JP2018149460A - エアフィルター濾材 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、脱臭性能に優れ、かつ、圧力損失の低いエアフィルター濾材を提供することである。
【解決手段】一次粒子の平均粒子径が1〜50μmである脱臭剤が凝集して形成された、平均二次粒子径が5〜300μmの凝集体を、バインダーによって通気性基材に固着させてなることを特徴とするエアフィルター濾材。
【選択図】なし
【解決手段】一次粒子の平均粒子径が1〜50μmである脱臭剤が凝集して形成された、平均二次粒子径が5〜300μmの凝集体を、バインダーによって通気性基材に固着させてなることを特徴とするエアフィルター濾材。
【選択図】なし
Description
本発明は、脱臭性能を有するエアフィルター濾材に関するものである。
近年、東アジア内陸部の砂漠、乾燥地域からの砂塵(黄砂)や、PM2.5、スギ、ヒノキなどの花粉の飛散、また、インフルエンザ等のウィルスによる感染症の流行が健康へ及ぼす影響から、窓を開けた室内空気の換気に代わり、空気清浄機やエアコンを用いて室内空気を浄化、調温、調湿する生活環境が多く見られる。特に、住宅や職場、自動車などの室内空間における快適性向上の機能に対する市場要望は強く、空気浄化装置の普及が進んでいるとともに、空気浄化装置に取り付けて使用するエアフィルター濾材には様々な高機能化を要望されている。
住宅や職場、自動車などの生活環境下に存在する悪臭ガス成分としては、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドをはじめとする低級アルデヒド類、アンモニア、トリメチルアミンをはじめとするアミン類、酢酸やイソ吉草酸をはじめとする低級脂肪酸類、メチルメルカプタンをはじめとするメルカプタン類、SO2、NO2、トルエンやキシレンをはじめとする芳香族炭化水素類などがあり、これらの中には、悪臭防止法で指定されている22種類の特定悪臭物質に分類されるもの、厚生労働省が濃度指針値を定める13種類の揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds、VOC)に分類されるものも含まれる。
これらの背景から、室内の悪臭ガス濃度を速やかに低減させ、人やペットの健康を守り、室内空間を快適にするため、脱臭性能を有するエアフィルター濾材に対するニーズが高まってきた。
さらに、ユーザーの省エネに対する意識は以前に増して高まってきており、エアフィルター濾材の圧力損失の低減化は常に求められている。
例えば、特許文献1では、アルデヒド類を効率よく選択的に除去するエアフィルター濾材として、無機粒子と酸ヒドラジドを繊維表面に担持させたシートが開示されている。
特許文献2では、VOC吸着性能に優れる濾材として、平均粒子径1μm以下の粒子を特定のバインダー比率で不織布に担持させた濾材が開示されている。
上記のように、特定のガスを脱臭するために吸着剤粒子を繊維シートに担持させたエアフィルター濾材は広く知られているが、粒子の平均粒子径が小さすぎる場合、繊維シート上に吸着剤粒子が満遍なく存在し繊維間の空隙が埋まることにより圧力損失が高くなったり、充分なダスト保持容量を得られなくなったりする。
本発明の課題は、脱臭性能に優れ、かつ、圧力損失の低いエアフィルター濾材を提供することである。
本発明者が研究した結果、通気性基材と脱臭剤とバインダーとを含むエアフィルター濾材において、脱臭剤を凝集させることによって、優れた脱臭性能と低い圧力損失を両立させられることを見出した。
すなわち、本発明は、一次粒子の平均粒子径が1〜50μmである脱臭剤が凝集して形成された、平均二次粒子径が5〜300μmの凝集体を、バインダーによって通気性基材に固着させてなることを特徴とするエアフィルター濾材である。
本発明により、脱臭性能に優れ、かつ、圧力損失の低いエアフィルター濾材を提供することができる。
以下、本発明のエアフィルター濾材について詳細に説明する。本発明のエアフィルター濾材は、通気性基材と脱臭剤とバインダーとを含み、一次粒子の平均粒子径が1〜50μmである脱臭剤が凝集して形成された、平均二次粒子径が5〜300μmの凝集体を、バインダーによって通気性基材に固着させてなることを特徴とする。
本発明において、脱臭剤としては、天然ゼオライト、合成ゼオライト、活性アルミナ、活性白土、セピオライト、酸化鉄などの鉄系化合物、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、シリカ、シリカ−酸化亜鉛複合物、シリカ−アルミナ−酸化亜鉛複合物、複合フィロケイ酸塩などが挙げられる。また、これらの混合物などが挙げられる。これらの脱臭剤の粒子が対象ガスを化学吸着させられる化合物で修飾されていることがより好ましい。
本発明における脱臭剤の一次粒子の平均粒子径について説明する。脱臭剤の平均一次粒子径は、1〜50μmであり、3〜20μmであることがより好ましい。脱臭剤の平均一次粒子径が1μm未満の場合、平均二次粒子径が5μm以上となるように凝集させることがより難しくなるとともに、凝集させることができても、平均一次粒子径が1μm以上の粒子が凝集して同じ平均二次粒子径となるときよりも、一次粒子に近い小さい粒子の割合が多く、通気性基材の繊維間の空隙が小さい粒子で埋まることにより、圧力損失が高くなったり、充分なダスト保持容量を得られなくなったりする。脱臭剤の平均一次粒子径が50μmより大きい場合、平均二次粒子径が300μmを超えないように凝集させることがより難しくなるとともに、凝集させることができても、平均一次粒子径が1〜50μmの粒子が凝集して同じ平均二次粒子径となるときよりも、凝集体と通気性基材を構成する繊維との接着面積が減少するため、バインダーが過剰に必要となり、凝集体表面のバインダーで被覆される面積が増え、脱臭性能が充分に発現されなくなる。
本発明における凝集体の平均粒子径である、平均二次粒子径は、5〜300μmであり、20〜100μmであることがより好ましい。平均二次粒子径が5μm未満の場合、前記と同様に小さい粒子の割合が多く、通気性基材の繊維間の空隙が小さい粒子で埋まることにより、圧力損失が高くなったり、充分なダスト保持容量を得られなくなったりする。平均二次粒子径が300μmより大きい場合、前記と同様に凝集体と通気性基材を構成する繊維との接着面積が減少するため、バインダーが過剰に必要となり、凝集体表面のバインダーで被覆される面積が増え、脱臭性能が充分に発現されなくなる。
本発明における凝集体は、脱臭剤と凝集剤とを水に分散し、混合攪拌することにより調製できる。脱臭剤の表面電荷がカチオン性の場合はアニオン性の凝集剤を、脱臭剤の表面電荷がアニオン性の場合はカチオン性の凝集剤を添加するのが効果的であり、強固な凝集体の形成が可能となり、後にバインダーを配合し混合攪拌する工程においてせん断力を受けても凝集体が壊れにくい。凝集剤としては、ポリアクリル酸エステル系化合物、ポリメタアクリル酸エステル系化合物、ポリジアリルアミン系化合物、ポリアルキルアミン系化合物、ポリビニルアミジン系化合物、ポリアクリルアミド系化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明におけるバインダーは、水溶性のものとしては、例えば、ポリビニルアルコールやデンプン等が挙げられる。また、水分散性のものとしては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸エステル類、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、スチレン−アクリル樹脂、塩化ビニル−アクリル樹脂、シリコーン樹脂、スチレン−ブタジエンラテックス等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
バインダーの含有量は、特に限定されるものではないが、脱臭剤そのものに対し、固形分質量基準で、5〜40質量%であることが好ましい。バインダーの含有量が5〜40質量%である場合の方が、塗工における固形分付着量が安定するとともに、より高い脱臭吸着性能と、より低い圧力損失を両立できるためである。
本発明の濾材に使用する通気性基材の材料としては、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリオレフィン系繊維、フェノール系繊維等の合成繊維、ガラス繊維、金属繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、活性炭素繊維等の無機繊維、木材パルプ、竹パルプ、麻パルプ、ケナフパルプ、藁パルプ、バガスパルプ、コットンリンターパルプ、木綿、羊毛、絹等の天然繊維、古紙再生パルプ、レーヨン等の再生セルロース繊維やコラーゲン等のタンパク質、アルギン酸、キチン、キトサン、澱粉等の多糖類等を原料とした再生繊維等、あるいは、これらの繊維に親水性や難燃性等の機能を付与した繊維等を単独又は組み合わせて使用することができる。
本発明の濾材に使用する通気性基材の製造方法については特に制限はなく、目的・用途に応じて、乾式法、湿式抄造法、メルトブローン法、スパンボンド法、フラッシュ紡糸法、エアレイド法、静電紡糸法等で得られたウェブを水流交絡法、ニードルパンチ法、ステッチボンド法等の物理的方法、サーマルボンド法等の熱による接着方法、レジンボンド等の接着剤による接着方法で強度を発現させる方法を適宜組み合わせて製造することができる。
本発明の濾材に使用する通気性基材の坪量は、特に限定されるものではないが、30〜150g/m2であることが好ましい。通気性基材の坪量が30g/m2未満の場合は、脱臭剤を十分に担持させられず、脱臭性能が小さくなり過ぎる場合がある。通気性基材の坪量が150g/m2を超えた場合は、圧力損失が高くなり過ぎる場合がある。
本発明のエアフィルター濾材は、通気性基材に脱臭剤をバインダーで担持させる方法によって製造される。脱臭剤を担持させる方法としては、脱臭剤を通気性基材にできるだけ均一に付着できる方法であれば、特に制限はない。脱臭剤及びバインダーを含む分散液を塗工液として、通気性基材に、スクリーン印刷法、ロールコート法、スプレー法、浸漬法、カーテンコート法、バーコート法、エアナイフ法、ホットメルト法、グラビアコート法、刷毛塗り法、オフセット印刷法等の塗工方法によって通気性基材に付与し、溶媒や分散媒を乾燥等により除去して担持させる方法が例示される。
本発明において、脱臭剤の固形分付着量は、通気性基材に対して、3〜25g/m2であることが好ましい。脱臭剤の固形分付着量が3g/m2を下回る場合は、脱臭性能が小さくなり過ぎる場合がある。25g/m2を超えると、脱臭性能は充分であるが、経済的に見合わない場合がある。より好ましい固形分付着量は、5〜20g/m2である。
なお、必要に応じて、本発明の趣旨を逸脱せず、他の性能を付加する目的において、抗菌、防カビ、抗ウィルス、防虫、殺虫、消臭、芳香、感温、保温、蓄温、蓄熱、発熱、吸熱、防水、耐水、撥水、疎水、親水、除湿、調湿、吸湿、撥油、親油、油等の吸着、及び水や揮発性薬剤等の蒸散又は徐放等の各種機能をエアフィルター濾材に付加することもできる。
本発明のエアフィルター濾材は、空調機、空気清浄機、掃除機、除湿機、乾燥機、加湿機、換気扇、扇風機、熱交換装置等の機械による強制給排気による空気処理装置に装着使用することにより、室内空間の悪臭ガスの脱臭に好ましい効果が得られる。あるいは、自然給排気のための外気流入口(通気口や窓等)に本発明のエアフィルター濾材を用いてもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、実施例に限定されるものでない。なお、実施例中の「%」及び「部」は特に断りのない限り、それぞれ「質量%」及び「質量部」を示す。
(平均一次粒子径)
脱臭剤の平均一次粒子径は、走査型電子顕微鏡写真から画像解析することで求めた。走査型電子顕微鏡を用いて、脱臭剤の一次粒子の電子顕微鏡写真を撮影し、撮影された画像から確認できる任意の100個の一次粒子から実測し算出した。脱臭剤の平均一次粒子径の単位はμmである。
脱臭剤の平均一次粒子径は、走査型電子顕微鏡写真から画像解析することで求めた。走査型電子顕微鏡を用いて、脱臭剤の一次粒子の電子顕微鏡写真を撮影し、撮影された画像から確認できる任意の100個の一次粒子から実測し算出した。脱臭剤の平均一次粒子径の単位はμmである。
(平均二次粒子径)
脱臭剤の平均二次粒子径の測定には、塗工液調製時に予め少量取り分けておいた、脱臭剤と凝集剤とを水に分散し混合攪拌することにより得た脱臭剤の凝集体(以下、「凝集脱臭剤」と記載する場合がある)の分散液を用いる。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥させて粉末状にし、走査型電子顕微鏡を用いて電子顕微鏡写真を撮影し、撮影された画像から任意の100個の凝集体に対して、面積が近似する球形と見なして粒子径を算出した。凝集体の平均二次粒子径の単位はμmである。
脱臭剤の平均二次粒子径の測定には、塗工液調製時に予め少量取り分けておいた、脱臭剤と凝集剤とを水に分散し混合攪拌することにより得た脱臭剤の凝集体(以下、「凝集脱臭剤」と記載する場合がある)の分散液を用いる。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥させて粉末状にし、走査型電子顕微鏡を用いて電子顕微鏡写真を撮影し、撮影された画像から任意の100個の凝集体に対して、面積が近似する球形と見なして粒子径を算出した。凝集体の平均二次粒子径の単位はμmである。
(実施例1)
脱臭剤として平均一次粒子径1μmのアミノ化合物で修飾されたケイ酸アルミニウムと、凝集剤としてポリアクリル酸エステル系化合物とを水に分散し、スリーワンモーターにて5分間、回転速度300rpmで攪拌することにより、凝集脱臭剤分散液を得た。脱臭剤そのものに対する凝集剤の添加量は0.2%で実施した。上記凝集脱臭剤分散液を少量取り分け、乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、5μmであった。次いで、上記凝集脱臭剤分散液に、バインダーとしてスチレン−アクリル系樹脂エマルジョンバインダーを配合し、混合攪拌することにより、塗工液を調製した。通気性基材としてポリエステルスパンボンド不織布(坪量50g/m2)に、上記塗工液をサイズプレス処理で塗工し、120℃で乾燥することにより、実施例1のエアフィルター濾材を作成した。塗工において、脱臭剤の固形分付着量(目標値)は10g/m2であり、バインダーの固形分付着量(目標値)は3g/m2であった。
脱臭剤として平均一次粒子径1μmのアミノ化合物で修飾されたケイ酸アルミニウムと、凝集剤としてポリアクリル酸エステル系化合物とを水に分散し、スリーワンモーターにて5分間、回転速度300rpmで攪拌することにより、凝集脱臭剤分散液を得た。脱臭剤そのものに対する凝集剤の添加量は0.2%で実施した。上記凝集脱臭剤分散液を少量取り分け、乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、5μmであった。次いで、上記凝集脱臭剤分散液に、バインダーとしてスチレン−アクリル系樹脂エマルジョンバインダーを配合し、混合攪拌することにより、塗工液を調製した。通気性基材としてポリエステルスパンボンド不織布(坪量50g/m2)に、上記塗工液をサイズプレス処理で塗工し、120℃で乾燥することにより、実施例1のエアフィルター濾材を作成した。塗工において、脱臭剤の固形分付着量(目標値)は10g/m2であり、バインダーの固形分付着量(目標値)は3g/m2であった。
(実施例2)
脱臭剤として平均一次粒子径10μmのアミノ化合物で修飾されたケイ酸アルミニウムを用い、実施例1と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、55μmであった。以降、実施例1と同様にして、実施例2のエアフィルター濾材を作製した。
脱臭剤として平均一次粒子径10μmのアミノ化合物で修飾されたケイ酸アルミニウムを用い、実施例1と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、55μmであった。以降、実施例1と同様にして、実施例2のエアフィルター濾材を作製した。
(実施例3)
脱臭剤として平均一次粒子径5μmのリン酸ジルコニウムを用い、実施例1と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、25μmであった。以降、実施例1と同様にして、実施例3のエアフィルター濾材を作製した。
脱臭剤として平均一次粒子径5μmのリン酸ジルコニウムを用い、実施例1と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、25μmであった。以降、実施例1と同様にして、実施例3のエアフィルター濾材を作製した。
(実施例4)
脱臭剤として平均一次粒子径50μmのアミノ化合物で修飾されたケイ酸アルミニウムを用い、実施例1と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、145μmであった。以降、実施例1と同様にして、実施例4のエアフィルター濾材を作製した。
脱臭剤として平均一次粒子径50μmのアミノ化合物で修飾されたケイ酸アルミニウムを用い、実施例1と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、145μmであった。以降、実施例1と同様にして、実施例4のエアフィルター濾材を作製した。
(実施例5)
凝集剤としてポリアクリル酸エステル系化合物を、脱臭剤に対する凝集剤の添加量が0.4%となるように配合した以外は、実施例4と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、300μmであった。以降、実施例4と同様にして、実施例5のエアフィルター濾材を作製した。
凝集剤としてポリアクリル酸エステル系化合物を、脱臭剤に対する凝集剤の添加量が0.4%となるように配合した以外は、実施例4と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、300μmであった。以降、実施例4と同様にして、実施例5のエアフィルター濾材を作製した。
(比較例1)
脱臭剤として平均一次粒子径5μmのアミノ化合物で修飾されたケイ酸アルミニウムと、バインダーとしてスチレン−アクリル系樹脂エマルジョンバインダーとを水に分散し、混合攪拌することにより、塗工液を調製した。以降、実施例1と同様にして、比較例1のエアフィルター濾材を作製した。
脱臭剤として平均一次粒子径5μmのアミノ化合物で修飾されたケイ酸アルミニウムと、バインダーとしてスチレン−アクリル系樹脂エマルジョンバインダーとを水に分散し、混合攪拌することにより、塗工液を調製した。以降、実施例1と同様にして、比較例1のエアフィルター濾材を作製した。
(比較例2)
脱臭剤として平均一次粒子径25μmのリン酸ジルコニウムを用いる以外は、比較例1と同様にして、比較例2のエアフィルター濾材を作製した。
脱臭剤として平均一次粒子径25μmのリン酸ジルコニウムを用いる以外は、比較例1と同様にして、比較例2のエアフィルター濾材を作製した。
(比較例3)
脱臭剤として平均一次粒子径0.1μmのアミノ化合物で修飾されたケイ酸アルミニウムを用い、凝集剤としてポリアクリル酸エステル系化合物を、脱臭剤に対する凝集剤の添加量が0.4%となるように配合した以外は、実施例1と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、5μmであった。以降、実施例1と同様にして、比較例3のエアフィルター濾材を作製した。
脱臭剤として平均一次粒子径0.1μmのアミノ化合物で修飾されたケイ酸アルミニウムを用い、凝集剤としてポリアクリル酸エステル系化合物を、脱臭剤に対する凝集剤の添加量が0.4%となるように配合した以外は、実施例1と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、5μmであった。以降、実施例1と同様にして、比較例3のエアフィルター濾材を作製した。
(比較例4)
凝集剤としてポリアクリル酸エステル系化合物を、脱臭剤に対する凝集剤の添加量が0.1%となるように配合した以外は、実施例1と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、3μmであった。以降、実施例1と同様にして、比較例4のエアフィルター濾材を作製した。
凝集剤としてポリアクリル酸エステル系化合物を、脱臭剤に対する凝集剤の添加量が0.1%となるように配合した以外は、実施例1と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、3μmであった。以降、実施例1と同様にして、比較例4のエアフィルター濾材を作製した。
(比較例5)
脱臭剤として平均一次粒子径80μmのアミノ化合物で修飾されたケイ酸アルミニウムを用い、実施例1と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、280μmであった。以降、実施例1と同様にして、比較例5のエアフィルター濾材を作製した。
脱臭剤として平均一次粒子径80μmのアミノ化合物で修飾されたケイ酸アルミニウムを用い、実施例1と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、280μmであった。以降、実施例1と同様にして、比較例5のエアフィルター濾材を作製した。
(比較例6)
凝集剤としてポリアクリル酸エステル系化合物を、脱臭剤に対する凝集剤の添加量が0.5%となるように配合した以外は、実施例4と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、500μmであった。以降、実施例4と同様にして、比較例6のエアフィルター濾材を作製した。
凝集剤としてポリアクリル酸エステル系化合物を、脱臭剤に対する凝集剤の添加量が0.5%となるように配合した以外は、実施例4と同様にして、凝集脱臭剤分散液を得た。上記凝集脱臭剤分散液を乾燥後、平均二次粒子径を算出したところ、500μmであった。以降、実施例4と同様にして、比較例6のエアフィルター濾材を作製した。
(比較例7)
バインダーを配合しない以外は実施例2と同様にして、比較例7のエアフィルター濾材を作製したが、脱臭剤が脱落し、評価不可であった。
バインダーを配合しない以外は実施例2と同様にして、比較例7のエアフィルター濾材を作製したが、脱臭剤が脱落し、評価不可であった。
上記により作製した実施例1〜5及び比較例1〜6のエアフィルター濾材について、以下に示す評価方法により評価を行った。なお、各評価について、温度、湿度の記載がない場合はすべて25℃、50%RH(相対湿度)の環境で行った。
(アセトアルデヒド脱臭性能試験)
実施例1、2、4、5及び比較例1、3〜6で得た濾材を、それぞれ10cm×10cmの大きさに裁断して検体とし、個々に試験した。検体を5リットルの臭気袋に入れて密閉し、アセトアルデヒドガスを10ppm注入して30分後の臭気袋中のアセトアルデヒド濃度をガス検知管で測定した。30分後の臭気袋中のアセトアルデヒド濃度が「◎:1ppm未満」、「○:1ppm以上2ppm未満」、「×:2ppm以上」として3段階で評価した。本発明においては、◎及び○を発明の対象とする。好ましくは◎であることが、より良好なアセトアルデヒド脱臭性能を有すると言える。
実施例1、2、4、5及び比較例1、3〜6で得た濾材を、それぞれ10cm×10cmの大きさに裁断して検体とし、個々に試験した。検体を5リットルの臭気袋に入れて密閉し、アセトアルデヒドガスを10ppm注入して30分後の臭気袋中のアセトアルデヒド濃度をガス検知管で測定した。30分後の臭気袋中のアセトアルデヒド濃度が「◎:1ppm未満」、「○:1ppm以上2ppm未満」、「×:2ppm以上」として3段階で評価した。本発明においては、◎及び○を発明の対象とする。好ましくは◎であることが、より良好なアセトアルデヒド脱臭性能を有すると言える。
(アンモニア脱臭性能試験)
実施例3及び比較例2で得た濾材を、それぞれ10cm×10cmの大きさに裁断して検体とし、個々に試験した。検体を5リットルの臭気袋に入れて密閉し、アンモニアガスを30ppm注入して30分後の臭気袋中のアンモニア濃度をガス検知管で測定した。30分後の臭気袋中のアンモニア濃度が「◎:5ppm未満」、「○:5ppm以上10ppm未満」、「×:10ppm以上」として3段階で評価した。本発明においては、◎及び○を発明の対象とする。好ましくは◎であることが、より良好なアンモニア脱臭性能を有すると言える。
実施例3及び比較例2で得た濾材を、それぞれ10cm×10cmの大きさに裁断して検体とし、個々に試験した。検体を5リットルの臭気袋に入れて密閉し、アンモニアガスを30ppm注入して30分後の臭気袋中のアンモニア濃度をガス検知管で測定した。30分後の臭気袋中のアンモニア濃度が「◎:5ppm未満」、「○:5ppm以上10ppm未満」、「×:10ppm以上」として3段階で評価した。本発明においては、◎及び○を発明の対象とする。好ましくは◎であることが、より良好なアンモニア脱臭性能を有すると言える。
(圧力損失の評価)
JIS B 9908に準じて、実施例1〜5及び比較例1〜6で得た濾材の圧力損失を、風速5.3cm/秒にて測定した。圧力損失が「◎:5Pa未満」、「○:5Pa以上10Pa未満」、「×:10Pa以上」として3段階で評価した。本発明においては、◎及び○を発明の対象とする。好ましくは◎であることが、より良好な通気性を有すると言える。
JIS B 9908に準じて、実施例1〜5及び比較例1〜6で得た濾材の圧力損失を、風速5.3cm/秒にて測定した。圧力損失が「◎:5Pa未満」、「○:5Pa以上10Pa未満」、「×:10Pa以上」として3段階で評価した。本発明においては、◎及び○を発明の対象とする。好ましくは◎であることが、より良好な通気性を有すると言える。
(ダスト保持容量の評価)
JIS B 9908に準じた試験装置を用い、ダスト保持容量(Dust Holding Capacity、DHC)を評価した。実施例1〜5及び比較例1〜6で得た濾材を、ホルダーにセットした際の開口面積がそれぞれ15cm×15cmとなるように裁断して検体とし、個々に試験した。風速1m/秒にて、濾材エアー流入側(上流側)から、試験用ダストJIS15種を70mg/m3の濃度にて負荷し、ダスト負荷前の初期の圧力損失から100Pa上昇するまでダストを負荷した。濾材が保持したダスト質量を測定し、単位面積当たりのダスト保持容量を算出した。ダスト保持容量が「◎:50g/m2以上」、「○:35g/m2以上50g/m2未満」、「×:35g/m2未満」として3段階で評価した。本発明においては、◎、○を発明の対象とするが、好ましくは◎であることがより多くのダストを捕集するため濾材の寿命が長いと言える。
JIS B 9908に準じた試験装置を用い、ダスト保持容量(Dust Holding Capacity、DHC)を評価した。実施例1〜5及び比較例1〜6で得た濾材を、ホルダーにセットした際の開口面積がそれぞれ15cm×15cmとなるように裁断して検体とし、個々に試験した。風速1m/秒にて、濾材エアー流入側(上流側)から、試験用ダストJIS15種を70mg/m3の濃度にて負荷し、ダスト負荷前の初期の圧力損失から100Pa上昇するまでダストを負荷した。濾材が保持したダスト質量を測定し、単位面積当たりのダスト保持容量を算出した。ダスト保持容量が「◎:50g/m2以上」、「○:35g/m2以上50g/m2未満」、「×:35g/m2未満」として3段階で評価した。本発明においては、◎、○を発明の対象とするが、好ましくは◎であることがより多くのダストを捕集するため濾材の寿命が長いと言える。
実施例1〜5及び比較例1〜6の構成を表1に示す。
実施例1〜5及び比較例1〜6の評価結果を表2に示す。
表2の結果から明らかなように、一次粒子の平均粒子径が1〜50μmである脱臭剤が凝集して形成された、平均二次粒子径が5〜300μmの凝集体を、バインダーによって通気性基材に固着させて作製された、実施例1〜5のエアフィルター濾材では、良好な脱臭性能を発現しながら、圧力損失が低く、ダスト保持容量が高いことがわかる。
これに対し、脱臭剤を凝集させていない比較例1及び2のエアフィルター濾材では、圧力損失が高く、ダスト保持容量が低いことがわかる。脱臭剤の平均一次粒子径が1μm未満である比較例3のエアフィルター濾材では、圧力損失が高く、ダスト保持容量が低いことがわかる。平均二次粒子径が5μm未満である比較例4のエアフィルター濾材では、圧力損失が高く、ダスト保持容量が低いことがわかる。脱臭剤の平均一次粒子径が50μm超である比較例5のエアフィルター濾材では、アセトアルデヒド脱臭性能が低いことがわかる。平均二次粒子径が300μm超である比較例6のエアフィルター濾材では、アセトアルデヒド脱臭性能が低いことがわかる。
本発明のエアフィルター濾材はビル、工場、自動車、一般家庭などで使用される空調機や空気清浄機などに使用されるエアフィルターに利用できる。
Claims (1)
- 一次粒子の平均粒子径が1〜50μmである脱臭剤が凝集して形成された、平均二次粒子径が5〜300μmの凝集体を、バインダーによって通気性基材に固着させてなることを特徴とするエアフィルター濾材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017045192A JP2018149460A (ja) | 2017-03-09 | 2017-03-09 | エアフィルター濾材 |
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Cited By (1)
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KR20200044458A (ko) * | 2018-10-19 | 2020-04-29 | 단국대학교 천안캠퍼스 산학협력단 | 다공성 기재 층 및 cnt/키토산 나노 하이브리드 코팅층을 포함하는 멤브레인 및 이를 포함하는 정전식 집진 시스템 |
-
2017
- 2017-03-09 JP JP2017045192A patent/JP2018149460A/ja active Pending
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KR102139952B1 (ko) * | 2018-10-19 | 2020-07-31 | 단국대학교 천안캠퍼스 산학협력단 | 다공성 기재 층 및 cnt/키토산 나노 하이브리드 코팅층을 포함하는 멤브레인 및 이를 포함하는 정전식 집진 시스템 |
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