JP2018170825A - 車両用冷却システム - Google Patents
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また、車輪駆動系にエンジン(内燃機関)を備える場合、エンジン用の冷媒を電気モータに供給することも考えられるが、エンジンの冷媒温度は電気モータに適した冷媒温度に比して高く、やはり冷却性が厳しい。エンジン冷却系から独立したモータ冷却系を設けることも考えられるが、二系統分の冷媒流路、ポンプおよびラジエータが必要となるため、コストおよび重量の面で課題がある。
この構成によれば、投入電力調整ユニットを冷却するPDU冷却系の冷媒を利用して電気モータを冷却することが可能となる。既存のPDU冷却系を利用することで、コストおよび重量を抑えて効率よく電気モータの冷却性を高めることができる。
本発明において、前記第一冷媒経路と前記第二冷媒経路との間には、前記回転電機への前記冷媒の流量を調節可能な冷媒流量調整バルブを備えている構成としてもよい。
この構成によれば、低速時でラジエータファンが連続駆動する等により、PDU負荷が大きくモータ負荷が小さいような状況下では、PDUを優先的に冷却することができる。一方、スポーツ走行等により、モータ負荷が増大するときには、PDU冷却系の冷媒を利用して電気モータを冷却することができる。すなわち、PDUおよび電気モータの負荷状況に応じて選択的に冷却性を高めることができる。
また、本発明において、前記投入電力調整ユニットの温度を検知するユニット温度把握手段と、前記回転電機の温度を検知するモータ温度把握手段と、車速を検知する車速把握手段と、前記ユニット温度把握手段、モータ温度把握手段および車速把握手段の少なくとも一つの検知情報を用いて、前記冷媒流量調整バルブを制御する制御装置と、を備えている構成としてもよい。
この構成によれば、PDUおよび電気モータの検知温度が規定の閾値を越えるか否か、あるいは車速が規定の閾値を越えるか否か、等の判定に応じて、PDU冷却系からモータ冷却系への冷媒の流量を調節することで、PDUおよび電気モータの負荷状態に応じてこれらの冷却を行うことができる。
また、本発明において、前記制御装置は、前記回転電機の冷却よりも前記投入電力調整ユニットの冷却を優先するユニット冷却優先モードを有している構成としてもよい。
この構成によれば、PDUは電子デバイス等の搭載により相対的に高い冷却性を要するが、このPDUの優先的な冷却をモード選択により容易に行うことができる。
また、本発明において、当該車両用冷却システムは、車両に搭載され、前記制御装置は、前記車速把握手段の検知情報に応じて切り替わる低車速モードと高車速モードとを有し、前記低車速モードおよび高車速モードの切り替えに応じて前記冷媒流量調整バルブを制御する構成としてもよい。
この構成によれば、PDU冷却が厳しい領域である低車速モードでは、冷媒流量調整バルブを閉じてPDUを優先的に冷却し、熱交換器によるPDU冷却がしやすい領域である高車速モードでは、冷媒流量調整バルブを開いて電気モータの冷却性を高める、というように車速に適した冷媒経路を容易に形成することができる。
また、本発明において、当該車両用冷却システムは、車両に搭載され、前記車両の前方から後方に向けて、前記熱交換器、投入電力調整ユニットおよび回転電機の順に配置されている構成としてもよい。
この構成によれば、車両前方寄りに配置した熱交換器により、車両走行時には走行風による冷却効果を効果的に得ることができる。また、PDUは相対的に熱交換器の近くに配置されるので、PDUを優先的に冷却する際の冷媒経路を短くして冷却性を高めることができる。また、熱交換器およびPDU間の冷媒経路から後方へ第二冷媒経路を延ばすことで、PDU冷却系の冷媒を利用したモータ冷却系を容易に構成することができる。
また、本発明において、前記制御装置は、前記投入電力調整ユニットのユニット温度および前記回転電機のモータ温度の何れも規定の閾値に比して低い場合には、前記回転電機に前記冷媒を流して前記投入電力調整ユニットとともに前記回転電機を冷却し、前記ユニット温度およびモータ温度の何れかが規定の閾値に比して高い場合には、前記回転電機に前記冷媒を流さず前記ユニット冷却優先モードとするか、前記回転電機の出力制限を行う。
この構成によれば、ユニット温度およびモータ温度の何れも低温の場合には、投入電力調整ユニットとともに回転電機を冷却可能とし、ユニット温度およびモータ温度の何れかが高温の場合には、ユニット冷却優先モードとするか回転電機の出力制限を行うかによって、投入電力調整ユニットおよび回転電機の負荷状況に応じた冷却および制御を行うことができる。
これら第二冷媒経路29および冷媒流量調整バルブ33を含んで、PDU冷却系22のクーラントを利用して電気モータ13を冷却するモータ冷却系23が構成されている。
ステップS103,S105,S106の後、ステップS107でイグニッションオフか否かを判定し、イグニッションオンのまま(ステップS107でNO)であればステップS101に戻り、イグニッションオフ(ステップS107でYES)となれば処理を終了する。
この構成によれば、PDU15を冷却するPDU冷却系22の冷媒を利用して電気モータ13を冷却することが可能となる。既存のPDU冷却系22を利用することで、コストおよび重量を抑えて効率よく電気モータ13の冷却性を高めることができる。
この構成によれば、低速時でラジエータファン25a,27aが連続駆動する等により、PDU負荷が大きくモータ負荷が小さいような状況下では、PDU15を優先的に冷却することができる。一方、スポーツ走行等により、モータ負荷が増大するときには、PDU冷却系22の冷媒を利用して電気モータ13を冷却することができる。すなわち、PDU15および電気モータ13の負荷状況に応じて選択的に冷却性を高めることができる。
この構成によれば、車両前方寄りに配置したフロントラジエータ27により、車両走行時には走行風による冷却効果を効果的に得ることができる。また、PDU15は相対的にフロントラジエータ27の近くに配置されるので、PDU15を優先的に冷却する際の冷媒経路を短くして冷却性を高めることができる。また、フロントラジエータ27およびPDU15間の冷媒経路から後方へ第二冷媒経路29を延ばすことで、PDU冷却系22の冷媒を利用したモータ冷却系23を容易に構成することができる。
この構成によれば、PDU15および電気モータ13の検知温度が規定の閾値を越えるか否か、あるいは車速が規定の閾値を越えるか否か、等の判定に応じて、PDU冷却系22からモータ冷却系23への冷媒の流量を調節することで、PDU15および電気モータ13の負荷状態に応じてこれらの冷却を行うことができる。
この構成によれば、PDU15は電子デバイス等の搭載により相対的に高い冷却性を要するが、このPDU15の優先的な冷却をモード選択により容易に行うことができる。
この構成によれば、PDU温度およびモータ温度の何れも低温の場合には、PDU15とともに電気モータ13を冷却可能とし、PDU温度およびモータ温度の何れかが高温の場合には、ユニット冷却優先モードとするか電気モータ13の出力制限を行うかによって、PDU15および電気モータ13の負荷状況に応じた冷却および制御を行うことができる。
この構成によれば、PDU冷却が厳しい領域である低車速モードでは、冷媒流量調整バルブ33を閉じてPDU15を優先的に冷却し、フロントラジエータ27によるPDU冷却がしやすい領域である高車速モードでは、冷媒流量調整バルブ33を開いて電気モータ13の冷却性を高める、というように車速に適した冷媒経路を容易に形成することができる。なお、低車速モードと高車速モードとを切り替え操作可能なモード切り替えスイッチを備えてもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
3a 車輪速センサ(車速把握手段)
13 電気モータ(回転電機)
13a サーミスタ(モータ温度把握手段)
15 PDU(投入電力調整ユニット)
15a ユニット温度センサ(ユニット温度把握手段)
16 ECU(制御装置)
27 フロントラジエータ(熱交換器)
28 第一冷媒経路
29 第二冷媒経路
33 冷媒流量調整バルブ
Claims (7)
- 回転電機と、
前記回転電機に供給する電力を調整する投入電力調整ユニットと、
前記投入電力調整ユニットを冷却するための冷媒を冷却する熱交換器と、
前記投入電力調整ユニットと前記熱交換器との間に形成された第一冷媒経路と、を備え、
前記第一冷媒経路には、前記回転電機を経由して前記冷媒を循環可能な第二冷媒経路が接続されている車両用冷却システム。 - 前記第一冷媒経路と前記第二冷媒経路との間には、前記回転電機への前記冷媒の流量を調節可能な冷媒流量調整バルブを備えている請求項1に記載の車両用冷却システム。
- 前記投入電力調整ユニットの温度を検知するユニット温度把握手段と、
前記回転電機の温度を検知するモータ温度把握手段と、
車速を検知する車速把握手段と、
前記ユニット温度把握手段、モータ温度把握手段および車速把握手段の少なくとも一つの検知情報を用いて、前記冷媒流量調整バルブを制御する制御装置と、を備えている請求項2に記載の車両用冷却システム。 - 前記制御装置は、前記回転電機の冷却よりも前記投入電力調整ユニットの冷却を優先するユニット冷却優先モードを有している請求項3に記載の車両用冷却システム。
- 当該車両用冷却システムは、車両に搭載され、
前記制御装置は、前記車速把握手段の検知情報に応じて切り替わる低車速モードと高車速モードとを有し、前記低車速モードおよび高車速モードの切り替えに応じて前記冷媒流量調整バルブを制御する請求項3又は4に記載の車両用冷却システム。 - 当該車両用冷却システムは、車両に搭載され、
前記車両の前方から後方に向けて、前記熱交換器、投入電力調整ユニットおよび回転電機の順に配置されている請求項1から5の何れか一項に記載の車両用冷却システム。 - 前記制御装置は、前記投入電力調整ユニットのユニット温度および前記回転電機のモータ温度の何れも規定の閾値に比して低い場合には、前記回転電機に前記冷媒を流して前記投入電力調整ユニットとともに前記回転電機を冷却し、
前記ユニット温度およびモータ温度の何れかが規定の閾値に比して高い場合には、前記回転電機に前記冷媒を流さず前記ユニット冷却優先モードとするか、前記回転電機の出力制限を行う請求項4に記載の車両用冷却システム。
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JP2021010205A (ja) * | 2019-06-28 | 2021-01-28 | 本田技研工業株式会社 | 車両の冷却構造 |
JP2021090307A (ja) * | 2019-12-05 | 2021-06-10 | トヨタ自動車株式会社 | パワートレーンの冷却装置 |
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JP2015112943A (ja) * | 2013-12-10 | 2015-06-22 | カルソニックカンセイ株式会社 | 車両用冷却循環システム |
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