(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態における光伝送システム1aの構成を示すブロック図である。光伝送システム1aは、光スイッチ20tと、TPD21ta−1〜21ta−3と、TPD21ts−1〜21ts−2と、波長スイッチ22tと、光ファイバ伝送路24aと、光ファイバ伝送路24s−1〜24s−2と、波長スイッチ22rと、TPD21ra−1〜21ra−3と、TPD21rs−1〜21rs−2と、光スイッチ20rとを備える。
図1において、予備系の構成、すなわちTPD21ts−1〜21ts−2、光ファイバ伝送路24s−1〜24s−2及びTPD21rs−1〜21rs−2については破線で示しており、以下の実施形態においても予備系については同様に破線で示す。また、予備系とは、現用系に対して1対1に割り当てられているのではなく、現用系のいずれかに障害が発生した際に、当該現用系に替えて割り当てられる共用の予備リソースであり、現用系が正常に運用されている間は、空きリソースの状態になっている。
光伝送システム1aにおいて、光スイッチ20t及び20rは、入力側の任意のポートで受けた光信号を出力側の任意のポートに出力する。TPD21ta−1〜21ta−3は、送信側に備えられる現用系のトランスポンダであり、光スイッチ20tが出力するクライアント信号のフォーマットの光信号を受けて光ファイバ伝送路24aを伝送する際の信号フォーマットに変換して波長スイッチ22tに出力する。TPD21ts−1〜21ts−2は、送信側に備えられる予備系のトランスポンダであり、光スイッチ20tが出力するクライアント信号のフォーマットの光信号を受けて光ファイバ伝送路24s−1〜24s−2を伝送する際の信号フォーマットに変換して波長スイッチ22tに出力する。
TPD21ra−1〜21ra−3及びTPD21rs−1〜21rs−2は、受信側に備えられる現用系及び予備系のトランスポンダであり、波長スイッチ22rが出力する光信号を受けてクライアント信号の信号フォーマットに変換して光スイッチ2rに出力する。なお、現用系のTPD21ta−1〜21ta−3及びTPD21ra−1〜21ra−3には、それぞれ異なる波長が1波長ずつ割り当てられる。
波長スイッチ22tは、任意の入力ポートで受けた異なる波長の光信号を波長合波して、波長多重光信号として任意の出力ポートから出力する。波長スイッチ22rは、任意の入力ポートで受けた波長多重光信号を波長分波して、波長単位で任意の出力ポートから出力する。例えば、現用系により伝送が行われている場合、波長スイッチ22tは、TPD21ta−1〜21ta−3が出力する異なる波長の光信号を合波して波長多重光信号とし、光ファイバ伝送路24aに出力する。波長スイッチ22rは、光ファイバ伝送路24aから受けた波長多重光信号を波長分離して、対応する受信側のTPD21ra−1〜21ra−3に出力する。
光伝送システム1aは、送信側と受信側でそれぞれ3台の現用系のTPD21ta−1〜21ta−3及びTPD21ra−1〜21ra−3に対して、予備リソースとして送信側と受信側でそれぞれ2台の共用の予備系のTPD21ts−1〜21ts−2及びTPD21rs−1〜21rs−2が割り当てられる冗長構成となっている。また、1つの現用系の光ファイバ伝送路24aに対して、予備リソースとして2つの予備系の光ファイバ伝送路24s−1〜24s−2が割り当てられる冗長構成となっている。
これらの冗長構成を用いることで、光伝送システム1aでは、例えば、1台の送信側の現用系のTPD21ta−1〜21ta−3に障害が発生した場合は、光スイッチ20tと波長スイッチ22tを切り替えて、送信側の予備系のTPD21ts−1又は21ts−2のいずれかを用いることで通信を復旧することができる。
また、光伝送システム1aでは、1台の受信側の現用系のTPD21ra−1〜21ra−3に障害が発生した場合は、波長スイッチ22rと光スイッチ20rを切り替えて、受信側の予備系のTPD21rs−1又は21rs−2のいずれかを用いることで通信を復旧することができる。
また、光伝送システム1aでは、送信側と受信側において2つの予備系のTPD21ts−1〜21ts−2及びTPD21rs−1〜21rs−2が存在するため、現用系の2台が故障したとしても通信を復旧することができる。例えば、光伝送システム1aでは、送信側の2台の現用系のTPD21ta−1及び21ta−2に障害が発生した場合においても同様に、光スイッチ20t及び波長スイッチ22tを切り替えて、送信側の予備系のTPD21ts−1及び21ts−2を用いることで通信を復旧することができる。
経路障害に対しても、例えば、現用系の光ファイバ伝送路24aに障害が発生した場合、送信側の波長スイッチ22tと受信側の波長スイッチ22rを予備リソース側の光ファイバ伝送路24s−1又は24s−2のいずれかに切り替えることで、通信を復旧することができる。ここで、経路障害の経路とは、波長スイッチ22tの出力端から波長スイッチ22rの入力端までの光ファイバ伝送路24aを含む伝送経路のことである。また、入力端、出力端とは、例えば、波長スイッチ22t及び22rや光スイッチ20t及び20r等の機器において光ファイバを接続する入力ポート、出力ポートのことである。
上記の第1の実施形態の構成により、複数の光ファイバ伝送路24a及び光ファイバ伝送路24s−1〜24s−2は、送信側と受信側の波長スイッチ22t及び22rに接続されており、複数の送信側のTPD21ta−1〜21ta−3及びTPD21ts−1〜21ts−2は、送信側の波長スイッチ22tと、送信側の光スイッチ20tに接続されており、複数の受信側のTPD21ra−1〜21ra−3及びTPD21rs−1〜21rs−2は、受信側の波長スイッチ22rと、受信側の光スイッチ20rに接続されている。これにより、光スイッチ20t及び波長スイッチ22tの内部の経路を切り替えることで、任意のTPD21ta−1〜21ta−3及び21ts−1〜21ts−2を選択することができる。また、波長スイッチ22t及び22rの内部の経路を切り替えることで、任意の光ファイバ伝送路24a,24s−1,24s−2を選択することができる。また、波長スイッチ22r及び光スイッチ20rの内部の経路を切り替えることで、任意のTPD21ra−1〜21ra−3,21rs−1,21rs−2を選択することができる。
すなわち、光伝送システム1aの構成では、TPD21ta−1〜21ta−3及びTPD21ra−1〜21ra−3に対しては3:2冗長をとった構成となり、光ファイバ伝送路24aに対しては1:2冗長をとった構成となる。これにより、冗長構成が必要な個所において、任意のN:M冗長を実現することができる。
上述したように、一般にTPD21ta−1〜21ta−3,21ts−1,21ts−2,21ra−1〜21ra−3,21rs−1,21rs−2は、光ネットワークを構成する他の構成要素よりも高い故障率を示す傾向がある。光伝送システム1aでは、TPD21ta−1〜21ta−3,21ts−1,21ts−2,21ra−1〜21ra−3,21rs−1,21rs−2についてみると、多くの現用系に対して少数の予備系の構成となっている。
また、上記の第1の実施形態の構成により、現用系のTPD21ta−1〜21ta−3,21ra−1〜21ra−3、又は、現用系の光ファイバ伝送路24aのいずれかに障害が発生したとしても、使用可能な予備リソースであるTPD21ts−1,21ts−2,21rs−1,21rs−2、又は、光ファイバ伝送路24s−1,24s−2に切り替えることで波長パスを復旧させ、通信を再開することができる。復旧の処理は、例えば、ネットワーク管理装置等を用いてネットワーク管理者の操作により遠隔で行うことができる。
また、光伝送システム1aの構成により、1つの現用系に対して、1つの予備系を備える必要がなく、開通在庫、すなわちいつでも現用系として稼働できる状態であるが、通信には使用されていない機器や伝送路を、障害の発生した場合に予備リソースとして使用することができる。
また、光伝送システム1aの構成において、光ファイバ伝送路23a,24s−1,24s−2については、予備系のTPD21ts−1,21ts−2,21rs−1,21rs−2の数に合わせて2つの予備系を備えるようにしているが、伝送経路に対しては予備系の1つである光ファイバ伝送路24s−2を除いて、1:1冗長の構成としてもよい。すなわち、光伝送システム1aでは、TPD21ta−1〜21ta−3,21ts−1,21ts−2,21ra−1〜21ra−3,21rs−1,21rs−2の冗長構成と、光ファイバ伝送路24a,24s−1,24s−2の冗長構成の比率をそれぞれ独立に定めることが可能となっている。したがって、多くの現用系を有する光伝送システム1aにおいて、高い信頼性を維持しつつ、必要となる予備系の数の削減を可能とし、かつ、障害が発生したとしても、遠隔から復旧することができる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態における光伝送システム1bの構成を示すブロック図である。第2の実施形態の光伝送システム1bにおいて、第1の実施形態の光伝送システム1aと同一の構成については同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。光伝送システム1bは、光スイッチ20tと、TPD21ta−1〜21ta−3と、TPD21ts−1〜21ts−2と、波長スイッチ22tと、光増幅器23taと、光増幅器23ts−1〜23ts−2と、光ファイバ伝送路24aと、光ファイバ伝送路24s−1〜24s−2と、光増幅器23raと、光増幅器23rs−1〜23rs−2と、波長スイッチ22rと、TPD21ra−1〜21ra−3と、TPD21rs−1〜21rs−2と、光スイッチ20rと、監視制御装置40を備える。
光増幅器23ta,23ts−1,23ts−2,23ra,23rs−1,23rs−2は、入力光信号を増幅して出力する。また、対向する光増幅器23ta,23ra、光増幅器23ts−1,23rs−1、光増幅器23ts−2,23rs−2の間では、データ伝送には使用しない波長を利用して送信側から受信側に向かって光ファイバ伝送路24a,24s−1,24s−2の間で光監視信号(以下、OSC(Optical Supervisory Channel)信号ともいう)を送信する。
図3は、光スイッチ20の機能構成を示すブロック図である。光スイッチ20t及び20rは、制御信号の処理、故障の検出、光信号のパワーのモニタ、警報情報の送信等については共通の機能構成を有しており、当該共通の機能構成について光スイッチ20として説明する。なお、以下の説明において、それぞれの内部構成を示す場合、例えば、光スイッチ20tの制御信号処理部200について説明する場合、制御信号処理部200tのように符号を付して説明する。光スイッチ20は、制御信号処理部200、故障検出部201、光パワーモニタ部202、及び警報通知部203を備える。
制御信号処理部200は、監視制御装置40から受信する制御信号に基づいて、光スイッチ20の内部の光信号の経路を切り替える。故障検出部201は、光スイッチ20の内部の故障を検出する。光パワーモニタ部202は、入力光信号の光パワーを測定し、入力光信号の光パワーが予め定められている閾値を下回っているか否かを判定する。警報通知部203は、故障検出部201が故障を検出した場合、光スイッチ20という機器の故障による障害であることを示す警報情報を監視制御装置40に送出する。また、警報通知部203は、光パワーモニタ部202が、入力光信号の光パワーが、予め定められる閾値を下回っていると判定した場合、入力断の障害であることを示す警報情報を監視制御装置40に送出する。なお、警報通知部203が送出する警報情報には、送信側の光スイッチ20tか、受信側の光スイッチ20rのいずれかであるかを識別できる識別情報が含まれている。また、警報通知部203が送出する警報情報が入力断の障害を示す情報である場合、更に、光スイッチ20のいずれのポートが入力断であるかを示す情報が含まれている。
図4は、TPD21の機能構成を示すブロック図である。TPD21ta−1〜21ta−3,21ra−1〜21ra−3,21ts−1,21ts−2,21rs−1,21rs−2は、制御信号の処理、故障の検出、光信号のパワーのモニタ、警報情報の送信等については共通の機能構成を有している。この共通の機能構成についてTPD21として説明する。なお、以下の説明において、それぞれの内部構成を示す場合、例えば、TPD21ta−1の制御信号処理部210について説明する場合、制御信号処理部210ta−1のように符号を付して説明する。TPD21は、制御信号処理部210、故障検出部211、光パワーモニタ部212、及び警報通知部213を備える。制御信号処理部210は、監視制御装置40から受信する制御信号に基づいて、例えば、現用系として動作する動作状態に切り替えを行い、波長の割り当てを行う。
故障検出部211は、TPD21の内部の故障を検出する。光パワーモニタ部212は、入力光信号の光パワーを測定し、入力光信号の光パワーが予め定められている閾値を下回っているか否かを判定する。警報通知部213は、故障検出部211が故障を検出した場合、TPD21という機器の故障による障害であることを示す警報情報を監視制御装置40に送出する。また、警報通知部213は、光パワーモニタ部212が、入力光信号の光パワーが、予め定められる閾値を下回っていると判定した場合、入力断の障害であることを示す警報情報を監視制御装置40に送出する。なお、警報通知部213が送出する警報情報には、TPD21ta−1〜21ta−3,21ra−1〜21ra−3,21ts−1,21ts−2,21rs−1,21rs−2を識別できる識別情報が含まれている。
図5は、波長スイッチ22の機能構成を示すブロック図である。
波長スイッチ22t及び22rは、制御信号の処理、故障の検出、光信号のパワーのモニタ、警報情報の送信等については共通の機能構成を有している。この共通の構成について波長スイッチ22として説明する。なお、以下の説明において、それぞれの内部構成を示す場合、例えば、波長スイッチ22tの制御信号処理部220について説明する場合、制御信号処理部220tのように符号を付して説明する。波長スイッチ22は、制御信号処理部220、故障検出部221、光パワーモニタ部222、及び警報通知部223を備える。制御信号処理部220は、監視制御装置40から受信する制御信号に基づいて、波長スイッチ22の内部の光信号の波長の経路を切り替える。
故障検出部221は、波長スイッチ22の内部の故障を検出する。光パワーモニタ部222は、入力光信号の光パワーを測定し、入力光信号の光パワーが予め定められている閾値を下回っているか否かを判定する。警報通知部223は、故障検出部221が故障を検出した場合、波長スイッチ22という機器の故障による障害であることを示す警報情報を監視制御装置40に送出する。また、警報通知部223は、光パワーモニタ部222が、入力光信号の光パワーが、予め定められる閾値を下回っていると判定した場合、入力断の障害であることを示す警報情報を監視制御装置40に送出する。なお、警報通知部223が送出する警報情報には、送信側の波長スイッチ22tか、受信側の波長スイッチ22rのいずれかであるかを識別できる識別情報が含まれている。また、警報通知部223が送出する警報情報が入力断の障害を示す情報である場合、更に、波長スイッチ22のいずれのポートが入力断であるかを示す情報が含まれている。
なお、上記では、光スイッチ20及び波長スイッチ22が故障検出できる場合を例に説明したが、光スイッチ20及び波長スイッチ22が故障検出できない場合には、それぞれの後段において入力断の検出を行うことにより適用可能である。以下では、光スイッチ20及び波長スイッチ22のそれぞれの後段において入力断の検出を行う場合について説明する。
図6は、光増幅器23の機能構成を示すブロック図である。光増幅器23ta,23ts−1,23ts−2,23ra,23rs−1,23rs−2は、制御信号の処理、故障の検出、光信号のパワーのモニタ、警報情報の送信、OSC信号の処理等については共通の機能構成を有している。この共通の機能構成について光増幅器23として説明する。なお、以下の説明において、それぞれの内部構成を示す場合、例えば、光増幅器23taの制御信号処理部230について説明する場合、制御信号処理部230taのように符号を付して説明する。光増幅器23は、制御信号処理部230、故障検出部231、光パワーモニタ部232、警報通知部233、及びOSC信号処理部234を備える。制御信号処理部230は、監視制御装置40から受信する制御信号に基づいて、例えば、現用系として動作する動作状態に切り替えを行い、波長の割り当てを行う。
故障検出部231は、光増幅器23の内部の故障を検出する。光パワーモニタ部232は、入力光信号の光パワーを測定し、入力光信号の光パワーが予め定められている閾値を下回っているか否かを判定する。OSC信号処理部234は、送信側として光増幅器23が用いられる場合、OSC信号を送信し、受信側として光増幅器23が用いられる場合、OSC信号を受信しているか否かを判定する。
警報通知部233は、故障検出部231が故障を検出した場合、光増幅器23という機器の故障による障害であることを示す警報情報を監視制御装置40に送出する。また、警報通知部233は、光パワーモニタ部232が、入力光信号の光パワーが、予め定められる閾値を下回っていると判定した場合、入力断の障害であることを示す警報情報を監視制御装置40に送出する。また、警報通知部233は、受信側のOSC信号処理部234が、OSC信号を受信していないと判定した場合、OSC信号断の障害であることを示す警報情報を監視制御装置40に送出する。なお、警報通知部233が送出する警報情報には、光増幅器23ta,23ts−1,23ts−2,23ra,23rs−1,23rs−2を識別できる識別情報が含まれている。
図7は、監視制御装置40の内部構成を示すブロック図である。監視制御装置40は、制御信号処理部401、障害箇所判定部402、障害復旧処理部403、及び構成情報記憶部404を備える。監視制御装置40は、光ファイバ伝送路24a,24s−1,24s−2以外の構成、すなわち送信側の光スイッチ20t、送信側のTPD21ta−1〜21ta−3,21ts−1,21ts−2、送信側の波長スイッチ22t、送信側の光増幅器23ta,23ts−1,23ts−2、受信側の光増幅器23ra,23rs−1,23rs−2、受信側の波長スイッチ22r、受信側のTPD21ra−1〜21ra−3,21rs−1,21rs−2、及び受信側の光スイッチ20rの各機器と通信回線により接続されている。制御信号処理部401は、通信回線を通じて各機器から警報情報を受信し、各機器との間で制御信号の送受信を行う。
障害箇所判定部402は、制御信号処理部401が各機器から受信した警報情報に基づいて、障害が発生した個所を判定する。障害復旧処理部403は、障害箇所判定部402が判定した障害の箇所に応じて予め定められる復旧の手順にしたがう制御信号を生成し、生成した制御信号を、制御信号処理部401を通じて復旧対象の機器に送信する。構成情報記憶部404は、光伝送システム1bの構成を示す情報、例えば、光スイッチ20tのどのポートにTPD21ta−1が接続されて、どの波長が割り当てられているか等を示す構成情報を記憶する。
構成情報記憶部404における構成情報の記録は、例えば、以下のようにして行われる。光伝送システム1bの各機器に対して設定が行われる際、監視制御装置40の操作者の操作を受けて制御信号処理部401が、設定の内容を示す構成情報を含んだ制御信号を生成する。制御信号処理部401が、対象の機器に生成した制御信号を送信する際に、当該制御信号に含まれる構成情報を構成情報記憶部404に書き込むことにより記録される。又は、各機器が、例えば、他の機器と接続されたり、波長パスが設定されたりすることにより状態変化が生じた場合、自律的に構成情報を含む制御信号を生成して監視制御装置40に送出する。監視制御装置40の制御信号処理部401が、送出された制御信号を受信し、受信した制御信号に含まれる構成情報を読み出して構成情報記憶部404に書き込むことにより記録される。
図8は、警報情報の種別を示した図である。第2の実施形態の光伝送システム1bでは、警報A〜警報Kまでの11種類の種別の警報情報を障害箇所判定部402が判定する。障害箇所判定部402は、送信側の現用系のTPD21ta−1〜21ta−3から送出された警報情報が、入力断の障害であることを示す警報情報である場合、「警報A」であると判定する。障害箇所判定部402は、送信側の現用系のTPD21ta−1〜21ta−3から送出された警報情報が、機器の故障による障害であることを示す警報情報である場合、「警報B」であると判定する。
障害箇所判定部402は、送信側の波長スイッチ22tから送出された警報情報が、入力断の障害であることを示す警報情報である場合、「警報C」であると判定する。障害箇所判定部402は、送信側の光増幅器23taから送出された警報情報が、入力断の障害であることを示す警報情報である場合、「警報D」であると判定する。障害箇所判定部402は、送信側の光増幅器23taから送出された警報情報が、機器の故障による障害であることを示す警報情報である場合、「警報E」であると判定する。障害箇所判定部402は、受信側の光増幅器23raから送出された警報情報が、入力断の障害であることを示す警報情報、又は、OSC信号断の障害であることを示す警報情報である場合、「警報F」であると判定する。
障害箇所判定部402は、受信側の光増幅器23raから送出された警報情報が、機器の故障による障害であることを示す警報情報である場合、「警報G」であると判定する。障害箇所判定部402は、受信側の波長スイッチ22rから送出された警報情報が、入力断の障害であることを示す警報情報である場合、「警報H」であると判定する。障害箇所判定部402は、受信側の現用系のTPD21ra−1〜21ra−3から送出された警報情報が、入力断の障害であることを示す警報情報である場合、「警報I」であると判定する。障害箇所判定部402は、受信側の現用系のTPD21ta−1〜21ta−3から送出された警報情報が、機器の故障による障害であることを示す警報情報である場合、「警報J」であると判定する。障害箇所判定部402は、受信側の光スイッチ20rから送出された警報情報が、入力断の障害であることを示す警報情報である場合、「警報K」であると判定する。
なお、予備系のTPD21ts−1,21ts−2,21rs−1,21rs−2や、光増幅器23ts−1,23ts−2,23rs−1,23rs−2が現用系として割り当てられた場合、現用系として割り当てられたこれらの機器から受信した警報情報は上記と同様に警報情報の種別が判定される。
図9は、第2の実施形態の光伝送システム1bにおける障害の箇所を示す図である。図9に示すように、光伝送システム1bに、波長パス100が送信側の光スイッチ20t、TPD21ta−1、波長スイッチ22t、光増幅器23ta、光ファイバ伝送路24a、受信側の光増幅器23ra、TPD21ra−1、光スイッチ20rを通じて設定されている。波長パス100上に示した、11個の符号1〜11で示されるマークの箇所が障害箇所である。
障害箇所1は、光スイッチ20tと、TPD21ta−1の接続が切断された場合に障害が発生する箇所であり、TPD21ta−1からの入力断の障害の警報情報の受信によって検出される。障害箇所2は、TPD21ta−1が故障した場合に障害が発生する箇所であり、TPD21ta−1からの故障による障害の警報情報の受信によって検出される。
障害箇所3は、TPD21ta−1と波長スイッチ22tの接続が切断された場合に障害が発生する箇所であり、波長スイッチ22tからの入力断の障害の警報情報の受信によって検出される。障害箇所4は、波長スイッチ22tと光増幅器23taの接続が切断された場合に障害が発生する箇所であり、光増幅器23taからの入力断の障害の警報情報の受信によって検出される。障害箇所5は、光増幅器23taが故障した場合に障害が発生する箇所であり、光増幅器23taからの故障による障害の警報情報の受信によって検出される。
障害箇所6は、光ファイバ伝送路24aにおける障害を示している。当該障害は、送信側の光増幅器23taが送信するOSC信号を受信側の光増幅器23raが受信できない場合に、受信側の光増幅器23raが送出するOSC信号断の障害であることを示す警報情報の受信によって検出される。また、障害箇所6は、受信側の光増幅器23raからの入力断の障害であることを示す警報情報の受信によっても検出される。
障害箇所7は、光増幅器23raが故障した場合に障害が発生する箇所であり、光増幅器23raからの故障による障害の警報情報の受信によって検出される。障害箇所8は、光増幅器23raと波長スイッチ22rとの接続が切断された場合に障害が発生する箇所であり、波長スイッチ22rからの入力断の障害の警報情報の受信によって検出される。
障害箇所9は、波長スイッチ22rとTPD21ra−1の接続が切断された場合に障害が発生する箇所であり、TPD21ra−1からの入力断の障害の警報情報の受信によって検出される。障害箇所10は、TPD21ra−1が故障した場合に障害が発生する箇所であり、TPD21ra−1からの故障による障害の警報情報の受信によって検出される。障害箇所11は、TPD21ra−1と光スイッチ20rとの接続が切断された場合に障害が発生する箇所であり、光スイッチ20rからの入力断の障害の警報情報の受信によって検出される。
なお、障害箇所1,2,3,9,10,11は、TPD21ta−2,21ta−3,21ra−2,21ra−3を通じて波長パスが設定されている場合にも、上記のTPD21ta−1,21ra−1の場合と同様に検出が行われる。
(第2の実施形態の光伝送システムが行う処理)
次に、図10から図14を参照しつつ、第2の実施形態の光伝送システム1bが行う処理について説明する。図10及び図11は、光伝送システム1bにおける処理の流れを示すフローチャートである。図10のステップSa4、ステップSa8、ステップSa13の後の符号A、符号B、符号Cは、それぞれ、図11の符号A、符号B、符号Cの箇所に処理が継続されることを示す。
監視制御装置40の制御信号処理部401は、光伝送システム1bの機器のいずれかから通信回線を通じて警報情報を受信する(ステップSa1)。障害箇所判定部402は、受信した警報情報の種別が警報A、警報B、警報Cのいずれかであるか否かを判定する(ステップSa2)。障害箇所判定部402は、警報情報の種別が警報A、警報B、警報Cのいずれかであると判定した場合(ステップSa2、YES)、障害が発生した個所は、障害箇所1,2,3のいずれかであると判定する(ステップSa3)。
障害箇所判定部402は、障害箇所1,2,3のいずれかであるため、送信側の現用系のTPD21ta−1,21ta−2,21ta−3のいずれかに障害が発生していると判定する。障害箇所判定部402は、警報情報が、警報A、又は、警報Bの場合、警報情報に含まれている送信側の現用系のTPD21ta−1,21ta−2,21ta−3を識別する識別情報を読み出す。障害箇所判定部402は、読み出した識別情報に基づいて、警報情報を送出した機器がTPD21ta−1,21ta−2,21ta−3のいずれであるかを特定する。
また、障害箇所判定部402は、警報情報が、警報Cの場合、警報情報に含まれている送信側の波長スイッチ22tのいずれのポートが入力断になったかを示す情報を読み出す。障害箇所判定部402は、構成情報記憶部404を参照し、いずれのポートが入力断になったかを示す情報に基づいて、入力断になったポートに接続されている機器が、TPD21ta−1,21ta−2,21ta−3のいずれであるかを特定する。障害箇所判定部402は、特定したTPD21ta−1,21ta−2,21ta−3の識別情報を障害復旧処理部403に出力する(ステップSa4)。その後、処理は、符号Aで示されるように、図11のステップSa15に進む。
(送信側のTPDにおける波長パスの復旧処理)
障害復旧処理部403は、障害箇所判定部402から送信側のTPD21ta−1,21ta−2,21ta−3の識別情報を受信すると、送信側の予備系のTPD21ts−1,21ts−2のいずれかを割り当てる。障害復旧処理部403は、割り当てた予備系のTPD21ts−1,21ts−2に対して使用する波長を割り当てる(ステップSa15)。
例えば、障害が発生した機器が、送信側の現用系のTPD21ta−1であり、割り当てた機器が、送信側の予備系のTPD21ts−1であるとする。障害復旧処理部403は、障害が発生した送信側の現用系のTPD21ta−1に割り当てられていた波長と同一の波長を使用する波長として割り当てる制御信号を生成する。障害復旧処理部403は、制御信号処理部401を通じて予備系のTPD21ts−1に、生成した制御信号を送信して現用系のTPD21ta−1に割り当てられていた波長と同一の波長の割り当てを行う。
障害復旧処理部403は、送信側の光スイッチ20tと波長スイッチ22tに対して、同一の波長のまま、障害の発生した送信側の現用系のTPD21ta−1から予備系のTPD21ts−1に切り替える制御信号を生成する。障害復旧処理部403は、生成した制御信号を、制御信号処理部401を通じて光スイッチ20tと波長スイッチ22tに送信する。光スイッチ20tと波長スイッチ22tは、当該制御信号を受信し、受信した制御信号に基づいて、予備系のTPD21ts−1への切り替えを行って(ステップSa16)、処理を終了する。
これにより、図12に示すように、図9に示した波長パス100が、波長パス101のように切り替えられる。このとき、予備系のTPD21ts−1に割り当てられる波長は、障害が発生する前と同一の波長であるため、受信側の波長スイッチ22r、TPD21ra−1〜21ra−3、光スイッチ20rにおいて設定の変更を要することなく迅速に波長パスの復旧を行うことができる。
障害が発生した送信側の現用系のTPD21ta−1に割り当てられていた波長と同一の波長を予備系のTPD21ts−1に割り当てるとすることで、予備系のTPD21ts−1から光信号を出力する際に、使用していない波長を検出するという処理も不要になる。ただし、同一の波長を選択することで、例えば、送信側の波長スイッチ22tの内部で波長が衝突するような場合、衝突の発生しない新たな波長を割り当てることになる。この場合、受信側の波長スイッチ22r、TPD21ra−1〜21ra−3、光スイッチ20rにおいて波長の設定を変更する必要がある。
図10に戻り、障害箇所判定部402は、警報情報の種別が警報A、警報B、警報Cのいずれかでないと判定した場合(ステップSa2、NO)、次に、受信した警報情報の種別が警報D、警報E、警報F、警報G、警報Hのいずれかであるか否かを判定する(ステップSa5)。障害箇所判定部402は、受信した警報情報の種別が警報D、警報E、警報F、警報G、警報Hのいずれかであると判定した場合(ステップSa5、YES)、警報A、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していないか否かを判定する(ステップSa6)。
障害箇所判定部402は、警報A、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していると判定した場合(ステップSa6、NO)、ステップSa3の処理に進む。一方、障害箇所判定部402は、警報A、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していないと判定した場合(ステップSa6、YES)、障害が発生した個所は、障害箇所4,5,6,7,8のいずれかであると判定する(ステップSa7)。
障害箇所判定部402は、障害箇所4,5,6,7,8のいずれかであるため、送信側の波長スイッチ22tと、受信側の波長スイッチ22rの間の伝送経路、すなわち光ファイバ伝送路24aと、送信側及び受信側の光増幅器23ta,23raとからなる伝送経路に障害が発生していると判定する。障害箇所判定部402は、現用系の伝送経路に障害が発生していることを示す情報を障害復旧処理部403に出力する(ステップSa8)。その後、処理は、符号Bで示されるように、図11のステップSa17に進む。
(伝送経路における波長パスの復旧処理)
障害復旧処理部403は、障害箇所判定部402から現用系の伝送経路に障害が発生していることを示す情報を受信すると、予備系の伝送経路を割り当て、割り当てた予備系の伝送経路に使用する波長を割り当てる(ステップSa17)。障害復旧処理部403は、送信側の予備系の光増幅器23ts−1、予備系の光ファイバ伝送路24s−1、受信側の予備系の光増幅器23rs−1からなる予備系の伝送経路か、又は、送信側の予備系の光増幅器23ts−2、予備系の光ファイバ伝送路24s−2、受信側の予備系の光増幅器23rs−2からなる予備系の伝送経路のいずれかを割り当てる。障害復旧処理部403が割り当てる波長は、現用系の伝送経路で用いられていた波長と同一の波長である。
障害復旧処理部403は、同一の波長のまま、現用系の伝送経路から、割り当てた予備系の伝送経路に切り替える制御信号を生成し、生成した制御信号を送信側の波長スイッチ22tと、受信側の波長スイッチ22rに送信する。送信側の波長スイッチ22t及び受信側の波長スイッチ22rは、当該制御信号を障害復旧処理部403から受信すると、受信した制御信号に基づいて現用系の伝送経路から予備系の伝送経路への切り替えを行い(ステップSa18)、処理を終了する。
これにより、図13に示すように、図9に示した波長パス100は、波長パス102のように予備系の伝送経路に切り替えられることになる。予備系の伝送経路に割り当てられる波長は、障害が発生する前と同一の波長であるため、送信側の光スイッチ20t、TPD21ta−1、受信側のTPD21ra−1、光スイッチ20rにおいて設定の変更を要することなく迅速に波長パスの復旧を行うことができる。ただし、同一の波長を選択することで、割り当てた予備の伝送経路において波長が衝突するような場合、衝突の発生しない別の波長を割り当てる必要がある。この場合、送信側のTPD21ta−1と、受信側のTPD21ra−1においても波長の設定を変更する必要がある。
また、現用系の伝送経路として、波長パス100に加えて、例えば、図13に実線で示される波長パス103、点線で示される波長パス104、実線で示される波長パス105からなる伝送経路の波長パスが設定されていたとする。波長パス103、波長パス104、波長パス105は、同一の波長の連続した波長パスであり、現用系の光ファイバ伝送路24aにおいて波長パス104の部分と、図9に示す波長パス100とが波長多重されている。当該波長パスについても、同様に、障害復旧処理部403による切り替えの処理が行われる。切り替え処理により、図13において点線で示される波長パス104の伝送経路が、実線で示される波長パス106に切り替えられ、波長パス103、波長パス106、波長パス105からなる同一の波長の連続した波長パスとして復旧される。
図10に戻り、障害箇所判定部402は、警報情報の種別が警報D、警報E、警報F、警報G、警報Hのいずれかでないと判定した場合(ステップSa5、NO)、受信した警報情報の種別が警報I、警報J、警報Kのいずれかであるか否かを判定する(ステップSa9)。障害箇所判定部402は、受信した警報情報の種別が警報I、警報J、警報Kのいずれかでないと判定した場合(ステップSa9、NO)、障害箇所が判定できないと判定し(ステップSa14)、処理を終了する。
一方、障害箇所判定部402は、受信した警報情報の種別が警報I、警報J、警報Kのいずれかであると判定した場合(ステップSa9、YES)、警報A、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していないか否かを判定する(ステップSa10)。障害箇所判定部402は、警報A、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していると判定した場合(ステップSa10、NO)、ステップSa3の処理に進む。障害箇所判定部402は、警報A、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していないと判定した場合、警報D、警報E、警報F、警報G、警報Hの警報を他に受信していないか否かを判定する(ステップSa11)。障害箇所判定部402は、警報D、警報E、警報F、警報G、警報Hの警報を他に受信していると判定した場合(ステップSa11,NO)、ステップSa7の処理に進む。
一方、障害箇所判定部402は、警報D、警報E、警報F、警報G、警報Hの警報を他に受信していないと判定した場合(ステップSa11、YES)、障害が発生した個所は、障害箇所9,10,11のいずれかであると判定する(ステップSa12)。
障害箇所判定部402は、障害箇所9,10,11のいずれかであるため、受信側の現用系のTPD21ra−1,21ra−2,21ra−3のいずれかに障害が発生していると判定する。障害箇所判定部402は、警報情報が、警報I、又は、警報Jの場合、警報情報に含まれている受信側の現用系のTPD21ra−1,21ra−2,21ra−3を識別する識別情報を読み出す。障害箇所判定部402は、読み出した識別情報に基づいて、警報情報を送出した機器がTPD21ra−1,21ra−2,21ra−3のいずれであるかを特定する。
また、障害箇所判定部402は、警報情報が、警報Kの場合、警報情報に含まれている受信側の光スイッチ20rのいずれのポートが入力断になったかを示す情報を読み出す。障害箇所判定部402は、構成情報記憶部404を参照し、いずれのポートが入力断になったかを示す情報に基づいて、入力断になったポートに接続されている機器が、TPD21ra−1,21ra−2,21ra−3のいずれであるかを特定する。障害箇所判定部402は、特定したTPD21ra−1,21ra−2,21ra−3の識別情報を障害復旧処理部403に出力する(ステップSa13)。その後、処理は、符号Cで示されるように、図11のステップSa19に進む。
(受信側のTPDにおける波長パスの復旧処理)
障害復旧処理部403は、障害箇所判定部402から受信側のTPD21ra−1,21ra−2,21ra−3の識別情報を受信すると、受信側の予備系のTPD21rs−1,21rs−2のいずれかを割り当てる。障害復旧処理部403は、割り当てた予備系のTPD21rs−1,21rs−2に対して使用する波長を割り当てる(ステップSa19)。
例えば、障害が発生した機器が、受信側の現用系のTPD21ra−1であり、割り当てた機器が、受信側の予備系のTPD21rs−1であるとする。障害復旧処理部403は、障害が発生した受信側の現用系のTPD21ra−1に割り当てられていた波長と同一の波長を使用する波長として割り当てる制御信号を生成する。障害復旧処理部403は、制御信号処理部401を通じて予備系のTPD21rs−1に、生成した制御信号を送信することにより現用系のTPD21ra−1に割り当てられていた波長と同一の波長の割り当てを行う。
障害復旧処理部403は、受信側の波長スイッチ22rと光スイッチ20rに対して、同一の波長のまま、障害の発生した送信側の現用系のTPD21ra−1から、予備系のTPD21rs−1に切り替える制御信号を生成する。障害復旧処理部403は、生成した制御信号を、制御信号処理部401を通じて波長スイッチ22rと光スイッチ20rに送信する。波長スイッチ22rと光スイッチ20rは、当該制御信号を受信し、受信した制御信号に基づいて、予備系のTPD21rs−1への切り替えを行い(ステップSa20)、処理を終了する。
これにより、図14に示すように、図9に示した波長パス100が、波長パス107のように切り替えられる。このとき、予備系のTPD21rs−1に割り当てられる波長は、障害が発生する前と同一の波長であるため、送信側の光スイッチ20t、TPD21ta−1〜21ta−3、波長スイッチ22tにおいて設定の変更を要することなく迅速に波長パスの復旧を行うことができる。
障害が発生した受信側の現用系のTPD21ra−1に割り当てられていた波長と同一の波長を予備系のTPD21rs−1に割り当てるとすることで、送信側のTPD21ts−1から光信号を出力する際に使用していない波長を検出するという処理も不要になる。ただし、同一の波長を選択することで、例えば、受信側の波長スイッチ22rの内部で波長が衝突するような場合、衝突の発生しない新たな波長を割り当てることになる。この場合、送信側の波長スイッチ22t、TPD21ta−1〜21ta−3、光スイッチ20tにおいて波長の設定を変更する必要がある。
上記の第2の実施形態の構成により、複数の光ファイバ伝送路24a,24s−1,24s−2、及び複数の光増幅器23ta,23ts−1,23ts−2,23ra,23rs−1,23rs−2は、送信側と受信側の波長スイッチ22t及び22rに接続されており、複数の送信側のTPD21ta−1〜21ta−3,21ts−1,21ts−2は、送信側の波長スイッチ22tと、送信側の光スイッチ20tに接続されており、複数の受信側のTPD21ra−1〜21ra−3,21rs−1,21rs−2は、受信側の波長スイッチ22rと、受信側の光スイッチ20rに接続されている。
これにより、光スイッチ20t及び波長スイッチ22tの内部の経路を切り替えることで、任意のTPD21ta−1〜21ta−3,21ts−1,21ts−2を選択することができる。また、波長スイッチ22t及び22rの内部の経路を切り替えることで、任意の伝送経路、すなわち、光増幅器23ta,23ra及び光ファイバ伝送路24aからなる伝送経路、光増幅器23ts−1,23rs−1及び光ファイバ伝送路24s−1からなる伝送経路、又は、光増幅器23ts−2,23rs−2及び光ファイバ伝送路24s−2からなる伝送経路を選択することができる。また、波長スイッチ22r及び光スイッチ20rの内部の経路を切り替えることで、任意のTPD21ra−1〜21ra−3,21rs−1,21rs−2を選択することができる。すなわち、光伝送システム1bの構成により、任意のN:M冗長を実現することができる。
監視制御装置40において、障害箇所判定部402は、光スイッチ20rと、波長スイッチ22tと,波長スイッチ22rと、TPD21ta−1〜21ta−3と、TPD21ra−1〜21ra−3、又は、光増幅器23ta及び23raが出力する障害の発生を示す警報情報に基づいて、送信側の現用系のTPD21ta−1〜21ta−3の障害、又は、送信側と受信側の波長スイッチ22t〜22r間の現用系の光増幅器23ta、光増幅器23ra及び光ファイバ伝送路24aで構成される伝送経路の障害、又は、受信側の現用系のTPD21ra−1〜21ra−3の障害のいずれの障害かを判定する。
障害復旧処理部403は、障害箇所判定部402が判定した障害の箇所に応じて、予備リソースとしての送信側もしくは受信側のTPD21ts−1,21ts−2,21rs−1,21rs−2、又は、予備リソースとしての光増幅器23ts−1,23rs−1及び光ファイバ伝送路24s−1の伝送経路もしくは光増幅器23ts−2,23rs−2及び光ファイバ伝送路24s−2の伝送経路を割り当て、予備リソースに切り替える制御信号を出力する。波長スイッチ22t,22r、又は、光スイッチ20t及び20rは、制御信号を受けた場合、当該制御信号に基づいて予備リソース側に切り替える。
したがって、TPD21ta−1〜21ta−3,21ra−1〜21ra−3、又は、光増幅器23ta,23ra及び光ファイバ伝送路24aからなる伝送経路のいずれかに障害が発生したとしても、使用可能な予備リソースに切り替えることで波長パスを復旧させ、通信を再開することができる。また、光伝送システム1bの構成により、1つの現用系に対して、1つの予備系を備える必要がなく、開通在庫の機器や伝送路を、障害の発生した場合に予備リソースとして使用することができる。
また、光伝送システム1bでは、図2に示すようにTPD21ta−1〜21ta−3,21ts−1,21ts−2,21ra−1〜21ra−3,21rs−1,21rs−2の冗長構成を3:2冗長とし、光ファイバ伝送路24a,24s−1,24s−2の冗長構成を1:2冗長にするなど比率をそれぞれ独立に定めることができる。したがって、多くの現用系を有する光伝送システム1bにおいて、高い信頼性を維持しつつ、必要となる予備系の数の削減を可能とし、かつ、障害が発生したとしても、遠隔から復旧することができる。
(第3の実施形態)
図15は、本発明の第3の実施形態における光伝送システム1cの構成を示すブロック図である。第3の実施形態の光伝送システム1cにおいて、第1及び第2の実施形態の光伝送システム1a,1bと同一の構成については同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。光伝送システム1cは、第2の実施形態の光伝送システム1bの光ファイバ伝送路24aの伝送経路の途中で中継ノード25を有する構成となっており、以下の構成を備える。すなわち、光伝送システム1cは、光スイッチ20tと、TPD21ta−1〜21ta−3と、TPD21ts−1,21ts−2と、波長スイッチ22tと、光増幅器23taと、光増幅器23tsと、光ファイバ伝送路24taと、中継ノード25と、光ファイバ伝送路24raと、光増幅器23raと、光増幅器23rsと、光ファイバ伝送路24sと、波長スイッチ22rと、TPD21ra−1〜21ra−3と、TPD21rs−1,21rs−2と、光スイッチ20rと、監視制御装置40cを備える。
中継ノード25は、光増幅器23ram、波長スイッチ22m、光増幅器23tamを備えている。波長スイッチ22mは、図5に示す波長スイッチ22と同一の機能構成を有する。光増幅器23ram,23tamは、図6に示す光増幅器23と同一の機能構成を有する。
図15には、接続線を示していないが、監視制御装置40cは、光伝送システム1cの各機器、すなわち光スイッチ20t、TPD21ta−1〜21ta−3,21ts−1,21ts−2、波長スイッチ22t、光増幅器23ta,23ra、光増幅器23ram、波長スイッチ22m、光増幅器23tam、波長スイッチ22r、TPD21ra−1〜21ra−3,TPD21rs−1,21rs−2、光スイッチ20r、光増幅器23ts,23rsに通信回線を通じて接続されている。
監視制御装置40cは、制御信号処理部401、障害箇所判定部402c、障害復旧処理部403、構成情報記憶部404を備える。障害箇所判定部402cは、第2の実施形態の障害箇所判定部402の構成に加えて、中継ノード25が加えられることにより増加する警報情報にも基づいて、障害が発生した個所を判定する。
図15に示すように、第3の実施形態の光伝送システム1cでは、第2の実施形態の光伝送システム1bで定めた障害箇所1〜11に加えて、5つの障害箇所12〜16が定められる。障害箇所12〜16は、障害箇所6を詳細化した個所を示すことになる。
障害箇所12は、光増幅器23ramが故障した場合に障害が発生する箇所であり、光増幅器23ramからの故障による障害の警報情報の受信によって検出される。障害箇所13は、光増幅器23ramと波長スイッチ22mの接続が切断された場合に障害が発生する箇所であり、波長スイッチ22mからの入力断の障害の警報情報の受信によって検出される。
障害箇所14は、波長スイッチ22mが故障した場合に障害が発生する箇所であり、波長スイッチ22mからの故障による障害の警報情報の受信によって検出される。障害箇所15は、波長スイッチ22mと光増幅器23tamの接続が切断された場合に障害が発生する箇所であり、光増幅器23tamからの入力断の障害の警報情報の受信によって検出される。障害箇所16は、光増幅器23tamが故障した場合に障害が発生する箇所であり、光増幅器23tamからの故障による障害の警報情報の受信によって検出される。
図17は、第3の実施形態において加えられる警報情報の種別を示した図である。第3の実施形態では、各機器から送信される警報A〜警報Pまでの16種類の種別の警報情報を監視制御装置40cが受信する。障害箇所判定部402cは、中継ノード25の受信側の光増幅器23ramから送出された警報情報が、機器の故障による障害であることを示す警報情報である場合、「警報L」であると判定する。
障害箇所判定部402cは、中継ノード25の波長スイッチ22mから送出された警報情報が、入力断の障害であることを示す警報情報である場合、「警報M」であると判定する。障害箇所判定部402cは、中継ノード25の波長スイッチ22mから送出された警報情報が、機器の故障による障害であることを示す警報情報である場合、「警報N」であると判定する。障害箇所判定部402cは、中継ノード25の送信側の光増幅器23tamから送出された警報情報が、入力断の障害であることを示す警報情報である場合、「警報O」であると判定する。障害箇所判定部402cは、中継ノード25の送信側の光増幅器23tamから送出された警報情報が、機器の故障による障害であることを示す警報情報である場合、「警報P」であると判定する。
(第3の実施形態の光伝送システムが行う処理)
次に、図18を参照しつつ、第3の実施形態の光伝送システム1cが行う処理について説明する。図18は、光伝送システム1cにおける処理の流れを示すフローチャートである。図18に示すステップSb1〜Sb4及び、ステップSb9,Sb10,Sb12,Sb13,Sb14の処理は、図10に示したステップSa1〜Sa4及び、ステップSa9,Sa10,Sa12,Sa13,Sa14の処理と同一の処理が障害箇所判定部402cによって行われる。
また、ステップSb11については、ステップSa11において障害箇所判定部402cは、警報D,E,F,G,Hを判定対象としていたのに対して、障害箇所判定部402cは、警報D,E,F,G,H,L,M,N,O,Pを判定対象としている点で異なっている。すなわち、障害箇所判定部402cは、ステップSb10において、警報A、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していないと判定した場合、次に、警報D,E,F,G,H,L,M,N,O,Pの警報を他に受信していないか否かを判定する(ステップSb11)。障害箇所判定部402cは、警報D,E,F,G,H,L,M,N,O,Pの警報を他に受信していると判定した場合(ステップSb11,NO)、ステップSb7の処理に進む。一方、障害箇所判定部402cは、警報D,E,F,G,H,L,M,N,O,Pの警報を他に受信していないと判定した場合(ステップSb11、YES)、障害が発生した個所は、障害箇所9,10,11のいずれかであると判定する(ステップSb12)。
図18のステップSb4、ステップSb8、ステップSb13の後の符号A、符号B、符号Cは、それぞれ、図11の符号A、符号B、符号Cの箇所に処理が継続されることを示す。
以下、上記に示した処理以外の処理であるステップSb5〜Sb8について説明する。障害箇所判定部402cは、警報情報の種別が警報A、警報B、警報Cのいずれかでないと判定した場合(ステップSb2、NO)、次に、受信した警報情報の種別が警報D,E,F,G,H,L,M,N,O,Pのいずれかであるか否かを判定する(ステップSb5)。障害箇所判定部402cは、受信した警報情報の種別が警報D,E,F,G,H,L,M,N,O,Pのいずれかであると判定した場合(ステップSb5、YES)、警報A、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していないか否かを判定する(ステップSb6)。
障害箇所判定部402cは、警報A、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していると判定した場合(ステップSb6、NO)、ステップSb3の処理に進む。一方、障害箇所判定部402cは、警報A、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していないと判定した場合(ステップSb6、YES)、障害が発生した個所は、障害箇所4,5,6,7,8,12,13,14,15,16のいずれかであると判定する(ステップSb7)。
障害箇所判定部402cは、障害箇所4,5,6,7,8,12,13,14,15,16のいずれかであるため、送信側の波長スイッチ22tと、受信側の波長スイッチ22rの間の伝送経路、すなわち光増幅器23ta、光ファイバ伝送路24ta、中継ノード25、光ファイバ伝送路24ra、光増幅器23raからなる伝送経路に障害が発生していると判定する。障害箇所判定部402cは、現用系の伝送経路に障害が発生していることを示す情報を障害復旧処理部403に出力する(ステップSb8)。その後、処理は、符号Bで示されるように、図11のステップSa17に進む。なお、第3の実施形態では、予備系の伝送経路として、送信側と受信側の光増幅器23ts,23rs、光ファイバ伝送路24sのみを備えているため、障害復旧処理部403は、この予備系の伝送経路を予備リソースとして割り当てる。
上記の第3の実施形態では、光ファイバ伝送路24ta,24raの間に中継ノード25を備える構成となっており、このような構成であっても、第1及び第2の実施形態と同様に、中継ノード25の各機器からの警報情報に基づいて、監視制御装置40cが障害箇所の判定を行い、予備リソースへの切り替えを行うことができる。したがって、第1及び第2の実施形態の構成と同様に、多くの現用系を有する第3の実施形態の光伝送システム1cにおいて、高い信頼性を維持しつつ、必要となる予備系の数の削減を可能とし、かつ、障害が発生したとしても、遠隔から復旧することができる。
なお、第3の実施形態では、波長スイッチ22t,22r間の伝送経路の冗長構成が、1:1となっているが、第1及び第2の実施形態と同様に、1:2の冗長構成としてもよい。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図19及び図20は、それぞれ本発明の第4の実施形態における送信側の光スイッチ20t−d、受信側の光スイッチ20r−dの内部構成及び接続される機器との接続関係を示すブロック図である。第4の実施形態の送信側の光スイッチ20t−d及び受信側の光スイッチ20r−dは、例えば、第1から第3の実施形態の送信側の光スイッチ20t、受信側の光スイッチ20rに適用される。
(第4の実施形態の送信側の光スイッチ)
図19に示すように、送信側の光スイッチ20t−dは、N台の1:(N+M)スイッチ50−1〜50−Nと、N+M台のN:1スイッチ51a−1〜51a−N,51s−1〜51s−Mとを備える。1:(N+M)スイッチ50−1〜50−Nの出力端と、N:1スイッチ51a−1〜51a−N,51s−1〜51s−Mの入力端とは相互に接続されている。
N+M台のN:1スイッチ51a−1〜51a−N,51s−1〜51s−Mの出力端は、それぞれN+M台の送信側のTPD21ta−1〜21ta−N,21ts−1〜21ts−Mの入力端に接続されている。なお、N+M台のうち、N台の送信側のTPD21ta−1〜21ta−Nが、現用系であり、M台の送信側のTPD21ts−1〜21ts−Mが、予備系である。また、N及びMは、1以上の整数である。
1段目のN台の1:(N+M)スイッチ50−1〜50−Nと、2段目のN+M台のN:1スイッチ51a−1〜51a−N,51s−1〜51s−Mとの接続の選択は、光スイッチ20t−dの制御信号処理部200t−dが、障害復旧処理部403から受信した制御信号に基づいて行う。
上記の送信側の光スイッチ20t−dの構成により、N台の1:(N+M)スイッチ50−1〜50−Nの任意の入力端で受けたクライアント信号を、任意のN+M台の送信側のTPD21ta−1〜21ta−N,21ts−1〜21ts−Mに出力することができる。また、送信側の現用系のTPD21ta−1〜21ta−Nに接続するN:1スイッチ51a−1〜51a−Nのいずれかに障害が発生した場合、これを送信側のTPD21ta−1〜21ta−Nの障害とみなして、1段目の1:(N+M)スイッチ50−1〜50−Nを切り替えて、予備系のN:1スイッチ51s−1〜51s−Mに接続することで、波長パスを復旧して、通信を再開することができる。当該復旧の処理は、図10及び図12を参照して説明したように、ステップSa1,Sa2,Sa3,Sa4,Sa15,Sa16の手順にしたがって行われる。
(第4の実施形態の受信側の光スイッチ)
図20に示すように、受信側の光スイッチ20r−dは、N+M台の1:Nスイッチ52a−1〜52a−N,52s−1〜52s−Mと、N台の(N+M):1スイッチ53−1〜53−Nとを備える。1:Nスイッチ52a−1〜52a−N,52s−1〜52s−Mの出力端と、(N+M):1スイッチ53−1〜53−Nの入力端とは相互に接続されている。
N+M台の1:Nスイッチ52a−1〜52a−N,52s−1〜52s−Mの入力端は、それぞれN+M台の受信側のTPD21ra−1〜21ra−N,21rs−1〜21rs−Mの出力端に接続されている。なお、N+M台のうち、N台の受信側のTPD21ra−1〜21ra−Nが、現用系であり、M台の受信側のTPD21rs−1〜21rs−Mが、予備系である。
1段目のN+M台の1:Nスイッチ52a−1〜52a−N,52s−1〜52s−Mと、2段目のN台の(N+M):1スイッチ53−1〜53−Nとの接続の選択は、光スイッチ20r−dの制御信号処理部200r−dが、障害復旧処理部403から受信した制御信号に基づいて行う。
上記の受信側の光スイッチ20r−dの構成により、N+M台の1:Nスイッチ52a−1〜52a−N,52s−1〜52s−Mの任意の入力端で受けたクライアント信号を、N台の(N+M):1スイッチ53−1〜53−Nの出力端に接続される任意のクライアント装置に出力することができる。
また、受信側の現用系のTPD21ra−1〜21ra−Nに接続する1:Nスイッチ52a−1〜52a−Nのいずれかに障害が発生した場合、これを受信側のTPD21ra−1〜21ra−Nの障害とみなして、2段目のN台の(N+M):1スイッチ53−1〜53−Nを切り替えて、予備系の1:Nスイッチ52s−1〜52s−Mに接続することで、波長パスを復旧して、通信を再開することができる。当該復旧の処理は、図10及び図14を参照して説明したように、ステップSa1,Sa5,Sa9,Sa10,Sa11,Sa12,Sa13,Sa19,Sa20の手順にしたがって行われる。
上記の第4の実施形態の構成により、送信側の光スイッチ20t−d及び受信側の光スイッチ20r−dがそれぞれ内部に2段のスイッチを備えることで、任意の入力端で受けた光信号を任意の出力端に出力することができる。したがって、上記において、現用系として説明したTPD21ta−1〜21ta−N,21ra−1〜21ra−Nのうち通信に使用されていない開通在庫のものを障害の発生時に予備系として使うこともできる。すなわち、N+M台のTPD21ta−1〜21ta−N,21ts−1〜21ts−M,21ra−1〜21ra−N,21rs−1〜21rs−Mにおいて、NとMの比率を任意に変更することができる。そのため、共用できる予備系を予め用意しておかなくとも、接続したN+M台のTPD21ta−1〜21ta−N,21ts−1〜21ts−M,21ra−1〜21ra−N,21rs−1〜21rs−Mから通信に使用していなものを選択し、選択した中から任意に予備系を選択することができる。これにより、現用系と予備系を合わせたTPD21ta−1〜21ta−N,21ts−1〜21ts−M,21ra−1〜21ra−N,21rs−1〜21rs−Mの合計数を確定して定める必要がなくなるため、予め過剰となる予備リソースを準備する必要がなくなる。
(第5の実施形態)
図21及び図22は、それぞれ本発明の第5の実施形態における送信側の光スイッチ20t−e、受信側の光スイッチ20r−eの内部構成及び接続される機器との接続関係を示すブロック図である。第5の実施形態の送信側の光スイッチ20t−e及び受信側の光スイッチ20r−eは、例えば、第1から第3の実施形態の送信側の光スイッチ20tと、受信側の光スイッチ20rに適用される。
(第5の実施形態の送信側の光スイッチ)
図21に示すように、送信側の光スイッチ20t−eは、N台の1:(M+1)光カプラ54−1〜54−Nと、M台のN:1スイッチ55−1〜55−Mとを備える。1:(M+1)光カプラ54−1〜54−Nの出力端と、N:1スイッチ55−1〜55−Mの入力端とは相互に接続されている。N台の1:(M+1)光カプラ54−1〜54−Nの出力端には、更に、送信側のTPD21ta−1〜21ta−Nの入力端が接続されている。M台のN:1スイッチ55−1〜55−Mの出力端は、送信側のTPD21ts−1〜21ts−Mの入力端に接続される。なお、N+M台のうち、N台の送信側のTPD21ta−1〜21ta−Nが、現用系であり、M台の送信側のTPD21ts−1〜21ts−Mが、予備系である。また、N及びMは、1以上の整数である。
1段目のN台の1:(M+1)光カプラ54−1〜54−Nと、M台のN:1スイッチ55−1〜55−Mとの接続の選択は、光スイッチ20t−eの制御信号処理部200t−eが、障害復旧処理部403から受信した制御信号に基づいて行う。
上記の送信側の光スイッチ20t−eの構成により、現用系のTPD21ta−1〜21ta−Nのいずれかに障害が発生した場合、2段目のN:1スイッチ55−1〜55−Mの設定を変更し、障害の発生したTPD21ta−1〜21ta−Nに接続する1:(M+1)光カプラ54−1〜54−Nからの光信号を受けるようにする。それにより、障害の発生したTPD21ta−1〜21ta−Nに出力されていた光信号を予備系のTPD21ts−1〜21ts−Mに出力することができるので、波長パスを復旧させることが可能となる。なお、当該復旧の処理は、図10及び図12を参照して説明したように、ステップSa1,Sa2,Sa3,Sa4,Sa15,Sa16の手順にしたがって行われる。
(第5の実施形態の受信側の光スイッチ)
図22に示すように、受信側の光スイッチ20r−eは、M台の1:Nスイッチ56−1〜56−Mと、N台の(M+1):1光カプラ57−1〜57−Nとを備える。1:Nスイッチ56−1〜56−Mの出力端と、(M+1):1光カプラ57−1〜57−Nの入力端とは相互に接続されている。N台の(M+1):1光カプラ57−1〜57−Nの入力端には、更に、受信側のTPD21ra−1〜21ra−Nの出力端が接続されている。M台の1:Nスイッチ56−1〜56−Mの入力端は、受信側のTPD21rs−1〜21rs−Mの出力端に接続される。なお、N+M台のうち、N台の受信側のTPD21ra−1〜21ra−Nが、現用系であり、M台の受信側のTPD21rs−1〜21rs−Mが、予備系である。
1段目のM台の1:Nスイッチ56−1〜56−Mと、2段目のN台の(M+1):1光カプラ57−1〜57−Nとの接続の選択は、光スイッチ20r−eの制御信号処理部200r−eが、障害復旧処理部403から受信した制御信号に基づいて行う。
上記の受信側の光スイッチ20r−eの構成により、現用系のTPD21ra−1〜21ra−Nのいずれかに障害が発生した場合、1段目の1:Nスイッチ56−1〜56−Mの設定を変更し、障害の発生したTPD21ra−1〜21ra−Nに接続する(M+1):1光カプラ57−1〜57−Nに対して光信号を出力するようにする。それにより、障害の発生したTPD21ta−1〜21ta−Nに替えて新たに割り当てられた予備系のTPD21rs−1〜21rs−Mが出力する光信号を(M+1):1光カプラ57−1〜57−Nに出力することができ、波長パスを復旧させることが可能となる。
なお、当該復旧の処理は、図10及び図14を参照して説明したように、ステップSa1,Sa5,Sa9,Sa10,Sa11,Sa12,Sa13,Sa19,Sa20の手順にしたがって行われる。なお、予備系のTPD21rs−1〜21rs−Mを使用していない場合、1:Nスイッチ56−1〜56−Mが光信号をシャットダウンすることで、クライアント装置側への不要な光信号の出力を防ぐことができる。
上記の第5の実施形態の送信側の光スイッチ20t−e、受信側の光スイッチ20r−eは、第4の実施形態の送信側の光スイッチ20t−d、受信側の光スイッチ20r−dに比べて、より少数の光学部品で構成されている。また、第5の実施形態の送信側の光スイッチ20t−e、受信側の光スイッチ20r−eでは、可動部がそれぞれ、N:1スイッチ55−1〜55−Mと、1:Nスイッチ56−1〜56−Mだけである。1:(M+1)光カプラ54−1〜54−N,(M+1):1光カプラ57−1〜57−Nは、受動素子であるため、一般に、可動部に比べて故障率が低いことが知られている。そのため、機器全体としてみた場合、第4の実施形態の光スイッチ20t−d,20r−dよりも、第5の実施形態の光スイッチ20t−e,20r−eの方が低い故障率となり得る。
現用系のTPD21ta−1〜21ta−N、及びTPD21ra−1〜21ra−Nは、受動素子である1:(M+1)光カプラ54−1〜54−N、及び(M+1):1光カプラ57−1〜57−Nに接続されている。そのため、現用系の波長パスは、可動部であるN:1スイッチ55−1〜55−M及び1:Nスイッチ56−1〜56−Mの故障による影響を受けることがないため、光スイッチ20t−e,20r−eの現用系の通信に対する信頼性は高くなる。
なお、受動素子である1:(M+1)光カプラ54−1〜54−N,(M+1):1光カプラ57−1〜57−Nを用いた場合、光スイッチ20t−e、光スイッチ20r−eの内部での損失が発生するが、一般には、多数の現用系のTPD21ta−1〜21ta−N,21ra−1〜21ra−Nに対して、少数の予備系のTPD21ts−1〜21ts−M,21rs−1〜21rs−Mを備えることが想定される。そのため、Mの値は、Nの値に比べて十分に小さい値となる。一般的な光カプラにおいて、Mの値と光カプラの原理損失L[dB]は、以下の式(1)の関係となるため、Mの値が十分に小さい場合、光スイッチ20t−e、光スイッチ20r−eの内部での損失も十分に小さい値となる。
L[dB]=10Log10(M)・・・・(1)
(第6の実施形態)
図23及び図24、並びに図25及び図26は、それぞれ本発明の第6の実施形態における送信側の波長スイッチ22t−f、受信側の波長スイッチ22r−fの内部構成及び接続される機器との接続関係を示すブロック図である。第6の実施形態の送信側の波長スイッチ22t−f、受信側の波長スイッチ22r−fは、例えば、第1から第3の実施形態の送信側の波長スイッチ22t、受信側の波長スイッチ22rに適用される。
(第6の実施形態の送信側の波長スイッチ)
図23に示すように送信側の波長スイッチ22t−fは、B台のA:D光カプラ60−1〜60−B、D台のB:1波長選択スイッチ(以下、WSS(Wavelength selective switch)という)61−1〜61−Dとを備える。A:D光カプラ60−1〜60−Bの出力端と、B:1WSS61−1〜61−Dの入力端とは相互に接続される。A:D光カプラ60−1〜60−Bの入力端には、それぞれA台ずつの送信側のTPD21t−1−1〜21t−1−A,21t−2−1〜21t−2−A,…,21t−B−1〜21t−B−Aが接続される。A台の中の幾つかが現用系として用いられ、残りが予備系として用いられる。なお、A、B及びDは、1以上の整数である。
例えば、A台の送信側のTPD21t−1−1〜21t−1−Aの入力端には、例えば、1台の送信側の光スイッチ20tが接続される。すなわち、波長スイッチ22t−fは、送信側のTPD21t−1−1〜21t−1−A,…,21t−B−1〜21t−B−Aを介して、合計B台の送信側の光スイッチ20tを収容することができる。
B:1WSS61−1〜61−Dの出力端のそれぞれには、光増幅器23t−1〜23t−Dの入力端が接続されている。光増幅器23t−1〜23t−Dの出力端には、光ファイバ伝送路24−1〜24−Dが接続されている。D台の中で、幾つかが現用系として用いられ、残りが予備系となる。例えば、第2の実施形態の光伝送システム1bの波長スイッチ22tに当該波長スイッチ22t−fを適用した場合、光増幅器23t−1が、光増幅器23taに相当し、光ファイバ伝送路24−1が、光ファイバ伝送路24aに相当する。残りの光増幅器23t−2〜23t−D,光ファイバ伝送路24−2〜24−Dが、予備系となる。
1段目のB台のA:D光カプラ60−1〜60−Bと、2段目のD台のB:1WSS61−1〜61−Dとの接続の選択は、波長スイッチ22t−fの制御信号処理部220t−fが、障害復旧処理部403から受信した制御信号に基づいて行う。
上記の送信側の波長スイッチ22t−fの構成により、2段目のB:1WSS61−1〜61−Dの設定を変更することで、波長スイッチ22t−fの任意の入力端を任意の出力端に接続することができる。以下、送信側の現用系のTPD21t−1−1〜21t−1−A,…,21t−B−1〜21t−B−Aのいずれかに障害が発生した場合に、予備系を使用することにより、波長パスの復旧を行う方法について説明する。
例えば、送信側のTPD21t−1−1において障害が発生したとする。このとき、予備系として送信側のTPD21t−1−S(ただし、Sは、2以上、A以下の整数である)が割り当てられたとする。予備系のTPD21t−1−Sも、A:D光カプラ60−1に接続されており、障害が発生したTPD21t−1−1に割り当てられていた波長と同一の波長が割り当てられる。上述したように、同一の波長が割り当てることで、送信側の波長スイッチ22t−f及び受信側の機器において波長の設定の変更を要することなく迅速に波長パスの復旧を行うことができる。また、同一の波長を割り当てることで、波長スイッチ22t−fの内部で他の波長パスとの波長衝突の発生を避けることができる。
障害が発生したTPD21t−1−1が出力する光信号が、通信状態が正常の際、A:D光カプラ60−1及びB:1WSS61−1を通じて光増幅器23t−1及び光ファイバ伝送路24−1に出力されていたとする。予備系のTPD21t−1−Sには、TPD21r−1−1に割り当てられていた波長と、同一の波長が割り当てられる。そのため、B:1WSS61−1の設定変更を行う必要は無い。B:1WSS61−1が受けた光信号は、光増幅器23t−1及び光ファイバ伝送路24−1に出力される。なお、当該復旧の処理は、図10及び図12を参照して説明したように、ステップSa1,Sa2,Sa3,Sa4,Sa15,Sa16の手順にしたがって行われる。
例えば、i番目のA:D光カプラ60−iに接続されている送信側のTPD21t−i−1〜21t−i−AのうちN_i台を現用系とし、M_i台を予備系とする。送信側の全てのTPD21t−1−1〜21t−1−A,…,21t−B−1〜21t−B−Aにおける現用系の数をNとし、予備系の数をMとする。このとき、M_i/N_i≧M/Nとなるように、N_iと、M_iの値を定めて、図24に示すように送信側の現用系のTPD21ta−i−1〜21ta−i−N_i、及び予備系のTPD21ts−i−1〜21ts−i−M_iとする。
このような構成において、i番目のA:D光カプラ60−iに接続されている現用系のTPD21ta−i−1〜21ta−i−N_iに障害が発生した場合、同じi番目のA:D光カプラ60−iに接続されている予備系の予備系のTPD21ts−i−1〜21ts−i−M_iを予備リソースとして割り当てる。割り当てる波長は、障害が発生した現用系のTPD21ta−i−1〜21ta−i−N_iに割り当てていた波長と同一の波長を割り当てる。これにより、波長スイッチ22t−fの内部における他の波長パスとの波長衝突の発生を避けることができる。
i番目のA:D光カプラ60−i以外においても、同様に、予備系の台数/現用系の台数≧M/Nとなるように現用系の台数と予備系の台数を定めていく。これにより、送信側のTPD21t−1−1〜21t−1−A,…,21t−B−1〜21t−B−Aを、N:M以上の冗長度を有する冗長構成とすることができる。
(第6の実施形態の受信側の波長スイッチ)
図25に示すように受信側の波長スイッチ22r−fは、D台の1:BWSS62−1〜62−Dと、B台のD:A光カプラ63−1〜63−Bとを備える。1:BWSS62−1〜62−Dの出力端と、D:A光カプラ63−1〜63−Bの入力端とは相互に接続される。D台の1:BWSS62−1〜62−Dの入力端のそれぞれには、受信側の光増幅器23r−1〜23r−Dの出力端が接続される。光増幅器23r−1〜23r−Dの入力端には、光ファイバ伝送路24−1〜24−Dが接続される。D台の中で、幾つかが現用系として用いられ、残りが予備系となる。例えば、第2の実施形態の光伝送システム1bの波長スイッチ22rに当該波長スイッチ22r−fを適用した場合、光増幅器23r−1が、光増幅器23raに相当し、光ファイバ伝送路24−1が、光ファイバ伝送路24aに相当する。残りの光増幅器23r−2〜23r−D,光ファイバ伝送路24−2〜24−Dが、予備系となる。
D:A光カプラ63−1〜63−Bの出力端には、それぞれA台ずつの受信側のTPD21r−1−1〜21r−1−A,21r−2−1〜21r−2−A,…,21r−B−1〜21r−B−Aが接続される。A台の中の幾つかが現用系として用いられ、残りが予備系として用いられる。なお、A、B及びDは、1以上の整数である。
A台の受信側のTPD21r−1−1〜21r−1−Aの出力端には、例えば、1台の受信側の光スイッチ20rが接続される。すなわち、波長スイッチ22r−fは、受信側のTPD21r−1−1〜21r−1−A,…,21r−B−1〜21r−B−Aを介して、合計B台の受信側の光スイッチ20rを収容することができる。
1段目のD台の1:BWSS62−1〜62−Dと、2段目のB台のD:A光カプラ63−1〜63−Bとの接続の選択は、波長スイッチ22r−fの制御信号処理部220r−fが、障害復旧処理部403から受信した制御信号に基づいて行う。
上記の受信側の波長スイッチ22r−fの構成により、1段目のB:1WSS61−1〜61−Dの設定を変更することで、波長スイッチ22r−fの任意の入力端を任意の出力端に接続することができる。以下、受信側の現用系のTPD21r−1−1〜21r−1−A,…,21r−B−1〜21r−B−Aのいずれかに障害が発生した場合に、予備系を使用することにより、波長パスの復旧を行う方法について説明する。
例えば、受信側のTPD21r−1−1において障害が発生したとする。このとき、予備系として受信側のTPD21r−1−S(ただし、Sは、2以上、A以下の整数である)が割り当てられたとする。予備系のTPD21r−1−Sも、D:A光カプラ63−1に接続されており、障害が発生したTPD21r−1−1に割り当てられていた波長と同一の波長が割り当てられる。上述したように、同一の波長が割り当てることで、受信側の波長スイッチ22r−f及び送信側の機器において波長の設定の変更を要することなく迅速に波長パスの復旧を行うことができる。また、同一の波長を割り当てることで、波長スイッチ22r−fの内部で他の波長パスとの波長衝突の発生を避けることができる。
障害が発生したTPD21r−1−1が受けていた光信号が、通信状態が正常の際、光ファイバ伝送路24−1、光増幅器23r−1、1:BWSS62−1、D:A光カプラ63−1を通じて伝送されていたとする。予備系のTPD21r−1−Sには、TPD21r−1−1に割り当てていた波長と同一の波長が割り当てられる。そのため、1:BWSS62−1の設定の変更を行う必要は無い。なお、当該復旧の処理は、図10及び図14を参照して説明したように、ステップSa1,Sa5,Sa9,Sa10,Sa11,Sa12,Sa13,Sa19,Sa20の手順にしたがって行われる。
なお、波長スイッチ22r−fは、任意の入力端を、任意の出力端に接続できるため、障害が発生したTPD21r−1−1に対する予備系として、TPD21r−1−1が接続するD:A光カプラ63−1以外のD:A光カプラ63−2〜63−Bに接続する通信に使用されていないTPD21r−2−1〜21r−2−A,…,21r−B−1〜21r−B−Aから予備系を選択するようにしてもよい。
例えば、i番目のD:A光カプラ63−iに接続されている受信側のTPD21r−i−1〜21r−i−AのうちN_i台を現用系とし、M_i台を予備系とする。受信側の全てのTPD21r−1−1〜21r−1−A,…,21r−B−1〜21r−B−Aにおける現用系の数をNとし、予備系の数をMとする。このとき、M_i/N_i≧M/Nとなるように、N_iと、M_iの値を定めて、図26に示すように受信側の現用系のTPD21ra−i−1〜21ra−i−N_i、及び予備系のTPD21rs−i−1〜21rs−i−M_iとする。
このような構成において、i番目のD:A光カプラ63−iに接続されている現用系のTPD21ra−i−1〜21ra−i−N_iに障害が発生した場合、同じi番目のD:A光カプラ63−iに接続されている予備系の予備系のTPD21rs−i−1〜21rs−i−M_iを予備リソースとして割り当てる。割り当てる波長は、障害が発生した現用系のTPD21ra−i−1〜21ra−i−N_iに割り当てていた波長と同一の波長を割り当てる。これにより、波長スイッチ22r−fの内部における他の波長パスとの波長衝突の発生を避けることができる。
i番目のD:A光カプラ63−i以外においても、同様に、予備系の台数/現用系の台数≧M/Nとなるように現用系の台数と予備系の台数を定めていく。これにより、受信側のTPD21r−1−1〜21r−1−A,…,21r−B−1〜21r−B−Aを、N:M以上の冗長度を有する冗長構成とすることができる。
(第6の実施形態における伝送経路上の波長パスの復旧処理)
上記の送信側の波長スイッチ22t−f及び受信側の波長スイッチ22r−fを備える構成において、光増幅器23t−1〜23t−D、光ファイバ伝送路24−1〜24−D、及び光増幅器23r−1〜23r−Dからなる伝送経路のいずれかの伝送経路において経路障害が発生したとする。この場合、障害が発生しておらず使用できる伝送経路を予備系の伝送経路として割り当て、割り当てた予備系の伝送経路へ切り替えるように、送信側のB:1WSS61−1〜61−D及び受信側の1:BWSS62−1〜62−Dの設定を変更する。
これにより、送信側及び受信側のTPD21t−1−1〜21t−1−A,…,21t−B−1〜21t−B−A,21r−1−1〜21r−1−A,…,21r−B−1〜21r−B−Aの設定を変更することなく、選択した予備系の伝送経路の送信側の光増幅器23t−1〜23t−D、及び受信側の光増幅器23r−1〜23r−Dに接続して波長パスを復旧することが可能となる。なお、当該復旧の処理は、図10及び図13を参照して説明したように、ステップSa1,Sa2,Sa5,Sa6,Sa7,Sa8,Sa17,Sa18の手順にしたがって行われる。
上記の第6の実施形態の構成により、2段構成で、送信側ではA:D光カプラ60−1〜60−Bと、B:1WSS61−1〜61−Dを備えることで、入力端に接続する任意のTPD21t−1−1〜21t−B−Aが出力する光信号を任意の出力端、すなわち任意の光増幅器23t−1〜23t−Dに出力することができる。また、受信側では1:BWSS62−1〜62−Dと、D:A光カプラ63−1〜63−Bを備えることで、入力端に接続する任意の光増幅器23t−1〜23t−Dが出力する光信号を、任意の出力端、すなわち任意のTPD21r−1−1〜21r−B−Aに出力することができる。したがって、A:D光カプラ60−1〜60−B及びD:A光カプラ63−1〜63−Bにおいて、接続されるTPD21t−1−1〜21t−B−A,21r−1−1〜21r−B−Aの冗長構成の比率を任意に変更することができる。
また、全体の冗長構成をN:Mとした場合、任意のA:D光カプラ60−i、及び各D:A光カプラ63−iにおけるTPD21t−i−1〜21t−i−A,21r−i−1〜21r−i−Aの冗長構成の比率をM/N以上とすることで、全体の冗長構成を少なくともN:M以上の冗長度を有する冗長構成とすることができる。
(第7の実施形態)
図27、図28は、それぞれ本発明の第7の実施形態における送信側の波長スイッチ22t−g、受信側の波長スイッチ22r−gの内部構成及び接続される機器との接続関係を示すブロック図である。第7の実施形態の送信側の波長スイッチ22t−g、受信側の波長スイッチ22r−gは、例えば、第1から第3の実施形態の送信側の波長スイッチ22tと、受信側の波長スイッチ22rに適用される。第6の実施形態の送信側の波長スイッチ22t−f、受信側の波長スイッチ22r−fと同一の構成については、同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。
(第7の実施形態の送信側の波長スイッチ)
図27に示すように、送信側の波長スイッチ22t−gは、B×D台のA:D光カプラ60−1〜60−(B×D)と、B×D台のD:1WSS61−1−1〜61−1−B,…,61−D−1〜61−D−Bと、D台のB:1WSS61−1〜61−Dとを備える。なお、A、B及びDは、1以上の整数である。
B×D台のD:1WSS61−1−1〜61−1−B,…,61−D−1〜61−D−Bは、B台ごとの組み合わせが、Dセット備えられており、1セット目、すなわちD:1WSS61−1−1〜64−1−Bの出力端が、B:1WSS61−1の入力端に接続されている。順に、2セット目からDセット目までのD:1WSS61−2−1〜61−2−B,…,61−D−1〜61−D−Bの各々の出力端が、対応するB:1WSS61−2〜61−Dの入力端に接続される。
B×D台のA:D光カプラ60−1〜60−(B×D)の出力端と、B×D台のD:1WSS61−1−1〜61−1−B,…,61−D−1〜61−D−Bの入力端との接続は、以下のように定められている。例えば、i番目のA:D光カプラ60−iの場合、iをBで除算して剰余を求める。剰余が0以外の場合、剰余の値を順番の値とし、剰余の値が0の場合、順番の値をBとする。この順番の値をjとすると、DセットのD:1WSS61−1−1〜61−1−B,…,61−D−1〜61−D−Bの各セットにおいて求めた順位に存在するD:1WSS61−1−j,D:1WSS61−2−j,…,D:1WSS61−D−jの入力端と、A:D光カプラ60−iの出力端とを接続する。
具体例で説明すると、A:D光カプラ60−1は、順位が1番目となるため、A:D光カプラ60−1の出力端は、D:1WSS64−1−1,64−2−1,…,64−D−1の入力端に接続される。A:D光カプラ60−Bは、剰余が0となるため、順位はB番目となり、A:D光カプラ60−Bの出力端は、D:1WSS64−1−B,64−2−B,…,64−D−Bの入力端に接続される。A:D光カプラ60−(B+1)は、剰余が1となるため、順位は1番目となり、A:D光カプラ60−(B+1)の出力端は、D:1WSS64−1−1,64−2−1,…,64−D−1の入力端に接続される。なお、図示していないが、A:D光カプラ60−B、及びA:D光カプラ60−(B+1)の入力端にも同様に、それぞれA台のTPD21t−B−1〜21t−B−A、TPD21t−(B+1)−1〜21t−(B+1)−Aが接続されている。
1段目のA:D光カプラ60−1〜60−(B×D)と、2段目のD:1WSS61−1−1〜61−1−B,…,61−D−1〜61−D−Bと、3段目のB:1WSS61−1〜61−Dとの接続の選択は、波長スイッチ22t−gの制御信号処理部220t−gが、障害復旧処理部403から受信した制御信号に基づいて行う。
上記の送信側の波長スイッチ22t−gの構成により、2段目のD:1WSS61−1−1〜61−1−B,…,61−D−1〜61−D−Bと3段目のB:1WSS61−1〜61−Dの設定を変更することで、波長スイッチ22t−gの任意の入力端を任意の出力端に接続することができる。以下、送信側の現用系のTPD21t−1−1〜21t−1−A,…,21t−(B×D)−1〜21t−(B×D)−Aのいずれかに障害が発生した場合に、予備系を使用することにより、波長パスの復旧を行う方法について説明する。
例えば、送信側のTPD21t−1−1において障害が発生したとする。このとき、予備系として送信側のTPD21t−1−S(ただし、Sは、2以上、A以下の整数である)が割り当てられたとする。予備系のTPD21t−1−Sも、A:D光カプラ60−1に接続されており、障害が発生したTPD21t−1−1に割り当てられていた波長と同一の波長が割り当てられる。
上述したように、同一の波長が割り当てることで、送信側の波長スイッチ22t−g及び受信側の機器において波長の設定の変更を要することなく迅速に波長パスの復旧を行うことができる。また、同一の波長を割り当てることで、波長スイッチ22t−gの内部で他の波長パスとの波長衝突の発生を避けることができる。
また、第6の実施形態と同様に、例えば、i番目のA:D光カプラ60−iに接続されている送信側のTPD21t−i−1〜21t−i−AのうちN_i台を現用系とし、M_i台を予備系とする。送信側の全てのTPD21t−1−1〜21t−1−A,…,21t−(B×D)−1〜21t−(B×D)−Aにおける現用系の数をNとし、予備系の数をMとする。このとき、M_i/N_i≧M/Nとなるように、N_iと、M_iの値を定め、図27に示すように送信側の現用系のTPD21ta−i−1〜21ta−i−N_i、及び予備系のTPD21ts−i−1〜21ts−i−M_iとする。
このような構成において、i番目のA:D光カプラ60−iに接続されている現用系のTPD21ta−i−1〜21ta−i−N_iに障害が発生した場合、同じi番目のA:D光カプラ60−iに接続されている予備系の予備系のTPD21ts−i−1〜21ts−i−M_iを予備リソースとして割り当てる。割り当てる波長は、障害が発生した現用系のTPD21ta−i−1〜21ta−i−N_iに割り当てていた波長と同一の波長を予備系のTPD21ts−i−1〜21ts−i−M_iに割り当てる。これにより、波長スイッチ22t−fの内部における他の波長パスとの波長衝突の発生を避けることができる。
i番目のA:D光カプラ60−i以外においても、同様に、予備系の台数/現用系の台数≧M/Nとなるように現用系の台数と予備系の台数を定めていく。これにより、送信側のTPD21t−1−1〜21t−1−A,…,21t−(B×D)−1〜21t−(B×D)−Aを、N:M以上の冗長度を有する冗長構成とすることができる。
(第7の実施形態の受信側の波長スイッチ)
図28に示すように、受信側の波長スイッチ22r−gは、D台の1:BWSS62−1〜62−Dと、B×D台の1:DWSS65−1−1〜65−1−B,…,65−D−1〜65−D−Bと、B×D台のD:A光カプラ63−1〜63−(B×D)とを備える。なお、A、B及びDは、1以上の整数である。
B×D台の1:DWSS65−1−1〜65−1−B,…,65−D−1〜65−D−Bは、B台ごとの組み合わせが、Dセット備えられており、1セット目、すなわち1:DWSS65−1−1〜65−1−Bの入力端が、1:BWSS62−1の出力端に接続されている。順に、2セット目からDセット目までの1:DWSS65−2−1〜65−2−B,…,65−D−1〜65−D−Bの各々の入力端が、対応する1:BWSS62−2〜62−Dの出力端に接続される。
B×D台のD:A光カプラ63−1〜60−(B×D)の入力端と、B×D台の1:DWSS65−1−1〜65−1−B,…,65−D−1〜65−D−Bの出力端との接続は、以下のように定められている。例えば、i番目のD:A光カプラ63−iの場合、iをBで除算して剰余を求める。剰余が0以外の場合、剰余の値を順番の値とし、剰余の値が0の場合、順番の値をBとする。この順番の値をjとすると、Dセットの1:DWSS65−1−1〜65−1−B,…,65−D−1〜65−D−Bの各セットにおいて求めた順位に存在する1:DWSS65−1−j,D:1WSS65−2−j,…,D:1WSS65−D−jの出力端と、D:A光カプラ63−iの入力端とを接続する。
具体例で説明すると、D:A光カプラ63−1は、順位が1番目となるため、D:A光カプラ63−1の入力端は、1:DWSS65−1−1,65−2−1,…,65−D−1の出力端に接続される。D:A光カプラ63−Bは、剰余が0となるため、順位はB番目となり、D:A光カプラ63−Bの出力端は、1:DWSS65−1−B,65−2−B,…,65−D−Bの出力端に接続される。D:A光カプラ63−(B+1)は、剰余が1となるため、順位は1番目となり、D:A光カプラ63−(B+1)の入力端は、1:DWSS65−1−1,65−2−1,…,65−D−1の出力端に接続される。なお、図示していないが、D:A光カプラ63−B、及びD:A光カプラ63−(B+1)の出力端にも同様に、それぞれA台のTPD21r−B−1〜21r−B−A、TPD21r−(B+1)−1〜21r−(B+1)−Aが接続されている。
1段目の1:BWSS62−1〜62−Dと、2段目の1:DWSS65−1−1〜65−1−B,…,65−D−1〜65−D−Bと、3段目のD:A光カプラ63−1〜63−(B×D)との接続の選択は、波長スイッチ22r−gの制御信号処理部220r−gが、障害復旧処理部403から受信した制御信号に基づいて行う。
上記の送信側の波長スイッチ22r−gの構成により、1段目の1:BWSS62−1〜62−Dと2段目の1:DWSS65−1−1〜65−1−B,…,65−D−1〜65−D−Bの設定を変更することで、波長スイッチ22r−gの任意の入力端を任意の出力端に接続することができる。以下、受信側の現用系のTPD21r−1−1〜21r−1−A,…,21r−(B×D)−1〜21r−(B×D)−Aのいずれかに障害が発生した場合に、予備系を使用することにより、波長パスの復旧を行う方法について説明する。
例えば、受信側のTPD21r−1−1において障害が発生したとする。このとき、予備系として受信側のTPD21r−1−S(ただし、Sは、2以上、A以下の整数である)が割り当てられたとする。予備系のTPD21r−1−Sも、D:A光カプラ63−1に接続されており、障害が発生したTPD21r−1−1に割り当てられていた波長と同一の波長が割り当てられる。
上述したように、同一の波長が割り当てることで、受信側の波長スイッチ22r−g及び送信側の機器において波長の設定の変更を要することなく迅速に波長パスの復旧を行うことができる。また、同一の波長を割り当てることで、波長スイッチ22r−gの内部で他の波長パスとの波長衝突の発生を避けることができる。
また、第6の実施形態と同様に、例えば、i番目のD:A光カプラ63−iに接続されている受信側のTPD21r−i−1〜21r−i−AのうちN_i台を現用系とし、M_i台を予備系とする。受信側の全てのTPD21r−1−1〜21r−1−A,…,21r−(B×D)−1〜21r−(B×D)−Aにおける現用系の数をNとし、予備系の数をMとする。このとき、M_i/N_i≧M/Nとなるように、N_iと、M_iの値を定めて、図28に示すように受信側の現用系のTPD21ra−i−1〜21ra−i−N_i、及び予備系のTPD21rs−i−1〜21rs−i−M_iとする。
このような構成において、i番目のD:A光カプラ63−iに接続されている現用系のTPD21ra−i−1〜21ra−i−N_iに障害が発生した場合、同じi番目のD:A光カプラ63−iに接続されている予備系の予備系のTPD21rs−i−1〜21rs−i−M_iを予備リソースとして割り当てる。割り当てる波長は、障害が発生した現用系のTPD21ra−i−1〜21ra−i−N_iに割り当てていた波長と同一の波長を予備系のTPD21rs−i−1〜21rs−i−M_iに割り当てる。これにより、波長スイッチ22r−gの内部における他の波長パスとの波長衝突の発生を避けることができる。
i番目のD:A光カプラ63−i以外においても、同様に、予備系の台数/現用系の台数≧M/Nとなるように現用系の台数と予備系の台数を定めていく。これにより、受信側のTPD21r−1−1〜21r−1−A,…,21r−(B×D)−1〜21r−(B×D)−Aを、N:M以上の冗長度を有する冗長構成とすることができる。
(第7の実施形態における伝送経路上の波長パスの復旧処理)
上記の送信側の波長スイッチ22t−g及び受信側の波長スイッチ22r−gを備える構成において、光増幅器23t−1〜23t−D、光ファイバ伝送路24−1〜24−D、及び光増幅器23r−1〜23r−Dからなる伝送経路のいずれかの伝送経路において伝送経路障害が発生したとする。この場合、障害が発生しておらず使用できる伝送経路を予備系の伝送経路として割り当て、割り当てた予備系の伝送経路へ切り替えるように、送信側のD:1WSS64−1−1〜64−1−B,…,64−D−1〜64−D−B及びB:1WSS61−1〜61−D、並びに受信側の1:BWSS62−1〜62−D及び1:DWSS65−1−1〜65−1−B,…,65−D−1〜65−D−Bの設定を変更する。
これにより、送信側及び受信側のTPD21t−1−1〜21t−1−A,…,21t−(B×D)−1〜21t−(B×D)−A,21r−1−1〜21r−1−A,…,21r−(B×D)−1〜21r−(B×D)−Aの設定を変更することなく、選択した予備系の伝送経路の送信側の光増幅器23t−1〜23t−D、及び受信側の光増幅器23r−1〜23r−Dに接続して波長パスを復旧することが可能となる。なお、当該復旧の処理は、図10及び図13を参照して説明したように、ステップSa1,Sa2,Sa5,Sa6,Sa7,Sa8,Sa17,Sa18の手順にしたがって行われる。
上記の第7の実施形態の構成により、3段構成で、送信側ではA:D光カプラ60−1〜60−(B×D)と、D:1WSS64−1−1〜64−D−Bと、B:1WSS61−1〜61−Dとを備えることで、入力端に接続する任意のTPD21t−1−1〜21t−(B×D)−Aが出力する光信号を任意の出力端、すなわち任意の光増幅器23t−1〜23t−Dに出力することができる。また、受信側では1:BWSS62−1〜62−Dと、1:DWSS65−1−1〜65−D−Bと、D:A光カプラ63−1〜63−(B×D)とを備えることで、入力端に接続する任意の光増幅器23r−1〜23r−Dが出力する光信号を、任意の出力端、すなわち任意のTPD21r−1−1〜21r−(B×D)−Aに出力することができる。したがって、任意のA:D光カプラ60−1〜60−(B×D)及びD:A光カプラ63−1〜63−(B×D)において、接続されるTPD21t−1−1〜21t−(B×D)−A,21r−1−1〜21r−(B×D)−Aの冗長構成の比率を任意に変更することができる。
また、全体の冗長構成をN:Mとした場合、任意のA:D光カプラ60−1〜60−(B×D)、及びD:A光カプラ63−1〜63−(B×D)におけるTPD21t−1−1〜21t−1−A,21r−1−1〜21r−1−Aの冗長構成の比率をM/N以上とすることで、全体の冗長構成を少なくともN:M以上の冗長度を有する冗長構成とすることができる。
また、上記の第7の実施形態の構成では、波長スイッチ22t−g及び波長スイッチ22r−gに接続できるTPD21t−1−1〜21t−1−A,…,21t−(B×D)−1〜21t−(B×D)−A,21r−1−1〜21r−1−A,…,21r−(B×D)−1〜21r−(B×D)−Aの数が、それぞれB×D×A台となっている。これに対して、第6の実施形態の波長スイッチ22t−f及び波長スイッチ22r−fが接続できるTPD21t−1−1〜21t−1−A,…,21t−B−1〜21t−B−A,21r−1−1〜21r−1−A,…,21r−B−1〜21r−B−Aの数は、B×A台である。
ここで、同数の送信側のTPD21t−1−1,21t−1−2,…、及び受信側のTPD21r−1−1,21r−1−2,…を接続できる構成として、A=5とし、D=3とし、合計で30台のTPDを接続したとする。第6の実施形態の送信側の波長スイッチ22t−fでは、B=6となるため、5:3光カプラが、6台必要となり、6:1WSSが、3台必要となる。これに対して、第7の実施形態の送信側の波長スイッチ22t−gでは、B×D=6となるため、B=2となり、5:3光カプラが、6台必要となり、3:1WSSが6台必要となり、2:1WSSが3台必要となる。
受信側についても同様に、第6の実施形態の受信側の波長スイッチ22r−fでは、B=6となるため、1:6WSSが、3台必要となり、3:5光カプラが、6台必要となる。これに対して、第7の実施形態の送信側の波長スイッチ22r−gでは、1:2WSSが3台必要となり、1:3WSSが6台必要となり、3:5光カプラが、6台必要となる。
すなわち、送信側のB:1WSS61−1〜61−D及び受信側の1:BWSS62−1〜62−Dについてみると、第7の実施形態では、WSSのポート数Bが1/D倍、すなわち6ポートから2ポートとなっており、1/3倍に削減できている。また、第6の実施形態では、1:6WSS及び6:1WSSという6方路のWSSを必要としているが、第7の実施形態では、1:3WSS及び3:1WSS、並びに1:2WSS及び2:1WSSという6方路よりも少ない方路のWSSで構築することが可能となっている。
(第8の実施形態)
図29は、本発明の第8の実施形態における光伝送システム1hの構成を示すブロック図である。第8の実施形態の光伝送システム1hにおいて、第1及び第2の実施形態の光伝送システム1a,1bと同一の構成については同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。光伝送システム1hは、第2の実施形態の光伝送システム1bにおける送信側の光スイッチ20tを、送信側のパケットスイッチ26tに置き換え、受信側の光スイッチ20rを、受信側のパケットスイッチ26rに置き換え、監視制御装置40を、監視制御装置40hに置き換えた構成となっている。また、第2の実施形態の光伝送システム1bにおける送信側のTPD21ta−1〜21ta−3,21ts−1,21ts−2は、送信側のパケットスイッチ26tの出力側のポートにTPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2として組み込まれる構成となっている。
また、受信側のTPD21ra−1〜21ra−3,21rs−1,21rs−2も同様に、受信側のパケットスイッチ26rの入力側のポートにTPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2として組み込まれる構成となっている。第2の実施形態と同様に、送信側の現用系のTPD27ta−1〜27ta−3、及び受信側の現用系のTPD27ra−1〜27ra−3の各々には、異なる波長が割り当てられている。
パケットスイッチ26tは、クライアント装置が接続される任意の入力側のポートにおいてクライアント装置から受けたデータパケットを任意の出力側のポート、すなわちTPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2に出力する。TPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2は、出力するデータパケットが複数ある場合、複数のデータパケットを多重したクライアント信号を生成する。また、TPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2は、生成したクライアント信号を光ファイバ伝送路24a,24s−1,24−s−2を伝送する際の信号フォーマットに変換して出力する。
受信側のTPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2は、波長スイッチ22rが出力する光信号をクライアント信号の信号フォーマットに変換し、クライアント信号に含まれるデータパケットを出力する。また、受信側のTPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2は、変換したクライアント信号に複数のデータパケットが多重されている場合、多重されているデータパケットを分離して出力する。受信側のパケットスイッチ26rは、TPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2が出力するデータパケットを、各々のデータパケットの宛先に応じた出力側のポートに出力する。
図30は、パケットスイッチ26t及び26rの機能構成を示すブロック図である。パケットスイッチ26t,26rは、制御信号の処理、故障の検出、警報情報の送信等については共通の機能構成を有している。パケットスイッチ26rは、上記共通の機能構成に加えて、光信号のパワーのモニタの機能構成を更に有する。なお、以下の説明において、それぞれの内部構成を示す場合、例えば、パケットスイッチ26tの制御信号処理部260について説明する場合、制御信号処理部260tのように符号を付して説明する。
図30(A)は、パケットスイッチ26tの機能構成を示すブロック図である。パケットスイッチ26tは、制御信号処理部260t、故障検出部261t、警報通知部263tを備える。制御信号処理部260tは、監視制御装置40hから受信する制御信号に基づいて、データパケットの出力先を切り替える。故障検出部261tは、パケットスイッチ26tの内部の故障を検出する。また、故障検出部261tは、パケットスイッチ26tのポートとして組み込まれているTPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2の故障も検出する。
警報通知部263tは、故障検出部261tがパケットスイッチ26tの故障を検出した場合、パケットスイッチ26tという機器の故障による障害であることを示す警報情報を監視制御装置40hに送出する。また、警報通知部263tは、故障検出部261tがポートとして組み込まれているTPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2の故障を検出した場合、TPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2という機器の故障による障害であることを示す警報情報を監視制御装置40hに送出する。なお、警報情報には、パケットスイッチ26tを識別できる識別情報が含まれている。また、TPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2に関する警報情報の場合には、更に、TPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2を識別できる識別情報も含まれている。
図30(B)は、パケットスイッチ26rの機能構成を示すブロック図である。パケットスイッチ26rは、制御信号処理部260r、故障検出部261r、光パワーモニタ部262r、警報通知部263rを備える。制御信号処理部260rは、監視制御装置40hから受信する制御信号に基づいて、データパケットの出力先を切り替える。故障検出部261rは、パケットスイッチ26rの内部の故障を検出する。また、故障検出部261rは、パケットスイッチ26rのポートとして組み込まれている27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2の故障も検出する。
光パワーモニタ部262rは、TPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2が組み込まれているポートについて、TPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2の入力光信号の光パワーを測定し、入力光信号の光パワーが予め定められている閾値を下回っているか否かを判定する。
警報通知部263rは、故障検出部261rがパケットスイッチ26rの故障を検出した場合、パケットスイッチ26rという機器の故障による障害であることを示す警報情報を監視制御装置40hに送出する。また、警報通知部263rは、故障検出部261rがポートとして組み込まれている27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2の故障を検出した場合、TPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2という機器の故障による障害であることを示す警報情報を監視制御装置40hに送出する。
また、警報通知部263rは、光パワーモニタ部262rが、波長パスが設定されているのにも関わらず、入力光信号の光パワーが、予め定められる閾値を下回っていると判定した場合、入力断の障害であることを示す警報情報を監視制御装置40hに送出する。なお、警報情報には、パケットスイッチ26rを識別できる識別情報が含まれている。また、TPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2に関する警報情報の場合には、更に、TPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2を識別できる識別情報も含まれている。
第8の実施形態では、TPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2,27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2が、パケットスイッチ26t,26rのポートとして組み込まれている。そのため、図8に示す警報情報のうち、警報Aと警報Kに相当する警報情報は、警報通知部263によって通知されない。警報Bの「送信側TPDから送出された故障情報」は、送信側のパケットスイッチ26tの警報通知部263tが、送信側のTPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2のいずれかの機器が故障したことを示す警報情報として通知する。
また、警報Iは、受信側のパケットスイッチ26rの警報通知部263rが、受信側のTPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2のいずれかにおいて入力断の障害が発生したことを示す警報情報として通知する。また、警報Jは、受信側のパケットスイッチ26rの警報通知部263rが、受信側のTPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2のいずれかの機器が故障したことを示す警報情報として通知する。
監視制御装置40hは、制御信号処理部401、障害箇所判定部402h、障害復旧処理部403h、構成情報記憶部404を備える。障害箇所判定部402hは、制御信号処理部401が各機器から受信した警報情報に基づいて、図32に示す障害箇所2〜10のいずれの箇所で障害が発生したかを判定する。障害復旧処理部403hは、障害箇所判定部402hが判定した障害の箇所に応じて予め定められる復旧の手順にしたがう制御信号を生成し、生成した制御信号を、制御信号処理部401を通じて復旧対象の機器に送信する。
なお、監視制御装置40hは、送信側のパケットスイッチ26t、送信側の波長スイッチ22t、送信側の光増幅器23ta,23ts−1,23ts−2、受信側の光増幅器23ra,23rs−1,23rs−2、受信側の波長スイッチ22r、受信側のパケットスイッチ26tの各機器と通信回線により接続されており、制御信号処理部401が、通信回線を通じて各機器との間で制御信号や警報情報の送受信を行う。
図32は、第8の実施形態の光伝送システム1hにおける障害箇所を示す図である。上述したように、送信側のTPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2は、送信側のパケットスイッチ26tのポートとして組み込まれている。また、受信側のTPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2は、受信側のパケットスイッチ26rのポートとして組み込まれている。そのため、送信側のパケットスイッチ26tと、TPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2との間の切断や、受信側のパケットスイッチ26rと、TPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2との間の切断という障害は発生しないため、図32において、障害箇所1及び障害箇所11は、除かれている。それ以外の障害箇所2〜10については、第2の実施形態の図9に示した障害箇所2〜10と同一の箇所である。
(第8の実施形態の光伝送システムが行う処理)
次に、図33から図37を参照しつつ、第8の実施形態の光伝送システム1hが行う処理について説明する。図33及び図34は、光伝送システム1hにおける処理の流れを示すフローチャートである。図33のステップSc4、ステップSc13の後の符号D、符号Eは、それぞれ、図34の符号D、符号Eの箇所に処理が継続されることを示しており、ステップSc8の後の符号Bは、図11の符号Bの箇所に処理が接続されることを示している。
監視制御装置40hの制御信号処理部401は、光伝送システム1hの機器のいずれかから警報情報を受信する(ステップSc1)。障害箇所判定部402hは、受信した警報情報の種別が警報B、警報Cのいずれかであるか否かを判定する(ステップSc2)。障害箇所判定部402hは、警報情報の種別が警報B、警報Cのいずれかであると判定した場合(ステップSc2、YES)、障害が発生した個所は、障害箇所2,3のいずれかであると判定する(ステップSc3)。
障害箇所判定部402hは、障害箇所2,3のいずれかであるため、送信側の現用系のTPD27ta−1,27ta−2,27ta−3のいずれかに障害が発生していると判定する。障害箇所判定部402hは、警報情報が、警報Bの場合、パケットスイッチ26tが送出した警報情報に含まれている送信側の現用系のTPD27ta−1,27ta−2,27ta−3を識別する識別情報を読み出す。障害箇所判定部402hは、読み出した識別情報に基づいて、警報情報に対応する機器がTPD27ta−1,27ta−2,27ta−3のいずれであるかを特定する。
また、障害箇所判定部402hは、警報情報が、警報Cの場合、警報情報に含まれている送信側の波長スイッチ22tのいずれのポートが入力断になったかを示す情報を読み出す。障害箇所判定部402は、構成情報記憶部404を参照し、いずれのポートが入力断になったかを示す情報に基づいて、入力断になったポートに接続されている機器が、TPD27ta−1,27ta−2,27ta−3のいずれであるかを特定する。障害箇所判定部402hは、特定したTPD27ta−1,27ta−2,27ta−3の識別情報を障害復旧処理部403hに出力する(ステップSc4)。その後、処理は、符号Dで示されるように、図34のステップSc15に進む。
(送信側のTPDにおける波長パスの復旧処理)
障害復旧処理部403hは、障害箇所判定部402hから送信側のTPD27ta−1,27ta−2,27ta−3の識別情報を受信すると、送信側の予備系のTPD27ts−1,27ts−2のいずれかを割り当てる。障害復旧処理部403hは、割り当てた予備系のTPD27ts−1,27ts−2に対して使用する波長を割り当てる(ステップSc15)。
例えば、障害が発生した機器が、送信側の現用系のTPD27ta−1であり、割り当てた機器が、送信側の予備系のTPD27ts−1であるとする。障害復旧処理部403hは、障害が発生した送信側の現用系のTPD27ta−1に割り当てられていた波長と同一の波長を使用する波長として割り当てる制御信号を生成する。障害復旧処理部403hは、制御信号処理部401を通じて予備系のTPD27ts−1に、生成した制御信号を送信することによりTPD27ta−1に割り当てられていた波長と同一の波長の割り当てを行う。
障害復旧処理部403hは、パケットスイッチ26tに対して、出力先を予備系のTPD27ts−1に切り替えさせ、波長スイッチ22tに対して、同一の波長のまま、予備系のTPD27ts−1から出力される光信号を受けるように切り替えさせる制御信号を生成する。障害復旧処理部403hは、生成した制御信号を、制御信号処理部401を通じてパケットスイッチ26tと波長スイッチ22tに送信する。パケットスイッチ26tと波長スイッチ22tは、当該制御信号を受信し、受信した制御信号に基づいて、予備系のTPD27ts−1への切り替えを行い(ステップSc16)、処理を終了する。
これにより、図35に示すように、図29に示した波長パス110が、波長パス111のように切り替えられる。このとき、予備系のTPD27ts−1に割り当てられる波長は、障害が発生する前と同一の波長であるため、受信側の波長スイッチ22r、TPD27ra−1〜27ra−3、パケットスイッチ26rにおいて設定の変更を要することなく迅速に波長パスの復旧を行うことができる。
障害が発生した送信側の現用系のTPD27ta−1に割り当てられていた波長と同一の波長を予備系のTPD27ts−1に割り当てるとすることで、予備系のTPD27ts−1から光信号を出力する際に、使用していない波長を検出するという処理も不要になる。ただし、同一の波長を選択することで、例えば、送信側の波長スイッチ22tの内部で波長が衝突するような場合、衝突の発生しない新たな波長を割り当てることになる。この場合、受信側の波長スイッチ22r、TPD27ra−1〜27ra−3、パケットスイッチ26rにおいて波長の設定を変更する必要がある。
図33に戻り、障害箇所判定部402hは、警報情報の種別が警報B、警報Cのいずれかでないと判定した場合(ステップSc2、NO)、受信した警報情報の種別が警報D、警報E、警報F、警報G、警報Hのいずれかであるか否かを判定する(ステップSc5)。障害箇所判定部402は、受信した警報情報の種別が警報D、警報E、警報F、警報G、警報Hのいずれかであると判定した場合(ステップSc5、YES)、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していないか否かを判定する(ステップSc6)。障害箇所判定部402hは、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していると判定した場合(ステップSc6、NO)、ステップSc3の処理に進む。一方、障害箇所判定部402hは、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していないと判定した場合(ステップSc6、YES)、ステップSc7の処理に進む。
ステップSc7,Sc8については、図10に示したステップSa7,Sa8と同一の処理が、障害箇所判定部402hによって行われ、符号Bで示される処理、すなわち伝送経路の波長パスの復旧処理であるステップSa17,Sa18の処理が障害復旧処理部403hによって行われる。この処理により、図36に示すように、図29に示した波長パス110が、波長パス112のように切り替えられる。
予備系の伝送経路に割り当てられる波長は、障害が発生する前と同一の波長であるため、送信側のパケットスイッチ26t、TPD27ta−1、受信側のTPD27ra−1、パケットスイッチ26rにおいて設定の変更を要することなく迅速に波長パスの復旧を行うことができる。ただし、同一の波長を選択することで、割り当てた予備の伝送経路において波長が衝突するような場合、衝突の発生しない別の波長を割り当てる必要がある。この場合、送信側のTPD27ta−1と、受信側のTPD27ra−1においても波長の設定を変更する必要がある。
図33に戻り、障害箇所判定部402hは、警報情報の種別が警報D、警報E、警報F、警報G、警報Hのいずれかでないと判定した場合(ステップSc5、NO)、受信した警報情報の種別が警報I、警報Jのいずれかであるか否かを判定する(ステップSc9)。障害箇所判定部402hは、受信した警報情報の種別が警報I、警報Jのいずれかでないと判定した場合(ステップSc9、NO)、障害箇所が判定できないと判定し(ステップSc14)、処理を終了する。
一方、障害箇所判定部402hは、受信した警報情報の種別が警報I、警報Jのいずれかであると判定した場合(ステップSc9、YES)、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していないか否かを判定する(ステップSc10)。障害箇所判定部402hは、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していると判定した場合(ステップSc10、NO)、ステップSc3の処理に進む。
障害箇所判定部402hは、警報B、警報Cの種別の警報情報を他に受信していないと判定した場合、次に、警報D、警報E、警報F、警報G、警報Hの警報を他に受信していないか否かを判定する(ステップSc11)。障害箇所判定部402hは、警報D、警報E、警報F、警報G、警報Hの警報を他に受信していると判定した場合(ステップSc11,NO)、ステップSc7の処理に進む。
一方、障害箇所判定部402hは、警報D、警報E、警報F、警報G、警報Hの警報を他に受信していないと判定した場合(ステップSc11、YES)、障害が発生した個所は、障害箇所9,10のいずれかであると判定する(ステップSc12)。
障害箇所判定部402hは、障害箇所9,10のいずれかであるため、受信側の現用系のTPD27ra−1,27ra−2,27ra−3のいずれかに障害が発生していると判定する。障害箇所判定部402hは、警報情報が、警報I、又は、警報Jの場合、パケットスイッチ26rが送出した警報情報に含まれている受信側の現用系のTPD27ra−1,27ra−2,27ra−3を識別する識別情報を読み出す。障害箇所判定部402は、読み出した識別情報に基づいて、警報情報を送出した機器がTPD27ra−1,27ra−2,27ra−3のいずれであるかを特定する。
障害箇所判定部402hは、特定したTPD27ra−1,27ra−2,27ra−3の識別情報を障害復旧処理部403hに出力する(ステップSc13)。その後、処理は、符号Eで示されるように、図34のステップSc19に進む。
(受信側のTPDにおける波長パスの復旧処理)
障害復旧処理部403hは、障害箇所判定部402hから受信側のTPD27ra−1,27ra−2,27ra−3の識別情報を受信すると、受信側の予備系のTPD27rs−1,27rs−2のいずれかを割り当てる。障害復旧処理部403hは、割り当てた予備系のTPD27rs−1,27rs−2に対して使用する波長を割り当てる(ステップSc19)。
例えば、障害が発生した機器が、受信側の現用系のTPD27ra−1であり、割り当てた機器が、受信側の予備系のTPD27rs−1であるとする。障害復旧処理部403hは、障害が発生した受信側の現用系のTPD27ra−1に割り当てられていた波長と同一の波長を使用する波長として割り当てる制御信号を生成する。障害復旧処理部403hは、制御信号処理部401を通じて予備系のTPD27rs−1に、生成した制御信号を送信することによりTPD27ra−1に割り当てられていた波長と同一の波長の割り当てを行う。
障害復旧処理部403hは、波長スイッチ22rに対して、同一の波長のまま、予備系のTPD27rs−1に切り替え、パケットスイッチ26rに対して、入力元を予備系のTPD27ts−1に切り替えさせる制御信号を生成する。障害復旧処理部403hは、生成した制御信号を、制御信号処理部401を通じて波長スイッチ22rとパケットスイッチ26rに送信する。波長スイッチ22rとパケットスイッチ26rは、当該制御信号を受信し、受信した制御信号に基づいて、予備系のTPD27rs−1への切り替えを行い(ステップSc20)、処理を終了する。
これにより、図37に示すように、図29に示した波長パス110が、波長パス113のように切り替えられる。このとき、予備系のTPD27rs−1に割り当てられる波長は、障害が発生する前と同一の波長であるため、送信側のパケットスイッチ26t、TPD27ta−1〜27ta−3、波長スイッチ22tにおいて設定の変更を要することなく迅速に波長パスの復旧を行うことができる。
障害が発生した受信側の現用系のTPD27ra−1に割り当てられていた波長と同一の波長を予備系のTPD27rs−1に割り当てるとすることで、送信側のTPD27ts−1から光信号を出力する際に使用していない波長を検出するという処理も不要になる。ただし、同一の波長を選択することで、例えば、受信側の波長スイッチ22rの内部で波長が衝突するような場合、衝突の発生しない新たな波長を割り当てることになる。この場合、送信側の波長スイッチ22t、TPD27ta−1〜27ta−3、パケットスイッチ26tにおいて波長の設定を変更する必要がある。
上記の第8の実施形態の構成により、複数の送信側のTPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2は、送信側のパケットスイッチ26tのポートとして収容され、送信側の波長スイッチ22tに接続されており、複数の受信側のTPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2は、受信側のパケットスイッチ26rのポートとして収容され、受信側の波長スイッチ22rに接続されている。これにより、パケットスイッチ26t及び波長スイッチ22tの内部の経路を切り替えることで、任意のTPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2を選択することができる。また、波長スイッチ22r及びパケットスイッチ26rの内部の経路を切り替えることで、任意のTPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2を選択することができる。すなわち、光伝送システム1hの構成においても、第1、第2、第3の実施形態と同様に、光ファイバ伝送路24a,24s−1,24s−2を含む伝送経路の冗長構成とは独立に、TPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2,27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2の冗長構成を任意に定めることができる。そのため、多くの現用系を有する光伝送システム1hにおいて、高い信頼性を維持しつつ、必要となる予備系の数の削減を可能とし、かつ、障害が発生したとしても、遠隔から復旧することができる。
なお、第1から第3の実施形態では、光スイッチ20t,20rを適用し、波長スイッチ22t,22rと連動させることで、TPD21ta−1〜21ta−3,21ts−1,21ts−2,21ra−1〜21ra−3,21rs−1,21rs−2を選択するようにしている。これに対して、第8の実施形態では、パケットスイッチ26t,26rを適用し、波長スイッチ22t,22rと連動させることで、TPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2,27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2を選択するようにしているが、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。光スイッチ20t,20r、及びパケットスイッチ26t,26rと同様に、任意の入力端で受けた信号を任意の出力端に出力できるスイッチ装置であれば、どのような装置を適用してもよい。
なお、上記の第8の実施形態の構成では、送信側のTPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2に関する警報情報、すなわち警報Bは、送信側のパケットスイッチ26tが送出する構成としている。また、受信側のTPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2に関する警報情報、すなわち警報I、警報Jは、受信側のパケットスイッチ26rが送出する構成としている。しかしながら、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。例えば、送信側のTPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2、及び受信側のTPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2が、図4に示したTPD21に対応する構成を備えるようにしてもよい。この場合、送信側のTPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2、及び受信側のTPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2の各々が監視制御装置40hと通信回線により接続されるようにする。そして、第2の実施形態のTPD21ta−1〜21ta−3,21ts−1,21ts−2,21ra−1〜21ra−3,21rs−1,21rs−2と同様に、TPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2,27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2の各々が警報情報を監視制御装置40hに送出し、また、監視制御装置40hから制御信号を受信するようにすればよい。
また、上記の第8の実施形態の構成において、送信側のTPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2が、出力するデータパケットが複数ある場合、複数のデータパケットを多重する構成としている。また、受信側のTPD27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2は、クライアント信号に複数のデータパケットが多重されている場合、多重されているデータパケットを分離する構成としている。しかしながら、本発明の構成は、当該実施の形態に限られない。例えば、データパケットの多重、及び分離は、パケットスイッチ26t,26rが行い、TPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2,27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2は、第2の実施形態のTPD21ta−1〜21ta−3,21ts−1,21ts−2,21ra−1〜21ra−3,21rs−1,21rs−2と同様に、フォーマットの変換のみを行うようにしてもよい。
また、上記の第8の実施形態の構成においても、第3の実施形態の中継ノード25の構成を備えるようにしてもよいし、波長スイッチ22t,22rとして、第6及び第7の実施形態の波長スイッチ22t−f,22r−f,22t−g,22r−gを適用してもよい。
(第9の実施形態)
図38は、本発明の第9の実施形態における光伝送システム1iの構成を示すブロック図である。第9の実施形態の光伝送システム1iにおいて、第1及び第2の実施形態の光伝送システム1a,1bと同一の構成については同一の符号を付し、以下、異なる構成について説明する。光伝送システム1iは、送信側と受信側のそれぞれにおいて監視制御装置40tと監視制御装置40rを備える構成となっている。送信側の監視制御装置40tは、送信側の光スイッチ20t、TPD21ta−1〜21ta−3,21ts−1,21ts−2、波長スイッチ22t、及び光増幅器23ta,23ts−1,23ts−2に通信回線を介して接続されている。受信側の監視制御装置40rは、受信側の光増幅器23ra,23rs−1,23rs−2、波長スイッチ22r、TPD21ra−1〜21ra−3,21rs−1,21rs−2、及び光スイッチ20rに通信回線を介して接続されている。送信側の監視制御装置40t及び受信側の監視制御装置40rは、通信回線により接続されている。
図39は、送信側の監視制御装置40tの機能構成を示すブロック図であり、図40は、受信側の監視制御装置40rの機能構成を示すブロック図である。送信側の監視制御装置40tは、制御信号処理部401t、障害箇所判定部402t、障害復旧処理部403t、構成情報記憶部404t、警報情報送受信部405tを備える。受信側の監視制御装置40rは、制御信号処理部401r、障害箇所判定部402r、障害復旧処理部403r、構成情報記憶部404r、警報情報送受信部405rを備える。
送信側の監視制御装置40tの制御信号処理部401tは、送信側の機器、すなわち光スイッチ20t、TPD21ta−1〜21ta−3,21ts−1,21ts−2、波長スイッチ22t、及び光増幅器23ta,23ts−1,23ts−2から警報情報から受信し、各機器との間で制御信号の送受信を行う。
障害箇所判定部402tは、制御信号処理部401tが各機器から受信した警報情報に基づいて、障害が発生した個所を判定する。送信側の障害箇所判定部402tが判定する障害箇所は、図38に示す障害箇所1,2,3,4,5,6,7,8である。障害復旧処理部403tは、障害箇所判定部402tが判定した障害の箇所に応じて予め定められる復旧の手順にしたがう制御信号を生成し、生成した制御信号を、制御信号処理部401tを通じて復旧対象の送信側の各機器に送信する。構成情報記憶部404tは、第2の実施形態の構成情報記憶部404と同様に、光伝送システム1iの構成を示す情報を記憶する。
警報情報送受信部405tは、制御信号処理部401tが、警報D、又は、警報Eの情報を受信した場合、監視制御装置40t,40rの間の通信回線を通じて、警報情報送受信部405rに送信する。また、警報情報送受信部405tは、監視制御装置40rの警報情報送受信部405rから警報F、警報G、又は、警報Hの警報情報を受信した場合、受信した警報情報を制御信号処理部401tに出力する。
受信側の監視制御装置40rの制御信号処理部401tは、受信側の機器、すなわち光増幅器23ra,23rs−1,23rs−2、波長スイッチ22r、TPD21ra−1〜21ra−3,21rs−1,21rs−2、及び光スイッチ20rから警報情報から受信し、各機器との間で制御信号の送受信を行う。
障害箇所判定部402tは、制御信号処理部401tが各機器から受信した警報情報に基づいて、障害が発生した個所を判定する。送信側の障害箇所判定部402tが判定する障害箇所は、図38に示す障害箇所4,5,6,7,8,9,10、11である。障害復旧処理部403rは、障害箇所判定部402rが判定した障害の箇所に応じて予め定められる復旧の手順にしたがう制御信号を生成し、生成した制御信号を、制御信号処理部401tを通じて復旧対象の送信側の各機器に送信する。構成情報記憶部404tは、第2の実施形態の構成情報記憶部404と同様に、光伝送システム1iの構成を示す情報を記憶する。
警報情報送受信部405rは、制御信号処理部401rが、警報F、警報G、又は、警報Hの情報を受信した場合、監視制御装置40t,40rの間の通信回線を通じて、警報情報送受信部405tに送信する。また、警報情報送受信部405rは、監視制御装置40tの警報情報送受信部405tから警報D、又は、警報Eの警報情報を受信した場合、受信した警報情報を制御信号処理部401rに出力する。
また、送信側と受信側の構成情報記憶部404t,404rは、共用の予備系の伝送経路を割り当てる際の情報として、2つの予備系の伝送経路である光増幅器23ts−1、光ファイバ伝送路24s−1、光増幅器23rs−1からなる伝送経路、又は、光増幅器23ts−2、光ファイバ伝送路24s−2、光増幅器23rs−2からなる伝送経路のうちいずれを選択するかを定めた共通の情報を予め記憶する。共通の情報を記憶させておくことで、送信側と受信側の各々で独立に伝送経路の切り替えを行ったとしても、同一の伝送経路が予備系として選択されることになる。
(第9の実施形態の光伝送システムが行う処理)
次に、図41から図43を参照しつつ、第9の実施形態の光伝送システム1iが行う処理について説明する。図41は、送信側の監視制御装置40tにより行われる処理を示すフローチャートであり、図42は、受信側の監視制御装置40rにより行われる処理を示すフローチャートである。図41及び図42において、ステップSd4の後の符号A、ステップSe8の後の符号Cは、図11の符号A、符号Cの箇所に処理が継続されることを示す。図41のステップSd8の後、及び図42のステップSe4の後の符号Fは、図43の符号Fの箇所に処理が継続されることを示す。
(送信側の監視制御装置による処理)
図41において、送信側の監視制御装置40tの制御信号処理部401tは、送信側の機器、又は、警報情報送受信部405tのいずれかから警報情報を受信する。制御信号処理部401tが受信した警報情報が、警報D、又は、警報Eの場合、警報情報送受信部405tに当該警報情報を出力する。警報情報送受信部405tは、監視制御装置40t,40rの間の通信回線を通じて、警報情報送受信部405rに、制御信号処理部401tから受けた警報情報を送信する。警報情報送受信部405tが、警報情報送受信部405rから警報F、警報G、又は、警報Hの警報情報を受信した場合、受信した警報情報を制御信号処理部401tに出力する(ステップSd1)。
以降のステップSd2〜Sd9の処理は、第2の実施形態のステップSa2〜Sa8,Sa14において、障害箇所判定部402によって行われる処理が、障害箇所判定部402tによって行われる。ステップSd4の後の符号Aにより継続するステップSa15及びSa16の処理も障害復旧処理部403によって行われる処理が障害復旧処理部403tによって行われる。ステップSd8の符号Fの箇所に続く処理については後述する。
(受信側の監視制御装置による処理)
図42において、受信側の監視制御装置40rの制御信号処理部401rは、受信側の機器、又は、警報情報送受信部405rのいずれかから警報情報を受信する。制御信号処理部401rが受信した警報情報が、警報F、警報G、又は、警報Hの場合、警報情報送受信部405rに当該警報情報を出力する。警報情報送受信部405rは、監視制御装置40t,40rの間の通信回線を通じて、警報情報送受信部405tに、制御信号処理部401rから受けた警報情報を送信する。警報情報送受信部405rが、警報情報送受信部405tから警報D、又は、警報Eの警報情報を受信した場合、受信した警報情報を制御信号処理部401rに出力する(ステップSe1)。
以降のステップSe2〜Se9の処理は、第2の実施形態のステップSa5,Sa7〜Sa9,Sa11〜14において、障害箇所判定部402によって行われる処理が、障害箇所判定部402rによって行われる。ステップSe8の後の符号Cにより継続するステップSa19及びSa20の処理も障害復旧処理部403によって行われる処理が障害復旧処理部403rによって行われる。ステップSe4の符号Fの箇所に続く処理については後述する。
(第9の実施形態における伝送経路における波長パスの復旧処理)
図41のステップSd8において、送信側の監視制御装置40tの障害箇所判定部402tが、障害復旧処理部403tに、現用系の伝送経路に障害が発生していることを示す情報を出力する。また、図42のステップSe4において、受信側の監視制御装置40rの障害箇所判定部402rが、障害復旧処理部403rに、現用系の伝送経路に障害が発生していることを示す情報を出力する。この後、符号Fにより示される図43のステップSf17の処理が継続して行われる。
送信側の障害復旧処理部403tは、障害箇所判定部402tから現用系の伝送経路に障害が発生していることを示す情報を受信すると、構成情報記憶部404tに記憶されている予備系として選択することが定められている伝送経路の情報を読み出す。同じく、受信側の障害復旧処理部403rは、障害箇所判定部402rから現用系の伝送経路に障害が発生していることを示す情報を受信すると、構成情報記憶部404rに記憶されている予備系として選択することが定められている伝送経路の情報を読み出す。
構成情報記憶部404tと、構成情報記憶部404rとには、同一の伝送経路を予備系として選択することが示されているため、送信側の障害復旧処理部403tと受信側の障害復旧処理部403rは、同一の伝送経路、例えば、光増幅器23ts−1、光ファイバ伝送路24s−1、及び光増幅器23rs−1からなる伝送経路を予備系の伝送経路として割り当てる。
障害復旧処理部403t,403rは、割り当てた予備系の伝送経路に使用する波長を割り当てる(ステップSf17)。送信側の障害復旧処理部403tと受信側の障害復旧処理部403rが割り当てる波長は、現用系の伝送経路で用いられていた波長と同一の波長となる。
送信側の障害復旧処理部403tは、同一の波長のまま、現用系の伝送経路から、割り当てた予備系の伝送経路に切り替える制御信号を生成し、生成した制御信号を送信側の波長スイッチ22tに送信する。受信側の障害復旧処理部403rは、同一の波長のまま、現用系の伝送経路から、割り当てた予備系の伝送経路に切り替える制御信号を生成し、生成した制御信号を受信側の波長スイッチ22rに送信する。送信側の波長スイッチ22t及び受信側の波長スイッチ22rは、当該制御信号を受信すると、受信した制御信号に基づいて現用系の伝送経路から予備系の伝送経路への切り替えを行う(ステップSf18)。
予備系の伝送経路に割り当てられる波長は、障害が発生する前と同一の波長であるため、送信側の光スイッチ20t、TPD21ta−1、受信側のTPD21ra−1、光スイッチ20rにおいて設定の変更を要することなく迅速に波長パスの復旧を行うことができる。ただし、同一の波長を選択することで、割り当てた予備の伝送経路において波長が衝突するような場合、衝突の発生しない別の波長を割り当てる必要がある。この場合、送信側のTPD21ta−1と、受信側のTPD21ra−1においても波長の設定を変更する必要がある。
上記の第9の実施形態の構成において、送信側の監視制御装置40tと、受信側の監視制御装置40rとを備えることで、第2の実施形態の光伝送システム1bが有する効果を奏するとともに、送信側と受信側の双方で自律的に障害を検出し、自律的に波長パスを復旧する処理を送信側と受信側のそれぞれで行うことができ、更に、迅速な波長パスの復旧を行うことができる。
なお、上記の第9の実施形態の構成においても、第3の実施形態の中継ノード25の構成を備えるようにしてもよい。また、第9の実施形態の構成において、第8の実施形態のように、光スイッチ20t,20r及びTPD21ta−1〜21ta−3,21ts−1,21ts−2,21ra−1〜21ra−3,21rs−1,21rs−2に替えて、TPD27ta−1〜27ta−3,27ts−1,27ts−2,27ra−1〜27ra−3,27rs−1,27rs−2をポートとして備えたパケットスイッチ26t,26rを適用してもよい。
また、光スイッチ20t,20rとして、第4及び第5の実施形態の光スイッチ20t−d,20r−d,20t−e,20r−eを適用してもよいし、波長スイッチ22t,22rとして、第6及び第7の実施形態の波長スイッチ22t−f,22r−f,22t−g,22r−gを適用してもよい。
また、上記の第9の実施形態では、送信側の監視制御装置40tと受信側の監視制御装置40rとは通信回線によって接続されており、当該通信回線を通じて警報情報の送受信が行われているが、光ファイバ伝送路24a,24s−1,24s−2のOSC信号を用いて警報情報の送受信を行うようにしてもよい。
上述した実施形態における監視制御装置40,40c,40h,40t,40rをコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。