JP2018136193A - 加速度センサオートアライメント装置およびコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1では、車載端末は、車両情報およびダイアグ情報を取得して記録し、記録した情報をサーバへ送信する。そして、そのサーバでは、運転者の運転操作に基づいて運転の良否を診断するためのデータ取得が可能となる。
前記のサーバが受信するのは、車両情報およびダイアグ情報である。車両情報およびダイアグ情報から得られる急加速・急ブレーキや急ハンドルの規模や回数が把握でき、それによって車両の挙動が把握できるので、その運転者に対して安全運転レベルや運転技量を判定することができる。
すなわち、車両に対するテレマティクス車載機の固定は、予め定められたX,Y,Z方向に一致させた状態での固定が求められる。具体的な固定場所としては、たとえばダッシュボード上、グローブボックス内などである。
利用者は、一台の車種を所有する場合と異なり、車両が準備されている任意の場所から乗車できる、様々な車種を使い分けることができる、といったメリットがある。
一方、カーシェアリングを利用する利用者は、カーシェアリングの会員登録を済ませ、カーシェアリング用の自動車を確保している駐車場に出向いて直接利用する。または、携帯電話やパーソナルコンピュータを用いて利用予定の時間帯などを事前に連絡する予約制度を活用する。
ところが、カーシェア車載機を取り付ける作業者が、カーシェア車載機の向きを予め定められた方向と一致させて固定できるとは限らない、という問題が生じている。すなわち、シェアカーとして採用している車両の種類が多いことや、取り付けられるスペースが異なるため、カーシェア車載機の後付け作業を均一化することは困難である。作業者の熟練度にバラツキがあれば、均一化は困難でもある。
上記の問題点は、シェアカーを例として説明してきたが、多種多様の車両に対してテレマティクスのシステムを新たに導入するためには、同様の問題がある。
第一の発明は、車両(たとえばシェアカー30)へ、車載機加速度センサ(12)を内蔵したテレマティクス用車載機(1)を搭載し、当該車両(30)における前記の車載機加速度センサ(12)の設置位置条件を自動的に決定する加速度センサオートアライメント装置(10)に係る。
当該車両(30)における車両の運転状況に関する運転データを蓄積する車載機データベース(19)と、
車両(30)が静止状態で検知できる重力に起因する加速度に基づいて当該車両(30)の上下方向であると判断する上下方向判断手段(18)と、
前記の車載機データベース(19)の運転データにおける車速パルスの変化量を抽出し、この車速パルスの変化量が予め設定した閾値を超えた時に、急加速または急減速であると判断する急加減速判断手段(16)と、
その急加減速判断手段(16)によって当該車両(30)の急加速または急減速を判断した時に、前記の車載機加速度センサ(12)におけるX、Y、Zの三軸で表される三次元空間において一番大きく且つ上下方向と直角の方向を当該車両(30)の進行方向であると判断する進行方向判断手段(17)と、
既に判断された前後方向および上下方向のそれぞれから直角になる方向を左右方向であると判断する左右方向判断手段(18A)と、
を備える。
なお、前記の「進行方向判断手段(17)」においては、車両(30)が加速の場合には「進行方向」となるが、減速の場合には「後退方向=マイナスの進行方向」となる。
まず、車両(30)が静止した状態において、その状態にて検知できる重力に起因する加速度に基づき、上下方向判断手段(18)が当該車両(30)の上下方向であると判断する。
車両(30)が運転状態となったら、車載機データベース(19)の運転データにおける車速パルスの変化量を抽出する。そして、この車速パルスの変化量が予め設定していた閾値を超えた時に、急加減速判断手段(16)急加速または急減速であると判断する。 その急加減速判断手段(16)によって当該車両(30)の急加速または急減速を判断した際、前記の車載機加速度センサ(12)におけるX、Y、Zの三軸で表される三次元空間において一番大きく且つ上下方向と直角の方向が、当該車両(30)の進行方向であると進行方向判断手段(17)によって判断する。
左右方向判断手段(18A)は、 前後方向および上下方向のそれぞれから直角になる方向を左右方向であると判断する。
第一の発明における進行方向判断手段(17)は、以下のように形成してもよい。
すなわち、当該車両(30)が停車した場合における停車直前の減速に基づく加速度データを測定し、その加速度の向きを後退方向とし、その後退方向の反対方向を進行方向として決定することとしてもよい。
「予め設定した閾値を超える」正の加速は、停止を伴う減速に比べて発生回数が少ない、ということが経験的に把握できている。したがって、「後退方向」を優先的に決定し、その反対方向を進行方向とするのである。
第二の発明は、車両(たとえばシェアカー30)へ、車載機加速度センサ(12)を内蔵したテレマティクス用車載機(1)を搭載し、当該車両(30)における前記の車載機加速度センサ(12)の設置位置条件を自動的に決定する加速度センサオートアライメント装置(10)をリセットするためのコンピュータプログラムに係る。
そのコンピュータプログラムは、
当該車両(30)における車両の運転状況に関する運転データを車載機データベース(19)へ蓄積する運転データ蓄積手順と、
車両(30)が静止状態で検知できる重力に起因する加速度に基づいて当該車両(30)の上下方向であると判断する上下方向判断手順と、
前記の車載機データベース(19)の運転データにおける車速パルスの変化量を抽出し、この車速パルスの変化量が予め設定した閾値を超えた時に、急加速または急減速であると判断する急加減速判断手順と、
その急加減速判断手順によって当該車両(30)の急加速または急減速を判断した時に、前記の車載機加速度センサ(12)におけるX、Y、Zの三軸で表される三次元空間において一番大きく且つ上下方向と直角の方向を当該車両(30)の進行方向であると判断する進行方向判断手順と、
既に判断された前後方向および上下方向のそれぞれから直角になる方向を左右方向であると判断する左右反転手順と
を加速度センサオートアライメント装置(10)に実行させるためのコンピュータプログラムである。
第二の発明は、以下のように形成してもよい。
すなわち、進行方向判断手順においては、当該車両が停車した場合における停車直前の減速に基づく加速度データを測定し、その加速度の向きを後退方向とし、その後退方向の反対方向を進行方向として決定することとしてもよい。
第二の発明によれば、既に納車されたような車両に対して、後付けで加速度センサを内蔵したテレマティクス用車載機を車両へ搭載し、当該車両における前記の車載機加速度センサの設置位置条件を自動的に決定する加速度センサオートアライメント装置用のコンピュータプログラムを提供することができた。
本実施形態に係るテレマティクス用車載機1は、図1および図2に示すように、各シェアカー30,30,・・・においてテレマティクスのシステムを適用するために、すでに運用しているシェアカー30の車両に対して後付けで取り付けるものである。
ナビゲーション装置32は、GPS31から得たデータ、ジャイロセンサから得たデータなどからシェアカー30の現在位置情報を計算することができる。
例えば、車速パルス発生装置33は、予めタイヤに磁気を発生する磁石等を装着し、この磁石の磁気を検出する磁気センサによってタイヤの回転数に応じた車速パルスを発生する。あるいは、タイヤホイールの内側に着色されたゴムリボン等を装着し、カメラ等の光学式センサによってタイヤの回転数の応じた車速パルスを発生する。その他に種々の方法がある。
運転データとしては、例えばシェアカー30が走行時にGPS31によって得られた位置情報、走行中のタイヤの回転数の変化データなどがある。
例えば、車両の移動速度は走行中に変化するので、車速パルス発生装置33から検出されるタイヤの回転数は走行中に変化する。この走行中のタイヤの回転数の変化データは車載機データベース19に蓄積される。
移動速度算出手段14では、車載機データベース19におけるシェアカー30のタイヤの回転数の変化データから、当該シェアカー30の走行中における移動速度の変化データを算出する。例えば走行中の任意の時間帯の車速パルスによるタイヤの回転数から移動速度を算出することができるので、走行中における移動速度の変化データが算出される。
この急加減速判断手段16は、通常はテレマティクス用車載機1におけるテレマティクスのシステムの一つの手段として機能するものである。
まず、シェアカーが貸し出されたか否かを判断する(S110)。貸し出されている場合、加速度センサによって、X値,Y値,Z値を読み取る(S120)。そして、重力に起因する加速度から、上下方向(Z軸の方向)を特定する(S130)。
急減速をした場合には、加速度センサによって、この段階でのX値,Y値,Z値を読み取る(S151)。そして、最も大きい加速度の方向を「直進方向に対する後方」、すなわち、「−X方向」と特定する(S161)。
なお、急加速も急減速もしていない場合には、S140からやり直す。
上下方向、および前後方向が決定できたため、それらとの直角方向にて左右方向(Y、−Y方向)を特定する(S170)。
したがって、テレマティクス用車載機1を取り付ける人が、当該シェアカー30に対するテレマティクス用車載機1の向きを決めなくても、テレマティクスのシステムを適正に運用することができる。すなわち、車両に対して加速度センサオートアライメント装置10を備えたテレマティクス用車載機1を後付けする際に、その作業者はXYZ軸方向を気にせず固定することができる。
その結果、カーシェアリング管理サーバ40では、シェアカー30Aにおける急加速・急ブレーキや急ハンドルの規模や回数を把握でき、それによって当該シェアカー30Aの挙動を把握できるので、その利用者の安全運転レベルや運転技量を判定することができる。
そして、貸し出し待ち状態からシェアカー30が貸し出された直後の加速度(X値、Y値、Z値とも)を読み取る(S12)。
そして、重力に起因する加速度から、上下方向(=Z方向)を特定する(S13)。
すなわち、急加速を含むプラスの加速の場合は、シェアカー30が直進中とは限らない。また、所定値以上の加速度における「所定値」となる閾値を下げると分析に困難なデータが増えてしまうし、閾値を上げると分析に必要なデータが収集できない場合(ゆっくり加速する運転者など)が出てしまう。ほかにも、ハンドルを切りながら発進する場合などもサンプルデータとなってしまうことがある。
しかし、停車の場合には、シェアカー30のハンドルの向きが直進でない場合は例外的であり、マイナスの加速度の向きをマイナスX方向と決定するのは合理的だからである。
なお、シェアカー30が再び急停車をした場合、再びマイナスX方向を決定してもよい。また、前回のX方向とずれている場合には平均値を取ることとしてもよい(点線に示すS17からS14への繰り返し)。
10; 加速度センサオートアライメント装置
11; CPU 12; 車載機加速度センサ
13; 移動距離算出手段 14; 移動速度算出手段
15; 車速パルス変化検出手段 16; 急加減速判断手段
17; 進行方向判断手段 18; 上下方向判断手段
18A;左右方向判断手段
19; 車載機データベース 21; 情報データ取得手段
22; データ授受ケーブル
30; シェアカー 31; GPS
32; ナビゲーション装置 33; 車速パルス発生装置
34; 車両情報通信装置 35; 運転DB
40; カーシェアリング管理サーバ 41; 運転DB
42; シェアカーDB 43; 会員DB
50; 公衆ネットワーク
Claims (4)
- 車載機加速度センサを内蔵したテレマティクス用車載機を車両へ搭載し、当該車両における前記の車載機加速度センサの設置位置条件を自動的に決定する加速度センサオートアライメント装置であって、
当該車両における車両の運転状況に関する運転データを蓄積する車載機データベースと、
車両が静止状態で検知できる重力に起因する加速度に基づいて当該車両の上下方向であると判断する上下方向判断手段と、
前記の車載機データベースの運転データにおける車速パルスの変化量を抽出し、この車速パルスの変化量が予め設定した閾値を超えた時に、急加速または急減速であると判断する急加減速判断手段と、
その急加減速判断手段によって当該車両の急加速または急減速を判断した時に、前記の車載機加速度センサにおけるX、Y、Zの三軸で表される三次元空間において一番大きく且つ上下方向と直角の方向を当該車両の進行方向であると判断する進行方向判断手段と、
既に判断された前後方向および上下方向のそれぞれから直角になる方向を左右方向であると判断する左右方向判断手段と、
を備えた加速度センサオートアライメント装置。 - 前記の進行方向判断手段は、当該車両が停車した場合における停車直前の減速に基づく加速度データを測定し、その加速度の向きを後退方向とし、その後退方向の反対方向を進行方向として決定することとした
請求項1に記載の加速度センサオートアライメント装置。
- 車載機加速度センサを内蔵したテレマティクス用車載機を車両へ搭載し、当該車両における前記の車載機加速度センサの設置位置条件を自動的に決定する加速度センサオートアライメント装置をリセットするためのコンピュータプログラムであって、
当該車両における車両の運転状況に関する運転データを車載機データベースへ蓄積する運転データ蓄積手順と、
車両が静止状態で検知できる重力に起因する加速度に基づいて当該車両の上下方向であると判断する上下方向判断手順と、
前記の車載機データベースの運転データにおける車速パルスの変化量を抽出し、この車速パルスの変化量が予め設定した閾値を超えた時に、急加速または急減速であると判断する急加減速判断手順と、
その急加減速判断手順にて当該車両の急加速または急減速を判断した時に、前記の車載機加速度センサにおけるX、Y、Zの三軸で表される三次元空間において一番大きく且つ上下方向と直角の方向を当該車両の進行方向であると判断する進行方向判断手順と、
既に判断された前後方向および上下方向のそれぞれから直角になる方向を左右方向であると判断する左右判断手順と、
を加速度センサオートアライメント装置に実行させるためのコンピュータプログラム。 - 前記の進行方向判断手順においては、当該車両が停車した場合における停車直前の減速に基づく加速度データを測定し、その加速度の向きを後退方向とし、その後退方向の反対方向を進行方向として決定することとした
請求項3に記載のコンピュータプログラム。
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