JP2018014573A - 撮像装置、放射線撮像システム、撮像装置の駆動方法およびプログラム - Google Patents

撮像装置、放射線撮像システム、撮像装置の駆動方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数のセンサユニットをタイリングした撮像装置において、センサユニット間での出力のばらつきを抑制する。【解決手段】複数の画素が配された撮像領域をそれぞれ有する複数のセンサユニットと、複数のセンサユニットを制御するための制御部と、を含む撮像装置であって、制御部は、複数のセンサユニットのそれぞれの撮像領域から取得される黒レベルに基づいて、複数のセンサユニットの間の黒レベルの差が小さくなるように、複数のセンサユニットのそれぞれのセンサユニットごとに、複数の画素のそれぞれに供給される電圧を制御する。【選択図】図6

Description

本発明は、撮像装置、放射線撮像システム、撮像装置の駆動方法およびプログラムに関する。
光電変換素子と薄膜トランジスタ(TFT)などのスイッチ素子とを組み合わせた画素がアレイ状に配された平面型のセンサパネルを含む撮像装置が広く利用されている。特許文献1には、大面積のセンサパネルを実現するために、複数のセンサユニットをタイリングすることが示されている。
特開2002−26302号公報
複数のセンサユニットで構成されるセンサパネルにおいて、それぞれのセンサユニットに配される画素のスイッチ素子のしきい値などの特性が、センサユニットごとに変化しうる。センサユニットごとにスイッチ素子の特性がばらついた場合、同じ光の入力に対して、それぞれのセンサユニットからの出力がばらつく。センサユニット間で出力がばらついた場合、センサパネルのダイナミックレンジは、最も出力レンジの低いセンサユニットによって制限されうる。
本発明は、複数のセンサユニットをタイリングした撮像装置において、センサユニット間での出力のばらつきを抑制する技術を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みて、本発明の実施形態に係る撮像装置は、複数の画素が配された撮像領域をそれぞれ有する複数のセンサユニットと、複数のセンサユニットを制御するための制御部と、を含む撮像装置であって、制御部は、複数のセンサユニットのそれぞれの撮像領域から取得される黒レベルに基づいて、複数のセンサユニットの間の黒レベルの差が小さくなるように、複数のセンサユニットのそれぞれのセンサユニットごとに、複数の画素のそれぞれに供給される電圧を制御することを特徴とする。
上記手段によって、複数のセンサユニットをタイリングした撮像装置において、センサユニット間での出力のばらつきを抑制する技術が提供される。
本発明の実施形態に係る撮像装置のシステム構成例を示す図。 図1の撮像装置の画素および画素出力部の構成例を示す図。 図1の撮像装置のセンサユニットの構成例を示す図。 図2の画素および画素出力部の駆動方法の例を示すタイミングチャート。 図2の画素および画素出力部のリセット直後の信号レベルの例を示す図。 図2の画素および画素出力部を用いたセンサユニットの読出部の構成例を示す図。 図2の画素および画素出力部を用いたセンサユニットの黒レベルの信号の出力を補正するためのフローチャート。 図2の画素および画素出力部の補正後の信号レベルの例を示す図。 図1の撮像装置の画素および画素出力部の構成例を示す図。 図9の画素および画素出力部の駆動方法の例を示すタイミングチャート。 図9の画素および画素出力部のリセット直後の信号レベルの例を示す図。 図9の画素および画素出力部を用いたセンサユニットの読出部の構成例を示す図。 図9の画素および画素出力部を用いたセンサユニットの黒レベルの信号の出力を補正するためのフローチャート。 図9の画素および画素出力部の補正後の信号レベルの例を示す図。
以下、本発明に係る撮像装置の具体的な実施形態及び実施例を、添付図面を参照して説明する。以下の実施形態では、撮像装置の一例として放射線撮像装置を扱う。しかし、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。本発明は放射線撮像装置だけでなく、他の撮像装置、例えばカメラにも適用されうる。なお、以下の説明及び図面において、複数の図面に渡って共通の構成については共通の符号を付している。そのため、複数の図面を相互に参照して共通する構成を説明し、共通の符号を付した構成については適宜説明を省略する。
第1の実施形態
図1〜8を参照して、本発明の実施形態による撮像装置の構成、及び、駆動方法について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態における撮像装置100を備える放射線撮像システムSYSの全体構成例を示すシステムブロック図である。放射線撮像システムSYSは、撮像装置100、処理部101、表示部102、照射制御部103および放射線源104を含む。
撮像装置100は、放射線撮影によって被検体の内部情報を示す画像データを取得し、画像データを処理部101に出力する。処理部101は、撮像装置100から出力された画像データに対して画像処理やデータ処理を行う。また、処理部101は、それぞれのユニット間で制御信号の授受を行い、撮像装置100や照射制御部103を含む放射線撮像システムSYS全体のシステム制御や同期制御を行う制御部としても機能する。表示部102は、例えばディスプレイを含み、撮像装置100から処理部101を介して出力される画像データに基づいて、放射線画像を表示する。
照射制御部103は、放射線撮影の際に、撮像装置100と同期するように処理部101から制御される。照射制御部103は、処理部101から出力される制御信号に応じて、放射線の照射を行うための信号を放射線発生装置である放射線源104に出力する。放射線源104は、照射制御部103から出力される信号に応じて、放射線撮影を行うための放射線を発生する。本発明における放射線には、放射線崩壊によって放出される粒子(光子を含む)の作るビームであるα線、β線、γ線などの他に、同程度以上のエネルギを有するビーム、例えばX線や粒子線、宇宙線なども含みうる。
撮像装置100は、センサ部120と、制御部122とを含む。制御部122は、センサ部120から出力される信号を読み出す読出部121と、処理部101との間で制御信号などの信号の授受を行いながら撮像装置100内の各ユニットを制御する動作制御部109と、を含む。
センサ部120は、複数のセンサユニット106が配列されて形成されたセンサパネル105でありうる。それぞれのセンサユニット106は、例えば、シリコンウェーハなどの半導体の基板を用いて公知の半導体製造プロセスによって作製されたセンサチップである。それぞれのセンサユニット106は、被検体の内部情報を示す画像データを取得するための撮像領域を有する。それぞれのセンサユニット106の撮像領域には、複数の画素Pが、複数の行および複数の列を形成するように2次元アレイ状に配される。また、それぞれのセンサユニット106は、撮像領域の他に、遮光されたオプティカルブラック領域を有していてもよい。それぞれのセンサユニット106は、ダイシングなどによって物理的に分離されたものでありうる。換言すると、センサパネル105に配される複数のセンサユニット106は、それぞれのセンサユニット106ごとに分離可能な構成を有しうる。例えば、半導体基板上に形成されたそれぞれのセンサユニット106をダイシング前に検査し、検査結果が所定の基準を満たしたセンサユニット106をダイシング後、タイリングしてセンサパネル105を形成してもよい。複数のセンサユニット106を例えば板状の基台の上にタイリングすることによって、センサパネル105を大型化することが可能となる。図1に示す構成では、説明を容易にするため、センサユニット106が2行×7列タイリングされた構成を示すが、センサ部120の構成は、この数量に限られるものではない。
センサ部120の上には、例えば、放射線を光に変換するシンチレータ(不図示)が配され、センサ部120によって、放射線から変換された光に応じた電気信号が得られる。本実施形態では、放射線をシンチレータによって光に変換し、変換された光を光電変換する間接型の光電変換素子を用いた撮像装置の構成例を示すが、放射線を直接、電気信号に変換する直接型の光電変換素子を用いた撮像装置であってもよい。
読出部121は、例えば、差動増幅器などを含む信号増幅部107とアナログデジタル(A/D)変換を行うA/D変換器108と、を含む。読出部121の詳細な構成および動作については後述する。
センサ部120の上辺部、及び、下辺部には、信号の授受、または、電源の供給を行うための電極が配される。電極は、フライングリード式プリント配線板(不図示)などによって外部回路に接続される。例えば、センサ部120からの信号は、電極を介して読出部121によって読み出され、また、動作制御部109からの制御信号は、電極を介してセンサ部120に供給される。
動作制御部109は、センサ部120や読出部121の各ユニットの動作を制御し、例えば、それぞれのセンサユニット106に供給する基準電圧の設定や各画素の駆動制御、動作モード制御を行う。また、動作制御部109は、読出部121のA/D変換器108によってA/D変換されたセンサ部120の各画素から出力された画像データ(デジタルデータ)を用いて単位期間ごとに1つのフレームデータに合成し、処理部101に出力する。
動作制御部109と処理部101との間では、各種インタフェースを介して、制御コマンドなどの制御信号や画像データなどの授受が行われる。制御用インタフェース110は、駆動モードや各種パラメータなどの撮影情報や設定情報の授受を行うためのインタフェースである。また、制御用インタフェース110は、撮像装置100の動作状態などの装置情報の授受を行ってもよい。画像データインタフェース111は、撮像装置100から出力される画像データを処理部101に出力するためのインタフェースである。また、動作制御部109は、撮像装置100が撮影可能な状態になったことをREADY信号112によって処理部101に通知する。処理部101は、動作制御部109から出力されるREADY信号112に応じて、放射線の照射開始(曝射)のタイミングを、同期信号113によって動作制御部109に通知する。処理部101は、動作制御部109から出力される曝射許可信号114がイネーブル状態の間に、照射制御部103に制御信号を出力し、放射線照射を開始させる。
以上のような構成によって、放射線撮像システムSYSにおける各ユニットの制御、例えば駆動制御、同期制御、駆動モード制御などがなされる。例えば、処理部101に、ユーザが動作モードや各種パラメータなどの設定情報などを入力するための情報入力部や情報入力端末などの入力部(不図示)が接続されていてもよく、各ユニットの制御は、ユーザによって入力された撮影条件に基づいてなされる。例えば、処理部101は、駆動モード設定部として機能し、ユーザの入力した撮影条件に基づいて駆動モードを選択し、放射線撮像システムSYSが動作するように、放射線撮像システムSYS全体を制御する。そして、撮像装置100は、センサ部120から読み出されたセンサ信号を、1つ1つの単位期間ごとにフレームデータに合成し、画像データとして処理部101に出力する。処理部101は、画像データに対して所定の画像処理やデータ処理を行い、画像データに基づく放射線画像を表示部102に表示させる。
放射線撮像システムSYSにおける各ユニットは、上記構成に限られるものではなく、各ユニットの構成は、目的などに応じて、適宜変更されてもよい。例えば、処理部101と照射制御部103などの2つ以上のユニットの各機能が、1つのユニットによって達成されてもよいし、また、あるユニットの一部の機能が、他のユニットによって達成されてもよい。
図2は、センサ部120のそれぞれのセンサユニット106が有する撮像領域に配された画素Pの回路の概略と出力回路とを説明する等価回路図である。画素Pは、変換部CP、増幅部AP、リセット部RP、2つの保持部SH1、SH2および2つの出力部OP1、OP2を含む。本実施形態において、nチャネルトランジスタを多段に組み合わせた構成を用いる。この場合、撮像装置100のダイナミックレンジを確保するために、変換部CPから出力される電気信号が通るそれぞれのトランジスタに、しきい値電圧Vthの小さいトランジスタが用いられうる。
変換部CPは、上述のように放射線をシンチレータによって光に変換し、変換された光を光電変換する間接型の光電変換素子としてフォトダイオードPDと、フローティングディフュージョン(FD)容量Cfdと、を含む。シンチレータで放射線から変換された光に応じた量の電荷がフォトダイオードPDで発生し、発生した電荷量に応じたFD容量Cfdの電圧が増幅部APに出力される。
増幅部APは、制御トランジスタM3、M6、増幅トランジスタM4、M7、クランプ容量Cclおよび複数の定電流源を含む。制御トランジスタM3と増幅トランジスタM4と定電流源(例えばカレントミラー構成のトランジスタを含む。)とは、電流経路を形成するように直列に接続される。制御トランジスタM3のゲート(制御電極)に入力されるイネーブル信号ENが活性化されることによって、変換部CPからの電圧をゲート(制御電極)に受ける増幅トランジスタM4が動作状態となる。これによって、ソースフォロワ回路が形成され、変換部CPから入力する電圧を増幅した電圧が、増幅トランジスタM4の一方の主電極から出力される。増幅トランジスタM4から出力された電圧は、クランプ容量Cclを介して増幅トランジスタM7のゲート(制御電極)に入力する。制御トランジスタM6と増幅トランジスタM7と定電流源とは、電流経路を形成するように直列に接続される。制御トランジスタM6のゲートに入力されるイネーブル信号ENが活性化されることによって、増幅トランジスタM4からの電圧をゲート(制御電極)に受ける増幅トランジスタM7が動作状態となる。これによって、ソースフォロワ回路が形成され、増幅トランジスタM4から出力された電圧を増幅した電圧が増幅トランジスタM7の一方の主電極から出力される。クランプ部を構成するクランプ容量Cclは、増幅トランジスタM4の一方の主電極と増幅トランジスタM7のゲートとの間に直列に配される。クランプ容量Cclによるクランプ動作については、次に説明するリセット部RPとあわせて説明する。
リセット部RPは、リセットトランジスタM2とリセットトランジスタM5とを含む。リセットトランジスタM2は、リセット信号PRESが活性化されることによってフォトダイオードPDに電圧VRESを供給し、フォトダイオードPDを含む変換部CPの電荷を初期化する。フォトダイオードPDを含む変換部CPを初期化することによって、増幅部APに出力される電圧がリセットされる。リセットトランジスタM5は、クランプ容量Cclと増幅トランジスタM7との間の接続ノードn2にクランプ電圧VCLを供給することによって、増幅トランジスタM7から出力される電圧をリセットする。
リセットトランジスタM2によるリセット時の変換部CPからの電圧に応じた電圧が、増幅トランジスタM4とクランプ容量Cclとの接続ノードn1に入力される。また、クランプ信号PCLが活性化されることによって、リセットトランジスタM5が導通状態になり、クランプ電圧VCLが接続ノードn2に入力される。次に、リセット信号PRESが不活性化されリセットトランジスタM2が非導通状態に遷移する。次いでクランプ信号PRESが不活性化されリセットトランジスタM5が不導通状態に遷移すると、クランプ容量Cclの両端の接続ノードn1−n2間で生じた電圧差が保たれる。
以上の動作によって、クランプ容量Cclと増幅トランジスタM7との接続ノードn2の電位をノイズ成分としてクランプし、その後、フォトダイオードPDでの電荷の発生および蓄積に伴う電圧の変化分を信号成分として出力する。これがクランプ容量Cclを用いたクランプ動作であり、このクランプ動作によって変換部CPで生じるkTCノイズや増幅トランジスタM4のオフセットなどのノイズ成分が抑制される。
保持部SH1は、転送トランジスタM8と保持容量CSとを含むサンプルホールド回路であり、変換部CPで放射線または光から変換された電荷を増幅部APで増幅した信号が保持される。具体的には、制御信号TSを用いて転送トランジスタM8の導通/非導通の状態を切り替えることによって、変換部CP変換され増幅部APで増幅された信号を保持容量CSに転送し保持するサンプリングを行う。出力部OP1は、信号増幅トランジスタM10と出力スイッチSW9とを含む。信号増幅トランジスタM10は、保持容量CSに保持された電圧を増幅した信号を出力するためのトランジスタである。出力スイッチSW9は、信号増幅トランジスタM10によって出力された信号を転送するスイッチである。具体的には、出力スイッチSW9に入力される制御信号VSRによって出力スイッチSW9が導通状態になることによって、後段の定電流源と信号増幅トランジスタM10とでソースフォロワ回路が形成される。これによって、画素PからフォトダイオードPDで光から変換され、保持容量CSに保持された電圧に基づく信号Sが出力される。
保持部SH2は、転送トランジスタM11と保持容量CNとを含むサンプルホールド回路であり、増幅部APのオフセット信号が保持される。具体的には、制御信号TNを用いて転送トランジスタM11の導通/非導通の状態を切り替えることによって、増幅部APのオフセット信号を保持容量CNに転送し保持するサンプリングを行う。出力部OP2は、信号増幅トランジスタM13と出力スイッチSW12とを含む。信号増幅トランジスタM13は、保持容量CNに保持された電圧を増幅した信号を出力するためのトランジスタである。出力スイッチSW12は、信号増幅トランジスタM13によって出力された信号を転送するスイッチである。具体的には、出力スイッチSW12に入力される制御信号VSRによって出力スイッチSW12が導通状態になることによって、後段の定電流源と信号増幅トランジスタM13とでソースフォロワ回路が形成される。これによって、画素Pから保持容量CNに保持されたオフセット信号に基づく信号Nが出力される。
センサ部120のそれぞれのセンサユニット106が有する撮像領域には、以上、説明した画素Pが2次元アレイ状に複数配される。
画素Pからの信号S、Nは、画素出力部RDに出力される。信号線406、407はセンサユニット106中の列信号線、信号線408、409はそれぞれアナログ出力線を示す。定電流源と列信号増幅トランジスタAvとでソースフォロワ回路が形成される。また、定電流源とセンサユニット最終増幅トランジスタAoutとでソースフォロワ回路が形成される。センサユニット最終増幅トランジスタAoutによって増幅された信号は、センサユニット106の端子Enおよび端子Esから、制御部122の読出部121に出力される。
次に、センサ部120のセンサユニット106および制御部122の読出部121の構成について図3(a)、(b)を用いて説明する。図3(a)は、本実施形態の撮像装置100のセンサユニット106の概略構成を説明するための等価回路図である。センサユニット106のそれぞれは、複数の画素Pと、それぞれの画素Pを駆動するための垂直走査回路403と、それぞれの画素Pから信号読出を行うための水平走査回路404と、を含む。垂直走査回路403および水平走査回路404は、例えばシフトレジスタで構成されており、動作制御部109からの制御信号に基づいて動作する。垂直走査回路403は、信号線405を介してそれぞれの画素Pに制御信号VSRを出力し、制御信号VSRに基づいて画素Pを行単位で駆動する。すなわち、垂直走査回路403は行選択部として機能し、信号読出を行うべき画素Pを行ごとに選択する。また、水平走査回路404は列選択部として機能し、制御信号HSRに基づいて画素Pを列ごとに選択して、画素Pからの信号を順に出力させる(水平転送)。本明細書において、上述の通り、図3(a)の縦方向(同じ信号線406、407に接続される画素Pが並ぶ方向)を列方向、横方向(同じ信号線405に接続される画素Pが並ぶ方向)を行方向と呼ぶ。ここで、行選択部(垂直走査回路403)の動作周波数は、列選択部(水平走査回路404)の動作周波数に比べて低く、即ち、行選択部(垂直走査回路403)は列選択部(水平走査回路404)に比べて動作が遅い。
また、センサユニット106は、それぞれの画素Pの容量CSに保持された信号Sを読み出すための端子Esと、容量CNに保持された信号Nを読み出すための端子Enと、を含む。また、センサユニット106は、端子Ecsを更に含み、端子Ecsが受ける信号が活性化されることによって、画素Pの信号が、端子Es及びEnを介して読み出される。
具体的には、前述のそれぞれの画素Pの信号Sを出力する端子Sおよび信号Nを出力する端子Nは、それぞれの端子に対応する信号線406、407に接続されている。信号線406、407は、列信号増幅トランジスタAvと水平走査回路404からの制御信号HSRに応答して導通状態になるスイッチSWhを介して、信号線408、409に接続される。信号線408、409に出力された画素Pからの信号S、Nは、信号増幅トランジスタAoutと端子Ecsとが受ける信号に応答して導通状態になるスイッチSWcsを介して、端子Es、Enから出力される。
また、それぞれのセンサユニット106は、垂直走査回路403および水平走査回路404を制御するための各制御信号を受ける端子HST、CLKH、VST、CLKVを更に有する。端子HSTは、水平走査回路404に入力されるスタートパルスを受ける。端子CLKHは、水平走査回路404に入力されるクロック信号を受ける。端子VSTは、垂直走査回路403に入力されるスタートパルスを受ける。端子CLKVは、垂直走査回路403に入力されるクロック信号を受ける。これらの制御信号は、制御部122の動作制御部109から入力されうる。水平走査回路404は入力されたスタートパルスとクロック信号とに基づいて制御信号HSRを生成および出力し、垂直走査回路403は入力されたスタートパルスとクロック信号とに基づいて制御信号VSRを生成および出力する。これによって、センサユニット106に配されるそれぞれの画素からの信号S、Nが、X-Yアドレス方式で順次、読み出される。すなわち、センサユニット106では、それぞれの画素Pは行単位で制御され、保持部SH1、SH2に保持された信号が列単位で出力され(水平転送がなされ)、信号が読み出される。
図3(b)は、制御部122の読出部121の概略構成を説明するための等価回路図である。読出部121は、図3(b)に示すユニットUNITを、図1に示すようにセンサユニット106ごとに備える。それぞれのユニットUNITは、例えば差動増幅器などを含む信号増幅部107とA/D変換を行うA/D変換器108とを含む。端子Esからの信号は、信号増幅部107の非反転入力端子に入力される。信号増幅部107は、信号ADCLKの周期に追従可能な応答特性を有するように設計されればよい。また、端子Enからの信号は、制御信号SELに応答して導通状態が端子A−C間導通、端子B−C間導通と選択的に切り替わるスイッチSWselを介して、信号増幅部107の反転入力端子に入力される。信号増幅部107では、端子Esからの信号と端子Enからの信号との差分または端子Esからの信号と端子REFからの信号との差分が増幅される。増幅された差分はA/D変換器108でADCLK端子を介して入力されるクロック信号に基づいてA/D変換される。以上の構成によって、センサユニット106で取得された信号から画像データ(デジタルデータ)が得られ、ADOUT端子を介して動作制御部109に出力される。
図4は、図2、3に示す回路を有する撮像装置100において、固定フレームレートで1つのフレーム当たりの放射線の照射時間Tに制限のある場合の動画撮影の駆動制御の一例を示すタイミングチャートである。以下、動画撮影において、保持容量CS、CNに電荷がサンプルホールドされるまでの制御信号のタイミングについて説明する。横軸を時間軸とし、縦軸にはそれぞれの制御信号を示す。
図4に示されるように、まず、時刻t50において、ユーザが、駆動モードの設定STなど撮影を行うために必要な情報である撮影条件の設定を行う。次いで、時刻t51からリセット駆動R1が開始される。リセット駆動R1は、フォトダイオードPDを含む変換部CPおよび増幅部APの増幅トランジスタM7から出力される電圧のそれぞれリセットを行う駆動である。まず、時刻t51でイネーブル信号ENを活性化し、増幅トランジスタM4および増幅トランジスタM7を動作状態にする。次に、時刻t52で、リセット信号PRESを活性化し、リセットトランジスタM2を導通状態にし、フォトダイオードPDに電圧VRESを供給することによってフォトダイオードPDおよびFD容量Cfdの電荷を初期化する。これによって、変換部CPから増幅部APに出力される電圧をリセットする。リセットトランジスタM2によるリセット時の変換部CPからの電圧に応じた電圧が、増幅トランジスタM4とクランプ容量Cclとの間の接続ノードn1に入力される。次いで、時刻t53で、クランプ信号PCLが活性化されることによってリセットトランジスタM5が導通状態になり、クランプ電圧VCLがクランプ容量Cclと増幅トランジスタM7との接続ノードn2に入力される。次に、時刻t54で、リセット信号PRESが不活性化され、リセットトランジスタM2が非導通状態になる。続いて時刻t55で、クランプ信号PCLが不活性化され、リセットトランジスタM5が非導通状態になると、クランプ容量の両端の接続ノードn1−n2間で生じた電圧差が保たれる。
時刻t55から、フォトダイオードPDで発生した電荷のFD容量Cfdでの蓄積が開始される。次いで、時刻t56で、イネーブル信号ENを不活性化し、増幅トランジスタM4、増幅トランジスタM7を非動作状態にする。これによって、リセット駆動R1が終了し、蓄積状態に移行したため曝射許可信号をイネーブルにし放射線の曝射を要求する。後に続くリセット駆動R1(例えば、時刻t81から)においても、同様のタイミングで制御されうる。
動画撮影時にそれぞれの画素P間および走査線間の時間的なスイッチングのずれによって生じる画像ズレを防止するために、センサパネル105に配された全ての画素Pにおいて、同一のタイミング、同一の期間でリセット駆動R1が行われる。その後、一括露光による電荷の蓄積が行われ、それぞれの画素PのフォトダイオードPDで発生した電荷がFD容量Cfdに蓄積される。
次に、時刻t60から始まるサンプリング駆動S1について説明する。時刻t60でイネーブル信号ENを活性化し、制御トランジスタM3と制御トランジスタM6とを導通状態にする。制御トランジスタM3のゲートに入力されるイネーブル信号ENが活性化されることによって、変換部CPからの電圧を受ける増幅トランジスタM4が動作状態となり、変換部CPからの電圧を増幅した電圧が増幅トランジスタM4の一方の主端子から出力される。同時に、制御トランジスタM6のゲートに入力されるイネーブル信号ENが活性化される。これによって、増幅トランジスタM4からの電圧を受ける増幅トランジスタM7が動作状態となり、増幅トランジスタM4からの電圧を増幅した電圧が増幅トランジスタM7から出力される。
次に、時刻t61から時刻t63の期間、サンプルホールド回路の制御信号TSを用いて転送トランジスタM8の導通/非導通を切り替える。これによって、変換部CPで変換された電荷を増幅部APで増幅した信号を保持容量CSに転送し保持する(サンプリング)。信号の保持(サンプルホールド)の開始後、時刻t62で曝射許可信号を非許可状態にして放射線曝射を禁止する。
次いで、リセットトランジスタM2は、時刻t64でリセット信号PRESが活性化されることによって、フォトダイオードPDに所定の電位を供給してフォトダイオードPDの電荷を初期化し、増幅部APに出力される電圧をリセットする。リセットトランジスタM2によるリセット時の変換部CPからの電圧に応じた電圧が、増幅トランジスタM4とクランプ容量Cclとの間の接続ノードn1に入力される。また、リセットトランジスタM5は、時刻t65でクランプ信号PCLが活性化されることによって、クランプ容量Cclと増幅トランジスタM7との間の接続ノードn2に電圧VCLを供給する。これによって、増幅トランジスタM7から出力される電圧をリセットし、クランプ電圧VCLが接続ノードn2に入力される。
次に、時刻t67から時刻t68の期間、サンプルホールド回路の制御信号TNを用いて転送トランジスタM11の導通/非導通を切り替えることによって、増幅部APのオフセット信号を保持容量CNに転送し保持する(サンプリング)。時刻t69でクランプ信号PCLが不活性化され、リセットトランジスタM5が非導通状態になると、クランプ容量Cclの両端の接続ノードn1−n2間で生じた電圧差が保たれる。時刻t70で、制御トランジスタM3と制御トランジスタM6とのゲートに入力されるイネーブル信号ENが不活性化されることによって、増幅トランジスタM4と増幅トランジスタM7とは非動作状態となる。
サンプリング駆動S1は、センサ部120にタイリングされたセンサユニット106に配されたすべての画素Pにおいて、一括して行う。後に続くサンプリング駆動S1(例えば、時刻t90から)も、同様のタイミングで制御されうる。サンプリング駆動S1の後、時刻t81にて再びリセット駆動R1が開始され、次のフレームのフォトダイオードPDで発生した電荷の蓄積を開始させる。
時刻t60から時刻t70でサンプリングされたそれぞれの画素Pの信号は、読出期間RD1に上述したように、センサ部120から動作制御部109へ読み出される。
図5に、図2に示した画素Pおよび画素出力部RDの等価回路のリセット駆動R1の直後の回路内の信号レベルの概念を表す。しきい値電圧Vth1〜Vth4は、増幅トランジスタのそれぞれのゲート−ソース間の電位差を示す。具体的には、しきい値電圧Vth1は増幅トランジスタM7のしきい値電圧を示す。しきい値電圧Vth2は信号増幅トランジスタM10、M13のしきい値電圧を示す。しきい値電圧Vth3は列信号増幅トランジスタAvのしきい値電圧を示す。しきい値電圧Vth4はセンサユニット最終増幅トランジスタAoutのしきい値電圧Vthを示す。すなわちゲート−ソース間の電位差が、それぞれの増幅トランジスタのしきい値電圧Vthである。
半導体などの基板上に画素Pや画素出力部RDなどを形成し、センサユニット106を製造する際、製造プロセスのそれぞれの工程においてばらつきが生じうる。同一の基板に形成されたトランジスタのしきい値電圧Vthはほぼ同じ特性を有しうる。しかし、例えば、ロットの異なる基板に形成されるトランジスタのしきい値電圧Vthは、同一の基板に作成されたトランジスタよりも製造プロセスのばらつきに起因する差を生じる可能性が高い。
センサユニット106の信号を出力する端子Esには、接続ノードn2の電位が、増幅トランジスタM7、信号増幅トランジスタM10、列信号増幅トランジスタAvおよびセンサユニット最終増幅トランジスタAoutを経由して出力される。このため、端子Esの電圧は、クランプ容量Cclの出力側の接続ノードn2の電圧から少なくともしきい値電圧Vthの4倍の電圧、低い電圧となる。センサユニット106のノイズ信号を出力する端子Enも、端子Esと同様の回路構成を備えるため、端子Enの電圧は、クランプ容量Cclの出力側の接続ノードn2の電圧から少なくともしきい値電圧Vthの4倍の電圧、低い電圧となる。これは、製造プロセスにおいてロット間などで生じるしきい値電圧Vthのばらつきが、画素Pからの信号の出力に大きな影響を及ぼすことを意味する。なお、電圧の低下は、しきい値電圧Vth以外にも、例えば配線抵抗などによっても起こりうる。
上述のように、リセット駆動R1直後、クランプ容量Cclを用いたクランプ動作によって、接続ノードn2に接続している増幅トランジスタM7のゲート電圧が、黒レベルにリセットされる。その後、放射線または光の照射によって電荷がフォトダイオードPDに発生すると、増幅トランジスタM4のゲート電圧は、入射した放射線または光に応じた量だけ、図5の矢印Aで示す方向に下がっていく。上述の図4に示した駆動タイミングによって、クランプ容量Cclの両端の接続ノードn1−n2間は、蓄積の期間中、接続ノードn1−n2間で生じた電圧差が保たれたまま変化する。
ここで、電圧OUT1は、画素Pおよび画素出力部RDに含まれるトランジスタが、代表的なしきい値電圧Vthを有する場合の端子Esの黒レベルの信号の出力電圧を示す。電圧OUT2は、製造プロセスなどのばらつきによって、画素Pおよび画素出力部RDに含まれるトランジスタのしきい値電圧Vthが複数のセンサユニット106の中で最小となった場合の黒レベルの信号の出力電圧を示す。電圧OUT3は、電圧OUT2とは逆に、画素Pおよび画素出力部RDに含まれるトランジスタのしきい値電圧Vthが複数のセンサユニット106の中で最大となった場合の黒レベルの信号の出力電圧を示す。ここで、代表的なしきい値電圧Vthとは、例えば、センサパネル105全体の画素Pおよび画素出力部RDに含まれるトランジスタのしきい値電圧Vthの平均であってもよい。また例えば、センサ部120のセンサユニット106を設計する際の、それぞれのトランジスタのしきい値電圧Vthの設計値であってもよい。
ここで、電圧OUT2と電圧OUT1との電圧差を電圧Out2−電圧Out1=Δa(V)、電圧OUT1と電圧OUT3との電圧差を電圧Out1−電圧Out3=Δb(V)とする。出力0V近傍での回路飽和領域201を考慮した場合、電圧OUTの有効な出力レンジは電圧OUT1でレンジD1、最小のしきい値電圧Vthを有する電圧OUT2でレンジD2、最大のしきい値電圧Vthを有する電圧OUT3でレンジD3となる。ここで、レンジD1、D2、D3のそれぞれの出力レンジの広さは、レンジD2>レンジD1>レンジD3の関係となる。図2に示す等価回路において、接続ノードn2の電圧変化分が、センサユニット106から信号を出力する端子Esの電圧変化分となるため、黒レベルの出力電圧が高いセンサユニット106は出力レンジの幅(ダイナミックレンジ)が広くなる。一方で、黒レベルの出力電圧が低いセンサユニット106は出力レンジの幅(ダイナミックレンジ)が狭い。
例えば製造ロットなどによって、センサユニット106ごとにしきい値電圧Vthなどの特性の異なるトランジスタを有する複数のセンサユニット106が基台にタイリングされ、センサパネル105が構成される。この場合、センサパネル105は、先に飽和が始まるしきい値電圧Vthが大きいトランジスタを有するセンサユニット106によって、ダイナミックレンジが制限される。図5の出力202は、フォトダイオードPDの出力レンジを示す。フォトダイオードPDから画素Pおよび画素出力部RDを通過した電圧OUTの出力レンジよりも、フォトダイオードPDの出力レンジの方が広いことが分かる。
一方、図3(b)に示した読出部121の差動増幅器等を含む信号増幅部107の入力レンジには制限がある。センサパネル105内にしきい値電圧Vthが小さいトランジスタを有するセンサユニット106があると、黒レベルの出力電圧が高くなりセンサパネル105の出力レンジが広くなる。また、センサパネル105内でセンサユニット106ごとの出力レンジに大きなばらつきがある場合など、センサパネル105のアナログ信号読み出し回路の入力レンジ、動作レンジを広くとる回路構成にする必要がある。高速なアナログ信号を読み出すための読出回路の入力レンジ、動作レンジを広くとるためにはアナログ回路の電源電圧を高くする、入力レンジの広い増幅器を使用するなど、回路設計に制限が生じる。更に、電源電圧を高くした場合、高い電源電圧の使用に起因する発熱を抑える必要がある。
このしきい値電圧Vthのばらつきに対して、本実施形態において、制御部122は、電圧OUTの出力レンジのばらつきを抑制するために、センサユニット106ごとに制御された基準電圧を、それぞれの画素Pに供給する。図6は、基準電圧を決定するための制御部122の読出部121に配されるそれぞれのユニットUNITの構成を説明するための等価回路図である。ここで、それぞれのセンサユニット106の黒レベルの電圧OUTを、画素Pおよび画素出力部RDに含まれるトランジスタが代表的なしきい値電圧Vthを有する場合の黒レベルの電圧OUT1に近付ける、または、等しくなるように調整する方法を説明する。このため、以下において電圧OUT1を所定の電圧OUT1と呼ぶ場合がある。
制御部122に含まれる読出部121のそれぞれのユニットUNITは、上述の信号増幅部107およびA/D変換器108の他、加算器150、D/Aコンバータ151、バッファ増幅器152、分圧器157および切り替えスイッチSWselを更に含む。D/Aコンバータ151は、動作制御部109の指令値に従って可変のアナログの電圧を出力する。バッファ増幅器152は、例えばボルテージフォロアなどの増幅器である。動作制御部109は、電圧源119を含み、参照電圧REF1およびリセット電圧VRESを出力しうる。分圧器157は、電圧OUT1/参照電圧REF1の分圧比を有し、参照電圧REF1を入力すると、所定の電圧OUT1に分圧される。D/Aコンバータ151およびバッファ増幅器152は、電圧生成部160を構成し、電圧生成部160の出力は可変参照電圧REF2(差分電圧)となる。加算器150は、動作制御部109から出力される参照電圧REF1と電圧生成部160で生成される可変参照電圧REF2とをアナログ加算するアナログ加算器である。この参照電圧REF1とセンサユニット106ごとに可変参照電圧REF2とが加算器150でアナログ加算された電圧が基準電圧となり、後述するようにクランプ電圧VCLとしてセンサユニット106に入力される。参照電圧REF1は、図6に示すようにそれぞれのセンサユニット106に対して、共通の電圧であってもよいし、センサユニット106ごとに異なっていてもよい。
信号増幅部107はバッファ増幅器155、156と差動増幅器159を含み構成される。端子Esから出力される信号は、信号増幅部107(差動増幅器159)の非反転入力端子に入力される。端子Enから出力される信号は、切り替えスイッチSWselを介して、信号増幅部107(差動増幅器159)の反転入力端子に入力される。信号増幅部107の差動出力はA/D変換器108に入力され、信号ADCLKに同期してA/D変換が行われ、ADOUT端子を介して動作制御部109に出力される。
切り替えスイッチSWselは、信号増幅部107の反転入力端子の入力を切り替えるアナログスイッチやリレーなどのスイッチである。制御信号SELによって、切り替えスイッチSWselは、センサ部120の端子Enとつながる端子Aと、参照電圧REF1が分圧器157を通過した所定の電圧OUT1が出力される端子Bと、の間を切り替える。
動作制御部109は、制御線153を用いて電圧生成部160のD/Aコンバータ151を制御する。リセット電圧VRES、制御信号HST、CLKH、VST、CLKVなどは、信号線154を用いて動作制御部109からセンサユニット106に出力される。
図6に示すように、制御部122の読出部121においてユニットUNITが、センサユニット106ごとに配される。この構成によって、動作制御部109は、センサユニット106ごとに基準電圧としてクランプ電圧VCLを個々に独立して制御することが可能となる。クランプ電圧VCLは、上述の図2に示すように、リセット部RPに供給され、リセットトランジスタM5を介して接続ノードn2に供給される。
本実施形態において、バッファ増幅器152のゲインは1倍、D/Aコンバータ151の出力電圧は、動作制御部109から出力される指令値によって、−ΔaVから+ΔbVの電圧を出力できるものとする。これによって、可変参照電圧REF2は、−ΔaVから+ΔbVの範囲で可変の電圧となる。結果として、クランプ電圧VCLは、加算器150に参照電圧REF1と可変参照電圧REF2とを入力することによって、参照電圧REF1−Δa(V)から参照電圧REF1+Δb(V)の範囲で可変の電圧となる。
図7にセンサユニット106の黒レベルの信号の出力を所定の電圧OUT1に近付けるためのフローチャートの例を示す。1つのセンサユニット106の端子Esと端子Enとからの画素に光が入射しない黒レベルの信号の電圧OUTは、トランジスタのしきい値電圧Vthは同等の特性を有するため、同等の値の電圧OUTが測定されうる。そのため、まず、ステップS101で黒レベルの電圧OUTの絶対値を測定するために、動作制御部109は、制御信号SELを用いて、切り替えスイッチSWselが端子Bと端子Cとの間を短絡するように切り替える。
次に、ステップS102において、動作制御部109は、電圧生成部160のD/Aコンバータ151の出力電圧が0Vになるように設定する。この場合、可変参照電圧REF2は0Vとなり、センサユニット106に供給されるクランプ電圧VCLは参照電圧REF1となる。
次いで、ステップS103において、動作制御部109は、図4に示す時刻t51で始まるリセット駆動R1および時刻t60で始まるサンプリング駆動S1を行う。このとき、動作制御部109は、時刻t60で始まるサンプリング駆動S1において、曝射許可信号をイネーブル状態にはせず、放射線の照射は行わない。更にステップS104で、動作制御部109は、読出期間RD1における読出動作を行い、センサユニット106に含まれる画素から、参照電圧REF1が供給された際に出力される黒レベルの信号が取得される。例えば、同じ信号線405によって駆動される1つの行に含まれる画素から出力された黒レベルの信号の電圧OUTが取得される。
ここで、例えば、センサユニット106の画素Pおよび画素出力部RDに含まれるに含まれるトランジスタのしきい値電圧Vthが小さい場合、黒レベルの信号の電圧OUTは、電圧OUT1に対してΔa(V)高い電圧OUT2を出力しうる。また、上述したように分圧器157は分圧比が電圧OUT1/参照電圧REF1であるため、参照電圧REF1を入力すると分圧器157の出力は所定の電圧OUT1となる。従って、信号増幅部107の差動入力はΔa(V)となる。
次いでステップS105で、動作制御部109は、A/D変換器108から出力される、センサユニット106の1つの行から出力された黒レベルの信号の出力ADOUTの値の平均化を行う。この場合、平均値は、所定の電圧OUT1よりもΔa高い電圧値を検出しうる。
次いで、動作制御部109は、A/D変換器108の出力ADOUTが0に近付くように、制御線153を経由してD/Aコンバータ151を制御する。具体的には、ステップS106で電圧生成部160のD/Aコンバータ151の出力が、所定の電圧OUT1から黒レベルの信号の電圧OUT2を減算した値を有する差分電圧−Δa(V)になるように指令値を出力する。これによって、図8に示すように、クランプ電圧VCLは、補正前のクランプ電圧VCL1からΔa(V)低い、基準電圧である補正後のクランプ電圧VCL2となる。結果として、センサユニット106の画素Pから出力される黒レベルの信号は電圧Out1もしくは電圧OUT1に近い値となる。
ステップS106の後、ステップS107で、切り替えスイッチSWselを制御信号SELによって端子Aと端子Cとが短絡するように切り替えて補正を終了する。
同様にセンサユニット106の画素Pおよび画素出力部RDに含まれるに含まれるトランジスタのしきい値電圧Vthが大きい場合、黒レベルの電圧OUTは、電圧OUT1に対してΔb(V)低い電圧OUT3を出力しうる。この場合は、ステップS106において、電圧生成部160のD/Aコンバータ151の出力が、所定の電圧OUT1から黒レベルの信号の電圧OUT3を減算した値を有する差分電圧Δb(V)になるよう指令値を出力する。これによって、図8に示すようにクランプ電圧VCLは、補正前のクランプ電圧VCL1からΔb(v)高い基準電圧である補正後のクランプ電圧VCL3となる。結果として、センサユニット106の画素Pから出力される黒レベルの信号は、電圧Out1もしくは電圧OUT1に近い値となる。
以上のように、センサユニット106の黒レベルの出力が、センサユニット106内に含まれるトランジスタのしきい値電圧Vthのばらつきによって、所定の電圧Out1を中心にΔa(V)〜−Δb(V)の間でばらついた場合であっても補正が可能となる。
ステップS104において、読み出す画素Pは、例えばセンサユニット106の信号線の抵抗値を考慮し、センサユニット106に含まれる画素Pのうち読出部121に近い行の画素Pを選択してもよい。またセンサユニット106に含まれる複数の画素から黒レベルの信号を読み出す際、読み出す画素Pは1つの行に含まれる画素Pであることに限られない。例えば、複数の行の画素Pから読み出してもよいし、任意に複数の画素を選択してもよい。また、1つの画素から黒レベルの信号を読み出してもよい。黒レベルの信号を読み出す画素Pが1つの場合、ステップS105を省略してもよい。
図8は、画素Pおよび画素出力部RDの等価回路の補正後の回路内の信号レベルの概念を表したグラフである。ステップS101からステップS107の処理をそれぞれのセンサユニット106に対して行い、センサユニット106ごとに、画素Pに供給する基準電圧を制御する。これによって、補正後のセンサユニット106の黒レベルの信号の差が小さくなる。本実施形態の場合、それぞれのセンサユニット106の端子Esから出力される黒レベルの信号の出力が所定の電圧Out1に近付く。
黒レベルの信号に対する補正処理は、例えば、センサユニット106ごとに順次、動作制御部109に配されたCPUなどを用いて行ってもよい。また例えば、黒レベルの信号に対する補正処理は、動作制御部109での並列処理によって複数のセンサユニット106で同時に行ってもよい。
通常、撮像装置100に用いられるトランジスタのしきい値電圧Vthは、0.25Vから0.50V程度でありうる。上述の代表的なしきい値電圧Vthは、しきい値電圧Vthのばらつきの中心値(0.375V)程度であり、この場合、ばらつきによって黒レベルの信号が、所定の電圧Out1に対してセンサユニット106ごとに±0.5V程度の範囲で異なる。例えば、所定の電圧Out1が3Vである場合、しきい値電圧Vthが最少の0.25Vのセンサユニット106の黒レベル出力は3.5V、しきい値電圧Vthが最大の0.50Vのセンサユニット106の黒レベル出力は2.5Vとなりうる。
また、それぞれのセンサユニット106の黒レベルの信号の出力を完全に一致させる必要はない。動作制御部109および読出部121を含む制御部122は、センサユニット106間の補正後の黒レベルの差が小さくなるように、センサユニット106ごとに基準電圧(本実施形態において、クランプ電圧VCL)を制御できればよい。例えば、センサユニット106の間の補正後の黒レベルの電圧の最大値と最小値との差が、参照電圧REF1を供給した際の黒レベルの電圧の最大値と最初値との差の20%以下になるように、センサユニット106ごとに供給する基準電圧を制御してもよい。センサユニット106の間の黒レベルの信号の出力差を補正前の20%以内に合わせれば、得られる放射線画像の画質の低下の抑制に十分に効果がありうる。本実施形態の場合、黒レベルの信号は、±0.5Vの範囲でばらつきうるため、補正処理によって例えば±0.1Vにばらつきを抑制できればよい。
上述のように、黒レベルの信号に応じて補正後の黒レベルの差が小さくなるように、センサユニット106ごとに画素Pに供給される基準電圧を決定した後、撮像装置100(放射線撮像システムSYS)による撮像を開始する。撮像は、図4に示すようにリセット駆動R1、サンプリング駆動S1および読出期間RD1での信号の読出動作を繰り返す動画の撮像であってもよい。この場合、撮像装置100は、60fps以上(例えば60〜90fps)の動画撮像を行い、信号ADCLKの動作周波数(ピクセルクロック)は20MHz以上となりうる。また、撮像は、リセット駆動R1、サンプリング駆動S1および読出期間RD1での信号の読出動作を1回行う静止画の撮像であってもよい。センサユニット106ごとに補正を行うことによって、それぞれのセンサユニット106に含まれる画素Pのトランジスタのセンサユニット106ごとのしきい値電圧Vthのばらつきによる影響を抑制し、得られる画像の画質が向上しうる。
第2の実施形態
図9〜14を参照して、本発明の実施形態による撮像装置の構成、及び、駆動方法について説明する。図9は、本発明の第2の実施形態におけるセンサ部120のそれぞれのセンサユニット106に配される画素Pの回路の概略と出力回路とを説明する等価回路図である。図2に示す第1の実施形態の画素Pの回路と比較して、増幅部APからクランプ回路を構成するクランプ容量Ccl、制御トランジスタM6、増幅トランジスタM7およびリセット部RPからリセットトランジスタM5を除いた構成となっている。これ以外の画素Pの構成や、図1に示す放射線撮像システムSYSおよび図3(a)に示すセンサユニット106の構成は、上述の第1の実施形態と同じであってもよい。
図10は、図3、9に示す回路を有する撮像装置100において、固定フレームレートで1つのフレーム当たりの放射線の照射時間Tに制限のある場合の動画撮影の駆動制御の一例を示すタイミングチャートである。本実施形態において、図4に示す第1の実施形態のタイムチャートから、クランプ容量Cclと増幅トランジスタM7との間の接続ノードn2をリセットするためのクランプ信号PCLを除いたタイミングと同等に、それぞれの制御信号を駆動してもよい。
図11に、図9に示した画素Pおよび画素出力部RDの等価回路のリセット駆動R1の直後の回路内の信号レベルの概念を表す。しきい値電圧Vth2〜Vth5は、増幅トランジスタのそれぞれのゲート−ソース間の電位差を示す。具体的には、しきい値電圧Vth5は増幅トランジスタM4のしきい値電圧を示す。しきい値電圧Vth2は信号増幅トランジスタM10、M13のしきい値電圧を示す。しきい値電圧Vth3は列信号増幅トランジスタAvのしきい値電圧を示す。しきい値電圧Vth4はセンサユニット最終増幅トランジスタAoutのしきい値電圧Vthを示す。すなわちゲート−ソース間の電位差が、それぞれの増幅トランジスタのしきい値電圧Vthである。
センサユニット106の信号を出力する端子Esには、フォトダイオードPDのカソードの電圧が、増幅トランジスタM4、信号増幅トランジスタM10、列信号増幅トランジスタAvおよびセンサユニット最終増幅トランジスタAoutを経由して出力される。このため、端子Esの電圧は、フォトダイオードPDのカソードの電圧から少なくともしきい値電圧Vthの4倍の電圧、低い電圧となる。センサユニット106のノイズ信号を出力する端子Enも、端子Esと同様の回路構成を備えるため、端子Enの電圧は、フォトダイオードPDのカソードの電圧から少なくともしきい値電圧Vthの4倍の電圧、低い電圧となる。これは、製造プロセスにおいてロット間などで生じるしきい値電圧Vthのばらつきが、画素Pからの信号の出力に大きな影響を及ぼすことを意味する。
リセット部RPは、リセットトランジスタM2を含む。リセット駆動R1において、リセットトランジスタM2は、リセット信号PRESが活性化されることによってフォトダイオードPDに所定のリセット電圧VRESを供給してフォトダイオードPDの電荷を初期化し、増幅部APに出力される電圧をリセットする。すなわち、リセット駆動R1によりリセットトランジスタM2のゲート電圧が、フォトダイオードPDに光が入射しない黒レベルにリセットされる。その後、放射線の照射によって電荷がフォトダイオードPDに発生すると、増幅トランジスタM4のゲート電圧は、入射した光に応じた量のだけ、図11の矢印Aで示す方向に下がっていく。
ここで、電圧OUT1は、上述の第1の実施絵形態と同様に、画素Pおよび画素出力部RDに含まれるトランジスタが、代表的なしきい値電圧Vthを有する場合の端子Esの黒レベルの出力電圧を示す。電圧OUT2は、製造プロセスなどのばらつきによって、画素Pおよび画素出力部RDに含まれるトランジスタのしきい値電圧Vthがセンサ部120で最小となった場合の黒レベルの出力電圧を示す。電圧OUT3は、電圧OUT2とは逆に、画素Pおよび画素出力部RDに含まれるトランジスタのしきい値電圧Vthが最大となった場合の黒レベルの出力電圧を示す。
上述の第1の実施形態と同様に、電圧OUT2と電圧OUT1との電圧差を電圧Out2−電圧Out1=Δa(V)とする。また、電圧OUT1と電圧OUT3との電圧差を電圧Out1−電圧Out3=Δb(V)とする。出力0V近傍での回路飽和領域201を考慮した場合、電圧OUTの有効な出力レンジは電圧OUT1でレンジD1、最小のしきい値電圧Vthを有する電圧OUT2でレンジD2、最大のしきい値電圧Vthを有する電圧OUT3でレンジD3となる。ここで、レンジD1、D2、D3のそれぞれの出力レンジの広さは、レンジD2>レンジD1>レンジD3の関係となる。図9に示す等価回路において、フォトダイオードPDのカソードの電圧変化分が、センサユニット106から信号を出力する端子Esの電圧変化分となるため、黒レベルの出力電圧が高いセンサユニット106は出力レンジの幅(ダイナミックレンジ)が広くなる。一方で、黒レベルの出力電圧が低いセンサユニット106は出力レンジの幅(ダイナミックレンジ)が狭い。
このしきい値電圧Vthのばらつきに対して、本実施形態において、制御部122は、電圧OUTの出力レンジのばらつきを抑制するために、センサユニット106ごとに制御された基準電圧を、それぞれの画素Pに供給する。図12は、基準電圧を決定するための制御部122の読出部121に配されるユニットUNITの構成を説明するための等価回路図である。図12に示される回路は、図6に示す回路と同等であるが、加算器150によって、参照電圧REF1と可変参照電圧REF2とがアナログ加算された基準電圧が、リセット電圧VRESとしてセンサユニット106ごとに入力される。リセット電圧VRESは、図9に示すように、リセット部RPに供給され、リセットトランジスタM2を介してフォトダイオードPDに供給される。また、リセット電圧VRESが基準電圧として供給されるため、信号線154は制御信号HST、CLKH、VST、CLKVを動作制御部109からセンサユニット106に転送する。
次に、図11に示すセンサユニット106の黒レベルの電圧OUTを、画素Pおよび画素出力部RDに含まれるトランジスタが代表的なしきい値電圧Vthを有する場合の黒レベルの電圧OUT1に近付ける、または、等しくなるように調整する方法を説明する。このため、上述の第1の実施形態と同様に、以下において電圧OUT1を所定の電圧OUT1と呼ぶ場合がある。
上述の第1の実施形態と同様に、バッファ増幅器152のゲインは1倍、D/Aコンバータ151の出力電圧は、動作制御部109から出力される指令値によって、−ΔaVから+ΔbVの電圧を出力できるとする。これによって、可変参照電圧REF2は、−ΔaVから+ΔbVの範囲で可変の電圧となる。これによって、リセット電圧VRESは、加算器150に参照電圧REF1と可変参照電圧REF2とを入力することによって、参照電圧REF1−Δa(V)から参照電圧REF1+Δb(V)の範囲で可変の電圧となる。
図13にセンサユニット106の黒レベルの信号の出力を所定の電圧OUT1に近付けるためのフローチャートの例を示す。まず、ステップS201で黒レベルの信号の電圧OUTの絶対値を測定するために、動作制御部109は、制御信号SELを用いて、切り替えスイッチSWselが端子Bと端子Cとの間を短絡するように切り替える。
次に、ステップS202において、動作制御部109は、D/Aコンバータ151(電圧生成部160)の出力電圧が0Vになるように設定する。この場合、可変参照電圧REF2は0Vとなり、センサユニット106に供給されるリセット電圧VRESは参照電圧REF1となる。
次いで、ステップS203において、動作制御部109は、図10に示す時刻t51で始まるリセット駆動R1および時刻t60で始まるサンプリング駆動S1を行う。このとき、動作制御部109は、時刻t60で始まるサンプリング駆動S1において、曝射許可信号をイネーブル状態にはせず、放射線の照射は行わない。更にステップS204で、動作制御部109は、読出期間RD1における読出動作を行い、センサユニット106に含まれる画素から、参照電圧REF1が供給された際に出力される黒レベルの信号が取得される。例えば、同じ信号線405によって駆動される1つの行に含まれる画素から出力された黒レベルの信号の電圧OUTが取得される。
ここで、例えば、センサユニット106の画素Pおよび画素出力部RDに含まれるに含まれるトランジスタのしきい値電圧Vthが最小である場合、黒レベルの信号の電圧OUTは、電圧OUT1に対してΔa(V)高い電圧OUT2を出力しうる。また、上述したように分圧器157は分圧比が電圧OUT1/参照電圧REF1であるため、参照電圧REF1を入力すると分圧器157の出力は所定の電圧OUT1となる。従って、信号増幅部107の差動入力はΔa(V)となる。
次いでステップS205で、動作制御部109はA/D変換器108から出力される、センサユニット106の1つの行から出力された黒レベルの信号の出力ADOUTの値の平均化を行う。この場合、平均値は、所定の電圧OUT1よりもΔa高い電圧値を検出しうる。
次いで、動作制御部109は、A/D変換器108の出力ADOUTが0に近付くように、制御線153を経由してD/Aコンバータ151を制御する。具体的には、ステップS206で電圧生成部160のD/Aコンバータ151の出力が、所定の電圧OUT1から黒レベルの信号の電圧OUT2を減算した値を有する差分電圧−Δa(V)になるように指令値を出力する。これによって、図14に示すように、リセット電圧VRESは、補正前のリセット電圧VRES1からΔa(V)低い基準電圧である補正後のリセット電圧VRES2となる。結果として、センサユニット106の画素Pから出力される黒レベルの信号は、電圧Out1もしくは電圧OUT1に近い値となる。
ステップS206の後、ステップS207で、切り替えスイッチSWselを制御信号SELによって端子Aと端子Cとが短絡するように切り替えて補正を終了する。
同様にセンサユニット106の画素Pおよび画素出力部RDに含まれるに含まれるトランジスタのしきい値電圧Vthが最大である場合、黒レベルの電圧OUTは、電圧OUT1に対してΔb(V)低い電圧OUT3を出力しうる。この場合は、ステップS106において、電圧生成部160のD/Aコンバータ151の出力が、所定の電圧OUT1から黒レベルの信号の電圧OUT3を減算した値を有する差分電圧Δb(V)になるよう指令値を出力する。これによって、図14に示すようにリセット電圧VRESは、補正前のリセット電圧VRES1からΔb(v)高い基準電圧である補正後のリセット電圧VRES3となる。結果として、センサユニット106の画素Pから出力される黒レベルの信号は、電圧Out1もしくは電圧OUT1に近い値となる。
以上のように、センサユニット106の黒レベルの出力が、センサユニット106内に含まれるトランジスタのしきい値電圧Vthのばらつきによって、所定の電圧Out1を中心にΔa(V)〜−Δb(V)の間でばらついた場合であっても補正が可能となる。
図14は、画素Pおよび画素出力部RDの等価回路の補正後の回路内の信号レベルの概念を表したグラフである。ステップS201からステップS207の処理をそれぞれのセンサユニット106に対して行うことによって、補正後のセンサユニット106の黒レベルの信号の差が小さくなる。本実施形態の場合、それぞれのセンサユニット106の端子Esから出力される黒レベルの信号の出力が所定の電圧Out1に近付く。
本実施形態においても、上述の第1の実施形態と同様に、センサユニット106ごとに補正を行う。これによって、それぞれのセンサユニット106に含まれる画素Pのトランジスタのセンサユニット106ごとのしきい値電圧Vthのばらつきによる影響を抑制し、得られる画像の画質が向上しうる。
上述の2つの実施形態では、基準電圧を決定するために、D/Aコンバータ151を含む電圧生成部160を用いる例を示したが、これに限られることはない。例えば動作制御部109の電圧源119が、複数種の電圧を供給する電圧供給部として機能し、複数種の電圧から所定の電圧OUT1から黒レベルの信号の電圧OUTを減算した差分に応じた電圧を選択し、可変参照電圧REF2として供給してもよい。この場合は、例えば所定の電圧OUT1から黒レベルの信号の電圧OUTを減算した値に最も近い電圧を複数種の電圧から選択してもよい。また、電圧供給部が、動作制御部109の外部に配され、不図示のスイッチなどを用いて、動作制御部109が可変参照電圧REF2となる電圧を選択してもよい。
また、本発明は、プログラムないしソフトウェアをコンピュータにより実行することによってもなされうる。具体的には、例えば、上述の実施形態の機能を実現するプログラムが、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して、システムないし装置に供給される。システムないし装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)は、その後、該プログラムを読み出して実行する。
以上、本発明に係る実施形態を示したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態、実施例は適宜変更、組み合わせが可能である。上述の実施形態では、複数のセンサユニット106をタイリングし、センサユニット106ごとに画素Pに供給する基準電圧を制御する例を示したが、これに限られることはない。例えば、センサユニット106内で複数の領域を更に設定し、領域ごとに画素Pに供給する基準電圧を制御してもよい。また例えば、センサパネル105が1つのセンサユニットによって構成され、センサパネル105内で複数の領域を設定し、領域ごとに画素Pに供給する基準電圧を制御してもよい。
100:撮像装置、106:センサユニット、122:制御部、P:画素

Claims (14)

  1. 複数の画素が配された撮像領域をそれぞれ有する複数のセンサユニットと、前記複数のセンサユニットを制御するための制御部と、を含む撮像装置であって、
    前記制御部は、前記複数のセンサユニットのそれぞれの前記撮像領域から取得される黒レベルに基づいて、前記複数のセンサユニットの間の黒レベルの差が小さくなるように、前記複数のセンサユニットのそれぞれのセンサユニットごとに、前記複数の画素のそれぞれに供給される電圧を制御することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記複数の画素のそれぞれは、光電変換素子を含む変換部と、前記変換部をリセットするリセット部と、前記変換部で生成された信号を保持する保持部と、を更に含み、
    前記電圧は、前記リセット部に供給されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記複数の画素のそれぞれは、光電変換素子を含む変換部と、前記変換部で生成された信号を増幅する増幅部と、前記増幅部で増幅された信号を保持する保持部と、リセット部と、を更に含み、
    前記増幅部は、前記変換部から入力する信号を増幅する第1の増幅トランジスタと、前記保持部に出力する信号を増幅する第2の増幅トランジスタと、前記第1の増幅トランジスタと前記第2の増幅トランジスタとの間に配された容量と、を含み、
    前記リセット部は、前記容量と前記第2の増幅トランジスタとの接続ノードをリセットし、
    前記電圧は、前記リセット部に供給されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記制御部は、
    前記電圧を決定するために、前記複数の画素のそれぞれに参照電圧を供給し、
    前記複数のセンサユニットのそれぞれの前記撮像領域から黒レベルを取得し、
    前記複数の画素のそれぞれに前記参照電圧が供給された際の黒レベルの電圧と所定の電圧との差分に基づいて、前記複数のセンサユニットのそれぞれのセンサユニットごとに、前記電圧を決定することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記撮像装置は、電圧生成部を更に有し、
    前記制御部は、前記複数のセンサユニットのそれぞれのセンサユニットごとに、
    前記複数の画素のそれぞれに前記参照電圧が供給された際の黒レベルの電圧と所定の電圧との差分に基づいた差分電圧を前記電圧生成部に生成させ、
    前記参照電圧と前記差分電圧との和に基づいて前記電圧を決定することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記撮像装置は、複数種の電圧を供給する電圧供給部を更に含み、
    前記制御部は、前記複数のセンサユニットのそれぞれのセンサユニットごとに、
    前記複数種の電圧から、前記複数の画素のそれぞれに前記参照電圧が供給された際の黒レベルの電圧と所定の電圧との差分に基づいた電圧を選択し、
    前記参照電圧と選択された電圧との和に基づいて前記電圧を決定することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  7. 前記制御部は、前記電圧が供給された際の前記複数のセンサユニットの間の黒レベルの差が、前記参照電圧が供給された際の前記複数のセンサユニットの間の黒レベルの差の20%以下になるように、前記複数のセンサユニットのそれぞれのセンサユニットごとに、前記複数の画素のそれぞれに供給される前記電圧を決定することを特徴とする請求項4乃至6の何れか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記黒レベルが、前記複数のセンサユニットのそれぞれのセンサユニットごとに、センサユニットに配された前記複数の画素のうち2つ以上の画素から出力される信号の平均値に基づくことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の撮像装置。
  9. 前記2つ以上の画素が、前記複数のセンサユニットのそれぞれのセンサユニットごとに配された前記複数の画素のうち少なくとも1つの行に含まれる画素であることを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記複数のセンサユニットは、それぞれのセンサユニットごとに分離可能な構成を有し、
    前記複数の画素は、前記複数のセンサユニットのそれぞれのセンサユニットごとに2次元アレイ状に配されることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の撮像装置。
  11. 請求項1乃至10の何れか1項に記載の撮像装置と、
    放射線を発生するための放射線発生装置と、
    を備えることを特徴とする放射線撮像システム。
  12. 複数の画素が配された撮像領域をそれぞれ有する複数のセンサユニットを含む撮像装置の駆動方法であって、
    前記複数のセンサユニットのそれぞれの前記撮像領域から取得される黒レベルに基づいて、前記複数のセンサユニットの間の黒レベルの差が小さくなるように、前記複数のセンサユニットのそれぞれのセンサユニットごとに、前記複数の画素のそれぞれに供給される電圧を制御する工程を含むことを特徴とする駆動方法。
  13. 前記制御する工程の後、動画または静止画を撮像する工程を更に含むことを特徴とする請求項12に記載の駆動方法。
  14. コンピュータに、請求項12または13に記載の駆動方法の各工程を実行させるためのプログラム。
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