)を取得する。この後に電源ECU30はステップS260へと進む。
ステップS260へ進むと電源ECU30は、取得した起電圧と、記憶している相関関係とに基づいて第2電源12のSOCを検出する。この後に電源ECU30はステップS270へと進む。
ステップS270へ進むと電源ECU30は、第1電源11の電圧調整を行う。第1電源11と第2電源12の電圧レベルが異なる場合、第2中継部22をオフ状態からオン状態に復帰した際に、その電圧差のために突入電流が第1電源11と第2電源12との間で流れる。この突入電流の発生を抑制するために、電源ECU30は、第1電源11の出力電圧が第2電源12の出力電圧と等しくなるように調整する。換言すれば、電源ECU30は第1電源11のSOCを第2電源12のSOCと等しくなるように調整する。この第1電源11のSOCの調整のために、電源ECU30はMGECU70に目標トルクの調整要求を送るとともに、エンジンECU80にエンジントルクの調整要求を送る。この後に電源ECU30はステップS280へと進む。この非対象電源の電圧調整処理は後で図10に基づいて詳説する。
ステップS280へ進むと電源ECU30は、目標トルクを徐々にゼロにする要求をMGECU70に出力する。この処理を行いつつ、電源ECU30はステップS290へと進む。
ステップS290へ進むと電源ECU30は、ステップS280の処理の結果、電源電流はゼロになったか否かを判定する。電源電流がゼロになったと判定した場合、電源ECU30はステップS300へと進む。これとは異なり、電源電流がゼロになっていないと判定した場合、電源ECU30はステップS280へと戻り、ステップS280とステップS290を繰り返す。
ステップS300へ進むと電源ECU30は、第2中継部22をオフ状態からオン状態にする。そして電源ECU30は第2電源12の充電状態の検出処理を終了する。
次に、図10に基づいて、図9のステップS270に記載の非対象電源の電圧調整処理を詳説する。
図10に示すステップS271において電源ECU30は、第1電源11の出力電圧は第2電源12の出力電圧よりも大きいか否かを判定する。第1電源11のほうが第2電源12よりも出力電圧が大きいと判定すると電源ECU30はステップS272へと進む。これとは反対に、第1電源11のほうが第2電源12よりも出力電圧が大きくないと判定すると電源ECU30はステップS273へと進む。
ステップS272へ進むと電源ECU30は、第1電源11の出力電圧を第2電源12の出力電圧に近づけるべく、第1電源11を放電する。電源ECU30は、第1電源11の放電を、目標トルクをゼロから上げる要求をMGECU70に出力することで行う。また電源ECU30は、車両要求パワーの変動を抑えるために、目標トルクの増加分だけエンジンパワーを減少する要求をエンジンECU80に出力する。この処理を行いつつ、電源ECU30はステップS274へと進む。
ステップS274へ進むと電源ECU30は、ステップS272の処理の結果、第1電源11の出力電圧と第2電源12の出力電圧の差が所定範囲以内に収まったか否かを判定する。所定範囲は上記の突入電流の発生が抑制される電圧範囲である。所定範囲は電源ECU30に予め記憶されている。出力電圧の差が所定範囲以内に収まったと判定した場合、電源ECU30は次のステップに進む。これとは異なり、出力電圧の差が所定範囲以内に収まっていないと判定した場合、電源ECU30はステップS271へと戻り、ステップS271、ステップS272、ステップS274を繰り返す。
フローを遡り、ステップS271において第1電源11のほうが第2電源12よりも出力電圧が大きくないと判定してステップS273へ進むと電源ECU30は、第1電源11の出力電圧は第2電源12の出力電圧よりも小さいか否かを判定する。第1電源11のほうが第2電源12よりも出力電圧が小さいと判定すると電源ECU30はステップS275へと進む。これとは反対に、第1電源11のほうが第2電源12よりも出力電圧が小さくないと判定すると電源ECU30は、第1電源11と第2電源12とは出力電圧が等しいとみなし、非対象電源の電圧調整処理を終了する。
ステップS275へ進むと電源ECU30は、第1電源11の出力電圧を第2電源12の出力電圧に近づけるべく、第1電源11を充電する。電源ECU30は、第1電源11の充電を、目標トルクをゼロから下げる要求をMGECU70に出力することで行う。また電源ECU30は、車両要求パワーの変動を抑えるために、目標トルクの減少分だけエンジンパワーを増大する要求をエンジンECU80に出力する。この処理を行いつつ、電源ECU30はステップS274へと進む。
ステップS274へ進むと電源ECU30は、ステップS275の処理の結果、第1電源11の出力電圧と第2電源12の出力電圧の差が所定範囲以内に収まったか否かを判定する。出力電圧の差が所定範囲以内に収まったと判定した場合、電源ECU30は次のステップに進む。これとは異なり、出力電圧の差が所定範囲以内に収まっていないと判定した場合、電源ECU30はステップS271へと戻り、ステップS271、ステップS273、ステップS275、ステップS274を繰り返す。
次に、図11に基づいて電源装置100の充電状態の検出処理を説明する。ここでは、第2電源12のSOCの検出を説明する。
時間t21において、第1中継部21と第2中継部22はともに駆動状態になっている。すなわち、第1スイッチ21a,21bと第2スイッチ22a,22bはそれぞれ閉状態になっている。これにより第1電源11と第2電源12それぞれは電気負荷40と電気的に接続されている。
時間t21において、第1電源11と第2電源12それぞれは放電状態である。電源パワーは正の値になっている。第1電源SOCと第2電源SOCそれぞれは、第1電源11と第2電源12それぞれの放電のため、時間t21からの時間経過にともなって徐々に下がる振る舞いを示している。
時間t21から時間t22に至ると、電源ECU30は第2電源12の切り離し条件が満たされたと判定する。そのために電源ECU30は、第2電源12の充電状態の検出処理を実行し始める。
電源ECU30はMGECU70への目標トルクをゼロにする要求を出力しつつ、エンジンECU80に目標トルクの減少をエンジントルクで補う要求をエンジンECU80に出力する。これにより電源ECU30は電源パワーを徐々に減少させるとともに、その減少分を補うようにエンジンパワーを徐々に増大させる。
電源パワーの減少にともない、第1電源電流と第2電源電流も減少する。この電流量の減少のために、第1電源電圧と第2電源電圧それぞれは増大する。
時間t23に至ると、第1電源電流と第2電源電流はともにゼロになり、電源パワーはゼロになる。すると電源ECU30は、第2電源12の電気負荷40からの切り離しを実行する。すなわち電源ECU30は、第2中継部22をオフ状態にする。またそれとともに電源ECU30は、MGECU70に出力していた目標トルクをゼロにする要求を止める。そして電源ECU30は、目標トルクの増大分だけエンジントルクを減少する要求をエンジンECU80に出力する。これにより第1電源11から電気負荷40への電力供給が再開される。
時間t24に至ると電源パワーの増大が停止し、エンジンパワーの減少も停止する。これにともない、第1電源パワーと第1電源電流の増大も停止する。
上記したように電源ECU30は時間t23において第2中継部22をオフ状態にして第2電源12を電気負荷40から切り離す。その後に電源ECU30は上記の収束電圧取得処理を実施する。これにより電源ECU30は、第2電源12の分極が収まったと見なされる収束電圧を取得し、第2電源12のSOCを検出する。
時間t25に至り、第2電源12のSOCを検出し終わると電源ECU30は、第1電源11の出力電圧と第2電源12の出力電圧の電圧差が所定範囲以内に収まるように調整する。この図11に示す例では、第1電源11の出力電圧は第2電源12の出力電圧よりも低くなっている。この際に電源ECU30は、目標トルクをゼロから下げる要求をMGECU70に出力する。また電源ECU30は、車両要求パワーの変動を抑えるために、目標トルクの減少分だけエンジンパワーを増大する要求をエンジンECU80に出力する。これにより第1電源11が充電され、第1電源11のSOCが改善される。
時間t26に至ると第1電源11のSOCの改善により、第1電源11と第2電源12の出力電圧差が所定範囲以内に収まったと電源ECU30は判定する。電源ECU30は第2中継部22をオフ状態からオン状態に戻し、第2電源12と電気負荷40とを電気的に接続する。そして電源ECU30は、電源パワーとエンジンパワーを調整し直す。車両要求パワーは一定なので、図11に示す例で言えば、電源ECU30は第1電源パワー、第2電源パワー、および、エンジンパワーそれぞれを時間t21の時の状態に戻す。
次に、本実施形態に係る電源装置100の作用効果を説明する。ただし、第1実施形態の電源装置100と同様にして奏する作用効果については、その記載を省略する。
第2中継部22をオフ状態にした後に電源ECU30は、第1電源11と第2電源12の出力電圧の差が所定範囲以内に収まるように、第1電源11の電圧調整を行う。これによれば、第2中継部22をオフ状態からオン状態に切り換えた際に、出力電圧の差のために第1電源11と第2電源12との間で突入電流が流れることが抑制される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
(第1の変形例)
第1実施形態では第1中継部21は第1スイッチ21a,21bと第1DDC21cを有し、第2中継部22は第2スイッチ22a,22bと第2DDC22cを有する例を示した。これに対して第1の変形例では、図12に示すように、第1中継部21は第1DDC21cを有さない。この構成であっても、第2DDC22cによって、分極緩和充放電処理を実施することができる。そのため、第1の変形例の電源装置100は、第1実施形態の電源装置100と同等の作用効果を奏する。
(第2の変形例)
第2の変形例では、図13に示すように、第1中継部21は第1DDC21cを有し、第1スイッチ21a,21bを有さない。第2中継部22は第2DDC22cを有し、第2スイッチ22a,22bを有さない。この構成であっても、第1DDC21cと第2DDC22cによって、第1電源11と第2電源12それぞれの電流の流動を制御することができる。また、第1DDC21cと第2DDC22cの少なくとも一方によって、分極緩和充放電処理を実施することができる。そのため、第2の変形例の電源装置100は、第1実施形態の電源装置100と同等の作用効果を奏する。
(第3の変形例)
各実施形態では電源10は第1電源11と第2電源12を有する例を示した。しかしながら電源10の有する電源の数としては複数であればよく、2つに限定されない。同様にして中継部20は第1中継部21と第2中継部22を有する例を示した。しかしながら中継部20の有する中継部の数としては複数であればよく、2つに限定されない。例えば図14に示すように、電源10は第1電源11と第2電源12の他に、第3電源13を有してもよい。中継部20は第1中継部21と第2中継部22の他に、第3中継部23を有してもよい。第3中継部23は第3スイッチ23a,23bと第3DDC23cを有する。
なお、図14〜図17では、特に電源装置100との電気的な接続などにかかわりのないハイブリッド自動車の構成要素については、その記載を省略している。
第3の変形例において、例えば第3電源13を、充電状態を検出する対象電源として採用する場合、電源ECU30は第1電源11と第2電源12それぞれを非対象電源とみなす。電源ECU30は、第1電源11と第2電源12を1つの非対象電源とみなし、第1実施形態若しくは第2実施形態に示した充電状態の検出処理を実行する。
さらに言えば、例えば第2電源12と第3電源13を、充電状態を検出する対象電源として採用する場合、電源ECU30は第1電源11を非対象電源とみなす。そして電源ECU30は、第1実施形態若しくは第2実施形態に示した充電状態の検出処理を実行する。
(第4の変形例)
第4の変形例では、図15に示すように、電源装置100の他に、電力供給源として外部電源15が電気負荷40に電気的に接続された構成を採用することもできる。第4の変形例において、例えば第2電源12を、充電状態を検出する対象電源として採用する場合、電源ECU30は第1電源11と外部電源15それぞれを非対象電源とみなす。電源ECU30は、第1電源11と外部電源15を1つの非対象電源とみなし、第1実施形態若しくは第2実施形態に示した充電状態の検出処理を実行する。
(第5の変形例)
第1実施形態では、電源装置100がコンデンサ43とインバータ44を介して第1MG41と電気的に接続される例を示した。また電源装置100にコンデンサ43とインバータ44が含まれない例を示した。
しかしながら図16に示すように、電源装置100にコンデンサ43とインバータ44が含まれてもよい。また、図16に示す変形例では、第1MG41にコンデンサ43とインバータ44の他に、コンデンサ45とインバータ46が接続されている。そしてコンデンサ45とインバータ46それぞれも電源装置100に含まれている。以下においては、区別を明りょうとするために、コンデンサ43、インバータ44、コンデンサ45、インバータ46を、第1コンデンサ43、第1インバータ44、第2コンデンサ45、第2インバータ46と示す。図16においても同様である。
第5の変形例では、図16に示すように、第1中継部21は第1スイッチ21a,21b、第1DDC21c、第1コンデンサ43、第1インバータ44を有する。第2中継部22は第1スイッチ21a,21b、第1DDC21c、第1コンデンサ43、第1インバータ44を有する。この構成であっても、分極緩和充放電処理を実施することができる。そのため、第5の変形例の電源装置100は、第1実施形態の電源装置100と同等の作用効果を奏する。
(第6の変形例)
第6の変形例では、第3の変形例とは異なり、第1中継部21は第1DDC21cを有さない。第2中継部22は第2DDC22cを有さない。この構成においても、第1インバータ44と第2インバータ46の駆動を制御することで、第1電源11と第2電源12の分極緩和充放電処理を実施することができる。第1電源11から第2電源12へ電流を流す場合、第1インバータ44が駆動(力行)、第2インバータ46が回生するように、各インバータのスイッチをPWM駆動する。第2電源12から第1電源11へ電流を流す場合、第1インバータ44が回生、第2インバータ46が駆動(力行)するように各インバータのスイッチをPWM駆動する。電池状態に応じて、第1インバータ44および第2インバータ46の駆動(力行)動作と回生動作を同時に切り替える。こうすることで第1電源11と第2電源12の分極緩和充放電処理を実現することができる。
第1インバータ44と第2インバータ46それぞれは、正極から負極に向かってハイサイドスイッチとローサイドスイッチが直列接続されてなるアームを3つ有している。そしてこのハイサイドスイッチとローサイドスイッチとの間の中点それぞれが第1MG41のステータコイルに接続されている。第1MG41は、U層ステータコイル、V層ステータコイル、W層ステータコイルを有する。これら3つのステータコイルの一端に、第1インバータ44を構成する3つのアームの中点が接続される。また3つのステータコイルの他端に、第2インバータ46を構成する3つのアームの中点が接続される。
第1電源11と第2電源12の電流の流動を止める場合、この3つのアームのハイサイドスイッチのみをオン状態する、若しくは、3つのアームのローサイドスイッチのみをオン状態にする。これに対して第1電源11と第2電源12に電流を流す場合、第1インバータ44と第2インバータ46それぞれの3つのハイサイドスイッチのうちの少なくとも1つと3つのローサイドスイッチのうちの少なくとも1つをオン状態にする。
(第7の変形例)
各実施形態と各変形例では、電源装置100の搭載されるハイブリッド自動車が2つのMGを有する例を示した。しかしながらこれには限定されず、電源装置100の搭載されるハイブリッド自動車が1つのMGを有する構成を採用することもできる。この構成の場合、エンジンとMGとがクラッチを介して連結されている。そしてMGはトランスミッションを介してディファレンシャルギヤに連結されている。
電源装置100はハイブリッド自動車に搭載される例を示した。しかしながら電源装置100が搭載される車両としては上記例に限定されない。例えば電源装置100はガソリン自動車や電気自動車に搭載してもよい。
(第8の変形例)
ガソリン自動車に電源装置100が搭載される場合、電気負荷40はベルトなどを介してエンジン50のクランクシャフトと回転エネルギーが相互に伝達可能な回転電機に相当する。
(第9の変形例)
電気自動車に電源装置100が搭載される場合、電源装置100の中継部はDDCを有する。例えば第2電源12の充電状態を検出する場合、第1DDC21cの出力電圧を大きくし、第2DDC22cの出力電圧を小さくする。これにより車両要求パワーの変動を抑制しつつ、第1電源11のみによって車両要求パワーを満たす。そして第2DDC22cを非駆動状態にして第2電源12の電流の流動を止める。
なお、上記のDDCの出力電圧の大小の入れ換え処理は、電源装置100と電気負荷40の抵抗とインダクタンスとによって定まる時定数よりも速く行う。そのためにDDCの出力電圧の大小の入れ換え処理によって、例えば第1DDC21cから第2DDC22cへと向かって電流が流れることが抑制される。時定数を定める抵抗は、第1MG41のステータコイル、インダクタンスは配線などによって主として定まる。
(第10の変形例)
第1実施形態では、対象電源の切り離し条件が下記の3条件を有する例を示した。第1条件は、ハイブリッド自動車は定常状態であるか否かである。第2条件は、非対象電源のSOCは充電要求閾値よりも高いか否かである。第3条件は、非対象電源パワーは要求電源パワーよりも高いか否かである。
しかしながら対象電源の切り離し条件は、上記の3条件の全てを有していなくともよい。対象電源の切り離し条件は、少なくとも第3条件を有していればよく、第1条件と第2条件を有していなくともよい。
(第11の変形例)
第1実施形態では、第2電源12の充電状態の検出処理において、第2電源12の電流を止める際に、電源ECU30は第2スイッチ22a,22bそれぞれを開状態、第2DDC22cを非駆動状態にする例を示した。しかしながらこれとは異なり、電源ECU30は第2DDC22cを非駆動状態にするだけでもよい。電源ECU30は第2スイッチ22a,22bの一方を開状態にするだけでもよい。電源ECU30は第2スイッチ22a,22bの一方を開状態にしつつ、第2DDC22cを非駆動状態にしてもよい。いずれの構成であっても、第2電源12の電流の流動を止めることができる。
上記のように第2スイッチ22a,22bの一方を開状態にする構成において、再度、第2電源12の充電状態を検出する場合、電源ECU30は第2スイッチ22a,22bの他方を開状態にする。具体的に言えば、電源ECU30は、はじめの充電状態の検出処理において第2正極スイッチ22aを開状態にした場合、次の充電状態の検出処理において第2負極スイッチ22bを開状態にする。このように第2正極スイッチ22aと第2負極スイッチ22bそれぞれを交互に開状態にする。これによれば、第2正極スイッチ22aと第2負極スイッチ22bとに劣化による寿命の低下に差が生じることが抑制される。
(第12の変形例)
各実施形態では、収束電圧取得処理において、電源ECU30は第2電源12の出力電圧の変化量に基づいて収束電圧を検出する例を示した。しかしながらこれとは異なり電源ECU30は、第2電源12の電流の流動が止められてから、単に期待時間経過後の第2電源12の電圧を収束電圧として検出してもよい。これによれば、充電状態の検出のために第2電源12の電流の流動を止めている時間を規定することができる。また、第1電源11だけで電気負荷40に電力供給している時間を規定することができる。
(第13の変形例)
第1実施形態では、対象電源の充電状態の検出処理に分極緩和充放電処理が含まれる例を示した。しかしながら対象電源の充電状態の検出処理に分極緩和充放電処理が含まれていなくともよい。
第1実施形態では、分極緩和充放電処理において、分極が生じた際に流れた電流とは逆向きの電流を流す例を示した。しかしながら、単に、所定の分極設定時間の間、所定の分極設定電流を、対象電源に流してもよい。この分極設定時間と分極設定電流それぞれは、予め電源ECU30に記憶されている。各電源にどれくらいの電流をどれだけの時間で流すと、どれだけの分極が発生するのかを予め実験によって検証し、それに基づいた時間と電流とを、上記の分極設定時間と分極設定電流として電源ECU30に記憶させておく。この分極設定電流は、対象電源への充電電流でもよいし、放電電流でもよい。これは、電源に生じる分極は、充放電を止める前の電源の充放電状態に主として依存する、という性質を利用したものである。これによれば、対象電源に生じる分極を推定し易くなる。また、対象電源に生じている分極の収束する時間を推定し易くなる。なお、分極設定電流の流動方向は、さらなる分極の発生を抑えるために、対象電源の充放電状態に基づいて、その充放電時の電流とは逆向きに設定してもよい。
10…電源、11…第1電源、12…第2電源、20…中継部、21…第1中継部、21a…第1正極スイッチ、21b…第1負極スイッチ、21c…第1DDC、22…第2中継部、22a…第2正極スイッチ、22b…第2負極スイッチ、22c…第2DDC、23…第3中継部、23a…第3正極スイッチ、23b…第3負極スイッチ、23c…第3DDC、30…電源ECU、40…電気負荷、41…第1MG、42…第2MG、44…第1インバータ、46…第2インバータ、50…エンジン、70…MGECU、80…エンジンECU、100…電源装置

Claims (19)

  1. 電気負荷(40,41,42)に電力を供給する複数の電源(10,11,12,13)と、
    複数の前記電源と前記電気負荷との間の電力供給量を検出する電力検出部(30)と、
    複数の前記電源それぞれの電流の流動を制御する電流制御部(30,20,21,22,23,44,46)と、
    複数の前記電源それぞれの充電状態を検出する充電状態検出部(30)と、を有し、
    複数の前記電源は化学反応によって起電圧を生成するものであり、
    複数の前記電源のうちの一部を第1電源(11)、残りを第2電源(12)とすると、
    前記電流制御部は、前記電力検出部によって検出された前記第1電源の前記電力供給量が前記電気負荷の要求する要求電力量以上であると判定すると、前記第1電源と前記電気負荷との間で電流を流動させつつ、前記第2電源の電流の流動を止め、
    前記充電状態検出部は、前記電流制御部によって前記第2電源の電流の流動が止まっている状態において、前記第2電源の前記充電状態を検出する電源装置。
  2. 前記充電状態検出部によって検出された複数の前記電源それぞれの前記充電状態と、前記充電状態の充電要求を判定するための充電要求閾値と、を記憶する記憶部(30)を有し、
    前記電流制御部は、前記電力供給量と前記要求電力量との大小関係の判定だけではなく、前記記憶部に記憶された前記充電状態と前記充電要求閾値との大小関係も判定しており、
    前記電流制御部は、前記第1電源の前記電力供給量が前記要求電力量以上であり、なおかつ、前記記憶部に記憶された前記第1電源の前記充電状態が前記充電要求閾値以上であると判定すると、前記第1電源と前記電気負荷との間で電流を流動させつつ、前記第2電源の電流の流動を止める請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記電流制御部は、前記電力供給量と前記要求電力量との大小関係の判定だけではなく、前記要求電力量が所定時間一定であるか否かも判定しており、
    前記電流制御部は、前記第1電源の前記電力供給量が前記要求電力量以上であり、なおかつ、前記要求電力量が前記所定時間一定であると判定すると、前記第1電源と前記電気負荷との間で電流を流動させつつ、前記第2電源の電流の流動を止める請求項1または請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記電気負荷は、車両に搭載された回転電機(41,42)であり、
    前記車両には、前記回転電機と相互に回転エネルギーを伝達可能なエンジン(50)が搭載されており、
    前記電流制御部は、前記電力供給量と前記要求電力量との大小関係の判定だけではなく、前記回転電機の出力と前記エンジンの出力との総和である総出力が所定時間一定であるか否かも判定しており、
    前記電流制御部は、前記第1電源の前記電力供給量が前記要求電力量以上であり、なおかつ、前記総出力が前記所定時間一定であると判定すると、前記第1電源と前記電気負荷との間で電流を流動させつつ、前記第2電源の電流の流動を止める請求項1または請求項2に記載の電源装置。
  5. 前記充電状態検出部は、前記電流制御部によって前記第2電源の電流の流動が止められると、電流の流動によって生じた前記第2電源の分極の収束にともなう前記第2電源の電圧の変化を検出し始め、前記第2電源の電圧の変化が、前記第2電源の分極が収束したと期待される期待変化量以下になったと判定すると前記第2電源の電圧を検出し、検出した前記第2電源の電圧に基づいて前記第2電源の前記充電状態を検出する請求項1〜4いずれか1項に記載の電源装置。
  6. 前記充電状態検出部は、前記電流制御部によって前記第2電源の電流の流動が止められてから、前記第2電源の分極が収まることの期待される期待時間を超えても前記第2電源の電圧の変化が前記期待変化量以下にならないと判定すると、これまでに検出した前記第2電源の電圧の変化に基づいて、前記第2電源の分極の収束にともなう前記第2電源の電圧の変化が収まると推定される前記第2電源の収束電圧を検出し、検出した前記収束電圧に基づいて前記第2電源の前記充電状態を検出する請求項5に記載の電源装置。
  7. 前記充電状態検出部は、前記電流制御部によって前記第2電源の電流の流動が止められてから、電流の流動によって生じた前記第2電源の分極が収まることの期待される期待時間経過後に、前記第2電源の電圧を検出し、検出した前記第2電源の電圧に基づいて前記第2電源の前記充電状態を検出する請求項1〜4いずれか1項に記載の電源装置。
  8. 前記電流制御部は、複数の前記電源それぞれと前記電気負荷との間に設けられた中継部(20)と、前記中継部を制御する状態制御部(30)と、を有し、
    前記中継部として、前記第1電源と前記電気負荷との間に設けられた第1中継部(21)と、前記第2電源と前記電気負荷との間に設けられた第2中継部(22)と、を有する請求項1〜7いずれか1項に記載の電源装置。
  9. 前記第1中継部は、第1正極スイッチ(21a)と第1負極スイッチ(21b)とを有し、
    前記第2中継部は、第2正極スイッチ(22a)と第2負極スイッチ(22b)とを有し、
    前記状態制御部は、前記第2電源の電流の流動を止める場合、前記第2正極スイッチと前記第2負極スイッチのうちの一方を開状態にし、再度、前記第2電源の電流の流動を止める場合、前記第2正極スイッチと前記第2負極スイッチのうちの他方を開状態にする請求項8に記載の電源装置。
  10. 前記電気負荷は、車両に搭載された回転電機(41,42)であり、
    前記回転電機と前記中継部との間にはインバータ(44)が設けられており、
    前記状態制御部は前記インバータを制御することで前記回転電機の力行と発電とを制御しており、
    前記状態制御部は、前記充電状態検出部によって前記第2電源の前記充電状態が検出されると、前記回転電機の力行および発電の少なくとも一方によって、前記第1電源と前記第2電源の出力電圧差がなくなるように、前記第1電源を充放電する請求項8または請求項9に記載の電源装置。
  11. 前記第1中継部は、入力電圧の電圧レベルを変換した出力電圧を出力する第1電圧変換部(21c)を有し、
    前記第2中継部は、入力電圧の電圧レベルを変換した出力電圧を出力する第2電圧変換部(22c)を有し、
    前記状態制御部は、前記第1電圧変換部を駆動状態にしつつ、前記第2電圧変換部を非駆動状態にすることで、前記第1電源と前記電気負荷との間で電流を流動させつつ、前記第2電源の電流の流動を止める請求項8または請求項9に記載の電源装置。
  12. 前記状態制御部は、前記第1電圧変換部を駆動状態にしつつ、前記第2電圧変換部を非駆動状態にする前に、前記第1電圧変換部および前記第2電圧変換部の少なくとも一方によって、前記第1電圧変換部と前記第2電圧変換部の出力電圧差を調整することで、分極設定時間の間、前記第2電源に分極設定電流を流す請求項11に記載の電源装置。
  13. 前記状態制御部は、前記第1電圧変換部を駆動状態にしつつ、前記第2電圧変換部を非駆動状態にする前に、前記第1電圧変換部および前記第2電圧変換部の少なくとも一方によって、電流の流動によって生じた前記第2電源の分極が収まるように、前記第1電圧変換部と前記第2電圧変換部の出力電圧差を調整することで、前記第2電源に前記分極が生じた際の電流とは逆向きの電流を流動させる請求項11に記載の電源装置。
  14. 前記第1中継部は、第1スイッチ(21a,21b)を有し、
    前記第2中継部は、第2スイッチ(22a,22b)と、入力電圧の電圧レベルを変換した出力電圧を出力する電圧変換部(22c)と、を有し、
    前記状態制御部は、前記第1スイッチを閉状態にしつつ、前記第2スイッチを開状態および前記電圧変換部を非駆動状態の少なくとも一方にすることで、前記第1電源と前記電気負荷との間で電流を流動させつつ、前記第2電源の電流の流動を止める請求項8に記載の電源装置。
  15. 前記状態制御部は、前記第1スイッチを閉状態にしつつ、前記第2スイッチを開状態および前記電圧変換部を非駆動状態の少なくとも一方にする前に、前記電圧変換部によって、前記第1スイッチの電圧と前記電圧変換部の出力電圧との電圧差を調整することで、分極設定時間の間、前記第2電源に分極設定電流を流す請求項14に記載の電源装置。
  16. 前記状態制御部は、前記第1スイッチを閉状態にしつつ、前記第2スイッチを開状態および前記電圧変換部を非駆動状態の少なくとも一方にする前に、前記電圧変換部によって、前記第1スイッチの電圧と前記電圧変換部の出力電圧との電圧差を調整することで、前記第2電源に分極が生じた際の電流とは逆向きの電流を流動させる請求項14に記載の電源装置。
  17. 前記第1中継部は、第1インバータ(44)を有し、
    前記第2中継部は、第2インバータ(46)を有し、
    前記状態制御部は、前記第1インバータによって前記第1電源と前記電気負荷との間の電流を流動させつつ、前記第2インバータによって前記第2電源と前記電気負荷との間の電流の流動を止める請求項8または請求項9に記載の電源装置。
  18. 前記電気負荷は、車両に搭載された回転電機(41,42)であり、
    前記状態制御部は前記第1インバータと前記第2インバータを制御することで前記回転電機の力行と発電とを制御しており、
    前記状態制御部は、前記第1インバータによって前記第1電源と前記電気負荷との間の電流を流動させつつ、前記第2インバータによって前記第2電源と前記電気負荷との間の電流の流動を止める前に、前記第1インバータおよび前記第2インバータによって、分極設定時間の間、前記第2電源に分極設定電流を流す請求項17に記載の電源装置。
  19. 前記電気負荷は、車両に搭載された回転電機(41,42)であり、
    前記状態制御部は前記第1インバータと前記第2インバータを制御することで前記回転電機の力行と発電とを制御しており、
    前記状態制御部は、前記第1インバータによって前記第1電源と前記電気負荷との間の電流を流動させつつ、前記第2インバータによって前記第2電源と前記電気負荷との間の電流の流動を止める前に、前記第1インバータおよび前記第2インバータによって、電流の流動によって生じた前記第2電源の分極が収まるように、前記第2電源に前記分極が生じた際の電流とは逆向きの電流を流動させる請求項17に記載の電源装置。
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