JP2018006153A - 灯具 - Google Patents

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Abstract

【課題】灯具の設計自由度を高める技術を提供する。【解決手段】灯具1は、光源10と、第1表面18及び第2表面20を有する導光体12とを備える。導光体12は、第2表面20に設けられ、光源10の光が入射する入光部22と、第1表面18に設けられ、入光部22からの光を第1表面18及び第2表面20の延在方向に反射する第1反射面24と、第1表面18に設けられ、第1反射面24からの光を第2表面20側に反射する第2反射面26と、第2表面20に設けられ、第2反射面26からの光を第1反射面24から離間する方向に反射する第3反射面28と、第2表面20に設けられ、第3反射面28からの光を反射して第1表面18から出射させる第4反射面30とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、灯具に関する。
従来、光源の光を光軸方向への平行光としつつ導光体内へ入射させる入射部と、光軸に対して45度で傾斜し、入射部からの光を左右方向へ反射させる反射面と、この反射面からの光を光軸方向へ反射させる他の反射面と、他の反射面からの光を出射させる出射面とを有する導光体を備えた車両用灯具が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2012−28155号公報
特許文献1の車両用灯具が備える導光体は、2つの反射面で光を反射させて灯具前方に光を出射する構造であるため、その厚さが厚くなる傾向にあった。特に、上述した他の反射面の数を増やした場合により厚くなる。導光体が厚くなると、導光体が車両用灯具の設計上の制約となり、車両用灯具の設計自由度が低下してしまう。また、一般照明用等の他の灯具であっても、上述した灯具構造を備える場合には同様の課題が生じる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、灯具の設計自由度を高める技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様は灯具である。当該灯具は、光源と、灯具前方側を向く第1表面及び第1表面に背向する第2表面を有する導光体と、を備える。導光体は、第2表面に設けられ、光源の光が入射する入光部と、第1表面に設けられ、入光部から入射する光を第1表面及び第2表面の延在方向に反射する第1反射面と、第1表面に設けられ、第1反射面で反射された光を第2表面側に反射する第2反射面と、第2表面に設けられ、第2反射面で反射された光を前記延在方向、且つ第1反射面から離間する方向に反射する第3反射面と、第2表面に設けられ、第3反射面で反射された光を反射して、第1表面から灯具前方に出射させる第4反射面と、を有する。この態様によれば、灯具の設計自由度を高めることができる。
上記態様において、導光体は、第2表面における入光部と第3反射面との間に設けられ、第1反射面で反射された光を反射して、第1表面から灯具前方に出射させる第5反射面をさらに有してもよい。また、上記いずれかの態様において、入光部は、第2表面に設けられる突出部を有し、突出部は、突出方向に対して垂直な断面形状が第1方向に長い、長円形状あるいは楕円形状であり、第4反射面は、第1方向に長い形状を有してもよい。また、上記いずれかの態様において、第4反射面は、第2方向に長い形状を有し、第2方向における第4反射面の中心と第1反射面の中心とは、第2方向にずれて配置され、第1反射面は、複数の矩形領域に分割され、複数の矩形領域は、第2方向に並び、それぞれにおける1組の対辺が第4反射面の中心と第1反射面の中心とを結ぶ直線に対して平行に延び、それぞれの他の1辺の端部が第2方向に対して平行な直線上に位置するように配置されてもよい。
本発明によれば、灯具の設計自由度を高めることができる。
実施の形態に係る灯具の概略構造を示す鉛直断面図である。 実施の形態に係る灯具の概略構造を示す水平断面図である。 導光体を正面から観察した場合における入光部の突出部、第4反射面及び第5反射面を模式的に示す図である。 図4(A)は、比較例に係る導光体の概略構造を示す水平断面図である。図4(B)は、実施の形態に係る導光体の概略構造を示す水平断面図である。 図5(A)は、比較例に係る導光体を正面から観察した場合における第1反射面、第4反射面及び第5反射面を模式的に示す図である。図5(B)は、実施の形態に係る導光体を正面から観察した場合における第1反射面、第4反射面及び第5反射面を模式的に示す図である。 図6(A)及び図6(B)は、変形例に係る灯具の概略構造を示す鉛直断面図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図に示す各部の縮尺や形状は、説明を容易にするために便宜的に設定されており、特に言及がない限り限定的に解釈されるものではない。また、本明細書または請求項中に用いられる「第1」、「第2」等の用語は、いかなる順序や重要度を表すものでもなく、ある構成と他の構成とを区別するためのものである。
図1は、実施の形態に係る灯具の概略構造を示す鉛直断面図である。本実施の形態に係る灯具1は、自動車などの車両に搭載される車両用灯具である。車両用灯具は、例えばリアコンビネーションランプである。灯具1は、車両後方側に開口部を有するランプボディ2と、ランプボディ2の開口部を覆うアウターカバー4とを備える。アウターカバー4は、透光性を有する樹脂、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等で形成される。ランプボディ2とアウターカバー4とによって、灯室6が形成される。灯室6内には、灯具ユニット8が収容される。
灯具ユニット8は、光源10と、導光体12とを主な構成として備える。光源10は、例えばLED(発光ダイオード)である。光源10は、車両後方側に光出射面が向くように配置される。本実施の形態では、光源10は、LEDユニット14の一部を構成している。LEDユニット14は、光源10と、装着部16とを有する。装着部16は、光源10を搭載するとともに、ランプボディ2の車両前方側に設けられる貫通孔2aに着脱可能に装着される。LEDユニット14によれば、光源10を簡単に交換することができる。
なお、光源10は、LD(レーザーダイオード)、有機又は無機EL(エレクトロルミネセンス)等のLED以外の半導体発光素子や、放電灯(ディスチャージバルブ)、白熱球、ハロゲンランプ等であってもよい。また、光源10は、装着部16を介さずにランプボディ2に固定されてもよい。
導光体12は、光源10の光を灯具前方に出射する光学部材であり、インナーレンズとも呼ばれる。導光体12は、透光性を有する樹脂、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等で形成される。導光体12は、周端部がランプボディ2に固定される。導光体12は、灯具前方側を向く第1表面18と、第1表面18に背向し、灯具後方側を向く第2表面20とを有する。本実施の形態では、第1表面18及び第2表面20は、略鉛直方向に延在する。
また、導光体12は、入光部22と、第1反射面24と、第2反射面26と、第3反射面28と、第4反射面30と、第5反射面32とを有する。
入光部22は、導光体12の第2表面20に設けられる。入光部22は、光源10の光出射面と対向するように配置され、光源10の光が入射する。第1反射面24は、第1表面18に設けられ、入光部22から入射する光を第1表面18及び第2表面20の延在方向に反射(内面反射)する。
第2反射面26は、第1表面18に設けられ、第1反射面24で反射された光を第2表面20側に反射する。第1反射面24と第2反射面26とは、第1反射面24で反射される光の進行方向から見て互いに重なる。第3反射面28は、第2表面20に設けられ、第2反射面26で反射された光を第1表面18及び第2表面20の延在方向、且つ第1反射面24から離間する方向に反射する。第4反射面30は、第2表面20に設けられ、第3反射面28で反射された光を第1表面18に向けて反射して、第1表面18から灯具前方に出射させる。第1反射面24と第4反射面30とは、第1反射面24で反射される光の進行方向から見て互いに重なっていなくてもよい。
第5反射面32は、第2表面20に設けられ、第1反射面24で反射された光を第1表面18に向けて反射して、第1表面18から灯具前方に出射させる。第5反射面32が反射する光は、第2反射面26及び第3反射面28を経由せずに第5反射面32に到達する光である。すなわち、第5反射面32は、第1反射面24で反射された光を直に反射する。第5反射面32の少なくとも1つは、第2表面20における入光部22と第3反射面28との間に設けられる。第1反射面24と第5反射面32とは、第1反射面24で反射される光の進行方向から見て互いに重なる。好ましくは、第1反射面24〜第5反射面32は、光源10の光を全反射する。
本実施の形態では、第1表面18及び第2表面20は、入光部22から略鉛直方向上方及び略鉛直方向下方に延在する。導光体12は、入光部22から入射する光を略鉛直方向上方側に反射する第1反射面24aと、当該光を略鉛直方向下方側に反射する第1反射面24bとを有する。第1反射面24aは、入光部22からの光を略鉛直方向上方に反射できる角度で、光源10の光出射面に対して傾く。また、第1反射面24bは、入光部22からの光を略鉛直方向下方に反射できる角度で、光源10の光出射面に対して傾く。このため、第1反射面24aと第1反射面24bとで、鉛直断面視V字状の反射面が形成される。
入光部22を基準として導光体12の鉛直方向上方側には、第2反射面26と、第3反射面28と、第4反射面30とが配置される。また、入光部22と第3反射面28との間に、第5反射面32が配置される。したがって、導光体12の鉛直方向上方側では、第1反射面24a、第5反射面32、第2反射面26、第3反射面28、第4反射面30の順に配置されている。
入光部22を基準として導光体12の鉛直方向下方側には、2つの第5反射面32が配置される。したがって、導光体12の鉛直方向上下側では、第1反射面24b、一つ目の第5反射面32、二つ目の第5反射面32の順に配置されている。
光源10から出射された光は、入光部22に入射する。入光部22に入射した光の一部は、第1反射面24aで反射されて、導光体12の内部を略鉛直方向上方に進行する。第1反射面24aで反射された光の一部は、第2反射面26で反射されて第3反射面28に向けて進行し、さらに第3反射面28で反射されて第4反射面30に向けて進行する。第4反射面30に到達した光は、第4反射面30で第1表面18に向けて反射され、第1表面18から灯具前方に出射する。第1表面18において、光が出射する領域は、発光部となる。当該発光部の形状は、第4反射面30の形状と概ね同一である。
第1反射面24aで反射された光の他の一部は、入光部22と第3反射面28との間に位置する第5反射面32で第1表面18に向けて反射され、第1表面18から灯具前方に出射する。第5反射面32で反射された光の出射により第1表面18に形成される発光部の形状は、第5反射面32の形状と概ね同一である。
入光部22に入射した光の他の一部は、第1反射面24bで反射されて、導光体12の内部を略鉛直方向下方に進行する。第1反射面24bで反射された光の一部は、第1反射面24に近い側の第5反射面32で第1表面18に向けて反射され、第1表面18から灯具前方に出射する。第1反射面24bで反射された光の他の一部は、第1反射面24から遠い側の第5反射面32で第1表面18に向けて反射され、第1表面18から灯具前方に出射する。
したがって、灯具1は、灯具前方に光を出射するための反射面を4つ、すなわち1つの第4反射面30と3つの第5反射面32とを有する。したがって、灯具1は、4つの発光部を有する。
続いて、入光部22の形状と第4反射面30及び第5反射面32の形状との関係について説明する。図2は、実施の形態に係る灯具の概略構造を示す水平断面図である。図3は、導光体を正面から観察した場合における入光部の突出部、第4反射面及び第5反射面を模式的に示す図である。図4(A)は、比較例に係る導光体の概略構造を示す水平断面図である。図4(B)は、実施の形態に係る導光体の概略構造を示す水平断面図である。図2では、LEDユニット14を簡略化して図示している。図3に示される突出部の形状は、図2におけるA−A線に沿った断面の形状に相当する。
図2に示すように、入光部22は、第2表面20に設けられる突出部34を有する。突出部34は、第2表面20からLEDユニット14に向けて突出する。突出部34の先端には、光源10の光が入射する光入射面36が設けられる。図2及び図3に示すように、突出部34は、第2表面20からの突出方向B(図2において矢印Bで示される方向)に対して垂直な断面形状が第1方向C(図2及び図3において矢印Cで示される方向)に長い、長円形状あるいは楕円形状である。例えば、突出方向Bは灯具前後方向であり、第1方向Cは車幅方向である。
また、図3に示すように、第4反射面30は、第1方向Cに長い形状を有する。第5反射面32も同様に、第1方向Cに長い形状を有する。本実施の形態では、第4反射面30及び第5反射面32は、第1方向Cに長い略矩形状である。
図4(A)に示すように、比較例に係る導光体912では、入光部922の突出部934は、突出方向Bに対して垂直な断面形状が略真円形状である。この場合、光入射面936から入射した全ての光は、略平行光となって灯具前方側に進行する。一方、図4(B)に示すように、実施の形態に係る導光体12では、入光部22の突出部34は、突出方向Bに対して垂直な断面形状が第1方向Cに長い長円あるいは楕円である。この場合、光入射面36から入射した光の少なくとも一部は、第1方向Cに広がりながら灯具前方側に進行する。楕円形状あるいは長円形状の突出部34によれば、入光部22の第1方向Cの幅よりも広く光を拡散させることができる。
このため、本実施の形態の導光体12では、光源10の光は、入光部22から第1反射面24、第2反射面26、第3反射面28、第4反射面30へと進む過程で、また入光部22から第1反射面24、第5反射面32へと進む過程で、図3において破線で示すように徐々に第1方向Cに広がっていく。このため、比較例の導光体912に比べて、第1方向Cに長い第4反射面30及び第5反射面32のより広い領域に、光源10の光を到達させることができる。
続いて、第1反射面24の形状と、第1反射面24、第4反射面30及び第5反射面32の配置とについて説明する。図5(A)は、比較例に係る導光体を正面から観察した場合における第1反射面、第4反射面及び第5反射面を模式的に示す図である。図5(B)は、実施の形態に係る導光体を正面から観察した場合における第1反射面、第4反射面及び第5反射面を模式的に示す図である。
比較例に係る導光体912と実施の形態に係る導光体12とはともに、第4反射面30,930及び第5反射面32,932が、第2方向D(図5(A)及び図5(B)において矢印Dで示される方向)に長い形状を有する。本実施の形態では、第4反射面30,930及び第5反射面32,932は、第2方向Dに長い略矩形状である。また、第4反射面30,930は、2つの長辺30a,930aが第2方向Dに対して平行に延在する。同様に、第5反射面32,932は、2つの長辺32a、932aが第2方向Dに対して平行に延在する。本実施の形態において、第2方向Dは車幅方向である。したがって、第1方向Cと第2方向Dとが一致する。なお、第1方向Cと第2方向Dとは一致しなくてもよい。
また、比較例に係る導光体912では、第2方向Dにおける第4反射面930の中心P1と第1反射面924の中心P2とは、第2方向Dにずれて配置される。また、第2方向Dにおける第5反射面932の中心P3と第1反射面924の中心P2とは、第2方向Dにずれて配置される。同様に、実施の形態に係る導光体12でも、第2方向Dにおける第4反射面30の中心P1と第1反射面24の中心P2とは、第2方向Dにずれて配置される。また、第2方向Dにおける第5反射面32の中心P3と第1反射面24の中心P2とは、第2方向Dにずれて配置される。本実施の形態では、第4反射面30,930と、第1反射面24,924と、第5反射面32,932とは、それぞれの中心P1〜P3が同一の直線L上に位置するように配置されている。
図5(A)に示すように、比較例に係る導光体912の第1反射面924は、第4反射面930の中心P1と第1反射面924の中心P2とを結ぶ直線Lに対して略垂直に交わる長辺924aを有する矩形状である。これにより、第1反射面924が第4反射面930と平行に延在する場合に比べて、第4反射面930へより多くの光を到達させることができる。同様に導光体912の第1反射面924は、第5反射面932の中心P3と第1反射面924の中心P2とを結ぶ直線Lに対して略垂直に交わる長辺924aを有する矩形状である。これにより、第1反射面924が第5反射面932と平行に延在する場合に比べて、第5反射面932へより多くの光を到達させることができる。
しかしながら、第1反射面924の長辺924aを直線Lに対して略垂直にすると、第1反射面924の長辺924aと第4反射面930の長辺930aとが非平行となる。また、第1反射面924の長辺924aと第5反射面932の長辺932aとが非平行となる。このため、第1反射面924と、第4反射面930及び/又は第5反射面932とが干渉してしまう。図5(A)には、第1反射面924の一部が第5反射面932に重なった状態が図示されている。
これに対し、図5(B)に示すように、実施の形態に係る導光体12の第1反射面24は、複数の矩形領域24cに分割されている。そして、複数の矩形領域24cは、第2方向Dに並んでいる。また、各矩形領域24cは、それぞれにおける1組の対辺、ここでは第2方向Dに並ぶ2辺24dが、第4反射面30の中心P1と第1反射面24の中心P2とを結ぶ直線Lに対して平行に延びるように配置されている。また、各矩形領域24cは、それぞれの他の1辺24eの端部が、第2方向Dに対して平行な直線M上に位置するように配置されている。辺24eの端部は、辺24eと一方の辺24dとが接する頂点24fである。辺24eは、2つの辺24dを除く2辺のうち、第4反射面30により近い側の辺である。また、頂点24fは、第4反射面30により近い側の頂点である。
これにより、第1反射面24が第4反射面30と平行に延在する場合に比べて、第4反射面30へより多くの光を到達させることができる。また、第4反射面30の長辺30aと、各矩形領域24cの頂点24fを通る直線Mとが平行であるため、比較例に係る導光体912に比べて、第4反射面30と第1反射面24とを干渉させずにより接近させることができる。
同様に、各矩形領域24cは、それぞれにおける1組の対辺、ここでは第2方向Dに並ぶ2辺24dが、第5反射面32の中心P3と第1反射面24の中心P2とを結ぶ直線Lに対して平行に延びるように配置されている。また、各矩形領域24cは、それぞれの他の1辺24eの端部、すなわち頂点24fが第2方向Dに対して平行な直線M上に位置するように配置されている。辺24eは、2つの辺24dを除く2辺のうち、第5反射面32側により近い側の辺である。また、頂点24fは、第5反射面32により近い側の頂点である。
これにより、第1反射面24が第5反射面32と平行に延在する場合に比べて、第5反射面32へより多くの光を到達させることができる。また、第5反射面32の長辺32aと、各矩形領域24cの頂点24fを通る直線Mとが平行であるため、比較例に係る導光体912に比べて、第5反射面32と第1反射面24とを干渉させずにより接近させることができる。
以上説明したように、本実施の形態に係る灯具1が備える導光体12は、灯具後方側の第2表面20に設けられる入光部22と、第1反射面24〜第4反射面30とを有する。第1反射面24は、灯具前方側の第1表面18に設けられて入光部22からの光を第1表面18及び第2表面20の延在方向に反射する。第2反射面26は、第1表面18に設けられて第1反射面24からの光を第2表面20側に反射する。第3反射面28は、第2表面20に設けられて第2反射面26からの光を第1表面18及び第2表面20の延在方向で且つ第1反射面24とは反対側に反射する。第4反射面30は、第2表面20に設けられて第3反射面28からの光を反射し、第1表面18から灯具前方に出射させる。
このような構成により、入光部22から導光体12に入射した光は、導光体12内を内面反射を繰り返して第4反射面30に向けて導かれる。そして、導光体12の背面側に設けられる第4反射面30によって光が反射され、導光体12の光出射面である第1表面18から光が出射される。
導光体12は、導光経路における第1反射面24と第4反射面30との間に、第1反射面24からの光を第2表面20側に反射する第2反射面26と、第2反射面26からの光を導光体12の延在方向に反射する第3反射面28とを有する。この第2反射面26と第3反射面28とで構成される中継構造を設けることで、第1反射面24と第4反射面30とを、第1反射面24で反射される光の進行方向から見て互いに重ならないようにずらすことが可能となる。
したがって、導光体12から光を出射させる反射面を複数設ける場合に、少なくとも1つの反射面に対してこの中継構造を用いることで、すなわち第4反射面30と第5反射面32とを組み合わせることで、第5反射面32のみを複数配置する場合に比べて導光体12の厚さを薄くすることができる。また、この中継構造を用いることで、第4反射面30の灯具前後方向の位置を自由に調整できるため、導光体12の形状をより自由に設計することができる。以上より、本実施の形態によれば、灯具1の設計自由度を高めることができる。
車両の後部は、鉛直方向下方から上方に向かうにつれて、車両後方から車両前方に向かうように傾く形状を有することが多い。このため、アウターカバー4も同様のスラント形状を有することが求められる。この場合、導光体12は、鉛直方向上方に向かうにつれて灯具後方側に向かうように傾斜させることが望ましい。しかしながら、入光部22から入射した光を第1反射面24で全反射させるためには、入光部22から略鉛直方向上方に延在する部分の延在方向と入光部22の突出方向とがなす角度を、所定範囲に収める必要がある。これに対し、上述した中継構造を設けることで、当該角度を第1反射面24での全反射を実現できる角度に維持しながら、車両後部のスラント形状に合わせた導光体12の形状を実現することができる。したがって、本実施の形態の灯具1は、車両用灯具としての使用により適している。
また、本実施の形態によれば、導光体12の厚さを薄くすることができる。このため、導光体12を射出成形で形成する場合に、成形品の冷却時間を短縮することができる。また、成形品の寸法精度を向上させることができる。
また、本実施の形態では、導光体12は、第2表面20における入光部22と第3反射面28との間に設けられて、光源10の光を第1表面18から出射させる第5反射面32を有する。このように、上述した中継構造を介して光が到達する第4反射面30と、中継構造を介さずに光が到達する第5反射面32とを組み合わせることで、灯具1の設計自由度をさらに高めることができる。また、灯具1の意匠性を向上させることができる。
また、入光部22は突出部34を有する。突出部34は、その突出方向に対して垂直な断面形状が第1方向Cに長い長円形状あるいは楕円形状である。そして、第4反射面30及び第5反射面32は、第1方向Cに長い形状を有する。これにより、第1方向Cに長いライン状の発光部を高精度に形成することができる。また、断面形状が真円形状である突出部を用いる場合に比べて、発光部の第1方向Cの長さをより長くすることができる。
また、本実施の形態では、第4反射面30は第2方向Dに長い形状を有する。また、第2方向Dにおける第4反射面30の中心P1と第1反射面24の中心P2とは、第2方向Dにずれて配置される。また、第1反射面24は、複数の矩形領域24cを含む。複数の矩形領域24cは第2方向Dに並ぶ。また、各矩形領域24cの1組の対辺24dは、直線Lに対して平行に延びる。さらに、各矩形領域24cの他の1辺24eの端部は、第2方向Dに対して平行な直線M上に位置する。
第5反射面32についても同様であり、第5反射面32は第2方向Dに長い形状を有する。また、第2方向Dにおける第5反射面32の中心P3と第1反射面24の中心P2とは、第2方向Dにずれて配置される。また、複数の矩形領域24cは第2方向Dに並び、2辺24dは直線Lに対して平行に延び、他の1辺24eの端部は第2方向Dに対して平行な直線M上に位置する。
このような構造により、第4反射面30あるいは第5反射面32へより多くの光を到達させることができるとともに、第4反射面30あるいは第5反射面32と第1反射面24とを近接配置することができる。このため、第4反射面30及び第5反射面32の配置の自由度が高まる。また、第1表面18の面積を増やすことなく、発光部の数を増やすこともできる。したがって、灯具1の設計自由度をより高めることができる。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることが可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれる。上述の実施の形態に変形が加えられた新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態及び変形それぞれの効果をあわせもつ。
図6(A)及び図6(B)は、変形例に係る灯具の概略構造を示す鉛直断面図である。図6(A)に示すように、導光体12における第5反射面32と第4反射面30との間の領域の灯具前方側、言い換えれば第2反射面26及び第3反射面28が配置される領域の灯具前方側には、フォグランプ等の灯具構造物38が配置されてもよい。また、図6(B)に示すように、導光体12における第5反射面32と第4反射面30との間の領域の灯具前方側には、車体の一部等の車両構造物40が配置されてもよい。これらによれば、灯具1の設計自由度を高めることができ、また新規な意匠を実現することができる。
上述した実施の形態及び変形例に係る灯具1は車両用灯具であるが、灯具1は車両用以外の用途に用いることもできる。例えば灯具1は、一般照明用や装飾照明用として用いられてもよい。
1 灯具、 10 光源、 12 導光体、 18 第1表面、 20 第2表面、 22 入光部、 24 第1反射面、 24c 矩形領域、 26 第2反射面、 28 第3反射面、 30 第4反射面、 32 第5反射面、 34 突出部。

Claims (5)

  1. 光源と、
    灯具前方側を向く第1表面及び前記第1表面に背向する第2表面を有する導光体と、
    を備え、
    前記導光体は、
    前記第2表面に設けられ、前記光源の光が入射する入光部と、
    前記第1表面に設けられ、前記入光部から入射する光を前記第1表面及び前記第2表面の延在方向に反射する第1反射面と、
    前記第1表面に設けられ、前記第1反射面で反射された光を前記第2表面側に反射する第2反射面と、
    前記第2表面に設けられ、前記第2反射面で反射された光を前記延在方向、且つ前記第1反射面から離間する方向に反射する第3反射面と、
    前記第2表面に設けられ、前記第3反射面で反射された光を反射して、前記第1表面から灯具前方に出射させる第4反射面と、
    を有することを特徴とする灯具。
  2. 前記導光体は、前記第2表面における前記入光部と前記第3反射面との間に設けられ、前記第1反射面で反射された光を反射して、前記第1表面から灯具前方に出射させる第5反射面をさらに有する請求項1に記載の灯具。
  3. 前記入光部は、前記第2表面に設けられる突出部を有し、
    前記突出部は、突出方向に対して垂直な断面形状が第1方向に長い、長円形状あるいは楕円形状であり、
    前記第4反射面は、前記第1方向に長い形状を有する請求項1又は2に記載の灯具。
  4. 前記第4反射面は、第2方向に長い形状を有し、
    前記第2方向における前記第4反射面の中心と前記第1反射面の中心とは、第2方向にずれて配置され、
    前記第1反射面は、複数の矩形領域に分割され、
    前記複数の矩形領域は、第2方向に並び、それぞれにおける1組の対辺が前記第4反射面の中心と前記第1反射面の中心とを結ぶ直線に対して平行に延び、それぞれの他の1辺の端部が第2方向に対して平行な直線上に位置するように配置される請求項1乃至3のいずれか1項に記載の灯具。
  5. 車両に搭載される車両用灯具である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の灯具。
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