JP2018170825A - 車両用冷却システム - Google Patents

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【課題】コストおよび重量を抑えて車輪駆動用の電気モータの冷却性を高めることができる車両用冷却システムを提供する。【解決手段】電気モータ13と、電気モータ13に供給する電力を調整するPDU15と、PDU15を冷却するための冷媒を冷却するフロントラジエータ27と、PDU15とフロントラジエータ27との間に形成された第一冷媒経路28と、を備え、第一冷媒経路28には、電気モータ13を経由して前記冷媒を循環可能な第二冷媒経路29が接続されている。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用冷却システムに関する。
従来、電気モータを動力源とする後輪駆動系を備える車両において、電気モータとモータ冷却系のオイルクーラとを車両後部に配置した冷却システムがある(例えば、特許文献1参照)。このシステムでは、モータドライバたるPDU(Power Driver Unit)を電気モータおよびオイルクーラの前方に配置し、PDUも電気モータと共通の冷媒で冷却可能としている。
特開2003−47202号公報
ところで、車輪駆動用の電気モータは、出力向上に伴い発熱量が大きくなるが、上記従来の構成では、レイアウトの都合上、電気モータの冷却性が厳しい。また、車両後部ではラジエータの追加等も困難である。
また、車輪駆動系にエンジン(内燃機関)を備える場合、エンジン用の冷媒を電気モータに供給することも考えられるが、エンジンの冷媒温度は電気モータに適した冷媒温度に比して高く、やはり冷却性が厳しい。エンジン冷却系から独立したモータ冷却系を設けることも考えられるが、二系統分の冷媒流路、ポンプおよびラジエータが必要となるため、コストおよび重量の面で課題がある。
そこで本発明は、コストおよび重量を抑えて車輪駆動用の電気モータの冷却性を高めることができる車両用冷却システムを提供する。
上記課題の解決手段として、本発明は、回転電機と、前記回転電機に供給する電力を調整する投入電力調整ユニットと、前記投入電力調整ユニットを冷却するための冷媒を冷却する熱交換器と、前記投入電力調整ユニットと前記熱交換器との間に形成された第一冷媒経路と、を備え、前記第一冷媒経路には、前記回転電機を経由して前記冷媒を循環可能な第二冷媒経路が接続されている車両用冷却システムを提供する。
この構成によれば、投入電力調整ユニットを冷却するPDU冷却系の冷媒を利用して電気モータを冷却することが可能となる。既存のPDU冷却系を利用することで、コストおよび重量を抑えて効率よく電気モータの冷却性を高めることができる。
本発明において、前記第一冷媒経路と前記第二冷媒経路との間には、前記回転電機への前記冷媒の流量を調節可能な冷媒流量調整バルブを備えている構成としてもよい。
この構成によれば、低速時でラジエータファンが連続駆動する等により、PDU負荷が大きくモータ負荷が小さいような状況下では、PDUを優先的に冷却することができる。一方、スポーツ走行等により、モータ負荷が増大するときには、PDU冷却系の冷媒を利用して電気モータを冷却することができる。すなわち、PDUおよび電気モータの負荷状況に応じて選択的に冷却性を高めることができる。
また、本発明において、前記投入電力調整ユニットの温度を検知するユニット温度把握手段と、前記回転電機の温度を検知するモータ温度把握手段と、車速を検知する車速把握手段と、前記ユニット温度把握手段、モータ温度把握手段および車速把握手段の少なくとも一つの検知情報を用いて、前記冷媒流量調整バルブを制御する制御装置と、を備えている構成としてもよい。
この構成によれば、PDUおよび電気モータの検知温度が規定の閾値を越えるか否か、あるいは車速が規定の閾値を越えるか否か、等の判定に応じて、PDU冷却系からモータ冷却系への冷媒の流量を調節することで、PDUおよび電気モータの負荷状態に応じてこれらの冷却を行うことができる。
また、本発明において、前記制御装置は、前記回転電機の冷却よりも前記投入電力調整ユニットの冷却を優先するユニット冷却優先モードを有している構成としてもよい。
この構成によれば、PDUは電子デバイス等の搭載により相対的に高い冷却性を要するが、このPDUの優先的な冷却をモード選択により容易に行うことができる。
また、本発明において、当該車両用冷却システムは、車両に搭載され、前記制御装置は、前記車速把握手段の検知情報に応じて切り替わる低車速モードと高車速モードとを有し、前記低車速モードおよび高車速モードの切り替えに応じて前記冷媒流量調整バルブを制御する構成としてもよい。
この構成によれば、PDU冷却が厳しい領域である低車速モードでは、冷媒流量調整バルブを閉じてPDUを優先的に冷却し、熱交換器によるPDU冷却がしやすい領域である高車速モードでは、冷媒流量調整バルブを開いて電気モータの冷却性を高める、というように車速に適した冷媒経路を容易に形成することができる。
また、本発明において、当該車両用冷却システムは、車両に搭載され、前記車両の前方から後方に向けて、前記熱交換器、投入電力調整ユニットおよび回転電機の順に配置されている構成としてもよい。
この構成によれば、車両前方寄りに配置した熱交換器により、車両走行時には走行風による冷却効果を効果的に得ることができる。また、PDUは相対的に熱交換器の近くに配置されるので、PDUを優先的に冷却する際の冷媒経路を短くして冷却性を高めることができる。また、熱交換器およびPDU間の冷媒経路から後方へ第二冷媒経路を延ばすことで、PDU冷却系の冷媒を利用したモータ冷却系を容易に構成することができる。
また、本発明において、前記制御装置は、前記投入電力調整ユニットのユニット温度および前記回転電機のモータ温度の何れも規定の閾値に比して低い場合には、前記回転電機に前記冷媒を流して前記投入電力調整ユニットとともに前記回転電機を冷却し、前記ユニット温度およびモータ温度の何れかが規定の閾値に比して高い場合には、前記回転電機に前記冷媒を流さず前記ユニット冷却優先モードとするか、前記回転電機の出力制限を行う。
この構成によれば、ユニット温度およびモータ温度の何れも低温の場合には、投入電力調整ユニットとともに回転電機を冷却可能とし、ユニット温度およびモータ温度の何れかが高温の場合には、ユニット冷却優先モードとするか回転電機の出力制限を行うかによって、投入電力調整ユニットおよび回転電機の負荷状況に応じた冷却および制御を行うことができる。
本発明によれば、コストおよび重量を抑えて車輪駆動用の電気モータの冷却性を高めることができる車両用冷却システムを提供することができる。
本発明の実施形態における車両用冷却システムを搭載した車両の模式側面図である。 上記車両用冷却システムにおける制御の概略を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態における車両用冷却システムの制御の概略を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。
図1に示すように、本実施形態の車両用冷却システム10(以下、単に冷却システム10ということがある。)は、エンジン11(内燃機関)および電気モータ13を駆動源とする後輪駆動系を備えた車両1に搭載されている。冷却システム10は、エンジン11および電気モータ13を含むパワーユニット10と、電気モータ13を駆動制御するPDU15(Power Driver Unit:投入電力調整ユニット)と、を主な冷却対象としている。図中符号2は前輪、符号3は後輪、矢印FRは車両前方、矢印UPは車両上方をそれぞれ示す。
車両1は、左右の後輪3をエンジン11および電気モータ13の少なくとも一方の駆動力で駆動させるハイブリッド車両である。なお、例えば車両1は、左右の前輪2を個別に駆動可能な第二電動モータを備えている。
パワーユニット10は、エンジン11および電気モータ13の少なくとも一方の駆動力を左右後輪3に伝達する。エンジン11は、前後輪2,3の間に位置するミッドシップレイアウトとされている。エンジン11は、クランク軸を車両前後方向に沿わせた縦置きレイアウトとされている。エンジン11の後方には、トルクコンバータを有する自動変速機14が接続されている。エンジン11と自動変速機14との間には、電気モータ13が挟み込まれている。これらエンジン11、電気モータ13および自動変速機14が一体のパワーユニット10を構成している。
電気モータ13は、PDU15を介して、ECU16(Electrical Control Unit)およびバッテリ17に電気的に接続されている。PDU15は、インバータおよびコンバータなどを含む電気回路で構成されている。ECU16は、マイクロコンピュータで構成されている。ECU16は、PDU15を介してバッテリ17の電力を電気モータ13に供給する。ECU16は、電気モータ13を駆動制御するとともに、回生時には、電気モータ13で発電された回生電力をバッテリ17に充電する。ECU16は、冷却システム10における後述する冷媒流量調整バルブ33の作動も制御する。
電気モータ13には、エンジン冷却系21のクーラントを流通させる第一ウォータジャケット18が形成されるとともに、PDU冷却系22のクーラントを流通させる第二ウォータジャケット19が形成されている。
冷却システム10は、冷却対象と熱交換器(ラジエータ)との間で冷却媒体(冷却水、クーラント)を循環させて冷却対象を冷却する。冷却システム10は、エンジン冷却系21とPDU冷却系22とを構成している。冷却システム10は、PDU15の温度を検知する「ユニット温度把握手段」の一例としてのユニット温度センサ15aと、電気モータ13の温度を検知する「モータ温度把握手段」の一例としてのサーミスタ13aと、車速を検知する「車速把握手段」の一例として後輪3に設けられる車輪速センサ3aと、を備えている。
エンジン冷却系21は、エンジン11に形成されたウォータジャケットと、車両後部に配置されたリヤラジエータ25(熱交換器)と、エンジン11およびリヤラジエータ25の間に渡る冷媒経路と、エンジン11およびリヤラジエータ25の間で冷媒経路を介してクーラントを循環させる例えば電動のウォータポンプと、を備えている(リヤラジエータ25のみ図示)。エンジン冷却系21のクーラントは、電気モータ13の第一ウォータジャケット18にも供給されて電気モータ13を冷却する。リヤラジエータ25は、エンジン冷却後のクーラントを、空気(主に走行風)との熱交換により放熱(冷却)させる。リヤラジエータ25は、停車時や冷却対象の温度上昇時にクーラントを強制的に冷却可能とする電動のラジエータファン25aを備えている。
PDU冷却系22は、PDU15に適宜形成されたウォータジャケット26と、車両前端部に配置されたフロントラジエータ27(熱交換器)と、PDU15およびフロントラジエータ27の間に渡る第一冷媒経路28と、を備えている。第一冷媒経路28は、フロントラジエータ27よりも下流側でPDU15よりも上流側の上流側経路28aと、PDU15よりも下流側でフロントラジエータ27よりも上流側の下流側経路28bと、を有している。フロントラジエータ27は、PDU冷却後のクーラントを、空気(主に走行風)との熱交換により放熱(冷却)させる。フロントラジエータ27は、停車時や冷却対象の温度上昇時にクーラントを強制的に冷却可能とする電動のラジエータファン27aを備えている。図中符号27bはフロントラジエータ27に設けられる水温センサ、符号27cはフロントラジエータ27に接続されるリザーブタンク、符号28cは第一冷媒経路28の下流側経路28bのフロントラジエータ27近くに設けられる電動のウォータポンプをそれぞれ示す。
冷却システム10では、第一冷媒経路28の後方に第二冷媒経路29が接続されている。第二冷媒経路29は、第一冷媒経路28の下流側経路28bの途中に設けられた第一分岐部31から電気モータ13の第二ウォータジャケット19の入口まで延びる第二上流側経路29aと、電気モータ13の第二ウォータジャケット19の出口から下流側経路28bの第一分岐部31よりも下流側の第二分岐部32まで延びる第二下流側経路29bと、を有している。図中符号29cは第二冷媒経路29の下流側経路28bの第二分岐部32近くに設けられる電動の第二ウォータポンプを示す。この第二ウォータポンプ29cを無くして第一冷媒経路28のウォータポンプ28cのみでクーラントを循環させてもよい。
第一分岐部31には、第二冷媒経路29に供給するクーラントの流量を調節する冷媒流量調整バルブ33が設けられている。
これら第二冷媒経路29および冷媒流量調整バルブ33を含んで、PDU冷却系22のクーラントを利用して電気モータ13を冷却するモータ冷却系23が構成されている。
冷媒流量調整バルブ33は、例えば電磁三方弁であり、ECU16に電気的に接続されている。冷媒流量調整バルブ33は、ECU16から駆動信号が入力されないOFF状態では、第一分岐部31と電気モータ13との連通を遮断し、下流側経路28bの第一分岐部31を挟んだ上流側と下流側とを連通させる。冷媒流量調整バルブ33は、ECU16から駆動信号が入力されたON状態では、下流側経路28bの連通を第一分岐部31で遮断し、第一分岐部31と電気モータ13とを連通させる。
これにより、冷媒流量調整バルブ33のOFF状態では、PDU冷却系22は、電気モータ13経由でクーラントを流すことなく、PDU15のみにクーラントを流す。PDU15を冷却した後のクーラントは、電気モータ13に至ることなくフロントラジエータ27に至って放熱する。このように、PDU冷却系22のみでクーラントを循環させることで、PDU15を優先的に冷却することが可能である。
また、冷媒流量調整バルブ33のON状態では、PDU冷却系22は、電気モータ13経由でクーラントを流す。PDU15を冷却した後のクーラントは、さらに電気モータ13を冷却した後、フロントラジエータ27に至って放熱する。PDU15の発熱温度は、電気モータ13の発熱温度よりも低く、PDU冷却後のクーラントを放熱する前に電気モータ13に供給しても、電気モータ13を冷却することが可能である。このように、PDU冷却系22のクーラントをモータ冷却系23にも流して循環させることで、PDU15に加えて電気モータ13を冷却することが可能である。なお、第二分岐部32には、下流側経路28b内のクーラントが第二下流側経路29bに逆流することを防止する逆止弁34が設けられている。
ECU16は、エンジン冷却系21による冷却では電気モータ13を規定の温度まで冷却することが困難と判断したとき(PDU冷却系22による冷却が必要と判断したとき)、冷媒流量調整バルブ33をON状態とし、PDU冷却系22のクーラントを電気モータ13に供給する。
電気モータ13は、車両後部でエンジン11と自動変速機14との間に挟み込まれたレイアウトのため、走行風を供給できず、かつエンジン11からの受熱影響もあり、冷却性が厳しい。また、エンジン冷却系21のクーラントを共用する構成では、エンジン11の暖機後にはクーラントが常に100℃程度となるため、電気モータ13の負荷が高い状態においては電気モータ13の冷却性能を満足できない。
本実施形態では、PDU冷却系22のクーラントを電気モータ13の冷却にも利用可能とすることで、より低温なクーラントで電気モータ13を冷却可能とし、電気モータ13の冷却性能を向上させている。また、冷媒経路に冷媒流量調整バルブ33を採用することで、PDU15および電気モータ13の熱成立性が厳しい走行条件や各部の温度等に応じて冷却経路を切り替えることが可能である。
すなわち、電気モータ13の負荷が小さく温度上昇が抑えられている状況では、PDU用のクーラントを電気モータ13経由無しで循環させ、PDU15を集中的に冷却することができる。逆に、電気モータ13の負荷が大きく温度上昇が大きい状況では、PDU用のクーラントを電気モータ13経由で循環させ、電気モータ13の冷却性能を高めることができる。これにより、電気モータ13を冷却するために別途の冷却装置を設ける場合に比して、構造を簡素化した上で、冷却対象を無駄なく効果的に冷却することができる。
冷媒流量調整バルブ33のON、OFFは、ECU16により電気モータ13およびPDU15の温度に応じて制御される。このとき、ECU16で行う処理の一例について図2のフローチャートを参照して説明する。この制御フローは電源がON(メインスイッチがON)の場合に所定の制御周期で繰り返し実行される。
図2に示すように、車両1のイグニッションオンに応じて、まず、ステップS101でPDU温度およびモータ温度の監視を行う。次に、ステップS102においてPDU温度およびモータ温度の何れかが規定の閾値以上か否かを判定する。ステップS102でNO(何れも閾値未満(低温))の場合、ステップS103で冷媒流量調整バルブ33をON状態とし、PDU用のクーラントを電気モータ13経由で循環させる。
ステップS102でYES(PDU温度およびモータ温度の何れかが閾値以上(高温))の場合、ステップS104に進み、次に閾値以上がPDU温度のみか否かを判定する。ステップS104でYES(PDU温度のみが閾値以上)の場合、ステップS105で冷媒流量調整バルブ33をOFF状態とし、PDU用のクーラントを電気モータ13経由無しで循環させ、PDU15を優先的に冷却する。このような冷却モード(ユニット冷却優先モード)は、得に低車速領域におけるラジエータファン25a,27aの作動領域で選択される。
ステップS104でNO(モータ温度のみが閾値以上、又はPDU温度およびモータ温度の両方が閾値以上)の場合、ステップS106で電気モータ13のパワーセーブをかけて車両負荷を低減させる。
ステップS103,S105,S106の後、ステップS107でイグニッションオフか否かを判定し、イグニッションオンのまま(ステップS107でNO)であればステップS101に戻り、イグニッションオフ(ステップS107でYES)となれば処理を終了する。
なお、上記制御において、PDU温度およびモータ温度の何れか一方のみに応じて冷媒流量調整バルブ33を駆動してもよい。また、PDU温度およびモータ温度に応じた制御に代わり、車速に応じて冷媒流量調整バルブ33を駆動してもよい。すなわち、車速が規定の閾値未満の低速時でPDU負荷が大きい状況下では、冷媒流量調整バルブ33を閉じてPDU15を優先的に冷却し、車速が閾値を越える高速時でモータ負荷が増大するときには、冷媒流量調整バルブ33を開いてPDU15とともに電気モータ13を冷却する制御としてもよい。
以上説明したように、上記実施形態における車両用冷却システム10は、電気モータ13と、前記電気モータ13に供給する電力を調整するPDU15と、前記PDU15を冷却するための冷媒を冷却するフロントラジエータ27と、前記PDU15と前記フロントラジエータ27との間に形成された第一冷媒経路28と、を備え、前記第一冷媒経路28には、前記電気モータ13を経由して前記冷媒を循環可能な第二冷媒経路29が接続されている。
この構成によれば、PDU15を冷却するPDU冷却系22の冷媒を利用して電気モータ13を冷却することが可能となる。既存のPDU冷却系22を利用することで、コストおよび重量を抑えて効率よく電気モータ13の冷却性を高めることができる。
本実施形態において、前記第一冷媒経路28と前記第二冷媒経路29との間には、前記電気モータ13への前記冷媒の流量を調節可能な冷媒流量調整バルブ33を備えている。
この構成によれば、低速時でラジエータファン25a,27aが連続駆動する等により、PDU負荷が大きくモータ負荷が小さいような状況下では、PDU15を優先的に冷却することができる。一方、スポーツ走行等により、モータ負荷が増大するときには、PDU冷却系22の冷媒を利用して電気モータ13を冷却することができる。すなわち、PDU15および電気モータ13の負荷状況に応じて選択的に冷却性を高めることができる。
本実施形態において、当該車両用冷却システム10は、車両1に搭載され、前記車両1の前方から後方に向けて、前記フロントラジエータ27、PDU15および電気モータ13の順に配置されている。
この構成によれば、車両前方寄りに配置したフロントラジエータ27により、車両走行時には走行風による冷却効果を効果的に得ることができる。また、PDU15は相対的にフロントラジエータ27の近くに配置されるので、PDU15を優先的に冷却する際の冷媒経路を短くして冷却性を高めることができる。また、フロントラジエータ27およびPDU15間の冷媒経路から後方へ第二冷媒経路29を延ばすことで、PDU冷却系22の冷媒を利用したモータ冷却系23を容易に構成することができる。
本実施形態において、前記PDU15の温度を検知するユニット温度把握手段(ユニット温度センサ15a)と、前記電気モータ13の温度を検知するモータ温度把握手段(サーミスタ13a)と、車速を検知する車速把握手段(車輪速センサ3a)と、前記ユニット温度把握手段、モータ温度把握手段および車速把握手段の少なくとも一つの検知情報を用いて、前記冷媒流量調整バルブ33を制御するECU16と、を備えている。
この構成によれば、PDU15および電気モータ13の検知温度が規定の閾値を越えるか否か、あるいは車速が規定の閾値を越えるか否か、等の判定に応じて、PDU冷却系22からモータ冷却系23への冷媒の流量を調節することで、PDU15および電気モータ13の負荷状態に応じてこれらの冷却を行うことができる。
本実施形態において、前記ECU16は、前記電気モータ13の冷却よりも前記PDU15の冷却を優先するユニット冷却優先モードを有している。
この構成によれば、PDU15は電子デバイス等の搭載により相対的に高い冷却性を要するが、このPDU15の優先的な冷却をモード選択により容易に行うことができる。
本実施形態において、前記ECU16は、PDU温度およびモータ温度の何れも規定の閾値に比して低い場合には、前記電気モータ13に前記冷媒を流して前記PDU15とともに前記電気モータ13を冷却し、PDU温度およびモータ温度の何れかが規定の閾値に比して高い場合には、前記電気モータ13に前記冷媒を流さず前記ユニット冷却優先モードとするか、前記電気モータ13の出力制限を行う。
この構成によれば、PDU温度およびモータ温度の何れも低温の場合には、PDU15とともに電気モータ13を冷却可能とし、PDU温度およびモータ温度の何れかが高温の場合には、ユニット冷却優先モードとするか電気モータ13の出力制限を行うかによって、PDU15および電気モータ13の負荷状況に応じた冷却および制御を行うことができる。
ここで、前述したように、ECU16は、冷媒流量調整バルブ33のオン・オフ駆動の切り替えを、車両1の走行モードに応じて行う構成であってもよい。ECU16は、車速把握手段の検知情報に応じて、低車速モードと高車速モードとを切り替える。低車速モードでは、ラジエータファン25a,27aの作動領域となりやすく、PDU冷却が厳しくなる。このため、低車速モードでは、冷媒流量調整バルブ33をOFF状態とし、PDU用のクーラントを電気モータ13経由無しで循環させて、PDU15を優先的に冷却可能な冷媒経路とする。また、高車速モードでは、走行風による冷却性が高まる一方、電気モータ13の冷却が厳しくなる。このため、高車速モードでは、冷媒流量調整バルブ33をON状態とし、PDU用のクーラントを電気モータ13経由で循環させて、PDU15とともに電気モータ13を冷却可能な冷媒経路とする。
上記した例において、当該車両用冷却システム10は、車両1に搭載され、前記ECU16は、前記車速把握手段の検知情報に応じて切り替わる低車速モードと高車速モードとを有し、前記低車速モードおよび高車速モードの切り替えに応じて前記冷媒流量調整バルブ33を制御する。
この構成によれば、PDU冷却が厳しい領域である低車速モードでは、冷媒流量調整バルブ33を閉じてPDU15を優先的に冷却し、フロントラジエータ27によるPDU冷却がしやすい領域である高車速モードでは、冷媒流量調整バルブ33を開いて電気モータ13の冷却性を高める、というように車速に適した冷媒経路を容易に形成することができる。なお、低車速モードと高車速モードとを切り替え操作可能なモード切り替えスイッチを備えてもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、エンジン11を含まないパワーユニット10を備える車両に適用してもよい。また、横置きレイアウトの動力源の車両に適用してもよい。車輪速センサ3aに替わり、例えばレゾルバ等のモータ回転数把握手段を用いたり車速を制御するための指令値を用いてもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 車両
3a 車輪速センサ(車速把握手段)
13 電気モータ(回転電機)
13a サーミスタ(モータ温度把握手段)
15 PDU(投入電力調整ユニット)
15a ユニット温度センサ(ユニット温度把握手段)
16 ECU(制御装置)
27 フロントラジエータ(熱交換器)
28 第一冷媒経路
29 第二冷媒経路
33 冷媒流量調整バルブ

Claims (7)

  1. 回転電機と、
    前記回転電機に供給する電力を調整する投入電力調整ユニットと、
    前記投入電力調整ユニットを冷却するための冷媒を冷却する熱交換器と、
    前記投入電力調整ユニットと前記熱交換器との間に形成された第一冷媒経路と、を備え、
    前記第一冷媒経路には、前記回転電機を経由して前記冷媒を循環可能な第二冷媒経路が接続されている車両用冷却システム。
  2. 前記第一冷媒経路と前記第二冷媒経路との間には、前記回転電機への前記冷媒の流量を調節可能な冷媒流量調整バルブを備えている請求項1に記載の車両用冷却システム。
  3. 前記投入電力調整ユニットの温度を検知するユニット温度把握手段と、
    前記回転電機の温度を検知するモータ温度把握手段と、
    車速を検知する車速把握手段と、
    前記ユニット温度把握手段、モータ温度把握手段および車速把握手段の少なくとも一つの検知情報を用いて、前記冷媒流量調整バルブを制御する制御装置と、を備えている請求項2に記載の車両用冷却システム。
  4. 前記制御装置は、前記回転電機の冷却よりも前記投入電力調整ユニットの冷却を優先するユニット冷却優先モードを有している請求項3に記載の車両用冷却システム。
  5. 当該車両用冷却システムは、車両に搭載され、
    前記制御装置は、前記車速把握手段の検知情報に応じて切り替わる低車速モードと高車速モードとを有し、前記低車速モードおよび高車速モードの切り替えに応じて前記冷媒流量調整バルブを制御する請求項3又は4に記載の車両用冷却システム。
  6. 当該車両用冷却システムは、車両に搭載され、
    前記車両の前方から後方に向けて、前記熱交換器、投入電力調整ユニットおよび回転電機の順に配置されている請求項1から5の何れか一項に記載の車両用冷却システム。
  7. 前記制御装置は、前記投入電力調整ユニットのユニット温度および前記回転電機のモータ温度の何れも規定の閾値に比して低い場合には、前記回転電機に前記冷媒を流して前記投入電力調整ユニットとともに前記回転電機を冷却し、
    前記ユニット温度およびモータ温度の何れかが規定の閾値に比して高い場合には、前記回転電機に前記冷媒を流さず前記ユニット冷却優先モードとするか、前記回転電機の出力制限を行う請求項4に記載の車両用冷却システム。
JP2017064926A 2017-03-29 2017-03-29 車両用冷却システム Active JP6849502B2 (ja)

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