JP2018165338A - ビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物、熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ、積層体、積層板、多層プリント配線板及び半導体パッケージ - Google Patents

ビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物、熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ、積層体、積層板、多層プリント配線板及び半導体パッケージ Download PDF

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Abstract

【課題】低熱膨張性であり、且つビルドアップフィルムとの接着性に優れるビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物、前記同様の効果を有する熱硬化性樹脂組成物、並びに、それら熱硬化性樹脂組成物を用いて得られる、プリプレグ、積層体、積層板、多層プリント配線板及び半導体パッケージを提供すること。【解決手段】(a)少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物と、(b)少なくとも1個のアミノ基を有する、アミン当量1,200未満のシリコーン化合物、とを含有してなるビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物、熱硬化性樹脂組成物、プリプレグ、積層体、積層板、多層プリント配線板及び半導体パッケージに関する。
近年の電子機器の小型化及び高性能化の流れに伴い、プリント配線板では配線密度の高度化及び高集積化が進展し、これに伴って、プリント配線板用積層板の耐熱性の向上による信頼性向上への要求が強まっている。
現在、特にビルドアップ工法による半導体用パッケージ基板の集積化が幅広く採用されている。主流のビルドアップ材料は、ベースフィルム(PET、厚み38μm)と、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を主成分とする樹脂組成物の層と、保護フィルムとからなる3層構造のビルドアップフィルムであり、味の素ファインテクノ株式会社製のGX−13及びGX−92が代表的なものである。プリント配線板用途においては、優れた耐熱性と、低熱膨張係数とを兼備することが要求されると共に、ビルドアップ工法においては、コア基板とビルドアップフィルム材料との接着性が要求される。
プリント配線板用積層板としては、エポキシ樹脂を主剤とした樹脂組成物とガラス織布とを硬化及び一体成形したものが一般的である。一般にエポキシ樹脂は、絶縁性、耐熱性及びコスト等のバランスに優れるが、近年のプリント配線板の高密度実装及び高多層化構成に伴う耐熱性向上への要求に対応するには、どうしてもその耐熱性の上昇には限界がある。さらに、エポキシ樹脂は熱膨張率が大きいため、芳香環を有するエポキシ樹脂の選択及びシリカ等の無機充填材を高充填化することで、低熱膨張化が図られる(特許文献1参照)。
特に近年、半導体用パッケージ基板では、小型化及び薄型化に伴い、部品実装時及びパッケージ組み立て時において、チップと基板との熱膨張係数の差に起因した反りが大きな課題となっており、基板の低熱膨張化が求められている。しかし、無機充填材の充填量を増やすことは、吸湿による絶縁信頼性の低下、樹脂−配線層の密着性不足、及びプレス成形不良を起こすことが知られている。
そこで、絶縁性、耐熱性、低熱膨張性を有し、且つ耐薬品性に優れた熱硬化性樹脂組成物が提案されている(特許文献2参照)。
特許第2740990号公報 特開2014−12751号公報
しかしながら、本発明者等の更なる検討により、特許文献2に記載の熱硬化性樹脂組成物を含有してなるプリプレグは、ビルドアップ工法にて使用するビルドアップフィルムとの接着性にまだ改善の余地があることが判明した。
本発明の目的は、こうした現状に鑑み、低熱膨張性であり、且つビルドアップフィルムとの接着性に優れるビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物、前記同様の効果を有する熱硬化性樹脂組成物、並びに、それら熱硬化性樹脂組成物を用いて得られる、プリプレグ、積層体、積層板、多層プリント配線板及び半導体パッケージを提供することである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、(a)少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物と、(b)少なくとも1個のアミノ基を有する、特定のアミン当量のシリコーン化合物、とを含有してなる熱硬化性樹脂組成物(ビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物)が上記目的に沿うものであることを見出した。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[12]に関する。
[1](a)少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物と、(b)少なくとも1個のアミノ基を有する、アミン当量1,200未満のシリコーン化合物、とを含有してなるビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物。
[2]前記(b)成分が、アミン当量600以上1,000以下のシリコーン化合物である、上記[1]に記載のビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物。
[3]前記(b)成分が、少なくとも一方の分子末端にアミノ基を有するシリコーン化合物である、上記[1]又は[2]に記載のビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物。
[4]さらに、(c)フェノール性水酸基を有する化合物、(d)熱硬化性樹脂、(e)硬化促進剤及び(f)無機充填材からなる群から選択される少なくとも1種を含有してなる、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物。
[5]前記(d)成分が、エポキシ基及びシアネート基からなる群から選択される少なくとも1つの基を有する熱硬化性樹脂である、上記[4]に記載のビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物。
[6]前記(e)成分が第三級ホスフィンとキノン類との付加物である、上記[4]又は[5]に記載のビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物。
[7](a)少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物と、(b)少なくとも1個のアミノ基を有する、アミン当量500以上1,200未満のシリコーン化合物、とを含有してなる熱硬化性樹脂組成物。
[8]上記[1]〜[6]のいずれかに記載のビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物又は上記[7]に記載の熱硬化性樹脂組成物を含有してなるプリプレグ。
[9]上記[8]に記載のプリプレグを硬化してなる硬化物と、ビルドアップフィルムとを備える積層体。
[10]上記[8]に記載のプリプレグと金属箔とを含有してなる積層板。
[11]上記[9]に記載の積層体又は上記[10]に記載の積層板を備える多層プリント配線板。
[12]上記[11]に記載の多層プリント配線板に半導体素子を搭載してなる半導体パッケージ。
本発明によれば、低熱膨張性であり、且つビルドアップフィルムとの接着性に優れるビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物、前記同様の効果を有する熱硬化性樹脂組成物、並びに、それら熱硬化性樹脂組成物を用いて得られる、プリプレグ、積層体、積層板、多層プリント配線板及び半導体パッケージを提供することができる。
〔(ビルドアップフィルム接着用)熱硬化性樹脂組成物〕
本発明の一態様は、(a)少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物と、(b)少なくとも1個のアミノ基を有する、アミン当量1,200未満のシリコーン化合物、とを含有してなるビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物である。
また、本発明の別の一態様は、(a)少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物[本明細書において、マレイミド化合物(a)又は(a)成分と称することがある。]と、(b)少なくとも1個のアミノ基を有する、アミン当量500以上1,200未満のシリコーン化合物[本明細書において、シリコーン化合物(b)又は(b)成分と称することがある。]、とを含有してなる熱硬化性樹脂組成物である。
上記いずれについても、「本願発明の熱硬化性樹脂組成物」と称することがある。
以下、該(a)成分及び(b)成分について順に説明する。
[(a)成分]
(a)成分のマレイミド化合物(a)としては、複数のマレイミド基のうちの任意の2個のマレイミド基の間に脂肪族炭化水素基を有するマレイミド化合物[以下、脂肪族炭化水素基含有マレイミドと称する]であるか、又は、複数のマレイミド基のうちの任意の2個のマレイミド基の間に芳香族炭化水素基を含有するマレイミド化合物[以下、芳香族炭化水素基含有マレイミドと称する]が挙げられる。これらの中でも、高耐熱性、低比誘電率、高金属箔接着性、高ガラス転移温度、低熱膨張性、成形性及びめっき付き回り性の観点から、芳香族炭化水素基含有マレイミドが好ましい。芳香族炭化水素基含有マレイミドは、任意に選択した2つのマレイミド基の組み合わせのいずれかの間に芳香族炭化水素基を含有していればよい。
マレイミド化合物(a)としては、高耐熱性、低比誘電率、高金属箔接着性、高ガラス転移温度、低熱膨張性、成形性及びめっき付き回り性の観点から、1分子中に2個〜5個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物が好ましく、1分子中に2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物がより好ましい。また、マレイミド化合物(a)としては、高耐熱性、低比誘電率、高金属箔接着性、高ガラス転移温度、低熱膨張性、成形性及びめっき付き回り性の観点から、下記一般式(a−1)〜(a−4)のいずれかで表される芳香族炭化水素基含有マレイミドであることがより好ましく、下記一般式(a−1)、(a−2)又は(a−4)で表される芳香族炭化水素基含有マレイミドであることがさらに好ましく、下記一般式(a−2)で表される芳香族炭化水素基含有マレイミドであることが特に好ましい。
上記式中、Ra1〜Ra3は、各々独立に、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を示す。Xa1は、炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルキリデン基、−O−、−C(=O)−、−S−、−S−S−又はスルホニル基を示す。p、q及びrは、各々独立に、0〜4の整数である。sは、0〜10の整数である。
a1〜Ra3が示す炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げられる。該脂肪族炭化水素基としては、高耐熱性、低比誘電率、高金属箔接着性、高ガラス転移温度、低熱膨張性、成形性及びめっき付き回り性の観点から、好ましくは炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基であり、より好ましくはメチル基、エチル基である。
a1が示す炭素数1〜5のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、1,2−ジメチレン基、1,3−トリメチレン基、1,4−テトラメチレン基、1,5−ペンタメチレン基等が挙げられる。該アルキレン基としては、高耐熱性、低比誘電率、高金属箔接着性、高ガラス転移温度、低熱膨張性、成形性及びめっき付き回り性の観点から、好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基であり、より好ましくはメチレン基である。
a1が示す炭素数2〜5のアルキリデン基としては、例えば、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、ブチリデン基、イソブチリデン基、ペンチリデン基、イソペンチリデン基等が挙げられる。これらの中でも、高耐熱性、低比誘電率、高金属箔接着性、高ガラス転移温度、低熱膨張性、成形性及びめっき付き回り性の観点から、イソプロピリデン基が好ましい。
a1としては、上記選択肢の中でも、炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数2〜5のアルキリデン基が好ましい。より好ましいものは前述の通りである。
p、q及びrは、各々独立に、0〜4の整数であり、高耐熱性、低比誘電率、高金属箔接着性、高ガラス転移温度、低熱膨張性、成形性及びめっき付き回り性の観点から、いずれも、好ましくは0〜2の整数、より好ましくは0又は1、さらに好ましくは0である。
sは、0〜10の整数であり、入手容易性の観点から、好ましくは0〜5の整数、より好ましくは0〜3の整数である。特に、一般式(a−3)で表される芳香族炭化水素基含有マレイミド化合物は、sが0〜3の混合物であることが好ましい。
マレイミド化合物(a)としては、具体的には、例えば、N,N’−エチレンビスマレイミド、N,N’−ヘキサメチレンビスマレイミド、ビス(4−マレイミドシクロヘキシル)メタン、1,4−ビス(マレイミドメチル)シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素基含有マレイミド;N,N’−(1,3−フェニレン)ビスマレイミド、N,N’−[1,3−(2−メチルフェニレン)]ビスマレイミド、N,N’−[1,3−(4−メチルフェニレン)]ビスマレイミド、N,N’−(1,4−フェニレン)ビスマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)エーテル、ビス(4−マレイミドフェニル)スルホン、ビス(4−マレイミドフェニル)スルフィド、ビス(4−マレイミドフェニル)ケトン、1,4−ビス(4−マレイミドフェニル)シクロヘキサン、1,4−ビス(マレイミドメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(4−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ビフェニル、4,4−ビス(4−マレイミドフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]ケトン、2,2’−ビス(4−マレイミドフェニル)ジスルフィド、ビス(4−マレイミドフェニル)ジスルフィド、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)−3,5−ジメチル−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)−3,5−ジメチル−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)−3,5−ジメチル−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−マレイミドフェノキシ)−3,5−ジメチル−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、ポリフェニルメタンマレイミド等の芳香族炭化水素基含有マレイミドが挙げられる。
これらの中でも、反応率が高く、より高耐熱性化できるという観点からは、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(4−マレイミドフェニル)スルホン、N,N’−(1,3−フェニレン)ビスマレイミド、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパンが好ましく、有機溶剤への溶解性の観点からは、ビス(4−マレイミドフェニル)メタンが特に好ましい。
マレイミド化合物(a)は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
[(b)成分]
(b)成分のシリコーン化合物(b)としては、少なくとも2個のアミノ基を有するシリコーン化合物が好ましい。また、少なくとも一方の分子末端にアミノ基を有するシリコーン化合物が好ましく、分子両末端にアミノ基を有するシリコーン化合物がより好ましい。さらに、側鎖にアミノ基を有するシリコーン化合物であってもよく、側鎖及び少なくとも一方の分子末端にアミノ基を有するシリコーン化合物であってもよい。これらの中でも、分子両末端にアミノ基を有するシリコーン化合物が好ましく、このようなシリコーン化合物としては、下記一般式(b)で表されるアミノ変性シリコーン化合物が好ましく挙げられる。
一般式(b)中、複数のRb1は、それぞれ独立にアルキル基、フェニル基又は置換フェニル基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい。Rb2及びRb3はそれぞれ独立に有機基を示す。nは2〜50の整数を示す。
一般式(1)中、Rb1で表されるアルキル基としては、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、炭素数1又は2のアルキル基がさらに好ましい。Rb1の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等が挙げられ、これらの中でも、メチル基が好ましい。
b1で表される置換フェニル基における置換基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等が挙げられ、これらの中でも、アルキル基が好ましい。アルキル基としては、前記と同様のものが好ましく挙げられる。
b1で表される基の中でも、他の樹脂との溶解性の観点から、フェニル基又はメチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
b2又はRb3で表される有機基としては、例えば、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、−O−又はこれらが組み合わされた連結基が挙げられる。これらの中でも、置換又は無置換のアルキレン基、置換又は無置換のアリーレン基が好ましい。該アルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等が挙げられ、アルキレン基の置換基としては、例えば、炭素数6〜10のアリール基等が挙げられる。該アリーレン基としては、例えば、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられ、アリーレン基の置換基としては、例えば、炭素数1〜5のアルキル基等が挙げられる。
シリコーン化合物(b)のアミン当量(g/eq)は、ビルドアップフィルムとの接着性を改善する観点から1,200未満であり、好ましくは500以上1,200未満、低熱膨張性の観点も考慮すると、より好ましくは600以上1,000以下、さらに好ましくは600以上900以下、特に好ましくは600以上850以下である。シリコーン化合物(b)のアミン当量が上記範囲内であれば、疎水性が好適な値となり、その結果、ビルドアップフィルムとの接着性が向上するものと推察する。
シリコーン化合物(b)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリコーン化合物(b)としては、市販品を用いることができる。市販品としては、例えば、「KF−8010」(アミン当量430)、「X−22−161A」(アミン当量800)、「X−22−9409」(アミン当量700)(以上、信越化学工業株式会社製)、「BY 16−853U」(アミン当量460)、「BY 16−853」(アミン当量650)(以上、東レダウコーニング株式会社製)等が挙げられる。
シリコーン化合物(b)の使用量は、(a)成分100質量部に対して5〜100質量部が好ましく、10〜60質量部がより好ましく、20〜50質量部がさらに好ましく、30〜50質量部が特に好ましい。(a)成分100質量部に対して5質量部以上とすることにより、ビルドアップフィルムとの接着性及び低熱膨張性が向上する傾向にある。(a)成分100質量部に対して100質量部以下とすることにより、成形性が向上する傾向にある。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、さらに、(c)フェノール性水酸基を有する化合物[以下、フェノール性水酸基を有する化合物(c)又は(c)成分と称することがある。]、(d)熱硬化性樹脂[以下、熱硬化性樹脂(d)又は(d)成分と称することがある。]、(e)硬化促進剤[以下、硬化促進剤(e)又は(e)成分と称することがある。]及び(f)無機充填材[以下、無機充填材(f)又は無機充填材成分と称することがある。]からなる群から選択される少なくとも1種を含有してなるものであることが好ましい。
以下、(c)〜(f)成分について順に説明する。
[(c)成分]
(c)成分であるフェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ビフェニルフェノール、テトラメチルビスフェノールA、ジメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、ジメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジメチルビスフェノールS、テトラメチル4,4’−ビフェノール、ジメチル−4,4’−ビフェニルフェノール、1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1,1’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル]プロパン、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tertブチルフェノール)、トリスヒドロキシフェニルメタン、レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロガロール;ジイソプロポリデン骨格を有するフェノール類;1,1’−ジ−4−ヒドロキシフェニルフルオレン等のフルオレン骨格を有するフェノール類;フェノール化ポリブタジエン;フェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS及びナフトール類等の各種フェノールを原料とするノボラック樹脂、キシリレン骨格含有フェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノールノボラック樹脂、ビフェニル骨格含有フェノールノボラック樹脂、フルオレン骨格含有フェノールノボラック樹脂等の各種ノボラック樹脂等が挙げられる。
(c)成分は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、(c)成分は、フェノール性水酸基と共にアミノ基を有する化合物であってもよい。フェノール性水酸基と共にアミノ基を有する化合物としては、フェノール性水酸基と共にアミノ基を有する芳香族化合物が好ましく、例えば、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−アミノ安息香酸、m−アミノ安息香酸、o−アミノ安息香酸、o−アミノベンゼンスルホン酸、m−アミノベンゼンスルホン酸、p−アミノベンゼンスルホン酸、3,5−ジヒドロキシアニリン、3,5−ジカルボキシアニリン等が挙げられる。これらの中で、溶解性及び反応性の観点から、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−アミノ安息香酸、m−アミノ安息香酸及び3,5−ジヒドロキシアニリンが好ましく、耐熱性の観点も考慮すると、m−アミノフェノール及びp−アミノフェノールがより好ましく、低熱膨張性の観点も考慮すると、p−アミノフェノールがさらに好ましい。
(c)成分がフェノール性水酸基と共にアミノ基を有する化合物である場合、前記(a)成分と有機溶媒中で、必要により加熱又は保温しながら0.1〜10時間撹拌し、あらかじめ(a)成分と反応させておくことができる。あらかじめ(a)成分と反応させておく場合、(c)成分は、低熱膨張性の観点から、p−アミノフェノールが好ましい。
フェノール性水酸基と共にアミノ基を有する化合物をあらかじめ(a)成分と反応させておく場合、(b)成分のシリコーン化合物と、(c)成分のフェノール性水酸基と共にアミノ基を有する化合物の使用量は、それらの−NH基当量の総和と(a)成分のマレイミド化合物のマレイミド基当量との関係が下記式に示す範囲であることが望ましい。
2.0≦(マレイミド基当量)/(−NH基換算の当量)≦10.0
「(マレイミド基当量)/(−NH基換算の当量)」が10.0を超えると、溶剤への溶解性が不足したり熱硬化性樹脂の耐熱性が低下する場合があり、2.0未満であるとゲル化を起こしたり、熱硬化性樹脂の耐熱性が低下する場合がある。
(c)成分をあらかじめ(a)成分と反応させておく際、有機溶媒の使用量は、(a)成分と(c)成分の総和100質量部当たり、10〜1,000質量部とすることが好ましく、100〜500質量部とすることがより好ましく、200〜500質量部とすることがさらに好ましい。有機溶剤の配合量が少ないと溶解性が不足する傾向があり、また1,000質量部を超えると合成に長時間を要する傾向がある。
前記有機溶媒に特に制限はないが、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤;トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の窒素原子含有溶剤;ジメチルスルホキシド等の硫黄原子含有溶剤等が挙げられる。有機溶媒は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、溶解性の観点から、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルセロソルブが好ましく、低毒性という観点から、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルがより好ましく、揮発性が高くプリプレグの製造時に残溶剤として残りにくいことから、プロピレングリコールモノメチルエーテルがさらに好ましい。
また、この反応には、必要により反応触媒を使用することができる。反応触媒に特に制限はないが、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、トリブチルアミン等のアミン類;メチルイミダゾール、フェニルイミダゾール等のイミダゾール類;トリフェニルホスフィン等のリン系触媒等が挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(c)成分を(a)成分と有機溶媒中で反応させる際、反応温度は70〜150℃であることが好ましく、100〜130℃であることがより好ましい。反応時間に特に制限はないが、0.1〜10時間であることが好ましく、1〜6時間であることがより好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物が(c)成分を含有する場合、その含有量[但し、(c)成分を(a)成分と反応させるのではなく、それぞれ別々に含有させる場合。]は、(a)成分100質量部に対して1〜50質量部が好ましく、5〜20質量部がより好ましい。1質量部以上とすることにより耐薬品性が向上する傾向にあり、50質量部以下とすることにより耐熱性が向上する傾向にある。
なお、(c)成分がフェノール性水酸基と共にアミノ基を有する化合物である場合には、(c)成分を(a)成分と反応させるのではなく、それぞれ別々に含有させる場合であっても、前記「(マレイミド基当量)/(−NH基換算の当量)」の範囲を同時に満たすことが好ましい。
[(d)成分]
(d)成分である熱硬化性樹脂(d)としては、特に制限されないが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和イミド樹脂、シアネート樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、オキセタン樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、シリコーン樹脂、トリアジン樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、成形性及び電気絶縁性の観点から、エポキシ樹脂、シアネート樹脂が好ましい。つまり、熱硬化性樹脂(d)としては、エポキシ基及びシアネート基からなる群から選択される少なくとも1つの基を有する熱硬化性樹脂が好ましい。
(d)成分は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリアジン骨格含有エポキシ樹脂、フルオレン骨格含有エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、多官能フェノール類及びアントラセン等の多環芳香族類のジグリシジルエーテル化合物及びこれらにリン化合物を導入したリン含有エポキシ樹脂等が挙げられる。エポキシ樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐熱性及び難燃性の観点から、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂が好ましく、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂がより好ましい。
また、シアネート樹脂としては、例えば、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂等のビスフェノール型シアネート樹脂、及びこれらが一部トリアジン化したプレポリマー等を挙げることができる。シアネート樹脂は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐熱性及び難燃性の観点からは、ノボラック型シアネート樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂組成物が(d)成分を含有する場合、その含有量は、(a)成分100質量部に対して20〜300質量部が好ましく、50〜150質量部がより好ましく、70〜130質量部がさらに好ましい。20質量部以上とすることにより耐熱性が向上する傾向にあり、300質量部以下とすることにより耐薬品性が向上する傾向にある。
[(e)成分]
(e)成分としての硬化促進剤(e)は、熱硬化性樹脂組成物に含有させることによって、耐熱性、難燃性及び銅箔接着強度等の向上効果が得られる。
硬化促進剤(e)としては、例えば、イミダゾール類及びその誘導体;ホスフィン類及びホスホニウム塩、第三級ホスフィンとキノン類との付加物等の有機リン系化合物;第二級アミン、第三級アミン、及び第四級アンモニウム塩などが挙げられる。硬化促進剤(e)は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、硬化反応がより十分に進み、高いめっき銅との接着性を発揮できるという観点から、第三級ホスフィンとキノン類との付加物が好ましい。該第三級ホスフィンとしては、特に限定されないが、例えば、トリ−n−ブチルホスフィン、ジブチルフェニルホスフィン、ブチルジフェニルホスフィン、エチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン等が挙げられる。また、該キノン類としては、例えば、o−ベンゾキノン、p−ベンゾキノン、ジフェノキノン、1,4−ナフトキノン、アントラキノン等が挙げられる。めっき銅との接着性及び耐熱性等の観点から、トリ−n−ブチルホスフィンとp−ベンゾキノンとの付加物がより好ましい。
第三級ホスフィンとキノン類との付加物の製造方法としては、例えば、原料となる第三級ホスフィンとキノン類が共に溶解する溶媒中で両者を撹拌混合し、付加反応させた後、単離する方法等が挙げられる。この場合の製造条件としては、例えば、第三級ホスフィンとキノン類とを、20〜80℃の範囲で、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類などの溶媒中で、1〜12時間撹拌し、付加反応させることが好ましい。
また、硬化促進剤(e)としては、耐熱性、難燃性及び銅箔接着強度等の観点からは、イミダゾール類及びその誘導体が好ましく、その中でも、200℃以下での比較的低温での硬化成形性、及びワニス又はプリプレグの経日安定性の観点から、下記一般式(1)で表される、イソシアネート樹脂との反応により得られるイミダゾール誘導体、又は、下記一般式(2)で表される、イミダゾール基がエポキシ樹脂と反応することにより得られるイミダゾール誘導体がより好ましい。より具体的には、製造コストの観点から、下記式(3)又は(4)で表される化合物がより好ましい。

(式中、Re1〜Re1は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又はフェニル基である。Dは、アルキレン基又は芳香族炭化水素基である。)

(式中、Re1〜Re1は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基又はフェニル基である。Bは、単結合、アルキレン基、アルキリデン基、エーテル基又はスルフォニル基である。)
熱硬化性樹脂組成物が(e)成分を含有する場合、その含有量は、固形分換算の該(a)成分〜(d)成分の総和100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.1〜5質量部がより好ましく、0.1〜1質量部がさらに好ましい。0.1質量部以上とすることにより、優れた耐熱性、難燃性及び銅箔接着強度が得られる傾向があり、また、10質量部以下とすることにより、耐熱性、経日安定性及びプレス成形性が低下し難い傾向がある。
[(f)成分]
(f)成分である無機充填材(f)としては、公知の無機充填材を使用することができ、低熱膨張性が得られる。無機充填材(f)としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、マイカ、ベリリア、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、炭酸アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、焼成クレー等のクレー、タルク、ホウ酸アルミニウム、炭化ケイ素、石英粉末、ガラス短繊維、ガラス微粉末、中空ガラス等が挙げられる。ガラスとしては、Eガラス、Tガラス、Dガラス等が好ましく挙げられる。これらは単独で用いても2種類以上を混合して用いてもよい。
これらの中でも、誘電特性、耐熱性及び低熱膨張性の観点から、シリカが好ましい。シリカとしては、例えば、湿式法で製造され含水率の高い沈降シリカと、乾式法で製造され結合水等をほとんど含まない乾式法シリカが挙げられ、乾式法シリカとしてはさらに、製造法の違いにより、破砕シリカ、フュームドシリカ、溶融球状シリカ等に分類される。これらの中でも、低熱膨張性及び樹脂に充填した際の流動性の観点から、溶融球状シリカが好ましい。
無機充填材(f)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(f)成分の無機充填材として溶融球状シリカを用いる場合、その平均粒子径は0.1〜10μmであることが好ましく、0.3〜8μmであることがより好ましく、0.3〜3μmであることがさらに好ましい。該溶融球状シリカの平均粒子径が0.1μm以上であると、樹脂に高充填した際の流動性を良好に保てる傾向にあり、10μm以下であると、粗大粒子の混入確率を低減し、粗大粒子起因の不良の発生を抑えることができる傾向にある。ここで、平均粒子径とは、粒子の全体積を100%として粒子径による累積度数分布曲線を求めたとき、体積50%に相当する点の粒子径のことであり、レーザ回折散乱法を用いた粒度分布測定装置等で測定することができる。
無機充填材(f)は、カップリング剤で表面処理されたものであってもよい。カップリング剤による表面処理の方式は、配合前の無機充填材(f)に対して乾式又は湿式で表面処理する方式であってもよく、表面未処理の無機充填材(f)を、他の成分に配合して組成物とした後、該組成物にシランカップリング剤を添加する、いわゆるインテグラルブレンド処理方式であってもよい。
カップリング剤としては、例えば、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、シリコーンオリゴマー等が挙げられる。
熱硬化性樹脂組成物が(f)成分を含有する場合、その含有量は、(a)〜(d)成分の総和100質量部に対して10〜70質量部であることが好ましく、30〜55質量部であることがより好ましい。(f)成分の含有量を前記範囲内にすることで、樹脂組成物の成形性及び低熱膨張性を良好に保つことができる傾向にある。
[その他の成分]
本発明では、本願発明の効果を損なわない範囲で、任意にその他の成分、例えば、熱可塑性樹脂、エラストマー、難燃剤、有機充填材、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光重合開始剤、蛍光増白剤、接着性向上剤等を含有させてもよい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、キシレン樹脂、石油樹脂及びシリコーン樹脂等が挙げられる。
エラストマーとしては、例えば、ポリブタジエン、アクリロニトリル、エポキシ変性ポリブタジエン、無水マレイン酸変性ポリブタジエン、フェノール変性ポリブタジエン及びカルボキシ変性アクリロニトリル等が挙げられる。
有機充填材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル樹脂、シリコーン樹脂、テトラフルオロエチレン樹脂等よりなる樹脂フィラー;アクリル酸エステル系樹脂、メタクリル酸エステル系樹脂、共役ジエン系樹脂等よりなるゴム状態のコア層と、アクリル酸エステル系樹脂、メタクリル酸エステル系樹脂、芳香族ビニル系樹脂、シアン化ビニル系樹脂等よりなるガラス状態のシェル層を持つコアシェル構造の樹脂フィラーなどが挙げられる。
難燃剤としては、例えば、臭素、塩素等を含有する含ハロゲン系難燃剤;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフェート、リン酸エステル系化合物、赤リン等のリン系難燃剤;スルファミン酸グアニジン、硫酸メラミン、ポリリン酸メラミン、メラミンシアヌレート等の窒素系難燃剤;シクロホスファゼン、ポリホスファゼン等のホスファゼン系難燃剤;三酸化アンチモン等の無機系難燃剤が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤等が挙げられる。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン類、ベンジルケタール類、チオキサントン系等の光重合開始剤が挙げられる。
蛍光増白剤としては、例えば、スチルベン誘導体の蛍光増白剤等が挙げられる。
接着性向上剤としては、例えば、尿素シラン等の尿素化合物、前記カップリング剤などが挙げられる。
熱硬化性樹脂組成物は、プリプレグ等の製造に用い易いように、各成分が有機溶媒中に溶解又は分散されたワニスの状態であってもよい。
ワニスを製造する際に使用される有機溶媒は特に制限されないが、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒;テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の窒素原子含有溶媒;ジメチルスルホキシド等の硫黄原子含有溶媒などが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中で、溶解性の点からシクロヘキサノン、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルセロソルブが好ましく、メチルエチルケトンがより好ましい。
ワニスは、固形分濃度40〜80質量%として使用することが好ましい。
〔プリプレグ〕
本発明のプリプレグは、前記した本発明の熱硬化性樹脂組成物(ビルドアップフィルム用熱硬化性樹脂組成物を含む。以下同様。)を含有してなるプリプレグであって、より具体的には、本発明の熱硬化性樹脂組成物を基材に含浸又は塗工してなるプリプレグである。以下、本発明のプリプレグについて詳述する。
本発明のプリプレグは、本発明の熱硬化性樹脂組成物を、基材に含浸又は塗工し、加熱等により半硬化(Bステージ化)することによって製造できる。前記基材としては、各種の電気絶縁材料用積層板に用いられている周知の基材を使用できる。基材の材質の例としては、Eガラス、Dガラス、Sガラス及びQガラス等の無機物繊維;ポリイミド、ポリエステル及びテトラフルオロエチレン等の有機繊維;鉄、銅、アルミニウム、これら金属の合金等からなる金属繊維基材などが挙げられる。特に、誘電特性の観点から、無機物繊維が好ましく、低誘電ガラス、Qガラスがより好ましい。
基材としては、例えば、織布、不織布、ロービンク、チョップドストランドマット又はサーフェシングマット等の形状を有するものを使用できる。これらの中でも、織布又は不織布が好ましい。基材の材質及び形状は、目的とする成形物の用途、性能等により適宜選択され、必要により、1種の材質及び1種の形状からなる繊維基材であってもよいし、2種以上の材質からなる基材であってもよいし、2種以上の形状を有する基材であってもよい。
基材の厚さは、特に制限されず、例えば、約0.03〜0.5mmであってもよい。
基材は、シランカップリング剤等で表面処理したもの又は機械的に開繊処理を施したものが、耐熱性、耐湿性及び加工性の観点から好ましい。
本発明のプリプレグは、該基材に対する樹脂組成物の付着量が、乾燥後のプリプレグの樹脂含有率で、20〜90質量%となるように、基材に含浸又は塗工した後、通常、100〜200℃の温度で1〜30分加熱乾燥し、半硬化(Bステージ化)させて得ることができる。
〔積層体〕
本発明の積層体は、前記本発明のプリプレグを硬化してなる硬化物と、ビルドアップフィルムとを備える積層体である。プリプレグとビルドアップフィルムとを積層する方法に特に制限はなく、公知の方法を採用できるが、例えば、ラミネータ装置を使用して、プリプレグ1枚又は2〜20枚を重ねたものにビルドアップフィルムをラミネートする方法が簡便であり好ましい。真空加圧ラミネートを採用することが好ましく、ラミネート条件としては、例えば、1stステージにて、80〜120℃で5〜20秒間、真空引きを行ないながら0.3〜0.8MPaの圧力で10〜60秒プレスし、2ndステージにて、80〜120℃にて0.5〜0.9MPaの圧力で20〜80秒間プレスする方法が挙げられる。好ましくは、2ndステージ後に160〜220℃で15〜50分間仮硬化を実施する。
前記ビルドアップフィルムを形成する成分としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ビニルベンジル樹脂等の熱硬化性樹脂に少なくともその硬化剤を配合した組成物が好ましく、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を含有する組成物がより好ましく、エポキシ樹脂、熱可塑性樹脂及び硬化剤を含有する組成物がさらに好ましい。該エポキシ樹脂及び該シアネートエステル樹脂としては、前記した(d)成分と同様のものが例示できる。該硬化剤としては、例えば、アミン系硬化剤、グアニジン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、フェノール系硬化剤、ナフトール系硬化剤、酸無水物系硬化剤、又は、これらのエポキシ樹脂アダクトもしくはこれらをマイクロカプセル化したもの、並びに、シアネートエステル樹脂等が挙げられる。前記ビルドアップフィルムは、さらに無機充填材を含有する組成物で形成されたものであってもよく、例えば、シリカ、アルミナ、雲母、マイカ、珪酸塩、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、酸化チタン等の無機充填材をビルドアップフィルム全体の25〜80質量%、好ましくは35〜65質量%含有していてもよい。
さらに、硬化剤、硬化促進剤、無機充填材、他の樹脂成分、難燃剤等を含有してなるものであってもよい。
ビルドアップフィルムとしては市販品を使用でき、該市販品としては、例えば、「ABF GX13」、「ABF GX92(R)」(以上、味の素ファインテクノ株式会社製)等が挙げられる。
〔積層板〕
本発明の積層板は、本発明のプリプレグと金属箔とを含有してなる積層板である。該積層板は、本発明のプリプレグを用いて、積層成形して形成することができる。具体的には、本発明のプリプレグ1枚の又は2〜20枚重ねたものの片面又は両面に金属箔を配置した構成で積層成形することにより製造することができる。金属箔は、電気絶縁材料用途で用いるものであれば特に制限されないが、銅箔が好ましい。
該積層板の製造条件に特に制限はなく、電気絶縁材料用積層板及び多層板の製造条件を適用でき、例えば、多段プレス、多段真空プレス、連続成形、オートクレーブ成形機等を使用し、温度100〜250℃、圧力0.2〜10MPa、加熱時間0.1〜5時間の条件で成形することができる。また、本発明のプリプレグと内層用配線板とを組合せ、積層成形して、多層板を製造することもできる。
〔多層プリント配線板〕
本発明は、本発明の積層体又は積層板を備える多層プリント配線板も提供する。
本発明の多層プリント配線板は、前記積層板の表面に回路を形成して製造される。すなわち、本発明の積層板の導体層を通常のエッチング法によって配線加工し、前述のプリプレグを介して配線加工した積層板を複数積層し、加熱プレス加工することによって一括して多層化する。その後、ドリル加工又はレーザ加工によるスルーホール又はブラインドビアホールの形成と、めっき又は導電性ペーストによる層間配線の形成を経て多層プリント配線板を製造することができる。
〔半導体パッケージ〕
本発明は、前記製造方法により得られる多層プリント配線板に半導体素子を搭載することによる半導体パッケージの製造方法も提供する。半導体パッケージは、前記多層プリント配線板の所定の位置に半導体チップ、メモリ等の半導体素子を搭載し、封止樹脂等によって半導体素子を封止することによって製造できる。
次に、下記の実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、これらの実施例は本発明を制限するものではない。
なお、各例から得られた銅張積層板を用いて、ビルドアップフィルムとの接着性、及び熱膨張率について以下の方法で測定及び評価した。
(1)ビルドアップフィルムとの接着性の評価
各例から得られた銅張積層板を銅エッチング液に浸漬することにより銅箔を除去し、110℃で30分間乾燥させた。得られた積層板の両面に、ビルドアップフィルム「ABF GX−92(R)」(味の素ファインテクノ株式会社製)を、保護フィルムを除去してから配し、株式会社名機製作所製の真空加圧式ラミネータ「MVLP500/600−IIW」を用いてラミネートした。ラミネート条件は、1stステージでは、100℃にて10秒真空引きを行いつつ、0.5MPaの圧力で30秒押した。2ndステージでは、100℃にて0.7MPa圧力で40秒プレスした。この後、180℃で30分間仮硬化を行った基材を試験片とした。
仮硬化を行った基材について、ビルドアップフィルム樹脂が埋め込まれていない領域の基板全面に対する面積比を非接着率(%)として評価した。非接着率が小さいほど、ビルドアップフィルムとの接着性に優れることを示す。
(2)熱膨張率の測定
各例で得た銅張積層板を銅エッチング液に浸漬することにより銅箔を取り除いた5mm角の評価基板を作製し、TMA試験装置(デュポン社製、TMA2940)を用いて圧縮法で熱機械分析を行った。評価基板を前記装置にX方向に装着後、荷重5g、昇温速度10℃/分の測定条件にて連続して2回測定した。2回目の測定における30℃から100℃の平均熱膨張率を算出し、これを熱膨張率の値とした。熱膨張率が小さいことが好ましい。
ここで、各例で使用した成分(表1参照)について、以下に説明する。
[マレイミド化合物(a)]
ビス(4−マレイミドフェニル)メタン(大和化成工業株式会社製、商品名:BMI−1000)
[シリコーン化合物(b)]
KF−8010(信越化学工業株式会社製、両末端アミン変性、アミン当量430)
BY 16−853U(東レダウコーニング株式会社製、両末端アミン変性、アミン当量460)
BY 16−853(東レダウコーニング株式会社製、両末端アミン変性、アミン当量650)
X−22−9409(信越化学工業株式会社製、両末端アミン変性、アミン当量700)
X−22−161A(信越化学工業株式会社製、両末端アミン変性、アミン当量800)
(その他のシリコーン化合物(比較例用))
FZ−3789(東レダウコーニング株式会社製、側鎖アミン変性、アミン当量1,200)
X−22−161B(信越化学工業株式会社製、両末端アミン変性、アミン当量1,500)
[フェノール性水酸基を有する化合物(c)]
p−アミノフェノール(東京化成株式会社製)
[熱硬化性樹脂(d)]
ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、商品名:NC−3000−H)
[硬化促進剤(e)]
TBP−2(p-ベンゾキノンとトリ−n−ブチルホスフィンの付加反応物)
[無機充填材(f)]
溶融シリカ(アドマテックス株式会社製、商品名:SC−2050KNK)
実施例1〜5、比較例1〜2
以下に示す各成分とメチルエチルケトンを使用して、表2に示す配合量(質量部)で混合することにより、樹脂分65質量%のワニスを得た。
次に、上記ワニスを厚さ0.1mmのEガラスクロスに含浸塗工し、160℃で10分加熱乾燥して樹脂含有量50質量%のプリプレグを得た。
このプリプレグを4枚重ね、18μmの電解銅箔を上下に配置し、圧力2.5MPa、温度230℃で90分間プレスを行って、銅張積層板を得た。
得られた銅張積層板を用いて、前記各測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
表1から、実施例の熱硬化性樹脂組成物を用いた場合、低熱膨張性に優れると共に、ビルドアップフィルムとの接着性にも優れていることがわかる。一方、比較例の熱硬化性樹脂組成物を用いた場合、ビルドアップフィルムとの接着性が劣っていることがわかる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物より得られるプリプレグを積層形成した積層板を用いて製造される多層プリント配線板は、ビルドアップフィルムとの接着性及び低熱膨張性に優れ、高集積化された電子機器用多層プリント配線板として有用である。

Claims (12)

  1. (a)少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物と、(b)少なくとも1個のアミノ基を有する、アミン当量1,200未満のシリコーン化合物、とを含有してなるビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物。
  2. 前記(b)成分が、アミン当量600以上1,000以下のシリコーン化合物である、請求項1に記載のビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物。
  3. 前記(b)成分が、少なくとも一方の分子末端にアミノ基を有するシリコーン化合物である、請求項1又は2に記載のビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物。
  4. さらに、(c)フェノール性水酸基を有する化合物、(d)熱硬化性樹脂、(e)硬化促進剤及び(f)無機充填材からなる群から選択される少なくとも1種を含有してなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物。
  5. 前記(d)成分が、エポキシ基及びシアネート基からなる群から選択される少なくとも1つの基を有する熱硬化性樹脂である、請求項4に記載のビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物。
  6. 前記(e)成分が第三級ホスフィンとキノン類との付加物である、請求項4又は5に記載のビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物。
  7. (a)少なくとも2個のN−置換マレイミド基を有するマレイミド化合物と、(b)少なくとも1個のアミノ基を有する、アミン当量500以上1,200未満のシリコーン化合物、とを含有してなる熱硬化性樹脂組成物。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のビルドアップフィルム接着用熱硬化性樹脂組成物又は請求項7に記載の熱硬化性樹脂組成物を含有してなるプリプレグ。
  9. 請求項8に記載のプリプレグを硬化してなる硬化物と、ビルドアップフィルムとを備える積層体。
  10. 請求項8に記載のプリプレグと金属箔とを含有してなる積層板。
  11. 請求項9に記載の積層体又は請求項10に記載の積層板を備える多層プリント配線板。
  12. 請求項11に記載の多層プリント配線板に半導体素子を搭載してなる半導体パッケージ。
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