JP2018016952A - 落石防護装置及び落石除去方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】落石防護装置(1)は、落石(S)を捕捉する捕捉部(2)と、捕捉部を支持する支持部(3)と、捕捉部及び支持部とは別個に設けられた係止部(4)と、捕捉部を敷設した際に、捕捉部又は支持部の少なくとも一方と係止部とを連結する連結部(5)と、を備える。
【選択図】図2
Description
図7に示すように、落石防護装置100は、落石Sを捕捉する捕捉体110と、この捕捉体110を支持する支持体120とを備えている。捕捉体110は、例えば、外力の作用により変形する金網から形成されている。支持体120は、例えば、格子状に組まれたワイヤーロープによって形成されており、ワイヤーロープの端部がアンカー130によって地盤に固定されている。
図8に示すように、落石Sは捕捉体110に衝突し、そのエネルギーが捕捉体110の変形により吸収されて、落石Sが道路上に飛び出すことを未然に防いでいる。捕捉体110と地盤Gとの間に堆積した落石Sは、捕捉体110が道路上に張り出す前に取り除かれる。落石Sを取り除く際には、地盤Gに固定されているアンカー130を外し、捕捉体110を捲ることにより行う。
図1は、地盤Gに取り付けられた落石防護装置1を示す斜視図である。図2は、落石防護装置の正面図である。
図1、図2に示すように、落石防護装置1は、道路脇や山腹斜面等の地盤Gに設置され、道路上への落石Sを防ぐものである。
落石防護装置1は、捕捉部2と、支持部3と、係止部4と、連結部5とを備えている。
捕捉部2は、落石Sが発生した際にその落石Sを捕捉する。捕捉部2は、例えば、鋼製のワイヤーロープを格子状に編んだ網体として形成されており、落石Sの衝撃エネルギーを網体の変形によって吸収し、道路上への落石Sの崩落を防止する。捕捉部2は、平面視略矩形状に形成されており、捕捉部2にはその外縁及び内側にわたって支持部3が張り巡らされている。
支持部3は、捕捉部2が平面視矩形状の形を維持するよう捕捉部2を支持する。支持部3は、例えば、鋼製のワイヤーロープで形成されている。
支持部3は、地盤Gに敷設される捕捉部2の縦方向に沿って延在する縦材31と、捕捉部2の横方向に沿って延在する横材32とを備えている。縦材31と横材32は、互いに直交するように設けられており、その交差位置で保持部6によって連結されている。ここで、保持部6は、ワイヤークリップを用いることが多いが、ワイヤークリップに限らず、鋼線や結束バンド等で縦材31と横材32とを結束してもよい。
一部の横材32は、その両端部が捕捉部2の両側部から外側に向けて延在しており、両端部はアンカー7によって地盤Gに固定されている。なお、これらの横材32の両端部は、地盤Gに固定される場合に限らず、現場に打設されたコンクリート、地盤Gに設置された鋼材(例えば、H形鋼、角形鋼管、丸形鋼管など)に固定されていてもよい。
最も上方に位置する横材32は、地盤Gに立設された支柱8に取り付けられている。ここで、支柱8は、想定される落石Sの外径よりも長くなるように形成されており、支柱8の先端に横材32が取り付けられている。すなわち、捕捉部2の上端においては、地盤Gと捕捉部2との間に落石Sを導く空間が形成されている。このような落石防護装置1を一般にポケット式落石防護装置という。
係止部4は、捕捉部2及び支持部3とは別個に地盤Gに設けられている。係止部4は、例えば、鋼製のワイヤーロープで形成されている。係止部4は、その両端部がアンカー7によって地盤Gに固定されている。係止部4は、支持部3のうち最も下側にある横材32aの下方において、当該横材32aの延在方向に沿うように設けられている。
係止部4は、支持部3とは独立して設けられており、連結部5を介してのみ支持部3に連結されている。
なお、係止部4は、ワイヤーロープに限らず、所定間隔で地盤Gに設けられたアンカーや杭等で構築してもよい。
連結部5は、支持部3の下端、すなわち、最も下側の横材32aと係止部4とを連結する。連結部5は、例えば、U字金具、シャックル等から構成されている。連結部5は、横材32aのワイヤーロープと係止部4のワイヤーロープとを係止することにより、連結部5を介して横材32aと係止部4とを連結している。
連結部5は、隣接する縦材31の間、すなわち、隣接する保持部6の間に複数箇所にわたって設けられ、横材32aと係止部4とを連結している。
連結部5は、横材32a及び係止部4に対してその延在方向に沿って移動自在に設けられている。これにより、横材32aと係止部4は、互いに対して移動自在とされ、連結部5による連結位置は固定されていない。
なお、連結部5は、上記構成に限られるものではなく、例えば、横材32aと係止部4とを連結するバネであってもよいし、横材32aのワイヤーロープに設けられたピストンと、係止部4のワイヤーロープに設けられ、ピストンを移動自在に収容するシリンダとによって構成してもよい。さらには、連結部5は、ネジ構造により締結・解除できるものに限らず、ワンタッチで締結・解除できるものであれば作業性が向上するので好ましい。
落石防護装置1の捕捉部2と地盤Gとの間に堆積した落石の除去方法について説明する。図3は、落石除去方法を説明する図である。
図3に示すような状態で落石Sが捕捉部2と地盤Gとの間に堆積した場合、堆積した落石Sを除去する際には、堆積している落石Sの量が少ない箇所から順次連結部5を取り外して支持部3の横材32aと係止部4との連結を解除し、落石Sを除去する。
具体的には、最初に、落石Sの堆積量が最も少ない領域の連結部5aを取り外し、支持部3の横材32aと係止部4との連結を解除し、捕捉部2の下端部を上方に捲り上げて堆積した落石Sを除去する(図3(a))。
このとき、取り外した連結部5aの上方に堆積した落石Sだけでなく、周囲に堆積した落石Sも除去した空間に流れ込んでくるので、そのような落石Sの除去も併せて行う。すると、連結部5aに隣接する連結部5bの周囲の落石Sの堆積量が最も少なくなっているので、連結部5bを取り外し、支持部3の横材32aと係止部4との連結を解除し、捕捉部2の下端部を上方に捲り上げて堆積した落石Sを除去する(図3(b))。
このとき、取り外した連結部5bの上方に堆積した落石Sだけでなく、周囲に堆積した落石Sも除去した空間に流れ込んでくるので、そのような落石Sの除去も併せて行う。すると、連結部5bに隣接する連結部5cの周囲の落石Sの堆積量が最も少なくなっているので、連結部5cを取り外し、支持部3の横材32aと係止部4との連結を解除し、捕捉部2の下端部を上方に捲り上げて堆積した落石Sを除去する(図3(c))。
このとき、取り外した連結部5cの上方に堆積した落石Sだけでなく、周囲に堆積した落石Sも除去した空間に流れ込んでくるので、そのような落石Sの除去も併せて行う。すると、連結部5cに隣接する連結部5dの周囲の落石Sの堆積量が最も少なくなっているので、連結部5dを取り外し、支持部3の横材32aと係止部4との連結を解除し、捕捉部2の下端部を上方に捲り上げて堆積した落石Sを除去する(図3(d))。
落石Sが発生すると、山や崖の傾斜面を転がる落石Sは、落石防護装置1の捕捉部2と地盤Gとの間に形成された空間から中に入り、その衝突エネルギーは捕捉部2の変形によって吸収され、捕捉部2によって捕捉される。落石Sの堆積により、網状の捕捉部2は外側に張り出し、張り出している捕捉部2の周囲の支持部3には大きな張力がかかっている。特に、支持部3における最も下側の横材32aにかかる張力は大きく、張り出した落石が捕捉部2と共に下方に垂れて横材32aを覆ってしまい、落石を除去する際に、捕捉部2を捲るためにアンカー7を地盤Gから抜くことが困難である。
しかし、上記の構成を有する落石防護装置1によれば、横材32aと係止部4とを連結する連結部5を外すだけで横材32aを従来よりも安全かつ簡単に解放することができるので、捕捉部2の下端を捲り上げることができ、堆積した落石を簡単に除去することができる。
また、捕捉部2と地盤Gとの間に堆積した落石Sを除去する際には、堆積している落石Sの量が少ない箇所から順次連結を解除していくので、連結部5による連結の解除作業を簡単に行うことができ、作業効率を向上させることができる。
また、支持部3と係止部4は、連結部5によって複数箇所で連結されているため、連結部5を段階的に取り外していくことにより、支持部3にかかる張力を徐々に解放しながら落石Sを除去することができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限られるものではなく、本発明の範囲を超えない範囲で適宜変更が可能である。例えば、係止部や連結部の形態は、上記の機能を発揮するものであれば自由に変更可能である。また、連結部5の数も自由に変更可能である。
また、図4に示すように、支持部3の横材32aと係止部4とを連結する連結部5に加えて、支持部3の横材32aと係止部4とが落石Sを除去可能な間隔まで離間可能に形成された長さの予備連結部9(例えば、ワイヤーロープ)で連結されていてもよい。これにより、落石Sの重量で支持部3に大きな張力がかかっていた場合であっても、連結部5を取り外した際に、張力が解放された反動で支持部3が飛び跳ねるようなことを防止できる。
具体的には、連結解除部10は、ワイヤーロープから形成されており、横材32aと係止部4との間に配置されており、その延在方向が横材32a及び係止部4に沿っている。連結解除部10の両端部は、それぞれ連結部5を介して係止部4に連結されている。
横材32aには、隣接する保持部6間において、環状部材12が固定されている。横材32aは、複数の環状部材12に挿通されており、その内周縁に溶接等によって固定されている。
係止部4には、環状部材12に対向する位置において、環状部材13が固定されている。係止部4は、複数の環状部材13に挿通されており、その内周縁に溶接等によって固定されている。環状部材13の内周縁には、リング14が固定されており、このリング14に連結解除部10が挿通されている。連結解除部10は、横材32a及び係止部4の延在方向に移動自在とされ、当該移動によって環状部材12と環状部材13との連結を解除することができる。係止部4は、各環状部材13を挟み込むようにアンカー7によって地盤に固定されている。
図6(a)に示すように、環状部材12の一部と環状部材13のリング14は重ねられており、この重なった部分に連結解除部10が挿通されている。すなわち、環状部材12(第1の連結片)と環状部材13(第2の連結片)と連結解除部10(第3の連結片)とで連結部を構成しつつ、連結解除部10は、横材32aと係止部4との連結を解除することができる。
ここで、連結解除部10と係止部4とを連結している連結部5を取り外し、連結解除部10をその延在方向に沿って引っ張ると、連結解除部10は、環状部材12,13から離脱し、その結果、図6(b)に示すように、環状部材12と環状部材13とが分離する。
これにより、連結解除部10を落石が堆積している場所から離れた側方の位置で引っ張るだけで、横材32aを簡単に解放することができるので、落石が飛び出すおそれがある捕捉部2の下端で連結部5による連結の解除作業をする必要がなくなり、堆積した落石を従来よりも安全かつ簡単に除去することができる。
また、落石除去方法において、捕捉部2全域にわたって堆積している落石Sの量がほぼ同じである場合には、落石Sが堆積している領域の一方の端部から他方の端部に向けて順次連結を解除して落石Sを除去してもよい。
2 捕捉部
3 支持部
4 係止部
5 連結部
5a 連結部
5b 連結部
5c 連結部
5d 連結部
6 保持部
7 アンカー
8 支柱
9 予備連結部
10 連結解除部
12 環状部材
13 環状部材
31 縦材
32 横材
32a 最も下側の横材
G 地盤
S 落石
Claims (15)
- 落石を捕捉する捕捉部と、
前記捕捉部を支持する支持部と、
前記捕捉部及び前記支持部とは別個に設けられた係止部と、
前記捕捉部を敷設した際に、前記捕捉部又は前記支持部の少なくとも一方と前記係止部とを連結する連結部と、
を備えることを特徴とする落石防護装置。 - 前記連結部は、前記支持部の下端と前記係止部とを連結することを特徴とする請求項1に記載の落石防護装置。
- 前記支持部は、前記捕捉部の縦方向に延在する縦材と、前記捕捉部の横方向に延在する横材とを備え、
前記係止部は、最も下側にある横材に前記連結部によって連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の落石防護装置。 - 前記係止部は、最も下側にある横材に沿って配置されていることを特徴とする請求項3に記載の落石防護装置。
- 前記係止部は、最も下側にある横材の下方に設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の落石防護装置。
- 前記連結部は複数設けられており、
前記縦材と前記横材とが重なる位置に設けられ、当該位置で両者を保持する保持部を複数備え、
前記連結部は、隣接する前記保持部間で前記支持部と前記係止部とを連結していることを特徴とする請求項3から5までのいずれか一項に記載の落石防護装置。 - 前記連結部は複数設けられており、
前記縦材と前記横材とが重なる位置に設けられ、当該位置で両者を保持する保持部を複数備え、
前記連結部は、前記保持部に設けられていることを特徴とする請求項3から5までのいずれか一項に記載の落石防護装置。 - 前記連結部は、前記支持部と前記係止部との連結を一操作で解除することを特徴とする請求項1から7までのいずれか一項に記載の落石防護装置。
- 前記支持部又は前記捕捉部と、前記係止部又は前記連結部とを着脱自在に連結する予備連結部を備えることを特徴とする請求項1から8までのいずれか一項に記載の落石防護装置。
- 前記連結部は、前記支持部及び前記係止部の少なくとも一方に対して移動自在に設けられていることを特徴とする請求項1から9までのいずれか一項に記載の落石防護装置。
- 前記連結部は、
前記捕捉部又は前記支持部に固定された第1の連結片と、
前記係止部に固定された第2の連結片と、
前記第1の連結片と前記第2の連結片とを連結する第3の連結片と、を備え、
前記第3の連結片は、前記係止部の延在方向に移動自在とされ、当該移動によって前記第1の連結片と前記第2の連結片との連結を解除する連結解除部であることを特徴とする請求項1から10までのいずれか一項に記載の落石防護装置。 - 前記第1の連結片及び前記第2の連結片は環状に形成されており、
前記第3の連結片は、紐状に形成されていることを特徴とする請求項11に記載の落石防護装置。 - 請求項1から12までのいずれか一項に記載の落石防護装置に堆積した落石除去方法であって、
前記連結部による前記支持部と前記係止部との連結を解除し、
連結を解除した箇所の近傍に堆積している落石を除去することを特徴とする落石除去方法。 - 前記支持部と前記係止部は複数の箇所において前記連結部によって連結されており、
前記連結部の周囲に堆積している落石の量が少ない箇所から順次連結を解除して落石を除去することを特徴とする請求項13に記載の落石除去方法。 - 前記支持部と前記係止部は複数の箇所において前記連結部によって連結されており、
落石が堆積している領域の一方の端部から他方の端部に向けて順次連結を解除して落石を除去することを特徴とする請求項13に記載の落石除去方法。
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