JP2018031241A - 壁構造 - Google Patents

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Katsuyuki Nakano
勝行 中野
正広 寺澤
Masahiro Terasawa
正広 寺澤
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Abstract

【課題】木材からなる柱に対し、簡易な層構成で耐震性および断熱性を確保することができる壁構造を提供する。【解決手段】壁構造1は、複数の柱4に架け渡されて取り付けられた平板状の下地材16と、下地材16の表面16a側に取り付けられた断熱複合パネル10であって、下地材16の表面16aに対面する断熱材13と、断熱材13に接合された非金属材料からなる表面材14と、を有する断熱複合パネル10と、断熱複合パネル10および下地材16を貫通し、先端部21aが複数の柱4のそれぞれに螺着された木ねじ20と、を備える。下地材16と断熱複合パネル10の断熱材13との間には、接着剤層18が設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、木材からなる柱に断熱パネルが取り付けられた壁構造に関する。
従来、断熱パネルを備えた壁構造が知られている。特許文献1に記載された構造では、木造軸組構造からなる建築物の柱に、パネルが取り付けられている。パネルは、鋼板からなる基材と、基材の表面に設けられた断熱層と、断熱層の表面を被覆する被覆材とから構成される。パネルは、ビス等の固定具によって柱に固定される。特許文献2に記載された構造では、建物の壁体に、外壁面体が取り付けられている。外壁面体は、断熱材、メッシュ体、モルタル材、および表面塗料材を備える。断熱材に設けられた小孔に木ネジが通され、壁体にネジ込まれることにより、外壁面体は壁体に固着される。特許文献3に記載された構造では、既存壁に対して、断熱パネルが取り付けられている。断熱パネルは、内装下地材と断熱材とが積層された積層体である。
特開平11−159032号公報 特開2004−263450号公報 特開2015−78602号公報
上記した特許文献1の構造では、パネルは、鋼板を有しており、構造材としての強度を有する。このように従来は、木材からなる柱に対して鋼板等の構造用面材を用いることにより、壁構造に耐震性を持たせていた。しかし、構造用面材を用いた場合、層構成が複雑化する傾向にある。
本発明は、木材からなる柱に対し、簡易な層構成で耐震性および断熱性を確保することができる壁構造を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る壁構造は、木材からなる複数の柱に対して形成される壁構造であって、複数の柱に架け渡され、複数の柱の側面に裏面が対面するように複数の柱に取り付けられた平板状の下地材と、下地材の表面側に取り付けられた断熱複合パネルであって、下地材の表面に対面する平板状の断熱材と、非金属材料からなり、断熱材に接合された平板状の表面材と、を有する断熱複合パネルと、断熱複合パネルおよび下地材を貫通すると共に、先端部が複数の柱のそれぞれに達して当該柱に螺着された木ねじと、を備え、下地材と断熱複合パネルの断熱材との間には接着剤層が設けられており、接着剤層によって、下地材に対して断熱複合パネルが固定されている。
この壁構造によれば、木材からなる複数の柱に対して、下地材と断熱複合パネルとが固定される。これらは、木ねじによって柱に固定される。一方で、断熱複合パネルは接着剤層によって下地材に固定されているので、この壁構造においては、木ねじによる積層方向の締結と、接着剤層による面状の固定とが併用されている。断熱複合パネルの表面材は、非金属材料からなるため、断熱複合パネルは構造用面材ではなく、その層構成も簡易である。断熱複合パネルは耐力の面では本来不十分であるが、その断熱複合パネルが下地材に接着され、さらに木ねじによって壁構造の全体が柱に固定されているので、その結果として、耐震性も確保される。
下地材は石膏ボードであってもよい。汎用品である石膏ボードを用いることで、上記の壁構造を安価に実現することができる。
断熱複合パネルの表面材は石膏ボードであってもよい。表面材が石膏ボードであると、耐火性が高められる。
本発明によれば、木材からなる柱に対し、簡易な層構成で耐震性および断熱性を確保することができる。
本発明の一実施形態に係る壁構造を示す正面図である。 図1の壁構造の側面図である。 図1の壁構造を柱に沿って切断した断面図である。 図4の部分拡大図である。 接着剤層の有無に関する性能試験の結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1〜図3を参照して、本実施形態の壁構造1の全体構成について説明する。図1に示されるように、壁構造1が設けられる住宅等の建物は、土台2と梁3との間に設けられた複数の柱4を備える。この建物は木造である。土台2は、木材からなる。なお、コンクリート基礎等が設けられてもよい。梁3および柱4は、木材からなる。複数の柱4は、鉛直方向に設けられ、水平方向(図1の左右方向)において互いに離間している。柱4と柱4の間には、木材からなる一または複数の間柱6が立設されてもよい。なお、本明細書において、「柱」は、柱4および間柱6の両方を含む意である。
柱4の上端部4bは、梁3に連結または固定される。柱4の下端部4aは、土台2に連結または固定される。間柱6の上端部および下端部も、梁3および柱4にそれぞれ連結または固定される。図2に示されるように、複数の柱4において、室内側S2の側面4cは同一平面上に位置する。間柱6の室内側S2の側面も、柱4の側面4cと同一平面上に位置する。これらの柱4の側面4cおよび間柱6の側面に対して、複数の断熱複合パネル10が取り付けられている。
壁構造1は、柱4の室内側S2に設けられて、断熱性および耐震性の両方を確保する。すなわち、壁構造1は、柱4よりも室内側S2に設けられた断熱耐震構造である。壁構造1は、建物の新築時に適用されてもよく、建物の改修時に適用されてもよい。柱4の屋外側S1(すなわち側面4d側)には、外壁構造が形成される。従来の壁構造では、柱4と柱4との間に断熱材が充填される場合もあるが、本実施形態の壁構造1では、柱4と柱4との間に断熱材は充填されていない。たとえば、建物の改修時に、元々充填されていた断熱材が撤去され、新たに断熱複合パネル10を用いた壁構造1が設けられてもよい。なお、壁構造1は、柱4と柱4との間に充填された断熱材が併用されたものであってもよい。
複数の断熱複合パネル10は、たとえば長方形状をなす。断熱複合パネル10は、縦向きに設置されてもよく、横向きに設置されてもよい。図1に示されるように、縦向きの断熱複合パネル10と横向きの断熱複合パネル10とが混在してもよい。その場合、断熱複合パネル10の短辺12と、これに隣接する断熱複合パネル10の長辺11とが合わさり得る。断熱複合パネル10の配置は、梁3と土台2との間隔、あるいは、柱4と柱4(および間柱6)との間隔に応じて、適宜に変更可能である。
図3に示されるように、断熱複合パネル10は、断熱材13および表面材14からなる2層構造をなす。断熱材13および表面材14は、いずれも平板状をなし、略等しい大きさを有する。なお、断熱複合パネル10は、3層構造であってもよいし、それ以上であってもよい。断熱複合パネル10は、複数の平板状部材が互いに接着等により貼り合わされ、接合・一体化された複合板である。断熱複合パネル10の厚みは、たとえば100mm以下である。断熱複合パネル10の厚みは、60mm以下であってもよい。
断熱材13は、発泡プラスチック系の断熱材である。断熱材13は、たとえば、押出法ポリスチレンフォームからなってもよい。断熱材13は、断熱性を有する材料であれば、他のあらゆる材料から形成されてもよい。断熱材13は、硬質ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、フェノールフォーム、またはビーズ法ポリスチレンフォーム等からなってもよい。断熱材13の圧縮強度は、たとえば、10N/cm以上である。断熱材13の圧縮強度は、20N/cm以上であってもよい。
表面材14は、非金属材料からなる。表面材14は、たとえば無機質系の面材である。表面材14は、木質系の面材であってもよい。表面材14は、断熱材13よりも高い圧縮強度を有する。表面材14の厚みは、断熱材13の厚みよりも小さい。表面材14としては、あらゆる板材が用いられ得る。表面材14は、たとえば石膏ボードであってもよい。表面材14は、たとえばケイ酸カルシウム板であってもよく、フレキシブルボードであってもよい。表面材14は、木質系合板であってもよい。室内側S2に設けられる壁構造1において、表面材14はもっとも室内側に位置する。表面材14の表面14aには、たとえば内装材が貼り付けられる。
ここで、表面材14は、断熱材13よりも高い圧縮強度を有するが、構造用面材としての強度は有していない。表面材14は、鋼板よりも低い圧縮強度を有する。
断熱材13の表面13aに対して、表面材14の裏面14bが接着されている。断熱材13および表面材14からなる断熱複合パネル10は、構造用面材としての強度を有していない。すなわち、断熱複合パネル10単体では、十分な耐力を有していない。断熱複合パネル10の圧縮強度は、表面材14に比して圧縮強度の低い断熱材13の圧縮強度によって決まり得る。断熱複合パネル10は、鋼板よりも低い圧縮強度を有する。断熱複合パネル10の圧縮強度は、たとえば、10N/cm以上である。断熱複合パネル10の圧縮強度は、20N/cm以上であってもよい。
図1、図3および図4を参照して、壁構造1の詳細について説明する。図3に示されるように、壁構造1は、全体としての強度すなわち耐震性を確保するため、下地材16および複数の木ねじ20を備えている。
下地材16は、平板状をなし、断熱複合パネル10と略等しい大きさを有する。下地材16の厚みは、断熱複合パネル10の厚みよりも小さい。下地材16の厚みは、表面材14の厚みと同程度であってもよく、表面材14の厚みより小さくてもよい。下地材16は、たとえば無機質系の面材である。下地材16は、たとえば石膏ボードであってもよい。下地材16は、たとえばケイ酸カルシウム板であってもよく、フレキシブルボードであってもよい。下地材16は、木質系合板であってもよい。下地材16が石膏ボードである場合、下地材16の圧縮強度は、たとえば、2〜5N/mmである。
下地材16は、複数の柱4(および間柱6)に架け渡されている。下地材16の裏面16bが、柱4の側面4cに対面している。下地材16は、下地材16の表面16a側から打ち付けられた複数のビス24によって、柱4の側面4cに固定されている。なお、下地材16と柱4との間に接着剤が塗布されてもよい。
図4に示されるように、下地材16の表面16a側に、上記の断熱複合パネル10が取り付けられている。すなわち、断熱複合パネル10の裏面13bが、下地材16の表面16aに対面している。さらに、下地材16の表面16aと断熱複合パネル10の裏面13bとの間には、接着剤層18が設けられている。この接着剤層18によって、下地材16に対して断熱複合パネル10が固定されている。接着剤層18は、下地材16に対する断熱複合パネル10のずれを防止する(ずれ止めの機能を持つ)。
接着剤層18は、下地材16および断熱複合パネル10の貼合せ面の略全面に設けられてもよいが、貼合せ面の一部に設けられてもよい。たとえば、接着剤層18は、貼合せ面の周縁部のみに設けられてもよい。接着剤層18は、貼合せ面の周縁部および中央部に(たとえば中央部において十字状に)設けられてもよい。接着剤は、下地材16の表面16a上または断熱複合パネル10の裏面13b上において線状に塗布され、その後、下地材16に対して断熱複合パネル10が貼り合わされてもよい。その場合、線状に塗布された接着剤は、圧着されて面状に広がる。いずれにしても、下地材16に対して、断熱複合パネル10は面状の領域をもって固定されている。貼合せ面において接着剤層18が設けられる範囲は、30%〜100%であることが好ましい。接着剤層18における接着剤の塗布量は、200〜600g/mであることが好ましい。
接着剤層18には、たとえば、変成シリコーン樹脂系の接着剤が用いられる。接着剤層18に他の接着剤が用いられてもよい。接着剤層18に、ウレタン樹脂系の接着剤が用いられてもよい。建築用の接着剤として用いられているものであれば、他のどのような接着剤が用いられてもよい。
図1に示されるように、複数の木ねじ20は、柱4および間柱6が設けられる位置に沿って設けられている。図3および図4に示されるように、各木ねじ20は、断熱複合パネル10および下地材16を貫通しており、軸部21の先端部21aが、柱4または間柱6に螺着されている。接着剤層18が設けられた領域では、木ねじ20は接着剤層18を貫通している。
木ねじ20は、断熱複合パネル10の表面14a側すなわち室内側S2から打ち付けられる。木ねじ20は、軸部21と、軸部21の基端側に形成された頭部22とを含む。軸部21の先端部21aにはたとえば一条の第1ねじ山26が形成されている。先端部21aは柱4(または間柱6)に達しており、第1ねじ山26が柱4(または間柱6)に食い込んでいる。第1ねじ山26の全部または大部分(半分以上)が、柱4内に位置している。断熱複合パネル10および下地材16の厚みと、木ねじ20の長さとの一例を挙げると、たとえば、断熱複合パネル10の厚みが60mm、下地材16の厚みが10mmであり、これに対して木ねじ20の全長が90mmである。この場合、木ねじ20の先端部21aの約20mmの範囲が、柱4内に位置する。
一方、頭部22は、表面材14の表面14aに当接している。頭部22は、表面14aに食い込み、表面14aと面一であってもよい。軸部21の頭部22側である基端部21bには、たとえば一条の第2ねじ山27(いわゆる首下ねじ)が形成されている。この第2ねじ山27が、表面材14および断熱材13に食い込んでいる。第2ねじ山27は、断熱材13のみに螺着されてもよい。なお、頭部22と表面材14との間にワッシャーが設けられてもよい。ワッシャーが設けられることにより、耐震性が向上し得る。
このようにして、木ねじ20は、柱4に螺着され、柱4に対して、下地材16および断熱複合パネル10を締結固定する。木ねじ20としては、各種の木ねじが用いられ得る。少なくとも軸部21の先端部21aに、ねじ山が形成されていればよい。すなわち、頭部22側の第2ねじ山27は省略され得る。上記した木ねじ20では、軸部21の中間部21cには第1ねじ山26が設けられないが、第1ねじ山26が、先端部21aから中間部21cにわたっても設けられてもよい。その場合に、第1ねじ山26が、柱4のみならず、下地材16さらには断熱複合パネル10の領域まで存在してもよい。先端部21aおよび中間部21cに、ピッチ(設置間隔)または条数の異なるねじ山が形成されてもよい。木ねじ20のいくつかの具体例は、後述の試験例において例示される。
図1に示されるように、複数の木ねじ20は、断熱複合パネル10の長辺11または短辺12に沿って整列するように設けられる。すなわち、断熱複合パネル10の周縁部が柱4に重ねられ、木ねじ20は、断熱複合パネル10の周縁部に設けられる。間柱6が存在する場合、複数の木ねじ20は、断熱複合パネル10の中央部を横切るように設けられ得る。柱4、間柱6、梁3、および土台2の配置によっては、複数の木ねじ20は、断熱複合パネル10の長辺11および短辺12の両方に沿って設けられてもよい。断熱複合パネル10および下地材16が梁3または柱4に重なるように配置される場合、木ねじ20は、梁3の下部3aや土台2の上部2aに対して設けられてもよい。
本実施形態の壁構造1によれば、木材からなる複数の柱4に対して、下地材16および断熱複合パネル10が固定される。これらは、木ねじ20によって柱4に固定される。一方で、断熱複合パネル10は接着剤層18によって下地材16に固定されているので、この壁構造1においては、木ねじ20による積層方向の締結と、接着剤層18による面状の固定とが併用されている。断熱複合パネル10の表面材14は、非金属材料からなるため、断熱複合パネル10は構造用面材ではなく、その層構成も簡易である。断熱複合パネル10は耐力の面では本来不十分であるが、その断熱複合パネル10が下地材16に接着され、さらに木ねじ20によって壁構造1の全体が柱4に固定されているので、その結果として、耐震性も確保されている。
断熱複合パネル10は、従来は、コンクリート造の建物等に用いられることが一般的である。断熱複合パネル10は、コンクリートの柱、壁面、梁、床面等に接着される。一方、本実施形態の壁構造1では、断熱複合パネル10は、木造住宅の柱等に対して用いられ、しかも接着剤層18を介して下地材16に重ねられ、更には木ねじ20によって固定される。下地材16および断熱複合パネル10と、これらの間の接着剤層18との協働により、十分な強度が確保されている。木造住宅における従来の断熱構造とは異なる形態を採った壁構造1は、簡易な構成で、耐震性と断熱性を両立している。
下地材16として、汎用品である石膏ボードが用いられることで、壁構造1を安価に実現することができる。
断熱複合パネル10の表面材14が石膏ボードであると、耐火性が高められる。
以下、壁構造1の有効性を確認するため、要素試験および実大試験を実施した。要素試験は、一面せん断試験であり、2つの試験(試験No.1および試験No.2)からなる。試験No.1では、接着剤の有無による性能差を確認した。試験No.2では、いずれも接着剤有りとし、木ねじ20の違いによる性能差を確認した。
試験No.1および試験No.2のそれぞれにおいて、壁構造1を模擬した構造を作成し、壁構造1のみを土台に支持させた状態で、木製の柱4に鉛直方向の荷重を加えた。下地材としては、厚み9.5mmの石膏ボードを用い、断熱複合パネルとしては、厚み50mmの断熱材と厚み9.5mmの石膏ボードとが貼り合わされたものを用いた。そして、壁構造1に対する柱4の変位が特定の値をとった際の荷重(N)を測定した。なお、ビス24は設けられていない。
試験No.1の試験条件および試験結果を、表1および図5に示す。試験No.2の試験条件および試験結果を、表2に示す。
Figure 2018031241
Figure 2018031241
断熱複合パネルとしては、株式会社カネカ製の「カネライトパネル(登録商標)」を用いた。
「第一種ねじ」は、上記実施形態における木ねじ20と同様の構成を有する木ねじである。なお、先端部21aの先端に、木割れ防止加工が施されている。「第一種ねじ」として、東日本パワーファスニング株式会社製の「パネリード(登録商標)II+」を用いた。
「第二種ねじ」は、木ねじ20における第2ねじ山27が形成されていないタイプの木ねじである。第1ねじ山26が、中間部21cまで形成されている。「第二種ねじ」として、東日本パワーファスニング株式会社製の「コースウッド」を用いた。
「第三種ねじ」は、「第一種ねじ」と同種でサイズの異なる木ねじである。「第三種ねじ」は、「第一種ねじ」とは、長さ、ねじ径、および頭部径において異なっている。なお、試験No.2−3では、第三種ねじにワッシャーを組み合わせて試験を行った。
「第四種ねじ」は、上記の三種類よりも更に軸径、ねじ径、および頭部径が大きい木ねじである。「第四種ねじ」として、ウルト(Wurth)社製の「ASSY」を用いた。
表1および図5に示されるように、第二種ねじを用いた要素試験において、接着剤有りの場合、接着剤無しの場合に比して、2倍程度の耐荷重特性が得られた。この結果から、接着剤の有効性が確認された。
表2に示されるように、いずれの試験においても、高い耐荷重特性が得られた。ねじ径および頭部径の大きい第三種ねじおよび第四種ねじにおいて、特に高い耐荷重特性が得られた。
試験No.3の実大試験は、面内せん断試験である。上記の要素試験で接着剤の効果が確認されたので、実大試験では、層構成および木ねじの種類を変更した複数の試験を実施した。図1〜図4に示されるのと同様の壁構造1を作成し、定められた方法により、短期基準耐力を測定した。短期基準耐力は、次の(i)〜(iv)のうち最も小さい値とした。
(i)最大荷重 Pmaxの2/3
(ii)降伏耐力 Py
(iii)終局耐力 Pu×(0.2/Ds)
(iv)特定変形角 (1/150rad)の耐力
試験No.3の試験条件および試験結果を、表3に示す。
Figure 2018031241
下地材および断熱複合パネルは、試験No.1および2と同じである。下地材16を留めつけるためのビス(ビス24に相当)として、石膏ボードビス(長さ32mm、ピッチ150mm)を用いた。木ねじは、いずれの試験においても、ピッチ300mmにて設置した。なお、試験No.3−1では、下地材のみが設けられ、木ねじ及び断熱複合パネルが設けられていない。試験No.3−2では、断熱複合パネルのみが設けられ、木ねじ及び下地材が設けられていない。なお、試験No.3−5では、木ねじの頭部と表面材との間に、ワッシャーを設けた。
試験No.3−1および3−2では、いずれも短期基準耐力は4.22および4.16と低い数値になり、壁倍率(安全率無し)は1.2と、低い数値になった。
一方、試験No.3−3では、短期基準耐力は7.06と比較的高い数値になり、壁倍率(安全率無し)は2.0と、十分な数値になった。
試験No.3−4では、短期基準耐力は6.90と比較的高い数値になり、壁倍率(安全率無し)は1.9と、十分な数値になった。
試験No.3−5では、短期基準耐力は7.70と比較的高い数値になり、壁倍率(安全率無し)は2.2と、十分な数値になった。試験No.3−4とNo.3−5の比較から、ワッシャーの有効性が確認された。
試験No.3−6では、短期基準耐力は7.34と比較的高い数値になり、壁倍率(安全率無し)は2.1と、十分な数値になった。
以上の試験結果より、壁構造1に相当する構造によれば十分な耐震性を得られることが示された。
1…壁構造、4…柱、4c…側面、6…間柱、10…断熱複合パネル、13…断熱材、14…表面材、16…下地材、16a…(下地材の)表面、16b…(下地材の)裏面、18…接着剤層、20…木ねじ、21…軸部、21a…先端部、21b…基端部、22…頭部、24…ビス、S1…屋外側、S2…室内側。

Claims (3)

  1. 木材からなる複数の柱に対して形成される壁構造であって、
    前記複数の柱に架け渡され、前記複数の柱の側面に裏面が対面するように前記複数の柱に取り付けられた平板状の下地材と、
    前記下地材の表面側に取り付けられた断熱複合パネルであって、前記下地材の前記表面に対面する平板状の断熱材と、非金属材料からなり、前記断熱材に接合された平板状の表面材と、を有する断熱複合パネルと、
    前記断熱複合パネルおよび前記下地材を貫通すると共に、先端部が前記複数の柱のそれぞれに達して当該柱に螺着された木ねじと、を備え、
    前記下地材と前記断熱複合パネルの前記断熱材との間には接着剤層が設けられており、前記接着剤層によって、前記下地材に対して前記断熱複合パネルが固定されている、壁構造。
  2. 前記下地材は石膏ボードである、請求項1に記載の壁構造。
  3. 前記断熱複合パネルの前記表面材は石膏ボードである、請求項1または2に記載の壁構造。
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