JP2018171863A - 射出成形機、および射出成形用情報処理装置 - Google Patents

射出成形機、および射出成形用情報処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】異常の有無の判定精度を向上できる、射出成形機の提供。【解決手段】射出成形に関する情報を処理する射出成形用情報処理装置を有し、前記射出成形用情報処理装置は、所定ショット毎にショットに関する所定の特徴量の実績値を記憶する実績値記憶部と、所定のショット回数において前記実績値が所定の許容範囲から外れる確率を算出する統計量算出部とを有する、射出成形機。【選択図】図3

Description

本発明は、射出成形機、および射出成形用情報処理装置に関する。
特許文献1に記載の電動式射出成形機における型開放力監視方法は、型開の際、型開閉用サーボモータのトルクを監視し、その値が予め設定された上限値以上の値になったとき、警告する。
特開2002−326265号公報
従来から、射出成形における所定の特徴量の実績値が許容範囲に収まるか否かに基づき、異常の有無を判定する技術が検討されている。
しかしながら、射出成形機や金型装置の劣化による異常が原因ではなく、偶然に生じる外乱などが原因で、実績値が許容範囲から外れることがあり、異常の有無の判定精度が悪かった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、異常の有無の判定精度を向上できる、射出成形機の提供を主な目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様によれば、
射出成形に関する情報を処理する射出成形用情報処理装置を有し、
前記射出成形用情報処理装置は、
所定ショット毎にショットに関する所定の特徴量の実績値を記憶する実績値記憶部と、
所定のショット回数において前記実績値が所定の許容範囲から外れる確率を算出する統計量算出部とを有する、射出成形機が提供される。
本発明の一態様によれば、異常の有無の判定精度を向上できる、射出成形機が提供される。
一実施形態による射出成形機の型開完了時の状態を示す図である。 一実施形態による射出成形機の型締時の状態を示す図である。 一実施形態による制御装置の構成要素を機能ブロックで示す図である。 一実施形態による実績値記憶部によって記憶される成形情報を示す図である。 一実施形態による実績値抽出部によって抽出される成形情報を示す図である。 一実施形態による実績値抽出部によって抽出される別の成形情報を示す図である。 一実施形態による実績値抽出部によって抽出されるさらに別の成形情報を示す図である。 一実施形態による実績値記憶部が記憶する型締モータのトルクの実績値の波形を示す図である。 一実施形態による型締モータのピークトルクの平均の時間変化を示す図である。 一実施形態による型締モータのピークトルクの分散の時間変化を示す図である。 一実施形態による異常の有無の判定処理を示すフローチャートである。 一実施形態による画面を示す図である。 一実施形態による詳細表示画面を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明するが、各図面において、同一の又は対応する構成については同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。
(射出成形機)
図1は、一実施形態による射出成形機の型開完了時の状態を示す図である。図2は、一実施形態による射出成形機の型締時の状態を示す図である。図1〜図2に示すように、射出成形機は、型締装置100と、エジェクタ装置200と、射出装置300と、移動装置400と、制御装置700とを有する。以下、射出成形機の各構成要素について説明する。
(型締装置)
型締装置100の説明では、型閉時の可動プラテン120の移動方向(図1および図2中右方向)を前方とし、型開時の可動プラテン120の移動方向(図1および図2中左方向)を後方として説明する。
型締装置100は、金型装置10の型閉、型締、型開を行う。型締装置100は例えば横型であって、型開閉方向が水平方向である。型締装置100は、固定プラテン110、可動プラテン120、トグルサポート130、タイバー140、トグル機構150、型締モータ160、運動変換機構170、および型厚調整機構180を有する。
固定プラテン110は、フレームFrに対し固定される。固定プラテン110における可動プラテン120との対向面に固定金型11が取付けられる。
可動プラテン120は、フレームFrに対し型開閉方向に移動自在とされる。フレームFr上には、可動プラテン120を案内するガイド101が敷設される。可動プラテン120における固定プラテン110との対向面に可動金型12が取付けられる。
固定プラテン110に対し可動プラテン120を進退させることにより、型閉、型締、型開が行われる。固定金型11と可動金型12とで金型装置10が構成される。
トグルサポート130は、固定プラテン110と間隔をおいて連結され、フレームFr上に型開閉方向に移動自在に載置される。尚、トグルサポート130は、フレームFr上に敷設されるガイドに沿って移動自在とされてもよい。トグルサポート130のガイドは、可動プラテン120のガイド101と共通のものでもよい。
尚、本実施形態では、固定プラテン110がフレームFrに対し固定され、トグルサポート130がフレームFrに対し型開閉方向に移動自在とされるが、トグルサポート130がフレームFrに対し固定され、固定プラテン110がフレームFrに対し型開閉方向に移動自在とされてもよい。
タイバー140は、固定プラテン110とトグルサポート130とを型開閉方向に間隔Lをおいて連結する。タイバー140は、複数本(例えば4本)用いられてよい。各タイバー140は、型開閉方向に平行とされ、型締力に応じて伸びる。少なくとも1本のタイバー140には、タイバー140の歪を検出するタイバー歪検出器141が設けられる。タイバー歪検出器141は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。タイバー歪検出器141の検出結果は、型締力の検出などに用いられる。
尚、本実施形態では、型締力を検出する型締力検出器として、タイバー歪検出器141が用いられるが、本発明はこれに限定されない。型締力検出器は、歪ゲージ式に限定されず、圧電式、容量式、油圧式、電磁式などでもよく、その取付け位置もタイバー140に限定されない。
トグル機構150は、可動プラテン120とトグルサポート130との間に配設され、トグルサポート130に対し可動プラテン120を型開閉方向に移動させる。トグル機構150は、クロスヘッド151、一対のリンク群などで構成される。各リンク群は、ピンなどで屈伸自在に連結される第1リンク152および第2リンク153を有する。第1リンク152は可動プラテン120に対しピンなどで揺動自在に取付けられ、第2リンク153はトグルサポート130に対しピンなどで揺動自在に取付けられる。第2リンク153は、第3リンク154を介してクロスヘッド151に取付けられる。トグルサポート130に対しクロスヘッド151を進退させると、第1リンク152および第2リンク153が屈伸し、トグルサポート130に対し可動プラテン120が進退する。
尚、トグル機構150の構成は、図1および図2に示す構成に限定されない。例えば図1および図2では、各リンク群の節点の数が5つであるが、4つでもよく、第3リンク154の一端部が、第1リンク152と第2リンク153との節点に結合されてもよい。
型締モータ160は、トグルサポート130に取付けられており、トグル機構150を作動させる。型締モータ160は、トグルサポート130に対しクロスヘッド151を進退させることにより、第1リンク152および第2リンク153を屈伸させ、トグルサポート130に対し可動プラテン120を進退させる。型締モータ160は、運動変換機構170に直結されるが、ベルトやプーリなどを介して運動変換機構170に連結されてもよい。
運動変換機構170は、型締モータ160の回転運動をクロスヘッド151の直線運動に変換する。運動変換機構170は、ねじ軸171と、ねじ軸171に螺合するねじナット172とを含む。ねじ軸171と、ねじナット172との間には、ボールまたはローラが介在してよい。
型締装置100は、制御装置700による制御下で、型閉工程、型締工程、型開工程などを行う。
型閉工程では、型締モータ160を駆動してクロスヘッド151を設定速度で型閉完了位置まで前進させることにより、可動プラテン120を前進させ、可動金型12を固定金型11にタッチさせる。クロスヘッド151の位置や速度は、例えば型締モータエンコーダ161などを用いて検出する。型締モータエンコーダ161は、型締モータ160の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。
型締工程では、型締モータ160をさらに駆動してクロスヘッド151を型閉完了位置から型締位置までさらに前進させることで型締力を生じさせる。型締時に可動金型12と固定金型11との間にキャビティ空間14が形成され、射出装置300がキャビティ空間14に液状の成形材料を充填する。充填された成形材料が固化されることで、成形品が得られる。キャビティ空間14の数は複数でもよく、その場合、複数の成形品が同時に得られる。
型開工程では、型締モータ160を駆動してクロスヘッド151を設定速度で型開完了位置まで後退させることにより、可動プラテン120を後退させ、可動金型12を固定金型11から離間させる。その後、エジェクタ装置200が可動金型12から成形品を突き出す。
型閉工程および型締工程における設定条件は、一連の設定条件として、まとめて設定される。例えば、型閉工程および型締工程におけるクロスヘッド151の速度や位置(速度の切替位置、型閉完了位置、型締位置を含む)は、一連の設定条件として、まとめて設定される。尚、クロスヘッド151の速度や位置などの代わりに、可動プラテン120の速度や位置などが設定されてもよい。また、クロスヘッドの位置(例えば型締位置)や可動プラテンの位置の代わりに、型締力が設定されてもよい。
ところで、トグル機構150は、型締モータ160の駆動力を増幅して可動プラテン120に伝える。その増幅倍率は、トグル倍率とも呼ばれる。トグル倍率は、第1リンク152と第2リンク153とのなす角θ(以下、「リンク角度θ」とも呼ぶ)に応じて変化する。リンク角度θは、クロスヘッド151の位置から求められる。リンク角度θが180°のとき、トグル倍率が最大になる。
金型装置10の交換や金型装置10の温度変化などにより金型装置10の厚さが変化した場合、型締時に所定の型締力が得られるように、型厚調整が行われる。型厚調整では、例えば可動金型12が固定金型11にタッチする型タッチの時点でトグル機構150のリンク角度θが所定の角度になるように、固定プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整する。
型締装置100は、固定プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整することで、型厚調整を行う型厚調整機構180を有する。型厚調整機構180は、タイバー140の後端部に形成されるねじ軸181と、トグルサポート130に回転自在に保持されるねじナット182と、ねじ軸181に螺合するねじナット182を回転させる型厚調整モータ183とを有する。
ねじ軸181およびねじナット182は、タイバー140ごとに設けられる。型厚調整モータ183の回転は、回転伝達部185を介して複数のねじナット182に伝達されてよい。複数のねじナット182を同期して回転できる。尚、回転伝達部185の伝達経路を変更することで、複数のねじナット182を個別に回転することも可能である。
回転伝達部185は、例えば歯車などで構成される。この場合、各ねじナット182の外周に受動歯車が形成され、型厚調整モータ183の出力軸には駆動歯車が取付けられ、複数の受動歯車および駆動歯車と噛み合う中間歯車がトグルサポート130の中央部に回転自在に保持される。尚、回転伝達部185は、歯車の代わりに、ベルトやプーリなどで構成されてもよい。
型厚調整機構180の動作は、制御装置700によって制御される。制御装置700は、型厚調整モータ183を駆動して、ねじナット182を回転させることで、ねじナット182を回転自在に保持するトグルサポート130の固定プラテン110に対する位置を調整し、固定プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整する。
尚、本実施形態では、ねじナット182がトグルサポート130に対し回転自在に保持され、ねじ軸181が形成されるタイバー140が固定プラテン110に対し固定されるが、本発明はこれに限定されない。
例えば、ねじナット182が固定プラテン110に対し回転自在に保持され、タイバー140がトグルサポート130に対し固定されてもよい。この場合、ねじナット182を回転させることで、間隔Lを調整できる。
また、ねじナット182がトグルサポート130に対し固定され、タイバー140が固定プラテン110に対し回転自在に保持されてもよい。この場合、タイバー140を回転させることで、間隔Lを調整できる。
さらにまた、ねじナット182が固定プラテン110に対し固定され、タイバー140がトグルサポート130に対し回転自在に保持されてもよい。この場合、タイバー140を回転させることで間隔Lを調整できる。
間隔Lは、型厚調整モータエンコーダ184を用いて検出する。型厚調整モータエンコーダ184は、型厚調整モータ183の回転量や回転方向を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。型厚調整モータエンコーダ184の検出結果は、トグルサポート130の位置や間隔Lの監視や制御に用いられる。
型厚調整機構180は、互いに螺合するねじ軸181とねじナット182の一方を回転させることで、間隔Lを調整する。複数の型厚調整機構180が用いられてもよく、複数の型厚調整モータ183が用いられてもよい。
尚、本実施形態の型厚調整機構180は、間隔Lを調整するため、タイバー140に形成されるねじ軸181とねじ軸181に螺合されるねじナット182とを有するが、本発明はこれに限定されない。
例えば、型厚調整機構180は、タイバー140の温度を調節するタイバー温調器を有してもよい。タイバー温調器は、各タイバー140に取付けられ、複数本のタイバー140の温度を連携して調整する。タイバー140の温度が高いほど、タイバー140は熱膨張によって長くなり、間隔Lが大きくなる。複数本のタイバー140の温度は独立に調整することも可能である。
タイバー温調器は、例えばヒータなどの加熱器を含み、加熱によってタイバー140の温度を調節する。タイバー温調器は、水冷ジャケットなどの冷却器を含み、冷却によってタイバー140の温度を調節してもよい。タイバー温調器は、加熱器と冷却器の両方を含んでもよい。
尚、本実施形態の型締装置100は、型開閉方向が水平方向である横型であるが、型開閉方向が上下方向である竪型でもよい。竪型の型締装置は、下プラテン、上プラテン、トグルサポート、タイバー、トグル機構、および型締モータなどを有する。下プラテンと上プラテンのうち、いずれか一方が固定プラテン、残りの一方が可動プラテンとして用いられる。下プラテンには下金型が取付けられ、上プラテンには上金型が取付けられる。下金型と上金型とで金型装置が構成される。下金型は、ロータリーテーブルを介して下プラテンに取付けられてもよい。トグルサポートは、下プラテンの下方に配設され、タイバーを介して上プラテンと連結される。タイバーは、上プラテンとトグルサポートとを型開閉方向に間隔をおいて連結する。トグル機構は、トグルサポートと下プラテンとの間に配設され、可動プラテンを昇降させる。型締モータは、トグル機構を作動させる。型締装置が竪型である場合、タイバーの本数は通常3本である。尚、タイバーの本数は特に限定されない。
尚、本実施形態の型締装置100は、駆動源として、型締モータ160を有するが、型締モータ160の代わりに、油圧シリンダを有してもよい。また、型締装置100は、型開閉用にリニアモータを有し、型締用に電磁石を有してもよい。
(エジェクタ装置)
エジェクタ装置200の説明では、型締装置100の説明と同様に、型閉時の可動プラテン120の移動方向(図1および図2中右方向)を前方とし、型開時の可動プラテン120の移動方向(図1および図2中左方向)を後方として説明する。
エジェクタ装置200は、金型装置10から成形品を突き出す。エジェクタ装置200は、エジェクタモータ210、運動変換機構220、およびエジェクタロッド230などを有する。
エジェクタモータ210は、可動プラテン120に取付けられる。エジェクタモータ210は、運動変換機構220に直結されるが、ベルトやプーリなどを介して運動変換機構220に連結されてもよい。
運動変換機構220は、エジェクタモータ210の回転運動をエジェクタロッド230の直線運動に変換する。運動変換機構220は、ねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを含む。ねじ軸と、ねじナットとの間には、ボールまたはローラが介在してよい。
エジェクタロッド230は、可動プラテン120の貫通穴において進退自在とされる。エジェクタロッド230の前端部は、可動金型12の内部に進退自在に配設される可動部材15と接触する。エジェクタロッド230の前端部は、可動部材15と連結されていても、連結されていなくてもよい。
エジェクタ装置200は、制御装置700による制御下で、突き出し工程を行う。
突き出し工程では、エジェクタモータ210を駆動してエジェクタロッド230を設定速度で待機位置から突き出し位置まで前進させることにより、可動部材15を前進させ、成形品を突き出す。その後、エジェクタモータ210を駆動してエジェクタロッド230を設定速度で後退させ、可動部材15を元の待機位置まで後退させる。エジェクタロッド230の位置や速度は、例えばエジェクタモータエンコーダ211を用いて検出する。エジェクタモータエンコーダ211は、エジェクタモータ210の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。
(射出装置)
射出装置300の説明では、型締装置100の説明やエジェクタ装置200の説明とは異なり、充填時のスクリュ330の移動方向(図1および図2中左方向)を前方とし、計量時のスクリュ330の移動方向(図1および図2中右方向)を後方として説明する。
射出装置300は、フレームFrに対し進退自在なスライドベース301に設置され、金型装置10に対し進退自在とされる。射出装置300は、金型装置10にタッチし、金型装置10内のキャビティ空間14に成形材料を充填する。射出装置300は、例えば、シリンダ310、ノズル320、スクリュ330、計量モータ340、射出モータ350、圧力検出器360などを有する。
シリンダ310は、供給口311から内部に供給された成形材料を加熱する。供給口311はシリンダ310の後部に形成される。シリンダ310の後部の外周には、水冷シリンダなどの冷却器312が設けられる。冷却器312よりも前方において、シリンダ310の外周には、バンドヒータなどの加熱器313と温度検出器314とが設けられる。
シリンダ310は、シリンダ310の軸方向(図1および図2中左右方向)に複数のゾーンに区分される。各ゾーンに加熱器313と温度検出器314とが設けられる。ゾーン毎に、温度検出器314の検出温度が設定温度になるように、制御装置700が加熱器313を制御する。
ノズル320は、シリンダ310の前端部に設けられ、金型装置10に対し押し付けられる。ノズル320の外周には、加熱器313と温度検出器314とが設けられる。ノズル320の検出温度が設定温度になるように、制御装置700が加熱器313を制御する。
スクリュ330は、シリンダ310内において回転自在に且つ進退自在に配設される。スクリュ330を回転させると、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って成形材料が前方に送られる。成形材料は、前方に送られながら、シリンダ310からの熱によって徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ330の前方に送られシリンダ310の前部に蓄積されるにつれ、スクリュ330が後退させられる。その後、スクリュ330を前進させると、スクリュ330前方に蓄積された液状の成形材料がノズル320から射出され、金型装置10内に充填される。
スクリュ330の前部には、スクリュ330を前方に押すときにスクリュ330の前方から後方に向かう成形材料の逆流を防止する逆流防止弁として、逆流防止リング331が進退自在に取付けられる。
逆流防止リング331は、スクリュ330を前進させるときに、スクリュ330前方の成形材料の圧力によって後方に押され、成形材料の流路を塞ぐ閉塞位置(図2参照)までスクリュ330に対し相対的に後退する。これにより、スクリュ330前方に蓄積された成形材料が後方に逆流するのを防止する。
一方、逆流防止リング331は、スクリュ330を回転させるときに、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って前方に送られる成形材料の圧力によって前方に押され、成形材料の流路を開放する開放位置(図1参照)までスクリュ330に対し相対的に前進する。これにより、スクリュ330の前方に成形材料が送られる。
逆流防止リング331は、スクリュ330と共に回転する共回りタイプと、スクリュ330と共に回転しない非共回りタイプのいずれでもよい。
尚、射出装置300は、スクリュ330に対し逆流防止リング331を開放位置と閉塞位置との間で進退させる駆動源を有していてもよい。
計量モータ340は、スクリュ330を回転させる。スクリュ330を回転させる駆動源は、計量モータ340には限定されず、例えば油圧ポンプなどでもよい。
射出モータ350は、スクリュ330を進退させる。射出モータ350とスクリュ330との間には、射出モータ350の回転運動をスクリュ330の直線運動に変換する運動変換機構などが設けられる。運動変換機構は、例えばねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを有する。ねじ軸とねじナットの間には、ボールやローラなどが設けられてよい。スクリュ330を進退させる駆動源は、射出モータ350には限定されず、例えば油圧シリンダなどでもよい。
圧力検出器360は、射出モータ350とスクリュ330との間で伝達される圧力を検出する。圧力検出器360は、射出モータ350とスクリュ330との間の力の伝達経路に設けられ、圧力検出器360に作用する圧力を検出する。
圧力検出器360は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。圧力検出器360の検出結果は、スクリュ330が成形材料から受ける圧力、スクリュ330に対する背圧、スクリュ330から成形材料に作用する圧力などの制御や監視に用いられる。
射出装置300は、制御装置700による制御下で、充填工程、保圧工程、計量工程などを行う。
充填工程では、射出モータ350を駆動してスクリュ330を設定速度で前進させ、スクリュ330の前方に蓄積された液状の成形材料を金型装置10内のキャビティ空間14に充填させる。スクリュ330の位置や速度は、例えば射出モータエンコーダ351を用いて検出する。射出モータエンコーダ351は、射出モータ350の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。スクリュ330の位置が設定位置に達すると、充填工程から保圧工程への切替(所謂、V/P切替)が行われる。V/P切替が行われる位置をV/P切替位置とも呼ぶ。スクリュ330の設定速度は、スクリュ330の位置や時間などに応じて変更されてもよい。
尚、充填工程においてスクリュ330の位置が設定位置に達した後、その設定位置にスクリュ330を一時停止させ、その後にV/P切替が行われてもよい。V/P切替の直前において、スクリュ330の停止の代わりに、スクリュ330の微速前進または微速後退が行われてもよい。
保圧工程では、射出モータ350を駆動してスクリュ330を前方に押し、スクリュ330の前端部における成形材料の圧力(以下、「保持圧力」とも呼ぶ。)を設定圧に保ち、シリンダ310内に残る成形材料を金型装置10に向けて押す。金型装置10内での冷却収縮による不足分の成形材料を補充できる。保持圧力は、例えば圧力検出器360を用いて検出する。圧力検出器360は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。保持圧力の設定値は、保圧工程の開始からの経過時間などに応じて変更されてもよい。
保圧工程では金型装置10内のキャビティ空間14の成形材料が徐々に冷却され、保圧工程完了時にはキャビティ空間14の入口が固化した成形材料で塞がれる。この状態はゲートシールと呼ばれ、キャビティ空間14からの成形材料の逆流が防止される。保圧工程後、冷却工程が開始される。冷却工程では、キャビティ空間14内の成形材料の固化が行われる。成形サイクル時間の短縮のため、冷却工程中に計量工程が行われてよい。
計量工程では、計量モータ340を駆動してスクリュ330を設定回転数で回転させ、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って成形材料を前方に送る。これに伴い、成形材料が徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ330の前方に送られシリンダ310の前部に蓄積されるにつれ、スクリュ330が後退させられる。スクリュ330の回転数は、例えば計量モータエンコーダ341を用いて検出する。計量モータエンコーダ341は、計量モータ340の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。
計量工程では、スクリュ330の急激な後退を制限すべく、射出モータ350を駆動してスクリュ330に対して設定背圧を加えてよい。スクリュ330に対する背圧は、例えば圧力検出器360を用いて検出する。圧力検出器360は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。スクリュ330が計量完了位置まで後退し、スクリュ330の前方に所定量の成形材料が蓄積されると、計量工程が完了する。
尚、本実施形態の射出装置300は、インライン・スクリュ方式であるが、プリプラ方式などでもよい。プリプラ方式の射出装置は、可塑化シリンダ内で溶融された成形材料を射出シリンダに供給し、射出シリンダから金型装置内に成形材料を射出する。可塑化シリンダ内にはスクリュが回転自在にまたは回転自在に且つ進退自在に配設され、射出シリンダ内にはプランジャが進退自在に配設される。
また、本実施形態の射出装置300は、シリンダ310の軸方向が水平方向である横型であるが、シリンダ310の軸方向が上下方向である竪型であってもよい。竪型の射出装置300と組み合わされる型締装置は、竪型でも横型でもよい。同様に、横型の射出装置300と組み合わされる型締装置は、横型でも竪型でもよい。
(移動装置)
移動装置400の説明では、射出装置300の説明と同様に、充填時のスクリュ330の移動方向(図1および図2中左方向)を前方とし、計量時のスクリュ330の移動方向(図1および図2中右方向)を後方として説明する。
移動装置400は、金型装置10に対し射出装置300を進退させる。また、移動装置400は、金型装置10に対しノズル320を押し付け、ノズルタッチ圧力を生じさせる。移動装置400は、液圧ポンプ410、駆動源としてのモータ420、液圧アクチュエータとしての液圧シリンダ430などを含む。
液圧ポンプ410は、第1ポート411と、第2ポート412とを有する。液圧ポンプ410は、両方向回転可能なポンプであり、モータ420の回転方向を切り替えることにより、第1ポート411および第2ポート412のいずれか一方から作動液(例えば油)を吸入し他方から吐出して液圧を発生させる。尚、液圧ポンプ410はタンクから作動液を吸引して第1ポート411および第2ポート412のいずれか一方から作動液を吐出することもできる。
モータ420は、液圧ポンプ410を作動させる。モータ420は、制御装置700からの制御信号に応じた回転方向および回転トルクで液圧ポンプ410を駆動する。モータ420は、電動モータであってよく、電動サーボモータであってよい。
液圧シリンダ430は、シリンダ本体431、ピストン432、およびピストンロッド433を有する。シリンダ本体431は、射出装置300に対して固定される。ピストン432は、シリンダ本体431の内部を、第1室としての前室435と、第2室としての後室436とに区画する。ピストンロッド433は、固定プラテン110に対して固定される。
液圧シリンダ430の前室435は、第1流路401を介して、液圧ポンプ410の第1ポート411と接続される。第1ポート411から吐出された作動液が第1流路401を介して前室435に供給されることで、射出装置300が前方に押される。射出装置300が前進され、ノズル320が固定金型11に押し付けられる。前室435は、液圧ポンプ410から供給される作動液の圧力によってノズル320のノズルタッチ圧力を生じさせる圧力室として機能する。
一方、液圧シリンダ430の後室436は、第2流路402を介して液圧ポンプ410の第2ポート412と接続される。第2ポート412から吐出された作動液が第2流路402を介して液圧シリンダ430の後室436に供給されることで、射出装置300が後方に押される。射出装置300が後退され、ノズル320が固定金型11から離間される。
尚、本実施形態では移動装置400は液圧シリンダ430を含むが、本発明はこれに限定されない。例えば、液圧シリンダ430の代わりに、電動モータと、その電動モータの回転運動を射出装置300の直線運動に変換する運動変換機構とが用いられてもよい。
(制御装置)
制御装置700は、図1〜図2に示すようにCPU(Central Processing Unit)701と、メモリなどの記憶媒体702と、入力インターフェース703と、出力インターフェース704とを有する。制御装置700は、記憶媒体702に記憶されたプログラムをCPU701に実行させることにより、各種の制御を行う。また、制御装置700は、入力インターフェース703で外部からの信号を受信し、出力インターフェース704で外部に信号を送信する。
制御装置700は、型閉工程や型締工程、型開工程などを繰り返し行うことにより、成形品を繰り返し製造する。また、制御装置700は、型締工程の間に、計量工程や充填工程、保圧工程などを行う。成形品を得るための一連の動作、例えば計量工程の開始から次の計量工程の開始までの動作を「ショット」または「成形サイクル」とも呼ぶ。また、1回のショットに要する時間を「成形サイクル時間」とも呼ぶ。
制御装置700は、操作装置750や表示装置760と接続されている。操作装置750は、ユーザによる入力操作を受け付け、入力操作に応じた信号を制御装置700に出力する。表示装置760は、制御装置700による制御下で、操作装置750における入力操作に応じた操作画面を表示する。
操作画面は、射出成形機の設定などに用いられる。操作画面は、複数用意され、切り替えて表示されたり、重ねて表示されたりする。ユーザは、表示装置760で表示される操作画面を見ながら、操作装置750を操作することにより射出成形機の設定(設定値の入力を含む)などを行う。
操作装置750および表示装置760は、例えばタッチパネルで構成され、一体化されてよい。尚、本実施形態の操作装置750および表示装置760は、一体化されているが、独立に設けられてもよい。また、操作装置750は、複数設けられてもよい。
(射出成形用情報処理装置)
制御装置700は、射出成形に関する情報を処理する射出成形用情報処理装置を兼ねる。尚、射出成形用情報処理装置は、制御装置700とは別に設けられてもよく、その場合、制御装置700から各種情報を取得できるように、制御装置700とLAN(Local Area Network)またはインターネット回線などのネットワークを介して接続されてよい。その接続は、有線接続、無線接続のいずれでもよい。
図3は、一実施形態による制御装置の構成要素を機能ブロックで示す図である。図3に図示される各機能ブロックは概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。各機能ブロックの全部または一部を、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。各機能ブロックにて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUにて実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されうる。
図3に示すように、制御装置700は、所定ショット毎にショットに関する所定の特徴量の実績値を記憶する実績値記憶部711を有する。実績値記憶部711は、ショットが行われる度に毎回、ショットに関する所定の特徴量の実績値を記憶してもよいし、ショットが複数回行われる度に、ショットに関する所定の特徴量の実績値を記憶してもよい。実績値記憶部711は、ユーザによって指定されるショットが行われる度に、ショットに関する所定の特徴量の実績値を記憶してもよい。
実績値記憶部711は、射出成形機に取付けられる金型装置10毎に、成形条件である制御量の設定値と、制御量が設定値になるように操作する操作量に関する物理量の実績値とを対応付けて記憶してよい。この場合、ショットに関する所定の特徴量は、操作量に関する物理量であってよい。ショットに関する所定の特徴量は、後述のロギングデータでもよい。
図4は、一実施形態による実績値記憶部によって記憶される成形情報を示す図である。図4に示すように、実績値記憶部711は、金型装置10と、金型装置10の内部で成形される成形品の成形条件である制御量の設定値と、制御量が設定値になるように操作する操作量に関する物理量の実績値とを対応付けて記憶する。
制御量としては、例えば可動部材の移動位置(または移動位置を表す移動距離)、可動部材の移動時間、可動部材の移動速度、可動部材に作用する力や圧力などが挙げられる。例えば型閉工程、型締工程および型閉工程におけるクロスヘッド151の移動位置や移動速度、保圧工程における成形材料の保持圧力やその保持時間、計量工程におけるスクリュ330の背圧、突き出し工程におけるエジェクタモータ210のトルクなどが挙げられる。
制御量の設定値は、金型装置10毎に設定される。制御量の設定値は、金型装置10毎に1つずつ設定されてよい。制御量の設定値は、操作装置750などにおいて入力され、記憶媒体702に記憶される。
操作量としては、例えば可動部材を駆動するモータの供給電流などが挙げられる。可動部材とモータの組合せとしては、例えば、クロスヘッド151と型締モータ160の組合せ、エジェクタロッド230とエジェクタモータ210の組合せ、スクリュ330と射出モータ350の組合せ、スクリュ330と計量モータ340の組合せなどが挙げられる。
操作量に関する物理量とは、操作量の他、操作量に応じて変動する物理量を意味する。操作量がモータの供給電流である場合、操作量に応じて変動する物理量としてはモータのトルクやモータの温度が挙げられる。モータのトルクやモータの発熱量は、モータの供給電流に比例する。これらの実績値は、電流検出器やトルク検出器、温度検出器などの検出器によって検出される。モータのトルクの実績値は、モータに電流を供給するインバータの制御指令値から求めてもよい。
操作量に関する物理量の種類は、操作画面において選択可能であってもよい。また、操作量に関する物理量の実績値は、波形でも、ピーク値でも、可動部材が特定の位置に存在するときの値でもよく、操作画面において選択可能であってもよい。
実績値記憶部711は、射出成形機が成形動作を行う間、操作量に関する物理量の実績値を監視し、その監視結果を制御量の設定値と対応付けて記憶する。その記憶は、操作画面において所定のモードが選択されている間のみ行われてもよい。所定のモードを選択するユーザは、射出成形機の納品先の使用者でもよいし、射出成形機の製造元の保守管理者でもよい。後者の場合、保守管理者は、射出成形機の定期検査などにおいて、射出成形機の異常の有無を判定するために、所定のモードを選択する。
尚、本実施形態の制御量は可動部材の物理量であるが、本発明はこれに限定されない。例えば、制御量は、金型装置10の温度やシリンダ310の温度などでもよい。制御量がシリンダ310の温度である場合、操作量は加熱器313の供給電流である。
ところで、射出成形機や金型装置10の劣化による異常の有無は、操作量に関する物理量などの特徴量の実績値の経時的な変化で判定できる。例えば、型締装置100の劣化が進むほど、クロスヘッド151の位置制御に要するエネルギーの損失が大きくなるので、型締モータ160のトルクが大きくなる。
射出成形機や金型装置10の劣化は緩やかに進むので、特徴量の実績値の変化も緩やかに進む。そのため、劣化による異常の有無の判定では、例えば時間的に隔たりのある複数の期間で、実績値に有意差があるか否かを検定する。
基準の期間(以下、「基準期間」とも呼ぶ。)は、射出成形機や金型装置の劣化が進んでいない期間である。基準期間は、例えば、射出成形機の製造元での出荷検査時、射出成形機の納入から所定期間の間などである。その所定期間は、ショット回数で表されてもよい。
一方、劣化による異常が有るか否かを判定する期間(以下、「評価期間」とも呼ぶ。)は、例えば直近の所定期間の間などである。評価期間はショット回数で表されてもよい。評価期間は複数用意されてもよい。尚、評価期間は、直近の所定期間の間ではなくてもよく、過去の所定期間の間でもよい。
図4に示すように、金型装置10が交換されると、成形条件が変更されるため、特徴量の実績値も変化する。特徴量の実績値の変化は、成形条件の変更に起因するものと、射出成形機や金型装置10の劣化に起因するものとの両方を含む。
そこで、図3に示すように、制御装置700は、実績値記憶部711で記憶される成形情報から、同一の成形条件で行われる複数のショットにおける特徴量の実績値を抽出する実績値抽出部712を有してよい。
図5は、一実施形態による実績値抽出部によって抽出される成形情報を示す図である。図5に示すように、実績値抽出部712は、実績値記憶部711で記憶される成形情報(図4に示す成形情報)から、同一の成形条件Aで行われる複数のショットにおける特徴量の実績値を抽出してよい。
図6は、一実施形態による実績値抽出部によって抽出される別の成形情報を示す図である。図6に示すように、実績値抽出部712は、実績値記憶部711で記憶される成形情報(図4に示す成形情報)から、同一の成形条件Bで行われる複数のショットにおける特徴量の実績値を抽出してよい。
図7は、一実施形態による実績値抽出部によって抽出されるさらに別の成形情報を示す図である。図7に示すように、実績値抽出部712は、実績値記憶部711で記憶される成形情報(図4に示す成形情報)から、同一の成形条件Cで行われる複数のショットにおける特徴量の実績値を抽出してよい。
図5〜図7に示すように、同一の成形条件で行われる複数のショットにおける特徴量の実績値を抽出することで、特徴量の実績値の変化から、成形条件の変更に起因するものを排除できる。そのため、異常の有無の判定精度を向上できる。
尚、本実施形態の実績値抽出部712は、同一の成形条件で行われる複数のショットの実績値を抽出するが、類似の成形条件で行われる複数のショットにおける特徴量の実績値を抽出してもよい。例えば、基準期間に、評価期間と同一の成形条件で行われたショットが存在しない場合、基準期間の実績値として、評価期間と類似の成形条件で行われたショットの実績値を抽出してもよい。実績値抽出部712は、同一の成形条件および類似の成形条件の少なくとも一方で行われる複数のショットにおける特徴量の実績値を抽出すればよい。
成形条件が類似であるか否かは、例えば、制御量の設定値が許容範囲内にあるか否か、成形動作の管理に用いられる物理量の実績値(所謂、ロギングデータ)が許容範囲内にあるか否かに基づき判定できる。成形動作の管理に用いられる物理量としては、例えば成形サイクル時間、型閉時間、型開時間、充填時間、計量時間などの時間の他、位置、圧力、力、温度などが挙げられる。成形条件の類似性の判定に用いられる物理量は、操作画面において選択可能であってもよい。
図8は、一実施形態による実績値記憶部が記憶する型締モータのトルクの実績値の波形を示す図である。図8において、縦軸は型締モータ160のトルクの実績値を表し、横軸は型閉開始からの経過時間を表す。図8において、型締モータ160のトルクの実績値が正であることは、型締モータ160に電流を供給するインバータから型締モータ160に電流が流れることを意味する。また、型締モータ160のトルクの実績値が負であることは、型締モータ160の減速によって型締モータ160からインバータに電流が逆流することを意味する。実績値記憶部711は、型締モータ160のトルクの波形の代わりに、または型締モータ160のトルクの波形に加えて、型締モータ160のピークトルクを記憶してよい。
図9は、一実施形態による型締モータのピークトルクの平均の時間変化を示す図である。図9において、平均は、所定のショット回数(例えば100回)当たりの平均である。型締装置100の劣化が進むと、クロスヘッド151の位置制御に要するエネルギーの損失が大きくなるので、図9に示すように型締モータ160のピークトルクの平均が徐々に大きくなる。
図10は、一実施形態による型締モータのピークトルクの分散の時間変化を示す図である。図10において、分散は、所定のショット回数(例えば100回)当たりの分散である。型締装置100の劣化が進むと、クロスヘッド151の位置制御に要するエネルギーの損失のばらつきが大きくなるので、図10に示すように型締モータ160のピークトルクの分散が変動しやすくなる。
図9や図10に示すように、射出成形機や金型装置の劣化が進むにつれ、所定のショット回数当たりの実績値の分布が変化する。
そこで、図3に示すように、制御装置700は、実績値記憶部711で記憶される実績値の統計量を算出する統計量算出部713を有する。統計量算出部713は、例えば実績値抽出部712によって抽出される、同一の成形条件で行われる複数のショットの実績値の統計量を算出してよい。1つずつの実績値ではなく、複数の実績値の統計量を算出するので、射出成形機や金型装置の劣化による異常の有無を精度良く判定でき、偶然による誤判定を抑制できる。
統計量は、実績値の分布、実績値のばらつきを表すものであればよく、例えば要約統計量(representative value)、および検定統計量(test statistic)の少なくとも一方を含んでよい。
要約統計量としては、例えば比率が用いられる。比率は、所定のショット回数において実績値が所定の許容範囲から外れる確率であってよい。この確率は、所定のショット回数において実績値が所定の許容範囲に収まる確率を表す。
検定統計量としては、例えば、母平均の差の検定に用いるt統計量、母分散の比の検定に用いるF統計量のうちの少なくとも1つが用いられる。検定統計量は、後述の帰無仮説が真である確率を表す。
以下、統計量として、t統計量およびF統計量が用いられる場合について主に説明する。
t検定(Student's t-test)では、2つの母集団の平均が等しいか否かの検定を行う。t検定では、例えば、帰無仮説(null hypothesis)として2つの母集団の平均が等しいとの仮説を立て、対立仮説(alternative hypothesis)として2つの母集団の平均が等しくないとの仮説を立てる。帰無仮説を棄却すべき統計量の値の集合を棄却域(rejection region)といい、帰無仮説を棄却しない統計量の値の集合を採択域(acceptance region)という。棄却域は、有意水準(significance level)αで定められる。
t統計量は、例えば、帰無仮説として2つの母集団の平均が等しいとの仮説を立てる場合、2つの母集団の平均に有意差が無い確率を表す。この確率はp値とも呼ばれる。p値が小さいほど、帰無仮説を棄却する有力な証拠となる。p値がα以下であると、帰無仮説が棄却される。従って、t統計量は、2つの母集団の平均に有意差が有る確率を表すともいえる。
t統計量が棄却域の中に入る場合、帰無仮説が棄却されて対立仮説が採択され、2つの母集団の平均に有意差が有るとの判断がなされる。その判断が間違っている確率はα(%)以下である。αは、第1種の誤りを犯す確率である。第1種の誤りとは、帰無仮説が真であるのに、帰無仮説を棄却して、真でない対立仮説を採択する誤りのことである。
一方、t統計量が採択域の中に入る場合、帰無仮説が採択され、2つの母集団の平均に有意差がないとの判断がなされる。
F検定(F test)では、2つの母集団の分散が等しいか否かの検定を行う。F検定では、例えば、帰無仮説として2つの母集団の分散が等しいとの仮説を立て、対立仮説として2つの母集団の分散が等しくないとの仮説を立てる。帰無仮説を棄却すべき統計量の値の集合を棄却域といい、帰無仮説を棄却しない統計量の値の集合を採択域という。棄却域は、有意水準αで定められる。尚、本実施形態では、F検定の有意水準αと、t検定の有意水準αとが同じ値であるが、異なる値でもよい。
F統計量は、例えば、帰無仮説として2つの母集団の分散が等しいとの仮説を立てる場合、2つの母集団の分散に有意差が無い確率を表す。この確率はp値とも呼ばれる。p値が小さいほど、帰無仮説を棄却する有力な証拠となる。p値がα以下であると、帰無仮説が棄却される。従って、F統計量は、2つの母集団の分散に有意差が有る確率を表すともいえる。
F統計量が棄却域の中に入る場合、帰無仮説が棄却されて対立仮説が採択され、2つの母集団の分散に有意差が有るとの判断がなされる。その判断が間違っている確率はα(%)以下である。
一方、F統計量が採択域の中に入る場合、帰無仮説が採択され、2つの母集団の分散に有意差がないとの判断がなされる。
t検定やF検定において、2つの母集団のうち、基準の母集団は、上記基準期間の実績値の集合である。
一方、t検定やF検定において、2つの母集団のうち、基準の母集団と比較される他の母集団(以下、「評価対象の母集団」とも呼ぶ。)は、上記評価期間の実績値の集合である。評価対象の母集団は複数用意されてもよい。
尚、本実施形態の統計量算出部713は、同一の成形条件で行われる複数のショットの統計量を算出するが、類似の成形条件で行われる複数のショットの統計量を算出してもよい。例えば、基準期間に、評価期間と同一の成形条件で行われたショットが存在しない場合、評価期間と類似の成形条件で行われたショットの実績値で基準の母集団を作成してもよい。
尚、基準の母集団や評価対象の母集団は、複数の成形条件での実績値を含んでもよい。各成形条件でのショット回数の比率が許容範囲内で一致していればよい。
図3に示すように、制御装置700は、統計量算出部713の算出結果に基づき異常の有無を判定する異常判定部714を有してよい。異常判定部714は、例えばt統計量やF統計量に基づき異常の有無を判定する。
図11は、一実施形態による異常の有無の判定処理を示すフローチャートである。図11において、ステップS101以降の処理は、所定の入力操作がなされたときに開始されてよい。
ステップS101では、統計量算出部713がF統計量を算出する。F統計量は、上述の如く、母分散の比の検定に用いる検定統計量である。統計量算出部713は、2つの母集団の分散に有意差が無い確率(例えばp値)を算出してよい。
続いてステップS102では、異常判定部714が、上記ステップS101において算出したF統計量と有意水準αに基づき帰無仮説を棄却するか否かを判定する。
帰無仮説を棄却する場合(ステップS102、Yes)、ステップS106に進み、異常判定部714が異常有との判定を行い、今回の処理を終了する。
一方、帰無仮説を棄却することなく対立仮説を採択する場合(ステップS102、No)、ステップS103に進む。
ステップS103では、統計量算出部713がt統計量を算出する。t統計量は、上述の如く、母平均の差の検定に用いる検定統計量である。統計量算出部713は、2つの母集団の平均に有意差が無い確率(例えばp値)を算出してよい。
続いてステップS104では、異常判定部714が、上記ステップS103において算出したt統計量と有意水準αに基づき帰無仮説を棄却するか否かを判定する。
帰無仮説を棄却する場合(ステップS104、Yes)、ステップS106に進み、異常判定部714が異常有との判定を行い、今回の処理を終了する。
一方、帰無仮説を棄却することなく対立仮説を採択する場合(ステップS104、No)、ステップS105に進む。
ステップS105では、異常判定部714が異常無との判定を行い、今回の処理を終了する。
尚、異常判定部714は、t統計量およびF統計量に基づき、異常の有無を判定するが本発明はこれに限定されない。異常判定部714は、t統計量およびF統計量の一方のみに基づき、異常の有無を判定してもよい。また、異常判定部714は、t統計量やF統計量などの検定統計量の代わりに、または検定統計量に加えて、要約統計量に基づき、異常の有無を判定してもよい。
例えば、異常判定部714は、所定のショット回数において実績値が許容範囲から外れる確率(以下、「外れ確率」とも呼ぶ。)が閾値を超える場合に異常有との判定を行い、外れ確率が閾値以下である場合に異常無との判定を行う。閾値は、上記基準期間での外れ確率に基づき設定されてよい。
尚、統計量算出部713は、母比率の差の検定に用いる検定統計量を算出してもよい。この場合、2つの母集団の比率(例えば上記外れ確率)が等しいか否かの検定を行う。異常判定部714は、母比率の差の検定結果に基づき異常の有無を判定してもよい。
図3に示すように、制御装置700は、異常判定部714の判定結果を報知する報知処理部715を有してよい。報知処理部715は、異常判定部714の判定結果を画像や音などの形態で報知する。その出力装置としては表示装置760、警告灯、ブザーなどが用いられる。報知処理部715は、異常判定部714によって異常有との判定が行われると、警報を出力してよい。警報の出力によってユーザの注意を喚起でき、ユーザに修理を促すことができる。警報の種類は複数種類用意されてもよい。
また、図3に示すように、制御装置700は、情報の処理に関する画面761(図12参照)を表示する表示処理部716を有してよい。表示処理部716は、画面761を表示装置760に表示させる。図12は、一実施形態による画面を示す図である。
画面761は、異常判定部714の判定に用いる閾値を入力する閾値入力欄762、763を有する。異常判定部714の判定にt統計量やF統計量などの検定統計量が用いられる場合、閾値としては有意水準αが挙げられる。有意水準αは、百分率(%)で表示されてよい。
異なる閾値入力欄762、763には、異なる有意水準α1、α2が入力されてよい。有意水準α1、α2毎に異常判定部714によって異常の有無が判定される。これにより、複数のレベル(図12では注意レベルと警告レベル)の異常の有無を判定できる。警告レベルの有意水準α2は、注意レベルの有意水準α1よりも小さい。警告レベルの有意水準α2は例えば0.1(%)、注意レベルの有意水準α1は例えば1(%)である。
統計量算出部713によって算出されるp値が注意レベルの有意水準α1以下である場合、異常判定部714が軽度の異常有との判定を行う。この場合、報知処理部715は、注意レベルの警報を出力する。
一方、統計量算出部713によって算出されるp値が警告レベルの有意水準α2以下である場合、異常判定部714が重度の異常有との判定を行う。この場合、報知処理部715は、警告レベルの警報を出力する。
尚、有意水準αの数は、1つでもよいし、3つ以上でもよい。異常のレベルは、1つでもよいし、3つ以上でもよい。
各閾値入力欄762、763に入力される有意水準α1、α2は、t検定およびF検定の両方に共通のものであってよい。この場合、異常判定部714は、t検定のp値とF検定のp値のうち小さい方のp値が有意水準α1以下であるか否かに基づき、軽度の異常の有無を判定してよい。また、異常判定部714は、t検定のp値とF検定のp値のうち小さい方のp値が有意水準α2以下であるか否かに基づき、重度の異常の有無を判定してよい。
尚、画面761は、t検定とF検定の両方に共通の有意水準α1、α2を入力する閾値入力欄762を有するが、t検定用の有意水準αを入力する閾値入力欄とF検定用の有意水準αを入力する閾値入力欄とを別々に有してもよい。異常判定部714は、検定の種類毎に、異常の有無を判定してもよい。
画面761は、統計量算出部713の算出結果を表示する算出結果表示欄764を有してよい。異常判定部714の判定にt統計量やF統計量が用いられる場合、算出結果表示欄764で表示される算出結果としてはp値が挙げられる。p値は、百分率(%)で表示されてよい。p値と有意水準αとは、比較しやすいように、図12に示すように同一の画面761に同一の単位で表示されてよい。
各算出結果表示欄764には、例えば、直近の所定ショット回数分(例えば十万ショット回数分、百万ショット回数分、一千万ショット回数分、一億ショット回数分)のp値が表示される。尚、p値を算出するショット回数は、図12ではユーザによって入力不能とされ固定されるが、ユーザによって入力可能とされてもよく入力に応じて変更されてもよい。
有意水準αがt検定およびF検定の両方に共通のものである場合、各算出結果表示欄764には、t検定のp値とF検定のp値のうち小さい方のp値が表示されてよい。また、表示されるp値が有意水準α1、α2以下であるか否かに基づき、異常判定部714が異常の有無を判定してよい。
画面761は、p値などの統計量を算出する期間(例えば上記の評価期間)の開始日を表示する開始日表示欄765を有してよい。評価期間の終了日は、複数の評価期間で共通の日(直前のショットが行われた日)であるので、表示を省略してよい。画面761を見たユーザは、評価期間の開始日を知ることができる。
画面761は、総ショット回数を表示する総ショット回数表示欄767および、総ショット回数の開始日(つまり、第1回目のショットが行われた日)を表示する総ショット開始日表示欄768を有してよい。画面761を見たユーザは、総ショット回数およびその開始日を知ることができる。
尚、異常判定部714の判定に要約統計量が用いられる場合、操作画面において入力される閾値としては上記外れ確率や上記許容範囲(上限値や下限値)などが挙げられる。外れ確率は、百分率(%)で表示されてよい。
画面761は、平均や分散などの詳細を表示するための詳細表示ボタン770を有してよい。図12に示す詳細表示ボタン770が操作されると、図13に示す詳細表示画面771が表示される。図13は、一実施形態による詳細表示画面を示す図である。
詳細表示画面771は、直近の所定ショット回数分の平均値および分散を表示する表示欄772を有する。詳細表示画面771を見たユーザは、直近の所定ショット回数分の平均値および分散を知ることができる。尚、分散の代わりに、標準偏差が表示されてもよいし、最大値と最小値が表示されてもよい。
詳細表示画面771は、直近の所定ショット回数分の期間の開始日を表示する開始日表示欄773を有する。期間の終了日は、複数の期間で共通の日(直前のショットが行われた日)であるので、表示を省略してよい。詳細表示画面771を見たユーザは、平均値などが表示される各期間の開始日を知ることができる。
詳細表示画面771は、総ショット回数を表示する総ショット回数表示欄774および、総ショット回数の開始日(つまり、第1回目のショットが行われた日)を表示する総ショット開始日表示欄775を有してよい。詳細表示画面771を見たユーザは、総ショット回数およびその開始日を知ることができる。
(変形および改良)
以上、射出成形機の実施形態等について説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
例えば、実績値の統計量として、マハラノビノス距離(Mahalanobis' Distance)が用いられてもよい。
160 型締モータ
700 制御装置
711 実績値記憶部
712 実績値抽出部
713 統計量算出部
714 異常判定部
715 報知処理部
716 表示処理部
750 操作装置
760 表示装置
761 画面
762、763 閾値入力欄
764 算出結果表示欄

Claims (11)

  1. 射出成形に関する情報を処理する射出成形用情報処理装置を有し、
    前記射出成形用情報処理装置は、
    所定ショット毎にショットに関する所定の特徴量の実績値を記憶する実績値記憶部と、
    所定のショット回数において前記実績値が所定の許容範囲から外れる確率を算出する統計量算出部とを有する、射出成形機。
  2. 射出成形に関する情報を処理する射出成形用情報処理装置を有し、
    前記射出成形用情報処理装置は、
    所定ショット毎にショットに関する所定の特徴量の実績値を記憶する実績値記憶部と、
    前記実績値記憶部で記憶される複数の前記実績値の検定統計量を算出する統計量算出部とを有する、射出成形機。
  3. 前記射出成形用情報処理装置は、前記統計量算出部の算出結果に基づき異常の有無を判定する異常判定部とを有する、請求項1または2に記載の射出成形機。
  4. 前記射出成形用情報処理装置は、前記情報の処理に関する画面を表示する表示処理部を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の射出成形機。
  5. 前記画面は、異常の有無の判定に用いる閾値を入力する閾値入力欄を有する、請求項4に記載の射出成形機。
  6. 前記画面は、前記統計量算出部の算出結果を表示する算出結果表示欄を有する、請求項4または5に記載の射出成形機。
  7. 前記統計量算出部は、複数の母集団の平均に有意差が無い確率を算出する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の射出成形機。
  8. 前記統計量算出部は、複数の母集団の分散に有意差が無い確率を算出する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の射出成形機。
  9. 前記実績値記憶部は、射出成形機に取付けられる金型装置毎に、成形条件である制御量の設定値と、前記制御量が前記設定値になるように操作する操作量に関する物理量の実績値とを対応付けた成形情報を記憶し、前記所定の特徴量は前記操作量に関する前記物理量であり、
    前記射出成形用情報処理装置は、前記実績値記憶部で記憶される前記成形情報から、同一の前記成形条件および類似の前記成形条件の少なくとも一方で行われる複数のショットの前記実績値を抽出する実績値抽出部を有し、
    前記統計量算出部は、前記実績値抽出部によって抽出される、同一の前記成形条件および類似の前記成形条件の少なくとも一方で行われる複数のショットの前記実績値の統計量を算出する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の射出成形機。
  10. 射出成形に関する情報を処理する射出成形用情報処理装置であって、
    所定ショット毎にショットに関する所定の特徴量の実績値を記憶する実績値記憶部と、
    所定のショット回数において前記実績値記憶部で記憶される前記実績値が所定の許容範囲から外れる確率を算出する統計量算出部とを有する、射出成形用情報処理装置。
  11. 射出成形に関する情報を処理する射出成形用情報処理装置であって、
    所定ショット毎にショットに関する所定の特徴量の実績値を記憶する実績値記憶部と、
    前記実績値記憶部で記憶される前記実績値の検定統計量を算出する統計量算出部とを有する、射出成形用情報処理装置。
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