JP2018165357A - 光学部品 - Google Patents

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JP2018165357A JP2018046490A JP2018046490A JP2018165357A JP 2018165357 A JP2018165357 A JP 2018165357A JP 2018046490 A JP2018046490 A JP 2018046490A JP 2018046490 A JP2018046490 A JP 2018046490A JP 2018165357 A JP2018165357 A JP 2018165357A
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絵美 鬼木
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絵美 鬼木
泰之 添田
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泰之 添田
加藤 久博
Hisahiro Kato
久博 加藤
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Abstract

【課題】高温環境下における光学性能の長期信頼性に優れた光学部品を提供する。【解決手段】本発明の光学部品は、環状オレフィン系共重合体(A)を含む光学部品であって、当該光学部品を125℃で5時間加熱処理したとき、上記加熱処理後の上記光学部品の比重d1[−]と、上記加熱処理前の上記光学部品の比重d0[−]との差(d1−d0)が0.0000以上0.0020以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、光学部品に関する。
環状オレフィン系共重合体は光学性能に優れるため、例えば、光学レンズ等の光学部品として用いられている。
光学部品に用いられる環状オレフィン系共重合体に関する技術としては、例えば、特許文献1(特開2015−199939号公報)に記載のものが挙げられる。
特許文献1には、環状オレフィン系共重合体およびジグリセリン脂肪酸エステルを含む環状オレフィン系樹脂組成物が開示されている。特許文献1には、このような環状オレフィン系樹脂組成物を用いると、光学性能に優れ、さらに高温高湿条件下における光学性能の劣化が抑制される成形体が得られると記載されている。
特開2015−199939号公報
近年、車載カメラレンズや携帯機器(携帯電話、スマートフォン、タブレット等)用のカメラレンズの需要が高まっている。車載カメラレンズや携帯機器用のカメラレンズには高い耐熱性が要求される。環状オレフィン系共重合体は、その優れた光学特性ならびに機械特性からカメラレンズ等の光学部品に広く利用されている。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、環状オレフィン系共重合体を含む光学部品は、高温環境下に長時間曝されると、屈折率が変化して光学性能が劣化してしまう場合があることを見出した。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、高温環境下における光学性能の長期信頼性に優れた光学部品を提供するものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、特定の条件で加熱処理をおこなったときの比重の変化が小さい光学部品が高温環境下における光学性能の長期信頼性に優れることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は以下に示すとおりである。
[1]
環状オレフィン系共重合体(A)を含む光学部品であって、
当該光学部品を125℃で5時間加熱処理したとき、
上記加熱処理後の上記光学部品の比重d[−]と、上記加熱処理前の上記光学部品の比重d[−]との差(d−d)が0.0000以上0.0020以下である光学部品。
[2]
上記[1]に記載の光学部品において、
当該光学部品を125℃で1000時間加熱処理したとき、
前記加熱処理後の前記光学部品の面形状変動PV値と、前記加熱処理前の前記光学部品の面形状変動PV値との差ΔPVは0.35μm以下である光学部品。
[3]
上記[1]または[2]に記載の光学部品において、
上記環状オレフィン系共重合体(A)のガラス転移点が130℃以上160℃以下の範囲にある光学部品。
[4]
上記[1]乃至[3]のいずれか一つに記載の光学部品において、
fθレンズ、撮像レンズ、センサーレンズ、プリズムまたは導光板である光学部品。
[5]
上記[1]乃至[4]のいずれか一つに記載の光学部品において、
車載カメラレンズまたは携帯機器用カメラレンズである光学部品。
[6]
上記[1]乃至[5]のいずれか一つに記載の光学部品において、
上記環状オレフィン系共重合体(A)がエチレンまたはα−オレフィンと環状オレフィンとの共重合体(A1)を含む光学部品。
[7]
上記[6]に記載の光学部品において、
上記共重合体(A1)が、
下記一般式(I)で表される少なくとも1種のオレフィン由来の繰り返し単位(a)と、
下記一般式(II)で表される繰り返し単位、下記一般式(III)で表される繰り返し単位および下記一般式(IV)で表される繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)と、
を有する光学部品。
Figure 2018165357
(上記一般式(I)において、R300は水素原子又は炭素原子数1〜29の直鎖状または分岐状の炭化水素基を示す。)
Figure 2018165357
(上記一般式(II)において、uは0または1であり、vは0または正の整数であり、wは0または1であり、R61〜R78ならびにRa1およびRb1は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基であり、R75〜R78は、互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。)
Figure 2018165357
(上記一般式(III)において、xおよびdは0または1以上の整数であり、yおよびzは0、1または2であり、R81〜R99は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基若しくは炭素原子数3〜15のシクロアルキル基である脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基またはアルコキシ基であり、R89およびR90が結合している炭素原子と、R93が結合している炭素原子またはR91が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、またy=z=0のとき、R95とR92またはR95とR99とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。)
Figure 2018165357
(上記一般式(IV)において、R100、R101は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜5の炭化水素基を示し、fは1≦f≦18である。)
[8]
上記[7]に記載の光学部品において、
上記共重合体(A1)中の上記環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)が、ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテンおよびテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンから選ばれる少なくとも一種の化合物に由来する繰り返し単位を含む光学部品。
[9]
上記[7]または[8]に記載の光学部品において、
上記共重合体(A1)中の上記オレフィン由来の繰り返し単位(a)が、エチレンに由来する繰り返し単位を含む光学部品。
本発明によれば、高温環境下における光学性能の長期信頼性に優れた光学部品を提供することができる。
実施例で作製した光学部品の構造を模式的に示した断面図である。
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。なお、本実施形態では、数値範囲を示す「A〜B」はとくに断りがなければ、A以上B以下を表す。
[光学部品]
まず、本発明に係る実施形態の光学部品について説明する。
本実施形態に係る光学部品は、環状オレフィン系共重合体(A)を含む。そして、当該光学部品を125℃で5時間加熱処理したとき、上記加熱処理後の上記光学部品の比重d[−]と、上記加熱処理前の上記光学部品の比重d[−]との差(d−d)が0.0000以上0.0020以下である。
本発明者らの検討によれば、環状オレフィン系共重合体を含む光学部品は、高温環境下に長時間曝されると、屈折率が変化して光学性能が劣化してしまうことを見出した。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、125℃で5時間の条件で加熱処理をおこなったときの比重の変化(d−d)が上記範囲内にある光学部品は高温環境下に長時間曝しても屈折率の低下が起き難く、光学性能の長期信頼性に優れることを見出した。
すなわち、本実施形態によれば、高温環境下における光学性能の長期信頼性に優れた光学部品を実現できる。
この理由は明らかではないが、比重の変化(d−d)が小さい光学部品ほど、高温環境下において、熱収縮等の形状変化が小さいからだと考えられる。熱収縮等の形状変化が小さいため、屈折率の変化が小さくなり、その結果、光学性能の長期信頼性を向上できると考えられる。
本実施形態に係る光学部品において、上記加熱処理後の上記光学部品の比重d[−]と、上記加熱処理前の上記光学部品の比重d[−]との差(d−d)は0.0000以上0.0020以下であるが、光学部品の高温環境下における光学性能の長期信頼性をより一層良好にする観点から、好ましくは0.0000以上0.0018以下であり、より好ましくは0.0000以上0.0015以下である。
上記光学部品の比重は、JIS K7112に準拠し、23℃で測定した値である。比重の基準となる標準物質としては、23℃の水(密度:0.9975g/cm)を用いる。光学部品の質量が1g以上の場合は、通常、水中置換法が好ましく、光学部品の質量が1g未満の場合は、通常、密度勾配管法が精度の点で好ましい。水中置換法の場合はASTM D792に、密度勾配間法の場合はASTM D1505に準拠して測定しても同等である。
光学部品の上記(d−d)は、後述するエージング処理や、環状オレフィン系共重合体の構成および組成比等を高度に制御することにより調整することが可能である。
本実施形態に係る光学部品の比重d[−]は特に限定されないが、1.01以上1.06以下であることが好ましく、1.04以上1.06以下であることがより好ましい。
光学部品の比重dは、例えば、エチレンまたはα−オレフィン単位の含有割合と環状オレフィン単位の含有割合とのバランスにより調整することができる。すなわち、エチレンまたはα−オレフィン単位の含有割合を高くすると結晶性が高くなり、比重の高い環状オレフィン系共重合体を得ることができる。一方、エチレンまたはα−オレフィン単位の含有割合を低くすると結晶性が低くなり、比重の低い環状オレフィン系共重合体を得ることができる。
環状オレフィン系共重合体の比重dが上記上限値以下であると、結晶性が低くなり、透明性をより一層高くすることができる。一方、環状オレフィン系共重合体の比重dが上記下限値以上であると、得られる光学部品の耐熱性や機械的特性をより一層向上させることができる。
本実施形態に係る光学部品において、上記加熱処理後の上記光学部品の面形状変動PV値と、上記加熱処理前の上記光学部品の面形状変動PV値との差であるΔPVは0.35μm以下が好ましく、より好ましくは0.30μm以下、さらに好ましくは0.20μm以下である。ΔPVは小さいほど好ましいので下限値はとくに限定されないが、例えば0.05μmである。ΔPVは、上記(d−d)と同様に、後述するエージング処理等で制御可能である。PV値の変化ΔPVが小さい光学部品ほど、高温環境下において、熱収縮等の形状変化が小さいといえる。
ΔPVは具体的には実施例記載の方法により評価可能である。
本実施形態に係る光学部品中の環状オレフィン系共重合体(A)の含有量の下限は、光学部品の全体を100質量%としたとき、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上である。本実施形態に係る光学部品中の環状オレフィン系共重合体(A)の含有量が上記下限値以上であることにより、光学性能をより一層良好にすることができる。
本実施形態に係る光学部品中の環状オレフィン系共重合体(A)の含有量の上限は特に限定されないが、例えば、100質量%以下である。
本実施形態に係る光学部品は環状オレフィン系共重合体(A)を含むため、光学性能に優れている。そのため像を高精度に識別する必要がある光学系において、光学部品として好適に用いることができる。光学部品とは光学系機器等に使用される部品であり、具体的には、センサーレンズ、ピックアップレンズ、プロジェクタレンズ、プリズム、fθレンズ、撮像レンズ、導光板等が挙げられ、本実施形態に係る効果の観点から、fθレンズ、撮像レンズ、センサーレンズ、プリズムまたは導光板に好適に用いることができる。
特に、ガラス転移点が130℃以上160℃以下の範囲にある環状オレフィン系共重合体(A)を含む光学部品は、高い耐熱性を有しながらも耐湿熱性を満足する。
そのためガラス転移点が130℃以上160℃以下の範囲にある環状オレフィン系共重合体(A)を含む光学部品は車載カメラレンズや携帯機器(携帯電話、スマートフォン、タブレット等)用のカメラレンズ等の耐熱性が求められる光学部品にとりわけ好適に用いることができる。車載カメラレンズや携帯機器用カメラレンズとしては、例えば、ビューカメラレンズ、センシングカメラレンズ、ヘッドアップディスプレイの光収束用レンズ、ヘッドアップディスプレイの光拡散用レンズ等が挙げられる。
以下、各成分について具体的に説明する。
(環状オレフィン系共重合体(A))
本実施形態に係る環状オレフィン系共重合体(A)は、環状オレフィンに由来する繰り返し単位を必須構成単位とする共重合体である。
環状オレフィン系共重合体(A)としては、例えば、エチレンまたはα−オレフィンと環状オレフィンとの共重合体(A1)が挙げられる。
本実施形態に係る共重合体(A1)を構成する環状オレフィン化合物は特に限定はされないが、例えば、国際公開第2006/0118261号の段落0037〜0063に記載の環状オレフィンモノマーを挙げることができる。
本実施形態に係る共重合体(A1)は、得られる光学部品の透明性および屈折率の性能バランスを良好に保ちつつ耐熱性をさらに向上できたり、成形性を向上できたりする観点から、下記一般式(I)で表される少なくとも1種のオレフィン由来の繰り返し単位(a)と、下記一般式(II)で表される繰り返し単位、下記一般式(III)で表される繰り返し単位および下記一般式(IV)で表される繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)と、を有することが好ましい。
Figure 2018165357
上記一般式(I)において、R300は水素原子または炭素原子数1〜29の直鎖状または分岐状の炭化水素基を示す。
Figure 2018165357
上記一般式(II)において、uは0または1であり、vは0または正の整数、好ましくは0以上2以下の整数、より好ましくは0または1であり、wは0または1であり、R61〜R78ならびにRa1およびRb1は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基であり、R75〜R78は互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。
Figure 2018165357
上記一般式(III)において、xおよびdは0または1以上の整数、好ましくは0以上2以下の整数、より好ましくは0または1であり、yおよびzは0、1または2であり、R81〜R99は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基若しくは炭素原子数3〜15のシクロアルキル基である脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基またはアルコキシ基であり、R89およびR90が結合している炭素原子と、R93が結合している炭素原子またはR91が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、またy=z=0のとき、R95とR92またはR95とR99とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。
Figure 2018165357
上記一般式(IV)において、R100、R101は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜5の炭化水素基を示し、fは1≦f≦18である。
本実施形態に係る共重合体(A1)の共重合原料の一つであるオレフィンモノマーは付加共重合して上記一般式(I)で表される構成単位を形成するものである。具体的には上記一般式(I)に対応する下記一般式(Ia)で表されたオレフィンモノマーが用いられる。
Figure 2018165357
上記一般式(Ia)において、R300は水素原子または炭素原子数1〜29の直鎖状または分岐状の炭化水素基を示す。上記一般式(Ia)で表されるオレフィンモノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられる。より優れた耐熱性、機械的特性および光学特性を有する光学部品得る観点から、これらのなかでも、エチレンとプロピレンが好ましく、エチレンが特に好ましい。上記一般式(Ia)で表されるオレフィンモノマーは2種類以上を用いてもよい。
本実施形態に係る環状オレフィン共重合体を構成する構成単位の全体を100モル%としたとき、オレフィン由来の繰り返し単位(a)の割合が、好ましくは5モル%以上95モル%以下、より好ましくは20モル%以上90モル%以下、さらに好ましくは40モル%以上80モル%以下、特に好ましくは50モル%以上70モル%以下である。
なお、オレフィン由来の繰り返し単位(a)の割合は、13C−NMRによって測定することができる。
本実施形態に係る共重合体(A1)の共重合原料の一つである環状オレフィンモノマー(b)は付加共重合して上記一般式(II)、上記一般式(III)または上記一般式(IV)で表される環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)を形成するものである。具体的には、上記一般式(II)、上記一般式(III)、および上記一般式(IV)にそれぞれ対応する一般式(IIa)、(IIIa)、および(IVa)で表される環状オレフィンモノマー(b)が用いられる。
Figure 2018165357
上記一般式(IIa)において、uは0または1であり、vは0または正の整数、好ましくは0以上2以下の整数、より好ましくは0または1であり、wは0または1であり、R61〜R78ならびにRa1およびRb1は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基、または炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基であり、R75〜R78は、互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。
Figure 2018165357
上記一般式(IIIa)において、xおよびdは0または1以上の整数、好ましくは0以上2以下の整数、より好ましくは0または1であり、yおよびzは0、1または2であり、R81〜R99は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基若しくは炭素原子数3〜15のシクロアルキル基である脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基またはアルコキシ基であり、R89およびR90が結合している炭素原子と、R93が結合している炭素原子またはR91が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、またy=z=0のとき、R95とR92またはR95とR99とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。
Figure 2018165357
上記一般式(IVa)において、R100、R101は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜5の炭化水素基を示し、fは1≦f≦18である。
共重合成分として、上述した一般式(Ia)で表されるオレフィンモノマー、一般式(IIa)、(IIIa)または(IVa)で表される環状オレフィンモノマー(b)を用いることにより、環状オレフィン系共重合体(A)の溶媒への溶解性がより向上するため成形性が良好となり、製品の歩留まりが向上する。
一般式(IIa)、(IIIa)または(IVa)で表される環状オレフィンモノマー(b)の具体例については国際公開第2006/0118261号の段落0037〜0063に記載の化合物を用いることができる。
具体的には、ビシクロ−2−ヘプテン誘導体(ビシクロヘプト−2−エン誘導体)、トリシクロ−3−デセン誘導体、トリシクロ−3−ウンデセン誘導体、テトラシクロ−3−ドデセン誘導体、ペンタシクロ−4−ペンタデセン誘導体、ペンタシクロペンタデカジエン誘導体、ペンタシクロ−3−ペンタデセン誘導体、ペンタシクロ−4−ヘキサデセン誘導体、ペンタシクロ−3−ヘキサデセン誘導体、ヘキサシクロ−4−ヘプタデセン誘導体、ヘプタシクロ−5−エイコセン誘導体、ヘプタシクロ−4−エイコセン誘導体、ヘプタシクロ−5−ヘンエイコセン誘導体、オクタシクロ−5−ドコセン誘導体、ノナシクロ−5−ペンタコセン誘導体、ノナシクロ−6−ヘキサコセン誘導体、シクロペンタジエン−アセナフチレン付加物、1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレン誘導体、1,4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−ヘキサヒドロアントラセン誘導体、炭素数3〜20のシクロアルキレン誘導体が挙げられる。
一般式(IIa)、(IIIa)または(IVa)で表される環状オレフィンモノマー(b)の中でも、一般式(IIa)で表される環状オレフィンが好ましい。
上記一般式(IIa)で表される環状オレフィンモノマー(b)として、ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン(ノルボルネンとも呼ぶ。)、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン(テトラシクロドデセンとも呼ぶ。)を用いることが好ましく、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンを用いることがより好ましい。これらの環状オレフィンは剛直な環構造を有するため共重合体および光学部品の弾性率が保持され易くなる利点がある。
本実施形態に係る共重合体(A1)を構成する構成単位の全体を100モル%としたとき、環状オレフィンモノマー(b)由来の繰り返し単位(b)の割合が、好ましくは5モル%以上95モル%以下、より好ましくは10モル%以上80モル%以下、さらに好ましくは20モル%以上60モル%以下、特に好ましくは30モル%以上50モル%以下である。
本実施形態に係る共重合体(A1)の共重合タイプは特に限定されないが、例えば、ランダム共重合体、ブロック共重合体等を挙げることができる。本実施形態においては、透明性、屈折率および複屈折率等の光学物性に優れ、高精度の光学部品を得ることができる観点から、本実施形態に係る共重合体(A1)としてはランダム共重合体を用いることが好ましい。
本実施形態に係る共重合体(A1)としては、エチレンとテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンとのランダム共重合体およびエチレンとビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテンとのランダム共重合体であることが好ましく、エチレンとテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンとのランダム共重合体がより好ましい。
本実施形態において環状オレフィン系共重合体(A)は1種類を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る共重合体(A1)は、例えば、特開昭60−168708号公報、特開昭61−120816号公報、特開昭61−115912号公報、特開昭61−115916号公報、特開昭61−271308号公報、特開昭61−272216号公報、特開昭62−252406号公報、特開昭62−252407号公報等の方法に従い適宜条件を選択することにより製造することができる。
本実施形態に係る環状オレフィン系共重合体(A)のガラス転移点(Tg)は130℃以上160℃以下の範囲にあることが好ましい。環状オレフィン系共重合体(A)のガラス転移点(Tg)が上記範囲であると、車載カメラレンズや携帯機器用カメラレンズ等の耐熱性が求められる光学部品として使用する際に、十分な耐熱性を得ることができるとともに、良好な成形性を得ることができる。
本実施形態に係る環状オレフィン系共重合体(A)のガラス転移点(Tg)は、例えば、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。例えば、SIIナノテクノロジー社製RDC220を用いて窒素雰囲気下で常温から10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温した後に5分間保持し、次いで10℃/分の降温速度で30℃まで降温した後に5分保持し、次いで10℃/分の昇温速度で200℃まで昇温する際にガラス転移点を測定することができる。
(その他の成分)
本実施形態に係る光学部品には、環状オレフィン系共重合体(A)以外に、本実施形態に係る光学部品の良好な物性を損なわない範囲内で任意成分として公知の添加剤を含有させることができる。
添加剤としては、例えば、親水剤、酸化防止剤、二次抗酸化剤、滑剤、離型剤、防曇剤、耐候安定剤、耐光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、金属不活性化剤等が挙げられる。
<光学部品の製造方法>
次に、本実施形態に係る光学部品の製造方法を説明する。
本実施形態に係る光学部品は、例えば、以下の工程(1)および工程(2)を少なくとも含む製造方法により得ることができる。ただし、本実施形態に係る光学部品の製造方法は、以下の例に限定されない。
工程(1):環状オレフィン系共重合体(A)を含む環状オレフィン系樹脂組成物を所定の形状に成形することにより成形体を製造する工程
工程(2):得られた成形体を特定の条件でエージング処理し、本実施形態に係る光学部品を得る工程
以下、工程(1)および(2)について説明する。
はじめに、環状オレフィン系共重合体(A)を含む環状オレフィン系樹脂組成物を所定の形状に成形することにより本実施形態に係る光学部品の前駆体である成形体を製造する。
環状オレフィン系樹脂組成物を成形して成形体を得る方法としては特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。その用途および形状にもよるが、例えば、押出成形、射出成形、インフレーション成形、ブロー成形、押出ブロー成形、射出ブロー成形、プレス成形、真空成形、パウダースラッシュ成形、カレンダー成形、発泡成形等が適用可能である。これらの中でも、成形性、生産性の観点から射出成形法が好ましい。また、成形条件は使用目的、または成形方法により適宜選択されるが、例えば射出成形における樹脂温度は、通常150℃〜400℃、好ましくは200℃〜350℃、より好ましくは230℃〜330℃の範囲で適宜選択される。
本実施形態に係る環状オレフィン系樹脂組成物は、例えば、環状オレフィン系共重合体(A)および必要に応じて添加されるその他の成分を、押出機およびバンバリーミキサー等の公知の混練装置を用いて溶融混練する方法;環状オレフィン系共重合体(A)および必要に応じて添加されるその他の成分を共通の溶媒に溶解した後、溶媒を蒸発させる方法;貧溶媒中に環状オレフィン系共重合体(A)および必要に応じて添加されるその他の成分の溶液を加えて析出させる方法;等の方法により得ることができる。
次いで、得られた成形体を、例えば、(環状オレフィン系共重合体(A)のガラス転移点Tg−40)℃〜(環状オレフィン系共重合体(A)のガラス転移点Tg−5)℃の範囲で、2〜8時間アニール処理をすることにより、本実施形態に係る光学部品を得ることができる。上記アニール処理をすることにより、成形体中の環状オレフィン系共重合体(A)の分子が緩和し、自由体積が減少する。そのため加熱処理しても比重の変化(体積の変化)が起きにくくなり、上記(d−d)がより小さい光学部品を得ることができる。
ここで、アニール処理の条件を厳しくすると、成形体が変形してしまい、戻らなくなってしまうため、上記の条件で、かつ、成形体が変形しない範囲で行うことが好ましい。すなわち、成形体の変形が起きないような温度および時間でアニール処理を行うことが好ましい。
以上から、上記条件でアニール処理をおこなうことにより上記(d−d)を上記範囲内に制御することができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
また、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより何等制限されるものではない。
以下の実施例および比較例では、以下の樹脂Aおよび樹脂Bを用いた。
<樹脂A>
エチレンと環状オレフィン(テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン)との共重合体(三井化学社製、製品名:アペル5015AL、MFR:36g/10min(260℃、2.16kg荷重、ASTM D1238に準拠)、Tg:145℃)
<樹脂B>
エチレンと環状オレフィン(テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン)との共重合体(三井化学社製、製品名:アペル5014CL:MFR:36g/10min(260℃、2.16kg荷重、ASTM D1238に準拠)、Tg:135℃)
[実施例1]
<光学部品の作製>
射出成形機(ファナック社製 ROBOSHOT S2000i−30α)を用いて、シリンダー温度275℃、金型温度120℃の条件で樹脂Aを射出成形し、35mm×65mm×厚み3mmtの直方体状で、かつ、研磨した光学面を持つ成形体を作製した。
次いで、オーブン(ヤマト科学社製 DN63HI)を用いて、得られた成形体を空気雰囲気下で110℃、5時間アニール処理をおこない、光学部品を得た。
得られた光学部品について、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表1に示す。
[実施例2]
120℃で5時間アニール処理をおこなった以外は実施例1と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表1に示す。
[実施例3]
130℃で5時間アニール処理をおこなった以外は実施例1と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表1に示す。
[実施例4]
樹脂Aの代わりに樹脂Bを用いて110℃で2時間アニール処理をおこなった以外は実施例1と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表2に示す。
[実施例5]
115℃で2時間アニール処理をおこなった以外は実施例4と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表2に示す。
[実施例6]
120℃で2時間アニール処理をおこなった以外は実施例4と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表2に示す。
[実施例7]
樹脂Bの代わりに樹脂Aを用いて110℃で2時間アニール処理をおこなった以外は実施例4と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表2に示す。
[実施例8]
樹脂Bの代わりに樹脂Aを用いて115℃で2時間アニール処理をおこなった以外は実
施例4と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表2に示す。
[実施例9]
樹脂Bの代わりに樹脂Aを用いて120℃で2時間アニール処理をおこなった以外は実施例4と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表2に示す。
[実施例10]
樹脂Bの代わりに樹脂Aを用いて125℃で2時間アニール処理をおこなった以外は実施例4と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表2に示す。
[比較例1]
成形体に対するアニール処理をおこなわない以外は実施例1と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表1に示す。
[比較例2]
樹脂Bの代わりに樹脂Aを用いて成形体に対するアニール処理をおこなわない以外は実施例4と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表2に示す。
[実施例11]
射出成形機(住友重機械工業社製 SE30DUZ−C50)を用いて、シリンダー温度275℃、金型温度136℃の条件で樹脂Aを射出成形し、図1に示す形状で、かつ、研磨した光学面を持つ成形体を作製した。
次いで、オーブン(ヤマト科学社製 DN610I)を用いて、得られた成形体を空気雰囲気下で115℃、2時間アニール処理をおこない、光学部品を得た。
得られた光学部品について、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表3に示す。
[実施例12]
115℃で6時間アニール処理をおこなった以外は実施例11と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表3に示す。
[実施例13]
120℃で2時間アニール処理をおこなった以外は実施例11と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表3に示す。
[実施例14]
120℃で6時間アニール処理をおこなった以外は実施例11と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表3に示す。
[実施例15]
120℃で24時間アニール処理をおこなった以外は実施例11と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表3に示す。
[実施例16]
125℃で2時間アニール処理をおこなった以外は実施例11と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表3に示す。
[実施例17]
125℃で6時間アニール処理をおこなった以外は実施例11と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表3に示す。
実施例11〜17の光学部品は、実施例1〜10と同様、d−dが0.0000以上0.0020以下の範囲であり、高温環境下における光学性能の長期信頼性は良好である。
[比較例3]
成形体に対するアニール処理をおこなわない以外は実施例11と同様にして光学部品を作製し、下記の各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表3に示す。
(光学部品の評価方法)
(1)比重
実施例および比較例で得られた光学部品について125℃で5時間加熱処理をおこない、加熱処理前の光学部品の比重d[−]と、加熱処理後の光学部品の比重d[−]をそれぞれ測定した。比重は、JIS K7112に準拠し、23℃で測定した。なお、実施例1〜10および比較例1〜2は水中置換法で、実施例11〜17および比較例3は密度勾配管法で測定した。
(2)屈折率
屈折率計(島津サイエンス社製 KPR200)を用いて、ASTM D542に準じて、実施例および比較例で得られた光学部品の25℃、波長589nmにおける屈折率(nd)をそれぞれ測定した。
(3)耐熱試験(実施例1〜3、比較例1)
実施例および比較例で得られた光学部品を温度125℃、大気雰囲気下に1000時間それぞれ放置した。その後、取り出して3時間後に波長589nmにおける屈折率(nd)を測定し、以下の基準で高温環境下における光学性能の長期信頼性を評価した。
◎:耐熱試験前後における屈折率の変化が0.0015未満
〇:耐熱試験前後における屈折率の変化が0.0015以上0.0020未満
×:耐熱試験前後における屈折率の変化が0.0020以上
(4)高温高湿試験(実施例4〜10、比較例2)
実施例および比較例で得られた光学部品を温度85℃、相対湿度85%の雰囲気に100時間それぞれ放置した。その後、取り出して24時間以降静置した後に波長589nmにおける屈折率(nd)を測定し、以下の基準で高温環境下における光学性能の長期信頼性を評価した。
◎:高温高湿試験前後における屈折率の変化が0.0004未満
〇:高温高湿試験前後における屈折率の変化が0.0004以上0.0006未満
×:高温高湿試験前後における屈折率の変化が0.0006以上
(5)面形状変動評価(実施例11〜17、比較例3)
実施例および比較例で得られた光学部品を、前記(3)と同様の条件での耐熱試験の実施前後についてPV値を測定した。すなわち、温度125℃、大気雰囲気下に1000時間それぞれ放置した。その後、取り出して24時間以降に、パナソニック製、超高精度3次元測定器UA3Pで測定を行った。ここで、成形型の設計値からの形状誤差の一番大きいところ(Peak)と一番小さいところ(Valley)の差を表し、頭文字をとってPV値と呼ぶ。測定は、先端曲率半径2μmのダイヤモンド触針を用い、測定速度0.1mm/sで光学部品の固定側面(図1におけるR1面)について、その有効径の87%の範囲について行った。耐熱試験前後のPV値の変化ΔPVを評価した。
Figure 2018165357
Figure 2018165357
Figure 2018165357

Claims (9)

  1. 環状オレフィン系共重合体(A)を含む光学部品であって、
    当該光学部品を125℃で5時間加熱処理したとき、
    前記加熱処理後の前記光学部品の比重d[−]と、前記加熱処理前の前記光学部品の比重d[−]との差(d−d)が0.0000以上0.0020以下である光学部品。
  2. 請求項1に記載の光学部品において、
    当該光学部品を125℃で1000時間加熱処理したとき、
    前記加熱処理後の前記光学部品の面形状変動PV値と、前記加熱処理前の前記光学部品の面形状変動PV値との差ΔPVが0.35μm以下である光学部品。
  3. 請求項1または2に記載の光学部品において、
    前記環状オレフィン系共重合体(A)のガラス転移点が130℃以上160℃以下の範囲にある光学部品。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光学部品において、
    fθレンズ、撮像レンズ、センサーレンズ、プリズムまたは導光板である光学部品。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学部品において、
    車載カメラレンズまたは携帯機器用カメラレンズである光学部品。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光学部品において、
    前記環状オレフィン系共重合体(A)がエチレンまたはα−オレフィンと環状オレフィンとの共重合体(A1)を含む光学部品。
  7. 請求項6に記載の光学部品において、
    前記共重合体(A1)が、
    下記一般式(I)で表される少なくとも1種のオレフィン由来の繰り返し単位(a)と、
    下記一般式(II)で表される繰り返し単位、下記一般式(III)で表される繰り返し単位および下記一般式(IV)で表される繰り返し単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)と、
    を有する光学部品。
    Figure 2018165357
    (上記一般式(I)において、R300は水素原子又は炭素原子数1〜29の直鎖状または分岐状の炭化水素基を示す。)
    Figure 2018165357
    (上記一般式(II)において、uは0または1であり、vは0または正の整数であり、wは0または1であり、R61〜R78ならびにRa1およびRb1は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基であり、R75〜R78は、互いに結合して単環または多環を形成していてもよい。)
    Figure 2018165357
    (上記一般式(III)において、xおよびdは0または1以上の整数であり、yおよびzは0、1または2であり、R81〜R99は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基若しくは炭素原子数3〜15のシクロアルキル基である脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜20の芳香族炭化水素基またはアルコキシ基であり、R89およびR90が結合している炭素原子と、R93が結合している炭素原子またはR91が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、またy=z=0のとき、R95とR92またはR95とR99とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。)
    Figure 2018165357
    (上記一般式(IV)において、R100、R101は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子または炭素原子数1〜5の炭化水素基を示し、fは1≦f≦18である。)
  8. 請求項7に記載の光学部品において、
    前記共重合体(A1)中の前記環状オレフィン由来の繰り返し単位(b)が、ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテンおよびテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンから選ばれる少なくとも一種の化合物に由来する繰り返し単位を含む光学部品。
  9. 請求項7または8に記載の光学部品において、
    前記共重合体(A1)中の前記オレフィン由来の繰り返し単位(a)が、エチレンに由来する繰り返し単位を含む光学部品。
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