JP2018084995A - 経路データ生成装置、それを備える移動体及び経路データ生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】Graph−based SLAM技術を改良することで比較的に誤差の小さい経路データを生成する。【解決手段】経路データ生成装置は、環境情報記憶部と、センサ位置情報記憶部と、センサノードと、センサノード間の相対的位置関係を規定するセンサエッジと、環境ノードと、環境ノードと対応するセンサノードの相対的位置関係を規定する環境エッジから構成されるグラフ構造データを生成するグラフ構造データ生成部と、計測物の位置の真値情報を記憶する真値情報記憶部と、真値情報が規定する計測物の位置と対応する環境ノードが規定する計測物の位置とのずれを規定する計測物エッジをグラフ構造データに追加する計測物エッジ追加部と、各エッジから算出される誤差関数の和が最小となるようにグラフ構造データを最適化するグラフ構造データ最適化部と、最適化されたグラフ構造データ内のセンサノードを用いて経路データを作成する経路データ生成部を備えている。【選択図】図1
Description
本明細書に開示する技術は、移動体を対象領域内で所望の経路上を移動させるための経路データを生成する経路データ生成装置及びそれを備える移動体に関する。
対象領域内の所望の経路を自動で移動する移動体が開発されている。移動体が所望の経路を移動するためには、経路データを生成する必要がある。経路データは、例えば、経路上の複数の点の座標値(xi,yi)(i=1〜n)で表される。経路データを生成するには、例えば、経路上の複数の点の座標値を測量器で計測する方法が考えられる。しかしながら、経路上の複数の点の座標値を測量器で計測する方法では、精度の高い経路データが生成できるものの、測量作業に多大な時間を要するという問題が生じる。そこで、環境地図作成時に取得される移動体の自己位置推定座標を利用して経路データを生成する技術が開発されている(特許文献1)。特許文献1の技術では、ユーザの操作によって移動体を対象領域内で移動させ、その移動中にレーザレンジファインダ(LRF)等のセンサによって取得された環境情報から対象領域の環境地図を作成する。また、ユーザの操作によって移動体が移動する際、移動体が所定の設定ポイントに位置しているときの自己位置推定座標を記憶(教示)する。そして、作成された環境地図と、記憶した設定ポイントの自己位置推定座標を用いて、移動体が移動するための経路データを作成する。この方法によると、移動体の自己位置推定座標を用いて経路データを生成するため、短時間で効率的に経路データを生成することができる。
なお、対象領域内の環境地図を生成する技術としては、SLAM(Simultaneous Locallization and Mapping)技術が知られている。例えば、SLAM技術の一種であるGraph−based SLAM技術では、通常、LRF等のセンサを搭載した移動体を対象領域内で移動させ、移動経路上に設けた複数の計測点においてセンサにより環境情報を取得する。そして、環境地図生成装置を用いて、複数の計測点で取得した環境情報に基づいて環境地図を生成する。すなわち、環境地図生成装置には、複数の計測点のそれぞれについて、センサによって計測された環境情報と、各計測点における計測時のセンサの位置を規定するセンサ位置情報が入力される。次に、入力された環境情報とセンサ位置情報に基づいて、環境地図生成装置は、計測点のセンサ位置やセンサによって計測された計測物(対象領域内の障害物等)の位置を規定するノードと、関連する2つのノード間の相対的位置関係を規定するエッジから構成されるグラフ構造データを生成する。環境地図生成装置は、複数のエッジが表す想定誤差を最小化することによってグラフ構造データを最適化する。Graph−based SLAM技術を用いることによって、環境地図生成装置は、誤差の小さい環境地図を生成することができる。
特許文献1の技術では、環境地図と自己位置推定座標を用いて経路データを生成する。このため、経路データの精度は、環境地図の精度に依存することとなる。LRF等のセンサによって取得した環境情報に基づいて環境地図を生成する場合、センサの計測誤差等によって、生成された環境地図に誤差が生じる。誤差が含まれた環境地図を用いるため、生成された経路データにも誤差が含まれ、精度の高い経路データを生成することが難しいという問題があった。本明細書は、Graph−based SLAM技術を改良することで、比較的に誤差の小さい経路データを生成する技術を開示する。
本明細書に開示する経路データ生成装置は、移動体を対象領域内で所望の経路上を移動させるための経路データを生成する。経路データ生成装置は、経路上の複数の計測点のそれぞれについて、センサによって計測された環境情報を記憶する環境情報記憶部と、複数の計測点のそれぞれについて、計測時のセンサの位置に関するセンサ位置情報を記憶するセンサ位置情報記憶部と、環境情報及びセンサ位置情報に基づいて、複数の計測点のそれぞれにおけるセンサの位置を規定するセンサノードと、隣接するセンサノード間におけるセンサの相対的位置関係を規定するセンサエッジと、複数の計測点のそれぞれにおいてセンサで計測された計測物の位置を規定する環境ノードと、環境ノードとその環境ノードに対応するセンサノードの相対的位置関係を規定する環境エッジとから構成されるグラフ構造データを生成するグラフ構造データ生成部と、対象領域内に位置する計測物の中から選択された少なくとも1つの計測物の位置に関する真値情報を記憶する真値情報記憶部と、真値情報と、その真値情報に対応する環境ノードに基づいて、真値情報が規定する計測物の位置と対応する環境ノードが規定する計測物の位置とのずれを規定する計測物エッジをグラフ構造データに追加する計測物エッジ追加部と、計測物エッジが追加されたグラフ構造データについて、各エッジから算出される誤差関数の和が最小となるようにグラフ構造データを最適化するグラフ構造データ最適化部と、最適化されたグラフ構造データ内のセンサノードを用いて経路データを生成する経路データ生成部と、を備えている。
上記の経路データ生成装置では、真値情報と環境情報とのずれを規定する計測物エッジをグラフ構造データに追加することによって、グラフ構造データに真値情報が取込まれる。そして、真値情報が取込まれたグラフ構造データに含まれる誤差情報から算出される誤差関数の和が最小となるようにグラフ構造データを最適化する。そして、真値情報が取込まれて最適化されたグラフ構造データ内のセンサノードに基づいて経路データを生成する。これにより、従来のGraph−based SLAM技術を用いて作成した経路データと比較して精度の高い経路データ作成することができる。
また、本明細書に開示する経路データ生成方法は、移動体を対象領域内で所望の経路上を移動させるための経路データを生成する。この方法は、環境情報を計測するセンサを備えた移動体を経路上を移動させる移動工程と、移動体が経路上を移動するときに、経路上の複数の計測点のそれぞれにおいて、センサによって環境情報を計測する環境情報計測工程と、複数の計測点のそれぞれにおいて、計測時の前記センサの位置に関するセンサ位置情報を取得するセンサ位置情報取得工程と、計測した環境情報と取得したセンサ位置情報に基づいて、複数の計測点のそれぞれにおけるセンサの位置を規定するセンサノードと、隣接するセンサノード間におけるセンサの相対的位置関係を規定するセンサエッジと、複数の計測点のそれぞれにおいてセンサで計測された計測物の位置を規定する環境ノードと、環境ノードとその環境ノードに対応するセンサノードの相対的位置関係を規定する環境エッジとから構成されるグラフ構造データを生成するグラフ構造データ生成工程と、対象領域内に位置する計測物の中から選択された少なくとも1つの計測物の位置に関する真値情報を取得する真値情報取得工程と、取得した真値情報と、その真値情報に対応する環境ノードに基づいて、真値情報が規定する計測物の位置と対応する環境ノードが規定する計測物の位置とのずれを規定する計測物エッジをグラフ構造データに追加する計測物エッジ追加工程と、計測物エッジが追加されたグラフ構造データについて、各エッジから算出される誤差関数の和が最小となるようにグラフ構造データを最適化するグラフ構造データ最適化工程と、最適化されたグラフ構造データ内のセンサノードを用いて経路データを作成する経路データ作成工程と、を備えている。この方法によると、精度の高い経路データを生成することができる。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。
(特徴1)本明細書に開示する経路データ生成装置では、最適化されたグラフ構造データ内の環境ノードを用いて環境地図を作成する環境地図作成部をさらに備えていてもよい。真値情報が取り込まれて最適化されたグラフ構造データを用いるため、精度の高い環境地図を作成することができる。
(特徴2)本明細書に開示する経路データ生成装置では、真値情報は、測量、測定及び図面の少なくとも1つから取得されてもよい。
(特徴3)本明細書が開示する経路データ生成装置では、真値情報記憶部は、少なくとも3つの座標で示される真値情報を記憶していてもよい。このような構成によると、少なくとも3点の真値情報に基づいて計測物ノードを生成することができる。このため、より誤差の小さい経路データを生成することができる。
(特徴4)本明細書が開示する経路データ生成装置では、真値情報記憶部は、位置、姿勢及び形状で示される真値情報を記憶していてもよい。このような構成によると、位置、姿勢及び形状を備える真値情報に基づいて計測物ノードを生成することができる。このため、より誤差の小さい経路データを生成することができる。
以下、実施例1に係る地図及び経路データ生成装置10を備える移動体40について説明する。移動体40は、車輪駆動型の移動体である。移動体40は、地図及び経路データ生成装置10と、センサ42と、操作部44と、制御演算部46と、駆動部48と、自己位置推定部50を備えている。
地図及び経路データ生成装置10は、例えば、CPU,ROM,RAM等を備えたコンピュータによって構成することができる。コンピュータがプログラムを実行することで、地図及び経路データ生成装置10は、図1に示すグラフ構造データ生成部14、計測物エッジ追加部18、グラフ構造データ最適化部20、環境地図生成部22、経路データ生成部24等として機能する。地図及び経路データ生成装置10の各部14、18、20、22、24の処理については、後で詳述する。
また、図1に示すように、地図及び経路データ生成装置10は、環境計測データ記憶部12と、真値情報記憶部16を備えている。環境計測データ記憶部12は、センサ42及び駆動部48のエンコーダによって計測された対象領域内の環境情報及びセンサ位置情報を記憶する。移動体40は対象領域内を移動しながら、センサ42によって対象領域内の環境(例えば、壁等の計測物)を計測する。センサ42によって取得された環境情報は、その環境情報が取得されたときのセンサ42の位置と共に環境計測データ記憶部12に記憶される。真値情報記憶部16は、測量器56によって計測された対象領域内の真値情報を記憶する。環境計測データ記憶部12に記憶される環境情報及びセンサ位置情報と、真値情報記憶部16に記憶される真値情報については、後で詳述する。なお、地図及び経路データ生成装置10は、「経路データ生成装置」の一例である。
センサ42は、環境情報を計測するセンサであり、レーザレンジファインダ(LRF)である。LRFは、レーザ光を射出し、射出したレーザ光が物体で反射して返ってくるまでの時間を計測する。LRFで計測された時間から、LRFから物体までの距離が計測される。また、LRFからレーザ光を射出した方向(すなわち、物体から反射されるレーザ光の入射角度)は既知であるため、LRFに対する物体の方位を決定することができる。LRFは、計測地点から見た壁や柱等(以下、「計測物62」という)の位置、姿勢及び形状等の環境情報を計測することができる。なお、センサ42はLRFに限定されるものではない。センサ42は、環境情報を計測できればよく、例えば、センサ42は画像情報によって計測物62を計測するものであってもよい。センサ42は、計測した環境情報を環境計測データ記憶部12及び自己位置推定部50に出力する。
操作部44は、移動体40を操縦するための入力手段であり、ジョイスティック等のリモコンである。操作部44は、作業者の指示に基づいて移動体40を操作する操作信号を生成し、制御演算部46に出力する。なお、本実施例では、操作部44はリモコンであるが、このような構成に限定されない。例えば、操作部44は作業者が運転することによって移動体40を操縦するハンドルであってもよい。また、操作部44を用いずに、作業者が移動体40を手で押してもよい。
制御演算部46は、移動体40の移動を制御する。制御演算部46は、操作部44から出力される操作信号や経路データ生成部24から出力される経路データに基づいて、移動体40の車輪を駆動する制御信号を生成する。生成された制御信号は、制御演算部46から駆動部48に出力される。
駆動部48は、車輪と、モータと、エンコーダを備えている。駆動部48は、制御演算部46から出力される制御信号に基づいてモータを動作させ、モータの動作によって車輪を駆動させる。車輪が駆動すると、エンコーダが車輪の回転角を検出する。駆動部48は、エンコーダで検出した車輪の回転角を環境計測データ記憶部12及び自己位置推定部50に出力する。
自己位置推定部50は、移動体40の自己位置を推定する。自己位置推定部50は、センサ42から環境情報を取得し、駆動部48から車輪の回転角を取得し、環境地図生成部22から環境地図を取得する。自己位置推定部50は、取得した環境情報及び車輪の回転角に基づいて、環境地図生成部22で生成された環境地図上の自己位置を推定する。自己位置を推定する方法としては、公知の方法を用いることができる。
図2〜図7を参照して、地図及び経路データ生成装置10が行う処理について説明する。図2は、地図及び経路データ生成装置10が行う環境地図及び経路データの生成処理を示すフローチャートである。図2に示すように、まず、地図及び経路データ生成装置10は、対象領域内の複数の計測地点A〜H(図3参照)においてセンサ42で計測された環境情報及び駆動部48のエンコーダで検出された車輪の回転角を取得し、各計測地点A〜Hにおける環境情報及びセンサ位置情報を環境計測データ記憶部12に記憶する(S10)。
環境情報は、センサ42から取得される。センサ位置情報は、駆動部48のエンコーダで検出された車輪の回転角に基づいて以下のように算出される。上述したように、駆動部48のエンコーダが車輪の回転角を検出する。エンコーダによって車輪の回転角を検出することで、移動体40の移動方向及び移動量を算出することができる。このため、移動体40は、算出された移動体40の移動方向及び移動量に基づいて、各計測地点における移動体40の姿勢及び位置を算出することができる。移動体40へのセンサ42の設置状態は既知であるため、算出された各計測地点における移動体40の姿勢及び位置に基づいて、各計測地点におけるセンサ42の姿勢及び位置を算出することができる。算出された各計測地点におけるセンサ42の姿勢及び位置は、その計測点においてセンサ42で計測された環境情報に対応付けて記憶される。本実施例では、センサ42が計測する環境情報及び算出されるセンサ位置情報を合わせて「環境計測データ」と称することがある。センサ42によって計測された計測物62の環境情報は、環境計測データ記憶部12に時系列で記憶される。なお、センサ42の位置及び姿勢は、エンコーダによって検出された車輪の回転角から算出する方法に限定されない。例えば、GPSセンサ等を用いて検出するようにしてもよい。
ここで、環境情報及びセンサ位置情報を取得する手順について説明する。図3は、移動体40に搭載されるセンサ42が、対象領域内の計測物62を計測する状態を模式的に示している。移動体40は、対象領域内に設定される移動経路60上を移動する。具体的には、作業者は、移動体40が所望の移動経路60上を移動するように操作部44を操作する。すなわち、作業者は操作部44を操作して、所望の移動経路60上を移動体40が実際に移動するようにする。操作部44が、作業者の指示に基づいて操作信号を生成すると、その生成された操作信号は制御演算部46に出力され、制御演算部46は制御信号を生成する。生成された制御信号は駆動部48に出力され、駆動部48は制御信号に基づいて移動経路60上を移動する。対象領域内には、壁や柱等(すなわち、計測物62)が配置されており、センサ42は、計測地点から計測物62までの距離及び計測物62の形状等を計測する。図3に示される矢印は、移動体40が計測地点Bに移動したときにセンサ42から計測物62aに射出されるレーザと、移動体40が計測地点Dに移動したときにセンサ42から計測物62b、62cに射出されるレーザを示している。なお、以下の明細書において、計測物62を区別する必要があるときは計測物62a、62b、62cのように沿字のアルファベットを用いて記載し、区別する必要のないときは単に計測物62と記載する場合がある。また、他の構成要素についても同一構成のものについて区別する必要がないときは、上記と同様に沿字のアルファベットを省略して単に数字で記載することがある。
図3に示すように、例えば、センサ42は、地点Bにおいて計測可能な計測物62aの環境情報を計測する。また、駆動部48のエンコーダが検出した車輪の回転角に基づいて、地点Bにおける計測時のセンサ位置情報を算出する。計測された環境情報と算出されたセンサ位置情報は環境計測データ記憶部12に記憶される。また、移動体40が地点Dに移動すると、センサ42は、地点Dにおいて計測可能な計測物62bの環境情報及び計測物62cの環境情報を計測し、また、地点Dにおける計測時のセンサ位置情報が算出される。このようにして、移動体40は、移動経路60上を移動し、センサ42は、対象領域内の計測物62を計測し、その計測物62を計測した地点のセンサ位置情報が算出される。計測された環境情報と算出されたセンサ位置情報は、時系列順に環境計測データ記憶部12に蓄積される。なお、環境計測データ記憶部12は、「環境情報記憶部」及び「センサ位置情報記憶部」の一例である。
次に、地図及び経路データ生成装置10では、環境計測データ記憶部12に記憶された環境情報及びセンサ位置情報に基づいて、グラフ構造データ生成部14が対象領域内のグラフ構造データを生成する(S12)。グラフ構造データは、センサノード30、センサエッジ32、環境ノード34及び環境エッジ36によって構成される。グラフ構造データ生成部14は、環境情報及びセンサ位置情報に基づいてセンサノード30、センサエッジ32、環境ノード34及び環境エッジ36を生成し、生成したセンサノード30及び環境ノード34がセンサエッジ32及び環境エッジ36により関連付けられたグラフ構造データを生成する。
すなわち、図4に示すように、グラフ構造データ生成部14は、まず、環境計測データ記憶部12が記憶するセンサ位置情報に基づいて、各計測地点A〜Hにおける計測時のセンサ42の位置や姿勢を規定するセンサノード30a〜30hをそれぞれ生成する。なお、隣接する計測地点の間隔は、対象領域内に設置されている複数の計測物62の環境情報を計測できる間隔であればよい。隣接する計測地点の間隔が狭すぎると、計測地点の数が多くなり、後述するように各計測地点の姿勢誤差の蓄積が大きくなる。このため、隣接する計測地点の間隔は、対象領域内に設置される複数の計測物62を計測することができる範囲で広くすることができる。
次に、グラフ構造データ生成部14は、環境計測データ記憶部12に記憶される時系列に蓄積されたセンサ位置情報及び環境情報に基づいて、隣接するセンサノード30間におけるセンサ42の相対的位置関係を規定するセンサエッジ32を生成する。センサエッジ32は、センサエッジ32の両端にある2つのセンサノード30の各姿勢についての制約を表しており、具体的には、運動誤差の共分散行列と相対位置・姿勢変換行列から表される公知の方法を用いて表すことができる。
例えば、グラフ構造データ生成部14は、環境計測データ記憶部12に記憶される時系列に蓄積された計測地点A、Bの環境情報及びセンサ位置情報から、計測地点A、B間のセンサ42の移動量(すなわち、移動体40が地点A、B間を移動したことによって移動したセンサ42の移動量)を算出する。この移動量と計測地点A、Bのセンサ位置情報から、グラフ構造データ生成部14は、センサノード30aとセンサノード30bとを連結するセンサエッジ32aを生成する。センサエッジ32aは、センサノード30a、30b間におけるセンサ42の相対的位置関係を規定する。すなわち、センサエッジ32aは、センサ42が計測地点Aから計測地点Bまで移動したという事象を表している。同様にして、グラフ構造データ生成部14は、時系列に蓄積された計測地点B、Cの環境情報及びセンサ位置情報から、センサノード30bとセンサノード30cとを連結するセンサエッジ32bを生成する。このようにして、グラフ構造データ生成部14は、全ての隣接するセンサノード30間に、センサエッジ32を生成ずる。
次に、グラフ構造データ生成部14は、環境情報に基づいて、各計測地点A〜Hにおいて計測された計測物62の特徴(例えば、位置、姿勢及び形状等)を規定する環境ノード34を生成する。また、グラフ構造データ生成部14は、環境情報及びセンサ位置情報に基づいて、環境ノード34とその環境ノード34を規定する環境情報を計測した位置のセンサノード30との相対的位置関係を規定する環境エッジ36を生成する。環境エッジ36は、センサノード30とそのセンサノード30の位置から計測された環境情報によって規定された環境ノード34との間の姿勢の制約を表している。具体的には、環境エッジ36は、計測誤差の共分散行列と相対位置・姿勢変換行列から表される公知の方法を用いて表すことができる。
具体的には、図5に示すように、グラフ構造データ生成部14は、計測地点Bにおいてセンサ42によって計測された環境情報から、環境ノード34aを生成する。環境ノード34aは、計測地点Bから計測された計測物62aの特徴(例えば、位置、姿勢及び形状等)を規定している。また、グラフ構造データ生成部14は、計測地点Bにおける環境情報及びセンサ位置情報から、センサノード30bと環境ノード34aの間に環境エッジ36aを生成する。環境エッジ36aは、環境ノード34aとセンサノード30bの相対的位置関係を規定している。すなわち、環境エッジ36aは、計測地点Bから環境ノード34aを計測したという事象を表している。同様にして、グラフ構造データ生成部14は、計測地点Cにおいてセンサ42によって計測された環境情報から、環境ノード34bを生成する。また、グラフ構造データ生成部14は、計測地点Cにおける環境情報及びセンサ位置情報から、センサノード30cと環境ノード34bの間に環境エッジ36bを生成する。環境エッジ36bは、環境ノード34bとセンサノード30cとの相対的位置関係を規定しており、計測地点Cから環境ノード34bを計測したという事象を表している。
上記の説明から明らかなように、計測物62aは、計測地点Bから計測されると共に、計測地点Cからも計測される。しかしながら、図5に示すように、計測地点Bから計測した計測物62aの特徴を規定する環境ノード34aと、計測地点Cから計測した計測物62aの特徴を規定する環境ノード34bが一致しないことがある。これは、計測地点Bからセンサ42によって計測された環境情報の姿勢誤差等と、計測地点Cからセンサ42によって計測された環境情報の姿勢誤差等の蓄積によるものである。
同様にして、グラフ構造データ生成部14は、計測地点Aから計測した計測物62eの特徴を規定する環境ノード34cを生成し、環境ノード34cとセンサノード30aの相対的位置関係を規定する環境エッジ36cを生成する。また、グラフ構造データ生成部14は、計測地点Dから計測した計測物62bの特徴を規定する環境ノード34dを生成し、環境ノード34dとセンサノード30dの相対的位置関係を規定する環境エッジ36dを生成する。さらに、グラフ構造データ生成部14は、計測地点Dから計測した計測物62cの特徴を規定する環境ノード34eを生成し、環境ノード34eとセンサノード30dの相対的位置関係を規定する環境エッジ36eを生成する。このようにして、グラフ構造データ生成部14は、各計測地点から計測した計測物62の特徴を規定する環境ノード34を生成し、環境ノード34とその環境ノード34とを関連付ける環境エッジ36を生成する。センサノード30、センサエッジ32、環境ノード34及び環境エッジ36を生成する際には、グラフ構造データ内に仮の原点を設定し、仮の原点を基準に環境情報及びセンサ位置情報を座標変換すればよい。
グラフ構造データ生成部14は、生成したセンサノード30、センサエッジ32、環境ノード34及び環境エッジ36から、対象領域内のグラフ構造データを生成する。また、グラフ構造データ生成部14は、グラフ構造データ内の地点I〜Kに対応する地点(以下、「グラフ構造データ内の地点I〜K」ともいう)について、仮の原点を基準とする座標を算出する。地点I〜Kは、グラフ構造データを構成する環境ノード34のうち、凹凸がある等の特徴的な形状となっている部分に対応する計測物62の形状を示す地点である。すなわち、地点I〜Kは、計測物62の特徴的な形状を示す地点となる。例えば、地点Iは、計測物62eの角部と一致する地点を示しており、地点Jは、計測物62bの角部と一致する地点を示しており、地点Kは、計測物62cの角部と一致する地点を示している。図5に示す実施例においては、仮の原点(0,0)を基準にすると、グラフ構造データ内の地点Iの座標は(9,10)となり、グラフ構造データ内の地点Jの座標は(53,10)となり、グラフ構造データ内の地点Kの座標は(50,−5)となっている。
次に、地図及び経路データ生成装置10は、真値情報記憶部16に、対象領域内の計測物62の特徴的な形状を示す地点I〜Kの真値情報を記憶させる(S14)。真値情報記憶部16は、真値情報を測量器56から取得する。
真値情報は、基本測量や公共測量に用いられる測量器56によって計測される。測量器56は、図示しないレーザセンサを備えており、反射板までの距離を計測することによって、反射板が設置される位置を精度良く測量する。なお、本実施例では、真値情報は、測量器56を用いて計測しているが、このような構成に限定されない。真値情報を計測する精度が高い方法であればよく、例えば、ARマーカーやQRコード(登録商標)等をカメラで計測してもよいし、GPS測量や航空測量を用いてもよい。また、メジャーやコンベックス等を用いて測定してもよいし、CAD図等の座標値を示す図面を用いてもよい。
測量器56を用いて計測する際は、まず、図6に示すように、対象領域内の地点I〜Kに図示しない反射板をそれぞれ設置する。次いで、測量器56を用いて、地点I〜Kに設置される反射板の位置(すなわち、測量器56からの距離と方位)を計測する。そして、計測結果を用いて、グラフ構造データの仮の原点の位置と対応する位置を真値の原点として、計測地点I〜Kの座標を算出する。例えば、図6では、測量器56の計測結果に基づいて算出される地点Iの座標は(10,8)となり、測量器56の計測結果に基づいて算出される地点Jの座標は(55,8)となり、測量器56の計測結果に基づいて算出される地点Iの座標は(50.4,−7.3)となる。なお、本実施例では、測量器56によって3つの地点I〜Kを計測しているが、測量器56によって計測する地点の数はこれに限定されない。例えば、測量器56を用いて3つより多くの地点を計測してもよい。真値情報記憶部16は、測量器56から地点I〜Kの真値情報を取得し記憶する。また、本実施例では、ステップS14はステップS12の後に行われているが、これに限定されない。ステップS14は,ステップS10の前に行われてもよいし、ステップS10とステップS12の間に行われてもよい。
次に、地図及び経路データ生成装置10は、計測物エッジ追加部18によって、計測物エッジ38をグラフ構造データ内に追加する(S16)。計測物エッジ38は、真値情報による計測物62の位置と、その位置に対応するグラフ構造データ内の位置とのずれを規定する。図7に示すように、計測物エッジ追加部18は、まず、真値情報記憶部16に記憶される地点I〜Kの真値の座標を、グラフ構造データ生成部14によって生成されたグラフ構造データに追加する。次いで、計測物エッジ追加部18は、追加された地点I〜Kの真値の座標と、グラフ構造データ内の地点I〜Kの座標に基づいて、両座標のずれを規定する計測物エッジ38を生成する。計測物エッジ追加部18は、生成した計測物エッジ38をグラフ構造データに追加する。
図7では、グラフ構造データ内の地点Iの座標は(9,10)となっている一方、追加した真値情報による地点Iの座標は(10,8)となっている。計測物エッジ38aは、この両座標のずれを規定している。同様にして、計測物エッジ38bは、グラフ構造データ内の地点Jの座標(53,10)と、追加した真値情報による地点Jの座標(55,8)のずれを規定している。計測物エッジ38cは、グラフ構造データ内の地点Kの座標(50,−5)と、追加した真値情報による地点Kの座標(50.4,−7.3)のずれを規定している。計測物エッジ38を追加することによって、グラフ構造データに真値情報を取り込むことができる。
次に、地図及び経路データ生成装置10は、グラフ構造データ最適化部20によって、真値情報及び計測物エッジ38が追加されたグラフ構造データを最適化する(S18)。具体的には、グラフ構造データ最適化部20は、グラフ構造データ内のセンサエッジ32、環境エッジ36及び計測物エッジ38に基づいて算出される誤差関数の和が最小となるようにグラフ構造データを最適化する。誤差関数は、Graph−based SLAM技術で用いられている、公知の方法を用いて生成することができ、また、最適化方法についても、最急降下法や共役勾配法等の最小二乗法等の公知の方法を用いることができる。グラフ構造データ最適化部20は、まず、グラフ構造データ内の全てのエッジ(センサエッジ32、環境エッジ36及び計測物エッジ38)から誤差関数を算出し、これら算出された誤差関数を加算し、次いで、この誤差関数の和が最小となるように最適化する。最適化されたグラフ構造データでは、真値の原点がグラフ構造データの原点となる。センサエッジ32及び環境エッジ36に加え、計測物エッジ38を用いて最適化することによって、真値情報を取り込んだグラフ構造データを最適化することができる。
次に、地図及び経路データ生成装置10は、環境地図生成部22によって、グラフ構造データ最適化部20によって最適化されたグラフ構造データに基づいて環境地図を生成させる(S20)。具体的には、環境地図生成部22は、グラフ構造データ最適化部20によって最適化されたグラフ構造データを構成する環境ノード34を用いて環境地図を生成する。グラフ構造データ最適化部20によって最適化されたグラフ構造データに基づいて環境地図を生成することによって、環境地図全体の精度を高めることができる。
最後に、経路データ生成部24は、グラフ構造データ最適化部20によって最適化されたグラフ構造データに基づいて移動体40の経路データを生成する(S22)。具体的には、経路データ生成部24は、グラフ構造データ最適化部20によって最適化されたグラフ構造データを構成するセンサノード30を用いて経路データを生成する。このとき、隣接するセンサノード間を結んで経路データを生成する。すなわち、移動経路60上の計測点が教示ポイントとなり、各教示ポイントを通過するための経路データが生成される。隣接する計測点の間の経路データは、公知の方法(例えば、内挿法等)で生成することができる。グラフ構造データ最適化部20によって最適化されたグラフ構造データに基づいて経路データを生成することによって、経路データ全体の誤差を小さくすることができる。なお、本実施例では、ステップS22はステップS20の後に行われているが、これに限定されない。ステップS22は,ステップS20の前に行われてもよいし、ステップS22とステップS20は、同時に行われてもよい。
本実施例の地図及び経路データ生成装置10は、真値情報が規定する計測物62の位置と、その位置に対応するグラフ構造データ内の位置とのずれを規定する計測物エッジ38をグラフ構造データに追加する。これによって、グラフ構造データに真値情報を取込むことができる。また、真値情報が取り込まれたグラフ構造データの各エッジ32、26、28に基づいて算出される誤差関数の和が最小となるようにグラフ構造データを最適化する。これによって、環境地図全体の精度を高めることができると共に、経路データ全体の誤差を小さくすることができる。
図8を参照して、移動体40が地図及び経路データ生成装置10で生成された環境地図及び経路データに基づいて移動する手順を説明する。図8に示すように、まず、自己位置推定部50は、環境地図生成部22で生成された環境地図を取得する(S30)。また、制御演算部46は、経路データ生成部24で生成された経路データを取得する(S32)。
次に、自己位置推定部50は、センサ42から環境情報を取得する(S34)。そして、自己位置推定部50は、センサ42から取得した環境情報とステップS30で取得した環境地図に基づいて、環境地図上における移動体40の位置を推定する(S36)。
次に、制御演算部46は、自己位置推定部50で推定された自己位置を取得する(S38)。制御演算部46は、取得した推定自己位置とステップS32で取得した経路データに基づいて、移動体40が位置している経路データ上の地点を算出する。そして、制御演算部46は、経路データに基づいて移動体40が移動するように、制御信号を生成する(S40)。
次に、制御演算部46は、生成した制御信号を駆動部48に出力し、駆動部48を駆動する(S42)。ステップS40で生成された制御信号に基づいて駆動部48が駆動することによって、移動体40は経路データに従って対象領域内を移動する。
次に、制御演算部46は、移動体40が最終目的位置に到達したか否かを判断する(S44)。移動体40が最終目的位置に到達していない場合(ステップS44でNOの場合)、制御演算部46は、自己位置推定部50にセンサ42からの環境情報を取得させる。すなわち、ステップS34に戻って、ステップS34からの処理が繰り返される。移動体40が最終目的位置に到達した場合(ステップS44でYESの場合)、制御演算部46は、駆動部48の駆動を終了し、移動体40の移動が終了する。
本実施例の移動体40は、地図及び経路データ生成装置10で生成された環境地図に基づいて自己位置を推定すると共に、地図及び経路データ生成装置10で生成された経路データに基づいて対象領域内を移動する。地図及び経路データ生成装置10で生成された環境地図及び経路データは、真値情報が取込まれた状態で最適化されたグラフ構造データに基づいて生成されているため、精度が高くなっている。このため、移動体40は、精度の高い環境地図に基づいて自己位置を推定することができ、推定される自己位置の誤差を小さくすることができる。また、移動体40は、精度の高い経路データと誤差の小さい推定自己位置に基づいて移動するため、移動経路の誤差を小さくすることができる。
なお、移動体40の構成は、本実施例のような構成に限定されない。例えば、移動体40は、自己位置推定部50を備えていなくてもよい。また、地図及び経路データ生成装置10によって経路データを生成した移動体40とは異なる移動体を移動させるために、生成した経路データを用いてもよい。
また、本実施例では、移動経路60(図3参照)が周回経路であるため、生成される経路データは環状の経路データとなるが、このような構成に限定されない。例えば、図9に示すように、移動体40の移動経路は、始点と終点を有する線状の移動経路61であってもよい。このとき、生成される経路データも線状の経路データとなる。また、生成される経路データが線状である場合には、移動体40は、経路データに従って往復して移動するように制御されてもよいし、始点から終点まで移動した後に移動を終了するように制御されてもよい。
上述の実施例1では、真値情報記憶部16が記憶する真値情報は、測量器56によって計測された対象領域内の地点I〜Kの座標であったが、このような構成に限定されない。例えば、真値情報記憶部16が記憶する真値情報は、位置及び姿勢等に関する情報を含む、対象領域内の特徴的な形状部分の情報であってもよい。以下、本実施例では、真値情報として用いる位置及び姿勢等に関する情報を含む特徴的な形状部分を「マーカー」と称することがある。図2、図10及び図11を参照して、本実施例において地図及び経路データ生成装置10が行う処理について説明する。なお、本実施例では、地図及び経路データ生成装置10で生成された環境地図及び経路データに基づいて移動体40が移動する手順については実施例1と同様であるため、詳細な説明は省略する。また、図2のステップS10とステップS12についても実施例1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
地図及び経路データ生成装置10は、真値情報記憶部16に、対象領域内の計測物62が備える特徴的な形状部分(すなわち、マーカー)の真値情報を記憶させる(S14)。真値情報記憶部16は、真値情報を測量用レーザスキャナ58(基本測量や公共測量に用いられる機器の一種)から取得することができる。
測量用レーザスキャナ58は、図示しないレーザセンサを備えており、レーザセンサから計測物62までの距離を計測する。測量用レーザスキャナ58のレーザセンサが計測物62を測量する高さは、移動体40のセンサ42が計測物62を計測する高さと同一となっている。測量用レーザスキャナ58は、計測物62の形状を計測することができる。なお、本実施例では、真値情報は、測量用レーザスキャナ58を用いて計測しているが、このような構成に限定されない。真値情報を座標だけでなく位置及び姿勢に関する情報を含む形状として計測することができる計測機器であれば用いることができる。
図10に示すように、測量用レーザスキャナ58によって計測された情報から、対象領域内の地点Iを含む計測物62eの一部分の形状64aに関する情報(以下、マーカー64aともいう)、地点Jを含む計測物62eの一部分の形状64bに関する情報(以下、マーカー64bともいう)、地点Kを含む計測物62cの一部分の形状64cに関する情報(以下、マーカー64cともいう)を抽出する。このとき、対象領域内において、グラフ構造データの仮の原点の位置と対応する位置を真値の原点として、マーカー64a〜64cについて算出する。マーカー64aは、地点Iを含む計測物62eの一部分の位置、姿勢及び形状等を規定しており、マーカー64bは、地点Jを含む計測物62bの一部分の位置、姿勢及び形状等を規定しており、マーカー64cは、地点Kを含む計測物62cの一部分の位置、姿勢及び形状を規定している。真値情報記憶部16は、測量用レーザスキャナ58からマーカー64a〜64cに関する情報を取得して記憶する。なお、本実施例では、測量用レーザスキャナ58によって計測された情報から3つのマーカー64a〜64cを抽出しているが、これに限定されない。例えば、測量用レーザスキャナ58によって計測された情報から3つより多くのマーカーを抽出してもよい。
次に、地図及び経路データ生成装置10は、計測物エッジ追加部18によって、計測物エッジ38をグラフ構造データ内に追加する(S16)。計測物エッジ38は、真値情報による計測物62の位置と、その位置に対応するグラフ構造データ内の位置とのずれを規定する。
図11に示すように、計測物エッジ追加部18は、真値情報記憶部16に記憶されるマーカー64a〜64cに関する情報を、グラフ構造データ生成部14によって生成されたグラフ構造データに追加する。計測物エッジ追加部18は、追加されたマーカー64と、グラフ構造データ内のマーカー64に対応する部分を含む環境ノード34に基づいて、マーカー64と対応する環境ノード34とのずれ(すなわち、位置と姿勢のずれ)を規定する計測物エッジ38を生成する。具体的には、マーカー64aと地点Iを含む計測物62eの特徴を規定する環境ノード34cに基づいて、両者のずれを規定する計測物エッジ38dを生成する。マーカー64bと地点Jを含む計測物62bの特徴を規定する環境ノード34dに基づいて、両者のずれを規定する計測物エッジ38eを生成する。マーカー64cと地点Kを含む計測物62cの特徴を規定する環境ノード34eに基づいて、両者のずれを規定する計測物エッジ38fを生成する。計測物エッジ38は、追加されたマーカー64と対応する環境ノード34との間の姿勢の制約を表す情報行列が含まれる。この情報行列の算出には、パターンマッチングやICP(Iterative Closest Point)等の公知の方法を用いることができる。計測物エッジ追加部18は、生成した計測物エッジ38をグラフ構造データに追加する。計測物エッジ38を追加することによって、グラフ構造データに真値情報を取り込むことができる。
次に、地図及び経路データ生成装置10は、グラフ構造データ最適化部20に、真値情報及び計測物エッジ38が追加されたグラフ構造データを最適化させる(S18)。そして、地図及び経路データ生成装置10は、環境地図生成部22に、グラフ構造データ最適化部20によって最適化されたグラフ構造データに基づいて環境地図を生成させ(S20)、経路データ生成部24に、グラフ構造データ最適化部20によって最適化されたグラフ構造データに基づいて経路データを生成させる(S20)。なお、本実施例では、ステップS18〜S22の処理については実施例1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
本実施例においても、地図及び経路データ生成装置10は、真値情報が規定する計測物62の一部を示すマーカー64と、そのマーカー64に対応する環境ノード34とのずれを規定する計測物エッジ38をグラフ構造データに追加することによって、グラフ構造データに真値情報を取込むことができる。また、真値情報が取り込まれたグラフ構造データの各エッジ32、26、28に基づいて算出される誤差関数の和が最小となるようにグラフ構造データを最適化する。これによって、環境地図全体の精度を高めることができると共に、経路データ全体の誤差を小さくすることができる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:地図及び経路データ生成装置
12:環境計測データ記憶部
14:グラフ構造データ生成部
16:真値情報記憶部
18:計測物エッジ追加部
20:グラフ構造データ最適化部
22:環境地図生成部
24:経路データ生成部
30:センサノード
32:センサエッジ
34:環境ノード
36:環境エッジ
38:計測物エッジ
40:移動体
42:LRF
44:操作部
46:制御演算部
48:駆動部
50:自己位置推定部
56:測量器
58:測量用レーザスキャナ
60、61:移動体の移動経路
62:計測物
64:マーカー
12:環境計測データ記憶部
14:グラフ構造データ生成部
16:真値情報記憶部
18:計測物エッジ追加部
20:グラフ構造データ最適化部
22:環境地図生成部
24:経路データ生成部
30:センサノード
32:センサエッジ
34:環境ノード
36:環境エッジ
38:計測物エッジ
40:移動体
42:LRF
44:操作部
46:制御演算部
48:駆動部
50:自己位置推定部
56:測量器
58:測量用レーザスキャナ
60、61:移動体の移動経路
62:計測物
64:マーカー
Claims (7)
- 移動体を対象領域内で所望の経路上を移動させるための経路データを生成する装置であって、
前記経路上の複数の計測点のそれぞれについて、センサによって計測された環境情報を記憶する環境情報記憶部と、
前記複数の計測点のそれぞれについて、計測時の前記センサの位置に関するセンサ位置情報を記憶するセンサ位置情報記憶部と、
前記環境情報及び前記センサ位置情報に基づいて、前記複数の計測点のそれぞれにおける前記センサの位置を規定するセンサノードと、隣接するセンサノード間における前記センサの相対的位置関係を規定するセンサエッジと、前記複数の計測点のそれぞれにおいて前記センサで計測された計測物の位置を規定する環境ノードと、前記環境ノードとその環境ノードに対応するセンサノードの相対的位置関係を規定する環境エッジとから構成されるグラフ構造データを生成するグラフ構造データ生成部と、
前記対象領域内に位置する前記計測物の中から選択された少なくとも1つの計測物の位置に関する真値情報を記憶する真値情報記憶部と、
前記真値情報と、その真値情報に対応する環境ノードに基づいて、前記真値情報が規定する計測物の位置と前記対応する環境ノードが規定する計測物の位置とのずれを規定する計測物エッジを前記グラフ構造データに追加する計測物エッジ追加部と、
前記計測物エッジが追加された前記グラフ構造データについて、各エッジから算出される誤差関数の和が最小となるように前記グラフ構造データを最適化するグラフ構造データ最適化部と、
最適化された前記グラフ構造データ内のセンサノードを用いて前記経路データを作成する経路データ生成部と、を備えている、経路データ生成装置。 - 最適化された前記グラフ構造データ内の環境ノードを用いて環境地図を作成する環境地図作成部をさらに備える、請求項1に記載の経路データ生成装置。
- 前記真値情報は、測量、測定及び図面の少なくとも1つから取得される、請求項1又は2に記載の経路データ生成装置。
- 前記真値情報記憶部は、少なくとも3つの座標で示される真値情報を記憶している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の経路データ生成装置。
- 前記真値情報記憶部は、位置、姿勢及び形状で示される真値情報を記憶している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の経路データ生成装置。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の経路データ生成装置を備える移動体。
- 移動体を対象領域内で所望の経路上を移動させるための経路データを生成する方法であって、
環境情報を計測するセンサを備えた移動体を前記経路上を移動させる移動工程と、
前記移動体が前記経路上を移動するときに、前記経路上の複数の計測点のそれぞれにおいて、前記センサによって環境情報を計測する環境情報計測工程と、
前記複数の計測点のそれぞれにおいて、計測時の前記センサの位置に関するセンサ位置情報を取得するセンサ位置情報取得工程と、
計測した前記環境情報と取得した前記センサ位置情報に基づいて、前記複数の計測点のそれぞれにおける前記センサの位置を規定するセンサノードと、隣接するセンサノード間における前記センサの相対的位置関係を規定するセンサエッジと、前記複数の計測点のそれぞれにおいて前記センサで計測された計測物の位置を規定する環境ノードと、前記環境ノードとその環境ノードに対応するセンサノードの相対的位置関係を規定する環境エッジとから構成されるグラフ構造データを生成するグラフ構造データ生成工程と、
前記対象領域内に位置する前記計測物の中から選択された少なくとも1つの計測物の位置に関する真値情報を取得する真値情報取得工程と、
取得した前記真値情報と、その真値情報に対応する環境ノードに基づいて、前記真値情報が規定する計測物の位置と前記対応する環境ノードが規定する計測物の位置とのずれを規定する計測物エッジを前記グラフ構造データに追加する計測物エッジ追加工程と、
前記計測物エッジが追加された前記グラフ構造データについて、各エッジから算出される誤差関数の和が最小となるように前記グラフ構造データを最適化するグラフ構造データ最適化工程と、
最適化された前記グラフ構造データ内のセンサノードを用いて前記経路データを作成する経路データ作成工程と、を備えている、経路データ生成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016228262A JP2018084995A (ja) | 2016-11-24 | 2016-11-24 | 経路データ生成装置、それを備える移動体及び経路データ生成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016228262A JP2018084995A (ja) | 2016-11-24 | 2016-11-24 | 経路データ生成装置、それを備える移動体及び経路データ生成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018084995A true JP2018084995A (ja) | 2018-05-31 |
Family
ID=62238461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2016228262A Pending JP2018084995A (ja) | 2016-11-24 | 2016-11-24 | 経路データ生成装置、それを備える移動体及び経路データ生成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018084995A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020118586A (ja) * | 2019-01-25 | 2020-08-06 | 株式会社豊田中央研究所 | 移動体 |
WO2021120997A1 (zh) * | 2019-12-20 | 2021-06-24 | 深圳市杉川机器人有限公司 | 自主机器人的控制方法及自主机器人 |
-
2016
- 2016-11-24 JP JP2016228262A patent/JP2018084995A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020118586A (ja) * | 2019-01-25 | 2020-08-06 | 株式会社豊田中央研究所 | 移動体 |
JP7181800B2 (ja) | 2019-01-25 | 2022-12-01 | 株式会社豊田中央研究所 | 移動体 |
WO2021120997A1 (zh) * | 2019-12-20 | 2021-06-24 | 深圳市杉川机器人有限公司 | 自主机器人的控制方法及自主机器人 |
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