JP2018155203A - 鞍乗型車両の吸気構造 - Google Patents
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請求項2に記載した発明は、前記吸気取入口(60h)には、車幅方向外方から空気が吸入され、前記吸気ダクト(60)の側方において車両前後方向に延在する整流部(65)を更に備えることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記整流部(65)は、前記ダクト支持部(61)と同一の部材で一体に形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記ダクト支持部(61)は、前記吸気ダクト(60)から車幅方向外方に延出するとともに車両前後方向に厚みを有する肉厚部(64)を備えることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記吸気取入口(60h)は、車幅方向外方に開口し、前記吸気取入口(60h)の全体は、車幅方向外方に露出していることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記吸気ダクト(60)の前方及び上方において前記エアクリーナカバー(50)から車幅方向外方に起立する起立壁(55)を更に備えることを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、前記ダクト支持部(61)は、前記エアクリーナカバー(50)から車幅方向外方に突出する凸部(62a,62b)と、前記吸気ダクト(60)に繋がるとともに前記吸気ダクト(60)の側方において車両上下方向に延在し、かつ、前記凸部(62a,62b)が嵌合する凹部(65a,65b)が設けられた延在壁(65)と、を備えることを特徴とする。
請求項8に記載した発明は、前記エアクリーナカバー(50)には、車両前後方向に開口するダクト取付口(51h)が設けられ、前記吸気ダクト(60)には、前記エアクリーナカバー(50)における前記ダクト取付口(51h)の外周縁が嵌合する嵌合溝(60m)が設けられていることを特徴とする。
請求項9に記載した発明は、前記吸気ダクト(60)及び前記エアクリーナカバー(50)を車幅方向外方から覆うとともに、側面視で、前記吸気取入口(60h)の後下方寄りにおいて後側ほど上方に位置するように傾斜する後端縁(35e)を有する外装カバー(35)と、前記吸気ダクト(60)から車幅方向外方に延出するとともに、側面視で、前記外装カバー(35)の前記後端縁(35e)と前記吸気取入口(60h)との間を車両上下方向に延在する整流部(65)と、を更に備えることを特徴とする。
請求項2に記載した発明によれば、吸気取入口には車幅方向外方から空気が吸入され、吸気ダクトの側方において車両前後方向に延在する整流部を更に備えることで、吸気取入口から走行風を取り込む際に、整流部によって吸気ダクトの側方を流れる走行風の流速を落とすことができるため、吸気取入口の近傍に負圧が発生することを抑制することができる。
請求項3に記載した発明によれば、整流部がダクト支持部と同一の部材で一体に形成されていることで、整流部をダクト支持部と別個独立に設けた場合と比較して、部品点数を削減するとともに、吸気構造を簡素化することができる。
請求項4に記載した発明によれば、ダクト支持部が、吸気ダクトから車幅方向外方に延出するとともに車両前後方向に厚みを有する肉厚部を備えることで、肉厚部において支持剛性を高めることができるため、エアクリーナに吸気ダクトをより強固に支持することができる。
請求項5に記載した発明によれば、吸気取入口が車幅方向外方に開口し、吸気取入口の全体が車幅方向外方に露出していることで、吸気取入口の少なくとも一部が車幅方向外方から覆われている場合と比較して、吸気取入口から空気を効率良く吸入することができる。
請求項6に記載した発明によれば、吸気ダクトの前方及び上方においてエアクリーナカバーから車幅方向外方に起立する起立壁を更に備えることで、起立壁によって塵埃等の異物及び水(例えば雨天走行時の雨水)を遮ることができるため、吸気取入口に異物及び水が入ることを抑制することができる。
請求項7に記載した発明によれば、ダクト支持部が、エアクリーナカバーから車幅方向外方に突出する凸部と、吸気ダクトに繋がるとともに吸気ダクトの側方において車両上下方向に延在し、かつ、凸部が嵌合する凹部が設けられた延在壁と、を備えることで、吸気ダクトにおける延在壁の凹部にエアクリーナカバーの凸部が嵌合されるため、エアクリーナに吸気ダクトをより強固に支持することができる。加えて、嵌合構造はボルト等の締結部材が不要であるため、吸気ダクトの支持構造を簡素化することができる。
請求項8に記載した発明によれば、エアクリーナカバーには、車両前後方向に開口するダクト取付口が設けられ、吸気ダクトには、エアクリーナカバーにおけるダクト取付口の外周縁が嵌合する嵌合溝が設けられていることで、吸気ダクトの嵌合溝にエアクリーナカバーにおけるダクト取付口の外周縁が嵌合されるため、エアクリーナに吸気ダクトをより強固に支持することができる。加えて、嵌合構造はボルト等の締結部材が不要であるため、吸気ダクトの支持構造を簡素化することができる。
請求項9に記載した発明によれば、吸気ダクト及びエアクリーナカバーを車幅方向外方から覆うとともに、側面視で、吸気取入口の後下方寄りにおいて後側ほど上方に位置するように傾斜する後端縁を有する外装カバーを更に備えることで、外装カバーによって塵埃等の異物及び水(例えば雨天走行時の雨水)を遮ることができるため、吸気取入口に異物及び水が入ることを抑制することができる。加えて、外装カバーの後端縁が側面視で、吸気取入口の後下方寄りにおいて後側ほど上方に位置するように傾斜することで、外観性を向上することができる。加えて、吸気ダクトから車幅方向外方に延出するとともに、側面視で、外装カバーの後端縁と吸気取入口との間を車両上下方向に延在する整流部を更に備えることで、以下の効果を奏する。外装カバーの後端縁が側面視で、吸気取入口の後下方寄りにおいて後側ほど上方に位置するように傾斜していると、外装カバーの外面に沿って流れた走行風が外装カバーの後端縁で剥離するときに、前記後端縁で渦巻が生じ、吸気取入口の近傍に負圧が発生する可能性がある。これに対し、この構成によれば、整流部によって外装カバーの後端縁と吸気取入口との間を流れる走行風の流速を落とすことができるため、吸気取入口の近傍に負圧が発生することを抑制することができる。
図1は、鞍乗型車両の一例としてのユニットスイング式の自動二輪車1を示す。図1を参照し、自動二輪車1は、ハンドル2によって操向される前輪3と、動力源を含むパワーユニット10によって駆動される後輪4とを備えている。以下、自動二輪車を単に「車両」ということがある。
パワーユニット10は、エンジン20とその後部の動力伝達構造25とを一体化したスイング式動力ユニットである。パワーユニット10の前下部は、リンク機構19を介して車体フレーム11の下部後側に上下揺動可能に支持されている。パワーユニット10の後端とシートフレーム15との間には、リヤクッション26(図3参照)が掛け渡されている。
エンジン20は、クランクシャフト(不図示)を車幅方向に沿わせた単気筒エンジンである。エンジン20は、クランクシャフトを回転可能に支持しかつ収容するクランクケース21と、クランクケース21の前端部から前方に向けて略水平(詳細にはやや前上がり)に突出するシリンダ22と、を備えている。
動力伝達構造25は、不図示のクランクシャフトの回転動力を後輪車軸に伝達する。これにより、後輪車軸に支持された後輪4が駆動して自動二輪車1が走行する。例えば、動力伝達構造25は、不図示の変速機、遠心クラッチ、従動軸及び減速機構を備えている。
図2に示すように、車両後部の左側部には、外装カバー35が設けられている。外装カバー35は、吸気ダクト60及びエアクリーナユニット30を車幅方向外方から覆っている。図2の側面視で、外装カバー35は、吸気取入口60hの後下方寄りにおいて後側ほど上方に位置するように傾斜する後端縁35eを有している。なお、図2の側面視で、外装カバー35には、吸気取入口60hの前下方において車両前後方向及び車幅方向外方に開口する外気導入口35hが設けられている。
図3に示すように、車両後部の左側部であって外装カバー35の車幅方向内方には、エアクリーナユニット30が設けられている。図4に示すように、エアクリーナユニット30は、箱状をなすエアクリーナボックス31(以下単に「エアクリーナ31」ともいう。)と、エアクリーナボックス31内に吸気を導くための吸気ダクト60と、エアクリーナボックス31内とスロットルボディ23とを連通させるコネクティングチューブ24と、エアクリーナボックス31内でエアから分離した水分を排出するための一対のドレンチューブ70,71(図4参照、図2においては車幅方向外側のドレンチューブ71のみを図示)と、エンジン20(図1参照)のシリンダヘッドから延びるとともにブローバイガスの気液分離が行われるブリーザホース80と、を備えている。
図3に示すように、エアクリーナボックス31は、車幅方向内側に配置されたエアクリーナケース40と、車幅方向外側に配置されたエアクリーナカバー50と、エアクリーナケース40とエアクリーナカバー50との間に介在するフィルタ(不図示)と、を備えている。
図6の側面視で、エアクリーナケース40は、前方、後方及び上方に緩やかな凸をなして前後に延びるとともに、車幅方向外側(左側)を開放する箱状をなしている。例えば、エアクリーナケース40は、樹脂製である。図3の上面視で、エアクリーナケース40は、車幅方向内方に膨出する膨出部41を備えている。図6に示すように、エアクリーナケース40の前下部における膨出部41には、車両前後方向及び車幅方向に開口するコネクティングチューブ取付口41hが設けられている。
なお、図中符号46cは、不図示のハーネスを係止するためのハーネス取付突出部を示す。
図7の側面視で、エアクリーナカバー50は、前方、後方及び上方に緩やかな凸をなして前後に延びるとともに、車幅方向内側(右側)を開放する箱状をなしている。例えば、エアクリーナカバー50は、樹脂製である。エアクリーナカバー50の前上部における側壁部51には、車両前後方向及び車幅方向に開口するダクト取付口51hが設けられている。
エアクリーナカバー50の前上部には、吸気ダクト60(図2参照)の前方及び上方においてエアクリーナカバー50から車幅方向外方に起立する起立壁55が設けられている。例えば、起立壁55は、樹脂製である。起立壁55は、エアクリーナカバー50と同一の部材で一体に形成されている。図3に示すように、起立壁55の車幅方向外端は、吸気取入口60hよりも車幅方向外方に位置している。
図9に示すように、吸気ダクト60は、車両前後方向に延在する筒状をなしている。例えば、吸気ダクト60は、樹脂製である。吸気ダクト60の前端部には、車両前後方向及び車幅方向外方に開口する吸気取入口60hが設けられている。吸気取入口60hには、車両前方及び車幅方向外方から空気が吸入される。図4に示すように、吸気取入口60hの全体は、車幅方向外方に露出している。
図3に示すように、エアクリーナユニット30は、吸気ダクト60の吸気取入口60hに車幅方向外方から走行中に空気が吸入される(図5参照)。吸入された空気は、エアクリーナボックス31におけるエアクリーナカバー50内(以下「カバー側空気室」ともいう。)に導かれる。カバー側空気室に導かれた空気は、不図示のフィルタを通じて、エアクリーナボックス31におけるエアクリーナケース40内(以下「ケース側空気室」ともいう。)に導かれる。ケース側空気室に導かれた空気は、コネクティングチューブ24を通じてスロットルボディ23に導かれる。
図4に示すように、エアクリーナカバー50と吸気ダクト60との間には、吸気ダクト60をエアクリーナカバー50の側壁面に支持するダクト支持部61が設けられている。ダクト支持部61は、エアクリーナカバー50の側に設けられたカバー側支持部62と、吸気ダクト60の側に設けられたダクト側支持部63と、を備えている。
カバー側支持部62は、エアクリーナカバー50から車幅方向外方に突出する凸部である。カバー側支持部62は、吸気ダクト60よりも上方に位置する上凸部62aと、吸気ダクト60よりも下方に位置する下凸部62bと、を備えている。図8に示すように、上下凸部62a,62bは、エアクリーナカバー50と同一の部材で一体に形成されている。
図7の側面視で、下凸部62bは、ダクト周辺壁51Aの下部に繋がるとともに、ダクト周辺壁51Aの下部から上凸部62aの延出方向と平行をなすように下方に延出している。図7の側面視で、下凸部62bの上下長さは、上凸部62aの上下長さよりも長い。
図5に示すように、ダクト側支持部63は、吸気ダクト60から車幅方向外方に延出するとともに車両前後方向に厚みを有する肉厚部64と、肉厚部64の車幅方向外端に繋がるとともに、吸気ダクト60の側方において上下に延在する延在壁65と、を備えている。
図5の断面視で、肉厚部64の厚みは、吸気ダクト60の厚み(筒状部の肉厚)よりも厚い。図5の断面視で、肉厚部64は、ダクト取付口形成面51Sに沿うように車幅方向外側ほど後方に位置するように傾斜して延びている。肉厚部64の基部(車幅方向内端部)は、吸気ダクト60の車幅方向外側部とともに嵌合溝60mの一部(車幅方向外側の部分)を形成している。
図4に示すように、延在壁65には、カバー側支持部62における凸部62a,62bが嵌合する凹部65a,65bが設けられている。延在壁65の上端部には、上凸部62aが嵌合する上凹部65aが設けられている。延在壁65の下端部には、下凸部62bが嵌合する下凹部65bが設けられている。
本体壁66の前上端部には、上凹部65aが下方に窪んで設けられている。下方突出片67には、下凹部65bが上方に窪んで設けられている。
次に、エアクリーナカバー50への吸気ダクト60の取付方法の一例を説明する。
例えば、まず、吸気ダクト60を後部からダクト取付口51hに挿し込み、吸気ダクト60の嵌合溝60mにダクト取付口51hの外周縁を嵌合させる(図5参照)。これにより、吸気ダクト60の前後方向及び径方向の移動が規制される。
延在壁65は、吸気ダクト60の側方を流れる走行風の流速を落とす整流部としても機能する。延在壁65は、ダクト側支持部63の一部を構成している。すなわち、延在壁65(整流部)は、ダクト支持部61と同一の部材で一体に形成されている。
この構成によれば、車両前後方向に開口する吸気取入口60hが設けられるとともに、車両前後方向に延在する吸気ダクト60と、吸気ダクト60をエアクリーナカバー50の側壁面に支持するダクト支持部61と、を備えることで、ダクト支持部61によって吸気ダクト60がエアクリーナカバー50の側壁部51に支持されるため、エアクリーナ31に吸気ダクト60を支持することができる。特に、吸気ダクト60が車両前後方向に延在する構造においては、エンジン20の振動の影響を抑制するためにエアクリーナ31に吸気ダクト60を支持したい要求があるため、実益が大きい。
なお、図10において、符号124はコネクティングチューブ、符号160は吸気ダクト、符号175はダクトカバーをそれぞれ示す。
なお、図11において、符号170はケース側ドレンチューブ、符号171はカバー側ドレンチューブをそれぞれ示す。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
35 外装カバー
35e 後端縁
50 エアクリーナカバー
51 ダクト取付口
55 起立壁
60 吸気ダクト
60h 吸気取入口
60m 嵌合溝
61 ダクト支持部
62a 上凸部(凸部)
62b 下凸部(凸部)
64 肉厚部
65 整流部、延在壁
65a 上凹部(凹部)
65b 下凹部(凹部)
Claims (9)
- 鞍乗型車両(1)の吸気構造において、
車両前後方向に開口する吸気取入口(60h)が設けられるとともに、車両前後方向に延在する吸気ダクト(60)と、
前記吸気ダクト(60)をエアクリーナカバー(50)の側壁面に支持するダクト支持部(61)と、
を備えることを特徴とする鞍乗型車両の吸気構造。 - 前記吸気取入口(60h)には、車幅方向外方から空気が吸入され、
前記吸気ダクト(60)の側方において車両前後方向に延在する整流部(65)を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両の吸気構造。 - 前記整流部(65)は、前記ダクト支持部(61)と同一の部材で一体に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の鞍乗型車両の吸気構造。
- 前記ダクト支持部(61)は、前記吸気ダクト(60)から車幅方向外方に延出するとともに車両前後方向に厚みを有する肉厚部(64)を備えることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の鞍乗型車両の吸気構造。
- 前記吸気取入口(60h)は、車幅方向外方に開口し、
前記吸気取入口(60h)の全体は、車幅方向外方に露出していることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の鞍乗型車両の吸気構造。 - 前記吸気ダクト(60)の前方及び上方において前記エアクリーナカバー(50)から車幅方向外方に起立する起立壁(55)を更に備えることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の鞍乗型車両の吸気構造。
- 前記ダクト支持部(61)は、
前記エアクリーナカバー(50)から車幅方向外方に突出する凸部(62a,62b)と、
前記吸気ダクト(60)に繋がるとともに前記吸気ダクト(60)の側方において車両上下方向に延在し、かつ、前記凸部(62a,62b)が嵌合する凹部(65a,65b)が設けられた延在壁(65)と、を備えることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の鞍乗型車両の吸気構造。 - 前記エアクリーナカバー(50)には、車両前後方向に開口するダクト取付口(51h)が設けられ、
前記吸気ダクト(60)には、前記エアクリーナカバー(50)における前記ダクト取付口(51h)の外周縁が嵌合する嵌合溝(60m)が設けられていることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の鞍乗型車両の吸気構造。 - 前記吸気ダクト(60)及び前記エアクリーナカバー(50)を車幅方向外方から覆うとともに、側面視で、前記吸気取入口(60h)の後下方寄りにおいて後側ほど上方に位置するように傾斜する後端縁(35e)を有する外装カバー(35)と、
前記吸気ダクト(60)から車幅方向外方に延出するとともに、側面視で、前記外装カバー(35)の前記後端縁(35e)と前記吸気取入口(60h)との間を車両上下方向に延在する整流部(65)と、を更に備えることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の鞍乗型車両の吸気構造。
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