JP2018088518A - 結晶性有機膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な有機性結晶膜を製造する良好な方法を提供する。【解決手段】a.メニスカス誘導コーティング技術および指向性アニール技術などの指向性技術によって、基板の上に、第1有機材料の第1結晶層を提供するステップと、b.気相に基づく堆積技術によって、第1有機材料の第1結晶層の上に、第1有機材料のまたは第2有機材料の第2結晶層を提供するステップとを含む。これにより欠陥の少ない結晶性有機膜を、大きな基板領域の上に形成することができる。【選択図】図8

Description

本発明は、結晶性有機膜に関し、特に、結晶性有機膜の製造に関する。
有機単結晶薄膜は、基礎的な材料研究と、高性能、低コストな可撓性のエレクトロニクスを実現することとに対して、大きな可能性を提供する。最新世代の有機半導体材料は、今日のフラットパネルディスプレイの中で一般的に使用されているアモルファスシリコン薄膜トランジスタ(TFT)の電荷移動度を上回る電荷移動度を有し、優れた特性を示す。
有機TFT(OTFT)を実際の用途の中に組み込むには、高性能かつ低変動的な電気特性が必要である。移動特性は、有機層の形態と微細構造によって非常に影響を受けるところ、単結晶層は、高性能な用途に最大の可能性を提供する。したがって、大面積の不活性基板上に単結晶薄膜を形成することができる製造技術の開発に多大な努力が費やされてきた。メニスカス誘導コーティング(MGC)技術または熱勾配に基づく技術などの最も有望な技術は全て、核生成の機能と後続の成長とを分離する、一方向凝固アプローチを採用する。
これらの技術は、大きな単結晶領域を有する薄膜を生成するが、各方法は、欠陥形成に関する固有の課題を提示する。熱勾配は、基板と有機半導体の異なる熱膨張係数に起因して、薄膜に亀裂を形成させる傾向がある。その一方で、MGC技術は、ボイド形成とデンドライト成長を引き起こす。これは例えば、U. Thiele et al., Adv. Colloid Interface Sci. 2014, 206, 399の中に記載されている。これらの問題は、例えば、後退する接触線の中のフィンガリング不安定性および/または成長する結晶前面への溶質の供給における質量流の制限を示す、メニスカスのスリップ・スティック運動に起因する可能性がある。さらに、高温でのMGCコーティングもまた、膜の中に亀裂を形成することが示されている。これは、Y. Li et al., Sci. Rep. 2016, 6, 32620の中で示されている。このように、これらの技術から得られる層は、典型的に、異なる長さスケールにわたって異なる方向に沿った膜に影響を与える亀裂、ボイドまたはリボン様成長の形態の形態(morphological)欠陥を示す。このような欠陥は、電気的性能を低下させるとともに、これらの膜の中の移動特性の変動の主な原因である。
成長レシピを最適化し、設定を改善するための広範な努力にもかかわらず、平滑で均一な単結晶膜の形成は、これらの動力学的凝固プロセスにおいては依然として分かり難いままである。したがって、より良好な有機結晶膜の製造方法は、当該技術分野において依然として必要とされている。
本発明の目的は、良好な有機性結晶膜を製造する良好な方法を提供することである。
本発明の具体例の利点は、これらの膜が、単結晶膜または指向性単結晶ドメインからなる膜であり得ることである。
本発明の具体例の利点は、従来の指向性凝固方法によって得られた膜の中の亀裂、ボイドまたはリボン様成長などの形態欠陥を修正できることである。
本発明の具体例の利点は、大きな基板領域の上に膜を形成できることである。本発明の具体例の更なる利点は、この領域の上の膜によって、基板が均一に覆われることである。
本発明の具体例の利点は、電荷キャリア移動度などの膜の特性のばらつきを改善できることである。
本発明の具体例の利点は、電荷キャリア移動度などの膜の電気的特性を改善できることである。
上記の目的は、本発明による方法およびデバイスによって達成される。
第1態様では、本発明は、結晶性有機膜を形成する方法に関する。この方法は、以下のステップを含む。
a. 指向性技術によって、基板の上に、第1有機材料の第1結晶層を提供するステップ、および
b. 気相に基づく堆積技術によって、第1有機材料の第1結晶層の上に、第1有機材料のまたは第2有機材料の第2結晶層を提供するステップ。
第2態様では、本発明は、第1態様のいずれかの具体例の方法によって得られる構造に関する。
具体化の第1モードでは、本発明の第2態様は、
i. 基板と、
ii. 基板を覆う、1つの材料からなる結晶性有機膜であって、基板に接触した底部を含み、この底部は、連続的で均質な単結晶性であり、結晶性有機膜の全領域に拡がり、この領域は、少なくとも10μmである、結晶性有機膜と、
を含む構造に関する。
具体化の第2モードでは、本発明の第2態様は、
i. 基板と、
ii. 基板を覆う結晶性有機膜であって、
ii.a. 形態欠陥を含む、基板上の第1有機材料の第1結晶層と、
ii.b. 第1結晶層上の、形態欠陥を少なくとも部分的に充填する、第2有機材料の第2結晶層と、
を含む結晶性有機膜と、
を含む構造に関する。
第3態様では、本発明は、指向性技術によって堆積された結晶性有機膜の中の欠陥を修復するための、気相堆積装置の使用に関する。
更なる態様では、本発明は、基板を提供するステップとその上にアセンブリを形成するステップとを含む薄膜トランジスタの製造に関する。このアセンブリは、ゲート層と、誘電体層と、半導体結晶性有機膜と、ソースおよびドレインコンタクトとを含み、
a. 誘電体層は、半導体結晶性有機膜からゲート層を分離し、
b. ソースおよびドレインコンタクトは、半導体結晶性有機膜に物理的かつ電気的に接触し、半導体結晶性有機膜は、
・ 指向性技術によって、第1有機材料の第1結晶層の上に、第1半導体有機材料のまたは第2半導体有機材料の第2結晶層を提供することと、
・ 気相に基づく堆積技術によって、第1有機材料の第1結晶層の上に、第1半導体有機材料のまたは第2半導体有機材料の第2結晶層を提供することと、
によって形成される。
本発明の特定の好ましい態様は、添付の独立請求項および従属請求項に記載されている。従属請求項の特徴は、独立請求項の特徴および他の従属請求項の特徴と適宜組み合わせられてもよく、単に請求項に明示的に記載されているものだけではない。
この分野では、デバイスの絶え間ない改良、変化および進化があったが、本発明の概念は、先行技術からの発展を含む、実質的に新規の改良を示し、この種類のより効率的で安定かつ信頼性のあるデバイスを提供すると考えられる。
本発明の上記のおよび他の特性、特徴および利点は、本発明の原理を例示の目的で示している添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。この説明は、単なる例示の目的で与えられるものであり、本発明の範囲を限定するものではない。以下で付される参照数字は、添付図面を参照する。
本発明の具体例による、追加的に蒸着された単層の量が増加した、ゾーンキャストされた膜の原子間力顕微鏡(AFM)画像と、図1jに示されたラインについての深さデータとを示す。 a)従来技術によるゾーンキャストされた膜、b)従来技術による10単層の厚さの蒸着された膜、およびc)本発明の具体例による、ゾーンキャストされた膜の上に10単層のエピタキシャル再成長がされた膜について、(バルク感度を与える)透過した光子を記録した走査型透過X線顕微鏡(STXM)画像を示す。 図2cに対応するサンプルに対して実行された(表面敏感を可能にする)光放出電子を記録したSTXM画像を示す。 本発明の具体例(3)と、これに比べてステップaを欠いたサンプル(2)とによって蒸着した単層の増加量の関数としての正孔移動度を示す。 第1有機材料と第2有機材料とが同一である、本発明の具体例によるサンプル(3)と、対照のゾーンキャストされたサンプル(ステップaのみ;1)と、対照の蒸着されたサンプル(ステップbのみ;2)との間の電気特性の比較を示す。 第1有機材料と第2有機材料とが異なった、本発明の具体例によるサンプル(3)と、対照のゾーンキャストされたサンプル(ステップaのみ;1)と、対照の蒸着されたサンプル(ステップbのみ;2)との間の電気特性の比較を示す。 従来技術によって得られた膜(ステップaのみ、1;およびステップbのみ、2)と、本発明の具体例によって得られた膜(3)とについて、異なる電圧における接触抵抗を比較するグラフである。 本発明に係る方法の主なステップを示すフローチャートである。
異なる図において、同一の参照符号は、同一または類似の要素を示す。
本発明は、特定の具体例に関して、特定の図面を参照して説明されるが、本発明はそれらに限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。記載されている図は、概略的なものに過ぎず、非限定的なものである。図中では、図示目的のため、要素のいくつかのサイズは誇張され、縮尺通りに描かれていない場合がある。寸法および相対的な寸法は、本発明の実施の実際の縮図に一致しない。
説明や特許請求の範囲の中の第1、第2、第3等の用語は、類似の要素を区別するために使用されるものであって、必ずしも時間的、空間的、順位付けまたは他の何らかの方法による順序を説明するために使用されるものではない。このように使用される用語は、適当な状況下で入替え可能であり、ここに記載された本発明の具体例は、ここに記載されまたは図示されたものと異なる順序であっても操作できるものと理解されなければならない。
さらに、説明や特許請求の範囲の中の頂部、底部、上、下等の用語は、説明目的のために使用されるものであり、必ずしも相対的な位置を示すために使用されるものではない。このように使用される用語は、適当な状況下で入替え可能であり、ここに記載された本発明の具体例は、ここに記載されまたは図示されたものと異なる順序であっても操作できるものと理解されなければならない。
特許請求の範囲の中で使用される「含む(comprising)」という用語は、その後に示される手段に限定されるものと解釈すべきではなく、他の要素や工程を排除するものではない。このように、この用語は、言及された特徴、整数(integers)、工程、または構成要素の存在を明確に述べるものとして解釈されるものであって、1つ以上の他の特徴、整数、工程または構成要素、またはそれらのグループの存在や追加を排除するものではない。したがって、「手段AとBを含むデバイス」の表現の範囲は、構成要素AとBのみを含むデバイスに限定されるべきではない。本発明では、単にデバイスに関連した構成要素がAとBであることを意味する。
この明細書を通じて参照される「1つの具体例(one embodiment)」または「ある具体例(an embodiment)」は、この具体例に関係して記載された特定の長所、構造、または特徴が本発明の少なくとも1つの具体例に含まれていることを意味する。このように、この明細書の様々な場所にある「1つの具体例で(in one embodiment)」または「ある具体例で(in an embodiment)」の語句の表現は、必ずしも同じ具体例を表すものではないが、表しても構わない。さらに、特定の長所、構造、または特徴は、この記載から当業者に明らかなように、1つ以上の具体例において適当な方法で組み合わせられてもよい。
同様に、本発明の例示の記載中において、本発明の様々な長所は、能率的に開示して様々な発明の態様の1つ以上の理解を助ける目的で、時には1つの具体例、図面、またはそれらの記載の中にまとめられていると評価されるべきである。しかし、この開示の方法は、請求項に記載の発明がそれぞれの請求項に記載されたものより多くの特徴を必要とすることを意図して表されていると解釈されるべきではない。むしろ、以下の特許請求の範囲が表すように、発明の態様は、1つの記載された具体例の全ての長所より少なくなる。したがって、詳細な説明に続く特許請求の範囲は、これにより詳細な説明中に明確に含まれ、それぞれの請求項は、この発明の別々の具体例としてそれ自身で成立する。
さらに、ここに記載されたいくつかの具体例は、他の具体例に含まれる特徴以外のいくつかの特徴を含み、異なった具体例の長所の組合せは、当業者によって理解されるように、本発明の範囲内に入ることを意味し、異なった具体例を形成する。例えば、以下の特許請求の範囲では、請求項に記載の具体例のいくつかは、他の組合せの中でも使用することができる。
さらに、いくつかの具体例は、本明細書では、コンピュータシステムのプロセッサによって、またはその機能を実行する他の手段によって、実施可能な方法または方法の要素の組合せとして説明される。したがって、このような方法または方法の要素を実行するために必要な命令を有するプロセッサは、方法または方法の要素を実行する手段を形成する。さらに、装置の具体例のここで説明される要素は、本発明を実施する目的で、要素によって実行される機能を実行する手段の一例である。
本明細書で与えられる説明の中で、多くの特別な詳細が示される。しかし、本発明の具体例は、それらの特別な詳細がなくても実施できるものと理解される。他の例では、公知の方法、構造、および技術は、この説明の理解を不明瞭にしないために、詳細には示されない。
トランジスタについて述べる。これらは、ドレインなどの第1主電極と、ソースなどの第2主電極と、第1主電極と第2主電極との間の電荷の流れを制御するゲートなどの制御電極とを有するデバイスである。
以下の用語は、単に本発明の理解を助ける目的で提供される。
本明細書で使用される、結晶層の中の形態欠陥とは、結晶性内の、亀裂またはボイドなどの開口部である。この文脈では、結晶層の中に開口部を含まない、2つの単結晶ドメイン間のドメイン境界は、結晶層の中の形態欠陥であるとは考えられない。
第1態様では、本発明は、結晶性有機膜(図8参照)を形成する方法に関する。この方法は、以下のステップを含む。
a. 指向性技術によって、基板の上に、第1有機材料の第1結晶層を提供するステップ、および
b. 気相に基づく堆積技術によって、第1有機材料の第1結晶層の上に、第1有機材料のまたは第2有機材料の第2結晶層を提供するステップ。
本発明の結晶性有機膜は、いくつかの具体例において、結晶性有機薄膜と呼ばれる。具体例では、結晶性有機膜は、(典型的には、第1層の欠陥から離れた)最大厚さと、(第1層の欠陥の位置における)最小厚さとを有してもよい。具体例では、結晶性有機膜は、40nm〜5μm、好ましくは40nm〜90nmの最大厚さを有する。例えば有機薄膜トランジスタ(OTFT)の中で使用される膜は、典型的には、90nm以下の最大厚さを有し、その一方で、例えば光学的用途に使用される膜は、数マイクロメートル、例えば5μmまでの最大厚さを有してもよい。
具体例では、結晶性有機膜は、10nm〜5μm、好ましくは10nm〜60nmの最小厚さを有する。例えば有機薄膜トランジスタ(OTFT)の中で使用される膜は、典型的には、60nm以下の最大厚さを有する。逆に、例えば光学的用途に使用される膜は、数マイクロメートル、例えば50μmまでの最小厚さを有してもよい。例えば、有機太陽電池および偏光発生のための膜は、典型的には50nm〜1μmの厚さを有し、NLO用途のための膜は、典型的には100nm〜5μmの厚さを有し、直接的な高エネルギーの波および粒子の検出のための膜は、典型的には100nm〜50μmの厚さを有する。1マイクロメートル以上の厚い膜の場合、最小厚さおよび最大厚さという概念は、関連性を失う。なぜなら、最小値と最大値との間の厚さの変化が、最大値と比較して重要でなくなるからである。
基板は、例えば誘電体材料を含んでもよい。
驚くべきことに、本発明では、第1態様の方法によって得られた結晶性有機膜は、ステップaまたはステップbのいずれかのみによって得られた膜に比べて、著しく改善された品質を有することが見出された。この品質改善は、本発明の具体例による結晶性有機半導体膜で得られる非常に高い(正孔)移動度において実証される。理論によって拘束されないが、この品質改善は、ステップaの後の第1結晶層中の亀裂またはボイドなどの形態欠陥を、ステップbによって修正したこと起因する。この修正は、典型的には、亀裂および/またはボイドを充填する形態をとる。
具体例では、ステップaで提供された第1結晶層は、少なくとも形態欠陥を含んでもよい。好ましい具体例では、形態欠陥は、第1結晶層の頂部まで開いている。ここで、頂部は、基板から離れている。具体例では、第1結晶層は、1つ以上の単結晶ドメインからなってもよく、少なくとも1つの形態欠陥は、1つ以上の単結晶ドメインのうちの少なくとも1つの中に、および/または単結晶ドメインのうちの2つ以上の間に存在してもよい。例えば、層は、それらの間にボイド(すなわち、形態欠陥)を有する複数のリボン様の成長構造(すなわち、単結晶ドメイン)を含んでもよい。あるいは、層は、その中に1つ以上の亀裂(すなわち、形態欠陥)を有する単結晶膜(すなわち、単結晶ドメイン)を含んでもよい。
例えば、リボン形状の単結晶ドメインは、0.5μm以上、例えば0.5μm〜10mの長さと、0.5〜20μm、好ましくは1〜10μmの幅とを有してもよい。例えば、リボン形状の単結晶ドメイン間のボイドは、0.5μm以上、例えば0.5μm〜10mの長さと、0.1〜10μm、好ましくは0.5〜5μmの幅とを有してもよい。
具体例では、ステップbは、少なくとも1つの形態欠陥を、第1有機材料のまたは第2有機材料の結晶層で、少なくとも部分的に、充填してもよい。具体例では、少なくとも1つの形態欠陥は、基板に接触した底部と、基板から離れた頂部とを有し、ステップbは、少なくとも1つの形態欠陥の底部を完全に充填してもよい。
好ましい具体例では、第2結晶層は、第1有機材料の層であり、ステップbで生じる充填は、形態欠陥内のホモエピタキシャル成長によって行われてもよい。このような事例では、ステップaの後に層の中に存在する結晶ドメインは、典型的には、ステップbの間に、ホモエピタキシャル成長によって拡大する。第1有機材料と第2有機材料とが同一の材料であり、形態欠陥が、少なくとも部分的に、ホモエピタキシャルにより充填された膜は、ステップaまたはステップbのいずれかのみによって得られた膜に比べて、著しい品質改善を示す。
他の具体例では、第2結晶層は、第1有機材料と異なる材料の層であってもよい。このような事例においてステップbで生じる形態欠陥内の充填は、典型的には、ホモエピタキシャルではない。したがって、膜の中の形態欠陥が充填されるため、膜の品質改善は、依然として生じるが、その効果は、充填が本質的にホモエピタキシャルである場合に比べて小さい。実際、第1有機材料と第2有機材料が異なる場合、第2有機材料は、典型的には、結晶層を形成することができ、形態欠陥を結晶の方法で充填することもできるが、第2材料および第1材料の結晶ドメインは、典型的には、異なる結晶化度を示す。このように、第1材料の結晶ドメインは、この場合、ステップbの間に拡大しないから、最良の品質改善をもたらさない。それでもなお、2つの異なる材料を使用することは、それぞれがその特定の供給方法、すなわち、第1有機材料に対する指向性技術および第2有機材料に対する気相に基づく堆積技術のために選択され、最適化されることができるので、有利である。なぜなら、ランダムに選択された有機材料は、必ずしも両方の方法に適しているとは限らないからである。さらに、このアプローチは、より適切な閾値電圧を有する第2有機材料と組み合わせることによって、第1有機材料の好ましくない閾値電圧をシフトさせるために有利に使用されることができる。
具体例では、第1有機材料および第2有機材料は、半導体材料であってもよい。第1有機材料および第2有機材料が半導体材料である膜は、有利には、薄膜トランジスタ(TFT)の中、または太陽電池もしくは(偏光)発光ダイオードなどのいくつかの光学用途の中での使用に適している。具体例では、第1有機材料および第2有機材料は、非線形光学(NLO)特性を有する有機材料、例えば、4-dimethylamino-N-methyl-4-stilbazolium tosylate(DAST)、2-(3-(4-hydroxystyryl)-5,5-dimethylcyclohex-2-enylidene) malononitrile(OH1)、またはN-benzyl 2-methyl-4-nitroaniline(BNA)などであってもよい。第1有機材料および第2有機材料がNLO特性を有する有機材料である膜は、例えば、有利には、NLO効果に基づく光変調器における使用に適している。具体例では、第1有機材料および第2有機材料は、高エネルギーの波および粒子の検出(B. Fraboni et al., Adv. Mater. 2012, 24, 2289)に適した材料であってもよい。第1有機材料および第2有機材料が高エネルギーの波および粒子の検出に適した材料である膜は、例えば、有利には、高エネルギーの波および粒子の直接検出用の検出器における使用に適している。これは、高エネルギーの波および粒子の吸収または反射の後の自由電荷キャリアの生成に基づくものであり、自由電荷キャリアは、測定可能な電気信号を発生させる。
指向性技術は、典型的には、指向性凝固技術または指向性結晶化技術とも呼ばれる。得られる第1結晶層は、典型的には、第1有機材料の1つ以上の単結晶ドメインからなる。具体例では、指向性技術は、指向性堆積技術または指向性アニール技術であってもよい。具体例では、指向性堆積技術は、メニスカス誘導コーティング技術などの溶液に基づく加工技術であってもよい。メニスカス誘導コーティング技術は、例えば、浸漬コーティング、ゾーンキャスト、中空ペン書(hollow pen writing)、ブレードコーティング、スロットダイコーティングおよび溶液剪断を含む。具体例では、指向性アニール技術は、熱勾配を通過することによる指向性熱アニールであってもよい。他の指向性アニール技術は、溶媒和によるまたは電磁場によるアニールに基づくものであってもよい。好ましい具体例では、指向性技術は、100℃以下で、好ましくは50℃以下で、更に好ましくは室温などの30℃以下で行われてもよい。高温で指向技術を実行しない場合、膜の中の亀裂の形成が、有利に低減される。ここで、亀裂の形成は、膜を冷却する際の、基板と第1有機材料との異なる熱膨張係数に、または多形性に関連し得る。
具体例では、気相に基づく堆積技術は、熱蒸着技術であってもよい。具体例では、ステップbの中で提供される第2結晶層は、1〜1000層の、好ましくは1〜50層の、より好ましくは4〜20層の、第1有機材料の単層または第1有機材料の層の上の第2有機材料の単層を蒸発させることによって形成されてもよい。光学用途については、1000層の単層が好ましい最大値である一方で、薄膜トランジスタ用途については、50単層が好ましい最大値である。
好ましい具体例では、第1有機材料がステップaとステップbの両方に使用される場合、第1有機材料は、好ましくは、(低温)溶液加工技術を用いた結晶層への成長に適しているが、真空堆積技術を用いた結晶層への成長にも適している。これは、これらの具体例では、第1有機材料が、少なくとも1つの溶媒に(好ましくは室温で)可溶であり、かつ蒸発可能である(すなわち、分解温度より低い気化温度を有する)ことを意味する。
好ましい具体例では、第1有機材料および/または第2有機材料は、2,7-dioctyl[1]benzothieno[3,2-b][1]benzothiophene(C−BTBT)、3,11-didecyldinaphtho[2,3-d:2',3'-d']benzo[1,2-b:4,5-b']dithiophene(C10−DNBDT)、2,9-didecyldinaphtho[2,3-b:2',3'-f]thieno[3,2-b]thiophene(C10−DNTT)から、またはC10−DNT−VV、C10−DNT−VWもしくはC−DNT−VW(Okamoto, T. et al. (2013), Adv. Mater., 25: 6392-6397)などのV字型有機半導体から選択されてもよい。これらの材料は、有利には、(低温)溶液加工技術を用いて結晶層に成長させることができ、真空堆積することもでき、したがって、有利には、第1有機材料、第2有機材料、またはその両方として適切である。
結晶性有機膜は、典型的には、基板の10μm〜10m、例えば1mm〜1mの領域を覆う。膜は、この領域上の基板を均一に覆ってもよい。すなわち、膜は、連続的で均質かつ領域全体に拡がった底部を含んでもよい。好ましい具体例では、底部は、単結晶であってもよい。他の具体例では、底部は、単結晶ドメインからなってもよい。ドメインは、典型的には、同様の指向性を有するが、2つのドメイン間のわずかな横方向(例えば、1〜25Å)のまたは指向性(1〜45°)のずれがそれでもなお存在し、より大きな単結晶ドメインに併合することを妨げる可能性がある。
第2態様では、本発明は、第1態様のいずれかの具体例の方法によって得られる構造に関する。
具体例では、第2態様およびその具体例の異なる特徴は、第1態様およびその具体例と独立に、対応して説明されてもよい。
第2態様の具体化の第1モードでは、本発明は、
i. 基板と、
ii. 基板を覆う、1つの材料からなる結晶性有機膜であって、基板に接触した底部を含み、この底部は、連続的で均質な単結晶性であり、結晶性有機膜の全領域に拡がり、この結晶性有機膜は、少なくとも5μmの幅であり、少なくとも5μmの長さである、結晶性有機膜と、
を含む構造に関する。
好ましい具体例では、底部は、欠陥を含まないものであってもよい。
好ましい具体例では、結晶性有機膜は、少なくとも300μmの幅、好ましくは少なくとも1mmの幅、最も好ましくは少なくとも3mmの幅であってもよい。
好ましい具体例では、結晶性有機膜は、少なくとも300μmの長さ、好ましくは少なくとも1mmの長さ、最も好ましくは少なくとも3mmの長さであってもよい。
最も好ましい具体例では、結晶性有機膜は、少なくとも300μmの幅かつ少なくとも300μmの長さ、好ましくは少なくとも1mmの幅かつ少なくとも1mmの長さ、より好ましくは少なくとも3mmの幅かつ少なくとも3mmの長さであってもよい。
本発明の方法は、実現可能な長さまたは幅を実際に制限することなく、非常に大きな結晶性有機膜の形成を可能にする。
例えば、トランジスタアレイを製造するために、本発明の具体例によれば、まず、基板の寸法(例えば、220×250cm)を有する膜をコーティングすることができる次に、膜は、減算的に(substractively)、個々のTFTにパターニングされることができる。3×3mmは、一般に、1つのTFTの上限サイズと考えられる。
X線検出、太陽電池、または光変調器などの光学用途では、パターニングステップは、必要ないか、または少ししか必要でなく、活性膜は、基板と同一の寸法を有してもよい。
具体例では、結晶性有機膜は、底部に接触した頂部を有してもよい。頂部は、形態欠陥を形成する。形態欠陥は、第1部分を露出させる開口部であってもよい。これらの開口部は、例えば、ボイドまたは亀裂であってもよい。この具体例は、典型的には、ステップaとステップbの両方で第1有機材料のみが使用された場合に得られる構造である。実際、ステップbは、ステップaで堆積された層の中に最終的に存在する欠陥を修正し、それによって、本具体例の底部を形成する。しかし、ステップbはまた、ステップaで堆積された層の欠陥のない領域上に材料を加え、それによって、ステップaの後に存在する欠陥が転写された頂部を形成する。薄膜トランジスタ用途では、頂部の存在は、非常に重要ではない。重要なのは、底部の品質である。なぜなら、底部は、トランジスタの電子特性にとって重要な部分であるからである。
第2態様の具体化の第1モードの具体例による結晶性有機膜の特定の例は、
・ 基板と、
・ 基板を覆う、1つの材料からなる結晶性有機膜と、
を含む構造であってもよい。結晶性有機膜は、基板に接触した底部を含み、この底部は、連続的で均質な単結晶性であり、結晶性有機膜の全領域に拡がり、この領域は、少なくとも10μmである。結晶性有機膜は、底部に接触した頂部を更に含み、この頂部は、リボン形状の単結晶ドメインの間にボイドを形成する。
例えば、リボン形状の単結晶ドメインは、0.5μm〜10mの長さと、0.5〜20μm、好ましくは1〜10μmの幅とを有してもよい。
例えば、リボン形状の単結晶ドメイン間のボイドは、0.5μm〜10mの長さと、0.1〜10μm、好ましくは0.5〜5μmの幅とを有してもよい。
具体例では、この具体化の第1モードの異なる特徴およびその具体例は、第1態様およびその具体例と独立に、対応して説明されてもよい。
第2態様の具体化の第2モードでは、本発明は、
i. 基板と、
ii. 基板を覆う結晶性有機膜であって、
ii.a. 形態欠陥を含む、基板上の第1有機材料の第1結晶層と、
ii.b. 第1結晶層上の、形態欠陥を少なくとも部分的に充填する、第2有機材料の第2結晶層と、
を含む結晶性有機膜と、
を含む構造に関する。
第2態様の具体化の第2モードの特定の具体例では、本発明は、
i. 基板と、
ii. 基板を覆う結晶性有機膜であって、
ii.a. リボン形状の単結晶ドメイン間にボイドを含む、基板上の第1有機材料の第1結晶層と、
ii.b. 第1結晶層上の、ボイドを少なくとも部分的に充填する、第2有機材料の第2結晶層と、
を含む結晶性有機膜と、
を含む構造に関する。
例えば、リボン形状の単結晶ドメインは、0.5μm以上、例えば0.5μm〜10mの長さと、0.5μm〜20μm、好ましくは1〜10μmの幅とを有してもよい。
例えば、リボン形状の単結晶ドメイン間のボイドは、0.5μm以上、例えば0.5μm〜10mの長さと、0.1μm〜10μm、好ましくは0.5〜5μmの幅とを有してもよい。
第3態様では、本発明は、指向性技術によって堆積された結晶性有機膜の中の欠陥を修復するための、気相堆積装置の使用に関する。
具体例では、第3態様およびその具体例の異なる特徴は、第1態様およびその具体例と独立に、対応して説明されてもよい。
更なる態様では、本発明は、基板を提供するステップとその上にアセンブリを形成するステップとを含む薄膜トランジスタの製造に関する。このアセンブリは、ゲート層と、誘電体層と、半導体結晶性有機膜と、ソースおよびドレインコンタクトとを含み、
a. 誘電体層は、半導体結晶性有機膜からゲート層を分離し、
b. ソースおよびドレインコンタクトは、半導体結晶性有機膜に物理的かつ電気的に接触し、半導体結晶性有機膜は、
・ 指向性技術によって、第1有機材料の第1結晶層の上に、第1半導体有機材料のまたは第2半導体有機材料の第2結晶層を提供することと、
・ 気相に基づく堆積技術によって、第1有機材料の第1結晶層の上に、第1半導体有機材料のまたは第2半導体有機材料の第2結晶層を提供することと、
によって形成される。
具体例では、ゲート層は、基板上にあってもよく、半導体結晶性有機膜は、誘電体層の上に提供されてもよい。これは、いわゆるボトムゲート(BG)TFTの、例えばボトムゲートトップコンタクト(BGTC)TFTおよびボトムゲートボトムコンタクト(BGBC)TFTなどの事例である。これらの具体例では、コンタクトが半導体結晶性有機膜の上にある場合、デバイスは、BGTC TFTと呼ばれ、その一方で、コンタクトが誘電体層の上にある場合、デバイスは、BGBC TFTと呼ばれる。
他の具体例では、基板上に設けられるのは、半導体結晶性有機膜であり、したがって、ゲートは、誘電体層の上にある。これは、いわゆるトップゲート(TG)TFTの、例えばボトムコンタクトトップゲート(BCTG)TFTおよびトップコンタクトトップゲート(TCTG)TFTなどの事例である。これらの具体例では、コンタクトが半導体結晶性有機膜の上にある場合、デバイスは、TCTG TFTと呼ばれ、その一方で、コンタクトが基板の上にある場合、デバイスは、BCTG TFTと呼ばれる。
具体例では、ゲート層は、金属材料またはドープされた半導体材料を含んでもよい。具体例では、ゲート層および/または誘電体層は、それぞれパターニングされてもよい。
具体例では、更なる態様およびその具体例の異なる特徴は、第1態様およびその具体例と独立に、対応して説明されてもよい。
次に、本発明は、本発明のいくつかの具体例の詳細な説明によって説明される。本発明の他の具体例は、本発明の真の技術的教示から逸脱することなく、当業者の知識によって構成可能であることは明らかであり、本発明は添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
例1:同一の第1材料と第2材料を使用した膜および薄膜トランジスタの製造
同一の有機材料を蒸着し、第1有機材料の結晶層中の形態欠陥を充填して、結晶性有機膜を製造した。
材料:
使用前に、Creaphys社の3ゾーン精製オーブンの中でC−BTBTを精製した。0.25wt%の濃度の無水ヘプタン(99%、Sigma Aldrich)の中で、溶液を調製した。125nmの厚さの熱成長SiO層を有する高ドープシリコン基板が基板として機能し、OTFT製造のための共通のゲートと誘電体を提供した。次の洗剤、脱イオン水、アセトンおよびイソプロパノールの超音波浴の中で、サンプルを洗浄した。15分間のUV処理の後、試料をシランオーブンに1時間入れて、トリクロロ(フェネチル)シラン(PETS)を堆積させた。100nmの膜厚を有するSilson Ltd製の窒化シリコン膜に対して、STXM測定を行った。
膜の製造および特性評価:
ゾーンキャスト実験は、Janneck, R., et al. (2016) Predictive Model for the Meniscus-Guided Coating of High-Quality Organic Single-Crystalline Thin Films. Adv. Mater.(doi:10.1002/adma.201602377)に記載されているように、手製のスロットダイコーター上で行った。全ての実験は、室温で行われた。自動シリンジポンプによって、60μlの溶液の初期液滴をスロットダイブレードに注入して、ブレード内部のデッドスペースを充填するとともに、基板に接触した初期液滴を形成した。その後、ステッピングモータによって、24.7μm/sの速さで、基板を移動させた。コーティング工程中にメニスカス形状を一定に保つために、15〜20μl/分の補給割合で、シリンジポンプによって、溶液を追加した。その後、基板を室温に保ちながら、0.15Å/sの堆積速度で、C−BTBTの膜を真空堆積させた。
トランジスタの製造:
60nmの厚さの金のソースコンタクトとドレインコンタクトとが、シャドウマスクを通して、真空蒸着によって、1Å/sの堆積速度および−5℃の基板温度で、堆積された。チャネルの長さと幅は、それぞれ190μmと2035μmであった。電気特性を良好にするために、Nを充填したグローブボックスの中で、50℃の温度で、40時間、サンプルをアニールした。
例2:例1で製造された膜の特性
例1で製造された膜の特性を分析した。Bruker社のDimension Edge走査プローブを使用して、タッピングモードでAFM研究を行った。
ここで、図1を参照する。図1は、ゾーンキャストされた結晶層上の、蒸着された単層の増加量の成長を示している。図1aは、通常の、ゾーンキャストされたサンプルを示している。図1b〜iは、異なる量のエピタキシャル成長した単層を有する、ゾーンキャストされたサンプルを示している。b:1/2単層、c:1単層、d:2単層、e:3単層、f:5単層、g:7単層、h:10単層、i:20単層。図1aに示されたスケールバーは、図1b〜iにも当てはまる。図1jは、7層の単層を蒸着した後の2つのリボン間の間隙領域のAFM画像である。図1jには、示されているラインに対応する深さデータが添付されている。グレースケールは、全ての画像について同一である。
ゾーンキャスト(ステップa)の後に得られた膜は、数ミリメートルの領域(図示せず)上に整列した長距離配向を有する高度に結晶質の層であるにもかかわらず、これらの膜は、顕著なリボン様の成長を示している(図1a)。これらのリボンの均一なサイズは、フィンガリング不安定性およびデンドライト成長によるものである。これらは、数マイクロメートルの範囲内のリボン間にボイドを有する、引っ張り方向に平行なリボンを生じさせる。
最初に、C−BTBT結晶リボンの上にC−BTBTの単層の半分を蒸着させた場合(図1b)、蒸着された膜は、リボンの上に島を形成し始める。単層を約1層蒸着させた後、これらの島は、リボンの表面全体を濡らし、初期結晶層の上に、平坦で連続した単層を形成する(図1C)。その後、蒸着された平坦な層の上で、新しい島が成長し始める。その後、成長は、垂直方向にこのように続く。一方、リボン間の間隙内に核生成は起こらない。代わりに、リボンは広がり、間隙を狭め始める(図1dおよび1e)。
この成長は、間隙の中に着地する分子がリボンの端に向かって拡散し、リボンの側面に付着することを示唆している。この拡散挙動は、間隙が閉じられる直前の2つのリボン内の高さデータを分析する際に確認される(図1j)。プロファイル高さのラインスキャンは、C−BTBTの面間隔(d-spacing)に対応する、約2.9nmの段の高さの明確な段を示す。これらの分子の段は、分子がリボン境界に向かって拡散し、リボンの側壁に付着することを確かに示している。
間隙が十分に狭くなると、約5層の蒸着した単層の後に、新しく到着する分子は、2つの隣接したリボンを接続し始める(図1f)。その後、更なる蒸着により間隙が更に閉じ、最終的に10の単層(29nm)の後、膜が基材との界面で完全に閉鎖されているように見えるようになる。更なる蒸着により、初期リボンの幅が更に広がり、最終的に初期リボンの上面の上の層も互いに接触するようになる。リボンが広がり、初期リボンの幅には、もはや目に見える境界はない。したがって、新たに到着する分子は、初期リボンと連続した層を形成する。さらに、膜は、(広がった)リボンの上に、C−BTBTの典型的なテラス様の成長を示し始める。
新たに到着する分子は、初期リボンの端に向かって拡散してその側面に付着すると、初期単結晶リボンと同じ結晶配向を有する可能性が高い。したがって、2つのリボンの間の谷では、成長挙動は、基板上の重要な最初の数個の単層については、少なくともホモエピタキシャルであると考えられる。実際、X線回折(XRD)解析(図示せず)は、追加の単層の蒸着の間、z方向の面間隔が保たれることを示した。
例3:深さの形態分析における窒化シリコン基板上の同一の第1材料と第2材料を使用した膜の製造
製造された膜の形態についての更なる洞察を得るために、例1が繰り返された。ただし、今回は、基板は、膜のサイズが1.0mm×1.0mm、膜厚が100nm、フレームの厚さが200μmのSilson Ltd製の窒化シリコン膜であった。スイス、フィリゲンのポールシェラー研究所のSwiss Light Sourceにおいて、ナノXASビームラインで、STXM測定を行った。透過測定(図2)は、シリコンアバランシェフォトダイオードによって検出された。表面敏感電子(Surface sensitive electron)の検出は、X線透過測定と同時に行われ、channeltronによって検出された(図3)。
これらの画像では、同一のグレーの陰影は、同一の結晶方向に対応している。予想通り、ゾーンキャストされた膜(A、ステップaのみ)の各結晶は、同一のグレーの陰影を有する完全なリボンによって示されているように、完全な単結晶性を有する。また、図2A中の3つの平行なリボンも、同一のグレーの陰影を有し、3つ全てが同一の結晶配向を有することを示している。これは、一方向結晶化技術において一般的な観察である。平行リボンは、広い間隙によって空間的に分離されているが、同一の 結晶配向を有する。実際、全てのリボンは、同一の起点の核生成事象から生じ、その後、成長の複雑な動力学に関連する理由で、一方向運動中に、多数の平行リボンに分割される。熱蒸着のみによって製造されたサンプル(B、ステップbのみ)は、異なるグレーの陰影を有する異なる領域によって示されているように、数マイクロメートルの範囲内の粒径を有する多結晶層を形成した。本発明の具体例によって製造されたサンプル(C、ステップa+ステップb)は、走査された領域全体にわたって、ほぼ完全に均一な陰影を示した。ランダムに配置された暗い点と明るい点は、ほんのわずかしか見えず、スキャンされた領域にわたって異なる結晶配向を有する領域がほとんどないことを示している。これらの点は表面敏感測定(図3)においても見られるように、これらの領域の中では、最上層のみが異なる結晶配向を有することが示されている。これは、最初の数個の界面層が本質的に単結晶であることを示す。電流輸送の大部分は、ゲート誘電体との界面に近いこれらの層で起こるから、電流輸送は、単結晶層を横切って起こると考えることができる。特に、初期のリボン領域が、初期の間隙領域からもはや区別できないことがわかる。したがって、熱蒸着プロセスの間に新たに到着する分子は、リボンの両側に付着し、結晶配向を変えることなく、かつリボンの初期の端部に粒界を残すことなく、リボンを広げる。これは、リボンが互いに完全に結合するまで起こる。このことから、下層の結晶配向が保たれ、同じ分子が使用されるため、成長が本質的にホモエピタキシャルであることがわかる。
例4:例1で製造された薄膜トランジスタの特性
例1で製造されたTFTの特性を分析した。電気特性評価は、乾燥空気中で、Agilent Agt1500を用いて行われた。以下の式で与えられる従来の相互コンダクタンス解析によって、飽和領域で、電界効果移動度を評価した。
Figure 2018088518
次に、図4を参照する。図4は、基板上に直接的に標準的な蒸着によって製造された膜の電気特性を、蒸着した膜の厚さの関数として示している。4単層の厚さを超えると、実効移動度の急な増加が観察された。これは、多結晶膜中の個々の島の合体に起因するものである。性能は、7単層の厚さでピークになり、それから徐々に減少した。これは、接触抵抗が膜厚と共に増加する有害な効果に起因する。また、図4は、本発明の具体例(ステップa+ステップb、曲線3の黒の四角形)によって製造された膜の電気性能を示している。蒸着した厚さの挙動は、前の事例と同様であり、4単層の厚さを超えると急な上昇があり、約10単層の厚さでピークとなり、より高い厚さにおいて小さな減少が続いた。ここでの急な上昇は、側方成長中の、隣接したリボンの合体に起因する。
次に、図5を参照する。本発明の方法によって製造されたTFT(例1、ステップa+b、図5のグループ3参照)は、ゾーンキャストのみ(ステップa、図5のグループ1)、および蒸着のみ(ステップb、図5のグループ2)の個々の参照サンプルの結果と比較された。これは、本発明によって得ることができる膜の移動度が、標準的な蒸着によって得られる移動度の約2倍であり、標準的な指向性堆積によって得られる移動度の約3倍であることを示している。結果として、本発明の具体例(ステップa+ステップb)によって製造された膜は、従来技術による方法(ステップaのみまたはステップbのみ)を使用して製造されたフィルムと比較して、移動度の顕著な改善を示す。さらに、図5aのヒストグラムは、3つの異なる膜の電気特性の散らばりを示す。本発明の具体例(ステップa+ステップb)によって製造された膜は、標準的な指向性堆積(ステップaのみ)によって製造された膜と比較して、その電気特性のばらつきの3倍の低下を有する。
理想的な電流−電圧特性から大きく外れたデバイス特性が、1桁以上の移動度の過大評価につながり得ることが示されている。したがって、文献で報告されている値と正孔移動度とを直接比較することは困難である。しかし、低いゲートバイアスで過大評価を無視すると、実際の回路で使用される真の移動度をより良く表すそれぞれの総移動度を比較することができる。理想的でないIV特性から導出された値を無視するか、またはその正確な値を見積もると、測定した総移動度が、C−BTBTについて以前に得られた正孔移動度を超えており、最初の平均集計値が10cm/Vsを超えていることがわかる(表1参照)。
Figure 2018088518
Endoは、Endo, T., Nagase, T., Kobayashi, K., Takimiya, M., Ikeda, M. & Naito, H. Solution-processed dioctylbenzothienobenzothiophene-based top-gate organic transistors with high mobility, low threshold voltage, and high electrical stability. Appl. Phys. Express 3, 8-10 (2010)を指す。
Liuは、Liu, C., Minari, T., Lu, X., Kumatani, A., Takimiya, K. and Tsukagoshi, K. Solution-processable organic single crystals with bandlike transport in field-effect transistors. Adv. Mater. 23, 523-526 (2011)を指す。
Uemuraは、Uemura, T., Nakayama, K., Hirose, Y., Soeda, J., Uno, M., Li, W., Yamagishi, M., Okada, Y. & Takeya, J. Band-like transport in solution-crystallized organic transistors. Curr. Appl. Phys. 12, 87-91 (2012)を指す。
Janneckは、Janneck, R., Vercesi, F., Heremans, P., Genoe, J. & Rolin, C. Predictive Model for the Meniscus-Guided Coating of High- Quality Organic Single-Crystalline Thin Films. Adv. Mater. 36, 8007-8013 (2016)を指す。
10cm/Vsを超えるこの値は、市販されていないC10−DNBDT(C. Mitsui et al., Adv. Mater. 2014, 26, 4546., Ph-BTBT-10 or DBTTT (Jeong-Il Park et al., J. Am. Chem. Soc., 2015, 137 (38), pp 12175-12178)などの最近発明されたいくつかの小分子によってのみ超えられるものである。本発明の2ステップ技術(ステップa+ステップb)を用いてこれらの新しい半導体材料の膜を形成することにより、その性能をさらに高くすることが期待できる。さらに、サンプルの電気特性の偏差(1サンプル内およびサンプル間の均一性)と単結晶デバイスについて文献内で報告された値とを比較すると、我々の技術の明確な利点がわかる。我々のサンプルの偏差を評価するために、異なる日に、6個のサンプルが個別に製造された。FETの移動度は、各サンプル上に形成された90個のデバイスについて平均化された。その結果は、以下の表2に示されており、例1で製造されたTFTの平均散らばりと、表1内の文献の値とを比較する。表2の中の「平均散らばり」は、平均移動度に関する標準偏差の散らばりである。一方で、「最大から平均の偏差」は、最大移動度と平均移動度との差を平均移動度で割ったものである。
Figure 2018088518
図7は、異なる製造技術の、すなわちゾーンキャスト(ステップaのみ、1、従来技術)、蒸着(ステップbのみ、2、従来技術)およびゾーンキャストとその後の蒸着(ステップa+ステップb、3、実施例)の、典型的な接触抵抗を示している。接触抵抗は、従来の透過線法によって導かれた。トランジスタのチャネル長は、195μmから30μmまで、合計8つの異なるチャネル長に変化した。各チャネル長について、30個のトランジスタを測定して平均し、正確な値を導出した。図7に示されているように、一具体例によって製造されたサンプルは、従来技術による方法(ステップaまたはステップbのいずれかのみ)を用いて製造されたサンプルよりも低い接触抵抗RWを示す。
例5:異なる第1材料と第2材料を使用した膜および薄膜トランジスタの製造および特性
第2有機材料(C10−DNTT)を蒸着し、第1有機材料(C−BTBT)の結晶層中の形態欠陥を充填して、結晶性有機膜を製造した。
例1に記載のようにゾーンキャスト実験を行った。すなわち、0.25wt%のC−BTBTがヘプタン中に溶解され、次に、室温において、24.7μm/sのコーティング速度でゾーンキャストが行われた。C−BTBTの場合と同様に、基板を室温に維持しながら、0.15Å/sの蒸着速度で、C10−DNTTの蒸着を行った。
次に、図6を参照する。蒸着されたC10−DNTTの膜(すなわち、ステップbのみ;2)は、蒸着されたC−BTBTの膜(図5の2)と同様に機能し、約6cm/Vsに達する移動度を有する。分子が同様に挙動するので、C10−DNTTは、C−BTBT内の間隙を閉じ、第1結晶性C−BTBT層の同様の電気的改善を導くと仮定することは合理的である。実際に、両方の材料がC−BTBTである場合の3倍という因子(図5aの1と3)と比較して、ゾーンキャストされた膜(ステップaのみ)と本発明の具体例(ステップa+b)による膜との間で、2倍の改善が観察された(図示せず)。したがって、第1結晶層の上に異なる材料を蒸着することによって開口部と亀裂を埋めることができ、それにより、膜の品質(正孔移動度)が著しく改善される。しかしながら、これは、ホモエピタキシャル成長の不存在に、したがってより低い結晶化度に帰することができる最高の可能な性能改善をもたらすものではない。
理解されるべきであるが、本発明に係るデバイスについて、好ましい具体例、特定の構造と配置、および材料が本明細書において議論されたが、本発明の範囲および技術的教示から逸脱することなく、形状および詳細の中で様々な変更または修正が行われてもよい。例えば、前述の全ての式は、使用され得る手順の単なる代表例に過ぎない。機能は、ブロック図に追加されまたはこれから削除され、動作は、機能ブロック間で交換されてもよい。ステップは、本発明の範囲内で、説明された方法に追加されまたはこれらから削除されてもよい。

Claims (14)

  1. a. 指向性技術によって、基板の上に、第1有機材料の第1結晶層を提供するステップと、
    b. 気相に基づく堆積技術によって、前記第1有機材料の前記第1結晶層の上に、前記第1有機材料のまたは第2有機材料の第2結晶層を提供するステップと、
    を含む結晶性有機膜の形成方法。
  2. ステップaで提供された前記第1結晶層は、少なくとも形態欠陥を含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1結晶層は、前記第1有機材料の1つ以上の単結晶ドメインからなり、前記1つ以上の単結晶ドメインのうちの少なくとも1つの中に、および/または2つ以上の前記単結晶ドメインの間に、前記少なくとも1つの形態欠陥が存在する請求項2に記載の方法。
  4. ステップbは、前記少なくとも1つの形態欠陥を、前記第1有機材料のまたは第2有機材料の結晶層で、少なくとも部分的に、充填するステップである請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記少なくとも1つの形態欠陥は、前記基板に接触した底部と、前記基板から離れた頂部とを有し、ステップbは、前記少なくとも1つの形態欠陥の前記底部を完全に充填する請求項4に記載の方法。
  6. 前記第2結晶層は、前記第1有機材料の層であり、ステップbで行われる充填工程は、形態欠陥内のホモエピタキシャル成長によって行われる工程である請求項4または5に記載の方法。
  7. 前記気相に基づく堆積技術は、熱蒸着技術である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. ステップbで提供された前記第2結晶層は、1〜1000層、好適には1〜50層、より好適には4〜20層の、前記第1有機材料の、または前記第2有機材料の単層を、前記第1有機材料の層の上に蒸着させるステップによって形成される請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記指向性技術は、指向性堆積技術または指向性アニール技術である請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記指向性技術は、メニスカス誘導コーティング技術である請求項9に記載の方法。
  11. 前記結晶性有機膜は、10nm〜5μmの、好適には10nm〜60nmの最小厚さを有する請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記第1有機材料および前記第2有機材料は、半導体材料である請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記第1有機材料および/または前記第2有機材料は、非線形の光学的特性を有する有機材料である請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の方法によって得られる有機性結晶膜。
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