JP2018023304A - 培養装置および培養容器 - Google Patents

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Akira Higuchi
朗 樋口
浩幸 内藤
Hiroyuki Naito
浩幸 内藤
逸郎 茂木
Itsuro Mogi
逸郎 茂木
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Abstract

【課題】培養液内の培養対象へのダメージを抑制しつつ、培養液を十分に撹拌する。
【解決手段】培養装置50は、培養液を収容する内部空間12aを画定する本体部12、および、本体部12の内部表面12cから内部空間12aに突出して外部に連通する中空部20aを備える撹拌部材20を有する培養容器10と、中空部20a内から撹拌部材20を駆動して培養液を撹拌する培養液撹拌部とを含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、培養を行う培養装置およびそれに用いる培養容器に関する。
従来より、微生物や動植物組織などの培養のために、使い捨ての培養バッグが使用されている。培養バッグは、例えば特許文献1に記載するように、折り畳み可能な袋であって、その内部に培養液と培養対象(例えば細胞)とが収容される。また、培養バッグは、酸素や二酸化炭素などのガスを内部に供給するためのポートなどを備える。
また、特許文献1に記載された培養バッグは、培養バッグ内の培養液を撹拌する撹拌翼を備える。具体的には、培養バッグは、培養バッグに固着された軸受と、軸受に回転可能に支持された培養バッグの外部から内部に向かって延在する回転軸とを備える。培養バッグ内に位置する回転軸の一端側に、撹拌翼が取り付けられている。培養バッグの外部に位置する回転軸の他端はモータに連結される。モータが回転軸を回転させることによって培養バッグの内部で撹拌翼が回転し、それにより培養バッグ内の培養液が撹拌される。
特開2007−282629号公報
しかしながら、特許文献1に記載する培養バッグの場合、撹拌翼の回転(撹拌)によって培養対象に栄養を供給するが、その撹拌翼の回転によって培養液内に大きなシェアストレスが発生し、そのシェアストレスによって培養対象がダメージを受ける可能性がある。シェアストレスを小さくするために撹拌翼の回転速度を低くすると、培養対象の栄養消費量に対して撹拌による栄養供給量が追い付かず、培養対象が栄養不足によってダメージを受ける可能性がある。すなわち、撹拌翼を用いる場合、その回転によって発生するシェアストレスと栄養供給量との間にトレードオフの関係が存在する。
そこで、本発明は、培養液内の培養対象へのダメージを抑制しつつ、培養液を十分に撹拌することを課題とする。
上記技術的課題を解決するために、本発明の一態様によれば、
培養液を収容する内部空間を画定する本体部、および、本体部の内部表面から内部空間に突出して外部に連通する中空部を備える撹拌部材を有する培養容器と、
中空部内から撹拌部材を駆動して培養液を撹拌する培養液撹拌部と、を含む培養装置が提供される。
また、本発明の別態様によれば、
培養を行うための培養容器であって、
培養液を収容する内部空間を画定する本体部と、
本体部の内部表面から内部空間に突出して外部に連通する中空部を備える撹拌部材と、を有する培養容器が提供される。
本発明によれば、培養対象へのダメージを抑制しつつ、培養液を十分に撹拌することができる。
本発明の実施の形態1に係る培養容器の概略的斜視図 図1に示す培養容器の鉛直方向断面図 図1に示す培養容器を有する、本発明の実施の形態1に係る培養装置の概略図 培養容器を取り外した状態の図3に示す培養装置の概略図 図3に示す培養装置のインサート部材が撹拌部材内に進入した状態の図1に示す培養容器の水平方向断面図 本発明の実施の形態2に係る培養容器の概略的斜視図 図6に示す培養容器の水平方向断面図 図6に示す培養容器の鉛直方向断面図 本発明の実施の形態3に係る、培養装置のインサート部材が撹拌部材内に進入した状態の培養容器の水平方向断面図 図9に示す培養容器の鉛直方向断面図 本発明の実施の形態4に係る、培養装置のインサート部材が撹拌部材内に進入した状態の培養容器の鉛直方向断面図 図11に示す培養容器の鉛直方向断面図 本発明の実施の形態5に係る培養容器の鉛直方向断面図
本発明の一態様の培養装置は、培養液を収容する内部空間を画定する本体部、および、本体部の内部表面から内部空間に突出して外部に連通する中空部を備える撹拌部材を有する培養容器と、中空部内から撹拌部材を駆動して培養液を撹拌する培養液撹拌部と、を有する。
この態様によれば、培養対象へのダメージを抑制しつつ、培養液を十分に撹拌することができる。
培養装置の培養液撹拌部が、例えば、培養容器の外部から培養容器の撹拌部材の中空部に脱離可能に進入するインサート部材と、インサート部材を駆動する駆動部とを備えてもよい。
培養装置の培養液撹拌部の駆動部が、例えば、インサート部材を揺動して撹拌部材を培養容器の内部空間内で揺動させてもよい。
培養装置の培養液撹拌部の駆動部が、例えば、インサート部材の先端を旋回して撹拌部材の先端を培養容器の内部空間内で旋回させてもよい。
培養装置において、例えば、撹拌部材が弾性材料から作製され、培養液撹拌部の駆動部が、インサート部材を回転させて撹拌部材を周期的に変形させてもよい。
培養容器が、例えば、複数の撹拌部材を備え、培養液撹拌部が、複数の撹拌部材それぞれに進入する複数のインサート部材を備えてもよい。
培養容器の培養液撹拌部が、複数のインサート部材それぞれを駆動する複数の駆動部を備えるのが好ましい。
例えば、培養容器の本体部および撹拌部材が同一材料から一体的に作製されてもよい。
本発明の別態様の培養容器は、培養液を収容する内部空間を画定する本体部と、本体部の内部表面から内部空間に突出して外部に連通する中空部を備える撹拌部材と、を有する。
この態様によれば、培養対象へのダメージを抑制しつつ、培養液を十分に撹拌することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る培養容器を概略的に示している。また、図2は、図1に示す培養容器の鉛直方向断面図である。なお、図面においてX−Y−Z直交座標系が示されているが、これは発明の実施の形態の理解を容易にするためのものであって発明を限定するものではない。また、X軸方向およびY軸方向は水平方向であって、Z軸方向は鉛直方向である。
図1および図2に示すように、培養容器10は、その内部に細胞などの培養対象を含む培養液を収容するように構成されている。そのために、培養容器10は、本体部12と、サンプリングポート14と、吸気ポート16と、排気ポート18とを有する。
本実施の形態1の場合、図1に示すように、培養容器10の本体部12は、円筒形状であって、例えばガラスや透明樹脂材料から作製されている。本体部12はまた、培養液を収容するための円筒形状の内部空間12aを画定している。
図1および図2に示すように、培養容器10の本体部12の上側端面12bには、サンプリングポート14、吸気ポート16、および排気ポート18が設けられている。
サンプリングポート14は、本体部12の内部空間12aに培養液を導入するまたは内部空間12aで培養中の培養対象のサンプルを採取するためのポートである。サンプリングポート14は、開閉可能であって、開くことによって本体部12の内部空間12aと外部とを連絡する。
吸気ポート16は、外部のガス供給源(図示せず)に接続される。培養中、吸気ポート16を介してガス供給源から培養に必要な酸素や二酸化炭素などのガスが本体部12の内部空間12aに供給される。
排気ポート18は、本体部12の内部空間12a内のガスを外部に排出する。
また、培養容器10は、図1および図2に示すように、本体部12の内部空間12a内の培養液を撹拌するための撹拌部材20を備える。
図1および図2に示すように、撹拌部材20は、本体部12に一体的に設けられている。具体的には、撹拌部材20は、内部空間12aを画定する本体部12の内部表面12cから該内部空間12aに突出した水平方向に拡がる(X軸方向およびY軸方向のサイズがZ軸方向のサイズに比べて大きい)舌片状または翼状の部材である。
本実施の形態の場合、撹拌部材20は、ガラスなどから作製された本体部12と異なり、本体部12に比べて柔らかい、例えばラテックスなどの変形可能な材料から作製されている。
撹拌部材20はまた、図2に示すように、本体部12の外部に連通する中空部20aを備える。なお、この中空部20aは、本体部12の内部空間12aには連通していない。
具体的に説明すると、撹拌部材20は、本体部12の内部空間12a内に配置される撹拌翼部20bと、撹拌翼部20bの根元に形成されたフランジ部20cとを備える。一方、本体部12には、内部空間12aと外部とを連通する、すなわち内部表面12cから外周面12dに向かって貫通する貫通穴12eを備える。この貫通穴12eは、撹拌部材20の撹拌翼部20bは通過できるが、フランジ部20cは通過できないサイズで形成されている。撹拌部材20は、撹拌翼部20bが貫通穴12eを通過した状態でフランジ部20cが該貫通穴12eを覆うように、本体部12に対して設けられている。すなわち、撹拌部材20が、本体部12の貫通穴12eを塞いでいる。
培養容器10自体は、撹拌部材20を駆動するための駆動源を備えていない。そのため、培養容器10は、撹拌部材20を駆動するための駆動源を備える装置(培養装置)にセットされて培養を行う。
図3および図4は、培養容器10を用いる培養装置の構成を概略的に示している。図3は培養容器10がセットされた状態を示し、図4は培養容器10がセットされていない状態を示している。
図3および図4に示すように、培養装置50は、培養容器10の撹拌部材20を駆動する培養液撹拌部として、インサート部材52と、インサート部材52を駆動する駆動部54とを有する。
インサート部材52は、培養容器10の外部から撹拌部材20の中空部20aに脱離可能に進入する。図3および図5に示すように、インサート部材52は、撹拌部材20の中空部20aと概ね類似する形状であって、その先端側部分52aが中空部20aの奥で撹拌部材20と係合する。
インサート部材52は、例えばアルミニウムなどの金属材料、または可撓性を備える樹脂材料から作製されている。
インサート部材52を駆動する駆動部54は、例えばモータとギヤなどから構成される。本実施の形態の場合、駆動部54は、インサート部材52を、その先端側部分52aが上下動するように、水平方向(Y軸方向)に延在する揺動中心線C1を中心として揺動させるように構成されている。
図3に示すように、インサート部材52が培養容器10の撹拌部材20の中空部20aに進入しているときに駆動部54が該インサート部材52を揺動させると、撹拌部材20も同様に揺動する。すなわち、撹拌部材20は、その先端20dが上下動するように揺動する。
図3に示すように、撹拌部材20が上方向に揺動すると、液面LSに向かって上昇する培養液Lの上昇流F1が発生する。撹拌部材20が下方向に揺動すると、内部空間12aの底面12fに向かって下降する培養液Lの下降流F2が発生する。撹拌部材20(すなわちインサート部材52)が揺動することにより、上昇流F1と下降流F2とが交互に発生し、内部空間12a内の培養液Lが全体にわたって上下に十分に撹拌される。その結果、培養液L内に十分量のガスが取り込まれる。
本実施の形態1によれば、培養液L内の培養対象へのダメージを抑制しつつ、培養液Lを十分に撹拌することができる。
具体的に説明すると、撹拌部材20は、回転によって撹拌するインペラ(スクリュ形状やプロペラ形状)とは異なり、液体を広範囲で撹拌することができる、はばたくように往復動するフラップ状である。フラップ状の撹拌部材20は、一度の挙動で培養液Lに作用する範囲が大きい。そのため、フラップ状の撹拌部材20がインペラと同一の撹拌能力を有する(同一の表面積を備える)場合、フラップ状の撹拌部材20の速度は、インペラの速度に比べて低速ですむ。なお、後述するように複数のフラップ状の撹拌部材によって撹拌する場合、1つで撹拌する場合の速度に比べてさらに低速ですむ。
また、インペラによる撹拌の場合、回転するインペラの回転翼と培養液との間の境界面が常に一定の位置に存在するため、その境界面付近の培養対象は、同一方向のシェアストレスを繰り返して受ける。特に回転翼の径方向の外周端付近では回転翼の回転方向に培養液を押し進めにくいために、その付近で培養液が停留しやすい。その停留する培養液内の培養対象がシェアストレスを繰り返して受ける。
これに対して、往復動するフラップ状の撹拌部材20による撹拌の場合、撹拌部材20が、一方向に動作するときはその一方向側の表面が培養液を押し退けるように該培養液を撹拌し、逆方向に動作するときはその逆方向側の表面が培養液を押し退けるように該培養液を撹拌する。そのため、同一の範囲の培養液内における培養対象に対して、繰り返してシェアストレスを与えることがほとんどない。すなわち、往復動するフラップ状の撹拌部材20の場合、インペラとは異なり、シェアストレスが断続的にその大きさや方向について変化するので、培養対象が集中的にシェアストレスを受けることが抑制される。
また、副次的な効果として、培養容器10の内部空間12aに収容された培養液Lの撹拌中(培養中)、その内部空間12aへの異物(例えば雑菌など)の侵入が抑制される。すなわち、撹拌部材20を駆動するインサート部材52が培養容器10の外部にあって、そのインサート部材52を駆動する駆動部54も外部にあって、そしてインサート部材52と駆動部54とが培養容器10の外部で駆動連結している。そのため、撹拌部材が培養容器内にあって、その撹拌部材を駆動する駆動部が培養容器の外部にあって、撹拌部材と駆動部とが培養容器を貫通する駆動伝達部材(例えばシャフト)を介して駆動連結する場合に比べて、異物の侵入が抑制される。その結果、異物侵入による培養対象へのダメージが抑制される。
(実施の形態2)
本実施の形態2は、培養容器が複数の撹拌部材を備える点で、上述の実施の形態1と異なる。したがって、上述の実施の形態1と異なる点を中心に、本実施の形態2について説明する。なお、実施の形態1の構成要素と実質的に同一の構成要素には、同一の符号が付されている。
図6は、本実施の形態2に係る培養容器を概略的に示している。本実施の形態2の培養容器110は、図1に示す実施の形態1に係る培養容器10と異なり、複数(具体的には2つ)の撹拌部材120、122を備える。
本実施の形態2の場合、図6に示すように、複数の撹拌部材120、122は、異なる深さ(異なるZ軸方向位置)に設けられている。また、複数の撹拌部材120、122は、図7に示すように、互いに逆方向(Y軸方向の一方側と他方側)に、本体部112の内部表面112cから突出している。その結果、複数の撹拌部材120、122それぞれの先端側部分が、本体部112の中央で、鉛直方向(Z軸方向)に間隔をあけて対向している。
本実施の形態2の場合、培養装置は、複数の撹拌部材120、122の中空部120a、122aそれぞれに進入する複数のインサート部材を備える。それぞれにインサート部材が揺動することにより、図8に示すように、撹拌部材120、122の先端120d、122dが上下動するように揺動させる。
なお、複数の撹拌部材120、122を培養容器110が備える場合、培養対象や培養液Lの種類などに応じて、様々な培養液Lの撹拌が可能になる。
例えば、複数の撹拌部材120、122を完全にシンクロするように揺動させてもよい。また、複数の撹拌部材120、122を互いに逆位相で揺動させてもよい。例えば、一方の撹拌部材120の先端120dが下方向に移動するときに他方の撹拌部材122の先端122dが上方向に移動する。
さらに、撹拌部材120、122の揺動ストローク量を異なるようにしてもよい。例えば、図8に示すように、培養液Lの液面LSに近い撹拌部材122のストローク量を相対的に小さくし、内部空間112aの底面112fに近い撹拌部材120のストローク量を相対的に大きくしてもよい。これにより、液面LSでの波の発生(すなわち培養対象を死滅させうる泡の発生)を抑制しつつ、底面112f近傍の培養液Lを大きく撹拌することができる。なお、撹拌部材120、122の揺動ストローク量を、培養時間の経過とともに変化させてもよい。
さらにまた、撹拌部材120、122の一方の揺動中に他方が停止してもよい。
なお、本実施の形態2のように、複数の撹拌部材が培養容器に設けられている場合、すなわち培養装置が複数のインサート部材を備える場合、インサート部材それぞれを独立して様々な挙動で駆動させるために、インサート部材それぞれに駆動部を設けるのが好ましい。これにより、培養装置は、様々な培養を行うことができる。
また、複数の撹拌部材の数は2つ以上であってもよいし、接触しないのであれば、同一の深さに設けてもよい。
本実施の形態2によれば、上述の実施の形態1と同様に、培養液L内の培養対象へのダメージを抑制しつつ、培養液Lを十分に撹拌することができる。
(実施の形態3)
上述の実施の形態1および2の場合、撹拌部材20、120、および122は、その先端が上下動するように揺動する。これらの撹拌部材の挙動と異なる挙動を本実施の形態3の撹拌部材は実行する。すなわち、培養装置のインサート部材とインサート部材を駆動する駆動部について、本実施の形態3は上述の実施の形態1および2と異なる。なお、ここで説明する本実施の形態3に係る培養装置が用いる培養容器は、上述の実施の形態2の培養容器110と同じである。
図9は、本実施の形態3に係る培養容器とインサート部材とを示している。
図9に示すように、本実施の形態3に係る培養装置250のインサート部材252は、培養容器110の撹拌部材120の中空部120aに進入している。このインサート部材252は、その駆動部(図示せず)により、水平方向(Y軸方向)に延在する揺動中心線C1を中心として揺動するとともに、また鉛直方向(Z軸方向)に延在する揺動中心線C2を中心として揺動する。その結果、インサート部材252の先端は旋回する。
したがって、図10に示すように、インサート部材252に進入された撹拌部材120、122は、その先端120d、122dが旋回するように挙動する。例えば、先端120d、112dが、楕円軌道を描くように撹拌部材120、122は挙動する。
このようなインサート部材252(すなわち培養装置)によれば、その先端20d、120d、122dが上下動するように揺動する上述の実施の撹拌部材20、120、122に比べて、培養液L内に複雑な流れを形成することができる。すなわち、インサート部材252に進入された複数の撹拌部材120、122は、より分散されて小さいシェアストレスの流れを発生させ、その流れによって培養液を撹拌することができる。
本実施の形態3によれば、上述の実施の形態1と同様に、培養液L内の培養対象へのダメージを抑制しつつ、培養液Lを十分に撹拌することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態4に係る培養容器の撹拌部材、すなわち撹拌部材を駆動する培養装置のインサート部材は、上述の実施の形態1〜3とは異なる挙動を実行する。なお、ここで説明する本実施の形態4に係る培養装置が用いる培養容器は、上述の実施の形態2の培養容器110と同じである。
図11に示すように、本実施の形態4に係る培養装置350のインサート部材352は、培養容器110の撹拌部材120、122の中空部120a、122aに進入している。このインサート部材352は、その駆動部(図示せず)により、進入方向(X軸方向)に延在する回転中心線C3を中心にして回転する。すなわち、インサート部材352は、撹拌部材120、122の中空部120a、122a内で回転することにより、撹拌部材120、122の断面(Z−X平面に平行な断面)形状を周期的に変形させる。
具体的に説明すると、図11に示すインサート部材352の幅(Y軸方向のサイズ)Wは、図12に示す撹拌部材120、122の厚さ(軸方向のサイズ)t1に比べて大きい。したがって、インサート部材352が回転すると、撹拌部材120、122(その断面)は周期的に上下方向に変形する。なお、撹拌部材120、122は、断面形状が変化するように変形するため、弾性材料から作製されているのが好ましい。
このようなインサート部材352(すなわち培養装置)によれば、撹拌部材120、122の形状が周期的に変化するので、その周りに複雑な培養液Lの流れが形成される。それにより、シェアストレスが断続的にその大きさや方向について変化するので、結果として大きなシェアストレスの発生を抑制することができる。
本実施の形態4によれば、上述の実施の形態1と同様に、培養液L内の培養対象へのダメージを抑制しつつ、培養液Lを十分に撹拌することができる。
(実施の形態5)
上述の実施の形態1〜4の場合、培養容器において、その本体部と撹拌部材はそれぞれ異なる材料から作製され、撹拌部材が本体部に一体的に設けられている。一方、本実施の形態5の場合、培養容器において、本体部と撹拌部材とが同一材料から一体的に作製されている。
図13は、本実施の形態5に係る培養容器を示している。
図13に示すように、本実施の形態5に係る培養容器410において、本体部412と撹拌部材420は、同一の材料で一体的に作製されている。例えば、本体部412と撹拌部材420は、ポリエチレンから作製されている。
なお、同一材料から作製されているが、本体部412と撹拌部材420は異なる厚さで作製されている。具体的には、本体部412は最低限自立できるように相対的に大きい厚さt2で作製され、撹拌部材420は変形できるように相対的に小さい厚さt3で作製されている。これにより、培養容器410の撹拌部材420は、揺動して内部空間412aに収容された培養液を撹拌することができる。なお、培養容器410を樹脂材料から作製することにより、培養容器410を折り畳み可能に、すなわち使い捨ての培養容器とすることができる。
本実施の形態5によれば、上述の実施の形態1と同様に、培養液内の培養対象へのダメージを抑制しつつ、培養液を十分に撹拌することができる。
以上、上述の複数の実施の形態1〜5を挙げて本発明を説明したが、本発明の実施の形態はこれらに限らない。
例えば、上述の実施の形態1〜5の場合、培養容器の形状は、円筒形状であるが、これに限らない。例えば、培養容器は、三角フラスコ形状や丸底フラスコ形状などであってもよい。
また、上述の実施の形態1〜5の場合、培養容器の撹拌部材は円筒形状の内部空間を画定する側面(内周面)から水平方向に突出しているが、これに限らない。例えば、円筒形状の内部空間を画定する端面(上側端面、底側端面)から鉛直方向に、撹拌部材は突出してもよい。
さらに、上述の実施の形態2の場合、図6および図7に示すように、複数の撹拌部材120、122の内部表面112cからの突出長さは同一であるが、これに限らない。複数の撹拌部材の突出方向や突出長さは異なっていてもよい。例えば、撹拌部材それぞれが設けられた深さによって突出長さが異なっていてもよい。
さらにまた、上述の実施の形態1〜5の場合、撹拌部材はその中空部に進入したインサート部材によって駆動されるが、これに限らない。例えば、撹拌部材の中空部内に流体を出し入れして撹拌部材を駆動してもよい。例えば、正圧と負圧を交互に中空部に供給して撹拌部材に膨張と収縮とを繰り返させ、それにより培養容器内の培養液を撹拌してもよい。広義には、本発明の実施の形態に係る培養装置は、培養液を収容する内部空間を画定する本体部、および、本体部の内部表面から内部空間に突出して外部に連通する中空部を備える撹拌部材を有する培養容器と、中空部内から撹拌部材を駆動して培養液を撹拌する培養液撹拌部と、を含む培養装置である。また、培養容器は、培養液を収容する内部空間を画定する本体部と、本体部の内部表面から内部空間に突出して外部に連通する中空部を備える撹拌部材と、を有する培養容器である。
本発明は、培養容器を用いる培養に適用可能である。
10 培養容器
12 本体部
12a 内部空間
12c 内部表面
20 撹拌部材
20a 中空部
50 培養装置
52 インサート部材(培養液撹拌部)
54 駆動部(培養液撹拌部)

Claims (9)

  1. 培養液を収容する内部空間を画定する本体部、および、本体部の内部表面から内部空間に突出して外部に連通する中空部を備える撹拌部材を有する培養容器と、
    中空部内から撹拌部材を駆動して培養液を撹拌する培養液撹拌部と、を含む培養装置。
  2. 培養液撹拌部が、培養容器の外部から培養容器の撹拌部材の中空部に脱離可能に進入するインサート部材と、インサート部材を駆動する駆動部とを備える、請求項1に記載の培養装置。
  3. 培養液撹拌部の駆動部が、インサート部材を揺動して撹拌部材を培養容器の内部空間内で揺動させる、請求項2に記載の培養装置。
  4. 培養液撹拌部の駆動部が、インサート部材の先端を旋回して撹拌部材の先端を培養容器の内部空間内で旋回させる、請求項2に記載の培養装置。
  5. 撹拌部材が弾性材料から作製され、
    培養液撹拌部の駆動部が、インサート部材を回転させて撹拌部材を周期的に変形させる、請求項2に記載の培養装置。
  6. 培養容器が、複数の撹拌部材を備え、
    培養液撹拌部が、複数の撹拌部材それぞれに進入する複数のインサート部材を備える、請求項2から5のいずれか一項に記載の培養装置。
  7. 培養液撹拌部が、複数のインサート部材それぞれを駆動する複数の駆動部を備える、請求項6に記載の培養装置。
  8. 培養容器の本体部および撹拌部材が同一材料から一体的に作製されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の培養装置。
  9. 培養を行うための培養容器であって、
    培養液を収容する内部空間を画定する本体部と、
    本体部の内部表面から内部空間に突出して外部に連通する中空部を備える撹拌部材と、を有する培養容器。
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