JP2018072666A - 表示素子および表示体 - Google Patents

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岸本 康
Yasushi Kishimoto
康 岸本
直彰 五木田
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直彰 五木田
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Abstract

【課題】正面から観察しても輝度が高い色表示が可能であり、かつ斜めから観察した回折光が明るいため、従来のセキュリティデバイスとは一線を画した視覚効果を得ることが可能な表示素子および表示体を提供することを課題とする。【解決手段】支持体102の平面上に形成された複数の立体構造からなる表示素子101であって、立体構造は、長手方向に直線に沿って互いに平行に延伸し、且つ長手方向に直交する方向に等間隔に備えられ、立体構造の長手方向に直交する面における断面形状は矩形状であり、個々の立体構造は、支持体の平面に、直交する側面107と、平行な頂上部105と、を備えており、個々の立体構造の少なくとも一方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期的に変化する凹凸形状からなる回折格子構造108が備えられ、個々の立体構造の頂上部と、側面のいずれか一方の同じ側には、反射層が備えられている表示素子。【選択図】図1

Description

本発明は、偽造防止などのセキュリティ用途向けの表示素子および表示体に関する。
従来の偽造防止手段としては、例えば、簡単に真似する事のできない微細構造や色調変化を施したり、または他の光学機能フィルムを判定子として、それとの組み合わせでのみ、ある光学的現象が観察されるような構成としたり、さらには専用の読取装置でのみ一定のパターン等が読み取れるような構成とするなど、技術の進歩とともに様々な技術が実用化されてきた。
その中でも、実際の運用上の簡便さから、最も利用されているものの一つとして、ホログラムや回折格子像が挙げられる。
ホログラムは、二光束干渉などの光学的撮影方法により、微細な凹凸パターンや、屈折率分布を設けることで作製される。
一方、回折格子像は、微小なエリアに回折格子を配置したものを画素として画像を構成する。
上記ホログラムや回折格子像は、ともに偽造が困難であり、カラーコピー機等による複写も困難で、また意匠的にも優れることから、クレジットカードやIDカード、各種有価証券、証明書等に広く用いられている。
しかしながら、実際の運用上ではホログラムや回折格子像の真偽判定は人の目に委ねられるため、微視的には粗悪な偽造品であっても全ての人が肉眼で正確な真偽判定を行うことは容易でない。
このため、偽造防止を図る上で有利であり、従来にない視覚効果を有することによって全ての人が肉眼で正確な真偽判定を行うことができる表示体およびその表示体を実現可能な表示素子を提供することが求められている。
そのようなニーズに対応しようとする技術としては、例えば、特許文献1には、互いに異なる領域に設けられた微細凹凸領域と、光吸収領域とを含んで構成された表示素子が開示されている。この表示素子は、観察者の観察角度により、部分的に固有の色変化を得られ、従来のホログラムなどとは異なる視覚効果を得ることができる。
特開2008−134586号公報
しかしながら、この表示素子の光吸収領域を正面から観察した場合には、黒色を呈するため、従来の回折光のような明るい色での表示はできない。このため、この表示素子を用いて作成する表示体のデザインが制限されてしまうという問題がある。また、斜め方向から観察した場合の輝度があまり高くないため、照明の条件によっては真偽判定が難しくなるという問題がある。
そこで、本発明は、正面から観察しても輝度が高い色表示が可能であり、かつ斜めから
観察した回折光が明るいため、従来のホログラムなどに代表されるセキュリティデバイスとは一線を画した視覚効果を得ることが可能な表示素子およびその表示素子を用いることにより全ての人が肉眼で正確な真偽判定を行うことができる表示体を提供することを課題とする。
上記の課題を解決する手段として、本発明の請求項1記載の発明は、支持体の平面上に形成された複数の立体構造からなる表示素子であって、
立体構造は、長手方向に直線に沿って互いに平行に延伸し、且つ長手方向に直交する方向に等間隔に備えられており、
立体構造の長手方向に直交する面における断面形状は矩形であり、
個々の立体構造は、支持体の平面に、直交する側面と、平行な頂上部と、を備えており、
個々の立体構造の少なくとも一方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期的に変化する凹凸形状からなる回折格子構造が備えられており、
個々の立体構造の頂上部と、側面のいずれか一方の同じ側には、反射層が備えられていることを特徴とする表示素子である。
請求項2記載の発明は、支持体の平面上に形成された複数の立体構造からなる表示素子であって、
立体構造は、長手方向に直線に沿って互いに平行に延伸し、且つ長手方向に直交する方向に等間隔に備えられており、
立体構造の長手方向に直交する面における断面形状は矩形であり、
個々の立体構造は、支持体の平面に、直交する側面と、平行な頂上部と、を備えており、
個々の立体構造の少なくとも一方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期的に変化する凹凸形状からなる回折格子構造が備えられており、
個々の立体構造の側面のいずれか一方の同じ側と、隣接する立体構造の間の支持体の平面である底面には、反射層が備えられていることを特徴とする表示素子である。
請求項3記載の発明は、前記立体構造の長手方向に直線に沿って周期的に変化する凹凸形状からなる回折格子構造が、ブレーズド型回折格子構造を含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の表示素子である。
請求項4記載の発明は、支持体の平面上に形成された複数の立体構造からなる表示素子であって、
立体構造は、長手方向に直線に沿って互いに平行に延伸し、且つ長手方向に直交する方向に等間隔に備えられており、
立体構造の長手方向に直交する面における断面形状は矩形であり、
個々の立体構造は、支持体の平面に、直交する側面と、平行な頂上部と、を備えており、
個々の立体構造の一方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期aの凹凸形状からなる回折格子構造が備えられており、
個々の立体構造の他方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期bの凹凸形状からなる回折格子構造が備えられていることを特徴とする表示素子である。
請求項5記載の発明は、支持体の平面上に形成された複数の立体構造からなる表示素子であって、
立体構造は、長手方向に、周期曲線に沿って、互いに略平行に延伸し、且つ長手方向に直交する方向に略等間隔に備えられており、
立体構造の長手方向に直交する面における断面形状は矩形であり、
個々の立体構造は、支持体の平面に、直交する側面と、平行な頂上部と、を備えており、
個々の立体構造の少なくとも一方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期的に変化する凹凸形状からなる回折格子構造が備えられており、
個々の立体構造の頂上部と、側面のいずれか一方の同じ側には、反射層が備えられていることを特徴とする表示素子である。
請求項6記載の発明は、支持体の平面上に形成された複数の立体構造からなる表示素子であって、
立体構造は、長手方向に、周期曲線に沿って、互いに略平行に延伸し、且つ長手方向に直交する方向に略等間隔に備えられており、
立体構造の長手方向に直交する面における断面形状は矩形であり、
個々の立体構造は、支持体の平面に、直交する側面と、平行な頂上部と、を備えており、
個々の立体構造の少なくとも一方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期的に変化する凹凸形状からなる回折格子構造が備えられており、
個々の立体構造の側面のいずれか一方の同じ側と、隣接する立体構造の間の支持体の平面である底面には、反射層が備えられていることを特徴とする表示素子である。
請求項7記載の発明は、前記平面上に複数配列された前記立体構造の断面形状の深さが0.1μm以上10.0μm以下であり、前記立体構造の頂上部の幅が1μm以上10μm以下であり、前記立体構造の底部の幅が0.1μm以上10.0μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の表示素子である。
請求項8記載の発明は、前記回折格子構造の格子の溝方向は、前記平面に対して直交する方向に配置し、隣接する格子の中心間距離が0.2μm以上5μm以下であることを特徴とする請求項1〜7に記載の表示素子である。
請求項9記載の発明は、前記反射層は、金属材料もしくは高屈折材料であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の表示素子である。
請求項10記載の発明は、前記反射層は、平均間隔0.01〜0.10μm、X線回折法による結晶子サイズを平均径とした場合の平均径0.02〜0.50μmの金属材料からなり、前記立体構造の底部と、いずれか同じ側の側面のみに備えられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の表示素子である。
請求項11記載の発明は、前記金属材料が、スズを含むことを特徴とする請求項9または10に記載の表示素子である。
請求項12記載の発明は、前記立体構造の頂上部に光散乱構造を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の表示素子である。
請求項13記載の発明は、請求項1〜12のいずれかに記載の表示素子が備えられたことを特徴とする表示体である。
本発明によると、斜めから観察した回折光が明るく、かつ正面から観察しても明るい色での表示が可能または、正面から観察しても反射光が観察されないという、従来のホログラムなどに代表されるセキュリティデバイスとは一線を画した視覚効果を得ることができ
、肉眼で一様に正確な真偽判定を行うことが可能である表示素子およびそれを用いた表示体を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る表示素子の例を前面側から見た平面図である。 図1に示す表示素子の例を概略的に示す斜視図である。 図1に示す表示素子への蒸着方法を概略的に示す斜視図である。 図1に示す表示素子への反射層形成方法の一例を概略的に示す断面図である。 図1に示す表示素子への反射層形成方法の一例を概略的に示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る表示素子への反射層形成方法の別の例を概略的に示す断面図である。 図6に示す表示素子への反射層形成方法の別の例を概略的に示す断面図である。 図6に示す表示素子への反射層形成方法の別の例を概略的に示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る表示素子の例を前面側から見た平面図である。 本発明の第4の実施形態に係る表示素子の例を前面側から見た平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る表示素子の例を概略的に示す断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る表示素子の例を前面側から見た平面図である。 本発明の第6の実施形態に係る表示素子の例を前面側から見た平面図である。
以下、本発明の実施の形態を、適宜図面を参照して詳細に説明する。なお、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には全ての図面を通じて同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
<第1の実施形態>
(表示素子)
本発明の表示素子は、支持体の平面上に形成された複数の立体構造からなる表示素子である。
立体構造は、長手方向に直線に沿って互いに平行に延伸し、且つ長手方向に直交する方向に等間隔に備えられており、立体構造の長手方向に直交する面における断面形状は矩形であり、個々の立体構造は、支持体の平面に、直交する側面と、平行な頂上部と、を備えている。
個々の立体構造の少なくとも一方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期的に変化する凹凸形状からなる回折格子構造が備えられており、個々の立体構造の頂上部と、側面のいずれか一方の同じ側には、反射層が備えられている。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る表示素子101を前面側、即ち観察者側から見た平面図である。図2は、図1に示す表示素子101を斜め方向から観察した斜視図である。
(矩形格子構造)
図1及び図2に示す表示素子101は、支持体102を備え、その一方の面に形成層103が設けられている。
さらにその表面には、断面が矩形状の複数の立体構造が、長手方向に平行に並んで形成されている。その立体構造は、それが形成された平面に直交する方向から見た形状が長手方向に周期的に変化する回折格子構造108を備えている。
ここでは、その立体構造が長手方向に平行に並んだ構造を矩形格子構造104と呼ぶことにする。また、その立体構造が形成された平面に直交する方向から見た形状が長手方向に周期的に変化する構造を回折格子構造108と呼ぶことにする。
矩形格子構造104には頂上部105と底部106が形成されており、さらに矩形格子構造104の長辺側の1つの側面107には、回折格子構造108が備えられた構成となっている。
矩形格子構造104の深さは、0.1μm以上10μm以下であり、頂上部105の幅は、1μm以上10μm以下で、底部106の幅は、0.1μm以上10μm以下であることが好ましい。
(回折格子構造)
矩形格子構造104の側面107に備えられた回折格子構造108の回折格子は、支持体102の平面に対して直交する方向に溝が並び、隣接する格子の中心間距離(回折格子のピッチ)が、0.2μm以上5μm以下であることが好ましい。
回折格子構造108は、例えば、可視光を回折する回折格子である事が望ましい。可視光回折格子の役割を果たす構造は、溝の深さ(ここでは、Y軸方向)が0.1μm〜0.5μm、中心間距離(X軸方向)が0.2μm〜5μmとなる。
図1に示す回折格子構造108の格子断面(ここではXY平面)形状は、正弦波形状であるが、バイナリ型回折格子の場合は矩形形状となり、ブレーズド型回折格子の場合(図9参照)は鋸形状の断面となる。これらの形状は必要な光学効果に従い適宜選択すればよい。又、それらの形状を組み合わせることも可能である。
(支持体)
支持体102は、フィルムからなることが好ましく、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PP(ポリプロピレン)などのプラスチックフィルムを用いることができる。但し、矩形格子構造104を設ける時にかかる熱や溶剤等による変形や変質の少ない材料を用いることが好ましい。なお、必要によっては紙や合成紙、プラスチック複層紙や樹脂含浸紙等を支持体として用いる事も可能である。
支持体102の厚さは4μm〜100μmであることが好ましい。厚さが4μm以上であると、支持体としての物理的強度が十分となり取り扱い易い。一方100μm以下であると、支持体102を構成する材料による可視光の光学的損失を小さく抑えることが可能であり、頂上部105と底部106と側面107の回折格子構造108を支持体102側より視認し易くなる。支持体のより好ましい厚さは12〜50μmである。
尚、矩形格子構造104は、必ずしも支持体102と直接接するように設ける必要はなく、支持体102と矩形格子構造104の間に図示しない中間層等を設けてもよい。表示素子を転写箔として用いる場合は、剥離層を中間層として設ける事で、支持体102から矩形格子構造104を分離させる機能を付与する事が可能である。
(形成層)
形成層103は、矩形格子構造104を形成する為に設ける層である。形成層103に使用される材料としては、例えば、熱可塑性樹脂や熱硬化樹脂が例示できる。具体的には、熱可塑性樹脂として、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、ビニル系樹脂等、熱硬化樹脂としては、ウレタン樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。
また、形成層103の材料としてフォトポリマー法を用いる場合は、エチレン性不飽和結合、又はエチレン性不飽和基を持つモノマー、オリゴマー、ポリマー等を使用すること
ができる。モノマーとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等が挙げられる。オリゴマーとしては、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート等が挙げられる。ポリマーとしては、ウレタン変性アクリル樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂が挙げられるがこの限りでない。
また、光カチオン重合を利用する場合には、エポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー、オキセタン骨格含有化合物、ビニルエーテル類を使用することができる。また、上記の電離放射線硬化性樹脂は、紫外線等の光によって硬化させる場合には、光重合開始剤を添加することができる。樹脂に応じて、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、その併用型(ハイブリッド型)を選定することができる。或いは、エチレン性不飽和結合又はエチレン性不飽和基を持つモノマー、オリゴマー、ポリマー等を混合して使用することもできる。また、これらモノマー等に予め反応基を設けておき、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、有機チタネート架橋材等で互いに架橋することも可能である。されにこれらモノマー等に予め反応基を設けておき、イソシアネート化合物、シランカップリング剤、有機チタネート架橋材等で、その他の樹脂骨格と架橋することも可能である。このような方法であれば、エチレン性不飽和結合又はエチレン製不飽和基をもつポリマーであって、常温では固形で存在し、タックが少ないために、成形性が良く原版汚れの少ないポリマーを得ることも可能である。
支持体102上に形成層103を設ける方法としては、例えばコーティング法を利用できる。特に、該当材料を溶媒に溶解又は分散させたインキを塗布後、溶媒のみを乾燥除去するウエットコーティング法であれば、高速且つ低コスト生産が実現可能である。
形成層103の厚みは、0.2〜10μmの範囲で設ける事が好ましい。製造方法に依るが、塗膜が厚すぎる場合には矩形格子構造104を成型する際の加圧による樹脂のはみ出しやシワの原因となり、厚みが極端に薄い場合には流動性が乏しく、十分な成型ができない。また、成形性は所望する回折格子構造108の形状によって変化するが、所望する凹深さの1〜10倍の膜厚の形成層103を設けることが好ましく、更に好ましくは3〜5倍である。
(矩形格子構造の作製方法)
形成層103の表面に矩形格子構造104を形成する際に用いる原版の作製方法は、電子線描画装置等の荷電粒子ビームを用いた露光装置を用い、且つ、コンピュータ制御により、ステージ上に載置された平面状の基板に凹凸形状のパターンを描画し形成していく方法が知られている。
例えば、ポジ型の感光材料が塗布された基板に荷電粒子ビームを照射し、現像処理を行うと凹の形状が得られるが、荷電粒子ビームの照射時間を長くしたり、強度を高めたりすることでより深い加工ができ、反対に荷電粒子ビームの照射時間を短くしたり、強度を下げたりすることで浅い加工ができる。
このように現像処理した感光材料に、蒸着またはスパッタリングなどで金属材料の導電性膜を形成した後にNi電鋳を行うことによりNi電鋳原版を作製する。このNi電鋳原版を形成層103の表面に密着加圧し、熱可塑性樹脂の場合は加熱、光硬化性樹脂の場合は光照射を行うことで、形成層103に凹凸形状を転写することができる。
ここで、光硬化性樹脂によって得られた表示素子は、熱可塑樹脂を使用するプレス法に比べ格子構造パターンの成形精度が良く、耐熱性や耐薬品性に優れる。また、更に新しい製造方法としては、常温で固体状若しくは高粘度状の光硬化性樹脂を使用して成形する方
法や、離型材料を添加する方法もある。
(反射層およびその形成方法)
図3は、本発明の第1の実施形態に係る表示素子の蒸着方法を概略的に示す斜視図である。図2で示した表示素子101に対して、斜め方向301から真空蒸着法により金属材料、もしくは高屈折材料で斜方蒸着を行い、反射層を形成する。反射層は、透明反射層又は不透明な金属反射層を使用することができる。
透明反射層としては、例えば、形成層103とは屈折率が異なる透明材料からなる層を使用することができる。透明材料からなる透明反射層は、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。後者の場合、透明反射層は、繰り返し反射干渉を生じるように設計されていてもよい。この透明材料としては、例えば、硫化亜鉛及び二酸化チタンなどの透明誘電体を使用することができる。
或いは、透明反射層として、厚さが20nm未満の金属層を使用してもよい。金属層の材料としては、例えば、クロム、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン、銀、金及び銅などの単体金属又はそれらの合金を使用することができる。
不透明な金属反射層としては、より厚いこと以外は透明反射層について上述したのと同様の金属層を使用することができる。
図4と図5は、本発明の第1の実施形態に係る表示素子の反射層形成方法の一例を概略的に示す断面図である。
図4は、蒸着前の表示素子101のYZ面の断面を示す。表示素子101は、支持体102の一方の面に形成層103が設けられている。さらにその表面には断面が矩形状の矩形格子構造104が複数配列されている。矩形状の矩形格子構造104には頂上部105と底部106が形成されており、さらに矩形格子構造104の長辺側の1つの側面107には、回折格子構造が設けられている。
図5は蒸着後の表示素子101のYZ面の断面を示す。斜め方向301から来た蒸着物質が、矩形格子構造104に当たるときに、頂上部105によって遮られた底部106には、ほとんど蒸着されず、頂上部105には頂上部蒸着面501と側面107には側面蒸着面502として蒸着される。
また、頂上部蒸着面501と側面蒸着面502での蒸着膜厚を比較すると、より斜め方向301に正対する側面蒸着面502の方がより多くの蒸着物質を受けることになるため、膜厚が厚くなる。反射層からの反射輝度は、反射層の膜厚に比例するため、頂上部蒸着面501と側面蒸着面502では、回折格子のある側面蒸着面502の方が明るくなる。
この表示素子101を正面から観察すると、薄い反射層での反射光を確認でき、斜め方向から観察すると、側面蒸着面502の効果によって回折格子からの回折光が明るく観察することが出来る。
また、観察角度は表示素子101の平面上に近い浅い角度で回折光が射出されるので、通常では観察しないような領域で観察することになる。この回折光を観察することにより、真偽判定を行うことが可能となる。
つまり、正面から観察しても明るい色での表示が可能であり、かつ斜めから観察した回折光が明るい、従来のホログラムなどに代表されるセキュリティデバイスとは一線を画し
た視覚効果を得ることができ、肉眼で一様に正確な真偽判定を行うことが可能である。
さらに、あらかじめ頂上部105に光散乱構造を設けておくことで、頂上部蒸着面501での反射光は拡散し、紙を観察しているような見え方とすることも可能である。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本発明の表示素子は、個々の立体構造の少なくとも一方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期的に変化する凹凸形状からなる回折格子構造が備えられており、個々の立体構造の側面のいずれか一方の同じ側と、隣接する立体構造の間の支持体の平面である底面には、反射層が備えられていることが特徴である。その他は、第1の実施形態と同様である。
図6、図7、図8は本発明の第2の実施形態に係る表示素子の反射層形成方法の別の例を概略的に示す断面図である。
(反射層およびその形成方法)
図6は、図4で示した表示素子101に、平均間隔0.01〜0.100μm、平均径0.02〜0.500μmの金属材料を斜方蒸着し粒子状反射層を形成した状態を示す。ここで平均径とは、薄膜を構成する粒子が球形の結晶子であると仮定して、X線回折により得られたX線回折ピークの半値幅を使用してシェラーの式から算出した結晶子サイズとした。粒子状反射層の材料としては、クロム、ニッケル、アルミニウム、スズ、金、銅、真鍮等の材料が挙げられる。
特に、スズを用いた蒸着法は、蒸着速度、蒸着膜厚等の蒸着条件を選択することで、非蒸着部と蒸着部が不規則に並んだ粒子状パターンを形成することが可能である。この粒子状パターンとしては、規則的なパターン形状にしてもよいし、明確な意味を持たないランダムなパターンでも良い。
表示素子101に複数配列されている矩形状の矩形格子構造104の頂上部105には、頂上部蒸着面601が蒸着されている。さらに側面107と底部106には、側面蒸着面602が蒸着されている。蒸着面601の厚みは1〜1000nm程度、好ましくは1〜50nm程度に制御できれば良い。
また、蒸着面601は、必ずしも形成層103を構成する材料と十分に密着している必要はなく、後述するせん断方向への力によって除去し易いように、中間層或いは形成層103材料への添加剤(フッ素系樹脂やシリコン系樹脂)等で層間密着力が調整されていても良い。中間層は、可視光透明な蒸着薄膜を用いても良い。
図7は、図6に示した粒子状反射層を形成した矩形格子構造104の頂上部105に設けられた頂上部蒸着面601に対し、矩形格子構造104とのせん断方向702(図7に於けるY軸方向)へ力を加えることで、頂上部蒸着面601を除去する状況を示した説明図である。
矩形格子構造104が形成された表示素子101を固定された状態にしておく。次に、反射層除去スキージ701を、固定された表示素子101の頂上部105の頂上部蒸着面601に接触するように押し当て、せん断方向702に反射層除去スキージ701を移動する事によって、頂上部105との界面でせん断方向702に摩擦力を発生させる。この力によって頂上部105に設けられた頂上部蒸着面601を除去する。
一方、反射層除去スキージ701は、底部106より十分大きく、側面107および底部106に設けられた側面蒸着面602には反射層除去スキージ701が接触しない為、この部分の側面蒸着面602は除去されずに残る。
反射層除去スキージ701は、頂上部105を損傷させない程度の硬さを有する高弾性材料からなり、エンジニアリングプラスチックやゴム等が好ましく用いられる。反射層除去スキージ701の形状は、平スキージ、角スキージ、2層剣スキージ等、用途に応じ適宜選択可能であり、またその厚さや長さ、硬さを細かく設定する事によって、最適な条件を選択する事ができる。
図8は、表示素子101の矩形格子構造104の頂上部105に設けられた頂上部蒸着面601が除去された状態を示す。
このように作製された表示素子101を正面から観察すると、正面方向への反射光は確認されず、斜め方向から観察すると、側面蒸着面602の効果によって回折格子からの回折光が明るく観察することが出来る。
つまり、斜めから観察した回折光が明るく、かつ正面から観察しても反射光が観察されないという、従来のホログラムなどに代表されるセキュリティデバイスとは一線を画した視覚効果を得ることができ、肉眼で一様に正確な真偽判定を行うことが可能である表示素子を提供することが可能となる。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る表示素子101を概略的に示す断面図である。図11に於ける表示素子101は、図8に示す表示素子101の形成層103の矩形格子構造104が形成された側に、接着層912が形成された構成を示している。
(接着層)
接着層912は、表示素子101を物品へ貼付する為に設けられる層である。接着層912は、例えばポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂又は塩化ビニル樹脂等を主成分とする接着剤により形成することができる。また、必要に応じて接着性付与剤、充填剤、軟化剤、熱光安定剤、酸化防止剤などを配合することができる。接着性付与剤としては、ロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂などが挙げられる。充填剤としては、亜鉛華、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどが挙げられる。軟化剤としては、プロセスオイル、液状ゴム、可塑剤などが挙げられる。熱光安定剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系などが挙げられ、酸化防止剤としては、アニリド系、フェノール系、ホスファイト系、チオエステル系などが挙げられる。
本発明に於いて、接着層912を設ける方法には制限がなく、例えば、ロールコーター、ナイフコーター、ロールナイフコーター、エアナイフコーター、ダイコーター、バーコーター、グラビアコーター、カーテンコーター等の塗工機を用いて、予め剥離材上に接着剤を塗布し、乾燥後基材シートの裏面と貼り合わせた後、剥離材を取り外して接着層912を設ける方法が挙げられる。このようにして形成された接着層912の厚さは、用途に応じて適宜選択されるが、通常1〜300μm程度、好ましくは5〜100μmである。
<第3の実施形態>
本発明の表示素子の第3の実施形態について説明する。
本発明の表示素子は、第1または第2の実施形態における表示素子において、立体構造の長手方向に直線に沿って周期的に変化する凹凸形状からなる回折格子構造が、ブレーズド型回折格子構造を含んでいることが特徴である。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る表示素子901を前面側から見た平面図である。表示素子901は、断面が矩形状の矩形格子構造902が複数の直線状で略平行に配列されている。矩形格子構造902には頂上部903と底部904が形成されており、さらに矩形格子構造902の長辺側の1つの側面には、ブレーズド型回折格子構造905が設けられている。
矩形格子構造902に設けた、ブレーズド型回折格子構造905の回折格子は、支持体の平面に対して垂直方向に溝が並び、格子の中心間距離(回折格子のピッチ)が、0.2μm以上5μm以下である。
ブレーズド型回折格子905は、典型的な格子ピッチや格子深さはバイナリ型回折格子と同等であるが、その断面形状が鋸刃状であり、矩形格子構造902が形成されている形成形成層の面に直交する方向からの入射光に対し、回折角度と、傾斜面による光の反射角と、が一致した場合、その方向に理論上回折効率が100%である回折光が生じ、それ以外の角度には光が射出されないという光学作用がある。
すなわち、ブレーズド型回折格子は、バイナリ型回折格子と比較して非常に高い回折効率を得ることができ、また光の進行角度を厳密に制御できるという特徴をもっている。このため、表示素子901を斜め方向から観察した場合に観察される回折光は、バイナリ型回折格子よりも明るく、回折方向も限定できるため、より確実な真偽判定を容易に行うことが可能となる。
図9において上方向斜めから見下ろした場合には、ブレーズド型回折格子構造905からの回折光は観察されず、下方斜めから見上げた場合には、ブレーズド型回折格子構造905からの回折光が観察される。
<第4の実施形態>
本発明の表示素子の第4の実施形態について説明する。
本発明の表示素子は、個々の立体構造の一方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期aの凹凸形状からなる回折格子構造が備えられており、個々の立体構造の他方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期bの凹凸形状からなる回折格子構造が備えられていることが特徴である。その他は、第1の実施形態と同様である。
図10は、本発明の第4の実施形態に係る表示素子906を前面側から見た平面図である。
表示素子906は、断面が矩形状の複数の矩形格子構造907が、長手方向に直線状で平行に並んで形成されており、その矩形格子構造907は、それが形成された平面に直交する方向から見た形状が長手方向に周期的に変化する形状を備えている。
矩形格子構造907には頂上部908と底部909が形成されており、さらに矩形格子構造907の長辺側の1つの側面には、回折格子構造910が設けられている。さらに、もう1つの側面には、回折格子構造911が設けられている。
回折格子構造910と回折格子構造911では、回折格子の断面形状(波形)は同等であるが、格子の中心間距離(回折格子のピッチ)が異なっている。
図10において上方向斜めから見下ろした場合には、回折格子構造911からの回折光が観察され、下方斜めから見上げた場合には、回折格子構造910からの回折光が観察される。
すなわち、表示素子906を白色光で照明した場合に、上方向斜めから見下ろした場合と、下方斜めから見上げた場合で観察される回折光の色が異なって観察される。このことにより、より確実な真偽判定を容易に行うことが可能となる。
<第5の実施形態>
本発明の表示素子の第5の実施形態について説明する。
本発明の表示素子は、個々の立体構造の少なくとも一方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期的に変化する凹凸形状からなる回折格子構造が備えられており、個々の立体構造の頂上部と、側面のいずれか一方の同じ側には、反射層が備えられていることが特徴である。その他は、第1の実施形態と同様である。
図12は、本発明の第5の実施形態に係る表示素子を前面側から見た平面図である。表示素子121は、断面が矩形状の矩形格子構造122が複数の曲線状に略平行で配列されている。矩形状の矩形格子構造122には頂上部123と底部124が形成されており、さらに矩形格子構造122の長辺側の1つの側面には、回折格子構造125が設けられている。
図1に示した表示素子101配列された矩形状の矩形格子構造104は、直線で構成され、X軸方向に略平行に配列している。このため、Y軸方向から入射した光に対して、回折格子構造108から射出する回折光は、X軸に略垂直な方向にほとんど拡散せずに射出する。
これに対して、図12で示した表示素子121の矩形格子構造122は、複数の曲線で構成し略平行に配列している。このため、Y軸方向から入射した光に対して、回折格子構造125から射出する回折光は、X軸に垂直な方向よりある程度の角度の範囲に拡がりをもって射出することになる。
つまり、矩形格子構造104は狭い範囲でのみ回折光を観察することができ、矩形格子構造122は、X軸方向に拡がりをもった範囲から回折光を観察することが可能となる。このような2種類の矩形格子構造を画素として表示パターンを構成することで、ある範囲からのみ表示パターンを確認することができるような表現方法が可能となる。
<第6の実施形態>
本発明の表示素子の第6の実施形態について説明する。
本発明の表示素子は、個々の立体構造の側面のいずれか一方の同じ側と、隣接する立体構造の間の支持体の平面である底面には、反射層が備えられていることが特徴である。その他は、第1の実施形態と同様である。
図13は、本発明の第6の実施形態に係る表示素子131を前面側から見た平面図である。表示素子131は、領域132と領域133の2種類の領域から構成されている。領域133は、領域132をXY平面上で時計回りに90度回転した構造となっている。領域132は断面が矩形状の矩形格子構造134が複数の直線状にX軸に略平行で配列されている。矩形格子構造134には頂上部135と底部136が形成されており、さらに矩形格子構造134の長辺側の1つの側面には、回折格子構造137が設けられている。
表示素子131にY軸方向から照明光を入射すると、領域132は回折光を射出するが、領域133は回折光を射出しない。また、X軸方向から照明光を入射した場合には、領域132は回折光を射出しないが、領域133は回折光を射出する。
つまり、照明光が90度異なる方向から入射したときに、それぞれの領域が切り替わる
ように回折光を射出する構造となっている。このような2種類の構造を持った領域を画素として表示パターンを構成することで、90度異なる照明光により異なるパターンを表示することが可能となる。
ここでは、矩形格子構造134は90度ことなる方向で配置しているが、角度は自由に設定してよく、領域も2種類以上で構成しても構わない。また、格子構造も第5の実施形態で説明したような、曲線による格子構造で構成しても構わない。さらに、回折格子構造にブレーズド型回折格子を含んでもよい。
以上、本発明の表示素子によると、斜めから観察した回折光が明るく、かつ正面から観察しても明るい色での表示が可能または、正面から観察しても反射光が観察されないという、従来のホログラムなどに代表されるセキュリティデバイスとは一線を画した視覚効果を得ることができ、肉眼で一様に正確な真偽判定を行うことが可能である表示体を提供する事が可能となる。
以上、本発明に係る表示素子の実施形態について詳細に説明したが、この他の処理や構成も可能である。例えば、それぞれの層間の密着性を向上させるために、コロナ処理、プラズマ処理及び/又はプライマー塗工を施してもよい。更に、意匠性を向上させるべく、各層を着色することも可能である。また、ICチップ入りインレットを組み込んだ構成等も可能である。
肉眼で一様に正確な真偽判定を行うことが可能であることから、各種セキュリティ認証の真偽判定に利用可能であり、特に、有価証券や紙幣、またブランド品、証明書等の偽造を防止するために使用されるラベルや、クレジットカードなどの真偽判定に利用することが可能である。
101、901、906、121、131…表示素子、102…支持体、103…形成層、104、902、907、122、134…矩形格子構造、105、903、908、123、135…頂上部、106、904、909、124、136…底部、107…側面、108、910、911、125、137…回折格子構造、132、133…領域、301…斜め方向、501、601…頂上部蒸着面、502、602…側面蒸着面、701…反射層除去スキージ、702・・・せん断方向、905…ブレーズド型回折格子構造、912…接着層

Claims (13)

  1. 支持体の平面上に形成された複数の立体構造からなる表示素子であって、
    立体構造は、長手方向に直線に沿って互いに平行に延伸し、且つ長手方向に直交する方向に等間隔に備えられており、
    立体構造の長手方向に直交する面における断面形状は矩形であり、
    個々の立体構造は、支持体の平面に、直交する側面と、平行な頂上部と、を備えており、
    個々の立体構造の少なくとも一方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期的に変化する凹凸形状からなる回折格子構造が備えられており、
    個々の立体構造の頂上部と、側面のいずれか一方の同じ側には、反射層が備えられていることを特徴とする表示素子。
  2. 支持体の平面上に形成された複数の立体構造からなる表示素子であって、
    立体構造は、長手方向に直線に沿って互いに平行に延伸し、且つ長手方向に直交する方向に等間隔に備えられており、
    立体構造の長手方向に直交する面における断面形状は矩形であり、
    個々の立体構造は、支持体の平面に、直交する側面と、平行な頂上部と、を備えており、
    個々の立体構造の少なくとも一方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期的に変化する凹凸形状からなる回折格子構造が備えられており、
    個々の立体構造の側面のいずれか一方の同じ側と、隣接する立体構造の間の支持体の平面である底面には、反射層が備えられていることを特徴とする表示素子。
  3. 前記立体構造の長手方向に直線に沿って周期的に変化する凹凸形状からなる回折格子構造が、ブレーズド型回折格子構造を含んでいることを特徴とする請求項1または2に記載の表示素子。
  4. 支持体の平面上に形成された複数の立体構造からなる表示素子であって、
    立体構造は、長手方向に直線に沿って互いに平行に延伸し、且つ長手方向に直交する方向に等間隔に備えられており、
    立体構造の長手方向に直交する面における断面形状は矩形であり、
    個々の立体構造は、支持体の平面に、直交する側面と、平行な頂上部と、を備えており、
    個々の立体構造の一方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期aの凹凸形状からなる回折格子構造が備えられており、
    個々の立体構造の他方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期bの凹凸形状からなる回折格子構造が備えられていることを特徴とする表示素子。
  5. 支持体の平面上に形成された複数の立体構造からなる表示素子であって、
    立体構造は、長手方向に、周期曲線に沿って、互いに平行に延伸し、且つ長手方向に直交する方向に等間隔に備えられており、
    立体構造の長手方向に直交する面における断面形状は矩形であり、
    個々の立体構造は、支持体の平面に、直交する側面と、平行な頂上部と、を備えており、
    個々の立体構造の少なくとも一方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期的に変化する凹凸形状からなる回折格子構造が備えられており、
    個々の立体構造の頂上部と、側面のいずれか一方の同じ側には、反射層が備えられていることを特徴とする表示素子。
  6. 支持体の平面上に形成された複数の立体構造からなる表示素子であって、
    立体構造は、長手方向に、周期曲線に沿って、互いに平行に延伸し、且つ長手方向に直交する方向に等間隔に備えられており、
    立体構造の長手方向に直交する面における断面形状は矩形であり、
    個々の立体構造は、支持体の平面に、直交する側面と、平行な頂上部と、を備えており、
    個々の立体構造の少なくとも一方の同じ側の側面には、立体構造の長手方向に周期的に変化する凹凸形状からなる回折格子構造が備えられており、
    個々の立体構造の側面のいずれか一方の同じ側と、隣接する立体構造の間の支持体の平面である底面には、反射層が備えられていることを特徴とする表示素子。
  7. 前記平面上に複数配列された前記立体構造の断面形状の深さが0.1μm以上10.0μm以下であり、前記立体構造の頂上部の幅が1μm以上10μm以下であり、前記立体構造の底部の幅が0.1μm以上10.0μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の表示素子。
  8. 前記回折格子構造の格子の溝方向は、前記平面に対して直交する方向に配置し、隣接する格子の中心間距離が0.2μm以上5μm以下であることを特徴とする請求項1〜7に記載の表示素子。
  9. 前記反射層は、金属材料もしくは高屈折材料であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の表示素子。
  10. 前記反射層は、平均間隔0.01〜0.10μm、X線回折法による結晶子サイズを平均径とした場合の平均径0.02〜0.50μmの金属材料からなり、前記立体構造の底部と、いずれか同じ側の側面のみに備えられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の表示素子。
  11. 前記金属材料が、スズを含むことを特徴とする請求項9または10に記載の表示素子。
  12. 前記立体構造の頂上部に光散乱構造を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の表示素子。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の表示素子が備えられたことを特徴とする表示体。
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