JP2018175172A - グローブ滅菌用支持部材およびアイソレータ - Google Patents

グローブ滅菌用支持部材およびアイソレータ Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構造で、グローブを作業室の壁面などに接触しないように支持することができるグローブ滅菌用支持部材を提供する。【解決手段】アイソレータのグローブを作業室内に伸ばした状態で支持するグローブ滅菌用支持部材であって、グローブの腕部から手先に向かって伸び、中間の曲げ部で折り曲げた支柱部と、前記曲げ部の両側の支柱部を繋ぐ補強部と、前記曲げ部の近傍に位置し、グローブの腕部を拡げるリング状の腕部拡大部と、前記支柱部の先端側に位置し、グローブの掌部を拡げるリング状の掌部拡大部と、前記支柱部の最先端に取り付けた、グローブの指部に挿入されるチューブと、前記支柱部の後端側に設けられ、グローブ滅菌用支持部材をアイソレータのグローブポートに取り付ける取付部と、を備えるものである。【選択図】 図6

Description

本発明は、アイソレータの作業室やグローブの表面を滅菌する際に使用するグローブ滅菌用支持部材およびそれを用いるアイソレータに関する。
病源体等の研究や、再生医療等で病源体等に感染している可能性がある組織を取り扱う場合、アイソレータを使用する。アイソレータでは、作業者が作業室の外部から作業用のグローブを介して作業を行うことができる。例えば、再生医療等で、取り扱う患者組織が感染症に感染している場合があり、その感染症の病原体等が次に取り扱う患者組織に感染しないように、取り扱う患者組織を変更する前に作業室内を清掃、消毒して無菌の状態にする必要がある。
また、研究ではアイソレータの作業室で病源体等を取り扱う。病源体等とは、ウイルス、細菌、真菌などを示すが、それぞれ固有の性質が有り、病源体等が、他の病原体等に影響を及ぼす場合が有る。同一のアイソレータ内で取り扱う病原体等の種類を変更する場合、作業室内や作業に用いるグローブを清掃、消毒して滅菌する必要がある。滅菌は、作業室やグローブに滅菌ガスを供給することにより、行われる。
作業用グローブを支持しない場合には、作業用グローブが垂れ下がって作業室内の作業用機器の表面や作業室の壁面に接触したり、グローブの表面や各指部が重なって接触し、接触した部分の滅菌が不十分となることがある。
作業用グローブの表面全域を除染(滅菌)する補助具に関する文献として、特許文献1がある。特許文献1には「グローブ除染用支持具は、作業用グローブの腕部内部に前記作業室の外部から当該腕部の上腕部より手首部に向けて挿入される腕部支持部材と、グローブポートの開口部に固定されて腕部支持部材の位置を安定的に保持する固定部材と、作業用グローブの掌部と各指部とを互いに接触することなく拡げて支持する指掌部支持部材とを備えている。(要約参照)」と記載されている。
特開2016−77658号公報
特許文献1のグローブ除染用支持具は、その段落0061,0062に記載されているように、作業用グローブの腕部内部に作業室の外部から当該腕部の上腕部より手首部に向けて挿入することにより、腕部支持部材に設けた腕部拡張部材が、作業用グローブの腕部が垂れ下がることなく水平状態で安定的に支持し、さらに、先端に設けた隔壁盤が摺動することで掌部および各指部の間に閉じ込められた圧縮された空気によって、掌部および各指部の表面が互いに接触することなく拡がった状態を維持している。
しかし、グローブの掌部および各指部の間に閉じ込められた空気を圧縮できない、または、圧縮量が足りない場合には、掌部および各指部の表面が互いに接触すること、また、圧縮量が大きすぎる場合には、可撓性を有するグローブが広がり、他の作業機器や作業室の壁面に接触することが考慮されていない。
本発明は、簡単な構造で、グローブを作業室の壁面などに接触しないように支持することができるグローブ滅菌用支持部材およびそれを用いたアイソレータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための、本発明の「グローブ滅菌用支持部材」の一例を挙げれば、アイソレータのグローブを作業室内に伸ばした状態で支持するグローブ滅菌用支持部材であって、グローブの腕部から手先に向かって伸び、中間の曲げ部で折り曲げた支柱部と、前記曲げ部の両側の支柱部を繋ぐ補強部と、前記曲げ部の近傍に位置し、グローブの腕部を拡げるリング状の腕部拡大部と、前記支柱部の先端側に位置し、グローブの掌部を拡げるリング状の掌部拡大部と、前記支柱部の最先端に取り付けた、グローブの指部に挿入されるチューブと、前記支柱部の後端側に設けられ、グローブ滅菌用支持部材をアイソレータのグローブポートに取り付ける取付部と、を備えるものである。
また、本発明の「アイソレータ」の一例を挙げれば、作業室と、前記作業室の前面扉に設けたグローブと、滅菌時に前記グローブに挿入され、前記グローブを作業室内に伸ばした状態で支持するグローブ滅菌用支持部材とを備えるアイソレータであって、前記グローブ滅菌用支持部材は、グローブの腕部から手先に向かって伸び、中間の曲げ部で折り曲げた支柱部と、前記曲げ部の両側の支柱部を繋ぐ補強部と、前記曲げ部の近傍に位置し、グローブの腕部を拡げるリング状の腕部拡大部と、前記支柱部の先端側に位置し、グローブの掌部を拡げるリング状の掌部拡大部と、前記支柱部の最先端に取り付けた、グローブの指部に挿入されるチューブと、前記支柱部の後端側に設けられ、グローブ滅菌用支持部材をアイソレータのグローブポートに取り付ける取付部と、を備えるものである。
本発明によれば、グローブを作業室の壁面などに接触しないように支持することができるグローブ滅菌用支持部材およびそれを用いたアイソレータを提供することができる。
アイソレータ装置の一例を示す正面図である。 図1のアイソレータ装置の右側側面図である。 図1のアイソレータ装置の、作業時の気流の流れを示す図である。 図1のアイソレータ装置の、滅菌時の気流の流れを示す図である。 本発明の実施例1のグローブ滅菌用支持部材を示す斜視図である。 本発明の実施例1のグローブ滅菌用支持部材を示す正面図および側面図である。 グローブを、実施例1のグローブ滅菌用支持部材で支持した状態を示す図である。 本発明の実施例2のアイソレータ装置を示す概略図である。 本発明の実施例3のグローブ滅菌用支持部材を示す正面図および側面図である。
実施例の説明に先立って、本発明が適用されるアイソレータ装置を説明する。図1および図2は、それぞれアイソレータ装置の一例を示す正面図および側面図である。また、図3および図4に、その内部断面図を示す。
アイソレータ本室10について、ケース(筐体)内には、病原体等の試料を取り扱い作業を行う作業室12が設けられている。ケースの上部には給気用気密ダンパ14が設けられ、アイソレータの外部から空気を取り入れる。
作業室12の上部には、ファン16が設けられ、その下流側にHEPAフィルタ18およびパンチング板20が設けられて、清浄な整流された空気が作業室12に供給される。作業室12の下部にはスリットが設けられ、スリットから排出された空気は、ファン16の上流側に戻り、空気が循環する。空気の一部は、ケースの上面に設けられた排気用気密ダンパ22から、外部へ排出される。
作業室12の前面側には、ガラスや樹脂製の前面扉23が取り付けられ、前面扉23には、開口が開けられ、作業用グローブを取り付けるための複数(図では、左側、中央、右側)のグローブポート24が設けられている。そして、グローブポート24には、作業室内に、作業者が試料を取り扱うグローブ25が取り付けられる(図2)。
作業室12の側面には、連結部48を介して、パスボックス40が取り付けられている。パスボックス40には、上部に循環ファン42およびHEPAフィルタ44が、下部にパンチング板44が設けられて、パスボックスの動作時に空気が循環するように構成されている。作業室12のパスボックス側には、パスボックス側開閉扉26が設けられ、パスボックス40を通って試料等の搬入・搬出が行われるようになっている。
アイソレータ装置は、滅菌時に使用する滅菌ガス発生装置50を備えており、コンディション(行き)経路54から過酸化水素ガスなどの滅菌ガスをアイソレータ本室10に供給する。
滅菌ガスは、コンディション(戻り)経路52を通ってパスボックス40から滅菌ガス発生装置50に戻る。アイソレータ本室10には、滅菌工程終了後に滅菌ガスを除去するためのエアレーション経路56が設けられている(図2)。
図3を用いて、作業室内で試料を処理する通常作業時の空気の流れを説明する。給気用気密ダンパ14によりアイソレータの外部から空気を取り入れる。ファン16により加圧チャンバに空気を送り、下流側のHEPAフィルタ18およびパンチング板20により、清浄な整列した空気を作業室12内へ送る。
作業室内の空気は、作業室の下部に設けたスリットから排出され、ファン16の上流側へ戻って、循環する。空気の一部は、排気用気密ダンパ22から外部へ排出される。このように、清浄な整列した空気を作業室12へ供給することにより、作業中の試料の汚染などを防止することができる。
取り扱う患者組織を変更する場合、取り扱う病原体等の種類を変更する場合などには、作業室内や作業に用いるグローブを滅菌する必要がある。図4を用いて、滅菌時の滅菌ガスの流れを説明する。滅菌時には給気用気密ダンパ14および排気用気密ダンパ22を閉じて、アイソレータの外部との空気の流れを遮断する。
滅菌ガス発生装置50で発生した、例えば過酸化水素ガスをアイソレータ本室の流路に供給する。滅菌ガスはファン16により加圧チャンバ内へ送られ、HEPAフィルタ18およびパンチング板20を通って、作業室12内へ送られる。滅菌時にはパスボックス側の開閉扉26が開かれており、作業室内の滅菌ガスは、パスボックス40へ送られる。
滅菌ガスは、パスボックス40を通って滅菌ガス発生装置50へ戻る。このように、滅菌ガスを作業室を含むアイソレータへ循環させることにより、作業室を含むアイソレータや作業用のグローブの滅菌を行うことができる。
滅菌工程は、以下のように行われる。
(1)除湿工程
乾燥空気により湿度を下げる。湿度を下げることにより、引き続くコンディション工程およびデコンタミネーション工程中、滅菌ガス(例えば、過酸化水素水ガス)の必要濃度を飽和レベル以下に保つ。リターン空気は乾燥カートリッジを通って乾燥加熱される。
(2)コンディション工程
滅菌剤が気流内に注入されている間、滅菌ガスが機器から離れる直前まで乾燥空気が循環し続ける。コンディション工程は、目標滅菌濃度に速く達するための工程である。
(3)デコンタミネーション工程
特定時間、滅菌剤でアイソレータ内全体の滅菌ガス濃度を維持し、作業室や作業用のグローブの滅菌を行う。
(4)エアレーション工程
滅菌剤の注入を停止し、アイソレータと接続ホース内の滅菌ガス濃度を低くするために一定時間、乾燥空気を循環させる。
作業用のグローブは薄いゴム製であり、グローブから作業者が腕を抜き出すと、作業用グローブが垂れ下がって作業室内の作業用機器の表面や作業室の壁面に接触したり、グローブの表面や各指部が重なって接触し、接触した部分の滅菌が不十分となることがある。
以下、この課題を解決するための本発明の実施例を、図面を用いて説明する。なお、実施例を説明するための各図において、同一の構成要素にはなるべく同一の名称、符号を付して、その繰り返しの説明を省略する。
図5は、実施例1のグローブ滅菌用支持部材を示す斜視図である。また、図6(a)に、実施例1のグローブ滅菌用支持部材の正面図を、図6(b)に、グローブ滅菌用支持部材の側面図を示す。
実施例1のグローブ滅菌用支持部材100は、グローブに挿入した際に、グローブの腕部から手先部に伸びる支柱部110を備えており、支柱部110は、途中の曲げ部115で曲げられて、腕側の後方支柱部110aと手先側の前方支柱部110bとから構成されている。後方支柱部110aと前方支柱部110bには両者を繋ぐ棒状の補強部120が取り付けられている。
支柱部の曲げ部115近傍には、グローブに挿入された際にグローブの腕部を拡げるリング状のグローブ腕部拡大部130が取り付けられている。グローブ腕部拡大部130の取り付けは、リングの一部で支柱部110に溶接、ろう付け等で固定すればよい。なお、グローブ腕部拡大部130は、補強部120に取り付けてもよい。
前方支柱部110aの先端には、グローブに挿入された際にグローブの人差し指の根元を広げる、リング状の掌部拡大部140が取り付けられている。グローブ掌部拡大部140の取り付けは、リングの一部で支柱部110に溶接、ろう付け等で固定すればよい。
前方支柱部110bの最先端は、ビニールチューブ150を嵌め込んで接続できるようになっている。ビニールチューブ150は、グローブの人差し指に挿入されるもので、人差し指の先端に届くような長さとすればよい。
ビニールチューブ150の先端がグローブの手指に接触する長さであることが望ましい。これによって、グローブの手指の皺をなくす、または減らすことが可能となる。
この掌部拡大部140を有することで、グローブの掌部へグローブ滅菌用支持部材100の挿入が容易となる。また、掌部拡大部140の先にビニールチューブ150を設けることで、グローブの手指部分への挿入が容易となる。
さらに、ビニールチューブ150はどのような部材でも構わないが、グローブよりも柔らかい部材を用いることで、グローブの手指部分にビニールチューブが接触しても傷が入りにくくなる。傷が入りにくいため、ビニールチューブ150をユーザが挿入する際の工数を低減することができる。
ビニールチューブ150の長さはグローブの手指の長さよりも長い場合に、ビニールチューブ150の部材がグローブよりも柔らかいと、グローブの手指内で折り曲げられるため、ビニールチューブ150の長さを厳密に調整する必要がなく、ユーザの滅菌作業の際の利便性を向上させることができる。
後方支柱部110aの後端側には、グローブポートにグローブ滅菌用支持部材を取り付けるための、円周の一部を欠いた略リング状の取付部160が設けられている。そして、取付部160には、円周方向の複数箇所に複数のストッパ部170が設けられている。
本実施例のグローブ滅菌用支持部材は、金属製、例えばステンレス製の線材を折り曲げて、必要な箇所を溶接、ろう付けなどで固定することにより製作できる。
作業用のグローブは、薄いゴム製、例えば厚さ0.4mmのクロロプレンゴム製であり、作業者がグローブから腕を抜くと、作業室内に垂れて作業機器や作業室の表面などと接触したり、また、グローブに皺がよってグローブの表面同士が接触する。グローブの厚みは作業性を考慮し、1.0mm以下程度であることが望ましい。ただし、1.0mm以上であっても実施可能である。
この状態で滅菌ガスを供給しても、作業室の面やグローブの全面に滅菌ガスが行き渡らず、十分な滅菌が行われない場合がある。また、グローブの表面同士が接触する部分またはアイソレータ室内とグローブが接触する部分には、滅菌ガスが接触する量が他の場所に比べて少なくなるため、滅菌時間が長く必要となる。
そのため、滅菌時には、作業用グローブに本実施例のグローブ滅菌用支持部材を挿入して、作業用グローブを作業室内で支持することで接触する部分を減らし効率よく滅菌作業をすることが可能となる。
円周の一部を切り欠いたリング状の取付部160を縮めて、前面扉に設けたグローブポートに挿入し、ばね力により取付部160を広げてグローブ滅菌用支持部材をグローブポートに取付固定する。取付部160には複数のストッパ部170を備えているので、グローブ滅菌用支持部材の挿入位置が規定され、挿入し過ぎによりグローブが破損することはない。
グローブ滅菌用支持部材の支柱部110には途中に曲げ部115が設けられ、前方側支柱部110bと後方側支柱部110aとを繋ぐ補強部120が取り付けられている。そして、曲げ部115の近傍に、リング状のグローブ腕部拡大部130が設けられている。
すなわち、グローブ腕部拡大部130は、後方支柱部110aのうち中央部よりも曲げ部115側に設けられている。なお、グローブ腕部拡大部130は、前方支柱部110bのうち中央部よりも曲げ部115側に設けることも可能であるが、後方支柱部110a側に設けると、取付部160と略並行であるため、グローブを支えやすくなる。また、グローブへの挿入が容易となる。
補強部120とリング状のグローブ腕部拡大部130とによりグローブの腕部を支持するので、曲げ部付近のグローブの皺の発生を抑えて支持することができる。また、グローブの重量は支柱部110により支持されるが、補強部120により支持強度を上げることができる。
さらに、グローブの長さに比べて作業室の奥行きが短い場合には、グローブを水平に支持すると、グローブの先端が作業室の背面に接触する恐れがある。本実施例のグローブ滅菌用支持部材では、支柱部110を曲げ部115で折り曲げているので、グローブの先端を作業室の背面に接触させることなく、作業室内に支持することができる。
前方支柱部110aの先端には、グローブに挿入された際にグローブの人差し指の根元を広げる、リング状のグローブ掌部拡大部140が取り付けられている。また、前方支柱部110bの最先端は、ビニールチューブ150を嵌め込んで接続できるようになっており、グローブの人差し指に挿入するビニールチューブ150を取り付けることができる。
グローブの指の長さに応じて、ビニールチューブ150の長さを調節することにより、皺の少ない状態を維持することができる。また、ビニールチューブ150を人差し指部に挿入し、人差し指の根元をリング状の掌部拡大部140で広げることにより、全体的にグローブ先端部が広がり皺の発生や表面の重なりが抑制される。
グローブの指は、親指と人差し指の角度は大きいが、人差し指、中指、薬指、小指の角度は小さくなっている。人差し指をビニールチューブ150で支持することなどにより、グローブの各指が接触することを防ぐことができる。
リング状のグローブ腕部拡大部130、リング状のグローブ掌部拡大部140および略リング状の取付部160は、それぞれリング状の周の一部で支柱部に溶接、ろう付け等で取り付けられているので、構造が簡単である。
そして、グローブ滅菌用支持部材をグローブ内に挿入した際に、支柱部110および補強部120が全長に渡ってグローブに接触してグローブを支持するので、グローブの垂れ下がりによる皺の発生を抑制することができる。皺が生じた場合であっても、支柱部110および補強部120にグローブが載置される形状であるため、皺同士が重なり合うことが抑制され、効率が良い滅菌作業を実現することができる。
図7に、本実施例のグローブ滅菌用支持部材を作業用グローブ内に挿入した状態の図を示す。図に見られるように、グローブの腕部でグローブの表面同士が接触することはなく、また、先端の各指部同士が接触することもない。
本実施例のグローブ滅菌用支持部材によれば、簡単な構造で、作業用グローブを拡げた状態で作業室内に支持することができ、作業用グローブやアイソレータの作業室内を効果的に滅菌することができる。
図4に示したように、滅菌時には作業室12のパスボックス側開閉扉26を開いて、滅菌ガスが連結部48を通ってパスボックス40に流れるように構成している。図1に示すパスボックス側(右側)のグローブ取付用の開口は、パスボックス側開閉扉26の近くに設けられているので、図4のように、パスボックス側開閉扉26が開かれると、グローブの先端がパスボックス側開閉扉26に接触する恐れがある。
本実施例は、この課題を解決するもので、図8にパスボックス側開閉扉26付近の平面図を示す。グローブ滅菌用支持部材100は、通常、前方側支持部110bが上方に立ち上がるように取り付けられるが、本実施例において、パスボックス側のグローブ滅菌用支持部材100は、90°右に回転させて、前方側支持部110bがパスボックスとの連結部48やパスボックス40に入るように取り付けられる。
そのため、グローブの先端はパスボックス40の背面或いはパスボックスとの連結部48の背面を向くこととなる。本実施例では、グローブ先端の延長線上のパスボックスの背面や連結部の背面に滅菌ガスを吸引するスリットを設ける。
図8において、符号47はパスボックスの背面に設けたスリットを表し、符号49aは連結部48の背面に設けたスリットを表す。滅菌ガスを吸引するスリットは、符号49bで示すように、連結部48の底面に設けても良い。
グローブ先端の延長線上やグローブ先端の底面に滅菌ガス吸引用のスリットを設けることにより、気流によりグローブ先端を伸ばして効果的に滅菌することができ、また、グローブに付着した汚染物質の再飛散を抑制することができる。
本実施例によれば、パスボックス側に配置した作業用グローブも良好に滅菌することができる。
実施例3は、本発明のグローブ滅菌用支持部材に支柱部の先端側を移動させる駆動部を設けたものである。
図9(a)に本実施例のグローブ滅菌用支持部材の正面図を、図9(b)に本実施例のグローブ滅菌用支持部材の側面図を示す。図に示すように支柱部110の一部に駆動部180を設け、操作部190によって操作できるように構成する。
滅菌時に駆動装置によって前方側支柱部を周期的に上下或いは左右に移動することにより、グローブ滅菌用支持部材を挿入した作業用グローブを上下或いは左右に動かすことができる。これにより、作業室内の滅菌ガスを攪拌し、気流のよどみを抑制することができる。
また、滅菌時に駆動装置によって前方側支柱部を移動させグローブの位置を移動する。これにより、動かしたグローブに沿って気流が流れるため、滅菌ガスの気流をコントロールでき、滅菌時間を短縮することができる。例えば、作業室の角部は気流がよどむ場合があるが、本実施例のグローブ滅菌用支持部材を用いて気流の流れを変えることにより、効果的に滅菌することができる。
10 アイソレータ本室
12 作業室
14 給気用気密ダンパ
16 ファン
18 HEPAフィルタ
20 パンチング板
22 排気用気密ダンパ
23 前面扉
24 グローブポート
25 グローブ
26 パスボックス側開閉扉
40 パスボックス
42 循環ファン
44 HEPAフィルタ
46 パンチング板
47 パスボックス背面スリット
48 連結部
49a 連結部背面スリット
49b 連結部底面スリット
50 滅菌ガス発生装置
52 コンディション(戻り)経路
54 コンディション(行き)経路
56 エアレーション経路
100 グローブ滅菌用支持部材
110 支柱部
115 曲げ部
120 補強部
130 グローブ腕部拡大部
140 グローブ掌部拡大部
150 ビニールチューブ
160 取付部
170 ストッパ部
180 駆動部
190 操作部

Claims (16)

  1. アイソレータのグローブを作業室内に伸ばした状態で支持するグローブ滅菌用支持部材であって、
    グローブの腕部から手先に向かって伸び、中間の曲げ部で折り曲げた支柱部と、
    前記曲げ部の両側の支柱部を繋ぐ補強部と、
    前記曲げ部の近傍に位置し、グローブの腕部を拡げるリング状の腕部拡大部と、
    前記支柱部の先端側に位置し、グローブの掌部を拡げるリング状の掌部拡大部と、
    前記支柱部の最先端に取り付けた、グローブの指部に挿入されるチューブと、
    前記支柱部の後端側に設けられ、グローブ滅菌用支持部材をアイソレータのグローブポートに取り付ける取付部と、
    を備えるグローブ滅菌用支持部材。
  2. 請求項1に記載のグローブ滅菌用支持部材において、
    前記支柱部は、前記グローブの腕部側から前記曲げ部に接続される後方支柱部と、前記手先側から前記曲げ部に接続される前方支柱部とを有することを特徴とするグローブ滅菌支持部材。
  3. 請求項1に記載のグローブ滅菌用支持部材において、
    前記チューブは、グローブの人差し指に挿入されるビニールチューブであることを特徴とするグローブ滅菌用支持部材。
  4. 請求項1に記載のグローブ滅菌用支持部材において、
    前記取付部は、円周の一部を欠いた略リング状の部材であることを特徴とするグローブ滅菌用支持部材。
  5. 請求項4に記載のグローブ滅菌用支持部材において、
    前記取付部に、グローブへの挿入位置を規定する複数のストッパ部を備えることを特徴とするグローブ滅菌用支持部材。
  6. 請求項1に記載のグローブ滅菌用支持部材において、
    前記支柱部、前記補強部、前記腕部拡大部、前記掌部拡大部および前記取付部は金属製の線材で構成されていることを特徴とするグローブ滅菌用支持部材。
  7. 請求項1に記載のグローブ滅菌用支持部材において、
    前記支柱部の一部に、前記支柱部の先端側を移動させる駆動部を備えることを特徴とするグローブ滅菌用支持部材。
  8. 作業室と、前記作業室の前面扉に設けたグローブと、滅菌時に前記グローブに挿入され、前記グローブを作業室内に伸ばした状態で支持するグローブ滅菌用支持部材とを備えるアイソレータであって、
    前記グローブ滅菌用支持部材は、
    グローブの腕部から手先に向かって伸び、中間の曲げ部で折り曲げた支柱部と、
    前記曲げ部の両側の支柱部を繋ぐ補強部と、
    前記曲げ部の近傍に位置し、グローブの腕部を拡げるリング状の腕部拡大部と、
    前記支柱部の先端側に位置し、グローブの掌部を拡げるリング状の掌部拡大部と、
    前記支柱部の最先端に取り付けた、グローブの指部に挿入されるチューブと、
    前記支柱部の後端側に設けられ、グローブ滅菌用支持部材をアイソレータのグローブポートに取り付ける取付部と、を備えることを特徴とするアイソレータ。
  9. 請求項8に記載のアイソレータにおいて、
    前記支柱部は、前記グローブの腕部側から前記曲げ部に接続される後方支柱部と、前記手先側から前記曲げ部に接続される前方支柱部とを有することを特徴とするアイソレータ。
  10. 請求項8に記載のアイソレータにおいて、
    前記グローブ滅菌用支持部材のチューブは、グローブの人差し指に挿入されるビニールチューブであることを特徴とするアイソレータ。
  11. 請求項8に記載のアイソレータにおいて、
    前記作業室と連結するパスボックスを備え、
    パスボックス側の前記グローブ滅菌用支持部材は、滅菌時に、先端が前記パスボックス内に位置するように取り付けられることを特徴とするアイソレータ。
  12. 請求項11に記載のアイソレータにおいて、
    パスボックス内に位置するグローブ先端の延長線上の前記パスボックスの背面にガスを吸引するスリットが設けられていることを特徴とするアイソレータ。
  13. 請求項8に記載のアイソレータにおいて、
    前記作業室とパスボックスとを連結する連結部を備え、
    パスボックス側の前記グローブ滅菌用支持部材は、滅菌時に、先端が前記連結部側に位置するように取り付けられ、
    グローブ先端の延長線上の前記連結部の背面および/または前記連結部の底面にガスを吸引するスリットが設けられていることを特徴とするアイソレータ。
  14. 請求項8に記載のアイソレータにおいて、
    前記グローブ滅菌用支持部材の前記支柱部の一部に、前記支柱部の先端側を移動させる駆動部を備え、グローブの位置を移動可能にしたことを特徴とするアイソレータ。
  15. 請求項8に記載のアイソレータにおいて、
    前記グローブ滅菌用支持部材の前記支柱部の一部に、前記支柱部の先端側を周期的に駆動させる駆動部を備え、グローブを上下或いは左右に駆動可能にしたことを特徴とするアイソレータ。
  16. 請求項8に記載のアイソレータにおいて、
    更に、パスボックスと滅菌ガス発生装置を備え、
    滅菌時には、前記滅菌ガス発生装置から前記作業室に供給した滅菌ガスが、前記パスボックスを通って前記滅菌ガス発生装置に戻るように構成したことを特徴とするアイソレータ。
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